(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099414
(43)【公開日】2024-07-25
(54)【発明の名称】ズームレンズおよび撮像装置
(51)【国際特許分類】
G02B 15/167 20060101AFI20240718BHJP
G02B 13/18 20060101ALN20240718BHJP
【FI】
G02B15/167
G02B13/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003346
(22)【出願日】2023-01-12
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110412
【弁理士】
【氏名又は名称】藤元 亮輔
(74)【代理人】
【識別番号】100104628
【弁理士】
【氏名又は名称】水本 敦也
(74)【代理人】
【識別番号】100121614
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 倫也
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 達朗
(72)【発明者】
【氏名】岩本 俊二
【テーマコード(参考)】
2H087
【Fターム(参考)】
2H087KA02
2H087KA03
2H087MA13
2H087PA08
2H087PA10
2H087PA11
2H087PA17
2H087PA19
2H087PA20
2H087PB10
2H087PB11
2H087PB13
2H087QA02
2H087QA07
2H087QA17
2H087QA22
2H087QA25
2H087QA26
2H087QA32
2H087QA37
2H087QA41
2H087QA42
2H087QA45
2H087QA46
2H087RA05
2H087RA12
2H087RA13
2H087RA36
2H087RA44
2H087SA24
2H087SA27
2H087SA29
2H087SA32
2H087SA33
2H087SA63
2H087SA64
2H087SA72
2H087SA75
2H087SB04
2H087SB05
2H087SB12
2H087SB13
2H087SB25
2H087SB26
2H087SB32
2H087SB33
(57)【要約】
【課題】広画角かつ小型で、高い光学性能を有しつつ迅速なズーミングが可能なズームレンズを提供する。
【解決手段】複数のレンズ群を有するズームレンズ(L0)であって、複数のレンズ群は、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群(L1)と、負の屈折力の第2レンズ群(L2)と、正の屈折力の第3レンズ群(L3)と、第4レンズ群(L4)とからなり、ズーミングに際して、第1レンズ群は像面(IP)に対して不動であり、隣り合う各レンズ群の間隔が変化し、第1レンズ群は、少なくとも3枚のレンズ(L11、L12、L13)を有し、第2レンズ群の焦点距離をf2、第3レンズ群の焦点距離をf3とするとき、
-10.0<f2/f3<-3.0
なる条件式を満足する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のレンズ群を有するズームレンズであって、
前記複数のレンズ群は、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群と、第4レンズ群とからなり、
ズーミングに際して、前記第1レンズ群は像面に対して不動であり、隣り合う各レンズ群の間隔が変化し、
前記第1レンズ群は、少なくとも3枚のレンズを有し、
前記第2レンズ群の焦点距離をf2、前記第3レンズ群の焦点距離をf3とするとき、
-10.0<f2/f3<-3.0
なる条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
【請求項2】
広角端での無限遠合焦時の前記ズームレンズの焦点距離をfw、広角端での無限遠合焦時の前記ズームレンズのバックフォーカスをskwとするとき、
0.40<fw/skw<2.00
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項3】
前記ズームレンズの最も物体側のレンズ面の面頂点位置から前記像面までの光軸上での距離をL、前記第1レンズ群の焦点距離をf1とするとき、
-5.00<L/f1<-0.50
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項4】
前記ズームレンズの最も物体側のレンズ面の面頂点位置から前記像面までの光軸上での距離をL、広角端での無限遠合焦時の前記ズームレンズの焦点距離をfw、広角端での無限遠合焦時の前記ズームレンズの半画角をωw(度)とするとき、
1.00<L/fwtan(ωw)<10.00
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項5】
前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第1レンズ群の最も物体側のレンズ面の面頂点位置から前記第1レンズ群の最も像側のレンズ面の面頂点位置までの光軸上での距離をT1とするとき、
-8.00<f1/T1<-1.00
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項6】
前記第1レンズ群は、少なくとも2枚の負レンズと、少なくとも1枚の正レンズとを有することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項7】
前記第1レンズ群の負レンズのうち負の屈折力が最も大きい負レンズの焦点距離をfLN11、前記第1レンズ群の焦点距離をf1とするとき、
0.25<fLN11/f1<3.00
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項8】
前記第1レンズ群の負レンズのうち負の屈折力が最も大きい負レンズの焦点距離をfLN11、前記第1レンズ群の負レンズのうち負の屈折力が2番目に大きい負レンズの焦点距離をfLN12とするとき、
1.001<fLN12/fLN11<10.000
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項9】
前記ズームレンズの最も物体側のレンズ面の面頂点位置から前記像面までの光軸上での距離をL、広角端での無遠限合焦時の前記ズームレンズの焦点距離をfwとするとき、
2.00<L/fw<10.00
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項10】
広角端での無限遠合焦時の前記ズームレンズの焦点距離をfw、前記第1レンズ群の焦点距離をf1とするとき、
-1.00<fw/f1<-0.20
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項11】
ズーミングに際して、前記第4レンズ群は前記像面に対して不動であることを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項12】
