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特開2024-99824容器の蓋体、及び容器の蓋体の組付け方法
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  • 特開-容器の蓋体、及び容器の蓋体の組付け方法 図1
  • 特開-容器の蓋体、及び容器の蓋体の組付け方法 図2
  • 特開-容器の蓋体、及び容器の蓋体の組付け方法 図3
  • 特開-容器の蓋体、及び容器の蓋体の組付け方法 図4
  • 特開-容器の蓋体、及び容器の蓋体の組付け方法 図5
  • 特開-容器の蓋体、及び容器の蓋体の組付け方法 図6
  • 特開-容器の蓋体、及び容器の蓋体の組付け方法 図7
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099824
(43)【公開日】2024-07-25
(54)【発明の名称】容器の蓋体、及び容器の蓋体の組付け方法
(51)【国際特許分類】
   B65F 1/16 20060101AFI20240718BHJP
   B65F 1/00 20060101ALI20240718BHJP
【FI】
B65F1/16
B65F1/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024075053
(22)【出願日】2024-05-07
(62)【分割の表示】P 2019235633の分割
【原出願日】2019-12-26
(71)【出願人】
【識別番号】000010054
【氏名又は名称】岐阜プラスチック工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松井 信太郎
【テーマコード(参考)】
3E023
【Fターム(参考)】
3E023AA20
3E023MA09
3E023MB01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】摘まみ部を備えたスライド蓋を容易に組付けることが出来る容器の蓋体、及び容器の蓋体の組付け方法を提供する。
【解決手段】容器の蓋体300であって、開口部120を備えた上蓋100と、摘まみ部220を備えたスライド蓋200と、を備え、上蓋100には、スライド蓋200が上蓋100の開口部120を開閉するようにスライド可能に取り付けられるレール130が設けられ、上蓋100のレール130には、スライド蓋200を挿通可能な切欠部140が設けられ、上蓋100のレール130の切欠部140の少なくとも一部は、上蓋100の開口部120と上下方向に重なることを特徴とする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の蓋体であって、
開口部を備えた上蓋と、
摘まみ部を備えたスライド蓋と、を備え、
前記上蓋には、前記スライド蓋が前記上蓋の開口部を開閉するようにスライド可能に取り付けられるレールが設けられ、
前記上蓋のレールには、前記スライド蓋を挿通可能な切欠部が設けられ、
前記上蓋のレールの切欠部の少なくとも一部は、前記上蓋の開口部と上下方向に重なることを特徴とする容器の蓋体。
【請求項2】
前記上蓋のレールの切欠部の少なくとも一部は、前記上蓋の開口部の端部と上下方向に重なることを特徴とする請求項1に記載の容器の蓋体。
【請求項3】
前記上蓋のレールにおいて、前記上蓋のレールの切欠部から前記スライド蓋を閉める方向に延出する部分は、前記上蓋のレールの切欠部から前記スライド蓋を開ける方向に延出する部分よりも肉厚に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の容器の蓋体。
【請求項4】
開口部を備えた上蓋と、摘まみ部を備えたスライド蓋と、前記スライド蓋が前記上蓋の開口部を開閉するようにスライド可能に取り付けられるレールと、を備えた容器の蓋体の組付け方法であって、
前記上蓋のレールに設けられ、少なくとも一部が前記上蓋の開口部と上下方向に重なった切欠部から、前記スライド蓋を挿通させて、前記スライド蓋を前記上蓋のレールに取り付けると共に、前記取り付けの過程において、前記スライド蓋の摘まみ部を、前記上蓋の開口部内に位置させることを特徴とする容器の蓋体の組付け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、容器の蓋体、及び容器の蓋体の組付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ごみや小物等を収容する容器に取り付ける、様々な種類の容器の蓋体が知られているが、例えば、特許文献1に開示されている容器の蓋体は、容器の開口部の周囲に取り付けられるガイド溝と、このガイド溝に沿ってスライド可能に取り付けられるスライド蓋(開閉蓋)とを備えている。そして、スライド蓋をガイド溝に取り付ける際は、スライド蓋を撓ませてガイド溝に差し込んでいた。特に、スライド蓋に摘まみ部が設けられているので、スライド蓋を撓ませるのには大きな力が必要となる。そのため、スライド蓋の変形や破損につながり、更に、スライド蓋をガイド溝に取り付ける作業負担は大きく、組付けが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-143703
