IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ トヨタ自動車株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-車両下部構造 図1
  • 特開-車両下部構造 図2
  • 特開-車両下部構造 図3
  • 特開-車両下部構造 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025100153
(43)【公開日】2025-07-03
(54)【発明の名称】車両下部構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/20 20060101AFI20250626BHJP
【FI】
B62D25/20 F
B62D25/20 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023217309
(22)【出願日】2023-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】豊田 恵祐
【テーマコード(参考)】
3D203
【Fターム(参考)】
3D203AA02
3D203AA31
3D203AA33
3D203BB06
3D203BB12
3D203BB13
3D203BB20
3D203BB22
3D203BB54
3D203BB55
3D203BB62
3D203CA25
3D203CA40
3D203CA57
3D203CA73
3D203CB03
3D203CB07
3D203CB09
3D203CB35
3D203CB40
3D203DB05
3D203DB07
(57)【要約】
【課題】バッテリの搭載スペースを確保しつつ、汎用性の高い車両下部構造を得る。
【解決手段】車両下部構造は、バッテリBTの車両幅方向外側を車両前後方向に延在され、車両側面視で当該バッテリBTの少なくとも一部と重なる位置に設けられた閉断面構造のサイドフレーム18と、サイドフレーム18の車両幅方向外側に配置されると共に、車両側面視でサイドフレーム18の少なくとも一部と重なる位置に設けられ、締結部材46によってサイドフレーム18に締結された閉断面構造のサイドメンバ40と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリの車両幅方向外側を車両前後方向に延在され、車両側面視で当該バッテリの少なくとも一部と重なる位置に設けられた閉断面構造のサイドフレームと、
前記サイドフレームの車両幅方向外側に配置されると共に、車両側面視で前記サイドフレームの少なくとも一部と重なる位置に設けられ、締結部材によって前記サイドフレームに締結される閉断面構造のサイドメンバと、
を有する車両下部構造。
【請求項2】
前記サイドメンバにおける断面内には、外側エネルギー吸収部材が設けられている、請求項1に記載の車両下部構造。
【請求項3】
前記サイドフレームにおける断面内には、車両側面視で少なくとも一部が前記外側エネルギー吸収部材と重なる位置に内側エネルギー吸収部材が設けられている、請求項2に記載の車両下部構造。
【請求項4】
前記サイドフレームには、車両幅方向に延在されたフロアクロスメンバが接続されており、
前記内側エネルギー吸収部材の少なくとも一部が車両側面視で前記フロアクロスメンバと重なる位置に設けられている、請求項3に記載の車両下部構造。
【請求項5】
前記サイドメンバにおける車両前方側には、車両上下方向に延在されたフロントピラーが接続されており、
前記フロントピラーよりも車両後方側には、車両上下方向に延在されたセンタピラーが前記サイドメンバに接続されている、請求項1に記載の車両下部構造。
【請求項6】
前記サイドフレームの車両幅方向外側の壁部と、前記サイドメンバの車両幅方向内側の壁部とが、前記締結部材によって車両幅方向に締結されている、請求項1に記載の車両下部構造。
【請求項7】
前記外側エネルギー吸収部材は、前記サイドメンバにおける断面内の上部に配置されており、
前記内側エネルギー吸収部材は、前記サイドフレームにおける断面内の上部に配置されており、
前記締結部材は、前記外側エネルギー吸収部材及び前記内側エネルギー吸収部材の下方に配置されている、請求項3に記載の車両下部構造。
【請求項8】
前記サイドメンバは、前記サイドフレームと対向して配置された平板状のインナパネルと、当該インナパネルの車両幅方向外側に配置されて前記インナパネルと接合された断面ハット状のアウタパネルとを含んで構成されている、請求項1に記載の車両下部構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両下部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両の骨格となるロッカの車両幅方向内側に、車両前後方向に延在するフロアリインフォースメントを備えた構造が開示されている。この特許文献1に記載の構造では、フロアリインフォースメントよりも車両幅方向内側にバッテリが搭載されており、バッテリがフロアリインフォースメントに締結されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第115140194号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の構造では、フロアリインフォースメントがロッカから離間して配置されているため、左右のフロアリインフォースメントの間の寸法が小さくなり、バッテリの搭載スペースを広げることができない。一方、ロッカまでバッテリケースを延在すれば、バッテリの搭載スペースを確保できるが、車種ごとに左右のロッカ間の寸法が異なるため、車種ごとにバッテリケースの寸法を変更する必要が生じる。
