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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025101082
(43)【公開日】2025-07-07
(54)【発明の名称】ファイル管理方法
(51)【国際特許分類】
   G11B 27/00 20060101AFI20250630BHJP
   G11B 20/10 20060101ALI20250630BHJP
【FI】
G11B27/00 A
G11B20/10 301Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023217667
(22)【出願日】2023-12-25
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】高宮 和貴
(72)【発明者】
【氏名】吉田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】関口 知己
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 保馬
(72)【発明者】
【氏名】石川 潤
【テーマコード(参考)】
5D044
5D110
【Fターム(参考)】
5D044DE02
5D044DE37
5D044DE48
5D044DE54
5D110DA01
5D110DA03
5D110DA04
5D110DA11
5D110DA17
(57)【要約】
【課題】時系列で入力されるデータから保存ファイルを効率的に作成するファイル管理方法を提供する。
【解決手段】本発明にかかるファイル管理方法は、電子機器に、互いに異なる時間区間に対応付けられた複数の時系列データからなる入力データが入力される際のファイル管理方法である。ファイル管理方法は、非記録状態において入力した時系列データの開始時刻から、開始時刻から所定時間が経過した時刻である完了時刻までの前記入力データを記録した第1ファイルを生成し、各時系列データの開始時刻から終了時刻までの入力データを記録した第2ファイルを順次生成し、完了時刻において第2ファイルが生成中である場合、生成中の第2ファイルに記録されている時系列データの開始時刻から所定時間が経過した時刻と、記録されている時系列データの終了時刻とのうちで遅い時刻まで記録を進行し、新たな第1ファイルとして生成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器に、互いに異なる時間区間に対応付けられた複数の時系列データからなる入力データが入力される際のファイル管理方法であって、
非記録状態において入力した時系列データの開始時刻から、前記開始時刻から所定時間が経過した時刻である完了時刻までの前記入力データを記録した第1ファイルを生成し、
各時系列データの開始時刻から終了時刻までの前記入力データを記録した第2ファイルを順次生成し、
前記完了時刻において前記第2ファイルが生成中である場合、生成中の前記第2ファイルに記録されている時系列データの開始時刻から前記所定時間が経過した時刻と、記録されている前記時系列データの終了時刻とのうちで遅い時刻まで記録を進行し、新たな第1ファイルとして生成する
ファイル管理方法。
【請求項2】
過去に入力された時系列データの時間長に基づいて、次に入力される時系列データの時間長を推定し、
前記第2ファイルの生成が完了した終了時刻から前記完了時刻までの残り時間の時間長を算出し、算出された前記時間長が、推定された前記時間長よりも短い場合、前記第1ファイルの生成を完了する
請求項1に記載のファイル管理方法。
【請求項3】
電子機器に、互いに異なる時間区間に対応付けられた複数の時系列データからなる入力データが入力される際のファイル管理方法であって、
非記録状態において入力した時系列データの開始時刻から、前記第1時系列データの開始時刻から所定時間が経過した時刻である完了時刻までの前記入力データを記録した第1ファイルを生成し、
各時系列データの開始時刻から終了時刻までの前記入力データを記録した第2ファイルを順次生成し、
前記完了時刻において前記第2ファイルが生成中である場合、生成中の前記第2ファイルの1つ前の前記終了時刻から前記完了時刻までの前記入力データを前記第1ファイルから削除する
ファイル管理方法。
【請求項4】
電子機器に、互いに異なる時間区間に対応付けられた複数の時系列データからなる入力データが入力される際のファイル管理方法であって、
非記録状態において入力した時系列データの開始時刻から、前記第1時系列データの開始時刻から所定時間が経過した時刻である完了時刻までの前記入力データを記録した第1ファイルを生成し、
各時系列データの開始時刻から終了時刻までの前記入力データを記録した第2ファイルを順次生成し、
