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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024098905
(43)【公開日】2024-07-24
(54)【発明の名称】ギフト贈呈システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240717BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20240717BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/0601 302
G06Q30/0601 340
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023002712
(22)【出願日】2023-01-11
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-05
(71)【出願人】
【識別番号】520185650
【氏名又は名称】geeva株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097548
【弁理士】
【氏名又は名称】保立 浩一
(72)【発明者】
【氏名】小川 博文
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L030BB09
5L030BB58
5L030BB66
5L049BB09
5L049BB58
5L049BB66
5L049CC19
5L050CC19
(57)【要約】
【課題】 何が貰えるんだろうというワクワク感を被贈呈者に与えることを可能にし、さらに複数の被贈呈者で行うゲーム性も加味したギフト贈呈を可能する。
【解決手段】 贈り主は贈り主端末3上で表示された贈呈ギフト選定ページでギフトを複数選定し、ギフトサーバー1上の贈呈ギフトギフト登録プログラム11が贈呈ギフト情報ファイル23に記録する。くじアプリ41がインストールされた参加者端末4上で各参加者がくじ実施ページを表示し、くじ札ボタン71を押してくじ札を選択する。ギフトサーバー1上のくじ抽選プログラム14は、くじ札ボタン71に付与されたくじ識別子をそのくじ札ボタン71を押した参加者の参加者IDに対応させ、抽選により贈呈ギフト情報ファイル23内の各ギフトIDを各くじ識別子に対応づけ、くじ結果表示プログラム15がくじ結果を各参加者端末4に表示する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
贈り主が一度に複数の被贈呈者にギフトを贈呈する際に使用されるギフト贈呈システムであって、
贈り主が操作する端末である贈り主端末及び少なくとも一つのくじ用端末がネットワークを介してアクセスすることができるサーバーと、
記憶部と
を備えており、
記憶部には、ギフト情報マスタファイルと、贈呈ギフト情報ファイルとが記憶されており、
ギフト情報マスタファイルは、贈呈され得る各ギフトの情報を記録したファイルであり、
贈呈ギフト情報ファイルは、ギフト情報マスタファイルに記録されているギフトのうち贈呈されるギフトとして贈り主が複数選定したギフトの情報を記録したファイルであって、くじへの参加者と同じか又はそれより少ない数のギフトの情報を記録したファイルであり、
サーバは贈り主端末に対して贈呈ギフト選定ページを提供することが可能であるととともに、サーバには贈呈ギフト登録プログラムが実装されており、
贈呈ギフト選定ページは、ギフト情報マスタファイルに記録された各ギフトについて贈呈されるギフトとして選定するかどうかを入力できるページであって、贈呈ギフト登録プログラムを実行可能なページであり、
贈呈ギフト登録プログラムは、贈呈ギフト選定ページで選定された各ギフトを贈呈ギフト情報ファイルに記録するプログラムであり、
贈呈ギフト情報ファイルに記録された各ギフトについてどの参加者に贈呈するかくじにより決定するくじ手段が設けられており、
くじ手段は、くじ用端末にくじ実施ページを表示する手段であり、
くじ実施ページは、参加者の数以上の数のくじ札を表示するページであって、各くじ札は相互に異なるくじ識別子によって識別されるものであり、くじ識別子はそのくじ札を選択した参加者に対して与えられるものであり、
くじ手段は、くじ実施ページにおいて実行されるくじ抽選プログラムを含んでおり、
くじ抽選プログラムは、贈呈ギフト情報ファイルに記録されている1個のギフトに対してランダムに選ばれた1個のくじ識別子を1対1に対応づけるプログラムであり、
くじ手段は、各くじ識別子について、くじ抽選プログラムでギフトが対応づけられている場合にはそのくじ識別子が与えられた参加者に当該ギフトが贈呈される旨をくじ用端末に表示するくじ結果表示プログラムを含んでいることを特徴とするギフト贈呈システム。
【請求項2】
前記くじ用端末は複数であって、前記くじに参加する各参加者が操作する参加者端末であり、
各参加者端末は前記くじ実施ページを表示可能であって、前記くじ実施ページは、くじ引きボタンを含んでおり、
くじ引きボタンは、前記くじ札を参加者に選択させるボタンであって、当該くじ実施ページを表示している参加者端末を操作する参加者に当該くじ札についての前記くじ識別子を与える処理を実行するボタンであることを特徴とする請求項1記載のギフト贈呈システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願の発明は、贈り主が複数の被贈呈者に一度にギフトを贈呈する際に使用されるシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
日本人は贈り物が好きな人種であるといわれている。贈り物をすることは、対人関係を円滑にする上で不可欠といってもよく、友人、知人、仕事上の関係者などに盛んに贈り物がされている。このうち、カタログに記載されたギフトを被贈呈者が選んで贈呈を受けることができるカタログギフトは、被贈呈者の嗜好を反映したギフトを贈ることができるため、盛んに利用されている。
また、一度に複数の贈呈者に対してギフトを贈呈する状況もしばしば見られる。結婚披露宴における引き出物や葬儀の参列者に対する答礼(香典返し)等はこの典型的な例である。このように複数の被贈呈者にギフトを贈呈する場合も、カタログギフトが贈呈されることが多い。
このようなカタログギフトについても、ITの利用が図られており、被贈呈者がウェブサイト上でカタログ掲載品の選択ができるようにしたサービスも登場している。また、特許文献1では、贈り主がカタログ掲載品を選んでオーダーメイドでカタログギフトを構成して被贈呈者に贈呈する技術も紹介されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-11524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなカタログギフトは、ギフトを被贈呈者が選択できるので、被贈呈者の嗜好に合ったギフト、被贈呈者が欲しいと思っていたギフトを容易に選ぶことができるという点では、好適である。しかしながら、他方、ギフトには、何が貰えるかわからないから良いという面もある。何が貰えるんだろうというワクワク感は、カタログギフトでは得られない。また、一度の複数の被贈呈者にギフトを贈呈する状況では、ゲーム感覚で娯楽性を加味してギフトを贈呈したい場合もある。
本願の発明は、上記の点を考慮して為されたものであり、贈り主がギフトを選択するということを考慮しつつも、何が貰えるんだろうというワクワク感を被贈呈者に与えることを可能にし、さらに複数の被贈呈者で行うゲーム性も加味したギフト贈呈を可能するためのシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、この明細書において、ギフト贈呈システムの発明が開示される。開示された発明に係るギフト贈呈システムは、贈り主が一度に複数の被贈呈者にギフトを贈呈する際に使用されるギフト贈呈システムである。
このシステムは、贈り主が操作する端末である贈り主端末及び少なくとも一つのくじ用端末がネットワークを介してアクセスすることができるサーバーと、記憶部とを備えている。
記憶部には、ギフト情報マスタファイルと、贈呈ギフト情報ファイルとが記憶されている。
ギフト情報マスタファイルは、贈呈され得る各ギフトの情報を記録したファイルである。
