(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025104858
(43)【公開日】2025-07-10
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 23/00 20060101AFI20250703BHJP
F25D 17/08 20060101ALI20250703BHJP
F25D 25/02 20060101ALI20250703BHJP
【FI】
F25D23/00 305K
F25D17/08 304
F25D25/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023223004
(22)【出願日】2023-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】乾 雄人
(72)【発明者】
【氏名】藤田 智弘
(72)【発明者】
【氏名】宮田 薫
【テーマコード(参考)】
3L345
【Fターム(参考)】
3L345AA02
3L345AA14
3L345BB01
3L345BB07
3L345CC01
3L345DD11
3L345DD54
3L345KK04
(57)【要約】
【課題】本開示は、複雑な成形が不要であり、コネクタの接続を容易に行うことができるとともに、コネクタ収容部の閉塞も容易に行うことができる冷蔵庫を提供する。
【解決手段】本開示の冷蔵庫は、冷蔵室と、前記冷蔵室に冷気を送る冷蔵室ダクトと、を備え、前記冷蔵室は、前記冷蔵室ダクトの配線と前記冷蔵室の配線とを接続するためのコネクタを収容するコネクタ収容部を備え、前記コネクタ収容部は、上面に開口を有し、前記開口は、前記冷蔵室に設置される棚板で閉塞されている。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵室と、前記冷蔵室に冷気を送る冷蔵室ダクトと、を備え、
前記冷蔵室は、前記冷蔵室ダクトの配線と前記冷蔵室の配線とを接続するためのコネクタを収容するコネクタ収容部を備え、
前記コネクタ収容部は、上面に開口を有し、
前記開口は、前記冷蔵室に設置される棚板で閉塞されている、
冷蔵庫。
【請求項2】
前記コネクタ収容部は、冷蔵庫本体の接続コネクタを収容する冷蔵室側コネクタ収容部と、前記冷蔵室ダクトの接続コネクタを収容し、前記冷蔵室側コネクタ収容部を被覆するダクト側コネクタ収容部と、から構成され、
前記開口を介して前記冷蔵室の接続コネクタと、前記冷蔵室ダクトの接続コネクタとを接続可能に構成されている、
請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
前記棚板は、前記冷蔵室と、パーシャル室とを仕切る冷蔵室下部トレイであり、
前記ダクト側コネクタ収容部には、前記冷蔵室および前記パーシャル室からの接続コネクタが収容されている、
請求項2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
前記コネクタ収容部は、前記棚板の下面側近傍に配置されている、
請求項1に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、冷蔵庫のダクトカバー内に上部ケースに収納された食材温度を検知するサーモパイルを設け、サーモパイルはダクトカバーの前端部と通風ファンとの間にセンサ周囲を冷気に触れないように断熱材で覆って収納され、サーモパイルの配線はコネクタ収納部で制御基板の配線と接続されている冷蔵庫を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、複雑な成形が不要であり、コネクタの接続を容易に行うことができるとともに、コネクタ収容部の閉塞も容易に行うことができる冷蔵庫を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示における冷蔵庫は、冷蔵室と、前記冷蔵室に冷気を送る冷蔵室ダクトと、を備え、前記冷蔵室は、前記冷蔵室ダクトの配線と前記冷蔵室の配線とを接続するためのコネクタを収容するコネクタ収容部を備え、前記コネクタ収容部は、上面に開口を有し、前記開口は、前記冷蔵室に設置される棚板で閉塞されている。
