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特開2025-10410コンバージョンレンズの取付構造、及び検査装置
<図1>
  • 特開-コンバージョンレンズの取付構造、及び検査装置 図1
  • 特開-コンバージョンレンズの取付構造、及び検査装置 図2
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  • 特開-コンバージョンレンズの取付構造、及び検査装置 図13
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025010410
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】コンバージョンレンズの取付構造、及び検査装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/02 20210101AFI20250109BHJP
   G03B 15/02 20210101ALI20250109BHJP
   G03B 17/56 20210101ALI20250109BHJP
   G02B 25/02 20060101ALI20250109BHJP
   A61B 5/107 20060101ALN20250109BHJP
【FI】
G02B7/02 Z
G02B7/02 B
G03B15/02 G
G03B17/56 E
G02B25/02
A61B5/107 800
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024193603
(22)【出願日】2024-11-05
(62)【分割の表示】P 2023021275の分割
【原出願日】2023-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(72)【発明者】
【氏名】石橋 純平
(72)【発明者】
【氏名】北條 芳治
(57)【要約】
【課題】装置本体へのコンバージョンレンズの保持力を適切に確保できるとともに、コンバージョンレンズを取り付けるための構造をコンパクトにすることができるコンバージョンレンズの取付構造を提供する。
【解決手段】コンバージョンレンズの取付構造は、コンバージョンレンズ110を有するコンバージョンレンズ装置100に設けられた第1磁性体130と、マスターレンズ20を有する装置本体10に設けられた第2磁性体34とを備える。第1磁性体130の第1面130aと第2磁性体34の第2面34aとが互いに引き合うことで、コンバージョンレンズ装置100が装置本体10に取り付けられ、第2磁性体34は、第2面34aの法線がマスターレンズ20の光軸に平行とならないように設けられている。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンバージョンレンズを有するコンバージョンレンズ装置に設けられた第1磁性体と、
マスターレンズを有する装置本体に設けられた第2磁性体と、を備え、
前記第1磁性体の第1面と前記第2磁性体の第2面との間の吸着作用によって、前記コンバージョンレンズ装置が前記装置本体に取り付けられた状態に保持され、
前記第2磁性体は、前記第2面の法線が前記マスターレンズの光軸に平行とならないように設けられている、
コンバージョンレンズの取付構造。
【請求項2】
前記第1磁性体は、前記第1面の少なくとも一部が前記第2磁性体の前記第2面と略平行となるように配置されている、
請求項1に記載のコンバージョンレンズの取付構造。
【請求項3】
前記装置本体には、前記吸着作用によって前記コンバージョンレンズ装置と密着する被接触面と、前記コンバージョンレンズ装置が挿入される被挿入部と、が形成されており、
前記装置本体における前記被接触面と前記被挿入部との間に、前記第2磁性体が設けられている、
請求項1又は2に記載のコンバージョンレンズの取付構造。
【請求項4】
前記コンバージョンレンズ装置は、前記コンバージョンレンズを保持するレンズ枠を有し、
前記レンズ枠には、前記第2磁性体に対応するように複数の前記第1磁性体が配置されている、
請求項1から3のいずれか1項に記載のコンバージョンレンズの取付構造。
【請求項5】
前記レンズ枠は、
前記装置本体における前記第2磁性体よりも外側の外周部に配置された前記被接触面と接触する接触部と、
前記接触部よりも前記コンバージョンレンズの光軸側に設けられ、前記第2磁性体との接触を回避するように形成された接触回避部と、を有している、
請求項3に従属する請求項4に記載のコンバージョンレンズの取付構造。
【請求項6】
前記接触部と接触する前記被接触面の領域には、シボ加工が施されている、
請求項5に記載のコンバージョンレンズの取付構造。
【請求項7】
前記レンズ枠には、前記コンバージョンレンズ装置を前記装置本体に取り付けた際に円形状の前記被挿入部に挿入される円筒状の突出部が形成されている、
請求項3に従属する請求項4、請求項5及び6のいずれか1項に記載のコンバージョンレンズの取付構造。
【請求項8】
前記第1磁性体は永久磁石を含む、
請求項1から7のいずれか1項に記載のコンバージョンレンズの取付構造。
【請求項9】
前記第2磁性体はステンレスから構成された金属片を含む、
