(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099677
(43)【公開日】2024-07-25
(54)【発明の名称】電池セパレータ及び二次リチウムイオン電池
(51)【国際特許分類】
H01M 50/451 20210101AFI20240718BHJP
H01M 50/446 20210101ALI20240718BHJP
H01M 50/434 20210101ALI20240718BHJP
H01M 50/443 20210101ALI20240718BHJP
H01M 50/414 20210101ALI20240718BHJP
H01M 50/426 20210101ALI20240718BHJP
H01M 50/42 20210101ALI20240718BHJP
H01M 50/417 20210101ALI20240718BHJP
H01M 50/457 20210101ALI20240718BHJP
H01M 10/052 20100101ALI20240718BHJP
H01M 10/0525 20100101ALI20240718BHJP
H01M 10/0566 20100101ALI20240718BHJP
H01M 4/58 20100101ALI20240718BHJP
H01M 4/48 20100101ALI20240718BHJP
H01M 4/60 20060101ALI20240718BHJP
H01M 10/0568 20100101ALI20240718BHJP
H01M 10/0569 20100101ALI20240718BHJP
H01M 10/0565 20100101ALI20240718BHJP
【FI】
H01M50/451
H01M50/446
H01M50/434
H01M50/443 M
H01M50/414
H01M50/426
H01M50/42
H01M50/417
H01M50/457
H01M10/052
H01M10/0525
H01M10/0566
H01M4/58
H01M4/48
H01M4/60
H01M10/0568
H01M10/0569
H01M10/0565
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024069104
(22)【出願日】2024-04-22
(62)【分割の表示】P 2020540384の分割
【原出願日】2019-01-04
(31)【優先権主張番号】62/620,087
(32)【優先日】2018-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】598064680
【氏名又は名称】セルガード エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100115679
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 勇毅
(74)【代理人】
【識別番号】100114177
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 龍
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】チャン,チェンミン
(72)【発明者】
【氏名】レーン,マイケル ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,インシク
(72)【発明者】
【氏名】クルーガー,エドワード
(72)【発明者】
【氏名】ユー,シャン
(72)【発明者】
【氏名】スミス,ロニー イー.
(72)【発明者】
【氏名】ライナルツ,ステファン
(72)【発明者】
【氏名】マー,ジュンチン
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー,ダニエル アール.
【テーマコード(参考)】
5H021
5H029
5H050
【Fターム(参考)】
5H021BB12
5H021CC03
5H021CC04
5H021EE02
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5H050HA19
(57)【要約】 (修正有)
【課題】少なくともセパレータ、膜、コーティング組成物、および/またはコーティングされた電池セパレータの少なくとも性能、安全性、構造、コーティング、製造などを改良した、電池セパレータおよびLiイオン電池を提供する。
【解決手段】高エネルギー充電式リチウム電池用セパレータであって、マトリクス材またはポリマーバインダ、耐熱性粒子、および架橋材を含むコーティング組成物から形成されており、デンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するように適合されている、少なくとも1つのセラミック複合体層、ならびにアノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層を含む、セパレータが提供される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高エネルギー充電式リチウム電池用セパレータであって:
マトリクス材またはポリマーバインダ、耐熱性粒子、および架橋材を含むコーティング組成物から形成されており;デンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するように適合されている、少なくとも1つのセラミック複合体層;ならびに
アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項2】
前記コーティング組成物が、20重量%~95重量%の間の前記耐熱性粒子および5重量%~80重量%の間の前記マトリクス材またはポリマーバインダを含む、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項3】
前記耐熱性粒子が、SiO2、Al2O3、CaCO3、TiO2、SiS2、SiPO4、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項4】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項5】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項6】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項5に記載のセパレータ。
【請求項7】
前記ポリマーバインダが、溶媒としての水、水性溶媒、または非水性溶媒を含む、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項8】
前記ポリマーバインダが、ポリラクタムポリマー、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、イソブチレンポリマー、アクリル樹脂、およびラテックスからなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項9】
前記ポリマーバインダが、ラクタムから誘導されるホモポリマー、コポリマー、ブロックポリマー、またはブロックコポリマーであるポリラクタムポリマーを含む、請求項8に記載のセパレータ。
【請求項10】
前記ポリマーバインダが、式(1)のポリラクタム:
【化4】
式中、R
1、R
2、R
3、およびR
4は、アルキルまたは芳香族置換基であってよく、R
5は、アルキル、アリール、または縮合環であってよく;
ここで、好ましいポリラクタムは、ホモポリマーであっても、コポリマーであってもよく、コポリマー基Xが、ビニル、置換もしくは非置換のアルキルビニル、ビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸アルキル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、マレイミド、スチレン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルバレロラクタム、ポリビニルカプロラクタム(PVCap)、ポリアミド、またはポリイミドから誘導されていてよく;mは、1および10の間、好ましくは2および4の間の整数であってよく、I対nの比は、0≦I:n≦10または0≦I:n≦1であるようになっている;
を含む、請求項9に記載のセパレータ。
【請求項11】
ラクタムから誘導される前記ホモポリマーまたはコポリマーが、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルカプロラクタム(PVCap)、およびポリビニル-バレロラクタムからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項9に記載のセパレータ。
【請求項12】
ポリマーコーティングが、式(2)によるポリラクタム、および触媒:
【化5】
式中、R
1、R
2、R
3、およびR
4は、アルキルまたは芳香族置換基であってよく;
R
5は、アルキル、アリール、または縮合環であってよく;
mは、1および10の間、好ましくは2および4の間の整数であってよく、
I対nの比は、0≦I:n≦10または0≦I:n≦1であるようになっており、
Xは、エポキシドまたはアルキルアミンである;
を含む、請求項9に記載のセパレータ。
【請求項13】
Xがエポキシドであり、前記触媒が、アルキルアミンまたはエポキシドを含む、請求項12に記載のセパレータ。
【請求項14】
前記ポリマーバインダが、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、イソブチレンポリマー、アクリル樹脂、および/またはラテックスを含む、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項15】
前記耐熱性粒子が、有機材料または有機材料と無機材料との混合物を含み、前記有機材料が:ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリジビニルベンゼン(PDVB)樹脂、カーボンブラック、およびグラファイトからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項16】
前記コーティング組成物中の耐熱性粒子対バインダ比が、50:50~99:1である、請求項15に記載のセパレータ。
【請求項17】
前記耐熱性粒子のうちの少なくとも1つの表面積の0.01~99.99%が、前記バインダによってコーティングされている、請求項15に記載のセパレータ。
【請求項18】
前記架橋材が複数の反応性基を含んでいる、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項19】
前記架橋材が、複数の反応性エポキシ基を含むエポキシ架橋材である、請求項18に記載のセパレータ。
【請求項20】
前記架橋材が、複数の反応性アクリレート基を含むアクリレート架橋材である、請求項18に記載のセパレータ。
【請求項21】
前記セラミック複合体層が、その上に形成された別の異なるコーティング層をさらに含む、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項22】
請求項1~21に記載のセパレータを含む二次リチウムイオン電池。
【請求項23】
二次リチウムイオン電池用電極と直接接触している請求項1~21に記載のセパレータを含む複合体。
【請求項24】
請求項1~21に記載のセパレータまたは請求項22に記載の電池を含む車両またはデバイス。
【請求項25】
高エネルギー充電式リチウム電池であって:
リチウム金属もしくはリチウム合金またはリチウム金属および/もしくはリチウム合金と別の材料との混合物を含有するアノード;
カソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられている、請求項1~21に記載のセパレータ;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している電解質を含む、前記電池。
【請求項26】
エネルギー貯蔵システム用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層またはコーティングにおいて、前記層が、SiO2、Al2O3、CaCO3、TiO2、SiS2、SiPO4など、およびこれらの混合物からなる群から選択される20~95重量%の耐熱性粒子と、5~80重量%のマトリクス材またはポリマーバインダと、架橋材とのコーティング組成物を含んでおり;前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択され、前記層
が、デンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するように適合されている、前記層またはコーティング;ならびに
20~80%の範囲の空孔率、0.02~2ミクロンの範囲の平均孔径、および15~150秒の範囲のガーレー数を有し、アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項27】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、マトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と架橋材とのコーティング組成物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、アノードとカソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項28】
ポリマーマトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマー、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)、PVDF:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、またはこれらの混合物を含む、請求項27に記載のセパレータ。
【請求項29】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項27に記載のセパレータ。
【請求項30】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項27に記載のセパレータ。
【請求項31】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項27に記載のセパレータ。
【請求項32】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項27に記載のセパレータ。
【請求項33】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項27に記載のセパレータ。
【請求項34】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項27に記載のセパレータ。
【請求項35】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項27に記載のセパレータ。
【請求項36】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項27に記載のセパレータ。
【請求項37】
充電式リチウム電池であって:
リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含むアノード;
層間化合物、挿入化合物、電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含むカソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、マトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と架橋材とのコーティング組成物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している、液体を含む電解質
を含む、前記充電式リチウム電池。
【請求項38】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマー、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)、PVDF:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、またはこれらの混合物を含む、請求項37に記載の電池。
【請求項39】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項37に記載の電池。
【請求項40】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項41】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項42】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項43】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項44】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項45】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項46】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項47】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項48】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項49】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
マトリクス材またはポリマーバインダに耐熱性粒子と架橋材とのコーティング組成物を含んでおり、また、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するように適合されている、少なくとも1つのセラミック複合体層;および
アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項50】
前記セラミック複合体層が、コーティングである、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項51】
前記コーティングの厚さが、約0.01~25ミクロンの範囲である、請求項50に記載のセパレータ。
【請求項52】
前記セラミック複合体層が、他の電子短絡を防止するようにさらに適合されている、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項53】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項54】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項49に記載
のセパレータ。
【請求項55】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項54に記載のセパレータ。
【請求項56】
前記マトリクス材が、ゲル形成ポリマーを含む、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項57】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項58】
前記耐熱性粒子が、0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項59】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項60】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、またはこれらの混合物を含む、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項61】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項62】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項63】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項62に記載のセパレータ。
【請求項64】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項65】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項66】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項67】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項68】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項69】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項70】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項71】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項72】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項49に記載のセパレータ。
【請求項73】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
約20~95重量%の耐熱性粒子と、約5~80重量%のマトリクス材またはポリマーバインダと、架橋材とのコーティング組成物を含んでおり、また、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、電子短絡を防止するように適合されている、少なくとも1つのセラミック複合体層;および
約20~80%の範囲の空孔率、約0.02~2ミクロンの範囲の平均孔径を有し、アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項74】
前記セラミック複合体層が、コーティングである、請求項73に記載のセパレータ。
【請求項75】
前記コーティングの厚さが、約0.01~25ミクロンの範囲である、請求項74に記載のセパレータ。
【請求項76】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項73に記載のセパレータ。
【請求項77】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項73に記載のセパレータ。
【請求項78】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項77に記載のセパレータ。
【請求項79】
前記マトリクス材が、ゲル形成ポリマーを含む、請求項73に記載のセパレータ。
【請求項80】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項73に記載のセパレータ。
【請求項81】
前記耐熱性粒子が、約0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する、請求項73に記載のセパレータ。
【請求項82】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭
酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項73に記載のセパレータ。
【請求項83】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、またはこれらの混合物を含む、請求項82に記載のセパレータ。
【請求項84】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む、請求項73に記載のセパレータ。
【請求項85】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項73に記載のセパレータ。
【請求項86】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項71に記載のセパレータ。
【請求項87】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項73に記載のセパレータ。
【請求項88】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項73に記載のセパレータ。
【請求項89】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項73に記載のセパレータ。
【請求項90】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項73に記載のセパレータ。
【請求項91】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項73に記載のセパレータ。
【請求項92】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項73に記載のセパレータ。
【請求項93】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項73に記載のセパレータ。
【請求項94】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項73に記載のセパレータ。
【請求項95】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項73に記載のセパレータ。
【請求項96】
充電式リチウム電池であって:
アノード;
カソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、マトリクス材またはポリマーバインダに耐熱性粒子と架橋材とのコーティング組成物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ、ならびに
前記アノードと前記カソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している電解質を含む、前記電池。
【請求項97】
前記アノードが、リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含む、請求項96に記載の電池。
【請求項98】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項97に記載の電池。
【請求項99】
前記アノードが、約372mAh/g以上のエネルギー容量を有する、請求項96に記載の電池。
【請求項100】
前記カソードが、層間化合物、挿入化合物、もしくは電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項96に記載の電池。
【請求項101】
前記カソードが、MoS2、FeS2、MnO2、TiS2、NbSe3、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、V6O13、V2O5、CuCl2、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、もしくはポリチオフェン、またはこれらの混合物を含む、請求項100に記載の電池。
【請求項102】
前記電解質が、液体を含む、請求項96に記載の電池。
【請求項103】
前記電解質が、液体有機電解質である、請求項102に記載の電池。
【請求項104】
前記電解質が、液体およびポリマーを含む、請求項96に記載の電池。
【請求項105】
前記電解質が、塩および液体溶媒を含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒が、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、EC/PC、2-MeTHF(2-メチルテトラヒドロフラン)/EC/PC、EC/DMC(ジメチルカーボネート)、EC/DME(ジメチルエタン)、EC/DEC(ジエチルカーボネート)、EC/EMC(エチルメチルカーボネート)、EC/EMC/DMC/DEC、EC/EMC/DMC/DEC/PE、PC/DME、DME/PC、またはこれらの混合物を含む、請求項102に記載の電池。
【請求項106】
前記電解質が、塩、液体溶媒およびポリマーを含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒および前記ポリマーが、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDF:THF(PVDF:テトラヒドロフラン)、PVDF:CTFE(PVDF:クロロトリフルオロエチレン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらの混合物を含む、
請求項104に記載の電池。
【請求項107】
前記セラミック複合体層が、コーティングである、請求項96に記載の電池。
【請求項108】
前記コーティングの厚さが、約0.01~25ミクロンの範囲である、請求項107に記載の電池。
【請求項109】
前記セラミック複合体層が、孔が前記電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項96に記載の電池。
【請求項110】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項96に記載の電池。
【請求項111】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項110に記載の電池。
【請求項112】
前記マトリクス材が、ゲル形成ポリマーを含む、請求項96に記載の電池。
【請求項113】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項96に記載の電池。
【請求項114】
前記耐熱性粒子が、約0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する、請求項96に記載の電池。
【請求項115】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項96に記載の電池。
【請求項116】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、またはこれらの混合物を含む、請求項115に記載の電池。
【請求項117】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む、請求項96に記載の電池。
【請求項118】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項96に記載の電池。
【請求項119】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項118に記載の電池。
【請求項120】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項96に記載の電池。
【請求項121】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項96に記載の電池。
【請求項122】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項96に記載の電池。
【請求項123】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項96に記載の電池。
【請求項124】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項96に記載の電池。
【請求項125】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項96に記載の電池。
【請求項126】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項96に記載の電池。
【請求項127】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項96に記載の電池。
【請求項128】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項96に記載の電池。
【請求項129】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、マトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と架橋材とのコーティング組成物を含み;前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、前記電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクルにわたってアノードとカソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;および
ポリエチレンまたはポリプロピレンのシャットダウンポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項130】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項129に記載のセパレータ。
【請求項131】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項129に記載のセパレータ。
【請求項132】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項129に記載のセパレータ。
【請求項133】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項129に記載のセパレータ。
【請求項134】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項129に記載のセパレータ。
【請求項135】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項129に記載のセパレータ。
【請求項136】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項129に記載のセパレータ。
【請求項137】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項129に記載のセパレータ。
【請求項138】
充電式リチウム電池であって:
リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含むアノード;
層間化合物、挿入化合物、電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含むカソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、マトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と架橋材とのコーティング組成物を含み;前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたってアノードとカソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのシャットダウンポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している、液体を含む電解質
を含む、前記充電式リチウム電池。
【請求項139】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項138に記載の電池。
【請求項140】
前記アノードが、約372mAh/g以上のエネルギー容量を有する、請求項138に記載の電池。
【請求項141】
前記カソードが、MoS2、FeS2、MnO2、TiS2、NbSe3、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、V6O13、V2O5、CuCl2、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、またはこれらの混合物を含む、請求項138に記載の電池。
【請求項142】
前記電解質が、液体およびポリマーを含む、請求項138に記載の電池。
【請求項143】
前記電解質が、塩および液体溶媒を含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒が、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、EC/PC、2-MeTHF(2-メチルテトラヒドロフラン)/EC/PC、EC/DMC(ジメチルカーボネート)、EC/DME(ジメチルエタン)、EC/DEC(ジエチルカーボネート)、EC/EMC(エチルメチルカーボネート)、EC/EMC/DMC/DEC、EC/EMC/DMC/DEC/PE、PC/DME、DME/PC、またはこれらの混合物を含む、請求項138に記載の電池。
【請求項144】
前記電解質が、塩、液体溶媒およびポリマーを含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒および前記ポリマーが、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDF:THF(PVDF:テトラヒドロフラン)、PVDF:CTFE(PVDF:クロロトリフルオロエチレン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらの混合物を含む、請求項142に記載の電池。
【請求項145】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、マトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と架橋材とのコーティング組成物を含み、前記マトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;および
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、アノードとカソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項146】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらのコーティング組成物を含む、請求項145に記載のセパレータ。
【請求項147】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項145に記載のセパレータ。
【請求項148】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項145に記載のセパレータ。
【請求項149】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項145に記載のセパレータ。
【請求項150】
前記マトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含む、請求項145に記載のセパレータ。
【請求項151】
前記マトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含む、請求項145に記載のセパレータ。
【請求項152】
充電式リチウム電池であって:
リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含むアノード;
層間化合物、挿入化合物、電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含むカソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、マトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と架橋材とのコーティング組成物を含み、前記マトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している、液体を含む電解質
を含む、前記充電式リチウム電池。
【請求項153】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらのコーティング組成物を含む、請求項152に記載の電池。
【請求項154】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項152に記載の電池。
【請求項155】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項152に記載の電池。
【請求項156】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラエチレン
グリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項157】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項158】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマー、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)、PVDF:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、またはこれらの混合物を含む、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項159】
前記セパレータが、シャットダウンセパレータである、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項160】
高エネルギー充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記層が、マトリクス材またはポリマーバインダ;耐熱性粒子;および接着剤を含むコーティング組成物から形成されており;前記層が、デンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するように適合されている、前記層;ならびに
アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項161】
前記コーティング組成物が、20重量%~95重量%の間の前記耐熱性粒子および5重量%~80重量%の間の前記マトリクス材またはポリマーバインダを含む、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項162】
前記耐熱性粒子が、SiO2、Al2O3、CaCO3、TiO2、SiS2、SiPO4、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項163】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項164】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項165】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項164に記載のセパレータ。
【請求項166】
前記ポリマーバインダが、溶媒としての水、水性溶媒、または非水性溶媒を含む、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項167】
前記ポリマーバインダが、ポリラクタムポリマー、ポリビニルアルコール(PVA)、
ポリアクリル酸(PAA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、イソブチレンポリマー、アクリル樹脂、およびラテックスからなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項168】
前記ポリマーバインダが、ラクタムから誘導されるホモポリマー、コポリマー、ブロックポリマー、またはブロックコポリマーであるポリラクタムポリマーを含む、請求項167に記載のセパレータ。
【請求項169】
前記ポリマーバインダが、式(1)のポリラクタム:
【化6】
式中、R
1、R
2、R
3、およびR
4は、アルキルまたは芳香族置換基であってよく、R
5は、アルキル、アリール、または縮合環であってよく;
ここで、好ましいポリラクタムは、ホモポリマーであっても、コポリマーであってもよく、コポリマー基Xが、ビニル、置換もしくは非置換のアルキルビニル、ビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸アルキル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、マレイミド、スチレン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルバレロラクタム、ポリビニルカプロラクタム(PVCap)、ポリアミド、またはポリイミドから誘導されていてよく;
mは、1および10の間、好ましくは2および4の間の整数であってよく、
I対nの比は、0≦1:n≦10または0≦1:n≦1であるようになっている;
を含む、請求項168に記載のセパレータ。
【請求項170】
ラクタムから誘導される前記ホモポリマーまたはコポリマーが、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルカプロラクタム(PVCap)、およびポリビニル-バレロラクタムからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項168に記載のセパレータ。
【請求項171】
ポリマーコーティングが、式(2)によるポリラクタム、および触媒:
【化7】
式中、R
1、R
2、R
3、およびR
4は、アルキルまたは芳香族置換基であってよく;
R
5は、アルキル、アリール、または縮合環であってよく;
mは、1および10の間、好ましくは2および4の間の整数であってよく、
I対nの比は、0≦1:n≦10または0≦1:n≦1であるようになっており、
Xは、エポキシドまたはアルキルアミンである;
を含む、請求項168に記載のセパレータ。
【請求項172】
Xがエポキシドであり、前記触媒が、アルキルアミンまたはエポキシドを含む、請求項171に記載のセパレータ。
