(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025011012
(43)【公開日】2025-01-23
(54)【発明の名称】トップオープンタイプの基板容器の保持装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/673 20060101AFI20250116BHJP
B65D 85/86 20060101ALI20250116BHJP
【FI】
H01L21/68 T
B65D85/86 400
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023201191
(22)【出願日】2023-11-29
(31)【優先権主張番号】63/512665
(32)【優先日】2023-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】506017182
【氏名又は名称】家登精密工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUDENG PRECISION INDUSTRIAL CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】邱 銘乾
(72)【発明者】
【氏名】潘 詠▲晋▼
(72)【発明者】
【氏名】鍾 承恩
(72)【発明者】
【氏名】劉 維虔
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ 子寧
(72)【発明者】
【氏名】趙 子齊
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ 姿維
(72)【発明者】
【氏名】劉 家良
【テーマコード(参考)】
3E096
5F131
【Fターム(参考)】
3E096AA04
3E096BA16
3E096BA17
3E096BB05
3E096CA02
3E096CB03
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3E096DA17
3E096EA20X
3E096FA09
3E096FA10
3E096GA03
3E096GA07
5F131AA02
5F131AA03
5F131AA12
5F131CA09
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5F131CA19
5F131GA12
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5F131GA33
5F131GA52
5F131GA69
5F131GA76
5F131GA83
5F131GA87
5F131GA92
5F131GA99
(57)【要約】
【課題】本発明は、トップオープンタイプの基板容器の保持装置を提供する。
【解決手段】本発明は、基板アクチュエータを押すように動作しするのに用いられる保持アセンブリを含み、基板アクチュエータは、基板の外側に設けられるトップオープンタイプの基板容器の保持装置を提供する。保持アセンブリは、保持本体と、押し出しアクチュエータとを含み、押し出しアクチュエータは、容器門体の内表面の第二ガイド傾斜面を当接することにより、第二ガイド傾斜面との間で対応するように押し出して変位させるのに用いられる第一ガイド傾斜面と、第一ガイド傾斜面に接続され、かつ第一ガイド傾斜面の押し出し変位の程度に応じて、基板アクチュエータを対応して押し出すことにより、基板アクチュエータが基板を変位させるとともに、基板が互いに積み重ねられて位置決めされる押し出し部とを含む。
【選択図】
図2B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トップオープンタイプの基板容器は、容器本体と容器門体を含み、前記容器門体は、前記容器本体と組み合わせることにより収納空間を形成し、前記収納空間は、複数の基板を収納するために用いられるトップオープンタイプの基板容器の保持装置であって、
前記保持装置は、
前記基板の外側に設けられる基板アクチュエータと、
前記基板アクチュエータを押すように動作し、前記収納空間に設けられる保持アセンブリと、を含み、
前記保持アセンブリは、
前記容器本体の内側に設けられる保持本体と、
前記保持本体に設けられる押し出しアクチュエータと、を含み、
前記押し出しアクチュエータは、
前記容器門体の内表面の第二ガイド傾斜面を押し出すために用いられる第一ガイド傾斜面と、
前記基板アクチュエータを対応して前記第一ガイド傾斜面に接続される押し出し部と、を含み、
前記第一ガイド傾斜面は、前記容器門体の当接力に応じて、前記第一ガイド傾斜面と前記第二ガイド傾斜面との間で対応するように押し出して変位させ、
前記押し出し部は、前記第一ガイド傾斜面の押し出し変位の程度に応じて、前記基板アクチュエータを押し出すことにより、前記基板アクチュエータは、複数の前記基板が互いに積み重ねられて位置決めされるまで、前記基板を変位させる、ことを特徴とするトップオープンタイプの基板容器の保持装置。
【請求項2】
前記保持本体は、傾斜ガイド溝を含み、前記押し出しアクチュエータは、前記押し出し部に接続されたガイド部を含み、
前記ガイド部は、前記傾斜ガイド溝に凸設され、前記ガイド部は、前記容器門体の前記当接力に応じて前記傾斜ガイド溝において対応して変位することにより、前記押し出しアクチュエータは、前記保持本体に近づいたり離れたりする、ことを特徴とする請求項1に記載の保持装置。
【請求項3】
保持アセンブリは、前記保持本体と前記押し出しアクチュエータとの間に設けられた弾性部材とをさらに含み、
前記弾性部材は、前記容器門体の前記当接力に応じて、前記ガイド部が前記傾斜ガイド溝に沿って前記保持本体から離れる方向に変位し、又は前記ガイド部が前記傾斜ガイド溝に沿って前記保持本体に近づく方向に変位する、弾性的な変化量を提供するように設けられる、ことを特徴とする請求項2に記載の保持装置。
【請求項4】
前記基板アクチュエータは、
前記基板の前記外側に固定的に接続された接続部と、
前記接続部に接続された弾性変形部と、
前記弾性変形部の片側に設けられる第一固定部と、を含み、
前記弾性変形部は、前記押し出し部の位置に対応し、前記押し出し部の押し出し変位の程度に応じて前記基板を押し出すための変位量を提供し、
前記第一固定部は、隣接する前記基板の第二固定部を固定するために用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載の保持装置。
【請求項5】
前記容器本体の内表面の底部にはさらに、底部位置決め部を含み、
前記基板は、前記底部位置決め部に対応する基板位置決め部材を有し、
前記底部位置決め部は、前記収納空間内で前記内表面の底部に最も近い位置にある前記基板を位置決めするために用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載の保持装置。
【請求項6】
前記容器本体の内表面の底部はさらに、底部係合具を含み、
前記底部係合具は、前記収納空間において前記内表面の底部に最も近い前記基板と、その上に設けられた前記基板アクチュエータとの間に係合固定を行うために用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載の保持装置。
【請求項7】
各前記基板の上、下表面は、積み重ね固定部を有し、隣接する前記基板は、前記積み重ね固定部によって互いに層状に積み重ねて固定される、ことを特徴とする請求項1に記載の保持装置。
【請求項8】
さらに、少なくとも1つの弾性当接部を含み、前記弾性当接部は、前記基板上の半導体ワークピースに対して弾性的に当接して搭載するよう、前記基板の底側に設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の保持装置。
【請求項9】
前記弾性当接部は、固定端と、弾性当接アームとを含み、
