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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099316
(43)【公開日】2024-07-25
(54)【発明の名称】運用管理支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20240718BHJP
   G06Q 50/08 20120101ALI20240718BHJP
【FI】
G06Q10/06
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003172
(22)【出願日】2023-01-12
(71)【出願人】
【識別番号】592031318
【氏名又は名称】富士古河E&C株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096091
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 誠一
(72)【発明者】
【氏名】登坂 健児
(72)【発明者】
【氏名】横山 公佳
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA10
5L049AA10
5L049CC07
5L050CC07
(57)【要約】
【課題】省力化ツールの運用を適切かつ効率的に管理することを支援できる運用管理支援システム等を提供する。
【解決手段】運用管理支援システム1は、省力化ツールの利用数量から効率化時間への換算係数と、利用数量の目標値の登録を受け付ける登録受付手段21と、利用数量の実績値を取得する取得手段22と、利用数量の目標値及び実績値に換算係数を乗じることによって、効率化時間の目標値及び実績値を算出する算出手段23と、算出手段23による算出結果を出力する出力手段24と、利用実績の評価を判定する判定手段25と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
省力化ツールの運用管理を支援する運用管理支援システムであって、
前記省力化ツールの利用数量から効率化時間への換算係数と、前記利用数量の目標値の登録を受け付ける登録受付手段と、
前記利用数量の実績値を取得する取得手段と、
前記利用数量の目標値及び実績値に前記換算係数を乗じることによって、前記効率化時間の目標値及び実績値を算出する算出手段と、
前記算出手段による算出結果を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする運用管理支援システム。
【請求項2】
前記利用数量は、前記省力化ツールの利用人数、利用件数、利用場所数、利用写真枚数、利用図面枚数及び利用時間のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の運用管理支援システム。
【請求項3】
前記換算係数の初期登録値は、試験導入時における前記省力化ツールの未使用時の作業時間から前記省力化ツールの使用時の作業時間を引いた値を前記利用数量で割った値であることを特徴とする請求項2に記載の運用管理支援システム。
【請求項4】
前記省力化ツールは、建設現場省力化ツールであることを特徴とする請求項3に記載の運用管理支援システム。
【請求項5】
前記登録受付手段は、前記省力化ツール別に前記換算係数、前記省力化ツール別かつ前記組織別に前記利用数量の目標値の登録を受け付け、
前記取得手段は、前記省力化ツール別かつ前記組織別に前記利用数量の実績値を取得し、
前記算出手段は、前記省力化ツール別かつ前記組織別の前記利用数量の目標値及び実績値に前記省力化ツール別の前記換算係数を乗じることによって、前記省力化ツール別かつ前記組織別の前記効率化時間の目標値及び実績値を算出することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の運用管理支援システム。
【請求項6】
前記登録受付手段は、月平均の前記利用数量の目標値の登録を受け付け、
前記取得手段は、年度初めから現在までの月別の前記利用数量の実績値を取得し、
前記算出手段は、年間及び年度初めから現在までの前記効率化時間の目標値を算出し、年度初めから現在までの前記効率化時間の実績値を算出し、年間及び年度初めから現在までの目標達成率を算出することを特徴とする請求項5に記載の運用管理支援システム。
【請求項7】
前記登録受付手段は、前記効率化時間に対する労務単価の登録を受け付け、
前記取得手段は、前記省力化ツールの利用金額を取得し、
前記算出手段は、前記効率化時間の目標値及び実績値に前記労務単価を乗じることによって労務費削減金額を算出し、更に、前記利用金額及び前記労務費削減金額に基づいて投資回収年数を算出することを特徴とする請求項6に記載の運用管理支援システム。
【請求項8】
前記取得手段は、前記組織別の前記省力化ツールの利用者割合を取得し、
前記効率化時間及び前記利用金額に基づく全社利用実績の分析評価テーブル、前記効率化時間、前記利用金額及び前記利用者割合に基づく組織別利用実績の分析評価テーブル、並びに、前記効率化時間、前記利用金額及び前記投資回収年数に基づくツール別利用実績の分析評価テーブルを参照し、利用実績の評価を判定する判定手段、を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の運用管理支援システム。
【請求項9】
省力化ツールの運用管理を支援する運用管理支援方法であって、
コンピュータが、
前記省力化ツールの利用数量から効率化時間への換算係数と、前記利用数量の目標値の登録を受け付ける登録受付ステップと、
前記利用数量の実績値を取得する取得ステップと、
前記利用数量の目標値及び実績値に前記換算係数を乗じることによって、前記効率化時間の目標値及び実績値を算出する算出ステップと、
前記算出ステップによる算出結果を出力する出力ステップと、
を含むことを特徴とする運用管理支援方法。
【請求項10】
コンピュータを省力化ツールの運用管理を支援する運用管理支援システムとして機能させるための運用管理支援プログラムであって、
コンピュータを、
前記省力化ツールの利用数量から効率化時間への換算係数と、前記利用数量の目標値の登録を受け付ける登録受付手段、
前記利用数量の実績値を取得する取得手段、
前記利用数量の目標値及び実績値に前記換算係数を乗じることによって、前記効率化時間の目標値及び実績値を算出する算出手段、
前記算出手段による算出結果を出力する出力手段、
として機能させるための運用管理支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、省力化ツールの運用管理を支援する運用管理支援システム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、建設現場での就労は、長時間労働や休日の少なさにより若者に敬遠されているところ、これまで現場を支えてきた熟練技術者が高齢化し、離職者の増加も予測されるため、若手人材の確保及び育成が喫緊の課題になっている。これに対して、国土交通省においても、ICTを建設現場に導入して生産性向上を図り、魅力ある労働環境を目指す取り組み(i-Construction)を推進している(非特許文献1参照)。また、残業の罰則付き上限規制が盛り込まれた改正労働基準法が施行され、建設業では5年間の猶予期間を経て、2024年4月から適用される。従って、建設業においては、現場業務の効率化を行い、働き方改革を加速させ、残業削減の推進が強く求められている。
