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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099499
(43)【公開日】2024-07-25
(54)【発明の名称】システムおよびプログラム等
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/36 20060101AFI20240718BHJP
   G01S 7/495 20060101ALI20240718BHJP
   B60K 35/22 20240101ALI20240718BHJP
   B60K 35/28 20240101ALI20240718BHJP
【FI】
G01S7/36
G01S7/495
B60K35/22
B60K35/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】50
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024002722
(22)【出願日】2024-01-11
(31)【優先権主張番号】P 2023003384
(32)【優先日】2023-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023080709
(32)【優先日】2023-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】391001848
【氏名又は名称】株式会社ユピテル
(74)【代理人】
【識別番号】100092598
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 伸一
(72)【発明者】
【氏名】高橋 圭三
(72)【発明者】
【氏名】上 三千洋
(72)【発明者】
【氏名】阿部 和範
(72)【発明者】
【氏名】片桐 康晴
(72)【発明者】
【氏名】小林 典仙
(72)【発明者】
【氏名】清水 勇喜
(72)【発明者】
【氏名】西村 真一
【テーマコード(参考)】
3D344
5J070
5J084
【Fターム(参考)】
3D344AA17
3D344AA19
3D344AA20
3D344AA26
3D344AD01
5J070AC20
5J070AE20
5J070AF01
5J070BG03
5J070BH11
5J084AA01
5J084AB20
5J084BA36
5J084BB02
5J084BB20
5J084CA31
5J084CA70
(57)【要約】      (修正有)
【課題】従来よりも優れたシステム等を提供する。
【解決手段】電子機器10は、ユーザによって設定された車種または自動的に検出した車種に応じた表示を表示部13に行う処理を制御部11が行う。例えば、電子機器10への電源供給が開始されたときの起動時にOBDコネクタを経由した車両からの車種情報の取得ができるかを判定し、できる場合には、取得した車種情報が示す車種の画像を起動画面に表示する。一方、起動時にOBDコネクタを経由した車両からの車種情報の取得ができない場合には、予め設定画面でユーザが設定した車種の情報が記憶部25に格納されているかを判定し、格納されている場合には、車種の画像を起動画面に表示する。これらがない場合には、起動画面には、車種の画像は表示しない処理を行う。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両メーカの工場出荷時には車両に取り付けられておらず、工場出荷後に車両に取り付けられるアフターマーケット用のシステムであって、
車両の速度測定装置への接近を報知する機能と、
車両の速度に基づく報知を行う機能を備えること
を特徴とするシステム。
【請求項2】
車両メーカの純正パーツではない車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着されている場合に、当該車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着されていない場合とは、異なる表示を行う機能を備えた請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記異なる表示として、カスタムパーツのブランドロゴを、カスタムパーツを示す表示とともに表示する機能を備えること
を特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記異なる表示は、車両の形状を示す表示に対して、前記車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが装着されている車両における位置を示す表示を行うこと
を特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
車両メーカの純正パーツではない車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着されているか否かは、ユーザの操作または検出機能による検出によって設定する機能を備えた請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
車両メーカの純正パーツに対して変更を行っている場合に、車両メーカの純正パーツに対して変更を行っていない場合とは、異なる表示を行う機能を備えた請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記車両メーカの純正パーツに対して行われる加工は、車両メーカが設定しているリミットを超えた制御を行うようにする加工であり、前記異なる表示は、メータのスケールの最大値を車両メーカの純正パーツに対して加工を行っていない場合に比べ大きくした表示とする機能を備えること
を特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
カスタムパーツが追加されているか、カスタムパーツに純正パーツが交換されているかのいずれかによって表示を変える機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
純正パーツが加工されているか、純正パーツがカスタムパーツに交換されているかのいずれかによって表示を変える機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
カスタムパーツが追加されているか、純正パーツが加工されているかによって表示を変える機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
カスタムパーツが追加されているか、純正パーツが加工されているか、カスタムパーツに純正パーツが交換されているかのいずれかによって表示を変える機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
車両の速度測定装置への接近時には、スロットルコントローラによるスロットル制御を前記車両の速度測定装置への接近時でないときよりもマイルドに変更する機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
サーキットの位置に関する情報を記憶しておく機能を備え、
車両の位置がサーキットの位置にあると判定したときには、前記速度測定装置への接近の報知を抑制する機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
車両の速度に基づく速度超過警報を行う機能と、
サーキットの位置に関する情報を記憶しておく機能を備え、
車両の位置がサーキットの位置にあると判定したときには、前記速度超過警報を抑制する機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
車両の故障診断コネクタに接続して車両を制御するためのコンピュータから情報を取得して取得した情報に基づく表示を行う機能を備え、
前記車両を制御するためのコンピュータから取得した情報を他の機器へ送信する機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
画面に表示している情報を他の機器で再生可能に記録する機能を備える請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
カメラを内蔵し、カメラの映像を記録するとともに、速度測定装置への接近状況に関する情報を本システムまたは他の装置の少なくともいずれか一方でカメラの映像と同期させて再生可能に記録する機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
表示画面と、
前記表示画面の上側の前記表示画面外の位置に第一のロゴ発光部と、
前記表示画面の下側の前記表示画面外の位置に第二のロゴ発光部とを備え、
第一のロゴ発光部と第二のロゴ発光部は同一のロゴであって上下の向きが反対向きになるように配置し、
第一のロゴ発光部または第二のロゴ発光部のいずれか一方を発光させるよう選択する機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
センサの検出結果に基づいて躍度を表示する機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
減衰力調整可能のサスペンションの減衰力を設定する機能を備える請求項1に記載のシステム。
【請求項21】
位置に対応させてサスペンションの減衰力を調整するパラメータを記憶しておき、
車両の現在位置を検出し、検出した現在位置に対応する前記サスペンションの減衰力を調整するパラメータに設定する機能を備える請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
警察無線の周波数帯の無線を受信し、受信した電波状況にフェージングがあるか否かに基づき、フェージングがある場合とない場合とで、警報の内容を異なるものとする機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項23】
警察無線の周波数帯の無線を受信し、受信した電波の送出周期が一定である場合に、位置情報を示す電波を受信したものと判定する一方、受信した電波の送出周期が一定でない場合には位置情報を示す電波ではない電波を受信したものと判定して、両者を異なる報知とする機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項24】
車両の速度を測定するためのレーダー波を受信した場合に警報を発する機能と、
現在位置が北海道内であるか否かを判定する機能を備え、
前記警報は、現在位置が北海道内である場合と、北海道外である場合とで、異なる態様で行う機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項25】
現在位置がいずれの都道府県内にあるかを特定し、特定した都道府県に応じた警報を行う機能を備え、
予め取得した都道府県別の速度取り締まり用のレーダーの導入機種の分布状況に応じて、
レーダーの受信時の警報の報知態様を異なる報知態様とする機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項26】
現在位置がいずれの都道府県内にあるかを特定し、特定した都道府県に応じた警報を行う機能を備え、
前記警報には、その警報の内容の正しさの程度を示す情報の報知内容を備え、
現在位置がいずれの都道府県内であるかに応じて、その警報の内容の正しさの程度を示す情報の報知内容を異なるものとすること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項27】
現在位置がいずれの都道府県内にあるかを特定し、特定した都道府県に応じた警報を行う機能を備え、
予め取得した都道府県別の可搬式の速度取締装置による速度取り締まりの実施件数に応じて、
レーダーの受信時の警報の報知態様を異なる報知態様とする機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項28】
現在位置がいずれの方面にあるかを特定し、特定した方面に応じた警報を行う機能を備え、
前記警報を、警察の発表する方面別の速度超過状況に応じて、異なる態様で行う機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項29】
変調レーダー波を受信した場合に、警報を発する機能と、
変調レーダー波を発する設置位置が固定式の速度測定装置の位置を予め記憶する機能と備え、
前記警報は、変調レーダー波を発する設置位置が固定式の速度測定装置の位置を含む所定の範囲以外の位置で、変調レーダー波を受信した場合には、その速度測定装置の機種を特定する内容を含む警報を行う一方、変調レーダー波を発する設置位置が固定式の速度測定装置の位置を含む所定の範囲では、機種を特定する内容を含まない警報を行うこと
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項30】
Xバンド、Kバンドの電波受信機能、及びレーザー受光機能を備え、
Xバンド、Kバンド、レーザー検知したら、位置、種類、方向を自動でサーバーに送り、
サーバーからリアルタイムに他のシステムへ配信する機能を備えたこと
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項31】
Xバンドの電波受信機能、Kバンドの電波受信機能、及びレーザー受光機能の少なくともいずれか1つの機能による警報があった場合、その警報が誤警報であることをユーザからの入力または自動判定による決定の少なくともいずれか一方を行い、その位置を誤警報位置として登録しておき、当該誤警報位置における次回以降の警報を抑制する機能と、
前記誤警報位置の情報をサーバーへリアルタイムに送信する機能を備え、
サーバーから他のシステムへリアルタイムに配信する機能を備えたこと
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項32】
速度測定装置が発するレーダー波を受信した場合に警報を行う機能を備え、
所定の距離以上に渡って速度測定装置が発するレーダー波を受信した場合、
前記警報とは別に、移動する警察車両からのものである旨の警報を行う機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項33】
速度測定装置が発するレーザー光を受光した場合に警報を行う機能を備え、
所定の距離以上に渡って速度測定装置が発するレーザー光を受光した場合、
前記警報とは別に、移動する警察車両からのものである旨の警報を行う機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項34】
レーダー波またはレーザー光の少なくともいずれか一方の強度とその取得位置とのセットを、所定の間隔で取得した履歴情報をサーバへ送信する機能を備え、
サーバは多数の異なるシステムからの前記履歴情報に基づき前記強度のマップを地図上に描画するための情報を生成する機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項35】
速度測定装置が発するレーザーの受光部、速度測定装置が発するKバンドの電波及びXバンドの電波の受信部、GPS、WiFi通信部、前記レーザーの受光またはいずれかの前記電波の受信を受信したときに警報を報知する報知部を1の筐体に備え、
前記1の筐体には表示部を備えず、
前記警報とともに、前記レーザーの受光またはいずれかの前記電波の受信したことの情報を前記GPSによって取得したその位置情報とともに前記WiFi通信部を介して、サーバへ送信する機能を備え、
前記筐体とは別の機器であるスマートフォンは、前記サーバから前記レーザーの受光またはいずれかの前記電波の受信したことの情報を前記その位置情報とともに受信して、その位置の地図表示、警報表示、音声出力をする機能を実現するアプリを備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項36】
表示部と、
カメラ映像信号の入力端子を備え、
カメラ映像信号を前記表示部に表示する機能と、
前記車両の速度測定装置への接近の際の速度情報とその車両の速度測定装置への接近の際のカメラ映像とを、その位置を同期させて再生可能に記録する機能と
を備える請求項1に記載のシステム。
【請求項37】
表示部と、
カメラ映像信号の入力端子を備え、
カメラ映像信号を前記表示部に表示する機能と、
加速度を検出する機能と、
前記加速度が所定のパターンになったときに、前記加速度とカメラ映像とをその位置を同期させて再生可能に記録する機能と
を備える請求項1に記載のシステム。
【請求項38】
車両の速度を測定する機能を備えるレーダーが使用可能に割り当てられた複数の周波数帯のうち、いずれの周波数帯の電波を受信したかによって異なる警報を出力する機能を備え、
さらに前記複数の周波数帯のうち、いずれか1つの周波数帯の中を、さらに複数の周波数領域に分けてその複数の周波数領域のうちいずれの周波数領域のレーダー波を受信したかによっても異なる警報を出力する機能を備えたこと
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項39】
無線通信により、SNSに位置情報と位置情報以外の情報とがセットで投稿されたセット情報を取得して、前記セット情報と現在位置との関係が所定の接近関係になったときに報知する機能を備え、前記セット情報の報知と前記車両の速度に基づく報知との優先度をユーザによって設定しておき、その設定に基づいていずれを優先して報知するかを決定する機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項40】
車両のOBDコネクタに接続して車両の制御用のコンピュータから情報を取得して、取得した情報に基づく報知を行う機能を備え、
車両のOBDコネクタに接続するコネクタを備えた筐体内に本システムへの送信する情報を生成する制御部を備えるのではなく、車両のOBDコネクタに接続するコネクタからの配線を入力するコンバータ筐体にOBDコネクタからの情報を本システムで利用可能な情報に変換する機能を備え、
当該コンバータ筐体にはOBDコネクタから信号線を接続する第一接続部と、
当該コンバータ筐体はOBDコネクタ以外の車内LAN信号線からの信号を入力する第二接続部を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項41】
前記コンバータ筐体は、本システムの機能を制御する制御部を備える筐体と同一の筐体としたこと
を特徴とする請求項40に記載のシステム。
【請求項42】
レーダーの受信機能とカメラ機能とを備え、
レーダーの受信アンテナ部とカメラのホルダー部とをダイカストによる一体成型の金属で構成したこと
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項43】
警報を行う機能を備え、
警報の種類ごとにその警報を行うか否かを組み合わせた複数のモードを備え、
複数のモードを所定の条件に応じて自動的に切り替える機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項44】
複数の異なる種類の警報を行う機能を備え、
警報の種類ごとにその種類の警報を行うか否かを、センサの状態が警報の種類ごとに設定された所定の状態になったかで判定する機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項45】
所定の警報地点への接近警報を行う機能を備え、
センサから検出した運転の荒さに応じて、運転が荒いと判断される場合に、前記接近警報を開始する距離を、短縮する機能を備えたこと
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項46】
警報を行う機能を備え、
警報の種類ごとにその警報を行うか否かを組み合わせた複数のモードを備え、
モードにより警報優先度を変更する構成としたこと
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項47】
筐体の表面にロゴを設けず、本システムの起動時以外のときに表示部にロゴを表示する機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項48】
レーダー波またはレーザー光の少なくともいずれか一方の強度とその取得位置とのセットを、所定の間隔で取得した履歴情報をサーバへ送信する機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項49】
カメラが撮影した車両の周囲の映像を取得し、取得した前記カメラが撮影した車両の周囲の映像を記録するとともに、速度測定装置への接近状況に関する情報を本システムまたは他の装置の少なくともいずれか一方で前記カメラが撮影した車両の周囲の映像と同期させて再生可能に記録する機能を備えること
を特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項50】
請求項1から49のいずれかに記載のシステムの機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばシステムおよびプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロ波を走行する車両に向けて出射し、当該車両からの反射波のドップラー遷移の量に基づき当該車両の走行速度を測定する速度測定システム(レーダー)が知られている。この速度測定システムから出射されるマイクロ波を受信したときに警報を発するレーダー探知機があり、うっかり速度を出してしまっている運転者に対して警報を発することで安全運転に寄与するシステムである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-96728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のシステムには、様々な問題があった。
【0005】
そこで、本発明は従来よりも優れた特性を有するシステム及びプログラム等を提供することを目的とする。
【0006】
本発明の目的はこれに限定されず、本明細書及び図面等に開示される構成の部分から奏する効果を得ることを目的とする構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「~できる」「~可能である」などと記載した箇所を「~が課題である」と読み替えた課題が本明細書には開示されている。課題はそれぞれ独立したものとして記載しているものであり、各々の課題を解決するための構成についても単独で分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。課題が明細書の記載から黙示的に把握されるものであっても、本出願人は本明細書に記載の構成の一部を補正又は分割出願にて特許請求の範囲とする意思を有する。またこれら独立の課題を組み合わせた課題を解決する構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)例えば、車両メーカの工場出荷時には車両に取り付けられておらず、工場出荷後に車両に取り付けられるアフターマーケット用のシステムであって、車両の速度測定装置への接近を報知する機能と、車両の速度に基づく報知を行う機能を備えるシステムとするとよい。
【0008】
システムは電子機器とするとよい。システムは、1つまたは複数の筐体を備える構成とするとよい。システムは、複数の筐体を備えるとき、各筐体間を有線または無線の少なくともいずれか一方によって、各筐体内の制御部間を電気的に接続するとよい。
【0009】
システムは、例えば、ユーザによって設定された車種または自動的に検出した車種に応じた表示を行う機能を備えるとよい。
【0010】
速度測定装置への接近の報知は、予め記憶している速度測定装置の位置への接近を報知する構成、速度測定装置が発するマイクロ波の受信により接近を報知する構成、速度測定装置が発するレーザーの受光により接近を報知する構成、所定の無線周波数の無線の受信により接近を報知する構成の少なくともいずれか1つとするとよい。
【0011】
システムは特にレーダー探知機とするとよい。
【0012】
(2)車両メーカの純正パーツではない車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着されている場合に、当該車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着されていない場合とは、異なる表示を行う機能を備えるシステムとするとよい。
【0013】
このようにすれば、ユーザは、車両メーカの純正パーツではない車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着されているか否かを、前記異なる表示によって、容易に認識することができる。
【0014】
カスタムパーツの種類としては、たとえば、サスペンション、ストラットタワーバー、スロットルコントローラ等とするとよい。
【0015】
(3)前記異なる表示として、カスタムパーツのブランドロゴを、カスタムパーツを示す表示とともに表示する機能を備えるとよい。
【0016】
カスタムパーツのブランドロゴの画像データを記憶しておき、取り付けられたカスタムパーツの表示とともに表示させるとよい。
【0017】
カスタムパーツを示す表示としては、カスタムパーツの名称、カスタムパーツの種類、カスタムパーツを示す画像の少なくともいずれか1つを備えるとよい。カスタムパーツの名称は文字列、カスタムパーツの種類は文字列、カスタムパーツの画像はカスタムパーツの形状を示す画像とすると特によい。カスタムパーツの画像は、例えばカスタムパーツの写真画像、カスタムパーツのイラスト画像等とするとよい。
【0018】
カスタムパーツのブランドロゴの画像としては、カスタムパーツに付されたブランドのロゴの画像またはカスタムパーツのメーカのハウスマークのロゴの画像の少なくともいずれか一方を備えるとよい。
【0019】
ロゴを表示する機能は、これに限ることはなく、例えば(47)、(47-1)のようにしてもよい。
【0020】
(4)前記異なる表示は、車両の形状を示す表示に対して、前記車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが装着されている車両における位置を示す表示を行う機能を備えるとよい。
【0021】
このようにすれば、ユーザは、車両メーカの純正パーツではない車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着されている車両における位置を、車両の形状との位置関係で、容易に把握することができる。
【0022】
例えば、サスペンションを車両のメーカ工場出荷時に車両の一部として装着されている純正のものから、アフターマーケットで販売されている車両メーカ以外の非純正のサスペンションに変更した場合に、車両の画像中の車両のサスペンションの位置にサスペンションを模した画像を表示する。
【0023】
特に(3)と組み合わせるとよい。例えば、カスタムパーツとしてサスペンションが装着されている場合、車両の画像中の車両のサスペンションの位置にサスペンションを模した画像を表示するとともにブランド名の文字列またはブランドロゴの画像の少なくともいずれか一方を表示するとよい。
【0024】
(5)車両メーカの純正パーツではない車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着されているか否かは、ユーザの操作または検出機能による検出によって設定する機能を備えるとよい。
【0025】
例えば、予め車両の部品の一覧を記憶しておき、その一覧を表示して、表示した一覧の中から車両メーカの純正パーツではない車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着された部品をユーザに選択させるようにしてもよい。例えば、システムは、ユーザの手動操作を受け付け、記憶手段に記憶した車両の部品の情報に基づき、パーツ毎に「純正」か「カスタム」をユーザが指定するための設定画面を表示する。そしてシステムは、設定画面に対するユーザの指示を受け付け、パーツ毎に純正パーツとカスタムパーツの何れが使用されているかを記憶するとよい。例えば、システムは、この記憶した情報に基づき、(2)、(3)、(4)等に示す異なる表示を行うとよい。
【0026】
また、OBDコネクタ等を介して、または、車両の通信コネクタを介して、または車両のネットワークに接続することで、車両のECUに接続して、カスタムパーツが設置されているかを検出するようにしてもよい。車両のECU(Electronic Control Unit)は、車両のあらゆるシステムを制御する装置である。例えばシステムの検出機能は、車両のECUと通信し、そのECUの制御対象が純正パーツかカスタムパーツかを問い合わせ、応答内容からカスタムパーツが設置されているかを検出するようにするとよい。
【0027】
また例えば、カスタムパーツは、有線通信或いは無線通信により外部と通信する機能を備え、バージョン情報またはメーカ情報の問い合わせに対し、純正パーツとは異なる返答をするように構成するとよい。異なる返答は、例えば、受信した応答要求に対してカスタムパーツ自身のバージョンやメーカ名等、そのカスタムパーツを特定する情報を応答するものとするとよい。このようにすると、システムの検出機能は、バージョン情報またはメーカ情報の問い合わせを行い、受信した返答の内容に基づき、カスタムパーツの種類・内容等を特定することができる。異なる返答は、例えば純正パーツでないこと、カスタムパーツであることを返答するとよい。このようにすると、システムの検出機能は、カスタムパーツに取り替えられたことを知ることができる。また、例えば純正パーツが上記の返答をする機能を備えていない場合、例えば返答があることで異なる返答があったと判定するとよい。例えば、システムの検出機能は、パーツに対して直接或いは車両のECUなどを介して直接または間接的に通信接続し、カスタムパーツが設置されているかを検出するとよい。
【0028】
また、パーツの一態様であるエンジンECUは、純正パーツのエンジンECUをカスタムパーツのエンジンECUに交換することがある。このような場合を想定し、システムは、エンジンECUに接続し、ECUのバージョン情報またはメーカ情報を問い合わせ(応答要求)、受信したエンジンECUからの返答に応じて純正かカスタムパーツかを判定するようにしてもよい。
【0029】