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、上記問題に鑑み、本願発明は、摘まみ部を備えたスライド蓋を容易に組付けることが出来る容器の蓋体、及び容器の蓋体の組付け方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本願発明の請求項1に容器の蓋体は、容器の蓋体であって、開口部を備えた上蓋と、摘まみ部を備えたスライド蓋と、を備え、前記上蓋には、前記スライド蓋が前記上蓋の開口部を開閉するようにスライド可能に取り付けられるレールが設けられ、前記上蓋のレールには、前記スライド蓋を挿通可能な切欠部が設けられ、前記上蓋のレールの切欠部の少なくとも一部は、前記上蓋の開口部と上下方向に重なることを特徴とする。
【0006】
上記特徴によれば、スライド蓋を上蓋に組付ける際に、スライド蓋の摘まみ部を上蓋の開口部の外へ位置させながら、レールの切欠部からスライド蓋をレールに差し込んで容易に取り付けることができる。そのため、従来のように、スライド蓋をレールに差し込むために、剛性の高い摘まみ部付近を撓ませる必要がなく、スライド蓋をレールに取り付ける作業負担が軽減されるのである。
【0007】
更に、本願発明の請求項2に係る容器の蓋体は、前記上蓋のレールの切欠部の少なくとも一部は、前記上蓋の開口部の端部と上下方向に重なることを特徴とする。
【0008】
上記特徴によれば、スライド蓋を上蓋に組付ける際に、スライド蓋の摘まみ部を開口部の端部に当接させて、スライド蓋の摘まみ部の位置決めを行うことが出来るため、スライド蓋を切欠部からレールに取り付けやすい。
【0009】
更に、本願発明の請求項3に係る容器の蓋体は、前記上蓋のレールにおいて、前記上蓋のレールの切欠部から前記スライド蓋を閉める方向に延出する部分は、前記上蓋のレールの切欠部から前記スライド蓋を開ける方向に延出する部分よりも肉厚に形成されていることを特徴とする。
【0010】
上記特徴によれば、スライド蓋によって上蓋の開口部を閉じた際に、開口部とスライド蓋の被閉部との間に隙間が出来にくくなる。また、レールの強度を向上させることが出来る。
【0011】
更に、本願発明の請求項4に係る容器の蓋体の組付け方法は、開口部を備えた上蓋と、摘まみ部を備えたスライド蓋と、前記スライド蓋が前記上蓋の開口部を開閉するようにスライド可能に取り付けられるレールと、を備えた容器の蓋体の組付け方法であって、前記上蓋のレールに設けられ、少なくとも一部が前記上蓋の開口部と上下方向に重なった切欠部から、前記スライド蓋を挿通させて、前記スライド蓋を前記上蓋のレールに取り付けると共に、前記取り付けの過程において、前記スライド蓋の摘まみ部を、前記上蓋の開口部内に位置させることを特徴とする。
【0012】
上記特徴によれば、スライド蓋のレールへの取付け過程において、スライド蓋の摘まみ部を開口部内に位置させると共に、スライド蓋をレールに差し込んで容易に取り付けることが出来る。そのため、従来のように、スライド蓋をレールに差し込むために、剛性の高い摘まみ部付近を撓ませる必要がなく、スライド蓋をレールに取り付ける作業負担が軽減されるのである。
【発明の効果】
【0013】
本願発明の容器の蓋体、及び容器の蓋体の組付け方法によれば、摘まみ部を備えたスライド蓋を容易に組付けることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】(a)は、本願発明の実施形態1に係る蓋体の上蓋の平面図、(b)は、上蓋の底面図、(c)は、A-A断面図である。
図2】(a)は、図1(a)に示すB-B断面図、(b)は、図1(a)に示すA-A断面図であって、切欠部周辺を拡大して示した断面図、(c)は、図2(b)において、金型の配置を示した断面図である。
図3】(a)は、本願発明の実施形態1に係る蓋体のスライド蓋の平面図、(b)は、スライド蓋の底面図、(c)は、C-C断面図である。
図4】(a)から(c)は、本願発明の実施形態1に係る蓋体の組付け方法について説明するもので、上蓋の開口部周辺を拡大した断面図である。
図5】(a)から(c)は、本願発明の実施形態1に係る蓋体の他の組付け方法について説明するもので、上蓋の開口部周辺を拡大した断面図である。
図6】本願発明の実施形態1に係る蓋体を容器に取り付けて使用する状態を示した分解斜視図である。
図7】(a)は、本願発明の実施形態2に係る蓋体の上蓋のレールに、スライド蓋が組付けられた状態を示した、開口部周辺を拡大した断面図、(b)は、本願発明の実施形態3に係る蓋体のスライド蓋を、レールへ組付け始める状態を示した、開口部周辺を拡大した断面図である。
【符号の説明】
【0015】
100 上蓋
120 開口部
130 レール
140 切欠部
200 スライド蓋
220 摘まみ部
300 蓋体
400 容器
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本願発明の各実施形態について、図面を用いて説明する。
【0017】
<実施形態1>
