(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024098968
(43)【公開日】2024-07-24
(54)【発明の名称】CMPスラリー供給用マルチノズル及び半導体CMP装備
(51)【国際特許分類】
B05B 7/04 20060101AFI20240717BHJP
B05B 1/14 20060101ALI20240717BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20240717BHJP
【FI】
B05B7/04
B05B1/14 Z
H01L21/304 621D
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024000553
(22)【出願日】2024-01-05
(31)【優先権主張番号】10-2023-0004253
(32)【優先日】2023-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】524008801
【氏名又は名称】エスケー ハイニックス インコーポレーテッド
(71)【出願人】
【識別番号】524008812
【氏名又は名称】ジョンウ ナノ-テクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000660
【氏名又は名称】Knowledge Partners弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ハ,ヨン ジョ
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジョン ヨル
(72)【発明者】
【氏名】バン,ジュン ホ
(72)【発明者】
【氏名】オ,ヨン ソク
【テーマコード(参考)】
4F033
5F057
【Fターム(参考)】
4F033AA14
4F033BA04
4F033BA06
4F033DA05
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4F033LA09
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4F033QE05
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4F033QF01X
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4F033QK04X
5F057AA12
5F057AA42
5F057BA11
5F057CA11
5F057DA03
5F057FA42
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本願は、捨てられるスラリー量を最小化してコスト節減になるCMPスラリー供給用マルチノズルを提供する。
【解決手段】スラリー、及び、超純水供給部に貯蔵した超純水を供給するように連結されるフィッティングユニット100と、フィッティングユニット100の先端に結合し、スラリー、又は、超純水を一定に分配して複数個のラインを介して吐出するバッファタンクユニット200と、バッファタンクユニット200の先端に連結される複数個のチューブ300と、各々の前記チューブ300と連結されてスラリー、又は、超純水を研磨パッドに供給する噴射ノズルユニット400と、で構成される。本発明によれば、複数個の噴射ノズル440を介してスラリーをパッドの中央から外側にドロップすることにより、パッド全体にスラリーを均等に塗布して平坦化工程の効率性を増加させ、捨てられるスラリー量を最小化してコスト節減することができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スラリー供給部に貯蔵したスラリー、及び、超純水供給部に貯蔵した超純水(Deionized)を供給するように連結されるフィッティングユニット100と、
前記フィッティングユニット100の先端に結合し、スラリー、又は、超純水を一定に分配して複数個のラインを介して吐出するバッファタンクユニット200と、
前記バッファタンクユニット200の先端に連結される複数個のチューブ300と、
各々の前記チューブ300と連結されてスラリー、又は、超純水を研磨パッドに供給する噴射ノズルユニット400と、で構成される
ことを特徴とするCMPスラリー供給用マルチノズル1。
【請求項2】
前記フィッティングユニット100は、
