(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099299
(43)【公開日】2024-07-25
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/79 20140101AFI20240718BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20240718BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20240718BHJP
A63F 13/792 20140101ALI20240718BHJP
A63F 13/5375 20140101ALI20240718BHJP
【FI】
A63F13/79 520
A63F13/69
A63F13/53
A63F13/792
A63F13/5375
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003143
(22)【出願日】2023-01-12
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】100152984
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100149401
【弁理士】
【氏名又は名称】上西 浩史
(72)【発明者】
【氏名】岡本 三敬
(57)【要約】
【課題】ゲーム媒体を適切なマーケットに適切な状態で出品することができる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、第1ゲーム媒体と第2ゲーム媒体とを含むゲーム媒体を、第1マーケットと第2マーケットとを含む複数のマーケットの中から第1ユーザが選択したマーケットに出品可能に制御する出品制御部と、第2ゲーム媒体が関連付けられた第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品するための出品操作を第1ユーザから受け付けた場合、第1ゲーム媒体に第2ゲーム媒体が関連付けられている旨を第1ユーザに通知する通知部と、を有し、出品制御部は、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けが解除された場合に第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品可能とする。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザが所有するゲーム媒体であって、第1価値又は第2価値と引き換えに取引可能な第1ゲーム媒体と前記第2価値と引き換えに取引可能な第2ゲーム媒体とを含むゲーム媒体を、前記第1価値によって取引可能な第1マーケットと前記第2価値によって取引可能な第2マーケットとを含む複数のマーケットの中から前記第1ユーザが選択したマーケットに出品可能に制御する出品制御部と、
前記第2ゲーム媒体が関連付けられた前記第1ゲーム媒体を前記第1マーケットに出品するための出品操作を前記第1ユーザから受け付けた場合、前記第1ゲーム媒体に前記第2ゲーム媒体が関連付けられている旨を前記第1ユーザに通知する通知部と、を有し、
前記出品制御部は、前記第1ゲーム媒体から前記第2ゲーム媒体の関連付けが解除された場合に前記第1ゲーム媒体を前記第1マーケットに出品可能とする、
情報処理装置。
【請求項2】
前記第1ゲーム媒体と前記第2ゲーム媒体を使用して進行するゲームにおいて、前記第1ゲーム媒体に前記第2ゲーム媒体を関連付けた場合、関連付けた前記第2ゲーム媒体に応じて所定のゲーム内効果を発揮させるゲーム制御部を有する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記出品制御部は、
前記第2ゲーム媒体が関連付けられた前記第1ゲーム媒体を前記第1マーケットに出品するための出品操作を前記第1ユーザから受け付けた場合、前記第2ゲーム媒体の関連付けを解除するか否かを前記第1ユーザに問合せを行い、
前記第1ユーザから関連付けを解除する旨の回答操作を受け付けた場合、前記第1ゲーム媒体から前記第2ゲーム媒体の関連付けを解除して前記第1ゲーム媒体の出品を受け付ける、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記出品制御部は、
前記第1ユーザから関連付けを解除しない旨の回答操作を受け付けた場合、前記第1ゲーム媒体を前記第2マーケットへ出品する案内を行なう、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1ゲーム媒体から関連付けが解除された前記第2ゲーム媒体を、出品した前記第1ゲーム媒体と代替可能な、前記第1ユーザが所有するゲーム媒体に関連付けるゲーム制御部を有する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記出品制御部は、
前記第1ゲーム媒体から前記第2ゲーム媒体の関連付けが解除されて前記第1マーケットに出品された場合、関連付けが解除された前記第2ゲーム媒体を前記第2マーケットに出品する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記通知部は、
前記第2マーケットに出品された前記第2ゲーム媒体を購入したユーザに対し、前記第2ゲーム媒体が関連付けられていた前記第1ゲーム媒体の情報を通知する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記通知部は、
前記第1マーケットに出品された前記第1ゲーム媒体の購入を希望する第2ユーザに対し、前記第1ユーザが前記第1ゲーム媒体に関連付けていた前記第2ゲーム媒体に関する情報を通知する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記通知部は、
前記第2ユーザに対して通知された前記第2ゲーム媒体のうち、前記第2ユーザが所有していない未所有第2ゲーム媒体を識別可能に通知する、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記通知部は、
前記第1ユーザが前記未所有第2ゲーム媒体を前記第2マーケットに出品している場合、前記第2ユーザに対し、前記未所有第2ゲーム媒体の購入を案内する案内情報を通知する、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記通知部は、
前記第1ユーザが前記未所有第2ゲーム媒体を前記第2マーケットに出品していない場合、前記第1ユーザに対し、前記未所有第2ゲーム媒体の出品を依頼する依頼情報を通知する、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記通知部は、
前記第1ユーザが前記依頼情報の通知を受けたあとに前記未所有第2ゲーム媒体を出品した場合、前記第2ユーザに対し、前記未所有第2ゲーム媒体が前記第2マーケットに出品された旨を通知する、
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記通知部は、
前記第2ユーザが前記第2ユーザに対して通知された前記第2ゲーム媒体を所有している場合、前記第2ユーザが前記第1ゲーム媒体を購入した後、前記第2ユーザに対し、前記第2ゲーム媒体を前記第1ゲーム媒体に関連付けることを案内する案内情報を通知する、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記出品制御部は、
前記第2ゲーム媒体が関連付けられた前記第1ゲーム媒体を前記第2マーケットに出品するための出品操作を前記第1ユーザから受け付けた場合、前記第2ゲーム媒体が関連付けられた状態で前記第1ゲーム媒体を前記第2マーケットに出品可能とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記出品制御部は、
前記第2ゲーム媒体が関連付けられた状態で前記第1ゲーム媒体が前記第2マーケットに出品された場合、前記第1ゲーム媒体は第1の第2価値で取引価格を設定し、前記第2ゲーム媒体は前記第1の第2価値とは異なる第2の第2価値で取引価格を設定する、
請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
請求項1に記載の情報処理装置とネットワークで通信可能なコンピュータを有する情報処理システムであって、
前記コンピュータは、
前記第1ゲーム媒体がブロックチェーン上のデータとして管理されるノンファンジブルトークンの場合、前記第2マーケットにおいて前記第1ゲーム媒体の取引が成立した時点では、前記第1ゲーム媒体の取引履歴をブロックチェーン上のデータとして管理せず、前記第1マーケットにおいて、前記第2マーケットにおける取引履歴を有する前記第1ゲーム媒体の取引が成立したあと、前記第2マーケットにおける取引履歴と前記第1マーケットにおける取引履歴とに基づいて、前記第1ゲーム媒体に関するブロックチェーン上の情報を更新する取引制御部を有する、
情報処理システム。
【請求項17】
プロセッサが、第1ユーザが所有するゲーム媒体であって、第1価値又は第2価値と引き換えに取引可能な第1ゲーム媒体と前記第2価値と引き換えに取引可能な第2ゲーム媒体とを含むゲーム媒体を、前記第1価値によって取引可能な第1マーケットと前記第2価値によって取引可能な第2マーケットとを含む複数のマーケットの中から前記第1ユーザが選択したマーケットに出品可能に制御し、
プロセッサが、前記第2ゲーム媒体が関連付けられた前記第1ゲーム媒体を前記第1マーケットに出品するための出品操作を前記第1ユーザから受け付けた場合、前記第1ゲーム媒体に前記第2ゲーム媒体が関連付けられている旨を前記第1ユーザに通知し、
プロセッサが、前記第1ゲーム媒体から前記第2ゲーム媒体の関連付けが解除された場合に前記第1ゲーム媒体を前記第1マーケットに出品可能とする、
情報処理方法。
【請求項18】
プロセッサに、第1ユーザが所有するゲーム媒体であって、第1価値又は第2価値と引き換えに取引可能な第1ゲーム媒体と前記第2価値と引き換えに取引可能な第2ゲーム媒体とを含むゲーム媒体を、前記第1価値によって取引可能な第1マーケットと前記第2価値によって取引可能な第2マーケットとを含む複数のマーケットの中から前記第1ユーザが選択したマーケットに出品可能に制御させ、
プロセッサに、前記第2ゲーム媒体が関連付けられた前記第1ゲーム媒体を前記第1マーケットに出品するための出品操作を前記第1ユーザから受け付けた場合、前記第1ゲーム媒体に前記第2ゲーム媒体が関連付けられている旨を前記第1ユーザに通知させ、
プロセッサに、前記第1ゲーム媒体から前記第2ゲーム媒体の関連付けが解除された場合に前記第1ゲーム媒体を前記第1マーケットに出品可能とさせる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子商取引の一例として、ゲームをプレイするユーザが、ゲーム内で所有するゲーム媒体をオンラインでマーケットに出品して他のユーザに譲渡又は販売等することがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、ユーザがゲームにおいて使用可能であって運営者が出品するゲーム媒体に対してユーザが入札するゲーム内オークションシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ゲームの中には、ゲーム媒体に他のゲーム媒体を関連付けることができるゲームも存在する。また、ゲーム媒体によって交換対象となる価値が異なったり、マーケットによって取引に利用可能な価値が異なったりする場合がある。このような場合、交換対象となる価値が異なる他のゲーム媒体が関連付けられたゲーム媒体を、そのままの状態でマーケットに出品すると、本来であれば取引対象ではない他のゲーム媒体まで一緒に取引してしまう等、不都合が生じる虞がある。
【0005】
そこで、本発明の目的の一つは、ゲーム媒体を適切なマーケットに適切な状態で出品することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、第1ユーザが所有するゲーム媒体であって、第1価値又は第2価値と引き換えに取引可能な第1ゲーム媒体と第2価値と引き換えに取引可能な第2ゲーム媒体とを含むゲーム媒体を、第1価値によって取引可能な第1マーケットと第2価値によって取引可能な第2マーケットとを含む複数のマーケットの中から第1ユーザが選択したマーケットに出品可能に制御する出品制御部と、第2ゲーム媒体が関連付けられた第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品するための出品操作を第1ユーザから受け付けた場合、第1ゲーム媒体に第2ゲーム媒体が関連付けられている旨を第1ユーザに通知する通知部と、を有し、出品制御部は、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けが解除された場合に第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品可能とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、ゲーム媒体を適切なマーケットに適切な状態で出品することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの機能についての説明図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る情報処理フローを示す図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る他の情報処理フローを示す図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る他の情報処理フローを示す図である。