前記固定端は、前記基板の前記底側に取り外し可能に設けられ、
前記弾性当接アームの一端は、前記固定端に接続され、前記弾性当接アームの他端は、前記半導体ワークピースのエッジ表面を弾性的に押圧する、ことを特徴とする請求項8に記載の保持装置。
【請求項10】
前記容器本体の内側壁には、前記収納空間に収容された前記基板の方向を制限するための位置ずれ防止部材が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の保持装置。
【請求項11】
トップオープンタイプの基板容器は、容器本体と容器門体を含み、前記容器門体は、前記容器本体と組み合わせることにより収納空間を形成し、前記収納空間は、複数の基板を収納するために用いられるトップオープンタイプの基板容器の保持装置であって、
前記保持装置は、
前記収納空間に設けられている、前記基板を搭載するためのフレーム本体と、
前記フレーム本体の外側にそれぞれに設けられた複数のクイックリリース部材と、
前記収納空間内に設けられた保持アセンブリの変位空間を提供する複数の変位部と、を含み、
各前記クイックリリース部材は、当接部とショルダー部とを含み、
前記ショルダー部は、前記当接部の両側に接続され、
前記容器本体の内側壁には、複数の締結具がさらに設けられており、
前記当接部は、前記内側壁を当接し、
各前記締結具は、前記ショルダー部に締結されることにより、前記フレーム本体を固定する、ことを特徴とするトップオープンタイプの基板容器の保持装置。
【請求項12】
前記当接部が圧迫されて前記内側壁から距離を空けると、前記ショルダー部が前記締結具から離れることにより、前記フレーム本体が取り外し可能な状態になる、ことを特徴とする請求項11に記載の保持装置。
【請求項13】
前記容器本体の内表面の底部はさらに、底部位置決め部を含み、
前記フレーム本体は、前記底部位置決め部に対応するフレーム位置決め部材を含み、
前記底部位置決め部は、前記フレーム位置決め部材を位置決めることにより、前記フレーム本体と前記容器本体の内表面底部との間の高さの距離を形成し、前記底部位置決め部及び前記締結具は、同じ水平高さに設けられる、ことを特徴とする請求項11に記載の保持装置。
【請求項14】
前記容器本体の内側壁には、前記収納空間に収容された前記フレーム本体の方向を制限するための位置ずれ防止部材が設けられている、ことを特徴とする請求項11に記載の保持装置。
【請求項15】
トップオープンタイプの基板容器は、容器本体と容器門体とを含み、前記容器門体は、前記容器本体と組み合わせるように配置され、前記容器本体は、ラッチ機構を収納するための収納空間を有する、トップオープンタイプの基板容器の保持装置であって、
前記保持装置は、前記収納空間に設けられる少なくとも一つの平坦化部材を含み、
前記平坦化部材は、前記容器本体の対向する両内側壁に全体に延伸して当接し、且つ前記ラッチ機構と平行に設けられる、ことを特徴とするトップオープンタイプの基板容器の保持装置。
【請求項16】
前記平坦化部材は、カーボンロッドであり、
前記カーボンロッドの全体の高さは、前記収納空間の総奥深さよりも低い、ことを特徴とする請求項15に記載の保持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保持装置、特に、搭載された基板を安定的に保持し、損傷を防ぐことができるだけでなく、様々な搭載の基板数量を調整することができるトップオープンタイプの基板容器の保持装置を提供する。
【背景技術】
【0002】
工業上の電子部品関連のシート状製品、例えば回路基板、ウェハー、ガラスなどのシート状半導体ワークピースは、保護、搭載、輸送のために容器に収容されることがよくある。これらの電子部品関連製品や半導体プロセス関連部材のシート状の半導体ワークピースを搭載する容器には、適切に設計された基板容器の保護手段及び保持装置が必要である。これにより、容器の内部に搭載されている半導体ワークピースの損傷を防ぐことができる。
【0003】
基板ワークピースの基板を損傷させる一般的な要因としては、振動や摩擦による摩耗、傷、粒子又は粉塵の汚染、あるいは容器や容器内部構造の不安定さによる基板の揺れ、跳ね上がり、落下による基板同士の衝突や破損などがある。そのため、搭載、運搬、輸送のプロセスにおいて基板の品質及び歩留まりが低下し、半導体ワークピース製品の基板が損傷を受けてしまう。そこで、業界では、如何に複数層の基板を安定的に保持して、基板間の振動、衝突、変位、摩擦等の問題を避けるのが解決すべきニーズが非常に高い課題であるとされている。
【0004】
さらに、現在の基板容器の搭載空間設計の規格では、積み重ねられた所定の基板の数量に限定されており、その機能及びサイズは単一であり、基板容器は、様々な搭載の基板数量に応じて新たに金型を製造する必要があり、コストが高く、使用利用率が低いだけでなく、基板を確実に保持する機能もない。
【0005】
また、従来の基板容器で、搭載する基板のサイズが大きいとき又は数量が多い場合、全体重量が比較的重くなるため、基板容器を覆う門体が運搬過程において重心が原因で重量が集中し落下することがあるため、門体の変形や気密性に悪影響を及ぼす可能性がある。したがって、搭載する重量が比較的重い基板容器という条件でも気密性を維持できる発明を提供することは、難易度が非常に高い課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の課題を鑑みて、本発明で提供するトップオープンタイプの基板容器の保持装置は、複数層の基板を安定的に押し出して固定し、気密性を維持し、様々な搭載の基板数量に応じて共有可能な容器の諸多機能性を兼ね備え、また、基板間の振動、移動、摩擦の問題を防ぐための課題の解決方案を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施態様は、
トップオープンタイプの基板容器は、容器本体と容器門体を含み、容器門体は、容器本体と組み合わせることにより収納空間を形成し、収納空間は、複数の基板を収納するために用いられるトップオープンタイプの基板容器の保持装置であって、保持装置は、基板の外側に設けられる基板アクチュエータと、基板アクチュエータを押すように動作し、収納空間に設けられる保持アセンブリとを含み、保持アセンブリは、容器本体の内側に設けられる保持本体と、保持本体に設けられる押し出しアクチュエータとを含み、押し出しアクチュエータは、容器門体の内表面の第二ガイド傾斜面を押し出すために用いられる第一ガイド傾斜面と、基板アクチュエータを対応して第一ガイド傾斜面に接続される押し出し部とを含み、第一ガイド傾斜面は、容器門体の当接力に応じて、第一ガイド傾斜面と第二ガイド傾斜面との間で対応するように押し出して変位させ、押し出し部は、第一ガイド傾斜面の押し出し変位の程度に応じて、基板アクチュエータを押し出すことにより、基板アクチュエータは、複数の基板が互いに積み重ねられて位置決めされるまで、基板を変位させることを特徴とするトップオープンタイプの基板容器の保持装置を提供する。
【0008】
一実施例において、保持本体は、傾斜ガイド溝を含み、押し出しアクチュエータは、押し出し部に接続されたガイド部を含み、ガイド部は、傾斜ガイド溝に凸設され、ガイド部は、容器門体の当接力に応じて傾斜ガイド溝において対応して変位することにより、押し出しアクチュエータは、保持本体に近づいたり離れたりすることができる。
【0009】
一実施例において、保持アセンブリは、保持本体と押し出しアクチュエータとの間に設けられた弾性部材とをさらに含み、前記弾性部材は、容器門体の当接力に応じて、ガイド部が傾斜ガイド溝に沿って保持本体から離れる方向に変位し、又はガイド部が傾斜ガイド溝に沿って保持本体に近づく方向に変位する、弾性的な変化量を提供するように設けられる。
【0010】
一実施例において、基板アクチュエータは、基板の外側に固定的に接続された接続部と、接続部に接続された弾性変形部と、弾性変形部の片側に設けられる第一固定部とを含み、弾性変形部は、押し出し部の位置に対応し、押し出し部の押し出し変位の程度に応じて基板を押し出すための変位量を提供し、第一固定部は、隣接する基板の第二固定部を固定するために用いられる。
