特開 2025-101155 仮想空間制御システムおよび仮想空間制御方法

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2025101155

(43)【公開日】2025-07-07

(54)【発明の名称】仮想空間制御システムおよび仮想空間制御方法

(51)【国際特許分類】

   G06F 3/0481 20220101AFI20250630BHJP

   G06T 19/00 20110101ALI20250630BHJP

【ＦＩ】

G06F3/0481

G06T19/00 300A

【審査請求】未請求

【請求項の数】6

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2023217787

(22)【出願日】2023-12-25

(71)【出願人】

【識別番号】308036402

【氏名又は名称】株式会社ＪＶＣケンウッド

(74)【代理人】

【識別番号】110002147

【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】児玉 健太朗

(72)【発明者】

【氏名】須永 領平

【テーマコード（参考）】

5B050

5E555

【Ｆターム（参考）】

5B050AA03

5B050BA09

5B050BA12

5B050BA20

5B050CA07

5B050CA08

5B050DA01

5B050EA26

5B050FA02

5B050FA14

5B050FA16

5E555AA21

5E555BA01

5E555BB01

5E555BC01

5E555BE17

5E555CC22

5E555DB32

5E555EA03

5E555EA05

5E555EA08

5E555FA00

(57)【要約】

【課題】仮想空間において、他のユーザのアバターを適切に把握させること。
【解決手段】情報端末装置１０に仮想空間を表示させ、表示させた仮想空間にユーザに対応するアバターを表示させる仮想空間制御システム１は、情報処理装置５０は、情報端末装置１０の表示部１７に表示されている仮想空間にアバターとして描画される、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとの関連性を取得し、関連性に基づいて、情報端末装置１０に表示される、仮想空間内における他の情報端末装置１０のユーザに基づくアバターを特定する特定情報の情報量を変更する。
【選択図】図４

【特許請求の範囲】

【請求項1】

情報端末装置に仮想空間を表示させ、表示させた前記仮想空間にユーザに対応するアバターを表示させる仮想空間制御システムであって、
前記仮想空間制御システムが備える情報処理装置は、
前記情報端末装置の表示部に表示されている前記仮想空間にアバターとして描画される、前記情報端末装置のユーザと他の情報端末装置のユーザとの関連性を取得し、前記関連性に基づいて、前記情報端末装置に表示される、前記仮想空間内における前記他の情報端末装置のユーザに基づくアバターを特定する特定情報の情報量を変更する、
仮想空間制御システム。

【請求項2】

前記情報処理装置は、
前記情報端末装置のユーザと他の情報端末装置のユーザとの組織上または業務上の関連性に基づいて、前記他の情報端末装置のユーザに基づくアバターの特定情報の情報量を変更する、
請求項１に記載の仮想空間制御システム。

【請求項3】

前記情報処理装置は、
仮想空間における、前記情報端末装置のユーザのアバターと他の情報端末装置のユーザのアバターとの位置の関連性に基づいて、前記他の情報端末装置のユーザに基づくアバターの特定情報の情報量を変更する、
請求項１に記載の仮想空間制御システム。

【請求項4】

前記情報処理装置は、
前記情報端末装置のユーザと他の情報端末装置のユーザとのコミュニケーション頻度に基づいて、前記他の情報端末装置のユーザに基づくアバターの特定情報の情報量を変更する、
請求項１に記載の仮想空間制御システム。

【請求項5】

前記情報処理装置は、
前記情報端末装置のユーザと他の情報端末装置のユーザとの関連性に基づいて、前記他の情報端末装置のユーザに基づくアバターの特定情報の表示を、前記情報端末装置のユーザの操作による表示と、常時表示とを変更する、
請求項１から４のいずれか１項に記載の仮想空間制御システム。

【請求項6】

情報端末装置に仮想空間を表示させ、表示させた前記仮想空間にユーザに対応するアバターを表示させる仮想空間制御システムが実行する仮想空間制御方法であって、
前記情報端末装置の表示部に表示されている前記仮想空間にアバターとして描画される、前記情報端末装置のユーザと他の情報端末装置のユーザとの関連性を取得し、前記関連性に基づいて、前記情報端末装置に表示される前記仮想空間内における前記他の情報端末装置のユーザに基づくアバターの特定情報の情報量を変更する、
仮想空間制御方法。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、仮想空間制御システムおよび仮想空間制御方法に関する。

【背景技術】

【0002】

各々のユーザがアバターを利用して、仮想オフィス内で業務等を行う、仮想空間に構成した仮想オフィス（バーチャルオフィス）に関する技術が知られている（例えば、特許文献１参照）。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【特許文献1】特開２０２２－０７１３１４号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

仮想オフィスなどの仮想空間において、複数のアバターの仮想空間上の距離が近い場合、または、同一空間内に存在する場合などには、相互に声などの音声が聞こえる情報共有機能が知られている。仮想空間内に設けられた仮想オフィスでは、実空間より移動の制限が少なく、短時間での移動も可能であることから、自己のアバターの周辺に存在する他のユーザのアバターがどのようなユーザのアバターであるかを知りたいという要求がある。

【0005】

本開示は、仮想空間において、他のユーザのアバターを適切に把握させることを目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0006】

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る仮想空間制御システムは、情報端末装置に仮想空間を表示させ、表示させた前記仮想空間にユーザに対応するアバターを表示させる仮想空間制御システムであって、前記仮想空間制御システムが備える情報処理装置は、前記情報端末装置の表示部に表示されている前記仮想空間にアバターとして描画される、前記情報端末装置のユーザと他の情報端末装置のユーザとの関連性を取得し、前記関連性に基づいて、前記情報端末装置に表示される、前記仮想空間内における前記他の情報端末装置のユーザに基づくアバターを特定する特定情報の情報量を変更する。

【0007】

本開示に係る仮想空間制御方法は、情報端末装置に仮想空間を表示させ、表示させた前記仮想空間にユーザに対応するアバターを表示させる仮想空間制御システムが実行する仮想空間制御方法であって、前記情報端末装置の表示部に表示されている前記仮想空間にアバターとして描画される、前記情報端末装置のユーザと他の情報端末装置のユーザとの関連性を取得し、前記関連性に基づいて、前記情報端末装置に表示される前記仮想空間内における前記他の情報端末装置のユーザに基づくアバターの特定情報の情報量を変更する。

【発明の効果】

【0008】

本開示によれば、仮想空間において、他のユーザのアバターを適切に把握させることができる。

【図面の簡単な説明】

【0009】

【図1】図１は、第一実施形態に係る仮想空間制御システムの構成例を示す概略図である。

【図2】図２は、第一実施形態に係る情報端末装置の構成例を示すブロック図である。

【図3】図３は、第一実施形態に係るサーバ装置の構成例を示すブロック図である。

【図4】図４は、第一実施形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。

【図5】図５は、第一実施形態に係る情報端末装置の表示画面の一例を示す図である。

【図6】図６は、第一実施形態に係る仮想空間制御方法の一例を示すフローチャートである。

【図7】図７は、第二実施形態に係る情報端末装置の表示画面の一例を示す図である。

【図8】図８は、第二実施形態に係る情報端末装置の表示画面の他の例を示す図である。

【図9】図９は、第二実施形態に係る仮想空間制御方法の一例を示すフローチャートである。

【図10】図１０は、第二実施形態に係る仮想空間制御方法の他の例を示すフローチャートである。

【図11】図１１は、第三実施形態に係る仮想空間制御方法の一例を示すフローチャートである。

【発明を実施するための形態】

【0010】

以下に添付図面を参照して、本発明に係る仮想空間制御システムおよび仮想空間制御方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態により本発明が限定されるものではない。

