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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099228
(43)【公開日】2024-07-25
(54)【発明の名称】円形アレーアンテナ装置
(51)【国際特許分類】
   H01Q 21/26 20060101AFI20240718BHJP
   H01Q 13/08 20060101ALI20240718BHJP
【FI】
H01Q21/26
H01Q13/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003021
(22)【出願日】2023-01-12
(71)【出願人】
【識別番号】000004330
【氏名又は名称】日本無線株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119677
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100160495
【弁理士】
【氏名又は名称】畑 雅明
(74)【代理人】
【識別番号】100173716
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 真理
(74)【代理人】
【識別番号】100115794
【弁理士】
【氏名又は名称】今下 勝博
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 仁
(72)【発明者】
【氏名】平林 和雄
(72)【発明者】
【氏名】野呂 崇徳
【テーマコード(参考)】
5J021
5J045
【Fターム(参考)】
5J021AA05
5J021AA10
5J021AA11
5J021AB06
5J021CA04
5J021CA06
5J021DB02
5J021DB03
5J021FA07
5J021FA12
5J021FA32
5J021GA06
5J021GA07
5J021HA05
5J021JA05
5J045AA12
5J045AA13
5J045AA21
5J045CA02
5J045CA03
5J045DA10
5J045FA01
5J045JA17
5J045JA20
5J045NA01
(57)【要約】
【課題】本開示は、アンテナの指向性を無指向性とするにあたり、アンテナ素子の高利得化を図るよりもアンテナ全体の高利得化を図るとともに、アンテナ素子の素子間隔を狭くして無指向性の低リップル化も図ることを目的とする。
【解決手段】本開示は、m個(例えば、4個)のアンテナ素子を円形状に配列する円形アレーアンテナを、m個のアンテナ素子の円形状の配列面内と垂直方向にn段(例えば、2段)だけ積み上げ、n段の円形アレーアンテナの積み上げ方向に隣接する円形アレーアンテナを、n段の円形アレーアンテナの積み上げ方向をねじれ軸として、360/(m×n)度だけねじる多段コリニアアンテナ4、を備える円形アレーアンテナ装置N2である。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
m個のアンテナ素子を円形状に配列する円形アレーアンテナを、前記m個のアンテナ素子の円形状の配列面内と垂直方向にn段だけ積み上げ、n段の円形アレーアンテナの積み上げ方向に隣接する円形アレーアンテナを、前記n段の円形アレーアンテナの積み上げ方向をねじれ軸として、360/(m×n)度だけねじる多段コリニアアンテナと、
各段の円形アレーアンテナの円形状の配列面内において、前記多段コリニアアンテナの指向性を無指向性とするように、(m×n)個のアンテナ素子の励振振幅及び励振位相について、同一励振振幅及び同一励振位相に制御する励振振幅位相制御部と、
を備えることを特徴とする円形アレーアンテナ装置。
【請求項2】
前記n段の円形アレーアンテナの積み上げ方向から見て隣接するアンテナ素子の素子間隔は、前記多段コリニアアンテナの中心波長の0.2倍以上かつ0.5倍以下である
ことを特徴とする、請求項1に記載の円形アレーアンテナ装置。
【請求項3】
前記励振振幅位相制御部は、前記各段の円形アレーアンテナの円形状の配列面内において、前記多段コリニアアンテナの指向性のうちの一のアンテナ素子の正面方向にヌルを形成するように、他の(m×n-1)個のアンテナ素子の励振振幅及び励振位相に対して、前記一のアンテナ素子の励振振幅差及び励振位相差を制御する
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の円形アレーアンテナ装置。
【請求項4】