スラリーを供給するスラリー供給ライン110、及び、超純水を供給する超純水供給ライン120と、
前記スラリー供給ライン110、及び、前記超純水供給ライン120と連結される第1吐出ライン130が形成される
ことを特徴とする請求項1に記載のCMPスラリー供給用マルチノズル1。
【請求項3】
前記超純水供給ライン120には、
前記スラリー供給ライン110を介して供給するスラリーが前記超純水供給ライン120側に逆流することを防止するように逆流防止チェックバルブ140が形成される
ことを特徴とする請求項2に記載のCMPスラリー供給用マルチノズル1。
【請求項4】
前記バッファタンクユニット200は、
内側に空間が形成されるカバー部材210と、前記カバー部材210の空間に停止してスラリー、又は、超純水を分配する分配ハウジング220が形成される
ことを特徴とする請求項1に記載のCMPスラリー供給用マルチノズル1。
【請求項5】
前記分配ハウジング220は、末端中央に円錐形態の流体引込溝221と、
前記流体引込溝221の表面の周囲に形成される複数個の流体移動孔222と、各々の前記流体移動孔222と連結される複数個の第2吐出ライン223が形成される
ことを特徴とする請求項4に記載のCMPスラリー供給用マルチノズル1。
【請求項6】
前記フィッティングユニット100と前記分配ハウジング220の間には、
スラリー供給ライン110、及び、第1吐出ライン130を介してスラリーを前記分配ハウジング220側に供給する過程でスラリーをスプレッドさせるとか、スラリーに含まれた異物が濾過されるようにメッシュプレート230が形成される
ことを特徴とする請求項4に記載のCMPスラリー供給用マルチノズル1。
【請求項7】
前記第2吐出ライン223は、
前記分配ハウジング220の水平軸を中心に円形に配置される
ことを特徴とする請求項5に記載のCMPスラリー供給用マルチノズル1。
【請求項8】
前記チューブ300は前記第2吐出ライン223と連結され、
前記チューブ300と前記第2吐出ライン223は連結ニップル240を介して連結される
ことを特徴とする請求項5に記載のCMPスラリー供給用マルチノズル1。
【請求項9】
前記噴射ノズルユニット400は、
前記バッファタンクユニット200と結合する連結プレート410と、
前記連結プレート410の先端に結合するベースプレート420と、
前記ベースプレート420の先端に作業者の操作可否によって角度が調節されるノズルブロック430と、
前記ノズルブロック430に結合し、前記チューブ300と連結される噴射ノズル440から形成される
ことを特徴とする請求項1に記載のCMPスラリー供給用マルチノズル1。
【請求項10】
前記ノズルブロック430は、前記ベースプレート420に形成されるヒンジ部431と、
前記ヒンジ部431と結合して、前記ヒンジ部431を中心に回転し、複数個の角度調節孔433と複数個の噴射ノズル停止孔434が各々形成される回転ブロック部材432と、
前記ベースプレート420に回転可能に形成され挿入される前記角度調節孔433によって前記回転ブロック部材432の角度を調節することができる固定部材435で形成される
ことを特徴とする請求項9に記載のCMPスラリー供給用マルチノズル1。
【請求項11】
前記噴射ノズル440は、
前記チューブ300が挿入されるフィッティングヘッド441と、スラリー、又は、超純水を噴射するノズル管442で形成される
ことを特徴とする請求項9に記載のCMPスラリー供給用マルチノズル1。
【請求項12】
前記噴射ノズル440は、8個で形成される
ことを特徴とする請求項9に記載のCMPスラリー供給用マルチノズル1。
【請求項13】
前記ベースプレート420の側面にはバンパー溝421が陥没し形成され、前記回転ブロック部材432の側面には、前記回転ブロック部材432が前記ヒンジ部431を中心に回転する過程で、前記回転ブロック部材432の最大回転が行われると、前記バンパー溝421に挿入されるようにバンパーストッパ436が形成される
ことを特徴とする請求項10に記載のCMPスラリー供給用マルチノズル1。
【請求項14】
前記ヒンジ部431の末端には昇降突起431aが突出し形成され、
前記ベースプレート420には、前記昇降突起431aが挿入されて、前記ヒンジ部431が上昇、又は、下降するように昇降ガイド溝422が打孔し形成される
ことを特徴とする請求項10に記載のCMPスラリー供給用マルチノズル1。
【請求項15】
前記チューブ300の外側面には菱形形状の固定シール部材310を具備し、
前記フィッティングヘッド441の内側面には前記固定シール部材310が挿入され、固定されるように菱形形状の結合溝443が形成される
