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特開2025-11031時計または宝飾品用のヒンジアセンブリ
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  • 特開-時計または宝飾品用のヒンジアセンブリ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025011031
(43)【公開日】2025-01-23
(54)【発明の名称】時計または宝飾品用のヒンジアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A44C 5/14 20060101AFI20250116BHJP
【FI】
A44C5/14 J
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024094891
(22)【出願日】2024-06-12
(31)【優先権主張番号】23184361.6
(32)【優先日】2023-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】513233632
【氏名又は名称】ハリー・ウィンストン・エス アー
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】マルク・アンベール
(57)【要約】      (修正有)
【課題】時計または宝飾品用のヒンジアセンブリを提供する。
【解決手段】第1および第2のナックルを備えた外側ヒンジと、単一のナックルを備えた内側ヒンジとを含む、時計または宝飾品用のヒンジアセンブリに関し、外側ヒンジおよび内側ヒンジは、第1のナックルに挿入可能であり、回転可能に割り出されたガイドチューブ4と、第2のナックルに挿入可能なチューブナット3とを通過し、ガイドチューブに、頭部によって軸方向に固定され、外側ヒンジと内側ヒンジとの間の軸方向の隙間または気密性を調整するために、チューブナットの内部スレッドと協働するスレッドを含む、ネジの周りを旋回し、チューブナットは、第2のナックルにおいて回転可能に割出可能であり、チューブナットまたはガイドチューブは、ポリアミド11またはポリテトラフルオロエチレンまたは高密度ポリエチレンで有利に作られる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方において、外側ベースプレート(10)と一体化され、軸(D)に沿って整列された第1の穴(12)および第2の穴(120)をそれぞれ含む、第1のナックル(11)および第2のナックル(110)を備えた外側ヒンジ(1)と、他方において、内側ベースプレート(20)と一体化され、前記第1のナックル(11)と前記第2のナックル(110)との間に、最小の隙間で挿入可能であり、動作位置において、前記第1の穴(12)および前記第2の穴(120)とともに前記軸(D)に沿って整列可能な第3の穴(26)を含む、単一のナックル(21)を備えた内側ヒンジ(2)とを含み、動作位置では、一方において、前記第1の穴(12)へ挿入されるように配置されたネジ(5)のための、前記外側ヒンジ(1)が前記第1のナックル(11)において含む相補的な第1の角度割出手段(13)と協働するように配置された第1の角度割出手段(43)を含む、ガイドチューブ(4)を介して、次に、前記第2の穴(120)へ挿入されるように意図されたチューブナット(3)を介して、前記ネジ(5)の周りを互いに旋回するように、前記外側ヒンジ(1)および前記内側ヒンジ(2)が取り付けられ、前記ネジ(5)は、前記ガイドチューブ(4)における軸方向の固定のための頭部(51)と、前記チューブナット(3)における内部スレッド(35)と協働するように意図されたスレッド(55)とを含み、前記スレッド(55)と前記内部スレッド(35)との協働は、前記外側ヒンジ(1)と前記内側ヒンジ(2)との間の前記軸方向の隙間または気密性を調整することを可能にし、前記チューブナット(3)は、前記外側ヒンジ(1)が前記第2のナックル(110)において含む相補的な第2の角度割出手段(133)と協働するように配置された第2の角度割出手段(33)を含むことを特徴とする、時計または宝飾品用のヒンジアセンブリ(100)。
【請求項2】
前記ガイドチューブ(4)は、前記外側ヒンジ(1)が前記第1のナックル(11)において含む相補的な第1の軸方向停止手段(130)と協働するように配置された第1の軸方向停止手段(430)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の時計または宝飾品用のヒンジアセンブリ(100)。
