(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025100179
(43)【公開日】2025-07-03
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20250626BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023217371
(22)【出願日】2023-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】100160691
【弁理士】
【氏名又は名称】田邊 淳也
(74)【代理人】
【識別番号】100227606
【弁理士】
【氏名又は名称】成瀬 貴博
(72)【発明者】
【氏名】續木 清貴
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 潤
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333CA08
2C333CA26
2C333CA50
(57)【要約】
【課題】遊技の興趣を向上させることを目的とする。
【解決手段】複数種類の画像を表示可能な表示手段を備える遊技機は、複数種類の画像のうちの一つは、遊技球を所定方向に発射することを示唆する第1の画像であり、複数種類の画像のうちの一つは、遊技球を所定方向に発射することを示唆し第1の画像とは態様が異なる第2の画像であり、表示手段に、第1の画像が表示され、第2の画像が表示されない第1の演出と、第1の演出の後、第2の画像が表示される第2の演出と、第2の演出の後、第1の画像が表示され、第2の画像が表示されない第3の演出と、を実行可能である。
【選択図】
図43
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の画像を表示可能な表示手段を備える遊技機であって、
前記複数種類の画像のうちの一つは、遊技球を所定方向に発射することを示唆する第1の画像であり、
前記複数種類の画像のうちの一つは、遊技球を前記所定方向に発射することを示唆し前記第1の画像とは態様が異なる第2の画像であり、
前記表示手段に、前記第1の画像が表示され、前記第2の画像が表示されない第1の演出と、
前記第1の演出の後、前記第2の画像が表示される第2の演出と、
前記第2の演出の後、前記第1の画像が表示され、前記第2の画像が表示されない第3の演出と、を実行可能な、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技機であって、
前記複数種類の画像のうちの一つは、遊技球を前記所定方向に発射することを示唆し前記第1の画像及び前記第2の画像のいずれとも態様が異なる第3の画像であり、
前記第2の演出の後、前記第3の演出の前に、表示されている前記第2の画像が前記第3の画像に変化した後に、表示されている前記第3の画像が前記第2の画像に変化する第4の演出を実行可能な、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の遊技機であって、
前記第2の画像には制限時間を表す画像が含まれ、
前記第3の画像には制限時間を表す画像が含まれない、
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特図抽選において当たりとなった場合に、右打ちをおこなうことが推奨される遊技状態となる遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような遊技機では、右打ちをおこなうことが推奨される遊技状態となったことに基づいた演出をおこなう構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の遊技機によっても、遊技の興趣を向上させるための技術については、なお改善の余地があった。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、遊技の興趣の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
【0008】
[適用例1]
複数種類の画像を表示可能な表示手段を備える遊技機であって、
前記複数種類の画像のうちの一つは、遊技球を所定方向に発射することを示唆する第1の画像であり、
前記複数種類の画像のうちの一つは、遊技球を前記所定方向に発射することを示唆し前記第1の画像とは態様が異なる第2の画像であり、
前記表示手段に、前記第1の画像が表示され、前記第2の画像が表示されない第1の演出と、
前記第1の演出の後、前記第2の画像が表示される第2の演出と、
前記第2の演出の後、前記第1の画像が表示され、前記第2の画像が表示されない第3の演出と、を実行可能な、
ことを特徴とする遊技機。
[適用例2]
適用例1に記載の遊技機であって、
前記複数種類の画像のうちの一つは、遊技球を前記所定方向に発射することを示唆し前記第1の画像及び前記第2の画像のいずれとも態様が異なる第3の画像であり、
前記第2の演出の後、前記第3の演出の前に、表示されている前記第2の画像が前記第3の画像に変化した後に、表示されている前記第3の画像が前記第2の画像に変化する第4の演出を実行可能な、
ことを特徴とする遊技機。
[適用例3]
適用例1または適用例2に記載の遊技機であって、
前記第2の画像には制限時間を表す画像が含まれ、
前記第3の画像には制限時間を表す画像が含まれない、
ことを特徴とする遊技機。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。
【
図3】センサ・ソレノイドを説明するための図である。
【
図4】サブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。
【
図5】遊技制御用マイコンおよび演出制御用マイコンの記憶領域を説明するための図である。
【
図6】特別図柄当たり判定テーブル及び普通図柄当たり判定テーブルの説明図である。
【
図7】大当たり種別判定テーブル及び小当たり種別判定テーブルの説明図である。
【
図8】非時短状態時の変動パターン判定テーブルの説明図である。
【
図9】時短状態時の変動パターン判定テーブルの説明図である。
【
図10】電チュー開放パターン判定テーブル、電チュー開放パターン詳細、普通図柄変動パターン判定テーブルの説明図である。
【
図11】主制御メイン処理のフローチャートである。
【
図12】メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。
【
図14】遊技状態管理処理(普図)のフローチャートである。
【
図16】特別図柄待機処理のフローチャートである。
【
図18】特別図柄確定処理のフローチャートである。
【
図19】遊技状態管理処理(特図)のフローチャートである。
【
図20】特別電動役物処理(大当たり)のフローチャートである。
【
図21】遊技状態設定処理のフローチャートである。
【
図22】リザルト表示フラグ処理のフローチャートである。
【
図23】特別電動役物処理(小当たり)のフローチャートである。
【
図24】サブ制御メイン処理のフローチャートである。
【
図25】サブ側タイマ割り込み処理のフローチャートである。
【
図26】受信コマンド解析処理のフローチャートである。
【
図28】リザルト表示の実行タイミングチャートを説明するための図である。
【
図29】リザルト表示の表示例を説明するための図である。
【
図30】メイン側タイマ割り込み処理Aのフローチャートである。
【
図32】右打ち報知の開始・終了条件について説明するための図である。
【
図33】右打ち報知の実行タイミングチャートを説明するための図である。
【
図34】右打ち報知の実行タイミングチャート(別例)を説明するための図である。
【
図35】右打ち報知の報知例を説明するための図である。
【
図36】電チュー開放演出Aに対応するタイミングチャートAである。
【
図37】電チュー開放演出Aに対応するタイミングチャートBである。
【
図38】電チュー開放演出Aに対応するタイミングチャートCである。
【
図39】電チュー開放演出Bに対応するタイミングチャートDである。
【
図40】電チュー開放演出Aを説明するための図である。
【
図41】電チュー開放演出Bを説明するための図である。
【
図42】右打ち示唆画像の切替のタイムチャートである。
【
図43】右打ち示唆画像の切替1を説明するための図である。
【
図44】右打ち示唆画像の切替2を説明するための図である
【
図45】右打ち示唆画像の切替別案を説明するための図である
【
図46】右打ち示唆画像の表示1のタイムチャートである。
【
図47】右打ち示唆画像の表示2と右打ち示唆画像の表示3のタイムチャートである。
【
図48】右打ち示唆画像の表示を説明するための図である。
【
図49】右打ち示唆画像の表示4のタイムチャートである。
【
図50】右打ち示唆画像の消去を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1実施形態>
1.遊技機の構造
図1は、本発明の一実施形態としての遊技機1の正面図である。以下では、遊技機1の左右方向を、遊技機1に対面する遊技者から見た左右方向に一致させて説明する。また、遊技機1の前方向は、遊技機1から遊技者に向かう方向として説明し、遊技機1の後方向は、遊技者から遊技機1に向かう方向として説明する。
【0012】
遊技機1は、遊技者の発射操作に基づいて遊技球を発射させ、特定の入賞装置に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて所定数の遊技球を遊技者に払い出すパチンコ遊技機である。
【0013】
遊技機1は、遊技機枠50と、遊技盤2とを備え、遊技機枠50の内側に遊技盤2が取り付けられている。遊技機枠50は、前枠(前枠部)53のほか、遊技機の外郭部を形成する外枠(基枠部)と、外枠の内側において遊技盤2が取り付けられる内枠と、を備えている。
【0014】
前枠(前枠部)53は、外枠および内枠の前方側に配置される縦長方形状のユニットであり、ハンドル60と、打球供給皿(上皿)61と、余剰球受皿(下皿)62と、演出ボタン63と、剣部材64と、剣ボタン65と、枠ランプ66と、スピーカ67と、セレクトボタン68と、枠可動体600とを備えている。前枠53の中央には開口部が形成されており、開口部を介して、遊技盤2の遊技領域3を視認することができる。
【0015】
ハンドル60は、前枠53の右側の下端に配置され、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させる。打球供給皿(上皿)61は、前枠53の下方に設けられ、遊技球を貯留する。余剰球受皿(下皿)62は、打球供給皿(上皿)61の下方に配置され、打球供給皿(上皿)61に収容しきれない遊技球を貯留する。
【0016】
演出ボタン63は、打球供給皿(上皿)61の近傍に配置された操作部であり、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者によって操作(押圧)される。剣部材64は、剣の形を模した操作部であり、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が下方向に押し込むことができる。剣ボタン65は、剣部材64の上端部分、すなわち、剣の柄の端部に設けられた操作部であり、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者によって操作(押圧)される。剣部材64は、剣部材64全体を下方に押し込む第1の操作と、先端の剣ボタン65を押圧する第2の操作の異なる2つの操作を実行可能に構成されている。
【0017】
枠ランプ66は、前枠53の開口部周辺に配置され、遊技中などに発光演出をおこなう。スピーカ67は、前枠53の左上方と右上方に配置され、遊技中などに音演出をおこなう。セレクトボタン68は、いわゆる十字キーとなっており、左ボタン、右ボタン、上ボタン、および、下ボタンから構成され、各種入力を可能にする。枠可動体600は、前枠53の上部に設けられた可動式のいわゆるギミックである。枠可動体600は、前枠53の内部に格納されている格納状態から、前枠53の上方に突出する露出状態に変位可能に構成されている。
【0018】
遊技盤2は、遊技領域3と、レール部材4と、盤ランプ5と、画像表示装置7と、センター装飾体10と、固定入賞装置(ヘソ)19と、第2入賞装置22と、普通可変入賞装置(電チュー)17と、ゲート(スルーチャッカー)28と、大入賞装置(アタッカー)31と、一般入賞口27(普通入賞口27)と、アウト口85と、表示器40と、を備えている。
【0019】
遊技領域3は、ハンドル60の操作によって発射された遊技球が流下する領域であり、遊技球を誘導する複数の遊技釘が突設されている。レール部材4は、遊技領域3の左側端部に配置され、ハンドル60の操作によって発射された遊技球を遊技領域3の上方に向けて誘導する。盤ランプ5は、遊技領域3の背面側に配置され、遊技領域3の背面側から光を照射する。
【0020】
画像表示装置7は、遊技領域3の中央付近に設けられ、表示画面7aを備えている。画像表示装置7は、液晶表示装置であってもよいし、有機EL表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクター、ドットマトリクスなどの他の画像表示装置であってもよい。画像表示装置7の表示画面7aは、演出図柄(装飾図柄)8L、8C、8Rが変動表示される演出図柄表示領域と、保留画像9Aが表示される保留画像表示領域と、保留消化画像9Cが表示される保留消化画像表示領域と、を有している。保留画像9Aは、保留を表す画像であり、保留アイコン9Aとも呼ぶ。保留消化画像9Cは、当該変動に対応する画像であり、当該変動画像9C、または、当該変動アイコン9Cとも呼ぶ。なお、保留消化画像9Cは、当該変動に対応する画像であり、保留を示すものではないが、保留画像9Aと保留消化画像9Cとを合わせて、便宜上、保留画像とも呼ぶ。
【0021】
演出図柄表示領域は、「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアを含んでいる。左の図柄表示エリアには左演出図柄(左装飾図柄)8Lが表示される。中の図柄表示エリアには中演出図柄(中装飾図柄)8Cが表示される。右の図柄表示エリアには右演出図柄(右装飾図柄)8Rが表示される。演出図柄8L、8C、8Rは、例えば「0」~「9」までの数字を表した複数の図柄によって構成されている。演出図柄8L、8C、8Rの変動表示は、後述する第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示と同期している。画像表示装置7は、左、中、右の図柄表示エリアに表示する演出図柄の組み合わせによって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の結果(大当たり抽選結果)を、遊技者にわかりやすく表示することができる。なお、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して「特別図柄」と呼ぶ。
【0022】
例えば、大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。はずれであった場合には「637」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。遊技者は、大当たり抽選結果を画像表示装置7によって把握することができる。また、演出図柄の変動表示の態様としては、上下方向にスクロールする態様であってもよいしそれ以外の態様であってもよい。各抽選結果に応じてどのような演出図柄の組み合わせを停止表示するかは上記に限定されず任意に設定することができる。以後、演出図柄8L、8C、8Rを表示する演出を「演出図柄の変動演出」、「装飾図柄の変動演出」または、単に「変動演出」とも呼ぶ。なお、この演出図柄の変動演出は、特別図柄が変動開始してから停止するまでの期間(特別図柄変動期間とも呼ぶ)における演出を1回の変動演出としてカウントする。従って、特別図柄が変動開始してから停止するまでの期間に、装飾図柄を仮停止させる場合があったとしても、当該仮停止の演出は、装飾図柄の変動演出に含まれる。
【0023】
また、演出図柄表示領域の「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアは、特別図柄に代えて、普通図柄の変動表示の態様として表示される場合がある。左の図柄表示エリアには左装飾図柄8Lが表示される。中の図柄表示エリアには中装飾図柄8Cが表示される。右の図柄表示エリアには右装飾図柄8Rが表示される。演出図柄8L、8C、8Rは、例えば「1」~「9」までの数字を表した複数の図柄によって構成されている。演出図柄8L、8C、8Rの変動表示は、後述する特別図柄あるいは普通図柄の変動表示と同期している。画像表示装置7は、左、中、右の図柄表示エリアに表示する装飾図柄の組み合わせによって、普通図柄の可変表示の結果(大当たり抽選結果)を、遊技者にわかりやすく表示することができる。なお、第1実施形態の遊技機1では、通常状態(非時短状態)において、演出図柄8L、8C、8Rは特
図1の変動表示を表し、時短状態において、演出図柄8L、8C、8Rは普通図柄の変動表示を表すものとする。
【0024】
画像表示装置7は、演出図柄変動演出のほか、大当たり遊技(特別遊技の一例)に並行しておこなわれる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示することができる。演出図柄変動演出では、演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出画像も表示されてもよい。また、画像表示装置7は、演出図柄に加え、特別図柄が変動中であることを示唆したり、特別図柄の抽選結果を示唆したりすることが可能な識別表示(第四図柄、図示省略)を、表示画面7aに表示してもよい。なお、識別表示(第四図柄)は、遊技領域3に設けられたLEDなどの発光器によって表示させてもよい。
【0025】
保留画像表示領域は、後述の第1特図保留の記憶数に応じて保留画像9Aを表示する第1保留表示エリアを含んでいる。保留画像9Aの表示によって、第1特図保留の記憶数を遊技者にわかりやすく表示することができる。保留消化画像表示領域は、保留消化画像9Cを表示する保留消化表示エリアを含んでいる。保留消化画像9Cは、表示画面7aで現在変動中の演出図柄(演出図柄8L、8C、8R)に対応しており、保留消化画像9Cの表示によって、第1特図保留が消化(後述の「特図保留の消化」)されることを、遊技者にわかりやすく表示することができる。
【0026】
センター装飾体10は、遊技領域3の中央付近であって、画像表示装置7の前方に配置されている。
センター装飾体10の下部には、ステージ部11が形成されている。ステージ部11は、ステージ部11の上面を転動する遊技球を後述の第1始動口20へと誘導可能な形状を有している。センター装飾体10の左下方には、ワープ部12が設けられている。ワープ部12は、遊技球が流入する入口部と遊技球が流出する出口部とを備え、入口部から流入した遊技球を出口部からステージ部11に流出させる。
【0027】
固定入賞装置(ヘソ)19は、遊技領域3における画像表示装置7の下方に配置され、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口20を備えている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。言い換えれば、第1始動口20への遊技球の入賞は、当たり乱数等の取得および大当たり判定等の契機となっている。
【0028】
ゲート(スルーチャッカー)28及び普図始動口29は、遊技領域3における大入賞装置(アタッカー)31の下方に配置されており、遊技球が通過・入賞可能に構成されている。また、大入賞装置(アタッカー)31から、ゲート(スルーチャッカー)28及び普図始動口29まで、遊技球が移動に要する時間は、4~5秒程度となるように、これらの間の流路が設計されていることとする。ゲート28への遊技球の通過及び普図始動口29への入賞は、電チュー22を開放するか否かを決定する普通図柄抽選の契機となっている。言い換えれば、ゲート28の遊技球の通過及び普図始動口29への入賞は、普通図柄乱数の取得および当たり判定等の契機となっている。
【0029】
普通可変入賞装置(電チュー)22は、遊技領域3におけるゲート28の下方に配置され、第2始動口21を備えている。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。電チュー22は、第2始動口21の前方に可動部材23を備えており、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉する。可動部材23は、電チューソレノイド24(
図3)によって駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開状態のとき遊技球が入球可能である。なお、電チュー22は、可動部材23が開状態のときの方が閉状態のときよりも第2始動口21への入球が容易であればよく、閉状態のときに第2始動口21への入球が可能であってもよい。なお、本実施形態では、ゲート28を通過した遊技球はほぼ確実に第2始動口21へ入球するような盤面構成(釘などの位置)となっている。
【0030】
ここで、「特別図柄の抽選」とは、第1始動口20、または、第2始動口21に遊技球が入賞したときに、特別図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「大当たり」に対応する値と比較することにより、大当たりか否かを判定する処理をいう。この「大当たり」の抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、表示器40で特別図柄の変動表示がおこなわれ、所定の変動時間を経過したところで、抽選結果に対応する特別図柄が停止表示(確定表示)され、遊技者に抽選結果が報知される。画像表示装置7では、特別図柄の変動表示と同期して演出図柄を変動表示する図柄合わせゲームが行われ、この図柄合わせゲームによって、より効果的に大当りの抽選結果が遊技者に報知される。
【0031】
また、「普通図柄の抽選」とは、ゲート28を遊技球が通過あるいは普図始動口29へ入賞したときに、普通図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「当り」に対応する値と比較することにより、当りか否かを判定する処理をいう。以降、簡単のため、普図始動口29への入賞はゲート28の通過と同様の意味を成すものとして、記載を省略する。この普通図柄の抽選結果についても、ゲート28を遊技球が通過して(あるいは普図始動口29へ遊技球が入賞して、)(以降、前述のかっこ内の内容については、記載を省略する。)即座に抽選結果が報知されるわけではなく、表示器40において普通図柄の変動表示がおこなわれ、所定の変動時間を経過したところで、抽選結果に対応する普通図柄が確定表示(点灯または消灯)され、遊技者に抽選結果が報知される。
【0032】
大入賞装置(アタッカー)31は、遊技領域3におけるゲート28の右上方に配置され、大入賞口30と、V領域39と、非V領域70と、V開閉部材71とを備えている。大入賞口30は、スイング式の開閉動作により遊技球の受け入れを許容または阻害する開閉部材32を備えている。開閉部材32は、大入賞口ソレノイド33(
図3)によって駆動される。大入賞口30は、開閉部材32が開状態のときに遊技球が入球可能となる。
【0033】
大入賞装置31は内部に、V領域(特定領域)39と、V領域センサ39a(
図3)と、非V領域(非特定領域)70と、非V領域センサ70a(
図3)と、大入賞口センサ30a(
図3)と、V開閉部材71と、V開閉部材ソレノイド73(
図3)と、を備えている。
【0034】
V領域(特定領域)39および非V領域(非特定領域)70は、大入賞装置31の内部において、大入賞口30を通過した遊技球が通過可能な領域として構成されている。大入賞口センサ30aは、V領域39および非V領域70の上流に配置され、大入賞口30への遊技球の入賞を検知する。V領域センサ39aは、V領域39に配置され、V領域39への遊技球の通過を検知する。非V領域センサ70aは、非V領域70に配置され、非V領域70への遊技球の通過を検知する。
【0035】
V開閉部材71は、大入賞口30を通過した遊技球をV領域39または非V領域70のいずれかに振り分ける。V開閉部材ソレノイド73は、V開閉部材71を駆動する。V開閉部材71は、回転移動(遊技盤2に対して時計回りおよび反時計回り)するように構成され、V開閉部材ソレノイド73の通電時には、原点位置から反時計回りに回転して遊技球をV領域39に振り分ける第1の状態(回動状態)となり、V開閉部材ソレノイド73の非通電時には、原点に位置して遊技球を非V領域70に振り分ける第2の状態(停止状態)となる。なお、V開閉部材71は、回転移動に限らず、大入賞口30を通過した遊技球をV領域39または非V領域70のいずれかに振り分ける機能を有しておればよく、例えば、遊技盤2に対して前後方向に移動するように構成してもよい。すなわち、V開閉部材ソレノイド73の通電時には、遊技球をV領域39に振り分ける退避状態(第1の状態)となり、V開閉部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非V領域70に振り分ける進出状態(第2の状態)となるように構成してもよい。
【0036】
本実施形態の大入賞装置31は、さらに、大入賞装置31から排出される遊技球数を計数する大入賞装置排出センサ31a(
図3)を備えている。大入賞装置排出センサ31aは、V領域39と非V領域70が下流で合流した地点に設けられており、V領域センサ39aまたは非V領域センサ70aを通過した遊技球数を計数する。
【0037】
一般入賞口27は、遊技領域3の下部に設けられている。アウト口85は、遊技領域3の下部に設けられており、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3の外へ排出する。表示器40は、遊技盤2の右側中央付近に配置されている。
【0038】
遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域3Aと、右側の右遊技領域3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打ち方を「左打ち」と呼ぶ。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打ち方を「右打ち」と呼ぶ。遊技機1では、左打ちにて第1始動口20への入賞を狙うことができる。一方、右打ちにてゲート28の通過、第2始動口21、大入賞口30への入賞が狙うことができるように構成されている。
【0039】
遊技機1では、第1始動口20、第2始動口21への遊技球の入賞(入球)があると、その入賞に対して取得した当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報)は、コマンドセット領域84aあるいは特図保留記憶領域84e(
図5)に一旦記憶される。具体的には、第1始動口への入賞であれば、第1特図保留として第1特図保留記憶領域(
図5)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば、第2始動口入球コマンドがコマンドセット領域84aに記憶される。特図保留記憶領域84eに記憶可能な特図保留の数には上限があり、本実施形態における上限値は4個となっている。特図保留記憶領域84eに記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。「特図保留の消化」とは、その特図保留に対応する当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って、遊技機1では、第1始動口または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐにおこなえない場合、すなわち、特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができる。
【0040】
遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数の値は、普図保留記憶領域84f(
図5)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶領域84fに記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は4個となっている。普図保留記憶領域84fに記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って、遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐにおこなえない場合、すなわち、普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができる。
【0041】
2.遊技機の電気的構成
図2~
図4に基づいて、遊技機1の電気的構成について説明する。
図2は、遊技機1の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。
図4は、遊技機1のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。遊技機1は、主制御基板80(
図2)と、サブ制御基板90(
図4)と、画像制御基板100(
図4)と、ランプ制御基板107(
図4)と、音声制御基板106(
