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特開2024-99587表示制御装置、表示制御システム及び表示制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099587
(43)【公開日】2024-07-25
(54)【発明の名称】表示制御装置、表示制御システム及び表示制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/36 20060101AFI20240718BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240718BHJP
   B60K 35/81 20240101ALI20240718BHJP
【FI】
G09G3/36
G09G5/00 510V
G09G5/00 550D
G09G5/00 555D
B60K35/81
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024063383
(22)【出願日】2024-04-10
(62)【分割の表示】P 2022202705の分割
【原出願日】2019-03-13
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】浅井 俊孝
(72)【発明者】
【氏名】玉垣 光雄
(72)【発明者】
【氏名】足立 義貴
(72)【発明者】
【氏名】横田 直樹
(72)【発明者】
【氏名】相田 建
(72)【発明者】
【氏名】片野 聡
【テーマコード(参考)】
3D344
5C006
5C182
【Fターム(参考)】
3D344AA19
3D344AB01
3D344AD01
5C006AF51
5C006AF54
5C006AF69
5C006AF71
5C006AF78
5C006BB16
5C006BF16
5C006EA01
5C006EC09
5C006FA16
5C006FA47
5C182AA02
5C182AA03
5C182AA05
5C182AB08
5C182AB25
5C182AB31
5C182AC02
5C182AC03
5C182AC33
5C182AC35
5C182AC37
5C182BB02
5C182BB13
5C182BB22
5C182BC03
5C182BC11
5C182BC26
5C182DA22
5C182DA32
5C182DA62
5C182DA63
(57)【要約】      (修正有)
【課題】表示装置の起動時間と表示制御装置の起動時間とが異なる構成において、表示装置が表示制御装置から映像データを受信していない状況で表示部の表示動作を開始してしまう事態の発生を未然に回避する。
【解決手段】表示制御装置は、映像データを複数の表示装置に送信することで複数の表示装置における映像の表示を集中制御し、表示装置が表示部の起動処理及び初期設定を行うのに必要なデータである描画データを表示装置に送信する。描画データとは異なる映像データを表示装置に送信する映像データ送信部と、表示装置から表示部の起動処理の完了を示す起動処理完了通知が受信されることで、表示装置への映像データの送信開始タイミングを、表示装置において表示部の表示動作が開始される表示動作開始タイミングと同期させる第1同期制御部と、を備える。第1同期制御部は、映像データの送信を開始後に、表示装置へバックライトの点灯要求を送信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像データを複数の表示装置に送信することで前記複数の表示装置における映像の表示を集中制御し、前記表示装置が起動している状態において、前記表示装置が表示部の起動処理及び初期設定を行うのに必要なデータである描画データを前記表示装置に送信する車載の表示制御装置であって、
前記描画データとは異なる前記映像データを前記表示装置に送信する映像データ送信部(2f,2g)と、
表示装置において表示制御装置からの描画データの受信が検知されたことにより表示部の起動処理が行われたことに伴い、前記表示装置から前記表示部の前記起動処理の完了を示す起動処理完了通知が受信されることで、前記映像データ送信部から前記表示装置への映像データの送信を開始させる送信開始タイミングを、前記表示装置において前記表示部の表示動作が開始される表示動作開始タイミングと同期させる第1同期制御部(12a)と、を備え、
前記第1同期制御部は、前記映像データの送信を開始後に、前記表示装置へバックライトの点灯要求を送信する表示制御装置。
【請求項2】
前記描画データが前記表示装置に送信される前に、前記表示装置を起動させるための起動要求を前記表示装置に送信する起動要求送信部(2f,2g)と、
起動要因が発生すると、起動要求を前記起動要求送信部から前記表示装置に送信させる起動要求送信制御部(12b)と、を備える請求項1に記載した表示制御装置。
【請求項3】
映像データを複数の表示装置に送信することで前記複数の表示装置における映像の表示を集中制御し、前記表示装置が起動している状態において、前記表示装置が表示部の起動処理及び初期設定を行うのに必要なデータである描画データを前記表示装置に送信する車載の表示制御装置であって、前記描画データとは異なる前記映像データを前記表示装置に送信する表示制御装置(2)と、
