(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024009919
(43)【公開日】2024-01-23
(54)【発明の名称】記憶対象データを格納するための装置
(51)【国際特許分類】
H03M 7/40 20060101AFI20240116BHJP
H03M 7/24 20060101ALI20240116BHJP
【FI】
H03M7/40
H03M7/24
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023175859
(22)【出願日】2023-10-11
(62)【分割の表示】P 2022529722の分割
【原出願日】2020-11-20
(31)【優先権主張番号】201911154471.7
(32)【優先日】2019-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ANDROID
(71)【出願人】
【識別番号】522178636
【氏名又は名称】エンヴィジョン デジタル インターナショナル ピーティーイー.エルティーディー.
【氏名又は名称原語表記】ENVISION DIGITAL INTERNATIONAL PTE.LTD.
【住所又は居所原語表記】1 Harbourfront Avenue,#17-01 Keppel Bay Tower,Singapore 098632(SG)
(71)【出願人】
【識別番号】522178647
【氏名又は名称】シャンハイ エンヴィジョン デジタル シーオー.,エルティーディー.
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI ENVISION DIGITAL CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.15,Lane 55,Chuanhe Road China(Shanghai)Pilot Free Trade Zone Shanghai(CN)
(74)【代理人】
【識別番号】100116687
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 爾
(74)【代理人】
【識別番号】100098383
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 純子
(74)【代理人】
【識別番号】100155860
【弁理士】
【氏名又は名称】藤松 正雄
(72)【発明者】
【氏名】レイ,リー
(72)【発明者】
【氏名】ザオ,ホン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,シャオメン
(72)【発明者】
【氏名】ニン,デガン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】データを格納するための方法および装置並びにコンピュータデバイス及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】方法は、記憶対象データを取得すること、記憶対象データを初期データ型からデータ長が短いターゲットデータ型に変換すること及びターゲットデータ型の記憶対象データをデータベースに格納することが含まれ、データベース内の記憶対象データが占める格納スペースを大幅に削減する。方法はまた、関連技術における記憶対象データの非可逆または可逆データ圧縮格納の前に実行され、関連技術において記憶対象データを格納する際の圧縮率に基づいて、記憶対象データを格納する際のデータ長を短くすることによって記憶対象データの圧縮効果を更に向上させ、データベースの格納リソースを更に節約する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶対象データを格納するための装置であって、
前記記憶対象データを取得するように構成された、データ取得モジュールと、
前記記憶対象データを初期データ型から前記記憶対象データの値に応じて複数のターゲットデータ型の中から選択されたターゲットデータ型に変換するように構成された、データ変換モジュールと、ここで、ターゲットデータ型に対応するデータ長は、初期データ型に対応するデータ長よりも短く、
選択されたターゲットデータ型に変換された前記記憶対象データを、前記複数のターゲットデータ型のいずれかに変換されたデータを格納するように構成されたデータベースに格納するように構成された、データ格納モジュールと、
を備え、
前記複数のターゲットデータ型には、整数型、倍精度浮動小数点型、単精度浮動小数点型のうちの少なくともいずれか2つが含まれており、
前記データ変換モジュールは、
初期データ型が浮動小数点型であり、前記記憶対象データの小数値がゼロの場合に、前記記憶対象データを浮動小数点型から整数型に変換すること、
初期データ型が浮動小数点型であり、前記記憶対象データの小数値がゼロでない場合に、前記記憶対象データの初期精度に応じて、前記記憶対象データを初期データ型から整数型以外のデータ型に変換すること、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、
前記データ変換モジュールは、
初期精度が倍精度の場合に、前記記憶対象データを倍精度から単精度に変換することにより、変換されたデータを取得すること、
前記変換されたデータの小数点以下の桁数が前記記憶対象データの小数点以下の桁数と一致する場合に、前記記憶対象データを倍精度浮動小数点型から単精度浮動小数点型に変換すること、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項3】
記憶対象データを格納するための装置であって、
前記記憶対象データを取得するように構成された、データ取得モジュールと、
前記記憶対象データを初期データ型から前記記憶対象データの値に応じて複数のターゲットデータ型の中から選択されたターゲットデータ型に変換するように構成された、第1のデータ変換モジュールと、ここで、ターゲットデータ型に対応するデータ長は、初期データ型に対応するデータ長よりも短く、
選択されたターゲットデータ型に変換された前記記憶対象データを、前記複数のターゲットデータ型のいずれかに変換されたデータを格納するように構成されたデータベースに格納するように構成された、第1のデータ格納モジュールと、
を備え、
前記複数のターゲットデータ型には、整数型、倍精度浮動小数点型、単精度浮動小数点型のうちの少なくともいずれか2つが含まれており、
前記装置は、
前記記憶対象データがプリセットデータに属するか否かを判定するように構成された、データ判定モジュールと、
前記記憶対象データがプリセットデータに属する場合に、プリセットのマッピング関係に従って、前記記憶対象データを対応する列挙値に変換するように構成された、第2のデータ変換モジュールと、
前記列挙値をデータベースに格納するように構成された、第2のデータ格納モジュールと、
を更に備え、
前記データ判定モジュールにより前記記憶対象データがプリセットデータに属していないと判定された場合に、前記第1のデータ変換モジュールと前記第1のデータ格納モジュールが実行され、そうでない場合に、前記第2のデータ変換モジュールと前記第2のデータ格納モジュールが実行される、
