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<図1>
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025010973
(43)【公開日】2025-01-23
(54)【発明の名称】半導体記憶装置
(51)【国際特許分類】
   G11C 29/00 20060101AFI20250116BHJP
   G11C 11/4097 20060101ALI20250116BHJP
   G11C 7/18 20060101ALI20250116BHJP
【FI】
G11C29/00 470
G11C11/4097
G11C7/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023113315
(22)【出願日】2023-07-10
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100118843
【弁理士】
【氏名又は名称】赤岡 明
(72)【発明者】
【氏名】青木 健
(72)【発明者】
【氏名】和田 政春
(72)【発明者】
【氏名】石坂 守
【テーマコード(参考)】
5L206
5M024
【Fターム(参考)】
5L206AA01
5L206CC07
5L206CC17
5L206EE02
5L206GG07
5M024BB13
5M024CC53
5M024LL04
5M024LL05
5M024LL11
5M024MM13
5M024PP01
5M024PP03
5M024PP05
(57)【要約】
【課題】複数の不良セルが発生しても冗長セルに置換え可能なメモリを提供する。
【解決手段】メモリは、セルアレイを備える。第1配線は第1方向に配列されたメモリセルに接続される。第2配線は第2方向に配列されたメモリセルに接続される。複数の第3配線は第3方向に配列された複数の第2配線ごとに対応して設けられる。第1センス回路は、第3配線の第1ペアに接続される。第2センス回路は、第3配線の第2ペアに接続される。スイッチング回路は、第1および第2センス回路に接続され、第1および第2センス回路の信号を選択的に出力する。スイッチ制御回路は、不良セルに接続された第2および第3配線のアドレスを記憶し、読出し対象である選択セルに接続された第2配線および第3配線のアドレスに基づいてスイッチング回路を制御する制御信号を出力する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のメモリセルを含むセルアレイと、
前記セルアレイにおいて、第1方向に配列された前記複数のメモリセルに共通に接続された複数の第1配線と、
前記セルアレイにおいて、前記第1方向に対して交差する第2方向に配列された前記複数のメモリセルに共通に接続された複数の第2配線と、
前記第1および第2方向に対して交差する第3方向に配列された複数の前記第2配線ごとに対応して設けられた複数の第3配線と、
2本の前記第3配線の第1ペアに接続された第1センス回路と、
他の2本の前記第3配線の第2ペアに接続された第2センス回路と、
前記第1および第2センス回路に接続され、前記第1および第2センス回路のいずれかの出力信号を選択的に出力するスイッチング回路と、
不良セルに接続された前記第2配線および前記第3配線のアドレスを記憶し、読出し対象である選択セルに接続された前記第2配線および前記第3配線のアドレスに基づいて前記スイッチング回路を制御する制御信号を出力するスイッチ制御回路と、を備える半導体記憶装置。
【請求項2】
複数の前記第1センス回路が設けられており、
前記スイッチング回路は、複数の前記第1センス回路に対応して設けられた複数のスイッチ素子を含み、前記第2センス回路に隣接する前記第1センス回路に対応する前記スイッチ素子は、前記第1センス回路と前記第2センス回路との間でスイッチング可能となっており、
前記スイッチ制御回路は、前記不良セルに接続された前記第2配線および前記第3配線のアドレスから、前記不良セルに接続された前記第3配線に接続された前記第1センス回路に対応する前記スイッチ素子を示す変換データを生成し、前記変換データが示す前記スイッチ素子から前記第2センス回路に隣接する前記第1センス回路に対応する前記スイッチ素子までの前記スイッチ素子を切り替える、請求項1に記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記制御信号は、前記変換データに基づいて生成され、前記複数のスイッチ素子に対応したビットを含み、前記複数のスイッチ素子のうち切り替えるスイッチ素子に対応するビットが他のビットに対して反転している制御信号である、請求項2に記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
前記スイッチ制御回路は、前記選択セルに接続された前記第2配線に対応するアドレスが前記不良セルのないアドレスである場合、前記スイッチング回路の前記複数のスイッチ素子を切り替えない、請求項2または請求項3に記載の半導体記憶装置。
【請求項5】
前記スイッチ制御回路は、
前記不良セルに接続された前記第2配線および前記第3配線のアドレスを記憶するメモリと、
前記選択セルに接続された前記第1配線のアドレスに基づいて、前記選択セルに接続された前記第2配線に対応する前記第3配線のアドレスを前記メモリから選択的に出力するマルチプレクサと、
前記マルチプレクサからの前記第3配線のアドレスを前記変換データに変換するデコーダと、
前記変換データをラッチするラッチ回路と、
前記変換データが示す前記スイッチ素子から前記第2センス回路に隣接する前記第1センス回路に対応する前記スイッチ素子までの前記スイッチ素子の切り替えを示す前記制御信号を生成するシフト回路とを備える、請求項2に記載の半導体記憶装置。
【請求項6】
前記スイッチ制御回路は、
前記不良セルに接続された前記第2配線および前記第3配線のアドレスを記憶するメモリと、
前記メモリの前記第3配線のアドレスを前記変換データに変換するデコーダと、
前記変換データをラッチするラッチ回路と、
前記選択セルに接続された前記第1配線のアドレスに基づいて、前記選択セルに接続された前記第2配線に対応する前記変換データを前記ラッチ回路から選択的に出力するマルチプレクサと、
前記マルチプレクサからの前記変換データが示す前記スイッチ素子から前記第2センス回路に隣接する前記第1センス回路に対応する前記スイッチ素子までの前記スイッチ素子の切り替えを示す前記制御信号を生成するシフト回路とを備える、請求項2に記載の半導体記憶装置。
【請求項7】
前記メモリは、前記第2配線のアドレスごとに前記不良セルの有無を示す有効情報をさらに記憶し、
前記有効情報に基づいて、前記変換データを前記シフト回路へ送信する、あるいは、送信しないゲート回路をさらに備える、請求項5または請求項6に記載の半導体記憶装置。
【請求項8】
前記スイッチ素子は、隣接する2つの前記第1センス回路のいずれか一方からのデータ、あるいは、隣接する前記第1センス回路および前記第2センス回路のいずれか一方からのデータを出力する、請求項2に記載の半導体記憶装置。
【請求項9】
