(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025010527
(43)【公開日】2025-01-21
(54)【発明の名称】コンピュータプログラム、情報処理装置、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06T 13/40 20110101AFI20250110BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20250110BHJP
【FI】
G06T13/40
H04N23/60 500
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024109180
(22)【出願日】2024-07-05
(31)【優先権主張番号】P 2023112373
(32)【優先日】2023-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】505410069
【氏名又は名称】フェンリル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】田名後 栄美
(72)【発明者】
【氏名】河野 正樹
【テーマコード(参考)】
5B050
5C122
【Fターム(参考)】
5B050AA10
5B050BA08
5B050CA07
5B050EA09
5B050FA02
5B050FA05
5B050FA08
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5B050FA14
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5B050FA17
5C122EA42
5C122FK23
5C122FK37
5C122FK41
5C122FK42
5C122HB01
5C122HB05
(57)【要約】
【課題】手軽に絵コンテを作成できるコンピュータプログラム、情報処理装置、及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】コンピュータプログラムは、タッチパネル内蔵のディスプレイを備えるコンピュータに、絵コンテを構成する複数のコマにそれぞれ対応する複数のオブジェクトを、各コマに対して描画された画像のサムネイルと共に時系列に並べて前記ディスプレイに表示し、前記複数のオブジェクトの中から、編集対象のコマに対応するオブジェクトの選択を前記ディスプレイ上で受け付け、選択されたオブジェクトに対応するコマの編集画面を、前記複数のオブジェクトと同一画面内に表示させ、表示させた編集画面にて、前記コマへの描画編集を受け付け、前記同一画面内に、前記複数のコマを、設定されている時間軸に合わせて動画として再生させる再生ボタンを表示し、前記再生ボタンが前記ディスプレイ上で選択されると、前記複数のコマを動画として再生させる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネル内蔵のディスプレイを備えるコンピュータに、
絵コンテを構成する複数のコマにそれぞれ対応する複数のオブジェクトを、各コマに対して描画された画像のサムネイルと共に時系列に並べて前記ディスプレイに表示し、
前記複数のオブジェクトの中から、編集対象のコマに対応するオブジェクトの選択を前記ディスプレイ上で受け付け、
選択されたオブジェクトに対応するコマの編集画面を、前記複数のオブジェクトと同一画面内に表示させ、
表示させた編集画面にて、前記コマへの描画編集を受け付け、
前記同一画面内に、前記複数のコマを、設定されている時間軸に合わせて動画として再生させる再生ボタンを表示し、
前記再生ボタンが前記ディスプレイ上で選択されると、前記複数のコマを動画として再生させる
処理を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに、
前記編集画面を表示中、前記複数のコマに対応する前記複数のオブジェクトの表示方法を切り替えるインタフェースを表示し、
前記インタフェースが選択される都度、前記複数のオブジェクトの表示方法を切り替える
処理を実行させる請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータに、
前記再生ボタンが選択された場合に前記動画と同期させて出力する音の波形を、前前記複数のコマを時系列に並べた前記複数のオブジェクトと略平行に表示する
処理を実行させる請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータに、
前記複数のコマを時系列に並べた前記複数のオブジェクトに重畳させて、前記並べられた方向に移動可能にカーソルを表示し、
前記カーソルの移動に応じて、前記複数のコマを切り換えつつ表示する
処理を実行させる請求項1から3のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータに、
前記コマそれぞれに対応する前記動画における再生時間を表示する
処理を実行させる請求項1から3のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータに、
編集対象のコマに対するコメントの描画を、前記コマと別のレイヤ上で受け付け、
前記コメントの描画データを前記コマの識別データと対応付けて記憶し、
動画として再生する際に、前記コメントを重畳表示させるか否かの設定を受け付ける
処理を実行させる請求項1から3のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータに、
前記複数のコマを縦方向に並べ、各コマの識別データと、各コマにおけるアクションを説明するコメントと、各コマのタイムスタンプを表形式で表示する第2編集画面を表示し、
前記第2編集画面上で前記コメントに対するテキスト編集と、前記第2編集画面を覆うレイヤ上で自由な軌跡での描画とを受け付ける
処理を実行させる請求項1から3のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
タッチパネル内蔵のディスプレイと、
処理部とを備え、
前記処理部は、
絵コンテを構成する複数のコマにそれぞれ対応する複数のオブジェクトを、各コマに対して描画された画像のサムネイルと共に時系列に並べて前記ディスプレイに表示し、
前記複数のオブジェクトの中から、編集対象のコマに対応するオブジェクトの選択を受け付け、
選択されたオブジェクトに対応するコマの編集画面を、前記複数のオブジェクトと同一画面内に表示させ、
表示させた編集画面にて、前記コマへの描画編集を受け付け、
前記同一画面内に、前記複数のコマを、設定されている時間軸に合わせて動画再生させる再生ボタンを表示し、
前記再生ボタンが前記ディスプレイ上で選択されると、前記複数のコマを動画再生させる
処理部を備える情報処理装置。
【請求項9】
タッチパネル内蔵のディスプレイを備えるコンピュータが、
絵コンテを構成する複数のコマにそれぞれ対応する複数のオブジェクトを、各コマに対して描画された画像のサムネイルと共に時系列に並べて前記ディスプレイに表示し、
前記複数のオブジェクトの中から、編集対象のコマに対応するオブジェクトの選択を、前記ディスプレイ上で受け付け、
選択されたオブジェクトに対応するコマの編集画面を、前記複数のオブジェクトと同一画面内に表示させ、
表示させた編集画面にて、前記コマへの描画編集を受け付け、