ことを特徴とする装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、データ格納の分野に関連し、特に、データを格納するための方法および装置、並びにそれらのコンピュータデバイスおよび記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
モノのインターネットの急速な発展に伴い、モノのインターネットに基づくデータ監視システムが大規模に適用され始めている。
【0003】
データ監視システムの基本的な機能は、データを取得し、そのデータをデータベースに格納することである。ほとんどのデータストレージソリューションは、取得したデータを格納すること、および、格納したデータに対して非可逆または可逆圧縮を実行することである。
【0004】
データの有効性および格納スペースは、非可逆または可逆圧縮モードに関連付けられている。例えば、非可逆圧縮は、元のデータを減らすことでデータ圧縮を実現し、データの有効性は保証されず;可逆圧縮は、データの繰り返し部分をエンコードして表現し、データの格納スペースをある程度削減しながら、非可逆圧縮の圧縮率よりも小さい圧縮率を実現する。すなわち、関連技術のデータストレージソリューションは、データの有効性を損なわないことを前提として、データ圧縮率を如何にして高めるかという問題を解決することができない。
【発明の概要】
【0005】
本開示の実施形態は、データの有効性を損なわないことを前提としてデータ圧縮比を増大させることが可能な、データを格納するための方法および装置、並びにそれらのコンピュータデバイスおよび記憶媒体を提供する。技術的な解決策は、以下の通りである。
【0006】
一態様では、データを格納するための方法が提供される。この方法には、以下が含まれる:記憶対象データを取得すること;記憶対象データを初期データ型からターゲットデータ型に変換すること、ここで、ターゲットデータ型に対応するデータ長は、初期データ型に対応するデータ長よりも短く;ターゲットデータ型の記憶対象データをデータベースに格納すること。
【0007】
別の態様では、データを格納するための装置が提供される。この装置には、以下が含まれる:記憶対象データを取得するように構成された、データ取得モジュール;記憶対象データを初期データ型からターゲットデータ型に変換するように構成された、データ変換モジュール、ここで、ターゲットデータ型に対応するデータ長は、初期データ型に対応するデータ長よりも短く;ターゲットデータ型の記憶対象データをデータベースに格納するように構成された、データ格納モジュール。
【0008】
更に別の態様では、コンピュータデバイスが提供される。コンピュータデバイスは、プロセッサと、少なくとも1つの命令を記憶したメモリとを含む。少なくとも1つの命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに上記の態様のデータを格納するための方法を実行させる。
【0009】
更に別の態様では、少なくとも1つの命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体が提供される。少なくとも1つの命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに上記の態様のデータを格納するための方法を実行させる。
【0010】
本開示の実施形態では、記憶対象データは、取得された後に初期データ型からターゲットデータ型に変換される。ターゲットデータ型に変換される記憶対象データのデータ長は、初期データ型に対応するデータ長よりも短いため、データベース内の記憶対象データが占める格納スペースは、記憶対象データがデータベースに格納される前に大幅に削減される。更に、本開示による方法は、関連技術における記憶対象データの非可逆または可逆データ圧縮格納の前に実行される。すなわち、本開示は、関連技術において記憶対象データを格納する際の圧縮率に基づいて、記憶対象データを格納する際のデータ長を短くすることによって記憶対象データの圧縮効果を更に向上させ、データベースの格納リソースを更に節約する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の例示的な一実施形態に関するデータを格納するための方法の概略図である。
【0012】
【
図2】本開示の例示的な一実施形態に関するデータを格納するための方法のフローチャートである。
【0013】
【
図3】本開示の別の例示的な実施形態に関するデータを格納するための方法のフローチャートである。
【0014】
【
図4】本開示の更に別の例示的な実施形態に関するデータを格納するための方法のフローチャートである。
【0015】
【
図5】本開示の更に別の例示的な実施形態に関するデータを格納するための方法のフローチャートである。
【0016】
【
図6】本開示の更に別の例示的な実施形態に関するデータを格納するための方法のフローチャートである。
【0017】
【
図7】本開示の例示的な一実施形態に関するデータを格納するための装置の構造ブロック図である。
【0018】
【
図8】本開示の例示的な一実施形態に関するコンピュータデバイスの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本開示は、添付の図面を参照して以下で更に詳細に説明され、本開示の目的、技術的解決策、および利点をより明確に提示する。
【0020】
本明細書で言及される「複数」という用語は、2つ以上を意味する。本明細書における「および/または」という用語は、対応するオブジェクトの対応関係を説明し、3種類の関係を示す。例えば、Aおよび/またはBは、Aが単独で存在、AとBが同時に存在、Bが単独で存在、を表す可能性がある。文字「/」は通常、前後の関係上のオブジェクトが「OR(または)」関係であることを示す。
【0021】
理解を容易にするために、本開示の実施形態に含まれる用語を以下で説明する。
【0022】
データ型:本開示のデータ型は、整数型、浮動小数点型、および列挙型を含む、ほとんどのデータベースに広く関与するデータ型であり;整数型には、バイト整数型(1バイト)、短整数型(2バイト)、通常の整数型(4バイト)、および長整数型(>4バイト)が含まれ;浮動小数点型には、単精度浮動小数点型(4バイト)、および倍精度浮動小数点型(8バイト)が含まれる。
【0023】
列挙値:全てのデータの列挙値は、順序付けられたセットを定めるように事前定義することによってリストされ;これらのデータの順序は、列挙値の順序と一致しており;1つの概略例では、午前=1、午後=2、夕方=3であり、ここで、1、2、3は、上記のデータに対応する列挙値である。
【0024】
可逆データ圧縮:圧縮されたデータの再構成(または回復や復元と呼ばれる)を指し、再構成されたデータは元のデータと完全に同じである。
【0025】
データベースは、特定の方法で一緒に格納されて、複数のユーザーと共有することができ、可能な限り最小の冗長性を有し、アプリケーションから独立しているデータセットを指す。データベースは、電子ファイルキャビネット(電子ファイルを格納する場所)と見なすことができる。ユーザーは、ファイル内のデータの追加、照会、更新、削除などの操作を実行できる。
【0026】