【0005】
本発明は、バッテリの搭載スペースを確保しつつ、バッテリケースの汎用性が高い車両下部構造を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る車両下部構造は、バッテリの車両幅方向外側を車両前後方向に延在され、車両側面視で当該バッテリの少なくとも一部と重なる位置に設けられた閉断面構造のサイドフレームと、前記サイドフレームの車両幅方向外側に配置されると共に、車両側面視で前記サイドフレームの少なくとも一部と重なる位置に設けられ、締結部材によって前記サイドフレームに締結される閉断面構造のサイドメンバと、を有する。
【0007】
請求項1に係る車両下部構造では、サイドフレームは、バッテリの車両幅方向外側を車両前後方向に延在されている。また、サイドフレームは、閉断面構造とされており、車両側面視でバッテリの少なくとも一部と重なる位置に設けられている。これにより、車両の側面衝突時(以下、適宜「側突時」と称する。)に車両側方から入力された衝突荷重をサイドフレームで受けることができ、バッテリが保護される。
【0008】
また、サイドフレームの車両幅方向外側には、サイドメンバが配置されており、サイドメンバは、締結部材によってサイドフレームに締結されている。このように、サイドフレームとサイドメンバを締結部材で締結する構造とすることで、サイドフレームがサイドメンバに近接することとなり、バッテリの車両幅方向の搭載スペースを確保できる。
【0009】
さらに、サイドメンバは、閉断面構造となっており、車両側面視でサイドフレームの少なくとも一部と重なる位置に設けられている。このように、締結部材で締結された閉断面構造のサイドフレーム及びサイドメンバによって車両骨格部材であるロッカとして機能させることができる。そして、サイドメンバを変更するだけで車格の異なる車両に適用できるため、バッテリ及びサイドフレームを変更する必要がなく、汎用性が高い構造となる。
【0010】
請求項2に係る車両下部構造は、請求項1において、前記サイドメンバにおける断面内には、外側エネルギー吸収部材が設けられている。
【0011】
請求項2に係る車両下部構造では、サイドメンバの断面内に外側エネルギー吸収部材を設けることで、側突時に車両側方から入力された衝突荷重の少なくとも一部を外側エネルギー吸収部材によって吸収できる。
【0012】
請求項3に係る車両下部構造は、請求項2において、前記サイドフレームにおける断面内には、車両側面視で少なくとも一部が前記外側エネルギー吸収部材と重なる位置に内側エネルギー吸収部材が設けられている。
【0013】
請求項3に係る車両下部構造では、サイドフレームの断面内に内側エネルギー吸収部材を設けることで、側突時に車両側方から入力された衝突荷重の少なくとも一部を内側エネルギー吸収部材によって吸収できる。また、車両側面視で内側エネルギー吸収部材の少なくとも一部が外側エネルギー吸収部材と重なっている。このため、外側エネルギー吸収部材及び内側エネルギー吸収部材の両部材によって効果的に荷重を吸収でき、バッテリへの荷重入力を抑制できる。
【0014】
請求項4に係る車両下部構造は、請求項3において、前記サイドフレームには、車両幅方向に延在されたフロアクロスメンバが接続されており、前記内側エネルギー吸収部材の少なくとも一部が車両側面視で前記フロアクロスメンバと重なる位置に設けられている。
【0015】
請求項4に係る車両下部構造では、車両幅方向に延在されたフロアクロスメンバがサイドフレームに接続されている。また、内側エネルギー吸収部材の少なくとも一部が車両側面視でフロアクロスメンバと重なる位置に設けられている。このため、側突時に車両側方から入力された衝突荷重を内側エネルギー吸収部材で吸収しつつ、サイドフレーム及びフロアクロスメンバを介して反衝突側へ伝達できる。この結果、バッテリへの荷重入力を効果的に抑制できる。
【0016】
請求項5に係る車両下部構造は、請求項1において、前記サイドメンバにおける車両前方側には、車両上下方向に延在されたフロントピラーが接続されており、前記フロントピラーよりも車両後方側には、車両上下方向に延在されたセンタピラーが前記サイドメンバに接続されている。
【0017】
請求項5に係る車両下部構造では、サイドメンバにフロントピラー及びセンタピラーを接続することで、サイドメンバ、フロントピラー及びセンタピラーを含むサイドモジュールが構成される。これにより、予めサイドメンバ、フロントピラー及びセンタピラーをモジュール化し、このモジュール化したサイドモジュールに対してバッテリ及びサイドフレームを締結するだけで車両の骨格を構成できる。