【請求項3】
前記ガイドチューブ(4)は、前記第1のナックル(11)における前記第1の穴(12)に挿入可能な第1の円筒体(46)を含み、前記第1の角度割出手段(43)は、前記ガイドチューブ(4)の第1の半径方向ボスを含み、前記第1の円筒体(46)に対して相対的に半径方向に突出しており、前記相補的な第1の角度割出手段(13)が含む前記第1のナックル(11)における第1の半径方向ノッチと協働するように配置されることを特徴とする、請求項2に記載の時計または宝飾品用のヒンジアセンブリ(100)。
【請求項4】
前記第1の半径方向ボスは、前部に前記第1の軸方向停止手段(430)を支え、前記第1のナックル(11)の前記相補的な第1の軸方向停止手段(130)は、ノッチがブラインドである、前記第1のナックル(11)における前記第1の半径方向ノッチの内端に第1の前軸受面を含むことを特徴とする、請求項3に記載の時計または宝飾品用のヒンジアセンブリ(100)。
【請求項5】
前記チューブナット(3)は、前記第2のナックル(110)における前記第2の穴(120)に挿入可能な第2の円筒体(36)を含み、前記第2の角度割出手段(33)は、前記チューブナット(3)の第2の半径方向ボスを含み、前記第2の円筒体(36)に対して突出しており、前記相補的な第2の角度割出手段(133)が含む前記第2のナックル(110)における第2の半径方向ノッチと協働するように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の時計または宝飾品用のヒンジアセンブリ(100)。
【請求項6】
前記チューブナット(3)は、前記第2のナックル(110)において前記外側ヒンジ(1)が含む相補的な第2の軸方向停止手段(1300)と協働するように配置された第2の軸方向停止手段(330)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の時計または宝飾品用のヒンジアセンブリ(100)。
【請求項7】
前記第2の半径方向ボスは、前部に前記第2の軸方向停止手段(330)を支え、前記第2のナックル(110)の前記相補的な第2の軸方向停止手段(1300)は、ノッチがブラインドである、前記第2のナックル(110)における前記第2の半径方向ノッチの内端に第2の前軸受面を含むことを特徴とする、請求項6に記載の時計または宝飾品用のヒンジアセンブリ(100)。
【請求項8】
前記外側ヒンジ(1)は、前記第1のナックル(11)と前記第2のナックル(110)との間に、互いに対向する、前記第1のナックル(11)の第1の内側前面(19)から軸方向に突出し、第1の回転当接面(14)を含む第1のラグ(170)と、前記第2のナックル(110)の第2の内側前面(190)から軸方向に突出し、第2の回転当接面(140)を含む第2のラグ(171)とを含み、前記第1の回転当接面(14)および前記第2の回転当接面(140)は、前記内側ヒンジ(2)が前記外側ヒンジ(1)に対して同じ角度位置にあるときの停止位置において、相補的な第1の回転当接面(24)と、前記内側ヒンジ(2)が前記単一のナックル(21)の両側に含む相補的な第2の回転当接面(240)とそれぞれ協働するように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の時計または宝飾品用のヒンジアセンブリ(100)。
【請求項9】
前記チューブナット(3)および/または前記ガイドチューブ(4)は、ポリアミド11またはポリアミド6-6またはポリテトラフルオロエチレンまたは高密度ポリエチレンで作られることを特徴とする、請求項1に記載の時計または宝飾品用のヒンジアセンブリ(100)。
【請求項10】
前記外側ヒンジ(1)の前記第1の穴(12)および前記第2の穴(120)は、ポリアミド11またはポリアミド6-6またはポリテトラフルオロエチレンまたは高密度ポリエチレンの内側コーティングを有することを特徴とする、請求項1に記載の時計または宝飾品用のヒンジアセンブリ(100)。
【請求項11】