【0003】
ICTを活用した省力化ツールは、効率化の効果が大きく、i-Constructionにおいても導入が促進されている。例えば、特許文献1には、施工作業における進捗管理の支援を実現する工事管理支援プログラムが開示されている。また、一般社団法人日本建設業連合会のホームページには、生産性向上につながるICTツール集が開示されている(非特許文献2参照)。こうした省力化ツールを適切に導入し、現場業務の効率化を行うことによって、働き方改革を加速させ、ひいては残業削減を達成することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-068164号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】国土交通省、「i-construction」(2023年1月5日)、インターネット<URL: https://www.mlit.go.jp/tec/i-construction/>
【非特許文献2】一般社団法人日本建設業連合会、「お手軽便利なICTツール集一括ダウンロード」(2023年1月5日検索)、インターネット<URL: https://www.nikkenren.com/kenchiku/saving/tools/pdf/all.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、省力化ツールには様々なものがあり、絶えず製品の増加や機能の向上が図られているため、省力化ツールの採用、更新及び解約について適切に判断する必要がある。また、省力化ツールの利用者の増加に伴い、管理が不十分になる恐れがある。管理が不十分になると、費用対効果が低くなるため、省力化ツールの運用を適切かつ効率的に管理することが求められる。
【0007】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、省力化ツールの運用を適切かつ効率的に管理することを支援できる運用管理支援システム等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するための第1の発明は、省力化ツールの運用管理を支援する運用管理支援システムであって、前記省力化ツールの利用数量から効率化時間への換算係数と、前記利用数量の目標値の登録を受け付ける登録受付手段と、前記利用数量の実績値を取得する取得手段と、前記利用数量の目標値及び実績値に前記換算係数を乗じることによって、前記効率化時間の目標値及び実績値を算出する算出手段と、前記算出手段による算出結果を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする運用管理支援システムである。第1の発明によって、省力化ツールの運用を適切かつ効率的に管理することを支援できる。特に、換算係数という技術的思想を導入することにより、どのような省力化ツールであっても、利用数量を効率化時間に変換することができるので、省力化ツールの運用を適切かつ効率的に管理することを支援できる。
【0009】
第1の発明における前記利用数量は、前記省力化ツールの利用人数、利用件数、利用場所数、利用写真枚数、利用図面枚数及び利用時間のいずれかであることが望ましい。これによって、省力化ツールごとに適切な指標を選択し、省力化ツールの導入効果を適切に評価できる。
【0010】
また、第1の発明における前記換算係数の初期登録値は、試験導入時における前記省力化ツールの未使用時の作業時間から前記省力化ツールの使用時の作業時間を引いた値を前記利用数量で割った値であることが望ましい。これによって、利用数量から効率化時間への変換を最初から精度良く行うことができる。
【0011】
また、第1の発明における前記省力化ツールは、建設現場省力化ツールであることが望ましい。これによって、建設現場業務の効率化を行うことができ、建設業の働き方改革を加速させ、ひいては残業削減を達成することが可能となる。
【0012】
また、第1の発明における前記登録受付手段は、前記登録受付手段は、前記省力化ツール別に前記換算係数、前記省力化ツール別かつ前記組織別に前記利用数量の目標値の登録を受け付け、前記取得手段は、前記省力化ツール別かつ前記組織別に前記利用数量の実績値を取得し、前記算出手段は、前記省力化ツール別かつ前記組織別の前記利用数量の目標値及び実績値に前記省力化ツール別の前記換算係数を乗じることによって、前記省力化ツール別かつ前記組織別の前記効率化時間の目標値及び実績値を算出することが望ましい。これによって、ツールごとや組織ごとに効率化時間の目標実績管理を行うことができる。
【0013】
また、第1の発明における前記登録受付手段は、月平均の前記利用数量の目標値の登録を受け付け、前記取得手段は、年度初めから現在までの月別の前記利用数量の実績値を取得し、前記算出手段は、年間及び年度初めから現在までの前記効率化時間の目標値を算出し、年度初めから現在までの前記効率化時間の実績値を算出し、年間及び年度初めから現在までの目標達成率を算出することが望ましい。これによって、年度中に目標達成率を確認し、改善策を検討できる。
【0014】
また、第1の発明における前記登録受付手段は、前記効率化時間に対する労務単価の登録を受け付け、前記取得手段は、前記省力化ツールの利用金額を取得し、前記算出手段は、前記効率化時間の目標値及び実績値に前記労務単価を乗じることによって労務費削減金額を算出し、更に、前記利用金額及び前記労務費削減金額に基づいて投資回収年数を算出することが望ましい。これによって、ツールの費用対効果を適切に評価できる。
【0015】
また、第1の発明における前記取得手段は、前記組織別の前記省力化ツールの利用者割合を取得し、前記効率化時間及び前記利用金額に基づく全社利用実績の分析評価テーブル、前記効率化時間、前記利用金額及び前記利用者割合に基づく組織別利用実績の分析評価テーブル、並びに、前記効率化時間、前記利用金額及び前記投資回収年数に基づくツール別利用実績の分析評価テーブルを参照し、利用実績の評価を判定する判定手段、を更に備えることが望ましい。これによって、ツールの更新及び解約について適切に判断できる。
【0016】
第2の発明は、省力化ツールの運用管理を支援する運用管理支援方法であって、コンピュータが、前記省力化ツールの利用数量から効率化時間への換算係数と、前記利用数量の目標値の登録を受け付ける登録受付ステップと、前記利用数量の実績値を取得する取得ステップと、前記利用数量の目標値及び実績値に前記換算係数を乗じることによって、前記効率化時間の目標値及び実績値を算出する算出ステップと、前記算出ステップによる算出結果を出力する出力ステップと、を含むことを特徴とする運用管理支援方法である。第2の発明によって、省力化ツールの運用を適切かつ効率的に管理することを支援できる。
【0017】
第3の発明は、コンピュータを省力化ツールの運用管理を支援する運用管理支援システムとして機能させるための運用管理支援プログラムであって、コンピュータを、前記省力化ツールの利用数量から効率化時間への換算係数と、前記利用数量の目標値の登録を受け付ける登録受付手段、前記利用数量の実績値を取得する取得手段、前記利用数量の目標値及び実績値に前記換算係数を乗じることによって、前記効率化時間の目標値及び実績値を算出する算出手段、前記算出手段による算出結果を出力する出力手段、として機能させるための運用管理支援プログラムである。第3の発明の運用管理支援プログラムを汎用のコンピュータにインストールすることによって、第1の発明の運用管理支援システムを構築し、第2の発明の運用管理支援方法を実行できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明により、省力化ツールの運用を適切かつ効率的に管理することを支援できる運用管理支援システム等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】運用管理支援システム1の概要を示す図
