IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ソニー株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-ヘッドマウントディスプレイ 図1
  • 特開-ヘッドマウントディスプレイ 図2
  • 特開-ヘッドマウントディスプレイ 図3
  • 特開-ヘッドマウントディスプレイ 図4
  • 特開-ヘッドマウントディスプレイ 図5
  • 特開-ヘッドマウントディスプレイ 図6
  • 特開-ヘッドマウントディスプレイ 図7
  • 特開-ヘッドマウントディスプレイ 図8
  • 特開-ヘッドマウントディスプレイ 図9
  • 特開-ヘッドマウントディスプレイ 図10
  • 特開-ヘッドマウントディスプレイ 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025101287
(43)【公開日】2025-07-07
(54)【発明の名称】ヘッドマウントディスプレイ
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/64 20060101AFI20250630BHJP
【FI】
H04N5/64 511A
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023218022
(22)【出願日】2023-12-25
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003410
【氏名又は名称】弁理士法人テクノピア国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラダクリシュナン バラチャンドラン
(72)【発明者】
【氏名】石津 雄登
(72)【発明者】
【氏名】米田 将文
(57)【要約】
【課題】 使い勝手の向上を図った上で装着体に対する装置本体の適正な動作状態を確保する。
【解決手段】 使用者の身体の一部に装着される装着体と、光学ブロックを有する装置本体と、前記装置本体が前記装着体に対して回動軸を支点として第1の回動位置と第2の回動位置の間で回動可能にされるためのヒンジ部材と、前記装置本体が前記装着体に対してスライド可能にされるためのスライダーとを備え、前記回動軸が前記装着体の内部に設けられた。これにより、装置本体の装着体に対する回動支点となる回動軸が装着体の内部に設けられているため、回動軸への不用意な接触が防止され、使い勝手の向上を図った上で装着体に対する装置本体の適正な動作状態を確保することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の身体の一部に装着される装着体と、
光学ブロックを有する装置本体と、
前記装置本体が前記装着体に対して回動軸を支点として第1の回動位置と第2の回動位置の間で回動可能にされるためのヒンジ部材と、
前記装置本体が前記装着体に対してスライド可能にされるためのスライダーとを備え、
前記回動軸が前記装着体の内部に設けられた
ヘッドマウントディスプレイ。
【請求項2】
前記回動軸が前記スライダーのスライド方向における延長上とは異なる位置に設けられた
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項3】
前記ヒンジ部材は略U字状である
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項4】
前記第1の回動位置では拡張現実モードまたは仮想現実モードで動作し、
前記第2の回動位置では現実モードで動作する
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項5】
前記装置本体の回動位置を検出する検出部を備える
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項6】
前記第2の回動位置において前記装置本体が前記使用者の両眼より上側に位置される
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項7】
拡張現実モードまたは仮想現実モードにおいて前記使用者の目線又は位置が拡張現実空間又は仮想現実空間の境界に達したときに前記装置本体が前記第2の回動位置まで回動される
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項8】
拡張現実モードまたは仮想現実モードにおいて前記使用者のパーソナル領域または拡張現実空間又は仮想現実空間の境界にオブジェクトが侵入したことが検出されたときに前記装置本体が前記第2の回動位置まで回動される
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項9】
前記第1の回動位置と前記第2の回動位置に対応して位置された一対のクリック用係合部を有する連結プレートが設けられ、
前記連結プレートに押し付けられ前記クリック用係合部に係合可能なクリック部材が設けられた
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項10】
前記クリック部材は球状である
請求項9に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項11】
前記連結プレートは前記装着体に取り付けられると共に前記回動軸に支持され、
前記連結プレートが前記回動軸の軸方向において前記ヒンジ部材に押し付けられた
請求項9に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項12】
前記ヒンジ部材の一部が前記スライダーを案内するガイド部として設けられた
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項13】
前記装着体の内部から前記装置本体の内部までの間に配置され柔軟性を有し扁平な形状に形成されたハーネスが設けられ、
前記ハーネスが前記ヒンジ部材に保持された
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項14】
前記ヒンジ部材に取り付けられるヒンジカバーが設けられ、
前記ハーネスが前記ヒンジ部材と前記ヒンジカバーによって反対側から覆われた
請求項13に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項15】
前記ヒンジ部材には配置溝が形成され、
前記ハーネスの中間部分が前記配置溝に配置された状態で保持された
請求項13に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項16】
前記連結プレートを前記ヒンジ部材に押し付ける付勢バネが設けられた
請求項9に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項17】
前記ヒンジ部材と前記連結プレートの間に生じる摩擦力を調整するトルクアジャスターが設けられた
請求項9に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項18】
使用者が所定のジェスチャーを行ったときにカメラによるジェスチャーの検出に基づいて前記装置本体が回動される
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項19】
使用者が操作釦に対する操作又は所定の位置に対するタップ操作を行ったときに前記装置本体が回動される
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項20】
前記装置本体が前記第2の回動位置まで回動された状態においてスリープモードで動作し、
