(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025113323
(43)【公開日】2025-08-01
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20250725BHJP
【FI】
A63F7/02 301C
A63F7/02 326Z
A63F7/02 315A
A63F7/02 333A
A63F7/02 334
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2025082582
(22)【出願日】2025-05-16
(62)【分割の表示】P 2022135607の分割
【原出願日】2022-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】000161806
【氏名又は名称】京楽産業.株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 直幸
(57)【要約】
【課題】遊技の興趣をより一層高める。
【解決手段】遊技機1は、一種二種混合機であり、仮想遊技媒体である遊技球を遊技機1内に封入して循環させる、管理遊技機と称するものである。遊技機1は、主制御基板10、枠制御基板160、演出制御基板120、第1特別図柄表示装置20、及び第2特別図柄表示装置21を有する。主制御基板10は、遊技状態および遊技の進行と停止の状況を枠制御基板160に送信し、枠制御基板160は、受信した遊技状態および遊技の進行と停止の状況に基づき計数ボタンの操作を制御し、遊技状態および遊技の進行と停止の状況をカードユニットに送信し、微時短状態において、計数ボタンの操作を有効とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想遊技媒体の付与を伴う遊技の進行を制御する主制御手段であって、当該遊技機の遊技状態を、通常状態、前記通常状態よりも補助遊技に関わる有利度が僅かに高い微時短状態、及び前記通常状態並びに前記微時短状態よりも補助遊技に関わる有利度が十分に高い高ベース時短状態を含む複数の有利状態の何れかの遊技状態に設定する手段と、遊技の進行を停止する手段を含む主制御手段と、
接続されるカードユニットからの情報と対応する仮想遊技媒体数の移行信号を受信し、前記遊技の進行に応じて、遊技可能な仮想遊技媒体数の減算および加算に関わる処理を行い、計数ボタンが操作されたときに、所定数の仮想遊技媒体数の移行信号を、前記カードユニットに送信する仮想遊技媒体数制御手段と
を具備し、
前記主制御手段は前記遊技状態および遊技の進行と停止の状況を前記仮想遊技媒体数制御手段に送信し、
前記仮想遊技媒体数制御手段は、受信した前記遊技状態および遊技の進行と停止の状況に基づき計数ボタンの操作を制御し、前記遊技状態および遊技の進行と停止の状況を前記カードユニットに送信し、前記微時短状態において、前記計数ボタンの操作を有効とする
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
カードユニット制御手段を有し、該カードユニット制御手段は、受信した前記遊技状態および遊技の進行と停止の状況に基づき貸出ボタンの操作を制御し、前記微時短状態において、前記貸出ボタンの操作を有効とする一方で、所定の遊技状態で前記貸出ボタンの操作を無効とすることを特徴とする
請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾発式パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
ぱちんこ遊技機は、遊技の進行を司る主制御基板と、遊技盤面の液晶ディスプレイや役物の制御を通じた遊技の演出を司る演出制御基板とを備えている。ぱちんこ遊技機の中には、通常状態と、補助遊技に関わる有利度が通常状態よりも高い時短状態とを有し、時短状態において、始動入賞し易くなるように構成されたものがある。この種の遊技機の演出に関わる技術を開示した文献として、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、この種の遊技機の演出は、演出の興趣という点において改善の余地があった。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、遊技機の遊技の興趣をより一層高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、仮想遊技媒体の付与を伴う遊技の進行を制御する主制御手段であって、当該遊技機の遊技状態を、通常状態、前記通常状態よりも補助遊技に関わる有利度が僅かに高い微時短状態、及び前記通常状態並びに前記微時短状態よりも補助遊技に関わる有利度が十分に高い高ベース時短状態を含む複数の有利状態の何れかの遊技状態に設定する手段と、遊技の進行を停止する手段を含む主制御手段と、接続されるカードユニットからの情報と対応する仮想遊技媒体数の移行信号を受信し、前記遊技の進行に応じて、遊技可能な仮想遊技媒体数の減算および加算に関わる処理を行い、計数ボタンが操作されたときに、所定数の仮想遊技媒体数の移行信号を、前記カードユニットに送信する仮想遊技媒体数制御手段とを具備し、前記主制御手段は前記遊技状態および遊技の進行と停止の状況を前記仮想遊技媒体数制御手段に送信し、前記仮想遊技媒体数制御手段は、受信した前記遊技状態および遊技の進行と停止の状況に基づき計数ボタンの操作を制御し、前記遊技状態および遊技の進行と停止の状況を前記カードユニットに送信し、前記微時短状態において、前記計数ボタンの操作を有効とすることを特徴とする遊技機を提供する。
また、カードユニット制御手段を有し、該カードユニット制御手段は、受信した前記遊技状態および遊技の進行と停止の状況に基づき貸出ボタンの操作を制御し、前記微時短状態において、前記貸出ボタンの操作を有効とする一方で、所定の遊技状態で前記貸出ボタンの操作を無効とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、遊技機における遊技の興趣をより一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の第1~第8実施形態である遊技機1及びカードユニット9の正面図である。
【
図2】第1~第8実施形態の遊技機1における第2大入賞口17を拡大した図である。
【
図3】第1~第8実施形態の遊技機1及びカードユニット9の背面側の斜視図である。
【
図4】遊技機1の背面における主制御基板10及び枠制御基板160と、それらを覆うカバー10c及び160cを示す図である。
【
図5】第1~第6実施形態の遊技機1の構成を示すブロック図である。
【
図6】第1~第8実施形態のカードユニット9の構成を示すブロック図である。
【
図7】第1~第8実施形態のカードユニット9への紙幣6の挿入、及びカードユニット9から遊技機1への遊技球数の移行の様子を示す図である。
【
図8】第1~第8実施形態の遊技機1からカードユニット9への遊技球数の移行の様子を示す図である。
【
図9】第1~第8実施形態の遊技機1からカードユニット9への遊技球数の移行の様子を示す図である。
【
図10】第1~第8実施形態のカードユニット9からのカード7の排出の様子を示す図である。
【
図11】第1~第8実施形態のカードユニット9へのカード7の挿入の様子を示す図である。
【
図12】第1~第8実施形態の遊技機1の遊技状態を示す図である。
【
図13】第1~第8実施形態の遊技機1の遊技フローを示す図である。
【
図14】第1~第8実施形態の遊技機1における図柄変動と保留表示画像を示す図である。
【
図15】第1~第8実施形態の遊技機1の各演出モードと、遊技状態と、背景画像とを示す図である。
【
図16】第1~第8実施形態の遊技機1の通常変動演出を示す図である。
【
図17】第1~第8実施形態の遊技機1のノーマルリーチ演出を示す図である。
【
図18】第1~第8実施形態の遊技機1のルーレット演出を示す図である。
【
図19】第1~第8実施形態の遊技機1のルーレット演出を示す図である。
【
図20】第1~第8実施形態の遊技機1のSPリーチ演出を示す図である。
【
図21】第1~第8実施形態の遊技機1の先読み保留表示変化演出を示す図である。
【
図22】第1~第8実施形態の遊技機1における通常電源投入操作、主制御基板RAMクリア電源投入操作、枠制御基板RAMクリア電源投入操作、及び全RAMクリア電源投入操作を示す図である。
【
図23】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10のメイン処理を示すフローチャートである。
【
図24】第1~第8実施形態の遊技機1における主制御基板10から枠制御基板160への遊技機情報通知コマンドの送信のシーケンスを示す図である。
【
図25】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10のタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
【
図26】第1~第8実施形態の遊技機1の演出制御部120mのメイン処理を示すフローチャートである
【
図27】第1~第8実施形態の演出制御部120mのタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
【
図28】第1~第8実施形態の遊技機1の発射制御部170のメイン処理を示すフローチャートである。
【
図29】第1~第8実施形態の遊技機1の発射制御部170の発射制御処理を示すフローチャートである。
【
図30】第1~第8実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180のメイン処理を示すフローチャートである。
【
図31】第1~第8実施形態の遊技機1の枠制御基板160からカードユニット9への遊技機情報通知データの送信のシーケンスを示す図である。
【
図32】第1~第8実施形態の遊技機1の枠制御基板160からカードユニット9への計数通知データの送信のシーケンスを示す図である。
【
図33】第1~第8実施形態の遊技機1のカードユニット制御基板90のメイン処理を示すフローチャートである
【
図34】第1~第8実施形態のカードユニット9及び遊技機1間の貸出通知データ及び貸出受領結果応答データの送受信のシーケンスを示す図である。
【
図35】第1、第3~第7実施形態の主制御基板10の初期設定処理を示すフローチャートである。
【
図36】第1~第6実施形態の遊技機1の主制御基板10の初期設定処理を示すフローチャートである。
【
図37】第1~第6実施形態の遊技機1の主制御基板10の遊技機情報通知処理を示すフローチャートである。
【
図38】第1~第8実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の初期設定処理を示すフローチャートである。
【
図39】第1~第8実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180のエラー判定処理を示すフローチャートである。
【
図40】第1~第8実施形態の遊技機1におけるエラーの発生時の遊技球数表示器84及び枠制御表示器85の表示を示す図である。
【
図41】第1~第8実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の応答処理を示すフローチャートである。
【
図42】第1~第8実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の遊技機情報通知処理を示すフローチャートである。
【
図43】第1~第8実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の遊技機情報通知データ送信処理を示すフローチャートである。
【
図44】第1~第8実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の遊技機情報通知データ送信処理を示すフローチャートである。
【
図45】第1~第8実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の計数処理を示すフローチャートである。
【
図46】第1~第8実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の遊技球数移行条件成立判定処理を示すフローチャートである。
【
図47】第1~第8実施形態の遊技機1の操作情報記憶領域とその更新例を示す図である。
【
図48】第1~第8実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の計数通知処理を示すフローチャートである。
【
図49】第1~第8実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の貸出制御処理を示すフローチャートである。
【
図50】第1~第8実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の遊技報知制御処理を示すフローチャートである。
【
図51】第1~第8実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の遊技報知制御処理を示すフローチャートである。
【
図52】第1~第8実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の着席中ランプ発光色決定テーブル及び着席中背景色決定テーブルを示す図である。
【
図53】第1~第8実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の離席中ランプ発光色決定テーブル及び離席中背景色決定テーブルを示す図である。
【
図54】第1~第8実施形態の遊技機1のカードユニット制御基板90の紙幣挿入認識処理を示すフローチャートである。
【
図55】第1~第8実施形態の遊技機1のカードユニット制御基板90のカード挿入認識処理を示すフローチャートである。
【
図56】第1~第8実施形態の遊技機1のカードユニット制御基板90の移行処理を示すフローチャートである。
【
図57】第1~第8実施形態の遊技機1のカードユニット制御基板90の貸出処理を示すフローチャートである。
【
図58】第1~第8実施形態の遊技機1のカードユニット制御基板90の応答確認処理を示すフローチャートである。
【
図59】第1~第8実施形態の遊技機1のカードユニット制御基板90の返却処理を示すフローチャートである。
【
図60】第1~第8実施形態の遊技機1のカードユニット制御基板90の遊技機情報解析処理を示すフローチャートである。
【
図61】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の入力制御処理を示すフローチャートである。
【
図62】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の第1始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
【
図63】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の特別図柄記憶領域、及び演出制御基板120の演出情報記憶領域を示す図である。
【
図64】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の事前判定テーブルを示す図である。
【
図65】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の特定領域検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
【
図66】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の特図特電制御処理を示すフローチャートである。
【
図67】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の特別図柄記憶判定処理を示すフローチャートである。
【
図68】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の大当たり判定処理を示すフローチャートである。
【
図69】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の大当たり抽選判定テーブル及び普通図柄抽選判定テーブルを示す図である。
【
図70】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の図柄決定テーブルを示す図である。
【
図71】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の図柄決定テーブルを示す図である。
【
図72】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の第1特別図柄用変動パターン決定テーブルを示す図である。
【
図73】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の第2特別図柄用変動パターン決定テーブルを示す図である。
【
図74】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の特別図柄変動処理を示すフローチャートである。
【
図75】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の特別図柄停止処理を示すフローチャートである。
【
図76】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の特別遊技制御テーブルを示す図である。
【
図77】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の大当たり用大入賞口開閉制御テーブルを示す図である。
【
図78】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の小当たり用大入賞口開閉制御テーブルを示す図である。
【
図79】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の特殊ハズレ図柄停止時設定テーブルを示す図である。
【
図80】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の大当たり遊技処理を示すフローチャートである。
【
図81】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の小当たり遊技処理を示すフローチャートである。
【
図82】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の小当たり遊技用特定領域開閉制御テーブルを示す図である。
【
図83】第1~第8実施形態の遊技機1の第2種大当たり遊技移行処理を示すフローチャートである。
【
図84】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の大当たり遊技終了処理を示すフローチャートである。
【
図85】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の特別遊技終了時設定テーブルを示す図である。
【
図86】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の普図普電制御処理を示すフローチャートである。
【
図87】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の普通図柄変動処理を示すフローチャートである。
【
図88】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の普通図柄の変動パターン決定テーブルを示す図である。
【
図89】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の補助遊技制御テーブルを示す図である。
【
図90】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の補助遊技用可動片開放制御テーブルを示す図である。
【
図91】第1~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の補助遊技処理を示すフローチャートである。
【
図92】第1~第8実施形態の遊技機1の演出制御部120mのコマンド解析処理を示すフローチャートである。
【
図93】第1~第8実施形態の遊技機1の演出制御部120mのコマンド解析処理を示すフローチャートである。
【
図94】第1~第8実施形態の遊技機1の演出制御部120mのコマンド解析処理を示すフローチャートである。
【
図95】第1~第8実施形態の遊技機1の演出制御部120mのコマンド解析処理を示すフローチャートである。
【
図96】第1~第8実施形態の遊技機1の演出制御部120mの背景画像表示制御処理を示すフローチャートである。
【
図97】第1~第8実施形態の遊技機1の演出制御部120mの通常背景設定テーブル及び特別背景設定テーブルを示す図である。
【
図98】第1~第8実施形態の遊技機1における背景画像の表示例を示す図である。
【
図99】第1~第8実施形態の遊技機1における背景画像の表示例を示す図である。
【
図100】第2及び第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の初期設定処理を示すフローチャートである。
【
図101】第2及び第8実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の初期設定処理を示すフローチャートである。
【
図102】第3実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の遊技報知制御処理を示すフローチャートである。
【
図103】第4実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の遊技報知制御処理を示すフローチャートである。
【
図104】第4実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の遊技報知制御処理を示すフローチャートである。
【
図105】第5実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の遊技報知制御処理を示すフローチャートである。
【
図106】第6実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の遊技報知制御処理を示すフローチャートである。
【
図107】第7~第8実施形態の遊技機1の遊技状態を示す図である。
【
図108】第7~第8実施形態の遊技機1の遊技フローを示す図である。
【
図109】第7~第8実施形態の遊技機1の各演出モードと、遊技状態と、背景画像とを示す図である。
【
図110】第7~第8実施形態の遊技機1の構成を示すブロック図である。
【
図111】第7~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の特別図柄記憶領域、及び演出制御基板120の演出情報記憶領域を示す図である。
【
図112】第7~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の初期設定処理を示すフローチャートである。
【
図113】第7~第8実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180の遊技機情報通知データ送信処理を示すフローチャートである。
【
図114】第7~第8実施形態の遊技機1のカードユニット制御基板90の遊技機情報解析処理を示すフローチャートである。
【
図115】第7~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の入力制御処理を示すフローチャートである。
【
図116】第7~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の特図特電制御処理を示すフローチャートである。
【
図117】第7~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の特別図柄記憶判定処理を示すフローチャートである。
【
図118】第7~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の大当たり判定処理を示すフローチャートである。
【
図119】第7~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の特別図柄停止処理を示すフローチャートである。
【
図120】第7~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の大当たり遊技処理を示すフローチャートである。
【
図121】第7~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の事前判定テーブルを示す図である。
【
図122】第7~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の第1特別図柄大当たり抽選判定テーブル、第2特別図柄大当たり抽選判定テーブル、普通図柄抽選判定テーブルを示す図である。
【
図123】第7~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の大当たり用図柄決定テーブル、特殊ハズレ用図柄決定テーブル、通常ハズレ用図柄決定テーブルを示す図である。
【
図124】第7~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の第1特別図柄用変動パターン決定テーブルを示す図である。
【
図125】第7~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の第2特別図柄用変動パターン決定テーブルを示す図である。
【
図126】第7~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の大当たり用特別遊技制御テーブルを示す図である。
【
図127】第7~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の大当たり用大入賞口開閉制御テーブルを示す図である。
【
図128】第7~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の特殊ハズレ図柄停止時設定テーブルを示す図である。
【
図129】第7~第8実施形態の遊技機1の主制御基板10の特別遊技終了時設定テーブルを示す図である。
【
図130】第1~第8実施形態の変形例における背景画像の表示例を示す図である。
【
図131】第1~第8実施形態の変形例における背景画像の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態である遊技機1及びカードユニット9の正面図である。
図2は、遊技機1における第2大入賞口17を拡大した図である。
図3は、遊技機1及びカードユニット9の背面側の斜視図である。
図4は、遊技機1の背面における主制御基板10及び枠制御基板160と、それらを覆うカバー10c及び160cを示す図である。
図5は、遊技機1の構成を示すブロック図である。
図6は、カードユニット9の構成を示すブロック図である。
【0010】
本実施形態の遊技機1は、一種二種混合機であり、仮想遊技媒体である遊技球を遊技機1内に封入して循環させる、管理遊技機と称するものである。遊技機1は、カードユニット9と接続される。
【0011】
図1に示すように、カードユニット9の正面の真中には、貸出ボタン98及び排出ボタン99がある。貸出ボタン98の上側には、金額表示器93、及び紙幣識別機91aの紙幣挿入口91が設けられている。排出ボタン99の下側には、持ち球数表示器94、及びカードリーダライタ92aのカード挿入口92が設けられている。遊技者は、ホール内の所望の遊技機1の席に着席し、紙幣挿入口91に紙幣6を投入するか、カード挿入口92に自身のカード7を挿入して、遊技を始める。
【0012】
図7に示すように、遊技者が紙幣挿入口91に紙幣6を投入すると、投入された紙幣6の金額を示す数(
図7の例では、五千円であることを示す5)が金額表示器93に表示される。この状態で、遊技者が、カードユニット9の貸出ボタン98を押すと、金額表示器93の数が、千円を減じた数(
図7の例では、四千円であることを示す4)に変わり、カードユニット9から遊技機1に、遊技機1で遊技可能な遊技球数の移行信号である貸出通知データが送信され、遊技機1の遊技球数表示器84に、この貸出通知データが示す遊技球数(遊技球1個=4円であるので、
図7の例では、250個)が表示される。貸出ボタン98が複数回押されると、カードユニット9から遊技機1に、より多くの遊技球数が移行される。カードユニット9に挿入されているカード7内に持ち球数情報が記録されている場合は、金額よりも優先して、持ち球数情報を、貸出通知データが示す遊技球数だけ減算して消費する。
【0013】
遊技機1の遊技球数表示器84に1以上の遊技球数が表示されているとき、遊技者が、発射操作を行うと、遊技球が発射され、一発の発射の度に、遊技球数表示器84の数が、1を減算した数に変わる。また、遊技球が、一般入賞口12、第1大入賞口16、第2大入賞口17、第1始動口14、又は第2始動口15に入賞すると、遊技球数表示器84の数が、賞球数を加算した数に変わる。
【0014】
図8に示すように、遊技者が、遊技機1の計数ボタン8を1回短押しすると、遊技球数表示器84の数が、1を減算した数(
図8の例では、13254から1を減算した13253)に変わり、遊技機1からカードユニット9に、1個の遊技球数の移行信号である計数通知データが送信され、カードユニット9の持ち球数表示器94の数が、1を加算した数に変わる。
【0015】
図9に示すように、遊技者が、遊技機1の計数ボタン8を1回長押しすると、遊技球数表示器84の数が、250を減算した数(
図9の例では、13254から250を減算した13004)に変わり、遊技機1からカードユニット9に、250個の遊技球数の移行信号である計数通知データ送信され、カードユニット9の遊技球数表示器84の数が、250を加算した数に変わる。
【0016】
図10に示すように、遊技者が、カードユニット9の排出ボタン99を押すと、その時点における金額表示器93の数と対応する金額情報及び遊技球数表示器84の数と対応する持ち球数情報が、カードユニット9内に予め収納されているカード7に書き込まれ、このカード7がカードユニット9のカード挿入口92から排出される。遊技者は、遊技を中断して、遊技機1の席を離れたいときは、排出ボタン99を押すことにより、金額情報や、遊技機1からカードユニット9に移行した遊技球数の持ち球数情報を、カード7に記録して、持ち出すことができる。
【0017】
図11に示すように、遊技者が、カード挿入口92に自身のカード7を挿入すると、金額表示器93の数が、カード7内の金額情報の数(
図11の例では、2000円であることを示す2)に変わり、持ち球数表示器94の数が、カード7内の持ち球数情報の数(
図11の例では、13253)に変わる。ここで、カード7に金額情報が書き込まれていない場合は、金額表示器93には0が表示される。これ以降は、
図7~
図10と同様に、遊技者は、貸出ボタン98の操作によるカードユニット9から遊技機1への遊技球数の移行と、計数ボタン8の操作による遊技機1からカードユニット9への遊技球数の移行をしながら、遊技を行い、排出ボタン99の操作により、カードユニット9にある金額情報や持ち球数情報をカード7に記録し、そのカード7を持って、離席する。
【0018】
図1に示すように、遊技機1の筐体は、矩形状の外枠60と、外枠60の遊技領域56を視認可能に覆うガラス扉50とを有している。
【0019】
ガラス扉50の一端部(遊技機1に正対して左側)はヒンジ機構部51を介して外枠60に連結されている。ガラス扉50の他端部(遊技機1に正対して右側)にはロック機構が設けられている。ガラス扉50のロック機構を専用の鍵により開錠すると、ガラス扉50をヒンジ機構部51により揺動させて遊技領域56を開放することができる。ガラス扉50には、扉センサ81dが設けられている。扉センサ81dは、ガラス扉50の開放を検知すると、扉開放検知信号を出力する。
【0020】
遊技領域56の左下側には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、第1特別図柄保留表示器23、普通図柄表示装置22、及び普通図柄保留表示器25が設けられている。
【0021】
第1特別図柄表示装置20は、遊技領域56の第1始動口14への遊技球の入球(以下、適宜「始動入賞」という)を契機として行われた大当たり抽選の抽選結果を報知するものである。第2特別図柄表示装置21は、遊技領域56の第2始動口15への遊技球の入球(以下、適宜「始動入賞」という)を契機として行われる大当たり抽選の抽選結果を報知するものである。第1特別図柄表示装置20及び第2特別図柄表示装置21は、各々が識別可能な複数種類の特別図柄を変動可能に表示する。以降の説明では、第1特別図柄表示装置20において変動表示される特別図柄を適宜「第1特別図柄」と呼び、第2特別図柄表示装置21において変動表示される特別図柄を適宜「第2特別図柄」と呼ぶ。
【0022】
第1特別図柄保留表示器23は、第1特別図柄の変動の保留数を表示するものである。
【0023】
普通図柄表示装置22は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄抽選の抽選結果を報知するものである。普通図柄表示装置22は、各々を識別可能な複数種類の普通図柄を変動表示する。
【0024】
普通図柄保留表示器25は、普通図柄の変動の保留数を表示するものである。
【0025】
遊技機1の遊技領域56は略卵状をなしている。遊技領域56は、左右方向の中心よりも左側の左領域56Lと右側の右領域56Rとに分かれている。左領域56Lの左端部には、互いの間に遊技球よりも僅かに広い間隔を開けて弧状に延伸するレール5a、5bが設けられている。
【0026】
ガラス扉50における遊技領域56を覆う部分の下には、演出ボタン35が設けられている。演出ボタン35には、演出ボタン検出スイッチ35aが設けられている。演出ボタン検出スイッチ35aは、演出ボタン35が押されたことを検出すると、そのことを示すオン信号を出力する。
【0027】
演出ボタン35の左には、十字キー39が設けられている。十字キー39は、上カーソルキー39A、下カーソルキー39B、左カーソルキー39C、及び右カーソルキー39Dからなる。上カーソルキー39A、下カーソルキー39B、左カーソルキー39C、及び右カーソルキー39Dに囲まれた位置には中央キー39Eが設けられている。
【0028】
十字キー39の上カーソルキー39A、下カーソルキー39B、左カーソルキー39C、及び右カーソルキー39Dには、十字キー検出スイッチ39a、39b、39c、及び39dが設けられている。中央キー39Eには、中央キー検出スイッチ39eが設けられている。十字キー検出スイッチ39aは、上カーソルキー39Aが押されたことを検出すると、そのことを示すオン信号を出力する。十字キー検出スイッチ39bは、下カーソルキー39Bが押されたことを検出すると、そのことを示すオン信号を出力する。十字キー検出スイッチ39cは、左カーソルキー39Cが押されたことを検出すると、そのことを示すオン信号を出力する。十字キー検出スイッチ39dは、右カーソルキー39Dが押されたことを検出すると、そのことを示すオン信号を出力する。中央キー検出スイッチ39eは、中央キー39Eが押されたことを検出すると、そのことを示すオン信号を出力する。
【0029】
ガラス扉50における演出ボタン35の右下には、操作ハンドル3が設けられている。操作ハンドル3内にはタッチセンサ3aが設けられている。タッチセンサ3aは、遊技者の操作ハンドル3への接触による静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成されている。操作ハンドル3の回動部の近傍には、発射ボリューム3b、発射用ソレノイド4a、及び球送りソレノイド4bが設けられている。発射ボリューム3bは、可変抵抗器から構成されている。発射用ソレノイド4aは、ロータリーソレノイドから構成されている。球送りソレノイド4bは、直進ソレノイドから構成されている。これらの各部3a、3b、4a、4bは、枠制御基板160内の発射制御部170による制御の下、発射操作に関わる動作を行う。各部3a、3b、4a、4bにより発射された遊技球は、レール5a及び5b間を通って遊技領域56に達し、遊技領域56内を予測不可能に落下する。
【0030】
レール5a及び5b間には、発射球センサ2a、ファール球センサ2b、小球センサ81a、鉄球センサ81b、及び電波センサ81cが設けられている。発射球センサ2aは、レール5a及び5b間に打ち出された遊技球がレール5bの上端の発射検知点を超えたことを検知すると、発射信号を出力する。ファール球センサ2bは、レール5a及び5b間に打ち出された遊技球が遊技領域56に到達せずに戻ったことを検知すると、ファール信号を出力する。小球センサ81aは、レール5a及び5b間に小球が打ち出されたことを検知すると、小球検知信号を出力する。鉄球センサ81bは、レール5a及び5b間に鉄球が打ち出されたことを検知すると、鉄球検知信号を出力する。電波センサ81cは、電波を検知すると、電波検知信号を出力する。
【0031】
遊技領域56の上部には、遊技球の流下に影響を与える飾り部材7が設けられている。遊技領域56の周縁には、第1演出用駆動装置330a、第2演出用駆動装置330b、第3演出用駆動装置330c、及び第4演出用駆動装置330dが設けられている。第1演出用駆動装置330aは、第1可動役物33aを有する。第2演出用駆動装置330bは、第2可動役物33bを有する。第3演出用駆動装置330cは、第3可動役物33cを有する。第4演出用駆動装置330dは、第4可動役物33dを有する。
【0032】
第1演出用駆動装置330a、第2演出用駆動装置330b、第3演出用駆動装置330c、及び第4演出用駆動装置330dは、演出制御基板120内のランプ/駆動制御部150による制御の下、第1可動役物33a、第2可動役物33b、第3可動役物33c、及び第4可動役物33dの動作による遊技の演出を行う。
【0033】
第1可動役物33a、第2可動役物33b、第3可動役物33c、及び第4可動役物33dは、役物の一部または全部が遊技領域56の周縁部の裏側に隠れた位置(以下、この位置を初期位置という)にあり、初期位置から遊技領域56の側に動いて役物を露出させることにより、演出の発展や大当たり確定等を報知する。
【0034】
図1に示すように、遊技機1の第1可動役物33aの中心には、第1演出用照明装置340aが設けられている。第1演出用照明装置340aは、第1ランプ34aを有する。ガラス扉50の上部の中央には、第2演出用照明装置340bが設けられている。第2演出用照明装置340bは、第2ランプ34bを有する。第3可動役物33cの中心には、第3演出用照明装置340cが設けられている。第3演出用照明装置340cは、第3ランプ34cを有する。ガラス扉50の上部の左隅及び右隅の僅かに内側には、第4演出用照明装置340dが設けられている。第4演出用照明装置340dは、第4ランプ34dを有する。第1ランプ34a、第2ランプ34b、第3ランプ34c、及び第4ランプ34dは、RGBフルカラーLEDランプである。
【0035】
第1演出用照明装置340a、第2演出用照明装置340b、第3演出用照明装置340c、及び第4演出用照明装置340dは、演出制御基板120内のランプ/駆動制御部150による制御の下、第1ランプ34a、第2ランプ34b、第3ランプ34c、及び第4ランプ34dの発光による遊技の演出を行う。
【0036】
遊技機1の上部における第2演出用照明装置340bの左右には、音声出力装置32(スピーカ)が設けられている。音声出力装置32は、演出制御基板120内の統括制御部141による制御の下、演出効果音による遊技の演出を行う。
【0037】
遊技領域56における左領域56Lの下方には複数個の一般入賞口12が設けられている。一般入賞口12には、一般入賞口検出スイッチ12aが設けられている。一般入賞口検出スイッチ12aは、一般入賞口12における遊技球の入球を検出すると、そのことを示す検出信号を出力する。
【0038】
遊技領域56における右領域56Rの下方には第1大入賞口16が設けられている。第1大入賞口16は横長の矩形状をなしている。第1大入賞口16には、遊技球の入球を検出する第1大入賞口検出スイッチ16aが設けられている。第1大入賞口検出スイッチ16aは、第1大入賞口16における遊技球の入球を検出すると、そのことを示す検出信号を出力する。
【0039】
第1大入賞口16には、第1大入賞口開閉扉16b、及び第1大入賞口開閉扉16bの開閉を切り替える第1大入賞口開閉ソレノイド16cが設けられている。第1大入賞口開閉扉16bは、第1大入賞口16と略同寸法の矩形板状をなしている。第1大入賞口開閉扉16bの下縁は第1大入賞口16の下縁に揺動自在に枢着される。第1大入賞口開閉ソレノイド16cがオフになると、第1大入賞口開閉扉16bは遊技領域56の盤面と略面一に起立して第1大入賞口16を塞いだ閉鎖状態になる。第1大入賞口開閉ソレノイド16cがオンになると、第1大入賞口開閉扉16bは第1大入賞口16の下縁を支点として前方に傾れた開放状態になる。
【0040】
第1大入賞口開閉扉16bが閉鎖状態にある間は、第1大入賞口16の上方から落下してくる遊技球は、第1大入賞口16の前をそのまま通過する。このため、第1大入賞口開閉扉16bが閉鎖状態にある間は、遊技球は第1大入賞口16に入球しなくなる。一方、第1大入賞口開閉扉16bが開放状態にある間は、第1大入賞口16の上方から落下してくる遊技球の多くは、第1大入賞口開閉扉16bの上方を向いた受け皿面に当たって第1大入賞口16に入球する。
【0041】
遊技領域56の中央下部には第2大入賞口17が設けられている。第2大入賞口17には、第2大入賞口開閉扉17b、及び第2大入賞口開閉扉17bの開閉を切り替える第2大入賞口開閉ソレノイド17cが設けられている。第2大入賞口開閉扉17bは、第2大入賞口17と略同寸法の矩形板状をなしている。第2大入賞口開閉扉17bの下縁は第2大入賞口17の下縁に揺動自在に枢着される。第2大入賞口開閉ソレノイド17cがオフになると、第2大入賞口開閉扉17bは遊技領域56の盤面と略面一に起立して第2大入賞口17を塞いだ閉鎖状態になる。第2大入賞口開閉ソレノイド17cがオンになると、第2大入賞口開閉扉17bは第2大入賞口17の下縁を支点として前方に傾れた開放状態になる。
【0042】
第2大入賞口開閉扉17bが閉鎖状態にある間は、第2大入賞口17の右斜め上方及び左斜め上方から落下してくる遊技球は、第2大入賞口17の前をそのまま通過する。このため、第2大入賞口開閉扉17bが閉鎖状態にある間は、遊技球は第2大入賞口17に入球しなくなる。一方、第2大入賞口開閉扉17bが開放状態にある間は、第2大入賞口17の上方から落下してくる遊技球の多くは、第2大入賞口開閉扉17bの上方を向いた受け皿面に当たって第2大入賞口17の内部に導かれる。
【0043】
図2に示すように、第2大入賞口17の内部には、特定領域19B(V入賞口)が設けられている。特定領域19Bには、スライド部材19cが設けられている。スライド部材19cは、特定領域19B上を通る遊技球を特定領域19Bに入球させるものとさせないものとに振り分ける振分装置としての役割を果たすものである。
【0044】
特定領域開閉ソレノイド18dがオフになると、スライド部材19cが前側に進出して特定領域19Bを閉鎖状態にし、特定領域開閉ソレノイド18dがオンになると、スライド部材19cが後側に退避して特定領域19Bを解放状態にする。特定領域19Bが開放状態の間は、特定領域19Bに入球する。特定領域19Bが閉鎖状態の間は、遊技球は特定領域19B上を通過し、開口部19eから排出される。特定領域検出スイッチ18aは、特定領域19Bにおける遊技球の通過を検出すると、そのことを示す検出信号を出力する。
【0045】
遊技領域56の中央下部における第2大入賞口17の上には、第1始動口14及び第2始動口15がある。第1始動口14及び第2始動口15は上下方向に並んでいる。第1始動口14には、第1始動口検出スイッチ14aが設けられている。第1始動口検出スイッチ14aは、第1始動口14における遊技球の通過を検出すると、そのことを示す検出信号を出力する。
【0046】
第2始動口15には、第2始動口検出スイッチ15aが設けられている。第2始動口検出スイッチ15aは、第2始動口15における遊技球の通過を検出すると、そのことを示す検出信号を出力する。
【0047】
第2始動口15には、一対の可動片15b、及び可動片15bの開閉を切り替える始動口開閉ソレノイド15cが設けられている。可動片15b及び始動口開閉ソレノイド15cは、補助遊技実行手段としての役割を果たすものである。始動口開閉ソレノイド15cがオフになると、一対の可動片15bは各々が直立した閉鎖状態になる。始動口開閉ソレノイド15cがオンになると、一対の可動片15bが逆ハの字状に傾いた開放状態になる。
【0048】
可動片15bが閉鎖状態にある間は、第2始動口15の左右斜め上方から第2始動口15に向かって落下してくる遊技球の多くは、可動片15bの外面に当たって跳ね返る。このため、可動片15bが閉鎖状態にある間は、遊技球は第2始動口15を通過し難くなる。一方、可動片15bが開放状態にある間は、第2始動口15の左右斜め上方から第2始動口15に向かって落下してくる遊技球の多くは、可動片15bの内面に導かれて第2始動口15に到達する。このため、可動片15bが開放状態にある間は、遊技球は第2始動口15を通過し易くなる。
【0049】
遊技領域56の右領域56Rにおける第1大入賞口16から上方に僅かに離れた位置には普通図柄ゲート13が設けられている。普通図柄ゲート13には、ゲート検出スイッチ13aが設けられている。ゲート検出スイッチ13aは、普通図柄ゲート13における遊技球の通過を検出すると、そのことを示す検出信号を出力する。
【0050】
遊技領域56の底辺の中央には、アウト口11が設けられている。一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口16、及び第2大入賞口17のいずれにも入球することなく遊技領域56の底辺に達した遊技球は、アウト口11を介して排出される。アウト口11には、アウト球検出スイッチ19aが設けられている。アウト球検出スイッチ19aは、アウト口11における遊技球の通過を検出すると、そのことを示す検出信号を出力する。
【0051】
遊技領域56の底辺の右側には、遊技球数表示器84が設けられている。遊技球数表示器84は、8ケタの7セグLEDからなる。遊技球数表示器84は、枠制御基板160内の発射制御部170から送信される表示データに従って、遊技球数やエラーメッセージなどの情報を表示する。遊技球数表示器84の周囲には、環状の遊技報知ランプ86が設けられている。遊技報知ランプ86は、制御基板160内の発射制御部170から送信される表示データに従って、発光する。遊技球数表示器84の下側には、計数ボタン8が設けられている。
【0052】
ここで、
図12に示すように、本実施形態の遊技機1の遊技状態には、通常状態と、低ベース時短状態と、高ベース時短状態と、遊技不能状態1と、遊技不能状態2とがある。通常状態及び低ベース時短状態は、左打ちによって遊技を行える遊技状態である。高ベース時短状態は、右打ちによって遊技を行える遊技状態である。通常状態では、普通図柄の変動時間が60秒となり、普通図柄抽選の当選1回あたりの可動片15bの開放時間が0.1秒となる。低ベース時短状態では、普通図柄の変動時間が59秒となり、普通図柄抽選の当選1回あたりの可動片15bの開放時間が0.11秒となる。高ベース時短状態では、普通図柄の変動時間が5秒となり、普通図柄抽選の当選1回あたりの可動片15bの開放時間が6秒となる。
【0053】
低ベース時短状態の普通図柄の変動時間と通常状態の普通図柄の変動時間の差はわずか1秒であり、低ベース時短状態の補助遊技に関わる有利度は通常状態の補助遊技に関わる有利度とほぼ同じである。高ベース時短状態の普通図柄の変動時間は、通常状態や低ベース時短状態の普通図柄の変動時間よりも50秒以上短く、高ベース時短状態の補助遊技に関わる有利度は通常状態や低ベース時短状態の補助遊技に関わる有利度よりも高い。この意味において、通常状態を第1通常状態とするならば、低ベース時短状態は、第1通常状態よりも補助遊技に関わる有利度が高い第2通常状態ということができ、高ベース時短状態は、第2通常状態よりも補助遊技に関わる有利度がさらに高い時短状態ということができる。
【0054】
遊技不能状態1は、主制御基板10において所定のエラーが発生していることにより、遊技が実行されない状態である。主制御基板10のエラーには、コンプリート機能発動エラーがある。コンプリート機能は、遊技機1における最大獲得遊技球数が、1日の上限値である95000発を超えた場合に、それ以上の遊技の実行を制限する機能である。
【0055】
遊技不能状態2は、枠制御基板160において特定のエラーが発生していることにより、遊技が実行されない状態である。枠制御基板160のエラーには、小球検知エラー、鉄球検知エラー、及び電波検知エラーがある。
【0056】
図1において、遊技機1では、第1始動口14の始動入賞による第1特別図柄の始動条件の成立、及び第2始動口15の始動入賞による第2特別図柄の始動条件の成立を契機として大当たり抽選が実行され、抽選結果が大当たりである場合は、特別図柄が、所定時間の変動表示を経て大当たりの停止態様で停止し、小当たりである場合は、特別図柄が、所定時間の変動表示を経て小当たりの停止態様で停止し、ハズレである場合は、特別図柄が、所定時間の変動表示を経てハズレの停止態様で停止する。また、普通図柄ゲート13の遊技球の通過による普通図柄の始動条件の成立を契機として普通図柄抽選が実行され、普通図柄抽選の抽選結果が当たりである場合は、普通図柄が、所定期間の変動表示を経て当たりの停止態様で停止し、可動片15bが当たりの開放態様で開放される。ハズレである場合は、普通図柄が、所定時間の変動表示を経てハズレの停止態様で停止する。
【0057】
遊技機1には、第1種大当たりが5種類、第2種大当たりが3種類の合計8種類の大当たりがある。特別図柄が、大当たりの図柄で停止すると、第1種大当たりの大当たり遊技が特別遊技として実行される。特別図柄が、小当たりの図柄で停止すると、小当たり遊技が実行され、小当たり遊技において、特定領域19Bに遊技球が入賞すると、第2種大当たりの大当たり遊技が特別遊技として実行される。8種類の大当たりは以下の通りである。
【0058】
A1.第1種10R当たりA
この大当たりは、第1特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選において選ばれ得るものの1つである。この大当たりの特別遊技では、第1ラウンド~第10ラウンドのラウンド遊技を行う。各ラウンド遊技では、第1大入賞口16の入賞個数が規定個数(例えば9個)に達するか規定時間(例えば29秒)が経過するまでの第1大入賞口16の開放→2秒間の第1大入賞口16の閉鎖、という開閉態様で第1大入賞口16を開閉する。
【0059】
図13の遊技フローに示すように、通常状態で第1種10R当たりAになった場合、特別遊技後の遊技状態は、再び通常状態になる。低ベース時短状態で第1種10R当たりAになった場合、特別遊技後の遊技状態は、再び低ベース時短状態になる。第1種10R当たりAの特別遊技を経て低ベース時短状態になったときの時短回数(B)は、500回である。
【0060】
B1.第1種2R当たりB
この大当たりは、第1特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選において選ばれ得るものの1つである。この大当たりの特別遊技では、第1ラウンド~第2ラウンドのラウンド遊技を行う。各ラウンド遊技では、第1大入賞口16の入賞個数が規定個数に達するか規定時間が経過するまでの第1大入賞口16の開放→2秒間の第1大入賞口16の閉鎖、という開閉態様で第1大入賞口16を開閉する。
【0061】
図13の遊技フローに示すように、通常状態で第1種2R当たりBになった場合、特別遊技後の遊技状態は、再び通常状態になる。低ベース時短状態で第1種2R当たりBになった場合、特別遊技後の遊技状態は、通常状態になる。
【0062】
C1.第1種2R当たりC
この大当たりは、第1特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選において選ばれ得るものの1つである。この大当たりの特別遊技では、第1ラウンド~第2ラウンドのラウンド遊技を行う。各ラウンド遊技では、第1大入賞口16の入賞個数が規定個数に達するか規定時間が経過するまでの第1大入賞口16の開放→2秒間の第1大入賞口16の閉鎖、という開閉態様で第1大入賞口16を開閉する。
【0063】
