(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099292
(43)【公開日】2024-07-25
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240718BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20240718BHJP
【FI】
G06Q50/10
G01C21/26 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003132
(22)【出願日】2023-01-12
(71)【出願人】
【識別番号】591069086
【氏名又は名称】パーク二四株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】蕨 美緒
【テーマコード(参考)】
2F129
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129CC07
2F129DD15
2F129DD24
2F129DD29
2F129DD40
2F129DD45
2F129DD51
2F129EE23
2F129EE82
2F129EE89
2F129EE93
2F129FF02
2F129FF11
2F129FF20
2F129FF47
2F129FF60
2F129FF63
2F129FF66
2F129HH02
2F129HH12
2F129HH35
5L049CC13
5L050CC13
(57)【要約】
【課題】予約時の条件に比べてより好条件の駐車場情報を提供する。
【解決手段】情報処理装置10は、取得部18Bと、出力制御部18Dと、を備える。取得部18Bは、車両Dの目的地を表す目的地情報、車両Dの予約駐車場P1を表す予約駐車場情報、および予約駐車場P1の利用開始時刻、を含む予約情報を取得する。検索部18Cは、利用開始時刻の所定時間前に、予約情報および推奨条件に基づいて予約駐車場P1以外の他の駐車場Pである候補駐車場P2を表す候補駐車場情報を出力する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の目的地を表す目的地情報、前記移動体の予約駐車場を表す予約駐車場情報、および前記予約駐車場の利用開始時刻、を含む予約情報を取得する取得部と、
前記利用開始時刻の所定時間前に、前記予約情報および推奨条件に基づいて前記予約駐車場以外の他の駐車場である候補駐車場を表す候補駐車場情報を出力する出力制御部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記利用開始時刻の所定時間前に、前記予約情報および前記推奨条件に基づいて前記候補駐車場情報を検索する検索部、を備え、
前記出力制御部は、検索された前記候補駐車場情報を出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記検索部は、
前記予約駐車場の前記利用開始時刻に予約可能であり、且つ、前記推奨条件に合致する駐車場を前記候補駐車場情報として検索する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記推奨条件は、複数の条件を含み、
前記検索部は、
管理対象の複数の駐車場の内、
前記予約駐車場の利用開始予定時刻に予約可能であり、且つ、前記推奨条件に含まれる複数の前記条件との合致数の多い駐車場を、前記候補駐車場を表す前記候補駐車場情報として検索する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記推奨条件は、優先度の設定された複数の条件を含み、
前記検索部は、
管理対象の複数の駐車場の内、
前記予約駐車場の利用開始予定時刻に予約可能な駐車場の中から、合致する前記条件と、対応する優先度とに基づいて、前記候補駐車場情報を検索する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記出力制御部は、
前記候補駐車場と前記予約駐車場との差分に関する差分情報を含む前記候補駐車場情報を出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記出力制御部は、
前記移動体に搭載された出力装置および前記移動体を利用するユーザの端末装置の少なくとも一方へ前記候補駐車場情報を出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記取得部は、
前記予約駐車場の利用開始予定時刻、および前記移動体が前記予約駐車場に到着する到着予定時刻、の少なくとも一方を前記利用開始時刻として取得する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記候補駐車場情報によって表される前記候補駐車場のうちの何れかの選択を受け付ける選択受付部と、
前記選択受付部により選択を受け付けた前記候補駐車場へ予約を変更する予約変更処理部と、
を備え、
前記予約変更処理部は、
変更前の前記予約駐車場と変更後の前記予約駐車場との利用料金の差額の差額調整処理を実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
移動体の目的地を表す目的地情報、前記移動体の予約駐車場を表す予約駐車場情報、および前記予約駐車場の利用開始時刻、を含む予約情報を取得するステップと、
前記利用開始時刻の所定時間前に、前記予約情報および推奨条件に基づいて前記予約駐車場以外の他の駐車場である候補駐車場を表す候補駐車場情報を出力するステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項11】
移動体の目的地を表す目的地情報、前記移動体の予約駐車場を表す予約駐車場情報、および前記予約駐車場の利用開始時刻、を含む予約情報を取得するステップと、
前記利用開始時刻の所定時間前に、前記予約情報および推奨条件に基づいて前記予約駐車場以外の他の駐車場である候補駐車場を表す候補駐車場情報を出力するステップと、
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
目的地周辺の駐車場を検索し、検索した駐車場のうち予約可能な駐車場の情報をユーザに提供することで、ユーザによる駐車場の予約を支援するシステムが知られている。例えば、目的地の施設に設けられた駐車場の情報を提供するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、駐車場の予約を変更するシステムが知られている。例えば、移動体が目的地周辺の駐車場へ到着する到着予定時刻を計算し、到着予定時刻の変動に応じて予約済の駐車場の確保時間を変更するシステムが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-163039号公報
【特許文献2】特開2021-26665号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、ユーザが駐車場を予約するタイミングでは目的地に対する好条件の駐車場に空きが無く、他の駐車場の予約がなされる場合がある。しかし、実際に駐車場を利用するタイミングでは、予約時の条件に比べてより好条件の駐車場に空きが生じ利用可能な状態となっている場合がある。また、駐車場を予約するタイミングでは目的地が晴れていたが駐車場を利用するタイミングでは目的地が大雨になった等の環境等の変動要素により、目的地に対する好条件が変動する場合がある。しかしながら、従来技術では、予約時の条件に比べてより好条件の駐車場情報の提供がなされていなかった。
【0005】
本開示が解決しようとする課題は、予約時の条件に比べてより好条件の駐車場情報を提供可能な、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示にかかる情報処理装置は、取得部と、出力制御部と、を備える。取得部は、移動体の目的地を表す目的地情報、前記移動体の予約駐車場を表す予約駐車場情報、および前記予約駐車場の利用開始時刻、を含む予約情報を取得する。出力制御部は、前記利用開始時刻の所定時間前に、前記予約情報および推奨条件に基づいて前記予約駐車場以外の他の駐車場である候補駐車場を表す候補駐車場情報を出力する。
【発明の効果】
【0007】
本開示にかかる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムによれば、予約時の条件に比べてより好条件の駐車場情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態の情報処理システムの一例の模式図である。
【
図3】
図3は、情報処理システムの一例の機能ブロック図である。
【
図4A】
図4Aは、予約管理情報のデータ構成の一例の模式図である。
【
図4B】
図4Bは、駐車場管理情報のデータ構成の一例の模式図である。
【
図4C】
図4Cは、利用履歴管理情報のデータ構成の一例の模式図である。
【
図6】
図6は、実施形態の情報処理システムで実行する情報処理の流れの一例のシーケンス図である。
【
図7】
図7は、実施形態の情報処理装置が実行する情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、本開示に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムの実施形態について説明する。
【0010】
図1は、本実施形態の情報処理システム1の一例の模式図である。
【0011】
情報処理システム1は、複数の駐車場Pを管理するシステムである。
【0012】
駐車場Pとは、移動体を駐車させるための領域である。駐車場Pには、1または複数の車室が設けられている。車室とは、1台の移動体を駐車させるための区画であり、駐車スペース等と称される場合がある。移動体とは、移動可能な物であり、駐車場Pへの駐車対象となる物である。移動体は、例えば、自動車、自動二輪車、または自転車等の車両、小型飛行機等の飛翔体、等である。本実施形態では、移動体が車両Dであり、自動車である場合を想定して説明する。
【0013】