前記励振振幅位相制御部は、前記各段の円形アレーアンテナの円形状の配列面内において、前記多段コリニアアンテナの指向性のうちの隣接するアンテナ素子(前記n段の円形アレーアンテナの積み上げ方向から見て隣接する。)の各正面方向の中間方向にヌルを形成するように、他の(m×n-2)個のアンテナ素子の励振振幅及び励振位相に対して、前記隣接するアンテナ素子の励振振幅差及び励振位相差を制御する
ことを特徴とする、請求項3に記載の円形アレーアンテナ装置。
【請求項5】
各アンテナ素子は、互いに直交する偏波に共用される偏波共用パッチアンテナであり、
放射パッチと、グランド板と、前記放射パッチと前記グランド板との間の誘電体層と、
前記放射パッチに配置され、前記互いに直交する偏波のうちの第1偏波を励振し、前記放射パッチの高次モードの電流分布を回避する位置に配置される第1偏波ポートと、
前記放射パッチに配置され、前記互いに直交する偏波のうちの第2偏波を励振し、前記放射パッチの高次モードの電流分布を回避する位置に配置される第2偏波ポートと、
を備えることを特徴とする、請求項1に記載の円形アレーアンテナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、複数のアンテナ素子を円形状に配列する円形アレーアンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
LTE(Long Term Evolution)等の基地局等は、通常時ではアンテナの指向性を無指向性とすることが要求されており、干渉除去時ではアンテナの指向性のうちの干渉除去方向にヌルを形成することが要求されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Lars Jоsefssоn and Patrik Perssоn,“Conformal array antenna theory and design”,Wiley,2006年2月3日,pp.19-22.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の円形アレーアンテナ装置の構成を図1に示す。円形アレーアンテナ装置N1は、円形アレーアンテナ1(非特許文献1に開示)、アンテナ送受信部2及び励振振幅位相制御部3を備える。図1の右欄では、円形アレーアンテナ1の平面図を示す。
【0005】
円形アレーアンテナ1は、8個のアンテナ素子A1~A8(パッチアンテナ素子)を円形状に配列する。アンテナ送受信部2は、円形アレーアンテナ装置N1の送受信部である。励振振幅位相制御部3は、8個のアンテナ素子A1~A8の円形状の配列面内において、円形アレーアンテナ1の指向性を無指向性とするように、8個のアンテナ素子A1~A8の励振振幅及び励振位相について、同一励振振幅及び同一励振位相に制御する。
【0006】
ここで、円形アレーアンテナ装置N1は、高利得化を図るためには、8個のアンテナ素子A1~A8のグランド板を大きくすることが望ましく、低リップル化を図るためには、8個のアンテナ素子A1~A8の素子間隔を狭くすることが望ましい。しかし、円形アレーアンテナ装置N1は、8個のアンテナ素子A1~A8のグランド板を大きくしたときには、8個のアンテナ素子A1~A8の素子間隔を円形アレーアンテナ1の中心波長λの0.5倍より広くし得るため、高利得化及び低リップル化を両立することができない。
【0007】
そこで、前記課題を解決するために、本開示は、アンテナの指向性を無指向性とするにあたり、アンテナ素子の高利得化を図るよりもアンテナ全体の高利得化を図るとともに、アンテナ素子の素子間隔を狭くして無指向性の低リップル化も図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、円形アレーアンテナを複数段だけ積み上げ、積み上げ方向に隣接する円形アレーアンテナを360/(m×n)度(mは円形アレーアンテナのアンテナ素子数、nは円形アレーアンテナの積み上げ段数)だけねじることとした。
【0009】
具体的には、本開示は、m個のアンテナ素子を円形状に配列する円形アレーアンテナを、前記m個のアンテナ素子の円形状の配列面内と垂直方向にn段だけ積み上げ、n段の円形アレーアンテナの積み上げ方向に隣接する円形アレーアンテナを、前記n段の円形アレーアンテナの積み上げ方向をねじれ軸として、360/(m×n)度だけねじる多段コリニアアンテナと、各段の円形アレーアンテナの円形状の配列面内において、前記多段コリニアアンテナの指向性を無指向性とするように、(m×n)個のアンテナ素子の励振振幅及び励振位相について、同一励振振幅及び同一励振位相に制御する励振振幅位相制御部と、を備えることを特徴とする円形アレーアンテナ装置である。