前記表示制御装置から受信された映像データに対応する映像を表示する表示部を有する表示装置(3,4)と、を備え、
前記表示装置が前記表示制御装置からの描画データの受信を検知したことにより表示部の起動処理を行ったことに伴い、前記表示装置から前記表示部の前記起動処理の完了を示す起動処理完了通知が前記表示制御装置に受信されることで、前記表示制御装置が前記表示装置に映像データの送信を開始する送信開始タイミングと、前記表示装置が前記表示部の表示動作を開始する表示動作開始タイミングとを同期させ、前記表示装置の表示動作の開始後に、前記表示制御装置からバックライト点灯要求が前記表示装置に受信されたことにより前記表示装置のバックライトを点灯させる表示制御システム。
【請求項4】
映像データを複数の表示装置に送信することで前記複数の表示装置における映像の表示を集中制御し、前記表示装置が起動している状態において、前記表示装置が表示部の起動処理及び初期設定を行うのに必要なデータである描画データを前記表示装置に送信する車載の表示制御装置であって、前記描画データとは異なる映像データを表示する表示部を備える表示装置に送信する表示制御装置(2)の制御部(2a)に、
前記表示装置において前記表示制御装置からの描画データの受信が検知されたことにより表示部の起動処理が行われたことに伴い、前記表示装置から前記表示部の前記起動処理の完了を示す起動処理完了通知が受信されることで、前記表示装置への映像データの送信を開始させる送信開始タイミングを、前記表示装置において前記表示部の表示動作が開始される表示動作開始タイミングと同期させ、前記映像データの送信を開始後に、前記表示装置へバックライト点灯要求を送信する第1同期制御手順を実行させる表示制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、表示制御システム及び表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
表示部を有する表示装置と、表示装置の表示部に表示される映像を制御する表示制御装置とを有する表示制御システムが供されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-249836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の表示制御システムでは、表示制御装置から表示装置に映像データが送信されることで、その映像データに対応する映像が表示装置に表示される。例えば表示装置が車載のメータ装置であれば、表示制御装置からメータ装置に映像データが送信されることで、例えば燃料の残量や走行距離等の映像がメータ装置に表示される。
【0005】
表示制御装置と表示装置とでは、そのソフトウェアの構成やハードウェアの処理能力等が異なることから、表示制御装置が起動処理を開始してから映像データを表示装置に送信可能になるまでの起動時間と、表示装置が起動処理を開始してから映像データに対応する映像を表示可能になるまでの起動時間とが異なる。そのため、例えばドアが開放される等の起動要因が発生し、表示制御装置と表示装置とが同時に起動処理を開始した場合に、表示制御装置の起動時間が表示装置の起動時間よりも長いと、表示装置では、表示制御装置から映像データを受信して映像を表示可能になっているが、表示制御装置では、映像データを表示装置に送信可能になっていない状況が発生する。この場合、表示装置では、表示部の表示動作を開始するが、表示制御装置から映像データを受信していないので、ユーザに違和感を与える虞がある。
【0006】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、表示装置の起動時間と表示制御装置の起動時間とが異なる構成において、表示装置が表示制御装置から映像データを受信していない状況で表示部の表示動作を開始してしまう事態の発生を未然に回避することができる表示制御装置、表示制御システム及び表示制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載した表示制御装置によれば、映像データを複数の表示装置に送信することで前記複数の表示装置における映像の表示を集中制御し、前記表示装置が起動している状態において、前記表示装置が表示部の起動処理及び初期設定を行うのに必要なデータである描画データを前記表示装置に送信する。映像データ送信部(2f,2g)は、描画データとは異なる映像データを表示装置に送信する。第1同期制御部(12a)は、表示装置において表示制御装置からの描画データの受信が検知されたことにより表示部の起動処理が行われたことに伴い、表示装置から表示部の起動処理の完了を示す起動処理完了通知が受信されることで、映像データ送信部から表示装置への映像データの送信を開始させる送信開始タイミングを、表示装置において表示部の表示動作が開始される表示動作開始タイミングと同期させる。第1同期制御部は、映像データの送信を開始後に、表示装置へバックライトの点灯要求を送信する。
【0008】
映像データ送信部から表示装置への映像データの送信を開始させる送信開始タイミングを、表示装置において表示部の表示動作が開始される表示動作開始タイミングと同期させるようにした。表示装置の起動時間と表示制御装置の起動時間とが異なり、表示装置が表示制御装置から映像データを受信して映像を表示可能になっているが、表示制御装置が映像データを表示装置に送信可能になっていない状況が発生したとしても、表示制御装置が映像データを表示装置に送信可能になるまで、表示装置が表示部の表示動作を開始しないようにすることができる。これにより、表示装置が表示制御装置から映像データを受信していない状況で表示部の表示動作を開始してしまう事態の発生を未然に回避することができる。
