(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025105274
(43)【公開日】2025-07-10
(54)【発明の名称】タイヤ
(51)【国際特許分類】
B60C 9/20 20060101AFI20250703BHJP
B60C 9/00 20060101ALI20250703BHJP
B60C 9/22 20060101ALI20250703BHJP
【FI】
B60C9/20 E
B60C9/00 B
B60C9/00 J
B60C9/22 C
B60C9/22 D
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023223716
(22)【出願日】2023-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078813
【弁理士】
【氏名又は名称】上代 哲司
(74)【代理人】
【識別番号】100094477
【弁理士】
【氏名又は名称】神野 直美
(74)【代理人】
【識別番号】100099933
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 敏
(72)【発明者】
【氏名】前川 奈津希
(72)【発明者】
【氏名】御▲崎▼ 桃加
【テーマコード(参考)】
3D131
【Fターム(参考)】
3D131AA14
3D131AA15
3D131AA33
3D131AA39
3D131AA45
3D131BA02
3D131BA11
3D131BB01
3D131BB03
3D131BC01
3D131BC02
3D131BC08
3D131BC09
3D131BC31
3D131DA32
3D131DA34
3D131DA44
3D131DA52
3D131DA54
3D131DA56
3D131DA57
3D131LA26
3D131LA28
(57)【要約】
【課題】さらなる耐久性の向上を図る。
【解決手段】カーカスコードを備えるカーカスと、ベルトコードを備えカーカスのタイヤ半径方向外側に設けられるベルトと、ポリエステル繊維を含むバンドコードを備えベルトのタイヤ半径方向外側に設けられるバンドと、バンドのタイヤ半径方向外側に設けられるトレッドとを備えるタイヤであって、ベルトコードは、1本のフィラメントから構成されるコードであり、バンドコードの径(mm)とベルトコードの径(mm)とが下記式を満足しているタイヤ。
|バンドコードの径-ベルトコードの径|<0.40
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーカスコードを備えるカーカスと、
ベルトコードを備え、前記カーカスのタイヤ半径方向外側に設けられるベルトと、
ポリエステル繊維を含むバンドコードを備え、前記ベルトのタイヤ半径方向外側に設けられるバンドと、
前記バンドのタイヤ半径方向外側に設けられるトレッドとを備えるタイヤであって、
前記ベルトコードは、1本のフィラメントから構成されるコードであり、
前記バンドコードの径(mm)と、前記ベルトコードの径(mm)とが、下記式を満足していることを特徴とするタイヤ。
|バンドコードの径-ベルトコードの径|<0.40
【請求項2】
前記バンドコードの幅50mm当たりのコード本数EBAと、前記ベルトコードの幅50mm当たりのコード本数EBEとが、下記式を満足していることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
|EBA-EBE|<30
【請求項3】
前記ベルトコードの曲げ剛性が、40(g・cm)未満であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
【請求項4】
前記バンドコードの中間伸度(%)と熱収縮率(%)との和が、15未満であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、カーカス、ベルト、バンドを備える空気入りタイヤが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、さらなる耐久性の向上を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、
カーカスコードを備えるカーカスと、
ベルトコードを備え、前記カーカスのタイヤ半径方向外側に設けられるベルトと、
ポリエステル繊維を含むバンドコードを備え、前記ベルトのタイヤ半径方向外側に設けられるバンドと、
前記バンドのタイヤ半径方向外側に設けられるトレッドとを備えるタイヤであって、
前記ベルトコードは、1本のフィラメントから構成されるコードであり、
前記バンドコードの径(mm)と、前記ベルトコードの径(mm)とが、下記式を満足していることを特徴とするタイヤである。
|バンドコードの径-ベルトコードの径|<0.40