図4)と、払出制御基板110(
図2)と、電源基板116(
図2)と、を備えている。
【0042】
主制御基板80は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御をおこなう遊技制御基板であり、メイン制御部を構成する。サブ制御基板90は、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御をおこなう演出制御基板であり、画像制御基板100、ランプ制御基板107、音声制御基板106とともにサブ制御部を構成する。なお、サブ制御部は、少なくともサブ制御基板90を備えていれば構成可能である。
【0043】
主制御基板80は、遊技制御用マイコン81と、入出力回路87と、を備えている。遊技制御用マイコン81は、主制御基板80に実装されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って遊技機1の遊技の進行を制御する。遊技制御用マイコン81は、入出力回路(I/Oポート部)87を介して他の基板等とデータの送受信をおこなう。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。
【0044】
主制御基板80には、入出力回路87を介してセンサ・ソレノイド44が接続されている。センサ・ソレノイド44は、各種のセンサ、ソレノイドの総称である。センサ類としては、
図3に示すように、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、普図始動口センサ29a、大入賞口センサ30a、V領域センサ39a、非V領域センサ70a、普通入賞口センサ27a、大入賞装置排出センサ31aが例示される。
【0045】
第1始動口センサ20aは、第1始動口20の内部に設けられ、第1始動口20に入賞した遊技球を検出する。第2始動口センサ21aは、第2始動口21の内部に設けられ、第2始動口21に入賞した遊技球を検出する。ゲートセンサ28aは、ゲート28の内部に設けられ、ゲート28を通過した遊技球を検出する。普図始動口センサ29aは、普図始動口29の内部に設けられ、普図始動口29に入賞した遊技球を検出する。大入賞口センサ30aは、大入賞口30の内部に設けられ、大入賞口30に入賞した遊技球を検出する。V領域センサ39aは、V領域39に設けられ、V領域39を通過した遊技球を検出する。非V領域センサ70aは、非V領域70に設けられ、非V領域70を通過した遊技球を検出する。普通入賞口センサ27aは、普通入賞口27の内部に設けられ、普通入賞口27に入賞した遊技球を検出する。大入賞装置排出センサ31aは、大入賞装置31から排出される遊技球を検出する。
【0046】
ソレノイド類としては、
図3に示すように、電チューソレノイド24、大入賞口ソレノイド33、V開閉部材ソレノイド73が例示される。
電チューソレノイド24は、電チュー22の第1開閉部材18を駆動する。大入賞口ソレノイド33は、大入賞装置31の開閉部材32を駆動する。V開閉部材ソレノイド73は、V開閉部材71を駆動する。
【0047】
主制御基板80には、入出力回路87を介して表示器40が接続されている。遊技制御用マイコン81は、表示器40の表示制御おこなう。
主制御基板80には、入出力回路87を介して外部端子板70が接続されている。主制御基板80は、外部端子板70に対し、賞球情報、扉または枠の開放情報、第1特別図柄または第2特別図柄の変動回数、第1始動口20、第2始動口21への遊技球の入賞、大当たり中であるか否か、および、セキュリティー信号などを出力する。
【0048】
主制御基板80には、入出力回路87を介して払出制御基板110が接続されている。主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。
払出制御基板110には、賞球払出装置120と、貸球払出装置130と、カードユニット135と、が接続されている。
【0049】
主制御基板80には、入出力回路87を介して電源基板116が接続されている。主制御基板80は、電源基板116から供給される電源により動作し、他の基板に対しても電源を分配する(不図示)。また、電源基板116を介して発射装置112が接続されている。
【0050】
主制御基板80には、入出力回路87を介してサブ制御基板90(
図4)が接続されている。主制御基板80は、サブ制御基板90に対して各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
【0051】
サブ制御基板90は、演出制御用マイコン91と、入出力回路95と、を備えている。演出制御用マイコン91は、サブ制御基板90に実装されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って遊技機1の遊技の演出を制御する。演出制御用マイコン91は、入出力回路95を介して他の基板等とデータの送受信をおこなう。入出力回路95は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。サブ制御基板90には、入出力回路95を介して、画像制御基板100と、音声制御基板106と、ランプ制御基板107と、中継基板108と、が接続されている。
【0052】
画像制御基板100は、プログラムに従って画像表示装置7の表示制御をおこなう。画像制御基板100のCPUユニットには、表示制御をおこなうためのプログラムのほか、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的には、キャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。
【0053】
音声制御基板106には、スピーカ67が接続されており、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力させる。
【0054】
ランプ制御基板107には、枠ランプ66と、盤ランプ5と、が接続されており、これらを制御する。
【0055】
中継基板108には、演出ボタン63と、セレクトボタン68と、枠可動体600と、が接続されている。演出ボタン63は、遊技者によって押圧(押下)操作されると、中継基板108を介してサブ制御基板90にスイッチ信号を出力する。また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づき、演出ボタン63を動作させる。演出ボタン63は、押圧操作可能であるだけでなく、ボタン本体部の上面部分がわずかに突出する通常位置(埋没位置)と、ボタン本体部の大部分が突出する突出位置とに位置変化可能となっている。つまり、演出の一つとして演出ボタン63がせり上がるようになっている。セレクトボタン68は、遊技者によって押圧(押下)されると、中継基板108を介してサブ制御基板90にスイッチ信号を出力する。
【0056】
演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠可動体600を動作させる。枠可動体600は、前枠53(
図1)の上部に設けられた可動式のいわゆるギミックである。演出制御用マイコン91は、枠可動体600の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データ)を作成し、動作パターンデータに従って枠可動体600の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブROM93に格納されているデータを用いる。なお、中継基板108には、前枠53に設けられ、人体が接触すると検出信号を出力するタッチセンサなどが接続されていてもよい。
【0057】
3.遊技機のデータ構成
図5に基づいて、遊技機1のデータ構成について説明する。
図5(A)は、遊技制御用マイコン81のメインROM83に記憶されているテーブルを説明するための図である。
図5(B)は、遊技制御用マイコン81のメインRAM84に設けられている記憶領域を説明するための図である。
図5(C)は、演出制御用マイコン91のサブROM93に記憶されているテーブルを説明するための図である。
図5(D)は、演出制御用マイコン91のサブRAM94に設けられている記憶領域を説明するための図である。
【0058】
メインROM83(
図5(A))には、テーブル記憶領域83aが設けられている。このテーブル記憶領域83aには、特別図柄当たり判定テーブル、リーチ判定テーブル、普通図柄当たり判定テーブル、普通図柄変動パターン判定テーブル、大当たり種別判定テーブル、変動パターン判定テーブル、電チュー開放パターン判定テーブル、大入賞口開放パターン判定テーブルなど、が格納されている。これらの判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が実行する主制御メイン処理(後述)において、遊技制御用マイコン81によって参照される。
【0059】
メインRAM84(
図5(B))には、コマンドセット領域84aと、フラグセット領域84bと、カウンタセット領域84cと、ステータスセット領域84dと、特図保留記憶領域84eと、普図保留記憶領域84fと、が設けられている。
【0060】
コマンドセット領域84aは、主制御メイン処理(後述)において、メイン制御部側からサブ制御部側に出力されるコマンドがセットされる領域(出力バッファ)であり、事前判定コマンド、保留球数コマンド、第2始動口入球コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、リザルト表示開始コマンド、リザルト表示終了コマンド、エンディングコマンド、遊技状態指定コマンドなどがセットされる。
【0061】
フラグセット領域84bは、主制御メイン処理(後述)において、遊技機の状態や遊技状態を示すフラグがセットされる領域であり、大当たりフラグ、小当たりフラグ、時短フラグ、リザルト表示フラグなどがセットされる。
【0062】
カウンタセット領域84cは、主制御メイン処理(後述)において使用されるカウンタがセットされる領域であり、乱数カウンタ、ラウンドカウンタ、時短カウンタ、普図カウンタ、などがセットされる。
【0063】
ステータスセット領域84dは、後述する特別動作処理における特別動作ステータスおよび時短ステータスがセットされる領域である。
【0064】
特図保留記憶領域84eは、第1特図保留が記憶される第1特図保留記憶領域を含んでいる。第1特図保留記憶領域には、第1特図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する特別図柄当たり乱数等の乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。
【0065】
普図保留記憶領域84fは、普図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する普通図柄乱数(当たり乱数)等の乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。
【0066】
サブROM93(
図5(C))には、テーブル記憶領域93aが設けられている。テーブル記憶領域93aには、先読み演出パターン決定テーブル、基幹演出パターン決定テーブル、チャンスアップ演出パターン決定テーブル、停止図柄パターン決定テーブルなど、が格納されている。これらの決定テーブルは、演出制御用マイコン91が実行するサブ制御メイン処理(後述)において、演出制御用マイコン91によって参照される。
【0067】
サブRAM94(
図5(D))には、コマンド記憶領域94aと、演出コマンドセット領域94bと、カウンタセット領域94cと、ワーク領域94dと、が設けられている。コマンド記憶領域94aは、サブ制御メイン処理(後述)において、メイン制御部側から入力されたコマンドが記憶される領域(入力バッファ)であり、事前判定コマンド、保留球数コマンド、第2始動口入球コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、遊技状態指定コマンド、などが格納される。演出コマンドセット領域94bは、サブ制御メイン処理(後述)において、サブ制御基板90から画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107、中継基板108に出力されるコマンドがセットされる領域(出力バッファ)であり、変動演出開始コマンド、変動終了前コマンド、変動演出終了コマンド、オープニング演出開始コマンド、ラウンド演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンド、2変動複合演出コマンド、遷移示唆演出コマンドなどがセットされる。カウンタセット領域94cは、サブ制御メイン処理(後述)において使用されるカウンタがセットされる領域であり、乱数カウンタ、第1特図保留演出カウンタ、普図保留演出カウンタ、時短演出カウンタなどがセットされる。ワーク領域94dは、演算等のための一時的な記憶を実現するワークエリアである。なお、ワーク領域94dを除く他の領域は、図示しない電源によってバックアップされており、遊技機1の電源がオフされても、その内容が保持される。
【0068】
ここで遊技機1において遊技制御用マイコン81が取得する各種乱数について説明する。
遊技制御用マイコン81は、「特別図柄当たり乱数」と、「特別図柄当たり種別乱数」と、「リーチ乱数」と、「変動パターン乱数」と、「普通図柄当たり乱数」と、「普通図柄当たり種別乱数」と、「大入賞口開放乱数」とを後述するタイミングにおいて取得するように構成されている。
【0069】
「特別図柄当たり乱数」は、大当たりか否かの抽選及び小当たりか否か(大当たり判定)の抽選に用いられる乱数であり、0~65535までの範囲の値をとる。
【0070】
「特別図柄当たり種別乱数」は、当選した大当たりの種別の抽選(大当たり種別判定)及び小当たりの種別の抽選(小当たり種別判定)に用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。
【0071】
「リーチ乱数」は、大当たり判定がハズレである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。リーチとは、複数の演出図柄(装飾図柄)のうち変動表示されている演出図柄が残り1つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば、「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で揺れているように表示されてもよい。
【0072】
「変動パターン乱数」は、変動時間を含む変動パターンを決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。
【0073】
「普通図柄当たり乱数」は、電チュー22を開放させる補助遊技をおこなうか否かの抽選(普通図柄抽選)に用いられる。普通図柄乱数は、0~65535までの範囲の値をとる。
【0074】
「普通図柄当たり種別乱数」は、補助遊技として行う電チュー22の開放パターンの抽選に用いられる乱数であり、0~127での範囲の値をとる。
【0075】
「普通図柄変動パターン乱数」は、普図抽選に基づく変動演出における、変動時間を含む変動パターンを決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。
【0076】
「特別図柄当たり乱数」、「特別図柄当たり種別乱数」、「リーチ乱数」、「変動パターン乱数」は、始動口(第1始動口20または第2始動口21)への入球に基づいて取得される。第1始動口20への入球に基づいて取得された乱数値群は第1特図保留記憶領域に記憶され、第2始動口21への入球に基づいて取得された乱数値群はコマンドセット領域84aに記憶される。「普通図柄当たり乱数」、「普通図柄当たり種別乱数」は、ゲート28の通過に基づいて取得される。取得された普通図柄乱数値は、普図保留記憶領域84fに記憶される。
【0077】
次に遊技機1において演出制御用マイコン91が取得する各種乱数について説明する。
演出制御用マイコン91は、「先読み演出乱数」と、「チャンスアップ乱数」と、「演出乱数」と、を取得するように構成されている。
【0078】
「先読み演出乱数」は、カウンタセット領域94cにセットされる先読み演出カウンタの値として取得され、変動演出時の先読み演出を決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。「先読み演出乱数」は、メイン制御部側からサブ制御部側に事前判定コマンドが出力されたことに基づいて取得される。
【0079】
「チャンスアップ乱数」は、変動演出時のチャンスアップ演出を決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。「チャンスアップ乱数」は、メイン制御部側からサブ制御部側に変動開始コマンドが出力されたことに基づいて取得される。取得された乱数値はサブRAM94に記憶される。
【0080】
4.各種テーブルの説明
図6(A)は、特別図柄当たり判定テーブルを説明するための図である。
特別図柄当たり判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した当たり乱数値(0~65535のいずれか)が「大当たり」に該当するか、「小当たり」に該当するか、「ハズレ」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。
【0081】
第1特別図柄において、当たり乱数値が「0~331」の場合には「大当たり」と判定され、当たり乱数値が「0~331以外の数値」の場合には「ハズレ」と判定されることが示されている。
すなわち、第1特別図柄において、1/197.40の確率で大当たりに当選する。
【0082】
第2特別図柄において、当たり乱数値が「0~331」の場合には「大当たり」と判定され、「0~331以外の数値」の場合には、「小当たり」と判定されることが示されている。
すなわち、第2特別図柄において、1/197.40の確率で大当たりとなり、これ以外では小当たりとなる。
なお、小当たりを所定の確率とし、ハズレを持つようにしてもよい。
【0083】
リーチ判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得したリーチ乱数値(0~127のいずれか)が「リーチ有り」に該当するか「リーチ無し」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。リーチ判定テーブルにおけるリーチ判定は、遊技機1の遊技状態に基づいておこなわれる。本実施形態では、「非時短状態」において、リーチ乱数値が「0~13」の場合には、「リーチ有り」と判定され、リーチ乱数値が「0~13以外の数値(14~127)」の場合には、「リーチ無し」と判定される。また、「時短状態」において、リーチ乱数値が「0~5」の場合には、「リーチ有り」と判定され、リーチ乱数値が「0~5以外の数値(6~127)」の場合には、「リーチ無し」と判定される。
【0084】
図7(A)は、大当たり種別判定テーブルを説明するための図である。大当たり種別判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した大当たり種別乱数値(0~127のいずれか)に応じて、「大当たりの種別」を判定するために参照されるテーブルである。
【0085】
通常状態(非時短状態)である場合に、第1特別図柄(特
図1)の抽選において当選したとき、大当たり種別乱数値が「0~48」のとき、「2R一種大当たり」と判定され、大当たり種別乱数値が「49~99」のとき、「3R一種大当たりA」と判定され、大当たり種別乱数値が「100~127」のとき、「3R一種大当たりB」と判定される。
【0086】
時短状態である場合に、特
図1の抽選において当選したとき、大当たり種別乱数値に関わらず、「3R一種大当たりA」と判定される。
【0087】
第2特別図柄(特
図2)の抽選において当選すると、一種大当たりである場合は大当たり種別乱数値に関わらず「10R一種大当たり」と判定され、二種大当たりである場合は大当たり種別乱数値に関わらず「10R二種大当たり」と判定される。
【0088】
なお、一種大当たりとは、当たり判定処理において、大当たりと判定される大当たりであり、二種大当たりとは、当たり判定処理において、小当たりと判定された後に、大入賞装置31内部のV領域39を通過することで大当たりとなる当たりである。
【0089】
図7(B)は、小当たり種別判定テーブルを説明するための図である。小当たり種別判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した大当たり種別乱数値(0~127のいずれか)に応じて、「小当たりの種別」を判定するために参照されるテーブルである。
【0090】
第2特別図柄(特
図2)の抽選において小当たりとなると、大当たり種別乱数値が「0~12」のとき、「小当たりA」と判定され、大当たり種別乱数値が「13~127」のとき、「小当たりB」と判定される。
【0091】
図8は、非時短状態時の変動パターン判定テーブルを説明するための図である。
図9は、時短状態時の変動パターン判定テーブルを説明するための図である。変動パターン判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した変動パターン乱数値(0~127)に応じて、変動パターンを判定するために参照されるテーブルである。
【0092】
非時短状態において第1始動口20に入賞し、特別図柄当たり判定テーブルにおいて「ハズレ」と判定され、リーチ判定テーブルにおいて「リーチ有り」と判定され、保留球数が「1~2」であり、変動パターン乱数値が「0~60」の場合には、変動パターンが「P4」と判定されることが示されている。
【0093】
時短状態において、変動パターン判定テーブル(時短変動)が用いられる(
図9)。なお、時短状態においては、変動パターン乱数値および保留球数に関係なく変動パターンが選択される。
【0094】
図8、
図9に示されるように、変動パターンが決定されれば、変動時間も決定される。また、リーチになる場合に、そのリーチがノーマルリーチとなるのかスーパーリーチ(SPリーチ)となるのかも決定される。スーパーリーチとは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチ演出である。ここでは、変動時間の異なる3種類のスーパーリーチ(SP1、SP2、SP3)が設定されている。SP1~3は、ノーマルリーチを経て発展的に実行される。SP1~3の違いは、例えば、疑似連の有無であってもよい。また、基幹演出パターンには、変動時間が極端に短い「特殊変動」が含まれる。変動時間が必ず2秒となる特殊変動が、時短状態時における特
図2変動で選択されるように構成されている。
【0095】
図6(B)は、普通図柄当たり判定テーブルを説明するための図である。
普通図柄当たり判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した普通図柄乱数値(0~65535のいずれか)が「当たり」に該当するか「ハズレ」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。普通図柄当たり判定テーブルにおける判定は、遊技機1の遊技状態に基づいておこなわれる。本実施形態では、「非時短状態(通常状態)」において、普通図柄乱数値が「0」の場合には、「当たり」と判定され、普通図柄乱数値が「0以外の数値(1~65535)」の場合には、「ハズレ」と判定される。また、「時短状態」において、普通図柄乱数値が「0~658」の場合には、「当たり」と判定され、普通図柄乱数値が「0~658以外の数値(659~655345)」の場合には、「ハズレ」と判定される。すなわち、普図抽選に当選する確率は、非時短状態ではほぼ0であり、時短状態では約1/99.4となる。
【0096】
図10(A)は、電チュー開放パターン判定テーブルの説明図である。
図10(B)は、電チュー開放パターンの詳細を表す表である。
図10(C)は、普通図柄変動パターン判定テーブルの説明図である。
【0097】
電チュー開放パターン判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、遊技状態(非時短状態か時短状態か)に応じて、電チュー22の開放パターンを判定するために参照されるテーブルである。「非時短状態」において普通図柄で当選すると、普通図柄当たり種別乱数値が「0~126」の場合、開放パターンは「H11」と判定され、普通図柄当たり種別乱数値が「127」の場合、開放パターンは「H12」と判定される。また、「時短状態」において普通図柄で当選すると、普通図柄当たり種別乱数値に関わらず、開放パターンは「H12」と判定される。すなわち、非時短状態では、時短状態では、開放パターンは必ず「H12」と判定される。
【0098】
図10(B)に示すように、開放パターンH11では、開放回数1回、閉鎖条件が開放から0.1秒経過である電チュー22の開放をおこなう。開放パターンH12では、開放回数が1回、閉鎖条件が開放から4秒経過あるいは2球入賞である電チュー22の開放をおこなう。したがって、開放パターンH11と判定された場合、第2始動口21への入賞は困難であり、開放パターンH12と判定された場合、第2始動口21への入賞は容易とであり、2球入賞させることが可能である。ただし、この電チュー22の開放は、予め定められた数の遊技球の入賞(規定入賞数、最大2個)があった場合、開放時間が残っていても閉鎖される。
【0099】
普通図柄変動パターン判定テーブル(
図10(C))は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、遊技状態(非時短状態か時短状態か)に応じて、普通図柄の変動時間が何秒かを判定するために参照されるテーブルである。本実施形態では、例えば、「非時短状態」において、判定結果が「当たり」の場合の変動パターンは「P81」、普通図柄の変動時間は「180秒」と判定される。また例えば、「時短状態」において、判定結果が「当たり」のとき、変動パターンは「P91」、普通図柄の変動時間が「15秒」と判定され、判定結果が「ハズレ」のとき、リーチ有りなら変動パターンは「P92」、変動時間は「15秒」と判定され、リーチ無しなら変動パターンは「P93」、変動時間は「2秒」と判定される。非時短状態において、普図変動時間は必ず180秒となり、時短状態においては必ず3秒となる。
【0100】
大入賞口開放パターン判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、大入賞口30の開放パターンを判定するために参照されるテーブルである。
【0101】
「10R一種大当たり」の場合、1~10R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の大入賞口30のロング開放をおこなう。
「3R一種大当たりA」および「3R一種大当たりB」の場合、1~3R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の大入賞口30のロング開放をおこなう。
「2R一種大当たり」の場合、1~2R目において、開放回数100回、開放時間0.15秒、インターバル0.1秒の大入賞口30の開放をおこなう。「2R一種大当たり」では、実質的な賞球の獲得数が0となるように、あるいは、極めて困難となるように、設定されている。これに限らず、アタッカーを新たに一つ設け、「2R一種大当たり」の場合には、数球の賞球が獲得できるのみの構成としてもよい。この場合、例えば、第2のアタッカー(大入賞口)をヘソ19の下部などに設け、左打ちのまま消化できるような態様の大当たりとしてもよい。
「10R二種大当たり」の場合、1R目において開放回数5回、開放時間0.3秒、2~10R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の大入賞口30のロング開放をおこなう。
ただし、予め定められた数の遊技球の入賞(規定入賞数、最大10個)があった場合、開放時間が残っていても閉鎖される。なお、大入賞口30に1球入賞した場合の賞球数は10球であるものとする。
【0102】
5.大当たり等の説明
遊技機1では、大当たりに、一種大当たりと、二種大当たりとがある。一種大当たりは、取得した当たり乱数値が「大当たり」に該当する場合である。一方、二種大当たりは、取得した当たり乱数値が「小当たり」に該当し、その後、遊技球が大入賞装置31内のV領域39を通過することで大当たりになる場合である。
【0103】
なお、大当たりになると、「大当たり遊技」が実行される。大当たり遊技は、特別遊技の一例である。大当たり遊技は、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OP)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(ED)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、オープニングの終了、または、前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放ラウンド遊技に含まれる。ただし、本実施形態の遊技機1では、時短状態における複数回の大当たり遊技を連続で行うことが可能となるように、エンディング演出の期間が0秒、すなわち、エンディング演出がおこなわれないような構成となっている。この詳細については、
図27を用いて後述する。
【0104】
6.遊技状態の説明
