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特開2025-104123計画装置、作業機械、運搬車両および計画方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025104123
(43)【公開日】2025-07-09
(54)【発明の名称】計画装置、作業機械、運搬車両および計画方法
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/20 20060101AFI20250702BHJP
   E02F 9/26 20060101ALI20250702BHJP
   G05D 1/43 20240101ALI20250702BHJP
   G05D 1/617 20240101ALI20250702BHJP
【FI】
E02F9/20 Q
E02F9/20 M
E02F9/26 B
G05D1/43
G05D1/617
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023221989
(22)【出願日】2023-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(71)【出願人】
【識別番号】504182255
【氏名又は名称】国立大学法人横浜国立大学
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤本 康孝
(72)【発明者】
【氏名】王 家奕
(72)【発明者】
【氏名】宮下 駿平
(72)【発明者】
【氏名】根田 知樹
(72)【発明者】
【氏名】内薗 豊仁
【テーマコード(参考)】
2D003
2D015
5H301
【Fターム(参考)】
2D003AA01
2D003AB01
2D003AC10
2D003BA02
2D003BA03
2D003DB04
2D003DB05
2D003FA02
2D015HA03
2D015HB04
2D015HB05
5H301AA03
5H301AA10
5H301BB02
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301DD07
5H301DD15
5H301GG07
5H301GG08
5H301GG09
5H301GG16
5H301GG17
5H301LL06
(57)【要約】
【課題】省力化を図ることができる計画装置、作業機械、運搬車両および計画方法を提供する。
【解決手段】計画装置は、作業機械を用いて対象物を運搬車両に積み込む積込作業において、前記作業機械の走行位置経路を計画する装置であって、積み込まれる前記対象物の量、および作業機械と運搬車両との情報に基づいた評価関数を用いて、前記走行位置経路を探索する経路探索部を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械を用いて対象物を運搬車両に積み込む積込作業において、前記作業機械の走行位置経路を計画する装置であって、
積み込まれる前記対象物の量、および作業機械と運搬車両との情報に基づいた評価関数を用いて、前記走行位置経路を探索する経路探索部
を備える計画装置。
【請求項2】
前記走行位置経路は複数の中間走行位置を含み、
前記走行位置経路を計画するとともに、前記複数の中間走行位置のいずれかに対応する複数の中間積込位置を通る前記運搬車両の積込位置経路を計画し、
前記経路探索部は、前記評価関数を用いて前記積込位置経路を探索する
請求項1に記載の計画装置。
【請求項3】
前記経路探索部は、前記各中間走行位置と対応する前記各中間積込位置との組において、積み込まれる前記対象物の量を前記評価関数を大きくする変数とするとともに、前記運搬車両の移動経路の長さ、前記運搬車両と前記作業機械間の相対距離、前記運搬車両と前記作業機械間の相対角度、もしくは、前記作業機械の移動経路の長さの少なくとも一つを前記評価関数を小さくする変数として、前記評価関数を最大化する前記走行位置経路と前記積込位置経路とを探索するか、または、積み込まれる前記対象物の量を前記評価関数を小さくする変数とするとともに、前記運搬車両の移動経路の長さ、前記運搬車両と前記作業機械間の相対距離、前記運搬車両と前記作業機械間の相対角度、もしくは、前記作業機械の移動経路の長さの少なくとも一つを前記評価関数を大きくする変数として、前記評価関数を最小化する前記走行位置経路と前記積込位置経路とを探索する
請求項2に記載の計画装置。
【請求項4】
前記積込作業は、前記作業機械が前記対象物を掘削し、掘削した前記対象物を前記作業機械が前記運搬車両に積み込む作業であり、
前記経路探索部は、前記作業機械が前記対象物を掘削した場所を前記作業機械の走行禁止領域に設定して、前記走行禁止領域外で前記走行位置経路を探索する
請求項3に記載の計画装置。
【請求項5】
前記経路探索部は、前記作業機械が前記対象物を掘削した場所を前記運搬車両の積込位置禁止領域に設定して、前記積込位置禁止領域外で前記積込位置経路を探索する
請求4に記載の計画装置。
【請求項6】
前記作業機械を各前記中間走行位置に順次移動させながら、各前記中間走行位置における前記作業機械の掘削方向を計画する掘削計画部を備え、
前記掘削計画部は、前記作業機械の位置情報と、前記対象物からなる地形を表す地形情報と、掘削によって形成する前記地形の目標面である設計面を表す設計面情報とに基づいて計算された当該中間走行位置において掘削可能な領域の体積に基づいて、前記作業機械を次の前記中間走行位置へ移動させるか否かを判定する
請求項5に記載の計画装置。
【請求項7】
前記作業機械を各前記中間走行位置に順次移動させながら、各前記中間走行位置における前記作業機械の掘削方向を計画する掘削計画部を備え、
前記掘削計画部は、当該中間走行位置において、前記作業機械の掘削可能範囲内にある積込可能な前記対象物の量と、前記対象物の掘削に要する時間とに基づいて、前記作業機械を次の前記中間走行位置へ移動させるか否かを判定する
請求項5に記載の計画装置。
【請求項8】
前記作業機械を各前記中間走行位置に順次移動させながら、各前記中間走行位置における前記作業機械の掘削方向を計画する掘削計画部を備え、
前記掘削計画部は、前記運搬車両の最大可能積載量に基づいて、前記作業機械を次の前記中間走行位置へ移動させるか否かを判定する
請求項5に記載の計画装置。
【請求項9】
請求項6、7、または、8のいずれか1項に記載の計画装置を備える
作業機械。
【請求項10】
請求項6、7、または、8のいずれか1項に記載の前記走行位置経路に基づいて自動走行する
作業機械。
【請求項11】
請求項6、7、または、8のいずれか1項に記載の前記積込位置経路に基づいて自動走行する
運搬車両。
【請求項12】
請求項6、7、または、8のいずれか1項に記載の前記走行位置経路に基づいて遠隔操作される
作業機械。
【請求項13】
作業機械を用いて対象物を運搬車両に積み込む積込作業において、前記作業機械の走行位置経路を計画する方法であって、
積み込まれる前記対象物の量、および作業機械と運搬車両との情報に基づいた評価関数を用いて、前記走行位置経路を探索するステップ