まず、図1に本願発明の実施形態1に係る蓋体300の上蓋100を示す。なお、蓋体300は、上蓋100と、後述するスライド蓋200とを備える。また、図1(a)は、上蓋100の平面図、図1(b)は、上蓋100の底面図、図1(c)は、A-A断面図、図2(a)は、図1(a)に示すB-B断面図、図2(b)は、図1(a)に示すA-A断面図であって、切欠部140周辺を拡大して示した断面図、図2(c)は、図2(b)において、各金型の配置を示した断面図である。なお、各金型は仮想線にて示している。
【0018】
図1に示すように、上蓋100は、全体が合成樹脂で出来た平坦な板状部材であり、後述する容器400の開口部410を塞ぐ被閉部110と、後述するスライド蓋200によって開閉される開口部120とを備える。開口部120は、被閉部110から延出する両側の側辺部111と、側辺部111同士を連結する前辺部112によって囲まれるように構成されている。また、上蓋100の裏面側には、上蓋100の周方向に一周するように
嵌合凸部101が形成されており、嵌合凸部101は、後述する容器400の開口部410の縁部411内側に嵌まるように構成されている。また、開口部120の裏面側には、開口部120の外周に沿って凸部121が形成されており、開口部120の端部122を補強して強度を向上させている。
【0019】
また、図1(b)、(c)、及び図2(a)に示すように、上蓋100の裏面側には、開口部120の両側に隣接する位置に、直線状に延出するレール130が形成されている。レール130は、後述するスライド蓋200を差し込んで取り付けられるように、図2(a)に示すように、上蓋100の裏面側に略コ字状に形成されており、上壁131と側壁132と底壁133とを備える。そして、レール130の上壁131と側壁132と底壁133で囲まれたレール溝134にスライド蓋200が差し込まれ、スライド蓋200はレール溝134に沿ってスライドできるようになっている。なお、両側のレール130同士の間隔L1は、スライド蓋200の両側の側辺部213のそれぞれが、各レール130に取り付けることが出来るように設定されており、両側のレール130同士の間隔L1は、スライド蓋200の両側の側辺部213の間隔L2よりも大きくなっている。そして、スライド蓋200がレール130上を円滑にスライドできるように、スライド蓋200とレール130との間には、僅かなクリアランスが設けられており、クリアランスの幅L3は、両側のレール130同士の間隔L1からスライド蓋200の両側の側辺部213の間隔L2を差し引いたもの、すなわち、L3=L1-L2となっている。なお、レール130の肉厚は、上蓋100の平坦な板状部分(例えば、被閉部110)の肉厚よりも厚くなっている。また、嵌合凸部101の肉厚は、上蓋100の平坦な板状部分(例えば、被閉部110)の肉厚よりも薄くなっている。
【0020】
また、レール130の一部には、切欠部140が形成されている。この切欠部140は、レール130の底壁133を切り欠いて形成したもので、スライド蓋200を挿通できるように構成されている。また、レール130は、切欠部140によって前後方向に分かれており、前方向、すなわち切欠部140からスライド蓋200を閉める方向に延出する前方部分135(図面上左側)と、後方向、すなわち切欠部140からスライド蓋200を開ける方向に延出する後方部分136を備える(図面上右側)。そして、図2(b)に示すように、前方部分135の先端137は下方へ滑らかに傾斜しており、スライド蓋200を切欠部140から差し込みやすくなっている。また、後方部分136の先端138も下方へ滑らかに傾斜している。
【0021】
また、図1(c)及び図2(b)に示すように、切欠部140の一部である前側141は、開口部120と上下方向に重なっている。より具体的には、切欠部140の前側141と後側142の中間付近が、開口部120の端部122と上下方向に重なっている。一方、切欠部140の一部である後側142は、被閉部110と上下に重なっている。なお、切欠部140は、図1(b)に示すように、開口部120の後側の端部122側に設けられているが、これに限定されず、切欠部140の一部が開口部120と上下方向に重なっていれば、切欠部140を、開口部120の前側の端部122側に設けてもよい。
【0022】
また、図1(b)及び図2(a)に示すように、側辺部111の裏面側には、レール130の側壁132から側方へ延出するように凸状の補強リブ113が形成されており、レール130が側方へ倒れないように補強されている。また、上蓋100の裏面の片側には、嵌合凸部101に隣接する位置に、容器400と連結固定するための軸受け102が形成されている。なお、補強リブ113の両端のそれぞれは、嵌合凸部101とレール130に連結しているが、これに限定されず、レール130周辺を補強できるのであれば、補強リブ113は嵌合凸部101又はレール130と連結していない態様、いわゆる、スパットリブの態様としてもよい。
【0023】
