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特開2024-99866情報処理装置、管理システムおよびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099866
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、管理システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240719BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20240719BHJP
【FI】
G06Q30/0601 312
G06Q50/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003452
(22)【出願日】2023-01-13
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 芳一
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L030BB72
5L049BB72
5L049CC24
5L050CC24
(57)【要約】
【課題】既存のシステムへの影響を抑えて外部サービスで受けた注文の取り込みを可能にした情報処理装置、管理システムおよびプログラムを、提供する。
【解決手段】情報処理装置は、店内で顧客の注文を受ける受注端末および前記受注端末が受けた注文を調理場に報知するキッチン端末と店内の通信手段を介して、注文を管理するものであって、通信部と、取得部と、送信部と、通知部と、を備える。通信部は、店内の通信手段に接続されない外部サービスが受けた注文を格納したサーバと通信可能に接続する。取得部は、前記外部サービスが受けた注文の内容と当該注文の注文者の連絡先情報とを前記サーバから前記通信部経由で取得する。送信部は、前記取得部が取得した注文を前記キッチン端末に送信する。通知部は、前記キッチン端末が調理完了にかかる入力を受け付けると、前記連絡先情報を宛先として、調理完了を通知する。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店内で顧客の注文を受ける受注端末および前記受注端末が受けた注文を調理場に報知するキッチン端末と店内の通信手段を介して、注文を管理する情報処理装置であって、
店内の通信手段に接続されない外部サービスが受けた注文を格納したサーバと通信可能に接続する通信部と、
前記外部サービスが受けた注文の内容と当該注文の注文者の連絡先情報とを前記サーバから前記通信部経由で取得する取得部と、
前記取得部が取得した注文を前記キッチン端末に送信する送信部と、
前記キッチン端末が調理完了にかかる入力を受け付けると、前記連絡先情報を宛先として、調理完了を通知する通知部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、1以上の商品を含む注文を受け付け、
前記キッチン端末は、前記注文に含まれる商品ごとに、調理完了の入力を受け付け、
前記通知部は、前記取得部により取得された1つの注文が複数の商品を含む場合、当該注文が含む全ての商品について前記キッチン端末で調理完了が入力された時点で、前記連絡先情報への通知を行う
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記キッチン端末は、前記注文の進捗状況を示すステータスの入力を受け付け、
前記通知部は、前記キッチン端末が受け付けた前記ステータスを、前記サーバに送信する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記外部サービスは、店が提供する商品の店外への配送を受け付けるサービスと、店が提供する商品の持ち帰りの予約を受け付けるサービスと、店内で提供を受ける商品の注文を顧客が所持する端末から受け付けるサービスと、の少なくともいずれかである
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
店内で顧客の注文を受ける受注端末と、前記受注端末が受けた注文を調理場に報知するキッチン端末と、前記受注端末および前記キッチン端末と店内の通信手段を介して注文を管理する情報処理装置と、を含む管理システムにおいて、
店内の通信手段に接続されない外部サービスが受けた注文を格納したサーバと通信可能に接続する通信部と、
前記外部サービスが受けた注文の内容と当該注文の注文者の連絡先情報とを前記サーバから前記通信部経由で取得する取得部と、