【0011】

［第一実施形態］
（仮想空間制御システム）
図１は、第一実施形態に係る仮想空間制御システムの構成例を示す概略図である。仮想空間制御システム１は、仮想空間に構成した仮想オフィスを制御する。以下の実施形態においては仮想オフィスを例示して説明するが、仮想オフィスに限らず仮想空間においてアバターを用いたコミュニケーションを行う様々なサービス等にも適用可能である。

【0012】

仮想空間制御システム１が制御する仮想オフィスの概要を説明する。ユーザは、情報端末装置を用い、自身のアカウントで仮想オフィスに出社（ログイン）して業務を行う。仮想オフィスにおいては、ユーザに対応つけられたアバターが設定される。ユーザが、自身が使用する後述する情報端末装置１０を用いて仮想オフィスにログインした場合、仮想オフィス内の任意の座席、または、予め定められた座席までアバターを移動させ、着座するようにユーザ操作および表示が行われる。ユーザは、アバターを操作して仮想オフィス内を移動させることができる。仮想オフィスでは、例えば、アバター同士の仮想オフィスにける距離が近い場合、または、アバター同士が仮想オフィス内の会議室のような同一空間に位置する場合、相互に声などの音声が聞こえるなどの情報共有を行うことができる。仮想オフィスでは、アバターとともにアバターを示す情報（以下、「特定情報」という。）を常時または所定の操作が検出された時に、表示する。

【0013】

特定情報とは、アバターのユーザを示す情報、言い換えると、アバターを特定する情報である。特定情報とは、例えば、アバターのユーザの名前、ユーザが所属する組織、職位などである。

【0014】

仮想空間制御システム１は、各ユーザが業務に使用する情報端末装置１０と、サーバ装置３０とを備える。

【0015】

（情報端末装置）
図２は、第一実施形態に係る情報端末装置の構成例を示すブロック図である。情報端末装置１０は、仮想オフィスで業務を行うユーザが使用する端末装置である。情報端末装置１０は、ユーザが仮想オフィスのアプリケーションを実行する端末装置である。情報端末装置１０は、ユーザが仮想オフィスをログインする際に、仮想オフィスに自身のアカウントでログインする端末装置である。

【0016】

情報端末装置１０は、例えば、汎用のパーソナルコンピュータ、スマートフォン、または、タブレット端末のような情報端末装置などである。情報端末装置１０は、ネットワークを介して、サーバ装置３０にデータ通信可能に接続されている。

【0017】

情報端末装置１０は、情報端末装置１０にログインしている人物のアカウント情報などに基づき、情報端末装置１０のアカウントユーザ情報を取得している。

【0018】

情報端末装置１０は、カメラ１１と、マイクロフォン１２と、操作部１３と、表示部１７と、音声出力部１８と、通信部１９と、端末制御装置２０と、を備える。

【0019】

カメラ１１は、情報端末装置１０に向かい合う方向を撮像する。カメラ１１は、情報端末装置１０の表示部１７に対向する方向を撮像する位置に配置されている。つまり、カメラ１１は、情報端末装置１０を使用している人物が存在する方向を撮影する。カメラ１１は、例えば、表示部１７の周辺などに配置されている。カメラ１１は、撮像した映像を端末制御装置２０の映像取得部２１に出力する。

【0020】

マイクロフォン１２は、情報端末装置１０の周辺の音声を収音する。マイクロフォン１２は、情報端末装置１０の表示部１７に対向する方向の音声を収音することとしてもよく、情報端末装置１０に接続されたヘッドセットなどに備えられていてもよい。つまり、マイクロフォン１２は、情報端末装置１０を使用している人物が発話した音声を収音する。マイクロフォン１２は、収音した音声に関する音声情報を端末制御装置２０の音声取得部２２に出力する。

【0021】

操作部１３は、情報端末装置１０に対する各種操作を入力可能な入力装置である。操作部１３は、受け付けた入力操作に応じた操作信号を端末制御装置２０に出力する。操作部１３は、例えば、キーボード、マウス、表示部１７に重ねて配置されたタッチパネル、ボタン、スイッチなどを含む。操作部１３は、例えば、キー入力操作、クリック操作またはタッチ操作を受け付け可能である。

【0022】

操作部１３は、表示部１７の表示画面上において、仮想オフィス内のユーザ自身に対応するアバターを任意の方向に移動させる操作などを受け付け可能である。操作部１３は、例えば、表示部１７の表示画面上において、仮想オフィス内の自身のアバターを他のアバターに重ねる、または、隣接させるなどの操作を受け付ける。

【0023】

自身のアバターを他のアバターに重ねる、または、隣接させるなどの操作を行うことにより、仮想オフィスのアプリケーションにおいて、ユーザ同士のビデオ通話または音声通話が開始可能になる。ビデオ通話および音声通話のどちらを行うかは、あらかじめ設定されていてもよいし、ユーザの操作によって設定されてもよい。

【0024】

操作部１３は、表示部１７の表示画面上において、仮想オフィス内の他のユーザに対応するアバターを選択する操作などを受け付け可能である。

【0025】

他のユーザに対応するアバターを選択する操作を行うことにより、他のユーザのアバターの特定情報が表示されてもよい。

【0026】

表示部１７は、文字および画像を含む各種の映像を表示する。表示部１７は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ＥＬ（Ｅｌｅｃｔｒｏ Ｌｕｍｉｎｅｓｃｅｎｃｅ）などを含むディスプレイである。表示部１７は、仮想オフィスの映像が表示される。本実施形態では、表示部１７は、ビデオ通話が可能になった場合、ビデオ通話を行う他のアバターのユーザの映像、言い換えると、他のアバターのユーザが使用する情報端末装置１０のカメラ１１が撮影した映像が出力される。表示部１７は、表示制御部２７によって表示が制御される。

【0027】

音声出力部１８は、仮想オフィスの音声を出力する音声出力装置である。本実施形態では、音声出力部１８は、仮想オフィスを利用しているとき、自身のアバターの周囲の音声が出力される。また、音声出力部１８は、音声通話またはビデオ通話が可能になった場合、音声通話またはビデオ通話を行う他のアバターのユーザの音声、言い換えると、アバターのユーザが使用する情報端末装置１０のマイクロフォン１２が収音した音声が出力される。音声出力部１８は、音声出力制御部２８によって音声の出力が制御される。

【0028】

通信部１９は、有線通信または無線通信などを行うための通信ユニットである。通信部１９は、例えば、Ｗｉ－Ｆｉ（登録商標）や携帯電話回線などを用いた通信方法で通信を行い、イントラネットやインターネットに接続される。通信部１９は、通信制御部２９によって通信を制御される。通信部１９は、サーバ装置３０との間で、映像および音声などのデータの通信を行う。通信部１９は、サーバ装置３０との間で、情報端末装置１０のアカウントユーザ情報およびアプリケーションの動作状態情報などのデータの通信を行う。

