IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ロゴスコーポレーションの特許一覧

<>
  • 特開-包装材 図1A
  • 特開-包装材 図1B
  • 特開-包装材 図2
  • 特開-包装材 図3A
  • 特開-包装材 図3B
  • 特開-包装材 図4
  • 特開-包装材 図5A
  • 特開-包装材 図5B
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099259
(43)【公開日】2024-07-25
(54)【発明の名称】包装材
(51)【国際特許分類】
   B65D 65/02 20060101AFI20240718BHJP
   B65D 65/10 20060101ALI20240718BHJP
【FI】
B65D65/02 D
B65D65/10 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003072
(22)【出願日】2023-01-12
(71)【出願人】
【識別番号】391036404
【氏名又は名称】株式会社ロゴスコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100104569
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正夫
(72)【発明者】
【氏名】浜西 千尋
【テーマコード(参考)】
3E086
【Fターム(参考)】
3E086AA02
3E086AB01
3E086AC04
3E086AD25
3E086BB84
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は包装材のループ部の強度を向上させる。
【解決手段】包装材F1は、折り畳み可能な包装材本体100と、補強ベルト200と、係合部300とを備えている。補強ベルト200は、包装材本体100の3以上の角部101のうちの一の角部101から別の角部101まで延びている。補強ベルト200の複数の固定部210は補強ベルト200の長手方向に間隔をあけて配置され且つ包装材本体100に固定されている。補強ベルト200の複数のループ部220は、補強ベルト200の複数の固定部210の間の部分であって、少なくとも部分的に包装材本体100から離反してループ状をなしている。係合部300は、包装材本体100の3以上の角部101のうちの一つに設けられている。包装材本体100が折り畳まれた状態で、係合部300が複数のループ部220のうちの何れかのループ部220に引っかけられる。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み可能な多角形状のシート材料で構成された包装材本体と、
帯状の少なくとも一つの補強ベルトと、
少なくとも一つの係合部とを備えており、
前記包装材本体は、3以上の角部と、3以上の辺部とを有しており、
前記少なくとも一つの補強ベルトは、前記包装材本体の前記3以上の角部のうちの一の角部から別の角部まで、前記包装材本体の前記3以上の辺部のうちの一の辺部から別の辺部まで、又は、前記包装材本体の前記3以上の角部のうちの一の角部から前記3以上の辺部のうちの一の辺部まで延びており、且つ、複数の固定部と、複数のループ部を有しており、
前記複数の固定部は前記少なくとも一つの補強ベルトの長手方向に間隔をあけて配置されており且つ前記包装材本体に固定されており、
前記複数のループ部は、前記少なくとも一つの補強ベルトの前記複数の固定部の間の部分であって、少なくとも部分的に前記包装材本体から離反してループ状をなしており、
前記少なくとも一つの係合部は、前記包装材本体の前記3以上の角部のうちの少なくとも一つの角部、又は、前記包装材本体の前記3以上の辺部のうちの少なくとも一つの辺部に設けられており、
前記包装材本体が折り畳まれた状態で、前記少なくとも一つの係合部が前記少なくとも一つの補強ベルトの前記複数のループ部のうちの何れかのループ部に引っかけられる包装材。
【請求項2】
折り畳み可能な円形状のシート材料で構成された包装材本体と、
帯状の少なくとも一つの補強ベルトと、
少なくとも一つの係合部とを備えており、
前記包装材本体は、周縁部を有しており、
前記少なくとも一つの補強ベルトは、前記包装材本体の前記周縁部の一部から別の部分まで延びており、且つ、複数の固定部と、複数のループ部を有しており、
前記複数の固定部は前記少なくとも一つの補強ベルトの長手方向に間隔をあけて配置されており且つ前記包装材本体に固定されており、