図13の遊技フローに示すように、通常状態で第1種2R当たりCになった場合、特別遊技後の遊技状態は、高ベース時短状態になる。第1種2R当たりCの特別遊技を経て高ベース時短状態になったときの時短回数(J)は、100回である。低ベース時短状態で第1種2R当たりCになった場合、特別遊技後の遊技状態は、再び低ベース時短状態になる。第1種2R当たりCの特別遊技を経て低ベース時短状態になったときの時短回数(B)は、700回である。
【0064】
F1.第1種10R当たりF
この大当たりは、第2特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選において選ばれ得るものの1つである。この大当たりの特別遊技では、第1ラウンド~第10ラウンドのラウンド遊技を行う。各ラウンド遊技では、第1大入賞口16の入賞個数が規定個数に達するか規定時間が経過するまでの第1大入賞口16の開放→2秒間の第1大入賞口16の閉鎖、という開閉態様で第1大入賞口16を開閉する。
【0065】
図13の遊技フローに示すように、高ベース時短状態で第1種10R当たりFになった場合、特別遊技後の遊技状態は、再び高ベース時短状態になる。第1種10R当たりFの特別遊技を経て高ベース時短状態になったときの時短回数(J)は、100回である。
【0066】
G1.第1種2R当たりG
この大当たりは、第2特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選において選ばれ得るものの1つである。この大当たりの特別遊技では、第1ラウンド~第2ラウンドのラウンド遊技を行う。各ラウンド遊技では、第1大入賞口16の入賞個数が規定個数に達するか規定時間が経過するまでの第1大入賞口16の開放→2秒間の第1大入賞口16の閉鎖、という開閉態様で第1大入賞口16を開閉する。
【0067】
図13の遊技フローに示すように、高ベース時短状態で第1種2R当たりGになった場合、特別遊技後の遊技状態は、再び高ベース時短状態になる。第1種2R当たりGの特別遊技を経て高ベース時短状態になったときの時短回数(J)は、100回である。
【0068】
H1.第2種実質9R当たりH
この大当たりは、第2特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選において選ばれ得るものの1つである。この大当たりの特別遊技では、実質的な第1ラウンドである小当たり遊技と特定領域19Bへの入賞の後に、第2ラウンド~第10ラウンドのラウンド遊技を行う。各ラウンド遊技では、第1大入賞口16の入賞個数が規定個数に達するか規定時間が経過するまでの第1大入賞口16の開放→2秒間の第1大入賞口16の閉鎖、という開閉態様で第1大入賞口16を開閉する。
【0069】
図13の遊技フローに示すように、高ベース時短状態で第2種実質9R当たりHになった場合、特別遊技後の遊技状態は、再び高ベース時短状態になる。第2種実質9R当たりHの特別遊技を経て高ベース時短状態になったときの時短回数(J)は、100回である。
【0070】
I1.第2種実質2R当たりI
この大当たりは、第2特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選において選ばれ得るものの1つである。この大当たりの特別遊技では、実質的な第1ラウンドである小当たり遊技と特定領域19Bへの入賞の後に、第2ラウンド~第3ラウンドのラウンド遊技を行う。各ラウンド遊技では、第1大入賞口16の入賞個数が規定個数に達するか規定時間が経過するまでの第1大入賞口16の開放→2秒間の第1大入賞口16の閉鎖、という開閉態様で第1大入賞口16を開閉する。
【0071】
図13の遊技フローに示すように、高ベース時短状態で第2種実質2R当たりIになった場合、特別遊技後の遊技状態は、再び高ベース時短状態になる。第2種実質2R当たりIの特別遊技を経て高ベース時短状態になったときの時短回数(J)は、100回である。
【0072】
J1.第2種実質9R当たりJ
この大当たりは、第2特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選において選ばれ得るものの1つである。この大当たりの特別遊技では、実質的な第1ラウンドである小当たり遊技と特定領域19Bへの入賞の後に、第2ラウンド~第10ラウンドのラウンド遊技を行う。各ラウンド遊技では、第1大入賞口16の入賞個数が規定個数に達するか規定時間が経過するまでの第1大入賞口16の開放→2秒間の第1大入賞口16の閉鎖、という開閉態様で第1大入賞口16を開閉する。
【0073】
図13の遊技フローに示すように、高ベース時短状態で第2種実質9R当たりJになった場合、特別遊技後の遊技状態は、通常状態になる。つまり、本実施形態の遊技機1では、高ベース時短状態の間は、第1種10R当たりF、第1種10R当たりG、第2種実質9R当たりH、第2種実質2R当たりIになれば、最も有利な高ベース時短状態が続くが、第2種実質9R当たりJになると、通常状態に落ちる。
【0074】
遊技機1には、4種類の特殊ハズレがある。特殊ハズレは、第1特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選においてのみ選ばれ得るハズレである。4種類の特殊ハズレは、以下の通りである。
【0075】
a1.高ベース時短作動特殊ハズレa
図13の遊技フローに示すように、通常状態でこの特殊ハズレaになった場合、高ベース時短状態になる。特殊ハズレaを経て高ベース時短状態になったときの時短回数(J)は、100回である。
【0076】
b1.低ベース時短作動特殊ハズレb
図13の遊技フローに示すように、通常状態でこの特殊ハズレbになった場合、低ベース時短状態になる。特殊ハズレbを経て低ベース時短状態になったときの時短回数(B)は、700回である。
【0077】
c1.低ベース時短作動特殊ハズレc
図13の遊技フローに示すように、通常状態でこの特殊ハズレcになった場合、低ベース時短状態になる。この特殊ハズレcを経て低ベース時短状態になったときの時短回数(B)は、500回である。
【0078】
d1.低ベース時短作動特殊ハズレd
図13の遊技フローに示すように、通常状態でこの特殊ハズレdになった場合、低ベース時短状態になる。この特殊ハズレdを経て低ベース時短状態になったときの時短回数(B)は、300回である。
【0079】
上記の4種類の特殊ハズレ以外のハズレは、通常ハズレである。通常ハズレの図柄で停止すること自体は、遊技状態の変更の契機とはならない。しかし、
図13の遊技フローに示すように、高ベース時短状態でない遊技状態の間に、通常ハズレの図柄で停止する変動表示が900回に渡って続いた場合、900回目の図柄の停止後に、遊技状態が、高ベース時短状態になる。900回の通常ハズレを経て高ベース時短状態になったときの時短回数(J)は、100回である。
【0080】
上述したように、低ベース時短状態は、補助遊技に関わる有利度が、通常状態よりも高い。しかし、
図13の遊技フローに示すように、低ベース時短状態では、特別図柄が如何なる図柄で停止しても、高ベース時短状態にならないのに対し、通常状態では、特別図柄が第1種2R当たりCの図柄で停止すると、特別遊技の終了後に、高ベース時短状態になり、高ベース時短作動特殊ハズレaの図柄で停止すると、直ちに、高ベース時短状態になる。このため、高ベース時短状態へのなり易さという点で見ると、通常状態のほうが低ベース時短状態よりも有利度が高い。よって、本実施形態では、遊技者は、通常状態の間は、そこに留まり、第1種2R当たりCや高ベース時短作動特殊ハズレaの図柄を引き当てて高ベース時短状態に進む機会を多く得ることを望む。また、遊技者は、低ベース時短状態の間は、できるだけ早く、第1種2R当たりBの図柄を引き当てるか、低ベース時短回数(B)の変動を消化して、通常状態に進むことを望む。
【0081】
図1において、遊技領域56における飾り部材7と第1始動口14との間には画像表示装置31が嵌め込まれている。画像表示装置31は、演出制御基板120内の統括制御部141による制御の下、演出画像による遊技の演出を行う。より詳細に説明すると、画像表示装置31は、特別図柄の図柄変動表示に合わせた演出として、図柄変動演出を行う。
図14(a)に示すように、図柄変動演出では、左図柄36L、中図柄36C、右図柄36R、及び第4図柄36Z(以下、これらの図柄36L、36C、36R、36Zを適宜「装飾図柄36」という)が表示される。左図柄36L、中図柄36C、右図柄36R、及び第4図柄36Zは、第1特別図柄表示装置20及び第2特別図柄表示装置21と同期した変動により、第1特別図柄表示装置20及び第2特別図柄表示装置21の特別図柄が示すものと同じ大当たり判定結果を報知する。
【0082】
図14(a)に示すように、遊技機1は、左図柄36L、中図柄36C、右図柄36R、及び第4図柄36Zが当たり態様で停止して特別遊技を行う場合に、特別遊技に合わせて特別遊技演出を行う。特別遊技演出では、特別遊技のオープニングに関わるオープニング演出、ラウンド遊技に関わるラウンド遊技演出、及び特別遊技のエンディングに関わるエンディング演出等を行う。
【0083】
図14(b)に示すように、画像表示装置31内の中央の下部には、当該変動の画像37(0)が表示される。第1特別図柄の変動の保留がある場合、画像表示装置31における当該変動の画像37(0)の左側に、第1特別図柄における第1保留(変動順が1番目の保留)の画像37
1(1)、第2保留(変動順が2番目の保留)の画像37
1(2)、第3保留(変動順が3番目の保留)の画像37
1(3)、及び第4保留(変動順が4番目の保留)の画像37
1(4)の最大4個の画像が表示される。
【0084】
第1特別図柄保留表示器23の保留表示数が増加すると、増加後の保留数に応じた画像371(1)、371(2)、371(3)、又は371(4)が出現する。
【0085】
第1特別図柄保留表示器23の保留表示数と対応する画像371(1)、371(2)、371(3)、又は371(4)の表示中は、特別図柄の1回の変動が終わる度に、当該変動の画像37(0)が消え、当該変動の変動画像37(0)の位置に第1保留の画像371(1)が移動し、第2保留以降の画像371(2)、371(3)、又は371(4)が各々の右隣の位置に移動する。
【0086】
以降の説明では、画像37(0)、371(1)、371(2)、371(3)、371(4)を適宜「保留表示画像」という。
【0087】
図15に示すように、本実施形態の遊技機1は、夕方モード、昼モード、及び夜モードの3つのモードを有する。夕方モードは、通常状態であるときのモードである。昼モードは、低ベース時短状態であるときのモードである。夜モードは、高ベース時短状態であるときのモードである。夕方モードの間は、通常変動中に、夕方の様子を示す背景画像が表示される。昼モードの間は、通常変動中に、昼の様子を示す背景画像が表示される。夜モードの間は、通常変動中に、夜の様子を示す背景画像が表示される。
【0088】
図16に示すように、遊技機1は、昼モード、夕方モード、及び夜モードにおいて、図柄変動表示に合わせた演出の序盤に、現在のモードに対応する背景画像の上に、左図柄36L、中図柄36C、右図柄36Rがバラバラに一巡表示する通常変動画像を表示する。
【0089】
図17に示すように、昼モード、夕方モード、及び夜モードの図柄変動表示に合わせた演出において、通常変動演出からノーマルリーチに進む演出が実行される場合ある。通常変動演出からノーマルリーチ演出に進む場合の大当たりの信頼度は、ノーマルリーチ演出に進まない場合よりも高くなる。
【0090】
通常変動演出からノーマルリーチ演出に進むときは、左図柄36L及び右図柄36Rの一方(
図17の例では左図柄36L)が仮停止し、仮停止したものを除く2つの図柄の一巡表示が暫く続いた後、左図柄36L及び右図柄36Rの他方(
図17の例では右図柄36R)が先に停止しているものと同じ種類の図柄で仮停止する。
【0091】
図18、及び
図19に示すように、昼モード、及び夕方モードの図柄変動表示に合わせた演出において、ルーレット演出が実行される場合ある。夜モードでは、ルーレット演出が実行されることはない。ルーレット演出は、ルーレットの出目により、複数の発展先候補のうちのどれに発展するかを示唆する演出である。
【0092】
ルーレットの出目には、「昼」、「夕方」、及び「はずれ」がある。「昼」の出目は、昼モードになることを示唆するものである。「夕方」の出目は、夕方モードになることを示唆するものである。「はずれ」の出目は、通常ハズレの図柄で停止することを示唆するものである。
【0093】
図18(a)に示すように、夕方モードのときのルーレット演出において、ルーレットの出目が「夕」になった場合、左図柄36L、中図柄36C、右図柄36Rが「212」で確定し、「夕方モード継続」の文字が出現する。その後、夕方モードの背景画像を維持したまま、左図柄36L、中図柄36C、右図柄36Rが次の変動を始める。
【0094】
図18(b)に示すように、夕方モードのときのルーレット演出において、ルーレットの出目が「昼」になった場合、左図柄36L、中図柄36C、右図柄36Rが「232」で確定し、「昼モード突入」の文字が出現する。その後、背景画像が昼モードのものに切り換わり、左図柄36L、中図柄36C、右図柄36Rが次の変動を始める。
【0095】
図18(c)に示すように、夕方モードのときのルーレット演出において、ルーレットの出目が「はずれ」になった場合、左図柄36L、中図柄36C、右図柄36Rが、「212」及び「213」以外のハズレ態様の組み合わせ(
図18(c)の例では「272」)で確定する。その後、夕方モードの背景画像を維持したまま、左図柄36L、中図柄36C、右図柄36Rが次の変動を始める。
【0096】
図19(a)に示すように、昼モードのときのルーレット演出において、ルーレットの出目が「昼」になった場合、左図柄36L、中図柄36C、右図柄36Rが「232」で確定し、「昼モード継続」の文字が出現する。その後、昼モードの背景画像を維持したまま、左図柄36L、中図柄36C、右図柄36Rが次の変動を始める。
【0097】
図19(b)に示すように、昼モードのときのルーレット演出において、ルーレットの出目が「夕」になった場合、左図柄36L、中図柄36C、右図柄36Rが「212」で確定し、「夕方モード突入」の文字が出現する。その後、夕方モードの背景画像を維持したまま、左図柄36L、中図柄36C、右図柄36Rが次の変動を始める。
【0098】
図19(c)に示すように、昼モードのときのルーレット演出において、ルーレットの出目が「はずれ」になった場合、左図柄36L、中図柄36C、右図柄36Rが、「212」及び「213」以外のハズレ態様の組み合わせ(
図19(c)の例では「272」)で確定する。その後、昼モードの背景を維持したまま、左図柄36L、中図柄36C、右図柄36Rが次の変動を始める。
【0099】
図20に示すように、昼モード、夕方モード、及び夜モードの図柄変動表示に合わせた演出において、ノーマルリーチ演出からSPリーチ演出に発展する場合がある。SPリーチ演出では、画像表示装置31が、SPリーチ演出の演出画像を表示する。ノーマルリーチ演出からSPリーチ演出に発展する場合の大当たりの信頼度は、SPリーチ演出に進まない場合よりも高くなる。
【0100】
ノーマルリーチ演出からSPリーチ演出に発展するときは、中図柄36Cが減速して止まりそうになってから高速回転し、左図柄36Lと右図柄36Rが画面の左隅と右隅に離れる。これに合わせて、演出画像がSPリーチのアニメーションになる。
【0101】
図21に示すように、始動入賞により特別図柄の変動の保留が発生し、その保留(
図21(a)及び
図21(b)の例では、第1特別図柄の第3保留)と対応する変動を最終変動とする先読み保留表示変化演出が実行されている場合、始動入賞から最終変動までの間の各変動の開始直後のタイミングt
HH(
図21(a)及び
図21(b)の例では、最終変動の2つ前の変動の開始直後のタイミングt
HH(2)、最終変動の1つ前の変動の開始直後のタイミングt
HH(1)、最終変動の開始直後のタイミングt
HH(0))において、最終変動と対応する保留表示画像の表示態様が、青、緑、及び赤の何れかに変化する。先読み保留表示変化演出では、青<緑<赤の順に大当たりの信頼度が高くなる。
【0102】
図3において、遊技機1の裏面には、主制御基板10、枠制御基板160、演出制御基板120、電源基板70、電源プラグ161、電源スイッチ162等が設けられている。主制御基板10は、カバー10cにより、覆われている。枠制御基板160は、カバー160cにより、覆われている。
図4に示すように、カバー10cの内側には、主制御基板10とRAMクリアボタン110eがある。カバー160cの内側には、枠制御表示器85と遊技球数クリアボタン180eがある。枠制御表示器85は、枠制御基板160内の発射制御部170から送信される表示データに従って、遊技球数やエラーメッセージなどの情報を表示する。カバー10c及び160cには、孔10e及び160eが穿設されている。カバー10c及び160cが装着された場合でも、孔10eの奥のRAMクリアボタン110eを押して、RAMクリアボタン110eをON状態にしたり、孔160eの奥の遊技球数クリアボタン180eを押して、遊技球数クリアボタン180eをON状態にすることが、できるようになっている。
【0103】
遊技機1に対して電源投入操作が行われると、電源基板70から、主制御基板10、枠制御基板160、及び演出制御基板120に電力が供給されてこれら基板が起動する。
【0104】
ここで、遊技機1の電源投入操作には、通常電源投入操作、主制御基板RAMクリア電源投入操作、枠制御基板RAMクリア電源投入操作、及び全RAMクリア電源投入操作がある。
図22(a)に示すように、通常電源投入操作では、RAMクリアボタン110e及び遊技球数クリアボタン180eをOFF状態にし、電源スイッチ162をONにする。
図22(b)に示すように、主制御基板RAMクリア電源投入操作では、RAMクリアボタン110eをON状態にし、遊技球数クリアボタン180eをOFF状態にし、電源スイッチ162をONにする。
図22(c)に示すように、枠制御基板RAMクリア電源投入操作では、RAMクリアボタン110eをOFF状態にし、遊技球数クリアボタン180eをON状態にし、電源スイッチ162をONにする。
図22(d)に示すように、全RAMクリア電源投入操作では、RAMクリアボタン110eをON状態にし、遊技球数クリアボタン180eをON状態にし、電源スイッチ162をONにする。
【0105】
図5において、主制御基板10は、遊技機1における遊技球の付与を伴う遊技の進行を制御するものである。主制御基板10は、ワンチップマイコン110m、乱数回路110f、入力ポート、出力ポート等を備えている。主制御基板10のワンチップマイコン110mは、メインCPU110a、メインROM110b、及びメインRAM110cから構成されている。乱数回路110fは、0~65535の数値範囲の大当たり乱数値を発生する。
【0106】
主制御基板10の入力ポートには、一般入賞口検出スイッチ12a、ゲート検出スイッチ13a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、第1大入賞口検出スイッチ16a、特定領域検出スイッチ18a、及びアウト球検出スイッチ19aが接続されている。
【0107】
主制御基板10の出力ポートには、始動口開閉ソレノイド15c、第1大入賞口開閉ソレノイド16c、第2大入賞口開閉ソレノイド17c、特定領域開閉ソレノイド18d、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、及び普通図柄保留表示器25が接続されている。
【0108】
主制御基板10のメインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行う。メインCPU110aは、電源投入操作が行われると、初期設定処理を実行し、初期設定処理を終えて遊技が可能な状態になった以降は、特別図柄の変動、普通図柄の変動、及び特別遊技等の遊技の進行を制御する。
【0109】
主制御基板10のメインROM110bには、遊技制御用プログラム等のデータが記憶されている。メインROM110bには、特別図柄表示装置20、21用の大当たり判定テーブル、普通図柄表示装置22用の当たり判定テーブル、図柄決定テーブル、変動パターン決定テーブル、事前判定テーブル、特別遊技制御テーブル、大入賞口開閉制御テーブル、特別遊技終了時設定テーブル、特殊ハズレ図柄停止時設定テーブル、補助遊技制御テーブル、可動片開放制御テーブル等の各種テーブルが記憶されている。これらのテーブルの詳細については、後述する。
【0110】
主制御基板10のメインRAM110cには、特別図柄記憶領域、特図特電処理データ記憶領域、停止図柄データ記憶領域、普通図柄保留記憶領域、普図普電処理データ記憶領域、普通図柄データ記憶領域、コンプリート情報記憶領域、遊技状態フラグ記憶領域、特定領域入賞フラグ記憶領域、遊技機情報送信待機タイマカウンタ、応答受信待機タイマカウンタ、通信不能判定カウンタ、最大獲得遊技球数カウンタ、ラウンド数(R)カウンタ、大入賞口入球数(C)カウンタ、第1特別図柄保留数(U1)カウンタ、普通図柄保留数(G)カウンタ、低ベース時短回数(B)カウンタ、高ベース時短回数(J)カウンタ、変動回数(L)カウンタ、開放回数(S)カウンタ、特電作動番号(K)カウンタ、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、補助遊技タイマカウンタ、遊技状態バッファ、演出用伝送データ格納領域等の各種記憶領域が設けられている。ここで、断電時には、メインRAM110cの使用領域内のデータはチェックサムを付加した上でバックアップ電源74によりバックアップされ、電源復旧時には、このバックアップ情報がチェックサムによるデータチェックを経て復旧されるようになっている。
【0111】
枠制御基板160は、遊技球の払出制御と、遊技球の計数制御を行うものである。枠制御基板160は、主制御基板10に対して、双方向に通信可能に接続されている。枠制御基板160は、発射制御部170、遊技球数制御部180、入力ポート、出力ポート等を備えている。
【0112】
枠制御基板160の入力ポートには、発射球センサ2a、ファール球センサ2b、タッチセンサ3a、発射ボリューム3b、発射用ソレノイド4a、球送りソレノイド4b、小球センサ81a、鉄球センサ81b、電波センサ81c、扉センサ81d、計数ボタン検出スイッチ82、及びカードユニット入力端子板83aが接続されている。枠制御基板160の出力ポートには、カードユニット出力端子板83b、遊技球数表示器84、枠制御表示器85、及び遊技報知ランプ86が接続されている。
【0113】
発射制御部170は、発射CPU170a、発射ROM170b、及び発射RAM170cを備えている。発射CPU170aは、タイマからの入力信号に基づいて、発射ROM170bに格納されたプログラムを読み出し、発射RAM170cをワークエリアとして利用しつつ演算処理を行う。発射CPU170aは、電源投入操作が行われると、初期設定処理を行い、初期設定処理を終えて遊技が可能な状態になった以降は、遊技球の発射を制御する。
【0114】
発射制御部170の発射ROM170bには、発射制御用プログラム等のデータが記憶されている。発射制御部170の発射RAM170cには、発射許可フラグ記憶領域等の各種記憶領域が設けられている。
【0115】
遊技球数制御部180は、遊技球数CPU180a、遊技球数ROM180b、及び遊技球数RAM180cを備えている。遊技球数CPU180aは、タイマからの入力信号に基づいて、遊技球数ROM180bに格納されたプログラムを読み出し、遊技球数RAM180cをワークエリアとして利用しつつ演算処理を行う。遊技球数CPU180aは、電源投入操作が行われると、初期設定処理を行い、初期設定処理を終えて遊技が可能な状態になった以降は、遊技の進行に応じて、遊技可能な遊技球数の減算及び加算に関わる処理を行い、遊技状態及び遊技の進行と停止の状況に基づき、計数ボタン8の操作を制御する。
【0116】
遊技球数制御部180の遊技球数ROM180bには、遊技球数制御用プログラム等のデータが記憶されている。遊技球数ROM180bには、着席中ランプ発光色決定テーブル、着席中背景色決定テーブル、離席中ランプ発光色決定テーブル、離席中背景色決定テーブル等の各種テーブルが記憶されている。これらのテーブルの詳細については、後述する。
【0117】
遊技球数RAM180cには、エラー1発生情報記憶領域、エラー2発生情報記憶領域、エラー3発生情報記憶領域、エラー4発生情報記憶領域、計数ボタン操作有効フラグ記憶領域、計数ボタン操作無効フラグ記憶領域、遊技状態フラグ記憶領域、遊技機情報通知待機フラグ記憶領域、離席中フラグ記憶領域、遊技中断判定フラグ記憶領域、計数通知待機フラグ記憶領域、通信不能判定カウンタ、遊技機情報通知待機タイマカウンタ、計数通知待機タイマカウンタ、遊技中断判定タイマカウンタ、遊技球数カウンタ、発射球数カウンタ、総賞球数カウンタ、計数球数カウンタ等の各種記憶領域が設けられている。ここで、断電時には、遊技球数RAM180cの使用領域内のデータはチェックサムを付加した上でバックアップ電源74によりバックアップされ、電源復旧時には、このバックアップ情報がチェックサムによるデータチェックを経て復旧されるようになっている。
【0118】
電源基板70は、遊技機1に電源電圧を供給し、電源電圧が所定値以下になったときに、電圧降下検知信号を主制御基板10及び枠制御基板160に供給する。
【0119】
演出制御基板120は、演出制御を行うものである。演出制御基板120は、主制御基板10に対して、当該主制御基板10から演出制御基板120へ一方向に通信可能に接続されている。また、演出制御基板120は、枠制御基板160に対して、当該枠制御基板160から演出制御基板120へ一方向に通信可能に接続されている。演出制御基板120は、統括制御部141、表示/音声制御部140、ランプ/駆動制御部150、演出制御用の入力ポートや出力ポート等を備えている。演出制御基板120の入力ポートには、演出ボタン検出スイッチ35a、キー検出スイッチ39a、39b、39c、39d等が接続されている。
【0120】
演出制御基板120は、主制御基板10からコマンドを受信し、受信したコマンドに基づいて、画像表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置330a、330b、330c、330d、及び演出用照明装置340a、340b、340c、340dを制御する。演出制御基板120は、演出制御部120m、表示/音声制御部140、及びランプ/駆動制御部150を備えている。
【0121】
演出制御部120mは、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120c、及びRTC120dを備えている。RTC120dは、現在の日付や時刻を示す信号をサブCPU120aに出力する。RTC120dは、遊技機1に電源供給されているときはその供給電力によって動作し、遊技機1の電源が切られているときは電源基板70のバックアップ電源74の電力によって動作する。
【0122】
サブCPU120aは、主制御基板10から送信されたコマンド、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM120bに格納されたプログラムを読み出し、サブRAM120cをワークエリアとして利用しつつ演算処理を行う。サブCPU120aは、電源投入操作が行われると、初期設定処理を行い、初期設定処理を終えて遊技が可能な状態になった以降は、遊技の進行に応じた演出を制御する。
【0123】
演出制御部120mのサブROM120bには、演出制御用プログラム等のデータが記憶されている。サブROM120b内には、変動演出パターン決定テーブル、通常背景設定テーブル、特別背景設定テーブル等の各種テーブルが記憶されている。
【0124】
サブRAM120cには、演出情報記憶領域、演出図柄記憶領域、図柄変動演出パターン記憶領域、遊技状態情報記憶領域、演出パターン記憶領域、特別背景画像設定フラグ記憶領域、特別背景画像待機設定フラグ記憶領域、特別背景変動数(P)カウンタ等の各種記憶領域が設けられている。
【0125】
表示/音声制御部140は、演出制御部120mからコマンドを受信し、受信したコマンドに基づいて、画像表示装置31及び音声出力装置32を制御する。表示/音声制御部140は、統括制御部141、CGROM146、音声プロセッサ144、音声ROM148、入出力ポート等を備えている。表示/音声制御部140の入出力ポートには、画像表示装置31及び音声出力装置32が接続されている。
【0126】
統括制御部141は、統括CPU141a、統括ROM141b、及び統括RAM141cを備えている。統括CPU141aは、水晶発振器からの動作クロックを受けて統括ROM141bに格納されたプログラムを読み出し、統括RAM141cをワークエリアとして利用しつつ演算処理を行い、当該処理に基づいて、VDP145及び音声プロセッサ144を制御する。
【0127】
統括ROM141bは、画像表示と音声制御を行うための画像・音声制御プログラム、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報、サウンド制御コマンド群から構成されるサウンドリストを生成するためのサウンドリスト生成プログラム等を記憶している。
【0128】
VDP145は、CGROM146と接続されている。CGROM146は、圧縮された画像データや非圧縮のパレットデータを記憶している。画像データは、画像表示装置31にスプライトやムービーのフレームとして表示する画像(例えば、演出図柄画像、演出図柄の背景を構成する背景画像、キャラクタ画像、及び、セリフ画像等の個々の画像)における所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)の画素情報を纏めた素材データである。画像データの画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。パレットデータは、色番号を指定する色番号情報と実際の画素の表示色を示す表示色情報とを対応づけたデータである。
【0129】
VDP145内には、VRAM147が設けられている。VRAM147は、ディスプレイリスト記憶領域、展開記憶領域、第1フレームバッファ領域、第2フレームバッファ領域等を有している。ディスプレイリスト記憶領域は、統括制御部141(統括CPU141a)から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するための領域である。展開記憶領域は、CGMOM内の圧縮画像データを伸長した画像データを一時的に記憶するための領域である。
【0130】
第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域は、画像の描画と表示のための領域である。第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域は、描画の開始毎に、描画用と表示用に交互に切り替わるようになっている。
【0131】
VDP145は、統括制御部141から送信されたディスプレイリストをVRAM147のディスプレイリスト記憶領域に記憶し、CGROM146内におけるディスプレイリストが示す画像データを読み出し、この画像データを基にVRAM147の描画用フレームバッファに1フレーム分の描画データを描画し、VRAM147の表示用フレームバッファの1フレーム分の描画データを映像信号(RGB信号等)として画像表示装置31に出力する。
【0132】
なお、VDP145には、水晶発振器から動作クロックが供給されており、この動作クロックを分周することで、画像表示装置31と同期を図るための同期信号(水平同期信号・垂直同期信号)を生成し、画像表示装置31に出力する。本実施形態では、画像制御部155のフレームレートは1秒間に30回の描画(画像の表示)が行われるように30fps(1/30秒=約33ms)となっているが、1秒間に60回の描画(画像の表示)が行われるように60fps(1/60秒=約16.6ms)としてもよい。
【0133】
音声プロセッサ144は、音声ROM148と接続されている。音声ROM148は、圧縮された音声データを記憶している。音声プロセッサ144は、統括制御部141から送信されたサウンドリストが示す音声データを音声ROM148から読み出し、この音声データを復号化し、復号化により得た信号に音響処理を施し、音響処理を施した信号を演出音の音信号として音声出力装置32に出力する。
【0134】
ランプ/駆動制御部150は、演出制御部120mからコマンドを受信し、受信したコマンドに基づいて、演出用照明装置340a、340b、340c、340d、及び演出用駆動装置330a、330b、330c、330dを制御する。ランプ/駆動制御部150は、ランプCPU150a、ランプRAM150c、ランプROM150b、及び入出力ポート等を備えている。ランプ/駆動制御部150の入出力ポートには、演出用照明装置340a、340b、340c、340d及び演出用駆動装置330a、330b、330c、330dが接続されている。
【0135】
ランプCPU150aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてランプROM150bに格納されたプログラムを読み出し、ランプRAM150cをワークエリアとして利用しつつ演算処理を行い、当該処理に基づいて、演出用照明装置340a、340b、340c、340d及び演出用駆動装置330a、330b、330c、330dに制御する。
【0136】
ランプROM150bは、ランプの点灯と役物の駆動を行うためのランプ・駆動制御プログラム、演出用照明装置340a、340b、340c、340dのランプ発光情報を決定して設定し、この設定に従って演出用照明装置340a、340b、340c、340dを発光させるための発光態様決定プログラム、演出用駆動装置330a、330b、330c、330dの役物駆動情報を決定して設定し、この設定に従って演出用駆動装置330a、330b、330c、330dを動作させるための動作態様決定プログラム、演出ランプ制御態様決定テーブル、演出役物制御態様決定テーブル等を記憶している。
【0137】
図6に示すように、カードユニット9には、カードユニット制御基板90、カードユニットSC基板91、電源基板97等が設けられている。カードユニット9に対して電源投入操作が行われると、電源基板97から、カードユニット制御基板90及びカードユニットSC基板91に電力が供給されてこれら基板が起動する。
【0138】
カードユニット制御基板90は、カードユニット9の基本動作を制御するものである。カードユニットSC基板91は、当該カードユニット9と、外部の装置である遊技機1、管理センタのサーバ(不図示)、ホールコンピュータ(不図示)との間の通信を制御するものである。
【0139】
カードユニット制御基板90は、ワンチップマイコン910m、入力ポート、出力ポート等を備えている。カードユニット制御基板90のワンチップマイコン910mは、ユニットCPU910a、ユニットROM910b、及びユニットRAM910cから構成されている。
【0140】
カードユニットユニット制御基板90の入力ポートには、貸出ボタン検出スイッチ98a、排出ボタン検出スイッチ99a、紙幣識別機91a、及びカードリーダライタ92aが接続されている。貸出ボタン検出スイッチ98aは、カードユニット9の正面における貸出ボタン98の裏側に設けられている。貸出ボタン検出スイッチ98aは、貸出ボタン98が押されたことを検出すると、そのことを示す検出信号を出力する。排出ボタン検出スイッチ99aは、カードユニット9の正面における排出ボタン99の裏側に設けられている。排出ボタン検出スイッチ99aは、排出ボタン99が押されたことを検出すると、そのことを示す検出信号を出力する。
【0141】
カードユニット制御基板90の出力ポートには、カードリーダライタ92a、金額表示器93、及び持ち球数表示器94が接続されている。
【0142】
カードユニット制御基板90のユニットCPU910aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、ユニットROM910bに格納されたプログラムを読み出し、ユニットRAM910cをワークエリアとして利用しつつ演算処理を行う。
【0143】
カードユニット制御基板90のユニットROM910bには、ユニット制御用プログラム等のデータが記憶されている。
【0144】
カードユニット制御基板90のユニットRAM910cには、金額情報記憶領域、持ち球数情報記憶領域、貸出受領結果応答待機フラグ記憶領域、遊技状態フラグ記憶領域、排出ボタン操作無効フラグ記憶領域、貸出ボタン操作無効フラグ記憶領域、貸出受領結果応答待機タイマカウンタ等の各種記憶領域が設けられている。
【0145】
次に、本実施形態に係る遊技機1の動作を説明する。
【0146】
図23は、遊技機1の主制御基板10のメイン処理を示すフローチャートである。
図23において、メインCPU110aは、初期設定処理を行う。初期設定処理では、メインCPU110aは、バックアップ情報の復旧の要否を判定し、復旧を要しないと判定した場合は、メインRAM110cをクリアし、復旧を要すると判定した場合は、メインRAM110cのバックアップ情報を復旧する。データをクリア又は復旧した後、タイマ割込(4ミリ秒)を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)を起動する。初期設定処理の詳細は、後述する。
【0147】
次に、メインCPU110aは、遊技機情報通知処理を行う(S20)。遊技機情報通知処理では、メインCPU110aは、遊技機1の遊技状態及び遊技の進行と停止の状況を枠制御基板160に通知するための遊技機情報通知コマンドを生成し、生成した遊技機情報通知コマンドを枠制御基板160に送信し、枠制御基板160からの応答コマンドの返信の有無を確認する。遊技機情報通知コマンドは、コンプリート機能発動エラーの発生の有無を示す情報、始動口に入賞したことを示す情報、大入賞口に入賞したことを示す情報等を含む。
【0148】
ここで、
図24に示すように、遊技機1では、主制御基板10及び枠制御基板160の初期設定処理の終了後は、108ミリ秒毎に、主制御基板10から枠制御基板160に、遊技機情報通知コマンドが送信される。枠制御基板160は、遊技機情報通知コマンドの送信から応答コマンドの返信までの待機時間を10ミリ秒とし、10回連続して、待機時間内の応答コマンドの返信がなかった場合、画像表示装置31に通信障害発生通知を表示させる。遊技機情報通知処理の詳細は、後述する。
【0149】
図23において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値及びリーチ判定用乱数値を更新する(S30)。ステップS30の実行後、メインCPU110aは、初期乱数値更新処理を行う(S40)。初期乱数値更新処理では、メインCPU110aは、特別図柄判定用初期乱数値、普通図柄判定用初期乱数値を更新する。
【0150】
次に、メインCPU110aは、電源基板70の電断検出回路73から電圧降下検知信号が入力されているか否かを判定する(S91)。電圧降下検知信号が入力されていない場合(S91:No)、ステップS20に戻り、以降の処理を繰り返す。電圧降下検知信号が入力されている場合(S91:Yes)、ステップS92に進む。
【0151】
ステップS92において、メインCPU110aは、電圧降下検知信号が所定期間(例えば、10ミリ秒)継続して入力されているか否かを判定する。所定期間継続しない場合(S92:No)、ステップS20に戻り、以降の処理を繰り返す。所定期間継続した場合(S92:Yes)、ステップS93に進む。
【0152】
ステップS93において、メインCPU110aは、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定する。次に、メインCPU110aは、枠制御基板160の遊技球数制御部180及び発射制御部170に電源遮断指定コマンドを送信する(S94)。
【0153】
次に、メインCPU110aは、メインRAM110cの使用領域内のデータのチェックサムを作成し、作成したチェックサムをメインRAM110cに保存する(S95)。このステップS95においてメインRAM110cに保存されたチェックサムは、次回の電源投入時の初期設定処理においてその時点におけるメインRAM110cの使用領域内のデータから計算したチェックサムと照合され、両者の一致の有無によりチェックサムが正常であるか(バックアップ情報が有効でデータ復旧が可能か否か)が判定される。
【0154】
次に、メインCPU110aは、バックアップフラグをセーブし(S96)、RAMアクセスを禁止する(S97)。メインCPU110aは、ステップS97の実行後、無限ループを行い、電源断に備える。以降は電源供給が完全に断たれるまで待機する。
【0155】
図25は、遊技機1の主制御基板10のタイマ割込み処理を示すフローチャートである。主制御基板10のメインCPU110aは、主制御基板10内のリセット用クロックパルス発生回路におけるリセット用クロックパルス信号の発生周期である4ミリ秒毎にタイマ割込み処理を実行する。
【0156】
メインCPU110aは、リセット用クロックパルス信号が発生すると、その時点におけるメインCPU110aのレジスタ内の情報をスタック領域に退避させる(S100)。次に、メインCPU110aは、時間制御処理を行う(S110)。時間制御処理は、メインRAM110c内における各種時間の計時に用いるカウンタを更新する処理である。時間制御処理では、メインCPU110aは、メインRAM110c内における特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、補助遊技タイマカウンタを1ずつ減算する。
【0157】
次に、メインCPU110aは、特定乱数値更新処理を行う(S120)。特定乱数値更新処理は、特別図柄乱数値、及び普通図柄乱数値を更新する処理である。ここで、特別図柄乱数値の乱数範囲は0~99であり、普通図柄乱数値の乱数範囲は0~65535である。特定乱数値更新処理において、メインCPU110aは、特別図柄乱数値の乱数カウンタ及び普通図柄乱数値の乱数カウンタを、+1して更新する。加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)、乱数カウンタを0に戻し、その時の初期乱数値からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
【0158】
ステップS120の実行後、メインCPU110aは、初期乱数値更新処理を行う(S130)。初期乱数値更新処理では、メインCPU110aは、特別図柄初期乱数値、及び普通図柄初期乱数値を更新する。
【0159】
次に、メインCPU110aは、入力制御処理を行う(S200)。入力制御処理では、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ12a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、ゲート検出スイッチ13aの各種スイッチに入力があったか否かを判定し、入力があった場合には所定のデータをセットする。入力制御処理の詳細は、後述する。
【0160】
ステップS200の実行後、メインCPU110aは、特図特電制御処理を行う(S300)。特図特電制御処理では、メインCPU110aは、メインRAM110cに設けられた特図特電処理データの値を遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新しつつ、特別図柄記憶判定処理(特図特電処理データ=0のときの処理)、特別図柄変動処理(特図特電処理データ=1のときの処理)、特別図柄停止処理(特図特電処理データ=2のときの処理)、大当たり遊技処理(特図特電処理データ=3のときの処理)、小当たり遊技処理(特図特電処理データ=4のときの処理)、及び大当たり遊技終了処理(特図特電処理データ=5のときの処理)の6つの処理のうちの1つを選んで実行する。特図特電制御処理の詳細は、後述する。
【0161】
ステップS300の実行後、メインCPU110aは、普図普電制御処理を行う(S400)。普図普電制御処理では、メインCPU110aは、メインRAM110cに設けられた普図普電処理データの値を遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新しつつ、普通図柄変動処理(普図普電処理データ=0のときの処理)、及び補助遊技処理(普図普電処理データ=1のときの処理)の2つの処理のうちの1つを選んで実行する。普図普電制御処理の詳細は、後述する。
【0162】
ステップS400の実行後、メインCPU110aは、賞球制御処理を行う(S500)。賞球制御処理では、メインCPU110aは、メインRAM110c内における一般入賞口賞球カウンタ、第1始動口賞球カウンタ、第2始動口賞球カウンタ、及び大入賞口賞球カウンタを参照し、各カウンタが示す個数の遊技球の付与を指示する賞球数指定コマンドを生成し、このコマンドを枠制御基板160の遊技球数制御部180に送信する。
【0163】
ステップS500の実行後、メインCPU110aは、コンプリート判定処理を行う(S600)。コンプリート判定処理は、コンプリート機能を発動させるか否かを判定する処理である。コンプリート判定処理では、メインCPU110aは、メインRAM110cの最大獲得遊技球数カウンタが、一日の上限値である95000に達したか判定する。メインCPU110aは、最大獲得遊技球数カウンタが95000に達した場合は、メインRAM110cのコンプリート情報記憶領域に、コンプリート機能の発動を示すコンプリート情報を記憶し、遊技球の発射の禁止を遊技球数制御部180及び発射制御部170に通知するための発射禁止コマンドを生成し、生成した発射禁止コマンドを送信バッファにセットする。最大獲得遊技球数カウンタは、遊技球の付与があった場合に各賞球カウンタが示す個数加算され、カウンタ値が1以上のときに遊技球の発射があった場合に1減算されるカウンタで、最小値は0である。
【0164】
ステップS500の実行後、メインCPU110aは、データ生成処理を行う(S910)。データ生成処理では、メインCPU110aは、外部出力用データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データを生成する。
【0165】
ステップS910の実行後、メインCPU110aは、出力制御処理を行う(S920)。出力制御処理では、メインCPU110aは、ステップS910のデータ生成処理で作成した外部出力用データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。また、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、及び普通図柄表示装置22の各LEDを点灯させるために、上記S910のデータ生成処理で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力する表示装置出力処理を行う。さらに、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされたコマンドを枠制御基板160及び演出制御基板120に送信するコマンド送信処理も行う。
【0166】
ステップS920の実行後、メインCPU110aは、ステップS100でスタック領域に退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる(S930)。
【0167】
図26は、遊技機1の演出制御部120mのメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理は、電源投入操作により電源基板70から演出制御部120mのサブCPU120aにシステムリセットが発生したことを契機として開始される。
【0168】
図26において、サブCPU120aは、初期設定処理を行う(S4000)。初期設定処理では、サブCPU120aは、電源投入に応じて、サブROM120bから起動プログラムを読み込むとともに、サブRAM120c内の各種フラグを初期化する。初期設定処理の終了後は、サブCPU120aは、演出用乱数値等を更新する処理(S4100)を繰り返す。また、この乱数値の更新処理と併せて、サブCPU120aは、演出制御部120m内のリセット用クロックパルス発生回路によるリセット用クロックパルス信号の発生周期である2ミリ秒毎にタイマ割込み処理を実行する。
【0169】
ここで、サブCPU120aの初期設定処理の所要時間は、メインCPU110aの初期設定処理の所要時間よりも十分に短い。このため、メインCPU110aの初期設定処理の開始時において、サブCPU120aは、初期設定処理を終えて、メインCPU110aからのコマンドを受信バッファ内に格納できる状態になっている。
【0170】
図27は、演出制御部120mのタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
図27において、サブCPU120aは、サブCPU120aのレジスタ内の情報をスタック領域に退避させる(S4400)。
【0171】
次に、サブCPU120aは、タイマ更新処理を行う(S4500)。タイマ更新処理では、サブCPU120aは、サブRAM120cの各種タイマカウンタを-1して更新する。
【0172】
次に、サブCPU120aは、コマンド解析処理を行う(S4600)。コマンド解析処理では、サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドを解析し、この解析結果に基づいて、画像表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置330a、330b、330c、330d、及び演出用照明装置340a、340b、340c、340dによる演出の内容を決定し、決定した演出の内容を示すコマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。コマンド解析処理の詳細は、後述する。
【0173】
次に、サブCPU120aは、演出入力制御処理を行う(S4700)。演出入力制御処理では、サブCPU120aは、演出ボタン35、十字キー39、中央キー39Eの検出スイッチ35a、39a、39b、39c、39d、39eの入力信号に応じた処理を行う。
【0174】
次に、サブCPU120aは、データ出力処理を行う(S4800)。データ出力処理では、サブCPU120aは、ステップS1600のコマンド解析処理、及びステップS1700の演出入力制御処理においてサブRAM120cの送信バッファにセットしたコマンドを統括制御部141及びランプ/駆動制御部150に送信する。
【0175】
次に、サブCPU120aは、ステップS1400でスタック領域に退避した情報をサブCPU120aのレジスタに復帰させる(S4900)。
【0176】
図28は、遊技機1の発射制御部170のメイン処理を示すフローチャートである。
図28において、発射CPU170aは、初期設定処理を行う(S1010)。初期設定処理を終了した後、発射CPU170aは、発射制御処理を行う(S1020)。発射制御処理は、操作ハンドル3の操作に応じて、球送りソレノイド4bと発射用ソレノイド4aを駆動し、遊技球を発射させる処理である。発射制御処理の詳細は、後述する。
【0177】
次に、発射CPU170aは、主制御基板10から電源遮断指定コマンドを受信したか否かを判定する(S1091)。電源遮断指定コマンドを受信していない場合(S1091:No)、ステップS1020に戻る。電源遮断指定コマンドを受信した場合(S1091:Yes)、ステップS1097に進む。
【0178】
ステップS1097において、メインCPU110aは、RAMアクセスを禁止し、無限ループを行い、電源断に備える。以降は電源供給が完全に断たれるまで待機する。
【0179】
図29は、遊技機1の発射制御部170の発射制御処理(
図28のステップS1020)の詳細を示すフローチャートである。
図29において、発射CPU170aは、発射RAM170cの発射許可フラグ記憶領域に発射許可フラグがセットされているかを判定する(S1110)。発射許可フラグがセットされていない場合(S1110:No)、ステップS1120に進み、発射許可フラグがセットされている場合(S1110:Yes)、ステップS1140に進む。
【0180】
ステップS1120において、発射CPU170aは、主制御基板10から発射許可コマンドを受信したか否かを判定する。発射CPU170aは、発射許可コマンドを受信した場合(S1120:Yes)、ステップS1130に進んで、発射RAM170cの発射許可フラグ記憶領域に発射許可フラグをセットする。発射CPU170aは、発射許可コマンドを受信していない場合(S1120:No)、ステップS1130を飛ばして、今回の発射制御処理を終了する。
【0181】
ステップS1140において、発射CPU170aは、タッチセンサ3aの検出信号の入力があったか否かを判定する。発射CPU170aは、タッチセンサ3aの検出信号の入力があった場合(S1140:Yes)、ステップS1150に進む。タッチセンサ3aの検出信号の入力がない場合(S1140:No)、ステップS1160に進む。
【0182】
ステップS1150において、発射CPU170aは、発射ボリューム3bの出力電圧に基づいて、発射用ソレノイド4a及び球送りソレノイド4bに通電し、ステップS1170に進む。この通電により、球送りソレノイド4bは、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材に向けて、遊技球を1個ずつ送り出し、発射用ソレノイド4aが、打出部材を回転させて、遊技球をレール5a及び5b間に打ち出す。
