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特開2024-99567高発泡特性を有するシリコーンを含まない、低摩擦クレンザー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099567
(43)【公開日】2024-07-25
(54)【発明の名称】高発泡特性を有するシリコーンを含まない、低摩擦クレンザー
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/73 20060101AFI20240718BHJP
   A61Q 1/14 20060101ALI20240718BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20240718BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20240718BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20240718BHJP
【FI】
A61K8/73
A61Q1/14
A61K8/34
A61K8/81
A61Q19/10
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024061516
(22)【出願日】2024-04-05
(62)【分割の表示】P 2022513106の分割
【原出願日】2020-08-24
(31)【優先権主張番号】16/551,266
(32)【優先日】2019-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】391023932
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】L’OREAL
【住所又は居所原語表記】14 Rue Royale,75008 PARIS,France
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ステビンズ,ニコラス デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ハルパーン チャーチ,スーザン
(72)【発明者】
【氏名】原 竜二
(72)【発明者】
【氏名】ボンバレット,ポール ピエール
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB032
4C083AB332
4C083AC121
4C083AC122
4C083AC302
4C083AC312
4C083AC522
4C083AC641
4C083AC642
4C083AC661
4C083AC662
4C083AC791
4C083AC792
4C083AD091
4C083AD092
4C083AD162
4C083AD261
4C083AD271
4C083AD281
4C083AD282
4C083AD331
4C083AD332
4C083AD351
4C083BB05
4C083BB07
4C083BB60
4C083CC23
4C083DD33
(57)【要約】      (修正有)
【課題】シリコーンを含まず、クレンジング中良好な展延性、心地良い発泡および滑らかなエステティック特性を提供し、すすぎで、新鮮で潤った皮膚感触が残る、発泡クレンジング組成物を提供する。
【解決手段】発明のクレンジング組成物は、ホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンから選択される少なくとも1つの多糖誘導体、ならびに2つ以上の界面活性剤のブレンドを含み、2つ以上の界面活性剤のブレンドはアニオン界面活性剤、両性/双性イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤から選択される。化粧組成物は単相水性組成物であってもよく、シリコーンを含まないか、または本質的に含まない。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
i.ホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンから選択される少なくとも1つの多糖誘導体であって、前記少なくとも1つの多糖誘導体はクレンジング組成物中に、前記クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、0.04%~2%の量で存在する、多糖誘導体;
ii.アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、およびそれらの組み合わせから選択される2つ以上の界面活性剤のブレンドであって、前記クレンジング組成物中に存在する界面活性剤の総量は、前記クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、6%~12%の量である、ブレンド;ならびに
iii.少なくとも1つの保湿剤であって、前記クレンジング組成物中に、重量で、1%~15%の量で存在する、保湿剤
を含み、
シリコーン、硫酸塩、および油の各々が、前記クレンジング組成物の重量に基づき1重量%以下で存在する、
クレンジング組成物。
【請求項2】
前記クレンジング組成物は単相、水性組成物である、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項3】
ホロシドを含む前記少なくとも1つの多糖誘導体は、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびカラゲナンから選択される、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項4】
ホロシドを含む前記少なくとも1つの多糖誘導体はヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項5】
非硫酸化グリコサミノグリカンを含む前記少なくとも1つの多糖誘導体は少なくともヒアルロン酸ナトリウムを含む、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項6】
少なくとも1つの多糖誘導体は前記クレンジング組成物中に、前記クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、0.1%~1%の量で存在する、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項7】
前記クレンジング組成物はホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンから選択される多糖誘導体を1つのみ含む、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項8】
前記クレンジング組成物はホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンを含み、ホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンの各々は前記クレンジング組成物中に、前記クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、0.04%~2%の量で存在し、組成物中のホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンの総量は、前記クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、0.1%~5%の量で存在する、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項9】
各多糖誘導体は前記クレンジング組成物中に、0.4%~0.5%の量で存在する、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項10】
前記クレンジング組成物は、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、およびそれらの組み合わせからなる界面活性剤のブレンドを含む、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項11】
前記界面活性剤のブレンド中のアニオン界面活性剤、両性界面活性剤、およびそれらの組み合わせから選択される各界面活性剤は、前記クレンジング組成物中に3%~4%の量で存在し、前記クレンジング組成物中に存在する界面活性剤の総量は、前記クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、6%~8%の量である、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項12】
前記クレンジング組成物は、(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス-25)コポリマー、アクリレーツコポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、アクリレーツコポリマーNa(および)トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、カルボマー、ポリアクリロイルジメチルタウリンアンモニウム、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ステアレス-25)クロスポリマー、ポリアクリレートクロスポリマー-6およびそれらの組み合わせから選択される、水性系のための1つ以上の増粘剤を含む、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項13】