【0029】

（端末制御装置）
端末制御装置２０は、情報端末装置１０の各部を制御する。端末制御装置２０は、例えば、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）やＭＰＵ（Ｍｉｃｒｏ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）などの制御装置と、ＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）またはＲＯＭ（Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）などの記憶装置とを有する。端末制御装置２０は、本開示に係る情報端末装置１０の動作を制御するプログラムを実行する。端末制御装置２０は、例えば、ＡＳＩＣやＦＰＧＡなどの集積回路により実現されてもよい。端末制御装置２０は、記憶されているプログラムをメモリにロードして、プログラムに含まれる命令を実行する。端末制御装置２０には上述したＲＡＭなどの内部メモリが含まれ、内部メモリは端末制御装置２０におけるデータの一時記憶などに用いられる。端末制御装置２０は、ハードウェアと、ソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。

【0030】

端末制御装置２０は、回路や実行されるプログラムによって実現される機能ブロックとして、映像取得部２１と、音声取得部２２と、操作受付部２３と、アプリケーション制御部２４と、記憶部２６と、表示制御部２７と、音声出力制御部２８と、通信制御部２９と、を有する。

【0031】

映像取得部２１は、カメラ１１が撮像した映像を取得する。より詳しくは、映像取得部２１は、カメラ１１によって撮像された、情報端末装置１０と向かい合う人物などを撮像した映像を取得する。カメラ１１の撮像によって取得する映像データは、動画像である。

【0032】

音声取得部２２は、マイクロフォン１２が検出した音声を取得する。音声取得部２２は、情報端末装置１０の周辺に存在する人物が発話した音声などの音声を取得する。

【0033】

操作受付部２３は、操作部１３に対する操作に応じた操作信号を操作部１３から取得する。操作受付部２３は、取得した操作信号に応じた制御信号を、各部に出力する。

【0034】

操作受付部２３は、表示部１７の表示画面に対する操作を受け付ける。操作受付部２３は、例えば、表示部１７の表示画面上において、仮想オフィス内の自身のアバターを移動させる操作を受け付ける。操作受付部２３は、例えば、表示部１７の表示画面上において、仮想オフィス内の自身のアバターを他のアバターに重ねる、または、隣接させるなどの操作を受け付ける。

【0035】

操作受付部２３は、表示部１７の表示画面上において、仮想オフィス内の他のユーザに対応するアバターを選択する操作などを受け付け可能である。

【0036】

アプリケーション制御部２４は、情報端末装置１０で実行される様々なアプリケーションの動作を制御する。アプリケーション制御部２４で動作するアプリケーションは、後述するサーバ装置３０のアプリケーション制御部４２と協働して、様々なアプリケーションが制御されてもよい。

【0037】

アプリケーション制御部２４は、情報端末装置１０で動作しているアプリケーションに関する表示を、後述する表示制御部２７によって表示部１７に表示させる。アプリケーションに関する表示とは、アプリケーションに関する表示を情報端末装置１０のユーザに示すウィンドウやアイコンなどである。

【0038】

アプリケーション制御部２４は、情報端末装置１０のユーザが仮想オフィスにログインしているとき、サーバ装置３０のアプリケーション制御部４２で実行されている仮想オフィスを、情報端末装置１０において利用可能とする。また、アプリケーション制御部２４は、サーバ装置３０のアプリケーション制御部４２の指示に基づき、仮想オフィスに表示されている他のアバターを特定する特定情報の情報量を変更して表示する。

【0039】

アプリケーション制御部２４は、情報端末装置１０において仮想オフィスアプリケーションが実行されている場合、情報端末装置１０のユーザに対応したアバターの周囲に設定されている情報共有範囲に基づき、表示制御部２７および音声出力制御部２８を用いた情報共有を行う。また、アプリケーション制御部２４は、情報端末装置１０において仮想オフィスアプリケーションが実行されているときに、他のユーザに対応するアバターとのビデオ通話が開始された場合、表示制御部２７および音声出力制御部２８を用いたビデオ通話を行う。

【0040】

記憶部２６は、例えば、端末制御装置２０の演算内容、およびプログラム等の情報を記憶する。記憶部２６は、例えば、ＲＡＭと、ＲＯＭのような主記憶装置、ＳＳＤ、ＨＤＤ（Ｈａｒｄ Ｄｉｓｋ Ｄｒｉｖｅ）等の記憶装置などで構成される。

【0041】

記憶部２６は、例えば、仮想オフィスのアプリケーションなど、情報端末装置１０で用いるアプリケーションに関するプログラムや設定情報などを記憶する。

【0042】

仮想オフィスにおけるアバターに設定される情報共有範囲および情報共有について説明する。仮想オフィスにおいては、各アバターの周囲に、情報共有範囲が設定されている。情報共有範囲は、他のアバターのユーザとの情報共有を行うことができる範囲であり、相互に情報共有範囲に含まれる複数のユーザ間で、情報共有が可能となる範囲である。情報共有範囲における情報共有の一例としては、相互に音声が共有される。言い換えると、情報共有範囲は、各アバターのユーザの声などの音声が、他のアバターのユーザに聞こえる範囲である。また、情報共有範囲は、各アバターのユーザに対して、他のアバターのユーザの声などの音声が聞こえる範囲である。情報共有範囲で共有可能な情報は、音声に限らず映像やテキストなど他の情報も含まれる。本実施形態においては、情報共有範囲は、音声を共有する例として説明する。

【0043】

例えば、第一アバターの情報共有範囲に、第二アバターが入った場合、第二アバターの第二ユーザは、第一アバターの第一ユーザの音声を聞くことができる。また、第一アバターの情報共有範囲に、第二アバターが入り、第二アバターの情報共有範囲に第一アバターが入っている場合、双方向の音声共有が行われることで、相互に存在感を感じ取れるとともに、特段の操作を行わずとも、会話などが可能となる。したがって、情報共有範囲は、音声共有範囲と言い換えることもできる。具体的には、第一アバターと第二アバターが相互に情報共有範囲に含まれている場合、第一アバターの第一ユーザが使用している情報端末装置１０の音声取得部２２が取得した音声が、第二ユーザが使用している情報端末装置１０において聞こえる状態となり、第二アバターの第二ユーザが使用している情報端末装置１０の音声取得部２２が取得した音声が、第一ユーザが使用している情報端末装置１０において聞こえる状態となる。

【0044】

また、仮想オフィスに設定された会議室など、特定の範囲に存在する全てのアバター間の情報共有を可能とする空間を設定することも可能である。そのように設定された空間以外は、アバターごとに情報共有範囲が設定される。

【0045】

各アバターにおける情報共有範囲は、仮想オフィスの利用開始時に初期値の大きさおよび形状が設定される。各アバターにおける情報共有範囲は、ユーザ操作によって大きさおよび形状が変更可能であってもよい。

【0046】

表示制御部２７は、表示部１７における各種の映像の表示を制御する。表示制御部２７は、表示部１７における仮想オフィスの映像の表示を制御する。本実施形態では、情報共有される情報に映像やテキストが含まれる場合、映像やテキストを表示部１７に出力させる。また、表示制御部２７は、ビデオ通話が可能になった場合、仮想オフィスのアバターのユーザの映像などを表示部１７に出力させる。

【0047】

音声出力制御部２８は、音声出力部１８における音声の出力を制御する。音声出力制御部２８は、情報共有が行われている場合、仮想オフィス内における情報共有範囲内に存在する他のアバターのユーザの発話音声などを、音声出力部１８に出力させる。また、音声出力制御部２８は、ビデオ通話が可能になった場合、ビデオ通話の相手となるユーザの発話音声などを、音声出力部１８に出力させる。

