IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェの特許一覧

特開2025-11173経食道心エコー検査のためのハンドルアセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025011173
(43)【公開日】2025-01-23
(54)【発明の名称】経食道心エコー検査のためのハンドルアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/12 20060101AFI20250116BHJP
【FI】
A61B8/12
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024174307
(22)【出願日】2024-10-03
(62)【分割の表示】P 2021569330の分割
【原出願日】2020-05-23
(31)【優先権主張番号】62/852,479
(32)【優先日】2019-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ケブラー
(71)【出願人】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】弁理士法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ペジンスキ マイケル
(72)【発明者】
【氏名】キャスウェル ジョン ベンチ
(72)【発明者】
【氏名】ディアネロ ヨセフ
(72)【発明者】
【氏名】アギウス ダニエル
【テーマコード(参考)】
4C601
【Fターム(参考)】
4C601DD15
4C601EE11
4C601FE02
4C601LL33
(57)【要約】      (修正有)
【課題】TEEプローブの胃カメラ部分の遠位端部の屈曲を制御するプルケーブルを操作するための簡単化された経食道心エコー検査プローブ中間ハンドルアセンブリを提供する。
【解決手段】アセンブリは、収納フレームと、2つの制御ホイールと、各々が制御ホイールのうちの1つに結合された2つの同軸シャフトとを含み、細長い可撓性部材が各シャフトに巻き付けられている。細長い可撓性部材は、制御ホイールの回転運動を胃カメラプルケーブルの直線運動に移し変えるための摩擦ベルト、タイミングラダー、プーリケーブル、タイミングベルト、又はドライブテープである。アセンブリは、ブレーキスイッチをさらに含み、ブレーキスイッチは、係合されると、シャフト及び制御ホイールの回転に抵抗を加える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納フレームと、
前記収納フレームの外部に配置された第1の制御入力部と、
前記収納フレームの内部に配置され、前記第1の制御入力部に結合された第1のシャフトと、
第1の端部及び第2の端部を含む第1の細長い可撓性部材であって、前記第1のシャフトに巻き付けられる、第1の細長い可撓性部材と、
前記第1の細長い可撓性部材の前記第1の端部に結合された第1のプルケーブルアタッチメントと、
前記第1の細長い可撓性部材の前記第2の端部に結合された第2のプルケーブルアタッチメントと、
前記第1のプルケーブルアタッチメントに取り付けられた第1のプルケーブルと、
前記第2のプルケーブルアタッチメントに取り付けられた第2のプルケーブルと
を含む経食道心エコー検査プローブであって、
前記第1の制御入力部が操作されると、前記第1のシャフトが回転し、その結果、前記第1の細長い可撓性部材の前記第1及び第2の端部が、直線的に移動し、それにより、前記第1又は第2のプルケーブルの一方を第1の方向に移動させ、前記第1又は第2のプルケーブルの他方を反対の第2の方向に移動させ、
前記第1及び第2のプルケーブルに結合された胃カメラの遠位部分が、前記第1及び第2のプルケーブルの移動に従って屈曲される、経食道心エコー検査プローブ。
【請求項2】
前記収納フレームの外部に配置された第2の制御入力部と、
前記収納フレームの内部に配置され、前記第2の制御入力部に結合された第2のシャフトと、
第1の端部及び第2の端部を含む第2の細長い可撓性部材であって、前記第2のシャフトに巻き付けられる、第2の細長い可撓性部材と、
前記第2の細長い可撓性部材の前記第1の端部に結合された第3のプルケーブルアタッチメントと、
前記第2の細長い可撓性部材の前記第2の端部に結合された第4のプルケーブルアタッチメントと、
前記第3のプルケーブルアタッチメントに取り付けられた第3のプルケーブルと、
前記第4のプルケーブルアタッチメントに取り付けられた第4のプルケーブルと
をさらに含み、
前記第2の制御入力部が回転されると、前記第2のシャフトが回転し、その結果、前記第2の細長い可撓性部材の前記第1及び第2の端部が、直線的に移動し、それにより、前記第3又は第4のプルケーブルの一方を前記第1の方向に移動させ、前記第3又は第4のプルケーブルの他方を前記反対の第2の方向に移動させ、
前記第3及び第4のプルケーブルに結合された前記胃カメラの前記遠位部分が、前記第3及び第4のプルケーブルの移動に従って屈曲される、請求項1に記載の経食道心エコー検査プローブ。
【請求項3】
単一体ブレーキスイッチをさらに含み、前記単一体ブレーキスイッチは、第1の位置に回転されると、前記第1及び第2のシャフトの回転に抵抗を加え、第2の位置に回転されると、前記第1及び第2のシャフトが抵抗なしに回転することを可能にする、請求項2に記載の経食道心エコー検査プローブ。
【請求項4】
前記制御入力部、前記シャフト、前記細長い可撓性部材、前記ブレーキスイッチ、又は前記収納フレームのうちの少なくとも1つが非導電性である、請求項3に記載の経食道心エコー検査プローブ。
【請求項5】
前記制御入力部、前記シャフト、前記ブレーキスイッチ、又は前記収納フレームのうちの少なくとも1つが、成形プラスチックで製作される、請求項4に記載の経食道心エコー検査プローブ。
【請求項6】
前記第1及び第2の細長い可撓性部材が、ナイロン補強部材の上に成形されるエラストマー化合物で製作される、請求項2に記載の経食道心エコー検査プローブ。
【請求項7】
前記第1の制御入力部が、前記胃カメラの前記遠位部分の前及び後屈曲を導き、前記第2の制御入力部が、前記胃カメラの左/右屈曲を導く、請求項2に記載の経食道心エコー検査プローブ。
【請求項8】
前記第1及び第2の細長い可撓性部材が摩擦ベルトである、請求項2に記載の経食道心エコー検査プローブ。
【請求項9】
前記第1及び第2のシャフトがギア又はピニオンを含み、前記第1及び第2の細長い可撓性部材が、前記ギア又はピニオンに結びつくタイミングラダーベルトである、請求項2に記載の経食道心エコー検査プローブ。
【請求項10】
前記第1のシャフト及び第2のシャフトが各々受け口を含み、前記第1の細長い可撓性部材が、前記第1のシャフトの前記受け口に嵌合するかしめボール又はねじアタッチメントによって前記第1のシャフトに留められたプーリケーブルであり、前記第2の細長い可撓性部材が、前記第2のシャフトの前記受け口に嵌合するかしめボール又はねじアタッチメントによって前記第2のシャフトに留められたプーリケーブルである、請求項2に記載の経食道心エコー検査プローブ。
【請求項11】
前記第1及び第2のシャフトがギア又はピニオンを含み、前記第1及び第2の細長い可撓性部材が、前記ギア又はピニオンに結びつくタイミングベルトである、請求項2に記載の経食道心エコー検査プローブ。
【請求項12】
前記第1及び第2のシャフトがギア又はピニオンを含み、前記第1及び第2の細長い可撓性部材が、前記ギア又はピニオンに結びつくドライブテープである、請求項2に記載の経食道心エコー検査プローブ。
【請求項13】
前記プルケーブルアタッチメントが、前記細長い可撓性部材に直接形成される、請求項2に記載の経食道心エコー検査プローブ。
【請求項14】
前記プルケーブルアタッチメントが各々ねじ型張力機構を含む、請求項2に記載の経食道心エコー検査プローブ。
【請求項15】
外側ハンドルケーシングをさらに含む、請求項2に記載の経食道心エコー検査プローブ。
【請求項16】
前記第1及び第2のシャフトが同軸である、請求項2に記載の経食道心エコー検査プローブ。
【請求項17】
前記第1及び第2のシャフト間の運動の相互結合を限定するために、前記収納フレームに付けられ、前記第1及び第2のシャフト間に置かれた浮動非回転移動内部シャフトをさらに含む、請求項2に記載の経食道心エコー検査プローブ。
【請求項18】
経食道心エコー検査のための方法であって、前記方法は、
TEEプローブの制御入力部の操作に基づいて、前記TEEプローブの胃カメラの遠位部分の屈曲を制御するステップであって、
前記TEEプローブが、
胃カメラと、
収納フレームと、
前記制御入力部、前記制御入力部に結合されたシャフト、第1の端部及び第2の端部を含み、前記シャフトが巻き付けられる細長い可撓性部材、前記細長い可撓性部材の前記第1の端部に取り付けられた第1のプルケーブルアタッチメント、並びに前記第1の細長い可撓性部材の前記第2の端部に取り付けられた第2のプルケーブルアタッチメントを含む、前記胃カメラに結合されたハンドルアセンブリと、