前記装置本体が前記第1の回動位置まで回動された状態においてスリープモードが解除される
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【請求項21】
前記装置本体が前記第2の回動位置まで回動された状態においてディスプレイの電源がオフにされる、または省電力モードで動作し
前記装置本体が前記第1の回動位置まで回動された状態においてディスプレイの電源がオンにされる
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は頭部に装着される装着体と光学ブロックを有する装置本体とを備えたヘッドマウントディスプレイについての技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
作成された映像や所定の物体を使用者が両眼により、例えば、レンズ、導光体(ホログラム導光板)、ハーフミラー、ビームスプリッター等を有する光学ブロックを通して視認するヘッドマウントディスプレイがある。このようなヘッドマウントディスプレイは頭部に装着される装着体と光学ブロックを有する装置本体とを備えている。
【0003】
ヘッドマウントディスプレイにおいては、例えば、コンピューター等によって作成された拡張現実(Augmented Reality:AR)や仮想現実(Virtual Reality:VR)の映像(画像)がディスプレイに表示され、表示された映像を、一つまたは二つ以上の光学ブロックにそれぞれ設けられた接眼光学系を通して視認可能にされている。上述した接眼光学系によって映像の拡大や縮小の他に適切な焦点が提供される。
【0004】
使用者においては、表示された映像を視認することにより、映像があたかも現実のように認識されて没入感や臨場感を得ることが可能にされている。
【0005】
上記のようなヘッドマウントディスプレイには装置本体が装着体に対して回動可能にされ、装置本体が両眼に近付く方向へ回動されてフリップダウンされ拡張現実モードや仮想現実モードなどのようなモード設定が可能にされ、装置本体が両眼から遠去かる方向へ回動されてフリップアップされ使用者が現実空間を視認できる現実モードが設定される構成にされたものがある(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0006】
特許文献1及び特許文献2に記載されたヘッドマウントディスプレイにおいては、装置本体が両眼に離接する方向(前後方向)へ移動可能にされた構成が示されている。このような構成により、装置本体を両眼に対して個人差等に応じた適正な位置に保持することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2012-151531号公報
【特許文献2】特開2020-178360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上記したヘッドマウントディスプレイのように、装置本体が装着体に対して回動可能かつ両眼に離接する方向へ移動可能にされることにより、拡張現実モードや仮想現実モードと、現実モードの設定を迅速に切り替えることが可能になると共に使用者に応じた適正な位置に装置本体を保持することが可能になり、使い勝手の向上を図ることができる。
【0009】
一方、装置本体が装着体に対して動作される構成においては、装置本体と装着体の間に両者を連結する構造が存在するため、この連結構造への不用意な接触を防止して装着体に対する装置本体の適正な動作状態が確保されることが望ましい。
【0010】
そこで、本技術に係るヘッドマウントディスプレイは、使い勝手の向上を図った上で装着体に対する装置本体の適正な動作状態を確保することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本技術に係るヘッドマウントディスプレイは、使用者の身体の一部に装着される装着体と、光学ブロックを有する装置本体と、前記装置本体が前記装着体に対して回動軸を支点として第1の回動位置と第2の回動位置の間で回動可能にされるためのヒンジ部材と、前記装置本体が前記装着体に対してスライド可能にされるためのスライダーとを備え、前記回動軸が前記装着体の内部に設けられたものである。
【0012】
これにより、装置本体が装着体に対して回動可能にされると共に両眼に離接する方向へ移動可能にされた状態において、装置本体が装着体に対して装着体の内側に設けられた回動軸を支点として第1の回動位置と第2の回動位置の間で回動される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図2乃至図11と共に本技術に係るヘッドマウントディスプレイの実施の形態を示すものであり、本図は、ヘッドマウントディスプレイの使用状態を示す図である。
図2】装置本体が第1の回動位置にある状態を示す断面図である。
図3】ヒンジ機構等の分解斜視図である。
図4】ヒンジ機構等の斜視図である。
図5】ヒンジ機構等を示す断面図である。
図6】装置本体が第1の回動位置において後方の移動端に位置されている状態を示す図である。
図7】装置本体が第1の回動位置において前方の移動端まで移動された状態を示す図である。
図8】装置本体が第2の回動位置まで回動された状態を示す図である。
図9】装置本体の回動動作を遷移的に示す図である。
図10】装置本体が第2の回動位置にある状態を示す断面図である。
図11】ヘッドマウントディスプレイにおけるシステム構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本技術に係るヘッドマウントディスプレイを実施するための形態を添付図面を参照して説明する。
【0015】
以下の説明にあっては、使用者(装着者)がヘッドマウントディスプレイを頭部に装着した状態で映像等を視認した方向で前後上下左右の方向を示すものとする。
【0016】
尚、以下に示す前後上下左右の方向は説明の便宜上のものであり、本技術の実施に関しては、これらの方向に限定されることはない。
【0017】
<ヘッドマウントディスプレイの構成>
先ず、ヘッドマウントディスプレイ1の構成について説明する(図1乃至図5参照)。
【0018】
ヘッドマウントディスプレイ1は装着体2と装置本体3を有し、装置本体3が装着体2の前端部に連結されて構成されている(図1参照)。装着体2としては、例えば、環状に形成されたヘッドバンドが用いられている。但し、装着体2はヘッドバンドに限られることはなく、頭部100に装着されるタイプであれば他の種類であってもよく、例えば、ヘルメットタイプや耳に掛けるタイプ等であってもよい。また、装着体2は使用者の頭部100以外の部位に装着されるタイプであってもよい。
【0019】
装着体2は外装4がそれぞれ環状に形成されたアウター4aとインナー4bを有し、アウター4aの内側にインナー4bが結合されている(図2参照)。装着体2は、例えば、少なくともインナー4bが頭部100に密着され易いゴム等の材料によって形成されている。
【0020】
外装4の内部には配置空間4cが形成されている。外装4における前端部の下端部には下方に開口された挿通口5が形成されている。
【0021】
ヘッドマウントディスプレイ1の使用状態においては、例えば、装着体2が使用者の頭部100に上側から装着され、装置本体3が両眼101の前側において顔に装着される(図1参照)。
【0022】
装置本体3は筐体6と筐体6の内部に配置又は支持された所定の各部とを有している(図1及び図2参照)。筐体6は遮光枠7とフロントシャーシ8が前後で結合されて成り、遮光枠7がフロントシャーシ8の後端部に結合されている。
【0023】
遮光枠7はゴム材料等によって、例えば、横長の矩形の枠状に形成され、装着体2が使用者の頭部100に装着された状態において顔に宛がわれる部分である。遮光枠7は後面が顔の形状に沿うように、例えば、曲面状に形成されている。