ことを特徴とする請求項11に記載のCMPスラリー供給用マルチノズル1。
【請求項16】
前記フィッティングユニット100の末端には、
前記スラリー供給ライン110と連結されて、成分が異なるスラリーを混合して供給できるようにスラリー混合ユニット500が形成される
ことを特徴とする請求項2に記載のCMPスラリー供給用マルチノズル1。
【請求項17】
前記スラリー供給部と連結される供給管には圧力センサを具備し、
前記フィッティングユニット100、前記バッファタンクユニット200、前記チューブ300、又は、前記噴射ノズルユニット400中のいずれか一つがスラリーが硬化するとか、異物により詰まり現象が発生する場合、前記圧力センサが圧力変差を感知して統制室に感知信号を伝達する
ことを特徴とする請求項1に記載のCMPスラリー供給用マルチノズル1。
【請求項18】
スラリー、又は、超純水を一定に分配して、複数個のラインを介して吐出するバッファタンクユニット200、及び、前記バッファタンクユニット200と連結されて分割供給したスラリー、又は、超純水を研磨パッドに噴射する噴射ノズルユニット400が形成されたCMPスラリー供給用マルチノズル1を含む半導体CMP装備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明は、CMPスラリー供給用マルチノズルに関し、スラリー供給部に貯蔵したスラリー(Slurry)、及び、超純水供給部に貯蔵した超純水(Deionized)を供給するように連結されるフィッティングユニット100と、そして、前記フィッティングユニット100の先端に結合し、スラリー、又は、超純水を一定に分配して複数個のラインを介して吐出するバッファタンクユニット200と、そして、前記バッファタンクユニット200の先端に連結される複数個のチューブ300と、各々の前記チューブ300と連結されてスラリー、又は、超純水を研磨パッドに供給する噴射ノズルユニット400と、で構成されることを特徴とするCMPスラリー供給用マルチノズルに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、化学機械的研磨(CMP, chemical mechanical polishing)工程は半導体製造工程中の一つでシリコンウェーハ(silicon wafer)の表面を平坦化する工程として、平坦化工程は
図1に示すように、ウェーハの表面にスクラッチの誘発を防止する機能のコンディショナ30の先端に具備したヘッド20にウエハを支持した状態で、ウエハ表面をパッド10に密着した後、スラリー供給アーム40に形成されたノズル装備50を介してスラリーをドロップ(Drop)し、ウエハとパッドの間にスラリーを注入して回転力と移動力によりウエハの表面を平坦化する工程をいう。
【0003】
一方、既存のパッド上にスラリーを供給する装置は、一つのノズルを介してスラリーが噴射されることによって、スラリーがパッド全体に均一に塗布されなくて、平坦化工程の効率が低下し、捨てられるスラリーの量が多く、製造コスト上昇の原因となる問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】大韓民国登録特許公報第10-1681679号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上述した問題点を解決するために考案されたものであり、本発明の目的は、複数個の噴射ノズルを介してスラリーをパッドの中央から外側にドロップすることにより、パッド全体にスラリーが均一に塗布され、平坦化工程の効率性が増加し、捨てられるスラリー量を最小化してコスト節減になるCMPスラリー供給用マルチノズルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記のような問題点を解決するために、本発明によるCMPスラリー供給用マルチノズルは、スラリー供給部に貯蔵したスラリー(Slurry)、及び、超純水供給部に貯蔵した超純水(Deionized)を供給するように連結されるフィッティングユニット100と、そして、前記フィッティングユニット100の先端に結合し、スラリー、又は、超純水を一定に分配して複数個のラインを介して吐出するバッファタンクユニット200と、そして、前記バッファタンクユニット200の先端に連結される複数個のチューブ300と、各々の前記チューブ300と連結されてスラリー、又は、超純水を研磨パッドに供給する噴射ノズルユニット400と、で構成されることを特徴とする。