各増粘剤は前記クレンジング組成物中に、0.25%~0.75%の量で存在し、増粘剤の総量は前記クレンジング組成物中に、0.45%~1.25%の量で存在する、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項14】
前記クレンジング組成物はシリコーン含有対照以下の低摩擦およびシリコーン含有対照以上の高発泡の両方を示す、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項15】
前記クレンジング組成物は0.20~最大0.35の摩擦係数を示すとして特徴付けられる、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項16】
前記摩擦係数は、リングオンプレートトライボロジー測定を使用して、5Nの負荷力を用いると10cm/s~40cm/sのスライド速度の範囲内にあることが示されている、請求項15に記載のクレンジング組成物。
【請求項17】
前記クレンジング組成物は少なくとも90mmの発泡プロファイルを提供するとして特徴付けられる、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項18】
前記クレンジング組成物は少なくとも100mm超の発泡プロファイルを提供するとして特徴付けられる、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項19】
前記クレンジング組成物発泡プロファイルは、組成物を10×希釈で用い、8000rpmの速度で15秒の撹拌後に得られる、請求項17または18に記載のクレンジング組成物。
【請求項20】
i.ホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンから選択される少なくとも1つの多糖誘導体であって、前記ホロシドはヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびカラゲナンから選択され、前記非硫酸化グリコサミノグリカンから選択される少なくとも1つの多糖は少なくともヒアルロン酸ナトリウムを含む、多糖誘導体;ならびに
ii.2つ以上の界面活性剤のブレンドであって、ラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウムおよびココアンホ酢酸ナトリウムを含む、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、およびそれらの組み合わせから選択される2つ以上の界面活性剤を含む、ブレンド
を含む、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項21】
前記組成物は、
iv.水性系のための1つ以上の増粘剤;および
v.前記クレンジング組成物の重量に基づき、少なくとも75重量%の量で存在する水
をさらに含む、請求項14に記載のクレンジング組成物。
【請求項22】
前記少なくとも1つの保湿剤がグリセリンを含む、請求項1に記載のクレンジング組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権および関連出願
この特許出願は、2019年8月26日に出願された、「高発泡特性を有するシリコーンを含まない、低摩擦クレンザー(SILICONE-FREE, LOW-FRICTION CLEANSER WITH HIGH-FOAMING PROPERTIES)」と題する、米国特許出願第16/551,266号について優先権の恩典を主張し、その開示は参照により本明細書で完全に書き直されたかのように組み込まれる。
【0002】
発明の分野
本発明は、穏やかで、高度に滑らかな(すなわち、延ばしやすく、低摩擦)適用の消費者が知覚可能なエステティックを提供する、すすぎ可能な(rinsible)、シリコーンを含まない発泡皮膚クレンザーに関し、クレンザーは敏感肌、特に損傷、火傷または医学的処置により影響を受けた皮膚をクレンジングする際の使用に好適であり、また、皮膚、目、頭皮および/または毛髪のためのメイクアップ除去、ならびに皮膚および/または頭皮の処理および/または消毒に好適である。
【背景技術】
【0003】
ケラチン組織、例えば皮膚/頭皮および毛髪のクレンジングは、発泡水性クレンザーを含む様々な製品を使用して達成することができる。そのような製品は現在のところ、液体、ゲル、クリームおよびバーとして市販されている。様々な形態で、そのような製品はシリコーンおよび非シリコーン油/脂肪族化合物、例えばジメチコンなどのシリコーン油、ならびに油および皮膚軟化薬、例えば、脂肪酸塩、および多種多様の界面活性剤の任意の1つ以上を含み得る。これらの組成物の利点はそれらのクレンジング能力、ならびに、高い発泡性およびクリーミー性の消費者が知覚可能なエステティックである。発泡クレンザーのいくつかの不利点としては、使用後の残留油のための粘着性およびより低い新鮮な感じ、不十分なクレンジングの知覚を生成させるカチオン性ポリマー成分により引き起こされるすすぎ後の過剰な滑り性、ならびに過剰な洗浄力のためのつっぱり感および乾燥が挙げられる。いくつかの発泡クレンザーは特に、少なくとも乾燥およびつっぱり感を回避するために穏やかさに向けて製剤化され、べたつきを回避するために油を排除する。しかし、油を欠いている標準型および穏やか型発泡クレンザーはどちらも、また、皮膚上に引きずりを生成させる望ましくない特性を有し、これは、使用中けん引およびこすりという結果となり、不快感および刺激作用を引き起こす。
【0004】
クレンザーについての現在の選択肢としては、比較的容易な滑らかさが続く適用および使用のエステティックを提供するが、不快なべたついた皮膚感触を残す可能性のあるもの、および、より新鮮な感触を残すが、適用時粘着性のまたは張り詰めたエステティックを提供し、皮膚上での引っ張りおよびけん引が必要とされるものが挙げられる。よって、容易な滑らかな適用という知覚可能な特性を含み、けん引および引っ張りがなく、よって結果的な刺激作用がない、発泡の望ましいエステティック特性およびクレンジング後の新鮮な感じを有し、皮膚には穏やかさを届ける、ケラチン組織のためのすすぎ可能な(rinsible)クレンジング製品が必要なままである。
【0005】
本開示によるクレンジング組成物は低摩擦で、高度に滑らかで穏やかな発泡クレンザーを提供し、これは、シリコーンを含まず、クレンジング中良好な展延性、心地良い発泡および滑らかなエステティック特性を提供し、すすぎで、新鮮で潤った皮膚感触が残る。
【発明の概要】
【0006】
概要が、簡略化された形態で概念の選択を導入するために提供され、それらは、以下、発明の詳細な説明においてさらに記載される。この概要は、特許請求される対象物の重要な特徴を同定することを意図せず、特許請求される対象物の範囲を決定する際の助けとして使用されることも意図しない。
【0007】
様々な実施形態によれば、滑る、低摩擦適用および穏やかな発泡クレンジングを提供することにより組織のけん引および引っ張りを回避する、皮膚、特に敏感肌の穏やかなクレンジングのためのクレンジング組成物が提供される。
【0008】
様々な実施形態では、クレンジング組成物は下記を含む:
i.ホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンから選択される少なくとも1つの多糖誘導体であって、少なくとも1つの多糖誘導体はクレンジング組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約0.04%~約2%の量で存在する、多糖誘導体;ならびに
ii.2つ以上の界面活性剤のブレンドであって、2つ以上の界面活性剤のブレンドは、クレンジング組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約4%~約25%の量で存在する、ブレンド。
【0009】
様々な実施形態によれば、クレンジング組成物は単相、水性組成物であり、それはシリコーンを含まないか、または、本質的に含まない。いくつかの特定の実施形態では、クレンジング組成物は、例えばジメチコンおよび他のシリコーン油、ならびにシリコンエラストマーから選択されるシリコーンポリマーなどのシリコーンを欠いている。
【0010】
いくつかの実施形態では、クレンジング組成物は硫酸塩、油/脂肪族化合物、およびアルコールの任意の1つ以上を含まないか、または、本質的に含まない。いくつかの特定の実施形態では、クレンジング組成物は硫酸塩、油/脂肪族化合物、およびアルコールの任意の1つ以上を欠いている。
【0011】
いくつかの実施形態では、ホロシドを含む少なくとも1つの多糖誘導体は、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびカラゲナンから選択される。いくつかの特定の実施形態では、ホロシドを含む少なくとも1つの多糖誘導体はヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースの少なくとも1つを含む。
【0012】
いくつかの特定の実施形態では、非硫酸化グリコサミノグリカンを含む少なくとも1つの多糖誘導体は少なくともヒアルロン酸ナトリウムを含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの多糖誘導体はクレンジング組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約0.1%~約1%の量で存在する。
【0014】