【0010】
この構成によれば、円形アレーアンテナを複数段だけ積み上げるため、アンテナ全体の高利得化を図ることができ、積み上げ方向に隣接する円形アレーアンテナを360/(m×n)度だけねじるため、無指向性の低リップル化も図ることができる。
【0011】
また、本開示は、前記n段の円形アレーアンテナの積み上げ方向から見て隣接するアンテナ素子の素子間隔は、前記多段コリニアアンテナの中心波長の0.2倍以上かつ0.5倍以下であることを特徴とする円形アレーアンテナ装置である。
【0012】
この構成によれば、積み上げ方向から見て隣接するアンテナ素子の素子間隔をアンテナの中心波長の0.5倍以下とするため、無指向性の低リップル化を図ることができる。
【0013】
また、本開示は、前記励振振幅位相制御部は、前記各段の円形アレーアンテナの円形状の配列面内において、前記多段コリニアアンテナの指向性のうちの一のアンテナ素子の正面方向にヌルを形成するように、他の(m×n-1)個のアンテナ素子の励振振幅及び励振位相に対して、前記一のアンテナ素子の励振振幅差及び励振位相差を制御することを特徴とする円形アレーアンテナ装置である。
【0014】
この構成によれば、無指向性アンテナとヌルアンテナを一体化するため、省スペース化及び低コスト化を図ることができ、多段コリニアアンテナを電子的に制御するため、干渉除去方向を変化させるときに、干渉除去方向にヌルを高速に形成することができる。
【0015】
また、本開示は、前記励振振幅位相制御部は、前記各段の円形アレーアンテナの円形状の配列面内において、前記多段コリニアアンテナの指向性のうちの隣接するアンテナ素子(前記n段の円形アレーアンテナの積み上げ方向から見て隣接する。)の各正面方向の中間方向にヌルを形成するように、他の(m×n-2)個のアンテナ素子の励振振幅及び励振位相に対して、前記隣接するアンテナ素子の励振振幅差及び励振位相差を制御することを特徴とする円形アレーアンテナ装置である。
【0016】
この構成によれば、一のアンテナ素子の正面方向にヌルを形成するとともに、隣接アンテナ素子の各正面方向の中間方向にヌルを形成するため、多段コリニアアンテナの全放射方向(上記の正面方向及び中間方向を含む)に所望のヌルを形成することができる。
【0017】
また、本開示は、各アンテナ素子は、互いに直交する偏波に共用される偏波共用パッチアンテナであり、放射パッチと、グランド板と、前記放射パッチと前記グランド板との間の誘電体層と、前記放射パッチに配置され、前記互いに直交する偏波のうちの第1偏波を励振し、前記放射パッチの高次モードの電流分布を回避する位置に配置される第1偏波ポートと、前記放射パッチに配置され、前記互いに直交する偏波のうちの第2偏波を励振し、前記放射パッチの高次モードの電流分布を回避する位置に配置される第2偏波ポートと、を備えることを特徴とする円形アレーアンテナ装置である。
【0018】
この構成によれば、アンテナ構造を複雑しないで、両偏波ポートの間のアイソレーションを向上させるとともに、主偏波に対する交差偏波を発生させないことができる。
【0019】
なお、上記各開示の発明は、可能な限り組み合わせることができる。
【発明の効果】
【0020】
このように、本開示は、アンテナの指向性を無指向性とするにあたり、アンテナ素子の高利得化を図るよりもアンテナ全体の高利得化を図るとともに、アンテナ素子の素子間隔を狭くして無指向性の低リップル化も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】従来技術の円形アレーアンテナ装置の構成を示す図である。
図2】本開示の円形アレーアンテナ装置の構成を示す図である。
図3】本開示の低リップル化及び高利得化の解決結果を示す図である。
図4】本開示の低リップル化及び高利得化の解決結果を示す図である。
図5】本開示の一のアンテナ素子の正面方向のヌル形成を示す図である。
図6】本開示の低リップル化及び高利得化の解決結果を示す図である。
図7】本開示のヌル形成の分解能向上の解決課題を示す図である。
図8】本開示の隣接するアンテナ素子の中間方向のヌル形成を示す図である。
図9】本開示の励振振幅位相制御部の構成を示す図である。
図10】本開示の偏波共用パッチアンテナの構成を示す図である。
図11】本開示の偏波共用パッチアンテナの解決手段を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
添付の図面を参照して本開示の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本開示の実施の例であり、本開示は以下の実施形態に制限されるものではない。
【0023】