情報処理システム1は、情報処理装置10と、端末装置20と、車両Dに搭載された車載システム30と、駐車場Pに設置された駐車場管理システム40と、情報提供サーバ装置50と、を備える。情報処理装置10と、端末装置20と、車載システム30と、駐車場管理システム40と、情報提供サーバ装置50とは、ネットワークNW等を介して通信可能に接続されている。端末装置20と車載システム30とは、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信により通信可能であってもよい。
【0014】
情報処理装置10は、情報処理システム1で管理する複数の駐車場Pの予約を管理する装置である。端末装置20は、ユーザQの使用する情報処理装置である。車載システム30は、車両Dに設けられた各種のシステムである。車両Dは、ユーザQによって利用される車両である。駐車場管理システム40は、複数の駐車場Pの各々に設けられ、駐車場管理システム40の設けられた駐車場Pの空き状況や料金精算等を管理するための情報処理装置である。情報提供サーバ装置50は、各種の情報を提供するための情報処理装置である。
【0015】
図2は、情報処理装置10、端末装置20、車載システム30、駐車場管理システム40、および情報提供サーバ装置50の一例のハードウェア構成図である。
【0016】
情報処理装置10、端末装置20、車載システム30、駐車場管理システム40、および情報提供サーバ装置50は、CPU(Central Processing Unit)2A、ROM(Read Only Memory)2B、RAM(Random Access Memory)2C、およびI/F(Interface)2D等がバス2Eにより相互に接続され、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成である。
【0017】
CPU2Aは、本実施形態の情報処理装置10、端末装置20、車載システム30、駐車場管理システム40、および情報提供サーバ装置50を制御する演算装置である。ROM2Bは、CPU2Aによる各種処理を実現するプログラム等を記憶する。RAM2Cは、CPU2Aによる各種処理に必要なデータを記憶する。I/F2Dは、データを送受信するためのインタフェースである。
【0018】
本実施形態の情報処理装置10、端末装置20、車載システム30、駐車場管理システム40、および情報提供サーバ装置50で実行される情報処理を実行するためのプログラムは、ROM2B等に予め組み込んで提供される。情報処理装置10、端末装置20、車載システム30、駐車場管理システム40、および情報提供サーバ装置50は、プログラムの違いによって、それぞれ特有の機能を発揮する。なお、本実施形態の情報処理装置10、端末装置20、車載システム30、駐車場管理システム40、および情報提供サーバ装置50で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供するように構成してもよい。
【0019】
図3は、情報処理システム1が有する各種の機能の一例を示す機能ブロック図である。
【0020】
情報処理装置10は、記憶部12と、UI(ユーザ・インタフェース)部14と、通信部16と、処理部18と、を備える。記憶部12、UI部14、通信部16、および処理部18は、バス17等を介して通信可能に接続されている。
【0021】
記憶部12は、各種の情報を記憶する。本実施形態では、記憶部12は、予約管理情報12A1と、駐車場管理情報12A2と、利用履歴管理情報12A3と、を少なくとも記憶する。
【0022】
記憶部12に記憶されているこれらの情報のデータ構成を説明する。本実施形態では、予約管理情報12A1、駐車場管理情報12A2、および利用履歴管理情報12A3のデータ形式がデータベースである形態を一例として説明する。しかし、これらの情報のデータ形式は、データベースに限定されず、テーブル等であってもよい。また、本実施形態では、予約管理情報12A1、駐車場管理情報12A2、および利用履歴管理情報12A3のデータ構成を簡略化して説明する。実際のこれらの情報のデータ構成はより複雑であるが、本実施形態と直接関係のない部分については実際より簡略化して説明する。
【0023】
図4Aは、予約管理情報12A1のデータ構成の一例の模式図である。
【0024】
予約管理情報12A1は、予約単位ごとに、駐車場Pの予約状況を管理するための情報である。例えば、予約管理情報12A1は、予約番号と、駐車予約情報と、を対応付けたデータベースである。
【0025】
予約番号は、駐車場Pの予約単位を識別するための情報である。予約番号は、ユーザQによる駐車場Pに対する予約単位ごとに一意に付与される。駐車予約情報は、駐車場Pの予約に関する情報である。予約管理情報12A1には、ユーザQから新たな駐車場Pの予約を受け付けるごとに、新たな予約番号が付与され、該予約番号に対応する駐車予約情報が登録される。
【0026】
駐車予約情報は、目的地情報と、駐車場IDと、予約内容情報と、ユーザ情報と、を含む。
【0027】
目的地情報とは、ユーザQの目的地を表す情報である。ユーザQは、目的地を利用するために、目的地または目的地周辺の駐車場Pを予約する。予約管理情報12A1には、予約番号によって表される予約単位ごとに、目的地情報が登録される。目的地情報は、例えば、目的地の名称、目的地の位置情報、および目的地の属性情報等を含む。
【0028】
駐車場IDは、駐車場Pの識別情報である。予約管理情報12A1に登録されている駐車場IDは、予約駐車場の駐車場IDである。予約駐車場とは、予約済の駐車場Pである。以下では、予約駐車場を、予約駐車場P1と称して説明する。すなわち、予約駐車場P1は、駐車場Pの一例であり、予約済の駐車場Pを表す。
【0029】
予約内容情報は、対応する駐車場IDによって識別される予約駐車場P1に対する予約内容を表す情報である。予約内容情報は、利用日時、利用料金、および車室ID等を含む。利用日時は、利用開始予定時刻と利用終了予定時刻とを含む。利用開始予定時刻は、利用開始予定の日時であり、ユーザQが予約駐車場P1の利用を開始する予定時刻を表す情報である。利用終了予定時刻は、利用終了予定の日時であり、ユーザQが予約駐車場P1の利用を終了する予定時刻を表す情報である。利用料金は、対応する駐車場IDによって識別される駐車場Pの単位時間あたりの利用料金である。車室IDは、ユーザQによって予約された予約駐車場P1内の予約された車室の識別情報である。予約内容情報は、車室IDを含まない形態であってもよい。
【0030】
ユーザ情報は、予約駐車場P1を予約したユーザQに関する情報である。ユーザ情報は、例えば、ユーザQの識別情報、ユーザQの利用する車両Dの車両番号、ユーザQの利用する車両Dの車種等の情報を含む。ユーザQの識別情報は、ユーザQを識別可能な情報であればよい。ユーザQの識別情報は、ユーザQの住所、氏名、電話番号、メールアドレス等の連絡先情報、情報処理装置10側でユーザQごとに一意に付与した識別番号、等であるが、これらに限定されない。ユーザ情報は、少なくともユーザQを識別可能な情報であればよく、ユーザQの利用する車両Dに関する情報を含まない形態であってもよい。
【0031】
予約管理情報12A1は、ユーザQによって新たな駐車場Pの予約がなされるごとに、後述する処理部18によって更新される。また、予約管理情報12A1は、予約の変更がなされるごとに、後述する処理部18によって更新される。
【0032】
図4Bは、駐車場管理情報12A2のデータ構成の一例の模式図である。
【0033】
駐車場管理情報12A2は、駐車場Pを管理するための情報である。駐車場管理情報12A2は、駐車場IDと、駐車場情報と、を対応付けたデータベースである。
【0034】
駐車場情報は、駐車場詳細情報と、入出庫状態情報と、を含む。
【0035】
駐車場詳細情報とは、駐車場Pの詳細を表す情報である。駐車場詳細情報は、例えば、駐車場Pの位置情報、駐車場タイプを表す情報、最大駐車可能台数、駐車場Pに関する付帯情報、利用料金に関する情報、等を含む。駐車場タイプは、駐車場Pの駐車設備を表す情報である。駐車場タイプは、例えば、平置き式、立体式、機械式、舗装あり、舗装無し、屋根有り、屋根無し、等の駐車場Pの設備を表す情報である。駐車場Pに関する付帯情報は、例えば、再入庫可能、24時間入庫可能、宿泊利用可能の有無、駐車場Pの広さ、駐車場P内の車室の広さ、車室の種類、等を表す情報である。車室の種類には、軽自動車専用、大型車専用、普通車専用、福祉車両専用、等の車室の利用対象の種類を表す情報が含まれる。利用料金に関する情報は、例えば、単位時間当たりの利用料金を表す情報などである。
【0036】
入出庫状態情報とは、対応する駐車場IDによって識別される駐車場Pの入出庫状態を表す情報である。例えば、入出庫状態情報は、対応する駐車場IDによって識別される駐車場Pの空き状況、空いている車室の番号、等の最新の入出庫状態を表す情報を含む。駐車場Pの空き状況は、例えば、空いている車室の数を表す情報等である。なお、駐車場Pによっては、設備状況等により車室ごとの入出庫管理が行われない場合がある。この場合、該駐車場Pの駐車場IDに対応する入出庫状態情報は、少なくとも駐車場Pの空き情報を表す情報を含めばよく、空いている車室の番号を表す情報を含まない形態であってよい。
【0037】
駐車場管理情報12A2には、情報処理システム1で管理する対象の全ての駐車場Pの各々の駐車場IDと、駐車場詳細情報と、が対応付けて予め登録されている。駐車場管理情報12A2に含まれる入出庫状態情報は、後述する処理部18の処理によって適宜、駐車場Pの最新の入出庫状態を表す情報に更新される。
【0038】
図4Cは、利用履歴管理情報12A3のデータ構成の一例の模式図である。
【0039】
利用履歴管理情報12A3は、駐車場PのユーザQによる利用履歴を管理するための情報である。利用履歴管理情報12A3は、駐車場IDと、利用履歴情報と、を対応付けたデータベースである。
【0040】
利用履歴情報とは、対応する駐車場IDによって識別される駐車場PのユーザQによる利用履歴を表す情報である。例えば、利用履歴情報は、予約管理情報12A1に現在および過去に登録された駐車予約情報に含まれる駐車場ID以外の情報である。詳細には、例えば、利用履歴情報は、対応する駐車場IDによって識別される駐車場Pの駐車予約情報によって表される、目的地情報、予約内容情報、およびユーザ情報を含む。また、利用履歴情報は、利用結果情報を更に含んでいてよい。利用結果情報は、対応する駐車場IDによって識別される駐車場Pを利用したユーザQ等によって登録された口コミ情報等を含む。口コミ情報は、例えば、ユーザQによる端末装置20の操作指示等によって入力され、利用履歴管理情報12A3に登録される。
