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特開2024-99826遊園地アトラクションのための隙間封鎖システム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099826
(43)【公開日】2024-07-25
(54)【発明の名称】遊園地アトラクションのための隙間封鎖システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A63G 31/02 20060101AFI20240718BHJP
【FI】
A63G31/02
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024075132
(22)【出願日】2024-05-07
(62)【分割の表示】P 2021557891の分割
【原出願日】2020-02-19
(31)【優先権主張番号】62/827,144
(32)【優先日】2019-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/849,542
(32)【優先日】2019-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/858,663
(32)【優先日】2019-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/692,920
(32)【優先日】2019-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【弁理士】
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】フォンティベロス ペンソ マリア カルロタ
(72)【発明者】
【氏名】ウィルコックス レイチェル サラ
(72)【発明者】
【氏名】ダンネンフェルサー ジュニア ロバート ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】ベルトンチェッロ ジェームズ アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】ラッセル ジュニア マイケル デイビッド
(57)【要約】      (修正有)
【課題】特定の遊園地ライドシステムの隙間へのアクセスを阻止するシステムを提供する。
【解決手段】乗物車両14は、隙間30を貫通して延びる移送部に結合される。複数のガードレールユニットを有するガードレール組立体は、第1の部分に結合され、ガードレールユニットは、第1の位置と第2の位置との間を移行するように構成される。ガードレールユニットは、第1の位置にある場合に隙間30へのアクセスを阻止するように構成される。乗物車両14は、個々のガードレールユニットを第1の位置から第2の位置に選択的に移行させるために、ガードレールユニットの個々のガードレールユニットと連動するように構成された係合特徴部を含む。個々のガードレールユニットは、乗物車両14が、第2の位置で乗車プラットフォーム17に隣接する又はその上の来園者アクセス可能位置を占有することを可能にするように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗車プラットフォームであって、前記乗車プラットフォームの第1の部分を前記乗車プラットフォームの第2の部分から分離する隙間を有する、乗車プラットフォームと、
前記隙間を貫通して延びる移送部に結合された乗物車両であって、前記移送部は、前記乗物車両を前記乗車プラットフォームに隣接する乗車経路に沿って押し進めるように構成される、乗物車両と、
前記乗車プラットフォームの前記第1の部分に結合され、第1の位置と第2の位置との間を移行するように構成された複数のガードレールユニットを含むガードレール組立体と、
を備える隙間封鎖システムであって、
前記複数のガードレールユニットは、前記第1の位置にある場合に前記隙間へのアクセスを阻止するように構成され、
前記乗物車両は、前記複数のガードレールユニットの個々のガードレールユニットと連動するように構成され、前記個々のガードレールユニットを前記第1の位置から前記第2の位置に選択的に移行させるための係合特徴部を備え、
前記個々のガードレールユニットは、前記乗物車両が、前記第2の位置で前記乗車プラットフォームに隣接する又はその上の来園者アクセス可能位置を占有することを可能にするように構成される、隙間封鎖システム。
【請求項2】
前記複数のガードレールユニットは、前記第1の位置において前記乗車プラットフォームの前記第1の部分の縁部に沿って略垂直に延びるように構成され、前記第1の位置における前記複数のガードレールユニットは、前記隙間へのアクセスを阻止するために前記乗車プラットフォームの前記第1の部分の表面より上方に突出するようになっている、請求項1に記載の隙間封鎖システム。
【請求項3】
前記複数のガードレールユニットは、前記第2の位置に移行するために前記乗車プラットフォームの前記第1の部分の前記表面の下に沈み込むように構成される、請求項2に記載の隙間封鎖システム。
【請求項4】
前記乗車プラットフォームの前記第1の部分の下側に結合された複数の軌道組立体を備え、前記複数のガードレールユニットの前記個々のガードレールユニットは、前記複数の軌道組立体のそれぞれの軌道組立体と相互作用するように構成され、前記個々のガードレールユニットが前記第1の位置と前記第2の位置との間で前記それぞれの軌道組立体に沿って並進することを可能にするローラー組立体を含む、請求項1に記載の隙間封鎖システム。
【請求項5】
前記複数の軌道組立体は、前記複数のガードレールユニットを前記第2の位置から前記第1の位置に並進させるように構成されたそれぞれのばねと、前記第2の位置から前記第1の位置への前記複数のガードレールユニットの並進速度を制限するように構成されたそれぞれの緩衝装置とを含む、請求項4に記載の隙間封鎖システム。
【請求項6】
前記複数のガードレールユニットの前記個々のガードレールユニットは、ヒンジ点で枢動自在に結合された複数のレールセグメントを含み、前記複数のレールセグメントは、前記第1の位置から前記第2の位置への又はその逆の前記個々のガードレールユニットの移行を容易にするために、前記ヒンジ点で互いに対して関節動作するように構成される、請求項1に記載の隙間封鎖システム。
【請求項7】
前記乗車プラットフォームの前記第1の部分は、軸の周りで回転するように構成されたターンテーブルであり、前記第2の部分は、前記ターンテーブルの周りに配置された外側プラットフォームである、請求項1に記載の隙間封鎖システム。
【請求項8】
前記係合特徴部は、前記少なくとも2つのガードレールユニットを前記第1の位置から前記第2の位置に時間差のある様態で徐々に移行させるために、前記複数のガードレールユニットの少なくとも2つのガードレールユニットのそれぞれの押板と連続して係合するように構成される、請求項1に記載の隙間封鎖システム。
【請求項9】
乗車プラットフォームであって、前記乗車プラットフォームの第1の部分を前記乗車プラットフォームの第2の部分から分離する隙間を有する、乗車プラットフォームと、
前記隙間を貫通して延びる移送部に結合された乗物車両であって、前記移送部は、前記乗物車両を前記乗車プラットフォームの乗車経路に沿って押し進めるように構成される、乗物車両と、
前記乗車プラットフォームに結合され、複数のパネルを含むパネル組立体と、
を備える隙間封鎖システムであって、
前記複数のパネルの各パネルは、前記パネルを第1の位置と第2の位置との間で選択的に移行させるように構成されたそれぞれのアクチュエータに結合され、
前記複数のパネルの各パネルは、前記第1の位置において前記隙間の一部へのアクセスを阻止するように構成され、
前記複数のパネルの各パネルは、前記乗物車両が前記乗車プラットフォーム上の又はこれに隣接する来園者アクセス可能位置を占有することを可能にするために前記第2の位置で前記隙間の一部を露出させるように構成され、
前記来園者アクセス可能位置において、前記乗物車両は、前記隙間の一部へのアクセスを阻止するために前記隙間の半径方向寸法を横切って延びる、隙間封鎖システム。
【請求項10】
前記アクチュエータに作動的に接続された制御装置を備え、前記制御装置は、前記乗物車両が前記隙間に接近することを示すフィードバックを受け取ると、前記それぞれのアクチュエータのうちの1又は2以上に、前記複数のパネルの1又は2以上のパネルを前記第1の位置から前記第2の位置に移行させるように指示するように構成される、請求項9に記載の隙間封鎖システム。
【請求項11】
前記フィードバックは、前記乗物車両に結合された追跡センサーを介して供給された前記乗物車両の位置データを示す、請求項10に記載の隙間封鎖システム。
【請求項12】
前記複数のパネルの各パネルに結合されたセンサーを備え、前記センサーは、前記乗物車両の構成要素を検出し、前記構成要素が前記1又は2以上のパネルの対応する1つから閾値距離の範囲内にあることを検出すると、前記制御装置に前記フィードバックを供給するように構成される、請求項10に記載の隙間封鎖システム。
【請求項13】
前記アクチュエータは、リニアアクチュエータ、油圧アクチュエータ、空圧アクチュエータ、又はその組み合わせを含む、請求項9に記載の隙間封鎖システム。
【請求項14】
前記第1の部分は、軸の周りで回転するように構成されたターンテーブルであり、前記第2の部分は、前記ターンテーブルの周りに配置された外側プラットフォームであり、前記複数のパネルの各パネルは、前記ターンテーブルに結合され、前記第1の位置と前記第2の位置との間を移行するために前記ターンテーブルに対して半径方向に又は円周方向に並進するように構成される、請求項9に記載の隙間封鎖システム。
【請求項15】
前記アクチュエータに作動的に接続された制御装置を備え、前記制御装置は、前記乗物車両が前記複数のパネルの前記1又は2以上のパネルから閾値距離の範囲内にあることを示すセンサーフィードバックを受け取ると、前記それぞれのアクチュエータに、前記隙間の一部を露出させるために前記複数のパネルの1又は2以上のパネルを前記第2の位置に移行させるように指示するように構成される、請求項14に記載の隙間封鎖システム。
【請求項16】
前記制御装置は、前記乗車経路に沿った前記乗物車両の移動を停止させ、前記軸の周りの前記ターンテーブルの回転を停止させる制動シーケンスを実行する命令を受け取るように構成され、前記制御装置は、前記制動シーケンスの実行中に、前記乗物車両の位置が、前記ターンテーブルに対して、閾値距離だけ偏位するか否かを判定するように構成される、請求項15に記載の隙間封鎖システム。
【請求項17】
前記1又は2以上のパネルは、前記複数のパネルの2又は3以上のパネルを含み、前記乗物車両の位置が前記閾値距離だけ偏位するとの判定に応答して、前記制御装置は、前記2又は3以上のパネルの前記隙間に沿った前記乗物車両の移動方向に対して最も前方のパネルを前記第2の位置から前記第1の位置へ移行させるように構成される、請求項16に記載の隙間封鎖システム。
【請求項18】
遊園地アトラクションのための隙間封鎖システムを作動させる方法であって、
前記乗車プラットフォームの隙間を覆って前記隙間へのアクセスを阻止するために、乗車プラットフォームの複数のパネルを、複数のアクチュエータを用いて伸長位置に移行させるステップと、