【0007】
また、前記フィッティングユニット100は、スラリーを供給するスラリー供給ライン110、及び、超純水を供給する超純水供給ライン120と、前記スラリー供給ライン110、及び、前記超純水供給ライン120と連結される第1吐出ライン130が形成されることを特徴とする。
【0008】
また、前記超純水供給ライン120には、前記スラリー供給ライン110を介して供給するスラリーが前記超純水供給ライン120側に逆流されることを防止するように逆流防止チェックバルブ140が形成されることを特徴とする。
【0009】
また、前記バッファタンクユニット200は、内側に空間が形成されるカバー部材210と、前記カバー部材210の空間に停止し、スラリー、又は、超純水を分配する分配ハウジング220が形成されることを特徴とする。
【0010】
また、前記分配ハウジング220は、末端中央に円錐形態の流体引込溝221と、前記流体引込溝221の表面の周囲に形成される複数個の流体移動孔222と、各々の前記流体移動孔222と連結される複数個の第2吐出ライン223が形成されることを特徴とする。
【0011】
また、前記フィッティングユニット100と前記分配ハウジング220の間には、前記スラリー供給ライン110、及び、前記第1吐出ライン130を介してスラリーが分配ハウジング220側に供給する過程でスラリーをスプレッドさせるとか、スラリーに含まれた異物が濾過されることができるようにメッシュプレート230が形成されることを特徴とする。
【0012】
また、前記第2吐出ライン223は、前記分配ハウジング220の水平軸を中心に円形に配置されることを特徴とする。
【0013】
また、前記チューブ300は前記第2吐出ライン223と連結され、前記チューブ300と前記第2吐出ライン223は連結ニップル240を介して連結されることを特徴とする。
【0014】
また、前記噴射ノズルユニット400は、前記バッファタンクユニット200と結合される連結プレート410と、前記連結プレート410の先端に結合するベースプレート420と、前記ベースプレート420の先端に作業者の操作可否によって角度が調節されるノズルブロック430と、前記ノズルブロック430に結合し、前記チューブ300と連結される噴射ノズル440で形成されることを特徴とする。
【0015】
また、前記ノズルブロック430は、前記ベースプレート420に形成されるヒンジ部431と、前記ヒンジ部431と結合して前記ヒンジ部431を中心に回転し、複数個の角度調節孔433と複数個の噴射ノズル停止孔434が各々形成される回転ブロック部材432と、前記ベースプレート420に回転可能に形成されて挿入される前記角度調節孔433によって、前記回転ブロック部材432の角度を調節することができる固定部材435で形成されることを特徴とする。
【0016】
また、前記噴射ノズル440は、前記チューブ300が挿入されるフィッティングヘッド441と、スラリー、又は、超純水が噴射されるノズル管442で形成されることを特徴とする。
【0017】
また、前記噴射ノズル440は8個で形成されることを特徴とする。
【0018】
また、前記ベースプレート420の側面にはバンパー溝421が陥没し形成され、前記回転ブロック部材432の側面には、前記回転ブロック部材432が前記ヒンジ部431を中心に回転する過程で、前記回転ブロック部材432の最大回転が行われると、前記バンパー溝421に挿入されるようにバンパーストッパ436が形成されることを特徴とする。
【0019】
また、前記ヒンジ部431の末端には昇降突起431aが突出し形成され、前記ベースプレート420には前記昇降突起431aが挿入され、前記ヒンジ部431が上昇、又は、下降するように昇降ガイド溝422が打孔し形成されることを特徴とする。
【0020】
また、前記チューブ300の外側面には菱形形状の固定シール部材310を具備し、前記フィッティングヘッド441の内側面には前記固定シール部材310が挿入され固定されるように菱形形状の結合溝443が形成されることを特徴とする。
【0021】
また、前記フィッティングユニット100の末端には、前記スラリー供給ライン110と連結されて成分が異なるスラリーを混合して供給することができるようにスラリー混合ユニット500が形成されることを特徴とする。
【0022】
また、スラリー供給部と連結される供給管には圧力センサを具備し、前記フィッティングユニット100、前記バッファタンクユニット200、前記チューブ300、又は、噴射ノズルユニット400中のいずれか一つがスラリーが硬化するとか、異物によって詰まり現象が発生する場合、圧力センサが圧力偏差を感知して統制室に感知信号を伝達することを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
