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特開2024-99959アプリケーションプログラム、情報処理装置、および情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024099959
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】アプリケーションプログラム、情報処理装置、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G09B 29/00 20060101AFI20240719BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20240719BHJP
   G16Y 40/60 20200101ALI20240719BHJP
   G16Y 20/20 20200101ALI20240719BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20240719BHJP
【FI】
G09B29/00 F
G06F3/0481
G09B29/00 A
G16Y40/60
G16Y20/20
G16Y10/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003613
(22)【出願日】2023-01-13
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 壮男
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】廣橋 孝紀
(72)【発明者】
【氏名】金木 雄太
(72)【発明者】
【氏名】田口 雄毅
(72)【発明者】
【氏名】高澤 省吾
【テーマコード(参考)】
2C032
5E555
【Fターム(参考)】
2C032HB02
2C032HB22
2C032HC11
2C032HC14
2C032HC27
5E555AA25
5E555AA68
5E555BA02
5E555BA05
5E555BA06
5E555BA85
5E555BB02
5E555BB05
5E555BB06
5E555BC12
5E555BC17
5E555BD01
5E555CA12
5E555CA45
5E555CB12
5E555CB41
5E555CB74
5E555CC05
5E555DB04
5E555DB51
5E555DB55
5E555DC09
5E555DC13
5E555DD06
5E555EA14
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ユーザにとって有益な情報を提供すること。
【解決手段】端末装置に、地図情報を提供するサービスにおいてユーザの作業に基づく地図上の位置を示す位置情報に関連付けられたタブの画面を前記端末装置の表示部に表示させ、ネットワークがオンラインである場合に前記表示部に表示させた画面をダウンロードさせ、前記ネットワークがオフラインである状態または遅延した状態である場合に前記ダウンロードさせた画面を前記表示部に表示させるアプリケーションプログラムである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置に、
地図情報を提供するサービスにおいてユーザの作業に基づく地図上の位置を示す位置情報に関連付けられたタブの画面を前記端末装置の表示部に表示させ、
ネットワークがオンラインである場合に前記表示部に表示させた画面をダウンロードさせ、
前記ネットワークがオフラインである状態または遅延した状態である場合に前記ダウンロードさせた画面を前記表示部に表示させる、
アプリケーションプログラム。
【請求項2】
前記タブの画面は、前記サービスを利用するユーザが前記サービスにおいて検索した結果を示すコンテンツの画面である、
請求項1に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項3】
前記コンテンツは、ユーザが検索した施設の位置が前記地図情報に対応付けられた情報、前記ユーザが検索した施設の詳細を示す情報、前記ユーザが検索した目的地に到達するために利用する公共交通機関と前記公共交通機関を利用する時間とを示す情報、または前記ユーザが検索した目的地までの経路を示す情報を含む、
請求項2に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項4】
前記端末装置に、
前記画面を表示させる際の検索条件を保持して前記画面をダウンロードさせ、
前記検索条件を保持した状態で前記画面を表示させ、
前記ネットワークがオンラインであるときに、前記ユーザが前記保持された検索条件に基づいて前記検索条件の一部または全部を変更する操作を行った場合、前記変更された検索条件に基づく前記画面を前記表示部に表示させる、
請求項3に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項5】
前記端末装置に、
一以上の地図上の施設を絞り込むための検索条件を保持して前記画面をダウンロードさせ、
前記一以上の地図上の施設を絞り込むための検索条件を保持した状態で前記画面を表示させ、
前記ネットワークがオンラインであるときに、前記ユーザが前記保持された施設を絞り込むための検索条件の一部または全部を変更する操作を行った場合、前記変更された検索条件に基づいて絞り込んだ施設の情報を含む前記画面を前記表示部に表示させる、
請求項4に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項6】
前記端末装置に、
一以上の地図上の施設を絞り込むための検索条件を保持して前記画面をダウンロードさせ、
目的地に到達するまでの公共交通機関を利用した乗換案内のための検索条件を保持した状態で前記画面を表示させ、
前記ネットワークがオンラインであるときに、前記ユーザが前記保持された乗換案内のための検索条件の一部または全部を変更する操作を行った場合、前記変更された検索条件に基づいて目的地までの乗換案内の情報を含む前記画面を前記表示部に表示させる、
請求項4に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項7】
前記端末装置に、
前記画面を表示させる際の検索条件を保持して前記画面および前記画面に関連する情報をダウンロードさせ、
前記検索条件を保持した状態で前記画面を表示させ、