請求項1から8のいずれか1項に記載のコンバージョンレンズの取付構造。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載のコンバージョンレンズの取付構造を有する前記コンバージョンレンズ装置及び前記装置本体を備え、少なくとも前記マスターレンズを通して検査対象を検査するための検査装置であって、
前記装置本体は、可視光を検査対象に照射する第1光源及び偏向した可視光を検査対象に照射する第2光源を有する、
検査装置。
【請求項11】
前記第1光源及び前記第2光源は、前記装置本体の検査対象が位置する側であり、かつ前記コンバージョンレンズ装置が取り付けられる側とは反対側から光を照射する、
請求項10に記載の検査装置。
【請求項12】
前記第1光源及び第2光源は、前記マスターレンズの周囲に配置されている、
請求項10又は11に記載の検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバージョンレンズの取付構造、及び検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
装置本体に取り付けられるコンバージョンレンズの取付構造については種々の構造が提案されている。例えば、特許文献1は、コンバージョンレンズを有するコンバージョンレンズ装置に設けられた磁石が、携帯電話の表面に設けられた金属片を吸着することで、コンバージョンレンズを携帯電話に取り付ける構造を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】登録実用新案第3096603号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示の携帯電話において、磁石に吸着される金属片は、カメラの光軸に直交するように設けられている。そのため、携帯電話の表面には、金属片を設ける領域として、金属片の平面寸法と等しい大きさの領域を確保しなければならず、また、コンバージョンレンズが外れないように、ある程度の磁石による吸着力を確保するために、金属片にはある程度の大きさが必要である。以上により、上記の従来の取付構造では、コンバージョンレンズを取り付ける携帯電話の部分が比較的大型化してしまう。
【0005】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、装置本体へのコンバージョンレンズの保持力を適切に確保できるとともに、コンバージョンレンズを取り付けるための構造をコンパクトにすることができるコンバージョンレンズの取付構造、及び検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るコンバージョンレンズの取付構造は、コンバージョンレンズを有するコンバージョンレンズ装置に設けられた第1磁性体と、マスターレンズを有する装置本体に設けられた第2磁性体と、を備え、前記第1磁性体の第1面と前記第2磁性体の第2面との間の吸着作用によって、前記コンバージョンレンズ装置が前記装置本体に取り付けられた状態に保持され、前記第2磁性体は、前記第2面の法線が前記マスターレンズの光軸に平行とならないように設けられている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、装置本体へのコンバージョンレンズの保持力を適切に確保できるとともに、コンバージョンレンズを取り付けるための構造をコンパクトにすることができるコンバージョンレンズの取付構造、及び検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態に係る検査装置を示す図であり、コンバージョンレンズ装置が取り外された状態の斜視図。
図2】本発明の実施の形態に係る検査装置を示す図であり、コンバージョンレンズ装置が取り付けられた状態の斜視図。
図3図1中の矢印IIIからみた装置本体の正面図。
図4図1中の矢印IVからみた装置本体の背面図。
図5図3中の切断線V-Vで切断した装置本体の断面図。
図6図5中の“VI”部の拡大図。
図7図1中の矢印VIIからみたコンバージョンレンズ装置の正面図。
図8図7中の切断線VIII-VIIIで切断したコンバージョンレンズ装置の断面図。
図9図8中の“IX”部の拡大図。
図10】本発明の実施の形態に係る検査装置を示す図であり、コンバージョンレンズ装置が取り付けられた状態の断面図。
図11図10中の“XI”部の拡大図。
図12】本発明の実施の形態に係る検査装置を、コンバージョンレンズ装置を取り外して使用している様子を示した図であり、(a)は可視光を出射している状態を示した概略図、(b)は偏光した可視光を出射している状態を示した概略図。
図13】本発明の実施の形態に係る検査装置をコンバージョンレンズ装置を取り付けて使用している様子を示した図であり、(a)は可視光を出射している状態を示した概略図、(b)は偏光した可視光を出射している状態を示した概略図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態の理解を容易にするため、図1に示す直交座標系を適宜参照しながら説明する。この直交座標系におけるX軸方向及びY軸方向は、後述するマスターレンズ20の光軸OA1(図5)及びコンバージョンレンズ110の光軸OA2(図8)に直交する。一方、直交座標系におけるZ軸方向は、マスターレンズ20の光軸OA1及びコンバージョンレンズ110の光軸OA2に平行である。
【0010】
