(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025100197
(43)【公開日】2025-07-03
(54)【発明の名称】ホイールキャップ
(51)【国際特許分類】
B60B 7/08 20060101AFI20250626BHJP
【FI】
B60B7/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023217395
(22)【出願日】2023-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】的場 啓介
(72)【発明者】
【氏名】本田 真浩
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 智之
(57)【要約】
【課題】車輪の回転や走行風に伴うホイールキャップの不要な変位を抑制する。
【解決手段】ホイールキャップ10は、ホイールキャップ本体14を備えている。また、ホイールキャップ10は、ホイールキャップ本体14からホイール12側へ向けて突出し、ホイール12側に設けられた挿入部24に係合されることでホイール12に係止される第1係合部34を備えている。また、ホイールキャップ10は、ホイールキャップ本体14において第1係合部34が設けられた部位とは異なる部位からホイール12側へ向けて突出し、ホイール12側に設けられた第2スポーク22Bに係合されることでホイールキャップ本体14のホイール12に対する変位を制限する第2係合部36を備えている。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホイールキャップ本体と、
前記ホイールキャップ本体からホイール側へ向けて突出し、前記ホイール側に設けられた第1被係合部に係合されることで前記ホイールに係止される第1係合部と、
前記ホイールキャップ本体において前記第1係合部が設けられた部位とは異なる部位から前記ホイール側へ向けて突出し、前記ホイール側に設けられた第2被係合部に係合されることで前記第1係合部とは異なる方向への前記ホイールキャップ本体の前記ホイールに対する変位を制限する第2係合部と、
を備えたホイールキャップ。
【請求項2】
前記第1係合部と前記第1被係合部とが前記ホイールの回転軸方向に係合されることで、前記ホイールキャップ本体が前記ホイール側へ向けて付勢され、
前記第2係合部は、前記第2被係合部に前記ホイールの回転周方向から係合する請求項1に記載のホイールキャップ。
【請求項3】
前記第1係合部は、前記第1被係合部の一部に当接した状態で前記ホイールキャップ本体の前記ホイールとは反対側への変位を制限する主爪部を有しており、
前記第2係合部は、前記ホイールキャップ本体が前記ホイールの回転軸方向に変位した際に前記第2被係合部の一部に当接して前記ホイールキャップ本体の前記ホイールとは反対側への変位を制限する補助爪部を有しており、
前記補助爪部が前記第2被係合部の一部に当接する前に前記主爪部が前記第1被係合部から外れるように、前記第2係合部の形状及び寸法が設定されている請求項1又は請求項2に記載のホイールキャップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホイールキャップに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、ホイールに取付けられるホイールキャップが開示されている。この文献に記載されたホイールキャップは、ホイールキャップ側に設けられた係合部がホイール側に設けられた取付孔に挿入されることでホイールに取付けられるようになっている。ここで、係合部は、一対の係合脚を備えている。一方の係合脚は、挿入方向に対して第1角度で取付孔の周縁部に当接する第1係合脚となっている。また、他方の係合脚は、挿入方向に対して第1角度より大きい第2角度で取付孔の周縁部に当接して第1係合脚を取付孔の周縁部側へ向けて付勢する第2係合脚となっている。これにより、ホイールに対するホイールキャップのガタつきが抑制されている。
【0003】
ところで、車輪の回転や走行風に伴うホイールキャップのバタつき等の不要な変位を抑制できることが望ましいが、上記文献に記載された構成にはこの点で改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、車輪の回転や走行風に伴うホイールキャップの不要な変位を抑制することができるホイールキャップを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様に係るホイールキャップは、ホイールキャップ本体と、前記ホイールキャップ本体からホイール側へ向けて突出し、前記ホイール側に設けられた第1被係合部に係合されることで前記ホイールに係止される第1係合部と、前記ホイールキャップ本体において前記第1係合部が設けられた部位とは異なる部位から前記ホイール側へ向けて突出し、前記ホイール側に設けられた第2被係合部に係合されることで前記第1係合部とは異なる方向への前記ホイールキャップ本体の前記ホイールに対する変位を制限する第2係合部と、を備えている。
【0007】