また、例えばカスタムパーツは、通信機能を備えるとよい。この通信機能は、少なくともシステムと通信を確立する機能を備えるとよい。そして例えばシステムの検出機能は、この通信が確立するか否かによりカスタムパーツが車両に装着されているか否かの検出を行うとよい。この場合に、例えば通信機能は特に無線通信機能とするとよく、その通信範囲は車両をカバーする程度の範囲とし、それ以上の範囲とはしない構成とするとよい。通信範囲は例えば半径数メートル程度とするとよい。通信範囲をこのようにすると、例えば、システムは、自車両に取り付けられたカスタムパーツの通信範囲内に存在するため、そのカスタムパーツとの間で通信を確立することができ、検出機能は、カスタムパーツに取り替えられたことを知ることできる。一方、駐車場等において隣接して駐車された他車両に実装されたカスタムパーツの通信範囲は、半径数メートル程度或いは他車両をカバーする程度の範囲である。よって、本システムは他車両に設置されたカスタムパーツの通信範囲外に位置し、他車両のカスタムパーツと通信は確立しない。他車両のカスタムパーツを自車両に取り付けたカスタムパーツと誤認識する可能性を低減できる。
【0030】
(6)車両メーカの純正パーツに対して変更を行っている場合に、車両メーカの純正パーツに対して変更を行っていない場合とは、異なる表示を行う機能を備えるとよい。
【0031】
このようにすれば、ユーザは、車両メーカの純正パーツに対して加工を加えているか否かを、前記異なる表示によって、容易に認識することができる。
【0032】
例えば加工を行っていない純正パーツは青色で表示する一方、加工を行っている純正パーツは赤色で表示するとよい。
【0033】
加工を行っている車両メーカの純正パーツとしては、車両の各種のECUとするとよい。
【0034】
加工を加えているとして表示を変える範囲は、そのパーツそのものまでとしてもよいが、そのパーツの加工により影響を受ける所定の範囲としてもよい。例えばこの範囲を予め決定しておきプログラムやデータに組み込んでもよい。例えば、予め加工されたパーツと、そのパーツにより影響を受けるパーツ群をテーブルに記憶しておく。システムは、加工されたパーツを検出すると、テーブルに記憶された対応関係に基づいて加工されたパーツから影響を受けるパーツ群を特定する機能を備えるとよい。このようにすると、システムは、加工を行っている純正パーツを検出すると、上記のテーブルを参照して加工された純正パーツにより影響を受けるパーツ群を特定し、その影響を受けるパーツ群の表示を、加工がされていない純正パーツのときの表示と異なる表示をする機能を備えるとよい。なお、パーツ群としているが、影響を受けるパーツが1つの場合もある。例えば、車両のエンジンECUへの加工を行った場合、エンジンECUを純正の時の青色から赤色に変更してもよいが、エンジンECUの制御対象であるエンジンを青色から赤色に変更してもよい。
【0035】
加工としてはECUのコンピュータが参照するパラメータまたはプログラムの少なくともいずれか一方とするとよい。ECUとしてはエンジンECUとするとよい。例えば、車両メーカ純正のエンジンECUのスピードリミッターの解除、スピードリミッターのリミットの引き上げ、レブリミットの引き上げ、ブーストリミッターのリミットの引き上げ、ブーストコントロールの変更、燃料マップの変更、バルブタイミングを変更するプログラム及びデータの差し替え等の加工とするとよい。
【0036】
車両メーカの純正パーツに対して変更を行っているか否かは、(5)と同様に、ユーザの操作または検出機能による検出によって設定する機能を備えるとよい。
【0037】
(7)前記車両メーカの純正パーツに対して行われる加工は、車両メーカが設定しているリミットを超えた制御を行うようにする加工であり、前記異なる表示は、メータのスケールの最大値を車両メーカの純正パーツに対して加工を行っていない場合に比べ大きくした表示とする機能を備えるとよい。
【0038】
このようにすれば、純正パーツに対して加工が行われ、リミットが変更されたときに、メータが飽和してしまうことを防止できる。例えば、スピードリミッターを無加工状態の180km/hから加工により300km/hに変更した場合、メータのスケールの最大値を純正のときの200km/hから、330km/hに変更する。例えば、最大ブースト圧を加工により純正の1.6×100kPaから1.8×100kPaに変更を行っている場合に、メータのスケールの最大値を1.8×100kPaから2.0×100kPaに変更する。
【0039】
(8)カスタムパーツが追加されているか、カスタムパーツに純正パーツが交換されているかのいずれかによって表示を変える機能を備えるとよい。
【0040】
このようにすれば、ユーザは、カスタムパーツが追加されたものか、純正パーツをカスタムパーツに交換したものかを一目で容易に区別して把握することができる。
【0041】
特にカスタムパーツが追加されているか、カスタムパーツに純正パーツが交換されているかのいずれかによってそのパーツの表示を変える構成とするとよい。
【0042】
例えば、サスペンションを純正パーツからカスタムパーツへ交換しており、さらに車両の工場出荷時には装着されていないカスタムパーツであるストラットタワーバーを車両に装着している場合、交換されたサスペンションは緑色で表示する一方、ストラットタワーバーは黄色で表示するとよい。
【0043】
カスタムパーツが追加されているか否か、純正パーツがカスタムパーツに交換されているか否かは、例えば(5)等と同様に、ユーザの操作または検出機能による検出によって設定する機能を備えるとよい。
【0044】
(9)純正パーツが加工されているか、純正パーツがカスタムパーツに交換されているかのいずれかによって表示を変える機能を備えるとよい。
【0045】
このようにすれば、純正パーツが加工されたものになっているか交換されたものになっているかを一目で容易に区別して把握することができる。
【0046】
特に、純正パーツが加工されているか、純正パーツがカスタムパーツに交換されているかのいずれかによってそのパーツの表示を変える構成とするとよい。
【0047】
例えば、エンジンECUのプログラムを変更する加工が加えられている場合には、エンジンを赤色にする一方、エンジンECUがカスタムのエンジンECUに交換されている場合には緑色で表示するとよい。
【0048】
純正パーツが加工されているか否か、純正パーツがカスタムパーツに交換されているか否かは、例えば(5)等と同様に、ユーザの操作または検出機能による検出によって設定する機能を備えるとよい。
【0049】
(10)カスタムパーツが追加されているか、純正パーツが加工されているかによって表示を変える機能を備えるとよい。
【0050】
このようにすれば、パーツが追加されたカスタムパーツなのか純正パーツ加工されたものなのかを一目で容易に区別して把握できる。
【0051】
特に、カスタムパーツが追加されているか、純正パーツが加工されているかによってそのパーツの表示を変える構成とするとよい。
【0052】
カスタムパーツが追加されているか否か、純正パーツが加工されているか否かは、例えば(5)等と同様に、ユーザの操作または検出機能による検出によって設定する機能を備えるとよい。
【0053】
(11)カスタムパーツが追加されているか、純正パーツが加工されているか、カスタムパーツに純正パーツが交換されているかのいずれかによって表示を変える機能を備えるとよい。
【0054】
特にカスタムパーツが追加されているか、純正パーツが加工されているか、カスタムパーツに純正パーツが交換されているかのいずれかによってそのパーツの表示を変える構成とするとよい。
【0055】
例えば、追加されたカスタムパーツは黄色にし、加工された純正パーツは赤色にし、カスタムパーツに交換されたパーツは緑色にするなど、これらをそれぞれ異なる色とするとよい。
【0056】
カスタムパーツが追加されているか否か、純正パーツが加工されているか否か、純正パーツがカスタムパーツに交換されているか否かは、例えば(5)等と同様に、ユーザの操作または検出機能による検出によって設定する機能を備えるとよい。
【0057】
(12)車両の速度測定装置への接近時には、スロットルコントローラによるスロットル制御を前記車両の速度測定装置への接近時でないときよりもマイルドに変更する機能を備えるとよい。
【0058】
このようにすれば、車両の速度測定装置への接近時には、スロットル制御がマイルドになるため、急加速が発生しにくくなり、速度が意図せずに超過してしまう可能性が低減できる。
【0059】
車両の速度測定装置への接近は、例えば予め記憶している速度測定装置の位置への接近、速度測定装置が発するマイクロ波の受信、速度測定装置が発するレーザーの受光、所定の無線周波数の無線の受信の少なくともいずれか1つを用いるとよい。接近の検知は、以下の説明において特に記載しない場合、同様の検知手法を採るとよい。
【0060】
スロットルコントローラは、電子制御式スロットル搭載車のアクセルレスポンスを制御するパーツであり、電子スロットルの開度をコントロールし、アクセルを踏んだ量に対するエンジン回転数の増加特性を純正のものと変えるパーツである。
【0061】
例えば純正ではアクセルペダルをX[cm]ほど踏み込むと2000回転くらいまで上がる車両にスロットルコントローラを取り付け、同じくX[cm]ほど踏み込むと3000回転まで上がるようにと調整することができる。このような調整をすると、例えば、ユーザが、車両の走り出だしが鈍いと感じている場合に、純正品のノーマルの状態よりエンジンが回るように設定することができる。これにより、アクセルワークをある程度の自分好みのセッティングができ、例えば加速しやすい車両に調整可能となる。
【0062】
マイルドに変更するとは、例えばアクセルペダルの踏み込みに対する加速の程度が緩やかや、加速の程度を弱くするとよい。また例えば、アクセルペダルの踏み込み量に対するスロットル開度の変化が小さくなるように制御するとよい。また、マイルドに変更する制御としては、例えば、上記例示したように、スロットルコントローラを取り付け、純正のものよりも同じアクセルペダルの踏み込みに対して回転数が上がるような調整を行っている場合、スロットル制御を純正の制御状態にしてもよい。純正の制御状態にするとは、例えば、スロットルコントローラ制御をオフにするとよい。
【0063】
(13)サーキットの位置に関する情報を記憶しておく機能を備え、車両の位置がサーキットの位置にあると判定したときには、前記速度測定装置への接近の報知を抑制する機能を備えるとよい。
【0064】
このようにすれば、サーキットにおいて、速度測定装置への接近の報知が抑制される。例えば、サーキット以外の位置にあると判定したときには速度測定装置への接近の報知の抑制を行わない構成とするとよい。抑制としては、報知の程度を下げる構成とすると良く、特に報知を行わない構成とするとよい。
【0065】
報知の程度を下げる構成は、例えば、音声や警報音など音による報知を行わず、表示による報知のようにユーザの視覚に訴える報知のみを行うとよい。音等のユーザの聴覚に訴える報知は、例えば前方を注視しているユーザであっても、報知の存在を認識でき報知の効果が高いことがある。一方、表示部に表示したり、発光手段を発光させたりする報知方法は、ユーザが認識しにくい場合があり、報知の程度が下がることがある。また、音による報知を行う場合、音量を下げることにより報知の程度を下げる構成をとるようにするとよい。
【0066】
報知の抑制として報知を行わない構成とする場合、例えば、車両の位置がサーキットの位置では、速度測定装置への接近の報知を行わないように制御するとよい。報知を行わない制御は、速度測定装置への接近を検知したが報知しない処理としてもよいし、速度測定装置への接近の検知をしない処理としてもよい。
【0067】
上記の(13)の構成は、例えば以下のようにするとよい。
【0068】
(13-1)サーキットの位置に関する情報を記憶しておく機能を備え、車両の位置がサーキットの位置にあると判定したときには、現在位置に基づく速度測定装置の位置への接近の報知を抑制する機能を備えるとよい。
【0069】
(13-2)サーキットの位置に関する情報を記憶しておく機能を備え、車両の位置がサーキットの位置にあると判定したときには、車両の速度測定装置が発するマイクロ波の受信に基づく報知を抑制する機能を備えるとよい。マイクロ波の受信は、レーダー受信と置き換えてもよい。
【0070】
(13-3)サーキットの位置に関する情報を記憶しておく機能を備え、車両の位置がサーキットの位置にあると判定したときには、レーザー受信に基づく報知を抑制する機能を備えるとよい。
【0071】
(13-4)サーキットの位置に関する情報を記憶しておく機能を備え、車両の位置がサーキットの位置にあると判定したときには、緊急車両の発する無線の受信に基づく報知を抑制する機能を備えるとよい。
【0072】
上記の(13-1)、(13-2)、(13-3)及び(13-4)の構成は、ユーザ指示に基づき個々に動作の有無を設定する構成を備えるとよい。このようにすると、ユーザの好みに応じて、車両の位置がサーキットの位置にあると判定したときに報知が抑制されるものを選択できる。例えば、サーキット内にいる場合、マイクロ波・レーダーやレーザーに基づく報知は抑制されるようにしたいが、例えば緊急車両の報知は例えば事故発生等に関係するため知りたいユーザに対し、適切な報知を行える。
【0073】
またサーキット内で報知を抑制する機能は、ユーザの手動操作に基づき行う機能を備えるとよい。このようにすると、システムは、ユーザからの指示を受け付け、指定された種類の報知を抑制する。ユーザの手動操作の受付手段は、例えば、システムの筐体等に設けたメカニカルなボタン、スイッチや、メニュー選択画面等に表示する選択肢(例えば、ソフトボタン)や、リモコン等とするとよい。
【0074】
サーキットの位置に関する情報は、例えばサーキット内の特定位置を示す位置情報や、サーキットの外周囲を特定する複数の位置情報などとするとよい。位置情報は、例えば経度・緯度情報を用いるとよい。サーキット内の特定位置は、例えばサーキットの中心位置などを用いるとよい。
【0075】
車両がサーキットの位置にあるか否かの判定は、例えば、システムは、記憶したサーキットの位置に関する情報と、取得した現在位置情報に基づいて行うとよい。例えば、記憶したサーキットの位置に関する情報が、サーキット内の特定位置を示す位置情報の場合、システムは、現在位置が特定位置と所定の距離以内にある場合にサーキットの位置にあると判定するとよい。所定の距離は、固定値とするとよく、サーキット毎にそのサーキットにあわせた距離とするとよい。サーキットに合わせた距離にする場合、サーキットの位置に関する情報として、特定位置を示す位置情報と範囲を示す所定距離を関連付けて記憶するとよい。記憶したサーキットの位置に関する情報が、サーキットの外周囲を特定する複数の位置情報の場合、システムは、現在位置が複数の位置情報で区画される範囲内にある場合にサーキットの位置にあると判定するとよい。
【0076】
(14)車両の速度に基づく速度超過警報を行う機能と、サーキットの位置に関する情報を記憶しておく機能を備え、車両の位置がサーキットの位置にあると判定したときには、前記速度超過警報を抑制する機能を備えるとよい。
【0077】
車両の速度は、GPS信号に基づいて取得する構成、または、OBDコネクタを介して車両側コンピュータと接続して取得する構成の少なくともいずれか一方を備えるとよい。
例えば、サーキット以外の位置にあると判定したときには速度超過警報の抑制を行わない構成とするとよい。抑制としては、報知の程度を下げる構成とすると良く、特に報知を行わない構成とするとよい。報知を行わない構成は、例えば速度超過を検知したが報知しない処理としてもよいし、速度超過の検知処理をしない処理としてもよい。
【0078】
(15)車両の故障診断コネクタに接続して車両を制御するためのコンピュータから情報を取得して取得した情報に基づく表示を行う機能を備え、前記車両を制御するためのコンピュータから取得した情報を他の機器へ送信する機能を備えるとよい。
【0079】
他の機器としては、特に他のメータ機器とするとよい。他のメータ機器としてはアナログメータを備える機器とするとよい。
【0080】
他の機器としては、スマートフォンとするとよい。
【0081】
車両を制御するためのコンピュータから取得する情報は、例えば車両の状態等に関する車両情報とするとよい。
【0082】
(15-1)車両の故障診断コネクタに接続して車両を制御するためのコンピュータから情報を取得する他の機器から前記情報を取得し、取得した情報に基づく表示を行う機能を備えるとよい。このようにすると、システムは、他の機器から情報を取得し、取得した情報に基づく表示をすることができる。車両の故障診断コネクタは、1つ備えていることが多く、その1つの故障診断コネクタに他の機器が接続されていると、故障診断コネクタに直接接続することができない。そのような場合であっても、当該他の機器を経由して情報を取得することができる。この場合の他の機器としては、特に他のメータ機器とするとよい。他のメータ機器としてはアナログメータを備える機器とするとよい。
【0083】
(15-2)車両メーカの工場出荷時には車両に取り付けられておらず、工場出荷後に車両に取り付けられるアフターマーケット用のシステムであって、車両の速度測定装置への接近を報知する機能と、車両の速度に基づく報知を行う機能と、車両を制御するためのコンピュータから直接または間接的に取得した情報を表示する第1の機器と、
前記第1の機器と通信可能に接続された第2の機器を備え、
前記第1の機器と前記第2の機器は、前記情報を送受する機能を備えるシステムとするとよい。
【0084】
このようにすると、第1の機器と第2の機器は、それぞれ車両を制御するためのコンピュータからの情報を取得することができる。この情報は、例えば車両情報とするとよい。
【0085】
送受する機能は、例えば第1の機器が情報を取得した場合に、例えば第1の機器が第2の機器に送信し、第2の機器がそれを受信するように構成するとよい。また、送受する機能は、例えば第2の機器が情報を取得した場合に、例えば第2の機器が第1の機器に送信し、第1の機器がそれを受信するように構成するとよい。
【0086】
第1の機器と第2の機器は、それぞれ単体で構成されてもよく、複数の筐体から構成されるものでもよい。第1の機器は、例えば、レーダー探知機とするとよく、第2の機器は例えばアナログメータとするとよい。
【0087】
第1の機器と第2の機器の少なくとも一方は、車両の故障診断コネクタに接続して車両を制御するためのコンピュータから情報を取得する機能を備えるとよい。そして、その取得した情報を別の機器に送信する機能を備えるとよい。
【0088】
(15-3)車両の故障診断コネクタに接続して車両を制御するためのコンピュータから情報を取得して取得した情報に基づく表示を行う機能を備え、前記故障診断コネクタに接続するケーブルの途中で分岐する分岐ケーブルを備え、前記分岐ケーブルを別の機器に接続可能に構成するシステムとするとよい。
【0089】
このようにすると、システムが故障診断コネクタに接続している状態でも、別の機器は分岐ケーブルを介して車両を制御するコンピュータから情報を取得することができる。
【0090】
また、故障診断コネクタに接続するOBDアダプタに出力端子部を複数設け、例えばシステムと別の機器に接続可能にするとよい。出力端子部は、例えばコネクタ端子とするとよい。
【0091】
(16)画面に表示している情報を他の機器で再生可能に記録する機能を備えるとよい。
【0092】
このようにすれば、画面に表示している情報を他の機器で再生可能させることが可能となる。
【0093】
画面に表示している情報を他の機器で再生可能に記録する構成としては、現在表示中の画面が選択可能な画面の中のどの画面であるかを示す情報とともに現在表示中の画面に表示している情報を記録しておく構成とするとよい。
【0094】
例えば、表示する画面が待受画面であって、OBDから取得した所定の車両情報を報知するものであり、システムは、係る待受画面を複数パターン備え、選択された待受画面を表示する構成の場合、表示している待受画面の番号、OBDからの情報を時系列に所定時間(例えば100ms間隔等)で記録するとよい。記憶するOBDからの情報は、少なくとも表示する待受画面に表示する情報とするとよい。
【0095】
表示中の待受画面の番号と、そのときOBDから取得した情報を時系列に記録することで、例えば、パーソナルコンピュータのビュアー、再生装置等の他の機器を用い、そのとき車両に搭載したシステムで表示していた画面を再現することができる。
【0096】
また、システムは、表示している画面をムービーとして記録する機能を備えるとよい。ムービーとして記録する機能は、動画ファイルとして記録、或いは所定時間間隔(例えば100ms間隔等)で表示している画像を記録するとよい。
【0097】
また、現在画面に表示中の情報だけでなく、すべての画面に表示可能な情報を生成するのに必要な情報を記録する構成とするとよい。このようにすれば、再生装置等の他の機器において本システムと同様の表示可能な画面のうちいずれの画面を選択しても表示可能となる。
【0098】
システムは、すべての画面に表示可能な情報を生成するのに必要な情報を時系列に所定時間(例えば100ms間隔等)で記録するとよい。再生装置は、車両の走行中に表示していた画面が選択されると、その選択された画面の表示に必要な情報を、時系列に記録した情報から読み出し、時系列で再生する。これにより、走行中に表示した画面が再生される。また、使用する画面を切り換えると、再生装置は、切り換えた画面を表示するのに必要な情報を読み出し、切り換えた画面に組み込んで表示する。再生装置は、表示する情報を時系列で更新する。これにより、再生装置は、走行中に表示していなかった画面を再生し、ユーザはその内容を確認できる。
【0099】
(16-1)画面に表示し得る情報を取得し、その取得した情報を他の機器で再生可能に記録する機能を備えるとよい。このようにすると、表示している情報か否かにかかわらず、取得した情報を他の機器で再生可能に記録することができる。また、取得した情報を他の機器で再生可能に記録する機能を備えるとよい。画面に表示し得る情報は、例えば、システムが複数の待ち受け画面を備えている場合に、その複数の待ち受け画面のいずれかに表示するための情報とするとよい。
【0100】
(17)カメラを内蔵し、カメラの映像を記録するとともに、速度測定装置への接近状況に関する情報を本システムまたは他の装置の少なくともいずれか一方でカメラの映像と同期再生可能に記録する機能を備えるとよい。
【0101】
このようにすれば、本システムまたは他の装置によって、記録された情報を再生することで、速度測定装置への接近状況をカメラの映像と関連付けて確認することができる。
【0102】
接近状況に関する情報は、現在位置、車両速度、マイクロ波(レーダー波)・レーザー光・無線の受信に関する情報などの少なくとも1つとするとよい。受信に関する情報は、受信の有無や受信強度などとするとよい。カメラは、車両の周囲を撮影するものとするとよく、特に、車両前方を撮影するように構成するとよい。
【0103】
また、(49)に記載するように、カメラは必ずしも内蔵する必要は無く、外付けのカメラ、さらには、別の機器のカメラで撮影した映像を取得し、取得した映像を速度測定装置への接近状況と関連付けて記録するとよい。
【0104】
(18)表示画面と、前記表示画面の上側の前記表示画面外の位置に第一のロゴ発光部と、
前記表示画面の下側の前記表示画面外の位置に第二のロゴ発光部とを備え、第一のロゴ発光部と第二のロゴ発光部は同一のロゴであって上下の向きが反対向きになるように配置し、
第一のロゴ発光部または第二のロゴ発光部のいずれか一方を発光させるよう選択する機能を備えるとよい。
【0105】
このようにすれば、表示画面の上辺と下辺のいずれを上側になるように設置したとしても、正しい方向にロゴの向きがなる発光部を表示させることができる。
【0106】
第一のロゴ発光部と第二のロゴ発光部は、発光状態ではロゴが視認でき、非発光状態ではロゴが視認しにくい状態に構成するとよい。このようにすると、逆向きのロゴが認識されにくくなり、ユーザは正しい向きのロゴをしっかり認識できる。よって、ユーザに対するロゴの意識付けを正しく行える。
【0107】
視認しにくい状態は、例えば注視しなければ存在が分からない状態、見えにくい状態とするとよく、特に、見えない状態とするとよい。ロゴが視認しにくい状態に構成するとは、例えば、発光部の前側に、ロゴが見えない或いは見えにくくなる部材を配置するとよい。係る部材は、例えば、半透明板、グレーの板、スモークガラス等のように、非発光状態では裏側に存在する発光部の様子が見えづらくものを用いるとよい。特に車両に搭載するシステムは、例えば走行中の運転手は車両の前方を注視し、システムを注視することは少ないため、非発光状態のロゴ発光部を見えづらくするだけで発光しているロゴのみに注意を向かせることができる。また、上記の部材は、例えばハーフミラーを用いるとよい。ハーフミラーは、非発光状態のときはミラーとして機能させることで、ロゴを見えなくすることができる。
【0108】
(19)センサの検出結果に基づいて躍度を表示する機能を備えるとよい。
【0109】
センサは例えば加速度センサを用い、検出結果として得られる加速度を微分して躍度を求める機能を備えるとよい。
【0110】
躍度の表示は数値で行うようにしてもよいが、メータを模した枠内で針等のオブジェクトをその値に対応する分、動かしてビジュアルに表示するようにしてもよい。
【0111】
(20)減衰力調整可能のサスペンションの減衰力を設定する機能を備えるとよい。
【0112】
減衰力を設定する機能は、例えば、車両の速度測定装置への接近状況に応じて変更するとよい。例えば、車両の速度測定装置の手前になるとブレーキを踏みやすいため、その前に減衰力を調整するとよい。また、車両の速度に基づく報知、例えば速度超過の報知がされるとブレーキを踏むことが予測できるので、それにあわせて減衰力を調整するとよい。これらの減衰力の調整は、例えばブレーキを踏むことにより車両にGがかかるので減衰力を高めるように制御するとよい。
【0113】
(21)位置に対応させてサスペンションの減衰力を調整するパラメータを記憶しておき、車両の現在位置を検出し、検出した現在位置に対応する前記サスペンションの減衰力を調整するパラメータに設定する機能を備えるとよい。
【0114】
例えば、現在位置が、高速道路か一般道かによって、サスペンションの減衰力を異なる値に設定する構成とするとよい。例えば高速道路は、直線の道路が多いため減衰力を抑え快適な乗り心地を優先するように調整するとよい。また、例えば現在位置が、サーキットか、公道かでサスペンションの減衰力を異なる値に設定する構成を備えるとよい。例えば現在位置がサーキットの場合、減衰力を高めに設定するとよい。サーキットか公道かの判断は、例えば、サーキットのマップなど、サーキットの位置を特定する位置情報の記憶するデーターベース等を備え、そのサーキットの位置を特定する位置情報と現在位置に基づきサーキット内か否かを判断し、サーキット外の場合には公道と判断するとよい。
【0115】
サーキット内か否かによる減衰力の調整は、ユーザの手動操作に基づき切り替える構成を備えるとよい。ユーザの手動操作に基づく切り替える構成は、例えば、ユーザのスイッチ操作で切り替えられるとよい。スイッチ操作は、システムに設けられたスイッチとするとよいが、特にリモコンを用いたスイッチ操作とするとよい。このようにすると、例えばサーキットのそばを通過しているだけでサーキットに入らないユーザにとって、位置情報(GPS)に基づき予期せぬ切り替えが行われることを防止できる。また、新規に設置されたサーキットなど、サーキットのマップ情報が反映されていない場合に、サーキットに合わせた減衰力に調整できる。
【0116】
(22)警察無線の周波数帯の無線を受信し、受信した電波状況にフェージングがあるか否かに基づき、フェージングがある場合とない場合とで、警報の内容を異なるものとする機能を備えるとよい。
【0117】
例えば、フェージングがある場合には、「警察車両が移動中です、注意してください」と報知するのに対し、フェージングがない場合には「警察無線を受信しました」と報知するとよい。このようにすれば、例えば、警察車両が見えない状況であっても、サイレン等が聞こえない状況であっても、運転者は警察車両に注意しながら走行することができる。
【0118】
警察無線に割り当てられている周波数の帯域をSDRにより、周波数軸と時間軸とからなるウォーターフォールとしてとらえ、時間が進む方向で周波数軸方向の幅の揺らぎがある場合に、フェージングが発生していると判定するとよい。
【0119】
さらに時間に対するフェージングのパターンに応じて異なる報知を行う機能を備えるとよい。例えば、ドップラーシフトに対応するフェージングが検出された場合には、警察車両と自車両が相対的に移動する関係である旨の報知を行うとよい。
自車両が停止しているときに受信した電波状況にフェージングがあるか否かを判定するとよい。または自車両が所定の速度よりも低速に走行しているときに受信した電波状況にフェージングがあるか否かを判定するとよい。所定の速度としては例えば時速30kmとするとよい。
【0120】
(23)警察無線の周波数帯の無線を受信し、受信した電波の送出周期が一定である場合に、位置情報を示す電波を受信したものと判定する一方、受信した電波の送出周期が一定でない場合には位置情報を示す電波ではない電波を受信したものと判定して、両者を異なる報知とする機能を備えるとよい。
【0121】
(24)車両の速度を測定するためのレーダー波を受信した場合に警報を発する機能と、現在位置が北海道内であるか否かを判定する機能を備え、前記警報は、現在位置が北海道内である場合と、北海道外である場合とで、異なる態様で行う機能を備える構成とするとよい。
【0122】
このようにすれば、北海道内での警報と北海道外での警報が異なる態様で行われることになる。
【0123】
北海道は北海道以外とは異なり例えば長くて広い直線道路が延々と続くなどの特性があり、北海道以外とは異なる要因等により速度が超過しがちである。
【0124】
速度取り締まりも北海道は北海道以外とは異なる方法、異なる設備(例えば異なるレーダー機器等)で行われる。
【0125】
ユーザは北海道での走行時と北海道以外での走行時に異なる態様で報知を受けることで、本システムは北海道における安全運転により寄与することになる。
【0126】
異なる態様としては、警報の内容を異なる内容とする処理を備えるとよい。例えば、北海道以外でレーダー波を受信した場合には「移動式オービスです。スピード注意」と画面表示及び音声で、報知の出力を行う。
【0127】
一方、北海道でレーダー波を受信した場合には、「MSSS最新型移動式オービスの可能性があります。スピード注意!。」のように画面表示及び音声で、報知の出力を行うとよい。このように可能性がある旨の文言を含む報知内容とすると特によい。
【0128】
単純に、北海道にいる/いないの識別を実装し、北海道にいる場合→「MSSSの可能性あり」、北海道にいない場合→「新型オービス」のように報知するようにしてもよい。
【0129】
異なる態様としては、警報を発する大きさを異なるものとするとよい。例えば音声警報の音量を北海道の場合には北海道以外の場合よりも大きな音量とするとよい。例えば画面表示を北海道の場合には北海道以外の場合よりも大きな表示とするなど、より警報を認識しやすい態様で出力するとよい。
【0130】