【0018】
請求項6に係る車両下部構造は、請求項1において、前記サイドフレームの車両幅方向外側の壁部と、前記サイドメンバの車両幅方向内側の壁部とが、前記締結部材によって車両幅方向に締結されている。
【0019】
請求項6に係る車両下部構造では、締結部材によってサイドフレームとサイドメンバとが車両幅方向に締結される。これにより、側突時には、締結部材の軸方向に沿って荷重が入力されるため、締結部材によって上下に締結した構造のように側突時に締結部材のせん断方向に荷重が入力される場合と比較して、締結状態を良好に維持できる。
【0020】
請求項7に係る車両下部構造は、請求項3において、前記外側エネルギー吸収部材は、前記サイドメンバにおける断面内の上部に配置されており、前記内側エネルギー吸収部材は、前記サイドフレームにおける断面内の上部に配置されており、前記締結部材は、前記外側エネルギー吸収部材及び前記内側エネルギー吸収部材の下方に配置されている。
【0021】
請求項7に係る車両下部構造では、外側エネルギー吸収部材及び内側エネルギー吸収部材が配置された領域と、締結部材が配置された領域とを上下に分けることにより、締結部材によるサイドフレームとサイドメンバとの締結時に外側エネルギー吸収部材及び内側エネルギー吸収部材が邪魔になるのを抑制できる。また、外側エネルギー吸収部材及び内側エネルギー吸収部材を上部に配置することで、フロアクロスメンバへ衝突荷重を効率良く伝達できる。
【0022】
請求項8に係る車両下部構造は、請求項1において、前記サイドメンバは、前記サイドフレームと対向して配置された平板状のインナパネルと、当該インナパネルの車両幅方向外側に配置されて前記インナパネルと接合された断面ハット状のアウタパネルとを含んで構成されている。
【0023】
請求項8に係る車両下部構造では、サイドメンバが平板状のインナパネルを備えているため、サイドフレームをサイドメンバに面接触させることができ、サイドフレームとサイドメンバとを強固に締結できる。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように、本発明に係る車両下部構造によれば、バッテリの搭載スペースを確保しつつ、バッテリケースの汎用性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】第1実施形態に係る車両下部構造の一部を示す斜視図である。
図2図1の2-2線で切断した状態を拡大して示す要部拡大断面図である。
図3】第1実施形態におけるサイドモジュールの一例を示す側面図である。
図4】第2実施形態に係る車両下部構造を示す、図2に対応する要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
<第1実施形態>
第1実施形態に係る車両下部構造について、図面を参照して説明する。
【0027】
図1は、実施形態に係る車両下部構造の一部を示す斜視図である。なお、図中の矢印FR、矢印UP及び矢印RHはそれぞれ、車両10における車両前方向、車両上方向及び車両右方向を示している。以下の説明で特記なく前後、上下、左右の方向を用いる場合は、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、車両左右方向(幅方向)の左右をそれぞれ示すものとする。
【0028】
図1に示されるように、本実施形態の車両下部構造は、バッテリフレーム12を含んで構成されている。バッテリフレーム12は、バッテリケース20を囲う略枠状の部材であり、図示しない車室の下方に配置される。
【0029】
バッテリフレーム12は、フロントフレーム14、リアフレーム16及び左右一対のサイドフレーム18を含んで構成されている。フロントフレーム14、リアフレーム16及びサイドフレーム18は、金属によって一体的に形成されてもよく、それぞれ別々に形成されてもよい。本実施形態では一例として、フロントフレーム14、リアフレーム16及びサイドフレーム18がそれぞれ押出成形によって形成されて閉断面構造とされており、互いに接合されることでバッテリフレーム12が形成されている。
【0030】
フロントフレーム14は、車両下部構造の車両前部に位置しており、バッテリケース20の車両前端部に沿って車両幅方向に延在されている。また、フロントフレーム14には、車両の前部を構成するフロントモジュール(不図示)が接合される。
【0031】
リアフレーム16は、車両下部構造の車両後部に位置しており、バッテリケース20の車両後端部に沿って車両幅方向に延在されている。また、リアフレーム16には、車両の後部を構成するリアモジュール(不図示)が接合される。
【0032】
フロントフレーム14の右側端部と、リアフレーム16の右側端部とがサイドフレーム18によって車両前後方向に連結されている。また、フロントフレーム14の左側端部と、リアフレーム16の左側端部とがサイドフレーム18によって車両前後方向に連結されている。
【0033】