贈呈ギフト情報ファイルは、ギフト情報マスタファイルに記録されているギフトのうち贈呈されるギフトとして贈り主が複数選定したギフトの情報を記録したファイルであって、くじへの参加者と同じか又はそれより少ない数のギフトの情報を記録したファイルである。
サーバは贈り主端末に対して贈呈ギフト選定ページを提供することが可能であるととともに、サーバには贈呈ギフト登録プログラムが実装されている。
贈呈ギフト選定ページは、ギフト情報マスタファイルに記録された各ギフトについて贈呈されるギフトとして選定するかどうかを入力できるページであって、贈呈ギフト登録プログラムを実行可能なページである。
贈呈ギフト登録プログラムは、贈呈ギフト選定ページで選定された各ギフトを贈呈ギフト情報ファイルに記録するプログラムである。
贈呈ギフト情報ファイルに記録された各ギフトについてどの参加者に贈呈するかくじにより決定するくじ手段が設けられている。
くじ手段は、くじ用端末にくじ実施ページを表示する手段である。
くじ実施ページは、参加者の数以上の数のくじ札を表示するページであって、各くじ札は相互に異なるくじ識別子によって識別されるものであり、くじ識別子はそのくじ札を選択した参加者に対して与えられるものである。
くじ手段は、くじ実施ページにおいて実行されるくじ抽選プログラムを含んでいる。
くじ抽選プログラムは、贈呈ギフト情報ファイルに記録されている1個のギフトに対してランダムに選ばれた1個のくじ識別子を1対1に対応づけるプログラムである。
くじ手段は、各くじ識別子について、くじ抽選プログラムでギフトが対応づけられている場合にはそのくじ識別子が与えられた参加者に当該ギフトが贈呈される旨をくじ用端末に表示するくじ結果表示プログラムを含んでいる。
また、このギフト贈呈システムは、
くじ用端末は複数であって、くじに参加する各参加者が操作する参加者端末であり、
各参加者端末はくじ実施ページを表示可能であって、くじ実施ページは、くじ引きボタンを含んでおり、
くじ引きボタンは、くじ札を参加者に選択させるボタンであって、当該くじ実施ページを表示している参加者端末を操作する参加者に当該くじ札についてのくじ識別子を与える処理を実行するボタンである
という構成を持ち得る。
【発明の効果】
【0006】
以下に説明する通り、開示された発明に係るギフト贈呈システムによれば、複数の被贈呈者に一度にギフトを贈呈するに際し、贈り主がギフトを選択するということを考慮しつつも、何が貰えるんだろうというワクワク感を各被贈呈者に与えることを可能にし、さらに複数の被贈呈者で行うゲーム性も加味したギフト贈呈が可能となる。
また、上記実施形態では、くじ用端末は各参加者が操作する参加者端末であり、くじ実施ページが各参加者端末に表示される構成によれば、各参加者は自分の参加者端末を見ながらくじ抽選を体感できるので、参加者の数が多くなっても臨場感を持ってくじに参加できる。くじ実施後のギフトの受領のための構成も簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態のギフト贈呈システムの概略図である。
図2】ギフト販売情報ファイルの構造を示した概略図である。
図3】ギフト情報マスタファイルの構造を示した概略図である。
図4】贈呈ギフト情報ファイルの構造を示した概略図である。
図5】ギフト事業者がギフトサーバーで提供しているギフトサイトの各ページの一例を示した概略図である。
図6】贈呈ギフト登録プログラムの概略を示したフローチャートである。
図7】くじ準備プログラムの概略を示したフローチャートである。
図8】参加者情報ファイルの構造の一例を示した概略図である。
図9】贈り主連絡モジュールにより実行される贈り主連絡メールの一例を示した概略図である。
図10】参加者登録用の各ページの一例を示した概略図である。
図11】参加者登録プログラムの概略を示したフローチャートである。
図12】参加者くじ実施ページの一例を示した概略図である。
図13】参加者くじ実施ページの一例を示した概略図である。
図14】主催者くじ実施ページの一例を示した概略図である。
図15】抽選プログラムの一例について概略図を示したフローチャートである。
図16】ギフト受領ページの一例を示した概略図である。
図17】特別特典の抽選に当たった際のギフト受領ページの一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、この出願の発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。図1は、実施形態のギフト贈呈システムの概略図である。
実施形態のギフト贈呈システムは、贈り主が複数の被贈呈者に一度にギフトを贈呈する際に使用されるシステムである。後述するように、実施形態のギフト贈呈システムは、くじによって各被贈呈者に贈呈されるギフトが決定される。したがって、「一度に」とは、くじという一回のゲームによってという意味である。くじが行われるイベントとしては、この実施形態ではパーティーや宴会等が想定されている。以下、くじが行われるイベントをくじイベントと呼ぶ。また、このようにくじによって各被贈呈者に贈呈されるギフトが決まるタイプのギフトをくじギフトと呼ぶ。
【0009】
図1に示すように、実施形態のギフト贈呈システムは、贈り主が操作する端末である贈り主端末3及び少なくとも1個のくじ用端末4がネットワークを介してアクセスすることができるサーバー1と、記憶部2とを備えている。
この実施形態では、ネットワークはインターネット100であり、したがってサーバー1はウェブサーバーである。ギフトは、ギフトをギフト事業者によって贈り主に販売され、被贈呈者に贈呈される。サーバー1は、このギフト事業者によって運営・管理されており、以下、ギフトサーバー1と呼ぶ。ギフトサーバー1は単体のサーバーである必要はなく、複数のサーバーコンピューターによってギフトサーバー1が構成されている場合もある。
【0010】
記憶部2は、ギフトサーバー1に設けられたハードディスク等のストレージであるが、ストレージサーバーのようにギフトサーバー1とは別のサーバーに設けられている場合もある。記憶部2についても、1個のみである必要はなく、複数のストレージが記憶部2として使用されることもあり、それらは異なる場所に設けられている場合もある。
くじ用端末4は、この実施形態では、くじイベントに参加する参加者が操作する端末となっている。以下、くじ用端末4を参加者端末と言い換える。各参加者端末4は、この実施形態ではスマートフォンとなっている。贈り主端末3は、スマートフォンであっても良くPCであっても良いが、以下の例ではスマートフォンとなっている。
【0011】
実施形態のギフト贈呈システムでは、くじイベントにおいて各被贈呈者に贈呈するギフトが決定されるので、贈り主には、くじイベントの前に贈呈予定のギフト(贈呈ギフト)を予め選定しておいてもらう。選定された贈呈ギフトは、ギフト事業者から贈り主に販売された状態となる。これらのためのファイルとして、図1に示すように、記憶部2には、ギフト販売情報ファイル21と、ギフト情報マスタファイル22と、贈呈ギフト情報ファイル23とが記憶されている。
【0012】
図2は、ギフト販売情報ファイル21の構造を示した概略図である。ギフト販売情報ファイル21は、各くじイベントに際して予め行われるギフト販売の情報を記録したデータベースファイルである。図2に示すように、ギフト販売情報ファイル21は、「販売ID」、「会員ID」、「贈り主名」、「参加者数」、「ギフト数」、「空くじ数」、「販売日」、「イベント名」、「参加者登録用ID」、「参加者登録用PW」、「くじ終了有無」等のフィールドから成るレコードを多数記録している。
【0013】
「販売ID」は、各販売を特定する情報が入力されるフィールドである。販売IDは、各くじイベントを識別するIDとしての意味も有する。
この実施形態では、贈り主へのギフトの販売は会員登録をしてもらって行う構成となっており、記憶部2には、不図示の会員情報ファイルが記憶されている。会員情報ファイルは、各会員の個人情報を記録したデータベースファイルであり、会員IDにより一意に識別されている。ギフト販売情報ファイル21の「会員ID」は、ギフトの販売先としての贈り主の会員IDを記録したフィールドである。「贈り主名」は、会員情報ファイルに記録されている会員の氏名(団体や法人の場合には名称)が転記されるフィールドである。
【0014】
「参加者数」は、一回のくじイベントに参加する参加者の数が入力されるフィールドである。参加者は、ギフトの贈呈を受ける被贈呈者であるが、空くじの場合には被贈呈者ということはできないので、参加者で総称する。