特にモノのインターネットの開発に伴い、電力業界や化学工業などにおける様々なリアルタイムの監視、検査、分析機器に基づいて収集および生成された時系列データなど、モノのインターネットに基づく大規模なデータベースが登場した。これらの産業用データには、以下のような典型的な特徴がある:高い生成頻度(各監視サイトは1秒間に複数のデータを生成できる)、複数の監視サイトおよび大量の情報(監視サイトは毎秒データを生成し、多くの格納スペースを占有する)。
【0027】
モノのインターネットに基づく様々な産業に関与するデータ監視システムに関して、本開示によるデータを格納するための方法は、データに対してデータ型変換を実行して、データ格納によって占有されるスペースを削減することができる。以下の実施形態は、説明のための一例として、風力発電所データ監視システムに基づく時系列データベースを取り上げる。
【0028】
概略的に、
図1は、本開示の例示的な一実施形態に関するデータを格納するための方法の概略図である。風力発電所とは、風力エネルギーを捕捉し、電気エネルギーに変換し、送電線によって電力網に供給する場所を意味する。
図1に示す風力発電所100には、複数の監視サイト(例えば、監視サイトAおよび監視ポイントB)が存在し、各監視ポイントは、それぞれの監視時間間隔でデータを収集し、収集したデータをコンピュータデバイス120によってデータベースに格納する。記憶対象データ(各測定サイトによって収集されたデータ)を取得した後、コンピュータデバイス120は、最初に、記憶対象データを圧縮モジュール121に入力する。圧縮モジュール121は、本開示によるデータを格納するための方法を実行することができ、すなわち、圧縮モジュール121は、記憶対象データを、ターゲットデータ型の記憶対象データに変換する。次に、コンピュータデバイス120は、ターゲットデータ型の記憶対象データに対して可逆圧縮を実行し、可逆圧縮アルゴリズムの対象であるターゲットデータ型の記憶対象データをデータベースに格納する。ユーザーが監視サイトAによって収集されたデータを端末110により照会すると、コンピュータデバイス120は、可逆圧縮アルゴリズムに対応する復元アルゴリズムによって、格納したデータを復元および抽出する。
【0029】
図2は、本開示の例示的な一実施形態に関するデータを格納するための方法のフローチャートであり、この例示的な実施形態は、データベースを備えたコンピュータデバイスによって実行される。この方法には、以下のステップが含まれる。
【0030】
ステップ201において、記憶対象データが取得される。
【0031】
いくつかの実施形態において、記憶対象データは、監視センサーを介してデータ監視システムによって取得され、および/または、記憶対象データは、ユーザーによって能動的に入力されるデータである。
【0032】
いくつかの実施形態において、記憶対象データは、データ識別子とともに事前に提供される。データベースからデータを取得する必要があるユーザーは、特定のデータ識別子を入力して、データ識別子を識別子として格納データを取得することができる。
【0033】
いくつかの実施形態において、データ検索を容易にするために、データ識別子は、記憶対象データの実際の意味に関連する。本開示の実施形態では、データ識別子の設定ルールは限定されない。
【0034】
概略的な一実施例において、風力発電所データ監視システムは、複数のシナリオ関連の監視サイト、例えば、温度監視サイト、湿度監視サイト、および風向監視サイトを含む。データ監視システムは、監視サイトの英語の識別子を監視サイトのデータ識別子として記録する。例えば、温度監視サイトのデータに対応するデータ識別子は温度であり、ユーザーはデータ識別子(温度)を入力してデータを取得することができる。
【0035】
ステップ202において、記憶対象データが初期データ型からターゲットデータ型に変換される。
【0036】
いくつかの実施形態において、各監視サイトは異なる実際の監視オブジェクトを有するので、対応する監視データは異なる初期データ型のものである。つまり、各監視サイトの記憶対象データは、初期データ型が異なる。
【0037】
概略的な一実施例において、風力発電所データ監視システムは、現在正常に動作している発電機の数を監視するための監視サイトを含み、その監視サイトの記憶対象データの初期データ型は整数データである。風力発電所データ監視システムは、湿度監視サイトを含み、監視センサーの精度が要求されるため、湿度監視サイトのデータは2桁の精度であり、この監視サイトの記憶対象データの初期データ型は浮動小数点データである。
【0038】
いくつかの実施形態において、各監視サイトの記憶対象データはプリセットされる。ユーザーが監視サイトのデータ型にカスタム要件がある場合、各監視サイトのデータ型がプリセットされている場合がある。
【0039】
概略的な一実施例において、湿度監視サイトのデータ精度は1桁の精度に制限されており、この監視サイトの記憶対象データの初期データ型は、上記の例の浮動小数点データからの整数データとしてプリセットされている。
【0040】
しかしながら、監視サイトのデータの多様性のために、格納のために記憶対象データを取得する過程において、記憶対象データの中には格納スペースを浪費するものがあるという問題がある。例えば、湿度監視サイトでは小数点以下3桁の精度が必要であり、この監視サイトに対応する初期データ型は浮動小数点データである。湿度監視サイトが小数点以下3桁全てゼロの記憶対象データを有する場合、記憶対象データをより短いバイトのデータ型で格納できることが明らかであり、例えば、記憶対象データは、格納のために浮動小数点データから整数データに変換され、記憶対象データは、初期データ型から整数データに変換された後も可逆データ有効性を有する。
【0041】
この実施形態において、変換されたデータ型は、ターゲットデータ型として定義され、ターゲットデータ型に対応するデータ長は、初期データ型に対応するものよりも短い。
【0042】
いくつかの実施形態において、記憶対象データの特定の値に基づいて、記憶対象データは、格納スペースを浪費せず、元のデータの有効性を保証することを前提として、初期データ型からターゲットデータ型に変換される。ターゲットデータ型に変換される記憶対象データの対応するデータ長が、初期データ型に対応するデータ長よりも短いことは明らかである。
【0043】
ステップ203において、ターゲットデータ型の記憶対象データがデータベースに格納される。
【0044】
いくつかの実施形態において、記憶対象データのデータ型をターゲットデータ型に変換した後、コンピュータデバイスは、ターゲットデータ型の記憶対象データをデータベースに格納し、データベースに格納された記憶対象データは、各監視システムの管理要件の下で各監視サイトのデータを照会および管理できるように、データの管理および共有を実現することができる。
【0045】
要約すると、この実施形態では、コンピュータデバイスは、記憶対象データを取得した後、記憶対象データを初期データ型からターゲットデータ型に変換する。ターゲットデータ型に変換される記憶対象データのデータ長は、初期データ型に対応するデータ長よりも短いため、データベース内の記憶対象データが占める格納スペースは、記憶対象データがデータベースに格納される前に大幅に削減される。更に、この実施形態に関する方法は、関連技術における記憶対象データの非可逆または可逆データ圧縮格納の前に実行される。すなわち、本開示は、関連技術において記憶対象データを格納する際の圧縮率に基づいて、記憶対象データを格納する際のデータ長を短くすることによって記憶対象データの圧縮効果を更に向上させ、データベースの格納リソースを更に節約する。