前記スイッチ素子は、隣接する2つの前記第1センス回路の間または前記第1センス回路と前記第2センス回路との間に直列に接続され、互いに相補的に動作する2つのトランジスタを含み、該2つのトランジスタ間のノードからデータを出力する請求項8に記載の半導体記憶装置。
【請求項10】
前記セルアレイは、前記第1~第3配線に沿って三次元的に立体配置された前記複数のメモリセルを含む、請求項1または請求項2に記載の半導体記憶装置。
【請求項11】
前記メモリセルは、ゲートが前記第1配線に接続され、ソースおよびドレインの一方が前記第2配線(VBL)に接続された第1トランジスタと、前記第1トランジスタのソースおよびドレインの他方に接続された第1キャパシタとを含む、請求項1または請求項2に記載の半導体記憶装置。
【請求項12】
前記第1および第2センス回路に接続されたそれぞれの前記第3配線のペアの一方は、読出し動作においてデータを伝達し、他方は前記データの論理を検出するために用いられる参照信号を伝達する、請求項1または請求項2に記載の半導体記憶装置。
【請求項13】
前記第1ペアの2本の前記第3配線は、同一の前記セルアレイに電気的に接続されており、
前記第2ペアの2本の前記第3配線は、同一の前記セルアレイに電気的に接続されている、請求項1または請求項2に記載の半導体記憶装置。
【請求項14】
前記第1ペアの2本の前記第3配線は、2つの前記セルアレイのそれぞれに電気的に接続されており、
前記第2ペアの2本の前記第3配線は、2つの前記セルアレイのそれぞれに電気的に接続されている、請求項1または請求項2に記載の半導体記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
メモリセルを立体的に三次元配列したDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の半導体記憶装置が開発されている。立体的なメモリセルアレイは、ビット線容量を低減して、センスマージンを確保するために、ビット線をグローバルビット線とローカルビット線とに階層化した階層型ビット線構造を有する。このようなメモリセルアレイにおいて、不良セルが発生した場合に当該不良セルを冗長セルによって置き換える(救済する)必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-9767号公報
【特許文献2】国際特許出願公開第2002/061839号公報
【特許文献3】特開2013-65638号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
不良セルが発生しても当該不良セルを冗長セルに信頼性良く置き換えることができる半導体記憶装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本実施形態による半導体記憶装置は、複数のメモリセルを含むセルアレイを備える。複数の第1配線は、セルアレイにおいて、第1方向に配列された複数のメモリセルに共通に接続されている。複数の第2配線は、セルアレイにおいて、第1方向に対して交差する第2方向に配列された複数のメモリセルに共通に接続されている。複数の第3配線は、第1および第2方向に対して交差する第3方向に配列された複数の第2配線ごとに対応して設けられている。第1センス回路は、2本の第3配線の第1ペアに接続されている。第2センス回路は、他の2本の第3配線の第2ペアに接続されている。スイッチング回路は、第1および第2センス回路に接続され、第1および第2センス回路のいずれかの出力信号を選択的に出力する。スイッチ制御回路は、不良セルに接続された第2配線および第3配線のアドレスを記憶し、読出し対象である選択セルに接続された第2配線および第3配線のアドレスに基づいてスイッチング回路を制御する制御信号を出力する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1実施形態による半導体記憶装置の構成例を示す概略斜視図。
図2】1つのビット線とその周囲の構成を示す概略斜視図。
図3】第1実施形態に係る半導体記憶装置の構成例を示すブロック図。
図4】スイッチング回路の構成例および動作例を示す概念図。
図5】スイッチング回路の構成例および動作例を示す概念図。
図6】スイッチング回路の構成例および動作例を示す概念図。
図7】スイッチ素子の構成例を示す回路図。
図8】スイッチング制御回路の構成例および動作例を示す概念図。
図9】ゲート回路の構成例を示すブロック図。
図10】シフト回路の構成例を示すブロック図。
図11】第2実施形態によるスイッチング制御回路の構成例および動作例を示す概念図。
図12】ビット線の配置例を示す概略平面図。
図13】ビット線の他の配置例を示す概略平面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。図面は模式的または概念的なものである。明細書と図面において、同一の要素には同一の符号を付す。
【0008】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態による半導体記憶装置1の構成例を示す概略斜視図である。本実施形態の半導体記憶装置1は、例えば、メモリセルMCが三次元的(立体的)に配列された立体型のメモリセルアレイMCAを備えたDRAMである。メモリセルMCは、1ビットデータまたはマルチビットデータを格納するメモリセルとして用いられる。
【0009】
複数のメモリセルMCは、X-Y面内において平面的に行列状に配列されており、1つのメモリセル層LYRを構成している。また、複数のメモリセル層LYRがZ方向に積層されることによってメモリセルアレイMCAが構成されている。メモリセルアレイMCAにおいて、複数のメモリセル層LYRは、互いに略平行に積層されている。これにより、複数のメモリセルMCは、立体的に配列される。
【0010】
本実施形態による半導体記憶装置1は、メモリセルアレイMCAと、複数のワード線WLと、複数のビット線VBLと、複数のグローバルビット線GBLと、複数のビット線選択トランジスタTblsと、複数のメモリセル層選択トランジスタTlys、bTlysとを備えている。
【0011】
複数のワード線WLは、メモリセル層LYRの面内において、X方向に延伸しており、X方向に配列された複数のメモリセルMCに接続されている。メモリセル層LYR内において、複数のワード線WLは、Y方向に配列されている。複数のワード線WLの一端は、メモリセル層選択トランジスタTlysを介して、図示しないワード線ドライバに接続されている。複数のワード線WLの他端は、メモリセル層選択トランジスタbTlysを介して、ワード線WLの非選択電圧源に接続されている。ワード線WLは、各メモリセル層LYRにおいて同様に構成されている。
【0012】
層選択ワード線MWLは、メモリセル層選択トランジスタTlysのゲートに接続されており、メモリセル層LYRの選択時にメモリセル層選択トランジスタTlysを導通状態にする。層選択ワード線bMWLは、メモリセル層選択トランジスタbTlysのゲートに接続されており、メモリセル層LYRの選択時にメモリセル層選択トランジスタbTlysを非導通状態にする。逆に、層選択ワード線MWLは、メモリセル層LYRの非選択時にメモリセル層選択トランジスタTlysを非導通状態にする。層選択ワード線bMWLは、メモリセル層LYRの非選択時にメモリセル層選択トランジスタbTlysを導通状態にする。層選択ワード線bMWLは、層選択ワード線MWLに対して逆相(逆論理)の信号を伝達する。よって、メモリセル層選択トランジスタTlys、bTlysの一方が導通状態のときには他方は非導通状態となる。
