(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099851
(43)【公開日】2024-07-25
(54)【発明の名称】治療用ヌクレアーゼ組成物および方法
(51)【国際特許分類】
C12N 15/62 20060101AFI20240718BHJP
C12N 15/55 20060101ALI20240718BHJP
C12N 15/13 20060101ALI20240718BHJP
C12N 9/22 20060101ALI20240718BHJP
C12N 1/15 20060101ALI20240718BHJP
C12N 1/19 20060101ALI20240718BHJP
C12N 1/21 20060101ALI20240718BHJP
C12N 5/10 20060101ALI20240718BHJP
C12N 15/63 20060101ALI20240718BHJP
C07K 16/00 20060101ALI20240718BHJP
A61K 38/46 20060101ALI20240718BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20240718BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20240718BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20240718BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20240718BHJP
A61P 7/00 20060101ALI20240718BHJP
A61P 7/06 20060101ALI20240718BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20240718BHJP
A61P 15/00 20060101ALI20240718BHJP
A61P 15/08 20060101ALI20240718BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20240718BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20240718BHJP
A61P 21/00 20060101ALI20240718BHJP
A61P 21/04 20060101ALI20240718BHJP
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A61P 37/02 20060101ALI20240718BHJP
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A61P 43/00 20060101ALI20240718BHJP
C07K 19/00 20060101ALN20240718BHJP
【FI】
C12N15/62 Z
C12N15/55 ZNA
C12N15/13
C12N9/22
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C12N15/63 Z
C07K16/00
A61K38/46
A61K39/395 W
A61K39/395 Y
A61P1/04
A61P1/16
A61P3/10
A61P7/00
A61P7/06
A61P13/12
A61P15/00
A61P15/08
A61P17/00
A61P19/02
A61P21/00
A61P21/04
A61P25/00
A61P27/02
A61P29/00 101
A61P37/02
A61P37/06
A61P43/00 105
C12N15/55
C07K19/00
【審査請求】有
【請求項の数】30
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024077060
(22)【出願日】2024-05-10
(62)【分割の表示】P 2023003096の分割
【原出願日】2012-04-27
(31)【優先権主張番号】61/480,961
(32)【優先日】2011-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/617,241
(32)【優先日】2012-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.プルロニック
2.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】514104933
【氏名又は名称】ユニヴァーシティ オブ ワシントン
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【弁理士】
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】レッドベター ジェフリー エイ.
(72)【発明者】
【氏名】ハイドン‐レッドベター マーサ
(72)【発明者】
【氏名】エルコン キース
(72)【発明者】
【氏名】サン シーツァン
【テーマコード(参考)】
4B065
4C084
4C085
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA90Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065CA25
4B065CA31
4B065CA44
4C084AA02
4C084AA03
4C084AA07
4C084BA01
4C084BA08
4C084BA22
4C084BA23
4C084BA41
4C084CA53
4C084DC22
4C084NA14
4C084ZA011
4C084ZA331
4C084ZA361
4C084ZA551
4C084ZA661
4C084ZA751
4C084ZA811
4C084ZA891
4C084ZA941
4C084ZA961
4C084ZB071
4C084ZB081
4C084ZB151
4C084ZB211
4C084ZC351
4C084ZC541
4C085AA32
4C085BB36
4C085BB42
4C085DD62
4C085EE01
4H045BA10
4H045BA41
4H045CA40
4H045DA76
4H045DA89
4H045EA20
4H045FA74
(57)【要約】
【課題】治療用ヌクレアーゼ組成物および方法の提供。
【解決手段】哺乳動物における免疫関連疾患又は障害を治療するためのハイブリッド型ヌクレアーゼ分子及び方法、並びに哺乳動物における免疫関連疾患を治療するための薬学的組成物。第1のヌクレアーゼドメインと改変Fcドメインとを含むポリペプチドであって、特定の配列を有する前記ポリペプチド。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載された発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2011年4月29日に提出された米国仮出願第61/480,961号および2012年3月29日に提出された米国仮出願第61/617,241号の優先権を主張する。本出願はまた、2010年11月2日に提出された国際特許出願第PCT/US2010/055131号;2009年11月2日に提出された米国仮出願第61/257,458号;および2010年8月4日に提出された米国仮出願第61/370,752号にも関する。前記の出願の開示内容はすべて、目的を問わず、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【0002】
連邦政府による資金援助を受けた研究または開発に関する申告
本発明は、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health)(助成金AI44257、NS065933およびAR048796)、ループス研究同盟(Alliance for Lupus Research)およびワシントン州ライフサイエンスディスカバリー基金(Washington State Life Science Discovery Fund)(2087750)による支援を受けて行われた。政府は本発明において一定の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
背景
死細胞および瀕死細胞からの(リボ)核タンパク質粒子の過剰放出は、二通りの機序によってループス病態を引き起こす可能性がある:(i)クロマチン/抗クロマチン複合体の沈着またはインサイチュー形成が腎炎を引き起こし、腎機能の低下を招く;および(ii)核タンパク質が、toll様受容体(TLR)7、8および9ならびにTLR非依存的経路を介して先天性免疫を活性化する。核タンパク質の放出は、SLEにおける自己抗体の強力な抗原として働いて、抗原受容体およびTLRの共関与(co-engagement)を通じてB細胞およびDC活性化の増幅をもたらす可能性がある。したがって、それを必要とする対象において、誘発抗原を除去するため、ならびに/または免疫刺激、免疫増幅、および免疫複合体媒介性疾患を弱めるための手段に対しては、需要が存在する。
【発明の概要】
【0004】
概要
本明細書において開示されるのは、第1のヌクレアーゼドメインと改変Fcドメインとを含むハイブリッド型ヌクレアーゼ分子であって、第1のヌクレアーゼドメインがFcドメインと機能的に接続されているハイブリッド型ヌクレアーゼ分子である。Fcドメインは、分子の細胞傷害作用が、非改変Fcドメインを有するハイブリッド型ヌクレアーゼ分子と比べて低下するように改変されている。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、Fcγ受容体、補体タンパク質、またはその両方に対する結合性が減少するように改変されたFcドメインを有する。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の細胞傷害作用は、対照分子、例えば、改変Fcドメインを有しないハイブリッド型ヌクレアーゼ分子と比較して、少なくとも1分の1に、2分の1に、3分の1に、4分の1に、または5分の1に低下している。
【0005】
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は第1のリンカードメインをさらに含み、第1のヌクレアーゼドメインは第1のリンカードメインによって改変Fcドメインと機能的に接続されている。
【0006】
いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、突然変異型のIgG1 Fcドメインである改変Fcドメインを含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、1つまたは複数の突然変異を、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、および/またはCH3ドメイン内に含む。いくつかの局面において、Fcドメインは、突然変異P238S、P331S、SCC、SSS(残基220、226、および229)、G236R、L328R、L234A、およびL235Aのうちの1つまたは複数を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはP238S突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはP331S突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはP238S突然変異およびP331S突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはP238Sおよび/またはP331Sを含み、かつ、ヒンジ部の3つのシステインの1つまたは複数における突然変異を含んでもよい。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、P238Sおよび/もしくはP331S、ならびに/またはヒンジ部の3つのシステインにおける1つもしくは複数の突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、P238Sおよび/もしくはP331S、ならびに/またはヒンジ部の3つのシステインの1つ(EU付番方式による残基220に位置する)におけるSCC(ここでCCCは野生型ヒンジドメインに存在する3つのシステインのことを指す)への突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、P238Sおよび/もしくはP331S、ならびに/またはヒンジ部の3つのシステイン(EU付番方式による残基220、226、および229に位置する)におけるSSSへの突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、P238SおよびP331S、ならびにヒンジ部の3つのシステインにおける突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、P238SおよびP331SおよびSCCを含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはP238SおよびP331SおよびSSSを含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはP238SおよびSCCを含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはP238SおよびSSSを含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはP331SおよびSCCを含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはP331SおよびSSSを含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、ヒンジ部の3つのシステインの1つまたは複数における突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、ヒンジ部の3つのシステインにおける突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、ヒンジ部の3つのシステインにおけるSCCへの1つの突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインはヒンジ部の3つのシステインにおけるSSSへの突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはSCCを含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはSSSを含む。
【0007】
いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインをコードする核酸は、SEQ ID NO:59に示された通りである。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、SEQ ID NO:60に示された通りである。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインをコードする核酸は、SEQ ID NO:71に示された通りである。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、SEQ ID NO:72に示された通りである。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインをコードする核酸は、SEQ ID NO:73に示された通りである。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、SEQ ID NO:74に示された通りである。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインをコードする核酸は、SEQ ID NO:75に示されている。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、SEQ ID NO:76に示された通りである。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインをコードする核酸は、SEQ ID NO:87に示された通りである。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、SEQ ID NO:88に示された通りである。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインをコードする核酸は、SEQ ID NO:89に示された通りである。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、SEQ ID NO:90に示された通りである。
【0008】
いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、野生型のヒトRNase1ドメインが、SCC、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと、またはSSS、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結されたものを含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子をコードする核酸は、SEQ ID NO:61、77、または91に示された通りである。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NO:209、62、78、92、または94に示された通りである。
【0009】
いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、野生型のヒトRNase1ドメインが、(Gly4Ser)4リンカードメインを介して、SCC、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと、またはSSS、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結されたものを含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子をコードする核酸は、SEQ ID NO:63または79に示された通りである。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NO:64または79に示された通りである。
【0010】
いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、ヒトDNase1 G105R A114Fドメインが(Gly4Ser)4リンカードメインを介してSCC、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結され、そのFcドメインがNLGリンカードメインを介して野生型のヒトRNase1ドメインと連結されたものを含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、ヒトDNase1 G105R A114Fドメインが(Gly4Ser)4リンカードメインを介してSSS、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結され、そのFcドメインがNLGリンカードメインを介して野生型のヒトRNase1ドメインと連結されたものを含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子をコードする核酸は、SEQ ID NO:65または81に示された通りである。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NO:66または82に示された通りである。
【0011】
他の態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NO:62、64、78、80、92、もしくは96に記載のアミノ酸配列を含むか、またはハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NO:62、64、78、80、92、もしくは96に記載のアミノ酸配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NO:96に記載のアミノ酸配列を含む。他の局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NO:66、68、70、82、84、86、94、もしくは98に記載のアミノ酸配列を含むか、またはハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NO:66、68、70、82、84、86、94、もしくは98に記載のアミノ酸配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含む。他の局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NO:98に記載のアミノ酸配列を含む。
【0012】
いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、野生型のヒトRNase1ドメインが(Gly4Ser)4リンカードメインを介してSCC、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結され、そのFcドメインがNLGリンカードメインを介してヒトDNase1 G105R A114Fドメインと連結されたものを含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、野生型のヒトRNase1ドメインが(Gly4Ser)4リンカードメインを介してSSS、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結され、そのFcドメインがNLGリンカードメインを介してヒトDNase1 G105R A114Fドメインと連結されたものを含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子をコードする核酸は、SEQ ID NO:67または83に示された通りである。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NO:68または84に示されている。
【0013】
いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、野生型のヒトRNase1ドメインが、SCC、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結され、そのFcドメインがNLGリンカードメインを介してヒトDNase1 G105R A114Fドメインと連結されたものを含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、野生型のヒトRNase1ドメインが、SSS、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結され、そのFcドメインがNLGリンカードメインを介してヒトDNase1 G105R A114Fドメインと連結されたものを含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子をコードする核酸は、SEQ ID NO:69、85、または93に示されている。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NO:70、86、94、または98に示されている。
【0014】
いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子によって誘導される細胞傷害作用は、対照分子と比較して低下している。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子によって誘導される細胞傷害作用は、対照分子と比較して、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、または100%低下している。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の細胞傷害作用は、非改変Fcドメイン(例えば、野生型Fcドメイン)を有するハイブリッド型ヌクレアーゼ分子と比較して、約3~5分の1に、または少なくとも約3分の1に低下している。
【0015】
いくつかの局面において、DNaseを有するハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の活性は、対照DNase分子の活性の約1分の1以上、約2分の1以上、約3分の1以上、約4分の1以上、約5分の1以上、約6分の1以上、約7分の1以上、約8分の1以上、約9分の1以上、約10分の1以上、約11分の1以上、約12分の1以上、約13分の1以上、約14分の1以上、約15分の1以上、約16分の1以上、約17分の1以上、約18分の1以上、約19分の1以上、約20分の1以上、約21分の1以上、約22分の1以上、約23分の1以上、約24分の1以上、約25分の1以上、約26分の1以上、約27分の1以上、約28分の1以上、約29分の1以上、約30分の1以上、または約(30を上回る数)分の1以上である。いくつかの局面において、DNaseを有するハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の活性は、対照DNase分子の活性とほぼ等しい。いくつかの局面において、RNaseを有するハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の活性は、対照RNase分子の活性の約1分の1以上、約2分の1以上、約3分の1以上、約4分の1以上、約5分の1以上、約6分の1以上、約7分の1以上、約8分の1以上、約9分の1以上、約10分の1以上、約11分の1以上、約12分の1以上、約13分の1以上、約14分の1以上、約15分の1以上、約16分の1以上、約17分の1以上、約18分の1以上、約19分の1以上、約20分の1以上、約21分の1以上、約22分の1以上、約23分の1以上、約24分の1以上、約25分の1以上、約26分の1以上、約27分の1以上、約28分の1以上、約29分の1以上、約30分の1以上、または約(30を上回る数)分の1以上である。いくつかの局面において、RNaseを有するハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の活性は、対照RNase分子の活性とほぼ等しい。
【0016】
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はポリペプチドであり、ここで第1のヌクレアーゼドメインのアミノ酸配列はヒトの野生型RNaseのアミノ酸配列を含み、第1のリンカードメインは(Gly4Ser)nであり、式中、nは0、1、2、3、4または5であり、Fcドメインのアミノ酸配列はヒトの突然変異型IgG1 Fcドメインのアミノ酸配列を含み、かつ、第1のリンカードメインは第1のヌクレアーゼドメインのC末端およびFcドメインのN末端と接続されている。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、表1に示された配列を含む、または該配列からなるポリペプチドである。
【0017】
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結された野生型のヒトDNase1を含む。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、(Gly4Ser)nリンカードメインによって突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結されたヒトDNase1 G105R A114Fを含み、式中、n=0、1、2、3、4または5である。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、野生型のヒトDNase1と連結された突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結された野生型のヒトRNase1を含む。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、ヒトDNase1 G105R A114Fと連結された突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結された野生型のヒトRNase1を含む。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はポリペプチドであり、ここで第1のヌクレアーゼドメインのアミノ酸配列はRNaseのアミノ酸配列を含み、第1のリンカードメインは5~32アミノ酸長であり、Fcドメインのアミノ酸配列はヒトのFcドメインのアミノ酸配列を含み、かつ第1のリンカードメインは第1のヌクレアーゼドメインのC末端およびFcドメインのN末端と接続されている。いくつかの態様において、リンカードメインは(Gly4Ser)5ならびに制限部位BglII、AgeIおよびXhoIを含む。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はポリペプチドであり、ここで第1のヌクレアーゼドメインのアミノ酸配列はヒトRNaseのアミノ酸配列を含み、第1のリンカードメインは5~32アミノ酸長のNLGペプチドであり、Fcドメインのアミノ酸配列はヒトの突然変異型Fcドメインのアミノ酸配列を含み、かつ第1のリンカードメインは第1のヌクレアーゼドメインのC末端およびFcドメインのN末端と接続されている。
【0018】
いくつかの態様において、Fcドメインは、ヒト細胞上のFc受容体と実質的に結合しない。いくつかの態様において、Fcドメインは、Fcγ受容体、補体タンパク質、またはその両方に対する結合性が減少するように改変されている。いくつかの局面において、Fc受容体に対する結合性は、対照分子と比較して、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、または100%低下している。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のFc受容体に対する結合性は、非改変Fcドメイン(例えば、野生型Fcドメイン)を有するハイブリッド型ヌクレアーゼ分子と比較して、3~5分の1に、または少なくとも約3分の1に減少している。
【0019】
いくつかの態様において、分子の血清中半減期は、第1のヌクレアーゼドメイン単独の血清中半減期よりも有意に長い。いくつかの態様において、分子の第1のヌクレアーゼドメインのヌクレアーゼ活性は、ヌクレアーゼドメイン単独と同じであるか、またはそれよりも高い。いくつかの態様において、マウスに対する分子の投与は、マウスのループスモデルのアッセイにより測定されるマウスの生存率を高める。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、循環血中のRNA、DNA、またはその両方を分解する。他の局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、免疫複合体中のRNA、DNA、またはその両方を分解する。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、インターフェロン-α産生を阻害する。いくつかの局面において、インターフェロン-α産生は、対照分子と比較して約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、または100%低下している。
【0020】
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はリーダー配列を含む。いくつかの態様において、リーダー配列はヒトκ軽鎖ファミリー由来のヒトVK3LPペプチドであり、リーダー配列は第1のヌクレアーゼドメインのN末端と接続されている。いくつかの態様において、VK3LPはSEQ ID NO:100に記載の配列を有する。
【0021】
いくつかの態様において、分子はポリペプチドである。いくつかの態様において、分子はポリヌクレオチドである。
【0022】
いくつかの態様において、第1のヌクレアーゼドメインはRNaseを含む。いくつかの態様において、RNaseはヒトRNaseである。いくつかの態様において、RNaseは、表1に記載のRNaseのアミノ酸配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含むポリペプチドである。いくつかの態様において、RNaseはヒトRNase Aファミリーのメンバーである。いくつかの態様において、RNaseはヒト膵臓RNase1である。
【0023】
いくつかの態様において、第1のヌクレアーゼドメインはDNaseを含む。いくつかの態様において、DNaseはヒトDNaseである。いくつかの態様において、DNaseは、表1に記載のDNaseのアミノ酸配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含むポリペプチドである。いくつかの態様において、DNaseはヒトDNase I、TREX1およびヒトDNase 1L3からなる群より選択される。
【0024】
いくつかの態様において、FcドメインはヒトFcドメインである。いくつかの態様において、Fcドメインは突然変異型Fcドメインである。いくつかの態様において、Fcドメインは、SSS、P238S、および/またはP331Sを含む突然変異型Fcドメインである。いくつかの態様において、FcドメインはヒトIgG1 Fcドメインである。いくつかの態様において、Fcドメインは、表1に記載のFcドメインのアミノ酸配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含むポリペプチドである。
【0025】
いくつかの態様において、第1のリンカードメインは約1~約50アミノ酸の長さを有する。いくつかの態様において、第1のリンカードメインは約5~約31アミノ酸の長さを有する。いくつかの態様において、第1のリンカードメインは約15~約25アミノ酸の長さを有する。いくつかの態様において、第1のリンカードメインは約20~約32アミノ酸の長さを有する。いくつかの態様において、第1のリンカードメインは約20アミノ酸の長さを有する。いくつかの態様において、第1のリンカードメインは約25アミノ酸の長さを有する。いくつかの態様において、第1のリンカードメインは約18アミノ酸の長さを有する。いくつかの態様において、第1のリンカードメインはgly/serペプチドを含む。いくつかの態様において、gly/serペプチドは式(Gly4Ser)nのものであり、式中、nは1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群より選択される正の整数である。いくつかの態様において、gly/serペプチドは(Gly4Ser)3を含む。いくつかの態様において、gly/serペプチドは(Gly4Ser)4を含む。いくつかの態様において、gly/serペプチドは(Gly4Ser)5を含む。いくつかの態様において、第1のリンカードメインは少なくとも1つの制限部位を含む。いくつかの態様において、第1のリンカードメインは、少なくとも1つの制限部位を含む約12個またはそれ以上のヌクレオチドを含む。いくつかの態様において、第1のリンカードメインは2つまたはそれ以上の制限部位を含む。いくつかの態様において、第1のリンカードメインは多数の制限部位を含む。いくつかの態様において、第1のリンカードメインはNLGペプチドを含む。NLGペプチドはN結合型グリコシル化コンセンサス配列を含む。いくつかの態様において、NLGペプチドはSEQ ID NO:99に記載の配列を有する。いくつかの態様において、第1のリンカードメインはN結合型グリコシル化部位を含む。
【0026】
いくつかの態様において、第1のヌクレアーゼドメインはFcドメインのN末端と連結されている。いくつかの態様において、第1のヌクレアーゼドメインはFcドメインのC末端と連結されている。
【0027】
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、第2のヌクレアーゼドメインをさらに含む。いくつかの態様において、第1および第2のヌクレアーゼドメインは異なるヌクレアーゼドメインである。いくつかの態様において、第1および第2のヌクレアーゼドメインは同じヌクレアーゼドメインである。いくつかの態様において、第2のヌクレアーゼドメインはFcドメインのC末端と連結されている。いくつかの態様において、第2のヌクレアーゼドメインはFcドメインのN末端と連結されている。いくつかの態様において、第2のヌクレアーゼドメインは第1のヌクレアーゼドメインのC末端と連結されている。いくつかの態様において、第2のヌクレアーゼドメインは第1のヌクレアーゼドメインのN末端と連結されている。
【0028】
同じく本明細書において開示されるのは、第1のポリペプチドおよび第2のポリペプチドを含む二量体ポリペプチドであって、第1のポリペプチドが第1のヌクレアーゼドメインおよびFcドメインを含み、第1のヌクレアーゼドメインがFcドメインと機能的に接続されている二量体ポリペプチドである。いくつかの態様において、第2のポリペプチドは第2のヌクレアーゼドメインおよび第2のFcドメインを含む第2のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子であり、第2のヌクレアーゼドメインは第2のFcドメインと機能的に接続されている。
【0029】
同じく本明細書において開示されるのは、本明細書に記載の少なくとも1つのハイブリッド型ヌクレアーゼ分子および/または少なくとも1つの二量体ポリペプチドならびに薬学的に許容される賦形剤を含む、薬学的組成物である。
【0030】
同じく本明細書において開示されるのは、本明細書に開示されたハイブリッド型ヌクレアーゼ分子をコードする核酸分子である。同じく本明細書において開示されるのは、本明細書に開示された核酸分子を含む組換え発現ベクターである。同じく本明細書において開示されるのは、本明細書に開示された組換え発現ベクターによって形質転換された宿主細胞である。
【0031】
同じく本明細書において開示されるのは、本明細書に開示されたハイブリッド型ヌクレアーゼを作製する方法であって、以下の段階を含む方法である:ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子をコードする核酸配列を含む宿主細胞を用意する段階;および、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子が発現される条件下に宿主細胞を維持する段階。
【0032】
同じく本明細書において開示されるのは、異常な免疫応答と関連のある病状を治療または予防するための方法であって、それを必要とする患者に対して、本明細書に開示された単離されたハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の有効量を投与する段階を含む方法である。いくつかの態様において、病状は自己免疫疾患である。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、インスリン依存性真性糖尿病、多発性硬化症、実験的自己免疫性脳脊髄炎、関節リウマチ、実験的自己免疫性関節炎、重症筋無力症、甲状腺炎、実験型ブドウ膜網膜炎、橋本甲状腺炎、原発性粘液水腫、甲状腺中毒症、悪性貧血、自己免疫性萎縮性胃炎、アジソン病、早発閉経、男性不妊症、若年型糖尿病、グッドパスチャー症候群、尋常性天疱瘡、類天疱瘡、交感性眼炎、水晶体起因性ブドウ膜炎、自己免疫性溶血性貧血、特発性白血球減少症、原発性胆汁性肝硬変、活動性慢性肝炎Hbs-ve、特発性肝硬変、潰瘍性大腸炎、シェーグレン症候群、強皮症、ヴェーゲナー肉芽腫症、多発性筋炎、皮膚筋炎、円板状エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス(SLE)および結合組織病からなる群より選択される。いくつかの態様において、自己免疫疾患はSLEである。
【0033】
同じく本明細書において開示されるのは、SLEを治療する方法であって、ヌクレアーゼを含有する組成物を、RNA、DNA、またはRNAおよびDNAの両方を含有する免疫複合体を分解するのに有効な量で対象に投与する段階を含む方法である。いくつかの局面において、組成物は、薬学的に許容される担体、および本明細書に記載したようなハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を含む。他の局面において、組成物は、SEQ ID NO:62、64、66、68、70、78、80、82、84、86、92、94、96、または98に記載のアミノ酸配列を含むハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を含む。
[本発明1001]
第1のヌクレアーゼドメインと改変Fcドメインとを含むハイブリッド型ヌクレアーゼ分子であって、
該第1のヌクレアーゼドメインが該Fcドメインと機能的に接続されており、かつ該Fcドメインが、非改変Fcドメインを有するハイブリッド型ヌクレアーゼ分子と比べて低下した細胞傷害作用を分子が有するように改変されている、
前記ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1002]
SEQ ID NO:62、64、78、80、92、もしくは96に記載のアミノ酸配列を含むハイブリッド型ヌクレアーゼ分子、またはSEQ ID NO:62、64、78、80、92、もしくは96に記載のアミノ酸配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含むハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1003]
SEQ ID NO:96に記載のアミノ酸配列を含むハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1004]
SEQ ID NO:66、68、70、82、84、86、94、もしくは98に記載のアミノ酸配列を含むハイブリッド型ヌクレアーゼ分子、またはSEQ ID NO:66、68、70、82、84、86、94、もしくは98に記載のアミノ酸配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含むハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1005]
SEQ ID NO:98に記載のアミノ酸配列を含むハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1006]
Fcドメインが、Fcγ受容体、補体タンパク質、またはその両方との結合性が低下するように改変されている、本発明1001のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1007]
少なくとも1分の1に、2分の1に、3分の1に、4分の1に、または5分の1に低下した細胞傷害作用を有する、本発明1001のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1008]
Fcドメインと機能的に接続された第2のヌクレアーゼドメインをさらに含む、本発明1001のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1009]
FcドメインがヒトIgG1 Fcドメインなどのヒト免疫グロブリンFcドメインを含む、本発明1001のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1010]
Fcドメインが、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む、本発明1009のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1011]
Fcドメインが、突然変異P238S、P331S、SCC、SSS(残基220、226、および229)、G236R、L328R、L234A、およびL235Aのうちの1つまたは複数を有するアミノ酸配列を含む、本発明1009のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1012]
改変Fcドメインが、突然変異SCCまたはSSS、P238S、およびP331Sを有するアミノ酸配列を含む、本発明1009のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1013]
第1のヌクレアーゼドメイン単独と比べて長い血清中半減期を有する、本発明1001のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1014]
第1のヌクレアーゼドメインが第1のリンカードメインを介してFcドメインと機能的に接続されている、本発明1001のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1015]
第1のリンカードメインがgly-serリンカーなどのポリペプチドリンカーである、本発明1014のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1016]
第2のヌクレアーゼドメインが第2のリンカードメインを介してFcドメインと機能的に接続されている、本発明1008のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1017]
第2のリンカードメインがNLGペプチドなどのポリペプチドリンカーである、本発明1016のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1018]
第1のヌクレアーゼドメインがRNaseまたはDNaseを含む、前記本発明のいずれかのハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1019]
RNaseがヒト膵臓RNase AなどのヒトRNaseである、本発明1018のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1020]
循環血中のRNAおよび免疫複合体中のRNAを分解するか、またはインターフェロン-α産生を阻害するか、またはその両方である、本発明1019のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1021]
RNaseの活性が対照RNase分子の活性の約9分の1以上である、本発明1019のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1022]
RNaseの活性が対照RNase分子の活性とほぼ等しい、本発明1019のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1023]
第2のヌクレアーゼドメインがDNaseまたはRNaseを含む、本発明1008のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1024]
DNaseが、I型ヒトDNase、ヒトDNase 1L3、またはヒトTREX1からなる群より選択される、本発明1023のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1025]
DNaseの活性が対照DNase分子の活性の約9分の1以上である、本発明1024のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1026]
DNaseの活性が対照DNase分子の活性とほぼ等しい、本発明1024のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子。
[本発明1027]
前記本発明のいずれかのハイブリッド型ヌクレアーゼ分子と、薬学的に許容される担体とを含む、組成物。
[本発明1028]
本発明1001のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子をコードする、核酸分子。
[本発明1029]
本発明1028の核酸分子を含む、組換え発現ベクター。
[本発明1030]
本発明1029の組換え発現ベクターによって形質転換された、宿主細胞。
[本発明1031]
以下の段階を含む、本発明1001のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を作製する方法:
ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子をコードする核酸配列を含む宿主細胞を用意する段階;および
ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子が発現される条件下で該宿主細胞を維持する段階。
[本発明1032]
本発明1001のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の有効量を対象に投与する段階を含む、異常な免疫応答と関連のある病状を治療または予防するための方法。
[本発明1033]
病状が自己免疫疾患である、本発明1032の方法。
[本発明1034]
自己免疫疾患が、インスリン依存性真性糖尿病、多発性硬化症、実験的自己免疫性脳脊髄炎、関節リウマチ、実験的自己免疫性関節炎、重症筋無力症、甲状腺炎、実験型ブドウ膜網膜炎、橋本甲状腺炎、原発性粘液水腫、甲状腺中毒症、悪性貧血、自己免疫性萎縮性胃炎、アジソン病、早発閉経、男性不妊症、若年型糖尿病、グッドパスチャー症候群、尋常性天疱瘡、類天疱瘡、交感性眼炎、水晶体起因性ブドウ膜炎、自己免疫性溶血性貧血、特発性白血球減少症、原発性胆汁性肝硬変、活動性慢性肝炎Hbs-ve、特発性肝硬変、潰瘍性大腸炎、シェーグレン症候群、強皮症、ヴェーゲナー肉芽腫症、多発性筋炎、皮膚筋炎、円板状エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス(SLE)、および結合組織病からなる群より選択される、本発明1033の方法。
[本発明1035]
自己免疫疾患がSLEである、本発明1034の方法。
[本発明1036]
ヌクレアーゼを含有する組成物を対象に、RNA、DNA、またはRNAとDNAの両方を含有する免疫複合体を分解するのに有効な量で投与する段階を含む、SLEを治療する方法であって、
該組成物が、薬学的に許容される担体と、SEQ ID NO:62、64、66、68、70、78、80、82、84、86、92、94、96、または98に記載のアミノ酸配列を含むハイブリッド型ヌクレアーゼ分子とを含む、
前記方法。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本発明の上記および他の特徴、局面および利点は、以下の説明および添付の図面との関連で、より良く理解されるようになるであろう。
【
図1】ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の種々の態様を作り出すためのプロトタイプ構造を示している。
【
図2】単回の静脈内注射後にマウス血清から回収したRSLV-124の濃度を示している。
【
図3】経時的な相対蛍光単位(RFU)として測定した、マウス血清から回収したRLSV-124についてのRNase酵素活性アッセイの結果を示している。
【
図4】マウス血清中のRSLV-124の濃度を、分子のRNase酵素活性から外挿して示している。
【
図5】正常B6マウスと比較した、2匹のRNaseトランスジェニック(Tg)マウスからの血清の一元放射酵素拡散(SRED)分析を示している。
【
図6】ELISAによって測定した、Tgマウスおよび二重Tg(DTg)マウスにおけるRNaseAの濃度を示している。各ドットは、個々のマウスで測定された濃度を表している。
【
図7】TLR7.1 TgマウスおよびTLR7.1×RNaseA DTgマウスの生存を比較して示している。
【
図8】TgマウスおよびDTgマウスの脾臓におけるIRGの定量的PCRを示している。
【
図9】RSLV 125~129構築物(SEQ ID NO 208~217)からのCOSトランスフェクション上清についてのウエスタンブロットを示している。
【
図10】RSLVをトランスフェクトしたCOS上清由来のプロテインA精製タンパク質のアリコートを比較しているSRED分析を示している。
【
図11a】RSLV融合プラスミドをトランスフェクトしたCOS7上清由来のプロテインA精製タンパク質に対して行ったDNaseヌクレアーゼ活性アッセイによる結果を示している。
【
図11b】RSLV融合プラスミドをトランスフェクトしたCOS7上清由来のプロテインA精製タンパク質に対して行ったDNaseヌクレアーゼ活性アッセイによる結果を示している。
【
図11c】RSLV融合プラスミドをトランスフェクトしたCOS7上清由来のプロテインA精製タンパク質に対して行ったDNaseヌクレアーゼ活性アッセイによる結果を示している。
【
図12】各タンパク質に関する、時間の関数としてのRFU(相対蛍光単位)を示している。
【
図13-1】試験した種々の分子のラインウィーバー・バーク(Lineweaver Burk)のプロットを示している。
【
図13-2】試験した種々の分子のラインウィーバー・バークのプロットを示している。
【
図14】野生型または突然変異型のFcドメインを有するRNaseIg分子に関して、融合タンパク質の濃度の関数としての死細胞のパーセンテージをグラフ化した細胞傷害作用データを示している。
【
図15】72時間後のTHP-1染色細胞のヒストグラムの重ね合わせ(overlay)を示している。
【
図16】SLE患者の免疫複合体によって誘導されるインターフェロン-α産生を阻害するRSLV-132の能力を示している。
【
図17】RNAで誘導されるインターフェロン-α産生を阻害するRSLV-132のインビボ能力を示している。
【
図18】野生型RNaseおよびRSLV-124と比較した、4Cで最長8週間にわたり貯蔵したRSLV-132の2つの生産ロットのRNase酵素活性アッセイを示している。
【
図19】経時的なRFUとして測定した、RNase Aと比べてのRSLV-133、RSLV-123およびRSLV-124のRNase酵素活性アッセイを示している。
【
図20】経時的なRFUとして測定した、DNase 1と比べてのRSLV-133およびRSLV-123のDNase酵素活性アッセイを示している。
【
図21】RSLV-133がDNAを消化する能力をRSLV-123および野生型DNase 1と比較している、ゲル中消化実験の結果を示している。
【
図22】平均蛍光強度を測定するFACS分析による、Fc受容体を保有するTHP1細胞に対するRSLV-124およびRSLV-132の結合を示している。
【発明を実施するための形態】
【0035】
詳細な説明
全身性エリテマトーデス(SLE)は、自己の核タンパク質を対象とする高力価の自己抗体の存在を特徴とする多系統自己免疫疾患である。SLEにおける死細胞および死滅中の細胞の排除または処理の欠陥が、主としてリボ核タンパク質およびデオキシリボ核タンパク質(核タンパク質と略記される)の蓄積を通じて疾患につながるという有力な証拠がある。核タンパク質は3つの機序を通して障害を引き起こす:i)先天免疫系を活性化して炎症性サイトカインを産生させる;ii)循環血中の免疫複合体を生じさせる抗原としての役を果たす;および、iii)腎臓などの局所部位でインサイチュー複合体形成を生じさせる抗原としての役を果たす。本発明は、少なくとも一部には、細胞外核酸の消化にインビボ治療効果があるという発見に基づく。
【0036】
したがって、本発明は、細胞外のRNAおよびDNAを含有する複合体を分解するためのヌクレアーゼ活性の有効量を投与することによって、アポトーシス細胞および壊死細胞片の排除または処理の欠陥を特徴とする疾患、例えばSLEなどを治療するための方法を提供する。そのような治療は、SLEにおいて顕著なサイトカインであって、かつ疾患活動性および腎炎と強く相関するI型インターフェロン(IFN)の産生を阻害することができる。
【0037】
1つの態様において、対象は、好ましくはハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の形態にある、DNaseまたはRNase活性であるヌクレアーゼ活性を投与することによって治療される。1つの局面において、ヌクレアーゼ活性は第1のヌクレアーゼドメインである。別の局面において、ヌクレアーゼドメインは、分子の細胞傷害作用が低下するように改変Fcドメインと接続されている。1つの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は第2のヌクレアーゼドメインを含む。
【0038】
別の局面においては、ヌクレアーゼを含有する組成物の有効量を対象に投与する、SLEを治療する方法を提供する。1つの局面において、治療は、RNA、DNA、またはRNAおよびDNAの両方を含有する免疫複合体の分解をもたらす。別の局面において、治療は、対象におけるインターフェロン-αなどのI型インターフェロンの阻害をもたらす。1つの局面において、対象を治療する方法は、SEQ ID NO:62、64、66、68、70、78、80、82、84、86、92、94、96、または98に記載のアミノ酸配列を含むハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の組成物の有効量を投与する段階を含む。別の局面において、組成物は、SEQ ID NO:96または98に記載のアミノ酸配列を含むハイブリッド型ヌクレアーゼ分子である。
【0039】
特許請求の範囲および本明細書で用いられる用語は、別に指定する場合を除き、以下の記載のように定義される。親の仮特許出願で用いられる用語と相反する場合には、本明細書で用いられる用語が優先するものとする。
【0040】
「アミノ酸」とは、天然のアミノ酸および合成アミノ酸のほか、天然のアミノ酸と同じように機能するアミノ酸類似体およびアミノ酸模倣体のことも指す。天然のアミノ酸には、遺伝暗号によってコードされるもののほか、翻訳後に修飾されたもの、例えば、ヒドロキシプロリン、γ-カルボキシグルタミン酸およびO-ホスホセリンなどがある。アミノ酸類似体とは、天然のアミノ酸と同じ基本的化学構造、すなわち水素、カルボキシル基、アミノ基およびR基と結合したα炭素を有する化合物、例えば、ホモセリン、ノルロイシン、メチオニンスルホキシド、メチオニンメチルスルホニウムなどのことを指す。そのような類似体は、修飾されたR基(例えば、ノルロイシン)または修飾されたペプチド骨格を有するが、天然のアミノ酸と同じ基本的化学構造を保っている。アミノ酸模倣体とは、アミノ酸の一般的な化学構造とは異なる構造を有するものの、天然のアミノ酸と類似した様式で機能する化合物のことを指す。
【0041】
アミノ酸は、本明細書において、一般的に公知であるそれらの三文字記号によって称してもよく、またはIUPAC-IUBの生化学物質命名委員会(Biochemical Nomenclature Commission)によって推奨されている一文字記号によって称してもよい。同様にヌクレオチドも、一般的に認められているそれらの一文字コードによって称することができる。
【0042】
「アミノ酸置換」とは、所定のアミノ酸配列(出発ポリペプチドのアミノ酸配列)中の少なくとも1つの既存のアミノ酸残基を、第2の異なる「置き換え」アミノ酸残基により置き換えることを指す。「アミノ酸挿入」とは、所定のアミノ酸配列中へ、少なくとも1つの追加のアミノ酸を組み入れることを指す。挿入は通常、1個または2個のアミノ酸残基の挿入からなると考えられるが、ここではより大規模な「ペプチド挿入」、例えば、約3~約5個、またはさらには最大で約10個、15個もしくは20個のアミノ酸残基の挿入も行うことができる。挿入される残基は天然のものでもよく、または上記に開示されたような非天然のものでもよい。「アミノ酸欠失」とは、所定のアミノ酸配列から少なくとも1つのアミノ酸残基を除去することを指す。
【0043】
「ポリペプチド」、「ペプチド」および「タンパク質」は、本明細書において、アミノ酸残基の重合体を指して互換的に用いられる。これらの用語は、天然のアミノ酸重合体および非天然のアミノ酸重合体のほか、1つまたは複数のアミノ酸残基が対応する天然のアミノ酸の化学模倣体であるアミノ酸重合体に対しても適用される。
【0044】
「核酸」とは、デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチド、および一本鎖または二本鎖形態のいずれかにあるそれらの重合体のことを指す。別に具体的に限定する場合を除き、この用語は、参照核酸と類似の結合特性を有し、かつ天然のヌクレオチドと類似した様式で代謝される、天然ヌクレオチドの公知の類似体を含む核酸を範囲に含む。別に指定する場合を除き、個々の核酸配列は、その保存的に改変された変異体(例えば、縮重コドン置換体)および相補配列、さらには明示的に指定された配列も、暗黙のうちに範囲に含む。具体的には、縮重コドン置換体は、選択した1つまたは複数の(またはすべての)コドンの第3の位置が混合塩基および/またはデオキシイノシン残基によって置換された配列を作製することによって得ることができる(Batzer et al., Nucleic Acid Res. 19:5081, 1991;Ohtsuka et al., J. Biol. Chem. 260:2605-2608, 1985);およびCassol et al., 1992;Rossolini et al., Mol. Cell. Probes 8:91-98, 1994)。アルギニンおよびロイシンについては、第2の塩基での改変も保存的である可能性がある。核酸という用語は、遺伝子、遺伝子によってコードされるcDNAおよびmRNAと互換的に用いられる。
【0045】
本発明のポリヌクレオチドは任意のポリリボヌクレオチドまたはポリデオキシリボヌクレオチドで構成されてよく、それは修飾されていないRNAもしくはDNAであってもよく、または修飾されたRNAもしくはDNAであってもよい。例えば、ポリヌクレオチドは、一本鎖および二本鎖のDNA、一本鎖領域と二本鎖領域の混合物であるDNA、一本鎖および二本鎖のRNA、ならびに一本鎖領域と二本鎖領域の混合物であるRNA、一本鎖であってもよいがより典型的には二本鎖であるかまたは一本鎖領域と二本鎖領域の混合物である、DNAおよびRNAを含むハイブリッド分子で構成されうる。加えて、ポリヌクレオチドが、RNAもしくはDNA、またはRNAおよびDNAの両方を含む三本鎖領域で構成されてもよい。また、ポリヌクレオチドが、安定性のため、または他の理由のために、1つまたは複数の修飾された塩基またはDNA骨格もしくはRNA骨格を含むこともできる。「修飾された」塩基には、例えば、トリチル化塩基、およびイノシンなどの特殊な塩基が含まれる。種々の修飾をDNAおよびRNAに加えることができる;それ故に、「ポリヌクレオチド」は、化学的、酵素的または代謝的に修飾された形態を包含する。
【0046】
本明細書で用いる場合、「ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子」という用語は、少なくとも1つのヌクレアーゼドメインおよび少なくとも1つのFcドメインを含む、ポリヌクレオチドまたはポリペプチドのことを指す。ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、融合タンパク質および融合遺伝子とも称される。例えば、1つの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、DNaseおよび/またはRNaseなどのヌクレアーゼドメインと連結された少なくとも1つのFcドメインを含むポリペプチドでありうる。別の例として、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、RNaseヌクレアーゼドメイン、リンカードメインおよびFcドメインを含みうる。ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の例には、SEQ ID NO:62、64、66、68、70、78、80、82、84、86、92、94、96、および98が含まれる。他の例は、以下により詳細に記載されている。1つの態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、さらなる修飾を含むことができる。別の態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を、機能的モイエティー(例えば、PEG、薬物または標識)が付加されるように修飾してもよい。
【0047】
本明細書で用いる場合、「ハイブリッド型二重特異性核酸分子」または「二重ヌクレアーゼ(binuclease)分子」とは、例えばDNaseドメインとRNaseドメインなどの、2つまたはそれ以上のヌクレアーゼドメインを有するハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のことを指す。
【0048】
ある局面において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子に、ポリペプチドリンカーなどの1つまたは複数の「リンカードメイン」を使用することができる。本明細書で用いる場合、「リンカードメイン」という用語は、直鎖状配列において2つまたはそれ以上のドメインをつなぐ配列のことを指す。本明細書で用いる場合、「ポリペプチドリンカー」という用語は、ポリペプチド鎖の直鎖状アミノ酸配列において2つまたはそれ以上のドメインをつなぐペプチド配列またはポリペプチド配列(例えば、合成のペプチド配列またはポリペプチド配列)のことを指す。例えば、ヌクレアーゼドメインとFcドメインをつなぐためにポリペプチドリンカーを用いてもよい。好ましくは、そのようなポリペプチドリンカーは、ポリペプチド分子に柔軟性を与えることができる。ある態様において、ポリペプチドリンカーは、1つもしくは複数のFcドメインおよび/または1つもしくは複数のヌクレアーゼドメインをつなぐ(例えば、遺伝的に融合させる)ために用いられる。本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、複数のリンカードメインまたはペプチドリンカーを含んでよい。