現在位置の都道府県は、予め記憶した都道府県の緯度経度情報に基づいて特定するとよい。北海道の特定は特に白神岬と襟裳岬とを結ぶ直線より井北側(上側)にあるか否かによって行うとよい。このようにすれば、現在位置が北海道であるか否かを極めて簡便かつ少ないデータ量と処理量で特定することができる。
【0131】
地図の行政界ポリゴンを予め記憶しておき、GPS等で取得した現在位置を内在するこのポリゴンから、現在位置の都道府県を特定するとよい。
【0132】
この特定は、現在位置が更新されるごとに、あるいは、所定時間ごとに周期的に行うとよい。
【0133】
(25)現在位置がいずれの都道府県内にあるかを特定し、特定した都道府県に応じた警報を行う機能を備え、予め取得した都道府県別の速度取り締まり用のレーダーの導入機種の分布状況に応じて、レーダーの受信時の警報の報知態様を異なる報知態様とする機能を備えるとよい。
【0134】
都道府県別の速度取り締まり用のレーダーの導入機種の分布状況は、速度取り締まり行っている現場を撮影したドライブレコーダの映像をサーバで取得し、取得した映像から機種を特定することで、求める機能を備えるとよい。例えば機種と画像の対応関係のデータから機械学習により学習済みモデルを得ておき、その学習済みモデルを用いてユーザのドライブレコーダから取得した映像の機種がいずれの機種かを推論させて特定する処理をサーバ等で行うとよい。
【0135】
このような処理により例えば、北海道や千葉県ではMSSSという機種が主として導入されている一方、他の地域ではLSMという機種が主として導入されていることが判明する。
【0136】
例えば、北海道及び千葉県以外でレーダー波を受信した場合には「LSM移動式オービスです。スピード注意」と画面表示及び音声で、報知の出力を行う。
【0137】
一方、北海道または千葉県でレーダー波を受信した場合には、「MSSS最新型移動式オービスです。スピード注意!。」のように画面表示及び音声で、報知の出力を行うとよい。
【0138】
例えば、導入されている機種のうち、最も導入数が多いものをその県での報知対象の機種とするとよい。
【0139】
例えば、機種名を断定的に報知する警報と、明確に言わないで仄めかすだけの警報を備え、予め取得した都道府県別の速度取り締まり用のレーダーの導入機種の分布状況に応じて、いずれの警報文言を出力するかを決定する機能を備えるとよい。
【0140】
例えば、機種名を断定的に報知する警報文言と、明確に言わないで仄めかすだけの警報文言を備え予め取得した都道府県別の速度取り締まり用のレーダーの導入機種の分布状況に応じて、いずれの警報文言を出力するかを決定する機能を備えるようにしてもよい。
【0141】
機種名を断定的に報知する警報文言は、例えば、「MSSSレーダー受信しました」等とし、明確に言わないで仄めかすだけの警報文言は、例えば「MSSSレーダー受信と思われます」「MSSSレーダー受信かも」等とするとよい。このようにすると、ユーザは、警報文言から、報知内容の確からしさを認識できる。
【0142】
(26)現在位置がいずれの都道府県内にあるかを特定し、特定した都道府県に応じた警報を行う機能を備え、前記警報には、その警報の内容の正しさの程度を示す情報の報知内容を備え、現在位置がいずれの都道府県内であるかに応じて、その警報の内容の正しさの程度を示す情報の報知内容を異なるものとする機能を備えるとよい。
【0143】
例えば、47都道府県のどこに居るかによって、その受信したレーダー波が特定の機種(例えばMSSS)の発するものである確率を表示したり、その特定の機種である可能性が高いことを警報したりする機能を備えるとよい。
【0144】
(27)現在位置がいずれの都道府県内にあるかを特定し、特定した都道府県に応じた警報を行う機能を備え、予め取得した都道府県別の可搬式の速度取締装置による速度取り締まりの実施件数に応じて、レーダーの受信時の警報の報知態様を異なる報知態様とする機能を備えるとよい。
【0145】
例えば、各都道府県に対して情報公開請求を行って所定期間(例えば年別、月別など)における可搬式の速度取締装置による速度取り締まりの実施件数を得る。
【0146】
そして、例えば、この所定期間における可搬式の速度取締装置による速度取り締まりの実施件数が多い県では少ない県に比べて警報がより頻度が多くなる方向の制御をしたり、警報をより大きな態様で行うように制御するとよい。
【0147】
この所定期間は直近の期間とするとよい。
【0148】
(28)現在位置がいずれの方面にあるかを特定し、特定した方面に応じた警報を行う機能を備え、前記警報を、警察の発表する方面別の速度超過状況に応じて、異なる態様で行う機能を備えるとよい。
【0149】
例えば、北海道内においても方面ごとに速度超過の状況に差があることが確認できる。例えば、北見方面が唯一全国平均を下回っているほかは、全国平均を上回っており、特に、函館方面及び旭川方面では割合が高く、40%を超える実態にあることが、行政より、公表されている。
【0150】
したがって、例えば、現在位置が、函館方面または旭川方面にある場合には、北見方面にある場合とは警報を異なる態様で行う機能を備えるとよい。
【0151】
方面の識別は都道府県の識別と同様の方法・処理で行うとよい。
【0152】
(29)変調レーダー波を受信した場合に、警報を発する機能と、変調レーダー波を発する設置位置が固定式の速度測定装置の位置を予め記憶する機能と備え、前記警報は、変調レーダー波を発する設置位置が固定式の速度測定装置の位置を含む所定の範囲以外の位置で、変調レーダー波を受信した場合には、その速度測定装置の機種を特定する内容を含む警報を行う一方、変調レーダー波を発する設置位置が固定式の速度測定装置の位置を含む所定の範囲では、機種を特定する内容を含まない警報を行う機能を備えるとよい。
【0153】
例えば、いわゆる、固定式の新型オービスMSSSの受信範囲以外で、「変調レーダー」を受信した場合にMSSSとして、「MSSSレーダー受信、スピード注意」のように報知するとよい。MSSSの形状をかたどった画像やレーダー波がでているようなアニメーションを表示するとよい。一方、固定式の新型オービスMSSSの受信範囲以内で「変調レーダー」を受信した場合には「新型オービスです。スピード注意」のように報知するとよい。この場合、MSSSの形状をかたどらない画像を表示するようにしたり、単に文字で警報するようにしてもよい。
【0154】
固定式の新型オービスMSSSの受信範囲以外で、「変調レーダー」を受信した場合に「可搬式新型レーダーです」のように報知してもよい。また、固定式の新型オービスMSSSの受信範囲以外で、「変調レーダー」を受信した場合に「MSSSです。すごく気をつけてください」のように強く注意喚起を図る報知をしてもよい。
【0155】
(30)Xバンド、Kバンドの電波受信機能、及びレーザー受光機能を備え、Xバンド、Kバンド、レーザー検知したら、位置、種類、方向を自動でサーバーに送り、サーバーからリアルタイムに他のシステムへ配信する機能を備えるとよい。
【0156】
従来はユーザが手動の操作によって取り締まりの位置をサーバへ投稿する構成であったため、いたずら情報が含まれてしまったが、この構成により、いたずら情報をなくすことができる。しかもリアルタイムな配信を受けることができる。
【0157】
リアルタイムとしては、遅くとも1分以内とするとよい。また、受信したらすぐに送るように構成するとよい。このようにすれば、取り締まりが始まった直後から、その位置、種類、方向を知ることができる。今後、レーパトなども含めて移動式が増える中で極めて有効に、安全運転に寄与することができる。また、リアルタイムに他のシステムへ配信するとは、例えば、サーバーが「位置、種類、方向」の情報を受信すると、遅滞なく他のシステムに配置するとよい。
【0158】
さらに、ユーザーの目撃情報の投稿機能を設けてもよい。ユーザの目撃情報と、上述した構成により配信する情報とは、異なる種類の情報として区別して配信するとよい。
【0159】
他のシステムは、本システムとしてもよいが、本システムの機能備えない他のシステムとしてもよい。他のシステムは例えばスマートフォンとするとよい。他のシステムは例えばレーダー探知機とするとよい。レーダー探知機とスマホアプリを連動する構成としてもよい。スマホはテザリングで使用するだけの構成として、レーダー探知機からの情報をスマホのテザリング機能でサーバへ送信する構成としてもよい。
【0160】
配信された位置情報を地図上に表示する機能は、スマートフォンのアプリとして実現してもよい。また、レーダー探知機の機能として実現してもよい。
【0161】
(31)Xバンドの電波受信機能、Kバンドの電波受信機能、及びレーザー受光機能の少なくともいずれか1つの機能による警報があった場合、その警報が誤警報であることをユーザからの入力または自動判定による決定の少なくともいずれか一方を行い、その位置を誤警報位置として登録しておき、当該誤警報位置における次回以降の警報を抑制する機能と、前記誤警報位置の情報をサーバーへリアルタイムに送信する機能を備え、サーバーから他のシステムへリアルタイムに配信する機能を備えるとよい。
【0162】
このようにすれば、リアルタイムに誤警報の位置が、他のユーザにも共有されることになる。誤警報位置とともに警報した内容の種別または警報した受信または受光がいずれの種類のものかの情報を関連づけてサーバーへリアルタイムに送信する機能を備え、サーバーから他のシステムへリアルタイムにこれらの情報のセットを配信する機能を備えるとよい。
【0163】
例えば、従来のユピテルのレーダー探知機に存在する各ユーザーの電子機器10のIキャンセル情報(Iキャンセルの動作は図11にも示す)も、自動でサーバーに送る機能を備え、Iキャンセル情報もユーザー間で共有するとよい。他人の電子機器10のIキャンセル情報を最初から使えることで、誤検知を減らすことができる。
【0164】
(32)速度測定装置が発するレーダー波を受信した場合に警報を行う機能を備え、所定の距離以上に渡って速度測定装置が発するレーダー波を受信した場合、前記警報とは別に、移動する警察車両からのものである旨の警報を行う機能を備えるとよい。
【0165】
警報としては、レーダー波発信源が移動していることを報知するとよい。いわゆるレーパト(レーダー搭載パトカー、レーダー式パトカー)が近くにいることを報知するとよい。
【0166】
所定の距離は、車道の近傍に設置され車道を走行する車両の速度を測定する速度測定装置が発する電波の受信可能距離よりも、大きな距離とするとよい。例えば、道路に設置される可搬式オービスは200~300メートルの検知距離だが、それ以上検知し続けていたら警察車両、例えばレーパト(レーダー搭載パトカー)と判定するとよい。
【0167】
(33)速度測定装置が発するレーザー光を受光した場合に警報を行う機能を備え、所定の距離以上に渡って速度測定装置が発するレーザー光を受光した場合、前記警報とは別に、移動する警察車両からのものである旨の警報を行う機能を備えるとよい。
【0168】
警報としては、レーザー発信源が移動していることを報知するとよい。パトカーが近くにいることを報知するとよい。
【0169】
所定の距離は、車道の近傍に設置され車道を走行する車両の速度を測定する速度測定装置が発するレーザーの受光可能距離よりも、大きな距離とするとよい。例えば、道路に設置される可搬式オービスは200~300メートルの検知距離だが、それ以上検知し続けていたら警察車両、例えばパトカーからレーザーが出力されていると判定するとよい。
【0170】
(34)レーダー波またはレーザー光の少なくともいずれか一方の強度とその取得位置とのセットを、所定の間隔で取得した履歴情報をサーバへ送信する機能を備え、サーバは多数の異なるシステムからの前記履歴情報に基づき前記強度のマップを地図上に描画するための情報を生成する機能を備えるとよい。
【0171】
サーバは多数の異なるシステムからの前記履歴情報に基づき前記強度のマップを地図上に描画するための情報を、レーダー探知機へ配信する機能を備え、レーダー探知機は配信された情報に基づいて、強度を地図上にヒートマップとして表示する機能を備えるとよい。
【0172】
サーバは、多数の異なるシステムからの前記履歴情報に基づき前記強度のマップを地図上に描画するための情報に基づき、強度を地図上にヒートマップとして描画した情報を生成し、その情報を他のシステムへ配信する機能を備えるとよい。例えばスマホでこの情報を受信してヒートマップを表示するとよい。
【0173】
所定の間隔は、例えば1秒間隔とするとよい。この所定の間隔をサーバからシステムへ変更指示し、システムはその変更指示された間隔に所定の間隔を設定する機能を備えるとよい。
【0174】
例えば、多数のユーザから受け取った情報の平均値等をサーバ側で地図上にヒートマップとして描くとよい。ヒートマップは、受信した強度が強い部分を赤系、弱い部分を青系にするとよい。
【0175】
例えば、サーバは、多数のユーザから受け取った情報のうち、時々日中に現れる強度のエリアと、すべての日に現れるエリアとを、弁別して、すべての日に現れるエリアは誤警報源のものとして配信しないように処理するようにしてもよい。
【0176】
またユーザが誤警報源の位置(例えば警報キャンセルポイント)として登録された箇所の情報も、サーバへ送信し、サーバではこの情報がある位置を含むエリアは、より誤警報源である可能性が高いとサーバ側で判断する機能を備えるとよい。
【0177】
(35)速度測定装置が発するレーザーの受光部、速度測定装置が発するKバンドの電波及びXバンドの電波の受信部、GPS、WiFi通信部、前記レーザーの受光またはいずれかの前記電波の受信を受信したときに警報を報知する報知部を1の筐体に備え、前記1の筐体には表示部を備えず、前記警報とともに、前記レーザーの受光またはいずれかの前記電波の受信したことの情報を前記GPSによって取得したその位置情報とともに前記WiFi通信部を介して、サーバへ送信する機能を備え、前記筐体とは別の機器であるスマートフォンは、前記サーバから前記レーザーの受光またはいずれかの前記電波の受信したことの情報を前記その位置情報とともに受信して、その位置の地図表示、警報表示、音声出力をする機能を実現するアプリを備える構成とするとよい。
【0178】
アプリはスマートフォンのコンピュータに前記サーバから前記レーザーの受光またはいずれかの前記電波の受信したことの情報を前記その位置情報とともに受信して、その位置の地図表示、警報表示、音声出力をする機能を実現するプログラムを備えるとよい。
【0179】
表示部を備えず、筐体の高さを低くすることができる。例えば筐体の外形状は、扁平な箱状で倒した感じにするとよい。倒した形状は、前後方向の距離を長くするとよい。一般にレーザーの受光部を構成するレンズは、車両の前方側に配置される。よって、焦点距離の長い大きいレンズを使用可能となり、受光能力が向上する。焦点距離が長いとは、出願時において表示部を備え、偏平で起立し、前後方向の厚さが薄い筐体を備えたシステムに実装されるレンズの焦点距離に比較して長いものとするとよい。
【0180】
報知部は、例えば音声メッセージ、警報音、ブザーなどの聴覚を利用するものとするとよく、また、LEDなどの発光部を用いるよい。報知部を備えることとで、スマートフォンが接続されていない状況であっても、警報を報知することができる。
【0181】
スマートフォンとシステムの本体とは、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信を利用して接続し、本体とサーバとのデータの送受はスマートフォンが行うとよい。
【0182】
スマートフォンのアプリは、システムとスマートフォンがペアリングしたとき、自動的に立ち上がるように構成するとよい。このようにすると、車両にアプリを実装したスマートフォンを持って乗車すると、アプリが立ち上がる。そして、スマートフォンは、システム、例えばレーダー探知機の表示部として機能する。
【0183】
(36)表示部と、カメラ映像信号の入力端子を備え、カメラ映像信号を前記表示部に表示する機能と、前記車両の速度測定装置への接近の際の速度情報とその車両の速度測定装置への接近の際のカメラ映像とを、その位置を同期させて再生可能に記録する機能とを備える構成とするとよい。
【0184】
このようにすれば、車両の速度測定装置への接近の際の速度情報とその車両の速度測定装置への接近の際のカメラ映像とを、その位置を同期させて再生可能な情報を取得することができる。この情報を無線通信を介してSNSへ投稿する機能を備えるとよい。再生装置には、車両の速度測定装置への接近の際の速度情報とその車両の速度測定装置への接近の際のカメラ映像とを、その位置を同期させて再生する機能を備えるとよい。
【0185】
特に、前記車両の速度測定装置への接近の際の速度情報と、その車両の速度測定装置への接近の際の報知位置に関する情報と、その車両の速度測定装置への接近の際のカメラ映像とを、その位置を同期させて再生可能に記録する機能を備える構成とするとよい。
【0186】
(37)表示部と、カメラ映像信号の入力端子を備え、カメラ映像信号を前記表示部に表示する機能と、加速度を検出する機能と、前記加速度が所定のパターンになったときに、前記加速度とカメラ映像とをその位置を同期させて再生可能に記録する機能とを備えるとよい。
【0187】
このようにすれば、加速度が所定のパターンになったときのカメラ映像と加速度の情報とをその位置を同期させて再生可能な情報を取得することができる。この情報を無線通信を介してSNSへ投稿する機能を備えるとよい。再生装置には、車両の速度測定装置への接近の際の速度情報とその車両の速度測定装置への接近の際のカメラ映像とを、その位置を同期させて再生する機能を備えるとよい。この情報を無線通信を介してSNSへ投稿する機能を備えるとよい。
【0188】
加速度の所定のパターンは、予め測定したアクセルとブレーキの踏み間違えによるアクセルの踏み込みで発生する加速度のパターンとするとよい。
【0189】
(38)車両の速度を測定する機能を備えるレーダーが使用可能に割り当てられた複数の周波数帯のうち、いずれの周波数帯の電波を受信したかによって異なる警報を出力する機能を備え、さらに前記複数の周波数帯のうち、いずれか1つの周波数帯の中を、さらに複数の周波数領域に分けてその複数の周波数領域のうちいずれの周波数領域のレーダー波を受信したかによっても異なる警報を出力する機能を備える構成とするとよい。
【0190】
例えば、Xバンド内所定の帯域とKバンド内所定帯域とのいずれの帯域でレーダー波を受信したかによって警報Xと警報Kの異なる警報を出力する機能を備え、さらにKバンド内所定帯域の中の上半分周波数帯域と下半分の周波数帯域とで警報KUと警報KLの異なる警報を出力する機能を備えるとよい。
【0191】
(39)無線通信により、SNSに位置情報と位置情報以外の情報とがセットで投稿されたセット情報を取得して、前記セット情報と現在位置との関係が所定の接近関係になったときに報知する機能を備え、前記セット情報の報知と前記車両の速度に基づく報知との優先度をユーザによって設定しておき、その設定に基づいていずれを優先して報知するかを決定する機能を備えるとよい。
【0192】
(40)車両のOBDコネクタに接続して車両の制御用のコンピュータから情報を取得して、取得した情報に基づく報知を行う機能を備え、車両のOBDコネクタに接続するコネクタを備えた筐体内に本システムへの送信する情報を生成する制御部を備えるのではなく、車両のOBDコネクタに接続するコネクタからの配線を入力するコンバータ筐体にOBDコネクタからの情報を本システムで利用可能な情報に変換する機能を備え、当該コンバータ筐体にはOBDコネクタから信号線を接続する第一接続部と、当該コンバータ筐体はOBDコネクタ以外の車内LAN信号線からの信号を入力する第二接続部を備える構成とするとよい。
【0193】
このようにすれば、従来のように車両のOBDコネクタに接続する筐体に本システムへの送信する情報を生成する制御部を備えないため、この筐体である従来のいわゆるOBDアダプタの筐体を小さくすることができ、車種によって筐体が大きく運転者の足の位置などにはみ出したりするといった課題を解決することができるとともに、OBDコネクタ以外の位置にある車内LANの信号線からの接続を受けて例えば車内LANからOBDコネクタから取得しているのと同じ種類の情報を取得して報知を行うことも容易に可能となる。
【0194】
なお、第一接続部と第二接続部はいずれか一方のみが接続可能に構成するとよい。第一接続部と第二接続部のいずれの接続部に接続がなされているかを検出する機能を備え、接続が検出された方から情報を取得する処理を行う切り替え機能を設けるとよい。この切り替えは信号の有無から自動的に行う構成とするとよい。例えば第一接続部と第二接続部は1つのコネクタの異なる端子とするとよい。
【0195】
コンバータ筐体は、本システムに接続する第三接続部と、本システムとは別の機器に接続する第四接続部を備えるとよい。このようにすると、車両のOBDコネクタにコネクタを接続した状態で、コンバータ筐体から本システムと、別の機器にそれぞれにOBDコネクタからの情報に基づく情報を送ることができる。コンバータ筐体は、例えば本システムに対してはOBDコネクタからの情報を本システムで利用可能に変換した情報を送るとよい。またコンバータ筐体は、例えば別の機器に対しては、OBDコネクタからの情報をそのまま送る、或いは、その別の機器で利用可能に変換した情報を送るとよい。OBDコネクタからの情報をそのまま送る場合、第四接続部のコネクタ形状は、車両のOBDコネクタと同じにするとよい。
【0196】
(41)前記コンバータ筐体は、本システムの機能を制御する制御部を備える筐体と同一の筐体とするとよい。
【0197】
例えば、コンバータ筐体はレーダー探知機の筐体とは別の筐体としてもよいが、コンバータ筐体はレーダー探知機の筐体そのものとするとよい。すなわち、(40)の機能をレーダー探知機の筐体内に内蔵するとよい。
【0198】
(42)レーダーの受信機能とカメラ機能とを備え、レーダーの受信アンテナ部とカメラのホルダー部とをダイカストによる一体成型の金属で構成するとよい。
【0199】
レーダアンテナ部とドライブレコーダのホルダー部をダイカストで一体で作成した部材とするとよい。レーダーのアンテナは従来よりダイカストで出来ている。一方、ドライブレコーダのホルダー、特にドライブレコーダのレンズホルダーは、線膨張係数の低い方がよいので金属が有利だが、コストを考えて殆どが樹脂で出来ている。一体型なら2つの機能を一つの部品で賄えるので別々に作成するよりコストを抑えることができる。また、温度変化によるカメラのピントズレも少なくなるメリットがある。
【0200】
(43)警報を行う機能を備え、警報の種類ごとにその警報を行うか否かを組み合わせた複数のモードを備え、複数のモードを所定の条件に応じて自動的に切り替える機能を備えるとよい。
【0201】
このようにすれば、警報設定を自動で切り替えるフルオートモードを実現できる。例えば、最低限の項目だけの警報を行うミニマムモードと、取締に関する項目を重視した項目の警報を行うスペシャルモードと、機能同士のバランスを重視した項目を警報するノーマルモードとを備え、これらのモードを所定の条件に応じて自動的に切り替える機能を備えるとよい。
【0202】
所定の条件としては、例えば、現在位置付近の警報箇所の密集度(POIの密集度)が所定のレベルよりも高い場合には、より多数の警報の種類をオンにする第一のモードとする一方、現在位置付近の警報箇所の密集度が所定のレベルよりも低い場合には、より少数の警報の種類だけをオンにする第二のモードへ自動的に切り替えるとよい。また、例えば、投稿情報の現在位置付近の密集度が所定のレベルよりも高い場合には、より多数の警報の種類をオンにする第一のモードとする一方、投稿情報の現在位置付近の密集度が所定のレベルよりも低い場合には、より少数の警報の種類だけをオンにする第二のモードへ自動的に切り替えるとよい。
【0203】
また速度に応じて、いずれのモードにするかを自動的に決定するようにしてもよい。例えば時速が50km未満のときにはミニマムモード、50km以上から80km未満のときにはノーマルモード、80km以上のときはスペシャルモードのように、決定するとよい。また、例えば時刻によって、いずれのモードにするかを自動的に決定するようにしてもよい。例えば、朝夕の通勤時間帯はミニマムモードとし、それ以外はスペシャルモードとするようにしてもよい。また走行位置履歴を記憶部25に記憶しておき、よくとおる道(複数回走行した道など)を走行しているか否かに応じてこのモードを切り替えるようにしてもよい。例えば、初めて通る道はスペシャルモードとし、2回目に通る道はノーマルモードとし、3回目に通る道はミニマムモードとするとよい。
【0204】
(44)複数の異なる種類の警報を行う機能を備え、警報の種類ごとにその種類の警報を行うか否かを、センサの状態が警報の種類ごとに設定された所定の状態になったかで判定する機能を備えるとよい。
【0205】
(45)所定の警報地点への接近警報を行う機能を備え、センサから検出した運転の荒さに応じて、運転が荒いと判断される場合に、前記接近警報を開始する距離を、短縮する機能を備えるとよい。
【0206】
(46)警報を行う機能を備え、警報の種類ごとにその警報を行うか否かを組み合わせた複数のモードを備え、モードにより警報優先度を変更する構成とするとよい。
【0207】
(47)筐体の表面にロゴを設けず、本システムの起動時以外のときに表示部にロゴを表示する機能を備えるとよい。
【0208】
筐体にロゴが設けていないので、例えば筐体の設置方向、上下の向きを変えた場合でも、ロゴの向きが正規の向きでなくなる事態の発生を抑制できる。正規の向きでないロゴが視認されると、ユーザに誤ったロゴを記憶されてしまう恐れがあるが、そのような事態の発生を抑制できる。
【0209】
本体の設置方向、表示部の上下の向きに応じて、ロゴの表示を上下反転させる機能を備えるとよい。このようにすると、表示部の上下が変わっても、ロゴを正しい向きに表示することができる。
【0210】
特に、表示部にメータを表示しているときにロゴもあわせて表示するとよい。また、待ち受け画面の所定位置にロゴを表示するとよい。
【0211】
画面の形状が縦横の長さの異なる表示部を備え、筐体の設置の仕方で画面を横向きにすえる機能を備えるとよい。このようにすると、縦長の画面と、横長の画面のいずれでも適切な位置にロゴを表示することができる。例えば、スマートフォンを表示部代わりに使う場合、縦長と横長の場合があるので、何れの場合も適切な表示をすることができる。横向きは、例えば画面の長辺が水平方向に延びるように位置するように筐体を設置する状態とするとよい。縦向きは、画面の長辺が上下方向に延びるように位置するように筐体を設置する状態とするとよい。
【0212】
ロゴを左右反転して表示する機能を備えるとよい。このようにすれば、例えばシステムの筐体を、ルームミラー越しに表示部を見るような位置に設置する場合などに、ロゴを正しい向きで視認できる。
【0213】
(47-1)(2)の構成を前提とし、前記異なる表示として、カスタムパーツのブランドロゴを表示する機能を備えるとよい。
【0214】
このようにすると、ユーザは、車両メーカの純正パーツではない車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着されているか否かを、カスタムパーツのブランドロゴが表示されるか否かにより、容易に認識することができる。
【0215】
システムは、カスタムパーツのブランドロゴの画像データを記憶しておき、カスタムパーツが車両に装着されている場合に、所定のタイミングで表示するとよい。カスタムパーツのブランドロゴの画像としては、カスタムパーツに付されたブランドのロゴの画像またはカスタムパーツのメーカのハウスマークのロゴの画像の少なくともいずれか一方を備えるとよい。カスタムパーツのブランドロゴを表示する所定のタイミングは、例えば、車両のパーツの配置状況を示す画像の表示中、或いは表示する直前等に表示するとよい。さらに、システムは、カスタムパーツのブランドロゴを、車両のパーツの配置状況を示す画像中の、設置されたカスタムパーツの部分に応じた位置に表示するとよい。応じた位置は、画面上のカスタムパーツの表示位置に重ねてもよいし、少しずらしてカスタムパーツの傍らに沿うように配置するとよい。取り付けられたカスタムパーツの位置に表示する画像等は、純正のパーツと同じでもよく、特に異ならせた画像とするとよい。例えば、アフターマーケットで販売されている車両メーカ以外の非純正のサスペンションに変更した場合に、車両の画像中の車両のサスペンションの位置或いはその周囲の傍ら等にその非純正のサスペンションのメーカ或いは商品のブランドロゴを表示するとよい。
【0216】
(48)レーダー波またはレーザー光の少なくともいずれか一方の強度とその取得位置とのセットを、所定の間隔で取得した履歴情報をサーバへ送信する機能を備えるとよい。
【0217】
このようにすると、システムは、レーダー波またはレーザー光の少なくともいずれか一方の強度とその取得位置とのセットの履歴情報をサーバに送ることができる。所定の間隔は、例えば1秒間隔とするとよい。この所定の間隔をサーバからシステムへ変更指示し、システムはその変更指示された間隔に所定の間隔を設定する機能を備えるとよい。
【0218】
(49)カメラが撮影した車両の周囲の映像を取得し、取得した前記カメラが撮影した車両の周囲の映像を記録するとともに、速度測定装置への接近状況に関する情報を本システムまたは他の装置の少なくともいずれか一方で前記カメラが撮影した車両の周囲の映像と同期させて再生可能に記録する機能を備えるとよい。
【0219】
このようにすれば、本システムまたは他の装置によって、記録された情報を再生することで、速度測定装置への接近状況をカメラが撮影した車両の周囲の映像と関連付けて確認することができる。車両の周囲の映像は、特に車両の前方の映像とするとよい。
【0220】
(50)(1)から(49)のいずれかに記載のシステムの機能をコンピュータに実現させるためのプログラムとして構成するとよい。
【0221】
上述した(1)から(50)に示した発明は、任意に組み合わせることができる。例えば、(1)に示した発明の全て又は一部の構成に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加える構成としてもよい。特に、(1)に示した発明に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加えた発明とするとよい。(1)を備えず、他のナンバーのカッコ内に記載の構成としてもよい。また、(1)から(50)に示した発明から任意の構成を抽出し、抽出された構成を組み合わせてもよい。本願の出願人は、これらの構成を含む発明について権利を取得する意思を有する。また「~の場合」「~のとき」という記載があったとしても、その場合やそのときに限られる構成として記載はしているものではない。これらはよりよい構成の例を示しているものであって、これらの場合やときでない構成についても権利取得する意思を有する。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えたりした構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【発明の効果】