【0046】
上記の概略的な実施例は、単純なデータ変換例のみを示しており(記憶対象データの特定の値に関連して、記憶対象データのデータ型は、浮動小数点型から整数型に変換される)、この実施形態に関するデータを格納するための方法は、記憶対象データに含まれる可能性のあるデータ型に関連して、以下で詳細に説明される。
【0047】
図3は、本開示の例示的な一実施形態に関するデータを格納するための方法のフローチャートであり、この例示的な実施形態は、データベースを備えたコンピュータデバイスによって実行される。この方法には、以下のステップが含まれる。
【0048】
ステップ310において、記憶対象データが取得される。
【0049】
このステップの実装については上記のステップ201を参照することができ、この実施形態では説明を繰り返さない。
【0050】
いくつかの実施形態において、初期データ型が浮動小数点型であり、記憶対象データが整数型変換条件を満たしている場合は、ステップ302が実行され;初期データ型が浮動小数点型であり、記憶対象データが整数型変換条件を満たしていない場合は、ステップ303が実行される。
【0051】
ステップ302において、初期データ型が浮動小数点型であり、記憶対象データが整数型変換条件を満たしている場合は、記憶対象データが浮動小数点型から整数型に変換される。
【0052】
浮動小数点データには、単精度浮動小数点データおよび倍精度浮動小数点データが含まれる。単精度浮動小数点データが占めるバイトサイズは4バイトであり、倍精度浮動小数点データが占めるバイトサイズは8バイトである。
【0053】
概略的な一実施例において、風力発電所データ監視システムでは、温度監視サイトの初期データ型は単精度浮動小数点型にプリセットされており、温度監視サイトによって現在監視されているデータは28.000℃である。単精度浮動小数点型としてデータの格納を続けると、データベースの記憶スペースが無駄になることは明らかである。
【0054】
いくつかの実施形態において、このステップには以下のステップが含まれ、前述の概略的な実施例に含まれる問題を解決するために使用される。
【0055】
I.初期データ型が浮動小数点型であり、記憶対象データが1つの小数を含む場合、コンピュータデバイスは、記憶対象データの小数値を取得する。
【0056】
浮動小数点データを格納するとき、コンピュータデバイスは、データの全ての小数点以下がゼロである場合にのみ、格納中に小数点以下第1位の値を保持する。例えば、記憶対象データが1.000で、小数点以下3桁が全てゼロの場合、コンピュータデバイスがデータを格納すると、格納結果は1.0になり、つまり、記憶対象データの小数点以下第1位の値のみが保持される。
【0057】
いくつかの実施形態において、コンピュータデバイスによって格納されたデータが少なくとも2つの小数を含む場合、この実施形態では、データが整数データに変換されるという特徴を持たない。例えば、記憶対象データが1.010である場合、記憶対象データの有効性を保証するために、この実施形態で提供される解決策は、データ(1.010)を格納のための整数データに変換できない。
【0058】
したがって、コンピュータデバイスによるデータ格納の特性に関連して、いくつかの実施形態では、この実施形態における整数変換条件は、初期データ型が浮動小数点型であり、記憶対象データが1つの小数を含み、小数値がゼロであることである。
【0059】
II.小数値がゼロの場合、コンピュータデバイスは、記憶対象データが整数型変換条件を満たしていると判定し、記憶対象データを浮動小数点型から整数型に変換する。
【0060】
いくつかの実施形態において、コンピュータデバイスは、記憶対象データの小数値を取得した後、決定された整数変換条件に従って、小数値がゼロであるかどうかを判定する必要がある。小数値がゼロの場合、記憶対象データは整数型変換条件を満たしていると判定され、記憶対象データが浮動小数点型から整数型に変換される。
【0061】
概略的な一実施例において、風力発電所データ監視システムでは、風向監視サイトにおける風向の判定は、複雑な地理的位置などの要因を伴うため、この監視サイトによって監視されるデータの初期データ型は、倍精度浮動小数点型(8バイト格納)にプリセットされている。監視データの一部(記憶対象データ)が整数型変換条件を満たしている場合、監視データを初期データ型として格納する方法と比較して、監視データをバイト整数型(1バイト格納)に変換して格納すると、格納スペースを約90%節約することができる。
【0062】
ステップ303において、初期データ型が浮動小数点型であり、記憶対象データが整数型変換条件を満たしていない場合、記憶対象データの初期精度に従って、記憶対象データが初期データ型からターゲットデータ型に変換される。
【0063】
いくつかの実施形態において、コンピュータデバイスは、初期データ型が浮動小数点型であり、記憶対象データが整数型変換条件を満たしていない場合、記憶対象データの初期精度に従って、記憶対象データに対して更にデータ型変換を実行する。
【0064】
概略的な一実施例において、風力発電所データ監視システムでは、風向監視サイトのデータの初期データ型は、倍精度浮動小数点型(8バイト格納)にプリセットされている。監視対象データの一部(記憶対象データ)の重要なデータビットが2バイトしか使用しない場合、コンピュータデバイスが倍精度浮動小数点型としてデータの格納を続けると、データベースの格納スペースが無駄になることは明らかである。
【0065】
いくつかの実施形態において、このステップには以下のサブステップが含まれ、前述の概略的な実施例に含まれる問題を解決するために使用される。
【0066】
I.初期精度が倍精度である場合、コンピュータデバイスは、記憶対象データを倍精度から単精度に変換することによって、変換されたデータを取得する。
【0067】
いくつかの実施形態において、初期精度は、記憶対象データの初期データ型に対応する最大有効桁数である。記憶対象データの初期データ型が倍精度浮動小数点型の場合、記憶対象データの初期精度は有効数字16桁(10進数)を保持し;記憶対象データの初期データ型が単精度浮動小数点型の場合、記憶対象データの初期精度は有効数字8桁(10進数)を保持する。
【0068】
オプションとして、本開示におけるデータベースの格納スペースを節約するという技術的効果に基づいて、浮動小数点データのデータ型変換のために、本開示は、倍精度浮動小数点データから単精度浮動小数点データへの変換のみを含み、単精度浮動小数点データから倍精度浮動小数点データへの変換を含まない。
【0069】
II.変換されたデータの小数点以下の桁数が記憶対象データの小数点以下の桁数と一致する場合、コンピュータデバイスは、記憶対象データを倍精度浮動小数点型から単精度浮動小数点型に変換する。
【0070】
倍精度浮動小数点データを単精度浮動小数点データに変換するとき、コンピュータデバイスは精度を損なう傾向があるので、いくつかの実施形態では、コンピュータデバイスは、変換されたデータの小数点以下の桁数をチェックする必要がある。変換されたデータの小数点以下の桁数が記憶対象データの小数点以下の桁数と一致している場合、記憶対象データのデータ型を単精度浮動小数点型に変換しても精度の損失がないと判定される。
【0071】