図2】コンピュータ10のハードウエア構成の一例を示す図
図3】運用管理支援システム1の機能構成を示すブロック図
図4】ツールの管理リスト30の一例を示す図
図5】1年間の業務の流れを示す業務フロー図
図6】目標値見直し改善画面40の一例を示す図
図7】換算係数テーブル60の一例を示す図
図8】年度初めの作業における運用管理支援システム1の処理の流れを示すフローチャート
図9】ツールの試験導入時の作業における運用管理支援システム1の処理の流れを示すフローチャート
図10】毎月の作業における運用管理支援システム1の処理の流れを示すフローチャート
図11】年度末の作業における運用管理支援システム1の処理の流れを示すフローチャート
図12】全社利用実績の分析評価テーブル70の一例を示す図
図13】組織別利用実績の第1、第2分析評価テーブル81、82の一例を示す図
図14】ツール別利用実績の第1、第2分析評価テーブル91、92の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。本実施の形態では、省力化ツールとして、建設現場省力化ツールを例に説明し、以下では単に「ツール」と呼ぶ場合、省力化ツールを指すものとする。運用管理支援システムは、企業内の複数の組織が利用するツールの運用管理を支援するものである。本システムの主なユーザは、システムを管理するとともに、ツールの運用管理を行う「管理者」、各組織のツールの利用を取り纏める「組織担当者」、各組織においてツールを利用する「利用者」の三者である。ここで、「組織」とは、「部署」単位であっても良いし、複数の部署を取り纏めた「部門」単位であっても良いし、部署の中に設けられる「課」や「チーム」といった単位でも良いし、これらの混合であっても良く、特に限定されるものではない。
【0021】
図1は、運用管理支援システム1の概要を示す図である。図1に示すように、運用管理支援システム1は、端末2と、端末2とネットワーク5を介して接続されるサーバ3とによって構成され、必要に応じて、サーバ3と外部サーバ4とがネットワーク5を介して接続される。
【0022】
端末2は、管理者、組織担当者、利用者が用いるパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等のコンピュータである。サーバ3は、社内やデータセンターに設置される専用サーバ、又はクラウドサービスによって提供されるレンタルサーバ等のコンピュータである。外部サーバ4は、ツールを提供するベンダーが管理するサーバや、社内の人事部や財務部等が管理するサーバ等のコンピュータである。ネットワーク5は、インターネットや社内ネットワーク等である。
【0023】
端末2、サーバ3、外部サーバ4の台数は特に限定されるものではなく、外部サーバ4は必ずしも必要ではない。また、1台のコンピュータだけで運用管理支援システム1を構築することも可能である。すなわち、運用管理支援システム1の構成は、適宜様々なものを採用できる。
【0024】
図2は、端末2、サーバ3、外部サーバ4であるコンピュータ10のハードウエア構成の一例を示す図である。コンピュータ10は、図2に示すように、制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、表示部15、周辺機器I/F部16等によって構成され、これらのハードウエアがバス17によって接続される。但し、コンピュータ10の構成はこれに限ることなく、適宜様々な構成をとることができる。
【0025】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。CPUは、記憶部12、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス17を介して接続された各部を駆動制御する。ROMは、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持する。RAMは、ロードしたプログラムやデータを一時的に保持するとともに、制御部11が各種処理を行うために使用するワークエリアを備える。制御部11は、上記プログラムを読み出して実行することにより、後述する図3の運用管理支援システム1の各手段として機能する。
【0026】
運用管理支援システム1の記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリ等の記憶装置である。記憶部12には制御部11が実行するプログラムや、プログラム実行に必要なデータ、オペレーティングシステム等が格納されている。これらのプログラムコードは、制御部11により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて実行される。記憶部12には運用管理支援システム1において利用されるデータが記憶される。
【0027】
通信部13は、通信制御装置及び通信ポートを有し、ネットワーク5等との通信を制御する。入力部14は、例えば、キーボードやマウス等のポインティングデバイス、或いはディスプレイと一体的に設けられたタッチパネル等であり制御部11に対してデータを入力する。表示部15は、液晶パネル等のディスプレイ装置と、ディスプレイ装置と連携して表示処理を実行するための論理回路(ビデオアダプタ等)で構成され、制御部11の制御により入力された表示用データをディスプレイ装置上に表示させる。周辺機器I/F部16は、周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部16を介して周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。
【0028】
図3は、運用管理支援システム1の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、運用管理支援システム1を構成するサーバ3の制御部11は、記憶部12、通信部13、入力部14、表示部15、周辺機器I/F部16等を駆動制御し、登録受付手段21、取得手段22、算出手段23、出力手段24、判定手段25等として機能する。
【0029】
登録受付手段21は、後述の算出手段23等において必要な各種情報の登録を端末2から受け付け、通信部13を介して端末2からの送信データを受信し、記憶部12に記憶する。具体的には、登録受付手段21は、ツール別にツールの利用数量から効率化時間への換算係数、ツール別かつ組織別に月平均の利用数量の目標値の登録を受け付ける。利用数量は、例えば、ツールの利用人数、利用件数、利用場所数、利用写真枚数、利用図面枚数及び利用時間のいずれかである。効率化時間とは、ツールを利用することによって削減される労務時間を意味する。換算係数の初期登録値は、例えば、試験導入時におけるツールの未使用時の作業時間からツールの使用時の作業時間を引いた値を利用数量で割った値である。また、登録受付手段21は、効率化時間に対する労務単価の登録を受け付ける。
【0030】