【0183】
ステップS1160において、発射CPU170aは、発射用ソレノイド4a及び球送りソレノイド4bへの通電を停止し、ステップS1170に進む。
【0184】
ステップS1170において、発射CPU170aは、主制御基板10から発射禁止コマンドを受信したか否かを判定する。発射CPU170aは、主制御基板10から発射禁止コマンドを受信した場合(S1170:Yes)、ステップS1180に進んで、発射RAM170cの発射許可フラグ記憶領域の発射許可フラグをクリアし、今回の発射制御処理を終了する。発射CPU170aは、主制御基板10から発射禁止コマンドを受信していない場合(S1170:No)、ステップS1180を飛ばして、今回の発射制御処理を終了する。
【0185】
図30は、遊技機1の遊技球数制御部180のメイン処理を示すフローチャートである。
図30において、遊技球数CPU180aは、初期設定処理を行う(S2010)。初期設定処理では、遊技球数CPU180aは、バックアップ情報の復旧の要否を判定し、復旧を要しないと判定した場合は、遊技球数RAM180cをクリアし、復旧を要すると判定した場合は、遊技球数RAM180cのバックアップ情報を復旧する。初期設定処理の詳細は、後述する。
【0186】
ステップS2010の実行後、遊技球数CPU180aは、エラー判定処理を行う(S2020)。エラー判定処理では、遊技球数CPU180aは、主制御基板10におけるコンプリート機能発動エラーの発生の有無、及び枠制御基板160における小球検知エラー、鉄球検知エラー、及び電波検知エラーの発生の有無を判定し、これら4つのうちの所定のエラーである小球検知エラー、鉄球検知エラー、及び電波検知エラーが発生した場合に、計数ボタン8の操作を禁止するための制御を行う。エラー判定処理の詳細は、後述する。
【0187】
ステップS2020の実行後、遊技球数CPU180aは、応答処理を行う(S2030)。応答処理では、遊技球数CPU180aは、主制御基板10から遊技機情報通知コマンドを受信したか否かを判定し、遊技機情報通知コマンドを受信した場合、主制御基板10に応答コマンドを送信する。応答処理の詳細は、後述する。
【0188】
ステップS2030の実行後、遊技球数CPU180aは、遊技機情報通知処理を行う(S2040)。遊技機情報通知処理では、遊技球数CPU180aは、遊技機1の遊技状態及び遊技の進行と停止の状況をカードユニット9に通知するための遊技機情報通知データを生成し、生成した遊技機情報通知データをカードユニット9に送信する。遊技機情報通知データは、遊技機1の遊技状態を示す情報、遊技機1が大当たり中であるか否かを示す情報、コンプリート機能発動エラーの発生の有無を示す情報、小球検知エラーの発生の有無を示す情報、鉄球検知エラーの発生の有無を示す情報、電波検知エラーの発生の有無を示す情報、遊技球数を示す情報、発射球数を示す情報、総賞球数を示す情報、始動口に入賞したことを示す情報、大入賞口に入賞したことを示す情報等を含む。
【0189】
ここで、
図31に示すように、遊技機1では、枠制御基板160の初期設定処理の終了後は、300ミリ秒毎に、枠制御基板160からカードユニット9に、遊技機情報通知データが送信される。遊技機情報通知処理の詳細は、後述する。
【0190】
図30において、遊技球数CPU180aは、計数処理を行う(S2050)。計数処理では、遊技球数CPU180aは、発射球センサ2aの入力信号、ファール球センサ2bの入力信号、及び主制御基板10から送信される賞球数指定コマンドに応じて、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタ、発射球数カウンタ、総賞球数カウンタを減算又は加算する処理を行う。また、遊技球数CPU180aは、計数ボタン検出スイッチ82の入力信号を基に、計数ボタン8の操作の有無を判定し、計数ボタン8の操作態様に応じて決まる数を、カードユニット9に移行する遊技球数である計数球数とし、この計数球数を遊技球数RAM180cの計数球数カウンタに加算する処理を行う。
【0191】
ステップS2050の実行後、遊技球数CPU180aは、計数通知処理を行う(S2060)。計数通知処理では、遊技球数CPU180aは、計数通知データを生成し、生成した計数通知データをカードユニット9に送信する。
【0192】
ここで、
図32に示すように、遊技機1では、遊技機情報通知データの送信から100ミリ秒が経過する毎に、枠制御基板160からカードユニット9に、計数通知データが送信される。計数通知処理の詳細は、後述する。
【0193】
図30において、遊技球数CPU180aは、貸出制御処理を行う(S2070)。貸出制御処理では、遊技球数CPU180aは、カードユニット9から貸出通知データを受信したか否かを判定し、貸出通知データを受信した場合、遊技球数RAM160cの遊技球数カウンタを加算して更新し、カードユニット9に貸出受領結果応答データを返信する。貸出制御処理の詳細は、後述する。
【0194】
ステップS2070の実行後、遊技球数CPU180aは、遊技報知制御処理を行う(S2080)。遊技報知制御処理では、遊技球数CPU180aは、遊技者が着席しているかそれとも離席したかを判定し、着席時又は離席時の報知態様を決定し、この決定に従って、遊技報知ランプ86の発光色と、画像表示装置31の通常変動又は客待ちの背景色を決定し、遊技報知ランプ86の発光態様及び画像表示装置31の表示態様を制御する。ここで、遊技報知ランプ86の発光色には、発光なし(無色)、青、緑、紫、黄、及び赤の6種類がある。また、通常変動及び客待ちの背景色には、グレー、青、緑、紫、黄色、赤の6種類がある。遊技報知制御処理の詳細は、後述する。
【0195】
次に、遊技球数CPU180aは、電源基板70の電断検出回路73から電圧降下検知信号が入力されているか否かを判定する(S2091)。電圧降下検知信号が入力されていない場合(S2091:No)、ステップS2020に戻り、以降の処理を繰り返す。電圧降下検知信号が入力されている場合(S2091:Yes)、ステップS2092に進む。
【0196】
ステップS2092において、遊技球数CPU180aは、電圧降下検知信号が所定期間(例えば、10ミリ秒)継続して入力されているか否かを判定する。所定期間継続しない場合(S2092:No)、ステップS2020に戻り、以降の処理を繰り返す。所定期間継続した場合(S2092:Yes)、ステップS2095に進む。
【0197】
ステップS2095において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの使用領域内のデータのチェックサムを作成し、作成したチェックサムを遊技球数RAM180cに保存する。このステップS2095において遊技球数RAM180cに保存されたチェックサムは、次回の電源投入時の初期設定処理においてその時点における遊技球数RAM180cの使用領域内のデータから計算したチェックサムと照合され、両者の一致の有無によりチェックサムが正常であるか(バックアップ情報が有効でデータ復旧が可能か否か)が判定される。
【0198】
遊技球数CPU180aは、バックアップフラグをセーブし(S2096)、RAMアクセスを禁止する(S2097)。遊技球数CPU180aは、ステップS2097の実行後、無限ループを行い、電源断に備える。以降は電源供給が完全に断たれるまで待機する。
【0199】
図33は、カードユニット9のカードユニット制御基板90のメイン処理を示すフローチャートである。ユニットCPU910aは、初期設定処理を行い(S3010)、初期化処理の終了後は、所定の周期で、ステップS3020~ステップS3080の処理を繰り返す。
【0200】
ステップS3020において、ユニットCPU910aは、紙幣挿入認識処理を行う。紙幣挿入認識処理では、ユニットCPU910aは、紙幣挿入口91への紙幣6の投入に応じて、ユニットRAM910cの金額情報記憶領域の更新、及び金額表示器93の表示に関わる処理を行う。紙幣挿入認識処理の詳細は、後述する。
【0201】
ステップS3020の実行後、ユニットCPU910aは、カード挿入認識処理を行う(S3030)。カード挿入認識処理では、ユニットCPU910aは、カード挿入口92へのカード7の挿入に応じて、ユニットRAM910cの金額情報記憶領域及び持ち球数情報を更新し、金額表示器93及び持ち球数表示器94の表示の変更に関わる処理を行う。カード挿入認識処理の詳細は、後述する。
【0202】
ステップS3030の実行後、ユニットCPU910aは、移行処理を行う(S3040)。移行処理では、ユニットCPU910aは、遊技球数の移行信号である計数通知データを受信したか否かを確認し、計数通知データを受信した場合、ユニットRAM910c持ち球数情報を更新し、持ち球数表示器94の表示の変更に関わる処理を行う。移行処理の詳細は、後述する。
【0203】
ステップS3040の実行後、ユニットCPU910aは、貸球処理を行う(S3050)。貸球処理では、ユニットCPU910aは、貸出ボタン98の操作に応じて、貸出通知データの生成及び送信に関わる処理を行う。
【0204】
ステップS3050の実行後、ユニットCPU910aは、応答確認処理を行う(S3060)。応答確認処理では、ユニットCPU910aは、貸出受領結果応答データの返信の確認に関わる処理を行う。
【0205】
ここで、
図34に示すように、カードユニット9は、貸出通知データの送信から貸出受領結果応答データの返信までの待機時間を10ミリ秒とし、10ミリ秒の間に貸出受領結果応答データの返信があった場合、カードユニット9から遊技機1への遊技球数の移行が確定し、10ミリ秒の間に貸出受領結果応答データの返信がなかった場合、貸出通知データを再送信する。貸出処理及び応答確認処理の詳細は、後述する。
【0206】
図33において、ユニットCPU910aは、返却処理を行う(S3070)。返却処理では、ユニットCPU910aは、排出ボタン99の操作に応じて、金額情報及び持ち球数情報のカード7への書き込み、カード7の排出に関わる処理を行う。返却処理の詳細は、後述する。
【0207】
ステップS3070の実行後、ユニットCPU910aは、遊技機情報解析処理を行う(S3080)。遊技機情報解析処理では、ユニットCPU910aは、枠制御基板160から遊技機情報通知データを受信したか否かを判定し、遊技機情報通知データを受信した場合に、遊技機情報通知データを基に、遊技機1が、通常状態、低ベース時短状態、高ベース時短状態、遊技不能状態1、遊技不能状態2の何れの遊技状態であるかを判定し、この遊技状態に応じて、管理センタのサーバ(不図示)への不正発生通知、紙幣6及びカード7の返却の許否に関わる処理を行う。遊技機情報解析処理の詳細は、後述する。
【0208】
図35及び
図36は、主制御基板10の初期設定処理(
図23のステップS10)の詳細を示すフローチャートである。
図35において、メインCPU110aは、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定を行い(S10-1)、メインRAM110cへのアクセスを許可する(S10-2)。
【0209】
次に、メインCPU110aは、メインRAM110cにバックアップフラグがセーブされているか否かを判定する(S10-4)。メインCPU110aは、バックアップフラグがセーブされている場合(S10-4:Yes)、ステップS10-5に進む。バックアップフラグがセーブされていない場合(S10-4:No)、ステップS10-8に進む。
【0210】
ステップS10-5において、メインCPU110aは、メインRAM110c内のバックアップ情報のチェックサムを算出する。次のステップS10-6において、メインCPU110aは、チェックサムが正常であるか否かを判定する。具体的には、メインRAM110cにセーブされていたチェックサムとステップS10-5において算出したチェックサムが一致するか否かを判定する。メインCPU110aは、チェックサムが正常でない場合(S10-6:No)、ステップS10-7に進む。チェックサムが正常である場合(S10-6:Yes)、ステップS10-8に進む。
【0211】
ステップS10-7において、メインCPU110aは、演出制御基板120に復旧不可能コマンドを送信する。演出制御基板120は、復旧不可能コマンドを受信すると、画像表示装置31に復旧不可能報知を表示する。
【0212】
ステップS10-8において、メインCPU110aは、RAMクリアボタン110eが押されているか否かを判定する。
図22(b)に示した主制御基板RAMクリア電源投入操作又は
図22(d)に示した全RAMクリア電源投入操作が行われた場合、このステップS10-8の判定結果は「Yes」になり、
図22(a)に示した通常電源投入操作又は
図22(c)に示した枠制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、このステップS10-8の判定結果は「No」になる。メインCPU110aは、RAMクリアボタン110eが押されていない場合(S10-8:No)、ステップS10-9に進む。RAMクリアボタン110eが押されている場合(S10-8:Yes)、ステップS10-12に進む。
【0213】
ステップS10-9において、メインCPU110aは、メインRAM110cにセーブされているバックアップフラグ及びチェックサムをクリアし、電源復旧時のメインRAM110cの設定を行う。電源復旧時のメインRAM110cの設定では、メインRAM110cのバックアップ情報が復旧される。
【0214】
ステップS10-9の実行後、メインCPU110aは、ステップS10-10に進む。ステップS10-10において、メインCPU110aは、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域に、通常状態の遊技状態フラグがセットされているかを判定する。メインCPU110aは、通常状態の遊技状態フラグがセットされている場合(ステップS10-10:Yes)、ステップS10-17に進み、通常状態の遊技状態フラグがセットされていない場合(ステップS10-10:No)、ステップS10-18に進む。
【0215】
RAMクリアボタン110eが押されている場合(S10-8:Yes)、ステップS10-12において、メインCPU110aは、メインRAM110cの全領域をクリアする。ステップS10-13において、メインCPU110aは、メインRAM110cにおける遊技球数カウンタを除いた領域をクリアする。メインCPU110aは、ステップS10-12の実行後、ステップS10-14に進む。
【0216】
ステップS10-14において、メインCPU110aは、枠制御基板160及び演出制御基板120に電源投入指定コマンドを送信し、ステップS10-25に進む。
【0217】
ステップS10-17において、メインCPU110aは、通常状態と対応する電源復旧指定コマンドを枠制御基板160及び演出制御基板120に送信し、ステップS10-25に進む。
【0218】
図36のステップS10-18において、メインCPU110aは、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域に、低ベース時短状態の遊技状態フラグがセットされているかを判定する。メインCPU110aは、低ベース時短状態の遊技状態フラグがセットされている場合(ステップS10-18:Yes)、ステップS10-19に進み、低ベース時短状態の遊技状態フラグがセットされていない場合(ステップS10-18:No)、ステップS10-24に進む。ステップS10-19において、メインCPU110aは、低ベース時短状態と対応する電源復旧指定コマンドを枠制御基板160及び演出制御基板120に送信し、ステップS10-25に進む。
【0219】
ステップS10-24において、メインCPU110aは、高ベース時短状態と対応する電源復旧指定コマンドを枠制御基板160及び演出制御基板120に送信する。その後、メインCPU110aは、復旧後の遊技状態と対応する遊技状態指定コマンドを演出制御基板120に送信し(S10-25)、ステップS10-26に進む。
【0220】
ステップS10-26において、メインCPU110aは、タイマ割込を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)を起動する。次のステップS10-27において、メインCPU110aは、乱数回路110fを起動し、初期設定処理を終了する。
【0221】
ここで、
図12に示した5つの遊技状態のうちの低ベース時短状態において、電源断がなされた場合、主制御基板10では、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域における低ベース時短状態の遊技状態フラグ、及び遊技球数カウンタのカウント値が、バックアップ電源74によりバックアップされ、遊技球数制御部180では、遊技球数RAM180cの遊技状態フラグ記憶領域における低ベース時短状態の遊技状態フラグ、及び遊技球数カウンタのカウント値が、バックアップ電源74によりバックアップされる。その後、
図22(a)に示した通常電源投入操作又は
図22(b)に示した主制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、遊技球数制御部180の初期設定処理において、復旧した遊技球数の遊技球数復旧指定コマンドが、主制御基板10に送信されるが(後述する
図38のステップS2010-10)、
図22(c)に示した枠制御基板RAMクリア電源投入操作又は
図22(d)に示した全RAMクリア電源投入操作が行われた場合、遊技球数復旧指定コマンドは主制御基板10に送信されない。
【0222】
このため、低ベース時短状態で電源断がされた翌日に、
図22(a)に示した通常電源投入操作が行われた場合、主制御基板10の初期設定処理では、
図35のステップS10-1→ステップS10-2→ステップS10-4:Yes→ステップS10-5→ステップS10-6:Yes→ステップS10-8:No→ステップS10-9と進んで、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域における前日の電源断の時点の遊技状態である低ベース時短状態の遊技状態フラグが、復元される。
【0223】
低ベース時短状態で電源断がされた翌日に、
図22(b)に示した主制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、主制御基板10の初期設定処理では、
図35のステップS10-1→ステップS10-2→ステップS10-4:Yes→ステップS10-5→ステップS10-6:Yes→ステップS10-8:Yes→ステップS10-12と進んで、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域における前日の電源断の時点の遊技状態である低ベース時短状態の遊技状態フラグは、クリアされる。
【0224】
低ベース時短状態で電源断がされた翌日に、
図22(d)に示した全RAMクリア電源投入操作が行われた場合、主制御基板10の初期設定処理では、
図35のステップS10-1→ステップS10-2→ステップS10-4:Yes→ステップS10-5→ステップS10-6:Yes→ステップS10-8:Yes→ステップS10-12と進んで、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域が、クリアされる。
【0225】
以上の処理が行われることにより、主制御基板10は、低ベース時短状態において、電源断がなされた後、RAMクリアボタン110eの操作を伴う第2電源投入操作である主制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、当該主制御基板10のメインRAM110c内におけるバックアップ情報をクリアし、遊技球数制御部180の遊技球数RAM180c内における遊技可能な遊技球数である遊技球数カウンタをクリアしない。
【0226】
図37は、主制御基板10の遊技機情報通知処理(
図23のステップS20)の詳細を示すフローチャートである。
図37において、メインCPU110aは、メインRAM110cの遊技機情報送信待機タイマカウンタのカウント値が0より大きいか否かを判定する(S20-1)。遊技機情報送信待機タイマカウンタは、主制御基板10から枠制御基板160への遊技機情報通知コマンドの送信周期である108ミリ秒を計るためのカウンタである。前回の遊技機情報通知コマンドの送信から108ミリ秒が経過していなければ、このステップS20-1の判定結果は「Yes」になり、108ミリ秒が経過していれば、このステップS20-1の判定結果は「No」になる。メインCPU110aは、遊技機情報送信待機タイマカウンタのカウント値が0より大きい場合(S20-1:Yes)、ステップS20-2に進む。遊技機情報送信待機タイマカウンタのカウント値が0である場合(S20-1:No)、ステップS20-3に進む。
【0227】
ステップS20-2において、メインCPU110aは、遊技機情報送信待機タイマカウンタを-1して更新し、ステップS20-6に進む。
【0228】
ステップS20-3において、メインCPU110aは、枠制御基板160に遊技機情報通知コマンドを送信する。次に、メインCPU110aは、次の遊技機情報通知コマンドの送信までの待機時間である108ミリ秒を遊技機情報送信待機タイマカウンタにセットする(S20-4)。次のステップS20-5において、メインCPU110aは、10回を通信不能判定カウンタにセットする。通信不能判定カウンタは、10回連続して、遊技機情報通知コマンドの送信に対する応答コマンドの返信が無かったことを判定するためのカウンタである。
【0229】
ステップS20-5の実行後、メインCPU110aは、今回の遊技機情報通知コマンドの送信から応答コマンドの返信までの待機時間である10ミリ秒を応答受信待機タイマカウンタにセットし(S20-14)、ステップS20-15に進む。
【0230】
ステップS20-6において、メインCPU110aは、枠制御基板160から応答コマンドを受信したか否かを判定する。メインCPU110aは、応答コマンドを受信した場合(20-6:Yes)、ステップS20-7に進み、応答コマンドを受信していない場合(20-6:No)、ステップS20-9に進む。
【0231】
ステップS20-6において、メインCPU110aは、メインRAM110cの通信不能判定カウンタをクリアする。次のステップS20-7において、メインCPU110aは、応答受信待機タイマカウンタをクリアし、ステップS20-15に進む。
【0232】
ステップS20-9において、メインCPU110aは、メインRAM110cの応答受信待機タイマカウンタのカウント値が0より大きいか否かを判定する。メインCPU110aは、応答受信待機タイマカウンタのカウント値が0より大きい場合(S20-9:Yes)、ステップS20-10に進む。応答受信待機タイマカウンタのカウント値が0である場合(S20-9:No)、ステップS20-11に進む。
【0233】
ステップS20-10において、メインCPU110aは、応答受信待機タイマカウンタを-1して更新し、ステップS20-15に進む。
【0234】
ステップS20-11において、メインCPU110aは、通信不能判定カウンタを-1して更新し、ステップS20-12に進む。
【0235】
ステップS20-12において、メインCPU110aは、メインRAM110cの通信不能判定カウンタのカウント値が0より大きいか否かを判定する。10回連続して、遊技機情報通知コマンドの送信に対する10ミリ秒以内の応答コマンドの返信が無かった場合、このステップS20-12の判定結果は「No」になる。メインCPU110aは、通信不能判定カウンタのカウント値が0より大きい場合(S20-12:Yes)、ステップS20-13に進み、通信不能判定カウンタのカウント値が0である場合(S20-12:No)、ステップS20-14に進む。
【0236】
ステップS20-13において、メインCPU110aは、演出制御基板120に通信不能コマンドを送信する。演出制御基板120は、通信不能コマンドを受信すると、画像表示装置31に通信障害発生通知を表示する。
【0237】
ステップS20-14において、メインCPU110aは、今回の遊技機情報通知コマンドの送信から応答コマンドの返信までの待機時間である10ミリ秒を応答受信待機タイマカウンタにセットし、ステップS20-15に進む。
【0238】
ステップS20-15において、メインCPU110aは、枠制御基板160から遊技球数指定コマンドを受信したか否かを判定する。この遊技球数指定コマンドは、遊技球数制御部180の遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタが更新された場合に、後述する遊技球数制御部180の計数処理(
図45)のステップS2060において、遊技球数制御部180から送信される。メインCPU110aは、遊技球数指定コマンドを受信した場合(S20-15:Yes)、ステップS20-16に進む。遊技球数指定コマンドを受信していない場合(S20-15:No)、ステップS20-16を飛ばして、今回の遊技機情報通知処理を終了する。
【0239】
ステップS20-16において、メインCPU110aは、遊技球数指定コマンドが示す遊技球数を、メインRAM110cの最大獲得遊技球数カウンタに加算または減算して更新する。この更新により、主制御基板10のメインRAM110cの最大獲得遊技球数カウンタのカウント値が更新されるが、遊技球数制御部180の遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値とは別の値である。
【0240】
図38は、遊技球数制御部180の初期設定処理(
図30のステップS2010)の詳細を示すフローチャートである。
図38において、遊技球数CPU180aは、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定を行い(S2010-1)、遊技球数RAM180cへのアクセスを許可する(S2010-2)。
【0241】
次に、遊技球数CPU180aは、発射制御部170に発射許可コマンドを送信する(S2010-3)。発射制御部170が発射許可コマンドを受信すると、発射許可フラグ記憶領域に発射許可フラグがセットされ(
図29のステップS1130)、これ以降は、操作ハンドル3の操作により、遊技球が発射される。
【0242】
次に、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cにバックアップフラグがセーブされているか否かを判定する(S2010-4)。遊技球数CPU180aは、バックアップフラグがセーブされている場合(S2010-4:Yes)、ステップS2010-5に進む。バックアップフラグがセーブされていない場合(S2010-4:No)、ステップS2010-8に進む。
【0243】
ステップS2010-5において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180c内のバックアップ情報のチェックサムを算出する。次のステップS2010-6において、遊技球数CPU180aは、チェックサムが正常であるか否かを判定する。具体的には、遊技球数RAM180cにセーブされていたチェックサムとステップS2010-5において算出したチェックサムが一致するか否かを判定する。遊技球数CPU180aは、チェックサムが正常でない場合(S2010-5:No)、ステップS2010-7に進む。チェックサムが正常である場合(S2010-5:Yes)、ステップS2010-8に進む。
【0244】
ステップS2010-7において、遊技球数CPU180aは、演出制御基板120に復旧不可能コマンドを送信する。演出制御基板120は、復旧不可能コマンドを受信すると、画像表示装置31に復旧不可能報知を表示する。
【0245】
ステップS2010-8において、遊技球数CPU180aは、遊技球数クリアボタン180eが押されているか否かを判定する。
図22(c)に示した枠制御基板RAMクリア電源投入操作又は
図22(d)に示した全RAMクリア電源投入操作が行われた場合、このステップS2010-8の判定結果は「Yes」になり、
図22(a)に示した通常電源投入操作又は
図22(b)に示した主制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、このステップS2010-8の判定結果は「No」になる。遊技球数CPU180aは、遊技球数クリアボタン180eが押されていない場合(S2010-8:No)、ステップS2010-9に進む。遊技球数クリアボタン180eが押されている場合(S2010-8:Yes)、ステップS2010-12に進む。
【0246】
ステップS2010-10において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cにセーブされているバックアップフラグ及びチェックサムをクリアし、電源復旧時の遊技球数RAM180cの設定を行う。電源復旧時の遊技球数RAM180cの設定では、遊技球数RAM180cのバックアップ情報が復旧される。
【0247】
ステップS2010-12において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの全領域をクリアする。遊技球数CPU180aは、ステップS2010-12の実行後、ステップS2010-17に進む。
【0248】
ステップS2010-17において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの計数ボタン操作有効フラグ記憶領域に、計数ボタン操作有効フラグをセットし、初期設定処理を終了する。計数ボタン操作有効フラグは、計数ボタン8の操作を有効とするフラグである。
【0249】
ここで、
図12に示した5つの遊技状態のうちの低ベース時短状態において、電源断がなされた後、
図22(a)に示した通常電源投入操作又は
図22(c)に示した枠制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、主制御基板10の初期設定処理において、復旧した遊技状態である低ベース時短状態の電源復旧指定コマンドが、枠制御基板160に送信されるが(
図36のステップS10-19)、
図22(b)に示した主制御基板RAMクリア電源投入操作又は
図22(d)に示した全RAMクリア電源投入操作が行われた場合、電源復旧指定コマンドは遊技球数制御部180に送信されない。
【0250】
このため、低ベース時短状態で電源断がされた翌日に、
図22(a)に示した通常電源投入操作が行われた場合、遊技球数制御部180の初期設定処理では、
図38のステップS2010-1→ステップS2010-2→ステップS2010-3→ステップS2010-4:Yes→ステップS2010-5→ステップS2010-6:Yes→ステップS2010-8:No→ステップS2010-9と進んで、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値が、復元される。
【0251】
低ベース時短状態で電源断がされた翌日に、
図22(c)に示した枠制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、遊技球数制御部180の初期設定処理では、
図38のステップS2010-1→ステップS2010-2→ステップS2010-3→ステップS2010-4:Yes→ステップS2010-5→ステップS2010-6:Yes→ステップS2010-8:Yes→ステップS2010-12と進んで、遊技球数RAM180cの遊技状態フラグ記憶領域における前日の電源断の時点の遊技状態である低ベース時短状態の遊技状態フラグは復元されるが、遊技球数カウンタのカウント値はクリアされる。
【0252】
低ベース時短状態で電源断がされた翌日に、
図22(d)に示した全RAMクリア電源投入操作が行われた場合、遊技球数制御部180の初期設定処理では、
図38のステップS2010-1→ステップS2010-2→ステップS2010-3→ステップS2010-4:Yes→ステップS2010-5→ステップS2010-6:Yes→ステップS2010-8:Yes→ステップS2010-12と進んで、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタ及び遊技状態フラグ記憶領域が、クリアされる。
【0253】
以上の処理が行われることにより、遊技球数制御部180は、低ベース時短状態において、電源断がなされた後、遊技球数クリアボタン180eの操作を伴う第1電源投入操作である枠制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、当該遊技球数制御部180の遊技球数RAM180c内における低ベース時短状態の遊技状態フラグを維持したまま、遊技球数制御部180の遊技球数RAM180c内における遊技可能な遊技球数である遊技球数カウンタをクリアする。
【0254】
図39は、遊技球数制御部180のエラー判定処理(
図30のステップS2020)の詳細を示すフローチャートである。
図39において、遊技球数CPU180aは、主制御基板10からコンプリート機能発動エラーの遊技機情報指定コマンドを受信した否かを判定する(S2020-1)。遊技球数CPU180aは、コンプリート機能発動エラーの遊技機情報指定コマンドを受信した場合(S2020-1:Yes)、ステップS2020-2に進み、コンプリート機能発動エラーの遊技機情報指定コマンドを受信していない場合(S2020-1:No)、ステップS2020-3に進む。
【0255】
ステップS2020-2において、遊技球数CPU180aは、サブRAM120cのエラー1発生情報記憶領域にエラー1発生情報を記憶し、ステップS2020-15に進む。
【0256】
ステップS2020-3において、遊技球数CPU180aは、小球センサ81aの検出信号の入力があったか否かを判定する。遊技球数CPU180aは、小球センサ81aの検出信号の入力があった場合(S2020-3:Yes)、ステップS2020-4に進み、小球センサ81aの検出信号の入力がなかった場合(S2020-3:No)、ステップS2020-6に進む。
【0257】
ステップS2020-4において、遊技球数CPU180aは、サブRAM120cのエラー2発生情報記憶領域にエラー2発生情報を記憶し、ステップS2020-5に進む。
【0258】
ステップS2020-5において、遊技球数CPU180aは、エラー2の表示データを遊技球数表示器84及び枠制御表示器85に出力し、ステップS2020-12に進む。
図40(a)に示すように、遊技球数表示器84及び枠制御表示器85は、所定のエラーである小球検知エラーが発生し、エラー2の表示データが出力されると、遊技球数の表示を、エラー2が発生したことを示すエラーコードである「Err2」に変更する。
【0259】
ステップS2020-6において、遊技球数CPU180aは、鉄球センサ81bの検出信号の入力があったか否かを判定する。遊技球数CPU180aは、鉄球センサ81bの検出信号の入力があった場合(S2020-6:Yes)、ステップS2020-7に進み、鉄球センサ81bの検出信号の入力がなかった場合(S2020-6:No)、ステップS2020-9に進む。
【0260】
ステップS2020-7において、遊技球数CPU180aは、サブRAM120cのエラー3発生情報記憶領域にエラー3発生情報を記憶し、ステップS2020-8に進む。
【0261】
ステップS2020-8において、遊技球数CPU180aは、エラー3の表示データを遊技球数表示器84及び枠制御表示器85に出力し、ステップS2020-12に進む。
図40(b)に示すように、遊技球数表示器84及び枠制御表示器85は、所定のエラーである鉄球検知エラーが発生し、エラー3の表示データが出力されると、遊技球数の表示を、エラー3が発生したことを示すエラーコードである「Err3」に変更する。
【0262】
ステップS2020-9において、遊技球数CPU180aは、電波センサ81cの検出信号の入力があったか否かを判定する。遊技球数CPU180aは、電波センサ81cの検出信号の入力があった場合(S2020-9:Yes)、ステップS2020-10に進み、電波センサ81cの検出信号の入力がなかった場合(S2020-9:No)、今回のエラー判定処理を終了する。
【0263】
ステップS2020-10において、遊技球数CPU180aは、サブRAM120cのエラー4発生情報記憶領域にエラー4発生情報を記憶し、ステップS2020-11に進む。
【0264】
ステップS2020-11において、遊技球数CPU180aは、エラー4の表示データを遊技球数表示器84及び枠制御表示器85に出力し、ステップS2020-12に進む。
図40(c)に示すように、遊技球数表示器84及び枠制御表示器85は、所定のエラーである電波検知エラーが発生し、エラー4の表示データが出力されると、遊技球数の表示を、エラー4が発生したことを示すエラーコードである「Err4」に変更する。
【0265】
ステップS2020-12において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技状態フラグ記憶領域に、遊技不能状態2の遊技状態フラグをセットする。
【0266】
次に、遊技球数CPU180aは、計数ボタン操作有効フラグ記憶領域の計数ボタン操作有効フラグをクリアし(S2020-13)、計数ボタン操作無効フラグ記憶領域に計数ボタン操作無効フラグをセットし(S2020-14)、ステップS2020-15に進む。計数ボタン操作無効フラグは、計数ボタン8の操作を無効とするフラグである。
【0267】
ステップS2020-15において、遊技球数CPU180aは、発射制御部170に発射禁止コマンドを送信し、今回のエラー判定処理を終了する。発射制御部170が発射禁止コマンドを受信すると、発射許可フラグ記憶領域がクリアされ(
図29のステップS1180)、これ以降は、操作ハンドル3を操作しても、遊技球が発射されなくなる。
【0268】
ここで、エラー判定処理では、所定のエラーである小球検知エラー、鉄球検知エラー、又は電波検知エラーが発生した場合、遊技球数CPU180aは、エラーの表示データを遊技球数表示器84及び枠制御表示器85に出力し、発射禁止コマンドを発射制御部170に送信する。このため、小球検知エラー、鉄球検知エラー、又は電波検知エラーが発生した場合、遊技球数表示器84及び枠制御表示器85にエラーコードが表示され、遊技の進行が停止する。
【0269】
これに対し、特定のエラーであるコンプリート機能発動エラーが発生した場合、ステップS2020-1:Yes→ステップS2030-2→S2020-15と進んで、発射禁止コマンドが送信され、遊技の進行は停止するが、エラーの表示データは遊技球数表示器84及び枠制御表示器85に送信されない。このため、コンプリート機能発動エラーが発生した場合、
図40(d)に示すように、遊技球数表示器84及び枠制御表示器85の遊技球数の表示が維持され、エラーコードは表示されない。
【0270】
図41は、遊技球数制御部180の応答処理(
図30のステップS2030)の詳細を示すフローチャートである。
図41において、遊技球数CPU180aは、主制御基板10から遊技機情報通知コマンドを受信したか否かを判定する(S2030-1)。遊技球数CPU180aは、遊技機情報通知コマンドを受信した場合(S2030-1:Yes)、ステップS2030-2に進み、遊技機情報通知コマンドを受信していない場合(S2030-1:No)、今回の応答処理を終了する。
【0271】
ステップS2030-2において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技状態フラグ記憶領域を更新する。具体的には、遊技球数CPU180aは、遊技機情報通知コマンドが、通常状態となったことを示すものである場合、遊技状態フラグ記憶領域に通常状態の遊技状態フラグをセットし、低ベース時短状態となったことを示すものである場合、遊技状態フラグ記憶領域に低ベース時短状態の遊技状態フラグをセットし、高ベース時短状態となったことを示すものである場合、遊技状態フラグ記憶領域に高ベース時短状態の遊技状態フラグをセットし、コンプリート機能発動エラーの発生を示すものである場合、遊技状態フラグ記憶領域に遊技不能状態1の遊技状態フラグをセットする。
【0272】
次のステップS2030-3において、遊技球数CPU180aは、主制御基板10に応答コマンドを送信し、今回の応答処理を終了する。
【0273】
ここで、この応答処理では、ステップS2030-2における更新後の遊技状態フラグが、通常状態、低ベース時短状態、高ベース時短状態、及び遊技不能状態1の何れのものになったとしても、
図39のエラー判定処理のステップS2020-13及びステップS2020-14に相当する処理は実行されない。よって、遊技球数制御部180は、低ベース時短状態、及びそれよりも有利な有利状態である高ベース時短状態において、計数ボタン8の操作を有効とする。
【0274】
図42は、遊技球数制御部180の遊技機情報通知処理(
図30のステップS2040)の詳細を示すフローチャートである。
図42において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技機情報通知待機フラグ記憶領域に遊技機情報通知待機フラグがセットされているか否かを判定する(S2041)。遊技球数CPU180aは、遊技機情報通知待機フラグがセットされている場合(S2041:Yes)、ステップS2042に進む。遊技機情報通知待機フラグがセットされていない場合(S2041:No)、今回の遊技機情報通知処理を終了する。
【0275】
ステップS2042において、遊技球数CPU180aは、遊技機情報通知待機タイマカウンタのカウント値が0より大きいか否かを判定する。遊技機情報通知待機タイマカウンタは、計数通知データの送信から遊技機情報通知データの送信までの待機時間を計るためのカウンタである。
図32に示したように、遊技機情報通知データの送信周期は300秒であり、遊技機情報通知データの送信から計数通知データの送信までの時間は100ミリ秒であるから、計数通知データの送信から次の遊技機情報通知データの送信までの時間は、200秒である。本実施形態では、計数通知データが送信されると、後述する計数通知処理(
図48)のステップS2060-9において、この200ミリ秒が遊技機情報通知待機タイマカウンタにセットされる。前回の計数通知データの送信から200ミリ秒が経過していなければ、このステップS2042の判定結果は「Yes」となり、200ミリ秒が経過していれば、このステップS2042の判定結果は「No」となる。遊技球数CPU180aは、遊技機情報通知待機タイマカウンタのカウント値が0より大きい場合(S2042:Yes)、ステップS2043に進み、遊技機情報通知待機タイマカウンタのカウント値が0である場合(S2042:No)、ステップS2044に進む。
【0276】
図42のステップS2043において、遊技球数CPU180aは、遊技機情報通知待機タイマカウンタを-1して更新し、今回の遊技機情報通知処理を終了する。
【0277】
ステップS2044において、遊技球数CPU180aは、遊技機情報通知データ送信処理を行う。遊技機情報通知データ送信処理の詳細は、後述する。
【0278】
ステップS2045において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技機情報通知待機フラグ記憶領域の遊技機情報通知待機フラグをクリアする。
【0279】
次に、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの計数通知待機フラグ記憶領域に計数通知待機フラグをセットする(S2046)。次のステップS2047において、遊技球数CPU180aは、今回の遊技機情報通知データの送信から計数通知データの送信までの待機時間である100ミリ秒を計数通知待機タイマカウンタにセットし、今回の遊技機情報通知処理を終了する。
【0280】
図43及び
図44は、遊技球数制御部180の遊技機情報通知データ送信処理(
図42のステップS2044)の詳細を示すフローチャートである。
図43において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技状態フラグ記憶領域に通常状態の遊技状態フラグがセットされているか否かを判定する(S2044-1)。遊技球数CPU180aは、通常状態の遊技状態フラグがセットされている場合(S2044-1:Yes)、ステップS2044-2に進む。通常状態の遊技状態フラグがセットされていない場合(S2044-1:No)、ステップS2044-2を飛ばして、ステップS2044-3に進む。
【0281】
ステップS2044-2において、遊技球数CPU180aは、通常状態であることを示す状態通知信号である遊技機情報通知データを生成し、この遊技機情報通知データをカードユニット9に送信する。
【0282】
遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技状態フラグ記憶領域に低ベース時短状態の遊技状態フラグがセットされているか否かを判定する(S2044-3)。遊技球数CPU180aは、低ベース時短状態の遊技状態フラグがセットされている場合(S2044-3:Yes)、ステップS2044-4に進む。低ベース時短状態の遊技状態フラグがセットされていない場合(S2044-3:No)、ステップS2044-4を飛ばして、ステップS2044-9に進む。
【0283】
ステップS2044-4において、遊技球数CPU180aは、低ベース時短状態であることを示す状態通知信号である遊技機情報通知データを生成し、この遊技機情報通知データをカードユニット9に送信する。
【0284】
遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技状態フラグ記憶領域に高ベース時短状態の遊技状態フラグがセットされているか否かを判定する(S2044-9)。遊技球数CPU180aは、高ベース時短状態の遊技状態フラグがセットされている場合(S2044-9:Yes)、ステップS2044-10に進む。高ベース時短状態の遊技状態フラグがセットされていない場合(S2044-9:No)、ステップS2044-10を飛ばして、ステップS2044-10に進む。
【0285】
ステップS2044-10において、遊技球数CPU180aは、高ベース時短状態であることを示す状態通知信号である遊技機情報通知データを生成し、この遊技機情報通知データをカードユニット9に送信する。
【0286】
遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cのエラー1発生情報記憶領域にエラー1発生情報が記憶されているか否かを判定する(S2044-11)。遊技球数CPU180aは、エラー1発生情報が記憶されている場合(S2044-11:Yes)、ステップS2044-12に進む。エラー1発生情報が記憶されていない場合(S2044-11:No)、ステップS2044-12を飛ばして、ステップS2044-13に進む。
【0287】
ステップS2044-12において、遊技球数CPU180aは、エラー1発生情報を含む遊技機情報通知データを生成し、この遊技機情報通知データをカードユニット9に送信する。
【0288】
遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cのエラー2発生情報記憶領域にエラー2発生情報が記憶されているか否かを判定する(S2044-13)。遊技球数CPU180aは、エラー2発生情報が記憶されている場合(S2044-13:Yes)、ステップS2044-14に進む。エラー2発生情報が記憶されていない場合(S2044-13:No)、ステップS2044-14を飛ばして、ステップS2044-15に進む。
【0289】
ステップS2044-14において、遊技球数CPU180aは、エラー2発生情報を含む遊技機情報通知データを生成し、この遊技機情報通知データをカードユニット9に送信する。
【0290】
遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cのエラー3発生情報記憶領域にエラー3発生情報が記憶されているか否かを判定する(S2044-15)。遊技球数CPU180aは、エラー3発生情報が記憶されている場合(S2044-15:Yes)、ステップS2044-16に進む。エラー3発生情報が記憶されていない場合(S2044-15:No)、ステップS2044-16を飛ばして、ステップS2044-17に進む。
【0291】
ステップS2044-16において、遊技球数CPU180aは、エラー3発生情報を含む遊技機情報通知データを生成し、この遊技機情報通知データをカードユニット9に送信する。
【0292】
遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cのエラー4発生情報記憶領域にエラー4発生情報が記憶されているか否かを判定する(S2044-17)。遊技球数CPU180aは、エラー4発生情報が記憶されている場合(S2044-17:Yes)、ステップS2044-18に進む。エラー4発生情報が記憶されていない場合(S2044-17:No)、ステップS2044-18を飛ばして、ステップS2044-19に進む。
【0293】
ステップS2044-18において、遊技球数CPU180aは、エラー4発生情報を含む遊技機情報通知データを生成し、この遊技機情報通知データをカードユニット9に送信する。
【0294】
ステップS2044-19において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタを参照し、このカウント値が示す遊技球数の情報を含む遊技機情報通知データを生成し、生成した遊技機情報通知データをカードユニット9に送信する。
【0295】
次のステップS2044-20において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの発射球数カウンタを参照し、このカウント値が示す発射球数の情報を含む遊技機情報通知データを生成し、生成した遊技機情報通知データをカードユニット9に送信する。
【0296】
次のステップS2044-21において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの総賞球数カウンタを参照し、このカウント値が示す総賞球数の情報を含む遊技機情報通知データを生成し、生成した遊技機情報通知データをカードユニット9に送信する。
【0297】
図45は、遊技球数制御部180の計数処理(
図30のステップS2050)の詳細を示すフローチャートである。
図45において、遊技球数CPU180aは、遊技球数移行条件成立判定処理を行う(S2051)。遊技球数移行条件成立判定処理は、遊技球数の移行条件が成立したか否かを判定する処理である。遊技球数移行条件成立判定処理では、遊技球数CPU180aは、計数ボタン8が短押しされることを第1の移行条件とし、計数ボタン8が長押しされることを第2の移行条件とし、いずれの移行条件が成立したかに応じて、計数球数を1個とするかそれとも250個とするかを決定する。遊技球数移行条件成立判定処理の詳細は、後述する。
【0298】
次のステップS2052において、遊技球数CPU180aは、発射球センサ2aの検出信号の入力があったか否かを判定する。発射球センサ2aの検出信号の入力があった場合(S2052:Yes)、ステップS2053に進む。発射球センサ2aの検出信号の入力がない場合(S2052:No)、ステップS2055に進む。
【0299】
ステップS2053において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタを-1して更新する。次のステップS2054において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの発射球数カウンタを+1して更新し、ステップS2055に進む。
【0300】
次のステップS2055において、遊技球数CPU180aは、ファール球センサ2bの検出信号の入力があったか否かを判定する。ファール球センサ2bの検出信号の入力があった場合(S2055:Yes)、ステップS2056に進む。ファール球センサ2bの検出信号の入力がない場合(S2055:No)、ステップS2058に進む。
【0301】
ステップS2056において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタを+1して更新する。次のステップS2057において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの発射球数カウンタを-1して更新し、ステップS2058に進む。
【0302】
ステップS2058において、遊技球数CPU180aは、賞球数指定コマンドを受信したか否かを判定する。賞球数指定コマンドは、遊技球が、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、又は大入賞口16を通過した場合に、
図25に示した主制御基板10のメイン処理のステップS500において、主制御基板10から送信される。遊技球数CPU180aは、賞球数指定コマンドを受信した場合(S2058:Yes)、ステップS2059に進む。賞球数指定コマンドを受信していない場合(S2058:No)、ステップS2059を飛ばして、ステップS2060に進む。ステップS2060において、遊技球数CPU180aは、遊技球数指定コマンドを送信し、今回の計数処理を終了する。
