IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 環球晶圓股▲ふん▼有限公司の特許一覧

<>
  • 特開-ウェハ 図1
  • 特開-ウェハ 図2
  • 特開-ウェハ 図3
  • 特開-ウェハ 図4A
  • 特開-ウェハ 図4B
  • 特開-ウェハ 図5
  • 特開-ウェハ 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025011278
(43)【公開日】2025-01-23
(54)【発明の名称】ウェハ
(51)【国際特許分類】
   C30B 29/36 20060101AFI20250116BHJP
   C30B 23/06 20060101ALI20250116BHJP
【FI】
C30B29/36 A
C30B23/06
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024182032
(22)【出願日】2024-10-17
(62)【分割の表示】P 2023107613の分割
【原出願日】2023-06-30
(31)【優先権主張番号】63/359,209
(32)【優先日】2022-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515087558
【氏名又は名称】環球晶圓股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Global Wafers Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.8 Industrial East Road 2,Science Park,Hsinchu City, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100204490
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 葉子
(72)【発明者】
【氏名】林 欽山
(72)【発明者】
【氏名】王 業鈞
(72)【発明者】
【氏名】劉 建成
【テーマコード(参考)】
4G077
【Fターム(参考)】
4G077AA02
4G077AB01
4G077AB09
4G077BE08
4G077DA02
4G077DA18
4G077EA01
4G077EH06
4G077SA04
4G077SA08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】好ましい品質を有するウェハを提供する。
【解決手段】ウェハ本体を含み、ウェハ本体の直径が、150mm以上であり、ウェハ本体の基底面転位が、1000ea/cm以下であり、ウェハ本体のバー積層欠陥が、100ea/wf以下であるウェハとする。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
結晶成長炉内に種結晶を提供し、複数の時間点の後に第1方向に沿って前記種結晶上に結晶を形成することを含み、前記結晶が、前記第1方向に沿って積層された複数のサブ結晶を含み、各前記時間点において前記サブ結晶のうちの対応する1つが形成され、前記サブ結晶が、前記種結晶から離れた複数の端面を含み、前記端面のうちの任意の2つの最大温度の差値が、20度以下である結晶成長方法。
【請求項2】
前記端面のうちの任意の2つの前記最大温度の前記差値が、15度以下である請求項1に記載の結晶成長方法。
【請求項3】
前記端面のうちの少なくとも2つの前記最大温度の前記差値が、10度以下である請求項1に記載の結晶成長方法。
【請求項4】
前記端面のうちの少なくとも2つの前記最大温度の前記差値が、5度以下である請求項1に記載の結晶成長方法。
【請求項5】
前記端面のうちの少なくとも2つの前記最大温度の前記差値が、2度以下である請求項1に記載の結晶成長方法。
【請求項6】
各前記端面が、中心および辺縁を含み、前記中心と前記辺縁の温度の差値が、20度以下である請求項1に記載の結晶成長方法。
【請求項7】
ウェハ本体を含み、前記ウェハ本体の直径が、150mm以上であり、前記ウェハ本体の基底面転位が、1000ea/cm以下であり、前記ウェハ本体のバー積層欠陥が、100ea/wf以下であるウェハ。
【請求項8】
前記ウェハ本体の前記基底面転位が、500ea/cm、300ea/cm、または200ea/cm以下である請求項7に記載のウェハ。
【請求項9】
前記ウェハ本体の前記バー積層欠陥が、50ea/wf、30ea/wf、または10ea/wf以下である請求項7に記載のウェハ。
【請求項10】