前記同一画面内に、前記複数のコマを、設定されている時間軸に合わせて動画再生させる再生ボタンを表示し、
前記再生ボタンが前記ディスプレイ上で選択されると、前記複数のコマを動画再生させる
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絵コンテの作成を支援するコンピュータプログラム、情報処理装置、及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
映像制作、アニメーション制作の現場では、イメージの共有のために第一義的に、簡単な手書きのポンチ絵を時系列に並べた絵コンテを作成する。昨今では、旧来の手書きのポンチ絵の絵コンテの作成から、画像編集ソフトウェアを用いて描かれた絵を並べる絵コンテの作成が可能となっている。制作される映像をイメージするために、並べられた画像を続けて再生して動画として出力する機能なども制作支援技術として提案されている(特許文献1等)。
【0003】
画像処理に関するハードウェアの技術進歩により、画像編集プログラムの機能は、多種多様に膨大化しており、絵コンテを作成する機能を有しているとしても、他の機能を外すことができない。絵コンテを作成する機能のみを欲しているユーザにとって、そのような画像編集プログラムを使用することは、他の機能があることで高コストになったり、より処理能力が高いハードウェアが必要になったりするなど、冗長な構成であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、手軽に絵コンテを作成できるように機能を絞ったコンピュータプログラム、情報処理装置、及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態のコンピュータプログラムは、タッチパネル内蔵のディスプレイを備えるコンピュータに、絵コンテを構成する複数のコマにそれぞれ対応する複数のオブジェクトを、各コマに対して描画された画像のサムネイルと共に時系列に並べて前記ディスプレイに表示し、前記複数のオブジェクトの中から、編集対象のコマに対応するオブジェクトの選択を前記ディスプレイ上で受け付け、選択されたオブジェクトに対応するコマの編集画面を、前記複数のオブジェクトと同一画面内に表示させ、表示させた編集画面にて、前記コマへの描画編集を受け付け、前記同一画面内に、前記複数のコマを、設定されている時間軸に合わせて動画として再生させる再生ボタンを表示し、前記再生ボタンが前記ディスプレイ上で選択されると、前記複数のコマを動画として再生させる処理を実行させる。
【0007】
本開示の一実施形態の情報処理装置は、タッチパネル内蔵のディスプレイと、処理部とを備え、前記処理部は、絵コンテを構成する複数のコマにそれぞれ対応する複数のオブジェクトを、各コマに対して描画された画像のサムネイルと共に時系列に並べて前記ディスプレイに表示し、前記複数のオブジェクトの中から、編集対象のコマに対応するオブジェクトの選択を受け付け、選択されたオブジェクトに対応するコマの編集画面を、前記複数のオブジェクトと同一画面内に表示させ、表示させた編集画面にて、前記コマへの描画編集を受け付け、前記同一画面内に、前記複数のコマを、設定されている時間軸に合わせて動画再生させる再生ボタンを表示し、前記再生ボタンが前記ディスプレイ上で選択されると、前記複数のコマを動画再生させる処理部を備える。
【0008】
本開示の一実施形態の情報処理方法は、タッチパネル内蔵のディスプレイを備えるコンピュータが、絵コンテを構成する複数のコマにそれぞれ対応する複数のオブジェクトを、各コマに対して描画された画像のサムネイルと共に時系列に並べて前記ディスプレイに表示し、前記複数のオブジェクトの中から、編集対象のコマに対応するオブジェクトの選択を、前記ディスプレイ上で受け付け、選択されたオブジェクトに対応するコマの編集画面を、前記複数のオブジェクトと同一画面内に表示させ、表示させた編集画面にて、前記コマへの描画編集を受け付け、前記同一画面内に、前記複数のコマを、設定されている時間軸に合わせて動画再生させる再生ボタンを表示し、前記再生ボタンが前記ディスプレイ上で選択されると、前記複数のコマを動画再生させる。
【0009】
画像処理の分野において、各コマのサムネイルの表示と、画像編集の操作の受付とでは、OS(Operating System)や、プログラムに基づく制御のベースとなるソフトウェアの呼び出しに関し、呼び出す際のメモリの参照の仕方や、メモリへの展開の仕方が異なることがある。この場合、同一画面内に表示するデータとして、いずれも一時記憶領域に保持しながら編集を受け付けたり、動画を表示したりすることは、シンプルな構成であっても容易ではなく、メモリ等のハードウェア資源が必ずしも十分な環境で使用されるとは限られないことから、従来の画像編集プログラムで実現されている例は少なかった。更に、上述のような参照の仕方や、メモリへの展開の仕方は、OSのアップデートや、ベースとなるソフトウェアのアップデートによって、それらの方法が変更される場合もある。
【0010】
手軽に絵コンテを作成できるように機能を絞ったコンピュータプログラムを実現するにあたって、機能をシンプルに絞り込むことのみならず、シンプルにするためにソフトウェアの構成には、工夫を要する。上述したように、メモリ及び描画用のハードウェア資源に限りがあるような、タブレット型情報端末又はスマートフォンのような情報端末では特に、メモリの参照の仕方が異なるサムネイルの表示及び編集の受け付けは、同一画面内では実行されていなかった。
【0011】
本開示のコンピュータプログラム、情報処理装置、及び情報処理方法では、タッチパネル内蔵のディスプレイを備えるタブレット端末、又はスマートフォン等にて、絵コンテの各コマのサムネイルの表示と、選択したコマへの画像の編集とが同一画面内で実現される。
【0012】
本開示の一実施形態のコンピュータプログラムは、前記コンピュータに、前記編集画面を表示中、前記複数のコマに対応する前記複数のオブジェクトの表示方法を切り替えるインタフェースを表示し、前記インタフェースが選択される都度、前記複数のオブジェクトの表示方法を切り替える処理を実行させてもよい。
【0013】
本開示の一実施形態のコンピュータプログラムは、前記コンピュータに、前記再生ボタンが選択された場合に前記動画と同期させて出力する音の波形を、前前記複数のコマを時系列に並べた前記複数のオブジェクトと略平行に表示する処理を実行させてもよい。
【0014】
本開示の一実施形態のコンピュータプログラムは、前記コンピュータに、前記複数のコマを時系列に並べた前記複数のオブジェクトに重畳させて、前記並べられた方向に移動可能にカーソルを表示し、前記カーソルの移動に応じて、前記複数のコマを切り換えつつ表示する処理を実行させてもよい。
【0015】
本開示の一実施形態のコンピュータプログラムは、前記コンピュータに、前記コマそれぞれに対応する前記動画における再生時間を表示する処理を実行させてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本開示のコンピュータプログラムによれば、各コマのサムネイルを表示しつつ、そのサムネイルからいずれか任意のものを選択して、前後のコマのサムネイルを確認しながら同一画面内でコマの編集が可能である。更に、編集されたコマを時系列に表示する動画再生も、画面の切り替えなしに実行できる。このように、絵コンテの制作に必要な機能に絞ったコンピュータプログラムが実現される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本開示の情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】情報処理装置にて実行される処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図3】情報処理装置にて実行される処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図4】情報処理装置にて実行される処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図6】絵コンテ作成画面の他の一例を示す図である。