【請求項173】
前記ポリマーバインダが、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、イソブチレンポリマー、アクリル樹脂、および/またはラテックスを含む、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項174】
前記耐熱性粒子が、有機材料または有機材料と無機材料との混合物を含み、前記有機材料が:ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリジビニルベンゼン(PDVB)樹脂、カーボンブラック、およびグラファイトからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項175】
前記コーティング組成物中の耐熱性粒子対バインダ比が、50:50~99:1である、請求項174に記載のセパレータ。
【請求項176】
前記耐熱性粒子のうちの少なくとも1つの表面積の0.01~99.99%が、前記バインダによってコーティングされている、請求項174に記載のセパレータ。
【請求項177】
前記接着剤が、熱可塑性フルオロポリマーを含む、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項178】
前記セラミック複合体層が、その上に形成された別の異なるコーティング層をさらに含む、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項179】
請求項160~178に記載のセパレータを含む二次リチウムイオン電池。
【請求項180】
二次リチウムイオン電池用電極と直接接触している請求項160~178に記載のセパレータを含む複合体。
【請求項181】
請求項160~178に記載のセパレータまたは請求項180に記載の電池を含む車両
またはデバイス。
【請求項182】
高エネルギー充電式リチウム電池であって:
リチウム金属もしくはリチウム合金またはリチウム金属および/もしくはリチウム合金と別の材料との混合物を含有するアノード;
カソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられている、請求項160~178に記載のセパレータ;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している電解質を含む、前記電池。
【請求項183】
エネルギー貯蔵システム用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層またはコーティングにおいて、前記層が、SiO2、Al2O3、CaCO3、TiO2、SiS2、SiPO4など、およびこれらの混合物からなる群から選択される20~95重量%の耐熱性粒子と;5~80重量%のマトリクス材またはポリマーバインダにおいて、前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、前記マトリクス材またはポリマーバインダと;接着剤との混合物を含んでおり、前記層が、デンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するように適合されている、前記層またはコーティング;ならびに
20~80%の範囲の空孔率、0.02~2ミクロンの範囲の平均孔径、および15~150秒の範囲のガーレー数を有し、アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項184】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と接着剤との混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、アノードとカソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項185】
前記ポリマーマトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマー、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)、PVDF:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、またはこれらの混合物を含む、請求項184に記載のセパレータ。
【請求項186】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項184に記載のセパレータ。
【請求項187】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項184に記載のセパレータ。
【請求項188】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項184に記載のセパレータ。
【請求項189】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項184に記載のセパレータ。
【請求項190】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項184に記載のセパレータ。
【請求項191】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項184に記載のセパレータ。
【請求項192】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項184に記載のセパレータ。
【請求項193】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項184に記載のセパレータ。
【請求項194】
充電式リチウム電池であって:
リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含むアノード;
層間化合物、挿入化合物、電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含むカソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と;接着剤との混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している、液体を含む電解質
を含む、前記充電式リチウム電池。
【請求項195】
前記ポリマーマトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマー、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)、PVDF:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、またはこれらの混合物を含む、請求項194に記載の電池。
【請求項196】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項194に記載の電池。
【請求項197】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項198】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項199】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項200】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項201】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項202】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項203】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項204】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項205】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項160に記載のセパレータ。
【請求項206】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
マトリクス材またはポリマーバインダに耐熱性粒子と接着剤との混合物を含んでおり、また、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するように適合されている、少なくとも1つのセラミック複合体層;および
アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1
つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項207】
前記セラミック複合体層が、コーティングである、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項208】
前記コーティングの厚さが、約0.01~25ミクロンの範囲である、請求項207に記載のセパレータ。
【請求項209】
前記セラミック複合体層が、他の電子短絡を防止するようにさらに適合されている、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項210】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項211】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項212】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項211に記載のセパレータ。
【請求項213】
前記マトリクス材が、ゲル形成ポリマーを含む、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項214】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項215】
前記耐熱性粒子が、0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項216】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項217】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、またはこれらの混合物を含む、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項218】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項219】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項220】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項219に記載のセパレータ。
【請求項221】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項222】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項223】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項224】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項225】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項226】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項227】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項228】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項229】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項206に記載のセパレータ。
【請求項230】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約20~95重量%の耐熱性粒子と、約5~80重量%のマトリクス材またはポリマーバインダと;接着剤との混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;ならびに
約20~80%の範囲の空孔率、約0.02~2ミクロンの範囲の平均孔径を有し、アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項231】
前記セラミック複合体層が、コーティングである、請求項230に記載のセパレータ。
【請求項232】
前記コーティングの厚さが、約0.01~25ミクロンの範囲である、請求項231に記載のセパレータ。
【請求項233】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項230に記載のセパレータ。
【請求項234】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項230に記載のセパレータ。
【請求項235】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項234に記載のセパレータ。
【請求項236】
前記マトリクス材が、ゲル形成ポリマーを含む、請求項230に記載のセパレータ。
【請求項237】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項230に記載のセパレータ。
【請求項238】
前記耐熱性粒子が、約0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する、請求項230に記載のセパレータ。
【請求項239】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項230に記載のセパレータ。
【請求項240】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、またはこれらの混合物を含む、請求項239に記載のセパレータ。
【請求項241】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む、請求項230に記載のセパレータ。
【請求項242】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項230に記載のセパレータ。
【請求項243】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項242に記載のセパレータ。
【請求項244】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項230に記載のセパレータ。
【請求項245】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項230に記載のセパレータ。
【請求項246】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項230に記載のセパレータ。
【請求項247】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項230に記載のセパレータ。
【請求項248】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項230に記載のセパレータ。
【請求項249】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項230に記載のセパレータ。
【請求項250】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項230に記載のセパレータ。
【請求項251】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項230に記載のセパレータ。
【請求項252】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項230に記載のセパレータ。
【請求項253】
充電式リチウム電池であって:
アノード;
カソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、マトリクス材またはポリマーバインダに耐熱性粒子と接着剤との混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ、ならびに
前記アノードと前記カソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している電解質を含む、前記電池。
【請求項254】
前記アノードが、リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含む、請求項253に記載の電池。
【請求項255】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項254に記載の電池。
【請求項256】
前記アノードが、約372mAh/g以上のエネルギー容量を有する、請求項254に記載の電池。
【請求項257】
前記カソードが、層間化合物、挿入化合物、もしくは電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項254に記載の電池。
【請求項258】
前記カソードが、MoS2、FeS2、MnO2、TiS2、NbSe3、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、V6O13、V2O5、CuCl2、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、もしくはポリチオフェン、またはこれらの混合物を含む、請求項257に記載の電池。
【請求項259】
前記電解質が、液体を含む、請求項255に記載の電池。
【請求項260】
前記電解質が、液体有機電解質である、請求項259に記載の電池。
【請求項261】
前記電解質が、液体およびポリマーを含む、請求項253に記載の電池。
【請求項262】
前記電解質が、塩および液体溶媒を含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒が、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、EC/PC、2-MeTHF(2-メチルテトラヒドロフラン)/EC/PC、EC/DMC(ジメチルカーボネート)、EC/DME(ジメチルエタン)、EC/DEC(ジエチルカーボネート)、EC/EMC(エチルメチルカーボネート)、EC/EMC/DMC/DEC、EC/EMC/DMC/DEC/PE、PC/DME、DME/PC、またはこれらの混合物を含む、請求項259に記載の電池。
【請求項263】
前記電解質が、塩、液体溶媒およびポリマーを含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒および前記ポリマーが、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDF:THF(PVDF:テトラヒドロフラン)、PVDF:CTFE(PVDF:クロロトリフルオロエチレン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらの混合物を含む、請求項261に記載の電池。
【請求項264】
前記セラミック複合体層が、コーティングである、請求項253に記載の電池。
【請求項265】
前記コーティングの厚さが、約0.01~25ミクロンの範囲である、請求項264に記載の電池。
【請求項266】
前記セラミック複合体層が、孔が前記電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項253に記載の電池。
【請求項267】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項253に記載の電池。
【請求項268】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項267に記載の電池。
【請求項269】
前記マトリクス材が、ゲル形成ポリマーを含む、請求項253に記載の電池。
【請求項270】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項253に記載の電池。
【請求項271】
前記耐熱性粒子が、約0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する、請求項253に記載の電池。
【請求項272】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項253に記載の電池。
【請求項273】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、またはこれらの混合物を含む、請求項272に記載の電池。
【請求項274】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む、請求項253に記載の電池。
【請求項275】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項253に記載の電池。
【請求項276】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項275に記載の電池。
【請求項277】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項253に記載の電池。
【請求項278】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項253に記載の電池。
【請求項279】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項253に記載の電池。
【請求項280】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項253に記載の電池。
【請求項281】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項253に記載の電池。
【請求項282】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項253に記載の電池。
【請求項283】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項253に記載の電池。
【請求項284】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項253に記載の電池。
【請求項285】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項253に記載の電池。
【請求項286】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、マトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と接着剤との混合物を含み、前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、前記電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクルにわたってアノードとカソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;および
ポリエチレンまたはポリプロピレンのシャットダウンポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項287】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項286に記載のセパレータ。
【請求項288】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項286に記載のセパレータ。
【請求項289】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項286に記載のセパレータ。
【請求項290】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項286に記載のセパレータ。
【請求項291】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項286に記載のセパレータ。
【請求項292】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項286に記載のセパレータ。
【請求項293】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項286に記載のセパレータ。
【請求項294】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項286に記載のセパレータ。
【請求項295】
充電式リチウム電池であって:
リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含むアノード;
層間化合物、挿入化合物、電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含むカソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、マトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と接着剤との混合物を含み、前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたってアノードとカソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのシャットダウンポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している、液体を含む電解質
を含む、前記充電式リチウム電池。
【請求項296】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項295に記載の電池。
【請求項297】
前記アノードが、約372mAh/g以上のエネルギー容量を有する、請求項295に記載の電池。
【請求項298】
前記カソードが、MoS2、FeS2、MnO2、TiS2、NbSe3、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、V6O13、V2O5、CuCl2、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、またはこれらの混合物を含む、請求項295に記載の電池。
【請求項299】
前記電解質が、液体およびポリマーを含む、請求項295に記載の電池。
【請求項300】
前記電解質が、塩および液体溶媒を含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒が、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、EC/PC、2-MeTHF(2-メチルテトラヒドロフラン)/EC/PC、EC/DMC(ジメチルカーボネート)、EC/DME(ジメチルエタン)、EC/DEC(ジエチルカーボネート)、EC/EMC(エチルメチルカーボネート)、EC/EMC/DMC/DEC、EC/EMC/DMC/DEC/PE、PC/DME、DME/PC、またはこれらの混合物を含む、請求項295に記載の電池。
【請求項301】
前記電解質が、塩、液体溶媒およびポリマーを含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒および前記ポリマーが、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDF:THF(PVDF:テトラヒドロフラン)、PVDF:CTFE(PVDF:クロロトリフルオロエチレン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらの混合物を含む、請求項299に記載の電池。
【請求項302】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と接着剤との混合物を含み、前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、アノードとカソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項303】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項302に記載のセパレータ。
【請求項304】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項302に記載のセパレータ。
【請求項305】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項302に記載のセパレータ。
【請求項306】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項302に記載のセパレータ。
【請求項307】
前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含む、請求項302に記載のセパレータ。
【請求項308】
前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含む、請求項302に記載のセパレータ。
【請求項309】
充電式リチウム電池であって:
リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含むアノード;
層間化合物、挿入化合物、電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含むカソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と接着剤との混合物を含み、前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み
、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している、液体を含む電解質。
【請求項310】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項309に記載の電池。
【請求項311】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項309に記載の電池。
【請求項312】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項309に記載の電池。
【請求項313】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項253に記載のセパレータ。
【請求項314】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項253に記載のセパレータ。
【請求項315】
前記ポリマーマトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマー、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)、PVD F:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、またはこれらの混合物を含む、請求項253に記載のセパレータ。
【請求項316】
前記セパレータが、シャットダウンセパレータである、請求項253に記載のセパレータ。
【請求項317】
高エネルギー充電式リチウム電池用セパレータであって:
マトリクス材またはポリマーバインダ;耐熱性粒子;および摩擦低減剤を含むコーティング組成物から形成されており;デンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するように適合されている、少なくとも1つのセラミック複合体層;ならびに
アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項318】
前記コーティング組成物が、20重量%~95重量%の間の前記耐熱性粒子および5重量%~80重量%の間の前記マトリクス材またはポリマーバインダを含む、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項319】
前記耐熱性粒子が、SiO2、Al2O3、CaCO3、TiO2、SiS2、SiP
O4、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項320】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項321】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項322】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項321に記載のセパレータ。
【請求項323】
前記ポリマーバインダが、溶媒としての水、水性溶媒、または非水性溶媒を含む、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項324】
前記ポリマーバインダが、ポリラクタムポリマー、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、イソブチレンポリマー、アクリル樹脂、およびラテックスからなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項325】
前記ポリマーバインダが、ラクタムから誘導されるホモポリマー、コポリマー、ブロックポリマー、またはブロックコポリマーであるポリラクタムポリマーを含む、請求項324に記載のセパレータ。
【請求項326】
前記ポリマーバインダが、式(1)のポリラクタム:
【化8】
式中、R
1、R
2、R
3、およびR
4は、アルキルまたは芳香族置換基であってよく、R
5は、アルキル、アリール、または縮合環であってよく;
ここで、好ましいポリラクタムは、ホモポリマーであっても、コポリマーであってもよく、コポリマー基Xが、ビニル、置換もしくは非置換のアルキルビニル、ビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸アルキル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、マレイミド、スチレン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルバレロラクタム、ポリビニルカプロラクタム(PVCap)、ポリアミド、またはポリイミドから誘導されていてよく;
mは、1および10の間、好ましくは2および4の間の整数であってよく、
I対nの比は、0≦1:n≦10または0≦1:n≦1であるようになっている;
を含む、請求項325に記載のセパレータ。
【請求項327】
ラクタムから誘導される前記ホモポリマーまたはコポリマーが、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルカプロラクタム(PVCap)、およびポリビニル-バレロラクタムからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項325に記載のセパレータ。
【請求項328】
ポリマーコーティングが、式(2)によるポリラクタム、および触媒:
【化9】
式中、R
1、R
2、R
3、およびR
4は、アルキルまたは芳香族置換基であってよく;
R
5は、アルキル、アリール、または縮合環であってよく;
mは、1および10の間、好ましくは2および4の間の整数であってよく、
I対nの比は、0≦1:n≦10または0≦1:n≦1であるようになっており、
Xは、エポキシドまたはアルキルアミンである;
を含む、請求項325に記載のセパレータ。
【請求項329】
前記ポリマーバインダが、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、イソブチレンポリマー、アクリル樹脂、および/またはラテックスを含む、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項330】
前記耐熱性粒子が、有機材料または有機材料と無機材料との混合物を含み、前記有機材料が:ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリジビニルベンゼン(PDVB)樹脂、カーボンブラック、およびグラファイトからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項331】
前記コーティング組成物中の耐熱性粒子対バインダ比が、50:50~99:1である、請求項330に記載のセパレータ。
【請求項332】
前記耐熱性粒子のうちの少なくとも1つの表面積の0.01~99.99%が、前記バインダによってコーティングされている、請求項330に記載のセパレータ。
【請求項333】
前記摩擦低減剤が、ステアリン酸金属塩、シロキサン、シリコーン樹脂、フルオロ樹脂、ワックス、および脂肪族アミドから選択される少なくとも1つである、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項334】
前記セラミック複合体層が、その上に形成された別の異なるコーティング層をさらに含む、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項335】
請求項317~334に記載のセパレータを含む二次リチウムイオン電池。
【請求項336】
二次リチウムイオン電池用電極と直接接触している請求項317~334に記載のセパレータを含む複合体。
【請求項337】
請求項317~334に記載のセパレータまたは請求項335に記載の電池を含む車両またはデバイス。
【請求項338】
高エネルギー充電式リチウム電池であって:
リチウム金属もしくはリチウム合金またはリチウム金属および/もしくはリチウム合金と別の材料との混合物を含有するアノード;
カソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられている、請求項317~334に記載のセパレータ;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している電解質を含む、前記電池。
【請求項339】
エネルギー貯蔵システム用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層またはコーティングにおいて、前記層が、SiO2、Al2O3、CaCO3、TiO2、SiS2、SiPO4など、およびこれらの混合物からなる群から選択される20~95重量%の耐熱性粒子と;5~80重量%のマトリクス材またはポリマーバインダにおいて、前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、前記マトリクス材またはポリマーバインダと;摩擦低減剤との混合物を含んでおり、前記層が、デンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するように適合されている、前記層またはコーティング;ならびに
20~80%の範囲の空孔率、0.02~2ミクロンの範囲の平均孔径、および15~150秒の範囲のガーレー数を有し、アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項340】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と摩擦低減剤との混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、アノードとカソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項341】
前記ポリマーマトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマー、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)、PVDF:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、またはこれらの混合物を含む、請求項340に記載のセパレータ。
【請求項342】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項340に記載のセパレータ。
【請求項343】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項340に記載のセパレータ。
【請求項344】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項340に記載のセパレータ。
【請求項345】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項340に記載のセパレータ。
【請求項346】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項340に記載のセパレータ。
【請求項347】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項340に記載のセパレータ。
【請求項348】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項340に記載のセパレータ。
【請求項349】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項340に記載のセパレータ。
【請求項350】
充電式リチウム電池であって:
リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含むアノード;
層間化合物、挿入化合物、電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含むカソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と;摩擦低減剤との混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している、液体を含む電解質
を含む、前記充電式リチウム電池。
【請求項351】
前記ポリマーマトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマー、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)、PVDF:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、またはこれらの混合物を含む、請求項350に記載の電池。
【請求項352】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項350に記載の電池。
【請求項353】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項354】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項355】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項356】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項357】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項358】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項359】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項360】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項361】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項3
17に記載のセパレータ。
【請求項362】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
マトリクス材またはポリマーバインダに耐熱性粒子と摩擦低減剤との混合物を含んでおり、また、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するように適合されている、少なくとも1つのセラミック複合体層;および
アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項363】
前記セラミック複合体層が、コーティングである、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項364】
前記コーティングの厚さが、約0.01~25ミクロンの範囲である、請求項363に記載のセパレータ。
【請求項365】
前記セラミック複合体層が、他の電子短絡を防止するようにさらに適合されている、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項366】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項367】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項368】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項367に記載のセパレータ。
【請求項369】
前記マトリクス材が、ゲル形成ポリマーを含む、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項370】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項371】
