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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099703
(43)【公開日】2024-07-25
(54)【発明の名称】アイソレータ
(51)【国際特許分類】
   F16H 55/36 20060101AFI20240718BHJP
【FI】
F16H55/36 H
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024070277
(22)【出願日】2024-04-24
(62)【分割の表示】P 2021539988の分割
【原出願日】2020-01-08
(31)【優先権主張番号】16/243,704
(32)【優先日】2019-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】504005091
【氏名又は名称】ゲイツ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100156199
【弁理士】
【氏名又は名称】神崎 真
(74)【代理人】
【識別番号】100124497
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 洋樹
(74)【代理人】
【識別番号】100090169
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 孝
(72)【発明者】
【氏名】ワード,ピーター
(72)【発明者】
【氏名】デ ラ トーレ,パトリシオ
【テーマコード(参考)】
3J031
【Fターム(参考)】
3J031AA03
3J031BA20
3J031BB01
3J031CA02
3J031CA04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ねじり振動による速度変動を吸収できるアイソレータの提供。
【解決手段】シャフトと、シャフトに軸支されるプーリと、シャフトとプーリの間に係合される第1トーションスプリングと、シャフトとプーリの間に係合される第2トーションスプリングとを備え、第1トーションスプリングと第2トーションスプリングは、逆向きに巻かれており、第1トーションスプリングは、プーリからシャフトへと第1方向に第1トルクを伝達するように係合され、第1トルクを伝達する間、第2トーションスプリングはプーリと受動的に係合し、第2トーションスプリングは、シャフトからプーリへと第2方向に第2トルクを伝達するように係合され、第2トルクを伝達する間、第1トーションスプリングはプーリと受動的に係合するアイソレータ。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフトと、
前記シャフトに軸支されるプーリと、
前記シャフトと前記プーリの間に係合される第1トーションスプリングと、
前記シャフトと前記プーリの間に係合される第2トーションスプリングとを備え、
前記第1トーションスプリングと前記第2トーションスプリングは、逆向きに巻かれており、
前記第1トーションスプリングは、前記プーリから前記シャフトへと第1方向に第1トルクを伝達するように係合され、前記第1トルクを伝達する間、前記第2トーションスプリングの一端は前記プーリと受動的に摺動係合し、
前記第2トーションスプリングは、前記シャフトから前記プーリへと第2方向に第2トルクを伝達するように係合され、前記第2トルクを伝達する間、前記第1トーションスプリングの一端は前記プーリと受動的に摺動係合し、
前記シャフトは、前記第1トーションスプリングと前記第2トーションスプリングを係合させる放射状のフランジを備え、前記第1トーションスプリングと前記第2トーションスプリングが、前記放射状のフランジから反対方向に軸方向に延出する
ことを特徴とするアイソレータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アイソレータに関し、特にプーリからシャフトに向けて第1方向に第1トル
クを伝達するために係合された第1トーションスプリングと、第1トルクの伝達において
プーリと受動的に係合する第2トーションスプリングとを備え、第2トーションスプリン
グは、シャフトからプーリに向けて第2方向に第2トルクを伝達するために係合され、第
1トーションスプリングは第2トルクの伝達においてプーリと受動的に係合するアイソレ
ータに関する。
【背景技術】
【0002】
エンジンのクランクシャフトとモータージェネレーターなどのベルト駆動アクセサリと
の間に弾性要素を備えた装置を用いることにより、ベルトへの負荷を低減することが知ら
れている。この装置は、点火エンジンによって引き起こされるねじり振動による速度変動
を吸収できる。負荷を減らすことによる利点には、ピーク動的張力の低減、取り付け張力
の低減、スパン振動の低減、ベルトスリップの低減が含まれる。前述の全ての利点は、燃