前記複数のループ部は、前記少なくとも一つの補強ベルトの前記複数の固定部の間の部分であって、少なくとも部分的に前記包装材本体から離反してループ状をなしており、
前記少なくとも一つの係合部は、前記包装材本体の前記周縁部の少なくとも一つの第1部に設けられており、
前記包装材本体が折り畳まれた状態で、前記少なくとも一つの係合部が前記少なくとも一つの補強ベルトの前記複数のループ部のうちの何れかのループ部に引っかけられる包装材。
【請求項3】
請求項1又は2記載の包装材において、
前記少なくとも一つの補強ベルトが前記包装材本体の中心を通るように、前記少なくとも一つの補強ベルトの前記複数の固定部が前記包装材本体に固定されている包装材。
【請求項4】
請求項1又は2記載の包装材において、
前記包装材本体は、表地と、裏地と、前記表地と前記裏地との間に配置された緩衝材とと、複数の第1糸及び/又は複数の第2糸とを有しており、前記表地と前記裏地とが前記複数の第1糸及び/又は前記複数の第2糸で縫い付けられており、
前記少なくとも一つの補強ベルトの短手寸法が、前記複数の第1糸及び/又は前記複数の第2糸のそれぞれの短手寸法よりも大きく、
前記少なくとも一つの補強ベルトの前記複数の固定部が、前記包装材本体の前記表地と前記裏地とに第3糸で縫い付けられている包装材。
【請求項5】
請求項1又は2記載の包装材において、
前記少なくとも一つの補強ベルトの前記複数の固定部が、前記包装材本体に第3糸で縫い付けられている包装材。
【請求項6】
請求項1又は2記載の包装材において、
前記少なくとも一つの係合部が、前記少なくとも一つの補強ベルトに対して前記少なくとも一つの補強ベルトの長手方向の一方側に配置されている包装材。
【請求項7】
請求項1又は2記載の包装材において、
前記少なくとも一つの補強ベルトの引張強度が、前記包装材本体の引張強度よりも高い包装材。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装材に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、従来の風呂敷(包装材)が開示されている。この風呂敷は、矩形状の風呂敷本体と、風呂敷本体の四つの角部のうちの隣り合う二つの角部の裏面に設けられた鉤フックと、風呂敷本体の二つの角部の対角に位置する残り二つの角部の表面に設けられた糸で構成されたループ部とを有している。鉤フックがループ部に引っかけられるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実全昭57-098251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の風呂敷は、ループ部が風呂敷本体の表面に設けられた糸で構成されているため、ループ部の強度が弱い。
【0005】
本発明は、ループ部の強度を向上させた包装材を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の包装材は、包装材本体と、少なくとも一つの補強ベルトと、少なくとも一つの係合部とを備えている。
【0007】
包装材本体は、折り畳み可能な多角形状又は円形状のシート材料で構成されている。包装材本体が多角形状である場合、包装材本体は、3以上の角部と、3以上の辺部とを有している。包装材本体が円形状である場合、包装材本体は、周縁部を有している。
【0008】
少なくとも一つの補強ベルトは、帯状であって、複数の固定部及び複数のループ部を有する。複数の固定部は少なくとも一つの補強ベルトの長手方向に間隔をあけて配置されており且つ包装材本体に固定されている。複数のループ部は、少なくとも一つの補強ベルトの複数の固定部の間の部分であって、少なくとも部分的に包装材本体から離反してループ状をなしている。
【0009】
包装材本体が多角形状である場合、少なくとも一つの補強ベルトは、包装材本体の3以上の角部のうちの一の角部から別の角部まで、包装材本体の3以上の辺部のうちの一の辺部から別の辺部まで、又は、包装材本体の3以上の角部のうちの一の角部から3以上の辺部のうちの一の辺部まで延びている。少なくとも一つの係合部は、包装材本体の3以上の角部のうちの少なくとも一つの角部、又は、包装材本体の3以上の辺部のうちの少なくとも一つの辺部に設けられている。
【0010】
包装材本体が円形状である場合、包装材本体の周縁部の一部から別の部分まで延びている。少なくとも一つの係合部は、包装材本体の周縁部の少なくとも一つの第1部に設けられている。
【0011】