「ギフト数」は、一回のくじイベントで贈呈するギフトの数が入力されるフィールドである。この数は、参加者の数と同じかそれより少ない数である。
「空くじ数」は、ギフト数が参加者数より少ない場合にその差が入力されるフィールドである。
「販売日」は、1回のくじイベントで販売されるギフトが販売された日が入力されるフィールドである。
「イベント名」は、くじイベントの名称が記録されるフィールドである。例えば、「○○××結婚披露宴二次会」のような名称が記録される。
「くじ終了有無」は、くじ実施が終了して結果が発表されたかどうかを示す値が入力されるフィールドである。
【0015】
図3は、ギフト情報マスタファイル22の構造を示した概略図である。ギフト情報マスタファイル22は、贈呈ギフトとして選定できる商品又はサービスの情報を記録したデータベースファイルであり、ギフト事業者が仕入れて販売できる各種商品又はサービスの情報を記録したファイルである。尚、サービスの場合、サービスの利用券のようなものが被贈呈者に提供される場合が多い。
【0016】
図3に示すように、ギフト情報マスタファイル22は、「ギフトID」、「ギフト名」、「販売額」、「ジャンルID」、「ジャンル名」、「仕入れ先ID」、「イメージファイル名」等のフィールドから成るレコードを多数記録している。ギフトIDは各ギフトを特定する情報であり、販売額は当該ギフトについて贈り主に販売する際の価額である。ジャンルIDは、当該ギフトのジャンルの特定情報である。仕入れ先IDは、当該ギフトの仕入れ先の事業者の特定情報である。イメージファイル名は、当該ギフトの内容をイメージで示すイメージファイルのファイル名であり、必要に応じてパス名を含めて記録される。
【0017】
図4は、贈呈ギフト情報ファイル23の構造を示した概略図である。贈呈ギフト情報ファイル23は、1個の販売IDに対して一つのファイルが作成されて記憶部2に記憶される。例えば、販売IDをファイル名にすることで、販売IDにより特定可能なファイルとされる。
図4に示すように、贈呈ギフト情報ファイル23は、「登録ID」、「ギフトID」、「ギフト名」、「イメージファイル名」、「くじ識別子」等のフィールドから成るレコードを記録したデータベースファイルである。贈呈ギフト情報ファイル23のレコード数は、ギフト販売情報ファイル21における「ギフト数」の値と一致する。「登録ID」は、一つの贈呈ギフト情報ファイル23内で各レコードを一意に識別するIDである。ギフトIDは、同じギフトが贈呈ギフトとして複数選定される場合があるので、一意の識別情報とはならない。したがって、登録IDが生成されて記録される。登録IDは、例えば販売IDに贈呈ギフト用の枝番を付加した識別情報とされる。「くじ識別子」は、そのレコードのギフトについて対応づけられたくじ識別子が記録されるフィールドである。
【0018】
一方、ギフトサーバー1は、贈り主端末3に贈呈ギフト選定のためのページ(以下、選定ページという。)をホストしている。即ち、記憶部2には、選定ページ用HTMLファイルが記憶されており、選定ページ用の各スクリプトが選定ページに対して実装されている。
この実施形態では、ギフト事業者は、ギフトサーバー1が提供するサイト(ギフトサイト)において、タイプの異なる幾つかのギフトを販売しており、その一つが、実施形態におけるくじギフトである。
【0019】
図5は、ギフト事業者がギフトサーバー1で提供しているギフトサイトの各ページの一例を示した概略図であり、図5(1)は会員専用エリアのトップページが示されている。ギフトサイトは、会員登録して利用するサイトとなっており、贈り主は、予め会員登録している。会員登録がされると、会員ID及びパスワードが発行される。トップページのログインボタンを押すとログインページが表示され、会員ID及びパスワードの入力によりログインがされる。
【0020】
図5(1)に示すように、トップページには、ギフト事業者が提供している異なるタイプの幾つかのギフトが紹介されており、その一つが、くじギフトとなっている。
トップページには、「くじギフト」と表記されたボタン(以下、くじギフトボタン)51が設けられている。くじギフトボタン51には、くじギフトの販売ページ(以下、くじギフト販売ページ)がリンクしている。図5(2)に、くじギフト販売ページの一例を示す。
【0021】
図5(2)に示すように、くじギフト販売ページには、参加者数入力欄52と、ギフト数入力欄53と、空くじ数表示欄54と、イベント名入力欄55と、価格帯選択欄56と、ジャンル選択欄57と、贈呈ギフト選定ページ表示ボタン58とが設けられている。
参加者数入力欄52は、くじイベントへの参加者数を入力する欄である。ギフト数入力欄53は、贈呈するギフトの数を入力する欄であり、参加者数と同じかそれより少ない数を入力する欄である。参加者数よりも大きい数を入力するとエラーとなる。空くじ数表示欄54は、空くじの数が自動計算されて表示される欄である。参加者数入力欄52で入力された数とギフト数入力欄53で入力された数の差が計算されて自動的に表示される。
【0022】
イベント名入力欄55は、くじイベントのイベント名を入力する欄である。例えば、「○○××結婚披露宴二次会」というような名称が入力される。
価格帯選択欄56は、贈呈するギフトの価格帯を選択する欄となっている。この例では、価格体選択欄56は複数選択可能なチェックボックスとなっている。例えば、500円以下、500円から1000円、1000円~3000円、3000円~5000円、5000円~7000円、7000~10000円、10000円以上から選ぶ欄とされる。この他、指定なしも選べるようになっている。
ジャンル選択欄57は、贈呈するギフトのジャンルを入力する欄である。この例では、ジャンル選択欄55は、チェックボックスとなっており、複数のジャンルを選択したり、全ジャンルを選択したりすることが可能となっている。
【0023】
贈呈ギフト選定ページ表示ボタン58には、贈呈ギフト選定ページがリンクしている。贈呈ギフト選定ページには、価格帯選択欄56及びジャンル選択欄57での入力にしたがって贈呈ギフト選択ページを表示するスクリプトが埋め込まれている。図5(3)に、贈呈ギフト選定ページ表示の一例を示す。
図5(3)に示すように、贈呈ギフト選定ページは、贈呈ギフトとして選定可能なギフトをリスト表示したページとなっている。ギフトを表示した各フレームには、ギフト名と、ギフトの内容を示したイメージと、価格とが表示されるようになっている。贈呈ギフト選定ページに埋め込まれたスクリプトは、価格帯選択欄56で選択された価格帯及びジャンル選択欄57で選択されたジャンル従ってギフト情報マスタファイル22を検索し、価格帯選択欄56で選択された価格帯に価格が入り、ジャンル選択欄57で選択されたジャンルに該当するギフトのギフト名とイメージファイルと価格とを取得する。そして、イメージを組み込んで図5(3)に示すように各フレームに表示するようコーディングされている。
【0024】
図5(3)に示すように、ギフトを表示した各フレームには、数量入力欄59が設けられている。また、贈呈ギフトページの最下欄には、贈呈ギフト登録ボタンが設けられている(図53)中不図示)。贈呈ギフト選定ページを最下欄まで表示していくと、贈呈ギフト登録ボタンが表示される。
ギフトサーバー1には贈呈ギフト登録プログラム11が実装されており、贈呈ギフト登録ボタンは贈呈ギフト登録プログラム11の実行ボタンとなっている。図6は、贈呈ギフト登録プログラム11の概略を示したフローチャートである。
【0025】
贈呈ギフト登録プログラム11は、ギフトを表示した各フレーム内の数量入力欄59の数を合計し、ギフト数入力欄の数と一致するか判断する。一致しなければ、エラーメッセージを贈り主端末3に表示して終了する。
数値入力欄の合計とギフト数入力欄の数値とが一致した場合、贈呈ギフト登録プログラム11は、数量入力欄59で1以上の数値が入力されているギフトのギフトIDと当該数量とを配列変数(列数2)に格納する。そして、各ギフトIDでギフト情報マスタファイル22を検索し、「販売額」の値を取得する。次に、各ギフトIDについて価格に当該ギフトの数量を掛けた値を全てのギフトIDについて合計し、合計販売額を算出する。贈呈ギフト登録プログラム11は決済モジュールを含んでおり、算出した合計販売額を引数にして決済モジュールを実行する。決済モジュールは、通常のネットショッピング等におけるものと同様であるが、この例では、クレジットカードかプリペイド決済のみが使用できるようになっている。
【0026】
