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特開2024-99424納期回答業務支援装置、納期回答業務支援方法、及び納期回答業務支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099424
(43)【公開日】2024-07-25
(54)【発明の名称】納期回答業務支援装置、納期回答業務支援方法、及び納期回答業務支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/087 20230101AFI20240718BHJP
   G06Q 30/06 20230101ALI20240718BHJP
【FI】
G06Q10/087
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003364
(22)【出願日】2023-01-12
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中島 義規
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 大介
(72)【発明者】
【氏名】南 百陽
【テーマコード(参考)】
5L010
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L030BB54
5L049AA16
5L049BB54
(57)【要約】
【課題】受注元からの納期の問い合わせに対し、回答納期の精度を上げることにより、回答納期の誤りによって発生する過剰発注のコストとクレーム件数の低減を実現することができる納期回答業務支援装置等を提供することを目的とする。
【解決手段】本実施形態では、(1)受注データと倉庫商品入荷予定集計データとを参照して、入荷予定割合の値を算出し、(2)確度納期算出マスタを参照して、「算出した入荷予定割合が属する、基準割合1と基準割合2で定まる数値範囲」に紐づく確度文言と納期加算月数または納期加算日数とを特定し、(3)入荷予定日に、特定した納期加算月数または納期加算日数を加算して、受注元へ回答する回答納期を算出し、(4)特定した確度文言と算出した回答納期を受注実績照会画面に表示させる。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受注データと、入荷予定数のうち受注への割り当てに残された数である入荷予定残数が入荷予定日別商品別に格納されている残数データと、を参照して、入荷予定日までに受注数分を確保できる可能性の程度を表す指標であって受注数と入荷予定残数で定義されるものの値を受注別商品別に算出する指標値算出部と、
納期の確かさの程度を示す区分別に数値範囲と時間数が格納されている納期算出用データを参照して、受注別商品別に、前記指標値算出部で算出した値が属する数値範囲に紐づく区分と時間数とを特定する特定部と、
受注と商品に紐づく入荷予定日に前記特定部で特定した時間数を加算して、受注元へ回答する回答納期を受注別商品別に算出する納期算出部と、
前記特定部で特定した区分と前記納期算出部で算出した回答納期を受注別商品別に表示させる表示処理部と、
を備えることを特徴とする納期回答業務支援装置。
【請求項2】
前記指標は、受注数÷入荷予定残数で定義されるものであること、
を特徴とする請求項1に記載の納期回答業務支援装置。
【請求項3】
前記受注データは、前記指標の値を格納可能なものであり、
前記指標値算出部は、算出した前記指標の値を前記受注データに格納し、
前記特定部は、前記受注データに格納されている前記指標の値が属する数値範囲に紐づく区分と時間数とを特定すること、
を特徴とする請求項2に記載の納期回答業務支援装置。
【請求項4】
前記受注データは、入荷予定日を格納可能なものであり、
前記納期算出部は、前記受注データに格納されている入荷予定日に前記特定部で特定した時間数を加算して、受注元へ回答する回答納期を受注別商品別に算出すること、
を特徴とする請求項2または3に記載の納期回答業務支援装置。
【請求項5】
指標値算出部が、受注データと、入荷予定数のうち受注への割り当てに残された数である入荷予定残数が入荷予定日別商品別に格納されている残数データと、を参照して、入荷予定日までに受注数分を確保できる可能性の程度を表す指標であって受注数と入荷予定残数で定義されるものの値を受注別商品別に算出する指標値算出ステップと、
特定部が、納期の確かさの程度を示す区分別に数値範囲と時間数が格納されている納期算出用データを参照して、受注別商品別に、前記指標値算出ステップで算出した値が属する数値範囲に紐づく区分と時間数とを特定する特定ステップと、
納期算出部が、受注と商品に紐づく入荷予定日に前記特定ステップで特定した時間数を加算して、受注元へ回答する回答納期を受注別商品別に算出する納期算出ステップと、
表示処理部が、前記特定ステップで特定した区分と前記納期算出ステップで算出した回答納期を受注別商品別に表示させる表示処理ステップと、
を含むこと、
を特徴とする納期回答業務支援方法。
【請求項6】
情報処理装置を、
受注データと、入荷予定数のうち受注への割り当てに残された数である入荷予定残数が入荷予定日別商品別に格納されている残数データと、を参照して、入荷予定日までに受注数分を確保できる可能性の程度を表す指標であって受注数と入荷予定残数で定義されるものの値を受注別商品別に算出する指標値算出手段、
