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特開2025-10028離隔された撓みを有するエクテンソメータ構造体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025010028
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】離隔された撓みを有するエクテンソメータ構造体
(51)【国際特許分類】
   G01B 5/30 20060101AFI20250109BHJP
【FI】
G01B5/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024104743
(22)【出願日】2024-06-28
(31)【優先権主張番号】63/510,821
(32)【優先日】2023-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】リチャード メイヤー
(72)【発明者】
【氏名】ライリー オーガスト ロゴツケ
【テーマコード(参考)】
2F062
【Fターム(参考)】
2F062AA99
2F062CC22
2F062EE01
2F062EE63
2F062FF03
2F062GG17
2F062HH01
2F062MM06
(57)【要約】
【課題】エクテンソメータ構造体及びエクテンソメータアセンブリの提供。
【解決手段】エクテンソメータ構造体は、支持マウントと、支持マウントに堅固に固定された、第1の接触デバイスマウントと、上側撓みアーム及び下側撓みアームによって支持マウントに結合された第2の接触デバイスマウントとを有する、撓みアセンブリを備える。上側撓みアームは、下側撓みアームから離隔され、下側撓みアームの真上に下側撓みアームと整列して配置されている。第2の接触デバイスマウントは、第1の接触デバイスマウントに対して鉛直方向に移動するように構成されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エクテンソメータ構造体であって、
撓みアセンブリであって、
支持マウントと、
前記支持マウントに堅固に固定された第1の接触デバイスマウントと、
上側撓みアーム及び下側撓みアームによって前記支持マウントに結合された第2の接触デバイスマウントであって、前記上側撓みアームは、前記下側撓みアームから離隔されるとともに、前記下側撓みアームの真上にかつ前記下側撓みアームと整列して配置される、第2の接触デバイスマウントと、
を備え、
前記第2の接触デバイスマウントは、前記第1の接触デバイスマウントに対して鉛直方向に移動するように構成されている、
撓みアセンブリ、
を備える、エクテンソメータ構造体。
【請求項2】
接触表面を有しかつ前記第1の接触デバイスマウントに締結された第1の接触プローブと、接触表面を有しかつ前記第2の接触デバイスマウントに締結された第2の接触プローブと、を更に備え、前記第2の接触プローブは、前記第1の接触プローブに対して実質的に平行な態様で鉛直方向に移動するように構成されている、請求項1に記載のエクテンソメータ構造体。
【請求項3】
前記第1の接触プローブ及び前記第2の接触プローブは、第1の長細のロッド及び第2の長細のロッドを含み、前記第1の長細のロッドは、前記第1の接触デバイスマウントに装着され、かつ、接触表面から第1の接触デバイスマウントの下側及び前記支持マウントの下側に沿って延在し、かつ、近位端において終端し、前記第2の長細のロッドは、前記第2の接触デバイスマウントに装着され、かつ、接触表面から、前記上側撓みアームと前記下側撓みアームとの間を、前記第2の接触デバイスマウント内のスロットを通り、前記支持マウント内のスロットを通って、近位端まで延在する、請求項2に記載のエクテンソメータ構造体。
【請求項4】
前記第1の接触プローブ及び前記第2の接触プローブは、第1のナイフエッジブレード及び第2のナイフエッジブレードを含み、前記第1のナイフエッジブレードは、ブレードマウントによって第1の接触デバイスマウントの前端及び下側に装着され、第2のナイフエッジブレードは、前記第2の接触デバイスマウントの前面から凹設されたスロット内にクランプされている、請求項2に記載のエクテンソメータ構造体。
【請求項5】
前記撓みアセンブリは、少なくとも1つの過移動止め部を更に備える、請求項1から4のいずれか一項に記載のエクテンソメータ構造体。
【請求項6】
前記少なくとも1つの過移動止め部は、前記第1の接触デバイスマウントに装着された第1の過移動止め部であって、第1のフランジを有し、前記第1のフランジは、前記第2の接触デバイスマウントに凹設された第1の溝内を動く自由端を有する、第1の過移動止め部と、前記第1の接触デバイスマウントに装着された第2の過移動止め部であって、第2のフランジを有し、前記第2のフランジは、前記第2の接触デバイスマウントに凹設された第2の溝内を動く自由端を有する、第2の過移動止め部と、を含み、前記第1の過移動止め部及び前記第2の過移動止め部は、前記第1の接触デバイスマウントに対する前記第2の接触デバイスマウントの制限された移動を提供する、請求項5に記載のエクテンソメータ構造体。
【請求項7】
前記上側撓みアームは、第1の撓みストラップと、第2の撓みストラップと、前記第1の撓みストラップを前記第2の撓みストラップに結合する剛性の相互接続部と、を備え、前記下側撓みアームは、第1の撓みストラップと、第2の撓みストラップと、前記第1の撓みストラップを前記第2の撓みストラップに結合する剛性の相互接続部と、を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載のエクテンソメータ構造体。
【請求項8】
前記第1の接触デバイスマウントに対する第2の接触デバイスマウントの動きを感知するように構成された1つ以上のセンサを更に備え、第1の実施形態においては、前記1つ以上のセンサは4つの歪みゲージセンサを含み、第1の歪みゲージセンサ及び第2の歪みゲージセンサは前記上側撓みアーム上に位置決めされ、第3の歪みゲージセンサ及び第4の歪みゲージセンサは前記下側撓みアーム上に位置決めされ、第2の実施形態においては、前記1つ以上のセンサは8つの歪みゲージセンサを含み、第1の歪みゲージセンサ、第2の歪みゲージセンサ、第3の歪みゲージセンサ及び第4の歪みゲージセンサは、前記上側撓みアームの上側表面及び下側表面上に位置決めされ、第5の歪みゲージセンサ、第6の歪みゲージセンサ、第7の歪みゲージセンサ及び第8の歪みゲージセンサは、前記下側撓みアームの上側表面及び下側表面上に位置決めされる、請求項1から7のいずれか一項に記載のエクテンソメータ構造体。