【0222】
本発明によれば、従来よりも優れたシステム等を提供できる。
【0223】
なお、本願の発明の効果はこれに限定されず、本明細書及び図面等に開示される構成の部分から奏する効果についても開示されており、当該効果を奏する構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「~できる」「~可能である」などと記載した箇所などは奏する効果を明示する記載であり、また「~できる」「~可能である」などといった記載がなくとも効果を示す部分が存在する。またこのような記載がなくとも当該構成よって把握される効果が存在する。
【図面の簡単な説明】
【0224】
図1】本発明の一実施形態に係る電子機器の概要を説明する図である。
図2】本体部の外観構成を示す図である。
図3】固定部の外観構成を示す図である。
図4】電子機器の電気的構成を示すブロック図である。
図5】北海道内か否かの簡便な判定方法を説明する図である。
図6】レーダーアンテナ部とカメラ部を1のダイキャストとした構成を説明する図である。
図7】機能を互いに別の電子機器に搭載した例を説明する図である。
図8】警報モードと警報の項目一覧の一部及びモードごとの設定内容を示す図である。
図9】警報の項目一覧の一部及びモードごとの設定内容を示す図である。
図10】警報の項目一覧の一部及びモードごとの設定内容を上段に、設定の説明を下段に示す図である。
図11】設定の説明を上段に、Iキャンセルの説明を下段に示す図である。
図12】設定の説明を示す図である。
図13】設定の説明を示す図である。
図14】設定の説明を示す図である。
図15】設定画面の一例を示す図である。
図16】燃費向上の指南を指南する情報を有する待ち受け画面の一例を示している。
図17】(A)はエネルギー伝搬方向を示す画像アイコンの一例を説明する図であり、(B)は駆動用モータ、ジェネレータの画像アイコンの一例を説明する図である。
図18】スロットル開度の画像アイコンの一例を説明する図である。
図19】待ち受け画面の一例を示す図である。
図20】待ち受け画面の一例を示す図である。
図21】待ち受け画面の一例を示す図である。
図22】待ち受け画面の一例を示す図である。
図23】待ち受け画面の一例を示す図である。
図24】待ち受け画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0225】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。なお、以下に示す実施形態は、本発明を提供した一つの実施形態であり、以下の記載に基づいて本願発明の内容が限定して解釈されるものではない。
【0226】
[1.電子機器10の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る電子機器10の概要を説明する図である。電子機器10は、車両40に配置される電子機器であり、運転手その他のユーザに対して各種の情報を提供する。電子機器10は、レーダー/レーザー探知機の機能を有しており、運転手の安全運転に資する情報を提供する。電子機器10は、例えば、車両40とは別にユーザによって購入される等して、車両40に対して後付けされた機器(アフターマーケット商品ともいう。)であるとよい。車両40は、例えば、エンジンを駆動源として有する内燃機関車両、エンジンと走行モータとを駆動源として有するハイブリット車両、走行モータを駆動源として有する電気自動車等である。車両40は、4輪自動車とするとよいが、4輪自動車に限らず、例えばバイク等の2輪車や4輪以上の大型輸送車等としてもよい。
【0227】
電子機器10は、車両40が所定の目標物と所定の接近関係を有する場合に、ユーザに報知する報知機能を有する。所定の接近関係とは、車両40が目標物に対して所定の距離以下まで接近している関係をいい、さらに、車両40の進行方向、又は進路上に目標物が存在し、かつその目標物に対して所定の距離以下まで接近している関係をいうようにしてもよい。目標物として、例えば、車両の速度取締が行われる地点である速度取締地点がある。速度取締地点には、速度測定装置が設置されることがある。電子機器10は、速度測定装置から発せられる取締波を受信する。取締波は、車両の速度を測定するための電磁波で、測定波、速度測定信号等と称呼されてもよい。速度取締地点は、車両の走行状況(例えば、車両が速度を出しやすいこと)、交通事故の発生状況(例えば、事故の発生数が多い地点)等の状況を勘案して、決定される。速度取締地点の一例は、例えば、車両が走行する路線(道路)のうち、一般道や、直線状の道路、カーブ又はカーブの先の地点等に存在する。速度測定装置としては、固定式、移動式等と呼ばれるもの等、多数存在する。移動式は、例えば、可搬式および車両に搭載される方式がある。
【0228】
本実施形態の電子機器10は、少なくとも、速度測定装置30から発せられる取締波として、レーザー光を受信する。図1の例では、速度測定装置30は、車道に隣接する歩道に設置され、この車道を走行する車両の速度を測定する。速度測定装置30は、所定距離(例えば、70m)以内の車両との距離を測定し、さらに、自装置からそれよりも近い所定距離(例えば、20m)地点での車両の速度を測定する。
【0229】
速度測定装置30が発するレーザー光は、所定のパルス幅を有するパルス光で、パルスレーザーとも呼ばれる光である。速度測定装置30が発するレーザー光は、特定波長に集中してエネルギーを有する。特定波長は、速度測定装置30が発する光のエネルギーがピークとなる波長をいうとよい。レーザー光は、例えば可視光領域外の特定波長にエネルギーを有することが望ましい。特定波長は、人間に知覚されない波長とすることがよく、例えば可視光領域外の特定波長にエネルギーを有するようにするとよい。特定波長は、例えば赤外光領域に属し、905nmである。ただし、特定波長は、これに限られず、850nm、950nm、1900nm又はその他の波長であってもよい。
【0230】
速度測定装置30は、レーザースキャン方式により、車両の速度を測定する。レーザースキャン方式を採用する速度測定装置30は、中心角が角度θの扇形の測定範囲内に、方向を変えながら、レーザー光を出射する。θは、例えば110度である。測定範囲は、速度測定装置30が設置された位置よりも、車両40の進行方向において上流側の範囲を、下流側の範囲よりも広く含む。速度測定装置30は、反時計方向に、レーザー光の出射方向を変化させる。
【0231】
速度測定装置30は、出射したレーザー光が車両40に到達して反射すると、その反射光を受光する。速度測定装置30は、レーザー光を出射してから、その反射光を受光するまでに要した時間に基づいて、車両40までの距離を測定する、速度測定装置30は、車両40までの距離の測定を繰り返し行い、単位時間の車両40の移動距離に基づいて、その車両40の速度を測定する。
【0232】
電子機器10は、さらにこれ以外の取締波を受信する機能を有する。電子機器10は、所定の電波(例えば。マイクロ波)を発する速度測定装置から発せられたレーダー波を取締波として受信したり、速度取締地点の周辺を伝搬することがある所定の周波数の無線信号を取締波として受信したりする機能を有するとよい。
【0233】
電子機器10は、本体部101と、固定部102と、に大別される。本体部101は、固定部102を用いて所定の設置位置に固定される。本実施形態では、設置位置は、車両40のダッシュボード41の上面である。固定部102は、本体部101の下に設けられ、本体部101を所定の設置位置に固定させるための固定部材である。固定部102は、ブラケットとも呼ばれる。
【0234】
図2は、本体部101の外観構成を示す図である。図2(A)は、本体部101を正面側の右斜め上方向から見た図である。図2(B)は、本体部101を背面側の左斜め上方向から見た図である。
【0235】
本体部101は、筐体1011を有する。筐体1011は、上下よりも左右に長く、かつ厚みが比較的小さい直方体状である。筐体1011は、例えば樹脂又はその他の材料で形成されている。筐体1011の正面側には、上下よりも左右に長い長方形の開口部が設けられている。本体部101は、この開口部の位置で画像を表示するための表示部13、及び表示部13の表示領域に重ねられたタッチセンサ191を有する。本体部101は、その正面側の表示部13の左側の位置に、照度センサ窓201、及び発光部24を有する。発光部24は、上下方向を長手方向とした発光領域を有する。筐体1011の右側面には、媒体保持部としての装着部21が設けられている。記録媒体挿入口を介して、装着部21に対して、記憶媒体50が装着される。記憶媒体50は、例えばSDカードである。SDカードは、例えば、SDメモリカード、miniSDカード、及びmicroSDカード等のいずれの形状も含む。
【0236】
筐体1011の背面側には、レンズホルダ1012が設けられている。レンズホルダ1012は、筐体1011の内外を貫通する貫通孔で、レンズ121を保持する。レンズ121は、集光用のレンズである。レンズ121は、本実施形態では、上下よりも左右よりも長い楕円形状で、光の入射面が非球面状であるアスフェリックレンズ(エスフェリックレンズ)と呼ばれるレンズであるが、他の集光用のレンズが用いられてもよい。筐体1011の背面側の下端付近であって、筐体1011の左右方向の中心付近には、取付部1013が設けられている。取付部1013は、固定部102が取り付けられる部位である。取付部1013は、それぞれが上下に延びている一対の溝部を有する。筐体1011の背面側には、さらに、電子機器10の電源のオン/オフを切り替えるための電源スイッチ221、及び外部の装置を接続するための端子部23が設けられている。
【0237】
図3は、固定部102の外観構成を示す図である。図3(A)は、固定部102を正面側の右斜め上方向から見た図である。図3(B)は、固定部102を正面側の左斜め上方向から見た図である。
【0238】
固定部102は、固定部材1021を用いて設置位置に固定され、台座部1022と、ソケット部1023と、ボールスタッド1024と、装着部材1025とを有する部材である。台座部1022は、設置位置(設置面)に固定される部位である。台座部1022の底面が、例えば粘着シート又は両面テープ等の固定部材1021を用いて設置位置に貼り付けられる。台座部1022は、正面側に開口した空間を有するソケット部1023を有する。ソケット部1023は、ボールスタッド1024が有するボール部が装着される。ソケット部1023と、ソケット部1023に装着されたボールスタッド1024とにより、ボールジョイント機構が構成される。ボールスタッド1024は、外力を受けて、ソケット部1023に装着された状態で、上下、及び左右に姿勢を変化させる。ボールスタッド1024のうちの正面側の部位には、装着部材1025が設けられている。装着部材1025は、本体部101の取付部1013に装着される。装着部材1025は、正面から見て左右の両側に、正面側に突き出す一対の突出部を有する。この一対の突出部が、本体部101の取付部103の一対の溝部に挿入されることで、本体部101の固定部102への取り付けが完了する。本体部101は外力を受けて、固定部102に装着された状態で、上下左右に姿勢を変化することができる。これにより、ユーザは本体部101を所望する姿勢に固定した状態で、電子機器10を利用することができる。
【0239】
図4は、電子機器10の電気的構成を示すブロック図である。制御部11は、電子機器10の各部を制御する。制御部11は、電子機器10の各部を制御する。制御部11は、例えば、プロセッサ111、及びメモリ112を含むコンピュータである。プロセッサ111は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、及びFPGA(Field Programmable Gate Array)の少なくともいずれかを有する。メモリ112は、例えば、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等を有する主記憶装置である。プロセッサ111は、メモリ112のROM又は記憶部25から読み出したプログラムをRAMに一時的に記憶させる。また、メモリ112のRAMは、プロセッサ111に作業領域を提供する。プロセッサ111は、プログラムの実行中に生成されるデータをRAMに一時的に記憶させながら演算処理を行うことにより、各種の制御を行う制御部11は、さらに、時刻を計る計時部113を備える。計時部113は、例えばリアルタイムクロックである。計時部113は、プロセッサ111のマザーボードに実装されていてもよいし、プロセッサ111に外付けされてもよい。
【0240】
受光部12は、レーザー方式に対応した速度測定装置から、取締波としてのレーザー光を受光するための受光部である。受光部12は、レンズ121を介して入射した光を受光して、その受光した光に応じた信号を、制御部11に出力する。受光部12は、レーザー光のうちの可視光をカットするフィルタ等の光学部材をさらに有してもよい。受光部12が出力する信号は、例えば受光部12の受光量に応じて変化する。受光部12は、例えば受光素子としてフォトダイオードを備えるが、フォトトランジスタ又はその他の受光素子であってもよい。受光部12は、受光素子を2つ以上備えてもよい。受光部12は、少なくとも赤外光領域に感度を有するとよい。受光部12は、さらに受光素子からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路等を有してもよい。
【0241】
表示部13は、画像を表示する。表示部13は、例えば3.2インチのカラーTFT液晶ディスプレイである。液晶ディスプレイは、例えばIPS(In Plane Switching)式である。表示部13は、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ又はその他の方式の表示装置でもよい。
【0242】
音声出力部14は、音声を出力する。音声出力部14は、例えば音声処理回路及びスピーカを有する。
【0243】
レーダー受信部15は、レーダー方式に対応した速度測定装置から、取締波としてのレーダー波を受信する。レーダー波は、例えば、所定のマイクロ波、所定のステルス取締器が計測する瞬間だけ電波を発射するステルス波、通常レーダー波、Kバンド及びXバンドに対応する新型レーダー波、及びキャンセル告知がある。レーダー受信部15は、例えばアンテナ及び受信回路を有する。
【0244】
無線受信部16は、所定の周波数の無線信号を受信する。この所定の周波数の無線信号は、速度取締地点の周辺を伝搬することがあるもので、速度取締地点の存在を示す取締波の一例である。この所定の周波数の無線信号は、例えば、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、所轄系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警察無線等の周波数に属する無線信号がある。無線受信部16は、例えばアンテナ及び受信回路を有する。
【0245】
位置情報取得部17は、電子機器10の位置(より具体的には、現在位置)を示す位置情報を取得する。電子機器10の位置は、電子機器10が配置された車両40の位置、及び車両40に乗車している運転手その他の人(乗員)の位置と同視することができる。位置情報取得部17は、例えば、GNSS(Global Navigation SatelliteSystem:全球測位衛星システム)の一つであるGPS(Global Posisioning System)からの信号に基づき、電子機器10の位置情報(緯度情報、及び経度情報)を取得する。位置情報取得部17は、QZSS(Quasi-Zenith Satellite System:準天頂衛星システム)として、みちびきを併せて利用してもよい。位置情報取得部17は、4G、5G通信その他の基地局装置からの信号に基づいて、位置情報を取得してもよい。
【0246】
通信部18は、外部装置と通信する。通信部18は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)その他の無線LAN(Local Area Network)通信や近距離無線通信により、外部装置と無線通信する。外部装置は、例えば、スマートフォンやタブレット型コンピュータその他の車両40内の通信端末である。通信部18は、例えば、LTE(Long Term Evolution)、4G、5G等の移動通信システムの規格等に準拠した通信を行うための通信回路を有してもよい。
【0247】
入力部19は、ユーザからの情報の入力を受け付ける。入力部19は、タッチセンサ191と、マイクロホン192と、を有する。タッチセンサ191は、ユーザの操作の入力を受け付ける。タッチセンサ191は、ユーザによりタッチされた位置を検出する。タッチセンサ191は、例えば静電容量方式である。マイクロホン192は、入射した音を電気信号に変換する。マイクロホン192は、例えばコンデンサマイクである。入力部19は、これ以外にも、音量調整ボタン、及び作業用ボタン等の物理ボタンを備えてもよい。
【0248】
センサ部20は、各種のセンサを有する。センサ部20は、例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ、気圧センサ、温度センサ、湿度センサ、及び照度センサの少なくともいずれかを有する。加速度センサは、例えば車両の前後、左右、上下の加速度を検出する3軸の加速度センサである。ジャイロセンサは、電子機器10の傾きを検出するセンサである。加速度センサ及びジャイロセンサは、例えば、GNSS衛星からの信号が受信できない場合に、自律航法により車両40の位置を推測するのに使用されてもよい。気圧センサは、気圧を測定する。気圧センサは、例えば、高低差を検知して、高速道と一般道を判定するために用いられる。温度センサは、温度を検知する。湿度センサは、湿度を検知する。照度センサは、照度センサ窓201を介して入射した光に基づいて、電子機器10の周辺である車室内の明るさを示す照度を検知するセンサである。照度センサは、例えば表示部13の表示の輝度の調整に使用される。
【0249】
装着部21は、記録媒体挿入口から挿入された記憶媒体50を保持する媒体保持部として機能する。装着部21は、記憶媒体50にデータを書き込んだり、記憶媒体50からデータを読み出したりする。装着部21は、記憶媒体50を1つだけ保持するものでもよいが、2つ以上の記憶媒体50を同時に保持することが可能に構成されてもよい。
【0250】
電源制御部22は、電子機器10の各部への電力の供給を制御する。電源制御部22は、例えば、電源スイッチ221や電源制御回路を有する。電源制御部22は、端子部23を介して車両40側から供給された電力を、電子機器10の各部に供給する。電源制御部22は、さらに、蓄電手段として、二次電池やボタン電池、電気二重層コンデンサ(スーパーキャパシタとも呼ばれる。)を有してもよい。
【0251】
端子部23は、外部の装置と電気的に接続するための端子である。端子部23は、外部の装置から電力の供給を受けるための端子である。端子部23は、例えばminiUSBの規格に準拠した端子を有する。端子部23は、電源用のコード(例えば、シガープラグコード)の一端側のコネクタが接続される。電源用コードの他端側のコネクタは、例えば車両400側に設けられた給電用の端子(例えば、シガーソケット)に接続される。
【0252】
端子部23は、車両40のOBDII(「II」は「2」のローマ数字である。)コネクタに接続可能なOBDIIアダプタが接続されてもよい。OBDIIコネクタは、故障診断コネクタとも称され、車両のECU(Engine Control Unit)に接続され、所定の期間毎(例えば、0.5秒毎)に各種の車両情報が出力される端子である。端子部23が、OBDIIアダプタを用いてOBDIIコネクタと接続されることで、電子機器10は、動作用の電力の供給を受けるとともに、車両情報を取得することができる。
【0253】
車両情報は、車両40の状態に関する情報である。車両情報は、例えば、車両40の速度(車速)、エンジン回転数、エンジン負荷率、スロットル度、点火時期、残り燃料の割合、インテークマニホールドの圧力、吸入空気量(MAF)、インジェクション開時間、エンジン冷却水の温度(冷却水温度)、エンジンに吸気される空気の温度(吸気温度)、車外の気温(外気温度)、燃料タンクの残り燃料の量(残燃料量)、燃料流量、瞬間燃費、アクセル開度、ウインカー情報(左右のウインカーの動作(ON/OFF))、ブレーキ開度、ハンドルの回転操舵角、ギヤポジション、及びドア開閉状態の情報等の少なくとも1つ以上とするとよい。
【0254】
端子部23に接続される装置として、車両40側からの給電がなくても、電子機器10が動作できるように、外付けのバッテリが用いられてもよい。端子部23に接続される装置は、例えば、ユーザの安全運転を支援する機能を有する装置であってもよい。このような装置として、例えば、運転手(例えば顔)を撮影して、わき見及び居眠り運転に例示される運転手の状態を検出して報知する機能を有する装置や、車両400の周辺の障害物を検知して報知する機能を有する装置(例えば、前方車両追突警報システム(FCWS:Forward vehicle Collision Warning Systems)のための車両検知に使用される装置)がある。端子部23に接続される装置は、その他にも、ドライブレコーダに例示される撮影装置、カーナビゲーション装置、ディスプレイ装置等の車載装置としてもよい。
【0255】
発光部24は、所定の色で発光する。発光部24は、例えば発光ダイオードを含む。
【0256】
記憶部25は、データを記憶する。記憶部25は、例えば、制御部11が各種の制御を行うためのプログラムを記憶する。制御部11は、記憶部25からプログラムを読み出して実行する。記憶部25は、さらに、地図を示す地図データ、目標物の種類やその位置情報、目標物の存在を報知するためのデータ(例えば、効果音やBGM、音声メッセージ等の音声データ、写真や模式図等の画像データ、等)、電子機器10がナビゲーション機能を有する場合のルート案内機能を実現するためのデータ、待受画面を表示するためのデータ等を記憶する。目標物は、例えば、速度取締地点(公開取締情報を含む。)、速度測定装置(レーザー方式、レーダー方式、ループコイル式、Hシステム、LHシステム、光電管式、移動式等)のほか、居眠り運転事故地点、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、ビューポイントパーキング等がある。
【0257】
記憶部25には、電子機器10の製品出荷時に、目標物(例えば、経度・緯度を含む位置情報、目標物の種別情報等)に関する情報が登録されている。制御部11は、その後に追加される新規な目標物に関する情報を、装着された記憶媒体50から取得し、又は通信部18を用いて通信により取得し、取得した情報を、記憶部25に記憶させるとよい。このように、制御部11は、新規な目標物に関する情報等についての更新情報を、記憶部25に記憶させる機能を有すると尚よい。
【0258】
なお、記憶部25は、例えば、フラッシュメモリ(例えばeMMC、SSD)に例示される各種の記憶媒体を用いて実現された補助記憶装置とするとよい。記憶部25は、光学式記憶媒体、磁気記憶媒体、及び半導体記憶媒体に例示される各種の記憶媒体を用いて実現されてもよい。
【0259】
<2.電子機器10の報知機能>
電子機器10の報知機能は、受光部12、レーダー受信部15、無線受信部16、及び位置情報取得部17等を用いて、ユーザに情報を報知する機能である。報知機能は、POI(Point of interest)と呼ばれる目標物に関する情報を報知する機能である。報知機能は、例えば、以下で説明する機能を有する。報知機能による報知は、表示部13への表示、音声出力部14による音声の出力、発光部24の所定の発光、及びその他の人が知覚可能な方法のいずれかを用いて行われる。
【0260】
制御部11は、レーザー警報機能を有する。具体的には、制御部11は、受光部12を用いて、レーザー方式に対応する速度測定装置から、速度測定用のレーザー光を受光したと判定した場合に、警報を発する警報制御を行う。レーザー方式に対応するレーザー光は、特定波長の光で、所定のパルス幅を有するパルスレーザーである。特定波長は、例えば赤外光領域に属し、その波長は例えば850nm、905nm、950nm、又は1900nmである。パルス幅は、例えば略20ns又は略15nsである。パルス間隔は、例えば、略80msである。「略」は、基準となる値と同一又はその値と実質的に同一とみなせる所定範囲内とするとよい。制御部11は、例えば、レーザー方式に対応するレーザー光が受信されたと判定した場合には、記憶部25に記憶されたレーザー方式に対応する速度測定装置の模式図又は写真を表示部13に表示させるとともに、記憶部25に記憶された音声データを読み出して「レーザー光を受信しました。スピード注意」という音声メッセージを、音声出力部14から出力する。
【0261】
制御部11は、レーダー警報機能を有する。具体的には、制御部11は、レーダー受信部15によって速度測定装置からのレーダー波を受信したと判定した場合に、警報を発する警報制御を行う。制御部11は、例えば、速度測定用のレーダー波が受信されたと判定した場合には、記憶部25に記憶されたレーダー方式に対応する速度測定装置の模式図又は写真を表示部13に表示させるとともに、記憶部25に記憶された音声データを読み出して「レーダーです。スピード注意」という音声メッセージを、音声出力部14から出力する。
【0262】
制御部11は、無線警報機能を有する。具体的には、制御部11は、無線受信部16によって所定の周波数の無線信号を受信したと判定した場合に、警報を発する警報制御を行う。制御部11は、上述した各種無線信号に対応する周波数をスキャンする。制御部11は、スキャンした周波数で、無線信号を受信したと判定した場合には、記憶部25に無線種別ごとに記憶されたその周波数に対応する無線を受信した旨の模式図又は写真を表示部13に表示させるとともに、記憶部25に無線種別ごとに記憶された音声データを読み出して、音声出力部14からその無線の種別を示す音声を出力する。制御部11は、例えば、取締無線を受信した場合には、「取締無線です。スピード注意」のような音声メッセージを出力する。
【0263】
制御部11は、位置警報機能(一般的には、GPS警報と呼ばれる。)を有する。具体的には、制御部11は、記憶部25に記憶された目標物の位置情報と、位置情報取得部17が取得した位置情報とに基づいて、警報を発する警報制御を行う。制御部11は、例えば、目標物の位置情報と電子機器10の位置情報との距離を算出し、算出した距離が所定の接近距離になった場合に、警報制御を行う。制御部11は、例えば、高速道路の走行中は、目標物まで2kmに接近した場合に警報制御を行い、そのほか、目標物まで1km、500m、直前、通過と判定した場合に、警報制御を行う。制御部11は、例えば、トンネル内の速度取締地点については、高速道路の走行中は目標物まで2kmに接近した場合に警報制御を行い、そのほか、目標物まで1km、500mと判定した場合に警報制御を行う。制御部11は、表示部13に警報画面を表示し、音声出力部14から効果音、BGM、音声メッセージ等の音声を出力する。
【0264】
位置警報機能で警報制御の対象とする目標物としては、速度取締地点のほか、例えば、ネズミ捕りエリア、移動オービスエリア、追尾式取締りエリア、一時停止取締エリア、交差点取締エリア、その他取締エリア、シートベルト検問エリア、飲酒検問エリア、携帯電話検問エリア、その他検問エリア、交差点監視ポイント、信号無視抑制システム、高速道交通警察隊、Nシステム、交通監視システム、警察署、事故多発エリア、サービスエリア、パーキングエリア、ハイウェイオアシス、高速道長/連続トンネル、ハイウェイラジオ受信エリア、道の駅、ビューポイントパーキング、駐車場、公衆トイレ等がある。
【0265】
なお、制御部11は、上述した複数の報知機能のうち、ユーザにより設定された報知機能のみを動作させてもよい。また、複数の報知機能のそれぞれに又は報知の対象物となる目標物のそれぞれに、電子機器10の設計段階又はユーザの設定により、優先度が設定されていてもよい。この場合、制御部11は、優先度の高い報知を優先的に発するようにし、例えば、優先度が低い報知よりも優先度が高い報知を目立たせたり、優先度が低い報知と優先度が高い報知とが競合した場合は、優先度が高い報知のみを行ったりしてもよい。
【0266】
電子機器10は次の構成を備えるとよい。なお、起動画面に表示するとした処理は、警報が出力されていないときに表示する待ち受け画面に行うようにしてもよい。特に表示処理を行うタイミングを記載していない処理については、起動画面に表示するとした処理とするとよい。特に表示処理を行うタイミングを記載していない処理については、警報が出力されていないときに表示する待ち受け時に待ち受け画面として描画する処理を行うようにしてもよい。特に制御部11が行うと明記していない処理も、制御部11が行うとよい。
【0267】
(A)電子機器10は、ユーザによって設定された車種または自動的に検出した車種に応じた表示を表示部13に行う処理を制御部11が行うとよい。例えば、電子機器10への電源供給が開始されたときの起動時にOBDコネクタを経由した車両からの車種情報の取得ができるかを判定し、できる場合には、取得した車種情報が示す車種の画像を起動画面に表示する。一方、起動時にOBDコネクタを経由した車両からの車種情報の取得ができない場合には、予め設定画面でユーザが設定した車種の情報が記憶部25に格納されているかを判定し、格納されている場合には、車種の画像を起動画面に表示する。これらがない場合には、起動画面には、車種の画像は表示しない処理を行う。
【0268】
(B)車両メーカの純正パーツではない車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着されている場合に、当該車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着されていない場合とは、異なる表示を表示部13に行う処理を制御部11が行うとよい。この表示処理は起動画面で行うとよい。車両メーカの純正パーツではない車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着されているか否かは、記憶部25に記憶されたカスタムパーツが車両に装着されているか否かの情報に応じて決定するとよい。車両メーカの純正パーツではない車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着されているか否かをユーザが設定する画面を設け、その設定内容を記憶部25に記憶する機能を備えるとよい。
【0269】
このようにすれば、ユーザは、車両メーカの純正パーツではない車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着されているか否かを、異なる表示によって、容易に認識することができる。カスタムパーツの種類としては、たとえば、サスペンション、ストラットタワーバー、スロットルコントローラ等とするとよい。