【0011】
一実施例において、容器本体の内表面の底部にはさらに、底部位置決め部を含み、基板は、底部位置決め部に対応する基板位置決め部材を有し、底部位置決め部は、収納空間内で内表面の底部に最も近い位置にある基板を位置決めするために用いられる。
【0012】
一実施例において、容器本体の内表面の底部はさらに、底部係合具を含み、底部係合具は、収納空間において内表面の底部に最も近い基板と、その上に設けられた基板アクチュエータとの間に係合固定を行うために用いられる。
【0013】
一実施例において、各基板の上、下表面は、積み重ね固定部を有し、隣接する基板は、積み重ね固定部によって互いに層状に積み重ねて固定される。
【0014】
一実施例において、さらに、少なくとも1つの弾性当接部を含み、弾性当接部は、基板上の半導体ワークピースに対して弾性的に当接して搭載するよう、基板の底側に設けられている。
【0015】
一実施例において、弾性当接部は、固定端と、弾性当接アームとを含み、固定端は、基板の底側に取り外し可能に設けられ、弾性当接アームの一端は、固定端に接続され、弾性当接アームの他端は、半導体ワークピースのエッジ表面を弾性的に押圧する。
【0016】
一実施例において、容器本体の内側壁には、収納空間に収容された基板の方向を制限するための位置ずれ防止部材(error proofing)が設けられている。
【0017】
本発明の実施態様は、トップオープンタイプの基板容器は、容器本体と容器門体を含み、容器門体は、容器本体と組み合わせることにより収納空間を形成し、収納空間は、複数の基板を収納するために用いられるトップオープンタイプの基板容器の保持装置であって、保持装置は、収納空間に設けられている、基板を搭載するためのフレーム本体と、フレーム本体の外側にそれぞれに設けられた複数のクイックリリース部材と、収納空間内に設けられた保持アセンブリの変位空間を提供する複数の変位部とを含み、各クイックリリース部材は、当接部とショルダー部とを含み、ショルダー部は、当接部の両側に接続され、容器本体の内側壁には、複数の締結具がさらに設けられており、当接部は、内側壁を当接し、各締結具は、ショルダー部に締結されることにより、フレーム本体を固定することを特徴とするトップオープンタイプの基板容器の保持装置を提供する。
【0018】
一実施例において、当接部が圧迫されて内側壁から距離を空けると、ショルダー部が締結具から離れることにより、フレーム本体が取り外し可能な状態になる。
【0019】
一実施例において、容器本体の内表面の底部はさらに、底部位置決め部を含み、フレーム本体は、底部位置決め部に対応するフレーム位置決め部材を含み、底部位置決め部は、フレーム位置決め部材を位置決めることにより、フレーム本体と容器本体の内表面底部との間の高さの距離を形成し、底部位置決め部及び締結具は、同じ水平高さに設けられる。
【0020】
一実施例において、容器本体の内側壁には、収納空間に収容されたフレーム本体の方向を制限するための位置ずれ防止部材(error proofing)が設けられている。
【0021】
本発明の実施態様は、トップオープンタイプの基板容器は、容器本体と容器門体とを含み、容器門体は、容器本体と組み合わせるように配置され、容器本体は、ラッチ機構を収納するための収納空間を有する、トップオープンタイプの基板容器の保持装置であって、保持装置は、収納空間に設けられる少なくとも一つの平坦化部材を含み、平坦化部材は、容器本体の対向する両内側壁に全体に延伸して当接し、且つラッチ機構と平行に設けられることを特徴とするトップオープンタイプの基板容器の保持装置を提供する。
【0022】
一実施例において、平坦化部材は、カーボンロッドであり、カーボンロッドの全体の高さは、収納空間の総奥深さよりも低い。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係るトップオープンタイプの基板容器の保持装置によれば、押し出しアクチュエータ及び傾斜ガイド槽を設けることで、容器門体が容器本体に閉合する過程において、同時に押し出しアクチュエータに当接力を提供することにより、押し出しアクチュエータが傾斜ガイド槽の方向に沿って作動して変位し、ひいては、押し出しアクチュエータの押し出し部が基板の方向に変位することにより、基板アクチュエータに押し出すとともに、基板を固定することができる。これにより、積載運送される基板を安定的に固定するという効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の実施例におけるトップオープンタイプの基板容器を示す外観斜視図である。
【
図2A】本発明の実施例におけるトップオープンタイプの基板容器を模式的に示す分解斜視図である。
【
図2B】本発明の実施例におけるトップオープンタイプの基板容器を模式的に示す別の分解斜視図である。
【
図3A】本発明の実施例における保持アセンブリの取り付け方法を示す斜視図である。
【
図3B】本発明の実施例における保持アセンブリを示す側面図である。
【
図3C】本発明の実施例における容器門体及び保持アセンブリを示す斜視図である。
【
図4A】本発明の実施例における基板及び基板アクチュエータを示す斜視図である。
【
図4B】本発明の実施例における基板及び基板アクチュエータを示す一部拡大上面図である。
【
図4C】本発明の実施例における基板、基板アクチュエータ及び保持アセンブリを模式的に示す分解斜視図である。
【
図4D】本発明の実施例における変形前の基板アクチュエータの弾性変形部を示す斜視図である。
【
図4E】本発明の実施例における押し出す前の保持アセンブリを示す模式図である。
【
図4F】本発明の実施例における押し出した後の保持アセンブリを示す模式図である。
【
図5A】本発明の実施例における基板の積み重ね固定部を一部拡大した部分を示す斜視図である。
【
図5B】本発明の実施例における容器本体を一部拡大した部分を示す斜視図である。
【
図5C】本発明の実施例における容器本体を一部拡大した部分を示す別の斜視図である。
【
図6A】本発明の実施例における弾性当接部の組み立て方法を模式的に示す斜視図である。
【
図6B】本発明の実施例における弾性当接部を示す斜視図である。
【
図6C】本発明の実施例における弾性当接部を別の視角で示す斜視図である。
【
図7A】本発明の実施例におけるトップオープンタイプの基板容器を模式的に示す分解斜視図である。
【
図7B】本発明の実施例におけるフレーム本体の取り付け状態を模式的に示す分解斜視図である。
【
図8A】本発明の実施例におけるフレーム本体及びクイックリリース部材を模式的に示す平面図である。
【
図8B】本発明の実施例におけるフレーム本体を一部拡大した部分を示す模式図である。
【
図8C】本発明の実施例におけるフレーム本体を模式的に示す断面図である。
【
図8D】本発明の実施例におけるフレーム本体の変形例を模式的に示す断面図である。
【
図8E】本発明の実施例におけるフレーム本体の別の変形例を模式的に示す断面図である。
【
図9】本発明の実施例における容器門体を模式的に示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の技術内容を詳細に説明するために、以下の実施態様とともに、図面を併せて、さらに説明する。注意すべきことは、本文の内容において、例えば、「第一」、「第二」、「第三」などの用語は、部品間の相違を区別するために用いられるものであって、部品自体を制限するために用いられるものでもなく、部品の特定の順番を示すために用いられるものでもないということである。また、本文の内容において、特定の数量が指定されていなければ、冠詞「一」は、一つの部品又は一つよりも多い部品を指す。
【0026】
本発明の目的、特徴及び効果を十分に理解できるように、下記の具体的な実施例で、添付された図面を併せて、以下のように本発明を詳細に説明する。
【0027】
