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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025010015
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】鉄筋溶接ビード検出方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   B23K 31/00 20060101AFI20250109BHJP
   G06T 7/60 20170101ALI20250109BHJP
   G01B 11/03 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
B23K31/00 M
G06T7/60 150S
G01B11/03 H
B23K31/00 K
B23K31/00 L
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024104497
(22)【出願日】2024-06-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-12-18
(31)【優先権主張番号】202310784424.0
(32)【優先日】2023-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】524243181
【氏名又は名称】上海市機械施工集団有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI MECHANIZED CONSTRUCTION GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.701, Luochuan Middle Road, Jing’an District, Shanghai 200072, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】陳暁明
(72)【発明者】
【氏名】馬良
(72)【発明者】
【氏名】周峰
(72)【発明者】
【氏名】王麗
(72)【発明者】
【氏名】賈宝栄
(72)【発明者】
【氏名】黄羲凌
(72)【発明者】
【氏名】袁山山
(72)【発明者】
【氏名】徐彬
(72)【発明者】
【氏名】羅海燕
(72)【発明者】
【氏名】徐怡華
(72)【発明者】
【氏名】周鋒
(72)【発明者】
【氏名】李冀清
(72)【発明者】
【氏名】劉偉
(72)【発明者】
【氏名】申澤新
【テーマコード(参考)】
2F065
5L096
【Fターム(参考)】
2F065AA03
2F065AA17
2F065AA21
2F065BB27
2F065CC15
2F065DD06
2F065FF04
2F065JJ19
2F065JJ26
2F065QQ06
2F065QQ17
2F065QQ23
2F065QQ25
2F065QQ42
2F065TT03
5L096AA02
5L096AA09
5L096BA03
5L096CA02
5L096DA02
5L096FA06
5L096FA64
5L096FA69
(57)【要約】      (修正有)
【課題】鉄筋溶接ビード検出方法及び装置を提供する。
【解決手段】溶接ビード検出装置に適用され、方法は、検出領域の第1の点群データを取得するステップであって、第1の点群データは、色値及び平面座標を含む複数の離散点データを含むステップと、第1の点群データに基づいて、検出対象溶接ビードの複数の輪郭点を決定するステップと、複数の輪郭点のそれぞれに対応する平面座標に基づいて、検出対象溶接ビードの寸法情報を得るステップであって、寸法情報は、検出対象溶接ビードの長さ及び幅を含むステップと、寸法情報が予め設定された条件を満たす場合に、検出対象溶接ビードを合格溶接ビードとして決定するステップと、を含む。本手段は、溶接ビードの定量的な検出を可能にし、それによって溶接ビードの検出効率を向上させる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄筋溶接ビード検出方法であって、溶接ビード検出装置に適用され、前記方法は、
検出領域の第1の点群データを取得するステップであって、前記第1の点群データは、色値及び平面座標を含む複数の離散点データを含むステップと、
前記第1の点群データに基づいて、検出対象溶接ビードの複数の輪郭点を決定するステップと、
複数の前記輪郭点のそれぞれに対応する平面座標に基づいて、前記検出対象溶接ビードの寸法情報を得るステップであって、前記寸法情報は、前記検出対象溶接ビードの長さ及び幅を含むステップと、
前記寸法情報が予め設定された条件を満たす場合に、前記検出対象溶接ビードを合格溶接ビードとして決定するステップと、を含む、ことを特徴とする鉄筋溶接ビード検出方法。
【請求項2】
検出領域の点群データを取得する前記ステップの前に、
初期領域の第2の点群データを取得するステップであって、前記第2の点群データは、複数の初期離散点データを含むステップと、
前記第2の点群データに基づいて、複数の予め設定されたマークのそれぞれに対応する中心位置情報を決定するステップであって、前記予め設定されたマークは、複数の標識離散点で所定形状を構成するマーク点であり、複数の前記予め設定されたマークは、少なくとも3つであるステップと、
複数の前記予め設定されたマークのそれぞれに対応する中心位置情報に基づいて、前記検出領域を得るステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の点群データに基づいて、複数の予め設定されたマークの中心位置情報を決定する前記ステップは、
複数の前記初期離散点データのそれぞれに対応する色値をそれぞれ予め設定された色値と比較し、前記所定形状を構成する複数の前記標識離散点を得るステップと、
複数の前記標識離散点の平面座標をフィッティングし、複数の前記所定形状の輪郭線を得るステップと、
複数の前記所定形状の輪郭線に基づいて、複数の前記予め設定されたマークのそれぞれに対応する中心位置情報を決定するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
検出領域の第1の点群データを取得する前記ステップは、
前記検出領域内の複数の点群データを取得するステップであって、前記複数の点群データは、異なる時点で同じ環境下で収集された点群データであるステップと、
