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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025104860
(43)【公開日】2025-07-10
(54)【発明の名称】ダンプトラック
(51)【国際特許分類】
   B60T 8/17 20060101AFI20250703BHJP
【FI】
B60T8/17 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023223007
(22)【出願日】2023-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大塚 森乃将
(72)【発明者】
【氏名】板井 雄大
【テーマコード(参考)】
3D246
【Fターム(参考)】
3D246AA14
3D246BA02
3D246DA01
3D246DA02
3D246GB15
3D246GC09
3D246GC14
3D246HA03A
3D246HA06A
3D246HA25A
3D246HA44A
3D246HA51A
3D246JA12
3D246JB32
3D246JB41
3D246LA01Z
3D246LA12Z
3D246LA33Z
(57)【要約】
【課題】複数のブレーキの切り替え時に何れのブレーキも未作動となる時間が出現することを防止することを目的とする。
【解決手段】ブレーキ制御装置22は、セレクトレバー装置20が操作されて、第2ブレーキ装置31から第1ブレーキ装置32に切り替えるよう操作信号によって指定された場合、第1ブレーキ装置32に制動力の印加を指令する第1ブレーキ指令を出力すると共に、第1ブレーキ装置32に供給された油圧が所定圧に到達した以降に、第2ブレーキ装置31に制動力の解除を指令する第2ブレーキ解除指令を出力する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪の回転を制動する制動力を前記車輪に印加する第1ブレーキ装置と、
車輪を停止状態に保持するよう前記車輪に制動力を印加する第2ブレーキ装置と、
操作に応じて、作動させるブレーキ装置を前記第1ブレーキ装置又は前記第2ブレーキ装置の何れかに指定する操作信号を出力する操作装置と、
前記操作装置から出力される前記操作信号に基づいて、前記第1ブレーキ装置及び前記第2ブレーキ装置に対して制動又は制動の解除の指令を出力するブレーキ制御装置と、を備え、
前記ブレーキ制御装置は、前記操作装置から出力される前記操作信号が、前記第2ブレーキ装置を指定する操作信号から前記第1ブレーキ装置を指定する操作信号に切り替わった場合、前記第1ブレーキ装置に制動の指令を出力し、前記第1ブレーキ装置が所定の大きさの制動力を前記車輪に印加した後、前記第2ブレーキ装置に解除の指令を出力する
ことを特徴とするダンプトラック。
【請求項2】
前記第1ブレーキ装置に供給される油圧を検出する第1センサを有し、
前記第1ブレーキ装置は油圧の供給により制動力を発揮するポジティブ型のブレーキであり、
前記第2ブレーキ装置は通常時にばね力により制動力を発揮し、油圧の供給により制動力を解除するネガティブ型のブレーキであり、
前記ブレーキ制御装置は、前記操作装置から出力される前記操作信号が、前記第2ブレーキ装置を指定する操作信号から前記第1ブレーキ装置を指定する操作信号に切り替わった場合、前記第1ブレーキ装置に対して制動を指令する第1ブレーキ指令を出力し、前記第2ブレーキ装置に対しては前記第1センサにより第1所定圧が検出された際に、制動の解除を指令する第2ブレーキ解除指令を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載のダンプトラック。
【請求項3】
前記第2ブレーキ装置に供給される油圧を検出する第2センサを有し、
前記ブレーキ制御装置は、前記操作装置から出力される前記操作信号が、前記第1ブレーキ装置を指定する操作信号から前記第2ブレーキ装置を指定する操作信号に切り替わった場合、ブレーキ解除信号としての油圧が前記第2センサにより第2所定圧より下回ったことを検出した際に、前記第1ブレーキ指令の出力を停止する
ことを特徴とする請求項2に記載のダンプトラック。
【請求項4】
前記第1ブレーキ装置は、前記ダンプトラックに対する荷物の積み込み時又は荷降ろし時に使用されるロードダンプブレーキであり、
前記第2ブレーキ装置は、前記ダンプトラックの駐車時に使用されるパーキングブレーキである
ことを特徴とする請求項1に記載のダンプトラック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダンプトラックに関する。
【背景技術】
【0002】
