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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025010438
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】システム、方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20250109BHJP
   G06Q 40/08 20120101ALI20250109BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G06Q40/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024194338
(22)【出願日】2024-11-06
(62)【分割の表示】P 2023037424の分割
【原出願日】2023-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】592018320
【氏名又は名称】あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100170209
【弁理士】
【氏名又は名称】林 陽和
(72)【発明者】
【氏名】當新 友也
(72)【発明者】
【氏名】山崎 翔太郎
(72)【発明者】
【氏名】池永 祥太朗
(72)【発明者】
【氏名】三原 拓也
(57)【要約】
【課題】当事者に対して行われる交通事故に関する情報の説明の分かりやすさをより向上させる。
【解決手段】本開示の一例としてのシステムは、第1の運転者と第2の運転者とが発生させた交通事故の状況を示す事故情報を取得する取得部と、取得部により取得された事故情報と、過去に発生した交通事故に関する判例を含む参照情報と、に基づいて判定される、事故情報で示される交通事故における第1の運転者と第2の運転者とのそれぞれの過失割合を、事故情報で示される交通事故に関する情報を第1の運転者または第2の運転者に説明するための説明用動画像に含めて出力する出力部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の運転者と第2の運転者とが発生させた交通事故の状況を示す事故情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記事故情報と、過去に発生した交通事故に関する判例を含む参照情報と、に基づいて判定される、前記事故情報で示される交通事故における前記第1の運転者と前記第2の運転者とのそれぞれの過失割合を、前記事故情報で示される交通事故に関する情報を前記第1の運転者または前記第2の運転者に説明するための説明用動画像に含めて出力する出力部と、
を備える、システム。
【請求項2】
前記出力部は、予め作成された複数の類型の交通事故の状況を示す複数の参照動画像から前記事故情報に基づいて抽出される、前記事故情報で示される交通事故と類型が類似する交通事故の状況を示す少なくとも1つの参照動画像を、前記説明用動画像に含めて出力する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記出力部は、前記少なくとも1つの参照動画像に紐づけられ、前記過失割合を修正するために適用されうる修正要素を、前記説明用動画像にさらに含めて出力する、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記出力部は、前記過失割合および前記修正要素に関する前記第1の運転者または前記第2の運転者の意向の入力を受け付けるインターフェースを、前記説明用動画像にさらに含めて出力する、
請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記出力部は、前記事故情報に基づいて作成される、前記事故情報で示される交通事故の状況を再現した再現動画像を、前記少なくとも1つの参照動画像とともに、前記説明用動画像に含めて出力する、
請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記出力部は、前記第1の運転者または前記第2の運転者の車両のドライブレコーダにより記録された映像を前記説明用動画像にさらに含めて出力する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
第1の運転者と第2の運転者とが発生させた交通事故の状況を示す事故情報を取得する取得部と、
予め作成された複数の類型の交通事故の状況を示す複数の動画像から前記事故情報に基づいて抽出される、前記事故情報で示される交通事故と類型が類似する交通事故の状況を示す少なくとも1つの動画像を、前記事故情報で示される交通事故に関する情報を前記第1の運転者または前記第2の運転者に説明するための説明用動画像に含めて出力する出力部と、
を備える、システム。
【請求項8】
第1の運転者と第2の運転者とが発生させた交通事故の状況を示す事故情報を取得することと、
取得された前記事故情報と、過去に発生した交通事故に関する判例を含む参照情報と、に基づいて判定される、前記事故情報で示される交通事故における前記第1の運転者と前記第2の運転者とのそれぞれの過失割合を、前記事故情報で示される交通事故に関する情報を前記第1の運転者または前記第2の運転者に説明するための説明用動画像に含めて出力することと、
を含む、方法。
【請求項9】
第1の運転者と第2の運転者とが発生させた交通事故の状況を示す事故情報を取得することと、