を含む計画方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、計画装置、作業機械、運搬車両および計画方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、掘削位置、積込位置、または、放土位置を、積載荷重に応じて、作業機械の移動先である目標位置に設定する作業機械の制御システムが記載されている。特許文献1に記載されている制御システムでは、掘削位置、積込位置、および、放土位置は、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等を用いて、作業指示として入力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-154050号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されている制御システムでは、掘削位置、積込位置等の位置情報を人手で決定し、入力する必要があるため、作業機械を用いた自動運転における省力化に向上の余地があるという課題あった。
【0005】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、作業機械の効率的な掘削、積込、および走行作業を自動で計画し、省力化を図ることができる計画装置、作業機械、運搬車両および計画方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の計画装置は、作業機械を用いて対象物を運搬車両に積み込む積込作業において、前記作業機械の走行位置経路を計画する装置であって、積み込まれる前記対象物の量、および作業機械と運搬車両との情報に基づいた評価関数を用いて、前記走行位置経路を探索する経路探索部を備える。
【0007】
本開示の作業機械は、上記計画装置を備える。
【0008】
本開示の作業機械は、上記走行位置経路に基づいて自動走行する。
【0009】
本開示の運搬車両は、本開示の計画装置が計画した積込位置経路に基づいて自動走行する。
【0010】
本開示の作業機械は、上記走行位置経路に基づいて遠隔操作される。
【0011】
本開示の計画方法は、作業機械を用いて対象物を運搬車両に積み込む積込作業において、前記作業機械の走行位置経路を計画する方法であって、積み込まれる前記対象物の量、および作業機械と運搬車両との情報に基づいた評価関数を用いて、前記走行位置経路を探索するステップを含む。
【発明の効果】
【0012】
本開示の計画装置、作業機械、運搬車両および計画方法は、省力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示の実施形態に係る自動運転システムの構成例を示す概略図である。
図2】本開示の実施形態に係る計画装置等の構成例を示すブロック図である。
図3】本開示の実施形態に係る作業エリアの概要を示す模式図である。
図4】本開示の実施形態に係る施工範囲の例を示す模式図である。
図5】本開示の実施形態に係る処理の概略を示すフローチャートである。
図6】本開示の実施形態に係る3次元ボクセルマップの例を示す模式図である。
図7】本開示の実施形態に係る作業機械と運搬車両の位置および向きの定義の仕方の例を示す模式図である。
図8】本開示の実施形態に係る最適走行経路計画の例を説明するための模式図である。
図9】本開示の実施形態に係る計画装置の動作例を示すフローチャートである。
図10】本開示の実施形態に係る最適走行経路計画の作成例を示すフローチャートである。
図11】本開示の実施形態に係る仮掘削モデルの例を示す模式図である。
図12】本開示の実施形態に係る仮掘削モデルの例を示す模式図である。
図13】本開示の実施形態に係る仮掘削モデルの例を示す模式図である。
図14】本開示の実施形態に係るスポッティング位置禁止エリアおよび走行位置禁止エリアの例を示す模式図である。
図15】本開示の実施形態に係るスポッティング位置禁止エリアを説明するための模式図である。
図16】本開示の実施形態に係る最適掘削計画の作成例を示すフローチャートである。
図17】本開示の実施形態に係る掘削可能な量の例を示す模式図である。
図18】本開示の実施形態に係る動作例を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本開示の実施形態について説明する。なお、各図において同一または対応する構成には同一の符号を用いて説明を適宜省略する。
【0015】
(自動運転システムの概要)
図1は、本開示の実施形態に係る自動運転システムの構成例を示す概略図である。図1に示す自動運転システム1は、作業機械100と、運搬車両200と、計画装置300とを備える。図1に示す自動運転システム1は、計画装置300が計画した作業機械100の走行位置経路と、運搬車両200の積込位置経路とに基づき、作業機械100を用いて対象物401を運搬車両200に積み込む積込作業を自動運転で実行する。なお、本実施形態では、一例として、積込作業は、作業機械100が対象物401を掘削し、掘削した対象物402を作業機械100が運搬車両200に積み込む作業であるとする。ただし、運搬車両200に積み込む対象物は、作業機械100が掘削した対象物に限定されない。積込の対象物としては、例えば、廃棄物等の掘削物以外の物であってもよいし、作業機械100が過去に掘削し、あるいは、作業機械100とは異なる他の作業機械が掘削し、堆積等されている物であってもよい。
【0016】
(作業機械100の構成)
図1に示す作業機械100は、施工現場にて例えば自動運転され、土砂などの施工対象を施工する。また、作業機械100は、遠隔運転制御による無人車両であってもよいし、搭乗したオペレータによって操作されてもよい。本開示の実施形態に係る作業機械100は、例えば油圧ショベルである。ただし、本開示の作業機械は、例えば、運搬車両に所定の対象物を積み込むことができる作業機械であれば限定はなく、例えばフェースショベル、電動ショベルなどの他の作業機械であってもよい。作業機械100は、走行体110、旋回体120、および、作業機130を備える。
【0017】
走行体110は、作業機械100を走行可能に支持する。走行体110は、左右に設けられた2つの履帯111と、各履帯111を駆動するための2つの走行モータ112を備える。旋回体120は、走行体110に旋回中心回りに旋回可能に支持される。
【0018】
作業機130は、油圧により駆動する。作業機130は、旋回体120の前部に上下方向に駆動可能に支持される。
【0019】
旋回体120は、エンジン、油圧ポンプ、EPC(Electromagnetic Proportional Control)弁、メインバルブ、旋回モータ、作業機械自動制御装置150等を備える。エンジンは、油圧ポンプを駆動する原動機である。エンジンは、動力源の一例である。エンジンにはセルモータが設けられる。EPC弁は、作業機械自動制御装置150が出力した所定の制御信号に基づき、メインバルブに流れる作動油を制御する。油圧ポンプは、例えばエンジンにより駆動される可変容量ポンプである。油圧ポンプは、メインバルブを介して各アクチュエータに作動油を供給する。各アクチュエータは、ブームシリンダ131C、アームシリンダ132C、バケットシリンダ133C、走行モータ112、旋回モータ等を含む。メインバルブは、油圧ポンプから供給される作動油の流量を制御する。旋回モータは、メインバルブを介して油圧ポンプから供給される作動油によって駆動し、旋回体120を旋回軸120C(旋回中心)周りに旋回させる。
【0020】
(作業機130の構成)