いくつかの実施形態では、クレンジング組成物はホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンの1つであるたった1つの多糖誘導体を含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、クレンジング組成物はホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンの1つである1を超える多糖誘導体を含み、1を超える多糖誘導体の各々はクレンジング組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約0.04%~約2%の量で存在し、組成物中の多糖誘導体の総量は、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約0.1%~約5%の量で存在する。
【0016】
いくつかの特定の実施形態では、各多糖誘導体はクレンジング組成物中に、約0.4%~約0.5%の量で存在する。
【0017】
様々な実施形態によれば、クレンジング組成物は界面活性剤のブレンドを含む。様々な実施形態によれば、クレンジング組成物は、硫酸塩を含まないアニオン界面活性剤、両性/双性イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤、およびそれらの組み合わせから選択される2つ以上の界面活性剤を含む界面活性剤のブレンドを含む。いくつかの実施形態では、2つ以上の界面活性剤のブレンドは、硫酸塩を含まないアニオン界面活性剤、両性/双性イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤のたった1つから選択される界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、2つ以上の界面活性剤のブレンドは、硫酸塩を含まないアニオン界面活性剤、両性/双性イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤の少なくとも2つから選択される界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、界面活性剤のブレンドは、たった2つの界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、界面活性剤のブレンドは、3つ以上の界面活性剤を含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、硫酸塩を含まないアニオン界面活性剤は、例えば、スルホン酸アルキル、スルホコハク酸アルキル、スルホコハク酸アルキルエーテル、スルホ酢酸アルキル、アルキルスルホスクシナメート、アルキルエーテルカルボキシレート、コハク酸アルキル、脂肪アシルタウレート、脂肪アシルイセチオネート、脂肪アシルサルコシネート、脂肪アシルグルタメート、脂肪アシルグリシネート、およびリン酸アルキルから選択され得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、両性/双性イオン界面活性剤は、例えば、アンホカルボキシレート(amphocarboxylate)、アルキルベタイン、アミドアルキルベタイン、アンホホスフェート(amphophosphate)、ホスホベタイン、ピロホスホベタイン、カルボキシアルキルポリアミン、およびアミドアルキルスルタインから選択され得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、非イオン性界面活性剤は、例えば、C10~C16の炭素鎖長のアルキル基を有するアルキルポリグルコシドから選択され得る。
【0021】
いくつかの特定の実施形態では、界面活性剤のブレンドは、硫酸塩を含まない2つ以上の界面活性剤を含む。
【0022】
いくつかの特定の実施形態では、界面活性剤のブレンドは、ラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウムおよびココアンホ酢酸ナトリウムの少なくとも1つまたは組み合わせを含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、界面活性剤のブレンドはクレンジング組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約6%~約12%の量で存在する。
【0024】
様々な実施形態によれば、界面活性剤のブレンド中の界面活性剤の各1つはクレンジング組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約2%~約12%の量で存在する。
【0025】
いくつかの特定の実施形態では、界面活性剤のブレンドの各1つはクレンジング組成物中に約3%~約4%の量で存在する。および、いくつかの実施形態では、クレンジング組成物中に存在する界面活性剤の総量は、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約6%~約8%の量である。
【0026】
いくつかの実施形態では、クレンジング組成物は、例えば、(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス-25)コポリマー、アクリレーツコポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、アクリレーツコポリマーNa(および)トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、カルボマー、キサンタンガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、ローカストビーンガム、ポリアクリロイルジメチルタウリンアンモニウム、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ステアレス-25)クロスポリマー、ポリアクリレートクロスポリマー-6およびそれらの組み合わせから選択される水性系のための1つ以上の増粘剤を含む。
【0027】
いくつかの特定の実施形態では、1つ以上の増粘剤は、存在する場合、(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス-25)コポリマー、およびアクリレーツコポリマーの1つまたは組み合わせを含む。
【0028】
1つ以上の増粘剤を含むそれらの実施形態によれば、各増粘剤はクレンジング組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約0.01%~約5%の量で存在する。いくつかの特定の実施形態では、1つ以上の増粘剤の各々はクレンジング組成物中に、約0.25%~約0.75%の量で存在する。および、いくつかの実施形態では、クレンジング組成物中に存在する増粘剤の総量は、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約0.02%~約10%の量である。いくつかの特定の実施形態では、増粘剤の総量はクレンジング組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約0.45%~約1.25%の量で存在する。
【0029】
いくつかの実施形態では、クレンジング組成物は、例えば、1つ以上のポリオールを含む、1つ以上の保湿剤/保水剤を含む。いくつかの特定の実施形態では、1つ以上の保湿剤/保水剤は、存在する場合、グリセリンを含む。
【0030】
1つ以上の保湿剤/保水剤を含むそれらの実施形態によれば、各保湿剤/保水剤はクレンジング組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約0.1%~約15%の量で存在する。いくつかの特定の実施形態では、保湿剤/保水剤の各々はクレンジング組成物中に約2%~約5%の量で存在する。および、いくつかの実施形態では、クレンジング組成物中に存在する保湿剤/保水剤の総量は、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約3%~約4%の量である。
【0031】
様々な実施形態によれば、水はクレンジング組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約50%~約95%の量で存在する。いくつかの実施形態では、水はクレンジング組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、少なくとも約75重量%の量で存在する。
【0032】
いくつかの実施形態では、クレンジング組成物は下記を含む:
i.ホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンから選択される少なくとも1つの多糖誘導体であって、ホロシドはヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびカラゲナンから選択され、非硫酸化グリコサミノグリカンは少なくともヒアルロン酸ナトリウムを含む、多糖誘導体;
ii.2つ以上の界面活性剤のブレンドであって、ブレンドは硫酸塩を含まないアニオン界面活性剤、両性/双性イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤、およびそれらの組み合わせから選択される2つ以上の界面活性剤を含む、ブレンド。
【0033】
いくつかの特定の実施形態では、クレンジング組成物は下記を含む:
i.ホロシドおよびムコ多糖から選択される少なくとも1つの多糖誘導体であって、ホロシドはヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびカラゲナンから選択され、非硫酸化グリコサミノグリカンは少なくともヒアルロン酸ナトリウムを含み、少なくとも1つの多糖誘導体はクレンジング組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約0.04%~約2%の量で存在する、多糖誘導体;
