(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025010063
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】変形を受ける体内物体の形状追跡のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 18/14 20060101AFI20250109BHJP
A61B 34/20 20160101ALI20250109BHJP
【FI】
A61B18/14
A61B34/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】41
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024106019
(22)【出願日】2024-07-01
(31)【優先権主張番号】63/524,144
(32)【優先日】2023-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/758,437
(32)【優先日】2024-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】メイル・バル-タル
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・バン・ニーキルク
(72)【発明者】
【氏名】フアン・ロドリゲス・ソト
(72)【発明者】
【氏名】シュバユ・バス
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル・オサドチー
(72)【発明者】
【氏名】ババク・エブラヒミ
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160KK18
4C160KK32
4C160KK63
4C160MM38
(57)【要約】
【課題】体内プローブを提供すること。
【解決手段】可撓性部分を有する体内プローブは、導電性要素の1つ又は2つ以上の一体化されたEMループで構成されており、EMループは、1つ又は2つ以上の外部磁場にさらされたとき、EMループが変形をもたらす外力を受けたときなどに、EMループの位置を示す電圧信号を生成するように構成されている。プローブの可撓性部分上の異なる場所の複数のEMループを用いて、各EMループからのそのような電圧信号の収集により、電圧信号を受信して処理するように構成されたシステムが、ローカル座標系におけるEMループの座標を判定し、プローブ変形を表す空間における形状をリアルタイムで追跡することが可能となる。
【選択図】
図2B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
体内プローブであって、
変形可能部分と、
前記変形可能部分上に位置付けられた可撓性電磁ループであって、外部磁場に応答して誘導電圧を生成するように構成されている、可撓性電磁ループと、を備える、体内プローブ。
【請求項2】
遠位電極アセンブリを更に備え、前記変形可能部分が、前記遠位電極アセンブリの変形可能部分を含む、請求項1に記載の体内プローブ。
【請求項3】
シャフトを更に備え、前記変形可能部分が、シャフトの一部分を含む、請求項1に記載の体内プローブ。
【請求項4】
遠位電極アセンブリと、シャフトと、前記遠位電極アセンブリと前記シャフトとの間のインターフェースと、を更に備え、変形が、前記インターフェースの一部分を含む、請求項1に記載の体内プローブ。
【請求項5】
前記可撓性電磁ループが、導電性スパインを含む、請求項1に記載の体内プローブ。
【請求項6】
前記可撓性電磁ループが、導電性コーティングを含む、請求項1に記載の体内部分。
【請求項7】
前記可撓性電磁ループが、電気トレースを含む、請求項1に記載の体内部分。
【請求項8】
前記可撓性電磁ループが、フレックス回路を含む、請求項1に記載の体内部分。
【請求項9】
前記変形可能部分が、可撓性磁気ループを中立構成から変形構成に変化させる変形を経験するときに、前記可撓性電磁ループが、異なる誘導電圧を生成するように構成されている、請求項1に記載の体内プローブ。
【請求項10】
前記誘導電圧が、前記可撓性電磁ループの場所を示す、請求項9に記載の体内部分。
【請求項11】
前記可撓性電磁ループが、第1の周波数の第1の外部磁場に応答して前記誘導電圧を生成し、第2の周波数の第2の外部磁場に応答して第2の誘導電圧を生成するように構成されている、請求項1に記載の体内部分。
【請求項12】
体内プローブであって、
変形可能部分と、
複数の可撓性電磁ループであって、各々が前記変形可能部分上の異なる位置にあり、各可撓性電磁ループが、外部磁場に応答してそれぞれの誘導電圧を生成するように構成されている、複数の可撓性電磁ループと、を備える、体内プローブ。
【請求項13】
前記可撓性電磁ループのうちの少なくとも1つが、導電性スパインを含む、請求項12に記載の体内プローブ。
【請求項14】
前記可撓性電磁ループのうちの少なくとも1つが、導電性コーティングを含む、請求項12に記載の体内プローブ。
【請求項15】
前記可撓性電磁ループのうちの少なくとも1つが、電気トレースを含む、請求項12に記載の体内プローブ。
【請求項16】
前記可撓性電磁ループのうちの少なくとも1つが、フレックス回路を含む、請求項12に記載の体内プローブ。
【請求項17】
前記可撓性電磁ループが、ローカル座標系における前記ループの場所を示す誘導電圧を生成するように構成されている、請求項12に記載の体内プローブ。
【請求項18】
前記変形可能部分が、中立構成から変形構成に移行するときに、前記可撓性電磁ループが、ローカル座標系において前記ループの変形を示す誘導電圧を生成するように構成されている、請求項12に記載の体内プローブ。
【請求項19】
前記複数の可撓性電磁ループの各々が、第1の周波数の第1の外部磁場に応答して前記それぞれの誘導電圧を生成し、第2の周波数の第2の外部磁場に応答してそれぞれの第2の誘導電圧を生成するように構成されている、請求項17に記載の体内プローブ。
【請求項20】
前記複数の可撓性電磁ループの各々が、前記それぞれのループの変形を引き起こす外力を受けたときにそれぞれの誘導電圧を生成するように構成されており、前記複数のループの前記それぞれの誘導電圧の集合が、前記変形可能部分の変形形状を表す、請求項17に記載の体内プローブ。
【請求項21】
体内プローブであって、
変形可能部分と、
第1の導電性要素及び第2の導電性要素であって、前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素が、前記変形部分上の可撓性電磁ループとして構成されている、第1の導電性要素及び第2の導電性要素と、
磁場にさらされたときに第1の誘導電圧を搬送するように構成されている前記第1の導電性要素の第1の端子と、
前記磁場にさらされたときに第2の誘導電圧を搬送するように構成されている前記第2の導電性要素の第2の端子と、
前記第1の誘導電圧と前記第2の誘導電圧との間の電圧差を提供するように構成された接続点と、を備える、体内プローブ。
【請求項22】
前記プローブが、可撓性エンドエフェクタを有する電気生理学的カテーテルを含み、前記可撓性エンドエフェクタは、前記変形可能部分を含む、請求項21に記載の体内プローブ。
【請求項23】
前記プローブが、可撓性シャフトを有する電気生理学的カテーテルを含み、前記可撓性シャフトが、前記変形可能部分を含む、請求項21に記載の体内プローブ。
【請求項24】
前記エンドエフェクタが、前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素として構成されている第1のスプライン及び第2のスプラインを含む、請求項21に記載の体内プローブ。
【請求項25】
前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素が、前記エンドエフェクタ上の第1の導電性コーティング及び第2の導電性コーティングを含む、請求項21に記載の体内プローブ。
【請求項26】
前記体内プローブが、前記可撓性エンドエフェクタに固着されたフレキシブルプリント回路基板を更に備え、前記プリント回路基板が、第1の電子導電性要素及び第2の電子導電性要素を含む、請求項22に記載の体内プローブ。
【請求項27】
前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素が、前記シャフトの外面に固着されている、請求項21に記載の体内プローブ。
【請求項28】
前記シャフトが、側壁を含み、前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素が、前記側壁に埋め込まれた第1のワイヤ及び第2のワイヤを含む、請求項23に記載の体内プローブ。
【請求項29】
前記第1の導電性要素が、非線形セグメントを含む、請求項28に記載の体内プローブ。
【請求項30】
前記第1の導電性要素が、前記シャフトの周囲に円周方向に延びる、請求項28に記載の体内プローブ。
【請求項31】
システムであって、
磁場を生成するように構成された磁場生成器と、
カテーテルであって、
変形可能部分と、
複数の可撓性電磁ループであって、前記複数の可撓性電磁ループの各々が、前記変形部分上の異なる位置に固着されており、各ループが、第1の導電性要素と、第2の導電性要素と、前記磁場にさらされたときに第1の誘導電圧を搬送するように構成されている前記第1の導電性要素の第1の端子と、前記磁場にさらされたときに第2の誘導電圧を搬送するように構成された前記第2の導電性要素の第2の端子と、を含む、複数の可撓性電磁ループと、
各ループの前記第1の誘導電圧と前記第2の誘導電圧との間の電圧差を提供するように構成されている少なくとも1つの接続点と、を含む、カテーテルと、
ディスプレイと、
プロセッサと、を備え、前記プロセッサが、
(i)前記少なくとも1つの接続点から各ループの前記電圧差を受信し、
(ii)ローカル座標系に対する各ループの座標を判定し、
(iii)各ループの前記座標の集合に基づいて、前記変形可能部分の視覚的表現として形状を表示するように前記ディスプレイを駆動するように構成されている、システム。
【請求項32】
前記変形可能部分が、電極を含み、前記システムが、組織のアブレーションのために前記電極に通電するように構成されているRF生成器を更に含む、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記変形可能部分が、可撓性エンドエフェクタを含む、請求項31に記載のシステム。