大型の運搬車両であるダンプトラックは、車体フレーム上に起伏可能に設けられたベッセル(荷台)を備え、当該ベッセルに運搬対象の荷物(例えば砕石物又は土砂)を多量に積載して、荷物を運搬する。当該ダンプトラックは、前輪ブレーキユニット及び後輪ブレーキユニット並びに後輪駆動ユニットを備え、これらを制御装置により制御して、走行する。更に、当該ダンプトラックには、一般の乗用自動車と同様に、駐車時に使用されるパーキングブレーキユニットが搭載されている。
【0003】
複数のブレーキを搭載したダンプトラックのブレーキ制御に係る従来技術として、例えば特許文献1が知られている。特許文献1には、サービスブレーキペダル及びリターダブレーキレバーの操作量に応じて前輪及び後輪の制動力を制御するブレーキ制御装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4211903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数のブレーキを搭載したダンプトラックには、作動させるブレーキを、操作装置によって一方のブレーキから他方のブレーキに切り替えることができるものがある。この種のダンプトラックでは、当該複数のブレーキを駆動する油圧システムに不具合が発生すると、作動させるブレーキを当該操作装置によって切り替えた際、切り替え後のブレーキが瞬時に作動せず、両方のブレーキが未作動の時間が出現する可能性がある。特許文献1に開示されたブレーキ制御装置は、このような問題について何ら考慮されておらず、改善の余地がある。
【0006】
前述の事情に鑑みて、本発明は、複数のブレーキの切り替え時に何れのブレーキも未作動となる時間が出現することを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の課題を解決するために、本発明のダンプトラックは、複数のブレーキ装置とそれらブレーキ装置の作動を制御するブレーキ制御装置を備え、作動させるブレーキ装置を切り替えるための操作装置が操作されることにより一方のブレーキ装置から他方のブレーキ装置に切り替えられる際、ブレーキ制御装置は他方のブレーキ装置が制動力を印加したことを確認したのちに、一方のブレーキ装置を解除する。
【0008】
厳密には、本発明のダンプトラックは、車輪の回転を制動する制動力を前記車輪に印加する第1ブレーキ装置と、車輪を停止状態に保持するよう前記車輪に制動力を印加する第2ブレーキ装置と、操作に応じて、作動させるブレーキ装置を前記第1ブレーキ装置又は前記第2ブレーキ装置の何れかに指定する操作信号を出力する操作装置と、前記操作装置から出力される前記操作信号に基づいて、前記第1ブレーキ装置及び前記第2ブレーキ装置に対して制動又は制動の解除の指令を出力するブレーキ制御装置と、を備え、前記ブレーキ制御装置は、前記操作装置から出力される前記操作信号が、前記第2ブレーキ装置を指定する操作信号から前記第1ブレーキ装置を指定する操作信号に切り替わった場合、前記第1ブレーキ装置に制動の指令を出力し、前記第1ブレーキ装置が所定の大きさの制動力を前記車輪に印加した後、前記第2ブレーキ装置に解除の指令を出力する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数のブレーキの切り替え時に何れのブレーキも未作動となる時間が出現することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】ダンプトラックの側面図。
図2図1に示すダンプトラックのブレーキシステムの構成を示す図。
図3図2に示すセレクトレバー装置を説明する図。
図4】セレクトレバーの位置がPブレーキ位置からLDブレーキ位置に切り替えられた場合における従来のダンプトラックの動作を説明するタイミングチャート。
図5】セレクトレバーの位置がLDブレーキ位置からPブレーキ位置に切り替えられた場合における従来のダンプトラックの動作を説明するタイミングチャート。
図6】セレクトレバーの位置がPブレーキ位置からLDブレーキ位置に切り替えられた場合における本実施形態のダンプトラックの動作を説明するタイミングチャート。
図7】セレクトレバーの位置がLDブレーキ位置からPブレーキ位置に切り替えられた場合における本実施形態のダンプトラックの動作を説明するタイミングチャート。
図8図6及び図7に示す場合におけるブレーキ制御装置の処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。各実施形態において同一の符号を付された構成要素については、特に言及しない限り、各実施形態において同様の構成要素を有し、その説明を省略する。
【0012】