前記第1レンズ群のうち最も物体側のレンズは、負レンズであることを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項13】
前記第2レンズ群は、2枚以下のレンズからなることを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項14】
前記第4レンズ群は、負の屈折力を有することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項15】
前記第4レンズ群は、正の屈折力を有することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項16】
前記第2レンズ群の最も物体側の面は、物体側に凹面を向けた形状であり、前記第2レンズ群の最も像側の面は、像側に凸面を向けた形状であることを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれか一項に記載のズームレンズと、
前記ズームレンズによって形成される像を受光する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ズームレンズおよび撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、広画角かつ小型で高性能(高解像力)なズームレンズが要求されている。また近年、動画の需要が高まっており、滑らかなズーミング動作を実現するため、電動ズーム機能を有するズームレンズが求められている。広画角な光学系として、ネガティブリード型の光学系が知られている。特許文献1および特許文献2には、ネガティブリード型のズームレンズにおいて、ズーミングに際して第1レンズ群が像面に対して不動であるズームレンズが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-189971号公報
【特許文献2】特開2009-258402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1および特許文献2に開示されているようなネガティブリード型のズームレンズでは、像面湾曲および非点収差などの諸収差が多く発生するため、収差補正が難しい。特に広画角化および小型化を図ろうとすると、諸収差がより多く発生する。このため、迅速なズーミングを可能にしつつ広画角化および小型化を図り、全ズーム領域において高い光学性能を得るには、ズームレンズの各レンズ群の構成を適切に設定する必要がある。
【0005】
そこで本発明は、広画角かつ小型で、高い光学性能を有しつつ迅速なズーミングが可能なズームレンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面としてのズームレンズは、複数のレンズ群を有するズームレンズであって、前記複数のレンズ群は、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群と、第4レンズ群とからなり、ズーミングに際して、前記第1レンズ群は像面に対して不動であり、隣り合う各レンズ群の間隔が変化し、前記第1レンズ群は、少なくとも3枚のレンズを有し、前記第2レンズ群の焦点距離をf2、前記第3レンズ群の焦点距離をf3とするとき、
-10.0<f2/f3<-3.0
なる条件式を満足する。
【0007】
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、広画角かつ小型で、高い光学性能を有しつつ迅速なズーミングが可能なズームレンズを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施例1における広角端でのズームレンズの断面図である。
【
図2】実施例1における広角端および望遠端でのズームレンズの縦収差図である。
【
図3】実施例2における広角端でのズームレンズの断面図である。
【
図4】実施例2における広角端および望遠端でのズームレンズの縦収差図である。
【
図5】実施例3における広角端でのズームレンズの断面図である。
【
図6】実施例3における広角端および望遠端でのズームレンズの縦収差図である。
【
図7】実施例4における広角端でのズームレンズの断面図である。
【
図8】実施例4における広角端および望遠端でのズームレンズの縦収差図である。
【
図9】実施例5における広角端でのズームレンズの断面図である。
【
図10】実施例5における広角端および望遠端でのズームレンズの縦収差図である。
【
図11】実施例6における広角端でのズームレンズの断面図である。
【
図12】実施例6における広角端および望遠端でのズームレンズの縦収差図である。
【
図13】各実施例におけるズームレンズを備えた撮像装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
図1、
図3、
図5、
図7、
図9、および
図11はそれぞれ、実施例1~6における広角端でのズームレンズ(光学系)L0の断面図である。各実施例のズームレンズL0は、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、銀塩フィルムカメラ、またはTVカメラ等の撮像装置に用いられるズームレンズである。なお、各実施例のズームレンズL0は、投射装置(プロジェクタ)用の投射光学系として用いることもできる。各断面図において、左方が物体側(前方)で、右方が像側(後方)である。また各断面図において、iを物体側からのレンズ群の順番とすると、Li(i=1、2、…)は第iレンズ群を示す。
【0012】
なお各実施例において、レンズ群とは、ズーミングに際して一体的に移動または静止するレンズのまとまりである。すなわち、ズーミングに際して隣り合うレンズ群同士の間隔は変化する。レンズ群は、1枚のレンズから構成されていてもよく、または複数のレンズから構成されていてもよい。またレンズ群は、開口絞りを含んでいてもよい。各断面図中の矢印(実線)は、広角端から望遠端へのズーミングに際しての各レンズ群の移動軌跡を示す。また、無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、矢印(点線)で示されるようにレンズ群が移動する。
【0013】
各断面図において、SPは、開放Fナンバーの光束を決定(制限)する開口絞りである。IPは像面であり、各実施例のズームレンズL0をデジタルスチルカメラまたはデジタルビデオカメラ等の撮像光学系として使用する際にはCCDセンサまたはCMOSセンサ等の撮像素子(光電変換素子)の撮像面が配置される。各実施例のズームレンズL0を銀塩フィルム用カメラの撮像光学系として使用する際には、像面IPにはフィルム面に相当する感光面が置かれる。
【0014】
図2、
図4、
図6、
図8、
図10、および
図12はそれぞれ、実施例1~6におけるズームレンズL0の縦収差図である。各縦収差図において、(A)は広角端でのズームレンズL0の縦収差図、(B)は望遠端でのズームレンズL0の縦収差図を示す。
【0015】
各縦収差図において、FnoはFナンバー、ωは半画角(度)である。球面収差図において、実線はd線(波長587.6nm)、二点鎖線はg線(波長435.8nm)に対する球面収差量をそれぞれ示す。非点収差図において、実線で示されるΔSはサジタル像面における非点収差量、破線で示されるΔMはメリディオナル像面における非点収差量を示す。歪曲収差図において、d線に対する歪曲収差量を示す。色収差図において、二点鎖線はg線に対する色収差量を示す。なお、各実施例において、広角端および望遠端はそれぞれ、ズーミング用のレンズ群が機構上、光軸OA上を移動可能な範囲の両端に位置したときのズーム位置をいう。