包装材本体が折り畳まれた状態で、少なくとも一つの係合部が少なくとも一つの補強ベルトの複数のループ部のうちの何れかのループ部に引っかけられる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一態様の包装材による場合、帯状の少なくとも一つの補強ベルトの複数の固定部が包装材本体に固定され、当該少なくとも一つの補強ベルトの複数の固定部の間の部分である複数のループ部が、少なくとも部分的に包装材本体から離反してループ状をなしている。このため、複数のループ部の強度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1A】本発明の実施例1に係る包装材の平面図である。
図1B】実施例1の包装材の底面図である。
図2】実施例1の包装材の図1A中の模式的2-2部分断面図である。
図3A】実施例1の包装材の包装材本体の角部、補強ベルトの一部及び係合部の拡大斜視図である。
図3B】実施例1の包装材の包装材本体の一部及び補強ベルトの一部の拡大斜視図である。
図4】実施例1の包装材で被包装物を包装した状態を示す図である。
図5A】本発明の実施例2に係る包装材の概略的平面図である。
図5B】実施例2の包装材の概略的底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施例1、2及びその設計変形例を含む複数の実施例について説明する。なお、後述する実施例及び設計変更例の各構成要素は、互いに矛盾しない限り、相互に組み合わせることが可能であることに留意されたい。また、後述する実施例の各態様及び設計変形例における各構成要素を構成する素材、形状、寸法、数及び配置等はその一例を説明したものであって、同様の機能を実現し得る限り任意に設計変更することが可能であることにも留意されたい。
【実施例0015】
以下、本発明の実施例1及びその設計変更例を含む複数の実施例に係る包装材F1について、図1A図4を参照しつつ説明する。図1A図4には、実施例1の包装材F1が示されている。図1A図2には、Y-Y’方向が示されている。図1A図1Bには、X-X’方向が示されている。図2には、Z-Z’方向が示されている。Z-Z’方向は、包装材F1の包装材本体100の厚み方向であって、Z方向及びZ’方向を含む。X-X’方向は、包装材F1の包装材本体100に沿って延びており且つZ-Z’方向に略直交する方向であって、X方向及びX’方向を含む。Y-Y’方向は、Z-Z’方向及びX-X’方向に略直交する方向であって、Y方向及びY’方向を含む。
【0016】
包装材F1は、風呂敷等の包装材本体100を備えている。包装材本体100は、Z方向側から見て多角形状の折り畳み可能なシート材料で構成されている。例えば、包装材本体100は、下記(1)又は(2)のシート材料で構成可能である。包装材本体100は、3以上の角部101と、3以上の辺部102とを有する。3以上の辺部102のうちの隣り合う二つの辺部102が突き合わされた角部が、各角部101をなしている。なお、図1A図4では、包装材本体100は、Z方向側から見て略正方形状であって、4つの角部101と、4つの辺部102とを有する構成であるが、包装材本体100は、Z方向側から見て略三角形状であって、3つの角部101と、3つの辺部102とを有する構成、Z方向側から見て略長方形状であって、4つの角部101と、4つの辺部102とを有する構成、又は、Z方向側から見て略五角形状以上の多角形状であって、5以上の角部101と、5以上の辺部102とを有する構成とすることが可能である。
【0017】
(1)包装材本体100は、表地110と、裏地120と、縁取り部130と、緩衝材140と、複数の第1糸151と、複数の第2糸152とを有している。
【0018】
表地110及び裏地120は、Z方向側から見て多角形状であって、ポリエステルタフタ、ポリエステルオックスフォード、ナイロン、コットン(綿)若しくは絹製のZ方向側から見て多角形状の織物又は編物で構成されている。表地110及び裏地120は、包装材本体100の辺部102の数に応じた3以上の辺部を有している。緩衝材140は、中綿、フェザー又はクッション材等であって、表地110と裏地120との間に配置されている。表地110と裏地120とは、複数の第1糸151及び複数の第2糸152によって縫い付けられている。複数の第1糸151及び複数の第2糸152は、緩衝材140を貫通している。
【0019】
複数の第1糸151は、3以上の辺部102のうちの一の辺部102からその隣の辺部102へ直線状(図1A及び図1B参照)、波状(図示せず)又はジグザグ状(図示せず)に延びていてもよいし、3以上の辺部102のうちの一の辺部102からその相対する辺部102へ直線状(図示せず)、波状(図示せず)又はジグザグ状(図示せず)に延びていてもよい。複数の第1糸151は、互いに略平行に配置されていてもよいが、これに限定されるものではない。