基準点群データに基づいて第3の点群データの平面座標を点群位置合わせし、位置合わせ点群データを得るステップであって、前記第3の点群データは、複数の前記点群データのいずれか1つであり、前記基準点群データは、複数の前記点群データのうち前記第3の点群データを除いたいずれか1つの点群データであるステップと、
前記基準点群データと前記位置合わせ点群データとの平均値を計算し、前記第1の点群データを得るステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の点群データに基づいて、検出対象溶接ビードの複数の輪郭点を決定する前記ステップは、
サンプル離散点データの色値を取得するステップであって、前記サンプル離散点データは、複数の前記離散点データのいずれか1つであるステップと、
前記サンプル離散点データの色値が予め設定された溶接ビードの色値範囲内にある場合、前記サンプル離散点を前記検出対象溶接ビードの輪郭点として決定するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
複数の前記輪郭点のそれぞれに対応する平面座標に基づいて、前記検出対象溶接ビードの寸法情報を得る前記ステップは、
複数の前記輪郭点のそれぞれに対応する平面座標を関数フィッティングし、フィッティング曲線を得るステップと、
前記フィッティング曲線に基づいて、前記検出対象溶接ビードの外輪郭線を決定するステップと、
前記外輪郭線に基づいて前記検出対象溶接ビードの寸法情報を決定するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記寸法情報が予め設定された条件を満たす場合に、前記検出対象溶接ビードを合格溶接ビードとして決定する前記ステップは、
前記検出対象溶接ビードの長さが予め設定された長さ範囲内にあり、且つ前記検出対象溶接ビードの幅が予め設定された幅範囲内にある場合、前記検出対象溶接ビードを合格溶接ビードとして決定するステップを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
鉄筋溶接ビード検出装置であって、探測モジュール(1)と、データ処理モジュール(2)と、を含み、ここで、
前記探測モジュール(1)は、検出領域の第1の点群データを取得することであって、前記第1の点群データが、色値及び平面座標を含む複数の離散点データを含むことに用いられ、
前記データ処理モジュール(2)は、前記点群データに基づいて、検出対象溶接ビードの複数の輪郭点を決定すること、複数の前記輪郭点のそれぞれに対応する平面座標に基づいて、前記検出対象溶接ビードの寸法情報を得ることであって、前記寸法情報が、前記検出対象溶接ビードの長さ及び幅を含むこと、前記寸法情報が予め設定された条件を満たす場合に、前記検出対象溶接ビードを合格溶接ビードとして決定することに用いられる、ことを特徴とする鉄筋溶接ビード検出装置。
【請求項9】
電子機器であって、プロセッサ(501)、メモリ(505)、ユーザインタフェース(503)及びネットワークインタフェース(504)を含み、前記メモリ(505)は、命令を記憶するために用いられ、前記ユーザインタフェース(503)及びネットワークインタフェース(504)は、他のデバイスと通信するために用いられ、前記プロセッサ(501)は、前記電子機器(500)に請求項1~7のいずれか一項に記載の方法を実行させるために、前記メモリ(505)に記憶された命令を実行するために用いられる、ことを特徴とする電子機器。
【請求項10】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体に命令が記憶されており、前記命令が実行されるとき、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法を実行する、ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、溶接ビード検出の技術分野に関し、具体的には鉄筋溶接ビード検出方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄筋は、鉄筋コンクリートやプレストレスト鉄筋コンクリートを製造するための鋼材として、特に建設現場で一般的であり、様々な建築構造物に広く用いられている。
【0003】
現場で鉄筋を使用する場合、鉄筋を鉄筋籠又はその他の特定の形状に組み立てる必要があるが、組み立て過程で鉄筋に追加の溶接処理を行う必要があり、それによって組み立て後の完成品の確実な堅牢性を確保し、安全事故の発生を回避するため、溶接後の溶接ビードを検出することが極めて必要である。現在最も一般的な溶接ビードの検出方法は、人手による検出であり、作業者が目視や定規で溶接ビードの信頼性を判断している。
【0004】
しかしながら、溶接ビードの品質に対する判断結果は人によって異なる可能性があり、定量的に検出できる品質標準を形成することが難しく、そのため検出効率が低い。
【0005】
したがって、効率的で正確な鉄筋溶接ビード検出方法及び装置が強く望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願は、鉄筋溶接ビード検出方法及び装置を提供し、溶接ビードの定量的な検出を可能にし、それによって溶接ビードの検出効率を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様によれば、本願は、鉄筋溶接ビード検出方法を提供し、溶接ビード検出装置に適用され、前記方法は、検出領域の第1の点群データを取得するステップであって、前記第1の点群データは、色値及び平面座標を含む複数の離散点データを含むステップと、前記第1の点群データに基づいて、検出対象溶接ビードの複数の輪郭点を決定するステップと、複数の前記輪郭点のそれぞれに対応する平面座標に基づいて、前記検出対象溶接ビードの寸法情報を得るステップであって、前記寸法情報は、前記検出対象溶接ビードの長さ及び幅を含むステップと、前記寸法情報が予め設定された条件を満たす場合に、前記検出対象溶接ビードを合格溶接ビードとして決定するステップと、を含む。
【0008】
上記技術案を採用することによって、溶接ビード検出装置は、検出領域の点群データに基づいて検出対象溶接ビードの外輪郭を得、それによって検出対象溶接ビードの位置及び外輪郭を決定し、さらに外輪郭上の点集合に基づいて検出対象溶接ビードの寸法情報を得る。これにより、大量の溶接ビード検出過程において、人件費を節約しながら、人手による検出過程で生じる誤判定を減少する。最後に寸法情報を予め設定された条件と比較し、検出対象溶接ビードが合格であるか否かを判断し、それによって品質基準を統一し、溶接ビード検出を簡単且つ効率的に実現する。
【0009】
第2の態様によれば、本願は、鉄筋溶接ビード検出装置を提供し、探測モジュールと、データ処理モジュールと、を含み、ここで、