第2の態様に係るホイールキャップは、第1の態様のホイールキャップにおいて、前記第1係合部と前記第1被係合部とが前記ホイールの回転軸方向に係合されることで、前記ホイールキャップ本体が前記ホイール側へ向けて付勢され、前記第2係合部は、前記第2被係合部に前記ホイールの回転周方向から係合する。
【0008】
第3の態様に係るホイールキャップは、第1の態様又は第2の態様のホイールキャップにおいて、前記第1係合部は、前記第1被係合部の一部に当接した状態で前記ホイールキャップ本体の前記ホイールとは反対側への変位を制限する主爪部を有しており、前記第2係合部は、前記ホイールキャップ本体が前記ホイールの回転軸方向に変位した際に前記第2被係合部の一部に当接して前記ホイールキャップ本体の前記ホイールとは反対側への変位を制限する補助爪部を有しており、前記補助爪部が前記第2被係合部の一部に当接する前に前記主爪部が前記第1被係合部から外れるように、前記第2係合部の形状及び寸法が設定されている。
【発明の効果】
【0009】
第1の態様に係るホイールキャップは、ホイールキャップ本体と、ホイールキャップ本体からホイール側へ向けて突出する第1係合部と、ホイールキャップ本体において第1係合部が設けられた部位とは異なる部位からホイール側へ向けて突出する第2係合部と、を備えている。第1係合部は、ホイール側に設けられた第1被係合部に係合されることでホイールに係止される。また、第2係合部は、ホイール側に設けられた第2被係合部に係合されることで第1係合部とは異なる方向へのホイールキャップ本体のホイールに対する変位を制限する。この構成では、ホイールキャップ本体において第1係合部が設けられた部位とは異なる部位である第2係合部が設けられた部位の不要な変位を抑制することができる。
【0010】
第2の態様に係るホイールキャップでは、第1係合部と第1被係合部とがホイールの回転軸方向に係合されることにより、ホイールキャップ本体をホイール側へ向けて付勢することができる。また、第2係合部が第2被係合部にホイールの回転周方向から係合することで、ホイールキャップ本体において第2係合部が設けられた部位の不要な変位を抑制することができる。
【0011】
第3の態様に係るホイールキャップでは、第2係合部の補助爪部がホイールの第2被係合部の一部に当接する前に第1係合部の主爪部がホイールの第1被係合部から外れるようになっている。この構成では、ホイールキャップをホイールから取外す際に、第2係合部の補助爪部がホイールの第2被係合部の一部に引っ掛かることを抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図3】ホイールキャップを意匠面とは反対側から見た斜視図である。
【
図4】ホイールキャップを意匠面とは反対側から見た斜視図であり、当該ホイールキャップの外周部を拡大して示している。
【
図5】
図1及び
図2に示された5-5線に沿って切断したホイールキャップの一部及びホイールの一部の断面を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1~
図5を用いて、本発明の実施形態に係るホイールキャップ10について説明する。
【0014】
図1及び
図3には、ホイールキャップ10が示されており、
図2には、ホイールキャップ10が取付けられるホイール12が示されている。なお、各図においては、ホイール12及びホイールキャップ10の回転軸方向一方側(意匠面側)が矢印FSにて示され、ホイール12及びホイールキャップ10の回転周方向一方側が矢印Lにて示され、ホイール12及びホイールキャップ10の回転径方向外側が矢印Rにて示されている。なお、以下の説明においては、ホイール12及びホイールキャップ10の回転軸方向、回転径方向、回転周方向をそれぞれ単に軸方向、径方向、周方向と呼ぶ場合がある。
【0015】
図2に示されるように、ホイール12は、金属製(例えば、アルミニウム合金製)とされている。このホイール12は、車両のハブに固定されることで回転可能に支持されている。そして、ホイールキャップ10(
図1等参照)がホイール12に取付けられることで、ホイール12における定められた範囲が後述するホイールキャップ10のホイールキャップ本体14によって車幅方向外側から覆われるようになっている。ここで、ホイール12の径方向内側の部位は、ハブに固定されるセンタ部16となっている。このセンタ部16には、ホイール12をハブに固定するためのボルトが挿入される複数のボルト挿入孔18が形成されている。また、ホイール12の径方向外側の部位は、タイヤが取付けられるリム部20となっている。さらに、ホイール12におけるセンタ部16とリム部20との間には、センタ部16とリム部20とを接続する複数のスポーク22が設けられている。なお、本実施形態では、12本のスポーク22が設けられており、これら12本のスポーク22はホイール12の周方向に沿って等間隔に配置されている。また、12本のスポーク22のうちの6本のスポーク22の径方向外側の部位の周方向の両側には、スポーク22と共に第1被係合部としての挿入部24を形成する矩形状部26が形成されている。挿入部24は、軸方向一方側(矢印FS方向側)から見て径方向を長手方向とする矩形枠状に形成されていると共に軸方向の両側が開放された構成となっている。なお、挿入部24を有するスポーク22を第1スポーク22Aと呼び、挿入部24を有していないスポーク22を第2被係合部としての第2スポーク22Bと呼ぶことにする。そして、第1スポーク22Aと第2スポーク22Bとは、周方向に沿って交互に配置されている。
