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特開2025-10818情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025010818
(43)【公開日】2025-01-23
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/40 20240101AFI20250116BHJP
   G08G 5/00 20250101ALI20250116BHJP
【FI】
G06Q50/30
G08G5/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023113054
(22)【出願日】2023-07-10
(71)【出願人】
【識別番号】515253083
【氏名又は名称】株式会社CLUE
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】柴山 裕樹
【テーマコード(参考)】
5H181
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5H181AA26
5H181BB03
5H181BB04
5H181BB17
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181CC27
5H181FF04
5H181FF10
5H181FF13
5H181FF15
5H181FF27
5H181FF33
5H181MB04
5L049CC42
5L050CC42
(57)【要約】
【課題】許可された飛行条件どおりに飛行したことを確認することができるようにする。
【解決手段】情報処理システムであって、飛行体の飛行許可情報を取得する飛行許可情報取得部と、飛行体の飛行前の飛行計画情報を取得する飛行計画情報取得部と、飛行体による飛行ログを取得する飛行ログ取得部と、飛行許可情報、飛行計画情報、及び飛行ログの整合性を判断する判断部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飛行体の飛行許可情報を取得する飛行許可情報取得部と、
前記飛行体の飛行前の飛行計画情報を取得する飛行計画情報取得部と、
前記飛行体による飛行ログを取得する飛行ログ取得部と、
前記飛行許可情報、前記飛行計画情報、及び前記飛行ログの整合性を判断する判断部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記飛行体の操縦者により記入される飛行記録情報を取得する飛行記録情報取得部をさらに備え、
前記判断部は、前記飛行許可情報、前記飛行計画情報、前記飛行記録情報及び前記飛行ログの整合性を判断すること、
を特徴とする、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記整合性がない場合に、前記飛行体の管理者に通知する通知部をさらに備えること、
を特徴とする、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記判断部は、
前記飛行ログと前記飛行記録情報との第1の整合性を判断し、
前記第1の整合性がある場合に、前記飛行記録情報と前記飛行計画情報との第2の整合性を判断し、
前記第2の整合性がある場合に、前記飛行計画情報と前記飛行許可情報との第3の整合性を判断すること、
を特徴とする、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
飛行体の飛行許可情報を取得するステップと、
前記飛行体の飛行前の飛行計画情報を取得するステップと、
前記飛行体による飛行ログを取得するステップと、
前記飛行許可情報、前記飛行計画情報、及び前記飛行ログの整合性を判断するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
飛行体の飛行許可情報を取得するステップと、
前記飛行体の飛行前の飛行計画情報を取得するステップと、
前記飛行体による飛行ログを取得するステップと、
前記飛行許可情報、前記飛行計画情報、及び前記飛行ログの整合性を判断するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、飛行ルートが安全に飛行することができるかを判断する仕組みが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-105591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