以上のように本発明によれば、パッド上にスラリーが均一に塗布されることにより、平坦化工程の効率性が増加し、コスト節減の長所がある。
【0024】
また、メッシュ網が形成されたメッシュプレートの構成によりスラリーが広がり、各吐出ラインに進入し、移動することにより、各噴射ノズルのスラリーが均一に噴射されることをガイドし、スラリー内に存在し得る異物を濾過して噴射ノズルの詰まり現象などを防止することができるという長所がある。
【0025】
また、パッドの断面積を考慮して、噴射ノズルの個数を決定して配置することにより、効率的なスラリー供給をすることができるという長所がある。
【0026】
また、平面上の噴射ノズルの角度が調節可能に構成されることにより、CMP装備社別の装備仕様に合わせて互換され、噴射ノズルの位置を調節することができるという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】既存のCMPプロセスを介した平坦化の様子を示す実施例図である。
【
図2】本発明の好ましい実施例に係るCMPスラリー供給用マルチノズルの全体的な様子を示す斜視図である。
【
図3】本発明の好ましい実施例に係るCMPスラリー供給用マルチノズルの構成中のフィッティングユニットの様子を示す斜視図である。
【
図4】本発明の好ましい実施例に係るCMPスラリー供給用マルチノズルの構成中のフィッティングユニット断面の様子を示す断面図である。
【
図5】本発明の好ましい実施例に係るCMPスラリー供給用マルチノズルの構成中のバッファタンクユニット、及び、チューブの全体様子を示す斜視図である。
【
図6】本発明の好ましい実施例に係るCMPスラリー供給用マルチノズルの構成中のバッファタンクユニットの分解された様子を示す分解斜視図である。
【
図7】本発明の好ましい実施例に係るCMPスラリー供給用マルチノズルの構成中の分配ハウジングの様子を示す断面斜視図である。
【
図8】本発明の好ましい実施例に係るCMPスラリー供給用マルチノズルの構成中のバッファタンクユニット、及び、チューブ断面の様子を示す断面図、及び、拡大図である。
【
図9】本発明の好ましい実施例に係るCMPスラリー供給用マルチノズルの構成中の噴射ノズルユニットの全体様子を示す斜視図である。
【
図10】本発明の好ましい実施例に係るCMPスラリー供給用マルチノズルの構成中の噴射ノズルユニットの分解された様子を示す分解斜視図である。
【
図11】本発明の好ましい実施例に係るCMPスラリー供給用マルチノズルの構成中の噴射ノズルユニットの回転ブロック部材が回転する様子を示す実施例図である。
【
図12】本発明の好ましい実施例に係るCMPスラリー供給用マルチノズルの構成中の噴射ノズルが昇降する様子を示す実施例図である。
【
図13】本発明の好ましい実施例に係るCMPスラリー供給用マルチノズルの構成中のチューブ、固定シール部材、及び、噴射ノズルが結合した状態での断面様子を示す断面図である。
【
図14】本発明の好ましい実施例に係るCMPスラリー供給用マルチノズルにスラリー混合ユニットが装着された様子を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下では、添付の図面を参照して、本発明の一実施例によるCMPスラリー供給用マルチノズル1を詳細に説明する。まず、図面のうち、同一の構成要素、又は、部品は可能な限り同一の参照番号で表されていることに留意しなければならない。 本発明の説明において、関連する公知の機能、又は、構成に関する具体的な説明は、本発明の要旨を曖昧にしないために省略する。
【0029】
図1、
図2、又は、
図3を参照すると、本発明の一実施例に係るCMPスラリー供給用マルチノズル1は、回転テーブル形状であるプラテン(platen)、研磨を行うパッド(pad)、ウェーハ(wafer)を垂直に押す力が作用するウェーハキャリア(wafer carrier)、研磨残留物などを除去し、鈍くなったパッドを元の状態に回復させるコンディショナ(conditioner)、及び、スラリーを供給するスラリー供給装置で構成され、CMP(CMP, chemical mechanical polishing)工程を行うCMP装備の構成中に、スラリー供給装置に形成され、スラリー、又は、超純水をパッドに噴射するものとして、大きく、フィッティングユニット100、バッファタンクユニット200、チューブ300、及び、噴射ノズルユニット400で構成される。