前記ネットワークがオフラインであるまたは遅延した状態であるときに、前記ユーザが前記保持された検索条件に基づいて前記検索条件の一部または全部を変更する操作を行った場合、前記関連する情報および前記変更された検索条件に基づく前記画面を前記表示部に表示させる、
請求項3に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項8】
前記関連する情報は、前記検索条件の一部を変更して得られた検索結果を表示するための情報である、
請求項7に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項9】
前記検索結果を表示するための情報は、第1検索条件で検索された経路とは異なる第2検索条件で検索された経路と、地図における第1種別の施設とは異なる第2種別の施設の情報とのうち、一方または双方である、
請求項8に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項10】
前記ダウンロードは、条件を満たした場合に自動で実行され、
前記条件は、所定の通信手段を利用して前記ネットワークと通信していることである、
請求項1から7のうちいずれか1項に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項11】
前記ダウンロードは、条件を満たした場合に自動で実行され、
前記条件は、タブの画面が所定のカテゴリのコンテンツであること、
請求項1から7のうちいずれか1項に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項12】
前記端末装置に、
ユーザの操作に応じて、ダウンロードされた複数のタブの一覧が表示されるタブ一覧画面に切り替えさせ、
ユーザの操作に応じて、前記ダウンロードされたタブの画面をタブのカテゴリに基づいて並べ替えて、
並べ替えた前記タブの配置の前記タブの一覧を前記表示部に表示させる、
請求項1から7のうちいずれか1項に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項13】
前記端末装置に
前記位置情報に関連付けられた複数のタブのうちの一つのタブの画面を、前記表示部に表示させ、
ユーザの操作に応じて、前記表示部に表示された前記タブの画面を、前記複数のタブの一覧が表示されるタブ一覧画面に切り替えさせ、
前記タブ一覧画面に表示された前記複数のタブのうちの一つのタブが選択された場合、選択された前記タブの画面を前記表示部に表示させる、
請求項1から7のうちいずれか1項に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項14】
地図情報を提供するサービスにおいてユーザの作業に基づく地図上の位置を示す位置情報に関連付けられたタブの画面を表示部に表示させる処理と、
ネットワークがオンラインである場合に前記表示部に表示させた画面をダウンロードさせ、
前記ネットワークがオフラインである状態または遅延した状態である場合に前記ダウンロードさせた画面を前記表示部に表示させる処理と、
を実行する情報処理装置。
【請求項15】
端末装置が、
地図情報を提供するサービスにおいてユーザの作業に基づく地図上の位置を示す位置情報に関連付けられたタブの画面を前記端末装置の表示部に表示させる処理と、
ネットワークがオンラインである場合に前記表示部に表示させた画面をダウンロードさせ、
前記ネットワークがオフラインである状態または遅延した状態である場合に前記ダウンロードさせた画面を前記表示部に表示させる処理と、
を実行する情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーションプログラム、情報処理装置、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オンライン時に、表示部に表示された地図情報の地図データを記憶部に記憶させ、オフライン時に記憶させた地図情報を表示部に表示させる端末装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-163320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来の技術では、ユーザが得たい情報を得たいときに得ることができない場合があった。例えば、ユーザは、オフライン時に地図情報以外の情報を得たいことがあるが、このような情報を得ることができない場合があった。
【0005】
本発明は、このような事情が考慮されたものであり、ユーザにとって有益な情報を提供することができるアプリケーションプログラム、情報処理装置、および情報処理方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、端末装置に、地図情報を提供するサービスにおいてユーザの作業に基づく地図上の位置を示す位置情報に関連付けられたタブの画面を前記端末装置の表示部に表示させ、ネットワークがオンラインである場合に前記表示部に表示させた画面をダウンロードさせ、前記ネットワークがオフラインである状態または遅延した状態である場合に前記ダウンロードさせた画面を前記表示部に表示させるアプリケーションプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、ユーザにとって有益な情報を提供することができるアプリケーションプログラム、情報処理装置、および情報処理方法を提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理システム1の全体構成を示す図である。
図2】地図アプリ282と情報処理装置100とが協働して表示部220に表示させるインターフェース画面IM1の一例を示す図である。
図3】ユーザが指定した位置から目的地までの経路を含むインターフェース画面IM2の一例を示す図である。
図4】インターフェース画面IM3の一例を示す図である。
図5】タブ情報284の内容の一例を示す図である。
図6】保存一覧画面が生成される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7】保存一覧画面が活用される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8】条件を設定するためのインターフェース画面IM4の一例を示す図である。
図9】自動ダウンロードが実行される際の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図10】手動ダウンロードの操作を受け付けるインターフェース画面IM5の一例を示す図である。