遊技機1の遊技状態について説明する。遊技制御用マイコン81は、表示器40に表示する特別図柄に対して、「変動時間短縮制御」を実行可能である。遊技制御用マイコン81が表示器40の特別図柄に対して変動時間短縮制御している状態を「時短状態」といい、変動時間短縮制御していない状態を「非時短状態(通常状態)」という。時短状態は、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。遊技制御用マイコン81は、時短状態のときに、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターン判定テーブル(
図8、
図9)を用いた変動パターンの判定をおこなう。つまり、遊技制御用マイコン81が特別図柄に対して変動時間短縮制御を実行している場合には、変動時間短縮制御を実行していない場合と比べて、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。これにより、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
【0105】
遊技制御用マイコン81は、普通図柄に対する確率変動制御および変動時間短縮制御を、特別図柄に対する変動時間短縮制御に並行して実行する。すなわち、遊技制御用マイコン81は、普通図柄に対する確率変動制御および変動時間短縮制御を、時短状態の場合は実行し、非時短状態の場合には実行しない。
【0106】
遊技制御用マイコン81は、普通図柄の確率変動制御として、当たりと判定される普通図柄当たり乱数値の数が非時短状態よりも時短状態の方が多い普通図柄当たり判定テーブル(
図10(A))を用いて、当たり判定(普通図柄の判定)をおこなう。従って、時短状態では、普通図柄通常確率状態よりも当たり確率が高くなる。つまり、遊技制御用マイコン81が普通図柄に対して確率変動制御を実行している場合には、確率変動制御を実行していない場合と比べて、表示器40による普通図柄の可変表示の表示結果(停止図柄)が当たり図柄となる確率が高くなる。
【0107】
時短状態では、特
図2の変動時間が必ず2秒となるように構成されている。また、電チュー22の開放パターンにはH12が必ず選択されるようになっている。第2始動口21は、ゲート28を通過した遊技球がほぼ確実に入賞する構造となっているため、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。これらの制御が実行されている状態を「高ベース状態」といい、実行されていない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞が契機となる特
図2の変動時間を短縮する制御)が実行されている状態である。
【0108】
高ベース状態(電サポ制御状態)は、上記の全ての制御を実行するものでなくてもよい。すなわち、表示器40の普通図柄に対する確率変動制御、表示器40の普通図柄に対する変動時間短縮制御、電チュー22に対する開放時間延長制御、および、電チュー22に対する開放回数増加制御のうち一つ以上の制御を実行することによって、その制御が実行されていないときよりも電チュー22が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態(電サポ制御状態)は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
【0109】
高ベース状態では、右打ちによって右遊技領域3B(
図1)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行させることができる。変動時間短縮制御によって、低ベース状態と比べて特
図2の変動時間が短くなっており、第1始動口20への入賞よりも、第2始動口21への入賞の方が有利となっているためである。このことから、高ベース状態では、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちをおこなう。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお、遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技をおこなう。
【0110】
一方、低ベース状態では、左打ちによって左遊技領域3A(
図1)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行させることができる。変動時間短縮制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて特
図2の変動時間が長くなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が有利となっているためである。このことから、低ベース状態では、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちをおこなう。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
【0111】
7.遊技制御用マイコン81の動作
図11~
図23に基づいて主制御基板80(
図2)に設けられた遊技制御用マイコン81の動作について説明する。遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等はメインRAM84に設けられている。
【0112】
[主制御メイン処理]
図11は、主制御メイン処理のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、遊技機1の電源がオンされると、メインROM83から主制御メイン処理を実行するためのプログラムを読み出す。主制御メイン処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、初期化処理をおこなう(ステップS001)。初期化処理では、例えば、各種のフラグ、ステータスおよびカウンタなどのリセット等をおこなう。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお、初期化処理は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
【0113】
初期化処理の後、遊技制御用マイコン81は、割り込み処理の割り込みを禁止し(ステップS002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(ステップS003)をおこなう。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理では、遊技制御用マイコン81は、種々の乱数カウンタ値(当たり乱数値、大当たり種別乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値、普通図柄乱数値)を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は設定された上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成されるいわゆるハードウェア乱数であってもよい。
【0114】
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理の後、遊技制御用マイコン81は、割り込み処理の割り込みを許可する(ステップS004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(ステップS005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理は、所定の周期(例えば、4msec周期)で繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、メイン側タイマ割り込み処理は、所定周期(例えば4msec周期)ごとに実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときに割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理はすぐには開始されず、割り込み許可がされてから開始される。
【0115】
[メイン側タイマ割り込み処理]
図12は、メイン側タイマ割り込み処理(
図11:ステップS005)のフローチャートである。メイン側タイマ割り込み処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、乱数更新処理をおこなう(ステップS101)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、種々の乱数カウンタ値を更新する。この乱数更新処理は、上述した主制御メイン処理(
図10)でおこなう普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理と同じである。すなわち、各種乱数カウンタ値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理が開始されるまでの期間)との両方でおこなわれる。
【0116】
乱数更新処理の後、遊技制御用マイコン81は、入力処理をおこなう(ステップS102)。入力処理では、遊技制御用マイコン81は、遊技機1に取り付けられている各種センサが検出した検出信号を読み込み、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払い出しデータをメインRAM84の出力バッファにセットする。各種センサとは、例えば、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、大入賞口センサ30a、大入賞口開放チャッカーセンサ16a、普通入賞口センサ27a(
図3)である。
【0117】
入力処理の後、遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理(ステップS103)をおこなう。始動口センサ検出処理では、遊技制御用マイコン81は、ゲート28の遊技球の通過を判定し、普通図柄乱数カウンタの値を取得し、取得した乱数値をメインRAM84の普図保留記憶領域84fの第1~第4記憶領域うち、現在の普通図柄保留球数に応じた記憶領域に格納する。また、遊技制御用マイコン81は、第1始動口20への遊技球の入賞を判定し、当たり乱数カウンタの値、大当たり種別乱数カウンタの値、小当たり種別乱数カウンタの値、リーチ乱数カウンタの値、変動パターン乱数カウンタの値を取得する。遊技制御用マイコン81は、取得した乱数値群を第1特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域うち、現在の特
図1保留球数に応じた記憶領域に格納する。さらにまた、遊技制御用マイコン81は、第2始動口21への遊技球の入賞を判定し、当たり乱数カウンタの値、大当たり種別乱数カウンタの値、リーチ乱数カウンタの値、変動パターン乱数カウンタの値を取得する。
【0118】
遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理において、大当たりの事前判定をおこなう。上述の乱数値群に基づき、大当たりであるか否か、大当たりである場合には大当たり種別、また、変動パターンを事前に判定する。そして、事前判定結果から事前判定コマンドを作成してメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットする。
【0119】
次に、遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(ステップS104)をおこなう。普通動作処理では、遊技制御用マイコン81は、電チュー22の作動を制御する。詳細は後述する。
【0120】
次に、遊技制御用マイコン81は、特別動作処理をおこなう(ステップS105)。この特別動作処理については後述する。
次に、遊技制御用マイコン81は、V領域センサ検出処理を行う(ステップS106)。V領域センサ検出処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、V領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かの判定をおこない、検知があった場合にはV有効期間中か否かの判定をおこなって、V有効期間中であれば、VフラグをONするとともにV通過コマンドをセットする。
【0121】
次に、遊技制御用マイコン81は、保留球数処理(ステップS107)をおこなう。遊技制御用マイコン81は、まず、メインRAM84に記憶されている特
図1保留球数及び普通図柄保留球数の読み出しをおこなう。次に、遊技制御用マイコン81は、保留球数コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域(出力バッファ)84aにセットする。保留球数コマンドは、保留球数をサブ制御基板90に通知するためのコマンドであり、特
図1保留球数及び普通図柄保留球数に関する情報を含んでいる。
【0122】
保留球数処理の後、遊技制御用マイコン81は、出力処理をおこなう(ステップS108)。出力処理では、遊技制御用マイコン81は、上述の各処理においてメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットしたコマンド等をサブ制御基板90に出力する。出力処理の後、遊技制御用マイコン81は、その他の処理をおこなう(ステップS109)。その他の処理では、例えば、特
図1保留球数に基づいて表示器40をその数を示す表示態様に制御する。
【0123】
[普通動作処理]
図13は、普通動作処理(
図12:ステップS104)のフローチャートである。普通動作処理では、遊技制御用マイコン81は、電チュー22の作動を制御する。具体的には、普通動作処理において、遊技制御用マイコン81は、まず、電チュー22が作動中であるか否かを判定する(ステップS501)。電チュー22が作動中である場合(ステップS501:YES)、処理はステップS518へ移行する。一方、電チュー22が作動中でない場合(ステップS501:NO)、遊技制御用マイコンは、普図が変動中であるか否かを判定する(ステップS502)。この判定は、普図の変動開始時において普図変動パターンに応じて設定された変動時間タイマが0であるか否かに基づいて判定される。
【0124】
普図が変動中である場合(ステップS502:YES)、処理はステップS512へ移行する。一方、普図が変動中でない場合(ステップS502:NO)、遊技制御用マイコン81は、普図保留球数が0であるか否かを判定する(ステップS503)。普図保留球数が0である場合(ステップS503:YES)、遊技制御用マイコン81は、普通動作処理を終了する。一方、普図保留球数が0でない場合(ステップS503:NO)、遊技制御用マイコン81は、普図保留球数を1デクリメントし(ステップS504)、普図当たり判定処理を実行し(ステップS505)、普図変動パターン判定処理を実行し(ステップS506)、変動開始処理を実行して(ステップS507)、処理はステップS508へ移行する。なお、普図当たり判定処理において、遊技制御用マイコン81は、
図10(A)に示す普通図柄当たり判定テーブルに基づいて、当たりか否かを判定する。また、普図変動パターン判定処理において、遊技制御用マイコン81は、
図10(B)に示す普通図柄変動パターン判定テーブルを参照し、遊技状態(時短状態か非時短状態か)、ステップS505における当否の判定結果などに基づいて、普図変動パターンを決定する。
【0125】
ステップS508において、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがONであるか否かを判定する。OFFである場合(ステップS508:NO)、処理はステップS512へ移行する。一方、時短フラグがONである場合(ステップS508:YES)、遊技制御用マイコン81は、リザルト表示フラグがONであるか否かを判定する(ステップS509)。OFFである場合(ステップS509:NO)、処理はステップS512へ移行する。一方、リザルト表示フラグがONである場合、遊技制御用マイコン81は、リザルト表示フラグをOFFにし(ステップS510)、リザルト表示終了コマンドをセットし(ステップS511)、処理はステップS512へ移行する。
【0126】
ステップS512において、遊技制御用マイコン81は、普図の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過していない場合(ステップS512:NO)、遊技制御用マイコン81は、普通動作処理を終了する。一方、変動時間が経過している場合(ステップS512:YES)、遊技制御用マイコン81は、変動停止処理を実行し(ステップS513)、遊技状態管理処理(普図)を実行し(ステップS514)、処理はステップS515へ移行する。変動停止処理では、普通図柄を、普図当たり判定処理(ステップS505)における当否の判定に基づいて、当たり図柄あるいはハズレ図柄で停止させる。遊技状態管理処理(普図)とは、時短状態中に実行された普通図柄の変動回数に応じて遊技状態の切り替えをおこなうための処理であり、内容について後述する。
【0127】
ステップS515において、遊技制御用マイコン81は、ステップS513において停止させた普図変動の結果が当たりであったか否かを判定する。当たりでない場合(ステップS515:NO)、すなわち、ハズレであった場合、遊技制御用マイコン81は、普通動作処理を終了する。一方、当たりであった場合(ステップS515:YES)、遊技制御用マイコン81は、開放パターン判定処理を実行し(ステップS516)、電チュー作動処理を実行し(ステップS517)、普通動作処理を終了する。開放パターン判定処理では、
図10(A)に示す開放パターン判定テーブルを参照し、遊技状態(時短状態か非時短状態か)、普通図柄当たり種別判定乱数値、に基づいて、開放パターンを決定する。電チュー作動処理では、開放パターン判定処理において決定された開放パターンに基づいて、電チュー22を作動させるコマンドを入出力回路87に送信する。
【0128】
ステップS518において、遊技制御用マイコン81は、電チュー22を閉鎖する条件が成立しているか否かを判定する。この条件とは、
図10(B)に記載されているとおりである。電チュー22を閉鎖する条件が成立していない場合(ステップS518:NO)、遊技制御用マイコン81は、普通動作処理を終了する。一方、電チュー22を閉鎖する条件が成立している場合(ステップS518:YES)、遊技制御用マイコン81は、電チュー作動停止処理を実行し(ステップS519)、普通動作処理を終了する。電チュー作動停止処理では、電チュー22を閉じている状態とし、その状態を保持させる。
【0129】
[遊技状態管理処理(普図)]
図14は、遊技状態管理処理(普図)(
図13:ステップS514)のフローチャートである。ここでは、普図変動に伴うカウンタ値に関する処理などをおこなう。具体的に、遊技状態管理処理(普図)において、遊技制御用マイコン81は、まず、時短フラグがONであるか否かを判定する(ステップS601)。OFFである場合(ステップS601:NO)、処理はステップS606へ移行する。
【0130】
一方、時短フラグがONである場合(ステップS601:YES)、遊技制御用マイコン81は、普図カウンタの値を1デクリメントし(ステップS602)、普図カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS603)。0より大きい場合(ステップS603:NO)、処理はステップS606へ移行する。
一方、普図カウンタの値が0である場合(ステップS603:YES)、遊技制御用マイコン81は、時短フラグをOFFにし(ステップS604)、時短ステータスに1をセットし(ステップS605)、処理はステップS605へ移行する。
【0131】
ステップS605において、遊技制御用マイコン81は、遊技状態指定コマンドをセットし、遊技状態管理処理(普図)を終了する。遊技状態指定コマンドには、今設定した現在の遊技状態に関する情報(時短状態か否か、時短カウンタ、普図カウンタの値など)が含まれている。
【0132】
[特別動作処理]
図15は、特別動作処理(
図12:ステップS106)のフローチャートである。ここでは、第1特別図柄表示器41aおよび大入賞装置31に関する処理を5つの段階に分け、各段階をそれぞれ「特
図1動作ステータス」の「1」、「2」、「3」、「4」、「5」と呼ぶ。また、第2特別図柄表示器41bおよび大入賞装置31に関する処理を5つの段階に分け、各段階をそれぞれ「特
図2動作ステータス」の「1」、「2」、「3」、「4」、「5」と呼ぶ。「特
図1動作ステータス」および「特
図2動作ステータス」の初期設定は「1」である。遊技制御用マイコン81は、まず、「特
図1動作ステータス」と「特
図2動作ステータス」のいずれかが「4」または「5」であるか否かの判定をおこなう(ステップS1301、ステップS1303)。「特
図1動作ステータス」と「特
図2動作ステータス」のいずれかが「4」のとき(ステップS1301:YES)、特別電動役物処理(大当たり)をおこなう(ステップS1320)。特別電動役物処理(大当たり)では、大当たり遊技(第2種特別遊技)が実行される。具体的には、特
図1動作ステータスが「4」のときには、特
図1の大当たりによる1種大当たり遊技または特
図1の小当たりによる2種大当たり遊技が実行される。特
図2動作ステータスが「4」のときには、特
図2の大当たりによる1種大当たり遊技または特
図2の小当たりによる2種大当たり遊技が実行される。「特
図1動作ステータス」と「特
図2動作ステータス」のいずれかが「5」のとき(ステップS1301:NO、ステップS1303:YES)、特別電動役物処理(小当たり)をおこなう(ステップS1321)。特別電動役物処理(小当たり)では、小当たり遊技(第1種特別遊技)が実行される。具体的には、特
図1動作ステータスが「5」のときには、特
図1の小当たりによる小当たり遊技が実行され、特
図2動作ステータスが「5」のときには、特
図2の小当たりによる小当たり遊技が実行される。
【0133】
「特
図1動作ステータス」と「特
図2動作ステータス」のいずれも「4」または「5」ではない場合(ステップS1301、S1303:NO)、遊技制御用マイコン81は、「特
図1動作ステータス」が「1」か「2」か「3」かの判定をおこなう(ステップS1305、S1307)。「特
図1動作ステータス」が「1」のとき(ステップS1305:YES)、特
図1待機処理をおこなう(ステップS1306)。特
図1待機処理では、特
図1の当たり判定や変動パターン選択等が実行される。「特
図1動作ステータス」が「2」のとき(ステップS1305:NO、ステップS1307:YES)、特
図1変動中処理をおこなう(ステップS1308)。特
図1変動中処理では、特
図1の変動時間経過後に変動停止コマンドの出力等が実行される。「特
図1動作ステータス」が「3」のとき(ステップS1305、S1307:NO)、特
図1確定処理をおこなう(ステップS1309)。特
図1確定処理では、特
図1抽選における大当たり時や小当たり時にオープニングコマンドの出力等が実行される。上記の各処理の詳細については後述する。
【0134】
「特
図1動作ステータス」が「1」か「2」か「3」かの判定をおこなった後、遊技制御用マイコン81は、「特
図2動作ステータス」が「1」か「2」か「3」かの判定をおこなう(ステップS1315、S1317)。「特
図2動作ステータス」が「1」のとき(ステップS1315:YES)、特
図2待機処理をおこなう(ステップS1316)。特
図2待機処理では、特
図2の当たり判定や変動パターン選択等が実行される。「特
図2動作ステータス」が「2」のとき(ステップS1315:NO、ステップS1317:YES)、特
図2変動中処理をおこなう(ステップS1318)。特
図2変動中処理では、特
図2の変動時間経過後に変動停止コマンドの出力等が実行される。「特
図2動作ステータス」が「3」のとき(ステップS1315、S1317:NO)、特
図2確定処理をおこなう(ステップS1319)。特
図2確定処理では、特
図2抽選における大当たり時や小当たり時にオープニングコマンドの出力等が実行される。上記の各処理の詳細については後述する。上記のように、本実施形態の特別動作処理によれば、特
図1の待機処理、変動中処理、確定処理と、特
図2の待機処理、変動処理、確定処理とが並行して実行される。一方、大当たり遊技中や小当たり遊技球は、特
図1および特
図2の待機処理、変動処理、確定処理に優先して実行される。
【0135】
[特別図柄待機処理]
図16は、特別図柄待機処理(
図15:ステップS1302)のフローチャートである。特別図柄待機処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、特
図2保留球数が「0」であるか否かの判定をおこなう(ステップS1401)。特
図2保留球数が「0」である場合(ステップS1401:YES)、すなわち、第2特図保留記憶領域に、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数値群の記憶がない場合には、処理はステップS1407に移行する。特
図2保留球数が「1」以上である場合(ステップS1401:NO)、遊技制御用マイコン81は、当たり判定処理(ステップS1402)を実行する。当たり判定処理の詳細については後述する。
【0136】
次に遊技制御用マイコン81は、変動パターン選択処理(ステップS1403)を実行する。変動パターン選択処理では、変動パターン判定テーブル(
図8、
図9)を参照し、遊技機1の遊技状態(時短状態か非時短状態か)、当たり判定処理(ステップS1402)の判定結果、大当たりカウンタの値に基づいて、変動パターンを選択する。
【0137】
次に、遊技制御用マイコン81は、特
図2変動開始処理をおこなう(ステップS1406)。特
図2変動開始処理では、変動開始コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし、第2特別図柄の変動表示を開始させるとともに、変動時間タイマのセットをおこなう。変動時間タイマには、変動パターン選択処理で選択された変動パターンに応じて決定される変動時間がセットされる。また、遊技制御用マイコン81は、特別動作ステータスを「2」にセットする。なお、特
図2変動開始処理でセットされる変動開始コマンド(特
図2変動開始コマンド)には、当たり判定処理(ステップS1402)でセットされた特図停止図柄データに関する情報や変動パターン選択処理(ステップS1403)でセットされた変動パターンに関する情報(変動時間に関する情報を含む)が含まれている。
【0138】
ステップS1401において、特
図2保留球数が「0」の場合(ステップS1401:YES)、遊技制御用マイコン81は、特
図1保留球数が「0」であるか否かの判定をおこなう(ステップS1407)。特
図1保留球数が「0」である場合(ステップS1407:YES)、すなわち、第1特図保留記憶領域に、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数値群の記憶がない場合には、処理はステップS1413に移行する。特
図1保留球数が「1」以上である場合(ステップS1407:NO)、遊技制御用マイコン81は、当たり判定処理(ステップS1408)を実行する。当たり判定処理の詳細については後述する。
【0139】
次に遊技制御用マイコン81は、変動パターン選択処理(ステップS1409)を実行する。変動パターン選択処理では、変動パターン判定テーブル(
図8、
図9)を参照し、遊技機1の遊技状態(時短状態か非時短状態か)、当たり判定処理(ステップS1408)の判定結果、大当たりカウンタの値、保留球数に基づいて、変動パターンを選択する。変動パターン選択処理の後、特
図1保留球数をデクリメントする(ステップS1410)。
【0140】
次に、遊技制御用マイコン81は、第1特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域に格納されている各種乱数値の格納場所を現在の位置から読み出される側に1つシフトするとともに、第1特図保留記憶領域において読み出される側から最も遠い場所に格納されている保留情報をクリアする(ステップS1411)。上記ステップによって、第1特図保留が保留された順に消化される。この場合、画像表示装置7の表示画面7aでは、第1特図保留記憶領域の第1記憶領域に対応する保留画像9A(4つの保留画像9Aのうち、一番右端の保留画像9A)が保留消化画像表示領域側にシフトし、保留消化画像9Cとして表示される。また、第1特図保留記憶領域の第2~第4記憶領域に対応する保留画像9A(4つの保留画像9Aのうち、右から2、3、4番目の保留画像9A)がそれぞれ右側に1つシフトする(
図1)。これにより、遊技者は、第1特図保留が1つ消化されたことを認識することができる。
【0141】
次に、遊技制御用マイコン81は、特
図1変動開始処理をおこなう(ステップS1412)。特
図1変動開始処理では、変動開始コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし、第1特別図柄の変動表示を開始させるとともに、変動時間タイマのセットをおこなう。変動時間タイマには、変動パターン選択処理で選択された変動パターンに応じて決定される変動時間がセットされる。また、遊技制御用マイコン81は、特別動作ステータスを「2」にセットする(ステップS1412)。なお、特
図1変動開始処理でセットされる変動開始コマンド(特
図1変動開始コマンド)には、当たり判定処理(ステップS1408)でセットされた特図停止図柄データに関する情報や変動パターン選択処理(ステップS1409)でセットされた変動パターンに関する情報(変動時間に関する情報を含む)が含まれている。
【0142】
ステップS1407において、特
