(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025105549
(43)【公開日】2025-07-10
(54)【発明の名称】冷却デバイス、冷却システム、および充電デバイス
(51)【国際特許分類】
H01R 13/533 20060101AFI20250703BHJP
【FI】
H01R13/533 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024228093
(22)【出願日】2024-12-25
(31)【優先権主張番号】202311869732.X
(32)【優先日】2023-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】516193944
【氏名又は名称】タイコ・エレクトロニクス・テクノロジー・(エスアイピー)・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Tyco Electronics Technology (SIP) Co., Ltd.
(71)【出願人】
【識別番号】521523202
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (スーヂョウ) リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110004347
【氏名又は名称】弁理士法人大場国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スゥーパー ウー
(72)【発明者】
【氏名】カァイシュアン エヴァン ヂィアン
(72)【発明者】
【氏名】ファンユエ ジェイソン ヂゥー
(72)【発明者】
【氏名】ヂィンシゥン ジェット ワン
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087EE10
5E087FF07
5E087MM05
5E087QQ06
5E087RR07
(57)【要約】 (修正有)
【課題】冷却デバイスの構造が簡単になり、組立てステップが少なくなり、製造コストが削減できる冷却デバイス、冷却システム、および充電デバイスを提供する。
【解決手段】各冷却モジュール(1)は、冷却液を収容する為の収容チャンバ、ならびに収容チャンバに連通する第1の管継手(13)および第2の管継手を有する、冷却モジュール(1)と、互いに相互接続する複数の第1の嵌合管継手(21)を含むマルチチャネル管継手部品(2)とを備える。マルチチャネル管継手部品(2)の複数の第1の嵌合管継手(21)は、複数の冷却モジュール(1)の第1の管継手(13)にそれぞれ接続され、複数の冷却モジュール(1)の第2の管継手は、複数の充電ケーブル(3)の冷却コア管(31)にそれぞれ接続するために使用され、したがって、冷却液は、複数の冷却モジュール(1)の収容チャンバと複数の充電ケーブル(3)の冷却コア管(31)とを通って流れる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却デバイスであって、
複数の冷却モジュール(1)であり、各冷却モジュール(1)は、冷却液を収容するための収容チャンバ(101)、ならびに前記収容チャンバ(101)に連通する第1の管継手(13)および第2の管継手(11a)を有する、冷却モジュール(1)と、
互いに相互接続する複数の第1の嵌合管継手(21)を含むマルチチャネル管継手部品(2)と
を備え、
前記マルチチャネル管継手部品(2)の前記複数の第1の嵌合管継手(21)は、前記複数の冷却モジュール(1)の前記第1の管継手(13)にそれぞれ接続され、したがって、前記複数の冷却モジュール(1)の前記収容チャンバ(101)は、前記マルチチャネル管継手部品(2)を介して互いに接続され、
前記複数の冷却モジュール(1)の前記第2の管継手(11a)は、複数の充電ケーブル(3)の冷却コア管(31)にそれぞれ接続するために使用され、したがって、前記冷却液は、前記複数の冷却モジュール(1)の前記収容チャンバ(101)と前記複数の充電ケーブル(3)の前記冷却コア管(31)とを通って流れることができる、冷却デバイス。
【請求項2】
前記冷却モジュール(1)は、前記収容チャンバ(101)を画定するための冷却ボックス(10)を含み、前記冷却ボックス(10)は、開口部を有するボックス本体(11)と、前記ボックス本体(11)の前記開口部に装着されるカバープレート(12)とを含み、
前記カバープレート(12)は、充電端子(4)の溶接端部(4a)に熱接触して、前記充電端子(4)の熱を前記冷却ボックス(10)内の前記冷却液に伝達するために使用される、請求項1に記載の冷却デバイス。
【請求項3】
前記第1の管継手(13)および前記第2の管継手(11a)は、前記ボックス本体(11)と一体に形成され、したがって、前記第1の管継手(13)および前記第2の管継手(11a)は、前記ボックス本体(11)の一部となる、請求項2に記載の冷却デバイス。
【請求項4】