許可された飛行条件どおりに飛行されたことを確認するが求められている。
【0005】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、許可された飛行条件どおりに飛行したことを確認することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、情報処理システムであって、飛行体の飛行許可情報を取得する飛行許可情報取得部と、前記飛行体の飛行前の飛行計画情報を取得する飛行計画情報取得部と、前記飛行体による飛行ログを取得する飛行ログ取得部と、前記飛行許可情報、前記飛行計画情報、及び前記飛行ログの整合性を判断する判断部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、許可された飛行条件どおりに飛行したことを確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る情報処理システムの概略を示す図である。
図2】情報処理端末10のハードウェア構成例を示す図である。
図3】本実施形態に係る無人飛行体20の機能構成の一例を示すブロック図である。
図4】管理サーバ30及びドローン情報基板システム40に用いられるコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
図5】情報処理端末10が備える制御部11の機能構成例を示す図である。
図6】無人飛行体21が備えるフライトコントローラ23の機能構成例を示す図である。
図7】管理サーバ30のソフトウェア構成例を示す図である。
図8】管理サーバ30の動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<発明の概要>
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、たとえば、以下のような構成を備える。
[項目1]
飛行体の飛行許可情報を取得する飛行許可情報取得部と、
前記飛行体の飛行前の飛行計画情報を取得する飛行計画情報取得部と、
前記飛行体による飛行ログを取得する飛行ログ取得部と、
前記飛行許可情報、前記飛行計画情報、及び前記飛行ログの整合性を判断する判断部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目2]
前記飛行体の操縦者により記入される飛行記録情報を取得する飛行記録情報取得部をさらに備え、
前記判断部は、前記飛行許可情報、前記飛行計画情報、前記飛行記録情報及び前記飛行ログの整合性を判断すること、
を特徴とする、項目1に記載の情報処理システム。
[項目3]
前記整合性がない場合に、前記飛行体の管理者に通知する通知部をさらに備えること、
を特徴とする、項目1に記載の情報処理システム。
[項目4]
前記判断部は、
前記飛行ログと前記飛行記録情報との第1の整合性を判断し、
前記第1の整合性がある場合に、前記飛行記録情報と前記飛行計画情報との第2の整合性を判断し、
前記第2の整合性がある場合に、前記飛行計画情報と前記飛行許可情報との第3の整合性を判断すること、
を特徴とする、項目2に記載の情報処理システム。
[項目5]
飛行体の飛行許可情報を取得するステップと、
前記飛行体の飛行前の飛行計画情報を取得するステップと、
前記飛行体による飛行ログを取得するステップと、
前記飛行許可情報、前記飛行計画情報、及び前記飛行ログの整合性を判断するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
[項目6]
飛行体の飛行許可情報を取得するステップと、
前記飛行体の飛行前の飛行計画情報を取得するステップと、
前記飛行体による飛行ログを取得するステップと、
前記飛行許可情報、前記飛行計画情報、及び前記飛行ログの整合性を判断するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0011】
<システムの概要>
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの概略を示す図である。図示のように、情報処理システムは、情報処理端末10と、管理者端末11と、無人飛行体20と、管理サーバ30と、ドローン情報基盤システム40とを備える。
【0012】
情報処理端末10は、例えばタブレット状の小型のコンピュータによって実装される。他の実施形態においては、情報処理端末10は、スマートフォンまたはゲーム機等の携帯型の情報処理端末により実現されてもよいし、パーソナルコンピュータ等の据え置き型の情報処理端末により実現されてもよい。また、情報処理端末10は、複数のハードウェアにより実現され、それらに機能が分散された構成を有してもよい。情報処理端末10を使用するユーザUは、情報処理端末10のタッチパネルに対して、無人飛行体20の飛行を制御するための操作を行うことができる。