前記ウェハ本体の湾曲が、プラスマイナス15μm、プラスマイナス30μm、またはプラスマイナス50μmの間である請求項7に記載のウェハ。
【請求項11】
前記ウェハ本体の反りが、50μm以下、30μm以下、または10μm以下である請求項7に記載のウェハ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、結晶成長方法およびウェハに関するものであり、特に、厚さが厚く、サイズが大きく、好ましい品質を有する結晶を形成することのできる結晶成長方法、および好ましい品質を有するウェハに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の結晶成長方法における結晶の形成過程において、結晶成長炉の温度場内の結晶は、結晶の位置によって温度が異なりやすい。例えば、結晶の最上端と最下端の面の間の温度差は、約100度にもなることがある。結晶の両端面の間の温度が不均一になる問題によって、結晶の両端面の間に大きな応力差が生じるため、それにより、結晶の厚さ、サイズ、および品質に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の結晶成長方法で形成された結晶を処理した後に得られるインゴット(ingot)は、厚さが薄く、大きいサイズに製造するのが困難であり、品質も悪い。また、インゴットを切断、研削、研磨加工した後に得られるウェハも、品質が悪い。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、結晶の両端面の間の応力差を低減させることにより、結晶の厚さやサイズを増やし、品質を向上させることのできる結晶成長方法を提供する。
【0005】
本発明は、好ましい品質を有するウェハを提供する。
【0006】
本発明の結晶成長方法は、結晶成長炉内に種結晶を提供し、複数の時間点の後に第1方向に沿って種結晶上に結晶を形成することを含む。この結晶は、第1方向に沿って積層された複数のサブ結晶を含み、各時間点においてサブ結晶のうちの対応する1つが形成され、サブ結晶は、種結晶から離れた複数の端面を含み、端面のうちの任意の2つの最大温度の差値は、20度以下である。
【0007】
本発明の1つの実施形態において、端面のうちの任意の2つの最大温度の差値は、15度以下である。
【0008】
本発明の1つの実施形態において、端面のうちの少なくとも2つの最大温度の差値は、10度以下である。
【0009】
本発明の1つの実施形態において、端面のうちの少なくとも2つの最大温度の差値は、5度以下である。
【0010】
本発明の1つの実施形態において、端面のうちの少なくとも2つの最大温度の差値は、2度以下である。
【0011】
本発明の1つの実施形態において、各端面は、中心および辺縁を含み、中心と辺縁の温度の差値は、20度以下である。
【0012】
本発明のウェハは、ウェハ本体を含み、ウェハ本体の直径は、150mm以上であり、ウェハ本体の基底面転位(basal plane dislocation)は、1000ea/cm以下であり、ウェハ本体のバー積層欠陥(bar stacking fault)は、100ea/wf以下である。
【0013】
本発明の1つの実施形態において、ウェハ本体の基底面転位は、500ea/cm、300ea/cm、または200ea/cm以下である。
【0014】
本発明の1つの実施形態において、ウェハ本体のバー積層欠陥は、50ea/wf、30ea/wf、または10ea/wf以下である。
【0015】
本発明の1つの実施形態において、ウェハ本体の湾曲(bow)は、プラスマイナス15μm、プラスマイナス30μm、またはプラスマイナス50μmの間である。
【0016】
本発明の1つの実施形態において、ウェハ本体の反り(warp)は、50μm以下、30μm以下、または10μm以下である。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明の結晶成長方法は、種結晶を結晶成長炉に配置して、時間点の後の各時間点において対応するサブ結晶を得る。サブ結晶のうちの任意の2つの端面の最大温度の差値は、20度以下である。このような設計により、厚さが厚く、サイズが大きく、かつ好ましい品質を有する結晶を形成することができる。また、本発明のウェハは、好ましい品質を有する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の1つの実施形態に係る結晶成長炉システムの概略図である。
図2】本発明の1つの実施形態に係る形成された結晶の概略図である。
図3】複数の時間点における図2の結晶の端面の温度と結晶半径方向位置の間の関係を示す概略図である。