【0049】
本明細書で用いる場合、「gly-serポリペプチドリンカー」という用語は、グリシン残基およびセリン残基からなるペプチドのことを指す。例示的なgly/serポリペプチドリンカーは、アミノ酸配列Ser(Gly4Ser)nを含む。1つの態様において、n=1である。1つの態様において、n=2である。別の態様において、n=3であり、すなわちSer(Gly4Ser)3である。別の態様において、n=4であり、すなわちSer(Gly4Ser)4である。別の態様において、n=5である。さらに別の態様において、n=6である。別の態様において、n=7である。さらに別の態様において、n=8である。別の態様において、n=9である。さらに別の態様において、n=10である。別の例示的なgly/serポリペプチドリンカーは、アミノ酸配列Ser(Gly4Ser)nを含む。1つの態様において、n=1である。1つの態様において、n=2である。1つの好ましい態様において、n=3である。別の態様において、n=4である。別の態様において、n=5である。さらに別の態様において、n=6である。
【0050】
本明細書で用いる場合、「連結された」、「融合した」または「融合」という用語は互換的に用いられる。これらの用語は、化学的結合(chemical conjugation)または組換え手段を含む何らかの手段によって、2つまたはそれ以上(two more)の要素または構成要素またはドメインを連結して1つにすることを指す。化学的結合の方法(例えば、ヘテロ二官能性架橋剤を用いる)は、当技術分野において公知である。
【0051】
本明細書で用いる場合、「Fc領域」という用語は、ネイティブな免疫グロブリンの2つの重鎖の各々のFcドメイン(またはFcモイエティー)によって形成される、ネイティブな免疫グロブリンの部分と定義されるものとする。
【0052】
本明細書で用いる場合、「Fcドメイン」という用語は、単一の免疫グロブリン(Ig)重鎖の一部分のことを指し、ここでFcドメインはFvドメインを含まない。そのため、Fcドメインを「Ig」または「IgG」と称することもできる。いくつかの態様において、Fcドメインは抗体のパパイン切断部位のすぐ上流のヒンジ領域に始まり、C末端で終わる。したがって、完全なFcドメインは、少なくともヒンジドメイン、CH2ドメインおよびCH3ドメインを含む。ある態様において、Fcドメインは以下のもののうちの少なくとも1つを含む:ヒンジ(例えば、上方、中央および/または下方のヒンジ領域)ドメイン、CH2ドメイン、CH3ドメイン、CH4ドメイン、またはそれらの変異体、一部分もしくは断片。他の態様において、Fcドメインは完全なFcドメイン(すなわち、ヒンジドメイン、CH2ドメインおよびCH3ドメイン)を含む。1つの態様において、Fcドメインは、CH3ドメイン(またはその一部分)と融合したヒンジドメイン(またはその一部分)を含む。別の態様において、Fcドメインは、CH3ドメイン(またはその一部分)と融合したCH2ドメイン(またはその一部分)を含む。別の態様において、FcドメインはCH3ドメインまたはその一部分からなる。別の態様において、Fcドメインはヒンジドメイン(またはその一部分)およびCH3ドメイン(またはその一部分)からなる。別の態様において、FcドメインはCH2ドメイン(またはその一部分)およびCH3ドメインからなる。別の態様において、Fcドメインはヒンジドメイン(またはその一部分)およびCH2ドメイン(またはその一部分)からなる。1つの態様において、Fcドメインは、CH2ドメインの少なくとも一部分(例えば、CH2ドメインの全体または一部)を欠いている。1つの態様において、本発明のFcドメインは、少なくとも、FcRn結合のために必要なことが当技術分野において公知であるFc分子の部分を含む。別の態様において、本発明のFcドメインは、少なくとも、FcγR結合のために必要なことが当技術分野において公知であるFc分子の部分を含む。1つの態様において、本発明のFcドメインは、少なくとも、プロテインA結合のために必要なことが当技術分野において公知であるFc分子の部分を含む。1つの態様において、本発明のFcドメインは、少なくとも、プロテインG結合のために必要なことが当技術分野において公知であるFc分子の部分を含む。本明細書におけるFcドメインとは、免疫グロブリン重鎖のFcドメインの全体または一部を含むポリペプチドのことを全般的に指す。これには、CH1ドメイン、ヒンジドメイン、CH2ドメインおよび/またはCH3ドメインの全体を含むポリペプチド、ならびに例えばヒンジドメイン、CH2ドメインおよびCH3ドメインのみを含む、そのようなペプチドの断片が非限定的に含まれる。Fcドメインは、ヒトのIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgD、IgA、IgEまたはIgM抗体を非限定的に含む、任意の種および/または任意のサブタイプの免疫グロブリンに由来してよい。Fcドメインは、ネイティブなFc分子およびFc変異体分子を範囲に含む。Fc変異体およびネイティブなFcの場合と同じく、Fcドメインという用語は、抗体全体から消化されたかまたは他の手段によって生成されたかを問わず、単量体または多量体の形態にある分子を含む。Fcドメインに対するアミノ酸残基番号の割り当ては、Kabat の定義に従っている。例えば、各々が目的を問わず参照により本明細書に組み入れられるSequences of Proteins of Immunological Interest (Table of Contents, Introduction and Constant Region Sequences sections), 5th edition, Bethesda, MD:NIH vol. 1:647-723 (1991); Kabat et al., "Introduction" Sequences of Proteins of Immunological Interest, US Dept of Health and Human Services, NIH, 5th edition, Bethesda, MD vol. 1:xiii-xcvi (1991); Chothia & Lesk, J. Mol. Biol. 196:901-917 (1987); Chothia et al., Nature 342:878-883 (1989)を参照されたい。
【0053】
本明細書に記載の通り、任意のFcドメインを、天然の免疫グロブリン分子のネイティブなFcドメインとはアミノ酸配列が異なるように改変してもよいことは、当業者には理解されるであろう。ある例示的な態様において、Fcドメインは、エフェクター機能(例えば、FcγR結合)を保っている。
【0054】
本発明のポリペプチドのFcドメインが、異なる免疫グロブリン分子に由来してもよい。例えば、ポリペプチドのFcドメインが、IgG1分子に由来するCH2および/またはCH3ドメイン、ならびにIgG3分子に由来するヒンジ領域を含んでもよい。別の例において、Fcドメインは、一部がIgG1分子に由来し、かつ一部がIgG3分子に由来する、キメラヒンジ領域を含みうる。別の例において、Fcドメインは、一部がIgG1分子に由来し、かつ一部がIgG4分子に由来する、キメラヒンジを含みうる。
【0055】
ある指定のポリペプチドまたはタンパク質「に由来する」ポリペプチド配列またはアミノ酸配列とは、ポリペプチドの起源を指す。好ましくは、ある特定の配列に由来するポリペプチド配列またはアミノ酸配列は、その特定の配列と、もしくは少なくとも10~20アミノ酸、好ましくは少なくとも20~30アミノ酸、より好ましくは少なくとも30~50アミノ酸からなるその一部分と、本質的に同一のアミノ酸配列を有するか、または配列中にその起源を有することが当業者によって別の様式で同定可能なアミノ酸配列を有する。
【0056】
別のペプチドに由来するポリペプチドが、出発ポリペプチドと比べて1つまたは複数の突然変異、例えば、別のアミノ酸残基によって置換された1つもしくは複数のアミノ酸残基、または1つもしくは複数のアミノ酸残基の挿入もしくは欠失などを有してもよい。
【0057】
ポリペプチドは、非天然のアミノ酸配列を含みうる。そのような変異体は必ず、出発ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子に対して100%未満の配列同一性または類似性を有する。1つの好ましい態様において、変異体は、例えば変異体分子の全長にわたって、出発ポリペプチドのアミノ酸配列に対して約75%から100%未満までの、より好ましくは約80%から100%未満までの、より好ましくは約85%から100%未満までの、より好ましくは約90%から100%未満までの(例えば、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%)、および最も好ましくは約95%から100%未満までのアミノ酸配列同一性または類似性を有すると考えられる。
【0058】
1つの態様において、出発ポリペプチド配列とそれに由来する配列との間にはアミノ酸1個の違いがある。この配列に対する同一性または類似性は、本明細書において、最大の配列一致度(percent sequence identity)が得られるように配列のアラインメントを行い、必要に応じてギャップを導入した後に、出発アミノ酸残基と同一の(すなわち、同じ残基である)候補配列中のアミノ酸残基のパーセンテージとして定義される。
【0059】
1つの態様において、本発明のポリペプチドは、表1から選択されるアミノ酸配列およびその機能的活性変異体からなるか、本質的にそれらからなるか、またはそれらを含む。1つの態様において、ポリペプチドは、表1に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を含む。1つの態様において、ポリペプチドは、表1に記載の連続したアミノ酸配列と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一の、連続したアミノ酸配列を含む。1つの態様において、ポリペプチドは、表1に記載のアミノ酸配列のうちの少なくとも10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、200、300、400または500(またはこれらの数の範囲内の任意の整数)個の連続したアミノ酸を有するアミノ酸配列を含む。
【0060】
1つの態様において、本発明のペプチドはヌクレオチド配列によってコードされる。本発明のヌクレオチド配列は、以下のものを含む数多くの用途に有用である:クローニング、遺伝子治療、タンパク質の発現および精製、突然変異導入、それを必要とする宿主のDNAワクチン接種、例えば受動免疫処置などのための抗体作製、PCR、プライマーおよびプローブの作製、siRNAの設計および作製(例えば、Dharmacon siDesign社のウェブサイトを参照)など。1つの態様において、本発明のヌクレオチド配列は、表1から選択されるヌクレオチド配列を含むか、それらからなるか、または本質的にはそれらからなる。1つの態様において、ヌクレオチド配列は、表1に記載のヌクレオチド配列と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のヌクレオチド配列を含む。1つの態様において、ヌクレオチド配列は、表1に記載の連続したヌクレオチド配列と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一の、連続したヌクレオチド配列を含む。1つの態様において、ヌクレオチド配列は、表1に記載のヌクレオチド配列のうちの少なくとも10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、200、300、400または500(またはこれらの数の範囲内の任意の整数)個の連続したヌクレオチドを有するヌクレオチド配列を含む。
【0061】
本発明の好ましいハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、ヒトの免疫グロブリン配列に由来する配列(例えば、少なくとも1つのFcドメイン)を含む。しかし、配列が、別の哺乳動物種由来の1つまたは複数の配列を含んでもよい。例えば、霊長動物のFcドメインまたはヌクレアーゼドメインが本配列中に含まれてもよい。または、1つまたは複数のマウスアミノ酸がポリペプチド中に存在してもよい。いくつかの態様において、本発明のポリペプチド配列は非免疫原性である、および/または免疫原性が低い。
【0062】
また、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を、その由来であった天然の配列またはネイティブな配列とは配列が異なるように、ネイティブな配列の望ましい活性は保ちながら、改変しうることも当業者には理解されるであろう。例えば、「非必須」アミノ酸残基において保存的置換または変化をもたらすヌクレオチドまたはアミノ酸の置換を行うことができる。免疫グロブリン(例えば、Fcドメイン)に由来するハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の非天然変異体をコードする単離された核酸分子は、コードされるタンパク質に1つまたは複数のアミノ酸置換、付加または欠失が導入されるように、免疫グロブリンのヌクレオチド配列に1つまたは複数のヌクレオチド置換、付加または欠失を導入することによって作り出すことができる。突然変異は、部位特異的変異誘発、およびPCRを介した変異誘発などの標準的な手法によって導入することができる。
【0063】
本発明のペプチド性ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、1つまたは複数のアミノ酸残基の箇所に、例えば必須または非必須アミノ酸残基の箇所に、保存的アミノ酸置換を含んでもよい。「保存的アミノ酸置換」とは、あるアミノ酸残基が類似した側鎖を有するアミノ酸残基によって置換されることである。類似した側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは当技術分野において定義されており、これには塩基性側鎖(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、非荷電極性側鎖(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン、チロシン、システイン)、非極性側鎖(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、β分枝側鎖(例えば、トレオニン、バリン、イソロイシン)および芳香族側鎖(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)が含まれる。このため、結合性ポリペプチド中の非必須アミノ酸残基が、好ましくは、同じ側鎖ファミリー由来の別のアミノ酸残基によって置き換えられる。別の態様において、アミノ酸の連続鎖を、側鎖ファミリーのメンバーの順序および/または組成が異なる構造的に類似した連続鎖によって置き換えることができる。または、別の態様において、飽和突然変異誘発法などにより、コード配列の全体または一部にわたってランダムに変異を導入し、その結果得られた突然変異体を本発明の結合性ポリペプチドに組み入れて、それらが所望の標的と結合する能力活性に関してスクリーニングすることもできる。
【0064】
「改善すること」という用語は、疾患状態、例えば自己免疫性疾患状態(例えば、SLE)などの治療における、その予防、重症度もしくは進行の軽減、寛解または治癒を含む、治療的に有益な何らかの効果のことを指す。
【0065】
「インサイチュー」という用語は、生体から離れて成長している、例えば組織培養下で成長している生細胞において起こる過程のことを指す。
【0066】
「インビボ」という用語は、生体において起こる過程のことを指す。
【0067】
本明細書で用いる「哺乳動物」または「対象」または「患者」という用語は、ヒトおよび非ヒトの両方を含み、これにはヒト、非ヒト霊長動物、イヌ科動物、ネコ科動物、ネズミ科動物、ウシ科動物、ウマ科動物およびブタ科動物が非限定的に含まれる。
【0068】
2つまたはそれ以上の核酸配列またはポリペプチド配列の文脈において、「一致度(percent "identity")」という用語は、下記の配列比較アルゴリズムの1つ(例えば、BLASTPおよびBLASTN、または当業者が利用しうる他のアルゴリズム)を用いた、または目視検査による測定で、最大の対応関係が得られるように比較およびアラインメントを行った場合に、同じヌクレオチドまたはアミノ酸残基を規定のパーセンテージで有する、2つまたはそれ以上の配列または部分配列のことを指す。用途に応じて、「一致度」は、比較する配列のある領域、例えば機能的ドメインにわたって存在することもでき、または代替的に、比較する2つの配列の全長にわたって存在することもできる。
【0069】
配列の比較のためには、典型的には、1つの配列を、被験配列と比較するための参照配列として利用する。配列比較アルゴリズムを用いる場合には、被験配列および参照配列をコンピュータに入力し、必要に応じて部分配列の座標を指定して、配列アルゴリズムプログラムのパラメーターを指定する。続いて、配列比較アルゴリズムが、指定されたプログラムのパラメーターに基づいて、参照配列に対する被験配列の配列一致度を計算する。
【0070】
比較のための配列の最適なアラインメントは、例えば、Smith & Waterman, Adv. Appl. Math. 2:482 (1981)の局所的相同性アルゴリズムにより、Needleman & Wunsch, J. Mol. Biol. 48:443 (1970)の相同性アラインメントアルゴリズムにより、Pearson & Lipman, Proc. Nat'l. Acad Sci. USA 85:2444 (1988)の類似性検索法により、これらのアルゴリズムのコンピュータ・インプリメンテーション(Wisconsin Genetics Software Package, Genetics Computer Group, 575 Science Dr., Madison, Wis.中のGAP、BESTFIT、FASTAおよびTFASTA)により、または目視検査により、行うことができる(概要については、Ausubel et al., 下記を参照)。
【0071】
配列一致度および配列類似度(percent sequence similarity)を決定するために適したアルゴリズムの一例はBLASTアルゴリズムであり、これはAltschul et al., J. Mol. Biol. 215:403-410 (1990)に記載されている。BLAST解析を行うためのソフトウェアは、米国国立バイオテクノロジー情報センター(National Center for Biotechnology Information)のウェブサイトを通じて公開されている。
【0072】
「十分な量」という用語は、所望の効果を生じさせるのに十分な量、例えば、細胞内のタンパク質凝集を変化させるのに十分な量のことを意味する。
【0073】
「治療的有効量」という用語は、疾患の症状を改善するのに有効な量のことである。予防は治療法とみなしうることから、治療的有効量は「予防的有効量」であってもよい。
【0074】
本明細書および添付の特許請求の範囲に用いる場合、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈において別のことが明確に指示されていない限り、複数の言及物を含むことに注意すべきである。
【0075】
組成物
ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子
いくつかの態様において、本発明の組成物はハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を含む。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、Fcドメインと機能的に連結されたヌクレアーゼドメインを含む。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、Fcドメインと連結されたヌクレアーゼドメインを含む。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はヌクレアーゼタンパク質である。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はヌクレアーゼポリヌクレオチドである。
【0076】
いくつかの態様において、ヌクレアーゼドメインは、リンカードメインを介してFcドメインと連結されている。いくつかの態様において、リンカードメインはリンカーペプチドである。いくつかの態様において、リンカードメインはリンカーヌクレオチドである。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、リーダー分子、例えばリーダーペプチドを含む。いくつかの態様において、リーダー分子は、ヌクレアーゼドメインのN末端に位置するリーダーペプチドである。諸態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はリーダーペプチドを分子のN末端に含み、このリーダーペプチドは後にハイブリッド型ヌクレアーゼ分子から切断される。組換えタンパク質と融合したリーダーペプチドをコードする核酸配列を作製するための方法は、当技術分野において周知である。諸態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の任意のものを、そのN末端に融合させたリーダーとともに、またはそれを伴わずに、発現させることができる。融合したリーダーペプチドの切断後の、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のタンパク質配列は、当業者によって予想および/または推定が可能である。リーダーペプチドがハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のN末端に融合している、VK3リーダーペプチド(VK3LP)をさらに含む本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の例は、SEQ ID NO:92(RSLV-132)および94(RSLV-133)に示されている。対応するヌクレオチド配列は、それぞれSEQ ID NO:91および93に示されている。諸態様において、VK3リーダーの切断後に、これらのハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、それぞれSEQ ID NO:96(RSLV-132)および98(RSLV-133)に記載の配列を有する。対応するヌクレオチド配列は、それぞれSEQ ID NO:95および97に示されている。いくつかの態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、そのN末端に融合したリーダーペプチドを伴わずに発現され、その結果生じるハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はN末端メチオニンを有する。
【0077】
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は終止コドンを含むと考えられる。いくつかの態様において、終止コドンはFcドメインのC末端にあると考えられる。
【0078】
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、第2のヌクレアーゼドメインをさらに含む。いくつかの態様において、第2のヌクレアーゼドメインは第2のリンカードメインを介してFcドメインと連結されている。いくつかの態様において、第2のリンカードメインはFcドメインのC末端にあると考えられる。
図1は、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の少なくとも1つの態様を示している。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は表1に示された配列を含む。
【0079】
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、細胞外免疫複合体と特異的に結合するFcドメインと付着したRNase分子またはDNase分子または多酵素分子(例えば、RNaseおよびDNaseの両方、または基質に対する特異性の異なる2つのRNAヌクレアーゼもしくはDNAヌクレアーゼ)である。いくつかの態様において、Fcドメインは、Fcγ受容体と有効には結合しない。1つの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はC1qと有効には結合しない。他の局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、IgG1由来のインフレームFcドメインを含む。他の局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、ヒンジドメイン、CH2ドメインおよび/またはCH3ドメイン中に突然変異をさらに含む。他の局面において、突然変異はP238S、P331SまたはN297Sであり、ヒンジ部の3つのシステインの1つまたは複数に突然変異を含んでよい。いくつかのそのような局面において、ヒンジ部の3つのシステインの1つまたは複数における突然変異は、SCCまたはSSSでありうる。他の局面において、分子はSCCヒンジを含むが、それ以外はヒトIgG1 Fc CH2ドメインおよびCH3ドメインに関して野生型であり、Fc受容体と有効に結合して、結合している細胞のエンドサイトーシス区画中へのハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の取り込みを促進する。他の局面において、分子は一本鎖および/または二本鎖RNA基質に対する活性を有する。
【0080】
いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は突然変異型Fcドメインを含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、突然変異型のIgG1 Fcドメインを含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、1つまたは複数の突然変異を、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、および/またはCH3ドメイン内に含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはP238S突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはP331S突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはP238S突然変異およびP331S突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはP238Sおよび/またはP331Sを含み、かつ、ヒンジ部の3つのシステインの1つまたは複数における突然変異を含んでもよい。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、P238Sおよび/もしくはP331S、ならびに/またはヒンジ部の3つのシステインにおける1つもしくは複数の突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、P238Sおよび/もしくはP331S、ならびに/またはヒンジ部の3つのシステインにおけるSSSへの、もしくはヒンジ部の1つのシステインにおけるSCCへの突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、P238SおよびP331S、ならびにヒンジ部の3つのシステインにおける突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、P238SおよびP331S、ならびにSCCまたはSSSのいずれかを含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、P238SおよびP331SおよびSCCを含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはP238S SSSを含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、P331S、およびSCCまたはSSSのいずれかを含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、ヒンジ部の3つのシステインの1つまたは複数における突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、ヒンジ部の3つのシステインにおける突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、ヒンジ部の3つのシステインにおけるSSSへの突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、ヒンジ部の3つのシステインの1つにおけるSCCへの突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはSCCまたはSSSを含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、SEQ ID NO 59、60、71~76または87~90のいずれかに示された通りである。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NO 62、64、66、68、70、78、80、82、84、86、92、94、96、または98のいずれかに示された通りである。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、野生型のヒトRNase1ドメインが、SCC、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと、またはSSS、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結されたものを含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子をコードする核酸配列は、SEQ ID NO:61、77、または91に示された通りである。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NO:62、78、92、または96に示された通りである。
【0081】
いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、野生型のヒトRNase1ドメインが、(Gly4Ser)4リンカードメインを介して、SCC、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと、またはSSS、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結されたものを含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子をコードする核酸配列は、SEQ ID NO:63または79に示されている。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NO:64または80に示されている。
【0082】
いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、ヒトDNase1 G105R A114Fドメインが(Gly4Ser)4リンカードメインを介してSCC、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結され、そのFcドメインがNLGリンカードメインを介して野生型のヒトRNase1ドメインと連結されたものを含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、ヒトDNase1 G105R A114Fドメインが(Gly4Ser)4リンカードメインを介してSSS、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結され、そのFcドメインがNLGリンカードメインを介して野生型のヒトRNase1ドメインと連結されたものを含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子をコードする核酸配列は、SEQ ID NO:65または81に示されている。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NO:66または82に示されている。
【0083】
いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、野生型のヒトRNase1ドメインが(Gly4Ser)4リンカードメインを介してSCC、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結され、そのFcドメインがNLGリンカードメインを介してヒトDNase1 G105R A114Fドメインと連結されたものを含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、野生型のヒトRNase1ドメインが(Gly4Ser)4リンカードメインを介してSSS、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結され、そのFcドメインがNLGリンカードメインを介してヒトDNase1 G105R A114Fドメインと連結されものを含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子をコードする核酸配列は、SEQ ID NO:67または83に示されている。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NO:68または84に示されている。
【0084】
いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、野生型のヒトRNase1ドメインが、SCC、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結され、そのFcドメインがNLGリンカードメインを介してヒトDNase1 G105R A114Fドメインと連結されたものを含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、野生型のヒトRNase1ドメインが、SSS、P238S、およびP331Sを含む突然変異型のヒトIgG1 Fcドメインと連結され、そのFcドメインがNLGリンカードメインを介してヒトDNase1 G105R A114Fドメインと連結されたものを含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子をコードする核酸配列は、SEQ ID NO:69、85、または93に示されている。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NO:70、86、94、または98に示されている。
【0085】
いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の活性はインビトロおよび/またはインビボで検出可能である。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は細胞、悪性細胞または癌細胞と結合して、その生物活性に干渉する。
【0086】
別の局面においては、結合特異性を有する別の酵素または抗体、例えばRNAを標的とするscFv、または第1のドメインと同じもしくは異なる特異性を有する第2のヌクレアーゼドメインなどと付着した、多機能性RNase分子が提供される。
【0087】
別の局面においては、結合特異性を有する別の酵素または抗体、例えばDNAを標的とするscFv、または第1のドメインと同じもしくは異なる特異性を有する第2のヌクレアーゼドメインなどと付着した、多機能性DNase分子が提供される。
【0088】
別の局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、Fc領域と付着したハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を、それを必要とする哺乳動物に対して、疾患が予防または治療される治療的有効量で投与することによって、哺乳動物における疾患または障害を予防または治療するために適合化されている。他の局面において、疾患または障害は自己免疫性疾患または癌である。いくつかのそのような局面において、自己免疫疾患は、インスリン依存性真性糖尿病、多発性硬化症、実験的自己免疫性脳脊髄炎、関節リウマチ、実験的自己免疫性関節炎、重症筋無力症、甲状腺炎、実験型ブドウ膜網膜炎、橋本甲状腺炎、原発性粘液水腫、甲状腺中毒症、悪性貧血、自己免疫性萎縮性胃炎、アジソン病、早発閉経、男性不妊症、若年型糖尿病、グッドパスチャー症候群、尋常性天疱瘡、類天疱瘡、交感性眼炎、水晶体起因性ブドウ膜炎、自己免疫性溶血性貧血、特発性白血球減少症、原発性胆汁性肝硬変、活動性慢性肝炎Hbs-ve、特発性肝硬変、潰瘍性大腸炎、シェーグレン症候群、強皮症、ヴェーゲナー肉芽腫症、多発性筋炎、皮膚筋炎、円板状エリテマトーデス、全身性エリテマトーデスまたは結合組織病である。
【0089】
いくつかの態様において、RNaseハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のRNase酵素活性の標的は主として細胞外にあり、例えば、抗RNP自己抗体との免疫複合体の中に含まれるRNA、およびアポトーシスを起こしている細胞の表面上に発現されるRNAからなる。いくつかの態様において、RNaseハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、エンドサイトーシス小胞の酸性環境内で活性がある。いくつかの態様において、RNaseハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、該分子がFcRと結合して、免疫複合体によって用いられる進入経路を通じてエンドサイトーシス区画中に入ることを可能にする目的で、野生型(wt)Fcドメインを含む。いくつかの態様において、wt Fcドメインを含むRNaseハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、細胞外およびエンドサイトーシス環境(TLR7が発現されうる場所)内の両方で活性があるように適合化される。いくつかの局面において、これは、wt Fcドメインを含むRNaseハイブリッド型ヌクレアーゼ分子が、以前に貪食された免疫複合体を介する、またはウイルス感染後にTLR7を活性化するRNAによる、TLR7シグナル伝達を、停止させることを可能にする。いくつかの態様において、RNaseハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のwt RNaseは、RNaseの細胞質内阻害因子による阻害に対する耐性がない。いくつかの態様において、RNaseハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のwt RNaseは、細胞の細胞質中で活性がない。
【0090】
いくつかの態様において、wt Fcドメインを含むハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、自己免疫疾患、例えばSLEなどの治療法のために用いられる。
【0091】
いくつかの態様において、Fc受容体(FcR)に対するFcドメインの結合性は、例えば、グリコシル化の改変および/またはアミノ酸配列の変化を介して高めることができる。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、FcR結合性を高める1つまたは複数のFc改変を含む。
【0092】
Fcドメインと付着したハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を構築するための代替的な方式も想定される。いくつかの態様においては、FcR結合性を保ち、かつ活性ヌクレアーゼドメインを有するIg-RNase分子またはIg-DNase分子またはRNase-Ig分子またはRNase-Ig分子を構築するために、ドメインの向きを変更することができる。
【0093】
いくつかの態様において、DNaseハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、例えば該分子がFcRと結合した後にエンドサイトーシスを受けることを可能にする、wt Fcドメインを含む。いくつかの態様において、DNaseハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、例えば、可溶性形態にあるかまたは不溶性複合体として沈着しているかのいずれかである、DNAを含む細胞外免疫複合体に対する活性を有しうる。
【0094】
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、DNaseおよびRNaseの両方を含む。いくつかの態様において、これらのハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、それらが、例えばRNA、DNA、またはRNAおよびDNAの両方の組み合わせを含む免疫複合体を消化することができるため;かつ、それらがwt Fcドメインをさらに含む場合には、それらは細胞外、ならびにTLR7およびTLR9が局在しうる場所であるエンドサイトーシス区画内の両方で活性を有しうるため、SLEの治療法を改善することができる。
【0095】
いくつかの態様において、リンカードメインは、リンカーの長さを5アミノ酸ずつ変化させる(gly4ser)3、4または5変異体を含む。別の態様において、リンカードメインはおよそ18アミノ酸長であって、N結合型グリコシル化部位を含み、これはインビボでのプロテアーゼ切断に対する感受性を有してもよい。いくつかの態様において、N結合型グリコシル化部位は、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子がリンカードメインで切断されるのを防ぐことができる。いくつかの態様において、N結合型グリコシル化部位は、リンカードメインによって隔てられた独立した機能ドメインのフォールディングを区分するのを補助することができる。
【0096】
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、突然変異型および/または野生型ヒトIgG1 Fcドメインの両方を含みうる。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、COSの一過性トランスフェクションおよびCHOの安定トランスフェクションの両方から発現されうる。いくつかの態様において、CD80/86結合性およびRNase活性の両方がハイブリッド型ヌクレアーゼ分子において保持されている。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、DNase1L3-Ig-リンカー-RNase構築物を含む。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、DNase1-Ig-リンカー-RNase構築物またはRNase-Ig-リンカー-DNase構築物を含む。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の酵素ドメインと他のドメインとの間の融合連結部は最適化されている。
【0097】
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子には、DNase-Igハイブリッド型ヌクレアーゼ分子および/またはハイブリッド型DNase-RNaseハイブリッド型ヌクレアーゼ分子が含まれる。
【0098】
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はTREX1を含む。いくつかの態様において、TREX1ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はクロマチンを消化することができる。いくつかの態様において、TREX1ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は細胞によって発現される。いくつかの態様において、発現されたハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はマウスTREX-1およびマウス(wtまたは突然変異型)Fcドメインを含む。いくつかの態様において、DNase活性を可能にするためには、TREX1とIgGヒンジとの間に20~25アミノ酸(aa)のリンカードメインが必要でありうる。いくつかの態様において、15aaのリンカードメインを有するハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は活性を有しない。いくつかの態様において、20アミノ酸および25アミノ酸のリンカードメイン(これに加えて、制限部位を組み入れるための2つまたはそれ以上のアミノ酸)の使用は、クロマチン消化によって測定される機能的活性をもたらす。いくつかの態様においては、リンカードメインを介してFcドメインと融合させる前に、およそ72aaの疎水性領域をTREX-1のCOOH端から除去することができる。いくつかの態様において、20アミノ酸リンカードメインバージョンのハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、対照および/または他のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子と比較して高い発現レベルを呈する。いくつかの態様においては、速度論的酵素アッセイを用いて、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子および対照の酵素活性を定量的な様式で比較する。
【0099】
いくつかの態様において、TREX1酵素の短縮のために選択した融合連結部のさらなる最適化を利用して、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の発現を改善することができる。
【0100】
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、20aaおよび/または25aaのリンカードメインを有するヒトTREX1-リンカー-Ig Fcドメインハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を含む。いくつかの態様において、リンカードメインは、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子構築物中への組み入れのために付着させた1つまたは複数の制限部位を有する、(gly4ser)4または(gly4ser)5カセットの変異体である。いくつかの態様においては、TREX1酵素活性に有用な頭-尾二量体化のため、柔軟でより長いリンカードメインを適正なフォールディングを促進するために用いることができる。
【0101】
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、TREX1-タンデムハイブリッド型ヌクレアーゼ分子である。いくつかの態様において、TREX1の頭-尾フォールディングを促進するための代替的な方法は、2つのTREX1ドメインをタンデムに組み入れ、その後にリンカードメインおよびIg Fcドメインが続いている、TREX1-TREX1-Igハイブリッドのハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を作製することである。いくつかの態様においては、TREX1カセットの頭-尾様式での配置を、免疫酵素のいずれかのアーム上での頭-尾フォールディングのために修正して、分子の各アームに単一のTREX1機能ドメインを導入することができる。いくつかの態様において、各免疫酵素のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、単一のIgG Fcドメインと付着した2つの機能的TREX1酵素を有する。
【0102】
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、TREX1-リンカー1-Ig-リンカー2-RNaseを含む。
【0103】
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、RNase-Ig-リンカーTREX1を含む。いくつかの態様において、カセットは、酵素立体配置が反転しているハイブリッド型ヌクレアーゼ分子へ組み入れるための各酵素のアミノおよびカルボキシルの両方の融合のためにもたらされる。いくつかの態様において、RNase酵素は、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子中でのその位置にかかわらず同等な機能的活性を呈する。いくつかの態様においては、特定の立体配置がハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の構成要素の発現および/または機能の向上を示すか否かを検証するために、代替的なハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を設計することもできる。
【0104】
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は1L3-Igを含む。いくつかの態様において、1L3 DNaseはマウス配列から構築されて発現される。いくつかの態様において、酵素は活性を有する。いくつかの態様においては、マウス1L3 DNase-Ig-RNaseハイブリッド型ヌクレアーゼが構築されて発現される。いくつかの態様において、前記分子はヒト1L3-Ig、ヒト1L3-Ig-RNase、および/またはヒトRNase-Ig-1L3を含む。
【0105】
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はDNase1-Igを含む。いくつかの態様においては、アクチンに対する感受性低下を示す天然の変異型アレルであるA114Fを、DNase1-Igハイブリッド型ヌクレアーゼ分子に含める。いくつかの態様において、この突然変異は、ヒトDNase1のより安定な誘導体を作製するためにハイブリッド型ヌクレアーゼ分子に導入される。いくつかの態様においては、20aaまたは25aaのリンカードメインを含むDNase1-リンカー-Igを作製する。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はRNase-Ig-リンカー-DNase1を含み、ここでDNase1ドメインはIg FcドメインのCOOH側に位置する。いくつかの態様においては、DNase1を組み入れたハイブリッド型ヌクレアーゼ分子が作製され、これには以下のものが含まれる:DNase1-リンカー-Ig-リンカー2-RNase、および/またはRNase-Ig-リンカー-DNase1。
【0106】
本発明の別の局面は、障害、疾患および病状を1つまたは複数のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子によって治療または予防するために遺伝子治療の方法を用いることである。遺伝子治療の方法は、本発明の1つまたは複数のポリペプチドの発現を達成するための、動物へのハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の核酸(DNA、RNAおよびアンチセンスDNAまたはRNA)配列の導入に関する。この方法は、標的組織によるポリペプチドの発現のために必要なプロモーターおよび任意の他の遺伝要素と機能的に連結された、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のポリペプチドをコードする1つまたは複数のポリヌクレオチドの導入を含みうる。
【0107】
遺伝子治療の用途では、治療的に有効な遺伝子産物のインビボ合成を達成する目的で、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の遺伝子を細胞に導入する。「遺伝子治療」には、一度の治療によって永続的効果が達成される従来の遺伝子治療、および治療的に有効なDNAまたはmRNAの単回投与または反復投与を伴う遺伝子治療薬の投与の両方が含まれる。オリゴヌクレオチドは、例えば、それらの負に荷電したホスホジエステル基を非荷電基によって置換することにより、それらの取り込みが強化されるように改変することができる。
【0108】
Fcドメイン
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はFcドメインを含む。Fcドメインは、抗原に結合する可変領域を含まない。諸態様において、Fcドメインは可変領域を含まない。本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を作製するのに有用なFcドメインは、いくつかの異なる供給源から得ることができる。好ましい態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のFcドメインはヒト免疫グロブリンに由来する。しかし、Fcドメインが、例えば、齧歯動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、モルモット)または非ヒト霊長動物(例えば、チンパンジー、マカク)種を含む、別の哺乳動物種の免疫グロブリンに由来してもよいことは理解されよう。さらに、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のFcドメインまたはその一部分は、IgM、IgG、IgD、IgAおよびIgEを含む任意の免疫グロブリンクラス、ならびにIgG1、IgG2、IgG3およびIgG4を含む任意の免疫グロブリンアイソタイプに由来してもよい。1つの好ましい態様においては、ヒトのアイソタイプIgG1を用いる。
【0109】
いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は突然変異型Fcドメインを含む。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、突然変異型のIgG1 Fcドメインを含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、1つまたは複数の突然変異を、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、および/またはCH3ドメイン内に含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはP238S突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはP331S突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはP238S突然変異およびP331S突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはP238Sおよび/またはP331Sを含み、かつ、ヒンジ部の3つのシステインの1つまたは複数における突然変異を含んでもよい。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、P238Sおよび/もしくはP331S、ならびに/またはヒンジ部の3つのシステインにおける1つもしくは複数の突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、P238Sおよび/もしくはP331S、ならびに/またはヒンジ部の1つのシステインにおけるSCCへの、もしくはヒンジ部の3つのシステインにおけるSSSへの突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、P238SおよびP331S、ならびにヒンジ部の3つのシステインの少なくとも1つにおける突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、P238SおよびP331SおよびSCCを含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、P238SおよびP331SおよびSSSを含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、P238S、およびSCCまたはSSSを含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、P331S、およびSCCまたはSSSを含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、ヒンジ部の3つのシステインの1つまたは複数における突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、ヒンジ部の3つのシステインにおける突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、ヒンジ部の3つのシステインの1つにおけるSCCへの突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはSCCを含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、ヒンジ部の3つのシステインにおけるSSSへの突然変異を含む。いくつかの局面において、突然変異型FcドメインはSSSを含む。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインをコードする核酸配列は、SEQ ID NO:59、71、73、75、87、または89に示されている。いくつかの局面において、突然変異型Fcドメインは、SEQ ID NO:60、72、74、76、88、または90に示された通りである。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子をコードする核酸配列は、SEQ ID NO:61、63、65、67、69、77、79、81、83、85、91、93、95、または97に示された通りである。いくつかの局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NO:62、64、66、68、70、78、80、82、84、86、92、94、96、または98に示された通りである。
【0110】
種々のFcドメイン遺伝子配列(例えば、ヒト定常領域遺伝子配列)が、一般公開されている寄託物の形で入手可能である。特定のエフェクター機能を有する(もしくは特定のエフェクター機能を欠く)か、または免疫原性を低下させるための特定の改変を有する、Fcドメイン配列を含む定常領域ドメインを選択することができる。抗体および抗体をコードする遺伝子の多くの配列が公表されており、適したFcドメイン配列(例えば、ヒンジ配列、CH2配列および/もしくはCH3配列、またはそれらの部分)を、当技術分野で認知されている手法を用いて、これらの配列から得ることができる。続いて、前記の方法の任意のものを用いて得られた遺伝物質を改変または合成して、本発明のポリペプチドを得ることができる。さらに、本発明の範囲が、定常領域DNA配列のアレル、変異体および突然変異も範囲に含むことは理解されよう。
【0111】
Fcドメイン配列は、例えばポリメラーゼ連鎖反応および関心対象のドメインを増幅するために選択されたプライマーを用いて、クローニングすることができる。Fcドメイン配列を抗体からクローニングするために、ハイブリドーマ細胞、脾細胞またはリンパ細胞からmRNAを単離し、逆転写させてDNAにした上で、抗体遺伝子をPCRによって増幅してもよい。PCR増幅法は、米国特許第4,683,195号;第4,683,202号;第4,800,159号;第4,965,188号;ならびに例えば、"PCR Protocols: A Guide to Methods and Applications" Innis et al. eds., Academic Press, San Diego, Calif. (1990);Ho et al. 1989. Gene 77:51;Horton et al. 1993. Methods Enzymol. 217:270)に詳述されている。PCRは、コンセンサス定常領域プライマーによって、または公表されている重鎖および軽鎖のDNA配列およびアミノ酸配列に基づくより特異的なプライマーによって開始することができる。上記に考察したように、抗体軽鎖および重鎖をコードするDNAクローンを単離するためにPCRを用いてもよい。この場合には、ライブラリーを、コンセンサスプライマー、またはマウス定常領域プローブなどのより大型の相同プローブによってスクリーニングすることができる。抗体遺伝子の増幅のために適した多数のプライマーセットが当技術分野において公知である(例えば、精製された抗体のN末端配列に基づく5'プライマー(Benhar and Pastan. 1994. Protein Engineering 7:1509);cDNA末端の迅速増幅(Ruberti, F. et al. 1994. J. Immunol. Methods 173:33);抗体リーダー配列(Larrick et al. 1989 Biochem. Biophys. Res. Commun. 160:1250)。抗体配列のクローニングはさらに、1995年1月25日に提出されたNewmanらの米国特許第5,658,570号にも記載されており、これは参照により本明細書に組み入れられる。
【0112】
本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、1つまたは複数のFcドメイン(例えば、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個またはそれ以上のFcドメイン)を含みうる。1つの態様において、Fcドメインは、異なる種類のものであってもよい。1つの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子中に存在する少なくとも1つのFcドメインは、ヒンジドメインまたはその一部分を含む。別の態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、少なくとも1つのCH2ドメインまたはその一部分を含む少なくとも1つのFcドメインを含む。別の態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、少なくとも1つのCH3ドメインまたはその一部分を含む少なくとも1つのFcドメインを含む。別の態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、少なくとも1つのCH4ドメインまたはその一部分を含む少なくとも1つのFcドメインを含む。別の態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、少なくとも1つのヒンジドメインまたはその一部分と、少なくとも1つのCH2ドメインまたはその一部分とを(例えば、ヒンジ-CH2の向きで)含む少なくとも1つのFcドメインを含む。別の態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、少なくとも1つのCH2ドメインまたはその一部分と、少なくとも1つのCH3ドメインまたはその一部分とを(例えば、CH2-CH3の向き)で含む少なくとも1つのFcドメインを含む。別の態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、少なくとも1つのヒンジドメインまたはその一部分と、少なくとも1つのCH2ドメインまたはその一部分と、少なくとも1つのCH3ドメインまたはその一部分とを、例えばヒンジ-CH2-CH3、ヒンジ-CH3-CH2またはCH2-CH3-ヒンジの向きで含む、少なくとも1つのFcドメインを含む。
【0113】
ある態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、1つまたは複数の免疫グロブリン重鎖に由来する少なくとも1つの完全なFc領域(例えば、ヒンジドメイン、CH2ドメインおよびCH3ドメインを含むFcドメイン、ただしこれらが同じ抗体に由来する必要はない)。他の態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、1つまたは複数の免疫グロブリン重鎖に由来する少なくとも2つの完全なFcドメインを含む。好ましい態様において、完全なFcドメインは、ヒトIgG免疫グロブリン重鎖(例えば、ヒトIgG1)に由来する。
【0114】