ライド軌道から前記乗車プラットフォームに接近する乗物車両が、前記隙間から閾値距離の範囲内にあることを検出するステップと、
前記隙間の一部を露出させて、前記乗物車両が前記隙間に入って前記乗車プラットフォームに沿った来園者アクセス可能位置を占有することを可能にするために、前記複数のパネルの対応するパネルを、前記アクチュエータのうちの少なくとも1つを用いて後退位置に移行させるステップであって、前記乗物車両のシャーシは、前記隙間の一部へのアクセスを阻止するために前記来園者アクセス可能位置の前記隙間の半径方向寸法と重なり合う、ステップと、
を含む方法。
【請求項19】
前記パネルに結合されたターンテーブルによって、前記複数のパネルを軸の周りに回転させるステップと、
移送部によって前記乗物車両を前記軸の周りで前記ターンテーブルと共に進むように案内するステップと、
をさらに含み、
前記移送部の支持構造体は、前記移送部に前記乗物車両を結合するために前記隙間の一部を貫通して延びるように構成される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記移送部によって前記乗物車両を前記ライド軌道に向かって案内して、前記乗物車両を前記隙間から送り出すステップと、
前記複数のパネルの前記対応するパネルを前記少なくとも1つのアクチュエータを用いてそれぞれの伸長位置に移行させて、前記隙間の一部を再び覆うステップと、
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年3月31日出願の米国特許仮出願第62/827,144号「遊園地アトラクションのための落下危険防止システム」、2019年5月17日出願の米国特許仮出願第62/849,542号「遊園地アトラクションのための落下危険防止システム」、及び2019年6月7日出願の米国特許仮出願第62/858,663号「遊園地アトラクションのための落下危険防止システム」の優先権及び利益を主張し、これらの開示内容全体は、全ての目的のために引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本開示は、一般に、遊園地のための遊園地ライドシステムに関する。よりに詳細には、本開示の実施形態は、特定の遊園地ライドシステムの隙間へのアクセスを阻止するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
このセクションは、読み手に、以下に記載する本開示の種々の態様に関連し得る種々の態様を紹介することを意図している。この考察は、読み手に対して本開示の種々の態様をより理解するのを容易にするための背景情報を提供するのを助けると考えられる。従って、本記載はこの観点から読まれものであり従来技術の自認ではないことを理解されたい。
【0004】
近年、乗客(例えば、来園者)の遊園地のアトラクションの乗物車両への乗車効率を向上させることに対する関心が高まっている。従って、一部のアトラクションは、乗物車両が乗車経路に沿って移動する間に乗客が乗物車両から降車する及び/又は乗物車両に乗車することを可能にする乗車プラットフォームを有する乗車システムを含むことができる。乗車プラットフォームに沿った特定の場所は、一般的に、来園者が乗車プラットフォームから出るのを防止するために、及び、例えば、アトラクションの軌道又は来園者が禁じられた他の場所に移動するのを防止するために、バリア(例えば、手摺り)で永続的に封鎖されている。乗車プラットフォームに沿った他の場所としては、バリアで永続的に封鎖可能ではない覆いのない隙間を挙げることができる。例えば、このような覆いのない隙間によって、一般的に、乗物車両及び/又は乗物車両を動かす構成要素は、乗車プラットフォームと干渉することなく乗車経路に沿って進むことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、乗物車両から乗り降りする乗客及び/又は乗車プラットフォームを横切って歩く他の来園者は、物品を乗車プラットフォームに沿ったこのような覆いのない隙間の中に紛失する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に本開示に相応する範囲の特定の実施形態を要約する。これらの実施形態は、本開示の範囲を制限することは意図されず、むしろ、これらの実施形態は、特定の開示される実施形態の概要を提示することのみが意図されている。実際には、本開示は、以下に記載の実施形態と類似する又は異なる場合がある様々な形態を包含することができる。
【0007】
一実施形態において、隙間封鎖システムは、乗車プラットフォームの第1の部分を乗車プラットフォームの第2の部分から分離する隙間を有する乗車プラットフォームを含む。乗物車両は、隙間を貫通して延びる移送部に結合され、移送部は、乗物車両を乗車プラットフォームに隣接する乗車経路に沿って押し進めるように構成される。また、隙間封鎖システムは、乗車プラットフォームの第1の部分に結合され、第1の位置と第2の位置との間を移行するように構成された複数のガードレールユニットを含むガードレール組立体を含み、複数のガードレールユニットは、第1の位置にある場合に隙間へのアクセスを阻止するように構成される。乗物車両は、個々のガードレールユニットを第1の位置から第2の位置に選択的に移行させるために複数のガードレールユニットの個々のガードレールユニットと連動するように構成される係合特徴部を含む。個々のガードレールユニットは、乗物車両が、第2の位置で乗車プラットフォームに隣接する又はその上の来園者アクセス可能位置を占有することを可能にするように構成される。
【0008】
一実施形態において、隙間封鎖システムは、乗車プラットフォームの第1の部分を乗車プラットフォームの第2の部分から分離する隙間を有する乗車プラットフォームを含む。乗物車両は、隙間を貫通して延びる移送部に結合され、移送部は、乗物車両を乗車プラットフォームの乗車経路に沿って押し進めるように構成される。隙間封鎖システムは、乗車プラットフォームに結合されたパネル組立体を含む。パネル組立体は、複数のパネルを含み、複数のパネルの各パネルは、パネルを第1の位置と第2の位置との間で選択的に移行させるように構成されたそれぞれのアクチュエータに結合される。複数のパネルの各パネルは、第1の位置において隙間の一部へのアクセスを阻止するように構成され、複数のパネルの各パネルは、乗物車両が乗車プラットフォーム上の又はこれに隣接する来園者アクセス可能位置を占有することを可能にするために第2の位置において隙間の一部を露出させるように構成される。来園者アクセス可能位置において、乗物車両は、隙間の一部へのアクセスを阻止するために隙間の半径方向寸法を横切って延びる。
【0009】
一実施形態において、遊園地アトラクションのための隙間封鎖システムを作動させる方法は、乗車プラットフォームの隙間を覆って隙間へのアクセスを阻止するために、乗車プラットフォームの複数のパネルを、複数のアクチュエータを用いて伸長位置に移行させるステップを含む。また、本方法は、ライド軌道から乗車プラットフォームに接近する乗物車両が、隙間から閾値距離の範囲内にあることを検出するステップを含む。本方法は、隙間の一部を露出させて、乗物車両が隙間に入って乗車プラットフォームに沿った来園者アクセス可能位置を占有することを可能にするために、複数のパネルの対応するパネルを、アクチュエータのうちの少なくとも1つを用いて後退位置に移行させるステップであって、乗物車両のシャーシは、隙間の一部へのアクセスを阻止するために来園者アクセス可能位置の隙間の半径方向寸法と重なり合う、ステップをさらに含む。
【0010】
本開示の上記及び他の特徴、態様、及び利点は、全図を通して同じ符号が同じ要素を示す図面を参照して以下の詳細な説明を読むことでよりよく理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の態様による、ライドシステムの一部の実施形態の概略上面図である。
図2】本開示の態様による、ライドシステムの実施形態の斜視図である。
図3】本開示の態様による、ガードレール組立体を有するライドシステムのためのターンテーブルの一部の実施形態の斜視図である。
図4】本開示の態様による、ガードレール組立体を有するライドシステムのためのターンテーブルの一部の実施形態の断面側面図である。
図5】本開示の態様による、ガードレール組立体を有するライドシステムのためのターンテーブルの実施形態の断面側面図である。
図6】本開示の態様による、ガードレール組立体を有するライドシステムのための乗車システムの一部の実施形態の概略上面図である。
図7】本開示の態様による、ガードレール組立体を有するライドシステムのための乗車システムの一部の実施形態の概略上面図である。
図8】本開示の態様による、ガードレール組立体を有するライドシステムのための乗車システムの一部の実施形態の概略上面図である。
図9】本開示の態様による、作動式パネル組立体を有するライドシステムのための乗車システムの一部の実施形態の概略上面図である。
図10】本開示の態様による、ライドシステムのための作動式パネル組立体のパネルアレイの実施形態の上面図である。
図11】本開示の態様による、作動式パネル組立体を有するライドシステムのための乗車システムの一部の実施形態の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の1又は2以上の特定の実施形態を以下で説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を行うために、実際の実行例の全ての特徴を本明細書で説明することができるというわけではない。何らかの工業設計又は設計プロジェクトの場合と同様に、何らかの当該の実際の実行例の開発において、実行例間で変動する場合があるシステム関連及び事業関連の制約の遵守など、開発担当者らの特定の目標を達成するために数多くの実行固有の意思決定を行う必要があることを認識されたい。さらに、このような開発作業は、複雑かつ時間が掛かることがあり得るが、それでも、本開示の恩恵を有する当業者にとって設計、作製、及び製造の日常的な仕事になることを認識されたい。
【0013】
本開示の様々な実施形態の要素を説明する場合に、冠詞「a」、「an」、及び「the」は、要素の1又は2以上があることを意味することが意図されている。用語「~を備える」、「~を含む」、及び「~を有する」は、包括的であり、かつ、記載された要素以外のさらなる要素がある場合があることを意味することが意図されている。加えて、本開示の「1つの実施形態」又は「一実施形態」への言及は、記載された特徴部も組み込む追加の実施形態の存在を除外すると解釈されることが意図されていないことを理解されたい。
【0014】