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、さらなる耐久性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の一実施の形態に係るタイヤの一例における構造を説明する模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[1]本発明に係るタイヤの特徴
最初に、本発明に係るタイヤの特徴について説明する。
【0009】
1.概要
本発明に係るタイヤは、カーカスコードを備えるカーカスと、ベルトコードを備えカーカスのタイヤ半径方向外側に設けられるベルトと、ポリエステル繊維を含むバンドコードを備え、前記ベルトのタイヤ半径方向外側に設けられるバンドと、バンドのタイヤ半径方向外側に設けられるトレッドとを備えている。そして、ベルトコードは1本のフィラメントから構成されるコードである。また、バンドコードの径(mm)と、ベルトコードの径(mm)とは、下記式を満足している。
|バンドコードの径-ベルトコードの径|<0.40
【0010】
これらの特徴を有することにより、後述するように、さらなる耐久性の向上を図ることができる。
【0011】
なお、上記において、バンドコードの径およびベルトコードの径における「コードの径」とは、コードの延在方向に垂直な断面の外接円が真円の場合には直径を指し、楕円などの場合には円相当径(断面積が同じ真円を想定した時の当該真円の直径)を指す。
【0012】
2.本発明に係るタイヤにおける効果発現のメカニズム
本発明に係るタイヤにおける上記した効果発現のメカニズムについては、以下のように考えられる。
【0013】
本発明に係るタイヤにおいて、ベルトコードは1本のフィラメントから構成されており、バンドコードの径(mm)と、ベルトコードの径(mm)との差を小さく、具体的には、|バンドコードの径-ベルトコードの径|<0.40としている。これにより、ベルトコードの径を小さくし、ベルトコードにトッピングされるゴムの厚み(ゴムゲージ)を薄くすると共に、バンドの応力とベルトの応力との差を小さくすることができるため、バンドとベルトの間でのルースを十分に抑制して、耐久性の向上も図ることができると考えられる。
【0014】
なお、|バンドコードの径-ベルトコードの径|は、0.30以下であるとより好ましく、0.20以下であるとさらに好ましく、0.10以下であるとさらに好ましい。
【0015】
[2]本発明に係るタイヤにおけるより好ましい態様
本発明に係るタイヤは、以下の態様を採ることにより、さらに大きな効果を得ることができる。
【0016】
1.バンドコードおよびベルトコードのエンズ
本発明において、バンドコードのエンズEBAとベルトコードのエンズEBEとの差は小さいことが好ましく、これにより、前記したバンドの応力とベルトの応力との差をさらに小さくすることができるため、バンドとベルトの間でのルースをさらに抑制して、耐久性のさらなる向上を図ることができると考えられる。なお、本明細書において、「エンズ」は「タイヤ幅方向において、幅50mm当たりのコード本数」を意味する。
【0017】
具体的には、|EBA-EBE|<30であると、耐久性のさらなる向上を図ることができると考えられる。なお、|EBA-EBE|は、15以下であるとより好ましく、0であると特に好ましい。
2.ベルトコードの曲げ剛性
本発明において、ベルトコードの曲げ剛性は、小さいことが好ましく、これにより、ベルトコードがよりしなやかになって、バンドコードとの応力差がより小さくなるため、耐久性のさらなる向上を図ることができると考えられる。
【0018】
具体的には、40(g・cm)未満であると、耐久性のさらなる向上を図ることができると考えられる。30(g・cm)以下であるとより好ましく、20(g・cm)以下であるとさらに好ましい。
【0019】
なお、上記したベルトコードの曲げ剛性は、例えば、TABER社(米国)製の剛性試験機(例えば150-D型)を用いて、以下の手順に従って測定することができる。まず、長さ145mmのベルトコードの両端を剛性試験機のクランプに取り付け、
図2に示すように、ベルトコード10に+15度、-15度の曲げ角度を付与する。そして、+15度での曲げモーメントと、-15度での曲げモーメントとの平均値を、曲げ剛性値(g・cm)として定義する。
【0020】
3.バンドコードの中間伸度と熱収縮率
本発明において、バンドコードは、中間伸度と熱収縮率の双方が低いことが好ましい。これにより、寸法安定性がより向上して伸びにくくなり、ベルトの硬さに近づくため、バンドとベルトの間でのルースをさらに抑制して、耐久性のさらなる向上を図ることができると考えられる。
【0021】
具体的には、バンドコードの中間伸度(%)と熱収縮率(%)との和が、15未満であると、耐久性のさらなる向上を図ることができると考えられる。10以下であるとより好ましい。
【0022】
なお、バンドコードの中間伸度(%)は、「JIS L1017:2002 化学繊維タイヤコード試験方法」に準拠し、室温(25℃±2℃)の環境下で求めたバンドコードの「荷重-伸び」曲線における44N荷重時の伸度(%)から求めることができる。
