(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099909
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】弁装置
(51)【国際特許分類】
F16K 17/30 20060101AFI20240719BHJP
G05D 16/06 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
F16K17/30 A
G05D16/06 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003527
(22)【出願日】2023-01-13
(71)【出願人】
【識別番号】000137018
【氏名又は名称】株式会社ベン
(74)【復代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】弁理士法人平和国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100093148
【弁理士】
【氏名又は名称】丸岡 裕作
(72)【発明者】
【氏名】盛田 隼人
【テーマコード(参考)】
3H060
5H316
【Fターム(参考)】
3H060AA02
3H060BB03
3H060CC03
3H060DB02
3H060DC05
3H060DD04
3H060DD17
3H060DF08
3H060EE06
3H060HH08
5H316BB04
5H316DD02
5H316EE02
5H316EE10
5H316EE12
5H316GG01
5H316JJ01
5H316KK02
5H316KK08
(57)【要約】
【課題】 弁口から二次室に噴出する流体が直接通路に当たらないようにし、弁棒の摺動部からの浸入も阻止して、作動ダイヤフラムの圧力差の変動を抑制して安定化を図る。
【解決手段】 本体1に仕切壁12で仕切った入口2側の一次室13及び出口3側の二次室14を設け、一次室13に仕切壁12に設けた弁口15を開閉する弁体17を設け、二次室14側に弁体17を支持し作動ダイヤフラム18に連係する弁棒20を設け、隔壁7で仕切られた作動ダイヤフラム18の作動室30を設け、二次室14と作動室30の上部室31とを連通する通路Rを形成し、隔壁7に弁棒20の軸受40を設け、この軸受40に耐熱性のシール部材51を有したシール部50を設け、通路Rの一端開口Raを、弁口15から二次室14側へ噴出する流体の噴出方向に対向しないように形成した。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入口及び出口を有し流体が流れる流路を形成した本体を備え、該本体に、上記流路を仕切壁で仕切って形成され上記入口側の一次室及び上記出口側の二次室を設け、上記仕切壁に流体が通過可能な弁口を形成し、上記一次室に上記弁口を開閉する弁体を設け、上記二次室側に一端が上記弁体を支持し他端が作動ダイヤフラムに連係される弁棒を設け、上記本体に、上記弁口に対向する隔壁により上記二次室に対して隔てられ上記作動ダイヤフラムが収納される作動室を設け、該作動室を上記隔壁側の上部室及び上記作動ダイヤフラムで仕切られた下部室から構成し、上記弁棒を上記隔壁に進退動可能に貫通して設け、
一端開口が上記二次室側に開口し他端開口が上記作動室の上部室に開口する通路を設け、上記二次室側から上記通路を通して上記作動室の上部室に流入する流体と下部室の流体との圧力差により上記作動ダイヤフラムを介して上記弁棒を進退動させて上記弁体により上記弁口を開閉する弁装置において、
上記隔壁に上記弁棒が摺動可能な軸受を設け、該軸受に上記弁棒が摺接する耐熱性のシール部材を有したシール部を設け、
上記通路の一端開口を、上記弁口から二次室側へ噴出する流体の噴出方向に対向しないように形成したことを特徴とする弁装置。
【請求項2】
上記通路を、その一端開口を、上記出口近傍の本体の壁部または上記出口に接続される接続管の壁部に設け、上記一端開口と他端開口とを、上記本体の外側に配管されるパイプで接続して構成したことを特徴とする請求項1記載の弁装置。
【請求項3】
上記通路を、上記弁棒に設けたことを特徴とする請求項1記載の弁装置。
【請求項4】
上記通路の一端開口を上記弁棒の側面に形成し、上記通路の他端開口を上記弁棒の側面に形成し、上記通路の一端開口と他端開口とを、上記弁棒の軸線に沿って該弁棒の他端から穿設された通孔で接続したことを特徴とする請求項3記載の弁装置。
【請求項5】
上記二次室に、上記隔壁に立設されるロッドを設け、上記通路を、上記ロッドに形成されその先端側に上記一端開口有した通路の一方側を構成する一方側通路と、上記隔壁に形成され上記他端開口を有した通路の他方側を構成する他方側通路とを備えて構成したことを特徴とする請求項1記載の弁装置。
【請求項6】