【0020】
複数の第2糸152は、複数の第1糸151に交差するように、3以上の辺部102のうちの一の辺部102からその隣の辺部102へ直線状(図1A及び図1B参照)、波状(図示せず)又はジグザグ状(図示せず)に延びていてもよいし、3以上の辺部102のうちの一の辺部102からその相対する辺部102へ直線状(図示せず)、波状(図示せず)又はジグザグ状(図示せず)に延びていてもよい。複数の第2糸152は、互いに略平行に配置されていてもよいが、これに限定されるものではない。
【0021】
なお、図1A図1Bでは、複数の第1糸151は、X-X’方向に直線状に延びており且つ互いに略平行に配置されており、複数の第2糸152は、Y-Y’方向に直線状に延びており且つ互いに略平行に配置されており、両者は略直交している。なお、複数の第1糸151又は複数の第2糸152は省略可能である。
【0022】
縁取り部130は、Z方向側から見て多角環状の織物、編物又はテープ等で構成されている。縁取り部130は、包装材本体100の辺部102の数に応じた3以上の辺部を有している。縁取り部130の各辺部は、Z-Z’方向に沿った断面視において横向き略U字状であって、表地110の対応する辺部と裏地120の対応する辺部とに外嵌して固定されている。表地110、裏地120及び縁取り部130の3以上の辺部が包装材本体100の3以上の辺部102をなしている。なお、縁取り部130は省略可能である。この場合、表地110及び裏地120の3以上の辺部が包装材本体100の3以上の辺部102をなしてもよい。
【0023】
(2)包装材本体100は、ポリエステルタフタ、ポリエステルオックスフォード、ナイロン、コットン(綿)若しくは絹製のZ方向側から見て多角形状の織物又は編物で構成されている。
【0024】
包装材F1は、帯状の少なくとも一つの補強ベルト200を更に備えている。少なくとも一つの補強ベルト200は、その引張強度が包装材本体100の引張強度よりも高い素材で構成されているとよい。例えば、少なくとも一つの補強ベルト200は、ポリエステル、ナイロン、不織布、レザー、合成皮革、人工皮革、ポリ塩化ビニル(PVC)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、又は、シリコーン等で構成された長尺状の帯である。少なくとも一つの補強ベルト200の短手方向(図1A及び図1Bでは、X-X’方向)の寸法は、複数の第1糸151のそれぞれの短手寸法(図1A及び図1Bでは、Y-Y’方向)及び複数の第2糸152のそれぞれの短手寸法(図1A及び図1Bでは、X-X’方向)よりも大きい。
【0025】
少なくとも一つの補強ベルト200は、複数の固定部210を有する。複数の固定部210は、少なくとも一つの補強ベルト200の長手方向(図1A及び図1Bでは、Y-Y’方向)に間隔をあけて配置されており且つ包装材本体100に固定されている。複数の固定部210は、例えば、以下の何れかのとおりに包装材本体100に固定されている。
【0026】
包装材本体100が上記(1)の構成を有する場合、少なくとも一つの補強ベルト200の複数の固定部210は、包装材本体100の表地110及び裏地120、又は包装材本体100の表地110に複数の第3糸等で縫い付けられて固定されている。複数の第3糸は、緩衝材140を貫通している。
【0027】
包装材本体100が上記(2)の構成を有する場合、少なくとも一つの補強ベルト200の複数の固定部210は、包装材本体100に複数の第3糸等で縫い付けられて固定されている。
【0028】
包装材本体100が上記(1)の構成を有する場合、少なくとも一つの補強ベルト200の複数の固定部210は、包装材本体100の表地110に複数の接着テープ等で接着されて固定されている。
【0029】
包装材本体100が上記(2)の構成を有する場合、少なくとも一つの補強ベルト200の複数の固定部210は、包装材本体100に複数の接着テープ等で接着されて固定されている。
【0030】
少なくとも一つの補強ベルト200は、以下の何れかのとおりに延びた構成とすることが可能である。
【0031】
少なくとも一つの補強ベルト200は、包装材本体100の3以上の角部101のうちの一の角部101から別の角部101まで延びていてもよい。例えば、少なくとも一つの補強ベルト200は、包装材本体100の4つの角部101のうちの一の角部101から対角に位置する別の角部101まで延びていてもよい(図1A及び図1B参照)。