図1は、本発明の実施形態によるトップオープンタイプの基板容器を示す外観斜視図である。
図2Aは、本発明の実施形態によるトップオープンタイプの基板容器を模式的に示す分解斜視図である。
図2Bは、本発明の実施形態による別のトップオープンタイプの基板容器を模式的に示す他の分解斜視図であるとともに、説明をわかりやすくするために、部材の視角を調整している。
【0028】
図1、
図2A、
図2Bを同時に参照されたい。本発明の一実施例に係るトップオープンタイプの基板容器の保持装置が適用されるトップオープンタイプの基板容器10は、容器本体100と容器門体200とを含む。容器門体200は、容器本体100と互いに組み合わせるのに適用しており、収納空間180を形成する。容器本体100の収納空間180は、複数の基板700を収納するために用いられ、基板700は、半導体ワークピース(例えば、ウエハーやプリント基板(PCB)を搭載するためのトレイ(Tray)であってもよい。もちろん、容器本体100は、各種形式のシート状基板を収納するのにも適用され、工業用電子部品に関連するシート状製品を収納して搭載するのに適しており、例えば、回路基板、ウエハー、基板、ガラスなど、シート状製品の半導体ワークピースを含むが、これらに限らない。本発明の一実施例において、容器門体200は、容器本体100の上方開口を密封するために、容器本体100の上方開口に位置し、容器門体200と容器本体100とが挟んで形成される内部空間は、収納空間180となり、積み重ねられた複数の片状の基板700を収納することができる。
【0029】
図2A及び
図2Bに示すように、トップオープンタイプの基板容器10の容器本体100内には、基板700を収納することができる。本実施例において、基板700について、トレイを例として説明する。基板700は、シート状の半導体ワークピースを搭載及び保持するために用いられ、それぞれの半導体ワークピースは、1つの基板700により単独で載せることができ、基板700の数は、1つ又は複数であってもよい。複数の基板700は、互いにアライメントして積み重ねることができるので、搭載される半導体ワークピースが互いに一定の距離を保つとともに、トップオープンタイプの基板容器10内で保持及び保管されることができる。注意すべきことは、図面で示されている基板700の形状は、一例であるに過ぎず、半導体ワークピースを搭載する任意形状構造の装置は、いずれも基板700の変化態様であってもよいということである。
【0030】
図2A及び
図2Bに示すように、保持装置は、トップオープンタイプの基板容器10に適用している。保持装置は、容器本体100に設けられた保持アセンブリ300と、基板アクチュエータ400とを含み、基板アクチュエータ400は、基板700の外側に設けられ、保持アセンブリ300は、収納空間180内に設けられ、保持アセンブリ300は、基板700を保持するように、基板アクチュエータ400を押し出して作動するために用いられる。保持アセンブリ300は、保持本体31と、押し出しアクチュエータ320とを含む。保持本体310は、容器本体100の内側に設けられ、押し出しアクチュエータ320は、保持本体310に設けられ、押し出しアクチュエータ320は、第一ガイド斜面322及び押し出し部323を含む。
図3Cを合わせて参照されたい。第一ガイド斜面322は、容器門体200の内表面210の第二ガイド斜面211に当接するために用いられる。第一ガイド斜面322は、容器門体200の当接力に応じて、第一ガイド斜面322と第二ガイド斜面211との間で互いに対応するように押し出して変位する。押し出し部323は、第一ガイド斜面322に接続され、押し出し部323は、基板アクチュエータ400の位置に対応し、押し出し部323は、第一ガイド斜面322の押し出し変位の程度に応じて、基板アクチュエータ400を対応するように押し出して作動させるので、基板アクチュエータ400は、複数の基板700が互いに積み重ねられて位置決めされるまで、基板700を変位させる。本発明の実施例において、保持アセンブリ300は、さらに弾性部材330を含む。これについては、後述する。
【0031】
一実施例において、保持アセンブリ300は、複数個であり(例えば8個)、容器本体100の周囲にそれぞれに設けられ、収納空間180の片側を向いている。これにより、基板700のエッジを安定的に固定できるので、基板700が振動や揺れ、又は相互に衝突しないように確保することができる。ここで、保持アセンブリ300の数量は、ニーズに応じて調整可能であり、ここでは限定しない。
【0032】
図3Aから
図3Cまでを同時に参照されたい。
図3Aは、本発明の実施例における保持アセンブリ300の取り付け方法を示す斜視図である。
図3Bは、本発明の実施例における保持アセンブリ300を示す側面図である。
図3Cは、本発明の実施例における容器門体及び保持アセンブリを示す斜視図である。
【0033】
保持アセンブリ300は、基板700が収納されている箇所の内側に面した容器本体100の内側取り付け部120に設けられている。内側取り付け部120は、例えば、凹溝又は係合溝であってもよく、保持アセンブリ300の保持本体310と係合して固定するように係合構造を有する。これにより、保持アセンブリ300を安定的に固定するとともに、保持アセンブリ300は、弾性的に取り外して調整可能になる。
【0034】
ここで、保持アセンブリ300の動作の詳細を先に説明する。保持本体310は、傾斜ガイド槽311を含み、押し出しアクチュエータ320は、押し出し部323に接続されたガイド部321を含み、ガイド部321が傾斜ガイド槽311に凸設されるので、ガイド部321は、傾斜ガイド槽311の軸のみに沿って移動することができる。また、
図4Cを同時に参照されたい。弾性部材330は、保持本体310と押し出しアクチュエータ320との間に設けられていると同時に、ガイド部321が傾斜ガイド槽311に凸設されることにより、押し出しアクチュエータ320は、保持本体310に備え付けられても、落下することがない。容器門体200が容器本体100に対して閉まる過程において、容器門体200の内表面210が押し出しアクチュエータ320に向かい合うので、第二ガイド斜面211は、押し出しアクチュエータ320の第一ガイド斜面322を下向きに押し出し、第一ガイド斜面322は、容器門体200の当接力に応じて、第一ガイド斜面322と第二ガイド斜面211との間で互いに押し出して変位する。同時に、押し出し部323が第一ガイド斜面322に接続されるので、押し出し部323は、第一ガイド斜面322の押し出した距離に応じて対応して作動する。第一ガイド斜面322は、第二ガイド斜面211と端点のみで接触している。作用点を集中させることができるだけでなく、接触面積を減少させることができるので、摩擦により粉塵が発生するという問題を回避することができる。
【0035】
具体的には、押し出し部323は基板アクチュエータ400の位置に対応している。押し出し部323は、第一ガイド斜面322の押し出し変位の程度に応じて、ガイド部321が傾斜ガイド槽311における閉鎖端312に位置規制されるまで、ガイド部321を傾斜ガイド槽311における軸に沿って変位させ(
図3Bの矢印方向で示されるように)、これにより、押し出しアクチュエータ320は、保持本体310から離れる。弾性部材330は、容器門体200の当接力に応じて、傾斜ガイド槽311に沿って保持本体310から離れた方向にガイド部321が変位するための弾性変化量(弾性伸張)を提供するように配置されている。言い換えると、押し出しアクチュエータ320のガイド部321は、保持本体310の傾斜ガイド槽311において、下向きにガイドされて変位する行程を行うことにより、弾性部材330が徐々に伸ばされ、押し出しアクチュエータ320が保持本体310からわずかに離れる。このとき、押し出しアクチュエータ320は、基板700を挟んでている基板アクチュエータ400の方向に向かって移動する。
【0036】