上記シール部を、上記弁棒を摺接する重ねられた複数のリング状のシール部材と、上記軸受の上記二次室側に該二次室に突出して連設されるとともに上記複数のシール部材を重ねて収納して保持する保持部とを備えて構成し、該保持部を、上記複数のシール部材の下位のシール部材を支持する支持面及び各シール部材の外側面が当接可能な内面を有した凹所を備えた収納体と、上記弁棒が挿通される挿通孔を有するとともに上記収納体の外側に形成された雄ネジに螺合する雌ネジを有したナットと、上記弁棒に挿通されるとともに上記複数のシール部材の上位のシール部材の上に設けられ上記ナットを上記雄ネジにねじ込むことにより上記複数のシール部材を押圧して押さえる押えリングとを備えて構成したことを特徴とする請求項1乃至5何れかに記載の弁装置。
【請求項7】
上記軸受の外周に雄ネジ部を形成する一方、上記隔壁に雄ネジ部が螺合する雌ネジ部を形成し、該雌ネジ部に雄ネジ部を螺合することにより、上記軸受を上記隔壁に設けることを特徴とする請求項6記載の弁装置。
【請求項8】
上記一次室に、上記弁体を上記弁棒の後退方向であって上記弁体が上記弁口を閉にする方向に付勢する弁体スプリングを設け、上記作動ダイヤフラムの作動を制御する制御部を備え、該制御部を、上記一次室と上記作動室の下部室との間に設けられた作動管路と、該作動管路の途中に設けられ上記二次室側のパイロット圧が所定圧力以下になったとき該作動管路を開にし該パイロット圧が所定圧力を超えたとき該作動管路を閉にするパイロット弁とを備えて構成し、
上記制御部のパイロット弁が上記作動管路を開にしたとき、上記作動ダイヤフラムが上記弁体スプリングの付勢力に抗して上記弁棒を進出させて上記弁体により上記弁口を開にし、上記一次室から上記弁口を通して二次室側に流体を流出させ、上記制御部のパイロット弁が上記作動管路を閉にしたとき、上記作動ダイヤフラムが上記弁体スプリングの付勢力により上記弁棒を後退させて上記弁体により上記弁口を閉にし、上記一次室から二次室側への流体の流出を停止することを特徴とする請求項6記載の弁装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に蒸気等の高温の流体が流通する配管系に設けられる弁装置に係り、特に、ダイヤフラムを備えこのダイヤフラムの両側の圧力差に基づき流路を開閉する例えば減圧弁等の弁装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の弁装置としては、例えば、特許第3660339号公報(特許文献1)に掲載された蒸気用の減圧弁の技術が知られている。
図8に示すように、この弁装置Saは、入口101及び出口102を有し蒸気である流体が流れる流路を形成した本体100を備え、この本体100に、流路を仕切壁103で仕切って形成され入口101側の一次室104及び出口102側の二次室105を設け、仕切壁103に流体が通過可能な弁口106を形成し、一次室104側に弁口106を開閉する弁体107を設け、二次室105側に一端が弁体107を支持し他端が作動ダイヤフラム108に連係される弁棒109を設け、本体100に、弁口106に対向する隔壁111により二次室105に対して隔てられ作動ダイヤフラム108が収納される作動室112を設け、この作動室112を隔壁111側の上部室113及び作動ダイヤフラム108で仕切られた下部室114から構成し、弁棒109を隔壁111に進退動可能に貫通して設けてある。弁体107は、弁口106を閉にする方向にコイルスプリング115で付勢されている。また、この弁装置Saおいて、隔壁111に、弁棒109を進退動可能に支持する軸受116を設け、弁棒109の近傍であって、軸受116の外側に、二次室105と作動室112の上部室113とを連通する狭隘な通路117を形成し、二次室105から通路117を通して作動室112の上部室113に流入する流体と下部室114の流体との圧力差により作動ダイヤフラム108を介して弁棒109を進退動させて弁体107により弁口106を開閉するように構成されている。
【0003】
この弁装置Saは、作動ダイヤフラム108の作動を制御する制御部120を備え、制御部120は、二次室105側の圧力が低くなって所定圧力以下になったとき、一次室104の流体を作動室112の下部室114の流入口121から流入させて作動ダイヤフラム108がスプリング115の付勢力に抗して弁棒109を進出させ、弁体107により弁口106を開にし、一次室104から弁口106を通して二次室105側に流体を流出させ、二次室105側の圧力が所定圧力を超えたとき、一次室104の流体が作動室112の下部室114に流入することを停止し、作動ダイヤフラム108がスプリング115の付勢力により弁棒109を後退させ、弁体107により弁口106を閉にし、一次室104から二次室105側への流体の流出を停止する。これにより、二次室105側の流体の圧力を、一次室104側の流体圧力より低い所定圧力に保持するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、この従来の弁装置Taにおいては、二次室105側の圧力が所定圧力より低くなったとき、弁体107により弁口106を開にし、一次室104から弁口106を通して二次室105側に流体を流出させるが、このとき、一次室104側の流体が弁口106から二次室105に噴出する。この場合、通路117の開口117aが弁口106から二次室側105へ噴出する流体の噴出領域であってその噴出方向に対向しているので、この噴出流が通路117の開口117aに当たって作動室112の上部室113に流入しようとする現象が生じ、その場合には、作動室112の上部室113と下部室114との圧力差の変動が大きくなって作動ダイヤフラム108の作動が不安定になる。