(本開示の円形アレーアンテナ装置の構成)
本開示の円形アレーアンテナ装置の構成を図2に示す。円形アレーアンテナ装置N2は、多段コリニアアンテナ4、アンテナ送受信部5及び励振振幅位相制御部6を備える。図2の右欄では、多段コリニアアンテナ4の透視平面図を示す。
【0024】
多段コリニアアンテナ4は、4個のアンテナ素子を円形状に配列する円形アレーアンテナを、4個のアンテナ素子の円形状の配列面内と垂直方向に2段だけ積み上げる。ここで、上段の円形アレーアンテナは、4個のアンテナ素子A1、A3、A5、A7を円形状に配列する。そして、下段の円形アレーアンテナは、4個のアンテナ素子A2、A4、A6、A8を円形状に配列する。そして、多段コリニアアンテナ4は、2段の円形アレーアンテナの積み上げ方向に隣接する円形アレーアンテナを、2段の円形アレーアンテナの積み上げ方向をねじれ軸として、360/(4×2)°=45°だけねじる。
【0025】
図2では、4個のアンテナ素子が、円形状に配列されているが、変形例として、m個(mは3以上の整数)のアンテナ素子が、円形状に配列されてもよい。図2では、2段の円形アレーアンテナが、上下方向に積み上げられているが、変形例として、n段(nは2以上の整数)の円形アレーアンテナが、上下方向に積み上げられてもよい。図2では、積み上げ方向に隣接する円形アレーアンテナが、360/(4×2)°=45°だけねじられているが、変形例として、積み上げ方向に隣接する円形アレーアンテナが、360/(m×n)°だけねじられてもよい。図2では、パッチアンテナ素子が、円形状に配列されているが、変形例として、線状アンテナ素子等が円形状に配列されてもよい。ここで、パッチアンテナ素子は、グランド板の大きさに応じて、素子間隔を広げているが、線状アンテナ素子等は、隣接素子間の干渉を減らすように、素子間隔を広げている。
【0026】
アンテナ送受信部5は、円形アレーアンテナ装置N2の送受信部である。励振振幅位相制御部6は、各段の円形アレーアンテナの円形状の配列面内において、多段コリニアアンテナ4の指向性を無指向性とするように、(4×2)個=8個のアンテナ素子A1~A8の励振振幅及び励振位相について、同一励振振幅及び同一励振位相に制御する。以下に、円形アレーアンテナ装置N2が、低リップル化及び高利得化を両立する理由を説明する。
【0027】
(本開示の低リップル化及び高利得化)
本開示の低リップル化及び高利得化の解決結果を図3、4に示す。図3、4の左欄では、図1に示した従来技術を示す。図3、4の右欄では、図2に示した本開示を示す。
【0028】
図1に示した従来技術では、円形アレーアンテナ装置N1は、8個のアンテナ素子A1~A8のグランド板を大きくしなければ、アンテナ全体の高利得化を図ることができない。そして、円形アレーアンテナ装置N1は、8個のアンテナ素子A1~A8のグランド板を大きくしたときには、8個のアンテナ素子A1~A8の素子間隔を円形アレーアンテナ1の中心波長λの0.5倍より広くし得るため、アンテナ全体の高利得化を図ることができたとしても、無指向性の低リップル化を図ることができない。
【0029】
図3の左欄に示した従来技術では、無指向性の最低利得は2.0dBiであり、無指向性の最高利得は3.6dBiであり、無指向性のリップルは1.6dBである。図4の左欄に示した従来技術では、円形アレーアンテナ1の配列面内を無指向性の観測面としたときに、無指向性のリップルが増大している。
【0030】
図2に示した本開示では、円形アレーアンテナ装置N2は、8個のアンテナ素子A1~A8のグランド板を大きくしなくても、2段の円形アレーアンテナを積み上げるため、アンテナ全体の高利得化を図ることができる。そして、円形アレーアンテナ装置N2は、8個のアンテナ素子A1~A8のグランド板を大きくしたとしても、2段の円形アレーアンテナの積み上げ方向から見て隣接するアンテナ素子(例えば、A1、A2)の素子間隔を、多段コリニアアンテナ4の中心波長の0.5倍より狭くし得るため、アンテナ全体の高利得化を図ることができるとともに、無指向性の低リップル化も図ることができる。
【0031】
図3の右欄に示した本開示では、無指向性の最低利得は5.4dBiであり、無指向性の最高利得は5.7dBiであり、無指向性のリップルは0.3dBである。図4の右欄に示した本開示では、2段の円形アレーアンテナの中間面内を無指向性の観測面としたときに、無指向性のリップルが低減している。
【0032】
よって、2段の円形アレーアンテナの積み上げ方向から見て隣接するアンテナ素子(例えば、A1、A2)の素子間隔は、多段コリニアアンテナ4の中心波長と比べて、0.5倍以下であることが望ましい。そして、8個のアンテナ素子A1~A8のグランド板の大きさを考慮すれば、0.2倍以上であることが望ましいが、8個のアンテナ素子A1~A8のグランド板を小さくすることができれば、0.2倍以下であってもよい。