【請求項9】
エクテンソメータ構造体であって、
接触表面を有する、第1の接触プローブと、
接触表面を有し、前記第1の接触プローブに移動可能に接続された、第2の接触プローブと、
撓みアセンブリであって、
支持マウントと、
前記支持マウントに堅固に固定され、かつ、前記第1の接触プローブを支持するように構成された、第1の接触デバイスマウントであって、前記第1の接触プローブは、前記第1の接触デバイスマウントに装着されている、第1の接触デバイスマウントと、
上側撓みアーム及び下側撓みアームによって前記支持マウントに結合された第2の接触デバイスマウントであって、前記第2の接触プローブは、前記第2の接触デバイスマウントに装着されている、第2の接触デバイスマウントと、
を備え、
前記第2の接触デバイスマウントは、前記第1の接触デバイスマウントに対して鉛直方向に移動するように構成され、前記第2の接触プローブは、前記第1の接触プローブに対して鉛直方向に移動するように構成されている、
撓みアセンブリと、
を備える、エクテンソメータ構造体。
【請求項10】
前記第1の接触プローブ及び前記第2の接触プローブは、第1の長細のロッド及び第2の長細のロッドを含み、前記第1の長細のロッドは、前記第1の接触デバイスマウントに装着され、かつ、前記第1の長細のロッドの前記接触表面から第1の接触デバイスマウントの下側及び前記支持マウントの下側に沿って延在し、かつ、近位端において終端し、前記第2の長細のロッドは、前記第2の接触デバイスマウントに装着され、前記第2の長細のロッドの前記接触表面から、前記上側撓みアームと前記下側撓みアームとの間を、前記第2の接触デバイスマウント内のスロットを通り、前記支持マウント内のスロットを通って、近位端まで延在する、請求項9に記載のエクテンソメータ構造体。
【請求項11】
前記撓みアセンブリは、少なくとも1つの過移動止め部を更に備える、請求項9又は10のいずれか一項に記載のエクテンソメータ構造体。
【請求項12】
前記上側撓みアームは、前記下側撓みアームから離隔されるとともに、前記下側撓みアームの真上にかつ前記下側撓みアームと整列して配置され、一実施形態においては、前記上側撓みアームは、第1の撓みストラップと、第2の撓みストラップと、前記第1の撓みストラップを前記第2の撓みストラップに結合する相互接続部と、を備え、前記下側撓みアームは、第1の撓みストラップと、第2の撓みストラップと、前記第1の撓みストラップを前記第2の撓みストラップに結合する相互接続部と、を備える、請求項9から11のいずれか一項に記載のエクテンソメータ構造体。
【請求項13】
エクテンソメータアセンブリであって、
エクテンソメータ構造体であって、
接触表面から近位端まで延在する、第1の長細のロッドと、
接触表面から近位端まで延在する、第2の長細のロッドと、
少なくとも1本の撓みアームを有し、支持マウントと、前記支持マウントに堅固に固定された第1の接触デバイスマウントと、前記少なくとも1本の撓みアームによって前記支持マウントに結合された第2の接触デバイスマウントと、を含む撓みアセンブリであって、前記第1の長細のロッドは、前記第1の接触デバイスマウントに装着され、前記第2の長細のロッドは、前記第2の接触デバイスマウントに装着されている、撓みアセンブリと、
を備える、エクテンソメータ構造体と、
前記第1の長細のロッドの前記近位端及び前記第2の長細のロッドの前記近位端に結合されて、試験試料に前記第1の長細のロッド及び前記第2の長細のロッドの持ち上げ力及び接触力を提供するようにする、押さえ付けシステムと、
を備える、エクテンソメータアセンブリ。
【請求項14】
前記少なくとも1本の撓みアームは、上側撓みアーム及び下側撓みアームを含み、前記上側撓みアームは、前記下側撓みアームから離隔されるとともに、前記下側撓みアームと整列している、請求項13に記載のエクテンソメータアセンブリ。
【請求項15】
前記第1の長細のロッドは、前記第1の長細のロッドの前記接触表面から第1の接触デバイスマウントの下側及び前記支持マウントの下側に沿って延在し、かつ、前記第1の長細のロッドの前記近位端において終端し、前記第2の長細のロッドは、前記第2の長細のロッドの前記接触表面から、前記上側撓みアームと前記下側撓みアームとの間を、前記第2の接触デバイスマウント内のスロットを通り、前記支持マウント内のスロットを通って、前記第2の長細のロッドの前記近位端まで延在する、請求項14に記載のエクテンソメータアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景
下記の論考は、概略的な背景情報のために提供されるにすぎず、請求される主題の範囲を決定する際の補助として使用されることを意図していない。
【0002】
エクテンソメータは、一般に、試験試料における歪みを測定するために使用される。多くの形態のエクテンソメータが当該技術において発展してきた。エクテンソメータの1つのタイプは、荷重を受ける試験試料に接触して試料の特性を決定する、接触式エクテンソメータである。接触点において試料に係合し、撓みアセンブリによりセンサシステム支持部まで延在する接触プローブによって、歪みが感知される。撓みアセンブリは、プローブが互いに対して動いて試験試料における歪みを測定することを可能にする。
【発明の概要】
【0003】
概要
この概要は、詳細な説明において下記に更に説明される選り抜きの概念を、簡略化された形態で紹介するために提供される。この概要は、請求される主題の重要となる特徴又は不可欠な特徴を識別することを意図せず、請求される主題の範囲を決定する際の補助として使用されることも意図していない。
【0004】
エクテンソメータ(伸び計)構造体は、支持マウントと、支持マウントに堅固に固定された、第1の接触デバイスマウントと、上側撓みアーム及び下側撓みアームによって支持マウントに結合された第2の接触デバイスマウントとを有する、撓みアセンブリを備える。上側撓みアームは、下側撓みアームから離隔され、下側撓みアームの真上に下側撓みアームと整列して配置されている。第2の接触デバイスマウントは、第1の接触デバイスマウントに対して鉛直(垂直)方向に移動するように構成されている。
【0005】
エクテンソメータ構造体は、接触表面を有し、第1の接触デバイスマウントに締結される、第1の接触プローブと、接触表面を有し、第2の接触デバイスマウントに締結される、第2の接触プローブとを備えることができ、第2の接触プローブは、第1の接触プローブに対して実質的に平行な態様で鉛直方向に移動するように構成されている。