別の態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、完全なCH3ドメインを含む少なくとも1つのFcドメインを含む。別の態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、完全なCH2ドメインを含む少なくとも1つのFcドメインを含む。別の態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、少なくともCH3ドメインと、ヒンジ領域およびCH2ドメインのうちの少なくとも1つとを含む少なくとも1つのFcドメインを含む。1つの態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、ヒンジドメインとCH3ドメインとを含む少なくとも1つのFcドメインを含む。別の態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、ヒンジドメインと、CH2ドメインと、CH3ドメインとを含む少なくとも1つのFcドメインを含む。好ましい態様において、FcドメインはヒトIgG免疫グロブリン重鎖(例えば、ヒトIgG1)に由来する。
【0115】
本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のFcドメインを構成する定常領域ドメインまたはそれらの部分が、異なる免疫グロブリン分子に由来してもよい。例えば、本発明のポリペプチドが、IgG1分子に由来するCH2ドメインまたはその一部分、およびIgG3分子に由来するCH3領域またはその一部分を含んでもよい。別の例において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、一部がIgG1分子に由来し、かつ一部がIgG3分子に由来するヒンジドメインを含むFcドメインを含んでもよい。本明細書に記載の通り、Fcドメインを、天然の抗体分子とはアミノ酸配列が異なるように改変しうることは当業者には理解されよう。
【0116】
別の態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、1つまたは複数の短縮型Fcドメインであって、それでもなおFc受容体(FcR)結合特性をFc領域に付与するのには十分である短縮型Fcドメインを含む。したがって、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のFcドメインは、FcRn結合部分を含みうるか、またはFcRn結合部分からなりうる。FcRn結合部分は、IgG1、IgG2、IgG3およびIgG4を含む、任意のアイソタイプの重鎖に由来しうる。1つの態様においては、ヒトアイソタイプIgG1の抗体由来のFcRn結合部分を用いる。別の態様においては、ヒトアイソタイプIgG4の抗体由来のFcRn結合部分を用いる。
【0117】
1つの態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、完全なFc領域の1つまたは複数の定常領域ドメインを欠いている、すなわち、それらは部分的または全体的に欠失している。ある態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はCH2ドメイン全体を欠いている(ΔCH2構築物)。抗体の異化速度(catabolic rate)に対するCH2ドメインの調節特性を理由として、そのような構築物が好まれる場合があることが当業者には分かるであろう。ある態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、IgG1ヒト定常領域ドメインをコードするベクター(例えば、IDEC Pharmaceuticals, San Diego製)由来のCH2ドメイン欠失Fc領域を含む(例えば、WO02/060955A2号およびWO02/096948A2号を参照)。この例示的なベクターはCH2ドメインを欠失するように操作されており、ドメイン欠失IgG1定常領域を発現する合成ベクターを与える。これらの例示的な構築物は、結合性CH3ドメインが各々のFcドメインのヒンジ領域と直接融合するように操作されていることが好ましいことを指摘しておく。
【0118】
他の構築物において、1つまたは複数の構成要素Fcドメインの間にペプチドスペーサーを用意することが望ましいことがある。例えば、ペプチドスペーサーをヒンジ領域とCH2ドメインとの間および/またはCH2ドメインとCH3ドメインとの間に配置してもよい。例えば、CH2ドメインを欠失させ、残ったCH3ドメイン(合成または非合成)を1~20、1~10または1~5アミノ酸のペプチドスペーサーを用いてヒンジ領域とつないだ適合性構築物を発現させることができる。そのようなペプチドスペーサーは、例えば、定常領域ドメインの調節エレメントが自由かつアクセス可能に確実に保たれるように、またはヒンジ領域が柔軟に確実に保たれるように、付加することができる。好ましくは、本発明との適合性のある任意のリンカーペプチドは、免疫原性が比較的なく、Fcの適正なフォールディングを妨げないと考えられる。
【0119】
Fcアミノ酸に対する変化
ある態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子で使用されるFcドメインは、例えばアミノ酸突然変異(例えば、付加、欠失または置換)によって変更または改変される。本明細書で用いる場合、「Fcドメイン変異体」という用語は、Fcドメインが由来する野生型Fcと比較して少なくとも1つのアミノ酸改変、例えばアミノ酸置換を有するFcドメインのことを指す。例えば、FcドメインがヒトIgG1抗体に由来する場合、変異体は、ヒトIgG1 Fc領域の対応する位置に、野生型アミノ酸と比較して少なくとも1つのアミノ酸突然変異(例えば、置換)を含む。
【0120】
Fc変異体のアミノ酸置換は、抗体中のFc領域にその残基を割り当てる部分番号に対応すると称されるFcドメイン内の位置にあってもよい。
【0121】
1つの態様において、Fc変異体は、ヒンジドメインまたはその一部分に位置するアミノ酸位置に置換を含む。別の態様において、Fc変異体は、CH2ドメインまたはその一部分に位置するアミノ酸位置に置換を含む。別の態様において、Fc変異体は、CH3ドメインまたはその一部分に位置するアミノ酸位置に置換を含む。別の態様において、Fc変異体は、CH4ドメインまたはその一部分に位置するアミノ酸位置に置換を含む。
【0122】
ある態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、複数のアミノ酸置換を含むFc変異体を含む。本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、例えば、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個またはそれ以上のアミノ酸置換を含みうる。好ましくは、アミノ酸置換は、少なくとも1個のアミノ酸位置ごとにまたはそれ以上の間隔をおいて、例えば少なくとも2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個のアミノ酸位置ごとにまたはそれ以上の間隔をおいて、互いに空間的に配置されている。より好ましくは、操作されたアミノ酸は、少なくとも5個、10個、15個、20個または25個のアミノ酸位置ごとにまたはそれ以上の間隔をおいて、互いに隔たって空間的に配置されている。
【0123】
ある態様において、Fc変異体は、前記野生型Fcドメインを含むFcドメインによって与えられる少なくとも1つのエフェクター機能の改善(例えば、FcドメインがFc受容体(例えば、FcγRI、FcγRIIまたはFcγRIII)もしくは補体タンパク質(例えば、C1q)と結合する能力、または抗体依存性細胞傷害作用(ADCC)、食作用または補体依存性細胞傷害作用(CDCC)を誘発する能力の改善)をもたらす。他の態様において、Fc変異体は、操作されたシステイン残基を提供する。
【0124】
いくつかの局面において、Fcドメインは、CH2ドメインの始まりの配列LLGGPを含むアミノ酸234~238の領域内に変化を含む。いくつかの局面において、Fc変異体は、Fc媒介性エフェクター機能、特にADCCを変化させ、かつ/またはFc受容体に対する結合アビディティーを低下させる。いくつかの局面において、CH2-CH3接合部により近い、例えばK322またはP331などの位置での配列変化は、補体媒介性細胞傷害作用を消失させる、および/またはFcR結合に対するアビディティーを変化させる。いくつかの局面において、Fcドメインには残基P238およびP331における変化が組み込まれており、例えば、これらの位置で野生型のプロリンがセリンに変わっている。いくつかの局面において、ヒンジ領域内のヒンジ部の3つのシステインの1つまたは複数における、これらの残基でCCC、SCC、SSC、SCS、またはSSSをコードするようにする変化は、例えば、フォールディングしたタンパク質を不安定化する恐れのある非対合システインをなくすことによって、FcR結合性および分子均一性に対しても影響を及ぼしうる。
【0125】
本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子には、エフェクター機能および/またはFcR結合性の改善をもたらすことが公知である、当技術分野で認知されたFc変異体を使用することができる。具体的には、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、例えば、それぞれ参照により本明細書に組み入れられる国際PCT公開公報WO88/07089A1号、WO96/14339A1号、WO98/05787A1号、WO98/23289A1号、WO99/51642A1号、WO99/58572A1号、WO00/09560A2号、WO00/32767A1号、WO00/42072A2号、WO02/44215A2号、WO02/060919A2号、WO03/074569A2号、WO04/016750A2号、WO04/029207A2号、WO04/035752A2号、WO04/063351A2号、WO04/074455A2号、WO04/099249A2号、WO05/040217A2号、WO04/044859号、WO05/070963A1号、WO05/077981A2号、WO05/092925A2号、WO05/123780A2号、WO06/019447A1号、WO06/047350A2号およびWO06/085967A2号;米国特許出願公開第US2007/0231329号、US2007/0231329号、US2007/0237765号、US2007/0237766号、US2007/0237767号、US2007/0243188号、US20070248603号、US20070286859号、US20080057056号;または米国特許第5,648,260号;第5,739,277号;第5,834,250号;第5,869,046号;第6,096,871号;第6,121,022号;第6,194,551号;第6,242,195号;第6,277,375号;第6,528,624号;第6,538,124号;第6,737,056号;第6,821,505号;第6,998,253号;第7,083,784号;および第7,317,091号に開示されているアミノ酸位置の1つまたは複数での変化(例えば、置換)を含んでよい。1つの態様において、特定の変化(例えば、当技術分野において開示されている1つまたは複数のアミノ酸の特定の置換)を、開示されるアミノ酸位置の1つまたは複数に加えることができる。別の態様において、開示されているアミノ酸位置の1つまたは複数に、異なる変化(当技術分野において開示されている1つまたは複数のアミノ酸の、異なる置換)を加えることもできる。
【0126】
Fcドメインにおける他のアミノ酸突然変異は、Fcγ受容体およびFcγ受容体サブタイプに対する結合性を低下させると想定している。例えば、Fc領域の位置238、239、248、249、252、254、255、256、258、265、267、268、269、270、272、279、280、283、285、298、289、290、292、293、294、295、296、298、301、303、305、307、312、315、322、324、327、329、330、331、333、334、335、337、338、340、356、360、373、376、378、379、382、388、389、398、414、416、419、430、434、435、437、438または439での突然変異は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる、2004年5月18日に発行された米国特許第6,737,056号に記載されているように、結合性を変化させることができる。この特許は、IgG3におけるPro331をSerに変化させることにより、突然変異のないIgG3と比較して、親和性が6分の1に低下したことを報告しており、このことはFcγRI結合におけるPro331の関与を指し示している。加えて、その全体が参照により本明細書に組み入れられる、1997年4月29日に発行された米国特許第5,624,821号には、位置234、235、236および237、297、318、320および322でのアミノ酸改変が、受容体の結合親和性を変化させる可能性があるものとして開示されている。
【0127】
使用を想定しているさらなる突然変異には、例えば、その全体が参照により本明細書に組み入れられる、2006年10月19日に公開された米国特許出願公開第2006/0235208号に記載されたものが含まれる。この刊行物は、232G、234G、234H、235D、235G、235H、236I、236N、236P、236R、237K、237L、237N、237P、238K、239R、265G、267R、269R、270H、297S、299A、299I、299V、325A、325L、327R、328R、329K、330I、330L、330N、330P、330Rおよび331L(付番方式はEUインデックスに準拠)を含む少なくとも1つのアミノ酸改変、さらには二重突然変異体236R/237K、236R/325L、236R/328R、237K/325L、237K/328R、325L/328R、235G/236R、267R/269R、234G/235G, 236R/237K/325L、236R/325L/328R、235G/236R/237K、および237K/325L/328RをFc領域内に含む、Fcγ受容体に対する結合性の低下、抗体依存性細胞性細胞傷害作用の低下、または補体依存性細胞傷害作用の低下を呈するFc変異体を記載している。この刊行物に記載されたように用いることを想定している他の突然変異には、227G、234D、234E、234G、234I、234Y、235D、235I、235S、236S、239D、246H、255Y、258H、260H、264I、267D、267E、268D、268E、272H、272I、272R、281D、282G、283H、284E、293R、295E、304T、324G、324I、327D、327A、328A、328D、328E、328F、328I、328M、328N、328Q、328T、328V、328Y、330I、330L、330Y、332D、332E、335D、位置235~236の間へのGの挿入、位置235~236の間へのAの挿入、位置235~236の間へのSの挿入、位置235~236の間へのTの挿入、位置235~236の間へのNの挿入、位置235~236の間へのDの挿入、位置235~236の間へのVの挿入、位置235~236の間へのLの挿入、位置235~236の間へのGの挿入、位置235~236の間へのAの挿入、位置235~236の間へのSの挿入、位置235~236の間へのTの挿入、位置235~236の間へのNの挿入、位置235~236の間へのDの挿入、位置235~236の間へのVの挿入、位置235~236の間へのLの挿入、位置297~298の間へのGの挿入、位置297~298の間へのAの挿入、位置297~298の間へのSの挿入、位置297~298の間へのDの挿入、位置326~327の間へのGの挿入、位置326~327の間へのAの挿入、位置326~327の間へのTの挿入、位置326~327の間へのDの挿入、および位置326~327の間へのEの挿入が含まれる(付番方式はEUインデックスに準拠)。さらに、米国特許出願公開第2006/0235208号に記載された突然変異には、227G/332E、234D/332E、234E/332E、234Y/332E、234I/332E、234G/332E、235I/332E、235S/332E、235D/332E、235E/332E、236S/332E、236A/332E、236S/332D、236A/332D、239D/268E、246H/332E、255Y/332E、258H/332E、260H/332E、264I/332E、267E/332E、267D/332E、268D/332D、268E/332D、268E/332E、268D/332E、268E/330Y、268D/330Y、272R/332E、272H/332E、283H/332E、284E/332E、293R/332E、295E/332E、304T/332E、324I/332E、324G/332E、324I/332D、324G/332D、327D/332E、328A/332E、328T/332E、328V/332E、328I/332E、328F/332E、328Y/332E、328M/332E、328D/332E、328E/332E、328N/332E、328Q/332E、328A/332D、328T/332D、328V/332D、328I/332D、328F/332D、328Y/332D、328M/332D、328D/332D、328E/332D、328N/332D、328Q/332D、330L/332E、330Y/332E、330I/332E、332D/330Y、335D/332E、239D/332E、239D/332E/330Y、239D/332E/330L、239D/332E/330I、239D/332E/268E、239D/332E/268D、239D/332E/327D、239D/332E/284E、239D/268E/330Y、239D/332E/268E/330Y、239D/332E/327A、239D/332E/268E/327A、239D/332E/330Y/327A、332E/330Y/268E/327A、239D/332E/268E/330Y/327A、297~298へのGの挿入/332E、297~298へのAの挿入/332E、297~298へのSの挿入/332E、297~298へのDの挿入/332E、326~327へのGの挿入/332E、326~327へのAの挿入/332E、326~327へのTの挿入/332E、326~327へのDの挿入/332E、326~327へのEの挿入/332E、235~236へのGの挿入/332E、235~236へのAの挿入/332E、235~236へのSの挿入/332E、235~236へのTの挿入/332E、235~236へのNの挿入/332E、235~236へのDの挿入/332E、235~236へのVの挿入/332E、235~236へのLの挿入/332E、235~236へのGの挿入/332D、235~236へのAの挿入/332D、235~236へのSの挿入/332D、235~236へのTの挿入/332D、235~236へのNの挿入/332D、235~236へのDの挿入/332D、235~236へのVの挿入/332D、および235~236へのLの挿入/332Dが含まれ(付番方式はEUインデックスに準拠)、これらは使用を想定している。突然変異体L234A/L235Aは、例えば、その全体が参照により本明細書に組み入れられる、2003年6月12日に公開された米国特許出願公開第2003/0108548号に記載されている。諸態様において、記載された改変は、個別的に、または組み合わるかのいずれかで含まれる。
【0128】
ある態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、抗体の抗原非依存的なエフェクター機能、特に抗体の循環血中半減期を変化させる、Fcドメインに対するアミノ酸置換を含む。そのようなハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、これらの置換を欠くハイブリッド型ヌクレアーゼ分子と比較して、FcRnに対する結合性の増大または低下のいずれかを呈し、このため、血清中半減期の延長または短縮のそれぞれを呈する。FcRnに対する親和性が向上したFc変異体はより長い血清半減期を有すると予想され、そのような分子は、例えば慢性疾患または慢性障害を治療するためというように、投与されるポリペプチドの長い半減期が望まれる哺乳動物の治療方法において有用な用途がある。対照的に、FcRn結合親和性が低下したFc変異体はより短い半減期を有すると予想され、そのような分子も、短縮した循環時間が有用と考えられるような哺乳動物に対する投与のために、例えばインビボ画像診断のために、または出発ポリペプチドが循環血中に長期にわたって存在すると有害副作用を有する状況においては有用である。また、FcRn結合親和性が低下したFc変異体は胎盤を通過する可能性が低く、それ故に、妊娠女性における疾患または障害の治療にも有用である。加えて、FcRn結合親和性の低下が望まれうる他の用途には、脳、腎臓および/または肝臓での局在が望まれる用途も含まれる。1つの例示的な態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、血管系から腎糸球体の上皮を経由する輸送の低下を呈する。別の態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、脳から血液脳関門(BBB)を経由して血管内腔へと至る輸送の低下を呈する。1つの態様において、FcRn結合性が改変されたハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、Fcドメインの「FcRn結合性ループ」内に、1つまたは複数のアミノ酸置換を有する少なくとも1つのFcドメイン(例えば、1つまたは2つのFcドメイン)を含む。FcRn結合活性を変化させる例示的なアミノ酸置換は、国際PCT公開公報WO05/047327号に開示されており、これは参照により本明細書に組み入れられる。
【0129】
他の態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、例えば野生型Fc領域と比較して、ポリペプチドの抗原依存的エフェクター機能、特にADCCまたは補体活性化を変化させるアミノ酸置換を含むFc変異体を含む。例示的な態様において、前記ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、Fcγ受容体(例えば、CD16)に対する結合性の変化を呈する。そのようなハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、野生型ポリペプチドと比較して、FcRγに対する結合性の増大または低下のいずれかを呈し、このため、エフェクター機能の強化または低下をそれぞれ媒介する。FcγRに対する親和性が向上したFc変異体はエフェクター機能を強化すると予想され、そのような分子は標的分子の破壊が望まれる哺乳動物の治療方法において有用な用途がある。対照的に、FcγR結合親和性が低下したFc変異体はエフェクター機能を低下させると考えられ、そのような分子も、例えば、正常細胞が標的分子を発現すると考えられる場合、またはポリペプチドの長期投与が望まれない免疫系活性化をもたらす可能性がある場合といった、標的細胞の破壊が望ましくない病状の治療に有用である。1つの態様において、Fcを含むポリペプチドは、野生型Fc領域を含むポリペプチドと比較して、オプソニン作用、食作用、補体依存性細胞傷害作用、抗原依存性細胞性細胞傷害作用(ADCC)またはエフェクター細胞モジュレーションからなる群より選択される少なくとも1つの改変された抗原依存的エフェクター機能を呈する。
【0130】
1つの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、活性化FcγR(例えば、FcyI、FcγIIaまたはFcγRIIIa)に対する改変された結合性を呈する。別の態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、抑制性FcγR(例えば、FcγRIIb)に対する改変された結合親和性を呈する。FcR結合活性または補体結合活性を変化させる例示的なアミノ酸置換は、国際PCT公開公報WO05/063815号に開示されており、これは参照により本明細書に組み入れられる。
【0131】
本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はまた、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のグリコシル化を変化させるアミノ酸置換を含んでもよい。例えば、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のFcドメインが、グリコシル化(例えば、N結合型もしくはO結合型グリコシル化)の減少につながる突然変異を有するFcドメインを含んでもよく、または野生型Fcドメインの改変されたグリコフォーム(例えば、低フコースグリカンまたはフコース非含有グリカン)を含んでもよい。別の態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、グリコシル化モチーフ、例えばアミノ酸配列NXTまたはNXSを含むN結合型グリコシル化モチーフの近傍または内部に、アミノ酸置換を有する。グリコシル化を減少させるかまたは変化させる例示的なアミノ酸置換は、国際PCT公開公報WO05/018572号および米国特許出願公開第2007/0111281号に開示されており、それらは参照により本明細書に組み入れられる。
【0132】
他の態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、溶媒曝露表面に位置する操作されたシステイン残基またはその類似体を有する少なくとも1つのFcドメインを含む。好ましくは、操作されたシステイン残基またはその類似体は、Fcによって付与されるエフェクター機能と干渉しない。より好ましくは、その改変は、FcがFc受容体(例えば、FcγRI、FcγRIIまたはFcγRIII)もしくは補体タンパク質(例えば、C1q)と結合する能力、または免疫エフェクター機能(例えば、抗体依存性細胞傷害作用(ADCC)、食作用または補体依存性細胞傷害作用(CDCC))を誘発する能力と干渉しない。好ましい態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、第2のシステイン残基とのジスルフィド結合を実質的に含まない少なくとも1つの操作された遊離システイン残基またはその類似体を含むFcドメインを含む。上記の操作されたシステイン残基またはそれらの類似体の任意のものを、その後に、当技術分野で認知された手法を用いて機能ドメインとコンジュゲートさせる(例えば、チオール反応性ヘテロ二官能性リンカーとコンジュゲートさせる)ことができる。
【0133】
1つの態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、本明細書に記載のFcドメインから独立に選択されるその構成要素Fcドメインの2つまたはそれ以上を有する遺伝的に融合されたFcドメインを含んでもよい。1つの態様において、Fcドメインは同じである。別の態様において、Fcドメインの少なくとも2つは異なる。例えば、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のFcドメインは、同数のアミノ酸残基を含んでもよく、またはそれらは、長さが1個または複数のアミノ酸残基(例えば、約5アミノ酸残基(例えば、1、2、3、4または5アミノ酸残基)、約10残基、約15残基、約20残基、約30残基、約40残基または約50残基)異なっていてもよい。さらに別の態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のFcドメインは、1つまたは複数のアミノ酸位置で異なってもよい。例えば、Fcドメインの少なくとも2つが、約5個のアミノ酸位置(例えば、1個、2個、3個、4個または5個のアミノ酸位置)、約10個の位置、約15個の位置、約20個の位置、約30個の位置、約40個の位置または約50個の位置)で配列が異なってもよい。
【0134】
リンカードメイン
いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はリンカードメインを含む。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は多数のリンカードメインを含む。いくつかの態様において、リンカードメインはポリペプチドリンカーである。ある局面においては、ポリペプチドリンカーを使用して1つまたは複数のFcドメインを1つまたは複数のヌクレアーゼドメインと融合させてハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を形成させることが望ましい。
【0135】
1つの態様において、ポリペプチドリンカーは合成である。本明細書で用いる場合、ポリペプチドリンカーに関する「合成」という用語は、アミノ酸の直鎖状配列の中で、自然下で天然には連結していない配列(天然に存在してもそうでなくてもよい)(例えば、Fcドメイン配列)と連結されているアミノ酸配列(天然に存在してもそうでなくてもよい)を含むペプチド(またはポリペプチド)を含む。例えば、ポリペプチドリンカーは、天然のポリペプチドの改変形態(例えば、付加、置換もしくは欠失などの突然変異を含む)である非天然ポリペプチド、または第1のアミノ酸配列(天然に存在してもそうでなくてもよい)を含む非天然ポリペプチドを含んでもよい。本発明のポリペプチドリンカーは、例えば、適正なフォールディングおよび機能的Fcドメインの形成が確実に起こるようにFcドメインを確実に並置させるために使用することができる。好ましくは、本発明と適合性のあるポリペプチドリンカーは免疫原性が比較的なく、結合性タンパク質の単量体サブユニット間の非共有結合的な会合を阻害しないと考えられる。
【0136】
ある態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、任意の2つまたはそれ以上のドメインを単一のポリペプチド鎖中にインフレームでつなぐためにポリペプチドリンカーを使用する。1つの態様において、2つまたはそれ以上のドメインは、本明細書で考察したFcドメインまたはヌクレアーゼドメインのいずれかから独立に選択されうる。例えば、ある態様においては、ポリペプチドリンカーを用いて同一のFcドメインを融合させ、それにより、ホモマーのFc領域を形成させることができる。他の態様においては、ポリペプチドリンカーを用いて異なるFcドメイン(例えば、野生型FcドメインおよびFcドメイン変異体)を融合させ、それにより、ヘテロマーのFc領域を形成させることができる。他の態様において、本発明のポリペプチドリンカーは、第1のFcドメイン(例えば、ヒンジドメインまたはその一部分、CH2ドメインまたはその一部分、完全なCH3ドメインまたはその一部分、FcRn結合部分、FcγR結合部分、補体結合部分、またはその一部分)のC末端を、第2のFcドメイン(例えば、完全なFcドメイン)のN末端と遺伝的に融合させるために用いることができる。
【0137】
1つの態様において、ポリペプチドリンカーは、Fcドメインの一部分を含む。例えば、1つの態様において、ポリペプチドリンカーは、IgG1、IgG2、IgG3および/またはIgG4抗体の免疫グロブリンヒンジドメインを含むことができる。別の態様において、ポリペプチドリンカーは、IgG1、IgG2、IgG3および/またはIgG4抗体のCH2ドメインを含むことができる。他の態様において、ポリペプチドリンカーは、IgG1、IgG2、IgG3および/またはIgG4抗体のCH3ドメインを含むことができる。免疫グロブリン(例えば、ヒト免疫グロブリン)の他の部分も同様に用いることができる。例えば、ポリペプチドリンカーが、CH1ドメインもしくはその一部分、CLドメインもしくはその一部分、VHドメインもしくはその一部分、またはVLドメインもしくはその一部分を含むことができる。前記部分は、例えば、IgG1、IgG2、IgG3および/またはIgG4抗体を含む、任意の免疫グロブリンに由来しうる。
【0138】
例示的な態様において、ポリペプチドリンカーは、免疫グロブリンヒンジ領域の少なくとも一部分を含むことができる。1つの態様において、ポリペプチドリンカーは、上方ヒンジドメイン(例えば、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4の上方ヒンジドメイン)を含む。別の態様において、ポリペプチドリンカーは、中間ヒンジドメイン(例えば、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4の中間ヒンジドメイン)を含む。別の態様において、ポリペプチドリンカーは、下方ヒンジドメイン(例えば、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4の下方ヒンジドメイン)を含む。
【0139】
他の態様においては、ポリペプチドリンカーを、同じまたは異なる抗体アイソタイプに由来するヒンジエレメントから構築することができる。1つの態様において、ポリペプチドリンカーは、IgG1ヒンジ領域の少なくとも一部分とIgG2ヒンジ領域の少なくとも一部分とを含むキメラヒンジを含む。1つの態様において、ポリペプチドリンカーは、IgG1ヒンジ領域の少なくとも一部分とIgG3ヒンジ領域の少なくとも一部分とを含むキメラヒンジを含む。別の態様において、ポリペプチドリンカーは、IgG1ヒンジ領域の少なくとも一部分とIgG4ヒンジ領域の少なくとも一部分とを含むキメラヒンジを含む。1つの態様において、ポリペプチドリンカーは、IgG2ヒンジ領域の少なくとも一部分とIgG3ヒンジ領域の少なくとも一部分とを含むキメラヒンジを含む。1つの態様において、ポリペプチドリンカーは、IgG2ヒンジ領域の少なくとも一部分とIgG4ヒンジ領域の少なくとも一部分とを含むキメラヒンジを含む。1つの態様において、ポリペプチドリンカーは、IgG1ヒンジ領域の少なくとも一部分と、IgG2ヒンジ領域の少なくとも一部分と、IgG4ヒンジ領域の少なくとも一部分とを含むキメラヒンジを含む。別の態様において、ポリペプチドリンカーは、IgG1の上方および中間ヒンジ、ならびに単一のIgG3中間ヒンジ反復モチーフを含みうる。別の態様において、ポリペプチドリンカーは、IgG4上方ヒンジ、IgG1中間ヒンジおよびIgG2下方ヒンジを含みうる。
【0140】
別の態様において、ポリペプチドリンカーは、gly-serリンカーを含むか、またはgly-serリンカーからなる。本明細書で用いる場合、「gly-serリンカー」という用語は、グリシン残基およびセリン残基からなるペプチドのことを指す。例示的なgly/serリンカーは、式(Gly4Ser)nのアミノ酸配列を含み、式中、nは正の整数(例えば、1、2、3、4または5)である。好ましいgly/serリンカーは(Gly4Ser)4である。別の好ましいgly/serリンカーは(Gly4Ser)3である。別の好ましいgly/serリンカーは(Gly4Ser)5である。ある態様において、gly-serリンカーを、他の2つのポリペプチドリンカー配列(例えば、本明細書に記載のポリペプチドリンカー配列のいずれか)の間に挿入してもよい。他の態様において、gly-serリンカーは、別のポリペプチドリンカー配列(例えば、本明細書に記載のポリペプチドリンカー配列のいずれか)の一方または両方の末端と付着している。さらに別の態様において、2つまたはそれ以上のgly-serリンカーは、ポリペプチドリンカー中に直列に組み入れられている。1つの態様において、本発明のポリペプチドリンカーは、上方ヒンジ領域の少なくとも一部分(例えば、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4分子に由来)、中間ヒンジ領域の少なくとも一部分(例えば、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4分子に由来)および一連のgly/serアミノ酸残基(例えば、(Gly4Ser)nなどのgly/serリンカー)を含む。
【0141】
1つの態様において、本発明のポリペプチドリンカーは、非天然の免疫グロブリンヒンジ領域ドメイン、例えば、ヒンジ領域ドメインを含むポリペプチド中に天然には見られないヒンジ領域ドメイン、および/または天然の免疫グロブリンヒンジ領域ドメインとはアミノ酸配列が異なるように改変されたヒンジ領域ドメインなどを含む。1つの態様において、本発明のポリペプチドリンカーを作製するために、ヒンジ領域ドメインに突然変異を加えることができる。1つの態様において、本発明のポリペプチドリンカーは、天然のシステイン数を含まないヒンジドメインを含み、すなわち、ポリペプチドリンカーは、天然のヒンジ分子よりも少ないシステインまたは多いシステインのいずれかを含む。
【0142】
他の態様において、本発明のポリペプチドリンカーは、生物学的に関連性のあるペプチド配列またはその配列の一部分を含む。例えば、生物学的に関連性のあるペプチド配列には、拒絶反応抑制ペプチドまたは抗炎症ペプチドに由来する配列が非限定的に含まれうる。前記拒絶反応抑制ペプチドまたは抗炎症ペプチドは、サイトカイン抑制ペプチド、細胞接着抑制ペプチド、トロンビン抑制ペプチドおよび血小板抑制ペプチドからなる群より選択されうる。1つの好ましい態様において、ポリペプチドリンカーは、IL-1抑制性またはアンタゴニストペプチド配列、エリスロポエチン(EPO)模倣体ペプチド配列、トロンボポエチン(TPO)模倣体ペプチド配列、G-CSF模倣体ペプチド配列、TNFアンタゴニストペプチド配列、インテグリン結合性ペプチド配列、セレクチンアンタゴニストペプチド配列、抗病原体ペプチド配列、血管作動性腸管ペプチド(VIP)模倣体ペプチド配列、カルモジュリンアンタゴニストペプチド配列、マスト細胞アンタゴニスト、SH3アンタゴニストペプチド配列、ウロキナーゼ受容体(UKR)アンタゴニストペプチド配列、ソマトスタチンまたはコルチスタチン模倣体ペプチド配列、ならびにマクロファージおよび/またはT細胞抑制性ペプチド配列からなる群より選択されるペプチド配列を含む。その1つをポリペプチドリンカーとして使用しうる例示的なペプチド配列は、米国特許第6,660,843号に開示されており、それは参照により本明細書に組み入れられる。
【0143】
これらの例示的なポリペプチドリンカーの変異型を、1つまたは複数のアミノ酸置換、付加または欠失がポリペプチドリンカーに導入されるように、ポリペプチドリンカーをコードするヌクレオチド配列に1つまたは複数のヌクレオチド置換、付加または欠失を導入することによって作り出すことができることは理解されよう。例えば、突然変異は、部位特異的変異誘発、およびPCRを介した変異誘発などの標準的な手法によって導入することができる。
【0144】
本発明のポリペプチドリンカーは少なくとも1アミノ酸長であり、さまざまな長さであることができる。1つの態様において、本発明のポリペプチドリンカーは約1~約50アミノ酸長である。この文脈で用いる場合、「約」という用語は、+/-2アミノ酸残基を指し示している。リンカーの長さは正の整数でなければならないため、約1アミノ酸から約50アミノ酸までの長さとは、1アミノ酸から48~52アミノ酸までの長さを意味する。別の態様において、本発明のポリペプチドリンカーは約10~20アミノ酸長である。別の態様において、本発明のポリペプチドリンカーは約15~約50アミノ酸長である。
【0145】
別の態様において、本発明のポリペプチドリンカーは、約20~約45アミノ酸長である。別の態様において、本発明のポリペプチドリンカーは約15~約25アミノ酸長である。別の態様において、本発明のポリペプチドリンカーは、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56,57、58、59、60アミノ酸長またはそれ以上のアミノ酸長である。
【0146】
ポリペプチドリンカーは、当技術分野において公知の手法を用いて、ポリペプチド配列に導入することができる。改変はDNA配列解析によって確認することができる。プラスミドDNAを用いて、産生されるポリペプチドの安定した産生のために宿主細胞を形質転換させることができる。
【0147】
ヌクレアーゼドメイン
ある局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はヌクレアーゼドメインを含む。したがって、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、典型的には、少なくとも1つのヌクレアーゼドメインおよび少なくとも1つの連結したFcドメインを含む。ある局面において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は多数のヌクレアーゼドメインを含む。
【0148】
いくつかの態様において、ヌクレアーゼドメインは、DNaseの実質的にすべて、または少なくとも酵素活性断片である。いくつかの態様において、DNaseはI型分泌性DNase、好ましくはDNase 1などのヒトDNaseである。例示的なDNase 1ドメインは、SEQ ID NO 48~53および102に示されている。例示的なヒトDNase 1は、UniProtKBエントリーP24855(SEQ ID NO:49および102)に記載されている。いくつかの態様において、DNaseはDNase 1および/またはDNase 1様(DNaseL)酵素1-3である。例示的なヒトDNase 1様酵素1-3は、UniProtKBエントリーQ13609(SEQ ID NO:57および103)に記載されている。いくつかの態様において、DNaseはTREX1(3'修復エキソヌクレアーゼ1)である。例示的なヒトTREX1は、UniProtKBエントリーQ9NSU2(SEQ ID NO:104)に記載されている。好ましくは、ヒトTREX1は、細胞内核ターゲティング配列を欠くC末端短縮型ヒトTREX1、例えば、SEQ ID NO:105に示されたような72個のC末端アミノ酸を欠くヒトTREX1である。
【0149】
いくつかの態様において、ヌクレアーゼドメインは、RNaseの実質的にすべて、または少なくとも酵素活性断片である。いくつかの態様において、RNaseは、RNase Aスーパーファミリーの細胞外または分泌性RNase、例えばRNase A、好ましくはヒト膵臓RNaseである。例示的なヒトRNaseは、UniProtKBエントリーP07998(SEQ ID NO:58および101)に記載されている。
【0150】
1つの態様において、ヌクレアーゼドメインは、FcドメインのN末端と機能的に連結されている(例えば、化学にコンジュゲートされている、または遺伝的に融合されている(例えば、直接的に、またはポリペプチドリンカーを介するかのいずれか))。別の態様において、ヌクレアーゼドメインは、FcドメインのC末端と機能的に連結されている(例えば、化学にコンジュゲートされている、または遺伝的に融合されている(例えば、直接的に、またはポリペプチドリンカーを介するかのいずれか))。他の態様において、ヌクレアーゼドメインは、Fcドメインのアミノ酸側鎖を介して機能的に連結されている(化学にコンジュゲートされている、または遺伝的に融合されている(例えば、直接的に、またはポリペプチドリンカーを介するかのいずれか))。ある例示的な態様において、ヌクレアーゼドメインは、ヒト免疫グロブリンのヒンジドメインまたはその一部分を介してFcドメインと融合されている。
【0151】
ある態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、2つまたはそれ以上のヌクレアーゼドメインおよび少なくとも1つのFcドメインを含む。例えば、ヌクレアーゼドメインが、FcドメインのN末端およびC末端の両方と機能的に連結されてもよい。他の例示的な態様において、ヌクレアーゼドメインが、ともに直列に連結してFcドメインの縦列アレイを形成している複数のFcドメイン(例えば、2つ、3つ、4つ、5つまたはそれ以上のFcドメイン)のN末端およびC末端の両方と機能的に連結されてもよい。
【0152】
他の態様において、2つまたはそれ以上のヌクレアーゼドメインは互いに直列に連結しており(例えば、ポリペプチドリンカーを介して)、ヌクレアーゼドメインの縦列アレイは、FcドメインまたはFcドメインの縦列アレイのC末端もしくはN末端のいずれかと機能的に連結されている(化学にコンジュゲートされている、または遺伝的に融合されている(例えば、直接的に、またはポリペプチドリンカーを介するかのいずれか))。他の態様において、ヌクレアーゼドメインの縦列アレイは、FcドメインまたはFcドメインの縦列アレイのC末端およびN末端の両方と機能的に連結されている。
【0153】
他の態様において、1つまたは複数のヌクレアーゼドメインを2つのFcドメインの間に挿入してもよい。例えば、1つまたは複数のヌクレアーゼドメインが、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のポリペプチドリンカーの全体または一部を形成してもよい。
【0154】
本発明の好ましいハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、少なくとも1つのヌクレアーゼドメイン(例えば、RNaseまたはDNase)、少なくとも1つのリンカードメイン、および少なくとも1つのFcドメインを含む。
【0155】
ある態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、生物学的効果を媒介する標的分子に特異的な少なくとも1つのヌクレアーゼドメインを含む。別の態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の、標的分子(例えば、DNAまたはRNA)との結合は、標的分子の、例えば細胞、組織からの、または循環血からの減少または排除をもたらす。
【0156】
ある態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子が、2つまたはそれ以上のヌクレアーゼドメインを含んでもよい。1つの態様において、ヌクレアーゼドメインは同一であり、例えば、RNaseとRNase、またはTREX1とTREX1である。別の態様において、ヌクレアーゼドメインは異なり、例えば、DNaseとRNaseである。
【0157】
他の態様において、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子をともに、または他のポリペプチドと集合させて、2つまたはそれ以上のポリペプチドを有する結合性タンパク質(「多量体」)を形成させてもよく、ここで多量体の少なくとも1つのポリペプチドは本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子である。例示的な多量体形態には、二量体、三量体、四量体および六量体である改変された結合性タンパク質などが含まれる。1つの態様において、多量体のポリペプチドは同一である(すなわち、改変されたホモマーの結合性タンパク質、例えば、ホモ二量体、ホモ四量体)。別の態様において、多量体のポリペプチドは異なる(例えば、ヘテロマー)。
【0158】
ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の作製方法
本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、主として、組換えDNA手法を用いた形質転換宿主細胞において作られる。それを行うためには、そのペプチドをコードする組換えDNA分子を調製する。そのようなDNA分子を調製する方法は当技術分野において周知である。例えば、それらのペプチドをコードする配列を、適した制限酵素を用いてDNAから切り出すことができる。または、ホスホルアミデート法などの化学合成手法を用いてDNA分子を合成することもできる。また、これらの手法の組み合わせを用いることもできる。
【0159】
本発明はまた、それらのペプチドを適切な宿主において発現することのできるベクターも含む。本ベクターは、発現制御配列と機能的に連結された、それらのペプチドをコードするDNA分子を含む。DNA分子をベクターに挿入する前または後のいずれかに、この機能的連結に影響を与える方法は周知である。発現制御配列には、プロモーター、アクチベーター、エンハンサー、オペレーター、リボソームヌクレアーゼドメイン、開始シグナル、終止シグナル、キャップ(cap)シグナル、ポリアデニル化シグナル、および転写または翻訳の制御に関与する他のシグナルが含まれる。
【0160】
その結果生じた、DNA分子をその上に有するベクターを用いて、適切な宿主を形質転換させる。この形質転換は、当技術分野において周知の方法を用いて行うことができる。
【0161】
利用可能かつ周知である多数の宿主細胞の任意のものを、本発明の実施に際して用いることができる。具体的な宿主の選択は、当技術分野において認知されているいくつかの要因に依存する。これらには、例えば、選択した発現ベクターとの適合性、DNA分子によってコードされるペプチドの毒性、形質転換率、ペプチドの回収の容易さ、発現特性、生物学的安全性および費用が含まれる。すべての宿主が特定のDNA配列の発現に関して同等に有効であるとは限らないことを把握した上で、これらの要因の釣り合いをとらなければならない。これらの一般的な指針において、有用な微生物宿主には、培養下にある細菌(大腸菌(E. coli)種など)、酵母(サッカロミセス(Saccharomyces)種など)および他の真菌、昆虫、植物、哺乳動物(ヒトを含む)の細胞、または当技術分野において公知である他の宿主が含まれる。
【0162】
次に、形質転換された宿主を培養して精製する。宿主細胞を、所望の化合物が発現されるように従来の発酵条件下で培養してもよい。そのような発酵条件は当技術分野において周知である。その上で、当技術分野において周知の方法によって培養物からペプチドを精製する。
【0163】
化合物を合成法によって作製することもできる。例えば、固相合成手法を用いることができる。適した手法は当技術分野において周知であり、これには、Merrifield (1973), Chem. Polypeptides, pp. 335-61 (Katsoyannis and Panayotis eds.);Merrifleld (1963), J. Am. Chem. Soc. 85: 2149;Davis et al. (1985), Biochem. Intl. 10: 394-414;Stewart and Young (1969), Solid Phase Peptide Synthesis;米国特許第3,941,763号;Finn et al. (1976), The Proteins (3rd ed.) 2: 105-253;およびErickson et al. (1976), The Proteins (3rd ed.) 2: 257-527に記載されたものが含まれる。固相合成は、小型ペプチドを作製するために最も費用対効果の高い方法であるため、個々のペプチドを作製するために好ましい手法である。誘導体化されたペプチドを含有するか、または非ペプチド基を含有する化合物は、周知の有機化学手法によって合成することができる。
【0164】
分子の発現/合成のための他の方法は、当業者には一般に公知である。
【0165】
薬学的組成物および治療的使用法
ある態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は単独で投与される。ある態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、少なくとも1つの他の治療薬の投与の前に投与される。ある態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、少なくとも1つの他の治療薬の投与と同時に投与される。ある態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、少なくとも1つの他の治療薬の投与後に投与される。他の態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、少なくとも1つの他の治療薬の投与の前に投与される。当業者には理解されるであろうが、いくつかの態様においては、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を他の薬剤/化合物と組み合わせる。いくつかの態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子および他の薬剤を同時に投与する。いくつかの態様においては、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子および他の薬剤を同時には投与せず、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を、薬剤を投与する前または後に投与する。いくつかの態様において、対象は、同じ予防期間、障害発生時および/または治療期間中に、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子および他の薬剤の両方の投与を受ける。
【0166】
本発明の薬学的組成物は、併用療法の形で、すなわち、他の薬剤と組み合わせて投与することができる。ある態様において、併用療法は、ヌクレアーゼ分子と、少なくとも1つの他の薬剤との組み合わせを含む。薬剤には、インビトロ合成により調製した化学的組成物、抗体、抗原結合領域、ならびにそれらの組み合わせおよび結合物が非限定的に含まれる。ある態様において、薬剤は、アゴニスト、アンタゴニスト、アロステリックモジュレーターまたは毒素として作用することができる。
【0167】
ある態様において、本発明は、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を、薬学的に許容される希釈剤、担体、溶解補助剤、乳化剤、保存料および/または補助剤とともに含む薬学的組成物を提供する。
【0168】
ある態様において、本発明は、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子、および少なくとも1つの追加的な治療薬の治療的有効量を、薬学的に許容される希釈剤、担体、溶解補助剤、乳化剤、保存料および/または補助剤とともに含む薬学的組成物を提供する。
【0169】
ある態様において、許容される製剤材料は、好ましくは、使用される投与量および濃度ではレシピエントに対して無毒性である。いくつかの態様において、製剤材料は皮下および/または静脈内投与用である。ある態様において、薬学的組成物は、例えば組成物のpH、浸透圧、粘度、清澄度、色調、等張性、香り、無菌性、安定性、溶解もしくは放出の速度、吸着性または浸透性を改変するため、維持するため、または保つための製剤材料を含むことができる。ある態様において、適した配合材料には以下のものが非限定的に含まれる:アミノ酸(グリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニンまたはリジンなど);抗菌薬;抗酸化物質(アスコルビン酸、亜硫酸ナトリウムまたは亜硫酸水素ナトリウムなど);緩衝剤(ホウ酸塩、炭酸水素塩、Tris-HCl、クエン酸塩、リン酸塩または他の有機酸など);増量剤(マンニトールまたはグリシンなど);キレート剤(エチレンジアミン四酢酸(EDTA)など);錯化剤(カフェイン、ポリビニルピロリドン、β-シクロデキストリンまたはヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンなど);フィラー;単糖類;二糖類;および他の糖質(グルコース、マンノースまたはデキストリンなど);タンパク質(血清アルブミン、ゼラチンまたは免疫グロブリンなど);着色・香味・希釈剤;乳化剤;親水性ポリマー(ポリビニルピロリドンなど);低分子量ポリペプチド;塩形成性対イオン(ナトリウムなど);保存料(塩化ベンザルコニウム、安息香酸、サリチル酸、チメロサール、フェネチルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、クロルヘキシジン、ソルビン酸または過酸化水素など);溶媒(グリセリン、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールなど);糖アルコール(マンニトールまたはソルビトールなど);懸濁剤;界面活性剤または湿潤剤(プルロニック、PEG、ソルビタンエステル、ポリソルベート類、例えばポリソルベート20、ポリソルベート80など、トリトン、トロメタミン、レシチン、コレステロール、チロキサポールなど);安定性強化剤(スクロースまたはソルビトールなど);張性増強剤(アルカリ金属ハロゲン化物、好ましくは塩化ナトリウムもしくは塩化カリウム、マンニトール ソルビトールなど);送達媒体;希釈剤;賦形剤、ならびに/または薬学的補助剤。(Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Edition, A. R. Gennaro, ed., Mack Publishing Company (1995)。いくつかの態様において、製剤は、PBS;20mM NaOAC、pH 5.2、50mM NaCl;および/または10mM NAOAC、pH 5.2、9%スクロースを含む。
【0170】
ある態様においては、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子および/または治療用分子を、当技術分野において公知の半減期延長媒体と連結させる。そのような媒体には、ポリエチレングリコール、グリコーゲン(例えば、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のグリコシル化)およびデキストランが非限定的に含まれる。そのような媒体は、例えば、現在は米国特許第6,660,843号である米国特許出願第09/428,082号、およびPCT出願公開公報第WO 99/25044号に記載されており、それらは目的を問わず、参照により本明細書に組み入れられる。
【0171】
ある態様において、最適な薬学的組成物は、例えば、意図する投与経路、送達方式および所望の投与量に応じて、当業者によって決定される。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences、前記を参照。ある態様において、そのような組成物は、本発明の抗体の物理的状態、安定性、インビボ放出速度およびインビボ排出速度に影響を及ぼす可能性がある。
【0172】
ある態様において、薬学的組成物における主要な媒体または担体は、水性または非水性のいずれの性質でもよい。例えば、ある態様において、適した媒体または担体は、場合により非経口投与用の組成物において一般的な他の材料を加えた、注射用水、生理的食塩液または人工脳脊髄液でありうる。いくつかの態様において、生理食塩水には等張リン酸緩衝生理食塩水が含まれる。ある態様において、中性緩衝生理食塩水、または血清アルブミンと混合した生理食塩水は、さらなる例示的な媒体である。ある態様において、薬学的組成物は、pHが約7.0~8.5であるTris緩衝液、またはpHが約4.0~5.5である酢酸緩衝液を含み、これはさらにソルビトールまたはその適した代替物も含みうる。ある態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を少なくとも1つの追加的な治療薬を伴うかまたは伴わずに含む組成物は、所望の純度を有する選択したその組成物を任意選択的な製剤用剤(Remington's Pharmaceutical Sciences、前記)とともに混合することにより、凍結乾燥した固形物(cake)または水溶液の形態として、貯蔵用に調製することができる。さらに、ある態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を少なくとも1つの追加的な治療薬を伴うかまたは伴わずに含む組成物を、スクロースなどの適切な賦形剤を用いて凍結乾燥物として製剤化することもできる。
【0173】
ある態様において、薬学的組成物を、非経口的送達用に選択することができる。ある態様において、組成物を吸入用、または消化管を通じた送達用、例えば経口用などのために選択することができる。そのような薬学的に許容される組成物の調製は当業者の能力の範囲内にある。
【0174】
ある態様において、製剤の構成要素は投与の部位にとって許容可能な濃度で存在する。ある態様においては、組成物を生理的pHまたはそれよりも幾分低いpHに、典型的には約5~約8のpH範囲に維持するために、緩衝剤を用いる。
【0175】
ある態様において、非経口的投与を想定している場合に、治療用組成物は、薬学的に許容される媒体中に所望のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を追加的な治療薬を伴うかまたは伴わずに含む、パイロジェンフリーの、非経口的に許容される水溶液の形態でありうる。ある態様において、非経口的注入のための媒体は、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子が、追加的な治療薬を伴うかまたは伴わずに、適切に保存された無菌性等張液として製剤化されている滅菌蒸留水である。ある態様において、調製物は、所望の分子と、生成物の制御放出または持続放出をもたらす注射用マイクロスフェア、生体内分解性粒子、高分子化合物(ポリ乳酸またはポリグリコール酸)、ビーズまたはリポソームなどの物質との製剤を含みうるものであり、続いてそれはデポー注射を介して送達されうる。ある態様において、ヒアルロン酸を用いることもでき、これは循環血中での持続期間を向上させる効果を有しうる。ある態様において、所望の分子の導入のためのその他の適した手段には、植え込み型の薬物送達デバイスが含まれる。
【0176】
ある態様において、薬学的組成物を吸入用に製剤化することができる。ある態様においては、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を、少なくとも1つの追加的な治療薬を伴うかまたは伴わずに、吸入用の乾燥粉末として製剤化することができる。ある態様においては、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を少なくとも1つの追加的な治療薬を伴うかまたは伴わずに含む吸入用溶液を、エアロゾル送達のための噴霧剤とともに製剤化することができる。ある態様において、溶液を霧状にすることもできる。肺への投与は、化学修飾タンパク質の肺送達を記載しているPCT出願第PCT/US94/001875号にさらに記載されている。
【0177】
ある態様においては、製剤を経口投与しうることを想定している。ある態様においては、この様式で投与されるハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を、少なくとも1つの追加的な治療薬を伴うかまたは伴わずに、錠剤およびカプセル剤などの固体剤形の調合に通常用いられる担体を伴うかまたは伴わずに製剤化することができる。ある態様においては、生物学的利用能が最大でかつ全身移行前の分解が最小限に抑えられるような消化管内の箇所で製剤の活性部分を放出するように、カプセルを設計することができる。ある態様においては、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子および/または任意の追加的な治療薬の吸収を促進させるために、少なくとも1つの追加的な薬剤を含めることができる。ある態様において、希釈剤、香味剤、低融点ワックス、植物油、潤滑剤、懸濁剤、錠剤崩壊剤、および結合剤を用いることもできる。
【0178】
ある態様において、薬学的組成物は、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の有効量を、少なくとも1つの追加的な治療薬を伴うかまたは伴わずに、錠剤の製造に適した非毒性賦形剤との混合物中に含みうる。ある態様においては、錠剤を滅菌水または別の適切な媒体中に溶解させることにより、溶液を単位用量剤形として調製することができる。ある態様において、適した賦形剤には、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウムもしくは炭酸水素ナトリウム、ラクトース、もしくはリン酸カルシウムなどの不活性希釈剤;またはデンプン、ゼラチンもしくはアラビアゴムなどの結合剤;またはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸もしくはタルクなどの潤滑剤が非限定的に含まれる。
【0179】
そのほかの薬学的組成物は、持続送達または制御送達用の製剤中に、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を少なくとも1つの追加的な治療薬を伴うかまたは伴わずに含む製剤を含め、当業者には明らかであろう。ある態様において、リポソーム担体、生体内分解性微粒子または多孔性ビーズおよびデポー注射といった、種々のその他の持続送達または制御送達の手段を製剤化するための手法も当業者には公知である。例えば、薬学的組成物の送達のための多孔性高分子微粒子の制御放出について記載しているPCT出願第PCT/US93/00829号を参照されたい。ある態様において、持続放出製剤には、例えば薄膜またはマイクロカプセルなどの成形物品の形態にある半透過性ポリマーマトリックスが含まれうる。持続放出マトリックスには、ポリエステル、ヒドロゲル、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号およびEP 058,481号)、L-グルタミン酸とγエチル-L-グルタミン酸との共重合体(Sidman et al., Biopolymers, 22:547-556 (1983))、ポリ(2-ヒドロキシエチル-メタクリレート)(Langer et al., J. Biomed. Mater. Res., 15:167-277 (1981)およびLanger, Chem. Tech., 12:98-105 (1982))、エチレン酢酸ビニル(Langer et al., 前記)またはポリ-D(-)-3-ヒドロキシ酪酸(EP 133,988号)が含まれうる。ある態様において、徐放性組成物にはまた、当技術分野において公知であるいくつかの方法のうちのいずれかによって調製しうるリポソームも含まれうる。例えば、Eppstein et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 82:3688-3692 (1985);EP 036,676号;EP 088,046号およびEP 143,949号を参照されたい。
【0180】
