(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025010770
(43)【公開日】2025-01-23
(54)【発明の名称】広告表示体
(51)【国際特許分類】
G09F 23/00 20060101AFI20250116BHJP
A41F 1/02 20060101ALI20250116BHJP
A44B 1/00 20060101ALI20250116BHJP
A44B 1/02 20060101ALI20250116BHJP
【FI】
G09F23/00 Z
A41F1/02 A
A41F1/02 Z
A44B1/00 Z
A44B1/02 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023112971
(22)【出願日】2023-07-10
(71)【出願人】
【識別番号】523182854
【氏名又は名称】株式会社TKSCホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100134533
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 夏香
(72)【発明者】
【氏名】村上 愼吾
(57)【要約】
【課題】激しく動いても外れにくく、コストや労力の負担が少なく、コマーシャルを手軽に行うことができる広告表示体を提供する。
【解決手段】
被服に取り付けてあるボタンAを着脱可能に挿通して保持する取付穴34を有するボタン取付用フラップ部3と、ボタン取付用フラップ部3の一端に接続し広告表示部21を有する本体部2と、を備え、ボタン取付用フラップ部3が広告表示部21より細く短く、広告表示部21が広告用のテキスト及び/又はグラフィックの刺繍を含む広告表示体1とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被服に取り付けてあるボタンを着脱可能に挿通して保持する取付穴を有するボタン取付用フラップ部と、前記ボタン取付用フラップ部の一端に接続し広告表示部を有する本体部と、を備えることを特徴とする広告表示体。
【請求項2】
全体が一体で平板状の布地で前記ボタンに吊り下げる広告表示体であって、前記ボタン取付用フラップ部が前記広告表示部より幅が狭く長さが短く、前記広告表示部が広告用のテキスト及び/又はグラフィックの刺繍を含み、前記取付穴が前記ボタンを挿通する溝穴部と挿通した前記ボタンを緩嵌し所定の位置で保持する丸穴部とからなることを特徴とする請求項1記載の広告表示体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、企業や団体のコマーシャルが可能な広告表示体に関する。
【背景技術】
【0002】
企業や団体のコマーシャル効果の高い広告方法の一つとして、テレビや雑誌などのメディアで多くの目に触れる可能性の高いスポーツ選手のユニフォームへの広告表示がある。例えば、袖や背中や胸のところにブランド名やロゴなどプリント又は貼付したユニフォームを選手に着てもらい、選手の姿を写した写真や映像の中に、ブランド名やロゴが入るのでコマーシャル効果が生じる。
【0003】
ユニフォームは毎日着替えるものであり、常にコマーシャルしてもらうには、着替え用のユニフォームも用意しなければならない。高いコマーシャル効果がある選手であれば多数のユニフォームを用意される可能性があるが、比較的コマーシャル効果が高くない選手には十分な枚数を用意されない可能性があり、ツアー中の頻繁な洗濯等、選手側の労力負担が生じるという問題があった。また、スポンサーに、変更や追加、減少などが生じた際、ユニフォームを替える必要があり、コストがかかった。
【0004】
従来、コンビニエンスストアなどの店員が着る制服に着脱可能な広告を取り付けた被服はあった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1記載の被服を動きの激しいスポーツ選手に着せるのは現実的ではなく、コストがかかり、また、通常のユニフォームではコマーシャルを手軽に表示できないという問題があった。
【0007】
本発明は、このような課題を鑑みてなされたものであり、激しく動いても外れにくく、コストや労力の負担が少なく、コマーシャルを手軽に行うことができる広告表示体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様は、被服に取り付けてあるボタンを着脱可能に挿通して保持する取付穴を有するボタン取付用フラップ部と、前記ボタン取付用フラップ部の一端に接続し広告表示部を有する本体部と、を備えることを特徴とする広告表示体を提供する。
【0009】
本発明の第1の態様によれば、激しく動いても外れにくく、コストや労力の負担が少なく、コマーシャルを手軽に行うことができる。
【0010】
さらに、全体が一体で平板状の布地で前記ボタンに吊り下げる広告表示体であって、前記ボタン取付用フラップ部が前記広告表示部より幅が狭く長さが短く、前記広告表示部が広告用のテキスト及び/又はグラフィックの刺繍を含み、前記取付穴が前記ボタンを挿通する溝穴部と挿通した前記ボタンを緩嵌し所定の位置で保持する丸穴部とからなることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、激しく動いても外れにくく、コストや労力の負担が少なく、コマーシャルを手軽に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施例1の広告表示体の使用状態を示す説明図である。
【
図2】本発明の実施例1の広告表示体の(a)平面図と(b)右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の広告表示体について、添付図面を参照して実施例を用いて本発明の好適な実施の形態を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例0014】