【0048】

通信制御部２９は、通信部１９を制御して、サーバ装置３０との間における映像および音声などのデータの送受信、アプリケーションの動作状態情報などの送受信を制御する。より詳しくは、通信制御部２９は、例えば、通信部１９を制御して、サーバ装置３０から仮想オフィスの映像および音声を受信する。通信制御部２９は、例えば、通信部１９を制御して、サーバ装置３０へ、映像取得部２１および音声取得部２２によって取得された、情報端末装置１０の表示部１７に対向している人物の映像および音声を送信する。アプリケーションの動作状態情報とは、例えば、仮想オフィスアプリケーションにおいては、操作部１３によるアバターの操作、ビデオ通話の開始および終了の操作などである。

【0049】

（サーバ装置）
図３は、第一実施形態に係るサーバ装置の構成例を示すブロック図である。サーバ装置３０は、各情報端末装置１０のユーザが所属している企業のサーバ装置、または、仮想オフィスサービスを提供する事業体のサーバ装置であり、分散型を含む汎用のサーバ装置であってもよい。サーバ装置３０は、仮想オフィスなどの仮想空間を構築して制御する。サーバ装置３０は、通信部３１と、サーバ制御装置４０と、を備える。

【0050】

通信部３１は、有線通信または無線通信などを行うための通信ユニットである。通信部３１は、例えば、Ｗｉ－Ｆｉや携帯電話回線などを用いた通信方法で通信を行い、イントラネットやインターネットに接続される。通信部３１は、通信制御部４１によって通信を制御される。通信部３１は、複数の情報端末装置１０との間で、映像および音声、アプリケーションの動作状態情報などのデータの通信を行う。

【0051】

（サーバ制御装置）
サーバ制御装置４０は、サーバ装置３０の各部を制御する。サーバ制御装置４０は、例えば、ＣＰＵやＭＰＵなどの制御装置と、ＲＡＭまたはＲＯＭなどの記憶装置とを有する。サーバ制御装置４０は、例えば、ＡＳＩＣやＦＰＧＡなどの集積回路により実現されてもよい。サーバ制御装置４０は、ハードウェアと、ソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。サーバ制御装置４０は、本開示に係るサーバ装置３０の動作を制御するプログラムを実行する。

【0052】

サーバ制御装置４０は、回路や実行されるプログラムによって実現される機能ブロックとして、通信制御部４１と、アプリケーション制御部４２と、記憶部４９と、を備える。

【0053】

通信制御部４１は、通信部３１を制御して、情報端末装置１０との間における映像および音声を含むデータの送受信、アプリケーションの動作状態情報などの送受信を制御する。通信制御部４１は、例えば、通信部３１を制御して、情報端末装置１０から情報端末装置１０のカメラ１１で撮像した映像およびマイクロフォン１２で収音した音声を受信する。通信制御部４１は、例えば、通信部３１を制御して、情報端末装置１０へ、仮想オフィスの映像および音声を送信する。アプリケーションの動作状態情報とは、例えば、仮想オフィスアプリケーションの構成情報などである。

【0054】

アプリケーション制御部４２は、サーバ装置３０で動作する各種のアプリケーションの動作を制御する。アプリケーション制御部４２は、例えば、仮想オフィスのアプリケーションの動作を制御する。アプリケーション制御部４２は、例えば、オンラインコミュニケーションに使用するアプリケーションの動作を制御する。

【0055】

アプリケーション制御部４２は、サーバ装置３０で動作しているアプリケーションの構成を、通信制御部４１によって、アプリケーションを実行している情報端末装置１０に送信する。具体的には、アプリケーション制御部４３は、サーバ装置３０で動作している仮想オフィスの構成を示す情報を、仮想オフィスにログインしている情報端末装置１０に送信する。

【0056】

記憶部４９は、例えば、サーバ制御装置４０の演算内容、およびプログラム等の情報を記憶する。記憶部４９は、例えば、ＲＡＭと、ＲＯＭのような主記憶装置、ＳＳＤ、ＨＤＤ等の記憶装置などで構成される。

【0057】

記憶部４９は、仮想空間に構成する仮想オフィスを示す情報を記憶している。記憶部４９は、仮想オフィスにログインするユーザごとに、アバターと、アバターに対応付けられた情報端末装置１０、および、情報端末装置１０のアカウントユーザを示す情報を記憶している。記憶部４９は、ユーザごとに、所属部署を示す組織情報、または、職位を示す職位情報を記憶していてもよい。記憶部４９は、仮想オフィスを構成する区画や仮想デスクなど仮想オフィスを構成する物体の配置などを示す情報を記憶している。また、記憶部４９は、ユーザごとに、アバターとともに表示するアバターの特定情報を記憶している。

【0058】

（情報処理装置）
図４を用いて、第一実施形態に係る情報処理装置の構成例について説明する。図４は、第一実施形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。情報処理装置５０は、サーバ装置３０、および、仮想オフィスに用いられている複数の情報端末装置１０のいずれか一方または双方の装置の協働で実現される概念的な装置である。情報端末装置１０またはサーバ装置３０のどちらかを情報処理装置５０としてもよく、情報端末装置１０およびサーバ装置３０とを備える仮想空間制御システム１を情報処理装置５０としてもよい。情報処理装置５０の各部は、端末制御装置２０およびサーバ制御装置４０のいずれか、または双方の装置の協働で実現される。

【0059】

情報処理装置５０は、情報端末装置１０の表示部１７に表示されている仮想オフィスにアバターとして描画される、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとの関連性を取得する。そして、情報処理装置５０は、取得した関連性に基づいて、情報端末装置１０に表示される、仮想オフィス内における他の情報端末装置１０のユーザに基づくアバターを特定する特定情報の情報量を変更する。

【0060】

図４に示すように、情報処理装置５０は、関連性取得部５１と、表示制御部５４と、音声出力制御部５５と、を備える。

【0061】

関連性取得部５１は、情報端末装置１０の表示部１７に表示されている仮想オフィスにアバターとして描画される、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとの関連性を取得する。

【0062】

本実施形態では、関連性取得部５１は、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとの組織上または業務上の関連性を取得する。

【0063】

より詳しくは、関連性取得部５１は、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとが、同一部門、チーム、グループまたはプロジェクトに所属しているか否かを判定して、組織上または業務上の関連性として取得する。関連性取得部５１は、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとが、同一部門、チーム、グループまたはプロジェクトに所属している場合、組織上または業務上の関連性が高いと判定し、所属していない場合、組織上または業務上の関連性が低いと判定する。関連性取得部５１は、組織上または業務上の関連性があるか否かの判定としてもよい。

【0064】

関連性取得部５１は、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとが、情報端末装置１０のユーザ自身を基準にして、上位職位か否かを判定して、組織上または業務上の関連性として取得する。

【0065】

関連性取得部５１は、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとが、同一組織（会社）か否かを判定して、組織上または業務上の関連性として取得する。

【0066】

関連性取得部５１が取得する、各ユーザの所属部門、所属チーム、所属グループ、職位などの情報は、サーバ装置３０が仮想オフィスを構築する企業内など各情報端末装置１０のユーザが所属している企業の専用サーバ装置である場合は、記憶部４９に記憶されており、サーバ装置３０が仮想オフィスサービスを提供する事業体のサーバ装置である場合は、各情報端末装置１０または仮想オフィスサービスを提供する企業のサーバ装置から取得する。