前記カバープレート(12)は、熱を伝えることはできるが電気を伝えることはできない絶縁部品であり、前記ボックス本体(11)は、熱も電気も伝えることができない絶縁部品である、請求項3に記載の冷却デバイス。
【請求項5】
前記カバープレート(12)は、熱を伝えることはできるが電気を伝えることはできないセラミック部品であり、前記ボックス本体(11)は、熱も電気も伝えることができない射出成形部品である、請求項4に記載の冷却デバイス。
【請求項6】
ねじ孔が、前記ボックス本体(11)および前記カバープレート(12)にそれぞれ形成され、前記冷却モジュール(1)は、ねじ接続片(103)をさらに含み、前記ねじ接続片(103)は、前記ボックス本体(11)および前記カバープレート(12)の前記ねじ孔に接続されて、前記カバープレート(12)を前記ボックス本体(11)に固定する、請求項2に記載の冷却デバイス。
【請求項7】
前記冷却モジュール(1)は、シールリング(102)をさらに含み、前記シールリング(102)は、前記ボックス本体(11)の前記開口部の周りに設けられ、前記ボックス本体(11)と前記カバープレート(12)との間で圧縮されて、前記ボックス本体(11)と前記カバープレート(12)との間のシールを実現する、請求項2に記載の冷却デバイス。
【請求項8】
シールリング装着溝が、前記ボックス本体(11)および前記カバープレート(12)のうちの少なくとも一方に形成され、前記シールリング(102)は、前記シールリング装着溝に位置決めされて装着される、請求項7に記載の冷却デバイス。
【請求項9】
前記冷却モジュール(1)は、固定デバイス(14)をさらに含み、前記固定デバイス(14)は、前記冷却ボックス(10)の前記ボックス本体(11)に装着され、前記充電端子(4)の前記溶接端部(4a)を前記冷却ボックス(10)の前記カバープレート(12)の外側に固定するために使用され、したがって、前記充電端子(4)の前記溶接端部(4a)は、前記カバープレート(12)に確実に熱接触している、請求項2に記載の冷却デバイス。
【請求項10】
前記固定デバイス(14)は、U字形部品(140)とボルト(143)とを含み、前記U字形部品(140)は前記ボックス本体(11)に固定され、ねじ接続孔(140a)が、前記U字形部品(140)を貫通して形成され、前記ボルト(143)は、前記ねじ接続孔(140a)に接続され、前記充電端子(4)の前記溶接端部(4a)を前記冷却ボックス(10)の前記カバープレート(12)に押し付け、したがって、前記充電端子(4)の前記溶接端部(4a)と前記冷却ボックス(10)の前記カバープレート(12)との間に所定の接触力がある、請求項9に記載の冷却デバイス。
【請求項11】
前記U字形部品(140)は、
前記ボックス本体(11)の両側にそれぞれ固定された一対の側板(142)と、
前記一対の側板(142)の上部間に接続された上板(141)と
を含み、
前記U字形部品(140)の前記上板(141)は、前記充電端子(4)の前記溶接端部(4a)に溶接された前記充電ケーブル(3)の導体端部(32a)に対向し、前記ねじ接続孔(140a)は、前記U字形部品(140)の前記上板(141)に形成され、
前記ボルト(143)は、前記充電ケーブル(3)の前記導体端部(32a)に押し付けられて、前記充電ケーブル(3)の前記導体端部(32a)を介して、前記充電端子(4)の前記溶接端部(4a)を前記冷却ボックス(10)の前記カバープレート(12)に押し付ける、請求項10に記載の冷却デバイス。
【請求項12】
前記U字形部品(140)の前記一対の側板(142)に、スナップスロット(14a)がそれぞれ形成され、突起(114a)が、前記冷却ボックス(10)の前記ボックス本体(11)の両側にそれぞれ形成され、前記突起(114a)は、前記スナップスロット(14a)に係合して、前記U字形部品(140)の前記一対の側板(142)を前記冷却ボックス(10)の前記ボックス本体(11)の両側に固定する、請求項11に記載の冷却デバイス。
【請求項13】
冷却システムであって、
請求項1から12のいずれか一項に記載の前記冷却デバイスと、
複数の充電ケーブル(3)であり、各充電ケーブル(3)は、冷却コア管(31)および導体(32)を含む、充電ケーブル(3)と
を備え、
前記複数の充電ケーブル(3)の前記冷却コア管(31)の端部(31a)が、前記冷却デバイスの前記複数の冷却モジュール(1)の前記第2の管継手(11a)にそれぞれ接続され、
前記複数の充電ケーブル(3)の前記冷却コア管(31)のうちの1つが、冷却液入口管として使用され、残りが冷却液出口管として使用される、冷却システム。
【請求項14】
前記充電ケーブル(3)の前記導体(32)は管状であり、前記冷却コア管(31)は前記導体(32)に設けられ、前記充電ケーブル(3)は、前記導体(32)の外側に巻き付けられた外側絶縁層(33)も含む、請求項13に記載の冷却システム。
【請求項15】
前記導体(32)は、前記充電端子(4)の前記溶接端部(4a)に溶接するために使用される、前記外側絶縁層(33)から露出した導体端部(32a)を有し、