ii.2つ以上の界面活性剤のブレンドであって、ブレンドは硫酸塩を含まないアニオン界面活性剤、両性/双性イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤、およびそれらの組み合わせから選択される2つ以上の界面活性剤を含み、2つ以上の界面活性剤のブレンドはクレンジング組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約4%~約25%の量で存在する、ブレンド;
iii.水性系のための1つ以上の増粘剤;
iv.1つ以上の保水剤;ならびに
v.クレンジング組成物の重量に基づき、少なくとも約75重量%の量で存在する水。
【0034】
いくつかの実施形態では、クレンジング組成物は、クエン酸、塩化ナトリウム;キレート剤;抗菌薬;中和/pH調整剤;ビタミン;香料;真珠光沢剤;臭気吸収体;着色材料;精油;果実抽出物;ならびにそれらの組み合わせから選択される1つ以上の添加物をさらに含む。
【0035】
いくつかの実施形態では、添加物は、例えば、エチレンジアミンジコハク酸三ナトリウム、およびトリエチルアミンから選択されるキレート剤の1つまたは組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、添加物は、例えば、クロルフェネシン、カプリリルグリコール、フェノキシエタノール、カプリルヒドロキサム酸、安息香酸、サリチル酸、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、塩化ベンザルコニウム、4-ヒドロキシアセトフェノン、ピロクトンオラミン、ヘキシルグリセリン、エチルヘキシルグリセリン、オクチルグリセリン、ベンジルグリセリン、3-ヘプトイル-2,2-プロパンジオール、および1,2-ヘキサンジオール、およびペンチレングリコールから選択される、抗菌薬およびそれらの塩の1つまたは組み合わせを含み得る。
【0036】
様々な実施形態によれば、クレンジング組成物は、シリコーン含有対照に匹敵する低摩擦および高発泡の両方を示す。より特定的には、発明の組成物は、約0.20~最大約0.35の摩擦係数を示す低摩擦特性を提供するものとして特徴付けられる。いくつかの実施形態では、摩擦係数は、リングオンプレートトライボロジー測定を使用し、5Nの負荷力を用いて、約10cm/s~約40cm/sのスライド速度の範囲内にあることが示されている。いくつかの実施形態では、発明の組成物は約少なくとも90mm、または約少なくとも95mm~100mm超の範囲の発泡プロファイルを提供するとして特徴付けられる。いくつかの実施形態では、発泡プロファイルは、組成物を10×希釈で用い、約8000rpmの速度で15秒の撹拌後に得られる。
【0037】
本発明の他の特徴および利点は、下記より詳細な説明、例として、発明の原理から明らかになるであろう。
【0038】
この開示は一般発明概念にしたがい特定の実施形態を記載し、決して本発明の範囲を制限することを意図しない。実際、明細書で記載される発明は、本明細書で明記される特定の実施形態よりも広く、これにより制限されず、本明細書で使用される用語はそれらの完全に普通の意味を有する。
【発明を実施するための形態】
【0039】
「少なくとも1つの多糖誘導体」という用語は、ホロシドおよびムコ多糖、特に、非硫酸化グリコサミノグリカンから選択される多糖を意味し、示す。
【0040】
「シリコーンを含まない」という用語は、本明細書では、シリコーンが成分として添加されていないことを意味する。いくつかの実施形態では、組成物はシリコーンを欠いている。当業者であれば、シリコーンは1つ以上の製剤成分中におけるその存在を介して組成物中に存在する可能性があり;よって、いくつかの実施形態では、シリコーンが、クレンジング組成物の重量に基づき、5重量%を超えない濃度で存在し、場合によっては3重量%以下で存在し、場合によっては1重量%以下で存在する場合、組成物は「本質的にシリコーンを含まない」とすることができることを認識するであろう。いくつかの特定の実施形態では、「シリコーンを含まない」は、クレンジング組成物は、例えばジメチコンおよび他のシリコーン油、ならびにシリコンエラストマーから選択されるシリコーンポリマーなどのシリコーンを含まない、本質的に含まない、または特定的に欠いていることを意味する。
【0041】
「硫酸塩を含まない」という用語は、本明細書では、硫酸塩が成分として添加されていないことを意味する。いくつかの実施形態では、組成物は硫酸塩を欠いている。当業者であれば、硫酸塩は1つ以上の製剤成分中におけるその存在を介して組成物中に存在する可能性があり;よって、いくつかの実施形態では、硫酸塩がクレンジング組成物の重量に基づき、5重量%を超えない濃度で存在し、場合によっては3重量%以下で存在し、場合によっては1重量%以下で存在する場合、組成物は「本質的に硫酸塩を含まない」とすることができることを認識するであろう。いくつかの特定の実施形態では、「硫酸塩を含まない」は、その多糖誘導体および界面活性剤成分は硫酸塩を含まないことを意味する。
【0042】
「油を含まない」という用語は、本明細書では、油が成分として添加されていないことを意味する。いくつかの実施形態では、組成物は油を欠いている。当業者であれば、油は1つ以上の製剤成分中におけるその存在を介して組成物中に存在する可能性があり;よって、いくつかの実施形態では、油がクレンジング組成物の重量に基づき、5重量%を超えない濃度で存在し、場合によっては3重量%以下で存在し、場合によっては1重量%以下で存在する場合、組成物は「本質的に油を含まない」とすることができることを認識するであろう。
【0043】
「アルコールを含まない」という用語は、本明細書では、アルコールが成分として添加されていないことを意味する。いくつかの実施形態では、組成物はアルコールを欠いている。当業者であれば、アルコールは1つ以上の製剤成分中におけるその存在を介して組成物中に存在する可能性があり;よって、いくつかの実施形態では、アルコールがクレンジング組成物の重量に基づき、5重量%を超えない濃度で存在し、場合によっては3重量%以下で存在し、場合によっては1重量%以下で存在する場合、組成物は「本質的にアルコールを含まない」とすることができることを認識するであろう。いくつかの特定の実施形態では「アルコールを含まない」は、クレンジング組成物はエタノールおよびイソプロピルアルコールの1つ以上を含むアルコールを含まない、本質的に含まない、または特定的に欠いていることを意味する。
【0044】
「ケラチン基体」および「ケラチン組織」としては各々、皮膚、頭皮、毛髪、および爪が挙げられるが、それらに限定されない。
【0045】
いくつかの実施形態では、クレンザーは身体の一部または全身、顔、毛髪および/または頭皮、および別個の身体部位の1つ以上で使用される。クレンザーは、「普通」肌(すなわち、乾燥肌、油性肌、敏感肌または損傷(inured)皮膚ではない)上で、または、普通以外である、例えば、損傷、アレルギー、皮膚炎、化学物質および接触過敏症、火傷、および医学的処置後のために敏感となっている可能性がある皮膚上で使用され得る。特に敏感組織では、発泡、容易な滑らかな適用、クレンジング中の最小のけん引および引っ張り、およびクレンジング後の新鮮な感じを含む望ましい消費者が知覚可能なエステティック特性を有し、つっぱり感および乾燥がない、すすぎ可能な(rinsible)クレンジング製品を提供することが望ましい。
【0046】
本開示によるクレンジング組成物は、クレンジング中、良好な展延性、心地良い発泡および滑らかなエステティック特性を提供するようにシリコーンを含まず、ならびにすすぎで、新鮮で潤った皮膚感触が残る、低摩擦で高度に滑らかで穏やかな発泡クレンザーを提供する。この組成物は便宜的には、皮膚に穏やかな成分のブレンドを送達し、いくつかの実施形態ではシリコーン油系製剤において見られる気持ちのいい泡および予想外に高度な滑らかさを有する。その上、クレンジング組成物は、市販の穏やかなクレンジング製剤と比較して著しく増強された滑らかさを提供する。
【0047】
様々な実施形態によれば、化粧組成物は単相、水性組成物であり、それはシリコーンを含まないか、または、本質的に含まない。いくつかの特定の実施形態では、組成物は例えばジメチコンおよび他のシリコーン油、ならびにシリコンエラストマーから選択されるシリコーンポリマーなどのシリコーンを欠いている。
【0048】
いくつかの実施形態では、クレンジング組成物は硫酸塩、油類/油/脂肪族化合物、およびアルコールの任意の1つ以上を含まないか、または、本質的に含まない。いくつかの特定の実施形態では、組成物は硫酸塩、油/脂肪族化合物、およびアルコールの任意の1つ以上を欠いている。
【0049】
様々な実施形態では、クレンジング組成物は、ホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンから選択される少なくとも1つの多糖誘導体であって、少なくとも1つの多糖誘導体はクレンジング組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約0.04%~約2%の量で存在する、多糖誘導体;ならびに2つ以上の界面活性剤のブレンドであって、2つ以上の界面活性剤のブレンドは、クレンジング組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約4%~約25%の量で存在する、ブレンドを含む。
【0050】
いくつかの実施形態では、クレンジング組成物は下記を含む:ホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンから選択される少なくとも1つの多糖誘導体であって、ホロシドは、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびカラゲナンから選択され、非硫酸化グリコサミノグリカンは少なくともヒアルロン酸ナトリウムを含む、多糖誘導体;ならびに2つ以上の界面活性剤のブレンドであって、ブレンドはアニオン界面活性剤、両性/双性イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤、およびそれらの組み合わせから選択される2つ以上の界面活性剤を含む、ブレンド。