【0032】
又は、少なくとも一つの補強ベルト200は、包装材本体100の3以上の辺部102のうちの一の辺部102から別の辺部102まで延びていてもよい(図示なし)。少なくとも一つの補強ベルト200は、包装材本体100の3以上の辺部102のうちの一の辺部102から相対する別の辺部102まで延びていてもよい。
【0033】
又は、少なくとも一つの補強ベルト200は、包装材本体100の3以上の角部101のうちの一の角部101から3以上の辺部102のうちの一の辺部102まで延びていていてもよい(図示なし)。
【0034】
何れのとおりに延びている場合も、少なくとも一つの補強ベルト200は、包装材本体100の中心を通るように、少なくとも一つの補強ベルト200の複数の固定部210が、上記何れかのとおりに包装材本体100に固定されていてもよいが、これに限定されるものではない。
【0035】
少なくとも一つの補強ベルト200は、複数のループ部220を更に有する。少なくとも一つの補強ベルト200の複数のループ部220は、少なくとも一つの補強ベルト200の複数の固定部210の間の部分である。複数のループ部220は、少なくとも部分的に包装材本体100から離反してループ状をなしているとよい。例えば、複数のループ部220は、その両端部が包装材本体100に接する一方で、その中間部が包装材本体100から離反してループ状をなしていてもよいし(図示なし)、全体的に包装材本体100から離反してループ状をなしていてもよい(図2参照)。
【0036】
少なくとも一つの補強ベルト200は、一又は複数とすることが可能である。少なくとも一つの補強ベルト200が複数である場合、複数の補強ベルト200は互いに交差していてもよいが、互いに交差しないように配置されていてもよい。
【0037】
なお、少なくとも一つの補強ベルト200の引張強度は包装材本体100の引張強度と略同じ又は低くても構わない。
【0038】
包装材F1は、少なくとも一つの係合部300を更に備えている。少なくとも一つの係合部300は、一又は複数とすることが可能である。
【0039】
少なくとも一つの係合部300が一つである場合、一の係合部300は、包装材本体100の3以上の角部101のうちの一の角部101(図1A図1B図3A及び図4参照)、又は、包装材本体100の3以上の辺部102のうちの一の辺部102(図示なし)に設けられている。包装材本体100が折り畳まれた状態で、一の係合部300が、一の補強ベルト200又は複数の補強ベルト200の複数のループ部220のうちの何れかのループ部220に引っかけられるようになっている(図4参照)。一の係合部300が、一の補強ベルト200又は複数の補強ベルト200のうちの一つに対して、その長手方向の一方側(図1A及び図1Bでは、Y方向側)に配置されていてもよいが、これに限定されるものではない。例えば、一の係合部300が、一の補強ベルト200又は複数の補強ベルト200のうちの一つに対して、その短手方向の一方側等に配置されていてもよい(図示なし)。
【0040】
少なくとも一つの係合部300が複数である場合(図示なし)、複数の係合部300は、包装材本体100の3以上の角部101のうちの複数の角部101、又は、包装材本体100の3以上の辺部102のうちの複数の辺部102に設けられている。包装材本体100が折り畳まれた状態で、複数の係合部300のそれぞれが、一の補強ベルト200又は複数の補強ベルト200の複数のループ部220のうちの何れかのループ部220に引っかけられるようになっている。複数の係合部300のうちの一つが、一の補強ベルト200の長手方向の一方側に配置されており且つ残りの係合部300が任意に配置されていてもよいし、複数の係合部300のそれぞれが、複数の補強ベルト200の長手方向の一方側に配置されていてもよいが、これに限定されるものではない。例えば、一の係合部300又は複数の係合部300のそれぞれが、一の補強ベルト200又は複数の補強ベルト200に対して、その短手方向の一方側等に配置されていてもよい。
【0041】
一の係合部300又は複数の係合部300のそれぞれは、係合部本体310と、接続部320とを有する構成とすることが可能である。係合部本体310は、複数のループ部220のうちの何れかのループ部220に引っかけられるものであればよく、例えば、カラビナやフック(鉤状のフックやS字フック)等とすることが可能である。接続部320は、係合部本体310と、包装材本体100の対応する角部101又は対応する辺部102とを接続している。例えば、接続部320は、係合部本体310と、包装材本体100の対応する角部101又は対応する辺部102とを接続するベルト、ロープ又は鎖等とすることが可能である。なお、接続部320は省略可能である。この場合、係合部本体310が包装材本体100の対応する角部101又は対応する辺部102に直接的に接続されていればよい。