前記冷却コア管(31)の前記端部(31a)は、前記外側絶縁層(33)から露出し、前記冷却モジュール(1)の前記第2の管継手(11a)に接続される、請求項14に記載の冷却システム。
【請求項16】
充電デバイスであって、
ハウジングと、
前記ハウジングに配置された複数の充電端子(4)と、
前記ハウジングに装着される、請求項13から15のいずれか一項に記載の前記冷却システムと
を備え、
前記複数の充電端子(4)の前記溶接端部(4a)は、前記冷却システムの前記複数の充電ケーブル(3)の導体端部(32a)にそれぞれ溶接され、前記複数の冷却モジュール(1)の前記冷却ボックス(10)の前記カバープレート(12)にそれぞれ固定され、したがって、前記充電端子(4)の熱を、前記冷却ボックス(10)の前記カバープレート(12)を介して、前記冷却ボックス(10)内の前記冷却液に伝達することができる、充電デバイス。
【請求項17】
前記充電デバイスは、充電ガンに嵌合するのに適した充電台であり、前記充電端子(4)は、前記充電ガンの相手側端子に嵌合するのに適している、請求項16に記載の充電デバイス。
【請求項18】
前記充電デバイスは、充電台に嵌合するのに適した充電ガンであり、前記充電端子(4)は、前記充電台の相手側端子に嵌合するのに適している、請求項16に記載の充電デバイス。
【請求項19】
前記充電端子(4)の前記溶接端部(4a)と前記充電ケーブル(3)の前記導体端部(32a)とは、平坦で、互いに積み重ねられて溶接されている、請求項16に記載の充電デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2023年12月29日に中国国家知識産権局に出願された中国特許出願第CN202311869732.X号の利益を主張し、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、冷却デバイス、冷却デバイスを備える冷却システム、および冷却システムを備える充電デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術において、充電台は、通常、充電台ハウジングと、充電台ハウジングに設けられた充電端子と、充電端子に電気的に接続された充電ケーブルとを備える。充電速度を向上させるために、充電電流を増加させる必要がある。現在、充電電流の要件は600Aと高く、将来、さらに1000Aまで増加する可能性がある。この高電流が充電ケーブルおよび充電端子を流れると、充電台ハウジング内の温度および充電ケーブルの温度が急上昇する。過度の温度上昇を防ぐために、従来技術においては、通常、充電ケーブルの直径を大きくするが、これにより、充電台製品の体積および重量が増加し、コストが増加する。
【0004】
充電台の冷却性能を向上させるために、最近、液冷充電台が提案されている。冷却液を収容するための収容チャンバが、液冷充電台のハウジングにあり、収容チャンバは、冷却液入口管に接続するための入口管継手と、冷却液出口管に接続するための出口管継手とを有する。したがって、これらの技術的解決策において、別々の冷却液入口管と冷却液出口管とを設ける必要があり、冷却液入口管および冷却液出口管を、収容チャンバの入口管継手および出口管継手にそれぞれ接続する必要もある。これにより、液冷充電台のコストが増加し、組立てが複雑になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の欠点のうちの少なくとも1つの局面を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様によれば、冷却デバイスが提供される。冷却デバイスは、複数の冷却モジュールであり、各冷却モジュールは、冷却液を収容するための収容チャンバ、ならびに収容チャンバに連通する第1の管継手および第2の管継手を有する、冷却モジュールと、互いに相互接続する複数の第1の嵌合管継手を含むマルチチャネル管継手部品とを備える。マルチチャネル管継手部品の複数の第1の嵌合管継手は、複数の冷却モジュールの第1の管継手にそれぞれ接続され、したがって、複数の冷却モジュールの収容チャンバは、マルチチャネル管継手部品を介して互いに接続され、複数の冷却モジュールの第2の管継手は、複数の充電ケーブルの冷却コア管にそれぞれ接続するために使用され、したがって、冷却液は、複数の冷却モジュールの収容チャンバと複数の充電ケーブルの冷却コア管とを通って流れることができる。
【0007】
本発明の例示的な実施形態によれば、冷却モジュールは、収容チャンバを画定するための冷却ボックスを含み、冷却ボックスは、開口部を有するボックス本体と、ボックス本体の開口部に装着されるカバープレートとを含み、カバープレートは、充電端子の溶接端部に熱接触して、充電端子の熱を冷却ボックス内の冷却液に伝達するために使用される。
【0008】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1の管継手および第2の管継手は、ボックス本体と一体に形成され、したがって、第1の管継手および第2の管継手は、ボックス本体の一部となる。