図11】手動ダウンロードされたタブの一覧保存画面(手動)のインターフェース画面IM5の一例を示す図である。
図12】手動ダウンロードされたタブのインターフェース画面IM7の一例を示す図である。
図13】タブ情報284において保存されている検索条件の一例を示す図である。
図14】検索条件において移動手段が変更された検索結果のインターフェース画面IM8の一例を示す図である。
図15】自動ダウンロードされた画面の活用に関する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図16】関連する情報の一例を示す図である。
図17】ユーザの操作に応じて提供される関連する情報を含むインターフェース画面IMの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明のアプリケーションプログラム、情報処理装置、および情報処理方法の実施形態について説明する。
【0010】
本実施形態の一態様のアプリケーションプログラムは、端末装置に、地図情報を提供するサービスにおいてユーザの作業に基づく地図上の位置を示す位置情報に関連付けられたタブの画面を前記端末装置の表示部に表示させ、ネットワークがオンラインである場合(または遅延がなく通常通り動作している場合)に前記表示部に表示させた画面をダウンロードさせ、前記ネットワークがオフラインである状態または遅延した状態である場合に前記ダウンロードさせた画面を前記表示部に表示させる。
【0011】
「タブの画面」は、作業に基づいて表示される画面である。「作業」とは、ユーザがサービスのアプリケーションプログラムに対して行った操作である。より具体的には、ホーム画面(例えば図2のインターフェース画面IM1)や他の画面における検索などの操作である。「位置情報に関連付けられたタブの画面」とは、地図情報を提供するサービスにおいて提供されているサービスにおけるコンテンツである。例えば、地図において施設(POI;Point Of Interest)の位置を示す情報が表示されたコンテンツや、施設の詳細など施設に関連する情報を含むコンテンツ、経路の検索結果など種々のコンテンツである。
【0012】
具体的には、前記タブの画面は、前記サービスを利用するユーザが前記サービスにおいて検索した結果を示すコンテンツの画面(例えば後述する図4のT1-T4)である。例えば、このコンテンツは、ユーザが検索した施設の位置が前記地図情報に対応付けられた情報、前記ユーザが検索した施設の詳細を示す情報、前記ユーザが検索した目的地に到達するために利用する公共交通機関と前記公共交通機関を利用する時間とを示す情報、または前記ユーザが検索した目的地までの経路を示す情報を含む。なお、上記の例において、前記ネットワークがオフラインでない状態または遅延していない状態である場合に前記ダウンロードさせた画面を前記表示部に表示させてもよい。
【0013】
<システム構成>
図1は、情報処理システム1の全体構成を示す図である。情報処理システム1は、情報処理装置100と、端末装置200とを備える。情報処理装置100および端末装置200は、ネットワークNWを介して通信する。ネットワークNWは、例えば、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)、インターネット、プロバイダ装置、無線基地局、専用回線などのうち一部または全部を含む。図1では、説明の便宜上、端末装置200と情報処理装置100とが独立して示されているが、以下で説明する情報処理装置100の機能の一部は、端末装置200が有してもよい。
【0014】
[情報処理装置]
情報処理装置100は、例えば、ユーザに地図に関するサービスを提供するサーバである。情報処理装置100は、例えば、通信部110と、情報処理部120と、経路探索部130と、記憶部180とを備える。情報処理部120と、経路探索部130とは、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。
【0015】
記憶部180は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、SDカード、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、レジスタ等によって実現される。また、記憶部180の一部または全部は、NAS(Network Attached Storage)や外部ストレージサーバ装置等であってもよい。記憶部180には、例えば、地図情報182、施設情報184、および乗換情報186が記憶されている。
【0016】
通信部110は、ネットワークNWに接続するための通信インターフェースである。通信部110は、例えばネットワークインターフェースカードである。
【0017】
情報処理部120は、地図アプリ282と連携して各種処理を実行する。情報処理部120は、地図アプリ282のリクエストに応じた情報を取得し、取得した情報を地図アプリ282へ提供する。情報処理部120は、例えば、施設情報184を利用して地図アプリ282に各種情報を提供する。施設情報184は、施設の位置や、施設の画像、施設の種別(カテゴリ)、施設で提供されているサービス、その他施設の利用可能時間など施設に関する種々の情報を含む。例えば、施設が飲食店である場合、施設情報184は、飲食店の位置や、飲食店の画像(外観や内観、料理などの画像)、飲食店の営業時間、予約に関する情報などである。
【0018】
経路探索部130は、対象の場所から他の場所までの各種移動手段ごとの経路を導出し、導出した経路を地図アプリ282に提供する。経路探索部130は、例えば、車両や徒歩で移動する際の経路や、公共交通機関で移動する場合の経路(いわゆる乗換案内の経路)などを地図アプリ282へ提供する。経路探索部130は、乗換情報186を参照して公共交通機関で移動する場合の経路を導出する。乗換情報186は、例えば、公共交通機関の路線の情報や、路線が接続する駅の情報、路線の交通機関の時刻表の情報などが含まれる。経路探索部130は、乗換情報186を参照して、ユーザにとって好適な経路を探索し、探索した経路の情報を地図アプリ282に提供する。
【0019】
[端末装置]
端末装置200は、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータなどの通信機能等を有するコンピュータ装置である。端末装置200は、通信部210と、表示部220と、操作部230と、測位部240と、制御部250と、記憶部280とを備える。
【0020】