前記第1のプルケーブルアタッチメント及び前記胃カメラの遠位部分に取り付けられた第1のプルケーブルと、
前記第2のプルケーブルアタッチメント及び前記胃カメラの前記遠位部分に取り付けられた第2のプルケーブルと
を含み、
前記屈曲を制御するステップが、
前記制御入力部の操作に応じて前記制御入力部に結合された前記シャフトを回転させるステップと、
前記シャフトを回転させることに応じて、前記第1のプルケーブルアタッチメント及び前記第2のプルケーブルアタッチメントを直線的に移動させるステップと、
前記第1のプルケーブルアタッチメント及び前記第2のプルケーブルアタッチメントの対応する移動に応じて、前記胃カメラの前記遠位部分の屈曲を引き起こすために、前記第1のプルケーブル及び前記第2のプルケーブルを直線的に移動させるステップと
を有する、前記屈曲を制御するステップと、
前記ハンドルアセンブリのブレーキスイッチの第1の位置への回転に応じて、前記シャフトの回転に抵抗を加えるステップと、
前記ブレーキスイッチの第2の位置への回転に応じて、抵抗なしの前記シャフトの回転を可能にするステップと
を有する、方法。
【請求項19】
前記ブレーキスイッチ、前記制御入力部、前記シャフト、前記細長い可撓性部材、前記収納フレーム、前記第1のプルケーブルアタッチメント、又は前記第2のプルケーブルアタッチメンのうちの少なくとも1つが、成形プラスチックで製作される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
胃カメラと、
制御入力部、
前記制御入力部に結合されたシャフト、
前記シャフトに巻き付けられる細長い可撓性部材であって、前記細長い可撓性部材が、第1の端部及び反対の第2の端部を含み、前記細長い可撓性部材が、摩擦ベルト、タイミングラダー、プーリケーブル、タイミングベルト、又はドライブテープのうちの少なくとも1つを含む、細長い可撓性部材、
前記細長い可撓性部材の前記第1の端部及び前記第2の端部にそれぞれ取り付けられた第1のプルケーブルアタッチメント及び第2のプルケーブルアタッチメント、並びに
前記シャフトの回転に抵抗を選択的に加えるための単一体ブレーキスイッチ
を含む、前記胃カメラに結合されたハンドルアセンブリと、
前記第1のプルケーブルアタッチメント及び前記胃カメラの遠位部分に取り付けられた第1のプルケーブルと、
各細長い可撓性部材に対して、前記第2のプルケーブルアタッチメント及び前記胃カメラの前記遠位部分に取り付けられた第2のプルケーブルと
を含む経食道心エコー検査プローブであって、
前記制御入力部が操作されると、前記シャフトが回転し、その結果、前記第1及び第2のプルケーブルアタッチメントが直線的に移動し、前記第1及び第2のプルケーブルが、それに対応して、前記胃カメラの前記遠位部分を屈曲させるように直線的に移動し、
前記単一体ブレーキスイッチが、第1の位置に回転されると、前記シャフトの前記回転に前記抵抗を加え、第2の位置に回転されると、前記シャフトが抵抗なしに回転することを可能にし、
前記ブレーキスイッチ、前記制御入力部、前記シャフト、前記細長い可撓性部材、前記第1のプルケーブルアタッチメント、又は前記第2のプルケーブルアタッチメントのうちの少なくとも1つが、成形プラスチックで製作される、経食道心エコー検査プローブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示は、一般に、経食道心エコー検査(TEE)を使用した患者の臓器のイメージング、及びハンドルに配置されたプルケーブルを介したTEEプローブの制御に関する。例えば、本開示のいくつかの実施形態は、TEE胃カメラプローブの位置、方位、及び屈曲を制御するのに適する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 患者の心臓の状態及び機能の観察は、困難で危険な処置である。心エコー検査は、超音波イメージング技法を使用することによって、患者への傷害のリスクを軽減する。心エコー検査では、医師は、患者の心臓の様々な角度の画像を取得するために1つ又は複数の超音波トランスデューサを含む超音波プローブを使用する。超音波トランスデューサは、心臓の画像を作り出すために超音波の形態で超音波エネルギーを放出する。超音波は、組織構造、赤血球、及び他の関心のあるフィーチャから生じる不連続性によって部分的に反射される。エコー、又は反射された超音波は、超音波トランスデューサによって受信され、信号プロセッサに送信される。信号プロセッサは、受信した超音波エコーを処理して、超音波トランスデューサが配置されている場所の近くの心臓の画像を生成する。
【0003】
[0003] 1つの通常の心エコー検査処置は経胸壁心エコー検査(TTE)であり、これには、患者の心臓の様々な角度の画像の取得するために患者の胸部又は腹部に超音波プローブを置くことが含まれる。TTEは比較的非侵襲的な処置であるが、超音波が、心臓に達するのに組織及び骨のいくつかの層を通って進まなければならず、エコーは、超音波トランスデューサに達するのに同じ組織及び骨を通って進んで戻らなければならない。組織及び骨のこれらの厚い層は、エコーの強度を弱め、取得される画像の品質を劣化させる。
【0004】
[0004] 経食道心エコー検査(TEE)は、患者の食道内に位置づけられたTEEプローブを使用して心臓の超音波画像を取得することを含む。TEEプローブは、やはり、患者の心臓の画像を取得するために超音波を使用する。経食道心エコー検査は、心臓が食道の近くにあり、それにより、より高品質の画像がもたらされるので、有利である。TEEプローブを使用して画像を取得するために、医師は、超音波トランスデューサを内蔵する胃カメラを患者の食道に挿入し、超音波トランスデューサを心臓の近くの区域までガイドする。医師は、患者の食道内の胃カメラの遠位部分を操作して、超音波トランスデューサを所定の位置にガイドし、食道壁との接触を維持して、超音波の送受信を容易にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[0005] そのような一般に使用されるTEEハンドルには、コスト、耐久性、信頼性、人間工学、電気接地、及びその他を含む数多くの欠点があることを理解されたい。従来のTEEプローブのハンドル部分は、非常に正確な製造公差、高価な材料、及び多大な組立て時間及び労力を必要とする多数の複雑な機械加工部品及びアセンブリを含む。例えば、ブレーキアセンブリは、互いに関連して作動する最大で4つまでの部品を含む。現在のTEEプローブの関節運動は、硬化ベリリウム銅で製作された入れ子式ラックアンドピニオンシステムで駆動されるステンレス鋼プルワイヤシステムを含む。これらの金属構成要素は、電気的絶縁の問題を引き起こす。左/右及び前/後の制御ホイールが、それぞれのピニオンシャフトに取り付けられ、ユーザ入力を供給してシステムを駆動する。ピニオン、ラック、ハウジング、及び関連する構成要素はすべて金属製であり、外部ユーザハンドル、及び場合によっては制御ハウジングの患者接触ハンドルも金属製であるすべての内部構造は、電気的に接地されており、一方、金属ハンドルは、静的及び動的なオーバーラップ絶縁構成要素の複雑なセットを介して内部構造から電気的に絶縁されており、静的及び動的なオーバーラップ絶縁構成要素は、アーティキュレーション機構が与える位置の全範囲にわたって十分な電気的沿面距離及びクリアランスを与える。さらなる絶縁は、蟻継ぎ係合を介して主要ラックアンドピニオンハウジングに取り付けられた遠位プラスチック絶縁部材を介して達成される。遠位絶縁体は、金属ハウジングへの複雑な取付けのために故障しがちである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0006] 経食道心エコー検査(TEE)プローブ中間ハンドルアセンブリが開示される。TEEプローブ中間ハンドルアセンブリは、改善され簡単化された構成要素を含み、人間の心臓のイメージングのためのTEEプローブの制御にとって、特別な、しかし排他的ではない、有用性を有する。
【0007】
[0007] 本開示の実施形態は、コスト及び製造可能性特性が改善された、臓器の画像を生成するための経食道心エコー検査(TEE)プローブ用の改善された中間ハンドルアセンブリを提供する。TEEプローブ中間ハンドルアセンブリは、ユーザによる制御ノブの回転をカテーテルの直線的な関節の引っ張りに移し変えるTEEプローブに非金属設計を提供する。アセンブリは、金属外部構成要素がある場合には、金属外部構成要素から内部構成要素を電気的に絶縁する成形プラスチック収納フレームを含む。アセンブリは、ノブの回転をプル要素に移し変えるための1つ又は複数の浮動駆動シャフトと、1つ又は複数の駆動シャフトと連通する1つ又は複数の非金属プル要素とをさらに含む。TEE中間ハンドルアセンブリは、従来のラックアンドピニオンを除去し、回転ユーザ制御を移し変えて関節運動制御ケーブルを直線的に引っ張る非金属の方法を利用することによって、より直接的でより信頼できるやり方で、TEE胃カメラ関節運動と、接地構造からの電気的絶縁とを達成する。加えて、非金属成形制御ノブ、カム、及び遠位絶縁体が、1対の関節運動制御シャフトを入れ子にして捕捉するために使用され、それは、外部金属ハンドルがある場合には、外部金属ハンドルから関節運動アセンブリを自然に絶縁するという利点がある。