【0006】
また、弁棒109の軸受116の開口も流体の噴出領域であって噴出方向に対向しているので、通路117のみならず、弁棒109と軸受116との隙間からも多少なりとも噴出流が浸入しようとし、この点でも、作動室112の上部室113と下部室114との圧力差の変動に影響を与え、作動ダイヤフラム108の作動を不安定にする。作動ダイヤフラム108の作動が不安定になると、所謂ハンチングが生じる要因になるし、小刻みに弁体107が動くので弁体107そのものや弁棒109の摺動部の摩耗が進みやすくなって耐久性を損ねる要因となり、好ましくないという問題があった。
【0007】
本発明は上記の問題点に鑑みて為されたもので、弁口から二次室に噴出する流体が直接通路に当たらないようにするとともに、弁棒の摺動部からの浸入も阻止して、作動ダイヤフラムの作動室において上部室と下部室との圧力差の変動を抑制し、作動ダイヤフラムの作動の安定化を図った弁装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的を達成するため、本発明の弁装置は、入口及び出口を有し流体が流れる流路を形成した本体を備え、該本体に、上記流路を仕切壁で仕切って形成され上記入口側の一次室及び上記出口側の二次室を設け、上記仕切壁に流体が通過可能な弁口を形成し、上記一次室に上記弁口を開閉する弁体を設け、上記二次室側に一端が上記弁体を支持し他端が作動ダイヤフラムに連係される弁棒を設け、上記本体に、上記弁口に対向する隔壁により上記二次室に対して隔てられ上記作動ダイヤフラムが収納される作動室を設け、該作動室を上記隔壁側の上部室及び上記作動ダイヤフラムで仕切られた下部室から構成し、上記弁棒を上記隔壁に進退動可能に貫通して設け、
一端開口が上記二次室側に開口し他端開口が上記作動室の上部室に開口する通路を設け、上記二次室側から上記通路を通して上記作動室の上部室に流入する流体と下部室の流体との圧力差により上記作動ダイヤフラムを介して上記弁棒を進退動させて上記弁体により上記弁口を開閉する弁装置において、
上記隔壁に上記弁棒が摺動可能な軸受を設け、該軸受に上記弁棒が摺接する耐熱性のシール部材を有したシール部を設け、
上記通路の一端開口を、上記弁口から二次室側へ噴出する流体の噴出方向に対向しないように形成した構成としている。
【0009】
即ち、上記通路の一端開口を、上記弁口から二次室側へ噴出する流体の噴出領域外に形成し、若しくは、上記弁口から二次室側へ噴出する流体の噴出領域であって噴出方向に対向しないように形成した構成としている。この弁口からの流体の噴出方向は、
図4に示すように、弁口から拡開されて噴射される流体の噴射エリアにあって直線的な方向をいう。一端開口は、この噴射エリアから外れている個所にあってよいことは勿論のこと、噴射エリア内にあっても、開口が噴射方向に対向していなければよい。
【0010】
耐熱性のシール部材としては、例えば、編組パッキン、金属パッキン、積層パッキン、黒鉛パッキン、フッ素樹脂パッキン等からなり、両端が突き合わされてリング状に形成され、あるいは、連続するリング状に一体形成されたパッキン、若しくは、スプリングが内装されたリング状のオイルシールパッキン等が用いられる。
【0011】
これにより、流体を作動室の下部室に流入させて作動ダイヤフラムにより弁棒を進出させ、弁体により弁口を開にし、一次室から弁口を通して二次室側に流体を流出させる際、流体が弁口から噴き出すと、流体は通路の一端開口に向かうが、この一端開口は、弁口から噴出する流体の噴出方向に対向しないように形成されているので、流体の噴出流が通路の一端開口に直接当たって作動室の上部室に流入しようとする事態が阻止され、そのため、作動室の上部室と下部室との圧力差の変動を極めて小さくすることができる。
【0012】
また、弁棒の軸受の開口は流体の噴出方向に対向しており、二次室に噴き出した流体の噴出流は弁棒と軸受との隙間から浸入しようとするが、軸受には弁棒が摺接するシール部材を有したシール部により、弁棒の摺動部からの流体の侵入も阻止され、この点でも、作動室の上部室と下部室との圧力差の変動を極めて小さくすることができる。
【0013】