図1保留球数が「0」の場合(ステップS1407:YES)、遊技制御用マイコン81は、画像表示装置7の表示画面7aが待機画面か否かの判定をおこなう(ステップS1413)。待機画面とは、客待ち用のデモ画面のことである。遊技制御用マイコン81は、例えば、客待ち用のデモ画面表示フラグのON/OFFによって判定してもよい。待機画面である場合(ステップS1413:YES)、本処理を終了する。待機画面でない場合(ステップS1413:NO)、遊技制御用マイコン81は、所定の待機時間の経過をまって、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし(ステップS1414)、本処理を終える。上記のように、本実施形態の特別図柄待機処理によれば、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合に限って実行される。すなわち、第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。また、本実施形態の大当たり種別判定テーブルによれば、第2特図保留に基づく抽選の方が、第1特図保留に基づく抽選よりも遊技者にとって利益の大きい大当たり(V通過予定大当たり)に当選するようになっている。
【0143】
[当たり判定処理]
図17は、当たり判定処理(
図16:ステップS1402、S1408)のフローチャートである。特
図2の当たり判定処理(ステップS1402)と特
図1の当たり判定処理(ステップS1408)は処理の流れが同様であるため、まとめて説明する。
【0144】
当たり判定処理において、まず、遊技制御用マイコン81は、当たり判定をおこなう(ステップS1501)。当たり判定は、特別図柄当たり判定テーブル(
図6(A))を参照して実行される。
【0145】
次に、遊技制御用マイコン81は、大当たりであるか否かを判定する(ステップS1502)。ここで大当たりであると判定された場合(ステップS1502:YES)、大当たりフラグをONにして(ステップS1503)、大当たり種別を判定し(ステップS1504)、当たり判定処理を終了する。大当たり種別判定は、大当たり種別判定テーブル(
図7(A))を参照して実行される。一方、大当たりでないと判定された場合(ステップS1502:NO)、遊技制御用マイコン81は、小当たりであるか否かを判定する(ステップS1505)。小当たりでない場合(ステップS1505:NO)、遊技制御用マイコン81は、当たり判定処理を終了する。一方、小当たりであった場合(ステップS1505:YES)、遊技制御用マイコン81は、小当たりフラグをONにし(ステップS1506)、小当たり種別を判定し(ステップS1507)、大当たり種別を判定し(ステップS1504)、当たり判定処理を終了する。小当たり種別判定は、小当たり種別判定テーブル(
図7(B))を参照して実行される。
【0146】
[特別図柄確定処理]
図18は、特別図柄確定処理(
図15:ステップS1306)のフローチャートである。
【0147】
特別図柄確定処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、特別図柄の停止時間が終了したか否かを判定する(ステップS1800)。停止時間を経過していなければ(ステップS1800:NO)、特別図柄確定処理を終了する。一方、停止時間を経過している場合(ステップS1800:YES)、遊技制御用マイコン81は、遊技状態管理処理(特図)を実行する(ステップS1810)。遊技状態管理処理(特図)とは、時短状態中に実行された特別図柄の変動回数に応じて遊技状態の切り替えをおこなうための処理であり、内容について後述する。遊技状態管理処理の後、大当たりフラグがONであるか否かの判定をおこなう(ステップS1822)。
【0148】
大当たりフラグがONの場合(ステップS1822:YES)、遊技制御用マイコン81は、当選した大当たりの種別に応じた大入賞口の開放パターンのセットをおこなう(ステップS1823)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、大入賞口開放パターン判定テーブルを参照して、特図停止図柄データから大入賞口の開放パターンを決定し、決定した開放パターンをセットする。加えて、大入賞口の開放パターンのセットとあわせてラウンドカウンタの値を、当選した大当たりの種類に応じたラウンド数にセットする。ラウンドカウンタとは、大当たり遊技中に実行した単位開放遊技(ラウンド遊技)の回数をカウントするものである。
【0149】
開放パターンのセット後、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがONの場合(ステップS1824:YES)には、OFFに切り替える(ステップS1825)。これにより、1種大当たり遊技の実行中は非時短状態となる。次に、大当たりフラグがONとなった契機が特
図2大当たりであるか否かを判定し(ステップS1826)、特
図2大当たりが契機である場合は時短ステータスに2をセットする(ステップS1827)。その後、1種大当たり遊技を開始するために、1種大当たり遊技のオープニングコマンドをセットし(ステップS1828)、大当たり遊技のオープニングを開始する。その後、特別動作ステータスを「4」にセットして(ステップS1829)、特別図柄確定処理を終了する。特別動作ステータスが「4」にセットされることで、処理は特別電動役物処理(大当たり)に移行する(
図20)。
【0150】
ステップS1822において、大当たりフラグがOFFである場合(ステップS1822:NO)、遊技制御用マイコン81は、小当たりフラグがONであるか否かの判定をおこなう(ステップS1830)。小当たりフラグがONの場合(ステップS1830:YES)、遊技制御用マイコン81は、当選した小当たりの種別に応じた大入賞口の開放パターンのセットをおこなう(ステップS1831)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、上述のステップS1823と同様に、大入賞口開放パターン判定テーブルを参照して、特図停止図柄データから大入賞口の開放パターンを決定し、決定した開放パターンをセットする。加えて、大入賞口の開放パターンのセットとあわせてラウンドカウンタの値を、当選した小当たりの種類に応じたラウンド数にセットする。
【0151】
開放パターンのセット後、遊技制御用マイコン81は、V開閉部材作動フラグをONに切り替える(ステップS1832)。V開閉部材作動フラグは、V開閉部材71を作動させる期間であることを示すフラグである。V開閉部材作動フラグがONのとき、V開閉部材71を所定の動作パターンで動作させる。次に、小当たりフラグがONとなった契機が小当たりAに当選したことであるか否かを判定する(ステップS1833)。小当たりAが契機であった場合(ステップS1833:YES)、遊技制御用マイコン81は、時短ステータスに2をセットする。一方、小当たりBが契機であった場合(ステップS1833:NO)、処理はステップS1834へ移行する。その後、小当たり遊技を開始するために、小当たりのオープニングコマンドをセットし(ステップS1834)、小当たり遊技のオープニングを開始する。その後、特
図1動作ステータスを「5」にセットして(ステップS1836)、特別図柄確定処理を終了する。特
図1動作ステータスが「5」にセットされることで、処理は特別電動役物処理(小当たり)に移行する(
図23)。ONである場合は時短フラグをOFFとする(ステップS1836)。
【0152】
ステップS1830において、小当たりフラグがOFFである場合(ステップS1830:NO)、遊技制御用マイコン81は、特別動作ステータスを1にセットし(ステップS1840)、特別図柄確定処理を終了する。
【0153】
[遊技状態管理処理(特図)]
図19は、遊技状態管理処理(特図)(
図18:ステップS1810)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、時短フラグがONか否かの判定をおこなう(ステップS1901)。時短フラグがOFFの場合(ステップS1901:NO)、すなわち非時短状態のとき、処理はステップS1906にスキップする。時短フラグがONの場合(ステップS1901:YES)、すなわち時短状態のとき、遊技制御用マイコン81は、時短カウンタの値を1デクリメントする(ステップS1902)。時短カウンタとは、時短状態中に実行した特別図柄の変動回数(第1特別図柄の変動回数、および、第2特別図柄の変動回数の合計)をカウントするものである。
【0154】
遊技制御用マイコン81は、ステップS1902の結果、時短カウンタの値が「0」になったか否かの判定をおこなう(ステップS1903)。時短カウンタの値が「0」ではない場合(ステップS1903:NO)、処理はステップS1906にスキップする。時短カウンタの値が「0」の場合(ステップS1903:YES)、時短フラグをOFFに切り替え(ステップS1904)、時短ステータスに1をセットする(ステップS1905)。ステップS1904により、遊技状態が時短状態から非時短状態に切り替えられる。
【0155】
ステップS1906では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態指定コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットして、遊技状態管理処理を終了する。遊技状態指定コマンドには、今設定した現在の遊技状態に関する情報(時短状態か否か、時短カウンタの値など)が含まれている。
【0156】
[特別電動役物処理(大当たり)]
図19は、特別電動役物処理(大当たり)(
図14:ステップS1308)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、大当たり終了フラグがONか否かを判定する(ステップS2200)。「大当たり終了フラグ」とは、現在実行中の大当たり遊技において、開放パターンに基づく第1大入賞装置31の開放がすべて終了したことを示すフラグである。大当たり終了フラグがONである場合(ステップS2200:YES)、処理はステップS2230に移行する。大当たり終了フラグがOFFである場合(ステップS2200:NO)、遊技制御用マイコン81は、大入賞口30が開放中か否かを判定する(ステップS2202)。開放中の場合(ステップS2202:YES)、処理はステップS2210に移行する。
【0157】
大入賞口30が開放中ではない場合(ステップS2202:NO)、遊技制御用マイコン81は、大入賞口30を開放する時間(タイミング)か否かを判定する(ステップS2203)。大入賞口30を開放する時間(タイミング)には、例えば、大当たり遊技のオープニングの時間が経過して初回のラウンド遊技における開放開始の時期に至ったときや、開放後に一時的に閉鎖した大入賞口30を再び開放させるまでのインターバル時間(閉鎖時間)が経過して、再度の開放開始の時期に至ったときが含まれる。大入賞口30を開放する時間(タイミング)ではない場合(ステップS2203:NO)、処理はステップS2220に移行する。
【0158】
大入賞口30を開放する時間(タイミング)である場合(ステップS2203:YES)、遊技制御用マイコン81は、大入賞口開放処理を実行する(ステップS2207)。大入賞口開放処理において、遊技制御用マイコン81は、当たり種別(大当たり種別または小当たり種別)に応じた開放パターンに従って大入賞口30を開放させる。大入賞口開放処理の後、遊技制御用マイコン81は、ラウンド指定コマンドをセットする(ステップS2208)。ラウンド指定コマンドには、実行中の特別遊技(小当たり遊技および大当たり遊技)のラウンド数に関する情報が含まれており、遊技制御用マイコン81は、ラウンド指定コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットする。これによりサブ制御基板90に特別遊技のラウンド数を通知することができる。ラウンド指定コマンドをセットした後、本処理を終える。
【0159】
上述のステップS2202において、大入賞口30が開放中の場合(ステップS2202:YES)、遊技制御用マイコン81は、大入賞口30の閉鎖条件が成立しているか否かを判定する(ステップS2210)。ここでの閉鎖条件は、そのラウンド遊技における大入賞口30への入賞個数が規定の最大入賞個数(例えば、1ラウンドあたり10個)に達したこと、または、大入賞口30を閉鎖させる時間に至ったこと(すなわち、大入賞口30を開放してから所定の開放時間(例えば、29.5秒)が経過したこと)のいずれかが満たされていることである。そして、大入賞口30の閉鎖条件が成立していない場合(ステップS2210:NO)、遊技制御用マイコン81は、リザルト表示フラグ処理をおこない(ステップS2212)、特別電動役物処理(大当たり)を終了する。リザルト表示フラグ処理では、リザルト表示に関するフラグについての処理をおこなう。内容は後述する。一方、大入賞口30の閉鎖条件が成立している場合(ステップS2210:YES)、遊技制御用マイコン81は、大入賞口30を閉鎖(閉塞)し(ステップS2211)、特別電動役物処理(大当たり)を終了する。
【0160】
上述のステップS2203において、大入賞口30を開放する時間(タイミング)ではない場合、遊技制御用マイコン81は、当該ラウンド遊技が終了しているか否かを判定する(ステップS2220)。ここでは1回のラウンドは、第1大入賞口30が閉鎖してから所定の時間(例えば、2秒)経過後に終了する。上述のように、ラウンド遊技間の第1大入賞口30の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放ラウンド遊技に含まれるためである。遊技制御用マイコン81は、第1大入賞口30を閉鎖してから所定のインターバル時間が経過したか否かによって、当該ラウンド遊技が終了しているか否かを判定する。当該ラウンド遊技が終了していない場合(ステップS2220:NO)、遊技制御用マイコン81は、特別電動役物処理(大当たり)を終了する。
【0161】
当該ラウンド遊技が終了している場合(ステップS2220:YES)、遊技制御用マイコン81は、ラウンドカウンタの値を1デクリメントし(ステップS2221)、ラウンドカウンタの値が「0」になったか否かの判定をおこなう(ステップS2226)。ラウンドカウンタの値が「0」でなはい場合(ステップS2226:NO)、すなわち、規定のラウンド遊技回数をまだ消化していない場合、特別電動役物処理(大当たり)を終了する。一方、ラウンドカウンタの値が「0」の場合(ステップS2226:YES)、大当たり遊技を終了させる大当たり終了処理をおこない(ステップS2227)、大当たり終了フラグをONにセットして(ステップS2228)、特別電動役物処理(大当たり)を終了する。なお、本実施形態の遊技機1では、エンディング演出はおこなわれない構成となっているため、エンディングコマンドはセットされない。しかし、非時短状態における特
図1大当たりの場合は、エンディングを行うようにしてもよい。この場合は、当たり種別が非時短状態における特
図1の一種大当たりであるか否かを判定し、当たり種別が非時短状態における特
図1の一種大当たりである場合には、エンディングコマンドをセットするような構成となる。
【0162】
上述のステップS2200において、大当たり終了フラグがONの場合(ステップS2200:YES)、制御用マイコン81は、大当たり終了フラグをOFFにするとともに(ステップS2231)、特
図1大当たりフラグ及び特
図2大当たりフラグのうちのONであるフラグをOFFにする(ステップS2232)。次に、遊技制御用マイコン81は、特
図1動作ステータス及び特
図2動作ステータスのうちの「4」であるステータスを「1」にセットし(ステップS2233)、後述の遊技状態設定処理(ステップS2234)を実行し、本処理を終える。遊技状態設定処理(
図20)は、大当たり遊技後の遊技状態(時短状態)を設定し、時短カウンタに初期値(時短回数)をセットする処理である。なお、エンディング演出がおこなわれる場合には、ステップS2231をおこなう前に、エンディング演出が終了したか否かを判定し、終了している場合には、ステップS2231の処理をおこなうこととなる。
【0163】
[遊技状態設定処理]
図21は、遊技状態設定処理(
図20:ステップS2234)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、実行されていた大当たり遊技が「3R一種大当たりB」に基づくものであるか否かを判定する(ステップS2301)。「3R一種大当たりB」である場合(ステップS2301:NO)、処理はステップS2307に移行する。一方、「3R一種大当たりB」でない場合(ステップS2301:NO)、遊技制御用マイコン81は、時短フラグをONにし(ステップS2302)、時短カウンタに20をセットする(ステップS2303)。次に、時短ステータスが1であるか否かを判定する(ステップS2304)。1である場合(ステップS2304:YES)、遊技制御用マイコン81は、普図カウンタに105をセットし(ステップS2305)、処理はステップS2307へ移行する。一方、時短ステータスが2である場合(ステップS2304:NO)、遊技制御用マイコン81は、普図カウンタに130をセットし(ステップS2306)、処理はステップS2307へ移行する。
【0164】
ステップS2307において、遊技制御用マイコン81は、遊技状態指定コマンドをセットし、遊技状態設定処理を終了する。遊技状態指定コマンドには、今設定した遊技状態に関する情報(時短状態か否か、時短カウンタの値など)が含まれている。
【0165】
[リザルト表示フラグ処理]
図22は、リザルト表示フラグ処理(
図20:ステップS2212)のフローチャートである。リザルト表示フラグ処理において、遊技制御用マイコン81は、まず、リザルト表示フラグがONであるか否かを判定する(ステップS2401)。ONである場合、遊技制御用マイコン81は、リザルト表示フラグ処理を終了する。一方、リザルト表示フラグがOFFである場合(ステップS2401:YES)、遊技制御用マイコン81は、特
図2の保留球数が0であるか否かを判定する(ステップS2402)。0でない場合(ステップS2402:NO)、遊技制御用マイコン81は、リザルト表示フラグ処理を終了する。一方、特
図2保留球数が0である場合(ステップS2402:YES)、遊技制御用マイコン81は、実行中の大当たり遊技が9ラウンド目であるか否かを判定する(ステップS2403)。この判定は、大当たり種別が「10R一種大当たり」あるいは「10R二種大当たり」であるか否かを判定した後、ラウンドカウンタの値が1であるか否かを判定することで、実行される。10R目でない場合(ステップS2403:NO)、遊技制御用マイコン81は、リザルト表示フラグ処理を終了する。一方、10R目である場合(ステップS2403:YES)、遊技制御用マイコン81は、大当たり遊技の9R目において、5球大入賞口30に入賞したか否かを判定する(ステップS2404)。入賞数が4以下である場合(ステップS2404:NO)、遊技制御用マイコン81は、リザルト表示フラグ処理を終了する。一方、入賞数が5以上である場合(ステップS2404:YES)、遊技制御用マイコン81は、リザルト表示フラグをONにし(ステップS2405)、リザルト表示開始コマンドをセットし(ステップS2406)、リザルト表示フラグ処理を終了する。リザルト表示開始コマンドには、大当たり種別や小当たり種別等の情報も含まれる。
【0166】
[特別電動役物処理(小当たり)]
図23は、特別電動役物処理(小当たり)(
図15:ステップS1309)のフローチャートである。
【0167】
遊技制御用マイコン81は、大入賞口30の閉鎖条件が成立したか否かを判定する(ステップS1601)。閉鎖条件の成立時は、規定数(10個)の遊技球の入球および開放時間(例えば1.5秒(5×0.3秒))の経過のいずれか一方の成立時である。ここで大入賞口30の閉鎖条件が成立したと判定された場合(ステップS1601:YES)、大入賞口30を閉鎖し(ステップS1602)、ステップS1604へ移行する。一方、大入賞口30の閉鎖条件が成立していないと判定された場合(ステップS1601:NO)、大入賞口30を開放し(ステップS1603)、ステップS1604へ移行する。なお、大入賞口30がすでに開放中である場合には、その開放を維持する。
【0168】
ステップS1604において、遊技制御用マイコン81は、大入賞装置31から遊技球が排出されたか否かを判定する。この判定は、大入賞口センサ30aにて入賞の判定がなされた遊技球のすべてが排出されたか否かを判定するものである。この処理は、大入賞装置排出センサ31aからの信号に基づき、大入賞口30に入賞した遊技球が大入賞装置31からすべて排出されたか否かを判定する処理である。ここで遊技球がすべて排出されたと判定された場合(ステップS1604:YES)、ステップS1605へ移行する。一方、排出されていない遊技球があるうちは(ステップS1604:NO)、以降の処理を実行せずに、本処理を終了する。
【0169】
ステップS1605において、遊技制御用マイコン81は、遊技球がV領域39を通過したか否かを判定する。この判定は、メインRAM84のフラグセット領域84bのVフラグがONであるか否かでおこなわれる。ここで、V領域を通過していないと判定された場合(ステップS1605:NO)、特別動作ステータスに1をセットし(ステップS1612)、本処理を終了する。一方、V領域を通過したと判定された場合(ステップS1605:YES)、V通過コマンドをセットし(ステップS1606)、時短フラグがONであるか否かを判定し(ステップS1607)、ONであれば時短フラグをOFFにし(ステップS1608)、大当たりのオープニングコマンドをセットし(ステップS1609)、特別動作ステータスを「4」にして(ステップS1610)、特別電動役物処理(小当たり)を終了する。
【0170】
8.演出制御用マイコン91の動作
図24~
図26に基づいてサブ制御基板90(
図4)に設けられた演出制御用マイコン91の動作について説明する。演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等はサブRAM94に設けられている。
【0171】
[サブ制御メイン処理]
図24は、サブ制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイコン91は、遊技機1の電源がオンされると、サブROM93からサブ制御メイン処理を実行するためのプログラムを読み出す。サブ制御メイン処理では、演出制御用マイコン91は、まず、初期化処理をおこなう(ステップS4000)。初期化処理では、例えば、サブCPU92の設定、各種のフラグ、ステータスおよびカウンタなどのリセット等をおこなう。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお、初期化処理は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
【0172】
初期化処理の後、演出制御用マイコン91は、割り込み処理の割り込みを禁止し(ステップS4001)、乱数更新処理(ステップS4002)をおこなう。この乱数更新処理では、演出制御用マイコン91は、乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は設定された上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、乱数値は、1ずつ加算する以外に、2以上を加算するようにしてもよい。各乱数はいわゆるハードウェア乱数であってもよい。
【0173】
乱数更新処理の後、演出制御用マイコン91は、割り込み処理の割り込みを許可する(ステップS4003)。割り込み許可中は、サブ側タイマ割り込み処理(ステップS4004)の実行が可能となる。サブ側タイマ割り込み処理は、所定の周期でサブCPU92に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、サブ側タイマ割り込み処理は、所定周期ごとに実行される。そして、サブ側タイマ割り込み処理が終了してから、次にサブ側タイマ割り込み処理が開始されるまでの間に、乱数更新処理が繰り返し実行される。
【0174】
[サブ側タイマ割り込み処理]
図25は、サブ側タイマ割り込み処理(
図21:ステップS4004)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、まず、受信コマンド解析処理をおこなう(ステップS4100)。受信コマンド解析処理の詳細については後述する。受信コマンド解析処理の後、演出制御用マイコン91は、変動演出中処理をおこなう(ステップS4110)。変動演出中処理については、後述する。変動演出中処理の後、演出制御用マイコン91は、スイッチ処理をおこなう(ステップS4120)。スイッチ処理の後、演出制御用マイコン91は、コマンド送信処理をおこなう(ステップS4130)。コマンド送信処理では、演出制御用マイコン91は、受信コマンド解析処理等でサブRAM94の演出コマンドセット領域94b(出力バッファ)にセットした各種コマンドを画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107、中継基板108に送信する。各種コマンドを受信した画像制御基板100は、画像表示装置7を用いて、受信したコマンドに応じた表示演出を実行する。また、各種コマンドを受信した音声制御基板106は、受信したコマンドに応じて、スピーカ67から音声を出力する音声演出を実行する。各種コマンドを受信したランプ制御基板107は、受信したコマンドに応じて盤ランプ5や枠ランプ66の発光制御を行うランプ演出を実行する。コマンド送信処理の後、演出制御用マイコン91は、その他の処理をおこない(ステップS4140)、本処理を終える。その他の処理では、乱数更新処理等がおこなわれる。
【0175】
[受信コマンド解析処理]
図26は、受信コマンド解析処理(
図22:ステップS4100)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、まず、主制御基板80から事前判定コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4180)。受信している場合(ステップS4180:YES)、先読み処理を行う(ステップS4190)。先読み処理では、事前判定コマンドに含まれる情報(判定結果)をサブRAM94の判定結果記憶領域94dに記憶する。一方、受信していない場合(ステップS4180:NO)、上述の先読み演出決定処理をスキップする。
【0176】
次に、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から保留球数コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4200)。受信している場合(ステップS4200:YES)、保留表示処理をおこなう(ステップS4210)。保留表示処理では、保留球数コマンドに含まれている特
図1保留球数、特
図2保留球数、および、普通図柄保留球数に関する情報に基づいて、サブRAM94のカウンタセット領域94cに設けられた、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、および、普図保留演出カウンタの値を更新する。これにより、主制御基板80側だけでなく、サブ制御基板90側でも各保留球数の情報を保持することができる。また、演出制御用マイコン91は、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、および、普図保留演出カウンタの値に基づいて、表示画面7aに表示されている保留画像9A、9Bの更新をおこなう。一方、保留球数コマンドを受信していない場合(ステップS4200:NO)、上述の保留表示処理をスキップする。
【0177】
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4220)。受信している場合(ステップS4220:YES)、変動演出開始処理をおこなう(ステップS4230)。「変動演出開始処理」は、特別図柄変動中に実行する変動演出パターン(内容)を選択する処理である。一方、受信していない場合(ステップS4220:NO)、上述の変動演出開始処理をスキップする。
【0178】
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4240)。受信している場合(ステップS4240:YES)、変動演出終了処理をおこなう(ステップS4250)。「変動演出終了処理」は、特別図柄変動中に実行される変動演出を停止させるための処理である。変動演出終了処理では、演出制御用マイコン91は、変動停止コマンドの解析結果に基づいてカウンタのセット等をおこなうとともに、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをセットする。これにより変動中の特
図1または特
図2に対応する演出図柄が停止表示される。なお、変動停止コマンドを受信していない場合(ステップS4240:NO)、上述の変動演出終了処理をスキップする。
【0179】
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から当たり関連コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4260)。当たり関連コマンドには、大当たりのオープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、小当たりのオープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンドなどが含まれる。ここで、受信している場合(ステップS4260:YES)、各コマンドに対応する当たり関連演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4270)。例えば、大当たりのオープニングコマンドを受信している場合、大当たり種別に対応して予め設定されているオープニング演出の演出パターンを選択し、選択したオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされたオープニング演出開始コマンドがコマンド送信処理(
