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特開2024-99941プログラム、点の選択方法および情報処理装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099941
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】プログラム、点の選択方法および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/74 20060101AFI20240719BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20240719BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240719BHJP
   G09G 5/377 20060101ALI20240719BHJP
   G09G 5/373 20060101ALI20240719BHJP
   G09G 5/08 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
H04N5/74 D
G03B21/00 D
G09G5/00 510B
G09G5/00 X
G09G5/00 550C
G09G5/377 100
G09G5/00 510H
G09G5/373
G09G5/08 E
G09G5/00 510V
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003592
(22)【出願日】2023-01-13
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】久保田 真司
【テーマコード(参考)】
2K203
5C058
5C182
【Fターム(参考)】
2K203FA82
2K203FA93
2K203FB04
2K203GB46
2K203KA56
2K203MA23
5C058BA27
5C058EA02
5C182AA03
5C182AA04
5C182AB15
5C182AC03
5C182AC31
5C182AC38
5C182AC39
5C182BA01
5C182BA04
5C182BA14
5C182BB12
5C182BC01
5C182BC03
5C182BC22
5C182BC25
5C182CA32
5C182CA54
5C182CB11
5C182CB13
5C182CB14
5C182CB54
5C182CC02
5C182CC21
5C182CC24
5C182DA70
(57)【要約】
【課題】投射面上に表示された投射画像を撮像した撮像画像から検出された複数の点の中から、投射画像の補正に用いられる射影変換行列の生成に必要な点を適切に選択する。
【解決手段】処理装置に、第1投射装置によって第1投射画像が表示された投射面上の第1表示領域であって、角を有する前記第1表示領域を含む範囲を撮像した結果を表す第1撮像画像を取得することと、前記第1撮像画像に画像処理を実行することで、前記第1撮像画像に含まれる前記第1表示領域を示す第1の画像の角に対応する複数の第1特徴点を検出することと、 表示装置を制御することで、前記複数の第1特徴点と一対一で対応する複数の第1表示画像であって、ユーザーによる選択の対象である前記複数の第1表示画像の少なくとも一部が前記第1撮像画像に重畳された第1重畳画像を表示することと、
を実行させる、プログラム。
【選択図】図27
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理装置に、
第1投射装置によって第1投射画像が表示された投射面上の第1表示領域であって、角を有する前記第1表示領域を含む範囲を撮像した結果を表す第1撮像画像を取得することと、
前記第1撮像画像に画像処理を実行することで、前記第1撮像画像に含まれる前記第1表示領域を示す第1の画像の角に対応する複数の第1特徴点を検出することと、 表示装置を制御することで、前記複数の第1特徴点と一対一で対応する複数の第1表示画像であって、ユーザーによる選択の対象である前記複数の第1表示画像の少なくとも一部が前記第1撮像画像に重畳された第1重畳画像を表示することと、
を実行させる、
プログラム。
【請求項2】
前記処理装置に、
前記表示装置に表示された画像の大きさを変更する倍率変更操作を前記ユーザーから受け付けることと、
前記表示装置を制御することで、前記倍率変更操作に基づいて前記第1重畳画像の大きさが変更された第2重畳画像を表示することと、
を更に実行させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記処理装置に、
前記表示装置に表示された画像の大きさを変更する倍率変更操作を前記ユーザーから受け付けることと、
前記表示装置を制御することで、前記倍率変更操作に基づいて前記第1撮像画像の大きさが変更された第2撮像画像に前記複数の第1表示画像の少なくとも一部が重畳された第3重畳画像を表示することと、
を更に実行させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記処理装置に、
第2投射装置によって第2投射画像が表示された前記投射面上の領域であって、角を有する第2表示領域を含む範囲を撮像した結果を表す第3撮像画像を取得することと、
前記第3撮像画像に画像処理を実行することで、前記第3撮像画像に含まれる前記第2表示領域を示す第2の画像の角に対応する複数の第2特徴点を検出することと、
前記表示装置を制御することで、前記複数の第2特徴点と一対一で対応する複数の第2表示画像であって、前記ユーザーによる選択の対象である前記複数の第2表示画像の少なくとも一部が前記第3撮像画像に重畳された第4重畳画像を表示することと、
前記ユーザーによって前記複数の第1表示画像のうちの少なくとも一つの第1表示画像が選択される場合、前記第1重畳画像の表示態様と、前記第4重畳画像の表示態様とを相違させることと、
を更に実行させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記処理装置に、
前記表示装置を制御することで、前記ユーザーの選択の対象となる画像であって、前記第1重畳画像と対応する第1ボタン画像と、前記ユーザーの選択の対象となる画像であって、前記第4重畳画像と対応する第2ボタン画像とを表示することを更に実行させ、
前記第1重畳画像の表示態様と、前記第4重畳画像の表示態様とを相違させることは、
前記第1ボタン画像を選択するボタン選択操作を前記ユーザーから受け付けることと、
前記第1ボタン画像の表示態様を変更することと、
を含む、
請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記処理装置に、
前記ユーザーによる前記複数の第1表示画像の選択を終了する選択終了操作を前記ユーザーから受け付けることと、
前記表示装置を制御することで、前記選択終了操作を受け付けたことを示す完了画像を表示することと、
を更に実行させる、
請求項4または5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記処理装置に、前記表示装置を制御することで、前記ユーザーの選択の対象となる画像であって、前記第1重畳画像と対応する第1ボタン画像と、前記ユーザーの選択の対象となる画像であって、前記第4重畳画像と対応する第2ボタン画像とを表示することを更に実行させ、
前記完了画像は、前記第1ボタン画像に重畳される、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
第1投射装置によって第1投射画像が表示された投射面上の第1表示領域であって、角を有する前記第1表示領域を含む範囲を撮像した結果を表す第1撮像画像を取得することと、
前記第1撮像画像に画像処理を実行することで、前記第1撮像画像に含まれる前記第1表示領域を示す第1の画像の角に対応する複数の第1特徴点を検出することと、
表示装置を制御することで、前記複数の第1特徴点と一対一で対応する複数の第1表示画像であって、ユーザーによる選択の対象である前記複数の第1表示画像の少なくとも一部が前記第1撮像画像に重畳された第1重畳画像を表示することと、を含む、
点の選択方法。
【請求項9】
処理装置を備え、
前記処理装置は、
第1投射装置によって第1投射画像が表示された投射面上の第1表示領域であって、角を有する前記第1表示領域を含む範囲を撮像した結果を表す第1撮像画像を取得することと、
前記第1撮像画像に画像処理を実行することで、前記第1撮像画像に含まれる前記第1表示領域を示す第1の画像の角に対応する複数の第1特徴点を検出することと、
表示装置を制御することで、前記複数の第1特徴点と一対一で対応する複数の第1表示画像であって、ユーザーによる選択の対象である前記複数の第1表示画像の少なくとも一部が前記第1撮像画像に重畳された第1重畳画像を表示することと、
を実行する、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、点の選択方法および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクター等の装置によって投射面上に表示される画像の位置、および、画像の形状を補正する技術が開発されている。例えば、特許文献1には、投射面上に表示された画像を補正することで、特定の期間において表示されていた位置と同じ位置に画像を表示させるプロジェクターが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-092169号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
投射面上に表示された画像の補正には、当該画像を含む範囲を撮像した複数の撮像画像の各々から検出される複数の点の座標に基づく射影変換行列が用いられる。画像処理によって、投射面上に表示された画像を含む範囲を撮像した撮像画像から点が検出される場合、射影変換行列の生成に必要となる数よりも多い数の点が検出されることがある。必要以上の点は射影変換行列の生成精度の低下を招く可能性があることから、検出された複数の点の中から射影変換行列の生成に必要となる点を取捨選択することが好ましい。しかしながら、従来の技術において、検出された複数の点の中から射影変換行列の生成に必要となる点をユーザーが選択するための適切な手段は開示されておらず、この結果、画像の補正が適切に実施されない場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るプログラムの一態様は、処理装置に、第1投射装置によって第1投射画像が表示された投射面上の第1表示領域であって、角を有する前記第1表示領域を含む範囲を撮像した結果を表す第1撮像画像を取得することと、前記第1撮像画像に画像処理を実行することで、前記第1撮像画像に含まれる前記第1表示領域を示す第1の画像の角に対応する複数の第1特徴点を検出することと、表示装置を制御することで、前記複数の第1特徴点と一対一で対応する複数の第1表示画像であって、ユーザーによる選択の対象である前記複数の第1表示画像の少なくとも一部が前記第1撮像画像に重畳された第1重畳画像を表示することと、を実行させる。
【0006】
本発明に係る点の選択方法の一態様は、第1投射装置によって第1投射画像が表示された投射面上の第1表示領域であって、角を有する前記第1表示領域を含む範囲を撮像した結果を表す第1撮像画像を取得することと、前記第1撮像画像に画像処理を実行することで、前記第1撮像画像に含まれる前記第1表示領域を示す第1の画像の角に対応する複数の第1特徴点を検出することと、表示装置を制御することで、前記複数の第1特徴点と一対一で対応する複数の第1表示画像であって、ユーザーによる選択の対象である前記複数の第1表示画像の少なくとも一部が前記第1撮像画像に重畳された第1重畳画像を表示することと、を含む。
【0007】
本発明に係る情報処理装置の一態様は、処理装置を備え、処理装置は、第1投射装置によって第1投射画像が表示された投射面上の第1表示領域であって、角を有する前記第1表示領域を含む範囲を撮像した結果を表す第1撮像画像を取得することと、前記第1撮像画像に画像処理を実行することで、前記第1撮像画像に含まれる前記第1表示領域を示す第1の画像の角に対応する複数の第1特徴点を検出することと、表示装置を制御することで、前記複数の第1特徴点と一対一で対応する複数の第1表示画像であって、ユーザーによる選択の対象である前記複数の第1表示画像の少なくとも一部が前記第1撮像画像に重畳された第1重畳画像を表示することと、を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の期間において投射画像GP1が表示される様子を図示した模式図である。
図2】第2の期間において投射画像GP2が表示される様子を図示した模式図である。
図3】第3の期間において投射画像GP2が表示される様子を図示した模式図である。
図4】第4の期間において投射画像GP1が表示される様子を図示した模式図である。
図5】第5の期間において投射画像GP2が表示される様子を図示した模式図である。
図6】第6の期間において投射画像GP2が表示される様子を図示した模式図である。
図7】第1実施形態に係るプロジェクター1の構成を示すブロック図である。
図8】第1実施形態に係る記憶装置10の構成を示すブロック図である。
図9】第1投射画像情報102の示す画像の一例を図示した模式図である。
図10】第1撮像画像情報105の示す画像の一例を図示した模式図である。
図11】第2撮像画像情報106の示す画像の一例を図示した模式図である。
図12】第3撮像画像情報107の示す画像の一例を図示した模式図である。
図13】第4撮像画像情報108の示す画像の一例を図示した模式図である。
図14】第2の補正について説明するための模式図である。
図15】第1の期間から第3の期間までを含む時間帯におけるプロジェクター1の動作について説明するためのフローチャートである。
図16】第4の期間から第6の期間までを含む時間帯におけるプロジェクター1の動作について説明するためのフローチャートである。
図17】第2実施形態に係る投射システムSysAの概要を説明するための模式図である。
図18】第2実施形態に係る投射システムSysAの構成を示すブロック図である。
図19】第2実施形態に係る記憶装置10Aの構成を示すブロック図である。
図20】第2撮像画像情報106A-1の示す画像の一例を図示した模式図である。
図21】第2撮像画像情報106A-2の示す画像の一例を図示した模式図である。
図22】操作画像GN1を説明するための模式図である。
図23】操作画像GN2を説明するための模式図である。
図24】操作画像GN3を説明するための模式図である。
図25】操作画像GN4を説明するための模式図である。
図26】ユーザーからの倍率変更操作に基づいて撮像画像GS5の大きさが変更された撮像画像GS5nを図示した模式図である。
図27】投射システムSysAの動作について説明するためのフローチャートである。
図28】操作画像GN5を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法および縮尺は実際と異なる場合があり、理解を容易にするために模式的に示す部分もある。また、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
【0010】
1.第1実施形態
第1実施形態では、投射面上に表示された画像の形状をユーザーからの操作に基づいて補正する第1の補正と、第1の補正によって補正された画像を投射面上の所定の位置に表示するための補正である第2の補正とを実行するプロジェクターを例示して、本発明に係るプログラム、点の選択方法および情報処理装置について説明する。第2の補正では、投射面上に表示された画像を含む範囲を撮像した撮像画像から検出された複数の点の座標に基づいて生成された射影変換行列が用いられる。本実施形態に係るプロジェクターは、当該撮像画像から検出された複数の点の中から射影変換行列の生成に必要となる点をユーザーが選択するための複数の画像であって、当該撮像画像から検出された複数の点と一対一で対応する複数の指示画像を投射面上に表示する。
【0011】
1.1.プロジェクターの概要
以下、図1図6を参照しつつ、第1実施形態に係るプロジェクター1の概要について説明する。
【0012】
図1は、第1の期間において投射画像GP1が表示される様子を図示した模式図である。プロジェクター1は、投射面である壁面W1の領域R2に投射光を投射することで、投射画像GP1を表示する。投射画像GP1は、複数の点を含む。なお、第1の期間における投射画像GP1を「投射画像GP1-1」ということがある。
【0013】
プロジェクター1は、投射面の所定の領域を含む範囲を撮像する撮像装置14と、投射面に投射光を投射する投射装置16とを備える。撮像装置14は、集光のための撮像レンズ142と、撮像レンズ142によって集光された光を電気信号に変換することで撮像画像を生成する撮像素子140とを備える。撮像素子140は、複数の画素を備える。投射装置16は、不図示の光源と、光源から発せられた光を投射面上に投射画像を表示するための投射光に変調する光変調器160と、光変調器160によって変調された投射光を投射面に投射する投射レンズ162とを備える。光変調器160は、複数の画素を備える。プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、投射面上に投射画像を表示する。本実施形態において、プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、壁面W1上に投射画像を表示する。
【0014】
第1の期間において、プロジェクター1は、撮像装置14を制御することで、投射画像GP1-1が表示された領域R2を含む範囲を撮像する。領域R2は、領域R1を含む。すなわち、プロジェクター1は、領域R1を含む範囲を撮像する。領域R1は、複数の角CN1を含む。複数の角CN1は、角CN1-1、角CN1-2、角CN1-3および角CN1-4を含む。領域R1は、例えば壁面W1上に設置されるスクリーン上における当該スクリーンの枠に囲まれた領域であってもよいし、壁面W1の表面の一部に描かれた枠線に囲まれた壁面W1上の領域であってもよい。また、プロジェクター1は、投射画像GP1-1が表示された領域R2を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像と、投射画像GP1-1が表示される場合にプロジェクター1から投射される画像とに基づいて、光変調器160の備える複数の画素と、撮像素子140の備える複数の画素との対応関係を示す情報を生成する。
【0015】