納期の確かさの程度を示す区分別に数値範囲と時間数が格納されている納期算出用データを参照して、受注別商品別に、前記指標値算出手段で算出した値が属する数値範囲に紐づく区分と時間数とを特定する特定手段、
受注と商品に紐づく入荷予定日に前記特定手段で特定した時間数を加算して、受注元へ回答する回答納期を受注別商品別に算出する納期算出手段、
前記特定手段で特定した区分と前記納期算出手段で算出した回答納期を受注別商品別に表示させる表示処理手段、
として機能させるための納期回答業務支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、納期回答業務支援装置、納期回答業務支援方法、及び納期回答業務支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、受注先へ納期の案内を出す業務および受注先から納期の回答を受け取りその回答を基に受注データの納期を更新する業務を効率化することができる納期管理装置等が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-109784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、商品を受注した際、商品の在庫が倉庫に無かった場合、該当の商品に対し、受注後に商品を発注する場合と、すでに在庫補充分として発注済の場合がある。受注済だが未入荷の商品に対して受注元から問い合わせを受けることがあり、回答した納期通りに商品を納品できなかった場合、受注元からのクレームにつながる可能性がある。そのため、受注元に対し、正確かつ入荷の確度も意識した納期回答が必要になる。
【0005】
現状は、受注情報に対し、発生している発注情報を元に、倉庫ごと、商品ごとの入荷予定日を突合し、受注元からの問い合わせを受けた際、受注情報とともに入荷予定日を参照可能としている。しかし、海外仕入時など、納入日のズレにより、発注した入荷予定の数量と実際の入荷数量が異なる場合があり、顧客(受注元)に回答した納期に必要な数量が揃わないことがある。そして、その様な事態を避けるために、受注元の問い合わせに対し、納期として具体的な日付を回答せずに「~月下旬ごろ」という大雑把な回答をすることがある。しかし、このような大雑把な回答であっても、納期回答するオペレータの経験値により、受注元に回答する納期の内容が一定にならないという問題がある。また、実際に納期通り商品が入荷されなかった際、受注元からのクレームを避けるために、不足分の数量を、本来予定していた仕入先ではない仕入先から高単価で仕入し、回答した納期に間に合わせる、というオペレーション(運用)を取ることが有る。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、回答納期の精度を上げることにより、回答納期の誤りによって発生する過剰発注のコストとクレーム件数の低減を実現することができる納期回答業務支援装置、納期回答業務支援方法、及び納期回答業務支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る納期回答業務支援装置は、受注データと、入荷予定数のうち受注への割り当てに残された数である入荷予定残数が入荷予定日別商品別に格納されている残数データと、を参照して、入荷予定日までに受注数分を確保できる可能性の程度を表す指標であって受注数と入荷予定残数で定義されるものの値を受注別商品別に算出する指標値算出部と、納期の確かさの程度を示す区分別に数値範囲と時間数が格納されている納期算出用データを参照して、受注別商品別に、前記指標値算出部で算出した値が属する数値範囲に紐づく区分と時間数とを特定する特定部と、受注と商品に紐づく入荷予定日に前記特定部で特定した時間数を加算して、受注元へ回答する回答納期を受注別商品別に算出する納期算出部と、前記特定部で特定した区分と前記納期算出部で算出した回答納期を受注別商品別に表示させる表示処理部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
なお、本発明に係る納期回答業務支援装置において、前記指標は、受注数÷入荷予定残数で定義されるものでもよい。
【0009】
また、本発明に係る納期回答業務支援装置において、前記受注データは、前記指標の値を格納可能なものでもよく、前記指標値算出部は、算出した前記指標の値を前記受注データに格納してもよく、前記特定部は、前記受注データに格納されている前記指標の値が属する数値範囲に紐づく区分と時間数とを特定してもよい。
【0010】
また、本発明に係る納期回答業務支援装置において、前記受注データは、入荷予定日を格納可能なものでもよく、前記納期算出部は、前記受注データに格納されている入荷予定日に前記特定部で特定した時間数を加算して、受注元へ回答する回答納期を受注別商品別に算出してもよい。
【0011】