なお、本願明細書では、「マイクロスコープ(Microscope):顕微鏡」及び「マイクロスコピー(Microscopy):顕微鏡による検査又は顕微鏡使用(法)」の使い分けに準じ、「ダーモスコープ(Dermoscope)」及び「ダーモスコピー(Dermoscopy)」の用語を、皮膚検査用の拡大鏡(装置)及び同拡大鏡を用いた皮膚検査又は同拡大鏡使用(行為)という意味で用いている。
【0011】
(検査装置1の概要)
検査装置1は、皮膚を検査対象としたダーモスコープである。検査装置1は、図1及び図2に示すように、装置本体10と、装置本体10の-Z軸方向側の面に着脱が可能なコンバージョンレンズ装置100とを備えている。図1に示すように、コンバージョンレンズ装置100が取り外された状態(第1状態)において、ユーザは、装置本体10に設けられた円形状のマスターレンズ20を通して、+Z軸方向側に配置された皮膚について、ダーモスコピー検査を行うことができる。一方、図2に示すように、装置本体10にコンバージョンレンズ装置100が取り付けられた状態(第2状態)において、ユーザは、マスターレンズ20、及びコンバージョンレンズ装置100に設けられた円形状のコンバージョンレンズ110を通して、+Z軸方向側に配置された皮膚について、ダーモスコピー検査を行うことができる。マスターレンズ20及びコンバージョンレンズ110は、拡大レンズである。ユーザは、検査装置1の状態を第1状態と第2状態との間で適宜変化させることで、所望の大きさに拡大した皮膚を観察することができる。
【0012】
(装置本体10の構成)
装置本体10は、図1及び図2に示すように、-Z軸側に設けられた第1ケース31と、+Z側に設けられた第2ケース32とが互いに組み合わされて構成されたケース体30を有している。第1ケース31及び第2ケース32は、例えば白色の合成樹脂から構成されている。第1ケース31は、図3に示すように、+Y軸方向側に向かうにつれて幅が広がる拡幅部35aと、半円状の半円部35bとを組み合わせたような平面形状を有している。第1ケース31には、拡幅部35aと半円部35bとの接続部に円形状の開口30bが形成されている。第2ケース32は、図4に示すように、+Y軸方向側に向かうにつれて幅が広がる拡幅部36aと、半円状の半円部36bとを組み合わせたような平面形状を有している。第2ケース32には、拡幅部36aと半円部36bとの接続部に円形状の開口32aが形成されている。第2ケース32に形成された開口32aは、第1ケース31に形成された開口30bよりも大きい。
【0013】
第1ケース31と第2ケース32との間には、各種の部品を収容するための図示しない収容空間が形成されている。例えばケース体30の収容空間には、図3に示すように、充電式の電池40、及び各種電子部品と電気的に接続された回路基板41が収容されている。電池40は、検査装置1の各種電子部品に電気を供給する。
【0014】
また、ケース体30には、図1に示すように、開口30bを塞ぐマスターレンズ20が設けられている。また、ケース体30には、図4に示すように、開口32aを塞ぐようにカバープレート21が設けられている。
【0015】
図1及び図2に示すように、ケース体30の-Y軸方向側の端面には、電池40に充電を行う際に用いられる充電用端子42と、ストラップ(不図示)を通すための孔を有するストラップ取付部43とが設けられている。また、図3及び図4に示すように、ケース体30には、+X軸方向側の側面に電源ボタン44が設けられ、-X軸方向側の側面に発光させる光源を切り換える際に押圧操作される切替ボタン45が設けられている。
【0016】
図6に示すように、第1ケース31の開口30bの周囲には、被接触面31a、傾斜面31b、及び傾斜壁31cが、外側からこの順で形成されている。被接触面31aは、図1に示すコンバージョンレンズ装置100と接触する領域である。被接触面31aにはシボ加工が施されており、成形する際に金型の表面に形成された細かい模様が転写されている。傾斜面31bは、被接触面31aから段落ちした箇所である。傾斜面31bは、被接触面31aから傾斜壁31cに向かうにつれて徐々に+Z方向に形成された面で、X-Y平面に対して傾斜した面である。傾斜壁31cは、Z軸方向に対して角度θだけ傾斜している。傾斜壁31cは、Z軸方向に貫通する円筒状に形成されており、その径が-Z軸方向ほど大きくなるように形成されている。傾斜壁31cの+Z軸側の端部には、第1ケース31の開口30bが形成されている。傾斜壁31cのX-Y平面に対する傾きの程度は、傾斜面31bのX-Y平面に対する傾きの程度よりも大きい。傾斜壁31cは、図8に示すコンバージョンレンズ装置100に設けられた円筒状の突出部122cが挿入される被挿入部30aの一部を画定する。傾斜面31bには、第2磁性体としての金属片34が両面テープ33により貼付されている。
【0017】
金属片34は、永久磁石に吸着される磁性体、例えばステンレスで構成されている。金属片34は、図6に示すように、傾斜面31bの形状に対応した形状を有している。すなわち、金属片34は、図1及び図5に示すように、Z軸方向に貫通する円筒状に形成されており、その径が-Z軸方向ほど大きくなるように形成されている。そのため、図5に示すように、金属片34の主面34aは傾斜している。主面34aの法線N1は、Z軸方向に延びるマスターレンズ20の光軸OA1に対して平行ではなく、光軸OA1に近づく方向に向けられている。なお、主面34aの傾斜角度は表面位置により異なるが、いずれの表面位置においてもその法線が延びる方向は、マスターレンズ20の光軸OA1と平行にならない。また、ケース体30の被接触面31aと金属片34の主面34aとが隣接する箇所には、段差Hが形成されており、金属片34の主面34aは被接触面31aよりも+Z軸側に引っ込んだ位置にある。