【発明の効果】
【0006】
本開示における冷蔵庫は、コネクタ収容部の上面が開口により開放されていても、棚板により開口を被覆することができる。そのため、接続コネクタを接続した後に、コネクタ収容部の開口を別部材で閉塞する必要がなく、部品点数の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3】実施の形態1における冷蔵庫における風路の構成を示す説明図
【
図4】実施の形態1の冷蔵庫における冷蔵室ダク1を示す背面図
【
図5】実施の形態1における冷蔵室ダクトを示す斜視図
【
図6】実施の形態1における冷蔵室とパーシャル室との境界部分を示す斜視図
【
図7】実施の形態1における冷蔵室とパーシャル室との境界部分における冷蔵室下部トレイが閉じた状態を示す斜視図
【
図8】実施の形態1における冷蔵室の一部を示す斜視図
【
図9】実施の形態1におけるコネクタ収容部の断面図
【
図10】実施の形態1における冷蔵室下部トレイを閉じた状態の斜視図
【
図11】実施の形態1における冷蔵室下部トレイ部分の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0008】
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、冷蔵庫のダクトカバー内に上部ケースに収納された食材温度を検知するサーモパイルを設け、サーモパイルはダクトカバーの前端部と通風ファンとの間にセンサ周囲を冷気に触れないように断熱材で覆って収納され、サーモパイルの配線はコネクタ収納部で制御基板の配線と接続されている冷蔵庫があった。
しかしながら、従来の技術では、ダクトカバーを装着する際に、サーモパイルの配線接続などを行う必要があり、また、結露などを抑制するため、コネクタ収容部に冷気が行かないように、ダクトカバーを複雑な形状に成形する必要があるという課題を発明者らは発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
そこで、本開示は、複雑な成形が不要であり、コネクタの接続を容易に行うことができるとともに、コネクタ収容部の閉塞も容易に行うことができる冷蔵庫を提供する。
【0009】
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明を省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0010】
(実施の形態1)
以下、図面を用いて、実施の形態1を説明する。
[1-1.構成]
[1-1-1.冷蔵庫の全体構成]
図1は、実施の形態1に係る冷蔵庫1の内部構造を示す正面図である。図中の符号Xは冷蔵庫1の右方を示し、符号Yは冷蔵庫1の前方を示し、符号Zは上方を示す。なお、ここでいう冷蔵庫1の右方は、人物が冷蔵庫1を前方側から見たときにおける、人物にとっての右方である。
【0011】
冷蔵庫1は、前方に開口した箱形の冷蔵庫本体2を備える。冷蔵庫本体2は、金属製の外箱3と、硬質樹脂製の内箱4と、外箱3及び内箱4の間に発泡充填された発泡断熱材5と、により構成される。冷蔵庫本体2の内側は、各断熱仕切壁6、6A、7、8により、複数の室11、13、15、17、19に仕切られる。
【0012】
冷蔵庫本体2の内側の最上部には、冷蔵室11が形成される。冷蔵室11には、複数の棚板12が設けられ、下部にはパーシャル室11aが設けられる。冷蔵室11は、冷蔵保存するための室で、凍らない程度の低い温度、具体的には、通常1~5℃に設定され冷却される。冷蔵室11内に設けたパーシャル室11aは冷蔵室11よりも低い約-3℃前後の温度に設定され冷却される。