【0009】
請求項3に記載した表示制御システムによれば、表示制御装置(2)は、映像データを複数の表示装置に送信することで複数の表示装置における映像の表示を集中制御し、表示装置が表示部の起動処理及び初期設定を行うのに必要なデータである描画データを表示装置に送信し、描画データとは異なる映像データを表示装置に送信する。表示装置(3,4)は、表示制御装置から受信された映像データに対応する映像を表示する表示部を有する。表示装置が表示制御装置からの描画データの受信を検知したことにより表示部の起動処理を行ったことに伴い、表示装置から表示部の起動処理の完了を示す起動処理完了通知が表示制御装置に受信されることで、表示制御装置が表示装置に映像データの送信を開始する送信開始タイミングと、表示装置が表示部の表示動作を開始する表示動作開始タイミングとを同期させ、表示装置の表示動作の開始後に、表示制御装置からバックライト点灯要求が表示装置に受信されたことにより表示装置のバックライトを点灯させる。
【0010】
表示制御装置が表示装置に映像データの送信を開始する送信開始タイミングと、表示装置が表示部の表示動作を開始する表示動作開始タイミングとを同期させるようにした。請求項1に記載した表示制御装置と同様に、表示装置の起動時間と表示制御装置の起動時間とが異なり、表示装置が表示制御装置から映像データを受信して映像を表示可能になっているが、表示制御装置が映像データを表示装置に送信可能になっていない状況が発生したとしても、表示制御装置が映像データを表示装置に送信可能になるまで、表示装置が表示部の表示動作を開始しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態の全体構成を示す機能ブロック図
図2】メータ装置を示す図
図3】表示制御ECUの制御部及びメータ装置の制御部の構成を示す図
図4】起動要因が発生した場合の処理の流れを示す図(その1)
図5】起動要因が発生した場合の処理の流れを示す図(その2)
図6】スリープ要因が発生した場合の処理の流れを示す図(その1)
図7】スリープ要因が発生した場合の処理の流れを示す図(その2)
図8】第2実施形態を示し、起動要因が発生した場合の処理の流れを示す図(その3)
図9】起動要因が発生した場合の処理の流れを示す図(その4)
図10】第3実施形態を示し、起動要因が発生した場合の処理の流れを示す図(その5)
図11】起動要因が発生した場合の処理の流れを示す図(その6)
図12】第4実施形態を示し、スリープ要因が発生した場合の処理の流れを示す図(その3)
図13】スリープ要因が発生した場合の処理の流れを示す図(その4)
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について図1から図7を参照して説明する。図1に示すように、表示制御システム1は、表示制御ECU(Electronic Control Unit)2(表示制御装置)と、運転席の前方に配置されているメータ装置3(表示装置)と、運転席と助手席との間のセンターコンソールに配置されているセンターディスプレイ装置4(表示装置)とを有する。表示制御ECU2は、表示制御の機能に加え、HMI(Human Machine Interface)の機能を有し、HCU(HMI Control Unit)として機能する。表示制御ECU2は、メータ装置3と車載ネットワーク5を介してデータ通信可能に接続されていると共に、センターディスプレイ装置4とデータ通信線6を介してデータ通信可能に接続されている。又、表示制御ECU2及びメータ装置3は、車両側ECU7と車載ネットワーク5を介してデータ通信可能に接続されている。車載ネットワーク5は、例えばCAN(Controller Area Network)(登録商標)等である。
【0013】
表示制御ECU2は、映像データをメータ装置3及びセンターディスプレイ装置4に送信することで、メータ装置3及びセンターディスプレイ装置4における映像の表示を集中制御する。メータ装置3は、表示制御ECU2から送信された映像データが受信されることで、例えば燃料の残量や走行距離等の安心安全に関する映像を表示する。センターディスプレイ装置4は、表示制御ECU2から送信された映像データが受信されることで、例えばオーディオ情報やナビゲーション情報等のインフォテイメントに関する映像を表示する。
【0014】
本実施形態では、表示制御ECU2がメータ装置3とセンターディスプレイ装置4との2つの表示装置における映像の表示を集中制御する構成を例示しているが、表示制御ECU2が1つの表示装置における映像の表示を制御する構成でも良いし、3つ以上の表示装置における映像の表示を集中制御する構成でも良い。表示制御ECU2が映像の表示を制御する表示装置は、ヘッドアップディスプレイ装置、マルチインフォメーションディスプレイ装置、車室内に持ち込まれた例えばスマートフォンやタブレット等のモバイル機器等であっても良い。
【0015】