前記取得部が取得した注文を前記キッチン端末に送信する送信部と、
前記キッチン端末が調理完了にかかる入力を受け付けると、前記連絡先情報を宛先として、調理完了を通知する通知部と、
を備える管理システム。
【請求項6】
店内で顧客の注文を受ける受注端末と、前記受注端末が受けた注文を調理場に報知するキッチン端末と、前記受注端末および前記キッチン端末と店内の通信手段を介して注文を管理する情報処理装置と、を含む管理システムが備えるコンピュータを、
店内の通信手段に接続されない外部サービスが受けた注文を格納したサーバと通信可能に接続する通信部と、
前記外部サービスが受けた注文の内容と当該注文の注文者の連絡先情報とを前記サーバから前記通信部経由で取得する取得部と、
前記取得部が取得した注文を前記キッチン端末に送信する送信部と、
前記キッチン端末が調理完了にかかる入力を受け付けると、前記連絡先情報を宛先として、調理完了を通知する通知部と、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、管理システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲食店等では、ハンディターミナル等の受注端末や、調理場に設置されるキッチン端末、それらを総括するオーダステーション等を含む管理システムが、広く用いられている。その一方、近年は、クラウド経由で注文を受け付ける外部サービスが普及してきている。外部サービスによる受注は、例えば、当該サービスの運営側が契約店舗に提供する専用端末を介して、店舗スタッフに通知される。
【0003】
専用端末は、上述の従来用いられている管理システムには、含まれない。このため、管理システムが採用されている店舗では、外部サービスによる注文の情報を管理システムに乗せて調理場に伝達するために、店員が専用端末を目視して注文をハンディターミナルで入力する作業が発生している。
【0004】
仮に、外部サービスの専用端末の表示を調理場で確認できたり、専用端末を目視した店員が調理場に声掛けで伝えたりできるのであれば、調理場への伝達というタスクは不要になる。しかしながらその場合でも、管理システムが採用された店舗であれば、商品の状況(在庫状況や品切れ、受注の可/不可)を情報共有する都合上、外部サービスによる注文を入力する作業を、どこかのタイミングでやらざるを得ない。
【0005】
また、外部サービスと連携するためのシステムを構築するにあたっては、既存のシステムの動作が温存されることが望ましい。なぜなら、店内の各端末の操作やUI(User Interface、ユーザインタフェース)が変わると、店員が変化になれる必要が生じ、そのためのコストがかかるからである。
【0006】
複数の異なるシステムの連携については、例えば特許文献1等で触れられているが、上述の問題を解決する具体的手法を提供しているものがない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、既存のシステムへの影響を抑えて外部サービスで受けた注文の取り込みを可能にした情報処理装置、管理システムおよびプログラムを、提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の情報処理装置は、店内で顧客の注文を受ける受注端末および前記受注端末が受けた注文を調理場に報知するキッチン端末と店内の通信手段を介して、注文を管理するものであって、通信部と、取得部と、送信部と、通知部と、を備える。通信部は、店内の通信手段に接続されない外部サービスが受けた注文を格納したサーバと通信可能に接続する。取得部は、前記外部サービスが受けた注文の内容と当該注文の注文者の連絡先情報とを前記サーバから前記通信部経由で取得する。送信部は、前記取得部が取得した注文を前記キッチン端末に送信する。通知部は、前記キッチン端末が調理完了にかかる入力を受け付けると、前記連絡先情報を宛先として、調理完了を通知する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態における管理システムの構成を示すとともに、管理システムと外部との接続の一例を示す図である。
図2図2は、外部接続端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図3は、外部接続端末の制御部の機能構成の一例を示すブロック図である。
図4図4は、オーダステーションのハードウェア構成の一例を示す図である。
図5図5は、店舗情報テーブルのデータ構成の一例を示す図である。
図6図6は、商品管理テーブルのデータ構成の一例を示す図である。
図7図7は、注文管理テーブルのデータ構成の一例を示す図である。
図8図8は、オーダステーションの制御部の機能構成の一例を示すブロック図である。