【0067】

情報処理装置５０が情報端末装置１０において実装される場合、関連性取得部５１は、その情報端末装置１０にログインしているユーザと、他の情報端末装置１０のユーザとの組織上または業務上の関連性を検出すればよい。情報処理装置５０がサーバ装置３０において実装される場合、関連性取得部５１は、すべてのユーザについて、他の情報端末装置１０のユーザとの組織上または業務上の関連性を検出すればよい。

【0068】

表示制御部５４は、複数の情報端末装置１０の表示部１７に、仮想オフィス画面などの各種の情報を示す映像を表示させる。

【0069】

表示制御部５４は、ビデオ通話が可能になった場合、第一アバターに対応する第一ユーザが使用する情報端末装置１０と、第二アバターに対応する第二ユーザが仮想オフィスにログインしている情報端末装置１０（以下、「第二情報端末装置１０」という。）とにおいて、相互に顔などの映像が表示されるようにする。より詳しくは、表示制御部５４は、第一情報端末装置１０の表示部１７に、第二情報端末装置１０のカメラ１１によって撮影された第二ユーザの映像を出力させ、第二情報端末装置１０の表示部１７に、第一情報端末装置１０のカメラ１１によって撮影された第一ユーザの映像を出力させる。

【0070】

表示制御部５４は、ビデオ通話が停止された場合、第一ユーザと第二ユーザとの映像共有を停止する。

【0071】

表示制御部５４は、アバターとともに、アバターの特定情報を表示する。表示制御部５４は、例えば、アバターの下側に特定情報を表示する。表示制御部５４は、例えば、アバターの周辺に吹き出し形状を表示して、吹き出しの内部に特定情報を表示してもよい。

【0072】

表示制御部５４は、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとの組織上または業務上の関連性に応じて、特定情報の情報量を変更して表示する。表示制御部５４は、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとの組織上または業務上の関連性が高い場合、特定情報の情報量を増やして表示し、関連性が低い場合、特定情報の情報量を減らして表示する。

【0073】

情報量を増やすとは、例えば、アバターの特定情報のうち、表示する項目を増やすことである。情報量を増やすとは、例えば、アバターの特定情報を常時表示するなどして表示時間を長くすることでもよい。

【0074】

表示制御部５４は、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとの組織上または業務上の関連性が高い場合、特定情報を第一情報量で表示し、組織上または業務上の関連性が低い場合、特定情報を第二情報量（＞第一情報量）で表示する。これは、ユーザ同士の組織上または業務上の関連性が低い場合、他の情報端末装置１０のユーザと日常の業務で接触する機会が少なく、他の情報端末装置１０のユーザのアバターを目にする機会が少ないことが想定されるため、他の情報端末装置１０のユーザのアバターの特定情報の情報量を増やして、アバターに対応するユーザを特定しやすくするためである。ユーザ同士の組織上または業務上の関連性が高い場合、日常の業務において、他の情報端末装置１０のユーザのアバターを目にする機会が多いことが想定されるため、他の情報端末装置１０のユーザのアバターの特定情報の情報量を減らしても、アバターからユーザを特定可能であるためである。

【0075】

表示制御部５４は、関連性取得部５１によって、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとが、組織上または業務上の関連性が高いと判定された場合、特定情報を非表示にし、関連性が低いと判定された場合、特定情報を表示する。

【0076】

本実施形態では、表示制御部５４は、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとの関連性に基づいて、他の情報端末装置１０のユーザに基づくアバターの特定情報の表示を、情報端末装置１０のユーザの操作による表示と、常時表示とを変更してもよい。

【0077】

ユーザの操作による表示とは、例えば、ユーザが仮想オフィスのアプリケーションに対して何らかの操作を行った場合、または、特定の操作を行った場合に、アバターの特定情報を表示することである。

【0078】

表示制御部５４は、関連性取得部５１によって、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとが、組織上または業務上の関連性が高いと判定された場合、特定情報のうちユーザの名前を操作により表示し、関連性が低いと判定された場合、特定情報のうち、例えば、組織名とユーザの名前を常時表示する。

【0079】

表示制御部５４は、関連性取得部５１によって、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとが、情報端末装置１０のユーザ自身を基準にして、他の情報端末装置１０のユーザが上位職位であると判定された場合、特定情報のうちユーザの名前を常時表示し、上位職位ではないと判定された場合、特定情報を常時非表示にする。これは、ユーザを基準にして上位職位である場合、日常の業務で接触する機会が少なくアバターを目にする機会が少ないことが想定されるため、アバターの特定情報の情報量を増やして、アバターに対応するユーザを特定しやすくするためである。ユーザを基準にして上位職位以外である場合、日常の業務になどおいてアバターを目にする機会が多いことが想定されるため、アバターの特定情報の情報量を減らしても、アバターからユーザを特定可能であるためである。

【0080】

表示制御部５４は、関連性取得部５１によって、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとが、情報端末装置１０のユーザ自身を基準にして、上位職位であると判定された場合、特定情報のうちユーザの名前と職位を常時表示し、上位職位ではないと判定された場合、特定情報のうちユーザの名前を操作により表示する。

【0081】

表示制御部５４は、関連性取得部５１によって、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとが、同一の組織であると判定された場合、特定情報を常時非表示、または、特定情報のうちユーザの名前を操作により表示し、非同一組織であると判定された場合、特定情報のうち、例えば、会社名（組織名）とユーザの名前を常時表示する。これは、ユーザ同士が非同一組織である場合、他の情報端末装置１０のユーザと日常の業務で接触する機会が少なく、他の情報端末装置１０のユーザのアバターを目にする機会が少ないことが想定されるため、他の情報端末装置１０のユーザのアバターの特定情報の情報量を増やして、アバターに対応するユーザを特定しやすくするためである。ユーザ同士が同一組織である場合、日常の業務になどおいて、他の情報端末装置１０のユーザのアバターを目にする機会が多いことが想定されるため、他の情報端末装置１０のユーザのアバターの特定情報の情報量を減らしても、アバターからユーザを特定可能であるためである。

【0082】

図５は、第一実施形態に係る情報端末装置の表示画面の一例を示す図である。図５は、仮想オフィスにログイン中の第一ユーザが使用している第一情報端末装置１０の表示部１７に、仮想オフィスのアプリケーションによって表示された仮想オフィス画面の一例を示す図である。図５は、アバターＡのユーザが使用している情報端末装置１０の表示部１７における表示例である。

【0083】

図５に示す仮想オフィス画面には、情報端末装置１０のユーザのアバターＡと、他のユーザのアバターＡ１、アバターＡ２が表示されている。アバターＡのユーザとアバターＡ１のユーザとは、組織上または業務上の関連性が高いため、特定情報Ｂ１としてアバターＡ１のユーザの名前「Ａ１」が表示されている。アバターＡ１に対して表示される特定情報Ｂ１は、アバターＡのユーザとアバターＡ１のユーザとは、組織上または業務上の関連性が高いことから、常時表示ではなく、情報端末装置１０のユーザの操作によって表示されてもよい。具体的には、情報端末装置１０のユーザによる操作部１３の操作によって、カーソルがアバターＡ１の近傍またはアバターＡ１に重なることで、アバターＡ１に対して表示される特定情報Ｂ１が表示されてもよい。