【0018】
マスターレンズ20は、拡大倍率がおよそ6倍の拡大レンズである。マスターレンズ20は、図5に示すように、第1ケース31と後述する収容部53との間で、その外周部20aが挟持されている。カバープレート21は、例えば透明の合成樹脂から構成され、円板状に形成されている。カバープレート21は、第2ケース32と後述する収容部53との間で、その外周部21aが挟持されており、マスターレンズ20を+Z軸側から覆っている。ダーモスコピー検査を行う際、装置本体10よりも+Z軸方向側にある皮膚は、マスターレンズ20により拡大され、マスターレンズ20及びカバープレート21を通してユーザに観察される。
【0019】
また、ケース体30のマスターレンズ20の周囲には、皮膚に光を照射するためのLED(Light Emitting Diode)50が搭載されたLED基板51と、LED50から出射された光を光軸OA1に近づく方向に向けて導く導光部52と、LED50及び導光部52を内部に収容する収容部53と、LED50からの光を偏光する偏光板54とが設けられている。
【0020】
LED基板51は、マスターレンズ20を取り囲むように環状に形成された基板である。LED基板51には、図4に示すように、9つのLED50が周方向に沿って等間隔で配置されている。9つのLED50は、マスターレンズ20の周囲に配され、外周位置から光を出射するリングフラッシュとして作用する。9つのLED50は、可視光を+Z軸方向に出射する。出射された光は、導光部52に入射し、進行方向をマスターレンズ20の光軸OA1に近づく方向に向けられて出射される。これにより、マスターレンズ20の中央で観察される皮膚の領域に光を照射することができ、検査対象である皮膚にむらなく光を照射することができる。
【0021】
収容部53は、図4に示すように、9つのLED50に対応するそれぞれの位置にZ軸方向に貫通する開口53aを有している。LED50からの光は、この開口53aを通って出射される。なお、図4において、図面の見やすさを確保するため、開口53aの符号は1箇所のみ付しており、その他の開口53aの符号は省略している。
【0022】
偏光板54は、図5に示すように、カバープレート21と収容部53との間に介在している。図4においては、偏光板54の詳細が理解できるように、偏光板54を破線で図示し、偏光板54の領域にハッチングを付している。したがって、図4における偏光板54に付したハッチングは、断面を表すものではない。偏光板54は、LED基板51に対応して円環状に形成されており、内縁54bから形成された3つの切欠き54aを有している。3つの切欠き54aは、偏光板54の周方向に沿って等間隔で配置されており、対応するLED50の+Z軸方向側を開放するように形成されている。すなわち、9つ配置されたLED50のうちの3つは、偏光板54に覆われておらず、可視光を出射するためのLED50aとして用いられ、残りの6つは、偏光板54に覆われており、偏光光を出射するLED50bとして用いられる。なお、偏光板54に覆われたLED50bからの光は、偏光板54を通過することによって光量が低下する。そのため、偏光光を出射するためのLED50bは、可視光を出射するためのLED50aよりも多く設けられている。
【0023】
なお、ダーモスコピー検査時に、可視光を皮膚に照射するか、偏光光を皮膚に照射するかは、図3等に示す切替ボタン45を押圧操作して選択することができる。例えば、電源ボタン44を押圧して検査装置1の電源をONにすると、LED50aが可視光を出射する一方で、LED50bは偏光光を出射しない第1光出射状態となる。第1光出射状態から、切替ボタン45を一度だけ押圧すると、LED50aはOFFとなり可視光を出射しない一方で、LED50bはONとなり偏光光を出射する第2光出射状態となる。このように、切替ボタン45を押圧操作する度に、光の出射態様が第1光出射状態と第2光出射状態との間で切り替わる。
【0024】
(コンバージョンレンズ装置100の構成)
次に、装置本体10に着脱されるコンバージョンレンズ装置100の構成について説明する。コンバージョンレンズ装置100は、図1及び図2に示すように、コンバージョンレンズ110と、コンバージョンレンズ110の外縁を保持するとともに内部に第1磁性体としての永久磁石130(図8)が設けられたレンズ枠120とを有している。
【0025】
コンバージョンレンズ110は、図1に示すマスターレンズ20と組み合わされて拡大倍率をおよそ9倍にすることができる拡大レンズである。
【0026】