概略的な一実施例において、監視サイトによって監視されるデータの初期データ型は、倍精度浮動小数点型(8バイト格納)にプリセットされている。監視データの一部(記憶対象データ)を精度の損失なしで単精度浮動小数点型(4バイト格納)に変換できる場合、監視データを初期データ型として格納する方法と比較して、監視データを単精度浮動小数点型に変換して保存することで格納スペースを50%近く節約することができる。
【0072】
ステップ302およびステップ303の内容に従って、浮動小数点データのデータ型変換が実現される。すなわち、コンピュータデバイスは、ターゲットデータ型に対応するデータ長が初期データ型に対応するデータ長よりも短くなるように、記憶対象データを初期データ型からターゲットデータ型に変換する。
【0073】
ステップ304において、ターゲットデータ型の記憶対象データはバイナリデータに変換され、バイナリデータがデータベースに格納される。
【0074】
バイナリ(二進法)は、コンピューティング技術で広く使用されている数値システムであり、現在、コンピュータシステムは主にバイナリシステムを採用している。
【0075】
いくつかの実施形態において、コンピュータデバイスは、ターゲットデータ型の記憶対象データをバイナリデータに変換し、バイナリデータをデータベースに格納する。
【0076】
ステップ305において、データベース内のバイナリデータが可逆データ圧縮アルゴリズムによって圧縮される。
【0077】
記憶対象データのデータ型変換が完了した後、データ圧縮率を可能な限り高めるために、いくつかの実施形態において、コンピュータデバイスは、可逆データ圧縮アルゴリズムを参照して、データベース内のバイナリデータに対して二次圧縮を実行する。
【0078】
可逆データ圧縮は、符号化によってデータ内の反復部分を表現することでデータ圧縮を実現する。圧縮されたデータに対して再構成(または回復や復元と呼ばれる)が実行されると、再構成されたデータは元のデータと完全に同じになる。本開示の実施形態に含まれる可逆データ圧縮アルゴリズムには、単純8Bアルゴリズム、ランレングスエンコーディング(RLE)アルゴリズム、Rawエンコーディングアルゴリズム、パックドエンコーディングアルゴリズム、浮動小数点数排他的論理和(XOR)アルゴリズム、スナッピーアルゴリズムが含まれるが、これらに限定されない。
【0079】
要約すると、この実施形態では、取得した記憶対象データが浮動小数点データである場合、コンピュータデバイスは、記憶対象データが整数型変換条件を満たしているかどうかを判定し、データが整数型変換条件を満たしている場合は、記憶対象データを浮動小数点型から整数型に変換し、そうでない場合は、ターゲットデータ型に対応するデータ長が初期データ型に対応するデータ長よりも短くなるように、記憶対象データの初期精度に応じて、記憶対象データを初期データ型からターゲットデータ型に変換して、浮動小数点データのデータ長を短縮する。また、バイナリシリアル化された記憶対象データはデータベースに格納され、圧縮率が更に向上するように、データベース内のバイナリデータに対して可逆データ圧縮が行われる。したがって、データの有効性を損なわないことを前提として、データ圧縮率が高められる。
【0080】
図4は、本開示の例示的な一実施形態に関するデータを格納するための方法のフローチャートであり、この例示的な実施形態は、データベースを備えたコンピュータデバイスによって実行される。データベースに格納するための方法は、この実施形態に関するデータを格納するための方法に基づいている。この方法には、以下のステップが含まれる。
【0081】
ステップ401において、記憶対象データが取得される。
【0082】
このステップの実装については上記のステップ201を参照することができ、この実施形態では説明を繰り返さない。
【0083】
ステップ402において、コンピュータデバイスは、初期データ型が整数型である場合、記憶対象データの値に基づいて、記憶対象データを初期データ型からターゲットデータ型に変換する。
【0084】
浮動小数点データと比較して、整数データは、格納中のデータ長が短い。いくつかの実施形態において、記憶対象データの値に基づいて、データ型変換が記憶対象データに対して連続して実行される場合、記憶対象データのデータ長を更に短縮することができる。
【0085】
整数型には、バイト整数型(1バイト)、短整数型(2バイト)、通常の整数型(4バイト)、および長整数型(>4バイト)が含まれる。バイト整数型には値の範囲間隔[-128,127]が含まれ、短整数型には値の範囲間隔[-32768,32767]が含まれ、通常の整数型には値の範囲間隔[-2147483648,2147483647]が含まれ、上記の範囲間隔を超えるデータは長整数データに属する。
【0086】
いくつかの実施形態において、このステップには、以下のサブステップが含まれる。
【0087】
I.コンピュータデバイスは、記憶対象データの値が存在するターゲット値間隔を判定する。
【0088】
記憶対象データの初期データ型はプリセットされているので、記憶対象データをより小さな格納バイトのデータ型に変換できる場合がある。
【0089】
概略的な一実施例において、特定の監視サイトのデータ型は通常の整数型であり、記憶対象データの値は156である。コンピュータデバイスが記憶対象データを格納のために短整数データに変換すると、格納スペースを50%近く節約することができる。
【0090】
いくつかの実施形態において、コンピュータデバイスは、記憶対象データの値が存在するターゲット値間隔を判定する。ターゲット値間隔には、上記のバイト整数型、短整数型、通常の整数型、長整数型に含まれる値範囲間隔のうちの少なくとも1つが含まれる。
【0091】
概略的な一実施例において、特定の監視サイトのデータ型が長整数型であり、コンピュータデバイスが監視サイトの記憶対象データA(値は64)を取得した場合、ターゲット値の候補間隔には、バイト整数型、短整数型、通常の整数型に含まれる値範囲間隔が含まれる。本開示におけるデータベースの格納スペースを節約するという技術的効果に基づいて、コンピュータデバイスは、バイト整数型に含まれる値範囲間隔をターゲット値間隔として決定する。
【0092】
II.コンピュータデバイスは、ターゲット値間隔に対応するターゲット整数データ長に応じて、記憶対象データをターゲット整数データ長に対応するターゲット整数型に変換する。
【0093】
オプションとして、ターゲット整数型には、バイト整数型、短整数型、通常の整数型、長整数型のうちの少なくとも1つが含まれる。
【0094】
上記の概略的な実施例において、記憶対象データ1のターゲット値間隔がバイト整数型に含まれる値範囲間隔である場合、コンピュータデバイスは、ターゲット値間隔に対応するターゲット整数データ長(1バイト)に応じて、記憶対象データ1をターゲット整数データ長(1バイト)に対応するターゲット整数型(バイト整数型)に変換する。
【0095】
ステップ403において、ターゲットデータ型の記憶対象データはバイナリデータに変換され、バイナリデータがデータベースに格納される。
【0096】
このステップの実装については上記のステップ304を参照することができ、この実施形態では説明を繰り返さない。
【0097】
ステップ404において、データベース内のバイナリデータが可逆データ圧縮アルゴリズムによって圧縮される。
【0098】
このステップの実装については上記のステップ305を参照することができ、この実施形態では説明を繰り返さない。