通信部210は、ネットワークNWに接続された無線基地局と無線通信を行う無線通信モジュールである。表示部220は、液晶表示装置などの表示装置である。操作部230は、ユーザからの操作指示を受け付ける装置である。なお、表示部220および操作部230は、例えば、タッチパネルディスプレイとして構成されている。
【0021】
測位部240は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機である。測位部240は、衛星から受信した電波に基づく測位を行って、端末装置200の位置(すなわちユーザの位置)を特定する。また、端末装置200は、通信部210が通信可能な無線基地局の位置から端末装置200の位置を推定してもよい。
【0022】
制御部250は、CPU等のプロセッサが、記憶部280に記憶された地図アプリケーションプログラム(地図アプリ282)を実行することで実現される。制御部250は、情報処理装置100と協働して地図に関する情報をユーザに提供する。端末装置200が、ネットワークNWを介して情報処理装置100と通信できない状態または通信しづらい状態である場合(オフライン時または通信の遅延時)には、予め取得されている(ダウンロードされている)情報を表示部220に表示させてユーザに有益な情報を提供する。
【0023】
記憶部280は、例えば、RAMやROM、HDD、フラッシュメモリ、またはこれらのうち複数が組み合わされたハイブリッド型記憶装置などにより実現される。記憶部280には、地図アプリ282、タブ情報284、およびダウンロード情報286が格納されている。
【0024】
以下、地図アプリ282と情報処理装置100とが、協働して(情報を送受信して)ユーザに地図情報を提供する処理およびインターフェース画面について説明する。
【0025】
[インターフェース画面(その1)]
図2は、地図アプリ282と情報処理装置100とが協働して表示部220に表示させるインターフェース画面IM1の一例を示す図である。インターフェース画面IM1は、領域AR1と、領域AR2と、ボタンB1-B3とを含む。インターフェース画面IM1は、上記の領域およびボタンの他に、例えば、地図アプリ282のトップ画面や、テーママップ等を表示させるためのボタン、投稿を行うためのボタン、各種設定を行うためのボタンなどを含む。テーママップとは、特定ジャンルや地域の情報を提供することに特化したマップ(例えばラーメン店の情報を地図情報と関連付けて表示させることに特化した情報)である。
【0026】
領域AR1は、ユーザが存在する位置の周辺の地図情報である。領域AR2は、ユーザがキーワードを入力するための領域である。領域AR2にキーワードが入力されると、地図アプリ282は、地図情報に対してキーワードに関連する施設または位置を示す情報を対応付け、この地図情報および上記の施設または位置に関連する情報を表示部220に表示させる。
【0027】
ボタンB1は、地図情報に表示させる施設のカテゴリを設定するためのボタンである。ボタンB1が操作されると、地図アプリ282は、地図情報に対して設定されたカテゴリの施設の位置を示す情報を対応付け、この地図情報を表示部220に表示させる。
【0028】
ボタンB2は、インターフェース画面IM1のタブとは異なるタブの画面を表示部220に表示させるためのボタンである。ボタンB2が操作されると、地図アプリ282は、新しいタブの画面を表示部220に表示させる。例えば、インターフェース画面IM1は維持された状態で新しいタブの画面が表示部220に表示される。
【0029】
ボタンB3は、後述する各種情報が保存された保存一覧画面(図4のインターフェース画面IM3)を表示させるためのボタンである。ボタンB3には、保存されているタブの数を示す情報が表示されている。ボタンB3が操作されると、地図アプリ282は、インターフェース画面IM1を保存一覧画面に遷移させる。
【0030】
[インターフェース画面(その2)]
ユーザがインターフェース画面IM1において所定の操作を行って経路を検索すると、地図アプリ282は、インターフェース画面IM2を表示部220に表示させる。図3は、ユーザが指定した位置から目的地までの経路を含むインターフェース画面IM2の一例を示す図である。
【0031】
インターフェース画面IM2において、ユーザがボタンB2を操作すると、新たなタブの画面が表示される。新たなタブの画面で、ユーザがお店を検索したり、他の目的地までの経路を検索したりすることができる。新たなタブの画面が表示される際、地図アプリ282は、元のタブの画面(インターフェース画面IM2)を保存一覧画面(図4のインターフェース画面IM3)に保存し、自動でダウンロードする。ダウンロードされたインターフェース画面は、インターフェース画面IM2、後述するT1-T4は、「前記位置情報に関連付けられた複数のタブのうちの一つのタブの画面」の一例である。
【0032】
[インターフェース画面(その3)]
ユーザがボタンB3を操作するとインターフェース画面IM3が表示部220に表示される。インターフェース画面IM3は、「前記複数のタブの一覧が表示されるタブ一覧画面」の一例である。図4は、インターフェース画面IM3の一例を示す図である。インターフェース画面IM3は、上述したボタンB2、ボタンB11-B15、および保存されたタブT1-T4を含む。
【0033】
ボタンB11は、保存一覧画面を表示させるためのボタンである。図4のインターフェース画面IM3では、ボタンB11が選択され、保存されたタブの画面T1-T4が表示部220に表示されている。
【0034】
ボタンB12は、手動でダウンロードしたタブの画面(詳細は後述)の一覧を表示させるためのボタンである。ボタンB12が操作されると、地図アプリ282は、手動でダウンロードしたタブの画面の一覧(図11のインターフェース画面IM6)を表示部220に表示させる。
【0035】
ボタンB13およびB14は、保存されたタブの画面を並べ替えるためのボタンである。ボタンB13またはB14が操作されると、地図アプリ282は、操作に応じて保存されたタブの画面T1-T4を並べ替え、並べ替えた後の画面を表示部220に表示させる。例えば、並べ替えは、タブの画面に対応付けられたカテゴリごとであってもよいし、追加された順であってもよい。カテゴリとは、食事や、検索結果、乗換案内、経路などである。例えば、食事が選択されると食事が対応付けられたタブの画面(例えば飲食店の画面)が優先的に表示部220に表示される。優先的とは、例えば、ユーザが視認しやすい位置、例えばより上位(画面をスクロールしなくても視認可能な位置)に表示されることである。ボタンB15は、インターフェース画面IM3において各種設定を行うためのボタンである。