【0023】
また、バンドコードの熱収縮率(%)は、「JIS L1017:2002 化学繊維タイヤコード試験方法」に準拠し、バンドコードを無負荷の状態かつ180℃の温度下で30分間放置した時の放置前のバンドコードの長さx(mm)に対する縮み量y(mm)の比率y/x(%)から求めることができる。
【0024】
バンドは、1層でも2層でもよい。また、バンドは、トレッドの幅方向全体に亘って形成されていてもよく、トレッドの両端部だけに形成しされていてもよい。バンドコードは繊維で構成することができる。バンドコードを構成する繊維としては、ポリエステル繊維を使用することができ、PET(ポリエチレンテレフタレート)繊維、PEN(ポリエチレンナフタレート)繊維が好ましく、PET繊維がより好ましい。また、バンドコードを構成する繊維は、古品や廃品からリサイクルされた繊維でもよく、バイオマスから合成された繊維でもよい。
【0025】
4.サステナブル材料の使用
本発明に係るタイヤにおいて、上記したベルトやバンド、カーカスプライは、コード配列体の両面に、それぞれ、従来公知のゴム組成物を被覆することにより作製されるが、近年の環境保護への強い要望を考慮すると、これらのゴム組成物を構成する材料を、サステナブル材料に代替することが好ましい。
【0026】
(1)ゴム材料
例えば、SBR、BR等の合成ゴムの原料(モノマー)は、石油由来に替えて、タイヤ等のゴム製品やポリスチレン等の非ゴム製品からリサイクルされたものを使用することができる。
【0027】
リサイクルにより得られるモノマー(リサイクルモノマー)としては、特に限定されず、リサイクル由来のブタジエン、リサイクル由来の芳香族ビニルなどを挙げることができる。ブタジエンとしては、1,2-ブタジエンおよび1,3-ブタジエンが挙げられ、また、芳香族ビニルとしては、特に限定されないが、スチレンなどが挙げられる。中でも、リサイクル由来のブタジエン(リサイクルブタジエン)および/またはリサイクル由来のスチレン(リサイクルスチレン)を原料として使用することが好ましい。
【0028】
リサイクルモノマーの製造方法としては、特に限定されず、例えば、タイヤ等のゴム製品を分解して得られたリサイクル由来ナフサから合成されることが挙げられる。また、リサイクル由来ナフサの製造方法としては、特に限定されず、例えば、タイヤ等のゴム製品を高温高圧下で分解してもよく、マイクロ波で分解してもよく、機械的粉砕後に抽出を行ってもよい。
【0029】
さらに、SBR、BR等の合成ゴムの原料(モノマー)は、バイオマス由来のものであってもよい。バイオマス由来のモノマー(バイオマスモノマー)としては、特に限定されず、バイオマス由来のブタジエン、バイオマス由来の芳香族ビニルなどが挙げられる。前記ブタジエンとしては、1,2-ブタジエンおよび1,3-ブタジエンが挙げられる。前記芳香族ビニルとしては、特に限定されないが、スチレンなどが挙げられる。また、バイオマスモノマーの製造方法は特に限定されず、例えば、動植物の生物学的及び/又は化学的及び/又は物理的変換によるものが挙げられる。生物学的変換としては微生物による発酵が代表的であり、化学的及び/物理的変換としては触媒によるもの、高熱によるもの、高圧によるもの、電磁波によるもの、臨界液体によるもの、及びそれらの組合せが挙げられる。これらモノマーのバイオマス源としては、糖や木材、有用成分取得後の植物残渣、植物由来のエタノール、バイオマスナフサ等が挙げられる。
【0030】
バイオマスモノマー成分により合成されるポリマー(バイオマスポリマー)としては、特に限定されず、バイオマス由来のブタジエンにより合成したポリブタジエンゴム、バイオマス由来のブタジエン及び/又はバイオマス由来の芳香族ビニルにより合成した芳香族ビニル/ブタジエン共重合体等が挙げられる。前記芳香族ビニル/ブタジエン共重合体としては、例えば、バイオマス由来のブタジエン及び/又はバイオマス由来のスチレンから合成したスチレンブタジエンゴム等が挙げられる。
【0031】
なお、ポリマーの原料がバイオマス由来であるか否かは、ASTMD6866-10に準拠して測定したpMC(percent Modern Carbon)により判断することができる。
【0032】
pMCとは、標準現代炭素(modern standard reference)の14C濃度に対する試料の14C濃度の比であり、この値を化合物(ゴム)のバイオマス比率を示す指標として用いる。この値の持つ意義について、下記に述べる。
【0033】
炭素原子1モル(6.02×1023個)中には、通常の炭素原子の約一兆分の一である約6.02×1011個の14Cが存在する。14Cは放射性同位体と呼ばれ、その半減期は5730年で規則的に減少している。これらが全て崩壊するには22.6万年を要する。従って大気中の二酸化炭素等が植物等に取り込まれて固定化された後、22.6万年以上が経過したと考えられる石炭、石油、天然ガス等の化石燃料においては、固定化当初はこれらの中にも含まれていた14C元素は全てが崩壊している。故に21世紀である現在においては、石炭、石油、天然ガス等の化石燃料には14C元素は全く含まれていない。故にこれらの化石燃料を原料として生産された化学物質にも14C元素は全く含まれていない。