【0006】
第1の接触プローブ及び第2の接触プローブは、第1の長細のロッド及び第2の長細のロッドを含むことができ、第1の長細のロッドは、第1の接触デバイスマウントに装着され、接触表面から第1の接触デバイスマウントの下側及び支持マウントの下側に沿って延在し、近位端において終端し、第2の長細のロッドは、第2の接触デバイスマウントに装着され、接触表面から、上側撓みアームと下側撓みアームとの間で、第2の接触デバイスマウント中のスロットを通り、支持マウント中のスロットを通って、近位端まで延在する。
【0007】
第1の接触プローブ及び第2の接触プローブは、第1のナイフエッジブレード及び第2のナイフエッジブレードを含むことができ、第1のナイフエッジブレードは、ブレードマウントによって第1の接触デバイスマウントの前端及び下側に装着され、第2のナイフエッジブレードは、第2の接触デバイスマウントの前面から凹設されたスロットの中へとクランプされている。
【0008】
撓みアセンブリは、少なくとも1つの過移動(オーバトラベル)止め部を更に備えることができる。少なくとも1つの過移動止め部は、第1の接触デバイスマウントに装着され、第2の接触デバイスマウントに凹設された第1の溝内を動く自由端を有する第1のフランジを有する第1の過移動止め部と、第1の接触デバイスマウントに装着され、第2の接触デバイスマウントに凹設された第2の溝内を動く自由端を有する第2のフランジを有する第2の過移動止め部とを含むことができる。第1の過移動止め部及び第2の過移動止め部は、第1の接触デバイスマウントに対する第2の接触デバイスマウントの制限された移動を提供する。
【0009】
上側撓みアームは、第1の撓みストラップと、第2の撓みストラップと、第1の撓みストラップを第2の撓みストラップに結合する剛性の相互接続部とを備えることができ、下側撓みアームは、第1の撓みストラップと、第2の撓みストラップと、第1の撓みストラップを第2の撓みストラップに結合する剛性の相互接続部とを備えることができる。
【0010】
エクテンソメータ構造体は、第1の接触デバイスマウントに対する第2の接触デバイスマウントの動きを感知するように構成された、1つ以上(1又は複数)のセンサを含むことができる。例えば、1つ以上のセンサは、4つの歪みゲージセンサを含むことができ、第1の歪みゲージセンサ及び第2の歪みゲージセンサは、上側撓みアーム上に位置決めされ、第3の歪みゲージセンサ及び第4の歪みゲージセンサは、下側撓みアーム上に位置決めされる。別の実施形態においては、1つ以上のセンサは、8つの歪みゲージセンサを含むことができ、第1の歪みゲージセンサ、第2の歪みゲージセンサ、第3の歪みゲージセンサ及び第4の歪みゲージセンサは、上側撓みアームの上側表面及び下側表面上に位置決めされ、第5の歪みゲージセンサ、第6の歪みゲージセンサ、第7の歪みゲージセンサ及び第8の歪みゲージセンサは、下側撓みアームの上側表面及び下側表面上に位置決めされる。
【0011】
エクテンソメータ構造体は、接触表面を有する、第1の接触プローブと、接触表面を有し、第1の接触プローブに、動くことが可能なように接続された、第2の接触プローブと、撓みアセンブリとを備える。撓みアセンブリは、支持マウントと、支持マウントに堅固に固定され、第1の接触プローブを支持するように構成された第1の接触デバイスマウントとを備える。第1の接触プローブは、第1の接触デバイスマウントに装着されている。第2の接触デバイスマウントが、上側撓みアーム及び下側撓みアームによって支持マウントに結合されている。第2の接触プローブは、第2の接触デバイスマウントに装着されている。第2の接触デバイスマウントは、第1の接触デバイスマウントに対して鉛直方向に移動するように構成され、第2の接触プローブは、第1の接触プローブに対して鉛直方向に移動するように構成されている。
【0012】
第1の接触プローブ及び第2の接触プローブは、第1の長細のロッド及び第2の長細のロッドを含むことができ、第1の長細のロッドは、第1の接触デバイスマウントに装着され、第1の長細のロッドの接触表面から第1の接触デバイスマウントの下側及び支持マウントの下側に沿って延在し、近位端において終端し、第2の長細のロッドは、第2の接触デバイスマウントに装着され、第2の長細のロッドの接触表面から、上側撓みアームと下側撓みアームとの間で、第2の接触デバイスマウント中のスロットを通り、支持マウント中のスロットを通って、近位端まで延在することができる。撓みアセンブリは、少なくとも1つの過移動止め部を更に備えることができる。また、上側撓みアームは、下側撓みアームから離隔され、下側撓みアームの真上に下側撓みアームと整列して配置することができる。
【0013】
上側撓みアームは、第1の撓みストラップと、第2の撓みストラップと、第1の撓みストラップを第2の撓みストラップに結合する相互接続部とを備えることができ、下側撓みアームは、第1の撓みストラップと、第2の撓みストラップと、第1の撓みストラップを第2の撓みストラップに結合する相互接続部とを備えることができる。
【0014】
1つ以上のセンサは、第1の接触デバイスマウントに対する第2の接触デバイスマウントの動きを感知するように構成することができ、1つ以上のセンサは、上側撓みアーム及び下側撓みアーム上に位置決めされる。1つ以上のセンサは、上側撓みアーム及び下側撓みアーム上に位置決めすることができる。
【0015】
エクテンソメータアセンブリは、接触表面から近位端まで延在する、第1の長細のロッドと、接触表面から近位端まで延在する、第2の長細のロッドと、少なくとも1本の撓みアームを有する撓みアセンブリとを有する、エクテンソメータ構造体を備える。撓みアセンブリは、支持マウントと、支持マウントに堅固に固定された第1の接触デバイスマウントと、少なくとも1本の撓みアームによって支持マウントに結合された第2の接触デバイスマウントとを備える。第1の長細のロッドが、第1の接触デバイスマウントに装着され、第2の長細のロッドが、第2の接触デバイスマウントに装着されている。エクテンソメータアセンブリは、第1の長細のロッド及び第2の長細のロッドの近位端に結合されて、持ち上げ力及び接触力を提供する、押さえ付けシステムを更に備える。
【0016】
少なくとも1本の撓みアームは、上側撓みアーム及び下側撓みアームを含むことができ、上側撓みアームは、下側撓みアームから離隔され、下側撓みアームと整列している。
【0017】