前記探測モジュールは、検出領域の第1の点群データを取得することであって、前記第1の点群データが、色値及び平面座標を含む複数の離散点データを含むことに用いられ、
前記データ処理モジュールは、前記点群データに基づいて、検出対象溶接ビードの複数の輪郭点を決定すること、複数の前記輪郭点のそれぞれに対応する平面座標に基づいて、前記検出対象溶接ビードの寸法情報を得ることであって、前記寸法情報が、前記検出対象溶接ビードの長さ及び幅を含むこと、前記寸法情報が予め設定された条件を満たす場合に、前記検出対象溶接ビードを合格溶接ビードとして決定することに用いられる。
【0010】
上記技術案を採用することによって、探測モジュールは、検出領域の点群データに基づいて検出対象溶接ビードの外輪郭を得、それによって検出対象溶接ビードの位置及び外輪郭を決定し、データ処理モジュールは、さらに外輪郭上の点集合に基づいて検出対象溶接ビードの寸法情報を得る。これにより、大量の溶接ビード検出過程において、人件費を節約しながら、人手による検出過程で生じる誤判定を減少する。最後に寸法情報を予め設定された条件と比較し、検出対象溶接ビードが合格であるか否かを判断し、それによって品質基準を統一し、溶接ビード検出を簡単且つ効率的に実現する。
【0011】
任意選択で、検出領域の点群データを取得する前記ステップの前に、具体的には、探測モジュールが初期領域の第2の点群データを取得することであって、前記第2の点群データが複数の初期離散点データを含むことに用いられ、データ処理モジュールが前記第2の点群データに基づいて、複数の予め設定されたマークのそれぞれに対応する中心位置情報を決定することであって、前記予め設定されたマークが、複数の標識離散点で所定形状を構成するマーク点であり、複数の前記予め設定されたマークが少なくとも3つであること、複数の前記予め設定されたマークのそれぞれに対応する中心位置情報に基づいて、前記検出領域を得ることに用いられる。
【0012】
上記技術案を採用することによって、初期領域が大きいため、探測モジュールが初期領域から検出対象溶接ビードが位置する検出領域を識別する際に、初期領域に予め設定された所定形状のマーク点を識別することにより、検出領域の位置を決定し、その後、検出領域内の点群データのみを処理すればよく、それによってデータ処理の複雑さが簡素化され、データ処理時間が短縮される。
【0013】
任意選択で、探測モジュールは、複数の前記初期離散点データのそれぞれに対応する色値をそれぞれ予め設定された色値と比較し、前記所定形状を構成する複数の前記標識離散点を得ることに用いられ、データ処理モジュールは、複数の前記標識離散点の平面座標をフィッティングし、複数の前記所定形状の輪郭線を得ること、複数の前記所定形状の輪郭線に基づいて、複数の前記予め設定されたマークのそれぞれに対応する中心位置情報を得ることに用いられる。
【0014】
上記技術案を採用することによって、初期領域には、予め設定されたマーク点及び溶接ビードだけでなく、他の生産器具も含まれる。このとき、マーク点を所定形状に設定し、マーク点を識別する際に所定形状を識別することにより、各マーク点の正確な位置を決定し、検出領域の正確な位置を得、外的要因による検出の影響を低減する。
【0015】
任意選択で、探測モジュールは、前記検出領域内の複数の点群データを取得することであって、前記複数の点群データが、異なる時点で同じ環境下で収集された点群データであることに用いられ、データ処理モジュールは、基準点群データに基づいて第3の点群データの平面座標を点群位置合わせし、位置合わせ点群データを得ることであって、前記第3の点群データが、複数の前記点群データのいずれか1つであり、前記基準点群データが、複数の前記点群データのうち前記第3の点群データを除いたいずれか1つの点群データであること、前記基準点群データと前記位置合わせ点群データとの平均値を計算し、前記第1の点群データを得ることに用いられる。
【0016】
上記技術案を採用することによって、検出領域の点群データを取得する際に、収集されたデータにおける異常値を減らすために、複数回の収集が必要となる。このとき、探測モジュールは、複数回収集したデータを基準点群データと点群位置合わせすることにより、異常値が少なく正確な点群データを得、さらに溶接ビード検出の正確性を向上させる。
【0017】
任意選択で、データ処理モジュールは、サンプル離散点データの色値を取得することであって、前記サンプル離散点データが、複数の前記離散点データのいずれか1つであること、前記サンプル離散点データの色値が予め設定された溶接ビードの色値範囲内にある場合、前記サンプル離散点を前記検出対象溶接ビードの輪郭点として決定することに用いられる。
【0018】
上記技術案を採用することによって、データ処理モジュールは、サンプル離散点の色値を予め設定された溶接ビードの色値範囲と比較し、それによって離散点が検出対象溶接ビードの輪郭点であるか否かを判断し、このとき、溶接ビードの寸法検出の精度を向上させる。
【0019】
任意選択で、データ処理モジュールは、複数の前記輪郭点のそれぞれに対応する平面座標を関数フィッティングし、フィッティング曲線を得ること、前記フィッティング曲線に基づいて、前記検出対象溶接ビードの外輪郭線を決定すること、前記外輪郭線に基づいて前記検出対象溶接ビードの寸法情報を決定することに用いられる。
【0020】
上記技術案を採用することによって、検出対象溶接ビードの複数の輪郭点を曲線にフィッティングし、さらにフィッティング曲線上の点集合に基づいて検出対象溶接ビードの寸法情報を得ることにより、輪郭点による誤差が判断結果に与える影響を低減する。
【0021】
任意選択で、前記検出対象溶接ビードの長さが予め設定された長さ範囲内にあり、且つ前記検出対象溶接ビードの幅が予め設定された幅範囲内にある場合、前記検出対象溶接ビードを合格溶接ビードとして決定する。
【0022】
上記技術案を採用することによって、溶接ビード検出の品質基準を統一し、それによって溶接ビードの検出効率を向上させる。
【0023】
第3の態様によれば、本願は、電子機器を提供し、プロセッサ、メモリ、ユーザインタフェース及びネットワークインタフェースを含み、前記メモリは、命令を記憶するために用いられ、前記ユーザインタフェース及びネットワークインタフェースは、他のデバイスと通信するために用いられ、前記プロセッサは、前記電子機器に第1の態様のいずれか一項に記載の方法を実行させるために、前記メモリに記憶された命令を実行するために用いられる。
【0024】
第4の態様によれば、本願は、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記コンピュータ可読記憶媒体に命令が記憶されており、前記命令が実行されるとき、第1の態様のいずれか一項に記載の方法を実行する。