【0008】
[0008] 一例では、TEEプローブは、イメージング要素を操縦するプルケーブルに制御ノブを結合させるために、ラックアンドピニオンシステムに取って代わる摩擦ベルト、タイミングラダー、プーリケーブル、タイミングベルト、及びテープドライブなどの簡単化された機構を含む。いくつかの実施形態では、ブレーキアセンブリは、簡単化されており、単一体ブレーキスイッチ(すなわち、単一部片として形成された)である。いくつかの実施形態では、機械加工された金属構成要素は、低い精度の製造公差と、改善された電気的絶縁特性とを有する成形プラスチック構成要素に置き換えられている。いくつかの実施形態では、多部品アセンブリ及びエンクロージャは、より少ない部品数、より少ないアセンブリステップ、より少ない故障点、より軽い重量、改善された操作の容易さをもつアセンブリによって置き換えられている。
【0009】
[0009] 例示的な実施形態では、経食道心エコー検査(TEE)プローブは、収納フレームと、収納フレームの外部に配置された第1の制御入力部と、収納フレームの内部に配置され、第1の制御入力部に結合された第1のシャフトと、第1の端部及び第2の端部を含む第1の細長い可撓性部材であって、第1のシャフトに巻き付けられる第1の細長い可撓性部材と、第1の細長い可撓性部材の第1の端部に結合された第1のプルケーブルアタッチメントと、第1の細長い可撓性部材の第2の端部に結合された第2のプルケーブルアタッチメントと、第1のプルケーブルアタッチメントに取り付けられた第1のプルケーブルと第2のプルケーブルアタッチメントに取り付けられた第2のプルケーブルとを含み、第1の制御入力部が操作されると、第1のシャフトが回転し、その結果、第1の細長い可撓性部材の第1及び第2の端部が、直線的に移動し、それにより、第1又は第2のプルケーブルの一方を第1の方向に移動させ、第1又は第2のプルケーブルの他方を反対の第2の方向に移動させ、第1及び第2のプルケーブルに結合された胃カメラの遠位部分が、第1及び第2のプルケーブルの移動に従って屈曲される。
【0010】
[0010] いくつかの実施形態では、TEEプローブは、収納フレームの外部に配置された第2の制御入力部と、収納フレームの内部に配置され、第2の制御入力部に結合された第2のシャフトと、第1の端部及び第2の端部を含む第2の細長い可撓性部材であって、第2のシャフトに巻き付けられる、第2の細長い可撓性部材と、第2の細長い可撓性部材の第1の端部に結合された第3のプルケーブルアタッチメントと、第2の細長い可撓性部材の第2の端部に結合された第4のプルケーブルアタッチメントと、第3のプルケーブルアタッチメントに取り付けられた第3のプルケーブルと、第4のプルケーブルアタッチメントに取り付けられた第4のプルケーブルとをさらに含み、第2の制御入力部が回転されると、第2のシャフトが回転し、その結果、第2の細長い可撓性部材の第1及び第2の端部が、直線的に移動し、それにより、第3又は第4のプルケーブルの一方を第1の方向に移動させ、第3又は第4のプルケーブルの他方を反対の第2の方向に移動させ、第3及び第4のプルケーブルに結合された胃カメラの遠位部分が、第3及び第4のプルケーブルの移動に従って屈曲される。
【0011】
[0011] いくつかの実施形態では、TEEプローブは、単一体ブレーキスイッチをさらに含み、単一体ブレーキスイッチは、第1の位置に回転されると、第1及び第2のシャフトの回転に抵抗を加え、第2の位置に回転されると、第1及び第2のシャフトが抵抗なしに回転することを可能にする。いくつかの実施形態では、制御入力部、シャフト、細長い可撓性部材、ブレーキスイッチ、又は収納フレームのうちの少なくとも1つは非導電性である。いくつかの実施形態では、制御入力部、シャフト、ブレーキスイッチ、又は収納フレームのうちの少なくとも1つは、成形プラスチックで製作される。いくつかの実施形態では、第1及び第2の細長い可撓性部材は、ナイロン補強部材の上に成形されるエラストマー化合物で製作される。いくつかの実施形態では、第1の制御入力部は、胃カメラの遠位部分の前及び後屈曲を導き、第2の制御入力部は、胃カメラの左/右屈曲を導く。いくつかの実施形態では、第1及び第2の細長い可撓性部材は、摩擦ベルトである。いくつかの実施形態では、第1及び第2のシャフトは、ギア又はピニオンを含み、第1及び第2の細長い可撓性部材は、ギア又はピニオンに結びつくタイミングラダーベルトである。いくつかの実施形態では、第1のシャフト及び第2のシャフトは各々受け口を含み、第1の細長い可撓性部材は、第1のシャフトの受け口に嵌合するかしめボール又はねじアタッチメントによって第1のシャフトに留められたプーリケーブルであり、第2の細長い可撓性部材は、第2のシャフトの受け口に嵌合するかしめボール又はねじアタッチメントによって第2のシャフトに留められたプーリケーブルである。いくつかの実施形態では、第1及び第2のシャフトは、ギア又はピニオンを含み、第1及び第2の細長い可撓性部材は、ギア又はピニオンに結びつくタイミングベルトである。いくつかの実施形態では、第1及び第2のシャフトは、ギア又はピニオンを含み、第1及び第2の細長い可撓性部材が、ギア又はピニオンに結びつくドライブテープである。
【0012】
[0012] いくつかの実施形態では、プルケーブルアタッチメントは、細長い可撓性部材に直接形成される。いくつかの実施形態では、プルケーブルアタッチメントは各々ねじ型張力機構を含む。いくつかの実施形態では、TEEプローブは、外側ハンドルケーシングをさらに含む。いくつかの実施形態では、第1及び第2のシャフトは同軸である。いくつかの実施形態では、TEEプローブは、第1及び第2のシャフト間の運動の相互結合を限定するために、収納フレームに付けられ、第1及び第2のシャフト間に置かれた浮動非回転移動内部シャフトをさらに含む。
【0013】
[0013] 例示的な実施形態では、経食道心エコー検査(TEE)のための方法は、TEEプローブの制御入力部の操作に基づいて、TEEプローブの胃カメラの遠位部分の屈曲を制御するステップであって、TEEプローブが、胃カメラと、収納フレームと、制御入力部、制御入力部に結合されたシャフト、第1の端部及び第2の端部を含む細長い可撓性部材であって、シャフトに巻き付けられる、細長い可撓性部材、第1の細長い可撓性部材の第1の端部に取り付けられた第1のプルケーブルアタッチメント、及び第1の細長い可撓性部材の第2の端部に取り付けられた第2のプルケーブルアタッチメントを含む、胃カメラに結合されたハンドルアセンブリと、第1のプルケーブルアタッチメント及び胃カメラの遠位部分に取り付けられた第1のプルケーブルと、第2のプルケーブルアタッチメント及び胃カメラの遠位部分に取り付けられた第2のプルケーブルとを含み、屈曲を制御するステップが、制御入力部の操作に応じて制御入力部に結合されたシャフトを回転させるステップと、シャフトを回転させることに応じて、第1のプルケーブルアタッチメント及び第2のプルケーブルアタッチメントを直線的に移動させるステップと、第1のプルケーブルアタッチメント及び第2のプルケーブルアタッチメントの対応する移動に応じて、胃カメラの遠位部分の屈曲を引き起こすために、第1のプルケーブル及び第2のプルケーブルを直線的に移動させるステップとを有する、制御するステップと、ハンドルアセンブリのブレーキスイッチの第1の位置への回転に応じて、シャフトの回転に抵抗を加えるステップと、ブレーキスイッチの第2の位置への回転に応じて、抵抗なしのシャフトの回転を可能にするステップとを有する。いくつかの実施形態では、ブレーキスイッチ、制御入力部、シャフト、細長い可撓性部材、収納フレーム、第1のプルケーブルアタッチメント、又は第2のプルケーブルアタッチメンのうちの少なくとも1つは、成形プラスチックで製作される。
【0014】
[0014] 例示的な実施形態では、TEEプローブは、胃カメラと、制御入力部、制御入力部に結合されたシャフト、シャフトが巻き付けられる細長い可撓性部材であって、細長い可撓性部材が、第1の端部及び反対の第2の端部を含み、細長い可撓性部材が、摩擦ベルト、タイミングラダー、プーリケーブル、タイミングベルト、又はドライブテープのうちの少なくとも1つを含む、細長い可撓性部材、細長い可撓性部材の第1の端部及び第2の端部にそれぞれ取り付けられる第1のプルケーブルアタッチメント及び第2のプルケーブルアタッチメント、並びにシャフトの回転に抵抗を選択的に加えるように構成された単一体ブレーキスイッチを含む、胃カメラに結合されたハンドルアセンブリと、第1のプルケーブルアタッチメント及び胃カメラの遠位部分に取り付けられた第1のプルケーブルと、各細長い可撓性部材に対して、第2のプルケーブルアタッチメント及び胃カメラの遠位部分に取り付けられた第2のプルケーブルとを含み、制御入力部が操作されると、シャフトが回転し、その結果、第1及び第2のプルケーブルアタッチメントが直線的に移動し、第1及び第2のプルケーブルが、それに対応して、胃カメラの遠位部分を屈曲させるように直線的に移動し、単一体ブレーキスイッチが、第1の位置に回転されると、シャフトの回転に抵抗を加え、第2の位置に回転されると、シャフトが抵抗なしに回転することを可能にし、ブレーキスイッチ、制御入力部、シャフト、細長い可撓性部材、第1のプルケーブルアタッチメント、又は第2のプルケーブルアタッチメントのうちの少なくとも1つが、成形プラスチックで製作される。