【0051】
いくつかの実施形態では、水は、クレンジング組成物の重量に基づき、少なくとも約75重量%の量で存在する。
【0052】
様々な実施形態では、クレンジング組成物は前記成分の各々の1超を含むことができ、数ある美容的に許容される添加物の中で、保存剤、香料、活性物、およびpH調整剤を含む1つ以上の添加物をさらに含み得る。
【0053】
様々な実施形態によれば、クレンジング組成物はシリコーン含有対照に匹敵する低摩擦および高発泡の両方を示す。より特定的には、発明の組成物は、約0.20~最大約0.35の摩擦係数を示す低摩擦特性を提供するものとして特徴付けられる。いくつかの実施形態では、摩擦係数は、リングオンプレートトライボロジー測定を使用して、5Nの負荷力を用いると約10cm/s~約40cm/sのスライド速度の範囲内にあることが示されている。
【0054】
様々な実施形態によれば、クレンジング組成物は約少なくとも90mm、または約少なくとも95mm~100mm超の範囲の発泡プロファイルを提供するとして特徴付けられる。いくつかの実施形態では、発泡プロファイルは、組成物を10×希釈で用い、約8000rpmの速度で15秒の撹拌後に得られる。
【0055】
多糖誘導体
本発明によるクレンジング組成物は、ホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンから選択される少なくとも1つの多糖誘導体を含む。
【0056】
本明細書では、「ホロシド化合物」はホロシド化合物およびその誘導体を含む。好適なホロシド化合物またはその誘導体は公知の多糖、二糖、またはそれらの組み合わせから選択される。特に好適なホロシド化合物としては、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)セルロースガム(CG)、カラゲナン、キサンタンガム、および/またはそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、ホロシドを含む少なくとも1つの多糖誘導体は、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびカラゲナンから選択される。いくつかの特定の実施形態では、ホロシドを含む少なくとも1つの多糖誘導体はヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースの少なくとも1つを含む。いくつかの特定の実施形態では、非硫酸化グリコサミノグリカンを含む少なくとも1つの多糖誘導体は少なくともヒアルロン酸ナトリウムを含む。
【0057】
本発明によるクレンジング組成物中に存在する、ホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンから選択される少なくとも1つの多糖誘導体の各々は、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、少なくとも0.04重量%、または少なくとも約0.3重量%、または少なくとも約0.4重量%、または少なくとも約0.5重量%、または少なくとも約0.75重量%、または少なくとも約1.0重量%、または少なくとも約2.0重量%、または少なくとも約2.5重量%、または約0.04%~約2%、または約0.1%~約5%、または約0.25%~1.5%、または約0.1%~約1.0%、または約0.4%~約0.5%、またはその任意の好適な組み合わせ、部分的組み合わせ、範囲、もしくは部分範囲の量で存在する。しかしながら、当業者であれば、他の範囲が発明の範囲内にあることを認識するであろう。
【0058】
よって、少なくとも1つの多糖誘導体の各々は、単独でまたは組み合わせて、クレンジング組成物の総重量に基づき、重量で、約0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.20、0.30、0.40、0.50、0.60、0.70、0.80、0.90、1.0、2、3、4~約5重量パーセントの量で存在し、その中およびその間のインクリメントおよび範囲が含まれる。
【0059】
界面活性剤
本開示によれば、クレンジング組成物は、以下で本明細書で記載されるアニオン界面活性剤、両性/双性イオン界面活性剤、および非イオン性界面活性剤から選択される1つ以上の界面活性剤を含む。様々な実施形態によれば、クレンジング組成物は、アニオン界面活性剤、両性/双性イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤、およびそれらの組み合わせから選択される2つ以上の界面活性剤を含む界面活性剤のブレンドを含む。いくつかの実施形態では、2つ以上の界面活性剤のブレンドは、アニオン界面活性剤、両性/双性イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤のたった1つから選択される界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、2つ以上の界面活性剤のブレンドは、アニオン界面活性剤、両性/双性イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤の少なくとも2つから選択される界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、界面活性剤のブレンドは、たった2つの界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、界面活性剤のブレンドは、3つ以上の界面活性剤を含む。
【0060】
いくつかの実施形態では、アニオン界面活性剤は、例えば、スルホン酸アルキル、スルホコハク酸アルキル、スルホコハク酸アルキルエーテル、スルホ酢酸アルキル、アルキルスルホスクシナメート、アルキルエーテルカルボキシレート、コハク酸アルキル、脂肪アシルタウレート、脂肪アシルイセチオネート、脂肪アシルサルコシネート、脂肪アシルグルタメート、脂肪アシルグリシネート、およびリン酸アルキルから選択され得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、両性/双性イオン界面活性剤は、例えば、アンホカルボキシレート、アルキルベタイン、アミドアルキルベタイン、アンホホスフェート、ホスホベタイン、ピロホスホベタイン、カルボキシアルキルポリアミン、およびアミドアルキルスルタインから選択され得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、非イオン性界面活性剤は、例えば、C10~C16の炭素鎖長のアルキル基を有するアルキルポリグルコシドから選択され得る。
【0063】
いくつかの実施形態では、本開示により選択される界面活性剤は硫酸塩を含まない。いくつかの特定の実施形態では、界面活性剤のブレンドは、硫酸塩を含まない2つ以上の界面活性剤を含む。
【0064】
いくつかの特定の実施形態では、界面活性剤のブレンドは、ラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウムおよびココアンホ酢酸ナトリウムの少なくとも1つまたは組み合わせを含む。
【0065】
いくつかの実施形態では、界面活性剤のブレンドは組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約4%~約25%、または約6%~約12%、または約6%~約8%の量、またはその任意の好適な組み合わせ、部分的組み合わせ、範囲、もしくは部分範囲で存在する。様々な実施形態によれば、界面活性剤のブレンド中の界面活性剤の各1つは組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約2%~約12%、または約3%~約4%の量、またはその任意の好適な組み合わせ、部分的組み合わせ、範囲、もしくは部分範囲で存在する。しかしながら、当業者であれば、他の範囲が発明の範囲内にあることを認識するであろう。
【0066】
よって、界面活性剤の各1つは、単独でまたは組み合わせて、クレンジング組成物の総重量に基づき、重量で、約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24~約25重量パーセントの量で存在し、その中およびその間のインクリメントおよび範囲が含まれる。
【0067】
増粘剤
本開示によれば、本開示による組成物は少なくとも1つの増粘剤を含むことができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、組成物は、例えば、(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス-25)コポリマー、アクリレーツコポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、アクリレーツコポリマーNa(および)トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、カルボマー、キサンタンガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、ローカストビーンガム、ポリアクリロイルジメチルタウリンアンモニウム、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ステアレス-25)クロスポリマー、ポリアクリレートクロスポリマー-6およびそれらの組み合わせから選択される、水性系のための1つ以上の増粘剤を含む。いくつかの実施形態では、クレンジング組成物は2つ以上の増粘剤を含む。
【0069】
いくつかの特定の実施形態では、1つ以上の増粘剤は、存在する場合、(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス-25)コポリマー、およびアクリレーツコポリマーの1つまたは組み合わせを含む。