【0030】
まず、フィッティングユニット100について説明する。前記フィッティングユニット100は、
図2、
図3、又は、
図4に示すように、外部に具備した各々のスラリー供給部、及び、超純水供給部と連結され、工程によりスラリー(Slurry)、又は、超純水(Deionized)が供給され、後述するバッファタンクユニット200への移動を可能にする構成要素として、スラリー供給ライン110、超純水供給ライン120、第1吐出ライン130、及び、逆流防止チェックバルブ140で構成される。
【0031】
前記スラリー供給ライン110は、スラリーが移動する一種の管路であり、前記フィッティングユニット100の末端から内側に形成され、末端はスラリー供給部と連結され、先端はY字形状で分岐し、後述する第1吐出ライン130と連結される。
【0032】
前記超純水供給ライン120は超純水が移動する管路であり、前記スラリー供給ライン110とは別途に前記フィッティングユニット100の末端から内側に形成され、末端は超純水供給部と連結され、その先端は前記第1吐出ライン130と連結される。
【0033】
前記第1吐出ライン130は、スラリー供給ライン110、及び、前記超純水供給ライン120と各々連結され、工程によりスラリー、又は、超純水が移動する管路であり、末端はY字状で分岐してスラリー供給ライン110、及び、超純水供給ライン120と各々連結されることが好ましい。
【0034】
前記逆流防止チェックバルブ140は、前記超純水供給ライン120に具備した構成要素であり、スラリーが前記第1吐出ライン130を介して前記バッファタンクユニット200側に移動する過程で、前記スラリー供給ライン110を介して供給するスラリーが前記超純水供給ライン120側に逆流することを防止する役割をする。
【0035】
このとき、前記逆流防止チェックバルブ140は、超純水が移動する方向(
図5を基準として左側から右側方向)には開放し、逆方向には閉じるように形成されることが好ましい。
【0036】
一方、
図14に示すように、スラリー供給部と前記スラリー供給ライン110の間には、内側に複数個の移動管路が形成されたスラリー混合ユニット500が形成されることにより、成分が異なるスラリーを混合して供給することができる。
【0037】
次に、バッファタンクユニット200について説明する。バッファタンクユニット200は、
図2、
図5、又は、
図6に示すように、前記フィッティングユニット100の先端に結合し、スラリー、又は、超純水を後述するチューブ300側に均一に分配して吐出する構成要素として、カバー部材210、分配ハウジング220、メッシュプレート230、及び、連結ニップル240で構成される。
【0038】
前記カバー部材210は後述する連結プレート410の前面側に結合し固定される一種のカバーであり、内側には後述する分配ハウジング220、メッシュプレート230が停止する空間が形成され、先端には、複数個の前記チューブ300が挿入される挿入孔(図示せず)が打孔し形成される。
【0039】
前記分配ハウジング220は、
図7、又は、
図8に示すように、前記カバー部材210の内側に形成された空間に位置し、前記第1吐出ライン130から移動したスラリー、又は、超純水を均一に各チューブ300に分配する構成要素として、流体引込溝221、流体移動孔222、及び、第2吐出ライン223で構成される。
【0040】
前記流体引込溝221は、前記分配ハウジング220の末端内側中央に先端方向に円錐形態の溝で陥没し形成される構成要素として、曲面で形成される斜面構造を介して円筒形、角形等で形成されるときよりも、後述する流体移動孔222への流体移動角が緩やかで流圧、及び、流速の偏差を減らすことができ、スラリー、又は、超純水が各チューブ300側に均一な流量で移動することができる。
【0041】
前記流体移動孔222は、前記流体引込溝221の表面の周囲に複数個が打孔し形成され、前記流体引込溝221を介して供給したスラリー、又は、超純水を後述する第2吐出ライン223に移動をガイドする流路孔として、前記流体移動孔222、前記流体引込溝221の形状の特性上、所定の角度で傾斜して形成され、後述する前記第2吐出ライン223と連結される。
【0042】
前記第2吐出ライン223は、各々の前記流体移動孔222と連結され、前記流体移動孔222を介して供給されたスラリー、又は、超純水をチューブ300側へ移動をガイドする構成要素として、前記流体移動孔222と第2吐出ライン223は同一の個数で形成されることが好ましい。
【0043】