【0033】
このように、円形アレーアンテナを2段だけ積み上げるため、アンテナ全体の高利得化を図ることができ、積み上げ方向に隣接する円形アレーアンテナを360/(4×2)°=45°だけねじるため、無指向性の低リップル化も図ることができる。そして、積み上げ方向から見て隣接するアンテナ素子(例えば、A1、A2)の素子間隔をアンテナの中心波長の0.5倍以下とするため、無指向性の低リップル化を図ることができる。
【0034】
なお、円形アレーアンテナ装置N2は、2段の円形アレーアンテナの積み上げ方向に高さを増大させるが、各段の円形アレーアンテナの配列面内に直径を低減させるため、多段コリニアアンテナ4の体積を低減させることができる。また、円形アレーアンテナ装置N2は、2段の円形アレーアンテナをあたかも直線フェーズドアレーアンテナのように用いて、無指向性ビームを上下方向に制御することができるが、2段の円形アレーアンテナを多段コリニアアンテナ4の中心波長λの1倍より狭い間隔で配列することが望ましい。
【0035】
(本開示の一のアンテナ素子の正面方向のヌル形成)
本開示の一のアンテナ素子の正面方向のヌル形成を図5に示す。励振振幅位相制御部6は、各段の円形アレーアンテナの円形状の配列面内において、多段コリニアアンテナ4の指向性のうちの一のアンテナ素子(例えば、A1)の正面方向にヌルを形成するように、他の(4×2-1)個=7個のアンテナ素子(例えば、A2~A8)の励振振幅及び励振位相に対して、当該一のアンテナ素子の励振振幅差及び励振位相差を制御する。
【0036】
具体的には、励振振幅位相制御部6は、当該一のアンテナ素子のみの励振状態における、当該一のアンテナ素子の正面方向の放射振幅を、当該他の7個のアンテナ素子のみの励振状態における、当該一のアンテナ素子の正面方向の放射振幅と等しくすればよい。そして、励振振幅位相制御部6は、当該一のアンテナ素子のみの励振状態における、当該一のアンテナ素子の正面方向の放射位相を、当該他の7個のアンテナ素子のみの励振状態における、当該一のアンテナ素子の正面方向の放射位相と逆位相にすればよい。
【0037】
図5の左欄では、アンテナ素子A1のみの励振状態において、励振振幅は0dBに制御され、励振位相は0°に制御され、放射パターンは電磁界計算又はアレー計算等により計算される。そして、アンテナ素子A2~A8のみの励振状態において、各励振振幅は0dBに制御され、各励振位相は0°に制御され、放射パターンは電磁界計算又はアレー計算等により計算される。なお、多段コリニアアンテナ4の指向性が無指向性であるときには、全ての励振振幅は0dBに制御され、全ての励振位相は0°に制御される。
【0038】
すると、アンテナ素子A1のみの励振状態において、アンテナ素子A2~A8のみの励振状態と比べて、アンテナ素子A1の正面方向の放射振幅は8.1dBだけ大きく、アンテナ素子A1の正面方向の放射位相は49°だけ遅れる。なお、図9を考慮して、アンテナ素子A1への分配電力は、全電力の1/8倍=-9dBであり、アンテナ素子A2~A8への分配電力は、全電力の7/8倍=-0.6dBであり、アンテナ素子A2~A8に対するアンテナ素子A1における分配損失差は、8.4dBである。
【0039】
図5の右欄では、アンテナ素子A1のみの励振状態において、励振振幅は0dB(~-(8.1-8.4)dB)に制御され、励振位相は131°(=(180-49)°)に制御される。そして、アンテナ素子A2~A8のみの励振状態において、各励振振幅は0dBのままに維持され、各励振位相は0°のままに維持される。
【0040】
すると、アンテナ素子A1のみの励振状態において、アンテナ素子A2~A8のみの励振状態と比べて、アンテナ素子A1の正面方向の放射振幅は等しくなり、アンテナ素子A1の正面方向の放射位相は逆位相となる。よって、アンテナ素子A1のみの励振状態と、アンテナ素子A2~A8のみの励振状態と、の同振幅・逆位相の放射合成結果として、アンテナ素子A1の正面方向に-32dBのヌルが形成される。
【0041】
本開示の低リップル化及び高利得化の解決結果を図6に示す。図6の左欄では、図1に示した従来技術を示す。図6の右欄では、図2に示した本開示を示す。
【0042】
図6の左欄に示した従来技術では、ヌルを除く指向性の最低利得は2.0dBiであり、ヌルを除く指向性の最高利得は3.6dBiであり、ヌルを除く指向性のリップルは1.6dBであり、アンテナ素子A1の正面方向に-30dBのヌルが形成される。
【0043】