作業機130は、ブーム131、アーム132、バケット133、ブームシリンダ131C、アームシリンダ132C、およびバケットシリンダ133Cを備える。
【0021】
ブーム131の基端部は、旋回体120にブームピンを介して取り付けられる。アーム132は、ブーム131とバケット133とを連結する。アーム132の基端部は、ブーム131の先端部にアームピンを介して取り付けられる。バケット133は、土砂などを掘削するための刃133Tと掘削した土砂を収容するための収容部とを備える。バケット133の基端部は、アーム132の先端部に取り付けられる。図1では、対象物401から掘削した対象物402がバケット133に収容されている。
【0022】
ブームシリンダ131Cは、ブーム131を作動させるための油圧シリンダである。ブームシリンダ131Cの基端部は、旋回体120に取り付けられる。ブームシリンダ131Cの先端部は、ブーム131に取り付けられる。アームシリンダ132Cは、アーム132を駆動するための油圧シリンダである。アームシリンダ132Cの基端部は、ブーム131に取り付けられる。アームシリンダ132Cの先端部は、アーム132に取り付けられる。バケットシリンダ133Cは、バケット133を駆動するための油圧シリンダである。バケットシリンダ133Cの基端部は、アーム132に取り付けられる。バケットシリンダ133Cの先端部は、バケット133に接続されるリンク部材に取り付けられる。
【0023】
(センサ等)
作業機械100は、各種センサを備える。作業機械100は、3次元形状センサ、姿勢角センサ、GNSS(Global Navigation Satellite System;全球測位衛星システム)センサ、IMU(Inertial Measurement Unit;慣性計測装置)、積み込まれる(あるいは積み込まれた)対象物の量を計測するための計測手段等を備える。
【0024】
3次元形状センサの例としては、ステレオカメラ、LiDAR(Light Detection and Ranging)装置、ミリ波レーダなど、あるいは1または複数のそれらのセンサの組み合わせ等が挙げられる。これらのセンサは、対象物401の3次元位置を、各センサの位置を基準とした座標系で特定する。3次元形状センサは、例えば、検出範囲内の複数の点の3次元位置を示す深度情報を出力する。深度情報の例としては、深度を表す複数の画素からなる深度画像や、直交座標系(x,y,z)で表現される複数の点からなる点群データが挙げられる。
【0025】
姿勢角センサは、例えば、各シリンダに装着された各ストロークセンサを含み、各ストロークセンサが計測した各シリンダ長に基づきブーム131、アーム132、およびバケット133の各姿勢角が算出される。なお、ストロークセンサ以外に、IMUを旋回体120、ブーム131、アーム132、およびバケット133のそれぞれに装着して各軸の姿勢角を計測しても良い。
【0026】
GNSSセンサは、旋回体120の位置および旋回体120が向く方位角を演算する。GNSSセンサは、例えば、GNSSを構成する人工衛星から測位信号を受信する2つの受信器を備える。この場合、2つの受信器は、それぞれ旋回体120の異なる位置に設置される。GNSSセンサは、受信器が受信した測位信号に基づいて、現場座標系における旋回体120の代表点(ショベル座標系の原点)の位置を検出する。GNSSセンサは、2つの受信器が受信した各測位信号を用いて、一方の受信器の設置位置に対する他方の受信器の設置位置の関係として、旋回体120の向く方位角を演算する。旋回体120が向く方位角とは、旋回体120の正面方向である。旋回体120が向く方位角は、作業機130のブーム131からバケット133へ伸びる直線の延在方向の水平成分に等しい。
【0027】
IMUは、旋回体120の加速度および角速度を計測し、計測結果に基づいて旋回体120の姿勢(例えば、ロール角およびピッチ角)を検出する。IMUは、例えば旋回体120の下面に設置される。
【0028】
対象物の量を計測するための計測手段としては、例えば、作業機械100のシリンダ圧力センサの計測値と作業機姿勢情報から、積み込まれる対象物の重量を推定する手段としたり、運搬車両200側のペイロード計から重量を推定する手段としたり、三次元形状センサから対象物の体積情報と事前に地盤調査から得た土の比重情報から積み込まれた対象物の重量を推定する手段としたりすることができる。
【0029】
また、作業機械100は、例えば、運搬車両200等の周辺の他車両等と車車間通信を行うための近距離通信装置、遠隔地のサーバ等と通信接続するための移動体通信装置等を備えている。例えば、他の実施形態に係る作業機械100は、作業機械100の外部の遠隔操作装置によって操作するオペレータの遠隔操作によって計画装置300が計画した作業機械100の走行位置経路等に基づいて操作指令信号等が生成および送信され動作するものであってもよい。
【0030】
(運搬車両200の構成)
図1に示す運搬車両200は、施工現場にて例えば自動運転され、作業機械100によって積み込まれた土砂などの対象物401を運搬する。本開示の実施形態に係る運搬車両200は、例えばダンプトラックである。ただし、本開示の運搬車両は、作業機械によって積み込まれた対象物を運搬することができる車両であれば限定はなく、例えば対象物の収納容器を備えた作業車両等であってもよい。また、運搬車両200は1台とは限らない。例えば複数の運搬車両200を同一の現場で同時に運用することができる。図1に示す運搬車両200は、運転室201、荷台202、操舵輪203、駆動輪204、および、運搬車両自動制御装置250を備える。運搬車両200は、エンジン、トランスミッション、油圧機構、種々のアクチュエータ、例えば、GNSSセンサ、撮像装置等の種々のセンサを備え、運搬車両自動制御装置250の制御の下、エンジン、トランスミッション、操舵輪203、駆動輪204等を制御して自動走行したり、荷台202を傾斜させて、積荷を自動で荷下ろししたりする。また、運搬車両200は、作業機械100等との間で所定の信号を送受信する。また、運搬車両200は、遠隔運転制御による無人車両であってもよいし、搭乗したオペレータによって操作されてもよい。
【0031】
(計画装置300等の構成例)
図2は、本開示の実施形態に係る計画装置等の構成例を示すブロック図である。計画装置300は、例えばマイクロコントローラ、組み込みシステム等のコンピュータを用いて構成することができ、コンピュータ、コンピュータの周辺装置、周辺回路等のハードウェアと、そのコンピュータが実行するプログラム等のソフトウェアとの組み合わせ等から構成される。また、構成される機能的構成として、経路探索部301、掘削計画部302、計画送信部303、および、通信部304を備える。
【0032】
本実施形態において、計画装置300は、作業機械100を用いて対象物401を運搬車両200に積み込む積込作業において、複数の中間走行位置を通る作業機械100の走行位置経路と、複数の中間走行位置のいずれかに対応する複数の中間積込位置を通る運搬車両200の積込位置経路とを計画する装置である。中間走行位置とは、作業機械100が走行を停止して、掘削および積込み作業を行う位置をいう。また、中間積込位置とは、中間走行位置に位置する作業機械100によって掘削した対象物402が積み込みされる運搬車両200の積込位置であり、運搬車両200は停止している。なお 、中間走行位置、走行位置経路、中間積込位置、および積込位置経路についての詳細は後述する。また、計画装置300は、走行位置経路または積込位置経路の一方を計画する装置であってもよい。