インビボ投与に用いるための薬学的組成物は、典型的には無菌性である。ある態様において、これは、無菌濾過膜を通す濾過によって達成することができる。ある態様において、組成物を凍結乾燥させる場合、この方法を用いる滅菌は凍結乾燥および再構成の前または後のいずれかで行うことができる。ある態様において、非経口的投与用の組成物は、凍結乾燥形態で、または溶液として保存することができる。ある態様において、非経口的組成物は一般に、無菌アクセスポートを有する容器、例えば、皮下注射用針によって貫通しうる栓を有する静脈注射用溶液バッグまたはバイアルに入れられる。
【0181】
ある態様においては、薬学的組成物を製剤化した後に、それを適切な無菌バイアル中に溶液、懸濁液、ゲル、乳濁液、固体として、または脱水もしくは凍結乾燥した粉末として貯蔵することができる。ある態様において、そのような製剤は、そのまま使用できる形態、または投与前に再構成する形態(例えば、凍結乾燥したもの)のいずれかで貯蔵することができる。
【0182】
ある態様においては、単回用量投与単位を作製するためのキットを提供する。ある態様において、本キットは、乾燥タンパク質を有する第1の容器、および水性製剤を有する第2の容器の両方を含みうる。ある態様においては、単一チャンバー型および多チャンバー型の充填済みシリンジ(例えば、液体シリンジおよびリオシリンジ(lyosyringe))を収容したキットも含まれる。
【0183】
ある態様において、治療的に使用される、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を少なくとも1つの追加的な治療薬を伴うかまたは伴わずに含む薬学的組成物の有効量は、例えば治療の状況および目的に依存すると考えられる。当業者は、治療のために適切な投与量レベルが、ある態様によれば、それ故に一部には、分子が送達される際、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を少なくとも1つの追加的な治療薬を伴うかまたは伴わずに用いる適応症、投与経路、ならびに患者の体格(体重、体表面積または臓器サイズ)および/または状態(年齢および全般的健康状態)に応じて異なることを理解しているであろう。ある態様において、臨床医は、最適な治療効果を得るために、投与量を設定し、投与経路を変更することができる。ある態様において、典型的な投与量は、上述した要因に応じて約0.1μg/kgから最大で約100mg/kgまたはそれ以上までの範囲にわたりうる。ある態様において、投与量は0.1μg/kgから最大で約100mg/kgまで;または1μg/kgから最大で約100mg/kgまで;または5μg/kgから最大で約100mg/kgまでの範囲にわたりうる。
【0184】
ある態様において、投薬の頻度は、用いられる製剤中のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子および/または任意の追加的な治療薬の薬物動態パラメーターを考慮に入れると考えられる。ある態様において、臨床医は、投与量が所望の効果を達成するところに到達するまで、組成物を投与する。ある態様において、組成物はこのため、単回投与として、または時間をかけた2回もしくはそれ以上の回数の投与として(それは所望の分子を同じ量で含んでもよく、そうでなくてもよい)、または植え込みデバイスもしくはカテーテルを介した連続注入として、投与することができる。適切な投与量のさらなる微修正は当業者によって日常的に行われており、当業者によって日常的に行われる作業の範囲内にある。ある態様において、適切な投与量は、適切な用量反応データを用いることによって確定することができる。
【0185】
ある態様において、薬学的組成物の投与経路は、例えば経口により、静脈内、腹腔内、脳内(実質内)、脳室内、筋肉内、皮下、眼内、動脈内、門脈内もしくは病巣内の経路による注射を通じて;持続放出システムにより、または植え込みデバイスにより等の、公知の方法に従う。ある態様において、組成物は、ボーラス注射によって投与してもよく、または注入によって連続的に投与してもよく、または植え込みデバイスによって投与してもよい。
【0186】
ある態様において、組成物は、所望の分子がその上に吸着されるかまたは封入されている膜、スポンジまたは別の適切な物質の植え込みを介して局所投与することができる。ある態様において、植え込みデバイスを用いる場合、デバイスは任意の適した組織または臓器に植え込むことができ、所望の分子の送達は拡散、徐放性ボーラスまたは連続的投与を介したものでありうる。
【0187】
ある態様において、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を少なくとも1つの追加的な治療薬を伴うかまたは伴わずに含む薬学的組成物をエクスビボ様式で用いることが望ましいことがある。そのような場合には、患者から取り出した細胞、組織および/または臓器を、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を少なくとも1つの追加的な治療薬を伴うかまたは伴わずに含む薬学的組成物に曝露させ、その後に細胞、組織および/または臓器を患者の体内に移植して戻す。
【0188】
ある態様においては、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子および/または任意の追加的な治療薬は、それらのポリペプチドを発現して分泌するように、本明細書に記載された方法等の方法を用いて遺伝的に操作されたある種の細胞を移植することによって送達することができる。ある態様において、そのような細胞は動物細胞またはヒト細胞であってよく、自己、異種またはゼノジェニック(xenogeneic)のいずれでもよい。ある態様において、細胞は不死化されていてもよい。ある態様においては、免疫学的応答の可能性を低下させる目的で、周囲組織の浸潤を防ぐために細胞を封入してもよい。ある態様において、封入材料は典型的には、タンパク質産物の放出を可能にするが、患者の免疫系による、または周囲組織からの他の有害因子による細胞の破壊を妨げる、生体適合性で半透性のポリマー封入物または膜である。
【0189】
本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、自己免疫性障害または異常な免疫応答の治療に特に有効である。これに関して、本発明のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を、外部抗原および自己抗原の両方に対する望まれない免疫応答を抑えるため、抑制するため、モジュレートするため、治療するため、または消失させるために用いうることは理解されるであろう。さらに別の態様において、本発明のポリペプチドは、インスリン依存性真性糖尿病、多発性硬化症、実験的自己免疫性脳脊髄炎、関節リウマチ、実験的自己免疫性関節炎、重症筋無力症、甲状腺炎、実験型ブドウ膜網膜炎、橋本甲状腺炎、原発性粘液水腫、甲状腺中毒症、悪性貧血、自己免疫性萎縮性胃炎、アジソン病、早発閉経、男性不妊症、若年型糖尿病、グッドパスチャー症候群、尋常性天疱瘡、類天疱瘡、交感性眼炎、水晶体起因性ブドウ膜炎、自己免疫性溶血性貧血、特発性白血球減少症、原発性胆汁性肝硬変、活動性慢性肝炎Hbs-ve、特発性肝硬変、潰瘍性大腸炎、シェーグレン症候群、強皮症、ヴェーゲナー肉芽腫症、多発性筋炎、皮膚筋炎、円板状エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス、または結合組織病を非限定的に含む免疫障害を治療するために用いることができる。
【0190】
キット
キットは、本明細書に開示されたハイブリッド型ヌクレアーゼ分子および使用説明書を含みうる。キットは、適した容器内に、本明細書に開示されたハイブリッド型ヌクレアーゼ分子、1つまたは複数の対照、ならびに当技術分野において周知のさまざまな緩衝剤、試薬、酵素および他の標準的な成分を含みうる。
【0191】
容器には、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を中に入れて、場合によっては好適に分割することができる、少なくとも1つのバイアル、ウェル、試験管、フラスコ、瓶、シリンジまたは他の容器手段が含まれうる。追加の構成成分を用意する場合には、キットは、この構成成分を中に入れることのできる追加の容器を含みうる。キットがまた、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子および他の任意の試薬の容器を販売用に密に収容するための手段を含むこともできる。そのような容器には、所望のバイアルを内部に保持する射出成形または吹込成形されたプラスチック容器が含まれうる。容器および/またはキットは、使用説明および/または注意書きのあるラベルを含みうる。
【実施例0192】
以下は、本発明を実施するための具体的な態様の例である。これらの実施例は例示のみを目的として提供され、本発明の範囲を限定することは全く意図していない。用いている数字(例えば、量、温度など)に関して正確であるように努力は払っているが、ある程度の実験的誤差および偏差は当然ながら許容されるべきである。
【0193】
本発明の実施には、別に指定する場合を除き、当技術分野の範囲内にある、タンパク質化学、生化学、組換えDNA技術および薬理学の従来の方法を用いるものとする。そのような手法は、文献中に十分に説明されている。例えば、T.E. Creighton, Proteins: Structures and Molecular Properties (W.H. Freeman and Company, 1993);A.L. Lehninger, Biochemistry (Worth Publishers, Inc., current addition);Sambrook, et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual (2nd Edition, 1989);Methods In Enzymology (S. Colowick and N. Kaplan eds., Academic Press, Inc.);Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Edition (Easton, Pennsylvania: Mack Publishing Company, 1990);Carey and Sundherg Advanced Organic Chemistry 3rd Ed (Plenum Press) Vols. A and B (1992)を参照のこと。
【0194】
実施例1.ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を作製するための一般的アプローチ
ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を、単酵素構造または多酵素構造の所望の構造および機能的活性が組み入れられるように、シャトリング(shuttling)およびドメイン交換のための適合性制限酵素部位を有するモジュール式カセットとして設計した。ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の種々の態様の模式的構造は
図1に図示されている。代表的なハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列は表1に示されている。
【0195】
QIAgen RNAeasyキット(Valencia, CA)および細胞溶解物を均質化するためのQIAshredderキット(Qiagen, Valencia, CA)を用いて、ヒト膵臓RNA(Ambion)または正常ヒト末梢血リンパ球(およそ5×10e6個)由来のヒトPBMC RNAからヒトcDNAを単離した。ヒトPBMCは、D-PBS中に1:1に希釈したヘパリン添加ヒト血液から単離し、LSM Lymphocyte Separation Medium(MP Biomedicals, Irvine, CA)のFicoll勾配上に重層させた。
【0196】
マウス脾臓RNAは、およそ5×10e6個の脾細胞から、QIAgen RNAeasyキット(Valencia, CA)を用いて単離した。遠心によって培地から細胞をペレット化し、5×10e6個の細胞をRNAの調製に用いた。QIAGEN RNAeasyキット(Valencia、Calif.)全RNA単離用キットおよびQIAGEN QIAshredderをキットに添付の製造元の指示に従って用いて、RNAを細胞から単離した。1~2マイクログラム(1~2μg)の全RNAを、逆転写によってcDNAを調製するためのテンプレートとして用いた。そのRNA、300ngのランダムプライマーおよび500ngのOligo dT(12~18)および1μlの25mM dNTPを混ぜ合わせ、80℃で5分間変性させて、その後に酵素を添加した。Superscript III逆転写酵素(Invitrogen, Life Technologies)を、酵素とともに提供された5×第二鎖緩衝液および0.1M DTTの存在下で総容量25μlのRNA+プライマー混合物に添加した。逆転写反応は50℃で1時間進行させた。
【0197】
10~100ngのcDNAを、関心対象のヌクレアーゼ遺伝子(RNaseA、RNase1、DNase1、Trex1、DNase1L3など)に特異的なプライマーを用いるPCR増幅反応に用いた。初期クローニング反応のために、関心対象の遺伝子をコードする完全長cDNAまたは短縮産物を単離するためのプライマーを設計した。完全長PCR断片または短縮したPCR断片をアガロースゲル電気泳動によって単離し、ヌクレオチド、プライマーおよび望まれない増幅産物を除去するためにQiagen QIAquickカラムを用いて精製した。精製した断片をpCR2.1 TOPOクローニングベクター(Invitrogen, Carlsbad, CA)中にクローニングし、TOP10コンピテント細菌への形質転換導入を行った。単離したコロニーを摘出して、50ug/mlカルベニシリンを含むLuria Broth培地に入れ、プラスミドを単離するために一晩増殖させた。TOPOクローンを、EcoRI(NEB, Ipswich, MA)制限酵素による消化および消化断片のアガロースゲル電気泳動により、正しいサイズのインサートに関してスクリーニングした。ABI Ready Reaction Mix v 3.1を用いて陽性クローンのDNA配列解析を行い、ABI 3730 XL DNAシーケンサーを用いて解析した。正しいクローンが得られたところで、さらなる配列改変物を設計し、所望のアレルまたは発現カセットを作製するためにPCR反応を行った。短縮産物およびアレルは、遺伝子中の特定の位置への突然変異の導入のために重複プライマーを用いるPCR突然変異誘発によって作製した。リンカーは、内部重複プライマーを用いる重複PCR、および追加配列を各末端に付着させるためのPCRの連続実施によって合成した。ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、いくつかの互換的カセットの連鎖として組み立てられた。好ましい態様の分子は、既定のリーダーペプチド、ヌクレアーゼカセット、いくつかの異なるポリペプチドリンカーから選択されたものをコードする任意選択的なカセット、終止コドンまたはリンカーのいずれかをCH3ドメインのカルボキシル末端に有する-Ig Fcドメインカセットを含み、さらにresolvICase型分子の場合には、第2のリンカーカセットとそれに続く第2のヌクレアーゼカセットを含む。
図1はこれらのハイブリッド型ヌクレアーゼ分子のカセット型構造、および各位置に挿入される可能性のある配列の例を図示している。ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子が組み立てられたところで、メトトレキサートによるDHFRに関する選択を用いて、それらを、COS7または他の細胞における一過性発現、およびCHO DG44細胞における安定した発現のために適切な哺乳動物発現プラスミドpDGに移行させる。
【0198】
ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の一過性発現
COS-7細胞に対して、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子遺伝子のインサートを含む発現ベクターpDGを一過性にトランスフェクトした。トランスフェクションの前日に、細胞を、4ml DMEM(ThermoFisher/Mediatech cell gro)+10% FBS組織培地中にて、60mmディッシュ当たり4×10e5個で播種した。DMEM基本培地に4.5g/Lのグルコース、ピルビン酸ナトリウム、L-グルタミン4mM、および非必須アミノ酸を加えた。ウシ胎仔血清(Hyclone, Logan, UT ThermoFisher Scientific)を、最終容量比10%となるように培地に添加した。細胞を37℃、5% CO2にて一晩インキュベートしたところ、トランスフェクションの日の集密度はおよそ40~80%となった。Qiagen(Valencia, CA)QIAprep miniprepキットを製造元の指示に従って用いてプラスミドDNAを調製し、50ulのEB緩衝液中に溶出させた。Nanodrop 1000(ThermoFisher Scientific, Wilmington DE)分光光度計を用いてDNA濃度を測定した。プラスミドDNAは、Polyfect(Qiagen, Valencia, CA)トランスフェクション試薬を製造元の指示に従って用い、60mmディッシュ当たり2.5ugのプラスミドDNA、および150ulの無血清DMEMトランスフェクション用カクテル中の15ulのpolyfect試薬を用いてトランスフェクトした。複合体の形成後に、反応物を血清およびすべての添加物を含む1mlの細胞増殖培地中に希釈して、3mlの新たなDMEM完全培地を含むプレートに滴下した。一過性トランスフェクション物を48~72時間インキュベートした後、さらなる分析のために培養上清を採取した。
【0199】
関心対象のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を発現する、安定したCHO DG44トランスフェクタントの作製
ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の安定した産生は、CMVプロモーターの制御下にあるヌクレアーゼ-Ig cDNAを含む選択可能かつ増幅可能なプラスミドpDGの、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞内へのエレクトロポレーションによって達成された。このpDGベクターは、プラスミドに対する選択圧を高めるために減弱化されたプロモーターを有する、DHFR選択マーカーをコードするpcDNA3の改変された型である。Qiagen maxiprepキットを用いてプラスミドDNAを調製し、精製されたプラスミドを唯一のAscI部位で線状化した後に、フェノール抽出およびエタノール沈殿を行った。サケ精子DNA(Sigma-Aldrich, St. Louis, Mo.)を担体DNAとして添加し、100μgずつのプラスミドおよび担体DNAを用いて、107個のCHO DG44細胞にエレクトロポレーションによってトランスフェクトした。本明細書中で以後「Excell 302完全」培地と称する、グルタミン(4mM)、ピルビン酸、組換えインスリン、ペニシリン-ストレプトマイシンおよび2×DMEM非必須アミノ酸(すべてLife Technologies, Gaithersburg, Md.から)を含むExcell 302培地(JRH Biosciences)中で、細胞を対数期になるまで増殖させた。トランスフェクトされていない細胞用の培地にも、HT(ヒポキサンチンおよびチミジンの100×溶液から希釈)(Invitrogen/Life Technologies)を含めた。選択下でのトランスフェクション用の培地には、50nMから1μMまでの範囲にわたるさまざまなレベルのメトトレキサート(Sigma-Aldrich)を選択剤として含めた。エレクトロポレーションは280ボルト、950マイクロファラッドで行った。トランスフェクトされた細胞を非選択培地中に一晩おいて回復させた後に、96ウェル平底プレート(Costar)中への選択的プレーティングを、細胞125個/ウェルから細胞2000個/ウェルまでのさまざまな系列希釈で行った。細胞クローニング用の培地は、50nMメトトレキサートを含むExcell 302完全培地とした。クローン増殖が十分になったところで、マスターウェルからの培養上清の系列希釈物を、-IgGサンドイッチELISAを用いることによってハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の発現に関してスクリーニングした。手短に述べると、NUNC immulon IIプレートを、PBS中の7.5マイクログラム/mlのF(ab'2)ヤギ抗マウスIgG(KPL Labs, Gaithersburg, MD)または2ug/mlのヤギ抗ヒトもしくは抗マウスIgG(Jackson Immunoresearch, WestGrove PA)により、4℃で一晩かけてコーティングした。プレートをPBS/2~3% BSA中でブロックし、培養上清の系列希釈物を室温で2~3時間インキュベートした。プレートをPBS/0.05% Tween 20中で3回洗浄して、それぞれPBS/1.0% BSA中に1:3500とした西洋ワサビペルオキシダーゼ結合F(ab'2)ヤギ抗マウスIgG2a(Southern Biotechnologies)およびヤギ抗マウスIgG(KPL)を混合したものとともに、または1:2500とした西洋ワサビペルオキシダーゼ結合F(ab')2ヤギ抗ヒトIgG1(Jackson Immunoresearch, WestGrove, PA)中にて、室温で1~2時間インキュベートした。プレートをPBS/0.05% Tween 20中で4回洗浄し、SureBlue Reserve、TMB基質(KPL Labs, Gaithersburg, MD)によって結合を検出した。等容量の1N HClの添加によって反応を停止させ、プレートの450nMでの読み取りをSpectramax Proプレートリーダー(Microdevices, Sunnyvale CA)で行った。融合タンパク質の産生が最も高度であったクローンをT25フラスコ内で、続いてT75フラスコ内で増やして、凍結のため、および融合タンパク質の産生規模拡大のために十分な数の細胞を得た。優れた上位4つのクローンからの培養物における産生レベルを、メトトレキサート含有培地中での累進増幅によってさらに高めた。DHFRプラスミドが増幅された細胞のみが生存しうるように、細胞の連続継代のたびに、Excell 302完全培地に含めるメトトレキサートの濃度を徐々に高めた。
【0200】
ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を発現するCHO細胞から上清を収集し、0.2μmのPES expressフィルター(Nalgene, Rochester, N.Y.)に通して濾過した上で、プロテインA-アガロース(IPA 300架橋アガロース)カラム(Repligen, Needham, Mass.)に通過させた。カラムをカラム洗浄用緩衝液(90mM Tris塩基、150mM NaCl、0.05%アジ化ナトリウム、pH 8.7)で洗浄し、結合したタンパク質を0.1Mクエン酸緩衝液、pH 3.0を用いて溶出させた。画分を収集し、Nanodrop(Wilmington DE)マイクロサンプル分光光度計を用いて280nMでタンパク質濃度を決定するとともに、0.1Mクエン酸緩衝液、pH 3.0を用いて空試験も行った。ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を含む画分をプールした上で、エンドトキシン混入の恐れを減らすために、centricon濃縮器を用いたPBS中での連続スピンの後に0.2μmのフィルターデバイスに通して濾過することによって緩衝液交換を行った。
【0201】
実施例2:RNase-Ig融合遺伝子の構築
マウスRNase 1を、ESTライブラリー(Dr. C. Raine, Albert Einstein School of Medicine, Bronx, NYによる。彼は本発明者らの研究室にMTAを交わさずにクローンを送ってきた)から完全長cDNAとして増幅した。用いた配列特異的な5'および3'プライマーは、公開配列によるものとした。クローンの配列を配列解析によって確かめた。Genebankアクセッション番号はNCBI geneID 19752である。完全長ヒトRNase 1は、ヒト膵臓全RNA由来のランダムプライマー法およびオリゴdTプライマー法によるcDNA(Ambion/Applied Biosystems, Austin, TX)から単離した。
【0202】
完全長クローンを単離した上で、マウスIgG2aまたはヒトIgG1(SEQ ID NO:40)のFcドメインとの融合遺伝子を作り出すためのプライマーを設計した。Fc尾部のアミノ末端で融合する5'配列用に2種類のプライマーを設計した;第1のものはマウス(またはヒト)RNase由来のネイティブなリーダーペプチドを組み入れ、一方、第2のものは、RNaseを本発明者らが既にクローニングして他の発現試験のために用いているヒトVKIIIリーダーペプチドと融合させる目的で、AgeI部位を、RNaseのアミノ末端に、予想されるシグナルペプチド切断部位の箇所で付着させた。マウスRNaseに関して、第1のプライマーの配列は以下である。
mribNL5'
30mer(ネイティブなリーダーおよびHindIII+Kozakを有するRNase 5')
【0203】
第2のプライマーは、既存のリーダー配列とRNaseの5'末端の成熟配列との間に、予想されるリーダーペプチド切断部位の箇所またはその近傍に遺伝子融合連結部を作り出す。
27mer(RNase5'成熟配列(リーダーなし、AgeI部位を有する)
【0204】
RNaseのカルボキシ末端およびFc尾部のアミノ末端の箇所でのマウスIgG2aに対する融合のための3'プライマーの配列は、以下の通りである。
mrib3NH2
28mer(mIgG2aとの融合用のXhoI部位を有する、RNase3'末端)
【0205】
-Ig尾部はRNase酵素ドメインに対してアミノ末端側にある-Ig-RNase融合遺伝子を作り出すために、さらに2つのオリゴ体を設計した。
mrib5X
リンカーaaおよびFcドメインのカルボキシ末端との融合用のXbaI部位を有する、36merのRNase5'末端
mrib3X
2つの終止コドンおよびFcドメインのカルボキシ末端との融合用のXbaI部位を有する、31merのRNase3'末端
【0206】
実施例3:ヒトFcドメインおよびマウスFcドメインの単離、ならびにコード配列中への突然変異の導入
マウスFcドメインおよびヒトFcドメイン(SEQ ID NO:40)の単離のために、以下の通りにマウスまたはヒトの組織からRNAを得た。マウス脾臓からRPMI培地中の単細胞浮遊液を作製した。または、Lymphocyte Separation Media(LSM)Organon Teknika(Durham, NC)を用いて新鮮な全血からヒトPBMCを単離した。バフィーコートを製造元の指示に従って採取して、細胞をPBS中で3回洗浄した後に用いた。遠心によって培地から細胞をペレット化し、2×107個の細胞をRNAの調製に用いた。QIAGEN RNAeasyキット(Valencia, Calif.)全RNA単離キットおよびQIAGEN QIAshredderカラムをキットに添付の製造元の指示に従って用いて、RNAを細胞から単離した。1マイクログラム(4μg)の全RNAを、逆転写によってcDNAを調製するためのテンプレートとして用いた。このRNA、300ngのランダムプライマーおよび500ngのOligo dT(12~18)および1μlの25mM dNTPを混ぜ合わせ、80℃で5分間変性させ、その後に酵素を添加した。Superscript III逆転写酵素(Invitrogen, Life Technologies)を、酵素とともに提供された第二鎖緩衝液および0.1M DTTの存在下で総容量25μlのRNA+プライマー混合物に添加した。逆転写反応は50℃で1時間進行させた。cDNAをQIAquick(QIAGEN)PCR精製カラムを用いて精製し、40マイクロリットルのEB緩衝液中に溶出させた後に、PCR反応に用いた。
【0207】
野生型のマウスおよびヒト-Fcドメインを、上記のcDNAをテンプレートとして用いるPCR増幅によって単離した。以下のプライマーを野生型配列の初期増幅のために用いたが、所望の突然変異性変化がヒンジドメインに組み入れられた。
mahIgG1CH2M:47mer
hIgG1-5scc:49mer
mahIgG1S:51mer
muIgG2aCH2:58mer
mIgG2a-5scc:47mer
mIgG2a3S:48mer
【0208】
PCR反応は、C1000サーマルサイクラー(BioRad, Hercules CA)またはEppendorfサーマルサイクラー(ThermoFisher Scientific, Houston TX)を用いて行った。反応には、95℃での2分間の初期変性段階、それに続く94℃、30秒間の変性、50℃、30秒間のアニーリングおよび72℃、1分間の伸長段階による34サイクルと、それに続く最終的な72℃での4分間の伸長を含めた。野生型尾部を単離した上で、断片をpCR2.1ベクター中にTOPOクローニングし、QIAGEN spin plasmid miniprepキットを製造元の指示に従って用いてDNAを調製して、ABI Dye Terminator v3.1シークエンシング反応を製造元の指示に従って用いてクローンの配列を決定した。
【0209】
正しいクローン由来のDNAを、マウスIgG2aまたはヒト-IgG1のコード配列中の所望の位置に突然変異を導入するための重複伸長PCRにおけるテンプレートとして用いた。PCR反応は、テンプレートとしての完全長野生型クローン(1マイクロリットル)、各方向から所望の突然変異部位までの、およびそれを含む-Fcドメインの各部分のPCRを行うための50pmolの5'および3'プライマー、ならびにPCR hi fidelity Supermix(Invitrogen, Carlsbad CA)を50マイクロリットルの反応容量中に用い、短い増幅サイクルを用いて設定した。重複PCR突然変異誘発の一例として、P331S突然変異をヒト-IgG1に導入するために用いたプライマーの組み合わせは以下の通りであった。
【0210】
5'部分断片は完全長野生型クローンをテンプレートとして用いて増幅し、ここで5'プライマーはhIgG1-5scc:
であり、一方、3'プライマーはP331AS:
であった。3'部分断片は完全長野生型クローンをテンプレートとして用いて増幅し、ここで5'プライマーはP331S:
であり、一方、3'プライマーはmahIgG1S:
であった。
【0211】
部分断片を増幅し、アガロースゲル電気泳動によって単離した上で、それらをQIAquickゲル精製カラムによって精製し、30マイクロリットルのEB緩衝液中に製造元の指示に従って溶出させた。続いて2回のPCRを、2つの部分断片を新たな反応における重複テンプレートとして用いて行った。サイクラーを休止させ、5'(hIgG1-5scc、上記参照)および3'(mahIgG1S、上記参照)フランキングプライマーを反応物(各50pmol)に添加した。続いてPCR増幅を、野生型分子に関して上述した条件で34サイクル行った。完全長断片をゲル電気泳動によって単離して、配列解析のためにpCR2.1ベクター中にTOPOクローニングした。続いて、正しい配列を有するクローン由来の断片を、本明細書に記載の各種のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を作り出すために、発現ベクター中にサブクローニングした。
【0212】
実施例4:マウス血清中のRSLV-124タンパク質およびRNase酵素活性の定量
RSLV-124構築物(SEQ ID NO:106)のマウスにおけるインビボ安定性分析
4匹のマウス(C220、C221、C222、C223)に対して、ゼロ時点でRSLV-124の単回の注射による静脈内注射を行った。注射後のさまざまな時点で血液試料を収集して、RSLV-124タンパク質(野生型ヒトIgG1 Fcドメインと連結されたヒト野生型RNase(SEQ ID NO:106))の存在およびRNase酵素活性に関して分析した。マウス血清中のRSLV-124化合物を検出するために、マウス血清からヒトFcを捕捉して、その後にヒトRNaseの検出を行うELISAを開発した。マウス4匹の血液試料に対してELISAを実施したところ、150ugの単回静脈内注射から5分後の時点で、RSLV-124タンパク質の存在が38μg/ml~55μg/mlで検出された(
図2)。注射1日後には、RSLV-124の濃度は8μg/ml~12μg/mlに急速に低下した。薬物の血中濃度は7日間の分析期間にわたって比較的安定に保たれ、薬物の血中レベルはおよそ5μg/mlであった。ELISAによってRSLV-124タンパク質を測定するために用いたのと同じ血液試料を用いて、薬物のRNase酵素活性を定量した。AmbionによるRNaseAlert QCシステム(カタログ番号AM1966)を若干の変更を加えた上で用いて、マウス血液試料中のRSLV-124タンパク質の酵素反応速度を測定した。ヒト抗Fcモノクローナル抗体を用いて薬物化合物をマウス血清からRNaseAlertアッセイプレート上に捕捉して、Ambionキットの指示の通りに蛍光の測定によって定量した。RSLV-124分子の相対蛍光単位(RFU)の分析により、注射5分後には80,000~140,000 RFUが示された(
図3)。RFUはタンパク質濃度に平行して急速に低下し、その後は第7日まで18,000~40,000 RFUの間に比較的安定に保たれた。RNaseAlert QCシステムを用いて、既知の量のタンパク質を用いた標準曲線を作成し、この標準曲線から、血液試料中のRSLV-124のRFUを用いてRSLV-124のタンパク質濃度を外挿した。この分析から、RNase酵素活性アッセイを用いて算出した、7日間の実験にわたってマウス血液中に存在したタンパク質濃度が、ELISAを用いて測定した値に極めて類似していたことが明らかになった(
図4)。これらの実験から、RSLV-124化合物が7日間にわたってマウス循環血中にてインビボで安定であり、その酵素活性を保つことが結論づけられた。このことは、酵素活性がほぼ100%、マウス循環血中で7日間にわたって保たれたことから、この化合物がマウスにおいてインビボで分解を受けないことを示唆する。Fc融合タンパク質は循環血中で分解を受けやすいことが多いため、この知見は、RNase-Fc融合タンパク質が有益な薬物として用いられることをさらに裏づけるものである。
【0213】
実施例5:TLR7.1×RNaseA二重トランスジェニックマウスの表現型
RNaseAを過剰発現するマウス(RNase Tg)を作製した。このヌクレアーゼはRNase Tgマウスにおいて高レベルで発現される。本発明者らは、血清中のRNaseを定量するための一元放射拡散(SRED)法(
図5)、およびはるかにより定量的なELISAを開発した(
図6参照)。両アッセイとも、RNase TgにおけるRNase活性の有意な増加を示している。
図6のRNaseレベルの定量は、野生型B6マウスと比較して、RNase TgにおいてRNaseが約10倍増加していたことを示した。本発明者らは、RNaseA TgをTLR7.1 Tgマウスと交配させて二重Tg(DTg)を作製した。TLR7.1マウスはTLR7のコピーを8~16個有しており、悪性度が非常に高い急速進行性のループス様疾患を発症し、3カ月齢の時点で死亡し始め、生存期間中央値は6カ月である。予備分析において、本発明者らは、DTgマウスが改善の徴候を示すか否かを調べるために、DTgおよび同腹仔対照を3カ月齢まで育てた(bled)。
図5に示されているように、DTgマウスは、それらの血清中のRNaseのレベルが非常に高かった(比活性993U/mgの本発明者らの標準物質に基づけば、13U/mlを上回るRNaseに相当)。
図6に示されているように、TgおよびDTgマウスにおけるRNaseA濃度をELISAアッセイによっても測定した。RNase A TgマウスおよびTLR7.1×RNaseA Dtgマウスは、RNase Aの血清中濃度が1~2ng/mlであった。
【0214】
RNase A ELISAのための詳細な方法
1.プレートを抗RNaseA Abcam Ab(ab6610)でコーティングする:4C中に2.5~10ug/ml O/N。
2.0.05% Tween/1×PBSでプレートを3回洗浄する。
3.PBS中の1% BSAにより、少なくとも1時間かけてブロックする。
4.0.05% Tween/1×PBSによってプレートを3回洗浄する。
5.試料をローディングする。試料の希釈度は1:50。
6.室温で2時間インキュベートする。
7.0.05% Tween/1×PBSによってプレートを3回洗浄する。
8.ビオチン標識抗RNase Abの希釈度1:4500(2.2ug/ml)の希釈物を調製する。室温で1時間放置する(Rockland 200-4688:10mg/ml)。
9.プレートを3回洗浄する。
10.StrepAV HRP(Biolegend 405210)を1:2500に希釈する。ホイルで覆い、室温で25~30分間放置する。
11.6回洗浄し、洗浄の間には液体をウェル中で少なくとも30秒間静置する。
12.BD OptEIA基質A+Bを1:1で添加する。色調が5~10分で最大になるまで待つ。一番上のウェルの標準物質が1.0を上回らないようにする。80ulを添加する。(カタログ番号:51-2606KC;試薬A、51-2607KC;試薬B)
13.反応を停止させるために1M硫酸40ulを添加する。
【0215】
製品/試薬の情報:
RNaseA Ab:ab6610(90mg/ml)
ELISA緩衝液:PBS中の1% BSA
ELISA洗浄用緩衝液:0.05% Tween/1×PBS
抗RNaseAビオチン結合Ab:Rockland:200-4688(10mg/ml)
Strep AV HRP:Biolegend 405210
BD OptEIA試薬AおよびB:51-2606KCおよび51-2607KC
【0216】
実施例6.TLR7.1トランスジェニックマウス系統の生存曲線
DTgとTLR7.1同腹仔対照との間には、生存に関して高度の有意差が認められた。
図7に示されているように、10カ月の時点でTLR7.1マウスの61%が死亡したのに対して、DTgマウスは31%が死亡した。このデータは、RNaseAの過剰発現が強い治療効果を発揮したことを示している。TLR7.1マウスが早発性に死亡した理由は完全には明らかでないが、重症貧血、血小板減少および糸球体腎炎が役割を果たした可能性が考えられる。DTgマウスにおいて、赤血球数および血小板数がRNaseA発現によって良い影響を受けたか否かを明らかにするために、本発明者らは血算を行ったが、TLR7.1マウスとDTgマウスとの間に差は見いだされなかった。対照的に、DTgマウスでは腎臓の組織病理に有意な改善が認められた。本発明者らは、DTgマウスにおいてIgGおよびC3の沈着減少を観察した。メサンギウムにおける炎症を反映するPAS染色も、DTgマウスではTLR7.1同腹仔対照と比較して低下していた。本発明者らが今回、腎臓のマクロファージ浸潤を抗MAC-2(ガレクチン3)抗体(Lyoda et al. Nephrol Dial Transpiat 22: 3451, 2007)を用いて比較したところ、mac-2陽性細胞はDTgマウスの糸球体の方が非常に少なかった。各群当たり5匹ずつのマウスにおいてマウス1匹当たり20個の糸球体で算定したところ、単独TgおよびDTgに関する平均+/-SEはそれぞれ3.8+/-1.1および1.4+/-0.2であり、p=.05であった。加えて、本発明者らは糸球体係蹄サイズも定量し、DTgマウスにおける糸球体係蹄サイズの有意な減少を観察した(単独TgおよびDTgにおいてそれぞれ179+/-41および128+/-16.8um2、p=0.037)。以上を要約すると、TLR7.1×RNaseA DTgマウスはそれらの単独Tg TLR7.1同腹仔よりも長く生存し、かつそれらの腎臓における炎症および傷害はより軽度である。この知見は、このマウスモデルにおいてRNA免疫複合体を除去することによって、全体的な死亡率が有意に改善し、かつこのループス様病態に関連する腎臓の損傷および全体的な炎症が減少したことを指し示している。
【0217】
実施例7.TLR Tgマウスの脾臓におけるIRGの分析
TLR7.1 TgマウスおよびTLR7.1×RNaseA DTgマウスの脾臓におけるインターフェロン応答遺伝子(IRG)の分析により、DTgマウスにおいてIRF7遺伝子(インターフェロン調節因子7(UniProtKB P70434))の発現が有意に低いことが示された(p=0.03)。MX1(インターフェロン誘導性GTP結合タンパク質Mx1(UniProtKB P09922))およびVIG1(ラジカルS-アデノシルメチオニンドメイン含有タンパク質2(UniProtKB Q8CBB9))を含む他のいくつかのIRGは、Tgマウスと比較してDTgマウスの方が低値であったが、その差は有意ではなかった(
図8)。定量的PCRを以下の通りに行った。RNeasy miniキット(Qiagen, Valencia, CA, USA)を用いてマウス脾臓から全RNAを単離し、Turbo DNA-free(Applied Biosystems, Foster City, CA, USA)を用いてDNaseを処理した上で、RNA-to-cDNAキット(Applied Biosystems)により、ランダムプライマーを用いて第一鎖cDNAを生成させた。単離されたRNAに関して、NanoDrop(Thermo Scientific, Waltham, MA, USA)を用いた測定では、260/280値は1.7~2.0の間であった。cDNAを1ng/ul全RNAに相当するよう希釈し、1つの反応につき8ulを用いた。参照遺伝子(18s)および関心対象の遺伝子(GOI)用のプライマーを合成し(IDT, Coralville, Iowa, USA)、分子グレードの水(molecular grade water)を用いてqPCR用に適切な濃度に希釈した。プライマーのBLASTの結果から、参照遺伝子またはGOIのみに対する特異的な配列相同性が示されている。SensiMix SYBR low-ROX master mix(Bioline, London, UK)に対するテンプレートおよびプライマーの1:1混合物を用いて、ABI Fast7500システムで、2つずつの反応物(20ul)を進行させた。年齢を一致させた野生型B6マウスを各GOIに関する変化倍数を求めるためのベースラインとして用いる2
-ddCT法を用いて、相対的定量の算出を行った。反応物に関する解離曲線から、各遺伝子に関して単一の融解ピークが示されている。標準曲線からは、各遺伝子に関して同程度の増幅効率が示され、テンプレート濃度はプライマーセットのそれぞれに関して直線範囲(linear dynamic range)内にあった。
【0218】
実施例8.DNase1-Ig単一および二重酵素ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の構築および発現
ヒトDNase1分子またはDNase1様分子の天然のアレルが報告されている。A114F突然変異が、ヒトDNase1様酵素の天然変異体に存在すること、およびこの配列変化を含む酵素のアクチン耐性をもたらすことが以前に報告されている。Pan, CQ, Dodge TH, Baker DL, Prince WE, Sinicropi DV, and Lazarus RA. J Biol Chem 273: 18374-18381, (1998);Zhen A, Parmelee D, Hyaw H, Coleman TA, Su K, Zhang J, Gentz R, Ruben S, Rosen C, and Li Y. Biochem and Biophys Res Comm 231: 499-504 (1997);およびRodriguez AM, Rodin D, Nomura H, Morton CC, Weremowicz S, and Schneider MC. Genomics 42: 507-513 (1997)を参照のこと、これらはすべて参照により本明細書に組み入れられる。
【0219】
同様に、G105R突然変異は、一部の集団または全集団において多型性であり、かつ自己免疫に関連する、ヒトDNase 1をコードする遺伝子における一塩基多型として最近報告されている(Yasuda T, Ueki M, Takeshita H, Fujihara J, Kimura-Kataoka K, Lida R, Tsubota E, Soejima M, Koda Y, Dato H, Panduro A. Int J Biochem Cell Biol 42(7): 1216-1225 (2010)を参照のこと、これは参照により本明細書に組み入れられる)。この位置でのアレル変異体は、野生型と比べて高い活性を保有するDNase 1アイソフォームをもたらした。別の天然の多型性突然変異(R21S)も、より高い活性を付与することが報告されている(Yasuda、前記を参照)。
【0220】
SLE患者ではDNase1活性のレベルが有意に低いことが報告されている(Martinez-Valle F, Balada E, Ordi-Ros J, Bujan-Rivas S, Sellas-Femandez A, Vilardell-Tarres M. Lupus 18(5): 418-423 (2009)を参照のこと、これは参照により本明細書に組み入れられる)。
【0221】
それ故に、天然の酵素変異体は、これらのアイソフォームがヒト集団に存在するために、患者に投与された場合に免疫原性がより低い可能性がある。本発明者らは、A114Fに類似したアレルのアクチン耐性特性と、G105Rのようなアレルの酵素活性上昇との組み合わせにより、インビトロおよびインビボで臨床活性の改善を示す可能性のあるヒトDNase1の新規アレル変異体が作製されるであろうと推論した。本発明者らの知る限り、本発明者らの報告は、G105RおよびA114Fという2つの天然の変異体の組み合わせによって作製されたDNase1のこの新たな突然変異型に関する初の報告である。
【0222】
ヒトDNase 1を、以前の記載の通りに、ランダムプライマー法によるcDNA逆転写および以下のプライマーセットを用いるPCRによって、ヒト膵臓RNA(Ambion)から単離した。
5'hDNase1-age:
5'hDNase1-bx:
【0223】
または、3'DNaseカセットを、以下のプライマー対を用いるPCRによって増幅した。
3'hDNase1-RV:
3'hDNase1-終止:
【0224】
PCR反応は、Platinum PCR Supermixを以前の記載の通りに用い、総容量50ul中で50pmolの各プライマー、2ulのcDNAを用いて行った。増幅プロフィールは94C 30秒間;55C 30秒間;68C 90秒間を35サイクルとした。
【0225】
野生型遺伝子をPCRによって増幅した上で、断片をゲル電気泳動に供し、850bp断片をQIAquickカラム精製によって精製した。他の構築物に関して記載した通りに、断片をpCR2.1中にクローニングし、製造元の指示に従ったTOPOクローニングによって形質転換を行った。配列を確かめた上で、PCRプライマーを、比活性を改善し、かつアクチンの阻害活性に対する耐性を改善することが報告されているDNase1の天然のアレルを含む部分断片の作製のために用いた。これらの部分断片は重複配列を含んでおり、そのため所望のアレル変異を含む完全なDNase1サブクローンの増幅が可能であった。60mmディッシュ中にて、Polyfect(Qiagen, Valencia, CA)トランスフェクション試薬を用いて、COS7細胞を一過性にトランスフェクトした。プラスミドDNAは、Qiagen QIAprep miniprepキットを製造元の指示に従って用いて調製した。プラスミドを50ulのEB緩衝液中に溶出させた。DNA濃度をNanodropを用いて測定し、2.5ugのプラスミドDNAに相当するアリコートを各トランスフェクション反応に用いた。各DNaseIgまたはRNase-Ig-DNase発現カセットを、pcDNA3.1の派生物である哺乳動物発現ベクターpDG中に挿入した。トランスフェクトされた細胞を37℃、5% CO2にて72時間インキュベートし、その後にさらなる分析のために培養上清を採取した。培養上清採取し、残りの細胞を溶液から遠心沈降させて、液体を新たなチューブに移した。
【0226】
COS-7細胞に対して、ヒトDNase1の野生型または天然のDNase 1突然変異アレル(G105Rおよび/またはA114F)を野生型ヒトIgG1 Fcドメインと融合させたものを含むプラスミドを一過性にトランスフェクトした。このヒンジ-CH2-CH3カセットは、このドメイン内の最初のシステインを消失させる単一のC→S突然変異をヒンジ領域に含むが、これは抗体の軽鎖中に存在するその対合パートナーが存在しないことが原因でそれが非対合性になるためである。加えて、より複雑な多ヌクレアーゼ融合タンパク質も、COS細胞の一過性トランスフェクション物によって発現された。
【0227】
実施例9:ヒト-Ig尾部の単離、コード配列への突然変異の導入、および突然変異型ヌクレアーゼ分子の構築
突然変異型ヒト-Ig Fcドメインの単離のために、新鮮な全血からLymphocyte Separation Media(LSM)Organon Teknika(Durham, NC)を用いて単離したヒトPBMCからRNAを得た。バフィーコートを製造元の指示に従って採取して、細胞をPBS中で3回洗浄した後に用いた。細胞を遠心分離によって培地からペレット化し、2×107個の細胞をRNAの調製に用いた。QIAGEN RNAeasyキット(Valencia, Calif.)全RNA単離キットおよびQIAGEN QIAshredderカラムを、キットに添付された製造元の指示に従って用いて、RNAを細胞から単離した。1マイクログラム(4μg)の全RNAを、逆転写によってcDNAを調製するためのテンプレートとして用いた。RNA、300ngのランダムプライマーおよび500ngのOligo dT(12~18)、ならびに1μlずつの25mM dNTPを合わせて80℃で5分間変性させ、その後に酵素を添加した。SuperscriptIII逆転写酵素(Invitrogen, Life Technologies)を、酵素とともに提供された第二鎖緩衝液および0.1M DTTの存在下で、総容積25μlとなるようにRNA plusプライマー混合物に添加した。逆転写反応は50℃で1時間進行させた。QIAquick(QIAGEN)PCR精製カラムを製造元の指示に従って用いてcDNAを精製し、40マイクロリットルのEB緩衝液中に溶出させて、その後にPCR反応に用いた。
【0228】
野生型ヒト-Ig Fcドメインは、上記のcDNAをテンプレートとして用いるPCR増幅によって単離した。突然変異型Ig断片は、所望の突然変異を含む適切なPCRプライマーおよびテンプレートとして野生型カセットを用いるPCR定方向突然変異誘発によって単離した。PCR反応はC1000サーマルサイクラー(BioRad, Hercules CA)を用いて行った。反応には、95℃での2分間の初期変性段階、その後に94℃で30秒間の変性、55℃で30秒間のアニーリングおよび72℃で1分間の伸長の段階を34サイクル、その後に最終的な72℃での4分間の伸長を含めた。完全長の突然変異型尾部を単離した上で、断片をpCR2.1ベクター中にTOPOクローニングし、QIAGEN spin plasmid miniprepキットを製造元の指示に従って用いてDNAを調製して、ABI Dye Terminator v3.1シークエンシング反応を製造元の指示に従って用いてクローンのシークエンシングを行った。
【0229】
組換え分子は、突然変異オリゴヌクレオチドを用いる重複伸長PCRを用いるPCR突然変異誘発によって作製した。
【0230】
これらの分子を得るために、以下のオリゴヌクレオチドを用いた。
CS-P238S 5-1:
SSSH-5-2:
P331S-S:
P331S-AS:
hIgG1-3'WTnogt:
【0231】
P238S突然変異およびSCCのSSSへの置換は、2つの重複5'オリゴ体を逐次的なPCR反応に用いるPCR突然変異誘発によって導入した。第1のPCR反応には、P238S突然変異をその配列内に組み入れる以下の5'プライマーを含めた。
CS-P238S 5-1:
【0232】
第2のPCR反応には、第1のプライマーと重複していて、P238S突然変異体に突然変異型ヒンジ残基を加える以下の5'プライマーを含めた。
SSSH-5-2:
【0233】
正しいクローン由来のDNAを、ヒト-IgG1のコード配列中の所望の内部位置に突然変異を導入するための重複伸長PCRにおけるテンプレートとして用いた。PCR反応は、テンプレートとしての完全長クローン(1マイクロリットル)、各方向から所望の突然変異部位までの、およびそれを含む-Ig尾部の各部分のPCRを行うための50pmolの5'および3'プライマー、ならびにPCR hi fidelity Supermix(Invitrogen, Carlsbad CA)を、50マイクロリットルの反応容積中で用い、短い増幅サイクルを用いて設定した。重複PCR突然変異誘発の一例として、P331S突然変異が既に導入されたヒト-IgG1にP238S突然変異を導入するために用いたプライマーの組み合わせは、以下の通りであった。
【0234】
5'部分断片は完全長野生型クローンをテンプレートとして用いて増幅し、ここで5'プライマーはSSSH-5-2:
であり、一方、3'プライマーはP331S-AS:
であった。
【0235】
3'部分断片は完全長野生型クローンをテンプレートとして用いて増幅し、ここで5'プライマーはP331S-S:
であり、一方、3'プライマーはhIgG1-3'WTnogt:
であった。
【0236】
部分断片を増幅し、アガロースゲル電気泳動によって単離した上で、それらをQIAquickゲル精製カラムによって精製し、30マイクロリットルのEB緩衝液中に製造元の指示に従って溶出させた。続いて2回のPCRを、2つの部分断片を新たな反応における重複テンプレートとして用いて行った。サイクラーを休止させ、5'および3'フランキングプライマーを反応物(各50pmol)に添加した。続いてPCR増幅を、野生型分子に関して上述した条件で34サイクル行った。完全長断片をゲル電気泳動によって単離して、配列解析のためにpCR2.1ベクター中にTOPOクローニングした。続いて、正しい配列を有するクローン由来の断片を、本明細書に記載の種々のヌクレアーゼ分子を作り出すために発現ベクター中にサブクローニングした。
【0237】
多重特異性ヌクレアーゼ分子に関しては、Fcドメインの3'末端に対する代替的なプライマーを用いてPCR反応を行った。カセットの残りの部分の融合が容易になるように、終止コドンを除去してNLGリンカーおよびEcoRV制限部位を追加した。プライマー配列は以下に列記されている。
【0238】
RSLV突然変異型ヌクレアーゼは、突然変異させたヒト-Ig尾部を、2つのドメインを隔てるリンカーを伴うかまたは伴わずに野生型RNaseドメインと融合させることによって構築した。RSLV125およびRSLV126ではヒトRNaseが突然変異型のヒンジおよびIgG1Fcドメインと融合している。RSLV125はリンカーを含まず、一方、RSLV126は(gly4ser)4リンカーを、ヌクレアーゼドメインとヒンジ領域との間に挿入された(BglII-XhoI)断片として含む。RSLV-125は、野生型RNaseカセットが、SSS型(CCCまたは野生型ではなく)のヒトIgG1ヒンジ、およびP238S、P331S突然変異型ヒトIgG1Fcドメインと直接的に融合したものを組み込んでいる(SEQ ID NO:61~62)。
【0239】
RSLV126は、野生型RNaseカセットが(gly4ser)4リンカードメインと融合し、その後にSSS突然変異型ヒンジおよびP238S-P331S二重突然変異型Fcドメインが続くものを組み込んでいる(SEQ ID NO:63~64)。
【0240】
RSLV-127は、アミノ末端ヒトDNase(G105R/A114F)が(gly4ser)4リンカードメインと融合し、その後にSSS突然変異型ヒンジおよびP238S-P331S二重突然変異型Fcドメインが続き、そのFcドメインがNLGリンカードメインと融合して、その後にC末端野生型RNaseドメインが続くものを組み込んだ多ヌクレアーゼ融合構築物である(SEQ ID NO:65~66)。
【0241】
RSLV-128は、アミノ末端野生型ヒトRNaseドメインが(gly4ser)4リンカードメインと融合し、その後にSSS突然変異型ヒンジおよびP238S-P331S二重突然変異型Fcドメインが続き、そのFcドメインがNLGリンカードメインと融合して、その後にC末端突然変異型DNase(G105R/A114F)ドメインが続くものを組み込んだ多ヌクレアーゼ融合構築物である(SEQ ID NO:67~68)。
【0242】
RSLV-129は、アミノ末端野生型ヒトRNaseドメインがSSS突然変異型ヒンジおよびP238S-P331S二重突然変異型Fcドメインと融合し、そのFcドメインがNLGリンカードメインと融合して、その後にC末端突然変異型DNase(G105R/A114F)ドメインが続くものを組み込んだ多重特異性融合構築物である(SEQ ID NO:69~70)。
【0243】
RSLV-132は、野生型RNaseカセットが、SCC型のヒトIgG1ヒンジおよびP238S、P331S突然変異型ヒトIgG1Fcドメインと直接的に融合したものを組み込んでいる(SEQ ID NO:91~92および95~96)。
【0244】
RSLV-133は、アミノ末端野生型ヒトRNaseドメインがSCC突然変異型ヒンジおよびP238S-P331S二重突然変異型Fcドメインと融合し、そのFcドメインがNLGリンカードメインと融合して、その後にC末端突然変異型DNase(G105R/A114F)ドメインが続くものを組み込んだ多重特異性融合構築物である(SEQ ID NO:93~94および97~98)。
【0245】
SCCヒンジを有するRSLV-125~RSLV-129のそのほかの型は、表1に、RSLV-125-2(SEQ ID NO:77~78)、RSLV-126-2(SEQ ID NO:79~80)、RSLV-127-2(SEQ ID NO:81~82)、RSLV-128-2(SEQ ID NO:83~84)およびRSLV-129-2(SEQ ID NO:85~86)として示されている。
【0246】
実施例10:COS7トランスフェクションによって発現されたRSLV 125~129融合タンパク質についてのウエスタンブロット
図9は、RSLV 125~129構築物からのCOSトランスフェクション上清についてのウエスタンブロットを示している。RSLV125、126、127、128または129を含む発現プラスミドを、Polyfectトランスフェクション試薬を用いてCOS7細胞にトランスフェクトして、上清を48時間後に採取した。RSLV 125および126に含まれる単一のヌクレアーゼ分子に加えて、RSLV 127、128および129によってコードされる、より複雑な多ヌクレアーゼ融合タンパク質も、COS細胞の一過性トランスフェクト物から発現させた。ウエスタンブロット分析を、一過性トランスフェクタントからの上清に対して行った。
図9に示された分子は、ヒトRNase1にヒトSSSIgG1ヒンジおよびIg G1 P238S-P331S Fcドメインを融合させたものを含有するか、またはヒトRNase1(野生型)をヒトIgG1のSSSヒンジ-(P238S-331S)CH2-CH3 Fcドメインに融合させて、その後にリンカードメインをプロテアーゼ切断から保護するためのN結合型グリコシル化部位を含有する新規リンカー、および分子のカルボキシ末端に突然変異型アレルG105R-A114F型のヒトDNase1が続くものを含む。加えて、RSLV 127は、突然変異型-Ig尾部のアミノ末端に上記のヒトDNase1突然変異体を、カルボキシ末端にRNase 1 WTをコードする。COS上清を72時間後に採取し、0.5mlの試料を、100ulのプロテインA-アガロースビーズにより、4℃で一晩かけて免疫沈降させた。プロテインAビーズを遠心し、PBS中で2回洗浄した後に、SDS-PAGEローディング緩衝液中に、NuPAGEゲル用には還元性または非還元性LDS試料用緩衝液(Invitrogen, Carlsbad, CA)中に再懸濁させた。試料を製造元の指示に従って加熱し、プロテインAビーズを遠心してペレット化させて、試料用緩衝液を5~12% NuPAGE勾配ゲル上にローディングした。試料の電気泳動を150ボルトで1.5~2時間行い、ニトロセルロースメンブレンへのゲルのブロッティングを30mAmpで1時間行った。ウエスタンブロットをTBS/5%脱脂乳中に一晩おいてブロックした。ブロットを1:2500のHRP(西洋ワサビペルオキシダーゼ)結合ヤギ抗ヒトIgG(Fc特異的、Jackson Immunoresearch)とともに室温で1.5時間インキュベートし、PBS/0.5% Tween20で5回またはそれ以上洗浄した上で、ECL試薬を用いてブロットを現像した。その結果は、ヌクレアーゼFc融合タンパク質の構築が成功し、タンパク質がCOS細胞から容易に発現されたことを実証している。その上、これらのヌクレアーゼFc融合タンパク質に関する還元性および非還元性プロフィールの分析により、DNA構築物が適切な分子量のタンパク質をコードすることが裏づけられている。非還元性SDS-PAGEでのパターンは、タンパク質のジスルフィド結合特性が予想された構築物の挙動に一致することを裏づけている。
【0247】
実施例11:COS7トランスフェクタント由来のアフィニティー精製したタンパク質のSRED分析
図10は、実施例10による、RSLVをトランスフェクトしたCOS上清からのプロテインA精製タンパク質のアリコートを比較したSRED分析を示している。2%アガロースゲルを蒸留水で調製した。ポリ-IC(Sigma)を蒸留水に3mg/mlで溶解させた。ゲルプレートは以下の通りに調製した:1.5mlの反応緩衝液(0.2M Tris-HCl pH 7.0、40mM EDTAおよび0.1mg/mlの臭化エチジウム)、1mlのPoly-ICおよび0.5mlの水をチューブ内に入れ、50℃に5分間維持した。3mlのアガロース(50℃に保った)をチューブに添加した。この混合物を直ちにガラスプレート上に注いだ。ゲルへの穿孔によってサンプリングウェルを作製した。対照、血清試料、またはアフィニティー精製したRSLVタンパク質の各2μlをウェル中にローディングし、湿潤チャンバー内でゲルを37℃で4時間インキュベートした。続いてゲルを、緩衝液(20mM酢酸ナトリウムpH5.2、20mg/ml臭化エチジウム)中にて氷上で30分間インキュベートし、UV下で読み取った。ゲルの写真は、UVトランスイルミネーター上で、臭化エチジウム用フィルターを装着したKodakデジタルカメラDC290システムを用いて撮影し、Kodak MolecularImagingソフトウェアを用いて解析した。RNase酵素活性アッセイによる結果は、構築物がすべて、触媒活性のあるRNaseモイエティーを含有することを指し示している。
【0248】
実施例12:RSLVヌクレアーゼ分子のゲル中DNase活性
図11は、実施例10におけるRSLV融合プラスミドをトランスフェクトしたCOS7上清からのプロテインA精製タンパク質に対して行ったDNaseヌクレアーゼ活性アッセイによる結果を示している。
図11は5つのパネル(11a、1lb、11c)を示しており、各ゲルパネルは、量を漸減させた表記の融合タンパク質による消化パターンおよび1マイクログラムのプラスミドDNAを示している。各タンパク質を、酵素500ngから4ngまでの2倍刻みでヌクレアーゼ非含有水中に系列希釈した。各試料に対して、1ugのPDGプラスミドDNAを添加し、37度で30分間インキュベートした。各試料の2分の1を、1.2%のTAEアガロースゲルを用いる100ボルトで30分間のアガロースゲル電気泳動に供した。
図11cは、市販のDNase 1(Biolabs, Inc.)を用いたゲル中DNase酵素活性アッセイの結果を示している。最も右のレーンはDNA単独で酵素を伴わない陰性対照であり、その左側にあるレーンは別の陰性対照であって、これはRNase活性を有するがDNase活性は有しないRNase-Ig分子のものであり、予想された通り、どちらの場合にもプラスミドDNAは無傷のままであり、消化されなかった。これらの結果は、市販のDNase1酵素が高活性であり、試験した濃度の大半でDNAのすべてを消化したことを実証している。
図11aおよび11bにおける結果は、4種類のヌクレアーゼFc融合構築物のDNase活性を示している。
図11a中の上のパネルはDNase-Ig融合タンパク質がプラスミドDNAを消化する能力を示しており、ゲルから見てとれるように、この酵素は試験したすべての濃度でDNAのすべてを、市販のDNase 1と同じ活性で、またはそれを上回る活性で消化した。
図11aの下のパネルにあるのは、DNaseをFcのアミノ末端に有する二重特異性ヌクレアーゼFc融合タンパク質(SED ID 65~66)であり、これも強固なDNase酵素活性を有するが、
図11aの上のパネル中のDNase-Igよりは幾分弱かった。
図11bの上のパネルは別の二重特異性ヌクレアーゼのDNase酵素活性を示しており、このFc融合タンパク質は、特別に作られたNLGリンカーを介してFcのC末端でFcとつながれたDNaseを有する(SEQ ID 67~68)。データによって見てとれるように、この酵素も強固なDNase酵素活性を有し、ここで検討した他の二重特異性ヌクレアーゼよりも活性が高いように思われる。
図11bの下のパネルは、RNaseモジュールをFcとつなぐ(G4S)4リンカーを持たない、別の二重特異性ヌクレアーゼ分子(SEQ ID 69~70)のDNase酵素活性を示している。この二重特異性ヌクレアーゼも良好なDNase活性を有するが、この実験で示した他の2つの二重特異性ヌクレアーゼFc融合タンパク質よりも幾分弱いように思われる。このデータは、二重特異性ヌクレアーゼのすべてが良好なDNase活性を有することを示唆しており、このことは、これに関連した他の者の以前の取り組みを考えれば予想外である(Dwyer et al. JBC; Vol 271, No. 14; pp 9738-9743)。その上、構築物におけるDNaseの位置、ならびにDNaseをFcとつなぐリンカーの長さおよび組成は、二重特異性ヌクレアーゼFc融合タンパク質という状況で高活性のDNase酵素を作り出す上で決定的に重要である。
【0249】
実施例13:酵素反応速度分析