【0016】
次に、各実施例のズームレンズL0における特徴的な構成について述べる。各実施例のズームレンズL0は、複数のレンズ群を有し、複数のレンズ群は、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、および第4レンズ群L4からなる。ズーミングに際して、第1レンズ群L1は像面IPに対して不動であり、隣り合うレンズ群の間隔が変化する。レンズ径が大きくなりやすい第1レンズ群L1を像面IPに対して固定し、比較的レンズ径の小さい第2レンズ群L2および第3レンズ群L3をズーミングに際して移動する構成とすることで、迅速なズーム操作を実現するズームレンズを得ることが容易となる。
【0017】
各実施例において、第1レンズ群L1は、少なくとも3枚のレンズを有する。これにより、広画角化した際に課題となる像面湾曲や非点収差の補正が容易にしつつ、第1レンズ群L1に負の屈折力を十分に持たせることができ、第1レンズ群L1および第2レンズ群L2のそれぞれのレンズ径の大型化を抑えることができる。
【0018】
各実施例のズームレンズL0は、以下の条件式を満足する。
【0019】
-10.0<f2/f3<-3.0 …(1)
条件式(1)において、f2は第2レンズ群L2の焦点距離、f3は第3レンズ群L3の焦点距離である。条件式(1)は、第2レンズ群L2の焦点距離と第3レンズ群L3の焦点距離との比を規定している。条件式(1)の上限値を超えて第3レンズ群L3の正の屈折力が小さくなると、全長を小さくしつつ、ズーム全域の球面収差を良好に補正することが困難となるため、好ましくない。一方、条件式(1)の下限値を超えて第2レンズ群L2の負の屈折力が小さくなると、像面湾曲または非点収差のズーム変動を抑制することが困難となり、好ましくない。以上の構成により、広画角かつ小型で、高い光学性能を有しつつ迅速なズーミングが可能なズームレンズを実現することが可能となる。
【0020】
好ましくは、条件式(1)の数値範囲(上限値または下限値の少なくとも一方)は、以下の条件式(1a)のように設定される。
【0021】
-8.0<f2/f3<-3.2 …(1a)
より好ましくは、条件式(1)の数値範囲は、以下の条件式(1b)のように設定される。
【0022】
-6.0<f2/f3<-3.4 …(1b)
次に、各実施例のズームレンズL0において満足することが好ましい条件について述べる。各実施例において、好ましくは、第1レンズ群L1は、少なくとも2枚の負レンズと、少なくとも1枚の正レンズとを有する。これにより、特に広角端における倍率色収差と像面湾曲を良好に補正することができる。また第1レンズ群L1の負の屈折力を大きくしながらも前述した収差を良好に補正できるため、第1レンズ群L1および第2レンズ群L2のそれぞれのレンズ径を小さくすることが容易となり、ズームレンズL0の小型化および軽量化が容易となる。
【0023】
好ましくは、ズーミングに際して、第4レンズ群L4が像面IPに対して不動であることが好ましい。像面IPに近くレンズ径が大きくなりやすい第4レンズ群L4をズーミングに際しての駆動群としないことで、駆動群の軽量化が容易となり、迅速なズーミングが可能となる。
【0024】
好ましくは、第1レンズ群L1のうち最も物体側に配置されたレンズは、負レンズである。これにより、広画角化しつつ第1レンズ群L1のレンズ径の大型化を抑制することができる。
【0025】
好ましくは、第2レンズ群L2は、2枚以下のレンズからなる。これにより、駆動群のレンズ質量を小さくすることができ、迅速なズーミングとズームレンズの小型軽量化が容易となる。
【0026】
好ましくは、第2レンズ群L2の最も物体側の面は、物体側に凹面を向けた形状であり、第2レンズ群L2の最も像側の面は、像側に凸面を向けた形状である。これにより、球面収差の抑制することができる。
【0027】
好ましくは、各実施例のズームレンズL0は、以下の条件式(2)~(9)の少なくとも一つを満足する。
【0028】
0.40<fw/skw<2.00 …(2)
-5.00<L/f1<-0.50 …(3)
1.00<L/fwtan(ωw)<10.00 …(4)
-8.00<f1/T1<-1.00 …(5)
0.25<fLN11/f1<3.00 …(6)
1.001<fLN12/fLN11<10.000 …(7)
2.00<L/fw<10.00 …(8)
-1.00<fw/f1<-0.20 …(9)
各条件式において、fwは広角端での無限遠合焦時のズームレンズL0の焦点距離である。skwは、広角端での無限遠合焦時のズームレンズL0のバックフォーカスである。ここでバックフォーカスは、ズームレンズL0を構成するレンズのうち、屈折力を有するレンズの最終レンズ面から像面IPまでの空気換算距離である。Lは、ズームレンズL0の最も物体側のレンズ面の面頂点位置から像面IPまでの光軸上での距離(全長)である。f1は、第1レンズ群L1の焦点距離である。ωwは、広角端での無限遠合焦時のズームレンズL0の半画角(度)である。T1は、第1レンズ群L1の最も物体側のレンズ面の面頂点位置から第1レンズ群L1の最も像側のレンズ面の面頂点位置までの光軸上での距離である。fLN11は、第1レンズ群L1の負レンズのうち最も負の屈折力が大きい負レンズの焦点距離である。fLN12は、第1レンズ群L1の負レンズのうち負の屈折力が2番目に大きい負レンズの焦点距離である。
【0029】
以下、各条件式の技術的意味について説明する。条件式(2)は、広角端での無限遠合焦時のズームレンズL0の焦点距離と広角端での無限遠合焦時のズームレンズL0のバックフォーカスとの比を規定している。条件式(2)の上限値を超えると、第4レンズ群L4のレンズ径が大型化してしまうため、好ましくない。一方、条件式(2)の下限値を超えると、第1レンズ群L1のレンズ径が大型化してしまうため、好ましくない。また、広画角化した際の全長の短縮が困難となるため、好ましくない。
【0030】
条件式(3)は、ズームレンズL0の最も物体側のレンズ面の面頂点位置から像面IPまでの光軸上での距離(全長)と第1レンズ群L1の焦点距離との比を規定している。条件式(3)の上限値を超えると、第1レンズ群L1の負の屈折力が大きくなりすぎ、広角端での倍率色収差または像面湾曲の補正が困難となるため、好ましくない。また、望遠端での球面収差の補正が困難となるため、好ましくない。一方、条件式(3)の下限値を超えると、第1レンズ群L1のレンズ径が大型化してしまうため、好ましくない。また、全長が大きくなり、ズームレンズL0の小型化および軽量化が困難となるため、好ましくない。
【0031】
条件式(4)は、ズームレンズL0の最も物体側のレンズ面の面頂点位置から像面IPまでの光軸上での距離(全長)と、広角端での無限遠合焦時のズームレンズL0の焦点距離と広角端での無限遠合焦時のズームレンズL0の半画角との関係を規定している。条件式(4)の上限値を超えると、全長が大きくなり、ズームレンズL0の小型軽量化が困難となるため、好ましくない。一方、条件式(4)の下限値を超えると、ズーム全域で球面収差または像面湾曲を良好に補正することが困難となるため、好ましくない。
【0032】