【0024】
フロントシャーシ8は枠状のケース9とケース9に前側から結合されたケースカバー10とを有している。ケース9の後端部における上端部には開口11が形成されている。
【0025】
ケースカバー10は所定の各部がケース9の内部に配置された状態においてケース9の前端部に前側から取り付けられ、ケース9の内部に配置された所定の各部を前側から覆う機能を有している。
【0026】
フロントシャーシ8の内部空間8aには取付板12が配置されている。フロントシャーシ8の内部空間8aには取付板12の後側に光学ブロック13が配置されている。
【0027】
光学ブロック13は図示しない液晶パネル等の表示装置や接眼光学系を構成する図示しないレンズ等を有している。尚、光学ブロック13は接眼光学系が配置されていればよく、接眼光学系を構成する光学部品としてレンズに代えて、例えば、導光体やミラーやビームスプリッター等が設けられ、これらの光学部品によって映像光が両眼101に入射されるような構成にされていてもよい。
【0028】
装着体2にはブラケット14が設けられ、ブラケット14が外装4の内部において所定の位置に配置されている(図3及び図4参照)。ブラケット14は、例えば、板状に形成され、ネジ止め等によって外装4に取り付けられている。ブラケット14における左右両側の部分はそれぞれ取付部15として設けられている。
【0029】
装着体2と装置本体3はヒンジ機構16によって連結され、装置本体3がヒンジ機構16を介して装着体2に回動可能にされている(図3乃至図5参照)。ヒンジ機構16はヒンジ部材17を有し、外装4に形成された挿通口5と筐体6に形成された開口11を通って装着体2と装置本体3を連結する構成にされている。
【0030】
ヒンジ部材17は略前後方向を向く板状の連結部18と連結部18の上端部における左右両端部からそれぞれ略前方に突出された二つのアーム部19と連結部18の下端部から略前方に突出された対向部20と連結部18の上端部における左右両端部の間の部分から略前方に突出された突状部21とを有している。従って、ヒンジ部材17は側方から見た形状において前方に開口された略コ字状(略U字状)に形成されている。なお、ヒンジ部材17の形状は、略コ字状(略U字状)に限定されず、異なる形状であってもよい。
【0031】
アーム部19の先端部には左右に貫通された被支持孔19aが形成されている。ここで、被支持孔19aは、例えば、非円形状にされている。一方のアーム部19には基端寄りの部分に保持孔19bが形成されている。なお、被支持孔19a、保持孔19bは、支持機能や保持機能を満足できる形状であればどのような形状であってもよい。
【0032】
対向部20は略上下方向を向く板状に形成され、左右両端部が案内突部20aとして設けられている。従って、対向部20はガイド部としての機能を有する。対向部20の前端部には前方に開口された挿通用切欠20bが形成されている。対向部20には下面側に下方に突出された一対のガイド突部20cが設けられ、ガイド突部20cが左右に離隔して位置されている。
【0033】
ヒンジ部材17には連結部18から対向部20に亘って配置溝17aが形成されている。配置溝17aは連結部18と対向部20の左右方向における中央部に位置され、連結部18の前面側から対向部20の上面側に亘って形成され、挿通用切欠20bに連通されている。
【0034】
突状部21の前端部には素子取付部21aが設けられ、素子取付部21aには検出素子(検出部)22が取り付けられている。
【0035】
ヒンジ部材17は一対の回動軸23を支点として回動可能にされている。回動軸23はそれぞれアーム部19の被支持孔19aに挿通され、ヒンジ部材17の一部とともに装着体2の内部に位置されている。
【0036】
回動軸23は断面形状が、例えば、非円形状に形成された軸部23aと軸部23aの一端に連続された抜け止め部23bと軸部23aの他端に連続された螺合部23cとから成る。軸部23aはアーム部19の被支持孔19aに応じて、例えば、非円形状に形成され、抜け止め部23bは径が軸部23aの外形より大きくされている。回動軸23は軸部23aがアーム部19の被支持孔19aに挿通され、アーム部19に対して軸回り方向へ回転不能な状態で保持されている。なお、回動軸23、軸部23a、被支持孔19aは、回動機能を満足できるものであれば非円形状に限らずどのような形状であってもよい。
【0037】
一方の回動軸23が被支持孔19aに挿通された状態においては、順に回動軸23が第1の連結プレート24と回り止めリング25と付勢バネ26に挿通され、螺合部23cにトルクアジャスター27が螺合される。他方の回動軸23が被支持孔19aに挿通された状態においては、順に回動軸23が第2の連結プレート28と回り止めリング25と付勢バネ26に挿通され、螺合部23cにトルクアジャスター27が螺合される。
【0038】
第1の連結プレート24は左右方向を向く被支持板部29と被支持板部29に連続され左右方向を向く摺動板部30と被支持板部29の前縁の一部から側方に突出された被取付板部31とが一体に形成されて成る。被支持板部29の前端部には軸支持孔29aが形成されている。被支持板部29には突部挿入孔29bが形成されている。摺動板部30は軸支持孔29aを基準にした円弧状に形成されている。摺動板部30には二つのクリック用係合部30aが周方向において離隔して形成されている。
【0039】
回り止めリング25は軸方向が左右方向にされたリング部25aとリング部25aから突出された挿入突部25bとが一体に形成されて成る。回り止めリング25は挿入突部25bが第1の連結プレート24の突部挿入孔29bに挿入される。従って、第1の連結プレート24と回り止めリング25が一体に動作される。
【0040】
付勢バネ26としては、例えば、圧縮コイルバネが用いられている。
【0041】
トルクアジャスター27としては、例えば、ナットが用いられている。
【0042】
第2の連結プレート28は左右方向を向く被支持板部32と被支持板部32の前縁の一部から側方に突出された被取付板部33とが一体に形成されて成る。被支持板部32の前端部には軸挿通孔32aが形成されている。被支持板部32には突部挿入孔32bが形成されている。
【0043】
第1の連結プレート24は被取付板部31がブラケット14における一方の取付部15に取り付けられ、第2の連結プレート28は被取付板部33がブラケット14における他方の取付部15に取り付けられている。従って、ヒンジ部材17はブラケット14が取り付けられた装着体2に対して回動軸23を支点として回動可能にされる。
【0044】
一方の回動軸23は順にアーム部19の被支持孔19aと第1の連結プレート24の軸支持孔29aと回り止めリング25のリング部25aと付勢バネ26に挿通され、螺合部23cにトルクアジャスター27が螺合される。付勢バネ26の付勢力は回り止めリング25のリング部25aを介して第1の連結プレート24の被支持板部29とヒンジ部材17のアーム部19とに付与され、付勢バネ26の付勢力によって第1の連結プレート24の被支持板部29がヒンジ部材17のアーム部19に押し付けられる。従って、ヒンジ部材17が回動軸23を支点として回動軸23と一体になって装着体2に対して回動可能にされる。ヒンジ部材17が装着体2に対して回動されるときにはアーム部19と第1の連結プレート24の被支持板部29との間に摩擦力が発生する。
【0045】
他方の回動軸23は順にアーム部19の被支持孔19aと第2の連結プレート28の軸挿通孔32aと回り止めリング25のリング部25aと付勢バネ26に挿通され、螺合部23cにトルクアジャスター27が螺合される。付勢バネ26の付勢力は回り止めリング25のリング部25aを介して第2の連結プレート28の被支持板部32とヒンジ部材17のアーム部19とに付与され、付勢バネ26の付勢力によって第2の連結プレート28の被支持板部32がヒンジ部材17のアーム部19に押し付けられる。従って、ヒンジ部材17が回動軸23を支点として回動軸23と一体になって装着体2に対して回動可能にされる。ヒンジ部材17が装着体2に対して回動されるときにはアーム部19と第2の連結プレート28の被支持板部32との間に摩擦力が発生する。