図12~13は、組換えRNase A(Ambion)、RSLV 125、RSLV 126、hRNase WT-SCCH-WThIgG1、およびhRNaseG88D-SCCH-(P238S/K322S/P331S)hIgG1のRNase酵素活性を比較した速度論的蛍光酵素活性アッセイによる結果を示している。二価mRNase-Ig融合タンパク質の機能的特徴をさらに明確にするために、本発明者らは種々のヌクレアーゼ融合タンパク質の酵素反応速度をRNase Alert Substrate(Ambion/IDT)を用いて調べ、Biotek Synergy2マイクロプレートリーダーを用いて蛍光を定量した。データは、Gen5ソフトウェア(Biotek Instruments, Inc., Winooski, Vermont)を用いて解析した。時間の関数としての相対蛍光単位を、製造元の指示に従って37Cでインキュベートし、酵素濃度を10pg/ulから始めて低下させ、0.67倍刻みで0.1pg/ulまで系列希釈していく、45分間の実験の過程を通じて毎分アッセイした。各試料には、固定濃度のRNase Alert基質(200nM)を1×RNase Alert反応緩衝液中に含めた。
【0250】
図12は、被験タンパク質を4.5pg/ulまたは4.5ng/mlとし、組換えRNaseA対照を1.3pg/ulとする、200nM RNase Alert基質の存在下における、等モル濃度での各タンパク質に関するRFU(相対蛍光単位)を時間との対比で示している。
【0251】
図13は、種々の分子のラインウィーバー・バークのプロットを示している。VmaxおよびKmを見積もるために、RNase Alert速度論的蛍光アッセイを105pMの酵素を用いて用意し、基質濃度を200nMから50pMまで4倍刻みで減少させた。すなわち、この一連の実験では酵素濃度を固定し、基質濃度を微調整した。このデータは、これらの条件下で種々の融合タンパク質に関して作成されたラインウィーバー・バークのプロットを示している。
図12および13におけるデータを総合すると、本明細書において構築して試験した3つのRNase Fc融合タンパク質構築物におけるRNaseモイエティーは高活性であることを実証している。
【0252】
実施例14:ヒトTHP-1細胞株に対するインビトロ細胞傷害作用の評価
図14~15は、野生型または突然変異型(SCC、P238S、P331Sを含む)のIgG Fcドメインを有するRNaseIg融合タンパク質の、ヒト単球細胞株THP1の生存に対する影響を分析したインビトロ試験の結果を示している。THP1細胞をRPMI/10% FBS中で対数増殖下に維持し、その後にアッセイ用に採取した。細胞傷害作用アッセイに用いる前の、細胞の生存度は98%を上回った。THP1細胞を96ウェルプレートに1×10e6個/mlまたは1ウェル当たり100,000細胞でプレーティングした。ハイブリッド型ヌクレアーゼタンパク質を、連続ウェルに対して、1つの反応ごとに5マイクログラム/mlで始めて0.01マイクログラム/mlの融合タンパク質で終える2倍系列希釈の系列を用いて添加した。この実験では、野生型IgG1 Fcを有するRNase-Fc融合タンパク質(wtRNasewtIgG)を、Fc受容体に対する結合性および内部移行が有意に低下している突然変異型Fc(P238S、P331S)を有するRNase-Fc(mtRNasemgIgG)と、培養THP1細胞における細胞傷害作用を誘導する能力に関して比較した。反応物を96ウェルプレート中にて37℃、5% CO2下で3日間インキュベートし、その後に細胞の採取および分析を行った。3日後に、細胞を1000rpmでの遠心分離によって採取し、PBS/2% FBSで洗浄して、FITCアネキシンVアポトーシス検出キット試薬(#556547、Becton Dickinson/Pharmingen)とともに製造元の指示に従ってインキュベートした。細胞を、キットとともに供給された冷却した結合緩衝液100マイクロリットルで洗浄した上で、アネキシンV-FITC/ヨウ化プロピジウム(PI)を100ul結合緩衝液中に1:100で添加した。試料を氷上で20分間インキュベートし、その後に400μlの追加の結合緩衝液を各試料に添加した。染色した試料を、FACS Canto(Becton Dickinson)を用いるフローサイトメトリーによって分析し、Flowjoソフトウェア(Treestar,Ashland,OR)を用いてデータを解析した。
【0253】
図14は、どちらも細胞死の高感度な尺度である、アネキシンV結合(上のパネル)およびヨウ化プロピジウム結合(下のパネル)という2つの方法によって評価した、野生型または突然変異型Fcドメインを有するRNase Fc融合タンパク質の、細胞死に対する効果を示している。この実験は、THP1細胞の表面のFc受容体に対する突然変異型Fc(P238S、P331S)を有するRNase融合タンパク質の結合性が低下し、タンパク質のその後の内部移行も低下することを実証している。この結果は、RNase-野生型Fc融合タンパク質と比較して、RNase-Fc突然変異体により、細胞死が有意に減少することを示している(例えば、1.25μg/mlのタンパク質ではおよそ3分の1に減少)。
図15は、野生型または突然変異型Fcドメインを有するRNase Fc融合構築物(それぞれRNase-wtIgGまたはRNase-mtIgG)の細胞傷害作用を検討するための蛍光活性化細胞選別(FACS)実験の結果を提示している。このデータは、THP1細胞を、突然変異型Fcを有するRNase Fc構築物とともにインキュベートした場合の、死細胞の数の有意な減少を実証している(RNase-wtIgGと比較して、グラフの右側にあるRNase Fc突然変異体の方がピークサイズがより小さい)。これらのデータは、野生型と比較して、RNase Fc突然変異体により、細胞死がおよそ3分の1~5分の1に減少することを示している。Fc受容体に対する結合性について検討したこれらの実験および他の実験は、Fc受容体を保有する細胞の存在下では、突然変異したFc領域を有するRNase Fc構築物の方が、Fc受容体に対する結合性が低下し、細胞による内部移行も減少して、その結果、構築物のRNase活性に起因する細胞死もより少なくなることを明瞭に示している。Fc受容体を保有する細胞に対する細胞傷害作用があるタンパク質治療薬を用いることは望ましくない可能性があるため、そのような構築物は自己免疫疾患の治療において特に有用である。
【0254】
実施例15:インビトロでの培養物に対するRSLV-132添加によって、ヒトPBMCによるIFN-α産生が阻害される
RSLV132添加により、3人のSLE患者由来の血清に壊死細胞抽出物(NCE)を加えたもので形成された免疫複合体を用いて刺激したヒト末梢血単核細胞からのインターフェロン-αの誘導が消失した(
図16)。ループス患者の免疫複合体に含まれるRNAと結合してそれを分解するRSLV-132の能力を測定するために、インビトロバイオアッセイを開発した。この実験は、ループス患者由来の自己抗体および培養ヒト細胞(U937)由来のNCEを用いた、インビトロでの免疫複合体の形成を伴う。ループス患者血清をNCEと合わせると、インターフェロンの極めて強力な誘導物質である免疫複合体(IC)の形成が起こるが、正常ヒト血清はインターフェロンの産生を刺激しない。ICを、レポーター細胞としての正常ヒト末梢血単核細胞(PBMC)とともにインキュベートする。レポーター細胞によるインターフェロンの産生は、インターフェロン-α ELISAを用いて測定する。レポーター細胞は、正常志願者からFicoll密度勾配遠心分離によって入手した。ループス患者または健康正常志願者の血清は、University of Washington Institutional Rreview Board #HSD No. 3971に準拠して入手し、血清を1/1000に希釈した上で、上記の通りに培養U937細胞から得た壊死細胞抽出物(NCE)に対して10%(v/v)で添加した。希釈したループス患者または正常志願者の血清をNCEとともに室温で15分間インキュベートし、その結果生じたICを、さまざまな用量のRSLV-132、RSLV-124または野生型RNaseとともに、または伴わずに15分間インキュベートし、続いて500U/mLのUniversal IFNの存在下で正常PBMCとともに20時間インキュベートして、その後にPBMC培養物から分泌されたIFNの量を測定した。血清は、疾患活動度が軽度から活動性までの範囲でさまざまである3人の異なるループス患者から入手した。NCEを、ループス患者血清または健康正常志願者血清のいずれかとともに室温で15分間インキュベートし、その後にPBMCとの20時間のインキュベーションを行った。IFN-αは、IFN-αをヒトIFNαに対するマウスMAb(MMHA-11)[PBL Biomedical Laboratories、product #2112-1]を用いて捕捉し、IFNαに対するウサギポリクローナル抗体[PBL Biomedical Laboratories、product #31101-1]で検出した後に、抗ウサギHRP[Jackson Immuno Research、product #711-035-152]およびTMB基質を用いて発色させるELISAによって定量した。場合によっては、PBMCへのNCEの添加の前に、NCEに対して、被験体(RSLV-124もしくはRSLV-132)を0.16、0.5、1.6および5.0ug/mLの濃度で添加するか、またはRNaseを0.05、0.16、0.5および1.6ug/mLの濃度(等モル)で添加した。ループス患者血清がPBMCからのIFNの産生を刺激する能力は、5.0ug/mLのRSLV-124の添加によっておよそ50%低下した。この阻害は、等モル量のRNaseのそれを反映していた。同じ濃度のhuRSLV-132の添加は、IFNを阻害する効果がRSLV-124と同等であるかまたはより上回り、5.0ug/mLのhuRSLV-132の添加により、IFN産生はほぼ完全に消失した。NCEと合わせると、ループス患者の抗RNA/DNA抗体は、新たに単離したPBMCからのIFNを強力に誘導する。正常志願者由来の血清は、レポーター細胞からのIFN産生を誘導するという、これと同じ能力を有しない。このデータは、ループス患者血清中の循環している自己抗体が、おそらくTLR7およびその後のIFN産生を誘発するであろう免疫複合体を形成しうることを指し示している。IFNの厳密なタイプおよびサブタイプは分析しなかった。このデータは、RSLV-132がその分子標的である、ループス患者のICと会合したRNAと結合して、それを強力に分解し、それによって、PBMCによるIFNの刺激を妨げたことを指し示している(
図16)。このアッセイでは、RSLV-132はRSLV-124よりも活性が高いように思われる。
【0255】
実施例16:RSLV-132は、RNAで誘導されるインターフェロン活性化の強力なインビボ阻害物質である
RSLV-132がマウス循環血中のRNAと結合してそれを分解する能力を評価するために、インターフェロン経路の強力な活性化物質であるRNA模倣体、ポリイノシン:ポリシチジン酸(ポリI:C)を用いて薬力学モデルを開発した。ポリ(I:C)は、一方の鎖がイノシン酸の重合体であって、もう一方がシチジン酸の重合体である、ミスマッチの二本鎖RNAである。これは、B細胞、マクロファージおよび樹状細胞の膜で発現されるtoll様受容体3(TLR3)と相互作用することが知られている。ポリ(I:C)はInvitrogenから入手可能である。ポリI:Cの効果は、投与後のマウス脾臓におけるインターフェロン刺激遺伝子の発現レベルを測定することによって定量することができる。第0日に、3カ月齢のB6マウス10匹に対して、RSLV-132(マウス1匹当たり250ug)または対照としての静脈内免疫グロブリン(IVIG)(Privigen,Behring)(マウス1匹当たり250ug)のいずれかを、どちらも腹腔内注射によって投与した。RSLV-132またはIVIGの注射の20時間後に、ポリ(I:C)を、マウス1匹当たり200ugでマウスに腹腔内注射した。2時間後にマウスをCO2曝露によって屠殺して、脾臓をRNAlater(Qiagen)中に収集した上で、インターフェロン刺激遺伝子(ISG)の発現に関する後の試験のために-80Cで貯蔵した。脾臓試料を、qPCRによる、Ifit1(テトラトリコペプチド反復配列1を有するインターフェロン誘導性タンパク質(UniProt Q64282))、Irf7(インターフェロン調節因子7(UniProt P70434))およびMx1遺伝子を含むISGの発現の試験に供した。これらの実験による結果は、RSLV-132の腹腔内注射により、循環血中のポリ(I:C)と結合してこのRNA模倣体を効果的に分解することのできるRSLV-132の血清中濃度がもたらされ、それによってインターフェロン経路およびモニターした3つのISGの刺激が効果的に妨げられることを実証している(
図17)。
【0256】
実施例17.RSLV-132およびRSLV-133に関する酵素反応速度分析
RSLV-132およびRSLV-133をCHO細胞において一過性に発現させ、プロテイン-Aを用いて精製した。これらのRNase Fc融合タンパク質のRNase活性を、AmbionによるRNaseAlert QCキット(カタログ番号AM 1966)を用いて定量した。さまざまな量のRNase Fc融合タンパク質を用い、その結果を経時的な相対蛍光単位(RFU)として
図18に示している。この結果は、RSLV-132が高活性のRNase酵素であり、RSLV-124などの他のRNase Fc融合構築物および野生型RNaseと比べて高いRNase活性を有することを実証している。例えば、同じ量(400pM)のRSLV132およびRSLV-124を用いると、RSLV-132はRSLV-124と比べて2倍を上回るRFU(80,000対35,000)を生じる。加えて、2つの生産ロットを、4Cでのそれらの安定性に関して試験した。RSLV-132.1は4Cで8週間貯蔵した後にこの実験を行い、RSLV-132.2は-80Cで貯蔵した上で試験の直前に解凍させたところ、このタンパク質が4Cで最長2カ月まで安定であることが実証された。薬物の安定性および増大した触媒活性は、治療状況において有効性の向上をもたらす可能性がある。
【0257】
図19は、二重特異性RSLV-133分子のRNase活性の量を単一特異性RSLV-132および野生型RNaseと比較した、経時的なRFUとしてのRNase酵素活性を示している。
図19に実証されているように、RSLV-133分子は、単一特異性RSLV-124分子、またはより以前の二重特異性ヌクレアーゼFcであるRSLV-123、または野生型RNaseと比べて、RNase活性が有意に高く、同じ量のタンパク質で2倍を上回るRFUが得られた。
図20は、以前の二重特異性ヌクレアーゼ構築物であるRSLV-123、および野生型DNaseと比較した、RLSV-133分子のDNase酵素活性アッセイの結果を示している。この実験では、DNase酵素活性を、Integrated DNA TechnologiesによるDNaseAlert Kitを用いて定量した。DNA基質の切断によって蛍光発光が生じ、それをSynergy2 Multi-Mode Microplate Reader (BioTek Instruments, Inc., Winooski, VT)を用いて定量した。
図20は、RSLV-133、RSLV-123または野生型DNaseに関するDNase酵素活性のRFUを経時的に示している。実験の結果は、RSLV-133が野生型DNase、およびより以前の二重特異性ヌクレアーゼ分子であるRSLV-123と比べて高いDNase活性を有し、直線的な範囲の実験で3倍を上回るDNase活性が生じたことを実証している。
図21は、ゲル中消化実験においてDNAを消化する、RSLV-133分子の能力を実証している。この結果は、RSLV-133がこのアッセイにおいて野生型DNaseと同じく効果的にDNAを消化しうることを示している(レーン5と7を比較されたい)。RSLV-133および野生型DNaseの相対的分子量を考慮すれば、このアッセイにおいても、DNAを消化する上でRSLV-133の方がより有効であるように思われる。
【0258】
実施例18:RSLV-132は、Fc受容体に対する結合性の低下を実証する
RNase Fc融合タンパク質がインビトロでFc受容体と結合する能力を検討するために、RSLV124(野生型Fcドメイン)およびRSLV-132(突然変異型Fcドメイン;P238S/P331S)を、Fcを保有するヒト骨髄性細胞株THP1とともにインキュベートして、細胞に対する特異的結合を蛍光活性化細胞選別(FACS)分析によって定量した。RLSV-124およびRSLV-132を、Invitrogenによるalexa fluor色素AF-647(カタログ番号A20006)を用いて蛍光標識した。結合しなかった色素を除去するためにRNase Fc融合タンパク質を透析した後に、さまざまな量の標識タンパク質をTHP1細胞とともに1時間インキュベートし、結合しなかったRNase Fc融合タンパク質を除去するために細胞を強力に洗浄した上で、特異的に結合したタンパク質を、平均蛍光強度を測定するFACSによって定量した。
図22における結果は、突然変異型Fcドメインを有するRSLV-132タンパク質は、野生型Fcドメインを有するRSLV-124よりもFc受容体に対する結合性が有意に低く、Fc受容体に対する結合性が4分の1未満に低下することを実証している。この知見は、突然変異型Fcドメイン(P238S/P331S)を有するRNase Fc融合タンパク質は細胞傷害作用が有意に減少しているという本発明者らの以前の知見と一致する。
【0259】
実施例19:ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の生物活性のインビトロ評価
1つまたは複数のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を、上記の実施例に以前に記載したように、例えばアフィニティークロマトグラフィーまたはイオン交換クロマトグラフィーによって精製する。場合によっては、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はポリペプチドである。場合によっては、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、表1からの1つまたは複数の配列を含む。場合によっては、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、突然変異型Fcドメインと連結されたヌクレアーゼドメインを含む。場合によっては、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は突然変異型Fcドメインを含む。場合によっては、突然変異型Fcドメインは、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、および/またはCH3ドメイン内に突然変異を含む。場合によっては、突然変異型FcドメインはP238Sおよび/またはP331Sを含み、かつ、ヒンジ部の3つのシステインの1つまたは複数における突然変異を含んでもよい。場合によっては、突然変異型Fcドメインは、P238Sおよび/もしくはP331S、ならびに/またはヒンジ部の3つのシステインにおける突然変異を含む。場合によっては、突然変異型Fcドメインは、P238Sおよび/もしくはP331S、ならびに/またはヒンジ部の3つのシステインにおけるSSSへの突然変異を含む。場合によっては、突然変異型Fcドメインは、P238SおよびP331S、ならびにヒンジ部の3つのシステインにおける突然変異を含む。場合によっては、突然変異型Fcドメインは、P238SおよびP331SおよびSSSを含む。場合によっては、突然変異型Fcドメインは、SEQ ID NO 59、60、61に示されている。場合によっては、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はSEQ ID NOに示されている。Fcドメインをヌクレアーゼドメインと連結するために、さまざまなリンカードメイン(例えば、本明細書に記載されたもの)を用いることができる。例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40またはそれ以上のアミノ酸の長さであるリンカードメインを用いることができる。分子を、それらが所望のヌクレアーゼ機能を有することを確かめるための定性的アッセイを用いて、インビトロでのヌクレアーゼ比活性に関してアッセイする。続いて一般には、RNaseまたはDNase Alert Kit試薬などの基質、および時間の関数として読み取りを行うように設定された蛍光プレートリーダーを利用する蛍光に基づく速度論的アッセイによって、比活性が決定される。加えて、一般には、タンパク質溶液を、検出限界が0.06EU/mlである、Cape Cod, Inc.(E. Palmouth, MA)のPyrotellカブトガニアメーバ様細胞溶解物(Limulus Amebocyte Lysate)(LAL)キットなどの市販のキットを用いて、溶液をエンドトキシン混入に関して検査する。続いて分子を、生物活性に関する種々のインビトロアッセイを用いてアッセイする。
【0260】
一連のインビトロアッセイにより、培養物中の分子の存在下または非存在下における、さまざまな刺激に応答したヒトPBMCによるサイトカイン産生に対する分子の効果が測定されるであろう。正常ヒトPBMCまたは患者ヒトPBMC(およそ1×10e6個の細胞)を、アッセイに応じて24、48または96時間培養する。PBMCを、TLRリガンド、共刺激(costimulatory)抗体、免疫複合体、および正常血清または自己免疫性血清などの刺激の存在下で培養する。サイトカイン産生に対する分子の効果を、IL-6、IL-8、IL-10、IL-4、IFN-γ、TNF-αに対するBiolegend(San Diego, CA)による抗体ペアキットなどの市販の試薬を用いて測定する。サイトカイン産生に対する分子の効果を判定するために、インビトロ培養物からの培養上清を、24、48時間の時点またはより以後の時点で採取する。IFN-α産生は、例えば、PBLインターフェロンの供給元(Piscataway, NJ)などから入手しうる抗ヒトIFN-α抗体および標準曲線試薬を用いて測定される。類似した一群のアッセイを、ヒトリンパ球の部分集団(単離された単球、B細胞、pDC、T細胞など)を用いて行い;例えば、Miltenyi Biotech(Auburn, CA)から入手しうる市販の磁性ビーズを利用した単離用キットなどを用いて精製する。
【0261】
加えて、CD5、CD23、CD69、CD80、CD86およびCD25などのリンパ球活性化受容体の発現に対する分子の効果を、刺激後のさまざまな時点で評価する。これらの分子が免疫細胞活性化と関連のある種々の受容体の発現にどのようにして影響するかを明らかにするために、PBMCまたは単離された細胞部分集団を多色フローサイトメトリーに供する。
【0262】
別の一群のアッセイは、インビトロでの種々のリンパ球部分集団の増殖に対するこれらの分子の効果を測定するものと考えられる。これらのアッセイは、例えば、刺激の前にヒトPBMCのCFDA-SE染色(Invitrogen, Carlsbad, CA)を利用する。5mMのCFSEを、10e7~10e8個のPBMCまたは精製された細胞サブセットとともにPBS/0.5% BSA中に1:3000に希釈し、標識反応物を37Cで3~4分間インキュベートした後に、残りのCFSEを除去するためにRPMI/10% FBS中で数回洗浄する。続いて、CFSE標識細胞をさまざまな刺激(TLRリガンド、共刺激抗体など)および分子とともに共培養反応物中で4日間インキュベートし、その後に、色素と結合させた、細胞部分集団に特異的な抗体を用いるフローサイトメトリーによって細胞増殖について分析する。
【0263】
別のアッセイでは、1つまたは複数の分子の細胞傷害作用を測定する。このアッセイでは、アネキシン5染色(例えば、アネキシン5-FITC)を用いて毒性を測定する。関心対象の細胞(例えば、単球または単球細胞株)を、関心対象のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子(例えば、突然変異型Fcドメインを有するハイブリッド型ヌクレアーゼ分子)または1つもしくは複数の対照と接触させる。接触後のさまざまな時点で、細胞を培養物から分離し、アネキシン5で染色する。続いてアポトーシス細胞または死細胞の数を、例えばフローサイトメトリーまたは蛍光顕微鏡を用いて算定する。関心対象のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子と接触させた細胞が示す、アネキシン5に対して陽性染色される細胞の数は、陽性対照と比較してより少ない。
【0264】
DCおよびマクロファージへの単球のインビトロ成熟に対するこれらの分子の効果も、正常PBMC試料および患者PBMC試料の両方を用いて評価する。
【0265】
ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の有効性は、本明細書に開示されたハイブリッド型ヌクレアーゼ分子で処理した細胞によるアッセイの結果を、対照製剤で処理した細胞によるアッセイの結果と比較することによって実証される。処理の後に、上記のさまざまなマーカー(例えば、サイトカイン、細胞表面受容体、増殖)のレベルは一般に、有効な分子で処理した群において、処理の前に存在したマーカーレベルと比べて、または対照群において測定されたレベルと比べて改善する。
【0266】
実施例20:ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の、それを必要とする哺乳動物に対する投与
この試験には哺乳動物(例えば、マウス、ラット、齧歯動物、ヒト、モルモット)を用いる。哺乳動物に対して、表1からの1つもしくは複数の配列を含む1つもしくは複数のハイブリッド型ヌクレアーゼ分子、または対照を(例えば、静脈内に)投与する。場合によっては、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子はポリペプチドである。場合によっては、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、表1からの1つまたは複数の配列を含む。場合によっては、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、突然変異型Fcドメインと連結されたヌクレアーゼドメインを含む。場合によっては、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は突然変異型Fcドメインを含む。場合によっては、突然変異型Fcドメインは、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、および/またはCH3ドメイン内に突然変異を含む。場合によっては、突然変異型FcドメインはP238Sおよび/またはP331Sを含み、かつ、ヒンジ部の3つのシステインの1つまたは複数における突然変異を含んでもよい。場合によっては、突然変異型Fcドメインは、P238Sおよび/もしくはP331S、ならびに/またはヒンジ部の3つのシステインにおける突然変異を含む。場合によっては、突然変異型Fcドメインは、P238Sおよび/もしくはP331S、ならびに/またはヒンジ部の3つのシステインにおけるSSSへの突然変異を含む。場合によっては、突然変異型Fcドメインは、P238SおよびP331S、ならびにヒンジ部の3つのシステインにおける突然変異を含む。場合によっては、突然変異型Fcドメインは、P238SおよびP331SおよびSSSを含む。場合によっては、突然変異型Fcドメインは、SEQ ID NO 59、60、61に示されている。場合によっては、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、SEQ ID NOに示されている。Fcドメインをヌクレアーゼドメインと連結するために、さまざまなリンカードメイン(例えば、本明細書に記載されたもの)を用いることができる。例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40またはそれ以上のアミノ酸の長さであるリンカードメインを用いることができる。場合によっては、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子を薬学的に許容される担体と製剤化する。場合によっては、分子を、上記の薬学的組成物の項に記載したように、薬学的組成物として製剤化する。ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、RNaseおよび/またはDNaseを標的とする。
【0267】
有用と考えられる場合には、多回投与を用いる。IFN-αレベル、IFN-α応答性遺伝子レベル、自己抗体の力価、腎臓の機能および病態、ならびに/または循環血中の免疫複合体レベルに対する効果を、哺乳動物においてモニターする。同様の試験を、異なる治療プロトコールおよび投与経路(例えば、筋肉内投与など)を用いて行う。ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の有効性は、本明細書に開示されたハイブリッド型ヌクレアーゼ分子によって治療された哺乳動物におけるIFN-αレベル、IFN-α応答性遺伝子レベル、自己抗体の力価、腎臓の機能および病態、ならびに/または循環血中の免疫複合体レベルを、対照製剤によって治療された哺乳動物と比較することによって実証される。
【0268】
一例においては、治療を必要とするヒト対象を選択するかまたは同定する。対象は、例えば、SLEの原因または症状を減少させることを必要としてもよい。対象の同定は、臨床の場において行われてもよく、または他の場所、例えば、対象の家庭で、対象自らが自己検査キットを用いることによって行われてもよい。
【0269】
ゼロ時間の時点で、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の適した初回用量を対象に投与する。ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、本明細書に記載の通りに製剤化する。初回投与からある期間、例えば、7日間、14日間および21日間の後に、例えばIFN-αレベル、IFN-α応答性遺伝子レベル、自己抗体の力価、腎臓の機能および病態、ならびに/または循環血中の免疫複合体レベルなどを測定することによって、対象の状態を評価する。他の関連した基準を測定することもできる。投薬の回数および強度を、患者の必要性に応じて調整する。
【0270】
治療の後に、対象のIFN-αレベル、IFN-α応答性遺伝子レベル、自己抗体の力価、腎臓の機能および病態、ならびに/または循環血中の免疫複合体レベルは、治療の前に存在したレベルと比べて、または同程度に罹患しているが治療されていない/対照対象におけるレベルと比べて低下する、ならびに/または改善する。
【0271】
別の例においては、治療を必要とする齧歯動物対象を選択するかまたは同定する。対象の同定は研究室の場であってもよく、または他の場所であってもよい。
【0272】
ゼロ時間の時点で、ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子の適した初回用量を対象に投与する。ハイブリッド型ヌクレアーゼ分子は、本明細書に記載の通りに製剤化する。初回投与からある期間、例えば、7日間、14日間および21日間の後に、例えばIFN-αレベル、IFN-α応答性遺伝子レベル、自己抗体の力価、腎臓の機能および病態、ならびに/または循環血中の免疫複合体レベルなどを測定することによって、対象の状態を評価する。他の関連した基準を測定することもできる。投薬の回数および強度を、対象の必要性に応じて調整する。
【0273】
治療の後に、対象のIFN-αレベル、IFN-α応答性遺伝子レベル、自己抗体の力価、腎臓の機能および病態、ならびに/または循環血中の免疫複合体レベルは、治療の前に存在したレベルと比べて、または同程度に罹患しているが治療されていない/対照対象におけるレベルと比べて低下する、ならびに/または改善する。
【0274】
本発明を、好ましい態様およびさまざまな代替的態様を参照しながら、詳細に示し、説明してきたが、関連した技術分野の当業者には、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく、形態および詳細のさまざまな変更を行いうることが理解されるであろう。
【0275】
本明細書の本文中に引用された参考文献、交付済み特許および特許出願はすべて、目的を問わず、それらの全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【0276】
【0277】
配列情報
SEQUENCE LISTING
<110> UNIVERSITY OF WASHINGTON
<120> THERAPEUTIC NUCLEASE COMPOSITIONS AND METHODS
<150> US 61/617,241
<151> 2012-03-29
<150> US 61/480,961
<151> 2011-04-29
<160> 126
<170> PatentIn version 3.5
<210> 1
<211> 42
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<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
primer
<400> 27
tggagatggt tttctcgatg ggggctggga gggctttgtt ggagacc 47
<210> 28
<211> 51
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
primer
<400> 28
tctagattat cattttcccg gagagagaga gaggctcttc tgcgtgtagt g 51
<210> 29
<211> 30
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
primer
<400> 29
gatatcctgc acgctagggc tgctcacatt 30
<210> 30
<211> 82
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
oligonucleotide
<400> 30
agatctctcc ggaggaggtg gctcaggtgg tggaggatct ggaggaggtg ggagtggtgg 60
aggtggttct accggtctcg ag 82
<210> 31
<211> 97
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
oligonucleotide
<400> 31
agatctctcc ggaggaggtg gctcaggtgg tggaggatct ggaggaggtg gctcaggtgg 60
tggaggatct ggaggaggtg ggagtaccgg tctcgag 97
<210> 32
<211> 91
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
oligonucleotide
<400> 32
agatctctcc ggaggaggtg gctcaggtgg tggaggatct ggaggaggtg gctcaggtgg 60
tggaggatct ggaggaggtg ggagtctcga g 91
<210> 33
<211> 462
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 33
gtcgacggag ctagcagccc cgtgaacgtg agcagcccca gcgtgcagga tatcccttcc 60
ctgggcaagg aatcccgggc caagaaattc cagcggcagc atatggactc agacagttcc 120
cccagcagca gctccaccta ctgtaaccaa atgatgaggc gccggaatat gacacagggg 180
cggtgcaaac cagtgaacac ctttgtgcac gagcccctgg tagatgtcca gaatgtctgt 240
ttccaggaaa aggtcacctg caagaacggg cagggcaact gctacaagag caactccagc 300
atgcacatca cagactgccg cctgacaaac gactccaggt accccaactg tgcataccgg 360
accagcccga aggagagaca catcattgtg gcctgtgaag ggagcccata tgtgccagtc 420
cactttgatg cttctgtgga ggactctacc taataatcta ga 462
<210> 34
<211> 798
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 34
gatatcctga agatcgcagc cttcaacatc cagacatttg gggagaccaa gatgtccaat 60
gccaccctcg tcagctacat tgtgcagatc ctgagccgct atgacatcgc cctggtccag 120
gaggtcagag acagccacct gactgccgtg gggaagctgc tggacaacct caatcaggat 180
gcaccagaca cctatcacta cgtggtcagt gagccactgg gacggaacag ctataaggag 240
cgctacctgt tcgtgtacag gcctgaccag gtgtctgcgg tggacagcta ctactacgat 300
gatggctgcg agccctgcag gaacgacacc ttcaaccgag agccattcat tgtcaggttc 360
ttctcccggt tcacagaggt cagggagttt gccattgttc ccctgcatgc ggccccgggg 420
gacgcagtag ccgagatcga cgctctctat gacgtctacc tggatgtcca agagaaatgg 480
ggcttggagg acgtcatgtt gatgggcgac ttcaatgcgg gctgcagcta tgtgagaccc 540
tcccagtggt catccatccg cctgtggaca agccccacct tccagtggct gatccccgac 600
agcgctgaca ccacagctac acccacgcac tgtgcctatg acaggatcgt ggttgcaggg 660
atgctgctcc gaggcgccgt tgttcccgac tcggctcttc cctttaactt ccaggctgcc 720
tatggcctga gtgaccaact ggcccaagcc atcagtgacc actatccagt ggaggtgatg 780
ctgaagtgat aatctaga 798
<210> 35
<211> 798
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 35
gatatcctga agatcgcagc cttcaacatc cagacatttg gggagaccaa gatgtccaat 60
gccaccctcg tcagctacat tgtgcagatc ctgagccgct atgacatcgc cctggtccag 120
gaggtcagag acagccacct gactgccgtg gggaagctgc tggacaacct caatcaggat 180
gcaccagaca cctatcacta cgtggtcagt gagccactgg gacggaacag ctataaggag 240
cgctacctgt tcgtgtacag gcctgaccag gtgtctgcgg tggacagcta ctactacgat 300
gatggctgcg agccctgcgg gaacgacacc ttcaaccgag agccagccat tgtcaggttc 360
ttctcccggt tcacagaggt cagggagttt gccattgttc ccctgcatgc ggccccgggg 420
gacgcagtag ccgagatcga cgctctctat gacgtctacc tggatgtcca agagaaatgg 480
ggcttggagg acgtcatgtt gatgggcgac ttcaatgcgg gctgcagcta tgtgagaccc 540
tcccagtggt catccatccg cctgtggaca agccccacct tccagtggct gatccccgac 600
agcgctgaca ccacagctac acccacgcac tgtgcctatg acaggatcgt ggttgcaggg 660
atgctgctcc gaggcgccgt tgttcccgac tcggctcttc cctttaactt ccaggctgcc 720
tatggcctga gtgaccaact ggcccaagcc atcagtgacc actatccagt ggaggtgatg 780
ctgaaatgat aatctaga 798
<210> 36
<211> 798
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 36
gatatcctga agatcgcagc cttcaacatc cagacatttg gggagaccaa gatgtccaat 60
gccaccctcg tcagctacat tgtgcagatc ctgagccgct atgacatcgc cctggtccag 120
gaggtcagag acagccacct gactgccgtg gggaagctgc tggacaacct caatcaggat 180
gcaccagaca cctatcacta cgtggtcagt gagccactgg gacggaacag ctataaggag 240
cgctacctgt tcgtgtacag gcctgaccag gtgtctgcgg tggacagcta ctactacgat 300
gatggctgcg agccctgcgg gaacgacacc ttcaaccgag agccattcat tgtcaggttc 360
ttctcccggt tcacagaggt cagggagttt gccattgttc ccctgcatgc ggccccgggg 420
gacgcagtag ccgagatcga cgctctctat gacgtctacc tggatgtcca agagaaatgg 480
ggcttagagg acgtcatgtt gatgggcgac ttcaatgcgg gctgcagcta tgtgagaccc 540
tcccagtggt catccatccg cctgtggaca agccccacct tccagtggct gatccccgac 600
agcgctgaca ccacagctac acccacgcac tgtgcctatg acaggatcgt ggttgcaggg 660
atgctgctcc gaggcgccgt tgttcccgac tcggctcttc cctttaactt ccaggctgcc 720
tatggcctga gtgaccaact ggcccaagcc atcagtgacc actatccagt ggaggtgatg 780
ctgaagtgat aatctaga 798
<210> 37
<211> 795
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 37
accggtctga agatcgcagc cttcaacatc cagacatttg gggagaccaa gatgtccaat 60
gccaccctcg tcagctacat tgtgcagatc ctgagccgct atgacatcgc cctggtccag 120
gaggtcagag acagccacct gactgccgtg gggaagctgc tggacaacct caatcaggat 180
gcaccagaca cctatcacta cgtggtcagt gagccactgg gacggaacag ctataaggag 240
cgctacctgt tcgtgtacag gcctgaccag gtgtctgcgg tggacagcta ctactacgat 300
gatggctgcg agccctgcag gaacgacacc ttcaaccgag agccattcat tgtcaggttc 360
ttctcccggt tcacagaggt cagggagttt gccattgttc ccctgcatgc ggccccgggg 420
gacgcagtag ccgagatcga cgctctctat gacgtctacc tggatgtcca agagaaatgg 480
ggcttggagg acgtcatgtt gatgggcgac ttcaatgcgg gctgcagcta tgtgagaccc 540
tcccagtggt catccatccg cctgtggaca agccccacct tccagtggct gatccccgac 600
agcgctgaca ccacagctac acccacgcac tgtgcctatg acaggatcgt ggttgcaggg 660
atgctgctcc gaggcgccgt tgttcccgac tcggctcttc cctttaactt ccaggctgcc 720
tatggcctga gtgaccaact ggcccaagcc atcagtgacc actatccagt ggaggtgatg 780
ctgaaagatc tcgag 795
<210> 38
<211> 795
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 38
accggtctga agatcgcagc cttcaacatc cagacatttg gggagaccaa gatgtccaat 60
gccaccctcg tcagctacat tgtgcagatc ctgagccgct atgacatcgc cctggtccag 120
gaggtcagag acagccacct gactgccgtg gggaagctgc tggacaacct caatcaggat 180
gcaccagaca cctatcacta cgtggtcagt gagccactgg gacggaacag ctataaggag 240
cgctacctgt tcgtgtacag gcctgaccag gtgtctgcgg tggacagcta ctactacgat 300
gatggctgcg agccctgcgg gaacgacacc ttcaaccgag agccagccat tgtcaggttc 360
ttctcccggt tcacagaggt cagggagttt gccattgttc ccctgcatgc ggccccgggg 420
gacgcagtag ccgagatcga cgctctctat gacgtctacc tggatgtcca agagaaatgg 480
ggcttggagg acgtcatgtt gatgggcgac ttcaatgcgg gctgcagcta tgtgagaccc 540
tcccagtggt catccatccg cctgtggaca agccccacct tccagtggct gatccccgac 600
agcgctgaca ccacagctac acccacgcac tgtgcctatg acaggatcgt ggttgcaggg 660
atgctgctcc gaggcgccgt tgttcccgac tcggctcttc cctttaactt ccaggctgcc 720
tatggcctga gtgaccaact ggcccaagcc atcagtgacc actatccagt ggaggtgatg 780
ctgaaagatc tcgag 795
<210> 39
<211> 795
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 39
accggtctga agatcgcagc cttcaacatc cagacatttg gggagaccaa gatgtccaat 60
gccaccctcg tcagctacat tgtgcagatc ctgagccgct atgacatcgc cctggtccag 120
gaggtcagag acagccacct gactgccgtg gggaagctgc tggacaacct caatcaggat 180
gcaccagaca cctatcacta cgtggtcagt gagccactgg gacggaacag ctataaggag 240
cgctacctgt tcgtgtacag gcctgaccag gtgtctgcgg tggacagcta ctactacgat 300
gatggctgcg agccctgcgg gaacgacacc ttcaaccgag agccattcat tgtcaggttc 360
ttctcccggt tcacagaggt cagggagttt gccattgttc ccctgcatgc ggccccgggg 420
gacgcagtag ccgagatcga cgctctctat gacgtctacc tggatgtcca agagaaatgg 480
ggcttagagg acgtcatgtt gatgggcgac ttcaatgcgg gctgcagcta tgtgagaccc 540
tcccagtggt catccatccg cctgtggaca agccccacct tccagtggct gatccccgac 600
agcgctgaca ccacagctac acccacgcac tgtgcctatg acaggatcgt ggttgcaggg 660
atgctgctcc gaggcgccgt tgttcccgac tcggctcttc cctttaactt ccaggctgcc 720
tatggcctga gtgaccaact ggcccaagcc atcagtgacc actatccagt ggaggtgatg 780
ctgaaagatc tcgag 795
<210> 40
<211> 715
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 40
agatctcgag cccaaatctt ctgacaaaac tcacacatgt ccaccgtgcc cagcacctga 60
actcctgggg ggaccgtcag tcttcctctt ccccccaaaa cccaaggaca ccctcatgat 120
ctcccggacc cctgaggtca catgcgtggt ggtggacgtg agccacgaag accctgaggt 180
caagttcaac tggtacgtgg acggcgtgga ggtgcataat gccaagacaa agccgcggga 240
ggagcagtac aacagcacgt accgtgtggt cagcgtcctc accgtcctgc accaggactg 300
gctgaatggc aaggagtaca agtgcaaggt ctccaacaaa gccctcccag cccccatcga 360
gaaaaccatc tccaaagcca aagggcagcc ccgagaacca caggtgtaca ccctgccccc 420
atcccgggat gagctgacca agaaccaggt cagcctgacc tgcctggtca aaggcttcta 480
tcccagcgac atcgccgtgg agtgggagag caatgggcag ccggagaaca actacaagac 540
cacgcctccc gtgctggact ccgacggctc cttcttcctc tacagcaagc tcaccgtgga 600
caagagcagg tggcagcagg ggaacgtctt ctcatgctcc gtgatgcatg aggctctgca 660
caaccactac acgcagaaga gcctctctct gtctccgggt aaatgataat ctaga 715
<210> 41
<211> 858
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 41
gttaagcttg ccaccatgga aaccccagcg cagcttctct tcctcctgct actctggctc 60
ccagatacca ccggtctgaa gatcgcagcc ttcaacatcc agacatttgg ggagaccaag 120
atgtccaatg ccaccctcgt cagctacatt gtgcagatcc tgagccgcta tgacatcgcc 180
ctggtccagg aggtcagaga cagccacctg actgccgtgg ggaagctgct ggacaacctc 240
aatcaggatg caccagacac ctatcactac gtggtcagtg agccactggg acggaacagc 300
tataaggagc gctacctgtt cgtgtacagg cctgaccagg tgtctgcggt ggacagctac 360
tactacgatg atggctgcga gccctgcggg aacgacacct tcaaccgaga gccagccatt 420
gtcaggttct tctcccggtt cacagaggtc agggagtttg ccattgttcc cctgcatgcg 480
gccccggggg acgcagtagc cgagatcgac gctctctatg acgtctacct ggatgtccaa 540
gagaaatggg gcttggagga cgtcatgttg atgggcgact tcaatgcggg ctgcagctat 600
gtgagaccct cccagtggtc atccatccgc ctgtggacaa gccccacctt ccagtggctg 660
atccccgaca gcgctgacac cacagctaca cccacgcact gtgcctatga caggatcgtg 720
gttgcaggga tgctgctccg aggcgccgtt gttcccgact cggctcttcc ctttaacttc 780
caggctgcct atggcctgag tgaccaactg gcccaagcca tcagtgacca ctatccagtg 840
gaggtgatgc tgaagtga 858
<210> 42
<211> 918
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 42
atgtcacggg agctggcccc actgctgctt ctcctcctct ccatccacag cgccctggcc 60
atgaggatct gctccttcaa cgtcaggtcc tttggggaaa gcaagcagga agacaagaat 120
gccatggatg tcattgtgaa ggtcatcaaa cgctgtgaca tcatactcgt gatggaaatc 180
aaggacagca acaacaggat ctgccccata ctgatggaga agctgaacag aaattcaagg 240
agaggcataa catacaacta tgtgattagc tctcggcttg gaagaaacac atataaagaa 300
caatatgcct ttctctacaa ggaaaagctg gtgtctgtga agaggagtta tcactaccat 360
gactatcagg atggagacgc agatgtgttt tccagggagc cctttgtggt ctggttccaa 420
tctccccaca ctgctgtcaa agacttcgtg attatccccc tgcacaccac cccagagaca 480
tccgttaagg agatcgatga gttggttgag gtctacacgg acgtgaaaca ccgctggaag 540
gcggagaatt tcattttcat gggtgacttc aatgccggct gcagctacgt ccccaagaag 600
gcctggaaga acatccgctt gaggactgac cccaggtttg tttggctgat cggggaccaa 660
gaggacacca cggtgaagaa gagcaccaac tgtgcatatg acaggattgt gcttagagga 720
caagaaatcg tcagttctgt tgttcccaag tcaaacagtg tttttgactt ccagaaagct 780
tacaagctga ctgaagagga ggccctggat gtcagcgacc actttccagt tgaatttaaa 840
ctacagtctt caagggcctt caccaacagc aaaaaatctg tcactctaag gaagaaaaca 900
aagagcaaac gctcctag 918
<210> 43
<211> 459
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 43
atgggtctgg agaagtctct tgtccggctc cttctgcttg tcctgatact gctggtgctg 60
ggctgggtcc agccttccct gggcaaggaa tcccgggcca agaaattcca gcggcagcat 120
atggactcag acagttcccc cagcagcagc tccacctact gtaaccaaat gatgaggcgc 180
cggaatatga cacaggggcg gtgcaaacca gtgaacacct ttgtgcacga gcccctggta 240
gatgtccaga atgtctgttt ccaggaaaag gtcacctgca agaacgggca gggcaactgc 300
tacaagagca actccagcat gcacatcaca gactgccgcc tgacaaacgg ctccaggtac 360
cccaactgtg cataccggac cagcccgaag gagagacaca tcattgtggc ctgtgaaggg 420
agcccatatg tgccagtcca ctttgatgct actgtgtag 459
<210> 44
<211> 57
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
oligonucleotide
<400> 44
gtcgacggcg cggccgccag ccccgtgaac gtgagcagcc ccagcgtgca ggatatc 57
<210> 45
<211> 20
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<400> 45
Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly
1 5 10 15
Gly Gly Gly Ser
20
<210> 46
<211> 25
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<400> 46
Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly
1 5 10 15
Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
20 25
<210> 47
<211> 15
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<400> 47
Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
1 5 10 15
<210> 48
<211> 260
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 48
Leu Lys Ile Ala Ala Phe Asn Ile Gln Thr Phe Gly Glu Thr Lys Met
1 5 10 15
Ser Asn Ala Thr Leu Val Ser Tyr Ile Val Gln Ile Leu Ser Arg Tyr
20 25 30
Asp Ile Ala Leu Val Gln Glu Val Arg Asp Ser His Leu Thr Ala Val
35 40 45
Gly Lys Leu Leu Asp Asn Leu Asn Gln Asp Ala Pro Asp Thr Tyr His
50 55 60
Tyr Val Val Ser Glu Pro Leu Gly Arg Asn Ser Tyr Lys Glu Arg Tyr
65 70 75 80
Leu Phe Val Tyr Arg Pro Asp Gln Val Ser Ala Val Asp Ser Tyr Tyr
85 90 95
Tyr Asp Asp Gly Cys Glu Pro Cys Arg Asn Asp Thr Phe Asn Arg Glu
100 105 110
Pro Phe Ile Val Arg Phe Phe Ser Arg Phe Thr Glu Val Arg Glu Phe
115 120 125
Ala Ile Val Pro Leu His Ala Ala Pro Gly Asp Ala Val Ala Glu Ile
130 135 140
Asp Ala Leu Tyr Asp Val Tyr Leu Asp Val Gln Glu Lys Trp Gly Leu
145 150 155 160
Glu Asp Val Met Leu Met Gly Asp Phe Asn Ala Gly Cys Ser Tyr Val
165 170 175
Arg Pro Ser Gln Trp Ser Ser Ile Arg Leu Trp Thr Ser Pro Thr Phe
180 185 190
Gln Trp Leu Ile Pro Asp Ser Ala Asp Thr Thr Ala Thr Pro Thr His
195 200 205
Cys Ala Tyr Asp Arg Ile Val Val Ala Gly Met Leu Leu Arg Gly Ala
210 215 220
Val Val Pro Asp Ser Ala Leu Pro Phe Asn Phe Gln Ala Ala Tyr Gly
225 230 235 240
Leu Ser Asp Gln Leu Ala Gln Ala Ile Ser Asp His Tyr Pro Val Glu
245 250 255
Val Met Leu Lys
260
<210> 49
<211> 260
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 49
Leu Lys Ile Ala Ala Phe Asn Ile Gln Thr Phe Gly Glu Thr Lys Met
1 5 10 15
Ser Asn Ala Thr Leu Val Ser Tyr Ile Val Gln Ile Leu Ser Arg Tyr
20 25 30
Asp Ile Ala Leu Val Gln Glu Val Arg Asp Ser His Leu Thr Ala Val
35 40 45
Gly Lys Leu Leu Asp Asn Leu Asn Gln Asp Ala Pro Asp Thr Tyr His
50 55 60
Tyr Val Val Ser Glu Pro Leu Gly Arg Asn Ser Tyr Lys Glu Arg Tyr
65 70 75 80
Leu Phe Val Tyr Arg Pro Asp Gln Val Ser Ala Val Asp Ser Tyr Tyr
85 90 95
Tyr Asp Asp Gly Cys Glu Pro Cys Gly Asn Asp Thr Phe Asn Arg Glu
100 105 110
Pro Ala Ile Val Arg Phe Phe Ser Arg Phe Thr Glu Val Arg Glu Phe
115 120 125
Ala Ile Val Pro Leu His Ala Ala Pro Gly Asp Ala Val Ala Glu Ile
130 135 140
Asp Ala Leu Tyr Asp Val Tyr Leu Asp Val Gln Glu Lys Trp Gly Leu
145 150 155 160
Glu Asp Val Met Leu Met Gly Asp Phe Asn Ala Gly Cys Ser Tyr Val
165 170 175
Arg Pro Ser Gln Trp Ser Ser Ile Arg Leu Trp Thr Ser Pro Thr Phe
180 185 190
Gln Trp Leu Ile Pro Asp Ser Ala Asp Thr Thr Ala Thr Pro Thr His
195 200 205
Cys Ala Tyr Asp Arg Ile Val Val Ala Gly Met Leu Leu Arg Gly Ala
210 215 220
Val Val Pro Asp Ser Ala Leu Pro Phe Asn Phe Gln Ala Ala Tyr Gly
225 230 235 240
Leu Ser Asp Gln Leu Ala Gln Ala Ile Ser Asp His Tyr Pro Val Glu
245 250 255
Val Met Leu Lys
260
<210> 50
<211> 260
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 50
Leu Lys Ile Ala Ala Phe Asn Ile Gln Thr Phe Gly Glu Thr Lys Met
1 5 10 15
Ser Asn Ala Thr Leu Val Ser Tyr Ile Val Gln Ile Leu Ser Arg Tyr
20 25 30