【0034】
一方、14Cは宇宙線が大気中で原子核反応を行い、絶え間なく生成され、放射壊変による減少とがバランスし、地球の大気環境中では、14Cの量は一定量となっている。従って、現在の環境中で物質循環しているバイオマス資源由来の物質の14C濃度は、前記のとおりC原子全体に対して約1×10-12mol%程度の値となる。従って、これらの値の差を利用して、ある化合物(ゴム)中の天然資源由来の化合物(バイオマス資源由来の化合物)の比率(バイオマス比率)を算出する事ができる。
【0035】
この14Cは、次のようにして測定することが一般的である。タンデム加速器をベースとした加速器質量分析法を使用し、13C濃度(13C/12C)、14C濃度(14C/12C)の測定を行う。測定では、14Cの濃度の基準となるmodern standard referenceとして、1950年時点の自然界における循環炭素中の14C濃度を採用する。具体的な標準物質としては、NIST(National Institute of Standards and Technology:米国国立標準・技術研究所)が提供するシュウ酸標準体を用いる。このシュウ酸中の炭素の比放射能(炭素1g当たりの14Cの放射能強度)を炭素同位体毎に分別し、13Cについて一定値に補正して、西暦1950年から測定日までの減衰補正を施した値を標準の14C濃度の値(100%)として用いる。この値と、実際に測定した試料の値の比が、pMC値となる。
【0036】
従って、ゴムが100%バイオマス(天然系)由来の物質で製造されたものであれば、地域差等あるものの、おおよそ110pMC程度の値を示すことになる(現在は通常の状態では、100とならないことが多い)。一方、石油等の化石燃料由来の化学物質について、この14C濃度を測定した場合、ほぼ0pMC(例えば、0.3pMC)を示すことになる。この値が上述で言うバイオマス比率0%に相当する。
【0037】
以上のことから、pMC値の高いゴムなどの材料、すなわち、バイオマス比率の高いゴムなどの材料をゴム組成物に用いることは、環境保護の面で好適である。
【0038】
また、ゴム材料として、加硫ゴム粒子を用いることも好ましい。
【0039】
加硫ゴム粒子は、加硫ゴムを材質とする粒子であり、具体的には、JIS K 6316:2017に規定されるゴム粉等を使用可能である。環境への配慮及びコストの観点から、廃タイヤの粉砕物等から製造される再生ゴム粉が好ましい。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0040】
加硫ゴム粒子としては、特に限定されず、非変性の加硫ゴム粒子であっても、変性された加硫ゴム粒子で合っても良い。
【0041】
加硫ゴム粒子の市販品としては、例えば、Lehigh社、村岡ゴム工業(株)等の製品を使用できる。
【0042】
(2)シリカ
ゴム組成物には、一般的に、補強用充填剤として、シリカが含有されるが、石英等の鉱物由来の原料に替えて、サステナブルシリカの使用も好ましい。
【0043】
シリカとしては、特に限定されず、例えば、乾式法により調製されたシリカ(無水シリカ)、湿式法により調製されたシリカ(含水シリカ)等、タイヤ工業において一般的なものを使用することができる。シリカの原料としては、特に限定されず、例えば、石英等の鉱物由来の原料であってもよく、籾殻等の生物由来の原料(例えば、籾殻等のバイオマス材料を原料としたシリカ等)であってもよく、シリカを含有する製品からリサイクルされるシリカを用いてもよい。なかでも、シラノール基が多いという理由から、湿式法により調製された含水シリカが好ましい。これらのシリカは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0044】
バイオマス材料を原料としたシリカは、例えば、籾殻を燃焼して得られる籾殻灰から水酸化ナトリウム溶液を用いてケイ酸塩を抽出し、そのケイ酸塩を用いて従来の湿式シリカと同様に、硫酸と反応させて生じた二酸化ケイ素の沈殿をろ過、水洗い、乾燥、粉砕して得ることができる。
【0045】
シリカを含有する製品からリサイクルされるシリカは、例えば、半導体等の電子部品、タイヤ、乾燥剤、珪藻土等のろ過材等のシリカを含む製品から回収したシリカを用いることができる。また、回収の方法としては、特に限定されず、熱分解、電磁波による分解等が挙げられる。なかでも、半導体等の電子部品またはタイヤから回収したシリカが好ましい。
【0046】
シリカが結晶化すると水に溶けず、その成分であるケイ酸を利用できない。燃焼温度と燃焼時間を管理することで、籾殻灰中のシリカの結晶化を抑制することができる(特開第2009-2594号公報、秋田県立大学ウェブジャーナルB/2019,vol.6,p.216-222等参照)。
【0047】
籾殻より抽出される非晶質シリカは、Wilmar社等より市販されているものを使用することができる。
【0048】