特定の遊園地アトラクションは、乗物車両が乗車システムに沿って進む間に乗客がアトラクションの乗物車両に乗車及び/又は降車することを可能にする乗車システムを含むことができる。乗物車両がアトラクションの乗車領域に入る場合、乗物車両は、減速するが、乗客が車両から降車する間に及び新しい乗客が車両に乗車する際に軌道又は経路に沿って比較的低速で動き続けることができる。システムは、ターンテーブルとして又は以下で説明するように直線プラットフォームとして構成された乗車プラットフォームを含むことができ、乗車プラットフォームは、静止式であるか又は車両が移動する軸(例えば、中央垂直軸)の周りで回転するように構成される。静止式外側プラットフォームは、ターンテーブルと外側プラットフォームとの間に隙間を形成するために、ターンテーブルの一部又は実質的に全ての周りに配置することができる。隙間は、乗客の乗物車両への乗車時に及び/又はそこからの降車時に乗物車両が進むことができる乗車経路を規定することができる。一部の実施形態において、乗物車両は、ターンテーブルの回転速度に実質的に等しい速度で乗車経路に沿って進むことができる。すなわち、軸の周りの乗物車両の回転速度は、乗物車両とターンテーブルとの相対移動を実質的に感知できないようにターンテーブルの回転速度に実質的に一致することができる。従って、乗客がこのような乗車/降車行為の間に乗物車両の速度に適応するために乗物車両に沿って歩くことを必要とせずに乗物車両に乗車又は降車することを可能にするために、ターンテーブルの縁部は、特定の乗物車両の縁部に対して実質的に静止することができる。このように、乗車システムは、乗客の非静止式乗物車両への乗車及び降車を容易にすることができる。しかしながら、乗物車両に隣接する又はさもなければ乗物車両を取り囲む隙間の部分では、乗客が物品(例えば、鍵、コイン、携帯電話)を隙間の中に紛失する可能性がある。
【0015】
従って、本開示の実施形態は、隙間へのアクセスを阻止すると同時に、依然として乗物車両が、乗車システムの作動中に隙間に沿って又は隙間の中で移動することを可能にするように構成される隙間封鎖システムに関する。例えば、一部の実施形態において、隙間封鎖システムは、乗車プラットフォームの外周部の周りに配置される作動可能ガードレール組立体(例えば、保護組立体)を含む。ガードレール組立体は、複数のガードレールユニットを含み、ガードレールユニットの各々は、ガードレールユニットが隙間への来園者のアクセスを阻止する伸長位置と、ガードレールユニットによって乗物車両がターンテーブルに沿った来園者アクセス可能位置を占有することができる後退位置又は沈み込位置との間を選択的に移行するように構成される。乗物車両の来園者アクセス可能位置において、乗物車両のそれぞれのシャーシは、隙間への来園者アクセスを阻止するように構成される。従って、ガードレールユニットは、乗物車両によって占有されておらず、乗物車両の構成要素(例えば、乗物車両のそれぞれのシャーシ)によって来園者アクセスが阻止されていない隙間のあらゆる部分への来園者のアクセスを阻止するように構成することができる。本明細書で説明するように、一部の実施形態において、ガードレールユニットは、乗物車両の特徴部との係合(例えば、物理的接触)に応答してそれぞれの伸長位置と後退位置との間を移行するように構成することができる。すなわち、実施形態において、乗物車両は、ガードレールユニットに伸長位置から後退位置に移動させるために個々のガードレールユニットに直接、接触する。実際には、一部の実施形態において、ガードレール組立体は、ガードレールユニットを調節するために専用アクチュエータの使用を必要とせずに作動可能な受動的作動システムとすることができる。
【0016】
また、本開示の実施形態は、作動可能パネル組立体を含む隙間封鎖システムに関する。パネル組立体は、存在する可能性がある隙間を実質的に排除又は閉鎖するために、プラットフォーム(例えば、乗車ターンテーブル)と外側プラットフォームとの間で選択的に隙間を封鎖するが、それでも乗車システムの作動中に乗物車両が隙間に沿って進むことを可能にするように構成される。例えば、パネル組立体は、ターンテーブルに結合してターンテーブルとともに軸の周りで回転するように構成することができる複数のパネルを含む。パネルは、乗物車両がそれに沿って位置決めされる隙間の部分を封鎖しない(例えば、覆わない)ために及び乗物車両により占有されない隙間の他の部分を封鎖する(例えば、覆う)ために、パネルを伸長位置から後退位置に選択的に移行させるように構成されるそれぞれのアクチュエータと関連付けることができる。従って、パネルシステムは、乗物車両が、ターンテーブルに沿って何らかの適切な場所で乗客を受け入れる及び/又は降車させるために乗車システムに沿って進むことを可能にすることができるが、隙間への来園者アクセスは、作動可能パネルによって実質的に阻止される。上記及び他の特徴は、図面を参照して以下で説明する。
【0017】
本開示は、遊園地環境で使用されるように構成される隙間封鎖システム(例えば、作動可能ガードレール組立体、作動可能パネル組立体)の実施形態を説明するが、隙間封鎖システムの開示された実施形態は、様々な産業環境で存在する可能性がある様々な隙間へのアクセスを選択的に阻止するために実装することができることを認識するべきことを指摘することが重要である。例えば、本明細書で説明する隙間封鎖システムの実施形態は、構成要素を経路(例えば、軌道)に沿って移動させるために利用される様々なコンベヤシステム又は他のデバイスで存在する可能性がある隙間へのアクセスを阻止するために使用することができる。
【0018】
図面を参照すると、図1は、遊園地のライドシステム10(例えば、アトラクション)の実施形態の概略図である。ライドシステム10は、ライドシステム10の乗物車両14への乗客(例えば、遊園地の来園者)の乗車及び/又は降車を容易にする乗車システム12を含む。例えば、乗客は、乗車システム12で乗物車両14に乗車すること、ライドシステム10のアトラクション経路16に沿って進むこと、及び乗物車両14から降車するために乗車システム12に戻ることができる。アトラクション経路16に沿って進む間に、乗客は、仮想現実、代替現実、環境相互作用、複数の乗物経路、水特徴部、特殊効果などなどの様々な経験を被ることができる。アトラクション経路16などのライドシステム10の各部分は、乗車システム12の態様に焦点をあてるために意図的に簡素化されていることに留意されたい。
【0019】
図示する実施形態において、乗車システム12は、軸20の周りで回転する(例えば、実質的に一定の回転速度で)ように構成されるターンテーブル18(例えば、乗車プラットフォーム17の第1の部分)を有する乗車プラットフォーム17を含む。しかしながら、本明細書に開示される実施形態は、回転しない静止式乗車プラットフォームと共に使用することもできることを理解されたい。例示する実施形態において、ターンテーブル18は、実質的に円形であり、軸20の周りで時計回りの方向22に回転する。しかしながら、他の実施形態において、ターンテーブル18は、ライドシステム10のテーマに対応することができる何らかの適切な形状とすることができ、軸20の周りで反時計回り方向に回転することができる。さらに、特定の実施形態において、ターンテーブル18は、直線経路に沿って又は別の所定の経路(例えば、非対称形の経路)に沿って進むように構成されているベルト又は他の軌道システム(例えば、直線プラットフォーム及び関連の軌道システム)と置き換えることができる。一部の実施形態において、ターンテーブル18は、その中に配置された静止部分26を含むことができ、静止部分26は、軸20の周りで回転しないように構成されている。すなわち、ターンテーブル18は、略環状の形状を含むことができ、ターンテーブル18は、静止部分26に対して軸20の周りで回転することができるように静止部分26の周りに配置することができる。
【0020】
例示する実施形態に示すように、ターンテーブル18は、外側プラットフォーム28(例えば、乗車プラットフォーム17の第2の部分)によって少なくとも部分的に取り囲まれ、一部の実施形態において、外側プラットフォーム28は、軸20に対して静止したままであるように構成される。外側プラットフォーム28は、ターンテーブル18から相隔たることができ、外側プラットフォーム28の内縁32とターンテーブル18の外縁34との間に隙間30が形成されるようになっている。アトラクション経路16は、軸20の周りで隙間30に沿って延びる乗車経路36に結合することができる。特に、乗車経路36は、残りのアトラクション経路16の終端部38と開始端部40との間で隙間30に沿って延びることができる。従って、乗車経路36は、アトラクション経路16全体の一部を成すことができる。以下で詳細に説明するように、乗客は、乗車経路36に沿って乗物車両14に乗車すること及び/又は降車することができる。特定の時刻に乗車経路36に隣接して位置決めされるターンテーブル18の一部は、本明細書では、乗車システム12の乗車ゾーン42と呼ぶことにする(例えば、乗車ゾーン42は、例示する想像線によって輪郭が示されたターンテーブル18の領域を示すことができる)。
【0021】
乗物車両14は、進行方向44にアトラクション経路16に沿って進むことができる。乗物車両14は、外側プラットフォーム28の中に形成することができる入口路50(例えば、経路又は通路)を介して乗車経路36に入ることができる。一部の実施形態において、乗車経路36は、ターンテーブル18の軸20の周りに延びる(例えば、乗車経路36は、軸20から延びる半径を有する)。従って、乗物車両14は、乗車経路36の長さに沿ってターンテーブル18と連動して(すなわち、ターンテーブル18とともに又はターンテーブル18と同じ速度で)進むことができる。例えば、乗物車両14は、乗車経路36に沿って進む間に、軸20の周りのターンテーブル18の回転速度と実質的に同じ軸20の周りの速度で進むことができる。このように、ターンテーブル18の乗車ゾーン42に沿った乗物車両14の各々の位置及び向きは、実質的に一定のままとすることができる。換言すると、各乗物車両14は、乗車経路36に沿って進む間に及びターンテーブル18が軸20の周りで回転する間に、ターンテーブル18の周縁部に対して一時的に一定の位置を維持することができる。このように、乗車システム12は、乗物車両14に対するターンテーブル18の向きを実質的に維持することができ、乗物車両14は、乗物車両14が乗車経路36に沿って進む間に、外縁34に面する座席を含むことができる。従って、乗客は、この乗車/降車行為の間に乗物車両14の速度に適応するために特定の乗物車両14に沿って歩く必要なしで、乗車ゾーン42から乗物車両14に乗り込むこと又は乗物車両14から乗車ゾーン42上に降車することができる。特定の実施形態において、乗車経路36に沿った乗物車両14のそれぞれの速度は、アトラクション経路16の残りの部分に沿った乗物車両14の平均速度未満とすることができることを理解されたい。乗車/降車行為が完了すると、乗物車両14は、アトラクション経路16の開始端部40に隣接する出口路62を介して乗車経路36を出ることができる。
【0022】
例示する実施形態に示すように、入口傾斜路64は、ライドシステム10の入口66と乗車システム12の静止部分26との間に延びることができる。一部の実施形態において、入口傾斜路64は、何らかの適切な傾斜経路とすることができ、入口傾斜路64は、階段、実質的に平坦な傾斜面、エスカレーター、又は、その何らかの組み合わせを含むことができる。従って、来園者は、乗車システム12の特定の乗物車両14又は他の移動構成要素が軸20の周りで(例えば、入口傾斜路64の下で)進む間に、入口66から静止部分26に立ち入る(例えば、上がる)ことができる。一般的に、来園者は、静止部分26から、ターンテーブル18の乗車ゾーン42に上がり、その後、乗車ゾーン42に沿って進む乗物車両14の特定の1つに乗り込むことができる。ライドシステム10を出るために、来園者は、乗物車両14から乗車ゾーン42上に降り、静止部分26に向って歩くことができ、その後、入口傾斜路64を通って乗車システム12に出ることができることを理解されたい。