また、上蓋100は、金型に溶融した合成樹脂を流し込んで射出成形により製造されており、図1(b)に示すように、開口部120の前側と後側の両方の端部122において、端部122の中央付近がゲート位置となっており、溶融した合成樹脂が金型内に流し込まれている。また、図2(c)に示すように、切欠部140周辺においては、複数の金型を利用して射出成形されており、具体的には、上蓋100の開口部120や被閉部110を成形する主型の金型(固定側)P1と、切欠部140及びレール130の外側を成形する可動側の金型P2と、レール130の前方部分135の内側を成形する可動側の金型P3と、レール130の後方部分136の内側を成形する可動側の金型P4とを利用している。そして、図2(c)に示すように、切欠部140の一部を開口部120と上下方向に重なるように構成したことで、切欠部140を成形する可動側の金型P2が、開口部120を成形する主型の金型(固定側)P1に対して前後にずれるように配置され、金型P2の端部P2a又は端部P2bが、金型P1の端部P1aと上下に揃わないようになっており、開口部120の端部122周辺にバリが生じにくくなっている。仮に、金型P2の端部P2a又は端部P2bが、金型P1の端部P1aと上下に揃うと、開口部120の端部122周辺にバリが生じやすくなってしまう。
【0024】
また、図2(b)及び図2(c)に示すように、レール130には、レール130の前方部分135を成形する可動側の金型P3の端部P3aと、切欠部140を成形する金型P2の端部P2bとの境界部分(金型の割位置)において、射出成形時に上下に延びる直線状の細い線(突部)G1が形成される。同様に、レール130の後方部分136を成形する可動側の金型P4の端部P4aと、切欠部140を成形する金型P2の端部P2aとの境界部分(金型の割位置)において、射出成形時に上下に延びる直線状の細い線(突部)G3が形成される。
【0025】
また、図2(c)に示すように、レール130の前方部分135の内側を成形する可動側の金型P3の下端部P3bと、レール130の前方部分135の外側を成形する可動側の金型P2の上端部P2cの境界部分(金型の割位置)は、レール130の前方部分135の厚さ方向の中央に位置しているので、図2(b)に示すように、射出成形時に、前方部分135の厚さ方向の中央に細い線(突部)G2が形成される。また、前方部分135の先端137側では、先端137の傾斜に沿って、金型P3の下端部P3bと金型P2の上端部P2cの境界部分(金型の割位置)も傾斜している。このように、金型P3の下端部P3bと金型P2の上端部P2cの境界部分(金型の割位置)が、前方部分135の厚さ方向の中央に位置することで、境界部分(金型の割位置)がレール130の前方部分135の内側表面に露出せず、レール130の内側表面にバリが生じない。そのため、レール130の内側をスライドするスライド蓋200が、バリによって傷つくことが無いのである。
【0026】
また、図2(c)に示すように、レール130の後方部分136の内側を成形する可動側の金型P4の下端部P4bと、レール130の後方部分136の外側を成形する可動側の金型P2の上端部P2dの境界部分(金型の割位置)は、レール130の後方部分136の厚さ方向の中央に位置しているので、図2(b)に示すように、射出成形時に、後方部分136の厚さ方向の中央に細い線(突部)G4が形成される。また、後方部分136の先端138側では、先端138の傾斜に沿って、金型P4の下端部P4bと金型P2の上端部P2dの境界部分(金型の割位置)も傾斜している。このように、金型P4の下端部P4bと金型P2の上端部P2dの境界部分(金型の割位置)が、後方部分136の厚さ方向の中央に位置することで、境界部分(金型の割位置)がレール130の後方部分136の内側表面に露出せず、レール130の内側表面にバリが生じない。そのため、レール130の内側をスライドするスライド蓋200が、バリによって傷つくことが無いのである。
【0027】
次に、図3に本願発明の実施形態1に係る蓋体300のスライド蓋200を示す。図3(a)は、スライド蓋200の平面図、図3(b)は、スライド蓋200の底面図、図3(c)は、C-C断面図である。
【0028】
図3に示すように、スライド蓋200は、全体が合成樹脂で出来た平坦な板状部材であり、図1に示す上蓋100の開口部120を塞ぐ平坦な被閉部210と、被閉部210の前辺部215側において、被閉部210の上面211から上方へ突出する摘まみ部220とを備える。被閉部210の下面212には、被閉部210の周方向に、前辺部215、側辺部213、及び後辺部216を一周するように外周リブ214が形成されており、外周リブ214は被閉部210の外周を補強している。また、被閉部210の側辺部213は、後述するように、上蓋100のレール130に差し込まれて取り付けられる部分となる。また、摘まみ部220は、使用者が指で摘まんでスライド蓋200をスライドさせ易くするもので、両側の側辺部213へ向けて直線状に延出している。なお、摘まみ部220の長尺方向の長さは、上蓋100の開口部120の開口幅よりも小さくなっており、後述するように、スライド蓋200によって上蓋100の開口部120を開閉する際に、摘まみ部220が開口部120に干渉しないようになっている。
【0029】