その結果、作動ダイヤフラムの作動の安定化を図ることができ、所謂ハンチングが生じる事態を防止することができるとともに、弁体そのものや摺動部の摩耗を進みにくくして耐久性を向上させることができる。特に、弁棒が摺接するシール部材は、耐熱性なので、流体が高温の蒸気の場合には、シール部材の変形を防止することができるとともに弁棒及び軸受の摺動部の摩耗もより一層進みにくくなり、それだけ耐久性を向上させることができる。この場合、通路の一端開口は塞がれていることではないので、通路による二次室と作動室の上部室との連通状態が確保されることから、通常の作動ダイヤフラムの動作に影響を与えることはない。
【0014】
そして、必要に応じ、上記通路を、その一端開口を、上記出口近傍の本体の壁部または上記出口に接続される接続管の壁部に設け、上記一端開口と他端開口とを、上記本体の外側に配管されるパイプで接続して構成している。これにより、一端開口を弁口から遠ざけた位置に設けることになるので、流体の噴出流が通路の一端開口に直接当たって作動室の上部室に流入しようとする事態を確実に阻止して、作動室の上部室と下部室との圧力差の変動を極めて小さくすることができる。
【0015】
また、必要に応じ、上記通路を、上記弁棒に設けた構成としている。より具体的には、上記通路の一端開口を上記弁棒の側面に形成し、上記通路の他端開口を上記弁棒の側面に形成し、上記通路一端開口と他端開口とを、上記弁棒の軸線に沿って該弁棒の他端から穿設された通孔で接続した構成としている。これにより、通路を弁棒に形成したので、その加工を容易にすることができるとともに、構造を簡略化することができる。
【0016】
更に、必要に応じ、上記二次室に、上記隔壁に立設されるロッドを設け、上記通路を、上記ロッドに形成されその先端側に上記一端開口有した通路の一方側を構成する一方側通路と、上記隔壁に形成され上記他端開口を有した通路の他方側を構成する他方側通路とを備えて構成している。予めロッドを作成しておいて、これを隔壁に設けることで通路を形成できるので、通路を容易に構成することができる。
【0017】
そしてまた、必要に応じ、上記シール部を、上記弁棒を摺接する重ねられた複数のリング状のシール部材と、上記軸受の上記二次室側に該二次室に突出して連設されるとともに上記複数のシール部材を重ねて収納して保持する保持部とを備えて構成し、該保持部を、上記複数のシール部材の下位のシール部材を支持する支持面及び各シール部材の外側面が当接可能な内面を有した凹所を備えた収納体と、上記弁棒が挿通される挿通孔を有するとともに上記収納体の外側に形成された雄ネジに螺合する雌ネジを有したナットと、上記弁棒に挿通されるとともに上記複数のシール部材の上位のシール部材の上に設けられ上記ナットを上記雄ネジにねじ込むことにより上記複数のシール部材を押圧して押さえる押えリングとを備えて構成している。
【0018】
これにより、複数のシール部材をナットのねじ込みにより押えリングを介して押圧して押さえるので、弁棒と軸受のシールが確実になり、弁棒の摺動部からの流体の侵入を確実に阻止することができる。このため、作動室の上部室と下部室との圧力差の変動防止を確実に達成できる。
【0019】
この場合、上記軸受の外周に雄ネジ部を形成する一方、上記隔壁に雄ネジ部が螺合する雌ネジ部を形成し、該雌ネジ部に雄ネジ部を螺合することにより、上記軸受を上記隔壁に設けることが有効である。軸受をネジ手段により着脱できるので、シール部の組付けや軸受の組付けを容易にすることができる。
【0020】
また、必要に応じ、上記一次室に、上記弁体を上記弁棒の後退方向であって上記弁体が上記弁口を閉にする方向に付勢する弁体スプリングを設け、上記作動ダイヤフラムの作動を制御する制御部を備え、該制御部を、上記一次室と上記作動室の下部室との間に設けられた作動管路と、該作動管路の途中に設けられ上記二次室側のパイロット圧が所定圧力以下になったとき該作動管路を開にし該パイロット圧が所定圧力を超えたとき該作動管路を閉にするパイロット弁とを備えて構成し、
上記制御部のパイロット弁が上記作動管路を開にしたとき、上記作動ダイヤフラムが上記弁体スプリングの付勢力に抗して上記弁棒を進出させて上記弁体により上記弁口を開にし、上記一次室から上記弁口を通して二次室側に流体を流出させ、上記制御部のパイロット弁が上記作動管路を閉にしたとき、上記作動ダイヤフラムが上記弁体スプリングの付勢力により上記弁棒を後退させて上記弁体により上記弁口を閉にし、上記一次室から二次室側への流体の流出を停止する構成としている。パイロット圧により作動する作動ダイヤフラムに対応することができる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように本発明の弁装置によれば、流体が弁口から噴き出すと、流体は通路の一端開口に向かうが、この一端開口は、弁口から噴出する流体の噴出方向に対向しないように形成されているので、流体の噴出流が通路の一端開口に直接当たって作動室の上部室に流入しようとする事態が阻止され、そのため、作動室の上部室と下部室との圧力差の変動を極めて小さくすることができる。また、弁棒の軸受の開口は流体の噴出方向に対向しており、二次室に噴き出した流体の噴出流は弁棒と軸受との隙間から浸入しようとするが、軸受には弁棒が摺接するシール部材を有したシール部により、弁棒の摺動部からの流体の侵入も阻止され、この点でも、作動室の上部室と下部室との圧力差の変動を極めて小さくすることができる。