【0036】
タブの画面T1は、地図アプリ282において検索され、地図アプリ282が提供する施設の詳細を示す情報を含むタブの画面である。タブの画面T1は、例えば、地図情報に対応付けられた施設を示すアイコンを指定した際に表示される情報である。施設の詳細を示す情報は、施設に関連する写真、施設名、施設のジャンル、営業時間、住所、電話番号などの情報である。施設の詳細を示す情報は、これらに限られず、例えば、口コミ、評価点数、および施設のホームページのアドレスなどの情報を含んでいてもよい。これらの情報は、情報処理装置100の記憶部180に格納された施設情報184から得られる情報である。
【0037】
タブの画面T2は、ユーザがカテゴリ「カフェ」を選択して地図アプリ282において検索された、カフェの位置が地図情報に対応付けられた情報とカフェの画像とを含むタブの画面(検索結果のタブの画面)である。
【0038】
タブの画面T3は、ユーザが乗換案内で目的地までの経路を検索した結果を示す情報を含むタブの画面である。タブの画面T3は、目的地まで電車を利用して早く到着できる経路を優先して検索した結果を示すタブの画面である。
【0039】
タブの画面T4は、ユーザが乗換案内で目的地までの経路を検索した結果を示す情報を含むタブの画面である。タブの画面T4は、目的地まで早く到着できる経路を優先して検索した結果を示すタブの画面である。タブの画面T4は、タブの画面T3とは異なる日の目的地までの経路を検索した結果を示す情報を含むタブの画面である。
【0040】
ユーザは、ボタンB13またはボタンB14を操作してタブの画面を並べ替えることができる。また、ユーザは、所望のタブの画面を選択すると、地図アプリ282は、選択されたタブの画面を表示部220の全体に表示させる。上記のように、地図アプリ282は、保存一覧画面を提供することで、ユーザは所望の情報を容易に閲覧することができる。
【0041】
[保存一覧画面に対応する情報]
地図アプリ282は、タブ情報284を記憶部280に記憶させる。地図アプリ282は、タブ情報284を参照して、保存一覧画面を表示部220に表示させる。
【0042】
図5は、タブ情報284の内容の一例を示す図である。タブ情報284は、タブIDと、タブのカテゴリ(例えば経路や検索結果)と、位置情報と、関連情報と、タブの画像と、関連タブIDと、検索条件と、ダウンロードの有無とを示す情報である。タブIDは、タブを特定するための情報である。位置情報は、タブに関連付けられた地図上の位置を示す情報である。例えば、タブの画面が施設の詳細を示す情報である場合、位置情報は、当該施設の位置情報である。タブの画面が経路を示す情報である場合、位置情報は、現在地の位置情報や目的地の位置情報などである。
【0043】
関連情報は、タブの画面に関する情報であって、施設を示す情報の施設の住所や、施設のカテゴリ、経路の現在地の住所や目的地の住所などである。タブの画像は、タブに表示される画像を特定するための情報である。タブに表示される実際の画像は、記憶部280に格納されている。関連タブIDは、関連するタブのタブIDである。例えば、経路のタブから、施設の詳細を示す情報のタブが生成された場合、これらのタブは関連することになる。
【0044】
検索条件は、ユーザが検索に用いたキーワードや、経路の検索条件などである。ダウンロードの有無は、タブの画面の画像などを含む情報や、画面を表示させるための検索条件等の各種情報が記憶部280に記憶されているか否かを示す情報である。ダウンロードは、後述するように自動ダウンロードと、手動ダウンロードとがある。ダウンロードされた情報は、ダウンロード情報286に記憶されている。各種情報がダウンロードされている場合、オフラインであってもユーザは、例えば、表示部220に表示されている領域の情報に限らず、画面をスクロールさせた領域の情報や操作に応じた情報が閲覧できる(詳細は後述)。また、タブの画面を閉じた後にも、ダウンロードされたタブの画面を、再度、表示部220に表示させることができるようにしてもよい。
【0045】
[フローチャート(その1)]
図6は、保存一覧画面が生成される処理の流れの一例を示すフローチャートである。この処理は、一例であり、処理の内容の一部、処理の順序を適宜変更されてもよい。まず、地図アプリ282が、タブの画面に対する操作(例えばホーム画面に対する経路の検索や施設の検索などの操作)がされたか否を判定する(S100)。タブの画面に対する操作がされた場合、地図アプリ282は、操作に応じたコンテンツを表示部220に表示させる(S102)。
【0046】
次に、地図アプリ282は、タブの画面を閉じる操作がされたか否を判定する(S104)。タブの画面を閉じる操作がされた場合、本フローチャートの1ルーチンの処理が終了する。タブを閉じる操作がされていない場合、地図アプリ282は、新たなタブの画面を表示させる操作がされたか否を判定する(S106)。新たなタブの画面を表示させるための操作がされた場合、地図アプリ282は、新たなタブの画面を開く前のタブの画面およびタブの画面に関連する情報(詳細後述)を保存する(S108)。すなわち、保存一覧画面にタブの画面が保存されてタブ情報284が生成される。次に、地図アプリ282は、タブの画面およびタブの画面に関連する情報をダウンロードする(S110)。これにより本フローチャートの1ルーチンの処理が終了する。
【0047】
なお、上記のステップS104において、タブの画面を閉じる操作がされた場合にも、閉じる前のタブの画面およびタブの画面に関連する情報が保存されてもよい。また、新たなタブの画面を表示させる前に、検索条件を変更して、その検索条件に基づく結果が表示部220に表示された場合、変更前のタブの画面およびタブの画面に関連する情報と、変更後のタブの画面およびタブの画面に関連する情報とのうち一方または双方が保存されてもよい。例えば、新たなタブの画面が表示された場合に、直前のタブの画面およびタブの画面に関連する情報が保存されてもよい。
【0048】
上記のように、タブの画面が保存一覧画面に保存されるため、ユーザは、複数のタブの画面を容易に閲覧することができるため、ユーザにとって有益な情報が提供され、ユーザの利便性が向上する。例えば、ユーザが、施設の情報を検索した後、その施設までの経路を検索した場合、施設の情報のタブの画面と、経路のタブの画面とを容易に閲覧することができる。
【0049】
[フローチャート(その2)]