前記終了時刻において前記第1ファイルが生成中である場合、生成が完了した前記第2ファイルを削除する
ファイル管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ファイル管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、画像データの転送指示を受けた場合に第1ファイルの生成を完了し、残りの画像データを引き続き第2ファイルに記録する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-38238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
1ファイルあたりの最大録音時間が決められている録音方式では、通話中に1つの録音ファイルの録音時間が最大録音時間に達した場合、その録音ファイルへの録音が停止され、別の録音ファイルを用いて録音が再開される。したがって、1人のユーザの音声データが、複数の録音ファイルに跨って録音されてしまう可能性がある。
【0005】
本開示の目的は、上述した課題を鑑み、時系列で入力されるデータから保存ファイルを効率的に作成するファイル管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様にかかるファイル管理方法は、
電子機器に、互いに異なる時間区間に対応付けられた複数の時系列データからなる入力データが入力される際のファイル管理方法であって、
非記録状態において入力した時系列データの開始時刻から、前記開始時刻から所定時間が経過した時刻である完了時刻までの前記入力データを記録した第1ファイルを生成し、
各時系列データの開始時刻から終了時刻までの前記入力データを記録した第2ファイルを順次生成し、
前記完了時刻において前記第2ファイルが生成中である場合、生成中の前記第2ファイルに記録されている時系列データの開始時刻から前記所定時間が経過した時刻と、記録されている前記時系列データの終了時刻とのうちで遅い時刻まで記録を進行し、新たな第1ファイルとして生成する。
【0007】
本開示の第2の態様にかかるファイル管理方法は、
電子機器に、互いに異なる時間区間に対応付けられた複数の時系列データからなる入力データが入力される際のファイル管理方法であって、
非記録状態において入力した時系列データの開始時刻から、前記第1時系列データの開始時刻から所定時間が経過した時刻である完了時刻までの前記入力データを記録した第1ファイルを生成し、
各時系列データの開始時刻から終了時刻までの前記入力データを記録した第2ファイルを順次生成し、
前記完了時刻において前記第2ファイルが生成中である場合、生成中の前記第2ファイルの1つ前の前記終了時刻から前記完了時刻までの前記入力データを前記第1ファイルから削除する。
【0008】
本開示の第3の態様にかかるファイル管理方法は、
電子機器に、互いに異なる時間区間に対応付けられた複数の時系列データからなる入力データが入力される際のファイル管理方法であって、
非記録状態において入力した時系列データの開始時刻から、前記第1時系列データの開始時刻から所定時間が経過した時刻である完了時刻までの前記入力データを記録した第1ファイルを生成し、
各時系列データの開始時刻から終了時刻までの前記入力データを記録した第2ファイルを順次生成し、
前記終了時刻において前記第1ファイルが生成中である場合、生成が完了した前記第2ファイルを削除する。
【発明の効果】
【0009】
本開示により、時系列で入力される複数のデータの保存ファイルを効率的に作成するファイル管理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態1にかかるファイル管理方法の流れの一例を示す説明図である。
図2】実施形態1にかかるファイル管理方法の流れを示すフローチャートである。
図3】実施形態1にかかるファイル管理方法の流れを示すフローチャートである。
図4】実施形態1にかかるファイル管理方法の流れを示すフローチャートである。
図5】実施形態1にかかるファイル管理方法の流れを示すフローチャートである。
図6】実施形態1にかかるファイル管理方法の流れを示すフローチャートである。
図7】実施形態2にかかるファイル管理方法の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、本開示の具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略する。
【0012】
実施形態1
図1は、実施形態1にかかるファイル管理方法を実行する電子機器の動作の一例を説明するための図である。最上段の図は、電子機器に入力される入力データを示している。入力データは、互いに異なる時間区間に対応付けられる複数の時系列データを含む。時系列データは、入力データのうちの所定の長さのデータである。時系列データは、例えば、音声データである。なお、時系列データは、音声データ以外の時系列データ(例:動画データ)であってもよい。