【請求項34】
前記変形可能部分が、可撓性シャフトを含む、請求項31に記載のシステム。
【請求項35】
前記変形可能部分が、前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素として構成されている第1のスプライン及び第2のスプラインを有するエンドエフェクタを含む、請求項31に記載のシステム。
【請求項36】
前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素が、前記エンドエフェクタ上の第1の導電性コーティング及び第2の導電性コーティングを含む、請求項31に記載のシステム。
【請求項37】
前記システムが、前記エンドエフェクタに固着されたフレキシブルプリント回路基板を更に備え、前記プリント回路基板が、第1の電子導電性要素及び第2の電子導電性要素を含む、請求項31に記載のシステム。
【請求項38】
前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素が、前記シャフトの外面に固着されている、請求項31に記載のシステム。
【請求項39】
前記シャフトが、側壁を含み、前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素が、前記側壁に埋め込まれた第1のワイヤ及び第2のワイヤを含む、請求項34に記載のシステム。
【請求項40】
前記ディスプレイが、前記形状を視覚的表現としてリアルタイムで表示する、請求項31に記載のシステム。
【請求項41】
システムであって、
磁場を生成する磁場生成器と、カテーテルと、を備える、システム。前記カテーテルが、変形可能部分と、複数の可撓性電磁ループと、少なくとも第1の接続点と、を備える。前記複数の可撓性電磁ループの各々が、異なる位置で前記変形部分に固着されており、各ループが、第1の導電性要素と、第2の導電性要素と、前記磁場にさらされたときに第1の誘導電圧を搬送するように構成されている前記第1の導電性要素の第1の端子と、前記磁場にさらされたときに第2の誘導電圧を搬送するように構成された前記第2の導電性要素の第2の端子と、を含む。前記少なくとも接続点が、各ループの前記第1の誘導電圧と前記第2の誘導電圧との間の電圧差を提供するように構成されている。前記システムが、ディスプレイと、プロセッサと、を更に備え、前記プロセッサが、(i)前記少なくとも1つの接続点から各ループの前記電圧差を受信し、(ii)ローカル座標系に対する各ループの座標を判定し、(iii)各ループの前記座標に基づいて前記変形可能部分の形状を識別し、(iv)前記変形可能部分の視覚的表現として前記形状を表示するように前記ディスプレイを駆動するように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権)
本出願は、2023年6月29日に出願された「System And Method For Shape Tracking Of Intrabody Object Subject To Deformation」と題する米国特許出願第63/524,144号の利益を主張し、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して、生体内に配置された可撓性物体の場所を検出することに関し、具体的には、空間における可撓性電気生理学的プローブ又は装置の形状及び変形をリアルタイムで追跡するように、可撓性電気生理学的プローブ又は装置上の複数の導電性要素を感知することに関する。
【背景技術】
【0003】
センサ、管、カテーテル、分注装置及びインプラントなどの体内物体の位置を追跡することは、多くの医療処置で必要とされる。体内物体の位置及び配向を判定するための十分に確立された高精度システムが、磁場感知に基づいて開発されてきた。これらのシステムは、体内物体に固着されたセンサを利用して、外部で生成された磁場の相対強度を測定し、これらの測定値から物体の位置を導出する。磁気ベースの位置感知のための方法は、例えば、米国特許第5,391,199号、同第5,433,489号、及び同第6,788,967号(Ben-Haim)、米国特許第6,690,963号(Ben-Haimら)、米国特許第5,558,091号(Ackerら)、米国特許第6,172,499号(Ashe)、並びに米国特許第6,177,792号(Govari)に開示されており、それらの開示の全てが、参照により本明細書に組み込まれる。
【0004】
インピーダンスベースの測定値を利用する位置感知システムも開発されている。このようなシステムでは、インピーダンスが、体内物体に固定された電極と、体表面に配置された電極との間で測定される。次いで、システムは、インピーダンス測定値から体内物体の位置を導出する。インピーダンスベースの位置感知のための方法は、例えば、米国特許第5,983,126号(Wittkampf)、同第6,456,864号(Swanson)、及び同第5,944,022号(Nardella)において開示されており、それらの開示の全ては、参照により本明細書に組み込まれる。
【0005】
磁気及び電気位置感知技術を組み合わせるハイブリッド位置感知システム及び方法は、例えば、米国特許出願公開第20070016007号(Govari)に開示されている。これらのシステムでは、磁気位置センサが、あまり正確でない電気インピーダンスに基づく測定値を較正するための正確な位置基準を提供する。この目的のために、三軸磁気位置センサと、1つ又は2つ以上の電極と、を備えるカテーテルなどのハイブリッドプローブが、磁気位置測定値をインピーダンスベースの測定値と相関させるために使用される。この種のシステムは、複数の磁気位置センサの必要性を軽減し、したがって、磁気位置感知及びインピーダンスベースの感知の両方から利益を得る。
【0006】
しかしながら、比較的大きい遠位端アセンブリを有するカテーテル、特に3D構成を提示するものの場合、磁気、インピーダンスベース、又はハイブリッド位置感知は、対応するセンサの「点」場所のみを提供し、全体としての3D構成、特に接合部によって接続されたセグメントを有する構造としてのものは提供しない。更に、磁気位置センサは、単軸であろうと多軸であろうと、構造的に剛性であるため、このセンサは、可撓性である遠位端アセンブリ又はシャフトとの界面において屈曲する遠位端アセンブリを含む、屈曲又は変形を検出するためにカテーテルの可撓性部分上に搭載するのに好適ではない。磁気位置センサは、カテーテルシャフトの剛性部分上に搭載されるため、曲げによる遠位アセンブリの位置の変化を感知しない。そのため、磁気位置センサは、典型的には、例えば、心腔の壁に押し付けられたときの曲げ又は屈曲による遠位アセンブリの変形を検出するために使用されない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、出願人らは、体内装置、例えば、特に3D遠位アセンブリを有する電気生理学的カテーテルの空間における形状又は体積、及び遠位アセンブリが組織と接触するときなど、遠位アセンブリが外力を受けるときのその形状及び変形、及び/又は変形をリアルタイムで感知及び追跡することができるシステム及び方法を提供する必要があると認識した。
【課題を解決するための手段】
【0008】
外力を受けたときに変形するように適合された体内可撓性プローブは、1つ又は2つ以上の磁界に応答して、プローブの位置及びその変形を含む空間における形状を示す電気信号をリアルタイムで提供する導電性要素の1つ又は2つ以上の一体化された電磁(electromagnetic、EM)ループを含む。プローブの可撓性遠位アセンブリ及び/又は可撓性シャフト上に担持されるか、又は埋め込まれ得るEMループは、EMループを通る電流を誘導する磁束に応答して電圧信号を生成するように構成されている。EMループの構成が変形によって変化するときに、EMループの電圧信号は、変形に応答して対応して変化する。プローブの可撓性部分の異なる場所に位置付けられた十分な複数のEMループを用いて、そのような応答電圧信号の収集は、電圧信号を受信して処理するように構成されたシステムが、ローカル座標系におけるEMループの場所座標を判定し、可撓性プローブを表す形状をリアルタイムで追跡することを可能にし得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、体内プローブは、変形可能部分と、変形可能部分上に位置付けられた可撓性電磁ループであって、外部磁場に応答して誘導電圧を生成するように構成されている、可撓性電磁ループと、を備える。
【0010】
いくつかの実施形態では、体内プローブは、遠位電極アセンブリを更に備え、変形可能部分は、遠位電極アセンブリの変形可能部分を含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、体内プローブはシャフトを更に備え、変形部分は、シャフトの一部分を含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、体内プローブは、遠位電極アセンブリと、シャフトと、遠位電極アセンブリとシャフトとの間のインターフェースと、を更に備え、変形は、インターフェースの一部分を含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、可撓性電磁ループは、導電性スパインを含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、可撓性電磁ループは、導電性コーティングを含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、可撓性電磁ループは、電気トレースを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、可撓性電磁ループは、フレックス回路を含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、変形可能部分が、可撓性磁気ループを中立構成から変形構成に変化させる変形を経験するときに、可撓性電磁ループは、異なる誘導電圧を生成するように構成されている。
【0018】
いくつかの実施形態では、誘導電圧は、可撓性電磁ループの場所を示す。
【0019】