【0033】
経路探索部301は、作業機械100によって掘削され、運搬車両200に積み込まれる対象物401の量、および作業機械100と運搬車両200との情報に基づいた評価関数を用いて、走行位置経路および積込位置経路を評価する。作業機械100と運搬車両200との情報とは、例えば、作業機械100および運搬車両200の移動距離、作業機械100と運搬車両200間の相対距離、および作業機械100から運搬車両200への旋回角度等の少なくとも一つを含む情報である。例えば、経路探索部301は、作業機械100および運搬車両200の移動距離、作業機械100と運搬車両200間の相対距離、および作業機械100から運搬車両200への旋回角度に対する掘削量を評価する評価関数を用いて、掘削量を評価する。つまり、経路探索部301は、例えば、各中間走行位置と対応する各中間積込位置との組において、積み込まれる対象物である掘削した対象物402の量が評価関数を大きくする変数であり、運搬車両200の移動経路の長さ、運搬車両200と作業機械100間の相対距離、運搬車両200と作業機械100間の相対角度、および、作業機械100の移動経路の長さの少なくとも一つを、その評価関数を小さくする変数として、その評価関数を最大化する走行位置経路と積込位置経路とを探索する。あるいは、経路探索部301は、各中間走行位置と対応する各中間積込位置との組において、積み込まれる対象物である掘削した対象物402の量を評価関数を小さくする変数とするとともに、運搬車両200の移動経路の長さ、運搬車両200と作業機械100間の相対距離、運搬車両200と作業機械100間の相対角度、もしくは、作業機械100の移動経路の長さの少なくとも一つを評価関数を大きくする変数として、評価関数を最小化する走行位置経路と積込位置経路とを探索する。本実施形態では、経路探索部301が探索した作業機械100の走行位置経路と、運搬車両200の積込位置経路とを示す計画を最適走行経路計画という。最適走行経路計画の作成の仕方については後述する。
【0034】
なお、本実施形態において、上述したように積込作業は、作業機械100が対象物401を掘削し、掘削した対象物402を作業機械100が運搬車両200に積み込む作業である。また、経路探索部301は、作業機械100が対象物401を掘削した場所を作業機械100の走行を禁止する走行位置禁止エリア(走行禁止領域)に設定して、走行位置禁止エリア外で走行位置経路を探索することができる。また、経路探索部301は、作業機械100が対象物401を掘削した場所を運搬車両200の積込位置として禁止するスポッティング位置禁止エリア(積込位置禁止領域)に設定し、スポッティング位置禁止エリア外で積込位置経路を探索することができる。
【0035】
掘削計画部302は、作業機械100を経路探索部301が探索した各中間走行位置に順次移動させながら、各中間走行位置における作業機械100の掘削方向を計画する。なお、本実施形態では、各中間走行位置における掘削方向の計画を最適掘削計画ともいう。掘削計画部302は、作業機械100の位置情報と、対象物401からなる地形を表す地形情報と、掘削によって形成する地形の目標面である設計面を表す設計面情報とに基づいて計算された当該中間走行位置において掘削可能な領域の体積に基づいて、作業機械100を次の中間走行位置へ移動させるか否かを判定することができる。また、掘削計画部302は、当該中間走行位置において、作業機械100の掘削可能範囲内にある積込可能な対象物401の量と、対象物401の掘削に要する時間とに基づいて、作業機械100を次の中間走行位置へ移動させるか否かを判定することができる。掘削計画部302による最適掘削計画の作成の仕方等については後述する。
【0036】
計画送信部303は、経路探索部301が探索した作業機械100の走行位置経路と、運搬車両200の積込位置経路とを示す最適走行経路計画と、掘削計画部302が作成した最適掘削計画とを作業機械自動制御装置150へ通信部304を介して送信する。例えば、運搬車両自動制御装置250へ送信してもよいし、作業機械自動制御装置150を介して運搬車両自動制御装置250へ送信してもよい。
【0037】
通信部304は、作業機械自動制御装置150の通信部156との間で所定の情報を送受信する。例えば、運搬車両自動制御装置250の通信部254との間で所定の情報を送受信してもよい。
【0038】
作業機械自動制御装置150は、例えばマイクロコントローラ、組み込みシステム等のコンピュータを用いて構成することができ、コンピュータ、コンピュータの周辺装置、周辺回路等のハードウェアと、そのコンピュータが実行するプログラム等のソフトウェアとの組み合わせ等から構成される。構成される機能的構成として、計画取得部151、走行制御部152、掘削制御部153、運搬車両制御部154、計測部155、および、通信部156を備える。
【0039】
計画取得部151は、計画送信部303が通信部304を介して送信した最適走行経路計画と、最適掘削計画とを、通信部156を介して受信する。
【0040】
走行制御部152は、最適走行経路計画に基づいて、作業機械100の走行位置を自動制御する。つまり、作業機械100を中間走行位置へ移動させる制御をする。
【0041】
掘削制御部153は、最適掘削計画に基づいて、作業機械100の掘削、旋回および排土動作を自動制御する。つまり、掘削制御部153は、作業機械100が位置する中間走行位置において、十分な掘削量が得られなくなるまで、掘削、旋回および排土動作を繰り返しする自動制御する。
【0042】
運搬車両制御部154は、運搬車両自動制御装置250に対して、積込位置を指示する信号等を送信することで、運搬車両200の自動運転(の一部)を制御する。例えば、計画装置300の計画送信部303が、運搬車両自動制御装置250に対して、積込位置を指示する信号等を送信してもよい。
【0043】
計測部155は、例えば、作業機械100の位置を表す位置情報を取得したり、作業機械100の姿勢を表す姿勢情報を取得したり、対象物401の地形情報を取得したりする。
【0044】
通信部156は、計画装置300の通信部304との間で所定の情報を送受信したり、運搬車両自動制御装置250の通信部254との間で所定の情報を送受信したりする。
【0045】
運搬車両自動制御装置250は、例えばマイクロコントローラ、組み込みシステム等のコンピュータを用いて構成することができ、コンピュータ、コンピュータの周辺装置、周辺回路等のハードウェアと、そのコンピュータが実行するプログラム等のソフトウェアとの組み合わせ等から構成される。構成される機能的構成として、走行制御部251、荷下ろし制御部252、計測部253、および、通信部254を備える。
【0046】
走行制御部251は、運搬車両制御部154等からの指示に基づいて、運搬車両200の走行を自動制御する。つまり、走行制御部251は、運搬車両制御部154からの指示に基づいて、運搬車両200を積込位置まで自動的に移動させる制御を行う。
【0047】
荷下ろし制御部252は、所定の荷下ろし位置で、荷台202を傾斜させて、荷台202の積荷を自動で荷下ろしする。
【0048】
計測部253は、例えば、運搬車両200の位置を表す位置情報を取得する。
【0049】