取得手段22は、後述の算出手段23等において必要な情報を記憶部12から取得し、必要に応じて情報を加工する。また、取得手段22は、通信部13を介して外部サーバ4からツールの利用状況を示すデータや人事・財務のデータを取得したり、通信部13を介して端末2から入力されるデータを取得したりする。具体的には、取得手段22は、ツール別かつ組織別に、年度初めから現在までの月別の利用数量の実績値を取得する。また、取得手段22は、ツールの利用金額の計算式に基づいてツールの利用金額を取得したり、組織別のツールの利用者割合を取得したりする。ツールの利用金額の計算式やツールの組織別の利用者割合は、主に端末2から取得する。利用数量の実績値は、端末2や外部サーバ4から取得する。
【0031】
算出手段23は、登録受付手段21によって登録されるデータや取得手段22によって取得されるデータに基づいて、ツールの運用管理に必要な情報を算出する。具体的には、算出手段23は、ツール別かつ組織別の利用数量の目標値及び実績値にツール別の換算係数を乗じることによって、ツール別かつ組織別の効率化時間の目標値及び実績値を算出する。また、算出手段23は、年間及び年度初めから現在までの効率化時間の目標値を算出し、年度初めから現在までの効率化時間の実績値を算出し、年間及び年度初めから現在までの目標達成率を算出する。また、算出手段23は、効率化時間の目標値及び実績値に労務単価を乗じることによって労務費削減金額を算出し、更に、利用金額及び労務費削減金額に基づいて投資回収年数を算出する。
【0032】
出力手段24は、記憶部12から取得されるデータや、算出手段23による算出結果を通信部13や周辺機器I/F部を介して出力する。具体的には、出力手段24は、ツールの利用状況データの集計結果を単純に数値として出力する他に、グラフや表等に加工し、見える化して出力する。出力結果は、端末2の表示部15に表示されたり、ユーザのメールアドレスにメール本文や添付ファイルとして送信されたり、プリンタによって紙媒体に出力されたりする。
【0033】
判定手段25は、効率化時間及び利用金額に基づく全社利用実績の分析評価テーブル、効率化時間、利用金額及び利用者割合に基づく組織別利用実績の分析評価テーブル、並びに、効率化時間、利用金額及び投資回収年数に基づくツール別利用実績の分析評価テーブルを参照し、利用実績の評価を判定する。各分析評価テーブルの詳細は後述する。
【0034】
尚、端末2から受信するデータは、登録受付手段21によって受け付けるものと、取得手段22によって取得するものに分けているが、端末2からデータを受信する際のサーバ3の動作は同様である。
【0035】
図4は、ツールの管理リスト30の一例を示す図である。図4に示す管理リスト30は、各行がツール、各列が組織を示す表形式になっており、各ツールをどの組織が利用するのかを示すものである。図4では、「〇」が利用する、「×」が利用しないことを示している。但し、図4は一例にすぎず、管理リスト30は適宜様々なデータ構造を採用できる。
【0036】
図4に示すように、建設現場省力化ツールは、台帳作成支援システム、書類作成支援システム、地図表示システム、図面自動作成ソフト、建設図面閲覧ソフト、電子野帳管理ソフト、工事写真管理ソフトといった建設現場特有のシステムやソフトもあれば、入退管理システム、ウェアラブルカメラ、OCRソフト、タブレット端末、スマートフォン、RPAツール、ビジネスチャット、音声文字起こしソフトといった建設現場以外にも利用できる汎用的なシステムやソフトもある。本実施の形態における運用管理支援システム1は、これら多種多様なツールの運用管理を適切かつ効率的に行うことを支援できる。尚、図4に示すツールは例示に過ぎず、運用管理支援システム1の対象になるツールは、これらに限定されるものではない。
【0037】
図5は、1年間の業務の流れを示す業務フロー図である。図5に示すように、運用管理支援システム1が支援する業務は、(1)システム導入時・年度初め、(2)年度内試験導入時、(3)年度内運用時、(4)年度末・評価時の4つのタイミングで行われる。
【0038】
(1)システム導入時・年度初めでは、管理者が、運用管理支援システム1を整備し(ステップS1)、換算係数の見直しを実施し(ステップS2)、各組織に対して新規ツールの利用案内を実施する(ステップS3)。これに対して、組織担当者が、自らの組織におけるツールの利用数量の目標値を運用管理支援システム1に設定すると(ステップS4)、運用管理支援システム1が効率化時間の目標値を算出する(ステップS5)。そして、管理者が、中期計画目標値の設定と見直しを実施し(ステップS6)、年間及び中期計画の目標値を確定する(ステップS7)。
【0039】
(2)年度内試験導入時では、管理者が、既存ツールの改善又は変更を検討し(ステップS8)、改善又は変更を行う既存ツールの試験導入を実施し(ステップS9)、試験導入による効率化検証を実施する(ステップS10)。効率化検証の後、管理者が、試験導入時におけるツールの未使用時及び使用時の作業時間や利用数量を運用管理支援システム1に設定すると、運用管理支援システム1が、換算係数を算出する(ステップS11)。具体的には、運用管理支援システム1は、試験導入時におけるツールの未使用時の作業時間からツールの使用時の作業時間を引いた値を利用数量で割った値を換算係数として算出する。そして、必要に応じて、ステップS2から処理を繰り返す。
【0040】
また、(2)年度内試験導入時では、管理者が、新規ツールの選択を検討し(ステップS12)、新規ツールの試験導入を実施し(ステップS13)、試験導入による効率化検証を実施する(ステップS14)。効率化検証の後、管理者が、試験導入時におけるツールの未使用時及び使用時の作業時間や利用数量を運用管理支援システム1に設定すると、運用管理支援システム1が、換算係数を算出する(ステップS15)。具体的には、運用管理支援システム1は、試験導入時におけるツールの未使用時の作業時間からツールの使用時の作業時間を引いた値を利用数量で割った値を換算係数として算出する。そして、必要に応じて、ステップS2から処理を繰り返す。
【0041】
(3)年度内運用時では、毎月、運用管理支援システム1が、利用状況を監視し(ステップS16)、利用状況データを集計する(ステップS17)。そして、管理者が、各組織に対して利用状況の集計を報告する(ステップS18)。更に、3か月ごとに、運用管理支援システム1が、利用状況の分析データを出力し(ステップS19)、運用管理支援システム1又は管理者が、目標未達組織にアラートを通知する(ステップS20)。運用管理支援システム1がアラートを通知する場合、例えば、登録されている組織担当者のメールアドレスにメールを送信する。そして、組織担当者が、利用数量の目標値の見直しを行い、改善値を運用管理支援システム1に設定する(ステップS21)。
【0042】
(4)年度末・評価時では、運用管理支援システム1が、年間利用実績データを集計し(ステップS22)、全社利用実績の分析評価を判定し(ステップS23)、組織別利用実績の分析評価を判定し(ステップS24)、ツール別利用実績の分析評価を判定する(ステップS25)。これに対して、管理者が、運用管理支援システム1を継続して運用するか、改善が必要か、それとも運用を中止するか、といった検討を実施する(ステップS26)。継続して運用する場合、ステップS2から処理を繰り返す。また、改善が必要な場合、管理者が改善策を検討し、例えば、既存ツールの改善又は変更(ステップS8~S11)を実施した上で、ステップS2から処理を繰り返す。
【0043】