図4A】複数の時間点における従来の固定型結晶成長炉において形成された結晶の端面の温度と結晶半径方向位置の間の関係を示す概略図である。
図4B】複数の時間点における従来の可動型結晶成長炉において形成された結晶の端面の温度と結晶半径方向位置の間の関係を示す概略図である。
図5】球状化処理後の図2の結晶のインゴットである。
図6】切断、研削、研磨後の図5のインゴットのウェハである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本発明の1つの実施形態に係る結晶成長炉システムの概略図である。図1を参照すると、結晶成長炉システム100は、外部加熱モジュール110、炉120、第1駆動装置130、第2駆動装置140、および制御装置150を含む。外部加熱モジュール110は、電源10に電気接続される。炉120は、外部加熱モジュール110内に移動可能に配置され、ガス管でガスシリンダー50に接続される。第1駆動装置130は、軸A1に沿って移動するように炉120を駆動する。第2駆動装置140は、軸A1を中心に炉120を回転させる。制御装置150は、第1駆動装置130、第2駆動装置140、外部加熱モジュール110、電源10、および温度計40に電気接続される。
【0020】
制御装置150は、第1駆動装置130および第2駆動装置140を同時に動作するように、または同時に動作しないように制御するため、炉120は、外部加熱モジュール110内で移動および/または回転する。例えば、炉120は、まず、上下に移動してから、同じ高さで回転し、最後に、上下に移動しながら、同時に回転することができる。
【0021】
そのため、炉に対して上下に移動することしかできない従来の可動型結晶成長炉の外部加熱モジュールと比較して、結晶成長炉システム100の炉120は、外部加熱モジュール110に対して上下に移動するだけでなく、外部加熱モジュール110に対して回転することもできるため、結晶成長炉システム100は、移動と回転を同時に動作するように、または同時に動作しないように制御することができる。このような設計により、炉120をより均一に加熱することができるため、結晶200をより均一に加熱して、品質が向上した厚い結晶200を得ることができる。
【0022】
また、外部加熱モジュール110は、加熱コイル群であり、加熱コイル群は、軸A1に沿って移動する炉120の移動範囲を覆う。
【0023】
一方、第1駆動装置130は、最大移動距離が200mm以下、最小移動距離が0.1μm以上、移動速度が0.05mm/時と100mm/分の間で、軸A1に沿って移動するように炉120駆動する。また、第2駆動装置140は、最大回転速度が20rpm未満、最小調整可能回転速度が0.01rpm以上で、軸A1を中心に回転するように炉120を駆動する。
【0024】
図1に示すように、結晶成長炉システム100は、さらに、炉120を覆い、炉120と連動して炉120の温度を保持するための断熱層160を含むため、これにより、炉120の温度差が大きくなりすぎるのを防ぐことができる。一方、結晶成長炉システム100は、さらに、炉120の下方に位置する重量計170を含み、炉120、断熱層160、結晶200、およびケイ素炭化物原料20の合計重量を計量する。このような設計により、蒸発したケイ素炭化物原料20の重量減少を検出することができる。重量計170が耐えられる最大荷重は、3kg以上、例えば、5kgまたは10kgであり、重量計170によって解決可能な最小重量減少率は、0.1g/時以上である。
【0025】
再度図1を参照すると、結晶成長炉システム100を使用して結晶200を形成するための結晶成長方法を実施したとき、結晶成長炉システム100の炉120は、ケイ素炭化物原料20で充填され、炉120の内側上壁に種結晶30が提供される。一定期間後、種結晶30の下方に結晶200を形成することができる。
【0026】
図2は、本発明の1つの実施形態に基づいて形成された結晶の概略図である。図2を参照すると、種結晶30は、複数の時間点後に第1方向F1に沿って結晶200を形成する。結晶200は、第1方向F1に沿って積層された複数のサブ結晶210a~210lを含む。対応するサブ結晶210a~210lは、各時間点において形成される。本実施形態において、サブ結晶210a~210lの数は、12であり、時間点間の間隔は、10時間であるが、数および間隔は、これに限定されない。サブ結晶の数は、20であってもよく、時間間隔は、10時間であってもよい。他の実施形態において、サブ結晶の数は、10であってもよく、時間間隔は、5時間であってもよく、これらは製造設計に応じて調整することができるため、本発明はこれに限定されない。サブ結晶210a~210lは、種結晶30から離れた複数の端面220a~220lを含む。具体的に説明すると、端面220a~220lは、固体、すなわち結晶200と昇華プロセス中のガスの界面である。各端面220a~220lの中心O1は、それぞれ端面220a~220lに対応する第1方向F1の交点に位置する。注意すべきこととして、図2は、実施形態の1つに過ぎない。他の実施形態において、中心O1から最大結晶半径方向位置O2までのサブ結晶210a~210lの大きさは、同じであっても、異なっていてもよく、本発明はこれに限定されない。