前記内側ヒンジ(2)の前記第3の穴(26)は、ポリアミド11またはポリアミド6-6またはポリテトラフルオロエチレンまたは高密度ポリエチレンの内側コーティングを有することを特徴とする、請求項1に記載の時計または宝飾品用のヒンジアセンブリ(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一方において、外側ベースプレートと一体化され、軸に沿って整列された第1の穴および第2の穴をそれぞれ含む、第1のナックルおよび第2のナックルを備えた外側ヒンジと、他方において、内側ベースプレートと一体化され、前記第1のナックルと前記第2のナックルとの間に、最小の隙間で挿入可能であり、動作位置において、前記第1の穴および前記第2の穴とともに前記軸に沿って整列可能な第3の穴を含む、単一のナックルを備えた内側ヒンジとを含み、動作位置では、一方において、前記第1の穴へ挿入されるように意図されたネジのための、前記外側ヒンジが前記第1のナックルにおいて含む相補的な第1の角度割出手段と協働するように意図された第1の角度割出手段を含む、ガイドチューブを介して、他方において、前記第2の穴へ挿入されるように意図されたチューブナットを介して、前記ネジの周りを互いに旋回するように、前記外側ヒンジおよび前記内側ヒンジが取り付けられ、前記ネジは、前記ガイドチューブにおけるその軸方向の固定のための頭部と、前記チューブナットが含む内部スレッドと協働するように意図されたスレッドとを含み、前記スレッドと前記内部スレッドとの協働は、前記外側ヒンジと前記内側ヒンジとの間の軸方向の隙間または気密性を調整することを可能にする、時計または宝飾品用のヒンジアセンブリに関する。
【0002】
本発明は、時計または宝飾品用のヒンジアセンブリの分野に関し、特に安全ヒンジに関する。
【背景技術】
【0003】
ダブルナックル外側ヒンジおよびシングルナックル内側ヒンジを含む小型ヒンジが知られており、ここでは、外側ヒンジと内側ヒンジとをともに保持し、旋回ガイドシャフトを形成するヒンジネジを締めることによって、ヒンジの摩擦を増加させることができる。
【0004】
ナックルにおけるガイド本体の直径が2ミリメートル未満である、時計産業や宝飾産業で使用されるような非常に小さなヒンジは、疲労に耐えられないことが多い。通常、外側ヒンジはU字形を形成するが、Uの内側頂点における曲げ応力ゾーンは、ヒンジを大きくしなければならないことを意味し、このヒンジを含む時計や宝飾品の部品と必ずしも互換性があるとは限らない。
【0005】
さらに、ヒンジ軸を通過する平面内の曲げ応力に加えて、軸方向のネジとそのナットとの協働によって、捩じり応力が発生する。最後に、ナックルの穴の摩擦はすぐに摩耗につながり、特に、測定可能な材料、特に、金および/またはプラチナ合金や、または同様のもの、および宝石や他の珠玉で作られた可動部品を有することができる最高級部品や高級部品の場合、これは見逃してはならない。
【0006】
目的は、そのようなヒンジの長期的な動作信頼性を確保することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、曲げ、捻じれ、および磨耗に耐え、使用者にとって完全に信頼できる、非常に小さな寸法のヒンジを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、一方において、外側ベースプレートと一体化され、軸に沿って整列された第1の穴および第2の穴をそれぞれ含む、第1のナックルおよび第2のナックルを備えた外側ヒンジと、他方において、内側ベースプレートと一体化され、前記第1のナックルと前記第2のナックルとの間に、最小の隙間で挿入可能であり、動作位置において、前記第1の穴および前記第2の穴とともに前記軸に沿って整列可能な第3の穴を含む、単一のナックルを備えた内側ヒンジとを含み、動作位置では、一方において、前記第1の穴へ挿入されるように意図された前記ネジのための、前記外側ヒンジが前記第1のナックルにおいて含む相補的な第1の角度割出手段と協働するように意図された第1の角度割出手段を含む、ガイドチューブを介して、他方において、前記第2の穴へ挿入されるように意図されたチューブナットを介して、前記ネジの周りを互いに旋回するように、前記外側ヒンジおよび前記内側ヒンジが取り付けられ、前記ネジは、前記ガイドチューブにおけるその軸方向の固定のための頭部と、前記チューブナットが含む内部スレッドと協働するように意図されたスレッドとを含み、前記スレッドと前記内部スレッドとの協働は、前記外側ヒンジと前記内側ヒンジとの間の軸方向の隙間または気密性を調整することを可能にする、時計または宝飾品用のヒンジアセンブリに関する。
【0009】
本発明によれば、前記チューブナットは、前記外側ヒンジが前記第2のナックルにおいて含む相補的な第2の角度割出手段と協働するように配置された第2の角度割出手段を含む。
【0010】