【0023】
乗物車両14は、軌道式システム又は無軌道システムにおいて乗車経路に沿って進む。一実施形態において、乗車経路36に沿って進む乗物車両14の各々は、図2に示すように、それぞれの移送部70と関連することができ、これは、乗物車両14を軸20の周りで乗車経路36に沿って動かすように構成される。特定の実施形態において、移送部70は、ターンテーブル18及び/又は外側プラットフォーム28の下に部分的に配置することができ、隙間30を貫通して延びる支持構造体を介して特定の乗物車両14に結合することができる。実際には、隙間30は、移送部70が対応する乗物車両14に結合して乗車経路36に沿って乗物車両14を動かすことを可能にすることができる。残念ながら、隙間30は、乗物車両14に乗車及び/又は降車するか、又はそうでなければ乗車経路36のすぐ近くを歩く来園者が、特定の物品(例えば、鍵、コイン、携帯電話)を隙間30に落とすことで物品を隙間30の中にうっかり紛失する可能性がある。従って、本明細書で説明するライドシステム10の実施形態は、実質的に隙間30への来園者のアクセスを阻止するように構成される隙間封鎖システム72を備える。より具体的には、隙間封鎖システム72は、乗物車両14の構成要素によって占有されない、又はそうでない場合には乗物車両14によって覆われない(例えば、乗物車両14のそれぞれのシャーシによって覆われない)隙間30の部分への来園者のアクセスを選択的に阻止するように構成される。従って、隙間封鎖システム72は、来園者が物品を隙間30の中に紛失する可能性を実質的に排除しながら乗物車両14が乗車経路36に沿って継続的に移動するのを可能にすることができる。
【0024】
移送部70をより良く示すために及び移送部70と連動して使用されるような隙間封鎖システム72の以下の説明を容易にするために、図2は、乗車システム12の実施形態の斜視図である。例示する実施形態に示すように、移送部70は、ターンテーブル18及び/又は外側プラットフォーム28の下の空間74に位置決めされ、案内軌道76と係合する。案内軌道76は、ターンテーブル18を支持するフレーム78の周りに延びることができ、移送部70が軸20の周りで案内軌道76に沿って動くのを可能にすることができる。一部の実施形態において、案内軌道76及び乗車経路36は、同じ経路又は軌道構造を含むことができる。ロボットマニピュレータ80は、移送部70が乗物車両82を乗車経路36に沿って移動させることを可能にするために、移送部70を乗物車両14(以下で乗物車両82と呼ぶ)のうちの1つに結合することができる。例示する実施形態に示すように、ロボットマニピュレータ80は、隙間30を貫通して延びて乗物車両82と係合する支持構造体84(例えば、シャフト)を含むことができる。従って、支持構造体84は、乗物車両82を、ターンテーブル18及び/又は外側プラットフォーム28の下に位置決めされた移送部70に結合するのを助けることができる。明瞭化のために、本明細書で使用される場合、「乗物車両」は、乗物車両82(例えば、乗物車両14の何らかの1つ)、ロボットマニピュレータ80、及び/又は移送部70の構成要素の何らかの1つ又はその組み合わせを指すことができることを理解されたい。
【0025】
図3は、隙間封鎖システム72の実施形態を示す、ターンテーブル18の実施形態の斜視図である。例えば、一部の実施形態において、隙間封鎖システム72は、複数の個々のガードレールユニット102を有するガードレール組立体100を含む。ガードレールユニット102は、ターンテーブル18の周縁部の周りに位置決めされ、ターンテーブル18に結合される。この目的のために、ガードレールユニット102の各々は、軸20の周りで(例えば、時計回りの方向22に)ターンテーブル18とともに回転することができる。以下で説明するように、ガードレールユニット102は、隙間30への来園者アクセスを阻止し(例えば、妨げ)、同時に、乗車システム12の作動中に乗物車両14が乗車経路36に沿って進むのを可能にするように構成される。ガードレールユニット102の各々は、アルミニウム、ステンレス鋼、ポリマー材料、又は他の適切な材料から作られている1又は2以上のレール104(例えば、管材料)で構築することができる。
【0026】
一実施形態において、ガードレールユニット102の各々は、それぞれの伸長位置106(例えば、第1の位置)と、図5に示すようなそれぞれの後退位置108(例えば、第2の位置)との間を選択的に移行するように構成することができる。伸長位置106において、ガードレールユニット102は、ターンテーブル18の外縁34に近接して位置決めすることができ、ターンテーブル18の表面110の関連する平面から離れて略垂直に(例えば、軸20に沿って)又はそれに直交して延びるように構成することができる。従って、伸長位置106において、ガードレールユニット102は、隙間30への来園者のアクセスを阻止して(例えば、妨げて)来園者を乗車ゾーン42に閉じ込めることができる。すなわち、ガードレールユニット102は、来園者が隙間30へアクセスできるようになるのを阻止することができ、従って、来園者が物品(例えば、鍵、コイン、携帯電話)を隙間30の中に紛失する可能性を低減するか又は実質的に排除することができる。以下で詳細に説明するように、ガードレールユニット102の各々は、ターンテーブル18より下方に選択的に後退して(例えば、沈み込んで)後退位置108に移行するために、ターンテーブル18のそれぞれの半径方向寸法に沿って並進するように構成することができる。後退位置108において、ガードレールユニット102は、来園者が特定の乗物車両14に乗車するか又は降車することを可能にするために、乗物車両14が乗車ゾーン42に沿って来園者アクセス可能位置を占有することを可能にする。乗物車両14が乗車ゾーン42に沿って来園者アクセス可能位置にある場合、乗物車両14のそれぞれのシャーシ又は他の構成要素は、隙間30への来園者アクセスを阻止することができることを理解されたい。従って、特に、ガードレール組立体100は、乗物車両14自体によって封鎖されない又はそうでない場合には妨げられない隙間30の部分への来園者アクセスを阻止するように構成することができる。ガードレールユニット102は、個々のガードレールユニット102の後退が隣接ガードレールユニット102の作動の原因にならないように互いから独立して作動するように構成することができる。
【0027】
図4は、ガードレールユニット102(以下でガードレールユニット114と呼ぶ)のうちの1つを示す、乗車システム12の一部の実施形態の断面側面図である。例示する実施形態において、ガードレールユニット114は、伸長位置106にあり、ガードレールユニット114は、外縁34に実質的に隣接して位置決めされ、隙間30への来園者アクセスを阻止するために略垂直に(例えば、軸20に平行な軸に沿って)延びるようになっている。しかしながら、ガードレールユニット114は、表面110と鋭角又は鈍角を形成するために所定の角度で延びることができることも理解されたい。一部の実施形態において、ガードレールユニット114は、それぞれのヒンジ点118で互いにヒンジ結合(例えば、枢動可能に)される複数のレールセクション116を含むことができる。以下で説明するように、レールセクション116は、ターンテーブル18より下方のガードレールユニット114の沈み込みを容易にするために、ガードレールユニット114が様々な中間位置の間で関節動作することを可能にする。
【0028】
一部の実施形態において、下部レールセクション120(例えば、レールセクション116の最下部)は、ターンテーブル18の軌道組立体123と係合するように構成されるローラー組立体122を含む。軌道組立体123は、ターンテーブル18の真下に配置する(例えば、ターンテーブル18の下側に結合する)ことができ、軸20の周りでターンテーブル18とともに回転するように構成することができる。軌道組立体123は、ターンテーブル18に対するガードレールユニット114の円周方向の位置を維持するためにローラー組立体122と係合し、同時に、ガードレールユニット114がターンテーブル18に沿って(例えば、軸20に対して)半径方向に並進することを可能にする。上述したように、この目的のために、軌道組立体123は、ガードレールユニット114が伸長位置106と後退位置108との間を選択的に移行することを可能にすることができる。ローラー組立体122は、1又は2以上の軸受、ブッシング、車輪又はキャスター、ポリマーパッド、又は、ローラー組立体122が軌道組立体123と係合して軌道組立体123に沿って並進することを可能にする何らかの他の適切なデバイス又は組立体を含むことができることを認識されたい。
【0029】
図5は、後退位置108のガードレールユニット114を示す、乗車システム12の一部の実施形態の断面側面図である。一部の実施形態において、ガードレールユニット114の下部レールセクション120又は他の適切な部分は、それに結合された押板124を含むことができる。押板124は、乗物車両82が乗車経路36に入る際、乗物車両82などの特定の乗物車両14の係合特徴部126と係合するように構成される。係合特徴部126は、1又は2以上のシャフト又はビーム、細長いプレート、及び/又は、乗物車両82から外方に延びる他の適切な突出部又は複数の突出部を含むことができる。
【0030】
乗物車両82が入口路50からターンテーブル18に接近する際、係合特徴部126は、押板124に係合して(例えば、物理的に接触して)、押板124を半径方向内向きの方向127に押し進めることができる。係合特徴部126は、乗物車両82のシャーシ128、ロボットマニピュレータ80の一部(例えば、支持構造体84)、移送部70、又はその組み合わせに結合することができる。いずれの場合も、押板124と係合特徴部126との係合は、ヒンジ点118の関節動作を引き起こして、レールセクション116の各々がターンテーブル18より下方に連続して沈み込むのを可能にすることができる。従って、ガードレールユニット114は、乗物車両82がターンテーブル18に接近する場合に(例えば、乗物車両が乗車経路36に入る場合に)、伸長位置106から後退位置108に徐々に移行することができる。
【0031】