図9図9は、装置間の情報の送受信および処理の流れについて説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施形態について図面を用いて説明する。図1は、実施形態における管理システム10の構成を示すとともに、管理システム10と外部との接続の一例を示す図である。管理システム10は、注文を管理するシステムである。
【0011】
まず、ユーザ端末1および外部サーバ2は、管理システム10の外部に存在している。ユーザ端末1と外部サーバ2とは、公衆ネットワーク(公衆回線)3を介して通信可能に接続される。管理システム10と外部サーバ2とは、公衆ネットワーク3を介して通信可能に接続される。公衆ネットワーク3を介した通信に際しては、各々必要に応じて、暗号化やVPN(Virtual Private Network)接続が利用される。
【0012】
ユーザ端末1は、例えば、顧客が所持するスマートフォンやPC(Personal Computer)等の端末装置である。ユーザ端末1は、外部サービスを利用して、店舗が提供する商品(料理)を注文する。
【0013】
外部サーバ2は、クラウド経由で注文を受け付けるサービス(外部サービス)の運営側が管理するサーバであって、外部サービスを利用した顧客のユーザ端末1から受信した注文や支払いの情報を記憶し、管理する。当該管理には、外部接続端末4を介したオーダステーション5との情報の共有(送受信)も含まれる。
【0014】
上述の外部サービスには、デリバリーサービスや持ち帰り予約の他、店内モバイルオーダがある。デリバリーサービスは、飲食店の商品(料理)を店外へ配送するサービスである。持ち帰り予約は、飲食店の商品を持ち帰りするにあたっての予約を受け付けるサービスである。また、店内モバイルオーダは、店内(フードコートのような営業形態も含む)で飲食する商品の注文を、顧客が所持するユーザ端末1から受け付けるサービスである。実施にあたっては、本実施形態で説明する店舗が、上述の全ての外部サービスを契約している必要はなく、店舗は、必要に応じた外部サービスを選択して利用する。
【0015】
管理システム10は、外部接続端末4、オーダステーション5、第1キッチン端末61、第2キッチン端末62、受注端末7および支払端末8を含む。
【0016】
なお、本実施形態では、管理システム10が2台のキッチン端末(第1キッチン端末61、第2キッチン端末62)を含む例について説明しているが、実施にあたっては、キッチン端末は2台に限らず、1台でも3台以上でも構わない。
【0017】
オーダステーション5、第1キッチン端末61、第2キッチン端末62、受注端末7および支払端末8は、店内で使用される装置であって、管理システム10において従来から継続して使用されてきた装置である。これらの装置(オーダステーション5、第1キッチン端末61、第2キッチン端末62、受注端末7および支払端末8)は、例えばLAN(Local Area Network、ローカルエリアネットワーク)9等の店内の通信手段により、通信可能に接続されている。
【0018】
外部接続端末4は、外部サーバ2と管理システム10とのデータ連携を担う。より具体的には、外部サーバ2から外部サービス経由の注文を受信(取得)し、オーダステーション5に送信する。また、オーダステーション5から注文の仕上りにかかる情報を取得し、外部サーバ2に送信する。外部サーバ2等の店外の装置と店内との通信は、外部接続端末4が一手に引き受け、店内の他の装置(オーダステーション5、第1キッチン端末61、第2キッチン端末62、受注端末7および支払端末8)は店外の装置と通信しない。
【0019】
オーダステーション5は、第1キッチン端末61、第2キッチン端末62、受注端末7および支払端末8のデータ連携を担い、また、それらの端末(第1キッチン端末61、第2キッチン端末62、受注端末7および支払端末8)を管理する。具体的には、オーダステーション5は、受注端末7から受信した注文にかかる情報を、第1キッチン端末61または第2キッチン端末62に送信し、支払端末8からの問合せに対する応答として、注文或いは支払いにかかる情報を送信する。オーダステーション5は、上記データ連携および管理にあたって、各端末(第1キッチン端末61、第2キッチン端末62、受注端末7および支払端末8)と、ソケット通信やメモリ共有等で通信する。
【0020】
また、オーダステーション5は、外部サーバ2と店内との情報共有を行う。具体的には、オーダステーション5は、注文の仕上りにかかる情報を、外部接続端末4を介して外部サーバ2に送信し、外部サービス経由の注文にかかる情報を、外部接続端末4を介して外部サーバ2から取得する。
【0021】