【0022】
その結果、作動ダイヤフラムの作動の安定化を図ることができ、所謂ハンチングが生じる事態を防止することができるとともに、弁体そのものや摺動部の摩耗を進みにくくして耐久性を向上させることができる。特に、弁棒が摺接するシール部材は、耐熱性なので、流体が高温の蒸気の場合には、シール部材の変形を防止することができるとともに弁棒及び軸受の摺動部の摩耗もより一層進みにくくなり、それだけ耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の実施の形態に係る弁装置を示す斜視図である。
【
図2】本発明の実施の形態に係る弁装置を示す
図1中A-A線断面図である。
【
図3】本発明の実施の形態に係る弁装置を示す
図1中B-B線断面図である。
【
図4】本発明の実施の形態に係る弁装置の要部を示す拡大断面図である。
【
図5】本発明の別の実施の形態に係る弁装置を示す
図2相当断面図である。
【
図6】本発明のまた別の実施の形態に係る弁装置を示す
図2相当断面図である。
【
図7】本発明の更にまた別の実施の形態に係る弁装置を示す
図2相当断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態に係る弁装置について詳細に説明する。
図1乃至
図4に示すように、本発明の実施の形態に係る弁装置Sは、蒸気用の減圧弁であり、入口2及び出口3を有し流体が流れる流路を形成した本体1を備えている。本体1は、入口2及び出口3がこれらの軸線が一方向中心線P上に位置するように形成された管体4を備えている。管体4には、一方向中心線Pに直交する他方向中心線Q上に、下開口5及び上開口6が形成されている。下開口5には、下開口5を塞ぐ隔壁7を有しこの隔壁7により隔てて形成される後述の作動ダイヤフラム18の作動室30が設けられる下部体8が取付けられ、上開口6には、後述の制御部60を構成し上開口6を塞ぐベース壁11を有した上部体10が取付けられている。本体1は、管体4,下部体8及び上部体10で構成される。
【0025】
管体4内には、一方向中心線Pを横切り、入口2及び上開口6側と、出口3及び下開口5側とを仕切る仕切壁12が設けられている。これにより、本体1には、流路を仕切壁12で仕切って形成され入口2側の一次室13及び出口3側の二次室14が設けられている。仕切壁12には、他方向中心線Qを軸線とする流体が通過可能な弁口15が形成されている。弁口15は仕切壁12にネジ結合により装着された弁座体16に形成されている。また、一次室13には、弁口15を開閉する弁体17が設けられている。
【0026】
二次室14側には、一端が弁体17を支持し他端が作動ダイヤフラム18に連係され他方向中心線Qを軸線とした弁棒20が設けられている。更に、一次室13には、弁体17を弁棒20の後退方向であって弁体17が弁口15を閉にする方向に付勢するコイルスプリングからなる弁体スプリング21が設けられている。弁体スプリング21は他方向中心線Qを軸線として一端がベース壁11に設けたスプリング保持体22に保持され、他端が弁体17に係止されている。
【0027】
また、本体1を構成する下部体8には、弁口15に対向する下部体8の隔壁7により二次室14に対して隔てられ作動ダイヤフラム18が収納される作動室30が設けられている。作動室30は、隔壁7側の上部室31及び作動ダイヤフラム18で仕切られた下部室32から構成されている。弁棒20は、隔壁7に進退動可能に貫通して設けられている。
【0028】
更に、実施の形態では、一端開口Raが二次室14側に開口し他端開口Rbが作動室30の上部室31に開口する通路Rが設けられている。この通路Rの一端開口Raは、弁口15から二次室14側へ噴出する流体の噴出方向に対向しないように形成されている。一端開口Raは、出口3に接続される接続管33の壁部に突出して設けられており、弁口15から二次室14側へ噴出する流体の噴出領域E(
図4)外に形成されている。他端開口Rbは、下部体8の出口3側の壁部に形成されている。詳しくは、管体4の出口3側には、出口3の周囲に突出する板状でリング状の出口側フランジ34が形成されている一方、接続管33の端部には出口側フランジ34に接合する接続フランジ35が設けられており、接続管33は、出口側フランジ34と接続フランジ35とを接合してボルト及びナット(図示せず)で止着することにより、管体4に接続されている。
【0029】
一端開口Raと他端開口Rbとは、本体1の外側に配管されるパイプ36で接続されている。パイプ36の一端部は、アダプタ37を介して一端開口Raに接続されている。アダプタ37は、一端開口Raに螺着される管状のブッシュ37aと、ブッシュ37aに螺着されてコーン38を介してパイプ36の一端部をブッシュ37aとともに保持するナット37bとから構成されている。また、パイプ36の他端部も、アダプタ37を介して他端開口Rbに接続されている。このパイプ36の他端部のアダプタ37も、他端開口Rbに螺着される管状のブッシュ37aと、ブッシュ37aに螺着されてコーン38を介してパイプ36の他端部をブッシュ37aとともに保持するナット37bとから構成されている。