また、本発明に係る納期回答業務支援方法は、指標値算出部が、受注データと、入荷予定数のうち受注への割り当てに残された数である入荷予定残数が入荷予定日別商品別に格納されている残数データと、を参照して、入荷予定日までに受注数分を確保できる可能性の程度を表す指標であって受注数と入荷予定残数で定義されるものの値を受注別商品別に算出する指標値算出ステップと、特定部が、納期の確かさの程度を示す区分別に数値範囲と時間数が格納されている納期算出用データを参照して、受注別商品別に、前記指標値算出ステップで算出した値が属する数値範囲に紐づく区分と時間数とを特定する特定ステップと、納期算出部が、受注と商品に紐づく入荷予定日に前記特定ステップで特定した時間数を加算して、受注元へ回答する回答納期を受注別商品別に算出する納期算出ステップと、表示処理部が、前記特定ステップで特定した区分と前記納期算出ステップで算出した回答納期を受注別商品別に表示させる表示処理ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る納期回答業務支援プログラムは、情報処理装置を、受注データと、入荷予定数のうち受注への割り当てに残された数である入荷予定残数が入荷予定日別商品別に格納されている残数データと、を参照して、入荷予定日までに受注数分を確保できる可能性の程度を表す指標であって受注数と入荷予定残数で定義されるものの値を受注別商品別に算出する指標値算出手段、納期の確かさの程度を示す区分別に数値範囲と時間数が格納されている納期算出用データを参照して、受注別商品別に、前記指標値算出手段で算出した値が属する数値範囲に紐づく区分と時間数とを特定する特定手段、受注と商品に紐づく入荷予定日に前記特定手段で特定した時間数を加算して、受注元へ回答する回答納期を受注別商品別に算出する納期算出手段、前記特定手段で特定した区分と前記納期算出手段で算出した回答納期を受注別商品別に表示させる表示処理手段、として機能させるためのものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、回答納期の精度を上げることにより、回答納期の誤りによって発生する過剰発注のコスト、およびクレーム件数の低減を実現することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本実施形態に係る業務支援装置の構成の一例を示す図である。
図2図2は、本実施形態に係るマスタおよびデータの一例を示す図である。
図3図3は、本実施形態に係る運用フローの一例を示す図である。
図4図4は、本実施形態に係る倉庫商品入荷予定集計データ作成の一例を示す図である。
図5図5は、本実施形態に係る倉庫商品入荷予定集計データと受注データのデータ更新の一例を示す図である。
図6図6は、本実施形態に係る倉庫商品入荷予定集計データと受注データのデータ更新の一例を示す図である。
図7図7は、本実施形態に係る倉庫商品入荷予定集計データと受注データのデータ更新の一例を示す図である。
図8図8は、本実施形態に係る倉庫商品入荷予定集計データと受注データのデータ更新の一例を示す図である。
図9図9は、本実施形態に係る倉庫商品入荷予定集計データと受注データのデータ更新の一例を示す図である。
図10図10は、本実施形態に係る受注実績照会画面MAの一例を示す図である。
図11図11は、本実施形態に係る受注実績照会画面MAに表示するデータ作成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明に係る納期回答業務支援装置、納期回答業務支援方法、および納期回答業務支援プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0016】
[1.構成]
本実施形態に係る業務支援装置100(本発明に係る納期回答業務支援装置を含む)の構成の一例について、図1等を参照して説明する。図1は、業務支援装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0017】
業務支援装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータを基に構築したものである。なお、業務支援装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置を基に構築したものに限らず、市販のノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォンまたはタブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置を基に構築したものであってもよい。
【0018】
業務支援装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。業務支援装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0019】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、業務支援装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、業務支援装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0020】
入出力インターフェース部108には、入力装置400および出力装置500が接続されている。出力装置500には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置400には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置500をモニタ500とし、入力装置400をキーボード400またはマウス400として記載する場合がある。
【0021】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0022】