逆に、容器門体200が容器本体100に対して開く過程において、弾性部材330は、容器門体200の当接力に応じて、ガイド部321が閉鎖端312から遠ざかるとともに、傾斜ガイド槽311に沿って保持本体310に近づく方向に移動し、変位する弾性変化量(弾性復位)を提供する。言い換えると、容器門体200が取り外されると、弾性部材330は、弾性変位エネルギーを解放し、押し出しアクチュエータ320のガイド部321は、保持本体310の傾斜ガイド槽311において上向きにガイドされて変位する行程を行うことにより、押し出しアクチュエータ320は、保持本体310に接近し、押し出しアクチュエータ320は、基板アクチュエータ400から離れて、基板アクチュエータ400に対して当接する状態を解除する。同時に、基板アクチュエータ400に対する力が解放されると、弾性変形部420の変形も解除されることにより、第一固定部410及び第二固定部720の干渉が解放され、積み重ねられた基板700は、互いに固定されなくなる。最底部の基板700に取り付けられた基板アクチュエータ400の第一固定部410も、容器本体100の底部にある底部係合具110と干渉しなくなるため、機台、ロボットアーム、又は手動手段で、複数の基板700を1つずつ、又はまとめて自由に取り出すことが可能になる。
【0037】
このように、基板700に対する弾性ロック及び解除機構により、本発明に係る保持装置を備えたトップオープンタイプの基板容器10は、操作が簡単で直感的であり、且つエラーが発生しにくいという多くの利点がある。操作員や自動機械は、容器門体200を覆うだけで、追加の操作手順を必要とせずに、基板700に対して安定的で効果的なロックと固定を行うことができる。さらに、容器門体200を取り外すだけで、自然に基板700の非干渉状態に復元することができる。
【0038】
弾性部材330は、例えば、押し出しアクチュエータ320における保持本体310に対して反対側に設けられ、弾性部材330の一端は、保持本体310に固定され、弾性部材330の他端は、押し出しアクチュエータ320に押圧されている。
【0039】
第一ガイド斜面322の斜面法線ベクトルは、第二ガイド斜面211の斜面法線ベクトルと平行しており、つまり同じ斜面角度を有する。第二ガイド斜面211の角度及びサイズは、第一ガイド斜面322に合致するように設計されている。第一ガイド斜面322の斜面長は、傾斜ガイド槽311の変位行程長と等しい。これにより、容器門体200に第二ガイド斜面211が設けられることで、容器門体200が垂直に押し出しアクチュエータ320に押圧する時、押し出しアクチュエータ320が傾斜ガイド槽311に沿って変位する過程において、第一ガイド斜面322の方が同期して変位することが可能となるので、押し出しアクチュエータ320が安定した下向きの作用力を提供するということを確保することができる。
【0040】
押し出しアクチュエータ320の第一ガイド斜面322及び容器門体200の第二ガイド斜面211は、他の構造形態であってもよい。また、互いに合わさるようにスライドし、且つより小さい接触面積で互いに接触することができる構造も本発明の保護範囲に含まれる。
【0041】
保持アセンブリ300と基板アクチュエータ400との間の動作関係及び基板アクチュエータ400の細部構造について続けて説明する。
図4A~
図4Fを同時に参照されたい。
図4Aは、本発明の実施例における基板及び基板アクチュエータを示す斜視図である。
図4Bは、本発明の実施例における基板及び基板アクチュエータを示す一部拡大上面図である。
図4Cは、本発明の実施例における基板、基板アクチュエータ及び保持アセンブリを模式的に示す分解斜視図である。
図4Dは、本発明の実施例における変形前の基板アクチュエータの弾性変形部を示す斜視図である。
図4Eは、本発明の実施例における押し出す前の保持アセンブリを示す模式図である。
図4Fは、本発明の実施例における押し出した後の保持アセンブリを示す模式図である。また、
図4Eと
図4Fは
図1におけるA-A’線に沿った断面図である。
【0042】
基板アクチュエータ400は、押し出しアクチュエータ320と基板700との間の緩衝、挟み及び固定のための緩衝弾性部材として適用される。基板アクチュエータ400は、接続部430、弾性変形部420及び第一固定部410を含む。接続部430は、基板700の外側(例えば、エッジ)に固定的に接続されている。接続部430は、弾性変形部420の両端に位置しており、挟みの形式で基板700の外側に固定的に接続されている。弾性変形部420は、接続部430に接続されており、押し出し部323の位置に対応するように配置されている。第一固定部410は、弾性変形部420の片側(例えば、下側の位置)に設けられており、第一固定部410は、隣接する基板700の第二固定部720を固定するために用いられる。
【0043】
押し出しアクチュエータ320が容器門体200の当接力を受け、保持本体310から離れるとともに、弾性変形部420の方向に当接力を加えるとき、弾性変形部420を押し出し部323の位置に対応させ、弾性変形部420は、押し出し部323の押し出し変位レベルに応じて、基板700を弾性変形させて、押し出す変位量を提供する。言い換えると、押し出しアクチュエータ320の押し出し部323が弾性変形部420に押しつけられ、弾性変形部420は、第一固定部410と連動して、隣接する基板700の第二固定部720に向かって変位し、容器門体200が容器本体100を完全に閉めるまで、弾性変形部420は、最大当接力を受けるとともに、隣接する基板700の第二固定部720上に第一固定部410を固定する。収納空間180は、複数の基板700を収容するために用いられるので、保持アセンブリ300及び基板アクチュエータ400の両者間の協調作動方式により、各第一固定部410は、隣接する基板700と一層ずつ順次固定され、複数の基板700を互いに重層して位置決めするという効果を奏する。
【0044】
上記の動作原理により、押し出しアクチュエータ320が基板アクチュエータ400の弾性変形部420に力を加えることで、複数の互いに積み重ねられた基板700は、第一固定部410と第二固定部720とが相互に組み合わさって接続されることにより、基板700の一層一層の位置決め効果を奏することができる。容器門体200が容器本体100を覆うと、押し出しアクチュエータ320の押し込み動作は、停止される。最上方に位置する基板700は、基板が損傷するリスクを軽減するように、半導体ワークピースを搭載しなくでもよい。
【0045】
弾性的に変形する弾性変形部420により、基板アクチュエータ400には、優れた変形弾性及び緩衝効果を有させる。したがって、押し出しアクチュエータ320が接触しようとしているとき、基板アクチュエータ400は、適度かつ安定的に基板700を固定することができる。
【0046】
これにより、保持アセンブリ300の押し出しアクチュエータ320の当接により、基板アクチュエータ400によって接続・固定された基板700を安定的に固定できるだけでなく、隣接する基板700も同時に当接して固定することができるので、層状に積み重ねられた複数の基板700を安定的にロックするという効果を奏する。さらに、それぞれの基板700は、対応する基板アクチュエータ400を有しており、これによりそれぞれの基板700を当接固定することができるので、トップオープンタイプの基板容器10におけるすべての基板700が互いに安定的に挟んで固定される効果を奏することができ、容器本体100の揺れや振動による基板700の摩擦や衝突を発生させることがない。
【0047】
弾性変形部420は、過大な行程を必要とせずとも、第一固定部410と第二固定部720との係合接合を実現することができる。さらに、係合して接合の構造的特徴により、水平方向の当接固定に加えて、係合構造自体によって、垂直方向の係合と固定をさらに提供して当接固定の強度を増加させることができる。
【0048】
図5A~
図5Cを参照されたい。
図5Aは、本発明の実施例における基板700の積み重ね固定部710を一部拡大した部分を示す斜視図である。
図5Bは、本発明の実施例における容器本体100を一部拡大した部分を示す斜視図である。