(3)カーボンブラック
そして、ゴム組成物に補強用充填剤として、カーボンブラックが含有されることも一般的であり、このようなカーボンブラックとして、サステナブルカーボンブラックの使用も好ましい。
【0049】
カーボンブラックとしては、特に限定されず、N134、N110、N220、N234、N219、N339、N330、N326、N351、N550、N762等が挙げられる。カーボンブラックの原料は、リグニン、植物油等のバイオマス材料であってもよく、廃タイヤを熱分解することにより得られる熱分解油であってもよい。また、カーボンブラックの製造方法は、ファーネス法等の燃焼によるものであってもよく、水熱炭化(HTC)によるものであってもよく、サーマルブラック法等によるメタンの熱分解によるものであってもよい。市販品としては、旭カーボン(株)、キャボットジャパン(株)、東海カーボン(株)、三菱ケミカル(株)、ライオン(株)、日鉄カーボン(株)、コロンビアカーボン社等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0050】
(4)オイル
軟化剤として一般的に使用されるオイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油、動物油等が挙げられる。プロセスオイルとしては、パラフィン系プロセスオイル(ミネラルオイル)、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル等が挙げられる。プロセスオイルの具体例としては、例えば、MES(Mild Extract Solvated)、DAE(Distillate Aromatic Extract)、TDAE(Treated Distillate Aromatic Extract)、TRAE(Treated Residual Aromatic Extract)、RAE(Residual Aromatic Extract)等が挙げられる。また、環境対策で多環式芳香族(polycyclic aromatic compound:PCA)化合物の含量の低いプロセスオイルを使用することもできる。前記低PCA含量プロセスオイルとしては、MES、TDAE、重ナフテン系オイル等が挙げられる。また、ライフサイクルアセスメントの観点から、ゴム混合機やエンジンに用いられた後の廃油や、調理店で使用された廃食用油を精製したものを用いてもよい。
【0051】
そして、具体的な植物油としては、例えば、あまに油、なたね油、べに花油、大豆油、コーン油、綿実油、米油、トール油、ごま油、えごま油、ひまし油、桐油、パイン油、パインタール油、ひまわり油、ココナッツ油、パーム油、パーム核油、オリーブ油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、落花生油、グレープシード油、木ろう等が挙げられる。さらに、植物油としては、前記油を精製した精製油(サラダ油など)、前記油をエステル交換したエステル交換油、前記油を水素添加した硬化油、前記油を熱重合させた熱重合油、前記油を酸化させた酸化重合油、食用油等として利用したものを回収した廃食用油等の植物油も挙げられる。なお、植物油は常温(25℃)で液体であっても固体であってもよい。これらの植物油は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0052】
植物油は、アシルグリセロールを含むことが好ましく、トリアシルグリセロールを含むことがより好ましい。ここで、アシルグリセロールとは、グリセリンの持つヒドロキシ基と脂肪酸とがエステル結合をした化合物を指す。アシルグリセロールとしては、特に限定されず、1-モノアシルグリセロールでもよく、2-モノアシルグリセロールでもよく、1,2-ジアシルグリセロールでもよく、1,3-ジアシルグリセロールでもよく、トリアシルグリセロールでもよい。さらに、アシルグリセロールは、単量体でもよく、2量体でもよく、3量体以上の多量体であってもよい。なお、2量体以上のアシルグリセロールは、熱重合や酸化重合等によって得ることができる。また、アシルグリセロールは常温(25℃)で液体であっても固体であってもよい。
【0053】
ゴム組成物中に前記アシルグリセロールが含まれているか否かを確認する方法としては、特に限定されないが、1H-NMR測定によって確認することができる。例えば、トリアシルグリセロールを配合したゴム組成物を常温(25℃)で24時間重クロロホルムに浸漬し、ゴム組成物を除いた後、室温下で1H-NMRを測定し、テトラメチルシラン(TMS)のシグナルを0.00ppmとした場合、5.26ppm付近、4.28ppm付近、4.15ppm付近のシグナルが観測され、該シグナルはエステル基の酸素原子に隣接する炭素原子に結合した水素原子由来のシグナルと推測される。なお、この段落における「付近」とは、±0.10ppmの範囲とする。
【0054】
