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▶ ベイジン イータウン セミコンダクター テクノロジー カンパニー リミテッドの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025010502
(43)【公開日】2025-01-21
(54)【発明の名称】プロセスプラットフォーム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20250110BHJP
   B65G 49/07 20060101ALI20250110BHJP
【FI】
H01L21/68 A
H01L21/68 B
B65G49/07 E
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024103964
(22)【出願日】2024-06-27
(31)【優先権主張番号】202310833174.5
(32)【優先日】2023-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520111187
【氏名又は名称】ベイジン イータウン セミコンダクター テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Beijing E-Town Semiconductor Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No. 8 Building, No. 28 Jinghai Er Rd., Economic and Technical Development Zone, 100176 Beijing, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハイウェイ リー
(72)【発明者】
【氏名】チャンロー コアン
(72)【発明者】
【氏名】ウェンビン チャオ
(72)【発明者】
【氏名】コンリン ルオ
(72)【発明者】
【氏名】チアン ファン
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131BA11
5F131BA19
5F131BB03
5F131CA32
5F131DA22
5F131DA32
5F131DA33
5F131DA36
5F131DB03
5F131DB22
5F131DB52
5F131DB76
5F131EB72
5F131EB81
5F131EB82
5F131HA35
(57)【要約】      (修正有)
【課題】反応チャンバと収容室との間のウェーハの搬送効率を高めることができるプロセスプラットフォームを提供する。
【解決手段】プロセスプラットフォームは、搬送室1と、収容室2と、複数の反応チャンバ3とを備えている。搬送室の内部には第1搬送部11が設置されている。収容室は、搬送室と連通しておりウェーハを積載し、第1搬送部には、複数の把持機構1111が設置されている。複数の反応チャンバは、いずれも搬送室と連通しており、各反応チャンバにはウェーハステージ31が設置されている。複数の反応チャンバを設置することにより、プロセスプラットフォームにおいて複数のウェーハに対してプロセス反応を行うことができ、複数の把持機構を設置することにより、反応チャンバと収容室との間のウェーハの搬送効率を高めることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の把持機構が設置された第1搬送部が内部に設置されている搬送室と、
前記搬送室と連通しており、ウェーハを積載するための収容室と、
いずれも前記搬送室と連通しており、それぞれに少なくとも1つのウェーハステージが設置されている複数の反応チャンバと、を備え、
前記ウェーハステージの頂面には、ウェーハを支持するための昇降可能なエジェクタピンが設置されており、前記複数の把持機構は、前記複数の反応チャンバと前記収容室との間でウェーハを搬送することに用いられる、
プロセスプラットフォーム。
【請求項2】
前記プロセスプラットフォームは、
前記ウェーハステージの頂面に設置されており、前記ウェーハステージの頂面の領域を加熱するための加熱部をさらに備える、
請求項1に記載のプロセスプラットフォーム。
【請求項3】
前記プロセスプラットフォームは、
前記ウェーハステージの頂面に設置されており、複数の環状ガス導管と複数の第1ストリップ状ガス導管とを有するガス輸送部をさらに備え、
前記複数の環状ガス導管と前記複数の第1ストリップ状ガス導管とは、互いに連通しており、連通箇所に第1排気孔が設けられており、
前記複数の環状ガス導管は、同心に設置されており、かつ前記ウェーハステージの頂面と同軸であり、
前記複数の第1ストリップ状ガス導管は、いずれも前記ウェーハステージの頂面の直径方向に沿って均等な間隔を空けて設置されており、
前記第1排気孔は、前記ウェーハステージの頂面と連通しており、プロセスガスを排出することに用いられ、
前記加熱部は、隣接する2つの環状ガス導管の間に設置されており、及び/又は、前記加熱部は、隣接する2つの第1ストリップ状ガス導管の間に設置されている、
請求項2に記載のプロセスプラットフォーム。
【請求項4】
前記ガス輸送部は、前記複数の環状ガス導管のうちの一部の環状ガス導管と相互に連通しており、かつ連通箇所に第2排気孔が設けられている複数の第2ストリップ状ガス導管をさらに有し、
前記複数の第2ストリップ状ガス導管は、いずれも前記ウェーハステージの頂面の直径方向に沿って均等な間隔を空けて設置されており、前記複数の第1ストリップ状ガス導管と交互に配置されており、
前記第2排気孔は、前記ウェーハステージの頂面と連通しており、プロセスガスを排出することに用いられ、
前記加熱部は、隣接する2つの第2ストリップ状ガス導管の間に設置されている、