【
図7】絵コンテ作成画面の他の一例を示す図である。
【
図8】動画再生時の絵コンテ作成画面の一例を示す。
【
図9】表示切替ボタンが選択された絵コンテ作成画面の一例を示す。
【
図10】絵コンテ作成画面の他の一例を示す図である。
【
図11】絵コンテ作成画面の他の一例を示す図である。
【
図12】変形例における絵コンテ作成画面の一例を示す図である。
【
図14】第2編集画面における操作受付の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本開示をその実施の形態を示す図面を参照して具体的に説明する。以下の実施の形態では、本開示のコンピュータプログラムを利用した絵コンテの作成方法について説明する。
【0019】
図1は、本開示の情報処理装置1の構成を示すブロック図である。情報処理装置1は、タッチパネル内蔵のディスプレイを表示部13として備えるタブレット端末である。情報処理装置1は、スマートフォンであってもよい。情報処理装置1は、デスクトップ型又はラップトップ型のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0020】
情報処理装置1は、処理部10、記憶部11、通信部12、表示部13、操作部14、及び音声入出力部15を備える。
【0021】
処理部10は、CPU(Central Processing Unit )、GPU(Graphics Processing Unit)、及び/又は、MPU(Micro-Processing Unit )を用いたプロセッサ100を含む。処理部10は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory )、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等のメモリ101を含む。処理部10は、処理中に生成したデータをメモリ101又は記憶部11に記憶しつつ、記憶部11に記憶されている絵コンテプログラムP1に基づき演算を実行する。
【0022】
記憶部11は、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)等の不揮発性メモリを用いる。記憶部11は、処理部10が用いるデータを記憶する。記憶部11は、絵コンテプログラムP1を記憶する。絵コンテプログラムP1は、記憶媒体9に記憶されている絵コンテプログラムP9を処理部10が読み出して記憶部11に複製したものであってよい。絵コンテプログラムP1は、処理部10が通信部12を介して他のプログラムサーバ装置からダウンロードし、記憶部11に実行可能に記憶したものでもよい。
【0023】
通信部12は、インターネット又はキャリアネットワークを含むネットワークを介したサーバ装置2との通信を実現する。通信部12は具体的には、ネットワークカードである。通信部12は、キャリアネットワークと接続する無線通信モジュールであってもよいし、Wi-Fi(登録商標)用の無線通信モジュールであってもよい。処理部10は、通信部12によって図示しないサーバ装置等の外部装置との間でデータを送受信できる。
【0024】
表示部13は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等のディスプレイである。表示部13は、絵コンテプログラムP1のGUI(Graphical User Interface)を表示する。表示部13は、タッチパネル内蔵型ディスプレイである。表示部13は、タッチパネル内蔵型に限られない。
【0025】
操作部14は、処理部10との間で入出力が可能なユーザインタフェースである。操作部14は、一例では、表示部13が内蔵するタッチパネルである。操作部14は、タッチパネル用のペンを含んでもよい。操作部14は、マウス、キーボード等であってもよい。操作部14は、物理ボタンを含んでもよい。
【0026】
音声入出力部15は、スピーカ及びマイクロフォンを含む。処理部10は、音声をスピーカから出力し、マイクロフォンから音声入力を受け付けることができる。処理部10は、操作部14による操作の一部として音声入出力部15を用いてもよい。つまり処理部10は、マイクロフォンにて入力音声から操作内容を認識し、スピーカで出力する音声との対話形式で操作を受け付けてもよい。
【0027】
このように構成される汎用的な情報処理装置1は、絵コンテプログラムP1に基づき、絵コンテを手軽な作成を実現する。
図2-
図4は、情報処理装置1にて実行される処理手順の一例を示すフローチャートである。処理部10は、絵コンテプログラムP1がユーザによって選択されて起動し、絵コンテプログラムP1が表示する新規の絵コンテの作成メニューが選択されると、以下の処理手順を実行する。
【0028】
処理部10は、新規の絵コンテを構成する1つ目のコマを縮小化したオブジェクトと、1つ目のコマの編集画面とを含む絵コンテ作成画面を表示部13に表示する(ステップS101)。ステップS101において、処理部10は、編集画面を、メモリ101にコマ全体の描画データを展開して表示しつつ、オブジェクトについては、対応するコマに対する描画データをメモリ101から参照することで表示する。描画データは、コマの識別データに対応付けて、レイヤ別にベクター形式又はラスター形式で記述されたものである。
【0029】
処理部10は、編集画面への編集操作を操作部14にて受け付けるか否かを判断する(ステップS102)。編集操作を受け付けると判断した場合(S102:YES)、処理部10は、編集操作に応じて、編集画面上に描画し(ステップS103)、処理をステップS104へ進める。ステップS103で描画した結果は、1つ目のコマに対応するオブジェクトに、そのメモリ101からの参照によって反映される。
【0030】
編集画面への編集操作を受け付けないと判断された場合(S102:NO)、処理部10は、そのまま処理をステップS104へ進める。
【0031】
処理部10は、コマの新規追加又は複製の操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS104)。絵コンテ作成画面には、白紙のコマの新規追加の操作を受け付けるインタフェースと、選択中のコマの複製の操作を受け付けるインタフェースとを含み(
図5参照)、処理部10はいずれかのインタフェースの操作部14による操作を受け付ける。コマの新規追加又は複製の操作を受け付けていないと判断された場合(S104:NO)、処理部10は、処理をステップS102へ戻す。
【0032】
コマの新規追加又は複製を受け付けたと判断された場合(S104:YES)、処理部10は、1つ目のコマの編集画面への描画結果の描画データを、コマの識別データと対応付けて記憶部11の一時記憶領域又はメモリ101の他の領域に記憶(移動)し(ステップS105)、1つ目のコマの編集画面を絵コンテ作成画面から削除する(ステップS106)。処理部10は、1つ目のコマのオブジェクトの描画データの参照先を、メモリ101から記憶先に切り替え(ステップS107)、オブジェクトを、新規追加又は複製されたコマのオブジェクトと区別可能に表示させる(ステップS108)。