【0013】
管理者端末11は、無人飛行体20の管理者(例えばドローンを所有しドローンを用いたサービスを提供する主体など)が操作するコンピュータである。管理者端末11は、スマートフォンまたはゲーム機等の携帯型の情報処理端末により実現されてもよいし、パーソナルコンピュータ等の据え置き型の情報処理端末により実現されてもよい。
【0014】
無人飛行体20の管理者は、無人飛行体20を飛行させるにあたり、事前に国土交通大臣による飛行許可を受ける。無人飛行体20の管理者は、事前に、例えば図示しないパーソナルコンピュータなどを用いて、無人飛行体20の飛行条件を含む飛行申請をドローン情報基盤システム60に対して行う。飛行申請には、例えば、無人飛行体20の操縦者、飛行する無人飛行体20を特定する情報、飛行するエリア、飛行する期間、飛行する高度、飛行種類などに関する情報が含まれうる。ドローン情報基盤システム60においては、飛行申請に基づいて飛行許可情報(飛行許可書にて許可を受けた内容又は無人航空機操縦者技能証明で証明された内容)が生成される。飛行許可情報には、飛行申請に含まれる上述の飛行条件が含まれる。
【0015】
ドローン情報基盤システム40は、例えば、DIPS2.0(ドローン情報基盤システム2.0)と呼ばれる国土交通省管轄の機関乃至システムとすることができる。ドローン情報基盤システム40は、例えば無人の飛行体の飛行に関する許可、飛行体の飛行実績の報告、飛行体による事故等の情報提供を行う。
【0016】
DIPS2.0には、飛行計画通報のための機関乃至システム(以下、飛行計画通報システム)が含まれうる。飛行計画通報システムは、有人のヘリコプターなどの飛行体とドローンなどの無人の飛行体とのニアミス乃至衝突の可能性があることを踏まえ、各々の飛行体の操縦者が互いの飛行計画を共有するために設けられる。無人飛行体20の操縦者は、飛行前に、飛行日時、飛行場所、飛行目的、飛行種類、飛行経路及び飛行高度等の飛行計画情報を飛行計画通報システムに登録する。飛行計画通報システムに互いの飛行計画情報が共有され、操縦者は、例えば自身が操縦する飛行体の飛行エリアで、他の有人飛行体やドローンの飛行計画がないか確認することができるとともに、自身が操縦する飛行体の飛行計画を他の飛行体の操縦者に知らせることができる。
【0017】
管理サーバ30は、事前に国土交通省から受けた飛行許可と、飛行前に操縦者が登録した飛行計画と、飛行後に操縦者が作成した飛行記録と、無人飛行体20が記録した飛行ログとの整合性を確認する。管理サーバ30は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、あるいはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0018】
<情報処理端末10>
【0019】
図2は、情報処理端末10のハードウェア構成例を示す図である。情報処理端末10は、制御部11及び表示部の一例であるタッチパネル12を備える。
【0020】
プロセッサ11aは、制御部11の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御や、プログラムの実行に必要な処理等を行う演算装置である。このプロセッサ11aは、本実施の形態では例えばCPU(Central Processing Unit)であり、後述するストレージ11cに格納されてメモリ11bに展開されたプログラムを実行して各処理を行う。
【0021】
メモリ11bは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶装置、及びフラッシュメモリやHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶装置を備える。このメモリ11bは、プロセッサ11aの作業領域として使用される一方、制御部11の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、及び各種の設定情報等が格納される。
【0022】
ストレージ11cは、プログラムや各種の処理に用いられる情報等が格納されている。例えば、建造物S1等を含む区域を撮像するための飛行体を、情報処理端末10を介してユーザが操作する場合、ストレージ11cには、かかる飛行体の飛行を制御するプログラムが格納されていてもよい。
【0023】