料消費量と排出量を低減する寄生電力損失の低減という別の利点にも貢献する。
【0003】
当技術分野の代表は、米国特許公開番号20180087599号明細書であり、無端
伝動部材を介してエンジンによって駆動される装置を隔離するためのアイソレータを開示
する。アイソレータは、装置のシャフトに接続可能であるシャフトアダプタを備え、シャ
フトアダプタは、アイソレータ軸と、無端伝動部材と係合可能な回転駆動部材と、第1ト
ーションスプリングを含み、シャフトアダプタと中間駆動部材との間でトルクを伝達する
ように配置された第1絶縁スプリングアレンジメントと、中間部材と回転駆動部材との間
でトルクを伝達するように配置された第2絶縁スプリングアレンジメントとを規定する。
【0004】
必要とされているのは、プーリからシャフトへと第1方向に第1トルクを伝達するよう
に係合された第1トーションスプリングと、第1トルクを伝達する間、プーリと受動的に
係合する第2トーションスプリングとを備え、第2トーションスプリングはシャフトから
プーリへと第2方向に第2トルクを伝達するように係合され、第2トルクを伝達する間、
第1トーションスプリングはプーリと受動的に係合するアイソレータである。本発明はこ
の要求を満足する。
【発明の概要】
【0005】
本発明の第1の態様は、プーリからシャフトへと第1方向に第1トルクを伝達するよう
に係合された第1トーションスプリングと、第1トルクを伝達する間、プーリと受動的に
係合する第2トーションスプリングとを備え、第2トーションスプリングはシャフトから
プーリへと第2方向に第2トルクを伝達するように係合され、第2トルクを伝達する間、
第1トーションスプリングはプーリと受動的に係合するアイソレータである。
【0006】
本発明の他の態様は、本発明の以下の説明および添付の図面によって指摘または明らか
にされる。
【0007】
本発明は、シャフトと、シャフトに軸支されるプーリと、シャフトとプーリの間に係合
される第1トーションスプリングと、シャフトとプーリの間に係合される第2トーション
スプリングとを備え、第1トーションスプリングと第2トーションスプリングは、逆向き
に巻かれており、第1トーションスプリングは、プーリからシャフトへと第1方向に第1
トルクを伝達するように係合され、第1トルクを伝達する間、第2トーションスプリング
はプーリと受動的に係合し、第2トーションスプリングは、シャフトからプーリへと第2
方向に第2トルクを伝達するように係合され、第2トルクを伝達する間、第1トーション
スプリングはプーリと受動的に係合するアイソレータを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付図面は、本発明の好ましい実施形態を
例示し、詳細な説明とともに、本発明の原理を説明する役割を果たす。
図1】断面図である。
図2】分解図である。
図3】シャフトの詳細斜視図である。
図4】シャフトの詳細斜視図である。
図5】カバーの詳細斜視図である。
図6】別の実施形態の断面図である。
図7】別の実施形態の分解図である。
図8】別の実施形態のスプロケットの斜視図である。
図9】別の実施形態のシャフトの斜視図である。
図10】別の実施形態の部分切取斜視図である。
図11】別の実施形態の部分切取斜視図である。
図12】装置の特性を示すチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は断面図である。本実施形態は、マルチリブベルトとの利用を前提に構成される。
マルチリブベルトは特定のハイブリットの構成で一般的である。図6は、歯付きベルトま
たは同期ベルトを使用した別のハイブリッドの構成の代替的な配置を示す。本発明の装置
は、ハイブリッドシステムの動作条件に応じて、原動または従動コンポーネントの何れと
しても使用できる。
【0010】
本発明の装置は、シャフト15を備える。シャフト15は、半径方向に延出するフラン
ジ155を備える。フランジ155は、ポケット153およびポケット154を備える。
カバー17は、プーリ13の端部に圧入される。カバー17は、ブッシング12a上のシ
ャフト15に軸支される。プーリ13の他端は、ブッシング12上においてシャフト15
に軸支される。ブッシング12およびブッシング12aは、プーリ13とシャフト15と
の間の相対回転運動を可能にする。ロードスプレッダ11およびワッシャ18は、プーリ
13を軸方向に適正位置に保持するためにシャフト15のそれぞれの端部に圧入される。
プーリ13は、表面132でマルチリブベルト(M)と係合する。
【0011】
トーションスプリング14は、プーリ13とフランジ155との間に配置される。トー
ションスプリング16は、フランジ155とカバー17との間に配置される。スプリング
14の端部141は、プーリ13の内側面131と摩擦接触している。端部142は、フ
ランジ155のポケット153に係合するとともに押し当てられ、シャフト15を駆動す
る。スプリング16の端部161は、フランジ155のポケット154に係合し、押し当
てられる。スプリング16の端部162は、カバー17の表面171と摺接する。トーシ