請求項3に記載のプロセスプラットフォーム。
【請求項5】
前記プロセスプラットフォームは、
搬送ステージに設置されており、プロセス反応後のウェーハを冷却するための冷却室をさらに備える、
請求項1に記載のプロセスプラットフォーム。
【請求項6】
前記複数の反応チャンバ及び前記搬送室の内部がいずれも真空環境である場合に、前記プロセスプラットフォームは、前端モジュールと第1中継室とをさらに備え、
前記第1中継室は、前記搬送室に設置されており、
前記前端モジュールは、前記第1中継室と前記収容室との間に設置されており、前記収容室と前記第1中継室との間でウェーハを搬送することに用いられる、
請求項1に記載のプロセスプラットフォーム。
【請求項7】
前記プロセスプラットフォームは、
いずれも前記搬送室に設置された、第2搬送部及び第2中継室をさらに備え、
前記第2搬送部は、前記第1搬送部と前記収容室との間に設置されており、
前記第2中継室は、前記第1搬送部と前記第2搬送部との間に設置されており、前記第2搬送部から前記第1搬送部に搬送されるウェーハを一時的に収容することに用いられる、
請求項1に記載のプロセスプラットフォーム。
【請求項8】
前記プロセスプラットフォームは、
第1メカニカルアームをさらに備え、
前記第1メカニカルアームは、その第1端が前記搬送室に連結されており、その第2端が前記複数の把持機構に回転可能に連結されており、
前記複数の把持機構は、いずれも第1高さに設置されており、
前記エジェクタピンの先端の昇降高さは前記複数の把持機構の設置高さに適合している、
請求項1~7のいずれか1項に記載のプロセスプラットフォーム。
【請求項9】
前記プロセスプラットフォームは、
第2メカニカルアームをさらに備え、
前記第2メカニカルアームは、その第1端が前記搬送室に連結されており、その第2端が前記複数の把持機構に回転可能に連結されており、
前記複数の把持機構のうちの少なくとも一部の把持機構は、異なる高さに設置されており、
前記エジェクタピンの先端の昇降高さは前記複数の把持機構の設置高さに適合している、
請求項1~7のいずれか1項に記載のプロセスプラットフォーム。
【請求項10】
前記プロセスプラットフォームは、
第3メカニカルアームと第4メカニカルアームとをさらに備え、
前記第3メカニカルアームは、その第1端が前記搬送室に連結されており、その第2端が前記複数の把持機構のうちの一部の把持機構に連結されており、
前記第4メカニカルアームは、その第1端が前記搬送室に連結されており、その第2端が前記複数の把持機構のうちの他の一部の把持機構に連結されており、
前記一部の把持機構は第1高さに設置されており、前記他の一部の把持機構は第2高さに設置されており、
前記エジェクタピンの先端の昇降高さは前記一部の把持機構及び前記他の一部の把持機構の設置高さに適合している、
請求項1~7のいずれか1項に記載のプロセスプラットフォーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体技術分野に関し、特にプロセスプラットフォームに関する。
【背景技術】
【0002】
ウェーハのプロセスプラットフォームでは、ウェーハを搬送する時間が長すぎると、反応チャンバの二次プロセスに影響を及ぼすため、プロセスプラットフォームの生産能力を低下させることが多い。そのため、如何にウェーハの搬送効率を高めて、プロセスプラットフォームの生産能力を高めるかは、解決すべき重要な課題である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示は、搬送室と、収容室と、複数の反応チャンバとを備えるプロセスプラットフォームを提供する。
【0004】
搬送室の内部には第1搬送部が設置されており、第1搬送部には複数の把持機構が設置されている。
【0005】
収容室は、搬送室と連通しており、ウェーハを積載するためのものである。
【0006】
複数の反応チャンバは、いずれも搬送室と連通しており、各反応チャンバには、少なくとも1つのウェーハステージが設置されている。ウェーハステージの頂面にはウェーハを支持するための昇降可能なエジェクタピンが設置されている。複数の把持機構は、複数の反応チャンバと収容室との間でウェーハを搬送するためのものである。
【0007】
本開示の方案によれば、複数の反応チャンバを設置することにより、プロセスプラットフォームにおいて複数のウェーハに対してプロセス反応を行うことができ、また、複数の把持機構を設置することにより、反応チャンバと収容室との間でのウェーハの搬送効率を高めることができ、これにより、プロセスプラットフォームにおいてプロセス反応を連続的に行うことで、プロセスプラットフォームのプロセス生産能力を高めることができる。
【0008】
ここに記載された内容は、本開示の実施例のキーポイント又は重要な特徴を記述することを意図せず、また、本発明の範囲を制限することにも用いられないことを理解すべきである。本発明の他の特徴については、下記の明細書を通して理解を促すことができる。
【0009】
本開示の各実施例における前述及び他の特徴、利点、並びに態様は、添付の図面と併せて、且つ以下の詳細な説明を参照することにより、より明らかになる。 添付図面において、同一または類似の符号は、同一または類似の要素を示し、ここで、
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の実施例に係るプロセスプラットフォームの構成を示す概略図である。
図2】本開示の実施例に係るプロセスプラットフォームの構成を示す概略図である。
図3】本開示の実施例に係る反応チャンバの構成を示す概略図である。
図4】本開示の実施例に係るメカニカルハンドの構成を示す概略図である。
図5】本開示の実施例に係るメカニカルハンドの構成を示す概略図である。
図6】本開示の実施例に係るメカニカルハンドの構成を示す概略図である。