前記脂肪酸としては、特に限定されず、不飽和脂肪酸であっても、飽和脂肪酸であっても良い。不飽和脂肪酸としては、オレイン酸等の一価不飽和脂肪酸や、リノール酸、リノレン酸等の多価不飽和脂肪酸が挙げられる。また、飽和脂肪酸としては、酪酸、ラウリン酸等が挙げられる。
【0055】
中でも、前記脂肪酸として、二重結合が少ない脂肪酸、すなわち、飽和脂肪酸あるいは一価不飽和脂肪酸を含むことが望ましく、オレイン酸が好ましい。このような脂肪酸を含む植物油としては、例えば、飽和脂肪酸あるいは一価不飽和脂肪酸が含まれる植物油を使用してもよく、エステル交換等の改質を行った植物油を使用してもよい。また、このような脂肪酸を含む植物油を製造するために、品種改良、遺伝子組み換え、ゲノム編集等によって植物を改良してもよい。
【0056】
植物油としては、例えば、出光興産(株)、三共油化工業(株)、ENEOS(株)、オリソイ社、H&R社、豊国製油(株)、富士興産(株)、日清オイリオグループ(株)等より市販されているものを使用することができる。
【0057】
(5)オイル以外の軟化剤
ゴム組成物には、ゴム成分に可塑性を付与する軟化剤として、上記したオイルの他に、常温(25℃)で液体(液状)の軟化剤や、常温(25℃)で固体の軟化剤も含有される。このような軟化剤の例としては、樹脂成分、液状ポリマー、エステル系可塑剤等が挙げられる。これらの軟化剤は、石油由来のものであってもよく、バイオマス由来のものであってもよく、ゴム製品や非ゴム製品からリサイクルされたナフサを由来とするものであってもよい(サステナブル軟化剤)。また、使用済みのタイヤや各種成分を含む製品を熱分解、抽出することにより得た、低分子量の炭化水素成分を軟化剤として用いてもよい。これらの軟化剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0058】
(6)ワックス
ゴム組成物には、一般的に、ワックスが含有されるが、ワックスとしては、特に限定されず、タイヤ工業において通常使用されるものをいずれも好適に用いることができる。例えば、石油系ワックス、鉱物系ワックス、合成ワックス、植物由来ワックス等が挙げられる。なかでも、石油系ワックス、植物由来ワックスが好ましく、石油系ワックスがより好ましい。植物由来のワックスとしては、例えば、ライスワックス、カルバナワックス、キャンデリラワックスなどが挙げられる。石油系ワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、これらの精選特殊ワックス等が挙げられ、パラフィンワックスが好ましい。ワックスは、例えば、大内新興化学工業(株)、日本精蝋(株)、パラメルト社等より市販されているものを使用することができる。これらのワックスは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0059】
(7)老化防止剤
ゴム組成物には、一般的に、老化防止剤が含有されるが、老化防止剤としては特に限定されないが、フェニル-α-ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;オクチル化ジフェニルアミン、4,4’-ビス(α,α’-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;N-イソプロピル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン(6PPD)、N,N’-ビス(1,4-ジメチルペンチル)-p-フェニレンジアミン(77PD)、N,N’-ジフェニル-p-フェニレンジアミン(DPPD)、N,N’-ジトリル-p-フェニレンジアミン(DTPD)、N-イソプロピル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン(IPPD)、N,N’-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン(DNPD)等のp-フェニレンジアミン系老化防止剤;2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系老化防止剤;2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、スチレン化フェノール等のモノフェノール系老化防止剤;テトラキス-[メチレン-3-(3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のビス、トリス、ポリフェノール系老化防止剤などが挙げられる。なかでも、p-フェニレンジアミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤が好ましく、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの重合物がより好ましい。市販品としては、例えば、精工化学(株)、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)、フレクシス社等の製品を使用できる。
【0060】