予め作成された複数の類型の交通事故の状況を示す複数の参照動画像から前記事故情報に基づいて抽出される、前記事故情報で示される交通事故と類型が類似する交通事故の状況を示す少なくとも1つの参照動画像を、前記事故情報で示される交通事故に関する情報を前記第1の運転者または前記第2の運転者に説明するための説明用動画像に含めて出力することと、
を含む、方法。
【請求項10】
第1の運転者と第2の運転者とが発生させた交通事故の状況を示す事故情報を取得することと、
取得された前記事故情報と、過去に発生した交通事故に関する判例を含む参照情報と、に基づいて判定される、前記事故情報で示される交通事故における前記第1の運転者と前記第2の運転者とのそれぞれの過失割合を、前記事故情報で示される交通事故に関する情報を前記第1の運転者または前記第2の運転者に説明するための説明用動画像に含めて出力することと、
を少なくとも1つのコンピュータに実行させるための、プログラム。
【請求項11】
第1の運転者と第2の運転者とが発生させた交通事故の状況を示す事故情報を取得することと、
取得された前記事故情報に基づいて、予め作成された複数の類型の交通事故の状況を示す複数の参照動画像から抽出される、前記事故情報で示される交通事故と類型が類似する交通事故の状況を示す少なくとも1つの参照動画像を、前記事故情報で示される交通事故に関する情報を前記第1の運転者または前記第2の運転者に説明するための説明用動画像に含めて出力することと、
を少なくとも1つのコンピュータに実行させるための、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、システム、方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発生した交通事故の状況を示すデータを収集し、収集したデータをオペレータに提供することで、当該交通事故における過失割合を保険会社のオペレータが判定することを支援する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6534169号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような従来の技術において、過失割合のような、交通事故に関する情報の説明は、オペレータにより当事者に対して口頭で行われることが一般的である。このため、当事者に対して行われる説明の分かりやすさをより向上させる余地がある。
【0005】
そこで、本開示が解決しようとする課題の一つは、当事者に対して行われる交通事故に関する情報の説明の分かりやすさをより向上させることが可能なプログラム、方法、およびシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一例としてのシステムは、第1の運転者と第2の運転者とが発生させた交通事故の状況を示す事故情報を取得する取得部と、取得部により取得された事故情報と、過去に発生した交通事故に関する判例を含む参照情報と、に基づいて判定される、事故情報で示される交通事故における第1の運転者と第2の運転者とのそれぞれの過失割合を、事故情報で示される交通事故に関する情報を第1の運転者または第2の運転者に説明するための説明用動画像に含めて出力する出力部と、を備える。
【0007】
また、本開示の他の一例としてのシステムは、第1の運転者と第2の運転者とが発生させた交通事故の状況を示す事故情報を取得する取得部と、予め作成された複数の類型の交通事故の状況を示す複数の動画像から事故情報に基づいて抽出される、事故情報で示される交通事故と類型が類似する交通事故の状況を示す少なくとも1つの動画像を、事故情報で示される交通事故に関する情報を第1の運転者または第2の運転者に説明するための説明用動画像に含めて出力する出力部と、を備える。
【0008】
また、本開示のさらに他の一例としての方法は、第1の運転者と第2の運転者とが発生させた交通事故の状況を示す事故情報を取得することと、取得された事故情報と、過去に発生した交通事故に関する判例を含む参照情報と、に基づいて判定される、事故情報で示される交通事故における第1の運転者と第2の運転者とのそれぞれの過失割合を、事故情報で示される交通事故に関する情報を第1の運転者または第2の運転者に説明するための説明用動画像に含めて出力することと、を含む。
【0009】
また、本開示のさらに他の一例としての方法は、第1の運転者と第2の運転者とが発生させた交通事故の状況を示す事故情報を取得することと、予め作成された複数の類型の交通事故の状況を示す複数の参照動画像から事故情報に基づいて抽出される、事故情報で示される交通事故と類型が類似する交通事故の状況を示す少なくとも1つの参照動画像を、事故情報で示される交通事故に関する情報を第1の運転者または第2の運転者に説明するための説明用動画像に含めて出力することと、を含む。
【0010】
また、本開示のさらに他の一例としてのプログラムは、第1の運転者と第2の運転者とが発生させた交通事故の状況を示す事故情報を取得することと、取得された事故情報と、過去に発生した交通事故に関する判例を含む参照情報と、に基づいて判定される、事故情報で示される交通事故における第1の運転者と第2の運転者とのそれぞれの過失割合を、事故情報で示される交通事故に関する情報を第1の運転者または第2の運転者に説明するための説明用動画像に含めて出力することと、を少なくとも1つのコンピュータに実行させるための、プログラムである。
【0011】