図7】本開示の実施例に係るメカニカルハンドの構成を示す概略図である。
図8】本開示の実施例に係るプロセスプラットフォームの構成を示す概略図である。
図9】本開示の実施例に係るプロセスプラットフォームの応用シナリオの構成を示す概略図である。
図10】本開示の実施例に係るプロセスプラットフォームの応用シナリオの構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本開示の例示的な実施例を説明し、説明において理解を助けるために本開示の実施例の様々な詳細を含めるが、これらは単に例示的なものとみなされるべきである。したがって、当業者は、本開示の範囲及び精神から逸脱することなく、本明細書に記載された実施例に様々な変更及び修正を加えることができることを認識すべきである。同様に、以下の説明では、周知の機能及び構造の説明は、明確化及び簡潔化のために省略されている。
【0012】
本開示の実施例では、図1に示すように、搬送室1と、収容室2と、複数の反応チャンバ3とを備えるプロセスプラットフォームを提供する。
【0013】
搬送室1の内部には、第1搬送部11が設置されており、第1搬送部11には、複数の把持機構1111が設置されている。
【0014】
収容室2は、搬送室1と連通しており、ウェーハを積載するためのものである。
【0015】
複数の反応チャンバ3は、いずれも搬送室1と連通しており、各反応チャンバ3には、少なくとも1つのウェーハステージ31が設置されている。ウェーハステージ31の頂面にはウェーハを支持するための昇降可能なエジェクタピン311が設置されている。複数の把持機構1111は、複数の反応チャンバ3と収容室2との間でウェーハを搬送するためのものである。
【0016】
本開示の実施例では、以下のように説明する必要がある。
【0017】
収容室2と搬送室1との間の搬送口は、閉鎖不能な搬送口として設置されてもよく、又は、開閉可能な搬送口として設置されてもよい。把持機構1111が搬送室1と収容室2との間でウェーハを搬送するときに、搬送口を開放させることにより、収容室2と搬送室1とを連通させることで、ウェーハの搬送に役立ち、把持機構1111が搬送室1と収容室2との間でウェーハを搬送完了すると、搬送口を閉鎖させる。
【0018】
反応チャンバ3と搬送室1との間の搬送口は、閉鎖不能な搬送口として設置されてもよく、又は、開閉可能な搬送口として設置されてもよい。把持機構1111が搬送室1と反応チャンバ3との間でウェーハを搬送するときに、搬送口を開放させることにより、反応チャンバ3と搬送室1とを連通させることで、ウェーハの搬送に役立ち、把持機構1111が搬送室1と反応チャンバ3との間でウェーハを搬送完了すると、搬送口を閉鎖させる。
【0019】
エジェクタピン311の昇降状態は、必要に応じて選択、調整することができる。例えば、ウェーハを反応チャンバ内に搬入するときに、エジェクタピン311がウェーハステージ31の頂面から高位に突き出して、ウェーハを支持する一方、ウェーハを反応チャンバ3内から取り出すときに、エジェクタピン311が高位から低位に下降して、ウェーハから離脱する。
【0020】
複数の反応チャンバ3は、同じプロセス反応に用いられてもよいし(すなわち、同じタイプの反応チャンバ3であってもよい)、異なるプロセス反応にそれぞれ用いられてもよく(すなわち、異なるタイプの反応チャンバ3であってもよい)、例えば、第1反応チャンバ3でプロセスAが完了した後に、把持機構1111がウェーハを第2反応チャンバ3に転送してプロセスBを行う。
【0021】
搬送室1の形状及び寸法は、必要に応じて選択、調整することができ、ここでは特に限定されない。例えば、搬送室1は、四角形又は多角形構造のキャビティを採用すればよい。
【0022】
収容室2の形状及び寸法は、必要に応じて選択、調整することができ、ここでは特に限定されない。
【0023】
収容室2の数量及び設置位置は、必要に応じて選択、調整することができる。例えば、収容室2は、複数であり、把持機構1111がウェーハを搬送しやすくなるために、搬送室1の各側面にそれぞれ設置される。
【0024】
反応チャンバ3の数量及び設置位置は、必要に応じて選択、調整することができる。例えば、複数の反応チャンバ3は、それぞれ搬送室1の各側面に設置され、又は、プロセスの要求に応じて、搬送室1の一部の側面に複数の反応チャンバ3を設置し、搬送室1の他の一部の側面に1つの反応チャンバ3を設置する。
【0025】
複数の反応チャンバ3に対する収容室2の設置位置は、必要に応じて選択、調整することができる。例えば、収容室2を搬送室1の一側面に設置し、複数の反応チャンバ3を搬送室1の他の側面に設置し、又は、収容室2及び反応チャンバ3の一部を搬送室1の一側面に設置し、他の反応チャンバ3をそれぞれ搬送室1の他の側面に設置する。
【0026】
複数の反応チャンバ3の形状及び寸法は、必要に応じて選択、調整することができ、ここでは特に限定されない。
【0027】
複数の把持機構1111の構成及び数量は、必要に応じて選択、調整することができ、ここでは特に限定されない。例えば、複数の把持機構1111は、偶数又は単数であってもよい。
【0028】
複数の把持機構1111間では、各把持機構1111によるウェーハの搬送は独立して行われてもよいし、把持機構1111によるウェーハの搬送に相関関係があるように設置してもよい。
【0029】
ウェーハステージ31の形状及び寸法は、必要に応じて選択、調整することができ、ここでは特に限定されない。
【0030】
ウェーハステージ31の頂面の形状及び寸法は、ウェーハの形状及び寸法に応じて調整することができる。例えば、12インチのウェーハに対してプロセス反応を行う必要がある場合に、12インチ以上のウェーハステージ31の頂面を選択することができる。
【0031】