【0013】
複数のビット線(ローカルビット線)VBLは、複数のメモリセル層LYRの積層方向(Z方向)に延伸しており、Z方向に配列された複数のメモリセルMCに接続されている。Z方向に配列された複数のメモリセルMCは、共通のビット線VBLに接続されている。複数のビット線VBLは、Z方向から見た平面視において、メモリセル層LYR内のメモリセルMCに対応してX-Y方向に行列状に二次元配列されている。複数のビット線VBLの一端は、ビット線選択トランジスタTblsを介してグローバルビット線GBLに接続されている。
【0014】
複数のグローバルビット線GBLは、X-Y面内において、Y方向に延伸しており、Y方向に配列された複数のビット線VBLの一端にビット線選択トランジスタTblsを介して接続されている。Y方向に配列された複数のビット線VBLは、共通のグローバルビット線GBLに接続されている。複数のグローバルビット線GBLは、X方向に配列されている。複数のグローバルビット線GBLの一端は、センス回路SACに接続されている。グローバルビット線GBLは、メモリセルアレイMCA内の複数のメモリセル層LYRに対して共通に設けられている。
【0015】
センス回路SACは、複数のグローバルビット線GBLに接続されている。センス回路SACは、図3に示すように、2つのグローバルビット線GBLに接続された複数のセンスアンプSAを含む。センス回路SACは、選択されたグローバルビット線GBLのペアの一方を介して選択メモリセルMCに格納されたデータに応じた読出し電圧を受け取り、他方のグローバルビット線GBLから参照信号に応じた参照電圧を受け取る。さらに、センス回路SACは、読出し電圧と参照電圧とを比較してそれらの電圧差を増幅することによって、データの論理を検出する。
【0016】
図2は、1つのビット線VBLとその周囲の構成を示す概略斜視図である。各メモリセルMCは、セルトランジスタTmcと、セルキャパシタCmcとを含む。セルトランジスタTmcのゲートは、いずれかのワード線WLに接続されている。セルトランジスタTmcのソースおよびドレインの一方は、ビット線VBLに接続され、そのソースおよびドレインの他方はセルキャパシタCmcの一端に接続されている。セルキャパシタCmcは、セルトランジスタTmcのソースおよびドレインの他方と基準電圧源(例えば、グランド、または、中間電圧VDD/2)との間に接続されている。
【0017】
メモリセルMCは、セルトランジスタTmcを介してセルキャパシタCmcに電荷を蓄積し、あるいは、セルキャパシタCmcから電荷を放出することによって、論理データを記憶することができる。
【0018】
図3は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1の構成例を示すブロック図である。半導体記憶装置1は、メモリセルアレイMCAと、センスアンプSAと、スイッチング回路SWCと、スイッチ制御回路SSCと、コントローラCNTとを備えている。尚、図3では、便宜的に、ワード線WLの図示を省略している。
【0019】
Z方向に配列された複数のメモリセルMCは、Z方向に延伸する1本のビット線(ローカルビット線)VBLに共通に接続されている。Y方向に配列された複数のビット線VBLは、n本(nは2以上の整数)ごとにY方向に延伸する1本のグローバルビット線GBLに対応して設けられており、それに対応するグローバルビット線GBLに共通に接続されている。複数のグローバルビット線GBLは、2本ずつのペアとしてセンスアンプSAに接続されている。このように、半導体記憶装置1は、ビット線VBLおよびグローバルビット線GBLからなる階層型ビット線構成を有している。尚、本実施形態では、メモリセルアレイMCAは、一例として立体型メモリセルアレイを挙げている。しかし、メモリセルアレイMCAは、階層型ビット線構成を有する限りにおいて、複数のメモリセルMCが平面的に二次元配置された平面型メモリセルアレイでもよい。
【0020】
図3に示すように、グローバルビット線GBLのペアは、1つのセンスアンプSAに接続されている。各センスアンプSAに接続されたグローバルビット線GBLのペアのそれぞれに対応するn本のビット線VBLは、データを記憶する複数のメモリセルMCに接続されている。各センスアンプSAは、一方のグローバルビット線GBLに接続されたビット線VBLのメモリセルMCからデータを読み出すときには、他方のグローバルビット線GBLに、例えば“1”と“0”との中間電圧の参照信号を伝達する。尚、図3では、nは4であるが、nは3以下または5以上であってもよい。
【0021】
ビット線選択トランジスタTblsは、ビット線VBLとグローバルビット線GBLとの間にそれぞれ設けられている。ビット線選択トランジスタTblsは、各メモリユニットMUにおいて1本のグローバルビット線GBLに対して1度に1本のビット線VBLを選択的に接続する。即ち、ビット線選択トランジスタTblsは、データ読出し動作またはデータ書込み動作において、各メモリユニットMUにおいて、一方のグローバルビット線GBLにビット線VBLを選択的に接続する。ビット線選択トランジスタTblsは、他方のグローバルビット線GBLにはいずれのビット線VBLも接続しない。
【0022】
さらに、グローバルビット線GBLのペアの一方に接続された1本のビット線VBLに接続されたメモリセルMCのうち、ロウアドレスRADDによって選択されたワード線WLに接続された1つのメモリセルMCが選択メモリセルMCとしてデータを出力する。あるいは、その選択メモリセルMCにデータが書き込まれる。グローバルビット線GBLのペアの他方には、ビット線VBLは接続されず、センスアンプSAから参照信号が伝達される。
【0023】
複数のセンスアンプSAのそれぞれは、グローバルビット線GBLのペアに接続されている。各センスアンプSAは、一方のグローバルビット線GBLから得られたデータと他方のグローバルビット線GBLから得られた参照信号とを比較して、参照信号に基づいてデータの論理を検出する。参照信号は、例えば、“1”と“0”との中間電圧のデータである。
【0024】
尚、逆に、グローバルビット線GBLのペアの他方に接続された1本のビット線VBLに接続されたメモリセルMCが選択された場合、グローバルビット線GBLのペアの一方には、ビット線VBLは接続されず、センスアンプSAから参照信号が伝達される。
【0025】
グローバルビット線GBLに対応する複数のビット線VBLおよび複数のメモリセルMCは、カラムCLとも呼ぶ。また、1つのセンスアンプSAに対応する2つのデータカラムCLは、1つのメモリユニットMUを構成している。
【0026】