地図アプリ282は、タブの画面を表示させる際の検索条件を保持してタブの画面をダウンロードし、検索条件を保持した状態でダウンロードしたタブの画面を表示させる。地図アプリ282は、ネットワークがオンラインであるときに、ユーザが保持された検索条件に基づいて検索条件の一部または全部を変更する操作を行った場合、変更された検索条件に基づくタブの画面を表示部220に表示させる。地図アプリ282は、ネットワークがオフラインであるまたは遅延した状態であるときに、ユーザが保持された検索条件に基づいて検索条件の一部または全部を変更する操作を行った場合、タブの画面に関連する情報および変更された検索条件に基づくタブの画面を表示部220に表示させる。
【0050】
図7は、保存一覧画面が活用される処理の流れの一例を示すフローチャートである。この処理は、一例であり、処理の内容の一部、処理の順序を適宜変更されてもよい。まず、地図アプリ282が、タブ一覧画面を表示させる操作がされたか否を判定する(S200)。タブ一覧画面を表示させる操作がされた場合、地図アプリ282は、タブ一覧画面を表示部220に表示させる(S202)。次に、地図アプリ282は、タブ一覧画面においてタブの画面が選択されたか否を判定する(S204)。タブの画面が選択された場合、地図アプリ282は、選択されたタブの画面を表示部220に表示させ(S206)、選択されたタブの画面に対する操作がされたか否を判定する(S208)。
【0051】
選択されたタブの画面に対する操作がされた場合、地図アプリ282は、ネットワークがオンラインであるか否かを判定する(S210)。ネットワークがオンラインである場合、地図アプリ282は、オンラインで得られた情報を考慮して情報を提供する(S212)。例えば、地図アプリ282は、ネットワークを介して記憶部280に記憶されていない情報を取得して、取得した情報を表示部220に表示させる。
【0052】
ネットワークがオンラインでない場合(オフラインであるまたは遅延している場合)、地図アプリ282は、オフラインで得られた情報を表示部220に表示させる(S214)。例えば、画面に対する操作に対する情報が、記憶部280に記憶された情報である場合、地図アプリ282は、記憶部280に記憶された操作に対応する情報を表示部220に表示させる。これにより、本フローチャートの1ルーチンの処理が終了する。例えば、地図アプリ282は、自動ダウンロードにおいてタブの画面に表示された情報の他に、自動ダウンロードされたタブの画面に関連する情報もダウンロードしてもよい。
【0053】
関連する情報は、例えば、検索条件の一部を変更して得られた検索結果を表示するための情報である。検索結果を表示するための情報は、例えば、第1検索条件で検索された経路とは異なる第2検索条件で検索された経路と、地図における第1種別の施設とは異なる第2種別の施設の情報とのうち、一方または双方である。関連する情報とは、例えば、表示はされていないがタブの画面の地図の地図情報に含まれる施設(POI)の情報(地図における第1種別の施設とは異なる第2種別の施設の情報)や、表示された地図の周辺の地図、施設の詳細を示す情報などのうち一部または全部の情報である。施設の詳細を示す情報とは、例えば、地図に表示された施設の詳細を示す情報(例えばピンが立っている施設の詳細を示す情報)であってもよいし、これに加えて(代えて)、地図に表示されていない施設の詳細を示す情報(ピンが立っていない施設の詳細を示す情報)であってもよい。また、例えば、経路の検索結果において、その検索条件の一部を変更した検索結果(第1検索条件で検索された経路とは異なる第2検索条件で検索された経路)などである。詳細は図16図17を参照して説明する。
【0054】
例えば、地図アプリ282は、一以上の地図上の施設を絞り込むための検索条件を保持してタブの画面をダウンロードさせ、一以上の地図上の施設を絞り込むための検索条件を保持した状態で前記画面を表示させる。そして、地図アプリ282は、ネットワークがオンラインであるときに、ユーザが保持された施設を絞り込むための検索条件の一部または全部を変更する操作を行った場合、変更された検索条件に基づいて絞り込んだ施設の情報を含むタブの画面を表示部220に表示させる。例えば、地図アプリ282は、一以上の地図上の施設を絞り込むための検索条件を保持してタブの画面をダウンロードさせ、目的地に到達するまでの公共交通機関を利用した乗換案内のための検索条件を保持した状態で前記画面を表示させる。そして、地図アプリ282は、ネットワークがオンラインであるときに、ユーザが保持された乗換案内のための検索条件の一部または全部を変更する操作を行った場合、変更された検索条件に基づいて目的地までの乗換案内の情報を含むタブの画面を表示部に表示させる。
【0055】
上記のように、地図アプリ282は、タブの画面が保存一覧画面に保存された情報をユーザの操作に応じて提供することができる。すなわちユーザにとって有益な情報を提供することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。また、ネットワークの状況に応じて適切な情報がユーザに提供されるため、ユーザの利便性が向上する。
【0056】
[自動ダウンロードにおける設定]
ユーザが設定した条件に基づいて自動ダウンロードがされてもよい。例えば、条件を満たした場合に実行されてもよい。条件は、所定の通信手段を利用してネットワークと通信していることである。所定の通信手段とは、無料のWi-Fiなどの通信料金が掛からない通信手段である。条件は、タブの画面が所定のカテゴリのコンテンツであることであってもよい。
【0057】
なお、上述したように、タブの画面が自動ダウンロードされる場合、タブの画面およびタブの画面に関連する情報が保存される。この情報は、タブの画面が手動ダウンロードされる場合に保存される情報と同じであってもよい。ただし、自動ダウンロードされたタブの画面は、上述したようにタブ一覧画面に表示される。タブ一覧画には、自動ダウンロードがされたタブの画面と、自動ダウンロードがされていないタブの画面とが共存することがある。例えば、自動ダウンロードされていないタブの画面の情報も保存されるが、自動ダウンロードされる場合、自動ダウンロードされない場合よりも、多くの情報(関連する情報)が保存される。例えば、オフラインにおいて、自動ダウンロードされた所定のタブの画面に対して所定の操作がされた場合、操作に応じた情報(関連する情報)が提供されるが、所定のタブの画面が自動ダウンロードされていなく、当該タブの画面に対して所定の操作がされた場合、所定の操作に応じた情報(関連する情報)を保存していないため、所定の操作に応じた情報が提供されないことがある。
【0058】