領域R1の位置、具体的には領域R1の四隅の位置は、壁面W1上に明示的に示される。図1において、領域R1の位置は太い直線によって図示されているが、これに限定されない。例えば、領域R1の角の位置を示すマーカーが領域R1の四隅の各々に貼付されることで、領域R1の位置が示されてもよい。図1において、領域R1の位置を示す太い直線は、スクリーンの枠又は壁面W1の表面の一部に描かれた枠線と対応する。
【0016】
図2は、第2の期間において投射画像GP2が表示される様子を図示した模式図である。第2の期間は、第1の期間よりも後の期間である。プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、壁面W1の領域R1に投射画像GP2を表示する。投射画像GP2は、角CN2-1、角CN2-2、角CN2-3および角CN2-4を有する。なお、第2の期間における投射画像GP2を「投射画像GP2-1」ということがある。
【0017】
また、プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、角CN2-1の位置を示すポインター画像GC1-1、角CN2-2の位置を示すポインター画像GC1-2、角CN2-3の位置を示すポインター画像GC1-3、および、角CN2-4の位置を示すポインター画像GC1-4を表示する。ポインター画像GC1-1~GC1-4は、例えば、2つの直線が互いに交差する十字形状である。なお、ポインター画像GC1-1~GC1-4を区別しない場合、ポインター画像GC1-1~GC1-4を「ポインター画像GC1」ということがある。
【0018】
ユーザーは、ポインター画像GC1を移動する操作を実行することで、当該ポインター画像GC1が示す投射画像GP2の角の位置を変更する。例えば、ユーザーは、ポインター画像GC1-1を移動する操作を実行することで、ポインター画像GC1-1が示す角CN2-1の位置を変更する。プロジェクター1は、ポインター画像GC1を移動するユーザーからの操作に基づいて投射画像GP2の角の位置を変更することで、投射画像GP2の形状を補正する。ユーザーは、投射画像GP2の角の位置を変更することで、投射画像GP2の形状を所望の形状に修正する。例えば、スクリーン枠と略相似な形状となるように、投射画像GP2の形状がユーザーにより修正される。すなわち、スクリーン枠が矩形なら、投射画像GP2の形状も矩形となるように、ユーザーからの操作に基づいて投射画像GP2の形状が整形される。なお、ユーザーからの操作に基づいて投射画像の形状を補正することを「第1の補正」ということがある。
【0019】
図3は、第3の期間において投射画像GP2が表示される様子を図示した模式図である。第3の期間は、第2の期間よりも後の期間である。なお、第3の期間における投射画像GP2を「投射画像GP2-2」ということがある。投射画像GP2-2は、第1の補正が実行された投射画像GP2である。また、投射画像GP2-2は、領域R1に表示される。
【0020】
第3の期間において、プロジェクター1は、撮像装置14を制御することで、投射画像GP2-2が表示された領域R1を含む範囲を撮像する。また、プロジェクター1は、投射画像GP2-2が表示された領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像に画像処理を実行することで、当該撮像画像に含まれる領域R1を示す画像の有する四つの角に対応する複数の点を検出する。なお、複数の点を検出するために、投射光が領域R1の内側だけでなく、領域R1を示す太い直線(例えばスクリーン枠)にも当たった状態で、領域R1を含む範囲が撮像されることが好ましい。これにより、太い直線、例えばスクリーン枠の明るさが向上し、スクリーン枠に関する複数の点が検出されやすくなる。
【0021】
また、プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、角CN1-1の位置を示す角画像GC2-1、角CN1-2の位置を示す角画像GC2-2、角CN1-3の位置を示す角画像GC2-3、および、角CN1-4の位置を示す角画像GC2-4を壁面W1上に表示する。なお、角画像GC2-1~GC2-4を区別しない場合、角画像GC2-1~GC2-4を「角画像GC2」ということがある。
【0022】
また、プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、投射画像GP2-2が表示された領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像から検出された複数の点と一対一で対応する複数の指示画像GDを壁面W1上に表示する。複数の指示画像GDは、当該撮像画像から検出された複数の点と、当該撮像画像に含まれる領域R1を示す画像との相対的な位置関係をユーザーに示すための画像である。複数の指示画像GDは、角CN1-1に対応する一以上の指示画像GDと、角CN1-2に対応する一以上の指示画像GDと、角CN1-3に対応する一以上の指示画像GDと、角CN1-4に対応する一以上の指示画像GDとを含む。角CN1-1に対応する一以上の指示画像GDは、指示画像GD-2を含む。角CN1-4に対応する一以上の指示画像GDは、指示画像GD-1を含む。なお、指示画像GDの表示態様は、ポインター画像GC1の表示態様と相違する。
【0023】
ユーザーは、角画像GC2-1~GC2-4の中から、一つの角画像GC2を選択する操作を実行する。換言すれば、ユーザーは、角画像GC2-1~GC2-4のうちの一つの角画像GC2が示す領域R1の角を選択する操作を実行する。プロジェクター1は、ユーザーからの操作に基づいて、角画像GC2-1~GC2-4のうちの一つの角画像GC2を選択する。例えば、ユーザーは、角画像GC2-1~GC2-4の中から、角画像GC2-4を選択する操作を実行する。換言すれば、ユーザーは、角画像GC2-1~GC2-4のうちの角画像GC2-4が示す角CN1-4を選択する操作を実行する。プロジェクター1は、ユーザーからの操作に基づいて、角画像GC2-1~GC2-4のうちの角画像GC2-4を選択する。なお、プロジェクター1は、ユーザーによって選択された一つの角画像GC2の表示態様を変更してもよい。例えば、ユーザーによって角画像GC2-4が選択された場合、プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、角画像GC2-4の表示態様を、他の角画像GC2-1~GC2-3の表示態様と異ならせてもよい。これにより、ユーザーは、現在選択されている角画像GC2を容易に確認することができる。
【0024】
角画像GC2-1~GC2-4の中から一つの角画像GC2が選択された場合、ユーザーは、当該一つの角画像GC2が示す領域R1の角に対応する一以上の指示画像GDの中から、選択の候補となる一つの指示画像GDを決定する操作を実行する。プロジェクター1は、ユーザーからの操作に基づいて、選択の候補となる一つの指示画像GDを決定する。また、プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、当該一つの指示画像GDを他の指示画像GDと識別可能に表示する。例えば、角画像GC2-1~GC2-4の中から、角画像GC2-4が選択された場合であって、角画像GC2-4が示す角CN1-4に対応する一以上の指示画像GDの中から、選択の候補となる一つの指示画像GDとして指示画像GD-1が決定された場合、プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、指示画像GD-1を他の指示画像GDと識別可能に表示する。具体的には、プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、時間の経過とともに指示画像GD-1の表示態様を変更する。より具体的には、プロジェクター1は、指示画像GD-1を繰り返し点滅させることで、指示画像GD-1を他の指示画像GDと識別可能に表示する。
【0025】
複数の指示画像GDのうちの一つの指示画像GDが他の指示画像GDと識別可能に表示された場合、ユーザーは、当該一つの指示画像GDを選択する操作を実行する。プロジェクター1は、ユーザーからの操作に基づいて、当該一つの指示画像GDと対応する点であって、投射画像GP2-2が表示された領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像から検出された点を選択する。また、プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、当該一つの指示画像GDの表示態様を変更する。例えば、複数の指示画像GDのうちの指示画像GD-2が他の指示画像GDと識別可能に表示された場合、ユーザーは、指示画像GD-2を選択する操作を実行する。プロジェクター1は、指示画像GD-2と対応する点であって、投射画像GP2-2が表示された領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像から検出された点を選択する。また、プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、指示画像GD-2の表示態様を変更する。具体的には、プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、指示画像GD-2の色を変更する。これにより、ユーザーは、表示態様が変更された指示画像GDと対応する点が選択されたことを容易に確認することができる。
【0026】
なお、他の指示画像GDと識別可能に表示された一つの指示画像GDを選択するユーザーからの操作に基づいて当該一つの指示画像GDと対応する点が選択された場合、ユーザーは、当該一つの指示画像GDとは異なる別の指示画像GDを選択の候補として決定する操作を実行してもよい。プロジェクター1は、ユーザーからの操作に基づいて、当該別の指示画像GDを選択の候補として決定する。すなわち、プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、当該別の指示画像GDを他の指示画像GDと識別可能に表示する。また、ユーザーは、他の指示画像GDと識別可能に表示された当該別の指示画像GDを選択する操作を実行してもよい。プロジェクター1は、当該別の指示画像GDと対応する点であって、投射画像GP2-2が表示された領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像から検出された点を選択する。また、プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、当該別の指示画像GDの表示態様を変更する。すなわち、ユーザーは、角画像GC2-1~GC2-4の中から選択された一つの角画像GC2が示す領域R1の角に対応する一以上の指示画像GDの中から、一以上の指示画像GDを選択する。プロジェクター1は、ユーザーによって選択された一以上の指示画像GDと一対一で対応する一以上の点であって、投射画像GP2-2が表示された領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像から検出された一以上の点を選択する。
【0027】
角画像GC2-1~GC2-4の中から選択された一つの角画像GC2が示す領域R1の角に対応する一以上の指示画像GDと一対一で対応する一以上の点の中から、一以上の点の選択が終了した場合、プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、当該一つの角画像GC2の表示態様を変更する。例えば、角画像GC2-1~GC2-4の中から、角画像GC2-1が選択された場合であって、角画像GC2-1が示す角CN1-1に対応する一以上の指示画像GDと一対一で対応する一以上の点の中からの一以上の点の選択が終了した場合、プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、角画像GC2-1の表示態様を変更する。具体的には、プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、角画像GC2-1の色を変更する。これにより、ユーザーは、表示態様が変更された角画像GC2が示す領域R1の角に対応する一以上の指示画像GDと一対一で対応する一以上の点の中から、一以上の点が選択されたことを容易に確認することができる。
【0028】
ユーザーは、領域R1の有する四つの角の各々において、一以上の指示画像GDを選択する。すなわち、ユーザーは、角画像GC2-1が示す角CN1-1に対応する一以上の指示画像GDの中から、一以上の指示画像GDを選択する。また、ユーザーは、角画像GC2-2が示す角CN1-2に対応する一以上の指示画像GDの中から、一以上の指示画像GDを選択する。また、ユーザーは、角画像GC2-3が示す角CN1-3に対応する一以上の指示画像GDの中から、一以上の指示画像GDを選択する。また、ユーザーは、角画像GC2-4が示す角CN1-4に対応する一以上の指示画像GDの中から、一以上の指示画像GDを選択する。従って、プロジェクター1は、ユーザーによって選択された四以上の指示画像GDと一対一で対応する四以上の点であって、投射画像GP2-2が表示された領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像から検出された四以上の点を選択する。
【0029】
図4は、第4の期間において投射画像GP1が表示される様子を図示した模式図である。第4の期間は、第3の期間よりも後の期間である。具体的には、第4の期間は、ユーザーが領域R1の有する四つの角の各々において一以上の指示画像GDを選択した後の期間である。
【0030】
第4の期間において、プロジェクター1の位置、向きおよび角度等は、第1の期間、第2の期間および第3の期間におけるプロジェクター1の位置、向きおよび角度等と異なる場合を想定する。このような、プロジェクター1の位置、向きおよび角度等の変化は、例えば、ユーザーのプロジェクター1に対する意図しない接触等に起因して生じ得るものである。すなわち、プロジェクター1は、第1の期間、第2の期間および第3の期間において投射光が投射された壁面W1の領域R2とは異なる領域R3に投射光を投射することで、投射画像GP1を表示する。領域R3は、領域R1を含む。なお、第4の期間における投射画像GP1を「投射画像GP1-2」ということがある。
【0031】
第4の期間において、プロジェクター1は、撮像装置14を制御することで、投射画像GP1-2が表示された領域R3を含む範囲を撮像する。すなわち、プロジェクター1は、領域R1を含む範囲を撮像する。また、プロジェクター1は、投射画像GP1-2が表示された領域R3を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像と、投射画像GP1-2が表示される場合にプロジェクター1から投射される画像とに基づいて、光変調器160の備える複数の画素と、撮像素子140の備える複数の画素との対応関係を示す情報を生成する。
【0032】
図5は、第5の期間において投射画像GP2が表示される様子を図示した模式図である。第5の期間は、第4の期間よりも後の期間である。プロジェクター1は、投射装置16を制御することで、壁面W1上に投射画像GP2を表示する。プロジェクター1の位置、向きおよび角度等の変化に伴い、第5の期間において投射画像GP2が表示される位置は、第3の期間において投射画像GP2が表示されていた位置と相違する。また、第5の期間における投射画像GP2の形状は、第3の期間における投射画像GP2の形状と相違する。なお、第5の期間における投射画像GP2を「投射画像GP2-3」ということがある。すなわち、投射画像GP2-3が表示される位置は、投射画像GP2-2が表示されていた位置と相違する。また、投射画像GP2-3の形状は、投射画像GP2-2の形状と相違する。また、投射画像GP2-3は、領域R1に表示される。すなわち、投射画像GP2-3は、ユーザーが所望する投射画像GP2-2から位置及び形状がずれてしまった投射画像である。
【0033】
第5の期間において、プロジェクター1は、撮像装置14を制御することで、投射画像GP2-3が表示された領域R1を含む範囲を撮像する。また、プロジェクター1は、投射画像GP2-3が表示された領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像に画像処理を実行することで、当該撮像画像に含まれる領域R1を示す画像の有する四つの角に対応する複数の点を検出する。
【0034】
プロジェクター1は、第1の期間において取得された撮像画像に基づいて生成された、光変調器160の備える複数の画素と、撮像素子140の備える複数の画素との対応関係を示す情報、第3の期間において取得された撮像画像から検出された複数の点のうちの、ユーザーからの操作に基づいて選択された四以上の点の座標、第4の期間において取得された撮像画像に基づいて生成された、光変調器160の備える複数の画素と、撮像素子140の備える複数の画素との対応関係を示す情報、および、第5の期間において取得された撮像画像から検出された複数の点のうちの、上記ユーザーからの操作に基づいて選択された四以上の点と一対一で対応する四以上の点の座標に基づいて、投射画像GP2が表示される位置、および、投射画像GP2の形状を補正するための射影変換行列を生成する。ここで、第5の期間における撮像画像から検出された複数の点の中から、第3の期間においてユーザーが選択した四以上の点が探索される。また、プロジェクター1は、当該射影変換行列に基づいて、投射画像GP2を補正する。なお、撮像画像から検出された複数の点の座標に基づいて生成された射影変換行列を用いて投射画像を補正することを「第2の補正」ということがある。
【0035】
図6は、第6の期間において投射画像GP2が表示される様子を図示した模式図である。第6の期間は、第5の期間よりも後の期間である。具体的には、第6の期間は、第2の補正が実行された後の期間である。なお、第6の期間における投射画像GP2を「投射画像GP2-4」ということがある。投射画像GP2-4は、第2の補正が実行された投射画像GP2である。また、投射画像GP2-4は、領域R1に表示される。
【0036】
投射画像GP2-4が表示される位置は、投射画像GP2-2が表示されていた位置と同様である。また、投射画像GP2-4の形状は、投射画像GP2-2の形状と同様である。すなわち、プロジェクター1は、プロジェクター1の位置、向きおよび角度等が変化した場合であっても、投射画像GP2-3に対して第2の補正を実行することで、投射画像GP2-3が表示される位置、および、投射画像GP2-3の形状を、投射画像GP2-2と同様にすること、すなわち投射画像GP2-2の状態にほぼ戻すことができる。換言すれば、プロジェクター1は、投射画像GP2に対して第2の補正を実行することで、領域R1の有する四つの角のそれぞれと、投射画像GP2の有する四つの角のそれぞれとの位置関係を、第3の期間と同様に維持することができる。具体的には、投射画像GP2に対してある周期で第2の補正を実行することで、角CN1-1に対する角CN2-1の位置、角CN1-2に対する角CN2-2の位置、角CN1-3に対する角CN2-3の位置および角CN1-4に対する角CN2-4の位置を、ほぼ一定に維持することができる。したがって、今回(第5の期間)の投射画像GP2に対して第2の補正が実行されることで、今回の投射画像GP2の状態を、前回(第3の期間)の投射画像GP2の状態にほぼ戻すことができる。また、プロジェクター1は、ユーザーからの操作に基づいて第1の補正を行うことで、第2の補正が実行された場合に表示される投射画像GP2の基準となる投射画像GP2-2の形状を、ユーザーの所望する形状に調整する。すなわち、第1の補正が行われた投射画像GP2に対してある周期で第2の補正が実行されることで、ユーザーは、プロジェクター1の位置、向きおよび角度等を正確に調整することなく、簡便に、投射画像GP2-2の形状を調整することができる。