図1図3を用いて、ダンプトラック1の構成について説明する。図1は、ダンプトラック1の側面図である。図2は、図1に示すダンプトラック1のブレーキシステムの構成を示す図である。図3は、図2に示すセレクトレバー装置20を説明する図である。
【0013】
大型の運搬車両であるダンプトラック1は、図1に示すように、車体フレーム10上に起伏可能に設けられたベッセル11(荷台)を備える。多量の運搬対象の荷物12(例えば砕石物又は土砂)はベッセル11に積載されて運搬される。
【0014】
ダンプトラック1は、前輪13及び後輪15を備え、これらを駆動する原動機(本実施形態においては電動モータ)は制御装置19により制御される。本実施形態のダンプトラック1では、前輪13が従動輪であり、後輪15が駆動輪であるが、これに限定されない。
【0015】
ダンプトラック1のブレーキシステムは、図2に示すように、セレクトレバー装置20と、ブレーキペダル装置21と、ブレーキ制御装置22を含む制御装置19と、前輪ブレーキ装置36と、後輪ブレーキ装置37と、パーキングブレーキ装置38(以下「Pブレーキ装置38」とも称する)と、を備える。
【0016】
ブレーキペダル装置21は、ダンプトラック1の前輪ブレーキ装置36及び後輪ブレーキ装置37を作動させるための操作装置である。ブレーキペダル装置21は、オペレータによって踏み込み操作されるブレーキペダルと、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するセンサと、を備える。ブレーキペダル装置21は、オペレータによるブレーキペダルの踏み込み量に応じた操作信号を、制御装置19のブレーキ制御装置22に出力する。
【0017】
セレクトレバー装置20は、ダンプトラック1の進行方向を指定するための操作装置である。更に、セレクトレバー装置20は、ダンプトラック1のパーキングブレーキ(以下「Pブレーキ」とも称する)、又は、ロードダンプブレーキ(以下「LDブレーキ」とも称する)を作動させるための操作装置である。
【0018】
Pブレーキは、ダンプトラック1の駐車時に使用されるブレーキである。Pブレーキは、一般の乗用自動車と同様に、車輪を停止状態に保持するブレーキである。LDブレーキは、ダンプトラック1に対する荷物12の積み込み時又は荷降ろし時に使用されるブレーキである。LDブレーキは、荷物12の積み込み時にベッセル11に加わる衝撃等によって車輪が回転することを防止する等の目的でダンプトラック1に搭載され、後輪15の回転を制動するブレーキである。
【0019】
セレクトレバー装置20は、オペレータによって操作されるセレクトレバー20aと、セレクトレバー20aの位置を検出するセンサと、を備える。オペレータは、セレクトレバー20aを操作してセレクトレバー20aの位置を任意の位置に択一的に選択することができる。セレクトレバー装置20は、オペレータによるセレクトレバー20aの選択位置に応じた操作信号を、制御装置19に出力する。
【0020】
具体的には、セレクトレバー20aは、図3に示すように、フォワード位置33と、ニュートラル位置34と、リバース位置35と、に移動ができるようにセレクトレバー装置20に取り付けられている。セレクトレバー20aの位置としてフォワード位置33が選択された場合、セレクトレバー装置20は、ダンプトラック1を前進させるようトランスミッションのギアを指定する操作信号を制御装置19に出力する。セレクトレバー20aがニュートラル位置34に移動した場合、セレクトレバー装置20は、走行モータへの電力供給を停止する操作信号を制御装置19に出力する。セレクトレバー20aがリバース位置35に移動した場合、セレクトレバー装置20は、ダンプトラック1を後進させるようトランスミッションのギアを指定する操作信号を、制御装置19に出力する。
【0021】
更に、セレクトレバー20aは、Pブレーキ位置31と、LDブレーキ位置32と、にも移動可能である。セレクトレバー20aが移動した位置によって、作動するブレーキ装置が変わる。すなわち、セレクトレバー20aがPブレーキ位置31に移動した場合、セレクトレバー装置20は、車輪に制動力を印加するブレーキ装置(作動させるブレーキ装置)をPブレーキ装置38に指定する操作信号を、制御装置19のブレーキ制御装置22に出力する。一方、LDブレーキ位置32が選択された場合、セレクトレバー装置20は、車輪に制動力を印加するブレーキ装置(作動させるブレーキ装置)を後輪ブレーキ装置37に指定する操作信号を、制御装置19のブレーキ制御装置22に出力する。
【0022】
メインポンプ29は、前輪ブレーキ装置36、後輪ブレーキ装置37及びPブレーキ装置38に対して、これらを駆動する油圧を供給する。パイロットポンプ30は、前輪ブレーキ装置36、後輪ブレーキ装置37及びPブレーキ装置38に対して、これらを制御する油圧(パイロット圧)を供給する。
【0023】