【0013】
電子機器は、例えば、電子機器Bと無線通信する特定の電子機器A(無線機)である。入力データは、電子機器Aを操作するユーザUAの音声データや、電子機器Bを操作するユーザUBの音声データを含む。
【0014】
電子機器Aと電子機器Bとの間の通信は、半自重通信であってもよい。電子機器Aは、マイクおよび通信インタフェースを備えている。電子機器Aには、マイクを介してユーザUAの音声データが入力され、通信インタフェースを介してユーザUBの音声データが入力される。電子機器Aに音声データが入力されている状態は、電子機器Aのマイクを介してユーザUAの音声データが入力されている状態と、電子機器Aの通信インタフェースを介してユーザUBの音声データが入力されている状態とを含んでもよい。電子機器AにユーザUAの音声データが入力されている状態は、電子機器AがユーザUAの音声データを電子機器Bに送信している状態に対応し、電子機器AにユーザUBの音声データが入力されている状態は、電子機器AがユーザUBの音声データを受信している状態に対応する。電子機器Aに音声データが入力されていない状態は、電子機器Aが送信動作も受信動作も行わない状態(アイドル状態)に対応する。
【0015】
電子機器Aは、第1ファイルおよび第2ファイルを生成する。第1ファイル(マスターファイルとも言われる)には、非記録状態において入力した時系列データ(第1時系列データ)の開始時刻から、その開始時間から所定時間が経過した時刻(完了時刻)までの入力データが記録される。第2ファイル(テンポラリファイルとも言われる)には、各時系列データの開始時刻から終了時刻までの入力データが順次記録される。
【0016】
S1を参照し、電子機器Aへの第1時系列データの入力が開始され、電子機器Aは第1ファイルA(マスターファイルAとも言われる)および第2ファイルB(テンポラリファイルBとも言われる)の生成を開始する。より具体的には、電子機器Aは、電子機器Bから音声データを受信し、マスターファイルAへの音声データの録音と、テンポラリファイルBへの音声データの録音とを開始する。
【0017】
S2を参照し、電子機器Aへの第1時系列データの入力が終了し、電子機器Aは第2ファイルBの生成を終了する。第1ファイルAが作成中であるため、電子機器Aは、第2ファイルBを削除する。より具体的には、電子機器Aは、音声データの受信を終了する。電子機器Aは、マスターファイルAに音声データの受信が終了したことを示すタグ(タイムスタンプ)の情報を付加する。また、電子機器Aは、テンポラリファイルBへの録音を停止し、テンポラリファイルBを削除する。
【0018】
S3を参照し、電子機器Aへの第2時系列データの入力が開始される。電子機器Aは、第1ファイルの生成を継続し、第2ファイルC(テンポラリファイルCとも言われる)の生成を開始する。より具体的には、電子機器Aは、電子機器Bに応答するための音声データの送信を開始する。電子機器Aは、マスターファイルAへの録音を継続し、新たなテンポラリファイルCへの録音を開始する。
【0019】
S4を参照し、電子機器Aへの第2時系列データの入力が終了し、電子機器Aは第2ファイルCの生成を終了する。第1ファイルAが生成中であるため、電子機器Aは、第2ファイルCを削除する。より具体的には、電子機器Aは、音声データの送信を終了する。電子機器Aは、マスターファイルAに音声データの送信が終了したことを示すタグ(タイムスタンプ)の情報を付加する。また、電子機器Aは、テンポラリファイルCへの録音を停止し、テンポラリファイルCを削除する。
【0020】
S5を参照し、電子機器Aへの第3時系列データの入力が開始され、電子機器Aは第1ファイルAの生成を継続し、かつ、第2ファイルD(テンポラリファイルDとも言われる)の生成を開始する。より具体的には、電子機器Aは、電子機器Bから音声データを再び受信し、マスターファイルAへの録音を継続し、新たなテンポラリファイルDへの録音を開始する。
【0021】
S6を参照すると、S1から所定時間が経過し、電子機器Aは、生成中の第2ファイルDを第1ファイルに変更する。電子機器Aは、第1ファイルとなったファイルD(マスターファイルDとも言われる)の生成を継続する。また、電子機器Aは、第2ファイルCの生成が完了したS4から、S6(完了時刻)までの入力データを第1ファイルAから削除する。両側矢印は、削除される入力データの時間長を表す。より具体的には、電子機器Aは、S4でタグ(タイムスタンプ)を記録した時刻から最後の録音時刻までに録音された音声データをマスターファイルAから削除し、テンポラリファイルDをマスターファイルDとし、マスターファイルDへの録音を継続する。
【0022】