【0037】
また、プロジェクター1は、第3の期間において取得された撮像画像から検出された複数の点と一対一で対応する複数の指示画像GDを壁面W1上に表示する。また、プロジェクター1は、指示画像GDを選択するユーザーからの操作に基づいて、四以上の点を選択し、選択された四以上の点の座標に基づいて第2の補正を実行する。すなわち、ユーザーは、第2の補正に用いられる射影変換行列に必要となる点を適切に選択することができる。また、プロジェクター1は、第2の補正に用いられる射影変換行列を精度良く生成することが可能となり、より精確に、投射画像GP2の形状をユーザーの所望の形状で維持することができる。
【0038】
1.2.プロジェクターの構成および機能
以下、図7図14を参照しつつ、第1実施形態に係るプロジェクター1の構成および機能について説明する。
【0039】
図7は、第1実施形態に係るプロジェクター1の構成を示すブロック図である。プロジェクター1は、各種情報を記憶する記憶装置10と、プロジェクター1の動作を制御する処理装置12と、投射面の所定の領域を含む範囲を撮像する撮像装置14と、投射面に投射光を投射する投射装置16と、ユーザーからの入力操作を受け付ける操作装置18とを備える。処理装置12は、投射制御部120、撮像制御部121、検出部122、補正部123、座標管理部124および行列生成部125としての機能を有する。撮像装置14は、前述の通り、撮像素子140と、撮像レンズ142とを備える。また、投射装置16は、前述の通り、不図示の光源と、光変調器160と、投射レンズ162とを備える。
【0040】
記憶装置10は、例えば、RAM等の揮発性メモリーおよびROM等の不揮発性メモリーを含んで構成される。ここで、RAMとは、Random Access Memoryの略称である。また、ROMとは、Read Only Memoryの略称である。
【0041】
図8は、第1実施形態に係る記憶装置10の構成を示すブロック図である。記憶装置10の有する不揮発性メモリーは、プロジェクター1の動作を規定するプログラム100と、投射面上に投射される画像を表す投射画像情報101と、投射画像が表示された投射面上の領域を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像情報104と、各種画像に含まれる点の座標を表す座標情報109と、二次元の座標変換および画像の補正等に用いられる射影変換行列115とを記憶する。
【0042】
投射画像情報101は、投射画像GP1が表示される際に投射される画像を表す第1投射画像情報102と、投射画像GP2が表示される際に投射される画像を表す第2投射画像情報103とを含む。
【0043】
撮像画像情報104は、第1の期間において取得された撮像画像を表す第1撮像画像情報105と、第3の期間において取得された撮像画像を表す第2撮像画像情報106と、第4の期間において取得された撮像画像を表す第3撮像画像情報107と、第5の期間において取得された撮像画像を表す第4撮像画像情報108とを含む。
【0044】
座標情報109は、第1投射画像情報102の示す画像に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報110と、第1撮像画像情報105の示す画像から検出された複数の点の座標を表す第2座標情報111と、第2撮像画像情報106の示す画像から検出された複数の点の座標を表す第3座標情報112と、第3撮像画像情報107の示す画像から検出された複数の点の座標を表す第4座標情報113と、第4撮像画像情報108の示す画像から検出された複数の点の座標を表す第5座標情報114とを含む。
【0045】
射影変換行列115は、第1の期間における光変調器160の備える複数の画素と、第1の期間における撮像素子140の備える複数の画素との対応関係を表す第1射影変換行列116、第4の期間における光変調器160の備える複数の画素と、第4の期間における撮像素子140の備える複数の画素との対応関係を表す第2射影変換行列117、および、第2の補正に用いられる第3射影変換行列118を含む。
【0046】
記憶装置10の有する揮発性メモリーは、プログラム100を実行する際のワークエリアとして処理装置12に利用される。
【0047】
なお、記憶装置10の一部または全部は、外部記憶装置または外部サーバー等に設けられてもよい。また記憶装置10に記憶される各種情報の一部または全部は、予め記憶装置10に記憶されてもよいし、外部記憶装置または外部サーバー等から取得されてもよい。
【0048】
図7に戻り、処理装置12は、1または複数のCPUを含んで構成される。但し、処理装置12は、CPUの代わりに、または、CPUに加えて、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを備えるものでもよい。ここで、CPUとはCentral Processing Unitの略称であり、FPGAとはField-Programmable Gate Arrayの略称である。
【0049】
処理装置12は、処理装置12が有するCPU等がプログラム100を実行することで、図7に示す投射制御部120、撮像制御部121、検出部122、補正部123、座標管理部124および行列生成部125として機能する。
【0050】
投射制御部120は、投射装置を制御することで、投射面に対して、画像を表示するための投射光を投射させる。具体的には、投射制御部120は、投射画像情報101に基づく投射光を投射装置に投射させることで、投射面上に投射画像を表示させる。換言すれば、投射制御部120は、投射画像情報101の示す画像を投射装置から投射させることで、投射面上に投射画像を表示させる。また、投射制御部120は、投射装置を制御することで、ユーザーの操作を補助するための画像を投射面上に表示させる。
【0051】
本実施形態において、投射制御部120は、投射装置16を制御することで、壁面W1に対して、画像を表示するための投射光を投射させる。
【0052】
具体的には、投射制御部120は、投射画像情報101に基づく投射光を投射装置16に投射させることで、壁面W1上に投射画像を表示させる。より具体的には、投射制御部120は、第1投射画像情報102に基づく投射光を投射装置16に投射させることで、壁面W1上に投射画像GP1を表示させる。また、投射制御部120は、第2投射画像情報103に基づく投射光を投射装置16に投射させることで、壁面W1上に投射画像GP2を表示させる。
【0053】
また、投射制御部120は、投射装置16を制御することで、投射画像GP2の有する角に位置するポインター画像GC1を壁面W1上に表示させる。
【0054】
また、投射制御部120は、投射装置16を制御することで、壁面W1上の領域R1の有する角に位置する角画像GC2を壁面W1上に表示させる。また、投射制御部120は、ユーザーからの操作に基づいて、角画像GC2の表示態様を変更させる。
【0055】
また、投射制御部120は、投射装置16を制御することで、第2撮像画像情報106の示す画像から検出された複数の点と一対一で対応する複数の指示画像GDを壁面W1上に表示させる。また、投射制御部120は、ユーザーからの操作に基づいて、指示画像GDの表示態様を変更させる。
【0056】
図9は、第1投射画像情報102の示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第1投射画像情報102は、画像GF1を表す。投射制御部120は、第1投射画像情報102に基づく投射光を投射装置16に投射させることで、壁面W1上に投射画像GP1を表示させる。換言すれば、投射制御部120は、第1投射画像情報102の示す画像GF1を投射装置16から投射させることで、壁面W1上に投射画像GP1を表示させる。
【0057】
画像GF1は、複数の点を含む。画像GF1に含まれる複数の点は、投射画像GP1に含まれる複数の点と一対一で対応する。
【0058】
図7に戻り、撮像制御部121は、撮像装置を制御することで、投射画像が表示された投射面上の領域を含む範囲を撮像させる。また、撮像制御部121は、当該撮像装置から、当該撮像の結果を表す撮像画像を取得する。また、撮像制御部121は、取得した撮像画像を表す撮像画像情報104を記憶装置10に記憶させる。
【0059】
本実施形態において、撮像制御部121は、撮像装置14を制御することで、投射画像GP1-1が表示された壁面W1上の領域R2を含む範囲を撮像させる。また、撮像制御部121は、撮像装置14から、当該撮像の結果を表す撮像画像を取得する。また、撮像制御部121は、取得した撮像画像を表す第1撮像画像情報105を記憶装置10に記憶させる。
【0060】
また、撮像制御部121は、撮像装置14を制御することで、投射画像GP1-2が表示された壁面W1上の領域R3を含む範囲を撮像させる。また、撮像制御部121は、撮像装置14から、当該撮像の結果を表す撮像画像を取得する。また、撮像制御部121は、取得した撮像画像を表す第3撮像画像情報107を記憶装置10に記憶させる。
【0061】
また、撮像制御部121は、撮像装置14を制御することで、投射画像GP2-2が表示された壁面W1上の領域R1を含む範囲を撮像させる。また、撮像制御部121は、撮像装置14から、当該撮像の結果を表す撮像画像を取得する。また、撮像制御部121は、取得した撮像画像を表す第2撮像画像情報106を記憶装置10に記憶させる。
【0062】
また、撮像制御部121は、撮像装置14を制御することで、投射画像GP2-3が表示された壁面W1上の領域R1を含む範囲を撮像させる。また、撮像制御部121は、撮像装置14から、当該撮像の結果を表す撮像画像を取得する。また、撮像制御部121は、取得した撮像画像を表す第4撮像画像情報108を記憶装置10に記憶させる。
【0063】
検出部122は、各種画像情報の示す画像に対して画像処理を実行することで、当該画像に含まれる点を検出する。すなわち、検出部122は、検出された点の座標を表す座標情報109を取得する。また、検出部122は、取得した座標情報109を記憶装置10に記憶させる。
【0064】
本実施形態において、検出部122は、撮像画像情報104の示す画像に対して画像処理を実行することで、撮像画像情報104の示す画像に含まれる複数の点を検出する。すなわち、検出部122は、撮像画像情報104の示す画像に含まれる複数の点の座標を表す座標情報109を取得する。また、検出部122は、取得した座標情報109を記憶装置10に記憶させる。
【0065】
具体的には、検出部122は、第1撮像画像情報105の示す画像に対して画像処理を実行することで、第1撮像画像情報105の示す画像に含まれる複数の点を検出する。すなわち、検出部122は、第1撮像画像情報105の示す画像に含まれる複数の点の座標を表す第2座標情報111を取得する。また、検出部122は、取得した第2座標情報111を記憶装置10に記憶させる。
【0066】
また、検出部122は、第2撮像画像情報106の示す画像に対して画像処理を実行することで、第2撮像画像情報106の示す画像に含まれる複数の点を検出する。すなわち、検出部122は、第2撮像画像情報106の示す画像に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報112を取得する。また、検出部122は、取得した第3座標情報112を記憶装置10に記憶させる。
【0067】
また、検出部122は、第3撮像画像情報107の示す画像に対して画像処理を実行することで、第3撮像画像情報107の示す画像に含まれる複数の点を検出する。すなわち、検出部122は、第3撮像画像情報107の示す画像に含まれる複数の点の座標を表す第4座標情報113を取得する。また、検出部122は、取得した第4座標情報113を記憶装置10に記憶させる。
【0068】
また、検出部122は、第4撮像画像情報108の示す画像に対して画像処理を実行することで、第4撮像画像情報108の示す画像に含まれる複数の点を検出する。すなわち、検出部122は、第4撮像画像情報108の示す画像に含まれる複数の点の座標を表す第5座標情報114を取得する。また、検出部122は、取得した第5座標情報114を記憶装置10に記憶させる。
【0069】
検出部122は、第1投射画像情報102の示す画像GF1に対して画像処理を実行することで、画像GF1に含まれる複数の点を検出してもよい。検出部122は、画像GF1に含まれる複数の点を検出した場合、第1投射画像情報102の示す画像GF1に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報110を取得する。また、検出部122は、取得した第1座標情報110を記憶装置10に記憶させる。なお、本実施形態において、第1座標情報110は、予め記憶装置10に記憶されている場合を想定する。
【0070】
点の検出に係る機能において、公知の画像処理技術が用いられてもよい。点の検出に係る公知の画像処理技術として、例えば、テンプレートマッチング、重心検出、および、「AKAZE」と呼ばれるアルゴリズム等が挙げられる。本明細書において、点の検出に係る詳細な技術的説明は省略する。
【0071】
座標管理部124は、ユーザーからの操作に基づいて、撮像画像から検出された点の座標を管理する。また、座標管理部124は、撮像画像から検出された点の座標の管理に係る各種処理を実行する。
【0072】
本実施形態において、座標管理部124は、ユーザーからの操作に基づいて、角画像GC2-1~GC2-4のうちの一つの角画像GC2を選択する。また、座標管理部124は、撮像画像から検出された点の座標の管理に係る操作をユーザーから受け付けたか否か判定する。
【0073】
また、座標管理部124は、壁面W1上において他の指示画像GDと識別可能に表示された一つの指示画像GDを選択するユーザーからの操作に基づいて、当該一つの指示画像GDと対応する点であって、第2撮像画像情報106の示す画像から検出された点を選択する。また、座標管理部124は、当該ユーザーからの操作に基づいて、第3座標情報112を更新する。
【0074】
行列生成部125は、対応関係にある複数の点の座標に基づいて、射影変換行列115を生成する。すなわち、行列生成部125は、座標情報109に基づいて、射影変換行列115を生成する。
【0075】
本実施形態において、行列生成部125は、第1座標情報110と、第2座標情報111とに基づいて、第1射影変換行列116を生成する。また、行列生成部125は、生成した第1射影変換行列116を記憶装置10に記憶させる。
【0076】
第1射影変換行列116は、第1の期間における光変調器160の備える複数の画素と、第1の期間における撮像素子140の備える複数の画素との対応関係を示す情報である。具体的には、第1射影変換行列116は、第1の期間における撮像素子140の備える画素の座標を、第1の期間における光変調器160の備える画素の座標へ変換するための射影変換行列である。換言すれば、第1射影変換行列116は、プロジェクター1の位置、向きおよび角度等が変化する前の撮像素子140が備える画素の座標を、プロジェクター1の位置、向きおよび角度等が変化する前の光変調器160が備える画素の座標へ変換するための射影変換行列である。
【0077】
また、行列生成部125は、第1座標情報110と、第4座標情報113とに基づいて、第2射影変換行列117を生成する。また、行列生成部125は、生成した第2射影変換行列117を記憶装置10に記憶させる。
【0078】
第2射影変換行列117は、第4の期間における光変調器160の備える複数の画素と、第4の期間における撮像素子140の備える複数の画素との対応関係を示す情報である。具体的には、第2射影変換行列117は、第4の期間における撮像素子140の備える画素の座標を、第4の期間における光変調器160の備える画素の座標へ変換するための射影変換行列である。換言すれば、第2射影変換行列117は、プロジェクター1の位置、向きおよび角度等が変化した後の撮像素子140が備える画素の座標を、プロジェクター1の位置、向きおよび角度等が変化した後の光変調器160が備える画素の座標へ変換するための射影変換行列である。
【0079】
また、行列生成部125は、第3座標情報112と、第1射影変換行列116と、第5座標情報114と、第2射影変換行列117とに基づいて、第3射影変換行列118を生成する。また、行列生成部125は、生成した第3射影変換行列118を記憶装置10に記憶させる。
【0080】
第3射影変換行列118は、第3の期間における光変調器160の備える複数の画素と、第5の期間における光変調器160の備える複数の画素との対応関係を示す情報である。具体的には、第3射影変換行列118は、第3の期間における光変調器160の備える画素の座標を、第5の期間における光変調器160の備える画素の座標へ変換するための射影変換行列である。換言すれば、第3射影変換行列118は、プロジェクター1の位置、向きおよび角度等が変化する前の光変調器160が備える画素の座標を、プロジェクター1の位置、向きおよび角度等が変化した後の光変調器160が備える画素の座標へ変換するための射影変換行列である。
【0081】
補正部123は、投射面上に表示される投射画像の位置および形状を補正する。具体的には、補正部123は、ユーザーからの操作に基づいて、第1の補正を実行する。また、補正部123は、行列生成部125によって生成された射影変換行列115に基づいて、第2の補正を実行する。
【0082】
本実施形態において、補正部123は、ポインター画像GC1を移動するユーザーからの操作に基づいて投射画像GP2の角の位置を変更することで、投射画像GP2を補正する第1の補正を実行する。換言すれば、補正部123は、ポインター画像GC1を移動するユーザーからの操作に基づいて、投射画像GP2が表示される際に投射される画像を表す第2投射画像情報103を更新する。
【0083】
また、補正部123は、第3射影変換行列118に基づいて、投射画像GP2を補正する第2の補正を実行する。換言すれば、補正部123は、第3射影変換行列118に基づいて、投射画像GP2が表示される際に投射される画像を表す第2投射画像情報103を更新する。
【0084】
図10は、第1撮像画像情報105の示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第1撮像画像情報105は、撮像画像GS1を表す。