左右一対のサイドフレーム18は、それぞれバッテリケース20の車両幅方向外側を車両前後方向に延在されており、サイドフレーム18の前端部がフロントフレーム14に接続され、サイドフレーム18の後端部がリアフレーム16に接続されている。
【0034】
図2は、図1の2-2線で切断した状態を拡大して示す要部拡大断面図である。この図2に示されるように、サイドフレーム18は、上壁部18A、下壁部18B、右壁部18C及び左壁部18Dを備えており、車両前後方向から見た断面視で略矩形の外形をなした閉断面構造とされている。
【0035】
上壁部18Aは、バッテリケース20よりも高い位置に配置されており、車両幅方向及び車両前後方向に延在されている。また、下壁部18Bは、車両側面視でバッテリケース20と重なる位置に配置されており、車両幅方向及び車両前後方向に延在されている。換言すれば、サイドフレーム18は、車両側面視でバッテリケース20の少なくとも一部と重なる位置に設けられている。
【0036】
バッテリケース20は、アッパケース22及びロアケース24を含んで構成されており、バッテリケース20の内部には、バッテリBTが収容されている。バッテリBTは、図示しないモータへ供給するための電力を蓄えており、バッテリBTから供給された電力によって図示しないモータが作動することで車両が走行するように構成されている。また、車両には、図示しない給電部が設けられており、給電部を介して車両の外部からバッテリBTへ給電できるように構成されている。
【0037】
アッパケース22は、バッテリケース20の上部に位置しており、車両前後方向から見た断面が車両下方側に開放された略ハット状とされている。また、アッパケース22の車両右側端部には、サイドフレーム18の下壁部18Bに沿って延在されたアッパ側右フランジ22Aが形成されている。
【0038】
ロアケース24は、アッパケース22の下方に位置しており、車両前後方向から見た断面が車両上方側に開放された略ハット状とされている。また、ロアケース24の車両右側端部には、アッパケース22のアッパ側右フランジ22Aに重ね合わされたロア側右フランジ24Aが形成されている。そして、アッパ側右フランジ22Aとロア側右フランジ24Aとが上下に重ね合わされた状態で、下方からボルト30が貫通しており、サイドフレーム18の下壁部18Bに設けられたウェルドナット32に捩じ込まれている。
【0039】
ボルト30及びウェルドナット32は、車両前後方向に間隔をあけて複数設けられており、これらの複数のボルト30及びウェルドナット32によってバッテリケース20がサイドフレーム18に締結されている。
【0040】
サイドフレーム18の右壁部18Cは、上壁部18A及び下壁部18Bの右端同士を上下に連結しており、後述するサイドメンバ40と車両幅方向に対向している。また、右壁部18Cの下端から下方へ延長部18Eが延出されている。
【0041】
左壁部18Dは、上壁部18A及び下壁部18Bの左端同士を上下に連結している。また、左壁部18Dには、フロアクロスメンバ34が接合されている。
【0042】
図1に示されるように、本実施形態では一例として、2つのフロアクロスメンバ34が設けられており、車両前後方向に並んで配置されている。フロアクロスメンバ34は、板金をプレスすることで形成されているが、これに限定されず、押出成形、ロール成形及び鋳造などによって形成されてもよい。
【0043】
それぞれのフロアクロスメンバ34は、上面と前面と後面とを備え、車両幅方向から見た断面が車両下方側に開放された略U字状に形成されている。また、図2に示されるように、フロアクロスメンバ34とバッテリケース20との間には隙間が設けられている。さらに、フロアクロスメンバ34における上面の車両幅方向端部には、サイドフレーム18の左壁部18Dに沿って上方へ屈曲された屈曲部34Aが形成されている。屈曲部34Aは、サイドフレーム18の左壁部18Dに重ね合わされた状態で溶接などによって接合されている。なお、本実施形態では、バッテリケース20のアッパケース22が車室の床部を構成するフロアパネルを兼ねている。
【0044】
また、フロアクロスメンバ34における上面及び後面の車両幅方向端部には、サイドフレーム18の左壁部18Dに沿って前後に屈曲された図示しない屈曲部が形成されており、これらの屈曲部は、左壁部18Dに重ね合わされた状態で溶接などによって接合されている。なお、フロアクロスメンバ34とサイドフレーム18との接合は、ボルト及びリベットなどによって機械的に接合してもよい。
【0045】
サイドフレーム18の車両幅方向外側には、サイドメンバ40が配置されており、サイドメンバ40は、サイドインナパネル42とサイドアウタパネル44とを含んで閉断面構造とされている。
【0046】
サイドインナパネル42は、サイドフレーム18と車両幅方向に対向して配置された略平板状の部材であり、車両上下方向及び車両前後方向に延在されている。サイドインナパネル42の上端部は、サイドフレーム18の上壁部18Aよりも車両上方に位置しており、サイドインナパネル42の下端部は、サイドフレーム18の下壁部18Bよりも車両下方に位置している。
【0047】