【0013】
冷蔵庫本体2の内側において、冷蔵室11の下には、製氷室13および切替室15が左右に並べて形成される。左側に位置する製氷室13は、水を凍らせて氷を生成するための室であり、冷凍温度帯に設定される。製氷室13の右側に位置する切替室15は、例えば、-22~-18℃に設定され冷却される冷凍温度帯から、例えば、1~5℃に設定され冷却される冷蔵温度帯まで、冷却温度を幅広く切り替えることができる。
製氷室13および切替室15は、本開示の第2冷凍室を構成する。
【0014】
冷蔵庫本体2の内側において、製氷室13および切替室15の下には、野菜室17が形成される。野菜室17は、冷蔵室11と同等もしくは若干高く温度設定される室で、具体的には、2~7℃に設定され冷却される。この野菜室17は野菜等の収納食品から発せられる水分により高湿度となるため、局所的に冷えすぎると結露することがある。そのため、比較的高い温度に設定することで冷却量を少なくし、局所的な冷えすぎによる結露発生を抑制している。
【0015】
冷蔵庫本体2の内側において、野菜室17の下には、冷凍室19が形成される。冷凍室19は、冷凍温度帯に設定される室で、具体的には、通常-22~-18℃に設定され冷却されるが、冷凍保存状態向上のためには、例えば-30℃や-25℃などの低温に設定され冷却される。
【0016】
各室11、13、15、17、19は、冷蔵庫本体2と同様の断熱構成を採用した回動式の扉或いは引出し式の扉15a、17a、19a(
図2参照)により開閉自在である。
【0017】
冷蔵庫本体2の内側の上下方向における略中央には、水平な板状の第1断熱仕切壁6が設けられる。第1断熱仕切壁6は、冷蔵室11と、製氷室13および切替室15と、を上下に仕切る。
【0018】
切替室15と製氷室13とは、第1断熱仕切壁6から下方に延びる第4断熱仕切壁6Aにより仕切られる。また、第4断熱仕切壁6Aの下端は、水平な板状の第2断熱仕切壁7に接続される。第2断熱仕切壁7は、切替室15および製氷室13と、野菜室17と、を仕切る。
【0019】
冷蔵庫本体2の内側において、第2断熱仕切壁7の下方には、水平な板状の第3断熱仕切壁8が形成される。第3断熱仕切壁8は、野菜室17と冷凍室19とを仕切る。
【0020】
以下では、冷蔵庫1において、冷蔵室11、製氷室13、切替室15、野菜室17、および、冷凍室19を合わせた冷却対象の空間を、被冷却室Sと呼称する。
【0021】
図2は、
図1のII-II断面における断面視図である。
図2に示すように、野菜室17の後方、すなわち被冷却室Sの後方には、冷却室20が設けられる。冷却室20は、樹脂製の冷却器カバー24により仕切られた空間である。冷却室20の内側には、冷却器21が配置される。冷却器21は、フィンチューブ式の熱交換器であり、冷蔵庫1が備える冷凍回路の一部であり、蒸発器として機能する。このため、冷蔵庫1の冷凍回路が作動することにより、周囲の空気を冷却する。
【0022】
冷却室20において、冷却器21よりも上方の位置には、冷却ファン23が設けられる。冷却ファン23は、冷却器カバー24の開口24aに嵌め込まれるように配置される。開口24aは、冷却室20の内外を前後に連通しており、冷却ファン23は、開口24aを介して冷却室20内の空気を前方に向けて送風する。冷蔵庫1の各室11、13、15、17、19は、冷却ファン23により送風された冷却室20内の空気によって冷却される。
【0023】
また、冷却室20の下端には、トレー状の水受け皿25が設けられる。水受け皿25は、冷却器21の下方に位置し、ヒータ27の作動により冷却器21の表面に生じた除霜水を受け止める。ヒータ27は、作動により冷却器21を除霜する加熱装置である。ヒータ27は、水受け皿25と冷却器21との間に配置される。本実施の形態では、ヒータ27は、電熱式のガラスヒータである。