【0085】
撮像画像GS1は、画像GS11を含む。画像GS11は、壁面W1を表す画像である。画像GS11は、画像GV11と、画像GV12とを含む。
【0086】
画像GV11は、領域R1を表す画像である。画像GV11は、角CN3-1、角CN3-2、角CN3-3および角CN3-4を有する。角CN3-1は、角CN1-1と対応する。角CN3-2は、角CN1-2と対応する。角CN3-3は、角CN1-3と対応する。角CN3-4は、角CN1-4と対応する。
【0087】
画像GV12は、投射画像GP1-1を表す画像である。画像GV12は、複数の点を含む。第2座標情報111は、画像GV12に含まれる複数の点の座標を表す。画像GV12に含まれる複数の点は、投射画像GP1-1に含まれる複数の点と一対一で対応する。また、画像GV12に含まれる複数の点は、画像GF1に含まれる複数の点と一対一で対応する。
【0088】
図11は、第2撮像画像情報106の示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第2撮像画像情報106は、撮像画像GS2を表す。
【0089】
撮像画像GS2は、画像GS21を含む。画像GS21は、壁面W1を表す画像である。画像GS21は、画像GV21と、画像GV22とを含む。
【0090】
画像GV21は、領域R1を表す画像である。画像GV21は、角CN4-1、角CN4-2、角CN4-3および角CN4-4を有する。角CN4-1は、角CN1-1と対応する。すなわち、角CN4-1は、角画像GC2-1と対応する。角CN4-2は、角CN1-2と対応する。すなわち、角CN4-2は、角画像GC2-2と対応する。角CN4-3は、角CN1-3と対応する。すなわち、角CN4-3は、角画像GC2-3と対応する。角CN4-4は、角CN1-4と対応する。すなわち、角CN4-4は、角画像GC2-4と対応する。画像GV12は、投射画像GP2-2を表す画像である。
【0091】
撮像画像GS2は、複数の点D1を含む。複数の点D1は、複数の指示画像GDと一対一で対応する。また、複数の点D1は、角CN4-1に対応する一以上の点D1と、角CN4-2に対応する一以上の点D1と、角CN4-3に対応する一以上の点D1と、角CN4-4に対応する一以上の点D1とを含む。また、複数の点D1は、点D1-1を含む。点D1-1は、指示画像GD-1と対応する。例えば、ユーザーが指示画像GD-1を選択する操作を実行した場合、座標管理部124は、指示画像GD-1と対応する点D1-1を選択する。また、座標管理部124は、当該ユーザーからの操作に基づいて、第3座標情報112を更新する。ユーザーからの操作に基づいて更新された第3座標情報112は、ユーザーからの操作に基づいて選択された点D1の座標を表す。
【0092】
図12は、第3撮像画像情報107の示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第3撮像画像情報107は、撮像画像GS3を表す。
【0093】
撮像画像GS3は、画像GS31を含む。画像GS31は、壁面W1を表す画像である。画像GS31は、画像GV31と、画像GV32とを含む。
【0094】
画像GV31は、領域R1を表す画像である。画像GV31は、角CN5-1、角CN5-2、角CN5-3および角CN5-4を有する。角CN5-1は、角CN1-1と対応する。角CN5-2は、角CN1-2と対応する。角CN5-3は、角CN1-3と対応する。角CN5-4は、角CN1-4と対応する。
【0095】
画像GV32は、投射画像GP1-2を表す画像である。画像GV32は、複数の点を含む。第4座標情報113は、画像GV32に含まれる複数の点の座標を表す。画像GV32に含まれる複数の点は、投射画像GP1-2に含まれる複数の点と一対一で対応する。また、画像GV32に含まれる複数の点は、画像GF1に含まれる複数の点と一対一で対応する。
【0096】
図13は、第4撮像画像情報108の示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第4撮像画像情報108は、撮像画像GS4を表す。
【0097】
撮像画像GS4は、画像GS41を含む。画像GS41は、壁面W1を表す画像である。画像GS41は、画像GV41と、画像GV42とを含む。
【0098】
画像GV41は、領域R1を表す画像である。画像GV41は、角CN6-1、角CN6-2、角CN6-3および角CN6-4を有する。角CN6-1は、角CN1-1と対応する。角CN6-2は、角CN1-2と対応する。角CN6-3は、角CN1-3と対応する。角CN6-4は、角CN1-4と対応する。画像GV42は、投射画像GP2-3を表す画像である。
【0099】
撮像画像GS4は、複数の点D2を含む。また、複数の点D2は、角CN6-1に対応する一以上の点D2と、角CN6-2に対応する一以上の点D2と、角CN6-3に対応する一以上の点D2と、角CN6-4に対応する一以上の点D2とを含む。第5座標情報114は、複数の点D2の座標を表す。
【0100】
図14は、第2の補正について説明するための模式図である。図14では、第2の補正の前後で光変調器160に表示される画像をそれぞれ示している。画像GF2-2は、第3の期間および第5の期間において光変調器160に表示される画像である。すなわち、画像GF2-2は、第1の補正によって更新された第2投射画像情報103の示す画像である。また、画像GF2-2は、第2の補正が実行される前の画像である。画像GF2-4は、第6の期間において光変調器160に表示される画像である。すなわち、画像GF2-4は、第1の補正および第2の補正によって更新された第2投射画像情報103の示す画像である。補正部123は、第3射影変換行列118に基づいて、画像GF2-2を、画像GF2-4へ補正する。
【0101】
点D3-1は、撮像画像GS2に含まれる画像GV21の有する角CN4-1に位置する点の座標を第1射影変換行列116によって変換することで得られる点である。同様に、点D3-2は、撮像画像GS2に含まれる画像GV21の有する角CN4-2に位置する点の座標を第1射影変換行列116によって変換することで得られる点である。また、点D3-3は、撮像画像GS2に含まれる画像GV21の有する角CN4-3に位置する点の座標を第1射影変換行列116によって変換することで得られる点である。また、点D3-4は、撮像画像GS2に含まれる画像GV21の有する角CN4-4に位置する点の座標を第1射影変換行列116によって変換することで得られる点である。領域R4は、点D3-1、点D3-2、点D3-3および点D3-4を頂点とする四角形で囲まれた領域である。すなわち、領域R4は、画像GV21の示す第3の期間における領域R1と対応する、光変調器160上の領域である。画像GF2-2は、領域R4の内側に表示される
【0102】
点D4-1は、撮像画像GS4に含まれる画像GV41の有する角CN6-1に位置する点の座標を第2射影変換行列117によって変換することで得られる点である。同様に、点D4-2は、撮像画像GS4に含まれる画像GV41の有する角CN6-2に位置する点の座標を第2射影変換行列117によって変換することで得られる点である。また、点D4-3は、撮像画像GS4に含まれる画像GV41の有する角CN6-3に位置する点の座標を第2射影変換行列117によって変換することで得られる点である。また、点D4-4は、撮像画像GS4に含まれる画像GV41の有する角CN6-4に位置する点の座標を第2射影変換行列117によって変換することで得られる点である。領域R5は、点D4-1、点D4-2、点D4-3および点D4-4を頂点とする四角形で囲まれた領域である。すなわち、領域R5は、画像GV41の示す第5の期間における領域R1と対応する、光変調器160上の領域である。
【0103】
第2の補正に用いられる第3射影変換行列118は、点D3-1の座標を点D4-1の座標へ、点D3-2の座標を点D4-2の座標へ、点D3-3の座標を点D4-3の座標へ、点D3-4の座標を点D4-4の座標へ、それぞれ変換する行列である。このため、第3射影変換行列118に基づいて、画像GF2-2が画像GF2-4へ補正される場合、画像GF2-2の有する四つの角と、領域R4の有する四つの角との位置関係は、画像GF2-4の有する四つの角と、領域R5の有する四つの角との位置関係に引き継がれる。この結果、第6の期間において、光変調器160に画像GF2-4を表示することで壁面W1上に投射画像GP2-4を表示する場合、領域R1の有する角CN1-1~CN1-4と、投射画像GP2の有する角CN2-1~角CN2-4との位置関係は、第3の期間と同様に維持される。
【0104】
図7に戻り、撮像素子140は、例えば、CCDまたはCMOS等を一例とするイメージセンサーである。ここで、CCDとはCharge Coupled Deviceの略称であり、CMOSとはComplementary Metal Oxide Semiconductorの略称である。
【0105】
撮像装置14は、撮像制御部121の制御により、投射画像が表示された投射面上の領域を含む範囲を撮像する。また、撮像装置14は、投射画像が表示された投射面上の領域を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像情報104を処理装置12へ出力する。換言すれば、撮像装置14は、撮像画像情報104の示す撮像画像を処理装置12へ出力する。
【0106】
光変調器160は、例えば、1または複数の液晶パネルを含んで構成される。なお、光変調器160は、液晶パネルの代わりに、DMDを含んで構成されてもよい。光変調器160は、処理装置12から入力される信号に基づいて、光源から発せられた光を、投射面上に投射画像を表示するための投射光に変調する。光源は、例えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ、LEDまたはレーザー光源等を含む。ここで、LEDとはLight Emitting Diodeの略称であり、DMDとはDigital Mirror Deviceの略称である。
【0107】
投射装置16は、投射制御部120の制御により、投射面上に投射画像を表示するための投射光を投射する。換言すれば、投射装置16は、処理装置12から入力された画像を投射面へ投射する。
【0108】
操作装置18は、プロジェクター1のユーザーから、プロジェクター1に対する入力操作を受け付ける。操作装置18は、例えば、プロジェクター1の筐体に設けられたタッチパネルまたは操作ボタン等を含んで構成される。操作装置18がタッチパネルを含んで構成される場合、操作装置18は、検出したタッチ位置を示すデータを処理装置12へ出力する。また、操作装置18が操作ボタンを含んで構成される場合、操作装置18は、押下されたボタンを識別するデータを処理装置12へ出力する。また、操作装置18は、ユーザーの操作に基づいてリモートコントローラーから出力される操作信号を受信するための受信装置を含んで構成されてもよい。操作装置18が受信装置を含んで構成される場合、操作装置18はリモートコントローラーから受信した操作信号の示すデータを処理装置12へ出力する。これにより、プロジェクター1に対する入力操作の内容が処理装置12へ伝達される。
【0109】
1.3.プロジェクターの動作
以下、図15および図16を参照しつつ、第1実施形態に係るプロジェクター1の動作について説明する。
【0110】
図15は、第1の期間から第3の期間までを含む時間帯におけるプロジェクター1の動作について説明するためのフローチャートである。図15のフローチャートに示す一連の動作は、第2の補正に係る準備のための動作である。また、図15のフローチャートに示す一連の動作は、例えば、プロジェクター1の電源がONになり、操作装置18がプロジェクター1のユーザーから動作開始に関する入力操作を受け付けた際に開始される。
【0111】
ステップS101において、投射制御部120は、第1投射画像情報102に基づく投射光を投射装置16に投射させることで、壁面W1の領域R2に投射画像GP1-1を表示させる。
【0112】
ステップS102において、撮像制御部121は、撮像装置14を制御することで、投射画像GP1-1が表示された壁面W1上の領域R2を含む範囲を撮像させる。また、撮像制御部121は、撮像装置14から、当該撮像の結果を表す撮像画像GS1を取得する。また、撮像制御部121は、取得した撮像画像GS1を表す第1撮像画像情報105を記憶装置10に記憶させる。
【0113】
ステップS103において、検出部122は、第1撮像画像情報105の示す撮像画像GS1に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS1に含まれる複数の点を検出する。すなわち、検出部122は、撮像画像GS1に含まれる複数の点の座標を表す第2座標情報111を取得する。また、検出部122は、取得した第2座標情報111を記憶装置10に記憶させる。
【0114】
ステップS104において、行列生成部125は、第1座標情報110と、第2座標情報111とに基づいて、第1射影変換行列116を生成する。また、行列生成部125は、生成した第1射影変換行列116を記憶装置10に記憶させる。
【0115】
ステップS105において、投射制御部120は、第2投射画像情報103に基づく投射光を投射装置16に投射させることで、壁面W1の領域R1に投射画像GP2-1を表示させる。また、投射制御部120は、投射装置16を制御することで、投射画像GP2-1の有する角に位置するポインター画像GC1を壁面W1上に表示させる。すなわち、投射制御部120は、投射装置16を制御することで、角CN2-1の位置を示すポインター画像GC1-1と、角CN2-2の位置を示すポインター画像GC1-2と、角CN2-3の位置を示すポインター画像GC1-3と、角CN2-4の位置を示すポインター画像GC1-4とを表示させる。
【0116】
ステップS106において、補正部123は、ポインター画像GC1を移動するユーザーからの操作に基づいて投射画像GP2-1の角の位置を変更することで、投射画像GP2の形状を補正する第1の補正を実行する。換言すれば、補正部123は、ポインター画像GC1を移動するユーザーからの操作に基づいて、第2投射画像情報103を更新する。第1の補正が実行された場合、壁面W1上には、投射画像GP2-2が表示される。
【0117】
ステップS107において、撮像制御部121は、撮像装置14を制御することで、投射画像GP2-2が表示された壁面W1上の領域R1を含む範囲を撮像させる。また、撮像制御部121は、撮像装置14から、当該撮像の結果を表す撮像画像GS2を取得する。また、撮像制御部121は、取得した撮像画像GS2を表す第2撮像画像情報106を記憶装置10に記憶させる。
【0118】
ステップS108において、検出部122は、第2撮像画像情報106の示す撮像画像GS2に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS2に含まれる複数の点D1を検出する。すなわち、検出部122は、撮像画像GS2に含まれる複数の点D1の座標を表す第3座標情報112を取得する。また、検出部122は、取得した第3座標情報112を記憶装置10に記憶させる。
【0119】
ステップS109において、投射制御部120は、投射装置16を制御することで、壁面W1上の領域R1の有する角に位置する角画像GC2を壁面W1上に表示させる。すなわち、投射制御部120は、投射装置16を制御することで、角CN1-1の位置を示す角画像GC2-1と、角CN1-2の位置を示す角画像GC2-2と、角CN1-3の位置を示す角画像GC2-3と、角CN1-4の位置を示す角画像GC2-4とを表示させる。また、投射制御部120は、投射装置16を制御することで、複数の点D1と一対一で対応する複数の指示画像GDを壁面W1上に表示させる。
【0120】
ステップS110において、座標管理部124は、ユーザーからの操作に基づいて、角画像GC2-1~GC2-4のうちの一つの角画像GC2を選択する。換言すれば、座標管理部124は、ユーザーからの操作に基づいて、角画像GC2-1~GC2-4のうちの一つの角画像GC2が示す領域R1の角を選択する。
【0121】
ステップS111において、投射制御部120は、投射装置16を制御することで、ユーザーからの操作に基づいて選択された一つの角画像GC2が示す領域R1の角に対応する一以上の指示画像GDの中から決定された、選択の候補となる一つの指示画像GDを繰り返し点滅させることで、指示画像GDを他の指示画像GDと識別可能に表示する。
【0122】
ステップS112において、座標管理部124は、他の指示画像GDと識別可能に表示された一つの指示画像を選択するユーザーからの操作に基づいて、当該一つの指示画像GDと対応する点D1を選択する。また、座標管理部124は、当該ユーザーからの操作に基づいて、第3座標情報112を更新する。
【0123】
ステップS113において、投射制御部120は、投射装置16を制御することで、ユーザーからの操作に基づいて選択された点D1と対応する指示画像GDの色を変更する。
【0124】
ステップS114において、座標管理部124は、ユーザーからの操作に基づいて選択された一つの角画像GC2が示す領域R1の角における一以上の指示画像GDの選択を終了するユーザーからの操作を受け付けたか否か判定する。換言すれば、座標管理部124は、ユーザーからの操作に基づいて選択された一つの角画像GC2と対応する画像GV21の角における一以上の点D1の選択を終了するユーザーからの操作を受け付けたか否か判定する。ユーザーからの操作に基づいて選択された一つの角画像GC2と対応する画像GV21の角における一以上の点D1の選択を終了するユーザーからの操作を受け付けた場合、すなわち、ステップS114でYESの場合、座標管理部124は処理をステップS115へ進める。また、ユーザーからの操作に基づいて選択された一つの角画像GC2と対応する画像GV21の角における一以上の点D1の選択を終了するユーザーからの操作を受け付けていない場合、すなわち、ステップS114でNOの場合、座標管理部124は処理をステップS111へ進める。
【0125】
ステップS114における判定の結果がNOの場合、処理装置12は、ステップS111~S113における処理を再度実行することで、ユーザーからの操作に基づく点D1の選択を続行する。
【0126】
ステップS115において、投射制御部120は、投射装置16を制御することで、ユーザーからの操作に基づいて選択された一つの角画像GC2の色を変更する。
【0127】
ステップS116において、座標管理部124は、指示画像GDの選択を終了するユーザーからの操作を受け付けたか否か判定する。すなわち、座標管理部124は、点D1の選択を終了するユーザーからの操作を受け付けたか否か判定する。点D1の選択を終了するユーザーからの操作を受け付けた場合、すなわち、ステップS116でYESの場合、座標管理部124を備える処理装置12は図15のフローチャートに示す一連の動作を終了する。また、点D1の選択を終了するユーザーからの操作を受け付けていない場合、すなわち、ステップS116でNOの場合、座標管理部124は処理をステップS110へ進める。