前記耐熱性粒子が、0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項372】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項373】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、またはこれらの混合物を含む、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項374】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項375】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項376】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項375に記載のセパレータ。
【請求項377】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項378】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項379】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項380】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項381】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項382】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項383】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項384】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項385】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項362に記載のセパレータ。
【請求項386】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
約20~95重量%の耐熱性粒子と、約5~80重量%のマトリクス材またはポリマーバインダと;摩擦低減剤との混合物を含み、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、電子短絡を防止するように適合されている、少なくとも1つのセラミック複合体層;ならびに
約20~80%の範囲の空孔率、約0.02~2ミクロンの範囲の平均孔径を有し、アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項387】
前記セラミック複合体層が、コーティングである、請求項386に記載のセパレータ。
【請求項388】
前記コーティングの厚さが、約0.01~25ミクロンの範囲である、請求項387に記載のセパレータ。
【請求項389】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項386に記載のセパレータ。
【請求項390】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項386に記載のセパレータ。
【請求項391】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項390に記載のセパレータ。
【請求項392】
前記マトリクス材が、ゲル形成ポリマーを含む、請求項386に記載のセパレータ。
【請求項393】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項386に記載のセパレータ。
【請求項394】
前記耐熱性粒子が、約0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する、請求項386に記載のセパレータ。
【請求項395】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項386に記載のセパレータ。
【請求項396】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、またはこれらの混合物を含む、請求項395に記載のセパレータ。
【請求項397】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む、請求項386に記載のセパレータ。
【請求項398】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項386に記載のセパレータ。
【請求項399】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項398に記載のセパレータ。
【請求項400】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項386に記載のセパレータ。
【請求項401】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項386に記載のセパレータ。
【請求項402】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項386に記載のセパレータ。
【請求項403】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項386に記載のセパレータ。
【請求項404】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項386に記載のセパレータ。
【請求項405】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項386に記載のセパレータ。
【請求項406】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項386に記載のセパレータ。
【請求項407】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項386に記載のセパレータ。
【請求項408】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項386に記載のセパレータ。
【請求項409】
充電式リチウム電池であって:
アノード;
カソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、マトリクス材またはポリマーバインダに耐熱性粒子と摩擦低減剤との混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;ならびに
前記アノードと前記カソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している電解質を含む、前記電池。
【請求項410】
前記アノードが、リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含む、請求項409に記載の電池。
【請求項411】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項410に記載の電池。
【請求項412】
前記アノードが、約372mAh/g以上のエネルギー容量を有する、請求項410に記載の電池。
【請求項413】
前記カソードが、層間化合物、挿入化合物、もしくは電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項410に記載の電池。
【請求項414】
前記カソードが、MoS2、FeS2、MnO2、TiS2、NbSe3、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、V6O13、V2O5、CuCl2、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、もしくはポリチオフェン、またはこれらの混合物を含
む、請求項413に記載の電池。
【請求項415】
前記電解質が、液体を含む、請求項409に記載の電池。
【請求項416】
前記電解質が、液体有機電解質である、請求項415に記載の電池。
【請求項417】
前記電解質が、液体およびポリマーを含む、請求項409に記載の電池。
【請求項418】
前記電解質が、塩および液体溶媒を含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒が、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、EC/PC、2-MeTHF(2-メチルテトラヒドロフラン)/EC/PC、EC/DMC(ジメチルカーボネート)、EC/DME(ジメチルエタン)、EC/DEC(ジエチルカーボネート)、EC/EMC(エチルメチルカーボネート)、EC/EMC/DMC/DEC、EC/EMC/DMC/DEC/PE、PC/DME、DME/PC、またはこれらの混合物を含む、請求項415に記載の電池。
【請求項419】
前記電解質が、塩、液体溶媒およびポリマーを含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒および前記ポリマーが、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDF:THF(PVDF:テトラヒドロフラン)、PVDF:CTFE(PVDF:クロロトリフルオロエチレン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらの混合物を含む、請求項417に記載の電池。
【請求項420】
前記セラミック複合体層が、コーティングである、請求項409に記載の電池。
【請求項421】
前記コーティングの厚さが、約0.01~25ミクロンの範囲である、請求項420に記載の電池。
【請求項422】
前記セラミック複合体層が、孔が前記電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項409に記載の電池。
【請求項423】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項409に記載の電池。
【請求項424】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項423に記載の電池。
【請求項425】
前記マトリクス材が、ゲル形成ポリマーを含む、請求項409に記載の電池。
【請求項426】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項409に記載の電池。
【請求項427】
前記耐熱性粒子が、約0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する、請求項4
09に記載の電池。
【請求項428】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項409に記載の電池。
【請求項429】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、またはこれらの混合物を含む、請求項428に記載の電池。
【請求項430】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む、請求項409に記載の電池。
【請求項431】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項409に記載の電池。
【請求項432】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項116に記載の電池。
【請求項433】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項409に記載の電池。
【請求項434】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項409に記載の電池。
【請求項435】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項409に記載の電池。
【請求項436】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項409に記載の電池。
【請求項437】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項409に記載の電池。
【請求項438】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項409に記載の電池。
【請求項439】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項409に記載の電池。
【請求項440】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項409に記載の電池。
【請求項441】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項409に記載の電池。
【請求項442】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、マトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と摩擦低減剤との混合物を含み、前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、前記電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクルにわたってアノードとカソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;および
ポリエチレンまたはポリプロピレンのシャットダウンポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項443】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項442に記載のセパレータ。
【請求項444】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項442に記載のセパレータ。
【請求項445】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項442に記載のセパレータ。
【請求項446】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項442に記載のセパレータ。
【請求項447】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項442に記載のセパレータ。
【請求項448】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項442に記載のセパレータ。
【請求項449】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項442に記載のセパレータ。
【請求項450】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項442に記載のセパレータ。
【請求項451】
充電式リチウム電池であって:
リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化
合物、またはこれらの混合物を含むアノード;
層間化合物、挿入化合物、電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含むカソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、マトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と摩擦低減剤との混合物を含み、前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたってアノードとカソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのシャットダウンポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している、液体を含む電解質
を含む、前記充電式リチウム電池。
【請求項452】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項451に記載の電池。
【請求項453】
前記アノードが、約372mAh/g以上のエネルギー容量を有する、請求項451に記載の電池。
【請求項454】
前記カソードが、MoS2、FeS2、MnO2、TiS2、NbSe3、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、V6O13、V2O5、CuCl2、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、またはこれらの混合物を含む、請求項451に記載の電池。
【請求項455】
前記電解質が、液体およびポリマーを含む、請求項451に記載の電池。
【請求項456】
前記電解質が、塩および液体溶媒を含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒が、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、EC/PC、2-MeTHF(2-メチルテトラヒドロフラン)/EC/PC、EC/DMC(ジメチルカーボネート)、EC/DME(ジメチルエタン)、EC/DEC(ジエチルカーボネート)、EC/EMC(エチルメチルカーボネート)、EC/EMC/DMC/DEC、EC/EMC/DMC/DEC/PE、PC/DME、DME/PC、またはこれらの混合物を含む、請求項451に記載の電池。
【請求項457】
前記電解質が、塩、液体溶媒およびポリマーを含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒および前記ポリマーが
、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDF:THF(PVDF:テトラヒドロフラン)、PVDF:CTFE(PVDF:クロロトリフルオロエチレン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらの混合物を含む、請求項140に記載の電池。
【請求項458】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と摩擦低減剤との混合物を含み、前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、アノードとカソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項459】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項458に記載のセパレータ。
【請求項460】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項458に記載のセパレータ。
【請求項461】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項458に記載のセパレータ。
【請求項462】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項458に記載のセパレータ。
【請求項463】
前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含む、請求項458に記載のセパレータ。
【請求項464】
前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含む、請求項458に記載のセパレータ。
【請求項465】
充電式リチウム電池であって:
リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含むアノード;
層間化合物、挿入化合物、電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含むカソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と摩擦低減剤との混合物を含み、前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している、液体を含む電解質
を含む、前記充電式リチウム電池。
【請求項466】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項465に記載の電池。
【請求項467】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項465に記載の電池。
【請求項468】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項465に記載の電池。
【請求項469】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項470】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項471】
ポリマーマトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマー、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)、PVD F:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、またはこれらの混合物を含む、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項472】
前記セパレータが、シャットダウンセパレータである、請求項317に記載のセパレータ。
【請求項473】
高エネルギー充電式リチウム電池用セパレータであって:
マトリクス材またはポリマーバインダ;耐熱性粒子;および高温シャットダウン剤を含むコーティング組成物から形成されており;デンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するよう適合されている、少なくとも1つのセラミック複合体層;ならびに
アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1
つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項474】
前記コーティング組成物が、20重量%~95重量%の間の前記耐熱性粒子および5重量%~80重量%の間の前記マトリクス材またはポリマーバインダを含む、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項475】
前記耐熱性粒子が、SiO2、Al2O3、CaCO3、TiO2、SiS2、SiPO4、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項476】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項477】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項478】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項477に記載のセパレータ。
【請求項479】
前記ポリマーバインダが、溶媒としての水、水性溶媒、または非水性溶媒を含む、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項480】
前記ポリマーバインダが、ポリラクタムポリマー、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、イソブチレンポリマー、アクリル樹脂、およびラテックスからなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項481】
前記ポリマーバインダが、ラクタムから誘導されるホモポリマー、コポリマー、ブロックポリマー、またはブロックコポリマーであるポリラクタムポリマーを含む、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項482】
前記ポリマーバインダが、式(1)のポリラクタム:
【化10】
式中、R
1、R
2、R
3、およびR
4は、アルキルまたは芳香族置換基であってよく、R
5は、アルキル、アリール、または縮合環であってよく;
ここで、好ましいポリラクタムは、ホモポリマーであっても、コポリマーであってもよく、コポリマー基Xが、ビニル、置換もしくは非置換のアルキルビニル、ビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸アルキル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、マレイミド、スチレン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルバレロラクタム、ポリビニルカプロラクタム(PVCap)、ポリアミド、またはポリイミドから誘導されていてよく;
mは、1および10の間、好ましくは2および4の間の整数であってよく、
I対nの比は、0≦I:n≦10または0≦I:n≦1であるようになっている;
を含む、請求項481に記載のセパレータ。
【請求項483】
ラクタムから誘導される前記ホモポリマーまたはコポリマーが、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルカプロラクタム(PVCap)、およびポリビニル-バレロラクタムからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項481に記載のセパレータ。
【請求項484】
ポリマーコーティングが、式(2)によるポリラクタム、および触媒:
【化11】
式中、R
1、R
2、R
3、およびR
4は、アルキルまたは芳香族置換基であってよく;
R
5は、アルキル、アリール、または縮合環であってよく;
mは、1および10の間、好ましくは2および4の間の整数であってよく、
I対nの比は、0≦I:n≦10または0≦I:n≦1であるようになっており、
Xは、エポキシドまたはアルキルアミンである;
を含む、請求項481に記載のセパレータ。
【請求項485】
Xがエポキシドであり、前記触媒が、アルキルアミンまたはエポキシドを含む、請求項484に記載のセパレータ。
【請求項486】
前記ポリマーバインダが、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、イソブチレンポリマー、アクリル樹脂、および/またはラテックスを含む、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項487】
前記耐熱性粒子が、有機材料または有機材料と無機材料との混合物を含み、前記有機材料が:ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリジビニルベンゼン(PDVB)樹脂、カーボンブラック、およびグラファイトからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項488】
前記コーティング組成物中の耐熱性粒子対バインダ比が、50:50~99:1である、請求項487に記載のセパレータ。
【請求項489】
前記耐熱性粒子のうちの少なくとも1つの表面積の0.01~99.99%が、前記バ
インダによってコーティングされている、請求項487に記載のセパレータ。
【請求項490】
前記高温シャットダウン剤が、140~220℃の融点を有する、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項491】
前記高温シャットダウン剤が、ポリビニルピロリドン(PVP)またはポリ二フッ化ビニリデン(PVDF)から選択される、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項492】
前記少なくとも1つのセラミック複合体層が、その上に形成された別の異なるコーティング層をさらに含む、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項493】
請求項473~492に記載のセパレータを含む二次リチウムイオン電池。
【請求項494】
二次リチウムイオン電池用電極と直接接触している請求項473~492に記載のセパレータを含む複合体。
【請求項495】
高エネルギー充電式リチウム電池であって:
リチウム金属もしくはリチウム合金またはリチウム金属および/もしくはリチウム合金と別の材料との混合物を含有するアノード;
カソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられている、請求項473~492に記載のセパレータ;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している電解質を含む、前記電池。
【請求項496】
エネルギー貯蔵システム用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層またはコーティングにおいて、前記層が、SiO2、Al2O3、CaCO3、TiO2、SiS2、SiPO4など、およびこれらの混合物からなる群から選択される20~95重量%の耐熱性粒子と、5~80重量%のマトリクス材またはポリマーバインダと、高温シャットダウン剤との混合物を含んでおり、前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択され、前記層が、デンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するように適合されている、前記層またはコーティング;ならびに
20~80%の範囲の空孔率、0.02~2ミクロンの範囲の平均孔径、および15~150秒の範囲のガーレー数を有し、アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項497】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と高温シャットダウン剤との混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み
、アノードとカソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項498】
前記ポリマーマトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマー、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)、PVDF:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、またはこれらの混合物を含む、請求項497に記載のセパレータ。
【請求項499】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項497に記載のセパレータ。
【請求項500】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項497に記載のセパレータ。
【請求項501】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項497に記載のセパレータ。
【請求項502】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項497に記載のセパレータ。
【請求項503】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項497に記載のセパレータ。
【請求項504】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項497に記載のセパレータ。
【請求項505】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項497に記載のセパレータ。
【請求項506】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項497に記載のセパレータ。
【請求項507】
充電式リチウム電池であって:
リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含むアノード;
層間化合物、挿入化合物、電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含むカソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と高温シャットダウン剤との混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している、液体を含む電解質
を含む、前記充電式リチウム電池。
【請求項508】
前記ポリマーマトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマー、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)、PVDF:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、またはこれらの混合物を含む、請求項507に記載の電池。
【請求項509】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項507に記載の電池。
【請求項510】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項511】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項512】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項513】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項514】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項515】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項516】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項517】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項518】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項519】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
マトリクス材またはポリマーバインダに耐熱性粒子と高温シャットダウン剤との混合物を含んでおり、また、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するように適合されている、少なくとも1つのセラミック複合体層;および
アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項520】
前記セラミック複合体層が、コーティングである、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項521】
前記コーティングの厚さが、約0.01~25ミクロンの範囲である、請求項520に記載のセパレータ。
【請求項522】
前記セラミック複合体層が、他の電子短絡を防止するようにさらに適合されている、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項523】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項524】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項525】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項524に記載のセパレータ。
【請求項526】
前記マトリクス材が、ゲル形成ポリマーを含む、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項527】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項528】
前記耐熱性粒子が、0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項529】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項530】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、またはこれらの混合物を含む、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項531】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項532】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項533】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項532に記載のセパレータ。
【請求項534】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項535】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項536】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項537】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項538】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項539】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項540】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項541】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項542】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項519に記載のセパレータ。
【請求項543】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
約20~95重量%の耐熱性粒子と、約5~80重量%のマトリクス材またはポリマーバインダと、高温シャットダウン剤との混合物を含んでおり、また、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、電子短絡を防止するように
適合されている、少なくとも1つのセラミック複合体層;および
約20~80%の範囲の空孔率、約0.02~2ミクロンの範囲の平均孔径を有し、アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項544】
前記セラミック複合体層が、コーティングである、請求項543に記載のセパレータ。
【請求項545】
前記コーティングの厚さが、約0.01~25ミクロンの範囲である、請求項544に記載のセパレータ。
【請求項546】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項543に記載のセパレータ。
【請求項547】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項543に記載のセパレータ。
【請求項548】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項75に記載のセパレータ。
【請求項549】
前記マトリクス材が、ゲル形成ポリマーを含む、請求項543に記載のセパレータ。
【請求項550】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項543に記載のセパレータ。
【請求項551】
前記耐熱性粒子が、約0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する、請求項543に記載のセパレータ。
【請求項552】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項543に記載のセパレータ。
【請求項553】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、またはこれらの混合物を含む、請求項80に記載のセパレータ。
【請求項554】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む、請求項543に記載のセパレータ。
【請求項555】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項543に記載のセパレータ。
【請求項556】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項83に記載のセパレータ。
【請求項557】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項543に記載のセパレータ。
【請求項558】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項543に記載のセパレータ。
【請求項559】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項543に記載のセパレータ。
【請求項560】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項543に記載のセパレータ。
【請求項561】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項543に記載のセパレータ。
【請求項562】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項543に記載のセパレータ。
【請求項563】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項543に記載のセパレータ。
【請求項564】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項543に記載のセパレータ。
【請求項565】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項543に記載のセパレータ。
【請求項566】
充電式リチウム電池であって:
アノード;
カソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが:少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、マトリクス材またはポリマーバインダに耐熱性粒子と高温シャットダウン剤との混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ、ならびに
前記アノードと前記カソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している電解質を含む、前記電池。
【請求項567】
前記アノードが、リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含む、請求項566に記載の電池。
【請求項568】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項567に記載の電池。
【請求項569】
前記アノードが、約372mAh/g以上のエネルギー容量を有する、請求項566に記載の電池。
【請求項570】
前記カソードが、層間化合物、挿入化合物、もしくは電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項566に記載の電池。
【請求項571】
前記カソードが、MoS2、FeS2、MnO2、TiS2、NbSe3、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、V6O13、V2O5、CuCl2、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、もしくはポリチオフェン、またはこれらの混合物を含む、請求項570に記載の電池。
【請求項572】
前記電解質が、液体を含む、請求項566に記載の電池。
【請求項573】
前記電解質が、液体有機電解質である、請求項572に記載の電池。
【請求項574】
前記電解質が、液体およびポリマーを含む、請求項566に記載の電池。
【請求項575】
前記電解質が、塩および液体溶媒を含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒が、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、EC/PC、2-MeTHF(2-メチルテトラヒドロフラン)/EC/PC、EC/DMC(ジメチルカーボネート)、EC/DME(ジメチルエタン)、EC/DEC(ジエチルカーボネート)、EC/EMC(エチルメチルカーボネート)、EC/EMC/DMC/DEC、EC/EMC/DMC/DEC/PE、PC/DME、DME/PC、またはこれらの混合物を含む、請求項572に記載の電池。
【請求項576】
前記電解質が、塩、液体溶媒およびポリマーを含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒および前記ポリマーが、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDF:THF(PVDF:テトラヒドロフラン)、PVDF:CTFE(PVDF:クロロトリフルオロエチレン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらの混合物を含む、請求項574に記載の電池。
【請求項577】
前記セラミック複合体層が、コーティングである、請求項566に記載の電池。
【請求項578】
前記コーティングの厚さが、約0.01~25ミクロンの範囲である、請求項577に記載の電池。
【請求項579】
前記セラミック複合体層が、孔が前記電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項566に記載の電池。
【請求項580】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項566に記載の電池。