図22のステップS4130)において画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、所定のオープニング演出画像を読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。他のコマンドでも同様である。一方、受信していない場合(ステップS4260:NO)、ステップS4270の処理をスキップする。
【0180】
次に、演出制御用マイコン91は、リザルト表示開始コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS4280)。受信している場合(ステップS4280:YES)、演出制御用マイコン91は、リザルト表示開始処理をおこなう(ステップS4290)。リザルト表示開始処理では、大当たり種別および小当たり種別等を参照して選択したリザルト表示演出を開始するためのリザルト表示開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされたリザルト表示開始コマンドがコマンド送信処理(
図25のステップS4130)において画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、所定のリザルト表示を読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。リザルト表示の表示例については、
図29を用いて後述する。一方、受信していない場合(ステップS4280:NO)、ステップS4290の処理をスキップする。
【0181】
次に、演出制御用マイコン91は、リザルト表示終了コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS4300)。受信している場合(ステップS4300:YES)、演出制御用マイコン91は、リザルト表示終了処理をおこなう(ステップS4310)。リザルト表示終了処理では、リザルト表示演出を終了するためのリザルト表示終了コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされたリザルト表示終了コマンドがコマンド送信処理(
図25のステップS4130)において画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、リザルト表示演出を終了し、変動演出を画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。
【0182】
続いて、演出制御用マイコン91は、その他の処理を実行し(ステップS4320)、受信コマンド解析処理を終了する。
【0183】
9.第1実施形態の遊技機1における遊技の流れ
以下に、本実施形態の遊技機1における遊技の流れを示す。
【0184】
[ゲームフロー]
図27は、遊技機1におけるゲームフローを説明するための図である。説明の都合上、特
図1の抽選機会の獲得のため左打ちを行って第1始動口20への入球を狙う遊技状態(
図26(A))を「通常状態」、「通常状態」の特
図1変動において3R一種大当たりAを獲得した後の状態(
図27(B))を「時短状態B」、「時短状態B」において小当たりA契機の10R二種大当たりに当選した場合の状態(
図26(B))を「時短状態A」、とそれぞれ呼ぶこととする。また、「時短状態A」と「時短状態B」とは、普図カウンタに設定される回数、すなわち、普図の変動回数の上限が異なるのみであるため、あわせて「時短状態」と呼ぶこととする。また、時短状態は、「普
図ST状態」とも呼ぶこととし、「時短状態A」を「普
図ST状態A」、「時短状態B」を「普
図ST状態B」ともそれぞれ呼ぶこととする。なお、各状態において推奨される遊技が実行されたものとして、各状態での遊技について以下で説明する。
【0185】
図26(A)に示す通常状態では、上述のとおり、特
図2変動の変動時間は極めて長く、普通図柄の当選確率が極めて低い状態である。したがって、左打ちによって第1始動口20への入賞及び特
図1において1種大当たりに当選することが、「通常状態」において推奨される遊技となる。「通常状態」は、大当たりに当選するまで継続する。「通常状態」において、特
図1抽選で3R1種大当たりAに当選した場合、大当たり遊技後に
図26(B)に示す「普
図ST状態B」に移行する。特
図1抽選で3R1種大当たりAに当選し、大当たり遊技を消化した後、
図21に示す遊技状態設定処理において、時短ステータスが1であるため、普図カウンタに105がセットされる。
【0186】
図26(B)に示す「時短状態」の状態は、上述のとおり、「通常状態」の特
図1変動において3R1種大当たりAを獲得した後の状態である。この状態では、普図抽選の当たり確率が高く、開放パターンにH12が選択されるため、第2始動口21への入賞が容易な構成となっている。したがって、右打ちをおこない、ゲート28及び第2始動口21へ入賞させることが、時短状態における推奨される遊技となる。また、特
図2抽選において、一種大当たりとならなかった場合、必ず二種大当たりの契機となる小当たりとなる。すなわち、特
図2抽選における大当たり確率は100%となっている。したがって、普図抽選において当選することは、特
図2抽選において一種大当たりあるいは二種大当たりを獲得することと概ね同義であり、普図抽選の当選確率が約1/99、時短状態における普図抽選の回数に上限があることから、上述のように「普
図ST状態」とも呼ぶ。この時短状態において、普図抽選に当選すると、開放パターンH12での電チュー22の開放がおこなわれ、第2始動口21に2球入賞させることが可能となる。特
図2抽選では、大当たりあるいは小当たりとなるため、普図抽選に当選することは、2回の大当たりを獲得することとなる。この2回の大当たりに基づく大当たり遊技をシームレスに行うことにより、1回の大当たりで20R分の大当たり遊技をおこなっているかのような演出をおこなう構成となっている。このため、大当たり遊技後のエンディング演出の期間が0となっている。この2回の大当たりの消化に係る期間を期間Xと呼ぶこととする。
【0187】
また、普
図ST状態Aは、時短状態であり、普
図ST状態Bよりも、普図変動回数の上限が25回多い状態である。したがって、普
図ST状態Aは、普
図ST状態Bよりも有利な状態ということとなる。普
図ST状態Aは、普
図ST状態Bにおいて「小当たりA」を契機とした「10R二種大当たり」に当選した場合に、大当たり遊技後に移行する遊技状態であり、通常状態および時短状態において特
図1抽選の結果が「大当たり」となった場合の大当たり遊技後には移行しない遊技状態である。
【0188】
また、普
図ST状態の開始時において、
図21に示す遊技状態設定処理では、普図カウンタのほかに、時短カウンタにも所定の値(ここでは20)が設定される。これは、通常状態において「3R一種大当たりA」に当選した後、時短状態において、特
図1保留が消化され一種大当たりとなった時に、遊技者にとって普図抽選に当選することよりも不利な結果となることを防ぐためである。したがって、時短状態における特
図1の大当たり種別は、必ず時短状態に移行される「3R一種大当たりA」となるように設定されている(
図7(A))。上述した構成を、「ヘソ落ち対策」と呼ぶこととする。
【0189】
10.遊技機1において不正なくスムーズに遊技をおこなうための構成
下記において、本実施形態の遊技機1において不正なくスムーズに遊技をおこなうための構成について説明する。
【0190】
[リザルト表示]
以下に
図28、29を用いて本実施形態におけるリザルト表示について説明する。リザルト表示とは、大当たり遊技が終了し時短状態に移行する場合に、大当たり遊技の終了を示すための表示である。上述の遊技制御用マイコンがおこなう処理の説明において記載したように、特定の大当たり遊技の終了時にのみ、リザルト表示をおこなう構成となっている。
図28ではリザルト表示の実行するタイミングについて、
図29ではリザルト表示の表示例について、それぞれ説明する。
【0191】
[リザルト表示の実行タイミングチャート]
図28は、リザルト表示の実行タイミングチャートを説明するための図である。リザルト表示は、
図22に示すリザルト表示フラグ処理のステップS2405においてリザルト表示フラグがONとなると開始され、
図13に示す普通動作処理のステップS510においてリザルト表示フラグがOFFとなると終了する。この詳細について、
図28を用いて説明する。
【0192】
まず、普
図ST状態である時刻T1において、普図抽選に当選し、電チュー22に2球遊技球が入賞し、1つ目の入賞に基づく特
図2抽選において二種大当たりに当選し、大当たり遊技が開始される。この後、時刻T2において、電チュー22への1つ目の入賞に基づく特
図2大当たりを契機とする大当たり遊技が終了し、保留されていた電チュー22への2球目の入賞に基づく特
図2変動がおこなわれる。この後、時刻T3において二種大当たりに当選し、大当たり遊技が開始される。この後、時刻T4において、大当たり遊技の10ラウンド目において5球目が大入賞口に入賞すると、リザルト表示が開始される。これは、
図22に示すリザルト表示フラグ処理において、遊技制御用マイコン81によって、リザルト表示フラグがONとなりリザルト表示開始コマンドがセットされ、
図26における受信コマンド解析処理において、演出制御用マイコン91がリザルト表示開始処理をおこなったことによるものである。
【0193】
次に、時刻T5において電チュー22への2球目の入賞に基づく2種大当たりを契機とする大当たり遊技が終了する。この状態において遊技者が右打ちを継続する場合、大入賞口30に最後に入賞した遊技球の次に発射された遊技球は、右遊技領域3Bの流路を流下する。この後、時刻T6において、ゲート28あるいは普図始動口29に入賞することで、普図変動が開始される。この普図変動は時短状態における変動であるため、
図13に示す普通動作処理のステップS510、511において、リザルト表示フラグがOFFとなり、かつ、リザルト表示終了コマンドがセットされ、
図26における受信コマンド解析処理において、演出制御用マイコン91がリザルト表示終了処理をおこなうことにより、リザルト表示が終了となる。しかし、この普図変動が、大入賞口30の閉鎖の直後となってしまうと、リザルト表示をおこなっている期間が極めて短くなってしまう。これを防ぐための構成として、
図22のリザルト表示フラグ処理における処理でも説明したように、大当たり遊技が終了する前、具体的には、最終ラウンド(9ラウンド目)の5球入賞後から、リザルト表示を開始するようになっている。また、
図1に示されているように、普図変動が、大入賞口30の閉鎖の直後とならないように、右遊技領域3Bの流路において、大入賞口30よりも下部にゲート28および普図始動口29を設け、さらに、大入賞口30とゲート28および普図始動口29との間の流路には、
図28の期間Yで示した時刻T5とT6の間の期間、すなわち、遊技球が移動するのに十分な時間(ここでは、4~5秒程度)を稼げるように、遊技球の流下速度を抑え、かつ、流下距離を稼ぐための構造が設けられていることとする。これらの構成によって、期間Xにおける1回目の大当たり遊技から2回目の大当たり遊技までをシームレスに行うためにエンディング演出をおこなわなかったことによって表示期間が限られていたリザルト表示を、遊技者が内容を十分に認識可能な期間にわたって表示することが可能な構成となっている。
【0194】
[リザルト表示の表示例]
図29は、リザルト表示の表示例を説明するための図である。この表示例では、
図28に示すリザルト表示の実行タイミングチャートにおいて用いた時刻T1~T6を用いて説明する。
【0195】
まず、
図29(A)に示すように、普
図ST状態において、普図変動に基づく変動演出がおこなわれていることとする。ここでは、装飾図柄8L、8C、8Rが高速変動し、それぞれの内容が視認困難となっている。普図変動の保留を表す保留アイコン9A、当該変動アイコン9Cは表示されていないが、表示されていてもよい。また、遊技者に右打ちを促すための右打ち画像RHが表示されている。右打ち画像RHは、時短状態においては常に表示されているため、以下では説明を省略する。
【0196】
次に、
図29(B)に示すように、
図29(A)において変動表示されていた装飾図柄が、当たり態様で停止表示される。ここでは、装飾図柄8L、8C、8Rがそれぞれ、「6」を表して停止表示されている。普図抽選において当選したことにより、電チュー22が開放パターンH12で開放されることとなる。
【0197】
次に、
図29(C)に示すように、電チュー22が開放され、第2始動口21へ遊技球を入賞させることが可能となるため、遊技者に右打ちを促すための右打ち促進画像MNが表示される。なお、このとき、第2始動口21に遊技球が2球入賞し、それぞれの特
図2抽選の結果は「小当たり」であったこととして説明を続ける。
【0198】
次に、
図29(D)に示すように、第2始動口21に遊技球が入賞し、1つ目の入賞に基づく特
図2抽選の結果が小当たりとなったため、大入賞口30及びV領域39へ遊技球を入賞させることが可能となったため、右打ち促進画像MNの表示が継続される。また、特
図2抽選の結果が「小当たり」であったことを示す「○」を表す特
図2変動省略表示KZが表示される。この特
図2変動省略表示KZでは、特
図2抽選の結果が「大当たり」および「小当たり」のときは「○」と表示され、「ハズレ」のときは「×」と表示されるものとし、普
図ST状態(時短状態)における特
図2変動の変動時間は2秒となっているが、この2秒の変動時間中は、「○」と「×」との表示が高速で切り替えられるものとする。なお、このとき、遊技球がV領域39に入賞し、二種大当たりが確定したこととする。
【0199】
次に、
図29(E)に示すように、二種大当たりに当選したことに基づく大当たり遊技が開始され(
図28:時刻T1)、これに伴い、大当たり遊技において獲得した賞球数を示す賞球表示DHが表示される。賞球表示において、上段に表示されている数字(
図29(E)では「10」)は、現在獲得している賞球数を示しており、下段に表示されている数字(
図29(E)では)「2000」)は現在実行中の大当たり遊技で獲得可能な賞球数、及び、現在保留されている特
図2抽選において大当たりとなった時に獲得可能な賞球数が合計された数値となっている。これは、現在保留されている特
図2抽選の結果は「大当たり」あるいは「小当たり」となることが確定しており、遊技者が推奨される遊技をおこなった場合にはほぼ確実に「10R一種大当たり」あるいは「10R二種大当たり」を獲得可能であるためである。
【0200】
次に、
図29(F)に示すように、
図29(D)において当選した「小当たり」に基づく二種大当たり遊技が終了する。したがって、賞球表示DHにおいて表されている現在獲得している賞球数は1000となっている。この後、時短状態において、保留されていた特
図2抽選に基づく変動表示がおこなわれることとなる。
【0201】
次に、
図29(G)に示すように、保留されていた特
図2抽選の結果が小当たりとなった(
図28:時刻T2)ため、大入賞口30及びV領域39へ遊技球を入賞させることが可能となる。ここでは、賞球表示DHの表示が継続され、さらに、特
図2抽選の結果が「小当たり」であったことを示す「○」を表す特
図2変動省略表示KZが表示される。
【0202】
次に、
図29(H)に示すように、二種大当たりに当選したことに基づく大当たり遊技が開始される(
図28:時刻T3)。ここでは、賞球表示DHの表示が継続され、表されている現在獲得している賞球数は更新されている。この後、遊技者が右打ちを継続し、1~9Rを消化し、10R目において遊技球が大入賞口30に5球入賞したものとして説明を続ける。
【0203】
次に、
図29(I)に示すように、大当たり遊技の10R目において5球遊技球が入賞した(
図28:時刻T4)ことにより、リザルト表示RKの表示が開始される。これは、
図22に示すリザルト表示フラグ処理において、遊技制御用マイコン81がリザルト表示開始コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし、これを受けて、
図26の受信コマンド解析処理において、演出制御用マイコン91がリザルト表示開始処理をおこなったことによるものである。ここでのリザルト表示RKは、「RUSH継続!!!」という内容を表している。また、賞球表示DHが縮小された縮小賞球表示DHSが表示されている。このとき縮小賞球表示DHSにおいて表されている現在獲得している賞球数は1950となっている。
【0204】
次に、
図29(J)に示すように、
図29(I)に示す時点からさらに5球の遊技球が大入賞口30に入賞し、大当たり遊技が終了する(
図28:時刻T5)。ここでは、リザルト表示RKと縮小賞球表示DHSの表示が継続している。なお、遊技者は、この後も、右打ちを継続したものとして説明を続ける。
【0205】
次に、
図29(K)に示すように、遊技状態が普
図ST状態となり、普図保留が0となっている(
図29(B)において保留されていた普図保留は、大当たり遊技中において消化される。)ため、遊技の進行が一時的に停止している状態となる。
【0206】
このとき、遊技者が右打ちを継続していたことによって発射され右遊技領域3Bの流路を流下している遊技球のうち、大当たり遊技の終了に伴って大入賞口30が閉鎖されたことによって大入賞口30に入賞せず流下した遊技球は、ゲート28あるいは普図始動口29に入賞することで普図抽選の契機となるが、大入賞口30に入賞せず流下した遊技球がゲート28あるいは普図始動口29に到達するまで、4~5秒の期間確保できるように、流路が設計されている(
図1)。これは、前述したとおり、
図29(F)~(H)において、2回の大当たり遊技をシームレスに行うために大当たり遊技のエンディング演出をおこなう期間が0秒に設定されている(エンディング演出をおこなわない)ため、リザルト表示RKを表示させるための時間(
図28:期間Y)は、本来であればほとんどないところを、普図変動の開始を遅らせることによって稼ぐための構造である。
この後、右遊技領域3Bにおける流路を流下した遊技球がゲート28あるいは普図始動口29に入賞したものとして説明を続ける。
【0207】
次に、
図29(L)に示すように、普図変動の変動表示が開始される(
図28:時刻T6)。ここでは、装飾図柄8L、8C、8Rが高速変動し、それぞれの内容が視認困難となっている。
以上が、リザルト表示の表示例である。
【0208】
以上に示したようにリザルト表示の開始・終了を行うことによって、エンディング演出をおこなう期間が0秒である場合においても、仮想的なエンディング演出をおこなう期間を設けることが可能となり、遊技者が大当たり遊技が終了したことを容易に認識可能となり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
【0209】
第1実施形態のリザルト表示に関する効果例、変形例、態様例
[効果例]
以下に、リザルト表示に関する効果例を示す。
【0210】
[効果A-1]
上記実施形態の遊技機1は、遊技球を入球させることで遊技者が特典を獲得可能な大入賞口30と、遊技球の入球が普図抽選の契機となるゲート28及び普図始動口29と、を含む複数の入球口が設けられた遊技球の流路を右遊技領域3Bに備え、大入賞口30は、右遊技領域3Bの流路において、ゲート28および普図始動口29よりも上流側に設けられている構成となっている(
図1)。この構成によれば、エンディング演出をおこなう期間が0秒である場合においても、仮想的なエンディング演出をおこなう期間を設けることが可能となり、遊技者が大当たり遊技が終了したことを容易に認識可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0211】
なお、大入賞口30が「第1入球口」に、普図抽選が「所定の抽選」に、ゲート28および普図始動口29が「第2入球口」に、右遊技領域3Bの流路が「流路」に、それぞれ相当する。
【0212】
[効果A-2]
上記実施形態の遊技機1は、所定の演出を実行可能な演出制御用マイコン91を備え、演出制御用マイコン91は、大入賞口30に入賞しなかった遊技球が、ゲート28あるいは普図始動口29に入賞するまでの間、リザルト表示を実行する構成となっている。この構成によれば、エンディング演出をおこなう期間が0秒である場合においても、仮想的なエンディング演出をおこなう期間を設けることが可能となり、遊技者が大当たり遊技が終了したことを容易に認識可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0213】
なお、演出制御用マイコン91および画像表示装置7、スピーカ67が「演出実行手段」に、リザルト表示が「所定の演出」に、それぞれ相当する。
【0214】
[効果A-3]
上記実施形態の遊技機1は、大入賞口30は、遊技球の入賞が比較的容易な開状態と、遊技球の入賞が比較的困難な閉状態と、に切替可能な開閉部材32を備える構成となっている。この構成によれば、大当たり遊技が終了した後、ゲート28あるいは普図始動口29に入賞するまでの時間を稼ぐことが可能となり、エンディング演出をおこなう期間が0秒である場合においても、仮想的なエンディング演出をおこなう期間を設けることが可能となり、遊技者が大当たり遊技が終了したことを容易に認識可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0215】
なお、開閉部材32が「切替手段」に相当し、開状態が「第1の状態」に、閉状態が「第2の状態」に、それぞれ相当する。
【0216】
[効果A-4]
上記実施形態の遊技機1は、演出制御用マイコン91は、大当たり遊技の終了後、大当たり遊技が終了したことを示すエンディング演出をおこなうことなく、保留されている変動演出をおこなう構成となっている。この構成によれば、期間Xにおける1回目の大当たり遊技から2回目の大当たり遊技までをシームレスに行うことが可能となり、遊技者にスピード感のある大当たり遊技を提供でき、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
【0217】
なお、演出制御用マイコン91および画像表示装置7、スピーカ67などが「演出実行手段」に、遊技制御用マイコン81が「当たり遊技実行手段」および「保留手段」に、それぞれ相当する。
【0218】
[変形例]
第1実施形態のリザルト表示に関する変形例を示す。
[変形例A-1]
第1実施形態の遊技機1では、右遊技領域3Bの流路において、大入賞口30がゲート28および普図始動口29よりも上流側に設けられている構成となっている。これに対し、ゲート28および普図始動口29が大入賞口30よりも上流側に設けられている構成としてもよい。また、電チュー22及び第2始動口21がゲート28および普図始動口29よりも上流側に設けられている構成としてもよいし、電チュー22及び第2始動口21が大入賞口30よりも下流側に設けられている構成としてもよい。
【0219】
[変形例A-2]
第1実施形態の遊技機1では、大当たり遊技の終了後のエンディング演出をおこなう期間が0秒(エンディング演出をおこなわない)構成となっている。これに対し、例えば、通常状態における特
図1大当たりを契機とした大当たり遊技の終了後にはエンディング演出をおこない、時短状態における特
図2大当たりを契機とした大当たり遊技の終了後にはエンディング演出をおこなわない、というような構成としてもよい。
【0220】
[変形例A-3]
第1実施形態の遊技機1では、大当たり遊技の10R目において5球遊技球が大入賞口30に入賞すると、リザルト表示が開始される構成となっている。これに対し、リザルト表示が開始される条件を変更してもよい。例えば、10R目が開始されてから所定の期間が経過すると、リザルト表示が開始されるような構成としてもよい。
【0221】
[変形例A-4]
第1実施形態の遊技機1では、普
図ST状態Bにおいて、小当たりAを契機とする二種大当たりに当選すると、普
図ST状態Bよりも有利な普
図ST状態Aに移行する構成となっている。これに対し、普
図ST状態Aに移行するための条件を異なるものとしてもよい。例えば、所定の回数の連チャンや、普
図ST状態Bにおいて所定回数の変動がおこなわれる前に大当たりに当選すること、普
図ST状態Bにおいて大当たりに当選したときに保留されていた普図抽選にも当たりがあること、時短状態において保留され非時短状態において消化される抽選において当選していること、などという具合である。
【0222】
[態様例]
第1実施形態の遊技機1では、リザルト表示に関して、以下の態様を実現可能である。
[態様A-1]
遊技球を入球させることで遊技者が特典を獲得可能な第1入球口と、遊技球の入球が所定の抽選がおこなわれる契機となる第2入球口と、を含む複数の入球口が設けられた遊技球の流路を備える遊技機であって、
前記第1入球口は、前記流路において、前記第2入球口よりも上流側に設けられている、
ことを特徴とする遊技機。
【0223】
[態様A-2]
態様A-1に記載の遊技機であって、さらに、
所定の演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1入球口に入賞しなかった遊技球が、前記第2入球口に入賞するまでの間、前記所定の演出を実行する、
ことを特徴とする遊技機。
【0224】
[態様A-3]
態様A-1に記載の遊技機であって、さらに、
前記第1入球口は、遊技球の入賞が比較的容易な第1の状態と、遊技球の入賞が比較的困難な第2の状態と、に切替可能な切替手段を備える、
ことを特徴とする遊技機。
【0225】
[態様A-4]
特図抽選に基づく変動演出を含む種々の演出を実行可能な演出実行手段と、
前記特図抽選の結果が当たりとなった場合に、当たり遊技をおこなう当たり遊技実行手段と、を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記当たり遊技の終了後、前記当たり遊技が終了したことを示すエンディング演出をおこなうことなく、前記変動演出をおこなう、
ことを特徴とする遊技機。
【0226】
[右打ち報知]
本実施形態の遊技機1では、前述したような「ヘソ落ち対策」として、遊技球をゲート28あるいは普図始動口29に入賞させ普図変動での当選を目指す普
図ST状態において、特図変動が何回かおこなわれてもよいように、時短状態の開始時において、
図21に示したように、普図カウンタに規定回数分の値(105あるいは130)をセットするほかに、特図変動に対応する時短カウンタにも20をセットする構成となっている。
【0227】
しかし、この構成はすなわち、普図抽選を規定回数分する前に、右打ちを終了しヘソ19へ入賞させることによって、20回分の特
図1抽選を受けることが可能となる。このような構成を悪用することによって、普
図ST状態における規定回数を実質的に増加させることが可能となっている。本実施形態の遊技機1では、このような不正な遊技を防ぐため、普
図ST状態(時短状態)において左打ちをおこなうと、右打ちを遊技者に指示する右打ち報知がおこなわれる構成とすることができる。また、右打ち報知は、開始条件及び終了条件がそれぞれ異なり、報知をおこなう音量等も異なる、右打ち報知(弱)と右打ち報知(強)とをおこなうことが可能な構成としてもよい。以下については、右打ち報知(弱)と右打ち報知(強)とをおこなう場合の遊技機1の構成について説明する。
なお、本実施形態において、右打ち報知(弱)は、遊技者が意図せず左打ちをおこなってしまった可能性を考慮し、遊技者に右打ちを促す報知であり、右打ち報知(強)は、遊技者が不正な遊技をおこなっているものとみなし、遊技者のみならず、遊技機1を設置している遊技機店のスタッフ等にも報知可能な報知であることとするが、この限りではない。
【0228】
まず、右打ち報知(弱)と右打ち報知(強)とをおこなう場合の遊技機1の遊技制御用マイコン81の処理について説明する。遊技制御用マイコン81は、主制御メイン処理(
図11)において、メイン側タイマ割り込み処理(ステップS005)に代えて、メイン側タイマ割り込み処理(ステップS005A)をおこなう。
【0229】
[メイン側タイマ割り込み処理A]
図30は、メイン側タイマ割り込み処理Aのフローチャートである。メイン側タイマ割り込み処理Aについて、メイン側タイマ割り込み処理(
図12)と異なる点のみ説明する。
【0230】
メイン側タイマ割り込み処理Aでは、始動口センサ検出処理(ステップS103)の後、右打ち報知処理(ステップS110)をおこなう。右打ち報知処理が終了すると、以降はメイン側タイマ割り込み処理と同様の内容の処理をおこなう。右打ち報知処理については、下記で説明する。
【0231】
[右打ち報知処理]
図31は、右打ち報知処理(
図30:ステップS110)のフローチャートである。右打ち報知処理は、右打ち報知(弱)および右打ち報知(強)を開始・終了する条件が成立しているかを判定し、判定結果に応じてそれぞれのコマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットする処理である。
【0232】