【
図11】本発明の一実施形態に係る他の情報処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<本発明の概要>
本発明は、オンラインでの取引(電子商取引)に係る情報処理技術、特に、ゲームにおいてユーザが所有するゲーム媒体の取引に係る情報処理技術に関する。
【0010】
以下、本発明の情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムについて、添付の図面に示す好適な実施形態(以下、本実施形態)を参照しながら詳細に説明する。
なお、本実施形態の内容を実現するための基礎的なデータ処理技術(通信/伝送技術、データ取得技術、データ記録技術、データ加工/解析技術、画像処理技術、及び可視化技術等)は、公知の技術であるため、それに関する説明については省略することとする。
【0011】
ユーザは、ゲームにおいて所有するゲーム媒体を用いてゲームをプレイすることができる。ここで、ゲームは、ビデオゲームであり、例えば、オンラインゲームである。オンラインゲームには、ウェブブラウザを利用したブラウザゲーム、SNS(Social Networking Service)上で提供されるソーシャルゲーム等、モバイルゲーム等のように専用のアプリケーションプログラムをダウンロードしてプレイ可能なゲーム、及びプレイバイウェブ(PBW)等の定期更新型オンラインゲーム等が含まれる。
【0012】
ゲーム媒体は、ゲーム内で利用可能なデータ(デジタルデータ)であり、ゲームにおいて取得(入手)、所有、使用(消費)、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、又は贈与等の対象となる。なお、ゲームにおけるゲーム媒体の利用態様は、上記の内容に限られない。
【0013】
ゲーム媒体には、例えば、ゲーム内で使用するキャラクタ、アイテム、カード及びアバター等が含まれる。ゲーム媒体は、それぞれ個性を有しており、ゲーム媒体ごとに、名前、レアリティ、属性、外観及び能力を示す各種パラメータ(レベル、体力、攻撃力又は特殊能力等に関する値)等が設定されている。これらのパラメータは、ゲームの進行に影響を与える指標であり、数値により表現されるもの、アルファベット等によって表記されランクとして表現されるもの、及びゲージのような指示器等の標識によって表現されるもの等を含む。また、パラメータの中には、ゲームの進行に伴って変動するものと、ゲームの進行に関係なく一定であり変化しないものとを含む。以下では、特に断る場合を除き、ゲームの進行に伴って変動するパラメータを、単にパラメータと呼ぶこととする。
【0014】
ユーザは、ゲームの中で自身が所有するゲーム媒体を他のゲーム媒体と関連付けることによって、ゲーム媒体のパラメータを向上させることができる。例えば、武器アイテムに宝石等の強化アイテムを装備することにより、強化アイテムが装備された武器アイテムのパラメータ(例えば、攻撃力)が向上する。そして、ユーザは、その強化した武器アイテムを自身が操作するユーザキャラクタに装備することができ、クエスト内でその武器アイテムを装備したユーザキャラクタを使用してゲームをプレイすることができる。
なお、武器アイテムに装備した強化アイテム、及び、ユーザキャラクタに装備した武器アイテムは、任意のタイミングで取外すことにより関連付けを解除することもできる。このとき、関連付けが解除されたゲーム媒体は、代替可能な他のゲーム媒体に自動的に関連付けられてもよい。例えば、武器アイテム「剣」から取り外された強化アイテム「宝石」は、武器アイテム「剣」と代替可能な武器アイテム「槍」に自動的又はユーザの操作に基づいて装備されることとしてもよい。
【0015】
また、例えば、武器アイテムに強化アイテムを装備したり、ユーザキャラクタに武器アイテムを装備したりした場合等のように、第1ゲーム媒体に第2ゲーム媒体を関連付けた場合、関連付けた第2ゲーム媒体に応じて発揮される所定のゲーム内効果としては、上記のように第1ゲーム媒体のパラメータを向上させる場合の他、敵キャラクタのパラメータを低下させる等の敵キャラクタへ影響を与える場合、クエストを通して展開される障害物や仕掛け等のギミックを変化等させる場合、及び、クエストをクリアさせる場合等、ゲーム内で発生するあらゆる事象を含む。
なお、上記の例であれば、前者の場合は、武器アイテムが第1ゲーム媒体に相当し、強化アイテムが第2ゲーム媒体に相当する。また、後者の場合は、ユーザキャラクタが第1ゲーム媒体に相当し、武器アイテムが第2ゲーム媒体に相当する。
【0016】
また、ユーザは、ゲームにおいて使用するゲーム内通貨を所有することができる。ゲーム内通貨には、例えば、コイン、ゴールド、メダル、チケット又は石等が含まれる。ゲーム内通貨は、ゲーム内で他のアイテム又はキャラクタ等のゲーム媒体と交換したり、ゲームの構成単位であるクエスト若しくはミッション、ガチャと呼ばれるランダム型アイテム提供方式である抽選、又は、その他のイベント等をプレイしたりするために消費される対価としての価値を有する。さらに、ゲーム内通貨には、課金により入手できる有償のゲーム内通貨と、課金をせずに入手できる無償のゲーム内通貨とが含まれる。課金とは、ユーザが、ゲーム提供事業者等に対してゲームの利用料金を支払うことをいい、具体的には、課金要求に応じて現金、電子マネー、クレジットカード又はプリペイドカード等を使用してゲームの利用料金を支払う。
【0017】
また、ユーザは、本発明の情報処理装置又は情報処理システムの機能を通じてマーケットを利用することができる。マーケットは、オンライン形式のマーケットであり、本発明では、ゲーム媒体を取り扱うマーケットである。ユーザは、ゲームにて所有するゲーム媒体の中から出品対象のゲーム媒体を選定し、そのゲーム媒体をマーケットに出品して譲渡を申し込むことができる。以下、ゲーム媒体をマーケットに出品したユーザを「第1ユーザ」と呼ぶこととする。
【0018】
マーケットにおいて、第1ユーザを含むユーザは、そのマーケットに出品されたゲーム媒体に対する取得要求を行うことができる。以下、マーケットにおいてゲーム媒体の取得(購入)を希望するユーザを「第2ユーザ」と呼ぶこととする。マーケットにおいて第2ユーザが取得要求を行った場合には、その取得要求に基づく取引が実行される。取得要求に基づく取引は、取得要求に係るゲーム媒体を第2ユーザに取得させるための一連の情報処理であり、具体的には、取得要求を行った第2ユーザにそのゲーム媒体を譲渡する処理、及びそれに付随する処理である。
そして、マーケットにてゲーム媒体を取得した第2ユーザは、そのゲーム媒体をゲームにて使用することができる。つまり、マーケットにおいてゲーム媒体を譲渡(取引)することは、そのゲーム媒体に関するゲーム内での使用権限を移譲させることである。
【0019】
本実施形態では、ゲーム媒体の取引が可能なマーケットとして、少なくとも第1マーケット及び第2マーケットを含む複数のマーケットが存在する。第1マーケット及び第2マーケットは、それぞれ、独立したマーケットであり、互いに異なるプラットフォームによって提供される。ここで、第1マーケット及び第2マーケットは、相対的な概念を表している。例えば、上記の複数のマーケットが3つ以上のマーケットを含んでいて、その中の2つのマーケットに注目した場合に、そのうちの一方が第1マーケットに該当し、もう一方が第2マーケットに該当する。
なお、以下では、複数のマーケットが2つのマーケットを含む場合、すなわち、1つの第1マーケットと1つの第2マーケットを含む場合を例に挙げて説明する。
【0020】
本実施形態では、ユーザが、ゲーム媒体を、第1マーケット及び第2マーケットのいずれか一方を任意に選択して出品することができてもよいし、ゲーム媒体ごとに出品先のマーケットが自動的に決定されてもよい。また、同一のゲーム媒体を、第1マーケット及び第2マーケットの双方に同時に出品することができてもよい。同時に出品するとは、厳密に同じ時期に出品する場合に限られず、第1マーケットでの出品時期と第2マーケットでの出品時期とが少なくとも一部の期間において重複するケースが含まれることとする。ゲーム媒体を出品する具体的な方法については、既存のマーケットにおいてゲーム媒体を出品する公知の方法と同様であるか、又は、それに準じた方法である。なお、出品の際には、少なくとも、出品するゲーム媒体の選択、及び、ゲーム媒体に対する譲渡対価(取引価格)の設定を含む。
【0021】
本実施形態において、第1マーケット又は第2マーケットに出品されたゲーム媒体を取得する場合、ユーザ(第2ユーザ)は、そのゲーム媒体が出品されているマーケットにおいて取得要求を行う。取得要求は、ゲーム媒体の取得を求める意思表示の行為であり、後述するユーザ端末16を通じて行われる。取得要求を行う具体的方法は、特に限定されないが、既存のマーケットにおいてゲーム媒体に対する取得要求を行う公知の方法と同様であるか、又は、それに準じた方法である。なお、取得要求は、少なくとも、取得を希望するゲーム媒体の選択を含む。
【0022】
また、本実施形態では、マーケットにおいてゲーム媒体を取得する際に所定の価値との交換が必要となる。価値としては、例えば、現金及び電子マネー等の金銭、仮想通貨等の暗号資産、ゲーム内で利用可能なゲーム内通貨、SNS(Social Networking Service)におけるフォロワー数/応援数、感情を価値化した感情的指標の数(例えば、SNS又はゲーム等における「いいね」のようなリアクションの数)、並びに、価値として交換可能なゲーム媒体等が該当する。
【0023】
ユーザは、第1マーケットで利用可能な価値、及び第2マーケットで利用可能な価値のうち、少なくとも一方を所有する。各ユーザが所有する価値の数量(所有数)は、マーケットごとに管理され、取引の実行に伴って更新される。例えば、第1マーケット又は第2マーケットにおいて第2ユーザがゲーム媒体に対する取得要求を行い、当該ゲーム媒体に対する取得要求に基づく取引が実行されると、第2ユーザの価値の所有数(詳しくは、上記の取得要求が行われたマーケットと対応する価値の所有数)が、ゲーム媒体の取引価格に応じて減算される。他方、第1ユーザの価値の所有数(詳しくは、上記の取得要求が行われたマーケットと対応する価値の所有数)は、ゲーム媒体の取引価格に応じて加算される。
【0024】
ゲーム媒体の取引価格とは、第1マーケット又は第2マーケットにおいてゲーム媒体を取得するために必要な価値のことである。なお、ゲーム媒体の取引価格は、ゲーム媒体を出品する際に第1ユーザが任意に設定することができるが、ゲーム媒体の種類、能力値等のパラメータ、希少度、マーケットでの人気(取得要求の数)等に応じて自動的に設定されてもよいし、マーケットでの人気や出品されてからの経過時間等に応じて自動的に変動してもよい。
【0025】
ここで、第1マーケット及び第2マーケットについて、詳細に説明する。
第1マーケットは、ゲーム媒体を用いてプレイ可能なゲームとは異なるプラットフォームによって提供される独立したマーケットである。第1マーケットは、ゲームから利用可能(アクセス可能)なマーケット、すなわち、第1マーケットへの接続がゲームの一機能として提供されていてもよいし、ゲームの外で利用可能なマーケット、すなわち、ゲーム媒体を取引対象とする電子商取引のWebサイト(ECサイト)を通じて利用することができるマーケットであってもよい。ゲームから利用可能なマーケットの場合、ユーザは、ゲームのプレイ中に第1マーケットに移動してゲーム媒体を出品することができ、また、ゲームのプレイ中に第1マーケットに移動して出品されたゲーム媒体に対する取得要求を行うことができる。一方、ゲームの外で利用可能なマーケットの場合、ユーザは、上記のWebサイトにアクセスしている間に、第1マーケットにおいてゲーム媒体を出品することができ、出品されたゲーム媒体に対する取得要求を行うことができる。また、第1マーケットがゲーム外で利用可能なマーケットの場合、第1マーケットの利用アカウントとゲームの利用アカウントとを連携させたり、第1マーケットの利用アカウント及びゲームの利用アカウントを共通アカウントのような他のアカウントと関連付けたりすることにより、第1マーケットで購入した第1ゲーム媒体がゲーム内で利用可能になることとしてもよい。なお、第1マーケットを構成するECサイトの種類は、特に限定されず、例えば、モール型のサイトでもよく、マーケット運営会社が自社管理するサイトでもよい。
【0026】