決済モジュールから正常決済完了の戻り値が戻されると、贈呈ギフト登録プログラム11は、販売IDを新たに生成し、ギフト販売情報ファイル21に新規レコードを追加する。そして、生成した販売ID、ログインの際に保持した会員ID、決済額である合計販売額をそれぞれ記録する。また、数量入力欄59で入力された数の合計であるギフト数を「ギフト数」に記録し、参加者数入力欄52で入力されている数を「参加者数」に記録する。さらに、空くじ数表示欄54で表示されている数を「空くじ数」に記録する。さらに、イベント名入力欄に入力されたイベント名を「イベント名」に記録する。
【0027】
次に、贈呈ギフト登録プログラム11は、販売IDをファイル名にする等して贈呈ギフト情報ファイル23を新たに作成し、ギフト数の数だけレコードを追加する。そして、登録IDを自動生成し、各レコードに記録する。そして、各レコードに各ギフトIDを記録し、各ギフトIDでギフト情報マスタファイル22を検索してギフト名やイメージファイル名を取得し、贈呈ギフト情報ファイル23の各レコードに転記する。
【0028】
図1に示すように、ギフトサーバー11には、くじ準備プログラム12が実装されている。贈呈ギフト登録プログラム11は、上記のように贈呈ギフト情報ファイル23の作成と各情報記録の後、サブルーチンとしてくじ準備プログラム12を実行して終了する。図7は、くじ準備プログラム12の概略を示したフローチャートである。
【0029】
くじ準備プログラム12は、贈り主への必要な情報の提供等のくじ実施の準備のための処理を行うプログラムである。図7に示すように、くじ準備プログラム12は、まず、参加者登録用ID及び参加者登録用パスワードを生成する。販売IDでギフト販売情報ファイル21を検索し、該当レコードの「参加者登録用ID」、「参加者登録用PW」にそれぞれ記録する。
次に、くじ準備プログラム12は、参加者情報ファイル24を新規に作成し、参加者数の分のレコードを追加した後、記憶部2に記憶する。図8は、参加者情報ファイル24の構造の一例を示した概略図である。参加者情報ファイル24は、くじ実施のために作成されるデータベースファイルであり、図8に示すように、「参加者ID」、「氏名」、「ニックネーム」、「メールアドレス」、「くじ識別子」、「受領ギフト」等のフィールドから成るレコードを参加者の数だけ記録したファイルである。参加者情報ファイル24は、販売IDごとに作成され、販売IDを使用したファイル名にする等、販売IDで特定可能なファイル名とされる。
【0030】
「参加者ID」は、参加者情報ファイル24内で各レコードを一意に識別する情報が記録されるフィールドであり、例えば販売IDに対して参加者用の枝番を付加した情報とされる。参加者名やメールアドレスは、参加者が参加者端末4を使用してギフトサーバー1にアクセスして参加者登録した際や、くじでギフトを獲得してギフト受領ページでギフト受領の入力をした際に値が記録されるフィールドである。
「くじ識別子」は、くじ抽選において参加者が選んだくじ札に付与されたくじ識別子が記録されるフィールドである。
くじ準備プログラム12は、ギフト購入の完了の報告やくじ実施のための情報を贈り主の送信する贈り主連絡モジュールを含んでいる。くじ準備プログラム12は、参加者情報ファイル24の作成をした後、贈り主連絡モジュールを実行して終了する。
【0031】
贈り主への連絡は、ギフトサーバー1から電子メールで送信される場合と、印刷された紙を郵送することで行われる場合があるが、以下の説明では、電子メール送信の構成を一例として説明する。
図9は、贈り主連絡モジュールにより実行される贈り主連絡メールの一例を示した概略図である。図9に示すように、贈り主連絡メールは、くじギフトの購入が正常に完了した旨の報告やくじについて説明したテキストを含んでいる。
【0032】
くじについての説明には、贈り主及び各参加者が予めアプリをダウンロードしておくことが必要であり、各参加者については参加者登録しておくことが必要である旨が含まれている。そして、贈り主連絡メールには、贈り主用くじアプリのダウンロードURL(ハイパーリンク、以下、贈り主用アプリダウンロードリンク)61と、参加者登録用のURL(ハイパーリンク、以下、参加者登録用リンク)62とが記載されている。そして、参加者登録用リンクを各参加者に転送して欲しい旨の説明が記載されている。さらに、図9では不図示であるが、各参加者が手動でログインする場合のために、ギフトサイトのURLと、参加者登録用ID及び参加者登録用パスワードとが記載されている。参加者登録用ID及び参加者登録用パスワードは、ギフト販売情報ファイル21に記録したものである。
【0033】
次に、くじ準備の一環として行われるくじアプリのインストールや参加者登録について説明する。図10は、参加者登録用の各ページの一例を示した概略図である。図10(1)には、参加者登録トップページが示されている。参加者登録トップページは、参加者端末4において参加者登録用IDと参加者登録用パスワードでログインすることで表示される。図7に示す贈り主連絡メールが参加者端末4に転送されて参加者端末4において参加者登録用リンク62をタップするか、ギフトサイトのURLにアクセスしてID及びパスワードを入力することでログインがされ、図10(1)の参加者登録トップページが表示される。
【0034】
参加者登録トップページには、くじイベントの名称が確認のため表示されるようになっている。この部分には、参加者登録用IDでギフト販売情報ファイル21を検索し、該当レコードの「くじイベント名」のフィールドの値を読み取って表示するスクリプトが埋め込まれている。そして、参加者トップページには、くじイベントで行われるくじに参加するには参加者登録やくじアプリのダウンロードが必要であるが必要であることが記載されており、「参加者登録をする」と記載された入力ページ表示ボタン63が設けられている。
【0035】
入力ページ表示ボタン63に埋め込まれた入力ページ表示プログラム(図1中不図示)は、アクセスした参加者端末4にくじアプリがインストールされているか判断し、インストールされていなければ、くじアプリをダウンロードしてインストールするよう要請するメッセージを参加者端末4に表示する。そして、ダウンロードするかどうかを選択させるボタンを表示し、ダウンロードが選択されない場合はそのまま終了し、選択された場合、ダウンロードモジュールを実行する。
【0036】
くじアプリがインストールされている場合、ダウンロードモジュールから正常完了の戻り値が戻された場合、入力ページ表示プログラムは、図10(2)に示す参加者登録入力ページを参加者端末4に表示する。図10(2)に示すように、参加者登録入力ページには、氏名入力欄64及びニックネーム入力欄65と、登録ボタン66が設けられている。ギフトサーバー1には参加者登録プログラム13が実装されており、登録ボタン66にリンクしている確認ページに設けられた送信ボタンは参加者登録プログラム13の実行ボタンとなっている。
【0037】
図11は、参加者登録プログラム13の概略を示したフローチャートである。参加者登録プログラム13は、ログインの際に保持された参加者登録用IDでギフト販売情報ファイル21を検索し、該当レコードから販売IDと参加者数とを取得する。そして、その販売IDに対応して作成されている参加者情報ファイル24を開き、参加者数に一致した数のレコードが既に記録されているかどうか判断する。既に記録されていれば、参加者登録は終了した旨のエラーメッセージを出力して終了する。レコード数が参加者数未満であれば、参加者登録プログラム13は、ニックネーム入力欄65に入力されたニックネームで参加者情報ファイル24を検索し、同一のニックネームがあるかどうか判断する。あれば、異なるニックネームにするよう要請するメッセージを表示して終了する。
【0038】
レコード数が参加者数未満であり同一のニックネームが無ければ、参加者登録プログラム13は、参加者情報ファイル24に新規レコードを追加する。そして、参加者IDを生成して「参加者ID」に記録し、参加者登録入力ページの氏名入力欄63に入力された氏名を「氏名」に記録し、ニックネーム入力欄64に入力されたニックネームを「ニックネーム」に記録する。その上で、販売ID、くじイベント名、登録した参加者ID及びニックネームを参加者に送信し、くじアプリの内部変数として参加者端末4に記憶させる。そして、図10(3)に示すように、参加者登録が終了したメッセージを参加者端末4に表示してプログラムを終了する。尚、図10(3)に示すように、くじに参加する場合にはイベント当日にアプリを起動して参加ボタンをタップして欲しい旨のメッセージが終了メッセージとともに表示されるようになっている。
【0039】