また、(4)年度末・評価時では、管理者が、ツール利用者アンケートを実施する(ステップS27)。具体的には、効率化時間の実態調査、既存ツール改善の要望調査及び新規ツールの要望調査である。アンケートの集計後、管理者は、必要に応じて、既存ツールの改善又は変更(ステップS8~S11)や新規ツールの選択(ステップS12~S15)を実施した上で、ステップS2から処理を繰り返す。
【0044】
図6は、目標値見直し改善画面40の一例を示す図である。以下、図6を参照しながら、効率化時間の目標値、実績値及び年間達成率について説明する。目標値見直し改善画面40は、年度内運用時における目標値の見直し改善作業(ステップS21)の際、運用管理支援システム1が出力する画面である。
【0045】
図6に示す例では、年度開始から6か月経過したタイミングで、A事業部に対して目標未達の旨のアラートが通知され、A事業部の組織担当者が端末2から運用管理支援システム1にログインした後、端末2の制御部11が通信部13を介してサーバ3からデータを受信し、表示部15に目標値見直し改善画面40を表示させる。
【0046】
目標値見直し改善画面40は、見出しの表示項目として、組織名称41及び残り月数42を含む。また、目標値見直し改善画面40は、組織内における全ツール合計の表示項目として、年間の効率化時間目標値43、6か月分の効率化時間目標値44、6か月分の効率化時間実績値45、年間の効率化時間達成率46、6か月分の効率化時間達成率47を含む。また、目標値見直し改善画面40は、組織内におけるツールごとの表形式の表示項目として、ツール番号48、ツール名称49、月平均の利用数量目標値50、年間の効率化時間目標値51、月平均の利用数量実績値52、6か月分の効率化時間実績値53を含む。また、目標値見直し改善画面40は、組織内におけるツールごとの表形式の入力項目として、月平均の利用数量改善値54を含む。また、目標値見直し改善画面40は、組織内におけるツールごとの表形式の連動表示項目として、年間の効率化時間見込値55及び年間達成率見込値56を含む。
【0047】
ここで、算出手段23による算出処理について詳細に説明する。図3を参照して前述したように、登録受付手段21は、ツール別かつ組織別に、ツールの利用数量から効率化時間への換算係数の登録を受け付ける。また、取得手段22は、ツール別かつ組織別に、利用数量の目標値及び実績値を取得する。そして、算出手段23は、ツール別かつ組織別の利用数量の目標値及び実績値にツール別の換算係数を乗じることによって、ツール別かつ組織別の効率化時間の目標値及び実績値を算出する。
【0048】
図7は、換算係数テーブル60の一例を示す図である。換算係数テーブル60は、ツールごとに換算係数(時間単位)と1か月分の計算式が登録されている。算出手段23は、各ツールの効率化時間を算出する際、換算係数テーブル60から該当ツールの情報を参照する。そして、算出手段23は、1か月分の計算式に換算係数と利用数量を代入し、算出期間の月数を乗じることによって、算出期間の各ツールの効率化時間を算出する。但し、図7は一例にすぎず、換算係数テーブル60は適宜様々なデータ構造を採用できる。
【0049】
「台帳作成支援システム」は、換算係数が「k1」であり、1か月分の計算式が「換算係数×利用写真枚数」である。このツールでは、利用数量が利用写真枚数であり、このツールを1か月で利用した写真の枚数が1枚であれば、1か月の効率化時間は0.024時間である。書類作成支援システム、地図表示システム及び図面自動作成ソフトも同様の考え方であり、利用数量は利用件数、利用場所数(=利用現場件数)、利用写真枚数及び利用図面枚数のいずれかである。
【0050】
「建設図面閲覧ソフト」は、換算係数が「k5/60」であり、1か月分の計算式が「換算係数×利用人数×20日/月」である。このツールでは、利用数量が利用人数であり、利用した人数が1日に1人であれば、1日の効率化時間はk5分(=k5/60時間)である。そして、月の稼働日数を20日とし、利用した人数が1か月に1人であれば、1か月の効率化時間はk5×20分である。建設図面閲覧ソフト、電子野帳管理ソフト、工事写真管理ソフト、入退管理システム、ウェアラブルカメラ、タブレット端末、スマートフォン及びビジネスチャットも同様の考え方であり、利用数量は利用人数及び利用場所数のいずれかである。
【0051】
「OCRソフト」は、換算係数が「k10/(60×60)」であり、1か月分の計算式が「換算係数×利用件数(=利用セル数)」である。このツールでは、利用数量が利用件数であり、このツールを利用して1か月の間に自動文字認識を実行した表のセル数が1個であれば、1か月の効率化時間はk10秒(=k10/(60×60)時間)である。
【0052】
「RPA(Robotic Process Automation)ツール」は、一律に換算係数を当てはめることが適切ではないことから、自動化するシナリオ別に効率化時間を算出し、記憶部12に記憶させておく。
【0053】
「音声文字起こしソフト」は、換算係数が「k15」であり、1か月分の計算式が「換算係数×利用時間(=音声時間)」である。このツールでは、利用数量が利用時間であり、このツールを利用して1か月の間に文字起こしを実行した音声の時間が1時間であれば、1か月の効率化時間はk15時間である。
【0054】
本実施の形態では、図6に示す換算係数という技術的思想を導入することにより、どのようなツールであっても、利用数量を効率化時間に変換することができるので、ツールの運用を適切かつ効率的に管理することを支援できる。
【0055】
また、本実施の形態では、利用数量として、ツールの利用人数、利用件数、利用場所数、利用写真枚数、利用図面枚数及び利用時間のいずれかとしているので、ツールごとに適切な指標を選択し、ツールの導入効果を適切に評価できる。
【0056】
図6の説明に戻る。算出手段23は、図7を参照し、図6の年間の効率化時間目標値51を、「換算係数×月平均の利用数量目標値50×12か月」の計算式によって算出する。例えば、「書類作成支援システム」であれば、k2×a2×12=b2である。同様に、算出手段23は、図6の6か月分の効率化時間実績値53を、「換算係数×月平均の利用数量実績値52×6か月」の計算式によって算出する。例えば、「書類作成支援システム」であれば、k2×c2×6=d2である。
【0057】
全てのツールについて、ツール別の年間の効率化時間目標値51及び6か月分の効率化時間実績値53を算出した後、算出手段23は、全ツール合計の年間の効率化時間目標値43として、ツールごとの表示項目である年間の効率化時間目標値51の合計値を算出する。また、算出手段23は、全ツール合計の6か月分の効率化時間目標値44として、6か月分のツールごとの月平均の効率化時間目標値(=取得手段22によって取得する値)の合計値を算出する。また、算出手段23は、全ツール合計の6か月分の効率化時間実績値45として、ツールごとの6か月分の効率化時間実績値53の合計値を算出する。また、算出手段23は、全ツール合計の年間の効率化時間達成率46として、全ツール合計の6か月分の効率化時間実績値45÷全ツール合計の年間の効率化時間目標値43×100を算出する。また、算出手段23は、全ツール合計の6か月分の効率化時間達成率47として、全ツール合計の6か月分の効率化時間実績値45÷全ツール合計の6か月分の効率化時間目標値44×100を算出する。
【0058】
ツールごとの連動表示項目である年間の効率化時間見込値55及び年間達成率見込値56は、ツールごとの入力項目である月平均の利用数量改善値54が入力されると、自動的に計算される。
【0059】