第1マーケットにてゲーム媒体を取得する際には、第1マーケットで利用可能な価値(第1価値)、具体的には、現金及び電子マネー等の金銭、あるいは仮想通貨等の暗号資産を消費する必要がある。つまり、第1マーケットにおいてゲーム媒体を取得するとは、第1マーケットで利用可能な価値(第1価値を含む)を支払って、その価値と引き換えにゲーム媒体を購入することである。
なお、第1マーケットでは、後述する第2マーケットでも利用可能な価値(第2価値)、又は、その他の価値と引き換えにゲーム媒体の取得が可能であってもよい。この場合、第1マーケットでは、第1価値を含む複数の価値でゲーム媒体の取引を行うことができる。
【0027】
第2マーケットは、ゲーム媒体を用いてプレイ可能なゲーム内で利用可能なマーケット、すなわち、ゲームの一機能として提供されるゲーム内マーケットである。つまり、ユーザは、ゲームのプレイ中にゲーム内の第2マーケットにおいてゲーム媒体を出品することができ、また、ゲームプレイ中にゲーム内の第2マーケットに出品されたゲーム媒体に対する取得要求を行うことができる。
【0028】
第2マーケットにてゲーム媒体を取得する際には、第2マーケットで利用可能な価値(第2価値)、具体的には、コインやゴールド等のようなゲームにおいて利用可能なゲーム内通貨を消費する必要がある。つまり、第2マーケットにおいてゲーム媒体を取得するとは、第2マーケットで利用可能な価値(第1価値を含まない)を支払って、その価値と引き換えにゲーム媒体を購入することである。
なお、第2マーケットでは、第1マーケットとは異なり、現金及び電子マネー等の金銭、あるいは仮想通貨等の暗号資産を含む第1価値を利用してゲーム媒体を取得することはできないが、第1価値以外のその他の価値であれば、第2価値と同様にゲーム媒体の取得が可能であってもよい。この場合、第2マーケットでは、第1価値以外の複数の価値でゲーム媒体の取引を行うことができる。
【0029】
上記のとおり、少なくとも第1価値と第2価値とは互いに異なる種類の価値である。本実施形態では、第1価値と第2価値との直接的な変換(価値の交換)が可能であってもよいが、第1価値と第2価値との直接的な変換を制限してもよい。つまり、第1価値を第2価値に変換して第2マーケットで利用することはできず、また、第2価値を第1価値に変換して第1マーケットで利用することはできないこととしてもよい。なお、制限には、第1価値と第2価値との直接交換を一切不可とする他、1日〇〇円まで等の限度額を設定して直接交換を制限する場合、第2価値から第1価値への片方向について直接交換を不可とする場合等、も含む。
なお、第2価値は、ゲーム内通貨という性質上、ゲームをプレイする等して、ユーザがゲーム内で取得することができる価値である。一方、第1価値は、第2価値とは異なり、ゲームをプレイ等しても、ユーザはゲーム内で取得することができない価値である。
【0030】
また、本実施形態において、ゲーム媒体は、第1マーケット及び第2マーケットの少なくとも一方においてNFT(Non-fungible Token:非代替性トークン)として流通してもよい。この場合、ゲーム媒体のデータ、詳しくは、ゲームにおけるゲーム媒体の現状に関するデータは、既知のブロックチェーン技術により改竄されないように管理される。ただし、各マーケットにおいてゲーム媒体がNFTとして流通する場合には限定されず、ゲーム媒体がFT(Fungible Token:代替性トークン)として流通してもよい。例えば、本実施形態では、第1ゲーム媒体をNFTとし、第1マーケットにおける第1ゲーム媒体の取引履歴、すなわち、その第1ゲーム媒体について、いつ、誰が所有していたか等の過去から現在に至るまでの所有者の変遷を示す情報をブロックチェーン上のデータとして管理することとする。一方、第2ゲーム媒体はFTとし、第2マーケットにおける第2ゲーム媒体の取引履歴はブロックチェーン上のデータとして管理しないこととする。
【0031】
なお、一般的なNFTについては、NFTの所有権を譲渡する一方で、版権やコピーライト等が当初の権利者に留保される。これに対して、本実施形態では、NFTの譲渡に伴って版権やコピーライト等の権利が所有権とともに譲渡先(具体的には、NFTの購入者)に移譲されてもよい。また、版権やコピーライト等の権利についても、NFTとしてブロックチェーン技術によって管理するようにしてよい。
【0032】
本実施形態では、第1ゲーム媒体は、第1マーケット又は第2マーケットにおいて、第1価値、第2価値又はその他の価値と引き換え可能なゲーム媒体である。一方、第2ゲーム媒体は、第1マーケットでは取引することができず、第2マーケットにおいて、第2価値又はその他の価値と引き換え可能なゲーム媒体である。そのため、武器アイテムに強化アイテムが装備されている場合のように、第1ゲーム媒体に第2ゲーム媒体が関連付けられたままの状態では、第1ゲーム媒体(ここでは、武器アイテム)を第1マーケットに出品することができない。
そこで、本実施形態では、第2ゲーム媒体が関連付けられた第1ゲーム媒体を第1ユーザが第1マーケットに出品する際、第1ゲーム媒体に第2ゲーム媒体が関連付けられた状態である旨を第1ユーザに通知することとし、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けが解除された場合にその第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品することが可能となる。
【0033】
具体的には、第2ゲーム媒体が関連付けられた状態の第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品するための出品操作を第1ユーザから受け付けた場合、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けを解除するか否かの問合せを第1ユーザに対して行う。そして、上記問合せの結果、第1ユーザから第2ゲーム媒体の関連付けを解除する旨の回答操作を受け付けた場合は、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けを解除したうえで、第1ユーザからの出品操作を受け付け、第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品する。一方、第1ユーザから関連付けを解除しない旨の回答操作を受け付けた場合は、第1ユーザに対し、第2ゲーム媒体が関連付けられたままの状態の第1ゲーム媒体を第2マーケットへ出品するように案内する。なお、関連付けを解除する旨の回答操作を受け付けた場合は、第2ゲーム媒体の関連付けを解除するための追加の解除操作を行わずに関連付けが解除される。
【0034】
また、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けが解除され、第1ゲーム媒体が第1マーケットに出品された場合、その第1ゲーム媒体から関連付けが解除された第2ゲーム媒体が第2マーケットに自動的に出品されることとしてもよい。このとき、第2マーケットに出品された第2ゲーム媒体を購入したユーザに対しては、第1ユーザによって第2ゲーム媒体が関連付けられていた第1ゲーム媒体、すなわち、第1ユーザが第1マーケット又は第2マーケットに出品している第1ゲーム媒体に関する情報を通知する。つまり、その第2ゲーム媒体に関連付けることが可能な、又は関連付けることが推奨される第1ゲーム媒体が第1マーケット又は第2マーケットにて購入できることを、その第2ゲーム媒体を購入したユーザに通知する。また、第2ユーザがその第1ゲーム媒体を既に所有している場合は、その第1ゲーム媒体に第2ゲーム媒体を関連付けることを推奨してもよい。
なお、第2ゲーム媒体はFTであることから、ここで、第2マーケットに出品される第2ゲーム媒体は、第1ユーザが元々所有していた第2ゲーム媒体そのものに限定されない。すなわち、同じゲーム媒体であっても、第1ユーザが所有しているゲーム媒体そのものではなく、ゲームシステムから新たに提供されるゲーム媒体であってもよい。
【0035】
また、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けが解除され、第1ゲーム媒体が第1マーケットに出品された場合、その第1ゲーム媒体から関連付けが解除された第2ゲーム媒体を、第1ユーザが所有するゲーム媒体であって、出品した第1ゲーム媒体と代替可能なゲーム媒体に自動的又は第1ユーザの操作に基づいて関連付けられることとしてもよい。例えば、武器アイテム「剣」から取り外された強化アイテム「宝石」は、武器アイテム「剣」と代替可能な武器アイテム「槍」に自動的又はユーザの操作に基づいて装備されることとしてもよい。
【0036】
また、第2ゲーム媒体が関連付けられた状態の第1ゲーム媒体を第2マーケットに出品するための出品操作を第1ユーザから受け付けた場合、そのままの状態、すなわち、第2ゲーム媒体が関連付けられた状態で第1ゲーム媒体を第2マーケットに出品可能とする。このとき、第2マーケットにおいて、第1ゲーム媒体と第2ゲーム媒体とは異なる価値で取引可能としてもよい。具体的には、第1ゲーム媒体(例えば、武器アイテム)は、第1の第2価値(例えば、コイン等のゲーム内通貨)で取引価格を設定する。一方、第2ゲーム媒体(例えば、強化アイテム)は、第1の第2価値とは異なる第2の第2価値(例えば、ゴールド等のゲーム内通貨)で取引価格を設定する。このとき、第1ゲーム媒体は、第2の第2価値では取得できないように設定しても良い。なお、第1ゲーム媒体及び第2ゲーム媒体は、マーケットにおいて取得できる他、クエスト、ミッション、ガチャ(抽選)、又は、その他のゲーム内イベントでも入手可能である。なお、第1ゲーム媒体がNFTであることから、第1の第2価値の方が、第2の第2価値よりも入手難易度が高い価値であってもよい。
【0037】
なお、第1ゲーム媒体がNFTである場合、課金したユーザの方が第1ゲーム媒体の取得を有利にすると賭博に該当する可能性が生じる。そのため、第1の第2価値は、難易度が異なる第1クエストと第2クエストの間でプレイ報酬又はクリア報酬としての入手確率が同じであってもよい(第2の第2価値は、難易度が高いクエストの方が入手確率を高くしてもよい。)。また、第1の第2価値は、所定期間ごと(例えば、1日1回)のログインボーナスとして付与してもよい。また、第1の第2価値は、ユーザの課金によって取得できないことにしてもよい(第2の第2価値は、ユーザの課金によって取得可能にしてもよい。)。また、第1の第2価値は、第1ゲーム媒体の取引にのみ利用できるようにしてもよい。
【0038】
また、第1マーケットに出品された第1ゲーム媒体(第2ゲーム媒体の関連付けが解除された状態の第1ゲーム媒体)を実際に購入した第2ユーザ、又は、画面上で選択する等して購入を希望する第2ユーザに対し、第1ユーザが元々その第1ゲーム媒体に関連付けていた第2ゲーム媒体に関する情報を通知してもよい。
このとき、第2ユーザに対して通知されたその第2ゲーム媒体を第2ユーザが所有している場合は、第2ユーザが第1ゲーム媒体を購入した後、第2ユーザに対し、第2ゲーム媒体を第1ゲーム媒体に関連付けることを案内する案内情報を通知する。また、ここでの案内情報には、第2ユーザに対し関連付けを案内する第2ゲーム媒体について、第1ユーザがマーケットに出品する前に関連付けしていた第2ゲーム媒体だけでなく、第1ゲーム媒体に関連付けしていた第2ゲーム媒体の履歴情報を含めてもよい。すなわち、第1ユーザが第1ゲーム媒体を所有する前に所有していた他のユーザがいれば、そのユーザが関連付けしていた第2ゲーム媒体の履歴情報を案内する。
【0039】
また、第2ゲーム媒体の履歴情報(案内情報)について、第1ユーザが関連付けしていた第2ゲーム媒体の履歴が複数ある場合、全ての履歴情報を通知する他、以下に例示するような条件に基づいて優先して通知することとしてもよい。なお、優先して通知するとは、表示の順番が他より早く表示される場合、表示位置が他より上位(画面上部)に表示される場合、又は、表示態様が他より強調して表示される場合等を含む。
(a)関連付けられていた第2ゲーム媒体の中で、最も第1ゲーム媒体のパラメータが高くなる第2ゲーム媒体の情報を優先して通知する。
(b)関連付けられていた第2ゲーム媒体の中で、第1ユーザが最後に関連付けしていた第2ゲーム媒体を優先して通知する。
(c)関連付けられていた第2ゲーム媒体の中で、第2ユーザが現在所有している第2ゲーム媒体を優先して通知する。
(d)上記(a)~(c)の組み合わせに基づいて通知する。例えば、第2ユーザが現在所有している第2ゲーム媒体の中で最も第1ゲーム媒体のパラメータが高くなる第2ゲーム媒体の情報を優先して通知する。
【0040】
一方、第2ユーザに対して通知されたその第2ゲーム媒体を第2ユーザが所有していない場合は、第2ユーザに対して通知された第2ゲーム媒体のうち、第2ユーザが所有していない未所有第2ゲーム媒体を識別可能又は優先的に通知する。このとき、第1ユーザがその未所有第2ゲーム媒体を第2マーケットに出品している場合は、第2ユーザに対し、第2マーケットにおいて未所有第2ゲーム媒体の購入ができることを案内する案内情報を通知する。逆に、第1ユーザがその未所有第2ゲーム媒体を第2マーケットに出品していない場合は、第1ユーザに対し、未所有第2ゲーム媒体の出品を依頼する依頼情報を通知する。そして、第1ユーザが依頼情報の通知を受けたあとに未所有第2ゲーム媒体を出品した場合は、第2ユーザに対し、未所有第2ゲーム媒体が第2マーケットに出品された旨を通知する。