いくつかの実施形態では、可撓性電磁ループは、第1の周波数の第1の外部磁場に応答して誘導電圧を生成し、第2の周波数の第2の外部磁場に応答して第2の誘導電圧を生成するように構成されている。
【0020】
いくつかの実施形態では、体内プローブは、変形可能部分と、複数の可撓性電磁ループであって、各々が変形可能部分上の異なる位置にあり、各可撓性電磁ループは、外部磁場に応答してそれぞれの誘導電圧を生成するように構成されている、複数の可撓性電磁ループと、を備える。
【0021】
いくつかの実施形態では、可撓性電磁ループのうちの少なくとも1つは、導電性スパインを含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、可撓性電磁ループのうちの少なくとも1つは、導電性コーティングを含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、可撓性電磁ループのうちの少なくとも1つは、電気トレースを含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、可撓性電磁ループのうちの少なくとも1つは、フレックス回路を含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、可撓性電磁ループは、ローカル座標系におけるループの場所を示す誘導電圧を生成するように構成されている。
【0026】
いくつかの実施形態では、変形可能部分が、中立構成から変形構成に移行するときに、可撓性電磁ループは、ローカル座標系においてループの変形を示す誘導電圧を生成するように構成されている。
【0027】
いくつかの実施形態では、複数の可撓性電磁ループの各々は、第1の周波数の第1の外部磁場に応答してそれぞれの誘導電圧を生成し、第2の周波数の第2の外部磁場に応答してそれぞれの第2の誘導電圧を生成するように構成されている。
【0028】
いくつかの実施形態では、複数の可撓性電磁ループの各々は、それぞれのループの変形を引き起こす外力を受けたときにそれぞれの誘導電圧を生成するように構成されており、複数のループのそれぞれの誘導電圧の集合は、変形可能部分の変形形状を表す。
【0029】
いくつかの実施形態では、体内プローブは、変形可能部分と、第1の導電性要素及び第2の導電性要素であって、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、変形部分上の可撓性電磁ループとして構成されている、第1の導電性要素及び第2の導電性要素と、を備える。体内プローブは、磁場にさらされたときに第1の誘導電圧を搬送するように構成されている第1の導電性要素の第1の端子と、磁場にさらされたときに第2の誘導電圧を搬送するように構成されている第2の導電性要素の第2の端子と、第1の誘導電圧と第2の誘導電圧との間の電圧差を提供するように構成された接続点と、を更に備える。
【0030】
いくつかの実施形態では、プローブは、可撓性エンドエフェクタを有する電気生理学的カテーテルを含み、可撓性エンドエフェクタは、変形可能部分を含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、プローブは、可撓性シャフトを有する電気生理学的カテーテルを含み、可撓性シャフトは、変形可能部分を含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、エンドエフェクタは、第1の導電性要素及び第2の導電性要素として構成されている第1のスプライン及び第2のスプラインを含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、エンドエフェクタ上の第1の導電性コーティング及び第2の導電性コーティングを含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、体内プローブは、エンドエフェクタに固着されたフレキシブルプリント回路基板を更に備え、プリント回路基板は、第1の電子導電性要素及び第2の電子導電性要素を含む。
【0035】
いくつかの実施形態では、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、シャフトの外面に固着されている。
【0036】
いくつかの実施形態では、シャフトは、側壁を含み、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、側壁に埋め込まれた第1のワイヤ及び第2のワイヤを含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、第1の導電性要素は、非線形セグメントを含む。
【0038】
いくつかの実施形態では、少なくとも第1の導電性要素は、シャフトの周囲に円周方向に延びる。
【0039】
いくつかの実施形態では、システムは、磁場を生成するように構成された磁場生成器と、カテーテルと、を備える。カテーテルは、変形可能部分と、複数の可撓性電磁ループと、少なくとも接続点と、を備える。複数の可撓性電磁ループの各々は、変形部分上の異なる位置に固着されており、各ループは、第1の導電性要素と、第2の導電性要素と、磁場にさらされたときに第1の誘導電圧を搬送するように構成されている第1の導電性要素の第1の端子と、磁場にさらされたときに第2の誘導電圧を搬送するように構成されている第2の導電性要素の第2の端子と、を含む。少なくとも接続点は、各ループの第1の誘導電圧と第2の誘導電圧との間の電圧差を提供するように構成されている。システムは、ディスプレイと、プロセッサと、を更に備え、プロセッサは、(i)少なくとも1つの接続点から各ループの電圧差を受信し、(ii)ローカル座標系に対する各ループの座標を判定し、(iii)各ループの座標の集合に基づいて、変形可能部分の視覚的表現として形状を表示するようにディスプレイを駆動するように構成されている。
【0040】
いくつかの実施形態では、変形可能部分は、電極を含み、システムは、組織のアブレーションのために電極に通電するように構成されているRF生成器を更に含む。
【0041】
いくつかの実施形態では、変形可能部分は、可撓性エンドエフェクタを含む。
【0042】
いくつかの実施形態では、変形可能部分は、可撓性シャフトを含む。
【0043】
いくつかの実施形態では、変形可能部分は、第1の導電性要素及び第2の導電性要素として構成されている第1のスプライン及び第2のスプラインを有するエンドエフェクタを含む。
【0044】
いくつかの実施形態では、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、エンドエフェクタ上の第1の導電性コーティング及び第2の導電性コーティングを含む。
【0045】
いくつかの実施形態では、システムは、エンドエフェクタに固着されたフレキシブルプリント回路基板を更に備え、プリント回路基板は、第1の電子導電性要素及び第2の電子導電性要素を含む。
【0046】
いくつかの実施形態では、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、シャフトの外面に固着されている。
【0047】
いくつかの実施形態では、シャフトは、側壁を含み、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、側壁に埋め込まれた第1のワイヤ及び第2のワイヤを含む。
【0048】
いくつかの実施形態では、ディスプレイは、形状を視覚的表現としてリアルタイムで表示する。
【0049】
いくつかの実施形態では、システムは、磁場を生成するように構成された磁場生成器と、カテーテルと、を備える。カテーテルは、変形可能部分と、複数の可撓性電磁ループと、少なくとも第1の接続点と、を備える。複数の可撓性電磁ループの各々は、異なる位置で変形可能部分に固着されており、各ループは、第1の導電性要素と、第2の導電性要素と、磁場にさらされたときに第1の誘導電圧を搬送するように構成されている第1の導電性要素の第1の端子と、磁場にさらされたときに第2の誘導電圧を搬送するように構成されている第2の導電性要素の第2の端子と、を含む。少なくとも接続点は、各ループの第1の誘導電圧と第2の誘導電圧との間の電圧差を提供するように構成されている。システムは、ディスプレイと、プロセッサと、を更に備え、プロセッサは、(i)少なくとも1つの接続点から各ループの電圧差を受信し、(ii)ローカル座標系に対する各ループの座標を判定し、(iii)各ループの座標の集合に基づいて変形可能部分の形状を識別し、(iv)変形可能部分の視覚的表現として形状を表示するようにディスプレイを駆動するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0050】
本発明のこれらの特徴及び利点、並びに他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明を添付図面と併せて考慮することによってより十分な理解がなされるであろう。特定の図面では、ある選択された構造及び機構が、残りの構造及び機構を見やすくするために示されていないということを理解されたい。
【
図1】開示される主題の実装形態による、システムの概略図である。
【
図2A】開示される主題の実装形態による、ガイドシースから展開する前の第1の構成における、
図1のシステムとともに使用するための体内プローブの斜視図である。
【
図2B】ガイドシースから展開した後の第2の構成における、
図2Aの体内プローブの斜視図である。
【
図3】開示される主題の実装形態による、中立構成における、
図2Bの体内プローブのエンドエフェクタの上面図である。
【
図4】開示される主題の代替的な実装形態による、中立構成におけるエンドエフェクタの上面図である。
【
図5】外力を受けたときの変形構成における、
図2Bのエンドエフェクタの正面斜視図である。
【
図6】開示される主題の実装形態による、中立構成におけるバスケットエンドエフェクタの側面図である。
【
図7】開示される主題の実装形態による、中立構成におけるバルーンエンドエフェクタの側面図である。
【
図8A】バルーンエンドエフェクタを伴う、開示される主題の実装形態によるバルーンカテーテルの正面斜視図である。
【
図8B】
図8AのバルーンエンドエフェクタのPCBの第1の基板の上面図である。
【
図8C】
図8AのバルーンエンドエフェクタのPCBの第2の基板の上面図である。
【
図9A】中立構成における、開示される主題の第1の実装形態による、EMループを伴うシャフトの側面図である。