{構成}
図1は、本発明の実施例1の広告表示体の使用状態を示す説明図である。
図2は、本発明の実施例1の広告表示体の(a)平面図と(b)右側面図である。
図1及び
図2に示した広告表示体1は、被服に取り付けてあるボタンAを挿通して保持する取付穴34を有するボタン取付用フラップ部3と、ボタン取付用フラップ部3の一端に接続し広告表示部21を有する本体部2と、を備え、ボタンAに着脱可能に吊り下げる。
【0015】
本実施例の広告表示体1は、全体が一体で平板状の布地でボタンAに吊り下げる広告表示体であって、ボタン取付用フラップ部3が広告表示部21より細く短く、広告表示部21が広告用のテキスト及びグラフィックの刺繍を含み、取付穴34がボタンAを挿通する溝穴部341と挿通したボタンAを緩嵌し所定の位置で保持する丸穴部342とからなる。
【0016】
広告表示部21には、企業名やブランド名やキャッチコピーなどのテキストのみが表示してあってもよいし、ロゴマークや企業キャラクターなどのグラフィックのみが表示してあってもよい。本実施例においては、広告表示部21は刺繍であるため、刺繍により広告が浮き出るような印象を与えることができ広告効果が高いが、印刷等、他の表示方法でもよい。
【0017】
本実施例においては、ボタン取付用フラップ部3より広告表示部21の方が大きいので広告効果が高まる。本実施例は、ボタン取付用フラップ部3も本体部2も長方形であるが、これに限定されない。また、丸穴部342がなく溝穴部341のみの取付穴であってもよい。丸穴部342の形状は、鳩目(アイレット)であって、溝穴部341の幅よりも広いがボタンよりも十分小さい直径を有する円形の穴であり、溝穴部341の先端(本体部2と反対側)であることが望ましいが、
図2に示したように溝穴部341の途中に設けられていてもよい。
【0018】
例えば、
図1に示すような前立てのあるワイシャツタイプの被服を着た状態でボタン部分に広告表示体1を取り付けた状態では、下前身頃にボタンAを糸で縫い付けてあり、上前身頃の前立てに設けたボタンホールにボタンAを通し、その状態でボタンAを取付穴34に通す。したがって、丸穴部342の中には、ボタンAを保持している糸のうち、ボタンAの裏面側と上前身頃の間にある部分が通っている。
【0019】
本体部2において、広告表示部21の外側には縁取部22を設け、より広告表示部21を目立たせるともに強度を高めているが、これに限定されない。また、ボタン取付用フラップ部3においても、縁に縁取部35を設け、デザイン性を高めるともに強度も向上させているが、これに限定されない。
図2においては、縁取部22、35は省略している。取付穴34の周囲も縁取りして耐久性を高めているが、これに限定されず、また、
図2において省略している。本実施例では、縁取部22、35や溝穴部341の縁、丸穴部342の縁は刺繍によって補強されている。
【0020】
溝穴部341はボタンサイズにボタンの厚み分を加えた長さ以上であることが望ましい。ボタンAは、例えばワイシャツやポロシャツなどの前開きの被服に糸で取り付けられており、表前立てでも裏前立てでも、被服に設けられたボタンA用のボタンホールに嵌めてから、広告表示体1にボタンを通した状態で広告表示体1を使用する。宣伝効果を高めるため、広告表示体1は前身頃の上方のボタンに取り付けることが好ましい。
【0021】
被服のボタン間隔は8~10cm程度であるため、広告表示体1の長さは8cm以下であることが望ましい。一方で広告効果を高めるため4cm以上であることが望ましい。広告効果の観点からは、ボタン取付用フラップ部3が広告表示部21より幅が狭く長さが短いことが好ましい。広告表示体1は、ボタンAから外すことで、他の被服に取り付けることができる。また、洗濯して繰り返し使用できることが好ましい。本実施例では全体が刺繍体の布地であるが、他の材質であってもよい。裏面は無地でも柄が入っていてもよく、本体部の裏面に表面とは別の広告文字や絵柄が記載してあってもよい。
【0022】
{効果}
本実施例の広告表示体1によれば、激しく動いても外れにくく、コストや労力の負担が少なく、コマーシャルを手軽に行うことができる広告表示体を提供することができる。
【0023】
同じ広告を印刷したユニフォームを複数用意しなくても、1つ広告表示体1があれば、複数の通常のユニフォームに付け替えるだけで広告表示ができる。また、ボタンが複数ある被服においては、複数の広告を表示することができる。
【0024】
例えば、ゴルフなどのスポーツでは、ツアーで連日プレーを行うが、本実施例の広告表示体1によれば、毎日別のポロシャツのボタンに広告表示体1を掛けるだけでコマーシャルができ、複数高額なコマーシャル付きユニフォームを用意する必要がなく、使用した翌日までに洗濯を終える必要がなく、コストも労力も軽減できる。
【0025】
また、広告主側も安くコマーシャルすることができる。したがって、広告主側にとって、スター選手以外にもスポンサーとして援助しやすくなる。上着の一番上のボタン部分であれば、顔が画面に映った際に一緒に広告表示体1が映されるので、袖部分の広告や胴部分の広告よりも広告機会が確保しやすい。
【0026】
また、選手側としても、スター選手になる前から低額でもスポンサーが付けられるようになるので、選手の育成、そしてスポーツ振興の面においてもメリットがある。
【0027】
また、ユニフォームに広告スペースがないほど多くの広告主を抱えている選手でも、新たな広告スペースとしてボタン部分を活用できるので、新たな収入機会の創出となりうる。
【0028】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、その発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々と変形実施が可能である。また、上記各実施の形態の構成要素を発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に組み合わせることができる。