【0099】
いくつかの実施形態において、ステップ302の後にステップ402~403が実行される。すなわち、記憶対象データ(上記の実施形態では浮動小数点データ)が整数型変換条件を満たした後、コンピュータデバイスは、記憶対象データの値に基づいて記憶対象データを初期データ型からターゲットデータ型に変換し、変換された記憶対象データをバイナリデータに変換し、バイナリデータをデータベースに格納し、データベース内のバイナリデータに対して可逆データ圧縮を実行する。
【0100】
要約すると、この実施形態では、取得した記憶対象データが整数データである場合、コンピュータデバイスは、記憶対象データの値が存在するターゲット値間隔を判定し、ターゲットデータ型に対応するデータ長が初期データ型に対応するデータ長よりも短くなるように、ターゲット値間隔に対応するターゲット整数データ長に応じて、記憶対象データをターゲット整数データ長に対応するターゲット整数型に変換する。関連技術においてデータベースに記憶対象データを直接格納する方法と比較して、この実施形態におけるデータ格納前にデータ型変換を実行する方法は、整数データの圧縮効果を大幅に改善し、データベースの格納スペースを更に節約する。
【0101】
図5は、本開示の例示的な一実施形態に関するデータを格納するための方法のフローチャートであり、この例示的な実施形態は、データベースを備えたコンピュータデバイスによって実行される。データベースに格納するための方法は、この実施形態に関するデータを格納するための方法に基づいている。この方法には、以下のステップが含まれる。
【0102】
ステップ501において、記憶対象データが取得される。
【0103】
このステップの実装については上記のステップ201を参照することができ、この実施形態では説明を繰り返さない。
【0104】
いくつかの実施形態において、記憶対象データがプリセットデータに属する場合にステップ502が実行され、記憶対象データがプリセットデータに属さない場合にステップ505が実行される。
【0105】
ステップ502において、記憶対象データがプリセットデータに属する場合、記憶対象データはプリセットのマッピング関係に従って対応する列挙値に変換され、列挙値がデータベースに格納される。
【0106】
実際のデータ監視システムには、プリセットデータとしての記憶対象データ、例えば、各監視サイトのタイプ、監視時間、および監視距離などの監視プロセスにおける比較的固定されたデータが含まれる。 データ収集中に上記のプリセットデータが繰り返し出現すると、データベースの格納スペースを浪費する問題がある程度発生する。
【0107】
いくつかの実施形態において、コンピュータデバイスは、複雑なプリセットデータまたは格納中に多くのバイトを占めるプリセットデータを、プリセットのマッピング関係に従って対応する列挙値に変換し、変換された列挙値をデータベースに格納する。
【0108】
オプションとして、マッピング関係は、ユーザー定義のマッピング関係であってもよく、または、本開示の実施形態に限定されない、コンピュータデバイスに事前格納されたマッピング関係テンプレートであってもよい。
【0109】
概略的な一実施例において、データ監視システムは、いくつかの固定値、例えば、220.0V AC電圧を有する。コンピュータデバイスが固定値を直接格納すると、データベースの格納スペースが無駄になる。このとき、コンピュータデバイスは、AC電圧に対応するデータを整数1にマッピングすることができ、整数1は、対応する列挙値であり、データベースに格納される。AC電圧データに対応する初期データ型は浮動小数点型であり、AC電圧データをプリセットのマッピング関係により列挙値に変換した後、AC電圧のデータ型は整数型に変換され、データベースの格納スペースをある程度節約する。
【0110】
別の概略的な実施例において、オン/オフ型のデータが、実際の適用プロセスに一般的に存在する。このとき、オンまたはオフは1ビットでマッピングされ、オンは1にマッピングされ、オフは0にマッピングされる。つまり、コンピュータデバイスは、1つの整数またはブールデータを格納のために1ビットにマッピングし、データベースの格納スペースをある程度節約する。
【0111】
いくつかの実施形態において、コンピュータデバイスは、列挙値をバイナリデータに変換し、バイナリデータをデータベースに格納し、可逆データ圧縮アルゴリズムによってデータベース内のバイナリデータを圧縮する。
【0112】
いくつかの実施形態において、ステップ502の後にステップ503およびステップ504が更に含まれる。
【0113】
ステップ503において、照会要求に応答してデータベースから照会データが取得される。
【0114】
いくつかの実施形態において、コンピュータデバイスは、データベースに記憶対象データを格納し、記憶対象データが必要とされるときに、照会要求によって効率的なデータ照会を実行する。
【0115】
ステップ504において、照会データが列挙値を含む場合、プリセットのマッピング関係に従って列挙値に対応するデータが取得される。
【0116】
プリセットデータがデータベースに格納される前に、コンピュータデバイスは、プリセットのマッピング関係に従ってプリセットデータを列挙値に変換し、列挙値をデータベースに格納する。したがって、いくつかの実施形態において、ユーザーは、コンピュータデバイスの照会チャネルを介して列挙値を入力し、コンピュータデバイスは、プリセットのマッピング関係に従って、入力された列挙値に対応するプリセットデータを対応して照会出力する。
【0117】
ステップ502に示される概略的な実施例において、ユーザーは、コンピュータデバイスによって提供されるデータベースの照会チャネル、すなわち、AC電圧220.0Vを介して整数1を入力することによって、整数1に対応するプリセットデータを照会および取得することができる。
【0118】
しかしながら、プリセットデータのマッピング関係を決定するプロセスにおいて、コンピュータデバイスが複数のプリセットデータを同じ列挙値にマッピングしない可能性があることに留意する価値があり;そうでない場合は、データベースに列挙値を入力してデータ照会を実行したときに、複数のプリセットデータが照会される。その結果、ユーザーの期待するターゲット照会データが取得されない可能性がある。
【0119】
いくつかの実施形態において、複数のプリセットデータが同じ列挙値にマッピングされる上記のケースは、カスタマイズされた定義を含まず、すなわち、ユーザーが複数のプリセットデータを同じ列挙値として定義するケースを含まない。
【0120】
ステップ505において、記憶対象データがプリセットデータに属していない場合、記憶対象データは初期データ型からターゲットデータ型に変換される。
【0121】
同様に、記憶対象データがステップ502で述べたプリセットデータに属さない場合、いくつかの実施形態において、コンピュータデバイスは、記憶対象データが整数データであるか浮動小数点データであるかを引き続き判定し、すなわち、コンピュータデバイスは、
図3および
図4に示されるように、データを格納するための方法を引き続き実行する。
【0122】