【0041】
利用履歴管理情報12A3は、後述する処理部18の処理によって適宜更新される。
【0042】
【0043】
情報処理装置10のUI部14は、各種の情報を表示する表示機能、およびユーザQによる操作入力を受付けるための入力機能、を備える。表示機能は、例えば、ディスプレイである。入力機能は、キーボード、マウスやペンタブレット等のポインティングデバイス、等である。UI部14は、表示機能および入力機能を一体的に構成したタッチパネルであってよい。
【0044】
通信部16は、ネットワークNWを介して他の情報処理装置と通信する。処理部18は、情報処理装置10において各種の情報処理を実行する。処理部18の詳細は後述する。
【0045】
次に、端末装置20について説明する。
【0046】
端末装置20は、ユーザQによって操作される情報処理装置である。本実施形態では、端末装置20が、スマートフォン、タブレット等の携帯型情報端末である形態を一例として説明する。なお、端末装置20は、携帯型情報端末に限定されない。
【0047】
端末装置20は、記憶部22と、UI部24と、通信部26と、処理部28と、を有する。記憶部22、UI部24、通信部26、および処理部28は、バス27等を介して通信可能に接続されている。記憶部22は、各種の情報を記憶する。UI部24は、上記UI部14と同様である。
【0048】
端末装置20の処理部28は、各種の情報処理を実行する。本実施形態では、処理部28は、駐車場Pの予約に関するユーザQの入力の受付、駐車場Pの予約に関する情報の情報処理装置10との送受信、駐車場Pに関する情報のUI部24への出力等の処理を実行する。
【0049】
次に、車載システム30について説明する。
【0050】
車載システム30は、車両Dに搭載された1または複数のECU(Electronic Control Unit)等によって構成される。車載システム30は、例えば、カーナビゲーションシステムを含む。カーナビゲーションシステムは、車両Dに搭載された情報機器の一種であり、目的地までのルート案内等を行い車両Dの運転者であるユーザQを支援する公知のシステムである。車載システム30は、出力装置30Aを備える。出力装置30Aは、目的地までのルート等の各種の情報を表示する。
【0051】
次に、駐車場管理システム40について説明する。
【0052】
駐車場管理システム40は、駐車場Pを管理するシステムである。本実施形態では、情報処理システム1は、複数の駐車場Pを管理する。駐車場管理システム40は、例えば、複数の駐車場Pの各々毎に設けられる。
【0053】
駐車場管理システム40は、駐車場Pの空き状況を管理する。また、駐車場管理システム40は、駐車場Pの料金精算を管理する。駐車場Pの料金精算処理の少なくとも一部は、情報処理装置10で行ってもよい。駐車場管理システム40は、記憶部42と、UI部44と、通信部46と、処理部48と、を備える。記憶部42、UI部44、通信部46、および処理部48は、バス47等を介して通信可能に接続されている。
【0054】
記憶部42は、各種の情報を記憶する。UI部44は、上記UI部14と同様である。通信部46は、他の情報処理装置と通信する。処理部48は、各種の情報処理を実行する。
【0055】
本実施形態では、駐車場管理システム40の処理部48は、駐車場Pに設けられたセンサ等から駐車場Pの空き状況等を表す最新の入出庫状態情報を検出し、検出した入出庫状態情報および該駐車場Pの駐車場IDを、情報処理装置10へ送信する。駐車場Pの空き状況は、上述したように、例えば、空いている車室の数、空いている車室の番号、等を含む。駐車場Pの設備状況によっては、空いている車室の番号を特定不可能な場合がある。この場合、処理部48は、空いている車室の数を駐車場Pの入出庫状況等から公知の方法で算出し、空いている車室の数を駐車場Pの空き状況として含む入出庫状態情報を情報処理装置10へ送信すればよい。駐車場管理システム40の処理部48は、空いている車室の番号を特定可能である場合には、空いている車室の番号を更に含む入出庫状態情報を情報処理装置10へ送信すればよい。
【0056】
駐車場管理システム40の処理部48は、駐車場P内の空き状況が変化するごとに入出庫状態情報および該駐車場Pの駐車場IDを情報処理装置10へ送信する。駐車場管理システム40は、規定時間ごとに、これらの情報を情報処理装置10へ送信してもよい。
【0057】
次に、情報提供サーバ装置50について説明する。
【0058】
情報提供サーバ装置50は、各種の情報を提供する情報処理装置である。本実施形態では、情報提供サーバ装置50は、天気情報を提供する情報処理装置、道路交通情報を提供する情報処理装置、等である。天気情報を提供する情報処理装置は、現在および未来の時間帯における各地点の天気予報情報を提供する公知の情報処理装置である。道路交通情報を提供する情報処理装置は、現在および未来の時間帯における各地点の道路交通情報を提供する公知の情報処理装置である。道路交通情報とは、車両Dが走行する道路の走行環境を表す情報である。道路交通情報は、道路の位置および広さ等の固定情報と、現在および現在以降の未来の時間帯における道路の各地点における、混雑情報、事故情報、等の変動情報を含む。
【0059】
本実施形態では、情報提供サーバ装置50は、情報処理装置10、端末装置20、および車載システム30等の情報処理装置へ、天気情報および道路交通情報を提供する。情報提供サーバ装置50は、複数の情報処理装置の群から構成してもよい。
【0060】
次に、情報処理装置10の処理部18について詳細に説明する。
【0061】
処理部18は、駐車場Pの予約に関する情報処理を実行する。
【0062】
処理部18は、事前予約処理部18Aと、取得部18Bと、検索部18Cと、出力制御部18Dと、選択受付部18Eと、予約変更処理部18Fと、を有する。事前予約処理部18A、取得部18B、検索部18C、出力制御部18D、選択受付部18Eと、および予約変更処理部18Fの一部または全ては、例えば、CPU2A等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。
【0063】
事前予約処理部18A、取得部18B、検索部18C、出力制御部18D、選択受付部18Eと、および予約変更処理部18Fの少なくとも1つを、ネットワークNW等を介して情報処理装置10と通信可能に接続された外部の情報処理装置に搭載した構成としてもよい。また、記憶部12に記憶されている情報の少なくとも一部を、ネットワークNWを介して情報処理装置10と通信可能に接続された外部の情報処理装置に記憶した構成としてもよい。
【0064】
事前予約処理部18Aは、事前予約処理を実行する。
【0065】
事前予約処理とは、目的地に応じて予約を要求された駐車場Pを事前予約する処理である。事前予約とは、新たな駐車場Pの予約を意味する。詳細には、事前予約とは、予約番号を未付与の新たな駐車場Pの予約を意味する。具体的には、事前予約では、目的地に対する駐車場Pを未予約のユーザQが行う、該目的地に対する新たな駐車場Pの予約を意味する。一方、後述する振替予約とは、予約済の駐車場Pである予約駐車場P1を他の駐車場Pに振り替えて予約することを意味する。
【0066】
事前予約の段階では、例えば、ユーザQは、端末装置20のUI部24を操作することで、目的地、少なくとも利用開始予定時刻を含む利用日時、を入力する。例えば、端末装置20には駐車場Pの予約に用いる駐車場予約アプリケーションがインストールされている。駐車場予約アプリケーションは、情報処理システム1で管理されている駐車場Pの予約に関する処理を端末装置20で実行するためのアプリケーションである。処理部28は、駐車場予約アプリケーションの実行指示の入力を受付けることで該駐車場予約アプリケーションを実行し、UI部24に駐車場予約のための表示画面を表示する。ユーザQは、UI部24に表示された表示画面を介してこれらの情報を入力すればよい。また、ユーザQは、UI部24を操作することで情報処理装置10によって提供される駐車場予約のためのウェブサイトへアクセスすることで、目的地および利用日時を入力してもよい。
【0067】
端末装置20の処理部28は、入力を受付けた目的地の目的地情報および利用日時を含む予約要求情報を情報処理装置10へ送信する。
【0068】
情報処理装置10の事前予約処理部18Aは、端末装置20から受付けた予約要求情報に応じて予約可能な駐車場Pを駐車場管理情報12A2および予約管理情報12A1から検索する。すなわち、事前予約処理部18Aは、端末装置20から受付けた予約要求情報に含まれる利用日時に予約可能であり、且つ、予約要求情報に含まれる目的地情報によって表される目的地から予め定めた距離範囲内に位置されている駐車場Pを検索する。事前予約処理部18Aは、こうして検索された駐車場Pの一覧データを端末装置20に返送する。端末装置20は、返送された一覧データをユーザQに対して提示する。この提示は、リスト形式でもよいし、端末装置20に地図を表示させ、その地図上に駐車場の所在地を示すなどの形式でもよい。
【0069】
事前予約処理部18Aは、単にユーザQに対して検索結果を提示し、ユーザQからの指示を受けるだけでなく、さらに以下のような処理をしてよい。まず、事前予約処理部18Aは、端末装置20から受付けた予約要求情報に含まれる利用日時に予約可能、すなわち予約および利用のなされていない駐車場Pの駐車場IDを検索する。
【0070】
具体的には、例えば、事前予約処理部18Aは、駐車場管理情報12A2に登録されている、情報処理システム1の管理対象の複数の駐車場Pの各々の駐車場IDの全てを特定する。そして、事前予約処理部18Aは、駐車場管理情報12A2から特定した駐車場IDの内、予約管理情報12A1における対応する利用日時として、受付けた予約要求情報に含まれる利用日時を含まない駐車場IDを検索する。これらの処理によって、事前予約処理部18Aは、端末装置20から受付けた予約要求情報に含まれる利用日時に予約可能な駐車場Pの駐車場IDを検索する。
【0071】