【0041】
また、NFTである第1ゲーム媒体は、第1マーケット及び第2マーケットのいずれのマーケットにおいても取引することができるが、第1ゲーム媒体の取引履歴については、第2マーケットにおいて第1ゲーム媒体の取引が成立した時点では、第1ゲーム媒体の取引履歴をブロックチェーン上のデータとして管理しないこととしてもよい。一方、第1マーケットにおいて、第2マーケットにおける取引履歴を有する第1ゲーム媒体の取引が成立した後、第2マーケットにおける取引履歴と第1マーケットにおける取引履歴とに基づいて、第1ゲーム媒体に関するブロックチェーン上の情報を更新してもよい。すなわち、第1マーケットでの取引が成立した時点で、過去の第2マーケットでの取引履歴も含め、一度にまとめてブロックチェーン上の情報を更新する。
【0042】
<本実施形態に係る情報処理システム及び周辺機器の構成>
次に、本実施形態に係る情報処理システム及び周辺機器について、
図1を参照しながら説明する。なお、
図1では、図示の便宜上、後述するユーザ端末16の台数が3台となっているが、実際には、本実施形態の情報処理システム(以下、情報処理システム10)の機能を利用するユーザの人数に応じた台数のユーザ端末16が存在する。
【0043】
情報処理システム10は、1又は2以上のサーバコンピュータによって構成され、以下では、
図1に示すように、2つのサーバである第1サーバ12及び第2サーバ14によって構成されることとする。第1サーバ12は、第1マーケットを管理し、第1マーケットにおけるゲーム媒体の取引を実行する。第2サーバ14は、ゲームと第2マーケットとを管理し、ゲームの進行及び第2マーケットにおけるゲーム媒体の取引を実行する。なお、第1サーバ12と及び第2サーバ14のそれぞれが、複数台のコンピュータを含むシステムとして構成されてもよい。
【0044】
各マーケットの取引は、
図1に示す通信システムSにおけるデータ通信を通じて行われる。通信システムSにおいて、第1サーバ12及び第2サーバ14の各々は、
図1に示すように、ネットワークNを介して、ユーザ端末16と通信可能である。第1マーケット又は第2マーケットの利用ユーザは、マーケットでゲーム媒体を出品したり、出品されたゲーム媒体を取得したりする際にユーザ端末16を操作する。ユーザの操作内容を示すデータは、ユーザ端末16から第1サーバ12又は第2サーバ14に向けて送信される。第1サーバ12及び第2サーバ14のうち、ユーザ端末16からデータを受信したサーバは、当該データに応じた処理を実行する。
【0045】
各マーケットにおける取引には、例えば、取引されたゲーム媒体の譲渡処理、及びそれに伴う決済処理、譲渡後のゲーム媒体をゲームにて使用可能な状態にするための処理、並びに、取引に伴う各種データの記録及び更新等を含む。なお、これらの処理の内容については、ゲーム媒体を対象とする公知の取引と同様であるため、説明を省略することとする。
【0046】
また、第1サーバ12及び第2サーバ14は、
図1に示すように、ネットワークNを通じて相互に通信可能である。例えば、第1マーケット又は第2マーケットの一方においてゲーム媒体が出品されたり、ゲーム媒体に対する取得要求が行われたりした場合、そのマーケットを管理するサーバが、当該ゲーム媒体が出品された旨、又は当該ゲーム媒体に対して取得要求が行われた旨を、もう一方のサーバに通知する。また、第1サーバ12及び第2サーバ14は、各ユーザによる第1マーケット及び第2マーケットの各々の利用実績を共有する。マーケットの利用実績は、各ユーザがこれまでにマーケットを利用した度合いを示す情報であり、具体的には、マーケットにおける出品履歴及び取引履歴等を含む利用頻度又は利用回数、並びに、マーケットでの取引に用いた価値の総数等が挙げられる。
【0047】
また、本実施形態では、
図1に示す通信システムSにおけるデータ通信を通じて、第2サーバ14とユーザ端末16とが協働することにより、ゲームが進行する。具体的には、ユーザは、ゲームをプレイする際にユーザ端末16を操作し、ユーザの操作内容を示すデータは、ユーザ端末16から第2サーバ14に向けて送信される。第2サーバ14は、ユーザ端末16からデータを受信すると、当該データに応じた処理を実行する。このとき、ゲーム進行処理の一部を第2サーバ14側で行い、グラフィック処理等の一部をユーザ端末16側で実行する。例えば、第2サーバ14側で、一定のルール、ロジック及びアルゴリズムを含むプログラムを実行する。一方、ユーザ端末16側では、第2サーバ14と同期しつつ、第2サーバ14で実行されているプログラムと同様のルール、ロジック及びアルゴリズムにより、ゲームを進行させる。すなわち、ユーザ端末16は、ゲームのプレイ中、ゲームの表示画面であるゲームプレイ画面等をディスプレイ等に表示するとともに、第2サーバ14から随時送られてくる表示データを展開し、その表示データが示す映像及び文字情報等をゲームプレイ画面中に表示させる。
【0048】
第1サーバ12及び第2サーバ14の各々のハードウェア構成について説明すると、各サーバは、例えば、SNSサーバ、若しくはクラウドサービス用のサーバコンピュータである。クラウドサービス用のサーバコンピュータには、ASP(Application Service Provider)、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)又はIaaS(Infrastructure as a Service)用のサーバコンピュータ等が含まれる。また、第1サーバ12及び第2サーバ14の各々は、1台のコンピュータでもよく、並列分散された複数台のコンピュータでもよい。例えば、第1サーバ12が複数のコンピュータによって構成される場合、ゲーム媒体の取引履歴が分散管理されるブロックチェーンの技術を用いたブロックチェーンネットワークであってもよいし、他の分散型台帳技術を用いてもよい。また、例えば、第2サーバ14が複数のコンピュータによって構成される場合、ゲーム進行に関する処理を実行するコンピュータと、ゲーム媒体の取引を実行するコンピュータと、が互いに別機器であってもよい。
【0049】
第1サーバ12及び第2サーバ14の各々は、ハードウェア機器として、
図1に示すように、プロセッサ21、メモリ22、通信用インタフェース23、及びストレージ24を有し、これらがバス25を介して電気的に接続されている。
【0050】
プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、TPU(Tensor Processing Unit)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成されるとよい。
【0051】
メモリ22は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリによって構成されるとよい。
【0052】
通信用インタフェース23は、例えばネットワークインターフェースカード、又は通信インタフェースボード等によって構成されるとよい。通信用インタフェース23によるデータ通信の規格については、特に限定されるものではなく、Wi-fi(登録商標)に基づく無線LANによる通信、3G~5G若しくはそれ以降の世代の移動通信システムによる通信、又はLTE(Long Term Evolution)に基づく通信等が挙げられる。
【0053】
ストレージ24は、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、FD(Flexible Disc)、MOディスク(Magneto-Optical disc)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDカード(Secure Digital card)、又はUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)等によって構成されるとよい。ストレージ24は、サーバ本体内に内蔵されてもよく、外付け形式でサーバ本体に取り付けてもよいし、又はNAS(Network Attached Storage)等であってもよい。
なお、ストレージ24は、第1サーバ12及び第2サーバ14と通信可能に接続された第3のコンピュータ、例えば、データベースサーバやオンラインストレージ等によって構成されてもよい。この場合、第1サーバ12及び第2サーバ14は、ストレージ24を構成する第3のコンピュータとともに本発明の情報処理システムを構成することになる。
【0054】
ストレージ24には、各種の情報が記憶されて蓄積されている。具体的に説明すると、ストレージ24には、
図2に示すユーザ情報、
図3に示すゲーム媒体情報、
図4に示す第1マーケット情報、
図5に示す第2マーケット情報、及び
図6に示す出品情報等が記憶されている。
【0055】
ユーザ情報は、ゲーム及びマーケットの利用ユーザに関する情報であり、ユーザごとに記憶されている。ユーザ情報は、例えば、
図2に示すように、ユーザIDやユーザ名等の個人情報、アカウント情報、ゲーム情報、マーケット情報、価値情報、及びフレンド情報等を含む。
アカウント情報は、第1マーケットの利用アカウント及びゲームの利用アカウント(第2マーケットの利用アカウントと共通)を保有する場合には、それぞれのアカウントID及びパスワード等を示す情報を含む。
ゲーム情報は、ゲームにおけるクエストプレイ回数及びクエストクリア回数等を示すクエストプレイ履歴等を含むゲームの進捗状況、並びに、ユーザが所有するゲーム媒体を特定するための情報(例えば、ゲーム媒体ID)及びそのゲーム媒体の所有数等を示すゲーム媒体の情報等を含む。なお、ゲーム媒体の情報は、第1ゲーム媒体に相当するNFTと第2ゲーム媒体に相当するFTとに分類されている。
マーケット情報は、第1マーケット及び第2マーケットのそれぞれについて、出品回数等の出品履歴、及び、購入回数等の購入履歴を示す取引履歴を含む。具体的には、ユーザが過去に取引を行ったゲーム媒体(現在所有しているゲーム媒体及び現在は未所有のゲーム媒体のいずれも含む。)に関して、取引対象となったゲーム媒体を識別するための情報(ゲーム媒体ID等)、取引日時、取引相手、取引内容、取引価格(価値の量)及び取引回数等が含まれる。
価値情報は、ユーザが各マーケットでの取引に使用する価値、すなわち、第1価値、第2価値及びその他の価値のそれぞれの所有数を示す情報を含む。
フレンド情報は、ユーザとフレンド関係にある他のユーザ(フレンド)を特定するための情報(例えば、フレンドのユーザIDやユーザ名等)を含む。なお、フレンド関係は、ユーザが他のユーザに申し出て、当該他のフレンドがその申し出を承諾することで成立する。
【0056】
ゲーム媒体情報は、ゲーム内で利用可能なゲーム媒体に関する情報であり、ゲーム媒体ごとに記憶されている。ゲーム媒体情報は、例えば、
図3に示すように、ゲーム媒体IDや名称等の識別情報、ゲーム媒体の流通形態(NFTかFT)を示す種別、能力等を示す各種パラメータ、関連付け可能な他のゲーム媒体を特定するための情報(例えば、ゲーム媒体ID)、他のゲーム媒体の関連付けの有無を示す状態、マーケットにおいて取引可能な価値、及び、取引履歴に関する情報等を含む。
他のゲーム媒体の関連付けの有無を示す状態は、現時点での他のゲーム媒体との関連付けの有無を示す情報と、関連付けられている他のゲーム媒体がある場合は、その関連付けられているゲーム媒体を特定するための情報(例えば、ゲーム媒体ID)とを含む。
取引履歴には、現在に至るまでの所有者の変遷を示す情報、すなわち、いつ、誰が所有していたか等の過去から現在までの所有者に関する情報等が含まれる。なお、取引履歴が存在しない場合、すなわち、所有者が今までに一度も割り当てられていない場合は、NULL又は空文字が記録される。
【0057】
第1マーケット情報は、第1マーケットの現状に関する情報であり、
図4に示すように、第1マーケットにおける、利用者数(第1マーケットの利用アカウントを保有するユーザ数)、利用可能な価値の種類(本実施形態では第1価値)、ゲーム媒体の種類ごとの出品数、ゲーム媒体の種類ごとの平均価格、及び、現時点で出品されているゲーム媒体(出品中のゲーム媒体)に関する情報等を含む。なお、第1マーケット情報には、ゲーム媒体ごとに設定されるマーケットの優先順位が含まれていてもよい。
出品数は、ゲーム媒体の種類ごとに記憶されており、現時点における第1マーケットでの出品数、及びこれまでに第1マーケットに出品された総数を含む。
平均価格は、ゲーム媒体の種類ごとに記憶されており、現時点で第1マーケットに出品されている同じ種類のゲーム媒体の平均価格、及びこれまでに第1マーケットに出品された同じ種類のゲーム媒体の平均価格を含む。
出品中のゲーム媒体は、第1マーケットに出品されているゲーム媒体ごとに割り当てられた出品ID等、出品されているゲーム媒体を識別するための情報を含む。
【0058】
第2マーケット情報は、第2マーケットの現状に関する情報であり、
図5に示すように、第2マーケットにおける、利用者数(第2マーケットの利用アカウントを保有するユーザ数)、利用可能な価値の種類(本実施形態では第2価値)、ゲーム媒体の種類ごとの出品数、ゲーム媒体の種類ごとの平均価格、及び、現時点で出品されているゲーム媒体(出品中のゲーム媒体)に関する情報等を含む。なお、第2マーケット情報には、ゲーム媒体ごとに設定されるマーケットの優先順位が含まれていてもよい。
