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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025011253
(43)【公開日】2025-01-23
(54)【発明の名称】端末
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/0453 20230101AFI20250116BHJP
   H04W 28/18 20090101ALI20250116BHJP
【FI】
H04W72/0453
H04W28/18 110
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024180236
(22)【出願日】2024-10-15
(62)【分割の表示】P 2022522458の分割
【原出願日】2020-05-14
(71)【出願人】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100169797
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 浩幸
(72)【発明者】
【氏名】栗田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】原田 浩樹
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE63
(57)【要約】      (修正有)
【課題】カバレッジ拡張に対応した物理チャネルを正常に送受信できる端末を提供する。
【解決手段】無線通信システムにおいて、端末200は、物理チャネルを送受信する送受信部と、通常の状態と異なるカバレッジ拡張に対応している状態の場合、物理チャネルに割り当てられるリソースブロックのサイズが小さいと想定する制御部、とを備え、制御部は、前記カバレッジ拡張に対応している状態の場合、リソースブロックの開始位置のみを想定し、リソースブロックのサイズが固定であると想定する端末において、物理チャネルを送受信し、第1状態と異なる第2状態の場合、当該物理チャネルに割り当てられるリソースブロックのサイズが小さいと想定する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物理チャネルを送受信する送受信部と、
通常の状態と異なるカバレッジ拡張に対応している状態の場合、前記物理チャネルに割り当てられるリソースブロックのサイズが小さいと想定する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記カバレッジ拡張に対応している状態の場合、前記リソースブロックの開始位置のみを想定し、前記リソースブロックのサイズが固定であると想定する端末。
【請求項2】
前記制御部は、前記カバレッジ拡張に対応している状態の場合、前記リソースブロックのサイズに基づいて、前記物理チャネルに適用される符号化率を想定する請求項1に記載の端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、物理チャネルを送受信する端末に関する。
【背景技術】
【0002】
3rd Generation Partnership Project(3GPP(登録商標))は、5th generation mobile communication system(5G、New Radio(NR)またはNext Generation(NG)とも呼ばれる)を仕様化し、さらに、Beyond 5G、5G Evolution或いは6Gと呼ばれる次世代の仕様化も進めている。
【0003】
例えば、3GPP Release-17では、NRにおけるカバレッジ拡張(CE: Coverage Enhancement)について検討することが合意されている(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】"New SID on NR coverage enhancement", RP-193240, 3GPP TSG RAN Meeting #86, 3GPP, 2019年12月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
NRにおけるカバレッジ拡張の実現に向けて、物理チャネル(PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)及びPUCCH(Physical Uplink Control Channel)の最大減衰量(MCL:Maximum Coupling Loss)を評価した結果、これらの物理チャネルについて改善の余地があることが判明している。
【0006】
具体的には、当該物理チャネル送信時の電力密度(PSD:Power Spectrum Density)を改善することが考えられる。
【0007】
そこで、以下の開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、カバレッジ拡張に対応した物理チャネルを正常に送受信できる端末の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様は、物理チャネルを送受信する送受信部(無線信号送受信部210)と、第1状態と異なる第2状態の場合、前記物理チャネルに割り当てられるリソースブロックのサイズが小さいと想定する制御部(制御部270)とを備える端末(UE200)である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、無線通信システム10の全体概略構成図である。
図2図2は、無線通信システム10において用いられる無線フレーム、サブフレーム及びスロットの構成例を示す図である。
図3図3は、UE200の機能ブロック構成図である。
図4図4は、FR1における物理チャネルのMCL評価結果を示す図である。
図5図5は、FR2における物理チャネルのMCL評価結果を示す図である。
図6図6は、PUSCHのBLER特性の例を示す図である。
図7図7は、動作例1に係るRB単位及びDMRSの構成例を示す図である。
図8A図8Aは、動作例2に係るResource allocation type 0に従ったRB単位(ハーフ)の設定例を示す図である。
図8B図8Bは、動作例2に係るResource allocation type 1に従ったRB単位(ハーフ)の設定例を示す図である。
図9図9は、動作例2に係るPDSCH-Configの構成例を示す図である。
図10図10は、UE200のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。なお、同一の機能や構成には、同一または類似の符号を付して、その説明を適宜省略する。
【0011】
(1)無線通信システムの全体概略構成
図1は、本実施形態に係る無線通信システム10の全体概略構成図である。無線通信システム10は、5G New Radio(NR)に従った無線通信システムであり、Next Generation-Radio Access Network 20(以下、NG-RAN20、及び端末200(User Equipment 200、以下、UE200)を含む。