【0015】
[0015] この「発明の概要」は、「発明を実施するための形態」において以下でさらに説明される概念の選択を簡略化された形態で紹介するために提供されている。この「発明の概要」は、特許請求される主題の主要な特徴又は本質的な特徴を識別することを意図するものではなく、特許請求される主題の範囲を限定することを意図するものでもない。特許請求の範囲において定義されるTEEプローブハンドルアセンブリの特徴、詳細、有用性、及び利点のより広範な提示は、本開示の様々な実施形態の以下の書面による説明で提供され、添付の図面に示される。
【0016】
[0016] 本開示の追加の態様、特徴、及び利点が、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0017】
[0017] 本開示の例示的な実施形態が、添付の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】[0018] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、経食道心エコー検査(TEE)超音波イメージングシステムの線図である。
図2】[0019] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、TEEプローブの側立面図である。
図3】[0020] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、図2のTEEプローブのハンドル部分の線図である。
図4】[0021] 従来のTEEの中間ハンドルアセンブリの内部機構の半透明等角図である。
図5A】[0022] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、遠位部分の前及び後屈曲を示す、TEEプローブの遠位部分の側面の側立面図である。
図5B】[0023] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、遠位部分の左及び右屈曲を示す、図5AのTEEプローブの遠位部分の前面の側立面図である。
図5C】[0024] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、遠位部分の反時計回りの回転、時計回りの回転、前進及び後退ポジショニングを示す、図5AのTEEプローブの遠位部分の前面の側立面図である。
図5D】[0025] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、超音波トランスデューサの多面角度の増加及び減少を示す、図5AのTEEプローブの遠位部分の等角図である。
図6】[0026] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、摩擦ベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図7】[0027] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、摩擦ベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図8】[0028] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、タイミングラダーを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図9】[0029] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、プーリケーブルを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図10】[0030] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、プーリケーブルを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図11】[0031] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、プーリケーブルを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図12】[0032] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、プーリケーブルを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図13】[0033] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、タイミングベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図14a】[0034] ラックアンドピニオン機構を使用して制御ホイールからプルケーブルまで運動を伝達する従来のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図14b】[0035] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、タイミングベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図15】[0036] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、タイミングベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図16】[0037] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、テープドライブの等角図である。
図17】[0038] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、タイミングベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図16】[0037] 本開示の少なくとも1つの実施形態による例示のプルケーブルアタッチメントアセンブリの詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[0040] 本開示の原理の理解を促進する目的で、次に、図面に示された実施形態が参照され、特定の言語が、実施形態を説明するために使用される。それにもかかわらず、本開示の範囲への限定は意図されていないことを理解されたい。本開示が関連する当業者が通常思いつくような、記載されたデバイス、システム、及び方法への修正及びさらなる変更、並びに本開示の原理のさらなる適用は、完全に意図され、本開示内に含まれる。特に、ある実施形態に関して記載された特徴、構成要素、及び/又はステップは、本開示の他の実施形態に関して記載された特徴、構成要素、及び/又はステップと組み合わされることが完全に意図されている。しかしながら、簡潔にするために、これらの組合せの多数の繰り返しは別々に記載されない。
【0020】
[0041] 図1は、本開示の一実施形態による超音波イメージングシステム100の線図を示す。いくつかの実施形態では、超音波イメージングシステムはTEEプローブを含む。図1の実施形態を参照すると、TEEプローブ110は、ハンドル120と通信する胃カメラ130を含み、ハンドル120は、コンソール180と通信し、コンソール180は、ハウジング182、プロセッサ184、メモリ186、及びディスプレイ188を含む。プロセッサ184、メモリ186、及びディスプレイ188は、コンソールと一体化されるか、又は着脱可能であるか若しくはさもなければ独立している。メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び長期ストレージのいずれか又は両方を含み、長期ストレージには、限定はしないが、ハードディスクドライブ(HDD)、半導体ディスク(SSD)、CD-ROM、フラッシュドライブ、又は他の関連技術が含まれる。
【0021】
[0042] 胃カメラ130の遠位部分に配設された超音波トランスデューサアレイ135は、超音波イメージングデータを取得し、胃カメラ130、ハンドル120、及びTEEプローブ110とコンソール180との間を延びるケーブルを通って延びる通信ラインを介して、超音波イメージングデータをコンソール180に送信する。追加として、胃カメラ130及び超音波トランスデューサアレイ135は、ハンドル120を介してコンソール180から制御データを受信するか、又はハンドル120の制御面から制御入力を直接受信して、超音波トランスデューサアレイの1つ又は複数の発射シーケンス、及び胃カメラ130の遠位部分の移動又は屈曲などのTEE走査の様々な態様を制御する。