Asp Ile Ala Leu Val Gln Glu Val Arg Asp Ser His Leu Thr Ala Val
35 40 45
Gly Lys Leu Leu Asp Asn Leu Asn Gln Asp Ala Pro Asp Thr Tyr His
50 55 60
Tyr Val Val Ser Glu Pro Leu Gly Arg Asn Ser Tyr Lys Glu Arg Tyr
65 70 75 80
Leu Phe Val Tyr Arg Pro Asp Gln Val Ser Ala Val Asp Ser Tyr Tyr
85 90 95
Tyr Asp Asp Gly Cys Glu Pro Cys Gly Asn Asp Thr Phe Asn Arg Glu
100 105 110
Pro Phe Ile Val Arg Phe Phe Ser Arg Phe Thr Glu Val Arg Glu Phe
115 120 125
Ala Ile Val Pro Leu His Ala Ala Pro Gly Asp Ala Val Ala Glu Ile
130 135 140
Asp Ala Leu Tyr Asp Val Tyr Leu Asp Val Gln Glu Lys Trp Gly Leu
145 150 155 160
Glu Asp Val Met Leu Met Gly Asp Phe Asn Ala Gly Cys Ser Tyr Val
165 170 175
Arg Pro Ser Gln Trp Ser Ser Ile Arg Leu Trp Thr Ser Pro Thr Phe
180 185 190
Gln Trp Leu Ile Pro Asp Ser Ala Asp Thr Thr Ala Thr Pro Thr His
195 200 205
Cys Ala Tyr Asp Arg Ile Val Val Ala Gly Met Leu Leu Arg Gly Ala
210 215 220
Val Val Pro Asp Ser Ala Leu Pro Phe Asn Phe Gln Ala Ala Tyr Gly
225 230 235 240
Leu Ser Asp Gln Leu Ala Gln Ala Ile Ser Asp His Tyr Pro Val Glu
245 250 255
Val Met Leu Lys
260
<210> 51
<211> 260
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 51
Leu Lys Ile Ala Ala Phe Asn Ile Gln Thr Phe Gly Glu Thr Lys Met
1 5 10 15
Ser Asn Ala Thr Leu Val Ser Tyr Ile Val Gln Ile Leu Ser Arg Tyr
20 25 30
Asp Ile Ala Leu Val Gln Glu Val Arg Asp Ser His Leu Thr Ala Val
35 40 45
Gly Lys Leu Leu Asp Asn Leu Asn Gln Asp Ala Pro Asp Thr Tyr His
50 55 60
Tyr Val Val Ser Glu Pro Leu Gly Arg Asn Ser Tyr Lys Glu Arg Tyr
65 70 75 80
Leu Phe Val Tyr Arg Pro Asp Gln Val Ser Ala Val Asp Ser Tyr Tyr
85 90 95
Tyr Asp Asp Gly Cys Glu Pro Cys Arg Asn Asp Thr Phe Asn Arg Glu
100 105 110
Pro Ala Ile Val Arg Phe Phe Ser Arg Phe Thr Glu Val Arg Glu Phe
115 120 125
Ala Ile Val Pro Leu His Ala Ala Pro Gly Asp Ala Val Ala Glu Ile
130 135 140
Asp Ala Leu Tyr Asp Val Tyr Leu Asp Val Gln Glu Lys Trp Gly Leu
145 150 155 160
Glu Asp Val Met Leu Met Gly Asp Phe Asn Ala Gly Cys Ser Tyr Val
165 170 175
Arg Pro Ser Gln Trp Ser Ser Ile Arg Leu Trp Thr Ser Pro Thr Phe
180 185 190
Gln Trp Leu Ile Pro Asp Ser Ala Asp Thr Thr Ala Thr Pro Thr His
195 200 205
Cys Ala Tyr Asp Arg Ile Val Val Ala Gly Met Leu Leu Arg Gly Ala
210 215 220
Val Val Pro Asp Ser Ala Leu Pro Phe Asn Phe Gln Ala Ala Tyr Gly
225 230 235 240
Leu Ser Asp Gln Leu Ala Gln Ala Ile Ser Asp His Tyr Pro Val Glu
245 250 255
Val Met Leu Lys
260
<210> 52
<211> 260
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 52
Leu Lys Ile Ala Ala Phe Asn Ile Gln Thr Phe Gly Glu Thr Lys Met
1 5 10 15
Ser Asn Ala Thr Leu Val Ser Tyr Ile Val Gln Ile Leu Ser Arg Tyr
20 25 30
Asp Ile Ala Leu Val Gln Glu Val Arg Asp Ser His Leu Thr Ala Val
35 40 45
Gly Lys Leu Leu Asp Asn Leu Asn Gln Asp Ala Pro Asp Thr Tyr His
50 55 60
Tyr Val Val Ser Glu Pro Leu Gly Arg Asn Ser Tyr Lys Glu Arg Tyr
65 70 75 80
Leu Phe Val Tyr Arg Pro Asp Gln Val Ser Ala Val Asp Ser Tyr Tyr
85 90 95
Tyr Asp Asp Gly Cys Glu Pro Cys Gly Asn Asp Thr Phe Asn Arg Glu
100 105 110
Pro Ala Ile Val Arg Phe Phe Ser Arg Phe Thr Glu Val Arg Glu Phe
115 120 125
Ala Ile Val Pro Leu His Ala Ala Pro Gly Asp Ala Val Ala Glu Ile
130 135 140
Asp Ala Leu Tyr Asp Val Tyr Leu Asp Val Gln Glu Lys Trp Gly Leu
145 150 155 160
Glu Asp Val Met Leu Met Gly Asp Phe Asn Ala Gly Cys Ser Tyr Val
165 170 175
Arg Pro Ser Gln Trp Ser Ser Ile Arg Leu Trp Thr Ser Pro Thr Phe
180 185 190
Gln Trp Leu Ile Pro Asp Ser Ala Asp Thr Thr Ala Thr Pro Thr His
195 200 205
Cys Ala Tyr Asp Arg Ile Val Val Ala Gly Met Leu Leu Arg Gly Ala
210 215 220
Val Val Pro Asp Ser Ala Leu Pro Phe Asn Phe Gln Ala Ala Tyr Gly
225 230 235 240
Leu Ser Asp Gln Leu Ala Gln Ala Ile Ser Asp His Tyr Pro Val Glu
245 250 255
Val Met Leu Lys
260
<210> 53
<211> 260
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 53
Leu Lys Ile Ala Ala Phe Asn Ile Gln Thr Phe Gly Glu Thr Lys Met
1 5 10 15
Ser Asn Ala Thr Leu Val Ser Tyr Ile Val Gln Ile Leu Ser Arg Tyr
20 25 30
Asp Ile Ala Leu Val Gln Glu Val Arg Asp Ser His Leu Thr Ala Val
35 40 45
Gly Lys Leu Leu Asp Asn Leu Asn Gln Asp Ala Pro Asp Thr Tyr His
50 55 60
Tyr Val Val Ser Glu Pro Leu Gly Arg Asn Ser Tyr Lys Glu Arg Tyr
65 70 75 80
Leu Phe Val Tyr Arg Pro Asp Gln Val Ser Ala Val Asp Ser Tyr Tyr
85 90 95
Tyr Asp Asp Gly Cys Glu Pro Cys Gly Asn Asp Thr Phe Asn Arg Glu
100 105 110
Pro Phe Ile Val Arg Phe Phe Ser Arg Phe Thr Glu Val Arg Glu Phe
115 120 125
Ala Ile Val Pro Leu His Ala Ala Pro Gly Asp Ala Val Ala Glu Ile
130 135 140
Asp Ala Leu Tyr Asp Val Tyr Leu Asp Val Gln Glu Lys Trp Gly Leu
145 150 155 160
Glu Asp Val Met Leu Met Gly Asp Phe Asn Ala Gly Cys Ser Tyr Val
165 170 175
Arg Pro Ser Gln Trp Ser Ser Ile Arg Leu Trp Thr Ser Pro Thr Phe
180 185 190
Gln Trp Leu Ile Pro Asp Ser Ala Asp Thr Thr Ala Thr Pro Thr His
195 200 205
Cys Ala Tyr Asp Arg Ile Val Val Ala Gly Met Leu Leu Arg Gly Ala
210 215 220
Val Val Pro Asp Ser Ala Leu Pro Phe Asn Phe Gln Ala Ala Tyr Gly
225 230 235 240
Leu Ser Asp Gln Leu Ala Gln Ala Ile Ser Asp His Tyr Pro Val Glu
245 250 255
Val Met Leu Lys
260
<210> 54
<211> 233
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 54
Leu Glu Pro Lys Ser Ser Asp Lys Thr His Thr Cys Pro Pro Cys Pro
1 5 10 15
Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys
20 25 30
Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val
35 40 45
Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr
50 55 60
Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu
65 70 75 80
Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His
85 90 95
Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys
100 105 110
Ala Leu Pro Ala Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln
115 120 125
Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Asp Glu Leu
130 135 140
Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro
145 150 155 160
Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn
165 170 175
Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu
180 185 190
Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val
195 200 205
Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln
210 215 220
Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys
225 230
<210> 55
<211> 128
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 55
Lys Glu Ser Arg Ala Lys Lys Phe Gln Arg Gln His Met Asp Ser Asp
1 5 10 15
Ser Ser Pro Ser Ser Ser Ser Thr Tyr Cys Asn Gln Met Met Arg Arg
20 25 30
Arg Asn Met Thr Gln Gly Arg Cys Lys Pro Val Asn Thr Phe Val His
35 40 45
Glu Pro Leu Val Asp Val Gln Asn Val Cys Phe Gln Glu Lys Val Thr
50 55 60
Cys Lys Asn Gly Gln Gly Asn Cys Tyr Lys Ser Asn Ser Ser Met His
65 70 75 80
Ile Thr Asp Cys Arg Leu Thr Asn Asp Ser Arg Tyr Pro Asn Cys Ala
85 90 95
Tyr Arg Thr Ser Pro Lys Glu Arg His Ile Ile Val Ala Cys Glu Gly
100 105 110
Ser Pro Tyr Val Pro Val His Phe Asp Ala Ser Val Glu Asp Ser Thr
115 120 125
<210> 56
<211> 280
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 56
Met Glu Thr Pro Ala Gln Leu Leu Phe Leu Leu Leu Leu Trp Leu Pro
1 5 10 15
Asp Thr Thr Gly Leu Lys Ile Ala Ala Phe Asn Ile Gln Thr Phe Gly
20 25 30
Glu Thr Lys Met Ser Asn Ala Thr Leu Val Ser Tyr Ile Val Gln Ile
35 40 45
Leu Ser Arg Tyr Asp Ile Ala Leu Val Gln Glu Val Arg Asp Ser His
50 55 60
Leu Thr Ala Val Gly Lys Leu Leu Asp Asn Leu Asn Gln Asp Ala Pro
65 70 75 80
Asp Thr Tyr His Tyr Val Val Ser Glu Pro Leu Gly Arg Asn Ser Tyr
85 90 95
Lys Glu Arg Tyr Leu Phe Val Tyr Arg Pro Asp Gln Val Ser Ala Val
100 105 110
Asp Ser Tyr Tyr Tyr Asp Asp Gly Cys Glu Pro Cys Gly Asn Asp Thr
115 120 125
Phe Asn Arg Glu Pro Ala Ile Val Arg Phe Phe Ser Arg Phe Thr Glu
130 135 140
Val Arg Glu Phe Ala Ile Val Pro Leu His Ala Ala Pro Gly Asp Ala
145 150 155 160
Val Ala Glu Ile Asp Ala Leu Tyr Asp Val Tyr Leu Asp Val Gln Glu
165 170 175
Lys Trp Gly Leu Glu Asp Val Met Leu Met Gly Asp Phe Asn Ala Gly
180 185 190
Cys Ser Tyr Val Arg Pro Ser Gln Trp Ser Ser Ile Arg Leu Trp Thr
195 200 205
Ser Pro Thr Phe Gln Trp Leu Ile Pro Asp Ser Ala Asp Thr Thr Ala
210 215 220
Thr Pro Thr His Cys Ala Tyr Asp Arg Ile Val Val Ala Gly Met Leu
225 230 235 240
Leu Arg Gly Ala Val Val Pro Asp Ser Ala Leu Pro Phe Asn Phe Gln
245 250 255
Ala Ala Tyr Gly Leu Ser Asp Gln Leu Ala Gln Ala Ile Ser Asp His
260 265 270
Tyr Pro Val Glu Val Met Leu Lys
275 280
<210> 57
<211> 305
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 57
Met Ser Arg Glu Leu Ala Pro Leu Leu Leu Leu Leu Leu Ser Ile His
1 5 10 15
Ser Ala Leu Ala Met Arg Ile Cys Ser Phe Asn Val Arg Ser Phe Gly
20 25 30
Glu Ser Lys Gln Glu Asp Lys Asn Ala Met Asp Val Ile Val Lys Val
35 40 45
Ile Lys Arg Cys Asp Ile Ile Leu Val Met Glu Ile Lys Asp Ser Asn
50 55 60
Asn Arg Ile Cys Pro Ile Leu Met Glu Lys Leu Asn Arg Asn Ser Arg
65 70 75 80
Arg Gly Ile Thr Tyr Asn Tyr Val Ile Ser Ser Arg Leu Gly Arg Asn
85 90 95
Thr Tyr Lys Glu Gln Tyr Ala Phe Leu Tyr Lys Glu Lys Leu Val Ser
100 105 110
Val Lys Arg Ser Tyr His Tyr His Asp Tyr Gln Asp Gly Asp Ala Asp
115 120 125
Val Phe Ser Arg Glu Pro Phe Val Val Trp Phe Gln Ser Pro His Thr
130 135 140
Ala Val Lys Asp Phe Val Ile Ile Pro Leu His Thr Thr Pro Glu Thr
145 150 155 160
Ser Val Lys Glu Ile Asp Glu Leu Val Glu Val Tyr Thr Asp Val Lys
165 170 175
His Arg Trp Lys Ala Glu Asn Phe Ile Phe Met Gly Asp Phe Asn Ala
180 185 190
Gly Cys Ser Tyr Val Pro Lys Lys Ala Trp Lys Asn Ile Arg Leu Arg
195 200 205
Thr Asp Pro Arg Phe Val Trp Leu Ile Gly Asp Gln Glu Asp Thr Thr
210 215 220
Val Lys Lys Ser Thr Asn Cys Ala Tyr Asp Arg Ile Val Leu Arg Gly
225 230 235 240
Gln Glu Ile Val Ser Ser Val Val Pro Lys Ser Asn Ser Val Phe Asp
245 250 255
Phe Gln Lys Ala Tyr Lys Leu Thr Glu Glu Glu Ala Leu Asp Val Ser
260 265 270
Asp His Phe Pro Val Glu Phe Lys Leu Gln Ser Ser Arg Ala Phe Thr
275 280 285
Asn Ser Lys Lys Ser Val Thr Leu Arg Lys Lys Thr Lys Ser Lys Arg
290 295 300
Ser
305
<210> 58
<211> 156
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 58
Met Ala Leu Glu Lys Ser Leu Val Arg Leu Leu Leu Leu Val Leu Ile
1 5 10 15
Leu Leu Val Leu Gly Trp Val Gln Pro Ser Leu Gly Lys Glu Ser Arg
20 25 30
Ala Lys Lys Phe Gln Arg Gln His Met Asp Ser Asp Ser Ser Pro Ser
35 40 45
Ser Ser Ser Thr Tyr Cys Asn Gln Met Met Arg Arg Arg Asn Met Thr
50 55 60
Gln Gly Arg Cys Lys Pro Val Asn Thr Phe Val His Glu Pro Leu Val
65 70 75 80
Asp Val Gln Asn Val Cys Phe Gln Glu Lys Val Thr Cys Lys Asn Gly
85 90 95
Gln Gly Asn Cys Tyr Lys Ser Asn Ser Ser Met His Ile Thr Asp Cys
100 105 110
Arg Leu Thr Asn Gly Ser Arg Tyr Pro Asn Cys Ala Tyr Arg Thr Ser
115 120 125
Pro Lys Glu Arg His Ile Ile Val Ala Cys Glu Gly Ser Pro Tyr Val
130 135 140
Pro Val His Phe Asp Ala Ser Val Glu Asp Ser Thr
145 150 155
<210> 59
<211> 693
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 59
cccaaatctt ctgacaaaac tcacacatct ccaccgtctc cagcacctga actcctgggg 60
ggaccgtcag tcttcctctt ccccccaaaa cccaaggaca ccctcatgat ctcccggacc 120
cctgaggtca catgcgtggt ggtggacgtg agccacgaag accctgaggt caagttcaac 180
tggtacgtgg acggcgtgga ggtgcataat gccaagacaa agccgcggga ggagcagtac 240
aacagcacgt accgtgtggt cagcgtcctc accgtcctgc accaggactg gctgaatggc 300
aaggagtaca agtgcaaggt ctccaacaaa gccctcccag cccccatcga gaaaaccatc 360
tccaaagcca aagggcagcc ccgagaacca caggtgtaca ccctgccccc atcccgggat 420
gagctgacca agaaccaggt cagcctgacc tgcctggtca aaggcttcta tcccagcgac 480
atcgccgtgg agtgggagag caatgggcag ccggagaaca actacaagac cacgcctccc 540
gtgctggact ccgacggctc cttcttcctc tacagcaagc tcaccgtgga caagagcagg 600
tggcagcagg ggaacgtctt ctcatgctcc gtgatgcatg aggctctgca caaccactac 660
acgcagaaga gcctctctct gtctccgggt aaa 693
<210> 60
<211> 233
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 60
Leu Glu Pro Lys Ser Ser Asp Lys Thr His Thr Ser Pro Pro Ser Pro
1 5 10 15
Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys
20 25 30
Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val
35 40 45
Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr
50 55 60
Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu
65 70 75 80
Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His
85 90 95
Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys
100 105 110
Ala Leu Pro Ala Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln
115 120 125
Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Asp Glu Leu
130 135 140
Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro
145 150 155 160
Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn
165 170 175
Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu
180 185 190
Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val
195 200 205
Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln
210 215 220
Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys
225 230
<210> 61
<211> 1146
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polynucleotide
<400> 61
atggaaaccc ctgcccagct gctgttcctg ctgctgctgt ggctgcccga caccaccggt 60
aaggaatccc gggccaagaa attccagcgg cagcatatgg actcagacag ttcccccagc 120
agcagctcca cctactgtaa ccaaatgatg aggcgccgga atatgacaca ggggcggtgc 180
aaaccagtga acacctttgt gcacgagccc ctggtagatg tccagaatgt ctgtttccag 240
gaaaaggtca cctgcaagaa cgggcagggc aactgctaca agagcaactc cagcatgcac 300
atcacagact gccgcctgac aaacggctcc aggtacccca actgtgcata ccggaccagc 360
ccgaaggaga gacacatcat tgtggcctgt gaagggagcc catatgtgcc agtccacttt 420
gatgcttctg tggaggactc taccctcgag cccaaatctt ctgacaaaac tcacacatct 480
ccaccgagcc cagcacctga actcctggga ggatcgtcag tcttcctctt ccccccaaaa 540
cccaaggaca ccctcatgat ctcccggacc cctgaggtca catgcgtggt ggtggacgtg 600
agccacgaag accctgaggt caagttcaac tggtacgtgg acggcgtgga ggtgcataat 660
gccaagacaa agccgcggga ggagcagtac aacagcacgt accgtgtggt cagcgtcctc 720
accgtcctgc accaggactg gctgaatggc aaggagtaca agtgcaaggt ctccaacaaa 780
gccctcccag cctccatcga gaaaaccatc tccaaagcca aagggcagcc ccgagaacca 840
caggtgtaca ccctgccccc atcccgggat gagctgacca agaaccaggt cagcctgacc 900
tgcctggtca aaggcttcta tcccagcgac atcgccgtgg agtgggagag caatgggcag 960
ccggagaaca actacaagac cacgcctccc gtgctggact ccgacggctc cttcttcctc 1020
tacagcaagc tcaccgtgga caagagcagg tggcagcagg ggaacgtctt ctcatgctcc 1080
gtgatgcatg aggctctgca caaccactac acgcagaaga gcctctctct ctctccggga 1140
aaatga 1146
<210> 62
<211> 381
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 62
Met Glu Thr Pro Ala Gln Leu Leu Phe Leu Leu Leu Leu Trp Leu Pro
1 5 10 15
Asp Thr Thr Gly Lys Glu Ser Arg Ala Lys Lys Phe Gln Arg Gln His
20 25 30
Met Asp Ser Asp Ser Ser Pro Ser Ser Ser Ser Thr Tyr Cys Asn Gln
35 40 45
Met Met Arg Arg Arg Asn Met Thr Gln Gly Arg Cys Lys Pro Val Asn
50 55 60
Thr Phe Val His Glu Pro Leu Val Asp Val Gln Asn Val Cys Phe Gln
65 70 75 80
Glu Lys Val Thr Cys Lys Asn Gly Gln Gly Asn Cys Tyr Lys Ser Asn
85 90 95
Ser Ser Met His Ile Thr Asp Cys Arg Leu Thr Asn Gly Ser Arg Tyr
100 105 110
Pro Asn Cys Ala Tyr Arg Thr Ser Pro Lys Glu Arg His Ile Ile Val
115 120 125
Ala Cys Glu Gly Ser Pro Tyr Val Pro Val His Phe Asp Ala Ser Val
130 135 140
Glu Asp Ser Thr Leu Glu Pro Lys Ser Ser Asp Lys Thr His Thr Ser
145 150 155 160
Pro Pro Ser Pro Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Ser Ser Val Phe Leu
165 170 175
Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu
180 185 190
Val Thr Cys Val Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys
195 200 205
Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys
210 215 220
Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu
225 230 235 240
Thr Val Leu His Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys
245 250 255
Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro Ala Ser Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys
260 265 270
Ala Lys Gly Gln Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser
275 280 285
Arg Asp Glu Leu Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys
290 295 300
Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln
305 310 315 320
Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly
325 330 335
Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln
340 345 350
Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn
355 360 365
His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys
370 375 380
<210> 63
<211> 1221
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polynucleotide
<400> 63
atggaaaccc cagcgcagct tctcttcctc ctgctactct ggctcccaga taccaccggt 60
aaggaatccc gggccaagaa attccagcgg cagcatatgg actcagacag ttcccccagc 120
agcagctcca cctactgtaa ccaaatgatg aggcgccgga atatgacaca ggggcggtgc 180
aaaccagtga acacctttgt gcacgagccc ctggtagatg tccagaatgt ctgtttccag 240
gaaaaggtca cctgcaagaa cgggcagggc aactgctaca agagcaactc cagcatgcac 300
atcacagact gccgcctgac aaacggctcc aggtacccca actgtgcata ccggaccagc 360
ccgaaggaga gacacatcat tgtggcctgt gaagggagcc catatgtgcc agtccacttt 420
gatgcttctg tggaggactc tacagatctc tccggaggag gtggctcagg tggtggagga 480
tctggaggag gtgggagtgg tggaggtggt tctaccggtc tcgagcccaa atcttctgac 540
aaaactcaca catctccacc gagcccagca cctgaactcc tgggaggatc gtcagtcttc 600
ctcttccccc caaaacccaa ggacaccctc atgatctccc ggacccctga ggtcacatgc 660
gtggtggtgg acgtgagcca cgaagaccct gaggtcaagt tcaactggta cgtggacggc 720
gtggaggtgc ataatgccaa gacaaagccg cgggaggagc agtacaacag cacgtaccgt 780
gtggtcagcg tcctcaccgt cctgcaccag gactggctga atggcaagga gtacaagtgc 840
aaggtctcca acaaagccct cccagcctcc atcgagaaaa ccatctccaa agccaaaggg 900
cagccccgag aaccacaggt gtacaccctg cccccatccc gggatgagct gaccaagaac 960
caggtcagcc tgacctgcct ggtcaaaggc ttctatccca gcgacatcgc cgtggagtgg 1020
gagagcaatg ggcagccgga gaacaactac aagaccacgc ctcccgtgct ggactccgac 1080
ggctccttct tcctctacag caagctcacc gtggacaaga gcaggtggca gcaggggaac 1140
gtcttctcat gctccgtgat gcatgaggct ctgcacaacc actacacgca gaagagcctc 1200
tctctctctc cgggaaaatg a 1221
<210> 64
<211> 401
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 64
Met Glu Thr Pro Ala Gln Leu Leu Phe Leu Leu Leu Leu Trp Leu Pro
1 5 10 15
Asp Thr Thr Gly Lys Glu Ser Arg Ala Lys Lys Phe Gln Arg Gln His
20 25 30
Met Asp Ser Asp Ser Ser Pro Ser Ser Ser Ser Thr Tyr Cys Asn Gln
35 40 45
Met Met Arg Arg Arg Asn Met Thr Gln Gly Arg Cys Lys Pro Val Asn
50 55 60
Thr Phe Val His Glu Pro Leu Val Asp Val Gln Asn Val Cys Phe Gln
65 70 75 80
Glu Lys Val Thr Cys Lys Asn Gly Gln Gly Asn Cys Tyr Lys Ser Asn
85 90 95
Ser Ser Met His Ile Thr Asp Cys Arg Leu Thr Asn Gly Ser Arg Tyr
100 105 110
Pro Asn Cys Ala Tyr Arg Thr Ser Pro Lys Glu Arg His Ile Ile Val
115 120 125
Ala Cys Glu Gly Ser Pro Tyr Val Pro Val His Phe Asp Ala Ser Val
130 135 140
Glu Asp Ser Thr Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly
145 150 155 160
Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Leu Glu Pro Lys Ser Ser Asp Lys
165 170 175
Thr His Thr Ser Pro Pro Ser Pro Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Ser
180 185 190
Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser
195 200 205
Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val Asp Val Ser His Glu Asp
210 215 220
Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly Val Glu Val His Asn
225 230 235 240
Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val
245 250 255
Val Ser Val Leu Thr Val Leu His Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu
260 265 270
Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro Ala Ser Ile Glu Lys
275 280 285
Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr
290 295 300
Leu Pro Pro Ser Arg Asp Glu Leu Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr
305 310 315 320
Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu
325 330 335
Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu
340 345 350
Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys
355 360 365
Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu
370 375 380
Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly
385 390 395 400
Lys
<210> 65
<211> 2064
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polynucleotide
<400> 65
atggaaaccc cagcgcagct tctcttcctc ctgctactct ggctcccaga taccaccggt 60
ctgaagatcg cagccttcaa catccagaca tttggggaga ccaagatgtc caatgccacc 120
ctcgtcagct acattgtgca gatcctgagc cgctatgaca tcgccctggt ccaggaggtc 180
agagacagcc acctgactgc cgtggggaag ctgctggaca acctcaatca ggatgcacca 240
gacacctatc actacgtggt cagtgagcca ctgggacgga acagctataa ggagcgctac 300
ctgttcgtgt acaggcctga ccaggtgtct gcggtggaca gctactacta cgatgatggc 360
tgcgagccct gcaggaacga caccttcaac cgagagccat tcattgtcag gttcttctcc 420
cggttcacag aggtcaggga gtttgccatt gttcccctgc atgcggcccc gggggacgca 480
gtagccgaga tcgacgctct ctatgacgtc tacctggatg tccaagagaa atggggcttg 540
gaggacgtca tgttgatggg cgacttcaat gcgggctgca gctatgtgag accctcccag 600
tggtcatcca tccgcctgtg gacaagcccc accttccagt ggctgatccc cgacagcgct 660
gacaccacag ctacacccac gcactgtgcc tatgacagga tcgtggttgc agggatgctg 720
ctccgaggcg ccgttgttcc cgactcggct cttcccttta acttccaggc tgcctatggc 780
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gatctctccg gaggaggtgg ctcaggtggt ggaggatctg gaggaggtgg gagtggtgga 900
ggttctaccg gtctcgagcc caaatcttct gacaaaactc acacatctcc accgagccca 960
gcacctgaac tcctgggagg atcgtcagtc ttcctcttcc ccccaaaacc caaggacacc 1020
ctcatgatct cccggacccc tgaggtcaca tgcgtggtgg tggacgtgag ccacgaagac 1080
cctgaggtca agttcaactg gtacgtggac ggcgtggagg tgcataatgc caagacaaag 1140
ccgcgggagg agcagtacaa cagcacgtac cgtgtggtca gcgtcctcac cgtcctgcac 1200
caggactggc tgaatggcaa ggagtacaag tgcaaggtct ccaacaaagc cctcccagcc 1260
tccatcgaga aaaccatctc caaagccaaa gggcagcccc gagaaccaca ggtgtacacc 1320
ctgcccccat cccgggatga gctgaccaag aaccaggtca gcctgacctg cctggtcaaa 1380
ggcttctatc ccagcgacat cgccgtggag tgggagagca atgggcagcc ggagaacaac 1440
tacaagacca cgcctcccgt gctggactcc gacggctcct tcttcctcta cagcaagctc 1500
accgtggaca agagcaggtg gcagcagggg aacgtcttct catgctccgt gatgcatgag 1560
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aaggagagac acatcattgt ggcctgtgaa ggagcccata tgtgccagtc cactttgatg 2040
cttgctgtgg aggactctac ctaa 2064
<210> 66
<211> 679
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 66
Met Glu Thr Pro Ala Gln Leu Leu Phe Leu Leu Leu Leu Trp Leu Pro
1 5 10 15
Asp Thr Thr Gly Leu Lys Ile Ala Ala Phe Asn Ile Gln Thr Phe Gly
20 25 30
Glu Thr Lys Met Ser Asn Ala Thr Leu Val Ser Tyr Ile Val Gln Ile
35 40 45
Leu Ser Arg Tyr Asp Ile Ala Leu Val Gln Glu Val Arg Asp Ser His
50 55 60
Leu Thr Ala Val Gly Lys Leu Leu Asp Asn Leu Asn Gln Asp Ala Pro
65 70 75 80
Asp Thr Tyr His Tyr Val Val Ser Glu Pro Leu Gly Arg Asn Ser Tyr
85 90 95
Lys Glu Arg Tyr Leu Phe Val Tyr Arg Pro Asp Gln Val Ser Ala Val
100 105 110
Asp Ser Tyr Tyr Tyr Asp Asp Gly Cys Glu Pro Cys Arg Asn Asp Thr
115 120 125
Phe Asn Arg Glu Pro Phe Ile Val Arg Phe Phe Ser Arg Phe Thr Glu
130 135 140
Val Arg Glu Phe Ala Ile Val Pro Leu His Ala Ala Pro Gly Asp Ala
145 150 155 160
Val Ala Glu Ile Asp Ala Leu Tyr Asp Val Tyr Leu Asp Val Gln Glu
165 170 175
Lys Trp Gly Leu Glu Asp Val Met Leu Met Gly Asp Phe Asn Ala Gly
180 185 190
Cys Ser Tyr Val Arg Pro Ser Gln Trp Ser Ser Ile Arg Leu Trp Thr
195 200 205
Ser Pro Thr Phe Gln Trp Leu Ile Pro Asp Ser Ala Asp Thr Thr Ala
210 215 220
Thr Pro Thr His Cys Ala Tyr Asp Arg Ile Val Val Ala Gly Met Leu
225 230 235 240
Leu Arg Gly Ala Val Val Pro Asp Ser Ala Leu Pro Phe Asn Phe Gln
245 250 255
Ala Ala Tyr Gly Leu Ser Asp Gln Leu Ala Gln Ala Ile Ser Asp His
260 265 270
Tyr Pro Val Glu Val Met Leu Lys Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly
275 280 285
Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Leu Glu Pro Lys
290 295 300
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305 310 315 320
Leu Gly Gly Ser Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp Thr
325 330 335
Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val Asp Val
340 345 350
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355 360 365
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370 375 380
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435 440 445
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450 455 460
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465 470 475 480
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485 490 495
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500 505 510
Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser
515 520 525
Leu Ser Pro Gly Lys Val Asp Gly Ala Ser Ser Pro Val Asn Val Ser
530 535 540
Ser Pro Ser Val Gln Asp Ile Lys Glu Ser Arg Ala Lys Lys Phe Gln
545 550 555 560
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565 570 575
Cys Asn Gln Met Met Arg Arg Arg Asn Met Thr Gln Gly Arg Cys Lys
580 585 590
Pro Val Asn Thr Phe Val His Glu Pro Leu Val Asp Val Gln Asn Val
595 600 605
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660 665 670
Ala Ser Val Glu Asp Ser Thr
675
<210> 67
<211> 2055
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polynucleotide
<400> 67
atggaaaccc cagcgcagct tctcttcctc ctgctactct ggctcccaga taccaccggt 60
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gtgatgctga aatga 2055
<210> 68
<211> 679
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 68
Met Glu Thr Pro Ala Gln Leu Leu Phe Leu Leu Leu Leu Trp Leu Pro
1 5 10 15
Asp Thr Thr Gly Lys Glu Ser Arg Ala Lys Lys Phe Gln Arg Gln His
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Met Met Arg Arg Arg Asn Met Thr Gln Gly Arg Cys Lys Pro Val Asn
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195 200 205
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210 215 220
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Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val
245 250 255
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Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro Ala Ser Ile Glu Lys
275 280 285
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305 310 315 320
Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu
325 330 335
Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu
340 345 350
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355 360 365
Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu
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385 390 395 400
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405 410 415
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420 425 430
Thr Lys Met Ser Asn Ala Thr Leu Val Ser Tyr Ile Val Gln Ile Leu
435 440 445
Ser Arg Tyr Asp Ile Ala Leu Val Gln Glu Val Arg Asp Ser His Leu
450 455 460
Thr Ala Val Gly Lys Leu Leu Asp Asn Leu Asn Gln Asp Ala Pro Asp
465 470 475 480
Thr Tyr His Tyr Val Val Ser Glu Pro Leu Gly Arg Asn Ser Tyr Lys
485 490 495
Glu Arg Tyr Leu Phe Val Tyr Arg Pro Asp Gln Val Ser Ala Val Asp
500 505 510
Ser Tyr Tyr Tyr Asp Asp Gly Cys Glu Pro Cys Arg Asn Asp Thr Phe
515 520 525
Asn Arg Glu Pro Phe Ile Val Arg Phe Phe Ser Arg Phe Thr Glu Val
530 535 540
Arg Glu Phe Ala Ile Val Pro Leu His Ala Ala Pro Gly Asp Ala Val
545 550 555 560
Ala Glu Ile Asp Ala Leu Tyr Asp Val Tyr Leu Asp Val Gln Glu Lys
565 570 575
Trp Gly Leu Glu Asp Val Met Leu Met Gly Asp Phe Asn Ala Gly Cys
580 585 590
Ser Tyr Val Arg Pro Ser Gln Trp Ser Ser Ile Arg Leu Trp Thr Ser
595 600 605
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Pro Thr His Cys Ala Tyr Asp Arg Ile Val Val Ala Gly Met Leu Leu
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Arg Gly Ala Val Val Pro Asp Ser Ala Leu Pro Phe Asn Phe Gln Ala
645 650 655
Ala Tyr Gly Leu Ser Asp Gln Leu Ala Gln Ala Ile Ser Asp His Tyr
660 665 670
Pro Val Glu Val Met Leu Lys
675
<210> 69
<211> 1980
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polynucleotide
<400> 69
atggaaaccc ctgcccagct gctgttcctg ctgctgctgt ggctgcccga caccaccggt 60
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agtgaccaac tggcccaagc catcagtgac cactatccag tggaggtgat gctgaaatga 1980
<210> 70
<211> 659
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 70
Met Glu Thr Pro Ala Gln Leu Leu Phe Leu Leu Leu Leu Trp Leu Pro
1 5 10 15
Asp Thr Thr Gly Lys Glu Ser Arg Ala Lys Lys Phe Gln Arg Gln His
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Met Asp Ser Asp Ser Ser Pro Ser Ser Ser Ser Thr Tyr Cys Asn Gln
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Met Met Arg Arg Arg Asn Met Thr Gln Gly Arg Cys Lys Pro Val Asn
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65 70 75 80
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100 105 110
Pro Asn Cys Ala Tyr Arg Thr Ser Pro Lys Glu Arg His Ile Ile Val
115 120 125
Ala Cys Glu Gly Ser Pro Tyr Val Pro Val His Phe Asp Ala Ser Val
130 135 140
Glu Asp Ser Thr Leu Glu Pro Lys Ser Ser Asp Lys Thr His Thr Ser
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165 170 175
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Val Thr Cys Val Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys
195 200 205
Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys
210 215 220
Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu
225 230 235 240
Thr Val Leu His Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys
245 250 255
Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro Ala Ser Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys
260 265 270
Ala Lys Gly Gln Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser
275 280 285
Arg Asp Glu Leu Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys
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Lys Ile Ala Ala Phe Asn Ile Gln Thr Phe Gly Glu Thr Lys Met Ser
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420 425 430
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435 440 445
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595 600 605
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645 650 655
Met Leu Lys
<210> 71
<211> 693
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 71
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<211> 233
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 72
Leu Glu Pro Lys Ser Ser Asp Lys Thr His Thr Cys Pro Pro Cys Pro
1 5 10 15
Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Ser Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys
20 25 30
Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val
35 40 45
Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr
50 55 60
Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu
65 70 75 80
Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His
85 90 95
Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys
100 105 110