【発明の効果】
【0025】
以上のように、本願の実施例にて提供される1つ又は複数の技術案は、少なくとも以下の技術的効果又は利点を有する。
1、溶接ビード検出装置は、検出領域の点群データに基づいて検出対象溶接ビードの外輪郭を得、それによって検出対象溶接ビードの位置及び外輪郭を決定し、さらに外輪郭上の点集合に基づいて検出対象溶接ビードの寸法情報を得る。これにより、大量の溶接ビード検出過程において、人件費を節約しながら、人手による検出過程で生じる誤判定を減少する。最後に寸法情報を予め設定された条件と比較し、検出対象溶接ビードが合格であるか否かを判断し、それによって品質基準を統一し、溶接ビード検出を簡単且つ効率的に実現する。
2、初期領域には、予め設定されたマーク点及び溶接ビードだけでなく、他の生産器具も含まれる。このとき、マーク点を所定形状に設定し、マーク点を識別する際に所定形状を識別することにより、各マーク点の正確な位置を決定し、検出領域の正確な位置を得、外的要因による検出の影響を低減する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本願の実施例にて提供される溶接ビード検出装置の構造概略図である。
図2】本願の実施例にて提供される溶接ビード検出方法の概略フローチャートである。
図3】本願の実施例にて提供される溶接ビード検出領域の分割の概略フローチャートである。
図4】本願の実施例にて提供される溶接ビード検出装置の構造概略図である。
図5】本願の実施例に開示される電子機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
当業者が本明細書における技術案をよりよく理解するために、以下、本明細書の実施例における図面を参照して、本明細書の実施例における技術案を明確且つ完全に説明するが、明らかに、説明された実施例は本願の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。
【0028】
本願の実施例の説明において、「例えば」又は「例を挙げると」などの用語は、例、例示又は説明を示すために用いられる。本願の実施例において「例えば」又は「例を挙げると」として説明されている任意の実施例又は設計案は、他の実施例又は設計案よりも好ましいか又は有利であると解釈されるべきではない。正確には、「例えば」又は「例を挙げると」などの用語の使用は、関連する概念を具体的な方法で提示することを意図している。
【0029】
本願の実施例の説明において、「複数」という用語は、2つ以上を意味する。例えば、複数のシステムとは、2つ以上のシステムを意味し、複数の画面端末とは、2つ以上の画面端末を意味する。さらに、「第1の」、「第2の」という用語は、単に説明の目的のためのものであり、相対的な重要性を示すか又は暗示するか、又は示された技術的特徴を暗示的に特定するものとして理解されるべきではない。したがって、「第1の」、「第2の」と定義された特徴は、1つ又は複数の当該特徴を明示的又は暗示的に含んでもよい。「含む」、「含有する」、「有する」、及びこれらの変形は、特に別段強調されない限り、「含むが、限定されない」ことを意味する。
【0030】
鉄筋は、鉄筋コンクリート用やプレストレスト鉄筋コンクリート用の鋼材を指し、特に建設現場で一般的であり、様々な建築構造物、特に大型、重量、軽量薄肉、及び高層建築構造に広く用いられている。現場での使用の際、鉄筋を鉄筋籠又はその他の特定の形状に組み立てる必要があり、組み立て過程で鉄筋に追加の溶接処理を行う必要があり、組み立て後の完成品の確実な堅牢性を確保し、安全事故の発生を回避するためには、溶接後の溶接ビードを検出することが極めて必要である。
【0031】
現在最も一般的な溶接ビードの検出方法は、人手による検出方法であり、作業者が目視や定規で溶接ビードの信頼性を判断している。しかし、人手による検出は、誤判定、見落とし、低効率を引き起こしやすく、しかも判断結果は人によって異なる可能性があり、定量化可能な品質標準を形成することが難しく、そのため検出効率が低い。
【0032】
本願の実施例を説明する前に、本願は、溶接ビード検出装置の構造概略図を提供する。図1に示すように、溶接ビード検出装置は、探測モジュール1と、データ処理モジュール2と、電動雲台3と、を含む。ここで、探測モジュール1は、3Dレーザ深度カメラを採用し、探測範囲内のものに対してデジタルデータ収集を行うことに用いられ、データ処理モジュール2は、収集したデータを処理し、電動雲台3を操作し、溶接ビード情報抽出、判断及び結果表示を行うことに用いられ、電動雲台3は、探測装置を固定することに用いられ、且つ多角度回動可能であり、探測視野を最適化し、異なる溶接ロボットに合わせてロボットアームに取り付けることができる。
【0033】
上記問題を解決するために、本願は、鉄筋溶接ビード検出方法を提供し、当該方法は、溶接ビード検出装置に適用され、図2に示すように、当該方法は、ステップS101~ステップS104を含む。
【0034】
S101において、検出領域の第1の点群データを取得し、第1の点群データは、色値及び平面座標を含む複数の離散点データを含む。
【0035】
上記ステップにおいて、溶接終了後、作業者は検出対象鉄筋を検出台に固定し、このとき、データ処理モジュール2は、探測モジュール1が収集した点群データに基づいて、電動雲台3を調節し、探測モジュール1の探測領域が検出対象溶接ビードの位置する領域をカバーし、且つ当該領域が探測領域の中央に位置するようにし、それによって最適な探測角度を達成する。このとき、探測モジュール1は、初期領域の点群データを取得する。
【0036】
初期領域の点群データを取得した後、初期領域に無駄な空白領域が大量に含まれるため、データ処理の複雑さを簡素化し、データ処理時間を短縮する。探測モジュール1は、初期領域の点群データを取得し、ここで、点群データは、リバースエンジニアリングにおいて測定機器によって得られた製品の外観面の点群データの集合と理解することができる。したがって、初期領域の点群データは、複数の初期離散点データを含み、各初期離散点データは、いずれも当該離散点の色値及び平面座標を含む。そして、データ処理モジュール2は、初期領域の点群データに基づいて、複数の初期離散点データのそれぞれに対応する色値をそれぞれ予め設定された色値と比較し、所定形状を構成する複数の標識離散点を得、そして複数の標識離散点の平面座標に基づいてフィッティングを行い、複数の所定形状の輪郭線を得る。最後に所定形状の輪郭線に基づいて、初期領域における複数の予め設定されたマーク点のそれぞれに対応する中心位置情報を算出する。このとき、検出領域は、複数の予め設定されたマーク点の中心位置を結んだ領域となる。この過程では、初期領域から余分な空白領域を除去することで、データの処理量を減らし、データ処理速度を加速する。ここで、複数の予め設定されたマークは、複数の標識離散点で所定形状を構成するマーク点と理解することができ、標識離散点は、複数の初期離散点のうちの一部である。中心位置情報は、所定形状の重心であってもよい。予め設定されたマークの数は、少なくとも3つである。