送受信部11dは、制御部11をインターネット網等のネットワークに接続するものであって、Bluetooth(登録商標)やBLE(Bluetooth Low Energy)といった近距離通信インターフェースを具備するものであってもよい。
【0024】
入出力部11eは、入出力機器が接続されるインターフェースであって、本実施形態では、タッチパネル12が接続される。
【0025】
バス11fは、接続したプロセッサ11a、メモリ11b、ストレージ11c、送受信部11d及び入出力部11eの間において、例えばアドレス信号、データ信号及び各種の制御信号を伝達する。
【0026】
タッチパネル12は、表示部の一例であり、取得した映像や画像が表示される表示面を備える。この表示面は、本実施形態では、表示面への接触によって情報の入力を受け付けるものであって、抵抗膜方式や静電容量方式といった各種の技術によって実装される。
【0027】
タッチパネル12の表示面には、例えば、無人飛行体20により撮像された画像が表示され得る。該表示面には、無人飛行体20に撮像された画像に重畳して、無人飛行体20の飛行制限区域に関する情報が表示され得る。また、該表示面には、無人飛行体20の飛行制御や撮像装置の制御のためのボタンやオブジェクト等が表示され得る。また、ユーザは、該表示面に表示された画像やボタン等に対して、タッチパネル12を介して入力情報を入力し得る。
【0028】
なお、本実施形態では表示部の一例としてタッチパネル12を挙げているが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、表示部は、他のディスプレイ、モニタまたはスマートフォン等の表示機器により実現されてもよい。また、入力情報を取得するための入力装置としては、タッチパネル12以外の方法で実現されていてもよい。例えば、入力装置として、タッチパネル12の代わりに、マウス、キーボード、音声認識デバイス、視線認識デバイス等の様々な入力デバイスにより実現されていてもよい。また、タッチパネル12等の表示機器および入力装置の少なくともいずれかとは独立して、情報処理端末10が実現されてもよい。この場合、例えば、情報処理端末10は、クラウドサーバ等の一又は複数のサーバにより実現され、タッチパネル12と通信可能に設けられてもよい。
【0029】
<無人飛行体20>
【0030】
図3は、本実施形態に係る無人飛行体20の機能構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、一実施形態に係る無人飛行体20は、本体21において、送受信部22、フライトコントローラ23、バッテリ24、ESC25、モータ26、プロペラ27およびカメラ28を備える。なお、無人飛行体20は飛行体の一例である。飛行体の種類は特に限定されず、例えば、図3に示すようなマルチローター式のいわゆるドローンであってもよい。
【0031】
フライトコントローラ23は、プログラマブルプロセッサ(例えば、中央演算処理装置(CPU))などの1つ以上のプロセッサ23Aを有することができる。
【0032】
フライトコントローラ23は、メモリ23Bを有しており、メモリ23Bにアクセス可能である。メモリ23Bは、1つ以上のステップを行うためにフライトコントローラが実行可能であるロジック、コード、および/またはプログラム命令を記憶している。
【0033】
メモリ23Bは、例えば、SDカードやランダムアクセスメモリ(RAM)などの分離可能な媒体または外部の記憶装置を含んでいてもよい。センサ類23Cから取得したデータは、メモリ23Bに直接に伝達されかつ記憶されてもよい。例えば、カメラ28で撮影した静止画・動画データが内蔵メモリ又は外部メモリに記録される。
【0034】
フライトコントローラ23は、飛行体の状態を制御するように構成された制御モジュールを含んでいる。例えば、制御モジュールは、6自由度(並進運動x、y及びz、並びに回転運動θx、θy及びθz)を有する飛行体の空間的配置、速度、および/または加速度を調整するために飛行体の推進機構(モータ26等)をESC(Electric Speed Controller)25を介して制御する。制御モジュールは、カメラ28やセンサ類23C等のうち1つ以上を制御することができる。
【0035】
フライトコントローラ23は、1つ以上の外部のデバイス(例えば、情報処理端末10等の端末、表示装置、または他の遠隔の制御器)からのデータを送信および/または受け取るように構成された送受信部22と通信可能である。例えば、送受信部22は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、赤外線、無線、WiFi、ポイントツーポイント(P2P)ネットワーク、電気通信ネットワーク、クラウド通信などのうちの1つ以上を利用することができる。