出品数は、ゲーム媒体の種類ごとに記憶されており、現時点における第2マーケットでの出品数、及びこれまでに第2マーケットに出品された総数を含む。
平均価格は、ゲーム媒体の種類ごとに記憶されており、現時点で第2マーケットに出品されている同じ種類のゲーム媒体の平均価格、及びこれまでに第2マーケットに出品された同じ種類のゲーム媒体の平均価格を含む。
出品中のゲーム媒体は、第2マーケットに出品されているゲーム媒体ごとに割り当てられた出品ID等、出品されているゲーム媒体を識別するための情報を含む。
【0059】
出品情報は、マーケットに出品されたゲーム媒体に関する情報であり、出品されたゲーム媒体ごとに記憶されている。出品情報は、例えば、
図6に示すように、出品ID、現時点で出品先となっているマーケット(第1マーケット又は第2マーケット)、出品されたゲーム媒体の種類、出品者である第1ユーザのID又はアカウントID、出品日時、設定された譲渡対価(取引価格)、取得要求の有無、取得要求を行った第2ユーザのID又はアカウントID、取得要求が行われた日時、及び、現時点の状態等を含む。
状態には、出品中、出品取下、取引中、又は取引完了等、その出品情報に関連付けられているゲーム媒体の状態を含む。
【0060】
ストレージ24に記憶される情報には、
図2~6に示す情報に限定されず、それ以外の情報がさらに含まれてもよい。また、
図2~6のそれぞれに示す情報に含まれる項目についても、特に限定されず、上記の説明で列挙した項目以外の項目を含んでもよい。
【0061】
第1サーバ12及び第2サーバ14のそれぞれには、オペレーティングシステム(OS)用のプログラムと、マーケットでのゲーム媒体の取引に関する情報処理用のプログラムとがインストールされている。また、第2サーバ14には、ゲーム進行に関する情報処理用のプログラムがインストールされている。これらのプログラムは、本発明の「プログラム」に相当し、第1サーバ12及び第2サーバ14の各々を制御するプログラムである。つまり、上記のプロセッサ21によって実行されることにより、第1サーバ12及び第2サーバ14が情報処理システム10としての機能を発揮する。
なお、マーケットでのゲーム媒体の取引に関する情報処理用のプログラム、及び、ゲーム進行に関する情報処理用のプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(メディア)から読み込むことで取得できてもよい。あるいは、上記のプログラムがインターネット又はイントラネット等のネットワークを介して取得(ダウンロード)できてもよい。
【0062】
図1に示すように、ユーザ端末16は、ユーザがゲームをプレイする場合、又はマーケットを利用する場合に操作される端末であり、情報処理システム10と連携して通信システムSを構築する。ユーザ端末16は、例えば、パソコン、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ゲーム機、情報入力が可能なテレビ受像機、又はウェアラブル端末等によって構成される。また、ユーザ端末16は、ユーザの操作を受け付ける入力機器と、ディスプレイ等の表示画面を構成する表示機器とを有する。
なお、ユーザ端末16は、ユーザが所有する機器でもよいし、店舗等に設置された機器であって、ユーザが所有しないが店舗等に来店した際に暗証番号やパスワード等を入力したり、あるいは入金等したりすることで利用可能な端末やコンピュータでもよい。
【0063】
ユーザ端末16には、ゲーム用のアプリケーションプログラム、及び、Webブラウザ等のプログラムがインストールされている。ユーザは、ユーザ端末16にてゲーム用のアプリケーションプログラムを起動することで、ゲームをプレイし、また、ゲーム内でのゲーム媒体の取引、すなわち、第2マーケットでの取引を行うことができる。また、ユーザは、ユーザ端末16にてWebブラウザを起動することで、例えばNFT売買用のWebサイトにアクセスし、そのサイトにてゲーム媒体の取引、すなわち、第1マーケットでの取引を行うことができる。
なお、本実施形態では、ユーザは、ゲーム用のアプリケーションプログラムから第1マーケットへのアクセスも可能であり、ゲーム用のアプリケーションプログラムの起動中に、ゲーム外でのゲーム媒体の取引、すなわち、第1マーケットでの取引を行うこともできる。
【0064】
また、第1マーケット又は第2マーケットにゲーム媒体を出品する場合、第1ユーザのユーザ端末16の画面には、第1ユーザが所有するゲーム媒体の中から任意のゲーム媒体を選択するための情報(ゲーム媒体選択画面)が表示される。一方、第1マーケット又は第2マーケットに出品されたゲーム媒体を取得する場合、第2ユーザのユーザ端末16の画面には、各マーケットに出品中のゲーム媒体の中から所望のゲーム媒体を選択するための情報(ゲーム媒体選択画面)が表示される。
【0065】
<本実施形態に係る情報処理システムの機能>
次に、
図7を参照しながら、情報処理システム10の構成について機能面から改めて説明する。なお、以下では、情報処理システム10の機能のうち、ゲームのプレイ、及び、マーケットにおけるゲーム媒体の取引に関連する機能に限定して説明することとする。
【0066】
情報処理システム10は、
図7に示すように、記憶部30、表示制御部31、出品制御部32、取引制御部33、ゲーム制御部34、及び通知部35を有する。これらの機能部は、情報処理システム10を構成するサーバコンピュータ、より詳しくは第1サーバ12及び第2サーバ14のそれぞれが備えるハードウェア機器と、各サーバにインストールされたソフトウェアとしてのプログラムとの協働によって実現される。また、本実施形態において、上記の機能部のうちの一部は、第1サーバ12及び第2サーバ14のそれぞれに備えられている。その他の機能部は、第1サーバ12及び第2サーバ14の一方にのみ備えられており、あるいは第1サーバ12及び第2サーバ14の協働によって構成される。
以下、上記の機能部の各々について説明する。
【0067】
(記憶部)
記憶部30は、第1サーバ12及び第2サーバ14のそれぞれに備えられ、各サーバのストレージ24によって構成されている。記憶部30は、マーケットにおけるゲーム媒体の取引に関連する情報、具体的には、前述したユーザ情報、ゲーム媒体情報、第1マーケット情報、第2マーケット情報、及び出品情報等を記憶している。例えば、第1マーケットにおいてゲーム媒体が出品された場合には、第1サーバ12により出品情報が生成され、生成された出品情報が第1サーバ12の記憶部30に記憶される。また、第2マーケットにおいてゲーム媒体が出品された場合には、第2サーバ14により出品情報が生成され、生成された出品情報が第2サーバ14の記憶部30に記憶される。
【0068】
(表示制御部)
表示制御部31は、第1サーバ12及び第2サーバ14のそれぞれに備えられており、ユーザ端末16を制御し、ゲームをプレイするための情報及び各マーケットで取引するための情報を、ゲーム及び各マーケットの利用ユーザが使用するユーザ端末16の画面に表示させる。
具体的には、表示制御部31は、後述する出品制御部32、取引制御部33、ゲーム制御部34及び通知部35等による情報処理の結果等を表示するための表示データを生成し、生成されたその表示データをネットワークNによりユーザ端末16に向けて送信する。例えば、第2サーバ14の表示制御部31は、ゲームプレイ画面等をユーザのユーザ端末16に表示させる。
【0069】
また、第1サーバ12の表示制御部31は、第1ユーザのユーザ端末16を制御してユーザ端末16の画面に、第1マーケットに出品するゲーム媒体に関する情報(例えば、出品画面)を表示させる。同様に、第2サーバ14の表示制御部31は、第1ユーザのユーザ端末16を制御してユーザ端末16の画面に、第2マーケットに出品するゲーム媒体に関する情報(例えば、出品画面)を表示させる。なお、出品画面では、第1ユーザが所有しているゲーム媒体の中から第1マーケット又は第2マーケットに出品するゲーム媒体を第1ユーザに選択させるための情報が表示される。
【0070】
また、第1サーバ12の表示制御部31は、ユーザ(第2ユーザを含む)のユーザ端末16を制御してユーザ端末16の画面に、第1マーケットに出品されたゲーム媒体に関する情報(例えば、出品されているゲーム媒体の一覧画面、及びゲーム媒体に対する取得申込画面)を表示させる。同様に、また、第2サーバ14の表示制御部31は、ユーザ(第2ユーザを含む)のユーザ端末16を制御してユーザ端末16の画面に、第2マーケットに出品されたゲーム媒体に関する情報(例えば、出品されているゲーム媒体の一覧画面、及びゲーム媒体に対する取得申込画面)を表示させる。なお、ゲーム媒体の一覧画面では、各マーケットに出品されているゲーム媒体の中から第2ユーザが所望するゲーム媒体を第2ユーザに選択させるための情報、例えば、ゲーム媒体の種類、その出品者である第1ユーザのユーザ名又はユーザID、及び、ゲーム媒体の取引価格等の情報が表示される。
【0071】
(出品制御部)
出品制御部32は、第1サーバ12及び第2サーバ14のそれぞれに備えられ、ゲームにおいて第1ユーザが所有するゲーム媒体(第1ゲーム媒体及び第2ゲーム媒体を含む)を、第1マーケットと第2マーケットとを含む複数のマーケットに出品可能に制御する。
具体的に説明すると、第1ユーザは、ユーザ端末16を操作して、自分がゲーム内において所有するゲーム媒体の中から出品対象のゲーム媒体を選定し、出品先となるマーケットを選択して指定する。この操作の内容を示すデータがユーザ端末16から送信されると、出品制御部32は、ユーザ端末16から送信される上記のデータを受信することでゲーム媒体の出品を受け付け、その選定されたゲーム媒体を指定されたマーケットに出品する処理を行う。このとき、各サーバの出品制御部32が、各マーケットにおけるゲーム媒体の出品をマーケットごとに受け付け、その選定されたゲーム媒体をそれぞれのマーケットに出品することになる。なお、出品制御部32によって、出品時にゲーム媒体に対して設定される情報としては、出品要否、出品先マーケット、出品日時、出品期間、取引価格、及びその他取引に必要となる情報が含まれる。
【0072】
また、上記のとおり、第1ゲーム媒体は、第1マーケット又は第2マーケットにおいて、第1価値、第2価値又はその他の価値と引き換え可能なゲーム媒体である。一方、第2ゲーム媒体は、第1マーケットでは取引することができず、第2マーケットにおいて、第2価値又はその他の価値と引き換え可能なゲーム媒体である。そのため、出品制御部32は、第2ゲーム媒体が関連付けられた第1ゲーム媒体を第1ユーザが第1マーケットに出品する場合、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けが解除されたことを条件に、その第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品可能に制御する。一方、第1ゲーム媒体に第2ゲーム媒体が関連付けられた状態のままでは、第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品不可能に制御する。
【0073】
また、出品制御部32は、第2ゲーム媒体が関連付けられた状態の第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品するための出品操作を第1ユーザから受け付けた場合、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けを解除するか否かの問合せを第1ユーザに対して行う。そして、上記問合せの結果、第1ユーザから第2ゲーム媒体の関連付けを解除する旨の回答操作を受け付けた場合は、第1ユーザから解除操作や出品操作等の追加の操作を受けることなく、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けを自動的に解除し、第1ユーザからの出品操作を受け付けた第1ゲーム媒体を第1マーケットに自動的に出品する。一方、第1ユーザから関連付けを解除しない旨の回答操作を受け付けた場合は、第1ユーザに対し、第2ゲーム媒体が関連付けられたままの状態の第1ゲーム媒体を第2マーケットへ出品する案内を行う。
【0074】
また、出品制御部32は、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けが解除され、第1ゲーム媒体が第1マーケットに出品された場合、その第1ゲーム媒体から関連付けが解除された第2ゲーム媒体を第2マーケットに第1ユーザの指示に基づいて、又は自動的に出品する。このとき、出品制御部32は、第1ユーザが元々所有していた第2ゲーム媒体そのもの、又は、第1ユーザが元々所有していた第2ゲーム媒体と同じゲーム媒体であって、ゲームシステムから新たに提供されるゲーム媒体(第1ユーザが所有していたゲーム媒体そのものとは別のゲーム媒体)を、第2マーケットに出品する。
【0075】