具体的に、右打ち報知処理において、遊技制御用マイコン81は、まず、右打ち報知(強)フラグがONとなっているか否かを判定する(ステップS701)。ONの場合(ステップS701:YES)、処理はステップS707へ移行する。一方、右打ち報知(強)フラグがOFFの場合(ステップS701:NO)、遊技制御用マイコン81は、右打ち報知(強)の開始条件が成立しているか否かを判定する。右打ち報知(強)の開始条件については後述する。成立していない場合(ステップS702:NO)、処理はステップS710へ移行する。一方、右打ち報知(強)の開始条件が成立している場合(ステップS702:YES)、遊技制御用マイコン81は、右打ち報知(弱)フラグをOFFにし(ステップS703)、右打ち報知(弱)終了コマンドをセットし(ステップS704)、右打ち報知(強)フラグをONにし(ステップS705)、右打ち報知(強)開始コマンドをセットし(ステップS706)、右打ち報知処理を終了する。
【0233】
ステップS707において、遊技制御用マイコン81は、右打ち報知(強)の終了条件が成立しているか否かを判定する。右打ち報知(強)の終了条件については後述する。成立していない場合(ステップS707:NO)、遊技制御用マイコン81は、右打ち報知処理を終了する。一方、右打ち報知(強)の終了条件が成立している場合(ステップS707:YES)、遊技制御用マイコン81は、右打ち報知(強)フラグをOFFにし(ステップS708)、右打ち報知(強)終了コマンドをセットし(ステップS709)、右打ち報知処理を終了する。
【0234】
ステップS710において、遊技制御用マイコン81は、右打ち報知(弱)フラグがONであるか否かを判定する。ONの場合(ステップS710:YES)、処理はステップS714へ移行する。一方、右打ち報知(弱)フラグがOFFである場合(ステップS710:NO)、遊技制御用マイコン81は、右打ち報知(弱)の開始条件が成立しているか否かを判定する(ステップS711)。右打ち報知(弱)の開始条件については後述する。成立していない場合(ステップS711:NO)、遊技制御用マイコン81は、右打ち報知処理を終了する。一方、右打ち報知(弱)の開始条件が成立している場合(ステップS711:YES)、遊技制御用マイコン81は、右打ち報知(弱)報知フラグをONにし(ステップS712)、右打ち報知(弱)開始コマンドをセットし(ステップS713)、右打ち報知処理を終了する。
【0235】
ステップS714において、遊技制御用マイコン81は、右打ち報知(弱)の終了条件が成立しているか否かを判定する。右打ち報知(弱)の終了条件については後述する。成立していない場合(すてっぷS714:NO)、遊技制御用マイコン81は、右打ち報知処理を終了する。一方、右打ち報知(弱)の終了条件が成立している場合(ステップS714:YES)、遊技制御用マイコン81は、右打ち報知(弱)フラグをOFFにし(ステップS715)、右打ち報知(弱)終了コマンドをセットし(ステップS716)、右打ち報知処理を終了する。
【0236】
右打ち報知(弱)と右打ち報知(強)とをおこなう場合の遊技機1の演出制御用マイコン91は、遊技制御用マイコン81が右打ち報知処理において送信した各コマンドに応じて、右打ち報知(弱)あるいは右打ち報知(強)を実行する。
【0237】
[右打ち報知の開始・終了条件]
図32(A)は、右打ち報知の開始・終了条件について説明するための図である。また、
図32(B)は、右打ち報知の開始・終了条件の、
図32(A)に示す例と異なる例を説明するための例である。
【0238】
まず、
図32(A)の例について、
図33に示す右打ち報知の実行タイミングチャートと併せて説明する。右打ち報知(弱)の開始条件は、時短状態において第1始動口20に遊技球が1球入賞すること、である。また、右打ち報知(弱)の終了条件は、右打ち報知(弱)開始後にゲート28、普図始動口29に合計2球入賞すること、あるいは、右打ち報知(弱)が開始されてから5秒が経過すること、である。したがって、
図33に示すタイミングチャートにおいて、普
図ST状態(時短状態)である時刻T7に第1始動口20に入賞すると右打ち報知(弱)が開始され、時刻T8においてゲート28に2球の遊技球が入賞すると終了する。
【0239】
次に、右打ち報知(強)の開始条件は、右打ち報知(弱)実行中に第1始動口20に2球入賞すること、である。また、右打ち報知(強)の終了条件は、右打ち報知(強)開始から10秒経過すること、である。したがって、
図33に示すタイミングチャートにおいて、普
図ST状態(時短状態)である時刻T9に第1始動口20に入賞し右打ち報知(弱)が開始された後、時刻T10にもう1球第1始動口20に入賞すると右打ち報知(強)が開始され、時刻T11にゲート28に2球の遊技球が入賞しても、右打ち報知(強)は終了せず、時刻T10から10秒後の時刻T12において右打ち報知(強)は終了する。
【0240】
次に、
図32(B)に示す別例について、
図34に示す右打ち報知の実行タイミングチャート(別例)と併せて説明する。右打ち報知(弱)の開始条件は、時短状態において第1始動口20に遊技球が1球入賞すること、である。また、右打ち報知(弱)の終了条件は、右打ち報知(弱)開始後にゲート28、普図始動口29に合計2球入賞すること、あるいは、右打ち報知(弱)が開始されてから5秒が経過すること、である。
【0241】
次に、右打ち報知(強)の開始条件は、1回目に限り、時短状態において第1始動口20に2球入賞すること、であり、2回目以降は時短状態において第1始動口20に1球入賞すること、である。すなわち、右打ち報知(強)の開始条件となる第1始動口20への入賞数は、リセットされない構成となっている。なお、大当たりに当選したことなどに応じてリえっとするようにしてもよい。また、右打ち報知(強)の終了条件は、右打ち報知(強)開始から5秒経過すること、である。したがって、
図34に示すタイミングチャートにおいて、普
図ST状態(時短状態)である時刻T13に第1始動口20に入賞し右打ち報知(弱)が開始され、時刻T14にもう1球第1始動口20に入賞すると右打ち報知(強)が開始され、時刻T14から5秒後の時刻T15において右打ち報知(強)は終了する。また、時刻T16においてに第1始動口20に1球入賞すると、右打ち報知(弱)ではなく右打ち報知(強)が開始される。
【0242】
なお、右打ち報知(強)および右打ち報知(弱)の開始・終了条件について、所定の入賞口への入賞を条件としているが、発射装置112や左遊技領域3A、右遊技領域3Bにセンサを設け、左打ちあるいは右打ちがおこなわれることを、それぞれの条件としてもよい。
【0243】
[右打ち報知の報知例]
図35は、右打ち報知の報知例について説明するための図である。この例では、右打ち報知の開始・終了条件は
図32(A)であることとして説明する。また、
図33に示す右打ち報知の実行タイミングチャートにおいて用いた時刻T7~T12を用いて説明する。
【0244】
まず、
図35(A)に示すように、普
図ST状態において普図変動が終了し、装飾図柄8L、8C、8Rがそれぞれ「1」、「2」、「8」を表して停止表示されている。普図変動の保留を表す保留アイコン9A、当該変動アイコン9Cは表示されていないが、表示されていてもよい。また、遊技者に右打ちを促すための右打ち画像RHが表示されている。右打ち画像RHは、時短状態においては常に表示されているため、以下では説明を省略する。時刻T7であるこのとき、第1始動口20に遊技球が1球入賞したものとして説明を続ける。
【0245】
次に、
図35(B)に示すように、「右打ち!!!」という右打ち報知(弱)画像MJが停止表示されている装飾図柄8L、8C、8Rを覆い隠すように表示される。また、スピーカ67から、「右打ちに戻してください」という音声が、遊技者が設定した音量に基づいて出力される。この右打ち(弱)画像MJの表示と「右打ちに戻してください」という音声の出力とが、右打ち報知(弱)の内容となる。この後、時刻T8において、遊技者が右打ちをおこない、ゲート28に2球遊技球が入賞したものとして説明を続ける。
【0246】
次に、
図35(C)に示すように、ゲート28に2球遊技球が入賞したことによって、右打ち報知(弱)が終了する。また、ゲート28に遊技球が1球入賞した時点で、普図変動に基づく変動演出が開始されている。ここでは、装飾図柄8L、8C、8Rが高速変動し、それぞれの内容が視認困難となっている。この後、時刻T9において、1球の遊技球が第1始動口20に入賞したものとして説明を続ける。
【0247】
次に、
図35(D)に示すように、右打ち報知(弱)画像MJが停止表示されている装飾図柄8L、8C、8Rを覆い隠すように表示される。また、スピーカ67から、「右打ちに戻してください」という音声が、遊技者が設定した音量に基づいて出力される。すなわち、右打ち報知(弱)がおこなわれる。この後、時刻T10において、さらに2球の遊技球が第1始動口20に入賞したものとして説明を続ける。
【0248】
次に、
図35(E)に示すように、右打ち報知(弱)の実行中に第1始動口20に2球入賞したことによって、右打ち報知(強)がおこなわれる。ここでは、表示画面7aにおいて「右打ち!!!」という右打ち報知(強)画像MKと、遊技者に警告を表す「WARNING」という帯画像OBと、が表示され、スピーカ67から「右打ちに戻してください」という音声が遊技機1が出力し得る最大音量で出力される。このとき、装飾図柄8L、8R、8Cは視認困難となっている。この右打ち報知(強)は、右打ちに戻すことでは終了せず、所定の期間(本実施形態では10秒)が経過することで終了する構成となっている。この後、時刻T11において、2球の遊技球がゲート28に入賞したものとして説明を続ける。
【0249】
次に、
図35(F)に示すように、ゲート28に遊技球が2球入賞することは、右打ち報知(強)の終了条件ではないため、引き続き、右打ち報知(強)がおこなわれている。この後、時刻T12において、時刻T10から10秒が経過したこととして説明を続ける。
【0250】
次に、
図35(G)に示すように、右打ち報知(強)が終了し、普図変動に基づく変動演出をおこなう表示態様に戻る。ここでは、時刻T11においてゲート28に入賞したことを契機として開始された変動演出が終了し、装飾図柄8L、8C、8Rが、それぞれ、「9」、「1」、「1」を表して停止表示されている。以上が右打ち報知の報知例である。
【0251】
上記のような2段階での右打ち報知を実行可能な構成としておくことによって、普
図ST状態(時短状態)における不正な遊技を防ぐことができる可能性が高くなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0252】
第1実施形態の右打ち報知に関する効果例、変形例、態様例
[効果例]
以下に、右打ち報知に関する効果例を示す。
【0253】
[効果B-1]
上記実施形態の遊技機1では、遊技制御用マイコン81は、開始条件が満たされると右打ち報知(弱)を開始し、終了条件が満たされると右打ち報知(弱)を終了し、右打ち報知(弱)が実行中に、開始条件が満たされると右打ち報知(強)を開始し、終了条件が満たされると右打ち報知(強)を終了する構成となっている。この構成によれば、不正な遊技を防ぐことができる可能性が高くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
【0254】
なお、発射装置112が「発射手段」に、演出制御用マイコン91および画像表示装置7、スピーカ67などが「報知手段」に、右打ち報知(弱)が「第1の報知」、右打ち報知(強)が「第2の報知」、遊技制御用マイコン81が「遊技状態設定手段」に、それぞれ相当する。
【0255】
[効果B-2]
上記実施形態の遊技機1では、右打ち報知(弱)の開始条件は、発射装置112が1球の遊技球を左打ちし第1始動口20に入賞することであり、右打ち報知(強)の開始条件は、発射装置112が2球の遊技球を左打ちし第1始動口20に入賞することである構成となっている。この構成によれば、段階的な右打ち報知によって、不正な遊技を防ぐことができる可能性が高くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
【0256】
[効果B-3]
上記実施形態の遊技機1では、第1の条件は右打ち報知(強)あるいは右打ち報知(弱)が開始されてから所定の期間が経過することであり、第2の条件はゲート28あるいは普図始動口29に遊技球が2球入賞することである構成となっていた。この構成によれば、右打ち報知(強)は右打ち報知(弱)よりも、終了する条件が厳しいため、不正な遊技を防ぐことができる可能性が高くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
【0257】
[変形例]
第1実施形態の右打ち報知に関する変形例を示す。
[変形例B-1]
第1実施形態では、画像表示装置7の表示画面7a、および、スピーカ67を用いて、右打ち報知を行う構成となっている。これに加え、また、代え、例えば、所定のランプの点灯や所定の操作手段の振動などで右打ち報知をおこなうようにしてもよい。また、例えば、外部の装置に右打ち報知がおこなわれていることに関する情報を送信可能な構成としてもよい。
【0258】
[変形例B-2]
第1実施形態では、右打ち報知(強)および右打ち報知(弱)の開始・終了条件について、所定の入賞口(第1始動口20や、ゲート28および普図始動口29)への入賞が条件となっていた。これに対し、発射装置112、あるいは、左遊技領域3Aおよび右遊技領域3Bに、センサを設け、遊技球の発射を検知できるようにし、左打ち及び右打ちの開始を、それぞれの条件としてもよい。
【0259】
[変形例B-3]
第1実施形態では、右打ち報知(強)および右打ち報知(弱)をおこなう構成となっている。これに加え、または、代え、左打ちが推奨される通常状態において、右打ちがおこなわれた場合に、左打ち報知を行い、この左打ち報知についても、第1実施形態の右打ち報知(強)および右打ち報知(弱)のような構成としてもよい。例えば、通常状態において、ゲート28あるいは普図始動口29に1球入賞すると左打ち報知(弱)を開始し、第1始動口20に1球入賞すると左打ち報知(弱)を終了し、左打ち報知(弱)の実行中にゲート28あるいは普図始動口29に1球入賞すると左打ち報知(強)を開始し、所定の期間が経過すると左打ち報知(強)を終了する、という具合である。
【0260】
[態様例]
第1実施形態の遊技機1では、右打ち報知に関して、以下の態様を実現可能である。
[態様B-1]
遊技球を発射させる発射手段と、
推奨される遊技球の発射方向である推奨方向を報知する報知手段と、を備える遊技機であって、
前記報知には、第1の報知と第2の報知とが含まれ、
前記報知手段は、
第1の開始条件が満たされると前記第1の報知を開始し、第1の終了条件が満たされると前記第1の報知を終了し、
前記第1の報知を実行中に、第2の開始条件が満たされると前記第2の報知を開始し、第2の終了条件が満たされると前記第2の報知を終了する、
ことを特徴とする遊技機。
【0261】
[態様B-2]
態様B-1に記載の遊技機であって、
前記第1の開始条件は、前記発射手段が第1の数の遊技球を前記推奨方向と異なる方向に発射することであり、
前記第2の開始条件は、前記発射手段が第2の数の遊技球を前記推奨方向と異なる方向に発射することであり、
前記第2の数は、前記第1の数よりも大きい、
ことを特徴とする遊技機。
【0262】
[態様B-3]
態様B-1に記載の遊技機であって、
前記第1の終了条件は、前記第1の報知が開始されてから第1の期間が経過することと、前記発射手段が所定の数の遊技球を前記推奨方向に発射することと、のうちの少なくとも一方が満たされることであり、
前記第2の終了条件は、前記第2の報知が開始されてから第2の期間が経過することである、
ことを特徴とする遊技機。
【0263】
以下に
図36~
図41を用いて、電チュー開放演出A、Bについて説明する。電チュー開放演出は、普通図柄の変動に伴って実行される演出である。例えば、画像制御用マイコン101がサブ制御基板90から受信したコマンドを解析し、電チュー開放演出に関するコマンドが含まれていると、ROM103から対応する画像データを読み出して画像表示装置7の表示画面7aに画像を表示させる。
【0264】
図36~38は、電チュー開放演出A(
図40)に対応する3つのタイミングチャートA~Cである。
図39は、電チュー開放演出B(
図41)に対応するタイミングチャートDである。最初に、
図36~38の3つのタイミングチャートA~Cを説明し、次に、
図39のタイミングチャートDを説明する。
【0265】
[タイミングチャートA]
タイミングチャートAは、最上段から順に、(a)演出内容、(b)普通図柄、(c)装飾図柄(普通図柄)、(d)第1特別図柄(特
図1)、(e)装飾図柄(特別図柄)、(f)遊技状態、となっている。
(a)演出内容は、画像表示装置7の表示画面7aに表示される電チュー開放演出を構成する演出の内容である。(b)普通図柄は、普通図柄が変動中であるか停止中であるかを示す。(c)装飾図柄(普通図柄)は、普通図柄に対応する装飾図柄のON/OFFを示している。(d)第1特別図柄(特
図1)は、特
図1が変動中であるか停止中であるかを示す。(e)装飾図柄(特別図柄)は、特別図柄に対応する装飾図柄のON/OFFを示している。(f)遊技状態は、遊技状態が時短状態(以下「普
図ST状態」ともいう)であるか、通常状態であるかを示している(他のタイミングチャートについても同様である)
【0266】
タイミングチャートAでは、(b)に示すように、普通図柄が時刻t0で変動を開始し時刻t4で停止し、その後、時刻t8でふたたび変動を開始している。このとき、時刻t0~t4の期間の普通図柄の変動は、当たり変動となっている。したがって、時刻t0~t4の期間において、当たり変動演出が実行される((a)参照)。普通図柄が時刻t0で変動を開始した時点では遊技状態は時短状態(普
図ST状態)となっている((f)参照)。このため、普通図柄に対応する装飾図柄がONとなっている((c)参照)。つまり、表示画面7aに表示される装飾図柄は、普通図柄の抽選結果を示している。
【0267】
(d)に示した第1特別図柄(特
図1)は、普通図柄の変動に並行して変動可能であり、第1始動口20への入球があると特
図1が普通図柄に並行して変動する。このような状態は、例えば、右打ちが推奨される時短状態(普
図ST状態)において左打ちを行うことにより発生する。ここでは便宜上、時刻t1で第1始動口20への入球があり、それに続けて、3球の遊技球が第1始動口20へ入球したものとする。これにより、特
図1は、時刻t1~t2の期間、時刻t3~t5の期間、時刻t6~t9の期間、時刻t11~t12の期間で変動している。
【0268】
また、時刻t1からの特
図1の変動が変動回数20回目の変動に当たるものとする。これにより、(f)に示すように、時刻t2において、遊技状態が時短状態(普
図ST状態)から通常状態へ転落する。つまり、遊技状態は、普通図柄の当たり変動の途中で、時短状態(普
図ST状態)から通常状態へ転落する。
【0269】
普通図柄の変動が当たり変動である場合、電チュー22が開放される。そのため、電チュー22の開放に対応させて、時刻t4~t7の期間に電チュー演出が実行される。電チュー演出は、オープニング演出(OP)、開放演出、エンディング演出(ED)で構成されている。ただし、普通図柄の変動が当たり変動であっても、普通図柄の変動中に遊技状態が時短状態(普
図ST状態)から通常状態へ転落しているため((b)(f)参照)、電チュー22の開放は、遊技球が電チュー22へ入球することのないショート開放となる。そのため、エンディング演出(ED)の終了直後の時刻t7~t8の期間において、パンク演出が実行される((a)参照)。パンク演出は、大当たり遊技への移行がなされないことを報知する演出である。エンディング演出(ED)の終了時(時刻t7)には、普通図柄に対応する装飾図柄が非表示となり、特別図柄に対応する装飾図柄が表示可能となる((c)(e)参照)。つまり、時刻t7からは、表示画面7aに表示される装飾図柄は、特別図柄の抽選結果を示す。
【0270】
(a)に示すように、パンク演出は、時刻t8において普通図柄の変動がふたたび開始されると終了する。パンク演出が終了すると、時刻t8~t10の期間に、デモムービー演出が実行される。デモムービー演出は、キャラクタが登場する動画(デモムービー)が再生される演出である。このデモムービーは、客待ち演出で実行されるものと同じものであってもよいし、違うものであってもよい。ここでは、デモムービー演出におけるデモムービーが最後まで再生されると、通常背景(以下「左打ち背景」ともいう)への移行が行われて特
図1に対応する変動演出が開始される(時刻t10)。つまり、ここでは、デモムービー演出の終了時点(時刻t10)が、左打ち背景への切り替え時点となっている。なお、パンク演出とデモムービー演出とを合わせた期間(時刻t7~t10の期間)は、特
図1の変動時間のうちの最も長い変動時間よりも長く設定されている。これにより、エンディング演出(ED)の終盤から特
図1の最も長い変動が開始された場合であっても、その変動の途中で左打ち背景へ戻ることがなく、左打ち背景へ戻った時点では、特
図1に対応する装飾図柄は停止していることとなる。
【0271】
[タイミングチャートB]
タイミングチャートBでは、(b)に示すように、普通図柄が時刻t0で変動を開始し時刻t4で停止し、その後、時刻t8でふたたび変動を開始している。このとき、時刻t0~t4の期間の普通図柄の変動は、当たり変動となっている。したがって、時刻t0~t4の期間において、当たり変動演出が実行される((a)参照)。普通図柄が時刻t0で変動を開始した時点では遊技状態は時短状態(普
図ST状態)となっている((f)参照)。このため、普通図柄に対応する装飾図柄がONとなっている((c)参照)。つまり、表示画面7aに表示される装飾図柄は、普通図柄の抽選結果を示している。
【0272】
(d)に示した第1特別図柄(特
図1)は、普通図柄の変動に並行して変動可能であり、第1始動口20への入球があると特
図1が普通図柄に並行して変動する。このような状態は、例えば、右打ちが推奨される時短状態(普
図ST状態)において左打ちを行うことにより発生する。ここでは便宜上、時刻t1で第1始動口20への入球があり、それに続けて、4球の遊技球が第1始動口20へ入球したものとする。これにより、特
図1は、時刻t1~t2の期間、時刻t3~t5の期間、時刻t6~t9の期間、時刻t10~t11の期間、時刻t12~の期間で変動している。
【0273】
また、時刻t1からの特
図1の変動が変動回数20回目の変動に当たるものとする。これにより、(f)に示すように、時刻t2において、遊技状態が時短状態(普
図ST状態)から通常状態へ転落する。つまり、遊技状態は、普通図柄の当たり変動の途中で、時短状態(普
図ST状態)から通常状態へ転落する。
【0274】
普通図柄の変動が当たり変動である場合、電チュー22が開放される。そのため、電チュー22の開放に対応させて、時刻t4~t7の期間に電チュー演出が実行される。電チュー演出は、オープニング演出(OP)、開放演出、エンディング演出(ED)で構成されている。ただし、普通図柄の変動が当たり変動であっても、普通図柄の変動中に遊技状態が時短状態(普
図ST状態)から通常状態へ転落しているため((b)(f)参照)、電チュー22の開放は、遊技球が電チュー22へ入球することのないショート開放となる。そのため、エンディング演出(ED)の終了直後の時刻t7~t8の期間において、パンク演出が実行される((a)参照)。パンク演出は、大当たり遊技への移行がなされないことを報知する演出である。エンディング演出(ED)の終了時(時刻t7)には、普通図柄に対応する装飾図柄が非表示となり、特別図柄に対応する装飾図柄が表示可能となる((c)(e)参照)。つまり、時刻t7からは、表示画面7aに表示される装飾図柄は、特別図柄の抽選結果を示す。
【0275】
(a)に示すように、パンク演出は、時刻t8において普通図柄の変動がふたたび開始されると終了する。パンク演出が終了すると、時刻t8~t10の期間に、デモムービー演出が実行される。デモムービー演出は、キャラクタが登場する動画(デモムービー)が再生される演出である。このデモムービーは、客待ち演出で実行されるものと同じものであってもよいし、違うものであってもよい。ここでは、デモムービー演出の途中で、特
図1の変動が開始されると、左打ち背景への移行が行われて特
図1に対応する変動演出が開始される(時刻t10)。つまり、ここでは、特
図1の変動の開始時点(時刻t10)が、左打ち背景への切り替え時点となっている。これにより、左打ち背景へ戻った時点では、特
図1に対応する装飾図柄は停止している(停止した状態から変動を開始する)こととなる。
【0276】
[タイミングチャートC]
タイミングチャートCでは、(b)に示すように、普通図柄が時刻t0で変動を開始し時刻t4で停止し、その後、時刻t10でふたたび変動を開始している。このとき、時刻t0~t4の期間の普通図柄の変動は、当たり変動となっている。したがって、時刻t0~t4の期間において、当たり変動演出が実行される((a)参照)。普通図柄が時刻t0で変動を開始した時点では遊技状態は時短状態(普
図ST状態)となっている((f)参照)。このため、普通図柄に対応する装飾図柄がONとなっている((c)参照)。つまり、表示画面7aに表示される装飾図柄は、普通図柄の抽選結果を示している。
【0277】
(d)に示した第1特別図柄(特
図1)は、普通図柄の変動に並行して変動可能であり、第1始動口20への入球があると特
図1が普通図柄に並行して変動する。このような状態は、例えば、右打ちが推奨される時短状態(普
図ST状態)において左打ちを行うことにより発生する。ここでは便宜上、時刻t1で第1始動口20への入球があり、それに続けて、4球の遊技球が第1始動口20へ入球したものとする。これにより、特
図1は、時刻t1~t2の期間、時刻t3~t5の期間、時刻t6~t8の期間、時刻t9~t11の期間、時刻t12~t13の期間で変動している。
【0278】
また、時刻t1からの特
図1の変動が変動回数20回目の変動に当たるものとする。これにより、(f)に示すように、時刻t2において、遊技状態が時短状態(普
図ST状態)から通常状態へ転落する。つまり、遊技状態は、普通図柄の当たり変動の途中で、時短状態(普
図ST状態)から通常状態へ転落する。
【0279】
普通図柄の変動が当たり変動である場合、電チュー22が開放される。そのため、電チュー22の開放に対応させて、時刻t4~t7の期間に電チュー演出が実行される。電チュー演出は、オープニング演出(OP)、開放演出、エンディング演出(ED)で構成されている。ただし、普通図柄の変動が当たり変動であっても、普通図柄の変動中に遊技状態が時短状態(普
図ST状態)から通常状態へ転落しているため((b)(f)参照)、電チュー22の開放は、遊技球が電チュー22へ入球することのないショート開放となる。そのため、エンディング演出(ED)の終了直後の時刻t7~t9の期間において、パンク演出が実行される((a)参照)。パンク演出は、大当たり遊技への移行がなされないことを報知する演出である。エンディング演出(ED)の終了時(時刻t7)には、普通図柄に対応する装飾図柄が非表示となり、特別図柄に対応する装飾図柄が表示可能となる((c)(e)参照)。つまり、時刻t7からは、表示画面7aに表示される装飾図柄は、特別図柄の抽選結果を示す。
【0280】
(a)に示すように、エンディング演出(ED)の終了後、時刻t9において特
図1の変動が開始されると、左打ち背景への移行が行われて特
図1に対応する変動演出が開始される(時刻t9)。つまり、ここでは、特
図1の変動の開始時点(時刻t9)が、左打ち背景への切り替え時点となっている。これにより、左打ち背景へ戻った時点では、特
図1に対応する装飾図柄は停止している(停止した状態から変動を開始する)こととなる。なお、この場合、パンク演出の途中で(時刻t9)左打ち背景へ戻ることとなり、デモムービー演出は実行されない。
【0281】
[タイミングチャートD]
タイミングチャートDでは、(b)に示すように、普通図柄が時刻t0で変動を開始し時刻t4で停止する。このとき、時刻t0~t4の期間の普通図柄の変動は、当たり変動となっている。したがって、時刻t0~t4の期間において、当たり変動演出が実行される((a)参照)。普通図柄が時刻t0で変動を開始した時点では遊技状態は時短状態(普
図ST状態)となっている((f)参照)。このため、普通図柄に対応する装飾図柄がONとなっている((c)参照)。つまり、表示画面7aに表示される装飾図柄は、普通図柄の抽選結果を示している。
【0282】
(d)に示した第1特別図柄(特
図1)は、普通図柄の変動に並行して変動可能であり、第1始動口20への入球があると特
図1が普通図柄に並行して変動する。このような状態は、例えば、右打ちが推奨される時短状態(普
図ST状態)において左打ちを行うことにより発生する。ここでは便宜上、時刻t1で第1始動口20への入球があり、それに続けて、1球の遊技球が第1始動口20へ入球したものとする。これにより、特
図1は、時刻t1~t2の期間、時刻t3~t5の期間で変動している。
【0283】
また、時刻t1からの特
図1の変動が変動回数が20回を下回る変動に当たるものとする。これにより、(f)に示すように、時刻t2において、遊技状態が時短状態(普
図ST状態)を維持する。つまり、遊技状態は、普通図柄の当たり変動の途中で、時短状態(普
図ST状態)から通常状態へ転落していない。
【0284】
普通図柄の変動が当たり変動である場合、電チュー22が開放される。そのため、電チュー22の開放に対応させて、時刻t4~t6の期間に電チュー演出が実行される。電チュー演出は、オープニング演出(OP)、開放演出、エンディング演出(ED)で構成されている。この場合、遊技状態が時短状態(普
図ST状態)であるため((f)参照)、電チュー22の開放は、遊技球が電チュー22へ入球するロング開放となる。そのため、エンディング演出(ED)の終了直後の時刻t6~t7の期間において、V通過演出が実行される((a)参照)。V通過演出は、大入賞口30へ向けた遊技球の打ち出しを促しV領域39の遊技球通過を報知する演出である。遊技球がV領域を通過した場合、時刻t7から大当たり演出が実行される。
【0285】