【0070】
1つ以上の増粘剤を含むそれらの実施形態によれば、各増粘剤は組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約0.01%~約5%、または約0.01%~約3%、または約0.05%~約2.5%、または約0.25%~約0.75%の量、またはその任意の好適な組み合わせ、部分的組み合わせ、範囲、もしくは部分範囲で存在する。および、いくつかの実施形態では、組成物中に存在する増粘剤の総量は、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約0.02%~約10%、約0.01%~約5%、または約1.0%~約3%、または約2%~約2.55%、または約0.45%~約1.25%の量、またはその任意の好適な組み合わせ、部分的組み合わせ、範囲、もしくは部分範囲である。しかしながら、当業者であれば、他の範囲が発明の範囲内にあることを認識するであろう。
【0071】
よって、1つ以上の増粘剤は、存在する場合、クレンジング組成物の総重量に基づき、重量で、約0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.5、4.0、4.5~約5.0パーセントで存在し、その中およびその間のインクリメントおよび範囲が含まれる。
【0072】
溶媒/水
様々な実施形態によれば、水はクレンジング組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約40%~約95%、または約50%~約90%、または約55%~約85%、または約60%~約75%、または約65%~約70%の範囲、またはその任意の好適な組み合わせ、部分的組み合わせ、範囲、もしくは部分範囲で存在する。いくつかの実施形態では、水は組成物中に、組成物の重量に基づき、少なくとも約75重量%の量で存在する。しかしながら、当業者であれば、他の範囲が発明の範囲内にあることを認識するであろう。よって、水は、クレンジング組成物の総重量に基づき、重量で、約40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90~約95重量パーセントで存在し、その中およびその間のインクリメントおよび範囲が含まれる。
【0073】
使用される水は滅菌脱塩水および/またはフローラルウォーター、例えばバラ香水、ヤグルマギク水、カモミール水またはライム水、および/または例えば下記などの天然温泉または鉱水とすることができる:Vittelからの水、Vichy basinからの水、Uriageからの水、La Roche Posayからの水、La Bourbouleからの水、Enghien-les-Bainsからの水、Saint Gervais-les-Bainsからの水、Neris-les-Bainsからの水、Allevar-les-Bainsからの水、Digneからの水、Maizieresからの水、Neyrac-les-Bainsからの水、Lons-le-Saunierからの水、Eaux Bonnesからの水、Rochefortからの水、Saint Christauからの水、Les Fumadesからの水、Tercis-les-Bainsからの水またはAveneからの水。水相はまた、再構成された温泉水、すなわち、微量元素、例えば亜鉛、銅、マグネシウム、などを含み、温泉水の特性を再構成する水を含み得る。
【0074】
クレンジング組成物のpHは制限されないが、一般に2~12であり、いくつかの実施形態では、3~11、および5~9、および6~8の1つであり、いくつかの実施形態では7である。pHは、塩基(有機または無機)、例えばアンモニアまたは一級、二級もしくは三級(ポリ)アミン、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミンまたは1,3-プロパンジアミンをクレンジング組成物に添加することにより、あるいは、無機または有機酸、便宜的に例えば、クエン酸などのカルボン酸を添加することにより、所望の値に調整することができる。
【0075】
いくつかの実施形態では、クレンジング組成物は1つ以上の追加の溶媒、例えば、カプリリルグリコールを含むことができる。
【0076】
いくつかの実施形態では、クレンジング組成物はいずれかの、および全てのアルコールを含まないか、または、本質的に含まない。いくつかの特定の実施形態では、クレンジング組成物は、エタノールおよびイソプロピルアルコールの1つ以上を含むアルコールを含まないか、または、本質的に含まない。
【0077】
保湿剤/保水剤
いくつかの実施形態では、組成物は、例えば、1つ以上のポリオールを含む1つ以上の保湿剤/保水剤を含む。様々な実施形態では、保湿剤/保水剤は、存在する場合、例えば、グリセリン、グリセロール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコールおよびポリエチレングリコール、モノエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリコールエーテル、例えばモノプロピレン、ジプロピレンおよびトリプロピレングリコールアルキル(C1-C4)エーテル、スクアラン、トリアセチン、糖、例えばグルコース、キシリトール、マルチトール、ソルビトール、スクロースペンタエリスリトール、イノシトール、ピロリドンカルボン酸、乳酸、塩化リチウム、アセトアミドMEA、乳酸ナトリウム、尿素、ジシアナミド、ヒアルロン酸、アロエベラ、蜂蜜、および海藻抽出物から選択され得る。
【0078】
いくつかの実施形態では、クレンジング組成物はグリセリンを含む保水剤を含む。
【0079】
様々な実施形態によれば、クレンジング組成物中に存在する保水剤の量は、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約1%~約15%、または約2%~約12%、または約2%~約5%、または約3%~約7%、または約3%~約4%、または約4%~約5%の範囲、またはその任意の好適な組み合わせ、部分的組み合わせ、範囲、もしくは部分範囲とすることができる。しかしながら、当業者であれば、他の範囲が発明の範囲内にあることを認識するであろう。
【0080】
よって、保水剤のいずれか1つまたは組み合わせは、クレンジング組成物の総重量に基づき、重量で、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14~約15重量パーセントで存在することができ、その中およびその間のインクリメントおよび範囲が含まれる。
【0081】
キレート剤
本開示によれば、いくつかの実施形態では、キレート剤を含む1つ以上の他の成分は、本開示によるクレンジング組成物中に存在することができる。いくつかの特定の実施形態では、キレート剤は、フィチン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチドロン酸四ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸五ナトリウム、ナトリウムスタミネート(sodium staminate)およびこれらの組み合わせから選択される。
【0082】
いくつかの特定の実施形態では、キレート剤はフィチン酸ナトリウムを含む。
【0083】
様々な実施形態によれば、クレンジング組成物中に存在するキレート剤の量は本開示によるクレンジング組成物中に、クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、約0.01重量%~約5重量%、または約0.05重量%~約2重量%、または約0.10%~約1%、または約0.15%~約0.5%、および約0.15%~約0.2%の範囲、またはその任意の好適な組み合わせ、部分的組み合わせ、範囲、もしくは部分範囲で存在することができる。
【0084】
よって、キレート剤の1つまたは組み合わせは、総重量に基づき、重量で、約0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.20、0.30、0.40、0.50、0.60、0.70、0.80、0.90、1.0、2.0、3.0、4.0~最大約5.0重量パーセントの各1つまたは組み合わせで存在することができ、その中およびその間のインクリメントおよび範囲が含まれる。
【0085】
任意的な添加物
クレンジング組成物はまた、クエン酸、塩化ナトリウム;キレート剤;抗菌薬;中和/pH調整剤;ビタミン;香料;真珠光沢剤;臭気吸収体;着色材料;精油;果実抽出物;ならびにそれらの組み合わせから選択される1つ以上の添加物を含むことができる。
【0086】
いくつかの実施形態では、添加物は、例えば、エチレンジアミンジコハク酸三ナトリウム、およびトリエチルアミンから選択されるキレート剤の1つまたは組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、添加物は、例えば、クロルフェネシン、カプリリルグリコール、フェノキシエタノール、カプリルヒドロキサム酸、安息香酸、サリチル酸、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、塩化ベンザルコニウム、4-ヒドロキシアセトフェノン、ピロクトンオラミン、ヘキシルグリセリン、エチルヘキシルグリセリン、オクチルグリセリン、ベンジルグリセリン、3-ヘプトイル-2,2-プロパンジオール、および1,2-ヘキサンジオール、およびペンチレングリコールから選択される抗菌薬およびそれらの塩の1つまたは組み合わせを含み得る。
【0087】
様々な実施形態によれば、単独でまたは組み合わせて、クレンジング組成物中に存在する、1つ以上の活性物および添加物の量は、本開示によるクレンジング組成物中に、クレンジング組成物の総重量に基づき、重量で、約0.001重量%~約20重量%、または約0.005重量%~約0.01重量%、または約0.01重量%~約0.1重量%、または約0.15重量%~約5重量%、または約0.40重量%~約4重量%、または約0.5%~約2.5重量%、または約1%~約2%の範囲、またはその任意の好適な組み合わせ、部分的組み合わせ、範囲、もしくは部分範囲で存在することができる。