次に、図4を参照して、本願発明の実施形態1に係る蓋体300の組付け方法について説明する。なお、図4(a)から(c)は、上蓋100のレール130に、切欠部140を介してスライド蓋200を組付ける様子を示した、開口部120周辺を拡大した断面図であって、上蓋100は図1のA-A断面により、スライド蓋200は図3のC-C断面により示している。
【0030】
まず、従来の組付け方法では、図1に示す上蓋100の開口部120の両側のレール130に、図3に示すスライド蓋200の両側の側辺部213をそれぞれ差し込むために、スライド蓋200を撓ませていた。ただ、スライド蓋200は摘まみ部220を備えているため、剛性の高い摘まみ部220付近を撓ませるのには大きな力が必要となる。そのため、スライド蓋200をレール130に取り付ける作業負担は大きく、組付けが困難となっていた。
【0031】
そこで、本願発明の実施形態1に係る蓋体300では、まず、図4(a)に示すように、上蓋100のレール130の切欠部140から、スライド蓋200の前辺部215側をレール130の前方部分135へ向けて挿通させる。切欠部140の一部である前側141は、開口部120と上下方向に重なっているので、スライド蓋200の摘まみ部220を開口部120の外へ位置させる。
【0032】
その際、切欠部140と開口部120の端部122とが上下方向に重なっているので、スライド蓋200の摘まみ部220を開口部120の端部122に当接させて、スライド蓋200の摘まみ部220の位置決めを行うことが出来るため、スライド蓋200を切欠部140からレール130に取り付けやすい。なお、スライド蓋200には、下方へ突出した外周リブ214が設けられているので、切欠部140からレール130の前方部分135へスライド蓋200を差し込む空間X1が狭くなる。しかし、切欠部140に隣接する前方部分135の先端137が、下方へ湾曲するように傾斜しているので、空間X1を広くすることができ、スライド蓋200を切欠部140からレール130に挿入し易くなっている。
【0033】
次に、図4(b)に示すように、スライド蓋200を開口部120側へ押し進めれば、スライド蓋200の側辺部213が、レール130の上壁131と底壁133の間のレール溝134に差し込まれてゆく。そして、レール130の前方部分135の先端137は傾斜しているので、スライド蓋200の側辺部213が先端137に沿って滑らかに乗り
上げることができ、スライド蓋200をレール130に容易に差し込んでいくことが出来る。
【0034】
そして、引き続き、スライド蓋200を開口部120側へ押し進め、スライド蓋200がレール130に完全に差し込まれて取り付けられると、図4(c)に示す状態となる。図4(c)に示すように、上蓋100の開口部120はスライド蓋200の被閉部210によって閉じられている。また、摘まみ部220が、開口部120の前側の端部122に当接して、スライド蓋200がそれ以上前方へスライドしないようになっている。なお、後述するように、容器400に取り付けられた蓋体300が開閉した際、スライド蓋200が不用意に開かないように、スライド蓋200の前辺部215に凹部を設け、開口部120の前側の端部122に凸部を設けて、両者を係合させることで、スライド蓋200を固定してもよい。また、スライド蓋200が、レール130上に設けた突起を乗り越えるようにすることで、スライド蓋200が開口部120の裏面側に押し付けられ、スライド蓋200が不用意に開かないようにしてもよい。
【0035】
また、開口部120を開ける場合は、使用者は摘まみ部220を指で摘まんで、スライド蓋200をレール130上で後方へスライドさせる。その際、レール130の後方部分136の先端138は下方へ傾斜しているので、スライド蓋200の後辺部216の外周リブ214が先端138に引っ掛かることが防止され、スライド蓋200がスムーズに後方へスライドできるようになっている。また、スライド蓋200が後方へスライドした状態から、スライド蓋200を前方へスライドさせて開口部120を閉じる際においても、レール130の前方部分135の先端137が傾斜しているので、スライド蓋200の前辺部215の外周リブ214が先端137に引っ掛かることが防止され、スライド蓋200がスムーズに前方へスライドできるようになっている。
【0036】
このように、本願発明の蓋体300では、図4(a)に示すように、スライド蓋200を上蓋100に組付ける際に、スライド蓋200の摘まみ部220を上蓋100の開口部120の外へ位置させながら、レール130の切欠部140からスライド蓋200をレール130に差し込んで容易に取り付けることができる。そのため、従来のように、スライド蓋200をレール130に差し込むために、剛性の高い摘まみ部220付近を撓ませる必要がなく、スライド蓋200をレール130に取り付ける作業負担が軽減されるのである。
【0037】
また、本願発明の蓋体300の組付け方法では、図4(a)から(c)におけるスライド蓋200のレール130への取付け過程において、図4(a)に示した、スライド蓋200のレール130への取付け始めの際に、スライド蓋200の摘まみ部220を開口部120内に位置させつつ、スライド蓋200をレール130に差し込んで容易に取り付けることが出来る。そのため、従来のように、スライド蓋200をレール130に差し込むために、剛性の高い摘まみ部220付近を撓ませる必要がなく、スライド蓋200をレール130に取り付ける作業負担が軽減されるのである。