本発明の別の態様は、ポリアミド11またはポリアミド6-6またはポリテトラフルオロエチレンまたは高密度ポリエチレン製のチューブナットおよび/または前記ガイドチューブの製造に関する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の目的、利点および特徴は、添付の図面を参照した以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明によるヒンジの概略的な分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明による時計または宝飾品用のヒンジアセンブリ100の概略図を示す。
【0014】
このヒンジアセンブリ100は、一方において、外側ベースプレート10と一体化され、軸Dに沿って整列された第1の穴12および第2の穴120をそれぞれ含む、第1のナックル11および第2のナックル110を備えた外側ヒンジ1と、他方において、内側ベースプレート20と一体化され、第1のナックル11と第2のナックル110との間に、最小の隙間で挿入可能な単一のナックル21を備えた内側ヒンジ2とを含む。
【0015】
この単一のナックル21は、動作位置において、第1の穴12および第2の穴120とともにD軸に沿って整列可能な第3の穴26を含み、動作位置では、一方において、第1の穴12へ挿入されるように配置されたネジ5のためのガイドチューブ4を介して、他方において、第2の穴120へ挿入されるように配置されたチューブナット3を介して、ネジ5の周りを互いに旋回するように、外側ヒンジ1および内側ヒンジ2が取り付けられる。
【0016】
ガイドチューブ4は、第1のナックル11において外側ヒンジ1に含まれる相補的な第1の角度割出手段13と協働するように配置された第1の角度割出手段43を含む。ネジ5は、ガイドチューブ4における軸方向にネジを固定するための頭部51と、チューブナット3における内部スレッド35と協働するように配置されたスレッド55とを有する。スレッド55と内部スレッド35との協働は、外側ヒンジ1と内側ヒンジ2との間の軸方向の隙間または気密性を調整することを可能にする。より詳細には、ネジ5の頭部51は平坦な座面52を有しており、この平坦な座面52は、ガイドチューブ4におけるネジ5の通過のために形成された穴44の周囲の、凹部41の底部に形成された座ぐり穴42と当接して協働するように配置される。好ましくは、動作位置では、ネジ頭部51の外面は、ガイドチューブ4の前面から後退するか、またはそれと面一になり、ガイドチューブ4のこの前面自体が、外側ヒンジ1の第1の前面17から後退するか、またはそれと面一になる。同様に、チューブナット3の前面37も、外側ヒンジ1の第2の前面117から後退しているか、またはそれと面一になる。ネジがない自由状態では、ガイドチューブ4の第1の内側前面48は、チューブナット3の第2の内側前面38から離れており、ネジ5が内部スレッド35内で締め付けられるとき、ネジ5と内部スレッド35との間のあらゆる接触は、それ以上の締め付けを防止することによって、ヒンジへの損傷を防止する。
【0017】
本発明によれば、チューブナット3は、第2のナックル110において、外側ヒンジ1に含まれる相補的な第2の角度割出手段133と協働するように配置された第2の角度割出手段33を含む。
【0018】
より詳細には、ガイドチューブ4は、第1のナックル11において、外側ヒンジ1に含まれる相補的な第1の軸方向停止手段130と協働するように配置された第1の軸方向停止手段430を含む。
【0019】
より詳細には、ガイドチューブ4は、第1のナックル11における第1の穴12に挿入可能な第1の円筒体46を含み、第1の角度割出手段43は、ガイドチューブ4の第1の半径方向ボスを含み、第1の円筒体46に対して半径方向に突出しており、相補的な第1の角度割出手段13が含む第1のナックル11における第1の半径方向ノッチと協働するように配置される。
【0020】
さらに詳細には、第1の半径方向ボスは、前部に第1の軸方向停止手段430を支え、第1のナックル11の相補的な第1の軸方向停止手段130は、ノッチがブラインドである、第1のナックル11における第1の半径方向ノッチの内端に第1の前軸受面を含む。
【0021】
より詳細には、チューブナット3は、第2のナックル110における第2の穴120に挿入可能な第2の円筒体36を含み、第2の角度割出手段33は、チューブナット3の第2の半径方向ボスを含み、第2の円筒体36に対して突出しており、相補的な第2の角度割出手段133が含む第2のナックル110における第2の半径方向ノッチと協働するように配置される。
【0022】