【0088】
よって、活性物および添加物のいずれか1つまたは組み合わせは、クレンジング組成物の総重量に基づき、重量で、各1つまたは組み合わせて、約0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.20、0.30、0.40、0.50、0.60、0.70、0.80、0.90、1.0、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19~約20重量パーセントで存在することができ、その中およびその間のインクリメントおよび範囲が含まれる。
【0089】
実施例
実施例1:原料
【表1】
【0090】
実施例2:発明の組成物:
発明の組成物の様々な代表的な実施形態が本明細書で表2において例示される。例示された実施形態では、クレンジング組成物はシリコーンを含まない水性溶媒中の単相クレンザーである。
【表2】
【0091】
表2について説明すると、発明の組成物1、2および3は例示された界面活性剤ブレンドを、水系ポリマー増粘剤、ポリオール保水剤、抗菌薬のブレンド、キレートおよびコンディショニング剤と共に、水中で含む同じベースを共有し、多糖誘導体が変化する。
【0092】
一般に、いくつかの代表的な実施形態では、発明の組成物は、多糖を水中に分散させることを含むステップにより調製される。その後、例えば、保存剤、および他の溶媒を含む添加物が溶解するまで混合される。その後、増粘ポリマー(複数可)が添加され、よく分散されるまで混合される。ポリマーを中和するように(必要に応じて)pHが調整される。その後、界面活性剤(複数可)が添加され、バッチが均一になるまで撹拌される。
【0093】
実施例3:比較組成物
本開示によるクレンジングおよびメイクアップ除去組成物(基材に染み込まされていない)の形態の発明の組成物の例示的な実施形態が表3において提供される。
【表3】
【0094】
表2について説明すると、比較組成物1はCERAVE HYDRATING CLEANSER(商標)で販売されている市販の競合品であり;比較組成物2はCETAPHIL GENTLE CLEANSER(商標)で販売されている市販の競合品であり、比較組成物3はPHILOSOPHY PURITY MADE SIMPLE(商標)で販売されている市販の競合品であり、比較組成物4はPRESCRIBED SOLUTIONS POST-PROCEDURE CLEANSER(商標)で販売されている市販の競合品である。
【0095】
実施例4:発明および比較組成物のトライボロジーおよび発泡特性
下記表において言及されるように、例示された発明および比較組成物の各々、および水中に分散させた原料を用いて研究を実施し、それらのトライボロジーおよび発泡特性を評価した。結果を表4-6に示す。本明細書で言及されるように、HECはヒドロキシエチルセルロースであり、HPMCはヒドロキシプロピルメチルセルロースであり、HLAはヒアルロン酸である。
【0096】
指示された材料成分の量は、クレンジング組成物または分散物の総重量に基づき、重量で、材料成分のパーセントを表す。
【0097】
トライボロジー測定を純クレンザー(発明および比較、各々液相で希釈なし)、およびRM分散物について、リングオンプレートトライボロジー測定を使用して約5Nの負荷力を用い、約10cm/s~約40cm/sの範囲のスライド速度を用いて実施した。
【0098】
発泡を、Kruss動的フォームアナライザを使用して、50mlの試料サイズを用いて決定した。クレンザーを10×希釈し、次いで、高速で約15秒間撹拌させ、その後停止させ;泡高を5秒後に測定した。より特定的には、試験したクレンジング組成物についての発泡プロファイルを、水で10×希釈のクレンジング組成物約50mlを用いて生成された泡高の測定値として決定し、希釈されたクレンジング組成物は高速で(8000rpm)約15秒間撹拌させ、その後停止させ、撹拌を停止させた約5秒後に、泡高を希釈されたクレンジング組成物のメニスカスから、例えば、Kruss動的フォームアナライザを使用して測定する。
【表4】
【0099】
表4について説明すると、発明の組成物はシリコーンを含む比較対照に匹敵する低摩擦および高発泡の両方を示した。より特定的には、発明の組成物は、リングオンプレートトライボロジー測定を使用して、5Nの負荷力を用いると約10cm/s~約40cm/sのスライド速度の範囲内で約0.20~最大約0.35の摩擦係数を示す低摩擦特性を提供するとして特徴付けられる。および、発明の組成物は、10×希釈で、約8000rpmの速度での15秒の撹拌後に、少なくとも95mmの発泡プロファイルを提供するとして特徴付けられる。
【0100】
表について説明すると、発明の組成物(表4)および比較および原料(表5および6)を用いて得られた結果により、発明の組成物において見られる摩擦中の摩擦係数は水溶性シリコーン(比較対照)と本質的に同じであり、その各々は水単独の摩擦係数よりも認識できるほどに低いことが示される。比較製剤と比較すると、発明の組成物は摩擦中、同じかまたは、著しく良好な摩擦係数を示し、一様に、比較製剤のいずれよりも著しく良好な泡が証明される。
【表5】
【0101】
表4について説明すると、比較組成物1、CERAVE HYDRATING CLEANSER(商標)は、コンディショニングおよび滑る感触を製品に付与することが知られているカチオン性界面活性剤、ベヘントリモニウムメトサルフェート/セテアリルアルコールを含む。この滑り性がおそらく、データにおいて観察される摩擦の低下の主な誘因であり;比較組成物2、CETAPHIL GENTLE CLEANSER(商標)は、穏やかなクレンジング成分と見なされるものを含むが、それは、トライボロジー結果に基づき、著しい摩擦を有し;比較組成物3、PHILOSOPHY PURITY MADE SIMPLE(商標)は滑りおよび滑らかさを提供することが知られているいくつかの油を含み;比較組成物4、PRESCRIBED SOLUTIONS POST-PROCEDURE CLEANSER(商標)は滑りおよび滑らかさを提供するシリコーン、およびカチオン性ポリマー、ジメチコン、ポリクオタニウム-10を含み、それは、シリコーンに加えて摩擦をわずかに低下させることができる。
【0102】
【表6】
【0103】
冠詞「1つの(a、an)」は本明細書では、明細書および特許請求の範囲で記載される本発明の実施形態における任意の特徴に適用される場合、1つ以上を意味する。「1つの(a、an)」の使用は、そのような制限が特定的に記載されない限り、その意味を単一の特徴に制限しない。単数または複数名詞または名詞句の前にくる冠詞「その(the)」は、1つまたは複数の特別な特定される特徴を示し、それが使用される文脈によって単数または複数の意味合いを有し得る。形容詞「任意の」は量に関係なく、1つ、いくつか、または全てを意味する。
【0104】
「1つ以上」は本明細書では、少なくとも1つを意味し、よって個々の成分ならびに混合物/組み合わせを含む。
【0105】
「を含む」、「から本質的に構成される」および「から構成される」という移行用語は、添付の特許請求の範囲において、元の、および補正形態で使用される場合、どの列挙されていない追加の特許請求要素またはステップが、あるとすれば、特許請求の範囲(複数可)から排除されるかに関して特許請求の範囲を規定する。「を含む」という用語は、包含するまたは制限しないことを意図し、いずれの追加の、列挙されていない要素、方法、ステップまたは材料も排除しない。「から構成される」という用語は特許請求の範囲において特定されているもの以外のいずれの要素、ステップまたは材料も排除し、後者の場合、特定される材料(複数可)と通常関連している不純物が排除される。「から本質的に構成される」という用語は、特許請求の範囲を、特定される要素、ステップまたは材料(複数可)ならびに特許請求される発明の基本および新規特性(複数可)に実質的に影響しないものに制限する。本発明を具体化する本明細書で記載される材料および方法は全て、別の実施形態では、移行用語「を含む」「から本質的に構成される」および「から構成される」のいずれかにより、より特定的に規定することができる。
【0106】
動作実施例の場合、または別記される場合以外では、材料成分の量および/または反応条件を表す全ての数値は全ての場合において「約」という用語により修飾されるものとして理解されるべきであり、指定数値の10%以内が意味される(例えば「約10%」は9%-11%を意味し、「約2%」は1.8%-2.2%を意味する)。
【0107】
パーセンテージおよび比は全て別記されない限り重量により計算される。パーセンテージは全て、別記されない限り、総組成に基づき計算される。一般に、本明細書で明示的に別記されない限り、「重量」または「量」は、本明細書で、材料成分のパーセント量に関して使用されるように、材料成分を含む原料の量を示し、原料は材料成分の100%活性未満および最大それまでを含むように本明細書で記載され得る。よって、組成物中の活性物の重量パーセントは、使用される活性物を含む原料の量として表され、活性物の最終パーセンテージを反映しても、しなくてもよく、活性物の最終パーセンテージは原料中の活性物の重量パーセントに依存する。
【0108】
本明細書で与えられる全ての範囲および量は任意の開示される点を終点として使用する部分範囲および量を含むことが意図される。よって、「1%~10%、例えば2%~8%、例えば3%~5%」の範囲は、「1%~8%」、「1%~5%」、「2%~10%」などの範囲を包含することが意図される。全ての数値、量、範囲、などは、そのように明確に述べられているかどうかに関係なく「約」という用語により修飾されることが意図される。同様に、「約1%~10%」の与えられる範囲は1%および10%終点の両方を修飾する「約」という用語を有することが意図される。さらに、成分の量が与えられた場合、別記されない限り、活性材料の量が特定されることが意図されることが理解される。