図5Cは、本発明の実施例における容器本体100を一部拡大した部分を示す他の斜視図である。
【0049】
容器本体100の内表面底部190は、底部位置決め部材130をさらに含み、底部位置決め部材130は、収納空間180における内表面底部190に最も近い基板700と、その上に設けられた基板アクチュエータ400との間を係合固定するために用いられる。底部位置決め部材130の好適な設置位置は、収納空間180の内側のエッジ角であり、これにより基板700の各角が安定的に固定されて位置決めされることができる。また、底部位置決め部材130の設置位置及び数量は、当然、限定されておらず、基板700の形状に合わせてることができれば、本願発明の技術的範囲に属する。各基板700の上、下表面には、それぞれ適合した積み重ね固定部710を有し、隣接する基板700は、積み重ね固定部710によって互いに層状に積み重ねられて固定されている。内表面底部190に最も近い基板700の積み重ね固定部710は、同時に底部位置決め部材130にも適合し、底部位置決め部材130を底部位置決め部材130の位置にアライメントして固定することができる。
【0050】
容器本体100は、保持アセンブリ300を取り付けた内側取り付け部120の下方に、さらに底部係合具110を含む。底部係合具110は、最底層に位置する基板700に対応する基板アクチュエータ400の第一固定部410に接触するように設けられており、最底層の基板700を安定的に保持する。底部係合具110は、逆鉤構造を有しており、最底層の基板700に対応する第一固定部410と係合して固定することにより、すべての基板700と容器本体100との間の固定性を強化する。
【0051】
容器本体100の内側壁には、位置ずれ防止部材170(error proofing)が設けられている。位置ずれ防止部材170は、収納空間180に収容された基板700の方向を制限するために用いられる。位置ずれ防止部材170は、例えば、突出した柱状の構造であり、それにより、基板700のエッジの凹状構造に対応しているので、基板700を正確な向きの位置で容器本体100に配置できるようにしている。
【0052】
積み重ね固定部710は、凹凸対応構造であってもよく、これにより、位置決め、正確な積み重ねの効果を奏することができる。注意すべきことは、積み重ね固定部710は、凹凸対応構造に限定されず、本発明に基づいて容易に考えられる位置決めするための、他のいかなる積み重ね可能な構造であってもよい。他の種類の構造や応用力学以外の原理を含み、例えば、磁力によりすべての基板700を相互に積み重ねる方式等により、複数の基板700を互いに上下にアライメントして積み重ねるとともに、その基板700間の左右の揺れを減少させることができる。
【0053】
図6A~6Cを同時に参照されたい。
図6Aは、本発明の実施例における弾性当接部500の組み立て方法を模式的に示す斜視図である。
図6Bは、本発明の実施例における弾性当接部500を示す斜視図である。
図6Cは、本発明の実施例における弾性当接部500を別の視角で示す斜視図である。
【0054】
保持装置は、基板700の底側部(例えば、基板700のエッジの底側部)に設けられている弾性当接部500をさらに含む。弾性当接部500は、基板700上に搭載された半導体ワークピース800を弾性的に当接するために用いられ、例えば、基板700のエッジに近接する平面において、隣接する基板700に搭載される半導体ワークピース800のエッジ表面を弾性的に押圧するために用いられる。弾性当接部500は、下方にある隣接する基板700に搭載される半導体ワークピース800を弾性的に当接して押圧することにより、半導体ワークピース800の変位を防止する。最上方に位置する基板700は、半導体ワークピース800を搭載しなくてもよく、弾性当接部500の弾性当接によって下方に隣接する基板700に搭載される半導体ワークピース800を十分にその押圧を利用して固定することができる。これにより、基板700が層状に積み重ねられるとき、弾性当接部500によって、基板700に搭載される半導体ワークピース800の当接固定を提供することができるので、その基板700又は半導体ワークピース800間の変位、振動及び摩擦を減少や防止することができる。
【0055】
弾性当接部500は、固定端510と弾性当接アーム520を含む。固定端510は、基板700のエッジの底側部に隣接して着脱可能に設けられ、弾性当接アーム520の一端は、固定端510に接続され、弾性当接アーム520の他端は、半導体ワークピース800のエッジ表面を弾性的に押圧する。弾性当接アーム520は、固定端510から両端に向かって伸びるとともに、半導体ワークピース800のエッジ表面を弾性的に当接する。これにより、水平方向の点接触は、基板700を安定的に当接すると同時に、摩擦面積を減少させることができる。
【0056】
搭載された異なる基板の数量を調整可能な、本発明に係る保持装置の構造設計と動作について、続いて説明する。
図7A~
図8Eを同時に参照されたい。
図7Aは、本発明の実施例におけるトップオープンタイプの基板容器を模式的に示す分解斜視図である。
図7Bは、本発明の実施例におけるフレーム本体の取り付け状態を模式的に示す分解斜視図である。
図8Aは、本発明の実施例におけるフレーム本体及びクイックリリース部材を模式的に示す平面図である。
図8Bは、本発明の実施例におけるフレーム本体を一部拡大した部分を示す模式図である。
【0057】
本発明に係る保持装置は、トップオープンタイプの基板容器10に適用される。本発明で使用されるトップオープンタイプの基板容器10、基板アクチュエータ400、保持アセンブリ300における同一構造、同一機能、同一部品番号について、ここで再びの説明を省略し、相違点のみを説明する。本実施例において、単一の機能及びサイズのトップオープンタイプの基板容器10が重量及び搭載数量の制限により、応用弾性に欠くという課題を解決するための本発明に係る新規な構造の保持装置のみを説明する。本願は、搭載される基板700の数量が容器の所定の搭載数量より少ないとき、容器本体100の上方と容器開口との間の空間にフィラーがないため、基板700が効果的に押圧されることができず、容器本体100における揺れ、振動、跳躍によって損傷しやすいという問題を解決することができる。よって、容器本体100が通常は、予め設定された数量の基板700を搭載できるだけであり、それより多くの数量又はそれより少ない数量の基板700を搭載することができないという課題を解決することができる、という効果を奏することができる。
【0058】
まず、保持装置の詳細な構造設計について説明する。保持装置は、フレーム本体600、複数のクイックリリース部材610及び複数の変位部620を含む。フレーム本体600は、収納空間180内に設けられ、基板700を搭載するために用いられる。フレーム本体600は、フレーム位置決め部材631を含み、容器本体100は、サポート部材140を含む。このサポート部材140は、収納空間180において、さまざまな高さに設計することができ、フレーム本体600の取り付け位置に応じて、フレーム本体600の底部位置決め部材として機能する。これにより、フレーム本体600を収納空間180の内表面底部190から、一定の高さだけ持ち上げることができる。フレーム位置決め部材631及びサポート部材140は、互いに合わさるように固定され、これにより、重量サポートと位置制限の機能を提供する。サポート部材140は、突起構造であってもよく、ここでは、形状構造の設計を限定せず、フレーム位置決め部材631に係合されるために用いられ、これによりフレーム本体600の位置を制限することができる。容器本体100は、サポート補助部材160を含み、フレーム本体600と互いに合わさるように重量サポートや位置の制限を提供することができる。
【0059】