サイドアウタパネル44は、サイドインナパネル42の車両幅方向外側に配置されており、車両幅方向内側が開放された断面略ハット状に形成されている。また、サイドアウタパネル44の上端部には、サイドインナパネル42に沿って上方へ屈曲された上フランジ44Aが形成されており、上フランジ44Aがサイドインナパネル42の上端部42Aに重ね合わされた状態でスポット溶接などによって接合されている。
【0048】
サイドアウタパネル44の下端部には、サイドインナパネル42に沿って下方へ屈曲された下フランジ44Bが形成されており、下フランジ44Bがサイドインナパネル42の下端部42Bに重ね合わされた状態でスポット溶接などによって接合されている。
【0049】
ここで、サイドインナパネル42とサイドアウタパネル44とで形成された閉断面は、車両側面視でサイドフレーム18と少なくとも一部が重なっている。本実施形態では一例として、サイドメンバ40の閉断面は、車両側面視でサイドフレーム18の全体と重なっている。
【0050】
サイドインナパネル42における車両上下方向の中央部分よりも下部には、ボルト挿通孔42Cが形成されている。また、サイドフレーム18の右壁部18Cにおける車両上下方向の中央部分よりも下部には、ボルト挿通孔42Cと連通する位置にボルト挿通孔18Fが形成されている。そして、車両幅方向外側からボルト挿通孔42C及びボルト挿通孔18Fへ締結部材としてのボルト46が挿通されており、右壁部18Cに設けられたウェルドナット48にボルト46が捩じ込まれている。このように、ボルト46及びウェルドナット48によってサイドフレーム18の車両幅方向外側の壁部である右壁部18Cとサイドメンバ40の車両幅方向内側の壁部であるサイドインナパネル42とが車両幅方向に締結されている。なお、サイドアウタパネル44には、図示しない作業孔が形成されており、この作業孔からボルト46を挿入することができるように構成されている。
【0051】
また、本実施形態では一例として、サイドフレーム18とサイドメンバ40との間にシール材54及び接着剤56が設けられている。シール材54は、ボルト46よりも車両下方において、延長部18Eとサイドメンバ40との間に設けられており、両者の間をシールしている。シール材54は、サイドフレーム18とサイドメンバ40との間に水が浸入するのを抑制できる材質であれば特に限定されない。
【0052】
接着剤56は、ボルト46よりも車両上方における右壁部18Cとサイドインナパネル42との間に設けられており、両者を接着している。なお、接着剤56に代えてシール材54と同様にシール材を設けてもよい。本実施形態では、ボルト46が右壁部18Cにおける上下方向中央部よりも下部に位置しているため、右壁部18Cの上部を接着剤56によってサイドメンバ40と接着することで、ボルト46による締結状態を良好に維持できる。
【0053】
サイドメンバ40における断面内には、外側エネルギー吸収部材52が設けられている。外側エネルギー吸収部材52は、内部空間が車両幅方向に隔てられた断面形状とされており、車両幅方向から荷重が入力されることで、潰れてエネルギーの少なくとも一部を吸収する構造となっている。また、外側エネルギー吸収部材52は、サイドメンバ40の断面内における上部に位置している。具体的には、外側エネルギー吸収部材52は、ボルト46よりも上方に設けられており、サイドメンバ40に固定されている。外側エネルギー吸収部材52の固定方法は特に限定されず、ボルトやリベットなどで機械的にサイドメンバ40に締結してもよく、接着剤などによってサイドメンバ40に接着してもよい。また、サイドインナパネル42とサイドアウタパネル44とで外側エネルギー吸収部材52を挟持することで固定してもよい。
【0054】
サイドフレーム18における断面内には、内側エネルギー吸収部材50が設けられている。内側エネルギー吸収部材50は、内部空間が車両幅方向に隔てられた断面形状とされており、車両幅方向から荷重が入力されることで、潰れてエネルギーの少なくとも一部を吸収する構造となっている。また、内側エネルギー吸収部材50は、サイドフレーム18の断面内における上部に位置している。具体的には、内側エネルギー吸収部材50は、ボルト46よりも上方に設けられており、車両側面視で少なくとも一部が外側エネルギー吸収部材52と重なる位置に配置されてサイドフレーム18に固定されている。内側エネルギー吸収部材50の固定方法は特に限定されず、ボルトやリベットなどで機械的にサイドフレーム18に締結してもよく、接着剤などによってサイドフレーム18に接着してもよい。
【0055】
ここで、本実施形態では、車両側面視で外側エネルギー吸収部材52、内側エネルギー吸収部材50及びフロアクロスメンバ34が重なる位置に配置されている。なお、本実施形態では一例として、外側エネルギー吸収部材52及び内側エネルギー吸収部材50は、車両上下方向に延在した隔壁によって内部空間が車両幅方向に2つに隔てられているが、これに限定されない。例えば、2つ以上の隔壁を設けて、内部空間が車両幅方向に3つ以上備えた構造としてもよい。また、荷重の入力時に潰れてエネルギーを吸収可能な構造であれば、他の構造を採用してもよい。例えば、隔壁を備えない構造や、隔壁が傾斜した構造を採用してもよい。
【0056】