【
図9B】偏向構成における、開示される主題の第2の実装形態による、EMループを伴うシャフトの側面図である。
【
図9C】偏向構成における、開示される主題の第3の実装形態による、EMループを伴うシャフトの側面図である。
【
図9D】中立構成における、開示される主題の第4の実装形態による、EMループを伴うシャフトの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下の詳細な説明は、図面を参照しながら読まれるべきものであり、異なる図面における同様の要素には、同一の番号が付けられている。図面は、必ずしも縮尺どおりとは限らず、選択された実施形態を描示しており、また本発明の範囲を限定することを意図していない。詳細な説明は、限定ではなく、例として、本発明の原理を例解する。この説明は、当業者が本発明を作製及び使用することを明らかに可能にし、また本発明を実施するための最良の態様であると現在考えられているものを含めて、本発明のいくつかの実施形態、適応例、変形例、代替例、及び使用を説明する。
【0052】
本明細書で使用される場合、任意の数値又は範囲に対する「約」又は「およそ」という用語は、構成要素の一部又は集合が本明細書に説明される意図された目的のために機能することを可能にする好適な寸法公差を示す。より具体的には、「約」又は「ほぼ」は、列挙された値の±20%の値の範囲を指し得、例えば、「約90%」は、71%~99%の値の範囲を指し得る。加えて、本明細書で使用される場合、「患者」、「宿主」、「ユーザ」、及び「対象」という用語は、任意のヒト又は動物対象を指し、ヒト患者における本発明の使用が好ましい実施形態を表すが、システム又は方法をヒトの使用に限定することを意図するものではない。
【0053】
例示的なカテーテルベースの電気生理学マッピング及びアブレーションシステム(10)を示す
図1を参照する。システム(10)は、患者の血管系を通って、心臓(12)の腔又は血管構造内へと医師(24)によって経皮的に挿入される複数のカテーテルを含む。典型的には、送達シースカテーテルは、心臓(12)の所望の場所の近くの左心房又は右心房内へと挿入される。その後、1つ又は2つ以上のカテーテルを、送達シースカテーテルに挿入して、心臓12内の所望の場所に到達させることができる。複数のカテーテルは、心内電位図(Intracardiac Electrogram、IEGM)信号の感知専用のカテーテル、アブレーション専用のカテーテル、及び/又は感知及びアブレーションの両方に専用のカテーテルを含み得る。IEGMを感知するように構成されている例示的なカテーテル(14)が、本明細書に例解されている。医師24は、心臓12における標的部位を感知するために、カテーテル14の遠位先端部28を心臓壁と接触させて配置することができる。アブレーションのために、医師24は、同様に、アブレーションカテーテルの遠位端を、組織のアブレーションのための標的部位に接触させて配置することができる。
【0054】
カテーテル(14)は、遠位先端部(28)において複数のスプライン(22)にわたって任意選択的に分布し、IEGM信号を感知するように構成された1つ、好ましくは複数の電極(26)を含む例示的なカテーテルである。カテーテル(14)は、遠位先端部(28)の位置及び配向を追跡するために、遠位先端部(28)内又はその近くに埋め込まれた位置センサ(29)を更に含み得る。任意選択的に、かつ好ましくは、位置センサ(29)は、三次元(three-dimensional、3D)位置及び配向を感知するための3つの磁気コイルを含む、磁気系の位置センサである。
【0055】
磁気系の位置センサ(29)は、所定の作業体積内に磁場を生成するように構成された複数の磁気コイル(32)を含む場所パッド(25)とともに、動作され得る。カテーテル(14)の遠位先端部(28)の実時間位置は、場所パッド(25)によって生成され、磁気系の位置センサ(29)によって感知される磁場に基づいて、追跡され得る。磁気ベースの位置感知技術の詳細は、米国特許第5,5391,199号、同第5,443,489号、同第5,558,091号、同第6,172,499号、同第6,239,724号、同第6,332,089号、同第6,484,118号、同第6,618,612号、同第6,690,963号、同第6,788,967号、同第6,892,091号に説明されている。
【0056】
システム(10)は、場所パッド(25)の場所基準並びに電極(26)のインピーダンスベースの追跡を確立するために、患者(23)における皮膚接触のために位置付けられた1つ又は2つ以上の電極パッチ(38)を含む。インピーダンスベースの追跡のために、電流が電極26に方向付けられ、電極皮膚パッチ38において感知され、それにより、各電極の位置を、電極パッチ38を介して三角測量することができる。インピーダンスベースの位置追跡技術の詳細は、米国特許第7,536,218号、同第7,756,576号、同第7,848,787号、同第7,869,865号、及び同第8,456,182号に説明されている。
【0057】
記録器(11)は、体表面ECG電極(18)で捕捉された電位
図21と、カテーテル14の電極26で捕捉された心内電位図(intracardiac electrogram、IEGM)とを記録及び表示する。記録器(11)は、心臓の律動をペーシングするためのペーシング機能を含み得、かつ/又は独立型ペーサに電気的に接続され得る。
【0058】
システム(10)は、アブレーションするように構成されたカテーテルの遠位先端部にある1つ又は2つ以上の電極にアブレーションエネルギーを伝導するように適合された、アブレーションエネルギー生成器(50)を含み得る。アブレーションエネルギー生成器50によって生成されるエネルギーは、不可逆エレクトロポレーション(IRE)をもたらすために使用され得るような、単極性若しくは双極性の高電圧直流パルスを含む、高周波(RF)エネルギー若しくはパルス場アブレーション(PFA)エネルギー、又はそれらの組み合わせを含んでもよいが、それらに限定されない。
【0059】
患者インターフェースユニット(Patient interface unit、PIU)(30)は、カテーテルと、電気生理学的機器と、電源と、システム(10)の動作を制御するためのワークステーション(55)との間の電気通信を確立するように構成されているインターフェースである。システム(10)の電気生理学的機器は、例えば、複数のカテーテル、場所パッド(25)、体表面ECG電極(18)、電極パッチ(38)、アブレーションエネルギー生成器(50)、及び記録器(11)を含み得る。任意選択的に、かつ好ましくは、PIU(30)は、カテーテルの場所の実時間計算を実装し、ECG計算を実行するための、処理機能を更に含む。
【0060】
ワークステーション(55)は、メモリと、適切なオペレーティングソフトウェアがその中に記憶されたメモリ又は記憶装置を伴うプロセッサユニットと、ユーザインターフェース機能とを含む。ワークステーション(55)は、任意選択的に、(1)心内膜解剖学的構造を三次元(3D)でモデリングし、モデル又は解剖学的マップ(20)をディスプレイ装置(27)上に表示するためにレンダリングすることと、(2)記録された電位図(21)からコンパイルされた活性化シーケンス(又は他のデータ)を、レンダリングされた解剖学的マップ(20)上に重ね合わされた代表的な視覚的表示又は画像でディスプレイ装置(27)上に表示することと、(3)心腔内の複数のカテーテルのリアルタイムの位置及び配向を表示することと、(4)アブレーションエネルギーが印加された箇所などの関心部位をディスプレイ装置(27)上に表示することと、を含む複数の機能を提供してもよい。システム(10)の要素を具現化する1つの市販製品は、Biosense Webster,Inc.,31A Technology Drive,Irvine,CA 92618から入手可能なCARTOTM 3システムとして入手可能である。
【0061】
図2A~
図2Bに示されるように、カテーテルアセンブリ(100)は、ハンドルアセンブリ(110)と、ハンドルアセンブリ(110)から遠位に延びるカテーテル(120)と、カテーテル(120)の遠位端に位置するエンドエフェクタ(200)と、ハンドルアセンブリ(110)に関連付けられた偏向駆動アクチュエータ(114)と、を含む。偏向駆動アクチュエータ(114)は、ハンドルアセンブリ(110)のケーシング(112)に対して回転可能であり、それにより、エンドエフェクタ(200)及びカテーテルの遠位部分(120)を、カテーテル(120)の近位部分によって画定される中心長手方向軸(longitudinal axis、LA)から離れて偏向させる。そのような機能性を提供するために、偏向駆動アクチュエータ(114)及びカテーテル(120)と結合され得る様々な好適な構成要素が、本明細書の教示に鑑みて当業者には明らかであろう。
【0062】
カテーテル(120)は、細長い可撓性シャフト(122)と、外側シース(124)と、を含む。シャフト(122)は、外側シース(124)内に同軸にかつ摺動可能に配設されている。エンドエフェクタ(200)は、シャフト(122)の遠位端に位置付けられている。カテーテル(120)の近位端は、ハンドルアセンブリ(110)のノズル部材(116)から遠位に延びる。いくつかの変形例では、外側シース(124)は、カテーテル(120)の一体構成要素である。いくつかの他の変形例では、シース(124)は別の器具の構成要素であり、カテーテル(120)はシース(124)に挿入される。いずれのシナリオにおいても、シャフト(122)及び外側シース(124)は、エンドエフェクタ(200)が外側シース(124)内に収容されるように、外側シース(124)がシャフト(122)に対して遠位に位置付けられている、
図2Aに示されるような第1のアレンジメント、エンドエフェクタ(200)が外側シース(124)に対して露出されるように、外側シース(124)がシャフト(122)に対して近位に位置付けられている、
図2Bに示されるような第2のアレンジメントを含む、2つのアレンジメントの間で移行し得る。いくつかの変形例では、シャフト(122)は、ハンドルアセンブリ(110)に対して並進して、外側シース(124)に対する異なる長手方向の位置決めを達成する。いくつかの他の変形例では、外側シース(124)は、ハンドルアセンブリ(110)に対して並進して、シャフト(122)に対する異なる長手方向の位置決めを達成する。
【0063】