【0042】
以下、上記した包装材F1の使用方法について説明する。ここでは、説明の便宜状、少なくとも一つの補強ベルト200及び少なくとも一つの係合部300は、それぞれ、一つであるとする。
【0043】
包装材F1の包装材本体100をフラットな状態として補強ベルト200を下に向けて作業台や地面等に載置する。その後、被包装物を用意する。この被包装物を包装材本体100上に載置する。その後、包装材本体100を被包装物に沿って折り畳み、包装材本体100で被包装物を包む(図4参照)。この状態で、係合部300を補強ベルト200の複数のループ部220のうちの何れかのループ部220に引っかける。これにより、包装材本体100が被包装物を包んだ状態が維持される。
【0044】
係合部300を、補強ベルト200のループ部220に引っかけられた状態を解除する。その後、包装材本体100の折り畳みを元の状態に戻し、包装材本体100をフラットな状態に戻す。これにより、被包装物を包装材本体100から取り出すことができる。
【0045】
以上のような包装材F1は、以下の第1~第3技術的特徴及び効果を奏する。
【0046】
第1技術的特徴及び効果
幅広の帯状の少なくとも一つの補強ベルト200の複数の固定部210が包装材本体100に固定され、当該少なくとも一つの補強ベルト200の複数の固定部210の間の部分である複数のループ部220が、少なくとも部分的に包装材本体100から離反してループ状をなしている。このため、複数のループ部220の強度が向上する。特に、少なくとも一つの補強ベルト200の引張強度が包装材本体100の引張強度よりも高い場合、複数のループ部220の強度が更に向上する。
【0047】
第2技術的特徴及び効果
少なくとも一つの補強ベルト200が包装材本体100に固定されていることによって、少なくとも一つの補強ベルト200が包装材本体100を補強しているので、包装材本体100の引張強度が向上する。特に、少なくとも一つの補強ベルト200の引張強度が包装材本体100の引張強度よりも高い場合、包装材本体100の引張強度が更に向上する。
【0048】
第3技術的特徴及び効果
少なくとも一つの係合部300が包装材本体100の3以上の角部101のうちの少なくとも一つの角部101に設けられており且つ少なくとも一つの補強ベルト200に対して、その長手方向の一方側に配置されている場合、包装材本体100の当該少なくとも一つの角部101を折り返すことによって、少なくとも一つの係合部300が少なくとも一つの補強ベルト200上に配置されるので、少なくとも一つの係合部300を少なくとも一つの補強ベルト200の複数のループ部220の何れかに引っかけ易くなる。少なくとも一つの係合部300が包装材本体100の3以上の辺部102の少なくとも一つに設けられており且つ少なくとも一つの補強ベルト200に対して、その長手方向の一方側に配置されている場合、包装材本体100の当該少なくとも一つの辺部102を折り返すことによって、少なくとも一つの係合部300が少なくとも一つの補強ベルト200上に配置されるので、少なくとも一つの係合部300を少なくとも一つの補強ベルト200の複数のループ部220の何れかに引っかけ易くなる。
【実施例0049】
以下、本発明の実施例2及びその設計変更例を含む複数の実施例に係る包装材F2について、図5A及び図5Bを参照しつつ説明する。図5A及び図5Bには、実施例2の包装材F2が示されている。図5A図5Bには、図1A図1Bと同様に、X-X’方向及びY-Y’方向が示されている。Z-Z’方向は、図2を借りて参照する。
【0050】
包装材F2は、以下の相違点1~3を除き、包装材F1と同じ構成である。以下、包装材F2の説明のうち、包装材F1の相違点についてのみ詳しく説明し、重複する説明は省略する。
【0051】
(相違点1)包装材本体100’がZ方向側から見て円形状の折り畳み可能なシート材料で構成されている。
【0052】