なお、処理部18は、ユーザQによるUI部24の操作指示等によって予約管理情報12A1に登録されている駐車予約情報の一部の変更指示を受け付けた場合、該変更指示に応じて予約管理情報12A1を更新する。例えば、ユーザQによるUI部24の操作指示などによって特定の予約番号によって表される予約がキャンセルされた場合を想定する。この場合、処理部18は、端末装置20から予約番号およびキャンセル指示を含むキャンセル情報を受信する。キャンセル情報を受信した場合、処理部18は、該キャンセル情報に含まれる予約番号および該予約番号に対応する駐車予約情報を予約管理情報12A1から削除する。また、例えば、ユーザQによるUI部24の操作指示等によって特定の予約番号に対応する駐車場ID、利用日時、および車室IDの少なくとも1つの変更指示情報を受信した場合を想定する。この場合、処理部18は、端末装置20から受信した変更指示情報に含まれる予約番号に対応する駐車場ID、利用日時、および車室IDを、該変更指示情報に含まれる情報に変更すればよい。
【0072】
このため、事前予約処理部18Aが、予約管理情報12A1から予約可能な駐車場Pを検索することで、事前予約のタイミングの時点で予約可能な駐車場Pを検索することができる。
【0073】
また、上述したように、駐車場管理システム40は、駐車場P内の空き状況が変化するごとに入出庫状態情報および該駐車場Pの駐車場IDを情報処理装置10へ送信する。情報処理装置10の処理部18は、駐車場管理システム40から入出庫状態情報および駐車場IDを受信するごとに、これらの情報を対応付けて駐車場管理情報12A2に記憶する。このため、駐車場管理情報12A2に含まれる入出庫状態情報は、駐車場Pの最新の入出庫状態を表す情報に更新されている。
【0074】
処理部18は、駐車場管理情報12A2に登録されている入出庫状態情報に応じて、予約管理情報12A1を更に更新してもよい。例えば、処理部18は、ある駐車場Pの入出庫状態情報によって表される空いている車室の数が増加した場合、該駐車場Pの車両Dの入出庫履歴等から該増加に寄与した車両Dおよび車両Dを利用するユーザQを特定する。そして、処理部18は、該増加した日時を利用日時に含み、且つ特定したユーザQのユーザ情報を含む予約番号を予約管理情報12A1から特定する。そして、処理部18は、特定したユーザQの端末装置20へ、利用日時の変更を行うか否かを問い合わせるメッセージを送信し、該メッセージに対する返信として変更要求を受信した場合、予約管理情報12A1の該予約番号に対応する予約内容情報を該変更要求に応じて変更してよい。すなわち、例えば、処理部18は、駐車場Pを予約したユーザQが利用終了予定時刻より前に予約駐車場P1の利用を終了して該駐車場Pから出庫しており、該ユーザQの了承が得られた場合には、予約管理情報12A1における該当する予約番号に対応する利用終了予定時刻を変更後の時刻に変更してもよい。なお、処理部18は、駐車場Pを予約したユーザQが利用終了予定時刻より前に予約駐車場P1の利用を終了して該駐車場Pから出庫しており精算終了している場合には、該ユーザQの了承を得ずに予約管理情報12A1を変更してもよい。
【0075】
これらの処理を行うことで、予約管理情報12A1には、ユーザQによる最新の予約状況およびユーザQによる最新の駐車場Pの利用状況に応じた情報が登録された状態となる。
【0076】
このため、事前予約処理部18Aが、予約管理情報12A1から予約可能な駐車場Pを検索することで、事前予約のタイミングの時点で予約可能な駐車場Pを高精度に検索することができる。
【0077】
そして、事前予約処理部18Aは、検索した駐車場IDの内、推奨条件に合致する駐車場Pを検索する。
【0078】
推奨条件とは、好適な駐車場Pの検索条件である。言い換えると、推奨条件は、好適な駐車場Pの検索条件として推奨される条件である。例えば、推奨条件は、目的地に対する好適な駐車場Pの検索条件として推奨される条件である。推奨条件は、例えば、複数の条件を含む。
【0079】
条件は、例えば、目的地に出来るだけ近い、利用料金が出来るだけ安い、駐車場P周辺の道路が広い、駐車場Pタイプが屋内等の所定のタイプである、目的地に到る出入口により近い、目的地に到る通行路に屋根がある、目的地に存在する休憩所などの施設により近い、目的地を利用する多数のユーザによる利用実績がある、目的地との関係でユーザの利用頻度が高い、等であるが、これらに限定されない。
【0080】
事前予約処理部18Aは、推奨条件として上記の少なくとも1つの条件を取得し、取得した推奨条件に合致する駐車場Pを検索する。
【0081】
例えば、事前予約処理部18Aは、ユーザQによって指定された条件、および、処理部18側で特定した条件、の少なくとも一方を含む複数の条件を、推奨条件として取得する。
【0082】
例えば、事前予約処理部18Aは、以下の複数の取得処理の少なくとも1つを実行することで、複数の条件を推奨条件として取得する。
【0083】
まず、事前予約処理部18AがユーザQによって指定された条件を取得する取得処理について説明する。
【0084】
例えば、事前予約処理部18Aは、上記条件の少なくとも1つを、UI部24または車載システム30に搭載された出力装置30Aから取得する。詳細には、事前予約処理部18Aは、駐車場Pの事前予約時にユーザQによる端末装置20のUI部24の操作によって入力された条件を、該UI部24から取得する。また、事前予約処理部18Aは、事前予約時以外のタイミングで該端末装置20のUI部24の操作によって入力された条件を、該UI部24から取得する。また、事前予約処理部18Aは、ユーザQによる車載システム30の出力装置30Aの操作によって入力された条件を、該出力装置30Aから取得してもよい。
【0085】
次に、事前予約処理部18Aが処理部18側で特定した条件を推奨条件として取得する取得処理について説明する。
【0086】
例えば、事前予約処理部18Aは、処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれるユーザ情報によって特定されるユーザQが過去に入力した条件を記憶部12から取得する。また、事前予約処理部18Aは、複数のユーザQが過去に入力した条件の内、重複頻度の高い順に予め定めた数の条件を記憶部12から取得してもよい。
【0087】
また、事前予約処理部18Aは、例えば、利用履歴管理情報12A3に登録されている複数の駐車場IDの各々に対応付けて登録されている利用履歴情報を公知の方法で解析し、ユーザQが過去に予約した駐車場Pと該駐車場Pの利用時の目的地を表す目的地情報との関係から推測される検索条件を、条件として取得してもよい。例えば、事前予約処理部18Aは、利用履歴管理情報12A3を学習データとして用い、目的地情報を入力とし、該目的地情報によって表される目的地に対して予約駐車場P1として予約された回数が所定回数以上の駐車場Pの検索条件を出力とする学習モデルを、公知の深層学習等により予め学習する。そして、事前予約処理部18Aは、学習した学習モデルに、処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる目的地情報を入力することで、該学習モデルからの出力として、条件を取得してよい。
【0088】
また、事前予約処理部18Aは、目的地を表す目的地情報を入力とし、該目的地情報が表す目的地を利用する多数のユーザによる利用実績がある駐車場Pを検索するための検索条件を出力とする学習モデルを、公知の深層学習等により予め学習する。目的地情報は、例えば、目的地が、商業施設、医療施設、宗教法人施設、等の予め定めた分類条件に基づいて分類された施設の種類の何れに属するかを表す情報である。例えば、属性情報が商業施設である場合を想定する。この場合、事前予約処理部18Aは、該商業施設を利用する多数のユーザによる利用実績のある駐車場Pを、検索条件として出力するように、該学習モデルを予め学習すればよい。そして、事前予約処理部18Aは、目的地の属性を該学習モデルへ入力することで、該学習モデルからの出力として、条件を取得してよい。
【0089】
また、事前予約処理部18Aは、利用開始時刻の目的地の環境情報に応じた条件を取得してよい。利用開始時刻の定義は後述する。目的地の環境情報とは、目的地および目的地周辺における、経時に沿って変動する情報である。具体的には、目的地の環境情報は、目的地および目的地周辺の、天候、道路交通情報、等である。
【0090】
事前予約処理部18Aは、例えば、利用開始時刻の時点の環境情報を情報提供サーバ装置50から取得する。そして、検索部18Cは、取得した環境情報から推測される、駐車場Pの好適な検索条件を、学習モデルなどを用いて取得する。例えば、環境情報である天候が雨等の悪天候を表す場合を想定する。この場合、事前予約処理部18Aは、例えば、屋内の駐車場P、および悪天候であってもより快適に目的地まで到達可能な通行路に隣接された駐車場P、の少なくとも1つを検索可能な検索条件を出力するように、該学習モデルを予め学習すればよい。そして、事前予約処理部18Aは、利用開始時刻の時点の環境情報を該学習モデルへ入力し、該学習モデルからの出力として、条件を取得してよい。
【0091】
事前予約処理部18Aは、上記取得処理の少なくとも1つを実行することで、複数の条件を推奨条件として取得する。
【0092】
また、事前予約処理部18Aは、更に、上記取得処理の少なくとも1つを実行することで取得した複数の条件の一覧をUI部24または出力装置30Aへ出力してもよい。そして、事前予約処理部18Aは、出力した複数の条件の内、ユーザQによって選択された複数の条件を、推奨条件として用いてよい。
【0093】
そして、事前予約処理部18Aは、情報処理システム1の管理対象の複数の駐車場Pの内、事前予約のタイミングの時点で予約可能であり、推奨条件に含まれる複数の条件との合致数の多い駐車場Pを検索する。合致数の多い駐車場Pとは、条件との合致数が予め定めた数以上の駐車場P、または合致数の多い順に予め定めれらた数の駐車場P、を意味する。
【0094】
また、事前予約処理部18Aは、管理対象の複数の駐車場Pの内、事前予約のタイミングの時点で予約可能な駐車場Pの中から、合致する条件と、対応する優先度とに基づいて、駐車場Pを検索してもよい。優先度は、条件ごとに設定されていればよい。
【0095】
条件ごとの優先度は、予め定めて設定すればよい。また、公知の学習モデルを用いて、目的地を利用するユーザ情報によって表されるユーザQに応じたより好適な駐車場Pを提供するための条件の優先度を予め設定してもよい。また、条件の優先度は、ユーザQによるUI部24の操作または情報処理システム1の管理者等によるUI部14の操作によって、適宜設定および変更可能としてもよい。
【0096】
そして、事前予約処理部18Aは、事前予約のタイミングの時点で予約可能であり、且つ、優先度の高い条件との合致数の多い駐車場Pを検索すればよい。
【0097】