S7を参照し、電子機器Aへの第3時系列データの入力が終了し、電子機器Aは、新たな第1ファイルDの生成を継続する。より具体的には、電子機器Aは、音声データの再度の受信を終了し、新たなマスターファイルDへの録音を継続し、音声データの受信が終了したことを示すタグ(タイムスタンプ)の情報をマスターファイルDに付加する。
【0023】
S8を参照し、電子機器Aは、第1ファイルDの生成を終了する。具体的には、電子機器Aは、S5から最大録音時間が経過した時刻と、またはS7で第3時系列データの入力が終了せずにS8で入力が終了した時刻とのうちで遅い時刻まで録音を進行し、マスターファイルDへの録音を停止する。このとき、音声データの受信が終了したことを示すタグ(タイムスタンプ)の情報をマスターファイルDに付加してもよい。
【0024】
図2図6は、実施形態1にかかるファイル管理方法の流れを示すフローチャートである。ファイル管理方法を実行する電子機器は、プロセッサおよびメモリを備えたコンピュータであってもよい。プロセッサがメモリに読み込まれたプログラムを実行することにより、フローチャート内の各ステップが実行されてもよい。
【0025】
図2は、第1ファイルを生成する処理の流れを示すフローチャートである。まず、電子機器は、時系列データの入力が開始されたかを判定する(ステップS11)。時系列データの入力が開始されていない場合(ステップS11のNo)、電子機器は、ステップS11を再び実行する。
【0026】
時系列データの入力が開始された場合(ステップS11のYes)、電子機器は、第1ファイルの生成を開始する(ステップS12)。次に、電子機器は、第1ファイルの生成を開始してから所定時間が経過したかを判定する(ステップS13)。所定時間が経過していない場合(ステップS13のNo)、電子機器は、ステップS13を再び実行する。所定時間が経過した場合(ステップS13のYes)、電子機器は、第1ファイルの生成を完了する(ステップS14)。
【0027】
図3は、第2ファイルを生成する処理の流れを示すフローチャートである。まず、電子機器は、時系列データの入力が開始されたかを判定する(ステップS21)。時系列データの入力が開始されていない場合(ステップS21のNo)、電子機器は、ステップS21を再び実行する。
【0028】
時系列データの入力が開始された場合(ステップS21のYes)、電子機器は、第2ファイルの生成を開始する(ステップS22)。次に、電子機器は、上記時系列データの入力が完了したかを判定する(ステップS23)。上記時系列データの入力が完了していない場合(ステップS23のNo)、電子機器は、ステップS23を再び実行する。上記時系列データの入力が完了した場合(ステップS23のYes)、電子機器は、第2ファイルの生成を完了する(ステップS24)。
【0029】
図4は、第1ファイルの生成を開始してから所定時間が経過したときの処理の流れを示すフローチャートである。まず、電子機器は、第1ファイルの生成を開始してから所定時間が経過したかを判定する(ステップS31)。所定時間が経過していない場合(ステップS31のNo)、電子機器は、ステップS31を再び実行する。
【0030】
所定時間が経過した場合(ステップS31のYes)、電子機器は、第2ファイルが生成中であるかを判定する(ステップS32)。第2ファイルが生成中でない場合(ステップS32でNo)、電子機器は、ステップS32を再び実行する。第2ファイルが生成中である場合(ステップS32でYes)、電子機器は、生成中の第2ファイルを新たな第1ファイルに変更する(ステップS33)。つまり、電子機器は、第2ファイル(テンポラリファイル)を第1ファイル(マスターファイル)として管理するための処理を行う。このとき、電子機器は、新たな第2ファイルの生成を開始する必要はない。
【0031】
図5は、第1ファイルの生成が完了したときの処理の流れを示すフローチャートである。まず、電子機器は、第1ファイルの生成が完了したかを判定する(ステップS41)。第1ファイルの生成が完了していない場合(ステップS41のNo)、電子機器は、ステップS41を再び実行する。
【0032】
第1ファイルの生成が完了した場合(ステップS41のYes)、電子機器は、第2ファイルが生成中であるかを判定する(ステップS42)。第2ファイルが生成中でない場合(ステップS42のNo)、電子機器は、ステップS42を再び実行する。
【0033】
第2ファイルが生成中である場合(ステップS42のYes)、電子機器は、直前(1つ前)に生成が完了した第2ファイルの生成が完了した時刻から第1ファイルの生成が完了した時刻までの入力データを、第1ファイルから削除する(ステップS43)。第2ファイルの生成が完了した時刻は、具体的には、最後のタグが付加された時刻である。つまり、電子機器は、元の第1ファイルにおいて最終タグが付加された時刻から最終記録時刻(例:最終録音時刻)までの入力データを削除する。