【0022】
[0043] いくつかの実施形態では、胃カメラ130は、ハンドル120を通してコンソール180に超音波イメージングデータを送信する。ハンドル120は、コンソール180に送信される超音波イメージングデータを調整又は処理するための電子構成要素をさらに含む。
【0023】
[0044] 図2は、TEEプローブの側立面図であり、胃カメラ130、ハンドル120、コンソールインタフェースケーブル270、及びコネクタ175を含むTEEプローブ210を示す。TEEハンドル120は、プローブインタフェース接続部155で胃カメラに恒久的に接続され、それを通して、連続プルケーブル、電力ワイヤ、信号ワイヤ、及び他のサポートハードウェアの経路が定められる。ハンドル120はまた、コンソールインタフェースケーブル接続部275でコンソールインタフェースケーブル270に恒久的に接続され、それを通して、連続電力ワイヤ、信号ワイヤ、及び他のサポートハードウェアの経路が定められる。ケーブル270の遠位端部は、コンソールインタフェースケーブル接続部270でハンドル120に結合される。ケーブル270の近位端部は、コネクタ175に結合される。コネクタ175は、コンソール180、ハンドル120、及び/又はトランスデューサアレイ135の間の信号通信を容易にするために、コンソール180のハウジング182に着脱可能に機械的に結合される。コネクタ175は、いくつかの実施形態では、患者インタフェースモジュール(PIM)として参照される。TEEプローブ210は、一体化ユニットを含み、胃カメラ130及びコンソールインタフェースケーブル270は、接着剤、ねじ、溶接、又は医師又はユーザによって容易に分離されない他のアタッチメントによって、恒久接続部155、275でハンドル20に恒久的に固定される。
【0024】
[0045] 「恒久的」という用語は、定期的な取り外し及び再取り付けするように構成又は設計されていない結合又は取付けのモードを広く参照するために使用される。したがって、2つの結合された構成要素は物理的に分離されるが、本開示は、構成要素がデバイスの通常の医療使用において取り外されない場合、結合又は取付けを恒久的なものとして参照する。「結合された」、「結合する」、「に結合された」、又は「接続された」という用語は、任意の組合せ、取付け、又は接続を広く参照するために使用される。本開示は、たとえ2つの構成要素が互いに恒久的に固定されるか、又は単一ユニットとして一体化して形成されていても、結合されたものとして2つの構成要素を参照する。「結合された」は、本開示で使用されるとき、結合又は取付けの直接的及び間接的なモード、並びに着脱可能な結合又は取付けのモードを意図する。2つの構成要素は、たとえ2つの構成要素が互いに直接接触していないか、又は2つの構成要素間に1つ又は複数の連結構成要素が存在していても、「互いに結合されている」と呼ばれる。「着脱可能な、分離可能な、又は取り外し可能な」は、医療処置の前、間、後などに、デバイス又はシステムの通常の使用の過程で分離及び再取り付けされるように構成された結合又は取付けのモードを参照するために使用される。
【0025】
[0046] 胃カメラ130は、細長い本体237と、近位部分232と、プローブチップ240を含む遠位部分239とを含む。プローブチップ240は、超音波トランスデューサアレイ135(図1)を含む。細長い本体237は、ハンドル120に結合された移動制御部223、225を操作することによって患者の食道を通してガイドされるように可撓性である。移動制御部223及び225は、胃カメラへの制御入力部であり、ホイール、ノブ、ダイヤル、スライダ、レバー、又は他の関連する機械的入力部の形態をとる。制御入力部の操作に対するデバイスの応答によって、医師は、胃カメラ130の遠位部分239の移動を制御することができる。胃カメラ130の遠位部分239の移動を制御することにより、医師が、胃カメラ130を患者の生理を通して所望のイメージング場所にガイドすることが支援される。胃カメラの剛体又は固定の構成は、患者を傷つけることがあり、超音波画像を取得するために正確な配置及び患者の生理との十分な接触を必要とする超音波イメージングに適さない。図2の例示的なハンドル120は、超音波イメージングビームの形状に影響を与えるビームステアリング制御部227をさらに含む。
【0026】
[0047] 図3は、図2のTEEプローブのハンドル部分の線図である。胃カメラ130は、ハンドル120に結合された第1及び第2の移動制御部223、225に機械的に接続された第1及び第2のプルケーブル333、335を含む。そのような構成により、医師は、胃カメラ130の遠位部分239の移動を制御することができる。超音波画像を取得するために超音波イメージングが正確な配置及び患者の生理との十分な接触を必要とするとき、胃カメラ130の遠位部分239の移動を制御することによって、医師が胃カメラ130を患者の生理を通して所望のイメージング場所にガイドすることが支援される。このようにして、プルケーブル333、335及び可撓性構成要素は、医師が患者の臓器の超音波画像を取得するのを支援する。第1及び第2のプルケーブル333、335は、第1及び第2の移動制御部223、225に機械的に接続されているので、第1及び第2の移動制御部223、225を操作する医師は、遠位部分239が食道の壁を押し付けるとき、胃カメラ130の遠位部分239からの触覚フィードバックを受け取る。図3の例示的なハンドルは、胃カメラ130からコンソール180に信号を搬送するためにトランスデューサ配線343をさらに含む。
【0027】
[0048] 図4は、従来のTEEプローブの例示のTEE中間ハンドルアセンブリの内部機構399の半透明等角図を示す。第1の移動制御部222及び第2の移動制御部224は、対応する第1のピニオンシャフト422及び第2のピニオンシャフト424に回転を作り出し、次いで、ラックアンドピニオン機構を介して第1のラック452及び第2のラック454に直線運動を作り出す。追加の第1のラック452及び第2のラック454は、目に見える機構の遠い側にあり、同じ原理に従って目に見えるラック452及び454と連動して動作する。第1のラック452及び第2のラック454は、第1及び第2のプルケーブルに結合されて、それらを伸ばすか又は縮め、それにより、胃カメラの遠位部分の移動を制御する。
【0028】
[0049] このように説明した機構は、ギアハウジング409及び遠位絶縁体419を含む収納フレーム459内に収容される。中間ハンドル機構は、移動制御部222及び224の回転に抵抗を加えるために係合されるブレーキスイッチ228をさらに含む。ラックアンドピニオン機構は、正しく機能するために厳しい製造公差を必要とし、それゆえに、鋼、完全硬化ベリリウム銅、又は他の金属から機械加工される。ブレーキスイッチ228はまた、4つ以上の部品の多部品アセンブリである。遠位絶縁体は、20%ガラス繊維入りポリカーボネートなどの硬質ポリマー材料から機械加工される。ラックフレーム又はギアハウジングは、中間ハンドルアセンブリ399の他の部品を収容するために、多数の開口、貫通孔、及びねじ穴を必要とし、これらのフィーチャは、かなり厳しい製造公差を必要とする。それゆえに、ギアハウジングは、ニッケルめっきされた6061-T6アルミニウムなどの金属から機械加工される。
【0029】
[0050] 図5Aは、イメージング要素542を含む遠位部分239の前及び後屈曲の様々なモードを示す、TEEプローブ胃カメラ130の遠位部分239の側面の側立面図である。前/後屈曲及び右/左屈曲は、1つ又は複数の移動のモードに対応して1つ又は複数のプルケーブルを引っ込める及び解放することによって達成される。いくつかの実施形態では、医師は、第1のプルケーブル333を引っ込める又は解放することによって胃カメラ130の遠位部分239の前又は後屈曲を制御する。第1のプルケーブル333は、複数の個々のケーブル又はワイヤを含むので、胃カメラ130の遠位部分の前又は後屈曲の制御は、第1のプルケーブル333の個々のワイヤのうちの1つを引っ込め、一方、第1のプルケーブル333の個々のワイヤのうちの別のものを静止したままにすることを含む。
【0030】
[0051] 図5Bは、イメージング要素542を含む遠位部分239の左及び右屈曲の様々なモードを示す、図5AのTEEプローブ胃カメラ130の遠位部分239の前面の立面図である。右/左屈曲は、1つ又は複数の移動のモードに対応して1つ又は複数のプルケーブルを引っ込める及び解放することによって達成される。いくつかの実施形態では、医師は、第2のプルケーブル335を引っ込める又は解放することによって胃カメラ130の遠位部分239の前又は後屈曲を制御する。第2のプルケーブル335は、複数の個々のケーブル又はワイヤを含むので、胃カメラ130の遠位部分の左及び右屈曲の制御は、第2のプルケーブル335の個々のワイヤのうちの1つを引っ込め、一方、第2のプルケーブル335の個々のワイヤのうちの別のものを静止したままにすることを含む。
【0031】