【0009】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、カバープレートは、熱を伝えることはできるが電気を伝えることはできない絶縁部品であり、ボックス本体は、熱も電気も伝えることができない絶縁部品である。
【0010】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、カバープレートは、熱を伝えることはできるが電気を伝えることはできないセラミック部品であり、ボックス本体は、熱も電気も伝えることができない射出成形部品である。
【0011】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ねじ孔が、ボックス本体およびカバープレートにそれぞれ形成され、冷却モジュールは、ねじ接続片をさらに含み、ねじ接続片は、ボックス本体およびカバープレートのねじ孔に接続されて、カバープレートをボックス本体に固定する。
【0012】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、冷却モジュールは、シールリングをさらに含み、シールリングは、ボックス本体の開口部の周りに設けられ、ボックス本体とカバープレートとの間で圧縮されて、ボックス本体とカバープレートとの間のシールを実現する。
【0013】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、シールリング装着溝が、ボックス本体およびカバープレートのうちの少なくとも一方に形成され、シールリングは、シールリング装着溝に位置決めされて装着される。
【0014】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、冷却モジュールは、固定デバイスをさらに含み、固定デバイスは、冷却ボックスのボックス本体に装着され、充電端子の溶接端部を冷却ボックスのカバープレートの外側に固定するために使用され、したがって、充電端子の溶接端部は、カバープレートに確実に熱接触している。
【0015】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、固定デバイスは、U字形部品とボルトとを含み、U字形部品はボックス本体に固定され、ねじ接続孔が、U字形部品を貫通して形成され、ボルトは、ねじ接続孔に接続され、充電端子の溶接端部を冷却ボックスのカバープレートに押し付け、したがって、充電端子の溶接端部と冷却ボックスのカバープレートとの間に所定の接触力がある。
【0016】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、U字形部品は、ボックス本体の両側にそれぞれ固定された一対の側板と、一対の側板の上部間に接続された上板とを含む。U字形部品の上板は、充電端子の溶接端部に溶接された充電ケーブルの導体端部に対向し、ねじ接続孔は、U字形部品の上板に形成され、ボルトは、充電ケーブルの導体端部に押し付けられて、充電ケーブルの導体端部を介して、充電端子の溶接端部を冷却ボックスのカバープレートに押し付ける。
【0017】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、U字形部品の一対の側板に、スナップスロットがそれぞれ形成され、突起が、冷却ボックスのボックス本体の両側にそれぞれ形成され、突起は、スナップスロットに係合して、U字形部品の一対の側板を冷却ボックスのボックス本体の両側に固定する。
【0018】
本発明の別の態様によれば、冷却システムが提供される。冷却システムは、上記の冷却デバイスと、複数の充電ケーブルであり、各充電ケーブルは、冷却コア管および導体を含む、充電ケーブルとを備える。複数の充電ケーブルの冷却コア管の端部が、冷却デバイスの複数の冷却モジュールの第2の管継手にそれぞれ接続され、複数の充電ケーブルの冷却コア管のうちの1つが、冷却液入口管として使用され、残りが冷却液出口管として使用される。
【0019】
本発明の例示的な実施形態によれば、充電ケーブルの導体は管状であり、冷却コア管は導体に設けられ、充電ケーブルは、導体の外側に巻き付けられた外側絶縁層も含む。
【0020】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、導体は、充電端子の溶接端部に溶接するために使用される、外側絶縁層から露出した導体端部を有し、冷却コア管の端部は、外側絶縁層から露出し、冷却モジュールの第2の管継手に接続される。
【0021】
本発明の別の態様によれば、充電デバイスが提供される。充電デバイスは、ハウジングと、ハウジングに配置された複数の充電端子と、ハウジングに装着される上記の冷却システムとを備える。複数の充電端子の溶接端部は、冷却システムの複数の充電ケーブルの導体端部にそれぞれ溶接され、複数の冷却モジュールの冷却ボックスのカバープレートにそれぞれ固定され、したがって、充電端子の熱を、冷却ボックスのカバープレートを介して、冷却ボックス内の冷却液に伝達することができる。
【0022】
本発明の例示的な実施形態によれば、充電デバイスは、充電ガンに嵌合するのに適した充電台であり、充電端子は、充電ガンの相手側端子に嵌合するのに適している。