前輪ブレーキ装置36は、前輪ブレーキバルブ23と、前輪ブレーキユニット24と、を含む。前輪ブレーキバルブ23は、メインポンプ29及びパイロットポンプ30から供給される油圧と、ブレーキ制御装置22から出力される後述の前輪ブレーキ指令とに基づいて、前輪ブレーキバルブ23のバルブ開度を調節して、前輪ブレーキユニット24に供給される油圧を制御する。
【0024】
前輪ブレーキユニット24は、前輪ブレーキバルブ23を介して供給された油圧によって、前輪13の回転を制動する制動力を前輪13に印加する。前輪ブレーキユニット24は、湿式多板ブレーキ等によって構成される。
【0025】
後輪ブレーキ装置37は、後輪ブレーキバルブ25と、後輪ブレーキユニット26と、を含む。後輪ブレーキバルブ25は、メインポンプ29及びパイロットポンプ30から供給される油圧と、ブレーキ制御装置22から出力される後述の後輪ブレーキ指令とに基づいて、後輪ブレーキバルブ25のバルブ開度を調節して、後輪ブレーキユニット26に供給される油圧を制御する。
【0026】
後輪ブレーキユニット26は、後輪ブレーキバルブ25を介して供給された油圧によって、後輪15の回転を制動する制動力を後輪15に印加する。厳密には、後輪ブレーキユニット26による制動力は供給される油圧が増大するにしたがい強くなり、その後一定の大きさに維持される。後輪ブレーキユニット26は、湿式多板ブレーキ等によって構成される。後輪ブレーキユニット26は、後輪ブレーキユニット26に供給された油圧(以下「後輪ブレーキ圧」とも称する)を検出するセンサ26aを含む。センサ26aは、検出された油圧(後輪ブレーキ圧)をブレーキ制御装置22に出力する。
【0027】
Pブレーキ装置38は、Pブレーキバルブ27と、Pブレーキユニット28と、を含む。Pブレーキバルブ27は、メインポンプ29及びパイロットポンプ30から供給される油圧と、ブレーキ制御装置22から出力される後述のPブレーキ解除指令とに基づいて、Pブレーキバルブ27のバルブ開度を調節して、Pブレーキユニット28に供給される油圧を制御する。
【0028】
Pブレーキユニット28は、ネガティブ作動型のブレーキユニットである。Pブレーキユニット28は、車輪を停止状態に保持するために後輪15に印加された制動力を、Pブレーキバルブ27を介して油圧が供給されることで解除する。厳密には、Pブレーキユニット28による制動力は供給される油圧が増大するにしたがい弱くなっていき、最終的に解除される。Pブレーキユニット28は、Pブレーキユニット28に供給された油圧(以下「Pブレーキ解除圧」とも称する)を検出するセンサ28aを含む。センサ28aは、検出された油圧(Pブレーキ解除圧)をブレーキ制御装置22に出力する。
【0029】
制御装置19は、ダンプトラック1の各構成要素を統括的に制御する装置である。特に、制御装置19は、ダンプトラック1の原動機及びトランスミッション等の、ダンプトラック1の走行に係る構成要素を制御する。制御装置19は、CPU等のプロセッサ、並びに、ROM及びRAM等のメモリを備え、メモリに記憶されたプログラムをプロセッサが実行することによって、制御装置19の機能を実現する。
【0030】
制御装置19は、ダンプトラック1の制動に係る構成要素を制御するブレーキ制御装置22を含む。ブレーキ制御装置22は、CPU等のプロセッサ、並びに、ROM及びRAM等のメモリを備え、メモリに記憶されたプログラムをプロセッサが実行することによって、ブレーキ制御装置22の機能を実現する。ブレーキ制御装置22は、制御装置19と一体的に設けられてもよいし、制御装置19とは別個に設けられてもよい。
【0031】
ブレーキ制御装置22は、ブレーキペダルの踏み込み量に応じた操作信号がブレーキペダル装置21から出力された場合、当該操作信号に応じた前輪ブレーキ指令及び後輪ブレーキ指令を生成する。ブレーキ制御装置22は、生成された前輪ブレーキ指令及び後輪ブレーキ指令を、それぞれ、前輪ブレーキ装置36及び後輪ブレーキ装置37に出力する。
【0032】
前輪ブレーキ指令は、前輪13の回転を制動する制動力を前輪13に印加するよう、前輪ブレーキ装置36の動作を制御するための制御指令である。すなわち、前輪ブレーキ指令は、前輪13への制動力の印加を前輪ブレーキ装置36に指令する制御指令である。後輪ブレーキ指令は、後輪15の回転を制動する制動力を後輪15に印加するよう、後輪ブレーキ装置37の動作を制御するための制御指令である。すなわち、後輪ブレーキ指令は、後輪15への制動力の印加を後輪ブレーキ装置37に指令する制御指令である。
【0033】