【0012】
なお、無線通信システム10は、Beyond 5G、5G Evolution或いは6Gと呼ばれる方式に従った無線通信システムでもよい。
【0013】
NG-RAN20は、無線基地局100A(以下、gNB100A)及び無線基地局100B(以下、gNB100B)を含む。なお、gNB及びUEの数を含む無線通信システム10の具体的な構成は、図1に示した例に限定されない。
【0014】
NG-RAN20は、実際には複数のNG-RAN Node、具体的には、gNBを含み、5Gに従ったコアネットワーク(5GC、不図示)と接続される。なお、NG-RAN20及び5GCは、単に「ネットワーク」と表現されてもよい。
【0015】
gNB100A及びgNB100Bは、NRに従った無線基地局であり、UE200とNRに従った無線通信を実行する。gNB100A、gNB100B及びUE200は、複数のアンテナ素子から送信される無線信号を制御することによって、より指向性の高いビームを生成するMassive MIMO、複数のコンポーネントキャリア(CC)を束ねて用いるキャリアアグリゲーション(CA)、及びUEと複数のNG-RAN Nodeそれぞれとの間において同時に通信を行うデュアルコネクティビティ(DC)などに対応することができる。
【0016】
無線通信システム10は、FR1及びFR2に対応する。各FRの周波数帯は、次のとおりである。
【0017】
・FR1:410 MHz~7.125 GHz
・FR2:24.25 GHz~52.6 GHz
FR1では、15, 30または60kHzのSub-Carrier Spacing(SCS)が用いられ、5~100MHzの帯域幅(BW)が用いられてもよい。FR2は、FR1よりも高周波数であり、60または120kHz(240kHzが含まれてもよい)のSCSが用いられ、50~400MHzの帯域幅(BW)が用いられてもよい。
【0018】
さらに、無線通信システム10は、FR2の周波数帯域よりも高周波数帯域にも対応してもよい。具体的には、無線通信システム10は、52.6GHzを超え、114.25GHzまでの周波数帯域に対応し得る。
【0019】
また、より大きなSub-Carrier Spacing(SCS)を有するCyclic Prefix-Orthogonal Frequency Division Multiplexing(CP-OFDM)/Discrete Fourier Transform - Spread(DFT-S-OFDM)を適用してもよい。さらに、DFT-S-OFDMは、上りリンク(UL)だけでなく、下りリンク(DL)にも適用されてもよい。
【0020】
図2は、無線通信システム10において用いられる無線フレーム、サブフレーム及びスロットの構成例を示す。
【0021】
図2に示すように、1スロットは、14シンボルで構成され、SCSが大きく(広く)なる程、シンボル期間(及びスロット期間)は短くなる。なお、1スロットを構成するシンボル数は、必ずしも14シンボルでなくてもよい(例えば、28、56シンボル)。また、サブフレーム当たりのスロット数は、SCSによって異なっていてよい。
【0022】
なお、図2に示す時間方向(t)は、時間領域、シンボル期間またはシンボル時間などと呼ばれてもよい。また、周波数方向は、周波数領域、リソースブロック、サブキャリア、BWP (Bandwidth part)などと呼ばれてもよい。
【0023】
また、無線通信システム10は、gNB100A(及びgNB100B、以下同)が形成するセルのカバレッジを広げるカバレッジ拡張(CE: Coverage Enhancement)をサポートできる。カバレッジ拡張では、各種の物理チャネルの受信成功率を高めるための仕組みが提供されてよい。
【0024】
本実施形態では、カバレッジ拡張をサポートするため、無線通信システム10は、所定の物理チャネルのリソース(周波数方向及び/または時間方向)割り当て変更、電力密度(PSD:Power Spectrum Density)の改善、及びチャネル推定精度の向上などに対応できる。
【0025】
(2)無線通信システムの機能ブロック構成
次に、無線通信システム10の機能ブロック構成について説明する。具体的には、UE200の機能ブロック構成について説明する。
【0026】
図3は、UE200の機能ブロック構成図である。図3に示すように、UE200は、無線信号送受信部210、アンプ部220、変復調部230、制御信号・参照信号処理部240、符号化/復号部250、データ送受信部260及び制御部270を備える。
【0027】
無線信号送受信部210は、NRに従った無線信号を送受信する。無線信号送受信部210は、Massive MIMO、複数のCCを束ねて用いるCA、及びUEと2つのNG-RAN Nodeそれぞれとの間において同時に通信を行うDCなどに対応する。
【0028】
具体的には、無線信号送受信部210は、各種の物理チャネルを介して無線信号を送受信する。特に、本実施形態では、無線信号送受信部210は、物理チャネルを送受信する送受信部を構成する。
【0029】
また、無線信号送受信部210は、当該各種の物理チャネルの送受信に関するUE200の能力情報をネットワークに送信してもよい。
【0030】
UE200の能力情報とは、3GPP TS38.331などにおいて規定されるUE capability informationと解釈されてもよい。
【0031】
無線信号送受信部210は、所定の上り物理チャネルを介してUE capability informationを送信することができる。なお、当該物理チャネルの送受信に関するUE capability informationの内容については、さらに後述する。
【0032】
アンプ部220は、PA (Power Amplifier)/LNA (Low Noise Amplifier)などによって構成される。アンプ部220は、変復調部230から出力された信号を所定の電力レベルに増幅する。また、アンプ部220は、無線信号送受信部210から出力されたRF信号を増幅する。
【0033】
変復調部230は、所定の通信先(gNB100Aなど)毎に、データ変調/復調、送信電力設定及びリソースブロック割り当てなどを実行する。変復調部230では、Cyclic Prefix-Orthogonal Frequency Division Multiplexing(CP-OFDM)/Discrete Fourier Transform - Spread(DFT-S-OFDM)が適用されてもよい。また、DFT-S-OFDMは、上りリンク(UL)だけでなく、下りリンク(DL)にも用いられてもよい。
【0034】
制御信号・参照信号処理部240は、UE200が送受信する各種の制御信号に関する処理、及びUE200が送受信する各種の参照信号に関する処理を実行する。
【0035】
具体的には、制御信号・参照信号処理部240は、gNB100A(またはgNB100B、以下同)から所定の制御チャネルを介して送信される各種の制御信号、例えば、無線リソース制御レイヤ(RRC)の制御信号を受信する。また、制御信号・参照信号処理部240は、gNB100Aに向けて、所定の制御チャネルを介して各種の制御信号を送信する。
【0036】