【0024】
図3は、冷蔵庫1における風路の構成を示す説明図である。
図3に示すように、冷蔵室11の後方側には、冷蔵室ダクト31が形成される。冷蔵室ダクト31は、開閉可能な冷蔵室ダンパ31aを介して冷却ファン23の吹出側と連通する。冷蔵室ダクト31には、冷蔵室11内に向けて開口する冷蔵室吹出口31bが形成される。このため、冷却ファン23に吹き出された空気は、冷蔵室ダンパ31a、冷蔵室ダクト31、冷蔵室吹出口31bを介して冷蔵室11に吹き出す。また、冷蔵室11には、開口した冷蔵室戻り口32aが形成される。冷蔵室戻り口32aは、冷蔵室戻り風路32を介して冷却室20と連通する。このため、冷蔵室11の空気は、冷蔵室戻り口32aおよび冷蔵室戻り風路32を介して冷却室20に戻る。また、パーシャル室11aは、可能なパーシャル室ダンパ31cを介して冷却ファン23の吹出側に連通される。
【0025】
製氷室13には、開口した製氷室吹出口33bが形成される。製氷室吹出口33bは、冷却ファン23に吹き出された空気が製氷室13に流入する際の入り口となる。すなわち、製氷室吹出口33bは、冷却ファン23の吹出側に連通する。また、製氷室13には、開口した製氷室戻り口34aが形成される。製氷室戻り口34aは、製氷室戻り風路34を介して冷却室20に連通する。このため、冷却ファン23に吹き出された空気は、製氷室吹出口33bを介して製氷室13に流入した後、製氷室戻り口34aおよび製氷室戻り風路34を介して冷却室20に戻る。
【0026】
図3に示すように、切替室15は、開閉可能な切替室ダンパ35aを介して冷却ファン23の吹出側に連通する。冷却ファン23に吹き出された空気は、切替室ダンパ35aを介して、切替室15に流入する。また、切替室15には、開口した切替室戻り口36aが形成される。切替室戻り口36aは、切替室戻り風路36を介して冷却室20に連通する。このため、冷却ファン23に吹き出された空気は、切替室ダンパ35aおよび切替室吹出口35bを介して切替室15に流入し、その後、切替室戻り口36aおよび切替室戻り風路36を介して冷却室20に戻る。
【0027】
野菜室17には、開口した野菜室吹出口37bが形成される。野菜室吹出口37bは、野菜室吹出通路37および開閉可能な野菜室ダンパ37aを介して冷却ファン23の吹出側に連通する。野菜室吹出口37bは、冷却ファン23に吹き出された空気が野菜室17に流入する際の入り口となる。また、野菜室17には、開口した野菜室戻り口38aが形成される。野菜室戻り口38aは、野菜室戻り風路38を介して冷却室20に連通する。このため、冷却ファン23に吹き出された空気は、野菜室ダンパ37a、野菜室吹出風路37、および野菜室吹出口37bを介して野菜室17に流入し、その後、野菜室戻り口38aおよび野菜室戻り風路38を介して冷却室20に戻る。
【0028】
冷凍室19には、開口した冷凍室吹出口39bが形成される。冷凍室吹出口39bは、冷凍室吹出風路39を介して冷却ファン23の吹出側に連通する。冷凍室吹出口39bは、冷却ファン23に吹き出された空気が冷凍室19に流入する際の入り口となる。
【0029】
[1-1-2.配線接続の構成]
図4は、冷蔵庫1における冷蔵室ダクト31を示す背面図である。
図5は、冷蔵室ダクト31を示す斜視図である。
図3に示すように、冷蔵室11の後方側には、冷蔵室ダクト31が設けられている。
図4および
図5に示すように、冷蔵室ダクト31は、ダクト支持部材40を備えている。
ダクト支持部材40は、下端部が左右方向に拡がる基部41と、冷蔵室11の背面に沿って基部41の上方に延在するダクト支持部42と、を備えている。ダクト支持部42の上方は、冷蔵室の内面形状に合わせて、前方に向けて曲折された後上方に立ち上がる形状を有している。
【0030】