カテーテル(120)及びエンドエフェクタ(200)は、カテーテル(120)が患者(patient、PA)の体内に導入されたとき、及び挿入部位から患者(PA)内の標的心臓血管領域への移行中、
図2Aに示された状態にある場合がある。カテーテル(120)及びエンドエフェクタ(200)が患者(PA)内の標的心臓血管領域に到達すると、外側シース(124)が近位に後退してエンドエフェクタ(200)を露出させることができ、それによってエンドエフェクタ(200)は
図2Bに示される拡張された展開状態を達成することが可能になる。
【0064】
図2B及び
図3に示されるように、エンドエフェクタ(200)は、近位結合部材(230)を介してカテーテル(120)のシャフト(122)の遠位端に固定される。本実施例のエンドエフェクタ(200)は、近位コネクタ230から遠位に延びる複数のスプライン(210)を含む。近位コネクタ230とのインターフェース213として、各スプライン(210)の近位部分は、遠位に延び、カテーテル(120)の近位部分によって画定される中心長手方向軸(longitudinal axis、LA)から離れて外向きに分岐する。各スプライン(210)の長手方向中間部分は、中心長手方向軸(LA)と略平行である。各スプラインの遠位部分は、中心長手方向軸(LA)に向かって収束して戻る。例えば、各スプラインの遠位端は、ボールの形態で遠位継手(220)に遠位に接合されるか(
図3)、又は代替的には、各スプラインは、遠位端及び近位端が近位コネクタ230で収束するように、U字形に屈曲された線形スプラインから形成され得る(
図4)。各スプライン(210)はまた、スプライン(210)の長さに沿って互いに離間している複数の電極(212)を含み得る(
図3)。いくつかの変形例では、電極(212)は、EPマッピングのために組織からEP信号を提供するように動作可能である。加えて、又は代替的に、電極(212)は、組織をアブレーションするように動作可能であってもよい。スプライン(210)はまた、温度センサなどの様々な他の特徴を含んでもよい。
【0065】
スプライン(210)は、スプライン(210)が
図2B、
図3及び
図4に示される構成をとるように弾性的に付勢され得るように、弾性材料(例えば、ニチノールなど)から形成されてもよい。いくつかの変形例では、エンドエフェクタ(200)は、スプライン(210)が図示の状態にあるとき、略平坦な構成を画定し、エンドエフェクタ(200)によって画定される平面は、長手方向軸(LA)に沿って、かつ長手方向軸(LA)から横方向に延びる。スプラインはまた、
図2Aに示されるように、スパインが外側シース(124)内に収容され得るように変形可能である。したがって、スプラインは、エンドエフェクタ(200)によって画定される平面に沿って、長手方向軸(LA)に向かって内向きに変形して、シース(124)内に収まり得る。
図2Aに示される状態と
図2B及び
図3に示される状態との間で移行するためにエンドエフェクタ(200)によって画定される平面に沿って変形及び拡張することに加えて、スプラインはまた、エンドエフェクタ(200)によって画定される平面を横断する方向に沿って変形してもよい。このような変形は、エンドエフェクタ(200)が組織に対して押されるときに生じ得る(
図5)。
【0066】
近位結合部材(230)は、任意の他の好適な形態をとり得る。いくつかの実施形態では、結合部材(230)は、円筒形プラスチック(例えば、ポリエーテルエーテルケトン(polyether ether ketone、PEEK)など)構成要素を含む。いくつかの実施形態では、円筒形プラスチックは、可撓性かつ変形可能である。スパイン(210)の近位端は、接着剤、オーバーモールド、溶接、エポキシを介して、又は任意の他の好適な様式で、結合部材(230)にしっかりと固定され得る。同様に、可撓性シャフト(122)の遠位端は、接着剤、オーバーモールド、溶接、エポキシを介して、又は任意の他の好適な様式で、結合部材(230)にしっかりと固定され得る。いくつかの変形例では、可撓性シャフト(122)の遠位端は、結合部材(230)内のスパイン(210)の近位端(といくつかの実施形態では遠位端)にしっかりと固定され、加えて、これらの構成要素は、結合部材(230)にしっかりと固定される。本実施例の結合部材(230)は、リング電極(240)を更に含む。いくつかの変形例では、リング電極(240)は、患者の血液からの基準信号を提供するために使用され、一方、電極(210)は、患者の組織からのEPマッピング信号を提供する。あるいは、リング電極(240)は、任意の他の好適な目的(複数可)に使用され得る。いくつかの変形例では、リング電極(240)は省略される。
【0067】
いくつかの変形では、ワークステーション55(
図1)はまた、以下でより詳細に説明されるように、カテーテルアセンブリ(100)から位置及び/又は形状を示すEMループ信号を受信するように動作可能である。このような変形例では、ワークステーション55はまた、電圧信号を含むEMループ信号を処理し、それにより、患者(PA)内のカテーテルアセンブリ(100)のエンドエフェクタ(200)又は他の構成要素の位置及び/又は形状を判定するように動作可能である。場所パッド(25)は、心臓(heart、H)を含む所定の作業体積内に交流磁場を生成するコイルを含み得る。各生成器はまた、異なる周波数でコイルを駆動し得る。
【0068】
ディスプレイ装置(27)は、ワークステーション(55)と結合されており、患者の解剖学的構造の画像をレンダリングするように動作可能である。このような画像は、手術前又は手術中に取得された一組の画像(例えば、CTスキャン又はMRIスキャン、3Dマップなど)に基づき得る。ディスプレイ装置(27)を介して提供される患者の解剖学的構造の図はまた、以下に更に説明されるように、カテーテルアセンブリ(100)の位置及び/又は形状を示す信号に基づいて動的に変化してもよい。例えば、カテーテル(120)のエンドエフェクタ(200)が患者(PA)内で移動すると、カテーテルからの対応する位置及び/又は形状データにより、ワークステーション(55)は、ディスプレイ装置(27)内の患者の解剖学的構造の図をリアルタイムで更新して、エンドエフェクタ(200)が患者(PA)内で移動するにつれてエンドエフェクタ(200)の周囲の患者の解剖学的構造の領域を描示し得る。更に、ワークステーション(55)は、エンドエフェクタ(200)によるEPマッピングによって検出されるように、異常な導電性組織部位の場所を示すように、ディスプレイ装置(27)を駆動し得る。単なる例として、ワークステーション(55)は、照明ドット、十字線、又は異常な導電性組織部位のいくつかの他の形式の視覚的指示を重ね合わせることなどによって、異常な導電性組織部位の位置を患者の解剖学的構造の画像上に重ね合わせるようにディスプレイ装置(27)を駆動し得る。
【0069】
ワークステーション(55)はまた、有利には、ディスプレイ装置(27)を駆動して、エンドエフェクタ(200)、シャフト(122)の現在の位置及び/又は形状を、その可撓性部分のカテーテル(100)による任意の変形経験を含めて、患者の解剖学的構造の画像上に、そのような変形のグラフィカル表現を重ね合わせることなどによって重ね合わせ得る。このような重ね合わされた視覚的指示はまた、医師が患者(PA)内でエンドエフェクタ(200)を移動させると、リアルタイムでディスプレイ装置(27)上の患者の解剖学的構造の画像内で移動することができ、それにより、エンドエフェクタ(200)が患者(PA)内で移動すると、患者(PA)内のカテーテル(100)の位置/及び形状に関するリアルタイムの視覚的フィードバックを操作者に提供する。したがって、ディスプレイ装置(27)を介して提供される画像は、エンドエフェクタ(200)を見るいかなる光学機器(すなわち、カメラ)を必ずしも有することなく、患者(PA)内のカテーテルの位置及び/又は形状並びにその変形を追跡するビデオを効果的に提供し得る。同じビューにおいて、ディスプレイ装置(27)は、EPマッピングを介して検出された異常な導電性組織部位の場所を同時に視覚的に示し得る。したがって、医師(physician、PH)は、ディスプレイ装置(27)を見て、マッピングされた異常な導電性組織部位及び患者(PA)内の隣接する解剖学的構造の画像に関連して、カテーテル要素のリアルタイムの位置及び/又は形状を観察し得る。
【0070】
本実施例は、生理食塩水又はいくつかの他の好適な灌注流体を収容するバッグを含む本実施例の流体源を含み得る。導管は、流体源からカテーテルアセンブリに流体を選択的に駆動するように動作可能なポンプに更と結合されている可撓性チューブを含む。いくつかの変形形態では、導管、流体源、及びポンプは、完全に省略されている。これらの構成要素が含まれている変形例では、エンドエフェクタは、流体源から患者内の標的部位に灌注流体を伝達するように構成され得る。このような灌注は、本明細書に引用されている様々な特許参考文献のいずれかの教示に従って、又は、本明細書の教示に鑑みて当業者に明らかとなる他の任意の好適な方法で行うことができる。
【0071】
図3及び
図4に示されるカテーテルの実施形態は、外力を受けたときに変形することができるカテーテルの1つ又は2つ以上の可撓性部分上に形成されるか、又は他の方法でその部分に一体化される、導電性材料の1つ又は2つ以上の電磁(electromagnetic、EM)ループを含む。例えば、
図4に示されるように、シャフトの遠位端から延びているのは、閉EMスプラインループ(L1、L2、L3)を形成するスプライン(210)である。各スプラインループは、線形スプラインから形成され、この線形スプラインは、その遠位端がシャフトの遠位端とのインターフェース(213)においてその近位端と収束するように、それ自体の上に、湾曲又は屈曲される。スプラインループの各々は、エンドエフェクタ(200)上の異なる位置を占有し、各ループは、それぞれのループの場所においてそれぞれのループを通る磁束に基づいて電圧信号を生成し得る。各ループの電圧読み取りは、それぞれの接続点(C1、C2、C3)において提供され得る。
【0072】