詳細には、例えば、事前予約処理部18Aは、事前予約のタイミングの時点で予約可能な検索した駐車場Pの内、優先度の最も高い順に予め定められた数の条件との合致数の多い駐車場Pを検索してよい。また、事前予約処理部18Aは、事前予約のタイミングの時点で予約可能な検索した駐車場Pの内、優先度の最も高い条件に合致する駐車場Pを検索してよい。また、事前予約処理部18Aは、事前予約のタイミングの時点で予約可能な駐車場Pの各々について、合致する条件の優先度の累積値を計算し、この累積値の高い順に予め定めた数の駐車場Pを検索してよい。
【0098】
また、事前予約処理部18Aは、事前予約のタイミングの時点の目的地の環境情報に応じて優先度を変更してよい。例えば、条件に「屋内であること」が含まれ、事前予約のタイミングの時点の目的地の環境情報である天候が雨である場合、該条件「屋内であること」の優先度を高くし、検索してよい。
【0099】
事前予約処理部18Aは、検索した複数の駐車場Pの一覧情報を該予約要求情報の送信元の端末装置20へ送信する。検索された複数の駐車場Pの一覧情報を受信した端末装置20の処理部28は、駐車場Pの一覧情報をUI部24へ表示する。ユーザQは、UI部24を操作することで、UI部24へ表示された駐車場Pの一覧情報から、予約を希望する1つの駐車場Pの表示領域を選択する。端末装置20の処理部28は、選択を受付けた駐車場Pの駐車場ID、該駐車場Pの利用時の目的地の目的地情報、該駐車場Pの利用日時、およびユーザQのユーザ情報、を含む駐車予約要求情報を情報処理装置10へ送信する。
【0100】
情報処理装置10の事前予約処理部18Aは、端末装置20から受付けた駐車予約要求情報に新たな予約番号を付与し、駐車予約情報として対応付けて予約管理情報12A1へ登録する。また、事前予約処理部18Aは、該駐車予約情報に含まれる駐車場IDに対応する利用料金を駐車場管理情報12A2の駐車場詳細情報から特定し、予約管理情報12A1に対応付けて登録する。また、事前予約処理部18Aは、駐車予約情報に含まれる駐車場IDによって識別される駐車場Pにおける利用日時に空いている車室の車室IDを駐車場管理情報12A2から特定し、対応付けて予約管理情報12A1へ登録する。これらの処理により、事前予約処理部18Aは、新たな予約単位ごとに、予約番号と駐車予約情報とを対応付けて予約管理情報12A1に登録する。
【0101】
事前予約処理部18Aは、予約管理情報12A1に新たに登録した予約番号および駐車予約情報を予約管理情報として、該駐車予約情報に含まれるユーザ情報によって特定されるユーザQの端末装置20へ送信する。
【0102】
予約管理情報を受信した端末装置20の処理部28は、受信した予約管理情報をUI部24へ表示する。
【0103】
図5Aは、端末装置20のUI部24に表示される表示画面60Aの一例の模式図である。表示画面60Aは、事前予約の完了時に端末装置20のUI部24に出力される表示画面60の一例である。表示画面60Aは、情報処理装置10から受信した予約管理情報の少なくとも一部を含む表示画面60である。
【0104】
例えば、事前予約の完了時には、端末装置20のUI部24には、予約番号と、目的地情報と、予約済の予約駐車場P1の駐車場情報と、利用日時と、予約駐車場P1の利用料金と、を含む予約管理情報の表示画面60Aが表示される。
【0105】
【0106】
事前予約処理部18Aは、予約管理情報12A1に新たに登録した予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる駐車場IDによって識別される予約駐車場P1に設置された駐車場管理システム40へ、駐車予約情報に含まれる予約内容情報およびユーザ情報を送信してよい。該情報を受付けた駐車場管理システム40は、受付けた該情報を記憶部42へ記憶し、駐車場管理システム40の管理に用いればよい。
【0107】
これらの処理により、事前予約処理部18Aは、端末装置20から受付けた予約要求情報に応じた駐車場Pの事前予約処理を実行する。
【0108】
ここで、予約管理情報12A1に登録された駐車予約情報に含まれる目的地情報によって表される目的地へ、該目的地に関する予約駐車場P1を予約したユーザQが車両Dを利用して移動する場面を想定する。また、ユーザQが予約駐車場P1を事前予約したタイミングでは目的地に対する好条件の駐車場Pの空きが無く、ユーザQが情報処理装置10から提供された予約可能な駐車場Pの一覧の中から条件の劣る他の駐車場Pを事前予約する場合がある。しかし、ユーザQの車両Dが目的地周辺に到着しユーザQが事前予約した予約駐車場P1を利用するタイミングでは、より好条件の他の駐車場Pに空きが生じ利用可能な状態となっている場合がある。また、駐車場Pを事前予約するタイミングと予約駐車場P1を利用するタイミングとの天候変動や道路状況変動などの変動要素により、目的地に対する好条件が変動し、予約時の条件に比べてより好条件の他の駐車場Pが利用可能となる場合がある。
【0109】
そこで、本実施形態の処理部18は、取得部18B、検索部18C、出力制御部18D、選択受付部18Eと、および予約変更処理部18Fを有する。取得部18B、検索部18C、出力制御部18D、選択受付部18Eと、および予約変更処理部18Fは、事前予約処理部18Aによって事前予約された予約駐車場P1より好条件の他の駐車場Pを振替予約可能に提供する提供処理に関する処理を実行する。なお、取得部18B、検索部18C、出力制御部18D、選択受付部18Eと、および予約変更処理部18Fは、予約管理情報12A1に登録されている予約番号ごとに、以下の処理を実行する。
【0110】
取得部18Bは、車両Dの目的地を表す目的地情報、車両Dの予約駐車場P1を表す予約駐車場情報、および予約駐車場P1の利用開始時刻、を含む予約情報を取得する。
【0111】
取得部18Bは、予約管理情報12A1に登録されている処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる、目的地情報、予約駐車場P1の駐車場ID、および利用開始予定時刻を読取ることで、予約情報を取得する。
【0112】
取得部18Bは、予約管理情報12A1に登録されている駐車予約情報に含まれる利用開始予定時刻、および車両Dが該駐車予約情報に含まれる駐車場IDによって特定される予約駐車場P1に到着する到着予定時刻、の少なくとも一方を、利用開始時刻として取得してよい。
【0113】
取得部18Bは、以下の処理により車両Dが予約駐車場P1に到着する到着予定時刻を取得すればよい。例えば、取得部18Bは、該駐車予約情報に含まれるユーザ情報によって特定されるユーザQの利用する車両Dの車載システム30から車両Dの現在位置を取得し、情報提供サーバ装置50から道路交通情報を取得する。そして、取得部18Bは、取得した道路交通情報を用いて、該現在位置から予約駐車場P1への車両Dの到着予定時刻を公知の方法で予測すればよい。また、取得部18Bは、該車両Dの車載システム30に搭載されたナビゲーションシステム等から該車両Dの目的地への到着予定時刻を受信することで、車両Dの到着予定時刻を取得してもよい。また、取得部18Bは、該車両Dの目的地への到着予定時刻を、該車両Dの車載システム30に搭載されたナビゲーションシステム等から端末装置20を介して受信することで、車両Dの到着予定時刻を取得してもよい。また、取得部18Bは、該車両Dに乗車したユーザQによって携帯されている端末装置20にインストールされているナビゲーションアプリケーション等から、該目的地への到着予定時刻を受信することで、車両Dの到着予定時刻を取得してもよい。
【0114】
これらの処理によって、取得部18Bは、車両Dの目的地を表す目的地情報、車両Dの予約駐車場P1を表す予約駐車場情報、および予約駐車場P1の利用開始予定時刻、を含む予約情報を取得する。
【0115】
検索部18Cは、取得部18Bが取得した予約情報に含まれる利用開始時刻の所定時間前に、該予約情報および推奨条件に基づいて、予約駐車場P1以外の他の駐車場Pである候補駐車場P2を表す候補駐車場情報を検索する。詳細には、検索部18Cは、予約駐車場P1の利用開始時刻に予約可能であり、且つ、推奨条件に合致する駐車場Pを、候補駐車場P2を表す候補駐車場情報として検索する。候補駐車場P2は、駐車場Pの一例であり、予約駐車場P1以外の他の駐車場Pを表す。
【0116】
所定時間は、予め定めればよい。所定時間には、利用開始時刻の所定時間前のタイミングが利用開始時刻より前のタイミングであって、且つ処理対象の予約番号の駐車予約情報が登録されたタイミングすなわち事前予約のタイミングより後のタイミングとなる時間を定めればよい。所定時間は、例えば30分等であるが、この時間に限定されない。また、所定時間は、ユーザQまたは情報処理システム1の管理者によるUI部24またはUI部14等の操作指示によって適宜変更可能としてよい。また、所定時間は、上記条件を満たすように、予約番号ごとに適宜変更可能または調整可能としてよい。
【0117】
検索部18Cは、取得部18Bで利用開始予定時刻および到着予定時刻の双方を利用開始時刻として取得した場合には、利用開始予定時刻および到着予定時刻の各々の所定時間前に、候補駐車場P2を表す候補駐車場情報の検索処理を実行すればよい。また、検索部18Cは、利用開始予定時刻および到着予定時刻の内、より遅い一方の時刻またはより早い一方の時刻を基準時刻とし、該基準時刻の所定時間前に候補駐車場情報の検索処理を実行してもよい。
【0118】
検索部18Cは、事前予約処理部18Aと同様にして上記取得処理を実行することで、複数の条件を推奨条件として取得する。検索部18Cは、事前予約のタイミングに替えて、取得部18Bが取得した利用開始時刻の所定時間前となったときに、上記取得処理の少なくとも1つを実行することで、複数の条件を推奨条件として取得する。
【0119】
そして、検索部18Cは、推奨条件に基づいて、候補駐車場情報を検索する。例えば、検索部18Cは、情報処理システム1の管理対象の複数の駐車場Pの内、処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる利用開始予定時刻に予約可能であり、推奨条件に含まれる複数の条件との合致数の多い駐車場Pを、候補駐車場P2を表す候補駐車場情報として検索する。
【0120】
まず、検索部18Cは、利用開始時刻の所定時間前となったタイミングで、利用開始予定時刻に予約可能な駐車場Pを検索する。検索部18Cは、利用開始時刻の所定時間前となったタイミングで検索を行う点以外は、事前予約処理部18Aと同様にして、予約可能な駐車場Pを駐車場管理情報12A2および予約管理情報12A1から検索する。
【0121】