ダクト支持部42の後面側には、ダクト本体43が設けられている。ダクト本体43は、断面形状略コ字状を有し、ダクト支持部材40に取り付けられることで、ダクト支持部材40とダクト本体43との間にダクト用風路44が形成される。
ダクト支持部材40には、冷蔵室の棚板で仕切られる空間に応じて、複数の吹出口31bが形成されている。
【0031】
図6は、冷蔵室11とパーシャル室11aとの境界部分を示す斜視図である。
図7は、冷蔵室11とパーシャル室11aとの境界部分における冷蔵室下部トレイが閉じた状態を示す斜視図である。
図6に示すように、また、冷蔵室11とパーシャル室11aとの境界部分の両側面には、前後方向に延在するトレイ支持レール50が設けられている。トレイ支持レール50の上方には、トレイ支持レール50と所定間隙を持ってトレイ周縁被覆部51が設けられている。
トレイ支持レール50の上方には、冷蔵室下部トレイ52が前後方向にスライド自在に設けられている。
【0032】
そして、冷蔵室下部トレイ52がトレイ支持レール50に沿って最奥部に設置された状態で、冷蔵室下部トレイ52の両側縁上側および後端縁上側は、トレイ周縁被覆部51により被覆され、冷蔵室11とパーシャル室11aとを隙間無く仕切るように構成されている。
図4および
図5に示すように、ダクト支持部材40の基部41の一端部には、ダクト側コネクタ収容部60が設けられている。ダクト側コネクタ収容部60は、略箱型形状に形成されており、ダクト側コネクタ収容部60の上面には、開口としてのダクト側開口61が形成されている。
【0033】
図8は、冷蔵室の一部を示す斜視図である。
図9は、コネクタ収容部の断面図である。
図10は、冷蔵室下部トレイ52を閉じた状態の斜視図である。
図11は、冷蔵室下部トレイ52部分の斜視図である。
図8、
図9、
図11に示すように、ダクト側コネクタ収容部60の内部には、例えば、所定の電気、電子部品や冷蔵室の内部温度を検出する温度センサからの配線の接続端子などが収容される。具体的には、冷蔵室温度センサ62の接続コネクタ65、パーシャル室温度センサ63の接続コネクタ65、パーシャル室照明64の接続コネクタ65などが収容される。
【0034】
図8に示すように、冷蔵室のダクト側コネクタ収容部60に対応する位置には、冷蔵室側コネクタ収容部70が設けられている。
冷蔵室側コネクタ収容部70は、トレイ支持レール50に近接するように配置されており、冷蔵室側コネクタ収容部70の上端面は、トレイ支持レール50の上端面よりわずかに下方に位置している。
冷蔵室側コネクタ収容部70は、略四角枠状に形成されており、冷蔵室側コネクタ収容部70の前面側には、開口としての冷蔵室側開口71が形成されている。
図6に示すように、冷蔵室側コネクタ収容部70は、ダクト側コネクタ収容部60の内側に配置され、ダクト側コネクタ収容部60により上面側を除く他の面が被覆されるように構成されている。
冷蔵室側コネクタ収容部70の内部には、冷蔵庫の制御回路基板(図示せず)などに接続される接続コネクタ72が収容される。
【0035】
冷蔵室側コネクタ収容部70の外側にダクト側コネクタ収容部60を配置した状態で、ダクト側コネクタ収容部60のダクト側開口61と、冷蔵室側コネクタ収容部70の冷蔵室側開口71とが重なるように配置されてる。
このように、冷蔵室側コネクタ収容部70の冷蔵室側開口71およびダクト側コネクタ収容部60のダクト側開口61を介して、冷蔵室側コネクタ収容部70の接続コネクタ72と、ダクト側コネクタ収容部60の接続コネクタ65とを接続することが可能となっている。
そして、
図7および
図10に示すように、トレイ支持レール50に冷蔵室下部トレイ52を載置して、最後部までスライドさせた状態で、冷蔵室側コネクタ収容部70およびダクト側コネクタ収容部60の上面を冷蔵室下部トレイ52により被覆するように構成されている。なお、
図10では、冷蔵室側コネクタ収容部70およびダクト側コネクタ収容部60は破線で示している。
【0036】