【0084】

また、アバターＡのユーザとアバターＡ２のユーザとは、組織上または業務上の関連性が低いため、特定情報Ｂ２として、アバターＡ２のユーザの組織名と名前「○○部Ａ２」が表示されている。アバターＡ２に対して表示される特定情報Ｂ２は、アバターＡユーザとアバターＡ２のユーザとは、組織上または業務上の関連性が低いことから、常時表示される。

【0085】

音声出力制御部５５は、第一アバターの情報共有範囲に第二アバターが入った場合、第一ユーザの音声を第二ユーザが共有可能とする。また、第一アバターの情報共有範囲に第二アバターが入った状態で、第二アバターの情報共有範囲に第一アバターが入っている場合、第一ユーザの音声を第二ユーザが共有可能とし、第二ユーザの音声を第一ユーザが共有可能とする。言い換えると、第一ユーザと第二ユーザとが、音声共有可能となり、音声による会話などが可能となる。より詳しくは、音声出力制御部５５は、音声共有が可能になった場合、第一アバターに対応する第一ユーザが使用する情報端末装置１０と、第二アバターに対応する第二ユーザが仮想オフィスにログインしている第二情報端末装置１０とにおいて、相互に声などの音声が聞こえるようにする。より詳しくは、音声出力制御部５５は、第一情報端末装置１０の音声出力部１８から、第二情報端末装置１０のマイクロフォン１２によって収音された第二ユーザの音声を出力させ、第二情報端末装置１０の音声出力部１８から、第一情報端末装置１０のマイクロフォン１２によって収音された第一ユーザの音声を出力させる。

【0086】

音声出力制御部５５は、アバターの移動などによって、第一アバターと第二アバターとが情報共有範囲に含まれなくなった場合、第一ユーザと第二ユーザとの音声共有を停止する。

【0087】

（仮想空間制御方法）
図６を用いて、仮想空間制御方法について説明する。図６は、第一実施形態に係る仮想空間制御方法の一例を示すフローチャートである。図６に示す処理は、仮想空間制御システム１によって仮想オフィスが提供されている間、実行される。情報処理装置５０が情報端末装置１０において実装される場合、図６に示すフローチャートの処理は、その情報端末装置１０にログインしているユーザについて実行すればよい。情報処理装置５０がサーバ装置３０において実装される場合、図６に示すフローチャートの処理は、すべてのユーザについて実行すればよい。また、図６に示すフローチャートの処理は、情報端末装置１０の表示部１７に表示されている仮想オフィスの表示範囲内に表示されている他のアバターに対して実行すればよい。言い換えると、表示部１７に表示されている仮想オフィスの表示範囲内に他のアバターが入って来たときに、そのアバターに対して図６に示すフローチャートの処理が実行され、他のアバターが表示部１７に表示されている仮想オフィスの表示範囲外となるまでの期間実行されてもよい。

【0088】

情報処理装置５０は、組織上または業務上の関連性を取得する（ステップＳ１１１）。より詳しくは、情報処理装置５０は、関連性取得部５１によって、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとが、同一部門、チーム、グループまたはプロジェクトに所属しているか否かを判定して、組織上または業務上の関連性として取得する。情報処理装置５０は、ステップＳ１１２へ進む。

【0089】

情報処理装置５０は、関連性取得部５１によって、組織上または業務上の関連性が高いか否かを判定する（ステップＳ１１２）。情報処理装置５０は、関連性取得部５１によって、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとが、同一部門、チーム、グループまたはプロジェクトに所属している場合、組織上または業務上の関連性が高いと判定する。情報処理装置５０は、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとが、同一部門、チーム、グループまたはプロジェクトに所属していない場合、組織上または業務上の関連性が高いと判定しない。情報処理装置５０は、関連性取得部５１によって、組織上または業務上の関連性が高いと判定する場合（ステップＳ１１２でＹｅｓ）、ステップＳ１１３へ進む。情報処理装置５０は、関連性取得部５１によって、組織上または業務上の関連性が高いと判定しない場合（ステップＳ１１２でＮｏ）、ステップＳ１１４へ進む。

【0090】

組織上または業務上の関連性が高いと判定する場合（ステップＳ１１２でＹｅｓ）、情報処理装置５０は、表示制御部５４によって、他の情報端末装置１０のユーザに対応するアバターを示す情報を第一情報量でアイコン画像を表示する（ステップＳ１１３）。より詳しくは、情報処理装置５０は、表示制御部５４によって、例えば、特定情報のうちユーザの名前を表示部１７に表示する。または、情報処理装置１０のユーザによる操作によって、特定情報のうちユーザの名前が表示部１７に表示されるようにしてもよい。この場合のユーザの名前は、一部分であってもよく、ニックネームであってもよい。

【0091】

組織上または業務上の関連性が低いと判定する場合（ステップＳ１１２でＮｏ）、情報処理装置５０は、表示制御部５４によって、アバターを示す情報を第二情報量（＞第一情報量）でアイコン画像を表示する（ステップＳ１１４）。より詳しくは、情報処理装置５０は、表示制御部５４によって、例えば、特定情報のうち、例えば、組織名とユーザの名前を表示部１７に表示する。この場合のユーザの名前は、フルネームで表示されることが好ましい。

【0092】

（効果）
上述したように、本実施形態では、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとの関連性に基づいて、情報端末装置１０に表示される、仮想オフィス内における他の情報端末装置１０のユーザに基づくアバターを特定する特定情報の情報量を変更することができる。本実施形態によれば、仮想オフィスにおいて、他のユーザのアバターを適切に把握させることができる。

【0093】

本実施形態では、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとの組織上または業務上の関連性に基づいて、他の情報端末装置１０のユーザに基づくアバターの特定情報の情報量を変更することができる。

【0094】

本実施形態では、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとの関連性に基づいて、他の情報端末装置１０のユーザに基づくアバターの特定情報の表示を、情報端末装置１０のユーザの操作による表示と、常時表示とを変更することができる。本実施形態によれば、アバターの特定情報を適切に表示できる。

【0095】

［第二実施形態］
図７ないし図１０を用いて、第二実施形態に係る仮想空間制御システム１について説明する。図７は、第二実施形態に係る情報端末装置の表示画面の一例を示す図である。図８は、第二実施形態に係る情報端末装置の表示画面の他の例を示す図である。図９は、第二実施形態に係る仮想空間制御方法の一例を示すフローチャートである。図１０は、第二実施形態に係る仮想空間制御方法の他の例を示すフローチャートである。以下の説明においては、第一実施形態の仮想空間制御システム１と同様の構成要素には、同一の符号または対応する符号を付し、その詳細な説明は省略する。以下の実施形態においても同様とする。仮想空間制御システム１は、情報処理装置５０における処理が、第一実施形態と異なる。

【0096】

情報処理装置５０は、仮想オフィスにおける、情報端末装置１０のユーザのアバターと他の情報端末装置１０のユーザのアバターとの位置の関連性に基づいて、他の情報端末装置１０のユーザに基づくアバターの特定情報の情報量を変更する。

【0097】

関連性取得部５１は、仮想オフィスにおける、情報端末装置１０のユーザのアバターと他の情報端末装置１０のユーザのアバターとの位置の関連性を取得する。

【0098】

関連性取得部５１は、例えば、仮想オフィスにおける、情報端末装置１０のユーザのアバターと他の情報端末装置１０のユーザのアバターとの距離を位置の関連性として取得する。関連性取得部５１は、例えば、仮想オフィスにおける、情報端末装置１０のユーザのアバターと他の情報端末装置１０のユーザのアバターとの距離が近いか遠いかを判定して位置の関連性として取得する。