図6の右欄に示した本開示では、ヌルを除く指向性の最低利得は5.4dBiであり、ヌルを除く指向性の最高利得は5.7dBiであり、ヌルを除く指向性のリップルは0.3dBであり、アンテナ素子A1の正面方向に-32dBのヌルが形成される。
【0044】
このように、無指向性アンテナとヌルアンテナを一体化するため、省スペース化及び低コスト化を図ることができ、多段コリニアアンテナ4を電子的に制御するため、干渉除去方向を変化させるときに、干渉除去方向にヌルを高速に形成することができる。そして、一のアンテナ素子(例えば、A1)の励振状態及び他のアンテナ素子(例えば、A2~A8)の励振状態における、当該一のアンテナ素子の正面方向のそれぞれの放射を弱め合うように合成するため、当該一のアンテナ素子の正面方向にヌルを形成することができる。
【0045】
本開示のヌル形成の分解能向上の解決課題を図7に示す。図7の左欄では、多段コリニアアンテナ4は、それぞれ4個のアンテナ素子を円形状に配列する2段の円形アレーアンテナを、360/(4×2)°=45°だけねじる。図7の右欄では、多段コリニアアンテナ4’は、それぞれ8個のアンテナ素子を円形状に配列する2段の円形アレーアンテナを、360/(8×2)°=22.5°だけねじる。図7の左欄及び右欄では、各アンテナ素子の大きさ(パッチ素子のグランド板の大きさ等)は、同一である。
【0046】
図7の左欄では、8個のアンテナ素子の素子間隔d(2段の円形アレーアンテナの積み上げ方向から見て隣接するアンテナ素子の間隔)は、多段コリニアアンテナ4の中心波長λの0.5倍以下となり、多段コリニアアンテナ4の指向性は、リップルを増大させない。そして、多段コリニアアンテナ4の直径は、より小型化される。しかし、多段コリニアアンテナ4のヌル分解能は、8個のアンテナ素子の各正面方向に限定される。
【0047】
図7の右欄では、多段コリニアアンテナ4’のヌル分解能は、16個のアンテナ素子の各正面方向に拡張される。しかし、16個のアンテナ素子の素子間隔d(2段の円形アレーアンテナの積み上げ方向から見て隣接するアンテナ素子の間隔)は、多段コリニアアンテナ4’の中心波長λの0.5倍より大きく、多段コリニアアンテナ4’の指向性は、リップルを増大させる。そして、多段コリニアアンテナ4’の直径は、より大型化される。
【0048】
(本開示の隣接するアンテナ素子の中間方向のヌル形成)
本開示の隣接するアンテナ素子の中間方向のヌル形成を図8に示す。多段コリニアアンテナ4は、それぞれ4個のアンテナ素子を円形状に配列する2段の円形アレーアンテナを、360/(4×2)°=45°だけねじる構造を維持する。励振振幅位相制御部6は、各段の円形アレーアンテナの円形状の配列面内において、多段コリニアアンテナ4の指向性のうちの隣接するアンテナ素子(例えば、A1、A2。2段の円形アレーアンテナの積み上げ方向から見て隣接する。)の各正面方向の中間方向にヌルを形成するように、他の(4×2-2)個=6個のアンテナ素子(例えば、A3~A8)の励振振幅及び励振位相に対して、当該隣接するアンテナ素子の励振振幅差及び励振位相差を制御する。
【0049】
具体的には、励振振幅位相制御部6は、当該隣接するアンテナ素子のみの励振状態における、当該隣接するアンテナ素子の各正面方向の中間方向の放射振幅を、当該他の6個のアンテナ素子のみの励振状態における、当該隣接するアンテナ素子の各正面方向の中間方向の放射振幅と等しくすればよい。そして、励振振幅位相制御部6は、当該隣接するアンテナ素子のみの励振状態における、当該隣接するアンテナ素子の各正面方向の中間方向の放射位相を、当該他の6個のアンテナ素子のみの励振状態における、当該隣接するアンテナ素子の各正面方向の中間方向の放射位相と逆位相にすればよい。
【0050】
図8の左欄では、アンテナ素子A1、A2のみの励振状態において、各励振振幅は0dBに制御され、各励振位相は0°に制御され、放射パターンは電磁界計算又はアレー計算等により計算される。そして、アンテナ素子A3~A8のみの励振状態において、各励振振幅は0dBに制御され、各励振位相は0°に制御され、放射パターンは電磁界計算又はアレー計算等により計算される。なお、多段コリニアアンテナ4の指向性が無指向性であるときには、全ての励振振幅は0dBに制御され、全ての励振位相は0°に制御される。
【0051】
すると、アンテナ素子A1、A2のみの励振状態において、アンテナ素子A3~A8のみの励振状態と比べて、アンテナ素子A1、A2の各正面方向の中間方向の放射振幅はadB(具体的な数値は不図示)だけ大きく、アンテナ素子A1、A2の各正面方向の中間方向の放射位相はθ°(具体的な数値は不図示)だけ遅れる。なお、図9を考慮して、アンテナ素子A1、A2への分配電力は、全電力の2/8倍=-6dBであり、アンテナ素子A3~A8への分配電力は、全電力の6/8倍=-1.2dBであり、アンテナ素子A3~A8に対するアンテナ素子A1、A2における分配損失差は、4.8dBである。