【0303】
ステップS2059において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタに、賞球数指定コマンドが示す賞球数を加算して更新し、遊技球数RAM180cの総賞球数カウンタに、賞球数指定コマンドが示す賞球数を加算して更新する。その後、ステップS2060において遊技球数指定コマンドを送信し、今回の計数処理を終了する。
【0304】
図46は、遊技球数制御部180の遊技球数移行条件成立判定処理(
図45のステップS2051)の詳細を示すフローチャートである。
図46において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの計数ボタン操作無効フラグ記憶領域に計数ボタン操作無効フラグがセットされているか否かを判定する(S2051-1)。遊技球数CPU180aは、計数ボタン操作無効フラグがセットされていない場合(S2051-1:No)、ステップS2051-2に進む。計数ボタン操作無効フラグがセットされている場合(S2051-1:Yes)、今回の遊技球数移行条件成立判定処理を終了する。
【0305】
ステップS2051-2において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの計数ボタン操作有効フラグ記憶領域に計数ボタン操作有効フラグがセットされているか否かを判定する。遊技球数CPU180aは、計数ボタン操作有効フラグがセットされている場合(S2051-2:Yes)、ステップS2051-3に進む。計数ボタン操作有効フラグがセットされていない場合(S2051-2:No)、今回の遊技球数移行条件成立判定処理を終了する。
【0306】
ステップS2051-3において、遊技球数CPU180aは、計数ボタン8が短押しされたか否かを判定する。遊技球数CPU180aは、計数ボタン8が短押しされていない場合(S2051-3:No)、ステップS2051-4に進んで、計数ボタン8が長押しされたか否かを判定する。遊技球数CPU180aは、計数ボタン8が短押しされた場合(S2051-3:Yes)、第1の遊技球数移行条件が成立したと判定して、ステップS2051-5に進む。計数ボタン8が長押しされた場合(S2051-4:Yes)、第2の遊技球数移行条件が成立したと判定して、ステップS2051-6に進む。計数ボタン8が短押しも長押しもされていない場合(S2051-4:No)、今回の遊技球数移行条件成立判定処理を終了する。
【0307】
ここで、遊技球数CPU180aは、計数ボタン検出スイッチ82の入力信号を基に、遊技球数RAM180cの操作情報記憶領域を更新する処理を行い、この操作情報記憶領域を参照することにより、計数ボタン8の操作が短押し操作であるのか、それとも、長押し操作であるのかを判定する。
【0308】
図47(a)及び
図47(b)は、操作情報記憶領域とその更新例を示す図である。操作情報記憶領域は、計数ボタンサンプリング信号記憶領域、計数ボタンオンエッジ記憶領域、計数ボタンオフエッジ記憶領域、計数ボタンオフエッジ数記憶領域、及び計数ボタンオンオフエッジ間信号数記憶領域を有している。
【0309】
計数ボタンサンプリング信号記憶領域、計数ボタンオンエッジ記憶領域、計数ボタンオフエッジ記憶領域、計数ボタンオフエッジ数記憶領域、及び計数ボタンオンオフエッジ間信号数記憶領域の各々は、最新のサンプリングタイミングの情報を記憶する最新サンプリング記憶部と、1つ前のサンプリングタイミングの情報を記憶する前サンプリング記憶部とを有している。
【0310】
操作情報記憶領域の更新処理では、遊技球数CPU180aは、計数ボタン検出スイッチ82の入力信号がONならば計数ボタンサンプリング信号記憶領域の最新サンプリング記憶部に1を書き込み、計数ボタン検出スイッチ82の入力信号がOFFならば計数ボタンサンプリング信号記憶領域の最新サンプリング記憶部に0を書き込む。
【0311】
計数ボタンサンプリング信号記憶領域の前サンプリング信号記憶部が0で最新サンプリング記憶部が1であれば、計数ボタンオンエッジ信号記憶領域の最新サンプリング記憶部に1を書き込み、それ以外の組み合わせ(前サンプリング信号が1→最新サンプリング信号が1、前サンプリング信号が0→最新サンプリング信号が0、又は、前サンプリング信号が1→最新サンプリング信号が0)であれば、計数ボタンオンエッジ信号記憶領域の最新サンプリング記憶部に0を書き込む。
【0312】
計数ボタンサンプリング信号記憶領域の前サンプリング信号記憶部が1で最新サンプリング記憶部が0であれば、計数ボタンオフエッジ信号記憶領域の最新サンプリング記憶部に1を書き込み、それ以外の組み合わせ(前サンプリング信号が1→最新サンプリング信号が1、前サンプリング信号が0→最新サンプリング信号が0、又は、前サンプリング信号が0→最新サンプリング信号が1)であれば、計数ボタンオフエッジ信号記憶領域の最新サンプリング記憶部に0を書き込む。
【0313】
計数ボタンサンプリング信号記憶領域の最新サンプリング記憶部に1を書き込んだならば、計数ボタンオンオフエッジ間信号数記憶領域の最新サンプリング記憶部の数を+1した数に書き換え、計数ボタンサンプリング信号記憶領域の最新サンプリング記憶部に0を書き込んだならば、計数ボタンオンオフエッジ間信号数記憶領域の最新サンプリング記憶部を0にリセットする。
【0314】
以上の更新処理において、操作情報記憶領域の計数ボタンオフエッジ記憶領域に1が書き込まれた場合、その時点における計数ボタンオンオフエッジ間信号記憶領域の数が所定値未満であれば、短押し操作が行われたと判定でき、計数ボタンオンオフエッジ間信号記憶領域の数が所定値以上であれば、長押し操作が行われたと判定できる。
【0315】
図46のステップS2051-5において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタを-1して更新する。次のステップS2051-6において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの計数球数カウンタを+1して更新し、今回の遊技球数移行条件成立判定処理を終了する。
【0316】
ステップS2051-7において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタを-250して更新する。次のステップS2051-8において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの計数球数カウンタを+250して更新し、今回の遊技球数移行条件成立判定処理を終了する。
【0317】
図48は、遊技球数制御部180の計数通知処理(
図30のステップS2060)の詳細を示すフローチャートである。
図48において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの計数通知待機フラグ記憶領域に計数通知待機フラグがセットされているか否かを判定する(S2060-1)。遊技球数CPU180aは、計数通知待機フラグがセットされている場合(S2060-1:Yes)、ステップS2060-2に進む。計数通知待機フラグがセットされていない場合(S2060-1:No)、今回の計数通知処理を終了する。
【0318】
ステップS2060-2において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの計数通知待機タイマカウンタのカウント値が0より大きいか否かを判定する。前回の遊技機情報通知データの送信から100ミリ秒が経過していないとき、このステップS2060-2の判定結果は「Yes」になり、100ミリ秒が経過したとき、このステップS2060-2の判定結果は「No」になる。遊技球数CPU180aは、計数通知待機タイマカウンタのカウント値が0より大きい場合(S2060-2:Yes)、ステップS2060-3に進む。計数通知待機タイマカウンタのカウント値が0である場合(S2060-2:No)、ステップS2060-4に進む。
【0319】
ステップS2060-3において、遊技球数CPU180aは、計数通知待機タイマカウンタを-1して更新し、今回の計数通知処理を終了する。
【0320】
ステップS2060-4において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの計数球数カウンタを参照し、このカウント値が示す計数球数の情報を含む計数通知データを生成し、生成した計数通知データをカードユニット9に送信する。
【0321】
ここで、本ステップの実行時点における計数球数は、250、1、又は、0の何れかである。計数通知データの前回の送信から今回の送信までの間に、長押し操作がされてその操作が有効とされた場合、250個の情報を含む計数通知データが送信される。前回の送信から今回の送信までの間に、短押し操作がされてその操作が有効とされた場合、1個の情報を含む計数通知データが送信される。前回の送信から今回の計数通知データの送信までの間に長押し操作及び短押し操作の何れもされていないか、操作が無効とされた場合、0個の情報を含む計数通知データが送信される。
【0322】
上述したように、遊技球数制御部180は、所定のエラーである小球検知エラー、鉄球検知エラー、及び電波検知エラーが発生して遊技機1の遊技状態が遊技不能状態2になったときは、遊技球数表示器84及び枠制御表示器85にエラーコードが表示され(
図39のステップS2020-5、S2020-8、S2020-11)、計数ボタン操作有効フラグがクリアされ(
図39のステップS2020-13)、計数ボタン操作無効フラグがセットされ(
図39のステップS2020-14)、遊技の進行が停止される(
図39のステップS2020-15)。これに対し、特定のエラーであるコンプリート機能発動エラーが発生して、遊技機1の遊技状態が遊技不能状態1になったときは、遊技の進行が停止されるが(
図39のステップS2020-15)、遊技球数表示器84及び枠制御表示器85の遊技球数の表示は維持される。
【0323】
よって、遊技球数制御部180は、所定のエラーが発生している状態において、遊技の進行が停止され、遊技球数表示器84及び枠制御表示器85にエラーコードが表示されたとき、計数ボタン8の操作を無効とし、遊技球数の移行条件を成立させず、所定数である1個又は250個の遊技球数の移行信号である計数通知データのカードユニット9への送信を規制する。また、遊技球数制御部180は、特定のエラーが発生している状態において、遊技の進行が停止され、遊技球数表示器84及び枠制御表示器85にエラーコードが表示されず、遊技球数の表示が維持されたとき、計数ボタン8の操作を有効とし、遊技球数の移行条件を成立させ、所定数である1個又は250個の遊技球数の移行信号である計数通知データのカードユニット9への送信を可能とする。
【0324】
また、遊技球数制御部180は、遊技機1の遊技状態が、通常状態、低ベース時短状態、又は高ベース時短状態になったときは、計数ボタン操作有効フラグのセットを維持する。よって、遊技球数制御部180は、所定の有利状態である通常状態、及び高ベース時短状態において、計数ボタン8の操作を有効とし、遊技球数の移行条件を成立させて、所定数である1個又は250個の遊技球数の移行信号である計数通知データのカードユニット9への送信を可能とする。
【0325】
図48のステップS2060-5において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの計数球数カウンタのカウント値が0より大きいか否かを判定する。遊技球数CPU180aは、計数球数カウンタのカウント値が0より大きい場合(S2060-5:Yes)、ステップS2060-6に進む。計数球数カウンタのカウント値が0である場合(S2060-5:No)、ステップS2060-6を飛ばして、ステップS2060-7に進む。
【0326】
ステップS2060-6において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの計数球数カウンタをクリアする。
【0327】
ステップS2060-7において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの計数通知待機フラグをクリアする。次に、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技機情報通知待機フラグ記憶領域に遊技機情報通知待機フラグをセットし(S2060-8)、今回の計数通知データの送信から次の遊技機情報通知データの送信までの待機時間である200ミリ秒を遊技機情報通知待機タイマカウンタにセットし(S2060-9)、今回の計数通知処理を終了する。
【0328】
図49は、遊技球数制御部180の貸出制御処理(
図30のステップS2070)の詳細を示すフローチャートである。
図49において、遊技球数CPU180aは、カードユニット9から貸出通知データを受信したか否かを判定する(S2070-1)。遊技球数CPU180aは、貸出通知データを受信した場合(S2070-1:Yes)、貸出通知データを遊技球数RAM180cに記憶して、ステップS2070-2に進む。貸出通知データを受信していない場合(S2070-1:No)、今回の貸出制御処理を終了する。
【0329】
ステップS2070-2において、遊技球数CPU180aは、貸出通知データ内の情報が示す遊技球数を遊技球数カウンタに加算して更新し、ステップS2070-3に進む。
【0330】
ステップS2070-3において、遊技球数CPU180aは、カードユニット9に貸出受領結果応答データを送信し、今回の貸出制御処理を終了する。
【0331】
図50及び
図51は、遊技球数制御部180の遊技報知制御処理(
図30のステップS2080)の詳細を示すフローチャートである。
図50において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの離席中フラグ記憶領域に離席中フラグがセットされているか否かを判定する(S2080-1)。離席中フラグは、遊技者が遊技を中断して離席していることを示すフラグである。遊技球数CPU180aは、離席中フラグがセットされている場合(S2080-1:Yes)、ステップS2080-2に進む。離席中フラグがセットされていない場合(S2080-1:No)、ステップS2080-5に進む。
【0332】
ステップS2080-2において、遊技球数CPU180aは、主制御基板10から始動入賞指定コマンドを受信しているか否かを判定する。始動入賞指定コマンドは、第1始動口14又は第2始動口15を遊技球が通過したことを示すコマンドであり、後述する主制御基板10の事前判定処理(
図62のステップS240-8)において生成され、主制御基板10から枠制御基板160及び演出制御基板120に送信される。遊技球数CPU180aは、始動入賞指定コマンドを受信している場合(S2080-2:Yes)、ステップS2080-4に進んで、離席中フラグをクリアし、ステップSS2080-5に進む。始動入賞指定コマンドを受信していない場合(S2080-2:No)、ステップS2080-24に進む。
【0333】
ステップS2080-5において、遊技球数CPU180aは、着席報知態様決定処理を行う。着席報知態様決定処理では、遊技球数CPU180aは、遊技球数ROM180bの着席中ランプ発光色決定テーブルを参照し、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値に基づいて、発光色を決定し、この発光色の発光データを遊技報知ランプ86に出力する。また、遊技球数CPU180aは、遊技球数ROM180bの着席中背景色決定テーブルを参照し、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値に基づいて、通常変動の背景色を決定し、この背景色の演出パターン指定コマンドを演出制御基板120に送信する。遊技報知ランプ86は、遊技球数制御部180から受信した発光データに従って、遊技報知ランプ86の発光色を変更する。演出制御基板120は、遊技球数制御部180から受信した演出パターン指定コマンドに従って、通常変動の背景色を変更する。
【0334】
図52(a)は、着席中ランプ発光色決定テーブルを示す図である。着席中ランプ発光色決定テーブルには、遊技球数の区分と、発光色を示すデータの組が、記憶されている。具体的には、0~999が発光なし(無色)と、1000~58999が青と、59000~が赤と、それぞれ対応付けられている。
【0335】
図52(b)は、着席中背景色決定テーブルを示す図である。着席中背景色決定テーブルには、遊技球数の区分と、発光色を示すデータの組が、記憶されている。具体的には、0~999とグレーが、1000~58999と青が、59000~と赤が、それぞれ対応付けられている。
【0336】
図50のステップS2080-6において、遊技球数CPU180aは、主制御基板10から図柄確定コマンドを受信しているか否かを判定する。始動入賞指定コマンドは、特別図柄の変動が停止して図柄が確定したことを示すコマンドであり、後述する主制御基板10の特別図柄変動処理(
図74のステップS320-3)において生成され、主制御基板10から枠制御基板160及び演出制御基板120に送信される。遊技球数CPU180aは、図柄確定コマンドを受信している場合(S2080-6:Yes)、ステップS2080-10に進む。図柄確定コマンドを受信していない場合(S2080-6:No)、ステップS2080-12に進む。
【0337】
ステップS2080-10において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技中断判定フラグ記憶領域に遊技中断判定フラグをセットする。次に、遊技球数CPU180aは、所定時間(例えば、10分間)を遊技中断判定タイマカウンタにセットし(S2080-11)、今回の遊技報知制御処理を終了する。
【0338】
ステップS2080-12において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技中断判定フラグ記憶領域に遊技中断判定フラグがセットされているか否かを判定する。遊技球数CPU180aは、遊技中断判定フラグがセットされている場合(S2080-12:Yes)、ステップS2080-13に進む。遊技中断判定フラグがセットされていない場合(S2080-12:No)、今回の遊技報知制御処理を終了する。
【0339】
ステップS2080-13において、遊技球数CPU180aは、主制御基板10から変動開始コマンドを受信しているか否かを判定する。変動開始コマンドは、特別図柄の変動が開始されたことを示すコマンドであり、後述する主制御基板10の変動パターン決定処理(
図68のステップS312)において生成され、主制御基板10から枠制御基板160及び演出制御基板120に送信される。遊技球数CPU180aは、変動開始コマンドを受信していない場合(S2080-13:No)、ステップS2080-14に進む。
【0340】
ステップS2080-14において、遊技球数CPU180aは、主制御基板10からオープニング指定コマンドを受信しているか否かを判定する。オープニング指定コマンドは、特別遊技のオープニングが開始したことを示すコマンドであり、後述する主制御基板10の特別図柄停止処理(
図75のステップS330-8)において生成され、主制御基板10から枠制御基板160及び演出制御基板120に送信される。
【0341】
遊技球数CPU180aは、変動開始コマンドを受信するか(S2080-13:Yes)、又は、オープニング指定コマンドを受信した場合(S2080-14:Yes)、ステップS2080-15に進む。これらのコマンドの何れも受信していない場合(S2080-13:No→S2080-14:No)、ステップS2080-17に進む。
【0342】
ステップS2080-15において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技中断判定フラグ記憶領域の遊技中断判定フラグをクリアする。次に、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技中断判定タイマカウンタをクリアし(S2080-16)、今回の遊技報知制御処理を終了する。
【0343】
図51のステップS2080-17において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技中断判定タイマカウンタを-1して更新する。その後、遊技球数CPU180aは、更新後の遊技中断判定タイマカウンタのカウント値が0より大きいか否かを判定する(S2080-18)。特別図柄が確定してから、次の変動が始まらず且つ特別遊技のオープニングも始まらない状態が、所定時間に渡って継続していない場合、このステップS2080-17の判定結果は「Yes」になり、そのような状態が所定時間に渡って継続した場合、このステップS2080-17の判定結果は「No」になる。遊技球数CPU180aは、遊技中断判定タイマカウンタのカウント値が0より大きい場合(S2080-18:Yes)、今回の遊技報知制御処理を終了する。遊技中断判定タイマカウンタのカウント値が0である場合(S2080-18:No)、ステップS2080-22に進む。
【0344】
ステップS2080-22において、遊技球数CPU180aは、遊技中断判定フラグ記憶領域の遊技中断判定フラグをクリアする。その後、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの離席中フラグ記憶領域に離席中フラグをセットし(S2080-23)、今回の遊技報知制御処理を終了する。
【0345】
ステップS2080-24において、遊技球数CPU180aは、離席報知態様決定処理を行い、今回の遊技報知制御処理を終了する。離席報知態様決定処理では、遊技球数CPU180aは、遊技球数ROM180bの離席中ランプ発光色決定テーブルを参照し、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値に基づいて、発光色を決定し、この発光色の発光データを遊技報知ランプ86に出力する。また、遊技球数CPU180aは、遊技球数ROM180bの離席中背景色決定テーブルを参照し、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値に基づいて、客待ち画像の背景色を決定し、この背景色の演出パターン指定コマンドを演出制御基板120に送信する。遊技報知ランプ86は、遊技球数制御部180から受信した発光データに従って、遊技報知ランプ86の発光色を変更する。演出制御基板120は、遊技球数制御部180から受信した演出パターン指定コマンドに従って、客待ち画像の背景色を変更する。
【0346】
図53(a)は、離席中ランプ発光色決定テーブルを示す図である。離席中ランプ発光色決定テーブルには、遊技球数の区分と、発光色を示すデータの組が、記憶されている。具体的には、0と発光なし(無色)が、1~999と紫が、1000~58999と黄色が、59000~と赤が、それぞれ対応付けられている。
【0347】
図53(b)は、離席中背景色決定テーブルを示す図である。離席中背景色決定テーブルには、遊技球数の区分と、発光色を示すデータの組が、記憶されている。具体的には、0とグレーが、1~999と紫が、1000~58999と黄色が、59000~と赤が、それぞれ対応付けられている。
【0348】
ここで、本実施形態の遊技報知制御処理では、着席中に、特別図柄の変動が停止すると、
図53のステップS2080-1:No→ステップS2080-5→ステップS2080-6:Yes→ステップS2080-10と進んで、遊技中断判定フラグがセットされ、次のステップS2080-11に進んで、所定時間が遊技中断判定タイマカウンタにセットされる。
【0349】
この後、特別図柄が停止したまま、次の変動が始まらず、特別遊技も始まらなければ、遊技報知制御処理では、ステップS2080-1:No→ステップS2080-5と進んで着席報知態様決定処理が行われ、ステップS2080-6:No→ステップS2080-12:Yes→ステップS2080-13:No→ステップS208-14:No→ステップS2080-17と進んで遊技中断判定タイマカウンタが-1される、という処理が繰り返される。
【0350】
次の変動が始まらず、特別遊技も始まらない状態が、所定期間に渡って継続すると、遊技報知制御処理では、ステップS2080-17における減算後の遊技中断判定タイマカウンタのカウント値が0になり、遊技者が遊技を中断したとみなすことができるため、ステップS2080-18:No→ステップS2080-24と進んで、離席中フラグがセットされる。次の遊技報知制御処理では、ステップS2080-1:Yes→ステップS2080-2:No→ステップS2080-24と進んで、離席報知態様決定処理が行われ、遊技報知ランプ86及び画像表示装置31による報知態様が、着席中の報知態様から離席中の報知態様に変更される。
【0351】
その後、遊技球が発射されて、始動入賞すると、遊技者が着席して遊技を再開したとみなすことができるため、遊技情報報知制御処理では、ステップS2080-1:Yes→ステップS2080-2:Yes→ステップS2080-4→ステップS2080-5と進んで、着席報知態様決定処理が行われ、遊技報知ランプ86及び画像表示装置31による報知態様が、離席中の報知態様から着席中の報知態様に変更される。
【0352】
以上の処理が行われることにより、遊技球数制御部180は、遊技球数RAM180c内の遊技可能な遊技球数が所定数以上であるときに、遊技者が遊技を中断してから所定時間が経過すると、遊技報知ランプ86の報知態様を変化させ、画像表示装置31の報知態様を変化させる。また、遊技球数制御部180は、遊技球数RAM180c内の遊技可能な遊技球数が所定数以上であるときに、図柄表示手段である特別図柄表示装置20、21による最後の図柄停止から所定時間が経過すると、遊技報知ランプ86の報知態様を変化させ、画像表示装置31の報知態様を変化させる。
【0353】
より具体的には、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180c内の遊技可能な遊技球数が、1個以上であること、1000個以上であること、及び59000個以上であることを、遊技報知ランプ86の発光態様を変化させることにより、報知する。
【0354】
例えば、
図52(a)の着席中ランプ発光色決定テーブルでは、0~999と青、100~58999と緑、59000~と赤がそれぞれ対応付けられており、
図53(a)の離席中ランプ発光色決定テーブルでは、0が発光なし、1~999と紫、1000~58999と黄色、59000~と赤がそれぞれ対応付けられている。
【0355】
遊技球数制御部180は、着席中は、遊技球数RAM180c内の遊技可能な遊技球数が999個以下である間は、報知手段である遊技報知ランプ86の発光態様を青にすることによりそのことを遊技者に報知し、遊技球数RAM180c内の遊技可能な遊技球数が1000個以上になると、報知手段である遊技報知ランプ86の発光態様を青から緑に変化させることによりそのことを遊技者に報知する。
【0356】
また、遊技球数制御部180は、遊技球数RAM180c内の遊技可能な遊技球数が、59000個以上となったときは、着席中と離席中の何れにおいても、遊技報知ランプ86の赤の発光を維持することにより、遊技機が記憶可能な遊技球数を超過しそうであることを、遊技者自身や周囲の者(ホールのスタッフ等)に報知する。こうすることで、遊技球数カウンタの上限が60000個であるため、計数ボタン8の操作を促すことができる。
【0357】
また、遊技球数制御部180は、遊技球数RAM180c内の遊技可能な遊技球数が、遊技球数RAM180c内の遊技可能な遊技球数が1個以上であって且つ58999個以下である間は、着席中と離席中とで、遊技報知ランプ86の発光態様を変化させることにより、離席が一時的なものあって、その遊技機1の遊技を完全に止めたわけではないことを、周囲の者に報知する。例えば、遊技球数RAM180c内の遊技可能な遊技球数が1個以上999個以下である場合、着席中の遊技報知ランプ86の発光色は青になり、離席中の遊技報知ランプ86の発光色は紫になる。遊技球数RAM180c内の遊技可能な遊技球数が1000個以上58999個以下である場合、着席中の遊技報知ランプ86の発光色は緑になり、離席中の遊技報知ランプ86の発光色は黄色になる。遊技球数RAM180c内の遊技可能な遊技球数が0個である場合、着席中の遊技報知ランプ86は青で発光するが、離席すると、遊技報知ランプ86は消灯する。遊技機1の遊技報知ランプ86の消灯により、周囲の者(別の遊技者)は、その遊技機1が空いていると判断できる。別例として、離席中かつ遊技球が1個以上20個未満である場合は、さらに遊技報知ランプ86を点滅させる態様に変化させても良い。こうすることで、少ない個数の遊技球数で離席している場合は、わざと遊技球を残して遊技を終了するイタズラである可能性を報知することができる。
【0358】
図54は、カードユニット制御基板90の紙幣挿入認識処理(
図33のステップS3020)の詳細を示すフローチャートである。
図54において、ユニットCPU910aは、紙幣識別機91aの出力信号を基に、紙幣挿入口91に紙幣6が挿入されたか否かを判定する(S3020-1)。ユニットCPU910aは、紙幣6が挿入された場合(S3020-1:Yes)、ステップS3020-2に進む。紙幣6が挿入されていない場合(S3020-1:No)、今回の紙幣挿入認識処理を終了する。
【0359】
ステップS3020-2において、ユニットCPU910aは、ユニットRAM910cの金額情報記憶領域の金額情報が示す金額と紙幣識別機91aによって識別された紙幣6の金額の合計金額を求め、この合計金額の金額情報を、ユニットRAM910cの金額情報記憶領域に書き込んで更新する。
【0360】
次のステップS3020-3において、ユニットCPU910aは、金額表示器93の数を、ユニットRAM910cの金額情報記憶領域内の金額情報に応じたものに変更し、今回の紙幣挿入認識処理を終了する。
【0361】
図55は、カードユニット制御基板90のカード挿入認識処理(
図33のステップS3030)の詳細を示すフローチャートである。
図55において、ユニットCPU910aは、カードリーダライタ92aの出力信号を基に、カード挿入口92にカード7が挿入されたか否かを判定する(S3030-1)。ユニットCPU910aは、カード7が挿入された場合(S3030-1:Yes)、ステップS3030-2に進む。カード7が挿入されていない場合(S3030-1:No)、今回のカード挿入認識処理を終了する。
【0362】
ステップS3030-2において、ユニットCPU910aは、カード7に金額情報が記録されているか否かを判定する。ユニットCPU910aは、金額情報が記録されている場合(S3030-2:Yes)、ステップS3030-3に進む。金額情報が記録されていない場合(S3030-2:No)、ステップS3030-3と次のステップS3030-4を飛ばして、ステップS3030-5に進む。
【0363】
ステップS3030-3において、ユニットCPU910aは、ユニットRAM910cの金額情報記憶領域の金額情報が示す金額と、カード7に記録されている金額情報が示す金額の合計金額を求め、この合計金額の金額情報を、ユニットRAM910cの金額情報記憶領域に書き込んで更新する。
【0364】
ステップS3030-4において、ユニットCPU910aは、金額表示器93の数を、ユニットRAM910cの金額情報記憶領域内の金額情報に応じたものに変更し、ステップS3030-5に進む。
【0365】
ステップS3030-5において、ユニットCPU910aは、カード7に持ち球数情報が記録されているか否かを判定する。持ち球数情報が記録されている場合(S3030-5:Yes)、ステップS3030-6に進む。持ち球数情報が記録されていない場合(S3030-5:No)、今回のカード挿入認識処理を終了する。
【0366】
ステップS3030-6において、ユニットCPU910aは、ユニットRAM910cの持ち球数情報記憶領域の持ち球数情報が示す持ち球数と、カード7に記録されている持ち球数情報が示す持ち球数の合計持ち球数を求め、この合計持ち球数の持ち球数情報を、ユニットRAM910cの持ち球数情報記憶領域に書き込んで更新する。
【0367】
ステップS3030-7において、ユニットCPU910aは、持ち球数表示器94の数を、ユニットRAM910cの持ち球数情報記憶領域内の持ち球数情報に応じたものに変更し、今回のカード挿入認識処理を終了する。
【0368】
図56は、カードユニット制御基板90の移行処理(
図33のステップS3040)の詳細を示すフローチャートである。
図56において、ユニットCPU910aは、遊技機1の枠制御基板160から計数通知データを受信したか否かを判定する(S3040-1)。ユニットCPU910aは、計数通知データを受信した場合(S3040-1:Yes)、ステップS3040-2に進む。計数通知データを受信していない場合(S3040-1:No)、今回の移行処理を終了する。
【0369】
ステップS3040-2において、ユニットCPU910aは、計数通知データが示す計数球数が0個であるか否かを判定する。遊技機1において、計数ボタン8の短押し操作又は長押し操作がされていない場合、このステップS3040-2の判定結果は「Yes」となり、計数ボタン8の短押し操作又は長押し操作がされている場合、このステップS3040-2の判定結果は「No」となる。ユニットCPU910aは、計数球数が0個でない場合(S3040-2:No)、ステップS3040-3に進む。計数球数が0個である場合(S3040-2:Yes)、今回の移行処理を終了する。
【0370】
ステップS3050-3において、ユニットCPU910aは、計数通知データが示す計数球数と同じ数をユニットRAM910cの持ち球数カウンタに加算して更新する。次のステップS2030-4において、ユニットCPU910aは、持ち球数表示器94の数を、ユニットRAM910cの持ち球数情報記憶領域内の持ち球数情報に応じたものに変更し、今回の移行処理を終了する。
【0371】
図57は、カードユニット制御基板90の貸出処理(
図33のステップS3050)の詳細を示すフローチャートである。
図57において、ユニットCPU910aは、ユニットRAM910cの貸出受領結果応答待機フラグ記憶領域に貸出受領結果応答待機フラグがセットされているか否かを判定する(S3050-1)。ユニットCPU910aは、貸出受領結果応答待機フラグがセットされている場合(S3050-1:Yes)、ステップS3050-2に進む。貸出受領結果応答待機フラグがセットされていない場合(S3050-1:No)、ステップS3050-3に進む。
【0372】
ステップS3050-2において、ユニットCPU910aは、ユニットRAM910cの貸出受領結果応答待機タイマカウンタのカウント値が0より大きいか否かを判定する。貸出受領結果応答待機タイマカウンタは、貸出通知データの送信からの貸出受領結果応答データの返信までの待機時間である10ミリ秒を計るためのカウンタである。貸出通知データの送信から10ミリ秒が経過していないとき、このステップS3050-2の判定結果は「Yes」になり、貸出通知データの送信から10ミリ秒が経過したとき、このステップS3050-2の判定結果は「No」になる。ユニットCPU910aは、貸出受領結果応答待機タイマカウンタのカウント値が0より大きい場合(S3050-2:Yes)、今回の貸出処理を終了する。貸出受領結果応答待機タイマカウンタのカウント値が0である場合(S3050-2:No)、ステップS3050-12に進む。
【0373】
ステップS3050-3において、ユニットCPU910aは、ユニットRAM910cの貸出ボタン操作無効フラグ記憶領域に貸出ボタン操作無効フラグがセットされているか否かを判定する。貸出ボタン操作無効フラグは、貸出ボタン98の操作を無効とするフラグである。ユニットCPU910aは、貸出ボタン操作無効フラグがセットされていない場合(S3050-3:No)、ステップS3050-4に進む。貸出ボタン操作無効フラグがセットされている場合(S3050-3:Yes)、今回の貸出処理を終了する。
【0374】
ステップS3050-4において、ユニットCPU910aは、貸出ボタン検出スイッチ98aの検出信号の入力があったか否かを判定する。貸出ボタン98が押された場合、このステップS3050-4の判定結果は「Yes」になる。ユニットCPU910aは、貸出ボタン検出スイッチ98aの検出信号の入力があった場合(S3050-4:Yes)、ステップS3050-5に進む。貸出ボタン検出スイッチ98aの検出信号の入力がない場合(S3050-4:No)、今回の貸出処理を終了する。
【0375】
ステップS3050-5において、ユニットCPU910aは、計数通知データの受信中であるか否かを判定する。ユニットCPU910aは、計数通知データの受信中でない場合(S3050-5:No)、ステップS3050-6に進む。計数通知データの受信中である場合(S3050-6:Yes)、今回の貸出処理を終了する。
【0376】
ステップS3050-6において、ユニットCPU910aは、ユニットRAM910cの持ち球数情報記憶領域を参照し、持ち球数情報記憶領域に0個より多い数の持ち球数報が記憶されているか否かを判定する。ユニットCPU910aは、持ち球数が0個である場合(S3050-6:No)、ステップS3050-7に進む。0個より多い数である場合(S3050-6:Yes)、ステップS3050-10に進む。
【0377】
ステップS3050-7において、ユニットCPU910aは、ユニットRAM910cの金額情報記憶領域を参照し、0円より大きい金額の金額情報が記憶されているか否かを判定する。ユニットCPU910aは、金額が0円より大きい場合(S3050-7:Yes)、ステップS3050-8に進む。金額が0円である場合(S3050-7:No)、今回の貸出処理を終了する。
【0378】
ステップS3050-8において、ユニットCPU910aは、金額情報記憶領域内の金額情報を持ち球数に変換し、金額情報記憶領域の金額情報及び持ち球数情報記憶領域の持ち球数情報を更新する。具体的には、ユニットCPU910aは、金額情報記憶領域の金額情報が1000円以上のものである場合、1000円を1球当たりの金額である4で除算した値である250個を、金額換算数とし、金額情報記憶領域の金額情報を-1000して更新し、持ち球数情報記憶領域の持ち球数情報を+250して更新する。また、ユニットCPU910aは、金額情報記憶領域の金額情報が1000円未満のものである場合、その時点の全金額を4で除算した値を、金額換算数とし、金額情報記憶領域の金額情報を0にし、持ち球数情報記憶領域の持ち球数情報に金額換算数を加算して更新する。
【0379】
次のステップS3050-9において、ユニットCPU910aは、金額表示器93の表示及び持ち球数表示器94の表示を変更する。具体的には、ユニットCPU910aは、金額表示器93の数を、ユニットRAM910cの金額情報記憶領域内の金額情報に応じたものに変更し、持ち球数表示器94の数を、ユニットRAM910cの持ち球数情報記憶領域内の持ち球数情報に応じたものに変更する。ステップS3050-9の実行後、ステップS3050-10に進む。
【0380】
ステップS3050-10において、ユニットCPU910aは、移行球数決定処理を行う。移行球数決定処理は、カードユニット9から遊技機1に移行する遊技球数を決定する処理である。移行球数決定処理では、ユニットCPU910aは、持ち球数情報記憶領域の持ち球数情報が250個以上のものである場合、250個を、カードユニット9から遊技機1に移行する遊技球数として決定する。また、ユニットCPU910aは、持ち球数情報記憶領域の持ち球数情報が250個未満のものである場合、その時点の全持ち球数を、カードユニット9から遊技機1に移行する遊技球数として決定する。
【0381】
ステップS3050-11において、ユニットCPU910aは、ユニットRAM910cの貸出受領結果応答待機フラグ記憶領域に貸出受領結果応答待機フラグをセットし、ステップS3050-12に進む。
【0382】
ステップS3050-12において、10ミリ秒を貸出受領結果応答待機タイマカウンタにセットする。次に、ユニットCPU910aは、ステップS3050-10の移行球数決定処理において決定した遊技球数の貸出通知データを枠制御基板160に送信し(S3050-12)、今回の貸出処理を終了する。
【0383】
ここで、貸出ボタン操作無効フラグがセットされているか否かに関わらず、カードユニット9が枠制御基板160から計数通知データを受信している間は、貸出ボタン98が押されたとしても、ステップS3050-4:Yes→S3050-5:Yesと進んで、貸出処理が終了となるため、枠制御基板160への貸出通知データの送信が規制される。このことから、遊技機1において計数ボタン8が操作されたときの遊技球数の移行信号である計数通知データは、カードユニット9における貸出ボタン98の操作が無効になる情報を含んでいるといえる。
【0384】
図58は、カードユニット制御基板90の応答確認処理(
図33のステップS3060)の詳細を示すフローチャートである。
図58において、ユニットCPU910aは、枠制御基板160から貸出受領結果応答データを受信したか否かを判定する(S3060-1)。ユニットCPU910aは、貸出受領結果応答データを受信した場合(S3060-1:Yes)、ステップS3060-2に進む。貸出受領結果応答データを受信していない場合(S3060-1:No)、今回の応答確認処理を終了する。
【0385】
ステップS3060-2において、ユニットCPU910aは、ユニットRAM910cの持ち球数情報記憶領域の持ち球数情報から、ステップS3050-10の移行球数決定処理において決定した遊技球数を減算して更新する。
【0386】
次に、ユニットCPU910aは、持ち球数表示器94の表示を変更する(S3060-3)。具体的には、ユニットCPU910aは、持ち球数表示器94の数を、ユニットRAM910cの持ち球数情報記憶領域内の持ち球数情報に応じたものに変更する。ステップS3060-3の実行後、ステップS3060-4に進む。
【0387】
ステップS3060-4において、ユニットCPU910aは、貸出受領結果応答待機タイマカウンタをクリアし、ステップS3060-5に進む。ステップS3060-5において、ユニットRAM910cは、貸出受領結果応答待機フラグをクリアし、今回の応答確認処理を終了する。
【0388】
図59は、カードユニット制御基板90の返却処理(
図33のステップS3070)の詳細を示すフローチャートである。
図59において、ユニットCPU910aは、ユニットRAM910cの排出ボタン操作無効フラグ記憶領域に排出ボタン操作無効フラグがセットされているか否かを判定する(S3070-1)。排出ボタン操作無効フラグは、排出ボタン99の操作を無効とするフラグである。ユニットCPU910aは、排出ボタン操作無効フラグがセットされていない場合(S3070-1:No)、ステップS3070-2に進む。排出ボタン操作無効フラグがセットされている場合(S3070-1:Yes)、今回の返却処理を終了する。
【0389】
ステップS3070-2において、ユニットCPU910aは、排出ボタン検出スイッチ99aの検出信号の入力があったか否かを判定する。排出ボタン99が押された場合、このステップS3070-2の判定結果は「Yes」になる。ユニットCPU910aは、排出ボタン検出スイッチ99aの検出信号の入力があった場合(S3070-2:Yes)、ステップS3070-3に進む。排出ボタン検出スイッチ99aの検出信号の入力がない場合(S3070-2:No)、今回の返却処理を終了する。
【0390】
ステップS3070-3において、ユニットCPU910aは、ユニットRAM910cの金額情報記憶領域に、0より大きな金額の金額情報が記憶されているか否かを判定する。ユニットCPU910aは、0より大きな金額である場合(S3070-3:Yes)、ステップS3070-4に進む。0である場合(S3070-3:No)、ステップS3070-4を飛ばして、ステップS3070-5に進む。
【0391】
ステップS3070-3において、ユニットCPU910aは、ユニットRAM910cの金額情報記憶領域の金額情報を、カード7に記録する。
【0392】
ステップS3070-5において、ユニットCPU910aは、ユニットRAM910cの持ち球数情報記憶領域に、0より多い持ち球数の持ち球数情報が記憶されているか否かを判定する。ユニットCPU910aは、0より多い持ち球数である場合(S3070-5:Yes)、ステップS3070-6に進む。0である場合(S3070-5:No)、ステップS3070-6を飛ばして、ステップS3070-7に進む。
【0393】
ステップS3070-6において、ユニットCPU910aは、ユニットRAM910cの持ち球数情報記憶領域の持ち球数情報を、カード7に記録する。
【0394】
ステップS3070-7において、ユニットCPU910aは、カード挿入口92からカード7を排出し、今回の返却処理を終了する。
【0395】
図60は、カードユニット制御基板90の遊技機情報解析処理(
図33のステップS3080)の詳細を示すフローチャートである。
図60において、ユニットCPU910aは、枠制御基板160から遊技機情報通知データを受信したか否かを判定する(S3080-1)。ユニットCPU910aは、遊技機情報通知データを受信した場合(S3080-1:Yes)、ステップS3080-2に進む。遊技機情報通知データを受信していない場合(S3080-1:No)、今回の遊技機情報解析処理を終了する。
【0396】
ステップS3080-2において、ユニットCPU910aは、ホールコンピュータ(不図示)に遊技機情報通知データを送信する。
【0397】
次のステップS3080-3において、ユニットCPU910aは、遊技機情報通知データを基に、ユニットRAM910cの遊技状態フラグ記憶領域を更新する。具体的には、ユニットCPU910aは、遊技機情報通知データが、通常状態となったことを示すものである場合、遊技状態フラグ記憶領域に通常状態の遊技状態フラグをセットし、低ベース時短状態となったことを示すものである場合、遊技状態フラグ記憶領域に低ベース時短状態の遊技状態フラグをセットし、高ベース時短状態となったことを示すものである場合、遊技状態フラグ記憶領域に高ベース時短状態の遊技状態フラグをセットし、遊技不能状態1となったことを示すものである場合、遊技状態フラグ記憶領域に遊技不能状態1の遊技状態フラグをセットし、遊技不能状態2となったことを示すものである場合、遊技状態フラグ記憶領域に遊技不能状態2の遊技状態フラグをセットする。
【0398】
ステップS3080-4において、ユニットCPU910aは、遊技機1が大当たりになったか否かを判定する。ユニットCPU910aは、遊技機1が大当たりになっていない場合(S3080-4:No)、ステップS3080-5に進む。遊技機1が大当たりになった場合(S3080-4:Yes)、今回の遊技機情報解析処理を終了する。
【0399】
ステップS3080-5において、ユニットCPU910aは、遊技状態フラグ記憶領域を参照し、遊技機1が通常状態になったか否かを判定する。ユニットCPU910aは、遊技機1が通常状態になっていない場合(S3080-5:No)、ステップS3080-6に進む。遊技機1が通常状態になった場合(S3080-5:Yes)、今回の遊技機情報解析処理を終了する。
【0400】
ステップS3080-6において、ユニットCPU910aは、遊技状態フラグ記憶領域を参照し、遊技機1が低ベース時短状態になったか否かを判定する。ユニットCPU910aは、遊技機1が低ベース時短状態になっていない場合(S3080-6:No)、ステップS3080-7に進む。遊技機1が低ベース時短状態になった場合(S3080-6:Yes)、今回の遊技機情報解析処理を終了する。
【0401】
ステップS3080-7において、ユニットCPU910aは、遊技状態フラグ記憶領域を参照し、遊技機1が高ベース時短状態になったか否かを判定する。ユニットCPU910aは、遊技機1が高ベース時短状態になっていない場合(S3080-7:No)、ステップS3080-9に進む。遊技機1が高ベース時短状態になった場合(S3080-7:Yes)、今回の遊技機情報解析処理を終了する。
【0402】
ステップS3080-9において、ユニットCPU910aは、遊技状態フラグ記憶領域を参照し、遊技機1が遊技不能状態1になったか否かを判定する。遊技機1において、特定のエラーであるコンプリート機能発動エラーが発生したとき、このステップS3080-9の判定結果は「Yes」になる。ユニットCPU910aは、遊技機1が遊技不能状態1になった場合(S3080-9:Yes)、ステップS3080-10に進む。遊技機1が遊技不能状態1になっていない場合(S3080-9:No)、ステップS3080-11に進む。
【0403】
ステップS3080-10において、ユニットCPU910aは、ユニットRAM910cの貸出ボタン操作無効フラグ記憶領域に貸出ボタン操作無効フラグをセットし、今回の遊技機情報解析処理を終了する。
【0404】
ステップS3080-11において、ユニットCPU910aは、遊技状態フラグ記憶領域を参照し、遊技機1が遊技不能状態2になったか否かを判定する。遊技機1において、所定のエラーである小球検知エラー、鉄球検知エラー、または電波検知エラーが発生したとき、このステップS3080-11の判定結果は「Yes」になる。ユニットCPU910aは、遊技機1が遊技不能状態2になった場合(S3080-11:Yes)、ステップS3080-12に進む。遊技機1が遊技不能状態2になっていない場合(S3080-11:No)、今回の遊技機情報解析処理を終了する。
【0405】
ステップS3080-12において、ユニットCPU910aは、管理センタのサーバ(不図示)に不正発生通知データを送信し、ステップS3080-13に進む。
【0406】
ステップS3080-13において、ユニットCPU910aは、ユニットRAM910cの貸出ボタン操作無効フラグ記憶領域に貸出ボタン操作無効フラグをセットし、ステップS3080-17に進む。
【0407】
ステップS3080-17において、ユニットCPU910aは、ユニットRAM910cの排出ボタン操作無効フラグ記憶領域に排出ボタン操作無効フラグをセットし、今回の遊技機情報解析処理を終了する。
【0408】
ここで、遊技機1の遊技球数制御部180からカードユニット9に送信された遊技機情報通知データが、遊技不能状態2になったことを示すものである場合、ステップS3080-1:Yes→ステップS3080-2→ステップS3080-3→ステップS3080-4:No→ステップS3080-5:No→ステップS3080-6:No→ステップS3080-7:No→ステップS3080-9:No→ステップS3080-11:Yes→ステップS3080-12→ステップS3080-13と進んで、貸出ボタン操作無効フラグがセットされ、さらに、ステップS3080-17に進んで、排出ボタン操作無効フラグがセットされる。このことから、遊技不能状態2であることを示す遊技機情報通知データは、貸出ボタン98及び排出ボタン99の両方の操作を無効にする情報を含んでいるといえる。
【0409】
また、遊技機1の遊技球数制御部180からカードユニット9に送信された遊技機情報通知データが、遊技不能状態1になったことを示すものである場合、ステップS3080-1:Yes→ステップS3080-2→ステップS3080-3→ステップS3080-4:No→ステップS3080-5:No→ステップS3080-6:No→ステップS3080-7:No→ステップS3080-9:Yes→ステップS3080-10と進んで、排出ボタン操作無効フラグがセットされる。このことから、遊技不能状態1であることを示す遊技機情報通知データは、貸出ボタン98の操作を無効にする情報と、排出ボタン99の操作を有効にする情報を含んでいるといえる。
【0410】
また、遊技機1の遊技球数制御部180からカードユニット9に送信された遊技機情報通知データが、高ベース時短状態になったことを示すものである場合、ステップS3080-1:Yes→ステップS3080-2→ステップS3080-3→ステップS3080-4:No→ステップS3080-5:No→ステップS3080-6:No→ステップS3080-7:Yesと進んで、遊技機情報解析処理が終了するため、排出ボタン操作無効フラグ及び貸出ボタン操作無効フラグの何れもセットされない。このことから、高ベース時短状態であることを示す遊技機情報通知データは、排出ボタン99及び貸出ボタン98の両方の操作を有効にする情報を含んでいるといえる。
【0411】
また、遊技機1の遊技球数制御部180からカードユニット9に送信された遊技機情報通知データが、低ベース時短状態になったことを示すものである場合、ステップS3080-1:Yes→ステップS3080-2→ステップS3080-3→ステップS3080-4:No→ステップS3080-5:No→ステップS3080-6:Yesと進んで、遊技機情報解析処理が終了するため、排出ボタン操作無効フラグ及び貸出ボタン操作無効フラグの何れもセットされない。このことから、低ベース時短状態であることを示す遊技機情報通知データは、排出ボタン99及び貸出ボタン98の両方の操作を有効にする情報を含んでいるといえる。
【0412】