条件式(5)は、第1レンズ群L1の焦点距離と第1レンズ群L1の最も物体側のレンズ面の面頂点位置から第1レンズ群L1の最も像側のレンズ面の面頂点位置までの光軸上での距離の比を規定している。条件式(5)の上限値を超えると、第1レンズ群L1のレンズ径が大型化してしまうため、好ましくない。一方、条件式(5)の下限値を超えると、全長が大型化してしまうため、好ましくない。また第2レンズ群L2のレンズ径が大型化してしまうため、好ましくない。
【0033】
条件式(6)は、第1レンズ群L1の負レンズのうち最も負の屈折力が大きい負レンズの焦点距離と第1レンズ群L1の焦点距離との比を規定している。条件式(6)の上限値を超えると、第1レンズ群L1が大型化してしまうため、好ましくない。一方、条件式(6)の下限値を超えると、広角端での倍率色収差または像面湾曲の補正が困難となるため、好ましくない。
【0034】
条件式(7)は、第1レンズ群L1の負レンズのうち最も負の屈折力が大きい負レンズの焦点距離と第1レンズ群L1の負レンズのうち負の屈折力が2番目に大きい負レンズの焦点距離との比を規定している。条件式(7)の上限値を超えると、第1レンズ群L1および第2レンズ群L2のそれぞれのレンズ径が大型化してしまい、迅速なズーミングが困難となるため、好ましくない。一方、条件式(7)の下限値を超えると、広角端での像面湾曲の補正が困難となるため、好ましくない。
【0035】
条件式(8)は、ズームレンズL0の最も物体側のレンズ面の面頂点位置から像面IPまでの光軸上での距離(全長)と広角端での無限遠合焦時のズームレンズL0の焦点距離との比を規定している。条件式(8)の上限値を超えると、第1レンズ群L1のレンズ径が大型化してしまうため、好ましくない。また全長が大きくなり、ズームレンズL0の小型化および軽量化が困難となるため、好ましくない。一方、条件式(8)の下限値を超えると、広画角化することが困難となるため、好ましくない。
【0036】
条件式(9)は、広角端での無限遠合焦時のズームレンズL0の焦点距離と第1レンズ群L1の焦点距離との比を規定している。条件式(9)の上限値を超えると、第1レンズ群L1のレンズ径が大型化してしまうため、好ましくない。また像面湾曲のズーム変動を抑制することが困難となるため、好ましくない。一方、条件式(9)の下限値を超えると、広角端での倍率色収差または像面湾曲の補正が困難となるため、好ましくない。
【0037】
各実施例において、より好ましくは、条件式(2)~(9)の数値範囲の少なくとも一つは、以下の条件式(2a)~(9a)のようにそれぞれ設定される。
【0038】
0.50<fw/skw<1.75 …(2a)
-4.00<L/f1<-1.35 …(3a)
3.00<L/fwtan(ωw)<8.50 …(4a)
-4.70<f1/T1<-1.20 …(5a)
0.35<fLN11/f1<2.00 …(6a)
1.001<fLN12/fLN11<6.000 …(7a)
3.00<L/fw<8.00 …(8a)
-0.80<fw/f1<-0.25 …(9a)
各実施例において、更に好ましくは、条件式(2)~(9)の数値範囲の少なくとも一つは、以下の条件式(2b)~(9b)のようにそれぞれ設定される。
【0039】
0.58<fw/skw<1.50 …(2b)
-3.25<L/f1<-1.75 …(3b)
4.00<L/fwtan(ωw)<7.00 …(4b)
-3.00<f1/T1<-1.50 …(5b)
0.40<fLN11/f1<1.75 …(6b)
1.001<fLN12/fLN11<5.000 …(7b)
3.75<L/fw<7.50 …(8b)
-0.65<fw/f1<-0.30 …(9b)
次に、各実施例のズームレンズL0の構成の詳細について述べる。
[実施例1]
まず、
図1を参照して、実施例1のズームレンズL0について説明する。本実施例のズームレンズL0は、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群L1と、負の屈折力の第2レンズ群L2と、正の屈折力の第3レンズ群L3と、正の屈折力の第4レンズL4とからなる。広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群L1および第4レンズ群L4は像面IPに対して不動であり、第2レンズ群L2および第3レンズ群L3は物体側に移動する。レンズ径が大きくなりやすい第1レンズ群L1および第4レンズ群L4をズーミングに際して不動とし、レンズ径が小さい第2レンズ群L2および第3レンズ群L3を駆動群とすることで、迅速なズーミングが容易となる。無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、第2レンズ群L2は物体側に移動する。レンズ径が小さく軽量な第2レンズ群L2をフォーカス群とすることで、静粛なフォーカシングが可能となる。また第4レンズ群L4の屈折力を正とすることで、像面IPへの軸外光線の入射角度を小さくすることができ、シェーディングの抑制をすることができる。
【0040】
第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、負レンズ(負メニスカスレンズ)L11と、負レンズ(非球面レンズ)L12と、正レンズ(両凸レンズ)L13とからなる。負レンズL11は、第1レンズ群L1の負レンズのうち最も負の屈折力が大きい負レンズLN11である。第1レンズ群L1の負レンズのうち最も負の屈折力が大きい負レンズを第1レンズ群L1の最も物体側に配置することで、像面湾曲を良好に補正しつつ、第1レンズ群L1のレンズ径の大型化を抑制することができる。また、負レンズL12を設けることで、ズーム全域の倍率色収差の補正と、特に広角端での像面湾曲および歪曲収差の補正が容易になる。
【0041】
第2レンズ群L2は、1枚の負メニスカスレンズL21からなる。これにより、駆動群である第2レンズ群L2を軽量化することができ、静粛かつ迅速なズーミングとフォーカシングが容易となる。
[実施例2]
次に、
図3を参照して、実施例2のズームレンズL0について説明する。本実施例のズームレンズL0は、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群L1と、負の屈折力の第2レンズ群L2と、正の屈折力の第3レンズ群L3と、正の屈折力の第4レンズL4とからなる。広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群L1および第4レンズ群L4は像面IPに対して不動であり、第2レンズ群L2および第3レンズ群L3は物体側に移動する。第1レンズ群L1における全てのレンズ群は、球面レンズである。レンズ径が大きくなりやすい第1レンズ群L1のレンズを球面とすることで、低コストでの製造が可能となる。無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、第2レンズ群L2は物体側に移動する。
[実施例3]
次に、