開示される主題の実装形態によれば、各EMループは、場所パッド(25)の1つ又は2つ以上の磁場生成器(32)によって生成された患者(PA)の心臓(H)の周囲の1つ又は2つ以上の交流磁場にさらされる。各ループは、ループの場所における磁場に基づいて電圧量を生成し得る。プロセッサを有するコンソール(12)は、少なくとも1つの交流磁場の磁束に応答して各EMループによって生成された電圧信号を受信し、電圧信号は、ループの一部であるか、又はループの外部にある電圧接点から測定され得る。例えば、異なる周波数で生成される複数の磁場を用いて、各磁場は、プロセッサが、カテーテル上の異なる位置におけるループのそのようなそれぞれの電圧の収集がある画定された3D座標系における各ループの位置及び配向を確認することができるように、各ループ内にそれぞれの電圧を誘導することができる。
【0073】
プロセッサは、心臓の電磁マップを、(心臓組織の電気的活性を示す)任意のECG信号、及び(ループ及びECG信号の発生源のそれぞれの場所を示す)ループ内に誘導された電圧に基づいて構成し得る。このようなマップは、ディスプレイ18上に表示され得る。
【0074】
有利には、カテーテルの可撓性部分が、変形を引き起こす外力を受けるときに、可撓性部分内のループは、中立構成から変形構成に移行するにつれて変形を経験し、そのような移行は、それぞれの磁束の変化の結果として、それぞれの誘導電圧を変化させる。
図5を参照すると、カテーテル100は、エンドエフェクタ200がシャフト122によって画定される長手方向軸LAともはや平行ではなく、例えば、
図2Bに示されるような中立構成から
図5に示されるような変形又は屈曲構成に移行するインターフェース213において、変形を伴う角度で延びるように、組織と接触するように操作されている。また、各スプラインループL1、L2、L3がエンドエフェクタ200上のそれぞれの位置を占めている状態で、各スプラインループは、各ループによって検出される磁束に影響を与えて変える変形を受けることがあり、それにより、磁場によって誘導されるそれぞれの電圧信号を変化させる。
【0075】
コンソール(12)のプロセッサがスプラインループL1、L2、L3の電圧信号の変化を検出するときに、これらの変化は、インターフェース213の変形を引き起こす外力の結果としてスプラインループが変形されたことを示す。任意の構成の可撓性エンドエフェクタに関して、2Dか3Dかにかかわらず、各々がエンドエフェクタ上の異なる位置又は場所にある、エンドエフェクタの表面上及び/又は内部の十分な複数のEMループによるエンドエフェクタの構造のカバレッジは、プロセッサが、エンドエフェクタの位置及び配向だけでなく、ローカル座標系によって画定される空間におけるエンドエフェクタの全体的形状及びそれが受ける任意の変形を監視及び追跡することを可能にすることが理解される。
【0076】
複数の交番磁界が異なる周波数で磁束を生成している場合、ループの移動及び変形による電圧信号(及びその変化)がそれぞれの周波数で測定されて、そのような移動及び変形を示す信号を提供する。
【0077】
図3のエンドエフェクタ(200)の実施形態から、各スプライン(210)は、(導電性材料の構成を有するか、又は導電性材料が塗布又は一体化される基板として機能するかのいずれかとして)任意の他のスプラインとループを形成することができる。例えば、スプライン(210a)は、スプライン(210b)との遠位継手(220)を介して第1のループ(L1)を形成してもよく、スプライン(210a)は、スプライン(210c)との遠位継手(220)を介して第2のループ(L2)を形成してもよく、スプライン(210b)及びスプライン(210c)は、遠位継手(220)を介して第3のループ(L3)を形成してもよい。無数の異なるループが、異なるスプラインを結合することから作成及び指定され得、これらのループの各々は、エンドエフェクタ(200)の場所において、場所パッド(25)の磁場生成器(32)によって生成された磁場に基づいて、別個の電圧信号を生成し得、電圧読み取りは、電圧測定領域又は接続点(222)において提供されることを理解されたい。したがって、エンドエフェクタ(200)上のスプライン(又はその上の導電性要素)の場所、並びにループを作成するために使用されるスプラインの指定及び識別に応じて、誘導及び駆動システム10は、エンドエフェクタの形状、並びにエンドエフェクタ、シャフト、及び/又は接続点(222)において測定される電圧によるインターフェースの任意の変形を含む、カテーテルのその形状の任意の変形とともに、ループ(したがって、カテーテル100)の場所を検出することができる。そのために、1つ又は2つ以上の接続点22は、ループ電圧信号が第1のドライバモジュール(14)によって受信及び処理されるケーブル30を介して誘導及び駆動システム(10)に結合される、導電性パッド又は有線接続などの電圧接点であり得る。
【0078】
略収束してループを形成する第1のスプライン及び第2のスプラインのペアの接続点において、第1の導電性要素の第1の端子は、ループを通して磁場によって誘導された第1の電圧を搬送し、第2の導電性要素の第2の端子は、ループを通して磁場によって誘導された第2の電圧を搬送する。第1の導電性要素及び第2の導電性要素のペアは、ループを形成する第1の導電性要素及び第2の導電性要素にわたって誘導された電圧差を差動増幅器(図示せず)に集合的に搬送する。増幅器からの出力は、ループの位置及び/又は形状を表す。関心ループに応じて、電圧差は、ループを形成する任意の複数のスプライン(及びそれらのそれぞれの導電性要素)について測定され得ることが理解される。
【0079】
コンソール(12)のプロセッサは、ループ電圧信号を処理するように動作可能であり、それにより、各ループの位置及び各ループの変形、したがって、集合的に、ループが存在するエンドエフェクタ及びシャフトの形状を判定するように動作可能である。エンドエフェクタ及びシャフトとのインターフェース上の異なる場所に構成される複数のループを用いて、複数のループは、エンドエフェクタ及びインターフェースの全体構造を集合的に接続する。有利には、カテーテル上の異なる位置に構成されるループが多いほど、システムは、空間内のカテーテルの位置及び完全な形状をより完全に追跡することができる。
【0080】
コンソール(12)のプロセッサに結合されて、
図1のディスプレイ装置27は、手術前又は手術中に取得された画像のセット(例えば、CT又はMRIスキャン、3Dマップなど)に基づいて患者の解剖学的構造の画像をレンダリングすることができる。ディスプレイ装置(27)を通して提供される患者の解剖学的構造のビューはまた、カテーテル(100)のループからの電圧信号に基づいて動的に変化し得る。例えば、
図5のエンドエフェクタが患者内で移動及び/又は変形すると、対応する電圧信号により、コンソール(12)のプロセッサは、エンドエフェクタが患者内で移動又は変形すると、エンドエフェクタの周囲の患者の解剖学的構造の領域を描示するために、ディスプレイ装置(27)内の患者の解剖学的構造をリアルタイムで更新し得る。更に、ワークステーション(55)は、エンドエフェクタ(200)上の電極212を用いた電気生理学的(electrophysiological、EP)マッピングによって検出されるように、又は他の方法で(例えば、専用のEPマッピングカテーテルを使用するなど)検出されるように、異常な導電性組織部位の場所を示すようにディスプレイ装置(27)を駆動し得る。
【0081】
ワークステーション(55)はまた、ディスプレイ装置(27)を駆動し、形状を表す照射されたグラフィック表現、又は他の形態の視覚的指示を重ね合わせるなどにより、エンドエフェクタの現在の場所を、その形状とともに患者の解剖学的構造の画像に重ね合わせ得る。そのような重畳された視覚的指示はまた、医師が患者(PA)内でエンドエフェクタを移動させるにつれて、リアルタイムで、ディスプレイ装置(27)上の患者生体構造の画像内で移動してもよく、それにより、エンドエフェクタが患者内で移動するにつれて、特に、エンドエフェクタが組織壁内に前進して、外力をエンドエフェクタに付与し、エンドエフェクタの形状を変形及び変化させる場合、患者(PA)内のエンドエフェクタの位置及び形状に関して、リアルタイム視覚的フィードバックをオペレータに提供する。スプラインが、外力の結果として変形するエンドエフェクタ又はシャフトの領域に位置する場合、変形もリアルタイムで表示される。したがって、ディスプレイ装置(27)を介して提供された画像は、エンドエフェクタを見る光学機器(すなわち、カメラ)を必ずしも有することなく、患者(PA)内のエンドエフェクタの位置及び形状を追跡するビデオを効果的に提供し得る。同じビューにおいて、ディスプレイ装置(27)は、EPマッピングを介して検出された異常な導電性組織部位の位置を同時に視覚的に示し得る。したがって、医師(PH)は、ディスプレイ装置(27)を見て、マッピングされた異常な導電性組織部位及び患者(PA)内の隣接する解剖学的構造の画像に関連して、エンドエフェクタの任意の変形を含め、リアルタイムの位置及び形状を観察し得る。
【0082】
いくつかの実施形態では、スプラインは、
図6に示される回転楕円状バスケットなど、任意の好適な形状のバスケットエンドエフェクタ(400)を画定するようにアレンジされ得る。
図6は、スプライン412の導電性要素がスプライン上に印刷される実施形態を示す。例えば、導電性要素の各々は、スプライン上に塗装される導電性塗料を含み得る。他の実施形態では、導電性要素は、スプラインの表面に固着されたワイヤを備える。更に他の実施形態では、スプライン自体が導電性材料から構成されている。
【0083】
その構造フレームワークの一部として、バスケットエンドエフェクタ(400)は、複数のスプライン(412)を含み、その近位端は、近位結合部材(430)から延び、その遠位端は、ハブ(450)で収束する。各スプラインは、ハブ(450)を介して他の全てのスプラインに接続されるため、任意の2つの選択されたスプラインとそれらのそれぞれの導電性要素との組み合わせは、EMループ(例えば、L1、L2、L3)を形成することができ、ループを形成する第1の導電性要素及び第2の導電性要素にわたる磁場によって誘導される電圧差は、近位結合部材上に位置する接続点(430)において測定され得る。特に、各ループ(L1、L2、L3)は、各ループを形成するスプラインのペアが隣接するスプラインである必要がないという点で、形状及びサイズが互いに同一である必要はない。リード(417)を介して電圧信号を受信するバスケットエンドエフェクタ(400)の近位の増幅器スイッチボックス(415)は、ループの選択されたスプライン間の電圧差を増幅し、ケーブル(30)を介してコンソール(12)のプロセッサに出力を提供するように構成され得、そのような出力は、有利には、選択されたループの位置及び/又は形状を示す。各々が異なる位置及び/又は場所にある複数のループを用いて、各々がエンドエフェクタ上の異なる位置又は場所にある、表面上の十分な複数のEMループを有するバスケットエンドエフェクタ(400)の構造のカバレッジは、プロセッサが、バスケットエンドエフェクタ(400)の位置及び配向だけでなく、そのエンドエフェクタの全体的形状及びそれが受ける任意の変形を監視及び追跡することを可能にする。