第1の長細のロッドは、第1の長細のロッドの接触表面から、第1の接触デバイスマウントの下側及び支持マウントの下側に沿って延在することができ、第1の長細のロッドの近位端において終端し、第2の長細のロッドは、第2の長細のロッドの接触表面から、上側撓みアームと下側撓みアームとの間で、第2の接触デバイスマウント中のスロットを通り、支持マウント中のスロットを通って、第2の長細のロッドの近位端まで延在することができる。
【0018】
1つ以上のセンサは、第1の接触デバイスマウントに対する第2の接触デバイスマウントの動きを感知するように構成されてもよく、1つ以上のセンサは、上側撓みアーム及び下側撓みアーム上に位置決めされる。1つ以上のセンサは、上側撓みアーム及び下側撓みアーム上に位置決めされてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態によるエクテンソメータの正面斜視図である。
【0020】
図2図1に示されるエクテンソメータの背面斜視図である。
【0021】
図3図1及び図2に示されるエクテンソメータのエクテンソメータ構造体の頂側正面斜視図である。
【0022】
図4図3の頂側背面斜視図である。
【0023】
図5図3の底側背面斜視図である。
【0024】
図6図3の正面図である。
【0025】
図7図6に示される断面線を通してとられた頂側正面斜視断面図である。
【0026】
図8】実施形態による、図1及び図2に示されるエクテンソメータにおける使用のために構成され、図3に示されるエクテンソメータ構造体を含む、感知アセンブリの頂側正面斜視図である。
【0027】
図9図8に示される感知アセンブリの一部の底側斜視図である。
【0028】
図10図9に示される感知アセンブリの一部の概略図である。
【0029】
図11図10に示される感知アセンブリに対応する感知回路の概略図である。
【0030】
図12】別の実施形態による、図1及び図2に示されるエクテンソメータにおける使用のために構成され、図3に示されるエクテンソメータ構造体を含む、感知アセンブリの頂側正面斜視図である。
【0031】
図13図12に示される感知アセンブリの一部の底側斜視図である。
【0032】
図14図12の感知アセンブリの概略図である。
【0033】
図15図14に示される感知アセンブリに対応する感知回路の概略図である。
【0034】
図16】実施形態による、図3のエクテンソメータ構造体及び図1及び図2に示されるエクテンソメータの後部アセンブリの頂側背面斜視図である。
【0035】
図17図16の頂側側面斜視図である。
【0036】
図18図16及び図17に示されるエクテンソメータのエクテンソメータ構造体及び押さえ付けシステムの頂側正面斜視図である。
【0037】
図19図18の背面図である。
【0038】
図20図18に示される断面線を通してとられた断面図である。
【0039】
図21】別の実施形態によるエクテンソメータのエクテンソメータ構造体の頂側斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
例示的な実施形態の詳細な説明
接触式エクテンソメータは、限定するものではないが長細のセラミックロッドの端又はナイフエッジブレード等の試料上に接触プローブを直接に置き、試験試料の圧縮又は伸長に応答して接触プローブのうちの少なくとも1つが動くことを可能とするよう接触プローブを撓みアセンブリに結合することによって、サンプル試料の変形を測定する。図1は、実施形態による接触式エクテンソメータアセンブリ100の正面斜視図である。図2は、接触式エクテンソメータアセンブリ100の背面斜視図である。エクテンソメータアセンブリ100は、限定するものではないが華氏2200度等の高温での引張、圧縮、及びゼロ疲労試験用途において、軸方向歪みを測定するように構成された、例示的な高温エクテンソメータアセンブリの一実施形態である。接触式エクテンソメータアセンブリ100は、例えばセラミックで作られた、例示的な第1の接触プローブ又は長細のロッド102及び第2の接触プローブ又は長細のロッド104を有し、それぞれのロッド102及び104の遠位端106及び108に位置する接触点又は接触表面において試料に係合することによって、歪みを感知する。ロッド102及び104は、離れた位置にありシールド112によって高温から遮蔽された後部アセンブリ110まで延在している。後部アセンブリ110は、試料に対する接触力、並びにロッド102及び104に対する持ち上げ支持を提供する。
【0041】
エクテンソメータアセンブリ100は、エクテンソメータ構造体114を含み、一実施形態においては、第1の下側の長細のロッド102、第2の上側の長細のロッド104、及び撓みアセンブリ116を有する。本明細書で使用される「エクテンソメータ構造体」は、相互接続された機械的構成要素のうちの少なくともいくつかであると定義され、エクテンソメータ構造体の構成要素の動きを測定するための感知デバイスを含まない。むしろ、試験試料の伸長等の変位を示す出力信号を提供する動作可能なエクテンソメータを形成するように、既知であるような様々なタイプの感知デバイスが、本明細書に開示されるエクテンソメータ構造体と共に使用され得る。
【0042】
前述したように、エクテンソメータ構造体114は後部アセンブリ110によって支持され、該後部アセンブリ110は、エクテンソメータ構造体114を通して試料に接触力を及ぼし、エクテンソメータ構造体114に持ち上げ力を提供するように構成された、押さえ付けシステム120を含む。図2に示されるように、押さえ付けシステム120は、下側可撓性ブリッジ124及び上側可撓性ブリッジ126に結合する支持ブリッジ122を含む。下側可撓性ブリッジ124は、第1の長細のロッド102の近位端(図1及び図2には図示されていない)に結合し、上側可撓性ブリッジ126は、第2の長細のロッド104の近位端(図1及び図2には図示されていない)に結合する。この実施形態においては、エクテンソメータ構造体114は、ロッド102及び104を通して試験試料に対して接触力を提供する。後部アセンブリ110は、以下により詳細に議論される。
【0043】
図3は、図1及び図2に示されるエクテンソメータ構造体114の頂側正面斜視図である。図4図3の頂側背面斜視図であり、図5図3の底側背面斜視図であり、図6図3の正面図である。図7は、図6に示される断面線を通してとられた頂側正面斜視断面図である。エクテンソメータ構造体114の撓みアセンブリ116の特徴は、コンプライアントばねとして機能するとともに、第2の長細のロッド104が試料に接触しながら第1の長細のロッド102に対して実質的に平行な態様で鉛直方向に動くことを可能にする。
【0044】