【0037】
例を挙げると、図3に示すように、a図は、初期領域であり、初期領域には、鉄筋、溶接ビード、底板及び生産器具が含まれる。このとき、a図中の底板及び生産器具は、データ処理の過程で溶接ビードの識別に誤判定の影響を与える。したがって、b図において、溶接ビード検出装置は、初期領域の点群データを処理することにより、A、B、C及びDの4つの予め設定されたマークを得る。そして、c図に示すように、4つの予め設定されたマークを曲線フィッティングし、それぞれの外輪郭線を得る。最後に、d図に示すように、4つの予め設定されたマークの中心位置を接続し、2番領域を得、2番領域が検出領域となる。
【0038】
予め設定されたマークを識別する過程において、所定形状の設定は、円形、四角形又は多角形であってもよく、本願では限定しない。初期領域には、検出対象溶接ビードだけでなく、検出器具及び底板などの他の生産器具も含まれ、これらの生産器具の色、位置及び形状はそれぞれ異なるため、生産器具が探測モジュール1の識別に誤差の影響を与えてしまう。したがって、所定形状を設定することによって、探測モジュール1の識別過程において、所定形状を構成する複数の初期離散点をマークとし、それによって検出対象溶接ビードを含み且つ生産器具が少ない検出領域を決定する。この過程では点をマークとせず、所定形状をマークとし、マークの識別度を増加させるだけでなく、マーク点に対する誤判定の可能性を大幅に低下させる。
【0039】
S102において、第1の点群データに基づいて、検出対象溶接ビードの複数の輪郭点を決定する。
【0040】
上記ステップにおいて、検出領域の点群データを取得した後、サンプル離散点データの色値を予め設定された溶接ビードの色値範囲と比較し、サンプル離散点データの色値が予め設定された溶接ビードの色値範囲内にある場合、当該サンプル離散点を検出対象溶接ビードの輪郭点として決定する。ここで、サンプル離散点は、検出領域内の複数の離散点データのいずれか1つであり、サンプル離散点の色値は、当該離散点のRGB値として理解することができる。これにより、検出対象溶接ビードの概略形状を得る。もちろん、離散点データは、色値だけではなく、反射率や強度情報などの点情報も含んでいる。したがって、溶接ビードの精度要求が比較的高い場合、正確な輪郭点を得るために、より多くの次元の比較を行うこともでき、具体的な判断標準は実際の状況に応じて定められるため、ここではその説明を省略する。
【0041】
S103において、複数の輪郭点のそれぞれに対応する平面座標に基づいて、検出対象溶接ビードの寸法情報を得、寸法情報は、検出対象溶接ビードの長さ及び幅を含む。
【0042】
上記ステップにおいて、検出対象溶接ビードの輪郭点は概略形状しか得られないので、より正確な溶接ビードの寸法を得るために、複数の輪郭点のそれぞれに対応する平面座標を曲線フィッティングし、それによってフィッティング曲線を得る。この過程で、輪郭点の平面座標がフィッティング曲線上にない場合、当該輪郭点をフィッティング曲線上に投影する。このとき、フィッティング曲線は、検出対象溶接ビードの外輪郭線である。ここで、曲線フィッティングは、スプライン曲線フィッティング又は多項式フィッティングを採用することができ、曲線フィッティングは当業者の通常の技術手段であるため、本実施例ではその説明を省略する。
【0043】
検出対象溶接ビードの寸法情報を決定するために、溶接ビード検出装置は、フィッティング曲線の方程式に基づいてフィッティング曲線上の各輪郭点の座標位置を計算し、それによって溶接ビードの幅及び長さを算出し、幅は、検出対象溶接ビードの幅方向に最も離れた2点間の距離であり、長さは、検出対象溶接ビードの長さ方向に最も離れた2点間の距離である。
【0044】
S104において、寸法情報が予め設定された条件を満たす場合に、検出対象溶接ビードを合格溶接ビードとして決定する。
【0045】
上記ステップにおいて、予め設定された条件は、溶接ビードの工程品質の検収基準として理解され、鉄筋によって溶接要求が異なる。例えば、トラス鉄筋の場合、その溶接ビードの工程品質の検収基準は、両面溶接の溶接長さが5d、片面溶接の溶接長さが10d、誤差範囲が-5mm~5mmである。例を挙げると、鉄筋の直径dが30mmである場合、片面溶接を採用し、溶接ビードの長さは300mmが必要であり、このとき溶接ビードの長さが299mmであれば、当該溶接ビードは合格である。
【0046】
可能な実施形態において、検出領域の第1の点群データを取得するステップは、具体的には、検出対象領域内の複数の点群データを取得するステップであって、複数の点群データは、異なる時点で同じ環境下で収集された点群データであるステップと、基準点群データに基づいて第3の点群データの平面座標を点群位置合わせし、位置合わせ点群データを得るステップであって、第3の点群データは、複数の点群データのいずれか1つであり、基準点群データは、複数の点群データのうち第3の点群データを除いたいずれか1つの点群データであるステップと、基準点群データと位置合わせ点群データとの平均値を計算し、第1の点群データを得るステップと、をさらに含む。
【0047】
具体的には、検出領域の点群データを取得する際に、収集したデータの異常値を減らすために、複数回の収集が必要となる。複数回収集された点群データは、同じ環境下であっても、異なる時点で収集されたデータは異なる。例えば、第1の時刻で収集された点群データには第1の離散点が含まれ、第2の時刻で収集された点群データには第2の離散点が含まれる。ここで、第1の離散点及び第2の離散点は、いずれも同じ位置の離散点であり、第2の時刻は第1の時刻よりも後である。しかし探測モジュール1は、一定の測定誤差を有するため、第1の離散点と第2の離散点の位置にずれが生じる。このとき、第2の離散点が位置する位置が他の離散点に置き換えられ、それによって測定誤差が生じてしまう。したがって、探測モジュール1は、基準点群データに基づいて第3の点群データの平面座標を点群位置合わせし、位置合わせ点群データを得る。ここで、基準点群データは、収集された複数の点群データのいずれか1つであってもよい。第3の点群データは、点群位置合わせを行う必要がある点群データである。全ての点群データを位置合わせした後、基準点群データと位置合わせ点群データとの平均値を計算し、それによって検出領域の点群データを得る。この過程では、点群データの異常値が少なく、且つデータが正確であり、それによって溶接ビード検出の正確性を向上させる。