【0099】

距離が近いとは、例えば、情報共有範囲、または、情報共有範囲より広い所定距離範囲である。距離が遠いとは、例えば、情報共有範囲、または、所定距離範囲より遠い範囲をいう。

【0100】

関連性取得部５１は、例えば、仮想オフィスにおける、情報端末装置１０のユーザのアバターと他の情報端末装置１０のユーザのアバターとの距離の変動を位置の関連性として取得する。関連性取得部５１は、例えば、仮想オフィスにおける、情報端末装置１０のユーザのアバターに他の情報端末装置１０のユーザのアバターが所定距離範囲内において近づいているか否かを判定して位置の関連性として取得する。さらに、所定距離範囲内において近づいていない状態として、所定距離範囲外で近づいている、所定距離範囲内において距離の変動がない、遠ざかっているかを区別して判定して位置の関連性として取得してもよい。

【0101】

表示制御部５４は、例えば、情報端末装置１０のユーザのアバターと他の情報端末装置１０のユーザのアバターとの位置の関連性に応じて、特定情報の情報量を変更して表示する。表示制御部５４は、例えば、情報端末装置１０のユーザのアバターと他の情報端末装置１０のユーザのアバターとの距離が近い場合、特定情報の情報量を増やして表示し、距離が遠い場合、特定情報の情報量を減らして表示する。これは、アバター同士の距離が近い場合、音声共有などの情報共有やビデオ通話または音声通話などのコミュニケーションを行う可能性が高いため、他の情報端末装置１０のユーザのアバターの特定情報の情報量を増やして、アバターに対応するユーザを特定しやすくするためである。アバター同士の距離が遠い場合、音声通話などのコミュニケーションを行う可能性が低いため、他の情報端末装置１０のユーザのアバターの特定情報の情報量を減らしておいてもよいためである。

【0102】

表示制御部５４は、関連性取得部５１によって、例えば、情報端末装置１０のユーザのアバターと他の情報端末装置１０のユーザのアバターとの距離が近いと判定された場合、特定情報を非表示にし、距離が遠いと判定された場合、他の情報端末装置１０のユーザのアバターの特定情報のうちユーザの名前を表示する。

【0103】

表示制御部５４は、関連性取得部５１によって、例えば、情報端末装置１０のユーザのアバターと他の情報端末装置１０のユーザのアバターとの距離が近いと判定された場合、特定情報のうちユーザの名前を操作により表示し、距離が遠いと判定された場合、特定情報のうち、例えば、組織名とユーザの名前を常時表示する。

【0104】

表示制御部５４は、関連性取得部５１によって、例えば、仮想オフィスにおける、情報端末装置１０のユーザのアバターに他の情報端末装置１０のユーザのアバターが所定距離範囲内において近づいていると判定された場合、特定情報のうちユーザの名前を常時表示し、所定距離範囲外で近づいている、変動がない、または、遠ざかっていると判定された場合、特定情報を表示しない。

【0105】

表示制御部５４は、関連性取得部５１によって、例えば、仮想オフィスにおける、情報端末装置１０のユーザのアバターに他の情報端末装置１０のユーザのアバターが所定距離範囲内において近づいていると判定された場合、特定情報のうち、例えば、組織名とユーザの名前を常時表示し、所定距離範囲外で近づいている、変動がない、または、遠ざかっていると判定された場合、特定情報のうちユーザの名前を操作により表示する。

【0106】

図７は、アバターＡのユーザが使用している情報端末装置１０の表示部１７における表示例である。図７に示す例では、アバターＡ１は、アバターＡに対して、所定距離範囲Ｃ内に位置し、距離が近い。このため、アバターＡ１については、特定情報Ｂ１としてアバターＡ１のユーザの名前「Ａ１」が表示されている。アバターＡ２は、アバターＡに対して、所定距離範囲Ｃ外に位置し、距離が遠い。このため、アバターＡ２については、特定情報Ｂ２として組織名とユーザの名前「○○部Ａ２」が表示されている。

【0107】

図８も図７と同様に、アバターＡのユーザが使用している情報端末装置１０の表示部１７における表示例である。図８に示す例では、アバターＡ１は、アバターＡ対して、所定距離範囲Ｃ内に位置し、距離が近い。このため、アバターＡ１については、特定情報Ｂ１としてアバターＡ１のユーザの名前「Ａ１」が表示されている。アバターＡ２は、アバターＡに対して、所定距離範囲Ｃ外で第二所定距離範囲ＣＡ内に位置し、アバターＡに近づいている。アバターＡ２については、特定情報Ｂ２として組織名とユーザの名前「○○部Ａ２」が表示されている。アバターＡ３は、アバターＡに対して、第二所定距離範囲ＣＡ外に位置し、アバターＡに近づいている。アバターＡ３については、特定情報Ｂ３としてユーザの名前「Ａ３」が表示されている。

【0108】

（仮想空間制御方法）
図９、図１０を用いて、仮想空間制御方法について説明する。図９のステップＳ１２３、ステップＳ１２４の処理は、図６のステップＳ１１３、ステップＳ１１４と同様の処理を行う。

【0109】

情報処理装置５０は、仮想オフィス上の位置の関連性を取得する（ステップＳ１２１）。より詳しくは、情報処理装置５０は、関連性取得部５１によって、例えば、情報端末装置１０のユーザのアバターと他の情報端末装置１０のユーザのアバターとの距離が近いか遠いかを判定して、位置の関連性として取得する。情報処理装置５０は、ステップＳ１２２へ進む。

【0110】

情報処理装置５０は、関連性取得部５１によって、情報端末装置１０のユーザのアバターと他の情報端末装置１０のユーザのアバターとの仮想オフィス上の位置が近いか否かを判定する（ステップＳ１２２）。情報処理装置５０は、関連性取得部５１によって、情報端末装置１０のユーザのアバターと他の情報端末装置１０のユーザのアバターとが、所定距離範囲内である場合、距離が近いと判定する。情報処理装置５０は、関連性取得部５１によって、距離が近いと判定する場合（ステップＳ１２２でＹｅｓ）、ステップＳ１２３へ進む。情報処理装置５０は、関連性取得部５１によって、情報端末装置１０のユーザのアバターと他の情報端末装置１０のユーザのアバターとが、距離が近いと判定しない場合（ステップＳ１２２でＮｏ）、ステップＳ１２４へ進む。

【0111】

図１０のステップＳ１３３、ステップＳ１３４の処理は、図６のステップＳ１１３、ステップＳ１１４と同様の処理を行う。

【0112】

情報処理装置５０は、仮想オフィス上の位置の関連性を取得する（ステップＳ１３１）。より詳しくは、情報処理装置５０は、関連性取得部５１によって、例えば、情報端末装置１０のユーザのアバターと他の情報端末装置１０のユーザのアバターとが仮想オフィス上で所定距離範囲内に近づいているか否かを判定して、位置の関連性として取得する。情報処理装置５０は、ステップＳ１３２へ進む。