【0052】
図8の右欄では、アンテナ素子A1、A2のみの励振状態において、各励振振幅は(4.8-a)dB(=-(a-4.8)dB)に制御され、各励振位相は(180-θ)°に制御される。そして、アンテナ素子A3~A8のみの励振状態において、各励振振幅は0dBのままに維持され、各励振位相は0°のままに維持される。
【0053】
すると、アンテナ素子A1、A2のみの励振状態において、アンテナ素子A3~A8のみの励振状態と比べて、アンテナ素子A1、A2の各正面方向の中間方向の放射振幅は等しくなり、アンテナ素子A1、A2の各正面方向の中間方向の放射位相は逆位相となる。よって、アンテナ素子A1、A2のみの励振状態と、アンテナ素子A3~A8のみの励振状態と、の同振幅・逆位相の放射合成結果として、アンテナ素子A1、A2の各正面方向の中間方向に-30dB(図5の-32dBと同等)のヌルが形成される。
【0054】
このように、一のアンテナ素子(例えば、A1)の正面方向にヌルを形成するとともに、隣接アンテナ素子(例えば、A1、A2)の各正面方向の中間方向にヌルを形成するため、多段コリニアアンテナ4の全放射方向(上記の正面方向及び中間方向を含む)に所望のヌルを形成することができる。そして、隣接アンテナ素子(例えば、A1、A2)の励振状態及び他のアンテナ素子(例えば、A3~A8)の励振状態における、当該隣接アンテナ素子の各正面方向の中間方向のそれぞれの放射を弱め合うように合成するため、当該隣接アンテナ素子の各正面方向の中間方向にヌルを形成することができる。
【0055】
本開示の励振振幅位相制御部の構成を図9に示す。励振振幅位相制御部6は、8分配部61及び励振振幅位相切替部62-1~62-8を備える。
【0056】
8分配部61は、アンテナ素子A1~A8へ電力を等分配する。これは、励振振幅位相制御部6が、多段コリニアアンテナ4の指向性を無指向性とするためである。
【0057】
励振振幅位相切替部62-1~62-8は、アンテナ素子A1~A8の各励振振幅及び各励振位相を切り替える。これは、励振振幅位相制御部6が、多段コリニアアンテナ4の指向性を無指向性とするか、多段コリニアアンテナ4の指向性にヌルを形成するか、を切り替えるためである。励振振幅位相切替部62-1~62-8を代表して、励振振幅位相切替部62は、固定減衰器63、遅延線路64(固定長さ)、固定減衰器65、遅延線路66(固定長さ)、スルー線路67(固定長さ)、スイッチ68及びスイッチ69を備える。
【0058】
励振振幅位相制御部6が、一のアンテナ素子(例えば、A1)の正面方向にヌルを形成するときには、(1)当該一のアンテナ素子に対応する励振振幅位相切替部62は、固定減衰器63(図5の0dBに対応)及び遅延線路64(図5の131°に対応)を有する経路に、スイッチ68、69で切り替え、(2)他の7個のアンテナ素子(例えば、A2~A8)に対応する励振振幅位相切替部62は、スルー線路67を有する経路(図5の0dB及び0°に対応)に、スイッチ68、69で切り替える。
【0059】
励振振幅位相制御部6が、隣接するアンテナ素子(例えば、A1、A2)の各正面方向の中間方向にヌルを形成するときには、(1)当該隣接するアンテナ素子に対応する励振振幅位相切替部62は、固定減衰器65(図8の(4.8-a)dBに対応)及び遅延線路66(図8の(180-θ)°に対応)を有する経路に、スイッチ68、69で切り替え、(2)他の6個のアンテナ素子(例えば、A3~A8)に対応する励振振幅位相切替部62は、スルー線路67を有する経路(図8の0dB及び0°に対応)に、スイッチ68、69で切り替える。
【0060】
励振振幅位相制御部6が、多段コリニアアンテナ4の指向性を無指向性とするときには、全てのアンテナ素子A1~A8に対応する励振振幅位相切替部62は、スルー線路67を有する経路(図5、8の0dB及び0°に対応)に、スイッチ68、69で切り替える。
【0061】
このように、励振振幅位相切替部62は、可変減衰器及び移相器に代えて、固定減衰器63、65及び遅延線路64、66を備える。よって、円形アレーアンテナ装置N2は、低コスト化を図ることができ、各励振振幅及び各励振位相を無調整とすることができる。
【0062】
(本開示の偏波共用パッチアンテナの構成)
本開示の偏波共用パッチアンテナの構成を図10に示す。アンテナ素子A1~A8を代表してアンテナ素子Aは、偏波共用パッチアンテナであり、矩形パッチ11、グランド板、矩形パッチ11とグランド板との間の誘電体層、水平偏波電源12H、垂直偏波電源12V、外部インピーダンス整合回路13H及び外部インピーダンス整合回路13Vを備える。矩形パッチ11は、水平偏波ポート111H及び垂直偏波ポート111Vを備える。