通信部254は、作業機械150の通信部156との間で所定の情報を送受信する。なお、通信部254は、計画装置300の通信部304との間で所定の情報を送受信してもよい。
【0050】
(自動運転システムの動作例)
以下、図3図18を参照して、自動運転システム1の動作例について説明する。図3は、本開示の実施形態に係る作業エリアの概要を示す模式図である。図3に示すように、本実施形態では、作業エリアとして、積込エリアA11と、荷下ろしエリアA13とを設定している。また、積込エリアA11と荷下ろしエリアA13の間には、積込エリア・荷下ろしエリア間走行経路A12を設定している。また、積込エリアA11には、施工範囲CRが設定されている。
【0051】
作業機械100は、積込エリアA11内に設定された施工範囲CRを掘削し、積込エリアA11内で運搬車両200に掘削した対象物402の積込を行う。
【0052】
運搬車両200は、積込エリアA11で対象物を積み込み、積込エリア・荷下ろしエリア間走行経路A12を走行して荷下ろしエリアA13へ移動し、荷下ろしエリアA13内で積み込んだ対象物の荷下ろしを行う。
【0053】
図4は、本開示の実施形態に係る施工範囲の例を示す模式図である。図4は、積込エリアA11に設定された施工範囲CRの例を示す。左側の図は平面図、右側の図は側断面図である。本実施形態では、XY平面を水平面として、Z方向を鉛直方向とする。施工範囲CRは、X方向に幅Lx、Y方向に奥行きLy、Z方向に深さLzを有する六面体の掘削範囲である。また、施工範囲CRは、掘削後の地形の目標となる面である設計面DS1~DS5で定義される。作業機械100は、掘削後の地形が、設計面DS1~DS5を有する桝形の溝を有するように対象物401を掘削する。
【0054】
図5は、本開示の実施形態に係る処理の概略を示すフローチャートである。図5に示す処理では、まず、計画装置300(例えば経路探索部301)が、設計面情報(例えば設計面DS1~DS5を表す情報)を取得する(ステップS31)。例えばオペレータの操作に従ってオンラインで他のコンピュータ等から取得してもよいし、予め記憶された設計面情報を取得してもよい。また、計画装置300(例えば経路探索部301)が、並行して、施工範囲CRの現況地形情報を取得する(ステップS32)。例えば、オペレータの操作に従って、オンラインで他のコンピュータ等から取得してもよい。オンラインで他のコンピュータ等から取得した現況地形情報は、例えばドローンに搭載したLiDAR等を用いた3次元点群計測等によって予め用意されているものとする。例えば、作業機械100に搭載されたLiDAR等を用いた3次元点群計測等によって取得されたものでもよい。
【0055】
また、計画装置300(例えば経路探索部301)が、施工範囲CRの現況地形情報に基づいて、現況の地形情報を表す3次元ボクセルマップを生成する(ステップS33)。図6は、本開示の実施形態に係る3次元ボクセルマップの例を示す模式図である。図6に示す3次元ボクセルマップMAPは、施工範囲CRの施工前の地形を3次元の複数のボクセル(立法体の最小単位)によって表現している。
【0056】
次に、経路探索部301が、設計面情報と地形情報とに基づいて、最適走行経路計画を作成する(ステップS34)。次に、掘削計画部302が、設計面情報と地形情報と最適走行経路計画とに基づいて、最適掘削計画を作成する(ステップS35)。次に、計画送信部303が、最適走行経路計画と最適掘削計画を作業機械自動制御装置150へ送信して(ステップS36)、計画装置300は処理を終了する。
【0057】
一方、作業機械自動制御装置150では、計画取得部151が、最適走行経路計画と最適掘削計画を計画装置300から受信する(ステップS11)。次に、走行制御部152が、最適走行経路計画に基づいて作業機械100を次の(あるいは最初の)中間走行位置まで移動させる作業機械100の走行制御を行う(ステップS12)。また、中間走行位置に到達した場合には、掘削制御部153が、最適掘削計画に基づいて当該中間走行位置で積込対象がなくなるまで作業機械100の掘削制御を行う(ステップS13)。ここで、掘削制御は、例えば、掘削動作、積込旋回動作、排土動作、戻り旋回動作の一連の流れを繰り返す制御と、排土動作後に次の中間走行位置へ走行後、戻り旋回動作から一連の流れを再び繰り返す制御とを含む。また、運搬車両制御部154が、必要に応じて、運搬車両200の制御を行う(ステップS14)。作業機械自動制御装置150は、最適走行経路計画に基づく掘削範囲CRの掘削作業が完了するまで(ステップS15:Yとなるまで)、ステップS12~ステップS15の処理を繰り返し実行する。一方、最適走行経路計画に基づく掘削範囲CRの掘削作業が完了した場合(ステップS15:Y)、運搬車両制御部154が、運搬車両200に対して作業完了時の指示を出し(ステップS16)、処理を終了する。
【0058】
また、運搬車両自動制御装置250では、走行制御部251が、運搬車両制御部154から運搬車両200が積込位置までの移動に係る走行の指示を受信すると(ステップS21)、走行制御部251が運搬車両200の走行制御を行う(ステップS22)。また、運搬車両制御部154から荷下ろしに係る指示を受信すると(ステップS21)、荷下ろし制御部252が運搬車両200の荷下ろしに係る制御を行う(ステップS23)。また、運搬車両制御部154から作業の完了時の指示を受信すると(ステップS21)、例えば走行制御部251が作業完了時の制御を行った後、作業を完了させて(ステップS24:Y)、処理を終了する。また、運搬車両制御部154から作業の完了時の指示を受信していない場合、作業は完了せず(ステップS24:N)、ステップS21以降の処理が繰り返される。また、運搬車両200が荷下ろしエリアで荷下ろしをした後、積込エリアの積込位置に戻ってくる場合と、他の車両が積込位置に来る場合がある。
【0059】
ここで、図7図8を参照して、本実施形態で用いる作業機械100と運搬車両200の位置と向き(方位角)との定義の仕方について説明する。図7は、本開示の実施形態に係る作業機械100と運搬車両200の位置および向きの定義の仕方の例を示す模式図である。図7は、グローバル座標系におけるXY平面上で作業機械100と運搬車両200の位置と向き(方位角)との定義の仕方を示す。図7に示すように、作業機械100の位置は、X軸上のx座標と、Y軸上のy座標とで表される。また、作業機械100の向きは、Y軸方向を基準として角度θで表す。また、運搬車両200の位置は、作業機械100からの距離rと、作業機械100の位置を基準とした方位角φで表す。なお、運搬車両の200の向きは、経路探索(経路探索部301が探索した運搬車両200の積込位置経路、または最適走行経路計画)において決定する変数とする。
【0060】
また、本実施形態では、積込作業において、最適走行経路計画が表す、作業機械100が走行する走行位置経路を構成する複数の連続的な走行位置のうち、作業機械100が掘削および積込み作業を行う走行位置を中間走行位置という。また、中間走行位置に位置する作業機械100によって対象物401が積み込みされる運搬車両200の積込位置(以下、スポッティング位置ともいう)を中間積込位置という。また、中間走行位置と中間積込位置との組を表す構造体をWaypoint(ウェイポイント;経路上の地点情報)と呼ぶ。この場合、Waypointは、以下の5次元のベクトルで表現される。
【0061】
【数1】
【0062】