レンズ枠120は、図8に示すように、-Z軸側に設けられた第1ケース121と、第1ケース121に組み合わされる+Z側に設けられた第2ケース122とを有している。レンズ枠120は、例えば白色の合成樹脂から構成されている。第1ケース121の中央には、Z軸方向に貫通する円形の開口121aが形成されている。また、第2ケース122の中央には、Z軸方向に貫通する円形の開口124が形成されている。第1ケース121と第2ケース122とは、円形の開口121aの中心と、円形の開口124の中心とを互いに一致させて組み合わされる。このようにして組み合わされる際、第1ケース121及び第2ケース122は、開口121a及び開口124を塞ぐようにして設けられたコンバージョンレンズ110の外縁110aを挟持する。これにより、コンバージョンレンズ110は、レンズ枠120に保持されている。また、レンズ枠120の側面(X-Z平面上の面)には、図1及び図2に示すように、ストラップ(不図示)を通すための孔を有するストラップ取付部126が設けられている。また、レンズ枠120の側面には、中央側が凹んだ窪み部125が周方向に延設されている。窪み部125はユーザの指に引っ掛かりやすく、これによりコンバージョンレンズ装置100の取り扱いを容易にすることができる。
【0027】
永久磁石130は、図7及び図8に示すように、円柱状に形成されており、コンバージョンレンズ110の周方向に等間隔で、6つ配置されている。永久磁石130は、図8に示すように、X-Y平面に対して傾斜した第2ケース122の傾斜面123に取り付けられている。このように傾斜面123に取り付けられた永久磁石130は、コンバージョンレンズ装置100を装置本体10に取り付けた際に、その主面130aが、図5に示す金属片34の主面34aの少なくとも一部と略平行となるように配置されている。そのため、永久磁石130は、その主面130aの法線N2がコンバージョンレンズ110の光軸OA2に平行とならないように配置されている。
【0028】
また、第2ケース122は、図9に示すように、その+Z軸側の部分に、図6に示す第1ケース31の被接触面31aと接触する接触部122aと、接触部122aから内側(光軸OA2に近づく側)に、かつ、+Z軸方向側に湾曲する接触回避部122bと、コンバージョンレンズ装置100を装置本体10に取り付けた際にケース体30の被挿入部30aに差し込まれる円筒状の突出部122cとを有している。
【0029】
接触部122aは、図8に示すコンバージョンレンズ110の光軸OA2に直交する平面(X-Y方向に延びる平面)から構成されており、第2ケース122の外縁に沿って円環状に形成された平面領域である。突出部122cは、接触回避部122bから+Z軸方向側に突出しており、その外周面122dは、Z軸方向に対して角度θだけ傾斜している。この角度θは、図6に示す傾斜壁31cのZ軸方向に対する角度θと同じである。すなわち、突出部122cの外周面122dと、図6に示す傾斜壁31cとは同一の方向に同一角度で傾斜している。また、突出部122cの外径は、被挿入部30aの内径よりも、例えば1mm小さい。
【0030】
(コンバージョンレンズ装置100が取り付けられた検査装置1の構成)
ダーモスコピー検査の際に、マスターレンズ20の倍率よりも高倍率で拡大した皮膚を検査する場合、コンバージョンレンズ装置100が装置本体10に取り付けられる。その際、コンバージョンレンズ装置100の突出部122cは、装置本体10の被挿入部30aに挿入される。突出部122cの外径と被挿入部30aの内径はほぼ同寸法であるため、これによりコンバージョンレンズ装置100のX-Y平面方向のがたつきは抑制される。このとき、装置本体10に設けられた金属片34と、コンバージョンレンズ装置100に設けられた永久磁石130とが近接する。これにより、永久磁石130の第1面としての主面130aと、金属片34の第2面としての主面34aとが互いに引き合う。これにより、コンバージョンレンズ装置100は、磁力を介して装置本体10に引き付けられて、装置本体10に取り付けられ、保持される。
【0031】
このとき、図11に示すように、金属片34と永久磁石130とが互いに引き合うと、装置本体10とコンバージョンレンズ装置100とは、接触領域150という限られた領域のみで互いに強く密着する。前述したように、この接触領域150は、マスターレンズ20及びコンバージョンレンズ110の周囲を取り囲むように形成される円環状の領域である。これにより、検査中にコンバージョンレンズ装置100が外れてしまうといった不具合が防止される。
【0032】
なお、図6に示すように、金属片34の主面34aと第1ケース31の被接触面31aとの間に段差Hが設けられ、被接触面31aは主面34aよりも若干、-Z軸方向側に位置している。また、図11に示すように、第2ケース122の接触回避部122bは、金属片34との接触を回避するように湾曲した形状に形成されている。以上により、コンバージョンレンズ装置100と金属片34との間には隙間が形成され、コンバージョンレンズ装置100と金属片34との接触が回避されている。
【0033】
また、コンバージョンレンズ装置100の突出部122cを、装置本体10の被挿入部30aに挿入することで、コンバージョンレンズ装置100を装置本体10に正しく取り付けることができる。すなわち、突出部122c及び被挿入部30aは、コンバージョンレンズ装置100の位置決め手段として作用する。また、コンバージョンレンズ装置100にX-Y平面に平行な方向から力が作用しても、突出部122cが被挿入部30aに当接することによって、X-Y平面上におけるコンバージョンレンズ装置100の装置本体10に対するずれが防止される。すなわち、突出部122c及び被挿入部30aは、コンバージョンレンズ装置100のX-Y平面に平行な移動を制限する移動制限手段としても作用する。
【0034】
(検査装置1の使用方法)