第1キッチン端末61および第2キッチン端末62は、例えばキッチンディスプレイやキッチンプリンタであって、調理場スタッフに向けた情報(例えば受注端末7が受けた注文)を調理場に報知する。当該報知は、画面表示やプリントアウト、音声出力により、実施される。第1キッチン端末61および第2キッチン端末62が出力する情報は、例えば注文の内容である。また、第1キッチン端末61および第2キッチン端末62は、調理完了などの情報の入力を受け付ける。
【0022】
各キッチン端末(第1キッチン端末61および第2キッチン端末62)は、例えば、各々異なる場所に設置される。調理場が複数ある店舗であれば、各調理場にキッチン端末を設置するようにしてもよい。或いは、調理場が一つであっても、調理する料理の分類等によって担当班を分けているのであれば、担当班に割り当てられた場所にキッチン端末を設置すると好適である。
【0023】
受注端末7は、例えばハンディターミナルやテーブルオーダ端末である。ハンディターミナルは、店員が使用し、店内の顧客からの注文の入力を受け付ける。テーブルオーダ端末は、テーブル等に設置され、顧客が自身で注文の入力を行うため等に使用される。
【0024】
支払端末8は、例えばPOS(Point Of Sales)端末であって、店舗に設置され、操作者による操作に従い、注文や支払いに関する処理を行う。POS端末には、店員が商品登録(注文)および決済にかかる操作を行うことを前提とする最も一般的なものの他、フルセルフ端末やセミセルフ端末がある。フルセルフ端末は、顧客操作による注文および決済を受け付ける。セミセルフ端末は、店員が登録した商品の決済にかかる操作を、顧客から受け付ける。
【0025】
ここで本実施形態では、外部接続端末4およびオーダステーション5が、受注端末7およびキッチン端末61,62と店内の通信手段(LAN9)を介して連携し、注文を管理する情報処理装置の一例を構成する。実施にあたっては、情報処理装置が、1台の装置で実現されても構わない。例えば、外部接続端末4の機能をオーダステーション5が兼ね備えても構わない。
【0026】
図2は、外部接続端末4のハードウェア構成の一例を示す図である。外部接続端末4は、CPU(Central Processing Unit)401と、ROM(Read Only Memory)402と、RAM(Random Access Memory)403とを備える。
【0027】
CPU401は、プロセッサの一例であり、ユーザ端末1の動作を統括的に制御する。ROM402は、各種プログラムを記憶する。RAM403は、プログラムや各種データを展開するワークスペースである。CPU401、ROM402、及びRAM403は、バス404を介して接続され、制御部410を構成する。制御部410では、CPU401がROM402や記憶部420に記憶されRAM403に展開されたプログラムに従って動作することによって、各種の処理を実行する。
【0028】
制御部410には、バス404を介して、通信部406、表示部407、操作部408、音声出力部409、および記憶部420等が、接続される。
【0029】
通信部406は、公衆ネットワーク3に接続可能な通信インタフェースである。通信部406は、公衆ネットワーク3を介して外部サーバ2等と通信を行う。つまり通信部406は、外部サーバ2と通信可能に接続する。外部サーバ2は、店内の通信手段に接続されない外部サービスが受けた注文を格納したサーバの一例である。
【0030】
表示部407は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスであり、制御部410の制御に従って各種の情報を表示する。表示部407は、例えばタッチパネルディスプレイによって実現される。
【0031】
操作部408は、各種の操作キーを有し、操作者の操作に応じたキー情報を制御部410に出力する。操作部408は、表示部407の表示面に設けられるタッチパネルを含む。
【0032】
音声出力部409は、スピーカ等の音声出力デバイスであり、制御部410の制御に従って音声を出力する。
【0033】
記憶部420は、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶デバイスで構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部420は、CPU401が実行する各種のプログラムや、ユーザ端末1の動作に係る各種の設定情報を記憶する。例えば、記憶部420は、外部連携プログラム421を記憶する。
【0034】