エジェクタピン311の形状及び数量は、必要に応じて選択、調整することができ、エジェクタピン311がウェーハを安定に支持できればよく、ここでは特に限定されない。
【0032】
同一の反応チャンバ3内において、異なるウェーハステージ31間のエジェクタピン311の昇降位置は、同じてもよく、異なってもよい。例えば、第1ウェーハステージ31のエジェクタピン311が高さ1に位置し、第2ウェーハステージ31のエジェクタピン311が高さ2に位置していてもよい。ここで、同一のウェーハステージ31のエジェクタピン311の昇降高さは、一致するように保たれる。
【0033】
本開示の実施例によれば、複数の反応チャンバ3を設置することにより、プロセスプラットフォームにおいて複数のウェーハに対してプロセス反応を行うことができ、また、複数の把持機構1111を設置することにより、反応チャンバ3と収容室2との間でのウェーハの搬送効率を高めることができ、これにより、プロセスプラットフォームにおいてプロセス反応を連続的に行うことで、プロセスプラットフォームのプロセス生産能力を高めることができる。エジェクタピンがウェーハステージ31の頂面に昇降可能に設置されているため、異なる位置高さの把持機構1111との協働を実現することができ、これにより、把持機構1111がウェーハをウェーハステージ31にスムーズに載置したり、ウェーハステージ31からウェーハを取り出したりするのに役立つ。
【0034】
一例では、複数の反応チャンバ3には、少なくともウェーハのフォトレジスト除去、ウェーハの熱処理、ウェーハの酸化、ウェーハのエッチングのうちのいずれかのタイプの反応チャンバが含まれる。
【0035】
一例では、プロセスプラットフォームは、ウェーハのフォトレジスト除去プロセスに適用され、プラズマ技術を用いて、留保する必要のないフォトレジストをウェーハの頂面から除去する。12インチのウェーハを反応チャンバ3内に置き、酸素、窒素などのガスを流入させ、外部の高周波エネルギを印加し、誘導結合プラズマを生成し、ウェーハの表面にフォトレジストと酸化反応を起こして、一酸化炭素、二酸化炭素、水などの揮発性成分を生成することにより、フォトレジストを除去する。本開示の例示的なプロセスプラットフォームでは、複数のフォトレジスト除去タイプの反応チャンバ3を設置し、各反応チャンバ3に少なくとも1つのウェーハステージ31を設置することにより、プロセスプラットフォームにおいてフォトレジスト除去が行われるウェーハの数を高めることができ、また、複数のメカニカルハンドを設置することにより、ウェーハの搬送効率を高めることができ、これにより、プロセスプラットフォームにおいてプロセスが中断しないことを最大限に実現することで、ウェーハプロセスの生産能力を高めることができる。
【0036】
一例では、各反応チャンバ3内には、2つのウェーハステージ31が間隔を空けて設置される。第1搬送部11には、反応チャンバ3と収容室2との間でウェーハを搬送するための4つの把持機構1111が設置される。具体的に、4つの把持機構1111が収容室2から4枚のウェーハを取り出し、4枚のウェーハを2つの反応チャンバ3にそれぞれ搬入してプロセス反応を行い、4つの把持機構1111が繰り返し動作することにより、すべての反応チャンバ3内において、ウェーハのプロセス反応を行うようになる。その後、4つの把持機構1111のうち2つの把持機構1111が依然として収容室2から2つの未加工ウェーハを取り出し、いずれかの反応チャンバ3にプロセス反応が完了したときに、アイドル状態の2つの把持機構1111が反応チャンバ3からプロセスが完了したウェーハを取り出し、未加工ウェーハを把持している2つの把持機構1111が、2枚のウェーハをこの反応チャンバ3に搬入してプロセス反応を続けて行う。これにより、プロセスが中断しないことを実現し、ウェーハプロセスの生産能力を高めることができる。
【0037】
一例では、図9図10に示すように、反応チャンバ3は、搬送室1との組み立てを容易にするように、モジュール化された設備を採用する。モジュール化された設備は、反応チャンバ3、プラズマ源33、プラズママッチングボックス34、電気モジュール35、主制御モジュール36、及び給気システム37が設置されている枠体32を含む。ここで、主制御モジュール36は、プラズマ源33にプロセスガス(酸素、窒素など)を供給するように給気システム37を制御し、プラズママッチングボックス34は、プロセスガスをプラズマにイオン化させるようにプロセスガスに高周波エネルギを放出し、プラズマは、反応チャンバ3に入った後にウェーハとプロセス反応を行い、電気モジュール35は、反応チャンバ3、プラズマ源33、プラズママッチングボックス34、主制御モジュール36、給気システム37に制御信号を送信することに用いられる。
【0038】
一実施例では、図3に示すように、プロセスプラットフォームは、ウェーハステージ31の頂面に設置された加熱部312をさらに備え、加熱部312は、ウェーハステージ31の頂面の領域を加熱することに用いられる。
【0039】
本開示の実施例では、以下のように説明する必要がある。
【0040】
加熱部312の配置方法及び数量については、ウェーハのプロセス要求に応じて選択、調整することができ、ここでは特に限定されない。例えば、加熱部312の数量が複数である場合に、ウェーハが均一に加熱される必要があるとき、複数の加熱部312を頂面に均一に配置し、あるいはウェーハのエッジ領域よりもウェーハの中心領域が高く加熱される必要があるとき、頂面の中心領域により多くの加熱部312を配置し、頂面のエッジ領域により少ない加熱部312を配置し、あるいは加熱部312は頂面に配置された加熱ディスク全体であってもよく、その加熱ディスクの各領域に異なる温度を設定することができる。
【0041】