【0016】
図1に示されるように、ホイールキャップ10は、外形略円板状とされた樹脂製のホイールキャップ本体14を備えている。このホイールキャップ本体14の軸方向一方側は意匠面14Aとなっている。また、ホイールキャップ本体14の径方向内側の部位は、ホイール12のセンタ部16(
図2参照)を覆うセンタ部被覆部28となっている。また、ホイールキャップ本体14の径方向外側の部位は、センタ部被覆部28から径方向外側へ向けて延在すると共に周方向に間隔をあけて配置された複数の外周側延在部30となっている。これら複数の外周側延在部30は、軸方向一方側(矢印FS方向側)から見て扇形状に形成されていると共に周方向に沿って等間隔に配置されている。なお、本実施形態のホイールキャップ本体14には、6つの外周側延在部30が設けられている。また、6つの外周側延在部30の周方向の中央部には、外周側延在部30を軸方向に貫通する加飾孔32がそれぞれ形成されている。これらの加飾孔32の縁の形状は、軸方向一方側(矢印FS方向側)から見て径方向を長手方向とする矩形状となっている。
【0017】
図3及び
図4に示されるように、ホイールキャップ10は、ホイールキャップ本体14から軸方向他方側(ホイール12側)へ向けて突出する複数の第1係合部34を備えている。また、ホイールキャップ10は、ホイールキャップ本体14から軸方向他方側へ向けて突出する複数の第2係合部36を備えている。そして、
図3~
図5に示されるように、複数の第1係合部34がホイール12の複数の挿入部24に係合されると共に、複数の第2係合部36がホイール12の複数の第2スポーク22Bに係合されることで、ホイールキャップ10がホイール12に取付けられると共に、ホイールキャップ10のホイール12への取付け状態が保たれるようになっている。
【0018】
ここで、本実施形態では、外周側延在部30の径方向外側の部位の周方向の両側には、それぞれ第1係合部34が設けられている。すなわち、1つの外周側延在部30には、2つの第1係合部34が設けられている。また、複数の外周側延在部30の径方向外側の部位の周方向の中央部には、一対の第2係合部36が設けられている。すなわち、1つの外周側延在部30には、2つの第2係合部36が設けられている。また、外周側延在部30に設けられた2つの第2係合部36は、当該外周側延在部30に形成された加飾孔32に対して周方向の両側にそれぞれ配置されている。
【0019】
詳述すると、
図4及び
図5に示されるように、第1係合部34は、外周側延在部30から軸方向他方側へ向けて突出する台座部38と、台座部38から軸方向他方側へ向けて突出すると共に周方向に間隔をあけて配置された一対の係合脚40と、を備えている。これら一対の係合脚40は、台座部38側を傾倒中心として互いに近接する方向及び離間する方向に傾倒可能となっている。なお、一対の係合脚40には、図示しない係合バネが取付けられている。これにより、一対の係合脚40が互いに離間する方向に付勢されている。また、台座部38を設けずに、一対の係合脚40が外周側延在部30から軸方向他方側へ向けて突出するようにしてもよい。
【0020】
係合脚40は、台座部38から軸方向他方側へ向けて突出する脚柱42と、脚柱42における軸方向他方側の端部から周方向へ向けて突出する主爪部44と、を備えている。一対の係合脚40のうち周方向一方側に配置された係合脚40の主爪部44は、当該係合脚40の脚柱42に対して周方向一方側へ向けて突出している。また、一対の係合脚40のうち周方向他方側に配置された係合脚40の主爪部44は、当該係合脚40の脚柱42に対して周方向他方側へ向けて突出している。
【0021】
第2係合部36は、外周側延在部30から軸方向他方側へ向けて突出する係合脚46を備えている。この係合脚46は、外周側延在部30側を傾倒中心として周方向に傾倒可能となっている。
【0022】
係合脚46は、外周側延在部30から軸方向他方側へ向けて突出する脚柱48と、脚柱48における軸方向他方側の端部から周方向へ向けて突出する補助爪部50と、を備えている。ここで、外周側延在部30に設けられた2つの第2係合部36のうち周方向一方側に配置された第2係合部36の係合脚46の補助爪部50は、当該係合脚46の脚柱48に対して周方向他方側へ向けて突出している。また、外周側延在部30に設けられた2つの第2係合部36のうち周方向他方側に配置された第2係合部36の係合脚46の補助爪部50は、当該係合脚46の脚柱48に対して周方向一方側へ向けて突出している。なお、外周側延在部30に設けられた2つの第2係合部36のうち周方向一方側に配置された第2係合部36の係合脚46には、周方向一方側へ向けて突出するリブ52が形成されており、このリブ52における軸方向一方側は外周側延在部30とつながっている。また、外周側延在部30に設けられた2つの第2係合部36のうち周方向他方側に配置された第2係合部36の係合脚46には、周方向他方側へ向けて突出するリブ52が形成されており、このリブ52における軸方向一方側は外周側延在部30とつながっている。