【0128】
処理装置12は、ステップS116における判定の結果がYESとなるまで、ステップS110~S115における処理を繰り返し実行することで、四以上の点D1を選択する。すなわち、処理装置12は、角画像GC2-1が示す角CN1-1と対応関係にある角CN4-1に対応する一以上の点D1から一以上の点D1を選択し、角画像GC2-2が示す角CN1-2と対応関係にある角CN4-2に対応する一以上の点D1から一以上の点D1を選択し、角画像GC2-3が示す角CN1-3と対応関係にある角CN4-3に対応する一以上の点D1から一以上の点D1を選択し、角画像GC2-4が示す角CN1-4と対応関係にある角CN4-4に対応する一以上の点D1から一以上の点D1を選択することによって、四以上の点D1を選択する。
【0129】
なお、処理装置12は、例えばステップS108より後かつステップS109より前の段階において、複数の点D1を間引く処理を実行してもよい。例えば、角CN1-1に対応する複数の点D1の個数は、実際には数十個ほどであるが、これらと対応する複数の指示画像GDを全て表示すると、ユーザーは数の多さに起因してどの点D1を選択するべきか把握しづらくなる。したがって、処理装置12は、複数の点D1それぞれが、撮像画像GS2における位置に応じた値すなわち特徴量を有することを利用し、複数の点D1を間引く処理を実行してもよい。特徴量は、図15のステップS108において撮像画像GS2に対して画像処理を実行した結果として算出される。例えば、処理装置12は、所定の閾値未満の特徴量を有する複数の点D1に対応する複数の指示画像GDを表示しないようにする。所定の閾値未満の特徴量を有する複数の点D1は、例えば領域R1の有する角に対応しない点など、投射画像GPの位置及び形状の制御に対する寄与が小さい成分である。
【0130】
図16は、第4の期間から第6の期間までを含む時間帯におけるプロジェクター1の動作について説明するためのフローチャートである。図16のフローチャートに示す一連の動作は、第2の補正を実行するための動作である。図16のフローチャートに示す一連の動作は、例えば、一定時間毎に開始されてもよいし、ユーザーから動作開始に関する入力操作を受け付けた際に開始されてもよい。
【0131】
ステップS201において、投射制御部120は、第1投射画像情報102に基づく投射光を投射装置16に投射させることで、壁面W1の領域R3に投射画像GP1-2を表示させる。
【0132】
ステップS202において、撮像制御部121は、撮像装置14を制御することで、投射画像GP1-2が表示された壁面W1上の領域R3を含む範囲を撮像させる。また、撮像制御部121は、撮像装置14から、当該撮像の結果を表す撮像画像GS3を取得する。また、撮像制御部121は、取得した撮像画像GS3を表す第3撮像画像情報107を記憶装置10に記憶させる。
【0133】
ステップS203において、検出部122は、第3撮像画像情報107の示す撮像画像GS3に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS3に含まれる複数の点を検出する。すなわち、検出部122は、撮像画像GS3に含まれる複数の点の座標を表す第4座標情報113を取得する。また、検出部122は、取得した第4座標情報113を記憶装置10に記憶させる。
【0134】
ステップS204において、行列生成部125は、第1座標情報110と、第4座標情報113とに基づいて、第2射影変換行列117を生成する。また、行列生成部125は、生成した第2射影変換行列117を記憶装置10に記憶させる。
【0135】
ステップS205において、投射制御部120は、第2投射画像情報103に基づく投射光を投射装置16に投射させることで、壁面W1の領域R1に投射画像GP2-3を表示させる。
【0136】
ステップS206において、撮像制御部121は、撮像装置14を制御することで、投射画像GP2-3が表示された壁面W1上の領域R1を含む範囲を撮像させる。また、撮像制御部121は、撮像装置14から、当該撮像の結果を表す撮像画像GS4を取得する。また、撮像制御部121は、取得した撮像画像GS4を表す第4撮像画像情報108を記憶装置10に記憶させる。
【0137】
ステップS207において、検出部122は、第4撮像画像情報108の示す撮像画像GS4に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS4に含まれる複数の点D2を検出する。すなわち、検出部122は、撮像画像GS4に含まれる複数の点D2の座標を表す第5座標情報114を取得する。また、検出部122は、取得した第5座標情報114を記憶装置10に記憶させる。
【0138】
ステップS208において、行列生成部125は、第3座標情報112と、第1射影変換行列116と、第5座標情報114と、第2射影変換行列117とに基づいて、第3射影変換行列118を生成する。また、行列生成部125は、生成した第3射影変換行列118を記憶装置10に記憶させる。
【0139】
なお、ステップS207の後かつステップS208の前に、処理装置12は、撮像画像GS4から検出された複数の点D2の中から、第3の期間においてユーザーが選択した四以上の点D1に相当する点を探索するプロセスを実行してもよい。具体的には、処理装置12は、複数の点D2のうちユーザーが選択した四以上の点D1と同じ特徴量を有する点を探索する。これは、処理装置12が第2の補正を実行するにあたり、撮像画像GS2における四以上の点D1が、撮像画像GS4においてどこに移動したのかを精度よく認識する必要があるからである。処理装置12は、点D1が特徴量を有することを利用し、第5の期間における複数の点D2と第3の期間における四以上の点D1との対応付け、すなわちマッチングを精度よく行うことができる。これにより、第5の期間における複数の点D2と第3の期間における四以上の点D1とのマッチングエラーが抑制され、第3射影変換行列118の生成精度がさらに向上する。
【0140】
ステップS209において、補正部123は、第3射影変換行列118に基づいて、投射画像GP2-3を補正する第2の補正を実行する。換言すれば、補正部123は、第3射影変換行列118に基づいて、第2投射画像情報103を更新する。第2の補正が実行された場合、壁面W1上には、投射画像GP2-4が表示される。
【0141】
ステップS209における処理が実行された後、処理装置12は、図16のフローチャートに示す一連の動作を終了する。
【0142】
以上より、第1実施形態によれば、プロジェクター1は、第2の補正を実行することで、表示領域に表示された投射画像の位置および形状を補正する。すなわち、プロジェクター1は、プロジェクター1の位置、向きおよび角度等が変化した場合であっても、投射画像が表示される位置、および、投射画像の形状を、プロジェクター1の位置、向きおよび角度等が変化する前と同様に維持することができる。換言すれば、プロジェクター1は、表示領域の有する四つの角と、投射画像の有する四つの角との位置関係を維持することができる。
【0143】
また、第1実施形態によれば、プロジェクター1は、ユーザーからの操作に基づいて第1の補正を実行することで、表示領域に表示された投射画像の形状を補正する。すなわち、プロジェクター1は、ユーザーの所望する形状で投射画像を表示することができる。また、ユーザーは、プロジェクター1の位置、向きおよび角度等を正確に調整することなく、簡便に、投射画像の形状を調整することができる。
【0144】
また、第1実施形態によれば、プロジェクター1は、投射画像が表示された領域を含む範囲を撮像した撮像画像から検出された複数の点と一対一で対応する複数の指示画像を、投射面上に表示する。また、プロジェクター1は、指示画像を選択するユーザーからの操作に基づいて、四以上の点を選択し、選択された四以上の点の座標に基づいて第2の補正を実行する。すなわち、ユーザーは、第2の補正に用いられる射影変換行列の生成に必要となる点を適切に選択することができる。また、プロジェクター1は、第2の補正に用いられる射影変換行列を精度良く生成することが可能となり、より精確に、投射画像の形状をユーザーの所望の形状で維持することができる。
【0145】
2.第2実施形態
以下において、本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各形態において、作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜省略する。
【0146】
第2実施形態では、第1の補正と、第2の補正とを実行する投射システムを例示して、本発明に係るプログラム、点の選択方法および情報処理装置について説明する。第2実施形態では、投射システムの備える情報処理装置が、第2の補正に用いられる射影変換行列を生成する。また、第2実施形態に係る投射システムは、当該射影変換行列の生成に必要となる点をユーザーが選択するための複数の画像であって、投射面上に表示された画像を含む範囲を撮像した撮像画像から検出された複数の点と一対一で対応する複数の表示画像を表示装置に表示させる。
【0147】
図17は、第2実施形態に係る投射システムSysAの概要を説明するための模式図である。投射システムSysAは、プロジェクター1A-1と、プロジェクター1A-2と、コンピューター2Aとを備える。
【0148】
プロジェクター1A-1およびプロジェクター1A-2は、各々、撮像装置14と、投射装置16とを備える。なお、区別のため、プロジェクター1A-1の備える撮像装置14を「撮像装置14-1」、プロジェクター1A-1の備える投射装置16を「投射装置16-1」、プロジェクター1A-2の備える撮像装置14を「撮像装置14-2」、プロジェクター1A-2の備える投射装置16を「投射装置16-2」ということがある。また、プロジェクター1A-1と、プロジェクター1A-2とを区別しない場合、プロジェクター1A-1およびプロジェクター1A-2を「プロジェクター1A」ということがある。図17において、撮像装置14-1および撮像装置14-2の図示は省略する。
【0149】
コンピューター2Aは、各種画像が表示される表示装置26を備える。また、コンピューター2Aは、プロジェクター1A-1およびプロジェクター1A-2と通信可能に接続され、各種情報の送受信を行う。例えば、コンピューター2Aとプロジェクター1Aとの通信には、HDMI接続、有線または無線LAN接続、USB接続、およびBluetooth接続等が用いられてもよい。HDMI接続でデータの送受信が行われる場合、DDC、CEC、またはEDIDのプロトコルが活用されてもよい。また、コンピューター2Aおよびプロジェクター1Aは、各種情報を定義可能な標準プロトコルおよびデータを活用して送受信を行ってもよいし、ベンダー独自で定義したプロトコルおよびデータを活用して送受信を行ってもよい。ここで、HDMIとはHigh-Definition Multimedia Interfaceの略称である。また、LANとはLocal Area Networkの略称である。また、USBとはUniversal Serial Busの略称である。また、DDCとはDisplay Data Channelの略称である。また、CECとはConsumer Electronics Controlの略称である。また、EDIDとはExtended Display Identification Dataの略称である。また、HDMIおよびBluetoothは登録商標である。
【0150】
コンピューター2Aは、投射装置16-1を制御することで、壁面W1の領域R1に投射画像GP2-6を表示させる。投射画像GP2-6は、投射画像GP2-2と同様、第1の補正によって補正された投射画像GP2である。
【0151】
コンピューター2Aは、投射装置16-2を制御することで、壁面W1の領域R6に投射画像GP3-1を表示させる。投射画像GP3-1は、投射画像GP2-6と同様、第1の補正によって補正された投射画像GP3である。なお、投射画像GP3-1は、投射画像GP3の一例である。領域R6は、角CN7-1、角CN7-2、角CN7-3および角CN7-4を有する。また、領域R6は、領域R7に含まれる。領域R7は、プロジェクター1A-2から投射光が投射される領域である。
【0152】
領域R6の位置、具体的には領域R6の四隅の位置は、壁面W1上に明示的に示される。図17において、領域R6の位置は太い直線によって図示されているが、これに限定されない。例えば、領域R6の角の位置を示すマーカーが領域R6の四隅の各々に貼付されることで、領域R6の位置が示されてもよい。
【0153】
コンピューター2Aは、撮像装置14-1を制御することで、投射画像GP2-6が表示された領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像を取得する。また、コンピューター2Aは、投射画像GP2-6が表示された領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像に画像処理を実行することで、当該撮像画像に含まれる領域R1を示す画像の有する四つの角に対応する複数の点を検出する。
【0154】
コンピューター2Aは、撮像装置14-2を制御することで、投射画像GP3-1が表示された領域R6を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像を取得する。また、コンピューター2Aは、投射画像GP3-1が表示された領域R6を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像に画像処理を実行することで、当該撮像画像に含まれる領域R6を示す画像の有する四つの角に対応する複数の点を検出する。
【0155】
コンピューター2Aは、表示装置26を制御することで、投射画像GP2-6が表示された領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像から検出された複数の点と一対一で対応する複数の表示画像を表示する。当該複数の表示画像は、当該撮像画像から検出された複数の点と、当該撮像画像に含まれる領域R1を示す画像との相対的な位置関係をユーザーに示すための画像である。具体的には、コンピューター2Aは、表示装置26を制御することで、投射画像GP2-6が表示された領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像から検出された複数の点と一対一で対応する複数の表示画像が当該撮像画像に重畳された画像を表示する。
【0156】
コンピューター2Aは、表示装置26を制御することで、投射画像GP3-1が表示された領域R6を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像から検出された複数の点と一対一で対応する複数の表示画像を表示する。当該複数の表示画像は、当該撮像画像から検出された複数の点と、当該撮像画像に含まれる領域R6を示す画像との相対的な位置関係をユーザーに示すための画像である。具体的には、コンピューター2Aは、表示装置26を制御することで、投射画像GP3-1が表示された領域R6を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像から検出された複数の点と一対一で対応する複数の表示画像が当該撮像画像に重畳された画像を表示する。
【0157】
より具体的には、コンピューター2Aは、表示装置26を制御することで、投射画像GP2-6が表示された領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像に複数の表示画像が重畳された画像と、投射画像GP3-1が表示された領域R6を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像に複数の表示画像が重畳された画像とを含む操作画像GNを表示する。
【0158】
ユーザーは、投射画像GP2-6が表示された領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像に複数の表示画像が重畳された画像から、表示画像を選択する操作を実行する。コンピューター2Aは、ユーザーの選択の対象となった表示画像と対応する点であって、投射画像GP2-6が表示された領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像から検出された点を選択する。
【0159】
ユーザーは、投射画像GP3-1が表示された領域R6を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像に複数の表示画像が重畳された画像から、表示画像を選択する操作を実行する。コンピューター2Aは、ユーザーの選択の対象となった表示画像と対応する点であって、投射画像GP3-1が表示された領域R6を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像から検出された点を選択する。
【0160】
コンピューター2Aは、投射画像GP2-6が表示された領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像から検出された複数の点のうちの、ユーザーからの操作に基づいて選択された点の座標に基づいて、投射画像GP2が表示される位置、および、投射画像GP2の形状を補正するための射影変換行列を生成する。また、コンピューター2Aは、当該射影変換行列を用いて投射画像GP2に対して第2の補正を実行することで、投射画像GP2が表示される位置、および、投射画像GP2の形状を、投射画像GP2-6と同様に維持することができる。
【0161】
コンピューター2Aは、投射画像GP3-1が表示された領域R6を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像から検出された複数の点のうちの、ユーザーからの操作に基づいて選択された点の座標に基づいて、投射画像GP3が表示される位置、および、投射画像GP3の形状を補正するための射影変換行列を生成する。また、コンピューター2Aは、当該射影変換行列を用いて投射画像GP3に対して第2の補正を実行することで、投射画像GP3が表示される位置、および、投射画像GP3の形状を、投射画像GP3-1と同様に維持することができる。
【0162】
また、コンピューター2Aは、表示装置26を制御することで、投射画像が表示された領域を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像から検出された複数の点と一対一で対応する複数の表示画像を表示する。また、コンピューター2Aは、表示画像を選択するユーザーからの操作に基づいて、複数の点を選択し、選択された複数の点の座標に基づいて第2の補正を実行する。すなわち、ユーザーは、第2の補正に用いられる射影変換行列に必要となる点を適切に選択することができる。また、コンピューター2Aは、第2の補正に用いられる射影変換行列を精度良く生成することが可能となり、より精確に、投射画像の形状をユーザーの所望の形状で維持することができる。