但し、タブレット端末及びスマートフォンに関する月平均の利用数量改善値54は、入力項目ではなく、表示項目であり、直近月の実績値(=図6に示す例では9月の実績値)が表示される。これに伴い、タブレット端末及びスマートフォンに関する年間の効率化時間見込値55及び年間達成率見込値56も連動して表示される。例えば、ツール番号48が「11」、ツール名称49が「タブレット端末」に関するA事業部の月平均の利用数量改善値54は「e11」であり、換算係数が「k11/60」(図7参照)であるから、算出手段23は、年間の効率化時間見込値55として、d11+k11/60×e11×20日/月×6=f11を算出する。また、算出手段23は、年間達成率見込値56として、f11÷b11×100=g11%を算出する。
【0060】
タブレット端末及びスマートフォン以外については、A事業部の組織担当者が端末2を介して任意のツールの月平均の利用数量改善値54を登録すると、算出手段23は、そのツールの年間の効率化時間見込値55及び年間達成率見込値56を算出する。すなわち、算出手段23は、年間の効率化時間見込値55として、6か月分の効率化時間実績値53+換算係数×月平均の利用数量改善値54×6(但し、20日/月を乗じるツールもある。)を算出する。また、算出手段23は、年間達成率見込値56として、年間の効率化時間見込値55÷年間の効率化時間目標値51×100を算出する。
【0061】
以上の通り、組織担当者は、目標値見直し改善画面40において、ツールごとに利用数量の目標値を見直し、適切な利用数量改善値54を登録できる。これによって、年度途中で目標未達の組織では、年度末に目標を達成するために、ツールごとにどの程度利用の促進を図るべきか把握できる。
【0062】
尚、図6に示す例では、月平均の利用数量改善値54を入力項目とし、年間の効率化時間見込値55及び年間達成率見込値56を連動表示項目としたが、年間達成率見込値56を入力項目とし、月平均の利用数量改善値54及び年間の効率化時間見込値55を連動表示項目としても良い。この場合、算出手段23は、年間の効率化時間見込値55として、年間の効率化時間目標値51×年間達成率見込値56÷100を算出する。また、算出手段23は、月平均の利用数量改善値54として、(年間の効率化時間見込値55-効率化時間実績値53)÷6÷換算係数(但し、20日/月で割るツールもある。)を算出する。例えば、年間達成率見込値56に100%を入力すれば、目標値を100%達成するための月平均の利用数量改善値54を把握できる。
【0063】
図8は、年度初めの作業における運用管理支援システム1の処理の流れを示すフローチャートである。図8に示すように、サーバ3は、新年度用の管理リスト30の登録を受け付ける(ステップS31)。管理者は、ツールの登録の見直しを行い、新規導入ツール、前年度からの改善(変更)ツール及び前年度からの継続ツールを決定し、端末2を介してサーバ3に新年度用の管理リスト30を登録する。
【0064】
次に、サーバ3は、新規ツールの利用数量計測対象の登録を受け付ける(ステップS32)。管理者は、新規ツールの利用数量計測対象として、利用人数、利用件数、利用場所数、利用写真枚数、利用図面枚数及び利用時間のいずれかを決定し、端末2を介してサーバ3の換算係数テーブル60に1か月分の計算式を登録する。
【0065】
次に、サーバ3は、新年度用換算係数の登録を受け付ける(ステップS33)。管理者は、前年度の試験導入の実績や前年度のアンケート結果等を参考にして換算係数の登録の見直しを行い、端末2を介してサーバ3の換算係数テーブル60に新年度用の換算係数を登録する。換算係数の初期登録値は、試験導入時における省力化ツールの未使用時の作業時間から省力化ツールの使用時の作業時間を引いた値を利用数量で割った値が望ましい。これによって、利用数量から効率化時間への変換を最初から精度良く行うことができる。但し、換算係数は、随時見直しを行うことが可能であり、見直しを行うことで精度を高めることができる。
【0066】
次に、サーバ3は、新年度用利用料金計算式の登録を受け付ける(ステップS34)。管理者は、新規導入ツール、前年度からの改善(変更)ツール及び前年度からの継続ツールに対して、ツール別利用料金の登録の見直しを行い、端末2を介してサーバ3に新年度用利用料金計算式を登録する。また、管理者は、新規ツールの利用案内を組織責任者や利用者に発信する。これに対して、利用者は新規ツールの利用要望を組織責任者に伝達する。また、組織責任者は、過去実績を確認し、ツール別かつ月別の年間利用計画を策定し、中期(5年間)の計画の策定や見直しを行う。
【0067】
次に、サーバ3は、利用数量の目標値の登録を受け付ける(ステップS35)。組織責任者は、端末2を介してサーバ3にツール別かつ組織別の利用数量の目標値を登録する。
【0068】
次に、サーバ3は、ツール別かつ組織別の効率化時間の目標値や、全社年間合計及び全社中期合計の効率化時間の目標値を算出する(ステップS36)。サーバ3は、ステップS33において登録される換算係数や、ステップS35において登録される利用数量の目標値等に基づいて、効率化時間の目標値を算出する。
【0069】
次に、サーバ3は、ツール別かつ組織別の利用料金予算や、全社年間合計及び全社中期合計の利用料金予算を算出する(ステップS37)。サーバ3は、ステップS34において登録される新年度用利用料金計算式や、ステップS35において登録される利用数量の目標値等に基づいて、利用料金予算を算出する。
【0070】
次に、サーバ3は、組織別の労務単価の登録を受け付ける(ステップS38)。管理者は、端末2を介してサーバ3に効率化時間に対する組織別の労務単価を登録する。
【0071】
次に、サーバ3は、ツール別かつ組織別の労務費削減金額や、全社年間合計及び全社中期合計の労務費削減金額を算出する(ステップS39)。サーバ3は、ステップS36において算出される効率化時間の目標値や、ステップS38において登録される労務単価等に基づいて、労務費削減金額を算出する。具体的には、サーバ3の算出手段23は、効率化時間の目標値に労務単価を乗じることによって労務費削減金額の目標値を算出する。
【0072】
次に、サーバ3は、ツール別の投資回収年数や、全社年間合計及び全社中期合計の投資回収年数を算出する(ステップS40)。サーバ3は、ステップS37において算出される利用料金予算や、ステップS39において算出される労務費削減金額等に基づいて、投資回収年数を算出する。具体的には、サーバ3の算出手段23は、今年度の利用料金予算を今年度の労務費削減金額の目標値で割ることによって、投資回収年数の予測値を算出する。
【0073】
次に、サーバ3は、年間計画・中期計画の確定登録を受け付ける(ステップS41)。管理者は、年間計画・中期計画の目標値を確認し、目標値が良好の場合、端末2を介してサーバ3に年間計画・中期計画の確定登録を指示し、目標値が不足の場合、組織責任者に利用計画の見直し要請を行う。これに対して、組織責任者は利用計画の見直しを行い、サーバ3はステップS35から処理を繰り返す。
【0074】
年間計画・中期計画の確定登録が行われると、管理者は、年間計画・中期計画の確定報告を行い、組織管理者にツール利用の申請要請を発信する。これに対して、組織管理者は組織内の利用者にツール利用の申請要請を発信し、利用者は管理者に新規ツール利用の申請を行う。
【0075】
次に、サーバ3は、ツール利用及びベンダーとの契約内容の登録を受け付ける(ステップS42)。管理者は、利用者からの新規ツール利用の申請を確認し、端末2を介してサーバ3に新規にツールを利用する利用者を登録する。また、管理者は、ベンダーとの新規契約や変更契約を確認し、端末2を介してサーバ3にベンダーとの契約内容を登録する。