【0036】
送受信部22は、カメラ28やセンサ類23Cで取得したデータ、フライトコントローラ23が生成した処理結果、所定の制御データ、情報処理端末10または遠隔の制御器からのユーザコマンドなどのうちの1つ以上を送信および/または受け取ることができる。
【0037】
本実施形態によるセンサ類23Cは、慣性センサ(加速度センサ、ジャイロセンサ)、GPSセンサ、近接センサ(例えば、ライダー)、またはビジョン/イメージセンサ(例えば、カメラ)を含み得る。
【0038】
バッテリ24は、例えばリチウムポリマー電池等の公知のバッテリであり得る。なお、無人飛行体20を駆動させる動力は、バッテリ24等から供給される電力に限定されず、例えば内燃機関等の動力によるものであってもよい。
【0039】
カメラ28は撮像装置の一例である。カメラ28の種類は特に限定されず、例えば通常のデジタルカメラ、全天球カメラ、赤外線カメラ、サーモグラフィ等のイメージセンサ等であってもよい。カメラ28は、本体21と不図示のジンバル等により独立変位可能に接続されていてもよい。
【0040】
<管理サーバ30>
図4は、管理サーバ30及びドローン情報基板システム40に用いられるコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。コンピュータは、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、出力装置206を備える。記憶装置203は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース204は、通信ネットワークに接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置205は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置206は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。管理サーバ30及びドローン情報基盤システム40の各機能部はCPU201が記憶装置203に記憶されているプログラムをメモリ202に読み出して実行することにより実現され、管理サーバ30及びドローン情報基盤システム40の各記憶部はメモリ202及び記憶装置203が提供する記憶領域の一部として実現されうる。
【0041】
<情報処理端末10>
図5は、情報処理端末10が備える制御部11の機能構成例を示す図である。制御部11は、飛行制御部111、飛行計画作成部112、飛行日誌作成部113を備える。
【0042】
飛行制御部111は、無人飛行体20の飛行を制御する。飛行制御部111は、ユーザUからの操作に応じて無人飛行体20の飛行に関する指示を無人飛行体20に送信することができる。飛行制御部111は、自律的に飛行指示を無人飛行体20に送信することもできる。飛行制御部111は、無人飛行体20と無線通信を行うことにより、無人飛行体20の測位手段及び高度測定手段により測定された無人飛行体20の位置情報及び高度情報を取得することができる。
【0043】
飛行計画作成部112は、無人飛行体20の操縦者(ユーザU)の操作に従い飛行計画情報を生成する。無人飛行体20のユーザUによる飛行計画の作成は、飛行申請及びその許可がなされた時点よりも後、かつ、無人飛行体20の飛行よりも前の時点に行われる。飛行計画情報は、飛行許可情報に含まれる飛行条件よりも詳細な飛行条件を含む。飛行計画情報に含まれる飛行条件は、無人飛行体20の操縦者、飛行する無人飛行体20を特定する情報、無人飛行体20が飛行するエリア(飛行許可情報の飛行条件に指定されるエリアと同一又はより狭いエリア)、無人飛行体20が飛行する期間(飛行許可情報の飛行条件に指定される期間と同一又はより短い期間)に関する情報を含む。飛行計画情報には、例えば、飛行計画情報を識別する飛行計画ID、飛行計画に対応する飛行許可情報を特定する許可ID、操縦者のユーザUを特定するユーザID、無人飛行体20を特定する機体ID、飛行期間(飛行日時)、飛行エリア(飛行場所)、飛行目的、飛行種類、飛行経路、飛行高度などを含めることができる。飛行計画作成部112は、作成した飛行計画情報を管理サーバ30に送信する。
【0044】