制御信号・参照信号処理部240は、Demodulation Reference Signal(DMRS)、及びPhase Tracking Reference Signal (PTRS)などの参照信号(RS)を用いた処理を実行する。
【0037】
DMRSは、データ復調に用いるフェージングチャネルを推定するための端末個別の基地局~端末間において既知の参照信号(パイロット信号)である。PTRSは、高い周波数帯で課題となる位相雑音の推定を目的した端末個別の参照信号である。
【0038】
なお、参照信号には、DMRS及びPTRS以外に、Channel State Information-Reference Signal(CSI-RS)、Sounding Reference Signal(SRS)、及び位置情報用のPositioning Reference Signal(PRS)が含まれてもよい。
【0039】
チャネルには、制御チャネルとデータチャネルとが含まれる。制御チャネルには、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、RACH(Random Access Channel、Random Access Radio Network Temporary Identifier(RA-RNTI)を含むDownlink Control Information (DCI))、及びPhysical Broadcast Channel(PBCH)などが含まれる。
【0040】
データチャネルには、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)、及びPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)などが含まれる。データとは、データチャネルを介して送信されるデータを意味してよい。
【0041】
また、物理チャネルには、少なくともPDCCH、PUCCH、PUSCH及びPDSCHが含まれてよい。
【0042】
符号化/復号部250は、所定の通信先(gNB100Aなど)毎に、データの分割/連結及びチャネルコーディング/復号などを実行する。
【0043】
具体的には、符号化/復号部250は、データ送受信部260から出力されたデータを所定のサイズに分割し、分割されたデータに対してチャネルコーディングを実行する。また、符号化/復号部250は、変復調部230から出力されたデータを復号し、復号したデータを連結する。
【0044】
データ送受信部260は、Protocol Data Unit (PDU)ならびにService Data Unit (SDU)の送受信を実行する。具体的には、データ送受信部260は、複数のレイヤ(媒体アクセス制御レイヤ(MAC)、無線リンク制御レイヤ(RLC)、及びパケット・データ・コンバージェンス・プロトコル・レイヤ(PDCP)など)におけるPDU/SDUの組み立て/分解などを実行する。また、データ送受信部260は、ハイブリッドARQ(Hybrid automatic repeat request)に基づいて、データの誤り訂正及び再送制御を実行する。
【0045】
制御部270は、UE200を構成する各機能ブロックを制御する。特に、本実施形態では、制御部270は、カバレッジ拡張(CE)をサポートするため、物理チャネルに関する各種制御を実行できる。
【0046】
具体的には、制御部270は、通常の状態(第1状態と呼ばれてもよい)と異なり、カバレッジ拡張に対応している状態(第2状態と呼ばれてよい)の場合、物理チャネルに割り当てられるリソースブロック(RB)のサイズが小さいと想定してよい。
【0047】
例えば、3GPP Release15, 16では、物理チャネル、具体的には、PDSCH, PUSCH, PDCCH, PUCCHのリソースは、RB単位(RB Unit:12サブキャリア、フルRB)で割り当てられるが、当該RB単位が削減されてよい。典型的な削減例としては、ハーフRB(6サブキャリア)、クオーターRB(3サブキャリア)が挙げられる。制御部270は、このようなRB単位を想定してよい。
【0048】
また、このようにRB単位が削減される場合、つまり、制御部270は、カバレッジ拡張に対応している状態の場合、RBの開始位置(RBstart)のみを想定し、当該RBのサイズが固定であると想定してもよい。言い換えると、制御部270は、RB数が一意に定まる値(固定値)であると想定してよい。
【0049】
また、制御部270は、カバレッジ拡張に対応している状態の場合、RBのサイズに基づいて、当該物理チャネルに適用される符号化率(CR)を想定してもよい。
【0050】
具体的には、制御部270は、3GPP Release15, 16の仕様に準じ、設定されるRB単位に応じた適切なModulation and coding scheme(MCS)を設定してもよい。
【0051】
或いは、制御部270は、設定されるRB単位に応じて、設定されるMCSの値を読み替えてもよい。例えば、Transport block size(TBS)がハーフRBの場合、フルRBと同じとなるため、フルRBと読み替えてもよい。なお、このような動作の詳細については、さらに後述する。
【0052】
(3)無線通信システムの動作
次に、無線通信システム10の動作について説明する。具体的には、カバレッジ拡張(CE)に対応した物理チャネル(PDSCH, PUSCH, PDCCH, PUCCH)のUE200による受信に関する動作について説明する。
【0053】
(3.1)前提
3GPPが設定したStudy Item(RP-193240参照)では、FR1及びFR2の両方の周波数帯域におけるカバレッジ拡張の実現が想定されている。
【0054】
対象となるシナリオには、屋外(O)のgNBから屋内(I)のUEへのサービス提供(FR1の場合)、屋内のgNBから屋内のUEへのサービス提供(FR2の場合)が含まれる。また、都市部、郊外及び地方(田舎)でのカバレッジ拡張(長距離通信となる地方を含む)が対象とされている。
【0055】
また、主な対象サービスは、VoIP(Voice over IP)及びeMBB(enhanced Mobile Broadband)である。
【0056】
このようなシナリオ及び対象サービスに基づいて、物理チャネル、具体的には、PDSCH, PUSCH, PDCCH, PUCCHの最大減衰量(MCL:Maximum Coupling Loss)を評価した結果、以下に示すように、改善の必要性があると想定される。
【0057】
(FR1)
・PUSCH:約10 dB(VoIP)、約15 dB(eMBB)
・PDCCH:約5 dB(VoIP)
(FR2)
・PUSCH:約5 dB(eMBB)
・PDCCH:約10 dB(VoIP)
・PUCCH:約5 dB(VoIP)
図4は、FR1における物理チャネルのMCL評価結果を示す。図5は、FR2における物理チャネルのMCL評価結果を示す。
【0058】
以下では、カバレッジ拡張をサポートするためのPDSCH, PUSCH, PDCCH, PUCCHの改善に関する動作について説明する。
【0059】
所定のデータレート(伝送速度、通信レート、通信速度、スループットなどと読み替えられてもよい)を満足するための考え方の一つとして、以下のようなオプションが考えられる。
【0060】
(オプション1):Physical Resource Block(PRB)数を多くし、変調方式・符号化率を低くする