次に、このようにして準備がされるくじの実施のための構成について、以下に説明する。くじの実施は、贈呈ギフト情報ファイル23に記録された各ギフトについてどの参加者に贈呈するかを決定するためである。即ち、実施形態のギフト贈呈システムは、贈呈ギフト情報ファイル23に記録された各ギフトについてどの参加者に贈呈するかをくじにより決定するくじ手段を備えている。この実施形態では、くじ手段は、ギフトサーバー1及びギフトサーバー1に実装されたくじ抽選プログラム14、さらにくじアプリ41がインストールされた各参加者端末4等によって構成されている。
【0040】
くじ手段は、贈り主端末3やくじ用端末としての各参加者端末4にくじ実施ページを表示する手段である。そして、くじ抽選プログラム14は、くじ実施ページにおいて実行されるプログラムである。くじ抽選プログラム14は、くじ実施ページを表示するプログラムや、くじ実施ページに実装されたスクリプトやプログラムモジュールを含んでいる。
くじ実施ページは、贈り主端末3又はいずれかの参加者端末4から呼び出されて表示される。いずれの場合にも、販売IDが取得されてセッション変数に保持される。くじ実施ページは、各参加者端末4に表示されるインスタンスと贈り主端末3に表示されるインスタンスとでは若干異なるものとなっている。以下、各参加者端末4に表示されるくじ実施ページを参加者くじ実施ページと呼び、贈り主端末3に表示されるくじ実施ページを主催者くじ実施ページと呼ぶ。
【0041】
図12は、参加者くじ実施ページの一例を示した概略図である。くじアプリ41を参加者端末4で起動すると、図12(1)に示すようなアプリトップ画面が表示される。アプリトップ画面には、登録したニックネームが確認のために表示されるとともに、参加者登録したくじイベントの名称を表示したイベント名表示部(符号省略)が設けられている。これらは、くじアプリ41の内部変数に従ってくじアプリ41におけるプログラムにより行われる。イベント名表示部の下には、「くじに参加する」と表記されたくじ参加ボタン67が設けられており、くじに参加する場合はくじ参加ボタンをタップして欲しい旨のメッセージが表示されるようになっている。
【0042】
くじ参加ボタン67には、ギフトサーバー1のくじ実施ページ表示プログラム16の実行コードが埋め込まれている。この実行コードは、参加者登録の際の参加者端末4上に記憶した販売IDと参加者IDとを含んでいる。くじ参加ボタン67をタップすると、販売IDを図12(2)に示すようなくじ実施ページが表示される。この際、販売IDと参加者IDとがセッション変数に格納される。尚、参加者IDは、他の参加者IDからのアクセスの際にもセッション変数に格納される。
【0043】
記憶部2には、くじ実施ページ表示ファイル25が記憶されている。厳密には、くじ実施ページ表示ファイル25は、くじ実施ページの型(クラス)を定義するファイルである。くじ実施ページ表示プログラム16は、販売IDでギフト情報ファイルを検索し、該当レコードから、イベント名を取得し、図12(2)に示すように参加者くじ実施ページ(インスタンス)に組み込んで参加者端末4に表示する。参加者くじ実施ページは、くじへの各参加者の参加者端末4にも同様に表示される(共有される)ページである。
【0044】
図12(2)に示すように、参加者じく実施ページは、くじイベントの名称が表示され、くじについて説明するテキストが表示されるようになっている。そして、くじ実施ページは、くじ札71を表示するものとなっている。くじ札71は、参加者の数だけ表示されるようになっており、参加者がいずれかのくじ札71を選択する。くじ札71を選択することが、くじをひくという行為になっている。この例では参加者は6名なので、6個のくじ札71が横に並んで表示されるようになっている。図12(2)に示すように、くじ札71は「このくじをひく」と表記されていて、コマンドボタンとなっている。以下、くじ札ボタンと呼ぶ。
【0045】
各くじ札ボタン71は、くじ識別子を参加者情報ファイル24に記録する識別子記録モジュールの実行ボタンとなっている。識別子記録モジュールは、各くじ識別子と各参加者IDとを対応づけるモジュールである。くじ実施ページ表示プログラム16は、くじ実施ページを表示する際、販売IDに対応した参加者情報ファイル24を開き、レコード数をカウントして登録参加者数を特定する。そして、この分の数のくじ札ボタン71を組み込んだ後、くじ識別子を生成して各くじボタン81に埋め込む。例えば、販売IDがABC11であるとすると、ABC1101、ABC1102、・・・、ABC1106というようにくじ識別子を生成し、各くじ札ボタン71に埋め込む。それとともに、各くじ札ボタン71には、対応付けモジュールの実行コードを埋め込む。即ち、ABC1101を引数にして対応付けモジュールを実行するコード、ABC1102を引数にして対応付けモジュールを実行するコード、・・・をそれぞれ埋め込んでおく。また、生成された各くじ識別子は、変数(配列変数)に格納される。
【0046】
識別子記録モジュールは、くじ識別子に加え、呼び出し元のくじアプリ41の変数である参加者IDを引数にして実行されるモジュールである。セッション変数に保持した販売IDに対応した参加者情報ファイル24を開き、参加者IDで検索する。そして、該当レコードの「くじ識別子」のフィールドにくじ識別子を記録する。
識別子記録モジュールは、くじ識別子の記録をした後、くじ札ボタン71をニックネーム表示部に変更する処理を行う。即ち、参加者IDで参加者情報ファイル24を検索し、該当するレコードからニックネームを取得する。そして、選択されたくじ札ボタン71が表示されている位置にくじ札ボタン71に変えてニックネームをテキストボックスとして表示するようコーディングされている。この処理は、くじ実施ページのクラスに対して行われる(クラスの定義の変更)。図12(3)には、例えば左端のくじ札ボタンが「○×号」というニックネームの参加者によって選択された状態を示している。即ち、「○×号」というニックネームの参加者が自分の参加者端末4上で左端のくじ札をタップした状態が、図12(3)である。
【0047】
一方、贈り主も、図9に示す贈り主用アプリダウンロードリンク61をタップし、予めくじアプリ31をダウンロードしてインストールしておく。そして、同様に、図12(1)に示すアプリトップ画面が贈り主端末3に表示される。贈り主用アプリダウンロードリンク61には、販売IDと会員IDとが含まれている。このため、贈り主端末3にインストールされたくじアプリ41には、内部変数として販売IDと会員IDとが保持された状態となっている。一方、ギフトサーバー1には、主催者くじ実施ページ表示プログラム16が実装されている。主催者参加ボタン68は、販売IDと会員IDとを引数にしてくじ実施ページ表示プログラム16を実行するボタンとなっている。主催者くじ実施ページ表示プログラム16は、販売IDでギフト販売情報ファイル21を検索し、該当レコードの会員IDが引数の会員IDに一致するかどうか判断する。一致すれば、主催者くじ実施ページを贈り主端末3に送信して表示する。
【0048】
図14は、主催者くじ実施ページの一例を示した概略図である。図14に示す主催者くじ実施ページは、図12(2)や図12(3)に示す参加者くじ実施ページとほぼ同様であるが、「くじ抽選を行う」と表記された抽選実行ボタン72が含まれている。抽選実行ボタン72には、くじアプリ41に保持されている販売IDが埋め込まれている。ギフトサーバー1には、くじ抽選プログラム14を構成するものとして抽選モジュールが実装されており、抽選実行ボタン72は、販売IDを引数にして抽選モジュールを実行するボタンとなっている。
【0049】
尚、主催者くじ実施ページにおいてくじ札ボタン71をタップしても、参加者IDはくじアプリ31内に保持されていないので、識別子記録モジュールは実施されないが、ギフトサーバー1上で識別子記録モジュールが実行された場合、クラス(型)の定義が変更されるので、インスタンスとしての主催者くじ実施ページにおいてもくじ札の部分はそのくじ札をひいた参加者のニックネームを表示した状態に変更される。
【0050】