次に、検査装置1を用いてダーモスコピー検査を実行する方法について説明する。検査対象である皮膚を6倍程度に拡大してダーモスコピー検査をする場合、図12(a),(b)に示すように、コンバージョンレンズ装置100が取り外された検査装置1で検査する。ユーザは、まず電源ボタン44を押圧操作することで、検査装置1の電源をONし、検査装置1から可視光400を出射させる。検査装置1に設けられた光源のうち可視光400を出射する光源は、図4に示す3つのLED50aである。そして、ユーザは、皮膚300に検査装置1を近づけ、皮膚300に可視光400を照射させる。そして、図12(a)に示すように、ユーザは、皮膚300と検査装置1との間の距離を適切に確保し、可視光400を照射した皮膚300を観察する。これにより、ユーザは、マスターレンズ20を通して拡大された皮膚300の表面側の角層の様子を観察することができる。
【0035】
可視光400を用いた皮膚300の検査が終了すると、続いて、ユーザは、図3に示す切替ボタン45を押圧して、光を出射する光源を切り替える。これにより、検査装置1から、偏光した可視光500が出射される。検査装置1に設けられた光源のうち偏光した可視光500を出射する光源は、図4に示す6つのLED50b及び偏光板54である。そして、ユーザは、皮膚300に検査装置1を近づけ、皮膚300に偏光した可視光500を照射させる。そして、図12(b)に示すように、ユーザは、皮膚300と検査装置1との間の距離を適切に確保し、偏光した可視光500を照射した皮膚300を観察する。これにより、ユーザは、皮膚300の表面側の角層よりも深部の表皮内や真皮浅層の様子を、マスターレンズ20を通すことで拡大した状態で観察することができる。
【0036】
皮膚をより大きく拡大してダーモスコピー検査をする場合、図13(a),(b)に示すように、コンバージョンレンズ装置100を取り付けた検査装置1を用いる。まず、ユーザは、検査装置1の電源が入っていない場合には電源ボタン44を押圧して電源をONにし、あるいは偏光した可視光500が出射されている場合には図3に示す切替ボタン45を押圧操作し、検査装置1から可視光400を出射させる。そして、ユーザは、皮膚300に検査装置1を近づけ、可視光400を皮膚300に照射させる。そして、図13(a)に示すように、ユーザは、皮膚300と検査装置1との間の距離を適切に確保し、可視光400を照射した皮膚300を観察する。これにより、ユーザは、マスターレンズ20及びコンバージョンレンズ110を通してより拡大された皮膚300の表面角層の様子を観察することができる。
【0037】
可視光400を用いた皮膚300の検査が終了すると、続いて、ユーザは、図3に示す切替ボタン45を押圧して、光を出射する光源を切り替える。これにより、検査装置1から偏光した可視光500が出射される。そして、ユーザは、皮膚300に検査装置1を近づけ、偏光した可視光500を皮膚300に照射させる。そして、図13(b)に示すように、ユーザは、皮膚300と検査装置1との間の距離を適切に確保し、偏光した可視光500を照射した皮膚300を観察する。これにより、ユーザは、皮膚300の表面角層よりも深部の表皮内や真皮浅層の様子を、マスターレンズ20及びコンバージョンレンズ110を通すことでより拡大した状態で観察することができる。
【0038】
(効果)
上記の実施の形態によれば、コンバージョンレンズ装置100の装置本体10への取り付けは、装置本体10に設けた金属片34と、コンバージョンレンズ装置100に設けた永久磁石130とが引き合う力(磁力)を利用して行われる。そのため、コンバージョンレンズ装置100の取り付け及び取り外しの際の複雑な作業は不要であり、コンバージョンレンズ装置100の着脱作業を容易に行うことができる。
【0039】
また、金属片34は、図5に示すように、装置本体10の傾斜面31bに設けられ、その主面34aの法線N1がマスターレンズ20の光軸OA1に近づくように(平行とならないように)、斜めに配置されている。このように、金属片34を斜めに配置することにより、同じ面積を有する金属片をその主面を光軸OA1に対して直交させて配置した場合と比べて、永久磁石130による密着力を維持したままで、金属片34の外径R1を小さくすることができる。これにより、装置本体10において、平面寸法(ここではX-Y平面内における寸法)を小さくでき、装置本体10の小型化を実現することができる。また、金属片34の外径R1を小さくできるため、金属片34の外周に沿って形成された図6に示す被接触面31aの領域も小さくすることができる。これにより、コンバージョンレンズを取り付けるための構造をコンパクトにすることができる。
【0040】
また、永久磁石130は、図8に示すように、主面130aの法線N2がコンバージョンレンズ110の光軸OA2から離れるように(平行とならないように)斜めに配置されている。このように永久磁石130を斜めに配置することで、永久磁石130をコンバージョンレンズ110の光軸OA2と直交するように配置した場合と比べて、その磁力による密着力を維持したままで、コンバージョンレンズ装置100の平面寸法(ここではX-Y平面内における寸法)を小さくできる。これにより、コンバージョンレンズを取り付けるための構造をコンパクトにできるとともに、コンバージョンレンズ装置100の小型化を実現することができる。
【0041】