一方、前記第2吐出ライン223は、前記分配ハウジング220の水平軸を中心に円形で配置されることにより、各前記チューブ300側に供給するスラリー、又は、超純水の流速、流圧、流量が均一な状態で 移動することをガイドする。
【0044】
前記メッシュプレート230は、前記フィッティングユニット100と前記分配ハウジング220の間に位置する構成要素として、供給するスラリーの流速を遅くし、中央側にメッシュ網を形成してスラリーをスプレッドさせてスラリーが各流体移動孔222に均一に移動することをガイドし、スラリー内に含まれた異物等を濾過して、前記チューブ300、又は、後述する噴射ノズル440等の管路構造の構成要素に硬化現象、詰まり現象などが発生することを防止することができる。
【0045】
次に、チューブ300について説明する。前記チューブ300は、
図2、
図5、又は、
図6に示すように、末端は第2吐出ライン223と連結され、先端は前記バッファタンクユニット200の先端に形成された挿入孔(図示せず)を介して外部に露出され、スラリー、又は、超純水を前記噴射ノズルユニット400に移動させる管路として、前記第2吐出ライン223と緊密な連結のために、前記チューブ300と前記第2吐出ライン223は、内側に管路が形成された連結ニップル240を介して連結されることが好ましい。
【0046】
一方、チューブ300は、スラリーが堆積、又は、硬化することを防止するために内部面にコーティング処理されたタイゴンチューブ(Tygontube)で形成されることが好ましい。
【0047】
次に、噴射ノズルユニット400について説明する。前記噴射ノズルユニット400は、
図9、
図10、又は、
図11に示すように、各々の前記チューブ300と連結されて、スラリー、又は、超純水を研磨パッドに供給する構成要素として、連結プレート410、ベースプレート420、ノズルブロック430、噴射ノズル440で構成される。
【0048】
前記連結プレート410は長さ方向に長く形成された構成要素として、前面には前記バッファタンクユニット200を結合し、後面はスラリー供給アーム40と結合し、先端には後述するベースプレート420を結合する。
【0049】
前記ベースプレート420は、前記連結プレート410と直交関係で結合する構成要素として、後述するヒンジ部431と固定部材435が各々結合し、後述するノズルブロック430を支持することができる。
【0050】
一方、前記ベースプレート420の側面には溝形状のバンパー溝421が陥没し形成され、前記回転ブロック部材432が前記ヒンジ部431を中心に最大回転が行われると、後述するバンパーストッパ436が挿入されて支持され、衝撃防止の役割を果たすことができる。
【0051】
また、前記ベースプレート420には垂直方向に昇降ガイド溝422が打孔し形成される。
【0052】
一方、前記昇降ガイド溝422には、後述する前記昇降突起431aが挿入され、上下方向に移動して前記ヒンジ部431の昇降移動が可能となることにより、前記噴射ノズル440の高さを調節することができる。
【0053】
前記ノズルブロック430は、前記ベースプレート420の先端に回転可能に結合し、作業者の操作可否によって角度が調節され、後述する噴射ノズル440が停止する構成要素として、ヒンジ部431、回転ブロック部材432、固定部材435、及び、バンパーストッパ436で構成される。
【0054】
前記ヒンジ部431は、前記ベースプレート420の先端に結合し、前記ノズルブロック430とヒンジ結合する構成要素として、前記ノズルブロック430の回転軸の役割を行う。
【0055】
一方、ヒンジ部431の末端には、前記昇降ガイド溝422に挿入され、作業者の操作可否によって固定、及び、固定解除される昇降突起431aが突出し形成され、前記ヒンジ部431の高さを調節することができる。
【0056】
このとき、昇降突起431aは、前記昇降ガイド溝422に固定、及び、固定解除が容易になるようにボルト締結のタイプ等で形成されることが好ましい。
【0057】
前記回転ブロック部材432は、
図12に示すように、前記ヒンジ部431と結合して、前記ヒンジ部431を中心に回転し、後述する固定部材435により位置が固定される構成要素として、後述する複数個の角度調節孔433に挿入される前記固定部材435の挿入位置によって、平面上最小0°から最大35°までの回転範囲を持つ。
【0058】
一方、前記回転ブロック部材432には、前記固定部材435の固定突起(図示せず)が挿入され、前記回転ブロック部材432の位置が固定されるように所定の間隔で離間し形成される複数個の角度調節孔433が打孔し形成され、前記角度調節孔433とは別途に、前記噴射ノズル440が挿入されて固定される複数個の噴射ノズル停止孔434が打孔し形成される。