1つまたは複数のメモリユニットMUに対して、1つの冗長ユニットRDDが設けられている。冗長ユニットRDDは、メモリユニットMUと同じ構成を有する。従って、複数のメモリユニットMUのうち1つを冗長ユニットRDDと設定してもよい。尚、冗長ユニットRDDをメモリユニットMUと区別するために、冗長ユニットRDDの構成の参照符号には、“_RDD”を付する。例えば、センスアンプSA_RDDは、冗長ユニットRDDのグローバルビット線GBL_RDDのペアに接続されている。
【0027】
メモリユニットMUのビット線VBLに欠陥セルがある場合に、冗長ユニットRDDのビット線VBL_RDDは、その欠陥セルのあるビット線VBLに代わり、データの記憶に用いられる。このとき、欠陥セルのある1本のビット線VBL全体を、冗長ユニットRDDの1本のビット線VBL_RDDに置換する。従って、データ読出し動作において、欠陥セルのあるビット線VBLに代わり、冗長ユニットRDDのビット線VBL_RDDからデータが読み出される。
【0028】
例えば、図3の不良セルMCf1のあるビット線VBLf1は、冗長ユニットRDDのメモリセルMCf1_RDDのあるビット線VBLf1_RDDに置換される。この場合、ビット線VBL全体で置換されるので、ビット線VBLf1に接続された他のメモリセルも、ビット線VBLf1_RDDに接続されたメモリセルに置換される。ビット線VBLf1のメモリセルは、冗長ユニットRDDのビット線VBLf1_RDDのメモリセルとワード線WLを共有している。不良セルMCf1は、同じワード線WLに接続された冗長ユニットRDDのビット線VBLf1_RDDのMCf1_RDDに置換される。即ち、不良セルMCf1とビット線VBLf1_RDDのMCf1_RDDとのロウアドレスRADDは同じである。
【0029】
また、不良セルMCf2のあるビット線VBLf2は、冗長ユニットRDDのメモリセルMCf2_RDDのあるビット線VBLf2_RDDに置換される。この場合も、ビット線VBL全体で置換されるので、ビット線VBLf2に接続された他のメモリセルも、ビット線VBLf2_RDDに接続されたメモリセルに置換される。ビット線VBLf2のメモリセルは、冗長ユニットRDDのビット線VBLf2_RDDのメモリセルとワード線WLを共有している。不良セルMCf2は、同じワード線WLに接続された冗長ユニットRDDのビット線VBLf2_RDDのMCf2_RDDに置換される。即ち、不良セルMCf2とビット線VBLf2_RDDのMCf2_RDDとのロウアドレスRADDは同じである。
【0030】
スイッチング回路SWCは、データ読出し動作において、上記のように、欠陥セルのあるビット線VBLに代わり、冗長ユニットRDDのビット線VBL_RDDからデータを読み出すために、センスアンプSA_RDDからの出力信号を選択的に出力する。
【0031】
各メモリユニットMUの読出し対象のビット線VBLに不良セルが無い場合、スイッチング回路SWCは、メモリユニットMUのセンスアンプSAからの出力信号のみを選択し、冗長ユニットRDDのセンスアンプSA_RDDの出力信号は選択しない。
【0032】
このように、本実施形態によるスイッチング回路SWCは、ビット線(ローカルビット線)VBLごとに、センスアンプSA、SA_RDDの出力信号を切り替える。例えば、読出し動作において、不良セルMCf1、MCf2のあるビット線VBLf1、VBLf2のアドレスが指定された場合、スイッチング回路SWCは、ビット線VBLf1、VBLf2に代わり、冗長ユニットRDDのセンスアンプSA_RDDの出力信号を選択的に出力する。これにより、ビット線VBLf1に代えてビット線VBLf1_RDDのデータが出力され、ビット線VBLf2に代えてビット線VBLf2_RDDのデータが出力される。ビット線VBLf1、VBLf2以外のビット線VBLのアドレスが指定された場合、スイッチング回路SWCは、冗長ユニットRDDのセンスアンプSA_RDDを選択せず、メモリユニットMUのセンスアンプSAのみを選択する。スイッチング回路SWCのより詳細な構成は後述する。
【0033】
スイッチ制御回路SSCは、不良セルのアドレスを予め記憶しており、読出し動作において指定されたアドレスに基づいて、スイッチング回路SWCを制御する。つまり、スイッチ制御回路SSCは、不良セルのあるグローバルビット線GBLのアドレスおよびビット線(ローカルビット線)VBLのアドレスを予め記憶しており、読出し対象である選択セルのあるグローバルビット線GBLのアドレスおよびビット線VBLのアドレスに基づいて、制御信号CNT_SWを出力する。スイッチ制御回路SSCのより詳細な構成は後述する。
【0034】
コントローラCNTは、読出し動作において指定された選択ワード線WLのロウアドレスRADDをスイッチ制御回路SSCに送信する。コントローラCNTには、例えば、CPU(Central Processing Unit)およびソフトウェア、あるいは、PLC(Programmable Logic Controller)等のロジック回路が用いられ得る。
【0035】
図4図6は、スイッチング回路SWCの構成例および動作例を示す概念図である。n個(nは2以上の整数)のメモリユニットMU1~MUnが1つの冗長ユニットRDDに対応して設けられているものとする。この場合、スイッチング回路SWCは、メモリユニットMU1~MUnまたはそれらに対応するセンスアンプSA1~SAnと同数のスイッチ素子SW1~SWnが設けられる。スイッチング回路SWCは、メモリユニットMU1~MUnまたはセンスアンプSA1~SAnに対応して設けられている。スイッチ素子SWk(k=1~n-1のいずれかの整数)は、それぞれ隣接する2つのメモリユニットMUk、MUk+1に接続可能である。スイッチ素子SWnは、メモリユニットMUnおよび冗長ユニットRDDに接続可能である。即ち、スイッチ素子SWnは、冗長ユニットRDDのセンスアンプSA_RDDとセンスアンプSA_RDDに隣接するセンスアンプSAnとの間のスイッチングが可能となっている。
【0036】
図4は、各メモリユニットMUの読出し対象のビット線VBLに不良セルが無い場合のスイッチング回路SWCの状態を示す。この場合、スイッチ素子SW1~SWnは、メモリユニットMU1~MUnのセンスアンプSAにそれぞれ接続されている。即ち、スイッチ素子SW1~SWnは初期状態となっており、スイッチ素子SW1~SWnの切り替えは行われていない。従って、スイッチング回路SWCは、全てメモリユニットMU1~MUnのセンスアンプSAからの出力信号を選択的に出力する。冗長ユニットRDDのセンスアンプSA_RDDの出力信号は選択しない。
【0037】
図5は、不良セルMCf1のあるビット線VBLf1が読出し対象である場合のスイッチング回路SWCの状態を示す。この場合、ビット線VBLf1のあるメモリユニットMU1を非選択にするために、スイッチ素子SW1~SWnは、メモリユニットMU2~MUnおよび冗長ユニットRDDのセンスアンプSAにそれぞれ切り替わる。即ち、スイッチング回路SWCは、ビット線VBLf1のあるメモリユニットMU1およびセンスアンプSA1に対応するスイッチ素子SW1からセンスアンプSA_RDDに隣接するセンスアンプSAnに対応するスイッチ素子SWnまでのスイッチ素子SW1~SWnを全て切り替える。これにより、スイッチ素子SW1~SWnは、メモリユニットMU2~MUnおよび冗長ユニットRDDのセンスアンプSA、SA_RDDに接続するようにそれぞれ切り替わる。従って、スイッチング回路SWCは、メモリユニットMU2~MUnのセンスアンプSA、および冗長ユニットRDDのSA_RDDからの出力信号を選択的に出力する。メモリユニットMU1のセンスアンプSA1からの信号は出力されない。