次に、
図40、41を用いて、電チュー開放演出A、Bを説明する。
[電チュー開放演出A]
図40は、電チュー開放演出Aを説明するための図である。
電チュー開放演出Aでは、まず、
図40(A)に示すように、変動開始演出が実行される。変動開始演出は、装飾図柄が変動を開始する演出である。ここでは、左中右の装飾図柄8L、8C、8Rが変動を開始し高速変動している。ここで特に、装飾図柄8L、8C、8Rは、普通図柄に対応する装飾図柄となっている。つまり、装飾図柄8L、8C、89Rは、普通図柄の抽選結果を示す。高速変動している装飾図柄8L、8C、8Rは、透明または半透明で表示されている。なお、普通図柄に対応する保留アイコンや当該変動アイコンは表示されていないが、表示するようにしてもよい(以下、同様)。
【0286】
次に、
図40(B)に示すように、リーチ形成演出が実行される。リーチ形成演出は、装飾図柄が所定のリーチ態様で停止表示される演出である。ここでは、左右の装飾図柄8L、8Rがともに「5」図柄で停止表示されている。中装飾図柄8Cは、高速変動している。高速変動している装飾図柄8Cは、透明または半透明で表示されている。
【0287】
次に、
図40(C)に示すように、発展演出が実行される。発展演出は、ノーマルリーチ演出からSPリーチ演出への発展を示唆する演出である。ここでは、表示画面7aの中央部に「発展」というメッセージ画像MSGが表示されている。リーチ態様を形成した左右の装飾図柄8L、8Rである「5」図柄(リーチ図柄)は、表示画面7aの右上部と左上部とに縮小されて表示されている。
【0288】
次に、
図40(D)に示すように、バトル演出が実行される。バトル演出は、味方キャラクタと敵キャラクタとが戦いを繰り広げる演出である。バトル演出に味方キャラクタが勝利することで当たりとなる。ここでは、味方キャラクタCRAが表示画面7aの右側に表示され、敵キャラクタCRBが表示画面7aの左側に表示されている。このときも、リーチ図柄である「5」図柄は、表示画面7aの右上部と左上部とに縮小されて表示されている。
【0289】
次に、
図40(E)に示すように、勝利演出が実行される。勝利演出は、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利したことを示す演出である。ここでは、表示画面7aの右側部に味方キャラクタCRAが表示されており、敵キャラクタCRBが弾き飛ばされている。表示画面7aの左側部には「勝利」というメッセージ画像MSGが表示されている。このときも、リーチ図柄である「5」図柄は、表示画面7aの右上部と左上部とに縮小されて表示されている。
【0290】
次に、
図40(F)に示すように、当選報知演出が実行される。当選報知演出は、装飾図柄によって当たりであることを報知する演出である。ここでは、左中右の装飾図柄8L、8C、8Rがすべて「5」図柄で停止表示されている。
なお、
図40(A)~(F)の一連の演出が、タイミングチャートA~Cの時刻t0~t4の期間における当たり変動演出(普通図柄)に対応する。
【0291】
次に、
図40(G)~(I)に示すように、電チュー演出が実行される。電チュー演出は、電チュー22の開放に合わせて、遊技球の右打ちを促す演出である。
図40(G)では、オープニング演出(OP)が実行される。オープニング演出は、電チュー22が開放される前に右打ちを促す演出である。ここでは、表示画面7aの中央部に「右打ちだ!」のメッセージ画像MSGが表示されている。表示画面7aの右上部には、右向きの矢印画像YGが表示されている。表示画面7aの左下部には、ゾロ目の態様で「5」図柄(装飾図柄8L、8C、8R)が縮小されて表示されている。
【0292】
図40(H)では、開放演出が実行される。開放演出は、電チュー22の開放に対応する演出である。ここでは、表示画面7aの中央部に「右打ちだ!」というメッセージ画像MSGが表示される。このメッセージ画像MSGは、オープニング演出(OP)のときのメッセージ画像MSGに比べて拡大されている。メッセージ画像MSGの拡大は、徐々に行うようにしてもよいし、開放演出の開始時に一気に行うようにしてもよい。ここでも、表示画面7aの右上部には、右向きの矢印画像YGが表示されている。表示画面7aの左下部には、ゾロ目の態様で「5」図柄(装飾図柄8L、8C、8R)が縮小されて表示されている。
【0293】
図40(I)では、エンディング演出(ED)が実行される。エンディング演出(ED)は、電チュー22の閉鎖後に行われる演出である。ここでは、表示画面7aの中央部の「右打ちだ!」が非表示になっている。ここでも、表示画面7aの右上部には、右向きの矢印画像YGが表示されている。表示画面7aの左下部には、ゾロ目の態様で「5」図柄(装飾図柄8L、8C、8R)が縮小されて表示されている。
【0294】
なお、
図40(G)のオープニング演出(OP)が、タイミングチャートA~Cにおけるオープニング演出(OP)に対応し、
図40(H)の開放演出が、タイミングチャートA~Cにおける開放演出に対応し、
図40(I)のエンディング演出(ED)が、タイミングチャートA~Cにおけるエンディング演出(ED)に対応する。
【0295】
図40(J)では、パンク演出が実行される。パンク演出は、大当たり遊技への移行がなされないことを報知する演出である。ここでは、表示画面7aの中央部に「残念パンク」のメッセージ画像MSGが表示される。このとき、表示画面7aの左下部に表示されていたゾロ目態様の「5」図柄(装飾図柄8L、8C、8R)が非表示となっている。このパンク演出が、タイミングチャートA~Cにおけるパンク演出に対応する。
【0296】
次に、
図40(K)に示すように、デモムービー演出が実行される。デモムービー演出は、キャラクタが登場する動画(デモムービー)が再生される演出である。ここでは、客待ちの時に流れるデモムービーが再生される。具体的には、表示画面7aに味方キャラクタ画像CRAが表示される。表示画面7aの上部には「OARO」というタイトル画像TGが表示される。このデモムービー演出が、タイミングチャートA、Bにおけるデモムービー演出に対応する。なお、タイミングチャートCでは、パンク演出の途中で左打ち背景に切り替わるためデモムービー演出は実行されない。
【0297】
次に、
図40(L)に示すように、変動開始演出(特別図柄)が実行される。変動開始演出(特別図柄)は、特
図1に対応する変動演出を開始する演出である。ここでは、背景が左打ち背景HGに戻され、左装飾図柄8Lが「2」図柄、中装飾図柄8Cが「4」図柄、右装飾図柄8Rが「6」図柄となっている。この後、装飾図柄8L、8C、8Rが変動を開始する。表示画面7aの下部には「左打ちに戻してください」というメッセージ画像MSGが表示されている。メッセージ画像MSGの左方には、左向きの矢印画像YGが表示されている。なお、ここで表示される装飾図柄8L、8C、8Rは、特別図柄に対応するものとなっている。特別図柄に対応する装飾図柄は、普通図柄に対応する装飾図柄と同様の態様の図柄となっている。
【0298】
なお、タイミングチャートA~Cの(c)(d)に示したように、エンディング演出(EP)の終了時に、普通図柄に対応する装飾図柄がOFFとなり、特別図柄に対応する装飾図柄がONとなる。したがって、電チュー開放演出Aにおける
図40(A)~(I)で表示される装飾図柄は普通図柄に対応するものとなり、
図40(L)で表示される装飾図柄は特別図柄に対応するものとなる。
【0299】
[電チュー開放演出B]
図41は、電チュー開放演出Bを説明するための図である。
電チュー開放演出Bでは、まず、
図41(A)に示すように、変動開始演出が実行される。変動開始演出は、装飾図柄が変動を開始する演出である。ここでは、左中右の装飾図柄8L、8C、8Rが変動を開始し高速変動している。ここで特に、装飾図柄8L、8C、8Rは、普通図柄に対応する装飾図柄となっている。つまり、装飾図柄8L、8C、89Rは、普通図柄の抽選結果を示す。高速変動している装飾図柄8L、8C、8Rは、透明または半透明で表示されている。なお、普通図柄に対応する保留アイコンや当該変動アイコンは表示されていないが、表示するようにしてもよい(以下、同様)。
【0300】
次に、
図41(B)に示すように、リーチ形成演出が実行される。リーチ形成演出は、装飾図柄が所定のリーチ態様で停止表示される演出である。ここでは、左右の装飾図柄8L、8Rがともに「5」図柄で停止表示されている。中装飾図柄8Cは、高速変動している。高速変動している装飾図柄8Cは、透明または半透明で表示されている。
【0301】
次に、
図41(C)に示すように、発展演出が実行される。発展演出は、ノーマルリーチ演出からSPリーチ演出への発展を示唆する演出である。ここでは、表示画面7aの中央部に「発展」というメッセージ画像MSGが表示されている。リーチ態様を形成した左右の装飾図柄8L、8Rである「5」図柄(リーチ図柄)は、表示画面7aの右上部と左上部とに縮小されて表示されている。
【0302】
次に、
図41(D)に示すように、バトル演出が実行される。バトル演出は、味方キャラクタと敵キャラクタとが戦いを繰り広げる演出である。バトル演出に味方キャラクタが勝利することで当たりとなる。ここでは、味方キャラクタCRAが表示画面7aの右側に表示され、敵キャラクタCRBが表示画面7aの左側に表示されている。このときも、リーチ図柄である「5」図柄は、表示画面7aの右上部と左上部とに縮小されて表示されている。
【0303】
次に、
図41(E)に示すように、勝利演出が実行される。勝利演出は、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利したことを示す演出である。ここでは、表示画面7aの右側部に味方キャラクタCRAが表示されており、敵キャラクタCRBが弾き飛ばされている。表示画面7aの左側部には「勝利」というメッセージ画像MSGが表示されている。このときも、リーチ図柄である「5」図柄は、表示画面7aの右上部と左上部とに縮小されて表示されている。
【0304】
次に、
図41(F)に示すように、当選報知演出が実行される。当選報知演出は、装飾図柄によって当たりであることを報知する演出である。ここでは、左中右の装飾図柄8L、8C、8Rがすべて「5」図柄で停止表示されている。
なお、
図41(A)~(F)の一連の演出が、タイミングチャートDの時刻t0~t4の期間における当たり変動演出(普通図柄)に対応する。
【0305】
次に、
図41(G)~(I)に示すように、電チュー演出が実行される。電チュー演出は、電チュー22の開放に合わせて、遊技球の右打ちを促す演出である。
図41(G)では、オープニング演出(OP)が実行される。オープニング演出は、電チュー22が開放される前に右打ちを促す演出である。ここでは、表示画面7aの中央部に「右打ちだ!」のメッセージ画像MSGが表示されている。表示画面7aの右上部には、右向きの矢印画像YGが表示されている。表示画面7aの左下部には、ゾロ目の態様で「5」図柄(装飾図柄8L、8C、8R)が縮小されて表示されている。
【0306】
図41(H)では、開放演出が実行される。開放演出は、電チュー22の開放に対応する演出である。ここでは、表示画面7aの中央部に「右打ちだ!」というメッセージ画像MSGが表示される。このメッセージ画像MSGは、オープニング演出(OP)のときのメッセージ画像MSGに比べて拡大されている。メッセージ画像MSGの拡大は、徐々に行うようにしてもよいし、開放演出の開始時に一気に行うようにしてもよい。ここでも、表示画面7aの右上部には、右向きの矢印画像YGが表示されている。表示画面7aの左下部には、ゾロ目の態様で「5」図柄(装飾図柄8L、8C、8R)が縮小されて表示されている。
【0307】
図41(I)では、エンディング演出(ED)が実行される。エンディング演出(ED)は、電チュー22の閉鎖後に行われる演出である。ここでは、表示画面7aの中央部の「右打ちだ!」が非表示になっている。ここでも、表示画面7aの右上部には、右向きの矢印画像YGが表示されている。表示画面7aの左下部には、ゾロ目の態様で「5」図柄(装飾図柄8L、8C、8R)が縮小されて表示されている。
【0308】
なお、
図41(G)のオープニング演出(OP)が、タイミングチャートDにおけるオープニング演出(OP)に対応し、
図41(H)の開放演出が、タイミングチャートDにおける開放演出に対応し、
図41(I)のエンディング演出(ED)が、タイミングチャートDにおけるエンディング演出(ED)に対応する。
【0309】
次に、
図41(J)に示すように、V通過演出が実行される。V通過演出は、大入賞口30へ向けた遊技球の打ち出しを促しV領域39の遊技球通過を報知する演出である。ここでは、表示画面7aの中央部に「Vを狙え」というメッセージ画像MSGが表示されている。表示画面7aの右上部には右向きの矢印画像YGが表示されている。これらの表示により、大入賞口30へ向けた遊技球の打ち出しを促す。そして、V領域39を遊技球が通過すると、表示画面7aの右下部にV画像VGを表示する。これにより、V領域39の遊技球通過が報知される。
【0310】
次に、
図41(K)(L)に示すように、大当たり演出が実行される。大当たり演出は、大当たり遊技に伴って行われる演出である。
図41(K)では、大当たりが報知されている。ここでは、表示画面7aの中央部に味方キャラクタCRAが表示されている。表示画面7aの右下部には、ゾロ目の態様で「5」図柄(装飾図柄8L、8C、8R)が縮小されて表示されている。味方キャラクタCRAの右方には「大当たり」というメッセージ画像MSGが表示されている。
【0311】
図41(L)では、ラウンド遊技が開始されている。ここでは、表示画面7aの中央部よりも右寄りに味方キャラクタCRAが表示されている。表示画面7aの左上部には「ラウンド1」というメッセージ画像MSGが表示されている。これは、1回目のラウンド遊技であることを示している。メッセージ画像MSGの下方には「右打ち」という右打ち画像RGが表示されている。右打ち画像RGの右方には、右向きの矢印画像YGが表示されている。
【0312】
なお、タイミングチャートDの(c)(d)に示したように、常に、普通図柄に対応する装飾図柄がONとなっている。したがって、電チュー開放演出Bにおける
図40(A)~(I)(K)で表示される装飾図柄はすべて普通図柄に対応するものとなる。
【0313】
[効果例]
以下に、電チュー開放演出の効果例を示す。
[効果1]
上記実施形態の遊技機1では、演出制御用マイコン91が、普通図柄の抽選に当選している場合であっても、図柄変動の終了後のある時点までに遊技状態が時短状態から通常状態に遷移している場合、当選パターン演出(
図40(A)~(F)、
図41(A)~(F))の実行後、大当たり演出(
図41(K)(L))を実行しない。この構成によれば、遊技状態が遷移している場合には大当たり演出が実行されないため、遊技の公平性が保たれ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0314】
[効果2]
上記実施形態の遊技機1では、当選パターン演出(
図40(A)~(F)、
図41(A)~(F))の実行後、パンク演出を実行して大当り遊技の不実行を示唆する画面表示を行うことが可能である(
図40(J))。この構成によれば、遊技状態が遷移している場合にパンク演出が実行されるため、大当たり遊技の不実行に対する違和感を軽減でき、遊技の興趣を向上させることができる。
【0315】
[効果3]
上記実施形態の遊技機1では、特別図柄に対応する装飾図柄が、普通図柄に対応する装飾図柄と同様の態様の図柄となっている(
図40(L)、
図40(A)~(I))。この構成によれば、遊技者に普通図柄、特別図柄を意識させることなく遊技が進行される可能性が高く、遊技の興趣を向上させることができる。
【0316】
[効果4]
上記実施形態の遊技機1では、電チュー22の開放において実行されるエンディング演出(ED)の終了後、特
図1が変動を開始したタイミングで左打ち背景への移行が行われる(
図37のタイミングチャートBの時刻t10、
図38のタイミングチャートCの時刻t9)。この構成によれば、特
図1が停止している状態から変動を開始するタイミングで左打ち背景への移行が行われるため、背景移行の際に特
図1が高速変動していることによる違和感を払拭することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0317】
[効果5]
上記実施形態の遊技機1では、パンク演出とデモムービー演出とを合わせた期間(
図36のタイミングチャートAの時刻t7~t10の期間)は、特
図1の変動時間のうちの最も長い変動時間よりも長く設定されている。これにより、エンディング演出(ED)の終盤から特
図1の最も長い変動が開始された場合であっても、その変動の途中で左打ち背景へ戻ることがなく、左打ち背景へ戻った時点では、特
図1に対応する装飾図柄は停止していることとなる。この構成によれば、背景移行の際に特
図1が高速変動していることによる違和感を払拭することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0318】
[変形例]
以下に、電チュー開放演出の変形例を示す。
[変形例1]
上記実施形態では、特
図1が変動を開始するタイミングで左打ち背景への移行を行っていた(
図37の時刻t10、
図38の時刻t9)。これに対し、特
図1が変動を停止したタイミングで左打ち背景への移行を行ってもよい。例えば、
図37の時刻t9、
図38の時刻t8で、左打ち背景への移行を行うという具合である。
【0319】
[変形例2]
上記実施形態では普通図柄による抽選を行う普
図ST状態を例にあげたが、本発明は、特別図柄による抽選を行う一般的なST状態に適用することも可能である。例えば、第1特別図柄(特
図1)と第2特別図柄(特
図2)とが同時変動する遊技機において、特
図2の当たり変動があった場合、当たり変動終了後のある時点までに遊技状態が遷移した場合には、大当たり遊技演出を実行しない構成とすることが考えられる。
【0320】
[変形例3]
上記実施形態では、電チュー演出におけるエンディング演出(ED)の終了後、パンク演出を行い「残念パンク」というメッセージ画像MSGを表示していた(
図40(J))。これに対し、パンク演出を行わずに、デモムービー演出(
図40(K))を実行する構成としてもよい。あるいは、パンク演出およびデモムービー演出を行わずに、変動開始演出(特別図柄)を実行する構成としてもよい。このように、パンク演出、デモムービー演出を省略する場合、特
図1の変動停止を条件としてもよい。
【0321】
[態様例]
本実施形態の遊技機では、以下の態様を実現可能である。
◇[態様C-1]
遊技機であって、
所定の抽選に当選している場合、図柄変動に並行して当選パターン演出を実行し、その後、大当たり遊技が実行される場合には前記大当たり遊技に伴う大当たり演出を実行する演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、前記所定の抽選に当選している場合であっても、前記図柄変動の終了後のある時点までに特定条件が成立している場合、前記当選パターン演出の実行後、前記大当たり演出を実行しない、
ことを特徴とする遊技機。
【0322】
上記実施形態における普通図柄の抽選が「所定の抽選」に相当し、普通図柄の変動が「図柄変動」に相当し、
図40、41の(A)~(F)の一連の演出が「当選パターン演出」に相当し、
図41(K)(L)の演出が「大当たり演出」に相当し、演出制御用マイコン91が「演出実行手段」に相当する。ここで「前記図柄変動の終了後のある時点」は、図柄変動の終了時点から大当たり遊技演出の開始時点までの期間に設定される。
【0323】
◇[態様C-2]
態様C-1に記載の遊技機であって、
前記特定条件とは、遊技状態が遷移することである、
ことを特徴とする遊技機。
【0324】
上記実施形態における時短状態(普
図ST状態)から通常状態への遊技状態の遷移が「遊技状態の遷移」に相当する。遊技状態の遷移は、小当たり遊技状態、大当たり遊技状態などを含む遷移であってもよい。
【0325】
◇[態様C-3]
態様C-1または態様C-2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記当選パターン演出の実行後、前記大当たり遊技の不実行を示唆する画面表示を行うことが可能である、
ことを特徴とする遊技機。
【0326】
上記実施形態のパンク演出(
図40(J))におけるメッセージ画像MSGが「前記大当たり遊技の不実行を示唆する画面表示」に相当する。「前記大当たり遊技の不実行が示唆する画面表示」は、これに限られず、デモムービー演出(
図40(K))におけるデモムービーや、変動開始演出(
図40(L))における左打ち背景HG(
図40(L))であってもよい。
【0327】
以下に
図42~
図45を用いて右打ち示唆画像の切替について説明する。この右打ち示唆画像の切替は、装飾図柄の変動演出中などに実行される。すなわち、画像制御用マイコン101がサブ制御基板90から受信したコマンドを解析し、装飾図柄数字対応画像表示演出を実行する指示が含まれていると、ROM103から対応する画像データを読み出して画像表示装置7の表示画面7aに画像を表示させる。
【0328】
[右打ち示唆画像切替タイムチャート]
図42は、右打ち示唆画像の切替のタイムチャートである。遊技状態が時短状態のときに、右打ち示唆画像がどのように変化していくのかを示したタイムチャートである。このタイムチャートは、遊技状態が時短状態のときに、普通図柄の変動がおこなわれ、普通図柄の抽選結果が当たりであり、その後、電チュー22が開放し、第2始動口21に入球し、特別図柄2の変動がおこなわれ、特別図柄の抽選結果が小当たりであり、その後、小当たりに基づく大当たり(二種大当たり)がおこなわれる場合のタイムチャートである。
【0329】
遊技状態が時短状態であるので、遊技は右打ちでおこなわれる。右打ちをおこなうと、遊技球がゲート28を通過する。遊技球がゲート28を通過すると、普通図柄の抽選がおこなわれ、その抽選の結果に基づき、
図42(A)に示すように、普通図柄の変動がおこなわれる。普通図柄の抽選の結果は、当たりとはずれとがあるが、本実施形態では、普通図柄の抽選結果が当たりである場合について説明する。
【0330】
普通図柄の抽選が当たりであるため、電チュー22が開放する。
図42(B)に示すように、当たりオープニングがおこなわれた後、
図42(C)に示すように、電チュー22が開放する。電チュー22が開放すると、第2始動口21に遊技球が容易に入球するようになる。
【0331】
第2始動口21に遊技球が入球すると、特別図柄2の抽選がおこなわれ、その抽選の結果に基づき、
図42(E)に示すように、特別図柄2の変動がおこなわれる。特別図柄2の抽選の結果は、大当たりと小当たりとがあるが、本実施形態では、特別図柄2の抽選結果が小当たりである場合について説明する。
【0332】
特別図柄の抽選が小当たりであるため、アタッカー31が開放する。
図42(F)に示すように、小当たりオープニングがおこなわれた後、
図42(G)に示すように、アタッカー31が開放する。アタッカー31が開放すると、大入賞口30に遊技球が入球するようになる。
【0333】
大入賞口30に遊技球が入球すると、遊技球はV領域39または非V領域70のいずれかの領域を通過する。V領域39の領域を通過していない場合は、V領域39の領域を通過しやすくなっており、V領域39の領域を通過した場合は、非V領域70の領域を通過しやすくなっている。本実施形態では、大入賞口30に入球した最初の遊技球は、V領域39の領域を通過し、大入賞口30に入球した2個目以降の遊技球は、非V領域70の領域を通過したとする。
【0334】
図42(I)に示すように、右打ち示唆画像は、T1までは右打ち示唆画像A(図中では「A」と記載)が表示され、T1からT2までは右打ち示唆画像B(図中では「B」と記載)が表示され、T2からT3までは右打ち示唆画像C(図中では「C」と記載)が表示され、T3からT4までは右打ち示唆画像Bが表示され、T4からは右打ち示唆画像Aが表示される。
【0335】
右打ち示唆画像Aは、T1までにおいて、遊技状態が時短状態であるため右打ちを促している右打ち示唆画像である。また、右打ち示唆画像Aは、T4からにおいて、遊技状態が当たり遊技状態であるため右打ちを促している右打ち示唆画像である。
【0336】
右打ち示唆画像Bは、T1からT2までにおいて、電チュー22が開放するため右打ちを促している右打ち示唆画像である。遊技球が打ち出され電チュー22に到達する時間(t1:例えば4秒)を考慮し、電チュー22が開放する時よりt1時間早く右打ち示唆画像Bが表示される。また、右打ち示唆画像Bは、T3からT4までにおいて、アタッカー31が開放するため右打ちを促している右打ち示唆画像である。遊技球が打ち出されアタッカー31に到達する時間(t2:例えば3秒)を考慮し、アタッカー31が開放する時よりt2時間早く右打ち示唆画像Bが表示される。右打ち示唆画像Bは、電チュー22が開放している間及びアタッカー31が開放している間に遊技球を電チュー22及びアタッカー31に入球させることを、遊技者に促すための画像である。
【0337】
右打ち示唆画像Cは、T2からT3までにおいて、遊技状態が時短状態であるため右打ちを促している右打ち示唆画像である。T2からT3までは、電チュー22及びアタッカー31が開放していないが、この間に遊技球の打ち出しをやめて、間もなく開放するアタッカー31に入球させることを失念することを防ぐため、遊技球の打ち出しを続けることを促すための画像である。
【0338】
[右打ち示唆画像切替1、2]
図43、44は、右打ち示唆画像切替1、2を説明するための図である。
図43、44は、「右打ち示唆画像切替タイムチャート」(
図42)で説明した右打ち示唆画像の切替のタイムチャートに対応した演出である。
【0339】
図43(A)に示すように、遊技状態は時短状態であり、「右打ち」の文字画像と右矢印画像で右打ちを促している右打ち示唆画像UT1が表示画面7aの右上の領域に表示されている。また、表示画面7aの右下の領域に、普通図柄の装飾図柄HZが変動表示(図中で「↓」と記載)されている。具体的には、「〇」と「×」とが交互に表示されている。普通図柄の保留アイコン及び普通図柄の当該変動アイコンは表示されていないが、表示されてもよい。また、表示画面7aの左の領域に、普通図柄の変動に合わせて演出がおこなわれている。何かが表示されるあおり演出がおこなわれ、あおり画像AORが表示されている。普通図柄の抽選結果がはずれの場合には、あおり画像AORが無くなったあと、敵キャラクタCRBが表示されない。普通図柄の抽選結果が当たりの場合には、あおり画像AORが無くなったあと、敵キャラクタCRBが表示される。
【0340】
図43(B)に示すように、
図43(A)から引き続き、変動している普通図柄の装飾図柄HZとあおり画像AORが表示されている。「右を狙え」の文字画像と右矢印画像とメーターを表す画像で右打ちを促している右打ち示唆画像UT21が表示画面7aの右上の領域に薄く表示され始め、濃く表示されていく。右打ち示唆画像UT21は、右打ち示唆画像UT1を覆って表示される。右打ち示唆画像UT21が表示され始める時が、
図42(I)におけるT1である。
【0341】
右打ち示唆画像UT21は、この後開放する電チュー22に遊技球を入球させるための画像であり、遊技球が打ち出され電チュー22に到達する時間(t1)を考慮し、電チュー22が開放するよりもt1時間前に表示され始める。右打ち示唆画像UT21のメーターは、電チュー22が閉鎖するまでの時間を表している。電チュー22が閉鎖するまでの時間が少なくなるにつれ、右打ち示唆画像UT21のメーターも少なくなる。なお、電チュー22がまだ開放していない場合は、右打ち示唆画像UT21のメーターは減らない。この時点では、電チュー22がまだ開放していないので、右打ち示唆画像UT21のメーターは最大である。
【0342】
図43(C)に示すように、
図43(B)から引き続き、変動している普通図柄の装飾図柄HZとあおり画像AORが表示されている。右打ち示唆画像UT21がさらに濃くなり、通常の濃さで表示される。右打ち示唆画像UT1は右打ち示唆画像UT21に覆われることにより表示されなくなっている。この時点では、電チュー22がまだ開放していないので、右打ち示唆画像UT21のメーターは最大である。
【0343】
図43(D)に示すように、
図43(C)から引き続き、右打ち示唆画像UT21が表示されている。普通図柄の装飾図柄HZは、抽選結果が当たりであるため「〇」で確定停止している。また、表示画面7aの左の領域に、普通図柄の抽選結果が当たりであることに合わせて、あおり画像AORが、敵キャラクタCRBに変化し表示されている。この時点でも、電チュー22がまだ開放していないので、右打ち示唆画像UT21のメーターは最大である。
【0344】
図43(E)に示すように、
図43(D)から引き続き、右打ち示唆画像UT21が表示されている。電チュー22は開放されている。電チュー22が開放されるタイミングに合わせて、味方キャラクタCRAと敵キャラクタCRBが対峙している画像が表示される。電チュー22が開放されているため、右打ちされた遊技球は容易に第2始動口21に入球する。電チュー22は、一定時間(例えば5秒間)または規定数(例えば9個)入球するまで開放される。この時点では、電チュー22が開放されてから経過(例えば2秒)しているので、右打ち示唆画像UT21のメーターは、残りの開放時間(例えば3秒:5秒-2秒)を表している。右打ち示唆画像UT21のメーターは、電チュー22が閉鎖するまでの時間を表している。つまり、右打ち示唆画像UT21のメーターは、制限時間を表している。
【0345】
図43(F)に示すように、
図43(E)から引き続き、右打ち示唆画像UT21と味方キャラクタCRAと敵キャラクタCRBが表示されている。遊技球が第2始動口21に入球したため、特別図柄2が変動している。表示画面7aの左上の領域に、特別図柄2の変動に合わせて、変動アイコン(当該保留アイコン)9Cが表示される。また、特別図柄の装飾図柄8L、8C、8Rが変動表示されている。この時点では、電チュー22が開放されてから経過(例えば3秒)しているので、右打ち示唆画像UT21のメーターは、残りの開放時間(例えば2秒:5秒-3秒)を表している。