また、本開示のさらに他の一例としてのプログラムは、第1の運転者と第2の運転者とが発生させた交通事故の状況を示す事故情報を取得することと、取得された事故情報に基づいて、予め作成された複数の類型の交通事故の状況を示す複数の参照動画像から抽出される、事故情報で示される交通事故と類型が類似する交通事故の状況を示す少なくとも1つの参照動画像を、事故情報で示される交通事故に関する情報を第1の運転者または第2の運転者に説明するための説明用動画像に含めて出力することと、を少なくとも1つのコンピュータに実行させるための、プログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施形態にかかるシステムの構成を示した例示的かつ模式的な図である。
図2図2は、実施形態にかかるシステムにおいて実行される処理の流れを示した例示的かつ模式的なブロック図である。
図3図3は、実施形態にかかる説明用動画像において最初に表示される画像の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
図4図4は、実施形態にかかる説明用動画像において図3に示される画像に続いて表示される画像の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
図5図5は、実施形態にかかる説明用動画像において図4に示される画像に続いて表示される画像の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
図6図6は、実施形態にかかる説明用動画像において図5に示される画像に続いて表示される画像の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
図7図7は、実施形態にかかる説明用動画像において図6に示される画像に続いて表示される画像の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
図8図8は、実施形態にかかる説明用動画像において図7に示される画像に続いて表示される画像の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
図9図9は、実施形態にかかる説明用動画像において図8に示される画像に続いて表示される画像の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
図10図10は、実施形態にかかるシステムを構成する情報処理装置のハードウェア構成の一例を示した例示的かつ模式的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<実施形態>
以下、本開示にかかるシステム、方法、およびプログラムの実施形態を図面に基づいて説明する。以下に記載する実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および効果は、あくまで一例であって、以下の記載内容に制限されるものではない。
【0014】
また、以下では、「第1」、「第2」などの序数が必要に応じて使用されるが、これらの序数は、識別の便宜のために使用されるものであり、特定の優先順位を示すものではない。
【0015】
図1は、実施形態にかかるシステム100の構成を示した例示的かつ模式的な図である。
【0016】
図1に示されるように、実施形態にかかるシステム100は、取得部110と、出力部120と、を含む。
【0017】
取得部110は、発生した交通事故の状況を示す事故情報を取得する。事故情報は、たとえば、交通事故を起こした車両などに搭載されたドライブレコーダなどの各種のデバイスから取得されるデバイスデータ(たとえば加速度データ、GPSデータなど)や、交通事故が起こった場所の道路情報、地図データ、および天候データなどといった各種のデータを含む。
【0018】
出力部120は、上記の事故情報で示される交通事故に関する情報を当該交通事故の当事者に説明するための説明用動画像を出力する。実施形態では、交通事故に関する情報の当事者に対する説明が、口頭ではなく、説明用動画像を用いて、当事者にとってより分かりやすい形で行われる。
【0019】
より具体的に、出力部120は、取得部110により取得された事故情報と、参照情報データベース121に記録された参照情報と、に基づいて、当該交通事故の当事者(たとえば第1の運転者および第2の運転者)のそれぞれの過失割合を判定する。なお、過失割合とは、当事者の責任の度合をたとえばパーセンテージで表す数値である。また、参照情報とは、過失割合の判定の根拠となるような、過去に発生した交通事故に関する複数の判例に関する情報である。
【0020】
そして、出力部120は、判定した過失割合を説明用動画像に含めて出力する。さらに、出力部120は、過失割合の他、以下に説明する情報も、説明用動画像に含めて出力しうる。
【0021】
たとえば、出力部120は、取得部110により取得される事故情報で示される交通事故と類型が類似する交通事故の状況を示す少なくとも1つの参照動画像を、説明用動画像に含めて出力しうる。出力部120は、取得部110により取得される事故情報(たとえば上記の加速度データ、GPSデータなど)に基づいて、予め作成された複数の類型の交通事故の状況を示す複数の参照動画像が記録された参照動画像データベース122から、説明用動画像に含める参照動画像を抽出する。
【0022】
また、出力部120は、上記の過失割合を修正するために適用されうる修正要素を、説明用動画像にさらに含めて出力しうる。修正要素は、交通事故の類型に応じて、上記の過失割合を表す数値に対して加算または減算される数値である。交通事故の類型によっては、修正要素が適用されないこともありうる。修正要素は、参照動画像データベース122において、各参照動画像と紐づけられている。なお、以下では、修正要素が適用される前の過失割合が基本過失割合と表現される場合がある。