【0038】
スイッチ素子SWnは、冗長ユニットRDDのビット線VBLf1_RDDからのデータを出力する。ビット線VBLf1_RDDのメモリセルMCf1_RDDは、不良セルMCf1に代わり、データを格納している。従って、スイッチ素子SWnは、本来、不良セルMCf1に格納すべきデータを出力することができる。
【0039】
図6は、不良セルMCf2のあるビット線VBLf2が読出し対象である場合のスイッチング回路SWCの状態を示す。この場合、ビット線VBLf2のあるメモリユニットMU2を非選択にするために、スイッチ素子SW2~SWnは、メモリユニットMU3~MUnおよび冗長ユニットRDDのセンスアンプSAにそれぞれ切り替わる。即ち、スイッチング回路SWCは、ビット線VBLf2のあるメモリユニットMU2およびセンスアンプSA2に対応するスイッチ素子SW2からセンスアンプSA_RDDに隣接するセンスアンプSAnに対応するスイッチ素子SWnまでのスイッチ素子SW2~SWnを全て切り替える。一方、スイッチ素子SW1は、図4のスイッチ素子SW1と同様に、メモリユニットMU1のセンスアンプSAに接続されたままである。従って、スイッチング回路SWCは、メモリユニットMU1、MU3~MUnのセンスアンプSAおよび冗長ユニットRDDのセンスアンプSA_RDDからの出力信号を選択的に出力する。
【0040】
スイッチ素子SWnは、冗長ユニットRDDのビット線VBLf2_RDDからのデータを出力する。ビット線VBLf2_RDDのメモリセルMCf2_RDDは、不良セルMCf2に代わり、データを格納している。従って、スイッチ素子SWnは、本来、不良セルMCf2に格納すべきデータを出力することができる。
【0041】
同様に、各メモリユニットMU1~MUnの読出し対象のビット線VBLのうち不良セルのあるビット線VBLを含むメモリユニットMUj(j=1~nのいずれかの整数)がある場合、メモリユニットMUjのビット線VBLを非選択にするために、スイッチ素子SWj~SWnは、メモリユニットMUj+1~MUnおよび冗長ユニットRDDのセンスアンプSAにそれぞれ切り替わる。即ち、スイッチ素子SWj~SWnは、ビット線VBLjのあるメモリユニットMUjおよびセンスアンプSAjに対応するスイッチ素子SWjからセンスアンプSA_RDDに隣接するセンスアンプSAnに対応するスイッチ素子SWnまでのスイッチ素子SWj~SWnを全て切り替える。一方、スイッチ素子SW1~SWj-1は、図4のスイッチ素子SW1と同様に、メモリユニットMU1~MUj-1のセンスアンプSA1~SAj-1に接続されたままである。これにより、スイッチング回路SWCは、メモリユニットMU1~MUj-1、MUJ+1~MUnのセンスアンプSA、および冗長ユニットRDDのSA_RDDからの出力信号を選択的に出力する。メモリユニットMUjのセンスアンプSAjからの信号は出力されない。
【0042】
スイッチ素子SWnは、冗長ユニットRDDからのデータを出力する。冗長ユニットRDDの選択メモリセルは、不良セルに代わり、データを格納している。従って、スイッチ素子SWnは、本来、不良セルに格納すべきデータを出力することができる。
【0043】
図7は、スイッチ素子SWjの構成例を示す回路図である。スイッチ素子SWjは、トランジスタTrL、TrRを備える。トランジスタTrLの一端は、メモリユニットMUjのセンスアンプSAの出力に接続されており、他端は、トランジスタTrRに接続されている。トランジスタTrLのゲートは、インバータINVを介してスイッチ制御回路SSCに接続されており、制御信号CNT_SWの反転信号を受ける。トランジスタTrRの一端は、メモリユニットMUj+1のセンスアンプSAの出力に接続されており、他端は、トランジスタTrLに接続されている。トランジスタTrRのゲートは、スイッチ制御回路SSCに接続されており、制御信号CNT_SWを受ける。従って、トランジスタTrRは、トランジスタTrLが導通状態(オン状態)のときに非導通状態(オフ状態)となり、トランジスタTrLがオフ状態のときにオン状態となる。即ち、トランジスタTrR、TrLは、互いに相補的にオン/オフ動作する。
【0044】
トランジスタTrL、TrRは、隣接する2つのセンスアンプSAj、SAj+1の出力間に直列に接続されている。あるいは、トランジスタTrL、TrRは、隣接する2つのセンスアンプSAn、SA_RDDの出力間に直列に接続されている。直列接続されたトランジスタTrLとトランジスタTrRとの間のノードが出力SWoutとなる。従って、トランジスタTrLがオン状態のときに、スイッチ素子SWjは、メモリユニットMUjからのデータを出力する。トランジスタTrRがオン状態のときに、スイッチ素子SWjは、メモリユニットMUj+1または冗長ユニットRDDからのデータを出力する。このように、スイッチ素子SWjは、メモリユニットMUjのセンスアンプSAjとメモリユニットMUj+1のセンスアンプSAj+1とのいずれか一方からのデータを出力する。ただし、メモリユニットMUnと冗長ユニットRDDとの間のスイッチ素子SWnは、メモリユニットMUnのセンスアンプSAnと冗長ユニットRDDのセンスアンプSA_RDDとに接続されており、センスアンプSAn、SA_RDDのいずれか一方からのデータを出力する。
【0045】
トランジスタTrL、TrRは、n型MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)でよい。トランジスタTrL、TrRを同じ導電型のMOSFETにすることによって、設計が容易になる。トランジスタTrLは、p型MOSFETで構成してもよい。これにより、スイッチ素子SWはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)で構成され得る。この場合、トランジスタTrLのゲートに接続されたインバータINVは省略される。
【0046】
図8は、スイッチ制御回路SSCの構成例および動作例を示す概念図である。スイッチ制御回路SSCは、メモリNVMと、マルチプレクサMUXと、デコーダDCと、ラッチ回路LATと、ゲート回路GTと、シフト回路SHCとを備える。スイッチ制御回路SSCには、例えば、CPUおよびソフトウェア、あるいは、PLC等のロジック回路が用いられ得る。
【0047】
メモリNVMは、不良セルのアドレス情報を記憶する。不良セルのアドレス情報は、例えば、不良セルのあるビット線VBLに接続されたグローバルビット線GBLのアドレスADD_GBLfである。不良セルのアドレス情報ADD_GBLfは、ビット線VBLの各アドレスADD_VBL(VBL0、VBL1、VBL2・・・)に対して1つずつ記憶可能である。読出し動作の対象となるビット線VBLのアドレスADD_VBLは、ロウアドレスRADDによって指定される。従って、ワード線WLの延伸方向(図3のX方向)に配列された複数のビット線VLBがアドレスADD_VBLによって指定される。例えば、読出し対象のビット線VBLのアドレスADD_VBLがVBL0である場合、図3の各メモリユニットMUの先頭にあるビット線VBL0のいずれか一方および冗長ユニットRDDの先頭にあるVBL_RDD0のいずれか一方が選択される。複数のメモリユニットMUのそれぞれで選択された複数の選択ビット線VBL0および/またはVBL_RDD0からのデータは、それぞれに対応するカラムのグローバルビット線GBLから一度に出力される。不良セルのアドレス情報ADD_GBLfは、ビット線VBLのアドレスADD_VBLで指定された複数の選択ビット線VBL0のうち、不良セルのあるビット線VBLに接続されたグローバルビット線GBLのアドレスである。