【0270】
(C)上記(B)の前記異なる表示として、カスタムパーツのブランドロゴを、カスタムパーツを示す表示とともに表示する処理を制御部11が行うとよい。
【0271】
カスタムパーツのブランドロゴの画像データを記憶部25に記憶しておき、取り付けられたカスタムパーツの表示とともに表示させるとよい。
【0272】
カスタムパーツを示す表示としては、カスタムパーツの名称、カスタムパーツの種類、カスタムパーツを示す画像の少なくともいずれか1つを備えるとよい。カスタムパーツの名称は文字列、カスタムパーツの種類は文字列、カスタムパーツの画像はカスタムパーツの形状を示す画像とすると特によい。
【0273】
カスタムパーツのブランドロゴの画像としては、カスタムパーツに付されたブランドのロゴの画像またはカスタムパーツのメーカのハウスマークのロゴの画像の少なくともいずれか一方を備えるとよい。
【0274】
(D)前記異なる表示は、車両の形状を示す表示に対して、前記車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが装着されている車両における位置を示す表示を表示部13に行う処理を制御部11が行うとよい。
【0275】
このようにすれば、ユーザは、車両メーカの純正パーツではない車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着されている車両における位置を、車両の形状との位置関係で、容易に把握することができる。
【0276】
例えば、サスペンションを車両のメーカ工場出荷時に車両の一部として装着されている純正のものから、アフターマーケットで販売されている車両メーカ以外の非純正のサスペンションに変更した場合に、車両の画像中の車両のサスペンションの位置にサスペンションを模した画像を表示する。
【0277】
特に(C)と組み合わせるとよい。例えば、カスタムパーツとしてサスペンションが装着されている場合、車両の画像中の車両のサスペンションの位置にサスペンションを模した画像を表示するとともにブランド名の文字列またはブランドロゴの画像の少なくともいずれか一方を表示するとよい。
【0278】
車両メーカの純正パーツではない車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着されているか否かをユーザが設定する画面にはそのパーツの車両への取り付け位置をペアとして設定する機能を設け、そのペアの設定内容を記憶部25に記憶する機能を備え、この記憶されたペアの情報に応じて表示を行うとよい。
【0279】
(E)車両メーカの純正パーツではない車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着されているか否かは、ユーザの操作または検出処理による検出によって設定する処理を制御部11が行うとよい。
【0280】
例えば、予め車両の部品の一覧を記憶部25に記憶しておき、その一覧を表示部13に表示して、表示した一覧の中から車両メーカの純正パーツではない車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着された部品を入力部19への入力の検出によりユーザに選択させるようにしてもよい。また、OBDコネクタ等を介して、または、車両の通信コネクタを介して、または車両のネットワークに接続することで、車両のECUに接続して、カスタムパーツが設置されているかを検出するようにしてもよい。
【0281】
ユーザに選択させるための構成の一例としては、例えば、制御部11は、ユーザの手動操作を受け付け、表示部13に所定の設定画面を表示する。設定画面は、例えば図15に示すように、パーツの名称(図示の例では、「サスペンション」「エンジンECU」「スロットルコントローラ」「ストラットタワーバー」)を示す項目欄と、各項目欄の横に、「純正」か「カスタム」を選択する選択ボタン部132と、別のパーツ用の選択画面に遷移する次頁ボタン部134と、現在選択した内容をキャンセルするキャンセルボタン部135と、選択した内容を確定するOKボタン部136を所定のレイアウトで配置している。各ボタン部は、例えば、ソフトボタンにより構成するとよい。「純正」か「カスタム」を選択ボタン部132は、現在選択されているものが目立つ表示にするとよい。初期値は全てのパーツが、「純正」に設定され、図15は、「サスペンション」の「カスタム」の選択ボタン部132をタッチし、「カスタム」が目立つ表示に切り替わった状態を示している。この状態で、OKボタン部136がタッチされると、サスペンションの設定がカスタムに切り替わる。これに基づき、制御部11は、サスペンションについてカスタムパーツが設置されていることを検出する。
【0282】
また、パーツの名称の項目欄131は、例えばソフトボタンにより構成するとよい。そして、カスタムが選択されているパーツの項目欄131がタッチされると、制御部11は、図示省略するパーツ情報設定画面を表示し、そのパーツのメーカ名、型番等のカスタムパーツを特定する情報を選択可能にするといよい。このようにすると、制御部11は、パーツについて異なる表示をする際に、メーカ名や型番の情報に基づき、メーカ名・ブランドロゴ・型番により特定される画像などのうち少なくとも一つを表示するとよい。
【0283】
また、制御部11が、車両の通信コネクタを介して、または車両のネットワークに接続することで、車両のECUに接続して、カスタムパーツが設置されているかを検出する構成の一例としては、例えば、制御部11は、車両のECU(Electronic Control Unit)と通信し、そのECUの制御対象が純正パーツかカスタムパーツかを問い合わせ、応答内容からカスタムパーツが設置されているかを検出するようにするとよい。
【0284】
また例えば、カスタムパーツは、有線通信或いは無線通信により外部と通信する機能を備え、バージョン情報またはメーカ情報の問い合わせに対し、純正パーツとは異なる返答をするように構成する。異なる返答は、例えば、受信した応答要求に対してカスタムパーツ自身のバージョンやメーカ名等、そのカスタムパーツを特定する情報を応答するとよい。そして制御部11は、パーツに対してバージョン情報またはメーカ情報の問い合わせを行い、受信した返答の内容に基づき、カスタムパーツの種類・内容等を特定することができる。異なる返答は、例えば純正パーツでないこと、カスタムパーツであることを返答するとよい。これにより制御部11は、カスタムパーツに取り替えられたことを知ることできる。また、例えば純正パーツが上記の返答をする機能を備えていない場合、制御部11は、例えば返答があるとカスタムパーツが設置されていると検出する。
【0285】
また、パーツの一態様であるエンジンECUは、純正パーツのエンジンECUをカスタムパーツのエンジンECUに交換することがある。このような場合を想定し、制御部11は、エンジンECUに接続し、ECUのバージョン情報またはメーカ情報を問い合わせ(応答要求)、受信したエンジンECUからの返答に応じて純正かカスタムパーツかを判定するようにしてもよい。
【0286】
また、例えばカスタムパーツは、通信機能を備え、少なくともシステムと通信を確立する機能を備えるとよい。そして例えば制御部11は、この通信が確立するか否かによりカスタムパーツが車両に装着されているか否かの検出を行うとよい。
【0287】
この場合に、例えば通信機能は特に無線通信機能とするとよく、その通信範囲は車両をカバーする程度の範囲としてそれ以上の範囲とはしない構成とするとよい。通信範囲は例えば半径数メートル程度とするとよい。通信範囲をこのように設定した場合、例えば、制御部11は、自車両に取り付けられたカスタムパーツの通信範囲内に存在し、そのカスタムパーツとの間で通信を確立することができる。よって、制御部11は、カスタムパーツに取り替えられたことを検出する。一方、駐車場等において自車両に隣接して駐車された他車両のカスタムパーツの通信範囲は、半径数メートル程度或いは他車両をカバーする程度の範囲となる。よって、制御部11は、他車両に設置されたカスタムパーツの通信範囲外に位置し、他車両のカスタムパーツと通信は確立せず、他車両のカスタムパーツを自車両に取り付けたカスタムパーツと誤認識する可能性を低減できる。
【0288】
例えばカスタムパーツの一例である車高調整式サスペンションは、減衰力調整機能を備え、減衰力を変更することで車高を変更可能となる。この減衰力の調整手段の一つとして、ユーザのリモコン操作に基づき車内から変更するものがあり、この車高調整式サスペンションは無線通信機能を備えている。制御部11は、この車高調整式サスペンションの無線通信機能を利用し、応答の有無からカスタムパーツが車両に装着されているか否かを検出する機能を備えるとよい。
【0289】
また、例えばカスタムパーツにRFタグやICタグなどの無線通信機能を備え、所定の情報を出力可能な部材を取り付けるとよい。このような構成において、制御部11は、RFタグ等の部材と通信することで、カスタムパーツが車両に装着されているか否かを検出する機能を備えるとよい。これにより、カスタムパーツが通信機能を内蔵していなくても、RFタグ等の無線通信機能を備えた部材を取り付けることで対応できる。
【0290】
(F)車両メーカの純正パーツに対して変更を行っている場合に、車両メーカの純正パーツに対して変更を行っていない場合とは、異なる表示を表示部13に行う処理を制御部11が行うとよい。
【0291】
このようにすれば、ユーザは、車両メーカの純正パーツに対して加工を加えているか否かを、前記異なる表示によって、容易に認識することができる。
【0292】
例えば加工を行っていない純正パーツは青色で表示する一方、加工を行っている純正パーツは赤色で表示するとよい。
【0293】
加工を行っている車両メーカの純正パーツとしては、車両の各種のECUとするとよい。
【0294】
加工を加えているとして表示を表示部13に変える範囲は、そのパーツそのものまでとしてもよいが、そのパーツの加工により影響を受ける所定の範囲としてもよい。例えばこの範囲を予め決定しておきプログラムやデータに組み込んでもよい。例えば、予め加工されたパーツと影響を受けるパーツ群を例えばテーブルとして例えば記憶部25に記憶する。制御部11は、加工されたパーツを検出すると、上記のテーブルに記憶された対応関係に基づいて加工されたパーツから影響を受けるパーツ群を特定する機能を備えるとよい。そして制御部11は、加工を行っている純正パーツを検出すると、上記のテーブルを参照して加工された純正パーツにより影響を受けるパーツ群を特定し、その影響を受けるパーツ群の表示を、加工がされていない純正パーツのときの表示と異なる表示を表示部13に表示するとよい。例えば、車両のエンジンECUへの加工を行った場合、エンジンECUを純正の時の青色から赤色に変更してもよいが、エンジンECUの制御対象であるエンジンを青色から赤色に変更してもよい。
【0295】
加工としてはECUのコンピュータが参照するパラメータまたはプログラムの少なくともいずれか一方とするとよい。ECUとしてはエンジンECUとするとよい。例えば、車両メーカ純正のエンジンECUのスピードリミッターの解除、スピードリミッターのリミットの引き上げ、レブリミットの引き上げ、ブーストリミッターのリミットの引き上げ、ブーストコントロールの変更、燃料マップの変更、バルブタイミングを変更するプログラム及びデータの差し替え等の加工とするとよい。
【0296】
例えばECUのプログラムを変更した場合、影響を受ける所定の範囲は、そのプログラムの制御対象となるパーツとするとよい。また、サスペンションのバネを切る加工をした場合、加工により影響を受ける範囲は、例えばタイヤとするとよい。このように、予め加工するパーツと、その加工により影響を受けるパーツの関係を、上記のようにテーブルなどとして記憶手段に記憶し、システムが参照するように構成するとよい。
【0297】
例えばECUを加工、例えばプログラムやパラメータの書き換え等をした場合、加工したECUの表示を変えてもよいし、ECUの加工により影響が生じるパーツの表示を変えてもよい。加工したパーツとその加工により影響が生じるパーツの表示は、同じにするとよい。
【0298】
また、加工したパーツとその加工により影響が生じるパーツの表示は、それぞれが異なる表示とするとよい。例えば、上述したように、加工を行ったパーツを純正のときの青色から赤色に変更した場合に、加工により影響生じるパーツを例えば橙色などの赤色と青色以外の色に変更したり、同じ赤色でも一方は常時発光し他方は点滅させたりするなど表示態様を異ならせるとよい。
【0299】
このようにすれば、ユーザは、車両メーカの純正パーツに対して加工を加えているパーツと、その加工により影響を受けるパーツの関係が、前記異なる表示によって、容易に認識することができる。
【0300】
加工を加えているパーツを異なる表示にするモードと、影響が生じるパーツも異なる表示にするモードは、設定により切り替え可能とするとよい。システムは、例えばユーザの指示を受け付ける設定画面を表示し、設定画面から受け付けた指示に基づき指定されたモードで動作するとよい。
【0301】
車両メーカの純正パーツに対して変更を行っているか否かは、(E)と同様に、ユーザの操作または検出処理を制御部11が行う。による検出によって設定する処理を制御部11が行うとよい。
【0302】
(G)前記車両メーカの純正パーツに対して行われる加工は、車両メーカが設定しているリミットを超えた処理を行うようにする加工であり、前記異なる表示は、メータのスケールの最大値を車両メーカの純正パーツに対して加工を行っていない場合に比べ大きくした表示とする処理を制御部11が行うとよい。
【0303】
このようにすれば、純正パーツに対して加工が行われ、リミットが変更されたときに、メータが飽和してしまうことを防止できる。例えば、スピードリミッターを無加工状態の180km/hから加工により300km/hに変更した場合、メータのスケールの最大値を純正のときの200km/hから、330km/hに変更する。例えば、最大ブースト圧を加工により純正の1.6×100kPaから1.8×100kPaに変更を行っている場合に、メータのスケールの最大値を1.8×100kPaから2.0×100kPaに変更する。メータは特にGPSによって取得した速度または、OBD経由で車両から取得した車両の動作に応じて変動する情報、センサ部20に備える各種のセンサの情報の少なくともいずれか1つに基づく情報を表示するメータとするとよい。
【0304】
(H)カスタムパーツが追加されているか、カスタムパーツに純正パーツが交換されているかのいずれかによって表示を表示部13に変える処理を制御部11が行うとよい。
【0305】
このようにすれば、ユーザは、カスタムパーツが追加されたものか、純正パーツをカスタムパーツに交換したものかを一目で容易に区別して把握することができる。
【0306】
特にカスタムパーツが追加されているか、カスタムパーツに純正パーツが交換されているかのいずれかによってそのパーツの表示を表示部13に変える構成とするとよい。
【0307】
例えば、サスペンションを純正パーツからカスタムパーツへ交換しており、さらに車両の工場出荷時には装着されていないカスタムパーツであるストラットタワーバーを車両に装着している場合、交換されたサスペンションは緑色で表示する一方、ストラットタワーバーは黄色で表示するとよい。
【0308】
カスタムパーツが追加されているか否か、純正パーツがカスタムパーツに交換されているか否かの判断は、例えば(E)等と同様に、ユーザの操作または制御部11が行う検出処理によって制御部11が行うとよい。
【0309】
(I)純正パーツが加工されているか、純正パーツがカスタムパーツに交換されているかのいずれかによって表示を表示部13に変える処理を制御部11が行うとよい。
【0310】
このようにすれば、純正パーツが加工されたものになっているか交換されたものになっているかを一目で容易に区別して把握することができる。
【0311】
特に、純正パーツが加工されているか、純正パーツがカスタムパーツに交換されているかのいずれかによってそのパーツの表示を表示部13に変える構成とするとよい。
【0312】
例えば、エンジンECUのプログラムを変更する加工が加えられている場合には、エンジンを赤色にする一方、エンジンECUがカスタムのエンジンECUに交換されている場合には緑色で表示するとよい。
【0313】
純正パーツが加工されているか否か、純正パーツがカスタムパーツに交換されているか否かの判断は、例えば(E)等と同様に、ユーザの操作または制御部11が行う検出処理によって制御部11が行うとよい。
【0314】
(J)カスタムパーツが追加されているか、純正パーツが加工されているかによって表示を表示部13に変える処理を制御部11が行うとよい。
【0315】
このようにすれば、パーツが追加されたカスタムパーツなのか純正パーツ加工されたものなのかを一目で容易に区別して把握できる。
【0316】
特に、カスタムパーツが追加されているか、純正パーツが加工されているかによってそのパーツの表示を表示部13に変える構成とするとよい。
【0317】
カスタムパーツが追加されているか否か、純正パーツが加工されているか否かの判断は、例えば(E)等と同様に、ユーザの操作または制御部11が行う検出処理によって制御部11が行うとよい。
【0318】
(K)カスタムパーツが追加されているか、純正パーツが加工されているか、カスタムパーツに純正パーツが交換されているかのいずれかによって表示を表示部13に変える処理を制御部11が行うとよい。
【0319】
特にカスタムパーツが追加されているか、純正パーツが加工されているか、カスタムパーツに純正パーツが交換されているかのいずれかによってそのパーツの表示を表示部13に変える構成とするとよい。
【0320】
例えば、追加されたカスタムパーツは黄色にし、加工された純正パーツは赤色にし、カスタムパーツに交換されたパーツは緑色にするなど、これらをそれぞれ異なる色とするとよい。
【0321】
カスタムパーツが追加されているか、純正パーツが加工されているか、カスタムパーツに純正パーツが交換されているかは設定画面を表示し、入力部19の操作に応じて、車両の部位ごとに、ユーザに選択させ、選択された状態を記憶部25に記憶しておき、この記憶部25に記憶された車両の部位ごとの選択された状態の情報を用いて表示を行う構成とするとよい。
【0322】
カスタムパーツが追加されているか否か、純正パーツが加工されているか否か、純正パーツがカスタムパーツに交換されているか否かの判断は、例えば(E)等と同様に、ユーザの操作または制御部11が行う検出処理によって制御部11が行うとよい。
【0323】
(L)車両の速度測定装置への接近時には、スロットルコントローラによるスロットル処理を前記車両の速度測定装置への接近時でないときよりもマイルドに変更する処理を制御部11が行うとよい。
【0324】
このようにすれば、車両の速度測定装置への接近時には、スロットル制御がマイルドになるため、急加速が発生しにくくなり、速度が意図せずに超過してしまう可能性が低減できる。
【0325】
車両の速度測定装置への接近は、例えば予め記憶している速度測定装置の位置への接近、速度測定装置が発するマイクロ波の受信、速度測定装置が発するレーザーの受光、所定の無線周波数の無線の受信の少なくともいずれか1つを用いるとよい。接近の検知は、以下の説明において特に記載しない場合、同様の検知手法を採るとよい。
【0326】
スロットルコントローラは、電子制御式スロットル搭載車のアクセルレスポンスを制御するパーツであり、電子スロットルの開度をコントロールし、アクセルを踏んだ量に対するエンジン回転数の増加特性を純正のものと変えるパーツである。
【0327】
例えば純正ではアクセルペダルをX[cm]ほど踏み込むと2000回転くらいまで上がる車両にスロットルコントローラを取り付け、同じくX[cm]ほど踏み込むと3000回転まで上がるようにと調整することができる。このような調整をすると、例えば、ユーザが、車両の走り出だしが鈍いと感じている場合に、純正品のノーマルの状態よりエンジンが回るように設定することができる。これにより、アクセルワークをある程度の自分好みのセッティングができ、例えば加速しやすい車両に調整可能となる。
【0328】
マイルドに変更するとは、例えばアクセルペダルの踏み込みに対する加速の程度が緩やかや、加速の程度を弱くするとよい。また例えば、アクセルペダルの踏み込み量に対するスロットル開度の変化が小さくなるように制御するとよい。また、マイルドに変更する制御としては、例えば、上記例示したように、スロットルコントローラを取り付け、純正のものよりも同じアクセルペダルの踏み込みに対して回転数が上がるような調整を行っている場合、スロットル制御を純正の制御状態にしてもよい。純正の制御状態にするとは、例えば、スロットルコントローラ制御をオフにするとよい。
【0329】
また、マイルドに変更する制御は、上記のようにスロットルコントローラ制御をオフにしてもよいが、スロットルコントローラによる電子スロットの開度の制御量を調整するよい。例えば、アクセルペダルの踏み込みに量に対するエンジン回転数の増加量を少なくするとよい。例えば上記例示したアクセルペダルをX[cm]センチほど踏み込むと3000回転にするところ、2500回転に落とすとよい。さらに、純正よりも回転数を少なくするとよい。例えば上記例示したアクセルペダルをX[cm]センチほど踏み込むと銃声の2000回転よりも少ない1500回転等とするとよい。なお、数値は一例であり、これに限るものではない。
【0330】
また、マイルドに変更する制御は、車両の速度測定装置への接近状況により異ならせるとよい。接近状況により異ならせる制御は、車両の速度測定装置に近づくほどマイルドの程度を大きくするとよい。マイルドの程度を大きくするとは、例えばより速度が出にくくなる、アクセルペダルの踏み込みに対するエンジン回転数が少なくなるように制御するといよい。速度測定装置に近づいているか否かは、例えば、現在位置と速度測定装置の位置との距離や、マイクロ波の受信強度、レーザーの受光強度、無線の受信強度などに基づいて決定するとよい。
【0331】
また、車両の速度測定装置への接近を複数種類の方法で検出する場合、接近状況は、接近を検知した種類に基づくものとするとよい。
【0332】
(M)サーキットの位置に関する情報を記憶部25に予め記憶しておき、車両の位置がサーキットの位置にあると判定したときには、速度測定装置への接近の報知を抑制する処理を制御部11が行うとよい。
【0333】
このようにすれば、サーキットにおいて、速度測定装置への接近の報知が抑制される。例えば、サーキット以外の位置にあると判定したときには速度測定装置への接近の報知の抑制を行わない構成とするとよい。抑制としては、報知の程度を下げる構成とすると良く、特に報知を行わない構成とするとよい。
【0334】
記憶部25に予め記憶するサーキットの位置に関する情報は、例えばサーキット内の特定位置を示す位置情報や、サーキットの外周囲を特定する複数の位置情報などとするとよい。位置情報は、例えば経度・緯度情報を用いるとよい。サーキット内の特定位置は、例えばサーキットの中心位置などを用いるとよい。
【0335】
制御部11が行う車両がサーキットの位置にあるか否かの判定は、例えば、以下のようにするとよい。制御部11は、記憶部25に記憶したサーキットの位置に関する情報と、位置情報取得部17から取得した現在位置情報に基づいて行うとよい。例えば、記憶したサーキットの位置に関する情報が、サーキット内の特定位置を示す位置情報の場合、制御部11は、現在位置が特定位置と所定の距離以内にある場合にサーキットの位置にあると判定するとよい。所定の距離は、固定値とするとよいが、サーキット毎にそのサーキットにあわせた距離とするとよい。サーキットに合わせた距離にする場合、予め記憶部25にサーキットの位置に関する情報として、特定位置を示す位置情報と範囲を示す所定距離を関連付けて記憶しておくとよい。記憶したサーキットの位置に関する情報が、サーキットの外周囲を特定する複数の位置情報の場合、制御部11は、位置情報取得部17から取得した現在位置が、記憶部25に記憶した複数の位置情報で区画される範囲内にある場合にサーキットの位置にあると判定するとよい。
【0336】
速度測定装置への接近の報知は、本実施形態では、位置警報機能、レーダー警報機能、レーザー警報機能、無線警報機能がある。そこで各警報機能における報知を抑制する構成としては例えば以下のようにするとよい。
【0337】
(M-1)サーキットの位置に関する情報を記憶部25に予め記憶しておき、車両の位置がサーキットの位置にあると判定したときには、現在位置に基づく速度測定装置の位置への接近の報知を抑制する機能を備えるとよい。
【0338】
(M-2)サーキットの位置に関する情報を記憶部25に予め記憶しておき、車両の位置がサーキットの位置にあると判定したときには、車両の速度測定装置が発するマイクロ波の受信に基づく報知を抑制する機能を備えるとよい。マイクロ波の受信は、レーダー受信と置き換えてもよい。
【0339】
(M-3)サーキットの位置に関する情報を記憶部25に予め記憶しておき、車両の位置がサーキットの位置にあると判定したときには、レーザー受信に基づく報知を抑制する機能を備えるとよい。
【0340】
(M-4)サーキットの位置に関する情報を記憶部25に予め記憶しておき、車両の位置がサーキットの位置にあると判定したときには、緊急車両の発する無線の受信に基づく報知を抑制する機能を備えるとよい。
【0341】
例えば、(M-1)、(M-2)、(M-3)及び(M-4)は、少なくとも1つを備えるとよく、特に全てを備えるとよい。複数備える場合に、ユーザの手動操作に基づき、個々に動作の有無を設定する構成を備えるとよい。このようにすると、ユーザの好みに応じて、車両の位置がサーキットの位置にあると判定したときに報知が抑制される警報対象の種類を選択できる。電子機器10は、ユーザの好みに応じた適切な報知を行える。
【0342】
例えば、サーキット内にいる場合、位置警報機能、レーダー警報機能、レーザー警報機能に基づく報知は抑制されるようにしたいが、例えば事故発生などに起因して発せられる緊急車両からの無線の受信に基づいて動作する無線警報機能は抑制したくないユーザに対し、適切な報知を行える。
【0343】
ユーザの手動操作に基づいてオンオフを切り換えるための構成は、各種の構成を採るとよく、例えば、制御部11は、表示部13に項目毎にオンオフを選択するソフトボタンを配置した選択画面を表示し、選択画面への操作を受け付けると、警報機能毎に抑制のオンオフの設定を行うとよい。
【0344】
抑制の一例である報知の程度を下げる構成は、例えば、制御部11は、音声や警報音など音声出力部14を用いた報知を行わず、表示部13に所定の警報画面等を表示したり、発光部24を発光させたりするなどのユーザの視覚に訴える報を知のみを行うとよい。音等のユーザの聴覚に訴える報知は、例えば前方を注視しているユーザであっても、報知の存在を認識でき報知の効果が高いことがある。制御部11が行う警報内容を表示部13に表示し、また発光部24を発光させる警報処理は、音に比べるとユーザが認識しにくい場合があり、報知の程度が下がる。また、制御部11は、音量を下げて警報することで報知の程度を下げる構成をとるようにするとよい。
【0345】
報知の抑制として報知を行わない構成とする場合、例えば、車両の位置がサーキットの位置では、制御部11は、速度測定装置への接近の報知を行わないように制御するとよい。報知を行わない制御は、速度測定装置への接近を検知したが報知しない処理としてもよいし、速度測定装置への接近の検知をしない処理としてもよい。また、速度測定装置への接近の報知を行わないように制御するとは、制御部11は、所定の警報機能をオフにする制御を行うとよい。特に、レーダー警報機能、レーザー警報機能、無線警報機能、位置警報機能のすべてをオフにする制御を行うとよい。
【0346】
またサーキット内で報知を抑制する機能は、ユーザの手動操作に基づき行う機能を備えるとよい。このようにすると、システムは、ユーザからの指示を受け付け、指定された種類の報知を抑制する。ユーザの手動操作の受付手段は、例えば、システムの筐体等に設けたメカニカルなボタン、スイッチや、メニュー選択画面等に表示する選択肢(例えば、ソフトボタン)や、リモコン等とするとよい。
【0347】
制御部11は、報知の抑制として報知を行わない構成とする場合、例えば、車両の位置がサーキットの位置では、速度測定装置への接近の報知を行わないように制御するとよい。報知を行わない制御は、速度測定装置への接近を検知したが報知しない処理としてもよいし、速度測定装置への接近の検知をしない処理としてもよい。
【0348】
記憶部25に記憶するサーキットの位置に関する情報は、例えばサーキット内の特定位置を示す位置情報や、サーキットの外周囲を特定する複数の位置情報などとするとよい。位置情報は、例えば経度・緯度情報を用いるとよい。サーキット内の特定位置は、例えばサーキットの中心位置などを用いるとよい。
【0349】
(N)車両の速度に基づく速度超過警報を行う処理を制御部11が行うとよい。サーキットの位置に関する情報を記憶部25に予め記憶しておき、車両の位置がサーキットの位置にあると判定したときには、速度超過警報を抑制する処理を制御部11が行うとよい。
【0350】
車両の速度は、GPS信号に基づいて取得する構成、または、OBDコネクタを介して車両側コンピュータと接続して取得する構成の少なくともいずれか一方を備えるとよい。
【0351】
例えば、サーキット以外の位置にあると判定したときには速度超過警報の抑制を行わない構成とするとよい。抑制としては、この報知の程度を下げる構成とすると良く、特にこの報知を行わない構成とするとよい。報知を行わない構成は、例えば速度超過を検知したが報知しない処理としてもよいし、速度超過の検知処理をしない処理としてもよい。
【0352】
(O)車両の故障診断コネクタに接続して車両を制御するためのコンピュータから情報を取得して取得した情報に基づく表示を表示部13に行う処理を制御部11が行うとともに、前記車両を制御するためのコンピュータから取得した情報を他の機器へ送信する処理を制御部11が行うとよい。
【0353】
他の機器としては、特に他のメータ機器とするとよい。他のメータ機器としてはアナログメータを備える機器とするとよい。
【0354】
他の機器としては、スマートフォンとするとよい。
【0355】
車両を制御するためのコンピュータから取得する情報は、例えば車両の状態等に関する車両情報とするとよい。
【0356】
(O-1)車両の故障診断コネクタに接続して車両を制御するためのコンピュータから情報を取得する他の機器から前記情報を取得し、取得した情報に基づく表示を表示部13に行う処理を制御部11が行うとよい。
【0357】
このようにすると、制御部11は、他の機器から情報を取得し、取得した情報に基づく表示を表示部13に行うことができる。車両の故障診断コネクタは、1つ備えていることが多く、その1つの故障診断コネクタに他の機器が接続されていると、故障診断コネクタに直接接続することができない。そのような場合であっても、当該他の機器を経由して情報を取得することができる。この場合の他の機器としては、特にメータ機器とするとよい。メータ機器としてはアナログメータを備える機器とするとよい。