【請求項581】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキサイド(
PEO)、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項580に記載の電池。
【請求項582】
前記マトリクス材が、ゲル形成ポリマーを含む、請求項566に記載の電池。
【請求項583】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項566に記載の電池。
【請求項584】
前記耐熱性粒子が、約0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する、請求項566に記載の電池。
【請求項585】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項566に記載の電池。
【請求項586】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、またはこれらの混合物を含む、請求項585に記載の電池。
【請求項587】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む、請求項566に記載の電池。
【請求項588】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項566に記載の電池。
【請求項589】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項588に記載の電池。
【請求項590】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項566に記載の電池。
【請求項591】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項566に記載の電池。
【請求項592】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項566に記載の電池。
【請求項593】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項566に記載の電池。
【請求項594】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項566に記載の電池。
【請求項595】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項566に記載の電池。
【請求項596】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項566に記載の電池。
【請求項597】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項566に記載の電池。
【請求項598】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項566に記載の電池。
【請求項599】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、マトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と高温シャットダウン剤との混合物を含み、前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、前記電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクルにわたってアノードとカソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;および
ポリエチレンまたはポリプロピレンのシャットダウンポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項600】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項599に記載のセパレータ。
【請求項601】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項599に記載のセパレータ。
【請求項602】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項599に記載のセパレータ。
【請求項603】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項599に記載のセパレータ。
【請求項604】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項599に記載のセパレータ。
【請求項605】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項599に記載のセパレータ。
【請求項606】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項599に記載のセパレータ。
【請求項607】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項599に記載のセパレータ。
【請求項608】
充電式リチウム電池であって:
リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含むアノード;
層間化合物、挿入化合物、電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含むカソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、マトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と高温シャットダウン剤との混合物を含み、前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたってアノードとカソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのシャットダウンポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している、液体を含む電解質
を含む、前記充電式リチウム電池。
【請求項609】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項608に記載の電池。
【請求項610】
前記アノードが、約372mAh/g以上のエネルギー容量を有する、請求項608に記載の電池。
【請求項611】
前記カソードが、MoS2、FeS2、MnO2、TiS2、NbSe3、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、V6O13、V2O5、CuCl2、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、またはこれらの混合物を含む、請求項608に記載の電池。
【請求項612】
前記電解質が、液体およびポリマーを含む、請求項608に記載の電池。
【請求項613】
前記電解質が、塩および液体溶媒を含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒が、エチレンカーボネート(EC
)、プロピレンカーボネート(PC)、EC/PC、2-MeTHF(2-メチルテトラヒドロフラン)/EC/PC、EC/DMC(ジメチルカーボネート)、EC/DME(ジメチルエタン)、EC/DEC(ジエチルカーボネート)、EC/EMC(エチルメチルカーボネート)、EC/EMC/DMC/DEC、EC/EMC/DMC/DEC/PE、PC/DME、DME/PC、またはこれらの混合物を含む、請求項608に記載の電池。
【請求項614】
前記電解質が、塩、液体溶媒およびポリマーを含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒および前記ポリマーが、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDF:THF(PVDF:テトラヒドロフラン)、PVDF:CTFE(PVDF:クロロトリフルオロエチレン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらの混合物を含む、請求項140に記載の電池。
【請求項615】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と高温シャットダウン剤との混合物を含み、前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、アノードとカソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項616】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項615に記載のセパレータ。
【請求項617】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項615に記載のセパレータ。
【請求項618】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項615に記載のセパレータ。
【請求項619】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項615に記載のセパレータ。
【請求項620】
前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含む、請求項615に記載のセパレータ。
【請求項621】
前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含む、請求項615に記載のセパレータ。
【請求項622】
充電式リチウム電池であって:
リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含むアノード;
層間化合物、挿入化合物、電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含むカソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と高温シャットダウン剤との混合物を含み、前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している、液体を含む電解質
を含む、前記充電式リチウム電池。
【請求項623】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項622に記載の電池。
【請求項624】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項622に記載の電池。
【請求項625】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項622に記載の電池。
【請求項626】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項627】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項628】
ポリマーマトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマー、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)、PVD F:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、またはこれらの混合物を含む、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項629】
前記セパレータが、シャットダウンセパレータである、請求項473に記載のセパレータ。
【請求項630】
請求項473~492に記載のセパレータまたは請求項493に記載の電池を含む車両またはデバイス。
【請求項631】
高エネルギー充電式リチウム電池用セパレータであって:
マトリクス材またはポリマーバインダ;耐熱性粒子;および低温シャットダウン剤を含むコーティング組成物から形成されており;デンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するように適合されている、少なくとも1つのセラミック複合体層;ならびに
アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項632】
前記コーティング組成物が、20重量%~95重量%の間の前記耐熱性粒子および5重量%~80重量%の間の前記マトリクス材またはポリマーバインダを含む、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項633】
前記耐熱性粒子が、SiO2、Al2O3、CaCO3、TiO2、SiS2、SiPO4、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項634】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項635】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項636】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項635に記載のセパレータ。
【請求項637】
前記ポリマーバインダが、溶媒としての水、水性溶媒、または非水性溶媒を含む、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項638】
前記ポリマーバインダが、ポリラクタムポリマー、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、イソブチレンポリマー、アクリル樹脂、およびラテックスからなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項639】
前記ポリマーバインダが、ラクタムから誘導されるホモポリマー、コポリマー、ブロックポリマー、またはブロックコポリマーであるポリラクタムポリマーを含む、請求項638に記載のセパレータ。
【請求項640】
前記ポリマーバインダが、式(1)のポリラクタム:
【化12】
式中、R
1、R
2、R
3、およびR
4は、アルキルまたは芳香族置換基であってよく、R
5は、アルキル、アリール、または縮合環であってよく;
ここで、好ましいポリラクタムは、ホモポリマーであっても、コポリマーであってもよく、コポリマー基Xが、ビニル、置換もしくは非置換のアルキルビニル、ビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸アルキル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、マレイミド、スチレン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルバレロラクタム、ポリビニルカプロラクタム(PVCap)、ポリアミド、またはポリイミドから誘導されていてよく;
mは、1および10の間、好ましくは2および4の間の整数であってよく、
I対nの比は、0≦1:n≦10または0≦1:n≦1であるようになっている;
を含む、請求項639に記載のセパレータ。
【請求項641】
ラクタムから誘導される前記ホモポリマーまたはコポリマーが、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルカプロラクタム(PVCap)、およびポリビニル-バレロラクタムからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項639に記載のセパレータ。
【請求項642】
ポリマーコーティングが、式(2)によるポリラクタム、および触媒:
【化13】
式中、R
1、R
2、R
3、およびR
4は、アルキルまたは芳香族置換基であってよく;
R
5は、アルキル、アリール、または縮合環であってよく;
mは、1および10の間、好ましくは2および4の間の整数であってよく、
I対nの比は、0≦1:n≦10または0≦1:n≦1であるようになっており、
Xは、エポキシドまたはアルキルアミンである;
を含む、請求項639に記載のセパレータ。
【請求項643】
Xがエポキシドであり、前記触媒が、アルキルアミンまたはエポキシドを含む、請求項642に記載のセパレータ。
【請求項644】
前記ポリマーバインダが、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、イソブチレンポリマー、アクリル樹脂、および/またはラテックスを含む、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項645】
前記耐熱性粒子が、有機材料または有機材料と無機材料との混合物を含み、前記有機材料が:ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリジビニルベンゼン(PDVB)樹脂、カーボンブラック、およびグラファイトからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項646】
前記コーティング組成物中の耐熱性粒子対バインダ比が、50:50~99:1である、請求項645に記載のセパレータ。
【請求項647】
前記耐熱性粒子のうちの少なくとも1つの表面積の0.01~99.99%が、前記バインダによってコーティングされている、請求項645に記載のセパレータ。
【請求項648】
前記低温シャットダウン剤が、ポリエチレン(PE)およびポリビニルピロリドン(PVP)のうちの少なくとも1つを含む、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項649】
前記セラミック複合体層が、その上に形成された別の異なるコーティング層をさらに含む、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項650】
請求項631~649に記載のセパレータを含む二次リチウムイオン電池。
【請求項651】
二次リチウムイオン電池用電極と直接接触している請求項631~649に記載のセパレータを含む複合体。
【請求項652】
請求項631~649に記載のセパレータまたは請求項650に記載の電池を含む車両またはデバイス。
【請求項653】
高エネルギー充電式リチウム電池であって:
リチウム金属もしくはリチウム合金またはリチウム金属および/もしくはリチウム合金と別の材料との混合物を含有するアノード;
カソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられている、請求項631~649に記載のセパレータ;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している電解質を含む、前記電池。
【請求項654】
エネルギー貯蔵システム用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層またはコーティングにおいて、前記層が、SiO2、Al2O3、CaCO3、TiO2、SiS2、SiPO4など、およびこれらの混合物からなる群から選択される20~95重量%の耐熱性粒子と;5~80重量%のマトリクス材またはポリマーバインダにおいて、前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、これらのコポリマー、および
これらの混合物からなる群から選択される、前記マトリクス材またはポリマーバインダと;低温シャットダウン剤との混合物を含んでおり、前記層が、デンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するように適合されている、前記層またはコーティング;ならびに
20~80%の範囲の空孔率、0.02~2ミクロンの範囲の平均孔径、および15~150秒の範囲のガーレー数を有し、アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項655】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と低温シャットダウン剤との混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、アノードとカソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項656】
ポリマーマトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマー、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)、PVDF:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、またはこれらの混合物を含む、請求項655に記載のセパレータ。
【請求項657】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項655に記載のセパレータ。
【請求項658】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項655に記載のセパレータ。
【請求項659】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項655に記載のセパレータ。
【請求項660】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項655に記載のセパレータ。
【請求項661】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項655に記載のセパレータ。
【請求項662】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項655に記載のセパレータ。
【請求項663】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項655に記載のセパレータ。
【請求項664】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項655に記載のセパレータ。
【請求項665】
充電式リチウム電池であって:
リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含むアノード;
層間化合物、挿入化合物、電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含むカソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と;低温シャットダウン剤との混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している、液体を含む電解質
を含む、前記電池。
【請求項666】
前記ポリマーマトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマー、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)、PVDF:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、またはこれらの混合物を含む、請求項665に記載の電池。
【請求項667】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項665に記載の電池。
【請求項668】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項669】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前
記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項670】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項671】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項672】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項673】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項674】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項675】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項676】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項677】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
マトリクス材またはポリマーバインダに耐熱性粒子と低温シャットダウン剤との混合物を含んでおり、また、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するように適合されている、少なくとも1つのセラミック複合体層;および
アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項678】
前記セラミック複合体層が、コーティングである、請求項677に記載のセパレータ。
【請求項679】
前記コーティングの厚さが、約0.01~25ミクロンの範囲である、請求項677に記載のセパレータ。
【請求項680】
前記セラミック複合体層が、他の電子短絡を防止するようにさらに適合されている、請求項677に記載のセパレータ。
【請求項681】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項677に記載のセパレータ。
【請求項682】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(P
VDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項677に記載のセパレータ。
【請求項683】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項52に記載のセパレータ。
【請求項684】
前記マトリクス材が、ゲル形成ポリマーを含む、請求項687に記載のセパレータ。
【請求項685】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項677に記載のセパレータ。
【請求項686】
前記耐熱性粒子が、0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する、請求項677に記載のセパレータ。
【請求項687】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項677に記載のセパレータ。
【請求項688】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、またはこれらの混合物を含む、請求項677に記載のセパレータ。
【請求項689】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む、請求項687に記載のセパレータ。
【請求項690】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項687に記載のセパレータ。
【請求項691】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項60に記載のセパレータ。
【請求項692】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項677に記載のセパレータ。
【請求項693】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項677に記載のセパレータ。
【請求項694】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項677に記載のセパレータ。
【請求項695】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項677に記載のセパレータ。
【請求項696】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項677に記載のセパレータ。
【請求項697】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項677に記載のセパレータ。
【請求項698】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項677に記載のセパレータ。
【請求項699】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項677に記載のセパレータ。
【請求項700】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項677に記載のセパレータ。
【請求項701】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
約20~95重量%の耐熱性粒子と、約5~80重量%のマトリクス材またはポリマーバインダと;低温シャットダウン剤との混合物を含み、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、電子短絡を防止するように適合されている、少なくとも1つのセラミック複合体層;ならびに
約20~80%の範囲の空孔率、約0.02~2ミクロンの範囲の平均孔径を有し、アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項702】
前記セラミック複合体層が、コーティングである、請求項701に記載のセパレータ。
【請求項703】
前記コーティングの厚さが、約0.01~25ミクロンの範囲である、請求項702に記載のセパレータ。
【請求項704】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項701に記載のセパレータ。
【請求項705】
前記マトリクス材が、リエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項701に記載のセパレータ。
【請求項706】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項705に記載のセパレータ。
【請求項707】
前記マトリクス材が、ゲル形成ポリマーを含む、請求項701に記載のセパレータ。
【請求項708】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項701に記載のセパレータ。
【請求項709】
前記耐熱性粒子が、約0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する、請求項7
01に記載のセパレータ。
【請求項710】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項701に記載のセパレータ。
【請求項711】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、またはこれらの混合物を含む、請求項700に記載のセパレータ。
【請求項712】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む、請求項701に記載のセパレータ。
【請求項713】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項701に記載のセパレータ。
【請求項714】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項713に記載のセパレータ。
【請求項715】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項701に記載のセパレータ。
【請求項716】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項701に記載のセパレータ。
【請求項717】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項701に記載のセパレータ。
【請求項718】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項701に記載のセパレータ。
【請求項719】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項701に記載のセパレータ。
【請求項720】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項701に記載のセパレータ。
【請求項721】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項701に記載のセパレータ。
【請求項722】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項701に記載のセパレータ。
【請求項723】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項701に記載のセパレータ。
【請求項724】
充電式リチウム電池であって:
アノード;
カソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、マトリクス材またはポリマーバインダに耐熱性粒子と低温シャットダウン剤との混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ、ならびに
前記アノードと前記カソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している電解質を含む、前記電池。
【請求項725】
前記アノードが、リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含む、請求項724に記載の電池。
【請求項726】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項725に記載の電池。
【請求項727】
前記アノードが、約372mAh/g以上のエネルギー容量を有する、請求項725に記載の電池。
【請求項728】
前記カソードが、層間化合物、挿入化合物、もしくは電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項725に記載の電池。
【請求項729】
前記カソードが、MoS2、FeS2、MnO2、TiS2、NbSe3、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、V6O13、V2O5、CuCl2、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、もしくはポリチオフェン、またはこれらの混合物を含む、請求項728に記載の電池。
【請求項730】
前記電解質が、液体を含む、請求項724に記載の電池。
【請求項731】
前記電解質が、液体有機電解質である、請求項730に記載の電池。
【請求項732】
前記電解質が、液体およびポリマーを含む、請求項724に記載の電池。
【請求項733】
前記電解質が、塩および液体溶媒を含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒が、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、EC/PC、2-MeTHF(2-メチルテトラヒドロフラン)/EC/PC、EC/DMC(ジメチルカーボネート)、EC/DME(ジメチルエタン)、EC/DEC(ジエチルカーボネート)、EC/EMC(エチルメチルカーボネート)、EC/EMC/DMC/DEC、EC/EMC/DMC/DEC/PE、PC/DME、DME/PC、またはこれらの混合物を含む、請求項730に記載の電池。
【請求項734】
前記電解質が、塩、液体溶媒およびポリマーを含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒および前記ポリマーが
、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDF:THF(PVDF:テトラヒドロフラン)、PVDF:CTFE(PVDF:クロロトリフルオロエチレン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらの混合物を含む、請求項730に記載の電池。
【請求項735】
前記セラミック複合体層が、コーティングである、請求項734に記載の電池。
【請求項736】
前記コーティングの厚さが、約0.01~25ミクロンの範囲である、請求項735に記載の電池。
【請求項737】
前記セラミック複合体層が、孔が前記電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項724に記載の電池。
【請求項738】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項724に記載の電池。
【請求項739】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項738に記載の電池。
【請求項740】
前記マトリクス材が、ゲル形成ポリマーを含む、請求項724に記載の電池。
【請求項741】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項724に記載の電池。
【請求項742】
前記耐熱性粒子が、約0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する、請求項724に記載の電池。
【請求項743】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項724に記載の電池。
【請求項744】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、またはこれらの混合物を含む、請求項743に記載の電池。
【請求項745】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む、請求項724に記載の電池。
【請求項746】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項724に記載の電池。
【請求項747】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項746に記載の電池。
【請求項748】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項724に記載の電池。
【請求項749】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項724に記載の電池。
【請求項750】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項724に記載の電池。
【請求項751】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項724に記載の電池。
【請求項752】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項724に記載の電池。
【請求項753】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項724に記載の電池。
【請求項754】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項724に記載の電池。
【請求項755】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項724に記載の電池。
【請求項756】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項724に記載の電池。
【請求項757】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、マトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と低温シャットダウン剤との混合物を含み、前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、前記電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクルにわたってアノードとカソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;および
ポリエチレンまたはポリプロピレンのシャットダウンポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項758】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質であ
る、請求項757に記載のセパレータ。
【請求項759】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項757に記載のセパレータ。
【請求項760】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項757に記載のセパレータ。
【請求項761】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項757に記載のセパレータ。
【請求項762】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項757に記載のセパレータ。
【請求項763】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項757に記載のセパレータ。
【請求項764】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項757に記載のセパレータ。
【請求項765】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項757に記載のセパレータ。
【請求項766】
充電式リチウム電池であって:
リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含むアノード;
層間化合物、挿入化合物、電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含むカソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、マトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と低温シャットダウン剤との混合物を含み、前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたってアノードとカソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;
ポリエチレンまたはポリプロピレンのシャットダウンポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している、液体を含む電解質
を含む、前記充電式リチウム電池。
【請求項767】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項766に記載の電池。
【請求項768】
前記アノードが、約372mAh/g以上のエネルギー容量を有する、請求項766に記載の電池。
【請求項769】
前記カソードが、MoS2、FeS2、MnO2、TiS2、NbSe3、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、V6O13、V2O5、CuCl2、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、またはこれらの混合物を含む、請求項766に記載の電池。
【請求項770】
前記電解質が、液体およびポリマーを含む、請求項766に記載の電池。
【請求項771】
前記電解質が、塩および液体溶媒を含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒が、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、EC/PC、2-MeTHF(2-メチルテトラヒドロフラン)/EC/PC、EC/DMC(ジメチルカーボネート)、EC/DME(ジメチルエタン)、EC/DEC(ジエチルカーボネート)、EC/EMC(エチルメチルカーボネート)、EC/EMC/DMC/DEC、EC/EMC/DMC/DEC/PE、PC/DME、DME/PC、またはこれらの混合物を含む、請求項766に記載の電池。
【請求項772】
前記電解質が、塩、液体溶媒およびポリマーを含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒および前記ポリマーが、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDF:THF(PVDF:テトラヒドロフラン)、PVDF:CTFE(PVDF:クロロトリフルオロエチレン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらの混合物を含む、請求項766に記載の電池。
【請求項773】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と低温シャットダウン剤との混合物を含み、前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、アノードとカソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項774】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭
酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項773に記載のセパレータ。
【請求項775】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項773に記載のセパレータ。
【請求項776】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項773に記載のセパレータ。