【0048】
同一ワード線WLに接続された(即ち、同一ロウアドレスRADDによって指定される)ビット線VBLk(kは整数)に不良セルがない場合、アドレス情報ADD_GBLfは、任意でよい。
【0049】
一方、メモリNVMは、アドレスADD_VBLごとに、不良セルの有無を示す有効情報Validを記憶する。不良セルのあるアドレスADD_VBLでは、有効情報Validを“1”とし、不良セルの無いアドレスADD_VBLでは、有効情報Validを“0”とする。例えば、アドレスADD_VBLがVBLkである場合、不良セルが無いので、有効情報Validが“0”となっている。この場合、上述の通り、ビット線VBLkに対応するアドレス情報ADD_GBLfは、任意でよい。
【0050】
メモリNVMは、例えば、フューズ、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。メモリNVMは、複数のメモリユニットMUおよび冗長ユニットRDDに対して共通に設けてよい。
【0051】
マルチプレクサMUXは、コントローラCNTから読出し対象の選択ワード線WLのロウアドレスRADDを受信する。マルチプレクサMUXは、選択ワード線WLのロウアドレスRADDに基づいて、読出し対象のビット線VBLのアドレスADD_VBLに対応するグローバルビット線GBLのアドレスADD_GBLfを選択的にデコーダDCへ送信する。また、マルチプレクサMUXは、読出し対象のビット線VBLのアドレスADD_VBLに対応する有効情報Validを選択的にゲート回路GTへ送信する。
【0052】
スイッチング回路SWCは、便宜的に16個のスイッチ素子SWで構成されるものとする。この場合、図8に示すように、アドレスADD_GBLfを4ビットデータで表現することができる。送信されるアドレスADD_GBLf(4ビットデータ)は、ロウアドレスRADDで指定された複数のビット線VBL0のうち不良セルを含むビット線VBL0に接続されたグローバルビット線GBLの位置を示す。例えば、選択ビット線VBLのアドレスがVBL0である場合、マルチプレクサMUXは、アドレスADD_GBLf“0010”をデコーダDCへ送信する。アドレスADD_GBLf“0010”は、例えば、グローバルビット線GBLのうち右から3番目のカラムのグローバルビット線GBLに接続されたビット線VBL0に不良セルがあることを示す。
【0053】
デコーダDCは、マルチプレクサMUXからのアドレスADD_GBLfをデコードしてラッチ回路LATへ送信する。例えば、デコーダDCは、アドレスADD_GBLfの4ビットデータ“0010”を、16ビットデータに変換する。この16ビットデータは、不良セルを含むグローバルビット線GBLに対応するスイッチ素子SWjの位置を示す変換データである。
【0054】
ラッチ回路LATは、デコーダDCでデコードされた変換データをラッチする。例えば、ラッチ回路LATは、アドレスADD_GBLfの4ビットデータ“0010”に基づく、16ビットデータを変換データとしてラッチする。図8の16ビットデータは、右から3番目のビットが“1”に反転しており、その他のビットは“0”となっている。これにより、グローバルビット線GBLのうち右から3番目のカラムのグローバルビット線GBLに接続されたビット線VBL0に不良セルがあることがわかる。ラッチ回路LATは、例えば、SRAM、フリップフロップ等の揮発性メモリである。
【0055】
ゲート回路GTは、有効情報Validに基づいて、ラッチ回路LATにラッチされた変換データ(16ビットデータ)を有効にシフト回路SHCへ送信する、あるいは、ラッチ回路LATにラッチされた変換データを無効としてシフト回路SHCに送信しない。例えば、ゲート回路GTは、有効情報Validが“1”である場合に、ラッチ回路LATにラッチされた変換データを有効にシフト回路SHCへ送信する。一方、ゲート回路GTは、有効情報Validが“0”である場合に、ラッチ回路LATにラッチされた変換データを無効としてシフト回路SHCへ送信しない。有効情報Validが“0”である場合については、後述する。
【0056】
図9は、ゲート回路の構成例を示すブロック図である。ゲート回路GTは、変換データの各ビットに対応するAND回路Gaを備えている。例えば、変換データが16ビットデータである場合には、ゲート回路GTは、16個のAND回路Gaを備えている。AND回路Gaの一方の入力端子は、変換データの対応するビットを入力する。AND回路Gaの他方の入力端子は、有効情報Validを共通に入力する。これにより、AND回路Gaは、有効情報Validが“1”である場合に、変換データ(16ビットデータ)を有効に出力する。一方、AND回路Gaは、有効情報Validが“0”である場合に、変換データを無効にし、出力しない。尚、ゲート回路GTの構成は、これに限定されない。
【0057】
シフト回路SHCは、ゲート回路GTから送信された変換データをスイッチ素子SWのトランジスタTrL、TrRの制御信号CNT_SWに変換する。例えば、図8の変換データの16ビットデータのうち右から3番目のみが“1”に反転している。この場合、シフト回路SHCは、トランジスタTrRの制御信号CNT_SWを変換データと同じ16ビットデータとし、右端から3番目までのビットが“1”であり、その他のビットが“0”となる制御信号CNT_SWを生成する。この場合、スイッチ素子SWjにおいて、トランジスタTrLのゲートには、トランジスタTrRのゲートに入力される制御信号CNT_SWの反転信号となる信号が入力される。即ち、トランジスタTrLのゲートに入力される制御信号は、右端から3番目までのビットが“0”であり、その他のビットが“1”となる。シフト回路SHCは制御信号CNT_SWをスイッチング回路SWCへ送信する。
【0058】
図10は、シフト回路の構成例を示すブロック図である。シフト回路SHCは、変換データの各ビットに対応するOR回路Gorを備えている。例えば、変換データが16ビットデータである場合には、シフト回路SHCは、16個のOR回路Gorを備えている。OR回路Gorの一方の入力端子は、変換データの対応するビットを入力する。OR回路Gorの他方の入力端子は、0または隣接する直前のカラムのOR回路Gorの出力を入力する。これにより、0を他方の入力端子から入力する最初のカラムのOR回路Gorから変換データの“0”を入力するOR回路Gorまでの全てのOR回路Gorは、“0”を出力する。変換データの“1”を入力するOR回路Gor以降のカラムのOR回路Gorは、全て“1”を出力する。これにより、シフト回路SHCは、ゲート回路GTからの変換データをトランジスタTrRの制御信号CNT_SWに変換する。トランジスタTrLの制御信号CNT_SWは、トランジスタTrRの制御信号CNT_SWの論理をインバータ等で反転させればよい。なお、図10において、OR回路Gorからの出力信号はバッファを介してスイッチング回路SWC側へ出力されているが、このバッファは省略可能である。