[0052] 図5Cは、遠位部分の反時計回りの回転、時計回りの回転、前進及び後退ポジショニングを含む物理的な移動のモード示す、図5AのTEEプローブの遠位部分の前面の側立面図である。そのような運動は、胃カメラ130を手動で調節することによって、例えば、患者の食道内で胃カメラ130を回転させるためにハンドルを回転させることなどによって達成される。医師はまた、ハンドルを患者の食道の方に進めるか又は患者の食道から離すように後退させることによって、患者の食道内で胃カメラ130の遠位部分239を前進又は後退させる。
【0032】
[0053] 図5Dは、超音波トランスデューサの多面角度の増加及び減少を示す、図5AのTEEプローブの遠位部分の等角図である。図5Dに示された電子的な移動のモードは、図5A図5Cに示された移動のモードなどの胃カメラの遠位部分の物理的な操作を必要としないが、超音波トランスデューサアレイ又はイメージング要素542の1つ又は複数の電子的な態様を制御することによって達成される。これは、コンソール180、又はハンドル120内のビームステアリング制御部227からの電子コマンドを介して開始される。
【0033】
[0054] 図5A図5Dを全般的に参照すると、胃カメラ130の遠位部分239の図示された様々な移動及び屈曲のモードは、ハンドルの1つ又は複数のユーザ入力セレクタ(例えば、図2の223、225)によって制御される。例えば、1つの実施形態では、胃カメラ130の遠位部分239の前及び後屈曲は、第1のユーザ入力セレクタ223によって制御され、一方、左及び右屈曲は、第2のユーザ入力セレクタ225によって制御される。遠位部分239の回転、前進、及び後退は、TEEプローブ110のハンドル120を手動で回転させる、前進させる、及び後退させることによって達成される。電子的ビーム角度移動は、第3のユーザ入力セレクタ227によって操作又は調節される。上述のように、ユーザ入力セレクタ223、225、及び227は、各々、電子ボタン、ダイヤル、静電容量式タッチセンサ、レバー、スイッチ、ノブ、ジョイスティックなどのうちの少なくとも1つを含む。
【0034】
[0055] 図6は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、摩擦ベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。シャフト423の回転は、摩擦ベルト623の直線運動を作り出し、摩擦ベルト623は、2つのプルケーブルアタッチメントアセンブリ620によってプルケーブル333に取り付けられる。プルケーブルアタッチメントアセンブリ620は、クリップ、クランプ、カラー、コレット、スリーブ、シンブル、スイベル、かしめ、フック、アイフィッティング、クレビスフィッティング、スタッドフィッティング、ボール及びドームフィッティング、ターンバックル、テンショナ、並びにプルケーブルに取り付けるのに適する他の関連する機械的フィッティング、それに加えて、適切なハウジング、留め具、及びアダプタを含む。シャフト425の回転は、同様に、別の対のプルケーブルアタッチメントアセンブリ620によってプルケーブル335に取り付けられている摩擦ベルト625に直線運動を作り出す。このようにして、シャフトの回転は、胃カメラ130の遠位端部239の移動を制御する。ギアハウジング410も描かれている。一例では、摩擦ベルト623及び625は、非導電性である。
【0035】
[0056] 一例では、ピニオンシャフト423及び425の一部分は、ギアハウジング410の内部にあり、ギアハウジング410の外部にあるシャフト423及び425の一部分は、制御ノブ223及び225の内部にあり、その結果、シャフト423及び425は、完全に組み立てられたデバイスでは、視界に現れるのは最小限であるか、又は視界に現れない。
【0036】
[0057] 図7は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、摩擦ベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。対応するシャフト423及び435へのベルト623及び625の巻き付きが見える。この実施形態は、異なるタイプのプルケーブルアタッチメントアセンブリ620を含み、ベルト623及び625の線形動作を支援するためのアイドラ720をさらに含み、その結果、ベルト623及び625はピニオンシャフトに巻き付き、アイドラを通り過ぎてプッシュプル運動を行う。ベルト623及び625は、伸びを減少させ、寿命を延ばすために、ケブラー、ナイロン、又は金属補強部材の上に成形されるエラストマー化合物で製作される。プルケーブルアタッチメントアセンブリ620は、摩擦ベルト上に直接成形される。基部730も描かれている。
【0037】
[0058] 図に示された例では、ベルト623及び625は、シャフト423及び425に180度巻き付けられ(すなわち、シャフトの周囲又は円周のまわりに部分的に位置づけられ)、その結果、シャフトが回転すると、各ベルトの2つの端部は反対方向に移動する。実質的に反対方向の運動をもたらす度合(例えば、170又は190度)実質的に同様の運動をもたらす度合(例えば、10度、0度、又は370度)、及びその他を含む他の度合の巻き付きが可能であることを理解されたい。
【0038】
[0059] 図8は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、タイミングラダー又はタイミングラダーベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。図6と類似したやり方で、タイミングラダー825は、ギアケース410内部のピニオンシャフト425に結合され、その結果、シャフト425の回転は、タイミングラダー825の直線運動を作り出す。しかしながら、図6の摩擦ベルト623及び625と異なり、タイミングラダー825は、ギア又はピニオンの歯に係合するフィーチャを含み、その結果、ラダーがその位置を維持するために摩擦が必要とされない。ラダーベルト825は、対応するピニオンシャフト425に巻き付いて、プッシュプル運動を作り出す。ラダーベルト825は、伸びを減少させ、寿命を延ばすために、鋼、ケブラー、又はナイロン補強部材の上に成形されるエラストマー化合物から製作される。追加のラダーベルトが、中間ハンドル機構に追加されて、ピニオンシャフト423に巻き付いて係合し、その結果、あるラダーベルトは、遠位部分239及びプローブチップ240の左/右屈曲を制御し、他のラダーベルトは、遠位部分239及びプローブチップ240の前/後屈曲を制御する。
【0039】
[0060] ピニオンシャフト423も描かれている。一例では、タイミングラダー825は、非導電性である。プルケーブルアタッチメントアセンブリ620が、タイミングラダー825に機械的に取り付けられ、及び/又はタイミングラダー825に成形される。
【0040】
[0061] 図9は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、プーリケーブルを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。図6及び図8と類似したやり方で、プーリケーブル925は、ギアケース410内部のピニオンシャフト425に結合され、その結果、シャフト425の回転は、プーリケーブル925の直線運動を作り出す。シャフト423も描かれている。プルケーブル335は、プーリケーブル925の端部のかしめボール920によって支援されて、プルケーブルアタッチメントアセンブリ620を介してプーリケーブル925に付随する。
【0041】
[0062] 一例では、プーリケーブル925は、ケブラー又は類似の材料などの非金属非導電性ロープから製作される。別の例では、プーリケーブル925は、ポリマーオーバーコートされた金属ケーブルから製作される。ねじ付きコレットなどのプルケーブルアタッチメントデバイス620は、ケブラーロープの一方の端部に留められたままであり、最終ケーブルに取り付けて、最終ケーブル張力を調節するために使用される。追加のプーリケーブルが、中間ハンドル機構に追加されて、同じようにピニオンシャフト423に巻き付いて係合し、その結果、プーリケーブルの一方は、遠位部分239及びプローブチップ240の左-右偏向を制御し、他方のプーリケーブルは、遠位部分239及びプローブチップ240の前/後偏向を制御する。
【0042】
[0063] 図10は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、プーリケーブルを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。この図では、プーリケーブル925とシャフト425との関連を見ることができるように、ギアハウジング410は示されていない。ケーブル925の中間にある追加のかしめボール920は、ケーブル925がシャフト425のまわりで滑るのを防ぐ。制御ノブが180度を超えて回転する場合、多数のボールが、タイミング調節場所でケブラーロープ上にかしめされる。シャフト423も描かれている。
【0043】