【0030】
これにより、二次室14から通路Rを通して作動室30の上部室31に流入する流体と下部室32の流体との圧力差により作動ダイヤフラム18を介して弁棒20を進退動させて弁体17により弁口15を開閉するようにしている。
【0031】
また、隔壁7には、
図4にも示すように、弁棒20が進退動可能に挿通され他方向中心線Qを軸線とした挿通孔41を有した軸受40が設けられている。軸受40は、作動室30側の他方向中心線Qを軸線とした雄ネジ部42と二次室14側に突出した基部43とを備えて構成されている。隔壁7には他方向中心線Qを軸線とした雌ネジ部44が形成されており、軸受40はその雄ネジ部42を雌ネジ部44に螺合することにより隔壁7に取付けられている。
【0032】
また、軸受40には、弁棒20が摺接する耐熱性のシール部材51を有したシール部50が設けられている。実施の形態では、シール部材51としては、例えば、編組パッキン、金属パッキン、積層パッキン、黒鉛パッキン、フッ素樹脂パッキン等からなり、両端が突き合わされてリング状に形成され、あるいは、連続するリング状に一体形成されたパッキン、若しくは、スプリングが内装されたリング状のオイルシールパッキン等が用いられる。実施の形態では、単一の素材からなり連続するリング状に形成したテフロン(登録商標)パッキンが用いられている。詳しくは、
図4に示すように、シール部50は、弁棒20を摺接する重ねられた複数(実施の形態では3つ)のシール部材51と、軸受40の二次室14側に二次室14に突出して連設されるとともに複数のシール部材51を重ねて収納して保持する保持部52とを備えて構成されている。保持部52は、複数のシール部材51の下位のシール部材51を支持する支持面及び各シール部材51の外側面が当接可能な内面を有した凹所を備え軸受40に一体形成された軸受40の基部43からなる収納体53と、弁棒20が挿通される挿通孔を有するとともに収納体53の外側に形成された雄ネジ54に螺合する雌ネジ55を有したナット56と、弁棒20に挿通されるとともに複数のシール部材51の上位のシール部材51の上に設けられナット56を雄ネジ54にねじ込むことにより複数のシール部材51を押圧して押さえる押えリング57とを備えて構成されている。
【0033】
そして、本装置には、作動ダイヤフラム18の作動を制御する制御部60が備えられている。制御部60は、
図2及び
図3に示すように、一次室13と作動室30の下部室32との間に設けられた作動管路61と、作動管路61の途中に設けられ二次室14側のパイロット圧が所定圧力以下になったとき作動管路61を開にし、パイロット圧が所定圧力を超えたとき作動管路61を閉にするパイロット弁62と、パイロット弁62よりも下部室32側に設けられ作動管路61内の流体を二次室14に逃す逃し管路63(
図1)とを備えて構成されている。
【0034】
詳しくは、上部体10には、パイロット弁62が収納されベース壁11で一次室13と仕切られた弁室64が設けられており、ベース壁11には一次室13と弁室64とを連通する連通路65(
図3)が形成されている。本体1の外部には、弁室64と作動室30の下部室32の流入口32aとの間に配管された第1パイプ66(
図1及び
図3)と、第1パイプ66の途中から分岐されて管体4の二次室14に配管された第2パイプ67が設けられており、作動管路61は、連通路65-弁室64-第1パイプ66で形成される通路で構成され、逃し管路63は、第2パイプ67で形成される通路で構成される。
【0035】
制御部60において、弁室64には他方向中心線Qを軸心とするパイロット弁口68が形成されており、パイロット弁62は、連通路65側に設けられ、ベース壁11のスプリング保持体22に一端が支持されたコイルスプリングからなる第1スプリング69の他端に保持され、この第1スプリング69により常時パイロット弁口68を閉じる方向に付勢されている。上部体10のパイロット弁62よりも上側には、パイロット弁62を開閉する駆動部70が設けられている。駆動部70は、パイロット弁62の上側に設けられた軸受体71に摺動可能に設けられ常時先端がパイロット弁62に当接する他方向中心線Qを軸線とするロッド72を備えている。
【0036】
また、駆動部70は、ロッド72の基端に当接し二次室14側のパイロット圧によりロッド72を押圧及び押圧解除する制御ダイヤフラム73を備えている。制御ダイヤフラム73は、上部体10の軸受体71の上側に設けた動作室74に収納されており、動作室74は、二次室14側のパイロット圧を受ける受圧室75と、制御ダイヤフラム73によって仕切られ制御ダイヤフラム73を常時所定の付勢力で押圧するコイルスプリングからなる第2スプリング77を収納したスプリング室76とから構成されている。78は第2スプリング77の付勢力を調整し、パイロット圧を所定圧力に設定する調整部である。