[1-2.動作等]
次に、実施の形態1における冷蔵庫の動作について説明する。
本実施の形態においては、
図9および
図10に示すように、冷蔵室側コネクタ収容部70の冷蔵室側開口71およびダクト側コネクタ収容部60のダクト側開口61を介して、冷蔵室側コネクタ収容部70の接続コネクタ72と、ダクト側コネクタ収容部60の接続コネクタ65とを接続する。
冷蔵室側開口71およびダクト側開口61により、各接続コネクタ65,72の接続作業を容易に行うことができる。
【0037】
その後、
図7に示すように、トレイ支持レール50に冷蔵室下部トレイ52を載置して、最後部までスライドさせる。この状態で、冷蔵室側コネクタ収容部70およびダクト側コネクタ収容部60の上面は、冷蔵室下部トレイ52により被覆される。
これにより、冷蔵室側コネクタ収容部70およびダクト側コネクタ収容部60の上面が冷蔵室側開口71およびダクト側開口61により開放されていても、冷蔵室下部トレイ52により、冷蔵室側開口71およびダクト側開口61を被覆することができる。
そのため、接続コネクタ65,72を接続した後に、冷蔵室側コネクタ収容部70の冷蔵室側開口71およびダクト側コネクタ収容部60のダクト側開口61を別部材で閉塞する必要がなくなる。
【0038】
[1-3.効果等]
以上述べたように、本実施の形態においては、冷蔵室と、冷蔵室に冷気を送る冷蔵室ダクト31と、を備え、冷蔵室は、冷蔵室ダクト31の接続コネクタ65と冷蔵室の接続コネクタ72とを収容する冷蔵室側コネクタ収容部70およびダクト側コネクタ収容部60(コネクタ収容部)を備え、冷蔵室側コネクタ収容部70およびダクト側コネクタ収容部60は、上面に冷蔵室側開口71およびダクト側開口61(開口)を有し、冷蔵室側開口71およびダクト側開口61は、冷蔵室に設置される冷蔵室下部トレイ52(棚板)で閉塞されている。
これにより、冷蔵室側コネクタ収容部70およびダクト側コネクタ収容部60の上面が冷蔵室側開口71およびダクト側開口61により開放されていても、冷蔵室下部トレイ52により、冷蔵室側開口71およびダクト側開口61を被覆することができる。そのため、接続コネクタ65,72を接続した後に、冷蔵室側コネクタ収容部70の冷蔵室側開口71およびダクト側コネクタ収容部60のダクト側開口61を別部材で閉塞する必要がなく、部品点数の低減を図ることができる。
【0039】
また、本実施の形態においては、コネクタ収容部は、冷蔵庫本体の接続コネクタ72を収容する冷蔵室側コネクタ収容部70と、冷蔵室ダクト31の接続コネクタ65を収容し、冷蔵室側コネクタ収容部70を被覆するダクト側コネクタ収容部60と、から構成され、冷蔵室側開口71およびダクト側開口61(開口)を介して冷蔵室の接続コネクタ72と、前記冷蔵室ダクト31の接続コネクタ65とを接続可能に構成されている。
これにより、冷蔵室側コネクタ収容部70の冷蔵室側開口71およびダクト側コネクタ収容部60のダクト側開口61を介して、冷蔵室側コネクタ収容部70の接続コネクタ72と、ダクト側コネクタ収容部60の接続コネクタ65とを接続することができる。そのため、冷蔵室側開口71およびダクト側開口61により、各接続コネクタ65,72の接続作業を容易に行うことができる。
【0040】
また、本実施の形態においては、棚板は、冷蔵室と、パーシャル室とを仕切る冷蔵室下部トレイ52であり、ダクト側コネクタ収容部60には、冷蔵室およびパーシャル室からの接続コネクタ65が収容されている。
これにより、冷蔵室側コネクタ収容部70およびダクト側コネクタ収容部60において、ダクト側の接続コネクタ65およびパーシャル室側の接続コネクタ65と、冷蔵室側の接続コネクタ72とを容易に接続することができる。
【0041】
また、本実施の形態においては、冷蔵室側コネクタ収容部70およびダクト側コネクタ収容部60(コネクタ収容部)は、冷蔵室下部トレイ52(棚板)の下面側近傍に配置されている。