複数のクイックリリース部材610は、フレーム本体600の外側(例えば、エッジ)にそれぞれ設けられ、各クイックリリース部材610は、当接部611と反対側のショルダー部612を含む。ショルダー部612は、当接部611の両側に接続されている。容器本体100の内側壁には、さらに、複数の締結具150が設けられ、当接部611は内側壁に当接し、各締結具150がショルダー部612にファスニングされることにより、フレーム本体600を固定することができる。複数の変位部620は、収納空間180内に設けられた保持アセンブリ300の変位空間を提供するため、フレーム本体600に対応して、容器本体100における元の構造特徴又は構造について調整する必要がない。
【0060】
容器本体100の内側壁には、収納空間180に収容されたフレーム本体600の方向を制限するために用いられる位置ずれ防止部材170が設けられている。位置ずれ防止部材170は、例えば、突出した柱状の構造であり、これによりフレーム本体600のエッジにおける凹状の構造に対応できるので、フレーム本体600を正確な向きで容器本体100内に設けることができる。
【0061】
各クイックリリース部材610は、フレーム本体600のエッジに設けられるとともに、変位部構造を含む。当接部611は、フレーム本体600に接続され、且つ下向きに折れ曲がるとともに、末端にフックされるように、弾性を有する押圧フックを形成する。その押圧フックの末端には、容器本体100に対する押圧面積を増加させるための平面を有してもよい。ショルダー部612は、当接部611の末端に位置するとともに、押圧フックの平面に比べて両端が突出しているため、容器本体100の締結具150内に位置を制限することができる。当接部611が圧迫されて一定距離だけ内側壁から離れると、ショルダー部612が締結具150から離れるので、フレーム本体600は取り外し可能な状態になる。
【0062】
ショルダー部612は、環状構造又は半環状構造であってもよい。これにより、変形緩衝機能を有する係合位置決め構造を提供するとともに、係合固定を解除するための工具対応力を提供することにより、それを締結具150から脱離させることができる。当接部611は、構造又は材料によって硬度を高めるように調整することができるので、フレーム本体600が人為的な誤操作により簡単に取り外され、後続の製造プロセスにおいて搭載する基板700の種類及び数量のミスが生じる事情の発生を防止することができる。注意すべきことは、本実施例は、クイックリリース部材610及び締結具150の構造や形状に制限するものではなく、フレーム本体600を容器本体100内で係合して固定する構造であれば、いずれも本特許発明の技術的範囲に属するものである。
【0063】
収納空間180に設けられたフレーム本体600は、さまざまな設置方式がある。例えば、フレーム本体600は、基板700を搭載するための隆起搭載面650を含むことにより、基板700を搭載する搭載平面をさらに高くすることができる。つまり、収納空間180の内表面底部190からのフレーム本体600の高さを高くすることができるので、搭載される基板700の数量を減少させるとともに、搭載される基板700をさらに容器門体200の方向に近づかせることができる。
【0064】
また、一実施例において、フレーム本体600は、基板700を搭載するために用いられる凹み搭載面660を含み、これにより、元の搭載マットの高さと比べて、搭載された基板700の搭載平面をさらに下げることができる。つまり、収納空間180の内表面底部190からのフレーム本体600の高さを低くすることができるので、搭載できる基板700の数量を増加させることができる。これにより、フレーム本体600の様々な変更形態の隆起搭載面650及び凹み搭載面660により、フレーム本体600を、より自在に、さまざまな種類、サイズ、厚さの基板700に適用することが可能になり、トップオープンタイプの基板容器10の汎用性を大幅に高めることができる。
【0065】
本発明の実施形態により提供される保持装置のフレーム本体600によれば、少量の基板700を搭載するとき、基板700を容器開口に近づけるとともに、重心全体を高くすることができる。これにより、フレーム本体600内で基板700が容易に揺れなくなるという安全性及び安定性を高めることができるだけでなく、1種のサイズの容器本体100で異なる種類、サイズ、厚さの基板700を有効的に搭載することができるという効果を奏することができる。
【0066】
フレーム本体600は、基板700を保持・固定するために用いられる積み重ねアライメント部640を含み、基板700は、半導体ワークピース800を搭載するために用いられる。前述のとおり、基板700は、上、下表面の積み重ね固定部710を有しており、積み重ねアライメント部640は、積み重ね固定部710の構造的又は機能的な特徴に合わせて設計されているものであるので、フレーム本体600に基板700を固定して、位置を制限することができる。フレーム本体600の構造的特徴は、フレーム本体600の前面と背面の両方に設けられており、フレーム本体600を任意の表面で容器本体100に挿入し、固定することができるとともに、いずれもその構造機能を維持することができるので、使用上の利便性を大幅に高めることができる。
【0067】
本発明に係るフレーム本体600は、搭載される基板700が上がると、容器本体100は、少ない基板700しか運搬しないときに、揺れやすいという問題を解決するだけでなく、その全体の重心をさらに高めることができるので、基板700が非常に重い場合でも、トップオープンタイプの基板容器10について、安全且つ効果的に搬送及び運送を行うことができる。さらに、本発明に係るフレーム本体600によれば、トップオープンタイプの基板容器10が様々な種類、サイズ、厚さ、密度規格の基板700の設計に対応できるように、新たにトップオープンタイプの基板容器10のモールドを様々な種類及び規格の基板700に適合するように製作する必要があったという問題も解決することができる。本発明が提供するフレーム本体600により、フレーム本体600だけを再設計すれば、単一の機能サイズのトップオープンタイプの基板容器10を異なる種類、サイズ、厚さ、密度規格の基板700に応用することができるので、生産コストを大幅に削減するとともに、使用効率を高めるという効果を奏することができる。
【0068】
図9は、本発明の実施例における保持装置が適用される容器門体を模式に示す分解斜視図である。本発明の保持装置は、トップオープンタイプの基板容器10に適応している。本発明で使用されるトップオープンタイプの基板容器10、基板アクチュエータ400、保持アセンブリ300における同一構造、同一機能、同一部品番号について、再び説明を省略し、相違点のみを説明する。本実施例において、容器門体200が大きな重量を運搬するというトップオープンタイプの基板容器10の条件でも依然として気密性を維持することができる機能を奏するための、本発明に係る新規な構造の保持装置のみを説明する。
【0069】
本発明に係る保持装置には、少なくとも1つの平坦化部材240を含む。容器門体200は、門体シェル250と門体パネル220を含む。門体パネル220は、収納空間251を形成するように、門体シェル250と組み合わせるために用いられる。収納空間251は、ラッチ機構230を収容するために用いられる。平坦化部材240は、収納空間251内に設けられ、平坦化部材240は、全体が容器門体200の相対する2つの内側壁(即ち、門体シェル250の相対する2つの内側壁でもある)を当接するように伸びており、且つ平坦化部材240は、ラッチ機構230と平行に設けられる。平坦化部材240は、カーボンロッドであり、カーボンロッド全体の高さは、収納空間251の総奥深さよりも低い。平坦化部材240は、高い剛性と軽量を備え、且つ伸縮性のある材料であってもよい。
【0070】
平坦化部材240は、2つの相対する内側壁を当接するように伸びる延長長さによって、門体シェル250に構造的なサポート及び力の伝達の分散を提供する。ひいては、門体シェル250に構造的な補強及び均等な圧迫効果を提供する。平坦化部材240は、隣接する容器門体200の運搬位置に設けられ、例えば、
図9に示すような両端の耳部252に設けられる。
【0071】