【0033】
処理部10は、新規追加又は複製された新たなコマについて、2つ目のコマとしての識別データ(2つ目)を付与し(ステップS109)、新たなコマへの編集画面を絵コンテ作成画面内に表示する(ステップS110)。新たなコマのオブジェクトを、1つ目のコマよりも後の時間に対応する箇所に、1つ目のコマと並べて表示する(ステップS111)。ステップS110において処理部10は、ステップS101の1つ目のコマ同様に、編集画面を、メモリ101にコマ全体の描画データを展開して表示する。ステップS111において処理部10は、オブジェクトについては、対応するコマに対する描画データをメモリ101から参照することで表示する。
【0034】
処理部10は、絵コンテ作成画面にて、新たなコマへの編集操作を操作部14にて受け付けるかを判断する(ステップS112)。編集操作を受け付けると判断した場合(S112:YES)、処理部10は、編集操作に応じて、編集画面上に描画し(ステップS113)、処理をステップS114へ進める。ステップS113で描画した結果は、新たなコマに対応するオブジェクトに、そのメモリ101からの参照によって反映される。
【0035】
編集画面への編集操作を受け付けないと判断された場合(S112:NO)、処理部10は、そのまま処理をステップS114へ進める。
【0036】
処理部10は、3つ目以降のコマの新規追加又は複製の操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS114)。コマの新規追加又は複製の操作を受け付けたと判断された場合(S114:YES)、処理部10は、表示中であった編集画面への描画結果の描画データを、対象のコマの識別データと対応付けて記憶部11の一時記憶領域又はメモリ101の他の領域に記憶(移動)し(ステップS115)、新たなコマを追加する前に表示していた編集画面を絵コンテ作成画面から削除する(ステップS116)。処理部10は、追加する前に表示していた編集画面に対応するコマのオブジェクトの描画データの参照先を、メモリ101から記憶先に切り替え(ステップS117)、オブジェクトを、新たなコマのオブジェクトと区別可能に表示させる(ステップS118)。
【0037】
処理部10は、新規追加又は複製された新たなコマについて、追加前に編集画面を表示していたコマの次のコマとしての識別データを付与する(ステップS119)。処理部10は、新たなコマへの編集画面を絵コンテ作成画面内に表示し(ステップS120)、新たなコマのオブジェクトを、追加前に編集画面を表示していたコマのオブジェクトと並べて表示し(ステップS121)、処理をステップS128へ進める。
【0038】
処理部10は、ステップS114において、コマの新規追加又は複製の操作を受け付けていないと判断された場合(S114:NO)、他のコマのオブジェクトを操作部14にて選択する操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS122)。
【0039】
他のコマのオブジェクトを選択する操作を受け付けたと判断した場合(S122:YES)、処理部10は、表示中であった編集画面への描画結果の描画データを、対象のコマの識別データと対応付けて記憶部11の一時記憶領域又はメモリ101の他の領域に記憶(移動)する(ステップS123)。処理部10は、他のコマのオブジェクトを選択する前に表示していた編集画面を絵コンテ作成画面から削除する(ステップS124)。処理部10は、他のコマのオブジェクトを選択する前に表示していた編集画面に対応するコマのオブジェクトの描画データの参照先を、メモリ101から記憶先に切り替え(ステップS125)、オブジェクトを、選択されたコマのオブジェクトと区別可能に表示させる(ステップS126)。処理部10は、選択されたコマへの編集画面を絵コンテ作成画面内に表示し(ステップS127)、処理をステップS128へ進める。
【0040】
処理部10は、編集中のコマを含む複数のコマに基づく動画再生が選択されたか否かを判断する(ステップS128)。動画再生が選択されていないと判断された場合(S128:NO)、処理部10は処理をステップS112へ戻し、表示中の編集画面への編集操作や、他のコマの選択、新たなコマの追加等を受け付ける。
【0041】
動画再生が選択されたと判断された場合(S128:YES)、処理部10は、追加済みのコマを含む複数のコマを、時系列に合わせて動画として再生する(ステップS129)。ステップS129において処理部10は、設定されている時間軸に合わせて描画された描画データを含むコマを時系列に表示させる。処理部10は例えば、1コマを2秒等の設定時間ごとに切り替えて表示する。後述するように、各コマに表示時間が設定されてもよい。処理部10は、表示中の編集画面に重畳させて表示してもよいし、絵コンテ作成画面内の他の利用可能な領域に表示させてもよい。
【0042】
処理部10は、絵コンテプログラムP1の終了が選択されたか否かを判断する(ステップS130)。絵コンテプログラムP1の終了が選択されていないと判断された場合(S130:NO)、処理部10は、処理をステップS112へ戻す。
【0043】
絵コンテプログラムP1の終了が選択されたと判断された場合(S130:YES)、処理部10は、絵コンテプログラムP1を終了する。
【0044】
図2-
図4に示すように、絵コンテ作成画面内で、複数のコマそれぞれのサムネイルを含むオブジェクトを表示しつつ、複数のコマのいずれか1つに対する編集画面を表示し、コマの追加や選択を受け付けるには、メモリ101上に描画データを展開させたり参照先を切り替えたりする処理が必要である。描画を受け付ける機能など、OSや既存の開発エンジンを用いて描画処理を最適化するには、メモリ101上のデータの扱いや参照の仕方はそれらの既存のプログラムに対応させる必要があるため、後述するようなシンプルなインタフェースの実現が難しかった。上述の処理手順の実施により、シンプルなインタフェースでの絵コンテ作成が可能になる。
【0045】
図2-
図4に示した処理手順について、絵コンテプログラムP1のインタフェースの具体例を参照して機能を説明する。
図5は、絵コンテ作成画面300の一例を示す図である。
図5において絵コンテ作成画面300は、1つ目のコマの編集画面301と、1つ目のコマのサムネイルに対応するオブジェクト302とを含む。
図5において、新規に絵コンテのデータを作成したばかりなので、コマは1つである。表示部13のディスプレイに表示中の編集画面301に、ユーザがタブレット用のタッチペンなどで絵を描くと、その軌跡がそのまま操作部14にて受け付けられ、処理部10により描画データに基づき、
図5に示すようにプレビューが表示される。編集画面301内での拡大及び縮小は、編集画面301上でのピンチアウト、ピンチインなどによって実施可能である。編集画面301への編集操作において、線を描いたりする描画操作に限られず、タッチペンやユーザの指を用いたジェスチャーそれぞれに割り当てられたRedo、Undo等の編集機能を実現し、直感的な操作を実現するようにしてもよい。プレビューは、編集画面301に表示しているコマに対応するオブジェクト302のサムネイルにも反映されている。
【0046】
絵コンテ作成画面300は、編集画面に表示中のコマの削除を受け付ける削除ボタン303と、白紙のコマの新規追加の操作を受け付ける新規追加ボタン304と、選択中のコマの複製の操作を受け付ける複製ボタン305とを含む。