ここで、(x_t,y_t,θ_t)は、図7に示すように、作業機械100の位置座標および方位角、r_tは対象物401が積み込みされる運搬車両200と作業機械100との距離、φ_tは運搬車両200の方位角を表す。なお「_」は次の文字が添え字であることを示す。また、添え字tは、t番目のWaypointの変数であることを表す。
【0063】
図8は、本開示の実施形態に係る最適走行経路計画の例を説明するための模式図である。図8は、4個の連続するWaypoint1~4の例を示す。Waypoint1は、中間走行位置TP1と中間積込位置RP1の組を表し、ベクトルz_1=(x_1,y_1,θ_1,r_1,φ_1)で表される。Waypoint1の次のWaypoint2は、中間走行位置TP2と中間積込位置RP2の組を表し、ベクトルz_2=(x_2,y_2,θ_2,r_2,φ_2)で表される。Waypoint2の次のWaypoint3は、中間走行位置TP3と中間積込位置RP3の組を表し、ベクトルz_3=(x_3,y_3,θ_3,r_3,φ_3)で表される。Waypoint3の次のWaypoint4は、中間走行位置TP4と中間積込位置RP4の組を表し、ベクトルz_4=(x_4,y_4,θ_4,r_4,φ_4)で表される。
【0064】
本実施形態では、最適走行経路計画において、施工範囲CRの掘削作業で、作業機械100が、移動を最大m回行うと仮定して、m個のWaypointをPSO(Particle Swarm Optimization;粒子群最適化)を用いて最適化し決定する。PSOにおいて、一つの解zは下式(1)で示す5m次元空間の一点として表現される。
【0065】
【数2】
【0066】
最適走行経路計画のPSOにおいて、最適化計算に用いる評価関数Eは、作業量に対する掘削量を最大化することを考慮して、次式(2)とする。作業量とは、掘削作業や掘削した対象物402を運搬車両200へ積み込むための積込作業に係る、作業機械100および運搬車両200の移動距離、作業機械100と運搬車両200間の相対距離、および作業機械100から運搬車両200への旋回角度等に基づいて表すことができる仕事の量である。
【0067】
【数3】
【0068】
なお、評価関数としては、次式(3)のように線形和とする形式も考えられる。
【0069】
【数4】
【0070】
式(2)および式(3)において、w_1、w_2、w_3、および、w_4は重み係数である。v_tはt番目のWaypointで掘削された土量である。l_tはt番目のWaypointからt+1番目のWaypointまでの作業機械100の移動距離である。√(φ_t-θ_t)^2または|φ_t-θ_t|は、t番目のWaypointにおける作業機械100からみた運搬車両200の方位である。r_tはt番目のWaypointにおける作業機械100からみた運搬車両200の相対距離である。p_tはt番目のWaypointからt+1番目のWaypointまでの運搬車両200の移動距離である。また、式(2)において、εは分母がゼロとならないための定数であり、例えば小さな正数(0.01)とすることができる。
【0071】
次に、図5に示すステップS31~S35の処理の詳細について説明する。図9は、本開示の実施形態に係る計画装置300の動作例を示すフローチャートである。図10は、本開示の実施形態に係る最適走行経路計画の作成例を示すフローチャートである。図11図13は、本開示の実施形態に係る仮掘削モデルの例を示す模式図である。図14は、本開示の実施形態に係るスポッティング位置禁止エリアおよび走行位置禁止エリアの例を示す模式図である。図15は、本開示の実施形態に係るスポッティング位置禁止エリアを説明するための模式図である。図16は、本開示の実施形態に係る最適掘削計画の作成例を示すフローチャートである。図17は、本開示の実施形態に係る掘削可能な量の例を示す模式図である。図18は、本開示の実施形態に係る動作例を説明するための模式図である。
【0072】
全体フローは、図9に示すように、計画装置300が、まず作業機械100の初期位置と最終位置を例えばオペレータの指示に従って設定する(ステップS101)。図4は、作業機械100の初期位置ST1と最終位置EN1の設定例を示す。例えば、初期位置ST1と最終位置EN1は、例えばオペレータの経験に基づき適切な位置に設定することができる。
【0073】
次に、計画装置300は、設計面情報を取得する(ステップS102)。次に、計画装置300は、掘削エリア(掘削範囲CRおよびその周囲の領域)の地形情報を取得する(ステップS103)。次に、経路探索部301が、最適走行経路計画を作成する(ステップS104)。
【0074】
図10は、図9のステップS104の処理の例を示す。図10に示す処理では、移動開始から掘削が終了するまでの一連の作業機械100の掘削位置・向きおよび運搬車両200のスポッティング位置・向きの計画を行う。ここでは、移動回数mは固定とする。また、この段階では、作業機械100のブーム131、アーム132、およびバケット133の軌道計画は行わず、作業機械100の掘削位置に応じてある一定の領域が掘削されることを仮定した仮掘削モデルVDMを用いる。図11図13は、仮掘削モデルVDMの例を示す。図12は、図11の矢印A1から見た仮掘削モデルVDMを表し、図13は、図12の矢印A2から見た仮掘削モデルVDMを表す。つまり、仮掘削モデルVDMは、作業機械100のバケット133が届く範囲で掘削可能な領域を表す。例えば、仮掘削モデルVDMは、作業機械100が掘削後、作業機械100が次の中間走行位置に移動できるように、掘削しない領域を設定してもよい。
【0075】
図10に示す処理では、経路探索部301が、Waypoint数mを設定し、PSOの(m×n)粒子群を初期化する(ステップS201)。ここで、mは必要な移動回数、nは各回移動粒子数である。最終的に、m回の移動を経た評価関数を計算し、PSOの粒子一つの評価値とする。そのような粒子をn個用いて、PSOによって最適化計算を行う。次に、経路探索部301は、Waypoint数をカウントするための変数iを「0」に初期化する(ステップS202)。次に、経路探索部301は、Waypoint iにて掘削量を推定し、推定した掘削量に基づいて地形(3次元ボクセルマップMAP)を更新する(ステップS203)。なお、ステップS203で想定する掘削土量は、Waypointにおいて作業機械100のバケット133が届く範囲のうち図11図13に示す領域(仮掘削モデルVDM)に存在する土量を見積もるものとする。
【0076】
次に、経路探索部301は、変数iが変数m未満か否かを判定する(ステップS204)。変数iが変数m未満である場合(ステップS204:Y)、経路探索部301は、Waypoint iからWaypoint i+1までの走行経路計画を、例えば、A*法(A-star(エースター)探索アルゴリズム)を用いて作成し、変数iを「1」だけ増分して(ステップS205)、ステップS203へ戻る。
【0077】
変数iが変数m未満でなかった場合(ステップS204:N)、経路探索部301は、PSO評価関数Eを計算し、PSO粒子群を更新する(ステップS206)。ステップS206では、最終的に、m回の移動を経た評価関数Eを計算し、PSOの粒子一つの評価値とする。そのような粒子をn個用いて、PSOによって最適化計算が行われる。なお、PSOの更新式は下式(4)で与えられる。
【0078】
【数5】
【0079】