ここで、図3は、外部接続端末4の制御部410の機能構成の一例を示すブロック図である。制御部410は、CPU401が外部連携プログラム421を読み出して実行することにより、外部連携部411としての機能を果たす。外部連携部411としての制御部410は、オーダステーション5と外部サーバ2とのデータの送受信を仲介して、両者を連携させる。具体的には、外部連携部411は、外部サーバ2から受信した注文にかかる情報を、オーダステーション5が扱う形式に変換してオーダステーション5に送信する。また、外部連携部411は、オーダステーション5から注文が含む全商品の調理が完了した旨の情報を受信すると、これを外部サーバ2やユーザ端末1に送信する。
【0035】
第1キッチン端末61、第2キッチン端末62、受注端末7および支払端末8のハードウェア構成は、図2に示す例と略同様である。つまり、各端末(第1キッチン端末61、第2キッチン端末62、受注端末7および支払端末8)も、通信部や表示部、操作部、音声出力部、記憶部などを備え、これらを制御部が統括的に制御することで、各々の機能を果たす。
【0036】
ユーザ端末1のハードウェア構成も、基本的には図2に示す例と同様と考えて差し支えないが、ユーザ端末1が例えばスマートフォンであれば、そのハードウェア構成は、図2の例に加えて、マイクロフォン等の音声入力部や、イメージセンサ等の撮像部を含む。もちろん、キッチン端末61,62や受注端末7、支払端末8が、音声入力部や撮像部を備えていても構わない。
【0037】
ユーザ端末1の記憶部は、外部サーバ2から提供される商品情報の表示に係るアプリケーションプログラムを記憶し、当該アプリケーションプログラムをユーザ端末1の制御部が実行することで、ユーザ端末1において、外部サービスを利用した注文を行うことができる。なお、このようなアプリケーションプログラムが実現する機能が、ウェブ経由で提供され、ウェブブラウザ上で動作してもよい。
【0038】
図4は、オーダステーション5のハードウェア構成の一例を示す図である。オーダステーション5は、CPU501と、ROM502と、RAM503とを備えている。
【0039】
CPU501は、プロセッサの一例であり、オーダステーション5の動作を統括的に制御する。ROM502は、各種プログラムを記憶する。RAM503は、プログラムや各種データを展開するワークスペースである。CPU501、ROM502、及びRAM503は、バス504を介して接続され、コンピュータ構成の制御部510を構成する。制御部510では、CPU501がROM502や記憶部520に記憶されRAM503に展開されたプログラムに従って動作することによって、各種の処理を実行する。
【0040】
制御部510には、バス504を介して、通信部506や記憶部520等が、接続される。通信部506は、外部接続端末4と通信可能に接続するインタフェースである。
【0041】
記憶部520は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶デバイスで構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部520は、CPU501が実行する各種のプログラムや、オーダステーション5の動作に係る各種の設定情報を記憶する。また、記憶部520は、店舗情報テーブル521、商品管理テーブル522および注文管理テーブル523等を記憶する。
【0042】
店舗情報テーブル521は、各店舗に関する情報を記憶する。図5は、店舗情報テーブル521のデータ構成の一例を示す図である。店舗情報テーブル521は、各店舗を識別するための店舗IDに関連付けて、店舗IDに対応する店舗に関する店舗情報を記憶する。
【0043】
店舗情報は、例えば、店舗名、店舗画像、アドレス等の項目を有する。ここで、店舗名は、店舗の店名や屋号、略称等を示す情報である。店舗画像は、店舗のロゴマークや店舗名等の店舗を表す画像データである。アドレスは、電話番号や住所でもよいし、オーダステーション5のIPアドレスやホスト名等、オーダステーション5との通信に係るものでもよい。
【0044】
商品管理テーブル522は、店舗が取り扱う商品に関する情報を記憶する。図6は、商品管理テーブル522のデータ構成の一例を示す図である。商品管理テーブル522は、各店舗の店舗IDに関連付けて、店舗IDに対応する店舗で販売される商品の情報(商品情報)を記憶する。
【0045】
商品情報は、例えば、商品ID、商品名、価格、商品説明、商品画像、及びオプション等の項目で構成される。商品IDは、各商品を識別するための識別情報である。商品名は、商品の名称や略称を示す情報である。価格は、商品の一品当たりの価格を示す情報である。商品説明には、商品に関する各種の情報が格納される。例えば、商品説明には、商品に含まれる食材に関する情報や、調理に要する調理時間等が格納される。
【0046】