図5を参照して、実施例3のズームレンズL0について説明する。本実施例のズームレンズL0は、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群L1と、負の屈折力の第2レンズ群L2と、正の屈折力の第3レンズ群L3と、負の屈折力の第4レンズL4とからなる。最も像側に配置される第4レンズ群L4を負の屈折力とすることで、第1レンズ群L1のレンズ径を小さくしつつ、全長を小さくすることが容易となり、小型軽量なズームレンズとすることができる。広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群L1および第4レンズ群L4は像面IPに対して不動であり、第2レンズ群L2および第3レンズ群L3は物体側に移動する。無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、第2レンズ群L2は物体側に移動する。
[実施例4]
次に、
図7を参照して、実施例4のズームレンズL0について説明する。本実施例のズームレンズL0は、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群L1と、負の屈折力の第2レンズ群L2と、正の屈折力の第3レンズ群L3と、正の屈折力の第4レンズL4とからなる。広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群L1および第4レンズ群L4は像面IPに対して不動であり、第2レンズ群L2および第3レンズ群L3は物体側に移動する。無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、第2レンズ群L2は物体側に移動する。
【0042】
第3レンズ群L3は、正メニスカスレンズL31と、開口絞りSPと、両凸レンズL32と、両凹レンズL33と、正メニスカスレンズL34と、負の非球面レンズL35とからなる。手振れなどによる像ぶれ補正に際して、両凹レンズL33は光軸OAと直交する方向に移動する。レンズ径の小さい第3レンズ群L3の一部のレンズで像ぶれ補正をすることにより、ズームレンズL0を小型化しつつ防振機能を備えることができる。
[実施例5]
次に、
図9を参照して、実施例5のズームレンズL0について説明する。本実施例のズームレンズL0は、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群L1と、負の屈折力の第2レンズ群L2と、正の屈折力の第3レンズ群L3と、正の屈折力の第4レンズL4とからなる。広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群L1および第4レンズ群L4は像面IPに対して不動であり、第2レンズ群L2および第3レンズ群L3は物体側に移動する。無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、第2レンズ群L2は物体側に移動する。第1レンズ群は、負レンズ(負メニスカスレンズ)L11と、負レンズ(負メニスカスレンズ)L12と、正レンズ(両凹レンズ)L13と、正レンズ(正メニスカスレンズ)L14とからなる。第1レンズ群L1は3枚の負レンズを有することで、広角端での倍率色収差および像面湾曲を良好に補正することができる。
[実施例6]
次に、
図11を参照して、実施例6のズームレンズL0について説明する。本実施例のズームレンズL0は、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群L1と、負の屈折力の第2レンズ群L2と、正の屈折力の第3レンズ群L3と、正の屈折力の第4レンズL4とからなる。広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群L1および第4レンズ群L4は像面IPに対して不動であり、第2レンズ群L2および第3レンズ群L3は物体側に移動する。無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、第2レンズ群L2は物体側に移動する。
【0043】
第1レンズ群L1は、負レンズ(負メニスカスレンズ)L11と、負レンズ(両凹レンズL)12と、正レンズ(両凸レンズ)L13と、負レンズ(負メニスカスレンズ)L14とからなり、負レンズL12および正レンズL13は接合レンズを構成する。手振れなどによる像ぶれ補正に際して、負レンズL14は光軸OAと直交する方向に移動する。ズーミングに際して、像面IPに対して不動となる第1レンズ群L1の一部で防振することで、駆動群の軽量化をしつつ防振機能を備えることができる。
【0044】
第2レンズ群L2は、負メニスカスL21と正メニスカスレンズL22との接合レンズからなる。これにより、フォーカシングした際の倍率色収差や軸上色収差の変動を抑制することが容易となる。第4レンズ群L4は、正メニスカスレンズL41と負メニスカスレンズL42との接合レンズからなる。これにより、望遠端での像面湾曲および倍率色収差を良好に補正することができる。
【0045】
上述した各実施例のズームレンズL0は、収差(歪曲収差および倍率色収差等)を補正する画像処理機能を有する撮像装置に用いても良い。
【0046】
次に、
図13を参照して、各実施例のズームレンズL0を撮像光学系として用いたデジタルスチルカメラ(撮像装置)10について説明する。
図13は、各実施例のズームレンズL0を備えたデジタルスチルカメラ10の概略図である。
図13において、11は実施例1~6のいずれかのズームレンズL0によって構成された撮像光学系である。12は、カメラ本体13に内蔵され、撮像光学系11によって形成された光学像を受光して光電変換するCCDセンサまたはCMOSセンサ等の撮像素子(光電変換素子)である。カメラ本体13は、クイックターンミラーを有する所謂一眼レフカメラでもよく、またはクイックターンミラーを有さない所謂ミラーレスカメラでもよい。
【0047】
各実施例によれば、広画角かつ小型で、高い光学性能を有しつつ迅速なズーミングが可能なズームレンズおよび撮像装置を提供することができる。
【0048】
以下、実施例1~6にそれぞれ対応する数値実施例1~6を示す。各数値実施例の面データにおいて、rは各光学面の曲率半径、d(mm)は第m面と第(m+1)面との間の軸上間隔(光軸上の距離)である。ただし、mは光入射側から数えた面の番号である。また、ndは各光学部材のd線に対する屈折率、νdは光学部材のアッベ数である。なお、ある材料のアッベ数νdは、フラウンホーファ線のd線(587.6nm)、F線(486.1nm)、C線(656.3nm)、g線(波長435.8nm)における屈折率をnd、nF、nC、ngとするとき、
νd=(nd-1)/(nF-nC)
で表される。
【0049】
なお、各数値実施例において、d、焦点距離(mm)、Fナンバー、半画角(度)は全て各実施例のズームレンズL0が無限遠物体に焦点を合わせた時の値である。バックフォーカスBFは屈折力を有するレンズの最終レンズ面から像面までの空気換算距離である。レンズ全長は最も物体側にある面から最終レンズ面までの距離にバックフォーカスを加えた値である。
【0050】
面番号に付された「*」は、その面が非球面形状を有する面であることを意味する。非球面形状は、xを光軸方向での面頂点からの変位量、hを光軸に直交する方向での光軸からの高さ、Rを近軸曲率半径、kを円錐定数、A4,A6,A8,A10およびA12を各次数の非球面係数とするとき、以下の式で表される。
【0051】
x=(h2/R)/[1+{1-(1+k)(h/R)2}1/2+A4×h4+A6×h6+A8×h8+A10×h10+A12×h12
なお、各非球面係数における「e±XX」は「×10±XX」を意味する。
【0052】