また、遊技機1の遊技球数制御部180からカードユニット9に送信された遊技機情報通知データが、通常状態になったことを示すものである場合、ステップS3080-1:Yes→ステップS3080-2→ステップS3080-3→ステップS3080-4:No→ステップS3080-5:Yesと進んで、遊技機情報解析処理が終了するため、排出ボタン操作無効フラグ及び貸出ボタン操作無効フラグの何れもセットされない。このことから、通常状態であることを示す遊技機情報通知データは、排出ボタン99及び貸出ボタン98の両方の操作を有効にする情報を含んでいるといえる。ここで、通常状態又は低ベース時短状態になった場合の処理が同一であることから、遊技機1の遊技球数制御部180からカードユニット9に送信される遊技機情報通知データのうち、通常状態となったことおよび低ベース時短状態となったことを示すものを共通の通知データとしてもよい。さらに共通のデータとして00Hを設定することも含まれる。
【0413】
また、遊技機1の遊技球数制御部180からカードユニット9に送信された遊技機情報通知データが、大当たりになったことを示すものである場合、ステップS3080-1:Yes→ステップS3080-2→ステップS3080-3→ステップS3080-4:Yesと進んで、遊技機情報解析処理が終了するため、排出ボタン操作無効フラグ及び貸出ボタン操作無効フラグの何れもセットされない。このことから、大当たりになったことを示す遊技機情報通知データは、排出ボタン99及び貸出ボタン98の両方の操作を有効にする情報を含んでいるといえる。
【0414】
図61は、入力制御処理(
図25のステップS200)の詳細を示すフローチャートである。
図61において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う(S210)。一般入賞口検出スイッチ入力処理では、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ12aからの検出信号の入力があったか否かを判定する。検出信号の入力がない場合はそのままステップS220に進む。検出信号の入力があった場合は、メインRAM110c内の一般入賞口賞球カウンタに所定個数(例えば、10個)を加算して更新する。
【0415】
ステップS210の実行後、メインCPU110aは、第1大入賞口検出スイッチ入力処理を行う(S220)。第1大入賞口検出スイッチ入力処理では、メインCPU110aは、第1大入賞口検出スイッチ16aからの検出信号の入力があったか否かを判定する。メインCPU110aは、第1大入賞口検出スイッチ16aからの検出信号の入力がなかった場合はそのままステップS240に進む。第1大入賞口検出スイッチ16aからの検出信号の入力があった場合、メインRAM110c内の大入賞口賞球カウンタに所定個数(例えば、15個)を加算して更新し、メインRAM110c内の大入賞口入球数(C)カウンタのカウント値(C)を+1して更新する。
【0416】
ステップS220の実行後、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う(S240)。第1始動口検出スイッチ入力処理では、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号の入力があったか否かを判定する。メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号の入力がなかった場合はそのままステップS250に進む。第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号の入力があった場合は、第1始動口賞球カウンタの更新、第1特別図柄保留数(U1)が4未満であるか否かの判定、第1特別図柄保留数(U1)が4未満である場合における第1特別図柄保留数(U1)の更新、特別図柄記憶領域への乱数値の格納、大当たり抽選の事前判定とその判定結果に応じた始動入賞指定コマンドのセット、第1特別図柄保留数(U1)に応じた特別図柄保留数指定コマンドのセット、等の一連の処理を行う。第1始動口検出スイッチ入力処理の詳細は、後述する。
【0417】
ステップS240の実行後、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う(S250)。第2始動口検出スイッチ入力処理では、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ15aからの検出信号の入力があったか否かを判定する。メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ15aからの検出信号の入力がなかった場合はそのままステップS260に進む。第2始動口検出スイッチ15aからの検出信号の入力があった場合は、第2始動口賞球カウンタの更新、特別図柄記憶領域への乱数値の格納、等の一連の処理を行う。
【0418】
ステップS250の実行後、メインCPU110aは、特定領域検出スイッチ入力処理(S260)。特定領域検出スイッチ入力処理では、メインCPU110aは、特定領域検出スイッチ18aからの検出信号の入力があったか否かを判定する。メインCPU110aは、特定領域検出スイッチ18aからの検出信号の入力がなかった場合はそのままステップS260に進む。特定領域検出スイッチ18aからの検出信号の入力があった場合は、特定領域入賞フラグのセット、特定領域入賞指定コマンドのセット、等の一連の処理を行う。特定領域検出スイッチ入力処理の詳細は、後述する。
【0419】
次に、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ入力処理を行う(S270)。ゲート検出スイッチ入力処理では、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ13aからの検出信号の入力があったか否を判定する。メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ13aからの検出信号の入力がなかった場合はそのまま今回の入力制御処理を終了する。ゲート検出スイッチ13aからの検出信号の入力があった場合、メインCPU110aは、ゲート通過指定コマンドを生成し、生成したゲート通過指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。また、この場合、メインCPU110aは、普通図柄保留数(G)を計数する普通図柄保留数(G)カウンタのカウント値(G)が4未満であるか否かを判定する。そして、普通図柄保留数(G)カウンタのカウント値(G)が4未満である場合は、カウント値(G)を+1して更新するとともに、普通図柄乱数値を取得し、取得した普通図柄乱数値を普通図柄保留記憶領域に記憶する。
【0420】
図62は、第1始動口検出スイッチ入力処理(
図61のステップS240)の詳細を示すフローチャートである。
図62において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号の入力があった場合(S240-1:Yes)、ステップS240-2に進む。第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号の入力がなかった場合(S240-1:No)、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
【0421】
ステップS240-2において、メインCPU110aは、始動口賞球カウンタに所定個数(例えば、3個)を加算して更新する(S240-2)。その後、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)を計数する第1特別図柄保留数(U1)カウンタのカウント値(U1)が4未満であるか否かを判定する(S240-3)。
【0422】
メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)カウンタのカウント値(U1)が4未満でない場合(S240-3:No)、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。また、第1特別図柄保留数(U1)カウンタのカウント値(U1)が4未満である場合(S240-3:Yes)、カウント値(U1)を+1して更新する(S240-4)。
【0423】
ステップS240-4の実行後、メインCPU110aは、大当たり乱数値を取得するとともに、特別図柄記憶領域の第1特別図柄記憶領域の第1~第4記憶部におけるデータ未格納で且つ番号の最も小さい記憶部をデータの格納先とし、取得した大当たり乱数値をデータの格納先の記憶部に記憶する(S240-5)。
【0424】
図63(a)は、特別図柄記憶領域を示す図である。
図63(a)に示すように、特別図柄記憶領域は、当該変動と対応する第0記憶部、第1特別図柄と対応する第1特別図柄記憶領域、及び第2特別図柄と対応する第2特別図柄記憶領域を有している。第1特別図柄記憶領域は、第1保留と対応する第1記憶部、第2保留と対応する第2記憶部、第3保留と対応する第3記憶部、及び第4保留と対応する第4記憶部を有している。第2特別図柄記憶領域は、第1記憶部のみ有している。これは、本実施形態の遊技機1では、第2特別図柄の保留がないためである。
図63(b)に示すように、特別図柄保留記憶部内の各記憶部は、大当たり乱数値、特別図柄乱数値、リーチ判定用乱数値、及び特図変動用乱数値のセットを記憶し得るようになっている。
【0425】
ステップS240-5の実行後、メインCPU110aは、特別図柄乱数値を取得し、取得した特別図柄乱数値を第1特別図柄記憶領域におけるデータの格納先の記憶部に記憶する(S240-6)。
【0426】
ステップS240-6の実行後、メインCPU110aは、特図変動用乱数値及びリーチ判定用乱数値を取得し、取得した特図変動用乱数値及びリーチ判定用乱数値を第1特別図柄記憶領域におけるデータの格納先の記憶部に記憶する(S240-7)。
【0427】
ステップS240-7の実行後、メインCPU110aは、事前判定処理を行う(S240-8)。この事前判定処理では、メインCPU110aは、メインROM110bの事前判定テーブルを参照し、本ステップS240-8の実行時点(始動条件の成立時)における遊技状態フラグ記憶領域の記憶内容と、ステップS240-5~S240-7において第1特別図柄記憶領域の記憶部に記憶した大当たり乱数値、特別図柄乱数値、リーチ判定用乱数値、及び特図変動用乱数値との組み合わせに基づいて、今回の第1特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選の入賞情報を決定する。
【0428】
図64は、大当たり抽選の結果を事前に判定するための事前判定テーブルを示す図である。事前判定テーブルには、大当たり乱数値、特別図柄乱数値、遊技状態(通常状態、低ベース時短状態、又は高ベース時短状態)、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値、入賞情報、及び始動入賞指定コマンドの組が、記憶されている。
【0429】
ステップS240-8の実行後、メインCPU110aは、ステップS240-8の事前判定処理において決定した入賞情報と対応する始動入賞指定コマンドを生成し、この始動入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S240-9)。その後、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)カウンタのカウント値(U1)を参照し、第1特別図柄保留数(U1)を示す特別図柄保留数指定コマンドを生成し、この特別図柄保留数指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S240-10)。
【0430】
演出用伝送データ格納領域にセットされた始動入賞指定コマンドや特別図柄保留数指定コマンドは、タイマ割込処理の出力制御処理(S920)において枠制御基板160及び演出制御基板120に送信される。
【0431】
第2始動口検出スイッチ入力処理では、
図62におけるステップS240-1~S240-2に相当する処理と、ステップS240-5~S240-7に相当する処理だけが実行される。第2始動口検出スイッチ入力処理では、第2始動口検出スイッチ15aからの検出信号の入力があった場合、大当たり乱数値、特別図柄乱数値、特図変動用乱数値、及びリーチ判定用乱数値を取得し、それらの乱数値を、第2特別図柄記憶領域の第1記憶部に記憶する。
【0432】
図65は、特定領域検出スイッチ入力処理(
図61のステップS260)の詳細を示すフローチャートである。
図65において、メインCPU110aは、特定領域検出スイッチ18aからの検出信号の入力があった場合(S260-1:Yes)、ステップS260-2に進む。特定領域検出スイッチ18aからの検出信号の入力がなかった場合(S260-1:No)、今回の特定領域検出スイッチ入力処理を終了する。
【0433】
ステップS260-2において、メインCPU110aは、メインRAM110cの特定領域入賞フラグ記憶領域に特定領域入賞フラグをセットする。特定領域入賞フラグは、特定領域19B(V入賞口)に入賞したことを示すフラグである。特定領域19B(V入賞口)の入賞は、第2種大当たりの特別遊技の契機となる。次のステップS260-3において、メインCPU110aは、特定領域入賞指定コマンドを生成し、この特定領域入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。その後、メインCPU110aは、遊技状態フラグ記憶領域の記憶内容に基づいて現時点(特定領域19Bの入賞時)の遊技状態を求め、求めた遊技状態を示す遊技状態情報を遊技状態バッファに記憶し(S260-4)、今回の特定領域検出スイッチ入力処理を終了する。
【0434】
図66は、特図特電制御処理(
図25のステップS300)の詳細を示すフローチャートである。
図66において、メインCPU110aは、特図特電処理データをロードする(S301)。次のステップS302において、メインCPU110aは、このロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば小当たり遊技処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば大当たり遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。
【0435】
図67は、特別図柄記憶判定処理(
図66のステップS310)の詳細を示すフローチャートである。
図67において、メインCPU110aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(S310-1)。より具体的に説明すると、メインCPU110aは、メインRAM110c内の特別図柄時間カウンタを参照し、特別図柄時間カウンタのカウント値が0でなければ特別図柄の変動表示中であると判定し、特別図柄時間カウンタのカウント値が0であれば特別図柄の変動表示中でないと判定する。メインCPU110aは、特別図柄の変動表示中である場合(S310-1:Yes)、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。また、特別図柄の変動表示中でない場合(S310-1:No)、ステップS310-2に進む。
【0436】
ステップS310-2において、メインCPU110aは、第2特別図柄記憶領域の第1記憶部にデータが記憶されているかを判定する。メインCPU110aは、第2特別図柄記憶領域の第1記憶部にデータが記憶されてない場合(S310-2:No)、ステップS310-4に進む。第2特別図柄記憶領域の第1記憶部にデータが記憶されている場合(S310-2:Yes)、ステップS310-6に進む。
【0437】
ステップS310-4において、メインCPU110aは、メインRAM110cの第1特別図柄保留数(U1)カウンタのカウント値(U1)を参照し、第1特別図柄保留数(U1)が1以上であるか否かを判定する。メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)が1以上でない場合(S310-4:No)、客待ち指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし(S318)、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
【0438】
メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)が1以上である場合(S310-4:Yes)、第1特別図柄保留数(U1)カウンタのカウント値(U1)を-1して更新する(S310-5)。
【0439】
ステップS310-5の実行後、メインCPU110aは、記憶領域シフト処理を行う(S310-6)。この記憶領域シフト処理では、メインCPU110aは、第2特別図柄記憶領域の第1記憶部にデータが記憶されている場合、そのデータを判定情報記憶領域である第0記憶部に書き込む。また、第2特別図柄記憶領域の第1記憶部にデータが記憶されていない場合、第1特別図柄記憶領域の第2~第4記憶部内のデータを各々の1つ前の記憶部にシフトさせ、第1特別図柄記憶領域の第1記憶部内のデータを第0記憶部に書き込む。この第0記憶部へのデータの書き込みにより、それまで第0記憶部に記憶されていた乱数値(大当たり乱数値、特別図柄乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値)は消去される。
【0440】
ステップS310-6の実行後、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)を演出制御部120mに通知するための特別図柄保留数指定コマンドを生成し、この特別図柄保留数指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし(S310-7)、ステップS310-8に進む。
【0441】
ステップS310-8において、メインCPU110aは、低ベース時短回数(B)カウンタのカウント値(B)を参照し、低ベース時短回数(B)が1以上であるか否かを判定する。低ベース時短回数(B)が0である場合(S310-8:No)、ステップS310-11に進む。低ベース時短回数(B)が1以上である場合(S310-8:Yes)、低ベース時短回数(B)カウンタのカウント値(B)を-1して更新し(S310-9)、更新後のカウント値(B)が0になったかを判定する(S310-10)。メインCPU110aは、低ベース時短回数(B)が0である場合(S310-10:Yes)、ステップS310-17に進む。低ベース時短回数(B)が0でない場合(S310-10:No)、ステップS311に進む。
【0442】
ステップS310-11において、メインCPU110aは、高ベース時短回数(J)カウンタのカウント値(J)を参照し、高ベース時短回数(J)が1以上であるか否かを判定する。高ベース時短回数(J)が0である場合(S310-11:No)、ステップS311に進む。高ベース時短回数(J)が1以上である場合(S310-11:Yes)、高ベース時短回数(J)カウンタのカウント値(J)を-1して更新し(S310-12)、更新後のカウント値(J)が0になったかを判定する(S310-13)。メインCPU110aは、高ベース時短回数(J)が0である場合(S310-13:Yes)、ステップS310-17に進む。高ベース時短回数(J)が0でない場合(S310-13:No)、ステップS311に進む。
【0443】
ステップS310-17において、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域に、通常状態の遊技状態フラグをセットする。その後、ステップS311に進む。
【0444】
ステップS311において、メインCPU110aは、大当たり判定処理を行う。大当たり判定処理では、メインCPU110aは、今回の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選の抽選結果(大当たり、小当たり、又はハズレ)を決定し、大当たりである場合には大当たりの種類を決定し、決定した大当たりの種類と対応する大当たり用の図柄指定コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域にセットする。小当たりである場合には大当たりの種類を決定し、決定した小当たりの種類と対応する小当たり用の図柄指定コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域にセットする。ハズレである場合は、ハズレ用の図柄指定コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0445】
より詳細に説明すると、メインCPU110aは、この大当たり判定処理では、
図68(大当たり判定処理の詳細を示すフローチャート)に示すように、今回の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選の抽選結果が大当たりであるか否かを判定する(S311-1)。具体的には、メインCPU110aは、メインROM110bの大当たり抽選判定テーブルを参照し、ステップS310-6で第0記憶部に記憶した大当たり乱数値に基づいて、抽選結果を決定する。
【0446】
図69(a)は、第1特別図柄表示装置用の大当たり抽選判定テーブルを示す図である。
図69(b)は、第2特別図柄表示装置用の大当たり抽選判定テーブルを示す図である。大当たり抽選判定テーブルには、大当たり乱数値と大当たり抽選の抽選結果(大当たり、特殊ハズレ、又は通常ハズレ)の組が記憶されている。
【0447】
メインCPU110aは、ステップS311-1の判定結果が大当たりである場合(S311-1:Yes)、ステップS311-2に進み、ステップS311-1の判定結果が大当たりでない場合(S311-1:No)、ステップS311-5に進む。
【0448】
ステップS311-2において、メインCPU110aは、大当たり図柄決定処理を行う。この大当たり図柄決定処理では、メインCPU110aは、メインROM110bの大当たり用図柄決定テーブルを参照し、ステップS310-6で第0記憶部に記憶した特別図柄乱数値に基づいて、当該変動の停止図柄の停止図柄データを決定し、決定した停止図柄データをメインRAM110c内の停止図柄データ記憶領域に記憶する。ここで、停止図柄データは、変動を経て停止表示される特別図柄の種類と対応する2桁の数を示すものである。
【0449】
図70(a)は、大当たり用図柄決定テーブルを示す図である。大当たり用図柄決定テーブルには、特別図柄乱数値、特別図柄の種類(大当たりの種類)、停止図柄データ、及び図柄指定コマンドの組が、第1特別図柄表示装置20における第1特別図柄の始動条件が成立したときに参照するものと第2特別図柄表示装置21における第2特別図柄の始動条件が成立したときに参照するものとに分けて記憶されている。
【0450】
図柄指定コマンドは、変動を経て停止表示される特別図柄の種類を演出制御部120mに通知するためのコマンドである。
【0451】
本ステップS311-2において停止図柄データ記憶領域に記憶される停止図柄データは、特別図柄停止処理における大当たり図柄の判定時、大当たり遊技処理における大入賞口の作動態様の決定時、大当たり遊技終了処理における遊技状態の決定時に参照される。詳しくは、後述する。
【0452】
次に、メインCPU110aは、ステップS311-2で決定した停止図柄データと対応する大当たり用の図柄指定コマンドを生成し、この図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S311-3)。
【0453】
次に、メインCPU110aは、遊技状態フラグ記憶領域の記憶内容に基づいて現時点(大当たり抽選時)の遊技状態を求め、求めた遊技状態を示す遊技状態情報を遊技状態バッファに記憶する(S311-4)。
【0454】
ステップS311-5において、メインCPU110aは、大当たり抽選の抽選結果が小当たりであるか否かを判定する。メインCPU110aは、小当たりである場合(S311-5:Yes)、ステップS311-6に進み、小当たりでない場合(S311-5:No)、ステップS311-8に進む。
【0455】
ステップS311-6において、メインCPU110aは、小当たり図柄決定処理を行う。この小当たり図柄決定処理では、メインCPU110aは、メインROM110bの小当たり用図柄決定テーブルを参照し、第0記憶部内の特別図柄乱数値に基づいて、当該変動の停止図柄の停止図柄データを決定し、決定した停止図柄データをメインRAM110c内の停止図柄データ記憶領域に記憶する。
【0456】
図70(b)は、小当たり用図柄決定テーブルを示す図である。小当たり用図柄決定テーブルには、特別図柄乱数値、特別図柄の種類(特定領域19Bへの入賞によって確定する大当たり種類)、停止図柄データ、及び図柄指定コマンドの組が、記憶されている。
【0457】
次に、メインCPU110aは、ステップS311-6で決定した停止図柄データと対応する小当たり用の図柄指定コマンドを生成し、この図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S311-7)。
【0458】
ステップS311-8において、メインCPU110aは、大当たり抽選の抽選結果が特殊ハズレであるか否かを判定する。メインCPU110aは、特殊ハズレである場合(S311-8:Yes)、ステップS311-9に進み、特殊ハズレでない場合(S311-8:No)、ステップS311-11に進む。
【0459】
ステップS311-9において、メインCPU110aは、特殊ハズレ図柄決定処理を行う。この特殊ハズレ図柄決定処理では、メインCPU110aは、メインROM110bの特殊ハズレ用図柄決定テーブルを参照し、第0記憶部内の特別図柄乱数値に基づいて、当該変動の停止図柄の停止図柄データを決定し、決定した停止図柄データをメインRAM110c内の停止図柄データ記憶領域に記憶する。
【0460】
図71(a)は、特殊ハズレ用図柄決定テーブルを示す図である。特殊ハズレ用図柄決定テーブルには、特別図柄乱数値、特別図柄の種類(特殊ハズレの種類)、停止図柄データ、及び図柄指定コマンドの組が、記憶されている。
【0461】
次に、メインCPU110aは、ステップS311-9で決定した停止図柄データと対応する特殊ハズレ用の図柄指定コマンドを生成し、この図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S311-10)。
【0462】
ステップS311-11において、メインCPU110aは、通常ハズレ図柄決定処理を行う。この通常ハズレ図柄決定処理では、メインCPU110aは、メインROM110bの通常ハズレ用図柄決定テーブルを参照し、第0記憶部内の特別図柄乱数値に基づいて、当該変動の停止図柄の停止図柄データを決定し、決定した停止図柄データをメインRAM110c内の停止図柄データ記憶領域に記憶する。
【0463】
図71(b)は、通常ハズレ用図柄決定テーブルを示す図である。通常ハズレ用図柄決定テーブルには、特別図柄乱数値、特別図柄の種類(通常ハズレの種類)、停止図柄データ、及び図柄指定コマンドの組が、記憶されている。
【0464】
次に、メインCPU110aは、ステップS311-11で決定した停止図柄データと対応する通常ハズレ用の図柄指定コマンドを生成し、この図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S311-12)。
【0465】
図67において、大当たり判定処理(S311)の実行後、メインCPU110aは、変動パターン決定処理を行う(S312)。変動パターン決定処理では、メインCPU110aは、メインROM110bの特別図柄の変動パターン決定テーブルを参照し、ステップS311における大当たり抽選の抽選結果(大当たり、特殊ハズレ、又は通常ハズレ)、本ステップS312の実行時点における遊技フラグ記憶領域の記憶内容、ステップS310-5における更新後の保留数(U1)、ステップS310-6で第0記憶部に記憶した大当たり乱数値、リーチ判定用乱数値、及び特図変動用乱数値の組み合わせに基づいて、当該変動の変動パターンを決定する。
【0466】
特別図柄の変動パターン決定テーブルには、第1特別図柄の変動時に参照するものと第2特別図柄の変動時に参照するものの2種類がある。
図72は、第1特別図柄の変動時に参照する変動パターン決定テーブルを示す図である。
図73は、第2特別図柄の変動時に参照する変動パターン決定テーブルを示す図である。
【0467】
特別図柄の変動パターン決定テーブルには、特別図柄の種類(大当たりの種類)、遊技状態、保留数、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値、特別図柄の変動パターンの種類、変動時間、及び変動開始コマンドの組が記憶されている。
【0468】
特別図柄の変動パターン決定テーブルでは、大当たりの抽選の結果が大当たりである場合は、変動時間の長い変動パターンが選択され易くなっている。これとは逆に、特別図柄の変動パターン決定テーブルでは、大当たり抽選の結果がハズレである場合は、変動時間の短い変動パターンが選択され易くなっている。
【0469】
例えば、
図72に示す第1特別図柄の変動パターン決定テーブルにおける特別図柄01(第1種10R当たりA)と対応する変動パターンの選択肢には、変動パターン12、13、14、及び15がある。変動パターン12の変動時間はT12(例えば、T12=20000ms)である。変動パターン13の変動時間はT13(T13=30000ms)である。変動パターン14の変動時間はT14(T14=40000ms)である。変動パターン15の変動時間はT15(T15=60000ms)である。変動パターン12、13、14、及び15の選択率の大小関係は、変動パターン12<変動パターン13<変動パターン14<変動パターン15となっている。
【0470】
図72に示す第1特別図柄の変動パターン決定テーブルにおける特別図柄02(第1種2R当たりB)と対応する変動パターンの選択肢には、変動パターン22、23、24、及び25がある。変動パターン22の変動時間はT12(20000ms)である。変動パターン23の変動時間はT13(30000ms)である。変動パターン24の変動時間はT14(40000ms)である。変動パターン25の変動時間はT15(60000ms)である。変動パターン22、23、24、及び25の選択率の大小関係は、変動パターン22<変動パターン23<変動パターン24<変動パターン25となっている。
【0471】
図72に示す第1特別図柄の変動パターン決定テーブルにおける特別図柄03(第1種2R当たりC)と対応する変動パターンの選択肢には、変動パターン32、33、34、及び35がある。変動パターン32の変動時間はT12(20000ms)である。変動パターン33の変動時間はT13(30000ms)である。変動パターン34の変動時間はT14(40000ms)である。変動パターン35の変動時間はT15(60000ms)である。変動パターン32、33、34、及び35の選択率の大小関係は、変動パターン32<変動パターン33<変動パターン34<変動パターン35となっている。
【0472】
図72に示す第1特別図柄の変動パターン決定テーブルにおける特別図柄09、0A、0B、0C(特殊ハズレ)と対応する変動パターンの選択肢には、変動パターン81、82、83、84がある。変動パターン81、82、83、84の変動時間は、T11(18000ms)である。
【0473】
図72に示す第1特別図柄の変動パターン決定テーブルにおける、特別図柄20(通常ハズレ)、保留数0~2、リーチなし(リーチ判定用乱数値が「0~69」)の組み合わせと対応する変動パターンの選択肢には、変動パターン89がある。変動パターン89の変動時間はT9(例えば、T9=6000ms)である。
【0474】
図72に示す第1特別図柄の変動パターン決定テーブルにおける、特別図柄20(通常ハズレ)、保留数0~2、リーチあり(リーチ判定用乱数値が「70~99」)の組み合わせと対応する変動パターンの選択肢には、変動パターン90、91、92、93、94、及び95がある。変動パターン90の変動時間はT10(例えば、T10=10000ms)である。変動パターン91の変動時間は、変動パターン11のものと同じ長さT11(18000ms)である。変動パターン92の変動時間は、変動パターン12のものと同じ長さT12(20000ms)である。変動パターン93の変動時間は、変動パターン13のものと同じ長さT13(30000ms)である。変動パターン94の変動時間は、変動パターン14のものと同じ長さT14(40000ms)である。変動パターン95の変動時間は、変動パターン15のものと同じ長さT15(60000ms)である。変動パターン90、91、92、93、94、及び95の選択率の大小関係は、変動パターン90>変動パターン91>変動パターン92>変動パターン93>変動パターン94>変動パターン95となっている。
【0475】
ここで、
図72及び
図73の特別図柄の変動パターン決定テーブルと、先に示した事前判定テーブル(
図64)とを比較すると、事前判定テーブルでは、第1特別図柄の変動の保留数(U1)を参照しなくともテーブル内の該当のデータを探索し得るようになっている。これに対し、変動パターン決定テーブルでは、大当たり抽選の抽選結果がハズレである場合は、第1特別図柄の変動の保留数(U1)を参照しない限りテーブル内の該当のデータを探索し得ないようになっている。このため、事前判定テーブルでは、リーチ演出後の発展先の演出の種類の判別はできるものの、「通常変動」と「短縮変動」の判別はできないようになっている。
【0476】
図67において、メインCPU110aは、ステップS312において決定した変動パターンに対応する変動開始コマンドを生成し、この変動開始コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S313)。
【0477】
次に、メインCPU110aは、遊技状態フラグ記憶領域の記憶内容に基づいて現時点の遊技状態を求め、求めた遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを生成し、この遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S314)。
【0478】
次に、メインCPU110aは、特別図柄の変動表示を開始するための処理を行う(S315)。具体的に説明すると、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20又は第2特別図柄表示装置21に特別図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための変動表示データを所定の処理領域にセットする。所定の処理領域に変動表示データがセットされると、上記ステップS910でLEDの点灯又は消灯のデータが作成され、作成されたデータがステップS920の出力制御処理において出力されることで、第1特別図柄表示装置20又は第2特別図柄表示装置21の変動表示が行われる。
【0479】
次に、メインCPU110aは、上記ステップS312において決定した変動パターンに基づいた変動時間を特別図柄時間カウンタにセットする(S316)。特別図柄時間カウンタは上記ステップS110において4ミリ秒毎に減算処理されていく。
【0480】
次に、メインCPU110aは、特図特電処理データ=1をセットし(S317)、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
【0481】
ここで、特図特電処理データに1がセットされた場合、この後の特図特電制御処理では、ステップS302において特別図柄変動処理に処理が移り、特別図柄変動処理が行われる。
【0482】
図74は、特別図柄変動処理(
図66のステップS320)の詳細を示すフローチャートである。
図74において、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定する(S320-1)。具体的には、メインCPU110aは、ステップS316でセットした特別図柄時間カウンタを参照し、特別図柄時間カウンタのカウント値が0であれは特別図柄の変動時間が経過したと判定し、特別図柄時間カウンタのカウント値が0でなければ特別図柄の変動時間が未だ経過していないと判定する。メインCPU110aは、特別図柄の変動時間が経過したと判定した場合(S320-1:Yes)、ステップS320-2に進み、特別図柄の変動時間が経過していないと判定した場合(S320-1:No)、今回の特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
【0483】
ステップS320-2において、メインCPU110aは、特別図柄の変動表示を停止させるための処理を行う。具体的に説明すると、メインCPU110aは、上記ステップS315でセットされた変動表示データをクリアして、上記ステップS311-2、S311-6、S311-9、又はS311-11でセットされた特別図柄を第1特別図柄表示装置20又は第2特別図柄表示装置21に停止表示させるための停止図柄データを所定の処理領域にセットする(S320-2)。これにより、第1特別図柄表示装置20又は第2特別図柄表示装置21に特別図柄が停止表示される。
【0484】
次に、メインCPU110aは、図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S320-3)。
【0485】
次に、メインCPU110aは、特別図柄時間カウンタに図柄停止時間(0.5秒=125カウンタ)をセットする(S320-4)。特別図柄時間カウンタは上記ステップS110において4ミリ秒毎に減算処理されていく。
【0486】
次に、メインCPU110aは、特図特電処理データに2をセットし(S320-5)、今回の特別図柄変動処理を終了する。
【0487】
ここで、特図特電処理データに2がセットされた場合、この後の特図特電制御処理では、ステップS302において特別図柄停止処理に処理が移り、特別図柄停止処理が行われる。
【0488】
図75は、特別図柄停止処理(
図66のステップS330)の詳細を示すフローチャートである。
図75において、メインCPU110aは、特別図柄の停止時間が経過したか否かを判定する(S330-1)。具体的には、メインCPU110aは、ステップS320-4でセットした特別図柄時間カウンタを参照し、特別図柄時間カウンタのカウント値が0であれば特別図柄の停止時間が経過したと判定し、特別図柄時間カウンタのカウント値が0でなければ特別図柄の停止時間が未だ経過していないと判定する。メインCPU110aは、特別図柄の停止時間が経過したと判定した場合(S330-1:Yes)、ステップS330-2に進み、特別図柄の停止時間が経過していないと判定した場合(S330-1:No)、ステップS330-23に進む。
【0489】
ステップS330-3において、メインCPU110aは、停止図柄データ記憶領域内の停止図柄データが大当たりのものであるか否かを判定する。停止図柄データ記憶領域内の停止図柄データが大当たりのものである場合(S330-3:Yes)、ステップS330-4に進み、大当たりのものでない場合(S330-3:No)、ステップS330-11に進む。
【0490】
ステップS330-4において、メインCPU110aは、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域に、通常状態の遊技状態フラグをセットする。
【0491】
次のステップS330-5において、メインCPU110aは、メインRAM110cの低ベース時短回数(B)カウンタ及び高ベース時短回数(J)カウンタをリセットする。次のステップS330-6において、メインCPU110aは、メインRAM110cの変動回数(L)カウンタをリセットする。
【0492】
次のステップS330-7において、メインCPU110aは、第1種大当たり遊技準備処理を行う。第1種大当たり遊技準備処理では、メインCPU110aは、メインROM110bの第1種大当たり用特別遊技制御テーブルを参照し、停止図柄データ記憶領域内の停止図柄データに基づいて、参照先とする第1種大当たり用大入賞口開閉制御テーブルを決定する。
【0493】
図76(a)は、第1種大当たり用特別遊技制御テーブルを示す図である。
図77(a)は、第1種大当たり用大入賞口開閉制御テーブルを示す図である。
【0494】
第1種大当たり用特別遊技制御テーブルには、停止図柄データ、オープニング時間、オープニング指定コマンド、第1種大当たり用大入賞口開閉制御テーブルのテーブル番号、エンディング時間、及び図柄指定コマンドの組が、大当たりの種類毎に記憶されている。ここで、第1種10R当たりA、及び第1種10R当たりFの大入賞口開閉制御テーブルのテーブル番号は「01」であり、第1種2R当たりB、第1種2R当たりC、及び第1種2R当たりGの大入賞口開閉制御テーブルのテーブル番号は「02」である。各テーブル番号の大入賞口開閉制御テーブルには、各ラウンドの開放時間と閉鎖時間、及び開放する大入賞口の種類を示すデータが記憶されている。
【0495】
メインCPU110aは、大当たりの種類に応じたオープニング指定コマンドを生成し、このオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S330-8)。
【0496】
次に、メインCPU110aは、大当たりの種類に応じた開始インターバル時間を決定し、この開始インターバル時間を特別図柄時間カウンタにセットし(S330-9)、ステップS330-10に進む。
【0497】
ステップS330-10において、メインCPU110aは、特図特電処理データに3をセットする。その後、ステップS330-23に進む。
【0498】
ステップS330-11において、メインCPU110aは、停止図柄データ記憶領域内の停止図柄データが小当たりのものであるか否かを判定する。停止図柄データ記憶領域内の停止図柄データが小当たりのものである場合(S330-11:Yes)、ステップS330-12に進み、小当たりのものでない場合(S330-11:No)、ステップS330-16に進む。
【0499】
ステップS330-12において、メインCPU110aは、小当たり準備処理を行う。小当たり準備処理では、メインCPU110aは、メインROM110bにおける参照先とする小当たり用大入賞口開閉制御テーブルを決定する。
【0500】
図78は、小当たり用大入賞口開閉制御テーブルを示す図である。小当たり用大入賞口開閉制御テーブルには、1ラウンド内における10回の作動の開放時間と閉鎖時間、及び開放する大入賞口の種類を示すデータが記憶されている。
【0501】
メインCPU110aは、ステップS330-12において決定した小当たり用大入賞口開閉制御テーブルに基づいて、小当たりのオープニング指定コマンドを生成し、このオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S330-13)。
【0502】
メインCPU110aは、ステップS330-12において決定した小当たり用大入賞口開閉制御テーブルに基づいて、小当たりの開始インターバル時間を決定し、この開始インターバル時間を特別図柄時間カウンタにセットし(S330-14)、ステップS330-15に進む。
【0503】
次のステップS330-15において、メインCPU110aは、特図特電処理データに4をセットする。その後、ステップS330-23に進む。
【0504】
ステップS330-16において、メインCPU110aは、停止図柄データ記憶領域内の停止図柄データが特殊ハズレのものであるか否かを判定する。メインCPU110aは、停止図柄データ記憶領域内の停止図柄データが特殊ハズレのものである場合(S330-16:Yes)、ステップS330-17に進み、通常ハズレのものである場合(S330-16:No)、ステップS330-21に進む。
【0505】
ステップS330-17において、メインCPU110aは、メインRAM110cの変動回数(L)カウンタのカウント値(L)が規定回数である900回に達したか否かを判定する。メインCPU110aは、変動回数(L)が規定回数に達した場合(S330-17:Yes)、ステップS330-18に進み、変動回数(L)が規定回数に達していない場合(S330-17:No)、ステップS330-21に進む。
【0506】
ステップS330-18において、メインCPU110aは、メインRAM110cの変動回数(L)カウンタをリセットする。
【0507】
次のステップS330-19において、メインCPU110aは、遊技状態設定処理を行う。この遊技状態設定処理では、メインCPU110aは、メインROM110bの特殊ハズレ図柄停止時設定テーブルを参照し、停止図柄データ及び遊技状態フラグ記憶領域の記憶内容に基づいて、特殊ハズレの図柄停止時の遊技状態を決定する。
【0508】
図79は、特殊ハズレ図柄停止時設定テーブルを示す図である。特殊ハズレ図柄停止時設定テーブルには、停止図柄データ、特殊ハズレ図柄停止前の遊技状態を示すデータ、特殊ハズレ図柄停止時の遊技状態を示すデータ、低ベース時短回数(B)を示すデータ、及び高ベース時短回数(J)を示すデータの組が、記憶されている。
【0509】
ステップS330-19の遊技状態設定処理について具体的に説明すると、メインCPU110aは、停止図柄データが「09」の場合、遊技状態フラグ記憶領域の遊技状態フラグが通常状態のものであれば、高ベース時短状態を、特殊ハズレ図柄停止時の遊技状態とし、低ベース時短状態のものであるか高ベース時短状態のものであるならば、特殊ハズレ図柄停止前の遊技状態を、図柄停止後も維持する。
【0510】
停止図柄データが「10」、「11」、又は「12」の場合、遊技状態フラグ記憶領域の遊技状態フラグが通常状態のものであれば、低ベース時短状態を、特殊ハズレ図柄停止時の遊技状態とし、低ベース時短状態のものであるか高ベース時短状態のものであるならば、特殊ハズレ図柄停止前の遊技状態を、図柄停止後も維持する。
【0511】
停止図柄データが「20」の場合、遊技状態フラグ記憶領域の遊技状態フラグが通常状態のものであるか低ベース時短状態のものであるかに関わらず、高ベース時短状態を、特殊ハズレ図柄停止時の遊技状態とする。
【0512】
次のステップS330-20において、メインCPU110aは、残り回数設定処理を行う。残り回数設定処理では、メインCPU110aは、メインROM110bの特殊ハズレ図柄停止時設定テーブルを参照し、停止図柄データ及び遊技状態フラグ記憶領域の記憶内容に基づいて、特殊ハズレの図柄停止時の低ベース時短回数(B)及び高ベース時短回数(J)を決定し、低ベース時短回数(B)を低ベース時短回数(B)カウンタにセットし、高ベース時短回数(J)を高ベース時短回数(J)カウンタにセットする。
【0513】
次のステップS330-21において、メインCPU110aは、低ベース時短回数(B)、及び高ベース時短回数(J)を示す回数指定コマンドを生成し、この回数指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0514】
次のステップS330-22において、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットする。その後、ステップS330-23に進む。
【0515】
ステップS330-23において、メインCPU110aは、遊技状態フラグ記憶領域の記憶内容に基づいて現時点の遊技状態を求め、求めた遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを生成し、この遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。その後、今回の特別図柄停止処理を終了する。
【0516】
ここで、特図特電処理データに3がセットされた場合、この後の特図特電制御処理では、ステップS302において大当たり遊技処理に処理が移り、大当たり遊技処理が行われる。特図特電処理データに4がセットされた場合、この後の特図特電制御処理では、ステップS302において小当たり遊技処理に処理が移り、小当たり遊技処理が行われる。特図特電処理データに0がセットされた場合、この後の特図特電制御処理では、ステップS302において特別図柄記憶判定処理に処理が移り、特別図柄記憶判定処理が行われる。
【0517】
図80は、大当たり遊技処理(
図66のステップS340)の詳細を示すフローチャートである。
図80において、メインCPU110aは、現在オープニング中であるか否かを判定する(S340-1)。具体的には、メインCPU110aは、ラウンド数(R)カウンタのカウント値(R)を参照し、ラウンド数(R)が0であればオープニング中であると判定し、ラウンド数(R)が0でなければオープニング中でないと判定する。メインCPU110aは、オープニング中である場合(S340-1:Yes)、ステップS340-2に進み、オープニング中でない場合(S340-1:No)、ステップS340-6に進む。
【0518】
ステップS340-2において、メインCPU110aは、開始インターバル時間が経過したか否かを判定する。具体的には、メインCPU110aは、特別図柄停止処理のステップS330-9でセットされた特別図柄時間カウンタを参照し、特別図柄時間カウンタのカウント値が0であれば開始インターバル時間が経過したと判定し、特別図柄時間カウンタのカウント値が0でなければ開始インターバル時間が未だ経過していないと判定する。メインCPU110aは、開始インターバル時間が経過したと判定した場合(S340-2:Yes)、ステップS340-3に進み、開始インターバル時間が未だ経過していないと判定した場合(S340-2:No)、今回の大当たり遊技処理を終了する。
【0519】
ステップS340-3において、メインCPU110aは、大当たり開始設定処理を行う。大当たり開始設定処理では、メインCPU110aは、ラウンド数(R)カウンタのカウント値(R)を+1して更新する。ここで、開始インターバル時間が経過した時点では未だ動作が1回も行われておらず、ラウンド数(R)カウンタのカウント値(R)は0である。よって、本ステップS340-3における更新後のラウンド数(R)は1になる。
【0520】
ステップS340-3の実行後、メインCPU110aは、大入賞口開放処理を行う(S340-4)。この大入賞口開放処理では、第1大入賞口開閉扉16bを開放するために、第1大入賞口開閉ソレノイド16cを通電させる通電データをセットする。また、メインCPU110aは、参照先の大入賞口開閉制御テーブルを参照し、現在のラウンド数(R)における第1大入賞口16の開放時間を求め、この開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
【0521】
ステップS340-4の実行後、メインCPU110aは、ラウンド開始コマンド送信判定処理を行う(S340-5)。ラウンド開始コマンド送信判定処理では、メインCPU110aは、ラウンド数(R)カウンタのカウント値(R)に応じたラウンド開始コマンドを生成し、このラウンド開始コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の大当たり遊技処理を終了する。
【0522】
ステップS340-6において、メインCPU110aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。メインCPU110aは、エンディング中でない場合(S340-6:No)、ステップS340-7に進み、エンディング中である場合(S340-6:Yes)、ステップS340-18に進む。
【0523】
ステップS340-7において、メインCPU110aは、大入賞口の閉鎖中であるか否かを判定する。具体的には、メインCPU110aは、メインRAM110cの所定領域に通電データ(第1大入賞口開閉ソレノイド16c又は第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データ)がセットされていない場合は、大入賞口の閉鎖中であると判定し、メインRAM110cの所定領域に通電データがセットされている場合は、大入賞口の閉鎖中でないと判定する。メインCPU110aは、大入賞口の閉鎖中である場合(S340-7:Yes)、ステップS340-8に進み、大入賞口の閉鎖中でない場合(S340-7:No)、ステップS340-9に進む。
【0524】
ステップS340-8において、メインCPU110aは、閉鎖時間が経過したか否かを判定する。ここで、閉鎖時間は、後述するステップS340-10において特別遊技タイマカウンタにセットされるものである。メインCPU110aは、閉鎖時間が経過したと判定した場合(S340-8:Yes)、ステップS340-4の大入賞口開放処理に進み、大入賞口開放処理とそれに続くラウンド開始コマンド送信判定処理(S340-5)を行い、今回の大当たり遊技処理を終了する。メインCPU110aは、閉鎖時間が経過していないと判定した場合(S340-8:No)、今回の大当たり遊技処理を終了する。
【0525】
ステップS340-9において、メインCPU110aは、大入賞口の開放終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、メインCPU110aは、大入賞口入球数(C)カウンタのカウント値(C)が規定個数(9個)に達するか、開放時間が経過した場合、開放終了条件が成立したと判定する。また、メインCPU110aは、大入賞口入球数(C)カウンタのカウント値(C)が規定個数(9個)に達しておらず、且つ、開放時間が経過していない場合、開放終了条件が成立していないと判定する。メインCPU110aは、開放終了条件が成立したと判定した場合(S340-9:Yes)、ステップS340-10に進み、開放終了条件が成立していないと判定した場合(S340-9:No)、今回の大当たり遊技処理を終了する。