Ala Leu Pro Ala Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln
115 120 125
Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Asp Glu Leu
130 135 140
Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro
145 150 155 160
Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn
165 170 175
Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu
180 185 190
Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val
195 200 205
Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln
210 215 220
Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys
225 230
<210> 73
<211> 693
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 73
cccaaatctt ctgacaaaac tcacacatgt ccaccgtgcc cagcacctga actcctggga 60
ggaccgtcag tcttcctctt ccccccaaaa cccaaggaca ccctcatgat ctcccggacc 120
cctgaggtca catgcgtggt ggtggacgtg agccacgaag accctgaggt caagttcaac 180
tggtacgtgg acggcgtgga ggtgcataat gccaagacaa agccgcggga ggagcagtac 240
aacagcacgt accgtgtggt cagcgtcctc accgtcctgc accaggactg gctgaatggc 300
aaggagtaca agtgcaaggt ctccaacaaa gccctcccag cctccatcga gaaaaccatc 360
tccaaagcca aagggcagcc ccgagaacca caggtgtaca ccctgccccc atcccgggat 420
gagctgacca agaaccaggt cagcctgacc tgcctggtca aaggcttcta tcccagcgac 480
atcgccgtgg agtgggagag caatgggcag ccggagaaca actacaagac cacgcctccc 540
gtgctggact ccgacggctc cttcttcctc tacagcaagc tcaccgtgga caagagcagg 600
tggcagcagg ggaacgtctt ctcatgctcc gtgatgcatg aggctctgca caaccactac 660
acgcagaaga gcctctctct ctctccggga aaa 693
<210> 74
<211> 233
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 74
Leu Glu Pro Lys Ser Ser Asp Lys Thr His Thr Cys Pro Pro Cys Pro
1 5 10 15
Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys
20 25 30
Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val
35 40 45
Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr
50 55 60
Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu
65 70 75 80
Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His
85 90 95
Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys
100 105 110
Ala Leu Pro Ala Ser Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln
115 120 125
Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Asp Glu Leu
130 135 140
Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro
145 150 155 160
Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn
165 170 175
Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu
180 185 190
Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val
195 200 205
Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln
210 215 220
Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys
225 230
<210> 75
<211> 693
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 75
cccaaatctt ctgacaaaac tcacacatct ccaccgagcc cagcacctga actcctggga 60
ggatcgtcag tcttcctctt ccccccaaaa cccaaggaca ccctcatgat ctcccggacc 120
cctgaggtca catgcgtggt ggtggacgtg agccacgaag accctgaggt caagttcaac 180
tggtacgtgg acggcgtgga ggtgcataat gccaagacaa agccgcggga ggagcagtac 240
aacagcacgt accgtgtggt cagcgtcctc accgtcctgc accaggactg gctgaatggc 300
aaggagtaca agtgcaaggt ctccaacaaa gccctcccag cctccatcga gaaaaccatc 360
tccaaagcca aagggcagcc ccgagaacca caggtgtaca ccctgccccc atcccgggat 420
gagctgacca agaaccaggt cagcctgacc tgcctggtca aaggcttcta tcccagcgac 480
atcgccgtgg agtgggagag caatgggcag ccggagaaca actacaagac cacgcctccc 540
gtgctggact ccgacggctc cttcttcctc tacagcaagc tcaccgtgga caagagcagg 600
tggcagcagg ggaacgtctt ctcatgctcc gtgatgcatg aggctctgca caaccactac 660
acgcagaaga gcctctctct ctctccggga aaa 693
<210> 76
<211> 233
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 76
Leu Glu Pro Lys Ser Ser Asp Lys Thr His Thr Ser Pro Pro Ser Pro
1 5 10 15
Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Ser Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys
20 25 30
Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val
35 40 45
Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr
50 55 60
Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu
65 70 75 80
Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His
85 90 95
Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys
100 105 110
Ala Leu Pro Ala Ser Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln
115 120 125
Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Asp Glu Leu
130 135 140
Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro
145 150 155 160
Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn
165 170 175
Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu
180 185 190
Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val
195 200 205
Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln
210 215 220
Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys
225 230
<210> 77
<211> 1146
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polynucleotide
<400> 77
atggaaaccc ctgcccagct gctgttcctg ctgctgctgt ggctgcccga caccaccggt 60
aaggaatccc gggccaagaa attccagcgg cagcatatgg actcagacag ttcccccagc 120
agcagctcca cctactgtaa ccaaatgatg aggcgccgga atatgacaca ggggcggtgc 180
aaaccagtga acacctttgt gcacgagccc ctggtagatg tccagaatgt ctgtttccag 240
gaaaaggtca cctgcaagaa cgggcagggc aactgctaca agagcaactc cagcatgcac 300
atcacagact gccgcctgac aaacggctcc aggtacccca actgtgcata ccggaccagc 360
ccgaaggaga gacacatcat tgtggcctgt gaagggagcc catatgtgcc agtccacttt 420
gatgcttctg tggaggactc taccctcgag cccaaatctt ctgacaaaac tcacacatgt 480
ccaccgtgcc cagcacctga actcctggga ggatcgtcag tcttcctctt ccccccaaaa 540
cccaaggaca ccctcatgat ctcccggacc cctgaggtca catgcgtggt ggtggacgtg 600
agccacgaag accctgaggt caagttcaac tggtacgtgg acggcgtgga ggtgcataat 660
gccaagacaa agccgcggga ggagcagtac aacagcacgt accgtgtggt cagcgtcctc 720
accgtcctgc accaggactg gctgaatggc aaggagtaca agtgcaaggt ctccaacaaa 780
gccctcccag cctccatcga gaaaaccatc tccaaagcca aagggcagcc ccgagaacca 840
caggtgtaca ccctgccccc atcccgggat gagctgacca agaaccaggt cagcctgacc 900
tgcctggtca aaggcttcta tcccagcgac atcgccgtgg agtgggagag caatgggcag 960
ccggagaaca actacaagac cacgcctccc gtgctggact ccgacggctc cttcttcctc 1020
tacagcaagc tcaccgtgga caagagcagg tggcagcagg ggaacgtctt ctcatgctcc 1080
gtgatgcatg aggctctgca caaccactac acgcagaaga gcctctctct ctctccggga 1140
aaatga 1146
<210> 78
<211> 381
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 78
Met Glu Thr Pro Ala Gln Leu Leu Phe Leu Leu Leu Leu Trp Leu Pro
1 5 10 15
Asp Thr Thr Gly Lys Glu Ser Arg Ala Lys Lys Phe Gln Arg Gln His
20 25 30
Met Asp Ser Asp Ser Ser Pro Ser Ser Ser Ser Thr Tyr Cys Asn Gln
35 40 45
Met Met Arg Arg Arg Asn Met Thr Gln Gly Arg Cys Lys Pro Val Asn
50 55 60
Thr Phe Val His Glu Pro Leu Val Asp Val Gln Asn Val Cys Phe Gln
65 70 75 80
Glu Lys Val Thr Cys Lys Asn Gly Gln Gly Asn Cys Tyr Lys Ser Asn
85 90 95
Ser Ser Met His Ile Thr Asp Cys Arg Leu Thr Asn Gly Ser Arg Tyr
100 105 110
Pro Asn Cys Ala Tyr Arg Thr Ser Pro Lys Glu Arg His Ile Ile Val
115 120 125
Ala Cys Glu Gly Ser Pro Tyr Val Pro Val His Phe Asp Ala Ser Val
130 135 140
Glu Asp Ser Thr Leu Glu Pro Lys Ser Ser Asp Lys Thr His Thr Cys
145 150 155 160
Pro Pro Cys Pro Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Ser Ser Val Phe Leu
165 170 175
Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu
180 185 190
Val Thr Cys Val Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys
195 200 205
Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys
210 215 220
Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu
225 230 235 240
Thr Val Leu His Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys
245 250 255
Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro Ala Ser Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys
260 265 270
Ala Lys Gly Gln Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser
275 280 285
Arg Asp Glu Leu Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys
290 295 300
Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln
305 310 315 320
Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly
325 330 335
Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln
340 345 350
Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn
355 360 365
His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys
370 375 380
<210> 79
<211> 1221
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polynucleotide
<400> 79
atggaaaccc cagcgcagct tctcttcctc ctgctactct ggctcccaga taccaccggt 60
aaggaatccc gggccaagaa attccagcgg cagcatatgg actcagacag ttcccccagc 120
agcagctcca cctactgtaa ccaaatgatg aggcgccgga atatgacaca ggggcggtgc 180
aaaccagtga acacctttgt gcacgagccc ctggtagatg tccagaatgt ctgtttccag 240
gaaaaggtca cctgcaagaa cgggcagggc aactgctaca agagcaactc cagcatgcac 300
atcacagact gccgcctgac aaacggctcc aggtacccca actgtgcata ccggaccagc 360
ccgaaggaga gacacatcat tgtggcctgt gaagggagcc catatgtgcc agtccacttt 420
gatgcttctg tggaggactc tacagatctc tccggaggag gtggctcagg tggtggagga 480
tctggaggag gtgggagtgg tggaggtggt tctaccggtc tcgagcccaa atcttctgac 540
aaaactcaca catgtccacc gtgcccagca cctgaactcc tgggaggatc gtcagtcttc 600
ctcttccccc caaaacccaa ggacaccctc atgatctccc ggacccctga ggtcacatgc 660
gtggtggtgg acgtgagcca cgaagaccct gaggtcaagt tcaactggta cgtggacggc 720
gtggaggtgc ataatgccaa gacaaagccg cgggaggagc agtacaacag cacgtaccgt 780
gtggtcagcg tcctcaccgt cctgcaccag gactggctga atggcaagga gtacaagtgc 840
aaggtctcca acaaagccct cccagcctcc atcgagaaaa ccatctccaa agccaaaggg 900
cagccccgag aaccacaggt gtacaccctg cccccatccc gggatgagct gaccaagaac 960
caggtcagcc tgacctgcct ggtcaaaggc ttctatccca gcgacatcgc cgtggagtgg 1020
gagagcaatg ggcagccgga gaacaactac aagaccacgc ctcccgtgct ggactccgac 1080
ggctccttct tcctctacag caagctcacc gtggacaaga gcaggtggca gcaggggaac 1140
gtcttctcat gctccgtgat gcatgaggct ctgcacaacc actacacgca gaagagcctc 1200
tctctctctc cgggaaaatg a 1221
<210> 80
<211> 401
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 80
Met Glu Thr Pro Ala Gln Leu Leu Phe Leu Leu Leu Leu Trp Leu Pro
1 5 10 15
Asp Thr Thr Gly Lys Glu Ser Arg Ala Lys Lys Phe Gln Arg Gln His
20 25 30
Met Asp Ser Asp Ser Ser Pro Ser Ser Ser Ser Thr Tyr Cys Asn Gln
35 40 45
Met Met Arg Arg Arg Asn Met Thr Gln Gly Arg Cys Lys Pro Val Asn
50 55 60
Thr Phe Val His Glu Pro Leu Val Asp Val Gln Asn Val Cys Phe Gln
65 70 75 80
Glu Lys Val Thr Cys Lys Asn Gly Gln Gly Asn Cys Tyr Lys Ser Asn
85 90 95
Ser Ser Met His Ile Thr Asp Cys Arg Leu Thr Asn Gly Ser Arg Tyr
100 105 110
Pro Asn Cys Ala Tyr Arg Thr Ser Pro Lys Glu Arg His Ile Ile Val
115 120 125
Ala Cys Glu Gly Ser Pro Tyr Val Pro Val His Phe Asp Ala Ser Val
130 135 140
Glu Asp Ser Thr Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly
145 150 155 160
Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Leu Glu Pro Lys Ser Ser Asp Lys
165 170 175
Thr His Thr Cys Pro Pro Cys Pro Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Ser
180 185 190
Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser
195 200 205
Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val Asp Val Ser His Glu Asp
210 215 220
Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly Val Glu Val His Asn
225 230 235 240
Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val
245 250 255
Val Ser Val Leu Thr Val Leu His Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu
260 265 270
Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro Ala Ser Ile Glu Lys
275 280 285
Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr
290 295 300
Leu Pro Pro Ser Arg Asp Glu Leu Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr
305 310 315 320
Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu
325 330 335
Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu
340 345 350
Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys
355 360 365
Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu
370 375 380
Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly
385 390 395 400
Lys
<210> 81
<211> 2064
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polynucleotide
<400> 81
atggaaaccc cagcgcagct tctcttcctc ctgctactct ggctcccaga taccaccggt 60
ctgaagatcg cagccttcaa catccagaca tttggggaga ccaagatgtc caatgccacc 120
ctcgtcagct acattgtgca gatcctgagc cgctatgaca tcgccctggt ccaggaggtc 180
agagacagcc acctgactgc cgtggggaag ctgctggaca acctcaatca ggatgcacca 240
gacacctatc actacgtggt cagtgagcca ctgggacgga acagctataa ggagcgctac 300
ctgttcgtgt acaggcctga ccaggtgtct gcggtggaca gctactacta cgatgatggc 360
tgcgagccct gcaggaacga caccttcaac cgagagccat tcattgtcag gttcttctcc 420
cggttcacag aggtcaggga gtttgccatt gttcccctgc atgcggcccc gggggacgca 480
gtagccgaga tcgacgctct ctatgacgtc tacctggatg tccaagagaa atggggcttg 540
gaggacgtca tgttgatggg cgacttcaat gcgggctgca gctatgtgag accctcccag 600
tggtcatcca tccgcctgtg gacaagcccc accttccagt ggctgatccc cgacagcgct 660
gacaccacag ctacacccac gcactgtgcc tatgacagga tcgtggttgc agggatgctg 720
ctccgaggcg ccgttgttcc cgactcggct cttcccttta acttccaggc tgcctatggc 780
ctgagtgacc aactggccca agccatcagt gaccactatc cagtggaggt gatgctgaaa 840
gatctctccg gaggaggtgg ctcaggtggt ggaggatctg gaggaggtgg gagtggtgga 900
ggttctaccg gtctcgagcc caaatcttct gacaaaactc acacatgtcc accgtgccca 960
gcacctgaac tcctgggagg atcgtcagtc ttcctcttcc ccccaaaacc caaggacacc 1020
ctcatgatct cccggacccc tgaggtcaca tgcgtggtgg tggacgtgag ccacgaagac 1080
cctgaggtca agttcaactg gtacgtggac ggcgtggagg tgcataatgc caagacaaag 1140
ccgcgggagg agcagtacaa cagcacgtac cgtgtggtca gcgtcctcac cgtcctgcac 1200
caggactggc tgaatggcaa ggagtacaag tgcaaggtct ccaacaaagc cctcccagcc 1260
tccatcgaga aaaccatctc caaagccaaa gggcagcccc gagaaccaca ggtgtacacc 1320
ctgcccccat cccgggatga gctgaccaag aaccaggtca gcctgacctg cctggtcaaa 1380
ggcttctatc ccagcgacat cgccgtggag tgggagagca atgggcagcc ggagaacaac 1440
tacaagacca cgcctcccgt gctggactcc gacggctcct tcttcctcta cagcaagctc 1500
accgtggaca agagcaggtg gcagcagggg aacgtcttct catgctccgt gatgcatgag 1560
gctctgcaca accactacac gcagaagagc ctctctctct ctccgggaaa agtcgacgga 1620
gctagcagcc ccgtgaacgt gagcagcccc agaatgcagg atatcccttc cctgggcaag 1680
gaatcccggg ccaagaaatt ccagcggcag catatggact cagacagttc ccccagcagc 1740
agctccacct actgtaacca aatgatgagg cgccggaata tgacacaggg gcggtgcaaa 1800
ccagtgaaca cctttgtgca cgagcccctg gtagatgtcc agaatgtctg tttccaggaa 1860
aaggtcacct gcaagaacgg gcagggcaag tggtacaaga gcaactccag catgcacatc 1920
acagactgcc gcctgacaaa cggctccagg taccccaact gtgcataccg aaccagcccg 1980
aaggagagac acatcattgt ggcctgtgaa ggagcccata tgtgccagtc cactttgatg 2040
cttgctgtgg aggactctac ctaa 2064
<210> 82
<211> 679
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 82
Met Glu Thr Pro Ala Gln Leu Leu Phe Leu Leu Leu Leu Trp Leu Pro
1 5 10 15
Asp Thr Thr Gly Leu Lys Ile Ala Ala Phe Asn Ile Gln Thr Phe Gly
20 25 30
Glu Thr Lys Met Ser Asn Ala Thr Leu Val Ser Tyr Ile Val Gln Ile
35 40 45
Leu Ser Arg Tyr Asp Ile Ala Leu Val Gln Glu Val Arg Asp Ser His
50 55 60
Leu Thr Ala Val Gly Lys Leu Leu Asp Asn Leu Asn Gln Asp Ala Pro
65 70 75 80
Asp Thr Tyr His Tyr Val Val Ser Glu Pro Leu Gly Arg Asn Ser Tyr
85 90 95
Lys Glu Arg Tyr Leu Phe Val Tyr Arg Pro Asp Gln Val Ser Ala Val
100 105 110
Asp Ser Tyr Tyr Tyr Asp Asp Gly Cys Glu Pro Cys Arg Asn Asp Thr
115 120 125
Phe Asn Arg Glu Pro Phe Ile Val Arg Phe Phe Ser Arg Phe Thr Glu
130 135 140
Val Arg Glu Phe Ala Ile Val Pro Leu His Ala Ala Pro Gly Asp Ala
145 150 155 160
Val Ala Glu Ile Asp Ala Leu Tyr Asp Val Tyr Leu Asp Val Gln Glu
165 170 175
Lys Trp Gly Leu Glu Asp Val Met Leu Met Gly Asp Phe Asn Ala Gly
180 185 190
Cys Ser Tyr Val Arg Pro Ser Gln Trp Ser Ser Ile Arg Leu Trp Thr
195 200 205
Ser Pro Thr Phe Gln Trp Leu Ile Pro Asp Ser Ala Asp Thr Thr Ala
210 215 220
Thr Pro Thr His Cys Ala Tyr Asp Arg Ile Val Val Ala Gly Met Leu
225 230 235 240
Leu Arg Gly Ala Val Val Pro Asp Ser Ala Leu Pro Phe Asn Phe Gln
245 250 255
Ala Ala Tyr Gly Leu Ser Asp Gln Leu Ala Gln Ala Ile Ser Asp His
260 265 270
Tyr Pro Val Glu Val Met Leu Lys Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly
275 280 285
Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Leu Glu Pro Lys
290 295 300
Ser Ser Asp Lys Thr His Thr Cys Pro Pro Cys Pro Ala Pro Glu Leu
305 310 315 320
Leu Gly Gly Ser Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp Thr
325 330 335
Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val Asp Val
340 345 350
Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly Val
355 360 365
Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn Ser
370 375 380
Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His Gln Asp Trp Leu
385 390 395 400
Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro Ala
405 410 415
Ser Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln Pro Arg Glu Pro
420 425 430
Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Asp Glu Leu Thr Lys Asn Gln
435 440 445
Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile Ala
450 455 460
Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr Thr
465 470 475 480
Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys Leu
485 490 495
Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser
500 505 510
Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser
515 520 525
Leu Ser Pro Gly Lys Val Asp Gly Ala Ser Ser Pro Val Asn Val Ser
530 535 540
Ser Pro Ser Val Gln Asp Ile Lys Glu Ser Arg Ala Lys Lys Phe Gln
545 550 555 560
Arg Gln His Met Asp Ser Asp Ser Ser Pro Ser Ser Ser Ser Thr Tyr
565 570 575
Cys Asn Gln Met Met Arg Arg Arg Asn Met Thr Gln Gly Arg Cys Lys
580 585 590
Pro Val Asn Thr Phe Val His Glu Pro Leu Val Asp Val Gln Asn Val
595 600 605
Cys Phe Gln Glu Lys Val Thr Cys Lys Asn Gly Gln Gly Asn Cys Tyr
610 615 620
Lys Ser Asn Ser Ser Met His Ile Thr Asp Cys Arg Leu Thr Asn Gly
625 630 635 640
Ser Arg Tyr Pro Asn Cys Ala Tyr Arg Thr Ser Pro Lys Glu Arg His
645 650 655
Ile Ile Val Ala Cys Glu Gly Ser Pro Tyr Val Pro Val His Phe Asp
660 665 670
Ala Ser Val Glu Asp Ser Thr
675
<210> 83
<211> 2055
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polynucleotide
<400> 83
atggaaaccc cagcgcagct tctcttcctc ctgctactct ggctcccaga taccaccggt 60
aaggaatccc gggccaagaa attccagcgg cagcatatgg actcagacag ttcccccagc 120
agcagctcca cctactgtaa ccaaatgatg aggcgccgga atatgacaca ggggcggtgc 180
aaaccagtga acacctttgt gcacgagccc ctggtagatg tccagaatgt ctgtttccag 240
gaaaaggtca cctgcaagaa cgggcagggc aactgctaca agagcaactc cagcatgcac 300
atcacagact gccgcctgac aaacggctcc aggtacccca actgtgcata ccggaccagc 360
ccgaaggaga gacacatcat tgtggcctgt gaagggagcc catatgtgcc agtccacttt 420
gatgcttctg tggaggactc tacagatctc tccggaggag gtggctcagg tggtggagga 480
tctggaggag gtgggagtgg tggaggtggt tctaccggtc tcgagcccaa atcttctgac 540
aaaactcaca catgtccacc gtgcccagca cctgaactcc tgggaggatc gtcagtcttc 600
ctcttccccc caaaacccaa ggacaccctc atgatctccc ggacccctga ggtcacatgc 660
gtggtggtgg acgtgagcca cgaagaccct gaggtcaagt tcaactggta cgtggacggc 720
gtggaggtgc ataatgccaa gacaaagccg cgggaggagc agtacaacag cacgtaccgt 780
gtggtcagcg tcctcaccgt cctgcaccag gactggctga atggcaagga gtacaagtgc 840
aaggtctcca acaaagccct cccagcctcc atcgagaaaa ccatctccaa agccaaaggg 900
cagccccgag aaccacaggt gtacaccctg cccccatccc gggatgagct gaccaagaac 960
caggtcagcc tgacctgcct ggtcaaaggc ttctatccca gcgacatcgc cgtggagtgg 1020
gagagcaatg ggcagccgga gaacaactac aagaccacgc ctcccgtgct ggactccgac 1080
ggctccttct tcctctacag caagctcacc gtggacaaga gcaggtggca gcaggggaac 1140
gtcttctcat gctccgtgat gcatgaggct ctgcacaacc actacacgca gaagagcctc 1200
tctctctctc cgggaaaagt cgacggagct agcagccccg tgaacgtgag cagccccaga 1260
atgcaggata tcctgaagat cgcagccttc aacatccaga catttgggga gaccaagatg 1320
tccaatgcca ccctcgtcag ctacattgtg cagatcctga gccgctatga catcgccctg 1380
gtccaggagg tcagagacag ccacctgact gccgtgggga agctgctgga caacctcaat 1440
caggatgcac cagacaccta tcactacgtg gtcagtgagc cactgggacg gaacagctat 1500
aaggagcgct acctgttcgt gtacaggcct gaccaggtgt ctgcggtgga cagctactac 1560
tacgatgatg gctgcgagcc ctgcaggaac gacaccttca accgagagcc attcattgtc 1620
aggttcttct cccggttcac agaggtcagg gagtttgcca ttgttcccct gcatgcggcc 1680
ccgggggacg cagtagccga gatcgacgct ctctatgacg tctacctgga tgtccaagag 1740
aaatggggct tggaggacgt catgttgatg ggcgacttca atgcgggctg cagctatgtg 1800
agaccctccc agtggtcatc catccgcctg tggacaagcc ccaccttcca gtggctgatc 1860
cccgacagcg ctgacaccac agctacaccc acgcactgtg cctatgacag gatcgtggtt 1920
gcagggatgc tgctccgagg cgccgttgtt cccgactcgg ctcttccctt taacttccag 1980
gctgcctatg gcctgagtga ccaactggcc caagccatca gtgaccacta tccagtggag 2040
gtgatgctga aatga 2055
<210> 84
<211> 679
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 84
Met Glu Thr Pro Ala Gln Leu Leu Phe Leu Leu Leu Leu Trp Leu Pro
1 5 10 15
Asp Thr Thr Gly Lys Glu Ser Arg Ala Lys Lys Phe Gln Arg Gln His
20 25 30
Met Asp Ser Asp Ser Ser Pro Ser Ser Ser Ser Thr Tyr Cys Asn Gln
35 40 45
Met Met Arg Arg Arg Asn Met Thr Gln Gly Arg Cys Lys Pro Val Asn
50 55 60
Thr Phe Val His Glu Pro Leu Val Asp Val Gln Asn Val Cys Phe Gln
65 70 75 80
Glu Lys Val Thr Cys Lys Asn Gly Gln Gly Asn Cys Tyr Lys Ser Asn
85 90 95
Ser Ser Met His Ile Thr Asp Cys Arg Leu Thr Asn Gly Ser Arg Tyr
100 105 110
Pro Asn Cys Ala Tyr Arg Thr Ser Pro Lys Glu Arg His Ile Ile Val
115 120 125
Ala Cys Glu Gly Ser Pro Tyr Val Pro Val His Phe Asp Ala Ser Val
130 135 140
Glu Asp Ser Thr Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly
145 150 155 160
Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Leu Glu Pro Lys Ser Ser Asp Lys
165 170 175
Thr His Thr Cys Pro Pro Cys Pro Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Ser
180 185 190
Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser
195 200 205
Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val Asp Val Ser His Glu Asp
210 215 220
Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly Val Glu Val His Asn
225 230 235 240
Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val
245 250 255
Val Ser Val Leu Thr Val Leu His Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu
260 265 270
Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro Ala Ser Ile Glu Lys
275 280 285
Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr
290 295 300
Leu Pro Pro Ser Arg Asp Glu Leu Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr
305 310 315 320
Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu
325 330 335
Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu
340 345 350
Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys
355 360 365
Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu
370 375 380
Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly
385 390 395 400
Lys Val Asp Gly Ala Ser Ser Pro Val Asn Val Ser Ser Pro Ser Val
405 410 415
Gln Asp Ile Leu Lys Ile Ala Ala Phe Asn Ile Gln Thr Phe Gly Glu
420 425 430
Thr Lys Met Ser Asn Ala Thr Leu Val Ser Tyr Ile Val Gln Ile Leu
435 440 445
Ser Arg Tyr Asp Ile Ala Leu Val Gln Glu Val Arg Asp Ser His Leu
450 455 460
Thr Ala Val Gly Lys Leu Leu Asp Asn Leu Asn Gln Asp Ala Pro Asp
465 470 475 480
Thr Tyr His Tyr Val Val Ser Glu Pro Leu Gly Arg Asn Ser Tyr Lys
485 490 495
Glu Arg Tyr Leu Phe Val Tyr Arg Pro Asp Gln Val Ser Ala Val Asp
500 505 510
Ser Tyr Tyr Tyr Asp Asp Gly Cys Glu Pro Cys Arg Asn Asp Thr Phe
515 520 525
Asn Arg Glu Pro Phe Ile Val Arg Phe Phe Ser Arg Phe Thr Glu Val
530 535 540
Arg Glu Phe Ala Ile Val Pro Leu His Ala Ala Pro Gly Asp Ala Val
545 550 555 560
Ala Glu Ile Asp Ala Leu Tyr Asp Val Tyr Leu Asp Val Gln Glu Lys
565 570 575
Trp Gly Leu Glu Asp Val Met Leu Met Gly Asp Phe Asn Ala Gly Cys
580 585 590
Ser Tyr Val Arg Pro Ser Gln Trp Ser Ser Ile Arg Leu Trp Thr Ser
595 600 605
Pro Thr Phe Gln Trp Leu Ile Pro Asp Ser Ala Asp Thr Thr Ala Thr
610 615 620
Pro Thr His Cys Ala Tyr Asp Arg Ile Val Val Ala Gly Met Leu Leu
625 630 635 640
Arg Gly Ala Val Val Pro Asp Ser Ala Leu Pro Phe Asn Phe Gln Ala
645 650 655
Ala Tyr Gly Leu Ser Asp Gln Leu Ala Gln Ala Ile Ser Asp His Tyr
660 665 670
Pro Val Glu Val Met Leu Lys
675
<210> 85
<211> 1980
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polynucleotide
<400> 85
atggaaaccc ctgcccagct gctgttcctg ctgctgctgt ggctgcccga caccaccggt 60
aaggaatccc gggccaagaa attccagcgg cagcatatgg actcagacag ttcccccagc 120
agcagctcca cctactgtaa ccaaatgatg aggcgccgga atatgacaca ggggcggtgc 180
aaaccagtga acacctttgt gcacgagccc ctggtagatg tccagaatgt ctgtttccag 240
gaaaaggtca cctgcaagaa cgggcagggc aactgctaca agagcaactc cagcatgcac 300
atcacagact gccgcctgac aaacggctcc aggtacccca actgtgcata ccggaccagc 360
ccgaaggaga gacacatcat tgtggcctgt gaagggagcc catatgtgcc agtccacttt 420
gatgcttctg tggaggactc taccctcgag cccaaatctt ctgacaaaac tcacacatgt 480
ccaccgtgcc cagcacctga actcctggga ggatcgtcag tcttcctctt ccccccaaaa 540
cccaaggaca ccctcatgat ctcccggacc cctgaggtca catgcgtggt ggtggacgtg 600
agccacgaag accctgaggt caagttcaac tggtacgtgg acggcgtgga ggtgcataat 660
gccaagacaa agccgcggga ggagcagtac aacagcacgt accgtgtggt cagcgtcctc 720
accgtcctgc accaggactg gctgaatggc aaggagtaca agtgcaaggt ctccaacaaa 780
gccctcccag cctccatcga gaaaaccatc tccaaagcca aagggcagcc ccgagaacca 840
caggtgtaca ccctgccccc atcccgggat gagctgacca agaaccaggt cagcctgacc 900
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tacagcaagc tcaccgtgga caagagcagg tggcagcagg ggaacgtctt ctcatgctcc 1080
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gacagccacc tgactgccgt ggggaagctg ctggacaacc tcaatcagga tgcaccagac 1380
acctatcact acgtggtcag tgagccactg ggacggaaca gctataagga gcgctacctg 1440
ttcgtgtaca ggcctgacca ggtgtctgcg gtggacagct actactacga tgatggctgc 1500
gagccctgca ggaacgacac cttcaaccga gagccattca ttgtcaggtt cttctcccgg 1560
ttcacagagg tcagggagtt tgccattgtt cccctgcatg cggccccggg ggacgcagta 1620
gccgagatcg acgctctcta tgacgtctac ctggatgtcc aagagaaatg gggcttggag 1680
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accacagcta cacccacgca ctgtgcctat gacaggatcg tggttgcagg gatgctgctc 1860
cgaggcgccg ttgttcccga ctcggctctt ccctttaact tccaggctgc ctatggcctg 1920
agtgaccaac tggcccaagc catcagtgac cactatccag tggaggtgat gctgaaatga 1980
<210> 86
<211> 659
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 86
Met Glu Thr Pro Ala Gln Leu Leu Phe Leu Leu Leu Leu Trp Leu Pro
1 5 10 15
Asp Thr Thr Gly Lys Glu Ser Arg Ala Lys Lys Phe Gln Arg Gln His
20 25 30
Met Asp Ser Asp Ser Ser Pro Ser Ser Ser Ser Thr Tyr Cys Asn Gln
35 40 45
Met Met Arg Arg Arg Asn Met Thr Gln Gly Arg Cys Lys Pro Val Asn
50 55 60
Thr Phe Val His Glu Pro Leu Val Asp Val Gln Asn Val Cys Phe Gln
65 70 75 80
Glu Lys Val Thr Cys Lys Asn Gly Gln Gly Asn Cys Tyr Lys Ser Asn
85 90 95
Ser Ser Met His Ile Thr Asp Cys Arg Leu Thr Asn Gly Ser Arg Tyr
100 105 110
Pro Asn Cys Ala Tyr Arg Thr Ser Pro Lys Glu Arg His Ile Ile Val
115 120 125
Ala Cys Glu Gly Ser Pro Tyr Val Pro Val His Phe Asp Ala Ser Val
130 135 140
Glu Asp Ser Thr Leu Glu Pro Lys Ser Ser Asp Lys Thr His Thr Cys
145 150 155 160
Pro Pro Cys Pro Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Ser Ser Val Phe Leu
165 170 175
Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu
180 185 190
Val Thr Cys Val Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys
195 200 205
Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys
210 215 220
Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu
225 230 235 240
Thr Val Leu His Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys
245 250 255
Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro Ala Ser Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys
260 265 270
Ala Lys Gly Gln Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser
275 280 285
Arg Asp Glu Leu Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys
290 295 300
Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln
305 310 315 320
Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly
325 330 335
Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln
340 345 350
Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn
355 360 365
His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys Val Asp Gly
370 375 380
Ala Ser Ser Pro Val Asn Val Ser Ser Pro Ser Val Gln Asp Ile Leu
385 390 395 400
Lys Ile Ala Ala Phe Asn Ile Gln Thr Phe Gly Glu Thr Lys Met Ser
405 410 415
Asn Ala Thr Leu Val Ser Tyr Ile Val Gln Ile Leu Ser Arg Tyr Asp
420 425 430
Ile Ala Leu Val Gln Glu Val Arg Asp Ser His Leu Thr Ala Val Gly
435 440 445
Lys Leu Leu Asp Asn Leu Asn Gln Asp Ala Pro Asp Thr Tyr His Tyr
450 455 460
Val Val Ser Glu Pro Leu Gly Arg Asn Ser Tyr Lys Glu Arg Tyr Leu
465 470 475 480
Phe Val Tyr Arg Pro Asp Gln Val Ser Ala Val Asp Ser Tyr Tyr Tyr
485 490 495
Asp Asp Gly Cys Glu Pro Cys Arg Asn Asp Thr Phe Asn Arg Glu Pro
500 505 510
Phe Ile Val Arg Phe Phe Ser Arg Phe Thr Glu Val Arg Glu Phe Ala
515 520 525
Ile Val Pro Leu His Ala Ala Pro Gly Asp Ala Val Ala Glu Ile Asp
530 535 540
Ala Leu Tyr Asp Val Tyr Leu Asp Val Gln Glu Lys Trp Gly Leu Glu
545 550 555 560
Asp Val Met Leu Met Gly Asp Phe Asn Ala Gly Cys Ser Tyr Val Arg
565 570 575
Pro Ser Gln Trp Ser Ser Ile Arg Leu Trp Thr Ser Pro Thr Phe Gln
580 585 590
Trp Leu Ile Pro Asp Ser Ala Asp Thr Thr Ala Thr Pro Thr His Cys
595 600 605
Ala Tyr Asp Arg Ile Val Val Ala Gly Met Leu Leu Arg Gly Ala Val
610 615 620
Val Pro Asp Ser Ala Leu Pro Phe Asn Phe Gln Ala Ala Tyr Gly Leu
625 630 635 640
Ser Asp Gln Leu Ala Gln Ala Ile Ser Asp His Tyr Pro Val Glu Val
645 650 655
Met Leu Lys
<210> 87
<211> 693
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 87
cccaaatctt ctgacaaaac tcacacatgt ccaccgtgtc cagcacctga actcctgggg 60
ggaccgtcag tcttcctctt ccccccaaaa cccaaggaca ccctcatgat ctcccggacc 120
cctgaggtca catgcgtggt ggtggacgtg agccacgaag accctgaggt caagttcaac 180
tggtacgtgg acggcgtgga ggtgcataat gccaagacaa agccgcggga ggagcagtac 240
aacagcacgt accgtgtggt cagcgtcctc accgtcctgc accaggactg gctgaatggc 300
aaggagtaca agtgcaaggt ctccaacaaa gccctcccag cccccatcga gaaaaccatc 360
tccaaagcca aagggcagcc ccgagaacca caggtgtaca ccctgccccc atcccgggat 420
gagctgacca agaaccaggt cagcctgacc tgcctggtca aaggcttcta tcccagcgac 480
atcgccgtgg agtgggagag caatgggcag ccggagaaca actacaagac cacgcctccc 540
gtgctggact ccgacggctc cttcttcctc tacagcaagc tcaccgtgga caagagcagg 600
tggcagcagg ggaacgtctt ctcatgctcc gtgatgcatg aggctctgca caaccactac 660
acgcagaaga gcctctctct gtctccgggt aaa 693
<210> 88
<211> 233
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 88
Leu Glu Pro Lys Ser Ser Asp Lys Thr His Thr Cys Pro Pro Cys Pro
1 5 10 15
Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys
20 25 30
Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val
35 40 45
Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr
50 55 60
Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu
65 70 75 80
Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His
85 90 95
Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys
100 105 110
Ala Leu Pro Ala Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln
115 120 125
Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Asp Glu Leu
130 135 140
Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro
145 150 155 160
Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn
165 170 175
Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu
180 185 190
Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val
195 200 205
Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln
210 215 220
Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys
225 230
<210> 89
<211> 693
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<400> 89
cccaaatctt ctgacaaaac tcacacatgt ccaccgtgcc cagcacctga actcctggga 60
ggatcgtcag tcttcctctt ccccccaaaa cccaaggaca ccctcatgat ctcccggacc 120
cctgaggtca catgcgtggt ggtggacgtg agccacgaag accctgaggt caagttcaac 180
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tggcagcagg ggaacgtctt ctcatgctcc gtgatgcatg aggctctgca caaccactac 660
acgcagaaga gcctctctct ctctccggga aaa 693
<210> 90
<211> 233
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 90
Leu Glu Pro Lys Ser Ser Asp Lys Thr His Thr Cys Pro Pro Cys Pro
1 5 10 15
Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Ser Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys
20 25 30
Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val
35 40 45
Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr
50 55 60
Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu
65 70 75 80
Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His
85 90 95
Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys
100 105 110
Ala Leu Pro Ala Ser Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln
115 120 125
Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Asp Glu Leu
130 135 140
Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro
145 150 155 160
Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn
165 170 175
Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu
180 185 190
Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val
195 200 205
Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln
210 215 220
Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys
225 230
<210> 91
<211> 1146
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polynucleotide
<400> 91
atggaaaccc ctgcccagct gctgttcctg ctgctgctgt ggctgcctga caccaccggc 60
aaagagtccc gggccaagaa gttccagcgg cagcacatgg actccgactc cagcccttcc 120
agctcctcca cctactgcaa ccagatgatg cggcggagaa acatgaccca gggccggtgc 180
aagcccgtga acacctttgt gcacgagccc ctggtggacg tgcagaacgt gtgttttcaa 240
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atcaccgact gccggctgac caacggctcc agatacccca actgcgccta ccggacctcc 360
cccaaagaac ggcacatcat cgtggcctgc gagggctctc cttacgtgcc cgtgcacttc 420
gacgcctccg tggaagattc caccctggaa cccaagtcct ccgacaagac ccacacctgt 480
cccccttgtc ctgcccctga actgctgggc ggctcctccg tgttcctgtt ccccccaaag 540
cccaaggaca ccctgatgat ctcccggacc cccgaagtga catgcgtggt ggtggatgtg 600
tcccacgagg accctgaagt gaagttcaat tggtacgtgg acggggtgga agtgcacaac 660
gccaagacca agcccagaga ggaacagtac aacagcacct accgggtggt gtccgtgctg 720
accgtgctgc accaggattg gctgaacgga aaagagtaca agtgcaaggt gtccaacaag 780
gccctgcccg cctccatcga aaagaccatc tccaaggcca agggccagcc ccgggaaccc 840
caggtgtaca cactgccccc tagcagggac gagctgacca agaaccaggt gtccctgacc 900
tgcctcgtga agggcttcta cccctccgat atcgccgtgg aatgggagtc caacggccag 960
cctgagaaca actacaagac caccccccct gtgctggaca gcgacggctc attcttcctg 1020
tactccaagc tgacagtgga caagtcccgg tggcagcagg gcaacgtgtt ctcctgctcc 1080
gtgatgcacg aggctctgca caaccactac acccagaagt ccctgtccct gagccccggc 1140
aaatga 1146
<210> 92
<211> 381
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 92
Met Glu Thr Pro Ala Gln Leu Leu Phe Leu Leu Leu Leu Trp Leu Pro
1 5 10 15
Asp Thr Thr Gly Lys Glu Ser Arg Ala Lys Lys Phe Gln Arg Gln His
20 25 30
Met Asp Ser Asp Ser Ser Pro Ser Ser Ser Ser Thr Tyr Cys Asn Gln
35 40 45
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50 55 60
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65 70 75 80
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100 105 110
Pro Asn Cys Ala Tyr Arg Thr Ser Pro Lys Glu Arg His Ile Ile Val
115 120 125
Ala Cys Glu Gly Ser Pro Tyr Val Pro Val His Phe Asp Ala Ser Val
130 135 140
Glu Asp Ser Thr Leu Glu Pro Lys Ser Ser Asp Lys Thr His Thr Cys
145 150 155 160
Pro Pro Cys Pro Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Ser Ser Val Phe Leu
165 170 175
Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu
180 185 190
Val Thr Cys Val Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys
195 200 205
Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys
210 215 220
Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu
225 230 235 240
Thr Val Leu His Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys
245 250 255
Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro Ala Ser Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys
260 265 270
Ala Lys Gly Gln Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser
275 280 285
Arg Asp Glu Leu Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys
290 295 300
Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln
305 310 315 320
Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly
325 330 335
Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln
340 345 350
Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn
355 360 365
His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys
370 375 380
<210> 93
<211> 1980
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polynucleotide
<400> 93
atggaaaccc ctgcccagct gctgttcctg ctgctgctgt ggctgcccga caccaccggc 60
aaagagagcc gggccaagaa gttccagcgg cagcacatgg acagcgacag cagccccagc 120
agctccagca cctactgcaa ccagatgatg cggcggagaa acatgaccca gggccggtgc 180
aagcccgtga acaccttcgt gcacgagccc ctggtggacg tgcagaacgt gtgttttcaa 240
gaaaaagtga cctgcaagaa cggccagggc aactgctaca agagcaacag cagcatgcac 300
atcaccgact gccggctgac caacggcagc agatacccca actgcgccta ccggaccagc 360
cccaaagaac ggcacatcat cgtggcctgc gagggcagcc cttacgtgcc cgtgcacttt 420
gacgccagcg tggaagatag caccctggaa cccaagagca gcgacaagac ccacacctgt 480
cccccctgcc ctgcccctga gctgctgggc ggaagcagcg tgttcctgtt ccccccaaag 540
cccaaggaca ccctgatgat cagccggacc cccgaagtga cctgcgtggt ggtggatgtg 600
tcccacgagg accccgaagt gaagttcaat tggtacgtgg acggcgtgga agtgcacaac 660
gccaagacca agcccagaga ggaacagtac aacagcacct accgggtggt gtccgtgctg 720
accgtgctgc accaggactg gctgaacggc aaagagtaca agtgcaaggt ctccaacaag 780
gccctgcccg ccagcatcga gaaaaccatc agcaaggcca agggccagcc tcgcgagccc 840
caggtgtaca cactgccccc cagccgggac gagctgacca agaaccaggt gtccctgacc 900
tgcctggtga aaggcttcta ccccagcgat atcgccgtgg aatgggagag caacggccag 960
cccgagaaca actacaagac caccccccct gtgctggact ccgacggctc attcttcctg 1020
tacagcaagc tgaccgtgga caagagccgg tggcagcagg gcaacgtgtt cagctgcagc 1080
gtgatgcacg aggccctgca caaccactac acccagaagt ccctgagcct gagccccggc 1140
aaggtggacg gcgccagctc ccctgtgaac gtgtccagcc ccagcgtgca ggacatcctg 1200
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gacagccacc tgaccgccgt gggcaagctg ctggacaacc tgaaccagga cgcccccgac 1380
acctaccact acgtggtgtc cgagcctctg ggccggaaca gctacaaaga aagatacctg 1440
ttcgtgtacc ggcccgatca ggtgtccgcc gtggacagct actactacga cgacggctgc 1500
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tccagcatca gactgtggac ctcccccacc ttccagtggc tgatccccga cagcgccgat 1800
accaccgcca cccccaccca ctgtgcctac gacagaatcg tggtggccgg catgctgctg 1860
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agcgatcagc tggcccaggc catcagcgac cactaccccg tggaagtgat gctgaagtga 1980
<210> 94
<211> 659
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 94
Met Glu Thr Pro Ala Gln Leu Leu Phe Leu Leu Leu Leu Trp Leu Pro
1 5 10 15
Asp Thr Thr Gly Lys Glu Ser Arg Ala Lys Lys Phe Gln Arg Gln His
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Met Asp Ser Asp Ser Ser Pro Ser Ser Ser Ser Thr Tyr Cys Asn Gln
35 40 45
Met Met Arg Arg Arg Asn Met Thr Gln Gly Arg Cys Lys Pro Val Asn
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65 70 75 80
Glu Lys Val Thr Cys Lys Asn Gly Gln Gly Asn Cys Tyr Lys Ser Asn
85 90 95
Ser Ser Met His Ile Thr Asp Cys Arg Leu Thr Asn Gly Ser Arg Tyr
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Pro Asn Cys Ala Tyr Arg Thr Ser Pro Lys Glu Arg His Ile Ile Val
115 120 125
Ala Cys Glu Gly Ser Pro Tyr Val Pro Val His Phe Asp Ala Ser Val
130 135 140
Glu Asp Ser Thr Leu Glu Pro Lys Ser Ser Asp Lys Thr His Thr Cys
145 150 155 160
Pro Pro Cys Pro Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Ser Ser Val Phe Leu
165 170 175
Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu
180 185 190
Val Thr Cys Val Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys
195 200 205
Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys
210 215 220
Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu
225 230 235 240
Thr Val Leu His Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys
245 250 255
Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro Ala Ser Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys
260 265 270
Ala Lys Gly Gln Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser
275 280 285
Arg Asp Glu Leu Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys
290 295 300
Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln
305 310 315 320
Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly
325 330 335
Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln
340 345 350
Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn
355 360 365
His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys Val Asp Gly
370 375 380
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435 440 445
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485 490 495
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565 570 575
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Trp Leu Ile Pro Asp Ser Ala Asp Thr Thr Ala Thr Pro Thr His Cys
595 600 605
Ala Tyr Asp Arg Ile Val Val Ala Gly Met Leu Leu Arg Gly Ala Val
610 615 620
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625 630 635 640
Ser Asp Gln Leu Ala Gln Ala Ile Ser Asp His Tyr Pro Val Glu Val
645 650 655
Met Leu Lys
<210> 95
<211> 1086
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polynucleotide
<400> 95
aaagagtccc gggccaagaa gttccagcgg cagcacatgg actccgactc cagcccttcc 60
agctcctcca cctactgcaa ccagatgatg cggcggagaa acatgaccca gggccggtgc 120
aagcccgtga acacctttgt gcacgagccc ctggtggacg tgcagaacgt gtgttttcaa 180
gagaaagtga cctgcaagaa cggccagggc aactgctaca agtccaactc ctccatgcac 240
atcaccgact gccggctgac caacggctcc agatacccca actgcgccta ccggacctcc 300
cccaaagaac ggcacatcat cgtggcctgc gagggctctc cttacgtgcc cgtgcacttc 360
gacgcctccg tggaagattc caccctggaa cccaagtcct ccgacaagac ccacacctgt 420
cccccttgtc ctgcccctga actgctgggc ggctcctccg tgttcctgtt ccccccaaag 480
cccaaggaca ccctgatgat ctcccggacc cccgaagtga catgcgtggt ggtggatgtg 540
tcccacgagg accctgaagt gaagttcaat tggtacgtgg acggggtgga agtgcacaac 600
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aaatga 1086
<210> 96
<211> 361
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 96
Lys Glu Ser Arg Ala Lys Lys Phe Gln Arg Gln His Met Asp Ser Asp
1 5 10 15
Ser Ser Pro Ser Ser Ser Ser Thr Tyr Cys Asn Gln Met Met Arg Arg
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35 40 45
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130 135 140
Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Ser Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys
145 150 155 160
Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val
165 170 175
Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr
180 185 190
Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu
195 200 205
Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His
210 215 220
Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys
225 230 235 240
Ala Leu Pro Ala Ser Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln
245 250 255
Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Asp Glu Leu
260 265 270
Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro
275 280 285
Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn
290 295 300
Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu
305 310 315 320
Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val
325 330 335
Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln
340 345 350
Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys
355 360
<210> 97
<211> 1920
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polynucleotide
<400> 97
aaagagagcc gggccaagaa gttccagcgg cagcacatgg acagcgacag cagccccagc 60
agctccagca cctactgcaa ccagatgatg cggcggagaa acatgaccca gggccggtgc 120
aagcccgtga acaccttcgt gcacgagccc ctggtggacg tgcagaacgt gtgttttcaa 180
gaaaaagtga cctgcaagaa cggccagggc aactgctaca agagcaacag cagcatgcac 240
atcaccgact gccggctgac caacggcagc agatacccca actgcgccta ccggaccagc 300
cccaaagaac ggcacatcat cgtggcctgc gagggcagcc cttacgtgcc cgtgcacttt 360
gacgccagcg tggaagatag caccctggaa cccaagagca gcgacaagac ccacacctgt 420
cccccctgcc ctgcccctga gctgctgggc ggaagcagcg tgttcctgtt ccccccaaag 480
cccaaggaca ccctgatgat cagccggacc cccgaagtga cctgcgtggt ggtggatgtg 540
tcccacgagg accccgaagt gaagttcaat tggtacgtgg acggcgtgga agtgcacaac 600
gccaagacca agcccagaga ggaacagtac aacagcacct accgggtggt gtccgtgctg 660
accgtgctgc accaggactg gctgaacggc aaagagtaca agtgcaaggt ctccaacaag 720
gccctgcccg ccagcatcga gaaaaccatc agcaaggcca agggccagcc tcgcgagccc 780
caggtgtaca cactgccccc cagccgggac gagctgacca agaaccaggt gtccctgacc 840
tgcctggtga aaggcttcta ccccagcgat atcgccgtgg aatgggagag caacggccag 900
cccgagaaca actacaagac caccccccct gtgctggact ccgacggctc attcttcctg 960
tacagcaagc tgaccgtgga caagagccgg tggcagcagg gcaacgtgtt cagctgcagc 1020
gtgatgcacg aggccctgca caaccactac acccagaagt ccctgagcct gagccccggc 1080
aaggtggacg gcgccagctc ccctgtgaac gtgtccagcc ccagcgtgca ggacatcctg 1140
aagatcgccg ccttcaacat ccagaccttc ggcgagacaa agatgagcaa cgccaccctg 1200
gtgtcctaca tcgtgcagat cctgagcaga tacgatatcg ccctggtgca agaagtgcgg 1260
gacagccacc tgaccgccgt gggcaagctg ctggacaacc tgaaccagga cgcccccgac 1320
acctaccact acgtggtgtc cgagcctctg ggccggaaca gctacaaaga aagatacctg 1380
ttcgtgtacc ggcccgatca ggtgtccgcc gtggacagct actactacga cgacggctgc 1440
gagccctgcc ggaacgacac cttcaaccgc gagcccttca tcgtgcggtt cttcagccgg 1500
ttcaccgaag tgcgcgagtt cgccatcgtg cccctgcatg ctgcccctgg cgacgccgtg 1560
gccgagatcg atgccctgta cgacgtgtac ctggatgtgc aagaaaagtg gggcctggaa 1620
gatgtgatgc tgatgggcga cttcaacgcc ggctgcagct acgtgcggcc cagccagtgg 1680
tccagcatca gactgtggac ctcccccacc ttccagtggc tgatccccga cagcgccgat 1740
accaccgcca cccccaccca ctgtgcctac gacagaatcg tggtggccgg catgctgctg 1800
agaggcgccg tggtgcctga cagcgccctg ccattcaatt ttcaagccgc ctacggcctg 1860
agcgatcagc tggcccaggc catcagcgac cactaccccg tggaagtgat gctgaagtga 1920
<210> 98
<211> 639
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 98
Lys Glu Ser Arg Ala Lys Lys Phe Gln Arg Gln His Met Asp Ser Asp
1 5 10 15
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115 120 125
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Ala Leu Pro Ala Ser Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln
245 250 255
Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Asp Glu Leu
260 265 270
Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro
275 280 285
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290 295 300
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305 310 315 320
Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val
325 330 335
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340 345 350
Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys Val Asp Gly Ala Ser Ser Pro
355 360 365
Val Asn Val Ser Ser Pro Ser Val Gln Asp Ile Leu Lys Ile Ala Ala
370 375 380
Phe Asn Ile Gln Thr Phe Gly Glu Thr Lys Met Ser Asn Ala Thr Leu
385 390 395 400
Val Ser Tyr Ile Val Gln Ile Leu Ser Arg Tyr Asp Ile Ala Leu Val
405 410 415
Gln Glu Val Arg Asp Ser His Leu Thr Ala Val Gly Lys Leu Leu Asp
420 425 430
Asn Leu Asn Gln Asp Ala Pro Asp Thr Tyr His Tyr Val Val Ser Glu
435 440 445
Pro Leu Gly Arg Asn Ser Tyr Lys Glu Arg Tyr Leu Phe Val Tyr Arg
450 455 460
Pro Asp Gln Val Ser Ala Val Asp Ser Tyr Tyr Tyr Asp Asp Gly Cys
465 470 475 480
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485 490 495
Phe Phe Ser Arg Phe Thr Glu Val Arg Glu Phe Ala Ile Val Pro Leu
500 505 510
His Ala Ala Pro Gly Asp Ala Val Ala Glu Ile Asp Ala Leu Tyr Asp
515 520 525
Val Tyr Leu Asp Val Gln Glu Lys Trp Gly Leu Glu Asp Val Met Leu
530 535 540
Met Gly Asp Phe Asn Ala Gly Cys Ser Tyr Val Arg Pro Ser Gln Trp
545 550 555 560
Ser Ser Ile Arg Leu Trp Thr Ser Pro Thr Phe Gln Trp Leu Ile Pro
565 570 575
Asp Ser Ala Asp Thr Thr Ala Thr Pro Thr His Cys Ala Tyr Asp Arg
580 585 590
Ile Val Val Ala Gly Met Leu Leu Arg Gly Ala Val Val Pro Asp Ser
595 600 605
Ala Leu Pro Phe Asn Phe Gln Ala Ala Tyr Gly Leu Ser Asp Gln Leu
610 615 620
Ala Gln Ala Ile Ser Asp His Tyr Pro Val Glu Val Met Leu Lys
625 630 635
<210> 99
<211> 18
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<400> 99
Val Asp Gly Ala Ser Ser Pro Val Asn Val Ser Ser Pro Ser Val Gln
1 5 10 15
Asp Ile
<210> 100
<211> 20
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<400> 100
Met Glu Thr Pro Ala Gln Leu Leu Phe Leu Leu Leu Leu Trp Leu Pro
1 5 10 15
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20
<210> 101
<211> 128
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 101
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1 5 10 15
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<210> 102
<211> 260
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 102
Leu Lys Ile Ala Ala Phe Asn Ile Gln Thr Phe Gly Glu Thr Lys Met
1 5 10 15
Ser Asn Ala Thr Leu Val Ser Tyr Ile Val Gln Ile Leu Ser Arg Tyr
20 25 30
Asp Ile Ala Leu Val Gln Glu Val Arg Asp Ser His Leu Thr Ala Val
35 40 45
Gly Lys Leu Leu Asp Asn Leu Asn Gln Asp Ala Pro Asp Thr Tyr His
50 55 60
Tyr Val Val Ser Glu Pro Leu Gly Arg Asn Ser Tyr Lys Glu Arg Tyr
65 70 75 80
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85 90 95
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100 105 110
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195 200 205
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210 215 220
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225 230 235 240
Leu Ser Asp Gln Leu Ala Gln Ala Ile Ser Asp His Tyr Pro Val Glu
245 250 255
Val Met Leu Lys
260
<210> 103
<211> 285
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 103
Met Arg Ile Cys Ser Phe Asn Val Arg Ser Phe Gly Glu Ser Lys Gln
1 5 10 15
Glu Asp Lys Asn Ala Met Asp Val Ile Val Lys Val Ile Lys Arg Cys
20 25 30
Asp Ile Ile Leu Val Met Glu Ile Lys Asp Ser Asn Asn Arg Ile Cys
35 40 45
Pro Ile Leu Met Glu Lys Leu Asn Arg Asn Ser Arg Arg Gly Ile Thr
50 55 60
Tyr Asn Tyr Val Ile Ser Ser Arg Leu Gly Arg Asn Thr Tyr Lys Glu
65 70 75 80
Gln Tyr Ala Phe Leu Tyr Lys Glu Lys Leu Val Ser Val Lys Arg Ser
85 90 95
Tyr His Tyr His Asp Tyr Gln Asp Gly Asp Ala Asp Val Phe Ser Arg
100 105 110
Glu Pro Phe Val Val Trp Phe Gln Ser Pro His Thr Ala Val Lys Asp
115 120 125
Phe Val Ile Ile Pro Leu His Thr Thr Pro Glu Thr Ser Val Lys Glu
130 135 140
Ile Asp Glu Leu Val Glu Val Tyr Thr Asp Val Lys His Arg Trp Lys
145 150 155 160
Ala Glu Asn Phe Ile Phe Met Gly Asp Phe Asn Ala Gly Cys Ser Tyr
165 170 175
Val Pro Lys Lys Ala Trp Lys Asn Ile Arg Leu Arg Thr Asp Pro Arg
180 185 190
Phe Val Trp Leu Ile Gly Asp Gln Glu Asp Thr Thr Val Lys Lys Ser
195 200 205
Thr Asn Cys Ala Tyr Asp Arg Ile Val Leu Arg Gly Gln Glu Ile Val
210 215 220
Ser Ser Val Val Pro Lys Ser Asn Ser Val Phe Asp Phe Gln Lys Ala
225 230 235 240
Tyr Lys Leu Thr Glu Glu Glu Ala Leu Asp Val Ser Asp His Phe Pro
245 250 255
Val Glu Phe Lys Leu Gln Ser Ser Arg Ala Phe Thr Asn Ser Lys Lys
260 265 270
Ser Val Thr Leu Arg Lys Lys Thr Lys Ser Lys Arg Ser
275 280 285
<210> 104
<211> 369
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 104
Met Gly Pro Gly Ala Arg Arg Gln Gly Arg Ile Val Gln Gly Arg Pro
1 5 10 15
Glu Met Cys Phe Cys Pro Pro Pro Thr Pro Leu Pro Pro Leu Arg Ile
20 25 30
Leu Thr Leu Gly Thr His Thr Pro Thr Pro Cys Ser Ser Pro Gly Ser
35 40 45
Ala Ala Gly Thr Tyr Pro Thr Met Gly Ser Gln Ala Leu Pro Pro Gly
50 55 60
Pro Met Gln Thr Leu Ile Phe Phe Asp Met Glu Ala Thr Gly Leu Pro
65 70 75 80
Phe Ser Gln Pro Lys Val Thr Glu Leu Cys Leu Leu Ala Val His Arg
85 90 95
Cys Ala Leu Glu Ser Pro Pro Thr Ser Gln Gly Pro Pro Pro Thr Val
100 105 110
Pro Pro Pro Pro Arg Val Val Asp Lys Leu Ser Leu Cys Val Ala Pro
115 120 125
Gly Lys Ala Cys Ser Pro Ala Ala Ser Glu Ile Thr Gly Leu Ser Thr
130 135 140
Ala Val Leu Ala Ala His Gly Arg Gln Cys Phe Asp Asp Asn Leu Ala
145 150 155 160
Asn Leu Leu Leu Ala Phe Leu Arg Arg Gln Pro Gln Pro Trp Cys Leu
165 170 175
Val Ala His Asn Gly Asp Arg Tyr Asp Phe Pro Leu Leu Gln Ala Glu
180 185 190
Leu Ala Met Leu Gly Leu Thr Ser Ala Leu Asp Gly Ala Phe Cys Val
195 200 205
Asp Ser Ile Thr Ala Leu Lys Ala Leu Glu Arg Ala Ser Ser Pro Ser
210 215 220
Glu His Gly Pro Arg Lys Ser Tyr Ser Leu Gly Ser Ile Tyr Thr Arg
225 230 235 240
Leu Tyr Gly Gln Ser Pro Pro Asp Ser His Thr Ala Glu Gly Asp Val
245 250 255
Leu Ala Leu Leu Ser Ile Cys Gln Trp Arg Pro Gln Ala Leu Leu Arg
260 265 270
Trp Val Asp Ala His Ala Arg Pro Phe Gly Thr Ile Arg Pro Met Tyr
275 280 285
Gly Val Thr Ala Ser Ala Arg Thr Lys Pro Arg Pro Ser Ala Val Thr
290 295 300
Thr Thr Ala His Leu Ala Thr Thr Arg Asn Thr Ser Pro Ser Leu Gly
305 310 315 320
Glu Ser Arg Gly Thr Lys Asp Leu Pro Pro Val Lys Asp Pro Gly Ala
325 330 335
Leu Ser Arg Glu Gly Leu Leu Ala Pro Leu Gly Leu Leu Ala Ile Leu
340 345 350
Thr Leu Ala Val Ala Thr Leu Tyr Gly Leu Ser Leu Ala Thr Pro Gly
355 360 365
Glu
<210> 105
<211> 297
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 105
Met Gly Pro Gly Ala Arg Arg Gln Gly Arg Ile Val Gln Gly Arg Pro
1 5 10 15
Glu Met Cys Phe Cys Pro Pro Pro Thr Pro Leu Pro Pro Leu Arg Ile
20 25 30
Leu Thr Leu Gly Thr His Thr Pro Thr Pro Cys Ser Ser Pro Gly Ser
35 40 45
Ala Ala Gly Thr Tyr Pro Thr Met Gly Ser Gln Ala Leu Pro Pro Gly
50 55 60
Pro Met Gln Thr Leu Ile Phe Phe Asp Met Glu Ala Thr Gly Leu Pro
65 70 75 80
Phe Ser Gln Pro Lys Val Thr Glu Leu Cys Leu Leu Ala Val His Arg
85 90 95
Cys Ala Leu Glu Ser Pro Pro Thr Ser Gln Gly Pro Pro Pro Thr Val
100 105 110
Pro Pro Pro Pro Arg Val Val Asp Lys Leu Ser Leu Cys Val Ala Pro
115 120 125
Gly Lys Ala Cys Ser Pro Ala Ala Ser Glu Ile Thr Gly Leu Ser Thr
130 135 140
Ala Val Leu Ala Ala His Gly Arg Gln Cys Phe Asp Asp Asn Leu Ala
145 150 155 160
Asn Leu Leu Leu Ala Phe Leu Arg Arg Gln Pro Gln Pro Trp Cys Leu
165 170 175
Val Ala His Asn Gly Asp Arg Tyr Asp Phe Pro Leu Leu Gln Ala Glu
180 185 190
Leu Ala Met Leu Gly Leu Thr Ser Ala Leu Asp Gly Ala Phe Cys Val
195 200 205
Asp Ser Ile Thr Ala Leu Lys Ala Leu Glu Arg Ala Ser Ser Pro Ser
210 215 220
Glu His Gly Pro Arg Lys Ser Tyr Ser Leu Gly Ser Ile Tyr Thr Arg
225 230 235 240
Leu Tyr Gly Gln Ser Pro Pro Asp Ser His Thr Ala Glu Gly Asp Val
245 250 255
Leu Ala Leu Leu Ser Ile Cys Gln Trp Arg Pro Gln Ala Leu Leu Arg
260 265 270
Trp Val Asp Ala His Ala Arg Pro Phe Gly Thr Ile Arg Pro Met Tyr
275 280 285
Gly Val Thr Ala Ser Ala Arg Thr Lys
290 295
<210> 106
<211> 381
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 106
Met Glu Thr Pro Ala Gln Leu Leu Phe Leu Leu Leu Leu Trp Leu Pro
1 5 10 15
Asp Thr Thr Gly Lys Glu Ser Arg Ala Lys Lys Phe Gln Arg Gln His
20 25 30
Met Asp Ser Asp Ser Ser Pro Ser Ser Ser Ser Thr Tyr Cys Asn Gln
35 40 45
Met Met Arg Arg Arg Asn Met Thr Gln Gly Arg Cys Lys Pro Val Asn
50 55 60
Thr Phe Val His Glu Pro Leu Val Asp Val Gln Asn Val Cys Phe Gln
65 70 75 80
Glu Lys Val Thr Cys Lys Asn Gly Gln Gly Asn Cys Tyr Lys Ser Asn
85 90 95
Ser Ser Met His Ile Thr Asp Cys Arg Leu Thr Asn Gly Ser Arg Tyr
100 105 110
Pro Asn Cys Ala Tyr Arg Thr Ser Pro Lys Glu Arg His Ile Ile Val
115 120 125
Ala Cys Glu Gly Ser Pro Tyr Val Pro Val His Phe Asp Ala Ser Val
130 135 140
Glu Asp Ser Thr Leu Glu Pro Lys Ser Ser Asp Lys Thr His Thr Cys
145 150 155 160
Pro Pro Cys Pro Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Leu
165 170 175
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180 185 190
Val Thr Cys Val Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys
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210 215 220
Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu
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Thr Val Leu His Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys
245 250 255
Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro Ala Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys
260 265 270
Ala Lys Gly Gln Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser
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Arg Asp Glu Leu Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys
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Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln
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Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly
325 330 335
Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln
340 345 350
Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn
355 360 365
His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys
370 375 380
<210> 107
<211> 18
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<400> 107
Val Asp Gly Ala Ser Ser Pro Val Asn Val Ser Ser Pro Ser Val Gln
1 5 10 15
Asp Ile
<210> 108
<211> 20
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<400> 108
Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly
1 5 10 15
Gly Gly Gly Ser
20
<210> 109
<211> 25
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<220>
<221> misc_feature
<222> (1)..(25)
<223> This sequence may encompass 0-5 "Gly-Gly-Gly-Gly-Ser"
repeating units wherein some positions may be absent
<400> 109
Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly
1 5 10 15
Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
20 25
<210> 110
<211> 25
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<400> 110
Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly
1 5 10 15
Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
20 25
<210> 111
<211> 50
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<220>
<221> misc_feature
<222> (1)..(50)
<223> This sequence may encompass 1-10 "Gly-Gly-Gly-Gly-Ser"
repeating units wherein some positions may be absent
<400> 111
Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly
1 5 10 15
Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly
20 25 30
Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly
35 40 45
Gly Ser
50
<210> 112
<211> 15
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<400> 112
Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
1 5 10 15
<210> 113
<211> 6
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<400> 113
Ser Gly Gly Gly Gly Ser
1 5
<210> 114
<211> 11
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<400> 114
Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
1 5 10
<210> 115
<211> 16
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<400> 115
Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
1 5 10 15
<210> 116
<211> 21
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<400> 116
Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
1 5 10 15
Gly Gly Gly Gly Ser
20
<210> 117
<211> 26
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<400> 117
Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
1 5 10 15
Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
20 25
<210> 118
<211> 31
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 118
Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
1 5 10 15
Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
20 25 30
<210> 119
<211> 36
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 119
Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
1 5 10 15
Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly
20 25 30
Gly Gly Gly Ser
35
<210> 120
<211> 41
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 120
Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
1 5 10 15
Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly
20 25 30
Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
35 40
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<211> 46
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 121
Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
1 5 10 15
Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly
20 25 30
Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
35 40 45
<210> 122
<211> 51
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
polypeptide
<400> 122
Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
1 5 10 15
Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly
20 25 30
Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly
35 40 45
Gly Gly Ser
50
<210> 123
<211> 25
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<220>
<221> misc_feature
<222> (1)..(25)
<223> This sequence may encompass 3-5 "Gly-Gly-Gly-Gly-Ser"
repeating units wherein some positions may be absent
<400> 123
Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly
1 5 10 15
Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
20 25
<210> 124
<211> 25
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<220>
<221> misc_feature
<222> (1)..(25)
<223> This sequence may encompass 1-5 "Gly-Gly-Gly-Gly-Ser"
repeating units wherein some positions may be absent
<400> 124
Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly
1 5 10 15
Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser
20 25
<210> 125
<211> 5
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
peptide
<400> 125
Gly Gly Gly Gly Ser
1 5
<210> 126
<211> 18
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic
oligonucleotide
<220>
<221> misc_feature
<222> (1)..(18)
<223> This sequence may encompass 12-18 nucleotides wherein some
positions may be absent
<400> 126
tttttttttt tttttttt 18