なお、ゴム組成物において、炭素原子を含む各種材料(例えば、ゴム、オイル、樹脂、加硫促進剤、老化防止剤、界面活性剤等)は、大気中の二酸化炭素由来であってもよい。二酸化炭素から本発明の配合物を得る方法としては、二酸化炭素を直接変換しても良いし、二酸化炭素からメタンを合成するメタネーションの工程を経て得られたメタンを変換してもよい。
【0061】
[3]実施の形態
以下、実施の形態に基づいて、本発明を具体的に説明する。
【0062】
1.本実施の形態に係るタイヤ
図1は、本実施の形態に係るタイヤの一例における構造を説明する模式断面図であり、タイヤの正規状態における回転軸を含むタイヤ子午線断面が示されている。
【0063】
ここで、「正規状態」とは、タイヤが正規リムにリム組みされ、かつ、正規内圧が充填され、しかも、無負荷の状態であることを指す。
【0064】
なお、「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMA(日本自動車タイヤ協会)であれば「JATMA YEAR BOOK」に記載されている適用サイズにおける標準リム、ETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organisation)であれば「STANDARDS MANUAL」に記載されている“Measuring Rim”、TRA(The Tire and Rim Association,Inc.)であれば「YEAR BOOK」に記載されている“Design Rim”を指し、JATMA、ETRTO、TRAの順に参照し、参照時に適用サイズがあればその規格に従う。そして、規格に定められていないタイヤの場合には、リム組み可能であって、内圧が保持できるリム、即ちリム/タイヤ間からエア漏れを生じさせないリムの内、最もリム径が小さく、次いでリム幅が最も狭いものを指す。
【0065】
そして、「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧を指し、JATMAであれば“最高空気圧”、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”、TRAであれば表“TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値を指し、JATMA、ETRTO、TRAの順に参照し、参照時に適用サイズがあればその規格に従う。規格に定められていないタイヤの場合には、前記正規リムを標準リムとして記載されている別のタイヤサイズ(規格に定められているもの)の正規内圧(ただし、250KPa以上)を指す。なお、250KPa以上の正規内圧が複数記載されている場合には、その中の最小値を指す。
【0066】
図1に示すように、タイヤ1は、トレッド2、サイドウォール3、ビード4、カーカス6、ベルト7を備えている。なお、Cはセンターラインである。そして、
図1では、カーカスとトレッドの間に配置されるバンドの記載を省略している。
【0067】
(1)カーカス
カーカス6は、1枚のカーカスプライ6Aから構成され、トレッド2からサイドウォール3を経てビード4のビードコア5の回りを内側から外側に折返すことによって係止されている(1-0構造)。カーカス6は、2枚のカーカスプライから構成されていてもよい。また、カーカスコードの材質としては、従来公知のもの、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)繊維、PEN(ポリエチレンナフタレート)繊維等のポリエステル繊維、ナイロン6繊維、ナイロン66繊維等のポリアミド繊維、アラミド繊維等を使用することができる。カーカスコードを構成する繊維は、古品や廃品からリサイクルされた繊維でもよく、バイオマスから合成された繊維でもよい。
【0068】
なお、
図1において、6aはカーカスプライ6Aの内側本体部であり、6bは外側折返し部であり、内側本体部6aと外側折返し部6bとの間には、例えば、ビードコア5からタイヤ半径方向外側に伸びるビードエーペックスゴム8が配されている。
【0069】
カーカスプライ6Aは、所定の線密度のプライコードが所定のエンズで配列されたコード配列体の両面に、所定のカーカスプライ用ゴム組成物をトッピングして構成されている(図示せず)。
【0070】
なお、本発明において、プライコードとしては、モジュラスが高いポリエステル合成繊維を用いている。
【0071】
(2)ベルト
ベルト7は、カーカス6の半径方向外側、かつ、トレッド2の内部に配されている。
【0072】
ベルト7は、1枚以上(1枚でも2枚でも3枚以上でもよい)のベルトプライから構成されており、
図1では、タイヤ半径方向内側に位置する第1ベルトプライ7Aと、第1ベルトプライ7Aの外側に位置する第2ベルトプライ7Bとから構成されている。なお、3枚以上のベルトプライを使用してもよい。
【0073】