また、図10に示すように、金属片34の主面34aと、永久磁石130の主面130aとが少なくとも一部で略平行となるように、金属片34と永久磁石130とが配置されている。これにより、主面34a及び主面130aに、互いに引き付けあう力を十分に作用させることができる。これにより、検査装置1の大型化を抑制しつつ、コンバージョンレンズ装置100を装置本体10に取り付ける際に十分な保持力を確保することができる。
【0042】
また、図1に示すように、合成樹脂製のケース体30の被挿入部30aの周囲にステンレス製の金属片34を取り付けている。このように、装置本体10を異なる材質の部材から構成することにより、装置本体10の意匠性を高めることができる。
【0043】
また、図6に示すように、金属片34の主面34aは、第1ケース31の被接触面31aよりも段差Hだけ低い位置(+Z軸方向側の位置)に設けられている。さらに図11に示すように、第2ケース122の接触回避部122bは、金属片34との接触を回避するような形状を有している。これにより、コンバージョンレンズ装置100と金属片34との間に隙間を形成することができ、コンバージョンレンズ装置100と金属片34との接触を回避することができる。その結果、装置本体10に設けられた金属片34に傷がついたり、汚れがついたりすることを防止でき、装置本体10の美観を維持することができる。また、金属片34に与えるダメージを抑制できることから、永久磁石130による吸着力を維持することができるとともに、検査装置1の耐久性の向上を図ることができる。
【0044】
また、コンバージョンレンズ装置100には、装置本体10に取り付けられる際に被挿入部30aに挿入される突出部122cが形成されている。これにより、コンバージョンレンズ装置100を装置本体10に取り付ける際、突出部122cを被挿入部30aに挿入するだけで、その後は磁力によりコンバージョンレンズ装置100が装置本体10に取り付けられ、保持される。そのため、コンバージョンレンズ装置100の取り付け作業を簡単に素早くかつ確実に行うことができる。
【0045】
また、突出部122cが装置本体10の被挿入部30aに挿入される構成であるため、コンバージョンレンズ装置100を装置本体10に対してX-Y平面上で(光軸OA2に直交する面上で)ずらすような力が作用したとしても、突出部122cが被挿入部30aに当接することによって、それ以上のコンバージョンレンズ装置100の装置本体10に対するずれが防止される。すなわち、突出部122c及び被挿入部30aは、コンバージョンレンズ装置100のX-Y平面に平行な移動を制限する移動制限手段として作用する。
【0046】
また、装置本体10において、検査対象である皮膚が配置される+Z軸方向側の面から光が出射され、その反対側の面である-Z軸方向側の面にコンバージョンレンズ装置100が着脱される。これにより、皮膚を下にして上から覗き込むような検査姿勢をとったとしても、装置本体10に取り付けたコンバージョンレンズ装置100が外れて落下してしまうといった不具合は生じない。また、光を照射して皮膚を観察した状態のまま、コンバージョンレンズ装置100の着脱を行えることから、第1状態と第2状態の切替を伴ったダーモスコピー検査をスムーズに行うことができる。
【0047】
また、図1に示すコンバージョンレンズ装置100に設けられたストラップ取付部126と、装置本体10に設けられたストラップ取付部43とにストラップを通すことで、コンバージョンレンズ装置100と装置本体10とを常に一緒に持ち運びすることができる。これにより、ダーモスコピー検査をスムーズに行うことができる。
【0048】
(変形例)
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。装置本体10とコンバージョンレンズ装置100とに、どのような磁性体を取り付けるかは任意である。例えば、実施の形態の場合とは逆に、コンバージョンレンズ装置100に永久磁石に吸着する金属片を設け、装置本体10に永久磁石を設ける構成を採用してもよい。また、装置本体10及びコンバージョンレンズ装置100の両方に永久磁石を設けて、装置本体10の永久磁石と、コンバージョンレンズ装置100の永久磁石とが互いに引き合う構成を採用してもよい。また、金属片34はステンレス製のものに限定されず、コバルトやニッケル等の強磁性体のものであればよい。
【0049】
また、装置本体10は、可視光を出射する光源と偏光した可視光を出射する光源を有しているとして説明したが、装置本体10がどのような光源を有するかは任意である。例えば、紫外光を出射する光源を設けてもよいし、近赤外線光を出射する光源を設けてもよい。また、LEDから出射した光を偏光板を通すことで偏光光としていたが、LEDに偏光フィルムを貼り付けることで偏光光を出射する構成を採用してもよい。また、光源はLEDに限定されず、ハロゲンランプ、蛍光ランプ、水銀ランプ、またはエレクトロルミネセンスランプ等の他の光源を採用してもよい。
【0050】
また、上記実施の形態では、装置本体10に1つのコンバージョンレンズ装置100を着脱する場合について説明したが、例えば、互いに異なる倍率のコンバージョンレンズを有するコンバージョンレンズ装置を複数用意して、確認しようとする皮膚の倍率に合わせて取り付けるコンバージョンレンズ装置を選択するようにしてもよい。
【0051】
また、上記実施の形態では、本発明を適用した検査装置1として皮膚を検査するダーモスコープを例として説明したが、他の検査装置にも本発明を適用することができる。例えば、耳や鼻の穴、口腔内、及び子宮頚部といった人体を検査する他の装置に適用することができる。さらには、工業製品を検査する拡大鏡、及び構造物を検査する拡大鏡についても本発明を適用することができる。