【請求項777】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項773に記載のセパレータ。
【請求項778】
前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含む、請求項773に記載のセパレータ。
【請求項779】
前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含む、請求項773に記載のセパレータ。
【請求項780】
充電式リチウム電池であって:
リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含むアノード;
層間化合物、挿入化合物、電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含むカソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と低温シャットダウン剤との混合物を含み、前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している、液体を含む電解質
を含む、前記充電式リチウム電池。
【請求項781】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項780に記載の電池。
【請求項782】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項780に記載の電池。
【請求項783】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項780に記載の電池。
【請求項784】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項780に記載のセパレータ。
【請求項785】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項786】
ポリマーマトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマー、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)、PVDF:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、またはこれらの混合物を含む、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項787】
前記セパレータが、シャットダウンセパレータである、請求項631に記載のセパレータ。
【請求項788】
高エネルギー充電式リチウム電池用セパレータであって:
マトリクス材またはポリマーバインダ;耐熱性粒子;ならびに増粘剤および/またはX線検出可能剤、素子もしくは材料を含むコーティング組成物から形成されており;デンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するように適合されている、少なくとも1つのセラミック複合体層;ならびに
アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項789】
前記コーティング組成物が、20重量%~95重量%の間の前記耐熱性粒子および5重量%~80重量%の間の前記マトリクス材またはポリマーバインダを含む、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項790】
前記耐熱性粒子が、SiO2、Al2O3、CaCO3、TiO2、SiS2、SiPO4、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項791】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項792】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項793】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項792に記載のセパレータ。
【請求項794】
前記ポリマーバインダが、溶媒としての水、水性溶媒、または非水性溶媒を含む、請求
項788に記載のセパレータ。
【請求項795】
前記ポリマーバインダが、ポリラクタムポリマー、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、イソブチレンポリマー、アクリル樹脂、およびラテックスからなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項796】
前記ポリマーバインダが、ラクタムから誘導されるホモポリマー、コポリマー、ブロックポリマー、またはブロックコポリマーであるポリラクタムポリマーを含む、請求項795に記載のセパレータ。
【請求項797】
前記ポリマーバインダが、式(1)のポリラクタム:
【化14】
式中、R
1、R
2、R
3、およびR
4は、アルキルまたは芳香族置換基であってよく、R
5は、アルキル、アリール、または縮合環であってよく;
ここで、好ましいポリラクタムは、ホモポリマーであっても、コポリマーであってもよく、コポリマー基Xが、ビニル、置換もしくは非置換のアルキルビニル、ビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸アルキル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、マレイミド、スチレン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルバレロラクタム、ポリビニルカプロラクタム(PVCap)、ポリアミド、またはポリイミドから誘導されていてよく;
mは、1および10の間、好ましくは2および4の間の整数であってよく、
I対nの比は、0≦1:n≦10または0≦1:n≦1であるようになっている;
を含む、請求項796に記載のセパレータ。
【請求項798】
ラクタムから誘導される前記ホモポリマーまたはコポリマーが、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルカプロラクタム(PVCap)、およびポリビニル-バレロラクタムからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項796に記載のセパレータ。
【請求項799】
ポリマーコーティングが、式(2)によるポリラクタム、および触媒:
【化15】
式中、R
1、R
2、R
3、およびR
4は、アルキルまたは芳香族置換基であってよく;
R
5は、アルキル、アリール、または縮合環であってよく;
mは、1および10の間、好ましくは2および4の間の整数であってよく、
I対nの比は、0≦1:n≦10または0≦1:n≦1であるようになっており、
Xは、エポキシドまたはアルキルアミンである;
を含む、請求項796に記載のセパレータ。
【請求項800】
Xがエポキシドであり、前記触媒が、アルキルアミンまたはエポキシドを含む、請求項799に記載のセパレータ。
【請求項801】
前記ポリマーバインダが、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、イソブチレンポリマー、アクリル樹脂、および/またはラテックスを含む、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項802】
前記耐熱性粒子が、有機材料または有機材料と無機材料との混合物を含み、前記有機材料が:ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリジビニルベンゼン(PDVB)樹脂、カーボンブラック、およびグラファイトからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項803】
前記コーティング組成物中の耐熱性粒子対バインダ比が、50:50~99:1である、請求項802に記載のセパレータ。
【請求項804】
前記耐熱性粒子のうちの少なくとも1つの表面積の0.01~99.99%が、前記バインダによってコーティングされている、請求項802に記載のセパレータ。
【請求項805】
前記増粘剤および/またはX線検出可能剤が、シリカ、CMC、硫酸バリウム、アルミナ、ベーマイト、クレイ、カオリン、X線検出可能材料、カオリンクレイ、焼成クレイ、カオリナイト、メタ安定性アルミナ、またはこれらの組み合わせ、混合物もしくはブレンドなどを含む、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項806】
前記セラミック複合体層が、その上に形成された別の異なるコーティング層をさらに含む、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項807】
請求項788~806に記載のセパレータを含む二次リチウムイオン電池。
【請求項808】
二次リチウムイオン電池用電極と直接接触している請求項788~806に記載のセパレータを含む複合体。
【請求項809】
請求項778~796に記載のセパレータまたは請求項20に記載の電池を含む車両またはデバイス。
【請求項810】
高エネルギー充電式リチウム電池であって:
リチウム金属もしくはリチウム合金またはリチウム金属および/もしくはリチウム合金と別の材料との混合物を含有するアノード;
カソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられている、請求項788~799に記載のセパレータ;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している電解質を含む、前記電池。
【請求項811】
エネルギー貯蔵システム用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層またはコーティングにおいて、前記層が、SiO2、Al2O3、CaCO3、TiO2、SiS2、SiPO4など、およびこれらの混合物からなる群から選択される20~95重量%の耐熱性粒子と;5~80重量%のマトリクス材またはポリマーバインダにおいて、前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、前記マトリクス材またはポリマーバインダと;低温シャットダウン剤との混合物を含み、前記層が、デンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層またはコーティング;ならびに
20~80%の範囲の空孔率、0.02~2ミクロンの範囲の平均孔径、および15~150秒の範囲のガーレー数を有し、アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項812】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と低温シャットダウン剤との混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、アノードとカソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項813】
ポリマーマトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマー、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)、PVDF:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、またはこれらの混合物を含む、請求項812に記載のセパレータ。
【請求項814】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項812に記載のセパレータ。
【請求項815】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項812に記載のセパレータ。
【請求項816】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項812に記載のセパレータ。
【請求項817】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項812に記載のセパレータ。
【請求項818】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項812に記載のセパレータ。
【請求項819】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項812に記載のセパレータ。
【請求項820】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項812に記載のセパレータ。
【請求項821】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項812に記載のセパレータ。
【請求項822】
充電式リチウム電池であって:
リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含むアノード;
層間化合物、挿入化合物、電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含むカソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と;増粘剤および/またはX線検出可能剤との混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している、液体を含む電解質
を含む、前記充電式リチウム電池。
【請求項823】
ポリマーマトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマー、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)、PVDF:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、またはこれらの混合物を含む、請求項822に記載の電池。
【請求項824】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項822に記載の電池。
【請求項825】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項826】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項827】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項828】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項829】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項830】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項831】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項832】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項833】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項834】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
マトリクス材またはポリマーバインダに耐熱性粒子と増粘剤および/またはX線検出可能剤との混合物を含んでおり、また、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、電子短絡を防止するように適合されている、少なくとも1つのセラミック複合体層;ならびに
アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項835】
前記セラミック複合体層が、コーティングである、請求項834に記載のセパレータ。
【請求項836】
前記コーティングの厚さが、約0.01~25ミクロンの範囲である、請求項835に記載のセパレータ。
【請求項837】
前記セラミック複合体層が、他の電子短絡を防止するようにさらに適合されている、請求項844に記載のセパレータ。
【請求項838】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項834に記載のセパレータ。
【請求項839】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項834に記載のセパレータ。
【請求項840】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項839に記載のセパレータ。
【請求項841】
前記マトリクス材が、ゲル形成ポリマーを含む、請求項844に記載のセパレータ。
【請求項842】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項834に記載のセパレータ。
【請求項843】
前記耐熱性粒子が、0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する、請求項834に記載のセパレータ。
【請求項844】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項834に記載のセパレータ。
【請求項845】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、またはこれらの混合物を含む、請求項834に記載のセパレータ。
【請求項846】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む、請求項834に記載のセパレータ。
【請求項847】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項834に記載のセパレータ。
【請求項848】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項847に記載のセパレータ。
【請求項849】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項834に記載のセパレータ。
【請求項850】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項834に記載のセパレータ。
【請求項851】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項834に記載のセパレータ。
【請求項852】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項834に記載のセパレータ。
【請求項853】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項834に記載のセパレータ。
【請求項854】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項834に記載のセパレータ。
【請求項855】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項834に記載のセパレータ。
【請求項856】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項834に記載のセパレータ。
【請求項857】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項834に記載のセパレータ。
【請求項858】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
約20~95重量%の耐熱性粒子と、約5~80重量%のマトリクス材またはポリマーバインダと;増粘剤および/またはX線検出可能剤との混合物を含み、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、電子短絡を防止するように適合されている、少なくとも1つのセラミック複合体層;ならびに
約20~80%の範囲の空孔率、約0.02~2ミクロンの範囲の平均孔径を有し、アノードとカソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項859】
前記セラミック複合体層が、コーティングである、請求項858に記載のセパレータ。
【請求項860】
前記コーティングの厚さが、約0.01~25ミクロンの範囲である、請求項859に記載のセパレータ。
【請求項861】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項858に記載のセパレータ。
【請求項862】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項858に記載のセパレータ。
【請求項863】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項862に記載のセパレータ。
【請求項864】
前記マトリクス材が、ゲル形成ポリマーを含む、請求項858に記載のセパレータ。
【請求項865】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項858に記載のセパレータ。
【請求項866】
前記耐熱性粒子が、約0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する、請求項858に記載のセパレータ。
【請求項867】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項858に記載のセパレータ。
【請求項868】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、またはこれらの混合物を含む、請求項867に記載のセパレータ。
【請求項869】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む、請求項858に記載のセパレータ。
【請求項870】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項858に記載のセパレータ。
【請求項871】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項870に記載のセパレータ。
【請求項872】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項858に記載のセパレータ。
【請求項873】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項858に記載のセパレータ。
【請求項874】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項858に記載のセパレータ。
【請求項875】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除す
ることによって電子短絡を防止する、請求項858に記載のセパレータ。
【請求項876】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項858に記載のセパレータ。
【請求項877】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項858に記載のセパレータ。
【請求項878】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項858に記載のセパレータ。
【請求項879】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項858に記載のセパレータ。
【請求項880】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項858に記載のセパレータ。
【請求項881】
充電式リチウム電池であって:
アノード;
カソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、マトリクス材またはポリマーバインダに耐熱性粒子と増粘剤および/またはX線検出可能剤との混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ、ならびに
前記アノードと前記カソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している電解質を含む、前記電池。
【請求項882】
前記アノードが、リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含む、請求項881に記載の電池。
【請求項883】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項882に記載の電池。
【請求項884】
前記アノードが、約372mAh/g以上のエネルギー容量を有する、請求項882に記載の電池。
【請求項885】
前記カソードが、層間化合物、挿入化合物、もしくは電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項882に記載の電池。
【請求項886】
前記カソードが、MoS2、FeS2、MnO2、TiS2、NbSe3、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、V6O13、V2O5、CuCl2、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、もしくはポリチオフェン、またはこれらの混合物を含む、請求項885に記載の電池。
【請求項887】
前記電解質が、液体を含む、請求項881に記載の電池。
【請求項888】
前記電解質が、液体有機電解質である、請求項887に記載の電池。
【請求項889】
前記電解質が、液体およびポリマーを含む、請求項881に記載の電池。
【請求項890】
前記電解質が、塩および液体溶媒を含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒が、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、EC/PC、2-MeTHF(2-メチルテトラヒドロフラン)/EC/PC、EC/DMC(ジメチルカーボネート)、EC/DME(ジメチルエタン)、EC/DEC(ジエチルカーボネート)、EC/EMC(エチルメチルカーボネート)、EC/EMC/DMC/DEC、EC/EMC/DMC/DEC/PE、PC/DME、DME/PC、またはこれらの混合物を含む、請求項887に記載の電池。
【請求項891】
前記電解質が、塩、液体溶媒およびポリマーを含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒および前記ポリマーが、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDF:THF(PVDF:テトラヒドロフラン)、PVDF:CTFE(PVDF:クロロトリフルオロエチレン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらの混合物を含む、請求項889に記載の電池。
【請求項892】
前記セラミック複合体層が、コーティングである、請求項881に記載の電池。
【請求項893】
前記コーティングの厚さが、約0.01~25ミクロンの範囲である、請求項892に記載の電池。
【請求項894】
前記セラミック複合体層が、孔が前記電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項881に記載の電池。
【請求項895】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項881に記載の電池。
【請求項896】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含む、請求項895に記載の電池。
【請求項897】
前記マトリクス材が、ゲル形成ポリマーを含む、請求項881に記載の電池。
【請求項898】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項881に記載の電池。
【請求項899】
前記耐熱性粒子が、約0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する、請求項881に記載の電池。
【請求項900】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項881に記載の電池。
【請求項901】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、またはこれらの混合物を含む、請求項900に記載の電池。
【請求項902】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリエチレンまたはポリプロピレンを含む、請求項881に記載の電池。
【請求項903】
前記ポリオレフィン微多孔質層が、ポリオレフィン膜である、請求項881に記載の電池。
【請求項904】
前記ポリオレフィン膜が、ポリエチレン膜である、請求項903に記載の電池。
【請求項905】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項881に記載の電池。
【請求項906】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項881に記載の電池。
【請求項907】
前記セラミック複合体層が、前記電池のサイクル寿命全体にわたって前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項881に記載の電池。
【請求項908】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項881に記載の電池。
【請求項909】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項881に記載の電池。
【請求項910】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項881に記載の電池。
【請求項911】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項881に記載の電池。
【請求項912】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項881に記載の電池。
【請求項913】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項881に記載の電池。
【請求項914】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、マトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と増粘剤および/またはX線検出可能剤との混合物を含み、前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、前記電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクルにわたってアノードとカソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのシャットダウンポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項915】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項914に記載のセパレータ。
【請求項916】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項914に記載のセパレータ。
【請求項917】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項914に記載のセパレータ。
【請求項918】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項914に記載のセパレータ。
【請求項919】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項914に記載のセパレータ。
【請求項920】
前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクルの間に成長するデンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項914に記載のセパレータ。
【請求項921】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項914に記載のセパレータ。
【請求項922】
前記セラミック複合体層が、市販の充電式電池の寿命全体にわたって、デンドライトによって引き起こされるソフト短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項914に記載のセパレータ。
【請求項923】
充電式リチウム電池であって:
リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化
合物、またはこれらの混合物を含むアノード;
層間化合物、挿入化合物、電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含むカソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、マトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と増粘剤および/またはX線検出可能剤との混合物を含み、前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物を含み、前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、これにより、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたってアノードとカソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのシャットダウンポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流を阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している、液体を含む電解質
を含む、前記充電式リチウム電池。
【請求項924】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項923に記載の電池。
【請求項925】
前記アノードが、約372mAh/g以上のエネルギー容量を有する、請求項923に記載の電池。
【請求項926】
前記カソードが、MoS2、FeS2、MnO2、TiS2、NbSe3、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、V6O13、V2O5、CuCl2、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、またはこれらの混合物を含む、請求項923に記載の電池。
【請求項927】
前記電解質が、液体およびポリマーを含む、請求項923に記載の電池。
【請求項928】
前記電解質が、塩および液体溶媒を含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒が、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、EC/PC、2-MeTHF(2-メチルテトラヒドロフラン)/EC/PC、EC/DMC(ジメチルカーボネート)、EC/DME(ジメチルエタン)、EC/DEC(ジエチルカーボネート)、EC/EMC(エチルメチルカーボネート)、EC/EMC/DMC/DEC、EC/EMC/DMC/DEC/PE、PC/DME、DME/PC、またはこれらの混合物を含む、請求項923に記載の電池。
【請求項929】
前記電解質が、塩、液体溶媒およびポリマーを含み、前記塩が、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、LiClO4、またはこれらの混合物から選択されるリチウム塩を含み、前記液体溶媒および前記ポリマーが
、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDF:THF(PVDF:テトラヒドロフラン)、PVDF:CTFE(PVDF:クロロトリフルオロエチレン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらの混合物を含む、請求項927に記載の電池。
【請求項930】
充電式リチウム電池用セパレータであって:
少なくとも1つのセラミック複合体層において、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と増粘剤および/またはX線検出可能剤との混合物を含み、前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セラミック複合体層;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、アノードとカソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層
を含む、前記セパレータ。
【請求項931】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項930に記載のセパレータ。
【請求項932】
前記セラミック複合体層が、孔が電解質と一度接触して形成されるように非多孔質である、請求項930に記載のセパレータ。
【請求項933】
前記マトリクス材が、前記耐熱性粒子が埋め込まれている連続材料である、請求項930に記載のセパレータ。
【請求項934】
前記セラミック複合体層が、デンドライトによって引き起こされるハード短絡を排除することによって電子短絡を防止する、請求項930に記載のセパレータ。
【請求項935】
前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含む、請求項930に記載のセパレータ。
【請求項936】
前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含む、請求項930に記載のセパレータ。
【請求項937】
充電式リチウム電池であって:
リチウム金属、リチウム合金、リチウム層間化合物、リチウム挿入化合物、炭素層間化合物、またはこれらの混合物を含むアノード;
層間化合物、挿入化合物、電気化学的に活性なポリマー、またはこれらの混合物を含むカソード;
前記アノードと前記カソードとの間に設けられているセパレータにおいて、前記セパレータが、少なくとも1つのセラミック複合体層を含み、前記セラミック複合体層が、約0.01~25ミクロンの範囲の厚さを有するコーティングであり、ポリマーマトリクス材またはポリマーバインダに0.001~24ミクロンの範囲の平均粒度を有する耐熱性粒子と増粘剤および/またはX線検出可能剤の混合物を含み、前記ポリマーマトリクス材が、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、またはこれらのコポリマーもしくは混合物を含み、前記セラミック複合体層が、繰り返し充放電サイクル後のデンドライト成長を少なくとも阻止し、かつ、前記充電式電池のサイクル寿命全体にわたっての繰り返し充放電サイクル全体にわたって電子短絡を防止するように適合されている、前記セパレータ;ならびに
ポリエチレンまたはポリプロピレンのうちの少なくとも1つのポリオレフィン膜を含み、前記アノードと前記カソードとの間のイオン流をシャットダウンおよび阻止するように適合されている、少なくとも1つのポリオレフィン微多孔質層;ならびに
前記セパレータを介して前記アノードおよび前記カソードとイオン連通している、液体を含む電解質
を含む、前記充電式リチウム電池。
【請求項938】
前記耐熱性粒子が、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項937に記載の電池。
【請求項939】
前記アノードが、純炭素層間化合物を含む、請求項937に記載の電池。
【請求項940】
前記セラミック複合体層が、前記アノードと前記カソードとの間の直接接触を防止することによって電子短絡を防止する、請求項937に記載の電池。
【請求項941】
前記マトリクス材が、ポリエチレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項942】
前記マトリクス材が、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項943】
ポリマーマトリクス材が、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、またはこれらの混合物、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマー、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)、PVDF:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、またはこれらの混合物を含む、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項944】
前記セパレータが、シャットダウンセパレータである、請求項788に記載のセパレータ。
【請求項945】
電池セパレータ、コンデンサセパレータ、燃料電池膜、織布材料、衣服材料または層、ろ過材などを含む、新規または改良された多孔質または微多孔質基材用コーティング、ならびに、電池セパレータを含む、新規および/または改良されたコーティングされた多孔質基材、ならびに、より特定的には、電池セパレータ、コンデンサセパレータ、燃料電池膜、織布材料、衣服材料または層、ろ過材などを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティングであって、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)任意選択的な有
機および/もしくは無機耐圧縮性、耐デンドライト性、および/もしくは耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、シャットダウン剤、低温シャットダウン剤、高温シャットダウン剤、接着剤、X線検出可能素子、摩擦低減剤、および/もしくは増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、前記コーティング、ならびに/あるいは、電池セパレータを含む、新規および/もしくは改良されたコーティングされた多孔質基材であって、かかるコーティングが、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)任意選択的な有機および/もしくは無機耐圧縮性、耐デンドライト性、および/もしくは耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、シャットダウン剤、低温シャットダウン剤、高温シャットダウン剤、接着剤、X線検出可能素子、摩擦低減剤、および/もしくは増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、ならびに/または、前記X線検出可能剤もしくは素子が、金属、金属酸化物、金属リン酸塩、金属炭酸塩、X線蛍光物質、金属塩、金属硫酸塩、もしくはこれらの混合物から選択され、前記金属のいずれかが、Zn、Ti、Mn、Ba、Ni、W、Hg、Si、Cs、Sr、Ca、Rb、Ta、Zr、Al、Pb、Sn、Sb、Cu、Fe、およびこれらの混合物からなる群から選択される、新規または改良された多孔質または微多孔質基材用コーティング。
【請求項946】