次に、本実施形態に係る車両下部構造を構成する車両の製造方法の一例について説明する。図3は、本実施形態におけるサイドモジュールSMの一例を示す側面図である。本実施形態では一例として、予めサイドモジュールSMが形成される。
【0057】
サイドモジュールSMは、サイドメンバ40と、フロントピラー60と、センタピラー62と、ルーフサイドレール64とを含んで構成されている。フロントピラー60は、車両上下方向に延在された骨格部材であり、フロントピラー60の下端部がサイドメンバ40の前端部に接続されている。フロントピラー60とサイドメンバ40とは溶接などによって接合してもよく、ボルト及びリベットなどによって機械的に締結してもよい。
【0058】
フロントピラー60よりも車両後方側には、センタピラー62が設けられている。センタピラー62は、車両上下方向に延在された骨格部材であり、センタピラー62の下端部がサイドメンバ40における車両前後方向の中央部分に接続されている。センタピラー62とサイドメンバ40とは溶接などによって接合してもよく、ボルト及びリベットなどによって機械的に締結してもよい。
【0059】
フロントピラー60の上端部及びセンタピラー62の上端部は、ルーフサイドレール64に接続されている。ルーフサイドレール64は、車両前後方向に延在された骨格部材であり、ルーフサイドレール64には図示しないルーフパネルが固定される。
【0060】
一方、図1に示されるように、バッテリフレーム12にフロアクロスメンバ34が接合された状態で、バッテリフレーム12のサイドフレーム18にバッテリケース20が締結される。
【0061】
図2に示されるように、バッテリケース20が締結されたサイドフレーム18に対して、サイドモジュールSMを構成するサイドメンバ40がボルト46及びウェルドナット48によって締結される。
【0062】
(作用)
次に、本実施形態に係る車両下部構造の作用を説明する。
【0063】
本実施形態に係る車両下部構造では、図1に示されるように、サイドフレーム18がバッテリケース20の車両幅方向外側を車両前後方向に延在されている。また、図2に示されるように、サイドフレーム18は、閉断面構造とされており、車両側面視でバッテリBTの少なくとも一部と重なる位置に設けられている。これにより、車両の側突時に車両側方から入力された衝突荷重をサイドフレーム18で受けることができ、バッテリBTが保護される。
【0064】
また、サイドフレーム18の車両幅方向外側には、サイドメンバ40が配置されており、サイドメンバ40は、締結部材であるボルト46によってサイドフレーム18に締結されている。このように、サイドフレーム18とサイドメンバ40をボルト46で締結する構造とすることで、サイドフレーム18がサイドメンバ40に近接することとなり、バッテリBTの車両幅方向の搭載スペースを確保できる。
【0065】
さらに、サイドメンバ40は、閉断面構造となっており、車両側面視でサイドフレーム18の少なくとも一部と重なる位置に設けられている。このように、閉断面構造のサイドフレーム18及びサイドメンバ40によって車両骨格部材であるロッカとして機能させることができる。そして、サイドメンバ40を変更するだけで車格の異なる車両に適用できるため、バッテリBT及びサイドフレーム18を変更する必要がなく、汎用性が高い構造となる。この結果、本実施形態の車両下部構造では、バッテリBTの搭載スペースを確保しつつ、汎用性を高めることができる。
【0066】
特に、本実施形態では、ボルト46によってサイドフレーム18とサイドメンバ40とが車両幅方向に締結される。これにより、側突時には、ボルト46の軸方向に沿って荷重が入力されるため、ボルトによって上下に締結した構造のように側突時にボルトのせん断方向に荷重が入力される場合と比較して、締結状態を良好に維持できる。
【0067】
さらにまた、本実施形態では、サイドメンバ40の断面内に外側エネルギー吸収部材52を設けることで、車両の側突時に車両側方から入力された衝突荷重の少なくとも一部を外側エネルギー吸収部材52によって吸収できる。
【0068】
サイドメンバ40と同様に、サイドフレーム18の断面内に内側エネルギー吸収部材50を設けることで、車両の側突時に車両側方から入力された衝突荷重の少なくとも一部を内側エネルギー吸収部材50によって吸収できる。また、車両側面視で内側エネルギー吸収部材50の少なくとも一部が外側エネルギー吸収部材52と重なっている。このため、外側エネルギー吸収部材52及び内側エネルギー吸収部材50の両部材によって効果的に衝突荷重を吸収でき、バッテリBTへ荷重が入力されるのを抑制できる。
【0069】
また、本実施形態では、車両幅方向に延在されたフロアクロスメンバ34がサイドフレーム18に接続されている。さらに、内側エネルギー吸収部材50の少なくとも一部が車両側面視でフロアクロスメンバ34と重なる位置に設けられている。このため、側突時に車両側方から入力された衝突荷重を内側エネルギー吸収部材50で吸収しつつ、サイドフレーム18及びフロアクロスメンバ34を介して反衝突側へ伝達できる。この結果、バッテリBTへ荷重が入力されるのを効果的に抑制できる。
【0070】