【0076】
図9は、ツールの試験導入時の作業における運用管理支援システム1の処理の流れを示すフローチャートである。図9の処理の前提として、管理者は、前年度の利用者アンケートや新製品情報を確認し、試験導入対象ツールの候補を選択する。試験導入対象ツールの候補は、新規導入ツールや前年度からの改善(変更)ツールである。そして、管理者は、対象ツールの仕様(機能、精度、操作性、セキュリティ等)を確認し、試験導入可否を判断する。管理者は、導入不可と判断した場合、前年度アンケートでツールの導入を要望した利用者に報告する。
【0077】
導入可のツールについては、サーバ3は、試験導入効果シミュレーション試算条件の登録を受け付ける(ステップS51)。管理者は、試算条件として、端末2を介してサーバ3に利用料金、利用数量、頻度及び利用効果(効率化時間の予測値)等を登録する。
【0078】
次に、サーバ3は、試験導入効果の目標値を算出する(ステップS52)。具体的には、サーバ3は、ステップS51において登録される試算条件に基づいて、効率化時間、労務費削減金額、利用料金予算及び投資回収年数を算出する。管理者は、サーバ3による算出結果を確認し、試験導入可否を再度判断する。導入不可のツールについては、管理者は、前年度アンケートでの要望者に報告する。試算条件の見直しが必要な場合、管理者は、試算条件の見直しを行い、サーバ3は、ステップS51から処理を繰り返す。導入可の場合、管理者は、決裁承認を得た上で試験導入ツールを決定する。
【0079】
次に、サーバ3は、試験導入用の管理リスト30の登録を受け付ける(ステップS53)。管理者は、前年度アンケートでの要望者を確認し、試験導入の対象となる組織や利用者を決定し、端末2を介してサーバ3に試験導入用の管理リスト30を登録する。そして、試験導入の対象となった利用者は、試験導入ツールを業務に利用する。
【0080】
次に、サーバ3は、毎月の利用状況のモニタリング処理を実行する(ステップS54)。毎月の利用状況のモニタリング処理では、サーバ3は、月別の利用数量の実績値を取得し、月別の効率化時間等を算出する。
【0081】
次に、サーバ3は、ツール未使用時・使用時の作業時間、利用数量の実績値の登録を受け付ける(ステップS55)。管理者は、利用者に対して実態調査を行い、端末2を介してサーバ3にツール未使用時・使用時の作業時間、利用数量を登録する。
【0082】
次に、サーバ3は、ステップS55において登録される情報に基づいて、換算係数を算出する(ステップS56)。具体的には、サーバ3の算出手段23は、換算係数=(ツールの未使用時の作業時間-試験導入時におけるツールの使用時の作業時間)÷利用数量、の計算式によって換算係数を算出する。
【0083】
次に、サーバ3は、利用状況データの集計処理を実行する(ステップS57)。利用状況データの集計処理では、サーバ3は、利用数量、効率化時間、労務費削減金額、利用料金、投資回収年数等の実績値を算出する。管理者は、サーバ3による算出結果を確認し、本番導入を判断する。導入中止の場合、サーバ3は、処理を終了する。試算目標値が未達の場合、管理者は、利用者に対して利用計画の見直し要請を行う。これに対して、利用者は、利用計画の見直しを行い、サーバ3は、ステップS54から処理を繰り返す。
【0084】
試算目標値を達成した場合、サーバ3は、本番用の管理リスト30への新規登録を受け付ける(ステップS58)。管理者は、端末2を介してサーバ3が記憶する本番用の管理リスト30に本番導入の対象となるツールを登録する。そして、年度内に正式運用を開始する場合、管理者は、組織責任者にツール利用の申請要請を発信する。これに対して、組織管理者は組織内の利用者にツール利用の申請要請を発信し、利用者は管理者にツール利用の申請を行う。
【0085】
次に、サーバ3は、ツール利用及びベンダーとの契約内容の登録を受け付ける(ステップS59)。管理者は、利用者からのツール利用の申請を確認し、端末2を介してサーバ3に新規にツールを利用する利用者を登録する。また、管理者は、ベンダーとの契約を確認し、端末2を介してサーバ3にベンダーとの契約内容を登録する。そして、新規ツールの運用が開始される。
【0086】
図10は、毎月の作業における運用管理支援システム1の処理の流れを示すフローチャートである。図10の処理の前提として、管理者は、組織責任者にツール利用の追加申請要請を発信する。これに対して、組織管理者は組織内の利用者にツール利用の追加申請要請を発信し、利用者は管理者に新規ツール利用の申請を行う。
【0087】
サーバ3は、ツール利用及びベンダーとの契約内容の追加登録を受け付ける(ステップS61)。管理者は、利用者からのツール利用の追加申請を確認し、端末2を介してサーバ3に新規にツールを利用する利用者を登録する。また、管理者は、ベンダーとの契約を確認し、端末2を介してサーバ3にベンダーとの契約内容を登録する。
【0088】
次に、サーバ3は、毎月の利用状況のモニタリング処理を実行する(ステップS62)。毎月の利用状況のモニタリング処理では、サーバ3は、月別の利用数量の実績値を取得し、月別の効率化時間等を算出する。
【0089】
次に、サーバ3は、利用状況データの集計処理を実行する(ステップS63)。利用状況データの集計処理では、サーバ3は、利用数量、効率化時間、労務費削減金額、現場別(工事番号別)利用ツール、利用料金、投資回収年数、売上高、投資額÷売上高、労働時間÷売上高等の実績値を算出する。この前提として、管理者は、組織担当者に対して売上高及び労働時間の実態調査を行い、組織担当者は、組織内の売上高及び労働時間の実績を報告する。そして、管理者は、端末2を介してサーバ3に組織別の売上高及び労働時間の実績値を登録する。
【0090】
次に、サーバ3は、利用状況データの見える化処理を実行する(ステップS64)。利用状況データの見える化処理では、サーバ3は、利用状況データを視覚化するために、ツール別、組織別、全社合計等の各種データの目標値、実績値、目標達成率等を棒グラフ、折れ線グラフ、バブルチャート等として出力する。管理者は、利用状況データの出力結果を組織担当者に報告し、組織担当者は、利用状況データの出力結果を確認し、組織内の利用状況を把握する。
【0091】
次に、サーバ3は、利用申請後一定期間未利用者を抽出する(ステップS65)。管理者は、利用申請後一定期間未利用者に通知し、利用継続意思を確認する。通知された利用者は、継続して利用しない場合、管理者に利用しない旨を連絡する。
【0092】
次に、サーバ3は、ツール利用者の変更登録を受け付ける(ステップS66)。管理者は、利用しない旨の連絡があった利用者についてツールのライセンスを停止するとともに、端末2を介してサーバ3にツール利用者の変更を登録する。
【0093】
次に、サーバ3は、3か月ごとに、効率化時間の目標値及び実績値の比較結果を出力する(ステップS67)。比較結果の出力例は、前述した図6の目標値見直し改善画面40である。管理者は、比較結果の出力内容を確認し、組織担当者に比較結果の出力内容を配信する。また、管理者は、目標値に対する現時点での実績値の達成率を確認し、目標未達の組織に対しては、組織担当者にアラートを通知し、目標値達成への改善要請を行う。組織担当者は、目標値見直し改善画面40を用いて目標値の見直しを行い、利用者に改善を指示するとともに、ツール別の利用数量の改善値を決定する。
【0094】