要約すると、この実施形態では、取得した記憶対象データがプリセットデータである場合、コンピュータデバイスは、プリセットのマッピング関係に従って、記憶対象データを対応する列挙値に変換する。 記憶対象データがプリセットデータに属さない場合、記憶対象データは、上記の実施形態に関するデータを格納するための方法に従って初期データ型からターゲットデータ型に変換される。関連技術においてデータベースに大量のプリセットデータを直接格納する方法と比較して、この実施形態に関する列挙値のマッピング方式は、大量のプリセットデータを格納のためにプリセットのマッピング関係により列挙値に変換し、データベースの格納スペースを更に節約するという利点を有する。
【0123】
記憶対象データが異なるデータ型である場合に使用されるデータを格納するための方法は、それぞれ上記の実施形態に列挙されており、
図6に示されるように、本開示の実施形態に関する技術的解決策はフローチャートによって組み合わされ、本開示の実施形態に関するデータを格納するための方法が、より詳細に完全に説明される。
【0124】
ステップ601において、記憶対象データが取得される。
【0125】
いくつかの実施形態において、ステップ601の後にステップ602が実行される。
【0126】
ステップ602において、記憶対象データを列挙値に変換できるかどうかが判定される。
【0127】
いくつかの実施形態において、コンピュータデバイスは、第1の判断を実行する、すなわち、コンピュータデバイスは、記憶対象データを列挙値に変換できるかどうかを判断し、データを列挙値に変換できる場合は、ステップ603を実行し、そうでない場合は、コンピュータデバイスは引き続き第2の判断を実行する。
【0128】
ステップ603において、記憶対象データが列挙値に変換される。
【0129】
いくつかの実施形態において、ステップ603の後にステップ610が実行される。
【0130】
ステップ604において、記憶対象データが整数データであるか浮動小数点型データであるかが判断される。
【0131】
いくつかの実施形態において、コンピュータデバイスは、第2の判断を実行する、すなわち、コンピュータデバイスは、記憶対象データが整数データであるか浮動小数点データであるかを判断し、整数データである場合は、ステップ605を実行し、浮動小数点データである場合は、コンピュータデバイスは引き続き第3の判断を実行する。
【0132】
ステップ605において、記憶対象データの値に従って整数データの長さが調整される。
【0133】
いくつかの実施形態において、ステップ605の後にステップ610が実行される。
【0134】
ステップ606において、記憶対象データを整数型に変換できるかどうかが判断される。
【0135】
いくつかの実施形態において、コンピュータデバイスは、第3の判断を実行する、すなわち、コンピュータデバイスは、記憶対象データを整数型に変換できるかどうかを判断し、データを整数型に変換できる場合は、ステップ605を実行し、そうでない場合は、コンピュータデバイスは引き続き第4の判断を実行する。
【0136】
ステップ607において、記憶対象データが単精度浮動小数点データであるか倍精度浮動小数点データであるかが判断される。
【0137】
いくつかの実施形態では、コンピュータデバイスは、第4の判断を実行する、すなわち、コンピュータデバイスは、記憶対象データが単精度浮動小数点データであるか倍精度浮動小数点データであるかを判断し、それが単精度浮動小数点データである場合は、ステップ610を実行し、倍精度浮動小数点データである場合は、コンピュータデバイスは引き続き第5の判断を実行する。
【0138】
ステップ608において、記憶対象データを単精度浮動小数点データに変換できるかどうかが判断される。
【0139】
いくつかの実施形態において、コンピュータデバイスは、第5の判断を実行する、すなわち、コンピュータデバイスは、記憶対象データを単精度浮動小数点データに変換できるかどうかを判断し、データを単精度浮動小数点データに変換できる場合は、ステップ609を実行し、そうでない場合は、ステップ610を実行する。
【0140】
ステップ609において、記憶対象データが単精度浮動小数点データに変換される。
【0141】
いくつかの実施形態において、ステップ609の後にステップ610が実行される。
【0142】
ステップ610において、データ型変換の対象となる記憶対象データ(データ型変換の対象となる記憶対象データを含む)がバイナリデータに変換される。
【0143】
いくつかの実施形態において、ステップ610の後にステップ611が実行される。
【0144】
ステップ611において、バイナリデータがデータベースに格納される。
【0145】
いくつかの実施形態において、ステップ611の後にステップ612が実行される。
【0146】
ステップ612において、データベース内のバイナリデータが可逆データ圧縮アルゴリズムによって圧縮される。
【0147】
要約すると、この実施形態では、コンピュータデバイスは、異なるデータ型のデータの圧縮が実現されるように、記憶対象データの異なる初期データ型および判断結果に従って、記憶対象データを対応するターゲットデータ型のデータに変換する。関連技術においてデータベースに記憶対象データを直接格納する方法と比較して、この実施形態に関するデータを格納するための方法は、記憶対象データに対してデータ型変換が行われ、データベースに格納される記憶対象データに対して可逆データ圧縮が行われるので、データベースの格納スペースが大幅に節約できるという利点がある。
【0148】
図7は、本開示の一実施形態に関するデータを格納するための装置の構造ブロック図である。この装置は、ソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせを通じて、コンピュータデバイスの全部または一部として実装することができる。
【0149】
この装置には、以下が含まれる:記憶対象データを取得するように構成された、第1のデータ取得モジュール701;記憶対象データを初期データ型からターゲットデータ型に変換するように構成された、データ変換モジュール702、ここで、ターゲットデータ型に対応するデータ長は、初期データ型に対応するデータ長よりも短く;ターゲットデータ型の記憶対象データをデータベースに格納するように構成された、データ格納モジュール703。
【0150】
データ変換モジュール702には、以下が含まれる:初期データ型が浮動小数点型であり、記憶対象データが整数型変換条件を満たしている場合に、記憶対象データを浮動小数点型から整数型に変換するように構成された、第1の変換サブモジュール;初期データ型が浮動小数点型であり、記憶対象データが整数型変換条件を満たしていない場合に、記憶対象データの初期精度に従って、記憶対象データを初期データ型からターゲットデータ型に変換するように構成された、第2の変換サブモジュール。
【0151】
オプションとして、第1の変換サブモジュールは、初期データ型が浮動小数点型であり、記憶対象データが1つの小数を含む場合、記憶対象データの小数値を取得し;記憶対象データが整数型変換条件を満たしていることを確認し、小数値がゼロの場合は、記憶対象データを浮動小数点型から整数型に変換するように構成される。
【0152】
オプションとして、第2の変換サブモジュールは、初期精度が倍精度である場合、記憶対象データを倍精度から単精度に変換することによって変換されたデータを取得するように構成され;変換されたデータの小数点以下の桁数が記憶対象データの小数点以下の桁数と一致する場合は、記憶対象データを倍精度浮動小数点型から単精度浮動小数点型に変換する。
【0153】