ョンスプリング14とトーションスプリング16は、それぞれ反対方向に巻かれている。
トーションスプリング14、16は、フランジ155から反対方向に軸A-Aに沿って軸
方向に延在する。
【0012】
図1は、従動および原動状態における動力の流れを示す。
【0013】
従動状態。
【0014】
ベルトがプーリ13を駆動する従動状態では、スプリング14はベルト駆動速度の変動
を吸収することによって振動の減衰をもたらす。これらの変動は、内燃機関(ICエンジ
ン)の点火インパルスによって引き起こされ得る。
【0015】
ベルトによりプーリ13に加えられたトルク(矢印A)は、スプリング14を巻き戻し
、プーリ13とスプリング14との間にトルク伝達カップリング(矢印B)を生成する。
その後、トルクはフランジ155とシャフト15に伝達される(矢印C)。トルクはシャ
フト15から、モータジェネレータユニット(MGU)(不図示)などのシャフト15に
取り付けられた従動デバイスに伝達される(矢印D)。MGUはハイブリッド車の技術分
野において周知である。
【0016】
端部141と端部142の間で、スプリング14は巻かれ回転変位し、プーリ13がシ
ャフト15よりも駆動方向に幾分前進すること可能となる。スプリングの特性は、スプリ
ング14がベルトによって引き起こされる速度変動を吸収することを可能にする。プーリ
13の内側面133は、スプリング14が過度に巻き戻されるのを防ぐため、スプリング
14が過度な応力に曝されるのを防ぐためのストッパとして機能する。スプリング14の
巻き戻しにより、コイルが半径方向に拡張し、それによって表面133と係合する。
【0017】
この従動状態では、スプリング16はオーバーラン状態にあり、端部162はカバー1
7の表面171上で滑る。事実上、スプリング16は受動的となり、動力伝達に関与しな
い。スプリング16は、スプリング16がシャフト15と共に回転するように、表面15
2に巻き付けられる。
【0018】
原動状態。
【0019】
原動状態では、スプリング16は、ベルトの駆動速度の変動を吸収することによって振
動を減衰させる。原動状態では、シャフト15はMGUに取り付けられ、MGUによって
駆動される。フランジ155のポケット154は、スプリング16の端部161に係合し
て駆動する。端部161と端部162との間で、スプリング16のアクティブなコイルは
、シャフト15をプーリ13よりも前進して回転可能にする。端部162は、カバー17
の表面171と摩擦接触している。スプリング16が巻き戻され、表面171に押し付け
られると、それはカバー17を駆動する。カバー17は、タブ172、173、174を
介してプーリ13に機械的に結合されるか、圧入される。タブ172、173、174は
、カバー17の外周から半径方向に延出する。プーリ13の内側面134は、表面134
がスプリング16の巻き戻しを防止するためスプリング16が過負荷となることを防止す
るストッパとして機能する。スプリング16の巻き戻しは、コイルを半径方向に拡張させ
、それによって表面134と係合させる。
【0020】
この原動状態では、スプリング14はオーバーランしている。端部141はプーリ13
の表面131の上で滑り、事実上スプリング14は受動的となる。端部142は表面15
1の上に巻き付き、それにより表面151を把持し、スプリング14はシャフト15とと
もに回転する。
【0021】
シャフト15に掛かるトルク(矢印1)は、シャフト15とカバー17との間にトルク
伝達カップリングを生成するようにスプリング16を巻き上げる(矢印2と矢印3)。ト
ルクはその後、カバー17への接続を通してプーリ13へと伝達される(矢印4)。トル
クはベルト(不図示)を介してプーリ13から従動デバイス、例えば、ICエンジン(不
図示)に設けられた補機駆動システムへと伝達される(矢印5)。
【0022】
図3は、シャフトの詳細な斜視図である。フランジ155は、シャフト15から径方向
に延出する。ポケット153はフランジ155の側面に配置される。
【0023】
図4は、シャフトの詳細な斜視図である。ポケット154は、ポケット153とは反対
側に配置される。
【0024】
図5は、カバーの詳細な斜視図である。タブ172、173、174は、プーリ13に
係合しカバー17の外周から径方向に延出する。内側面171は、スプリング端部162
に係合する。
【0025】
図6は、別の実施形態の断面図である。この別の実施形態は、歯付きベルトを用いたシ
ステムで用いられる。
【0026】
スプロケット20は、ブッシング24を介してシャフト21に軸支される。リテーナ2
5は、シャフト21上の所定位置にブッシング24を保持する。スプロケット20の他端
は、ブッシング23によりシャフトフランジ22に軸支される。歯付きベルトは表面20
3に係合する。
【0027】
トーションスプリング26は、フランジ22とスプロケット20の間に係合される。ト
ーションスプリング27は、スプロケット20とフランジ22の間に係合される。スプリ