(オプション2):PRB数を少なくし、変調方式・符号化率を高くする
オプション1を選択した場合、Signal-to-Interference plus Noise power Ratio(SINR)に対するブロックエラー率(BLER)特性は良くなるが、電力密度(PSD:Power Spectrum Density)は低下する。一方、オプション2を選択した場合、逆となる。
【0061】
図6は、PUSCHのBLER特性の例を示す。具体的には、図6は、データレートを一定に保ちつつ、PRB数及び符号化率を変化させた場合におけるPUSCHのBLER特性を示す(FR1におけるVoIP(12.2kbps程度)を想定)。
【0062】
図6に示すように、PRB数を半減させ、符号化率(CR)を倍増することによって、BLER(例えば1%)達成に必要な所要SINRに約2dBの差が生じる。
【0063】
一方、PRB数の半減はMCLの算出時(3GPP TS36.824の5.1.2章参照)において約3dBの利得となる。このため、結果として、符号化率は高いが、PRB数が小さい(において約が高い)ほど、良好なMCLを達成し得る。
【0064】
以下では、当該物理チャネルのPSDを向上し得る動作について説明する。
【0065】
(3.2)動作概要
PSDを向上することによって、UE200が在圏する(つまり、gNB100A(またはgNB100B)と正常に無線通信を実行する)ことができるカバレッジを拡張し得る。
【0066】
3GPP Release-15, 16では、PDSCH, PUSCH, PDCCH, PUCCHのリソースは、RB単位(つまり、12サブキャリア)で割り当てられるが、以下の動作例では、RB単位が削減される。
【0067】
具体的には、上述したように、ハーフRB(6サブキャリア)、クオーターRB(3サブキャリア)に削減されてよい。
【0068】
当該削減の対象とし得る物理チャネルは、上述したように、PDSCH, PUSCH, PDCCH, PUCCHを想定するが、必ずしもこれらの物理チャネルに限定されなくてもよい。
【0069】
なお、DMRSのマッピングは、特に変更されなくてもよく、3GPP Release-15, 16と同様でよい。
【0070】
或いは、DMRSのシーケンス生成は、3GPP Release-15を踏襲し、RB単位(フル/ハーフ/クオーター)に応じて、N_SC^RB(RBあたりのサブキャリア数)を{12, 6, 3}の何れかに読み替えてよい。N_SC^RBは、3GPP TS38.211の4.4.4.1章などにおいて規定されている。
【0071】
RB単位(フル/ハーフ/クオーター)の設定方法は以下の何れかの方法に従ってよい。
【0072】
・方法1:既存のResource allocation typeを用いる
・方法2:新しいResource allocation typeを設ける
なお、設定する対象は、上述したように、RBの開始位置(RBstart)のみとしてよい。
【0073】
また、符号化率(CR)の設定方法は、以下の何れかの方法に従ってよい。
【0074】
・方法1:設定されるRB単位(フル/ハーフ/クオーター)に応じて、3GPP Release-15, 16に準じて適切なMCSを設定する
・方法2:設定されるRB単位(フル/ハーフ/クオーター)に応じて、設定されるMCSを読み替える
【0075】
(3.3)動作例
以下、上述した動作の具体例として、動作例1~4について説明する。
【0076】
(3.3.1)動作例1
本動作例では、PDSCH, PUSCH, PDCCH, PUCCHのリソースが割り当てられる単位、具体的には、RB単位が削減される。
【0077】
より具体的には、RB単位に含まれるサブキャリア数が、12(フル)から6(ハーフ)または3(クオーター)などに削減されてよい。
図7は、動作例1に係るRB単位及びDMRSの構成例を示す。具体的には、図7の上段は、RB単位=12サブキャリア(フル)の例(図中の太線枠参照)を示す。図7の中段は、RB単位=6サブキャリア(ハーフ)の例を示し、図7の下段は、RB単位=3サブキャリア(クオーター)の例を示す。
【0078】
上述したように、DMRSのマッピングは、特に変更されなくてもよく、3GPP Release-15, 16と同様でよい。
【0079】
或いは、特に、トランスフォーム・プリコーディングが有効(Enable)の場合、DMRSのシーケンス生成は、3GPP Release-15を踏襲しつつ、RB単位(フル/ハーフ/クオーター)に応じて、N_SC^RBを{12, 6, 3}の何れかに読み替えてよい。
【0080】
DMRSのシーケンスr(n)は、以下のように生成されてよい(3GPP TS38.211の6.4.1.1.1.2章参照)。
【0081】
【数1】
【0082】
(3.3.2)動作例2
本動作例は、RB単位(フル/ハーフ/クオーター)の設定方法に関連する。上述したように、RB単位は、既存のResource allocation type(方法1)、または新しいResource allocation type(方法2)によって設定されてよい。
【0083】
既存のResource allocation type(方法1)を用いる場合、Resource allocation type 0またはResource allocation type 1を適用し得る。
【0084】
図8Aは、動作例2に係るResource allocation type 0に従ったRB単位(ハーフ)の設定例を示す。図8Bは、動作例2に係るResource allocation type 1に従ったRB単位(ハーフ)の設定例を示す。
【0085】
Resource allocation type 0の場合、図8Aに示すように、ビットマップによって設定されたResource Block Group(RBG)において、例えば、設定されたRBGのうち、最も小さい(周波数の低い)6つのサブキャリア(ハーフPRB(RBと省略してもよい)の場合)が設定されてよい。
【0086】
或いは、設定される6つのサブキャリアは、予めRRCレイヤの情報要素(IE)、例えば、PDSCH-Config、PUSCH-Configなどを用いて設定されてよい。
【0087】
また、RB単位を読み替えるか否かについても、予めPDSCH-Config、PUSCH-Configなどを用いて設定されてよい。なお、必要なビット数は、NRBGとなる。NRBGは、RBGの数を示す。
【0088】
Resource allocation type 1の場合、RB数が1と割り当てられた場合、ハーフまたはクオーターRBと読み替えてよい。RB単位を読み替えるか否かについては、予めPDSCH-Config、PUSCH-Configなどを用いて設定されてよい。なお、必要なビット数は、以下のように表現できる。
【0089】
【数2】
【0090】
N_RB^UL, BWPは、UL BWPのRB数である。
【0091】
また、新しいResource allocation type(方法2)を設ける場合、設定する対象は、RBの開始位置(RBstart)のみとしてよい。
【0092】
具体的には、DCIフォーマット0_2, 1_2(URLLC (Ultra-Reliable and Low Latency Communications)向け)と同様に、RBstartの粒度(granularity (K2))が設定されてもよい(RBGstart)。