さらに、本実施形態では、図3に示されるように、サイドメンバ40にフロントピラー60及びセンタピラー62が接続されており、サイドメンバ40、フロントピラー60及びセンタピラー62を含むサイドモジュールSMが構成される。これにより、予めサイドメンバ40、フロントピラー60及びセンタピラー62をモジュール化し、このモジュール化したサイドモジュールSMに対してバッテリBT及びサイドフレーム18を締結するだけで車両の骨格を構成できる。
【0071】
さらにまた、本実施形態では、図2に示されるように、外側エネルギー吸収部材52及び内側エネルギー吸収部材50が断面内の上部に配置され、断面内の下部にボルト46が挿通されているため、ボルト46によるサイドフレーム18とサイドメンバ40との締結時に外側エネルギー吸収部材52及び内側エネルギー吸収部材50が邪魔になるのを抑制できる。また、外側エネルギー吸収部材52及び内側エネルギー吸収部材50を上部に配置することで、フロアクロスメンバ34へ衝突荷重を効率良く伝達できる。
【0072】
また、本実施形態では、サイドメンバ40が平板状のサイドインナパネル42を備えているため、サイドフレーム18をサイドメンバ40に面接触させることができ、サイドフレーム18とサイドメンバ40とを強固に締結できる。なお、本実施形態では、サイドフレーム18とサイドメンバ40との間にシール材54及び接着剤56が設けられているが、シール材54及び接着剤56は何れも薄いため、サイドフレーム18とサイドメンバ40とが殆ど面接触した状態となっている。
【0073】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る車両下部構造について、図4を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様に構成については同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
【0074】
図4は、第2実施形態に係る車両下部構造の要部を示す平面図である。この図4に示されるように、本実施形態の車両下部構造は、サイドメンバ70を除いて第1実施形態と同様の構成とされている。
【0075】
本実施形態のサイドメンバ70は、サイドフレーム18の車両幅方向外側に配置されており、サイドメンバ70は、サイドインナパネル72とサイドアウタパネル74とを含んで閉断面構造とされている。
【0076】
サイドインナパネル72は、サイドフレーム18と車両幅方向に対向して配置されており、車両前後方向から見た断面が略クランク状に形成されている。具体的には、サイドインナパネル72においてサイドフレーム18と対向している部分は、車両上下方向に延在されており、サイドインナパネル72の下端部72Bは、サイドフレーム18の下壁部18Bよりも車両下方に位置している。
【0077】
また、サイドインナパネル72の上部は、車両幅方向外側かつ車両上方側へ斜めに延在されており、さらに車両上方側へ屈曲されて上フランジ72Aが形成されている。
【0078】
サイドアウタパネル74は、サイドインナパネル72の車両幅方向外側に配置されており、車両幅方向内側が開放された断面略ハット状に形成されている。また、サイドアウタパネル74の上端部には、サイドインナパネル72の上フランジ72Aに沿って上方へ屈曲された上フランジ74Aが形成されており、サイドインナパネル72の上フランジ72Aとサイドアウタパネル74の上フランジ74Aとが重ね合わされた状態でスポット溶接などによって接合されている。
【0079】
サイドアウタパネル74の下端部には、サイドインナパネル72に沿って下方へ屈曲された下フランジ74Bが形成されており、下フランジ74Bがサイドインナパネル72の下端部72Bに重ね合わされた状態でスポット溶接などによって接合されている。
【0080】
ここで、サイドインナパネル72とサイドアウタパネル74とで形成された閉断面は、車両側面視でサイドフレーム18と少なくとも一部が重なっている。本実施形態では一例として、サイドメンバ70の閉断面は、車両側面視でサイドフレーム18の全体と重なっている。
【0081】
サイドインナパネル72における車両上下方向の中央部分には、ボルト挿通孔72Cが形成されている。また、サイドフレーム18の右壁部18Cにおける車両上下方向の中央部分よりも下部には、ボルト挿通孔72Cと連通する位置にボルト挿通孔18Fが形成されている。そして、車両幅方向外側からボルト挿通孔72C及びボルト挿通孔18Fへ締結部材としてのボルト46が挿通されており、右壁部18Cに設けられたウェルドナット48にボルト46が捩じ込まれている。このように、ボルト46及びウェルドナット48によってサイドフレーム18の車両幅方向外側の壁部である右壁部18Cとサイドメンバ70の車両幅方向内側の壁部であるサイドインナパネル72とが車両幅方向に締結されている。なお、サイドアウタパネル74には、図示しない作業孔が形成されており、この作業孔からボルト46を挿入することができるように構成されている。
【0082】