図2に示すように、メータ装置3は、車速に連動して指針8aが回転駆動するアナログ指針式の車速メータ8と、エンジンの回転数に連動して指針9aが回転駆動するアナログ指針式のタコメータ9と、各種車両状態を表示するディスプレイ3fとを有する。ディスプレイ3fは、車速メータ8とタコメータ9との間に配置されている。メータ装置3が起動状態では、ディスプレイ3fは、燃料の残量、積算アイドリングストップ時間、積算節約燃料、ODO距離(図2の例示では123456km)、TRIP距離(図2の例示では1234.5km)を映像として表示可能である。尚、メータ装置3は、車速や回転数も映像により表示可能な構成であっても良く、所謂フルディスプレイの構成であっても良い。
【0016】
表示制御ECU2は、制御部2aと、電源回路2bと、第1通信IF部2cと、第2通信IF部2dと、GDC(Graphic Display Controller)2eと、第1信号変換IC(Integrated Circuit)2f(映像データ送信部、起動要求送信部)と、第2信号変換IC2g(映像データ送信部、起動要求送信部)と、フラッシュROM(Read Only Memory)2hとを有する。
【0017】
制御部2aは、MPU(Micro Processing Unit)を主体として構成されており、制御プログラムを実行し、表示制御ECU2の動作全般を制御する。制御部2aが実行する制御プログラムには表示制御プログラムが含まれる。電源回路2bは、動作電源を表示制御ECU2の内部の各機能ブロックに供給する。第1通信IF部2cは、車載ネットワーク5を介したメータ装置3との間のデータ通信を制御する。第2通信IF部2dは、データ通信線6を介したセンターディスプレイ装置4との間のデータ通信を制御する。GDC2eは、フラッシュROM2hに格納されているデータを読出し、その読出したデータを加工して映像データを生成する。
【0018】
第1信号変換IC2fは、GDC2eから映像データを入力すると、その入力した映像データをメータ装置3にLVDS(Low Voltage Differential Signaling)通信により送信する。第2信号変換IC2gは、GDC2eから映像データを入力すると、その入力した映像データをLVDS通信によりセンターディスプレイ装置4に送信する。LVDS通信は、GVIF(Gigabit Video Interface)、GMSL(Gigabit Multimedia Serial Link)、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)(登録商標)、Ethernet(登録商標)等である。
【0019】
メータ装置3は、制御部3aと、電源回路3bと、通信IF部3cと、スイッチIF部3dと、信号変換IC3e(映像データ受信部、起動要求受信部)と、ディスプレイ3f(表示部)と、バックライト3gと、音声IC3hと、スピーカ3iと、IF部3jと、インジケータ3kとを有する。
【0020】
制御部3aは、MPUを主体として構成されており、制御プログラムを実行し、メータ装置3の動作全般を制御する。制御部3aが実行する制御プログラムには表示プログラムが含まれる。電源回路3bは、動作電源をメータ装置3の内部の各機能ブロックに供給する。通信IF部3cは、車載ネットワーク5を介した表示制御ECU2との間のデータ通信を制御する。スイッチIF部3dは、ODO/TRIPスイッチ10のオンオフを検知し、その検知結果を制御部3aに出力する。信号変換IC3eは、表示制御ECU2から送信された映像データを受信すると、その受信した映像データをメータ装置3の規格に準拠して変換し、その変換した映像データをディスプレイ3fに出力する。
【0021】
ディスプレイ3fは、例えばTFT(Thin-Film-Transistor)液晶ディスプレイであり、信号変換IC3eから映像データを入力すると、その入力した映像データをデコードし、その映像データに対応する映像を表示する。バックライト3gは、制御部3aから点灯指令を入力すると点灯し、制御部3aから消灯指令を入力すると消灯する。音声IC3hは、制御部3aから音声出力指令を入力すると、その入力した音声出力指令にしたがって音声をスピーカ3iから出力させる。IF部3jは、制御部3aから表示指令を入力すると、その入力した表示指令にしたがってインジケータ3kを表示させる。
【0022】
センターディスプレイ装置4は、制御部4aと、電源回路4bと、通信IF部4cと、スイッチIF部4dと、信号変換IC4e(映像データ受信部、起動要求受信部)と、ディスプレイ4f(表示部)と、バックライト4gと、IF部4hと、インジケータ4iとを有する。
【0023】
制御部4aは、MPUを主体として構成されており、制御プログラムを実行し、センターディスプレイ装置4の動作全般を制御する。制御部4aが実行する制御プログラムには表示プログラムが含まれる。電源回路4bは、動作電源をセンターディスプレイ装置4の内部の各機能ブロックに供給する。通信IF部4cは、データ通信線6を介した表示制御ECU2との間のデータ通信を制御する。スイッチIF部4dは、外部スイッチ11のオンオフを検知し、その検知結果を制御部4aに出力する。信号変換IC4eは、表示制御ECU2から送信された映像データを受信すると、その受信した映像データをセンターディスプレイ装置4の規格に準拠して変換し、その変換した映像データをディスプレイ4fに出力する。
【0024】