詳細には、まず、検索部18Cは、駐車場管理情報12A2に登録されている、情報処理システム1の管理対象の複数の駐車場Pの各々の駐車場IDの全てを特定する。そして、検索部18Cは、駐車場管理情報12A2から特定した駐車場IDの内、予約管理情報12A1における対応する利用日時として、処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる利用日時を含まない、該処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる駐車場ID以外の他の駐車場IDを検索する。
【0122】
上述したように、処理部18による予約管理情報12A1の更新処理によって、予約管理情報12A1には、ユーザQによる最新の予約状況およびユーザQによる最新の駐車場Pの利用状況に応じた情報が登録されている。
【0123】
このため、検索部18Cが予約管理情報12A1から、処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる駐車場ID以外の他の駐車場IDであって、該駐車予約情報に含まれる利用日時を含まない他の駐車予約情報に含まれる駐車場IDを検索することで、利用開始時刻の所定時間前のタイミングの時点で、利用開始予定時刻に予約可能な他の駐車場Pを検索することができる。
【0124】
そして、検索部18Cは、利用開始予定時刻に予約可能な検索した駐車場Pの内、推奨条件に含まれる複数の条件との合致数の多い駐車場Pを、候補駐車場P2を表す候補駐車場情報として検索する。詳細には、例えば、検索部18Cは、利用開始予定時刻に予約可能な複数の駐車場Pの内、条件との合致数の多い順に所定数の駐車場Pを、候補駐車場P2の候補駐車場情報として検索する。
【0125】
また、検索部18Cは、事前予約処理部18Aと同様に、優先度を更に用いて候補駐車場情報を検索してよい。詳細には、検索部18Cは、管理対象の複数の駐車場Pの内、予約駐車場P1の利用開始予定時刻に予約可能な駐車場Pの中から、合致する条件と、対応する優先度とに基づいて、候補駐車場情報を検索してもよい。
【0126】
そして、検索部18Cは、予約駐車場の利用開始予定時刻に予約可能であり、且つ、優先度の高い条件との合致数の多い駐車場Pを、候補駐車場P2を表す候補駐車場情報として検索すればよい。
【0127】
詳細には、例えば、検索部18Cは、利用開始予定時刻に予約可能な検索した駐車場Pの内、優先度の最も高い順に予め定められた数の条件との合致数の多い駐車場Pを、候補駐車場P2を表す候補駐車場情報として検索してよい。また、検索部18Cは、利用開始予定時刻に予約可能な検索した駐車場Pの内、優先度の最も高い条件に合致する駐車場Pを、候補駐車場P2を表す候補駐車場情報として検索してよい。また、検索部18Cは、利用開始予定時刻に予約可能な検索した駐車場Pの各々について、合致する条件の優先度の累積値を計算し、この累積値の高い順に予め定めた数の駐車場Pを、候補駐車場P2を表す候補駐車場情報として検索してよい。
【0128】
また、検索部18Cは、利用開始予定時刻の目的地の環境情報に応じて優先度を変更してよい。例えば、条件に「屋内であること」が含まれ、利用開始予定時刻の目的地の環境情報である天候が雨である場合、該条件「屋内であること」の優先度を高くし、検索してよい。
【0129】
出力制御部18Dは、検索部18Cによって検索された候補駐車場情報を出力する。詳細には、出力制御部18Dは、検索部18Cが検索した複数の候補駐車場P2の各々の候補駐車場情報の一覧情報を、処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれるユーザ情報によって特定されるユーザQの端末装置20へ出力する。
【0130】
なお、検索部18Cは、検索した候補駐車場情報によって表される候補駐車場P2と予約駐車場P1との差分に関する差分情報を更に含む候補駐車場情報を導出することが好ましい。差分情報は、候補駐車場P2と予約駐車場P1との差を表す情報であればよい。例えば、差分情報は、候補駐車場P2の予約駐車場P1に対する利用料金の差額、候補駐車場P2の予約駐車場P1に対する目的地までの距離の差または到達に要する時間の差、等を表す情報である。また、差分情報は、候補駐車場P2の予約駐車場P1に対する設備の差、駐車場タイプの差、駐車場Pの周辺の道路情報の差、等を表す情報であってもよい。
【0131】
そして、出力制御部18Dは、差分情報を更に含む候補駐車場情報の一覧情報を、端末装置20へ送信する出力することが好ましい。
【0132】
また、出力制御部18Dは、候補駐車場P2が満たす推奨条件項目を更に含む候補駐車場情報を出力してよい。例えば、出力制御部18Dは、予約駐車場P1が満たさない推奨条件項目の内、候補駐車場P2が満たす推奨条件項目を更に含む候補駐車場情報を出力してよい。
【0133】
出力制御部18Dは、候補駐車場情報の一覧情報を端末装置20へ送信することで、該候補駐車場情報の一覧情報を端末装置20へ出力する。候補駐車場情報の一覧情報を受信した端末装置20の処理部28は、受信した候補駐車場情報の一覧情報をUI部24へ出力する。
【0134】
図5Bは、端末装置20のUI部24に表示される表示画面60Bの一例の模式図である。表示画面60Bは、利用開始時刻の所定時間前に検索部18Cによって検索された候補駐車場情報の表示画面60の一例である。検索部18Cが予約駐車場P1以外の他の駐車場Pである候補駐車場P2を検索することによって、利用開始時刻の所定時間前に、予約駐車場P1より好適な1または複数の他の駐車場Pの候補駐車場P2の一覧が表示される。
【0135】
例えば、表示画面60Bは、予約駐車場P1を表す予約駐車場情報70Aと、候補駐車場P2を表す候補駐車場情報70Cと、を含む。
図5Bに示すように、例えば、表示画面60Bには、候補駐車場P2が満たす推奨条件項目70Bと、推奨条件項目70Bごとに、該推奨条件項目70Bを最も満たす順に定めた数の候補駐車場P2の候補駐車場情報70Cと、が表示される。また、
図5Bに示すように、候補駐車場情報70Cは、予約駐車場P1と候補駐車場P2との差分に関する差分情報を含む。
図5Bには、候補駐車場P2の各々の予約駐車場P1との目的地に対する距離の差、目的地までに要する歩行時間の差、および利用料金の差を、差分情報として表示した例を一例として示す。
【0136】
このため、情報処理装置10の出力制御部18Dは、ユーザQが予約した予約駐車場P1の利用開始時刻の所定時間前に、予約駐車場P1より好条件の他の候補駐車場P2の一覧をユーザQの端末装置20へ提供することができる。また、ユーザQは、表示画面60Bを視認することで、ユーザQが予約した予約駐車場P1の利用開始時刻の所定時間前に、予約駐車場P1より好適な条件の他の候補駐車場P2の一覧を容易に確認することができる。また、ユーザQは、表示画面60Bに含まれる予約駐車場P1と候補駐車場P2との差分情報を確認することで、候補駐車場P2が予約駐車場P1に対してより好条件の駐車場Pであることを容易に確認することができる。
【0137】
ユーザQは、予約駐車場P1を候補駐車場P2の何れかに振り替える振替予約を希望する場合、UI部24を操作することで、所望の候補駐車場P2の表示欄を選択する。この操作により、端末装置20の処理部28は、UI部24から振替指示情報を受付ける。振替指示情報は、選択された1つの候補駐車場P2の候補駐車場情報を含む。端末装置20の処理部28は、受付けた振替指示情報を情報処理装置10へ送信する。
【0138】
情報処理装置10の選択受付部18Eは、端末装置20から振替指示情報を受信することで、候補駐車場情報によって表される候補駐車場P2のうちの何れかの選択を受け付ける。
【0139】
情報処理装置10の予約変更処理部18Fは、選択受付部18Eにより選択を受け付けた候補駐車場P2へ予約を変更する予約変更処理を行う。詳細には、予約変更処理部18Fは、端末装置20から振替指示情報を受信すると、予約変更処理を実行する。予約変更処理部18Fは、予約駐車場P1を、振替対象として選択を受付けた1つの候補駐車場情報によって表される候補駐車場P2へ変更する予約変更処理を行う。
【0140】
具体的には、予約変更処理部18Fは、処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる駐車場IDを、振替対象として選択を受付けた候補駐車場情報によって表される候補駐車場P2の駐車場IDに変更する。この変更処理によって、予約変更処理部18Fは振替予約を実行する。振替予約のための変更処理によって、予約管理情報12A1に登録されている処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる予約駐車場P1の駐車場IDが、振替指示情報によって表される候補駐車場P2の駐車場IDに更新され、該候補駐車場P2が変更後の予約駐車場P1として登録された状態となる。
【0141】
また、予約変更処理部18Fは、該駐車予約情報に含まれる駐車場IDに対応する利用料金を利用履歴管理情報12A3から特定し、予約管理情報12A1に対応付けて登録する。この登録処理によって、予約管理情報12A1に登録されている処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる利用料金が、振替指示情報によって表される候補駐車場P2の利用料金に更新される。
【0142】
なお、振替指示情報に、候補駐車場P2の車室IDが含まれる場合には、予約変更処理部18Fは、処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる車室IDを、振替指示情報に含まれる車室IDに更新すればよい。
【0143】
また、予約変更処理部18Fは、変更前の予約駐車場P1と振替指示情報に含まれる候補駐車場P2である変更後の予約駐車場P1との利用料金の差額の差額調整処理を実行する。
【0144】
例えば、事前予約処理部18Aによる予約駐車場P1の事前予約時に、利用料金の少なくとも一部の料金の支払処理が実行済みである場合がある。支払処理は、例えば、ユーザQの引き落とし口座からの料金の引き落とし処理等である。この場合、予約変更処理部18Fは、変更前の予約駐車場P1と1つの候補駐車場P2である変更後の予約駐車場P1との利用料金の差額をユーザQの指定口座に振り込み又は差額を該指定口座から引き落とすことで、差額調整処理を実行してもよい。また、予約変更処理部18Fは、変更前の予約駐車場P1と1つの候補駐車場P2である変更後の予約駐車場P1との利用料金の差額を、デジタル通貨として該ユーザQの保有デジタル通貨へ加算または減算してもよい。デジタル通貨は、仮想通貨、電子ポイント、等である。デジタル通貨には、特定の機関でのみ選択的に利用可能な電子通貨が含まれる。