例えば、一部の実施形態において、ヒンジ点118の各々は、実質的に直線構成で静止するように付勢される付勢式ヒンジ(例えば、一体型ばねを有するヒンジ組立体)を含むことができる。すなわち、付勢式ヒンジは、ガードレールユニット114が伸長位置106にある場合に、レールセクション116の各々を互いと略平行に位置合わせするように(例えば、一体型ばねによって)付勢することができる。従って、付勢式ヒンジは、ガードレールユニット114が伸長位置106にある場合に、レールセクション116を実質的に垂直の向きに(例えば、ターンテーブル18の表面110に対して)維持するように構成することができる。付勢式ヒンジは、レールセクション116がターンテーブル18の下に連続して沈み込むことを可能にするために、ガードレールユニット114が伸長位置106から後退位置108に押し進められる際に(例えば、係合特徴部126を介して)関節動作することができる。例えば、ヒンジ点118は、半径方向内向きの方向127に軌道組立体123に沿って並進する際に、ターンテーブル18の外縁34に沿って連続して摺動することができ、その結果、付勢式ヒンジ、従って、個々のレールセクション116の関節動作が引き起こされる。レールセクション116のこのような関節動作を可能にすることによって、付勢式ヒンジは、伸長位置106から後退位置108に又はその逆に移行する際に、ガードレールユニット114が乗物車両82の構成要素に干渉(例えば、接触)しないことを保証することができる。一部の実施形態において、適切な支持構造体129(例えば、案内リング)は、ターンテーブル18近傍でガードレールユニット114の周りに位置決めすることができ、個々のレールセクション116がターンテーブル18の下に連続して沈み込む場合にガードレールユニット114の遠位端部分130が半径方向外向きの方向132に回転する円弧に沿って進まないことを保証することができる。このように、係合特徴部126、軌道組立体123、ヒンジ点118、及び支持構造体129の間の協働は、乗物車両82がターンテーブル18に接近する場合にガードレールユニット114がターンテーブル18の下で徐々に沈み込むのを可能にすることができる。特定の実施形態において、ガードレール組立体100は、後退位置108に移行する際に、ターンテーブル18より下方に沈み込む代わりに(例えば、ターンテーブル18の下面より下方に沈み込む代わりに)、ターンテーブル18内に形成されたスロット又は空洞の中に格納するように構成することができることを認識されたい。いずれの場合も、後退位置108において、ガードレールユニット114は、乗車ゾーン42内に位置する来園者には見えないか又はそうでない場合にはアクセス不可能とすることができ、乗物車両82が乗車経路36に沿って来園者アクセス可能位置を占有することを可能にすることができる。
【0032】
特定の実施形態において、レールセクション116は、伸長位置106と後退位置108との間のガードレールユニット114の移行中にレールセクション116の関節動作を可能にするために、ヒンジ点118で互いに対して選択的に係合(例えば、結合)及び離脱(例えば、分離)するように構成することができる。例えば、一部の実施形態において、レールセクション116のうちの特定のレールセクション116は、オスカプラーを有する第1の端部及びメスカプラーを有する第2の端部を含むことができる。特定のレールセクション116のオスカプラーは、隣接レールセクション116のそれぞれのメスカプラーと(例えば、ヒンジ点118のうちの1つで)選択的に係合するように構成することができる。弾性ワイヤー、ばね機構、及び/又は他の適切なデバイス又は機構は、レールセクション116の各々の内部を貫通して延びるように構成することができ、例えば、最上部レールセクション136(例えば、レールセクション116の最上部)の遠位端部分130及び最下部レールセクション120の下端部分138に結合することができる。従って、弾性ワイヤーは、レールセクション116の各々の間で圧縮力を加えて維持することができ、これは、ガードレールユニット114が伸長位置106にある場合にレールセクション116のオスカプラーとメスカプラーとの係合を維持するのに適切であろう。
【0033】
実際には、ガードレールユニット114が伸長位置106にある場合、レールセクション116のそれぞれのオスカプラーとメスカプラーとの係合は、レールセクション116がターンテーブル18から実質的に垂直に延びることを可能にすることができる。レールセクション116を貫通して延びる弾性ワイヤーは、ガードレールユニット114が伸長位置106にある間にそれぞれのオスカプラー及びメスカプラーが互いから離脱しないことを保証することができる(例えば、来園者によるいたずらに起因して)。ガードレールユニット114がターンテーブル18の下に沈み込む際、ガードレールユニット114がターンテーブル18より下方に沈み込むことを可能にするために、レールセクション116は、ヒンジ点118で連続して互いから離脱することができる(例えば、ターンテーブル18の外縁34との接触に起因して)。特に、レールセクション116のそれぞれのオスカプラー及びメスカプラーが連続してガードレールユニット114の沈み込み中に互いに外れるのを可能にするために、係合特徴部126は、レールセクション116内の弾性ワイヤーを引き延ばすのに十分な力をガードレールユニット114に加えることができる。従って、レールセクション116のこのような連続的な分離によって、それぞれのレールセクション116の間の関節動作が可能になる。弾性ワイヤーは、ガードレールユニット114が後退位置108から伸長位置106に移行する際、レールセクション116のそれぞれのオスカプラー及びメスカプラーを連続して再係合するように構成することができる。
【0034】
一部の実施形態において、ばね140は、支持体142(例えば、ターンテーブル18の構成要素)を押板124から偏位させる(例えば、押し離す)ために支持体142と押板124との間に位置することができる。従って、乗物車両82が乗車経路36を(例えば、出口路62を通って)出る際、ばね140は、ガードレールユニット114を軌道組立体123に沿って半径方向外向きの方向132に押し進めることができる。すなわち、ばね140は、係合特徴部126がターンテーブル18から外向きに進む場合にガードレールユニット114を伸長位置106に向かって押し進めることができる。ばね140のばね力は、ガードレールユニット114が伸長位置106にある場合に、来園者がガードレールユニット114を後退位置108に向かって下方に押し進めることができないように選択することができることを理解されたい。さらに、他の実施形態において、水圧プッシュロッド又は他の適切なアクチュエータ(例えば、空圧アクチュエータ、リニアアクチュエータ)は、ばね140に加えて又はその代わりに使用して、ガードレールユニット114を後退位置108から伸長位置106に移行させることができる。
【0035】
一部の実施形態において、緩衝装置144は、ばね140に加えて支持体142に結合することができる。緩衝装置144は、ガードレールユニット114の伸長速度(例えば、ガードレールユニット114が後退位置108から伸長位置106に並進する速度)を制限するように構成することができる。特に、緩衝装置144は、係合特徴部126が半径方向外向きの方向132に並進する場合に(例えば、乗物車両82が出口路62を通って乗車経路36から出る場合に)、ガードレールユニット114が後退位置108から伸長位置106に並進する速度を制御することができ、押板124は、係合特徴部126の半径方向外向きの方向132の並進速度よりも遅い速度で半径方向外向きの方向132に並進することができる。一部の実施形態において、センサー(例えば、近接センサー)は、押板124の近傍に位置することができ、押板124の位置、従ってガードレールユニット114の位置を監視するように構成することができる。一部の実施形態において、このようなセンサーは、例えば、乗物車両82が乗車経路36から出でるがガードレールユニット114が後退位置108から伸長位置106に移行するのが検出されない場合にアラームを発生させるのを助けることができる。
【0036】
一部の実施形態において、乗物車両82は、乗物車両82が乗車経路36に入る際に2又は3以上のガードレールユニット102のそれぞれの押板124と係合するように構成することができることを理解されたい。このような実施形態において、乗物車両82は、ガードレールユニット102のいくつかの沈み込みを上述の手法に従って連続的に又は時差のある様式で引き起こすことができる。例えば、より良く示すために、図6は、乗物車両82が乗車経路36に入る場合に、第1のガードレールユニット152の第1の押板150、第2のガードレールユニット156の第2の押板154、及び第3のガードレールユニット160の第3の押板158との係合特徴部126の連続的な係合を示す乗車システム12の一部の頂部概略図である。従って、第1、第2、及び第3のガードレールユニット152、156、160は、それぞれの伸長位置106からそれぞれの後退位置108に移行するために、ターンテーブル18より下方に連続して沈み込むことができる。図7の例示する実施形態に示すように、第1、第2、及び第3のガードレールユニット152、156、160は、来園者が乗車ゾーン42に沿って乗物車両82に乗り込むこと又は降車することを可能にするために、軸20の周りで乗物車両82とともに回転することができる(例えば、後退位置108にある間に)。第1、第2、及び第3のガードレールユニット152、156、160は、乗物車両82が出口路62を通って乗車経路36から出る場合に(例えば、係合特徴部126が連続して第1、第2、及び第3の押板150、154、158から離脱する場合に)、ターンテーブル18の下から連続して延びて、それぞれの伸長位置106に移行することができることを理解されたい。
【0037】
一部の実施形態において、ガードレールユニット102は、乗物車両82が乗車経路36に沿って(例えば、ターンテーブル18に対して)位置合わせされた位置166にある場合に、乗物車両82の長さ168に沿って位置決めされた特定のガードレールユニット102(例えば、ガードレールユニット152、156、160)がそれぞれの後退位置108に移行されるような大きさとすることができる。従って、乗物車両82の長さ168の実質的に全ては、来園者が乗車ゾーン42に沿ってアクセス可能であるが、乗物車両82の前後に位置する隙間30の部分は、伸長位置106にあるそれぞれのガードレールユニット102によって封鎖される。ガードレールユニット102は、乗物車両82が、図8に示すように、ターンテーブル18に対して位置合わせされていない位置170にある場合でも、乗物車両82と伸長位置106にある隣接ガードレールユニット102との間の空間172(例えば、図8に示すような)は、隙間30への来園者アクセスを可能にするには不十分な大きさにすることができることを認識されたい。
【0038】
特定の開示された実施形態は、複数のガードレールユニット102との関連で説明されるが、開示された隙間封鎖システム72は、付加的又は代替的に、本明細書に全体的に示すような作動式パネルシステムを含むことができる。図9は、作動式パネルシステム200を含む隙間封鎖システム72の別の実施形態を示す、乗車システム12の一部の実施形態の概略上面図である。以下で説明するように、作動式パネルシステム200は、乗物車両14の構成要素によって占有されない又はそうでない場合には乗物車両14によって覆われない(例えば、乗物車両14のそれぞれのシャーシによって覆われない)隙間30の部分を選択的に封鎖するように構成される複数のパネル202を含む。従って、作動式パネルシステム200は、隙間30が乗車システム12の作動中に乗物車両82又はパネル202によって来園者に対して覆われたままであることを保証することができる。
【0039】
一部の実施形態において、パネル202は、ターンテーブル18に結合しかつターンテーブル18の周縁部の周囲で離間することができる。従って、パネル202は、軸20の周りでターンテーブル18とともに回転することができる。パネル202の各々は、パネル202が隙間30のそれぞれの部分を覆うか又は実質的に覆うために隙間30全体にわたって伸長する伸長位置206(例えば、第1の位置)と、パネル202が隙間30のそれぞれの部分を覆わない(例えば、露出させる)後退位置208(例えば、第2の位置)との間を移行するように構成することができる。一部の実施形態において、パネル202は、伸長位置206と後退位置208との間でターンテーブル18に対して半径方向に(例えば、軸20に対して)並進するように構成することができる。例えば、伸長位置206に移行するために、パネル202は、外側プラットフォーム28に向かって半径方向外向きの方向132に並進することができる。後退位置208に移行するために、パネル202は、ターンテーブル18の下に沈み込むために及び/又はターンテーブル18内の空洞に入るために、半径方向内向きの方向127に並進することができる。以下で説明するように、パネル202の各々は、乗車システム12の1又は2以上のパラメータに基づいて伸長位置206と後退位置208との間でパネル202を移行させるように構成される適切なアクチュエータに関連付けることができる。