【0046】
トルクアジャスター27の螺合部23cに対する回転位置を調整することにより、ヒンジ部材17のアーム部19と第1の連結プレート24又は第2の連結プレート28との間の摩擦力を調整することができる。尚、回り止めリング25と付勢バネ26間やトルクアジャスター27と付勢バネ26間等の各位置には、例えば、ワッシャー等の部材が挿入され、回動軸23が各ワッシャー等に挿通された状態にされていてもよい。
【0047】
ヒンジ部材17が回動軸23を支点として装着体2に対して回動されるときには、一方のアーム部19と第1の連結プレート24の被支持板部29との間に摩擦力が発生すると共に他方のアーム部19と第2の連結プレート28の被支持板部32との間に摩擦力が発生する。従って、ヒンジ部材17を回動範囲における任意の位置に保持することができる。
【0048】
ヒンジ部材17の一方のアーム部19にはクリック機構34が保持されている。クリック機構34はバネケース34aとバネ部材34bとクリック部材34cによって構成されている。バネケース34aは側方における一方に開口され、バネケース34aにはバネ部材34bが挿入されている。バネ部材34bとしては、例えば、圧縮コイルバネが用いられている。クリック部材34cは、例えば、球状に形成され、バネ部材34bによって側方における一方へ付勢されている。
【0049】
クリック機構34はバネケース34aがアーム部19の保持孔19bに挿入された状態で保持され、クリック部材34cがバネ部材34bの付勢力によって第1の連結プレート24の摺動板部30に側方から押し付けられている。クリック機構34はクリック部材34cが摺動板部30に形成された凹状の二つのクリック用係合部30aに係合可能にされている。クリック部材34cが一方のクリック用係合部30aに係合される位置がヒンジ部材17の一方の回動端であり、クリック部材34cが他方のクリック用係合部30aに係合される位置がヒンジ部材17の他方の回動端である。
【0050】
装置本体3はヒンジ部材17を介して装着体2に対して回動可能にされ、ヒンジ部材17の一方の回動端が第1の回動位置とされ、ヒンジ部材17の他方の回動端が第2の回動位置とされる。従って、装置本体3は装着体2に対して第1の回動位置と第2の回動位置の間で回動される。装置本体3の第1の回動位置はクリック機構34のクリック部材34cが第1の連結プレート24における一方のクリック用係合部30aに係合される位置であり、装置本体3の第2の回動位置はクリック機構34のクリック部材34cが第1の連結プレート24における他方のクリック用係合部30aに係合される位置である。
【0051】
尚、装置本体3の回動は、例えば、図示しないストッパーによって規制され、装置本体3が第1の回動位置と第2の回動位置の範囲以外の位置まで回動されないように構成されている。
【0052】
装着体2の内部から装置本体3の内部までの間にはハーネス35が配置されている。ハーネス35は外装4に形成された挿通口5と筐体6に形成された開口11を通って装着体2の内部から装置本体3の内部までの間で配置されている。
【0053】
ハーネス35は、例えば、厚みの薄い扁平な形状に形成され、高い柔軟性を有している。ハーネス35は、一端寄りの位置に取り付けられた第1の留め具36によって装着体2の内部に配置されたブラケット14に保持され、他端寄りの位置に取り付けられた第2の留め具37によって装置本体3の内部に配置された取付板12に保持されている。ハーネス35は、例えば、内部に各種配線を有していてもよく、一端部が図示しないコネクター等を介して図示しないバッテリー回路に接続され、他端部が図示しないコネクター等を介して光学ブロック13に接続されている。
【0054】
ハーネス35は中間部分がヒンジ部材17の配置溝17aに配置された状態で保持され、第2の留め具37が取り付けられた側の部分が対向部20の挿通用切欠20bから導き出される。
【0055】
ハーネス35は、ヒンジ部材17の連結部18に保持された部分が第1の部分35aとされ、第1の部分35aと第1の留め具36が取り付けられた部分との間の部分が第2の部分35bとされ、ヒンジ部材17の対向部20に保持された部分が第3の部分35cとされ、第3の部分35cと第2の留め具37が取り付けられた部分との間の部分が第4の部分35dとされている(図2及び図3参照)。
【0056】
ヒンジ部材17にはヒンジカバー38が配置溝17aに配置されたハーネス35を覆う状態で取り付けられている。ヒンジカバー38は連結部18に結合された第1の押さえ板部38aと対向部20に結合された第2の押さえ板部38bとを有し、ネジ止め等によってヒンジ部材17に取り付けられている。ヒンジカバー38の第1の押さえ板部38aと第2の押さえ板部38bによってハーネス35の第1の部分35aと第3の部分35cが押さえられる。
【0057】
ヒンジ部材17にはスライダー39がスライド可能に支持されている。スライダー39は装置本体3の内部において装置本体3に取り付けられ、板状のベース部40とベース部40の左右両端部からそれぞれ上方に突出された一対のスライドレール部41とを有している。スライドレール部41には側方における内側に開口され前後に延びる被案内溝41aが形成されている。
【0058】
スライダー39は被案内溝41aにヒンジ部材17の対向部20に設けられた案内突部20aがそれぞれ挿入され、一対のスライドレール部41が対向部20に案内されることによりスライドされる。従って、装置本体3はスライダー39のスライド動作に伴って前後方向へ移動される。なお、ここでは一例として装置本体3がスライダー39のスライド動作に伴って前後方向へ移動される場合を想定しているが、スライド方向は特にこれに限定されず、例えば、上下方向や左右方向、斜め方向にスライドされるようなものであってもよい。
【0059】
スライダー39のスライド方向における延長上には回動軸23が存在せず、回動軸23はスライダー39のスライド方向における延長上とは異なる位置に設けられている。
【0060】
尚、スライダー39の前後方向への移動は、例えば、図示しないストッパーによって規制される。
【0061】
スライダー39のベース部40には上側からネジ止め等によってフリクションベース42が取り付けられている。フリクションベース42はベース部40とヒンジ部材17の対向部20との間に位置されている。
【0062】
フリクションベース42は上下方向を向く板状の被取付部43と被取付部43の左右両端部からそれぞれ上方に突出された一対のレール部44と被取付部43の内側に位置された弾性摺動部45とを有している。
【0063】
フリクションベース42は被取付部43が対向部20に取り付けられている。レール部44は前後方向に延びる形状に形成されている。弾性摺動部45は前後両端部が被取付部43に連続され、前後方向における中央部に上方に突出された接触部45aを有している。弾性摺動部45は被取付部43に対して上下方向において弾性変形可能にされている。
【0064】
フリクションベース42がスライダー39のベース部40に取り付けられた状態においては、左右方向においてレール部44の直ぐ内側にそれぞれ対向部20のガイド突部20cが位置され、弾性摺動部45の接触部45aが弾性によって対向部20の下面に押し付けられている(図2及び図5参照)。従って、ヒンジ部材17に対してスライダー39が前後方向へスライドされるときには、ガイド突部20cにレール部44が案内されると共に接触部45aが対向部20に摺動される。
【0065】