【0093】
この場合、必要なビット数は、以下のように表現できる。
【0094】
【数3】
【0095】
また、RB数(LRBs)は、一意の値(固定値)としてよい(例えば、LRBs=1/4, 1/2, 1, 2, 3, …)。この場合、LRBsは、PDSCH-Config、PUSCH-Configなどを用いて設定されてよい。また、初期値として、例えば、LRBs=1としてもよい。
【0096】
図9は、動作例2に係るPDSCH-Configの構成例を示す。図9に示すように、新しいResource allocation typeを設ける場合、PDSCH-ConfigのresourceAllocationフィールドの値として、例えば、resourceAllocationType2が追加されてもよい。
【0097】
この場合、PDSCHのリソースを設定するDCIは、既存のDCI(DCI format 0_0, 0_1, 0_2)が用いられてもよいし、新しいDCIフォーマットが規定されてもよい。
【0098】
また、resoruceAllocationTypeのDynamic Switchが実行される場合、3GPP Release-15, 16と同様に、DCIのFrequency domain resource assignmentフィールドのMSB bitを用いて設定されてよい。
【0099】
この際、MSB bit=0の場合におけるRA(Resource Allocation)typeと、MSB bit=1の場合におけるRA typeとは、例えば、PDSCH-Configを用いて任意に設定されてよい。或いは、しいDCIフォーマットを規定し,MSB 2ビットを用いてType 0, 1または2が設定されてもよい。
【0100】
(3.3.3)動作例3
本動作例は、符号化率(CR)の設定方法に関連する。上述したように、設定されるRB単位(フル/ハーフ/クオーター)に応じて、3GPP Release-15, 16に準じて適切なMCSが設定されてもよい(方法1)し、設定されるRB単位(フル/ハーフ/クオーター)に応じて、設定されるMCSが読み替えられてもよい(方法2)。
【0101】
方法1の場合、例えば、ハーフRBの場合、TBSは、フルRBの場合の半分としてよい。一方、方法2の場合、例えば、ハーフRBの場合、TBSは、フルRBの場合と同じとしてよい。
【0102】
なお、ハーフRBが当該物理チャネルに割り当てられた場合、MCSの符号化率を例えば2倍と読み替えもよい。或いは、新たなMCS tableを規定し、フル/ハーフ/クオーターRB毎に異なる符号化率が規定されてもよい。
【0103】
(3.3.4)動作例4
本動作例では、UE200が、当該物理チャネル(PDSCH, PUSCH, PDCCH, PUCCH)の送受信に関するUE200の能力情報(UE capability information)をネットワークに送信してよい。
【0104】
上述したように、UE200は、当該物理チャネルに関して、例えば、以下のようなUE200の能力(Capability)を報告することができる。
【0105】
・ハーフRB(例えば、6サブキャリア)/クオーターRB(例えば、3サブキャリア)の対応可否
・新しいDCIフォーマットへの対応可否
具体的には、UE capabilityの報告(UE capability informationの送信と言い換えてもよい)は、UE200が対応する周波数帯域(FRまたはBandでもよい)について、以下の何れかに従ってよい。
【0106】
・全周波数に対して一括した対応可否(UE200としての対応可否)を報告
・周波数毎に対応可否を報告
・周波数レンジ(例えば、FR1, FR2)毎に対応可否を報告
また、UE200が対応する復信方式の報告は、以下の何れかに従ってよい。
【0107】
・UE200としての対応可否を報告
・複信方式(時分割復信(TDD)、周波数分割復信(FDD))毎に報告
【0108】
(4)作用・効果
上述した実施形態によれば、以下の作用効果が得られる。具体的には、UE200は、通常の状態(第1状態と呼ばれてもよい)と異なり、カバレッジ拡張に対応している状態(第2状態と呼ばれてよい)の場合、物理チャネル(PDSCH, PUSCH, PDCCH, PUCCH)に割り当てられるRBのサイズが小さいと想定できる。
【0109】
このようなカバレッジ拡張に適した物理チャネルの構成をUE200が想定することによって、UE200は、カバレッジ拡張時において、カバレッジ拡張に対応した物理チャネルを正常に送受信できる。
【0110】
本実施形態では、UE200は、カバレッジ拡張に対応している状態の場合、RBの開始位置(RBstart)のみを想定し、当該RBのサイズが固定であると想定してよい。このため、ネットワークは、カバレッジ拡張時に適用される小さいRBのサイズを逐一指定する必要がなく、効率的なRBの指定を実現し得る。
【0111】
本実施形態では、UE200は、カバレッジ拡張に対応している状態の場合、RBのサイズに基づいて、当該物理チャネルに適用される符号化率(CR)を想定してよい。このため、ネットワークは、カバレッジ拡張時に適用される小さいRBのサイズに対応する適切な符号化率を逐一指定する必要がなく、効率的なRBならびに符号化率(MCS)の指定を実現し得る。
【0112】
(5)その他の実施形態
以上、実施形態について説明したが、当該実施形態の記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
【0113】
例えば、上述した実施形態では、カバレッジ拡張時に物理チャネルに関する設定が変更されることを前提として説明したが、上述したように、必ずしもカバレッジ拡張時には限定されない。例えば、第2状態は、物理チャネルに関する少なくとも何らかの設定が第1状態と異なっている状態と解釈されてもよいし、所定のDCIフォーマットが用いられる場合などと解釈されてもよい。
【0114】
また、上述した実施形態の説明に用いたブロック構成図(図3)は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的または論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的または論理的に分離した2つ以上の装置を直接的または間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置または上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0115】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。例えば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。何れも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0116】