【0040】
一部の実施形態において、パネル202の半径方向最外縁部は、パネル202が伸長位置206にある際に外側プラットフォーム28の下に伸長するか又は外側プラットフォーム28内に形成された溝の中に伸長するように構成することができる。従って、パネル202は、伸長位置206にある場合に隙間の半径寸法全体を横切って完全に隙間30に広がることができる。一部の実施形態において、パネル202の各々は、パネル202が伸長位置206にある場合に隙間30を覆うこと及び/又は外側プラットフォーム28内に係合することを助ける特定の幾何学的形状を含むことができる。例えば、パネル202は、パネル202が、隙間30を実質的に覆う(例えば、隣接するパネル202の間の空間を軽減する又は実質的に排除する)ために、伸長位置206で互いに当接する及び/又は互いと重なり合うことを可能にする略台形又は略アーチ状の形状を含むことができる。
【0041】
一部の実施形態において、作動式パネルシステム200は、外側プラットフォーム28の内縁32に沿って配置された壁又は他の構造体に結合されて、ターンテーブル18の軸20に向かって半径方向に延びる複数のブラシ210を含むことができる。ブラシ210は、パネル202が伸長位置206にある場合にパネル202と係合する(例えば、重なり合う、物理的に接触する)ように構成することができる。このように、ブラシ210は、外側プラットフォーム28の内縁32と伸長位置のパネル202の半径方向最外縁部との間に残り得る何らかの空間が実質的に覆われることを保証することができる。さらに、ブラシ210は、パネル202が移動する場合に偏位することができ、ブラシ210に対するパネル202の移動を可能にする。一実施形態において、ブラシ210は、パネル202の全長(例えば、軸20に対する半径方向寸法)を短縮するのを可能にするために、隙間30の一部にわたって広がることができる。すなわち、伸長位置206において、パネル202は、外側プラットフォーム28の内縁32の代わりにブラシ210まで伸長するように構成することができる。従って、一部の実施形態において、このようなブラシ210の構成は、パネル202を伸長位置206と後退位置208との間で移行させるために必要な作動時間を短縮することができる。特定の実施形態において、追加のブラシは、外側プラットフォーム28の内縁32に結合されたブラシ210に加えて又はその代わりに、パネル202の半径方向最外縁部に結合することができる。
【0042】
図10は、作動式パネルシステム200のパネル202(以下でパネルアレイ218と呼ばれる)の一部を示す、乗車システム12の一部の実施形態の上面図である。パネルアレイ218をより良く示すために、ターンテーブル18は、乗車システム12の例示する実施形態から取り除かれている。一部の実施形態において、パネル202の各々は、パネル202をターンテーブル18の適切な支持構造体222(例えば、ターンテーブル18の表面110より下方の構造体)に結合するように構成されるそれぞれのフレーム220を含む。例えば、例示する実施形態において、各フレーム220は、支持構造体222に結合されて、軸20から略半径方向に延びる第1のフレームレール224及び第2のフレームレール226を含む。各パネル202は、ターンテーブル18に対するパネル202の並進運動を可能にするために対応する第1及び第2のフレームレール224、226と係合するように構成される1対のガイド228を含む。特に、パネル202の各々に関連したそれぞれのアクチュエータ230は、パネル202を伸長位置206と後退位置208との間で第1及び第2のフレームレール224、226に沿って選択的に並進させるように構成することができる。一例として、アクチュエータ230は、電気アクチュエータ(例えば、リニアアクチュエータ)、油圧アクチュエータ、空圧アクチュエータ、機械式アクチュエータ(例えば、ねじ付きシャフト)、又はパネル202の個々の調整機能を可能にする何らかの他の適切なアクチュエータを含むことができる。しかしながら、他の実施形態において、単一のアクチュエータを使用して、パネル202のうちの2又は3以上の位置を調整することができる。
【0043】
パネル202は、ターンテーブル18に対して半径方向に並進すると説明したが、他の実施形態において、パネル202は、伸長位置206と後退位置208との間を移行するために何らかの適切な経路又は運動輪郭に沿って移動することができることを認識されたい。実際には、アクチュエータ230は、パネル202を何らかの適切な方法で伸長位置206と後退位置208との間で移行させることができることを理解されたい。すなわち、アクチュエータ230は、パネル202を伸長位置206と後退位置208との間で半径方向に(例えば、軸20に対して)並進させる代わりに、パネル202を伸長位置206と適切な後退位置208(例えば、ターンテーブル18の表面の垂直方向真下の位置)との間で枢動、傾動、回転、又は他の方法で移動させるように構成することができる。例えば、一部の実施形態において、アクチュエータ230は、パネル202を伸長位置206と対応する後退位置208との間でそれぞれの横軸(例えば、ターンテーブル18の平面に沿って延びる軸)の周りで枢動させるように構成することができる。さらに、以下で説明するように、アクチュエータ230は、パネル202の一部又はパネル202の全てをそれぞれの伸長位置206と後退位置208との間で移行させるために、軸20の周りで円周方向に並進するように構成することができる。一部の実施形態において、パネル202のうちの1又は2以上及び対応するアクチュエータ230は、ターンテーブル18の代わりに外側プラットフォーム28に結合することができることを認識されたい。
【0044】
以下に説明する内容は、続いて図9を参照する。例示する実施形態に示すように、乗車システム12は、以下で説明するように、ライドシステム10の1又は2以上のパラメータに基づいてパネル202の特定のパネル202を伸長位置206と後退位置208との間で選択的に移行させるように構成することができる制御装置234を含むことができる。実際には、制御装置234は、電線路及び/又は他の適切な有線又は無線通信回線を介してアクチュエータ230に作動的に接続することができ、アクチュエータ230の各々を選択的に作動させるように構成することができる。制御装置234は、通信回路236、プロセッサ240、及びメモリー243を含むことができる。プロセッサ240は、マイクロプロセッサを含むことができ、マイクロプロセッサは、アクチュエータ230、ターンテーブル18の駆動モータ、移送部70、及び/又は、乗車システム12及び/又はライドシステム10の何らかの他の適切な構成要素などの、乗車システム12の構成要素を制御するソフトウェアを実行することができる。一部の実施形態において、制御装置234は、ライドシステム10の中央ライド制御装置の一部と一体にすること又はこの一部を含むことができることを認識されたい。
【0045】
プロセッサ240は、複数のマイクロプロセッサ、1又は2以上の「汎用」マイクロプロセッサ、1又は2以上の専用マイクロプロセッサ及び/又は1又は2以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、又はその何らかの組み合わせを含むことができる。例えば、プロセッサ240は、1又は2以上の縮小命令セットコンピュータ(RISC)プロセッサを含むことができる。メモリー243は、ランダムアクセスメモリー(RAM)などの揮発性メモリー、及び/又は、読み取り専用メモリー(ROM)などの不揮発性メモリーを含むことができる。メモリー243は、制御ソフトウェア、ルックアップテーブル、構成データなどなどの情報を記憶することができる。例えば、メモリー243は、アクチュエータ230、ターンテーブル18の駆動モータ、移送部70、及び/又は、乗車システム12及び/又はライドシステム10の何らかの他の適切な構成要素などの、プロセッサ240が実行するファームウェア又はソフトウェアを含むプロセッサ実行可能命令を記憶することができる。一部の実施形態において、メモリー243は、プロセッサ240が実行する機械読み取り可能命令を記憶することができる有形の非一時的な機械可読媒体である。メモリー243は、ROM、フラッシュメモリ、ハードドライブ、又は、何らかの他の適切な光、磁気、又は半導体記憶媒体、又はその組み合わせを含むことができる。
【0046】
一部の実施形態において、制御装置234は、ライドシステム10の様々なセンサーから取得したセンサーデータに基づいてアトラクション経路16及び/又は乗車経路36に沿った乗物車両14の場所を特定するように構成することができる。一例として、このようなセンサーとしては、乗物車両14の各々に結合されて制御装置234と通信するそれぞれの追跡センサー242(例えば、全地球測位システム[GPS]センサー)を挙げることができる。しかしながら、様々な他のセンサーを追跡センサー242に加えて又はその代わりに使用して、アトラクション経路16又は乗車経路36に沿った乗物車両14のそれぞれの位置を監視することができることを認識されたい。制御装置234は、乗物車両14のうちのいずれの1つにも隣接して位置決めされていないパネル202を、ターンテーブル18の部分に沿って伸長位置206に維持するように構成することができる。従って、ターンテーブル18のこのような部分に沿った隙間30の部分は、乗車システム12の作動中に覆われたままとする(例えば、来園者がアクセス不可能のままとする)ことができる。
【0047】
制御装置234は、乗物車両82などの乗物車両14のうちの1つが、乗車経路36に接近する(例えば、入口路50から隙間30に接近する)と判定すると、パネル202ののうちの1又は2以上に、それぞれの後退位置208に移行するように指示することができ、その結果、ロボットマニピュレータ80の支持構造体84は、乗物車両82の乗車/降車行為の間に隙間30に入ってこれに沿って進むことができる。すなわち、支持構造体84は、それぞれの伸長位置206にある前方隣接パネル246と後方隣接パネル248との間に形成される空間244(例えば、隙間30の一部)の中に位置することができ、支持構造体84は、乗物車両82及びパネル202が集合的に軸20の周りで回転する場合にこれらのパネル202と干渉しない。一例として、一部の実施形態において、制御装置234は、乗物車両82に隣接する3つのパネル202に、乗物車両82が乗車経路36に入ると後退位置208に移行するように(例えば、対応するアクチュエータ230に送られた制御信号によって)指示することができる。特に、特定の実施形態において、制御装置234は、乗物車両82が乗車経路36に入る場合に、3つのパネル202の第1のパネル250、第2のパネル252、及び第3のパネル254の連続的な又は時間差のある後退を開始させることができる。乗物車両82のシャーシ128は、後退位置208にある3つのパネル202によって露出される隙間30の一部(例えば、空間244)を覆うのに十分な外形寸法を含むことができる。すなわち、一部の実施形態において、シャーシ128は、乗物車両82が乗車経路36にある場合に隙間30の半径方向寸法と重なり合うように構成することができ、その結果、乗物車両82は、空間244への来園者アクセスを阻止することができる。従って、隙間30は、乗物車両82、パネル202、及びターンテーブル18が軸20の周りで回転する場合に、来園者が実質的にアクセスできないままとすることができる。