【0059】
前記固定部材435は、前記ベースプレート420の上部側に軸回転可能に形成される構成要素として、先端下部には下方向に突出し形成される固定突起(図示せず)が形成されて固定突起(図示せず)が挿入される前記角度調節孔433の位置によって、前記回転ブロック部材432の角度を調節することができる。
【0060】
前記バンパーストッパ436は、前記回転ブロック部材432の側面に曲面形状に形成される構成要素として、前記ヒンジ部431を中心に回転する過程で前記回転ブロック部材432の最大回転が行われると、前記バンパー溝421に挿入されて衝撃が発生することを最小限に抑えることができる。
【0061】
前記噴射ノズル440は、前記チューブ300と連結され、前記チューブ300を介して供給されるスラリー、又は、超純水をパッド上に噴射する構成要素として、前記噴射ノズル停止孔434に挿入された状態で、前記回転ブロック部材432によって噴射位置を調節することができる。
【0062】
一方、前記噴射ノズル440は、
図13に示すように、前記チューブ300が挿入されるフィッティングヘッド441とスラリー、又は、超純水が噴射されるノズル管442と、前記フィッティングヘッド441の内側面に後述する固定シール部材310が挿入され固定される菱形形状の結合溝443が形成される。
【0063】
一方、前記チューブ300の外側面には、前記チューブ300の外側面と面接触する菱形形状の固定シール部材310を具備する。
【0064】
前記固定シール部材310は、前記チューブ300の先端が前記噴射ノズル440の内側に一部挿入される過程で、前記結合溝443に嵌め込まれ、前記結合溝443に嵌め込まれた前記固定シール部材310は、前記結合溝443に密着した状態となり、前記チューブ300の外側面を加圧して前記チューブ300が前記噴射ノズル440から任意に分離されるのを防止することができる。
【0065】
一方、前記噴射ノズル440は、通常的に使用されるパッド10の断面積を考慮すると、8個で形成されることが好ましい。また、前記噴射ノズル440の個数に合わせて、前記流体移動孔222、前記第2吐出ライン223、前記チューブ300、及び、噴射ノズル停止孔434も8個で形成されることが好ましい。
【0066】
一方、本発明のCMPスラリー供給用マルチノズル1を介して供給するスラリーの一定の流圧が維持されることを確認するために、スラリー供給部と連結される供給管には圧力センサを具備する。
【0067】
前記圧力センサを介して、前記フィッティングユニット100、前記バッファタンクユニット200、前記チューブ300、又は、噴射ノズルユニット400中のいずれか一ヶ所にスラリーが硬化されるとか、異物によって圧力変差が発生する場合に、これを感知して統制室に感知信号を伝達することにより、硬化現象や詰まり現象などが発生するときに迅速に対応することができる。
【0068】
図面と明細書で最適の実施例を開示した。ここで特定の用語を用いたが、これは単に本発明を説明するための目的で用いたものであり、意味の限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために用いたものではない。従って、当該技術分野の通常の知識を有する者であれば、多様な変形および均等な他の実施例が可能であることを理解すべきである。また、本発明の真の技術的保護範囲は、添付された特許請求の範囲の技術的思想によって定められる。
【符号の説明】
【0069】
1:CMPスラリー供給用マルチノズル
100:フィッティングユニット
110:スラリー供給ライン
120:超純水供給ライン
130:第1吐出ライン
140:逆流防止チェックバルブ
200:バッファタンクユニット
210:カバー部材
220:分配ハウジング
221:流体引込溝
222:流体移動孔
223:第2吐出ライン
230:メッシュプレート
240:連結ニップル
300:チューブ
310:固定シール部材
400:噴射ノズルユニット
410:連結プレート
420:ベースプレート
421:バンパー溝
422:昇降ガイド溝
430:ノズルブロック
431:ヒンジ部
431a:昇降突起
432:回転ブロック部材
433:角度調節孔
434:噴射ノズル停止孔
435:固定部材
436:バンパーストッパ
440:噴射ノズル
441:フィッティングヘッド
442:ノズル管
443:結合溝
450:ポインタージグ
500:スラリー混合ユニット