【0023】
さらに、出力部120は、説明用動画像で説明された基本過失割合および修正要素に関する当事者の意向(同意するか否か)の入力を受け付けるインターフェースを、説明用動画像にさらに含めて出力しうる。また、出力部120は、当事者の車両のドライブレコーダにより記録された映像を説明用動画像にさらに含めて出力しうる。
【0024】
なお、上記の各種情報が説明用動画像においてどのように説明されるかの具体例は後で説明するため、ここではこれ以上の説明を省略する。
【0025】
以上の構成に基づいて、実施形態にかかるシステム100は、次の図2に示されるような流れで動作する。
【0026】
図2は、実施形態にかかるシステム100において実行される処理の流れを示した例示的かつ模式的なブロック図である。
【0027】
図2に示されるように、実施形態では、まず、ステップS201において、取得部110は、事故情報を取得する。そして、ステップS202において、出力部120は、ステップS201で取得された事故情報を、参照情報データベース121に記録された参照情報と比較し、事故情報で示される交通事故と類似の交通事故に関する参照情報を取得する。
【0028】
そして、ステップS203において、出力部120は、事故情報で示される交通事故と類似の交通事故に関する参照情報に基づいて、ステップS201で取得された事故情報で示される交通事故における当事者の過失割合(基本過失割合)を判定する。
【0029】
そして、ステップS204において、出力部120は、ステップS201で取得された事故情報で示される交通事故と類型が類似する交通事故の状況を示す少なくとも1つの参照動画像を、参照動画像データベース122から抽出する。
【0030】
そして、ステップS205において、出力部120は、参照動画像データベース222を参照し、ステップS204で抽出された参照動画像に紐づけられた修正要素を判定する。
【0031】
そして、ステップS206において、出力部120は、ステップS203~S205で取得された各種情報を説明用動画像に含めて出力する。出力された説明用動画像は、交通事故の当事者に対して提供される。そして、処理が終了する。このようにして、実施形態では、交通事故に関する情報の当事者に対する説明が、口頭ではなく、説明用動画像を用いて、当事者にとってより分かりやすい形で行われる。
【0032】
以下、図3図9を参照して、説明用動画像において表示される各種の画像の具体例について説明する。
【0033】
図3は、実施形態にかかる説明用動画像において最初に表示される画像の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【0034】
図3に示されるように、説明用動画像では、まず、説明用動画像全体のタイトル画面としての画像310が表示される。そして、説明用動画像で説明される項目の一覧が表示される領域322を含む画像320が表示される。なお、画像310および320は、それぞれの下部に表示された操作インターフェース311および321に対するユーザ(説明用動画像を視聴している交通事故の当事者)の操作に応じて互いに遷移可能である。そして、画像320の操作インターフェース321が操作されると、次の図4に示される画像410に遷移可能である。
【0035】
図4は、実施形態にかかる説明用動画像において図3に示される画像に続いて表示される画像の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【0036】
図4に示される例では、まず、過失割合の説明を開始する旨を示すタイトル画面としての画像410が表示される。そして、過失割合という用語の意味内容を示す説明が表示された画像420が表示される。そして、過失割合がどのように決定されるかの説明が表示された画像430が表示される。なお、画像410、420、および430は、それぞれの下部に表示された操作インターフェース411、421、および431に対するユーザの操作に応じて互いに遷移可能である。そして、画像430の操作インターフェース431が操作されると、次の図5に示される画像510に遷移可能である。
【0037】
図5は、実施形態にかかる説明用動画像において図4に示される画像に続いて表示される画像の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【0038】
図5に示される例では、まず、基本過失割合および修正要素の説明を開始する旨を示すタイトル画面としての画像510が表示される。そして、基本過失割合と修正要素との関係を示す説明が表示された画像520が表示される。そして、基本過失割合の事例532が例示画像533とともに表示された画像530が表示され、修正要素の事例542が例示画像543とともに表示された画像540が表示される。なお、画像510、520、530、および540は、それぞれの下部に表示された操作インターフェース511、521、531、および541に対するユーザの操作に応じて互いに遷移可能である。そして、画像540の操作インターフェース541が操作されると、次の図6に示される画像610に遷移可能である。
【0039】
図6は、実施形態にかかる説明用動画像において図5に示される画像に続いて表示される画像の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【0040】