【0526】
ステップS340-10において、メインCPU110aは、大入賞口閉鎖処理を行う。大入賞口閉鎖処理では、メインCPU110aは、第1大入賞口開閉扉16bを閉鎖するために、第1大入賞口開閉ソレノイド16cを通電させる通電データを停止する。また、メインCPU110aは、大当たり用大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在のラウンド数(R)に基づいて、第1大入賞口16の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第1大入賞口16が閉鎖することになる。
【0527】
ステップS340-10の実行後、メインCPU110aは、1回のラウンド遊技が終了したか否かを判定する(S340-11)。具体的には、メインCPU110aは、大入賞口入球数(C)カウンタのカウント値(C)が規定個数(9個)に達した場合に、1回のラウンド遊技が終了したと判定する。また、メインCPU110aは、大入賞口入球数(C)カウンタのカウント値(C)が規定個数(9個)に達していない場合に、1回のラウンド遊技が終了していないと判定する。メインCPU110aは、1回のラウンド遊技が終了したと判定した場合(S340-11:Yes)、ステップS340-12に進み、1回のラウンド遊技が終了していないと判定した場合(S340-11:No)、今回の大当たり遊技処理を終了する。
【0528】
ステップS340-12において、メインCPU110aは、ラウンドデータ初期設定処理を行う。ラウンドデータ初期設定処理では、メインCPU110aは、ラウンド数(R)カウンタをリセットする。
【0529】
ステップS340-12の実行後、メインCPU110aは、ラウンド数(R)カウンタのカウント値(R)が最大値(具体的には、大当たり用大入賞口開閉制御テーブルにおける最終ラウンドの数)になったか否かを判定する(S340-13)。
【0530】
ラウンド数(R)が最大値になっていないと判定した場合(S340-13:No)、メインCPU110aは、ラウンド数(R)カウンタのカウント値(R)を+1して更新し(S340-14)、今回の大当たり遊技処理を終了する。
【0531】
ラウンド数(R)が最大値になったと判定した場合(S340-13:Yes)、メインCPU110aは、ラウンド数(R)カウンタをリセットする(S340-15)。
【0532】
ステップS340-15の実行後、メインCPU110aは、大当たり用大入賞口開閉制御テーブルを参照し、大当たりの種類に応じたエンディング指定コマンドを生成し、このエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S340-16)。
【0533】
ステップS340-16の実行後、メインCPU110aは、大当たりの種類に応じた終了インターバル時間を決定し、この終了インターバル時間を特別遊技タイマカウンタにセットする(S340-17)。
【0534】
メインCPU110aは、ステップS340-17の実行後、又は、ステップS340-6においてエンディング中であると判定した場合(S340-6:Yes)、終了インターバル時間が経過したか否かを判定する(S340-18)。具体的には、メインCPU110aは、ステップS340-17でセットした特別遊技タイマカウンタを参照し、特別遊技タイマカウンタのカウント値が0であれば終了インターバル時間が経過したと判定し、特別遊技タイマカウンタのカウント値が0でなければ終了インターバル時間が未だ経過していないと判定する。メインCPU110aは、終了インターバル時間が未だ経過していないと判定した場合(S340-18:No)、今回の大当たり遊技処理を終了する。
【0535】
メインCPU110aは、終了インターバル時間が経過したと判定した場合(S340-18:Yes)、特図特電処理データに5をセットし(S340-19)、今回の大当たり遊技処理を終了する。
【0536】
ここで、特図特電処理データに5がセットされた場合、この後の特図特電制御処理では、ステップS302において大当たり遊技終了処理に処理が移り、大当たり遊技終了処理が行われる。
【0537】
図81は、小当たり遊技処理(
図66のステップS350)の詳細を示すフローチャートである。
図81において、メインCPU110aは、現在オープニング中であるか否かを判定する(S350-1)。メインCPU110aは、オープニング中である場合(S350-1:Yes)、ステップS350-2に進み、オープニング中でない場合(S350-1:No)、ステップS350-5に進む。
【0538】
ステップS350-2において、メインCPU110aは、開始インターバル時間を経過したか否かを判定する。具体的には、メインCPU110aは、特別図柄停止処理のステップS330-14でセットされた特別図柄時間カウンタを参照し、特別図柄時間カウンタのカウント値が0であれば開始インターバル時間が経過したと判定し、特別図柄時間カウンタのカウント値が0でなければ開始インターバル時間が未だ経過していないと判定する。メインCPU110aは、開始インターバル時間が経過したと判定した場合(S350-2:Yes)、ステップS350-3に進み、開始インターバル時間が未だ経過していないと判定した場合(S350-2:No)、今回の小当たり遊技処理を終了する。
【0539】
メインCPU110aは、ステップS350-3において、大入賞口開放処理を行う。この大入賞口開放処理では、まず、メインRAM110c特電作動番号(K)カウンタのカウント値(K)を+1して更新する。そして、第2大入賞口開閉扉17bを開放するために、第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データをセットする。また、メインCPU110aは、小当たり用大入賞口開閉制御テーブルを参照し、現在の特電作動番号(K)における第2大入賞口17の開放時間を求め、この開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
【0540】
メインCPU110aは、ステップS350-4において、特定入賞口開閉制御処理を行う。この特定入賞口開閉制御処理では、メインCPU110aは、メインROM110bの小当たり遊技用特定領域開閉制御テーブルに基づいて、特定領域開閉ソレノイド18dの通電制御を行う。
【0541】
図82は、小当たり遊技用特定領域開閉制御テーブルを示す図である。小当たり遊技用特定領域開閉制御テーブルには、第2大入賞口17開放からの経過時間を示すデータ、特定領域19Bの開放時間を示すデータ、及び特定領域19Bの閉鎖時間を示すデータの組が、記憶されている。
【0542】
ステップS350-5において、メインCPU110aは、特定領域入賞フラグがセットされているかを判定する。メインCPU110aは、特定領域入賞フラグがセットされている場合(S350-5:Yes)、ステップS351に進み、特定領域入賞フラグがセットされていない場合(S350-5:No)、ステップS350-6に進む。
【0543】
ステップS351において、メインCPU110aは、第2種大当たり遊技移行処理を行う。第2種大当たり遊技移行処理の詳細は、後述する。
【0544】
ステップS350-6において、メインCPU110aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。メインCPU110aは、エンディング中である場合(S350-6:Yes)、ステップS350-14に進み、エンディング中でない場合(S350-6:No)、ステップS350-7に進む。
【0545】
ステップS350-7において、メインCPU110aは、第2大入賞口17が開放中であるか否かを判定する。メインCPU110aは、第2大入賞口17が開放中でない場合(S350-7:No)、ステップS350-8に進み、第2大入賞口17が開放中である場合(S350-7:Yes)、ステップS350-9に進む。
【0546】
ステップS350-8において、メインCPU110aは、閉鎖時間が経過したか否かを判定する。ここで、閉鎖時間は、後述するステップS350-10において特別遊技タイマカウンタにセットされるものである。メインCPU110aは、閉鎖時間が経過したと判定した場合(S350-8:Yes)、ステップS350-3の大入賞口開放処理に進み、大入賞口開放処理とそれに続く特定入賞口開閉制御処理(S350-4)を行い、今回の大当たり遊技処理を終了する。メインCPU110aは、閉鎖時間が経過していないと判定した場合(S350-8:No)、今回の大当たり遊技処理を終了する。
【0547】
ステップS350-9において、メインCPU110aは、大入賞口の開放終了条件が成立したか否かを判定する。メインCPU110aは、開放終了条件が成立したと判定した場合(S350-9:Yes)、ステップS350-10に進み、開放終了条件が成立していないと判定した場合(S350-9:No)、今回の小当たり遊技処理を終了する。
【0548】
ステップS350-10において、メインCPU110aは、大入賞口閉鎖処理を行う。第2大入賞口開閉扉17bを閉鎖するために、第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データを停止する。また、メインCPU110aは、小当たり用大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在の特電作動番号(K)に基づいて、第2大入賞口17の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第2大入賞口17が閉鎖することになる。
【0549】
ステップS350-11において、メインCPU110aは、小当たり遊技終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、メインCPU110aは、特電作動番号(K)が、最大値(小当たり用大入賞口開閉制御テーブルにおける最終の作動の数)になった場合、小当たり遊技終了条件が成立したと判定する。特電作動番号(K)が、最大値になっていない場合、小当たり遊技終了条件が成立していないと判定する。
【0550】
ステップS350-12において、メインCPU110aは、小当たり遊技終了処理を行う。小当たり遊技終了処理では、特電作動番号(K)カウンタをリセットする。
【0551】
ステップS350-13において、メインCPU110aは、エンディング処理を行う。このエンディング処理では、メインCPU110aは、特図停止データに基づいて、小当たりのエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、小当たりの終了インターバル時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
【0552】
ステップS350-14において、メインCPU110aは、終了インターバル時間が経過したか否かを判定する。具体的には、メインCPU110aは、上記ステップS350-10でセットした特別遊技タイマカウンタを参照し、特別遊技タイマカウンタのカウント値が0であれば終了インターバル時間が経過したと判定し、特別遊技タイマカウンタのカウント値が0でなければ終了インターバル時間が経過していないと判定する。
【0553】
メインCPU110aは、終了インターバル時間が経過していないと判定した場合(S350-14:No)、今回の小当たり遊技処理を終了する。
【0554】
メインCPU110aは、終了インターバル時間が経過したと判定した場合(S350-14:Yes)、特図特電処理データに0をセットし(S350-15)、今回の小当たり遊技処理を終了する。
【0555】
ここで、特図特電処理データに0がセットされた場合、この後の特図特電制御処理では、ステップS302において特別図柄記憶判定処理に処理が移り、特別図柄記憶判定処理が行われる。
【0556】
図83は、第2種大当たり遊技移行処理(
図81のステップS351)の詳細を示すフローチャートである。
図83において、メインCPU110aは、現在エンディング中であるか否かを判定する(S351-1)。メインCPU110aは、エンディング中でない場合(S351-1:No)、ステップS351-2に進み、エンディング中である場合(S351-1:Yes)、ステップS351-6に進む。
【0557】
ステップS351-2において、メインCPU110aは、第2大入賞口17が開放中であるか否かを判定する。メインCPU110aは、第2大入賞口17が開放中である場合(S351-2:Yes)、ステップS351-3に進み、第2大入賞口17が開放中でない場合(S351-2:No)、ステップS351-4に進む。
【0558】
ステップS351-3において、メインCPU110aは、第2大入賞口17を閉鎖するために、第2大入賞口開閉ソレノイド19bの通電停止データをセットする。
【0559】
ステップS351-4において、メインCPU110aは、小当たり遊技終了処理を行う。小当たり遊技終了処理では、特電作動番号(K)カウンタをリセットする。
【0560】
ステップS351-5において、メインCPU110aは、エンディング処理を行う。このエンディング処理では、メインCPU110aは、特図停止データに基づいて、小当たりのエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、小当たりの終了インターバル時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
【0561】
ステップS351-6において、メインCPU110aは、終了インターバル時間が経過したか否かを判定する。
【0562】
メインCPU110aは、終了インターバル時間が経過したと判定した場合(S351-6:Yes)、ステップS351-7に進み、終了インターバル時間が経過していないと判定した場合(S351-6:No)、今回の第2種大当たり遊技移行処理を終了する。
【0563】
ステップS351-7において、メインCPU110aは、メインRAM110cの特定領域入賞フラグ記憶領域の特定領域入賞フラグをクリアする。
【0564】
ステップS351-8において、メインCPU110aは、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域に、通常状態の遊技状態フラグをセットする。
【0565】
次のステップS351-9において、メインCPU110aは、メインRAM110cの低ベース時短回数(B)カウンタ及び高ベース時短回数(J)カウンタをリセットする。次のステップS351-10において、メインCPU110aは、メインRAM110cの変動回数(L)カウンタをリセットする。
【0566】
次のステップS351-11において、メインCPU110aは、第2種大当たり遊技準備処理を行う。第2種大当たり遊技準備処理では、メインCPU110aは、メインROM110bの特別遊技制御テーブルを参照し、停止図柄データ記憶領域内の停止図柄データに基づいて、参照先とする第2種大当たり用大入賞口開閉制御テーブルを決定し、ラウンド数(R)カウンタのカウント値(R)に1をセットする。
【0567】
図76(b)は、第2種大当たり用特別遊技制御テーブルを示す図である。
図77(b)は、第2種大当たり用大入賞口開閉制御テーブルを示す図である。
【0568】
第2種大当たり用特別遊技制御テーブルには、停止図柄データ、大入賞口開閉制御テーブルのテーブル番号、エンディング時間、及び図柄指定コマンドの組が、大当たりの種類毎に記憶されている。ここで、第2種実質9R当たりH、第2種実質2R当たりJのテーブル番号は「03」であり、第2種実質2R当たりIの大入賞口開閉制御テーブルのテーブル番号は「04」である。各テーブル番号の大入賞口開閉制御テーブルには、各ラウンドの開放時間と閉鎖時間、及び開放する大入賞口の種類を示すデータが記憶されている。
【0569】
ここで、第2種大当たり遊技準備処理において、ラウンド数(R)カウンタのカウント値(R)に1をセットするのは、第2種大当たりは、小当たり遊技中に特定領域19Bに進入したことを契機として実行されるものであり、小当たり遊技は第2種大当たりの1回目のラウンド遊技とみなされるからである。
【0570】
ステップS351-15において、メインCPU110aは、特図特電処理データに3をセットし、今回の第2種大当たり遊技移行処理を終了する。
【0571】
ここで、特図特電処理データに3がセットされた場合、この後の特図特電制御処理では、ステップS302において大当たり遊技処理に処理が移り、大当たり遊技処理が行われる。
【0572】
図84は、大当たり遊技終了処理(
図66のステップS360)の詳細を示すフローチャートである。
図84において、メインCPU110aは、停止図柄データ記憶領域にセットしていた停止図柄データ、及び遊技状態バッファにセットしていた遊技状態情報をロードする(S360-1)。
【0573】
ステップS360-1の実行後、メインCPU110aは、遊技状態設定処理を行う(S360-2)。この遊技状態設定処理では、メインCPU110aは、メインROM110bの特別遊技終了時設定テーブルを参照し、ステップS360-1においてロードした停止図柄データ及び遊技状態フラグ記憶領域の記憶内容に基づいて、特別遊技の終了時の遊技状態を決定する。
【0574】
図85は、特別遊技終了時設定テーブルを示す図である。特別遊技終了時設定テーブルには、停止図柄データ、遊技状態バッファにセットしていた遊技状態情報、特別遊技終了時の遊技状態を示すデータ、低ベース時短回数(B)を示すデータ、及び高ベース時短回数(J)を示すデータの組が、記憶されている。
【0575】
ここで、
図13の遊技フローに示したように、本実施形態では、高ベース時短状態の間は、右打ちで遊技を行うから、高ベース時短状態において、第1始動口14が始動入賞して第1特別図柄表示装置20が変動し、第1特別図柄の抽選で大当たりになることは、ほぼ起こり得ない。しかし、稀なケースではあるが、通常状態の間に、第1特別図柄の保留を1つ以上残して、第1種2R当たりCや特殊ハズレaになり、高ベース時短状態になった後に、第1特別図柄の保留と対応する変動において大当たりになることがある。このため、特別遊技終了時設定テーブルでは、第1特別図柄表示装置20と対応する停止図柄データ「01」、「02」、「03」についても、遊技状態バッファの遊技状態情報が02H(高ベース時短状態)である場合の移行先の遊技状態を示すデータが記憶されている。
【0576】
また、通常状態や低ベース時短状態の間は、左打ちで遊技を行うから、通常状態や低ベース時短状態において、第2始動口15が始動入賞して第2特別図柄表示装置21が変動し、第2特別図柄の抽選で大当たりになることは、ほぼ起こり得ない。しかし、通常状態や低ベース時短状態の間は、可動片15bの開放時間が極めて短いというだけであり、第2始動口15を始動入賞させること自体は可能であり、通常状態や低ベース時短状態において、第2特別図柄の変動で大当たりになることはあり得る。このため、特別遊技終了時設定テーブルでは、第2特別図柄表示装置21と対応する停止図柄データ「04」、「05」、「06」、「07」、「08」についても、遊技状態バッファの遊技状態情報が00H(通常状態)である場合と01H(低ベース時短状態)である場合の移行先の遊技状態を示すデータが記憶されている。
【0577】
ステップS360-2の遊技状態設定処理について具体的に説明すると、メインCPU110aは、停止図柄データが「01」の場合、遊技状態バッファの遊技状態情報が00H(通常状態)ならば、通常状態を特別遊技終了時の遊技状態とし、遊技状態バッファの遊技状態情報が01H(低ベース時短状態)又は02H(高ベース時短状態)ならば、低ベース時短状態を特別遊技終了時の遊技状態とする。
【0578】
また、停止図柄データが「02」の場合、遊技状態バッファの遊技状態情報が00H(通常状態)、01H(低ベース時短状態)、及び02H(高ベース時短状態)の何れであっても、通常状態を特別遊技終了時の遊技状態とする。
【0579】
また、停止図柄データが「03」の場合、遊技状態バッファの遊技状態情報が00H(通常状態)ならば、高ベース時短状態を特別遊技終了時の遊技状態とし、遊技状態バッファの遊技状態情報が01H(低ベース時短状態)又は02H(高ベース時短状態)ならば、低ベース時短状態を特別遊技終了時の遊技状態とする。
【0580】
また、停止図柄データが「04」、「05」、「06」、又は「07」の場合、遊技状態バッファの遊技状態情報が00H(通常状態)、01H(低ベース時短状態)、及び02H(高ベース時短状態)の何れであっても、高ベース時短状態を特別遊技終了時の遊技状態とする。
【0581】
また、停止図柄データが「08」の場合、遊技状態バッファの遊技状態情報が00H(通常状態)ならば、高ベース時短状態を特別遊技終了時の遊技状態とし、遊技状態バッファの遊技状態情報が01H(低ベース時短状態)又は02H(高ベース時短状態)ならば、通常状態を特別遊技終了時の遊技状態とする。
【0582】
ステップS360-2の実行後、メインCPU110aは、残り回数設定処理を行う(S360-3)。残り回数設定処理では、メインCPU110aは、メインROM110bの特別遊技終了時設定テーブルを参照し、ステップS360-1においてロードした停止図柄データ及び遊技状態フラグ記憶領域の記憶内容に基づいて、特別遊技の終了時の低ベース時短回数(B)及び高ベース時短回数(J)を決定し、低ベース時短回数(B)を低ベース時短回数(B)カウンタにセットし、高ベース時短回数(J)を高ベース時短回数(J)カウンタにセットする。
【0583】
ステップS360-3の実行後、メインCPU110aは、遊技状態フラグ記憶領域の記憶内容に基づいて現時点の遊技状態を求め、現時点の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを生成し、この遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S360-4)。
【0584】
ステップS360-4の実行後、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットし(S360-5)、大当たり遊技終了処理を終了する。
【0585】
ここで、特図特電処理データに0がセットされた場合、この後の特図特電制御処理では、ステップS302において特別図柄記憶判定処理に処理が移り、特別図柄記憶判定処理が行われる。
【0586】
図86は、普図普電制御処理(
図25のステップS400)の詳細を示すフローチャートである。
図86において、メインCPU110aは、普図普電処理データをロードする(S401)。次のステップS402において、メインCPU110aは、このロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば普通図柄変動処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば補助遊技処理(ステップS420)に処理を移す。
【0587】
図87は、普通図柄変動処理(
図86のステップS410)の詳細を示すフローチャートである。
図87において、メインCPU110aは、ステップS410-1において、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定する。より具体的に説明すると、メインCPU110aは、メインRAM110c内の普通図柄時間カウンタを参照し、普通図柄時間カウンタのカウント値が0でなければ普通図柄の変動表示中であると判定し、普通図柄時間カウンタのカウント値が0であれば普通図柄の変動表示中でないと判定する。メインCPU110aは、普通図柄の変動表示中でない場合(S410-1:No)、ステップS410-2に進み、普通図柄の変動表示中である場合(S410-1:Yes)、ステップS410-12に進む。
【0588】
ステップS410-2において、メインCPU110aは、メインRAM110cの普通図柄保留数(G)記憶領域のカウント値(G)が1以上であるか否かを判定する。メインCPU110aは、普通図柄保留数(G)が1以上である場合(S410-2:Yes)、ステップS410-3に進み、普通図柄保留数(G)が1以上でない場合(S410-2:No)、今回の普通図柄変動処理を終了する。
【0589】
ステップS410-3において、メインCPU110aは、メインRAM110cの普通図柄保留数(G)カウンタのカウント値(G)を-1して更新する。
【0590】
ステップS410-4において、メインCPU110aは、記憶領域シフト処理を行う。この記憶領域シフト処理では、メインCPU110aは、メインRAM110cの普通図柄保留記憶領域の第2~第4記憶部内のデータを各々の1つ前の記憶部にシフトさせ、普通図柄保留記憶領域の第1記憶部内のデータを第0記憶部に書き込む。この第0記憶部へのデータの書き込みにより、それまで第0記憶部に記憶されていた乱数値(普通図柄乱数値)は消去される。
【0591】
ステップS410-4の実行後、メインCPU110aは、普通図柄の当たり判定処理を行う(S410-5)。当たり判定処理では、メインCPU110aは、メインRAM110cの普通図柄抽選判定テーブルを参照し、現在の遊技状態と、ステップS410-4で第0記憶部に記憶した普通図柄乱数値とに基づいて、普通図柄抽選の抽選結果(当たり又はハズレ)を決定する。
【0592】
図69(c)は、普通図柄抽選判定テーブルを示す図である。普通図柄抽選判定テーブルには、普通図柄乱数値と普通図柄抽選の抽選結果(当たり又はハズレ)の組が、通常状態のときに参照するもの、低ベース時短状態のときに参照するもの、及び高ベース時短状態のときに参照するものに分けて、記憶されている。
【0593】
この普通図柄抽選判定テーブルでは、通常状態における当たりの普通図柄判定用乱数値、低ベース時短状態における当たりの普通図柄判定用乱数値、及び高ベース時短状態における当たりの普通図柄判定用乱数値は、共通で65535個(0~65534)となっている。普通図柄判定用乱数値の乱数範囲は0~65535である。よって、通常状態のときの当たりの当選確率、低ベース時短状態のときの当たりの当選確率、及び高ベース時短状態のときの当たりの当選確率は、65535/65536=1/1.00002である。
【0594】
ステップS410-6において、メインCPU110aは、普通図柄決定処理を行う。普通図柄決定処理では、メインCPU110aは、当たり判定の結果に応じた停止普通図柄データを決定し、決定した停止普通図柄データをメインRAM110c内の停止普通図柄データ記憶領域にセットする。
【0595】
次に、メインCPU110aは、上記ステップS410-6において決定した停止普通図柄データと対応する普通図柄指定コマンドを生成し、この普通図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S410-7)。
【0596】
ステップS410-8において、メインCPU110aは、普通図柄の変動パターン決定処理を行う。普通図柄の変動パターン決定処理では、メインCPU110aは、メインROM110bの普通図柄の変動パターン決定テーブルを参照し、現在の遊技状態と、ステップS410-4で第0記憶部に記憶した普通図柄乱数値とに基づいて、普通図柄の変動パターンを決定する。
【0597】
図88は、普通図柄の変動パターン決定テーブルを示す図である。普通図柄の変動パターン決定テーブルには、遊技状態、普通図柄の変動パターンの種類、普通図柄の変動時間、及び普通図柄の変動開始コマンドの組が記憶されている。
【0598】
ステップS410-9において、メインCPU110aは、上記ステップS410-8で決定した普通図柄の変動パターンに対応する普通図柄の変動開始コマンドを生成し、この普通図柄の変動開始コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0599】
次に、メインCPU110aは、普通図柄の変動表示を開始するための処理を行う(S410-10)。具体的に説明すると、メインCPU110aは、普通図柄表示装置22に普通図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための普通図柄変動表示データを所定の処理領域にセットする。所定の処理領域に普通図柄変動表示データがセットされると、上記ステップS910でLEDの点灯又は消灯のデータが作成され、作成されたデータがステップS920の出力制御処理において出力されることで、普通図柄表示装置22の変動表示が行われる。
【0600】
ステップS410-11において、メインCPU110aは、上記ステップS410-8で決定した普通図柄の変動パターンに基づいた変動時間を普通図柄時間カウンタにセットし、今回の普通図柄変動処理を終了する。普通図柄時間カウンタは上記ステップS110において4ミリ秒毎に減算処理されていく。
【0601】
ステップS410-12において、メインCPU110aは、普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。具体的には、メインCPU110aは、ステップS410-11でセットした普通図柄時間カウンタを参照し、普通図柄時間カウンタのカウント値が0であれは普通図柄の変動時間が経過したと判定し、普通図柄時間カウンタのカウント値が0でなければ普通図柄の変動時間が未だ経過していないと判定する。メインCPU110aは、普通図柄の変動時間が経過したと判定した場合(S410-12:Yes)、ステップS410-13に進み、普通図柄の変動時間が経過していないと判定した場合(S410-12:No)、今回の普通図柄変動処理を終了する。
【0602】
ステップS410-13において、メインCPU110aは、普通図柄の変動表示を停止させるための処理を行う。具体的に説明すると、メインCPU110aは、上記ステップS410-10でセットされた普通図柄変動表示データをクリアして、上記ステップS410-6でセットされた停止普通図柄データの普通図柄を停止表示させるための停止普通図柄データを所定の処理領域にセットする。これにより、普通図柄表示装置22の普通図柄が停止表示される。
【0603】
次に、メインCPU110aは、普通図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S410-14)。
【0604】
ステップS410-15において、メインCPU110aは、停止普通図柄データが当たりのものであるか否かを判定する。メインCPU110aは、停止普通図柄データが当たりのものである場合(S410-15:Yes)、ステップS410-16に進み、ハズレのものである場合(S410-15:No)、今回の普通図柄変動処理を終了する。
【0605】
ステップS410-16において、メインCPU110aは、開放準備処理を行う。開放準備処理では、メインCPU110aは、メインROM110bの補助遊技制御テーブルを参照し、現在の遊技状態に基づいて、参照先の補助遊技用可動片開放制御テーブルを決定する。
【0606】
図89は、補助遊技制御テーブルを示す図である。
図90は、補助遊技用可動片開放制御テーブルを示す図である。補助遊技制御テーブルには、オープニング時間、オープニング指定コマンド、補助遊技用可動片開放制御テーブルのテーブル番号、及び図柄指定コマンドの組が、遊技状態の種類毎に記憶されている。ここで、通常状態の補助遊技用可動片開放制御テーブルのテーブル番号は、「11」であり、低ベース時短状態の補助遊技用可動片開放制御テーブルのテーブル番号は、「12」であり、高ベース時短状態の補助遊技用可動片開放制御テーブルのテーブル番号は、「13」である。各テーブル番号の補助遊技用可動片開放制御テーブルには、可動片15bの開放時間を示すデータと、可動片15bの閉鎖時間を示すデータが記憶されている。
【0607】
通常状態と対応するテーブル番号「11」の補助遊技用可動片開放制御テーブルでは、開放時間が0.1秒となっている。これに対し、低ベース時短状態と対応するテーブル番号「12」の補助遊技用可動片開放制御テーブルでは、開放時間が0.11秒となっている。低ベース時短状態の可動片15bの開放時間は、通常状態の可動片15bの開放時間よりも0.01秒長いだけである。この意味において、低ベース時短状態は、補助遊技に関わる有利度が通常状態よりも僅かに高い微時短状態といえる。
【0608】
また、高ベース時短状態と対応するテーブル番号「13」の補助遊技用可動片開放制御テーブルでは、開放時間が6秒となっている。高ベース時短状態の可動片15bの開放時間は、通常状態及び低ベース時短状態の可動片15bの開放時間よりも5秒以上長い。この意味において、高ベース時短状態は、補助遊技に関わる有利度が通常状態及び低ベース時短状態よりも十分に高い時短状態といえる。
【0609】
メインCPU110aは、補助遊技のオープニング指定コマンドを生成し、このオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする(S410-17)。
【0610】
次に、メインCPU110aは、開始インターバル時間を決定し、この開始インターバル時間を特別図柄時間カウンタにセットし(S410-18)、ステップS410-19に進む。
【0611】
ステップS410-19において、メインCPU110aは、普図普電処理データに1をセットし、今回の普通図柄変動処理を終了する。
【0612】
ここで、普図普電処理データに1をセットされた場合、この後の普図普電制御処理では、ステップS402において補助遊技処理に処理が移り、補助遊技処理が行われる。
【0613】
図91は、補助遊技処理(
図86のステップS420)の詳細を示すフローチャートである。
図91において、メインCPU110aは、現在オープニング中であるか否かを判定する(S420-1)。メインCPU110aは、オープニング中である場合(S420-1:Yes)、ステップS420-2に進み、オープニング中でない場合(S420-1:No)、ステップS420-5に進む。
【0614】
ステップS420-2において、メインCPU110aは、開始インターバル時間が経過したか否かを判定する。具体的には、メインCPU110aは、普通図柄変動処理のステップS410-18でセットされた普通図柄時間カウンタを参照し、普通図柄時間カウンタのカウント値が0であれば開始インターバル時間が経過したと判定し、普通図柄時間カウンタのカウント値が0でなければ開始インターバル時間が未だ経過していないと判定する。メインCPU110aは、開始インターバル時間が経過した場合(S420-2:Yes)、ステップS420-3に進み、開始インターバル時間が経過していない場合(S420-2:No)、今回の補助遊技処理を終了する。
【0615】
ステップS420-3において、補助遊技開始処理を行う。補助遊技開始処理では、メインCPU110aは、メインRAM110cの開放回数(S)カウンタのカウント値(S)に+1して更新する。
【0616】
ステップS420-4において、可動片開放処理を行う。可動片開放処理では、メインCPU110aは、第2始動口15の可動片15bを開放するために、第2始動口15開閉ソレノイド14bを通電させる通電データをセットする。
【0617】
ステップS420-5において、メインCPU110aは、可動片15bが開放中であるか否かを判定する。メインCPU110aは、可動片15bが開放中である場合(S420-5:Yes)、ステップS420-6に進み、可動片15bが開放中でない場合(S420-5:No)、ステップS420-8に進む。
【0618】
ステップS420-6において、メインCPU110aは、第2始動口15の開放終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、メインCPU110aは、開放時間が経過した場合、開放終了条件が成立したと判定する。開放時間が経過していない場合、開放終了条件が成立していないと判定する。メインCPU110aは、開放終了条件が成立したと判定した場合(S420-6:Yes)、ステップS420-7に進み、開放終了条件が成立していないと判定した場合(S420-6:No)、今回の補助遊技処理を終了する。
【0619】
ステップS420-7において、メインCPU110aは、可動片閉鎖処理を行う。可動片閉鎖処理では、メインCPU110aは、第2始動口15の可動片15bを閉鎖状態に変換するために、第2始動口15開閉ソレノイド14bを通電させる通電データを停止する。また、メインCPU110aは、補助遊技用可動片開放制御テーブルを参照して、現在の開放回数(S)に基づいて、第2始動口15の閉鎖時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。これより、第2始動口15が閉鎖することになる。ステップS420-7の実行後、今回の補助遊技処理を終了する。
【0620】
ステップS420-8において、メインCPU110aは、可動片15bが閉鎖中であるか否かを判定する。メインCPU110aは、可動片15bが閉鎖中である場合(S420-8:Yes)、ステップS420-9に進み、可動片15bが閉鎖中でない場合(S420-8:No)、今回の補助遊技処理を終了する。
【0621】
ステップS420-9において、メインCPU110aは、第2始動口15の閉鎖時間が経過したか否かを判定する。メインCPU110aは、第2始動口15の閉鎖時間が経過したと判定した場合(S420-9:Yes)、ステップS420-10に進み、第2始動口15の閉鎖時間が経過していないと判定した場合(S420-9:No)、今回の補助遊技処理を終了する。
【0622】
ステップS420-10において、メインCPU110aは、最終開放が終了しているか否かを判定する。メインCPU110aは、最終開放が終了していない場合(S420-10:No)、ステップS420-11に進み、最終開放が終了している場合(S420-10:Yes)、ステップS420-13に進む。
【0623】
ステップS420-11において、補助遊技進行処理を行う。補助遊技進行処理では、メインCPU110aは、メインRAM110cの開放回数(S)カウンタのカウント値(S)を+1して更新する。
【0624】
ステップS420-12において、可動片開放処理を行う。可動片開放処理では、メインCPU110aは、第2始動口15の可動片15bを開放するために、第2始動口15開閉ソレノイド14bを通電させる通電データをセットする。また、上記ステップS410-16で決定した補助遊技用可動片開放制御テーブルを参照して、現在の開放回数(S)に基づいて、第2始動口15の開放時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。これより、第2始動口15が開放することになる。ステップS420-12の実行後、今回の補助遊技処理を終了する。
【0625】
ステップS420-13において、補助遊技終了処理を行う。補助遊技終了処理では、メインCPU110aは、メインRAM110cの開放回数(S)カウンタのカウント値(S)をリセットする。
【0626】
ステップS420-14において、メインCPU110aは、補助遊技のエンディング指定コマンドを生成し、このエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0627】
ステップS420-15において、メインCPU110aは、普図特電処理データに0をセットし、今回の補助遊技処理を終了する。
【0628】
ここで、普図特電処理データに0がセットされた場合、この後の普図普電制御処理では、ステップS402において普通図柄変動処理に処理が移り、普通図柄変動処理が行われる。
【0629】
図92、
図93、
図94、及び
図95は、コマンド解析処理(
図27のステップS4600)の詳細を示すフローチャートである。
図92において、サブCPU120aは、受信バッファ内に主制御基板10から受信したコマンドがあるか否かを確認する(S4601)。サブCPU120aは、受信バッファ内にコマンドがある場合(S4601:Yes)、ステップS4610に進み、受信バッファ内にコマンドがない場合(S4601:No)、今回のコマンド解析処理を終了する。
【0630】
ステップS4610において、サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドが電源復旧指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドが電源復旧指定コマンドである場合(S4610:Yes)、ステップS4611に進み、受信バッファ内のコマンドが電源復旧指定コマンドでない場合(S4610:No)、ステップS4620に進む。
【0631】
ステップS4611において、サブCPU120aは、受信バッファ内の電源復旧指定コマンドが、低ベース時短状態と対応するものであるか否かを判定する。サブCPU120aは、電源復旧指定コマンドが低ベース時短状態と対応するものである場合(S4611:Yes)、ステップS4612に進み、低ベース時短状態と対応するものでない場合(S4611:No)、ステップS4620に進む。
【0632】
ステップS4612において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特別背景画像設定フラグ記憶領域に、特別背景画像設定フラグをセットする。特別背景画像設定フラグは、電源投入直後に、本来の背景画像と異なる特別背景を表示することを示すフラグである。
【0633】
ステップS4613において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特別背景変動数(P)カウンタに、初期値である30をセットし、今回のコマンド解析処理を終了する。特別遊技変動数(P)カウンタのカウント値(P)は、電源投入直後の特別背景を表示している間、装飾図柄36が通常ハズレの組み合わせ態様で停止する度に、後述するステップS4673においてカウントダウンされる。
【0634】
ステップS4620において、サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドが遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドが遊技状態指定コマンドである場合(S4620:Yes)、ステップS4621に進み、受信バッファ内のコマンドが遊技状態指定コマンドでない場合(S4620:No)、ステップS4630に進む。
【0635】
ステップS4621において、サブCPU120aは、遊技状態設定処理を行う。遊技状態設定処理では、サブCPU120aは、受信バッファ内の遊技状態指定コマンドを解析して、現在の遊技状態を求め、求めた遊技状態を示す遊技状態情報をサブRAM120cの遊技状態情報記憶領域に記憶する。
【0636】
ステップS4622において、サブCPU120aは、背景画像表示制御処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。背景画像表示制御処理では、サブCPU120aは、背景画像の表示の要否を判定し、背景画像の表示を要する場合に、夕方モード、昼モード、及び夜モードのどの背景画像を表示するかを決定し、決定した背景画像の演出パターン指定コマンドを生成し、生成した演出パターン指定コマンドを送信バッファにセットする。背景画像表示制御処理の詳細は、後述する。
【0637】
ステップS4630において、サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドが特別図柄保留数指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドが特別図柄保留数指定コマンドである場合(S4630:Yes)、ステップS4631に進み、受信バッファ内のコマンドが特別図柄保留数指定コマンドでない場合(S4630:No)、ステップS4640に進む。
【0638】
ステップS4631において、サブCPU120aは、特別図柄保留数更新処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。特別図柄保留数更新処理では、サブCPU120aは、特別図柄保留数指定コマンドを解析して、画像表示装置31に表示させる保留表示画像の表示個数を決定し、この保留表示画像の表示個数に対応する特図表示個数指定コマンドを送信バッファにセットする。
【0639】
特別図柄保留数更新処理において送信バッファにセットされたコマンドは、ステップS4800のデータ出力処理において統括制御部141及びランプ/駆動制御部150に送信される。統括制御部141及びランプ/駆動制御部150は、このコマンドを受信すると、画像表示装置31内の保留表示画像の出現又は消去に関わる演出を画像表示装置31、音声出力装置32、及び演出用照明装置340a、340b、340c、340dに実行させる。
【0640】
ステップS4640において、サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドが始動入賞指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドが始動入賞指定コマンドである場合(S4640:Yes)、ステップS4641に進み、受信バッファ内のコマンドが始動入賞指定コマンドでない場合(S4640:No)、ステップS4650に進む。
【0641】
ステップS4641において、サブCPU120aは、始動入賞指定コマンド記憶処理を行う。始動入賞指定コマンド記憶処理では、サブCPU120aは、サブRAM120cの演出情報記憶領域の第1~第4記憶部におけるデータ未格納で且つ番号の最も小さい記憶部をデータの格納先とし、受信バッファ内の始動入賞指定コマンドをデータの格納先の記憶部に記憶する。
【0642】
図63(c)は、演出情報記憶領域を示す図である。
図63(c)に示すように、演出情報記憶領域は、当該変動と対応する第0記憶部、第1特別図柄の保留と対応する第1演出情報記憶領域、及び第2特別図柄の保留と対応する第2演出情報記憶領域を有している。第1演出情報記憶領域は、第1保留と対応する第1記憶部、第2保留と対応する第2記憶部、第3保留と対応する第3記憶部、及び第4保留と対応する第4記憶部を有している。第2演出情報記憶領域は、第1記憶部のみを有している。
図63(d)に示すように、演出情報記憶領域内の各記憶部は、始動入賞指定コマンド及び先読み保留表示変化演出シナリオデータを記憶し得るようになっている。
【0643】
ステップS4641の実行後、サブCPU120aは、先読み保留表示変化演出選択処理を行う(S4642)。先読み保留表示変化演出選択処理では、サブCPU120aは、ステップS4641で演出情報記憶領域に記憶した始動入賞指定コマンドについて、この始動入賞指定コマンドと対応する図柄の変動を最終変動とする先読み保留表示変化演出の実行の要否を判定し、先読み保留表示変化演出を実行する場合に、最終変動に至るまでの保留表示変化演出のシナリを決定し、このシナリを示す先読み保留表示変化演出シナリオデータを演出情報記憶領域内の該当の記憶部に記憶する。先読み保留表示変化演出選択処理の実行後、今回のコマンド解析処理を終了する。
【0644】
図93のステップS4650において、サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドが図柄指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドが図柄指定コマンドである場合(S4650:Yes)、ステップS4651に進む。受信バッファ内のコマンドが図柄指定コマンドでない場合(S4650:No)、ステップS4660に進む。
【0645】
ステップS4651において、サブCPU120aは、図柄確定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。図柄確定処理では、サブCPU120aは、図柄指定コマンドを解析して、左図柄36L、中図柄36C、右図柄36R、及び第4図柄36Zの停止図柄番号を決定し、決定した停止図柄番号をサブRAM120c内の演出図柄記憶領域に記憶し、停止図柄番号を統括制御部141及びランプ/駆動制御部150に通知するための停止図柄指定コマンドを生成し、生成した停止図柄指定コマンドを送信バッファにセットする。
【0646】
図柄確定処理において送信バッファにセットされたコマンドは、ステップS4800のデータ出力処理において統括制御部141及びランプ/駆動制御部150に送信される。統括制御部141及びランプ/駆動制御部150は、このコマンドを受信すると、当該変動における変動停止時の図柄組み合わせを決定する。
【0647】
ステップS4660において、サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドが変動開始コマンドであるか否かを判定する。サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドが変動開始コマンドである場合(S4660:Yes)、ステップS4661に進み、受信バッファ内のコマンドが変動開始コマンドでない場合(S4660:No)、ステップS4670に進む。
【0648】
次のステップS4661において、サブCPU120aは、記憶領域シフト処理を行う。記憶領域シフト処理では、サブCPU120aは、演出情報記憶領域の第1~第4記憶部の1つ以上にデータが記憶されている場合、演出情報記憶領域の第2~第4記憶部内のデータを1つ前の記憶部にシフトさせ、演出情報記憶領域の第1記憶部内のデータを第0記憶部に書き込む。この第0記憶部へのデータの書き込みにより、それまで第0記憶部に記憶されていたデータは消去される。
【0649】
次に、サブCPU120aは、演出情報記憶領域に、先読み保留表示変化演出シナリオデータが記憶されているか否かを判定する(S4662)。サブCPU120aは、先読み保留表示変化演出シナリオデータが記憶されている場合(S4662:Yes)、ステップS4663に進む。先読み保留表示変化演出シナリオデータが記憶されていない場合(S4662:No)、ステップS4664に進む。
【0650】
ステップS4663において、サブCPU120aは、先読み演出制御処理を行う。先読み演出制御処理では、サブCPU120aは、演出情報記憶領域内の先読み保留表示変化演出シナリオデータを参照し、当該変動における保留表示画像の表示態様の変化の有無を決定し、当該変動において保留表示画像の表示態様を変化させる場合は、保留表示画像の表示態様の変化を指示する演出パターン指定コマンドを生成し、生成した演出パターン指定コマンドを送信バッファにセットする。
【0651】
先読み演出制御処理において送信バッファにセットされたコマンドは、ステップS4800のデータ出力処理において統括制御部141及びランプ/駆動制御部150に送信される。統括制御部141及びランプ/駆動制御部150は、保留表示画像の表示態様の変化を指示する演出パターン指定コマンドを受信すると、保留表示画像の表示態様を変化させる演出を画像表示装置31、音声出力装置32、及び演出用照明装置340a、340b、340c、340dに実行させる。
【0652】
ステップS4664において、サブCPU120aは、変動演出パターン決定処理を行う。変動演出パターン決定処理は、当該変動における演出の流れである図柄変動演出パターンを決定する処理である。変動演出パターン決定処理では、サブCPU120aは、ステップS4100で更新した演出用乱数値を取得すると共に、サブROM120bの変動演出パターン決定テーブルを参照し、受信バッファ内の変動開始コマンドと演出用乱数値との組み合わせに基づいて、図柄変動演出パターンを決定し、決定した図柄変動演出パターンの情報をサブRAM120c内の図柄変動演出パターン記憶領域に記憶する。また、サブCPU120aは、決定した図柄変動演出パターンの変動開始の演出パターン指定コマンドを生成し、生成した演出パターン指定コマンドを送信バッファにセットする。
【0653】
変動演出パターン決定処理において送信バッファにセットされたコマンドは、ステップS4800のデータ出力処理において統括制御部141及びランプ/駆動制御部150に送信される。統括制御部141及びランプ/駆動制御部150は、このコマンドを受信すると、コマンドが示す図柄変動演出パターンに従い、図柄変動に合わせた演出を画像表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置330a、330b、330c、330d、及び演出用照明装置340a、340b、340c、340dに実行させる。
【0654】
次のステップS4665において、サブCPU120aは、サブRAM120cの遊技状態情報記憶領域を参照し、現在の遊技状態が高ベース時短状態であるか否かを判定する。サブCPU120aは、高ベース時短状態である場合(S4665:Yes)、ステップS4666に進み、高ベース時短状態でない場合(S4665:No)、今回のコマンド解析処理を終了する。
【0655】
ステップS4666において、サブCPU120aは、当該変動が第1特別図柄の変動であるか否かを判定する。サブCPU120aは、第1特別図柄の変動である場合(S4666:Yes)、ステップS4667に進み、第1特別図柄の変動でない場合(S4666:No)、今回のコマンド解析処理を終了する。
【0656】
ステップS4667において、サブCPU120aは、当該変動が、特別遊技後の遊技状態が低ベース時短状態になる大当たりの図柄で停止するか否かを判定する。