これにより、冷蔵室側コネクタ収容部70の冷蔵室側開口71およびダクト側コネクタ収容部60のダクト側開口61の近傍を冷蔵室下部トレイ52で閉塞することができる。そのため、冷蔵室側コネクタ収容部70およびダクト側コネクタ収容部60の内部への異物の侵入などを抑制することができる。
【0042】
(他の実施の形態)
なお、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。
【0043】
(付記)
以上の実施の形態の記載により、下記の技術が開示される。
【0044】
(技術1)冷蔵室と、前記冷蔵室に冷気を送る冷蔵室ダクトと、を備え、前記冷蔵室は、前記冷蔵室ダクトの配線と前記冷蔵室の配線とを接続するためのコネクタを収容するコネクタ収容部を備え、前記コネクタ収容部は、上面に開口を有し、前記開口は、前記冷蔵室に設置される棚板で閉塞されている、冷蔵庫。
この構成により、コネクタ収容部の上面が開口により開放されていても、棚板により開口を被覆することができる。そのため、接続コネクタを接続した後に、コネクタ収容部の開口を別部材で閉塞する必要がなく、部品点数の低減を図ることができる。
【0045】
(技術2)前記コネクタ収容部は、冷蔵庫本体の接続コネクタを収容する冷蔵室側コネクタ収容部と、前記冷蔵室ダクトの接続コネクタを収容し、前記冷蔵室側コネクタ収容部を被覆するダクト側コネクタ収容部と、から構成され、前記開口を介して前記冷蔵室の接続コネクタと、前記冷蔵室ダクトの接続コネクタとを接続可能に構成されている、技術1に記載の冷蔵庫。
この構成により、冷蔵室側コネクタ収容部の開口およびダクト側コネクタ収容部の開口を介して、冷蔵室側コネクタ収容部の接続コネクタと、ダクト側コネクタ収容部の接続コネクタとを接続することができる。そのため、冷蔵室側開口およびダクト側開口により、各接続コネクタの接続作業を容易に行うことができる。
【0046】
(技術3)前記棚板は、前記冷蔵室と、パーシャル室とを仕切る冷蔵室下部トレイであり、前記ダクト側コネクタ収容部には、前記冷蔵室および前記パーシャル室からの接続コネクタが収容されている、技術2に記載の冷蔵庫。
これ構成により、冷蔵室側コネクタ収容部およびダクト側コネクタ収容部において、ダクト側の接続コネクタおよびパーシャル室側の接続コネクタと、冷蔵室側の接続コネクタとを容易に接続することができる。
【0047】
(技術4)前記コネクタ収容部は、前記棚板の下面側近傍に配置されている、技術1に記載の冷蔵庫。
この構成により、冷蔵室側コネクタ収容部の冷蔵室側開口およびダクト側コネクタ収容部のダクト側開口の近傍を冷蔵室下部トレイで閉塞することができる。そのため、冷蔵室側コネクタ収容部およびダクト側コネクタ収容部の内部への異物の侵入などを抑制することができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
以上のように、本開示に係る冷蔵庫は、コネクタの接続を容易に行うことができるとともに、コネクタ収容部の閉塞も容易に行うことができる冷蔵庫に好適に利用可能である。
【符号の説明】
【0049】
1 冷蔵庫
2 冷蔵庫本体
11 冷蔵室
11a パーシャル室
12 棚板
13 製氷室
15 切替室
15a 扉
17 野菜室
19 冷凍室
20 冷却室
21 冷却器
23 冷却ファン
24 冷却器カバー
25 水受け皿
27 ヒータ
31 冷蔵室吹出風路
31a 冷蔵室ダンパ
31b 冷蔵室吹出口
40 ダクト支持部材
41 基部
42 ダクト支持部
43 ダクト本体
44 ダクト用風路
50 トレイ支持レール
51 トレイ周縁被覆部
52 冷蔵室下部トレイ
60 ダクト側コネクタ収容部
61 ダクト側開口
62 冷蔵室温度センサ
63 パーシャル室温度センサ
64 パーシャル室照明
65 接続コネクタ
70 冷蔵室側コネクタ収容部
71 冷蔵室側開口
72 接続コネクタ
S 被冷却室