また、サイドフレーム18とサイドメンバ70との間には、第1実施形態と同様にシール材54及び接着剤56が設けられている。シール材54は、ボルト46よりも車両下方において、延長部18Eとサイドメンバ70との間に設けられており、両者の間をシールしている。接着剤56は、ボルト46よりも車両上方における右壁部18Cとサイドインナパネル72との間に設けられており、両者を接着している。
【0083】
サイドメンバ70における断面内には、外側エネルギー吸収部材76が設けられている。外側エネルギー吸収部材76は、内部空間が車両幅方向に3つに隔てられた断面形状とされており、車両幅方向から荷重が入力されることで、潰れてエネルギーの少なくとも一部を吸収する構造となっている。また、外側エネルギー吸収部材76は、サイドメンバ70の断面内における上部に位置している。具体的には、外側エネルギー吸収部材76は、ボルト46よりも上方に設けられており、サイドメンバ70に固定されている。
【0084】
(作用)
次に、本実施形態に係る車両下部構造の作用を説明する。
【0085】
本実施形態では、サイドメンバ70の形状が第1実施形態と異なっており、サイドメンバ70の車両幅方向の寸法が第1実施形態のサイドメンバ40よりも大きくなっている。このため、本実施形態のサイドメンバ70を適用することで、車格の大きい車両であっても、バッテリケース20及びサイドフレーム18の形状を変更せずに済む。その他の作用については第1実施形態と同様である。
【0086】
以上、本発明に係る車両下部構造について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、サイドフレーム18の内部に内側エネルギー吸収部材50が設けられており、サイドメンバ40の内部に外側エネルギー吸収部材52が設けられているが、これに限定されず、内側エネルギー吸収部材50及び外側エネルギー吸収部材52を備えない構成としてもよい。
【0087】
また、上記実施形態では、フロアクロスメンバ34とバッテリケース20との間に隙間が設けられているが、これに限定されず、フロアクロスメンバ34をバッテリケース20に取付けた構成を採用してもよい。
【0088】
さらに、本実施形態では、バッテリケース20にバッテリBTを収容した構成としたが、これに限定されない。例えば、左右のサイドフレーム18間に直接バッテリが収容された構造を採用してもよい。この場合、バッテリを下方から支持する支持カバー上にバッテリを配列し、サイドフレーム18の上方からフロアパネルを兼ねるカバーを取り付ける構造などを採用し得る。
【0089】
上記実施形態に関して、以下の付記を開示する。
【0090】
(付記1)
バッテリの車両幅方向外側を車両前後方向に延在され、車両側面視で当該バッテリの少なくとも一部と重なる位置に設けられた閉断面構造のサイドフレームと、
前記サイドフレームの車両幅方向外側に配置されると共に、車両側面視で前記サイドフレームの少なくとも一部と重なる位置に設けられ、締結部材によって前記サイドフレームに締結された閉断面構造のサイドメンバと、
を有する車両下部構造。
(付記2)
前記サイドメンバにおける断面内には、外側エネルギー吸収部材が設けられている、付記1に記載の車両下部構造。
(付記3)
前記サイドフレームにおける断面内には、車両側面視で少なくとも一部が前記外側エネルギー吸収部材と重なる位置に内側エネルギー吸収部材が設けられている、付記2に記載の車両下部構造。
(付記4)
前記サイドフレームには、車両幅方向に延在されたフロアクロスメンバが接続されており、
前記内側エネルギー吸収部材の少なくとも一部が車両側面視で前記フロアクロスメンバと重なる位置に設けられている、付記3に記載の車両下部構造。
(付記5)
前記サイドメンバにおける車両前方側には、車両上下方向に延在されたフロントピラーが接続されており、
前記フロントピラーよりも車両後方側には、車両上下方向に延在されたセンタピラーが前記サイドメンバに接続されている、付記1~4の何れか1に記載の車両下部構造。
(付記6)
前記サイドフレームの車両幅方向外側の壁部と、前記サイドメンバの車両幅方向内側の壁部とが、前記締結部材によって車両幅方向に締結されている、付記1~5の何れか1に記載の車両下部構造。
(付記7)
前記外側エネルギー吸収部材は、前記サイドメンバにおける断面内の上部に配置されており、
前記内側エネルギー吸収部材は、前記サイドフレームにおける断面内の上部に配置されており、
前記締結部材は、前記外側エネルギー吸収部材及び前記内側エネルギー吸収部材の下方に配置されている、付記3に記載の車両下部構造。
(付記8)
前記サイドメンバは、前記サイドフレームと対向して配置された平板状のインナパネルと、当該インナパネルの車両幅方向外側に配置されて前記インナパネルと接合された断面ハット状のアウタパネルとを含んで構成されている、付記1~7の何れか1に記載の車両下部構造。
【符号の説明】
【0091】
18 サイドフレーム
34 フロアクロスメンバ
40 サイドメンバ
42 サイドインナパネル(インナパネル)
44 サイドアウタパネル(アウタパネル)
46 ボルト(締結部材)
50 内側エネルギー吸収部材
52 外側エネルギー吸収部材
60 フロントピラー
62 センタピラー
BT バッテリ
図1
図2
図3
図4