ング26の端部261は、内側面222に係合する。スプリング26の端部262は、ポ
ケット202に係合する。スプリング27の端部271は、ポケット221に係合する。
スプリング27の端部272は、スプロケット20の内側面201に係合する。トーショ
ンスプリング26とトーションスプリング27は、逆向きに巻かれている。この実施形態
では、トーションスプリング26とトーションスプリング27は、フランジ22からA-
A軸に沿って同じ向きに延出する。
【0028】
別の実施形態における従動状態。
【0029】
従動状態では、歯付きベルトがスプロケット20を駆動する。スプリング26は、ベル
ト駆動速度変動を吸収することにより振動を減衰する。スプリング27の端部272は、
スプロケット20の内側面201に摺接する。スプロケット20に掛かるトルクは、スプ
リング27を巻き戻し、それによりトルクをスプロケット20とスプリング27の間で伝
達する。スプリング27は、巻き戻されるにしたがって径方向に拡径し、これにより表面
201に摩擦係合する。
【0030】
端部271は、フランジ22のポケット221に押し当てられシャフト21を駆動する
。端部272と端部271の間のスプリングコイルは回転変位して、ベルト速度変動を吸
収するためスプロケット20がシャフト21を超えて前進回転することを可能にする。ス
プロケット20の内側面204は、スプリング24が半径方向に拡張し過ぎることによっ
て過度に応力がかかるのを防止するためのストッパとして機能する。従動状態にある間、
スプリング26はオーバーラン状態にあり、端部261はフランジ22の内側面222上
を滑って、事実上、スプリング26は受動的になる。スプリング26が表面202上に巻
かれているので、スプリング26はスプロケット20と共に回転する。円筒部分225は
、フランジ22から軸方向に延出する。
【0031】
従動状態では、トルクは、歯付きベルトからスプロケット20(矢印A)、スプリング
27を通して(矢印B)、フランジ22(矢印C)へと伝達される。その後、トルクはシ
ャフト21、更に、MGU(不図示)などの従動コンポーネントへと伝達される(矢印D
)。
【0032】
別の実施形態における原動状態。
【0033】
装置が歯付きベルトの駆動装置である場合、スプリング26は、ベルト駆動速度の変動
を吸収することによって振動を減衰する。シャフト21はMGUによって駆動される。ス
プリング26の端部261は、フランジ22の内側面222と摺接する。スプリング26
は、スプロケット20を駆動しながら巻き戻し方向に駆動される。端部262は、ポケッ
ト202に係合する。円筒部分225の内側面226は、スプリング26の半径方向変位
を制限し、制御されていない半径方向の拡張によってスプリング26が過度な応力を受け
るのを防止する。端部261と端部262との間において、スプリング26のアクティブ
なコイルは、シャフト21がスプロケット20を超えて前進回転することを可能にする。
【0034】
この原動状態では、スプリング27はオーバーランしている。端部272は、スプロケ
ット20の内側面201上を滑り、事実上、スプリング27は受動的になる。端部271
は内側面224の上に巻かれているので、スプリング27はシャフト21と共に回転する
【0035】
原動状態では、トルクはシャフト21(矢印1)からフランジ22(矢印2)、スプリ
ング26を介して(矢印3)、スプロケット20(矢印4)に伝達される。次に、トルク
はスプロケット20から歯付きベルト(矢印5)に伝達される。
【0036】
図7は、別の実施形態の分解図である。スプリング26は、半径方向にスプリング27
内に配置されている。歯付きベルトBは、歯付き面203と係合する。
【0037】
図8は、スプロケットの斜視図である。スプロケット20のポケット202は、スプリ
ング26の端部262に係合する。表面201は、スプリング27の端部272に係合す
る。
【0038】
図9は、シャフトの斜視図である。ポケット221は、スプリング27の端部271に
係合する。円筒部225の内側面222は、スプリング26の端部261に係合する。
【0039】
図10は、別の実施形態の部分切取斜視図である。矢印A、B、Cは、従動状態におけ
るトルクの流れを示す。
【0040】
図11は、この別の実施形態の部分切取斜視図である。スプリング26とスプリング2
7は、各々スプロケット20の軸方向長さ内に収まり、これにより装置にとって最小の長
さとなり、結果的に、エンジンサイズのエンベロープが減少する。スプロケット20は、
歯付きベルトとほぼ同じ幅であり、例えば、約25mmから30mmである。
【0041】
図12は、装置の特性を示すチャートである。図12は、ジェネレータ機能およびモー
タ機能におけるMGUによる装置の使用状態を示す。直線AとBは、MGUがジェネレー
タとして使用されているときの負荷状態と無負荷状態を示す。直線CとDは、MGUがモ
ータとして使用されているときの負荷状態と無負荷状態を示す。トルクの関数である角変
位は、何れのモードでも装置の線形で再現性のある動作を示す。