ヒンジ部材17に対するスライダー39のスライド時に接触部45aが対向部20に摺動されることにより、接触部45aと対向部20の間に摩擦力が発生するため、フリクションベース42が取り付けられたスライダー39を移動範囲における任意の位置に保持することができる。
【0066】
上記のようにスライダー39はヒンジ部材17に対してスライド可能にされているため、スライダー39が取り付けられた装置本体3は装着体2に対して両眼101に離接する方向へ前側移動端と後側移動端の間で移動可能(スライド可能)にされている。なお、スライダー39によって装置本体3は装着体2に対して両眼101に近接する状態までスライド可能にされていてもよい。
【0067】
ヘッドマウントディスプレイ1にはバッテリー46が設けられている(図1参照)。装着体2の後端部又は後端側の部分には、例えば、リアブロック47が設けられ、リアブロック47の内部にバッテリー46が配置されている。バッテリー46は、例えば、光学ブロック13等に電力を供給する電力源として機能する。
【0068】
このようにバッテリー46が装着体2の後端部又は後端側の部分に設けられることにより、使用者が装着体2を装着した状態において前方側に位置された装置本体3と後方側に位置されたバッテリー46とによって重量バランスが保持され、使用者における装着体2の安定した装着状態を確保することができる。また、バッテリー46が頭部100における前側に位置されないことにより、使用者に対する首への負担を軽減することができる。さらに、バッテリー46が装着体2の後端部又は後端側の部分に設けられることにより、装置本体3の内部において発生する熱がバッテリー46に影響し難くなり、バッテリー46の劣化を抑制することができる。
【0069】
<ヘッドマウントディスプレイにおける動作>
次に、上記のように構成されたヘッドマウントディスプレイ1における動作について説明する(図6乃至図10参照)。
【0070】
ヘッドマウントディスプレイ1においては、上記したように、装置本体3がスライダー39のスライド動作に伴って装着体2に対して両眼101に離接する方向へ移動可能にされると共に装置本体3が回動軸23を支点として装着体2に対して回動可能にされている。装置本体3の装着体2に対する移動動作と回動動作は、例えば、手動により行われる。
【0071】
先ず、装置本体3の装着体2に対する移動動作について説明する(図6及び図7参照)。
【0072】
装置本体3は両眼101に最も近付くと第1の位置関係にある後側移動端(図6参照)と両眼101からと第2の位置関係にある最も離れる前側移動端(図7参照)との間で装着体2に対して移動される。ここで、第1の位置関係にある後側移動端においてはスライダー39が移動範囲における最も後側に位置され、第2の位置関係にある前側移動端においてはスライダー39が移動範囲における最も前側に位置されていてもよい。なお、第1の位置関係にある後側移動端がスライダー39の移動範囲における最も後側に位置されていなくてもよく、第2の位置関係にある前側移動端がスライダー39の移動範囲における最も前側に位置されていなくてもよい。すなわち、第1の位置関係にある後側移動端がスライダー39の移動範囲における任意の位置とされていてもよく、第2の位置関係にある前側移動端がスライダー39の移動範囲における任意の位置とされていてもよい。
【0073】
このように装置本体3が装着体2に対して両眼101に離接する方向へ移動可能にされることにより、接眼光学系の最終面(後面)からアイポイントまでのアイレリーフを使用者の頭部100の形状や両眼101の位置に応じて調整することができ、視野の範囲の一部の視認ができなくなるような所謂ケラレが生じることなく全視野を確保することができる。また、アイレリーフを長くすることにより、眼鏡を装着している使用者においてもケラレの生じない視野を確保することができるとともに、使用者毎の個人差(性別、年齢、骨格、人種等)にも対応することが可能となる。なお、装置本体3が装着体2に対して両眼101に近接する状態まで移動可能にされていてもよい。
【0074】
上記のような装置本体3の移動状態においては、装着体2と装置本体3の隙間から装着体2と装置本体3を連結する部分が視認可能にされているが、ヘッドマウントディスプレイ1においてはハーネス35がヒンジ部材17とヒンジカバー38によって厚み方向において反対側から覆われた状態にされている。従って、装着体2と装置本体3の隙間からハーネス35が視認されず、意匠性の向上を図ることができる。
【0075】
また、装着体2と装置本体3の間に位置されるハーネス35が閉塞されるため、使用者によるハーネス35への不用意な接触を回避してハーネス35の損傷を防止することができる。
【0076】
上記した装置本体3の装着体2に対する移動時には、前方への移動と後方への移動の何れの場合にもフリクションベース42の接触部45aが対向部20に摺動されることにより、接触部45aと対向部20の間に摩擦力が発生するため、装置本体3を移動範囲における任意の位置に保持することができる。
【0077】
従って、前側の移動端と後側の移動端の間における任意の移動位置で装置本体3を保持することが可能になり、使用者において装置本体3を把持することなくハンズフリーの状態で所望の操作を行うことができる。
【0078】
尚、ヘッドマウントディスプレイ1においては、装置本体3が何れの回動位置にあっても装置本体3を両眼101に近接又は離接する方向へ移動させることが可能にされている。
【0079】
次に、装置本体3の装着体2に対する回動動作について説明する(図6図8図9及び図10参照)。
【0080】
装置本体3は、例えば、約90度の範囲で装着体2に対して回動可能にされ、両眼101に最も近付き仮想現実モード又は拡張現実モード(以下「仮想現実モード」等とする。)の設定が可能な第1の回動位置と現実モードが設定される第2の回動位置との間で回動される。尚、装置本体3の回動角度は約90度に限られることはなく、第1の回動位置における装置本体3の両眼101に対する位置や装置本体3の第2の回動位置における必要な高さ等を考慮して任意に設定することが可能である。
【0081】
また、装置本体3の第1の回動位置は両眼101に最も近付く位置でなく第2の回動位置より両眼101に近い位置であればよく、装置本体3の第2の回動位置は両眼101から最も遠去かる位置でなく第1の回動位置より両眼101から遠去かる位置であればよい。
【0082】
ヘッドマウントディスプレイ1においては、例えば、装置本体3の回動位置が検出素子22によって検出され、装置本体3の回動位置が常時監視されている。
【0083】
尚、装置本体3の回動動作については、例として、装置本体3が後側の移動端に位置されている状態において説明する。
【0084】
装置本体3が第1の回動位置にある状態においては、装置本体3の遮光枠7が顔の前面に近接した状態又は接した状態にされている(図6参照)。このとき仮想現実モード等の設定が可能な状態にある。装置本体3が第1の回動位置にある状態においては、クリック機構34のクリック部材34cが第1の連結プレート24の一方のクリック用係合部30aに係合されている。
【0085】
ハーネス35は、装置本体3が第1の回動位置にある状態において、第2の部分35bが略円弧面状に屈曲され、第4の部分35dが折り返される状態で略U字状に屈曲されている。このときハーネス35は屈曲された各部に破断や損傷が生じないような十分な柔軟性を有する状態にされている。
【0086】
装置本体3はヒンジ部材17を介して装着体2に対して回動軸23を支点として回動され、装置本体3が第1の回動位置から第2の回動位置へ向けて回動されると装置本体3が前斜め上方へ向かう(フリップアップ)(図8及び図9参照)。このときクリック機構34のクリック部材34cが第1の連結プレート24の一方のクリック用係合部30aから引き出され摺動板部30の側面に摺動される。また、このときハーネス35は第2の部分35bの屈曲状態が緩やかな状態になっていく(図10参照)。従って、ハーネス35において、第2の部分35bに破断や損傷が生じず、ハーネス35の長寿命化を図ることができる。