新規および/または改良された、電池セパレータまたはセパレータ膜を含む、多孔質または微多孔質基材用コーティング、ならびに/あるいは、コーティングされた電池セパレータを含む、コーティングされた多孔質基材、ならびに/あるいは、かかるコーティングまたはコーティングされたセパレータを含む電池またはセル、ならびに/あるいは、これらの製造および/または使用方法を含めた関連方法;電池セパレータを含んでおり、少なくとも、ポリマーバインダと、添加剤、材料もしくは成分を含むもしくは含まない耐熱性粒子とを含む、多孔質基材用の新規もしくは改良されたコーティング、ならびに/または、電池セパレータを含む、新規または改良されたコーティングされた多孔質基材であって、コーティングが、少なくとも、ポリマーバインダと、添加剤、材料もしくは成分を含むもしくは含まない耐熱性粒子とを含む、前記多孔質基材;電池セパレータを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティング、ならびに、電池セパレータを含む、新規および/または改良されたコーティングされた多孔質基材、ならびに、より特定的には、電池セパレータを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティングであって、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、低温シャットダウン剤、接着剤、および増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、前記コーティング、ならびに/あるいは、電池セパレータを含む、新規および/または改良されたコーティングされた多孔質基材であって、かかるコーティングが、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、低温シャットダウン剤、接着剤、増粘剤、摩擦低減剤、高温シャットダウン剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、前記多孔質基材;電池セパレータ、コンデンサセパレータ、燃料電池膜、織布材料、衣服材料または層、ろ過材などを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティング、ならびに、電池セパレータを含む、新規および/または改良されたコーティングされた多孔質基材、ならびに、より特定的には、電池セパレータ、コンデンサセパレータ、燃料電池膜、織布材料、衣服材料または層、ろ過材などを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティングであって、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)任意選択的な有機および/もしくは無機耐圧縮性、耐デンドライト性、および/もしくは耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、シャットダウン剤、低温シャットダウン剤、高温シャットダウン剤、接着剤、X線検出可能素子、摩擦低減剤、および/もしくは増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、前記コーティング、ならびに/あるいは、電池セパレータを含む、新規および/もしくは改良されたコーティングされた多孔質基材であって、かかるコーティングが、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)任意選択的な有機および/もしくは無機耐圧縮性、耐デンドライト性、および/もしくは耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、シャットダウン剤、低温シャットダウン剤、高温シャットダウン剤、接着剤、X線検出可能素子、摩擦低減剤、および/もしくは増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、前記多孔質基材;本明細書に記載されている新規および/または改良されたセパレータは、以下の特徴または改良点のうち1つ以上を有しまたは示し得る:(1)SEMによって観察され、測定される、所望のレベルの空孔率;(2)透過性を示すのに望ましいガーレー数;(3)望ましい厚さ;(4)コーティングが公知のコーティングに対して改良されるような、ポリマーバインダの所望のレベルの合体;(4)別のコーティングもしくは材料がコーティング(例えば、粘着性(少なくとも、電解質によって湿潤しているとき)もしくは接着剤コーティング、ストライプもしくはスポットが加えられている)上に適用されるとき、および/またはコーティング(コーティング、または層)が圧縮もしくはカレンダリングされるとき、限定されないが、どのようにコーティングが混合されるか、どのようにコーティングが基材に適用されるか、どのようにコーティングが基材において乾燥されるかを含めた、コーティングされたセパレータの加工に起因する望ましい特性;(5)例えばホットチップ孔伝播研究における望ましい挙動によって示されるように改良された熱的安定性;(6)リチウム電池、例えば、リチウムイオン電池において使用されるときの低減された収縮;(7)コーティングにおける耐熱性粒子間の改良された接着性;(8)コーティングと基材との間の改良された接着性;(9)コーティングされたセパレータと電池の一方または両方の電極との間の改良された接着性;(10)改良されたピン除去力および/または摩擦係数(例えば、コーティングされていない基材または典型的なコーティングされた材料と比較して低減されたピン除去力および/または低減された摩擦係数);(11)電解質の改良された湿潤性またはウィッキング;ならびに/あるいは(12)改良された耐酸化性および/または高い電圧性能;セパレータは、一面(OSC)にコーティングされていてよく、二面(TSC)にコーティングされていてよく、一面にセラミックコーティング(CCS)を有していてよく(OSC CCS)、両面にセラミックコーティング(CCS)を有していてよく(TSC CCS)、一面にセラミックコーティング(CCS)を有し(OSC CCS)、また、他方の面にポリマーまたは粘着性コーティング(PCS)を有していてよく(OSC CCS/OSC PCS)、両面にセラミックコーティング(CCS)を有し(TSC CCS)、また、一面のCCSの上部にポリマーまたは粘着性コーティング(PCS)を有していてよく(TSC CCS/OSC PCS)、両面にセラミックコーティング(CCS)を有し(TSC CCS)、また、CCSのそれぞれの上部にポリマーまたは粘着性コーティング(PCS)を有していてよく(TSC CCS/TSC PCS)、少なくとも一面に物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)または原子層堆積(ALD)の上部にCCSを有していてよく(OSC VAD/OSC CCS)、両面において物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)または原子層堆積(ALD)の上部にCCSを有していてよく(TSC VAD/TSC CCS)、少なくとも一面において物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)または原子層堆積(ALD)の上部においてPCSを有していてよく(OSC VAD/OSC PCS)、両面において物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)または原子層堆積(ALD)の上部においてPCSを有していてよく(TSC VAD/TSC PCS)、一面における物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)または原子層堆積(ALD)の上部においてPCSを有し、また、他方の面における物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)または原子層堆積(ALD)の上部においてCCSを有していてよく(TSC VAD/OSC PCS/OSC CCS)、CCSの上部にPCSを有していてよく、PCSの上部にCCSを有していてよく、CCSの上部にVADを有していてよく、PCSの上部にVADを有していてよい;VADは有機および/または無機であり得;CCS粒子は有機および/または無機であり得、例えば、X線検出可能粒子または剤は、PE粒子またはビーズと混合され得る;ならびに、本明細書に示され、記載され、ならびに/あるいは特許請求の範囲に記載されているものなど、の特徴または改良点のうち1つ以上を有しまたは示し得る、多孔質または微多孔質基材用コーティング。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照により本明細書に全体が組み込まれる、2017年7月21日に出願された国際出願PCT/US2017/043266に概して関する。
本出願は、2018年1月22日に出願され参照により本明細書に全体が組み込まれる米国仮特許出願第62/620,087号に対する、米国特許法第119条(e)の下での利益および優先権を主張する。
【0002】
本出願は、新規ならびに/または改良された、電池セパレータもしくはセパレータ膜を含む、多孔質基材用コーティング、ならびに/またはコーティングされた電池セパレータを含むコーティングされた多孔質基材、ならびに/またはかかるコーティングもしくはコーティングされたセパレータを含む電池もしくはセル、ならびに/またはこれらの製造および/もしくは使用方法を含めた関連方法を対象とする。少なくとも特定の実施形態によると、本出願は、電池セパレータを含んでおり、少なくとも、ポリマーバインダと、添加剤、材料もしくは成分を含むもしくは含まない耐熱性粒子とを含む、多孔質基材用の新規もしくは改良されたコーティング、ならびに/または、電池セパレータを含む、新規または改良されたコーティングされた多孔質基材であって、コーティングが、少なくとも、ポリマーバインダと、添加剤、材料もしくは成分を含むもしくは含まない耐熱性粒子とを含む、上記多孔質基材を対象とする。少なくともある一定の実施形態によると、本出願は、電池セパレータを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティング、ならびに、電池セパレータを含む、新規および/または改良されたコーティングされた多孔質基材、ならびに、より特定的には、電池セパレータを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティングであって、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、低温シャットダウン剤、接着剤、および/もしくは増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、上記コーティング、ならびに/または、電池セパレータを含む、新規および/または改良されたコーティングされた多孔質基材であって、コーティングが、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、低温シャットダウン剤、接着剤、増粘剤、摩擦低減剤、および/または高温シャットダウン剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、上記多孔質基材を対象とする。ある一定の選択された実施形態によると、本出願は、電池セパレータ、コンデンサセパレータ、燃料電池膜、織布材料、衣服材料または層、ろ過材などを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティング、ならびに、電池セパレータを含む、新規および/または改良されたコーティングまたは処理された多孔質基材、ならびに、より特定的には、電池セパレータ、コンデンサセパレータ、燃料電池膜、織布材料、衣服材料または層、ろ過材などを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティングであって、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)任意選択的な有機および/もしくは無機耐圧縮性、耐デンドライト性、および/もしくは耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、シャットダウン剤、低温シャットダウン剤、高温シャットダウン剤、接着剤、X線検出可能素子、摩擦低減剤、および/もしくは増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、上記コーティング、ならびに/あるいは、電池セパレータを含む、新規および/または改良されたコーティングされた多孔質基材であって、上記コーティングが、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)任意選択的な有機および/もしくは無機耐圧縮性、耐デンドライト性、および/もしくは耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、シャットダウン剤、低温シャットダウン剤、高温シャットダウン剤、接着剤、X線検出可能素子、摩擦低減剤、および/もしくは増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、上記多孔質基材を対象とする。
【背景技術】
【0003】
技術的要求が増加するにつれて、セパレータの性能、品質および製造に対する要求も増加する。リチウム電池においてセパレータとして使用される膜または多孔質基材の性能特性を改良するために種々の技術が開発されている。
ポリマーコーティングおよびセラミック含有ポリマーコーティングの適用は、リチウム電池における微多孔質電池セパレータ膜の熱的安全性能を改良する公知の方法である。かかるコーティングは、高温安定性を促進し、微多孔質電池セパレータ膜のセパレータ-カソード界面における酸化を制御し、また、種々の電池システム、例えばリチウムイオン充電式(または二次)電池システムにおける微多孔質電池セパレータ膜の安全性能を改良するために、微多孔質電池セパレータ膜の一面または両面にコーティングまたは層として適用され得る。全体が参照により本明細書に組み込まれる特許文献1(米国特許明細書第6,432,586号)は、種々のセラミックコーティングされたセパレータを開示している。さらに、また全体が参照により本明細書に組み込まれる特許文献2(米国特許公開公報第2014/0045033号)は、安全性、電池サイクル寿命、および高温性能の改良を付与し得る、微多孔質電池セパレータ膜用の種々のセラミック粒子含有ポリマーコーティングを開示している。かかるコーティングは、1以上のポリマーバインダと、1以上のタイプの無機セラミック粒子と、水性溶媒、非水性溶媒、または水とを含み得る。かかるコーティングは、例えば、限定されないが、浸漬コーティング、ナイフ、グラビア、カーテン、スプレーなどの種々の技術を使用して適用され得る。さらに、種々の公知のセラミック粒子含有ポリマーコーティングは、微多孔質電池セパレータ膜の一面または両面に、例えば、2~6ミクロンの厚さなど、変動する厚さで適用され得る。
【0004】
性能規格、安全性規格、製造要求、および/または環境への懸念の増加により、新規および/または改良された電池セパレータ用コーティング組成物の開発が望まれることになる。
リチウムイオン電池に関する1つの起こり得る主な安全性の問題は、熱暴走である。酷使状態、例えば、過充電、過放電、および内部短絡は、例えば、電池製造者らが意図している使用される電池の温度をはるかに超える電池温度を引き起こす可能性がある。熱暴走の事象における、電池のシャットダウン、例えば、セパレータを横断する、例えば、アノードとカソードとの間のイオン流の停止は、熱暴走を防止するのに使用される安全機構である。リチウムイオン電池におけるある特定のセパレータは、それらの機械的特性を依然として保持しながら、熱暴走が起こる温度よりも少なくとも僅かに低い温度でシャットダウンする能力を付与する。例えば、ユーザーまたはデバイスがシステムを止めるためにより長い時間を有するように、より低い温度およびより長い持続時間でのより速いシャットダウンが非常に望ましい。
【0005】
リチウムイオン電池に関する別の起こり得る主な安全性の問題は、電極が互いに接触するときに引き起こされる短絡(ハードまたはソフト)である。ハード短絡は、電極が互いに直接接触するときに起こり得、また、アノードから成長する多くの(恐らくは100)または非常に大きなリチウムデンドライトがカソードと接触するときにも起こり得る。結果は、熱暴走であり得る。ソフト短絡は、アノードから成長する小さなまたは単一の(もしくは5のような少数の)リチウムデンドライトがカソードと接触するときに起こり得る。ソフト短絡は、電池のサイクル効率を低下させ得る。ある特定のこれまでのセラミック-コーティングされたセパレータは、ハードまたはソフト短絡を防止する際には良好であり得るが、セパレータの安全性および性能またはデンドライト遮断機能を改良するための継続的な要望がある。例えば、ますます薄い膜およびコーティングでありながら、この機能を維持することが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許明細書第6,432,586号
【特許文献2】米国特許公開公報第2014/0045033号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ゆえに、少なくともある特定のこれまでのセパレータ、膜、コーティング組成物、および/またはコーティングされた電池セパレータの少なくとも性能、安全性、構造、コーティング、製造などを改良する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
少なくとも選択された実施形態によると、本明細書におけるまたはこれにより提供もしくはカバーされる本出願、開示または発明は、従来の課題、要求または問題に対処し得、かつ/あるいは、新規ならびに/または改良された、電池セパレータもしくはセパレータ膜を含む、多孔質基材用コーティング、ならびに/またはコーティングされた電池セパレータを含むコーティングされた多孔質基材、ならびに/またはかかるコーティングもしくはコーティングされたセパレータを含む電池もしくはセル、ならびに/またはこれらの製造および/もしくは使用方法を含めた関連方法を提供し得、またはこれらを対象とする。少なくとも特定の実施形態によると、本明細書におけるまたはこれによりカバーされる本出願、開示または発明は、電池セパレータを含んでおり、少なくとも、ポリマーバインダと、添加剤、材料もしくは成分を含むもしくは含まない耐熱性粒子とを含む、多孔質基材用の新規もしくは改良されたコーティング、ならびに/または、電池セパレータを含む、新規または改良されたコーティングされた多孔質基材であって、コーティングが、少なくとも、ポリマーバインダと、添加剤、材料もしくは成分を含むもしくは含まない耐熱性粒子とを含む、上記多孔質基材を対象とする。少なくともある一定の実施形態によると、本出願は、電池セパレータを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティング、ならびに、電池セパレータを含む、新規および/または改良されたコーティングまたは処理された多孔質基材、ならびに、より特定的には、電池セパレータを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティングであって、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、低温シャットダウン剤、接着剤、および増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、上記コーティング、ならびに/または、電池セパレータを含む、新規および/もしくは改良されたコーティングされた多孔質基材であって、コーティングが、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、低温シャットダウン剤、接着剤、増粘剤、摩擦低減剤、高温シャットダウン剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、上記多孔質基材を対象とする。
【0009】
ある一定の選択された実施形態によると、この発明または出願は、電池セパレータ、コンデンサセパレータ、燃料電池膜、織布材料、衣服材料または層、ろ過材などを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティング、ならびに、電池セパレータを含む、新規および/または改良されたコーティングまたは処理された多孔質基材、ならびに、より特定的には、電池セパレータ、コンデンサセパレータ、燃料電池膜、織布材料、衣服材料または層、ろ過材などを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティングであって、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)任意選択的な有機および/もしくは無機耐圧縮性、耐デンドライト性、および/もしくは耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、シャットダウン剤、低温シャットダウン剤、高温シャットダウン剤、接着剤、X線検出可能素子、摩擦低減剤、および/もしくは増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、上記コーティング、ならびに/あるいは、電池セパレータを含む、新規および/もしくは改良されたコーティングされた多孔質基材であって、コーティングが、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)任意選択的な有機および/もしくは無機耐圧縮性、耐デンドライト性、および/もしくは耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、シャットダウン剤、低温シャットダウン剤、高温シャットダウン剤、接着剤、X線検出可能素子、摩擦低減剤、および/もしくは増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、上記多孔質基材を対象とし、あるいは、これらを提供する。
【0010】
一態様において、コーティング組成物、例えば、多孔質または微多孔質基材または膜、例えば、電池セパレータ、コンデンサセパレータ、燃料電池膜、織布材料、衣服材料または層、ろ過材などの少なくとも一面において使用されるコーティング組成物が、本明細書に記載されている。該コーティングはまた、電池セパレータへのその適用に関して以下にさらに詳細に考察されているその特性がそれを好適なコーティング選択肢にするであろう他の目的にも好適であり得る。コーティング組成物は:(i)ポリマーバインダ、(ii)耐熱性粒子、ならびに、(iii)(a)架橋材、(b)低温シャットダウン剤、(c)接着剤、(d)増粘剤、(e)摩擦低減剤、および(f)高温シャットダウン剤からなる群から選択される少なくとも1つのさらなる成分を含む。いくつかの実施形態において、上記バインダは、唯一の溶媒としての水、水性溶媒、または非水性溶媒をさらに含む。いくつかの実施形態において、コーティング組成物は、界面活性剤、酸化防止剤、充填剤、着色剤、安定剤、消泡剤、脱泡剤、増粘剤、乳化材、pH緩衝剤、乳化剤、界面活性剤、沈降防止剤、レベリング剤、レオロジー調整剤、および湿潤剤からなる群から選択される少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0011】
別の態様において、多孔質基材と、その少なくとも一表面に形成されたコーティング層とを含む、例えばリチウム電池、二次リチウム電池、リチウムイオン電池、二次リチウムイオン電池などの例えば電池用のセパレータが記載されている。コーティング組成物は、本明細書に記載されているコーティング組成物を含む。いくつかの実施形態において、コーティング層は、最外コーティング層であり、他の実施形態において、異なるコーティング層が、コーティング層の上にまたは上部に形成されており、この場合において、異なるコーティング層は、最外層であり、または、その上にもしくは上部に形成されているさらに別の異なるコーティング層を有していてよい。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されているコーティング組成物を含むコーティング層は、多孔質基材の2つの表面、例えば、2つの対向する表面にコーティングされている。
【0012】
さらなる態様において、リチウムイオン電池用の電極と直接接触している、本明細書に記載されているセパレータを含む複合体、本明細書に記載されているセパレータを含む二次リチウムイオン電池、および/あるいは、本明細書に記載されているセパレータを含むデバイスもしくは車両、または、本明細書に記載されているセパレータを含む二次リチウムイオン電池が記載されている。二次リチウムイオン電池は、少なくとも改良された安全性および性能を示す。
【0013】
ある特定の図の重複色バージョンおよび白黒バージョンが提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】コポリマーまたはブロックコポリマー:Xは、少なくとも2つのコポリマーまたはブロックコポリマー鎖間の架橋を作り出すことが可能である基、例えば、エポキシドまたはアルキルアミン含有基である;の構造の説明であり、コポリマーまたはブロックコポリマーの一実施形態は、ラクタム由来である。
【
図2】
図1におけるラクタム由来のコポリマーまたはブロックコポリマーによって作り出される少なくとも2つのコポリマーまたはブロックコポリマー鎖間の架橋の例の概略的な表示であり、ポリマー鎖はPVP鎖であり、そのため、
図1におけるR
1、R
2、R
3、R
4、およびR
5が水素であり、また、Yが2である。
【
図3】ポリマーバインダによる耐熱性粒子の選択された被覆の概略図である。例えば、ポリマーバインダに対する耐熱性粒子の比がより低いときには、(例えば、
図3において右側に示されているように)耐熱性粒子がバインダによってより被覆されており、ポリマーバインダに対する耐熱性粒子の比がより高いときには、例えば、
図3において左側に示されているように)耐熱性粒子があまり被覆されていない。
【
図4】本発明のコーティングされた基材またはコーティングされたセパレータのそれぞれ一面がコーティングされた(OSC)および二面がコーティングされた(TSC)実施形態の概略断面図である。
【
図5】一方の軸に耐性、他方の軸に温度を用いた、シャットダウン性能の一例のグラフ表示である。
【
図6】それぞれコーティングされていない基材および一面がコーティングされた基材のシャットダウンウィンドウの概略グラフ表示である。コーティングされた基材は、拡大されたシャットダウンウィンドウを有する。
【
図8】それぞれ比較例および本発明例のシャットダウン性能のグラフ表示である。
【
図9】比較例と比較した本発明例の長時間シャットダウン性能のグラフ表示である。
【
図10】
図10Aは、それぞれコーティングされていないおよびコーティングされたPP/PE/PPおよびPE/PP/PE基材のシャットダウン性能のグラフ表示である。
図10Bは、それぞれコーティングされていないおよびコーティングされたPP/PE/PPおよびPE/PP/PE基材のシャットダウン性能のグラフ表示である。
図10Cは、それぞれコーティングされていないおよびコーティングされたPP/PE/PPおよびPE/PP/PE基材のシャットダウン性能のグラフ表示である。
【
図11】コーティング組成物への接着剤の添加による、電極、例えば、アノードへのコーティング層の増加した接着を示す写真画像である。
【
図12】ホットチップ孔伝播研究の結果を示す写真画像である。ホットチップ試験は、点加熱条件下でのセパレータの寸法安定性を測定する。該試験は、セパレータを熱いはんだごて先端と接触させ、得られる孔を測定することを含む。孔が小さいほど望ましい。
【
図13】例示的なセラミックコーティングされたセパレータの概略断面図である。
【
図14】円筒型リチウム電池、例えば、リチウムイオン電池またはリチウム金属電池の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
少なくとも選択された実施形態、態様、または目的によると、本明細書に記載されている本出願、開示または発明は、従来技術の課題、要求もしくは問題を、提供し、カバーし、および/もしくは取り扱い、ならびに/あるいは、新規および/もしくは改良された、電池セパレータもしくはセパレータ膜を含む、多孔質基材用コーティングもしくは処理、ならびに/または、コーティングされた電池セパレータを含む、コーティングもしくは処理された多孔質基材、ならびに/または、かかるコーティングもしくはコーティングされたセパレータを含む電池もしくはセル、ならびに/あるいは、これらの製造および/もしくは使用方法を含めた関連方法を提供し得、あるいは、これらを対象とする。少なくとも特定の実施形態によると、本明細書におけるまたはこれによりカバーされる本出願、開示または発明は、電池セパレータを含んでおり、少なくとも、ポリマーバインダと、添加剤、材料もしくは成分を含むもしくは含まない耐熱性粒子とを含む、多孔質基材用の新規もしくは改良されたコーティング、ならびに/または、電池セパレータを含む、新規もしくは改良されたコーティングされた多孔質基材であって、コーティングが、少なくとも、ポリマーバインダと、添加剤、材料もしくは成分を含むもしくは含まない耐熱性粒子とを含む、上記多孔質基材を対象とする。少なくともある一定の実施形態によると、本出願は、電池セパレータを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティング、ならびに、電池セパレータを含む、新規および/または改良されたコーティングまたは処理された多孔質基材、ならびに、より特定的には、電池セパレータを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティングであって、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、低温シャットダウン剤、接着剤、および増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、上記コーティング、ならびに/または、電池セパレータを含む、新規および/もしくは改良されたコーティングされた多孔質基材であって、コーティングが、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、低温シャットダウン剤、接着剤、増粘剤、摩擦低減剤、および高温シャットダウン剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、上記多孔質基材を対象とする。
【0016】
ある一定の選択された実施形態によると、この発明または出願は、電池セパレータ、コンデンサセパレータ、燃料電池膜、織布材料、衣服材料または層、ろ過材などを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティング、ならびに、電池セパレータを含む、新規および/または改良されたコーティングまたは処理された多孔質基材、ならびに、より特定的には、電池セパレータ、コンデンサセパレータ、燃料電池膜、織布材料、衣服材料または層、ろ過材などを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティングであって、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)任意選択的な有機および/または無機耐圧縮性、耐デンドライト性、および/または耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、シャットダウン剤、低温シャットダウン剤、高温シャットダウン剤、接着剤、X線検出可能素子、摩擦低減剤、および/または増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、上記コーティング、ならびに/あるいは、電池セパレータを含む、新規および/または改良されたコーティングされた多孔質基材であって、コーティングが、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)任意選択的な有機および/または無機耐圧縮性、耐デンドライト性、および/または耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、シャットダウン剤、低温シャットダウン剤、高温シャットダウン剤、接着剤、X線検出可能素子、摩擦低減剤、および/または増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、上記多孔質基材を対象とし、あるいは、これらを提供する。
【0017】
本開示または発明の少なくとも選択された態様、目的または実施形態により、例えば、以下の実施例(1)~(7)および表1-1~4を参照して、かかる態様、目的または実施形態をより詳細に以下に記載する:
組成物
少なくとも1つの態様、目的または実施形態によると、本明細書に記載されているコーティング組成物は、以下を含み、以下からなり、または以下から本質的になる:(1)唯一の溶媒としての水、水性溶媒、または非水性溶媒を任意選択的に含むポリマーバインダ;(2)耐熱性および/または耐圧縮性粒子;ならびに(3)(a)架橋材、(b)低温シャットダウン剤、(c)接着剤、(d)増粘剤、(e)摩擦低減剤、および(f)高温シャットダウン剤からなる群から選択される少なくとも1つのさらなる成分。
【0018】
いくつかの実施形態において、コーティング組成物は、これらのさらなる成分のうちの少なくとも2つのさらなるもの、例えば、(a)および(d)、(b)および(c)、(c)および(e)、または(d)および(f)を含み、いくつかの実施形態において、コーティング組成物は、これらのさらなる成分のうちの少なくとも3つ、例えば、(a)、(b)、および(d)、(a)、(c)、および(d)、または(c)、(e)、および(f)を含み、他の実施形態において、コーティング組成物は、これらのさらなる成分のうちのそれぞれの1つ、例えば、(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、および(f)を含む。いくつかの実施形態において、コーティング組成物は、2つの成分(a)、例えば、2つの架橋材、および1つの成分(b)を含み得る。代替的には、コーティング組成物は、3つの成分(c)、例えば、3つの接着剤、および1つの成分(d)を含み得る。いくつかのコーティング組成物において、単一の添加された成分は、例えば、接着剤および低温シャットダウン剤として作用し得、他の実施形態において、接着剤および低温シャットダウン剤は、異なる化合物である。コーティング組成物は、さらなる成分(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、および(f)のうちの任意の起こり得る組み合わせを含み得る。
【0019】
(1)ポリマーバインダ
ポリマーバインダは、ポリマー、オリゴマー、またはエラストマー材料のうちの少なくとも1つを含み、これからなり、またはこれから本質的になり、該バインダは、さほど限定されない。本開示と矛盾しないいずれのポリマー、オリゴマー、またはエラストマー材料が使用されてもよい。バインダは、イオン伝導性、半伝導性、または非伝導性であってよい。リチウムポリマー電池または固体電解質電池における使用のために示唆されるいずれのゲル形成性ポリマーが使用されてもよい。例えば、ポリマーバインダは、ポリラクタムポリマー、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、イソブチレンポリマー、アクリル樹脂、ラテックス、アラミド、またはこれらの材料の任意の組み合わせから選択される少なくとも1つ、または2つ、または3つなどを含んでいてよい。
【0020】
いくつかの好ましい実施形態において、ポリマーバインダは、ラクタムから誘導されるホモポリマー、コポリマー、ブロックポリマー、またはブロックコポリマーであるポリラクタムポリマーを含み、該ポリマーからなり、または該ポリマーから本質的になる。いくつかの実施形態において、ポリマー材料は、以下の式によるホモポリマー、コポリマー、ブロックポリマー、またはブロックコポリマーを含む。
【0021】
【0022】
式中、R1、R2、R3、およびR4は、アルキルまたは芳香族置換基であってよく、R5は、アルキル置換基、アリール置換基、または縮合環を含む置換基であってよく;ここで、好ましいポリラクタムは、ホモポリマーであっても、コポリマーであってもよく、コポリマー基Xが、ビニル、置換もしくは非置換のアルキルビニル、ビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸アルキル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、マレイミド、スチレン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルバレロラクタム、ポリビニルカプロラクタム(PVCap)、ポリアミド、またはポリイミドから誘導されていてよく;mは、1および10の間、好ましくは2および4の間の整数であってよく、l対nの比は、0≦l:n≦10または0≦l:n≦1であるようになっている。いくつかの好ましい実施形態において、ラクタム由来のホモポリマー、コポリマー、ブロックポリマー、またはブロックコポリマーは、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルカプロラクタム(PVCap)、およびポリビニル-バレロラクタムからなる群から選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つである。
【0023】
好ましい実施形態において、ラクタム由来のコポリマーまたはブロックコポリマーは、その骨格において、少なくとも2つのコポリマーまたはブロックコポリマー鎖間の架橋を
作り出すことが可能である基を含む。例えば、当該基は、エポキシド基またはアルキルアミンであってよい。少なくとも2つのコポリマーまたはブロックコポリマー鎖間の架橋を作り出すことが可能である基がエポキシドであるとき、当該エポキシドは、エポキシ化反応を経て架橋を作り出す。いくつかの実施形態において、触媒の添加が必要とされる。例えば、少なくとも2つのコポリマーまたはブロックコポリマー鎖間の架橋を作り出すことが可能である基がエポキシドであるとき、アルキルアミン基を含む触媒が添加されてよく、上記基がアルキルアミンであるとき、エポキシド基を含む触媒が添加されてよい。この段落に記載されているコポリマーまたはブロックコポリマーは、図(1)に示されている構造を有してよく、Xは、少なくとも2つのコポリマーまたはブロックコポリマー鎖間の架橋を作り出すことが可能である基、例えば、エポキシドまたはアルキルアミン含有基である。この段落に記載されている、ラクタム由来のコポリマーまたはブロックコポリマーの一実施形態は、
図1に示されている。
【0024】
図1におけるラクタム由来のコポリマーまたはブロックコポリマーによって作り出される少なくとも2つのコポリマーまたはブロックコポリマー鎖間の架橋の例は、
図2に示されている。
一実施形態において、ポリマーコーティングは、式(1)のポリラクタムを含んでいてよい:
【0025】
【0026】
式中、R1、R2、R3、およびR4は、アルキルまたは芳香族置換基であってよく、R5は、アルキル、アリール、または縮合環であってよく;
ここで、好ましいポリラクタムは、ホモポリマーであっても、コポリマーであってもよく、コポリマー基Xが、ビニル、置換もしくは非置換のアルキルビニル、ビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸アルキル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、マレイミド、スチレン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルバレロラクタム、ポリビニルカプロラクタム(PVCap)、ポリアミド、またはポリイミドから誘導されていてよく;
mは、1および10の間、好ましくは2および4の間の整数であってよく、
I対nの比は、0≦1:n≦10または0≦1:n≦1であるようになっている。
【0027】
一実施形態において、ポリマーコーティングは、式(2)によるポリラクタム、および触媒を含んでいてよい:
【0028】
【0029】
式中、R1、R2、R3、およびR4は、アルキルまたは芳香族置換基であってよく;R5は、アルキル、アリール、または縮合環であってよく;
mは、1および10の間、好ましくは2および4の間の整数であってよく、
I対nの比は、0≦I:n≦10または0≦I:n≦1であるようになっており、
Xは、エポキシドまたはアルキルアミンである。
【0030】
図2において、ポリマー鎖はPVP鎖であり、そのため、
図1におけるR
1、R
2、R
3、R
4、およびR
5が水素であり、また、Yが2である。骨格において、少なくとも2つのコポリマーまたはブロックコポリマー鎖間の架橋を作り出すことが可能である基を含むラクタム由来のコポリマーまたはブロックコポリマーの使用は、熱的安定性を増加させ、電解質安定性を増加させ、湿潤、および得られるコーティング層のCV性能を改良し得る。
【0031】
別の好ましい実施形態において、ポリマーバインダは、ポリビニルアルコール(PVA)を含み、PVAからなり、またはPVAから本質的になる。PVAの使用は、巻き上がりが少ないコーティング層を結果として生じさせ得、該コーティングが適用される基材が安定かつ平坦にとどまることを助け、例えば、基材の巻き上がりの防止を助ける。PVAは、特に巻き上がりが少ないことが望まれるとき、本明細書に記載されているいずれの他のポリマー、オリゴマー、またはエラストマー材料と組み合わせて添加されてもよい。
【0032】
別の好ましい実施形態において、ポリマーバインダは、アクリル樹脂を含んでいてよく、アクリル樹脂からなってよく、または、アクリル樹脂から本質的になる。アクリル樹脂の種類は、特に限定されず、例えば、改良された安全性を有する電池セパレータを作製するのに例えば使用され得る新規かつ改良されたコーティング組成物を提供する、本明細書に記述されている目標に反しないいずれのアクリル樹脂であってもよい。例えば、かかるアクリル樹脂は、ポリアクリル酸(PAA)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアクリル酸メチル(PMA)からなる群から選択される少なくとも1つ、または2つ、または3つ、または4つであってよい。
【0033】
他の好ましい実施形態において、ポリマーバインダは、カルボキシメチルセルロース(CMC)、イソブチレンポリマー、ラテックス、またはこれらの任意の組み合わせを含んでいてよく、これらからなってよく、これらから本質的になってよい。これらは、単独で添加されても、いずれの他の好適なオリゴマー、ポリマー、またはエラストマー材料と一緒に添加されてもよい。
【0034】
いくつかの実施形態において、ポリマーバインダは、水のみ、水性もしくは水系溶媒、および/または非水性溶媒である溶媒を含んでいてよい。当該溶媒が水であるとき、いく
つかの実施形態において、他の溶媒は存在しない。水性または水系溶媒は、大部分(50%超)の水、60%超の水、70%超の水、80%超の水、90%超の水、95%超の水、または99%超の水であるが100%未満の水を含んでいてよい。水性または水系溶媒は、水に加えて、極性または非極性有機溶媒を含んでいてよい。非水性溶媒は、限定されず、本出願において表示されている目標と適合するいずれの極性または非極性有機溶媒であってもよい。いくつかの実施形態において、ポリマーバインダは、微量の溶媒のみを含み、他の実施形態において、50%以上の溶媒、時には60%以上、時には70%以上、時には80%以上などを含む。
【0035】
コーティング組成物におけるポリマーバインダに対する耐熱性粒子の比は、いくつかの実施形態において、50:50~99:1であり、他の実施形態において、70:30~99:1または90:1~98:2であり、さらなる実施形態において、90:10~99:1である。この比は、ポリマーバインダによる耐熱性粒子の被覆に影響する。例えば、ポリマーバインダに対する耐熱性粒子の比がより低いときには、(例えば、
図3において右側に示されているように)耐熱性粒子がバインダによってより被覆されており、ポリマーバインダに対する耐熱性粒子の比がより高いときには、例えば、
図3において左側に示されているように)耐熱性粒子があまり被覆されていない。
【0036】
好ましい実施形態において、耐熱性粒子の少なくとも1つが、ポリマーバインダによってコーティングまたは部分的にコーティングされている。例えば、いくつかの実施形態において、耐熱性粒子の少なくとも1つの表面積(または耐熱性粒子の全ての表面積)の0.01~99.99%が、バインダによってコーティングされている。いくつかの実施形態において、上記組成物中の耐熱性粒子の合計表面積の0.01~99.99%が、ポリマーバインダによってコーティングされている。
【0037】
(2)耐熱性および/または耐圧縮性粒子
別の態様において、耐熱性粒子が、本明細書に記載されているコーティング組成物に添加される。これらの耐熱性粒子のサイズ、形状、化学組成などはさほど限定されない。耐熱性粒子は、有機材料、無機材料、例えば、セラミック材料、または、無機および有機材料の両方、2つ以上の有機材料、および/もしくは2つ以上の無機材料を含む複合体材料を含んでいてよい。
【0038】
いくつかの実施形態において、耐熱性とは、2つ以上の異なる材料から構成されている複合体材料を含んでいてよい、粒子を構成している材料が、200℃の温度において実質的な物理的変化、例えば変形を経ないことを意味する。例示的な材料として、酸化アルミニウム(Al2O3)、二酸化ケイ素(SiO2)、グラファイトなどが挙げられる。
本明細書に開示されている耐熱性粒子を形成するのに使用され得る無機材料の非限定例は、以下の通りである:鉄酸化物、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、ベーマイト(Al(O)OH)、二酸化ジルコニウム(ZrO2)、二酸化チタン(TiO2)、硫酸バリウム(BaSO4)、酸化チタンバリウム(BaTiO3)、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、ゼオライト、アパタイト、カオリン、ムライト、スピネル、かんらん石、マイカ、二酸化スズ(SnO2)、インジウムスズ酸化物、遷移金属の酸化物、グラファイト、炭素、金属、X線検出可能材料、カオリンクレイ、焼成クレイ、カオリナイト、メタ安定性アルミナ、これらの混合物またはブレンド、およびこれらの任意の組み合わせ。
【0039】
本明細書に開示されている耐熱性粒子を形成するのに使用され得る有機材料の非限定例は、以下の通りである:ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリジビニルベンゼン(PDVB)樹脂、カーボンブラック、グラファイト、およびこれらの任意の組み合わせ。
耐熱性粒子は、円形であっても、不規則な形状であっても、フレークなどであってもよい。耐熱性材料の平均粒度は、0.01~5ミクロン、0.03~3ミクロン、0.01~2ミクロンなどの範囲である。
【0040】
上記のように、好ましい実施形態において、本明細書に記載されているコーティング組成物に添加される耐熱性粒子の少なくとも1つが、ポリマーバインダによっておよび/またはワックスによってコーティングまたは部分的にコーティングされている。他の実施形態において、耐熱性粒子は(ポリマーバインダによってコーティングまたは部分的にコーティングされている代替に加えてまたは該代替として)、相溶化剤、例えば、粒子をポリマーバインダとより混和性にする材料によってコーティングまたは部分的にコーティングされていてよい。概して、耐熱性粒子は、本明細書において記述されている目標と矛盾しないいずれの方法でコーティングされていても、コーティングされていなくてもよい。
【0041】
理論によって拘束されることを望まないが、酸化または還元反応は、リチウムイオン電池の形成段階の際またはリチウムイオン電池の充電もしくは放電の際に起こり得、これらの反応は、電池システムに害を及ぼし得る副生成物を生じ得る。本明細書に記載されているコーティング組成物は、コーティングされていないポリプロピレン(PP)またはポリエチレン(PE)多孔質基材、例えば、電池セパレータについて起こり得る酸化反応を減速し得または防止し得る。耐熱性粒子、例えば、酸化アルミニウム(Al2O3)を含む粒子は、化学的に不活性であり、電解質による酸化を経ない。酸化安定性の改良は、本明細書に記載されているセパレータのコーティングされた側をカソードまたは正極に向けるまたは対向させることによって得られ得る。
【0042】
(3)添加される成分
コーティング組成物は、(a)架橋材、(b)低温シャットダウン剤、(c)接着剤、(d)増粘剤、(e)摩擦低減剤、および(f)高温シャットダウン剤のうちの少なくとも1つ、または2つ、または3つなどを含む。
(a)架橋材
別の態様において、少なくとも1つの架橋材が、コーティング組成物に添加されてよい。架橋材は、さほど限定されず、コーティング組成物中の2つ以上のポリマー鎖間の接続を形成することが可能である任意の化合物を、かかる化合物が本明細書において記述されている目標とさもなければ不適合でない限りにおいて含む。例えば、架橋材は、複数の反応性基、例えば、エポキシ基、アクリレート基などを有する化合物であってよい。例えば、架橋材は、2つ、3つ、4つ、5つなどの反応性基を含んでいてよい。いくつかの実施形態において、3つ以上の反応性基を有するマルチエポキシ基架橋材が好ましい。
【0043】
1つの好ましい実施形態において、架橋材は、例えば、骨格において、ポリマーバインダ中のポリマー、オリゴマー、またはエラストマー材料の部分であってよい。例えば、架橋材は、
図1に示すようにラクタム由来のコポリマーまたはブロックコポリマーのエポキシド基であってよい。