記憶部106は、受注データ106a、入荷予定データ106b、確度納期算出マスタ106c(本発明にかかる納期算出用データに相当)、および倉庫商品入荷予定集計データ106d(本発明にかかる残数データに相当)等を格納する。
【0023】
図2図5図9、および図11には、受注データ106aに格納される情報の一例が示されている。受注データ106aは、受注情報を管理するためのものである。対象受注データ106aは、これらの図で示すように、伝票の伝票識別情報(例えば伝票番号等)、伝票の明細行、伝票日付、得意先識別情報(例えば得意先コード等)、倉庫識別情報(例えば倉庫コード等)、商品識別情報(例えば商品コード等)、受注数、後述する入荷予定日更新処理部102aで算出された入荷予定割合(本発明の指標の値に相当)、後述する確度納期算出マスタ106cから抽出された確度枝番、確度文言(本発明の区分に相当)、先方回答納期(本発明の回答納期に相当)および入荷予定日等を格納する。なお、図2の受注データ106aでは、入荷予定割合、確度枝番、確度文言、先方回答納期および入荷予定日のカラムが省略されている。また、図5図9の受注データ106aでは、確度文言および先方回答納期のカラムが省略されている。
【0024】
図2および図4には、入荷予定データ106bに格納される情報の一例が示されている。入荷予定データ106bは、各倉庫の商品の入荷予定を管理するためのものである。入荷予定データ106bは、図2および図4で示すように、伝票識別情報、伝票の明細行、入荷予定日、倉庫識別情報、商品識別情報、および入荷予定数等を格納する。
【0025】
図2図5図9、および図11には、確度納期算出マスタ106cに格納される情報の一例が示されている。確度納期算出マスタ106cは、入荷予定割合に関する、基準割合の範囲(本発明の数値範囲に相当)、基準割合の範囲に応じた確度文言、納期加算月数(本発明の時間数に相当)、および納期加算日数(本発明の時間数に相当)等を設定し、後述する入荷予定日更新処理部102aで算出された入荷予定割合に基づいて回答するべき納期を計算するためのものである。また、確度納期算出マスタ106cは、状況に応じて、更新が可能である。
【0026】
確度納期算出マスタ106cには、これらの図で示すように、基準割合の範囲に対応した識別情報(例えば確度枝番等)、基準割合の範囲の上限に相当する基準割合1、基準割合の範囲の下限に相当する基準割合2、納期の確かさの程度を示す確度文言(「未確定」「低」「中」「高」)、先方への納期回答の伝え方に関する「納期未確定」等の納期固定文言、納期加算月数、および納期加算日数等を格納する。基準割合1と基準割合2に基づいて「基準割合2<入荷予定割合≦基準割合1」という条件が定義される。例えば、基準割合1を設定しなければ「基準割合2<入荷予定割合」という条件を定義でき、基準割合2を設定しなければ「入荷予定割合≦基準割合1」という条件を定義できる。
【0027】
また、例えば、後述する入荷予定日更新処理部102aで算出された入荷予定割合が、確度納期算出マスタ106c内の枝番「1」のレコードで定義される条件を満たす場合には、納期の確度(確かさ)は「未確定」(不足状態)と判断されることになる。また、例えば、後述する入荷予定日更新処理部102aで算出された入荷予定割合が、確度納期算出マスタ106c内の枝番「2」のレコードで定義される条件を満たす場合には、納期の確度は「低」と判断され、納期加算月数「6か月」を基に先方回答納期が算出される。また、例えば、後述する入荷予定日更新処理部102aで算出された入荷予定割合が、確度納期算出マスタ106c内の枝番「3」のレコードで定義される条件を満たす場合には、納期の確度は「中」と判断され、納期加算月数が「2か月」を基に先方回答納期が算出される。また、例えば、後述する入荷予定日更新処理部102aで算出された入荷予定割合が、確度納期算出マスタ106c内の枝番「4」のレコードで定義される条件を満たす場合には、納期の確度は「高」と判断され、納期加算日数「14日」を基に先方回答納期が算出される。
【0028】
図2図4図9には、倉庫商品入荷予定集計データ106dに格納される情報の一例が示されている。倉庫商品入荷予定集計データ106dは、これらの図で示すように、入荷予定日、倉庫識別情報、商品識別情報、入荷予定数量、および入荷予定残数等を格納する。
【0029】
図1に戻り、制御部102は、業務支援装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の業務支援を実行する。
【0030】
制御部102は、機能概念的に、入荷予定日更新処理部102a(本発明の指標値算出部を含む)および受注実績照会部102b(本発明の特定部と納期算出部と表示処理部を含む)などを備える。
【0031】
入荷予定日更新処理部102aは、入荷予定データ106bを、入荷予定日、倉庫識別情報および商品識別情報の組み合わせ単位で集計し、倉庫商品入荷予定集計データ106dを作成する。特に、入荷予定日更新処理部102aは、集計した入荷予定数を、倉庫商品入荷予定集計データ106d内の入荷予定数と入荷予定残数に格納する。
【0032】
入荷予定日更新処理部102aは、(1)倉庫識別情報および商品識別情報が合致する受注データ106aと倉庫商品入荷予定集計データ106dを突合して、「受注データ106a.受注数÷倉庫商品入荷予定集計データ106d.入荷予定残数」で定義される入荷予定割合を算出し(本発明の指標値算出部が行う処理に相当)、(2)算出された入荷予定割合が0でない場合、確度納期算出マスタ106c内の、「算出された入荷予定割合が属する、基準割合1と基準割合2で定まる範囲」を含むレコードから、確度枝番を抽出し、(3)突合した受注データ106a内の入荷予定割合、確度枝番および入荷予定日のそれぞれを、算出した入荷予定割合、抽出した確度枝番、および突合した倉庫商品入荷予定集計データ106d内の入荷予定日に更新する。