【0087】
以下に、回動軸23が装着体2の内部に設けられている効果の一つについて説明する(図9参照)。
【0088】
ヘッドマウントディスプレイ1においては、装置本体3の回動が装着体2の内部に位置された回動軸23を支点として回動される(図9における実線の装置本体3参照)。装置本体3が第1の回動位置にある状態をPAとし、装置本体3が第2の回動位置まで回動された状態をPCとし、装置本体3の第1の回動位置と第2の回動位置の途中の状態をPBとする。装置本体3は回動軸23を回動支点として第1の回動位置から第2の回動位置まで、例えば、90度回動される。
【0089】
一方、装置本体3の回動が装着体2の外側、例えば、装着体2の前側において回動軸23と同じ高さに位置された回動軸23Qを支点として回動される場合(図9における点線の装置本体3参照)を考える。この場合において、装置本体3が第1の回動位置にある状態をQAとし、装置本体3が第2の回動位置まで回動された状態をQCとし、装置本体3の第1の回動位置と第2の回動位置の途中の状態をQBとする。装置本体3は回動軸23Qを回動支点として第1の回動位置から第2の回動位置まで、例えば、90度回動される。
【0090】
このとき装置本体3の内部に配置された光学ブロック13の両眼101に対する位置(距離)は回動軸23の位置に拘わらず略同じにされることが望ましい。従って、回動軸23を回動支点として回動される場合に装置本体3が第1の回動位置にある状態PAと回動軸23Qを回動支点として回動される場合に装置本体3が第1の回動位置にある状態QAとは、略同じ位置にされる必要がある。
【0091】
回動軸23を回動支点として回動される場合と回動軸23Qを回動支点として回動される場合とを比較すると、回動軸23を回動支点として第2の回動位置まで回動された状態(状態PC参照)の方が回動軸23Qを回動支点として第2の回動位置まで回動された状態(状態QC参照)より装置本体3が上方に位置される。
【0092】
従って、回動軸23を回動支点として第2の回動位置まで回動された状態(状態PC参照)においては両眼101の正面に装置本体3が存在し難いが、回動軸23Qを回動支点として第2の回動位置まで回動された状態(状態QC参照)においては両眼101の正面に装置本体3の一部が存在し易くなってしまう。例えば、回動軸23を回動支点として第2の回動位置まで回動された状態(状態PC参照)においては装置本体3が両眼101より上側に位置される。従って、装置本体3は第2の回動位置まで回動された状態において両眼101の正面(真正面)から退避した位置にある。
【0093】
このように装着体2の内部に設けられた回動軸23を回動支点として回動される場合には、第2の回動位置において装置本体3を高い位置まで回動させることができる。従って、使用者において大きな視野角を確保することができる。
【0094】
装置本体3が第2の回動位置まで回動されて現実モードにされた状態においては、使用者が周囲に存在する者と目を合わせてアイコンタクトや会話を行うことができるため、両者の良好なコミュニケーションを確保することが可能である。
【0095】
また、装置本体3が第2の回動位置に回動されたときには、クリック機構34のクリック部材34cが第1の連結プレート24の他方のクリック用係合部30aに係合され、使用者において装置本体3が第2の回動位置まで回動されたことが認識される。従って、使用者におけるヘッドマウントディスプレイ1の使い勝手の向上を図ることができる。
【0096】
尚、ヘッドマウントディスプレイ1においては、装置本体3が第1の回動位置における後側の移動端に位置されている状態(図6参照)から装置本体3を前側の移動端まで移動させ(図7参照)、その後、装置本体3を第2の回動位置まで回動させることが可能である。
【0097】
装置本体3をこのように動作させることにより、例えば、使用者が眼鏡を装着している場合に、遮光枠7が眼鏡に干渉することなく装置本体3を第2の回動位置まで回動させることができ、眼鏡の使用者における使い勝手の向上を図ることができる。
【0098】
一方、装置本体3は第2の回動位置から第1の回動位置まで回動されるときに上記とは反対方向へ回動される(フリップダウン)。このときクリック機構34のクリック部材34cが第1の連結プレート24の他方のクリック用係合部30aから引き出され摺動板部30の側面に摺動され一方のクリック用係合部30aに係合される。従って、使用者において装置本体3が第1の回動位置まで回動されたことが認識され、ヘッドマウントディスプレイ1の使い勝手の向上を図ることができる。
【0099】
上記した装置本体3の装着体2に対する回動時には、フリップアップとフリップダウンの何れの場合にも一方のアーム部19と第1の連結プレート24の被支持板部29との間及び他方のアーム部19と第2の連結プレート28の被支持板部32との間に摩擦力が発生するため、装置本体3を回動範囲における任意の位置に保持することができる。
【0100】
従って、第1の回動位置と第2の回動位置の間における任意の回動位置で装置本体3を保持することが可能になり、使用者において装置本体3を把持することなくハンズフリーの状態で所望の操作を行うことができる。
【0101】
尚、使用者が眼鏡を装着している場合には、第2の回動位置において装置本体3が前側の移動端に位置されている状態において、装置本体3を第1の回動位置まで回動させてから後側の移動端へ向けて移動させることが望ましい。装置本体3をこのように動作させることにより、遮光枠7が眼鏡に干渉しなくなり、眼鏡の使用者における使い勝手の向上を図ることができる。
【0102】
<まとめ>
以上に記載した通り、ヘッドマウントディスプレイ1にあっては、頭部100に装着される装着体2と、光学ブロック13を有する装置本体3とを備え、装置本体3が装着体2に対して回動軸23を支点として第1の回動位置と第2の回動位置の間で回動可能にされると共に両眼101に離接する方向へ装着体2に対して移動可能にされ、回動軸23が装着体2の内部に設けられている。
【0103】
従って、装置本体3が装着体2に対して回動されると共に移動されるため、使用者が所望の位置で装置本体3を使用することが可能になり、使い勝手の向上を図ることができる。
【0104】
また、装置本体3の装着体2に対する回動支点となる回動軸23が装着体2の内部に設けられているため、回動軸23への不用意な接触が防止され、使い勝手の向上を図った上で装着体2に対する装置本体3の適正な動作状態を確保することができる。
【0105】
さらに、回動軸23が装着体2によって遮蔽されるため、回動軸23に手が接触されず、装着体2と装置本体3を連結する構造の損傷や故障を防止することができる。
【0106】
さらにまた、回動軸23が外部から視認不能であるため、ヘッドマウントディスプレイ1の意匠性や審美性の向上を図ることができる。
【0107】
また、回動軸23が装着体2の内部に位置されるため、装置本体3を装着体2に近付けることが可能になり、第2の回動位置において装置本体3を両眼101より上方に位置させ易くなり、大きな視野角を確保することができる。
【0108】
さらにまた、ヒンジ部材17を簡素な形状に形成した上で装置本体3を装着体2に干渉させることなく第1の回動位置と第2の回動位置の間で装置本体3を回動させることができる。
【0109】
また、装置本体3にスライダー39が取り付けられ、回動軸23がスライダー39のスライド方向における延長上とは異なる位置に設けられているため、回動軸23がスライダー39のスライド方向における延長上に存在せず、装置本体3のスライド方向における寸法を小さくしてヘッドマウントディスプレイ1の小型化を図ることができる。
【0110】