ブレーキ制御装置22は、セレクトレバー20aの位置としてLDブレーキ位置32が選択され、セレクトレバー装置20から後輪ブレーキ装置37を指定する操作信号が出力された場合、当該操作信号に応じた後輪ブレーキ指令であるLDブレーキ指令を生成する。ブレーキ制御装置22は、生成されたLDブレーキ指令を後輪ブレーキ装置37に出力する。更に、ブレーキ制御装置22は、センサ26aによって検出されたLDブレーキ圧に基づいて、LDブレーキの状態、すなわち、LDブレーキ指令の出力に応じて後輪ブレーキ装置37が後輪15に制動力を印加した状態であるか否かを判定する。
【0034】
本実施形態では、後輪ブレーキ指令のうち、LDブレーキ位置32が選択された際にセレクトレバー装置20から出力された操作信号に応じて生成される後輪ブレーキ指令を、「LDブレーキ指令」とも称する。本実施形態では、後輪ブレーキユニット26に供給された油圧である後輪ブレーキ圧のうち、LDブレーキに関する後輪ブレーキ圧を、「LDブレーキ圧」とも称する。LDブレーキ指令は、後輪15への制動力の印加を後輪ブレーキ装置37に指令する制御指令である。
【0035】
また、ブレーキ制御装置22は、Pブレーキ位置31にあるセレクトレバー20aがPブレーキ位置31以外に選択されて、セレクトレバー装置20からの操作信号がPブレーキ装置38を指定しなくなった場合、Pブレーキ解除指令を生成する。ブレーキ制御装置22は、生成されたPブレーキ解除指令をPブレーキ装置38に出力する。そして、ブレーキ制御装置22は、セレクトレバー20aの位置としてPブレーキ位置31が選択され、セレクトレバー装置20からPブレーキ装置38を指定する操作信号が出力された場合、Pブレーキ解除指令の出力を停止する。更に、ブレーキ制御装置22は、センサ28aによって検出されたPブレーキ解除圧に基づいて、Pブレーキの状態、すなわち、Pブレーキ解除指令の出力に応じてPブレーキ装置38が後輪15に印加された制動力を解除した状態であるか否かを判定する。
【0036】
本実施形態では、Pブレーキ位置31にあるセレクトレバー20aがPブレーキ位置31以外を選択された際にセレクトレバー装置20から出力された操作信号に応じて生成される制御指令を、「Pブレーキ解除指令」とも称する。本実施形態では、後輪15に印加されたPブレーキ装置38による制動力を解除するべく、Pブレーキユニット28に供給された油圧を、前述のように「Pブレーキ解除圧」とも称する。Pブレーキ解除指令は、後輪15に印加された制動力の解除をPブレーキ装置38に指令する制御指令である。
【0037】
前輪ブレーキ指令、後輪ブレーキ指令、LDブレーキ指令又はPブレーキ解除指令等のブレーキ制御装置22から出力される制御指令は、パルス信号として生成されてもよい。ブレーキ制御装置22は、これらの制御指令を出力する場合にはパルス信号をON(ハイレベル)にし、これらの制御指令の出力を停止する場合にはパルス信号をOFF(ローレベル)にする。
【0038】
図4図8を用いて、ダンプトラック1の動作について説明する。図4は、セレクトレバー20aの位置がPブレーキ位置31からLDブレーキ位置32に切り替えられた場合における従来のダンプトラックの動作を説明するタイミングチャート41である。
【0039】
図4のタイミングチャート41に示すように、従来のダンプトラックでは、セレクトレバー20aの位置がPブレーキ位置31からLDブレーキ位置32に切り替えられたタイミング42において、ブレーキ制御装置22が、Pブレーキ解除指令を出力(ON)すると共にLDブレーキ指令を出力(ON)する。
【0040】
Pブレーキ解除指令が出力(ON)されると、Pブレーキ解除圧が増加する。Pブレーキ解除圧が所定圧Paに到達すると、ブレーキ制御装置22は印加されていた制動力が解除されたと判定する。すなわち、センサ28aによって検出されたPブレーキ解除圧が所定圧Paに到達したタイミング43において、ブレーキ制御装置22はPブレーキの作動が停止(OFF)したと判定する。
【0041】
一方、LDブレーキ指令が出力(ON)されると、LDブレーキ圧が増加する。LDブレーキ圧が所定圧Pbに到達すると、ブレーキ制御装置22は後輪15に必要十分な制動力が印加されたと判定する。すなわち、センサ26aによって検出されたLDブレーキ圧が所定圧Pbに到達したタイミング44において、ブレーキ制御装置22はLDブレーキが作動(ON)したと判定する。
【0042】
ここで、経年劣化等によって、Pブレーキ装置38及び後輪ブレーキ装置37を駆動する油圧システムに不具合が発生する場合がある。このような場合、Pブレーキ解除圧が所定圧Paに到達するタイミング43と、LDブレーキ圧が所定圧Pbに到達するタイミング44との間には、タイムラグが発生し、図4の符号57に示すように、Pブレーキ及びLDブレーキが両方とも未作動となる時間が出現する可能性がある。この問題は、セレクトレバー20aの位置がLDブレーキ位置32からPブレーキ位置31に切り替えられた場合も同様に生じ得る。
【0043】