ここで、iは個体番号、z_iは各個体の位置、V_iは各個体の速さ、r_1、r_2は0~1の乱数、kは探索更新回数、c_1、c_2、wは定数であり、c_1、c_2は加速度係数、wは速度に対する慣性係数である。pbestは各回の個体の最良位置、gbestは群れ全体の最良位置を表す。
【0080】
次に経路探索部301は、走行位置またはスポッティング位置が禁止領域に該当するか否かを判定する(ステップS207)。図14は、スポッティング位置禁止エリア(禁止領域)および走行位置禁止エリア(禁止領域)の例を示す。図14に示すように、すでに掘削した範囲である掘削範囲DARは、作業機械100の走行位置禁止エリアに設定される。また、作業機械100の中間走行位置に基づき掘削範囲DARに掛かる方位角Aおよび方位角Bを基準として運搬車両200に対してスポッティング位置(中間積込位置)の禁止エリアを設定することができる。ただし、図15に示すように、作業機130のリーチ範囲が、掘削範囲DARを超えられる場合には、作業機130のリーチ範囲以内で掘削範囲DARを超える範囲をスポッティング位置の禁止エリアから除外するようにしてもよい。
【0081】
中間走行位置またはスポッティング位置が禁止領域に該当する場合(ステップS207:Y)、経路探索部301は、再度、PSO粒子群を更新して(ステップS208)、ステップS207の判定処理を実行する。
【0082】
中間走行位置またはスポッティング位置が禁止領域に該当しない場合(ステップS207:N)、経路探索部301は、PSO最大繰り返し回数に達したか否かを判定する(ステップS209)。
【0083】
PSO最大繰り返し回数に達した場合(ステップS209:Y)、経路探索部301は、評価関数Eが最大の解を最適解として決定し、図10に示す処理を終了する。一方、PSO最大繰り返し回数に達していない場合(ステップS209:N)、経路探索部301は、ステップS202以降の処理を再度実行する。
【0084】
図9に戻り、以上の処理で作業機械100の掘削位置・向きと運搬車両200のスポッティング位置・向きが計画されるので(ステップS104)、掘削計画部302は、最初の掘削位置とスポッティング位置に作業機械100と運搬車両200を移動する(ステップS105)。次に、掘削計画部302は、移動した地点で旋回と掘削の詳細な最適軌道計画を含む最適掘削計画を作成する(ステップS106)。
【0085】
図16は、図9のステップS106の処理の例を示す。図16に示す処理では、PSOを用いて最適な旋回角度(掘削方位方向)の決定を行う。つまり、掘削方位方向とは、作業機械100が掘削をする最適な方向である。解の評価には次式(5)を用いる。
【0086】
【数6】
【0087】
なお、評価関数Eとしては、線形和の形式として次式(6)も考えられる。
【0088】
【数7】
【0089】
ただし、Vは1回の掘削動作での掘削土量、T_1は掘削に掛かる時間、T_2は旋回に掛かる時間である。掘削動作の軌道は、例えば、ブーム131、アーム132、バケット133の動力学および可動範囲制約、油圧システムの制約等を考慮した最適制御問題を擬スペクトル法により解くことで求めることができる。
【0090】
図16に示す処理において、掘削計画部302は、まず、PSOの粒子を初期化する(ステップS301)。ここで、粒子は、図6に示す各Waypointにおける旋回角度DD1、DD2、DD3等とする。例えば、旋回角度DD1、DD2、DD3等とは、作業機械100が作業機130で掘削する方向である。
【0091】
次に、掘削計画部302は、各粒子における最適掘削軌道計画を作成する(ステップS302)。次に、掘削計画部302は、PSO評価関数Eを計算し、PSO粒子群を更新する(ステップS303)。次に、掘削計画部302は、PSO最大繰り返し回数に達したか否かを判定する(ステップS304)。
【0092】
PSO最大繰り返し回数に達した場合(ステップS304:Y)、掘削計画部302は、評価関数Eが最大の解(掘削方位方向)を最適解として決定し、図16に示す処理を終了する。一方、PSO最大繰り返し回数に達していない場合(ステップS304:N)、掘削計画部302は、ステップS302以降の処理を再度実行する。
【0093】
図9に戻り、ステップS106の最適軌道計画の作成処理では、次の1回の掘削動作における最適な旋回角度が特定されるので、掘削計画部302は、その1回の掘削動作における掘削量と、所定の閾値ξ+W_1×t_pとを比較する(ステップS107)。掘削量が(閾値ξ+W_1×t_p)以上である場合(ステップS107:Y)、掘削計画部302は、その1回の掘削動作による掘削量に基づいて地形(3次元ボクセルマップMAP)を更新する(ステップS108)。ステップS108の後、掘削計画部302は、ステップS106の処理を再度実行する。なお、閾値ξは当該Waypointで対象物401を掘削せずに残して、次のWaypointに移動すべきと判断する掘削量に対応する値である。W_1は重み係数、t_pは1回の掘削に必要となる時間である。
【0094】
一方、掘削量が(閾値ξ+W_1×t_p)以上でない場合(ステップS107:N)、掘削計画部302は、Waypointが終点であるか否かを判定する(ステップS109)。Waypointが終点である場合(ステップS109:Y)、掘削計画部302は、図9に示す処理を終了する。Waypointが終点でない場合(ステップS109:N)、掘削計画部302は、再度、ステップS105以降の処理を実行する。
【0095】
ステップS106およびS107の処理によって、掘削計画部302は、各Waypointにおいて旋回と掘削の詳細な最適軌道計画を行う。また、その位置で十分な掘削量が得られなくなるまで掘削軌道を繰り返し計画する。図17は、作業機械100が掘削可能な範囲である作業機130のリーチ範囲RAR内に、掘削可能な対象物401-1、401-2および401-3が残されている状態を模式的に示す。ステップS107の判定処理では、左辺の掘削量は、その時点で最も掘削量が大きいと推定される最適な掘削方向への掘削動作による値である。したがって、さらに掘削動作を行ってもそれ以上の掘削量は期待できない。また、右辺の値(ξ+W_1×t_p)は、掘削量に対応する定数と掘削時間に基づいて決定される値である。この場合、例えば、時間と掘削量とを考慮して、次の掘削を同じWaypointで行うかどうかを判定することができる。ステップS107の判定では、例えば、掘り難い場所(例えば掘削に要する時間が長い場所)がある場合には無理に掘削しようとせずに次のWaypointへ移動するという判定結果を得ることができる。例えば、図17に示す例では、対象物401-1と対象物401-2は掘削すると判定し、対象物401-3は掘削しないと判定することができる。
【0096】
なお、ステップS107で、掘削計画部302は、例えば、作業機械100の位置情報と、対象物401からなる地形を表す地形情報と、掘削によって形成する地形の目標面である設計面を表す設計面情報とに基づいて計算された当該Waypointにおいて掘削可能な領域の体積に基づいて、作業機械100を次のWaypointへ移動させるか否かを判定するようにしてもよい。この場合、作業機械100の周辺の掘削対象物の量に基づいて作業機械100が移動するタイミングを決定することができる。あるいは、掘削計画部302は、当該Waypointにおいて、作業機械100の掘削可能範囲内にある積込可能な対象物401の量と、対象物401の掘削に要する時間とに基づいて、作業機械100を次のWaypointへ移動させるか否かを判定するようにしてもよい。この場合、作業機械100の周辺の掘削対象物の量と掘削に要する時間情報とに基づいて移動のタイミングを決定することができる。