ディスプレイ4fは、例えばTFT液晶ディスプレイであり、信号変換IC4eから映像データを入力すると、その入力した映像データをデコードし、その映像データに対応する映像を表示する。バックライト4gは、制御部4aから点灯指令を入力すると点灯し、制御部4aから消灯指令を入力すると消灯する。IF部4hは、制御部4aから表示指令を入力すると、その入力した表示指令にしたがってインジケータ4iを表示させる。
【0025】
表示制御ECU2の第1信号変換IC2fとメータ装置3の信号変換IC3eとの間は同軸ケーブル又は差動ケーブルにより接続されている。表示制御ECU2の第1信号変換IC2fは、映像データ、シリアルデータ(UART、I2C、SPI等)、汎用出力データを高速のシリアル信号に変換し、その変換した高速のシリアル信号をメータ装置3の信号変換IC3eに送信する。メータ装置3の信号変換IC3eは、表示制御ECU2の第1信号変換IC2fから高速のシリアル信号を受信すると、その受信した高速のシリアル信号を再変換し、映像データ、シリアルデータ、汎用出力データに分離して出力する。
【0026】
又、メータ装置3の信号変換IC3eは、シリアルデータ、汎用出力データを低速のシリアル信号に変換し、その変換した低速のシリアル信号を表示制御ECU2の第1信号変換IC2fに送信する。表示制御ECU2の第1信号変換IC2fは、メータ装置3の信号変換IC3eから低速のシリアル信号を受信すると、その受信した低速のシリアル信号を再変換し、シリアルデータ、汎用出力データに分離して出力する。
【0027】
表示制御ECU2の第2信号変換IC2gとセンターディスプレイ装置4の信号変換IC4eとの間も同軸ケーブル又は差動ケーブルにより接続されており、表示制御ECU2の第1信号変換IC2fとメータ装置3の信号変換IC3eとの関係と同様である。
【0028】
メータ装置3及びセンターディスプレイ装置4がGDCを有しておらず、メータ装置3及びセンターディスプレイ装置4における映像の表示が表示制御ECU2により制御される構成では、前述したように以下に示す不具合が想定される。即ち、表示制御ECU2とメータ装置3とが同時に起動処理を開始した場合に、表示制御ECU2の起動時間がメータ装置3の起動時間がよりも長いと、メータ装置3では、表示制御ECU2から映像データを受信して映像を表示可能になっているが、表示制御ECU2では、映像データをメータ装置3に送信可能になっていない状況が発生する。そうなると、メータ装置3では、ディスプレイ3fの表示動作を開始するが、表示制御ECU2から映像データを受信することができないので、映像を表示することができず、ユーザに違和感を与える虞がある。この点に鑑み、本実施形態では以下の構成を採用している。これ以降、表示制御ECU2とメータ装置3との関係について説明するが、表示制御ECU2とセンターディスプレイ装置4との関係についても同様である。
【0029】
図3に示すように、表示制御ECU2において、制御部2aは、第1同期制御部12aと、起動要求送信制御部12bとを有する。第1同期制御部12aは、メータ装置3から起動処理完了通知が第1信号変換IC2fにより受信されることで、第1信号変換IC2fからメータ装置3への映像データの送信を開始させる送信開始タイミングを、メータ装置3がディスプレイ3fの表示動作を開始する表示動作開始タイミングと同期させる。起動要求送信制御部12bは、起動要因が発生すると、起動要求を第1信号変換IC2fからメータ装置3に送信させる。
【0030】
メータ装置3において、制御部3aは、第2同期制御部13aと、起動処理制御部13bと、非表示機能作動部13cとを有する。第2同期制御部13aは、起動処理完了通知を信号変換IC3eから表示制御ECU2に送信させることで、ディスプレイ3fの表示動作を開始させる表示動作開始タイミングを、表示制御ECU2が映像データの送信を開始する送信開始タイミングと同期させる。起動処理制御部13bは、起動要求が信号変換IC3eにより受信されると、起動処理を開始させる。非表示機能作動部13cは、映像の表示以外の非表示機能を作動させる。映像の表示以外の非表示機能とは、車速メータ8及びタコメータ9の指針動作、インジケータ3kの点灯、スピーカ3iの吹鳴等である。
【0031】
次に、上記した構成の作用について図4から図7を参照して説明する。ここでは、起動要因が発生した場合に表示制御ECU2及びメータ装置3が行う処理、スリープ要因が発生した場合に表示制御ECU2及びメータ装置3が行う処理について説明する。
【0032】
(1)起動要因が発生した場合
起動要因が発生した場合として、起動要因の発生を表示制御ECU2及びメータ装置3の両方が検知する場合、起動要因の発生を表示制御ECU2のみが検知する場合について説明する。
【0033】
(1-1)起動要因の発生を表示制御ECU2及びメータ装置3の両方が検知する場合
図4に示すように、表示制御ECU2において、制御部2aは、起動要因の発生を監視している状態から例えばドアが開放される等の起動要因の発生を検知すると、起動処理を開始し(A1)、第1信号変換IC2fの通信回路の起動処理を開始する(A2)。制御部2aは、第1信号変換IC2fの通信回路の起動処理を完了すると、描画データを第1信号変換IC2fからメータ装置3に送信させる(A3)。制御部2aは、描画データを第1信号変換IC2fからメータ装置3に送信させると、メータ装置3からの起動処理完了通知の受信を待機する。描画データは、映像データとは異なり、メータ装置3がディスプレイ3fの起動処理及び初期設定を行うのに必要なデータである。
【0034】