飛行日誌作成部113は、無人飛行体20の飛行日誌に関する情報(以下、飛行日誌情報という。)を作成する。飛行日誌情報には、飛行記録に関する情報(飛行記録情報)、日常点検記録に関する情報(日常点検情報)、点検整備記録に関する情報(点検整備情報)が含まれうる。飛行日誌作成部113は、無人飛行体20の飛行後にユーザUから飛行日誌情報の各項目(少なくとも飛行記録の項目とし、日常点検及び点検整備に関する項目は省略してもよい。)の入力を受け付けて、受け付けた項目を含む飛行日誌情報を作成することができる。飛行日誌作成部113は、無人飛行体20の飛行中に無人飛行体20から位置や高度などの情報を取得して、自動的に飛行記録情報を作成するようにしてもよい。飛行日誌作成部113は、作成した飛行日誌情報を管理サーバ30に送信する。飛行記録情報には、例えば、飛行記録情報を識別する飛行記録ID、飛行に関する飛行計画を特定する飛行計画ID、操縦者のユーザUを特定するユーザID、無人飛行体を特定する機体ID、飛行時刻(又は期間)、飛行位置(又は飛行エリア)、飛行高度、飛行種類、記事(飛行中に生じた異常な挙動等)などを含めることができる。 日常点検情報には、例えば、無人飛行体20を特定する情報、点検結果、備考、特記事項、日常点検の実施場所、実施年月日、実施者などを含めることができる。点検整備情報には、例えば、無人飛行体20を特定する情報、点検整備作業の実施年月日、総飛行時間、点検整備等の内容、整備の実施理由、実施場所、実施者、特記事項などを含めることができる。
【0045】
<無人飛行体20>
図6は、無人飛行体21が備えるフライトコントローラ23の機能構成例を示す図である。プロセッサ23Aは、飛行制御部231、飛行ログ記録部232、飛行ログ提供部233、飛行ログ記憶部234を備える。
【0046】
飛行制御部231は、情報処理端末10からの指示に応じて無人飛行体20の飛行を制御する。なお、飛行制御部231による無人飛行体20の制御は一般的なドローンの制御とすることができ、ここでは詳細な説明は省略する。
【0047】
飛行ログ記憶部234は、無人飛行体20による飛行内容の詳細を示すログ(飛行ログ)を記憶する。飛行ログには、時刻(日時)、無人飛行体20を特定する機体ID、位置、高度、速度、デバイスを特定する情報、操作内容などが含まれる。
【0048】
飛行ログ記録部232は、飛行ログを作成して飛行ログ記憶部234に登録する。飛行ログ記録部232は、例えば、無人飛行体20が備える測位手段及び高度測定手段(不図示)により測定された無人飛行体20の位置情報及び高度情報を取得して飛行ログに含めることができる。なお、飛行ログの記録処理は、例えば、ドローンメーカーが無人飛行体20に実装している一般的なものであってよい。
【0049】
飛行ログ提供部233は、飛行ログを外部に提供する。飛行ログ提供部233は、例えば、リクエストに応じて引こうログ記憶部234に記憶されている飛行ログを読み出して、リクエストの送信元に提供することができる。
【0050】
<管理サーバ30>
図7は、管理サーバ30のソフトウェア構成例を示す図である。管理サーバ2は、飛行許可情報取得部311、飛行計画情報取得部312、飛行日誌情報取得部313、飛行ログ取得部314、判断部315、通知部316、飛行許可情報記憶部331、飛行計画情報記憶部332、飛行日誌情報記憶部333、飛行ログ記憶部334を備える。
【0051】
飛行許可情報取得部311は、ドローン情報基盤システム60から飛行許可情報を取得する。飛行許可情報取得部311は、例えば定期的に、任意のタイミングで又は飛行許可情報が生成される都度、ドローン情報基盤システム60にアクセスして飛行許可情報を取得することができる。飛行許可情報には、例えば、飛行許可情報を特定する許可ID、飛行申請を行った無人飛行体20の管理者を特定する管理者ID、許可された操縦者を特定する許可操縦者ID、許可された無人飛行体20を特定する機体ID、許可された飛行期間である許可期間、許可された飛行エリアである許可エリア、許可された飛行に関する詳細情報である許可情報が含まれうる。飛行許可情報記憶部311は、取得した飛行許可情報を、飛行許可情報記憶部331に登録することができる。
【0052】
飛行許可情報記憶部331は、飛行許可情報を記憶する。飛行許可情報記憶部331は、ユーザU及び/又は管理者に対応付けて飛行許可情報を記憶することができる。飛行許可情報記憶部331は、ユーザU及び/又は管理者と、無人飛行体20とに対応付けて飛行許可情報を記憶するようにしてもよい。
【0053】
飛行計画情報取得部312は、飛行計画情報を取得する。飛行計画情報取得部312は、 ドローン情報基盤システム40から飛行計画を取得してもよいし、ユーザUの情報処理端末10から送信される飛行計画情報を受信する ようにしてもよい。飛行計画情報取得部312は、取得した飛行計画情報を飛行計画情報記憶部332に登録することができる。
【0054】
飛行計画情報記憶部332は、飛行計画情報を記憶する。飛行計画情報記憶部332は、ユーザU及び/又は管理者に対応付けて飛行計画情報を記憶することができる。飛行計画情報記憶部332は、ユーザU及び/又は管理者と、無人飛行体20とに対応付けて飛行計画情報を記憶するようにしてもよい。