撓みアセンブリ116は、支持マウント136において撓みアセンブリ116の前部から後部まで延在する第1の接触デバイスマウント128と、上側撓みアーム160及び下側撓みアーム162を用いて支持マウント136に結合された第2の接触デバイスマウント130とを含む。第2の接触デバイスマウント130は、撓みアーム160、162の撓みによって、第1の接触デバイスマウント128に対して鉛直方向に動く。図5に示されるように、第1の接触デバイスマウント128の後部は、例えば機械的締結具138及び139の対等の締結具、接着剤、溶接等によって支持マウント136に堅固に固定されてもよいし、又は、単一の一体物から撓みアセンブリ116と共に形成されてもよい。
【0045】
望ましい場合には、第1の接触デバイスマウント128に対する第2の接触デバイスマウント130の動きの範囲を制限するために、過移動止め部が備えられてもよい。一般的に、過移動止め部は、更なる動きを防止する表面の接触によって動きが制限された状態で、第2の接触デバイスマウント130が自由に動くことを可能にする。図示された実施形態においては、過移動止め部は、第1の過移動止め部132及び第2の過移動止め部134の対を含む。過移動止め部132及び134は、それぞれ第1の接触デバイスマウント128の前部及び第1の接触デバイスマウント128の対向する側面に固定され、第1のフランジ140及び第2のフランジ142を含む。図示されるように、過移動止め部132及び134は、機械的締結具133及び135によって、第1の接触デバイスマウントの側面に堅固に固定されてもよい。
【0046】
第2の接触デバイスマウント130は、第1の接触デバイスマウント128及び後部支持マウント136に対して鉛直方向に移動するように構成され、第2の接触デバイスマウント130の中へと凹設された第1の溝144及び第2の溝146の対を含む。溝144及び146は、第1のフランジ140及び第2のフランジ142の自由端を受容するように構成される。第1の溝144は、マウント130の第1の側に位置し、第1のフランジ140の自由端が、第1の溝144内で動く。第2の溝146は、マウント130の第2の対向する側に位置し、第2のフランジ142の自由端が、第2の溝146内で動く。このようにして、溝144及び146は、第2の接触デバイスマウント130が第1の接触デバイスマウント128に対して動くことができる距離を規定し、それによって、第2の接触デバイスマウント130の両方の側における引張及び圧縮移動マージンに適応する。図6は、フランジ140及び142の頂部と溝144及び146の頂部との間の離隔距離、並びにフランジ140及び142の底部と溝144及び146の底部との間の離隔距離を示すことによって、この相対距離を最もよく示している。換言すれば、過移動止め部132及び134は、それぞれ溝144及び146と組み合わせて、第1の接触デバイスマウント128に対する第2の接触デバイスマウント130の制限された移動を提供する。これに加えて、過移動止め部132及び134は、第1の接触デバイスマウント128に対する第2の接触デバイスマウント130の横方向の動きを制限し、したがって、例えば、第1の長細のロッド102及び第2の長細のロッド104が横に動くこと及び/又はねじれることによる撓みアーム160及び162の横方向の動きを制限する。
【0047】
第1の長細のロッド102及び第2の長細のロッド104は、撓みアセンブリ116に結合されている。図示されるように、第1の長細のロッド102は静止しており、接触デバイス端106から近位端148まで延在している。第2の長細のロッド104は、静止している第1の長細のロッド102に対して実質的に平行な態様で上向き及び下向きに動く又は変位させられるように構成されており、接触デバイス端108から近位端150まで延在している。第1の長細のロッド102は、第1の接触デバイスマウント128の底側表面の一部の中へと凹設されているチャネル129に沿って、第1の接触デバイスマウント128の下側に堅固に固定されることによって、静止したものとされる。第1の接触デバイスマウント128の前部においては、第1の接触デバイスマウント128のチャネル129中に第1の長細のロッド102を保持するために、ロッド102を保持するためのそれ自体のチャネルを含む、ロッド支持ブロック152が使用される。例えば、図示されるように、ロッド支持ブロック152は、機械的締結具153及び154を用いて、第1の長細のロッド102を第1の接触デバイスマウント128に堅固に固定してもよい。
【0048】
第2の長細のロッド104は、第2の接触デバイスマウント130中のスロット131を通って、支持マウント136中のスロット137を通って延在する。第2の長細のロッド104は、支持マウント136のスロット137内で動くことができるが、第2の長細のロッド104は、動くことが可能な第2の接触デバイスマウント130のスロット131中で固定されている。図示される実施形態においては、V字型ブロック156及び止めねじ158(図5図6及び図7に示されている)が、第2の長細のロッド104に対して押さえ付け力又はクランプ力を提供する。このようにして、第2の長細のロッド104は、第1の接触デバイスマウント128に堅固に装着された第1の長細のロッド102に対して実質的に平行な態様で、第2の接触デバイスマウント130と共に鉛直方向に移動するように構成されている。
【0049】
撓みアセンブリ116は上側撓みアーム160及び下側撓みアーム162を更に含むが、撓みアセンブリ116が1本の撓みアームを含むことも可能である。図示されるように、第2の接触デバイスマウント130は、上側撓みアーム160と下側撓みアーム162によって、支持マウント136に結合されている。撓みアーム160と撓みアーム162とは互いから離隔され、かつ互いと整列し、上側撓みアーム160は下側撓みアーム162の真上に配置される。図示される実施形態においては、上側撓みアーム160の中心線に沿った長手方向軸160Aは、下側撓みアーム162の中心線に沿った長手方向軸162Aと実質的に位置合わせされている。好ましくは、長手方向軸160A及び162Aは、ロッド102及び104の長手方向軸とも実質的に位置合わせされている。上側撓みアーム160及び下側撓みアーム162はいずれも、前端において第2の接触デバイスマウント130に結合され、後端において支持マウント136に結合される。これに加えて、上側撓みアーム160は、第2の長細のロッド104の上方に位置し、下側撓みアーム162は、第2の長細のロッド104の下方に位置する。一実施形態においては、第2の接触デバイスマウント130、後部支持マウント136、上側撓みアーム160及び下側撓みアーム162は、全て一体のものとされてもよい、すなわち単一の一体物で形成されてもよい。