【0038】
また、図4(a)に示した、スライド蓋200のレール130への取付け始めから、図4(c)に示した、スライド蓋200のレール130への取付け終わりまでの取付け過程において、スライド蓋200の摘まみ部220を上蓋100の開口部120の外へ常に位置させることができる。そのため、スライド蓋200のレール130への取付け過程において、摘まみ部220が開口部120やその他の部分に干渉して邪魔になることはない。
【0039】
では次に、図5を参照して、本願発明の蓋体300の他の組付け方について説明する。なお、図5(a)から(c)は、上蓋100のレール130に、切欠部140を介してスライド蓋200を組付ける様子を示した、レール130周辺を拡大した断面図であって、
上蓋100は図1のA-A断面により、スライド蓋200は図3のC-C断面により示している。
【0040】
まず、図5(a)に示すように、上蓋100のレール130の切欠部140から、スライド蓋200の後辺部216側をレール130の後方部分136へ向けて挿通させる。なお、スライド蓋200は下方へ突出した外周リブ214が設けられているので、切欠部140からレール130の後方部分136へスライド蓋200を差し込む空間X2が狭くなる。しかし、レール130の後方部分136の先端138が、下方へ湾曲するように傾斜しているので、空間X2を広くすることができ、スライド蓋200を切欠部140からレール130に挿入し易くなっている。
【0041】
次に、図5(b)に示すように、スライド蓋200を上蓋100の被閉部110側へ押し進めれば、スライド蓋200の側辺部213が、レール130の後方部分136内に差し込まれてゆく。その際、後方部分136の先端138は傾斜しているので、スライド蓋200の側辺部213が先端138に沿って滑らかに乗り上げることができ、スライド蓋200の側辺部213をレール130に容易に差し込んでいくことが出来る。なお、スライド蓋200の後辺部216側は、上蓋100の被閉部110の平坦な(リブ等がない)裏面に当接して、下方へ僅かに弾性変形している。
【0042】
そして、引き続き、スライド蓋200を被閉部110側へ押し進め、図5(c)に示すように、スライド蓋200をレール130に奥まで差し込む。その際、切欠部140の一部である前側141が開口部120と上下方向に重なっているため、摘まみ部220を開口部120の外へ位置させつつ、スライド蓋200をレール130に完全に差し込むことができるのである。なお、摘まみ部220が開口部120の端部122に当接して、スライド蓋200がそれ以上後方へスライドしないようになっている。
【0043】
このように、図5(a)から(c)におけるスライド蓋200のレール130への取付け過程において、図5(c)に示した、スライド蓋200のレール130への取付け終わりの際に、スライド蓋200の摘まみ部220を開口部120内に位置させつつ、スライド蓋200をレール130に最後まで差し込んで容易に取り付けることができる。そのため、従来のように、スライド蓋200をレール130に差し込むために、剛性の高い摘まみ部220付近を撓ませる必要がなく、スライド蓋200をレール130に取り付ける作業負担が軽減されるのである。
【0044】
次に、図6を参照して、本願発明の蓋体300の使用態様について説明する。なお、図6は、蓋体300を容器400に取り付けて使用する状態を示した分解斜視図である。
【0045】
図6に示すように、蓋体300を取り付ける対象の容器400は、全体が合成樹脂で形成されており、底壁401と、底壁401の周囲から上方へ立ち上がる前壁402、側壁403、及び後壁404とを備える。容器400の内部は収容空間430となっており、容器400の上端405側の開口部410と収容空間430は連通している。
【0046】
また、容器400の開口部410の外側には軸部420が設けられており、蓋体300の上蓋100の軸受け102を軸部420に嵌め合わせて取り付けることができる。そして、蓋体300は、軸部420を中心に回動して開口部410を開閉することができ、例えば、蓋体300を開いて、開口部410から収容空間430内にごみや小物等を収容したり、また、収容空間430内に収容されたごみや小物を取り出すことが出来る。
【0047】
また、蓋体300によって容器400の開口部410を閉じた状態では、開口部410の枠状の縁部411の内側に、蓋体300の嵌合凸部101が嵌め合わせられる。そのた
め、蓋体300が容器400の開口部410に確実に固定されると共に、蓋体300が開口部410を隙間無く閉じることができる。
【0048】
また、蓋体300が容器400の開口部410を閉じた状態で、比較的小さなごみや小物等を収容又は取り出す場合は、スライド蓋200をスライドさせて上蓋100の開口部120を開く。そして、開かれた開口部120を介して、ごみや小物等を容器400の収容空間430内に収容する、又は、収容空間430から取り出すことが出来る。なお、図6に示すように、容器400は略直方体形状をしているが、これに限定されず、蓋体300を取り付けることができれば、容器400は任意の形状でよい。