さらに、上述したUE200は、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図10は、UE200のハードウェア構成の一例を示す図である。図10に示すように、UE200は、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006及びバス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0117】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。当該装置のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つまたは複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0118】
UE200の各機能ブロック(図3参照)は、当該コンピュータ装置の何れかのハードウェア要素、または当該ハードウェア要素の組み合わせによって実現される。
【0119】
また、UE200における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0120】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインタフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU)によって構成されてもよい。
【0121】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。さらに、上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行されてもよいし、2つ以上のプロセッサ1001により同時または逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
【0122】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、Read Only Memory(ROM)、Erasable Programmable ROM(EPROM)、Electrically Erasable Programmable ROM(EEPROM)、Random Access Memory(RAM)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施形態に係る方法を実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0123】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、Compact Disc ROM(CD-ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記録媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0124】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
【0125】
通信装置1004は、例えば周波数分割複信(Frequency Division Duplex:FDD)及び時分割複信(Time Division Duplex:TDD)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。
【0126】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0127】
また、プロセッサ1001及びメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0128】
さらに、当該装置は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor:DSP)、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、Programmable Logic Device(PLD)、Field Programmable Gate Array(FPGA)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部または全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0129】
また、情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、Downlink Control Information(DCI)、Uplink Control Information(UCI)、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング、Medium Access Control(MAC)シグナリング、報知情報(Master Information Block(MIB)、System Information Block(SIB))、その他の信号またはこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0130】
本開示において説明した各態様/実施形態は、Long Term Evolution(LTE)、LTE-Advanced(LTE-A)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4th generation mobile communication system(4G)、5th generation mobile communication system(5G)、Future Radio Access(FRA)、New Radio(NR)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、Ultra Mobile Broadband(UMB)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、Ultra-WideBand(UWB)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせなど)適用されてもよい。
【0131】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0132】
本開示において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つまたは複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局及び基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MMEまたはS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS-GW)であってもよい。
【0133】
情報、信号(情報等)は、上位レイヤ(または下位レイヤ)から下位レイヤ(または上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0134】
入出力された情報は、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報は削除されてもよい。入力された情報は他の装置へ送信されてもよい。