図5は、セレクトレバー20aの位置がLDブレーキ位置32からPブレーキ位置31に切り替えられた場合における従来のダンプトラックの動作を説明するタイミングチャート45である。
【0044】
図5のタイミングチャート45に示すように、従来のダンプトラックでは、セレクトレバー20aの位置がLDブレーキ位置32からPブレーキ位置31に切り替えられたタイミング46において、ブレーキ制御装置22が、LDブレーキ指令の出力を停止(OFF)すると共にPブレーキ解除指令の出力を停止(OFF)する。
【0045】
LDブレーキ指令の出力が停止(OFF)されると、LDブレーキ圧が減少する。LDブレーキ圧が所定圧Pdに到達すると、ブレーキ制御装置22は印加されていた制動力が解除されたと判定する。すなわち、センサ26aによって検出されたLDブレーキ圧が所定圧Pdに到達したタイミング47において、ブレーキ制御装置22はLDブレーキの作動が停止(OFF)したと判定する。
【0046】
一方、Pブレーキ解除指令の出力が停止(OFF)されると、Pブレーキ解除圧が減少する。Pブレーキ解除圧が所定圧Pcに到達すると、ブレーキ制御装置22は後輪15に制動力が印加されたと判定する。すなわち、センサ28aによって検出されたPブレーキ解除圧が所定圧Pcに到達したタイミング48において、ブレーキ制御装置22はPブレーキが作動(ON)したと判定する。
【0047】
図5に示す場合も図4に示す場合と同様に、LDブレーキ圧が所定圧Pdに到達したタイミング47と、Pブレーキ解除圧が所定圧Pcに到達したタイミング48との間には、タイムラグが発生し、図5の符号58に示すように、Pブレーキ及びLDブレーキが両方とも未作動となる時間が出現する可能性がある。
【0048】
そこで、本実施形態のブレーキ制御装置22は、Pブレーキ解除指令及びLDブレーキ指令の出力又は出力停止のタイミングを制御することによって、Pブレーキ及びLDブレーキが両方とも未作動となる時間が出現することを防止する。
【0049】
図6は、セレクトレバー20aの位置がPブレーキ位置31からLDブレーキ位置32に切り替えられた場合における本実施形態のダンプトラック1の動作を説明するタイミングチャート49である。
【0050】
図6のタイミングチャート49に示すように、本実施形態のダンプトラック1では、セレクトレバー20aの位置がPブレーキ位置31からLDブレーキ位置32に切り替えられたタイミング50において、ブレーキ制御装置22が、LDブレーキ指令を出力(ON)するが、Pブレーキ解除指令の出力(ON)を保留する。
【0051】
LDブレーキ指令が出力(ON)されると、LDブレーキ圧が増加する。LDブレーキ圧が所定圧Pbに到達すると、ブレーキ制御装置22は後輪15に必要十分な制動力が印加されたと判定する。すなわち、センサ26aによって検出されたLDブレーキ圧が所定圧Pbに到達したタイミング51において、ブレーキ制御装置22はLDブレーキが作動(ON)したと判定する。
【0052】
そして、ブレーキ制御装置22は、LDブレーキ指令の出力に応じてLDブレーキ圧が所定圧Pbに到達したタイミング51以降に、Pブレーキ解除指令を出力(ON)する。
【0053】
Pブレーキ解除指令が出力(ON)されると、Pブレーキ解除圧が増加する。Pブレーキ解除圧が所定圧Paに到達すると、ブレーキ制御装置22は印加されていた制動力を解除されたと判定する。すなわち、センサ28aによって検出されたPブレーキ解除圧が所定圧Paに到達したタイミング52において、ブレーキ制御装置22はPブレーキの作動が停止(OFF)したと判定する。
【0054】
これにより、本実施形態のブレーキ制御装置22は、PブレーキからLDブレーキへの切り替え時に、LDブレーキが作動したことを確認してから、Pブレーキの作動を停止させることができる。したがって、ブレーキ制御装置22は、Pブレーキ解除圧が所定圧Paに到達するタイミング52と、LDブレーキ圧が所定圧Pbに到達するタイミング51との間にタイムラグが発生しても、図6の符号59に示すように、Pブレーキ及びLDブレーキが両方とも未作動となる時間が出現することを防止することができる。よって、ブレーキ制御装置22は、ダンプトラック1のブレーキに関するロバスト性を向上させることができる。
【0055】
図7は、セレクトレバー20aの位置がLDブレーキ位置32からPブレーキ位置31に切り替えられた場合における本実施形態のダンプトラック1の動作を説明するタイミングチャート53である。
【0056】
図7のタイミングチャート53に示すように、本実施形態のダンプトラック1では、セレクトレバー20aの位置がLDブレーキ位置32からPブレーキ位置31に切り替えられたタイミング54において、ブレーキ制御装置22が、Pブレーキ解除指令の出力を停止(OFF)するが、LDブレーキ指令の出力停止(OFF)を保留する。
【0057】