【0145】
そして、予約変更処理部18Fは、処理対象の予約番号と、該予約番号に対応する変更後の駐車予約情報と、を振替予約管理情報として、該駐車予約情報に含まれるユーザ情報によって特定されるユーザQの端末装置20へ送信する。振替予約管理情報を受信した端末装置20の処理部28は、受信した振替予約管理情報をUI部24へ表示する。このため、ユーザQは、UI部24を視認することで、振替予約後の予約駐車場P1に関する情報を容易に確認することができる。
【0146】
また、予約変更処理部18Fは、処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる変更された駐車場IDによって識別される予約駐車場P1に設置された駐車場管理システム40へ、該駐車予約情報に含まれる予約内容情報およびユーザ情報を送信してよい。該情報を受付けた駐車場管理システム40は、受付けた該情報を記憶部42へ記憶し、駐車場管理システム40の管理に用いればよい。
【0147】
次に、本実施形態の情報処理システム1で実行する情報処理の流れの一例を説明する。
【0148】
図6は、本実施形態の情報処理システム1で実行する情報処理の流れの一例のシーケンス図である。
【0149】
駐車場管理システム40の処理部48は、駐車場P内の空き状況が変化するごとに入出庫状態情報および該駐車場Pの駐車場IDを情報処理装置10へ送信する(ステップS100)。情報処理装置10の処理部18は、駐車場管理システム40から入出庫状態情報を受信するごとに、受信した駐車場IDに対応付けて駐車場管理情報12A2に登録する。
【0150】
情報処理システム1は事前予約処理を実行する(ステップS102~ステップS118)。
【0151】
詳細には、情報処理装置10の事前予約処理部18Aは、端末装置20から予約要求情報を受付ける(ステップS102)。情報処理装置10の事前予約処理部18Aは、受付けた予約要求情報に応じて予約可能な駐車場Pを駐車場管理情報12A2および予約管理情報12A1から検索する(ステップS104)。すなわち、事前予約処理部18Aは、端末装置20から受付けた予約要求情報に含まれる利用日時に予約可能であり、且つ、推奨条件に合致する駐車場Pを検索する。
【0152】
情報処理装置10の事前予約処理部18Aは、検索した複数の駐車場Pの一覧情報を該予約要求情報の送信元の端末装置20へ送信する(ステップS106)。検索された複数の駐車場Pの一覧情報を受信した端末装置20の処理部28は、駐車場Pの一覧情報をUI部24へ表示する。端末装置20の処理部28は、選択を受付けた駐車場Pの駐車場ID、該駐車場Pの利用時の目的地の目的地情報、該駐車場Pの利用日時、およびユーザQのユーザ情報、を含む駐車予約要求情報を情報処理装置10へ送信する(ステップS108)。
【0153】
情報処理装置10の事前予約処理部18Aは、ステップS108で端末装置20から受付けた駐車予約要求情報に新たな予約番号を付与し、駐車予約情報として対応付けて予約管理情報12A1へ登録する(ステップS110)。また、情報処理装置10の事前予約処理部18Aは、該駐車予約情報に含まれる駐車場IDに対応する利用料金を駐車場管理情報12A2の駐車場詳細情報から特定し、予約管理情報12A1に対応付けて登録する。ステップS110の処理により、情報処理装置10の事前予約処理部18Aは、新たな予約単位ごとに、予約番号と駐車予約情報とを対応付けて予約管理情報12A1に登録する。
【0154】
情報処理装置10の事前予約処理部18Aは、予約管理情報12A1に新たに登録した予約番号および駐車予約情報を予約管理情報として、該駐車予約情報に含まれるユーザ情報によって特定されるユーザQの端末装置20へ送信する(ステップS112)。
【0155】
予約管理情報を受信した端末装置20の処理部28は、受信した予約管理情報をUI部24へ表示する(ステップS114)。ステップS114の処理によって、例えば、
図5Aに示す表示画面60AがUI部24へ表示される。
【0156】
予約管理情報を受信した端末装置20の処理部28は、ユーザQの利用する車両Dの車載システム30へ該予約管理情報を送信してもよい。また、事前予約処理部18Aは、予約管理情報をユーザQの利用する車両Dの車載システム30へ送信してもよい。この場合、車載システム30に設けられたカーナビゲーションシステムは、該予約管理情報に含まれる目的地情報によって表される目的地を車両Dの目的地として設定し、該目的地までのルート案内等を行う公知の経路案内処理を実行してよい。
【0157】
情報処理装置10の事前予約処理部18Aは、ステップS110で予約管理情報12A1に登録した予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる駐車場IDによって識別される予約駐車場P1に設置された駐車場管理システム40へ、駐車予約情報に含まれる予約内容情報およびユーザ情報を送信する(ステップS116)。該情報を受付けた駐車場管理システム40は、受付けた該情報を記憶部42へ記憶する(ステップS118)。なお、駐車場管理システム40が予約内容情報を該駐車場管理システム40で管理しない構成である場合、ステップS116およびステップS118の処理を省略してよい。
【0158】
情報処理システム1が予約単位ごとにステップS102~ステップS118の処理を実行することで、予約単位ごとに、予約番号と駐車予約情報とが対応付けて予約管理情報12A1に登録される。
【0159】
情報処理システム1では、予約管理情報12A1に登録されている予約番号ごとに、ステップS120~ステップS140の処理を実行する。ステップS120~ステップS140の処理は、事前予約された予約駐車場P1より好条件の他の駐車場Pを振替予約可能に提供する提供処理に関する処理である。
【0160】
詳細には、情報処理装置10の取得部18Bは、処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報について、車両Dの目的地を表す目的地情報、車両Dの予約駐車場P1を表す予約駐車場情報、および予約駐車場P1の利用開始時刻、を含む予約情報を取得する(ステップS120)。
【0161】
情報処理装置10の検索部18Cは、ステップS120で取得した予約情報に含まれる利用開始時刻の所定時間前となったときに、該予約情報および推奨条件に基づいて、予約駐車場P1以外の他の駐車場Pである候補駐車場P2を表す候補駐車場情報を検索する(ステップS122)。
【0162】
情報処理装置10の出力制御部18Dは、ステップS122で検索された候補駐車場P2の候補駐車場情報を、処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれるユーザ情報によって特定されるユーザQの端末装置20へ出力する(ステップS124)。
【0163】
候補駐車場情報の一覧情報を受信した端末装置20の処理部28は、受信した候補駐車場情報の一覧情報をUI部24へ表示する(ステップS126)。ステップS126の処理によって、例えば、UI部24には
図5Bに示す表示画面60Bが表示される。
【0164】
ユーザQは、予約駐車場P1を候補駐車場P2の何れかに振り替える振替予約を希望する場合、UI部24を操作することで、所望の候補駐車場P2の表示欄を選択する。この操作により、端末装置20の処理部28は、UI部24から振替指示情報を受付け、受付けた振替指示情報を情報処理装置10へ送信する(ステップS128)。
【0165】
情報処理装置10の予約変更処理部18Fは、情報処理装置10の選択受付部18Eが端末装置20から振替指示情報を受信すると、予約変更処理を実行する(ステップS130)。
【0166】
予約変更処理部18Fは、処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる予約駐車場P1の駐車場IDを、振替対象として選択を受付けた1つの候補駐車場情報によって表される候補駐車場P2へ変更する。このため、予約管理情報12A1に登録されている処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる予約駐車場P1の駐車場IDが、振替指示情報によって表される候補駐車場P2の駐車場IDに更新され、該候補駐車場P2が変更後の予約駐車場P1として登録された状態となる。
【0167】
また、予約変更処理部18Fは、該駐車予約情報に含まれる駐車場IDに対応する利用料金を利用履歴管理情報12A3から特定し、予約管理情報12A1に対応付けて登録する。この登録処理によって、予約管理情報12A1に登録されている処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる利用料金が、振替指示情報によって表される候補駐車場P2の利用料金に更新される。
【0168】
情報処理装置10の予約変更処理部18Fは、ステップS130で予約変更処理を行った予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる駐車場IDによって識別される予約駐車場P1に設置された駐車場管理システム40へ、該駐車予約情報に含まれる予約内容情報およびユーザ情報を送信する(ステップS132)。該情報を受付けた駐車場管理システム40は、受付けた該情報を記憶部42へ記憶する(ステップS134)。なお、駐車場管理システム40が予約内容情報を該駐車場管理システム40で管理しない構成である場合、ステップS132およびステップS134の処理を省略してよい。
【0169】
情報処理装置10の予約変更処理部18Fは、変更前の予約駐車場P1とステップS128で受信した振替指示情報に含まれる候補駐車場P2である変更後の予約駐車場P1との利用料金の差額の差額調整処理を実行する(ステップS136)。
【0170】
そして、予約変更処理部18Fは、処理対象の予約番号と、該予約番号に対応する変更後の駐車予約情報と、を振替予約管理情報として、該駐車予約情報に含まれるユーザ情報によって特定されるユーザQの端末装置20へ送信する(ステップS138)。振替予約管理情報を受信した端末装置20の処理部28は、受信した振替予約管理情報をUI部24へ表示する(ステップS140)。