図85の特別遊技終了時設定テーブルに示したように、第1特別図柄の3種類の大当たりのうち、特別遊技後の遊技状態が低ベース時短状態になるのは、第1種2R当たりBである。よって、当該変動が、第1種2R当たりBの図柄で停止する場合、このステップS4667の判定結果は「Yes」になり、第1種10R当たりA、第1種2R当たりC、又は、ハズレの図柄で停止する場合、このステップS4667の判定結果は「No」になる。サブCPU120aは、当該変動が、特別遊技後の遊技状態が低ベース時短状態になる大当たりの図柄で停止する場合(S4667:Yes)、ステップS4668に進む。当該変動が、特別遊技後の遊技状態が低ベース時短状態になる大当たりの図柄でない図柄で停止する場合(S4667:No)、今回のコマンド解析処理を終了する。
【0657】
ステップS4668において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特別背景画像待機設定フラグ記憶領域に、特別背景画像待機設定フラグをセットし、今回のコマンド解析処理を終了する。特別背景画像待機設定フラグは、特別遊技の終了を待って、本来の背景と異なる特別背景を表示することを示すフラグである。
【0658】
ステップS4670において、サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドが図柄確定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドが図柄確定コマンドである場合(S4670:Yes)、ステップS4671に進み、受信バッファ内のコマンドが図柄確定コマンドでない場合(S4670:No)、ステップS4680に進む。
【0659】
ステップS4671において、サブCPU120aは、図柄確定処理を行う。図柄確定処理では、サブCPU120aは、図柄確定コマンドを生成し、生成した図柄確定コマンドを送信バッファにセットする。
【0660】
図柄確定処理において送信バッファにセットされた図柄確定コマンドは、ステップS4800のデータ出力処理において統括制御部141及びランプ/駆動制御部150に送信される。統括制御部141及びランプ/駆動制御部150は、このコマンドを受信すると、コマンドに従って、装飾図柄36の確定(完全停止)に関わる演出を、画像表示装置31、音声出力装置32、演出用照明装置340a、340b、340c、340dに実行させる。
【0661】
ステップS4672において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特別背景画像設定フラグ記憶領域に特別背景画像設定フラグがセットされているか否かを判定する。サブCPU120aは、特別背景画像設定フラグがセットされている場合(S4672:Yes)、ステップS4673に進み、特別背景画像設定フラグがセットされていない場合(S4672:No)、ステップS4680に進む。
【0662】
ステップS4673において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特別背景変動数(P)カウンタのカウント値(P)を-1して更新する。
【0663】
図94のステップS4674において、サブCPU120aは、特別背景変動数(P)カウンタのカウント値(P)が1以上であるか否か判定する。サブCPU120aは、特別背景変動数(P)が0である場合(S4674:No)、ステップS4675に進み、特別背景変動数(P)が1以上である場合(S4674:Yes)、ステップS4680に進む。
【0664】
ステップS4675において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特別背景画像待機設定フラグ記憶領域の特別背景画像待機設定フラグをクリアし、今回のコマンド解析処理を終了する。
【0665】
ステップS4680において、サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドがオープニング指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドがオープニング指定コマンドである場合(S4680:Yes)、ステップS4681に進み、受信バッファ内のコマンドがオープニング指定コマンドでない場合(S4680:No)、ステップS4685に進む。
【0666】
ステップS4681において、サブCPU120aは、特別遊技演出選択処理を行う。特別遊技演出選択処理では、サブCPU120aは、受信バッファ内のオープニング指定コマンドに基づいて、オープニング演出パターンを決定し、決定したオープニング演出パターンの情報をサブRAM120cの演出パターン記憶領域に記憶し、オープニング演出の演出パターン指定コマンドを生成し、生成した演出パターン指定コマンドを送信バッファにセットする。
【0667】
特別遊技演出選択処理において送信バッファにセットされたコマンドは、ステップS4800のデータ出力処理において統括制御部141及びランプ/駆動制御部150に送信される。統括制御部141及びランプ/駆動制御部150は、このコマンドを受信すると、コマンドに従って、特別遊技のオープニング演出を画像表示装置31、音声出力装置32、及び演出用照明装置340a、340b、340c、340dに実行させる。
【0668】
ステップS4682において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特別背景画像設定フラグ記憶領域に特別背景画像設定フラグがセットされているか否かを判定する。特別背景画像設定フラグがセットされている場合(S4685:Yes)、ステップS4683に進み、特別背景画像設定フラグがセットされていない場合(S4685:No)、ステップS4685に進む。
【0669】
ステップS4683において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特別背景画像設定フラグ記憶領域の特別背景画像設定フラグをクリアする。次のステップS4684において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特別背景変動数(P)カウンタをリセットし、今回のコマンド解析処理を終了する。
【0670】
図95のステップS4685において、サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドがラウンド開始コマンドであるか否かを判定する。サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドがラウンド開始コマンドである場合(S4685:Yes)、ステップS4686に進み、受信バッファ内のコマンドがラウンド開始コマンドでない場合(S4685:No)、ステップS4690に進む。
【0671】
ステップS4686において、サブCPU120aは、ラウンド演出制御処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。ラウンド演出制御処理では、サブCPU120aは、今回のラウンドの演出パターンを決定し、決定した演出パターンの情報をサブRAM120cの演出パターン記憶領域に記憶し、今回のラウンドの演出パターン指定コマンドを生成し、生成した演出パターン指定コマンドを送信バッファにセットする。
【0672】
ラウンド演出制御処理において送信バッファにセットされたコマンドは、ステップS4800のデータ出力処理において統括制御部141及びランプ/駆動制御部150に送信される。統括制御部141及びランプ/駆動制御部150は、このコマンドを受信すると、コマンドに従って、特別遊技のラウンド演出を画像表示装置31、音声出力装置32、及び演出用照明装置340a、340b、340c、340dに実行させる。
【0673】
ステップS4690において、サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドがエンディング指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドがエンディング指定コマンドである場合(S4690:Yes)、ステップS4691に進む。受信バッファ内のコマンドがエンディング指定コマンドでない場合(S4690:No)、ステップS4698に進む。
【0674】
ステップS4691において、サブCPU120aは、特別遊技終了演出制御処理を行う。特別遊技終了演出制御処理では、サブCPU120aは、エンディング演出パターンを決定し、決定した演出パターンの情報をサブRAM120cの演出パターン記憶領域に記憶し、エンディング演出の演出パターン指定コマンドを生成し、生成した演出パターン指定コマンドを送信バッファにセットする。
【0675】
特別遊技終了演出制御処理において送信バッファにセットされたコマンドは、ステップS4800のデータ出力処理において統括制御部141及びランプ/駆動制御部150に送信される。統括制御部141及びランプ/駆動制御部150は、このコマンドを受信すると、コマンドに従って、特別遊技のエンディング演出を画像表示装置31、音声出力装置32、及び演出用照明装置340a、340b、340c、340dに実行させる。
【0676】
ステップS4692において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特別背景画像待機設定フラグ記憶領域に特別背景画像待機フラグがセットされているか否かを判定する。サブCPU120aは、特別背景画像待機フラグがセットされている場合(S4692:Yes)、ステップS4693に進み、特別背景画像待機フラグがセットされていない場合(S4692:No)、ステップS4698に進む。
【0677】
ステップS4693において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特別背景画像設定フラグ記憶領域に、特別背景画像設定フラグをセットする。次のステップS4694において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特別背景変動数(P)カウンタに、初期値である30をセットする。次のステップS4965において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特別背景画像待機設定フラグ記憶領域の特別背景画像待機設定フラグをクリアし、今回のコマンド解析処理を終了する。
【0678】
ステップS4698において、サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドが客待ち指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU120aは、受信バッファ内のコマンドが客待ち指定コマンドである場合(S4698:Yes)、ステップS4699に進む。受信バッファ内のコマンドが客待ち指定コマンドでない場合(S4698:No)、今回のコマンド解析処理を終了する。
【0679】
ステップS4699において、サブCPU120aは、客待ち処理を行う。客待ち処理では、サブCPU120aは、客待ちの演出パターン指定コマンドを生成し、生成した演出パターン指定コマンドを送信バッファにセットする。
【0680】
客待ち処理において送信バッファにセットされたコマンドは、ステップS4800のデータ出力処理において統括制御部141及びランプ/駆動制御部150に送信される。統括制御部141は、このコマンドを受信すると、コマンドの受信から所定の客待ち待機時間が経過するのを待って、客待ち画像を画像表示装置31に表示させる。
【0681】
図96は、背景画像表示制御処理(
図92のステップS4622)の詳細を示すフローチャートである。
図96において、サブCPU120aは、特別遊技の実行中であるか否かを判定する。サブCPU120aは、特別遊技の実行中でない場合(S4622-1:No)、ステップS4622-2に進み、特別遊技の実行中である場合(S4622-1:Yes)、今回の背景画像表示制御処理を終了する。
【0682】
ステップS4622-2において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特別背景画像設定フラグ記憶領域に特別背景画像設定フラグがセットされているか否かを判定する。サブCPU120aは、特別背景画像設定フラグがセットされていない場合(S4622-2:No)、ステップS4622-3に進み、特別背景画像設定フラグがセットされている場合(S4622-2:Yes)、ステップS4622-4に進む。
【0683】
ステップS4622-3において、サブCPU120aは、サブROM120bの通常背景設定テーブルを参照し、サブRAM120cの遊技状態情報記憶領域内の遊技状態情報に基づいて、通常背景として表示する背景の種類を決定し、背景の演出パターン指定コマンドを生成し、生成した演出パターン指定コマンドを送信バッファにセットする。その後、今回の背景画像表示制御処理を終了する。
【0684】
図97(a)は、通常背景設定テーブルを示す図である。通常背景設定テーブルには、遊技状態を示すデータと、背景画像の種類を示すデータの組が、記憶されている。具体的には、通常背景設定テーブルでは、通常状態が夕方背景と、低ベース時短状態が昼背景と、高ベース時短状態が夜背景と、対応付けられている。
【0685】
ステップS4622-4において、サブCPU120aは、サブROM120bの特別背景設定テーブルを参照し、サブRAM120cの遊技状態情報記憶領域内の遊技状態情報に基づいて、特別背景として表示する背景の種類を決定し、決定した背景の演出パターン指定コマンドを生成し、生成した演出パターン指定コマンドを送信バッファにセットする。その後、今回の背景画像表示制御処理を終了する。
【0686】
図97(b)は、特別背景設定テーブルを示す図である。特別背景設定テーブルには、遊技状態を示すデータと、背景画像を示すデータの組が、記憶されている。具体的には、特別背景設定テーブルでは、通常状態及び低ベース時短状態が夕方背景と、高ベース時短状態が夜背景と、対応付けられている。
【0687】
ステップS4622-3又はステップS4622-4において送信バッファにセットされたコマンドは、ステップS4800のデータ出力処理において統括制御部141及びランプ/駆動制御部150に送信される。統括制御部141及びランプ/駆動制御部150は、このコマンドを受信すると、背景画像の表示に関わる演出を画像表示装置31、音声出力装置32、及び演出用照明装置340a、340b、340c、340dに実行させる。
【0688】
ここで、遊技機1が設置された店舗では、閉店前に遊技機1の電源を断電し、翌日の開店前に遊技機1の電源を再投入する、という操作を日々行っている。遊技機1が電源断されたとき、主制御基板10は、メインRAM110cの遊技状態を示す情報をバックアップし、遊技機1の電源が再投入されたとき、主制御基板10は、前日の電源断の時点の遊技状態を復元し、どの遊技状態で電源復旧されたかを示す電源復旧指定コマンドと遊技状態指定コマンドを演出制御基板120に送信する。
【0689】
仮に、前日の閉店前の電源断のときの遊技状態が通常状態であった場合、翌日の電源投入の直後は、通常状態で電源復旧し、前日の閉店前の電源断のときの遊技状態が低ベース時短状態であった場合、翌日の電源投入の直後は、低ベース時短状態で電源復旧する。
【0690】
主制御基板10の初期設定処理では、通常状態で電源復旧した場合は、通常状態と対応する電源復旧指定コマンドと遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信され、低ベース時短状態で電源復旧した場合は、低ベース時短状態と対応する遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信される。
【0691】
演出制御基板120のコマンド解析処理(
図92、
図93、
図94、
図95)では、通常状態で電源復旧する場合の処理は、次のようになる。主制御基板10から通常状態と対応する電源復旧指定コマンドを受信すると、ステップS4610:Yes→ステップS4611:Noと進み、通常状態と対応する遊技状態指定コマンドを受信すると、ステップS4620:Yes→ステップS4621→ステップS4622と進み、背景画像表示制御処理が行われる。この時点において、サブRAM120cの特別背景画像設定フラグ記憶領域には、フラグがセットされていないため、背景画像表示制御処理では、ステップS4622-1:No→ステップS4622-2:No→ステップS4622-3と処理が進む。
図97(a)に示したように、通常背景設定テーブルにおいて通常状態と対応付けられているのは夕方背景であるから、ステップS4622-3では、通常状態の本来の背景である夕方背景が選択され、夕方背景の背景画像が表示される。
【0692】
これに対し、低ベース時短状態で電源復旧した場合の処理は、次のようになる。主制御基板10から低ベース時短状態と対応する電源復旧指定コマンドを受信すると、ステップS4610:Yes→ステップS4611:Yes→ステップS4612と進んで、サブRAM120cの特別背景画像設定フラグ記憶領域に特別背景画像設定フラグがセットされ、ステップS4613において、サブRAM120cの特別背景変動数(P)カウンタに初期値である30がセットされる。その後、主制御基板10から低ベース時短状態と対応する遊技状態指定コマンドを受信すると、ステップS4620:Yes→ステップS4621→ステップS4622と進み、背景画像表示制御処理が行われる。この時点において、サブRAM120cの特別背景画像設定フラグ記憶領域にフラグがセットされているため、背景画像表示制御処理では、ステップS4622-1:No→ステップS4622-2:Yes→ステップS4622-3と処理が進む。
図97(b)に示したように、特別背景設定テーブルにおいて低ベース時短状態と対応付けられているのは夕方背景であるから、ステップS4622-3では、低ベース時短状態の本来の背景である昼背景が選択されずに、特別背景として夕方背景が選択され、夕方背景の背景画像が表示される。
【0693】
この後、変動の回数が30回に達する間での間は、主制御基板10から変動開始コマンドを受信する度に、ステップS4670:Yes→ステップS4671→ステップS4672:Yes→ステップS4673→ステップS4674:Noと進み、ステップS4673において特別背景変動数(P)カウンタがカウントダウンされる。そして、変動の回数が30回になって、特別背景変動数(P)カウンタのカウント値(P)が0になると、ステップS4674:No→ステップS4675と進んで、特別背景画像設定フラグ記憶領域がクリアされる。
【0694】
これ以降は、主制御基板10から遊技状態指定コマンドを受信すると、背景画像表示制御処理(
図96)において、ステップS4622-1:No→ステップS4622-2:No→ステップS4622-3と進み、遊技状態が低ベース時短状態のときに、低ベース時短状態の本来の背景である昼背景が選ばれるようになる。
【0695】
このように、演出制御基板120は、遊技機1の電源投入の直後は、遊技機1が、通常状態で電源復旧したか、低ベース時短状態で電源復旧したかに関わらず、通常状態の背景である夕方背景の背景画像を、通常状態と低ベース時短状態に共通の演出画像として、画像表示装置31に表示させる。
【0696】
より詳細に説明すると、
図98(a)の例に示すように、演出制御基板120は、遊技機1の電源投入の直後の遊技状態が、通常状態である場合、通常状態の本来の背景である夕方背景を選択し、夕方背景の背景画像を画像表示装置31に表示させる。この後、演出制御基板120は、低ベース時短状態の遊技状態指定コマンドを受信するまで、夕方背景の背景画像の表示を維持し、低ベース時短状態の遊技状態指定コマンドを受信すると、その遊技状態指定コマンドに従って、背景を昼背景にする。
【0697】
図98(b)の例に示すように、演出制御基板120は、遊技機1の電源投入の直後の遊技状態が、低ベース時短状態である場合、通常状態と同一の背景である夕方背景を選択し、夕方背景の背景画像を画像表示装置31に表示させる。この後、演出制御基板120は、特別図柄の30回の変動を、本来の背景に戻すための所定条件とし、特別図柄の30回の変動が済むまでの間は、通常状態と同一の背景画像の表示中に、低ベース時短状態の遊技状態指定コマンドを受信した場合、背景画像の表示については、当該遊技状態指定コマンドを無視し、夕方背景の背景画像の表示を維持する。特別図柄の30回の変動が済んで所定条件が満たされた場合は、背景を本来のものに戻し、通常状態の遊技状態指定コマンドを受信したときは通常状態と対応する背景である夕方背景の背景画像を表示させ、低ベース時短状態の遊技状態指定コマンドを受信したときは低ベース時短状態と対応する背景である昼背景の背景画像を表示させる。
【0698】
ここで、
図87の特別遊技終了時設定テーブルに示したように、遊技機1では、高ベース時短状態の間に、第1特別図柄の保留と対応する変動において大当たりになる、という稀に起こり得るケースを想定し、第1種10R当たりAと対応する停止図柄データ「01」、第1種2R当たりBと対応する「02」、第1種2R当たりCと対応する「03」についても、遊技状態バッファの遊技状態情報が02H(高ベース時短状態)である場合の移行先の遊技状態を示すデータが記憶されている。
【0699】
図87の特別遊技終了時設定テーブルによると、高ベース時短状態で第1種10R当たりA又は第1種2R当たりCに当選した場合は、特別遊技の終了後に低ベース時短状態となり、高ベース時短状態で第1種2R当たりBに当選した場合は、特別遊技の終了後に通常状態になる。
【0700】
主制御基板10の特図特電制御処理では、特別図柄の変動開始時において、変動開始コマンドと遊技状態指定コマンドが送信され(ステップS313とステップS314)、特別図柄の変動終了時において、図柄確定コマンドと遊技状態指定コマンドが送信され(ステップS320-3とステップS330-23)、大当たりなると、特別遊技の開始時においてオープニング指定コマンドが送信され(ステップS330-8)、特別遊技のラウンド開始時においてラウンド開始コマンドが送信され(ステップS340-5)、特別遊技のエンディング時においてエンディング指定コマンドが送信され(ステップS340-16)、特別遊技の終了時において遊技状態指定コマンドが送信される。
【0701】
演出制御基板120のコマンド解析処理(
図92、
図93、
図94、
図95)では、高ベース時短状態において第1種2R当たりBの図柄で停止する変動が行われる場合、当該変動の開始から特別遊技を経て次の変動が開始するまでの間の処理は、以下のようになる。
【0702】
当該変動の開始時において、主制御基板10から、ステップS313の変動開始コマンドを受信すると、ステップS4660:Yes→ステップS4661…ステップS4665:Yes→ステップS4666:Yes→ステップS4667:Noと進み、ステップS314の遊技状態指定コマンドを受信すると、ステップS4620:Yes→ステップS4621→ステップS4622と進み、背景画像表示制御処理が行われる。この時点において、サブRAM120cの特別背景画像設定フラグ記憶領域にフラグがセットされていないため、背景画像表示制御処理(
図96)では、ステップS4622-1:No→ステップS4622-2:No→ステップS4622-3と処理が進む。
図97(a)に示したように、通常背景設定テーブルにおいて高ベース時短状態と対応付けられているのは夜背景であるから、ステップS4622-3では、高ベース時短状態の本来の背景である夜背景が選択され、夜背景の背景画像が表示される。
【0703】
第1特別図柄が第1種2R当たりBの図柄で停止し、主制御基板10から、ステップS320-3の図柄確定コマンドを受信すると、ステップS4670:Yes→ステップS4671→ステップS4672:Noと進み、ステップS330-8のオープニング指定コマンドを受信すると、ステップS4680:Yes→ステップS4681→ステップS4682:Noと進み、ステップS340-5のラウンド開始コマンドを受信すると、ステップS4685:Yes→ステップS4686と進み、ステップS340-16のエンディング指定コマンドを受信すると、ステップS4690:Yes→ステップS4691→ステップS4692:Noと処理が進む。
【0704】
特別遊技の終了時において、主制御基板10から、ステップS360-5の遊技状態指定コマンドを受信すると、ステップS4620:Yes→ステップS4621と進み、ステップS4621において、サブRAM120cの遊技状態情報記憶領域が高ベース時短状態の遊技状態情報から通常状態の遊技状態情報に書き換えられ、次のステップS4622において、背景画像表示制御処理が行われる。この時点においても、サブRAM120cの特別背景画像設定フラグ記憶領域には、フラグがセットされていないため、背景画像表示制御処理(
図96)では、ステップS4622-1:No→ステップS4622-2:No→ステップS4622-3と処理が進む。
図97(a)に示したように、通常背景設定テーブルにおいて通常状態と対応付けられているのは夕方背景であるから、ステップS4622-3では、通常背景の本来の背景である夕方背景が選択され、夕方背景の背景画像が表示される。
【0705】
これに対し、高ベース時短状態において第1種10R当たりA又は第1種2R当たりCの図柄で停止する変動が行われる場合、当該変動の開始から特別遊技を経て次の変動が開始するまでの間の処理は、以下のようになる。
【0706】
当該変動の開始時において、主制御基板10から、ステップS313の変動開始コマンドを受信すると、ステップS4660:Yes→ステップS4661…ステップS4665:Yes→ステップS4666:Yes→ステップS4667:Yes→ステップS4666:Yes→ステップS4667:Yes→ステップS4668と進み、サブRAM120cの特別背景画像待機設定フラグ記憶領域に特別背景画像待機設定フラグがセットされる。ステップS314の遊技状態指定コマンドを受信すると、ステップS4620:Yes→ステップS4621→ステップS4622と進み、背景画像表示制御処理が行われる。この時点において、サブRAM120cの特別背景画像設定フラグ記憶領域にフラグがセットされていないため、背景画像表示制御処理(
図96)では、ステップS4622-1:No→ステップS4622-2:No→ステップS4622-3と処理が進む。
図97(a)に示したように、通常背景設定テーブルにおいて高ベース時短状態と対応付けられているのは夜背景であるから、ステップS4622-3では、高ベース時短状態の本来の背景である夜背景が選択され、夜背景の背景画像が表示される。
【0707】
第1特別図柄が第1種10R当たりA又は第1種2R当たりCの図柄で停止し、主制御基板10から、ステップS320-3の図柄確定コマンドを受信すると、ステップS4670:Yes→ステップS4671→ステップS4672:Noと進み、ステップS330-8のオープニング指定コマンドを受信すると、ステップS4680:Yes→ステップS4681→ステップS4682:Noと進み、ステップS340-5のラウンド開始コマンドを受信すると、ステップS4685:Yes→ステップS4686と処理が進む。
【0708】
特別遊技のエンディング時において、主制御基板10から、ステップS340-16のエンディング指定コマンドを受信すると、ステップS4690:Yes→ステップS4691→ステップS4692:Yes→ステップS4693と進み、ステップS4693において、サブRAM120cの特別背景画像設定フラグ記憶領域に特別背景画像設定フラグがセットされる。
【0709】
特別遊技の終了時において、主制御基板10から、ステップS360-5の遊技状態指定コマンドを受信すると、ステップS4620:Yes→ステップS4621と進み、ステップS4621において、サブRAM120cの遊技状態情報記憶領域が高ベース時短状態の遊技状態情報から通常状態の遊技状態情報に書き換えられ、次のステップS4622において、背景画像表示制御処理が行われる。この時点において、サブRAM120cの特別背景画像設定フラグ記憶領域にフラグがセットされているため、背景画像表示制御処理(
図96)では、ステップS4622-1:No→ステップS4622-2:Yes→ステップS4622-4と処理が進む。
図97(b)に示したように、特別背景設定テーブルにおいて低ベース時短状態と対応付けられているのは夕方背景であるから、ステップS4622-4では、低ベース時短状態の本来の背景である昼背景が選択されずに、特別背景として夕方背景が選択され、夕方背景の背景画像が表示される。
【0710】
この後、1回又は複数回の変動を経て、特別図柄が大当たりの図柄で再び停止すると、特別遊技が実行される。この特別遊技のオープニング時において、主制御基板10から、ステップS330-8のオープニング指定コマンドを受信すると、ステップS4680:Yes→ステップS4681→ステップS4682:Yes→ステップS4683と進み、ステップS4683において、サブRAM120cの特別背景画像設定フラグ記憶領域がクリアされる。
【0711】
これ以降は、主制御基板10から遊技状態指定コマンドを受信すると、背景画像表示制御処理(
図96)において、ステップS4622-1:No→ステップS4622-2:No→ステップS4622-3と進み、遊技状態が低ベース時短状態のときに、低ベース時短状態の本来の背景である昼背景が選ばれるようになる。
【0712】
このように、演出制御基板120は、第1大当たりである第1種2R当たりBの特別遊技の終了後と、第2大当たりである第1種10R当たりA、第1種2R当たりCの特別遊技の終了後に、通常状態の背景である夕方背景の背景画像を、通常状態と低ベース時短状態に共通の演出画像として、画像表示装置31に表示させる。
【0713】
より詳細に説明すると、
図99(a)の例に示すように、演出制御基板120は、高ベース時短状態において、第1種2R当たりBに当選し、特別遊技後の遊技状態が通常状態になる場合、特別遊技の終了に伴って、通常状態の遊技状態指定コマンドを受信したときに、通常状態の本来の背景である夕方背景を選択し、夕方背景の背景画像を画像表示装置31に表示させる。この後、演出制御基板120は、低ベース時短状態の遊技状態指定コマンドを受信するまで、夕方背景の背景画像の表示を維持し、低ベース時短状態の遊技状態指定コマンドを受信すると、その遊技状態指定コマンドに従って、背景を昼背景にする。
【0714】
図99(b)の例に示すように、演出制御基板120は、高ベース時短状態において、第1種10R当たりA又は第1種2R当たりCに当選し、特別遊技後の遊技状態が低ベース時短状態になる場合、特別遊技の終了に伴って、低ベース時短状態の遊技状態指定コマンドを受信したときに、通常状態と同一の背景である夕方背景を選択し、夕方背景の背景画像を画像表示装置31に表示させる。この後、演出制御基板120は、次の大当たりの当選を本来の背景に戻すための所定条件とし、特別図柄が大当たりの図柄で再び停止するまでの間は、通常状態と同一の背景画像の表示中に、低ベース時短状態の遊技状態指定コマンドを受信した場合、背景画像の表示については、当該遊技状態指定コマンドを無視し、夕方背景の背景画像の表示を維持する。特別図柄が大当たりの図柄で停止し、特別遊技が実行されて、所定条件が満たされた場合は、背景を本来のものに戻し、通常状態の遊技状態指定コマンドを受信したときは通常状態と対応する背景である夕方背景の背景画像を表示させ、低ベース時短状態の遊技状態指定コマンドを受信したときは低ベース時短状態と対応する背景である昼背景の背景画像を表示させる。
【0715】
以上が、第1実施形態の詳細である。第1実施形態によると、通常状態と、補助遊技に関わる有利度が通常状態よりも高い遊技状態とを有する遊技機1の興趣を高めることができる。
【0716】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態は、主制御基板10の初期設定処理の内容および遊技球数制御部180の初期設定処理の内容が、第1実施形態と異なる。
図100は、主制御基板10の初期設定処理の一部(ステップS10-1からステップS10-17まで)を示すフローチャートである。
図100と、第1実施形態の
図35を比較すると、
図100では、
図35のステップS10-12とステップ10-14の間にステップS10-13の処理を追加している。ステップS10-13において、メインCPU110aは、遊技球数制御部180へ遊技球数クリアコマンドを送信する。
図101は、遊技球数制御部180の初期設定処理を示すフローチャートである。
図101と、第1実施形態の
図38を比較すると、
図101では、
図38のステップS2010-8とステップ10-10の間にステップS2010-9の処理を追加している。ステップS2010-9において、遊技球数CPU180aは、主制御基板10から遊技球数クリアコマンドを受信しているか否かを判定する。遊技球数CPU180aは、遊技球数クリアコマンドを受信していない場合(S2010-9:No)、ステップS2010-10に進む。遊技球数クリアコマンドを受信している場合(S2010-9:Yes)、ステップS2010-12に進む。
【0717】
ここで、
図12に示した5つの遊技状態のうちの低ベース時短状態において、電源断がなされた後、
図22(a)に示した通常電源投入操作又は
図22(b)に示した主制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、本実施形態では、主制御基板10のメインCPU110aは、
図100の初期設定処理のステップS10-8において、RAMクリアボタン110eが押されていると判定した場合、ステップS10-13に進んで、遊技球数制御部180へ遊技球数クリアコマンドを送信する。さらに、
図101の遊技球数制御部180の初期設定処理のステップS2010-9において、遊技球数クリアコマンドを受信していると判定されて、遊技球数カウンタのカウント値を含む遊技球数RAM180cの全領域をクリアする。
【0718】
このため、低ベース時短状態で電源断がされた翌日に、
図22(a)に示した通常電源投入操作が行われた場合、主制御基板10の初期設定処理では、
図100のステップS10-1→ステップS10-2→ステップS10-4:Yes→ステップS10-5→ステップS10-6:Yes→ステップS10-8:No→ステップS10-10と進んで、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域における前日の電源断の時点の遊技状態である低ベース時短状態の遊技状態フラグが、復元される。
【0719】
低ベース時短状態で電源断がされた翌日に、
図22(b)に示した主制御基板RAMクリア電源投入操作又は
図22(d)に示した全RAMクリア電源投入操作が行われた場合、主制御基板10の初期設定処理では、
図100のステップS10-1→ステップS10-2→ステップS10-4:Yes→ステップS10-5→ステップS10-6:Yes→ステップS10-8:Yes→ステップS10-12と進んで、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域がクリアされるとともに、ステップS10-13へと進んで遊技球数制御部180へ遊技球数クリアコマンドが送信され、
図101の遊技球数制御部180の初期設定処理のステップS2010-9において、遊技球数クリアコマンドを受信していると判定されて、遊技球数カウンタのカウント値がクリアされる。
【0720】
以上の処理が行われることにより、主制御基板10は、低ベース時短状態において、電源断がなされた後、RAMクリアボタン110eの操作を伴う第2電源投入操作である主制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、当該主制御基板10のメインRAM110c内におけるバックアップ情報をクリアし、遊技球数制御部180の遊技球数RAM180c内における遊技可能な遊技球数である遊技球数カウンタもクリアする。
【0721】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態を説明する。本実施形態は、遊技球数制御部180の遊技報知制御処理の内容が、第1及び第2実施形態と異なる。
図102は、遊技球数制御部180の遊技報知制御処理の一部(ステップS2080-1からステップS2080-16まで)を示すフローチャートである。
図102と、第1実施形態の
図50を比較すると、
図102では、
図50のステップS2080-13に相当する処理が無い。また、
図102では、
図50のステップS2080-2、ステップS2080-6、及びステップS2080-14が、それぞれ、ステップS2080a-2、ステップS2080a-6、及びステップS2080a-14に置き換わっている。
【0722】
ステップS2080a-2において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値が減算されたか否かを判定する。前回の遊技機報知制御処理から今回の遊技機報知制御処理までの間に、遊技球が1発以上発射されて、遊技球数カウンタのカウント値が減算されていれば、本ステップの判定結果は「Yes」になり、前回の遊技機報知制御処理から今回の遊技機報知制御処理までの間に、遊技球が1発も発射されておらず、遊技球数カウンタのカウント値が減算されていなければ、本ステップの判定結果は「No」になる。遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値が減算されている場合(S2080a-2:Yes)、ステップS2080-4に進み、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値が減算されていない場合(S2080a-2:No)、
図51のステップS2080-24に進む。
【0723】
ステップS2080a-6において、遊技球数CPU180aは、主制御基板10から始動入賞指定コマンドを受信したか否かを判定する。遊技球数CPU180aは、始動入賞指定コマンドを受信した場合(ステップS2080a-6:Yes)、ステップS2080-10に進み、始動入賞指定コマンドを受信していない場合(ステップS2080a-6:No)、ステップS2080-12に進む。
【0724】
ステップS2080a-14において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値が減算されたか否かを判定する。遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値が減算されている場合(S2080a-14:Yes)、ステップS2080-15に進む。遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値が減算されていない場合(S2080a-14:No)、
図51のステップS2080-17に進む。
【0725】
ここで、本実施形態の遊技報知制御処理では、着席中に、始動入賞指定コマンドを受信すると、ステップS2080-1:No→ステップS2080-5→ステップS2080a-6:Yes→ステップS2080-10と進んで、遊技中断判定フラグがセットされ、次のステップS2080-11において、所定時間が遊技中断判定タイマカウンタにセットされる。この後、遊技球が発射されず、始動入賞もしない状態が、所定時間に渡って続くと、所定時間の経過時の報知態様制御処理では、
図51のステップS2080-17における減算後の遊技中断判定タイマカウンタのカウント値が0になり、遊技者が遊技を中断したとみなすことができるため、ステップS2080-18:No→ステップS2080-22→ステップS2080-23と進んで、離席中フラグがセットされる。次の遊技報知制御処理では、
図51のステップS2080-1:Yes→ステップS2080-2:No→ステップS2080-24と進んで、離席報知態様決定処理が行われ、遊技報知ランプ86及び画像表示装置31による報知態様が、着席中の報知態様から離席中の報知態様に変更される。その後、遊技球が発射されて、遊技球数カウンタが減算されると、遊技者が着席して遊技を再開したとみなすことができるため、遊技情報報知制御処理では、ステップS2080-1:Yes→ステップS2080b-2:Yes→ステップS2080-4→ステップS2080-5と進んで、着席報知態様決定処理が行われ、遊技報知ランプ86及び画像表示装置31による報知態様が、離席中の報知態様から着席中の報知態様に変更される。
【0726】
以上の処理が行われることにより、遊技球数制御部180は、遊技球数RAM180c内の遊技可能な遊技球数が所定数以上のときに、図柄表示手段である特別図柄表示装置20、21における始動条件の最後の成立から所定時間が経過すると、報知手段である遊技報知ランプ86及び画像表示装置31の報知態様を変化させる。
【0727】
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態を説明する。本実施形態は、遊技球数制御部180の遊技報知制御処理の内容が、第1~第3実施形態と異なる。
図103及び
図104は、遊技球数制御部180の遊技報知制御処理を示すフローチャートである。
図103及び
図104と、第1実施形態の
図50及び
図51を比較すると、
図103及び
図104では、
図50及び
図51のステップS2080-6~ステップS2080-11に相当する処理がない。また、
図103及び
図104では、
図50及び
図51のステップS2080-2が、ステップS2080b-2及びステップS2080-3に置き換わっている。また、
図103及び
図104では、
図50及び
図51のステップS2080-2:NoとステップS2080-17の間に、ステップS208b-13~ステップS208b-16がある。また、
図103及び
図104では、
図50及び
図51のステップS2080-12:YesとステップS2080-22の間に、ステップS2080b-19~ステップS2080b-21がある。
【0728】
ステップS2080b-2において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値が減算されたか否かを判定する。前回の遊技機報知制御処理から今回の遊技機報知制御処理までの間に、遊技球が1発以上発射されて、遊技球数カウンタのカウント値が減算されていれば、本ステップの判定結果は「Yes」になり、前回の遊技機報知制御処理から今回の遊技機報知制御処理までの間に、遊技球が1発も発射されておらず、遊技球数カウンタのカウント値が減算されていなければ、本ステップの判定結果は「No」になる。遊技球数CPU180aは、遊技球数が減算されていない場合(S2080b-2:No)、ステップS2080b-3に進む。
【0729】
ステップS2080b-3において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値が加算されたか否かを判定する。前回の遊技機報知制御処理から今回の遊技機報知制御処理までの間に、遊技球が、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、又は大入賞口16を通過して、遊技球数カウンタのカウント値が加算された場合、本ステップSS2080b-3の判定結果は「Yes」になり、前回の遊技機報知制御処理から今回の遊技機報知制御処理までの間に、いずれの入賞口にも入賞しておらず、遊技球数カウンタのカウント値が加算されていない場合、本ステップの判定結果は「No」になる。技球数CPU180aは、遊技球数が加算されていない場合(S2080b-3:No)、ステップS2080-24に進む。
【0730】
遊技球数CPU180aは、遊技球数が減算された場合(S2080b-2:Yes)、又は、遊技球数が加算された場合(S2080b-3:Yes)、ステップS2080-4に進んで、離席中フラグをクリアする。
【0731】
遊技球数CPU180aは、ステップS2808-12において、遊技中断判定フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS2080b-13に進んで、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値が減算されたか否かを判定する。遊技球数CPU180aは、遊技球数が減算されていない場合(S2080b-13:No)、ステップS2080b-14に進む。ステップS2080b-14において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値が加算されたか否かを判定する。技球数CPU180aは、遊技球数が加算されていない場合(S2080b-14:No)、ステップS2080b-15に進む。遊技球数CPU180aは、遊技球数が減算された場合(S2080b-13:Yes)、又は、遊技球数が加算された場合(S2080b-15:Yes)、
図104のステップS2080-17に進む。
【0732】
ステップS2080b-15において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技中断判定フラグ記憶領域に遊技中断判定フラグをセットする。次に、遊技球数CPU180aは、所定時間を遊技中断判定タイマカウンタにセットし(S2080b-6)、今回の遊技報知制御処理を終了する。
【0733】
また、ステップS2808-12において、遊技球数CPU180aは、遊技中断判定フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS2080b-19に進んで、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値が減算されたか否かを判定する。遊技球数CPU180aは、遊技球数が減算されていない場合(S2080b-19:No)、ステップS2080b-20に進む。ステップS2080b-20において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値が加算されたか否かを判定する。技球数CPU180aは、遊技球数が加算されていない場合(S2080b-20:No)、
図104のステップS2080b-17に進む。
【0734】
遊技球数CPU180aは、遊技球数が減算されたか(S2080b-19:Yes)、加算された場合(S2080b-19:No→S2080b-20:Yes)、ステップS2080b-21に進む。ステップS2080b-21において、遊技球数CPU180aは、遊技中断判定タイマカウンタをクリアし、
図104のステップS2080-22に進んで、遊技中断判定フラグをクリアする。
【0735】
ここで、本実施形態の遊技報知制御処理では、着席中に、遊技球数カウンタが減算も加算もされないと、ステップS2080-1:No→ステップS2080-5→ステップS2080b-12:No→ステップS2080b-13:No→ステップS2080b-14:No→ステップS2080b-15と進んで、遊技中断判定フラグがセットされ、次のステップS2080b-16において、所定時間が遊技中断判定タイマカウンタにセットされる。この後、遊技球数カウンタが減算も加算もされない状態が、所定時間に渡って続くと、所定時間の経過時の報知態様制御処理では、
図104のステップS2080b-17における減算後の遊技中断判定タイマカウンタのカウント値が0になり、遊技者が遊技を中断したとみなすことができるため、ステップS2080-18:No→ステップS2080-22→ステップS2080-23と進んで、離席中フラグがセットされる。次の遊技報知制御処理では、ステップS2080-1:Yes→ステップS2080b-2:No→ステップS2080b-3:No→ステップS2080-24と進んで、離席報知態様決定処理が行われ、遊技報知ランプ86及び画像表示装置31による報知態様が、着席中の報知態様から離席中の報知態様に変更される。その後、遊技球が発射されて、遊技球数カウンタが減算されると、遊技者が着席して遊技を再開したとみなすことができるため、遊技情報報知制御処理では、ステップS2080-1:Yes→ステップS2080b-2:Yes→ステップS2080-4→ステップS2080-5と進んで、着席報知態様決定処理が行われ、遊技報知ランプ86及び画像表示装置31による報知態様が、離席中の報知態様から着席中の報知態様に変更される。
【0736】
以上の処理が行われることにより、遊技球数制御部180は、遊技球数RAM180c内の遊技可能な遊技球数が所定数以上のときに、遊技球数の減算及び加算に関わる最後の処理から所定時間が経過すると、報知手段である遊技報知ランプ86及び画像表示装置31の報知態様を変化させる。
【0737】
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態を説明する。本実施形態は、遊技球数制御部180の遊技報知制御処理の内容が、第4実施形態と異なる。
図105は、遊技球数制御部180の遊技報知制御処理の一部(ステップS2080-1からステップS2080b-21まで)を示すフローチャートである。
図105と、第3実施形態の
図103を比較すると、
図5では、
図103のステップS2080b-3、ステップS2080b-14、及びステップS2080b-20に相当する処理がない。
【0738】
図105に示すように、本実施形態では、遊技球数CPU180aは、ステップS2080b-2において、遊技球数が減算されたと判定した場合(S2080b-2:Yes)、ステップS2080-4に進み、遊技球数が減算されていないと判定した場合(S2080b-2:No)、
図104のステップS2080-24に進む。
【0739】
また、遊技球数CPU180aは、ステップS2080b-13において、遊技球数が減算されたと判定した場合(S2080b-13:Yes)、今回の遊技報知制御処理を終了し、遊技球数が減算されていないと判定した場合(S2080b-13:No)、ステップS2080b-15に進む。
【0740】
また、遊技球数CPU180aは、ステップS2080b-19において、遊技球数が減算されたと判定した場合(S2080b-19:Yes)、ステップS2080b-21に進み、遊技球数が減算されていないと判定した場合(S2080b-19:No)、
図104のステップS2080-17に進む。
【0741】
ここで、本実施形態の遊技報知制御処理では、着席中に、遊技球数カウンタが減算されないと、ステップS2080-1:No→ステップS2080-5→ステップS2080b-12:No→ステップS2080b-13:No→ステップS2080b-15と進んで、遊技中断判定フラグがセットされ、次のステップS2080b-16において、所定時間が遊技中断判定タイマカウンタにセットされる。この後、遊技球数カウンタが減算されない状態が、所定時間に渡って続くと、所定時間の経過時の報知態様制御処理では、
図104のステップS2080b-17における減算後の遊技中断判定タイマカウンタのカウント値が0になり、遊技者が遊技を中断したとみなすことができるため、
図104のステップS2080-18:No→ステップS2080-22→ステップS2080-23と進んで、離席中フラグがセットされる。次の遊技報知制御処理では、ステップS2080-1:Yes→ステップS2080b-2:No→
図104のステップS2080-24と進んで、離席報知態様決定処理が行われ、遊技報知ランプ86及び画像表示装置31による報知態様が、着席中の報知態様から離席中の報知態様に変更される。その後、遊技球が発射されて、遊技球数カウンタが減算されると、遊技者が着席して遊技を再開したとみなすことができるため、遊技情報報知制御処理では、ステップS2080-1:Yes→ステップS2080b-2:Yes→ステップS2080-4→ステップS2080-5と進んで、着席報知態様決定処理が行われ、遊技報知ランプ86及び画像表示装置31による報知態様が、離席中の報知態様から着席中の報知態様に変更される。
【0742】
以上の処理が行われることにより、遊技球数制御部180は、遊技球数RAM180c内の遊技可能な遊技球数が所定数以上のときに、遊技球数の減算に関わる最後の処理から所定時間が経過すると、報知手段である遊技報知ランプ86及び画像表示装置31の報知態様を変化させる。
【0743】
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態を説明する。本実施形態は、遊技球数制御部180の遊技報知制御処理の内容が、第4実施形態と異なる。
図106は、遊技球数制御部180の遊技報知制御処理の一部(ステップS2080-1からステップS2080b-21まで)を示すフローチャートである。
図105と、第4実施形態の
図103を比較すると、
図106では、
図103のステップS2080b-2、ステップS2080b-13、及びステップS2080b-19に相当する処理がない。
【0744】
図106に示すように、本実施形態では、遊技球数CPU180aは、ステップS2080b-3において、遊技球数が加算されたと判定した場合(S2080b-3:Yes)、ステップS2080-4に進み、遊技球数が加算されていないと判定した場合(S2080b-3:No)、
図104のステップS2080-24に進む。
【0745】
また、遊技球数CPU180aは、ステップS2080b-14において、遊技球数が加算されたと判定した場合(S2080b-14:Yes)、今回の遊技報知制御処理を終了し、遊技球数が加算されていないと判定した場合(S2080b-14:No)、ステップS2080b-15に進む。
【0746】