データ格納モジュール703には、初期データ型が整数型である場合に、記憶対象データの値に従って、記憶対象データを初期データ型からターゲットデータ型に変換するように構成された、第3の変換サブモジュールが含まれる。
【0154】
オプションとして、第3の変換サブモジュールは、記憶対象データの値のターゲット値間隔を判定し;ターゲット値間隔に対応するターゲット整数データ長に応じて、記憶対象データをターゲット整数データ長に対応するターゲット整数型に変換するように構成され、ここで、ターゲット整数型は、バイト整数型、短整数、通常の整数型、長整数型のうちの少なくとも1つが含まれる。
【0155】
オプションとして、この装置には、プリセットのマッピング関係に従って、記憶対象データを対応する列挙値に変換し、記憶対象データがプリセットデータに属する場合に、列挙値をデータベースに格納するように構成された、列挙値格納モジュールが更に含まれる。
【0156】
データ格納モジュール703には、記憶対象データがプリセットデータに属していない場合に、記憶対象データを初期データ型からターゲットデータ型に変換するように構成された、第4の変換サブモジュールが含まれる。
【0157】
オプションとして、この装置には、更に以下が含まれる:照会要求に従ってデータベースから照会データを取得するように構成された、データ照会モジュール;照会データに列挙値が含まれる場合に、プリセットのマッピング関係に従って、列挙値に対応するデータを取得するように構成された、第2のデータ取得モジュール。
【0158】
データ格納モジュール703には、ターゲットデータ型の記憶対象データをバイナリデータに変換し、バイナリデータをデータベースに格納するように構成された、第5の変換サブモジュールが含まれる。
【0159】
オプションとして、この装置には、可逆データ圧縮アルゴリズムによってデータベース内のバイナリデータを圧縮するように構成された、データ圧縮モジュールが更に含まれる。
【0160】
図8は、本開示の例示的な一実施形態に関するコンピュータデバイス800の構造ブロック図である。コンピュータデバイス800は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、電子書籍、または携帯型パーソナルコンピュータなどの、アプリケーションを備えて実行する電子デバイスであり得る。本開示におけるコンピュータデバイス800は、以下の構成要素のうちの1つ以上を含み得る:プロセッサ810、メモリ820、およびスクリーン830。
【0161】
プロセッサ810は、1つまたは複数の処理コアを含み得る。プロセッサ810は、様々なインターフェースおよびラインを使用してコンピュータデバイス800全体の様々な部分と接続し、コンピュータデバイス800の様々な機能を実行し、メモリ820に格納された命令、プログラム、コードセットまたは命令セットを動作または実行することによってデータを処理し、メモリ820に記憶されているデータを呼び出す。オプションとして、プロセッサ810は、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、およびプログラマブルロジックアレイ(PLA)のハードウェア形式のうちの少なくとも1つを使用することによって実装され得る。プロセッサ810は、中央処理装置(CPU)、グラフィックス処理装置(GPU)、モデムなどのうちの1つまたは複数の組み合わせを統合することができる。CPUは主に、オペレーティングシステム、ユーザーインターフェース、アプリケーションなどを処理し;GPUは主に、画面830によって表示されるのに必要なコンテンツをレンダリングおよび描画し;モデムは無線通信の処理に使用される。上記のモデムはまた、プロセッサ810に統合されなくてもよく、1つの通信チップによって独立して実装されることが理解できる。
【0162】
メモリ820は、ランダムアクセスメモリ(RAM)を含んでもよく、また、読み取り専用メモリ(ROM)を含んでもよい。オプションとして、メモリ820には、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体が含まれる。メモリ820は、命令、プログラム、コード、コードセット、または命令セットを記憶するために使用され得る。メモリ820は、プログラム記憶領域およびデータ記憶領域を含み得る。プログラム記憶領域は、オペレーティングシステムを実装するための命令、少なくとも1つの機能(例えば、タッチ機能、オーディオ再生機能、および画像再生機能)を実装するための命令、上記の様々な方法の実施形態を実装するための命令などを格納し得る。オペレーティングシステムは、Androidシステム(Androidシステムの詳細な開発に基づくシステムを含む)、Apple Inc.によって開発されたIOSシステム(IOSシステムの詳細な開発に基づくシステムを含む)、または他のシステムであり得る。データ記憶領域はまた、使用中のコンピュータデバイスなどによって作成されたデータ(例えば、連絡先、オーディオおよびビデオデータ、およびチャット履歴データ)を記憶し得る。
【0163】
スクリーン830は、各アプリケーションのユーザーインターフェースを表示するとともに、指やタッチペンなどの任意の適切な物体を使用して、ユーザーがスクリーン上またはスクリーンの近くでタッチ操作を受け付けるためのタッチディスプレイ画面であり得る。タッチディスプレイ画面は、通常、コンピュータデバイス800のフロントパネル上に配置される。タッチディスプレイ画面は、スクリーン、湾曲スクリーン、または変則スクリーンとして設計され得る。タッチディスプレイ画面はまた、本開示の実施形態に限定されない、フルスクリーンと曲面スクリーンの組み合わせ、または変則スクリーンと曲面スクリーンの組み合わせとして設計され得る。
【0164】
メモリには、少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセット、または命令セットが格納される。少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセット、または命令セットは、プロセッサによってロードおよび実行されると、上記のようなデータを格納するための方法のステップをプロセッサに実行させる。
【0165】
本開示の一実施形態は、少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセット、または命令セットが格納されたコンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセット、または命令セットは、プロセッサによってロードおよび実行されると、上記のようなデータを格納するための方法のステップをプロセッサに実行させる。
【0166】
オプションとして、コンピュータ可読記憶媒体には、ROM、RAM、ソリッドステートドライブ(SSD)、光ディスクなどが含まれ得る。RAMには、抵抗ランダムアクセスメモリ(ReRAM)やダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)が含まれ得る。
【0167】
本開示の実施形態のシリアル番号は、単に説明のためであり、実施形態の優先順位を表すものではない。上記に記載したものは、本開示の単なる任意の実施形態であり、本開示を限定することを意図するものではない。本開示の意図および原則の範囲内で、任意の変更、同等物の置換、改善なども、本開示の保護範囲内にある。