【0163】
図18は、第2実施形態に係る投射システムSysAの構成を示すブロック図である。前述の通り、投射システムSysAは、プロジェクター1A-1と、プロジェクター1A-2と、コンピューター2Aとを備える。
【0164】
プロジェクター1A-1は、撮像装置14-1と、投射装置16-1とを備える。また、プロジェクター1A-2は、撮像装置14-2と、投射装置16-2とを備える。
【0165】
撮像装置14-1および撮像装置14-2は、各々、撮像素子140と、撮像レンズ142とを備える。なお、区別のため、撮像装置14-1の備える撮像素子140を「撮像素子140-1」、撮像装置14-2の備える撮像素子140を「撮像素子140-2」、撮像装置14-1の備える撮像レンズ142を「撮像レンズ142-1」、撮像装置14-2の備える撮像レンズ142を「撮像レンズ142-2」ということがある。
【0166】
投射装置16-1および投射装置16-2は、各々、光変調器160と、投射レンズ162とを備える。なお、区別のため、投射装置16-1の備える光変調器160を「光変調器160-1」、投射装置16-2の備える光変調器160を「光変調器160-2」、投射装置16-1の備える投射レンズ162を「投射レンズ162-1」、投射装置16-2の備える投射レンズ162を「投射レンズ162-2」ということがある。
【0167】
コンピューター2Aは、各種情報を記憶する記憶装置10Aと、投射システムSysAの動作を制御する処理装置12Aと、プロジェクター1A-1およびプロジェクター1A-2、ならびに、外部記憶装置および外部サーバー等との通信を実行する通信装置24と、各種画像を表示する表示装置26と、ユーザーからの入力操作を受け付ける操作装置18とを備える。処理装置12Aは、座標管理部124の代わりに座標管理部124Aとしての機能を有する点と、表示制御部126Aとしての機能を有する点とにおいて、処理装置12と相違する。
【0168】
なお、本実施形態における操作装置18は、例えば、コンピューター2Aと接続されたキーボード、または、マウス等のポインティングデバイスを含んで構成されてもよい。
【0169】
通信装置24は、例えば、コネクターおよびインターフェース回路を有するインターフェース基板を含み、端末装置、外部記憶装置および外部サーバー等から各種情報を受信する機能と、端末装置、外部記憶装置および外部サーバー等へ各種情報を送信する機能とを有する。通信装置24は、有線通信を利用して各種情報を送受信してもよいし、無線通信を利用して各種情報を送受信してもよい。無線通信が利用される場合、通信装置24は、所定の通信規格に準拠した無線通信に対応するアンテナを含んで構成される。
【0170】
表示装置26は、画像を表示するためのディスプレイパネルを含んで構成される。表示装置26は、処理装置12Aが表示装置26の備える複数の画素回路を制御することで、画像を表示する。例えば、表示装置26が液晶パネルを含んで構成される場合、複数の画素回路の各々は液晶素子を備え、バックライトから発せられる光の透過率を液晶素子によって調整することで画像を表示する。また、表示装置26が有機ELパネルを含んで構成される場合、複数の画素回路の各々は発光素子を備え、発光素子から発せられる光の強弱を調整することで画像を表示する。ここで、ELとはElectro-Luminescenceの略称である。
【0171】
図19は、第2実施形態に係る記憶装置10Aの構成を示すブロック図である。記憶装置10Aは、プログラム100の代わりにプログラム100Aを記憶する点と、投射画像情報101の代わりに投射画像情報101Aを記憶する点と、撮像画像情報104の代わりに撮像画像情報104Aを記憶する点と、座標情報109の代わりに座標情報109Aを記憶する点と、射影変換行列115の代わりに射影変換行列115Aを記憶する点と、操作画像GNを表す操作画像情報119を記憶する点とにおいて、記憶装置10と相違する。
【0172】
投射画像情報101Aは、第2投射画像情報103の代わりに第2投射画像情報103-1および第2投射画像情報103-2を含む点において、投射画像情報101と相違する。
【0173】
第2投射画像情報103-1は、第2投射画像情報103と同様の情報である。すなわち、第2投射画像情報103-1は、投射画像GP2が表示される際に投射される画像を表す情報である。第2投射画像情報103-2は、投射画像GP3が表示される際に投射される画像を表す情報である。
【0174】
撮像画像情報104Aは、第1撮像画像情報105の代わりに第1撮像画像情報105A-1および第1撮像画像情報105A-2を含む点と、第2撮像画像情報106の代わりに第2撮像画像情報106A-1および第2撮像画像情報106A-2を含む点とにおいて、撮像画像情報104と相違する。
【0175】
第1撮像画像情報105A-1は、投射装置16-1から第1投射画像情報102の示す画像GF1が投射されることで投射画像GP1が表示された領域R2を含む範囲を撮像装置14-1が撮像した結果を表す情報である。第1撮像画像情報105A-2は、投射装置16-2から第1投射画像情報102の示す画像GF1が投射されることで投射画像が表示された領域R7を含む範囲を撮像装置14-2が撮像した結果を表す情報である。
【0176】
第2撮像画像情報106A-1は、投射画像GP2-6が表示された領域R1を含む範囲を撮像装置14-1が撮像した結果を表す情報である。第2撮像画像情報106A-2は、投射画像GP3-1が表示された領域R6を含む範囲を撮像装置14-2が撮像した結果を表す情報である。
【0177】
座標情報109Aは、第2座標情報111の代わりに第2座標情報111A-1および第2座標情報111A-2を含む点と、第3座標情報112の代わりに第3座標情報112A-1および第3座標情報112A-2を含む点とにおいて、座標情報109と相違する。
【0178】
第2座標情報111A-1は、第1撮像画像情報105A-1の示す画像から検出された複数の点の座標を表す情報である。第2座標情報111A-2は、第1撮像画像情報105A-2の示す画像から検出された複数の点の座標を表す情報である。
【0179】
第3座標情報112A-1は、第2撮像画像情報106A-1の示す画像から検出された複数の点の座標を表す情報である。第3座標情報112A-2は、第2撮像画像情報106A-2の示す画像から検出された複数の点の座標を表す情報である。
【0180】
射影変換行列115Aは、第1射影変換行列116の代わりに第1射影変換行列116A-1および第1射影変換行列116A-2を含む点において、射影変換行列115と相違する。
【0181】
第1射影変換行列116A-1は、第1座標情報110と、第2座標情報111A-1とに基づいて生成される射影変換行列である。また、第1射影変換行列116A-1は、プロジェクター1A-1の位置、向きおよび角度等が変化する前の撮像素子140-1が備える複数の画素の座標を、プロジェクター1A-1の位置、向きおよび角度等が変化する前の光変調器160-1が備える複数の画素の座標へ変換するための射影変換行列である。
【0182】
第1射影変換行列116A-2は、第1座標情報110と、第2座標情報111A-2とに基づいて生成される射影変換行列である。また、第1射影変換行列116A-2は、プロジェクター1A-2の位置、向きおよび角度等が変化する前の撮像素子140-2が備える複数の画素の座標を、プロジェクター1A-2の位置、向きおよび角度等が変化する前の光変調器160-2が備える複数の画素の座標へ変換するための射影変換行列である。
【0183】
図18に戻り、処理装置12Aは、処理装置12Aが有するCPU等がプログラム100Aを実行することで、図18に示す投射制御部120、撮像制御部121、検出部122、補正部123、座標管理部124A、行列生成部125および表示制御部126Aとして機能する。
【0184】
座標管理部124Aは、ユーザーからの操作に基づいて、撮像画像から検出された点の座標を管理する。また、座標管理部124Aは、撮像画像から検出された点の座標の管理に係る各種処理を実行する。
【0185】
座標管理部124Aは、表示装置26に表示された表示画像を選択するユーザーからの操作に基づいて、ユーザーの選択の対象となった表示画像と対応する点であって、第2撮像画像情報106A-1の示す画像から検出された点を選択する。また、座標管理部124Aは、当該ユーザーからの操作に基づいて、第3座標情報112A-1を更新する。
【0186】
また、座標管理部124Aは、表示装置26に表示された表示画像を選択するユーザーからの操作に基づいて、ユーザーの選択の対象となった表示画像と対応する点であって、第2撮像画像情報106A-2の示す画像から検出された点を選択する。また、座標管理部124Aは、当該ユーザーからの操作に基づいて、第3座標情報112A-2を更新する。
【0187】
また、座標管理部124Aは、撮像画像から検出された点の座標の管理に係る操作をユーザーから受け付けたか否か判定する。
【0188】
表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、各種画像を表示する。また、表示制御部126Aは、ユーザーからの操作に基づいて、表示装置26に表示された画像を更新する。
【0189】
本実施形態において、表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、操作画像情報119の示す操作画像GNを表示する。また、表示制御部126Aは、ユーザーからの操作に基づいて、操作画像GNを更新する。
【0190】
図20は、第2撮像画像情報106A-1の示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第2撮像画像情報106A-1は、撮像画像GS5を表す。
【0191】
撮像画像GS5は、画像GS51を含む。画像GS51は、壁面W1を表す画像である。画像GS51は、画像GV51と、画像GV52とを含む。
【0192】
画像GV51は、領域R1を表す画像である。画像GV51は、角CN8-1、角CN8-2、角CN8-3および角CN8-4を有する。角CN8-1は、角CN1-1と対応する。角CN8-2は、角CN1-2と対応する。角CN8-3は、角CN1-3と対応する。角CN8-4は、角CN1-4と対応する。画像GV52は、投射画像GP2-6を表す画像である。
【0193】
撮像画像GS5は、複数の点D5を含む。複数の点D5は、角CN8-1に対応する一以上の点D5と、角CN8-2に対応する一以上の点D5と、角CN8-3に対応する一以上の点D5と、角CN8-4に対応する一以上の点D5とを含む。第3座標情報112A-1は、複数の点D5の座標を表す。
【0194】
図21は、第2撮像画像情報106A-2の示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第2撮像画像情報106A-2は、撮像画像GS6を表す。
【0195】
撮像画像GS6は、画像GS61を含む。画像GS61は、壁面W1を表す画像である。画像GS61は、画像GV61と、画像GV62とを含む。
【0196】
画像GV61は、領域R6を表す画像である。画像GV61は、角CN9-1、角CN9-2、角CN9-3および角CN9-4を有する。角CN9-1は、角CN7-1と対応する。角CN9-2は、角CN7-2と対応する。角CN9-3は、角CN7-3と対応する。角CN9-4は、角CN7-4と対応する。画像GV62は、投射画像GP3-1を表す画像である。
【0197】
撮像画像GS6は、複数の点D6を含む。複数の点D6は、角CN9-1に対応する一以上の点D6と、角CN9-2に対応する一以上の点D6と、角CN9-3に対応する一以上の点D6と、角CN9-4に対応する一以上の点D6とを含む。第3座標情報112A-2は、複数の点D6の座標を表す。
【0198】
以下、図22図26を参照しつつ、操作画像GNについて説明する。
【0199】
図22は、操作画像GN1を説明するための模式図である。操作画像GN1は、操作画像GNの一例である。表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、操作画像GN1を表示する。
【0200】
操作画像GN1は、重畳画像GL1と、重畳画像GL2と、ボタン画像GB1と、ボタン画像GB2と、ボタン画像GB3と、ボタン画像GB4と、ボタン画像GB5とを含む。重畳画像GL1は、複数の表示画像GM1を含む。複数の表示画像GM1は、撮像画像GS5から検出された複数の点D5と一対一で対応する。重畳画像GL2は、複数の表示画像GM2を含む。複数の表示画像GM2は、撮像画像GS6から検出された複数の点D6と一対一で対応する。なお、ボタン画像GB1~GB5を区別しない場合、ボタン画像GB1~GB5を「ボタン画像GB」ということがある。
【0201】
重畳画像GL1は、撮像画像GS5に複数の表示画像GM1が重畳された画像である。表示画像GM1は、当該表示画像GM1と対応する点D5の位置に位置する。すなわち、ユーザーは、重畳画像GL1を確認することで、撮像画像GS5から検出された点D5の位置を把握することができる。
【0202】
重畳画像GL2は、撮像画像GS6に複数の表示画像GM2が重畳された画像である。表示画像GM2は、当該表示画像GM2と対応する点D6の位置に位置する。すなわち、ユーザーは、重畳画像GL2を確認することで、撮像画像GS6から検出された点D6の位置を把握することができる。
【0203】
ユーザーは、ボタン画像GBを押下する操作、換言すれば、ボタン画像GBを選択する操作を実行する。コンピューター2Aは、ユーザーに選択されたボタン画像GBに応じた処理を実行する。換言すれば、コンピューター2Aは、ボタン画像GBを選択するユーザーからの操作に基づいて、各種処理を実行する。
【0204】
ボタン画像GB1は、重畳画像GL1と対応する画像である。ユーザーは、ボタン画像GB1を選択する操作を実行する。コンピューター2Aは、ボタン画像GB1を選択するユーザーからの操作に基づいて、重畳画像GL1を選択する。
【0205】
ボタン画像GB2は、重畳画像GL2と対応する画像である。ユーザーは、ボタン画像GB2を選択する操作を実行する。コンピューター2Aは、ボタン画像GB2を選択するユーザーからの操作に基づいて、重畳画像GL2を選択する。
【0206】
ボタン画像GB5は、ユーザーによる複数の表示画像GM1の選択を終了する操作のための画像である。ユーザーは、ボタン画像GB5を選択する操作を実行する。コンピューター2Aは、ボタン画像GB5を選択するユーザーからの操作に応じて、表示画像GM1と対応する点D5の選択を終了する。なお、以下において、ユーザーによる複数の表示画像GM1の選択を終了する操作を「選択終了操作」ということがある。ボタン画像GB5を選択する操作は、選択終了操作の一例である。
【0207】
ボタン画像GB3およびボタン画像GB4は、表示された画像の大きさを変更する操作のための画像である。具体的には、ボタン画像GB3は、表示された画像を拡大するための画像である。また、ボタン画像GB4は、表示された画像を縮小するための画像である。例えば、ユーザーは、ボタン画像GB3を選択する操作を実行する。コンピューター2Aは、ボタン画像GB3を選択するユーザーからの操作に応じて、表示装置26に表示された画像を拡大する。なお、以下において、表示装置26に表示された画像の大きさを変更する操作を「倍率変更操作」ということがある。ボタン画像GB3またはボタン画像GB4を選択する操作は、倍率変更操作の一例である。
【0208】
図23は、操作画像GN2を説明するための模式図である。操作画像GN2は、操作画像GNの一例である。ボタン画像GB1を選択するユーザーからの操作に基づいて重畳画像GL1が選択された場合、表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、表示される画像を、操作画像GN1から操作画像GN2へ更新する。なお、以下において、ボタン画像GB1を選択する操作を「ボタン選択操作」ということがある。
【0209】
操作画像GN2は、ボタン画像GB1の代わりにボタン画像GB1pを含む点と、重畳画像GL2の代わりに重畳画像GL2pを含む点とを除き、操作画像GN1と同様に構成される。
【0210】
ボタン画像GB1pの表示態様は、ボタン画像GB1の表示態様と相違する。例えば、ボタン画像GB1pの色は、ボタン画像GB1の色と相違する。すなわち、コンピューター2Aは、ユーザーからのボタン選択操作に基づいて、ボタン画像GB1の表示態様を変更する。これにより、ユーザーは、ボタン画像GB1pを確認することで、ボタン画像GB1が選択されたことを把握することができる。
【0211】
重畳画像GL2pの表示態様は、重畳画像GL2の表示態様と相違する。例えば、重畳画像GL2pの色は、重畳画像GL2の色と相違する。すなわち、コンピューター2Aは、ユーザーからのボタン選択操作に基づいて、重畳画像GL2の表示態様を変更する。これにより、ユーザーは、重畳画像GL2pを確認することで、重畳画像GL1が選択されたことを把握することができる。なお、重畳画像GL1は、重畳画像GL2pに対して、ユーザーからの視認性が良い表示態様であることが好ましい。例えば、重畳画像GL1は、重畳画像GL2pに対して、高コントラストで表示されることが好ましい。これにより、ユーザーは、より確実に、重畳画像GL1が選択されたことを把握することができる。
【0212】
ボタン画像GB1を選択するユーザーからの操作に基づいて重畳画像GL1が選択された場合、ユーザーは、重畳画像GL1から表示画像GM1を選択する操作を実行する。コンピューター2Aは、表示画像GM1を選択するユーザーからの操作に基づいて、ユーザーの選択の対象となった表示画像GM1と対応する点D5を選択する。また、コンピューター2Aは、当該ユーザーからの操作に基づいて、第3座標情報112A-1を更新する。ユーザーからの操作に基づいて更新された第3座標情報112A-1は、ユーザーからの操作に基づいて選択された点D5の座標を表す。
【0213】
ユーザーによる複数の表示画像GM1の選択が終了した場合、ユーザーは、選択終了操作を実行する。
【0214】
図24は、操作画像GN3を説明するための模式図である。操作画像GN3は、操作画像GNの一例である。ユーザーが選択終了操作を実行した場合、表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、表示される画像を、操作画像GN2から操作画像GN3へ更新する。
【0215】
操作画像GN3は、完了画像GT1を含む点を除き、操作画像GN2と同様に構成される。完了画像GT1は、コンピューター2Aが選択終了操作を受け付けたことをユーザーに示すための画像である。すなわち、コンピューター2Aは、ユーザーからの選択終了操作に基づいて、完了画像GT1を表示する。これにより、ユーザーは、完了画像GT1を確認することで、選択終了操作が適切に実行されたことを把握することができる。