これにより、保持装置の容器門体200内に平坦化部材240を設けることにより、平坦化部材240は、容器門体200を積載運送の過程において、その圧迫点がラッチ機構230及び容器本体100のロック箇所に集中し、両側の耳部の大きな圧迫は、平坦化部材240の延長長さにより門体シェル250に分散されることができる。更に、トップオープンタイプの基板容器10に搭載重量の制限条件があるという課題を解決することができると同時に、搭載重量が上限値に達したとき、頻繁の運搬及び積載運送の過程において、トップオープンタイプの基板容器10の容器門体200の歪みや変形を生じさせやすく、そして、気密性に影響し、ひいては容器門体200の変形分離による脱落や損傷に至るという課題も解決することができる。
【0072】
さらに、平坦化部材240の部品重量は、ラッチ機構230の重量よりもはるかに軽いため、トップオープンタイプの基板容器10が安定的にロックするために、複数のラッチ機構230を使用して容器門体200の各箇所に分布して取り付けられるという課題も解決することができる。このやり方は、トップオープンタイプの基板容器10が移載するとき、この複数のラッチ機構230によって、リフトされる荷重を分散させて門体の変形を改善することができるが、複数のラッチ機構230を使用することが必要であるので、トップオープンタイプの基板容器10全体の重量が増加するだけでなく、組み立てが複雑になり、製造コストも上昇してしまう。また、荷重を分散させるために、容器門体200及び複数のラッチ機構230に関する設計も困難になる。しかしながら、本発明に係る平坦化部材240によれば、その重量は、ラッチ機構230よりはるかに軽いので、少量のラッチ機構230を維持した場合では、平坦化部材240で容器門体200が変形するという課題を解決する効果を奏することができるとともに、軽量化部材でその門体の気密性も向上することができる。
【0073】
本発明の一実施形態では、ラッチ機構230を複数個設置することもできる。これにより、ロック位置を増やしたり、さまざまな構造に合わせて調整することができる。例えば、2つのラッチ機構230を設置することで、ロックと重量配分のバランスを効果的に実現することができる。
【0074】
本発明の一実施例において、平坦化部材240は複数あるので、門体シェル250に異なる位置、異なる圧迫構造的なサポート及び力の分散を提供することができる。複数の平坦化部材240は、例えば2つであり、門体シェル250の両側にそれぞれ固定されるので、門体シェル250のエッジの圧迫を均等に分散するとともに、門体シェル250の耳部252の構造的サポート及び圧迫の分散を強化することができる。
【0075】
本発明の一実施例において、平坦化部材240の延長長さは、門体シェル250の一端から他端まで伸びると共に、容器門体200の2つの反対側の内側壁に押し出しられている。これにより、門体シェル250の長辺全体にわたって受ける力を完全に分散させ、門体シェル250の全体に構造的な支持を提供する。
【0076】
本発明の一実施例において、平坦化部材240とラッチ機構230とは平行に設けられている。これにより、ラッチ機構230付近のロック位置に力分散と構造的な支持を提供する。平坦化部材240とラッチ機構230を平行に配置することで、耳部252の圧迫点とラッチ機構230のロック圧迫点とを近傍に均一に分散させることができると同時に、門体シェル250内の空間分配設計にも利することになる。平坦化部材240及びラッチ機構230は、対称的に設けられているので、サポート構造及び圧迫分散を対称にすることで、容器門体200のずれや変形を防ぐことができる。
【0077】
本発明の一実施例において、ラッチ機構230は、制御部材231及びラッチアーム232を含む。制御部材231は、ラッチアーム232を制御して、容器門体200を容器本体100にロックするように、門体シェル250の外に選択的に突出するか、又はラッチアーム232を収縮するように制御して、容器門体200と容器本体100との間のロックを解除する。制御部材231は、例えばカムであり、カムを回転させることによって、カムに接続されたラッチアーム232を突出又は収縮するように駆動される。平坦化部材240とラッチ機構230のラッチアーム232とは、平行に設けられており、ラッチアーム232及び容器門体200のロック位置付近に力分散と構造的なサポートを提供するとともに、耳部252の圧迫点とラッチアーム232のロック圧迫点を近傍に均一に分散させることができ、同時に、門体シェル250内の空間分配設計にも利することになるので、平坦化部材240とラッチアーム232とが重なって設けられる状況を減少させることができ、平坦化部材240の延長長さを維持し、更に構造のサポートと力の分散を効果的に達成することができる。注意すべきことは、平坦化部材240とラッチ機構230の数量及び位置は、本実施例の例示に限定されないということである。
【0078】
本発明の実施態様に提供される保持装置の平坦化部材240によれば、平坦化部材240によって、容器門体200の全体的な荷重が分散されるため、門体シェル250の平坦性が強化され、これにより、容器門体200と容器本体100との間の気密性テープにすき間が発生してしまうのを防止することができると同時に、容器門体200の強度を高め、平坦性と気密性の効果を奏することができる。さらに、平坦化部材240は、一部のラッチ機構230を代替することができるので、ラッチ機構230の数量を最小化させることができる。これにより、容器門体200全体の重量を軽減できる以外に、部品の消耗を減らし、生産製造コストを低減させることができる。
【0079】
このように、本発明に係る保持装置によれば、基板の揺れや衝突を防ぐために、トップオープンタイプの基板容器に搭載される基板をしっかり安定的に固定することができるだけでなく、異なる数量の基板を搭載するとき、その揺れや重心が過度に低いことによる危害を避けるために、その安定性を維持することができ、また、容器門体内の基板の清潔さを保ち、落下リスクを下げるために、容器門体の構造強度及び気密性を維持することができ、更に、搭載される基板容器を保護する効果を奏する。
【0080】
本発明は、上述においてより優れた実施例を示したが、当業者にとって前記の実施例は、本発明を説明するために用いられるものに過ぎず、本発明の範囲を制限するものと解釈すべきではない。注意すべきことは、前記実施例の等価変更や置換の何れも本発明の範疇に含まれるものと理解すべきということである。従って、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で定義するものに準ずるとともに、添付した特許請求の範囲は、あらゆる補正、類似する設計及びプロセス等がその中に含まれるために、最も広義の解釈を採用するべきである。
【符号の説明】
【0081】
10 トップオープンタイプの基板容器
100 容器本体
110 底部係合具
120 内側取り付け部
130 底部位置決め部材
140 サポート部材
150 締結具
160 サポート補助部材
170 位置ずれ防止部材
180 収納空間
190 内表面底部
200 容器門体
210 内表面
211 第二ガイド斜面
220 門体パネル
230 ラッチ機構
231 制御部材
232 ラッチアーム
240 平坦化部材
250 門体シェル
251 収納空間
252 耳部
300 保持アセンブリ
310 保持本体
311 傾斜ガイド槽
320 押し出しアクチュエータ
321 ガイド部
322 第一ガイド斜面
323 押し出し部
330 弾性部材
400 基板アクチュエータ
410 第一固定部
420 弾性変形部
430 接続部
500 弾性当接部
510 固定端
520 弾性当接アーム
600 フレーム本体
610 クイックリリース部材
611 当接部
612 ショルダー部
620 変位部
631 フレーム位置決め部材
640 積み重ねアライメント部
650 隆起搭載面
660 凹み搭載面
700 基板
710 積み重ね固定部
720 第二固定部
800 半導体ワークピース
【外国語明細書】