メータ装置3において、制御部3aは、起動要因の発生を監視している状態から起動要因の発生を検知すると、起動処理を開始し(B1)、信号変換IC3eの通信回路の起動処理を開始する(B2)。制御部3aは、信号変換IC3eの通信回路の起動処理を完了すると、表示制御ECU2からの描画データの受信を待機する。制御部3aは、表示制御ECU2からの描画データの受信を信号変換IC3eにより検知すると(B3)、ディスプレイ3fの起動処理及び初期設定を開始する(B4)。制御部3aは、ディスプレイ3fの起動処理及び初期設定を完了すると、起動処理完了通知を信号変換IC3eから表示制御ECU2に送信させ(B5)、表示制御ECU2と連携してディスプレイ起動処理を開始する(B6)。
【0035】
表示制御ECU2において、制御部2aは、メータ装置3からの起動処理完了通知の受信を第1信号変換IC2fにより検知すると(A4)、メータ装置3と連携してディスプレイ起動処理を開始する(A5)。制御部2aは、ディスプレイ起動処理を完了すると、第1信号変換IC2fからメータ装置3への映像データの送信を開始し(A6、第1同期制御手順)、バックライト点灯要求を第1信号変換IC2fからメータ装置3に送信させ(A7)、起動状態に移行する。
【0036】
メータ装置3において、制御部3aは、表示制御ECU2からの映像データの受信を信号変換IC3eにより検知すると(B7)、ディスプレイ3fの表示動作を開始させ(B8、第2同期制御手順)、表示制御ECU2からのバックライト点灯要求の受信を信号変換IC3eにより検知すると(B9)、バックライト3gを点灯させ(B10)、起動状態に移行する。
【0037】
即ち、上記した一連の処理では、メータ装置3が起動処理完了通知を表示制御ECU2に送信し、表示制御ECU2がメータ装置3からの起動処理完了通知を受信するようにした。メータ装置3と表示制御ECU2とが起動処理完了通知の送受信を契機とし、表示制御ECU2がメータ装置3に映像データの送信を開始する送信開始タイミングと、メータ装置3がディスプレイ3fの表示動作を開始する表示動作開始タイミングとを同期させることができる。
【0038】
(1-2)起動要因の発生を表示制御ECU2のみが検知する場合
図5に示すように、表示制御ECU2において、制御部2aは、起動要因の発生を監視している状態から起動要因の発生を検知すると、起動処理を開始し(A11)、起動要求を第1信号変換IC2fからメータ装置3に送信させる(A12)。制御部2aは、起動要求を第1信号変換IC2fからメータ装置3に送信させると、上記したステップA2~A7を行う。
【0039】
メータ装置3において、制御部3aは、表示制御ECU2からの起動要求の受信を待機している状態から表示制御ECU2からの起動要求の受信を信号変換IC3eにより検知すると、上記したステップB1~B10を行う。
【0040】
この場合も、メータ装置3が起動処理完了通知を表示制御ECU2に送信し、表示制御ECU2がメータ装置3からの起動処理完了通知を受信するようにした。メータ装置3と表示制御ECU2とが起動処理完了通知の送受信を契機とし、表示制御ECU2がメータ装置3に映像データの送信を開始する送信開始タイミングと、メータ装置3がディスプレイ3fの表示動作を開始する表示動作開始タイミングとを同期させることができる。
【0041】
(2)スリープ要因が発生した場合
スリープ要因が発生した場合として、スリープ要因の発生を表示制御ECU2及びメータ装置3の両方が検知する場合、スリープ要因の発生を表示制御ECU2のみが検知する場合について説明する。
【0042】
(2-1)スリープ要因の発生を表示制御ECU2及びメータ装置3の両方が検知する場合
図6に示すように、表示制御ECU2において、制御部2aは、スリープ要因の発生を監視している状態からスリープ要因の発生を検知すると、バックライト消灯要求を第1信号変換IC2fからメータ装置3に送信させる(A21)。制御部2aは、バックライト消灯要求を第1信号変換IC2fからメータ装置3に送信させると、メータ機能終了処理を開始し(A22)、メータ機能終了処理を完了すると、ディスプレイ終了処理要求を第1信号変換IC2fからメータ装置3に送信させる(A23)。制御部2aは、ディスプレイ終了処理要求を第1信号変換IC2fからメータ装置3に送信させると、メータ装置3からのメータ装置終了通知の受信を待機する。
【0043】
メータ装置3において、制御部3aは、スリープ要因の発生を監視している状態からスリープ要因の発生を検知すると、表示制御ECU2からのバックライト消灯要求の受信を待機する。制御部3aは、表示制御ECU2からのバックライト消灯要求の受信を信号変換IC3eにより検知すると(B21)、バックライト3gを消灯させ(B22)、ディスプレイ以外の機能をオフさせる(B23)。制御部3aは、表示制御ECU2からのディスプレイ終了処理要求の受信を信号変換IC3eにより検知すると(B24)、ディスプレイ終了を設定し(B25)、メータ装置終了通知を信号変換IC3eから表示制御ECU2に送信させ(B26)、表示制御ECU2と連携してディスプレイ終了処理を開始する(B27)。
【0044】
表示制御ECU2において、制御部2aは、メータ装置3からメータ装置終了通知の受信を第1信号変換IC2fにより検知すると(A24)、メータ装置3と連携してディスプレイ終了処理を開始する(A25)。制御部2aは、ディスプレイ終了処理を完了すると、第1信号変換IC2fからメータ装置3への映像データの送信終了を示す送信終了通知を第1信号変換IC2fからメータ装置3に送信させ(A26)、スリープ状態に移行する。