図15は、抽選モジュールの一例について概略図を示したフローチャートである。図15に示すように、抽選モジュールは、販売IDに対応する贈呈ギフト情報ファイル23を開き、最初のレコードにポインタを設定する。次に、配列変数から一つのくじ識別子をランダムに選び出し、選んだくじ識別子を「くじ識別子」のフィールドに記録する。そして、そのくじ識別子を配列変数から削除し、配列変数を更新する。その上で、配列変数から一つのくじ識別子をランダムに選び出し、贈呈ギフト情報ファイル23の2番目のレコードの「くじ識別子」のフィールドに記録する。そして、選んだくじ識別子を削除した上で配列変数を更新する。このような処理をレコード件数の回数繰り返す。この結果、贈呈ギフト情報ファイル23の各レコードには、抽選で選ばれた各くじ識別子が記録された状態となる。空くじがある場合は、贈呈ギフト情報ファイル23の最後のレコードについて処理をした後も、配列変数には1個以上のくじ識別子が残ることになる。
【0051】
次に、抽選モジュールは、参加者情報ファイル24を開き、最初のレコードの「くじ識別子」の値を読み込む。そして、贈呈ギフト情報ファイル23をその値で検索し、該当レコードがあったら、そのレコードの「ギフトID」の値を読み込み、参加者情報ファイル24の「受領ギフト」にその値を記録する。贈呈ギフト情報ファイル23にくじ識別子が一致するレコードがなければ、「受領ギフト」はNull値のままとする。この処理を、参加者情報ファイル24の最後のレコードまで行う。
【0052】
図14に示すように、主催者くじ実施ページには、結果表示ボタン73が含まれている。ギフトサーバー1には、くじ結果表示プログラム15が実装されている。結果表示ボタン73は、販売IDを引数にしてくじ結果表示プログラム15を実行するボタンである。抽選モジュールは瞬時に終了するので、結果表示ボタン73が押される段階では、抽選の結果が出ている。但し、くじ実施ページに表示されてはいない。
【0053】
図12(3)には、全てのくじ札が参加者によってひかれた状態が示されている。図12(3)に示すあみだにおいて、各線の下端の下側位置は、あみだくじの結果を表示する位置である。各位置を、くじ結果表示位置という。図12(3)の例では、各くじ結果表示位置に、「?」の表示をしている。各くじ結果表示位置がどのくじ札に対応するかは、プログラム上、予め判っている。即ち、図12(3)では、白いボックスで覆われているが、この部分があみだとなっており、そのあみだはプログラムにおいて定数である。したがって、どのくじ結果表示位置にどのくじ識別子に対応するかも、各くじ札を各参加者が選んだ段階で判明している。くじ結果表示プログラム15は、くじ識別子で贈呈ギフト情報ファイル23を検索し、該当するレコードのギフト名及びイメージファイル名を取得し、それらにしたがって各くじ結果表示位置にギフト名とギフトのイメージを表示するようプログラミングされている。贈呈ギフト情報ファイル23にくじ識別子がない場合には、はずれであるので、「残念」の表示をするようプログラミングされている。図13(1)に、各くじ結果表示位置にくじ結果が表示された状態の一例が示されている。
尚、くじアプリ41を使用したくじに同じ参加者が何回も参加していると、あみだのパターンを覚えてしまう場合もあり得るので、あみだのパターンとして幾つか異なるものを用意しておき、ランダムに選択して定数として組み込んで使用すると好適である。
【0054】
また、くじ抽選プログラム14は、くじ動画モジュールを含んでいる。各くじ結果表示位置にくじ結果を表示した後、くじ結果表示プログラム15は、くじ動画モジュールを実行する。くじ動画モジュールは、あみだくじの部分を覆っていた白いボックスを削除してあみだくじを表示し、記憶部2に記憶されたくじ動画ファイルを再生するモジュールである。図13(2)には、くじ動画モジュールにより再生されるくじ動画の1コマが併せて示されている。図13(2)は参加者端末4であるが、贈り主端末3においても同様にくじ動画が再生される。
【0055】
図13(2)に示すように、抽選動画は、あみだの線を太線(又は別の色の線)でなぞる動画となる。図13(3)に示すように、各くじ札について、太線でなぞって線の下端まで達すると、抽選動画は終了である。この例は、贈呈予定のギフトが何であるか不明な状態で各くじ札を各参加者に引かせる例である。これ以外に、贈呈予定のギフトが何であるかを各参加者に知らせた上で各くじ札をひかせるようにしても良い。即ち、くじ実施ページが表示された段階で、各くじ札ボタン71に対してくじ識別子を付与し、各くじ識別子に対して抽選を行って当選した(空くじではない)くじ識別子に対して贈呈ギフトのギフトIDを対応づけてしまう。そして、空くじではないくじ識別子に対応づけられたくじ結果表示位置に贈呈ギフトのギフト名やイメージを表示してしまう。但し、あみだくじの部分は白いボックスで覆われており、各参加者には見えない。この状態で、各参加者にくじ札ボタン71を選択してもらう。各参加者は、どのくじ札ボタン71がどの贈呈ギフトに対応しているのかを想像しながら(ワクワクしながら)くじ札ボタン71を押すことになる。全てのくじ札ボタン71が押されたら、白いボックスを除去し、動画モジュールを実行してくじ動画を再生する。
【0056】
次に、このようにしてくじにより決定される贈呈ギフトを参加者(被贈呈者)が受領するための構成について説明する。
図13(3)に示すように、参加者くじ実施ページには、ギフト受領ボタン74が設けられる。即ち、くじ動画モジュールは、抽選動画の再生が終了したタイミングで、参加者くじ実施ページにギフト受領ボタン74を埋め込むようコーディングされている。くじ結果表示プログラム15は、当選した参加者はギフト受領ボタン74をタップすることでギフトが受け取れる旨を併せて表示する。ギフト受領ボタン74には、ギフトサーバー1上のギフト受領ページを表示するプログラムが埋め込まれたボタンである。ギフト受領ボタン74は、販売ID及び参加者IDを引数にしてギフトサーバー1上のギフト受領ページ表示プログラム16を実行するコードが埋め込まれている。尚、同様のギフト受領ボタン74は、くじアプリのトップページ(図12(1))にも設けられている。
【0057】
ギフト受領ページ表示プログラム16は、販売IDでギフト販売情報ファイル21を検索し、「くじ終了有無」の値を取得する。その値が偽値(終了前)であれば、ギフト受領ページ表示プログラム16は、くじ終了前なのでギフト受領はできない旨のメッセージを参加者端末4に表示して終了する。
「くじ終了有無」が真値であれば、ギフト受領ページ表示プログラム16は、販売IDに対応した参加者情報ファイル24を開き、参加者IDで検索する。そして、「くじ結果」の値がNull値である場合、はずれなので、その旨のエラーメッセージを参加者端末4に表示して終了する。Null値でなければ、「ギフト発送有無」の値を確認し、それが真値であれば、既にギフトは発送済みである旨を表示して終了する。「ギフト発送有無」が偽値であれば、くじ結果として記録されているギフトIDを変数に格納した上でギフト受領ページを参加者端末4に表示する。
【0058】
図16は、このようにして表示されるギフト受領ページの一例を示した概略図である。図16に示すように、ギフト受領ページには、くじイベント名、参加者のニックネーム、くじで当選したギフトのギフト名が表示されるようになっている。ギフト受領ページ表示プログラム16は、販売IDでギフト情報ファイルを検索して当該レコードからくじイベント名を取得し、参加者IDで参加者情報ファイル24を検索してニックネームを取得し、ギフトIDでギフト情報マスタファイル22を検索してギフト名を取得して表示する。
【0059】
図16に示すように、ギフト受領ページには、氏名入力欄81、住所入力欄82、電話番号入力欄83、メールアドレス入力欄84と、OKボタン85とが設けられている。OKボタン85には、確認ページがリンクしており、確認ページに設けられた送信ボタンは、ギフトサーバー1上のギフト発送プログラム(不図示)の実行ボタンとなっている。記憶部2には、ギフト発送情報ファイル(不図示)が記憶されており、ギフト発送プログラムは、決定されたギフトのギフトIDやギフト受領ページで入力された各情報をギフト発送情報ファイルに記録し、ギフトが被贈呈者に送付されるようにするプログラムである。尚、ギフト発送プログラムは、参加者情報ファイル24の当該参加者IDのレコードの「ギフト発送有無」に真値を記録する。
【0060】
このような実施形態のギフト贈呈システムの動作について、以下に概略的に説明する。
例えば、贈り主は新郎新婦であり、結婚披露宴の二次会の主催者であるとする。新郎新婦は、結婚披露宴の二次会のパーティーでアトラクションとしてあみだくじによるギフト贈呈を行うことを思いつき贈り主端末3でギフトサイトにアクセスする。そして、トップページでくじギフトボタン51を押し(クリック又はタップし)、図6のくじギフト販売ページを表示する。
【0061】