[0064] 図11は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、プーリケーブルを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。この図は、かしめボール又はねじアタッチメント920の詳細を提供する。かしめボール又はねじアタッチメント920は、プーリケーブル923の中間に設けられ、シャフト423の凹部1110に嵌合して、プーリケーブル923がシャフト423に関して滑らないようにするプーリケーブル925、ギアハウジング410、3つのプルケーブルアタッチメントアセンブリ620、及び遠位絶縁体420も描かれている。
【0044】
[0065] 図12は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、プーリケーブルを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。この図は、シャフト423を含み、シャフト423は、図11の方位から180度反転されている。プーリケーブル923は、シャフト423に巻き付き、かしめボール又はねじアタッチメントの920によりシャフト423に留められる。プーリケーブル923は、プルケーブルアタッチメントアセンブリ620を介してプルケーブル333に付随する。留められたプーリケーブルを使用すると、シャフト423を、歯車シャフト又はピニオンシャフトではなく単純なプーリシャフトにすることができ、それにより、部品の材料要件、製造公差、及び幾何学的複雑さが緩和される。
【0045】
[0066] 図13は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、タイミングベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角分解図である。図8のタイミングラダーと類似したやり方で、タイミングベルト1323及び1325は、ピニオンシャフト423及び425に係合し、その結果、どちらかのシャフトの回転は、対応するタイミングベルトの直線運動を引き起こし、次いで、プルケーブルアタッチメントアセンブリ620の直線運動を作り出して、対応するプルケーブル333又は335が移動する。ブレーキスイッチ229も描かれており、ブレーキスイッチ229は、その3D形状のために、ブレーキスイッチ229が係合位置に回転されると、ピニオンシャフト423及び425の回転に抵抗を加え、ブレーキスイッチ229が離脱位置に回転されると、シャフト423及び425が回転するのを可能にする。
【0046】
[0067] この実施形態では、収納フレーム460は、遠位絶縁体420、ギアハウジング410、及びヘッダ1310を含む。浮動非回転内部シャフト1340も描かれており、それは、2方向関節運動のために、内側ピニオンシャフト423と外側ピニオンシャフト425との間にある。このシャフト1340の目的は、運動を分離することであり、そうしないと、動作中に、運動が、内側から外側に、又は外側から内側に伝達される。これにより、2つの制御ノブ間の運動の相互結合が除去されるか又はほぼ除去される。一例では、浮動シャフト1340は、内部フレームへの接続によって回転するのを機械的に抑制される。浮動シャフト1340は、ギアハウジング410又は基部730の一部として形成される。
【0047】
[0068] 一例では、シャフト423、425、及び1340の一部は、収納フレーム460の内部に配置され、収納フレーム460の外部にある一部は、制御ノブ223及び225の内部にあり、その結果、完全に組み立てられたデバイスでは、それらは、視界に現れるのは最小限であるか、又は視界に現れない。一例では、タイミングベルトは、非導電性である。タイミングベルトは、伸びを減少させ、寿命を延ばすために、ケブラー、ナイロン、又は金属補強部材の上に成形されるエラストマー化合物で製作される。プルケーブルアタッチメントアセンブリ620は、タイミングベルト上に直接成形されるが、そのようなインタフェースアセンブリの形状及び材料は、実施形態ごとに固有であり、ねじ張力調節などの追加の機能を含む。
【0048】
[0069] 図14aは、ラックアンドピニオン機構を使用して制御ホイールからプルケーブルまで運動を伝達する従来のTEEプローブの中間ハンドル機構399の一部分の等角図である。制御ホイール222及び224、ブレーキスイッチ228、ギアハウジング409、遠位絶縁体419、ラックアクチュエータ452及び454、並びにプルケーブルアタッチメントアセンブリ619が見える。ラックアンドピニオン機構は、正確に機能するには厳しい製造公差を必要とし、それゆえに、鋼、完全硬化ベリリウム銅、又は他の金属から機械加工される。ブレーキスイッチ228はまた、4つ以上の部品の多部品アセンブリである。遠位絶縁体は、ガラス繊維入りポリカーボネートなどの硬質ポリマー材料から機械加工される。ラックフレーム又はギアハウジングは、6061-T6アルミニウムなどの金属から機械加工されるかなり複雑な形状を備える。
【0049】
[0070] 図14bは、本開示の少なくとも1つの実施形態による、タイミングベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構400の一部分の等角図である。ブレーキスイッチ229、プルケーブル333、ギアハウジング410、ピニオンシャフト423及び425、プルケーブルアタッチメントアセンブリ620、ヘッダ1310、並びにタイミングベルト1323及び1325が見える。図14bのアセンブリは、図14aのアセンブリと同様の全体サイズ及び形状を有し、同じように動作するが、図6図13の開示によれば、図4及び図14aのものと比べて大幅に簡易化された内部構造を有し、全体の部品数が少ないことを当業者は理解されるであろう。例えば、収納フレーム460のギアハウジング410及び遠位絶縁体420は、開口、貫通孔、ねじ穴、及び他の複雑なフィーチャが少ない単一部片として形成される。ブレーキスイッチアセンブリはまた、単一体である(すなわち、単一部片として形成される)。タイミングベルト1323及び1325は各々ラックピニオンシステムの多数の構成要素と置き換わっており、必要とされる製造公差が著しくより緩く、その結果、例えば、ブレーキスイッチ229、ピニオンシャフト423及び425、並びに収納フレーム460は、大幅に多い時間及びコストを必要とする鋼、アルミニウム、完全硬化ベリリウム銅、ガラス繊維入りポリカーボネート、又は他の金属若しくはポリマーから機械加工されるのではなく、注型成形又は射出成形プラスチックから迅速に低コストで製作される。実施態様に応じて、これらの構成要素の一部は、摩耗、疲労、又は伸張が懸念される区域では引き続き金属で製作される。例えば、実施形態によっては、ブレーキスイッチ及びピニオンシャフトは、金属から機械加工される。
【0050】
[0071] 図15は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、タイミングベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構400の一部分の等角図である。この実施形態は、図4及び図14aの現在のTEEプローブ中間ハンドルアセンブリよりも容易に製造し組み立てられるアセンブリを含む。この図には、制御ホイール223及び225、ブレーキスイッチ229、プルケーブル333及び335、ギアハウジング410、遠位絶縁体420、プルケーブルアタッチメントアセンブリ620、基部730、ヘッダ1310、タイミングベルト1323及び1325、並びにいくつかの留め具1510が見える。
【0051】
[0072] 一例では、シャフト423、425、及び1340の一部は、収納フレーム460の内部に配置され、収納フレーム460の外部にある一部は、制御ノブ223及び225の内部にあり、その結果、完全に組み立てられたデバイスでは、それらは、視界に現れるのは最小限であるか、又は視界に現れない。
【0052】
[0073] 図16は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、テープドライブの等角図である。既に開示されたタイミングベルト及びタイミングラダーと類似したやり方で、テープドライブは、シャフト付きギアの回転運動をテープの直線運動に変換する。タイミングベルト又はタイミングラダーと同様に、テープは、ギアの歯又は他のフィーチャに係合する機能を組み込んでおり、その結果、テープは、ギアに対して滑らず、ギアと一緒に回転する手段として摩擦を必要としない。この図には、ギア1610と、ドライブテープ1630と、シャフトが配置される受け口1620とが見える。プーリケーブル、タイミングラダー、タイミングベルト、又は摩擦ベルトの代わりに、ギアハウジング内にテープドライブを組み込みことは、当業者によって理解され、例えば、上述で説明した摩擦ベルト、タイミングラダー、タイミングベルト、及びプーリケーブル設計と比べて、材料強度の増加、構成要素の伸びの減少、同等の製造効率、並びに信頼性及び耐用年数の改善のうちの1つ又は複数を提供する。一例では、ドライブテープ1630は、非導電性である。