【0023】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、充電デバイスは、充電台に嵌合するのに適した充電ガンであり、充電端子は、充電台の相手側端子に嵌合するのに適している。
【0024】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、充電端子の溶接端部と充電ケーブルの導体端部とは、平坦で、互いに積み重ねられて溶接されている。
【0025】
本発明による上記の例示的な実施形態において、複数の冷却モジュールの収容チャンバが、相互接続され、複数の充電ケーブルの冷却コア管にそれぞれ接続するように構成され、したがって、別々の冷却液入口管および冷却液出口管を設けることなく、冷却液が充電ケーブルの冷却コア管を通って流入および流出することができ、冷却デバイスの構造が簡単になり、組立てステップが少なくなり、製造コストが削減される。
【0026】
添付図面を参照しながら例示的な実施形態を詳細に説明することにより、本発明の上記その他の特徴がより明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】充電端子および充電ケーブルが示されている、本発明の例示的な実施形態による冷却デバイスの説明斜視図である。
【
図2】充電端子および充電ケーブルが示されている、本発明の例示的な実施形態による冷却デバイスの垂直断面図である。
【
図3】充電端子および充電ケーブルが示されている、本発明の例示的な実施形態による冷却デバイスの別の垂直断面図である。
【
図4】充電端子および充電ケーブルが示されている、本発明の例示的な実施形態による冷却デバイスの水平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下で、添付図面を参照しながら、本開示の例示的な実施形態について詳細に説明する。図中、同様の参照符号は同様の要素を指す。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものと解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものになるように、かつ当業者に本開示の概念を十分に伝えるように提供される。
【0029】
以下の詳細な説明では、説明の目的で、開示する実施形態の徹底的な理解をもたらすために、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、これらの具体的な詳細がなくても1つまたは複数の実施形態を実施することができることが明らかであろう。他の例では、図面を簡略化するために、周知の構造およびデバイスは概略的に示す。
【0030】
本発明の一般的な概念によれば、冷却デバイスが提供される。冷却デバイスは、複数の冷却モジュールであり、各冷却モジュールは、冷却液を収容するための収容チャンバ、ならびに収容チャンバに連通する第1の管継手および第2の管継手を有する、冷却モジュールと、互いに相互接続する複数の第1の嵌合管継手を含むマルチチャネル管継手部品とを備える。マルチチャネル管継手部品の複数の第1の嵌合管継手は、複数の冷却モジュールの第1の管継手にそれぞれ接続され、したがって、複数の冷却モジュールの収容チャンバは、マルチチャネル管継手部品を介して互いに接続され、複数の冷却モジュールの第2の管継手は、複数の充電ケーブルの冷却コア管にそれぞれ接続するために使用され、したがって、冷却液は、複数の冷却モジュールの収容チャンバと複数の充電ケーブルの冷却コア管とを通って流れることができる。
【0031】
本発明の別の一般的な概念によれば、冷却システムが提供される。冷却システムは、上記の冷却デバイスと、複数の充電ケーブルであり、各充電ケーブルは、冷却コア管および導体を含む、充電ケーブルとを備える。複数の充電ケーブルの冷却コア管の端部が、冷却デバイスの複数の冷却モジュールの第2の管継手にそれぞれ接続され、複数の充電ケーブルの冷却コア管のうちの1つが、冷却液入口管として使用され、残りが冷却液出口管として使用される。
【0032】
本発明の別の一般的な概念によれば、充電デバイスが提供される。充電デバイスは、ハウジングと、ハウジングに配置された複数の充電端子と、ハウジングに装着される上記の冷却システムとを備える。複数の充電端子の溶接端部は、冷却システムの複数の充電ケーブルの導体端部にそれぞれ溶接され、複数の冷却モジュールの冷却ボックスのカバープレートにそれぞれ固定され、したがって、充電端子の熱を、冷却ボックスのカバープレートを介して、冷却ボックス内の冷却液に伝達することができる。
【0033】
図1は、充電端子4および充電ケーブル3が示されている、本発明の例示的な実施形態による冷却デバイスの説明斜視図である。
図2は、充電端子4および充電ケーブル3が示されている、本発明の例示的な実施形態による冷却デバイスの垂直断面図である。
図3は、充電端子4および充電ケーブル3が示されている、本発明の例示的な実施形態による冷却デバイスの別の垂直断面図である。