さらに、ヒンジ部材17の対向部20がスライダー39を案内するガイド部として設けられているため、ヒンジ機構16の一部がスライダー39のガイド部として設けられ、専用のガイド部を設ける必要がなく、ヘッドマウントディスプレイ1の部品点数の削減を図ることができる。
【0111】
さらにまた、装着体2の内部から装置本体3の内部までの間に配置され柔軟性を有し扁平な形状に形成されたハーネス35が設けられ、ハーネス35がヒンジ部材17に保持されている。
【0112】
従って、扁平な形状に形成されたハーネス35がヒンジ部材17に保持されるため、ヒンジ部材17とハーネス35を合わせた厚みが厚くならず、装着体2と装置本体3を接続する部分の小型化を図ることができる。
【0113】
<ヘッドマウントディスプレイのシステム構成>
次に、ヘッドマウントディスプレイ1のシステム構成の一例について説明する(図11参照)。
【0114】
ヘッドマウントディスプレイ1は所定の各部を制御するメインボード(メイン基板)50を有し、メインボード50に所定の各部が有線又は無線によって接続されている。メインボード50にはヘッドマウントディスプレイ1の全体を制御するCPU(Central Processing Unit)等の制御部が実装されている。
【0115】
メインボード50にはフロント検出部51と回動角度検出部52とオーディオ部53と表示部54と瞳孔間距離検出部55が接続されている。
【0116】
フロント検出部51は、例えば、使用者の視線の検出や表情、姿勢の検出等を行う機能を有している。例えば、視線の検出結果に基づいて表示部54に駆動信号が送出され、表示部54において視線の先に所定の表示が行われる。また、ヘッドマウントディスプレイ1においては、フロント検出部51による使用者の視線の検出や表情、姿勢の検出等の検出結果に応じ、ヘッドマウントディスプレイ1が所定の状態で使用された状態において装置本体3が装着体2に対して回動される構成にされていてもよい。
【0117】
回動角度検出部52は装着体2に対する装置本体3の回動角度を検出する機能等を有し、上記した検出素子22を含む検出部である。回動角度検出部52によって装置本体3の装着体2に対する回動位置が常時監視される。
【0118】
オーディオ部53は、例えば、スピーカーやマイクロフォン等であり、音響の入力や出力等を行う機能を有している。ヘッドマウントディスプレイ1においては、例えば、使用者の音声の入力に基づいて装置本体3が装着体2に対して回動される構成にされていてもよい。
【0119】
表示部54は光学ブロック13の液晶パネル等の表示装置に相当する部分である。
【0120】
瞳孔間距離検出部55は使用者の瞳孔間距離(IPD:Inter Pupilary Distance)を検出する機能を有している。瞳孔間距離は個人差があるため、ヘッドマウントディスプレイ1においては、瞳孔間距離検出部55による瞳孔間距離の検出結果に基づいて二つの光学ブロック13が両眼の並び方向へ移動され、各光学ブロック13がそれぞれ瞳孔に対応して位置されるように自動又は手動により調整可能な構成にされていてもよい。このような瞳孔間距離に応じた光学ブロック13の位置調整が行われることにより、使用者において歪みのない適正な映像を視認することが可能になる。
【0121】
バッテリー基板56にはバッテリー46が接続されている。バッテリー46の電力はバッテリー基板56を介してメインボード50に供給されると共にメインボード50に接続された各部にもメインボード50を介して供給される。
【0122】
外部用コネクター57はヘッドマウントディスプレイ1に接続される外部機器用のコネクターであり、ヘッドマウントディスプレイ1には外部用コネクター57を介して、例えば、ゲーム機器のコントローラーや各種の通信機器等の外部機器が接続可能にされている。
【0123】
<その他>
次に、その他の構成等について説明する。
【0124】
ヘッドマウントディスプレイ1には装置本体3にビデオシースルー用の図示しないカメラが取り付けられていてもよい。ビデオシースルー用のカメラが設けられることにより、装置本体3が第2の回動位置に位置された状態において目視によって外部の状況を確認することができ、装置本体3が第1の回動位置にある状態においてもカメラによって外部の状況を確認することが可能になる。従って、現実モードにおける使用態様の幅が広がり、ヘッドマウントディスプレイ1の使い勝手の向上を図ることができる。なお、ヘッドマウントディスプレイ1はビデオシースルータイプではなく、光学シースルータイプであってもよい。また、ヘッドマウントディスプレイ1は、例えば、AR/VR/MR/SR(Augmented Reality/Virtual Reality/Mixed Reality/Substitutional Reality)等の用途に適用可能である。
【0125】
また、ヘッドマウントディスプレイ1においては、モーター等のアクチュエーターが設けられ、アクチュエーターの駆動力によって装置本体3が回動される構成にすることも可能である。このような構成において、例えば、仮想現実モード等での使用時に、使用者の目線や位置が仮想現実空間の境界(ガーディアン)に達し周囲に接触しそうな状況になったときに、アクチュエーターの駆動力によって装置本体3が第2の回動位置まで回動される構成にすることも可能である。
【0126】
このような構成にされることにより、誤作動や事故を防止するために使用者が瞬時に周囲を確認することが可能になる。
【0127】
さらに、ヘッドマウントディスプレイ1に周囲の状況を監視(検出)可能なカメラやセンサー等の監視部が設けられ、仮想現実モード等での使用時に監視部によって使用者のパーソナル領域に何かしらのオブジェクトが侵入したことが検出されたときに、アクチュエーターの駆動力によって装置本体3が第2の回動位置まで回動される構成にすることも可能である。ここで、オブジェクトは、例えば他者やペット等の動物、ラジコン等の移動体、ドローン等の飛行体、等であり、特に限定はされない。
【0128】
このような構成にされることによっても、使用者が瞬時に周囲を確認することが可能になる。
【0129】
さらにまた、アクチュエーターが設けられている構成においては、例えば、装着体2や装置本体3に操作釦が設けられ操作釦が操作されることによりアクチュエーターの駆動力によって装置本体3が第2の回動位置まで回動されてもよく、装着体2や装置本体3の所定の位置がタップ操作されることによりセンサーのタップの検出に基づいてアクチュエーターの駆動力によって装置本体3が第2の回動位置まで回動されてもよい。また、ビデオシースルー用のカメラが設けられている構成において、使用者が手を動かして所定のジェスチャーをすることにより、カメラによるジェスチャーの検出に基づいてアクチュエーターの駆動力によって装置本体3が第2の回動位置まで回動されてもよい。
【0130】
また、ヘッドマウントディスプレイ1においては、以下のように、装置本体3の回動位置に応じて各モードの変更が行われる構成にされてもよい。
【0131】
例えば、装置本体3が第2の回動位置まで回動されてフリップアップされた状態においてスリープモードが設定され、装置本体3が第1の回動位置まで回動されてフリップダウンされた状態においてスリープモードが解除され通常使用モードが設定される構成にされてもよい。
【0132】
このような構成にされることにより、装置本体3の非使用時に電力の低減が図られ、ヘッドマウントディスプレイ1の全体としての消費電力の低減を図ることができる。
【0133】
また、例えば、装置本体3が第2の回動位置まで回動されてフリップアップされた状態においてディスプレイの電源がオフに設定され、装置本体3が第1の回動位置まで回動されてフリップダウンされた状態においてディスプレイの電源がオンに設定される構成にされてもよい。
【0134】
このような構成にされることによっても、装置本体3の非使用時に電力の低減が図られ、ヘッドマウントディスプレイ1の全体としての消費電力の低減を図ることができる。また、ディスプレイの長寿命化を図ることも可能である。