【0109】
本開示の広い範囲を明記する数値範囲およびパラメータは近似値であるにもかかわらず、別記されない限り、具体例で明記された数値は可能な限り正確に報告される。しかしながら、いずれの数値も、本質的に、それらの個々の試験測定において見られる標準偏差に必然的に起因するある一定の誤差を含む。続く実施例は本開示の実施形態を説明するように機能するが、しかしながら、本質的に制限しない。
【0110】
発明について、好ましい実施形態を参照して記載してきたが、当業者には、発明の範囲から逸脱せずに、様々な変更が可能であり、等価物が、その要素の代わりになり得ることが理解されるであろう。加えて、特定の状況または材料を発明の教示に適合させるために、その本質的な範囲から逸脱せずに多くの改変が可能である。そのため、発明は、この発明を実施するために企図される最良の様式として開示される特定の実施形態に限定されず、本発明は添付の特許請求の範囲内にある全ての実施形態を含むことが意図される。

【手続補正書】
【提出日】2024-05-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
i.ホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンから選択される少なくとも1つの多糖誘導体であって、前記少なくとも1つの多糖誘導体はクレンジング組成物中に、前記クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、0.04%~2%の量で存在する、多糖誘導体;
ii.アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、およびそれらの組み合わせから選択される2つ以上の界面活性剤のブレンドであって、前記クレンジング組成物中に存在する界面活性剤の総量は、前記クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、6%~12%の量である、ブレンド;ならびに
iii.少なくとも1つの保湿剤であって、前記クレンジング組成物中に、重量で、1%~15%の量で存在する、保湿剤
を含み、
シリコーン、硫酸塩、および油の各々が、前記クレンジング組成物の重量に基づき0%~1重量%の量で存在
ただし、カチオン性置換グアーを含む組成物、脂肪油化合物を含む組成物、脂肪酸塩を含む組成物、および非イオン性界面活性剤を含む組成物は除外される、
クレンジング組成物。
【請求項2】
前記クレンジング組成物は単相、水性組成物である、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項3】
ホロシドを含む前記少なくとも1つの多糖誘導体は、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびカラゲナンから選択される、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項4】
ホロシドを含む前記少なくとも1つの多糖誘導体はヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項5】
非硫酸化グリコサミノグリカンを含む前記少なくとも1つの多糖誘導体は少なくともヒアルロン酸ナトリウムを含む、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項6】
少なくとも1つの多糖誘導体は前記クレンジング組成物中に、前記クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、0.1%~1%の量で存在する、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項7】
前記クレンジング組成物はホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンから選択される多糖誘導体を1つのみ含む、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項8】
前記クレンジング組成物はホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンを含み、ホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンの各々は前記クレンジング組成物中に、前記クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、0.04%~2%の量で存在し、組成物中のホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンの総量は、前記クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、0.1%~5%の量で存在する、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項9】
各多糖誘導体は前記クレンジング組成物中に、0.4%~0.5%の量で存在する、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項10】
前記クレンジング組成物は、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、およびそれらの組み合わせからなる界面活性剤のブレンドを含む、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項11】
前記界面活性剤のブレンド中のアニオン界面活性剤、両性界面活性剤、およびそれらの組み合わせから選択される各界面活性剤は、前記クレンジング組成物中に3%~4%の量で存在し、前記クレンジング組成物中に存在する界面活性剤の総量は、前記クレンジング組成物の重量に基づき、重量で、6%~8%の量である、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項12】
前記クレンジング組成物は、(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス-25)コポリマー、アクリレーツコポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、アクリレーツコポリマーNa(および)トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、カルボマー、ポリアクリロイルジメチルタウリンアンモニウム、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ステアレス-25)クロスポリマー、ポリアクリレートクロスポリマー-6およびそれらの組み合わせから選択される、水性系のための1つ以上の増粘剤を含む、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項13】
各増粘剤は前記クレンジング組成物中に、0.25%~0.75%の量で存在し、増粘剤の総量は前記クレンジング組成物中に、0.45%~1.25%の量で存在する、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項14】
前記クレンジング組成物は0.20~最大0.35の摩擦係数を示すとして特徴付けられる、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項15】
前記摩擦係数は、リングオンプレートトライボロジー測定を使用して、5Nの負荷力を用いると10cm/s~40cm/sのスライド速度の範囲内にあることが示されている、請求項14に記載のクレンジング組成物。
【請求項16】
前記クレンジング組成物は少なくとも90mmの発泡プロファイルを提供するとして特徴付けられる、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項17】
前記クレンジング組成物は少なくとも100mm超の発泡プロファイルを提供するとして特徴付けられる、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項18】
前記クレンジング組成物発泡プロファイルは、組成物を10×希釈で用い、8000rpmの速度で15秒の撹拌後に得られる、請求項16または17に記載のクレンジング組成物。
【請求項19】
i.ホロシドおよび非硫酸化グリコサミノグリカンから選択される少なくとも1つの多糖誘導体であって、前記ホロシドはヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびカラゲナンから選択され、前記非硫酸化グリコサミノグリカンから選択される少なくとも1つの多糖は少なくともヒアルロン酸ナトリウムを含む、多糖誘導体;ならびに
ii.2つ以上の界面活性剤のブレンドであって、ラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウムおよびココアンホ酢酸ナトリウムを含む、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、およびそれらの組み合わせから選択される2つ以上の界面活性剤を含む、ブレンド
を含む、請求項1に記載のクレンジング組成物。
【請求項20】
前記組成物は、
iv.水性系のための1つ以上の増粘剤;および
v.前記クレンジング組成物の重量に基づき、少なくとも75重量%の量で存在する水
をさらに含む、請求項に記載のクレンジング組成物。
【請求項21】
前記少なくとも1つの保湿剤がグリセリンを含む、請求項1に記載のクレンジング組成物。