【0048】
特定の実施形態において、制御装置234は、乗物車両82の真下に位置決めされた複数のパネル(例えば、第1、第2、及び第3のパネル250、252、254)を後退させることによって、ロボットマニピュレータ80の支持構造体84と、支持構造体84の前後に位置決めされたそれぞれのパネル202(例えば、前方及び後方の隣接パネル246、248)との間に位置決めされる緩衝ゾーンを生成することができる。緩衝ゾーンは、隙間30に沿ったターンテーブル18の回転速度と移送部70の走行速度との間の小さな変動があっても支持構造体84と、前方及び後方の隣接パネル246、248との相互作用(例えば、物理的接触)が発生しないことを保証することができる。さらに、以下で説明するように、緩衝ゾーンは、ライドシステム10の動作が不意に停止した場合に発生する可能性があるターンテーブル18に対する乗物車両82の相対移動が、乗物車両82の構成要素(例えば、支持構造体84)と前方又は後方の隣接パネル246、248との間の係合につながらないことを保証することができる。
【0049】
一実施形態において、制御装置234は、各パネル202に関連したそれぞれのセンサー256からのフィードバックに加えて又はその代わりに、パネル202の各々に結合されたそれぞれの追跡センサー242からのフィードバックに基づいて、パネル202の調節を制御する(例えば、パネル202を伸長位置206と後退位置208との間で移行させる)ことができる。例えば、一部の実施形態において、センサー256としては、誘導センサー、光電センサー、超音波センサー、様々な他の近接センサー、高周波(RF)モジュール、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。センサー256は、乗物車両82が乗車経路36に入る又は接近する際に乗物車両82を検出するように構成することができる。例えば、センサー256は、乗物車両82が乗車経路36に入る又は接近する際にロボットマニピュレータ80の支持構造体84を検出するように構成することができる。すなわち、センサー256は、乗物車両82の支持構造体84及び/又は他の適切な構成要素が対応するパネル202から閾値距離の範囲内にあるか否かを判定するように構成することができる。乗物車両82が特定のパネル202から閾値距離の範囲内にあると判定すると、制御装置234は、特定のパネル202を、一部の実施形態において、1又は2以上の隣接パネル202を伸長位置206から後退位置208に移行させることができる。このように、制御装置234は、支持構造体84が乗車経路36に入る場合に、隙間30の覆いのないセクション(例えば、空間244)を貫通して延びることを可能にする。従って、移送部70は、ロボットマニピュレータ80と協働して、乗車経路36に沿って乗物車両82を押し進めることができ、一方で、乗物車両82のシャーシ128の前方及び後方に位置決めされた隙間30のセクションは、覆われたままであり、来園者がアクセスできない。
【0050】
特定の実施形態において、制御装置234は、乗車経路36に沿った乗物車両82の位置を(例えば、追跡センサー242及び/又はセンサー256からのフィードバックに基づいて)連続的に又は周期的に(例えば、所定の時間間隔の経過後に)監視することができる。乗物車両82が出口路62に接近するか又は入る場合などの乗物車両82が乗車経路36を出でいると判定すると、制御装置234は、3つのパネル202(例えば、第1、第2、及び第3のパネル250、252、254)それぞれの伸長位置206に戻るように指示することができる。一例として、一部の実施形態において、制御装置234は、対応するアクチュエータ230に送られる命令によって、第1のパネル250、第2のパネル252、及び第3のパネル254を時間差で又は連続的にそれぞれの伸長位置206に伸長させることができる。
【0051】
一部の実施形態において、センサー256からのフィードバックは、制御装置234がパネル202ののうちの1又は2以上の位置を示すステータス情報を特定するのを可能にする。特に、ステータス情報は、個々のパネル202がそれぞれの伸長位置206又は後退位置208にあるか否かを示すことができる。一部の実施形態において、アクチュエータ230は、制御装置234に、センサー256に加えて又はその代わりに、パネル202の位置を示すステータス情報を供給するように構成することができる。従って、制御装置234は、乗車システム12の作動中に、パネル202の各々の位置を、ステータス情報を使用して監視するように構成することができる。一部の実施形態において、制御装置234は、パネル202のいずれかが異常な又は予想外の位置に位置していると判定すると、ライドシステム10のライド技術員又はオペレータに警報を提示するように構成することができる。一例として、制御装置234は、以前にパネル202に隣接していた乗物車両14(例えば、乗物車両82)が乗車経路36を出た後に特定のパネル202(例えば、第1のパネル250)が後退位置208のままであると判定すると、警報(例えば、可聴警報、オペレータが視認可能な表示装置上に表示される警報)を生成することができる。
【0052】
上述したように、一部の実施形態において、パネル202の特定のパネル202は、それぞれの伸長位置206と後退位置208との間を移行するために、ターンテーブル18に沿って半径方向に並進する代わりに円周方向に並進するように構成することができる。一例として、第1のパネル250は、それぞれの伸長位置206から、パネル250が前方の隣接パネル246より上方又は下方に位置する後退位置に移行するために、時計回りの方向22にターンテーブル18に沿って円周方向に並進するように構成することができる。第3のパネル254は、それぞれの伸長位置206から、パネル254が後方の隣接パネル248より上方又は下方に位置する後退位置に移行するために反時計回りの方向258にターンテーブル18に沿って円周方向に並進するように構成することができる。
【0053】
図11は、乗車システム12の一部の実施形態の概略上面図である。一部の実施形態において、制御装置234は、ライドシステム10の正常シャットダウン(本明細書で第1の制動シナリオと呼ぶ)を開始する命令を受け取ることができる(例えば、オペレータからの入力によって)。第1の制動シナリオを実行する際に、制御装置234は、ライドシステム10の動作を停止させるために、乗物車両14の移動(例えば、移送部70に送られた命令による)及びターンテーブル18の移動(例えば、ターンテーブル18の駆動モータに送られた命令による)を徐々に減速して停止させることができる。特に、第1の制動シナリオの実行中に乗物車両14がターンテーブル18に対して特定の位置に位置合わせされたままであることを保証するために、制御装置234は、ターンテーブル18の位置(例えば、ターンテーブル18に結合されたセンサー及び/又はターンテーブル18の駆動モータからのフィードバックを用いて監視された)に対する乗車経路36内の乗物車両14の位置(例えば、センサー242及び/又は256による)を監視することができる。すなわち、制御装置234は、取得したセンサーフィードバックに基づいて、第1の制動シナリオの実行中に、軸20の周りのターンテーブル18の回転速度が、軸20の周りの(例えば、乗車経路36に沿った)乗物車両14の回転速度が低減される速度と実質的に同じ割合で低減されることを保証することができる。
【0054】
一部の実施形態において、ライドシステム10は、ライドシステム10の動作を一時的に停止するために、制御装置234に乗物車両14及びターンテーブル18の移動をより迅速に停止させる第2の制動シナリオの開始を促すことができる、動作の乱れ又は異常を受ける場合がある。このような実施形態において、乗物車両14は、回転ターンテーブル18の移動を減速及び停止するのに必要な時間周期を下回る時間周期で、移動を減速及び停止することができる(例えば、個々の乗物車両14の慣性及びターンテーブル18の慣性の相違に起因する)。その結果として、ターンテーブル18及びパネル202は、乗物車両14が停止した後に、乗車経路36に沿って位置決めされた乗物車両14に対して所定の距離だけ移動し続ける場合がある。すなわち、ターンテーブル18は、乗物車両14が乗車経路36に沿って移動するのを停止した後に時計回りの方向22に軸20の周りで回転し続ける場合がある。ターンテーブル18と乗車経路36内の特定の乗物車両14(例えば、乗物車両82)との間の相対移動は、隙間30の一部(本明細書で「露出部分」と呼ぶ)を露出させる場合があり、この「露出部分」は、一般的に、ライドシステム10の通常動作中に乗物車両82のシャーシ128により覆われる。一例として、隙間30の「露出部分」は、一般的に、第1のパネル250によって晒される(例えば、覆われない)が、乗車システム12の通常動作中に乗物車両82のシャーシ128によって覆われる隙間30の一部を示すことができる。
【0055】
一部の実施形態において、制御装置234は、ターンテーブル18に対する乗物車両82の相対位置に基づいて(例えば、センサー242及び/又は256からのフィードバックを用いて判定されるような)露出部分の長さを判定するように構成することができる。露出部分の長さが閾値を超える場合、制御装置234は、露出部分に隣接するパネルのうちの1又は2以上(例えば、第1のパネル250)に、隙間30の露出部分を覆うために伸長位置206に移行するように指示することができる。従って、制御装置234は、ライドシステム10の異常な動作停止時に隙間30の実質的に全てが覆われて来園者がアクセスできないままであることを保証することができる。一部の実施形態において、制御装置234は、例えば、第1のパネル250に、隙間30の露出部分を覆うためにそれぞれの後退位置208からそれぞれの伸長位置206に半径方向外向きの方向132に並進するように指示することができることを理解されたい。しかしながら、他の実施形態において、第1のパネル250は、第2の制動シナリオの実行中及び/又はその後に隙間30の露出部分を覆うために、前方の隣接パネル246の下又は上のそれぞれの後退位置から伸長位置206に、ターンテーブル18に対して円周方向に(例えば、反時計回り方向258に)並進することができる。
【0056】