【0049】
<実施形態2>
次に、本願発明の実施形態2に係る蓋体300Aを図7(a)に示す。なお、本実施形態2に係る蓋体300Aは、図1から図6に示す実施形態1に係る蓋体300と、レール130Aの前方部分135Aの厚さが異なるだけで、他の構成は実施形態1に係る蓋体300と基本的に同一なので、詳細な説明は省略する。また、図7(a)は、上蓋100Aのレール130Aに、スライド蓋200Aが組付けられた状態を示した、開口部120A周辺を拡大した断面図であって、上蓋100Aは図1と同様のA-A断面により、スライド蓋200Aは図3と同様のC-C断面により示している。
【0050】
図7(a)に示すように、蓋体300Aの上蓋100Aのレール130Aでは、切欠部140Aからスライド蓋200Aを閉める方向に延出する前方部分135Aの厚さH1が、切欠部140Aからスライド蓋200Aを閉める方向に延出する後方部分136Aの厚さH2よりも肉厚に形成されている。そのため、スライド蓋200Aによって上蓋100Aの開口部120Aを閉じた際に、開口部120Aとスライド蓋200Aの被閉部210Aとの間に隙間が出来にくくなる。また、レール130Aの強度を向上させることが出来る。
【0051】
なお、図7(a)に示すように、スライド蓋200Aによって開口部120Aを閉じた際、上蓋100Aとレール130A上のスライド蓋200Aとの間の隙間の幅はL4となっている。また、スライド蓋200Aによって開口部120Aを閉じた際、上蓋100Aの中央付近とスライド蓋200Aの後側付近の間の隙間の幅はL5となっている。そして、上蓋100Aの中央付近とスライド蓋200Aの後側付近の間の隙間の幅L5、上蓋100Aとレール130A上のスライド蓋200Aとの間の隙間の幅L4、スライド蓋200とレール130との間のクリアランスの幅L3の順番で、幅が小さくなっている。つまり、幅L3<幅L4<幅L5となっているのである。
【0052】
なお、図7(a)に示すレール130Aの前方部分135Aでは、切欠部140Aに隣接する先端137Aから約50mm(ミリメートル)までの長さの部分の厚さH1を肉厚にしているが、これに限定されず、先端137Aから任意の長さの部分の厚さH1を肉厚にしてもよい。また、先端137Aから任意の長さの部分を肉厚にすることに限られず、レール130Aの前方部分135Aの任意の箇所を、約30mm、約50mmなど、部分的に肉厚に形成してもよい。また、レール130Aの前方部分135Aの肉厚部分を切欠部140Aに隣接する側に設けることに限られず、切欠部140Aから離れた位置に設けてもよい。更に、任意の部分を肉厚に形成することに限られず、レール130Aの前方部分135Aの任意の箇所に、1本又は複数本のリブ、又は、凸部を設けてもよい。また、前方部分135Aの厚さH1と後方部分136Aの厚さH2を同じ肉厚にしてもよい。
【0053】
<実施形態3>
次に、本願発明の実施形態3に係る蓋体300Bを図7(b)に示す。なお、本実施形態3に係る蓋体300Bは、図1から図6に示す実施形態1に係る蓋体300と、切欠部
140Bの位置、並びに、スライド蓋200Bの前辺部215B側及び後辺部216B側の長さが異なるだけで、他の構成は実施形態1に係る蓋体300と基本的に同一なので、詳細な説明は省略する。また、図7(b)は、スライド蓋200Bのレール130Bへの組付け始めの状態を示した、開口部120B周辺を拡大した断面図であって、上蓋100Bは図1と同様のA-A断面により、スライド蓋200Bは図3と同様のC-C断面により示している。
【0054】
図7(b)に示すように、レール130Bの切欠部140Bは、切欠部140B全体が開口部120Bと上下方向に重なるように構成されている。そのため、スライド蓋200Bを上蓋100Bに組付ける際に、スライド蓋200Bの摘まみ部220Bを上蓋100Bの開口部120Bの外へ位置させつつ、スライド蓋200Bの前辺部215B側から切欠部140Bを介して、スライド蓋200Bをレール130Bに差し込んで容易に取り付けることができる。そのため、従来のように、スライド蓋200Bをレール130Bに差し込むために、剛性の高い摘まみ部220B付近を撓ませる必要がなく、スライド蓋200Bをレール130Bに取り付ける作業負担が軽減されるのである。また、切欠部140Bの位置がレール130Bの前側に移動したことで、スライド蓋200Bを切欠部140Bからレール130B内へ差し込める長さが短くなる。そのため、スライド蓋200Bの後辺部216Bまで、確実にレール130B内へ差し込むために、スライド蓋200Bの摘まみ部220Bから後辺部216Bまでの長さを短くしている。すると、スライド蓋200Bによって開口部120Bを閉じた際に、スライド蓋200Bの摘まみ部220Bから後辺部216Bまでの長さを短くした分、開口部120Bとスライド蓋200Bとの間に隙間が空いてしまう。そこで、スライド蓋200Bの前辺部215B側の長さを伸ばし、開口部120Bとスライド蓋200Bとの間に隙間が空かないようにしている。
【0055】