【0216】
また、完了画像GT1は、ボタン画像GB1に重畳される。すなわち、ユーザーは、ボタン画像GB1に重畳された完了画像GT1を確認することで、ボタン画像GB1と対応する重畳画像GL1における表示画像GM1の選択が完了したことを把握することができる。
【0217】
なお、ボタン画像GB2を選択するユーザーからの操作に基づいて重畳画像GL2が選択された場合、コンピューター2Aは、ボタン画像GB2の表示態様と、重畳画像GL1の表示態様とを変更してもよい。ユーザーは、重畳画像GL2から表示画像GM2を選択する操作を実行する。コンピューター2Aは、表示画像GM2を選択するユーザーからの操作に基づいて、ユーザーの選択の対象となった表示画像GM2と対応する点D6を選択する。また、コンピューター2Aは、当該ユーザーからの操作に基づいて、第3座標情報112A-2を更新する。ユーザーからの操作に基づいて更新された第3座標情報112A-2は、ユーザーからの操作に基づいて選択された点D6の座標を表す。ユーザーによる複数の表示画像GM2の選択が終了した場合、ユーザーは、複数の表示画像GM2の選択を終了する操作を実行する。コンピューター2Aは、ユーザーによる複数の表示画像GM2の選択を終了する操作に基づいて、完了画像を表示してもよい。当該完了画像は、ボタン画像GB2に重畳されてもよい。
【0218】
図25は、操作画像GN4を説明するための模式図である。操作画像GN4は、操作画像GNの一例である。ユーザーが、倍率変更操作、具体的には、ボタン画像GB3を選択する操作を実行した場合、表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、表示される画像を、操作画像GN2から操作画像GN4へ更新する。
【0219】
操作画像GN4は、重畳画像GL1の代わりに重畳画像GL1nを含む点において、操作画像GN2と相違する。重畳画像GL1nは、ユーザーからの倍率変更操作に基づいて撮像画像GS5の大きさが変更された撮像画像GS5nに複数の表示画像GM1が重畳された画像である。図26は、ユーザーからの倍率変更操作に基づいて撮像画像GS5の大きさが変更された撮像画像GS5nを図示した模式図である。
【0220】
重畳画像GL1から表示画像GM1が選択される場合、ユーザーは、倍率変更操作を実行することで、重畳画像GL1の大きさを変更してもよい。すなわち、コンピューター2Aは、ユーザーからの倍率変更操作に基づいて、表示される画像を、重畳画像GL1から重畳画像GL1nへ更新する。これにより、ユーザーは、重複画像における表示画像GM1の位置を正確に確認することができる。
【0221】
図27は、投射システムSysAの動作について説明するためのフローチャートである。図27のフローチャートに示す一連の動作は、図15のフローチャートに示す一連の動作と同様、第2の補正に係る準備のための動作である。また、図27のフローチャートに示す一連の動作は、例えば、プロジェクター1A-1、プロジェクター1A-2およびコンピューター2Aの電源がONになり、操作装置18が投射システムSysAのユーザーから動作開始に関する入力操作を受け付けた際に開始される。
【0222】
図27に示すフローチャートは、処理装置12Aが、ステップS109~S116の代わりにステップS301~S309の処理を実行する点において、図15に示すフローチャートと相違する。なお、本実施形態において、投射システムSysAは、ステップS101~S108の処理を、プロジェクター1A-1と、プロジェクター1A-2との2台分について実施する。
【0223】
例えば、ステップS107において、撮像制御部121は、撮像装置14-1を制御することで、投射画像GP2-6が表示された壁面W1上の領域R1を含む範囲を撮像させる。また、撮像制御部121は、撮像装置14から、当該撮像の結果を表す撮像画像GS5を取得する。また、撮像制御部121は、取得した撮像画像GS5を表す第2撮像画像情報106A-1を記憶装置10に記憶させる。
【0224】
また、ステップS107において、撮像制御部121は、撮像装置14-2を制御することで、投射画像GP3-1が表示された壁面W1上の領域R6を含む範囲を撮像させる。また、撮像制御部121は、撮像装置14から、当該撮像の結果を表す撮像画像GS6を取得する。また、撮像制御部121は、取得した撮像画像GS6を表す第2撮像画像情報106A-2を記憶装置10に記憶させる。
【0225】
また、ステップS108において、検出部122は、第2撮像画像情報106A-1の示す撮像画像GS5に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS5に含まれる複数の点D5を検出する。すなわち、検出部122は、撮像画像GS5に含まれる複数の点D5の座標を表す第3座標情報112A-1を取得する。また、検出部122は、取得した第3座標情報112A-1を記憶装置10に記憶させる。
【0226】
また、ステップS108において、検出部122は、第2撮像画像情報106A-2の示す撮像画像GS6に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS6に含まれる複数の点D6を検出する。すなわち、検出部122は、撮像画像GS6に含まれる複数の点D6の座標を表す第3座標情報112A-2を取得する。また、検出部122は、取得した第3座標情報112A-2を記憶装置10に記憶させる。
【0227】
ステップS301において、表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、操作画像GN1を表示する。
【0228】
すなわち、ステップS301において、表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、重畳画像GL1を表示する。また、ステップS301において、表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、重畳画像GL2を表示する。また、ステップS301において、表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、ボタン画像GB1を表示する。また、ステップS301において、表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、ボタン画像GB2を表示する。また、ステップS301において、表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、ボタン画像GB3を表示する。また、ステップS301において、表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、ボタン画像GB4を表示する。また、ステップS301において、表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、ボタン画像GB5を表示する。
【0229】
ステップS301における処理が実行された場合、コンピューター2Aは、ボタン画像GB1またはボタン画像GB2を選択するユーザーからの操作を受け付ける。すなわち、ステップS302において、座標管理部124Aは、操作装置18から、ボタン画像GB1またはボタン画像GB2を選択するユーザーからの操作の内容を示すデータを取得する。
【0230】
一例として、以下では、ユーザーがボタン画像GB1を選択する操作を実行した場合を説明する。すなわち、ステップS302において、座標管理部124Aは、ボタン画像GB1を選択するユーザーからの操作に基づいて、重畳画像GL1を選択する。なお、ユーザーがボタン画像GB2を選択する操作を実行した場合、座標管理部124Aは、ボタン画像GB2を選択するユーザーからの操作に基づいて、重畳画像GL2を選択する。
【0231】
ステップS303において、表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、表示される画像を、操作画像GN1から操作画像GN2へ更新する。
【0232】
すなわち、ステップS303において、表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、重畳画像GL2pを表示する。また、ステップS303において、表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、ボタン画像GB1pを表示する。
【0233】
ステップS304において、座標管理部124Aは、ユーザーから倍率変更操作を受け付けたか否か判定する。例えば、座標管理部124Aは、ユーザーからボタン画像GB3を選択する操作を受け付けたか否か判定する。ユーザーから倍率変更操作を受け付けた場合、すなわち、ステップS304でYESの場合、座標管理部124Aは処理をステップS305へ進める。また、ユーザーから倍率変更操作を受け付けていない場合、すなわち、ステップS304でNOの場合、座標管理部124Aは処理をステップS306へ進める。
【0234】
一例として、以下では、ユーザーがボタン画像GB3を選択することで、倍率変更操作を実行した場合を説明する。なお、ユーザーは、ボタン画像GB4を選択することで、倍率変更操作を実行してもよい。
【0235】
ステップS305において、表示制御部126Aは、ユーザーからの倍率変更操作に基づいて、表示装置26に表示される画像を更新する。
【0236】
すなわち、ステップS305において、表示制御部126Aは、ボタン画像GB3を選択するユーザーからの倍率変更操作に基づいて、表示装置26に表示される画像を、重畳画像GL1から重畳画像GL1nへ更新する。
【0237】
ステップS306において、座標管理部124Aは、表示画像GM1を選択するユーザーからの操作に基づいて、ユーザーの選択の対象となった表示画像GM1と対応する点D5を選択する。また、座標管理部124Aは、当該ユーザーからの操作に基づいて、第3座標情報112A-1を更新する。
【0238】
なお、ステップS302において重畳画像GL2が選択された場合、ステップS306において、座標管理部124Aは、表示画像GM2を選択するユーザーからの操作に基づいて、ユーザーの選択の対象となった表示画像GM2と対応する点D6を選択する。また、座標管理部124Aは、当該ユーザーからの操作に基づいて、第3座標情報112A-2を更新する。
【0239】
ステップS307において、座標管理部124Aは、ユーザーから選択終了操作を受け付けたか否か判定する。換言すれば、座標管理部124Aは、点D5の選択を終了するか否か判定する。ユーザーから選択終了操作を受け付けた場合、すなわち、ステップS307でYESの場合、座標管理部124Aは処理をステップS308へ進める。また、ユーザーから選択終了操作を受け付けていない場合、すなわち、ステップS307でNOの場合、座標管理部124Aは処理をステップS304へ進める。
【0240】
ステップS307における判定の結果がYESの場合、処理装置12Aは、点D5の選択を終了する。また、ステップS307における判定の結果がNOの場合、処理装置12Aは、ステップS304~S306における処理を再度実行することで、ユーザーからの操作に基づく点D5の選択を続行する。具体的には、処理装置12Aは、ステップS307における判定の結果がYESとなるまで、ステップS304~S306における処理を繰り返し実行することで、四以上の点D5を選択する。
【0241】
ステップS308において、表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、完了画像GT1を表示する。
【0242】
ステップS309において、座標管理部124Aは、ユーザーから図27のフローチャートに示す一連の動作を終了させる操作を受け付けたか否か判定する。ユーザーから図27のフローチャートに示す一連の動作を終了させる操作を受け付けた場合、すなわち、ステップS309でYESの場合、座標管理部124Aを備える処理装置12Aは図27のフローチャートに示す一連の動作を終了する。また、ユーザーから図27のフローチャートに示す一連の動作を終了させる操作を受け付けていない場合、すなわち、ステップS309でNOの場合、座標管理部124Aは処理をステップS302へ進める。
【0243】
表示画像GM1の選択が終了した場合であって、ステップS309における判定の結果がNOの場合、ユーザーは、ボタン画像GB2を選択する操作を実行する。コンピューター2Aは、ボタン画像GB2を選択するユーザーからの操作に基づいて、重畳画像GL2を選択する。すなわち、処理装置12Aは、重畳画像GL1が選択された場合と同様に、ユーザーからの操作に基づいて、ステップS307における判定の結果がYESとなるまで、ステップS304~S306における処理を繰り返し実行することで、四以上の点D6を選択する。また、処理装置12Aは、ユーザーからの操作に基づいて、第3座標情報112A-2を更新する。
【0244】
ユーザーの操作に基づいて更新された第3座標情報112A-1、および、ユーザーの操作に基づいて更新された第3座標情報112A-2は、各々、第2の補正に用いられる射影変換行列の生成に使用される。すなわち、コンピューター2Aは、第2の補正に用いられる射影変換行列を精度良く生成することが可能となる。
【0245】
以上より、第2実施形態によれば、投射システムSysAは、投射画像が表示された領域を含む範囲を撮像した撮像画像から検出された複数の点と一対一で対応する複数の表示画像を、表示装置に表示させる。また、投射システムSysAは、表示画像を選択するユーザーからの操作に基づいて、四以上の点を選択する。すなわち、ユーザーは、第2の補正に用いられる射影変換行列の生成に必要となる点を適切に選択することができる。また、投射システムSysAは、第2の補正に用いられる射影変換行列を精度良く生成することが可能となり、より精確に、投射画像の形状を維持することができる。
【0246】
以上に説明したように、第2実施形態に係るプログラム100Aは、処理装置12Aに、投射装置16-1によって投射画像GP2-6が表示された壁面W1上の領域であって、角を有する領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像GS5を取得することと、撮像画像GS5に画像処理を実行することで、撮像画像GS5に含まれる領域R1を示す画像GV51の有する角に対応する複数の点D5を検出することと、表示装置26を制御することで、複数の点D5と一対一で対応する複数の画像であって、ユーザーの選択の対象となる複数の表示画像GM1の少なくとも一部が撮像画像GS5に重畳された重畳画像GL1を表示することと、を実行させる。
【0247】
また、第2実施形態に係る点の選択方法は、投射装置16-1によって投射画像GP2-6が表示された壁面W1上の領域であって、角を有する領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像GS5を取得することと、撮像画像GS5に画像処理を実行することで、撮像画像GS5に含まれる領域R1を示す画像GV51の角に対応する複数の点D5を検出することと、表示装置26を制御することで、複数の点D5と一対一で対応する複数の画像であって、ユーザーの選択の対象となる複数の表示画像GM1の少なくとも一部が撮像画像GS5に重畳された重畳画像GL1を表示することと、を含む。
【0248】
また、第2実施形態に係るコンピューター2Aは、処理装置12Aを備え、処理装置12Aは、投射装置16-1によって投射画像GP2-6が表示された壁面W1上の領域であって、角を有する領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像GS5を取得することと、撮像画像GS5に画像処理を実行することで、撮像画像GS5に含まれる領域R1を示す画像GV51の有する角に対応する複数の点D5を検出することと、表示装置26を制御することで、複数の点D5と一対一で対応する複数の画像であって、ユーザーの選択の対象となる複数の表示画像GM1の少なくとも一部が撮像画像GS5に重畳された重畳画像GL1を表示することと、を実行する。
【0249】
すなわち、投射システムSysAは、投射画像GP2-6が表示された領域R1を含む範囲を撮像した撮像画像GS5から検出された複数の点D5と一対一で対応する複数の表示画像GM1を含む重畳画像GL1を、表示装置26に表示させる。これにより、ユーザーは、重畳画像GL1から表示画像GM1を選択することで、第2の補正に用いられる射影変換行列の生成に必要となる点D5を適切に選択することができる。従って、投射システムSysAは、第2の補正に用いられる射影変換行列を精度良く生成することが可能となり、より精確に、投射画像の形状を維持することができる。
【0250】
なお、第1実施形態において、プログラム100Aは「プログラム」の一例であり、処理装置12Aは「処理装置」の一例であり、投射装置16-1は「第1投射装置」の一例であり、投射画像GP2-6は「第1投射画像」の一例であり、壁面W1は「投射面」の一例であり、領域R1は「第1表示領域」の一例であり、撮像画像GS5は「第1撮像画像」の一例であり、画像GV51は「第1の画像」の一例であり、複数の点D5は「複数の第1特徴点」の一例であり、表示装置26は「表示装置」の一例であり、表示画像GM1は「第1表示画像」の一例であり、複数の表示画像GM1は「複数の第1表示画像」の一例であり、重畳画像GL1は「第1重畳画像」の一例であり、コンピューター2Aは「情報処理装置」の一例である。また、「第1表示領域の有する角」は角CN1-1~CN1-4のうちいずれか1つの角を一例とする。また、「第1の画像の有する角」は、角CN8-1~CN8-4のうち1つの角を一例とする。
【0251】
また、第2実施形態に係るプログラム100Aは、処理装置12Aに、表示装置26に表示された画像の大きさを変更する倍率変更操作をユーザーから受け付けることと、表示装置26を制御することで、倍率変更操作に基づいて撮像画像GS5の大きさが変更された撮像画像GS5nに複数の表示画像GM1の少なくとも一部が重畳された重畳画像GL1nを表示することと、を更に実行させる。
【0252】
すなわち、投射システムSysAは、ユーザーからの倍率変更操作に基づいて、複数の表示画像GM1を含む重畳画像を拡大または縮小する。これにより、ユーザーは、重複画像における表示画像GM1の位置を正確に確認することができる。
【0253】
なお、第1実施形態において、撮像画像GS5nは「第2撮像画像」の一例であり、重畳画像GL1nは「第3重畳画像」の一例である。
【0254】
また、第2実施形態に係るプログラム100Aは、処理装置12Aに、投射装置16-2によって投射画像GP3-1が表示された壁面W1上の領域であって、角を有する領域R6を含む範囲を撮像した結果を表す撮像画像GS6を取得することと、撮像画像GS6に画像処理を実行することで、撮像画像GS6に含まれる領域R6を示す画像GV61の有する角に対応する複数の点D6を検出することと、表示装置26を制御することで、複数の点D6と一対一で対応する複数の画像であって、ユーザーによる選択の対象である複数の表示画像GM2の少なくとも一部が撮像画像GS6に重畳された重畳画像GL2を表示することと、ユーザーによって複数の表示画像GM1のうちの少なくとも一つの表示画像GM1が選択される場合、重畳画像GL1の表示態様と、重畳画像GL2の表示態様とを相違させることと、を更に実行させる。