【0059】
変換データの全てのビットが“0”である場合(即ち、不良セルが無い場合)、トランジスタTrRの制御信号CNT_SWは、全て“0”となり、トランジスタTrLのゲートに入力される信号は、全て“1”となる。
【0060】
また、例えば、トランジスタTrRの制御信号CNT_SWが右端から3番目までのビットが“1”であり、その他のビットが“0”となっている場合、スイッチング回路SWCは、右端から3番目までのトランジスタTrRをオン状態にし、それ以外のトランジスタTrRをオフ状態にする。一方、トランジスタTrLのゲートに入力される制御信号は右端から3番目までのビットが“0”であり、その他のビットが“1”となっているので、スイッチング回路SWCは、右端から3番目までのトランジスタTrLをオフ状態にし、それ以外のトランジスタTrLをオン状態にする。これにより、スイッチング回路SWCは、右から3番目のカラムのセンスアンプSAからデータを出力しない。即ち、スイッチング回路SWCは、不良セルのあるビット線VBL0およびグローバルビット線GBLからのデータを出力せず、その代わりに冗長ユニットRDDのセンスアンプSA_RDDからのデータを出力する。
【0061】
同様に、ロウアドレスRADDで指定された選択ビット線VBLのアドレスADD_VBLがVBL1である場合、マルチプレクサMUXは、アドレスADD_GBLf“1010”をデコーダDCへ送信する。アドレスADD_GBLf“1010”は、例えば、グローバルビット線GBLのうち右から11番目のカラムのグローバルビット線GBLに接続されたビット線VBL1に不良セルがあることを示す。
【0062】
デコーダDCがアドレスADD_GBLf“1010”をデコードすると、16ビットデータは、“0000010000000000”となる。
【0063】
アドレスADD_VBLがVBL1である場合、有効情報Validが“1”であるので、ゲート回路GTは、ラッチ回路LATにラッチされた変換データを有効にシフト回路SHCへ送信する。
【0064】
シフト回路SHCが、この16ビットデータを変更すると、トランジスタTrRの制御信号CNT_SWは、“0000011111111111”となる。トランジスタTrLのゲートに入力される制御信号は、“1111100000000000”となる。
【0065】
これにより、スイッチング回路SWCは、右端から11番目までのトランジスタTrRをオン状態にし、それ以外のトランジスタTrRをオフ状態にする。一方、スイッチング回路SWCは、右端から11番目までのトランジスタTrLをオフ状態にし、それ以外のトランジスタTrLをオン状態にする。これにより、スイッチング回路SWCは、右から11番目のカラムのセンスアンプSAからデータを出力しない。即ち、スイッチング回路SWCは、不良セルのあるビット線VBL1およびグローバルビット線GBLからのデータを出力せず、その代わりに冗長ユニットRDDのセンスアンプSA_RDDからのデータを出力する。
【0066】
同様に、ロウアドレスRADDで指定された選択ビット線VBLのアドレスがVBL2である場合、スイッチ制御回路SSCは、アドレスADD_GBLf“1000”をマルチプレクサMUXへ送信する。アドレスADD_GBLf“1000”は、例えば、グローバルビット線GBLのうち右から9番目のカラムのグローバルビット線GBLに接続されたビット線VBL2に不良セルがあることを示す。
【0067】
ラッチ回路LATがアドレスADD_GBLf“1000”をデコードすると、16ビットデータは、“0000000100000000”となる。
【0068】
アドレスADD_VBLがVBL2である場合、有効情報Validが“1”であるので、ゲート回路GTは、ラッチ回路LATにラッチされた変換データを有効にシフト回路SHCへ送信する。
【0069】
シフト回路SHCが、この16ビットデータを変更すると、トランジスタTrRの制御信号CNT_SWは、“0000000111111111”となる。トランジスタTrLのゲートに入力される制御信号は、“1111111000000000”となる。
【0070】
これにより、スイッチング回路SWCは、右端から9番目までのトランジスタTrRをオン状態にし、それ以外のトランジスタTrRをオフ状態にする。一方、スイッチング回路SWCは、右端から9番目までのトランジスタTrLをオフ状態にし、それ以外のトランジスタTrLをオン状態にする。これにより、スイッチング回路SWCは、右から9番目のカラムのセンスアンプSAからデータを出力しない。即ち、スイッチング回路SWCは、不良セルのあるビット線VBL2およびグローバルビット線GBLからのデータを出力せず、その代わりに冗長ユニットRDDのセンスアンプSA_RDDからのデータを出力する。
【0071】
ロウアドレスRADDで指定された選択ビット線VBLのアドレスADD_VBLがVBLkである場合、スイッチ制御回路SSCは、任意のアドレスADD_GBLf“****”をマルチプレクサMUXへ送信する。任意のアドレスADD_GBLf“****”は、マルチプレクサMUXを介して、デコーダDCにおいてデコードされ、ラッチ回路LATでラッチされる。しかし、有効情報Validが“0”であるので、ゲート回路GTは、アドレスADD_GBLfに関わらず、変換データの全ビットを0にする。この場合、シフト回路SHCは、トランジスタTrRの制御信号CNT_SWを全ビット“0”とする。この場合、スイッチ素子SWjにおいて、トランジスタTrLのゲートに入力される制御信号はトランジスタTrRへの制御信号CNT_SWの反転信号とされる。即ち、トランジスタTrLの制御信号CNT_SWは、全ビットが“1”となる。
【0072】
これにより、スイッチング回路SWCは、全カラムのトランジスタTrLをオン状態にする。これにより、スイッチング回路SWCは、全カラムのセンスアンプSAからデータを出力し、冗長ユニットRDDのセンスアンプSA_RDDからのデータを出力しない。
【0073】
尚、シフト回路SHCの構成は、これに限定されない。
【0074】
このように、本実施形態による半導体記憶装置1は、階層ビット線構造を有するメモリセルアレイMCAの読出し動作において、ローカルビット線VBLを指定するロウアドレスRADDに基づいて、不良セルのあるローカルビット線VBLに接続されたグローバルビット線GBLを特定する。スイッチング回路SWCは、不良セルのあるローカルビット線VBLに接続されたグローバルビット線GBLに代えて、冗長ユニットRDDを選択する。これにより、読出し動作においてロウアドレスRADDで指定されたローカルビット線VBLごとにスイッチング回路SWCを切り替えて、不良セルのあるローカルビット線VBLに接続されたグローバルビット線GBLに代えて、冗長ユニットRDDのグローバルビット線GBL_RDDを選択することができる。その結果、複数の不良セルが複数のローカルビット線VBLに亘って存在しても、ロウアドレスRADDが異なる限りにおいて、冗長ユニットRDDで救済することができる。