また、出品制御部32は、第2ゲーム媒体が関連付けられた状態の第1ゲーム媒体を第2マーケットに出品するための出品操作を第1ユーザから受け付けた場合、そのままの状態、すなわち、第2ゲーム媒体が関連付けられた状態で第1ゲーム媒体を第2マーケットに出品する。このとき、出品制御部32は、第1ゲーム媒体に対しては第1の第2価値(例えば、コイン等のゲーム内通貨)で取引価格を設定し、第2ゲーム媒体に対しては第1の第2価値とは異なる第2の第2価値(例えば、ゴールド等のゲーム内通貨)で取引価格を設定する。
【0076】
(取引制御部)
取引制御部33は、第1サーバ12及び第2サーバ14のそれぞれに備えられ、各マーケットにおけるゲーム媒体に対する取得要求をユーザ(第2ユーザ)から受け付け、第1マーケットと第2マーケットとを含む複数のマーケットにおいてゲーム媒体の取引を制御する。
具体的に説明すると、取引制御部33は、ゲーム媒体に対する取得要求を第2ユーザから受け付けた場合に、その取得要求に基づく処理を実行し、具体的には、ゲーム媒体に対する取得要求に基づく取引を実行する。より詳しく説明すると、取引制御部33は、ゲーム媒体の取引として、ゲーム媒体に対する取得要求を行った第2ユーザにゲーム媒体を譲渡する処理と、第2ユーザが所有する価値の数量をゲーム媒体(厳密には、ゲーム媒体の取引価格)に応じて減算する処理とを実行する。また、取引制御部33は、取引の実行に付随して、第1ユーザが所有する価値の数量をゲーム媒体(厳密には、ゲーム媒体の取引対価)に応じて加算する処理を実行する。
このとき、第1サーバ12の取引制御部33は、第1マーケットにおいて第1価値、第2価値又はその他の価値と引き換えに、ゲーム媒体を取引可能に制御する。一方、第2サーバ14の取引制御部33は、第2マーケットにおいて、第1価値以外の価値、すなわち、第2価値又はその他の価値と引き換えに、ゲーム媒体を取引可能に制御する。
【0077】
また、取引制御部33は、第2マーケットにおいて第1ゲーム媒体の取引が成立した時点では、第1ゲーム媒体の取引履歴をブロックチェーン上のデータとして管理せず、第1マーケットにおいて、第2マーケットにおける取引履歴を有する第1ゲーム媒体の取引が成立したあと、第2マーケットにおける取引履歴と第1マーケットにおける取引履歴とに基づいて、第1ゲーム媒体に関するブロックチェーン上の情報を更新する。
すなわち、NFTである第1ゲーム媒体は、第1マーケット及び第2マーケットのいずれのマーケットにおいても取引することができるが、第1ゲーム媒体の第2マーケットにおける取引履歴については、第2マーケットにおいて第1ゲーム媒体の取引が成立した時点では、第1ゲーム媒体の取引履歴をブロックチェーン上のデータとして管理しない。一方、第1マーケットにおいて、第2マーケットにおける取引履歴を有する第1ゲーム媒体の取引が成立した後、過去の第2マーケットでの取引履歴も含め、ゲーム媒体の取引履歴を一度にまとめてブロックチェーン上の情報として管理(更新)する。
【0078】
(ゲーム制御部)
ゲーム制御部34は、少なくとも第2サーバ14に備えられ、ユーザ端末16から取得した操作情報等に応じてゲームを進行させる等、ゲームの進行に必要な情報処理を実行する。
具体的には、ゲーム制御部34は、ユーザが行ったゲームをプレイするための操作に応じて、武器アイテムを装備したユーザキャラクタ等のゲーム媒体を動かす等、その操作に応じた演出等を実施する。また、ゲーム制御部34は、ゲームの進行状況等に応じて、ゲーム媒体のパラメータの設定を変更する。例えば、ゲーム制御部34は、ユーザの操作するユーザキャラクタを移動させたり、他のキャラクタを攻撃させたりするように制御する。ユーザキャラクタによる攻撃が敵等の他のキャラクタに命中する等した場合は、ユーザキャラクタの攻撃力(武器アイテム及び強化アイテムを装備した武器アイテムに向上する)及び他のキャラクタの防御力等のパラメータに基づいて、他のキャラクタに関連付けられた体力等のパラメータを減少させる。
【0079】
また、ゲーム制御部34は、ユーザの行った操作に基づいて、武器アイテムに強化アイテムを装備したり、ユーザキャラクタに武器アイテムを装備したりする等、第1ゲーム媒体に第2ゲーム媒体を関連付ける。ゲーム制御部34は、第1ゲーム媒体に第2ゲーム媒体を関連付けた場合、関連付けた第2ゲーム媒体に設定されているパラメータ等に応じて、第1ゲーム媒体のパラメータを向上させる等、所定のゲーム内効果を発揮させる処理を行う。
また、ゲーム制御部34は、ユーザの行った操作に基づいて、第1ゲーム媒体に関連付けた第2ゲーム媒体を取外すことにより関連付けを解除する。このとき、ゲーム制御部34は、関連付けが解除された第2ゲーム媒体を、第1ゲーム媒体と代替可能な他のゲーム媒体に自動的に関連付けるように処理してもよい。
なお、ゲーム制御部34は、ユーザの操作とは関係なく、自動的に第1ゲーム媒体と第2ゲーム媒体を関連付けたり、関連付けられたゲーム媒体同士の関連付けを解除したりしてもよい。例えば、ゲーム制御部34は、後述する通知部35により第2ユーザに対して通知された案内情報に含まれる第2ゲーム媒体(第1ゲーム媒体に関連付けることが可能な、又は関連付けることが推奨される第2ゲーム媒体)を第2ユーザが所有している場合、第2ユーザが第1ゲーム媒体を購入した後、第2ユーザによる関連付けの操作を受け付けなくても(自動的に)第2ゲーム媒体を第1ゲーム媒体に関連付けた状態にしてもよい。
【0080】
(通知部)
通知部35は、第1サーバ12及び第2サーバ14のそれぞれ又はいずれか一方に備えられており、あるいは、第1サーバ12及び第2サーバ14の協働によって構成されている。
例えば、第1サーバ12の出品制御部32がゲーム媒体の出品を受け付けた場合、第1サーバ12の通知部35は、ユーザに対して、第1マーケットにゲーム媒体が出品されたことを通知する。同様に、第2サーバ14の出品制御部32がゲーム媒体の出品を受け付けた場合、第2サーバ14の通知部35は、ユーザに対して、第2マーケットにゲーム媒体が出品されたことを通知する。
また、第1サーバ12の取引制御部33がゲーム媒体に対する取得要求を受け付けた場合、第1サーバ12の通知部35は、第1マーケットに当該ゲーム媒体を出品している第1ユーザに対して、第1マーケットにおいて当該ゲーム媒体に対する取得要求が行われたことを通知する。同様に、第2サーバ14の取引制御部33がゲーム媒体に対する取得要求を受け付けた場合、第2サーバ14の通知部35は、第2マーケットに当該ゲーム媒体を出品している第1ユーザに対して、第2マーケットにおいて当該ゲーム媒体に対する取得要求が行われたことを通知する。
【0081】
また、通知部35は、第2ゲーム媒体が関連付けられた第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品するための出品操作を第1ユーザから受け付けた場合、第1ゲーム媒体に第2ゲーム媒体が関連付けられている旨を第1ユーザに通知する。
【0082】
また、通知部35は、第2マーケットに出品された第2ゲーム媒体を購入したユーザに対し、第1ユーザによって第2ゲーム媒体が関連付けられていた第1ゲーム媒体、すなわち、第1ユーザが第1マーケットに出品している第1ゲーム媒体に関する情報を通知する。つまり、その第2ゲーム媒体に関連付けることが可能な、又は関連付けることが推奨される第1ゲーム媒体が第1マーケットにて購入できることを、その第2ゲーム媒体を購入したユーザに通知する。
【0083】
また、通知部35は、第1マーケットに出品された第1ゲーム媒体を実際に購入した第2ユーザ、又は、画面上で選択する等して購入を希望する第2ユーザに対し、第1ユーザが元々その第1ゲーム媒体に関連付けていた第2ゲーム媒体に関する情報を通知する。つまり、その第1ゲーム媒体に関連付けることが可能な、又は関連付けることが推奨される第2ゲーム媒体に関する情報を、その第1ゲーム媒体を購入又は購入を希望するユーザに通知する。
このとき、通知部35は、第2ユーザに対して通知されたその第2ゲーム媒体を第2ユーザが所有している場合は、第2ユーザが第1ゲーム媒体を購入した後、第2ユーザに対し、第2ゲーム媒体を第1ゲーム媒体に関連付けることを案内する案内情報を通知する。
一方、第2ユーザに対して通知されたその第2ゲーム媒体を第2ユーザが所有していない場合は、通知部35は、第2ユーザに対して通知された第2ゲーム媒体のうち、第2ユーザが所有していない未所有第2ゲーム媒体を識別可能な状態又は優先的に通知する。さらに、第1ユーザがその未所有第2ゲーム媒体を第2マーケットに出品している場合は、通知部35は、第2ユーザに対し、第2マーケットにおいて未所有第2ゲーム媒体の購入ができることを案内する案内情報を通知する。逆に、第1ユーザがその未所有第2ゲーム媒体を第2マーケットに出品していない場合は、通知部35は、第1ユーザに対し、未所有第2ゲーム媒体の出品を依頼する依頼情報を通知する。そして、第1ユーザが依頼情報の通知を受けたあとに未所有第2ゲーム媒体を出品した場合は、通知部35は、第2ユーザに対し、未所有第2ゲーム媒体が第2マーケットに出品された旨を通知する。
【0084】
以上、第1サーバ12及び第2サーバ14を含む情報処理システム10、並びにユーザ端末16のそれぞれの構成及び機能について説明した。なお、一般的に、第1サーバ12、第2サーバ14、及びユーザ端末16は、上記以外にも種々の機能を有しているが、ここでは、本発明における通信システムSにおいて作用効果を奏する特徴的な機能のみを説明することとし、その他の既知の機能等については図示及び説明を省略する。
【0085】
<本実施形態に係る情報処理方法>
本実施形態に係る情報処理システム10を用いた情報処理フローとして、ゲーム媒体の出品の基本的な処理の流れに関する情報処理フローについて説明する。本実施形態に係る情報処理フローは、本発明の一実施形態に係る情報処理方法を採用しており、コンピュータシステムとして機能する通信システムSを用いることで実現される。換言すると、情報処理フロー中の各ステップ(具体的には、
図8~11に示す各ステップ)は、本発明の一実施形態に係る情報処理方法の構成要素に該当する。
なお、以下に説明する情報処理フローは、あくまでも一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、ステップの実施順序を入れ替えてもよい。
【0086】
この情報処理フローは、本発明の根幹を為す処理、すなわち、ゲーム媒体の出品を行うための情報処理であり、情報処理システム10において実行される情報処理である。この情報処理フローは、例えば、
図8に示す流れに従って進行する。
なお、以下では、第1ゲーム媒体は、第1マーケット又は第2マーケットにおいて、第1価値又は第2価値と引き換えに取引可能なゲーム媒体とする。一方、第2ゲーム媒体は、第1マーケットでは取引することができず、第2マーケットにおいて、第2価値と引き換えに取引可能なゲーム媒体とする。また、第1マーケットは、第1価値によって取引可能なマーケットとする。一方、第2マーケットは、第2価値によって取引可能なマーケットとする。
【0087】
図8に示すように、先ず、プロセッサ21は、第1ユーザのユーザ端末16との通信を通じ、出品する第1ゲーム媒体を示す情報、出品先となる第1マーケットを示す情報、及び第1ゲーム媒体の取引価格等を含む情報を取得して、第1ユーザから第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品するための出品操作を受け付けると(S101)、第1ゲームに媒体に第2ゲーム媒体が関連付けられているか否かを判断し(S102)、第1ゲームに媒体に第2ゲーム媒体が関連付けられた状態であると判断すると(S102:YES)、第1ユーザのユーザ端末16との通信を通じ、第1ユーザに対して、第1ゲーム媒体に第2ゲーム媒体が関連付けられた状態である旨を通知する(S103)。
そして、プロセッサ21は、第1ユーザのユーザ端末16との通信を通じ、第1ユーザから第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けを解除するための解除操作を受け付けると(S104:YES)、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けを解除し(S105)、第2ゲーム媒体の関連付けが解除された第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品して(S106)、処理を終了する。一方、プロセッサ21は、第1ゲームに媒体に第2ゲーム媒体が関連付けられていないと判断すると(S102:NO)、そのまま、第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品して(S106)、処理を終了する。
【0088】
一方、プロセッサ21は、第1ゲームに媒体に第2ゲーム媒体が関連付けられた状態において、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けを解除するための解除操作を第1ユーザから受け付けていない場合(S104:NO)、第1ユーザのユーザ端末16との通信を通じ、第1ユーザに対して、第2ゲーム媒体が関連付けられたままの状態の第1ゲーム媒体を第2マーケットへ出品するように案内を行い(S107)、さらに、第1ユーザから第1ゲーム媒体を第2マーケットに出品するための出品操作を受け付けると(S108:YES)、そのままの状態、すなわち、第2ゲーム媒体が関連付けられた状態の第1ゲーム媒体を第2マーケットに出品して(S109)、処理を終了する。