【0055】
飛行日誌情報取得部313は、飛行日誌情報を取得する。本実施形態では、飛行日誌情報取得部313は、ユーザUの情報処理端末10から送信される飛行日誌情報を受信する。飛行日誌情報には、少なくとも飛行記録に関する飛行記録情報が含まれるものとする。飛行日誌情報取得部313は、取得した飛行日誌情報を飛行日誌情報記憶部333に登録することができる。
【0056】
飛行日誌情報記憶部333は、飛行日誌情報を記憶する。飛行日誌情報記憶部333は、ユーザU及び/又は管理者に対応付けて飛行日誌情報を記憶することができる。飛行日誌情報記憶部333は、ユーザU及び/又は管理者と、無人飛行体20とに対応付けて飛行日誌情報を記憶するようにしてもよい。
【0057】
飛行ログ取得部314は、無人飛行体20の飛行ログを取得する。飛行ログ取得部314は、例えば、無人飛行体20にリクエストを送信して飛行ログを取得するようにしてもよいし、情報処理端末10にリクエストを送信し、リクエストを受信した情報処理端末10が無人飛行体20にリクエストを送信して飛行ログを取得し、取得した飛行ログを管理サーバ30に返信するようにしてもよい。飛行ログ取得部314は、取得した飛行ログを飛行ログ記憶部334に登録することができる。
【0058】
飛行ログ記憶部334は、飛行ログを記憶する。飛行ログ記憶部334は、ユーザU及び/又は管理者と、無人飛行体20とに対応付けて飛行ログを記憶することができる。
【0059】
飛行日誌情報取得部313は、飛行ログに基づいて飛行記録情報を作成し、作成した飛行記録情報を含む飛行日誌情報を飛行日誌情報記憶部333に登録するようにしてもよい。飛行日誌情報取得部313が飛行ログに基づいて飛行記録情報を作成した場合には、後述する飛行記録情報と飛行ログとの整合性の判断を行わなくてもよい。飛行ログに含まれる項目と、飛行記録情報に含めるべき項目と、飛行ログの項目に基づいて飛行記録情報に含まれるべき項目を作成するためのロジック(例えば、飛行ログにグリニッジ標準時の日時が含まれている場合に、日本時間に変更するために9時間を引く処理など)とを含む作成情報を記憶する作成情報記憶部を設けることができる。この場合に、作成情報記憶部は、無人飛行体20のメーカー及び/又は機種に対応付けて作成情報を記憶することができ、飛行日誌情報取得部313は、ユーザUが飛行させた無人飛行体20のメーカー及び/又は機種に対応する作成情報を作成情報記憶部から読み出し、読み出した作成情報に基づいて飛行ログに含まれる項目から飛行記録情報を作成することができる。
【0060】
判断部315は、飛行許可情報、飛行計画情報、及び飛行ログの整合性を判断する。本実施形態では、判断部315は、飛行許可情報、飛行計画情報、飛行記録情報及び飛行ログの整合性を判断する。判断部315は、飛行許可情報取得部311、飛行計画情報取得部312、飛行日誌情報取得部313、及び飛行ログ取得部314が、飛行許可情報、飛行計画情報、飛行日誌情報、及び飛行ログを取得したタイミングで整合性を判断するようにしてもよいし、情報処理端末10や管理者端末11からの指示に応じて、飛行許可情報記憶部331、飛行計画情報記憶部332、飛行日誌情報記憶部333、及び飛行ログ記憶部334に記憶されている飛行許可情報、飛行計画情報、飛行日誌情報に含まれる飛行記録情報、及び飛行ログを読み出して整合性を判断するようにしてもよい。
【0061】
判断部315は、飛行ログに含まれている日時、機体ID、位置、高度などと、飛行記録情報に含まれる飛行時刻、機体ID、飛行位置(飛行エリア)、飛行高度などとを比較して、例えば、それらが一致するか否か、それらの差が所定の範囲内に含まれるか否か、期間やエリアに日時や位置が含まれるか否かなどにより、飛行ログと飛行記録情報との整合性を判断することができる。
【0062】
判断部315は、飛行ログと飛行計画情報との整合性を判断するようにしてもよい。この場合、判断部315は、飛行ログに含まれている日時、機体ID、位置、高度などと、飛行計画情報に含まれる飛行期間、ユーザID、機体ID、飛行エリア、飛行高度、操縦者、飛行種類などとを比較して、例えば、それらが一致するか否か、それらの差が所定の範囲内に含まれるか否か、期間やエリアに日時や位置が含まれるか否かなどにより、飛行ログと飛行計画情報との整合性を判断することができる。判断部315はまた、飛行ログと飛行許可情報との整合性を判断するようにしてもよい。この場合、判断部315は、飛行ログに含まれている日時、機体ID、位置、高度などと、飛行許可情報に含まれている飛行期間、ユーザID、機体ID、飛行エリア、飛行高度、操縦者、飛行種類などとを比較して、例えば、それらが一致するか否か、それらの差が所定の範囲内に含まれるか否か、期間やエリアに日時や位置が含まれるか否かなどにより、飛行ログと飛行許可情報との整合性を判断することができる。