【0042】
アイソレータは、シャフトと、シャフトに軸支されるプーリと、シャフトとプーリの間
に係合される第1トーションスプリングと、シャフトとプーリの間に係合される第2トー
ションスプリングとを備え、第1トーションスプリングと第2トーションスプリングは、
逆向きに巻かれており、第1トーションスプリングは、プーリからシャフトへと第1方向
に第1トルクを伝達するように係合され、第1トルクを伝達する間、第2トーションスプ
リングはプーリと受動的に係合し、第2トーションスプリングは、シャフトからプーリへ
と第2方向に第2トルクを伝達するように係合され、第2トルクを伝達する間、第1トー
ションスプリングはプーリと受動的に係合する。
【0043】
アイソレータは、シャフトと、シャフトに軸支されるプーリと、シャフトとプーリの間
に係合される第1トーションスプリングと、シャフトとプーリの間に係合される第2トー
ションスプリングとを備え、第1トーションスプリングと第2トーションスプリングは、
逆向きに巻かれており、シャフトは第1トーションスプリングと第2トーションスプリン
グとを係合する放射状のフランジを備え、第1トーションスプリングと第2トーションス
プリングは、放射状のフランジから軸方向に延出し、前記第1トーションスプリングはプ
ーリからシャフトへと第1方向に第1トルクを伝達するように係合し、第1トルクの伝達
において第2トーションスプリングはプーリと受動的に係合し、第2トーションスプリン
グは、シャフトからプーリへと第2方向に第2トルクを伝達するように係合され、第2ト
ルクの伝達において第1トーションスプリングはプーリと受動的に係合する。
【0044】
アイソレータは、シャフトと、シャフトに軸支されるプーリと、シャフトとプーリの間
に係合される第1トーションスプリングと、シャフトとプーリの間に係合される第2トー
ションスプリングとを備え、第1トーションスプリングと第2トーションスプリングは、
逆向きに巻かれており、シャフトは第1トーションスプリングと第2トーションスプリン
グとを係合する放射状のフランジを備え、第1トーションスプリングと第2トーションス
プリングは、放射状のフランジから軸方向に延出し、前記第1トーションスプリングはプ
ーリからシャフトへと第1方向に第1トルクを伝達するように係合し、第1トルクを伝達
する間、第2トーションスプリングはプーリと受動的に係合し、第1トルクを伝達すると
き第1トーションスプリングには巻き戻し方向に負荷が掛けられ、第2トーションスプリ
ングはシャフトからプーリへと第2方向に第2トルクを伝達するように係合され、第2ト
ルクを伝達する間、第1トーションスプリングはプーリと受動的な係合し、第2トルクを
伝達するとき、第2トーションスプリングには巻き戻し方向に負荷が掛かる。
【0045】
本明細書では、本発明の複数の形態について説明されたが、当業者であれば、ここで説
明された発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、その構成、パーツ間の関係に様々
な変更ができることは明らかである。特に明記されていない限り、図面に示されている構
成部は一定の縮尺で描かれていない。更に、「手段」または「ステップ」という言葉が特
定のクレームで明示的に使用されていない限り、添付されたクレームまたはクレーム要素
の何れかが35U.S.C.112(f)条の適用を意図するものではない。本開示は、図
面に示され、本明細書に記載される例示的な実施形態または数値上の寸法に限定されるも
のではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-05-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフトと、
前記シャフトに軸支されるプーリと、
前記シャフトと前記プーリの間に係合される第1トーションスプリングと、
前記シャフトと前記プーリの間に係合される第2トーションスプリングとを備え、
前記第1トーションスプリングと前記第2トーションスプリングは、逆向きに巻かれており、
前記第1トーションスプリングは、前記プーリから前記シャフトへと第1方向に第1トルクを伝達するように係合され、前記第1トルクを伝達する間、前記第2トーションスプリングは前記プーリと受動的に摺動係合し、
前記第2トーションスプリングは、前記シャフトから前記プーリへと第2方向に第2トルクを伝達するように係合され、前記第2トルクを伝達する間、前記第1トーションスプリングは前記プーリと受動的に摺動係合し、
前記シャフトは、前記第1トーションスプリングと前記第2トーションスプリングを係合させる放射状のフランジを備え、前記第1トーションスプリングと前記第2トーションスプリングが、前記放射状のフランジから反対方向に軸方向に延出し、
前記第1トルクを前記第1方向に伝達するとき前記第1トーションスプリングには巻き戻し方向に荷重が掛けられ、前記第2トルクを前記第2方向に伝達するとき前記第2トーションスプリングには巻き戻し方向に荷重が掛けられる
ことを特徴とするアイソレータ。