包装材本体100’が上記(1)の構成を有する場合、包装材本体100’は以下の構成とすることが可能である。表地110及び裏地120は、Z方向側から見て円形状である。複数の第1糸151は、X-X’方向に直線状(図5A及び図5B参照)、波状(図示せず)若しくはジグザグ状(図示せず)に延びている。複数の第1糸151は、互いに略平行に配置されていてもよいが、これに限定されるものではない。複数の第2糸152は、複数の第1糸151に交差するように(図5A及び図5Bでは、略直交するように)、直線状(図5A及び図5B参照)、波状(図示せず)若しくはジグザグ状(図示せず)に延びている。複数の第2糸152は、互いに略平行に配置されていてもよいが、これに限定されるものではない。縁取り部130は、Z方向側から見て円環状の織物、編物又はテープ等で構成されている。縁取り部130は、Z-Z’方向に沿った断面視において横向き略U字状であって、表地110の周縁部と裏地120の周縁部とに外嵌して固定されている。なお、複数の第1糸151又は複数の第2糸152は省略可能である。縁取り部130も省略可能である。
【0053】
包装材本体100’が上記(2)の構成を有する場合、包装材本体100’は、ポリエステルタフタ、ポリエステルオックスフォード、ナイロン、コットン(綿)若しくは絹製のZ方向側から見て円形状の織物又は編物で構成されている。
【0054】
(相違点2)少なくとも一つの補強ベルト200は、包装材本体100の周縁部103の一部から別の部分まで延びている。例えば、少なくとも一つの補強ベルト200は、包装材本体100の周縁部103の一部から別の部分まで、Y-Y’方向、X-X’方向、又は、Y-Y’方向及びX-X’方向の成分を含む斜め方向に延びている。少なくとも一つの補強ベルト200は、包装材本体100’の中心を通るように、少なくとも一つの補強ベルト200の複数の固定部210が、包装材本体100’に固定されていてもよいが、これに限定されるものではない。少なくとも一つの補強ベルト200が複数である場合、複数の補強ベルト200は互いに交差していてもよいが、互いに交差しないように配置されていてもよい。
【0055】
(相違点3)少なくとも一つの係合部300が包装材本体100’の周縁部103の少なくとも一つの第1部に設けられている。
【0056】
少なくとも一つの係合部300が一つである場合、一の係合部300は、包装材本体100’の周縁部103の一の第1部に設けられている。一の係合部300が、一の補強ベルト200又は複数の補強ベルト200のうちの一つに対して、その長手方向の一方側(図5A及び図5Bでは、Y方向側)に配置されていてもよいが、これに限定されるものではない。例えば、一の係合部300が、一の補強ベルト200又は複数の補強ベルト200のうちの一つに対して、その短手方向の一方側等に配置されていてもよい(図示なし)。
【0057】
少なくとも一つの係合部300が複数である場合(図示なし)、複数の係合部300は、包装材本体100の周縁部103の複数の第1部に設けられている。複数の係合部300のうちの一つが、一の補強ベルト200の長手方向の一方側に配置されており且つ残りの係合部300が任意に配置されていてもよいし、複数の係合部300のそれぞれが、複数の補強ベルト200の長手方向の一方側に配置されていてもよいが、これに限定されるものではない。例えば、一の係合部300又は複数の係合部300のそれぞれが、一の補強ベルト200又は複数の補強ベルト200に対して、その短手方向の一方側等に配置されていてもよい。
【0058】
以上のような包装材F2は、包装材F1と同様の方法で使用できる。また、包装材F2は、包装材F1の第1~第2技術的特徴及び効果と同様の技術的特徴及び効果を奏する。包装材F2は、以下の技術的特徴及び効果を更に奏する。
【0059】
少なくとも一つの係合部300が少なくとも一つの補強ベルト200に対して、その長手方向の一方側に配置されている場合、包装材本体100の少なくとも一つの第1部を折り返すことによって、少なくとも一つの係合部300が少なくとも一つの補強ベルト200上に配置されるので、少なくとも一つの係合部300を少なくとも一つの補強ベルト200の複数のループ部220の何れかに引っかけ易くなる。
【0060】
なお、上記した包装材は、上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲において任意に設計変更することが可能である。以下、詳しく述べる。
【0061】
本発明の包装材本体は、風呂敷に限定されず、折り畳まれた状態で被包装物を覆うことができるものである限り、どのようなものであっても構わない。
【符号の説明】
【0062】
F1、F2:寝具
100、100’:寝具本体
101:角部 102:辺部 103:周縁部 110:表地 120:裏地 130:縁取り部 140:緩衝材 151:第1糸 152:第2糸
200:補強ベルト
210:固定部 220:ループ部
300:係合部
310:係合部本体 320:接続部
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B