【0063】
判断部315は、飛行日誌情報に含まれる日常点検の内容と 、飛行ログとの整合性を判断するようにしてもよい。判断部315は、例えば、通信の健全性、電源系統の健全性、バッテリーや燃料の残量や健全性を、飛行ログに含まれている通信記録、電源関連のエラーの有無、バッテリーや燃料の残量や以上の有無などにより判断することができ、飛行日誌情報に含まれる日常点検情報に記載されている、日常点検で問題がないと判断した項目が、飛行ログ上でも問題がなかったか否かを判断することができる。
【0064】
判断部315は、飛行記録情報と飛行計画情報との整合性を判断することができる。判断部315は、例えば、飛行記録情報に含まれている飛行時刻、ユーザID、機体ID、飛行位置又は飛行エリア、飛行高度、操縦者、飛行種類などと、飛行計画情報に含まれている飛行期間、ユーザID、機体ID、飛行エリア、飛行高度、操縦者、飛行種類などとを比較して、例えば、それらが一致するか否か、それらの差が所定の範囲内に含まれるか否か、期間やエリアに日時や位置が含まれるか否かなどにより、飛行ログと飛行記録情報との整合性を判断することができる。
【0065】
判断部315は、飛行計画情報と飛行許可情報との整合性を判断することができる。判断部315は、例えば、飛行計画情報に含まれている飛行期間、ユーザID、機体ID、飛行エリア、飛行高度、操縦者、飛行種類などと、飛行許可情報に含まれている飛行期間、ユーザID、機体ID、飛行エリア、飛行高度、操縦者、飛行種類などとを比較して、例えば、それらが一致するか否か、それらの差が所定の範囲内に含まれるか否か、飛行計画情報の飛行期間が飛行許可情報の期間に含まれるか否か、飛行計画情報のエリアが飛行許可情報のエリアに含まれるか否かなどにより、飛行計画情報と飛行許可情報の整合性を判断することができる。判断部315は、判断結果を出力するようにしてもよい。
【0066】
通知部316は、飛行許可情報、飛行計画情報、飛行記録情報及び飛行ログのいずれかの間で整合性がないと判断された場合に、その旨のアラートを通知することができる。通知部316は、アラートを管理者に通知する(例えば、管理者端末11にアラートメッセージを送信する)ようにしてもよいし、操縦者に通知する(例えば、情報処理端末10にアラートメッセージを送信する)ようにしてもよい。通知部316は、判断部315により整合性があると判断された場合に、整合性がある旨のメッセージを情報処理端末10及び/又は管理者端末11に送信するようにしてもよい。また、通知部316は、ユーザUごとに、対応する飛行許可情報、飛行計画情報、飛行記録情報及び飛行ログの整合性の判断結果を情報処理端末10及び/又は管理者端末11に送信するようにしてもよい。
【0067】
<動作>
図8は、管理サーバ30の動作を説明する図である。
【0068】
管理サーバ30は、ドローン情報基盤システム60から飛行許可情報を取得し(S321)、情報処理端末10から飛行計画情報を取得し(S322)、情報処理端末10から飛行日誌情報を取得し(S323)、無人飛行体20から飛行ログを取得する(S324)。
【0069】
管理サーバ30は、飛行ログと飛行記録情報との整合性を判断し(S325)、整合している場合には(S325:YES)、飛行記録情報と飛行計画情報との整合性を判断し(S326)、整合している場合には(S326:YES)、飛行計画情報と飛行許可情報との整合性を判断し(S327)、整合している場合には(S327:YES)、飛行許可情報、飛行計画情報、飛行記録情報及び飛行ログが整合した法令遵守の状態であることを出力することができる(S328)。
【0070】
一方、飛行許可情報、飛行計画情報、飛行記録情報及び飛行ログのいずれかが整合していない場合には(S325:NO、S326:NO、S327:NO)、法令非遵守状態であることのアラートを通知することができる(S329)。アラートの通知は、例えば、管理者に対して行うことができる。
【0071】
以上のようにして、本実施形態の情報処理システムによれば、無人飛行体20が許可された飛行条件どおりに飛行したことを確認することができる。
【0072】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【符号の説明】
【0073】
10 情報処理端末
11 管理者端末
20 無人飛行体
30 管理サーバ
40 ドローン情報基盤システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8