【0358】
(O-2)車両メーカの工場出荷時には車両に取り付けられておらず、工場出荷後に車両に取り付けられるアフターマーケット用のシステムであって、車両の速度測定装置への接近を報知する機能と、車両の速度に基づく報知を行う機能と、車両を制御するためのコンピュータから直接または間接的に取得した情報を表示する電子機器10(第1の機器の一例)と、電子機器10と通信可能に接続された第2の機器(例えば、アナログメータ等)を備え、電子機器10と第2の機器は、前記情報を送受する機能を備えるように構成するとよい。
【0359】
このようにすると、電子機器10と第2の機器は、それぞれ車両を制御するためのコンピュータからの情報を取得することができる。この情報は、例えば車両情報とするとよい。
【0360】
送受する機能は、例えば電子機器10が情報を取得した場合に、電子機器10が第2の機器に送信し、第2の機器がそれを受信するように構成するとよい。また、送受する機能は、例えば第2の機器が情報を取得した場合に、第2の機器が電子機器10送信し、電子機器10がそれを受信するように構成するとよい。
【0361】
電子機器10と第2の機器は、それぞれ単体で構成されてもよく、複数の筐体から構成されるものでもよい。
【0362】
第1の機器と第2の機器の少なくとも一方は、車両の故障診断コネクタに接続して車両を制御するためのコンピュータから情報を取得する機能を備えるとよい。そして、その取得した情報を別の機器に送信する機能を備えるとよい。
【0363】
(O-3)車両の故障診断コネクタに接続して車両を制御するためのコンピュータから情報を取得して取得した情報に基づく表示を表示部13に行う処理を制御部11が行うとともに、故障診断コネクタに接続するケーブルの途中で分岐する分岐ケーブルを備え、分岐ケーブルを別の機器に接続可能に構成するシステムとするとよい。
【0364】
このようにすると、システムが故障診断コネクタに接続している状態でも、別の機器は分岐ケーブルを介して車両を制御するコンピュータから情報を取得することができる。
【0365】
また、故障診断コネクタに接続するOBDアダプタに出力端子部を複数設け、例えばシステムと別の機器に接続可能にするとよい。出力端子部は、例えばコネクタ端子とするとよい。
【0366】
(P)画面に表示している情報を他の機器で再生可能に記録する処理を制御部11が行うとよい。特に、記録は記憶媒体50に対して行うとよい。
【0367】
このようにすれば、画面に表示している情報を他の機器で再生可能させることが可能となる。
【0368】
画面に表示している情報を他の機器で再生可能に記録する構成としては、現在表示中の画面が選択可能な画面の中のどの画面であるかを示す情報とともに現在表示中の画面に表示している情報を記録しておく構成とするとよい。
【0369】
例えば、表示する画面が待受画面であって、OBDから取得した所定の車両情報を報知するものの場合、電子機器10は、待受画面を複数パターン有し、制御部11は選択された待受画面を表示する。係る場合、表示している待受画面の番号、OBDからの情報を時系列に所定時間(例えば100ms間隔等)で記録するとよい。記憶するOBDからの情報は、少なくとも表示する待受画面に表示する情報とするとよい。
【0370】
表示中の待受画面の番号と、そのときOBDから取得した情報を時系列に記録することで、例えば、パーソナルコンピュータのビュアー、再生装置等の他の機器を用い、そのとき車両に搭載したシステムで表示していた画面を再現することができる。
【0371】
また、表示部13に表示している画面をムービーとして記憶媒体50等に記録する処理を行う制御部11が備えるとよい。ムービーとして記録する機能は、動画ファイルとして記録、或いは所定時間間隔(例えば100ms間隔等)で表示している画像を記録するとよい。
【0372】
また、現在画面に表示中の情報だけでなく、すべての画面に表示可能な情報を生成するのに必要な情報を記録する構成とするとよい。このようにすれば、再生装置において本システムと同様の表示可能な画面のうちいずれの画面を選択しても表示可能となる。
【0373】
(P-1)画面に表示し得る情報を取得し、その取得した情報を再生装置で再生可能に記録する処理を制御部11が行うとよい。特に、記録は記憶媒体50に対して行うとよい。このようにすると、表示している情報か否かにかかわらず、取得した情報を再生装置で再生可能に記録することができる。また、取得した情報を再生装置で再生可能に記録する機能を備えるとよい。画面に表示し得る情報は、例えば、システムが複数の待ち受け画面を備えている場合に、その複数の待ち受け画面のいずれかに表示するための情報とするとよい。
【0374】
電子機器10は、すべての画面、例えば待ち受け画面に表示可能な情報を生成するのに必要な情報を時系列に所定時間(例えば100ms間隔等)で例えば記憶媒体50に対して記録するとよい。
【0375】
再生装置は、電子機器10が構成してもよく、特に他の機器とするとよい。他の機器の場合、再生装置は、電子機器10が記録した情報を取得し、再生する。再生装置は、例えば電子機器10から有線通信或いは無線通信を利用して電子機器10が記録した情報を取得するとよい。また情報を記録した記憶媒体50が着脱可能な場合にはその記憶媒体50を電子機器10から取り出して再生装置にセットして取得するとよい。
【0376】
情報を取得した再生装置は、車両の走行中に表示していた画面が選択されると、その選択された画面の表示に必要な情報を、時系列に記録した情報から読み出し、時系列で再生する。これにより、走行中に表示した画面が再生される。また、使用する画面を切り換えると、再生装置は、切り換えた画面を表示するのに必要な情報を読み出し、切り換えた画面に組み込んで表示する。再生装置は、表示する情報を時系列で更新する。これにより、再生装置は、走行中に表示していなかった画面を再生し、ユーザはその内容を確認できる。
【0377】
(Q)電子機器10に、カメラを内蔵し、カメラの映像を記録するとともに、速度測定装置への接近状況に関する情報を本電子機器10または他の装置の少なくともいずれか一方でカメラの映像と同期させて再生可能に記録する処理を制御部11が行うとよい。
【0378】
このようにすれば、本電子機器10または他の装置によって、記録された情報を再生することで、速度測定装置への接近状況をカメラの映像と関連付けて確認することができる。
【0379】
接近状況に関する情報は、現在位置、車両速度、マイクロ波(レーダー波)・レーザー光・無線の受信等に関する情報などの少なくとも1つとするとよい。受信に関する情報は、受信の有無や受信強度などとするとよい。カメラは、車両の周囲を撮影するものとするとよく、特に、車両前方を撮影するように構成するとよい。
【0380】
カメラは必ずしも内蔵する必要は無く、外付けのカメラ、さらには、スマートフォンその他の別の機器のカメラで撮影した映像を取得し、取得した映像を速度測定装置への接近状況と関連付けて記録する処理を制御部11が行うとよい。特に、記録は記憶媒体50に対して行うとよい。
【0381】
(R)さらに、表示部13の上側の表示部13外の位置に第一のロゴ発光部と、表示部13の下側の表示部13外の位置に第二のロゴ発光部とを備え、第一のロゴ発光部と第二のロゴ発光部は同一のロゴであって上下の向きが反対向きになるように配置し、第一のロゴ発光部または第二のロゴ発光部のいずれか一方を発光させるよう選択する処理を制御部11が行うとよい。このようにすれば、表示画面の上辺と下辺のいずれを上側になるように設置したとしても、正しい方向にロゴの向きがなる発光部を表示させることができる。この選択は、ユーザによる入力部19からの設定または、センサ部20の加速度センサによる重力加速度の検出方向に基づいて行うとよい。
【0382】
第一のロゴ発光部と第二のロゴ発光部は、発光状態ではロゴが視認でき、非発光状態ではロゴが視認しにくい状態に構成するとよい。このようにすると、逆向きのロゴが認識されにくくなり、ユーザは正しい向きのロゴをしっかり認識できる。よって、ユーザに対するロゴの意識付けを正しく行える。
【0383】
視認しにくい状態は、例えば注視しなければ存在が分からない状態、見えにくい状態とするとよく、特に、見えない状態とするとよい。ロゴが視認しにくい状態に構成するとは、例えば、発光部の前側に、ロゴが見えない或いは見えにくくなる部材を配置するとよい。係る部材は、例えば、半透明板、グレーの板、スモークガラス等のように、非発光状態では裏側に存在する発光部の様子が見えづらくものをもちいるとよい。特に車両に搭載するシステムは、例えば走行中の運転手は車両の前方を注視し、システムを注視することは少ないため、非発光状態のロゴ発光部を見えづらくするだけで発光しているロゴのみに注意を向かせることができる。また、上記の部材は、例えばハーフミラーを用いるとよい。ハーフミラーは、非発光状態のときはミラーとして機能させることで、ロゴを見えなくすることができる。
【0384】
(S)センサの検出結果に基づいて躍度を表示する処理を制御部11が行うとよい。
【0385】
センサは例えばセンサ部20の加速度センサを用い、検出結果として得られる加速度を微分して躍度を求める処理を制御部11が行うとよい。
【0386】
躍度の表示は数値で行うようにしてもよいが、メータを模した枠内で針等のオブジェクトをその値に対応する分、動かしてビジュアルに表示するようにしてもよい。
【0387】
(T)減衰力調整可能のサスペンションの減衰力を設定する処理を制御部11が行うとよい。
【0388】
減衰力を設定する機能は、例えば、車両の速度測定装置への接近状況に応じて変更する処理を制御部11が行うとよい。例えば、運転手は、速度測定装置の手前になるとブレーキを踏みやすいため、その前に減衰力を調整するとよい。また、車両の速度に基づく報知、例えば速度超過の報知がされると運転手はブレーキを踏むことが予測できるので、それにあわせて減衰力を調整する処理を制御部11が行うとよい。これらの減衰力の調整は、例えばブレーキを踏むことにより車両にGがかかるので減衰力を高めるように制御する処理を制御部11が行うとよい。
【0389】
(U)位置に対応させてサスペンションの減衰力を調整するパラメータを記憶部25に記憶しておき、車両の位置情報取得部17が取得した現在位置に対応する前記サスペンションの減衰力を調整するパラメータに設定する処理を制御部11が行うとよい。
【0390】
例えば、位置情報取得部17が取得した位置情報取得部17が取得した位置情報取得部17が取得した現在位置が、高速道路か一般道かによって、サスペンションの減衰力を異なる値に設定する構成とするとよい。例えば高速道路は、直線の道路が多いため減衰力を抑え快適な乗り心地を優先するように調整する処理を制御部11が行うとよい。また、例えば現在位置が、サーキットか、公道かでサスペンションの減衰力を異なる値に設定する構成を備えるとよい。例えば現在位置がサーキットの場合、減衰力を高めに設定する処理を制御部11が行うとよい。サーキットか公道かの判断は、例えば、サーキットのマップなど、サーキットの位置を特定する位置情報の記憶するデーターベース等を記憶部25に備え、そのサーキットの位置を特定する位置情報と位置情報取得部17により取得した現在位置に基づきサーキット内か否かを判断し、サーキット外の場合には公道と判断する処理を制御部11が行うとよい。
【0391】
サーキット内か否かによる減衰力の調整は、ユーザの手動操作に基づき切り替える構成を備えるとよい。ユーザの手動操作に基づく切り替える構成は、例えば、ユーザのスイッチ操作で切り替えられるとよい。スイッチ操作は、電子機器10に設けられたスイッチとするとよいが、特にリモコンを用いたスイッチ操作とするとよい。このようにすると、例えばサーキットのそばを通過しているだけでサーキットに入らないユーザにとって、位置情報(GPS)に基づき予期せぬ切り替えが行われることを防止できる。また、新規に設置されたサーキットなど、サーキットのマップ情報が記憶部25に記憶されていない場合に、サーキットに合わせた減衰力に調整できる。
【0392】
(V)無線受信部16は、警察無線の周波数帯の無線を受信し、受信した電波状況にフェージングがあるか否かに基づき、フェージングがある場合とない場合とで、警報の内容を異なるものとする処理を制御部11が行うとよい。
【0393】
例えば、フェージングがある場合には、「警察車両が移動中です、注意してください」と表示部13への表示及び音声出力部14からの音声出力による報知をするのに対し、フェージングがない場合には「警察無線を受信しました」と表示部13への表示及び音声出力部14からの音声出力による報知をするとよい。このようにすれば、ユーザは、例えば、警察車両が見えない状況であっても、サイレン等が聞こえない状況であっても、運転者は警察車両に注意しながら走行することができる。
【0394】
警察無線に割り当てられている周波数の帯域をSDRにより、周波数軸と時間軸とからなるウォーターフォールとしてとらえ、時間が進む方向で周波数軸方向の幅の揺らぎがある場合に、フェージングが発生していると判定するとよい。
【0395】
さらに時間に対するフェージングのパターンに応じて異なる報知を行う処理を制御部11が行うとよい。例えば、ドップラーシフトに対応するフェージングが検出された場合には、警察車両と自車両が相対的に移動する関係である旨の報知を行うとよい。
【0396】
自車両が停止しているときに受信した電波状況にフェージングがあるか否かを判定するとよい。または自車両が所定の速度よりも低速に走行しているときに受信した電波状況にフェージングがあるか否かを判定するとよい。所定の速度としては例えば時速30kmとするとよい。
【0397】
(W)無線受信部16は、警察無線の周波数帯の無線を受信し、制御部11はこの受信した電波の送出周期が一定である場合に、警察車両の位置情報を示す電波を受信したものと判定する一方、受信した電波の送出周期が一定でない場合には警察車両の位置情報を示す電波ではない電波を受信したものと判定して、両者を異なる報知とする処理を行うとよい。
【0398】
(X)レーダー警報機能において、位置情報取得部17が取得した現在位置が北海道内であるか否かを判定する処理を制御部11が行い、位置情報取得部17が取得した現在位置が北海道内である場合と、北海道外である場合とで、異なる態様で警報を行う処理を制御部11が行うとよい。
【0399】
このようにすれば、北海道内での警報と北海道外での警報が異なる態様で行われることになる。
【0400】
北海道は北海道以外とは異なり例えば長くて広い直線道路が延々と続くなどの特性があり、北海道以外とは異なる要因等により速度が超過しがちである。
【0401】
速度取り締まりも北海道は北海道以外とは異なる方法、異なる設備(例えば異なるレーダー機器等)で行われる。
【0402】
ユーザは北海道での走行時と北海道以外での走行時に異なる態様で報知を受けることで、本電子機器10は北海道における安全運転により寄与することになる。
【0403】
異なる態様としては、警報の内容を異なる内容とする処理を備えるとよい。例えば、北海道以外でレーダー波を受信した場合には「移動式オービスです。スピード注意」と表示部13への画面表示及び音声出力部14からの音声で、報知の出力を行う。
【0404】
一方、北海道でレーダー波を受信した場合には、「MSSS最新型移動式オービスの可能性があります。スピード注意!。」のように画面表示及び音声で、報知の出力を行うとよい。このように可能性がある旨の文言を含む報知内容とすると特によい。
【0405】
単純に、北海道にいる/いないの識別を実装し、北海道にいる場合→「MSSSの可能性あり」、北海道にいない場合→「新型オービス」のように報知するようにしてもよい。
【0406】
異なる態様としては、警報を発する大きさを異なるものとするとよい。例えば音声警報の音量を北海道の場合には北海道以外の場合よりも大きな音量とするとよい。例えば画面表示を表示部13に北海道の場合には北海道以外の場合よりも大きな表示とするなど、より警報を認識しやすい態様で出力するとよい。
【0407】
異なる態様での報知を行うか、レーダー警報機能の段落で説明した異なる態様での報知を行わない態様での報知を行うかをユーザによる入力部19の操作に基づく設定を行い、その設定に応じて決定する処理を制御部11は行うとよい。
【0408】
現在位置の都道府県は、予め記憶した都道府県の緯度経度情報に基づいて特定するとよい。北海道の特定は特に図5に示すように白神岬の緯度経度と襟裳岬の緯度経度とを結ぶ直線より、北側(上側)にあるか否かによって行うとよい。このようにすれば、現在位置が北海道であるか否かを極めて簡便かつ少ないデータ量と処理量で特定することができる。特にこの直線は、両者の南端同士を結ぶ直線とするとよい。
【0409】
地図の行政界ポリゴンを予め記憶部25に記憶しておき、GPS等で取得した位置情報取得部17が取得した位置情報取得部17が取得した現在位置を内在するこのポリゴンから、位置情報取得部17が取得した位置情報取得部17が取得した現在位置の都道府県を特定するとよい。
【0410】
この特定は、位置情報取得部17が取得した位置情報取得部17が取得した現在位置が更新されるごとに、あるいは、所定時間ごとに周期的に行うとよい。
【0411】
(Y)位置情報取得部17が取得した現在位置がいずれの都道府県内にあるかを特定し、特定した都道府県に応じた警報を行う処理を制御部11が行うとよい。そして、予め取得した都道府県別の速度取り締まり用のレーダーの導入機種の分布状況に応じて、レーダーの受信時の警報の報知態様を異なる報知態様とする処理を制御部11が行うとよい。
【0412】
都道府県別の速度取り締まり用のレーダーの導入機種の分布状況は、速度取り締まり行っている現場を撮影したドライブレコーダの映像をサーバで取得し、取得した映像から機種を特定することで、求める処理を制御部11が行うとよい。例えば機種と画像の対応関係のデータから機械学習により学習済みモデルを得ておき、その学習済みモデルを用いてユーザのドライブレコーダから取得した映像の機種がいずれの機種かを推論させて特定する処理をサーバ等で行うとよい。
【0413】
このような処理により例えば、北海道や千葉県ではMSSSという機種が主として導入されている一方、他の地域ではLSMという機種が主として導入されていることが判明する。
【0414】
例えば、北海道及び千葉県以外でレーダー波を受信した場合には「LSM移動式オービスです。スピード注意」と画面表示及び音声で、報知の出力を行う。
【0415】
一方、北海道または千葉県でレーダー波を受信した場合には、「MSSS最新型移動式オービスです。スピード注意!。」のように画面表示及び音声で、報知の出力を行うとよい。
【0416】
例えば、導入されている機種のうち、最も導入数が多いものをその県での報知対象の機種とするとよい。
【0417】
例えば、機種名を断定的に報知する警報と、明確に言わないで仄めかすだけの警報を備え、予め取得した都道府県別の速度取り締まり用のレーダーの導入機種の分布状況に応じて、いずれの警報文言を出力するかを決定する処理を制御部11が行うとよい。
【0418】
例えば、機種名を断定的に報知する警報文言と、明確に言わないで仄めかすだけの警報文言を備え、予め取得した都道府県別の速度取り締まり用のレーダーの導入機種の分布状況に応じて、いずれの警報文言を出力するかを決定する処理を制御部11が行うようにしてもよい。
【0419】
機種名を断定的に報知する警報文言は、例えば、「MSSSレーダー受信しました」等とするとよい。また、明確に言わないで仄めかすだけの警報文言は、例えば「MSSSレーダー受信と思われます」、「MSSSレーダー受信かも」等とするとよい。このようにすると、ユーザは、警報文言から、報知内容の確からしさを認識できる。
【0420】
(Z)位置情報取得部17が取得した現在位置がいずれの都道府県内にあるかを特定し、特定した都道府県に応じた警報を行う処理を制御部11が行い、この警報には、その警報の内容の正しさの程度を示す情報の報知内容を備え、位置情報取得部17が取得した現在位置がいずれの都道府県内であるかに応じて、その警報の内容の正しさの程度を示す情報の報知内容を異なるものとする処理を制御部11が行うとよい。
【0421】
例えば、47都道府県のどこに居るかによって、その受信したレーダー波が特定の機種(例えばMSSS)の発するものである確率を表示したり、その特定の機種である可能性が高いことを警報したりする処理を制御部11が行うとよい。
【0422】
(a)位置情報取得部17が取得した位置情報取得部17が取得した現在位置がいずれの都道府県内にあるかを特定し、特定した都道府県に応じた警報を行う処理を制御部11が行い、予め取得した都道府県別の可搬式の速度取締装置による速度取り締まりの実施件数に応じて、レーダーの受信時の警報の報知態様を異なる報知態様とする処理を制御部11が行うとよい。
【0423】
例えば、各都道府県に対して情報公開請求を行って所定期間(例えば年別、月別など)における可搬式の速度取締装置による速度取り締まりの実施件数を得る。
【0424】
そして、例えば、この所定期間における可搬式の速度取締装置による速度取り締まりの実施件数が多い県では少ない県に比べて警報がより頻度が多くなる方向の処理をしたり、警報をより大きな態様で行うように制御部11が制御するとよい。
【0425】
この所定期間は直近の期間とするとよい。
【0426】
(b)位置情報取得部17が取得した位置情報取得部17が取得した現在位置がいずれの方面にあるかを特定し、特定した方面に応じた警報を行う処理を制御部11が行う。を備え、前記警報を、警察の発表する方面別の速度超過状況に応じて、異なる態様で行う処理を制御部11が行うとよい。
【0427】
例えば、北海道内においても方面ごとに速度超過の状況に差があることが確認できる。例えば、北見方面が唯一全国平均を下回っているほかは、全国平均を上回っており、特に、函館方面及び旭川方面では割合が高く、40%を超える実態にあることが、行政より、公表されている。
【0428】
したがって、例えば、位置情報取得部17が取得した位置情報取得部17が取得した現在位置が、函館方面または旭川方面にある場合には、北見方面にある場合とは警報を異なる態様で行う処理を制御部11が行うとよい。
【0429】
方面の識別は都道府県の識別と同様の方法・処理で行うとよい。
【0430】
(c)レーダー警報機能として、変調レーダー波を受信した場合に、警報を発する処理を制御部11が行い、変調レーダー波を発する設置位置が固定式の速度測定装置の位置を予め記憶部25に記憶しておき、この警報は、変調レーダー波を発する設置位置が固定式の速度測定装置の位置を含む所定の範囲以外の位置で、変調レーダー波を受信した場合には、その速度測定装置の機種を特定する内容を含む警報を行う一方、変調レーダー波を発する設置位置が固定式の速度測定装置の位置を含む所定の範囲では、機種を特定する内容を含まない警報を行う処理を制御部11が行うとよい。
【0431】
例えば、いわゆる、固定式の新型オービスMSSSの受信範囲以外で、「変調レーダー」を受信した場合にMSSSとして、「MSSSレーダー受信、スピード注意」のように報知するとよい。MSSSの形状をかたどった画像やレーダー波がでているようなアニメーションを表示するとよい。一方、固定式の新型オービスMSSSの受信範囲以内で「変調レーダー」を受信した場合には「新型オービスです。スピード注意」のように報知するとよい。この場合、MSSSの形状をかたどらない画像を表示するようにしたり、単に文字で警報するようにしてもよい。
【0432】
固定式の新型オービスMSSSの受信範囲以外で、「変調レーダー」を受信した場合に「可搬式新型レーダーです」のように報知してもよい。また、固定式の新型オービスMSSSの受信範囲以外で、「変調レーダー」を受信した場合に「MSSSです。すごく気をつけてください」のように強く注意喚起を図る報知をしてもよい。
【0433】
(d)Xバンド、Kバンドの電波受信処理を制御部11が行う。またレーザー受光処理を制御部11が行う。Xバンド、Kバンド、レーザー検知したら、位置、種類、方向を自動で通信部18を介してサーバーに送り、サーバーからリアルタイムに他の電子機器へ配信する処理を制御部11が行うとよい。
【0434】
従来はユーザが手動の操作によって取り締まりの位置をサーバへ投稿する構成であったため、いたずら情報が含まれてしまったが、この構成により、いたずら情報をなくすことができる。しかもリアルタイムな配信を受けることができる。
【0435】
リアルタイムとしては、遅くとも1分以内とするとよい。また、受信したらすぐに送るように構成するとよい。このようにすれば、取り締まりが始まった直後から、その位置、種類、方向を知ることができる。今後、レーパトなども含めて移動式が増える中で極めて有効に、安全運転に寄与することができる。また、リアルタイムに他のシステムへ配信するとは、例えば、サーバが「位置、種類、方向」の情報を受信すると、遅滞なく他のシステムに配置するとよい。
【0436】
さらに、ユーザーの目撃情報の投稿処理を制御部11が行うようにしてもよい。ユーザの目撃情報と、上述した構成により配信する情報とは、異なる種類の情報として区別して配信するとよい。
【0437】
他の電子機器は、自車両に設置された電子機器10や他の車両に設置された電子機器10としてもよいが、本電子機器10の機能を備えない他の電子機器としてもよい。他の電子機器は例えばスマートフォンとするとよい。他の電子機器は例えばレーダー探知機としてもよい。レーダー探知機とスマホアプリを連動する構成としてもよい。スマホはテザリングで使用するだけの構成として、レーダー探知機からの情報をスマホのテザリングでサーバへ送信する構成としてもよい。
【0438】
配信された位置情報を地図上に表示する処理は、スマートフォンのアプリとして実現してもよい。また、スマートフォンのアプリでレーダー探知機の警報処理を行う構成としてもよい。
【0439】
(e)レーダー受信部15は、Xバンドの取締波とKバンドの取締波を識別して受信する構成であり、Xバンドの電波受信処理と、Kバンドの電波受信処理を制御部11が行う。またレーザー受光処理を制御部11が行う。これらの警報があった場合、その警報が誤警報であることをユーザからの入力または自動判定による決定の少なくともいずれか一方を行い、その位置を誤警報位置として記憶部25に登録しておき、当該誤警報位置における次回以降の警報を抑制する処理を制御部11が行うとよい。また、誤警報位置の情報を通信部18を介してサーバーへリアルタイムに送信する処理を制御部11が行うとよい。そして。サーバーは、他の電子機器へリアルタイムに配信する処理を行うとよい。
【0440】
このようにすれば、リアルタイムに誤警報の位置が、他のユーザにも共有されることになる。誤警報位置とともに警報した内容の種別または警報した受信または受光がいずれの種類のものかの情報を関連づけて通信部18を介してサーバーへリアルタイムに送信する処理を制御部11が行うとよい。サーバーから他の電子機器10へリアルタイムにこれらの情報のセットを配信する処理を制御部11が行うとよい。
【0441】
例えば、従来のユピテルのレーダー探知機に存在する各ユーザーのiキャンセル情報も、自動でサーバーに送る処理を制御部11が行うようにし、iキャンセル情報もユーザー間で共有するとよい。他人のiキャンセル情報を最初から使えることで、誤検知を減らすことができる。
【0442】
(f)速度測定装置が発するレーダー波を受信した場合に警報を行う処理を制御部11が行い、所定の距離以上に渡って速度測定装置が発するレーダー波を受信した場合、前記警報とは別に、移動する警察車両からのものである旨の警報を行う処理を制御部11が行うとよい。
【0443】
警報としては、レーダー波発信源が移動していることを報知するとよい。いわゆるレーパト(レーダー搭載パトカー、レーダー式パトカー)が近くにいることを報知するとよい。
【0444】
所定の距離は、車道の近傍に設置され車道を走行する車両の速度を測定する速度測定装置が発する電波の受信可能距離よりも、大きな距離とするとよい。例えば、道路に設置される可搬式オービスは200~300メートルの検知距離だが、それ以上検知し続けていたら警察車両、例えばレーパト(レーダー搭載パトカー)と判定するとよい。
【0445】
(g)速度測定装置が発するレーザー光を受光した場合に警報を行うレーザー警報機能を備え、所定の距離以上に渡って速度測定装置が発するレーザー光を受光した場合、前記警報とは別に、移動する警察車両からのものである旨の警報を行う処理を制御部11が行うとよい。
【0446】
警報としては、レーザー発信源が移動していることを報知するとよい。パトカーが近くにいることを報知するとよい。
【0447】
所定の距離は、車道の近傍に設置され車道を走行する車両の速度を測定する速度測定装置が発するレーザーの受光可能距離よりも、大きな距離とするとよい。例えば、道路に設置される可搬式オービスは200~300メートルの検知距離だが、それ以上検知し続けていたら警察車両、例えばパトカーからレーザーが出力されていると判定するとよい。
【0448】
(h)レーダー波またはレーザー光の少なくともいずれか一方の強度とその取得位置とのセットを、所定の間隔で取得した履歴情報をサーバへ送信する処理を制御部11が行うとよい。サーバは取得した多数の異なる電子機器10からの前記履歴情報に基づき前記強度のマップを地図上に描画するための情報を生成する処理を行うとよい。
【0449】
サーバは多数の異なる電子機器10からの前記履歴情報に基づき前記強度のマップを地図上に描画するための情報を、レーダー探知機へ配信する処理を制御部11が行うとよい。レーダー探知機はサーバから配信された情報に基づいて、強度を地図上にヒートマップとして表示する処理を制御部11が行うとよい。
【0450】
サーバは、多数の異なる電子機器10からの前記履歴情報に基づき前記強度のマップを地図上に描画するための情報に基づき、強度を地図上にヒートマップとして描画した情報を生成し、その情報を他の電子機器10へ配信する処理を制御部11が行うとよい。例えばスマホでこの情報を受信してヒートマップを表示するとよい。
【0451】
所定の間隔は、例えば1秒間隔とするとよい。この所定の間隔をサーバから電子機器10へ変更指示し、電子機器10はその変更指示された間隔に所定の間隔を設定する処理を制御部11が行うとよい。
【0452】
例えば、多数のユーザから受け取った情報の平均値等をサーバ側で地図上にヒートマップとして描くとよい。ヒートマップは、受信した強度が強い部分を赤系、弱い部分を青系にするとよい。
【0453】
例えば、サーバは、多数のユーザから受け取った情報のうち、時々日中に現れる強度のエリアと、すべての日に現れるエリアとを、弁別して、すべての日に現れるエリアは誤警報源のものとして配信しないように処理するようにしてもよい。
【0454】
またユーザが誤警報源の位置(例えば警報キャンセルポイント)として登録された箇所の情報も、サーバへ送信し、サーバではこの情報がある位置を含むエリアは、より誤警報源である可能性が高いとサーバ側で判断する処理を制御部11が行うとよい。
【0455】