商品画像は、商品を表す画像データである。オプションは、「大盛り」等の盛り付け量やトッピング等を指定することが可能な場合に付加される情報である。
【0047】
注文管理テーブル523は、注文情報を記憶する。注文情報は、商品管理テーブル522が記憶する商品の、注文にかかる情報である。図7は、注文管理テーブル523のデータ構成の一例を示す図である。注文管理テーブル523は、注文時間、注文番号、注文情報、ステータス、顧客ID、端末ID、および支払フラグ等の情報を、関連付けて記憶する。
【0048】
注文時間は、オーダステーション5が注文情報を受信した日時を示す日時情報である。また、注文番号は、注文情報を受信した順序を示す番号情報であり、例えば注文情報を受信した順に昇順の番号が付与される。注文情報は、注文対象の商品の商品ID及び数量や、当該商品を販売する店舗の店舗ID等を含む。
【0049】
ここで、本実施形態の注文管理テーブル523は、店内の受注端末7で入力された注文情報の他、外部サービスを経由した注文情報をも記憶する。外部サーバ2から受信した1つの注文が複数の商品を含んでいた場合、注文管理テーブル523には、同一の注文番号であって商品(注文情報)が異なる複数のレコードが生成される。
【0050】
ステータスは、注文情報の状態を示すステータス情報である。ステータスには、注文受け付けから商品の受け渡しまでの複数段階の状態のうち、現在の状態が格納される。具体的には、ステータスには、注文受付直後の状態を示す「新規」、商品の調理中であることを示す「調理中」、調理が完了した状態を示す「調理完了」、持ち帰り予約で商品を注文した顧客を呼び出し中であることを示す「呼出中」、デリバリーサービスの配送担当者が商品を運んでいる途中であることを示す「配送中」、商品を客に受け渡した状態であることを示す「受渡完」等が格納される。
【0051】
顧客IDは、店舗或いは外部サービスの会員として登録がある顧客に付与されるIDである。また、端末IDは、連絡先情報の一例であって、例えば、送信元のユーザ端末1に関連づけられた電話番号や、或いは、ユーザ端末1で閲覧可能なメッセージサービスのID情報(例えばメールアドレス等)である。
【0052】
支払フラグは、当該支払フラグが関連付けられた注文番号の注文にかかる支払いが済んでいるか否かを示す。本実施形態の支払フラグは、「0」か「1」のいずれかの値をとる。支払フラグの値「0」は支払いが未済であることを示し、「1」は支払いが済んでいることを示す。本実施形態では、顧客が自身の所持するユーザ端末1で支払操作を行うか、または、店員が店内の支払端末8で決済操作を行うかのいずれかによって、支払フラグが「0」から「1」に更新される。
【0053】
記憶部520はさらに、管理プログラム531等のプログラムを記憶する。管理プログラム531は、店内での注文にかかる情報を伝達する機能(オーダステーション5が従来から備える機能)を提供するとともに、外部サービス経由の注文にかかる情報を伝達する機能を提供する。
【0054】
図8は、制御部510の機能構成の一例を示すブロック図である。制御部510は、CPU501が管理プログラム531を読み出して実行することにより、店内連携部511、データ更新部512、判定処理部513としての機能を果たす。
【0055】
店内連携部511としての制御部510は、店内の受注端末7に入力された注文を取得し、注文の情報を第1キッチン端末61または第2キッチン端末62に出力させる。また、店内連携部511は、支払端末8で決済された注文の支払フラグを更新する。
【0056】
さらに、店内連携部511は、外部接続端末4から外部サービス経由の注文を取得し、当該注文の情報を、受注端末7による注文の場合と同様に、第1キッチン端末61または第2キッチン端末62に出力させる。また、店内連携部511は、外部サービス経由の注文の調理の完了を、外部接続端末4を介して、ユーザ端末1や外部サーバ2に連絡する。
【0057】
データ更新部512としての制御部510は、受注端末7および外部接続端末4から受信した注文にかかる情報に基づいて、注文管理テーブル523に新たなレコードを作成し、キッチン端末61,62から受信する情報に基づいて、注文管理テーブル523のレコードを更新する。
【0058】
判定処理部513としての制御部510は、外部サービス経由で受注した1つの注文に含まれる全ての商品の調理が完了したかを、判定する。つまり、判定処理部513は、外部サービス経由で受注した1つの注文が含む商品が1つの場合には、当該1つの商品の調理完了をキッチン端末61または62から受信すると、当該注文にかかる調理は完了と判定する。また、判定処理部513は、外部サービス経由の1つの注文が含む商品が複数の場合には、当該複数の商品の調理完了を、キッチン端末61または62から受信し終えるまで待機し、全ての商品の調理完了が出揃った時点で、当該注文にかかる調理が完了と判定する。