【0050】
上側撓みアーム160及び下側撓みアーム162は、第2の長細のロッド104が、試験試料の圧縮又は伸長に応答して移動すること、並びにロッド102及び104の接触表面106及び108における接触力又はせん断力によって生じるモーメントに対処することを可能にする。上側撓みアーム160は、第1の撓みストラップ164と、第2の撓みストラップ166と、第1の撓みストラップ164を第2の撓みストラップ166に結合する剛性の相互接続部168とを含む。下側撓みアーム162は、第1の撓みストラップ170と、第2の撓みストラップ172と、第1の撓みストラップ170を第2の撓みストラップ172に結合する剛性の相互接続部174とを含む。図1から図7は、剛性の相互接続部によって接続された2つの撓みストラップを有するものとして上側撓みアーム160及び下側撓みアーム162を示しているが、単一の撓みストラップ又は相互接続部を有する3つ以上の撓みストラップを含む他の変形も可能である。上側撓みアーム160及び下側撓みアーム162のそれぞれの長さの1つの目的は、撓みアセンブリ116の長さ並びにロッド102及び104の長さを延長することによって、後部アセンブリ110をシールド112から可能な限り遠くに位置決めすることである。このようにして、作業者の組み付けの容易さが実現される。これに加えて、撓みアセンブリ116は、薄い撓みストラップ164、166、170及び172を含み、このことは、重い機械的締結具を用いて一緒に保持される過剰な接合部を除去することによって、該アセンブリを可能な限り軽量なものとする。
【0051】
いくつかの実施形態においては、第1の長細のロッド102に対する第2の長細のロッド104の動き、又は第1の接触デバイスマウント128に対する第2の接触デバイスマウント130の動きを感知するために、図1から図7には示されていないが、1つ以上の歪みセンサゲージが、撓みアーム160及び162上に備えられる。他の実施形態においては、他の形態のセンサが、ロッド102に対するロッド104の動きを感知する。例えば、静電容量、インダクタンス又は抵抗の変化に基づくセンサが使用されてもよい。同様に、望ましい場合には、光学ベースのセンサが使用されてもよい。かかる感知デバイスは、よく知られている。本明細書で開示される態様は、使用されるセンサ又は感知デバイスのタイプには依存しないが、歪みセンサゲージが説明される。
【0052】
図8は、実施形態による、エクテンソメータアセンブリ100における使用、それゆえエクテンソメータ構造体114における使用のために構成された、感知アセンブリ180の頂側正面斜視図である。図9は、感知アセンブリ180の一部の底側斜視図であり、図10は、図9に示される感知アセンブリ180の一部の概略図である。図8から図10に示される実施形態においては、4つの歪みセンサゲージが、第2の接触デバイスマウント130の変位、それゆえ第2の長細のロッド104の変位を感知するために使用される。特に、第1の歪みセンサゲージ181(図10)は、下側撓みアーム162の第2の撓みストラップ172の底側又は外側に面する表面に適用されてその歪みを測定し、第2の歪みセンサゲージ182は、上側撓みアーム160の第2の撓みストラップ166の底側又は内側に面する表面に適用されてその歪みを測定し、第3の歪みセンサゲージ183は、下側撓みアーム162の第2の撓みストラップ172の頂側又は内側に面する表面に適用されてその歪みを測定し、第4の歪みセンサゲージ184は、上側撓みアーム160の第2の撓みストラップ166の頂側又は外側に面する表面に適用されてその歪みを測定する。
【0053】
図11は、感知アセンブリ180に対応する感知回路185の概略図である。感知回路185は、ホイートストンブリッジ回路である。図示されるように、ホイートストンブリッジ回路は、2つの励起電圧端子と、2つの出力端子又は信号端子とを有する。図示されるように、典型的には歪み引張を感知する歪みセンサゲージ181と歪みセンサゲージ182とが互いに対向し、典型的には歪み圧縮を感知する歪みセンサゲージ183と歪みセンサゲージ184とが互いに対向する。
【0054】
図12は、実施形態による、エクテンソメータアセンブリ100における使用、それゆえエクテンソメータ構造体114における使用のために構成された、感知アセンブリ186の頂側正面斜視図である。図13は、感知アセンブリ186の一部の底側斜視図であり、図14は、図14に示される感知アセンブリ186の一部の概略図である。図12から図14に示される実施形態においては、8つの歪みセンサゲージが、第2の接触デバイスマウント130の変位、それゆえ第2の長細のロッド104の変位を感知するために使用される。特に、第1の歪みセンサゲージ181(図14)は、下側撓みアーム162の第2の撓みストラップ172の底側又は外側に面する表面に適用されてその歪みを測定し、第2の歪みセンサゲージ182は、上側撓みアーム160の第2の撓みストラップ166の底側又は内側に面する表面に適用されてその歪みを測定し、第3の歪みセンサゲージ183は、下側撓みアーム162の第2の撓みストラップ172の頂側又は内側に面する表面に適用されてその歪みを測定し、第4の歪みセンサゲージ184は、上側撓みアーム160の第2の撓みストラップ166の頂側又は外側に面する表面に適用されてその歪みを測定する。これに加えて、第5の歪みセンサゲージ187は、上側撓みアーム160の第1の撓みストラップ164の頂側又は外側に面する表面に適用されてその歪みを測定し、第6の歪みセンサゲージ188は、下側撓みアーム162の第1の撓みストラップ170の頂側又は内側に面する表面に適用されてその歪みを測定し、第7の歪みセンサゲージ189は、上側撓みアーム160の第1の撓みストラップ164の底側又は内側に面する表面に適用されてその歪みを測定し、第8の歪みセンサゲージ190(図14)は、下側撓みアーム162の第1の撓みストラップ170の底側又は外側に面する表面に適用されてその歪みを測定する。
【0055】