図2中、符号79は、二次室14側であって出口3より後流側の管路からのパイロット圧を受圧室75に供給するパイロット管である。
【0037】
これにより、パイロット圧が、設定した所定圧力以下になると、第2スプリング77の付勢力により制御ダイヤフラム73がロッド72を押圧し、ロッド72はパイロット弁62を押圧し、パイロット弁62はパイロット弁口68を開き、作動管路61を開にする。作動管路61が開になると、一次室13の流体が作動管路61(連通路65→弁室64→第1パイプ66)を通して作動ダイヤフラム18の作動室30の下部室32に供給される。作動室30の下部室32に流体が供給されると、作動ダイヤフラム18が弁体スプリング21の付勢力に抗して弁棒20を進出させて弁体17により弁口15を開にし、一次室13から弁口15を通して二次室14側に流体を流出させる。
【0038】
一方、パイロット圧が、設定した所定圧力を超えると、第2スプリング77の付勢力に抗して制御ダイヤフラム73が押し上げられ、ロッド72の押圧が解除されるので、第1スプリング69の付勢力によりパイロット弁62はロッド72を押し上げながらパイロット弁口68を閉じ、作動管路61を閉にする。作動管路61が閉になると、一次室13の流体の供給が停止され、作動ダイヤフラム18の作動室30の下部室32の流体は逃し管路63(第2パイプ67)を通して二次室14に逃される。これにより、作動ダイヤフラム18が弁体スプリング21の付勢力により弁棒20を後退させて弁体17により弁口15を閉にし、一次室13から二次室14側への流体の流出を停止する。
【0039】
従って、この実施の形態に係る弁装置Sによれば、以下のように動作する。尚、
図2において、P1は一次側圧力(設定値)、P2aはパイロット圧(設定値)、P2bは二次室14の圧力、P3は下部室32の圧力、P4は上部室31の圧力を指す。下部室32の圧力と上部室31の圧力との差圧(P3-P4)により、作動ダイヤフラム18が作動する。即ち、パイロット圧が、設定した所定圧力以下になると、制御部60が、作動管路61を開にし、一次室13の流体が作動管路61を通して作動ダイヤフラム18の作動室30の下部室32に供給され、作動ダイヤフラム18が弁体スプリング21の付勢力に抗して弁棒20を進出させて弁体17により弁口15を開にし、一次室13から弁口15を通して二次室14側に流体を流出させる。一方、パイロット圧が、設定した所定圧力を超えると、制御部60が、作動管路61を閉にし、一次室13の流体の供給が停止され、作動ダイヤフラム18が弁体スプリング21の付勢力により弁棒20を後退させて弁体17により弁口15を閉にし、一次室13から二次室14側への流体の流出を停止する。これにより、二次室14側の流体の圧力は、一次室13側の流体圧力より低い所定圧力に保持される。
【0040】
この弁装置Sにおいて、二次室14側の圧力が所定圧力より低くなったとき、弁体17により弁口15を開にし、一次室13から弁口15を通して二次室14側に流体を流出させるが、このとき、一次室13側の流体が弁口15から二次室14に噴出すると、流体は通路Rの一端開口Raに向かうが、この一端開口Raは、弁口15から噴出する流体の噴出方向に対向しないように形成され、実施の形態では、弁口15から二次室14側へ噴出する流体の噴出領域E外に形成されているので、流体の噴出流が通路Rの一端開口Raに直接当たって作動室30の上部室31に流入しようとする事態が阻止され、そのため、作動室30の上部室31と下部室32との圧力差の変動を極めて小さくすることができる。
【0041】
また、弁棒20の軸受40の開口は流体の噴出方向に対向しており、二次室14に噴き出した流体の噴出流は弁棒20と軸受40との隙間から浸入しようとするが、軸受40には弁棒20が摺接するシール部材51を有したシール部50により、弁棒20の摺動部からの流体の侵入も阻止され、この点でも、作動室30の上部室31と下部室32との圧力差の変動を極めて小さくすることができる。この場合、シール部50においては、複数のシール部材51をナット56のねじ込みにより押えリング57を介して押圧して押さえるので、弁棒20と軸受40のシールが確実になり、弁棒20の摺動部からの流体の侵入を確実に阻止することができ、変動防止を確実に達成できる。
【0042】
その結果、作動ダイヤフラムの作動の安定化を図ることができ、所謂ハンチングが生じる事態を防止することができるとともに、弁体17そのものや摺動部の摩耗を進みにくくして耐久性を向上させることができる。特に、弁棒20が摺接するシール部材51は、耐熱性なので、流体が高温の蒸気の場合には、シール部材51の変形を防止することができるとともに弁棒20及び軸受40の摺動部の摩耗もより一層進みにくくなり、それだけ耐久性を向上させることができる。この場合、通路Rの一端開口Raは塞がれていることではないので、通路Rによる二次室14と作動室30の上部室31との連通状態が確保されることから、通常の作動ダイヤフラムの動作に影響を与えることはない。