(i)速度測定装置が発するレーザーの受光部、速度測定装置が発するKバンドの電波及びXバンドの電波の受信部、GPS、WiFi通信部、前記レーザーの受光またはいずれかの前記電波の受信を受信したときに警報を報知する報知部を1の筐体に備え、前記1の筐体には表示部を備えず、前記警報とともに、前記レーザーの受光またはいずれかの前記電波の受信したことの情報を前記GPSによって取得したその位置情報とともに前記WiFi通信部を介して、サーバへ送信する処理を制御部11が行い、前記筐体とは別の機器であるスマートフォンは、前記サーバから前記レーザーの受光またはいずれかの前記電波の受信したことの情報を前記その位置情報とともに受信して、その位置の地図表示、警報表示、音声出力をする処理を行うアプリを備える構成とするとよい。
【0456】
アプリはスマートフォンのコンピュータに前記サーバから前記レーザーの受光またはいずれかの前記電波の受信したことの情報を前記その位置情報とともに受信して、その位置の地図表示、警報表示、音声出力をする処理を実現するプログラムを備えるとよい。
【0457】
表示部を備えない構成にすると、例えば筐体の高さを低くすることができる。例えば筐体の外形状は、偏平な箱状で倒した感じにするとよい。倒した形状は、前後方向の距離を長くするとよい。一般にレーザーを受光する受光部12を構成するレンズは、電子機器10の前方側に配置される。よって、焦点距離の長く大きいレンズを使用可能となり、受光能力を向上する。焦点距離が長いとは、出願時において表示部を備え、偏平で起立し、前後方向の厚さが薄い筐体を備えたレーダー探知機等の電子機器10に実装されるレンズの焦点距離に比較したものとするとよい。
【0458】
報知部は、例えば音声メッセージ、警報音、ブザーなどの聴覚を利用するものとするとよく、また、LEDなどの発光部を用いるよい。報知部を備えることとで、スマートフォンが接続されない状況であっても、警報を報知することができる。
【0459】
スマートフォンと電子機器10の本体とは、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信を利用して接続し、本体とサーバとのデータの送受はスマートフォンが行うとよい。
【0460】
スマートフォンのアプリは、電子機器とスマートフォンがペアリングしたとき、自動的に立ち上がるように構成するとよい。このようにすると、車両にアプリを実装したスマートフォンを持って乗車すると、アプリが立ち上がる。そして、スマートフォンは、システム、例えばレーダー探知機の表示部として機能する。
【0461】
(j)カメラ映像信号の入力端子を備え、カメラ映像信号を表示部13に表示する処理と、前記車両の速度測定装置への接近の際の速度情報とその車両の速度測定装置への接近の際のカメラ映像とを、その位置を同期させて再生可能に記憶媒体50に記録する処理を制御部11が行うとよい。
【0462】
このようにすれば、車両の速度測定装置への接近の際の速度情報とその車両の速度測定装置への接近の際のカメラ映像とを、その位置を同期させて再生可能な情報を取得することができる。この情報を無線により通信部18を介してSNSのサーバへ投稿する処理を制御部11が行うとよい。再生装置には、車両の速度測定装置への接近の際の速度情報とその車両の速度測定装置への接近の際のカメラ映像とを、その位置を同期させて再生する処理を行うとよい。
【0463】
特に、前記車両の速度測定装置への接近の際の速度情報と、その車両の速度測定装置への接近の際の報知位置に関する情報と、その車両の速度測定装置への接近の際のカメラ映像とを、その位置を同期させて再生可能に記録する処理を行うとするとよい。
【0464】
(k)カメラ映像信号の入力端子を備え、カメラ映像信号を表示部13に表示する処理を制御部11が行い、センサ部20によって加速度を検出する処理を制御部11が行い、前記加速度が所定のパターンになったときに、前記加速度とカメラ映像とをその位置を同期させて再生可能に記憶媒体50に記録する処理を制御部11が行うとよい。
【0465】
このようにすれば、加速度が所定のパターンになったときのカメラ映像と加速度の情報とをその位置を同期させて再生可能な情報を取得することができる。この情報を無線により通信部18を介してSNSのサーバへ投稿する処理を制御部11が行うとよい。再生装置には、車両の速度測定装置への接近の際の速度情報とその車両の速度測定装置への接近の際のカメラ映像とを、その位置を同期させて再生する処理を行うとよい。この情報を無線通信を介してSNSへ投稿する処理を行うとよい。
【0466】
加速度の所定のパターンは、予め測定したアクセルとブレーキの踏み間違えによるアクセルの踏み込みで発生する加速度のパターンとするとよい。
【0467】
(l)車両の速度を測定するレーダーが使用可能に割り当てられた複数の周波数帯のうち、いずれの周波数帯の電波を受信したかによって異なる警報を出力する処理を制御部11が行うとよい。そして、さらに前記複数の周波数帯のうち、いずれか1つの周波数帯の中を、さらに複数の周波数領域に分けてその複数の周波数領域のうちいずれの周波数領域のレーダー波を受信したかによっても異なる警報を出力する処理を制御部11が行うとよい。 例えば、Xバンド内所定の帯域とKバンド内所定帯域とのいずれの帯域でレーダー波を受信したかによって警報Xと警報Kの異なる警報を出力する処理を制御部11が行い、さらにKバンド内所定帯域の中の上半分周波数帯域と下半分の周波数帯域とで警報KUと警報KLの異なる警報を出力する処理を制御部11が行うとよい。
【0468】
(m)無線により通信部18により、SNSに位置情報と位置情報以外の情報とがセットで投稿されたセット情報を取得して、前記セット情報と位置情報取得部17が取得した位置情報取得部17が取得した現在位置との関係が所定の接近関係になったときに報知する処理を制御部11が行うとよい。そして、前記セット情報の報知と前記車両の速度に基づく報知との優先度をユーザによって設定しておき、その設定に基づいていずれを優先して報知するかを決定する処理を制御部11が行うとよい。
【0469】
(n)車両のOBDコネクタに接続して車両の制御用のコンピュータから情報を取得して、取得した情報に基づく報知を行う処理を制御部11が行い、車両のOBDコネクタに接続するコネクタを備えた筐体内に本電子機器10への送信する情報を生成する制御部を備えるのではなく、車両のOBDコネクタに接続するコネクタからの配線を入力するコンバータ筐体にOBDコネクタからの情報を本電子機器10で利用可能な情報に変換する処理を行う制御部を備え、当該コンバータ筐体にはOBDコネクタから信号線を接続する第一接続部と、当該コンバータ筐体はOBDコネクタ以外の車内LAN信号線からの信号を入力する第二接続部を備える構成とするとよい。
【0470】
このようにすれば、従来のように車両のOBDコネクタに接続する筐体に本電子機器10への送信する情報を生成する制御部を備えないため、この筐体である従来のいわゆるOBDアダプタの筐体を小さくすることができ、車種によって筐体が大きく運転者の足の位置などにはみ出したりするといった課題を解決することができるとともに、OBDコネクタ以外の位置にある車内LANの信号線からの接続を受けて例えば車内LANからOBDコネクタから取得しているのと同じ種類の情報を取得して報知を行うことも容易に可能となる。
【0471】
なお、第一接続部と第二接続部はいずれか一方のみが接続可能に構成するとよい。第一接続部と第二接続部のいずれの接続部に接続がなされているかを検出する処理を制御部が行い、接続が検出された方から情報を取得する処理を行う切り替え処理を制御部が行うとよい。この切り替えは信号の有無から自動的に行う構成とするとよい。例えば第一接続部と第二接続部は1つのコネクタの異なる端子とするとよい。
【0472】
コンバータ筐体は、本システムに接続する第三接続部と、本システムとは別の機器に接続する第四接続部を備えるとよい。このようにすると、車両のOBDコネクタにコネクタを接続した状態で、コンバータ筐体から本システムと、別の機器にそれぞれにOBDコネクタからの情報に基づく情報を送ることができる。コンバータ筐体は、例えば本システムに対してはOBDコネクタからの情報を本システムで利用可能に変換した情報を送るとよい。またコンバータ筐体は、例えば別の機器に対しては、OBDコネクタからの情報をそのまま送る、或いは、その別の機器で利用可能に変換した情報を送るとよい。OBDコネクタからの情報をそのまま送る場合、第四接続部のコネクタ形状は、車両のOBDコネクタと同じにするとよい。
【0473】
(o)前記コンバータ筐体は、本電子機器10を制御する制御部を備える筐体と同一の筐体とするとよい。
【0474】
例えば、コンバータ筐体はレーダー探知機の筐体とは別の筐体としてもよいが、コンバータ筐体はレーダー探知機の筐体そのものとするとよい。すなわち、(n)の処理を制御部11が行うとよい。
【0475】
(p)図6に示すように、レーダー受信部15のレーダーの受信アンテナ部とカメラのホルダー部とをダイカストによる一体成型の金属で構成するとよい。
【0476】
レーダアンテナ部とドライブレコーダのホルダー部をダイカストで一体で作成した部材とするとよい。レーダーのアンテナは従来よりダイカストで出来ている。一方、ドライブレコーダのホルダー、特にドライブレコーダのレンズホルダーは、線膨張係数の低い方がよいので金属が有利だが、コストを考えて殆どが樹脂で出来ている。一体型なら2つの機能を一つの部品で賄えるので別々に作成するよりコストを抑えることができる。また、温度変化によるカメラのピントズレも少なくなるメリットがある。
【0477】
(q)図8上段に示すように、警報の種類ごとにその警報を行うか否かを組み合わせた複数のモードを備え、複数のモードを所定の条件に応じて自動的に切り替える処理を制御部11が行う構成とするとよい。
【0478】
このようにすれば、警報設定を自動で切り替えるフルオートモードを実現できる。例えば、図8の上段に示すように、最低限の項目だけの警報を行うミニマムモードと、取締に関する項目を重視した項目の警報を行うスペシャルモードと、機能同士のバランスを重視した項目を警報するノーマルモードとを備え、これらのモードを所定の条件に応じて自動的に切り替える機能を備えるとよい。
各警報の項目としては、図8下段から図10上段に記載の項目とするとよく、各モードの設定も図8下段から図10上段に記載のONまたはOFFの設定内容とするとよい。各項目の説明は、図10の下段から図14の「説明」の欄に示す内容とするとよい。
【0479】
所定の条件としては、例えば、現在位置付近の警報箇所の密集度(POIの密集度)が所定のレベルよりも高い場合には、より多数の警報の種類をオンにする第一のモードとする一方、現在位置付近の警報箇所の密集度が所定のレベルよりも低い場合には、より少数の警報の種類だけをオンにする第二のモードへ自動的に切り替えるとよい。また、例えば、投稿情報の現在位置付近の密集度が所定のレベルよりも高い場合には、より多数の警報の種類をオンにする第一のモードとする一方、投稿情報の現在位置付近の密集度が所定のレベルよりも低い場合には、より少数の警報の種類だけをオンにする第二のモードへ自動的に切り替えるとよい。
【0480】
また速度に応じて、いずれのモードにするかを自動的に決定するようにしてもよい。例えば時速が50km未満のときにはミニマムモード、50km以上から80km未満のときにはノーマルモード、80km以上のときはスペシャルモードのように、決定するとよい。また、例えば時刻によって、いずれのモードにするかを自動的に決定するようにしてもよい。例えば、朝夕の通勤時間帯はミニマムモードとし、それ以外はスペシャルモードとするようにしてもよい。また走行位置履歴を記憶部25に記憶しておき、よくとおる道(複数回走行した道など)を走行しているか否かに応じてこのモードを切り替えるようにしてもよい。例えば、初めて通る道はスペシャルモードとし、2回目に通る道はノーマルモードとし、3回目に通る道はミニマムモードとするとよい。
【0481】
(r)(A)から(Z)、(a)から(q)のいずれかに記載の電子機器10及びサーバの処理をコンピュータに実現させるためのプログラムとして構成するとよい。
【0482】
本実施例の電子機器10は、レーダー探知機であるがこれに限らない。電子機器10は、車両メーカの工場出荷時には車両に取り付けられておらず、工場出荷後に車両に取り付けられるアフターマーケット用の電子機器10であって、車両の速度測定装置への接近を報知する制御と、車両の速度に基づく報知を行う処理を制御部11が行う。電子機器10は、1つまたは複数の筐体を備える構成とするとよい。電子機器10は、複数の筐体を備えるとき、各筐体間を有線または無線の少なくともいずれか一方によって、各筐体内の制御部間を電気的に接続するとよい。
【0483】
なお、電子機器10は、取締波を受信する機能と、取締波を受信したことに応じて報知する報知機能とを有する電子機器であるが、これらの機能を互いに別の電子機器に搭載してもよい。この態様の一例である図7(A)に示す構成では、第1の電子機器103は、取締波を受信する機能と、その受信結果に応じた信号を外部に出力する機能と、を有する。第1の電子機器103は、アンテナ部とも呼ばれる。第2の電子機器101Aは、第1の電子機器103から出力された信号を取得し、この信号に基づいて、第1の電子機器103で取締波が受信されたことに応じて報知する報知機能を有する。第1の電子機器103と第2の電子機器101Aとは、例えば有線の通信路(例えば、図7(A)に示すケーブル104)により接続されるが、無線の通信路により接続されてもよい。報知は、例えば、表示、音、及び光の少なくともいずれかによる報知を含まなくてもよい。この態様の一例である図7(B)に示す構成では、電子機器101Bは、表示部を有しない。電子機器101Bは、正面側に設けられた放音孔105から音声を出力したり、発光部106を発光させたりして、報知を行う。また、電子機器は、ダッシュボード上とは異なる設置位置として、例えば車両のフロントガラス(例えば、フロントガラスにおける上端付近)、又は車両のルームミラーや車室内の天井等を設置位置とする電子機器としてもよい。この態様の一例である図7(C)に示す構成では、電子機器101Bが、固定部102に代えて、取付部材107を用いてフロントガラスに固定される。取付部材107は、例えば金属製の板状部材を用いて形成されている。また、電子機器は、複数の設置位置の候補の中からユーザが選択したいずれかの設置位置に固定できるように構成されていてもよい。例えば、(i)の構成を図7(B)、図7(C)の電子機器内に備える構成とするとよい。
【0484】
(s)複数の異なる種類の警報を行う機能を備え、警報の種類ごとにその種類の警報を行うか否かを、センサの状態が警報の種類ごとに設定された所定の状態になったかで判定する機能を備えることを特徴とするシステムとするとよい。
【0485】
例えば、図8の「■項目一覧」にある5つのモードに加えさらに、各項目をセンサの状態が警報の種類ごとに設定された所定の状態になったかで警報を行うか否かを判定する「オートモード」を備えるようにしてもよい。警報の種類ごとに警報を行うセンサの状態を設け、これらのセンサ状態を警報の種類ごとに異なるものに設定した構成とするとよい。
【0486】
また項目は、図8から図10に示したものをすべて備えてもよいが、これらの中から任意の項目のみを備えるようにしてもよい。またこれらの項目から選んだものに加え、さらに別の項目を組み合わせて項目としてもよい。
【0487】
例えば、項目として、Wオービス、速度監視路線、オービス警報、小型オービス、取締ポイント、レーザー・レーダー取締共有ポイント、白バイ警戒エリア、速度警戒ポイント、ゾーン30、信号無視取締機ポイント、過積載取締ポイント、駐車監視エリア、警察署エリア、交番エリア、高速道路交通警察隊エリア、事故ポイント、ヒヤリハット地点、Nシステム、逆走お知らせ、サービスエリア・パーキングエリア・ハイウエイオアシス、道の駅ポイント、海の駅ポイント、ハイウェイラジオ受信エリア、急カーブポイント、トンネルポイント、分岐合流ポイント、県境ポイント、消防署エリア、スクールエリア、踏切一時停止ポイント、冠水エリア、ラウンドアバウトといった目標物の種類の位置情報や、カーロケ受信、350.1Mz受信、デジタル無線受信、取締特小無線受信、所轄系無線、ワイド無線、警察無線、消防ヘリテレ無線、レッカー無線、新救急無線、消防無線、高速管理車両無線、警察活動無線、警備無線、タクシー無線、パトロールエリアなどの所定の無線の受信を備えるようにしてもよい。位置情報は例えば記憶部25に上記項目の目標物の種類とその位置の対応関係を予め記憶しておくとよい。そしてGPS等による位置情報取得部17から取得した現在の車両の位置と記憶部25に記憶された目標物のうち接近している目標物に対応する目標物の種類を記憶部25から取得して、その種類に応じて以下の制御を行う構成とするとよい。なお以下「エリアに入った」と記載している箇所は、現在位置が記憶されたエリアの中心位置から所定の範囲内(例えば、エリアの中心位置から1kmまたは500mなど)にあるときとするとよい。1km及び500mのように複数の範囲を設けていずれも条件を満たすかチェックして満たすとき警報をするようにし、満たさないとき警報をしないようにしてもよい。無線は受信した周波数からその無線の種類を特定して、その種類に応じて以下の制御を行う構成とするとよい。加速度は、例えばセンサ部20の加速度センサから取得するとよい。速度は、例えば、GPS信号に基づいて取得する構成、または、OBDコネクタを介して車両側コンピュータと接続して取得する構成の少なくともいずれかとするとよい。
【0488】
例えば、Wオービス、速度監視路線、オービス警報、小型オービス、取締ポイントでは、速度条件として、記憶手段に記憶されたこれらの種類のポイントから特定の距離(例えば500メートル)以内に入り、現在の速度が速度制限を超えている場合に警報を発する、制御を行う構成としてもよい(以下、単に「発する。」と記載する)。あるいは、加速度条件として、特定の距離(例えば500メートル)以内で急激な加速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発する。速度条件と加速度条件は、速度条件と加速度条件のいずれかの条件のみ備えるようにしてもよいし、双方の条件を満たしたとき警報を発するように構成してもよい(以下のすべての項目についても同様)。また、速度条件と加速度条件のどれを用いるかをユーザが選択可能な構成としてもよいし、速度条件・加速度条件・速度と加速度の両条件のいずれかを選択可能な構成としてもよい(この点についても以下のすべての項目についても同様)。
【0489】
レーザー・レーダー取締共有ポイント、白バイ警戒エリア、速度警戒ポイントでは、速度条件として、これらのエリアに入ったとき、現在の速度が速度制限を超えている場合に警報を発する。加速度条件としてこれらのエリアで急激な加速または減速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発する。
【0490】
ゾーン30、スクールエリアでは、速度条件として、これらのエリアに入ったとき、現在の速度が30km/hを超えている場合に警報を発する。加速度条件としてこれらのエリア内で急激な加速(例えば1m/s2以上)を検出した場合に警報を発する。
【0491】
急カーブポイント、トンネルポイント、分岐合流ポイントでは、速度条件として、これらのポイントに近づくにつれて速度を適切に落とさない場合、警報を発する構成とするとよい。ポイントとの距離と適切な速度の関係を例えばテーブル等に記録しておき、そのテーブルに記憶された距離ごとの速度をオーバーしている場合に警告を発する構成としてもよい。例えば、急カーブポイントの100m手前では時速50km、50m手前では40kmのように、ポイントに近づくにつれ、低い速度で警報するようにするとよい。また、警報の種類ごとに、これらの距離と速度の群のそれぞれの値は異なるものとするとよい。加速度条件として、これらのポイントで急激な加速または減速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発する。
【0492】
事故ポイント、ヒヤリハット地点では、速度条件として、これらのエリアで特に高速(例えば制限速度を大幅に超える速度)を検出した場合に警報を発する。例えばこれらのポイント・地点の座標と制限速度をセットで記憶しておき、現在速度がそのポイントの制限速度よりも時速20km以上速いことを検出したときに警報を発するようにするとよい(以下制限速度について記載した箇所につき同様の構成とするとよい)。加速度条件として、これらのエリアで異常な加速度または減速度(例えば、通常はゆっくりとした加速しかしないドライバーが突然急加速する)を検出した場合に警報を発する。例えば、加速度・減速度の所定時間内(例えば2秒内)のピーク値を記録しておき、そのピーク値の頻度分布をとって、分布から所定以上(例えば2σ以上)乖離する加速度が検出された場合には警報を発するようにしてもよい。
【0493】
サービスエリア・パーキングエリア・ハイウエイオアシス、道の駅ポイント、海の駅ポイントでは、速度条件として、出口や入口に近づく際に適切な速度(例えば10km/h以下)に落とさない場合、警報を発する。加速度条件として、出口や入口で急激な加速または減速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発する。
【0494】
ハイウェイラジオ受信エリア、カーロケ受信、350.1Mz受信、デジタル無線受信、取締特小無線受信、所轄系無線、ワイド無線、警察無線、消防ヘリテレ無線、レッカー無線、新救急無線、消防無線、高速管理車両無線、警察活動無線、警備無線、タクシー無線については、速度条件として、特に警察や消防などの無線が検知された場合、適切な速度(例えば制限速度以下)で走行しない場合に警報を発する。道路データを記憶部25に記憶しておき、道路データには各道路リンクに制限速度を対応づけて記憶しておく。現在位置の情報から走行中の道路リンクを特定し、現在位置の走行速度を記憶されたその道路リンクに対応する制限速度から特定する。加速度条件:特に警察や消防などの無線が検知された場合、急激な加速または減速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発する。
【0495】
パトロールエリア、警察署エリア、交番エリア、高速道路交通警察隊エリア、消防署エリアでは、速度条件として、これらのエリアで制限速度を超える速度を検出した場合に警報を発する。加速度条件として、これらのエリアで急激な加速または減速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発する。
【0496】
踏切一時停止ポイント、ラウンドアバウトでは、速度条件:これらのポイントで適切な速度(例えば10km/h以下)に落とさない場合、警報を発する。加速度条件として、これらのポイントで急激な加速または減速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発する。
【0497】
冠水エリアでは、速度条件として、このエリアで特に高速(例えば40km/h以上)を検出した場合、または深い水溜りに高速で進入しようとした場合に警報を発する。加速度条件として、このエリアで急激な加速または減速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発する。
【0498】
逆走お知らせでは、速度条件として、逆走警報が出た場合、速度を落とさない場合(例えば10km/h以下に減速しない場合)に警報を発する。加速度条件として、逆走警報が出た場合、急激に加速しようとする(例えば2m/s2以上の加速を検出する)場合に警報を発する。
【0499】
これらの警報の発生条件は、運転の安全性を高め、危険な状況を予防するための一例である。具体的な条件や閾値は、法規制、運転者の運転行動、道路状況、車両の性能などにより異なるものとしてもよい。
【0500】
速度と加速度の双方の値に基づく条件としては、例えば、以下のようにするとよい。
Wオービス、速度監視路線、オービス警報、小型オービス、取締ポイントでは、特定の距離(例えば500メートル)以内に入り、現在の速度が速度制限を超えており、かつ急激な加速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0501】
レーザー・レーダー取締共有ポイント、白バイ警戒エリア、速度警戒ポイントでは、これらのエリアに入ったとき、現在の速度が速度制限を超えており、かつ急激な加速または減速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0502】
ゾーン30、スクールエリアでは、これらのエリアに入ったとき、現在の速度が30km/hを超えており、かつ急激な加速(例えば1m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0503】
急カーブポイント、トンネルポイント、分岐合流ポイントでは、これらのポイントに近づくにつれて速度を適切に落とさず、かつ急激な加速または減速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0504】
事故ポイント、ヒヤリハット地点では、これらのエリアで特に高速(例えば(地点に対応付けて予め記憶してある)制限速度を大幅に超える速度)を検出し、かつ異常な加速度または減速度(例えば、通常はゆっくりとした加速しかしないドライバーが突然急加速する)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0505】
信号無視取締機ポイントでは、信号が赤であるにもかかわらず、適切な減速をせず(例えば、30m以内で速度が10km/h以上)、かつ急激な加速(例えば1m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0506】
過積載取締ポイントでは、特定の車両の許容重量を超えていると推測される場合(例えば、重荷を積んだトラックが急加速している)、現在の速度が速度制限を超えており、かつ急激な加速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発する。
【0507】
駐車監視エリアでは、例えば、違法駐車の可能性がある場合(例えば、車両が停止しているか非常に低速(例えば、5km/h以下)で動いている)、かつ加速度がほとんどない(例えば、0.2m/s2以下)場合に警報を発するようにしてもよい。
【0508】
警察署エリア、交番エリア、高速道路交通警察隊エリアでは、例えば、これらのエリアで速度制限を大幅に超えている(例えば、制限速度以上の20%以上)、かつ急激な加速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0509】
冠水エリアでは、例えば、このエリアで特に高速(例えば40km/h以上)を検出し、かつ急激な加速または減速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0510】
サービスエリア・パーキングエリア・ハイウエイオアシスでは、これらのエリアで特に高速(例えば40km/h以上)を検出し、かつ急激な加速または減速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0511】
道の駅ポイント、海の駅ポイントでは、これらのポイントに近づくにつれて速度を適切に落とさず(例えば、500m以内で速度が30km/h以上)、かつ急激な加速または減速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0512】
ハイウェイラジオ受信エリアでは、このエリアで特に高速(例えば制限速度を大幅に超える速度)を検出し、かつ急激な加速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0513】
踏切一時停止ポイントでは、例えば、踏切に近づくにつれて速度を適切に落とさず(例えば、50m以内で速度が30km/h以上)、かつ急激な加速(例えば1m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0514】
ラウンドアバウトでは、ラウンドアバウトに近づくにつれて速度を適切に落とさず(例えば、50m以内で速度が30km/h以上)、かつ急激な加速(例えば1m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0515】
警察無線、消防ヘリテレ無線、レッカー無線、新救急無線、消防無線、高速管理車両無線、警察活動無線、警備無線、タクシー無線では、これらの無線信号が検出され、現在の速度が速度制限を超えており、かつ急激な加速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0516】
パトロールエリアでは、現在の速度が速度制限を超えており、かつ急激な加速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0517】
急カーブポイントでは、急カーブに近づくにつれて速度を適切に落とさず(例えば、100m以内で速度が制限を超えている)、かつ急激な加速または急激な減速(例えば1m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0518】
トンネルポイントでは、トンネルに近づくにつれて速度を適切に落とさず(例えば、100m以内で速度が制限を超えている)、かつ急激な加速(例えば1m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0519】
分岐合流ポイントでは、分岐または合流点に近づくにつれて速度を適切に落とさず(例えば、100m以内で速度が制限を超えている)、かつ急激な加速(例えば1m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0520】
県境ポイントでは、県境を越える時、速度制限を超えており、かつ急激な加速(例えば1m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0521】
消防署エリア、スクールエリアでは、これらのエリアで速度制限を大幅に超えている(例えば、制限速度以上の20%以上)、かつ急激な加速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0522】
デジタル無線受信、取締特小無線受信、所轄系無線、ワイド無線では、これらの無線信号が検出され、現在の速度が速度制限を超えており、かつ急激な加速(例えば2m/s2以上)を検出した場合に警報を発するようにしてもよい。
【0523】
警報システムを効果的に機能させるためには、さまざまな状況に対応する複数のアルゴリズムとルールを備えるようにしてもよい。これらのアルゴリズムとルールは、状況に応じて不要な警報をカットし、必要な警報だけを行う構成とするとよい。
【0524】