図15は、感知アセンブリ185に対応する感知回路191の概略図である。感知回路191は、ホイートストンブリッジ回路である。図示されるように、ホイートストンブリッジ回路は、2つの励起電圧端子と、2つの出力端子又は信号端子とを有する。図示されるように、典型的には第2の撓みストラップ172及び166にかかる歪み引張を感知する歪みセンサゲージ181と歪みセンサゲージ182とが互いに対向し、典型的には第2の撓みストラップ172及び166にかかる歪み圧縮を感知する歪みセンサゲージ183と歪みセンサゲージ184とが互いに対向し、一方、典型的には第1の撓みストラップ170及び164にかかる歪み引張を感知する歪みセンサゲージ187と歪みセンサゲージ188とが互いに対向し、典型的には第1の撓みストラップ170及び164にかかる歪み圧縮を感知する歪みセンサゲージ189と歪みセンサゲージ190とが互いに対向する。歪みセンサゲージの他の実施形態も可能であることは、認識されるべきである。例えば、典型的には撓みストラップ172及び164の外側に面する表面にかかる歪み引張を測定する2つの歪みセンサゲージ181及び187が、互いに対向する回路中で使用されてもよく、典型的には撓みストラップ166及び170の外側に面する表面にかかる歪み圧縮を測定する2つの歪みセンサゲージ184及び190が、互いに対向する回路中で使用されてもよい。別の例においては、典型的には撓みストラップ166及び170の内側に面する表面にかかる歪み引張を測定する2つの歪みセンサゲージ182及び188が、互いに対向する回路中で使用されてもよく、典型的には撓みストラップ172及び164の内側面にかかる歪み圧縮を測定する2つの歪みセンサゲージ183及び189が、互いに対向する回路中で使用されてもよい。
【0056】
図16は、エクテンソメータアセンブリ100のエクテンソメータ構造体114及び後部アセンブリ110の頂側背面斜視図であり、図17は、図16の頂側側面斜視図である。以上に議論されたように、エクテンソメータ構造体114は、後部アセンブリ110によって支持され、押さえ付けシステム120は、エクテンソメータ構造体114を通して試料に接触力を及ぼし、エクテンソメータ構造体114に持ち上げ力を提供するように構成されている。図16及び図17に示されるように、押さえ付けシステム120は、下側可撓性ブリッジ124及び上側可撓性ブリッジ126に支持を提供する支持ブリッジ122を含む。下側可撓性ブリッジ124は、下側ブリッジマウント121によって支持ブリッジ122に結合し、上側可撓性ブリッジ126は、上側ブリッジマウント123によって支持ブリッジ122に結合する。下側可撓性ブリッジ124及び上側可撓性ブリッジ126の対向する端は、第1の長細のロッド102及び第2の長細のロッド104の近位端のうちの一方に結合する。特に、下側可撓性ブリッジ124は、第1の近位端マウント125を通して第1の長細のロッド102に結合し、上側可撓性ブリッジ126は、第2の近位端マウント127を通して第2の長細のロッド104に結合する。
【0057】
図18は、図16及び図17に示されるエクテンソメータアセンブリ100のエクテンソメータ構造体114及び押さえ付けシステム120の一部の頂側正面斜視図である。図19は、図18の背面図であり、図20は、図19に示される断面線を通してとられた断面図である。第1の近位端マウント125及び第2の近位端マウント127のそれぞれは、長細のロッド102及び104のうちの一方の近位端を受容するように構成された、ディンプル又はソケット141及び143をそれぞれ含む。図20に示されるように、第1の近位端マウント125のディンプル141は、第1の長細のロッド102の近位端148を受容するように構成され、第2の近位端マウント127のディンプル143は、第2の長細のロッド104の近位端150を受容するように構成される。第1の近位端マウント125及び第2の近位端マウント127は、各ディンプル141及び143が第1の長細のロッド102及び第2の長細のロッド104を介してエクテンソメータ構造体114に持ち上げ力及び接触力を提供するが、第1の長細のロッド103及び第2の長細のロッド104がディンプル又はソケット141及び143内で動くことを可能にするように、組み付けられる。例えば、ディンプル又はソケット141及び143は、120度の角度の開口部を含んでもよく、近位端148及び150は、90度の端を提供してもよい。このようにして、それぞれのソケット141及び143の表面との90度の端の接触は最小限であるが、任意のわずかなずれを許容しながらも、依然として必要な持ち上げ支持及び接触力を提供する。
【0058】
図21は、別の実施形態による接触式エクテンソメータアセンブリ200の撓みアセンブリ216を含むエクテンソメータ構造体214の頂側正面斜視図である。エクテンソメータ構造体214が第1の長細のロッド及び第2の長細のロッドを有する代わりに、接触式エクテンソメータ200は、例示的な第1のナイフエッジブレード202及び第2のナイフエッジブレード204を有し、ナイフエッジブレード202及び204の遠位端206及び208に位置する接触点又は接触表面において試料に係合することによって、試料の歪みを感知する。エクテンソメータ構造体214の撓みアセンブリ216の特徴は、コンプライアントばねとして機能するとともに、第2のナイフエッジブレード204が試料に接触しながら第1のナイフエッジブレード202に対して平行な様態で鉛直方向に動くことを可能にする。エクテンソメータ構造体214は一般に、米国特許第5,600,895号に示されているもの等のクリップ及びバンドを用いて試験試料によって支持され、したがって押さえ付けシステム120は必要とされない。
【0059】
撓みアセンブリ216は、支持マウント236において撓みアセンブリ216の前部から後部まで延在する第1の接触デバイスマウント228を含み、第2の接触デバイスマウント230が、上側撓みアーム260及び下側撓みアーム262を用いて支持マウント236に結合される。第2の接触デバイスマウント230は、撓みアーム260、262の撓みに伴って第1の接触デバイスマウント228に対して鉛直方向に動く。第1の接触デバイスマウント128の後部は、例えば締結具(図21には示されていないが図5における締結具138及び139と同様のもの)、接着剤、溶接等によって支持マウント136に堅固に固定されてもよいし、又は単一の一体物から撓みアセンブリ216と共に形成されてもよい。
【0060】
望ましい場合には、第1の接触デバイスマウント228に対する第2の接触デバイスマウント230の動きの範囲を制限するために、過移動止め部が備えられてもよい。一般的に、過移動止め部は、更なる動きを防止する表面の接触によって動きが制限された状態で、第2の接触デバイスマウント230が自由に動くことを可能にする。図示された実施形態においては、過移動止め部は、第1の過移動止め部232及び第2の過移動止め部234の対を含む。過移動止め部232及び234は、それぞれ第1の接触デバイスマウント128の前部及び第1の接触デバイスマウント228の対向する側面に固定され、第1のフランジ240及び第2のフランジ142を含む。図示されるように、過移動止め部232及び234は、機械的締結具(そのうちの1つの締結具233が図21に示されている)によって、第1の接触デバイスマウントの側面に堅固に固定されてもよい。