Pブレーキ解除指令の出力が停止(OFF)されると、Pブレーキ解除圧が減少する。Pブレーキ解除圧が所定圧Pcに到達すると、ブレーキ制御装置22は後輪15に必要十分な制動力が印加されたと判定する。すなわち、センサ28aによって検出されたPブレーキ解除圧が所定圧Pcに到達したタイミング55において、ブレーキ制御装置22はPブレーキが作動(ON)したと判定する。
【0058】
そして、ブレーキ制御装置22は、Pブレーキ解除指令の出力停止に応じてPブレーキ解除圧が所定圧Pcに到達したタイミング55以降に、LDブレーキ指令の出力を停止(OFF)する。
【0059】
LDブレーキ指令の出力が停止(OFF)されると、LDブレーキ圧が減少する。LDブレーキ圧が所定圧Pdに到達すると、ブレーキ制御装置22は印加されていた制動力が解除されたと判定する。すなわち、センサ26aによって検出されたLDブレーキ圧が所定圧Pdに到達したタイミング56において、ブレーキ制御装置22はLDブレーキの作動が停止(OFF)したと判定する。
【0060】
これにより、本実施形態のブレーキ制御装置22は、LDブレーキからPブレーキへの切り替え時に、Pブレーキが作動したことを確認してから、LDブレーキの作動を停止させることができる。したがって、ブレーキ制御装置22は、Pブレーキ解除圧が所定圧Pcに到達するタイミング55と、LDブレーキ圧が所定圧Pdに到達するタイミング56との間にタイムラグが発生しても、図7の符号60に示すように、Pブレーキ及びLDブレーキが両方とも未作動となる時間が出現することを防止することができる。よって、ブレーキ制御装置22は、ダンプトラック1のブレーキに関するロバスト性を向上させることができる。
【0061】
なお、所定圧Pb、所定圧Pa、所定圧Pd及び所定圧Pcは、それぞれ、任意に設定可能である。但し、所定圧Pb、所定圧Pa、所定圧Pd及び所定圧Pcは、ダンプトラック1のブレーキ性能に基づいて、次のように設定されることが好ましい。
【0062】
所定圧Pbは、後輪ブレーキ装置37の仕様に基づくLDブレーキ性能に基づいて設定される。所定圧Pbは、後輪15に必要十分な制動力を印加することができる値よりは大きい値に設定されることが好ましい。
【0063】
所定圧Paは、Pブレーキ装置38の仕様に基づくPブレーキ性能に基づいて設定される。所定圧Paは、後輪15に印加された制動力がゼロになる値であって、制動力の反力によってPブレーキユニット28が破損するおそれの無い値よりは小さい値に設定されることが好ましい。
【0064】
所定圧Pdは、後輪ブレーキ装置37の仕様に基づくLDブレーキ性能に基づいて設定される。所定圧Pdは、後輪15に印加された制動力がゼロになる値よりは小さい値に設定されることが好ましい。
【0065】
所定圧Pcは、Pブレーキ装置38の仕様に基づくPブレーキ性能に基づいて設定される。所定圧Pcは、後輪15に必要十分な大きさの制動力を印加することができる値よりは大きい値に設定されることが好ましい。
【0066】
所定圧Pb、所定圧Pa、所定圧Pd及び所定圧Pcがこれらのように設定されることによって、ブレーキ制御装置22は、LDブレーキが確実に作動したことを確認してからPブレーキの作動を停止させることができると共に、Pブレーキが確実に作動したことを確認してからLDブレーキの作動を停止させることができる。したがって、ブレーキ制御装置22は、Pブレーキ及びLDブレーキが両方とも未作動となる時間が出現することを確実に防止することができる。よって、ブレーキ制御装置22は、ダンプトラック1のブレーキに関するロバスト性を更に向上させることができる。
【0067】
図8は、図6及び図7に示す場合におけるブレーキ制御装置22の処理を示すフローチャートである。図8のステップS501~ステップS505は、図7に示す場合におけるブレーキ制御装置22の処理を示している。図8のステップS511~ステップS515は、図6に示す場合におけるブレーキ制御装置22の処理を示している。ブレーキ制御装置22は、図8に示す処理を所定の制御周期が経過する毎に実行する。
【0068】
ステップS501において、ブレーキ制御装置22は、セレクトレバー装置20からの操作信号に基づいて、セレクトレバー20aの位置がLDブレーキ位置32からPブレーキ位置31に切り替えられたか否かを判定する。セレクトレバー20aの位置がLDブレーキ位置32からPブレーキ位置31に切り替えられた場合、ブレーキ制御装置22は、ステップS502に移行する。セレクトレバー20aの位置がLDブレーキ位置32からPブレーキ位置31に切り替えられていない場合、ブレーキ制御装置22は、ステップS511に移行する。
【0069】
ステップS502において、ブレーキ制御装置22は、Pブレーキ解除指令の出力を停止(OFF)する。
【0070】