【0045】
メータ装置3において、制御部3aは、表示制御ECU2からの送信終了通知の受信を信号変換IC3eにより検知すると(B28)、ディスプレイ3fの機能をオフさせ(B29)、スリープ状態に移行する。
【0046】
(2-2)スリープ要因の発生を表示制御ECU2のみが検知する場合
図7に示すように、表示制御ECU2において、制御部2aは、スリープ要因の発生を監視している状態からスリープ要因の発生を検知すると、バックライト消灯要求を第1信号変換IC2fからメータ装置3に送信させる(A21)。制御部2aは、バックライト消灯要求を第1信号変換IC2fからメータ装置3に送信させると、上記したステップA22~A26を行う。
【0047】
メータ装置3において、制御部3aは、表示制御ECU2からのバックライト消灯要求の受信を待機している状態から表示制御ECU2からのバックライト消灯要求の受信を信号変換IC3eにより検知すると、上記したステップB22~B29を行う。
【0048】
以上に説明したように第1実施形態によれば、次に示す作用効果を得ることができる。表示制御システム1において、メータ装置3が起動処理完了通知を表示制御ECU2に送信し、表示制御ECU2がメータ装置3からの起動処理完了通知を受信し、メータ装置3と表示制御ECU2とが起動処理完了通知の送受信を契機とし、表示制御ECU2からメータ装置3への映像データの送信を開始させる送信開始タイミングと、メータ装置3がディスプレイ3fの表示動作を開始する表示動作開始タイミングとを同期させるようにした。
【0049】
メータ装置3の起動時間と表示制御ECU2の起動時間とが異なり、メータ装置3が表示制ECU2から映像データを受信して映像を表示可能になっているが、表示制御ECU2が映像データをメータ装置3に送信可能になっていない状況が発生したとしても、表示制御ECU2が映像データをメータ装置3に送信可能になるまで、メータ装置3が表示動作を開始しないようにすることができる。これにより、メータ装置3が表示制御ECU2から映像データを受信していない状況でディスプレイ3fの表示動作を開始してしまう事態の発生を未然に回避することができる。
【0050】
又、起動要因の発生を表示制御ECU2のみが検知する場合に、メータ装置3が表示制御ECU2からの起動要求の受信を検知すると、起動処理を開始するようにした。起動要因の発生をメータ装置3が検知不可能な構成でも、表示制御ECU2が起動要求をメータ装置3に送信することで、表示制御ECU2が起動処理を開始することに追従してメータ装置3も起動処理を開始することができる。
【0051】
又、スリープ要因の発生を表示制御ECU2のみが検知する場合に、表示制御ECU2がバックライト消灯要求の受信を検知すると、スリープ状態に移行するようにした。スリープ要因の発生をメータ装置3が検知不可能な構成でも、表示制御ECU2がバックライト消灯要求をメータ装置3に送信することで、表示制御ECU2がスリープ状態に移行することに追従してメータ装置3もスリープ状態に移行することができる。
【0052】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について図8及び図9を参照して説明する。尚、上記した第1実施形態と同一部分については説明を省略し、異なる部分について説明する。第2実施形態では、メータ装置3において、映像の表示以外の非表示機能の作動処理を行う。
【0053】
図8及び図9に示すように、メータ装置3において、制御部3aは、信号変換IC3eの通信回路の起動処理を完了すると、映像の表示以外の非表示機能の作動処理を開始し、ディスプレイ以外の機能をオンさせる(B31)。即ち、制御部3aは、車速メータ8及びタコメータ9の指針動作、インジケータ3kの点灯、スピーカ3iの吹鳴等の機能を作動させる。ディスプレイ以外の機能をオンさせると、表示制御ECU2からの描画データの受信を待機する。
【0054】
以上に説明したように第2実施形態によれば、上記した第1実施形態と同様に、表示制御ECU2からメータ装置3への映像データの送信を開始させる送信開始タイミングと、メータ装置3がディスプレイ3fの表示動作を開始する表示動作開始タイミングとを同期させるようにしたことで、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。又、ディスプレイ3fの表示動作を開始させる前に、映像の表示以外の非表示機能の作動処理を開始し、ディスプレイ以外の機能をオンさせるようにした。車速メータ8及びタコメータ9の指針動作、インジケータ3kの点灯、スピーカ3iの吹鳴等の車両側からの情報により独自に動作する機能の作動を、ディスプレイ3hの表示動作に関係なく開始させることができ、法規案件に関わるような機能を即座に作動させることができる。
【0055】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について図10及び図11を参照して説明する。尚、上記した第1実施形態と同一部分については説明を省略し、異なる部分について説明する。第3実施形態では、メータ装置3において、起動処理完了通知を表示制御ECU2に送信した後に、ディスプレイ3fの起動処理及び初期設定を行う。
【0056】
図10及び図11に示すように、表示制御ECU2において、制御部2aは、第1信号変換IC2fの通信回路の起動処理を完了すると、メータ装置3からの起動処理完了通知の受信を待機する。