【0255】
例えば、投射システムSysAは、重畳画像GL2を、重畳画像GL2pに更新することで、重畳画像GL1の表示態様と、重畳画像GL2の表示態様とを相違させる。すなわち、投射システムSysAは、重畳画像GL1を、重畳画像GL2pに対して、ユーザーからの視認性が良い表示態様で表示させることができる。これにより、ユーザーは、表示画像GM1を選択する場合に、重畳画像GL1から選択すればよいことを容易に把握することができる。
【0256】
なお、第1実施形態において、投射装置16-2は「第2投射装置」の一例であり、投射画像GP3-1は「第2投射画像」の一例であり、領域R6は「第2表示領域」の一例であり、撮像画像GS6は「第3撮像画像」の一例であり、画像GV61は「第2の画像」の一例であり、複数の点D6は「複数の第2特徴点」の一例であり、複数の表示画像GM2は「複数の第2表示画像」の一例であり、重畳画像GL2は「第4重畳画像」の一例である。また、「第2表示領域の有する四つの角」は角CN7-1~CN4-4のうちいずれか1つの角を一例とする。また、「第2の画像の有する四つの角」は、角CN9-1~CN9-4のうちいずれか1つの角を一例とする。
【0257】
また、第2実施形態に係るプログラム100Aは、処理装置12Aに、表示装置26を制御することで、ユーザーの選択の対象となる画像であって、重畳画像GL1と対応するボタン画像GB1と、ユーザーの選択の対象となる画像であって、重畳画像GL2と対応するボタン画像GB2とを表示することを更に実行させ、重畳画像GL1の表示態様と、重畳画像GL2の表示態様とを相違させることは、ボタン画像GB1を選択するボタン選択操作をユーザーから受け付けることと、ボタン画像GB1の表示態様を変更することと、を含む。
【0258】
すなわち、投射システムSysAは、ボタン選択操作に基づいてボタン画像GB1の表示態様を変更することで、ボタン画像GB1と対応する重畳画像GL1が選択されたことをユーザーに示すことができる。これにより、ユーザーは、ボタン画像GB1の表示態様が変更されたボタン画像GB1pを確認することで、重畳画像GL1が選択されたことを把握することができる。
【0259】
なお、第1実施形態において、ボタン画像GB1は「第1ボタン画像」の一例であり、ボタン画像GB2は「第2ボタン画像」の一例である。
【0260】
また、第2実施形態に係るプログラム100Aは、処理装置12Aに、ユーザーによる複数の表示画像GM1の選択を終了する選択終了操作をユーザーから受け付けることと、表示装置26を制御することで、選択終了操作を受け付けたことを示す完了画像GT1を表示することと、を更に実行させる。
【0261】
これにより、ユーザーは、完了画像GT1を確認することで、選択終了操作が適切に実行されたことを把握することができる。
【0262】
なお、第1実施形態において、完了画像GT1は「完了画像」の一例である。
【0263】
また、第2実施形態に係るプログラム100Aは、処理装置12Aに、表示装置26を制御することで、ユーザーの選択の対象となる画像であって、重畳画像GL1と対応するボタン画像GB1と、ユーザーの選択の対象となる画像であって、重畳画像GL2と対応するボタン画像GB2とを表示することを更に実行させ、完了画像GT1は、ボタン画像GB1に重畳される。
【0264】
これにより、ユーザーは、ボタン画像GB1に重畳された完了画像GT1を確認することで、ボタン画像GB1と対応する重畳画像GL1における表示画像GM1の選択が完了したことを把握することができる。
【0265】
3.変形例
以上の実施形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。また、以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜併合され得る。なお、以下に例示する変形例において作用や機能が前述の実施形態と同等である要素については、以上の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜省略する。
【0266】
3.1.変形例1
前述の実施形態において、ユーザーからの倍率変更操作に応じて、重畳画像GL1が重畳画像GL1nへ更新される場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、ユーザーからの倍率変更操作に応じて、重畳画像GL1に含まれる表示画像GM1の大きさも併せて変更されてもよい。
【0267】
図28は、操作画像GN5を説明するための模式図である。操作画像GN5は、操作画像GNの一例である。本変形例において、ユーザーが、倍率変更操作、具体的には、ボタン画像GB3を選択する操作を実行した場合、表示制御部126Aは、表示装置26を制御することで、表示される画像を、操作画像GN2から操作画像GN5へ更新する。
【0268】
操作画像GN5は、重畳画像GL1nの代わりに重畳画像GL1xを含む点において、操作画像GN4と相違する。重畳画像GL1xは、ユーザーからの倍率変更操作に基づいて重畳画像GL1の大きさが変更された画像である。重畳画像GL1xは、複数の表示画像GM1xを含む。表示画像GM1xは、ユーザーからの倍率変更操作に基づいて表示画像GM1の大きさが変更された画像である。複数の表示画像GM1xは、複数の表示画像GM1と一対一で対応する。すなわち、表示画像GM1xを選択する操作は、表示画像GM1を選択する操作と同様である。
【0269】
すなわち、変形例1に係るプログラムは、変形例1に係る処理装置に、表示装置26に表示された画像の大きさを変更する倍率変更操作をユーザーから受け付けることと、表示装置26を制御することで、倍率変更操作に基づいて重畳画像GL1の大きさが変更された重畳画像GL1xを表示することと、を更に実行させる。
【0270】
すなわち、変形例1に係る投射システムは、ユーザーからの倍率変更操作に基づいて、重畳画像GL1を拡大または縮小する。これにより、ユーザーは、重畳画像GL1の大きさを、ユーザーの好みに合わせて変更することができる。
【0271】
なお、第1実施形態において、表示装置26は「表示装置」の一例であり、重畳画像GL1は「第1重畳画像」の一例であり、重畳画像GL1xは「第2重畳画像」の一例である。
【0272】
3.2.変形例2
前述の実施形態および変形例において、撮像画像から検出された複数の点と一対一で対応する複数の表示画像の全部が表示される場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、撮像画像から検出された複数の点と一対一で対応する複数の表示画像の一部が表示されてもよい。具体的には、撮像画像から検出された点の数が所定の数よりも多い場合、当該所定の数の表示画像を表示してもよい。撮像画像から検出された複数の点と一対一で対応する複数の表示画像の一部が表示される場合、表示される表示画像は、例えば、撮像画像から検出された複数の点のうちの、所定の条件を充足する点と対応する表示画像であってもよい。すなわち、表示される表示画像の数が限定されることで、ユーザーは、表示画像の選択を行い易くなる。
【0273】
3.3.変形例3
前述の実施形態および変形例において、倍率変更操作が、ボタン画像GB3またはボタン画像GB4を選択する操作である場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、操作装置18がマウスを含んで構成される場合、倍率変更操作は、マウスホイールを回転させる操作であってもよい。また、倍率変更操作に限らず、ボタン画像GBを選択するユーザーからの操作に基づいて実行される処理は、他の手段によって実現されてもよい。
【0274】
3.4.変形例4
前述の実施形態および変形例において、領域R1は四つの角を有したが、本開示はこれに限定されず、領域R1の角の数は1以上であればよい。例えば、領域R1の外縁は1つの角と曲線を備えてもよい。また、画像GV51は四つの角を有したが、本開示はこれに限定されず、画像GV51の角の数は1以上であればよい。例えば、画像GV51の外縁は1つの角と曲線を備えてもよい。また、領域R6は四つの角を有したが、本開示はこれに限定されず、領域R6の角の数は1以上であればよい。例えば、領域R6の外縁は1つの角と曲線を備えてもよい。また、画像GV61は四つの角を有したが、本開示はこれに限定されず、画像GV61の角の数は1以上であればよい。例えば、画像GV61の外縁は1つの角と曲線を備えてもよい。
【0275】
4.付記
以下、付記として本発明のまとめを記載する。
【0276】
4.1.付記1
処理装置に、第1投射装置によって第1投射画像が表示された投射面上の第1表示領域であって、角を有する前記第1表示領域を含む範囲を撮像した結果を表す第1撮像画像を取得することと、前記第1撮像画像に画像処理を実行することで、前記第1撮像画像に含まれる前記第1表示領域を示す第1の画像の角に対応する複数の第1特徴点を検出することと、表示装置を制御することで、前記複数の第1特徴点と一対一で対応する複数の第1表示画像であって、ユーザーによる選択の対象である前記複数の第1表示画像の少なくとも一部が前記第1撮像画像に重畳された第1重畳画像を表示することと、を実行させる、プログラム。
【0277】
すなわち、付記1に記載のプログラムに従って動作する投射システムは、第1投射画像が表示された第1表示領域を含む範囲を撮像した第1撮像画像から検出された複数の第1特徴点と一対一で対応する複数の第1表示画像を含む第1重畳画像を、表示装置に表示させる。これにより、ユーザーは、第1重畳画像から第1表示画像を選択することで、第2の補正に用いられる射影変換行列の生成に必要となる第1特徴点を適切に選択することができる。従って、付記1に記載のプログラムに従って動作する投射システムは、第2の補正に用いられる射影変換行列を精度良く生成することが可能となり、より精確に、投射画像の形状を維持することができる。
【0278】
4.2.付記2
前記処理装置に、前記表示装置に表示された画像の大きさを変更する倍率変更操作を前記ユーザーから受け付けることと、前記表示装置を制御することで、前記倍率変更操作に基づいて前記第1重畳画像の大きさが変更された第2重畳画像を表示することと、を更に実行させる、付記1に記載のプログラム。
【0279】
すなわち、付記2に記載のプログラムに従って動作する投射システムは、ユーザーからの倍率変更操作に基づいて、第1重畳画像を拡大または縮小する。これにより、ユーザーは、第1重畳画像の大きさを、ユーザーの好みに合わせて変更することができる。
【0280】
4.3.付記3
前記処理装置に、前記表示装置に表示された画像の大きさを変更する倍率変更操作を前記ユーザーから受け付けることと、前記表示装置を制御することで、前記倍率変更操作に基づいて前記第1撮像画像の大きさが変更された第2撮像画像に前記複数の第1表示画像の少なくとも一部が重畳された第3重畳画像を表示することと、を更に実行させる、付記1に記載のプログラム。
【0281】
すなわち、付記3に記載のプログラムに従って動作する投射システムは、ユーザーからの倍率変更操作に基づいて、複数の第1表示画像を含む重畳画像を拡大または縮小する。これにより、ユーザーは、重複画像における第1表示画像の位置を正確に確認することができる。
【0282】
4.4.付記4
前記処理装置に、第2投射装置によって第2投射画像が表示された前記投射面上の領域であって、角を有する第2表示領域を含む範囲を撮像した結果を表す第3撮像画像を取得することと、前記第3撮像画像に画像処理を実行することで、前記第3撮像画像に含まれる前記第2表示領域を示す第2の画像の角に対応する複数の第2特徴点を検出することと、前記表示装置を制御することで、前記複数の第2特徴点と一対一で対応する複数の第2表示画像であって、前記ユーザーによる選択の対象である前記複数の第2表示画像の少なくとも一部が前記第3撮像画像に重畳された第4重畳画像を表示することと、前記ユーザーによって前記複数の第1表示画像のうちの少なくとも一つの第1表示画像が選択される場合、前記第1重畳画像の表示態様と、前記第4重畳画像の表示態様とを相違させることと、を更に実行させる、付記1に記載のプログラム。
【0283】
すなわち、付記4に記載のプログラムに従って動作する投射システムは、第1重畳画像を、第4重畳画像に対して、ユーザーからの視認性が良い表示態様で表示させることができる。これにより、ユーザーは、第1表示画像を選択する場合に、第1重畳画像から選択すればよいことを容易に把握することができる。
【0284】
4.5.付記5
前記処理装置に、前記表示装置を制御することで、前記ユーザーの選択の対象となる画像であって、前記第1重畳画像と対応する第1ボタン画像と、前記ユーザーの選択の対象となる画像であって、前記第4重畳画像と対応する第2ボタン画像とを表示することを更に実行させ、前記第1重畳画像の表示態様と、前記第4重畳画像の表示態様とを相違させることは、前記第1ボタン画像を選択するボタン選択操作を前記ユーザーから受け付けることと、前記第1ボタン画像の表示態様を変更することと、を含む、付記4に記載のプログラム。
【0285】
すなわち、付記5に記載のプログラムに従って動作する投射システムは、ボタン選択操作に基づいて第1ボタン画像の表示態様を変更することで、第1ボタン画像と対応する第1重畳画像が選択されたことをユーザーに示すことができる。これにより、ユーザーは、表示態様が変更された第1ボタン画像を確認することで、第1重畳画像が選択されたことを把握することができる。
【0286】
4.6.付記6
前記処理装置に、前記ユーザーによる前記複数の第1表示画像の選択を終了する選択終了操作を前記ユーザーから受け付けることと、前記表示装置を制御することで、前記選択終了操作を受け付けたことを示す完了画像を表示することと、を更に実行させる、付記4または5に記載のプログラム。
【0287】
これにより、ユーザーは、完了画像を確認することで、選択終了操作が適切に実行されたことを把握することができる。
【0288】
4.7.付記7
前記処理装置に、前記表示装置を制御することで、前記ユーザーの選択の対象となる画像であって、前記第1重畳画像と対応する第1ボタン画像と、前記ユーザーの選択の対象となる画像であって、前記第4重畳画像と対応する第2ボタン画像とを表示することを更に実行させ、前記完了画像は、前記第1ボタン画像に重畳される、付記6に記載のプログラム。
【0289】
これにより、ユーザーは、第1ボタン画像に重畳された完了画像を確認することで、第1ボタン画像と対応する第1重畳画像における第1表示画像の選択が完了したことを把握することができる。
【0290】
4.8.付記8
第1投射装置によって第1投射画像が表示された投射面上の第1表示領域であって、角を有する前記第1表示領域を含む範囲を撮像した結果を表す第1撮像画像を取得することと、前記第1撮像画像に画像処理を実行することで、前記第1撮像画像に含まれる前記第1表示領域を示す第1の画像の角に対応する複数の第1特徴点を検出することと、表示装置を制御することで、前記複数の第1特徴点と一対一で対応する複数の第1表示画像であって、ユーザーによる選択の対象である前記複数の第1表示画像の少なくとも一部が前記第1撮像画像に重畳された第1重畳画像を表示することと、を含む、点の選択方法。
【0291】
すなわち、付記8に記載の点の選択方法を実現する投射システムは、第1投射画像が表示された第1表示領域を含む範囲を撮像した第1撮像画像から検出された複数の第1特徴点と一対一で対応する複数の第1表示画像を含む第1重畳画像を、表示装置に表示させる。これにより、ユーザーは、第1重畳画像から第1表示画像を選択することで、第2の補正に用いられる射影変換行列の生成に必要となる第1特徴点を適切に選択することができる。従って、付記8に記載の点の選択方法を実現する投射システムは、第2の補正に用いられる射影変換行列を精度良く生成することが可能となり、より精確に、投射画像の形状を維持することができる。
【0292】
4.9.付記9
処理装置を備え、前記処理装置は、第1投射装置によって第1投射画像が表示された投射面上の第1表示領域であって、角を有する前記第1表示領域を含む範囲を撮像した結果を表す第1撮像画像を取得することと、前記第1撮像画像に画像処理を実行することで、前記第1撮像画像に含まれる前記第1表示領域を示す第1の画像の角に対応する複数の第1特徴点を検出することと、表示装置を制御することで、前記複数の第1特徴点と一対一で対応する複数の第1表示画像であって、ユーザーによる選択の対象である前記複数の第1表示画像の少なくとも一部が前記第1撮像画像に重畳された第1重畳画像を表示することと、を実行する、情報処理装置。
【0293】
すなわち、付記9に記載の情報処理装置を備える投射システムは、第1投射画像が表示された第1表示領域を含む範囲を撮像した第1撮像画像から検出された複数の第1特徴点と一対一で対応する複数の第1表示画像を含む第1重畳画像を、表示装置に表示させる。これにより、ユーザーは、第1重畳画像から第1表示画像を選択することで、第2の補正に用いられる射影変換行列の生成に必要となる第1特徴点を適切に選択することができる。従って、付記9に記載の情報処理装置を備える投射システムは、第2の補正に用いられる射影変換行列を精度良く生成することが可能となり、より精確に、投射画像の形状を維持することができる。
【符号の説明】
【0294】
1…プロジェクター、2A…コンピューター、10…記憶装置、12…処理装置、14…撮像装置、16…投射装置、18…操作装置、24…通信装置、26…表示装置、100…プログラム、101…投射画像情報、102…第1投射画像情報、103…第2投射画像情報、104…撮像画像情報、105…第1撮像画像情報、106…第2撮像画像情報、107…第3撮像画像情報、108…第4撮像画像情報、109…座標情報、110…第1座標情報、111…第2座標情報、112…第3座標情報、113…第4座標情報、114…第5座標情報、115…射影変換行列、116…第1射影変換行列、117…第2射影変換行列、118…第3射影変換行列、119…操作画像情報、120…投射制御部、121…撮像制御部、122…検出部、123…補正部、124…座標管理部、125…行列生成部、126A…表示制御部、140…撮像素子、142…撮像レンズ、160…光変調器、162…投射レンズ、GP1…投射画像、GC1…ポインター画像、GC2…角画像、GD…指示画像、GF1…画像、GS1…撮像画像、GL1…重畳画像、GM1…表示画像、GN1…操作画像、GB1…ボタン画像、GT1…完了画像、CN1…角、D1…点、R1…領域、W1…壁面、SysA…投射システム。
図1
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