【0084】
図7を参照すると、いくつかの実施形態では、バルーンエンドエフェクタ(500)は、導電性要素として、外面(501)に固着されたフレキシブルプリント回路基板(printed circuit board、PCB)(502)を有し、PCB(502)は、EMループ(L)を形成するリード(514)によって接続されている電極(511)のアレイ(A1、A2)を提供する。ループ(L)の信号出力は、ケーブル(30)に結合されたカテーテルシャフト(522)を通って近位に延びるリード(517)を介してコンソール(12)のプロセッサによって受信され、プロセッサは、ループ(L)の位置及び/又は形状について出力を分析する。いくつかの実施形態では、EMループ(L)は、2つのアレイ(A1、A2)間に抵抗器(513)を含み、これは、アレイの電極(511)が、例えば、バルーンエンドエフェクタ(500)の近位に接続されたRF生成器(507)によって通電されると、アブレーション電極としても機能することを可能にする。
【0085】
図8A、
図8B及び
図8Cを参照すると、いくつかの実施形態では、カテーテル(1000)は、シャフト(1010)と、変形可能なバルーン(1012)の外面上に配設された複数のフレキシブルプリント回路基板(PCB)(1014)を伴って構成されている変形可能バルーン(1012)と、を含む。例解された実施形態では、各PCB(1014)は、遠位「リーフ」部分(1016)と、バルーン(1012)のそれぞれの長手方向に沿って位置してバルーン(1012)の遠位端(1022D)と近位端(1024P)との間に延びる近位「ステム」部分(1018)と、を伴って構成されている。各PCB(1014)は、1つ又は2つ以上の電気/電磁センサを有する第1又は外側基板(1026)と、1つ又は2つ以上の電気/電磁センサを有する第2又は内側基板(1028)と、を含む。いくつかの実施形態では、外側層(1026)は、Accurate Tissue Proximityと題する米国特許出願公開第2023/0028867号、Accurate Tissue Proximityと題する米国特許出願公開第2022/0183748(A1)号、Tissue Proximity Indication Based on a Subset of Electrodesと題する米国特許出願公開第2020/0177504(AI)号、及びCombined Active Current Location (ACL)and Tissue Proximity Indication (TPI)Systemと題する米国特許出願公開第2020/0129089号に説明されるように、インピーダンス測定を介した組織近接指示(tissue proximity indication、TPI)のために構成されている1つ又は2つ以上の電極を提供し、これらの全ての内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0086】
例解された実施形態では、第1の層(1026)は、外向き表面上に外側トレース電極(1030)を提供し、第2の層(1028)は、内向き表面上に内側電極(1032)を提供し、これらは一緒に、TPIのためのインピーダンス測定のために構成されている。トレース電極(1030)は、長手方向部分(1013L)及び側方フィンガ部分(1030F)を有する「フィッシュボーン」として構成されている。側方フィンガ部分は、トレース電極の円周方向又は赤道接触表面を増加させる一方、隣接するフィンガ部分間の間隙は、バルーンが収縮/膨張することを可能にする。内側電極(1032)は、長手方向部分(1013L)の下に位置する。
【0087】
第2の層(1028)はまた、場所パッド(25)(
図1)の磁場生成器(32)に応答して、バルーン(1012)の場所配向及びバルーン変形の場所配向を提供する、1つ又は2つ以上のEMループ(1034)として構成されている1つ又は2つ以上の電磁センサを提供する。いくつかの実施形態では、EMループによって検出されるようなバルーン変形(膨張及び収縮を含む)は、組織、例えば、肺静脈口との、例えば、バルーン接触を示す際に、バルーン内の圧力変化を測定するために使用される。
【0088】
トレース電極(1030)、内部電極(1032)、及びEMループ(1034)との間で電気信号を送信する電気接続は、各PCBの各層(1026、1028)のそれぞれのステム部分(1018)に沿って延びる。
【0089】
図9Aを参照すると、いくつかの実施形態では、EMループ(L)は、カテーテルシャフト(622)の外面(623)上で軸方向に延びて、特にエンドエフェクタ(600)の近位かつそれに隣接する場所において、シャフトの屈曲又は変形を検出するように構成されている。EMループ(L)は、EMループ信号がシャフト(622)を通って近位に送信され、ケーブル(30)を介してコンソール(12)のプロセッサによって受信されるように、リード(617)に結合される。
【0090】
図9Bを参照すると、いくつかの実施形態では、EMループ(L)は、カテーテルシャフトが屈曲されるときの機械的歪みを最小限にするように、カテーテルシャフト(722)の外面(723)上の1つ又は2つ以上の非線形区画(LN)を伴って構成されている。例えば、ジグザグとして構成されている非線形セグメント(LN)は、エンドエフェクタ(700)が組織と接触するときなど、シャフト(722)が偏向されるか、又は他の方法で変形されるときに、EMループの導電性要素の伸長及び/又は圧縮に適応することができる。EMループ(L)から、リード(717)は、カテーテルシャフト(722)を通って近位に延び、ケーブル(30)を介してコンソール(12)のプロセッサに結合される。
【0091】
図9Cを参照すると、いくつかの実施形態では、複数のEMループ(例えば、ループLA、LB)は各々、カテーテルシャフト(822)の外面(823)の周囲に円周方向に構成されており、各々、シャフトを通って近位に延び、かつケーブル(30)を介してコンソール(12)のプロセッサに結合されるリード(817A、817B)のそれぞれのペアを伴う。いくつかの実施形態では、各EMループによって画定される平面は、シャフト(822)の径Dから角度的にずれている(例えば、角度θ及び角度βを参照)。いくつかの実施形態では、EMループは、
図8Dに示されるように重複しているが、EMループは重複していなくてもよいことが理解される。
【0092】
図9Dを参照すると、いくつかの実施形態では、カテーテルシャフト(922)は、埋め込まれた導電性要素(909)、例えば、シャフト(922)の少なくとも一部分において連続的に延在する、又は電気的に結合された導電性ワイヤ(903)を伴って構成された側壁(907)を有する。ワイヤ(903)は、任意のEMループ信号をコンソール(12)のプロセッサに送信するためのケーブル30に結合される端部を伴って、任意の好適な構成、例えば、反時計回りに遠位に延びる角度オフセットされた螺旋、及び時計回りに反対に近位に延びる角度オフセットされた螺旋で構成されてもよい。各々がエンドエフェクタ上の異なる位置又は場所にある、シャフト(922)の表面上及び/又は内部に十分な複数のEMループを有するシャフト(922)の構造のカバレッジは、プロセッサが、シャフト(922)の位置及び配向だけでなく、全体的な形状及びそれが受ける任意の変形を監視及び追跡することを可能にする。
【0093】
スプライン又は埋め込まれたワイヤなどの構造的導電性材料は、例えば、銅、ステンレス鋼、及びニチノールを含んでもよい。形状記憶を有する材料は、スプライン上に担持された電極と組織表面との間の接触を維持するのに有利であり得る。
【0094】
コンソール(12)のプロセッサが、カテーテルのエンドエフェクタ、シャフト、及び/又はインターフェース上の1つ又は2つ以上のEMループによって生成された電圧測定信号を分析した後に、システムは、ローカル座標系におけるこれらのカテーテル要素のいずれかの見かけの形状を表す見かけの座標を取得する。次いで、プロセッサは、これらのカテーテル要素のうちのいずれかの機械的特性のモデルを見かけの座標に適用し得る。次いで、プロセッサは、患者の身体内のこれらのカテーテル要素のうちのいずれかによってとられ得る形状に関するコスト関数を計算し得る。次いで、プロセッサは、コスト関数に応答して、これらの変形されたカテーテル要素のうちのいずれかの形状を識別し、選択し得る。次いで、プロセッサは、これらのカテーテル要素のうちのいずれかの補正された形状を表す補正された座標のセットを生成し得る。補正された座標を使用するプロセッサは、これらのカテーテル要素のうちのいずれかのより正確な表現を表示するように、ディスプレイ装置(27)を駆動し得る。この点に関して、プロセッサは、カテーテルの中立形状、屈曲性及び/又は可撓性、これらのカテーテル要素のいずれかの寸法などの事前に知られている特性を組み合わせることによって、カテーテルのパラメータを規定するカテーテル力学アルゴリズムを適用し得る。そのようなカテーテル力学アルゴリズムは、「Catheter Shape and Position Detection Using Flexible Magnetic Sensor」と題する米国特許出願公開第2021/0345902号に説明されており、その開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0095】
上記の説明は、現時点における本発明の好ましい実施形態に関連して示したものである。本発明が関連する分野及び技術の当業者であれば、本発明の原理、趣旨、及び範囲を大きく逸脱することなく、記載される構造に改変及び変更を実施し得る点は認識されるであろう。1つの実施形態に開示される任意の特徴又は構成は、必要に応じて又は適宜、他の任意の実施形態の他の特徴に代えて、又はそれに加えて組み込むことができる。当業者には理解されるように、図面は必ずしも縮尺どおりではない。したがって、上記の説明文は、添付図面に記載及び例示される正確な構成のみに関連したものとして読まれるべきではなく、むしろ以下の最も完全で公正な範囲を有するものとされる特許請求の範囲と一致し、かつこれを支持するものとして読まれるべきである。