【0075】
スイッチング回路SWCがフューズなどで固定されている場合、冗長ユニットRDDは、1つのグローバルビット線GBLにある不良セルを救済することはできるが、他のグローバルビット線GBLにある不良セルを救済することができない。また、不良セルのあるローカルビット線VBLとグローバルビット線GBLを共有する正常なローカルビット線VBLは使用されないため、無駄となる。
【0076】
これに対し、本実施形態によるスイッチング回路SWCは、ロウアドレスRADDで指定されたローカルビット線VBLに応じてスイッチ素子SWを切り替える。よって、本実施形態では、複数の不良セルが複数のグローバルビット線GBLまたは複数のローカルビット線VBLに亘って存在しても、ロウアドレスRADDが異なる限りにおいて、冗長ユニットRDDで救済することができる。また、不良セルのあるローカルビット線VBLとグローバルビット線GBLを共有する正常なローカルビット線VBLを無駄なく使用することができる。
【0077】
ただし、ワード線を共有する同一ロウアドレスの複数のビット線VBL0に複数の不良セルがある場合には、冗長アレイRDDによって救済することはできない。この場合、図3図12または図13のY方向に冗長アレイ、冗長ワード線および冗長ビット線VBL(いずれも図示せず)を追加し、ビット線VBL0を指定するロウアドレスに代わり、冗長ワード線を選択するロウアドレスを指定すればよい。これにより、同一ロウアドレスの複数のビット線VBL0に複数の不良セルがある場合でも、その複数の不良セルを救済することができる。
【0078】
尚、ゲート回路GTは、デコーダDCとラッチ回路LATとの間に設けてもよい。ゲート回路GTがデコーダDCとラッチ回路LATとの間にある場合、ゲート回路GTは、有効情報Validが“1”のときに、デコーダDCからのデータをラッチ回路LATへそのまま転送する。ゲート回路GTは、有効情報Validが“0”のときに、デコーダDCからのデータをラッチ回路LATへ転送しない。このような構成であっても、本実施形態の効果は失われない。
(第2実施形態)
図11は、第2実施形態によるスイッチ制御回路SSCの構成例および動作例を示す概念図である。第2実施形態では、スイッチ制御回路SSCは、読出し動作において、不良セルのあるグローバルビット線GBLのアドレスADD_GBLfおよびビット線VBLのアドレスADD_VBLの全てを予めデコードしてラッチ回路LATに保持しておく。また、有効情報Validも図示しない別のラッチ回路に保持しておく。
【0079】
マルチプレクサMUXが、ロウアドレスRADDに基づいて、読出し対象のビット線VBLに接続されたグローバルビット線GBLのアドレスADD_GBLfをラッチ回路LATからゲート回路GTへ送信する。ゲート回路GTは、対応するロウアドレスRADDの有効情報Validに基づいて、ラッチ回路LATにラッチされた変換データを有効にシフト回路SHCへ送信する、あるいは、ラッチ回路LATにラッチされた変換データを無効としてシフト回路SHCに送信しない。
【0080】
このように、マルチプレクサMUXは、不良セルのあるローカルビット線VBLに接続されたグローバルビット線GBLのアドレスADD_GBLfをラッチ回路LATから選択的に出力してもよい。
【0081】
この場合、マルチプレクサMUXは、ラッチ回路LATとゲート回路GTとの間に設けられる。ゲート回路GTは、マルチプレクサMUXとシフト回路SHCとの間に設けられる。
【0082】
第2実施形態のその他の構成および動作は、第1実施形態の対応する構成および動作と同じでよい。これにより、第2実施形態は、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0083】
(ビット線VBLの配置)
図12は、ビット線VBLの配置例を示す概略平面図である。図12は、Z方向から見た平面視を示している。この例では、ビット線VBLは、ワード線WLとグローバルビット線GBLとの交差位置に間欠的に配置されている。例えば、ビット線VBLは、ワード線WLに沿ってX方向に配列された上記交差位置に1つ置きに配置され、かつ、グローバルビット線GBLに沿ってY方向に配列された上記交差位置に1つ置きに配置されている。
【0084】
この場合、センスアンプSAの2つの入力端子は、1つのメモリセルアレイに電気的に接続された隣接する2つのグローバルビット線GBLのペアにそれぞれ接続される。ロウアドレスによって選択される1つのワード線WLに接続されるビット線VBLは、隣接するグローバルビット線GBLのペアの一方のみに接続されている。そのグローバルビット線GBLのペアの他方は、ビット線VBLに接続されず、参照信号を伝達する。センスアンプSA_RDDも同様の接続構成を有する。
【0085】
このように、センスアンプSA、SA_RDDは、1つのメモリセルアレイに電気的に接続されたグローバルビット線GBLのペアに接続されていてもよい。このようなビット線構成は、所謂、Folded型ビット線構成とも呼ばれる。
【0086】
図13は、ビット線VBLの他の配置例を示す概略平面図である。図13は、Z方向から見た平面視を示している。この例では、ビット線VBLは、ワード線WLとグローバルビット線GBLとの交差位置のそれぞれに配置されている。例えば、ビット線VBLは、ワード線WLに沿ってX方向に配列された上記交差位置のそれぞれに配置され、かつ、グローバルビット線GBLに沿ってY方向に配列された上記交差位置のそれぞれに配置されている。
【0087】
この場合、センスアンプSAの2つの入力端子は、その両側にある2つのメモリセルアレイにそれぞれに電気的に接続された2つのグローバルビット線GBLのペアに接続されている。ロウアドレスによって選択される1つのワード線WLに接続されるビット線VBLは、グローバルビット線GBLのペアの一方に接続されている。グローバルビット線GBLのペアの他方は、ビット線VBLに接続されず、参照信号を伝達する。センスアンプSA_RDDも同様の接続構成を有する。
【0088】
このように、センスアンプSA、SA_RDDは、2つのメモリセルアレイに電気的に接続されたグローバルビット線GBLのペアに接続されていてもよい。このようなビット線構成は、所謂、Open型ビット線構成とも呼ばれる。
【0089】
上記実施形態のビット線構成は、Folded型ビット線構成またはOpen型ビット線構成のいずれであってもよい。
【0090】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0091】
1 半導体記憶装置
MCA メモリセルアレイ
WL ワード線
VBL ビット線
GBL グローバルビット線
SA センスアンプ
MU メモリユニット
RDD 冗長ユニット
SWC スイッチング回路
SSC スイッチ制御回路
CNT コントローラ
SW スイッチ素子
TrL,TrR トランジスタ
NVM メモリ
DC デコーダ
MUX マルチプレクサ
GT ゲート回路
LAT ラッチ回路
SHC シフト回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13