【0057】
メータ装置3において、制御部3aは、信号変換IC3eの通信回路の起動処理を完了すると、起動処理完了通知を信号変換IC3eから表示制御ECU2に送信させ(B5)、表示制御ECU2からの描画データの受信を待機する。
【0058】
表示制御ECU2において、制御部2aは、メータ装置3からの起動処理完了通知の受信を第1信号変換IC2fにより検知すると(A4)、描画データを第1信号変換IC2fからメータ装置3に送信させ(A3)、メータ装置3と連携してディスプレイ起動処理を開始する(A5)。
【0059】
メータ装置3において、制御部3aは、表示制御ECU2からの描画データの受信を信号変換IC3eにより検知すると(B3)、ディスプレイ3fの起動処理及び初期設定を開始する(B4)。制御部3aは、ディスプレイ3fの起動処理及び初期設定を完了すると、表示制御ECU2と連携してディスプレイ起動処理を開始する(B6)。
【0060】
以上に説明したように第3実施形態によれば、上記した第1実施形態と同様に、表示制御ECU2からメータ装置3への映像データの送信を開始させる送信開始タイミングと、メータ装置3がディスプレイ3fの表示動作を開始する表示動作開始タイミングとを同期させるようにしたことで、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0061】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について図12及び図13を参照して説明する。尚、上記した第1実施形態と同一部分については説明を省略し、異なる部分について説明する。第4実施形態では、メータ装置3において、表示制御ECU2からの送信終了通知の受信を信号変換IC3eにより検知すると、全ての機能をオフさせる。
【0062】
図12及び図13に示すように、メータ装置3において、制御部3aは、表示制御ECU2からのバックライト消灯要求の受信を信号変換IC3eにより検知すると(B21)、バックライト3gを消灯させ(B22)、ディスプレイ以外の機能をオフさせず、表示制御ECU2からのディスプレイ終了処理要求の受信を待機する。これ以降、制御部3aは、表示制御ECU2からの送信終了通知の受信を信号変換IC3eにより検知すると(B28)、全ての機能をオフさせ(B41)、スリープ状態に移行する。
【0063】
以上に説明したように第4実施形態によれば、上記した第1実施形態と同様に、表示制御ECU2からメータ装置3への映像データの送信を開始させる送信開始タイミングと、メータ装置3がディスプレイ3fの表示動作を開始する表示動作開始タイミングとを同期させるようにしたことで、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。又、ディスプレイの機能をオフさせると同時にディスプレイ以外の機能をオフさせることで、ディスプレイ以外の機能をオンさせておく期間を長く維持することができる。
【0064】
(その他の実施形態)
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、更には、それらに一要素のみ、それ以上、或いはそれ以下を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【0065】
メータ装置3のディスプレイ3f及びセンターディスプレイ装置4のディスプレイ4fとして、バックライト3g,4gを必要とするTFT液晶ディスプレイを例示したが、バックライト3g,4gを必要としない有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイを採用する構成でも良い。
【0066】
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することにより提供された専用コンピュータにより実現されても良い。或いは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によりプロセッサを構成することにより提供された専用コンピュータにより実現されても良い。若しくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路により構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより実現されても良い。又、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていても良い。
【符号の説明】
【0067】
図面中、1は表示制御システム、2は表示制御ECU(表示制御装置)、3はメータ装置(表示装置)、4はセンターディスプレイ装置(表示装置)、2aは制御部、2f,2gは信号変換IC(映像データ送信部、起動要求送信部)、3aは制御部、3eは信号変換IC(映像データ受信部、起動要求受信部)、3fはディスプレイ(表示部)、4aは制御部、4eは信号変換IC(映像データ受信部、起動要求受信部)、4fはディスプレイ(表示部)、12aは第1同期制御部、12bは起動要求送信制御部、13aは第2同期制御部、13bは起動処理制御部、13cは非表示機能作動部である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13