【0135】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0136】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0137】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0138】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(Digital Subscriber Line:DSL)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0139】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術の何れかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、またはこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0140】
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一のまたは類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(Component Carrier:CC)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
【0141】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0142】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
【0143】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるため、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0144】
本開示においては、「基地局(Base Station:BS)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
【0145】
基地局は、1つまたは複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(Remote Radio Head:RRH)によって通信サービスを提供することもできる。
【0146】
「セル」または「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部または全体を指す。
【0147】
本開示においては、「移動局(Mobile Station:MS)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(User Equipment:UE)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0148】
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0149】
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型または無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのInternet of Things(IoT)機器であってもよい。
【0150】
また、本開示における基地局は、移動局(ユーザ端末、以下同)として読み替えてもよい。例えば、基地局及び移動局間の通信を、複数の移動局間の通信(例えば、Device-to-Device(D2D)、Vehicle-to-Everything(V2X)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、基地局が有する機能を移動局が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
【0151】
同様に、本開示における移動局は、基地局として読み替えてもよい。この場合、移動局が有する機能を基地局が有する構成としてもよい。
無線フレームは時間領域において1つまたは複数のフレームによって構成されてもよい。時間領域において1つまたは複数の各フレームはサブフレームと呼ばれてもよい。サブフレームはさらに時間領域において1つまたは複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジー(numerology)に依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
【0152】
ニューメロロジーは、ある信号またはチャネルの送信及び受信の少なくとも一方に適用される通信パラメータであってもよい。ニューメロロジーは、例えば、サブキャリア間隔(SubCarrier Spacing:SCS)、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、送信時間間隔(Transmission Time Interval:TTI)、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域において行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域において行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。
【0153】
スロットは、時間領域において1つまたは複数のシンボル(Orthogonal Frequency Division Multiplexing(OFDM))シンボル、Single Carrier Frequency Division Multiple Access(SC-FDMA)シンボルなど)で構成されてもよい。スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。
【0154】
スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つまたは複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。ミニスロットは、スロットよりも少ない数のシンボルによって構成されてもよい。ミニスロットより大きい時間単位で送信されるPDSCH(またはPUSCH)は、PDSCH(またはPUSCH)マッピングタイプAと呼ばれてもよい。ミニスロットを用いて送信されるPDSCH(またはPUSCH)は、PDSCH(またはPUSCH)マッピングタイプBと呼ばれてもよい。
【0155】
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、何れも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。
【0156】