【0135】
さらに、例えば、装置本体3が第2の回動位置まで回動されてフリップアップされた状態においてアイトラッキングのモードがオフに設定され、装置本体3が第1の回動位置まで回動されてフリップダウンされた状態においてアイトラッキングのモードがオンに設定される構成にされてもよい。
【0136】
このような構成にされることによっても、装置本体3の非使用時に電力の低減が図られ、ヘッドマウントディスプレイ1の全体としての消費電力の低減を図ることができる。
【0137】
さらにまた、手動により操作されるコントローラーの使用時に、例えば、装置本体3が第2の回動位置まで回動されてフリップアップされた状態においてスリープモードが設定され、装置本体3が第1の回動位置まで回動されてフリップダウンされた状態においてスリープモードが解除され通常使用モードが設定される構成にされてもよい。
【0138】
このような構成にされることにより、装置本体3の非使用時に電力の低減が図られ、ヘッドマウントディスプレイ1の全体としての消費電力の低減を図ることができる。
【0139】
<本技術>
本技術は、以下のような構成にすることもできる。
【0140】
(1)
使用者の身体の一部に装着される装着体と、
光学ブロックを有する装置本体と、
前記装置本体が前記装着体に対して回動軸を支点として第1の回動位置と第2の回動位置の間で回動可能にされるためのヒンジ部材と、
前記装置本体が前記装着体に対してスライド可能にされるためのスライダーとを備え、
前記回動軸が前記装着体の内部に設けられた
ヘッドマウントディスプレイ。
【0141】
(2)
前記回動軸が前記スライダーのスライド方向における延長上とは異なる位置に設けられた
前記(1)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0142】
(3)
前記ヒンジ部材は略U字状である
前記(1)又は前記(2)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0143】
(4)
前記第1の回動位置は拡張現実モードまたは仮想現実モードが設定される位置であり、
前記第2の回動位置は現実モードが設定される位置である
前記(1)又は前記(2)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0144】
(5)
前記装置本体の回動位置を検出する検出部を備える
前記(1)又は前記(2)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0145】
(6)
前記第2の回動位置において前記装置本体が両眼より上側に位置される
前記(1)又は前記(2)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0146】
(7)
拡張現実モードまたは仮想現実モードにおいて使用者の目線又は位置が拡張現実空間又は仮想現実空間の境界に達したときに前記装置本体が前記第2の回動位置まで回動される
前記(1)又は前記(2)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0147】
(8)
拡張現実モードまたは仮想現実モードにおいて使用者のパーソナル領域に他者が侵入したことが検出されたときに前記装置本体が前記第2の回動位置まで回動される
前記(1)又は前記(2)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0148】
(9)
前記第1の回動位置と前記第2の回動位置に対応して位置された一対のクリック用係合部を有する連結プレートが設けられ、
前記連結プレートに押し付けられ前記クリック用係合部に係合可能なクリック部材が設けられた
前記(1)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0149】
(10)
前記クリック部材は球状である
前記(9)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0150】
(11)
前記連結プレートは前記装着体に取り付けられると共に前記回動軸に支持され、
前記連結プレートが前記回動軸の軸方向において前記ヒンジ部材に押し付けられた
前記(9)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0151】
(12)
前記ヒンジ部材の一部が前記スライダーを案内するガイド部として設けられた
前記(1)又は前記(2)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0152】
(13)
前記装着体の内部から前記装置本体の内部までの間に配置され柔軟性を有し扁平な形状に形成されたハーネスが設けられ、
前記ハーネスが前記ヒンジ部材に保持された
前記(1)又は前記(2)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0153】
(14)
前記ヒンジ部材に取り付けられるヒンジカバーが設けられ、
前記ハーネスが前記ヒンジ部材と前記ヒンジカバーによって反対側から覆われた
前記(13)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0154】
(15)
前記ヒンジ部材には配置溝が形成され、
前記ハーネスの中間部分が前記配置溝に配置された状態で保持された
前記(13)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0155】
(16)
前記連結プレートを前記ヒンジ部材に押し付ける付勢バネが設けられた
前記(9)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0156】
(17)
前記ヒンジ部材と前記連結プレートの間に生じる摩擦力を調整するトルクアジャスターが設けられた
前記(9)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0157】
(18)
使用者が所定のジェスチャーを行ったときにカメラによるジェスチャーの検出に基づいて前記装置本体が回動される
前記(1)又は前記(2)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0158】
(19)
使用者が操作釦に対する操作又は所定の位置に対するタップ操作を行ったときに前記装置本体が回動される
前記(1)又は前記(2)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0159】
(20)
前記装置本体が前記第2の回動位置まで回動された状態においてスリープモードが設定され、
前記装置本体が前記第1の回動位置まで回動された状態においてスリープモードが解除される
前記(1)又は前記(2)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【0160】
(21)
前記装置本体が前記第2の回動位置まで回動された状態においてディスプレイの電源がオフに設定され、
前記装置本体が前記第1の回動位置まで回動された状態においてディスプレイの電源がオンに設定される
前記(1)又は前記(2)に記載のヘッドマウントディスプレイ。
【符号の説明】
【0161】
1 ヘッドマウントディスプレイ
2 装着体
3 装置本体
12 光学ブロック
13 スライダー
16 ヒンジ部材
17 回動軸
18 連結部
19 アーム部
20 対向部
23 回動軸
24 第1の連結プレート
30a クリック用係合部
34c クリック部材
35 ハーネス
38 ヒンジカバー
39 スライダー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11