【0033】
入荷予定日更新処理部102aは、倉庫商品入荷予定集計データ106d内の入荷予定残数を、当該入荷予定残数から突合した受注データ106a内の受注数量が差し引かれた後の数(差し引かれた後の数が負の数の場合は0)に更新する。
【0034】
受注実績照会部102bは、受注元から問い合わせを受けた際、入荷予定日更新処理部102aにより更新された受注データ106aを照会し、受注データ106a内の情報とともに先方回答納期と確度をオペレータに確認させ、オペレータは当該先方回答納期を受注元に回答する。特に、受注実績照会部102bは、受注データ106aに格納されている入荷予定日を基準として、受注実績照会画面MA内の「先方回答納期」欄に表示させる値を算出する。ここで、受注実績照会画面MAの一例について、図10を参照して説明する。受注実績照会画面MAは、大別して、照会条件を入力するための領域MA1と、照会結果を表示するための領域MA2で構成されている。領域MA1は、受注日、商品識別情報、および得意先識別情報を入力する領域である。領域MA2は、照会結果の伝票識別情報と明細行情報、伝票日付、得意先識別情報、倉庫識別情報、商品識別情報、受注数、確度、先方回答納期、および入荷予定日を表示させる領域で構成されている。
【0035】
具体的には、受注実績照会部102bは、(1)確度納期算出マスタ106cから、受注データ106aに格納されている確度枝番を含むレコードを抽出し、(2)抽出したレコードに納期固定文言の値があれば、当該納期固定文言の値を、領域MA2内の「先方回答納期」表示領域に表示させる値として決定し、(3)抽出したレコードに納期固定文言の値がなく、かつ、当該レコードに納期加算月数の値が格納されていれば、受注データ106a内の入荷予定日の年月に納期加算月数の値を月として加算し(例えば、値が「6」なら6か月となる。)、「『入荷予定日の年月』~『加算後の年月』」を、領域MA2内の「先方回答納期」表示領域に表示させる値として決定し、(4)抽出したレコードに納期固定文言の値がなく、かつ、当該レコードに納期加算月数の値が格納されておらず、かつ、当該レコードに納期加算日数の値が格納されていれば、受注データ106a内の入荷予定日の年月日に納期加算日数の値を日として加算し(例えば、値が「14」なら14日となる。)、「『入荷予定日の年月日』~『加算後の年月日』」を、領域MA2内の「先方回答納期」表示領域に表示させる値として決定し、(5)受注データ106aに格納されている情報、抽出したレコードに含まれる確度文言、および決定した「先方回答納期」欄に表示させる値を、受注実績照会画面MAに表示させる。なお、(1)から(5)の処理は、本発明の特定部と納期算出部と表示処理部が行う処理に相当する。
【0036】
[2.処理]
[2-1.処理の概要]
上述のように構成された業務支援装置100が実行する処理の概要を、図3を参照して説明する。
【0037】
まず、入荷予定日更新処理部102aは、受注データ106aと倉庫商品入荷予定集計データ106dを突合し、入荷予定日および算出した入荷予定割合を基に納期確度算出マスタ106cを参照し、確度枝番を受注データ106aにセットする。確度枝番がセットされた受注データ106aを受注実績照会部102bが参照した際、オペレータは、確度および納期表現の文言が参照可能とする。
【0038】
次に、受注実績照会部102bは、受注実績照会画面MAにて、入荷予定日と確度枝番がセットされた受注データ106aを照会した際、(1)確度枝番を基に納期確度算出マスタ106cを参照し、(2)確度枝番に紐づく納期固定文言、納期加算月数および納期加算日数ならびに受注データ106aの入荷予定日を基に、固定文言で先方回答納期を表現するか、入荷予定日に納期加算月数または納期加算日数を加算して先方回答納期を表現するか、を決定し、(3)受注データ106aの情報ならびに確度枝番に紐づく確度文言および決定した表現を、受注実績照会画面MAに表示させる。
【0039】
[2-2.処理の具体例]
上述のように構成された業務支援装置100が実行する処理の具体例を、納期回答業務支援装置を用いて行われる業務の流れの一例に沿って、図4等を参照して詳細に説明する。
【0040】
[1:入荷予定データの集計(図4参照)]
まず、入荷予定日更新処理部102aは、入荷予定データ106bを入荷予定日、倉庫コードおよび商品コードの組み合わせ単位で集計し、倉庫商品入荷予定集計データ106dを作成する。集計した入荷予定数は、倉庫商品入荷予定集計データ106dの入荷予定数と入荷予定残数にセットされる。
【0041】
例えば、入荷予定データ106bの伝票番号「NY0000000001」および明細行「1」のレコードについて、入荷予定データ106bには、当該レコードに含まれる入荷予定日「2023/1/10」、倉庫コード「S001」および商品コード「J000001」の組み合わせに合致する他のレコードは無いので、当該レコードは集計されず、倉庫商品入荷予定集計データ106dに、入荷予定日「2023/1/10」、倉庫コード「S001」、商品コード「J000001」、入荷予定数「5」および入荷予定残数「5」がそのまま格納されることにより、倉庫商品入荷予定集計データ106dが更新される。入荷予定データ106bの伝票番号「NY0000000001」および明細行「2」のレコード、および、入荷予定データ106bの伝票番号「NY0000000002」および明細行「1」のレコードについても、同様である。