【0048】
本願は、鉄筋溶接ビード検出装置を提供し、図4に示すように、溶接ビード検出装置は、探測モジュール1と、データ処理モジュール2と、を含み、ここで、
探測モジュール1は、検出領域の第1の点群データを取得することであって、第1の点群データが、色値及び平面座標を含む複数の離散点データを含むことに用いられ、
データ処理モジュール2は、第1の点群データに基づいて、検出対象溶接ビードの複数の輪郭点を決定すること、複数の輪郭点のそれぞれに対応する平面座標に基づいて、検出対象溶接ビードの寸法情報を得ることであって、寸法情報が、検出対象溶接ビードの長さ及び幅を含むこと、寸法情報が予め設定された条件を満たす場合に、検出対象溶接ビードを合格溶接ビードとして決定することに用いられる。
【0049】
可能な実施形態において、検出領域の点群データを取得する前に、具体的には、探測モジュール1は、初期領域の第2の点群データを取得することであって、第2の点群データが複数の初期離散点データを含むことに用いられ、データ処理モジュール2は、第2の点群データに基づいて、複数の予め設定されたマークのそれぞれに対応する中心位置情報を決定することであって、予め設定されたマークが、複数の標識離散点で所定形状を構成するマーク点であり、複数の予め設定されたマークが少なくとも3つであること、複数の予め設定されたマークのそれぞれに対応する中心位置情報に基づいて、検出領域を得ることに用いられる。
【0050】
可能な実施形態において、探測モジュール1は、複数の初期離散点データのそれぞれに対応する色値をそれぞれ予め設定された色値と比較し、所定形状を構成する複数の標識離散点を得ることに用いられ、データ処理モジュール2は、複数の標識離散点の平面座標をフィッティングし、複数の所定形状の輪郭線を得ること、複数の所定形状の輪郭線に基づいて、複数の予め設定されたマークのそれぞれに対応する中心位置情報を決定することに用いられる。
【0051】
可能な実施形態において、探測モジュール1は、検出対象領域内の複数の点群データを取得することであって、複数の点群データが、異なる時点で同じ環境下で収集された点群データであることに用いられ、データ処理モジュール2は、基準点群データに基づいて第3の点群データの平面座標を点群位置合わせし、位置合わせ点群データを得ることであって、第3の点群データが、複数の点群データのいずれか1つであり、基準点群データが、複数の点群データのうち第3の点群データを除いたいずれか1つの点群データであること、基準点群データと位置合わせ点群データとの平均値を計算し、第1の点群データを得ることに用いられる。
【0052】
可能な実施形態において、データ処理モジュール2は、サンプル離散点データの色値を取得することであって、サンプル離散点データが、複数の離散点データのいずれか1つであること、サンプル離散点データの色値が予め設定された溶接ビードの色値範囲内にある場合、サンプル離散点を検出対象溶接ビードの輪郭点として決定することに用いられる。
【0053】
可能な実施形態において、データ処理モジュール2は、複数の輪郭点のそれぞれに対応する平面座標を関数フィッティングし、フィッティング曲線を得ること、フィッティング曲線に基づいて、検出対象溶接ビードの外輪郭線を決定すること、外輪郭線に基づいて検出対象溶接ビードの寸法情報を決定することに用いられる。
【0054】
可能な実施形態において、検出対象溶接ビードの長さが予め設定された長さ範囲内にあり、且つ検出対象溶接ビードの幅が予め設定された幅範囲内にある場合、検出対象溶接ビードを合格溶接ビードとして決定する。
【0055】
なお、上記実施例にて提供される装置は、その機能を実現する際に、上記各機能モジュールの分割のみで例示し、実際の応用では、必要に応じて上記機能を異なる機能モジュールに割り当てて完了させ、即ち上記説明した機能の全部又は一部を実現するために、装置の内部構造を異なる機能モジュールに分割する。また、上記実施例にて提供される装置及び方法の実施例は、同じ概念に属し、その具体的な実現過程は、方法の実施例に詳細に言及し、ここではその説明を省略する。
【0056】
本願は、電子機器をさらに提供する。図5を参照すると、図5は、本願の実施例に開示される電子機器の構造を示す概略図である。当該電子機器500は、少なくとも1つのプロセッサ501、少なくとも1つのネットワークインタフェース504、ユーザインタフェース503、メモリ505、少なくとも1つの通信バス502を含んでもよい。
【0057】
ここで、通信バス502は、これらの構成要素間の接続通信を実現するために用いられる。
【0058】
ここで、ユーザインタフェース503は、ディスプレイ(Display)、カメラ(Camera)を含んでもよく、選択的に、ユーザインタフェース503は、標準的な有線インタフェース、無線インタフェースをさらに含んでもよい。
【0059】
ここで、ネットワークインタフェース504は、選択的に標準的な有線インタフェース、無線インタフェース(例えばWI-FIインタフェース)を含む。
【0060】
ここで、プロセッサ501は、1つ以上の処理コアを含んでもよい。プロセッサ501は、各種インタフェース及び回線を用いてサーバ全体の各部を接続し、メモリ505内に記憶された命令、プログラム、コードセット又は命令セットを動作又は実行し、及びメモリ505内に記憶されたデータを呼び出すことによって、サーバの各種機能及び処理データを実行する。任意選択で、プロセッサ501は、デジタル信号処理(Digital Signal Processing、DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array、FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(Programmable Logic Array、PLA)のうちの少なくとも1つのハードウェア形式で実現されてもよい。プロセッサ501は、中央プロセッサ(Central Processing Unit、CPU)、画像プロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)及びモデムなどのうちの1つ以上の組み合わせを集積してもよい。ここで、CPUは、主に、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース、及びアプリケーションプログラムなどを処理し、GPUは、ディスプレイに表示する必要のあるコンテンツのレンダリング及び描画を担当するために用いられ、モデムは、無線通信を処理するために用いられる。理解されるように、上記モデムは、プロセッサ501に集積されずに、単独で1枚のチップで実現されてもよい。