なお、プロセッサ21は、第1ユーザから第1ゲーム媒体を第2マーケットに出品するための出品操作を受け付けていない場合は(S108:NO)、第1マーケット及び第2マーケットのいずれのマーケットにも第1ゲーム媒体を出品することなく、そのまま処理を終了する。すなわち、第1ユーザから受け付けた第1マーケットへの出品操作を取り消す。
以上が、本発明の情報処理フローの一例である。
【0089】
なお、S103の通知は、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けを解除するか否かの問い合わせを含んでいてもよく、その場合は、S104の解除操作に代えて解除する旨の回答操作を受け付けた場合に、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けを解除し(S105)、解除しない旨の回答操作を受け付けた場合に、第2ゲーム媒体が関連付けられたままの状態の第1ゲーム媒体を第2マーケットへ出品する案内を行う(S107)こととする。
また、第2ゲーム媒体の関連付けが解除された第1ゲーム媒体が第1マーケットに出品した場合(S106)、その第1ゲーム媒体の購入を希望する第2ユーザに対し、第1ユーザが第1ゲーム媒体に関連付けていた第2ゲーム媒体(解除された第2ゲーム媒体)に関する情報を通知してもよい。さらに、第2ユーザがその第2ゲーム媒体を所有している場合、第2ユーザが第1ゲーム媒体を購入した後、第2ユーザに対し、第2ゲーム媒体を第1ゲーム媒体に関連付けることを案内する案内情報を通知してもよい。
【0090】
次に、
図9に基づいて、第1ゲーム媒体から関連付けが解除された第2ゲーム媒体に対する情報処理の一例について説明する。
図9に示すように、先ず、プロセッサ21は、第1ユーザのユーザ端末16との通信を通じ、第1ゲーム媒体から関連付けが解除された第2ゲーム媒体を第2マーケットに出品するための出品操作を第1ユーザから受け付けると(S201:YES)、第2ゲーム媒体を第2マーケットに出品して(S201)、処理を終了する。なお、この後、第2マーケットに出品された第2ゲーム媒体を購入したユーザに対して、第2ゲーム媒体が関連付けられていた第1ゲーム媒体の情報、すなわち、第1ゲーム媒体が第1マーケットに出品されていることを通知してもよい。
一方、プロセッサ21は、第1ゲーム媒体から関連付けが解除された第2ゲーム媒体を第2マーケットに出品するための出品操作を第1ユーザから受け付けていない場合(S201:NO)、すなわち、第1ユーザが、第2ゲーム媒体をそのまま所有することを選択した場合、第1マーケットに出品した第1ゲーム媒体と代替可能なゲーム媒体に自動的又は第1ユーザの操作に基づいて関連付け(S203)、処理を終了する。
【0091】
次に、
図10に基づいて、第1マーケットに出品されている第2ゲーム媒体の関連付けが解除された第1ゲーム媒体の購入を希望する第2ユーザに対し、第1ユーザが第1ゲーム媒体に関連付けていた第2ゲーム媒体(解除された第2ゲーム媒体)に関する情報を通知する場合において、第2ユーザがその第2ゲーム媒体を所有していない場合の情報処理の一例について説明する。
なお、第1ゲーム媒体の購入を希望する場合には、第1マーケットに出品されている1以上の第1ゲーム媒体を確認できる画面において、ユーザから第1ゲーム媒体を購入するための操作を受け付けた場合、又は、予めユーザが指定していた第1ゲーム媒体が第1マーケットの出品された場合等が含まれる。
【0092】
図10に示すように、先ず、プロセッサ21は、第2ユーザのユーザ端末16との通信を通じ、第1マーケットに出品されている第2ゲーム媒体の関連付けが解除された第1ゲーム媒体の購入を希望する第2ユーザに対し、第1ユーザが第1ゲーム媒体に関連付けていた第2ゲーム媒体(解除された第2ゲーム媒体)に関する情報を通知する際、その第2ゲーム媒体を第2ユーザが所有していない場合は、その未所有第2ゲーム媒体を識別可能な状態で通知する(S301)。
そして、プロセッサ21は、その未所有第2ゲーム媒体が第2マーケットに出品中であると判断すると(S302:YES)、第2ユーザのユーザ端末16との通信を通じ、第2ユーザに対して、第2マーケットにおいて未所有第2ゲーム媒体の購入ができることを案内する案内情報を通知し(S303)、処理を終了する。
【0093】
一方、プロセッサ21は、その未所有第2ゲーム媒体が第2マーケットに出品されていないと判断すると(S302:NO)、第2ユーザのユーザ端末16との通信を通じ、第2ユーザに対し、未所有第2ゲーム媒体の出品を第1ユーザに依頼するか否かを問い合わせ(S304)、第2ユーザから第1ユーザに対する未所有第2ゲーム媒体についての出品依頼を受け付けた場合(S305:YES)、第1ユーザのユーザ端末16との通信を通じ、第1ユーザに対して、未所有第2ゲーム媒体の出品を依頼する依頼情報を通知する(S306)。
そして、第1ユーザが依頼情報の通知を受けた後、第1ユーザのユーザ端末16との通信を通じ、第1ユーザから未所有第2ゲーム媒体を第2マーケットに出品するための出品操作を受け付けた場合(S307:YES)、未所有第2ゲーム媒体を第2マーケットに出品し(S308)、第2ユーザのユーザ端末16との通信を通じ、第2ユーザに対して、未所有第2ゲーム媒体が第2マーケットに出品された旨を通知して(S309)、処理を終了する。なお、プロセッサ21は、第2ユーザから未所有第2ゲーム媒体についての出品依頼を受け付けていない場合(S305:NO)、又は、第1ユーザから未所有第2ゲーム媒体を第2マーケットに出品するための出品操作を受け付けていない場合は(S307:NO)、そのまま処理を終了する。
【0094】
次に、
図11に基づいて、第1ゲーム媒体の取引履歴を管理する情報処理の一例について説明する。なお、ここでは、第1ゲーム媒体はNFTとして説明する。
図11に示すように、先ず、プロセッサ21は、第2マーケットにおいて第1ゲーム媒体の取引が成立した後(S401)、第1マーケットにおいて第1ゲーム媒体の取引があると判断すると(S402:YES)、第2マーケットにおける取引履歴を有する第1ゲーム媒体の取引を第1マーケットにおいて成立させ(S403)、第2マーケットにおける取引履歴と第1マーケットにおける取引履歴とに基づいて、第1ゲーム媒体に関するブロックチェーン上の情報を更新して(S404)、処理を終了する。一方、プロセッサ21は、第1マーケットにおいて第1ゲーム媒体の取引がないと判断した場合(S402:NO)、そのまま処理を終了する。
すなわち、第1ゲーム媒体の第2マーケットにおける取引履歴については、第2マーケットにおいて第1ゲーム媒体の取引が成立した時点では、第1ゲーム媒体の取引履歴をブロックチェーン上のデータとして管理せず、第1マーケットにおいて、第2マーケットにおける取引履歴を有する第1ゲーム媒体の取引が成立した後、過去の第2マーケットでの取引履歴も含め、ゲーム媒体の取引履歴を一度にまとめてブロックチェーン上の情報として管理する。
【0095】
<その他の実施形態>
以上までに、本発明の情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムに関して、一つの具体例を挙げて説明してきたが、上記の実施形態は、あくまでも一例に過ぎず、他の実施形態も考えられ得る。また、本発明には、その等価物が含まれる。
【0096】
また、上記の実施形態の説明の中で参照された図面が示す画面例も一例に過ぎない。すなわち、上記の画面の構成例、画面に表示される情報の内容、及びGUI(Graphical User Interface)等は、システム設計の仕様及びユーザの好み等に応じて自由に設計することができ、また適宜変更し得るものである。
【0097】
また、上記の実施形態における各種情報の通知、連絡又は提示(以下、通知等)の具体的手段は、特に限定されない。例えば、メールによる通知等でもよく、ユーザ端末16の画面にメッセージを表示したり音/音声を再生したりすることで通知等を行ってもよい。また、SNS用アカウント(SNSのサイトに記事や画像等を投稿したり、SNS利用者同士でメッセージ等を交換したりするためのアカウント)を有するユーザに対して情報の通知等を行う場合には、SNSでの投稿やメッセージ交換等を活用してもよい。また、メッセージ等を表示させる画面は、ゲームのプレイ中の待機画面でもよく、あるいは、ユーザ端末16の初期画面(待ち受け画面)であってもよい。
【0098】
また、上記の実施形態における端末の表示画面は、端末自体に備わった表示機器によって構成される画面でもよく、あるいは、端末に有線又は無線形式で接続された表示機器によって構成される画面でもよい。端末に接続された表示機器には、一般的な据え置き型のディスプレイの他に、VRゴーグル等のHMD(Head Mounted Display)が含まれ得る。
【0099】
また、上記の実施形態では、サーバコンピュータ、厳密には複数のサーバが本発明の情報処理システムとしての機能を発揮しているが、本発明の情報処理システムの機能のうちの一部が、ユーザ端末16に備わっていてもよい。その場合には、複数のサーバとユーザ端末16との協働によって本発明の情報処理システムが構成されることになる。
【0100】
上記の実施形態では、情報処理システム10の機能である出品制御部32、取引制御部33、ゲーム制御部34及び通知部35が、第1サーバ12及び第2サーバ14のいずれか一方に備えられており、あるいは、2つのサーバの協働によって構成されることとした。ただし、これに限定されず、上記の機能部が第1サーバ12及び第2サーバ14のそれぞれに備わってもよい。
また、情報処理システム10が備える機能部の全てが、第1サーバ12及び第2サーバ14の一方にのみ備えられてもよいし、あるいは、第1サーバ12及び第2サーバ14の協働によって構成されてもよい。
【0101】
上記の実施形態では、第1マーケットでの取引に用いられる価値(第1価値)が、金銭又は暗号資産であり、第2マーケットでの取引に用いられる価値(第2価値)が、ゲーム内通貨であることとした。ただし、これに限定されず、第2価値が、金銭又は暗号資産であり、第1価値が、ゲーム内通貨でもよい。また、第1価値が金銭であり、第2価値が暗号資産であってもよく、あるいは、その逆でもよい。また、第1価値と第2価値が、同じ種類の価値、例えば、いずれの価値も金銭、暗号資産又はゲーム内通貨であってもよい。
【0102】
上記の実施形態では、ユーザが所有するゲーム媒体をマーケットにおける取引対象とする例について説明したが、取引対象はゲーム媒体に限られず、各種のデジタルコンテンツや有体物であってもよい。また、上記の実施形態では、ゲーム媒体の譲渡(売買)を取引の例として説明したが、取引は、譲渡取引に限られず、貸与の取引であってもよい。
【0103】
なお、以上までに説明してきた具体的な実施形態(変形例を含む)については、それぞれの実施形態の要素及び特徴を適宜組み合わせてもよい。すなわち、本発明に関する複数の実施形態のうち、いずれかの実施形態における構成が、それ以外の実施形態でも適用可能であり、その構成がもたらす効果が同様に奏されてもよい。
【0104】
<まとめ>
[汎用課題]
本発明の目的の一つは、マーケットにおける取引を活性化することである。
本発明の目的の一つは、マーケットにおいてデジタルコンテンツの取引を活性化することである。
本発明の目的の一つは、マーケットにおいてゲーム媒体の取引を活性化することである。
【0105】
[付記1]に対する課題
本発明の目的の一つは、ゲーム媒体を適切なマーケットに適切な状態で出品することである。
[付記1]
本実施形態に係る情報処理装置は、第1ユーザが所有するゲーム媒体であって、第1価値又は第2価値と引き換えに取引可能な第1ゲーム媒体と第2価値と引き換えに取引可能な第2ゲーム媒体とを含むゲーム媒体を、第1価値によって取引可能な第1マーケットと第2価値によって取引可能な第2マーケットとを含む複数のマーケットの中から第1ユーザが選択したマーケットに出品可能に制御する出品制御部と、第2ゲーム媒体が関連付けられた第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品するための出品操作を第1ユーザから受け付けた場合、第1ゲーム媒体に第2ゲーム媒体が関連付けられている旨を第1ユーザに通知する通知部と、を有し、出品制御部は、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けが解除された場合に第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品可能とする。
上記の情報処理装置によれば、第2ゲーム媒体が関連付けられた第1ゲーム媒体を第1ユーザが第1マーケットに出品する際、第1ゲーム媒体に第2ゲーム媒体が関連付けられた状態である旨を第1ユーザに通知し、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けが解除された場合にその第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品することが可能となるので、ゲーム媒体を適切なマーケットに適切な状態で出品することができる。
【0106】