[数値実施例1]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 469.325 1.00 1.69680 55.5
2 14.045 4.14
3* 24.158 2.50 1.53110 55.9
4* 14.848 2.85
5 38.152 3.18 1.91082 35.2
6 -198.678 (可変)
7 -18.374 1.00 1.49700 81.5
8 -36.773 (可変)
9 14.274 2.10 1.69680 55.5
10 160.849 2.05
11(絞り) ∞ 1.51
12 15.657 1.49 1.69680 55.5
13 44.069 0.37
14 -44.402 1.00 1.63980 34.5
15 10.302 0.56
16 13.045 2.54 1.49700 81.5
17 -28.229 3.39
18* -11.539 2.00 1.53110 55.9
19* -16.391 (可変)
20 -120.000 4.13 1.48749 70.2
21 -26.005 (可変)
像面 ∞
非球面データ
第3面
K = 0.00000e+00 A 4=-1.44705e-04 A 6= 8.57747e-07 A 8=-2.66958e-09
第4面
K = 0.00000e+00 A 4=-2.31399e-04 A 6= 9.23786e-07 A 8=-4.61159e-09
第18面
K = 0.00000e+00 A 4= 1.18026e-04 A 6= 2.35817e-06 A 8=-1.83377e-08
第19面
K = 0.00000e+00 A 4= 1.74064e-04 A 6= 1.87291e-06 A 8=-1.63126e-08
各種データ
ズーム比 2.02
広角 中間 望遠
焦点距離 14.40 21.16 29.10
Fナンバー 4.10 5.18 6.26
半画角 43.6 32.8 25.3
像高 11.51 12.52 12.90
レンズ全長 78.75 78.75 78.75
BF 11.50 11.50 11.50
d 6 9.81 9.94 4.24
d 8 12.36 3.76 1.00
d19 9.26 17.73 26.19
d21 11.50 11.50 11.50
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -39.72
2 7 -75.25
3 9 21.93
4 20 67.14
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -20.80
2 3 -80.00
3 5 35.37
4 7 -75.25
5 9 22.35
6 12 34.12
7 14 -12.98
8 16 18.33
9 18 -85.63
10 20 67.14
[数値実施例2]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 40.695 1.00 1.62041 60.3
2 14.832 6.25
3 -221.531 1.00 1.49700 81.5
4 21.054 2.90
5 19.094 2.24 1.90366 31.3
6 29.631 (可変)
7 -16.363 1.00 1.48749 70.2
8 -29.284 (可変)
9 -25.508 1.33 1.77250 49.6
10 -18.902 1.98
11(絞り) ∞ 1.49
12 9.359 3.35 1.49700 81.5
13 769.783 1.71
14 -74.652 1.00 1.75520 27.5
15 33.657 0.50
16 12.310 3.38 1.48749 70.2
17 21.183 1.61
18* 21.876 2.00 1.53110 55.9
19* 14.492 (可変)
20 -117.652 4.80 1.48749 70.2
21 -24.413 (可変)
像面 ∞
非球面データ
第18面
K = 0.00000e+00 A 4=-8.44055e-04 A 6=-1.09495e-05 A 8= 1.12147e-07 A10=-4.38064e-09
第19面
K = 0.00000e+00 A 4=-4.88989e-04 A 6=-7.43873e-06 A 8= 2.54721e-07 A10=-2.50131e-09
各種データ
ズーム比 2.02
広角 中間 望遠
焦点距離 14.40 20.00 29.10
Fナンバー 4.10 5.02 6.24
半画角 43.9 34.4 25.0
像高 11.51 12.52 12.90
レンズ全長 79.55 79.55 79.55
BF 11.50 11.50 11.50
d 6 15.96 13.23 4.29
d 8 5.71 1.62 1.41
d19 8.81 15.64 24.79
d21 11.50 11.50 11.50
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -29.65
2 7 -78.05
3 9 19.04
4 20 62.14
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -38.18
2 3 -38.63
3 5 53.96
4 7 -78.05
5 9 86.83
6 12 19.04
7 14 -30.60
8 16 53.59
9 18 -89.22
10 20 62.14
[数値実施例3]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 23.036 1.00 1.78800 47.4
2 12.619 5.61
3 -226.103 1.00 1.69680 55.5
4 22.329 3.80
5 21.563 2.07 1.84666 23.8
6 40.823 (可変)
7 -15.776 1.00 1.48749 70.2
8 -26.794 (可変)
9 9.299 2.25 1.48749 70.2
10 40.698 1.98
11(絞り) ∞ 1.48
12 10.825 2.26 1.49700 81.5
13 -25.231 1.00 1.85478 24.8
14 -131.146 1.73
15* 77.164 2.00 1.53110 55.9
16* 14.724 (可変)
17 -17.788 1.00 1.48749 70.2
18 -29.222 1.74 1.51742 52.4
19 -20.098 (可変)
像面 ∞
非球面データ
第15面
K = 0.00000e+00 A 4=-8.86565e-04 A 6=-9.66539e-06 A 8= 8.92052e-07 A10=-3.36493e-08
第16面
K = 0.00000e+00 A 4=-4.52872e-04 A 6=-5.81416e-06 A 8= 1.04548e-06 A10=-3.74299e-08
各種データ
ズーム比 2.02
広角 中間 望遠
焦点距離 14.40 20.00 29.10
Fナンバー 4.10 5.05 6.40
半画角 44.0 34.0 24.4
像高 11.51 12.52 12.90
レンズ全長 68.51 68.51 68.51