贈り主は、参加者数欄52に参加者数を入力し、ギフト数入力欄53にギフト数を入力する。この結果、空くじ数表示欄54に空くじ数が表示される。また、イベント名入力欄56にイベント名をテキストで入力する。そして、価格帯選択欄56で価格帯を選択し、ジャンル選択欄57でギフトのジャンルを選択した上で、贈呈ギフト選定ページ表示ボタン58を押す。
これにより、図7のような贈呈ギフト選定ページが贈り主端末3に表示される。贈り主は、贈ろうと思ったギフトを表示しているフレーム内の数量入力欄59に1以上の数字を入力し、それぞれの数量入力欄59に入力した数の合計がギフト数入力欄53で入力した数になるようにする。その上で、贈呈ギフト登録ボタン(不図示)を押す。この結果、贈呈ギフト登録プログラム11が実行される。
【0062】
贈呈ギフト登録プログラム11は、数量入力欄59に1以上の数が入力されたギフトについて販売額の合計して合計販売額とし、合計販売額を引数にして決済モジュールを実行する。そして、贈り主は、決済モジュールにより表示されるページに従って決済を行う。決済が正常に完了すると、贈呈ギフト登録プログラム11は、販売IDを新たに生成し、ギフト販売情報ファイル21に新規レコードを追加して記録する。そして、会員ID、合計販売額、ギフト数、参加者数、空くじ数、イベント名をそれぞれ記録する。
【0063】
次に、贈呈ギフト登録プログラム11は、贈呈ギフト情報ファイル23を新たに作成してギフト数の数だけレコードを追加し、各レコードに登録ID、ギフトID、ギフト名及びイメージファイル名を記録する。
次に、贈呈ギフト登録プログラム11は、サブルーチンとしてくじ準備プログラム12を実行する。くじ準備プログラム12は、参加者登録用ID及び参加者登録用パスワードを生成し、販売IDの当該レコードに記録する。そして、参加者情報ファイル24を新たに作成し、参加者数分のレコードを追加する。そして、参加者数分の参加者IDを生成し、各レコードに記録する。
さらに、くじ準備プログラム12は、贈り主連絡モジュールを実行し、図7に示すような贈り主連絡メールを作成して贈り主端末3に送信する。
【0064】
贈り主連絡メールが送られた贈り主は、そこに含まれる贈り主用くじアプリダウンロードリンク61を押し、くじアプリ31をダウンロードして贈り主端末3にインストールする。また、贈り主連絡メールに含まれる参加者登録用リンク62を2次会の各参加者に電子メールやSNSで送信する。
各参加者は、参加者端末4でメールを受信し、そこに含まれる参加者登録用リンク62を押す。そして、くじアプリ41がインストールされていなければダウンロードしてインストールする。そして、表示される参加者登録入力ページにおいて氏名やニックネームを入力して登録ボタン66を押し、確認ページで送信ボタンを押す。これにより、参加者登録プログラム13が実行され、参加者情報ファイル24に新規レコードを追加し、氏名やニックネームを記録する。
【0065】
このようにして、贈呈ギフトの購入、くじ実施の準備、参加者登録がされた後、くじイベントの当日となる。主催者である贈り主は、贈り主端末3を2次会会場に持ち込み、アトラクションの時間になったら、くじアプリ31を起動させる。これにより、ギフトサーバー1から主催者くじ実施ページ用のファイルが送信されて贈り主端末3に主催者くじ実施ページが表示される。
【0066】
また、各参加者も参加者端末4を持参して来場する。そして、アトラクションの時間になったら、くじアプリ41を起動する。この結果、各参加者端末4には、参加者くじ実施ページが表示される。贈り主(又は二次会の進行役)は、各参加者に、くじ実施ページで任意のくじ札をタップして欲しい旨(くじをひいて欲しい旨)、伝える。これに応え、各参加者は、任意のくじ札ボタン71をタップする。他の参加者がくじ札ボタン71をタップすると、そのくじ札ボタン71はタップした参加者のニックネームになるので、そのくじ札は引けなくなる。即ち、任意ではあるものの、早い者勝ちである。
【0067】
全てのくじ札がニックネームの表示に切り替わると、贈り主は、贈り主端末3上の主催者くじ実施ページにおいて、抽選実行ボタン72を押す。これにより、抽選モジュールが実行される。その後、贈り主は、結果表示ボタン73を押す。これにより、白いボックスで覆われていたあみだくじが表示され、あみだの各線の下側のくじ結果表示位置に、あたりである場合にはギフト名及びギフトのイメージが表示される。そして、動画再生モジュールの動作により、太線でなぞっていくあみだくじの動作が再生される。最後のくじ札の部分から延びるあみだ線について太線でなぞるのが終了すると、動画再生は終了である。贈り主は、くじが終了した旨を参加者に伝え、空くじでなかった参加者は、2次会終了後にくじアプリ41を操作して贈呈ギフトを受領して欲しい旨を伝える。
【0068】
空くじでなかった参加者は、二次会終了後に参加者端末4でくじアプリ41を再度起動し(起動したままになっていればそのまま)、ギフト受領ボタン74を押し、ギフト受領ページを表示する。そして、氏名、住所、メールアドレス等を入力し、OKボタンを押す。確認ページで入力内容を確認した後、送信ボタンを押す。これにより、ギフト発送プログラムが実行され、当該参加者にギフトが発送される。
【0069】
このような実施形態のギフト贈呈システムによれば、複数の被贈呈者に一度にギフトを贈呈するに際し、贈り主がギフトを選択するということを考慮しつつも、何が貰えるんだろうというワクワク感を各被贈呈者に与えることを可能にし、さらに複数の被贈呈者で行うゲーム性も加味したギフト贈呈が可能となる。
また、上記実施形態では、くじ用端末は各参加者が操作する参加者端末4であり、くじ実施ページが各参加者端末4に表示されるので、各参加者は自分の参加者端末4を見ながらくじ抽選を体感できるので、参加者の数が多くなっても臨場感を持ってくじに参加できる。場合によっては、各参加者は一つのイベント会場にいなくても良い。例えば、各参加者がビデオ通話(テレビ会議)の形で参加するリモート宴会のようなイベントにおいてくじによるギフト贈呈を行うことも可能である。
【0070】
他の実施形態として、くじ用端末として一つの端末がイベント会場に用意された構成であっても良い。例えば、くじ用端末としてノートPCを用意し、その画面をプロジェクタでスクリーンに投影する構成も採用し得る。この構成では、各参加者端末4は不要である。この構成では、くじ用端末に表示されるくじ実施ページは、上記実施形態における主催者くじ実施ページに相当するものとされる。この場合、くじ札の部分はコマンドボタンではなく、編集可能なテキストボックスとされる。また、各参加者の参加者登録は不要であり、参加者情報ファイル24は設けられない。イベントの進行役は、各参加者にどのくじ札をひくか順番に聞き、参加者の氏名又はニックネームをくじ用端末上でテキスト入力する。その上で、抽選実行ボタン72を押し、抽選モジュールを実行する。この場合の抽選モジュールは、贈呈ギフト情報ファイル23の各レコードのギフトIDを、くじ結果表示位置にランダムに順次対応づける処理となる。そして、くじ結果表示ボタンが押されると、対応づけられたギフトIDに従ってギフト名及びギフトのイメージが表示される。ギフトIDが対応づけられなかったくじ結果表示位置には、「残念」が表示される。
【0071】
ギフトの受領については、贈り主がいったん全てギフト事業者から受領した後、個別に各被贈呈者に発送しても良いし、参加者登録を予めしてもらって参加者情報ファイル24が作成されている場合には、上記実施形態と同様にくじ受領ページを表示して各情報を入力して発送してもらっても良い。後者の場合、主催者としての贈り主は、くじ結果を保存しておく。そして、ギフトサーバー1には、くじ結果を贈り主端末3からの送信で登録する(参加者情報ファイル24の各レコードにギフトID又ははずれを記録する)プログラムが実装される。
この構成は、各参加者がくじイベントの会場に参加者端末4を持参する必要がないという点では好適であるが、くじ実施後のギフトの発送において面倒な部分がある。この点では、各参加者端末4をくじ用端末として用いる構成の方が好適である。
【0072】
また、上記実施形態では、くじはあみだくじであったが、他のくじを模して抽選を行う構成も採用し得る。例えば、神社でひくおみくじを模して抽選を行う構成であっても良い。この場合には、おみくじ箱からおみくじをひく動画を再生する動画再生モジュールを実装しておく。くじをひく順番がくじ識別子に相当するようにしておき、くじ識別子に対するくじ結果については、抽選モジュールが実施されて予め決定しておく。そして、くじを引いた瞬間に、そのくじ識別子に対応するくじ結果を表示する。即ち、空くじでなければギフトIDが対応づけられているので、そのギフトIDのギフト名とギフトのイメージがおみくじ箱から出現したように表示する。空くじであれば、「残念」の表示をする。くじをひく順番は、各参加者がじゃんけん等で決める。