【0027】
図3は、複数の時間点における図2の結晶200の端面の温度と結晶半径方向位置の間の関係を示す概略図である。図3に示すように、各線は、第1方向F1に沿って積層されたサブ結晶210a~210l、およびサブ結晶210a~210lの各端面220a~220lで測定された温度を表し、水平軸上の結晶半径方向位置0mmは、各端面220a~220lの中心O1を表し、残りの結晶半径方向位置は、中心O1に対する半径方向R1に沿った端面220a~220lの中心O1からの距離である。注意すべきこととして、時間点後に結晶200を形成する種結晶30の過程は、第1方向F1および半径方向R1に沿って成長することを含むことができるが、本発明はこれに限定されない。
【0028】
端面220a~220lの温度曲線において、端面220a~220l、すなわち、端面220a~220lの中心O1から最大結晶半径方向位置O2までの自身の温度差を比較すると、端面220aは、最小の温度差を有し、その温度差は、約3~5度である。端面220lは、最大の温度差を有し、その温度差は、約10~15度である。一方、同じ結晶半径方向位置で端面220a~220lの温度差を比較すると、端面220a~220lの中心O1は、比較的小さい温度差を有し、その温度差は、約0~3度である。端面220a~220lの最大結晶半径方向位置O2は、比較的大きな温度差を有し、その温度差は、約10~20度である。言い換えれば、端面220a~220lの中で、同じ半径であるか、異なる半径であるかに関わらず、任意の2つの温度の差値は、約20度またはそれ以下、例えば、15度、10度、5度、または2度である。言い換えれば、結晶200が第1方向F1に沿ってサブ結晶210a~210lのどれに積層されているかに関わらず、任意の時間で任意の位置を測定すると、任意の2つの温度の差値は、約20度またはそれ以下である。本実施形態の結晶200の成長過程間、温度場の温度勾配変動を低減させることによって、低い応力で高品質、大型、肉厚の結晶200およびウェハ400(図6)が成長する。
【0029】
図4Aは、複数の時間点における従来の固定型結晶成長炉において形成された結晶の端面の温度と結晶半径方向位置の間の関係を示す概略図である。図4Aを参照すると、端面220a~220lの温度曲線において端面220a~220lの自身の温度差を比較すると、端面220aは、最小の温度差を有し、その温度差は、約5度である。端面2201は、最大の温度差を有し、その温度差は、約15度である。一方、同じ結晶半径方向位置で端面220a~220lの温度差を比較すると、端面220a~220lの中心の温度差は、最大で約70度であり、端面220a~220lの最大結晶半径方向位置O2の最大温度差は、約80度である。
【0030】
図4Bは、複数の時間点における従来の可動型結晶成長炉において形成された結晶の端面の温度と結晶半径方向位置の間の関係を示す概略図である。図4Bを参照すると、端面220a~220lの温度曲線において端面220a~220lの自身の温度差を比較すると、端面220aは、最小の温度差を有し、その温度差は、約5度である。端面2201は、最大の温度差を有し、その温度差は、約15度である。一方、同じ結晶半径方向位置で端面220a~220lの温度差を比較すると、端面220a~220lの中心の温度差は、最大で約12度であり、端面220a~220lの最大結晶半径方向位置O2の最大温度差は、約20度以上である。
【0031】
図3図4A、および図4Bの結果から分かるように、結晶成長炉システム100によって結晶200を形成するための結晶成長方法を実施したとき、結晶200の端面220a~220lの自身の温度差および端面220a~220l間の温度差が大幅に低減される。その結果、結晶200間の応力差が低減され、それにより、厚さT1およびサイズが増え、結晶200の品質が向上する。
【0032】
注意すべきこととして、結晶200は、結晶成長炉システム100において形成されることに限定されない。他の実施形態において、結晶200の端面のうちの任意の2つの間の最大温度差が20度以下になるように制御されている限り、より厚い厚みと好ましい品質が得られる効果も達成することができる。