なお、図5で説明した組付け方法と同様に、スライド蓋200Bの後辺部216B側から切欠部140Bを介して、スライド蓋200Bをレール130Bに差し込んで取り付ける場合であっても、切欠部140B全体が開口部120Bと上下方向に重なっているので、スライド蓋200Bの取付け終わりの際に、スライド蓋200Bの摘まみ部220Bを開口部120Bの外へ位置させると共に、スライド蓋200Bをレール130Bに最後まで差し込んで容易に取り付けることができる。
【0056】
なお、本願発明の容器の蓋体は、上記の実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、これらの変形例、組み合わせもその権利範囲に含むものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-06-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の蓋体であって、
開口部を備えた上蓋と、
摘まみ部を備えたスライド蓋と、を備え、
前記上蓋には、前記スライド蓋が前記上蓋の開口部を開閉するようにスライド可能に取り付けられるレールが設けられ、
前記上蓋のレールには、前記スライド蓋を挿通可能な切欠部が設けられ、
前記上蓋のレールの切欠部の少なくとも一部は、前記上蓋の開口部と上下方向に重なり、
前記上蓋のレールは、前記切欠部から、前記スライド蓋の前辺部を前記レールの前方部分へ向けて挿入し、前記スライド蓋の後辺部まで挿通可能に構成され、
前記スライド蓋の中央の断面において、前記スライド蓋の中央に位置する前辺部から後辺部は、前記切欠部を通過しつつ、前記レールの前方部分へ向けて連続して移動できるように構成されている、ことを特徴とする容器の蓋体。
【請求項2】
前記上蓋のレールの切欠部の少なくとも一部は、前記上蓋の開口部の端部と上下方向に重なることを特徴とする請求項1に記載の容器の蓋体。
【請求項3】
前記上蓋のレールにおいて、前記上蓋のレールの切欠部から前記スライド蓋を閉める方向に延出する部分は、前記上蓋のレールの切欠部から前記スライド蓋を開ける方向に延出する部分よりも肉厚に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の容器の蓋体。
【請求項4】
前記スライド蓋は、側辺部が前記前辺部から前記後辺部まで直線状の四角形状に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の容器の蓋体。
【請求項5】
開口部を備えた上蓋と、摘まみ部を備えたスライド蓋と、前記スライド蓋が前記上蓋の開口部を開閉するようにスライド可能に取り付けられるレールと、を備えた容器の蓋体の組付け方法であって、
前記上蓋のレールに設けられ、少なくとも一部が前記上蓋の開口部と上下方向に重なった切欠部から、前記スライド蓋の前辺部を前記レールの前方部分へ向けて挿入し、前記スライド蓋の後辺部まで挿通させて、前記スライド蓋を前記上蓋のレールに取り付けると共に、前記取り付けの過程において、前記スライド蓋の摘まみ部を、前記上蓋の開口部内に位置させ、
前記取り付けの過程では、前記スライド蓋の中央の断面において、前記スライド蓋の中央に位置する前辺部から後辺部は、前記切欠部を通過しつつ、前記レールの前方部分へ向けて連続して移動する、ことを特徴とする容器の蓋体の組付け方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
上記課題を解決するために、本願発明の請求項1に容器の蓋体は、容器の蓋体であって、開口部を備えた上蓋と、摘まみ部を備えたスライド蓋と、を備え、前記上蓋には、前記スライド蓋が前記上蓋の開口部を開閉するようにスライド可能に取り付けられるレールが設けられ、前記上蓋のレールには、前記スライド蓋を挿通可能な切欠部が設けられ、前記上蓋のレールの切欠部の少なくとも一部は、前記上蓋の開口部と上下方向に重なり、前記上蓋のレールは、前記切欠部から、前記スライド蓋の前辺部を前記レールの前方部分へ向けて挿入し、前記スライド蓋の後辺部まで挿通可能に構成され、前記スライド蓋の中央の断面において、前記スライド蓋の中央に位置する前辺部から後辺部は、前記切欠部を通過しつつ、前記レールの前方部分へ向けて連続して移動できるように構成されている、ことを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
更に、本願発明の請求項に係る容器の蓋体の組付け方法は、開口部を備えた上蓋と、摘まみ部を備えたスライド蓋と、前記スライド蓋が前記上蓋の開口部を開閉するようにスライド可能に取り付けられるレールと、を備えた容器の蓋体の組付け方法であって、前記上蓋のレールに設けられ、少なくとも一部が前記上蓋の開口部と上下方向に重なった切欠部から、前記スライド蓋の前辺部を前記レールの前方部分へ向けて挿入し、前記スライド蓋の後辺部まで挿通させて、前記スライド蓋を前記上蓋のレールに取り付けると共に、前記取り付けの過程において、前記スライド蓋の摘まみ部を、前記上蓋の開口部内に位置させ、前記取り付けの過程では、前記スライド蓋の中央の断面において、前記スライド蓋の中央に位置する前辺部から後辺部は、前記切欠部を通過しつつ、前記レールの前方部分へ向けて連続して移動する、ことを特徴とする。