一部の実施形態において、第2の制動シナリオを受ける場合、制御装置234は、乗物車両82の進行方向44に対して支持構造体84の後方に位置決めされた伸長パネル(例えば、後方隣接パネル248)の位置を監視するように構成することができる。一部の実施形態において、制御装置234は、第2の制動シナリオの実行中に後方隣接パネル248の縁部と支持構造体84との間の距離が閾値を下回ると判定すると、後方隣接パネル248を対応する後退位置208に移行させる命令を送ることができる。従って、制御装置234は、第2の制動シナリオ中にターンテーブル18が比較的大きな角度増分だけ乗物車両82に対して回転する場合に、後方隣接パネル248が支持構造体84と係合しないことを保証することができる。特定の実施形態において、パネル202は、パネル202が乗物車両82の支持構造体84及び/又は別の部分と予想外に係合する場合、切断される(例えば、ターンテーブル18から分離する)ように構成することができる。以下で説明するように、特定の実施形態において、制御装置234は、例えば、第2の制動シナリオ実行中に支持構造体84と前方隣接パネル246との間の距離が閾値を下回る場合には前方隣接パネル246を伸長位置206から後退位置208に移行させる命令を送るように構成することができる。
【0057】
一部の実施形態において、ターンテーブル18は、乗物車両14の移動を減速及び停止するのに必要であろう時間周期を下回る時間周期で、移動を減速及び停止する(例えば、ターンテーブル18の駆動モータ内に含まれた制動システムに起因して)ことができることを認識されたい。その結果として、乗物車両14は、ターンテーブル18が停止した後に、乗車経路36に沿ってターンテーブル18及びパネル202に対して所定の距離だけ移動し続ける場合がある。すなわち、乗物車両14は、ターンテーブル18が軸20の周りで(例えば、時計回りの方向22に)移動するのを停止した後に、時計回りの方向22に軸20の周りで乗車経路36に沿って進み続ける場合がある。ターンテーブル18と乗車経路36内の特定の乗物車両14(例えば、乗物車両82)との間の相対移動は、ライドシステム10の通常動作中に一般的に乗物車両82のシャーシ128により覆われる乗物車両82の後方の隙間30の一部を露出させる場合がある(例えば、乗物車両82の移動方向に対して)。従って、上述した技術に従って、制御装置234は、隙間30のこのような露出部分に隣接するパネル202のうちの1つ(例えば、第3のパネル254)に、隙間30のこの露出部分を覆うために伸長位置206に移行するように指示することができる。従って、制御装置234は、ライドシステム10の異常な動作停止時に隙間30の実質的に全てが覆われて来園者がアクセスできないままであることを保証することができる。
【0058】
さらに、一部の実施形態において、制御装置234は、乗物車両82の支持構造体84又は別の構成要素と前方隣接パネル246との間の距離(例えば、センサー242及び/又はセンサー246によって監視された)が、第2の制動シナリオなどの制動シナリオ実行中に閾値を下回る場合に、前方隣接パネル246を伸長位置206から後退位置208に移行させるように構成することができる。この目的のために、制御装置234は、乗物車両82がこのような制動手順実行中に前方隣接パネル246に係合(例えば、接触)しないことを保証することができる。
【0059】
上述したように、本開示の実施形態は、来園者が特定の身の回り品をうっかり紛失する可能性があり得る遊園地アトラクションの部分へのアクセスを阻止するのに有用な1又は2以上の技術的効果をもたらすことができる。特に、本明細書で開示する隙間封鎖システム72の実施形態は、静止していない乗物車両14への乗客の乗車及び降車を容易にすると同時に隙間30への来園者アクセスを実質的に阻止する。本明細書における技術的な効果及び技術的問題は、一例であり非限定的であることを理解されたい。実際には、本明細書で説明した実施形態は、他の技術的な効果を有することができ、他の技術的問題を解決することができ、遊園地環境以外に使用することができることに留意されたい。
【0060】
本明細書では、開示された実施形態の特定の特徴のみを図示及び説明してきたが、当業者であれば多くの修正及び変更を想起するであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の精神の範囲に入るすべてのそのような修正及び変更をカバーすることが意図されていることを理解されたい。さらに、開示さえた実施形態の特定の要素は、互いと結合又は交換することができることを理解されたい。
【0061】
本明細書に示して特許請求する技術は、本技術分野を確実に改善する、従って抽象的なもの、無形のもの又は純粋に理論的なものではない実際的性質の有形物及び具体例を参照し、これらに適用される。さらに、本明細書の最後に添付するいずれかの請求項が、「...[機能]を[実行]する手段」又は「...[機能]を[実行]するステップ」として指定されている1又は2以上の要素を含む場合、このような要素は米国特許法112条(f)に従って解釈すべきである。一方で、他のいずれかの形で指定された要素を含むあらゆる請求項については、このような要素を米国特許法112条(f)に従って解釈すべきではない。
【符号の説明】
【0062】
10 ライドシステム
12 乗車システム
14 乗物車両
16 アトラクション経路
17 乗車プラットフォーム
18 ターンテーブル
20 軸
22 時計回りの方向
26 静止部分
28 外側プラットフォーム
30 隙間
32 内縁
34 外縁
36 乗車経路
38 終端部
40 開始端部
42 乗車ゾーン
44 進行方向
50 入口路
62 出口路
64 入口傾斜路
66 入口
72 隙間封鎖システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-05-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗車プラットフォームであって、前記乗車プラットフォームの第1の部分を前記乗車プラットフォームの第2の部分から分離する隙間を有する、乗車プラットフォームと、
前記隙間を貫通して延びる移送部に結合された乗物車両であって、前記移送部は、前記乗物車両を前記乗車プラットフォームの乗車経路に沿って押し進めるように構成される、乗物車両と、
前記乗車プラットフォームに結合され、複数のパネルを含むパネル組立体と、
を備える隙間封鎖システムであって、
前記複数のパネルの各パネルは、前記パネルを第1の位置と第2の位置との間で選択的に移行させるように構成されたそれぞれのアクチュエータに結合され、
前記複数のパネルの各パネルは、前記第1の位置において前記隙間の一部へのアクセスを阻止するように構成され、
前記複数のパネルの各パネルは、前記乗物車両が前記乗車プラットフォーム上の又はこれに隣接する来園者アクセス可能位置を占有することを可能にするために前記第2の位置で前記隙間の一部を露出させるように構成され、
前記来園者アクセス可能位置において、前記乗物車両は、前記隙間の一部へのアクセスを阻止するために前記隙間の半径方向寸法を横切って延びる、隙間封鎖システム。
【請求項2】
前記アクチュエータに作動的に接続された制御装置を備え、前記制御装置は、前記乗物車両が前記隙間に接近することを示すフィードバックを受け取ると、前記それぞれのアクチュエータのうちの1又は2以上に、前記複数のパネルの1又は2以上のパネルを前記第1の位置から前記第2の位置に移行させるように指示するように構成される、請求項1に記載の隙間封鎖システム。
【請求項3】
前記フィードバックは、前記乗物車両に結合された追跡センサーを介して供給された前記乗物車両の位置データを示す、請求項2に記載の隙間封鎖システム。
【請求項4】
前記複数のパネルの各パネルに結合されたセンサーを備え、前記センサーは、前記乗物車両の構成要素を検出し、前記構成要素が前記1又は2以上のパネルの対応する1つから閾値距離の範囲内にあることを検出すると、前記制御装置に前記フィードバックを供給するように構成される、請求項2に記載の隙間封鎖システム。
【請求項5】
前記アクチュエータは、リニアアクチュエータ、油圧アクチュエータ、空圧アクチュエータ、又はその組み合わせを含む、請求項1に記載の隙間封鎖システム。
【請求項6】
前記第1の部分は、軸の周りで回転するように構成されたターンテーブルであり、前記第2の部分は、前記ターンテーブルの周りに配置された外側プラットフォームであり、前記複数のパネルの各パネルは、前記ターンテーブルに結合され、前記第1の位置と前記第2の位置との間を移行するために前記ターンテーブルに対して半径方向に又は円周方向に並進するように構成される、請求項1に記載の隙間封鎖システム。
【請求項7】
前記アクチュエータに作動的に接続された制御装置を備え、前記制御装置は、前記乗物車両が前記複数のパネルの前記1又は2以上のパネルから閾値距離の範囲内にあることを示すセンサーフィードバックを受け取ると、前記それぞれのアクチュエータに、前記隙間の一部を露出させるために前記複数のパネルの1又は2以上のパネルを前記第2の位置に移行させるように指示するように構成される、請求項6に記載の隙間封鎖システム。
【請求項8】
前記制御装置は、前記乗車経路に沿った前記乗物車両の移動を停止させ、前記軸の周りの前記ターンテーブルの回転を停止させる制動シーケンスを実行する命令を受け取るように構成され、前記制御装置は、前記制動シーケンスの実行中に、前記乗物車両の位置が、前記ターンテーブルに対して、閾値距離だけ偏位するか否かを判定するように構成される、請求項7に記載の隙間封鎖システム。
【請求項9】
前記1又は2以上のパネルは、前記複数のパネルの2又は3以上のパネルを含み、前記乗物車両の位置が前記閾値距離だけ偏位するとの判定に応答して、前記制御装置は、前記2又は3以上のパネルの前記隙間に沿った前記乗物車両の移動方向に対して最も前方のパネルを前記第2の位置から前記第1の位置へ移行させるように構成される、請求項8に記載の隙間封鎖システム。
【請求項10】
遊園地アトラクションのための隙間封鎖システムを作動させる方法であって、
前記乗車プラットフォームの隙間を覆って前記隙間へのアクセスを阻止するために、乗車プラットフォームの複数のパネルを、複数のアクチュエータを用いて伸長位置に移行させるステップと、
ライド軌道から前記乗車プラットフォームに接近する乗物車両が、前記隙間から閾値距離の範囲内にあることを検出するステップと、
前記隙間の一部を露出させて、前記乗物車両が前記隙間に入って前記乗車プラットフォームに沿った来園者アクセス可能位置を占有することを可能にするために、前記複数のパネルの対応するパネルを、前記アクチュエータのうちの少なくとも1つを用いて後退位置に移行させるステップであって、前記乗物車両のシャーシは、前記隙間の一部へのアクセスを阻止するために前記来園者アクセス可能位置の前記隙間の半径方向寸法と重なり合う、ステップと、
を含む方法。
【請求項11】
前記パネルに結合されたターンテーブルによって、前記複数のパネルを軸の周りに回転させるステップと、
移送部によって前記乗物車両を前記軸の周りで前記ターンテーブルと共に進むように案内するステップと、
をさらに含み、
前記移送部の支持構造体は、前記移送部に前記乗物車両を結合するために前記隙間の一部を貫通して延びるように構成される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記移送部によって前記乗物車両を前記ライド軌道に向かって案内して、前記乗物車両を前記隙間から送り出すステップと、
前記複数のパネルの前記対応するパネルを前記少なくとも1つのアクチュエータを用いてそれぞれの伸長位置に移行させて、前記隙間の一部を再び覆うステップと、
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【外国語明細書】