【0053】
[0074] 図17は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、タイミングベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構400の一部分の等角図である。この図は、ハンドル120の全体に対する中間ハンドル機構400の関係をより完全に伝えるために、例えば図2に示されたような外側ハンドルケーシング280を含んでいることを除いて、図15と類似している。さらに、制御ホイール223及び225、ブレーキスイッチ229、ギアハウジング410、遠位絶縁体420、プルケーブルアタッチメントアセンブリ620、並びにタイミングベルト1323及び1325が見える。
【0054】
[0075] 図18は、本開示の少なくとも1つの実施形態による例示のプルケーブルアタッチメントアセンブリの詳細図である。プーリケーブル923及び925、並びにプーリケーブル923及び925をプルケーブルアタッチメントアセンブリ620に接続するのに役立つ留め具1510とともに、2つのプルケーブルアタッチメントアセンブリ620が見える。
【0055】
[0076] 本明細書の教示をよく理解した後、当業者は、開示されたTEEプローブ中間ハンドルアセンブリが、当然、電気的に絶縁されており、既存のTEEプローブ中間ハンドルアセンブリよりも生成の際に構築することが容易で費用がかからない実質的に複雑でないアセンブリを提供することを認識されるであろう。
【0056】
[0077] 当業者はまた、上述の装置、システム、及び方法が様々なやり方で変更されてもよいことを認識されるであろう。その結果、当業者は、本開示が包含する実施形態が、上述の特定の例示的な実施形態に限定されないことを理解されるであろう。その点に関して、例示的な実施形態が図示及び説明されたが、前述の開示では、広範囲の変更、改変、及び置換が意図されている。そのような改変が、本開示の範囲から逸脱することなく、前述のものに対してなされ得ることが理解されよう。その結果、添付の特許請求の範囲は、広義に、及び本開示と一致するように、解釈されることが適切である。
図1
図2
図3
図4
図5A-D】
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A-B】
図15
図16
図17
図18
【手続補正書】
【提出日】2024-10-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納フレームと、
前記収納フレームの外部に配置された第1の制御入力部と、
前記収納フレームの内部に配置され、前記第1の制御入力部に結合された第1のシャフトと、
第1の端部及び第2の端部を含む第1の細長い可撓性部材であって、非導電性ロープで製作されて、前記第1のシャフトに巻き付けられる、第1の細長い可撓性部材と、
前記第1の細長い可撓性部材の前記第1の端部に結合された第1のプルケーブルアタッチメントと、
前記第1の細長い可撓性部材の前記第2の端部に結合された第2のプルケーブルアタッチメントと、
前記第1のプルケーブルアタッチメントに取り付けられた第1のプルケーブルと、
前記第2のプルケーブルアタッチメントに取り付けられた第2のプルケーブルと
を含む経食道心エコー検査プローブであって、
前記第1の制御入力部が操作されると、前記第1のシャフトが回転し、その結果、前記第1の細長い可撓性部材の前記第1及び第2の端部が、直線的に移動し、それにより、前記第1又は第2のプルケーブルの一方を第1の方向に移動させ、前記第1又は第2のプルケーブルの他方を反対の第2の方向に移動させる、経食道心エコー検査プローブ。
【手続補正書】
【提出日】2024-11-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
図1】[0018] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、経食道心エコー検査(TEE)超音波イメージングシステムの線図である。
図2】[0019] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、TEEプローブの側立面図である。
図3】[0020] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、図2のTEEプローブのハンドル部分の線図である。
図4】[0021] 従来のTEEの中間ハンドルアセンブリの内部機構の半透明等角図である。
図5A】[0022] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、遠位部分の前及び後屈曲を示す、TEEプローブの遠位部分の側面の側立面図である。
図5B】[0023] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、遠位部分の左及び右屈曲を示す、図5AのTEEプローブの遠位部分の前面の側立面図である。
図5C】[0024] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、遠位部分の反時計回りの回転、時計回りの回転、前進及び後退ポジショニングを示す、図5AのTEEプローブの遠位部分の前面の側立面図である。
図5D】[0025] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、超音波トランスデューサの多面角度の増加及び減少を示す、図5AのTEEプローブの遠位部分の等角図である。
図6】[0026] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、摩擦ベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図7】[0027] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、摩擦ベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図8】[0028] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、タイミングラダーを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図9】[0029] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、プーリケーブルを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図10】[0030] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、プーリケーブルを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図11】[0031] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、プーリケーブルを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図12】[0032] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、プーリケーブルを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図13】[0033] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、タイミングベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図14a】[0034] ラックアンドピニオン機構を使用して制御ホイールからプルケーブルまで運動を伝達する従来のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図14b】[0035] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、タイミングベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図15】[0036] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、タイミングベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図16】[0037] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、テープドライブの等角図である。
図17】[0038] 本開示の少なくとも1つの実施形態による、タイミングベルトを組み込んだ例示のTEEプローブの中間ハンドル機構の一部分の等角図である。
図18】[0037] 本開示の少なくとも1つの実施形態による例示のプルケーブルアタッチメントアセンブリの詳細図である。
【外国語明細書】