より詳細には、チューブナット3は、第2のナックル110において外側ヒンジ1に含まれる相補的な第2の軸方向停止手段1300と協働するように配置された第2の軸方向停止手段330を含む。したがって、ヒンジは捻じれに対してより耐性があり、捻じれは、ナックルの固体領域全体に分散される。
【0023】
さらに詳細には、第2の半径方向ボスは、前部に第2の軸方向停止手段330を支え、第2のナックル110の相補的な第2の軸方向停止手段1300は、ノッチがブラインドである、第2のナックル110における第2の半径方向ノッチの内端に第2の前軸受面を含む。
【0024】
より詳細には、外側ヒンジ1は、第1のナックル11と第2のナックル110との間に、互いに対向する、第1のナックル11の第1の内側前面19から軸方向に突出し、第1の回転当接面14を含む第1のラグ170と、第2のナックル110の第2の内側前面190から軸方向に突出し、第2の回転当接面140を含む第2のラグ171とを含む。第1の回転当接面14および第2の回転当接面140は、内側ヒンジ2が外側ヒンジ1に対して同じ角度位置にあるとき、当接位置において、相補的な第1の回転当接面24と、内側ヒンジ2が単一のナックル21の両側に含む相補的な第2の回転当接面240とそれぞれ協働するように配置される。より詳細には、第1のラグ170は、ガイドチューブ4をガイドするように配置された第1のラグガイド面16を含み、第2のラグ171は、チューブナット3をガイドするように配置された第2のラグガイド面160を含む。
【0025】
さらに具体的には、第1の回転当接面14と、第2の回転当接面140とは互いに連続しており、相補的な第1の回転当接面24と、相補的な第2の回転当接面240とは互いに連続している。さらに詳細には、相補的な第1の回転当接面24および相補的な第2の回転当接面240は、第1の隙間29および第2の隙間290内に形成されており、それぞれ、第1のラグ170および第2のラグ171の角度移動を制限する。
【0026】
有利には、応力および摩耗を軽減するために、チューブナット3および/またはガイドチューブ4は、ポリアミド11またはポリアミド6-6またはポリテトラフルオロエチレンまたは高密度ポリエチレンで作られる。
【0027】
より詳細には、外側ヒンジ1の第1の穴12および第2の穴120は、ポリアミド11またはポリアミド6-6またはポリテトラフルオロエチレンまたは高密度ポリエチレンの内側コーティングを有する。
【0028】
より詳細には、内側ヒンジ2の第3の穴26は、ポリアミド11またはポリアミド6-6またはポリテトラフルオロエチレンまたは高密度ポリエチレンの内側コーティングを有する。
【0029】
要するに、ヒンジは、ヒンジを通過するネジをネジ込むことによって調整することができ、これにより、このブレーキの硬さまたは機械的摩擦、ならびに、回転可能に割り出されたガイドチューブおよびチューブナットの特別な配置を調整することが可能になり、曲げや捩じりの制限を超えることなく、ヒンジ内の応力を最適に分散させることが可能になり、摩擦係数が非常に低い材料で作られた、またはそのような材料でコーティングされたガイドチューブおよびチューブナットの選択によって、耐摩耗性を向上させる。
【0030】
その結果、高級時計や宝飾品に使用できる、非常に小型で安全性の高いヒンジとなる。
【符号の説明】
【0031】
1 外側ヒンジ
2 内側ヒンジ
3 チューブナット
4 ガイドチューブ
5 ネジ
10 外側ベースプレート
11 第1のナックル
12 第1の穴
13 相補的な第1の角度割出手段
14 第1の回転当接面
16 第1のラグガイド面
17 第1の前面
19 第1の内側前面
20 内側ベースプレート
21 単一のナックル
24 相補的な第1の回転当接面
26 第3の穴
29 第1の隙間
33 第2の角度割出手段
35 内部スレッド
36 第2の円筒体
37 前面
38 第2の内側前面
41 凹部
42 座ぐり穴
43 第1の角度割出手段
44 穴
46 第1の円筒体
48 第1の内側前面
51 ネジ頭部
52 座面
55 スレッド
100 ヒンジアセンブリ
110 第2のナックル
117 第2の前面
120 第2の穴
130 相補的な第1の軸方向停止手段
133 相補的な第2の角度割出手段
140 第2の回転当接面
160 第2のラグガイド面
170 第1のラグ
171 第2のラグ
190 第2の内側前面
240 相補的な第2の回転当接面
290 第2の隙間
330 第2の軸方向停止手段
430 第1の軸方向停止手段
1300 相補的な第2の軸方向停止手段
D 軸
図1
【外国語明細書】