【0047】
削除ボタン303が選択された場合の処理は
図2-
図4の処理手順には記載していないが、処理部10は、選択中のコマの表示を削除し、メモリ101及び記憶部11上の対応するコマのデータを削除する。
【0048】
新規追加ボタン304が選択されると、
図2-
図4の処理手順のうち、ステップS104、S114の処理によって、表示されていたコマの次のコマとして、新たな白紙のコマが挿入される。挿入位置はこれに限られず、前のコマとして挿入されるようにしてもよい。
【0049】
複製ボタン305が選択されると、
図2-
図4の処理手順のうち、ステップS104、S114の処理によって、表示されていたコマの複製のコマが、次のコマとして挿入される。コマに対応付けられる描画データが複製され、別のコマの識別データに対応付けられて記憶される。複製されたコマに対しては編集画面301にて、更なる描き込みや、削除等の編集が、複製元のコマと独立して可能である。
【0050】
編集画面301に対する編集作業エリア3010には、
図5に示すように、レイヤの切り替えボタン3011を含んでもよい。編集画面301に対し、編集画面301内への画像データの挿入ボタン3012と、編集画面301上の範囲や点を選択するためのポインタボタン3013と、選択された箇所を消す消しゴムボタン3014と、選択された箇所に、選択中のペン種で描画する描画ボタン3015とが表示される。ユーザは、レイヤの切り替えボタン3011、挿入ボタン3012、ポインタボタン3013、消しゴムボタン3014、及び描画ボタン3015を逐次選択して編集画面301上で描画が可能である。
【0051】
編集画面301に対する拡大縮小スライド3016が表示されてもよい。拡大縮小スライド3016は、消しゴムボタン3014又は描画ボタン3015を選択した場合に表示される。拡大縮小スライド3016に対して操作すると、消しゴムの大きさが拡大又は縮小するか、描画のペン(ブラシ)の大きさが拡大又は縮小する。
【0052】
絵コンテ作成画面300は他に、動画再生ボタン306を含む。動画再生ボタン306は、常時的に表示されているが、コマの数が2つ以上となった時点で有効化されるようにしてもよい。
【0053】
絵コンテ作成画面300は、絵コンテプログラムP1を終了するためのメニューボタン307を含む。メニューボタン307が選択されると、例えば、
図2-
図4のフローチャートに示したステップS130の処理手順が実行され、絵コンテプログラムP1が終了する。
【0054】
絵コンテ作成画面300は、複数のコマそれぞれに対する経過時間設定を示すスケール308を含む。スケール308は、目盛りが所定の単位間隔で含む。スケール308により、コマそれぞれに対応する動画における再生時間を確認できる。
図5の絵コンテ作成画面300では、コマが1つしかないので、初期設定にしたがって各コマに対して1秒間が割り当てられており、コマの開始から終了までが1秒であることが示されている。スケール308により、オブジェクト302のスケール308に沿う方向の長さによって、
図6に示すように、各コマが占める時間の長さを設定することが可能である。スケール308上には、
図11に示すように、マーカ311をうつことができ、そのマーカにより、音声データ等で特にタイミングを図ったシーン切り替えができるようなコマの割り当てをユーザが考えることもできる。
【0055】
絵コンテ作成画面300は、画面のオブジェクト302の並び方向と平行させて、複数のコマの再生と同期させて出力する音声や楽曲等の音のデータを受け付けるための音受付部309を含む。
図5の絵コンテ作成画面300では、音は受け付けられておらず、空白となっている。
【0056】
図6は、絵コンテ作成画面300の他の一例を示す図である。
図6の絵コンテ作成画面300は、コマが2つ追加された後の状態を示す。
図5と共通する構成要素については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図6の絵コンテ作成画面300では、作成中の絵コンテを構成する複数のコマにそれぞれ対応する複数のオブジェクト302が、各コマに対して描画された画像のサムネイルと共に時系列に並べられている。オブジェクト302が並ぶ方向は、
図6では画像における水平方向(横方向、幅方向)であるがこれに限らず、画像における垂直方向(縦方向、高さ方向)であってもよい。
【0057】
複数のオブジェクト302のうち、編集対象のコマに対応するオブジェクト302はハイライト表示されており、他のコマのオブジェクト302は、グレーにマスクされて表示されて、選択中のコマとそれ以外とが区別可能である。
【0058】
図6の絵コンテ作成画面300では、1つ目のコマが占める時間が2倍に延ばされている。スケール308に合わせて、オブジェクト302を引き伸ばすようにする操作で時間が延びるようにしてもよい。スケール308の目盛りをグラブできるようにしてもよい。
【0059】
図7は、絵コンテ作成画面300の他の一例を示す図である。
図7では、オブジェクト302のうちの選択されたコマに対し、コマが占める時間を変更するためのツマミ3021が表示されている。
図7の絵コンテ作成画面300では、
図6の絵コンテ作成画面300と比較して、選択中のコマの開始時間が0.5秒早められ、更に、選択中のコマの終了時間が0.5秒遅く調整されていることが示されている。このように、本開示の絵コンテプログラムP1により、選択中のコマに対する編集画面301を表示しつつ、コマの流れと、各コマの全体に対するタイミングの調整とが直感的に調整可能である。
【0060】
図6に戻り説明を続ける。
図6の絵コンテ作成画面300では、複数のコマを時系列に並べた複数のオブジェクト302に重畳させて、時間軸方向に移動可能なカーソル312が表示されている。カーソル312は、ユーザの操作によって移動可能である。例えば、経過時間を表示する時間表示部313に対し、時間を指定する入力操作を行なうと、カーソル312がその指定された時間の場所に移動する。カーソル312そのものに対して移動操作が可能であってもよい。カーソル312の移動が検知されると、処理部10は、カーソル312の位置に応じたコマの画像を編集画面301と同一の範囲に表示してもよい。これにより、後述の
図8に示すように動画の冒頭から再生することに限らず、一部の流れをアニメーションのようにコマを切り替えて表示させることも可能である。
【0061】
ユーザは、操作部14によって、オブジェクト302を選択して、編集画面301にコマを表示させて編集したり、カーソル312を移動させながらコマを切り替えて表示させたり、動画再生ボタン306によって動画として再生させたりすることができる。
【0062】
本開示の絵コンテプログラムP1を用いることにより、編集画面301と時系列に並べられた各コマのサムネイルに該当する複数のオブジェクト302とを同一の絵コンテ作成画面300内に並べて表示しつつ、複数のオブジェクト302からいずれか編集対象のコマを任意に選択可能である。編集画面301の編集対象は、選択されたコマに対応するものへ、操作に応じて切り替えられる。ユーザは、コマに対して描画操作をしたまま、同一画面内で動画再生ボタン306を選択してすぐにプレビューを確認できる。
【0063】
図8は、動画再生時の絵コンテ作成画面300の一例を示す。
図8に示す符号4は、絵コンテ作成画面300内で動画が再生される範囲を示す。
図8に示すように、動画再生ボタン306が選択されると、動画は編集画面301内の編集エリア内でそれまでの編集時のレイアウトと同様の範囲に再生される。これにより、ユーザは各コマの編集をしながら、動画にした場合の見え方を確認することが逐次できる。