ステップS503において、ブレーキ制御装置22は、センサ28aによって検出されたPブレーキ解除圧が所定圧Pc以下に到達したか否かを判定する。Pブレーキ解除圧が所定圧Pc以下に到達した場合、ブレーキ制御装置22は、ステップS504に移行する。Pブレーキ解除圧が所定圧Pcより大きい場合、ブレーキ制御装置22は、ステップS505に移行する。
【0071】
ステップS504において、ブレーキ制御装置22は、LDブレーキ指令の出力を停止(OFF)する。その後、ブレーキ制御装置22は、図8に示す処理を終了する。
【0072】
ステップS505において、ブレーキ制御装置22は、LDブレーキ指令の出力(ON)を維持する。その後、ブレーキ制御装置22は、図8に示す処理を終了する。
【0073】
ステップS511において、ブレーキ制御装置22は、セレクトレバー装置20からの操作信号に基づいて、セレクトレバー20aの位置がPブレーキ位置31からLDブレーキ位置32に切り替えられたか否かを判定する。セレクトレバー20aの位置がPブレーキ位置31からLDブレーキ位置32に切り替えられた場合、ブレーキ制御装置22は、ステップS512に移行する。セレクトレバー20aの位置がPブレーキ位置31からLDブレーキ位置32に切り替えられていない場合、ブレーキ制御装置22は、図8に示す処理を終了する。
【0074】
ステップS512において、ブレーキ制御装置22は、LDブレーキ指令を出力(ON)する。
【0075】
ステップS513において、ブレーキ制御装置22は、センサ26aによって検出されたLDブレーキ圧が所定圧Pb以上に到達したか否かを判定する。LDブレーキ圧が所定圧Pb以上に到達した場合、ブレーキ制御装置22は、ステップS514に移行する。LDブレーキ圧が所定圧Pbより小さい場合、ブレーキ制御装置22は、ステップS515に移行する。
【0076】
ステップS514において、ブレーキ制御装置22は、Pブレーキ解除指令を出力(ON)する。その後、ブレーキ制御装置22は、図8に示す処理を終了する。
【0077】
ステップS515において、ブレーキ制御装置22は、Pブレーキ解除指令の出力停止(OFF)を維持する。その後、ブレーキ制御装置22は、図8に示す処理を終了する。
【0078】
なお、本実施形態に記載された後輪ブレーキ装置37は、特許請求の範囲に記載された「第1ブレーキ装置」の一例である。Pブレーキ装置38は、特許請求の範囲に記載された「第2ブレーキ装置」の一例である。セレクトレバー装置20は、特許請求の範囲に記載された「操作装置」の一例である。ブレーキ制御装置22は、特許請求の範囲に記載された「ブレーキ制御装置」の一例である。LDブレーキ指令は、特許請求の範囲に記載された「第1ブレーキ指令」の一例である。Pブレーキ解除指令は、特許請求の範囲に記載された「第2ブレーキ解除指令」の一例である。
【0079】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、各実施形態に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の変更を行うことができる。本発明は、或る実施形態の構成要素を他の実施形態の構成要素に追加したり、或る実施形態の構成要素を他の実施形態の構成要素と置換したり、或る実施形態の構成要素の一部を削除したりすることができる。
【0080】
例えば、上記の実施形態ではPブレーキ装置38は作動油が供給されていないときに制動力を印加するネガティブブレーキであり、後輪ブレーキ装置37は作動油が供給されたときに制動力を印加するポジティブブレーキであったが、何れのブレーキ装置もポジティブブレーキとネガティブブレーキの両方を採用することができる。また、どのブレーキ装置がどの形式のブレーキを採用するかに関する選択の仕方も任意である。
【符号の説明】
【0081】
1…ダンプトラック、10…車体フレーム、11…ベッセル、12…荷物、13…前輪、15…後輪、19…制御装置、20…セレクトレバー装置(操作装置)、20a…セレクトレバー、21…ブレーキペダル装置、22…ブレーキ制御装置、23…前輪ブレーキバルブ、24…前輪ブレーキユニット、25…後輪ブレーキバルブ、26…後輪ブレーキユニット、26a…センサ(第1センサ)、27…Pブレーキバルブ、28…Pブレーキユニット、28a…センサ(第2センサ)、29…メインポンプ、30…パイロットポンプ、31…Pブレーキ位置、32…LDブレーキ位置、33…フォワード位置、34…ニュートラル位置、35…リバース位置、36…前輪ブレーキ装置、37…後輪ブレーキ装置(第1ブレーキ装置)、38…Pブレーキ装置(第2ブレーキ装置)、Pa…所定圧、Pb…所定圧(第1所定圧)、Pc…所定圧(第2所定圧)、Pd…所定圧
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8