次に、サーバ3は、利用数量の改善値の登録を受け付ける(ステップS68)。管理者又は組織担当者は、端末2を介してサーバ3に目標未達部署の利用数量の改善値を登録する。
【0095】
図11は、年度末の作業における運用管理支援システム1の処理の流れを示すフローチャートである。図11に示すように、サーバ3は、年間利用実績データの集計処理を実行する(ステップS71)。年間利用実績データの集計処理では、サーバ3は、利用数量、効率化時間、労務費削減時間、現場別(工事番号別)利用ツール、利用料金、投資回収年数、売上高、投資額÷売上高、労働時間÷売上高等の実績値を算出する。
【0096】
次に、サーバ3は、全体利用実績の分析評価を判定する(ステップS72)。サーバ3は、効率化時間及び利用金額に基づく全社利用実績の分析評価テーブルを参照し、全体利用実績の分析評価を判定する。
【0097】
図12は、全社利用実績の分析評価テーブル70の一例を示す図である。図12に示すように、全社利用実績の分析評価テーブル70は、投資金額の計画に対する割合と、効率化時間の目標値に対する達成度の2軸の評価テーブルであり、評価値はS、A、B、C、Dの5段階である。投資金額は、全ツールの利用金額の合計である。例えば、評価値がS、Aであれば、ツールの運用継続、評価値がB、Cであれば、ツールの利用促進の検討、評価値がDであれば、ツールの見直し等の検討となる。
【0098】
次に、サーバ3は、組織別利用実績の分析評価を判定する(ステップS73)。サーバ3は、効率化時間、利用金額及び利用者割合に基づく組織別利用実績の分析評価テーブルを参照し、組織別利用実績の分析評価を判定する。
【0099】
図13は、組織別利用実績の第1、第2分析評価テーブル81、82の一例を示す図である。図13(a)に示すように、組織別利用実績の第1分析評価テーブル81は、効率化時間の全体に占める割合と、投資金額の全体に占める割合の2軸の評価テーブルであり、評価値はS、A、B、C、Dの5段階である。また、図13(b)に示すように、組織別利用実績の第2分析評価テーブル82は、効率化時間・投資金額の評価(=第1分析評価テーブル81の評価値)と、組織内の利用者割合の2軸の評価テーブルであり、評価値はS、A、B、C、Dの5段階である。例えば、評価値がS、Aであれば、ツールの運用継続、評価値がB、Cであれば、ツールの利用促進の検討、評価値がDであれば、ツールの見直し等の検討となる。
【0100】
次に、サーバ3は、ツール別利用実績の分析評価を判定する(ステップS74)。サーバ3は、効率化時間、利用金額及び投資回収年数に基づくツール別利用実績の分析評価テーブルを参照し、ツール別利用実績の分析評価を判定する。
【0101】
図14は、ツール別利用実績の第1、第2分析評価テーブル91、92の一例を示す図である。図14(a)に示すように、ツール別利用実績の第1分析評価テーブル91は、効率化時間の全体に占める割合と、投資金額の全体に占める割合の2軸の評価テーブルであり、評価値はS、A、B、C、Dの5段階である。また、図14(b)に示すように、ツール別利用実績の第2分析評価テーブル92は、効率化時間・投資金額の評価(=第2分析評価テーブル91の評価値)と、投資回収年数の2軸の評価テーブルであり、評価値はS、A、B、C、Dの5段階である。例えば、評価値がS、Aであれば、ツールの運用継続、評価値がB、Cであれば、ツールの利用促進の検討、評価値がDであれば、ツールの見直し等の検討となる。
【0102】
次に、サーバ3は、年間利用実績データの見える化処理を実行する(ステップS75)。年間利用実績データの見える化処理では、サーバ3は、年間利用実績データを視覚化するために、ツール別、組織別、全社合計等の各種データの目標値、実績値、目標達成率等を棒グラフ、折れ線グラフ、バブルチャート等として出力する。管理者は、年間利用実績データの出力結果の閲覧案内を組織担当者に発信し、組織担当者は、年間利用実績データの出力結果を確認し、組織内の利用者に展開する。利用者は、年間利用実績データの出力結果を確認する。
【0103】
以上の通り、本実施の形態における運用管理支援システム1は、ツールの利用数量から効率化時間への換算係数と、利用数量の目標値の登録を受け付ける登録受付手段21と、利用数量の実績値を取得する取得手段22と、利用数量の目標値及び実績値に換算係数を乗じることによって、効率化時間の目標値及び実績値を算出する算出手段23と、算出手段23による算出結果を出力する出力手段24と、を備える。これによって、ツールの運用を適切かつ効率的に管理することを支援できる。特に、ツールが建設現場省力化ツールであれば、建設現場業務の効率化を行うことができ、建設業の働き方改革を加速させ、ひいては残業削減を達成することが可能となる。
【0104】
また、登録受付手段21は、ツール別に換算係数、ツール別かつ組織別に利用数量の目標値の登録を受け付け、取得手段22は、ツール別かつ組織別に利用数量の実績値を取得し、算出手段23は、ツール別かつ組織別の利用数量の目標値及び実績値にツール別の換算係数を乗じることによって、ツール別かつ組織別の効率化時間の目標値及び実績値を算出することが望ましい。これによって、ツールごとや組織ごとに効率化時間の目標実績管理を行うことができる。
【0105】
また、登録受付手段21は、月平均の利用数量の目標値の登録を受け付け、取得手段22は、年度初めから現在までの月別の利用数量の実績値を取得し、算出手段23は、年間及び年度初めから現在までの効率化時間の目標値を算出し、年度初めから現在までの効率化時間の実績値を算出し、年間及び年度初めから現在までの目標達成率を算出することが望ましい。これによって、年度中に目標達成率を確認し、改善策を検討できる。
【0106】
また、登録受付手段21は、効率化時間に対する労務単価の登録を受け付け、取得手段22は、ツールの利用金額を取得し、算出手段23は、効率化時間の目標値及び実績値に労務単価を乗じることによって労務費削減金額を算出し、更に、前記利用金額及び前記労務費削減金額に基づいて投資回収年数を算出することが望ましい。これによって、ツールの費用対効果を適切に評価できる。
【0107】
また、取得手段22は、組織別のツールの利用者割合を取得し、効率化時間及び利用金額に基づく全社利用実績の分析評価テーブル70、効率化時間、利用金額及び利用者割合に基づく組織別利用実績の第1、第2分析評価テーブル81、82、並びに、効率化時間、利用金額及び投資回収年数に基づくツール別利用実績の第1、第2分析評価テーブル91、92を参照し、利用実績の評価を判定する判定手段25、を更に備えることが望ましい。これによって、ツールの更新及び解約について適切に判断できる。
【0108】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る運用管理支援システム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0109】
1………運用管理支援システム
2………端末
3………サーバ
4………外部サーバ
5………ネットワーク
21………登録受付手段
22………取得手段
23………算出手段
24………出力手段
25………判定手段
30………管理リスト
40………目標値見直し改善画面
60………換算係数テーブル
70………全社利用実績の分析評価テーブル
81、82………組織別利用実績の第1、第2分析評価テーブル
91、92………ツール別利用実績の第1、第2分析評価テーブル
図1
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