【0061】
ここで、メモリ505は、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)を含んでもよいし、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory)を含んでもよい。任意選択で、当該メモリ505は、非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer-readable storage medium)を含む。メモリ505は、命令、プログラム、コード、コードセット又は命令セットを記憶するために用いられてもよい。メモリ505は、記憶プログラム領域と、記憶データ領域と、を含んでもよく、ここで、記憶プログラム領域は、オペレーティングシステムを実現するための命令、少なくとも1つの機能のための命令(例えば、タッチ機能、サウンド再生機能、画像再生機能など)、上記各方法の実施例を実現するための命令などを記憶するために用いられ、記憶データ領域は、上記各方法の実施例に係るデータなどを記憶することができる。メモリ505は、任意選択で前述プロセッサ501から遠隔に配置された少なくとも1つの記憶装置であってもよい。図5を参照すると、コンピュータ記憶媒体であるメモリ505は、オペレーティングシステム、ネットワーク通信モジュール、ユーザインタフェースモジュール及び鉄筋溶接ビード検出方法のアプリケーションプログラムを含んでもよい。
【0062】
図5に示す電子機器500において、ユーザインタフェース503は、主にユーザに入力を提供するためのインタフェースとして用いられ、ユーザが入力したデータを取得し、プロセッサ501は、メモリ505に記憶された鉄筋溶接ビード検出方法のアプリケーションプログラムを呼び出すために用いられてもよく、1つ以上のプロセッサ501によって実行されるときに、電子機器500に上記実施例の1つ以上の前記方法を実行させる。なお、前述の各方法の実施例について、説明を簡単にするために、全てを一連の動作の組み合わせとして表現したが、当業者であれば、本発明が説明された動作の順序によって限定されず、本発明によれば、あるステップが他の順序を採用するか、又は同時に行われることができることを認識するであろう。次に、当業者であれば、本明細書に記載された実施例がいずれも好ましい実施例に属し、言及された動作及びモジュールが本願に必ずしも必要ではないことを認識するであろう。
【0063】
上記実施例において、各実施例の説明はそれぞれに重点を置いており、ある実施例において詳述しない部分については、他の実施例の関連説明を参照されたい。
【0064】
本願にて提供されるいくつかの実施形態において、開示される装置は、他の形態により実現することができると理解すべきである。例えば、以上に説明された装置の実施例は例示的なものに過ぎず、例えば、ユニットの分割は、論理機能上の分割に過ぎず、実施する際に別の形態で分割することもでき、例えば、複数のユニット又はコンポーネントを別のシステムに組み合わせもしくは集積させたり、又は一部の特徴を反映させず、実行しなかったりしてもよい。また、説明又は検討した相互の結合又は直接的な結合又は通信接続は、いくつかのインタフェース、装置又はユニットを用いる間接的接続又は通信接続とすることもでき、電気的形態又はその他の形態とすることもできる。
【0065】
分離部材として説明されるユニットは、物理的に分離されるものでもよければ、分離されないものであってもよく、ユニットとして示される部材は、物理的なユニットであってもよいが、物理的なユニットでなくてもよく、即ち同一の場所に設けられるものであってもよいが、複数のネットワークユニットに配置されるものであってもよい。必要に応じて、一部のユニットだけを用いるか、又は全てのユニットを使用して本実施例の態様の目的を達成することができる。
【0066】
また、本願の各実施例において、各機能ユニットが1つの処理ユニットに集積されてもよいが、各ユニットが単独で物理的な部材として存在するか、又は2つ以上のユニットが1つのユニットに集積されてもよい。上記集積されたユニットは、ハードウェアの形態で実現されてもよく、ソフトウェア機能ユニットの形態で実現されてもよい。
【0067】
集積されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形で実現され、且つ独立した製品として販売されるか又は使用される時に、コンピュータ可読メモリに記憶されてもよい。このような理解に基づき、本願の技術案の本質的に又は従来技術に貢献する部分又は当該技術案の全部又は一部はソフトウェア製品の形式で表すことができ、当該コンピュータソフトウェア製品はメモリに記憶され、コンピュータ装置(パソコン、サーバ、又はネットワーク装置など)に本願の各実施例の方法の全部又は一部のステップを実行させるのに用いる若干の命令を含む。前記メモリは、Uディスク、モバイルハードディスク、磁気ディスク又は光ディスクなどの、プログラムコードを記憶できる様々な媒体を含む。
【0068】
上記は、本開示の例示的な実施例に過ぎず、それによって本開示の範囲を限定することはできない。即ち本開示の教示に基づいてなされた等価的な変化及び修飾は、全て本開示がカバーする範囲内にある。明細書及び実施上の真理の開示を検討した後、当業者は、その開示の他の実施形態を容易に思いつくであろう。
【0069】
本願は、本開示の一般原理に従い、本開示に記載されていない当技術分野における周知の技術常識又は慣用技術手段を含む、本開示のあらゆる変形、用途、又は適応的変化をカバーすることを意図している。明細書及び実施例は例示的なものとしてのみ扱われ、本開示の範囲及び精神は特許請求の範囲によって限定される。
【符号の説明】
【0070】
1...探測モジュール、2...データ処理モジュール、3...電動雲台、500...電子機器、501...プロセッサ、502...通信バス、503...ユーザインタフェース、504...ネットワークインタフェース、505...メモリ。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-09-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄筋溶接ビード検出方法であって、溶接ビード検出装置に適用され、前記方法は、
検出領域の第1の点群データを取得するステップであって、前記第1の点群データは、色値及び平面座標を含む複数の離散点データを含むステップと、