[付記2]に対する課題
本発明の目的の一つは、ゲームの趣向性を向上させることである。
[付記2]
第1ゲーム媒体と第2ゲーム媒体を使用して進行するゲームにおいて、第1ゲーム媒体に第2ゲーム媒体を関連付けた場合、関連付けた第2ゲーム媒体に応じて所定のゲーム内効果を発揮させるゲーム制御部を有する、[付記1]に記載の情報処理装置。
上記の情報処理装置によれば、取引の対象となる価値が異なるゲーム媒体同士を関連付けてゲーム内効果を発揮させることにより、ゲームの趣向性を向上させることができる。
【0107】
[付記3]に対する課題
本発明の目的の一つは、ゲーム媒体を適切なマーケットに適切な状態で出品することことである。
[付記3]
出品制御部は、第2ゲーム媒体が関連付けられた第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品するための出品操作を第1ユーザから受け付けた場合、第2ゲーム媒体の関連付けを解除するか否かを第1ユーザに問合せを行い、第1ユーザから関連付けを解除する旨の回答操作を受け付けた場合、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けを解除して第1ゲーム媒体の出品を受け付ける、[付記1]に記載の情報処理装置。
上記の情報処理装置によれば、第2ゲーム媒体が関連付けられた第1ゲーム媒体を第1ユーザが第1マーケットに出品する際、その関連付けを解除するか否かの問合せを第1ユーザに行い、解除する旨の回答操作を受け付けた場合に、解除操作や出品操作等の他の追加の操作を必要とすることなく、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けを解除して第1マーケットに出品することが可能となるので、ゲーム媒体を適切なマーケットに適切な状態で出品することができる。
【0108】
[付記4]に対する課題
本発明の目的の一つは、ゲーム媒体を他の適切なマーケットに出品することである。
[付記4]
出品制御部は、第1ユーザから関連付けを解除しない旨の回答操作を受け付けた場合、第1ゲーム媒体を第2マーケットへ出品する案内を行なう、[付記3]に記載の情報処理装置。
上記の情報処理装置によれば、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けを解除せずに第1マーケットに出品できない場合であっても、ゲーム媒体を他の適切なマーケットに出品することができる。
【0109】
[付記5]に対する課題
本発明の目的の一つは、ゲーム媒体を有効活用することである。
[付記5]
第1ゲーム媒体から関連付けが解除された第2ゲーム媒体を、出品した第1ゲーム媒体と代替可能な、第1ユーザが所有するゲーム媒体に関連付けるゲーム制御部を有する、[付記1]に記載の情報処理装置。
上記の情報処理装置によれば、第1ゲーム媒体から関連付けを解除した第2ゲーム媒体を他の代替可能なゲーム媒体に関連付けることができるので、ゲーム媒体を有効活用することができる。
【0110】
[付記6]に対する課題
本発明の目的の一つは、ゲーム媒体を有効活用し、複数のマーケットを活性化することである。
[付記6]
出品制御部は、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けが解除されて第1マーケットに出品された場合、関連付けが解除された第2ゲーム媒体を第2マーケットに出品する、[付記1]に記載の情報処理装置。
上記の情報処理装置によれば、第1ゲーム媒体から関連付けを解除した第2ゲーム媒体を第2マーケットに出品することができるので、ゲーム媒体を有効活用することができるうえ、複数のマーケットを活性化することができる。
【0111】
[付記7]に対する課題
本発明の目的の一つは、ゲーム媒体を有効活用し、複数のマーケットを活性化することである。
[付記7]
通知部は、第2マーケットに出品された第2ゲーム媒体を購入したユーザに対し、第2ゲーム媒体が関連付けられていた第1ゲーム媒体の情報を通知する、[付記6]に記載の情報処理装置。
上記の情報処理装置によれば、第2マーケットで購入した第2ゲーム媒体を関連付けることが推奨される第1ゲーム媒体に関する情報を通知するので、ゲーム媒体を有効活用することができるうえ、複数のマーケットを活性化することができる。
【0112】
[付記8]に対する課題
本発明の目的の一つは、ゲーム媒体を有効活用し、複数のマーケットを活性化することである。
[付記8]
通知部は、第1マーケットに出品された第1ゲーム媒体の購入を希望する第2ユーザに対し、第1ユーザが第1ゲーム媒体に関連付けていた第2ゲーム媒体に関する情報を通知する、[付記1]に記載の情報処理装置。
上記の情報処理装置によれば、第1ゲーム媒体の購入を希望する第2ユーザに対して、第1ゲーム媒体を関連付けることが推奨される第2ゲーム媒体に関する情報を通知するので、ゲーム媒体を有効活用できるうえ、複数のマーケットを活性化することができる。
【0113】
[付記9]に対する課題
本発明の目的の一つは、ユーザの利便性を向上させることである。
[付記9]
通知部は、第2ユーザに対して通知された第2ゲーム媒体のうち、第2ユーザが所有していない未所有第2ゲーム媒体を識別可能に通知する、[付記8]に記載の情報処理装置。
上記の情報処理装置によれば、第2ユーザに対して、第2ユーザが所有していない未所有第2ゲーム媒体を識別可能に通知するので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0114】
[付記10]に対する課題
本発明の目的の一つは、ユーザの利便性を向上させることである。
[付記10]
通知部は、第1ユーザが未所有第2ゲーム媒体を第2マーケットに出品している場合、第2ユーザに対し、未所有第2ゲーム媒体の購入を案内する案内情報を通知する、[付記9]に記載の情報処理装置。
上記の情報処理装置によれば、第2ユーザに対して、第2ユーザが所有していない未所有第2ゲーム媒体の購入を案内するので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0115】
[付記11]に対する課題
本発明の目的の一つは、ゲーム媒体を有効活用し、複数のマーケットを活性化することである。
[付記11]
通知部は、第1ユーザが未所有第2ゲーム媒体を第2マーケットに出品していない場合、第1ユーザに対し、未所有第2ゲーム媒体の出品を依頼する依頼情報を通知する、[付記9]に記載の情報処理装置。
上記の情報処理装置によれば、第1ユーザに対し、第2ユーザが所有していない未所有第2ゲーム媒体を第2マーケットに出品するよう依頼するので、ゲーム媒体を有効活用できるうえ、複数のマーケットを活性化することができる。
【0116】
[付記12]に対する課題
本発明の目的の一つは、ユーザの利便性を向上させることである。
[付記12]
通知部は、第1ユーザが依頼情報の通知を受けたあとに未所有第2ゲーム媒体を出品した場合、第2ユーザに対し、未所有第2ゲーム媒体が第2マーケットに出品された旨を通知する、[付記11]に記載の情報処理装置。
上記の情報処理装置によれば、第2ユーザに対して、第2ユーザが所有していない未所有第2ゲーム媒体が第2マーケットに出品された旨を通知するので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0117】
[付記13]に対する課題
本発明の目的の一つは、ユーザの利便性を向上させ、ゲーム媒体を有効活用することである。
[付記13]
通知部は、第2ユーザが第2ユーザに対して通知された第2ゲーム媒体を所有している場合、第2ユーザが第1ゲーム媒体を購入した後、第2ユーザに対し、第2ゲーム媒体を第1ゲーム媒体に関連付けることを案内する案内情報を通知する、[付記8]に記載の情報処理装置。
上記の情報処理装置によれば、第2ユーザに対して、所有している第2ゲーム媒体を購入した第1ゲーム媒体に関連付けることを案内するするので、ユーザの利便性を向上させることができるうえ、ゲーム媒体を有効活用することができる。
【0118】
[付記14]に対する課題
本発明の目的の一つは、ゲーム媒体を有効活用し、複数のマーケットを活性化することである。
[付記14]
出品制御部は、第2ゲーム媒体が関連付けられた第1ゲーム媒体を第2マーケットに出品するための出品操作を第1ユーザから受け付けた場合、第2ゲーム媒体が関連付けられた状態で第1ゲーム媒体を第2マーケットに出品可能とする、[付記1]に記載の情報処理装置。
上記の情報処理装置によれば、第2ゲーム媒体が関連付けられた状態で第1ゲーム媒体を第2マーケットに出品可能とするので、ゲーム媒体を有効活用できるうえ、複数のマーケットを活性化することができる。
【0119】
[付記15]に対する課題
本発明の目的の一つは、それぞれのゲーム媒体に応じた適切な価値で適切な取引価格を設定することである。
[付記15]
出品制御部は、第2ゲーム媒体が関連付けられた状態で第1ゲーム媒体が第2マーケットに出品された場合、第1ゲーム媒体は第1の第2価値で取引価格を設定し、第2ゲーム媒体は第1の第2価値とは異なる第2の第2価値で取引価格を設定する、[付記14]に記載の情報処理装置。
上記の情報処理装置によれば、第2マーケットに出品された第2ゲーム媒体が関連付けられた状態で第1ゲーム媒体のうち、第1ゲーム媒体と第2ゲーム媒体とで異なる価値で取引価格を設定するので、それぞれのゲーム媒体に応じた適切な価値で適切な取引価格を設定することができる。
【0120】
[付記16]に対する課題
本発明の目的の一つは、ブロックチェーン上での管理負担を軽減することである。
[付記16]
[付記1]に記載の情報処理装置とネットワークで通信可能なコンピュータを有する情報処理システムであって、コンピュータは、第1ゲーム媒体がブロックチェーン上のデータとして管理されるノンファンジブルトークンの場合、第2マーケットにおいて第1ゲーム媒体の取引が成立した時点では、第1ゲーム媒体の取引履歴をブロックチェーン上のデータとして管理せず、第1マーケットにおいて、第2マーケットにおける取引履歴を有する第1ゲーム媒体の取引が成立したあと、第2マーケットにおける取引履歴と第1マーケットにおける取引履歴とに基づいて、第1ゲーム媒体に関するブロックチェーン上の情報を更新する取引制御部を有する、情報処理システム。
上記の情報処理装置によれば、ゲーム媒体の取引履歴を管理する際、ブロックチェーン上での管理負担を軽減することができる。
【0121】
[付記17]に対する課題
本発明の目的の一つは、ゲーム媒体を適切なマーケットに適切な状態で出品することである。
[付記17]
本実施形態に係る情報処理方法は、プロセッサが、第1ユーザが所有するゲーム媒体であって、第1価値又は第2価値と引き換えに取引可能な第1ゲーム媒体と第2価値と引き換えに取引可能な第2ゲーム媒体とを含むゲーム媒体を、第1価値によって取引可能な第1マーケットと第2価値によって取引可能な第2マーケットとを含む複数のマーケットの中から第1ユーザが選択したマーケットに出品可能に制御し、プロセッサが、第2ゲーム媒体が関連付けられた第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品するための出品操作を第1ユーザから受け付けた場合、第1ゲーム媒体に第2ゲーム媒体が関連付けられている旨を第1ユーザに通知し、プロセッサが、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けが解除された場合に第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品可能とする。
上記の情報処理装置によれば、ゲーム媒体を適切なマーケットに適切な状態で出品することができる。
【0122】
[付記18]に対する課題
本発明の目的の一つは、ゲーム媒体を適切なマーケットに適切な状態で出品することである。
[付記18]
本実施形態に係るプログラムは、プロセッサに、第1ユーザが所有するゲーム媒体であって、第1価値又は第2価値と引き換えに取引可能な第1ゲーム媒体と第2価値と引き換えに取引可能な第2ゲーム媒体とを含むゲーム媒体を、第1価値によって取引可能な第1マーケットと第2価値によって取引可能な第2マーケットとを含む複数のマーケットの中から第1ユーザが選択したマーケットに出品可能に制御させ、
プロセッサに、第2ゲーム媒体が関連付けられた第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品するための出品操作を第1ユーザから受け付けた場合、第1ゲーム媒体に第2ゲーム媒体が関連付けられている旨を第1ユーザに通知させ、プロセッサに、第1ゲーム媒体から第2ゲーム媒体の関連付けが解除された場合に第1ゲーム媒体を第1マーケットに出品可能とさせる、プログラム。
上記の情報処理装置によれば、ゲーム媒体を適切なマーケットに適切な状態で出品することができる。
【符号の説明】
【0123】
10 情報処理システム
12 第1サーバ
14 第2サーバ
16 ユーザ端末
21 プロセッサ
22 メモリ
23 通信用インタフェース
24 ストレージ
25 バス
30 記憶部
31 表示制御部
32 出品制御部
33 取引制御部
34 ゲーム制御部
35 通知部
N ネットワーク
S 通信システム