【0073】
尚、上記実施形態の構成において、参加者登録用リンク62がギフトサーバー1から各参加者端末4に直接送付される構成が採用されることもある。この場合には、くじギフト販売ページに各参加者のメールアドレスを入力するページをリンクさせる。そして、参加者情報ファイル24を作成した際、入力された各メールアドレスを各レコードに記録しておく。そして、くじ準備プログラム12は、参加者登録用リンク62を含むメールを各参加者のメールアドレスに送るようプログラミングされる。
【0074】
上記実施形態において、くじによる抽選とは別に抽選を行い、抽選に当たった場合に特別の特典を与える構成が採用されることもある。この特典は、贈り主ではなく、ギフトの販売者(ギフト事業者)が与える特典であり、何らかの商品又はサービスの他、ギフトサイト又は他のショッピングで使えるポイント(値引き)の場合もあり得る。
【0075】
特別特典の抽選は、例えば、ギフト情報マスタファイル22に記録されたギフトのいずれか(1個又は数個程度)を当たりのギフトであるとし、ギフト情報マスタファイル22に当たりであるかどうかの情報を記録するフィールドを設けておく。当たりであるギフトは、週に一回とか月に一回とかの周期で変更される。どれが当たりのギフトであるかは、各参加者は勿論、贈り主にも知らされないが、ギフト情報ファイル22にはそれが記録された状態としておく。
この場合、贈り主が偶然にもそのギフトを贈呈ギフトとして選定し、くじによる抽選においてそのギフトが当たった参加者は、特別特典を授与されることになる。
【0076】
ソフトウェア上の構成としては、抽選モジュールは、各ギフトIDについてギフト情報マスタファイル22に当たりのギフトとして記録がされているかどうか参照し、当たりである場合にはその旨を変数に格納しておく。ギフト受領ページ表示プログラム16がギフト受領ページを参加者端末4に表示する際、当選したギフトIDが当たりのギフトIDであるかを変数を参照して判断し、当たりであった場合、その旨の表示も併せて行って参加者に伝える。この一例を、図17に示す。
【0077】
図17は、特別特典の抽選に当たった際のギフト受領ページの一例を示した図である。この例では、特別特典の抽選に当たった旨の表示に加え、詳細閲覧ボタン68が設けられている。詳細閲覧ボタン68には、特別特典の内容や受け取り方などを表示した説明ページがリンクしている。特別特典が何らかの商品やサービスの利用券の場合、くじギフトにおけるギフトと一緒に発送がされる。
【符号の説明】
【0078】
1 ギフトサーバー
11 贈呈ギフト登録プログラム
12 くじ準備プログラム
13 参加者登録プログラム
14 くじ抽選プログラム
2 記憶部
21 ギフト販売情報ファイル
22 ギフト情報マスタファイル
23 贈呈ギフト情報ファイル
24 参加者情報ファイル
3 贈り主端末
4 くじ用端末としての参加者端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2023-04-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
贈り主が一度に複数の被贈呈者にギフトを贈呈する際に使用されるギフト贈呈システムであって、
贈り主が操作する端末である贈り主端末及び少なくとも一つのくじ用端末がネットワークを介してアクセスすることができるサーバーと、
記憶部と
を備えており、
記憶部には、ギフト情報マスタファイルと、贈呈ギフト情報ファイルとが記憶されており、
ギフト情報マスタファイルは、贈呈され得る各ギフトの情報を記録したファイルであり、
贈呈ギフト情報ファイルは、ギフト情報マスタファイルに記録されているギフトのうち贈呈されるギフトとして贈り主が複数選定したギフトの情報を記録したファイルであって、くじへの参加者の数と同じか又はそれより少ない数のギフトの情報を記録したファイルであり、
サーバは贈り主端末に対して贈呈ギフト選定ページを提供することが可能であるととともに、サーバには贈呈ギフト登録プログラムが実装されており、
贈呈ギフト選定ページは、ギフト情報マスタファイルに記録された各ギフトについて贈呈されるギフトとして選定するかどうかを入力できるページであって、贈呈ギフト登録プログラムを実行可能なページであり、
贈呈ギフト登録プログラムは、贈呈ギフト選定ページで選定された各ギフトを贈呈ギフト情報ファイルに記録するプログラムであり、
贈呈ギフト情報ファイルに記録された各ギフトについてどの参加者に贈呈するかくじにより決定するくじ手段が設けられており、
くじ手段は、くじ用端末にくじ実施ページを表示する手段であり、
くじ実施ページは、くじへの参加者の数以上の数のくじ札を表示するページであって、各くじ札は相互に異なるくじ識別子によって識別されるものであり、くじ識別子はそのくじ札を選択した参加者に対して与えられるものであり、
くじ手段は、くじ実施ページにおいて実行されるくじ抽選プログラムを含んでおり、
くじ抽選プログラムは、贈呈ギフト情報ファイルに記録されている1個のギフトに対してランダムに選ばれた1個のくじ識別子を1対1に対応づけるプログラムであり、
くじ手段は、各くじ識別子について、くじ抽選プログラムでギフトが対応づけられている場合にはそのくじ識別子が与えられた参加者に当該ギフトが贈呈される旨をくじ用端末に表示するくじ結果表示プログラムを含んでいることを特徴とするギフト贈呈システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
上記課題を解決するため、この明細書において、ギフト贈呈システムの発明が開示される。開示された発明に係るギフト贈呈システムは、贈り主が一度に複数の被贈呈者にギフトを贈呈する際に使用されるギフト贈呈システムである。
このシステムは、贈り主が操作する端末である贈り主端末及び少なくとも一つのくじ用端末がネットワークを介してアクセスすることができるサーバーと、記憶部とを備えている。
記憶部には、ギフト情報マスタファイルと、贈呈ギフト情報ファイルとが記憶されている。
ギフト情報マスタファイルは、贈呈され得る各ギフトの情報を記録したファイルである。
贈呈ギフト情報ファイルは、ギフト情報マスタファイルに記録されているギフトのうち贈呈されるギフトとして贈り主が複数選定したギフトの情報を記録したファイルであって、くじへの参加者の数と同じか又はそれより少ない数のギフトの情報を記録したファイルである。
サーバは贈り主端末に対して贈呈ギフト選定ページを提供することが可能であるととともに、サーバには贈呈ギフト登録プログラムが実装されている。
贈呈ギフト選定ページは、ギフト情報マスタファイルに記録された各ギフトについて贈呈されるギフトとして選定するかどうかを入力できるページであって、贈呈ギフト登録プログラムを実行可能なページである。
贈呈ギフト登録プログラムは、贈呈ギフト選定ページで選定された各ギフトを贈呈ギフト情報ファイルに記録するプログラムである。
贈呈ギフト情報ファイルに記録された各ギフトについてどの参加者に贈呈するかくじにより決定するくじ手段が設けられている。
くじ手段は、くじ用端末にくじ実施ページを表示する手段である。
くじ実施ページは、くじへの参加者の数以上の数のくじ札を表示するページであって、各くじ札は相互に異なるくじ識別子によって識別されるものであり、くじ識別子はそのくじ札を選択した参加者に対して与えられるものである。
くじ手段は、くじ実施ページにおいて実行されるくじ抽選プログラムを含んでいる。
くじ抽選プログラムは、贈呈ギフト情報ファイルに記録されている1個のギフトに対してランダムに選ばれた1個のくじ識別子を1対1に対応づけるプログラムである。
くじ手段は、各くじ識別子について、くじ抽選プログラムでギフトが対応づけられている場合にはそのくじ識別子が与えられた参加者に当該ギフトが贈呈される旨をくじ用端末に表示するくじ結果表示プログラムを含んでいる。
また、このギフト贈呈システムは、
くじ用端末は複数であって、くじに参加する各参加者が操作する参加者端末であり、
各参加者端末はくじ実施ページを表示可能であって、くじ実施ページは、くじ引きボタンを含んでおり、
くじ引きボタンは、くじ札を参加者に選択させるボタンであって、当該くじ実施ページを表示している参加者端末を操作する参加者に当該くじ札についてのくじ識別子を与える処理を実行するボタンである
という構成を持ち得る。