BF 18.89 18.89 18.89
d 6 9.89 10.13 3.96
d 8 7.80 2.17 0.98
d16 2.00 7.40 14.75
d19 18.89 18.89 18.89
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -24.56
2 7 -81.11
3 9 16.47
4 17 -718.83
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -36.98
2 3 -29.12
3 5 51.45
4 7 -81.11
5 9 24.16
6 12 15.57
7 13 -36.71
8 15 -34.65
9 17 -96.00
10 18 116.82
[数値実施例4]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 51.078 1.50 1.69680 55.5
2 20.046 7.93
3 -92.347 1.50 1.48749 70.2
4 42.773 2.83
5 30.961 2.69 1.90366 31.3
6 58.954 (可変)
7 -22.912 1.50 1.48749 70.2
8 -47.434 (可変)
9 16.278 1.70 1.76385 48.5
10 22.564 2.86
11(絞り) ∞ 1.47
12 16.500 3.40 1.49700 81.5
13 -41.000 0.39
14 -43.398 1.50 1.77047 29.7
15 137.630 2.41
16 31.640 1.76 1.48749 70.2
17 322.897 1.99
18* 37.644 3.00 1.53110 55.9
19* 19.620 (可変)
20 -32.099 3.17 1.48749 70.2
21 -28.460 (可変)
像面 ∞
非球面データ
第18面
K = 0.00000e+00 A 4=-2.43002e-04 A 6=-1.17592e-06 A 8= 2.19518e-08 A10=-2.06426e-10
第19面
K = 0.00000e+00 A 4=-1.66541e-04 A 6=-5.90686e-07 A 8= 1.73372e-08 A10=-1.06522e-10
各種データ
ズーム比 1.96
広角 中間 望遠
焦点距離 24.70 35.00 48.50
Fナンバー 4.10 5.07 6.14
半画角 41.5 31.6 24.0
像高 18.19 19.77 20.62
レンズ全長 107.48 107.48 107.48
BF 20.26 20.26 20.26
d 6 22.02 17.17 6.71
d 8 7.12 1.70 0.95
d19 16.49 26.75 37.96
d21 20.26 20.26 20.26
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -44.73
2 7 -92.77
3 9 26.14
4 20 400.73
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -48.31
2 3 -59.75
3 5 69.01
4 7 -92.77
5 9 68.48
6 12 24.15
7 14 -42.67
8 16 71.81
9 18 -81.88
10 20 400.73
[数値実施例5]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 41.834 0.90 1.76385 48.5
2 17.284 3.68
3 41.689 0.90 1.74100 52.6
4 19.327 4.69
5 -75.361 0.90 1.49700 81.5
6 31.979 0.50
7 23.417 3.30 1.91082 35.2
8 109.037 (可変)
9 -17.272 0.85 1.48749 70.2
10 -34.294 (可変)
11 12.870 1.48 1.81600 46.6
12 21.973 1.93
13(絞り) ∞ 2.38
14 11.163 1.97 1.49700 81.5
15 -56.250 1.21
16 -28.058 0.85 1.72047 34.7
17 9.780 0.29
18 12.141 2.04 1.76385 48.5
19 -61.009 0.51
20* 19.737 1.72 1.53110 55.9
21* 13.445 (可変)
22 -530.289 3.38 1.48749 70.2
23 -33.007 (可変)
像面 ∞
非球面データ
第20面
K = 0.00000e+00 A 4=-3.86874e-04 A 6=-1.94092e-06 A 8=-1.42943e-07 A10= 5.45943e-09
第21面
K = 0.00000e+00 A 4=-2.64377e-04 A 6=-4.86156e-06 A 8= 6.86251e-08 A10=-6.69751e-10
各種データ
ズーム比 2.20
広角 中間 望遠
焦点距離 12.36 20.00 27.16
Fナンバー 4.10 5.40 6.40
半画角 47.9 34.1 26.2
像高 10.67 12.26 12.59
レンズ全長 79.81 79.81 79.81
BF 11.50 11.50 11.50
d 8 14.96 11.31 3.76
d10 8.87 2.33 2.18
d21 11.01 21.20 28.90
d23 11.50 11.50 11.50
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -28.12
2 9 -72.57
3 11 19.52
4 22 72.04
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -39.18
2 3 -49.47
3 5 -45.05
4 7 32.15
5 9 -72.57
6 11 35.48
7 14 18.93
8 16 -9.97
9 18 13.42
10 20 -87.71
11 22 72.04
[数値実施例6]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 163.077 0.90 1.85400 40.4
2* 16.504 7.46
3 -63.062 1.20 1.48749 70.2
4 23.305 5.57 1.91082 35.2
5 -82.122 1.30
6 -57.629 1.00 1.58913 61.1
7 -285.675 (可変)
8 -19.934 1.00 1.74400 44.8
9 -43.701 1.42 1.74951 35.3
10 -32.141 (可変)
11 13.125 1.88 1.69680 55.5
12 84.081 1.96
13(絞り) ∞ 1.49
14 14.784 1.52 1.64000 60.1
15 166.020 0.73
16 -38.659 0.85 1.77047 29.7
17 12.890 0.42
18 16.658 1.64 1.53172 48.8