図8は、条件を設定するためのインターフェース画面IM4の一例を示す図である。インターフェース画面IM4には、自動ダウンロードを行うか否かを設定するためのボタン、所定の通信環境(Wi-Fi接続時)においてのみ自動ダウンロードを行うことを設定するためのボタン、ダウンロードする情報の上限値(累計の上限値)、ダウンロードの自動更新を行う間隔を設定するためのボタン、自動ダウンロードするタブの画面のカテゴリを選択するためのボタンなどが含まれる。これらを操作して、ユーザは条件を設定することができる。
【0059】
例えば、ユーザが施設の詳細を示す情報および経路(ルート)のカテゴリのタブの画面を自動ダウンロードすることを設定した場合、設定したカテゴリのタブの画面が自動ダウンロードされ、その他のカテゴリのタブの画面は自動ダウンロードされない。このように自動ダウンロードがされる条件が設定されることで、不要なダウンロードが抑制され、有益な情報のダウンロードが行われるため、ユーザの利便性が向上する。
【0060】
[自動ダウンロードに関するフローチャート]
図9は、自動ダウンロードが実行される際の処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、地図アプリ282が、自動ダウンロードを実行するタイミングであるか否を判定する(S300)。自動ダウンロードを実行するタイミングである場合、地図アプリ282は、自動ダウンロードが許可されているか否かを判定する(S302)。自動ダウンロードが許可されていない場合、本フローチャートの1ルーチンの処理が終了する。
【0061】
自動ダウンロードが許可されている場合、地図アプリ282は、タブの画面に関して自動ダウンロードの条件を満たすか否かを判定する(S304)。自動ダウンロードの条件を満たす場合、地図アプリ282は、タブの画面およびタブの画面に関連する情報の自動ダウンロードを実行する(S306)。上記の条件とは、上記のインターフェース画面IM4において設定された条件(例えば利用する通信ネットワークの種別や、ダウンロードの容量、記憶部280の記憶領域の空き容量、カテゴリなど)である。
【0062】
上記のように、地図アプリ282は、ユーザが設定した条件を基づいて自動ダウンロードを行うことで、ユーザにとって有益な情報を効率的に自動ダウンロードすることができる。
【0063】
[手動ダウンロード]
ユーザは、タブの画面を自動ダウンロードの他に手動ダウンロードを行うことができる。図10は、手動ダウンロードの操作を受け付けるインターフェース画面IM5の一例を示す図である。ユーザがタブの画面において所定の操作を行うと、インターフェース画面IM5が表示部220に表示される。インターフェース画面IM5には、例えば、タブの画面を複製するためのボタン、他のタブの画面と当該タブの画面とを表示部220に並列に表示させてタブの画面を比較するためのボタン、タブの画面を所定のタブのグループに移動させるためのボタン、タブの画面を手動でダウンロードするためのボタンを含む。例えば、手動でダウンロードするためのボタンが操作されると、タブの画面がダウンロードされる。
【0064】
[手動ダウンロードされたタブの一覧保存画面(手動)]
図11は、手動ダウンロードされたタブの一覧保存画面(手動)のインターフェース画面IM5の一例を示す図である。インターフェース画面IM5は、図4のインターフェース画面IM3と同様であるため説明を省略する。但し、インターフェース画面IM5では、ボタンB12が選択されている。
【0065】
例えば、地図アプリ282は、インターフェース画面IM3(タブ一覧画面)において、ユーザの操作に応じて、ダウンロードされたタブの画面をタブのカテゴリに基づいて並べ替えて、並べ替えたタブの配置のタブの一覧を表示部220に表示させることができる。これにより、ユーザは、ダウンロードしたタブの画面を利用しやすいような態様で表示部220に表示させることができる。
【0066】
[手動ダウンロードされたタブの画面の一例]
図12は、手動ダウンロードされたタブのインターフェース画面IM7の一例を示す図である。例えば、ユーザが、地図アプリ282を操作して、現在地、目的地、移動手段、出発時間、優先する項目(時間、乗換回数、料金)を選択して経路を検索し、更に経路の画面を手動ダウンロードしたものとする。ユーザは、手動ダウンロードをした画面であるインターフェース画面IM5を表示部220に表示させることができる。
【0067】
手動ダウンロードした際にタブ情報284には、上記の経路の検索条件が保存されている。図13は、タブ情報284において保存されている検索条件の一例を示す図である。具体化には、現在地、目的地、移動手段、出発時間、優先する項目(時間)が保存されている。
【0068】
例えば、ユーザが、インターフェース画面IM7において保持された検索条件のうち移動手段を電車から車に変更した場合、地図アプリ282は、変更した検索条件と、保存されている検索条件とを用いて、経路を検索して検索結果の情報を表示部220に表示させる。図14は、検索条件において移動手段が変更された検索結果のインターフェース画面IM8の一例を示す図である。
【0069】
上記のように、ユーザは、タブの画面を手動ダウンロードでダウンロードし、ダウンロードした画面に対応付けられた検索条件を利用して、再度、検索や所望の情報を容易に得ることができる。
【0070】
また、上記の例では、経路を手動ダウンロードする例について説明したが、他のカテゴリのタブの画面においても同様に検索条件が保存され、ユーザは、保存されている検索条件の一部または全部を変更して所望の情報を容易に得ることができる。例えば、所定の地域のカフェを検索した結果を手動ダウンロードし、その手動ダウンロードした画面を利用して、今後は禁煙という条件を付加して、再度、禁煙のカフェを検索することができる。
【0071】
上記のように、ユーザは、保存された検索条件を利用して容易に有益な情報を得ることができ、ユーザの利便性が向上する。
【0072】
[フローチャート]
地図アプリ282は、タブの画面を表示させる際の検索条件を保持してタブの画面をダウンロードし、検索条件を保持した状態でダウンロードしたタブの画面を表示させる。地図アプリ282は、ネットワークがオンラインであるときに、ユーザが保持された検索条件に基づいて検索条件の一部または全部を変更する操作を行った場合、変更された検索条件に基づくタブの画面を表示部220に表示させる。地図アプリ282は、ネットワークがオフラインであるまたは遅延した状態であるときに、ユーザが保持された検索条件に基づいて検索条件の一部または全部を変更する操作を行った場合、タブの画面に関連する情報および変更された検索条件に基づくタブの画面を表示部220に表示させる。
【0073】