【0023】
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0024】
図4及び
図5に示されるように、複数の第1係合部34をホイール12に設けられた複数の挿入部24にそれぞれ係合させると共に、複数の第2係合部36をホイール12に設けられた複数の第2スポーク22Bに係合させることで、ホイールキャップ10がホイール12に取付けられる。
【0025】
詳述すると、第1係合部34を挿入部24に挿入させる際においては、一対の係合脚40のそれぞれの主爪部44が挿入部24の内周面に当接すると共に一対の係合脚40が互いに近接する方向へ向けて撓む(傾倒する)。この状態から、第1係合部34を軸方向他方側へ向けて押し込むと、一対の係合脚40のそれぞれの主爪部44が挿入部24を乗り越えて当該挿入部24における軸方向他方側の端部24Aに係止される。ここで、一対の係合脚40のそれぞれの主爪部44が挿入部24における軸方向他方側の端部24Aに係止された状態では、軸方向他方側への付勢力が第1係合部34から外周側延在部30に入力された状態となっている。
【0026】
その一方で、第1係合部34を挿入部24に挿入させることに伴い、第2係合部36が軸方向他方側へ変位する際においては、係合脚46のそれぞれの補助爪部50が第2スポーク22Bの側面(周方向一方側の面又は周方向他方側の面)に当接すると共に係合脚46が第2スポーク22Bとは反対方向へ向けて撓む(傾倒する)。この状態から、第2係合部36が軸方向他方側へさらに変位すると、係合脚46の補助爪部50が第2スポーク22Bを乗り越えて当該第2スポーク22Bにおける軸方向他方側の端部22Cと軸方向に重なるように配置される。ここで、ホイールキャップ10がホイール12に取付けられた状態かつホイール12及びホイールキャップ10が回転していない状態(すなわち、車両が走行していない状態)では、補助爪部50と第2スポーク22Bにおける軸方向他方側の端部22Cとの間に距離Cだけのクリアランスが生じるように係合脚46の脚柱48の軸方向への寸法等が設定されている。
【0027】
以上説明した手順を経ることにより、ホイールキャップ10がホイール12に取付けられると共に、ホイールキャップ10のホイール12への取付け状態が保たれる。
【0028】
また、以上説明した本実施形態のホイールキャップ10では、第1係合部34の一対の係合脚40のそれぞれの主爪部44を挿入部24における軸方向他方側の端部24Aに係止させることにより、ホイールキャップ本体14において第1係合部34が設けられた部位をホイール12に強固に支持させることができる。
【0029】
また、車輪(ホイール12及びタイヤ)の回転や走行風に伴い、ホイールキャップ本体14において第2係合部36が設けられた部位が車幅方向外側へ変位すると、第2係合部36の係合脚46の補助爪部50が第2スポーク22Bにおける軸方向他方側の端部22Cに係止される。これにより、ホイールキャップ本体14において第2係合部36が設けられた部位の車幅方向外側への変位を制限することができる。このように、本実施形態のホイールキャップ10では、車輪の回転や走行風に伴うホイールキャップ10の不要な変位を抑制することができる。
【0030】
ここで、ホイールキャップ10をホイール12から取外す際においては、
図5において実線で示されるように、ホイールキャップ本体14において第1係合部34が設けられた部位を車幅方向外側(軸方向一方側)へ向けて変位させる。これにより、第1係合部34の一対の係合脚40のそれぞれの主爪部44が挿入部24における軸方向他方側の端部24Aから外れる。ここで、本実施形態では、第2係合部36の係合脚46の補助爪部50が第2スポーク22Bにおける軸方向他方側の端部22Cに当接する前に、第1係合部34の一対の係合脚40のそれぞれの主爪部44が挿入部24における軸方向他方側の端部24Aから外れるように上記の距離Cが設定されている。これにより、ホイールキャップ10をホイール12から取外す際に、第2係合部36の係合脚46の補助爪部50が第2スポーク22Bにおける軸方向他方側の端部22Cに引っ掛かることを抑止することができる。その結果、ホイールキャップ10をホイール12から取外す際の作業性が損なわれることを抑制することができる。
【0031】
なお、本実施形態では、第2係合部36の係合脚46の補助爪部50が第2スポーク22Bにおける軸方向他方側の端部22Cに当接する前に、第1係合部34の一対の係合脚40のそれぞれの主爪部44が挿入部24における軸方向他方側の端部24Aから外れるようにした例について説明したが、本発明はこれに限定されない。このような設定とするか否かについては、ホイールキャップ10をホイール12から取外す際の作業性を考慮して適宜選択すればよい。
【0032】
また、挿入部24は矩形状部26に限定されず、例えば、丸穴や溝等の他の構成となっていてもよい。
【0033】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0034】
10 ホイールキャップ
12 ホイール
14 ホイールキャップ本体
22B 第2スポーク(第2被係合部)
24 挿入部(第1被係合部)
34 第1係合部
36 第2係合部
44 主爪部
50 補助爪部