図4は、充電端子4および充電ケーブル3が示されている、本発明の例示的な実施形態による冷却デバイスの水平断面図である。
【0034】
図1~
図4に示すように、本発明の例示的な実施形態において、冷却デバイスが開示されている。冷却デバイスは、複数の冷却モジュール1と、マルチチャネル管継手部品2とを主に備える。各冷却モジュール1は、冷却液を収容するための収容チャンバ101、ならびに収容チャンバ101に連通する第1の管継手13および第2の管継手11aを備える。マルチチャネル管継手部品2は、互いに相互接続する複数の第1の嵌合管継手21を含む。マルチチャネル管継手部品2の複数の第1の嵌合管継手21は、複数の冷却モジュール1の第1の管継手13にそれぞれ接続され、したがって、複数の冷却モジュール1の収容チャンバ101は、マルチチャネル管継手部品2を介して互いに接続されている。
複数の冷却モジュール1の第2の管継手11aは、複数の充電ケーブル3の冷却コア管31にそれぞれ接続するために使用され、したがって、冷却液は、複数の冷却モジュール1の収容チャンバ101と複数の充電ケーブル3の冷却コア管31とを通って流れることができる。
【0035】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、冷却モジュール1は冷却ボックス10を含み、冷却ボックス10の内部キャビティが、上記の収容チャンバ101を構成する。冷却ボックス10は、開口部を有するボックス本体11と、ボックス本体11の開口部に装着されるカバープレート12とを含む。カバープレート12は、充電端子4の溶接端部4aに熱接触して、充電端子4の熱を冷却ボックス10内の冷却液に伝達するために使用される。
【0036】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、第1の管継手13および第2の管継手11aは、ボックス本体11と一体に形成され、したがって、第1の管継手13および第2の管継手11aは、ボックス本体11の一部となる。
【0037】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、カバープレート12は、熱を伝えることはできるが電気を伝えることはできない絶縁部品であり、ボックス本体11は、熱も電気も伝えることができない絶縁部品である。本発明の例示的な実施形態において、カバープレート12は、熱を伝えることはできるが電気を伝えることはできないセラミック部品であり、ボックス本体11は、熱も電気も伝えることができない射出成形部品である。
【0038】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、ねじ孔が、ボックス本体11およびカバープレート12にそれぞれ形成されている。冷却モジュール1は、ねじ接続片103も含み、ねじ接続片103は、ボックス本体11およびカバープレート12のねじ孔に接続されて、カバープレート12をボックス本体11に固定する。
【0039】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、冷却モジュール1は、シールリング102をさらに含み、シールリング102は、ボックス本体11の開口部の周りに配置され、ボックス本体11とカバープレート12との間で圧縮されて、ボックス本体11とカバープレート12との間のシールを実現する。
【0040】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、シールリング装着溝が、ボックス本体11およびカバープレート12のうちの少なくとも一方に形成され、シールリング101は、シールリング装着溝に位置決めされて装着されている。
【0041】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、冷却モジュール1は、固定デバイス14をさらに含み、固定デバイス14は、冷却ボックス10のボックス本体11に装着されて、充電端子4の溶接端部4aを冷却ボックス10のカバープレート12の外側に固定し、したがって、充電端子4の溶接端部4aは、カバープレート12に確実に熱接触している。
【0042】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、固定デバイス14は、U字形部品140とボルト143とを含む。U字形部品140は、ボックス本体11に固定され、ねじ接続孔140aが、U字形部品140を貫通して形成されている。ボルト143は、ねじ接続孔140aに接続され、充電端子4の溶接端部4aを冷却ボックス10のカバープレート12に押し付け、したがって、充電端子4の溶接端部4aと冷却ボックス10のカバープレート12との間に所定の接触力がある。
【0043】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、U字形部品140は、一対の側板142と上板141とを含む。一対の側板142は、ボックス本体11の両側にそれぞれ固定されている。上板141は、一対の側板142の上部間に接続されている。U字形部品140の上板141は、充電端子4の溶接端部4aに溶接された充電ケーブル3の導体端部32aに対向し、ねじ接続孔140aが、U字形部品140の上板141に形成されている。ボルト143は、充電ケーブル3の導体端部32aに押し付けられて、充電ケーブル3の導体端部32aを介して、充電端子4の溶接端部4aを冷却ボックス10のカバープレート12に押し付ける。