架橋材は、ポリマーバインダにおけるポリマー、オリゴマー、またはエラストマー材料から分離したモノマー種であってもよい。架橋材のいくつかの例として、以下が挙げられる:二官能性アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートを含めた三官能性アクリレート、多官能性アクリレート、例えば、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化(4)ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリエチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよびエトキシ化ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,3ブタンジエポキシドとしてビス[(4-グリシドキシ)フェニル]メタンおよびその異性体を含めたジエポキシド、1,4ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,2,7,8ジエポキシオクタン、ジグリシジル1,2-シクロヘキサンジカルボキシレート、N,N-ジグリシジル-4-グリシドキシアニリン、トリス(2,3-エポキシプロピル)イソシアヌレートおよびトリス(4-ヒドロキシフェニル)メタントリグリシジルエーテルを含めたトリエポキシド、ジメタクリレート、トリメタクリレート、ならびに多官能性メタクリレート。
【0044】
いくつかの好ましい実施形態において、架橋材は、エポキシまたはエポキシド基含有分子であってよい。例えば、ジエポキシド、トリエポキシド、または多官能性エポキシドであってよい。コーティングにおいて2つ以上のポリマー間に架橋を形成するために、架橋材は、ポリマーにおける求核基、例えば、N、S、またはOを含む求核基と反応してよい。例えば、求核基は、アリルアミンまたはアルキルアルコールであってよい。
【0045】
架橋材は、本明細書において記述されている目標と矛盾しないいずれの量で添加されてもよい。いくつかの好ましい実施形態において、架橋材の量は、合計コーティング組成物に対して、例えば、最大50,000ppm、最大10,000ppm、最大5,000ppmなどのppmレベルで添加されてよい。
架橋材が添加される場合、いくつかの実施形態において、架橋剤または触媒が添加され得、添加された架橋材を介しての例えば2つのポリマー鎖の架橋を開始または触媒し得る。架橋剤は、熱、光または化学的環境(例えば、pH)に感受性であってよく、例えば、架橋剤または架橋材は、加熱、光照射またはpH変化に応じてコーティング組成物中の1つ以上のポリマー鎖の架橋を開始または触媒し得る。
【0046】
架橋材が本明細書に記載されているコーティング組成物に添加されている場合、本出願の発明者らは、得られるコーティングおよび当該コーティングを(その一または二面に)含む電池セパレータが多くの有利な特性を示すことを見出した。これらの特性は、より高い温度、例えば、180℃の温度であっても、より低いMDおよびTD収縮を含む。架橋材が本明細書に記載されているコーティング組成物に添加されている場合、より高い熱的安定性を有するコーティングが生じる。
【0047】
収縮は、試験サンプル、例えば、コーティングされた多孔質基材を2枚の紙の間に置き、これらを次いで一緒に切り取ってサンプルを当該紙の間に保持し、オーブンにおいて懸架することによって測定される。「150℃1時間」試験では、サンプルをオーブンにおいて150℃で1時間置く。オーブン中での表記された加熱時間の後、各サンプルを除去し、両面粘着テープを使用して平坦なカウンタ表面に貼り付け、正確な長さおよび幅測定のためにサンプルを平坦化および平滑化した。収縮は、縦方向(MD)および(MD方向に垂直な)横方向(TD)の両方の方向において測定され、%MD収縮および%TD収縮と表される。「180℃10分間」試験では、サンプルがオーブンに180℃で10分間置かれ、次いで、「150℃1時間」試験について上記に記載されているように試験される。「180℃20分間」試験では、サンプルがオーブンに180℃で20分間置かれ、次いで、「150℃1時間」試験について上記に記載されているように試験される。収縮は、一面がコーティングされた多孔質基材について測定されても、二面がコーティングされた多孔質基材について測定されてもよい。
【0048】
いくつかの好ましい実施形態において、架橋材を含むコーティング組成物は、無機成分を含有しない。かかる実施形態の1つの利点は、コーティングされた多孔質基材の厚さが、コーティングされていない多孔質基材よりも厚くないまたは実質的に厚くないように、薄いコーティングを形成する能力であってよい。例えば、コーティングされた多孔質基材は、コーティングされていない多孔質基材より厚い500nm未満、より厚い400nm未満、より厚い300nm未満、より厚い200nm未満、より厚い100nm未満、より厚い50nm未満、またはより厚い1nm未満であってよい。このことは、特に、無機成分が添加されていない実施形態において可能である、なぜなら、コーティングが微多孔質膜の孔に入るからである。無機成分が添加されている実施形態では、孔が、無機成分によって遮断もしくは被覆され、または部分的に遮断もしくは被覆される場合がある。
【0049】
(b)低温シャットダウン剤
別の態様において、低温シャットダウン剤が、本明細書に記載されているコーティング組成物に添加される。使用される低温剤のタイプは、本明細書において記述されている目標、例えば、より安全なリチウムイオン電池を製造するのに使用され得るコーティング組成物を提供することと不適合でない限りにおいてさほど限定されない。いくつかの実施形態において、低温シャットダウン剤は、コーティング組成物が適用される(または適用されることが意図される)多孔質フィルムのものよりも低い溶融温度を有する。例えば、多孔質フィルムが135℃付近で溶融するとき、低温シャットダウン剤は135℃より低い溶融温度を有する。
【0050】
いくつかの実施形態において、低温シャットダウン剤は、80℃~130℃の範囲、時には90℃~120℃の範囲、時には100℃~120℃の範囲などの融点を有する。
低温シャットダウン剤は、0.1~5.0ミクロン、0.2~3.0ミクロン、0.3~1.0ミクロンなどの範囲の平均粒度を有する粒子状物であってよい。これらの粒子は、コーティングされていても、コーティングされていなくても、部分的にコーティングされていてもよい。
【0051】
いくつかの好ましい実施形態において、低温シャットダウン剤は、ワックス、オリゴマー、ポリエチレン(PE)、例えば低密度PEなどを含む粒子であってよい。これらの粒子は、コーティングされていても、コーティングされていなくても、部分的にコーティングされていてもよい。例えば、これらは、本明細書に開示されているように、ラテックスおよび/またはポリマーバインダによってコーティングされていてよい。いくつかの実施形態において、これらのコーティングされた低温シャットダウン剤は、より詳細に以下に記載されている高温シャットダウン剤によってコーティングされていてよい。
【0052】
本出願の発明者らは、本明細書に記載されている低温シャットダウン剤を含むコーティング組成物を使用して電池セパレータをコーティングすることにより、特に安全性の観点から、より良好なセパレータを結果として生じさせることを見出した。いずれの特定の理論によっても拘束されることを望まないが、この改良された安全性は、本明細書においてさらに考察されているシャットダウンウィンドウを拡大することから得られ、その結果、シャットダウンが、コーティングされていないセパレータまたはコーティング層が低温シャットダウン剤を含まないコーティングされたセパレータのシャットダウンウィンドウと比較したときにより低い温度で開始するようになるとされている。
【0053】
(c)接着剤
別の態様において、本明細書におけるコーティング組成物に接着剤が添加されてよい。接着剤として使用される化合物は、本明細書において記述されている目標と不適合でない限りにおいてさほど限定されない。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されているコーティング組成物に接着剤を添加することにより、接着剤が添加されていない同様のコーティング組成物から形成されるコーティングと比較して、電池電極、例えば、リチウム電池電極に対して、より高い接着性を有するコーティングを結果として生じさせる。接着剤は、本明細書に記載されているコーティング組成物から形成されるコーティングの「粘着性」および/または粘性を増加させる。コーティングにおける耐熱性粒子間の接着性、および、本明細書に記載されているように多孔質基材への本明細書に記載されているコーティング組成物から形成されているコーティング層の接着性も改良され得る。例えば、多孔質基材に対するコーティングの接着強度は、多孔質基材がコーティング層の接着性を改良するように前処理されていない実施形態においても、10N/m超、12N/m超、14N/m超、16N/m超、18N/m超、または20N/m超であってよい。かかる前処理は、コロナ処理、プラズマ処理、延伸、界面活性剤処理/コーティング、ならびに、コーティング層への基材の接着性を改良することを目的としている任意の他の表面処理および/またはコーティングを含んでいてよい。しかし、かかる前処理の使用は、多孔質基材とコーティング層との間の優れた接着強度を達成するには必要とされないが、除外されるものではない。いくつかの実施形態において、接着剤は、ポリビニルピロリドン(PVP)または熱可塑性フルオロポリマー、例えばポリ二フッ化ビニリデン(PVdFもしくはPVDF)であってよい。
【0054】
電池電極へのコーティング層の一方向の接着性は、以下のように測定される:本明細書に記載されているコーティングされた電池セパレータを電極間に置き、電解質を電極間の空間内に注入し、電極-コーティングされたセパレータの複合体を90℃で12時間ホットプレスする。この後、複合体を解体し、例えば、セパレータを電極から分離して、セパレータを観察する。電極材料である多くの黒色材料がセパレータにおいて観察される場合、これは、セパレータと電極との間のより高い接着性を示唆している。より低量の黒色材料、または電極材料は、より低い接着性を示唆している。
【0055】
いくつかの実施形態において、接着剤は、「乾燥粘着性」ポリマーを含んでいてよく、該ポリマーからなってよく、該ポリマーから本質的になってよい。本明細書に記載されている「乾燥粘着性」ポリマーは、コーティングに高いまたは低い粘性を付与する任意のポリマーである。高粘性コーティングは、結合が形成される別の表面と接触した後に分離するのがより困難である。より低粘性のコーティングは、結合が形成される別の表面と接触した後に分離および再配置することがより容易である。粘性を有するコーティングは、積層型または角柱型電池セルにおいて使用される電池セパレータに有益であり得る。これは、セパレータがセルにおけるその適切な位置で一旦移動することを防止することを助ける。「乾燥粘着性」ポリマーは、そのガラス転移温度によって特徴付けられ得る。いくつかの実施形態において、ガラス転移温度は、100℃未満、好ましくは70℃未満であってよい。
【0056】
いくつかの実施形態において、接着剤は、非水性電解質中で膨潤かつゲル化する「湿潤粘着性」ポリマーを含んでいてよく、該ポリマーからなってよく、該ポリマーから本質的になってよい。本明細書に記載されている「湿潤粘着性」ポリマーは、さほど限定されず、電解質を吸収する、電解質を吸収するときに膨潤もしくは成長する、および/または電解質を吸収するときにゲル状になるいずれのポリマーであってもよい。電解質は、二次電池での使用に好適ないずれの電解質であってもよく、限定されないが、溶媒がDEC、PC、DMC、EC、またはこれらの組み合わせである電解質を含んでいてよい。湿潤接着性ポリマーも、湿潤しているとき、二次電池のアノードまたはカソードへのコーティングの接着性を増加させる。湿潤粘着性ポリマーは、フルオロポリマー、例えば、PvdFまたはPvdF-HFPであってよい。PVDF-HFPのHFP含量は、ポリマーの合計重量を基準にして1~50重量%であってよい。当該含量は、1~40%、1~30%、1~20%、1~15%、1~10%、または1~5重量%であってもよい。いくつかの実施形態において、湿潤粘着性ポリマーは、二次電池、例えば、リチウムイオン電池のカソードと接触して設置されるべきコーティングされたものにおいて使用されてよい。かかる実施形態において、アノードと接触するセパレータの側には、CMC、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、またはアクリルを含む、これからなる、またはこれから本質的になるコーティングが含まれていてよい。
【0057】
いくつかの実施形態において、接着剤は、湿潤粘着性および乾燥粘着性ポリマーの組み合わせを含み、これからなり、およびこれを基礎とする。
(d)増粘剤
別の態様において、本明細書に記載されているコーティング組成物に増粘剤が添加されてよい。使用される増粘剤は、さほど限定されず、本明細書において記述されている目標と矛盾しないいずれの増粘剤であってもよい。増粘剤は、いくつかの実施形態において、本明細書に記載されているコーティング組成物の粘度を調整するために添加される。例示的な増粘剤は、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)である。
【0058】
(e)摩擦低減剤
別の態様において、本明細書に記載されているコーティング組成物に摩擦低減剤が添加されていてよい。摩擦低減剤は、さほど限定されず、本明細書において記述されている目標と矛盾しないいずれの摩擦低減剤であってもよい。例えば、いくつかの実施形態において、摩擦低減剤の添加は、摩擦低減剤を含有するコーティング組成物から形成されるフィルムを摩擦低減剤が添加されていないコーティング組成物から形成されるフィルムと比較したとき、ピン除去力の低下および/または摩擦係数の低下を結果として生じさせ得る。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されているコーティング組成物から形成されるコーティングは、湿潤している、例えば、電解質、例えば、PVDFまたはPVDF:HFPによって湿潤しているときには、電極によく「粘着性」であり、またはこれによく接着し、また、乾燥しているときには、良好なピン除去を有する。例えば、いくつかの実施形態において、摩擦低減剤を含有するコーティング組成物から形成されるフィルムのピン除去力は、7100g以下であり、いくつかの実施形態において、6500g未満であり、いくつかの実施形態において、6000g未満である。いくつかの実施形態において、係数(静止)は、0.2~0.8、時には0.3~0.7、時には0.4~0.6、時には0.3~0.5の範囲である。
【0059】
ピン除去特性は、「ピン除去力(g)」を測定する以下の手順を使用して定量される。
電池巻線機を使用して、(少なくとも一表面に適用されたコーティング層を有する多孔質基材を含み、該多孔質基材からなり、または該多孔質基材から本質的になる)セパレータをピン(またはコアもしくはマンドレル)の周囲に巻いた。ピンは、0.16インチ径および平滑な外面を有する二(2)片の円筒状マンドレルである。各片は、半円状の断面を有する。以下で考察されているセパレータをピン上で採取する。セパレータにおける初期の力(正接)は0.5kgfであり、その後、セパレータを二十四(24)秒において十(10)インチの速度で巻く。巻く間に、テンションローラは、マンドレルに巻かれているセパレータと係合する。テンションローラは、セパレータ供給と反対の側に位置する5/8”径ローラ、(係合されたときに)1バールの空気圧が印加される3/4”空気圧シリンダ、ならびに、当該ローラおよびシリンダを相互接続する1/4”ロッドを含む。
【0060】
セパレータは、試験される、二(2)つの30mm(幅)×10”片の膜からなる。五(5)つのこれらのセパレータを試験し、結果を平均し、平均値を報告する。各片を、1”重複して、巻線機におけるセパレータ供給ロールに接合させる。セパレータの自由端から、すなわち、接合端の末端から、1/2”および7”にインクマークを作る。1/2”マークをピンの遠方側(すなわち、テンションローラに隣接する側)と合わせ、セパレータをピンの片の間に係合し、係合したテンションローラを用いて巻き始める。7”マークがジェリーロール(ピンに巻かれているセパレータ)から約1/2”にあるとき、セパレータを当該マークで切断し、セパレータの自由端を接着剤テープ片によってジェリーロールに固定する(1”幅、1/2”重複)。ジェリーロール(すなわち、巻かれているセパレータを伴うピン)を巻線機から除去する。許容可能なジェリーロールは、しわが無く、伸縮しない。
【0061】
ジェリーロールを、負荷セル(50lbs×0.02lb;Chatillon DFGS 50)を有する引張強度試験機(すなわち、Chatillon Inc.,Greensboro,N.C.のChatillon Model TCD 500-MS
)に置く。ひずみ速度は2.5インチ/分であり、負荷セルからのデータを100点/秒のレートで記録する。ピークの力をピン除去力として報告する。
【0062】
COF(摩擦係数)(静止)を、タイトル「Method for Determining Coefficient of Friction of Paper and
Board」のJIS P 8147に従って測定する。
いくつかの好ましい実施形態において、摩擦低減剤は、脂肪酸塩である。例えば、摩擦低減剤は、ステアリン酸金属塩、例えば、ステアリン酸Li、ステアリン酸Caなどであってよい。他の可能な摩擦低減剤として、シロキサン、シリコーン樹脂、フルオロ樹脂、ワックス(例えば、パラフィンワックス、微結晶性ワックス、低分子量ポリエチレン、および他の炭化水素ワックス)、脂肪酸エステル(例えば、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ステアリル、モノステアリン酸グリセロール)、脂肪族アミド(例えば、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド)、ならびに上記摩擦低減剤のいずれかの組み合わせが挙げられる。
【0063】
(f)高温シャットダウン剤
別の態様によると、高温シャットダウン剤が、本明細書に記載されているコーティング組成物に添加される。使用される高温剤のタイプは、本明細書において記述されている目標、例えば、より安全なリチウムイオン電池を作製する際に使用され得るコーティング組成物を提供することと不適合でない限りにおいてさほど限定されない。いくつかの実施形態において、高温シャットダウン剤は、コーティング組成物が適用される(または適用されることが意図される)多孔質フィルムのものよりも高い溶融温度を有する。例えば、多孔質フィルムが135℃付近で溶融するとき、高温シャットダウン剤は、135℃より高い溶融温度を有する。
【0064】
いくつかの実施形態において、高温シャットダウン剤は、140℃~220℃の範囲、時には150℃~200℃の範囲、時には160℃~190℃の範囲、時には170℃~180℃の範囲などの融点を有する。
高温シャットダウン剤は、0.1~5.0ミクロン、0.2~3.0ミクロン、0.3~1.0ミクロンなどの範囲の平均粒度を有する粒子状物であってよい。これらの粒子は、コーティングされていても、コーティングされていなくても、部分的にコーティングされていてもよい。
【0065】
いくつかの好ましい実施形態において、高温シャットダウン剤は、ポリビニルピロリドン(PVP)またはポリ二フッ化ビニリデン(PVdF)を含む粒子であってよい。これらの粒子は、コーティングされていても、コーティングされていなくても、部分的にコーティングされていてもよい。例えば、これらは、本明細書に開示されているように、ラテックスおよび/またはポリマーバインダによってコーティングされていてよい。いくつかの実施形態において、これらのコーティングされた粒子は、上記において本明細書に記載されているように低温シャットダウン剤によってコーティングされている。
【0066】
本出願の発明者らは、本明細書に記載されている高温シャットダウン剤を含むコーティング組成物を使用して電池セパレータをコーティングすることにより、特に安全性の観点から、より良好なセパレータを結果として生じさせることを見出した。いずれの特定の理論によっても拘束されることを望まないが、この改良された安全性は、本明細書においてさらに考察されているシャットダウンウィンドウをコーティングされていないセパレータまたはコーティング層が高温シャットダウン剤を含まないコーティングされたセパレータのシャットダウンウィンドウと比較してより高い温度まで拡大することから得られるとされている。
【0067】
(4)任意選択的に添加される成分
別の態様において、以下のさらなる成分:界面活性剤、酸化防止剤、充填剤、着色剤、安定剤、消泡剤、脱泡剤、増粘剤、乳化材、pH緩衝剤、乳化剤、界面活性剤、沈降防止剤、レベリング剤、レオロジー調整剤、および湿潤剤からなる;の1つ以上が任意選択的に添加される。これらの任意選択的なさらなる成分の2つ以上、3つ以上、4つ以上などが、本明細書に記載されているコーティング組成物に添加されてもよい。さらに、粒子または充填剤の必要性および選択に応じて、X線検出可能素子が添加されてもよい。例えば、硫酸バリウムが添加されてよく、または、粒子もしくは充填剤の一部に置き換えられてよい。一実施形態において、粒子の最大30%が、X線検出可能素子、例えば、硫酸バリウムによって置き換えられてよい。
【0068】
セパレータ
別の態様において、多孔質基材および孔質基材の少なくとも一表面に形成されているコーティング層を含む、これらからなる、またはこれらから本質的になるセパレータが、本明細書に記載されている。本明細書にけるいくつかの実施形態による、一面がコーティングされたセパレータおよび二面がコーティングされたセパレータを
図4に示す。
【0069】
コーティング層は、本明細書において上記に記載されているコーティング組成物のいずれか1つを含み、これからなり、もしくはこれから本質的なり、および/またはこれから形成されていてよい。コーティング層は、例えば、乾燥していても、湿潤していても、架橋されていても、架橋されていなくてもよい。コーティングがPVD層上に適用されていてよく、またはPVD層がコーティング上に適用されていてよい。コーティングが接着剤層上に適用されていてよく、または接着剤層がコーティング上に適用されていてよい。
【0070】
本明細書に記載されている新規および/または改良されたセパレータは、以下の特徴または改良点のうち1つ以上を有しまたは示し得る:(1)SEMによって観察され、測定される、所望のレベルの空孔率;(2)透過性を示すのに望ましいガーレー数;(3)望ましい厚さ;(4)コーティングが公知のコーティングに対して改良されるような、ポリマーバインダの所望のレベルの合体;(4)別のコーティングもしくは材料がコーティング(例えば、粘着性(少なくとも、電解質によって湿潤しているとき)もしくは接着剤コーティング、ストライプもしくはスポットが加えられている)上に適用されるとき、および/またはコーティング(コーティング、または層)が圧縮もしくはカレンダリングされるとき、限定されないが、どのようにコーティングが混合されるか、どのようにコーティングが基材に適用されるか、どのようにコーティングが基材において乾燥されるかを含めた、コーティングされたセパレータの加工に起因する望ましい特性;(5)例えばホットチップ孔伝播研究における望ましい挙動によって示されるように改良された熱的安定性;(6)リチウム電池、例えば、リチウムイオン電池において使用されるときの低減された収縮;(7)コーティングにおける耐熱性粒子間の改良された接着性;(8)コーティングと基材との間の改良された接着性;(9)コーティングされたセパレータと電池の一方または両方の電極との間の改良された接着性または粘着性;(10)改良されたピン除去力および/または摩擦係数(例えば、コーティングされていない基材または典型的なコーティングされた材料と比較して低減されたピン除去力および/または低減された摩擦係数);(11)電解質の改良された湿潤性またはウィッキング;ならびに/あるいは(12)改良された耐酸化性および/または高い電圧性能。セパレータは、一面(OSC)にコーティングされていてよく、二面(TSC)にコーティングされていてよく、一面にセラミックコーティング(CCS)を有していてよく(OSC CCS)、両面にセラミックコーティング(CCS)を有していてよく(TSC CCS)、一面にセラミックコーティング(CCS)を有し(OSC CCS)、また、他方の面にポリマーまたは粘着性コーティング(PCS)を有していてよく(OSC CCS/OSC PCS)、両面にセラミックコーティング(CCS)を有し(TSC CCS)、また、一面のCCSの上部にポリマーまたは粘着性コーティング(PCS)を有していてよく(TSC CCS/OSC PCS)、両面にセラミックコーティング(CCS)を有し(TSC CCS)、また、CCSのそれぞれの上部にポリマーまたは粘着性コーティング(PCS)を有していてよく(TSC CCS/TSC PCS)、少なくとも一面に物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)または原子層堆積(ALD)(集合的に、堆積はVADである)の上部にCCSを有していてよく(OSC VAD/OSC CCS)、両面において物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)または原子層堆積(ALD)の上部にCCSを有していてよく(TSC VAD/TSC CCS)、少なくとも一面において物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)または原子層堆積(ALD)の上部においてPCSを有していてよく(OSC VAD/OSC PCS)、両面において物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)または原子層堆積(ALD)の上部においてPCSを有していてよく(TSC VAD/TSC PCS)、一面における物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)または原子層堆積(ALD)の上部においてPCSを有し、また、他方の面における物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)または原子層堆積(ALD)の上部においてCCSを有していてよく(TSC VAD/OSC PCS/OSC CCS)、CCSの上部にPCSを有していてよく、PCSの上部にCCSを有していてよく、CCSの上部にVADを有していてよく、PCSの上部にVADを有していてよい。VADは有機および/または無機であり得る。CCS粒子は有機および/または無機であり得る。例えば、X線検出可能粒子または剤は、PE粒子またはビーズと混合され得る。一実施形態において、一面にCCSおよび他方の面にPCSを有し、第2実施形態において、両面にCCSを有し、第3実施形態において、両面にPCSを有し、第4実施形態において、一面にPCSと共にCCSおよび他方の面にPCSのみを有し、第5実施形態において、両面にPCSと共にCCSを有し、両面において粘着性CCSを有することが好ましい場合があり(CCSは、各面において同じであっても異なっていてもよい少なくとも1つの粘着性成分またはバインダを含む[アノード1つの粘着性材料であることが好ましくあり得るが、カソードは、異なる粘着性材料であることが好ましい])、セパレータは、片、リーフ、スリーブ、ポケット、エンベロープ、Sラップ、Z折り、シート、ロール、可撓性、剛性などであってよく、ならびに/または、電池における全てのセパレータが、同じ構成のものであっても、異なる構成のものであってもよい。1の電池製造業者は、アノードに対してCCSを、カソードに対してPCSまたはVADを置く場合があるが、別の電池製造業者は、カソードに対してCCSを置く場合がある。セルのタイプならびに/または電池エネルギーおよび/もしくは電圧に応じて、CCS、PCSまたはVADがアノードに対して設置されてよく、CCS、PCSまたはVADがカソードに対して設置されてよいことが企図される。改良されたコーティングされたセパレータのこれらの目的、態様もしくは実施形態、および/または他の関連する特質は、本出願の他の部分においてより詳細に記載されている。
【0071】
新規および/または改良されたコーティングされたセパレータは、優れた品質および均一性を有することにより、良好な製造収率を提供し得る。新規および/または改良されたコーティングされたセパレータは、改良された容量および改良されたサイクル能力を有する電池を提供し得る。該セパレータは、他の公知のコーティングされたセパレータよりも少ない欠陥、例えば、より少ないゲル欠陥、および/またはより少ないクレーター欠陥を有し得る。改良されたおよび/またはコーティングされたセパレータは、多孔質基材接着に対して改良されたコーティングを有し得る。接着強度は、10N/m超、12N/m超、14N/m超、16N/m超、18N/m超、または20N/m超であってよい。
【0072】
新規および/または改良されたコーティングされた多孔質基材(またはセパレータ)はまた、特に、多孔質基材自体(例えば、コーティングされていない多孔質基材またはセパレータ)のシャットダウンウィンドウと比較して、拡大されたシャットダウンウィンドウを示すことにより、改良された安全性を有し得る。本明細書に開示されている新規および
/または改良されたセパレータの拡大されたシャットダウンウィンドウは、上記基材自体についての約130℃~175℃のウインドウと比較して、約80℃~約200℃の間に拡大し得る。新規および/または改良された基材の拡大されたシャットダウンウィンドウもまた、定常であり、例えば、一定または比較的一定の抵抗が、ウインドウ全体にわたってセパレータを横切って測定される。例えば、いくつかの実施形態において、セパレータを横切って測定される抵抗は、ウインドウ全体にわたって10,000Ω/cm2超のままである。これは、定常であるとされる。時には、セパレータを横切って測定される抵抗は、本明細書に開示されている新規および/または改良されたセパレータの拡大されたシャットダウンウィンドウにわたって100,000Ω/cm2となお高くなる。本明細書に開示されている新規および/または改良されたセパレータの初期のシャットダウンもまた迅速である。時には、初期のシャットダウンの間、セパレータを横切って測定される抵抗は、温度が摂氏1~5℃の間で増加するにつれて10Ω/cm2未満から10,000Ω/cm2超に増加する。例えば、抵抗は、120℃における5Ω/cm2から125℃における10,000Ω/cm2超まで高くなり得る。時には、この抵抗増加が起こるために必要な温度増加は、たった4、または3、または2、または1℃である。
【0073】
好ましい熱的シャットダウン特性は、より低い始まりまたは開始温度、より速いまたは迅速なシャットダウン速度、および、持続し、一貫性があり、より長く、または拡大された熱的シャットダウンウィンドウである。好ましい実施形態において、シャットダウン速度は、最小で、2000オーム(Ω)・cm
2/秒または2000オーム(Ω)・cm
2/℃であり、セパレータを横切る抵抗は、シャットダウンにおいて最小の2桁も増加する。シャットダウン性能の一例を
図5に示す。
【0074】
本明細書に記載されているシャットダウンウィンドウは、シャットダウンの開始または始まり、例えば、セパレータがその孔を閉鎖するのに十分に溶融し始めて、結果として、例えばアノードとカソードとの間のイオン流の停止もしくは遅延、および/またはセパレータを横切る抵抗の増加を生じさせる時間/温度から、セパレータが機能停止、例えば分解し始めて、イオン流を再開させ、および/またはセパレータを横切る抵抗を減少させる時間/温度までの時間/温度ウインドウのスパンを概して称する。本明細書に記載されている拡大されたシャットダウンウィンドウの一例を
図6に示す。
【0075】
図6は、本明細書に記載されている実施形態によるコーティングされた多孔質基材のシャットダウンウィンドウが、例えば本明細書に記載されているコーティング組成物の1つによるコーティングの前の多孔質基材自体のものと比較して、拡大されていることを示す。シャットダウンの開始または始まりは、コーティングされていない多孔質基材では約135℃において起こり、コーティング後ではより早く起こる。いずれの特定の理論によっても拘束されることを望まないが、これは、本明細書に記載されているコーティング組成物および/またはコーティングへの本明細書に記載されている低温シャットダウン剤の添加から結果として生じ得る。低温シャットダウン剤は、多孔質基材の前に溶融し、その孔を充填または部分的に充填して、シャットダウンの早い(より低温)開始を引き起こし得る。
図6はまた、シャットダウンの持続時間が、コーティングされていない多孔質基材における170℃からコーティング後の約190℃まで拡大されていることも示す。いずれの特定の理論によっても拘束されることを望まないが、これは、本明細書に記載されているコーティングおよびコーティング組成物への本明細書に記載されている高温シャットダウン剤の添加から結果として生じ得る。高温シャットダウン剤は、多孔質基材自体よりも高い温度で分解し得る。例えば、
図6に示されているように、本明細書に記載されているいくつかの実施形態において、シャットダウン開始温度のみが低下し(ウインドウを拡大する)、他の実施形態において、シャットダウンウィンドウの高温終点のみが上昇し(ウインドウを拡大する)、いくつかの実施形態において、シャットダウンウィンドウの上方および下方の終点が拡大される。
【0076】
シャットダウンは、セパレータ膜の電気抵抗を温度の関数として測定する電気抵抗試験を使用して測定され得る。電気抵抗(ER)は、電解質が充填されたセパレータのΩ-cm2での抵抗値として定義される。温度は、1~10℃/分のレートで電気抵抗(ER)試験の際に増加され得る。熱的シャットダウンが電池セパレータ膜において起こると、ERは、およそ1,000~10,000Ω-cm2のオーダーの高い抵抗レベルに達する。より低い熱的シャットダウン始まり温度と、延長されたシャットダウン温度持続時間との組み合わせは、シャットダウンの持続された「ウインドウ」を増加させる。より幅広い熱的シャットダウンウィンドウは、熱暴走事象の見込みおよび火災または爆発の可能性を低減することによって電池安全性を改良し得る。
【0077】
セパレータのシャットダウン性能を測定する1つの例示的な方法は以下の通りである:1)セパレータに数滴の電解質を置いてこれを染み込ませ、セパレータを試験セル内に置く;2)加熱したプレスを確実に50℃未満にし、そうしたら、試験セルをプラテン間に置き、軽い圧力のみが試験セルに印加されるようにプラテンを僅かに圧縮する(Carver「C」のプレスでは<50lbs);3)試験セルをRLCブリッジに接続して温度および抵抗を記録し始める。安定なベースラインが実現されたら、次いで、加熱されたプレスの温度を、温度コントローラを使用して10℃/分で上げ始める;4)最高温度に達したら、または、セパレータのインピーダンスが低い値まで降下したら、加熱されたプラテンを止める;5)プラテンを開放して試験セルを除去する。試験セルを冷却させる。セパレータを除去して廃棄する。
【0078】
(1)多孔質基材
本明細書に記載されているセパレータにおいて使用される多孔質基材は、さほど限定されず、本明細書において記述されている目標と不適合でない任意の多孔質基材であってよい。例えば、多孔質基材は、電池セパレータとして使用され得る任意の多孔質基材であり得る。多孔質基材は、マクロ多孔質基材、メソ多孔質基材、ミクロ多孔質基材、またはナノ多孔質基材であってよい。いくつかの好ましい実施形態において、多孔質基材の空孔率は、20~90%、40~80%、50~70%などである。空孔率は、ASTM D-2873を使用して測定され、多孔質基材の縦方向(MD)および横方向(TD)において測定される当該基材の面積における空隙、例えば、孔の百分率として定義される。いくつかの実施形態において、多孔質基材は、0.5~1000秒のJISガーレー、いくつかの実施形態において、100~800秒のJISガーレーを有し、他の実施形態において、多孔質基材は、200~700秒のJISガーレーを有し、他の実施形態において、300~600秒のJISガーレーを有する。ガーレーは、日本産業規格(JISガーレー)としてここに定義されており、OHKEN透過率試験機を使用して本明細書において測定される。JISガーレーは、4.9インチの一定の水圧において、100ccの空気が1平方インチのフィルムを通過するのに必要とされる時間(秒)として定義される。いくつかの実施形態において、孔は、円形であり、例えば、0.25~8.0の球形度であり、楕円形、または長円形などである。
【0079】
多孔質基材を作製する材料は、さほど限定されない。多孔質基材において使用されるポリマーは、熱可塑性ポリマーと特徴付けられ得る。これらのポリマーは、さらに、半結晶性ポリマーと特徴付けられ得る。一実施形態において、半結晶性ポリマーは、20~80%の範囲の結晶化度を有するポリマーであってよい。かかるポリマーは、以下の群から選択され得る:ポリオレフィン、フッ化炭素、ポリアミド、ポリエステル、ポリアセタール(またはポリオキシメチレン)、ポリスルフィド、ポリビニルアルコール、これらのコポリマー、およびこれらの組み合わせ。ポリオレフィンとして、ポリエチレン(LDPE、LLDPE、HDPE、UHMWPE)、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、これらのコポリマー、およびこれらのブレンドを挙げることができる。フッ化炭素として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、パーフルオロアルコキシ(PFA)樹脂、これらのコポリマー、およびこれらのブレンドを挙げることができる。ポリアミドとして、限定されないが:ポリアミド6、ポリアミド6/6、ナイロン10/10、ポリフタルアミド(PPA)、これらのコポリマー、およびこれらのブレンドを挙げることができる。ポリエステルとして、ポリエステルテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ-1-4-シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、および液晶ポリマー(LCP)を挙げることができる。ポリスルフィドとして、限定されないが、ポリフェニルスルフィド、ポリエチレンスルフィド、これらのコポリマー、およびこれらのブレンドが挙げられる。ポリビニルアルコールとして、限定されないが、エチレンビニルアルコール、これらのコポリマー、およびこれらのブレンドが挙げられる。いくつかの実施形態において、多孔質基材は:ポリオレフィン(PO)、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アラミド、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリマーブレンド、これらのポリマー、コポリマー、およびブロックポリマーポリマーを含む複合体(無機充填剤Al2O3、SiO2などを有するまたは有さない)、ならびにこれらのブレンド、混合物または組み合わせ;からなる群から選択される少なくとも1つを含む。
【0080】
多孔質基材は、多層膜またはセパレータ構造、ラミネート、複合体などのうちの一層であってよい。例えば、多孔質基材(またはコーティングベースフィルム)は、多層膜またはセパレータ構造、例えば、ラミネートまたは複合体、例えば、不織布と組み合わされたポリマー膜、例えば、ガラスおよび/または合成不織布などのうちの二層または三層膜のうちの一層であってよい。
【0081】
多孔質基材は、他の成分を含んでいてよい。例えば、かかる成分として:充填剤(多孔質基材のコストを低減するために使用されるが、さもなければ、多孔質基材の製造またはその物性に有意に影響しない不活性粒子状物)、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、潤滑剤(製造を容易にする)など;を挙げることができる。
多孔質基材の特性を変更または向上するために、種々の材料がポリマーに添加されてよい。かかる材料として、限定されないが:(1)130℃未満のを有するポリオレフィンまたはポリオレフィンオリゴマー;(2)鉱物充填剤として、限定されないが:炭酸カルシウム、酸化亜鉛、珪藻土、タルク、カオリン、合成シリカ、マイカ、クレイ、窒化ホウ素、二酸化ケイ素、二酸化チタン、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなど、およびこれらのブレンドが挙げられる;(3)エラストマーとして、限定されないが:エチレン-プロピレン(EPR)、エチレン-プロピレン-ジエン(EPDM)、スチレン-ブタジエン(SBR)、スチレンイソプレン(SIR)、エチリデンノルボルネン(ENB)、エポキシ、およびポリウレタンならびにこれらのブレンドが挙げられる;(4)湿潤剤として、限定されないが、エトキシ化アルコール、第一級ポリマーカルボン酸、グリコール(例えば、ポリプロピレングリコール及びポリエチレングリコール)、官能化ポリオレフィンなどが挙げられる;(5)潤滑剤、例えば、シリコーン、フルオロポリマー、オレアミド、ステアリン酸アミド、エルカミド、ステアリン酸カルシウム、または他のステアリン酸金属塩;(6)難燃剤、例えば、臭素化難燃剤、リン酸アンモニウム、水酸化アンモニウム、アルミナ三水和物、およびリン酸エステル;(7)架橋またはカップリング剤;(8)ポリマー加工助剤;ならびに(9)ポリプロピレン用β核剤を含むあらゆるタイプの核剤;が挙げられる。β造核ポリプロピレンは、米国特許第6,602,593号に開示されている。ポリプロピレン用のβ核剤は、ポリプロピレン中でのβ結晶の作製を引き起こす物質である。)
いくつかの実施形態において、多孔質基材は、1つ以上のプライを含む単一層、各層が1つ以上のプライを含んでいてよい二層、または、各層が1つ以上のプライを含んでいてよい多層多孔質基材である。多孔質基材は、多層多孔質基材であるとき、3~10層、4~9、5~8、6~7層を含んでいてよい。いくつかの多層の実施形態において、多孔質基材は、順に、大部分(ポリマー成分の50%超)のPPを含むポリプロピレン(PP)層、大部分のPEを含むポリエチレン層(PE)、および大部分のPPを含む別のPP層を含む。他の実施形態において、多層多孔質基材は、順に、大部分のPEを含むPE層、大部分のPPを含むPP、および大部分のPEを含む別のPE層を含む。大部分のPPまたはPEを含む層は、それぞれ、ポリマー成分の50%超~最大100%の量でPPまたはPEを含んでいてよい。
【0082】
多孔質基材は、湿式製造プロセス、乾式製造プロセス、粒子延伸製造プロセス、およびβ造核二軸配向(BN-BOPP)製造プロセスのいずれか1つによって作製されてよい。多孔質基材は、例えば、ノースカロライナ州シャーロットのCelgard,LLCの乾式延伸プロセス(Celgard(登録商標)乾式延伸プロセスとして公知である)によって製造され得る。多孔質基材は、ノースカロライナ州シャーロットのCelgard,LLCから入手可能ないずれのポリオレフィン微多孔質セパレータ膜であってもよい。代替的には、他の実施形態において、多孔質基材は、韓国のCelgard Korea社、日本のAsahi Kasei、および/または日本のTonenの溶媒および/または油の使用を含み得る、時には相分離または抽出プロセスとして公知である、湿式プロセスによって製造されてよい。代替的には、他の実施形態において、多孔質基材は、不織布タイプの膜であり得る。
【0083】
場合により好ましい多孔質基材は、乾式延伸プロセスによって作製され得、2um未満の孔を有し得る。微多孔質基材は、例えば、貫通する複数の孔を有する、薄い柔軟なポリマーシート、箔、またはフィルムである。かかる多孔質基材は、限定されないが、物質移動膜、圧力調整器、濾過膜、医療デバイス、電気化学的貯蔵デバイス用セパレータ、燃料電池での使用のための膜などを含めた広範な用途において使用され得る。本明細書における多孔質基材は、乾式延伸プロセス(CELGARDプロセスとしても公知である)によって場合により最も好ましくは作製され、MD延伸、TD延伸、またはMDおよびTD延伸(緩和ありまたはなし)(逐次および/または同時二軸延伸)であってもよい。乾式延伸プロセスは、孔形成が非多孔質前駆体の延伸から生じるプロセスを称する。参照によって本明細書に組み込まれるKesting,R.,Synthetic polymeric Membranes,A structural perspective,Second Edition,John Wiley & Sons,New York,NY,(1985)、290~297ページを参照されたい。乾式延伸プロセスは、上記で考察されているように、湿式プロセスおよび粒子延伸プロセスとは区別される。好ましくはないが、多孔質基材は、発泡、焼結、冷間圧延、もしくはβ造核二軸配向ポリプロピレン(BNBOPP)であってもよく、かつ/または、レーザー、e線、溶媒、油もしくはワックス成分(延伸オーブンにおけるものなど)の燃焼、溶解された充填剤もしくは繊維などによって形成される孔を有していてよい。また、好ましくはないが、多孔質基材は、繊維不織布、織布、ニット、または植毛層であってもよい。
【0084】
一実施形態において、上記の多孔質のものは:1)実質的にスリット、台形、または円形孔、および、2)0.1~20の範囲、好ましくは0.5~10の範囲の縦方向引張強度対横方向引張強度比;を有する乾燥延伸多孔質基材であってよい。孔形状に関しては、
図1~5を参照されたい。
図1~3の円形の孔は、
図4~5およびKestin,Ibidのスリット形の孔とは異なる。さらに、現多孔質基材の孔径は、孔の幅に対する長さの比であるアスペクト比によって特徴付けられ得る。現多孔質基材の一実施形態において、円形孔のアスペクト比は、0.75~1.25の範囲である。これは、5.0超である、
スリット形状孔の乾燥延伸膜のアスペクト比によって構築される。縦方向引張強度対横方向引張強度比に関して、1つの円形孔の実施形態では、この比は、0.5~5.0である。この比は、10.0超である、スリット形孔膜の対応する比とは異なる。縦方向(MD)および横方向(TD)引張強度は、ASTM-882の手順によりInstron Model 4201を使用して測定される。現多孔質基材は、以下のようにさらに特徴付けられ得る:0.03~0.30ミクロン(m)の範囲の平均孔径;20~80%の範囲の空孔率;および/または50超、好ましくは100、より好ましくは250Kg/cm2の横方向引張強度。上記値は、例示的な値であり、限定的であることは意図しておらず、したがって、現多孔質基材の単なる例として見なされるべきである。孔径は、Porous Materials,Inc.(PMI)を通じて入手可能なAquaporeを使用して測定される。孔径は、μmで表される。
【0085】
現多孔質基材は、前駆体が逐次および/または同時にMD延伸、TD延伸、二軸延伸される(すなわち、MDにおいて延伸されるだけでなく、TD方向においても延伸される)乾式延伸プロセスによって好ましくは作製され、スロットダイ押出されてよく(例えば、Tダイ)、環状ダイ押出されてよく(例えば、発泡もしくはパリソン)、(β造核二軸配向ポリプロピレン、BNBOPPのように)鋳造されてよく、粒子延伸作製されてよく、単一層または多層またはプライであってよく、共押出されてよく、ラミネートされてよく、他の材料または層などと共に使用されてよい。乾式延伸プロセスはまた、僅かな量の孔形成剤、油、溶媒、可塑化剤、ワックス、オリゴマー、充填剤、または他の押出助剤(例えば、オーブンにおいて燃焼され得る少量の溶媒、ワックスまたは油)を含めた押出が関与していても、これを含んでいてもよい。好ましい乾式延伸プロセスは、より詳細に以下において考察される。
【0086】