【0042】
例えば、入荷予定データ106bの伝票番号「NY0000000003」および明細行「1」のレコードについて、入荷予定データ106bには、当該レコードに含まれる入荷予定日「2023/1/20」、倉庫コード「S001」および商品コード「J000003」の組み合わせに合致する、伝票番号「NY0000000004」および明細行「1」のレコードが存在するので、これらのレコードに含まれる入荷予定数量は合算され、倉庫商品入荷予定集計データ106dに、入荷予定日「2023/1/20」、倉庫コード「S001」、商品コード「J000003」、入荷予定数「200」(=伝票番号「NY0000000003」の入荷予定数量「100」+伝票番号「NY0000000004」の入荷予定数量「100」)、および入荷予定残数「200」が格納されることにより、倉庫商品入荷予定集計データ106dが更新される。
【0043】
入荷予定日更新処理部102aが上記の集計等の処理を行った結果、倉庫商品入荷予定集計データ106dは図4に示したものとなる。
【0044】
[2:受注データ106aの各受注レコードの更新(図5図9参照)]
[2-1:伝票番号「JU0000000001」および明細行「1」の受注レコードの更新(図5参照)]
入荷予定日更新処理部102aは、受注レコードに含まれる倉庫コード「S001」および商品コード「J000001」に合致する、倉庫商品入荷予定集計データ106d内の集計レコード(入荷予定日「2023/1/10」、倉庫コード「S001」、商品コード「J000001」、入荷予定数「5」、および入荷予定残数「5」を含むレコード)と当該受注レコードを突合して、「当該受注レコードの受注数「10」÷当該集計レコードの入荷予定残数「5」」という計算により入荷予定割合「2」を算出する。入荷予定日更新処理部102aは、算出した入荷予定割合「2」を基に、確度納期算出マスタ106c内の、「算出した入荷予定割合「2」が属する、基準割合1(設定なし)と基準割合2「1」で定まる範囲(つまり、入荷予定割合>1)」を含む確度枝番「1」のレコードを特定し、特定したレコードから確度枝番「1」を抽出する。入荷予定日更新処理部102aは、受注レコード内の入荷予定割合、確度枝番および入荷予定日のそれぞれに、算出した入荷予定割合「2」、特定した確度枝番「1」および集計レコード内の入荷予定日「2023/1/10」を格納する。
【0045】
入荷予定日更新処理部102aは、集計レコード内の入荷予定残数「5」を、当該入荷予定残数「5」から受注レコード内の受注数「10」を差し引いた後の数「0」に更新する。
【0046】
上記処理の結果、更新後の受注レコードと集計レコードは図5に示したものとなる。
【0047】
[2-2:伝票番号「JU0000000002」および明細行「1」の受注レコードの更新(図6参照)]
入荷予定日更新処理部102aは、受注レコードに含まれる倉庫コード「S001」および商品コード「P000001」に合致する、倉庫商品入荷予定集計データ106d内の集計レコード(入荷予定日「2023/1/13」、倉庫コード「S001」、商品コード「P000001」、入荷予定数「300」、および入荷予定残数「300」を含むレコード)と当該受注レコードを突合して、「当該受注レコードの受注数「300」÷当該集計レコードの入荷予定残数「300」」という計算により入荷予定割合「1」を算出する。入荷予定日更新処理部102aは、算出した入荷予定割合「1」を基に、確度納期算出マスタ106c内の、「算出した入荷予定割合「1」が属する、基準割合1「1」と基準割合2「0.67」で定まる範囲(つまり、0.67<入荷予定割合≦1)」を含む確度枝番「2」のレコードを特定し、特定したレコードから確度枝番「2」を抽出する。入荷予定日更新処理部102aは、受注レコード内の入荷予定割合、確度枝番および入荷予定日のそれぞれに、算出した入荷予定割合「1」、特定した確度枝番「2」および集計レコードの入荷予定日「2023/1/13」を格納する。
【0048】
入荷予定日更新処理部102aは、集計レコード内の入荷予定残数「300」を、当該入荷予定残数「300」から受注レコード内の受注数「300」を差し引いた後の数「0」に更新する。
【0049】
上記処理の結果、更新後の受注レコードと集計レコードは図6に示したものとなる。
【0050】
[2-3:伝票番号「JU0000000002」および明細行「2」の受注レコードの更新(図7参照)]
入荷予定日更新処理部102aは、受注レコードに含まれる倉庫コード「S002」および商品コード「J000002」に合致する、倉庫商品入荷予定集計データ106d内の集計レコード(入荷予定日「2023/1/14」、倉庫コード「S002」、商品コード「J000002」、入荷予定数「50」、および入荷予定残数「50」を含むレコード)と当該受注レコードを突合して、「当該受注レコードの受注数「20」÷当該集計レコードの入荷予定残数「50」」という計算により入荷予定割合「0.4」を算出する。入荷予定日更新処理部102aは、算出した入荷予定割合「0.4」を基に、確度納期算出マスタ106c内の、「算出した入荷予定割合「0.4」が属する、基準割合1「0.67」と基準割合2「0.33」で定まる範囲(つまり、0.33<入荷予定割合≦0.67)」を含む確度枝番「3」のレコードを特定し、特定したレコードから確度枝番「3」を抽出する。入荷予定日更新処理部102aは、受注レコード内の入荷予定割合、確度枝番および入荷予定日のそれぞれに、算出した入荷予定割合「0.4」、特定した確度枝番「3」および集計レコードの入荷予定日「2023/1/14」を格納する。