19 -214.575 5.99
20* -34.974 2.00 1.53110 55.9
21* -47.232 (可変)
22 -232.083 2.99 1.70300 52.4
23 -35.773 1.00 1.65412 39.7
24 -38.973 (可変)
像面 ∞
非球面データ
第2面
K = 0.00000e+00 A 4=-1.33343e-05 A 6=-7.88605e-08 A 8= 2.50831e-10 A10=-2.02211e-12
第20面
K = 0.00000e+00 A 4=-6.79875e-04 A 6=-4.71092e-07 A 8=-1.88873e-07 A10= 1.19485e-09
第21面
K = 0.00000e+00 A 4=-4.64915e-04 A 6= 9.91316e-07 A 8=-6.61286e-08 A10= 6.98708e-10
各種データ
ズーム比 2.20
広角 中間 望遠
焦点距離 12.36 20.00 27.16
Fナンバー 4.10 5.38 6.40
半画角 47.9 33.9 26.2
像高 10.67 12.26 12.59
レンズ全長 83.75 83.75 83.75
BF 11.50 11.50 11.50
d 7 7.86 10.12 4.68
d10 17.11 4.52 1.92
d21 4.95 15.27 23.32
d24 11.50 11.50 11.50
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -36.62
2 8 -77.38
3 11 22.06
4 22 65.64
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -21.56
2 3 -34.75
3 4 20.45
4 6 -122.74
5 8 -50.17
6 9 154.00
7 11 22.08
8 14 25.26
9 16 -12.46
10 18 29.14
11 20 -268.97
12 22 59.78
13 23 -760.08
表1は、各数値実施例における条件式(1)~(9)の値を示す。
【0053】
【0054】
各実施例の開示は、以下の構成を含む。
(構成1)
複数のレンズ群を有するズームレンズであって、
前記複数のレンズ群は、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群と、第4レンズ群とからなり、
ズーミングに際して、前記第1レンズ群は像面に対して不動であり、隣り合う各レンズ群の間隔が変化し、
前記第1レンズ群は、少なくとも3枚のレンズを有し、
前記第2レンズ群の焦点距離をf2、前記第3レンズ群の焦点距離をf3とするとき、
-10.0<f2/f3<-3.0
なる条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
(構成2)
広角端での無限遠合焦時の前記ズームレンズの焦点距離をfw、広角端での無限遠合焦時の前記ズームレンズのバックフォーカスをskwとするとき、
0.40<fw/skw<2.00
なる条件式を満足することを特徴とする構成1に記載のズームレンズ。
(構成3)
前記ズームレンズの最も物体側のレンズ面の面頂点位置から前記像面までの光軸上での距離をL、前記第1レンズ群の焦点距離をf1とするとき、
-5.00<L/f1<-0.50
なる条件式を満足することを特徴とする構成1または2に記載のズームレンズ。
(構成4)
前記ズームレンズの最も物体側のレンズ面の面頂点位置から前記像面までの光軸上での距離をL、広角端での無限遠合焦時の前記ズームレンズの焦点距離をfw、広角端での無限遠合焦時の前記ズームレンズの半画角をωw(度)とするとき、
1.00<L/fwtan(ωw)<10.00
なる条件式を満足することを特徴とする構成1乃至3のいずれかに記載のズームレンズ。
(構成5)
前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第1レンズ群の最も物体側のレンズ面の面頂点位置から前記第1レンズ群の最も像側のレンズ面の面頂点位置までの光軸上での距離をT1とするとき、
-8.00<f1/T1<-1.00
なる条件式を満足することを特徴とする構成1乃至4のいずれかに記載のズームレンズ。
(構成6)
前記第1レンズ群は、少なくとも2枚の負レンズと、少なくとも1枚の正レンズとを有することを特徴とする構成1乃至5のいずれかに記載のズームレンズ。
(構成7)
前記第1レンズ群の負レンズのうち負の屈折力が最も大きい負レンズの焦点距離をfLN11、前記第1レンズ群の焦点距離をf1とするとき、
0.25<fLN11/f1<3.00
なる条件式を満足することを特徴とする構成1乃至6のいずれか一項に記載のズームレンズ。
(構成8)
前記第1レンズ群の負レンズのうち負の屈折力が最も大きい負レンズの焦点距離をfLN11、前記第1レンズ群の負レンズのうち負の屈折力が2番目に大きい負レンズの焦点距離をfLN12とするとき、
1.001<fLN12/fLN11<10.000
なる条件式を満足することを特徴とする構成1乃至7のいずれかに記載のズームレンズ。
(構成9)
前記ズームレンズの最も物体側のレンズ面の面頂点位置から前記像面までの光軸上での距離をL、広角端での無限遠合焦時の前記ズームレンズの焦点距離をfwとするとき、
2.00<L/fw<10.00
なる条件式を満足することを特徴とする構成1乃至8のいずれかに記載のズームレンズ。
(構成10)
広角端での無限遠合焦時の前記ズームレンズの焦点距離をfw、前記第1レンズ群の焦点距離をf1とするとき、
-1.00<fw/f1<-0.20
なる条件式を満足することを特徴とする構成1乃至9のいずれかに記載のズームレンズ。
(構成11)
ズーミングに際して、前記第4レンズ群は前記像面に対して不動であることを特徴とする構成1乃至10のいずれかに記載のズームレンズ。
(構成12)
前記第1レンズ群のうち最も物体側のレンズは、負レンズであることを特徴とする構成1乃至11のいずれかに記載のズームレンズ。
(構成13)
前記第2レンズ群は、2枚以下のレンズからなることを特徴とする構成1乃至12のいずれかに記載のズームレンズ。
(構成14)
前記第4レンズ群は、負の屈折力を有することを特徴とする構成1乃至13のいずれかに記載のズームレンズ。
(構成15)
前記第4レンズ群は、正の屈折力を有することを特徴とする構成1乃至13のいずれかに記載のズームレンズ。
(構成16)
前記第2レンズ群の最も物体側の面は、物体側に凹面を向けた形状であり、前記第2レンズ群の最も像側の面は、像側に凸面を向けた形状であることを特徴とする構成1乃至15のいずれかに記載のズームレンズ。
(構成17)
構成1乃至16のいずれかに記載のズームレンズと、
前記ズームレンズによって形成される像を受光する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
【0055】
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0056】
L0 ズームレンズ
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
L4 第4レンズ群
L11 負レンズ
L12 負レンズ
L13 正レンズ
IP 像面