【0096】
〔実施の態様〕
(1) 体内プローブであって、
変形可能部分と、
前記変形可能部分上に位置付けられた可撓性電磁ループであって、外部磁場に応答して誘導電圧を生成するように構成されている、可撓性電磁ループと、を備える、体内プローブ。
(2) 遠位電極アセンブリを更に備え、前記変形可能部分が、前記遠位電極アセンブリの変形可能部分を含む、実施態様1に記載の体内プローブ。
(3) シャフトを更に備え、前記変形可能部分が、シャフトの一部分を含む、実施態様1に記載の体内プローブ。
(4) 遠位電極アセンブリと、シャフトと、前記遠位電極アセンブリと前記シャフトとの間のインターフェースと、を更に備え、変形が、前記インターフェースの一部分を含む、実施態様1に記載の体内プローブ。
(5) 前記可撓性電磁ループが、導電性スパインを含む、実施態様1に記載の体内プローブ。
【0097】
(6) 前記可撓性電磁ループが、導電性コーティングを含む、実施態様1に記載の体内部分。
(7) 前記可撓性電磁ループが、電気トレースを含む、実施態様1に記載の体内部分。
(8) 前記可撓性電磁ループが、フレックス回路を含む、実施態様1に記載の体内部分。
(9) 前記変形可能部分が、可撓性磁気ループを中立構成から変形構成に変化させる変形を経験するときに、前記可撓性電磁ループが、異なる誘導電圧を生成するように構成されている、実施態様1に記載の体内プローブ。
(10) 前記誘導電圧が、前記可撓性電磁ループの場所を示す、実施態様9に記載の体内部分。
【0098】
(11) 前記可撓性電磁ループが、第1の周波数の第1の外部磁場に応答して前記誘導電圧を生成し、第2の周波数の第2の外部磁場に応答して第2の誘導電圧を生成するように構成されている、実施態様1に記載の体内部分。
(12) 体内プローブであって、
変形可能部分と、
複数の可撓性電磁ループであって、各々が前記変形可能部分上の異なる位置にあり、各可撓性電磁ループが、外部磁場に応答してそれぞれの誘導電圧を生成するように構成されている、複数の可撓性電磁ループと、を備える、体内プローブ。
(13) 前記可撓性電磁ループのうちの少なくとも1つが、導電性スパインを含む、実施態様12に記載の体内プローブ。
(14) 前記可撓性電磁ループのうちの少なくとも1つが、導電性コーティングを含む、実施態様12に記載の体内プローブ。
(15) 前記可撓性電磁ループのうちの少なくとも1つが、電気トレースを含む、実施態様12に記載の体内プローブ。
【0099】
(16) 前記可撓性電磁ループのうちの少なくとも1つが、フレックス回路を含む、実施態様12に記載の体内プローブ。
(17) 前記可撓性電磁ループが、ローカル座標系における前記ループの場所を示す誘導電圧を生成するように構成されている、実施態様12に記載の体内プローブ。
(18) 前記変形可能部分が、中立構成から変形構成に移行するときに、前記可撓性電磁ループが、ローカル座標系において前記ループの変形を示す誘導電圧を生成するように構成されている、実施態様12に記載の体内プローブ。
(19) 前記複数の可撓性電磁ループの各々が、第1の周波数の第1の外部磁場に応答して前記それぞれの誘導電圧を生成し、第2の周波数の第2の外部磁場に応答してそれぞれの第2の誘導電圧を生成するように構成されている、実施態様17に記載の体内プローブ。
(20) 前記複数の可撓性電磁ループの各々が、前記それぞれのループの変形を引き起こす外力を受けたときにそれぞれの誘導電圧を生成するように構成されており、前記複数のループの前記それぞれの誘導電圧の集合が、前記変形可能部分の変形形状を表す、実施態様17に記載の体内プローブ。
【0100】
(21) 体内プローブであって、
変形可能部分と、
第1の導電性要素及び第2の導電性要素であって、前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素が、前記変形部分上の可撓性電磁ループとして構成されている、第1の導電性要素及び第2の導電性要素と、
磁場にさらされたときに第1の誘導電圧を搬送するように構成されている前記第1の導電性要素の第1の端子と、
前記磁場にさらされたときに第2の誘導電圧を搬送するように構成されている前記第2の導電性要素の第2の端子と、
前記第1の誘導電圧と前記第2の誘導電圧との間の電圧差を提供するように構成された接続点と、を備える、体内プローブ。
(22) 前記プローブが、可撓性エンドエフェクタを有する電気生理学的カテーテルを含み、前記可撓性エンドエフェクタは、前記変形可能部分を含む、実施態様21に記載の体内プローブ。
(23) 前記プローブが、可撓性シャフトを有する電気生理学的カテーテルを含み、前記可撓性シャフトが、前記変形可能部分を含む、実施態様21に記載の体内プローブ。
(24) 前記エンドエフェクタが、前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素として構成されている第1のスプライン及び第2のスプラインを含む、実施態様21に記載の体内プローブ。
(25) 前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素が、前記エンドエフェクタ上の第1の導電性コーティング及び第2の導電性コーティングを含む、実施態様21に記載の体内プローブ。
【0101】
(26) 前記体内プローブが、前記可撓性エンドエフェクタに固着されたフレキシブルプリント回路基板を更に備え、前記プリント回路基板が、第1の電子導電性要素及び第2の電子導電性要素を含む、実施態様22に記載の体内プローブ。
(27) 前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素が、前記シャフトの外面に固着されている、実施態様21に記載の体内プローブ。
(28) 前記シャフトが、側壁を含み、前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素が、前記側壁に埋め込まれた第1のワイヤ及び第2のワイヤを含む、実施態様23に記載の体内プローブ。
(29) 前記第1の導電性要素が、非線形セグメントを含む、実施態様28に記載の体内プローブ。
(30) 前記第1の導電性要素が、前記シャフトの周囲に円周方向に延びる、実施態様28に記載の体内プローブ。
【0102】
(31) システムであって、
磁場を生成するように構成された磁場生成器と、
カテーテルであって、
変形可能部分と、
複数の可撓性電磁ループであって、前記複数の可撓性電磁ループの各々が、前記変形部分上の異なる位置に固着されており、各ループが、第1の導電性要素と、第2の導電性要素と、前記磁場にさらされたときに第1の誘導電圧を搬送するように構成されている前記第1の導電性要素の第1の端子と、前記磁場にさらされたときに第2の誘導電圧を搬送するように構成された前記第2の導電性要素の第2の端子と、を含む、複数の可撓性電磁ループと、
各ループの前記第1の誘導電圧と前記第2の誘導電圧との間の電圧差を提供するように構成されている少なくとも1つの接続点と、を含む、カテーテルと、
ディスプレイと、
プロセッサと、を備え、前記プロセッサが、
(i)前記少なくとも1つの接続点から各ループの前記電圧差を受信し、
(ii)ローカル座標系に対する各ループの座標を判定し、
(iii)各ループの前記座標の集合に基づいて、前記変形可能部分の視覚的表現として形状を表示するように前記ディスプレイを駆動するように構成されている、システム。
(32) 前記変形可能部分が、電極を含み、前記システムが、組織のアブレーションのために前記電極に通電するように構成されているRF生成器を更に含む、実施態様31に記載のシステム。
(33) 前記変形可能部分が、可撓性エンドエフェクタを含む、実施態様31に記載のシステム。
(34) 前記変形可能部分が、可撓性シャフトを含む、実施態様31に記載のシステム。
(35) 前記変形可能部分が、前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素として構成されている第1のスプライン及び第2のスプラインを有するエンドエフェクタを含む、実施態様31に記載のシステム。
【0103】
(36) 前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素が、前記エンドエフェクタ上の第1の導電性コーティング及び第2の導電性コーティングを含む、実施態様31に記載のシステム。
(37) 前記システムが、前記エンドエフェクタに固着されたフレキシブルプリント回路基板を更に備え、前記プリント回路基板が、第1の電子導電性要素及び第2の電子導電性要素を含む、実施態様31に記載のシステム。
(38) 前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素が、前記シャフトの外面に固着されている、実施態様31に記載のシステム。
(39) 前記シャフトが、側壁を含み、前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素が、前記側壁に埋め込まれた第1のワイヤ及び第2のワイヤを含む、実施態様34に記載のシステム。
(40) 前記ディスプレイが、前記形状を視覚的表現としてリアルタイムで表示する、実施態様31に記載のシステム。
【0104】
(41) システムであって、
磁場を生成する磁場生成器と、カテーテルと、を備える、システム。前記カテーテルが、変形可能部分と、複数の可撓性電磁ループと、少なくとも第1の接続点と、を備える。前記複数の可撓性電磁ループの各々が、異なる位置で前記変形部分に固着されており、各ループが、第1の導電性要素と、第2の導電性要素と、前記磁場にさらされたときに第1の誘導電圧を搬送するように構成されている前記第1の導電性要素の第1の端子と、前記磁場にさらされたときに第2の誘導電圧を搬送するように構成された前記第2の導電性要素の第2の端子と、を含む。前記少なくとも接続点が、各ループの前記第1の誘導電圧と前記第2の誘導電圧との間の電圧差を提供するように構成されている。前記システムが、ディスプレイと、プロセッサと、を更に備え、前記プロセッサが、(i)前記少なくとも1つの接続点から各ループの前記電圧差を受信し、(ii)ローカル座標系に対する各ループの座標を判定し、(iii)各ループの前記座標に基づいて前記変形可能部分の形状を識別し、(iv)前記変形可能部分の視覚的表現として前記形状を表示するように前記ディスプレイを駆動するように構成されている。
【外国語明細書】