【0051】
入荷予定日更新処理部102aは、集計レコード内の予定入荷残数「50」を、当該予定入荷残数「50」から受注レコード内の受注数「20」を差し引いた後の数「30」に更新する。
【0052】
上記処理の結果、更新後の受注レコードと集計レコードは図7に示したものとなる。
【0053】
[2-4:伝票番号「JU0000000003」および明細行「1」の受注レコードの更新(図8参照)]
入荷予定日更新処理部102aは、受注レコードに含まれる倉庫コード「S001」および商品コード「J000003」に合致する、倉庫商品入荷予定集計データ106d内の集計レコード(入荷予定日「2023/1/20」、倉庫コード「S001」、商品コード「J000003」、入荷予定数「200」、および入荷予定残数「200」を含むレコード)と当該受注レコードを突合して、「当該受注レコードの受注数「10」÷当該集計レコードの入荷予定残数「200」」という計算により入荷予定割合「0.05」を算出する。入荷予定日更新処理部102aは、算出した入荷予定割合「0.05」を基に、確度納期算出マスタ106c内の、「算出した入荷予定割合「0.05」が属する、基準割合1(0.03)と基準割合2(設定なし)で定まる範囲(つまり、入荷予定割合≦0.33)」を含む確度枝番「4」のレコードを特定し、特定したレコードから確度枝番「4」を抽出する。入荷予定日更新処理部102aは、受注レコード内の入荷予定割合、確度枝番および入荷予定日のそれぞれに、算出した入荷予定割合「0.05」、特定した確度枝番「4」および集計レコードの入荷予定日「2023/1/20」を格納する。
【0054】
入荷予定日更新処理部102aは、集計レコード内の予定入荷残数「200」を、当該入荷予定残数「200」から受注レコード内の受注数「10」を差し引いた後の数「190」に更新する。
【0055】
上記処理の結果、更新後の受注レコードと集計レコードは図8に示したものとなる。
【0056】
[2-5:伝票番号「JU0000000004」および明細行「1」の受注レコードの更新(図9参照)]
入荷予定日更新処理部102aは、受注レコードに含まれる倉庫コード「S001」および商品コード「J000003」に合致する、倉庫商品入荷予定集計データ106d内の集計レコード(入荷予定日「2023/1/20」、倉庫コード「S001」、商品コード「J000003」、入荷予定数「200」、および入荷予定残数「190」を含む図8に示す更新後のレコード)と当該受注レコードを突合して、「当該受注レコードの受注数「15」÷当該集計レコードの入荷予定残数「190」」という計算により入荷予定割合「0.08」を算出する。入荷予定日更新処理部102aは、算出した入荷予定割合「0.08」を基に、確度納期算出マスタ106c内の「算出した入荷予定割合「0.08」が属する、基準割合1(0.33)と基準割合2(設定なし)で定まる範囲(つまり、入荷予定割合≦0.33)」を含む確度枝番「4」のレコードを特定し、特定したレコードから確度枝番「4」を抽出する。入荷予定日更新処理部102aは、受注レコード内の入荷予定割合、確度枝番および入荷予定日のそれぞれに、算出した入荷予定割合「0.08」、特定した確度枝番「4」および集計レコードの入荷予定日「2023/1/20」を格納する。
【0057】
入荷予定日更新処理部102aは、集計レコード内の予定入荷残数「190」を、当該入荷予定残数「190」から受注レコード内の受注数「15」を差し引いた後の数「175」に更新する。
【0058】
上記処理の結果、更新後の受注レコードと集計レコードは図9に示したものとなる。
【0059】
[3:受注実績照会データフロー(図10および図11参照)]
オペレータは、受注元から納期の問い合わせを受けた際に、受注実績照会画面MAを表示させるよう指示する。
【0060】
すると、受注実績照会部102bは、受注実績照会画面MAをモニタ114に表示させる。
【0061】
オペレータは、受注実績照会画面MAの領域MA1に受注日「2022/11/1」~「2022/11/31」、商品コード「J000001」~「P000099」、得意先コード「T001」~「T002」を入力する。
【0062】
すると、受注実績照会部102bは、受注データ106aからオペレータの照会条件に合致したレコードを抽出する。
【0063】
受注実績照会部102bは、抽出した伝票番号「JU0000000001」および明細行「1」の受注レコード内の確度枝番「1」を含む、確度納期算出マスタ106c内の算出レコードを特定し、特定した算出レコード内の確度文言「未確定」と納期固定文言「納期未確定」を取得し、取得した納期固定文言を基に先方回答納期「納期未確定」を作成し、作成した先方回答納期と取得した確度文言「未確定」を受注レコードに格納する(図11参照)。
【0064】