【0064】
図8の絵コンテ作成画面300には、各コマのオブジェクト302の時間軸の方向に移動するカーソル312が表示されている。カーソル312は、複数のコマを時系列に並べた複数のオブジェクト302上に重畳させて、時間軸に沿って移動可能である。カーソル312は、範囲4内での動画の表示に合わせて移動するように制御されてもよい。これにより、再生中のコマがいずれのコマであるかを、ユーザは、複数のオブジェクト302上のカーソル312の位置で確認することができる。
【0065】
図6に戻り説明を続ける。
図6の絵コンテ作成画面300には、表示切替ボタン310が示されている。表示切替ボタン310は、時系列に並べられるオブジェクト302、スケール308、音受付部309を含む範囲を縮小させ、編集画面301の表示部13内に占める範囲を増加させるためのボタンである。
【0066】
図9は、表示切替ボタン310が選択された絵コンテ作成画面300の一例を示す。
図9に示す絵コンテ作成画面300は、
図6に示した絵コンテ作成画面300にて表示切替ボタン310がユーザによって選択され、オブジェクト302等を表示するエリアが縮小された様子を示している。これにより、
図9に示す絵コンテ作成画面300は、
図6に示した絵コンテ作成画面300と比較して、編集画面301及び編集作業エリア3010の範囲が拡大されており、ユーザのコマへの編集操作の操作性が向上する。
【0067】
図9に示す絵コンテ作成画面300で、表示切替ボタン310が選択されると、逆に、時系列に並べられるオブジェクト302、スケール308、音受付部309を含む範囲が、
図6に示した範囲に戻り、編集画面301は初期的な範囲に戻る。このように、他のコマとの繋がりを確認するためのオブジェクト302の並びと、編集画面301とを同一画面内に一度に把握できる表示方法と、絵コンテ制作者であるユーザによって編集しやすい編集画面301とを1つのインタフェースに対する操作で容易に切り替えられ、操作性が向上する。
【0068】
表示切替ボタン310を選択した場合の絵コンテ作成画面300のバリエーションはこれに限らない。
図10は、絵コンテ作成画面300の他の一例を示す図である。
図10では、オブジェクト302の表示方法として、オブジェクト302が折り畳まれ、非表示となった様子を示している。このように、同一画面内でオブジェクト302を一時的に非表示にすることも可能である。
【0069】
図11は、絵コンテ作成画面300の他の一例を示す図である。
図11の絵コンテ作成画面300では、音受付部309にて音声、効果音又はBGM等の音が設定されている。音受付部309では、音受付部309の範囲内を選択した後に、新規追加ボタン304を選択すると、表示される音声、効果音又はBGM等の音のリストから、追加操作が可能である。その他、音の設定は、音受付部309の範囲内のボタン(
図5等で示す音符の記号)を選択するか、音受付部309内の範囲を長押しすると表示される音のリストから、追加操作が可能であってもよい。
図11では、音受付部309には、時系列に並んだオブジェクト302と平行させて、動画と同期させて出力する音の波形が表示されている。音受付部309に表示されている波形は、時系列方向に、オブジェクト302の並びに対してずらすことができている。
【0070】
図11に示す絵コンテ作成画面300では、スケール308上に、マーカ311が付けられている。マーカ311は、ユーザが操作部14にてスケール308上の任意の箇所を選択して配置可能である。処理部10は、スケール308上のマーカ311の位置に対応する複数のコマを動画として再生した場合の動画先頭からの再生時間を記憶する。ユーザは、マーカ311を、同期して出力させる音の波形を参照しながらうつことができ、その時点に表示させるべきコマを選択したり、各コマの時間を設定したりする操作が容易化される。マーカ311の位置は、動画として再生中にマーカ311の受付インタフェースを表示させて受け付けてもよい。動画再生中に受付インタフェースをタップした際のカーソル312の位置に相当する時間軸上に、マーカ311をうつことが可能である。処理部10は、マーカ311の位置に対応する動画上の時間をそれぞれ区別して記憶する。各マーカ311が選択されるとそのマーカ311に相当する時間のコマを表示させることも可能である。
【0071】
絵コンテプログラムP1に基づき処理部10は、他の機能を実現することも可能である。例えば、絵コンテプログラムP1のメニューは、コメント追加メニュー、書き出しメニューを含んでもよい。コメント追加メニューが選択された場合、処理部10は、各コマに対して動作を説明するテキストデータの入力を受け付け、入力されたテキストデータを、コマの識別データに対応付けて記憶部11に記憶する。書き出しメニューが選択された場合、処理部10は、コマの番号、コマに対して描画された画像、書き込まれたテキストデータ、タイムスタンプを表形式で出力する。処理部10は、表形式のデータとして、例えばPDFデータなどのドキュメントデータを記憶部11に保存してもよい。
【0072】
絵コンテプログラムP1を使用することで、絵コンテを簡易な操作で作成できる。聴覚でのコミュニケーションが困難なユーザが、手書きの絵や文字を簡単に描いて同一画面内で簡単に再生してコミュニケーションを取るために、絵コンテプログラムP1を使用することもでき、用途は絵コンテ作成のみに限られない。
【0073】
(変形例)
変形例では、上述した絵コンテプログラムP1に基づく機能が更に追加される。
図12は、変形例における絵コンテ作成画面300の一例を示す図である。変形例の絵コンテ作成画面300は、
図5に示した絵コンテ作成画面300に対し、編集作業エリア3010にコメント追加ボタン3017が加えられている。コメント追加ボタン3017は、上述したコメント追加メニューに相当する。
【0074】
図13は、コメント追加ボタン3017の説明図である。
図13は、絵コンテ作成画面300上でコメント追加ボタン3017が選択されて描画がされた後の表示例を示す。コメント追加ボタン3017が選択された場合、描画ボタン3015と同様に、タッチパネル用のペンを用いて自由な軌跡で描ける。他のボタンが選択されるまで、編集画面301上で描かれた軌跡は、コメント用のレイヤ上に表示される。コメント用のレイヤ上の描画データは、選択中のコマの識別データに対応付けて、各コマに対する動作を説明するためのコメントデータとして記憶される。
図13では、コメントデータの一例を軌跡50で示す。コメントの描画の際のペン(ブラシ)の種類(色、太さ等)は、描画ボタン3015を選択した場合のペン(ブラシ)と区別できるように選択可能である。
図13では、軌跡50は例えば、風が舞う演出を示す手書き文字と舞う動きを示す線として描かれている。
【0075】
コメントデータに対し、絵コンテのデータが動画として再生される際に、各コマ上に重ねて出力するか否かを設定可能である。重ねて出力するように設定されている場合、処理部10は、動画再生が選択された場合に(
図4、S128:YES)、各コマに対するコメントの軌跡50をコマそれぞれに重ねた状態で時系列に合わせて再生する。処理部10は、再生される動画を動画データとして出力することができるが、その際に、コメントデータの軌跡50を重ねた状態の動画として出力するか、重ねない状態の動画として出力するかについても設定可能である。これにより、ユーザがイメージするアニメーションや実写動画の絵コンテの状態で、各コマに追加すべきコマで表現される動きを補足するような情報を加えることができる。動画にコメントを重ねたまま再生できることにより、絵コンテを共有する他のユーザと、絵コンテを元に完成されるアニメーションや実写動画上での演出として同じものを想起できる。