図6に示される例では、まず、説明用動画像を視聴している当事者が発生させた交通事故(以下、簡単化のため、今回の交通事故と表現することがある)に関してシステム100によって判定された過失割合の説明を開始する旨を示すタイトル画面としての画像610が表示される。そして、システム100によって判定された過失割合が基本過失割合と修正要素とに分けて表示された画像520が表示される。画像520は、3つの項目623~625が表示された領域622を含む。項目623は、説明用動画像を視聴している当事者およびその相手方のそれぞれの過失割合(修正要素適用済)を表示するものであり、項目624は、項目623で表示された過失割合の算定の根拠となる基本過失割合および修正要素を分類して表示するものであり、項目625は、項目624で表示された基本過失割合および修正要素に基づいて算定された過失割合(項目623で表示された過失割合と同じ)を表示するものである。なお、画像610および620は、それぞれの下部に表示された操作インターフェース611および621に対するユーザの操作に応じて互いに遷移可能である。そして、画像620の操作インターフェース621が操作されると、次の図7に示される画像710に遷移可能である。
【0041】
図7は、実施形態にかかる説明用動画像において図6に示される画像に続いて表示される画像の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【0042】
図7に示される例では、図6に示される例において表示された基本過失割合のより詳細な説明を開始する旨を示すタイトル画面としての画像710が表示される。そして、今回の交通事故の基本過失割合の数値を示す項目723が動画像722とともに表示された画像720が表示される。画像720に表示される動画像722は、参照動画像、つまり参照動画像データベース122からシステム100によって抽出された、今回の交通事故と類型が類似する交通事故の状況を示す動画像である。なお、画像710および720は、それぞれの下部に表示された操作インターフェース711および721に対するユーザの操作に応じて互いに遷移可能である。そして、画像720の操作インターフェース721が操作されると、次の図8に示される画像810に遷移可能である。
【0043】
図8は、実施形態にかかる説明用動画像において図7に示される画像に続いて表示される画像の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【0044】
図8に示される例では、まず、図6に示される例において表示された修正要素のより詳細な説明を開始する旨を示すタイトル画面としての画像810が表示される。そして、今回の交通事故の修正要素に関する説明を含む画像820および830が表示される。画像820には、今回の交通事故における修正要素の数値を示す項目823が動画像822とともに表示され、画像830には、今回の交通事故において修正要素が適用されうる理由の説明を示す項目833が動画像832とともに表示される。動画像822および832は、それぞれ同一の動画像であり、今回の交通事故における修正要素に紐づけられた参照動画像である。なお、画像810、820、および830は、それぞれの下部に表示された操作インターフェース811、821、および831に対するユーザの操作に応じて相互に遷移可能である。そして、画像830の操作インターフェース831が操作されると、次の図9に示される画像910に遷移可能である。
【0045】
図9は、実施形態にかかる説明用動画像において図8に示される画像に続いて表示される画像の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【0046】
図9に示される例では、まず、システム100によって判定された過失割合(上記の図6図8に示される各種の画像で説明された過失割合)についての当事者の意向の確認を開始する旨を示すタイトル画面としての画像910が表示される。そして、画像510の下部に表示された操作インターフェース911が操作の操作に応じて、今回の交通事故の過失割合を表示する項目921と、項目921に表示された過失割合に対する当事者の意向(同意、不同意、または保険会社の担当者からの連絡希望)の入力操作を受け付けるインターフェース922と、を含む画像920が表示される。
【0047】
なお、実施形態にかかる説明用動画像は、今回の交通事故に関する情報の説明に役立つ情報であれば、上記の図3図9に示される画像で表示された情報以外の情報を含んでいてもよい。たとえば、実施形態では、当事者に対する説明をより詳細化するために、今回の交通事故の当事者の車両のドライブレコーダの映像が説明用動画像に含まれてもよい。
【0048】
以上説明したように、実施形態にかかるシステム100は、取得部110と、出力部120と、を含む。取得部110は、第1の運転者と第2の運転者とが発生させた交通事故の状況を示す事故情報を取得する。出力部120は、取得部110により取得された事故情報と、過去に発生した交通事故に関する判例を含む参照情報と、に基づいて判定される、事故情報で示される交通事故における第1の運転者と第2の運転者とのそれぞれの過失割合を、事故情報で示される交通事故に関する情報を第1の運転者または第2の運転者に説明するための説明用動画像に含めて出力する。
【0049】
上記のような構成によれば、交通事故の当事者(第1の運転者または第2の運転者)に対する過失割合の説明を、口頭ではなく、説明用動画像を用いたより分かりやすい形で行うことができる。これにより、当事者に対して行われる交通事故に関する情報の説明の分かりやすさをより向上させることができる。
【0050】
最後に、上述した実施形態にかかるシステム100のハードウェア構成について説明する。実施形態にかかるシステム100は、たとえば次の図10に示されるような、一般的なコンピュータと同等のハードウェア構成を有する情報処理装置1000を含むように構成される。
【0051】