本開示の実施例によれば、加熱部312を設けることにより、ウェーハステージ31の頂面領域の温度を高め、さらにウェーハの温度を高め、ひいてはウェーハのプロセス反応の効率を高めることができるとともに、高温でウェーハのプロセス反応際に発生する不純物を揮発させることができ、これにより、ウェーハのプロセス反応へのその不純物の影響を回避し、ウェーハのプロセス反応の安定性を高めることができる。
【0042】
一実施例では、図3に示すように、プロセスプラットフォームは、ウェーハステージ31の頂面に設置されたガス輸送部をさらに備え、ガス輸送部は、複数の環状ガス導管313と複数の第1ストリップ状ガス導管314とを有する。複数の環状ガス導管313と複数の第1ストリップ状ガス導管314は、互いに連通しており、連通箇所に第1排気孔315が設けられている。複数の環状ガス導管313は、同心に設置され、かつウェーハステージ31の頂面と同軸である。複数の第1ストリップ状ガス導管314は、いずれもウェーハステージ31の頂面の直径方向に沿って均等な間隔を空けて設置されている。第1排気孔315は、ウェーハステージ31の頂面と連通しており、プロセスガスを排出することに用いられる。
【0043】
ここで、加熱部312は、隣接する2つの環状ガス導管313の間に設置されている。
【0044】
一実施例では、プロセスプラットフォームは、ウェーハステージ31の頂面に設置されるガス輸送部をさらに備え、ガス輸送部は、複数の環状ガス導管313と複数の第1ストリップ状ガス導管314とを有する。複数の環状ガス導管313と複数の第1ストリップ状ガス導管314は、互いに連通し、連通箇所に第1排気孔315が設けられる。複数の環状ガス導管313は、同心に設置され、かつウェーハステージ31の頂面と同軸である。複数の第1ストリップ状ガス導管314は、いずれもウェーハステージ31の頂面の直径方向に沿って均等な間隔を空けて設置される。第1排気孔315は、ウェーハステージ31の頂面と連通し、プロセスガスを排出することに用いられる。
【0045】
ここで、加熱部312は、隣接する2つの第1ストリップ状ガス導管314の間に設置されている。
【0046】
一実施例では、プロセスプラットフォームは、ウェーハステージ31の頂面に設置されるガス輸送部をさらに備え、ガス輸送部は、複数の環状ガス導管313と複数の第1ストリップ状ガス導管314とを有する。複数の環状ガス導管313と複数の第1ストリップ状ガス導管314は、互いに連通し、連通箇所に第1排気孔315が設けられる。複数の環状ガス導管313は、同心に設置され、かつウェーハステージ31の頂面と同軸である。複数の第1ストリップ状ガス導管314は、いずれもウェーハステージ31の頂面の直径方向に沿って均等な間隔を空けて設置される。第1排気孔315は、ウェーハステージ31の頂面と連通し、プロセスガスを排出することに用いられる。
【0047】
ここで、加熱部312は、隣接する2つの環状ガス導管313と、隣接する2つの第1ストリップ状ガス導管314との間に設置される。
【0048】
本開示の実施例では、以下のように説明する必要がある。
【0049】
隣接する2つの環状ガス導管313の間の間隔は、同一であっても異なっていてもよい。すなわち、複数の環状ガス導管313は、頂面に等間隔で配置されてもよいし、頂面に不等間隔で配置されてもよく、ここでは特に限定されない。
【0050】
第1排気孔315の形状及び寸法は、必要に応じて選択、調整することができ、ここでは特に限定されない。
【0051】
プロセス反応を行う場合には、ウェーハの裏面を昇温させ、さらにウェーハの温度を高める必要があるが、異なるプロセス要求に鑑み、ウェーハの異なる領域を異なる温度に加熱する必要がある。例えば、ウェーハの中心領域を300℃に加熱し、ウェーハのエッジ領域を200℃に加熱し、エッジ領域と中心領域との間の中間領域の温度に曲線的な漸増傾向を呈させることで、プロセス結果への勾配温度差の影響を避ける。本開示の実施例により、上述の問題を効果的に解決することができる。
【0052】
本開示の実施例によれば、環状ガス導管313と第1ストリップ状ガス導管314との間に加熱部312を設けることにより、プロセスガスが吸熱した後ウェーハの裏面に排出され、ひいては隣接する2つの加熱部312間の勾配温度を小さくする。これにより、ウェーハを均一に加熱し、ウェーハのプロセス結果の安定性を高める。
【0053】
一例では、ガス輸送部内のプロセスガスは、窒素ガスを用いてもよい。
【0054】
一実施例では、図3に示すように、ガス輸送部は、複数の環状ガス導管313のうちの一部の環状ガス導管313と相互に連通しており、かつ連通箇所に第2排気孔317が設けられている複数の第2ストリップ状ガス導管316をさらに有する。複数の第2ストリップ状ガス導管316は、いずれもウェーハステージ31の頂面の直径方向に沿って均等な間隔を空けて設置されており、複数の第1ストリップ状ガス導管314と交互に配置されている。第2排気孔317は、ウェーハステージ31の頂面と連通しており、プロセスガスを排出することに用いられる。
【0055】
ここで、加熱部312は、隣接する2つの第2ストリップ状ガス導管316の間に設置されている。
【0056】
本開示の実施例では、以下のように説明する必要がある。
【0057】
第2ストリップ状導気管316の長さは、必要に応じて選択、調整することができる。例えば、第2ストリップ状気管316の長さは、第1ストリップ状気管314の長さと同じであり、又は第1ストリップ状気管314の長さよりも小さい。
【0058】
第2ストリップ状導気管316の設置位置は、プロセス要求に応じて選択、調整することができる。例えば、ウェーハの中心領域における勾配温度を高くすることが要求される場合、第2ストリップ状導気管316がウェーハステージ31の頂面の中心領域寄りの位置に設置されることにより、ウェーハステージ31の頂面の中心領域の排気量を増大させ、ひいてはウェーハの中心領域の温度差を減少させる。
【0059】
第2排気孔317の形状及び寸法は、必要に応じて選択、調整することができ、ここでは特に限定されない。