【0076】
図12に戻り説明を続ける。変形例の絵コンテ作成画面300は、編集作業エリア3010内に、画面切替ボタン32を含む。
図12に示す絵コンテ作成画面300では、編集画面301での編集が選択されている。画面切替ボタン32は、編集画面301のように各コマへの描画をするための画面ではなく、従来の所謂絵コンテと呼ばれる表形式の状態で、各コマの絵柄とそのコマにおけるアクションを説明するテキストの書き込みが可能な第2編集画面320(
図15参照)との間での切替を実現する。第2編集画面320は、印刷出力された場合の結果をプレビュー且つ編集が可能な画面である。つまり、第2編集画面320で表示される態様のまま、例えばPDFデータなどのドキュメントデータでの出力が可能となる。第2編集画面320については後述で詳細を説明する。
【0077】
第2編集画面320への切替の受け付け処理は、例えば、
図2-
図4に示した処理手順中の例えばステップS104にてNOと判断された場合に行なう。処理部10は、絵コンテ作成画面300にて、ステップS102の編集画面への編集操作と、ステップS104のコマの新規追加又は複製の操作とのいずれかに加え、第2編集画面320へ切り替える操作がされたかのいずれかに応じて処理を進める。
【0078】
図14は、第2編集画面320における操作受付の処理手順の一例を示すフローチャートである。処理部10は、第2編集画面320へ切り替える操作がされた場合、以下の処理を実行する。処理中に再度画面切替ボタン32が選択されると、
図2-
図4に示した処理手順に戻る。
【0079】
処理部10は、第2編集画面320を表示する(ステップS301)。処理部10は、第2編集画面320上で、テキスト入力が選択されているか否かを判断する(ステップS302)。テキスト入力が選択されていると判断した場合(S302:YES)、処理部10は、テキストを入力する欄の選択を画面上で受け付け(ステップS303)、選択された欄に対してテキスト編集を受け付ける(ステップS304)。ステップS304において処理部10は、入力済みテキストも編集可能な状態で表示させ、ソフトキーボードを表示させてもよいし、情報処理装置1に接続されたキーボードからテキストを受け付けてもよい。処理部10は、入力欄コマの識別データに対応付けてテキストを記憶し(ステップS305)、処理をステップS302へ戻す。
【0080】
テキスト入力が選択されていないと判断された場合(S302:NO)、処理部10は、コメント入力が選択されているか否かを判断する(ステップS306)。処理部10は、コメント入力が選択されていると判断した場合(S306:YES)、全体を覆うレイヤ上で、自由な軌跡の描画を受け付け(ステップS307)、描画データを表形式の態様を覆うレイヤ上の位置に対応付けて記憶する(ステップS308)。ステップS308において処理部10は、印刷出力のページ単位でレイヤを分けてそれぞれで描画データを記憶してもよい。処理部10は、処理をステップS302へ戻し、コメント入力が選択されている間は、描画を受け付けて描画データを更新する。
【0081】
コメント入力が選択されていないと判断された場合(S306:NO)、処理部10は、コマの表示エリアに対する特定の操作がされたか否かを判断する(ステップS309)。特定の操作は例えばダブルタップである。特定の操作がされていないと判断した場合(S309:NO)、処理部10は処理をステップS302へ戻す。
【0082】
特定の操作がされたと判断された場合(S309:YES)、処理部10は、操作対象のコマの識別データを特定し(ステップS310)、特定した識別データのコマの編集画面301、即ち
図5等の画面を表示する(ステップS311)。処理部10は、第2編集画面320の表示を終了し、処理を
図2-
図4の処理手順へ移動する。
【0083】
図15及び
図16は、第2編集画面320の表示例を示す。第2編集画面320では、
図15及び
図16に示すように、コマを縦方向に並べ、各コマにコマの番号と、コマにおけるアクションを説明する書き込みと、コマのタイムスタンプを表形式で表す。コマは所定数(例えば5つ)毎に、印刷出力する際のページごとに分けられてよい。
図16の第2編集画面320には、1ページ目と2ページ目の境目が表示されている。
【0084】
第2編集画面320は、コメント追加ボタン321と、テキスト入力ボタン322とを含む。コメント追加ボタン321をユーザが選択すると、
図13を参照して説明したように、タッチパネル用のペンを用いて自由な軌跡で描ける。第2編集画面320上で描かれた軌跡は、コメント用のレイヤ上に表示される。
図15では、コメントデータの一例を軌跡51で示す。コメント用のレイヤは、第2編集画面320上全体を覆うか、1ページ分ずつであるため、
図15に示すように、複数のコマにまたがって動きを表現した線や、手書き文字などを描くことが可能である。軌跡51を印刷出力時に共に出力するか否かは、選択可能であるとよい。
【0085】
図16に示す第2編集画面320は、テキスト入力ボタン322が選択された場合の表示例を示す。
図16では、ユーザがタッチパネル用のペンを用いて、2コマ目のコメントエリアをタッチしたことで、コメントエリアが編集エリア323となり、カーソルが表示されていることが示されている。このように、テキストをキーボードやソフトウェアキーボードなどで入力できるため、操作性が向上する。
【0086】
その他、絵コンテプログラムP1は、追加機能として、複数のコマの再生時に同期させる音声、効果音又はBGM等の音のテンポ(BPM:Beat Per Minute )を測定するカウンター機能をプログラム内で呼び出せるようにしてもよい。このカウンター機能によりユーザは、音を再生しながらタップしたタイミングでテンポを測定し、把握することができる。測定されたテンポに基づき、処理部10が各コマの時間の単位を自動的に決定するようにしてもよい。例えば処理部10は、150BPMであれば1コマあたり0.4秒(=60秒×1/150)を最小単位とし、1秒としていたコマを0.8秒、1.2秒などの最小単位の倍数の長さに割り当てるなどしてもよい。
【0087】
絵コンテプログラムP1は更に、全てのコマに対して反映される背景画像の設定機能を含んでもよい。背景画像は、コマ別に設定されてもよい。背景画像として、描画を補助するパース定規などの線画を記憶部11に記憶しておく。背景画像の設定メニューをユーザが選択すると、処理部10が、記憶部11に記憶されている背景画像候補や、情報処理装置1が通信接続可能なWebサーバで提供される画像から選択を受け付けるようにしてもよい。背景画像は、ユーザが情報処理装置1の他のアプリと共有可能なストレージ(カメラロール)に記憶した画像(トレース用の写真を含む)から設定することも可能であり、他のユーザが使用できるように、上述のWebサーバにアップロード可能であってもよい。背景画像は、動画再生時に共に含めるか、動画再生時に含まないようにするかをコメントデータ同様に選択可能であるとよい。
【0088】
上述のように開示された実施の形態は全ての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0089】
1 情報処理装置
10 処理部
13 表示部(ディスプレイ)
14 操作部(タッチパネル)
P1 絵コンテプログラム
【手続補正書】