図10は、実施形態にかかるシステム100を構成する情報処理装置1000のハードウェア構成を示した例示的かつ模式的なブロック図である。
【0052】
図10に示されるように、情報処理装置1000は、プロセッサ1010と、メモリ1020と、ストレージ1030と、入出力インターフェース(I/F)1040と、通信インターフェース(I/F)1050と、を備えている。これらのハードウェアは、バス1060に接続されている。
【0053】
プロセッサ1010は、たとえばCPU(Central Processing Unit)として構成され、情報処理装置1000の各部の動作を統括的に制御する。
【0054】
メモリ1020は、たとえばROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含み、プロセッサ1010により実行されるプログラムなどの各種のデータの揮発的または不揮発的な記憶、およびプロセッサ1010がプログラムを実行するための作業領域の提供などを実現する。
【0055】
ストレージ1030は、たとえばHDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)を含み、各種のデータを不揮発的に記憶する。
【0056】
入出力インターフェース1040は、たとえばタッチパネル、キーボード、およびマウスなどのような入力装置から情報処理装置1000へのデータの入力と、たとえば情報処理装置1000からディスプレイおよびスピーカなどのような出力装置へのデータの出力と、を制御する。
【0057】
通信インターフェース1050は、情報処理装置1000が他の装置と通信を実行することを可能にする。
【0058】
実施形態にかかるシステム100が有する機能的構成(図1参照)は、プロセッサ1010がメモリ1020またはストレージ1030に予め記憶されたプログラムを実行した結果として、ハードウェアとソフトウェアとの協働による機能モジュール群として実現される。ただし、実施形態では、図1に示される機能モジュール群のうち一部または全部が、専用に設計された回路のようなハードウェアのみによって実現されてもよい。さらに、実施形態では、図1に示される機能モジュール群が、複数の情報処理装置1000によって分散して実現されてもよい。
【0059】
なお、上述したプログラムは、必ずしもメモリ1020またはストレージ1030に予め記憶されている必要はない。たとえば、上述したプログラムは、フレキシブルディスク(FD)のような各種の磁気ディスク、またはDVD(Digital Versatile Disk)のような各種の光ディスクなどといった、コンピュータで読み取り可能な媒体にインストール可能な形式または実行可能な形式で記録されたコンピュータプログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0060】
また、上述したプログラムは、インターネットなどのネットワーク経由で提供または配布されてもよい。すなわち、上述したプログラムは、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータ上に格納された状態で、ネットワーク経由でのダウンロードを受け付ける、といった形で提供されてもよい。
【0061】
<変形例>
上述した実施形態では、取得部110により取得される事故情報(特に加速度データ、GPSデータなど)に基づいて、当該事故情報で示される交通事故と類型が類似する交通事故の状況を示す参照動画像を参照動画像データベース122から抽出し、抽出した参照動画像を説明用動画像に含めて出力する構成が例示されている。しかしながら、変形例として、事故情報で示される交通事故の状況を再現した再現動画像を参照動画像とは別個に作成し、作成した再現動画像を、参照動画像とともに説明用動画像に含めて出力する構成も考えられる。再現動画像の作成には、取得部110により取得される事故情報(加速度データ、GPSデータなど)の他、事故を起こした車両のドライブレコーダによって記録された映像や交通事故が発生した場所の周辺に設けられる監視カメラから取得される映像などのような各種の映像が用いられうる。また、再現動画像の作成には、交通事故を発生させた当事者から聞き取った交通事故発生時の情報なども用いられうる。再現動画像は、たとえば、当事者目線または第三者目線で交通事故を客観的に再現するように事故情報や各種の映像などの情報に基づいてシステム100によって自動作成された動画像を当事者に閲覧させ、当該動画像に当事者からのフィードバックに基づく修正を適宜加えることによって作成される。
【0062】
また、上述した実施形態では、過失割合および参照動画像の両方を説明用動画像に含めて出力する構成が例示されている。しかしながら、過失割合を説明用動画像に含める必要は必ずしもない。参照動画像のみを説明用動画像に含めて出力する構成によっても、交通事故に関する情報の説明が口頭で行われる従来技術に比べて、当事者に対して行われる交通事故に関する情報の説明の分かりやすさをより向上させるという、上述した実施形態と同様の効果が得られる。
【0063】
以上、本開示の実施形態および変形例を説明したが、これらの実施形態および変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態および変形例は、発明の範囲または要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲とに含まれる。
【符号の説明】
【0064】
100 システム
110 取得部
120 出力部
図1
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