【0346】
図43(G)に示すように、
図43(F)から引き続き、変動している特別図柄の装飾図柄8L、8C、8Rと右打ち示唆画像UT21と味方キャラクタCRAと敵キャラクタCRBと変動アイコン(当該保留アイコン)9Cが表示されている。電チュー22が開放されているため、遊技球が次々と第2始動口21に入球し特別図柄の抽選が保留され、保留アイコン9Bが次々と表示されていく。この時点では、電チュー22が開放されてから経過(例えば4秒)しているので、右打ち示唆画像UT21のメーターは、残りの開放時間(例えば1秒:5秒-4秒)を表している。
【0347】
図43(H)に示すように、
図43(G)から引き続き、変動している特別図柄の装飾図柄8L、8C、8Rと味方キャラクタCRAと敵キャラクタCRBと当該保留アイコン9Cと保留アイコン9Bが表示されている。電チュー22が閉鎖されたので、表示されている右打ち示唆画像UT21の表示が薄くなっていく。右打ち示唆画像UT21の表示が薄くなり始めるとき、右打ち示唆画像UT3(図中に記載なし)が表示され始める。右打ち示唆画像UT3が表示され始める時が、
図42(I)におけるT2である。
【0348】
図43(I)に示すように、
図43(H)から引き続き、変動している特別図柄の装飾図柄8L、8C、8Rと味方キャラクタCRAと敵キャラクタCRBと当該保留アイコン9Cと保留アイコン9Bが表示されている。「右を狙え」と書かれた右矢印画像で右打ちを促している右打ち示唆画像UT3が表示画面7aの右上の領域に濃く表示されていく。右打ち示唆画像UT21が見えなくなる。
【0349】
図43(J)に示すように、
図43(I)から引き続き、変動している特別図柄の装飾図柄8L、8C、8Rと味方キャラクタCRAと敵キャラクタCRBと当該保留アイコン9Cと保留アイコン9Bが表示されている。右打ち示唆画像UT3がさらに濃くなり、通常の濃さで表示される。
【0350】
図43(K)に示すように、
図43(J)から引き続き、変動している特別図柄の装飾図柄8L、8C、8Rと味方キャラクタCRAと敵キャラクタCRBと当該保留アイコン9Cと保留アイコン9Bが表示されている。表示されている右打ち示唆画像UT3の表示が薄くなっていく。右打ち示唆画像UT3の表示が薄くなり始めるとき、右打ち示唆画像UT21(図中に記載なし)が表示され始める。右打ち示唆画像UT21が表示され始める時が、
図42(I)におけるT3である。
【0351】
右打ち示唆画像UT21は、この後開放するアタッカー31に遊技球を入球させるための画像であり、遊技球が打ち出されアタッカー31に到達する時間(t2)を考慮し、アタッカー31が開放するよりもt2時間前に表示され始める。右打ち示唆画像UT21のメーターは、アタッカー31が閉鎖するまでの時間を表している。アタッカー31が閉鎖するまでの時間が少なくなるにつれ、右打ち示唆画像UT21のメーターも少なくなる。なお、アタッカー31がまだ開放していない場合は、右打ち示唆画像UT21のメーターは減らない。この時点では、アタッカー31がまだ開放していないので、右打ち示唆画像UT21のメーターは最大である。
【0352】
図43(L)に示すように、
図43(K)から引き続き、変動している特別図柄の装飾図柄8L、8C、8Rと味方キャラクタCRAと敵キャラクタCRBと当該保留アイコン9Cと保留アイコン9Bが表示されている。右打ち示唆画像UT21が表示画面7aの右上の領域に濃く表示されていく。右打ち示唆画像UT3が見えなくなる。この時点では、アタッカー31がまだ開放していないので、右打ち示唆画像UT21のメーターは最大である。
【0353】
図44(A)に示すように、
図43(L)から引き続き、変動している特別図柄の装飾図柄8L、8C、8Rと味方キャラクタCRAと敵キャラクタCRBと当該保留アイコン9Cと保留アイコン9Bが表示されている。右打ち示唆画像UT21がさらに濃くなり、通常の濃さで表示される。この時点では、アタッカー31がまだ開放していないので、右打ち示唆画像UT21のメーターは最大である。
【0354】
図44(B)に示すように、
図44(A)から引き続き、右打ち示唆画像UT21と当該保留アイコン9Cと保留アイコン9Bが表示されている。特別図柄の装飾図柄8L、8C、8Rは、抽選結果が小当たりであるため、左装飾図柄8L「7」と右装飾図柄8R「7」と中装飾図柄8C「7」で確定停止している。また、特別図柄の抽選結果が小当たりであることに合わせて、味方キャラクタCRAが、勝利したことを示す演出がおこなわれている。この時点でも、アタッカー31がまだ開放していないので、右打ち示唆画像UT21のメーターは最大である。
【0355】
図44(C)に示すように、
図44(B)から引き続き、右打ち示唆画像UT21が表示されている。遊技状態が当たり遊技状態に移行し、小当たりオープニングがおこなわれ、テロップ「勝利」TRPが表示される。この時点でも、アタッカー31がまだ開放していないので、右打ち示唆画像UT21のメーターは最大である。
【0356】
図44(D)に示すように、
図44(C)から引き続き、右打ち示唆画像UT21が表示されている。アタッカー31が開放し、表示画面7aに味方キャラクタCRAが表示されている。アタッカー31が開放されているため、右打ちされた遊技球は容易に大入賞口30に入球する。アタッカー31は、一定時間(例えば3秒間)または規定数(例えば9個)入球するまで開放される。この時点では、アタッカー31が開放されてから経過(例えば1秒)しているので、右打ち示唆画像UT21のメーターは、残りの開放時間(例えば2秒:3秒-1秒)を表している。右打ち示唆画像UT21のメーターは、アタッカー31が閉鎖するまでの時間を表している。つまり、右打ち示唆画像UT21のメーターは、制限時間を表している。
【0357】
図44(E)では、大入賞口30に入球した遊技球がV領域39の領域を通過し、小当たりに基づく大当たり(二種大当たり)がおこなわれる。遊技球がV領域39の領域を通過した演出として、表示画面7aの中央にテロップ「V」VTが表示される。また、遊技球がV領域39の領域を通過したことに伴い、表示されている右打ち示唆画像UT21の表示が薄くなっていく。右打ち示唆画像UT21の表示が薄くなることにより、右打ち示唆画像UT21に覆われていた右打ち示唆画像UT1(図中に記載なし)が表示され始める。また、表示画面7aの左上の領域に、ラウンド数を表すテロップRTが表示される。右打ち示唆画像UT1が表示され始める時が、
図42(I)におけるT4である。
【0358】
図44(F)に示すように、
図44(E)から引き続き、テロップVTとテロップRTが表示されている。右打ち示唆画像UT21の表示が薄くなることにより、右打ち示唆画像UT1が表示される。
【0359】
図44(G)に示すように、
図44(F)から引き続き、テロップRTと右打ち示唆画像UT1が表示されている。ラウンド中の演出として味方キャラクタCRAが表示されている。
【0360】
[右打ち示唆画像切替別案]
図45は、右打ち示唆画像切替の別案を説明するための図である。
図45(A)~(E)については、
図43(A)~(C)の別案である。また、
図45(F)~(H)については、
図44(E)~(F)の別案である。また、
図45(I)については、
図43(E)の別案である。また、
図45(J)については、
図43(E)の別案である。
【0361】
図45(A)は、
図43(A)と同じであり、右打ち示唆画像UT1が表示画面7aの右上の領域に表示されている。
【0362】
図45(B)に示すように、
図45(A)から引き続き、右打ち示唆画像UT1が表示されている。
図42(I)におけるT1になった時、表示画面7aの左上の領域の表示画面7aの左端から右打ち示唆画像UT21が右にスライドされて表示され始める。
【0363】
図45(C)に示すように、
図45(B)から引き続き、右打ち示唆画像UT1と右打ち示唆画像UT21が表示されている。時間が経過するにつれ、右打ち示唆画像UT21が右にスライドし、
図45(B)よりも右に右打ち示唆画像UT21が表示されている。
【0364】
図45(D)に示すように、
図45(C)から引き続き、右打ち示唆画像UT1と右打ち示唆画像UT21が表示されている。時間が経過するにつれ、さらに、右打ち示唆画像UT21が右にスライドし、
図45(C)よりも右に右打ち示唆画像UT21が表示されて、右打ち示唆画像UT21が右打ち示唆画像UT1の一部を覆って表示されている。
【0365】
図45(E)に示すように、
図45(D)から引き続き、右打ち示唆画像UT21が表示されている。さらに、右打ち示唆画像UT21が右にスライドし、
図45(D)よりも右に右打ち示唆画像UT21が表示されて、右打ち示唆画像UT21が右打ち示唆画像UT1を覆って表示されている。右打ち示唆画像UT1は右打ち示唆画像UT21に覆われて表示されていない。上記実施形態では、右側からスライドしてきた右打ち示唆画像UT21が右打ち示唆画像UT1を覆って、右打ち示唆画像UT21が表示されるとしたが、右側からスライドしてきた右打ち示唆画像UT21が右打ち示唆画像UT1を弾き飛ばして、右打ち示唆画像UT21を表示されるとしてもよい。
【0366】
図45(F)は、
図42(I)におけるT4になった時であり、右打ち示唆画像UT21が表示画面7aの右上の領域に表示されている。右打ち示唆画像UT21が右にスライドされ始める。
【0367】
図45(G)に示すように、
図45(F)から引き続き、右打ち示唆画像UT21が表示されている。右打ち示唆画像UT21が右にスライドされ、表示画面7aの右上の領域の表示画面7aの右端に消えていく。右打ち示唆画像UT21が右にスライドされることにより、右打ち示唆画像UT1の一部が表示される。
【0368】
図45(H)に示すように、
図45(G)から引き続き、右打ち示唆画像UT1が表示されている。右打ち示唆画像UT21が右にスライドされ、表示画面7aの右上の領域の表示画面7aの右端に消え表示されていない。上記実施形態では、右打ち示唆画像UT21が右側にスライドして消えていき、右打ち示唆画像UT1が表示されるとしたが、右側からスライドしてきた右打ち示唆画像UT1が右打ち示唆画像UT21を弾き飛ばして、右打ち示唆画像UT1を表示されるとしてもよい。
【0369】
図45(I)は、右打ち示唆画像切替1、2(
図43、44)における右打ち示唆画像UT21のメーターが減っていく代わりに、数字を表示しカウントダウンしていく。電チュー22が閉鎖するまでの時間を数字で表している。つまり、右打ち示唆画像UT22の数字は、制限時間を表している。なお、右打ち示唆画像UT22はアタッカー31が閉鎖するまでの時間を表してもよい。
【0370】
図45(J)は、右打ち示唆画像切替1、2(
図43、44)における右打ち示唆画像UT21のメーターが減り電チュー22が開放中であることを表していることの代わりに、「開放中」の文字を表示している。つまり、右打ち示唆画像UT23の「開放中」の文字は、電チュー22が開放中であることを表している。なお、右打ち示唆画像UT23はアタッカー31が開放中を表してもよい。
【0371】
以下に
図46~
図48を用いて右打ち示唆画像の表示について説明する。この右打ち示唆画像の表示は、装飾図柄の変動演出中などに実行される。すなわち、画像制御用マイコン101がサブ制御基板90から受信したコマンドを解析し、装飾図柄数字対応画像表示演出を実行する指示が含まれていると、ROM103から対応する画像データを読み出して画像表示装置7の表示画面7aに画像を表示させる。
【0372】
[右打ち示唆画像表示1タイムチャート]
図46は、右打ち示唆画像の表示1を説明するためのタイムチャートである。普通図柄の抽選結果が当たりであって、普通図柄の変動が始まるときの遊技状態が時短状態で、普通図柄の変動が終わるとき(確定停止が終わるとき)の遊技状態が時短状態の場合のタイムチャートである。
【0373】
図46(A)に示すように、遊技状態が時短状態であり、
図46(B)に示すように、当たりの普通図柄の変動がおこなわれると、普通図柄の変動が終わったあと、
図46(C)に示すように、当たりオープニングがおこなわれ、遊技状態が時短状態であるため、
図46(D)に示すように、電チュー22が長い時間(例えば3秒)開放される。電チュー22が長い時間開放されるため、電チュー22が開放されるときにあわせて、遊技者に遊技球の右打ちを強く促す。
【0374】
打ち出された遊技球が電チュー22に到達する時間(t1)を考慮し、
図46(E)に示すように、電チュー22が開放されるときよりt1時間早いとき(T1)に(普通図柄の変動中に)、右打ち示唆画像Aを右打ち示唆画像Bに変化させる。なお、右打ち示唆画像Bが表示される前に、右打ち示唆画像Aが表示されているが、右打ち示唆画像Aは目立たない表示で、右打ち示唆画像Bは目立つ表示である。目立つ右打ち示唆画像Bを表示することにより、遊技者に遊技球の右打ちを強く促す。これにより、遊技者は、より確実に第2始動口21に入球させることができる。
【0375】
[右打ち示唆画像表示2、3タイムチャート]
図47は、右打ち示唆画像の表示2を説明するためのタイムチャートと右打ち示唆画像の表示3を説明するためのタイムチャートである。右打ち示唆画像の表示2を説明するためのタイムチャートは、普通図柄の抽選結果が当たりであって、普通図柄の変動が始まるときの遊技状態が大当たり遊技状態(非時短状態)で、普通図柄の変動が終わるとき(確定停止が終わるとき)の遊技状態が大当たり遊技状態(非時短状態)の場合のタイムチャートである。
【0376】
この場合は、普通図柄の変動が終わるとき(確定停止が終わるとき)の遊技状態が非時短状態であるため、電チュー22の開放が短く、遊技者に遊技球の右打ちを強く促すことはしない。そのため、
図47(E)に示すように、普通図柄の変動中に、右打ち示唆画像Aが右打ち示唆画像Bに変化することはない。
【0377】
右打ち示唆画像の表示3を説明するためのタイムチャートは、普通図柄の抽選結果が当たりであって、普通図柄の変動が始まるときの遊技状態が大当たり遊技状態(非時短状態)で、普通図柄の変動が終わるとき(確定停止が終わるとき)の遊技状態が時短状態の場合のタイムチャートである。
【0378】
この場合は、普通図柄の変動が終わるとき(確定停止が終わるとき)の遊技状態が時短状態であるため、電チュー22の開放が長く、遊技者に遊技球の右打ちを強く促す。しかし、大当たり遊技中のアタッカーへの入球具合により、大当たり遊技状態が終わるタイミングが変化するため、遊技状態が時短状態へいつ移行するのかが分からない。つまり、普通図柄の変動中には、普通図柄の変動が終わるとき(確定停止が終わるとき)の遊技状態が、時短状態(電チュー22の開放が長い)か非時短状態(電チュー22の開放が短い)か分からない。そのため、
図46(E)のように、普通図柄の変動中に、右打ち示唆画像Aを右打ち示唆画像Bに変化させることができない。
【0379】
そのため、
図47(E)に示すように、当たりオープニング(
図47(C))が始まるタイミングで、右打ち示唆画像Aを右打ち示唆画像Bに変化させる。これにより、遊技者が第2始動口21に入球させることができないことを防ぐ。なお、本実施形態では、当たりオープニングが始まるタイミングで、右打ち示唆画像Aを右打ち示唆画像Bに変化させるとしたが、電チュー22が開放されるタイミングで右打ち示唆画像Aを右打ち示唆画像Bに変化させるとしてもよい。また、遊技状態が大当たり遊技状態(非時短状態)から時短状態に移行したタイミングで右打ち示唆画像Aを右打ち示唆画像Bに変化させるとしてもよい。
【0380】
[右打ち示唆画像表示]
図48は、右打ち示唆画像の表示を説明するための図である。
図48の右打ち示唆画像の表示は、「右打ち示唆画像表示3タイムチャート」で説明したタイムチャートに対応した演出である。
【0381】
図48(A)に示すように、遊技状態は大当たり遊技状態(大当たりエンディング)であり、比較的に小さな右打ち示唆画像である右打ち示唆画像UT1が表示画面7aの右上の領域に表示されている。また、表示画面7aの右下の領域に、普通図柄の装飾図柄HZが変動表示(図中で「↓」と記載)されている。具体的には、「〇」と「×」とが交互に表示されている。大当たりエンディングであるため、表示画面7aの中央で、「大当たり終了」の文字画像ENTが表示されている。
【0382】
図48(B)に示すように、
図48(A)から引き続き、右打ち示唆画像UT1と変動している普通図柄の装飾図柄HZが表示されている。遊技状態は大当たり遊技状態から時短状態へ移行し、表示画面7aの中央で、特別図柄の装飾図柄8L、8C、8Rが変動表示されている。
【0383】
図48(C)に示すように、
図48(B)から引き続き、右打ち示唆画像UT1と変動している特別図柄の装飾図柄8L、8C、8Rが表示されている。普通図柄の装飾図柄HZは、抽選結果が当たりであるため「〇」で確定停止している。
【0384】
図48(D)では、普通図柄の当たりオープニングがおこなわれる。この普通図柄の当たり動作として、電チュー22が長く開放されるので、遊技球を第2始動口21に入球させるため、右打ち示唆画像UT1を比較的に大きな右打ち示唆画像である右打ち示唆画像UT21に変化させる。また、敵キャラクタCRBに変化し表示されている。
【0385】
図48(E)に示すように、
図48(D)から引き続き、右打ち示唆画像UT21が表示されている。また、味方キャラクタCRAと敵キャラクタCRBが対峙している画像が表示される。右打ち示唆画像UT21のメーターは、電チュー22が閉鎖するまでの時間を表している。
【0386】
以下に
図49、
図50を用いて右打ち示唆画像の消去について説明する。この右打ち示唆画像の消去は、装飾図柄の変動演出中などに実行される。すなわち、画像制御用マイコン101がサブ制御基板90から受信したコマンドを解析し、装飾図柄数字対応画像表示演出を実行する指示が含まれていると、ROM103から対応する画像データを読み出して画像表示装置7の表示画面7aに画像を表示させる。
【0387】
[右打ち示唆画像表示4タイムチャート]
図49は、右打ち示唆画像の表示4を説明するためのタイムチャートである。普通図柄の抽選結果が当たりであって、普通図柄の変動が始まるときの遊技状態が時短状態で、普通図柄の変動が終わるとき(確定停止が終わるとき)の遊技状態が非時短状態の場合のタイムチャートである。普通図柄の変動が終わるとき(確定停止が終わるとき)の遊技状態が非時短状態の場合には、電チュー22の開放は短い。電チュー22の開放が短いと第2始動口21に入球しない。そのため、遊技者に強く右打ちを促す表示はするべきでない。そのため、遊技状態が非時短状態に移行した時点で、遊技者に強く右打ちを促す右打ち示唆画像は消去する。
【0388】
図49(A)に示すように、遊技状態が時短状態であり、
図49(B)に示すように、当たりの普通図柄の変動がおこなわれると、普通図柄の変動が終わったあと、
図49(C)に示すように、遊技状態が非時短状態へ移行した後、当たりオープニングがおこなわれ、遊技状態が非時短状態であるため、
図49(D)に示すように、電チュー22が短い時間(例えば0.1秒間)開放される。
【0389】
打ち出された遊技球が電チュー22に到達する時間(t1)を考慮し、
図49(E)に示すように、電チュー22が開放されるときよりt1時間早いとき(T1)に、右打ち示唆画像Aを、遊技者に強く右打ちを促す右打ち示唆画像Bに変化させる。しかし、その後、遊技状態が非時短状態になる。
図49(E)に示すように、遊技状態が非時短状態になった時点で、右打ち示唆画像Bを消去する。これにより、電チュー22が開放する時間が短いにも関わらず、遊技者に強く右打ちを促す表示をし続けることを防ぐことができる。
【0390】
[右打ち示唆画像消去]
図50は、右打ち示唆画像の消去を説明するための図である。
図50は、「右打ち示唆画像表示4タイムチャート」で説明した
図49の右打ち示唆画像表示4タイムチャートに対応した演出である。
【0391】
図50(A)に示すように、遊技状態は時短状態であり、右打ち示唆画像UT1が表示画面7aの右上の領域に表示されている。また、表示画面7aの右下の領域に、普通図柄の装飾図柄HZが変動表示(図中で「↓」と記載)されている。具体的には、「〇」と「×」とが交互に表示されている。また、表示画面7aの左の領域に、普通図柄の変動に合わせて演出がおこなわれている。何かが表示されるあおり演出がおこなわれ、あおり画像AORが表示されている。普通図柄の抽選結果がはずれの場合には、あおり画像AORが無くなったあと、敵キャラクタCRBが表示されない。普通図柄の抽選結果が当たりの場合には、あおり画像AORが無くなったあと、敵キャラクタCRBが表示される。
【0392】
図50(B)に示すように、
図50(A)から引き続き、変動している普通図柄の装飾図柄HZとあおり画像AORが表示されている。遊技者に強く右打ちを促す右打ち示唆画像UT21が表示画面7aの右上の領域に表示されている。右打ち示唆画像UT21は、右打ち示唆画像UT1を覆って表示される。右打ち示唆画像UT21は、この後開放する電チュー22に遊技球を入球させるための画像であり、遊技球が打ち出され電チュー22に到達する時間(t1)を考慮し、電チュー22が開放するよりもt1時間前に表示される。
【0393】
図50(C)に示すように、
図50(B)から引き続き、変動している普通図柄の装飾図柄HZとあおり画像AORが表示されている。遊技状態が通常状態になっている。遊技状態が時短状態から通常状態へ移行したことに伴い、右打ち示唆画像UT21が消去される。遊技状態が通常状態になっているため、電チュー22が短い時間しか開放しない。そのため、遊技者に強く右打ちを促す右打ち示唆画像は表示しない。
【0394】
図50(D)では、普通図柄の装飾図柄HZは、抽選結果が当たりであるため「〇」で確定停止している。普通図柄の変動演出として、敵キャラクタCRBが表示されている。遊技状態が通常状態になっているため、遊技者に強く右打ちを促す右打ち示唆画像は表示されていないままである。
【0395】
図50(E)では、遊技状態が通常状態になっているため、普通図柄の変動が終了したことに伴い、特別図柄の装飾図柄8L、8C、8Rが変動表示される。電チュー22が開放されるが、開放時間は短い。そのため、遊技者に強く右打ちを促す右打ち示唆画像は表示しない。
【0396】
[効果例]
以下に、右打ち示唆画像の切替、右打ち示唆画像の表示、右打ち示唆画像の消去の効果例を示す。
【0397】
[効果1]
上記実施形態の遊技機1では、「右打ち示唆画像切替1」、「右打ち示唆画像切替2」の例に示すように、複数種類の画像を表示可能な表示手段(表示画面7a)を備え、複数種類の画像のうちの一つは、遊技球を所定方向(右)に発射することを示唆する第1の画像(右打ち示唆画像UT1)であり、複数種類の画像のうちの一つは、遊技球を所定方向に発射することを示唆し第1の画像とは態様が異なる第2の画像(右打ち示唆画像UT21)であり、表示手段に、第1の画像が表示され、第2の画像が表示されない第1の演出(
図43(A))と、第1の演出の後、第2の画像が表示される第2の演出(
図43(B)~(C))と、第2の演出の後、第1の画像が表示され、第2の画像が表示されない第3の演出(
図44(F))と、を実行可能である。この構成によれば、右打ちが必要なときに右打ちを強く示唆することができるため、興趣の向上を図ることができる。
【0398】
[効果2]
上記実施形態の遊技機1では、「右打ち示唆画像切替1」、「右打ち示唆画像切替2」の例に示すように、複数種類の画像のうちの一つは、遊技球を所定方向(右)に発射することを示唆し第1の画像(右打ち示唆画像UT1)及び第2の画像(右打ち示唆画像UT21)のいずれとも態様が異なる第3の画像(右打ち示唆画像UT3)であり、第2の演出(
図43(B)~(C))の後、第3の演出(
図44(F))の前に、表示されている第2の画像が第3の画像に変化した後に、表示されている第3の画像が第2の画像に変化する第4の演出(
図43(G)~44(A))を実行可能である。この構成によれば、右打ちが必要なときに右打ちを強く示唆することができるため、興趣の向上を図ることができる。
【0399】
[効果3]
上記実施形態の遊技機1では、「右打ち示唆画像切替1」、「右打ち示唆画像切替2」の例に示すように、第2の画像(右打ち示唆画像UT21)には制限時間を表す画像(メーター)が含まれ、第3の画像(右打ち示唆画像UT3)には制限時間を表す画像が含まれない。この構成によれば、右打ちが必要なときに右打ちを強く示唆することができるため、興趣の向上を図ることができる。
【0400】
[変形例]
以下に、右打ち示唆画像の切替、右打ち示唆画像の表示、右打ち示唆画像の消去の変形例を示す。
【0401】
[変形例1]
上記実施形態では、右打ち示唆画像UT1は、遊技球が打ち出され電チュー22またはアタッカー31に到達する時間(t1、t2)を考慮し、電チュー22またはアタッカー31が開放するよりもt1時間前に表示されているが、遊技球が打ち出され電チュー22またはアタッカー31に到達する時間(t1、t2)を考慮せず、電チュー22またはアタッカー31が開放する時間に合わせて表示されてもよい。
【0402】
[変形例2]
上記実施形態では、右打ち示唆画像UT21、右打ち示唆画像UT22は、右打ち示唆画像UT22が表示されてからメーターまたは数字が減算されず、電チュー22またはアタッカー31が開放してから減算されるが、右打ち示唆画像UT22が表示されてからメーターまたは数字が減算されてもよい。
【0403】
[変形例3]
上記実施形態では、右打ち示唆画像UT21、右打ち示唆画像UT22、右打ち示唆画像UT23は、電チュー22またはアタッカー31が閉鎖するタイミングに合わせて、右打ち示唆画像UT3または右打ち示唆画像UT1に変化するとしたが、遊技球が打ち出され電チュー22またはアタッカー31に到達する時間(t1、t2)を考慮し、電チュー22またはアタッカー31が閉鎖するよりもt1時間前に右打ち示唆画像UT3または右打ち示唆画像UT1に変化するとしてもよい。
【0404】
[変形例4]
上記実施形態では、右打ち示唆画像UT21、右打ち示唆画像UT22、右打ち示唆画像UT23は、電チュー22に遊技球を入球させるための場合と、アタッカー31に遊技球を入球させるための場合とで同じ画像であるが、電チュー22に遊技球を入球させるための場合と、アタッカー31に遊技球を入球させるための場合とで異なる画像としてもよい。
【0405】
[変形例5]
上記実施形態では、「右打ち示唆画像切替1」、「右打ち示唆画像切替2」において、右打ち示唆画像UT1、右打ち示唆画像UT21、右打ち示唆画像UT3は、表示が薄くなったり濃くなったりして変化しているが、一瞬で差し替わるように変化してもよい。
【0406】
[態様例]
本実施形態の遊技機では、以下の態様を実現可能である。
◇[態様D-1]
複数種類の画像を表示可能な表示手段を備える遊技機であって、
前記複数種類の画像のうちの一つは、遊技球を所定方向に発射することを示唆する第1の画像であり、
前記複数種類の画像のうちの一つは、遊技球を前記所定方向に発射することを示唆し前記第1の画像とは態様が異なる第2の画像であり、
前記表示手段に、前記第1の画像が表示され、前記第2の画像が表示されない第1の演出と、
前記第1の演出の後、前記第2の画像が表示される第2の演出と、
前記第2の演出の後、前記第1の画像が表示され、前記第2の画像が表示されない第3の演出と、を実行可能な、
ことを特徴とする遊技機。
◇[態様D-2]
態様D-1に記載の遊技機であって、
前記複数種類の画像のうちの一つは、遊技球を前記所定方向に発射することを示唆し前記第1の画像及び前記第2の画像のいずれとも態様が異なる第3の画像であり、
前記第2の演出の後、前記第3の演出の前に、表示されている前記第2の画像が前記第3の画像に変化した後に、表示されている前記第3の画像が前記第2の画像に変化する第4の演出を実行可能な、
ことを特徴とする遊技機。
◇[態様D-3]
態様D-1または態様D-2に記載の遊技機であって、
前記第2の画像には制限時間を表す画像が含まれ、
前記第3の画像には制限時間を表す画像が含まれない、
ことを特徴とする遊技機。
【0407】
[その他の変形例]
上述の種々の表示演出において、その一部の演出を含んでいない構成や、上述した以外の演出が含まれていてもよい。
【0408】
上記の遊技機1および遊技機1Aは、パチンコ遊技機を例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。例えば、パチンコ遊技機に代えて、スロットマシン等の回胴式遊技機、アレンジボール遊技機、または、雀球遊技機に本発明を適用するようにしてもよい。遊技機1をスロットマシンとする場合には、遊技媒体を遊技球から遊技メダルに変更すればよい。
【0409】
上記実施形態の遊技機1及び遊技機1Aは、玉を払出すための払出装置を搭載した遊技機であったが、これに限られるものではない。例えば、上記遊技機1及び遊技機1Aに代えて、所謂封入式遊技機のように、払い出し装置を搭載しない遊技機に本発明を適用するようにしてもよい。
【0410】
また、上述した複数の演出例および/または変形例のうち、2つ以上の演出例および/または変形例を組み合わせてもよい。さらに、遊技機1及び遊技機1Aは、画像表示装置7の他にサブ表示装置を備えてもよい。この場合、上述した表示演出を当該サブ表示装置で実行するようにしてもよい。
【0411】
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。
【符号の説明】
【0412】
1…遊技機
3…遊技領域
3B…右遊技領域
7…画像表示装置
7a…表示画面
20…第1始動口
21…第2始動口
22…電チュー
28…ゲート
29…普図始動口
30…大入賞口
31…大入賞装置
67…スピーカ
81…遊技制御用マイコン
91…演出制御用マイコン