【提出日】2024-12-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネル内蔵のディスプレイを備えるコンピュータに、
絵コンテを構成する複数のコマにそれぞれ対応する複数のオブジェクトを、各コマに対して描画された画像のサムネイルと共に時系列に並べて前記ディスプレイに表示し、
前記複数のオブジェクトの中から、編集対象のコマに対応するオブジェクトの選択を前記ディスプレイ上で受け付け、
選択されたオブジェクトに対応するコマの編集画面を、前記複数のオブジェクトと同一画面内に表示させ、
表示させた編集画面にて、前記コマへの描画編集を受け付け、
前記同一画面内に、前記複数のコマを、設定されている時間軸に合わせて動画として再生させる再生ボタンを表示し、
前記再生ボタンが前記ディスプレイ上で選択されると、前記複数のコマを動画として再生させ、
前記コマそれぞれの対応する前記動画における再生時間を、対応する前記複数のオブジェクトそれぞれの時系列方向の長さにより、前記オブジェクトの端部に出力される操作可能なツマミによって変更可能に表示する
処理を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに、
前記編集画面を表示中、前記複数のコマに対応する前記複数のオブジェクトの表示方法を切り替えるインタフェースを表示し、
前記インタフェースが選択される都度、前記複数のオブジェクトの表示方法を切り替える
処理を実行させる請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータに、
前記再生ボタンが選択された場合に前記動画と同期させて出力する音の波形を、前前記複数のコマを時系列に並べた前記複数のオブジェクトと略平行に表示する
処理を実行させる請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータに、
前記複数のコマを時系列に並べた前記複数のオブジェクトに重畳させて、並べられた方向に移動可能にカーソルを表示し、
前記カーソルの移動に応じて、前記複数のコマを切り換えつつ表示する
処理を実行させる請求項1から3のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータに、
編集対象のコマに対するコメントの描画を、前記コマと別のレイヤ上で受け付け、
前記コメントの描画データを前記コマの識別データと対応付けて記憶し、
動画として再生する際に、前記コメントを重畳表示させるか否かの設定を受け付ける
処理を実行させる請求項1から3のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータに、
前記複数のコマを縦方向に並べ、各コマの識別データと、各コマにおけるアクションを説明するコメントと、各コマのタイムスタンプを表形式で表示する第2編集画面を表示し、
前記第2編集画面上で前記コメントに対するテキスト編集と、前記第2編集画面を覆うレイヤ上で自由な軌跡での描画とを受け付ける
処理を実行させる請求項1から3のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
タッチパネル内蔵のディスプレイを備えるコンピュータに、
絵コンテを構成する複数のコマにそれぞれ対応する複数のオブジェクトを、各コマに対して描画された画像のサムネイルと共に時系列に並べて前記ディスプレイに表示し、
前記複数のオブジェクトの中から、編集対象のコマに対応するオブジェクトの選択を前記ディスプレイ上で受け付け、
選択されたオブジェクトに対応するコマの編集画面を、前記複数のオブジェクトと同一画面内に表示させ、
表示させた編集画面にて、前記コマへの描画編集を受け付け、
前記同一画面内に、前記複数のコマを、設定されている時間軸に合わせて動画として再生させる再生ボタンを表示し、
前記再生ボタンが前記ディスプレイ上で選択されると、前記複数のコマを動画として再生し、
前記編集画面を表示中、前記複数のコマに対応する前記複数のオブジェクトの表示方法を切り替えるインタフェースを表示し、
前記インタフェースが選択される都度、前記複数のオブジェクトの表示方法を切り替える
処理を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項8】
タッチパネル内蔵のディスプレイを備えるコンピュータに、
絵コンテを構成する複数のコマにそれぞれ対応する複数のオブジェクトを、各コマに対して描画された画像のサムネイルと共に時系列に並べて前記ディスプレイに表示し、
前記複数のオブジェクトの中から、編集対象のコマに対応するオブジェクトの選択を前記ディスプレイ上で受け付け、
選択されたオブジェクトに対応するコマの編集画面を、前記複数のオブジェクトと同一画面内に表示させ、
表示させた編集画面にて、前記コマへの描画編集を受け付け、
前記同一画面内に、前記複数のコマを、設定されている時間軸に合わせて動画として再生させる再生ボタンを表示し、
前記再生ボタンが前記ディスプレイ上で選択されると、前記複数のコマを動画として再生し、
前記複数のコマを縦方向に並べ、各コマの識別データと、各コマにおけるアクションを説明するコメントと、各コマのタイムスタンプを表形式で表示する第2編集画面を表示し、
前記第2編集画面上で前記コメントに対するテキスト編集と、前記第2編集画面を覆うレイヤ上で自由な軌跡での描画とを受け付ける
処理を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項9】
タッチパネル内蔵のディスプレイと、
処理部とを備え、
前記処理部は、
絵コンテを構成する複数のコマにそれぞれ対応する複数のオブジェクトを、各コマに対して描画された画像のサムネイルと共に時系列に並べて前記ディスプレイに表示し、
前記複数のオブジェクトの中から、編集対象のコマに対応するオブジェクトの選択を受け付け、
選択されたオブジェクトに対応するコマの編集画面を、前記複数のオブジェクトと同一画面内に表示させ、
表示させた編集画面にて、前記コマへの描画編集を受け付け、
前記同一画面内に、前記複数のコマを、設定されている時間軸に合わせて動画として再生させる再生ボタンを表示し、
前記再生ボタンが前記ディスプレイ上で選択されると、前記複数のコマを動画として再生させ、
前記コマそれぞれの対応する前記動画における再生時間を、対応する前記複数のオブジェクトそれぞれの時系列方向の長さにより、前記オブジェクトの端部に出力される操作可能なツマミによって変更可能に表示する
処理部を備える情報処理装置。
【請求項10】
タッチパネル内蔵のディスプレイを備えるコンピュータが、
絵コンテを構成する複数のコマにそれぞれ対応する複数のオブジェクトを、各コマに対して描画された画像のサムネイルと共に時系列に並べて前記ディスプレイに表示し、
前記複数のオブジェクトの中から、編集対象のコマに対応するオブジェクトの選択を、前記ディスプレイ上で受け付け、
選択されたオブジェクトに対応するコマの編集画面を、前記複数のオブジェクトと同一画面内に表示させ、
表示させた編集画面にて、前記コマへの描画編集を受け付け、
前記同一画面内に、前記複数のコマを、設定されている時間軸に合わせて動画として再生させる再生ボタンを表示し、
前記再生ボタンが前記ディスプレイ上で選択されると、前記複数のコマを動画として再生させ、
前記コマそれぞれの対応する前記動画における再生時間を、対応する前記複数のオブジェクトそれぞれの時系列方向の長さにより、前記オブジェクトの端部に出力される操作可能なツマミによって変更可能に表示する
情報処理方法。