【0059】
そして、判定処理部513が1つの注文にかかる調理完了と判定すると、制御部510(店内連携部511)が、端末IDが示すユーザ端末1の連絡先情報を宛先として、調理完了を通知する。この通知は、外部接続端末4を介する。
【0060】
以上の店内連携部511および外部連携部411は、外部サービスが受けた注文の内容と当該注文の注文者の連絡先情報とを外部サーバ2から通信部406経由で取得する取得部を構成する。
【0061】
また、店内連携部511は、取得部が取得した注文をキッチン端末61,62に送信する送信部を構成する。
【0062】
また、店内連携部511、データ更新部512、判定処理部513、および外部連携部411は、通知部を構成する。この通知部は、キッチン端末61,62が調理完了にかかる入力を受け付けると、連絡先情報を宛先として、調理完了を通知する。また、この通知部は、取得部が取得した注文が複数の商品を含む場合、1つの注文が含む全ての商品についてキッチン端末61,62端末で調理完了が入力された時点で、ユーザ端末1の連絡先情報への通知を行う。さらに、この通知部は、キッチン端末61,62が入力を受け付けたステータス(例えば「調理中」や「調理完了」)を、外部サーバ2に送信する。
【0063】
ここで、外部サーバ2も、基本的には図4に示す例と略同様に、通信部や記憶部、制御部などを備えるハードウェア構成となっており、制御部が記憶部に記憶されたプログラムを実行することで、各々の機能を果たしている。
【0064】
外部サーバ2から取得する注文の情報は、外部サービスで定められた形式の情報であるので、店内の管理システム10でのデータ形式に一致するとは限らない。そこで外部連携部411は、外部サーバ2から取得した注文にかかる情報を、受注端末7による注文に準じた形式に変換して、オーダステーション5に送信する。これにより、管理システム10において、外部サービス経由の注文を、受注端末7による注文と変わりなく同様に扱うことが可能となる。
【0065】
(処理の流れ)
このような構成において、各装置は、図9に示す流れで、情報の送受信および処理を行う。図9は、装置間の情報の送受信および処理の流れについて説明する図である。
【0066】
まず、従来の管理システム10と同様の処理について説明する。受注端末7は、注文にかかる情報の入力を受けると、当該情報をオーダステーション5に送信する(ステップS1)。オーダステーション5が受注端末7から情報を受信すると、データ更新部512は、受注端末7から受信した注文にかかる情報を、記憶部520の注文管理テーブル523に記憶させる(ステップS2)。
【0067】
続いて店内連携部511は、注文にかかる情報を、第1キッチン端末61(または第2キッチン端末62)に伝達する(ステップS3)。第1キッチン端末61(または第2キッチン端末62)は、注文にかかる情報を、プリントアウトや画面表示で出力する(ステップS4)。
【0068】
次に、外部サービスの一つであるデリバリーサービスに対応した処理の例について説明する。持ち帰り予約にかかる処理は、デリバリーサービスと略同様である。
【0069】
デリバリーサービスを利用する顧客が、ユーザ端末1を用いて、店舗の商品を注文する操作を行うと、ユーザ端末1は、外部サーバ2に、注文にかかる情報を送信する(ステップS11)。これを受けた外部サーバ2は、注文にかかる情報を記憶し(ステップS12)、続いて外部接続端末4に、注文にかかる情報を送信する(ステップS13)。外部接続端末4(外部連携部411)は、外部サーバ2から注文にかかる情報を受信すると、外部サーバ2から受信した注文にかかる情報を、受注端末7による注文に準じた形式に変換し(ステップS14)、変換したものをオーダステーション5に送信する(ステップS15)。これにより、オーダステーション5(店内連携部511)は、受注端末7から受信する情報と同様に、外部サービスからの注文を取り扱うことができる。
【0070】
オーダステーション5(データ更新部512)は、外部接続端末4から受信した注文にかかる情報を、記憶部520の注文管理テーブル523に記憶させる。これによりオーダステーション5は外部サービス経由での受注を果たす(ステップS16)。
【0071】
続いてオーダステーション5(店内連携部511)は、注文にかかる情報を、第1キッチン端末61または第2キッチン端末62に伝達する(ステップS17,S18)。注文にかかる情報をどちらのキッチン端末に送るかは、注文の内容に応じて、オーダステーション5が判断する。
【0072】