例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロットまたは1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及びTTIの少なくとも一方は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
【0157】
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
【0158】
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、コードワードなどの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、コードワードなどがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
【0159】
なお、1スロットまたは1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロットまたは1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
【0160】
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、スロットなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partialまたはfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、サブスロット、スロットなどと呼ばれてもよい。
【0161】
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
【0162】
リソースブロック(RB)は、時間領域及び周波数領域のリソース割り当て単位であり、周波数領域において、1つまたは複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含んでもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに関わらず同じであってもよく、例えば12であってもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに基づいて決定されてもよい。
【0163】
また、RBの時間領域は、1つまたは複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム、または1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームなどは、それぞれ1つまたは複数のリソースブロックで構成されてもよい。
【0164】
なお、1つまたは複数のRBは、物理リソースブロック(Physical RB:PRB)、サブキャリアグループ(Sub-Carrier Group:SCG)、リソースエレメントグループ(Resource Element Group:REG)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
【0165】
また、リソースブロックは、1つまたは複数のリソースエレメント(Resource Element:RE)によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
【0166】
帯域幅部分(Bandwidth Part:BWP)(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジー用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
【0167】
BWPには、UL用のBWP(UL BWP)と、DL用のBWP(DL BWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つまたは複数のBWPが設定されてもよい。
【0168】
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
【0169】
上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームまたは無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロットまたはミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix:CP)長などの構成は、様々に変更することができる。
【0170】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、またはこれらのあらゆる変形は、2またはそれ以上の要素間の直接的または間接的なあらゆる接続または結合を意味し、互いに「接続」または「結合」された2つの要素間に1またはそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合または接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1またはそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」または「結合」されると考えることができる。
【0171】
参照信号は、Reference Signal(RS)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。
【0172】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0173】
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0174】
本開示において使用する「第1」、「第2」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0175】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0176】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0177】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0178】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0179】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0180】
10 無線通信システム
20 NG-RAN
100A, 100B gNB
UE 200
210 無線信号送受信部
220 アンプ部
230 変復調部
240 制御信号・参照信号処理部
250 符号化/復号部
260 データ送受信部
270 制御部
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 ストレージ
1004 通信装置
1005 入力装置
1006 出力装置
1007 バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10