概して、上記多孔質基材を作製するためのプロセスは、非多孔質前駆体を押出し、次いで、非多孔質前駆体をMD、TDまたは二軸延伸する工程を含む。任意選択的に、非多孔質前駆体は、延伸の前にアニーリングされてよい。一実施形態において、二軸延伸は、縦方向延伸、および、同時制御される縦方向緩和を伴った横方向延伸を含む。縦方向延伸および横方向延伸は、同時または逐次であってよい。一実施形態において、縦方向延伸の後に、同時縦方向緩和を伴った横方向延伸が続く。この逐次プロセスは、より詳細に以下において考察される。
【0087】
押出は、一般に従来的である(従来的であるとは、乾式延伸プロセスについて従来的であることを称する)。押出機は、スロットダイ(平坦な前駆体用)または環状ダイ(パリソン前駆体用)を有していてよい。後者の場合において、膨張パリソン技術が用いられてよい(例えば、ブローアップ比(BUR))。しかし、非多孔質前駆体の複屈折は、従来的な乾式延伸プロセスにおけるほど高くある必要はない。例えば、ポリプロピレン樹脂から>35%の空孔率を有する多孔質基材を製造するための従来的な乾式延伸プロセスにおいて、前駆体の複屈折は、>0.0130であり;一方で、現プロセスによると、PP前駆体の複屈折は、0.0100と低くなり得る。別の例において、ポリエチレン樹脂からの>35%の空孔率を有する多孔質基材、前駆体の複屈折は、>0.0280であり;一方で、現プロセスによると、PE前駆体の複屈折は、0.0240と低くなり得る。
【0088】
アニーリング(任意選択的な)は、一実施形態においては、Tm-80℃~Tm-10℃の間の温度(Tmはポリマーの溶融温度である)において;別の実施形態においては、Tm-50℃~Tm-15℃の間の温度において実施されてよい。いくつかの材料、例えば、押出後に高い結晶化度を有するもの、例えば、ポリブテンは、アニーリングを必要としないことがある。
【0089】
縦方向延伸は、冷延伸もしくは熱延伸または両方として、また、単一の工程または複数
の工程として行われてよい。一実施形態において、冷延伸は、<Tm-50℃で、別の実施形態において、<Tm-80℃で実施されてよい。一実施形態において、熱延伸は、<Tm-10℃で実施されてよい。一実施形態において、合計の縦方向延伸は、50~500%の範囲、別の実施形態において、100~300%の範囲であってよい。縦方向延伸の際、前駆体は、横方向(従来的)に収縮し得る。MD延伸に続いての横方向延伸は、同時制御される縦方向緩和を好ましくは含む。これは、前駆体が横方向に延伸されるにつれて、前駆体が縦方向に制御的に同時に縮小(すなわち、緩和)させられることを意味する。横方向延伸は、冷工程として、熱工程として、または両方の組み合わせとして行われてよい。一実施形態において、合計の横方向延伸は、100~1200%の範囲、別の実施形態において、200~900%の範囲であってよい。一実施形態において、制御された縦方向緩和は、5~80%の範囲、別の実施形態において、15~65%の範囲であってよい。一実施形態において、横方向延伸は、複数の工程で実施されてよい。横方向延伸の際、前駆体は、縦方向に収縮させても、収縮させなくてもよい。多工程横方向延伸の実施形態において、第1の横方向工程は、縦方向緩和が制御された横方向延伸、続いての同時の横方向および縦方向延伸、ならびに、続いての、縦方向延伸または緩和なしでの横方向緩和を含んでいてよい。任意選択的に、縦方向および横方向延伸後の前駆体は、熱処理、さらなるMDまたはTD延伸などに供されてよい。
【0090】
いくつかの実施形態において、縦方向(MD)引張強度対横方向(TD)引張強度比は、0.5~10.0、いくつかの実施形態において0.5~7.5、いくつかの実施形態において0.5~5.0である。縦方向(MD)および横方向(TD)引張強度は、ASTM-882手順に従ってInstron Model 4201を使用して測定される。
【0091】
いくつかの実施形態において、多孔質フィルムは、400g/ミリ以上の穿刺強度を有する。穿刺強度は、ASTM D3763に基づいてInstron Model 4442を使用して測定される。測定は、微多孔質膜(例えば、多孔質基材またはフィルム)の幅を横切ってなされ、穿刺強度は、試験サンプルを穿刺するのに必要とされる力として定義される。
【0092】
(2)コーティング層
一態様において、コーティング層は、セパレータの最外コーティング層であってよく、例えば、その上に形成される他の異なるコーティング層を有していなくてよく、または、コーティング層は、その上に形成されている少なくとも1つの他の異なるコーティング層を有していてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、異なるポリマーコーティング層は、多孔質基材の少なくとも一表面に形成されているコーティング層の上にまたは上部にコーティングされていてよい。いくつかの実施形態において、かかる異なるポリマーコーティング層は、ポリ二フッ化ビニリデン(PVdF)またはポリカーボネート(PC)のうちの少なくとも一方を含んでいても、これからなっていても、これから本質的になっていてもよい。
【0093】
いくつかの実施形態において、コーティング層は、多孔質基材の少なくとも一面に既に適用されている1つ以上の他のコーティング層の上部の上に適用される。例えば、いくつかの実施形態において、多孔質基材に既に適用されているこれらの層は、無機材料、有機材料、伝導性材料、半伝導性材料、非伝導性材料、反応性材料、またはこれらの混合物のうちの少なくとも1つの薄い層、非常に薄層、または超薄い層である。いくつかの実施形態において、これらの層は、金属または金属酸化物含有層である。いくつかの好ましい実施形態において、金属含有層および金属酸化物含有層、例えば、金属含有層において使用される金属の金属酸化物は、本明細書に記載されているコーティング組成物を含むコーティング層が形成される前に多孔質基材に形成される。時には、これらの既に適用されている層(複数可)の合計厚さは、5ミクロン未満、時には、4ミクロン未満、時には3ミクロン未満、時には2ミクロン未満、時には1ミクロン未満、時には0.5ミクロン未満、時には0.1ミクロン未満、時には0.05ミクロン未満である。
【0094】
いくつかの実施形態において、本明細書において上記に記載されているコーティング組成物から形成されるコーティング層の厚さは、約12μm未満、時には10μm未満、時には9μm未満、時には8μm未満、時には7μm未満、時には5μm未満である。少なくともある一定の選択された実施形態において、コーティング層は、4μm未満、2μm未満、または1μm未満である。
【0095】
コーティング方法は、さほど限定されず、本明細書に記載されているコーティング層は、多孔質基材上に、例えば、本明細書に記載されているように、以下のコーティング方法:押出コーティング、ロールコーティング、グラビアコーティング、印刷、ナイフコーティング、エアナイフコーティング、スプレーコーティング、浸漬コーティング、またはカーテンコーティング;のうちの少なくとも1つによってコーティングされてよい。コーティングプロセスは、室温または高温で行われてよい。
【0096】
コーティング層は、非多孔質、ナノ多孔質、ミクロ多孔質、メソ多孔質またはマクロ多孔質のいずれか1つであってよい。コーティング層は、10,000以下、1,000以下、700以下、時には600以下、500以下、400以下、300以下、200以下、または100以下のJISガーレーを有していてよい。非多孔質コーティング層では、JISガーレーは、800以上、1,000以上、5,000以上、または10,000以上(すなわち、「無限ガーレー」)であり得る。非多孔質コーティング層では、コーティングは、乾燥しているときには非多孔質であるが、特に、電解質によって湿潤となるときには、良好なイオン伝導体である。
【0097】
いくつかの実施形態において、コーティング層は、一分子厚である単層であってよく、分子は、(i)マトリクス材またはポリマーバインダ、(ii)耐熱性粒子、または(iii)架橋材、低温シャットダウン剤、接着剤、および増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分;のうちの少なくとも1つである。
いくつかの実施形態において、コーティングは、少なくとも一面における多孔質膜表面の10%以上、20%以上、30%以上、40%以上、50%以上、60%以上、70%以上、80%以上、90%以上、または100%を被覆するコーティングである。
【0098】
いくつかの実施形態において、コーティングは、少なくとも一面における多孔質膜表面の1%以上、5%以上、10%以上、20%以上、30%以上、40%以上、50%以上、60%以上、70%以上、80%以上、または90%以上を被覆する非連続コーティングである。
コーティングは、いくつかの好ましい実施形態において、デンドライト成長またはデンドライトによって引き起こされる短絡を阻止または防止する。いくつかの実施形態において、これは、コーティングが屈曲しているか、または、ピンホールを有していないことを意味し得る。換言すると、コーティングは、屈曲度が1であるいずれの孔も有していない。屈曲度は、いくつかの実施形態において、1超、1.1超、1.2超、1.3超、1.4超、1.5超、1.6超、1.7超、1.8超、1.9超、または2.0超である。
【0099】
複合体、車両、またはデバイス
本明細書において上記に記載されているいずれかのセパレータ、ならびに、これに直接接触して設けられている1つ以上の電極、例えば、アノード、カソード、またはアノードおよびカソードを含む複合体、ジェリーロール、円盤、またはシステム。電極のタイプは、さほど限定されない。例えば、電極は、リチウムイオン二次電池における使用に好適なものであり得る。
【0100】
本明細書にけるいくつかの実施形態によるリチウムイオン電池を
図7に示す。
本明細書にけるいくつかの実施形態による円筒型リチウム電池の断面図を
図14に示す。
図14において、リチウムイオンまたはリチウム金属円筒型セル10は、例えば、リチウム金属または合金アノード12、カソード14、およびアノード12とカソード14との間に設けられたセパレータ16を含み、これらは全て缶20内にパッケージングされている。示されているセル10は、円筒型セルまたは「ジェリーロール」セルであるが、本発明は、さほど限定されない。他の構成、例えば、角柱型セル、ボタン型セル、パウチ型セル、積層型セル、またはポリマー型セルも含まれる。セルは、一次(単回使用)または二次(充電式)セルまたは電池であってよい。加えて、電解質は示されていない。電解質は、液体(有機もしくは無機)、またはゲル(もしくはポリマー)であってよい。本発明は、便宜上、液体有機電解質を有する円筒型セルに関して記載されているが、さほど限定されず、他のセルタイプ(例えば、エネルギー貯蔵システム、複合セルおよびコンデンサ)ならびに構成において利用されてよい。
【0101】
好適なアノード12は、いずれのアノードであってもよく、少なくとも1つの実施形態において、好ましくは372mAh/g以上、好ましくは≧700mAh/g、最も好ましくは≧1000mAH/gのエネルギー容量を有し得る。アノードは、リチウム金属箔もしくはリチウム合金箔(例えば、リチウムアルミニウム合金)、またはリチウム金属および/もしくはリチウム合金および材料、例えば、カーボン(例えば、コークス、グラファイト)、ニッケル、銅の混合物から構成されていてよい。アノードは、少なくとも1つの実施形態において、好ましくは、リチウムを含有する層間化合物またはリチウムを含有する挿入化合物から単に作製されているわけではない。
【0102】
好適なカソード14は、アノードと適合するいずれのカソードであってもよく、少なくとも1つの実施形態において、層間化合物、挿入化合物、または電気化学的に活性なポリマーを含んでいてよい。好適な層間材料として、例えば、MoS2、FeS2、MnO2、TiS2、NbSe3、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、V6O13、V2O5、およびCuCl2が挙げられる。好適なポリマーとして、例えば、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、およびポリチオフェンが挙げられる。
【0103】
電解質は、液体(有機もしくは無機)、またはゲル(もしくはポリマー)であってよい。典型的には、電解質は、好ましくは、塩および媒体から主としてなる(例えば、液体電解質において、媒体は、溶媒と称されてよい;ゲル電解質において、媒体は、ポリマーマトリクスであってよい)。塩は、リチウム塩であってよい。リチウム塩として、例えば、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO3)3、LiBF6、およびLiClO4、BETTE電解質(ミネソタ州、ミネアポリスの3M Corp.から市販されている)ならびにこれらの組み合わせを挙げることができる。溶媒として、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、EC/PC、2-MeTHF(2-メチルテトラヒドロフラン)/EC/PC、EC/DMC(ジメチルカーボネート)、EC/DME(ジメチルエタン)、EC/DEC(ジエチルカーボネート)、EC/EMC(エチルメチルカーボネート)、EC/EMC/DMC/DEC、EC/EMC/DMC/DEC/PE、PC/DME、およびDME/PCを挙げることができる。ポリマーマトリクスとして、例えば、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDF:THF(PVDF:テトラヒドロフラン)、PVDF:CTFE(PVDF:クロロトリフルオロエチレン)、PVDF:HFP(PVDF:ヘキサフルオロプロピレン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、およびPEO(ポリエチレンオキサイド)を挙げることができる。
【0104】
本明細書において上記に記載されているいずれのセパレータ、セルまたは電池も、完全または部分的に電池式であるいずれの車両、例えば、電気車両、またはデバイス、例えば、携帯電話またはラップトップに組み込まれてもよい。
本発明の種々の実施形態を、本発明の種々の目的の達成において記載している。これらの実施形態は、本発明の原理を単に説明していると認識されるべきである。多くの変更および適応が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく当業者に容易に明らかであろう。
【実施例0105】
(1)少なくとも以下の表1-1~表1-4のコーティング組成物が想定される:
【0106】
【0107】
【0108】
【0109】
【0110】
CJ-耐熱性粒子、ラクタム由来ポリマーを含むバインダ、任意選択的に、溶媒として、水、水性溶媒、または非水性溶媒を含む。
CM-耐熱性粒子およびPVAバインダ、任意選択的に、溶媒として、水、水性溶媒、または非水性溶媒を含む。
CS-アクリルバインダを含む耐熱性粒子、任意選択的に、溶媒として、水、水性溶媒、または非水性溶媒を含む
a-本明細書に記載されている任意の架橋材
b-本明細書に記載されている任意の低温シャットダウン剤
c-本明細書に記載されている任意の接着剤
d-本明細書に記載されている任意の増粘剤
e-本明細書に記載されている任意の摩擦低減剤
f-本明細書に記載されている任意の高温シャットダウン剤
(2)例示的な改良されたシャットダウン実施形態
上記において考察されているように、低温シャットダウン剤および/または高温シャットダウン剤を添加することにより、コーティングされたセパレータのシャットダウンウィンドウを、そのコーティングされていない同等物またはコーティングされた同等物と比較して拡大することができ、ここで、コーティングは、低温シャットダウン剤および/または高温シャットダウン剤を含まない。
【0111】
(a)1つの例示的な実施形態において、本明細書に記載されているいくつかの実施形態によるコーティングされた電池セパレータ(発明例)を調製した。コーティング組成物は、CJ、および低温シャットダウン剤(b)としてのポリエチレンビーズを含み、これを、ポリプロピレン(PP)層、ポリエチレン(PE)層、およびポリプロピレン(PP)層を含む三層多孔質基材にコーティングした。このコーティングされた電池セパレータのシャットダウン特性を本明細書に記載されている電気抵抗試験によって評価し、三層多孔質基材自体(すなわち、コーティングされていない比較例)のものと比較した。結果を
図8に示す。
図8は、比較例のシャットダウンウィンドウが約125℃~約175℃であることを示す。コーティングが適用される場合、シャットダウンウィンドウのより低い終点が、約125℃から約95℃にシフトし、すなわち、約30℃のシフトである。本発明例および比較例についてのシャットダウンウィンドウの上方の終点は、ほぼ同じである。そのため、全体に、発明例のシャットダウンウィンドウがほぼ30℃拡大され、かなりより安全な電池セパレータを結果として生じさせる。
【0112】
(b)別の例示的な実施形態において、コーティングされたセパレータ(発明例)を調製し、該コーティングは、CJ、および高温シャットダウン剤(f)としてのPVDFを含む。この例での多孔質基材は、上記の例2(a)において記載されているものと同じである。このコーティングされたセパレータ(発明例)のシャットダウンウィンドウを、本明細書に記載されているように電気抵抗試験によって評価し、コーティングされていない三層多孔質基材またはセパレータ(比較例)と比較した。結果を
図9に表す。この実施形態において、発明例のシャットダウンウィンドウが約5℃低下し、シャットダウンウィンドウの上方の終点が>180℃に拡大され、例えば、10,000Ω・cm
2超の抵抗が>180℃の温度で得られ、非常に安全な電池を結果として生じさせる。
【0113】
(c)別の例示的な実施形態において、PP-PE-PPおよびPE-PP-PEを含む多層(三層)多孔質基材を、CJおよびポリビニルピロリドン(PVP)、例えば、高温シャットダウン剤を含むコーティングにより、多孔質基材の一面においてコーティングすることによって、2つのコーティングされたセパレータを調製した。コーティングは3ミクロンの厚さであった。これらは発明例である。これらのコーティングされたセパレータのシャットダウンウィンドウ(
図10Bに示す発明例)を本明細書に記載されているように電気抵抗試験によって評価し、PP-PE-PPおよびPE-PP-PEを含むコーティングされていない多層(三層)多孔質基材と、それぞれ比較した(
図10Aおよび
図10Cに示す比較例)。190℃を超える拡大されたシャットダウン特性が、一面がコーティングされたPP-PE-PP多孔質基材および一面がコーティングされたPE-PP-PE基材の両方で観察された。
【0114】
(3)例示的な改良された収縮の実施形態
(a)少なくとも増粘剤および/または架橋材を本明細書に記載されているコーティング組成物に添加することにより、これらのコーティング組成物から作製されるコーティング層を含むセパレータの収縮を、高温でのものを含めて低減する。以下の表2における、CSのみ、CSおよびd(増粘剤)、ならびにCS、d、およびa(架橋材)を含むコーティング組成物を調製した。これらの組成物において、CSおよび増粘剤は、これらの組成物において同じである。CSおよび増粘剤。
【0115】
収縮は、縦方向(MD)および横方向(TD)の両方の方向において測定され、%MD収縮および%TD収縮と表される。「180℃10分間」試験では、サンプルがオーブンに180℃で10分間置かれ、次いで、「150℃1時間」試験について上記に記載されているように試験される。「180℃20分間」試験では、サンプルがオーブンに180℃で20分間置かれ、次いで、「150℃1時間」試験について上記に記載されているように試験される。収縮は、一面がコーティングされた多孔質基材について測定されても、二面がコーティングされた多孔質基材について測定されてもよい。
【0116】
厚さを、マイクロメートルμmで、Emveco Microgage 210-Aマイクロメートル厚さ試験機および試験手順ASTM D374を使用して測定する。
【0117】
【0118】
(4)例示的な改良されたコーティング層対電極接着の実施形態
上記において考察されているように、接着剤を本明細書に記載されているコーティング組成物に添加することにより、電極、例えば、アノードへのコーティング層の接着を増加させる。
(a)上記のセクション2(b)において調製したものと同一の(a)発明例を調製した。アノードへのこの例のコーティング層の接着を本明細書に記載されているように評価した。結果を
図11に示す。
図11は、多くの電極材料、すなわち、アノードからのものをセパレータに移動させることで、コーティング層とアノードとの間の良好な接着を示唆することを示している。
【0119】
(5)例示的な改良されたコーティング層対多孔質基材の接着強度の実施形態
上記において考察されているように、接着剤を本明細書に記載されているコーティング組成物に添加することにより、多孔質基材を前処理することなく、多孔質基材へのコーティング層の接着を増加させる。
(6)例示的な改良されたピン除去力の実施形態
上記において考察されているように、例えば、摩擦低減剤に本明細書に記載されているコーティング組成物を添加することにより、コーティング層(およびかかるコーティング層を含むセパレータ)のピン除去力を改良し得る。
【0120】
上記のセクション2(c)からの発明例(発明例、すなわち、一面がコーティングされたPP-PE-PP多孔質基材および一面がコーティングされたPE-PP-PE多孔質基材)をコーティングされていないPP-PE-PP多孔質基材(対照)と比較した。本明細書に記載されているピン除去試験を3回実施して3つのデータ点を収集し、データを以下の表3において報告する。
【0121】
【0122】
(7)例示的な改良されたホットチップ試験の実施形態
上記において考察されているように、本明細書に開示されているセパレータは、例えばホットチップ孔伝播研究における望ましい挙動によって示されるように改良された熱的安定性を有する。ホットチップ試験は、点加熱条件下でのセパレータの寸法安定性を測定する。該試験は、セパレータを熱いはんだごて先端と接触させ、得られる孔を測定することを含む。孔が小さいほど望ましい。
【0123】
(a)ホットチップ試験を上記のセクション2(c)からの実施形態において実施し、結果を以下の表4、および
図12において報告する。一面がコーティングされたPE-PP-PEおよびPP-PE-PP基材(発明例)は、コーティングされていないPP-PE-PP多孔質基材(対照)であるコーティングされていない対照よりも良好に実施された(より小さい孔)ことが分かった。
【0124】
【0125】
セパレータにおける選択された酸化アルミニウムコーティングは、物理蒸着(PVD)プロセスによって製作され得る。他の従来のコーティング技術に対するPVDプロセスの主な利点は以下の通りである:
・ロールツーロール製造;数百メートル/分で製造することができる;
・完全被覆による均質な均一コーティング;
・欠陥が少ない/ないバインダ不含コーティング;
・数ナノメートルからミクロン厚の厚さ調節可能。
【0126】
図13を参照すると、本発明のセパレータ20の一例が示されている。セパレータ20は、少なくとも1つのセラミック複合体層またはコーティング22および少なくとも1つのポリマー微多孔質層24を好ましくは含む。セラミック複合体層は、収縮、酸化、電子短絡(例えば、アノードおよびカソードの直接もしくは物理的接触)を防止する、ならびに/またはデンドライト成長を阻止するのに好ましくは適合されており、また、少なくとも適合されていてよい。ポリマー微多孔質層は、標準状態下でアノードおよびカソードの直接もしくは物理的接触を少なくとも防止する、所望の電池性能を支持する、ならびに/または高温でのアノードとカソードとの間のイオン伝導性(流)を阻止(もしくはシャットダウン)して熱暴走を防止もしくは停止するのに適合されていてよく、また、好ましくは適合されている。典型的な電池またはセル操作条件下では、セパレータ20のセラミック複合体層22が、アノードとカソードとの間のイオン流を可能にするのに十分にイオン伝導性でなければならず、その結果、電流が、所望の量で、セルによって発生され得るようになっている。層22および24は、互いによく接着するべきであり、すなわち、意図しない分離が起こってはならない。層22および24は、ラミネーション、共押出、堆積、例えば、PVD、CVD、もしくはALD、またはコーティングプロセスによって形成されてよい。セラミック複合体層22は、0.001ミクロン~50ミクロンの範囲、好ましくは0.01ミクロン~25ミクロンの範囲、より好ましくは0.50ミクロン~10ミクロンの範囲(セパレータが、二面コーティングされているとき、場合により好ましくは各面において0.25ミクロン~5ミクロンの範囲)のいずれかの厚さを有するコーティングまたは別個の層であってよい。ポリマー微多孔質層24は、1ミクロン~50ミクロンの範囲、好ましくは5ミクロン~50ミクロンの範囲、好ましくは2ミクロン~25ミクロンの範囲、好ましくは12ミクロン~25ミクロンの範囲、より好ましくは3ミクロン~12ミクロンの厚さを有する好ましくは別個の膜である。セパレータ20の合計厚さは、1ミクロン~100ミクロンの範囲、好ましくは5ミクロン~100ミクロンの範囲、好ましくは2ミクロン~50ミクロンの範囲、好ましくは12ミクロン~50ミクロンの範囲、より好ましくは3ミクロン~25ミクロンの範囲である。
【0127】
セラミック複合体層22は、これを通して分散されている粒子28、例えば、無機またはセラミック粒子を有するマトリクス材またはバインダ26を含む。セラミック複合体層22は、多孔質または非多孔質であり(いくつかのマトリクスまたはバインダ材料は、電解質中で膨潤およびゲル化し、乾燥セパレータが湿潤前または電解質によって湿潤されて高いガーレーを有しても(1,000もしくは10,000ガーレーであっても)イオンを輸送し得ることが理解される)、層22のイオン伝導性は、主として、空孔率、電解質、マトリクス材26、および粒子28の選択肢に依る。層22のマトリクス材26または粒子28は、それぞれ、デンドライト成長を防止することにより、また、離間している電極を高温で維持することにより、電子短絡を部分的に防止するセパレータの一構成要素であってよい。マトリクス材26は、加えて、ゲル電解質またはポリマー電解質としても機能し得る(例えば、電解質塩を担持する)。マトリクス材26は、約0.5~95重量%、好ましくは5~80重量%のセラミック複合体層22を好ましくは含み、無機粒子28は、約5~95.5重量%、好ましくは20~95重量%の層22を好ましくは含む。好ましくは、複合体層22は、無機粒子を10%~99重量%、好ましくは30%~75重量%含有する。最も好ましくは、複合体層22は、無機粒子を20%~98重量%、好ましくは40%~60重量%含有する。
【0128】
マトリクス材26は、有機および/もしくは無機粒子を含有していてよく、また、電解質粒子もしくは材料を含んでいてもよく、ならびに/または、ゲル電解質もしくはポリマー電解質として(例えば、電解質塩を担持する)および/または接着剤として機能し得る(電極に接着し得、セパレータと電極との間のギャップもしくは空間を低減し得、電荷分布さえも提供し得、および/もしくはデンドライト形成を防止し得る)。マトリクス材またはバインダ26は、約0.5~95重量%、好ましくは2~80重量%のセラミック複合体層22を好ましくは含んでいてよく、粒子28は、およそ5~95.5重量%、好ましくは20~98重量%の層22を好ましくは形成する。1つの特定の実施形態において、粒子は、コーティングとしてバインダ材料を含むコーティングされた粒子である。別の特定の実施形態において、粒子は、2つ以上のタイプまたはサイズの粒子の混合物である。
【0129】
マトリクス材26は、イオン伝導性または非伝導性の、例えば、溶媒または水系ポリマーまたはバインダ、例えば、PVDF、アクリル、ポリアミド、および/またはリチウムポリマー電池もしくは固体電解質電池における使用のために提案されているあらゆるゲル形成性ポリマー、これらのコポリマー、およびこれらの組み合わせ、コポリマー、ブレンド、または混合物であってよい。マトリクス材26は、例えば、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、これらのコポリマー、およびこれらの混合物から選択されてよい。好ましいマトリクス材は、PVDFおよび/またはPEOならびにこれらのコポリマーである。PVDFコポリマーとして、PVDF:HFP(ポリフッ化ビニリデン:ヘキサフルオロプロピレン)およびPVDF:CTFE(ポリフッ化ビニリデン:クロロトリフルオロエチレン)が挙げられる。最も好ましいマトリクス材として、23重量%未満のCTFEを有するPVDF:CTFE、28重量%未満のHFPを有するPVDF:HFP、あらゆるタイプのPEO、およびこれらの組み合わせ、ブレンド、混合物またはコポリマーが挙げられる。1つの特定の実施形態において、バインダは、ポリイミドまたはポリアミド、例えば、溶媒可溶性ポリイミドまたはポリアミドであってよい。
【0130】
無機粒子28は、通常は非伝導性であるとされるが、これらの粒子は、電解質と接触しているとき、セパレータ20のイオン伝導性を改良する(抵抗を低減する)イオン伝導性または超伝導性表面を成長させ得る。無機粒子28は、例えば、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、ベーマイト、カオリン、クレイ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化チタン(TiO2)、SiS2、SiPO4、X線検出可能材料、カオリンクレイ、焼成クレイ、カオリナイト、メタ安定性アルミナ、またはこれらの組み合わせ、ブレンドもしくは混合物から選択されてよい。好ましい無機粒子は、ベーマイト、カオリン、SiO2、Al2O3、硫酸バリウム、および/またはCaCO3であってよい。粒子は、0.001ミクロン~25ミクロンの範囲、好ましくは0.01ミクロン~2ミクロンの範囲、最も好ましくは0.05ミクロン~0.5ミクロンの範囲の平均粒度を有していてよい。
【0131】
微多孔質ポリマー性層24は、いくつかのタイプの微多孔質膜(例えば、単一プライもしくは多プライ)、シート、フィルムまたは層、例えば、ノースカロライナ州シャーロットのCelgard,LLC製のCelgard(登録商標)微多孔質ポリオレフィン製品、または日本の東京のAsahi Kasei Corp製のHipore(登録商標)微多孔質ポリオレフィン製品などのいずれかであってよい。層24は、10~90%の範囲、好ましくは20~80%の範囲、より好ましくは28~60%の範囲の空孔率を有していてよい。層24は、0.001~2ミクロンの範囲、好ましくは0.02~2ミクロンの範囲、好ましくは0.05~1ミクロンの範囲、より好ましくは0.08~0.5ミクロンの範囲の平均孔径を有していてよい。層24は、好ましくは5~150秒、好ましくは15~150秒、好ましくは10~80秒、より好ましくは30~60秒の範囲(ガーレー数は、10ccの空気が12.2インチの水において1平方インチの膜を通過するのに要する時間を指す。)のガーレー数を有していてよい。層24は、好ましくはポリオレフィン性である。好ましいポリオレフィンとして、ポリエチレンおよびポリプロピレン、またはこれらの組み合わせ、ブレンド、コポリマー、ブロックコポリマー、もしくは混合物が挙げられる。
【0132】
ある一定の選択された実施形態によると、この発明または出願は、電池セパレータ、コンデンサセパレータ、燃料電池膜、織布材料、衣服材料または層、ろ過材などを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティング、ならびに、電池セパレータを含む、新規および/または改良されたコーティングされた多孔質基材、ならびに、より特定的には、電池セパレータ、コンデンサセパレータ、燃料電池膜、織布材料、衣服材料または層、ろ過材などを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティングであって、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)任意選択的な有機および/もしくは無機耐圧縮性、耐デンドライト性、および/もしくは耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、シャットダウン剤、低温シャットダウン剤、高温シャットダウン剤、接着剤、X線検出可能素子、摩擦低減剤、および/もしくは増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、上記コーティング、ならびに/あるいは、電池セパレータを含む、新規および/もしくは改良されたコーティングされた多孔質基材であって、コーティングが、少なくとも(i)ポリマーバインダ、(ii)任意選択的な有機および/もしくは無機耐圧縮性、耐デンドライト性、および/もしくは耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、シャットダウン剤、低温シャットダウン剤、高温シャットダウン剤、接着剤、X線検出可能素子、摩擦低減剤、および/もしくは増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、上記多孔質基材を対象とし、あるいは、これらを提供する。
【0133】
少なくともある特定の目的、態様または実施形態によると、ある特定の新規ならびに/または改良された、電池セパレータもしくはセパレータ膜を含む、多孔質基材用コーティング、ならびに/またはコーティングされた電池セパレータを含むコーティングされた多孔質基材、ならびに/または、かかるコーティングもしくはコーティングされたセパレー
タを含む電池もしくはセルが記載または示されており、ならびに/あるいは、これらの製造および/もしくは使用方法を含めた関連方法が開示されている。また、少なくともマトリクス材またはポリマーバインダと、さらなる添加剤、材料もしくは成分を含む耐熱性粒子とを含む、電池セパレータを含む新規または改良された多孔質基材用コーティング、ならびに/あるいは、電池セパレータを含む、新規または改良されたコーティングされた多孔質基材であって、コーティングが、少なくともマトリクス材またはポリマーバインダと、さらなる添加剤、材料もしくは成分を含む耐熱性粒子とを含む、上記多孔質基材が開示される。さらに、電池セパレータを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティング、ならびに、電池セパレータを含む、新規および/または改良されたコーティングされた多孔質基材、電池セパレータを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティングであって、少なくとも(i)マトリクス材またはポリマーバインダ、(ii)耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、低温シャットダウン剤、接着剤、および増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、上記コーティング、ならびに、電池セパレータを含む、新規および/または改良されたコーティングされた多孔質基材であって、コーティングが、少なくとも(i)マトリクス材またはポリマーバインダ、(ii)耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、低温シャットダウン剤、接着剤、増粘剤、摩擦低減剤、高温シャットダウン剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、上記多孔質基材が開示される。ポリマーマトリクスまたはバインダとして、例えば、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDF:THF(PVDF:テトラヒドロフラン)、PVDF:CTFE(PVDF:クロロトリフルオロエチレン)、PVDF:HFP(PVDF:ヘキサフルオロプロピレン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PVA(ポリビニルアルコール)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(パーフルオロアルコキシ)、フルオロポリマー、アクリル、PO(ポリオレフィン)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PMP(ポリメチルペンテン)、PEO(ポリエチレンオキサイド)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアクリル酸メチル(PMA)、および複合体、組み合わせ、混合物、ブレンド、コポリマー、またはこれらのブロックコポリマーを挙げることができる。
【0134】
他の好ましい実施形態において、ポリマーバインダは、カルボキシメチルセルロース(CMC)、イソブチレンポリマー、ラテックスを含んでいてよく、これからなってよく、これから本質的になってよい。
少なくともある特定の目的、態様または実施形態により、ある特定の新規および/または改良された方法が記載され、または示されている。例えば、二次リチウム電池において電極に対するセパレータの位置を検出するための方法であって、正極、負極、電極間に設けられたX線感受性セパレータ、ならびに、電極およびセパレータを収容する缶またはパウチを含む二次リチウム電池を付与する工程において、X線感受性セパレータが、その中または上に分散されたX線検出可能素子を有する微多孔質膜を含み、X線検出可能素子が、上記膜の少なくとも1~80重量パーセント以下を構成している、上記工程と;二次リチウム電池をX線放射に供する工程と;電極に対するセパレータの位置を決定する工程と;電極に対するセパレータの位置に基づいて二次リチウム電池を承認または拒否する工程とを含む、上記方法。
【0135】
X線検出可能素子が、上記膜の2~70重量%を構成している、上記の方法。
X線検出可能素子が、上記膜の5~50重量%を構成している、上記の方法。
X線検出可能素子が、膜におけるコーティングに含まれている、上記の方法。
X線検出可能素子が、金属、金属酸化物、金属リン酸塩、金属炭酸塩、X線蛍光物質、金属塩、金属硫酸塩、またはこれらの混合物からなる群から選択され、上記金属のいずれかが、Zn、Ti、Mn、Ba、Ni、W、Hg、Si、Cs、Sr、Ca、Rb、Ta、Zr、Al、Pb、Sn、Sb、Cu、Fe、およびこれらの混合物からなる群から選択される、上記の方法。
【0136】
X線検出可能素子が好ましくは硫酸バリウムである、上記の方法。
X線検出可能素子が、膜の少なくとも一面におけるコーティングにある、上記の方法。
コーティングがセラミックコーティングである、上記の方法。
X線検出可能素子が、分散されている、コーティングされている、または添加されているうちの少なくとも1つである、上記の方法。
【0137】
本明細書に記載されている新規および/または改良されたセパレータは、以下の特徴または改良点のうち1つ以上を有しまたは示し得る:(1)SEMによって観察され、測定される、所望のレベルの空孔率;(2)透過性を示すのに望ましいガーレー数;(3)望ましい厚さ;(4)コーティングが公知のコーティングに対して改良されるような、ポリマーバインダの所望のレベルの合体;(4)別のコーティングもしくは材料がコーティング(例えば、粘着性(少なくとも、電解質によって湿潤しているとき)もしくは接着剤コーティング、ストライプもしくはスポットが加えられている)上に適用されるとき、および/またはコーティング(コーティング、または層)が圧縮もしくはカレンダリングされるとき、限定されないが、どのようにコーティングが混合されるか、どのようにコーティングが基材に適用されるか、どのようにコーティングが基材において乾燥されるかを含めた、コーティングされたセパレータの加工に起因する望ましい特性;(5)例えばホットチップ孔伝播研究における望ましい挙動によって示されるように改良された熱的安定性;(6)リチウム電池、例えば、リチウムイオン電池において使用されるときの低減された収縮;(7)コーティングにおける耐熱性粒子間の改良された接着性;(8)コーティングと基材との間の改良された接着性;(9)コーティングされたセパレータと電池の一方または両方の電極との間の改良された接着性;(10)改良されたピン除去力および/または摩擦係数(例えば、コーティングされていない基材または典型的なコーティングされた材料と比較して低減されたピン除去力および/または低減された摩擦係数);(11)電解質の改良された湿潤性またはウィッキング;ならびに/あるいは(12)改良された耐酸化性および/または高い電圧性能。セパレータは、一面(OSC)にコーティングされていてよく、二面(TSC)にコーティングされていてよく、一面にセラミックコーティング(CCS)を有していてよく(OSC CCS)、両面にセラミックコーティング(CCS)を有していてよく(TSC CCS)、一面にセラミックコーティング(CCS)を有し(OSC CCS)、また、他方の面にポリマーまたは粘着性コーティング(PCS)を有していてよく(OSC CCS/OSC PCS)、両面にセラミックコーティング(CCS)を有し(TSC CCS)、また、一面のCCSの上部にポリマーまたは粘着性コーティング(PCS)を有していてよく(TSC CCS/OSC PCS)、両面にセラミックコーティング(CCS)を有し(TSC CCS)、また、CCSのそれぞれの上部にポリマーまたは粘着性コーティング(PCS)を有していてよく(TSC CCS/TSC PCS)、少なくとも一面に物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)または原子層堆積(ALD)の上部にCCSを有していてよく(OSC VAD/OSC CCS)、両面において物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)または原子層堆積(ALD)の上部にCCSを有していてよく(TSC VAD/TSC CCS)、少なくとも一面において物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)または原子層堆積(ALD)の上部においてPCSを有していてよく(OSC VAD/OSC PCS)、両面において物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)または原子層堆積(ALD)の上部においてPCSを有していてよく(TSC VAD/TSC PCS)、一面における物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)または原子層堆積(ALD)の上部においてPCSを有し、また、他方の面における物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)または原子層堆積(ALD)の上部においてCCSを有していてよく(TSC VAD/OSC PCS/OSC CCS)、CCSの上部にPCSを有していてよく、PCSの上部にCCSを有していてよく、CCSの上部にVADを有していてよく、PCSの上部にVADを有していてよい。VADは有機および/または無機であり得る。CCS粒子は有機および/または無機であり得る。例えば、X線検出可能粒子または剤は、PE粒子またはビーズと混合され得る。一実施形態において、一面にCCSおよび他方の面にPCSを有し、第2実施形態において、両面にCCSを有し、第3実施形態において、両面にPCSを有し、第4実施形態において、一面にPCSと共にCCSおよび他方の面にPCSのみを有し、第5実施形態において、両面にPCSと共にCCSを有し、両面において粘着性CCSを有することが好ましい場合があり(CCSは、各面において同じであっても異なっていてもよい少なくとも1つの粘着性成分またはバインダを含む[アノード1つの粘着性材料であることが好ましくあり得るが、カソードは、異なる粘着性材料であることが好ましい])、セパレータは、片、リーフ、スリーブ、ポケット、エンベロープ、Sラップ、Z折り、シート、ロール、可撓性、剛性などであってよく、ならびに/または、電池における全てのセパレータが、同じ構成のものであっても、異なる構成のものであってもよい。1の電池製造業者は、アノードに対してCCSを、カソードに対してPCSまたはVADを置く場合があるが、別の電池製造業者は、カソードに対してCCSを置く場合がある。セルのタイプならびに/または電池エネルギーおよび/もしくは電圧に応じて、CCS、PCSまたはVADがアノードに対して設置されてよく、CCS、PCSまたはVADがカソードに対して設置されてよいことが企図される。改良されたコーティングされたセパレータのこれらの目的、態様もしくは実施形態、および/または他の関連する特質は、本出願の他の部分においてより詳細に記載されている。
【0138】
種々の態様、目的または実施形態によると、以下が記載または提供される:新規ならびに/または改良された、電池セパレータもしくはセパレータ膜を含む、多孔質基材用コーティング、層または処理、ならびに/または、コーティングされた電池セパレータを含むコーティングもしくは処理された多孔質基材、ならびに/または、かかるコーティングもしくはコーティングされたセパレータを含む電池もしくはセルが記載または提供され、ならびに/あるいは、これらの製造および/もしくは使用方法を含めた関連方法が開示される。また、少なくともマトリクス材またはポリマーバインダと、さらなる添加剤、材料もしくは成分を含む耐熱性粒子とを含む、電池セパレータを含む新規または改良された多孔質基材用コーティング、ならびに/あるいは、電池セパレータを含む、新規または改良されたコーティングまたは処理された多孔質基材であって、コーティングが、少なくともマトリクス材またはポリマーバインダと、さらなる添加剤、材料もしくは成分を含む耐熱性粒子とを含む、上記多孔質基材が開示される。さらに、電池セパレータを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティング、ならびに、電池セパレータを含む、新規および/または改良されたコーティングされた多孔質基材、ならびに、電池セパレータを含む、新規または改良された多孔質基材用コーティングであって、少なくとも(i)マトリクス材またはポリマーバインダ、(ii)耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、低温シャットダウン剤、接着剤、および増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、上記コーティング、ならびに、電池セパレータを含む、新規および/または改良されたコーティングされた多孔質基材であって、コーティングが、少なくとも(i)マトリクス材またはポリマーバインダ、(ii)耐熱性粒子、ならびに(iii)架橋材、低温シャットダウン剤、接着剤、増粘剤、摩擦低減剤、および高温シャットダウン剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、上記多孔質基材が開示される。
【0139】
本発明の種々の実施形態を、本発明の種々の目的の達成において記載している。これらの実施形態は、本発明の原理を単に説明していると認識されるべきである。多くの変更およびそれらの適応が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく当業者に容易に明らかであろう。
前記コーティング組成物が、20重量%~95重量%の前記耐熱性粒子および5重量%~80重量%の前記ポリビニルアルコール(PVA)を含む、請求項1に記載の電池セパレータ。
前記ポリマーバインダが、ポリアクリル酸(PAA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、イソブチレンポリマー、アクリル樹脂、および/またはラテックスをさらに含む、請求項1に記載の電池セパレータ。