前記第1の点群データに基づいて、検出対象溶接ビードの複数の輪郭点を決定するステップと、
複数の前記輪郭点のそれぞれに対応する平面座標に基づいて、前記検出対象溶接ビードの寸法情報を得るステップであって、前記寸法情報は、前記検出対象溶接ビードの長さ及び幅を含むステップと、
前記寸法情報が予め設定された条件を満たす場合に、前記検出対象溶接ビードを合格溶接ビードとして決定するステップと、を含み、
検出領域の点群データを取得する前記ステップの前に、
初期領域の第2の点群データを取得するステップであって、前記第2の点群データは、複数の初期離散点データを含むステップと、
前記第2の点群データに基づいて、複数の予め設定されたマークのそれぞれに対応する中心位置情報を決定するステップであって、前記予め設定されたマークは、複数の標識離散点で所定形状を構成するマーク点であり、複数の前記予め設定されたマークは、少なくとも3つであるステップと、
複数の前記予め設定されたマークのそれぞれに対応する中心位置情報に基づいて、前記検出領域を得るステップと、を含む、ことを特徴とする鉄筋溶接ビード検出方法。
【請求項2】
前記第2の点群データに基づいて、複数の予め設定されたマークの中心位置情報を決定する前記ステップは、
複数の前記初期離散点データのそれぞれに対応する色値をそれぞれ予め設定された色値と比較し、前記所定形状を構成する複数の前記標識離散点を得るステップと、
複数の前記標識離散点の平面座標をフィッティングし、複数の前記所定形状の輪郭線を得るステップと、
複数の前記所定形状の輪郭線に基づいて、複数の前記予め設定されたマークのそれぞれに対応する中心位置情報を決定するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項3】
検出領域の第1の点群データを取得する前記ステップは、
前記検出領域内の複数の点群データを取得するステップであって、前記複数の点群データは、異なる時点で同じ環境下で収集された点群データであるステップと、
前記複数の点群データの平均値を計算し、前記第1の点群データを得るステップと、を含み、
前記複数の点群データの平均値を計算し、前記第1の点群データを得る前記ステップは、
基準点群データに基づいて第3の点群データの平面座標を点群位置合わせし、位置合わせ点群データを得るステップであって、前記第3の点群データは、複数の前記点群データのいずれか1つであり、前記基準点群データは、複数の前記点群データのうち前記第3の点群データを除いたいずれか1つの点群データであるステップと、
前記基準点群データと前記位置合わせ点群データとの平均値を計算し、前記第1の点群データを得るステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の点群データに基づいて、検出対象溶接ビードの複数の輪郭点を決定する前記ステップは、
サンプル離散点データの色値を取得するステップであって、前記サンプル離散点データは、複数の前記離散点データのいずれか1つであるステップと、
前記サンプル離散点データの色値が予め設定された溶接ビードの色値範囲内にある場合、前記サンプル離散点を前記検出対象溶接ビードの輪郭点として決定するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
複数の前記輪郭点のそれぞれに対応する平面座標に基づいて、前記検出対象溶接ビードの寸法情報を得る前記ステップは、
複数の前記輪郭点のそれぞれに対応する平面座標を関数フィッティングし、フィッティング曲線を得るステップと、
前記フィッティング曲線に基づいて、前記検出対象溶接ビードの外輪郭線を決定するステップと、
前記外輪郭線に基づいて前記検出対象溶接ビードの寸法情報を決定するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記寸法情報が予め設定された条件を満たす場合に、前記検出対象溶接ビードを合格溶接ビードとして決定する前記ステップは、
前記検出対象溶接ビードの長さが予め設定された長さ範囲内にあり、且つ前記検出対象溶接ビードの幅が予め設定された幅範囲内にある場合、前記検出対象溶接ビードを合格溶接ビードとして決定するステップを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
鉄筋溶接ビード検出装置であって、探測モジュール(1)と、データ処理モジュール(2)と、を含み、ここで、
前記探測モジュール(1)は、検出領域の第1の点群データを取得することであって、前記第1の点群データが、色値及び平面座標を含む複数の離散点データを含むことに用いられ、
前記データ処理モジュール(2)は、前記点群データに基づいて、検出対象溶接ビードの複数の輪郭点を決定すること、複数の前記輪郭点のそれぞれに対応する平面座標に基づいて、前記検出対象溶接ビードの寸法情報を得ることであって、前記寸法情報が、前記検出対象溶接ビードの長さ及び幅を含むこと、前記寸法情報が予め設定された条件を満たす場合に、前記検出対象溶接ビードを合格溶接ビードとして決定することに用いられ
検出領域の点群データを取得することの前に、
前記探測モジュール(1)は、初期領域の第2の点群データを取得することであって、前記第2の点群データが複数の初期離散点データを含むことに用いられ、
前記データ処理モジュール(2)は、前記第2の点群データに基づいて、複数の予め設定されたマークのそれぞれに対応する中心位置情報を決定することであって、前記予め設定されたマークが、複数の標識離散点で所定形状を構成するマーク点であり、複数の前記予め設定されたマークが少なくとも3つであること、複数の前記予め設定されたマークのそれぞれに対応する中心位置情報に基づいて、前記検出領域を得ることに用いられる、ことを特徴とする鉄筋溶接ビード検出装置。
【請求項8】
電子機器であって、プロセッサ(501)、メモリ(505)、ユーザインタフェース(503)及びネットワークインタフェース(504)を含み、前記メモリ(505)は、命令を記憶するために用いられ、前記ユーザインタフェース(503)及びネットワークインタフェース(504)は、他のデバイスと通信するために用いられ、前記プロセッサ(501)は、前記電子機器(500)に請求項1~のいずれか一項に記載の方法を実行させるために、前記メモリ(505)に記憶された命令を実行するために用いられる、ことを特徴とする電子機器。
【請求項9】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体に命令が記憶されており、前記命令が実行されるとき、請求項1~のいずれか一項に記載の方法を実行する、ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。