【0044】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、スナップスロット14aが、U字形部品140の一対の側板にそれぞれ形成され、突起114aが、冷却ボックス10のボックス本体11の両側に形成されている。突起114aは、スナップスロット14aに係合して、U字形部品140の一対の側板を冷却ボックス10のボックス本体11の両側に固定する。
【0045】
図1~
図4に示すように、本発明の別の例示的な実施形態において、冷却システムも開示されている。冷却システムは、上記の冷却デバイスと、複数の充電ケーブル3とを主に備える。各充電ケーブル3は、冷却コア管31および導体32を含む。複数の充電ケーブル3の冷却コア管31の端部31aが、冷却デバイスの複数の冷却モジュール1の第2の管継手11aにそれぞれ接続されている。複数の充電ケーブル3の冷却コア管31のうちの1つが、冷却液入口管として使用され、残りが冷却液出口管として使用される。
【0046】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、充電ケーブル3の導体32は管状であり、冷却コア管31は導体32に設けられている。充電ケーブル3は、導体32の外側に巻き付けられた外側絶縁層33も含む。
【0047】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、充電ケーブル3の導体32は、充電端子4の溶接端部4aに溶接するために使用される、外側絶縁層33から露出した導体端部32aを有する。充電ケーブル3の冷却コア管31の端部は、外側絶縁層33から露出し、冷却モジュール1の第2の管継手11aに接続されている。
【0048】
図1~
図4に示すように、本発明の別の例示的な実施形態において、充電デバイスも開示されている。充電デバイスは、ハウジング(図示せず)と、複数の充電端子4と、上記の冷却システムとを主に備える。複数の充電端子4および冷却システムは、ハウジングに装着されている。複数の充電端子4の溶接端部4aは、冷却システムの複数の充電ケーブル3の導体端部12aにそれぞれ溶接され、複数の冷却モジュール1の冷却ボックス10のカバープレート12にそれぞれ固定され、したがって、充電端子4の熱を、冷却ボックス10のカバープレート12を介して、冷却ボックス10内の冷却液に伝達することができる。
【0049】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、充電デバイスは、充電ガンに嵌合するのに適した充電台であり、充電端子4は、充電ガンの相手側端子に嵌合するのに適している。しかしながら、本発明は図示の実施形態に限定されない。例えば、本発明の別の例示的な実施形態において、充電デバイスは、充電台に嵌合するのに適した充電ガンであり、充電端子4は、充電台の相手側端子に嵌合するのに適している。
【0050】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、充電端子4の溶接端部4aと充電ケーブル3の導体端部32aとは、平坦で、互いに積み重ねられて溶接されている。例えば、充電端子4の溶接端部4aと充電ケーブル3の導体端部32aとを、超音波を使用して互いに溶接することができる。
【0051】
上記の実施形態は例示的なものであり、限定的なものではないことを、当業者には理解されたい。例えば、当業者であれば、構成上または原理上矛盾することなく、上記の実施形態に多くの修正を加えることができ、異なる実施形態に記載する様々な特徴を互いに自由に組み合わせることができる。
【0052】
いくつかの例示的な実施形態について図示し説明したが、本開示の原理および趣旨から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更または修正を加えることができることが、当業者には理解されよう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物により定義される。
【0053】
本明細書で使用されるとき、単数形で記載され「a」または「an」という単語が前に付く要素は、前記要素またはステップの複数形を除外することが明示的に述べられていない限り、これらを除外しないものとして理解すべきである。さらに、本発明の「一実施形態」への言及は、記載された特徴も組み込む追加の実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図していない。さらに、そうではないと明示的に述べられていない限り、特定の特性を有する1つの要素もしくは複数の要素を「備える」または「有する」実施形態は、その特性を有していない追加のそのような要素を含むことができる。
【外国語明細書】