ベルトプライは、1本のフィラメントから構成されるコード(ベルトコード)が所定のエンズで配列されたコード配列体の両面に、所定のベルト用ゴム組成物をトッピングして、カーカスプライよりも薄ゲージに作製されている(図示せず)。ベルトコードを構成するフィラメントは、その材質が金属であることが好ましく、鉄、特にスチールであるとより好ましい。また、その断面形状が円形であることが好ましいが、楕円形であってもよい。そして、波付けされていてもよく、また、メッキ処理されていてもよい。本実施の形態では、断面形状が円形のフィラメントを、波付けすることなく、無撚りで使用している。
【0074】
このようなベルト7を採用することにより、耐久性の向上を図ることができると考えられる。
【0075】
2.タイヤの製造
本実施の形態に係るタイヤは、通常の方法によって製造することができる。
【0076】
具体的には、成形ドラム上に、タイヤの気密保持性を確保するための部材としてのインナーライナー、タイヤの受ける荷重、衝撃、充填空気圧に耐える部材としてのカーカス、カーカスを強く締付けトレッドの剛性を高める部材としてのベルトなどを巻回し、両側縁部に、カーカスプライの両端を固定すると共に、タイヤをリムに固定させるための部材としてのビードを配置して、トロイド状に成形した後、外周の中央部にトレッド、径方向外側にサイドウォールを貼り合せてサイド部を構成させることにより、未加硫タイヤを作製する。
【0077】
その後、上記により作製される未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。加硫工程は、公知の加硫手段を適用することで実施できる。加硫温度としては、例えば、120℃超、200℃未満であり、加硫時間は、例えば、5分超、15分未満である。
【0078】
上記より得られるタイヤは、先に述べたように、ベルトとバンドとが適切に形成されているため、さらなる耐久性の向上を図ることができる。
【0079】
そして、本発明に係るタイヤは、乗用車用タイヤ、大型乗用車用タイヤ、大型SUV用タイヤ、小型トラック用タイヤなどとして好適に用いることができる。
【実施例0080】
以下、実施をする際に好ましいと考えられる例(実施例)を示すが、本発明の範囲は当該実施例に限られない。
【0081】
表1に示す各仕様のベルト、バンド以外は、実質的に同一のタイヤを、
図1に示す構成で検討(タイヤサイズ:195/65R15)し、耐久性および低燃費性に関する後述する評価方法に基づいて算出した結果を表1下部に併せて示す。
【0082】
1.耐久性評価
各試験用タイヤをリム(サイズ=15×6J)に組み込み、このタイヤに空気を充填して、内圧を230kPaに調整した後、ドラム走行試験機に装着し、5.88kNの縦荷重を付加し、210km/hから10km/hずつ速度を段階的に上げて、タイヤが損傷するまでの時間を測定する。
【0083】
次いで、比較例1における結果を100として、下式に基づいて指数化し、耐久性評価とする。数値が大きいほど、損傷するまでの時間が長く、高速走行後の耐久性に優れていることを示す。
耐久性評価=[(試験用タイヤの結果)/(比較例1の結果)]×100
【0084】
2.低燃費性評価
転がり抵抗試験機を用い、各試験用タイヤについて、下記の条件でドラム上を速度80km/hで走行するときの転がり抵抗係数RRC(Rolling Resistance Coefficient)を測定する。
使用リム:15×6J
内圧:210kPa
荷重:4.35kN
【0085】
次いで、比較例1における結果を100として、下式に基づいて指数化し、低燃費性評価とする。数値が大きいほど、低燃費性に優れることを示す。
低燃費性評価=[(比較例1の結果)/(試験用タイヤの結果)]×100
【0086】
3.総合性能
総合性能は、耐久性および低燃費性の指数の総和で表す。
【0087】
【0088】
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることができる。
【0089】
本発明(1)は、
カーカスコードを備えるカーカスと、
ベルトコードを備え、前記カーカスのタイヤ半径方向外側に設けられるベルトと、
ポリエステル繊維を含むバンドコードを備え、前記ベルトのタイヤ半径方向外側に設けられるバンドと、
前記バンドのタイヤ半径方向外側に設けられるトレッドとを備えるタイヤであって、
前記ベルトコードは、1本のフィラメントから構成されるコードであり、
前記バンドコードの径(mm)と、前記ベルトコードの径(mm)とが、下記式を満足していることを特徴とするタイヤである。
|バンドコードの径-ベルトコードの径|<0.40
【0090】
本発明(2)は、
前記バンドコードの幅50mm当たりのコード本数EBAと、前記ベルトコードの幅50mm当たりのコード本数EBEとが、下記式を満足していることを特徴とし、本発明(1)に記載のタイヤである。
|EBA-EBE|<30
【0091】
本発明(3)は、
前記ベルトコードの曲げ剛性が、40(g・cm)未満であることを特徴とし、本発明(1)に記載のタイヤである。
【0092】
本発明(4)は、
前記バンドコードの中間伸度(%)と熱収縮率(%)との和が、15未満であることを特徴とし、本発明(1)に記載のタイヤである。