【0063】
水平偏波ポート111Hは、矩形パッチ11に配置され、互いに直交する偏波のうちの水平偏波を励振し、矩形パッチ11の高次モードの電流分布を回避する位置(矩形パッチ11の中央近傍)に配置される。具体的には、水平偏波ポート111Hの配置位置と矩形パッチ11の中心位置112との間の、水平偏波と平行方向における距離δは、矩形パッチ11の中心波長λの1/8倍以下であるが、0ではない(ショートを回避するため)。
【0064】
垂直偏波ポート111Vは、矩形パッチ11に配置され、互いに直交する偏波のうちの垂直偏波を励振し、矩形パッチ11の高次モードの電流分布を回避する位置(矩形パッチ11の中央近傍)に配置される。具体的には、垂直偏波ポート111Vの配置位置と矩形パッチ11の中心位置112との間の、垂直偏波と平行方向における距離δは、矩形パッチ11の中心波長λの1/8倍以下であるが、0ではない(ショートを回避するため)。
【0065】
本開示の偏波共用パッチアンテナの解決手段を図11に示す。アンテナ素子Aのリターンロスの広帯域特性を重視して、矩形パッチ11とグランド板との間の誘電体層厚さを増加すると、矩形パッチ11の高次モードが意図せず励振される。
【0066】
図11の上段では、水平偏波ポート111Hが、水平偏波を励振すると、矩形パッチ11の水平偏波の基本モードが、所望通り励振されるとともに、矩形パッチ11の水平偏波の高次モードが、意図せず励振される。図11の中段では、垂直偏波ポート111Vが、垂直偏波を励振すると、矩形パッチ11の垂直偏波の基本モードが、所望通り励振されるとともに、矩形パッチ11の垂直偏波の高次モードが、意図せず励振される。
【0067】
ここで、水平偏波ポート111H及び垂直偏波ポート111Vは、矩形パッチ11の高次モードの電流分布を回避する位置(矩形パッチ11の中央近傍)に配置される。よって、水平偏波ポート111H及び垂直偏波ポート111Vの配置位置は、矩形パッチ11の高次モードの電流分布と重複しない。そして、水平偏波ポート111Hと垂直偏波ポート111Vとの間で結合が低減されるためアイソレーションが向上するとともに、主偏波(水平/垂直偏波)に対する交差偏波(垂直/水平偏波)が発生しない。
【0068】
よって、アンテナ素子Aの構造を複雑しないで、水平偏波ポート111Hと垂直偏波ポート111Vとの間のアイソレーションを向上させるとともに、主偏波(水平/垂直偏波)に対する交差偏波(垂直/水平偏波)を発生させないことができる。そして、互いに直交する偏波を励振する水平偏波ポート111Hと垂直偏波ポート111Vを、矩形パッチ11の高次モードの電流分布を回避する位置に配置することができる。
【0069】
外部インピーダンス整合回路13Hは、水平偏波ポート111Hと水平偏波電源12Hとの間に接続され、矩形パッチ11の入力インピーダンスと水平偏波電源12Hの出力インピーダンスとの間の整合を図る。外部インピーダンス整合回路13Vは、垂直偏波ポート111Vと垂直偏波電源12Vとの間に接続され、矩形パッチ11の入力インピーダンスと垂直偏波電源12Vの出力インピーダンスとの間の整合を図る。
【0070】
よって、互いに直交する偏波を励振する水平偏波ポート111Hと垂直偏波ポート111Vを、矩形パッチ11の端部近傍に配置するのではなく、矩形パッチ11の中央近傍に配置したとしても、インピーダンス整合を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本開示の円形アレーアンテナ装置は、LTE等の基地局等に適用されることができ、通常時ではアンテナの指向性を無指向性とすることができ、干渉除去時ではアンテナの指向性のうちの干渉除去方向にヌルを形成することができる。
【符号の説明】
【0072】
N1:円形アレーアンテナ装置
1:円形アレーアンテナ
2:アンテナ送受信部
3:励振振幅位相制御部
A1~A8:アンテナ素子
N2:円形アレーアンテナ装置
4、4’:多段コリニアアンテナ
5:アンテナ送受信部
6:励振振幅位相制御部
A、A1~A8:アンテナ素子
61:8分配部
62、62-1~62-8:励振振幅位相切替部
63、65:固定減衰器
64、66:遅延線路
67:スルー線路
68、69:スイッチ
11:放射パッチ
12H:水平偏波電源
12V:垂直偏波電源
13H:外部インピーダンス整合回路
13V:外部インピーダンス整合回路
111H:水平偏波ポート
111V:垂直偏波ポート
112:中央位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11