受注実績照会部102bは、抽出した伝票番号「JU0000000002」および明細行「1」の受注レコード内の確度枝番「2」を含む、確度納期算出マスタ106c内の算出レコードを特定し、特定した算出レコード内の確度文言「低」と納期加算月数「6」を取得し、当該受注レコード内の入荷予定日の年月「2023/1」に納期加算月数「6」を月として加算して「2023/7」を算出し、当該年月と加算後の年月を基に先方回答納期「2023/1~2023/7」を作成し、作成した先方回答納期と取得した確度文言「低」を受注レコードに格納する(図11参照)。
【0065】
受注実績照会部102bは、抽出した伝票番号「JU0000000002」および明細行「2」の受注レコード内の確度枝番「3」を含む、確度納期算出マスタ106c内の算出レコードを特定し、特定した算出レコード内の確度文言「中」と納期加算月数「2」を取得し、当該受注レコード内の入荷予定日の年月「2023/1」に納期加算月数「2」を月として加算して「2023/3」を算出し、当該年月と加算後の年月を基に先方回答納期「2023/1~2023/3」を作成し、作成した先方回答納期と取得した確度文言「中」を受注レコードに格納する(図11参照)。
【0066】
受注実績照会部102bは、抽出した伝票番号「JU0000000003」および明細行「1」の受注レコード内の確度枝番「4」を含む、確度納期算出マスタ106c内の算出レコードを特定し、特定した算出レコード内の確度文言「高」と納期加算日数「14」を取得し、当該受注レコード内の入荷予定日「2023/1/20」に納期加算日数「14」を日として加算して「2023/2/3」を算出し、当該予定日と当該加算後の年月日を基に先方回答納期「2023/1/20~2023/2/3」を作成し、作成した先方回答納期と取得した確度文言「高」を受注レコードに格納する(図11参照)。
【0067】
受注実績照会部102bは、抽出した伝票番号「JU0000000004」および明細行「1」の受注レコード内の確度枝番「4」を含む、確度納期算出マスタ106c内の算出レコードを特定し、特定した算出レコード内の確度文言「高」と納期加算日数「14」を取得し、当該受注レコード内の入荷予定日「2023/1/20」に納期加算日数「14」を日として加算して「2023/2/3」を算出し、当該予定月と当該加算後の年月日を基に先方回答納期「2023/1/20~2023/2/3」を作成し、作成した先方回答納期と取得した確度文言「高」を受注レコードに格納する(図11参照)。
【0068】
受注実績照会部102bは、上記処理によって先方回答納期と確度文言が格納された後の抽出した受注レコードの情報を受注実績照会画面MAの照会結果を表示する領域MA2に表示させる(図10参照)。
【0069】
すると、オペレータは、受注実績照会画面MAの領域MA2を確認しながら、受注元に対し、表示されている先方回答納期を回答する。
【0070】
[3.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0071】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0072】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0073】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0074】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0075】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0076】
また、業務支援装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0077】
例えば、業務支援装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて業務支援装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0078】
また、このコンピュータプログラムは、業務支援装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0079】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0080】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0081】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0082】
また、業務支援装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、業務支援装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0083】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、小売業または卸売業などにおいて有用である。
【符号の説明】
【0085】
100 業務支援装置
102 制御部
102a 入荷予定日更新処理部
102b 受注実績照会部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 受注データ
106b 入荷予定データ
106c 確度納期算出マスタ
106d 倉庫商品入荷予定集計データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11