【0034】
図6は、第2ファイルの生成が完了したときの処理の流れを示すフローチャートである。まず、電子機器は、第2ファイルの生成が完了したかを判定する(ステップS51)。第2ファイルの生成が完了していない場合(ステップS51のNo)、電子機器は、ステップS51を再び実行する。第2ファイルの生成が完了した場合(ステップS51のYes)、電子機器は、第1ファイルが生成中であるかを判定する(ステップS52)。第1ファイルが生成中でない場合(ステップS52のNo)、電子機器は、ステップS52を再び実行する。第1ファイルが生成中である場合(ステップS52のYes)、電子機器は、生成が完了した第2ファイルを削除する(ステップS53)。
【0035】
実施形態1は、第1ファイルの記録時間が所定時間に達した場合、第2ファイルを第1ファイルに変更する。これにより、1つの時系列データが2つの第1ファイルに跨って記録されることを防止できる。
【0036】
実施形態1は、第1ファイルの生成完了時刻において第2ファイルが生成中である場合、1つ前の第2ファイルの生成完了時刻より後の入力データを第1ファイルから削除する。これにより、第1ファイルのサイズを低減することができる。
【0037】
実施形態1は、第2ファイルの生成が完了し、かつ、第1ファイルが生成中である場合に、その第2ファイルを削除する。これにより、既に第1ファイルに記録されている不要な第2ファイルを削除することができる。
【0038】
実施形態2
実施形態2は、実施形態1と同様に、第1ファイルの記録時間が所定時間に達した場合、第2ファイルを第1ファイルに変更する。さらに、実施形態2は、過去に入力された時系列データの時間長に基づいて、次に入力される時系列データの時間長を推定する。そして、実施形態2は、第1ファイルの記録時間が所定時間長に達するまでの残り時間の時間長を算出し、推定された時間長が算出された時間長を超える場合、第1ファイルの生成を完了する。これにより、1つの時系列データが、2つの第1ファイルに跨って保存されることを防止できる。
【0039】
図7は、実施形態2にかかるファイル管理方法の流れを示すフローチャートである。まず、電子機器は、過去に入力された時系列データから、次に入力される時系列データの時間長t1を推定する(ステップS61)。例えば、電子機器が送信または受信を終了したとき、電子機器は、直前に入力された音声データ(会話データ)から次の音声データ(会話データ)の時間長t1を推定する。電子機器は、AI(Artificial Intelligence)などの公知技術を用いて時間長t1を推定してもよい。
【0040】
次に、電子機器は、第2ファイルの生成が完了したかを判定する(ステップS62)。第2ファイルの生成が完了していない場合(ステップS62のNo)、電子機器は、ステップS62を再び実行する。
【0041】
第2ファイルの生成が完了した場合(ステップS62のYes)、電子機器は、第2ファイルの生成が完了した時刻(終了時刻)から第1ファイルの記録時間が所定時間に達する時刻(完了時刻)までの残り時間の時間長t2を算出する(ステップS63)。次に、電子機器は、算出された時間長t2が、推定された時間長t1よりも短いかを判定する(ステップS64)。算出された時間長t2が、推定された時間長t1よりも短くない場合(ステップS64のNo)、電子機器は、ステップS62を再び実行する。算出された時間長t2が、推定された時間長t1よりも短い場合(ステップS64のYes)、電子機器は、第1ファイルの生成を完了する(ステップS65)。
【0042】
次の時系列データが入力された場合、電子機器は、その時系列データを新たな第1ファイルに記録する。これにより、1つの時系列データが、2つの第1ファイルに跨って記録されることを防止できる。
【0043】
以上、本発明を上記実施の形態に即して説明したが、本発明は上記実施の形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得る各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。
【0044】
なお、上述の実施形態では、ハードウェアの構成として説明したが、これに限定されるものではない。本開示は、任意の処理を、CPUにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0045】
上述の例において、プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【符号の説明】
【0046】
S11~S14、S21~S24、S31~S33、S41~S43、S51~S53、S61~S65 ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7