【0060】
本開示の実施例によれば、2つの隣接する第2ストリップ状ガス導管316の間に加熱部312を設けることにより、プロセスガスが吸熱した後ウェーハの裏面に排出され、ひいては隣接する2つの加熱部312間の勾配温度を小さくする。これにより、ウェーハを均一に加熱し、ウェーハのプロセス結果の安定性をさらに高める。
【0061】
1つの実施例では、図1に示すように、プロセスプラットフォームは、プロセス反応後のウェーハを冷却するための冷却室4をさらに備える。冷却室4は、搬送ステージに設置されている。
【0062】
本開示の実施例では、以下のように説明する必要がある。
【0063】
冷却室4の設置位置は、プロセス要求に応じて選択、調整することができる。例えば、収容室2に搬入されるウェーハが低温のウェーハである必要であれば、冷却室4を反応チャンバ3と収容室2の間に設置する。また、例えば、隣接する2つの反応チャンバ3が異なるタイプの反応チャンバ3である場合に、ウェーハを反応チャンバ間で搬送する必要があるが、温度要求が異なるため、冷却室4を隣接する2つの反応チャンバ3の間に設置する。
【0064】
冷却タンク4の数量は、必要に応じて選択、調整することができ、ここでは特に限定されない。
【0065】
本開示の実施例によれば、搬送ステージに冷却室4を設置することにより、プロセスが完了したウェーハを一時的に収容することができる。これにより、ウェーハが反応チャンバ3内で冷却されることによる次のプロセスの進行の遅延を回避し、反応チャンバ3の生産能力をさらに向上させることができる。
【0066】
一例では、図2図8に示すように、冷却室4は、前端モジュール5において設置されてもよい。
【0067】
一実施例では、図2図8に示すように、複数の反応チャンバ3及び搬送室1の内部ではいずれも真空環境である場合に、プロセスプラットフォームは、前端モジュール5と第1中継室6とをさらに備える。第1中継室6は、搬送室1に設置され、前端モジュール5は、第1中継室6と収容室2との間に設置され、収容室2と第1中継室6との間でウェーハを搬送することに用いられる。
【0068】
本開示の実施例では、以下のように説明する必要がある。
【0069】
前端モジュール5は、ウェーハを非真空の収容室2から真空の第1中継室6に搬送するための設備と理解することができ、その具体的な構造は、ここでは特に限定されない。
【0070】
第1中継室6の数量については、必要に応じて選択、調整することができ、ここでは特に限定されない。
【0071】
本開示の実施例によれば、先端モジュール5を設置することにより、ウェーハの搬送過程において、反応チャンバ3及び搬送室1の内部の真空環境に影響を与えることを回避するとともに、反応チャンバ3内のプロセスガスとプラズマの流失を低減させ、反応チャンバ3における二次プロセス反応際の内部環境に対する調整時間を短縮し、プロセスプラットフォームの生産能力をさらに向上させることができる。
【0072】
一実施例では、図8に示すように、プロセスプラットフォームは、第2搬送部7と第2中継室8とをさらに備え、第2搬送部7と第2中継室8とは、いずれも搬送室1に設置されている。第2搬送部7は、第1搬送部11と収容室2との間に設置されており、第2中継室8は、第1搬送部11と第2搬送部7との間に設置されており、第2搬送部7から第1搬送部11に搬送されるウェーハを一時的に収容することに用いられる。
【0073】
本開示の実施例では、以下のように説明する必要がある。
【0074】
第2搬送部7に設置される把持機構1111の機構及び数量は、必要に応じて選択、調整することができる。例えば、第2搬送部7は、第1搬送部11の把持機構1111と同じ構造及び数量を有し、これに基づいて、第2搬送部7の把持機構1111は、第2中継室8にウェーハを搬送するだけでなく、反応チャンバ3の一部にもウェーハを搬送し、さらにウェーハの搬送効率を向上させることができる。
【0075】
第2中継室8の数量は、必要に応じて選択、調整することができ、ここでは特に限定されない。
【0076】
本開示の実施例によれば、第2搬送部7及び第2中継室8を設けることにより、収容室2と反応チャンバ3との間のウェーハの搬送効率を向上させることができる。
【0077】
一実施例では、図4に示すように、プロセスプラットフォームは、第1メカニカルアーム1112をさらに備える。第1メカニカルアーム1112は、その第1端が搬送室1に連結されており、その第2端が複数の把持機構1111に回転可能に連結されている。複数の把持機構1111は、いずれも第1高さに設置されている。
【0078】
ここで、エジェクタピン311の先端の昇降高さは複数の把持機構1111の設置高さに適合している。
【0079】
本開示の実施例では、以下のように説明する必要がある。
【0080】
第1メカニカルアーム1112と把持機構1111は、共同でメカニカルハンド構造を形成する。
【0081】
エジェクタピン311の先端の昇降高さは複数の把持機構1111の設置高さに適合しているとは、把持機構1111が反応チャンバ3内にウェーハを搬入するときに、エジェクタピン311の頂部がウェーハに当接するように第1高さに調整されると理解されたい。
【0082】
複数の把持機構1111の動作過程について、具体的には、一部の把持機構1111が反応チャンバ3内からウェーハを取り出した後、プロセス反応が行われていないウェーハを持つ他の一部の把持機構1111が反応チャンバ3に位置合わせて、プロセス反応が行われていないウェーハをこの反応チャンバ3に搬入するように、把持機構1111の角度を回転させる。
【0083】
本開示の実施例によれば、回転可能な複数の把持機構1111を設けることにより、プロセス反応が完了したウェーハとプロセス反応が完了していないウェーハとの急速な交替を実現することができ、プロセス反応の際にウェーハの交替に占有される時間を短縮し、プロセス効率を向上させることができる。