【0171】
振替予約管理情報を受信した端末装置20の処理部28は、ユーザQの利用する車両Dの車載システム30へ該振替予約管理情報を送信してもよい。また、予約変更処理部18Fは、振替予約管理情報をユーザQの利用する車両Dの車載システム30へ送信してもよい。この場合、車載システム30に設けられたカーナビゲーションシステムは、該振替予約管理情報に含まれる目的地情報によって表される目的地を車両Dの目的地として設定し、該目的地までのルート案内等を行う公知の経路案内処理を実行してよい。
【0172】
そして、本シーケンスを終了する。
【0173】
次に、本実施形態の情報処理装置10で実行される情報処理の流れの一例を説明する。
【0174】
図7は、本実施形態の情報処理装置10が実行する情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0175】
事前予約処理部18Aが事前予約処理を実行する(ステップS200)。事前予約処理部18Aは、目的地に応じて予約を要求された駐車場Pを事前予約する。ステップS200の処理によって、事前予約処理部18Aは、新たな予約単位ごとに、予約番号と駐車予約情報とを対応付けて予約管理情報12A1に登録する。
【0176】
情報処理装置10の処理部18は、予約管理情報12A1に登録されている予約番号ごとに、ステップS202~ステップS214の処理を実行する。
【0177】
詳細には、取得部18Bは、処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報について、車両Dの目的地を表す目的地情報、車両Dの予約駐車場P1を表す予約駐車場情報、および予約駐車場P1の利用開始時刻、を含む予約情報を取得する(ステップS202)。
【0178】
検索部18Cは、現在のタイミングが、ステップS202で取得した予約情報に含まれる利用開始時刻の所定時間前であるか否かを判断する(ステップS204)。ステップS204で否定判断すると(ステップS204:No)、上記ステップS202へ戻る。ステップS204で肯定判断すると(ステップS204:Yes)、ステップS206へ進む。
【0179】
ステップS206では、検索部18Cが、ステップS202で取得した予約情報および推奨条件に基づいて、予約駐車場P1以外の他の駐車場Pである候補駐車場P2を表す候補駐車場情報を検索する(ステップS206)。
【0180】
出力制御部18Dは、ステップS206で検索された候補駐車場P2の候補駐車場情報を、処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれるユーザ情報によって特定されるユーザQの端末装置20へ出力する(ステップS208)。
【0181】
選択受付部18Eは、ステップS208で候補駐車場情報を出力した端末装置20から振替指示情報を受信したか否かを判断する(ステップS210)。例えば、選択受付部18Eは、ステップS208で候補駐車場情報を端末装置20へ送信してから規定時間以内に振替指示情報を該端末装置20から受信したか否かを判別することでステップS210の判断を行う。規定時間には、ユーザQが1つの候補駐車場P2の選択に要すると予測される最大時間を超える時間を定めればよい。また、選択受付部18Eは、振替指示情報を受信したか振替指示無しを表す振替無情報を受信したかを判別することで、ステップS210の判断を行ってもよい。ステップS210で否定判断すると(ステップS210:No)、本ルーチンを終了する。ステップS210で肯定判断すると(ステップS210:Yes)、ステップS212へ進む。
【0182】
ステップS212では、予約変更処理部18Fは、予約変更処理を実行する(ステップS212)。ステップS212の処理によって、予約管理情報12A1に登録されている処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる予約駐車場P1の駐車場IDが、振替指示情報によって表される候補駐車場P2の駐車場IDに更新され、該候補駐車場P2が変更後の予約駐車場P1として登録された状態となる。また、ステップS212の処理によって、予約管理情報12A1に登録されている処理対象の予約番号に対応する駐車予約情報に含まれる利用料金が、振替指示情報によって表される候補駐車場P2の利用料金に更新される。
【0183】
予約変更処理部18Fは、変更前の予約駐車場P1とステップS210で受信した振替指示情報に含まれる候補駐車場P2である変更後の予約駐車場P1との利用料金の差額の差額調整処理を実行する(ステップS214)。そして、本ルーチンを終了する。
【0184】
以上説明したように、本実施形態の情報処理装置10は、取得部18Bと、検索部18Cと、出力制御部18Dと、を備える。取得部18Bは、車両D(移動体)の目的地を表す目的地情報、車両Dの予約駐車場P1を表す予約駐車場情報、および予約駐車場P1の利用開始時刻、を含む予約情報を取得する。出力制御部18Dは、利用開始時刻の所定時間前に、予約情報および推奨条件に基づいて予約駐車場P1以外の他の駐車場Pである候補駐車場P2を表す候補駐車場情報を出力する。
【0185】
ユーザQが予約駐車場P1を事前予約したタイミングでは目的地に対する好条件の駐車場Pの空きが無く、ユーザQが情報処理装置10から提供された予約可能な駐車場Pの一覧の中から条件の劣る他の駐車場Pを事前予約する場合がある。しかし、ユーザQの車両Dが目的地周辺に到着しユーザQが事前予約した予約駐車場P1を利用するタイミングでは、より好条件の他の駐車場Pに空きが生じ利用可能な状態となっている場合がある。また、駐車場Pを事前予約するタイミングと予約駐車場P1を利用するタイミングとの天候変動や道路状況変動などの変動要素により、目的地に対する好条件が変動し、事前予約後に、より好条件の他の駐車場Pが利用可能となる場合がある。しかしながら、従来技術では、予約時の条件に比べてより好条件の駐車場情報の提供がなされていなかった。
【0186】
一方、本実施形態の情報処理装置10は、事前予約された予約駐車場P1について、該予約駐車場P1の利用開始時刻の所定時間前に、推奨条件に基づいて予約駐車場P1以外の他の駐車場Pである候補駐車場P2の候補駐車場情報を出力する。
【0187】
このため、本実施形態の情報処理装置10は、予約駐車場P1が事前予約されたタイミングでは提供されなかった駐車場Pであって、目的地に対してより好条件の他の駐車場Pである候補駐車場P2の候補駐車場情報を、ユーザQに提供することができる。
【0188】
従って、本実施形態の情報処理装置10は、予約時の条件に比べてより好条件の駐車場情報を提供することができる。
【0189】
また、本実施形態の情報処理装置10は、ユーザQから再検索等の指示情報を受付けることなく、予約駐車場P1の利用開始時刻の所定時間前に、推奨条件に基づいて予約駐車場P1以外の他の駐車場Pである候補駐車場P2の候補駐車場情報を検索し出力する。このため、ユーザQは再検索のための操作を行うことなく、候補駐車場情報の提供を受けることができる。よって、本実施形態の情報処理装置10は、上記効果に加えて、ユーザQの利便性向上を図ることができる。
【0190】
(変形例1)
上記実施形態では、予約駐車場P1および候補駐車場P2が、1または複数の車室の設けられた駐車場Pである形態を一例として説明した。しかし、予約駐車場P1および候補駐車場P2の少なくとも一方は、駐車場Pにおける車室を表すものであってもよい。
【0191】
この場合、情報処理装置10の事前予約処理部18Aは、予約駐車場P1として、駐車場P内の車室の事前予約処理を実行すればよい。また、情報処理装置10の検索部18Cは、予約情報および推奨条件に基づいて、予約済の駐車場Pの予約済の車室である予約駐車場P1以外の候補駐車場P2として、予約駐車場P1によって表される駐車場Pと同じ駐車場Pであるが異なる車室、または予約駐車場P1によって表される駐車場Pとは異なる駐車場Pの車室を、上記実施形態と同様にして検索すればよい。
【0192】
予約駐車場P1および候補駐車場P2の少なくとも一方が、駐車場Pにおける車室を表す場合についても、情報処理装置10が上記実施形態と同様の処理を実行することで、予約時の条件に比べてより好条件の駐車場Pおよび車室を表す駐車場情報を提供することができる。
【0193】
(変形例2)
上記実施形態では、情報処理装置10は、ユーザQの端末装置20へ表示画面60Aおよび表示画面60Bを出力する形態を一例として説明した。しかし、情報処理装置10は、ユーザQの利用する端末装置20およびユーザQの利用する車両Dに設けられた出力装置30Aの少なくとも一方へ、表示画面60Aおよび表示画面60Bの少なくとも一方を出力してよい。
【0194】
本変形例では、ユーザQは、端末装置20のUI部24および出力装置30Aの少なくとも一方を視認することで、事前予約した予約管理情報の表示画面60Aおよび振替予約管理情報の表示画面60Bを確認することができる。
【0195】
また、情報処理装置10は、ユーザQの端末装置20およびユーザQの利用する車両Dに設けられた車載システム30の少なくとも一方から、各種の操作指示を受け付けてもよい。
【0196】
上記実施の形態で説明した処理部で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録してコンピュータプログラムプロダクトとして提供されるように構成してもよい。
【0197】
さらに、上記実施の形態で説明した処理部で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上記実施の形態で説明した処理部で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0198】
上記実施の形態で説明した処理部で実行されるプログラムは、コンピュータを、上記実施の形態で説明した処理部として機能させうる。このコンピュータは、CPU2Aがコンピュータ読取可能な記憶媒体からプログラムを主記憶装置上に読み出して実行することができる。
【0199】
上記には本実施形態および変形例を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態および変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0200】
10 情報処理装置
18B 取得部
18C 検索部
18D 出力制御部
18F 予約変更処理部