【0052】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲とを逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、前述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0053】
(付記)
(付記1)
コンバージョンレンズを有するコンバージョンレンズ装置に設けられた第1磁性体と、
マスターレンズを有する装置本体に設けられた第2磁性体と、を備え、
前記第1磁性体の第1面と前記第2磁性体の第2面との間の吸着作用によって、前記コンバージョンレンズ装置が前記装置本体に取り付けられた状態に保持され、
前記第2磁性体は、前記第2面の法線が前記マスターレンズの光軸に平行とならないように設けられている、
コンバージョンレンズの取付構造。
【0054】
(付記2)
前記第1磁性体は、前記第1面の少なくとも一部が前記第2磁性体の前記第2面と略平行となるように配置されている、
付記1に記載のコンバージョンレンズの取付構造。
【0055】
(付記3)
前記装置本体には、前記吸着作用によって前記コンバージョンレンズ装置と密着する被接触面と、前記コンバージョンレンズ装置が挿入される被挿入部と、が形成されており、
前記装置本体における前記被接触面と前記被挿入部との間に、前記第2磁性体が設けられている、
付記1又は2に記載のコンバージョンレンズの取付構造。
【0056】
(付記4)
前記コンバージョンレンズ装置は、前記コンバージョンレンズを保持するレンズ枠を有し、
前記レンズ枠には、前記第2磁性体に対応するように複数の前記第1磁性体が配置されている、
付記1から3のいずれか1つに記載のコンバージョンレンズの取付構造。
【0057】
(付記5)
前記レンズ枠は、
前記装置本体における前記第2磁性体よりも外側の外周部に配置された前記被接触面と接触する接触部と、
前記接触部よりも前記コンバージョンレンズの光軸側に設けられ、前記第2磁性体との接触を回避するように形成された接触回避部と、を有している、
付記3に従属する付記4に記載のコンバージョンレンズの取付構造。
【0058】
(付記6)
前記接触部と接触する前記被接触面の領域には、シボ加工が施されている、
付記5に記載のコンバージョンレンズの取付構造。
【0059】
(付記7)
前記レンズ枠には、前記コンバージョンレンズ装置を前記装置本体に取り付けた際に円形状の前記被挿入部に挿入される円筒状の突出部が形成されている、
付記3に従属する付記4、付記5及び6のいずれか1つに記載のコンバージョンレンズの取付構造。
【0060】
(付記8)
前記第1磁性体は永久磁石を含む、
付記1から7のいずれか1つに記載のコンバージョンレンズの取付構造。
【0061】
(付記9)
前記第2磁性体はステンレスから構成された金属片を含む、
付記1から8のいずれか1つに記載のコンバージョンレンズの取付構造。
【0062】
(付記10)
付記1から9のいずれか1つに記載のコンバージョンレンズの取付構造を有する前記コンバージョンレンズ装置及び前記装置本体を備え、少なくとも前記マスターレンズを通して検査対象を検査するための検査装置であって、
前記装置本体は、可視光を検査対象に照射する第1光源及び偏向した可視光を検査対象に照射する第2光源を有する、
検査装置。
【0063】
(付記11)
前記第1光源及び前記第2光源は、前記装置本体の検査対象が位置する側であり、かつ前記コンバージョンレンズ装置が取り付けられる側とは反対側から光を照射する、
付記10に記載の検査装置。
【0064】
(付記12)
前記第1光源及び第2光源は、前記マスターレンズの周囲に配置されている、
付記10又は11に記載の検査装置。
【符号の説明】
【0065】
1・・・検査装置、10・・・装置本体、20・・・マスターレンズ、20a・・・外周部、21・・・カバープレート、21a・・・外周部、30・・・ケース体、30a・・・被挿入部、30b・・・開口、31・・・第1ケース、31a・・・被接触面、31b・・・傾斜面、31c・・・傾斜壁、32・・・第2ケース、32a・・・開口、33・・・両面テープ、34・・・金属片、34a・・・主面、35a・・・拡幅部、35b・・・半円部、36a・・・拡幅部、36b・・・半円部、40・・・電池、41・・・回路基板、42・・・充電用端子、43・・・ストラップ取付部、44・・・電源ボタン、45・・・切替ボタン、50・・・LED、51・・・LED基板、52・・・導光部、53・・・収容部、53a・・・開口、54・・・偏光板、54a・・・切欠き、54b・・・内縁、100・・・コンバージョンレンズ装置、110・・・コンバージョンレンズ、110a・・・外縁、120・・・レンズ枠、121・・・第1ケース、121a・・・開口、122・・・第2ケース、122a・・・接触部、122b・・・接触回避部、122c・・・突出部、122d・・・外周面、123・・・傾斜面、124・・・開口、125・・・窪み部、126・・・ストラップ取付部、130・・・永久磁石、130a・・・主面、150・・・接触領域、300・・・皮膚、400・・・可視光、500・・・偏光した可視光
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13