【0113】

情報処理装置５０は、関連性取得部５１によって、情報端末装置１０のユーザのアバターと他の情報端末装置１０のユーザのアバターとが仮想オフィス上の所定距離範囲内で近づいているか否かを判定する（ステップＳ１３２）。情報処理装置５０は、関連性取得部５１によって、情報端末装置１０のユーザのアバターと他の情報端末装置１０のユーザのアバターとが、仮想オフィス上の所定距離範囲内で近づいている場合（ステップＳ１３２でＹｅｓ）、ステップＳ１３３へ進む。情報処理装置５０は、関連性取得部５１によって、情報端末装置１０のユーザのアバターと他の情報端末装置１０のユーザのアバターとが、仮想オフィス上の所定距離範囲内で近づいていると判定しない場合（ステップＳ１３２でＮｏ）、ステップＳ１３４へ進む。

【0114】

（効果）
上述したように、本実施形態では、情報端末装置１０のユーザのアバターと他の情報端末装置１０のユーザのアバターとの位置の関連性に基づいて、他の情報端末装置１０のユーザに基づくアバターの特定情報の情報量を変更することができる。本実施形態によれば、仮想オフィスにおいて、アバター同士の位置の関連性に応じて、他のユーザのアバターを適切に把握させることができる。

【0115】

［第三実施形態］
図１１を用いて、第三実施形態に係る仮想空間制御システム１について説明する。図１１は、第三実施形態に係る仮想空間制御方法の一例を示すフローチャートである。仮想空間制御システム１は、情報処理装置５０における処理が、第一実施形態と異なる。

【0116】

情報処理装置５０は、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとのコミュニケーション頻度に基づいて、他の情報端末装置１０のユーザに基づくアバターの特定情報の情報量を変更する。

【0117】

関連性取得部５１は、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとのコミュニケーション頻度を関連性として取得する。関連性取得部５１は、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとのコミュニケーション頻度が回数閾値以上であるか否かを関連性として取得する。関連性取得部５１は、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとのコミュニケーション頻度として、前回のコミュニケーションからの期間が期間閾値以上であるか否かを関連性として取得する。

【0118】

関係性取得部５１が頻度を取得するコミュニケーションは、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとの間で、仮想オフィスにおけるアバターの操作を介して行われたコミュニケーションであり、音声共有などの情報共有、ビデオ通話などである。

【0119】

回数閾値は、例えば、１か月に５回である。

【0120】

期間閾値は、例えば、１か月間である。

【0121】

表示制御部５４は、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとのコミュニケーション頻度に応じて、他の情報端末装置１０のユーザのアバターに対する特定情報の情報量を変更して表示する。表示制御部５４は、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとのコミュニケーション頻度が低いほど、他の情報端末装置１０のユーザのアバターに対する特定情報の情報量を増やして表示する。これは、仮想オフィスにおけるユーザ同士のコミュニケーション頻度が低い場合、他の情報端末装置１０のユーザのアバターを目にする機会が少ないことが想定されるため、アバターの特定情報の情報量を増やして、アバターに対応するユーザを特定しやすくするためである。仮想オフィスにおけるユーザ同士のコミュニケーション頻度が高い場合、他の情報端末装置１０のユーザのアバターを目にする機会が多いことが想定されるため、アバターの特定情報の情報量を減らしても、アバターからユーザを特定可能であるためである。

【0122】

個々のアバターが、各ユーザの特徴を表している場合、各ユーザの顔写真を利用したアバターである場合、または、ユーザ毎に異なるアバターである場合の特定情報の表示制御について説明する。この場合、よく目にするアバターであれば、特定情報の表示がなくてもアバターのユーザを特定可能である。

【0123】

表示制御部５４は、関連性取得部５１によって、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとのコミュニケーション頻度が回数閾値以上であると判定された場合、特定情報を非表示、または、特定情報のうちユーザの名前を操作により表示し、コミュニケーション頻度が回数閾値未満であると判定された場合、ユーザの名前、または、特定情報のうち、例えば、組織名とユーザの名前を常時表示する。

【0124】

表示制御部５４は、関連性取得部５１によって、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとの仮想オフィスにおけるコミュニケーション頻度が期間閾値未満であると判定された場合、特定情報を非表示、または、特定情報のうちユーザの名前を操作により表示し、コミュニケーション頻度が期間閾値以上であると判定された場合、ユーザの名前、または、特定情報のうち、例えば、組織名とユーザの名前を常時表示する。

【0125】

例えば、バーチャルオフィスサービス提供事業者が提供した複数のアバターを選択して利用するなど、アバターの外観によってアバターのユーザを識別することが困難である場合の特定情報の表示制御について説明する。

【0126】

表示制御部５４は、関連性取得部５１によって、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとのコミュニケーション頻度が回数閾値以上であると判定された場合、特定情報のうちユーザの名前を常時表示し、コミュニケーション頻度が回数閾値未満であると判定された場合、特定情報のうち、例えば、組織名とユーザの名前を常時表示する。

【0127】

表示制御部５４は、関連性取得部５１によって、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとの仮想オフィスにおけるコミュニケーション頻度が期間閾値未満であると判定された場合、特定情報のうちユーザの名前を常時表示し、コミュニケーション頻度が期間閾値以上であると判定された場合、特定情報のうち、例えば、組織名とユーザの名前を常時表示する。

【0128】

（仮想空間制御方法）
図１１を用いて、仮想空間制御方法について説明する。図１１のステップＳ１４３、ステップＳ１４４の処理は、図６のステップＳ１１３、ステップＳ１１４と同様の処理を行う。

【0129】

情報処理装置５０は、コミュニケーション頻度を関連性として取得する（ステップＳ１４１）。より詳しくは、情報処理装置５０は、関連性取得部５１によって、例えば、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとの仮想オフィスにおけるコミュニケーション頻度が回数閾値以上であるか否かを関連性として取得する。情報処理装置５０は、ステップＳ１４２へ進む。

【0130】

情報処理装置５０は、関連性取得部５１によって、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとの仮想オフィスにおけるコミュニケーション頻度が回数閾値以上であるか否かを判定する（ステップＳ１４２）。情報処理装置５０は、関連性取得部５１によって、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとの仮想オフィスにおけるコミュニケーション頻度が回数閾値以上であるである場合（ステップＳ１４２でＹｅｓ）、ステップＳ１４３へ進む。情報処理装置５０は、関連性取得部５１によって、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとのコミュニケーション頻度が回数閾値以上であると判定しない場合（ステップＳ１４２でＮｏ）、ステップＳ１４４へ進む。

【0131】

ステップＳ１４１の処理は、頻度が期間閾値未満であるか否かの判定と置き換えてもよい。

【0132】

（効果）
上述したように、本実施形態では、情報端末装置１０のユーザと他の情報端末装置１０のユーザとのコミュニケーション頻度に基づいて、他の情報端末装置１０のユーザに基づくアバターの特定情報の情報量を変更することができる。本実施形態によれば、仮想オフィスにおいて、アバター同士の位置の関連性に応じて、他のユーザのアバターを適切に把握させることができる。

【符号の説明】

【0133】

１ 仮想空間制御システム
１０ 情報端末装置
１１ カメラ
１２ マイクロフォン
１３ 操作部
１７ 表示部
１８ 音声出力部
１９ 通信部
２０ 端末制御装置
２１ 映像取得部
２２ 音声取得部
２３ 操作受付部
２４ アプリケーション制御部
２７ 表示制御部
２８ 音声出力制御部
２９ 通信制御部
３０ サーバ装置
３１ 通信部
４０ サーバ制御装置
４１ 通信制御部
４２ アプリケーション制御部
４９ 記憶部
５０ 情報処理装置
５１ 関連性取得部
５４ 表示制御部
５５ 音声出力制御部

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】