例えば、第1キッチン端末61が設置された調理場が担当する商品A,Cと、第2キッチン端末62が設置された調理場が担当する商品Bと、を含む注文がステップS11で受け付けられたとする。この場合、オーダステーション5は、ステップS16で受注した商品A,B,Cを各々担当の調理場に振り分けて伝達する。すなわち、オーダステーション5は、商品A,Cを第1キッチン端末61に伝達し(ステップS17)、商品Bを第2キッチン端末62に伝達する(ステップS18)。
【0073】
ステップS17,S18の伝達を受けたキッチン端末61,62は、注文にかかる情報を印字した受注レシートをプリントアウトする(ステップS19~S21)。なお、キッチン端末61,62は、受注レシートの出力に替えて、画面表示により注文にかかる情報を出力してもよい。
【0074】
キッチン端末61,62から、ステータスを「調理中」や「調理完了」に変更する操作が入力された場合、キッチン端末61,62は、オーダステーション5に信号を出力する。オーダステーション5がキッチン端末61,62から信号を受信すると、当該信号が示す内容は、外部接続端末4を介して、外部サーバ2およびユーザ端末1に連携される。
【0075】
例えば、第1キッチン端末61が、商品Cの調理完了をオーダステーション5に送信すると(ステップS22)、データ更新部512が、注文管理テーブル523の該当レコードのステータスを更新する(ステップS23)。
【0076】
ステップS23に続いて、判定処理部513が、注文管理テーブル523において注文番号が同一の他のレコードのステータスを確認し、全て調理完了かを判定する(ステップS24)。このステップS24の判定で全て調理完了ではない場合、オーダステーション5は、残りの商品A,Bの調理完了(ステップS25,S26)を、待機する。
【0077】
ステップS24の判定は、調理完了の受信(ステップS22,S25,S26)に伴うステータス更新(ステップS23)の都度、行う。ステップS24の判定において全て調理完了であった場合、オーダステーション5(店内連携部511)は、注文にかかる全商品の調理完了を外部接続端末4に伝達する(ステップS27)。
【0078】
外部接続端末4は、ステップS27で受信した情報を、外部サーバ2およびユーザ端末1に伝達する(ステップS28,S29)。ここで、ステップS29におけるユーザ端末1への情報伝達にあたっては、注文管理テーブル523の端末IDカラムに記録された連絡先情報を使用する。つまりステップS27で伝達される情報は、連絡先情報を含んでいる。
【0079】
このように、本実施形態によれば、店舗の管理システム10において、外部サービス経由の注文も、受注端末7による注文と同様に扱うことができる。これにより、近年普及している外部サービスがユーザ端末1からクラウド経由で注文を受け付けた場合に、外部サービスの専用端末を目視して受注端末7(或いは支払端末8)に注文を入力し直すという、従来行わざるを得なかった作業をなくすことができる。
【0080】
上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0081】
さらに、上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
【0082】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0083】
1 …ユーザ端末(スマートフォン、PCなど)、
2 …外部サーバ(サーバの一例)、
3 …公衆ネットワーク(公衆回線)、
4 …外部接続端末(情報処理装置の一部)、
401…CPU、402…ROM、403…RAM、404…バス、406…通信部、
407…表示部、408…操作部、409…音声出力部、
410…制御部、411…外部連携部、
420…記憶部、421…外部連携プログラム、
5 …オーダステーション(情報処理装置の一部)、
501…CPU、502…ROM、503…RAM、504…バス、506…通信部、
510…制御部、511…店内連携部、512…データ更新部、513…判定処理部、
520…記憶部、531…管理プログラム、
521…店舗情報テーブル、522…商品管理テーブル、523…注文管理テーブル、
61 …第1キッチン端末(キッチン端末)、
62 …第2キッチン端末(キッチン端末)、
7 …受注端末(ハンディターミナル、テーブルオーダ端末など)、
8 …支払端末(POS端末)、
9 …LAN(店内の通信手段の一例)、
10 …管理システム。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0084】
【特許文献1】特開2018-136747号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9