【0061】
これに加えて、過移動止め部232及び234は、第1の接触デバイスマウント128に対する第2の接触デバイスマウント230の横方向の動きを制限し、したがって、例えば、第1のナイフエッジブレード202及び第2のナイフエッジブレード204が横に動くこと及び/又はねじれることによる撓みアーム260及び262の横方向の動きを制限する。
【0062】
第1のナイフエッジブレード202及び第2のナイフエッジブレード204は、撓みアセンブリ216に結合されている。図示されるように、第1のナイフエッジブレード202は静止しており、接触デバイス端206から近位端(図示されていない)まで延在している。第2のナイフエッジブレード204は、静止している第1のナイフエッジブレード202に対して実質的に平行な態様で上向き及び下向きに動く又は変位させられるように構成されており、接触デバイス端208から近位端(図示されていない)まで延在している。第1のナイフエッジブレード202は、ブレード支持ブロック252によって第1の接触デバイスマウント228の下側に固定されることによって、静止したものとされる。例えば、ブレード支持ブロック252は、機械的締結具を用いて、第1のナイフエッジブレード202を第1の接触デバイスマウント228に固定してもよい。
【0063】
第2のナイフエッジブレード204は、第2の接触デバイスマウント230中のスロット231の中へと延在し、クランプとして機能する機械的締結具によって押さえ付けられている。それゆえ、第2のナイフエッジブレード204は、動くことが可能な第2の接触デバイスマウント230のスロット231中で固定されている。このようにして、第2のナイフエッジブレード204は、第2の接触デバイスマウント230と共に鉛直方向に、第1の接触デバイスマウント228に堅固に装着されている第1のナイフエッジブレード102に対して実質的に平行な態様で移動するように構成されている。
【0064】
撓みアセンブリ216は上側撓みアーム260及び下側撓みアーム262を更に含むが、撓みアセンブリ216が1本の撓みアームを含むことも可能である。図示されるように、第2の接触デバイスマウント230は、互いから離隔されかつ互いと整列している撓みアーム260及び262によって、支持マウント236に結合されており、上側撓みアーム260は、下側撓みアーム262の真上に配置されている。上側撓みアーム260及び下側撓みアーム262はいずれも、前端において第2の接触デバイスマウント230に結合され、後端において後部支持マウント236に結合される。上側撓みアーム260は、下側撓みアーム262から離隔され、下側撓みアーム262の上方に、下側撓みアーム262と整列して配置されるか又は位置している。図示される実施形態においては、上側撓みアーム260の中心線に沿った長手方向軸260Aは、下側撓みアーム262の中心線に沿った長手方向軸262Aと実質的に位置合わせされている。好ましくは、長手方向軸260A及び262Aは、ナイフエッジブレード202及び204の中心線とも実質的に位置合わせされている。一実施形態においては、第2の接触デバイスマウント230、後部支持マウント236、上側撓みアーム260及び下側撓みアーム262は、全て同じ一体的な材料で作られてもよい。
【0065】
上側撓みアーム260及び下側撓みアーム262は、第2のナイフエッジブレード204が、試験試料の圧縮又は伸長に応答して移動すること、並びにナイフエッジブレード202及び204の接触表面206及び208における接触力又はせん断力によって生じるモーメントに対処することを可能にする。上側撓みアーム260は、第1の撓みストラップ264と、第2の撓みストラップ266と、第1の撓みストラップ264を第2の撓みストラップ266に結合する剛性の相互接続部268とを含む。下側撓みアーム262は、第1の撓みストラップ270と、第2の撓みストラップ272と、第1の撓みストラップ270を第2の撓みストラップ272に結合する剛性の相互接続部274とを含む。図21は、剛性の相互接続部によって一緒に接続された2つの撓みストラップを有するものとして上側撓みアーム260及び下側撓みアーム262を示しているが、単一の撓みストラップ、又は相互接続部を有する3つ以上の撓みストラップを含む、他の変形も可能である。上側撓みアーム260及び下側撓みアーム262のそれぞれの長さの1つの目的は、エクテンソメータ構造体214に接触力及び持ち上げ力の両方を提供する後部アセンブリを、接触表面206及び208から十分に遠くに位置決めすることである。このようにして、作業者の組み付けの容易さが実現される。これに加えて、撓みアセンブリ216は、薄い撓みストラップ264、266、270及び272を含み、このことは、重い機械的締結具を用いて一緒に保持される過剰な接合部を除去することによって、該アセンブリを可能な限り軽量なものとする。
【0066】
いくつかの実施形態においては、第1のナイフエッジブレード102に対する第2のナイフエッジブレード204の動き、又は第1の接触デバイスマウント228に対する第2の接触デバイスマウント230の動きを感知するために、図21には示されていないが、1つ以上の歪みセンサゲージが、撓みアーム260及び262上に備えられる。歪みセンサゲージのかかる構成は、以上に議論され、図8から図15に示されている。他の実施形態においては、他の形態のセンサが、ブレード102に対するブレード104の動きを感知する。例えば、静電容量、インダクタンス又は抵抗の変化に基づくセンサが使用されてもよい。同様に、望ましい場合には、光学ベースのセンサが使用されてもよい。かかる感知デバイスは、よく知られている。本明細書で開示される態様は、使用されるセンサ又は感知デバイスのタイプには依存しないが、歪みセンサゲージが使用される実施形態においては、それらの歪みセンサゲージの位置決め及び使用される対応する感知回路が重要である。
【0067】
本発明は好ましい実施形態を参照しながら説明されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態及び細部に関して変更を加えることができることが、当業者には認識されよう。
図1
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【外国語明細書】