【0097】
なお、計画装置300は、運搬車両200への積込動作に関しては、図18のように荷台202を上から見た領域202sをスロット202s-1~5に5分割し、運搬車両202の運転席に近いスロット202s-1から優先して積載する。また、運搬装置制御部154は、荷台202が満載となった場合には運搬車両200を荷下ろし地点まで移させ、再びスポッティング位置まで戻ってくるように指示することができる。
【0098】
(作用・効果)
本実施形態によれば、計画装置300は、経路探索部301を備え、作業機械100を用いて対象物401を運搬車両200に積み込む積込作業において、複数の中間走行位置TP1~TP4を通る作業機械100の走行位置経路と、複数の中間走行位置のいずれかに対応する複数の中間積込位置RP1~RP4を通る運搬車両200の積込位置経路とを計画する装置である。経路探索部301は、各中間走行位置TP1~TP4と対応する各中間積込位置RP1~RP4との組(Waypoint1~4)において、積み込まれる対象物401の量(v_t)を評価関数Eを大きくする変数、運搬車両200の移動経路の長さ(p_t)、運搬車両200と作業機械100間の相対距離(r_t)、運搬車両200と作業機械100間の相対角度(|φ_t-θ_t|)、および、作業機械100の移動経路の長さ(l_t)を、評価関数Eを小さくする変数として、評価関数Eを最大化する走行位置経路と積込位置経路とを探索する。本実施形態によれば、自動で掘削位置、積込位置等の位置情報を決定することができるので、省力化を図ることができる。また、上記評価関数を用いて最適な経路を探索するので、効率的に作業を行うことができる経路を特定することができる。
【0099】
(変形例)
以上、この発明の実施形態について図面を参照して説明してきたが、具体的な構成は上記実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0100】
例えば、計画装置300は、作業機械100が備えていてもよい。また、例えば、作業機械100が備える3次元形状センサ等を用いて地形情報を掘削動作毎に計測し、例えば図9のステップS108の処理で、3次元形状センサを用いて計測した地形情報に基づいて、最適掘削計画を算出する際に用いる地形情報を更新してもよい。
【0101】
また、上記実施形態でコンピュータが実行するプログラムの一部または全部は、コンピュータ読取可能な記録媒体や通信回線を介して頒布することができる。
【0102】
本開示の態様は以下のように把握することができる。
【0103】
(付記1)
作業機械を用いて対象物を運搬車両に積み込む積込作業において、前記作業機械の走行位置経路を計画する装置であって、
積み込まれる前記対象物の量、および作業機械と運搬車両との情報に基づいた評価関数を用いて、前記走行位置経路を探索する経路探索部
を備える計画装置。
【0104】
(付記2)
前記走行位置経路は複数の中間走行位置を含み、
前記走行位置経路を計画するとともに、前記複数の中間走行位置のいずれかに対応する複数の中間積込位置を通る前記運搬車両の積込位置経路を計画し、
前記経路探索部は、前記評価関数を用いて前記積込位置経路を探索する
(付記1)に記載の計画装置。
【0105】
(付記3)
前記経路探索部は、前記各中間走行位置と対応する前記各中間積込位置との組において、積み込まれる前記対象物の量を前記評価関数を大きくする変数とするとともに、前記運搬車両の移動経路の長さ、前記運搬車両と前記作業機械間の相対距離、前記運搬車両と前記作業機械間の相対角度、もしくは、前記作業機械の移動経路の長さの少なくとも一つを前記評価関数を小さくする変数として、前記評価関数を最大化する前記走行位置経路と前記積込位置経路とを探索するか、または、積み込まれる前記対象物の量を前記評価関数を小さくする変数とするとともに、前記運搬車両の移動経路の長さ、前記運搬車両と前記作業機械間の相対距離、前記運搬車両と前記作業機械間の相対角度、もしくは、前記作業機械の移動経路の長さの少なくとも一つを前記評価関数を大きくする変数として、前記評価関数を最小化する前記走行位置経路と前記積込位置経路とを探索する
(付記2)に記載の計画装置。
【0106】
(付記4)
前記積込作業は、前記作業機械が前記対象物を掘削し、掘削した前記対象物を前記作業機械が前記運搬車両に積み込む作業であり、
前記経路探索部は、前記作業機械が前記対象物を掘削した場所を前記作業機械の走行禁止領域に設定して、前記走行禁止領域外で前記走行位置経路を探索する
(付記3)に記載の計画装置。
【0107】
(付記5)
前記経路探索部は、前記作業機械が前記対象物を掘削した場所を前記運搬車両の積込位置禁止領域に設定して、前記積込位置禁止領域外で前記積込位置経路を探索する
(付記2)、(付記3)または(付記4)に記載の計画装置。
【0108】
(付記6)
前記作業機械を各前記中間走行位置に順次移動させながら、各前記中間走行位置における前記作業機械の掘削方向を計画する掘削計画部を備え、
前記掘削計画部は、前記作業機械の位置情報と、前記対象物からなる地形を表す地形情報と、掘削によって形成する前記地形の目標面である設計面を表す設計面情報とに基づいて計算された当該中間走行位置において掘削可能な領域の体積に基づいて、前記作業機械を次の前記中間走行位置へ移動させるか否かを判定する
(付記2)~(付記5)に記載の計画装置。
【0109】
(付記7)
前記作業機械を各前記中間走行位置に順次移動させながら、各前記中間走行位置における前記作業機械の掘削方向を計画する掘削計画部を備え、
前記掘削計画部は、当該中間走行位置において、前記作業機械の掘削可能範囲内にある積込可能な前記対象物の量と、前記対象物の掘削に要する時間とに基づいて、前記作業機械を次の前記中間走行位置へ移動させるか否かを判定する
(付記2)~(付記5)に記載の計画装置。
【0110】
(付記8)
前記作業機械を各前記中間走行位置に順次移動させながら、各前記中間走行位置における前記作業機械の掘削方向を計画する掘削計画部を備え、
前記掘削計画部は、前記運搬車両の最大可能積載量に基づいて、前記作業機械を次の前記中間走行位置へ移動させるか否かを判定する
(付記2)~(付記5)に記載の計画装置。
【0111】
(付記9)
(付記1)~(付記9)に記載の計画装置を備える
作業機械。
【0112】
(付記10)
(付記1)~(付記9)に記載の前記走行位置経路に基づいて自動走行する
作業機械。
【0113】
(付記11)
(付記2)、(付記3)または(付記5)に記載の前記積込位置経路に基づいて自動走行する
運搬車両。
【0114】
(付記12)
(付記1)~(付記9)に記載の前記走行位置経路に基づいて遠隔操作される
作業機械。
【符号の説明】
【0115】
100…作業機械、110…走行体、120…旋回体、130…作業機、133…バケット、150…作業機械自動制御装置、200…運搬車両、202…荷台、250…運搬車両自動制御装置、300…計画装置、301…経路探索部、302…掘削計画部
図1
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図18