図15は、自動ダウンロードされた画面の活用に関する処理の流れの一例を示すフローチャートである。この処理は、一例であり、処理の内容の一部、処理の順序を適宜変更されてもよい。まず、地図アプリ282が、手動ダウンロードされたタブの一覧保存画面を表示させる操作がされたか否を判定する(S400)。手動ダウンロードされたタブの一覧保存画面を表示させる操作がされた場合、地図アプリ282は、手動ダウンロードされたタブの一覧保存画面面を表示部220に表示させる(S402)。
【0074】
次に、地図アプリ282は、タブの一覧保存画面においてタブの画面が選択されたか否を判定する(S404)。タブの画面が選択された場合、地図アプリ282は、選択された手動ダウンロードされたタブの画面を表示部220に表示させる(S406)。
【0075】
次に、地図アプリ282は、ユーザが検索条件を変更する操作を行ったか否かを判定する(S408)。検索条件を変更する操作を行った場合、地図アプリ282は、ネットワークがオンラインであるか否かを判定する(S410)。ネットワークがオンラインである場合、地図アプリ282は、オンラインで得られた情報を考慮して情報を提供する(S412)。例えば、地図アプリ282は、ネットワークを介して記憶部280に記憶されていない情報を取得して、取得した情報を表示部220に表示させる。ネットワークがオンラインでない場合(オフラインであるまたは遅延している場合)、地図アプリ282は、オフラインで得られた情報を表示部220に表示させる(S414)。例えば、画面に対する操作に対する情報が、記憶部280に記憶された情報である場合、地図アプリ282は、記憶部280に記憶された操作に対応する情報を表示部220に表示させる。これにより、本フローチャートの1ルーチンの処理が終了する。
【0076】
例えば、地図アプリ282は、一以上の地図上の施設を絞り込むための検索条件を保持してタブの画面をダウンロードさせ、一以上の地図上の施設を絞り込むための検索条件を保持した状態で前記画面を表示させる。そして、地図アプリ282は、ネットワークがオンラインであるときに、ユーザが保持された施設を絞り込むための検索条件の一部または全部を変更する操作を行った場合、変更された検索条件に基づいて絞り込んだ施設の情報を含むタグの画面を表示部220に表示させる。例えば、地図アプリ282は、一以上の地図上の施設を絞り込むための検索条件を保持してタブの画面をダウンロードさせ、目的地に到達するまでの公共交通機関を利用した乗換案内のための検索条件を保持した状態で前記画面を表示させる。そして、地図アプリ282は、ネットワークがオンラインであるときに、ユーザが保持された乗換案内のための検索条件の一部または全部を変更する操作を行った場合、変更された検索条件に基づいて目的地までの乗換案内の情報を含むタブの画面を表示部に表示させる。
【0077】
上記のように、地図アプリ282は、手動ダウンロードされた情報の検索条件を活用して、ユーザにとって所望の情報を提供することができ、ユーザの利便性が向上する。また、ネットワークの状況に応じて適切な情報をユーザに提供されるため、ユーザの利便性が向上する。
【0078】
手動ダウンロードされる情報は、タブの画面に対応する情報に加え、自動ダウンロードの説明においても言及したように、タブの画面に関連する情報を含んでもよい。関連する情報は、検索条件の一部を変更して得られた検索結果を表示するための情報である。検索結果を表示するための情報は、第1検索条件で検索された経路とは異なる第2検索条件で検索された経路と、地図における第1種別の施設とは異なる第2種別の施設の情報とのうち、一方または双方である。
【0079】
図16は、関連する情報の一例を示す図である。例えば、ユーザが経路を「時間順」で検索し、検索結果を手動ダウンロードした場合、関連する情報は、検索条件の一部または全部を変更した検索結果(第2検索条件で検索された経路)である。例えば、経路を「時間順」に代えて「料金順」に変更した情報である。上記の変更は一例であり、例えば、検索条件の時刻に近い時刻の検索結果が関連する情報であってもよい。
【0080】
また、関連する情報は、例えば、表示はされていないが、タブの画面の地図に含まれる施設(POI)の情報や、表示された地図の周辺の地図、施設の詳細を示す情報などのうち一部または全部の情報である。施設の詳細を示す情報とは、例えば、地図に表示された施設の詳細を示す情報(例えばピンが立っている施設の詳細を示す情報)であってもよいし、これに加えて(代えて)、地図に表示されていない施設の詳細を示す情報(ピンが立っていない施設の詳細を示す情報)であってもよい。また、オンラインと仮定した場合に施設の詳細を示す情報から遷移可能な画像や情報であってもよい。
【0081】
例えば、地図に表示されていない情報(関連する情報)がダウンロードされている場合、図17に示すようにユーザの操作に応じて有益な情報をユーザに提供することができる。図17は、ユーザの操作に応じて提供される関連する情報を含むインターフェース画面IMの一例である。例えば、地図においてカフェを検索した結果を含むタブの画面(インターフェース画面IM9)を手動ダウンロードしたものとする。オフラインにおいて、ユーザが手動ダウンロードしたインターフェース画面IM9を表示部220に表示させ、「カフェ」に代えて「ラーメン」を検索した場合、関連する情報としてラーメンに関連する施設の情報も記憶部280に記憶されているため、地図アプリ282は、地図にラーメン店の位置を対応付けられたインターフェース画面IM10(地図における第1種別の施設とは異なる第2種別の施設の情報)を表示部220に表示させることができる。なお、上記の考え方は自動ダウンロードにおいても適用されてもよい。
【0082】
以上説明した実施形態によれば、地図アプリ282が、地図情報を提供するサービスにおいてユーザの作業に基づく地図上の位置を示す位置情報に関連付けられたタブの画面を端末装置200の表示部220に表示させ、ネットワークがオンラインである場合に表示部220に表示させた画面をダウンロードさせ、ネットワークがオフラインである状態または遅延した状態である場合にダウンロードさせた画面を表示部220に表示させることにより、ユーザにとって有益な情報を提供することができる。
【0083】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0084】
1‥情報処理システム
100‥情報処理装置
120‥情報処理部
130‥経路探索部
200‥端末装置
210‥通信部
220‥表示部
230‥操作部
250‥制御部
280‥記憶部
282‥地図アプリ
284‥タブ情報
286‥ダウンロード情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17