【0043】
図5には、別の実施の形態に係る弁装置Sを示している。これは、上記の弁装置Sとは通路Rの設け方が異なっている。詳しくは、この弁装置Sにおいて、通路Rは、弁棒20に設けられている。より具体的には、通路Rの一端開口Raは、弁棒20の側面に複数形成されており、通路Rの他端開口Rbは、弁棒20の側面に複数形成されている。そして、一端開口Raと他端開口Rbとは、弁棒20の軸線に沿ってこの弁棒20の他端から穿設された通孔80で接続されている。一端開口Raは、弁棒20の軸線に直交した軸線を有しており、弁口15から二次室14側へ噴出する流体の噴出領域Eであっても、噴出方向に対向しないように形成されている。これにより、通路Rを弁棒20に形成したので、その加工を容易にすることができるとともに、構造を簡略化することができる。他の作用,効果は、上記と同様である。
【0044】
図6には、また別の実施の形態に係る弁装置Sを示している。これは、上記の弁装置Sとは通路Rの設け方が異なっている。詳しくは、この弁装置Sにおいて、二次室14には、隔壁7に立設されるロッド81が設けられている。通路Sは、ロッド81に形成されその先端側に一端開口Ra有した通路Sの一方側を構成する一方側通路82と、隔壁7に形成され他端開口Rbを有した通路Sの他方側を構成する他方側通路83とを備えて構成されている。一端開口Raは、弁口15から二次室14側へ噴出する流体の噴出領域Eであっても、噴出方向に対向しないように形成されている。これにより、予めロッド81を作成しておいて、これを隔壁7に設けることで通路Sを形成できるので、通路Sを容易に構成することができる。他の作用,効果は、上記と同様である。
【0045】
図7には、更にまた別の実施の形態に係る弁装置Sを示している。これは、上記の弁装置Sとは通路Rの設け方が異なっている。詳しくは、この弁装置Sにおいて、通路Rは、本体1の壁部に形成されている。詳しくは、通路Rは、管体4に形成され出口3側に一端開口Ra有した通路Rの一方側を構成する一方側通路84と、隔壁7に形成され他端開口Rbを有した通路Rの他方側を構成する他方側通路85とを備えて構成されている。一端開口Raは、弁口15から二次室14側へ噴出する流体の噴出領域E外に形成されている。この弁装置Sにおいても、上記と同様の作用,効果を奏する。
【0046】
尚、上記
図2に示す外部に設けたパイプ36に通路Rを形成するようにした実施の形態においては、一端開口Raを出口3に接続される接続管33の壁部に設けたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、出口3近傍の本体1を構成する管体4の壁部に設けても良く、適宜変更して差支えない。また、上記実施の形態では、本発明を減圧弁に適用した例を示したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、作動ダイヤフラム18に連係される弁棒20により弁体17を作動させ、通路Rを形成して作動ダイヤフラム18を作動するタイプの弁装置Sであれば、どのような弁装置Sにおいても本発明を適用できることは勿論である。また、蒸気用の弁装置Sに限らず、蒸気用以外の高温の流体用の弁装置Sに本発明を適用してよいことは勿論である。要するに、当業者は、本発明の新規な教示及び効果から実質的に離れることなく、これら例示である実施の形態に多くの変更を加えることが容易であり、これらの多くの変更は本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0047】
S 弁装置
1 本体
2 入口
3 出口
P 一方向中心線
Q 他方向中心線
4 管体
5 下開口
6 上開口
7 隔壁
8 下部体
10 上部体
11 ベース壁
12 仕切壁
13 一次室
14 二次室
15 弁口
16 弁座体
17 弁体
18 作動ダイヤフラム
20 弁棒
21 弁体スプリング
22 スプリング保持体
30 作動室
31 上部室
32 下部室
32a 流入口
R 通路
Ra 一端開口
Rb 他端開口
E 噴出領域
33 接続管
34 出口側フランジ
35 接続フランジ
36 パイプ
37 アダプタ
38 コーン
40 軸受
41 挿通孔
42 雄ネジ部
43 基部
44 雌ネジ部
50 シール部
51 シール部材
52 保持部
53 収納体
54 雄ネジ
55 雌ネジ
56 ナット
57 押えリング
60 制御部
61 作動管路
62 パイロット弁
63 逃し管路
64 弁室
65 連通路R
66 第1パイプ
67 第2パイプ
68 パイロット弁口
69 第1スプリング
70 駆動部
71 軸受体
72 ロッド
73 制御ダイヤフラム
74 動作室
75 受圧室
76 スプリング室
77 第2スプリング
78 調整部
79 パイロット管
80 通孔
81 ロッド
82 一方側通路
83 他方側通路
84 一方側通路
85 他方側通路