【0084】
一例において、複数の反応チャンバ3及び搬送室1の内部がすべて真空環境である場合に、把持機構1111の把持端は、ウェーハのエッジを吸着するための吸盤を採用することができる。
【0085】
本開示の例によれば、吸盤を設けることにより、把持機構1111とウェーハとの間の横方向摩擦力を大きくして、搬送中にウェーハが把持機構1111から脱落するのを回避することができる。
【0086】
一実施例では、図5に示すように、プロセスプラットフォームは、第2メカニカルアーム1113をさらに備え、第2メカニカルアーム1113は、その第1端が搬送室1と連結しており、その第2端が複数の把持機構1111に回転可能に連結している。複数の把持機構1111のうちの少なくとも一部の把持機構1111は、異なる高さに設置されている。
【0087】
ここで、エジェクタピン311の先端の昇降高さは複数の把持機構1111の設置高さに適合している。
【0088】
本開示の実施例では、以下のように説明する必要がある。
【0089】
第2メカニカルアーム1113と把持機構1111は、共同でメカニカルハンド構造を形成する。
【0090】
複数の把持機構1111の設置高さは、必要に応じて選択、調整することができる。例えば、複数の把持機構1111を、それぞれ異なる高さに設置してもよいし、一部の把持機構1111を同じ高さに設置してもよく、他の一部の把持機構1111をそれぞれ異なる高さに設置してもよい。
【0091】
エジェクタピン311の先端の昇降高さは複数の把持機構1111の設置高さに適合しているとは、高位の把持機構1111が反応チャンバ3の第1ウェーハステージ31にウェーハを搬送し、又は反応チャンバ3の第1ウェーハステージ31からウェーハを取り出すときに、第1ウェーハステージ31のエジェクタピン311は当該把持機構1111の高位に調整されると理解されたい。低位の把持機構1111が第1ウェーハステージ31にウェーハを搬送し、又は第1ウェーハステージ31からウェーハを取り出すときに、このエジェクタピン311は、高位から低位に調整される。すなわち、いずれかのウェーハステージ31のエジェクタピン311の高さは、当該ウェーハステージ31にウェーハを搬送する把持機構1111の高さに応じて調整される。
【0092】
本開示の実施例によれば、異なる高さを有する把持機構1111を設けることにより、回転中に把持機構1111が占有する空間を低減することができるとともに、エジェクタピン311の昇降を把持機構1111の高さに適合させることで、把持機構1111の昇降にかかる時間が長くて、ウェーハの置換効率に影響を与えるのを回避することができる。
【0093】
一例では、第2メカニカルアーム1113には4つの把持機構1111が設けられ、4つの把持機構1111は異なる高さにそれぞれ位置する。反応チャンバ3内には、2つのウェーハステージ31が設置される。動作過程において、具体的には、4つの把持機構1111が同じ方向まで回転し、第1中継室6(又は収容室2)からウェーハを取り出す際に4つのウェーハを同時に取り出すことができ、その後、4つの把持機構1111が異なる角度に回転し、第1把持機構1111が第1反応チャンバ3の第1ウェーハステージ31にウェーハを搬入し、第2把持機構1111が第1反応チャンバ3の第2ウェーハステージ31にウェーハを搬入するときに、第1ウェーハステージ31のエジェクタピン311は高さ1に調整され、第2ウェーハステージ31のエジェクタピン311は高さ2に調整されてもよい。プロセス反応が完了した後、第2把持機構1111が第1ウェーハステージ31からウェーハを取り出し、第1把持機構1111が第2ウェーハステージ31からウェーハを取り出すとき、第1ウェーハステージ31のエジェクタピン311は高さ2に調整され、第2ウェーハステージ31のエジェクタピン311は高さ1に調整される。プロセス反応が完了した後、第3把持機構1111が第1ウェーハステージ31からウェーハを取り出し、第4把持機構1111が第2ウェーハステージ31からウェーハを取り出すとき、第1ウェーハステージ31のエジェクタピン311は高さ3に調整され、第2ウェーハステージ31のエジェクタピン311は高さ4に調整される。プロセス反応が完了した後、第4把持機構1111が第1ウェーハステージ31からウェーハを取り出し、第3把持機構1111が第2ウェーハステージ31からウェーハを取り出すとき、第1ウェーハステージ31のエジェクタピン311は高さ4に調整され、第2ウェーハステージ31のエジェクタピン311は高さ3に調整される。
【0094】
一実施例では、図6図7に示すように、プロセスプラットフォームは、第3メカニカルアーム1114と第4メカニカルアーム1115とをさらに備える。第3メカニカルアーム1114は、その第1端が搬送室1に連結されており、その第2端が複数の把持機構1111のうちの一部の把持機構1111に連結されている。第4メカニカルアーム1115は、その第1端が搬送室1に連結されており、その第2端が複数の把持機構1111のうちの他の一部の把持機構1111に連結されている。一部の把持機構1111は、第1高さに設置されており、他の一部の把持機構1111は第2高さに設置されている。
【0095】
ここで、エジェクタピン311の先端の昇降高さは一部の把持機構1111及び他の一部の把持機構1111の設置高さに適合している。
【0096】
本開示の実施例では、以下のように説明する必要がある。
【0097】
第3メカニカルアーム1114と把持機構1111は、共同でメカニカルハンド構造を形成する。
【0098】
第4メカニカルアーム1115と把持機構1111は、共同でメカニカルハンド構造を形成する。
【0099】