【0033】
図5は、球状化後の図2の結晶のインゴットである。図5に示したインゴット300は、結晶成長方法によって形成された結晶200の球状化後の完成品であり、インゴット300は、結晶200の好ましい厚さおよび品質の利点を有する。したがって、インゴット300のインゴット本体310の直径D1は、150mm以上であり、厚さT1は、15mm以上である。例えば、直径D1は、150mmであり、厚さT1は、25mm以上であるか、あるいは直径D1は、200mmであり、厚さT1は、15mm以上である。インゴット本体310の厚さT1は、これに限定されない。他の実施形態において、インゴット本体310の厚さT1は、100mmほどの厚さであってもよい。
【0034】
図6は、切断、研削、および研磨した後の図5のインゴットのウェハである。図6に示したウェハ400の直径D2は、図5に示したインゴット300の直径D1に近い。したがって、ウェハ400のウェハ本体410の直径D2は、150mm以上または200mm以上である。
【0035】
また、切断、研削、および研磨後のウェハ400も、インゴット300の好ましい品質を有する。したがって、ウェハ本体410の基底面転位(basal plane dislocation, BPD)は、1000ea/cm以下であり、ウェハ本体410のバー積層欠陥は、100ea/wf以下である。BPDは、例えば、500ea/cm、300ea/cm、または200ea/cm以下である。バー積層欠陥は、例えば、50ea/wf、30ea/wf、または10ea/wf以下である。
【0036】
一方、ウェハ本体410の湾曲は、プラスマイナス15μm、プラスマイナス30μm、またはプラスマイナス50μmの間である。ウェハ本体410の反りは、50μm以下、30μm以下、または10μm以下である。
【0037】
以上のように、本発明の結晶成長方法は、結晶成長炉システムの炉内に種結晶を配置することによって、各時間点において対応するサブ結晶を形成する。サブ結晶は、均等に加熱されるため、サブ結晶のうちの任意の2つの端面の間の最大温度差は、20度以下であってもよい。このような設計により、結晶の応力差を低減することができるため、全体的な厚さとサイズを増やし、結晶の品質を向上させることができる。本発明の結晶成長方法によって形成された結晶を球状化した後、より厚くて好ましい品質を有するインゴットを製造することができ、インゴットを切断した後、好ましい品質を有するウェハを製造することができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の結晶成長方法およびウェハは、結晶を成長させるための結晶成長炉システムに適用することができる。
【符号の説明】
【0039】
A1 軸
F1 第1方向
D1、D2 直径
O1 中心
O2 最大結晶半径方向位置
R1 半径方向
T1 厚さ
10 電源
20 炭化ケイ素原料
30 種結晶
40 温度計
50 ガスシリンダー
100 結晶成長炉システム
110 外部加熱モジュール
120 炉
130 第1駆動装置
140 第2駆動装置
150 制御装置
160 断熱層
170 重量計
200 結晶
210a、210b、210c、210d、210e、210f、210g、210h、210i、210j、210k、210l サブ結晶
220a、220b、220c、220d、220e、220f、220g、220h、220i、220j、220k、220l 端面
300 インゴット
310 インゴット本体
400 ウェハ
410 ウェハ本体
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-10-17
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェハ本体を含み、前記ウェハ本体の直径が、150mm以上であり、前記ウェハ本体の基底面転位が、1000ea/cm2以下であり、前記ウェハ本体のバー積層欠陥が、100ea/wf以下であるウェハ。
【請求項2】
前記ウェハ本体の前記基底面転位が、500ea/cm2、300ea/cm2、または200ea/cm2以下である請求項に記載のウェハ。
【請求項3】
前記ウェハ本体の前記バー積層欠陥が、50ea/wf、30ea/wf、または10ea/wf以下である請求項に記載のウェハ。
【請求項4】
前記ウェハ本体の湾曲が、プラスマイナス15μm、プラスマイナス30μm、またはプラスマイナス50μmの間である請求項に記載のウェハ。
【請求項5】
前記ウェハ本体の反りが、50μm以下、30μm以下、または10μm以下である請求項に記載のウェハ。
【外国語明細書】