車両の速度と加減速Gを分析することで、その瞬間に最も関連性の高い警報を判定する機能を備えるとよい。速度と加減速Gの値は、特定の警報が有用であるかどうかを決定するための重要なパラメータである。
【0525】
特定の地理的なポイントやエリア(例えば、オービスポイント、スクールエリア、急カーブなど)を検出することで、それに応じた特定の警報を行うとよい。これらの警報は、地点やエリアの特性と運転状況(速度、加減速G)を考慮に入れることで、精度を高めることができる。
【0526】
すべての警報の種類が同等に重要ではないため、一部の警報は特定の条件下でのみ有効にするとよい。例えば、高速道路上では一部の警報の項目が無効化され、低速での運転では異なる警報の項目が有効になるなど、運転状況に応じて警報の項目の優先順位を動的に調整する機能を備えるとよい。
【0527】
特定の無線信号(警察無線、消防無線など)が検出された場合には、それをトリガーとして特定の警報を提供する機能を備えるとよい。これにより、周囲の状況に即応した警報を提供することができる。
【0528】
これにより、従来よりも、安全な運転をサポートし、状況に応じて最も適切な警報を提供することができる。
【0529】
また、以下のように構成してもよい。
【0530】
車両の速度と加減速Gを連続的にモニタリングし、それに基づいて警報の発生を制御するようにしてもよい。速度と加減速Gの情報は、運転者の行動と車両の動きを理解するための重要な指標であり、システムはこれらの情報を使用してどの警報が有効であるかを決定する機能を備えるとよい。
【0531】
特定の地理的ポイントやエリア(オービスポイント、スクールエリア、急カーブなど)を考慮して、それらに関連する警報を発生させます。これらの地点やエリアの警報は、速度や加減速Gといった運転状況に基づいて調整する機能を備えるとよい。
【0532】
運転状況(速度、加減速G)と地理的なポイントやエリアの組み合わせに基づいて、システムは警報の優先順位を動的に調整する機能を備えるとよい。これにより、不要な警報をカットし、運転者にとって最も重要な警報だけを提供できる。
【0533】
速度と加減速Gを組み合わせて、更に精緻な警報条件を設定するとよい。たとえば、特定の地理的エリアで速度が高すぎるかつ急激に加速している場合に警報を発生させるなど、より具体的な運転状況に対応した警報を発生させるとよい。
【0534】
これらの構成によれば、運転者が現在の運転状況と地理的な状況に基づいて最適な行動をとることをサポートするシステムを実現できる。
【0535】
また、これまでに述べた構成とともに、または、これまでに述べた構成にかえて、次のようにしてもよい。
【0536】
加速度が所定値以上あるとき(加速時)は、警告を抑制する機能を備えるとよい。ただし所定速度(制限速度をやや超える(制限速度+10kmなど))になると抑制は解除するとよい。
【0537】
(t)所定の警報地点への接近警報を行う機能を備え、センサから検出した運転の荒さに応じて、運転が荒いと判断される場合に、前記接近警報を開始する距離を、短縮する機能を備えるとよい。
【0538】
例えば、運転の荒さを複数段階に分け、より荒い段階内にあるときには、より警報を開始する距離を短くするとよい。
【0539】
例えば、現時点から過去の所定時間内(例えば過去30秒間など)に加速度の変動があるときは、荒い運転とみなし、警告を出す方向に制御してもよい。荒い運転として、予め設定した時間内に、急な加速に相当する加速度と、急な減速に相当する加速度が、所定の回数検出された場合には、警報を鳴らす方向に制御するようにしてもよい。例えば、警告を出す方向に制御としては、目標物への接近警報を行う構成について、その接近警報を行う現在位置から目標物までの距離を長くする制御を行うようにしてもよい。例えば、荒い運転が検出されない場合には目標物まで200mの時点で警報を行うのに対し、荒い運転が検出された場合には500mの時点で警報を行うとよい。
【0540】
警告を出す方向に制御としては、無線の感度を高める、あるいは、強度の弱い受信でも警報をする制御を行うとよい。
【0541】
レーダー受信部15の受信感度または無線受信部16の受信感度の少なくともいずれか一方を、加速度または速度のすくなくともいずれか一方に基づいて変更する機能を備えるとよい。さらに、時間を加味して受信感度レベルを可変するとよい。
【0542】
例えば、加速時は受信感度を上げる(高める)ように制御するとよい。また、マイナス加速時(減速時)は受信感度を落とす(低める)ように制御するとよい。
【0543】
加速度-感度カーブ(ここではカーブというが直線としてもよい、受信感度を単に感度ともいう)を複数持つことで、複数のモードを使い分ける構成としてもよい。例えば、加速度-感度カーブは代表点の値を予め記憶部25に記憶しておき、記憶された代表点を補間して現在の加速度に対応する受信感度を求めるようにしてもよい。例えば、加速度-感度カーブは予め関数として記憶しておき、記憶された関数(プログラムとして記憶されるものも含む)に現在の加速度を代入して受信感度を求めてもよい。複数のカーブのうちいずれかのカーブを所定の基準(例えば速度帯別など)で選択して、加速度-感度カーブから現在の加速度に対応する感度を取得してその感度に受信感度を設定するとよい。例えば、加速度-感度カーブは速度帯別に複数設けるとよい。例えば、速度が、0km/h以上30km/h未満、30km/h以上60km/h未満、60km/h以上の3つの速度帯別に加速度-感度カーブを設けるとよく、0km/h以上30km/h未満の加速度-感度カーブよりも30km/h以上~60km/h未満の加速度-感度カーブのほうが、より早く感度が高まるカーブとし、30km/h以上60km/h未満の加速度-感度カーブよりも60km/h以上の加速度-感度カーブのほうが、より早く感度が高まるカーブとするとよい。例えば、xを速度、yを受信感度とし、0km/h以上30km/h未満はy=x、30km/h以上60km/h未満はy=2x、60km/h以上はy=3xのようにしてもよい。ここでは一次関数の例で説明したが、特に二次関数とするとよい。
【0544】
加速度-感度カーブに代えてまたは加速度-感度カーブとともに、加速度-警報開始受信レベルカーブを設けてもよい。上記「加速度-感度カーブ」記載した箇所について「加速度-警報開始受信レベル」とし、「感度」と記載した箇所について「警報開始受信レベル」とした構成としてもよい。このようにすれば、危険な運転をしているときに、より早くレーダー警報や、無線警報を開始させることができ、早めに安全な運転に立て直すことができる。
【0545】
オートモードを複数備えるようにして、いずれのオートモードで動作させるかをユーザに選択させる機能を備えるとよい。例えば、オートモード0では加速度・速度ともに条件とせず単にその項目の目標物への接近や無線の受信によって警報を行い、オートモード1では速度、オートモード2では加速度、オートモード3では速度と加速度の双方の上述した条件を加味した警報を発するようにユーザに選択画面を表示して選択させる機能を備えるとよい。図8に示したのと同様に予めオン・オフを設定するモード(例えばオートモード0としてどの項目の警報を行うかに相当)とともに、オートモード1から3のモードを設けて、これらからユーザが選択できるようにしてもよい。
【0546】
また、モードにより警報優先度を変更する構成としてもよい。例えば、項目としてWオービス、速度監視路線、オービス警報、小型オービス、取締ポイント、レーザー・レーダー取締共有ポイント、白バイ警戒エリア、速度警戒ポイント、ゾーン30、信号無視取締機ポイント、過積載取締ポイント、駐車監視エリア、警察署エリア、交番エリア、高速道路交通警察隊エリア、事故ポイント、ヒヤリハット地点、Nシステム、逆走お知らせ、サービスエリア・パーキングエリア・ハイウエイオアシス、道の駅ポイント、海の駅ポイント、ハイウェイラジオ受信エリア、急カーブポイント、トンネルポイント、分岐合流ポイント、県境ポイント、消防署エリア、スクールエリア、踏切一時停止ポイント、冠水エリア、ラウンドアバウトといった目標物の種類の位置情報や、カーロケ受信、350.1Mz受信、デジタル無線受信、取締特小無線受信、所轄系無線、ワイド無線、警察無線、消防ヘリテレ無線、レッカー無線、新救急無線、消防無線、高速管理車両無線、警察活動無線、警備無線、タクシー無線、パトロールエリアなどの所定の無線の受信を備えるとき、オートモードAでは、所定の無線の受信の項目についての警報を目標物の種類の位置情報の警報よりも優先して行うのに対し、オートモードBでは、目標物の種類の位置情報の警報を所定の無線の受信の項目についての警報よりも優先して行うようにする。
【0547】
(u)警報を行う機能を備え、警報の種類ごとにその警報を行うか否かを組み合わせた複数のモードを備え、モードにより警報優先度を変更する構成してもよい。
【0548】
例えば、図8下段、図9図10上段の順の表で、「ON」のものについて、図8下段の一番上の項目(Iキャンセル)が一番優先度が高い警報とし、図10上段の一番下の項目(逆走注意ポイント)が最も優先順位が低い警報とした第一優先度モードと、逆に図8下段の一番上の項目(Iキャンセル)が一番優先度が低い警報とし、図10上段の一番下の項目(逆走注意ポイント)が最も優先順位が高い警報とした第二優先度モードとを設け、これらをユーザ操作によって切り替える画面を設けて、設定された方のモードで動作する機能を備えるとよい。図8から10に記載の5つのモードの設定とは別にこの優先度モードを設定する項目を設けてもよいが、図8から10に記載の5つのモードを第一優先度モードとして、さらに図8から10に記載の5つのモードであって第二優先度モードの優先度の5つのモードをさらに設け、合計10個のモードから選択できるようにしてもよい。これに限らず、項目の優先度の異なる別のモードを設けるようにしてもよい。
【0549】
(v)電子機器10は、レーダー受信部15で受信したレーダー波または受光部12で受光したレーザー光の少なくともいずれか一方の強度と、その取得位置とのセットを、所定の間隔で取得した履歴情報をサーバへ送信する機能を備えるとよい。
【0550】
このようにすると、電子機器10は、レーダー波またはレーザー光の少なくともいずれか一方の強度とその取得位置とのセットの履歴情報をサーバに送ることができる。この電子機器10は、例えば(h)に記載のシステムの実施形態を実施する1の電子機器10として使用するとよい。
【0551】
所定の間隔は、例えば1秒間隔とするとよい。この所定の間隔は、サーバから電子機器10へ変更指示を受信した電子機器10が、その変更指示された間隔に所定の間隔を設定する処理を制御部11が行うとよい。
【0552】
(w)筐体の表面にロゴを設けず、本システムの起動時以外のときに表示部13にロゴを表示する処理を制御部11が行うとよい。
【0553】
筐体にロゴが設けていないので、例えば筐体の設置方向、上下の向きを変えた場合でも、ロゴの向きが正規の向きでなくなる事態の発生を抑制できる。
【0554】
本体の設置方向、表示部の上下の向きに応じて、ロゴの表示を上下反転させる処理を制御部11が行うとよい。このようにすると、表示部13の上下が変わっても、ロゴを正しい向きに表示することができる。
【0555】
ロゴの表示は、起動時以外のとき表示部13にロゴを表示する機能を備えるとよい。特に、表示部13にメータを表示しているときにロゴもあわせて表示するとよい。また、待ち受け画面の所定位置にロゴを表示するとよい。
【0556】
画面の形状が縦横の長さの異なる表示部を備え、筐体の設置の仕方で画面を横向きにすえる機能を備えるとよい。このようにすると、縦長の画面と、横長の画面のいずれでも適切な位置にロゴを表示することができる。例えば、スマートフォンを表示部代わりに使う場合、縦長と横長の場合があるので、何れの場合も適切な表示をすることができる。横向きは、例えば画面の長辺が水平方向に延びるように位置するように筐体を設置する状態とするとよい。縦向きは、画面の長辺が上下方向に延びるように位置するように筐体を設置する状態とするとよい。
【0557】
ロゴを左右反転して表示する処理を制御部11が行うとよい。このようにすれば、例えばユーザが電子機器10の筐体を、ルームミラー越しに表示部を見るような位置に設置する場合などに、ロゴを正しい向きで視認できる。
【0558】
(w-1)上記(B)の前記異なる表示として、カスタムパーツのブランドロゴを表示する処理を制御部11が行うとよい。
【0559】
このようにすると、ユーザは、車両メーカの純正パーツではない車両メーカ以外のメーカによるカスタムパーツが車両に装着されているか否かを、カスタムパーツのブランドロゴが表示されるか否かにより、容易に認識することができる。
【0560】
電子機器10は、カスタムパーツのブランドロゴの画像データを記憶部25に記憶しておき、カスタムパーツが車両に装着されている場合に、所定のタイミングで装着されたカスタムパーツのブランドロゴを表示するとよい。カスタムパーツのブランドロゴの画像としては、カスタムパーツに付されたブランドのロゴの画像またはカスタムパーツのメーカのハウスマークのロゴの画像の少なくともいずれか一方を備えるとよい。カスタムパーツのブランドロゴを表示する所定のタイミングは、例えば、車両のパーツの配置状況を示す画像の表示中、或いは表示する直前等に表示するとよい。この表示処理は起動画面で行うとよい。このようにすると、起動画面で、カスタムパーツのブランドロゴが表示された場合、ユーザは、カスタムパーツが装着されていることを認識できる。また、起動画面でカスタムパーツのブランドロゴが表示されない場合、ユーザは、カスタムパーツが装着されておらず、純正のパーツで構成されていることを認識できる。
【0561】
さらに、制御部11は、カスタムパーツのブランドロゴを、車両のパーツの配置状況を示す画像中の、設置されたカスタムパーツの部分に応じた位置に表示するとよい。応じた位置は、画面上のカスタムパーツの表示位置に重ねてもよいし、少しずらしてカスタムパーツの傍らに沿うように配置するとよい。取り付けられたカスタムパーツの位置に表示する画像等は、純正のパーツと同じでもよく、特に異ならせた画像とするとよい。例えば、アフターマーケットで販売されている車両メーカ以外の非純正のサスペンションに変更した場合に、車両の画像中の車両のサスペンションの位置或いはその周囲の傍ら等にその非純正のサスペンションのメーカ或いは商品のブランドロゴを表示する処理を制御部11が行うとよい。
【0562】
(x)レーダー波またはレーザー光の少なくともいずれか一方の強度とその取得位置とのセットを、所定の間隔で取得した履歴情報をサーバへ送信する処理を制御部11が行うとよい。
【0563】
このようにすると、電子機器10は、レーダー波またはレーザー光の少なくともいずれか一方の強度とその取得位置とのセットの履歴情報をサーバに送ることができる。所定の間隔は、例えば1秒間隔とするとよい。この所定の間隔をサーバから電子機器10へ変更指示し、電子機器10はその変更指示された間隔に所定の間隔を設定する機能を備えるとよい。
【0564】
(y)カメラが撮影した車両の周囲の映像を取得し、取得した前記カメラが撮影した車両の周囲の映像を記録するとともに、速度測定装置への接近状況に関する情報を電子機器10または他の装置の少なくともいずれか一方で前記カメラが撮影した車両の周囲の映像と同期させて再生可能に記録する処理を行うように構成するとよい。
【0565】
このようにすれば、電子機器10または他の装置によって、記録された情報を再生することで、速度測定装置への接近状況をカメラが撮影した車両の周囲の映像と関連付けて確認することができる。車両の周囲の映像は、特に車両の前方の映像とするとよい。
【0566】
(z)待受画面表示機能の実施形態
電子機器10は、例えばOBDアダプタ等を介して取得した車両情報に基づく情報を、例えば待受画面として表示する処理を制御部11が行うとよい。表示する待受画面は、例えば図16以降に示すようなものとするとよい。
【0567】
OBDからの情報(車両情報とも称することがある)を取得し、その取得した情報を待ち受け画面に表示する処理を制御部11が行う待受画面表示機能がある。従来の待受画面表示機能は、取得した情報を数字や画像等で報知し、情報の活用についてはドライバーに委ねていた。本実施形態は、例えばハイブリッドに焦点を置き、燃費向上の指標となる項目から計算された画面を作成し表示する処理を制御部11が行う。これにより、制御部11は、燃費向上の指南を指南する情報を作成し、表示することができる。
【0568】
図16は、燃費向上の指南を指南する情報を有する待ち受け画面の一例を示している。図16に示すように、左側の約2/3の領域には主に画像・アイコンを用いて現在の車両の状態を示し、右側の1/3の領域にはテキストを用いてハイブリッドに関係するハイブリッド項目の一覧を示す配置レイアウトを採る。
【0569】
左側2/3の領域には、左右方向の中央上方「エンジン」の状態を示す画像アイコン、その右下に「冷却水温計」で検知した温度を示すグラフ状の画像アイコン、下方左端に「駆動用モータ、ジェネレータ」の駆動状態を示す画像アイコン、下方右端に「バッテリー容量」(残量)を示す画像アイコン、下方中央に「スロットル開度」の情報を示す画像アイコンを配置し、さらに、「エンジン」と「駆動用モータ、ジェネレータ」との間のエネルギー伝達方向並びに「バッテリー容量」と「駆動用モータ、ジェネレータ」との間のエネルギー伝達方向を示す画像アイコンを配置するとよい。
【0570】
2つの「エネルギー伝達方向」を示す画像アイコンは、図17(A)に示すように、略V字状の図形要素を5個つなげた形状を有し、略V字状の先端がエネルギーの伝達方向を示すように描画するように制御部11が行う。また、走行エネルギー伝達時は、V字状の各矢印要素はエネルギーが使用され消費されていることから、赤色系の色で表示する。また走行エネルギー伝達時は、V字状の各矢印要素はバッテリーに蓄電されていることから、青色系の色で表示する。
【0571】
図16の例では、走行中でエンジン或いはバッテリーからの駆動力を受けているため、エンジン・バッテリー側から駆動用モータ用ジェネレータ側に矢先が向くように描画されている。一方、制動時など発電(回生エネルギー)が発生している状態では、エネルギー伝達方向は、図16と逆向きで、例えばバッテリー容量の画像に向くようになる。
【0572】
そしてエネルギー伝達がない場合、それらの図形は表示しない処理を制御部11が行う。
【0573】
「駆動用モータ、ジェネレータ」の画像アイコンは、図では略四角形の形状を有し、タイヤの車軸の中間地点に配置するように描画する。そして略四角形の内部の領域の色が、駆動状態に応じて変化する処理を制御部11が行う。図17(B)に示すように、例えば走行駆動の場合は赤色系、充電駆動の場合は緑色系、停止状態の場合は灰色系にするとよい。
【0574】
「エンジン」の画像アイコンは、エンジンが駆動している時は炎の画像等で分かるようにする。エンジンが駆動していないときは、炎の画像はなくエンジンの外形を示す図形とするとよい。これら炎付きの画像(エンジン駆動時)と、炎なしの画像(エンジン非駆動時)は、それぞれ記憶部25に記憶させておき、取得した車両情報に応じて該当する画像を読み出し、所望の位置に描画する処理を制御部11が行うとよい。
【0575】
「冷却水温計」の画像アイコンは、左から0~100℃で表示するとよく、目盛り感覚は任意としている。目盛りの色は、温度が低い方から青→緑→黄色→オレンジ→赤のグラデーションにし、達していない温度はグレーに表示する。また、冷却水温がマイナスは0℃と同じ表示する。この表示制御は、車両情報の冷却水温度を取得した制御部11が行うとよい。
【0576】
「バッテリー容量」の画像アイコンは、例えば10段階のメモリで表示する。達していない容量の部分のメモリはグレーで表示する。また、2目盛り以下になると、目盛りを赤色で表示する。
【0577】
「スロットル開度」の画像アイコンは、図18に拡大して示すように、左から略円弧状に沿って90°までの範囲で、0%~100%で表示する。目盛りについては任意であるが、円弧状に所定の色で塗られた小円を配置し、0~100%の各目盛りを示す小円の色はグラデーションとする。図16の例では、開度が0%から100%に向けて、青→緑→黄色→オレンジ→赤のグラデーションにする。但し、「オレンジ=エンジン駆動のみ」、「赤=モータ+エンジン駆動」とし、達していない開度はグレーとする。
【0578】
さらに円弧状に配置した目盛りの外側の所定位置に、2つの三角形矢印を表示する。三角形矢印の1つは、エンジン始動ポイントを示し、オレンジ矢印で描画する。一方、エンジン+モータ駆動開始ポイントは、赤の矢印を描画する。
【0579】
そして、設置当初は上記ポイント情報は無く、以下の走行データを収集し、これらのポイントをラーニングする処理を制御部11が行う。
・スロットル開度
・バッテリー容量
・冷却水温
・バッテリー電流
【0580】
制御部11は、所定間隔(例えば0.5秒毎や、1秒毎等)で車両情報を取得し、取得した情報に基づき対応する画像アイコンを左側の領域の所定位置に表示し、ハイブリッド項目に対応する値を右側の表にテキスト表示する処理を行う。
【0581】
図19以降は、車両の各種の状態の時の待ち受け画面の表示例である。図19は、「フルスロットル時」の状態を示している。フルスロットルのため、エンジンは駆動するので、炎付きの画像アイコンを表示し、エネルギー伝搬方向はエンジン並びにバッテリーの両方から供給される方向に矢印が向き赤色の走行エネルギー伝搬の画像アイコンを表示し、駆動用モータ、ジェネレータは走行しているので赤色で表示し、スロットル開度は100%のため全ての目盛りを所定の色で表示する処理を制御部11が行う。バッテリー容量の画像アイコンは、そのとき取得した情報に基づき所定のメモリに所定の色を表示する処理を制御部11が行う。また、図示の例では、フルスロットルで走行していて冷却水の温度も上昇し、冷却水温度計の画像アイコンは全ての目盛りを所定の色で表示する処理を制御部11が行う。
【0582】
図20は「停車バッテリー低下時」の状態を示している。図示の例では、エンジンはバッテリー充電のために回転しているため、炎付きの画像アイコンを表示し、エネルギー伝搬方向はエンジンからバッテリーに向けて矢印が進むように各位置に緑色の充電エネルギー伝搬の画像アイコンを表示し、駆動用モータ、ジェネレータは充電しているので緑色で表示し、スロットル開度は0%のため全ての目盛りをグレーで表示する処理を制御部11が行う。バッテリー容量の画像アイコンは、そのとき取得した情報に基づき所定の目盛りに所定の色を表示する処理を制御部11が行う。ここでは、バッテリー容量が低下していて2目盛り以下のため、容量に応じて下から1または2目盛りを赤色で表示し(図示の例では2つ)、それより上の目盛りをグレーで表示する状態が示されている。
【0583】
図21は「停車時」の状態を示している。図示の例では、停車中のためエンジンは駆動していないので炎のない画像アイコンを表示し、エネルギー伝搬もないためいずれのエネルギー伝搬の画像アイコンも表示せず、駆動用モータ、ジェネレータは停止しているのでグレーで表示し、スロットル開度は0%のため全ての目盛りをグレーで表示する処理を制御部11が行う。バッテリー容量の画像アイコンと冷却水温度計の画像アイコンは、そのとき取得した情報に基づき所定の目盛りに所定の色を表示する処理を制御部11が行う。
【0584】
図22は「EV走行時」の状態を示している。図示の例では、エンジンはEV走行で駆動していないため、炎なしの画像アイコンを表示し、エネルギー伝搬方向はバッテリーからのみ供給される方向に矢印が向き赤色の走行エネルギー伝搬の画像アイコンを表示し、エンジン側は非表示とし、駆動用モータ、ジェネレータは走行しているので赤色で表示し、スロットル開度はそのときの開度に応じた目盛りを所定の色で表示する処理を制御部11が行う。バッテリー容量の画像アイコンと冷却水温度計の画像アイコンは、そのとき取得した情報に基づき所定の目盛りに所定の色を表示する処理を制御部11が行う。
【0585】
図23は、「回生ブレーキ時」の状態を示している。図示の例では、エンジンは駆動していないため、炎なしの画像アイコンを表示し、エネルギー伝搬方向は駆動用モータ、ジェネレータからのみバッテリーへ充電される方向に矢印が向き緑色の充電エネルギー伝搬の画像アイコンを表示し、エンジン側は非表示とし、駆動用モータ、ジェネレータは充電駆動しているので緑色で表示し、スロットル開度は0%のため全ての目盛りをグレーで表示する処理を制御部11が行う。バッテリー容量の画像アイコンと冷却水温度計の画像アイコンは、そのとき取得した情報に基づき所定の目盛りに所定の色を表示する処理を制御部11が行う。
【0586】
図24は、「走行充電時」の状態を示している。図示の例では、エンジンは走行及び充電のために回転しているため、炎付きの画像アイコンを表示し、エネルギー伝搬方向はエンジンから駆動用モータ、ジェネレータに向けて矢印が進むように赤色の走行エネルギー伝搬の画像アイコンを表示し、駆動用モータ、ジェネレータからバッテリーへ充電される方向に矢印が向き緑色の充電エネルギー伝搬の画像アイコンを表示し、駆動用モータ、ジェネレータは充電しているので緑色で表示し、スロットル開度はそのときの開度に応じた目盛りを所定の色で表示する処理を制御部11が行う。バッテリー容量の画像アイコンと冷却水温度計の画像アイコンは、そのとき取得した情報に基づき所定の目盛りに所定の色を表示する処理を制御部11が行う。
【0587】
また、図19図24に示す待ち受け画面を表示するにおいて、制御部11は所定間隔(例えば0.5秒毎や、1秒毎等)で取得した車両情報のうちハイブリッド項目に該当する数値を、右側のハイブリッド項目の一覧表におけるハイブリッド項目の欄にテキスト表示する処理を行う。
【0588】
電子機器10は、制御部11が上述の所定の処理を行い、表示部13に所定の待受画面を表示することで、例えば以下に示すことができる。
1.スロットル開度によるエンジンが始動するタイミングを表示する事ができる。
2.冬場ラジェータを使用した暖房において、設定温度と水温からエンジンが始動するタイミングを表示できる。
3.駆動用バッテリーの容量低下による、充電の為のエンジン始動のタイミングを表示できる。
4.駆動用バッテリー容量及びスロットル開度の相互関係からなるエンジン始動のタイミングを表示できる。
5.スロットル開度の量をエンジンがかかるラインに近づいている事を音で知らせる事ができる。
6.駆動用バッテリー容量から、EV走行できる距離の概算を表示する事ができる。
7.ハイブリッド項目の数値とエンジン始動タイミングをラーニングさせる事で精度を上げる事ができる。
8.エンジン走行時、モータがアシストするスロットル開度のタイミングを表示できる。
【0589】
上述した(A)から(Z)、(a)から(z)に示した実施例は、任意に組み合わせることができる。例えば、(A)に示した実施例の全て又は一部の構成に、(B)以降の少なくとも1つの実施例の少なくとも一部の構成を加える構成としてもよい。(A)を備えず、他のナンバーのカッコ内に記載の構成としてもよい。また、(A)から(Z)、(a)から(z)に示した発明から任意の構成を抽出し、抽出された構成を組み合わせてもよい。本願の出願人は、これらの構成を含む発明について権利を取得する意思を有する。また「~の場合」「~のとき」という記載があったとしても、その場合やそのときに限られる構成として記載はしているものではない。これらはよりよい構成の例を示しているものであって、これらの場合やときでない構成についても権利取得する意思を有する。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えたりした構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【0590】
なお、本発明の範囲は、明細書に明示的に説明された構成や限定されるものではなく、本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも、その範囲に含むものである。本発明のうち、特許を受けようとする構成を、添付の特許請求の範囲に特定したが、現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても、本明細書に開示される構成を、将来的に特許請求の範囲とする意思を有する。
【0591】
本願発明は上述した実施の形態に記載の構成に限定されない。上述した各実施の形態や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施の形態や変形例の任意の構成要素と、発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素又は発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらについても本願の補正又は分割出願等において権利取得する意思を有する。「~の場合」「~のとき」という記載があったとしてもその場合やそのときに限られる構成として記載はしているものではない。これらの場合やときでない構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えた構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【0592】
また、意匠登録出願への変更により、全体意匠又は部分意匠について権利取得する意思を有する。図面は本装置の全体を実線で描画しているが、全体意匠のみならず当該装置の一部の部分に対して請求する部分意匠も包含した図面である。例えば当該装置の一部の部材を部分意匠とすることはもちろんのこと、部材と関係なく当該装置の一部の部分を部分意匠として包含した図面である。当該装置の一部の部分としては、装置の一部の部材としてもよいし、その部材の部分としてもよい。全体意匠はもちろんのこと、図面の実線部分のうち任意の部分を破線部分とした部分意匠を、権利化する意思を有する。また、装置の筐体の内部のモジュール・部材・部品等についても、図面に表示されているものは、いずれも独立して取引の対象となるものであって、同様に、意匠登録出願への変更を行って権利化を行う意思を有するものである。
【符号の説明】
【0593】
10 電子機器
11 制御部
12 受光部
13 表示部
14 音声出力部
15 レーダー受信部
16 無線受信部
17 位置情報取得部
18 通信部
19 入力部
20 センサ部
21 装着部
22 電源制御部
23 端子部
24 発光部
25 記憶部
30 速度測定装置
40 車両
41 ダッシュボード
50 記憶媒体
101 本体部
101A 電子機器
101B 電子機器
102 固定部
103 取付部
103 電子機器
104 ケーブル
105 放音孔
106 発光部
107 取付部材
111 プロセッサ
112 メモリ
113 計時部
121 レンズ
191 タッチセンサ
192 マイクロホン
201 照度センサ窓
221 電源スイッチ
400 車両
1011 筐体
1012 レンズホルダ
1013 取付部
1021 固定部材
1022 台座部
1023 ソケット部
1024 ボールスタッド
1025 装着部材
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