エジェクタピン311の先端の昇降高さは複数の把持機構1111の設置高さに適合しているとは、第1高さに位置する把持機構1111が反応チャンバ3のウェーハステージ31にウェーハを搬送し、又は反応チャンバ3のウェーハステージ31からウェーハを取り出すときに、該ウェーハステージ31のエジェクタピン311は該把持機構1111の第1高さに調整されると理解されたい。第2高さに位置する把持機構1111がウェーハステージ31にウェーハを搬送し、又はウェーハステージ31からウェーハを取り出すときに、このエジェクタピン311は第1高さから第2高さに調整される。すなわち、ウェーハステージ31のエジェクタピン311の高さは、当該ウェーハステージ31にウェーハを搬送する把持機構1111の高さに応じて調整されることができる。
【0100】
本開示の実施例によれば、エジェクタピン311の昇降を把持機構1111の高さに適合させることで、把持機構1111の昇降にかかる時間が長いことにより、ウェーハの置換効率に影響を与えるのを回避することができる。
【0101】
一例では、第3メカニカルアーム1114には2つの把持機構1111が設置され、2つの把持機構1111はそれぞれ第1把持機構1111と第2把持機構1111であり、第4メカニカルアーム1115には2つの把持機構1111が設置され、2つの把持機構1111がそれぞれ第3把持機構1111と第4把持機構1111である。ここで、第1把持機構1111と第2把持機構1111は、高さ1(第1高さ)に位置し、第3把持機構1111と第4把持機構1111は、高さ2(第2高さ)に位置する。反応チャンバ3内には、2つのウェーハステージ31が設置される。動作過程において、具体的には、第1把持機構1111と第2把持機構1111が2つのステージ31にウェーハを搬入するときに、2つのステージ31のエジェクタピン311は高さ1に調整される。プロセス反応が完了した後、第3把持機構1111と第4把持機構1111が2つのウェーハステージ31からウェーハを取り出した後、2つのウェーハステージ31のエジェクタピン311は高さ2に調整される。第3把持機構1111と第4把持機構1111がウェーハを取り出した後、第1把持機構1111と第2把持機構1111が収容室2から把持している、プロセス反応が行われていないウェーハを2つのウェーハステージ31に搬入し、2つのウェーハステージ31のエジェクタピンは高さ1に再び調整される。これにより、プロセスが中断することなく、プロセスの生産能力を高めることができる。
【0102】
本明細書の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚み」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」「反時計回り」「軸方向」、「径方向」、「周方向」などの用語が示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づいており、本開示の説明を容易にし、説明を簡略化することのみを意図しており、言及された装置又は部品が特定の方位や、特定の方位において構成され動作しなければならないことを示す又は暗示するものではなく、本開示を限定するものとして解釈されることはない。
【0103】
また、「第1」、「第2」という用語は説明の目的のみに使用され、比較的重要であることを示す又は暗示するものとして解釈されることはなく、或いは示された技術的特徴の数を黙示的に指定するものとして解釈されることはない。したがって、「第1」、「第2」で限定される特徴は、1つ又はより多くのこのような特徴を含み得ることを明示又は暗示するものである。本開示の説明において、明確且つ具体的な限定がない限り、「複数」とは、例えば、2つまたは2つ以上を意味する。
【0104】
本開示において、明確な規定と限定がない限り、「取り付け」、「接続」、「連結」、「固定」の用語の意味は広く理解されるべきである。例えば、固定接続や、着脱可能な接続、あるいは一体化が可能である。機械的接続や、電気的接続や、通信も可能である。直接的に接続することや、中間媒体を介して間接的に接続すること、2つの部品の内部が連通することや、2つの素子の相互作用の関係も可能である。当業者にとって、本開示における上記の用語の具体的な意味は、具体的な場合に応じて理解することができる。
【0105】
本開示において、明確な規定と限定がない限り、第1構成が第2構成の「上」または「下」にあるとは、第1構成と第2構成が直接接触してもよく、第1構成と第2構成が直接接触するのではなく中間の他の構成を介して接触してもよい。また、第1構成は第2構成の「上」、「上方」及び「頂面」にあるとは、第1構成が第2構成の真上または斜め上にあってもよく、或いは第1構成の水平高さが第2構成よりも高いことのみを示す。第1構成は第2構成の「下」、「下方」及び「下面」にあるとは、第1構成が第2構成の直下または斜め下にあってもよく、或いは第1構成の水平高さが第2構成よりも小さいことのみを示す。
【0106】
上記の開示は、本開示の異なる構成を実現するための多くの異なる実施形態または例を提供した。本開示の開示を簡略化するために、特定の例の構成要素及び設置を上記にて説明した。当然ながら、これらは一例にすぎず、本願を限定することを目的としていない。さらに、本開示は、異なる例において数字及び/又はアルファベットを繰り返し参照することができ、このような繰り返しは、簡略化と明瞭化の目的を実現するためであり、その自体は、議論された各種の実施形態及び/又は設置の間の関係を示すものではない。
【0107】
上記の具体的な実施形態は、本願の保護範囲を限定するものではない。当業者にとって、設計要件と他の要因に基づいて、様々な修正、組み合わせ、サブ組み合わせ、代替を行うことができることは明らかである。本開示の思想と原理の範囲内で行われる変更、均等な置換及び改良等は、いずれも本開示の保護範囲内に含まれるものとする。
図1
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