また、遊技球数CPU180aは、ステップS2080b-20において、遊技球数が加算されたと判定した場合(S2080b-20:Yes)、ステップS2080b-21に進み、遊技球数が加算されていないと判定した場合(S2080b-20:No)、
図104のステップS2080-17に進む。
【0747】
ここで、本実施形態の遊技報知制御処理では、着席中に、遊技球数カウンタが加算されないと、ステップS2080-1:No→ステップS2080-5→ステップS2080b-12:No→ステップS2080b-14:No→ステップS2080b-15と進んで、遊技中断判定フラグがセットされ、次のステップS2080b-16において、所定時間が遊技中断判定タイマカウンタにセットされる。この後、遊技球数カウンタが加算されない状態が、所定時間に渡って続くと、所定時間の経過時の報知態様制御処理では、
図104のステップS2080b-17における減算後の遊技中断判定タイマカウンタのカウント値が0になり、遊技者が遊技を中断したとみなすことができるため、
図104のステップS2080-18:No→ステップS2080-22→ステップS2080-23と進んで、離席中フラグがセットされる。次の遊技報知制御処理では、ステップS2080-1:Yes→ステップS2080b-3:No→
図104のステップS2080-24と進んで、離席報知態様決定処理が行われ、遊技報知ランプ86及び画像表示装置31による報知態様が、着席中の報知態様から離席中の報知態様に変更される。その後、遊技球が、一般入賞口12、第1大入賞口16、第2大入賞口17、第1始動口14、又は第2始動口15に入賞して、遊技球数カウンタが加算されると、遊技者が着席して遊技を再開したとみなすことができるため、遊技情報報知制御処理では、ステップS2080-1:Yes→ステップS2080b-3:Yes→ステップS2080-4→ステップS2080-5と進んで、着席報知態様決定処理が行われ、遊技報知ランプ86及び画像表示装置31による報知態様が、離席中の報知態様から着席中の報知態様に変更される。
【0748】
以上の処理が行われることにより、遊技球数制御部180は、遊技球数RAM180c内の遊技可能な遊技球数が所定数以上のときに、遊技球数の加算に関わる最後の処理から所定時間が経過すると、報知手段である遊技報知ランプ86及び画像表示装置31の報知態様を変化させる。
【0749】
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態を説明する。本実施形態の遊技機1は、一種確変機である。
図107に示すように、本実施形態の遊技機1は、通常状態、低ベース時短状態、高ベース時短状態、高確率時短あり状態、高確率時短なし状態、遊技不能状態1、及び遊技不能状態2の7つの遊技状態を有する。
【0750】
高確率時短あり状態は、高確率状態であり且つ時短状態でもある遊技状態である。高確率時短あり状態では、大当たり当選確率が、通常状態よりも高確率の1/30となり、普通図柄の変動時間が、高ベース時短状態と同じ5秒となり、普通図柄抽選の当選1回あたりの可動片15bの開放時間が、高ベース時短状態と同じ6秒となる。
【0751】
高確率時短なし状態は、高確率状態ではあるが時短状態ではない遊技状態である。高確率時短なし状態では、大当たり当選確率が、通常状態よりも高確率の1/30となり、普通図柄の変動時間が、通常状態と同じ60秒となり、普通図柄抽選の当選1回あたりの可動片15bの開放時間が、通常状態と同じ0.1秒となる。
【0752】
図109に示すように、遊技機1は、夕方モード、昼モード、夜モード、迷宮モード、及び朝モードを有する。迷宮モードは、高確率時短あり状態であるときのモードである。迷宮モードの間は、通常変動中に、迷宮内を彷徨っている様子を示す背景画像が表示される。朝モードは、高確率時短なし状態であるときのモードである。朝モードの間は、通常変動中に、朝の様子を示す背景画像が表示される。
【0753】
図110は、本実施形態の遊技機1全体の構成を示すブロック図である。本実施形態の遊技機1は、一種確変機であるため、特定領域19B(V入賞口)の開閉させる特定領域開閉ソレノイド18dやその入賞を検出する特定領域検出スイッチ18aが設けられておらず、第2大入賞口17における遊技球の入球を検出する第2大入賞口検出スイッチ17aが設けられている。また、本実施形態の遊技機1は、第2特別図柄の保留があるため、第2特別図柄保留表示器24が設けられている。また、
図111(a)及び
図111(c)に示すように、遊技機1のメインRAM110cの第2特別図柄記憶領域、及び、サブRAM120cの第2演出情報記憶領域は、第2特別図柄の第1保留と対応する第1記憶部、第2特別図柄の第2保留と対応する第2記憶部、第2特別図柄の第3保留と対応する第3記憶部、及び第2特別図柄の第4保留と対応する第4記憶部を有している。
【0754】
本実施形態の遊技機1には、10種類の大当たりがある。10種類の大当たりは、以下の通りである。
【0755】
A5.第1特
図10R当たりA
この大当たりは、第1特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選において選ばれ得るものの1つである。この大当たりの特別遊技では、第1ラウンド~第10ラウンドのラウンド遊技を行う。各ラウンド遊技では、第1大入賞口16の入賞個数が規定個数に達するか規定時間が経過するまでの第1大入賞口16の開放→2秒間の第1大入賞口16の閉鎖、という開閉態様で第1大入賞口16を開閉する。
【0756】
図108の遊技フローに示すように、通常状態で第1特
図10R当たりAになった場合、特別遊技後の遊技状態は、高確率時短あり状態になる。第1特
図10R当たりAの特別遊技を経て高確率時短あり状態になったときの時短回数(J)は、800回である。低ベース時短状態で第1特
図10R当たりAになった場合、特別遊技後の遊技状態は、高確率時短なし状態になる。高確率時短なし状態で第1特
図10R当たりAになった場合、特別遊技後の遊技状態は、再び高確率時短なし状態になる。
【0757】
B5.第1特
図2R当たりB
この大当たりは、第1特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選において選ばれ得るものの1つである。この大当たりの特別遊技では、第1ラウンド~第2ラウンドのラウンド遊技を行う。各ラウンド遊技では、第1大入賞口16の入賞個数が規定個数に達するか規定時間が経過するまでの第1大入賞口16の開放→2秒間の第1大入賞口16の閉鎖、という開閉態様で第1大入賞口16を開閉する。
【0758】
図108の遊技フローに示すように、通常状態で第1特
図2R当たりBになった場合、特別遊技後の遊技状態は、高確率時短あり状態になる。第1特
図2R当たりBの特別遊技を経て高確率時短あり状態になったときの時短回数(J)は、800回である。低ベース時短状態で第1特
図2R当たりBになった場合、特別遊技後の遊技状態は、高確率時短なし状態になる。高確率時短なし状態で第1特
図2R当たりBになった場合、特別遊技後の遊技状態は、再び高確率時短なし状態になる。
【0759】
C5.第1特
図10R当たりC
この大当たりは、第1特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選において選ばれ得るものの1つである。この大当たりの特別遊技では、第1ラウンド~第10ラウンドのラウンド遊技を行う。各ラウンド遊技では、第1大入賞口16の入賞個数が規定個数に達するか規定時間が経過するまでの第1大入賞口16の開放→2秒間の第1大入賞口16の閉鎖、という開閉態様で第1大入賞口16を開閉する。
【0760】
図108の遊技フローに示すように、通常状態で第1特
図10R当たりCになった場合、特別遊技後の遊技状態は、高確率時短あり状態になる。低ベース時短状態で第1特
図10R当たりCになった場合も、特別遊技後の遊技状態は、高確率時短あり状態になる。高確率時短なし状態で第1特
図10R当たりCになった場合も、特別遊技後の遊技状態は、高確率時短あり状態になる。第1特
図10R当たりCの特別遊技を経て高確率時短あり状態になったときの時短回数(J)は、800回である。
【0761】
D5.第1特
図2R当たりD
この大当たりは、第1特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選において選ばれ得るものの1つである。この大当たりの特別遊技では、第1ラウンド~第2ラウンドのラウンド遊技を行う。各ラウンド遊技では、第1大入賞口16の入賞個数が規定個数に達するか規定時間が経過するまでの第1大入賞口16の開放→2秒間の第1大入賞口16の閉鎖、という開閉態様で第1大入賞口16を開閉する。
【0762】
図108の遊技フローに示すように、通常状態で第1特
図2R当たりDになった場合、特別遊技後の遊技状態は、高ベース時短状態になる。第1特
図2R当たりDの特別遊技を経て高ベース時短状態になったときの時短回数(J)は、800回である。低ベース時短状態で第1特
図2R当たりDになった場合、特別遊技後の遊技状態は、再び低ベース時短状態になる。高確率時短なし状態で第1特
図2R当たりDになった場合、特別遊技後の遊技状態は、低ベース時短状態になる。第1特
図2R当たりDの特別遊技を経て低ベース時短状態になったときの時短回数(B)は、700回である。
【0763】
E5.第1特
図2R当たりE
この大当たりは、第1特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選において選ばれ得るものの1つである。この大当たりの特別遊技では、第1ラウンド~第2ラウンドのラウンド遊技を行う。各ラウンド遊技では、第1大入賞口16の入賞個数が規定個数に達するか規定時間が経過するまでの第1大入賞口16の開放→2秒間の第1大入賞口16の閉鎖、という開閉態様で第1大入賞口16を開閉する。
【0764】
図108の遊技フローに示すように、通常状態で第1特
図2R当たりEになった場合、特別遊技後の遊技状態は、高ベース時短状態になる。第1特
図2R当たりEの特別遊技を経て高ベース時短状態になったときの時短回数(J)は、800回である。低ベース時短状態で第1特
図2R当たりEになった場合、特別遊技後の遊技状態は、再び低ベース時短状態になる。高確率時短なし状態で第1特
図2R当たりEになった場合、特別遊技後の遊技状態は、低ベース時短状態になる。第1特
図2R当たりEの特別遊技を経て低ベース時短状態になったときの時短回数(B)は、500回である。
【0765】
F5.第2特
図10R当たりF
この大当たりは、第2特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選において選ばれ得るものの1つである。この大当たりの特別遊技では、第1ラウンド~第10ラウンドのラウンド遊技を行う。各ラウンド遊技では、第2大入賞口17の入賞個数が規定個数に達するか規定時間が経過するまでの第2大入賞口17の開放→2秒間の第2大入賞口17の閉鎖、という開閉態様で第2大入賞口17を開閉する。
【0766】
図108の遊技フローに示すように、高ベース時短状態で第2特
図10R当たりFになった場合、特別遊技後の遊技状態は、高確率時短あり状態になる。高確率時短あり状態で第2特
図10R当たりFになった場合、特別遊技後の遊技状態は、再び高確率時短あり状態になる。第2特
図10R当たりFの特別遊技を経て高確率時短あり状態になったときの時短回数(J)は、800回である。
【0767】
G5.第2特
図2R当たりG
この大当たりは、第2特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選において選ばれ得るものの1つである。この大当たりの特別遊技では、第1ラウンド~第2ラウンドのラウンド遊技を行う。各ラウンド遊技では、第2大入賞口17の入賞個数が規定個数に達するか規定時間が経過するまでの第2大入賞口17の開放→2秒間の第2大入賞口17の閉鎖、という開閉態様で第2大入賞口17を開閉する。
【0768】
図108の遊技フローに示すように、高ベース時短状態で第2特
図2R当たりGになった場合、特別遊技後の遊技状態は、高確率時短あり状態になる。高確率時短あり状態で第2特
図2R当たりGになった場合、特別遊技後の遊技状態は、再び高確率時短あり状態になる。第2特
図2R当たりGの特別遊技を経て高確率時短あり状態になったときの時短回数(J)は、800回である。
【0769】
H5.第2特
図10R当たりH
この大当たりは、第2特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選において選ばれ得るものの1つである。この大当たりの特別遊技では、第1ラウンド~第10ラウンドのラウンド遊技を行う。各ラウンド遊技では、第2大入賞口17の入賞個数が規定個数に達するか規定時間が経過するまでの第2大入賞口17の開放→2秒間の第2大入賞口17の閉鎖、という開閉態様で第2大入賞口17を開閉する。
【0770】
図108の遊技フローに示すように、高ベース時短状態で第2特
図10R当たりHになった場合、特別遊技後の遊技状態は、高確率時短あり状態になる。高確率時短あり状態で第2特
図10R当たりHになった場合、特別遊技後の遊技状態は、再び高確率時短あり状態になる。第2特
図10R当たりHの特別遊技を経て高確率時短あり状態になったときの時短回数(J)は、800回である。
【0771】
I1.第2特
図10R当たりI
この大当たりは、第2特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選において選ばれ得るものの1つである。この大当たりの特別遊技では、第1ラウンド~第10ラウンドのラウンド遊技を行う。各ラウンド遊技では、第2大入賞口17の入賞個数が規定個数に達するか規定時間が経過するまでの第2大入賞口17の開放→2秒間の第2大入賞口17の閉鎖、という開閉態様で第2大入賞口17を開閉する。
【0772】
図108の遊技フローに示すように、高ベース時短状態で第2特
図10R当たりIになった場合、特別遊技後の遊技状態は、再び高ベース時短状態になる。第2特
図10R当たりIの特別遊技を経て高ベース時短状態になったときの時短回数(J)は、800回である。高確率時短あり状態で第2特
図10R当たりIになった場合、特別遊技後の遊技状態は、通常状態になる。
【0773】
J5.第2特
図10R当たりJ
この大当たりは、第2特別図柄の始動条件の成立を契機とする大当たり抽選において選ばれ得るものの1つである。この大当たりの特別遊技では、第1ラウンド~第10ラウンドのラウンド遊技を行う。各ラウンド遊技では、第2大入賞口17の入賞個数が規定個数に達するか規定時間が経過するまでの第2大入賞口17の開放→2秒間の第2大入賞口17の閉鎖、という開閉態様で第2大入賞口17を開閉する。
【0774】
図108の遊技フローに示すように、高ベース時短状態で第2特
図10R当たりJになった場合、特別遊技後の遊技状態は、再び高ベース時短状態になる。第2特
図10R当たりJの特別遊技を経て高ベース時短状態になったときの時短回数(J)は、800回である。高確率時短あり状態で第2特
図10R当たりJになった場合、特別遊技後の遊技状態は、低ベース時短状態になる。第2特
図10R当たりJの特別遊技を経て低ベース時短状態になったときの時短回数(B)は、500回である。
【0775】
本実施形態の遊技機1では、高確率時短あり状態の間は、第2特
図10R当たりF、第2特
図2R当たりG、第2特
図10R当たりHになれば、最も有利な高確率時短あり状態が続くが、第2特
図10R当たりI又は第2特
図10R当たりJになると、通常状態又は低ベース時短状態に落ちる。
【0776】
本実施形態の遊技機1には、4種類の特殊ハズレがある。4種類の特殊ハズレは、以下の通りである。
【0777】
a5.高ベース時短作動特殊ハズレa
図108の遊技フローに示すように、通常状態でこの特殊ハズレaになった場合、高ベース時短状態になる。特殊ハズレaを経て高ベース時短状態になったときの時短回数(J)は、800回である。
【0778】
b5.低ベース時短作動特殊ハズレb
図108の遊技フローに示すように、通常状態でこの特殊ハズレbになった場合、低ベース時短状態になる。特殊ハズレbを経て低ベース時短状態になったときの時短回数(B)は、700回である。
【0779】
c5.低ベース時短作動特殊ハズレc
図108の遊技フローに示すように、通常状態でこの特殊ハズレcになった場合、低ベース時短状態になる。この特殊ハズレcを経て低ベース時短状態になったときの時短回数(B)は、500回である。
【0780】
d5.低ベース時短作動特殊ハズレd
図108の遊技フローに示すように、通常状態でこの特殊ハズレdになった場合、低ベース時短状態になる。この特殊ハズレdを経て低ベース時短状態になったときの時短回数(B)は、300回である。
【0781】
上述したように、低ベース時短状態は、補助遊技に関わる有利度が、通常状態よりも高い。しかし、
図108の遊技フローに示すように、低ベース時短状態では、特別図柄が第1特
図10R当たりCの図柄で停止しない限り、高確率時短あり状態にならず、如何なる図柄で停止しても、高ベース時短状態にならない。これに対し、通常状態では、特別図柄が第1特
図10R当たりA、第1特
図2R当たりB、第1特
図10R当たりCの図柄で停止すると、特別遊技の終了後に、高確率時時短あり状態になり、特別図柄が第1特
図2R当たりD、第1特
図2R当たりEの図柄で停止すると、特別遊技の終了後に、高ベース時短状態になり、高ベース時短作動特殊ハズレaの図柄で停止すると、直ちに、高ベース時短状態になる。このため、高確率時短あり状態や高ベース時短状態へのなり易さという点で見ると、通常状態のほうが低ベース時短状態よりも有利度が高い。よって、本実施形態では、遊技者は、通常状態の間は、そこに留まり、第1特
図2R当たりA、第1特
図2R当たりB、第1特
図10R当たりC、第1特
図2R当たりD、第1特
図2R当たりEや高ベース時短作動特殊ハズレaの図柄を引き当てて、高確率時短あり状態や高ベース時短状態に進む機会を多く得ることを望む。また、遊技者は、低ベース時短状態の間は、できるだけ早く、低ベース時短回数(B)の変動を消化して、通常状態に進むことを望む。
【0782】
本実施形態では、遊技機1の主制御基板10の初期設定処理、入力制御処理、特図特電制御処理、特別図柄記憶判定処理、特別図柄停止処理、大当たり遊技処理、及び大当たり判定処理の手順が、第1~第6実施形態と異なる。また、遊技機1の遊技球数制御部180の遊技機情報通知データ送信処理の手順が、第1~第6実施形態と異なる。また、カードユニット9のカードユニット制御基板90の遊技機情報解析処理の手順が、第1~第6実施形態と異なる。
【0783】
図112は、本実施形態の主制御基板10の初期設定処理の一部(ステップS10-18からステップS10-27まで)を示すフローチャートである。第1~第6実施形態の主制御基板10の初期設定処理(
図35及び
図36)と比較すると、
図112では、ステップS10-18:Noの後に、ステップS10-20~ステップS10-23が実行される。ステップS10-20において、メインCPU110aは、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域に、高確率時短あり状態の遊技状態フラグがセットされているかを判定する。メインCPU110aは、高確率時短あり状態の遊技状態フラグがセットされている場合(ステップS10-20:Yes)、ステップS10-21に進み、高確率時短あり状態の遊技状態フラグがセットされていない場合(ステップS10-20:No)、ステップS10-22に進む。ステップS10-21において、メインCPU110aは、高確率時短あり状態と対応する電源復旧指定コマンドを枠制御基板160及び演出制御基板120に送信し、ステップS10-25に進む。
【0784】
ステップS10-22において、メインCPU110aは、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域に、高確率時短なし状態の遊技状態フラグがセットされているかを判定する。メインCPU110aは、高確率時短なし状態の遊技状態フラグがセットされている場合(ステップS10-22:Yes)、ステップS10-23に進み、高確率時短なし状態の遊技状態フラグがセットされていない場合(ステップS10-22:No)、ステップS10-24に進む。ステップS10-23において、メインCPU110aは、高確率時短なし状態と対応する電源復旧指定コマンドを枠制御基板160及び演出制御基板120に送信し、ステップS10-25に進む。
【0785】
遊技球数制御部180の初期設定処理の手順は、第1~第6実施形態の遊技球数制御部180の初期設定処理(
図38)と同様である。
【0786】
ここで、本実施形態では、
図107に示した7つの遊技状態のうち、通常状態よりも有利な有利状態である高確率時短なし状態において、電源断がなされた後、
図22(a)に示した通常電源投入操作又は
図22(b)に示した主制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、遊技球数制御部180の初期設定処理において、復旧した遊技球数の遊技球数復旧指定コマンドが、主制御基板10に送信されるが(
図38のステップS2010-10)、
図22(c)に示した枠制御基板RAMクリア電源投入操作又は
図22(d)に示した全RAMクリア電源投入操作が行われた場合、遊技球数復旧指定コマンドは主制御基板10に送信されない。
【0787】
このため、高確率時短なし状態で電源断がされた翌日に、
図22(a)に示した通常電源投入操作が行われた場合、主制御基板10の初期設定処理では、
図35のステップS10-1→ステップS10-2→ステップS10-4:Yes→ステップS10-5→ステップS10-6:Yes→ステップS10-8:No→ステップS10-10と進んで、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域における前日の電源断の時点の遊技状態である高確率時短なし状態の遊技状態フラグが、復元される。
【0788】
高確率時短なし状態で電源断がされた翌日に、
図22(b)に示した主制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、主制御基板10の初期設定処理では、
図35のステップS10-1→ステップS10-2→ステップS10-4:Yes→ステップS10-5→ステップS10-6:Yes→ステップS10-8:Yes→ステップS10-12と進んで、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域における前日の電源断の時点の遊技状態である高確率時短なし状態の遊技状態フラグは、クリアされる。
【0789】
高確率時短なし状態で電源断がされた翌日に、
図22(d)に示した全RAMクリア電源投入操作が行われた場合、主制御基板10の初期設定処理では、
図35のステップS10-1→ステップS10-2→ステップS10-4:Yes→ステップS10-5→ステップS10-6:Yes→ステップS10-8:Yes→ステップS10-12と進んで、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域が、クリアされる。
【0790】
以上の処理が行われることにより、主制御基板10は、高確率時短なし状態において、電源断がなされた後、RAMクリアボタン110eの操作を伴う第2電源投入操作である主制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、当該主制御基板10のメインRAM110c内におけるバックアップ情報をクリアし、遊技球数制御部180の遊技球数RAM180c内における遊技可能な遊技球数である遊技球数カウンタをクリアしない。
【0791】
また、本実施形態では、高確率時短なし状態において、電源断がなされた後、
図22(a)に示した通常電源投入操作又は
図22(c)に示した枠制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、主制御基板10の初期設定処理において、復旧した遊技状態である高確率時短なし状態の電源復旧指定コマンドが、枠制御基板160に送信されるが(
図112のステップS10-23)、
図22(b)に示した主制御基板RAMクリア電源投入操作又は
図22(d)に示した全RAMクリア電源投入操作が行われた場合、電源復旧指定コマンドは遊技球数制御部180に送信されない。
【0792】
このため、高確率時短なし状態で電源断がされた翌日に、
図22(a)に示した通常電源投入操作が行われた場合、遊技球数制御部180の初期設定処理では、
図38のステップS2010-1→ステップS2010-2→ステップS2010-3→ステップS2010-4:Yes→ステップS2010-5→ステップS2010-6:Yes→ステップS2010-8:No→ステップS2010-10と進んで、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値が、復元される。
【0793】
高確率時短なし状態で電源断がされた翌日に、
図22(c)に示した枠制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、遊技球数制御部180の初期設定処理では、
図38のステップS2010-1→ステップS2010-2→ステップS2010-3→ステップS2010-4:Yes→ステップS2010-5→ステップS2010-6:Yes→ステップS2010-8:Yes→ステップS2010-12と進んで、遊技球数カウンタのカウント値を含む遊技球数RAM180cの全領域がクリアされる。
【0794】
高確率時短なし状態で電源断がされた翌日に、
図22(d)に示した全RAMクリア電源投入操作が行われた場合、遊技球数制御部180の初期設定処理では、
図38のステップS2010-1→ステップS2010-2→ステップS2010-3→ステップS2010-4:Yes→ステップS2010-5→ステップS2010-6:Yes→ステップS2010-8:Yes→ステップS2010-12と進んで、遊技球数カウンタのカウント値を含む遊技球数RAM180cの全領域がクリアされる。
【0795】
以上の処理が行われることにより、遊技球数制御部180は、高確率時短なし状態において、電源断がなされた後、遊技球数クリアボタン180eの操作を伴う第1電源投入操作である枠制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、主制御基板10のメインRAM110c内における高確率時短なし状態の遊技状態フラグを維持したまま、遊技球数制御部180の遊技球数RAM180c内における遊技可能な遊技球数である遊技球数カウンタをクリアする。
【0796】
また、高確率時短なし状態よりも有利な有利状態である高確率時短あり状態において、電源断された後に、通常電源投入操作、主制御基板RAMクリア電源投入操作、枠制御基板RAMクリア電源投入操作、又は全RAMクリア電源投入操作が行われた場合も、高確率時短なし状態で電源断がなされた後にそれらの電源投入操作が行われた場合と同様である。即ち、枠制御基板RAMクリア電源投入操作又は全RAMクリア電源投入操作が行われた場合、遊技球数制御部180から主制御基板10に遊技球数復旧指定コマンドは送信されず、主制御基板RAMクリア電源投入操作又は全RAMクリア電源投入操作が行われた場合、主制御基板10から遊技球数制御部180に電源復旧指定コマンドは送信されない。
【0797】
このため、高確率時短あり状態で電源断がされた翌日に、
図22(a)に示した通常電源投入操作が行われた場合、主制御基板10の初期設定処理では、
図35のステップS10-1→ステップS10-2→ステップS10-4:Yes→ステップS10-5→ステップS10-6:Yes→ステップS10-8:No→ステップS10-10と進んで、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域における前日の電源断の時点の遊技状態である高確率時短あり状態の遊技状態フラグが、復元される。
【0798】
高確率時短あり状態で電源断がされた翌日に、
図22(b)に示した主制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、主制御基板10の初期設定処理では、
図35のステップS10-1→ステップS10-2→ステップS10-4:Yes→ステップS10-5→ステップS10-6:Yes→ステップS10-8:Yes→ステップS10-12と進んで、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域における前日の電源断の時点の遊技状態である高確率時短あり状態の遊技状態フラグは、クリアされる。
【0799】
高確率時短あり状態で電源断がされた翌日に、
図22(d)に示した全RAMクリア電源投入操作が行われた場合、主制御基板10の初期設定処理では、
図35のステップS10-1→ステップS10-2→ステップS10-4:Yes→ステップS10-5→ステップS10-6:Yes→ステップS10-8:Yes→ステップS10-12と進んで、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域が、クリアされる。
【0800】
以上の処理が行われることにより、主制御基板10は、高確率時短あり状態において、電源断がなされた後、RAMクリアボタン110eの操作を伴う第2電源投入操作である主制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、当該主制御基板10のメインRAM110c内におけるバックアップ情報をクリアし、遊技球数制御部180の遊技球数RAM180c内における遊技可能な遊技球数である遊技球数カウンタをクリアしない。
【0801】
また、高確率時短あり状態で電源断がされた翌日に、
図22(a)に示した通常電源投入操作が行われた場合、遊技球数制御部180の初期設定処理では、
図38のステップS2010-1→ステップS2010-2→ステップS2010-3→ステップS2010-4:Yes→ステップS2010-5→ステップS2010-6:Yes→ステップS2010-8:No→ステップS2010-10と進んで、遊技球数RAM180cの遊技球数カウンタのカウント値が、復元される。
【0802】
高確率時短あり状態で電源断がされた翌日に、
図22(c)に示した枠制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、遊技球数制御部180の初期設定処理では、
図38のステップS2010-1→ステップS2010-2→ステップS2010-3→ステップS2010-4:Yes→ステップS2010-5→ステップS2010-6:Yes→ステップS2010-8:Yes→ステップS2010-12と進んで、遊技球数カウンタのカウント値を含む遊技球数RAM180cの全領域がクリアされる。
【0803】
高確率時短あり状態で電源断がされた翌日に、
図22(d)に示した全RAMクリア電源投入操作が行われた場合、遊技球数制御部180の初期設定処理では、
図38のステップS2010-1→ステップS2010-2→ステップS2010-3→ステップS2010-4:Yes→ステップS2010-5→ステップS2010-6:Yes→ステップS2010-8:Yes→ステップS2010-12と進んで、遊技球数カウンタのカウント値を含む遊技球数RAM180cの全領域がクリアされる。
【0804】
以上の処理が行われることにより、遊技球数制御部180は、高確率時短あり状態において、電源断がなされた後、遊技球数クリアボタン180eの操作を伴う第1電源投入操作である枠制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、主制御基板10のメインRAM110c内における高確率時短あり状態の遊技状態フラグを維持したまま、遊技球数制御部180の遊技球数RAM180c内における遊技可能な遊技球数である遊技球数カウンタをクリアする。
【0805】
本実施形態における遊技球数制御部180のエラー判定処理、計数処理、計数通知処理、及び遊技条件移行成立判定処理の手順は、第1~第6実施形態における遊技球数制御部180のエラー判定処理(
図39)、計数処理(
図45)、計数通知処理(
図48)、及び遊技条件移行成立判定処理(
図46)と同様である。
【0806】
ここで、本実施形態の遊技機1の遊技球数制御部180は、エラー判定処理では、コンプリート機能発動エラーを除く所定のエラーが発生して、遊技機1の遊技状態が遊技不能状態2になったときのみ、
図39のステップS2020-13において、計数ボタン操作有効フラグをクリアし、ステップS2020-14において、計数ボタン操作無効フラグをセットするが、通常状態、低ベース時短状態、高ベース時短状態、高確率時短あり状態、高確率時短なし状態、及び遊技不能状態1の何れかになったときは、計数ボタン操作有効フラグのセットを維持する。よって、本実施形態では、遊技球数制御部180は、通常状態よりも有利な有利状態である高確率時短なし状態において、計数ボタン8が短押し又は長押しされると、遊技球数の移行条件を成立させて、所定数である1個又は250個の遊技球数の移行信号である計数通知データのカードユニット9への送信を可能とする。また、遊技球数制御部180は、高確率時短なし状態よりも有利な有利状態である高確率時短あり状態において、計数ボタン8が短押し又は長押しされると、遊技球数の移行条件を成立させて、所定数である1個又は250個の遊技球数の移行信号である計数通知データのカードユニット9への送信を可能とする。
【0807】
図113は、本実施形態の遊技球数制御部180の遊技機情報通知データ送信処理の一部(ステップS2044-1からステップS2044-10まで)示すフローチャートである。
図113と、第1~第6実施形態の遊技機情報通知データ送信処理(
図43及び
図44)を比較すると、
図113では、ステップS2044-3:Noの後に、ステップS2044-5が実行される。
【0808】
図113のステップS2044-5において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技状態フラグ記憶領域に高確率時短あり状態の遊技状態フラグがセットされているか否かを判定する。遊技球数CPU180aは、高確率時短あり状態の遊技状態フラグがセットされている場合(S2044-5:Yes)、ステップS2044-6に進む。高確率時短あり状態の遊技状態フラグがセットされていない場合(S2044-5:No)、ステップS2044-6を飛ばして、ステップS2044-7に進む。
【0809】
ステップS2044-6において、遊技球数CPU180aは、高確率時短あり状態であることを示す状態通知信号である遊技機情報通知データを生成し、この遊技機情報通知データをカードユニット9に送信する。
【0810】
ステップS2044-7において、遊技球数CPU180aは、遊技球数RAM180cの遊技状態フラグ記憶領域に高確率時短なし状態の遊技状態フラグがセットされているか否かを判定する。遊技球数CPU180aは、高確率時短なし状態の遊技状態フラグがセットされている場合(S2044-7:Yes)、ステップS2044-8に進む。高確率時短なし状態の遊技状態フラグがセットされていない場合(S2044-9:No)、ステップS2044-8を飛ばして、ステップS2044-9に進む。
【0811】
ステップS2044-8において、遊技球数CPU180aは、高確率時短なし状態であることを示す状態通知信号である遊技機情報通知データを生成し、この遊技機情報通知データをカードユニット9に送信する。
【0812】
図114は、本実施形態のカードユニット制御基板90の遊技機情報解析処理を示すフローチャートである。
図114と、第1~第6実施形態の遊技機情報解析処理(
図60)を比較すると、
図114では、
図60のステップS3080-4及びステップS3080-7に相当する処理がなく、ステップS3080-11:Noの後に、ステップS3080-14~S3080-16の処理を追加している。
【0813】
図114のステップS3080-14において、ユニットCPU910aは、遊技機1が大当たりになったか否かを判定する。ユニットCPU910aは、遊技機1が大当たりになっていない場合(S3080-14:No)、ステップS3080-15に進む。遊技機1が大当たりになった場合(S3080-14:Yes)、ステップS3080-17に進む。
【0814】
ステップS3080-15において、ユニットCPU910aは、遊技状態フラグ記憶領域を参照し、遊技機1が高ベース時短状態になったか否かを判定する。ユニットCPU910aは、遊技機1が高ベース時短状態になっていない場合(S3080-15:No)、ステップS3080-16に進む。遊技機1が高ベース時短状態になった場合(S3080-15:Yes)、ステップS3080-17に進む。
【0815】
ステップS3080-16において、ユニットCPU910aは、遊技状態フラグ記憶領域を参照し、遊技機1が高確率時短あり状態になったか否かを判定する。ユニットCPU910aは、遊技機1が高確率時短あり状態になっていない場合(S3080-16:No)、今回の遊技機情報解析処理を終了する。遊技機1が高確率時短あり状態になった場合(S3080-16:Yes)、ステップS3080-17に進む。
【0816】
ここで、本実施形態では、遊技機1の遊技球数制御部180からカードユニット9に送信された遊技機情報通知データが、高確率時短あり状態になったことを示すものである場合、ステップS3080-1:Yes→ステップS3080-2→ステップS3080-3→ステップS3080-5:No→ステップS3080-6:No→ステップS3080-8:No→ステップS3080-9:No→ステップS3080-11:No→ステップS3080-14:No→ステップS3080-15:No→ステップS3080-16:Yes→ステップS3080-17と進んで、排出ボタン操作無効フラグがセットされる。このことから、高確率時短あり状態であることを示す遊技機情報通知データは、貸出ボタン98の操作を有効にする情報と、排出ボタン99の操作を無効にする情報を含んでいるといえる。
【0817】
遊技機1の遊技球数制御部180からカードユニット9に送信された遊技機情報通知データが、高ベース時短状態になったことを示すものである場合、ステップS3080-1:Yes→ステップS3080-2→ステップS3080-3→ステップS3080-5:No→ステップS3080-6:No→ステップS3080-8:No→ステップS3080-9:No→ステップS3080-11:No→ステップS3080-14:No→ステップS3080-15:Yes→ステップS3080-17と進んで、排出ボタン操作無効フラグがセットされる。このことから、高ベース時短状態であることを示す遊技機情報通知データは、貸出ボタン98の操作を有効にする情報と、排出ボタン99の操作を無効にする情報を含んでいるといえる。
【0818】
遊技機1の遊技球数制御部180からカードユニット9に送信された遊技機情報通知データが、大当たりになったことを示すものである場合、ステップS3080-1:Yes→ステップS3080-2→ステップS3080-3→ステップS3080-5:No→ステップS3080-6:No→ステップS3080-8:No→ステップS3080-9:No→ステップS3080-11:No→ステップS3080-14:Yes→ステップS3080-17と進んで、排出ボタン操作無効フラグがセットされる。このことから、大当たりであることを示す遊技機情報通知データは、貸出ボタン98の操作を有効にする情報と、排出ボタン99の操作を無効にする情報を含んでいるといえる。
【0819】
遊技機1の遊技球数制御部180からカードユニット9に送信された遊技機情報通知データが、高確率時短なし状態になったことを示すものである場合、ステップS3080-1:Yes→ステップS3080-2→ステップS3080-3→ステップS3080-5:No→ステップS3080-6:No→ステップS3080-8:Yesと進んで、遊技機情報解析処理が終了するため、排出ボタン操作無効フラグ及び貸出ボタン操作無効フラグの何れもセットされない。このことから、高確率時短なし状態であることを示す遊技機情報通知データは、排出ボタン99及び貸出ボタン98の両方の操作を有効にする情報を含んでいるといえる。
【0820】
遊技機1の遊技球数制御部180からカードユニット9に送信された遊技機情報通知データが、遊技不能状態2になったことを示すものである場合の処理は、
図60と同様である。このことから、本実施形態において、遊技不能状態2であることを示す遊技機情報通知データは、排出ボタン99及び貸出ボタン98の両方の操作を無効にする情報を含んでいるといえる。
【0821】
遊技機1の遊技球数制御部180からカードユニット9に送信された遊技機情報通知データが、遊技不能状態1になったことを示すものである場合の処理は、
図60と同様である。このことから、本実施形態において、遊技不能状態1であることを示す遊技機情報通知データは、貸出ボタン98の操作を無効にする情報と、排出ボタン99の操作を有効にする情報を含んでいるといえる。
【0822】
遊技機1の遊技球数制御部180からカードユニット9に送信された遊技機情報通知データが、通常状態又は低ベース時短状態になったことを示すものである場合の処理は、
図60と同様である。このことから、本実施形態において、通常状態であることを示す遊技機情報通知データ、及び低ベース時短状態であることを示す遊技機情報通知データは、排出ボタン99及び貸出ボタン98の両方の操作を有効にする情報を含んでいるといえる。ここで、通常状態又は低ベース時短状態になった場合の処理が同一であることから、遊技機1の遊技球数制御部180からカードユニット9に送信される遊技機情報通知データのうち、通常状態となったことおよび低ベース時短状態となったことを示すものを共通の通知データとしてもよい。さらに共通のデータとして00Hを設定することも含まれる。
【0823】
図115は、本実施形態における主制御基板10の入力制御処理(
図25のステップS200)の詳細を示すフローチャートである。第1~第6実施形態の
図61と比較すると、
図115では、ステップS220の第1大入賞口検出スイッチ入力処理の後に、ステップS230に進んで、第2大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。第2大入賞口検出スイッチ入力処理では、メインCPU110aは、第2大入賞口検出スイッチ17aからの検出信号の入力があったか否かを判定する。メインCPU110aは、第2大入賞口検出スイッチ17aからの検出信号の入力がなかった場合はそのままステップS240に進む。第2大入賞口検出スイッチ17aからの検出信号の入力があった場合、メインRAM110c内の大入賞口賞球カウンタに所定個数(例えば、15個)を加算して更新し、メインRAM110cの大入賞口入球数(C)カウンタのカウント値(C)を+1して更新する。また、
図115では、ステップS250の第2始動口検出スイッチ入力処理の後、特定領域検出スイッチ入力処理は実行されず、ステップS270に進む。
【0824】
図116は、本実施形態における主制御基板10の特図特電制御処理(
図25のステップS300)の詳細を示すフローチャートである。第1~第6実施形態の
図66と比較すると、
図116では、小当たり遊技処理を実行せず、特図特電処理データ=4のときに大当たり遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。
【0825】
図117は、本実施形態における主制御基板10の特別図柄記憶判定処理(
図66のステップS310)の詳細を示すフローチャートである。第1~第6実施形態の
図67と比較すると、
図117では、ステップS310-2において、メインCPU110aは、メインRAM110cの第2特別図柄保留数(U2)カウンタのカウント値(U2)を参照し、第2特別図柄保留数(U2)が1以上であるか否かを判定する。メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)が0である場合(S310-2:No)、ステップS310-4に進む。
【0826】
メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)が1以上である場合(S310-4:Yes)、ステップS310-3に進む。ステップS310-3において、メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)カウンタのカウント値(U2)を-1して更新し、ステップS310-6に進む。
【0827】
また、
図117では、ステップS310-11:Noの後に、ステップS310-14~ステップS310-16が実行される。ステップS310-14において、メインCPU110aは、メインRAM110cの高確率回数(X)カウンタのカウント値(X)を参照し、高確率回数(X)が1以上であるか否かを判定する。高確率回数(X)が0である場合(S310-14:No)、ステップS311に進む。高確率回数(X)が1以上である場合(S310-14:Yes)、高確率回数(X)カウンタのカウント値(X)を-1して更新し(S310-15)、更新後のカウント値(X)が0になったかを判定する(S310-16)。メインCPU110aは、高確率回数(X)が0になった場合(S310-16:Yes)、ステップS310-17に進む。高確率回数(X)が0になっていない場合(S310-16:No)、ステップS311に進む。
【0828】
図118は、本実施形態における主制御基板10の大当たり判定処理(
図67のステップS311)の詳細を示すフローチャートである。第1~第6実施形態の
図68と比較すると、
図118では、小当たりに関わる処理であるステップS311-5~ステップS311-7は実行されず、ステップS311-1:NoからステップS311-8に進む。
【0829】
図119は、本実施形態における主制御基板10の特別図柄停止処理(
図66のステップS330)の詳細を示すフローチャートである。第1~第6実施形態の
図75と比較すると、
図119では、小当たりに関わる処理であるステップS330-11~ステップS330-15は実行されず、ステップS330-3:NoからステップS330-16に進む。また、ステップS330-5では、メインRAM110cの低ベース時短回数(B)カウンタ、高ベース時短回数(J)カウンタ、及び高確率回数(X)カウンタをリセットする。
【0830】
図120は、本実施形態における主制御基板10の大当たり遊技処理(
図66のステップS340)の詳細を示すフローチャートである。第1~第6実施形態の
図80と比較すると、
図120では、ステップS340-19において、特図特電処理データに4をセットし、大当たり遊技処理を終了する。
【0831】
ここで、特図特電処理データに4がセットされた場合、この後の特図特電制御処理では、ステップS302において大当たり遊技終了処理に処理が移り、大当たり遊技終了処理が行われる。
【0832】
本実施形態では、主制御基板10のメインROM110b内における事前判定テーブル、大当たり抽選判定テーブル、普通図柄抽選判定テーブル、図柄決定テーブル、変動パターン決定テーブル、特別遊技制御テーブル、大入賞口開閉制御テーブル、特殊ハズレ図柄停止時設定テーブル、特別遊技終了時設定テーブルが、先に挙げた本実施形態のA5.~J5.の10種類の大当たり、及びa5.~d5.の4種類の特殊ハズレに応じたものに置き換わっている。
【0833】
図121は、ステップS240-8において参照される事前判定テーブルを示す図である。この事前判定テーブルには、大当たり乱数値、特別図柄乱数値、遊技状態(通常状態、低ベース時短状態、高ベース時短状態、高確率時短あり状態、又は高確率時短なし状態)、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値、入賞情報、及び始動入賞指定コマンドの組が、記憶されている。
【0834】
図122(a)は、ステップS311-1で参照される第1特別図柄の大当たり抽選判定テーブルを示す図である。
図122(b)は、ステップS311-1で参照される第2特別図柄の大当たり抽選判定テーブルを示す図である。この大当たり抽選判定テーブルには、大当たり乱数値と大当たり抽選の抽選結果(大当たり、特殊ハズレ、又は通常ハズレ)の組が、通常状態、低ベース時短状態、又は高ベース時短状態のときに参照するものと、高確率時短あり状態又は高確率時短なし状態のときに参照するものとに分けて、記憶されている。
【0835】
図122(c)は、ステップS410-5において参照される普通図柄抽選判定テーブルを示す図である。この普通図柄抽選判定テーブルには、普通図柄乱数値と普通図柄抽選の抽選結果(当たり又はハズレ)の組が、通常状態のときに参照するもの、低ベース時短状態のときに参照するもの、高ベース時短状態のときに参照するもの、高確率時短あり状態のときに参照するもの、及び高確率時短なし状態のときに参照するものに分けて、記憶されている。
【0836】
図123(a)は、ステップS311-2において参照される大当たり用図柄決定テーブルを示す図である。この大当たり用図柄決定テーブルには、特別図柄乱数値、特別図柄の種類(大当たりの種類)、停止図柄データ、及び図柄指定コマンドの組が、第1特別図柄表示装置20における第1特別図柄の始動条件が成立したときに参照するものと第2特別図柄表示装置21における第2特別図柄の始動条件が成立したときに参照するものとに分けて記憶されている。
【0837】
図123(b)は、ステップS311-9において参照される特殊ハズレ用図柄決定テーブルを示す図である。この特殊ハズレ用図柄決定テーブルには、本実施形態の4種類の特殊ハズレについて、特別図柄乱数値、特別図柄の種類(特殊ハズレの種類)、停止図柄データ、及び図柄指定コマンドの組が、記憶されている。
【0838】
図123(c)は、ステップS311-11において参照される通常ハズレ用図柄決定テーブルを示す図である。この通常ハズレ用図柄決定テーブルには、特別図柄乱数値、特別図柄の種類(通常ハズレの種類)、停止図柄データ、及び図柄指定コマンドの組が、記憶されている。
【0839】
図124は、ステップS312において参照される第1特別図柄用の変動パターン決定テーブルを示す図である。
図125は、ステップS312において参照される第2特別図柄用の変動パターン決定テーブルを示す図である。特別図柄の変動パターン決定テーブルには、特別図柄の種類(大当たりの種類)、遊技状態、保留数、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値、特別図柄の変動パターンの種類、変動時間、及び変動開始コマンドの組が記憶されている。
【0840】
図126は、ステップS330-7において参照される大当たり用特別遊技制御テーブルを示す図である。
図127は、大当たり用特別遊技制御テーブルの各テーブル番号と対応する大当たり用大入賞口開閉制御テーブルを示す図である。大当たり用特別遊技制御テーブルには、本実施形態の10種類の大当たりについて、停止図柄データ、オープニング時間、オープニング指定コマンド、大当たり用大入賞口開閉制御テーブルのテーブル番号、エンディング時間、及び図柄指定コマンドの組が記憶されている。各テーブル番号の大入賞口開閉制御テーブルには、各ラウンドの開放時間と閉鎖時間、及び開放する大入賞口の種類を示すデータが記憶されている。
【0841】
図128は、ステップS330-19及びS330-20において参照される特殊ハズレ図柄停止時設定テーブルを示す図である。この特殊ハズレ図柄停止時設定テーブルには、本実施形態の4種類の特殊ハズレについて、停止図柄データ、特殊ハズレ図柄停止前の遊技状態を示すデータ、特殊ハズレ図柄停止時の遊技状態を示すデータ、低ベース時短回数(B)を示すデータ、高ベース時短回数(J)を示すデータ、及び高確率回数(X)を示すデータの組が、記憶されている。
【0842】
図129は、ステップS360-2及びS360-3において参照される特別遊技終了時設定テーブルを示す図である。この特別遊技終了時設定テーブルには、本実施形態の10種類の大当たりについて、停止図柄データ、遊技状態バッファにセットしていた遊技状態情報、特別遊技終了時の遊技状態を示すデータ、低ベース時短回数(B)を示すデータ、高ベース時短回数(J)を示すデータ、及び高確率回数(X)を示すデータの組が、記憶されている。
【0843】
ここで、
図108の遊技フローに示したように、本実施形態では、高確率時短あり状態や高ベース時短状態の間は、右打ちで遊技を行うから、高確率時短あり状態や高ベース時短状態において、第1始動口14が始動入賞して第1特別図柄表示装置20が変動し、第1特別図柄の抽選で大当たりになることは、ほぼ起こり得ない。しかし、稀なケースではあるが、通常状態の間に、第1特別図柄の保留を1つ以上残して、第1特
図10R当たりA、第1特
図2R当たりB、第1特
図10R当たりC、第1特
図2R当たりD、第1特
図2R当たりEや、特殊ハズレaになり、高確率時短あり状態又は高ベース時短状態になった後に、第1特別図柄の保留と対応する変動において大当たりになることがある。このため、特別遊技終了時設定テーブルでは、第1特別図柄表示装置20と対応する停止図柄データ「01」、「02」、「03」、「04」、「05」についても、遊技状態バッファの遊技状態情報が02H(高ベース時短状態)である場合や03H(高確率時短あり状態)である場合の移行先の遊技状態を示すデータが記憶されている。
【0844】
また、通常状態、低ベース時短状態、高確率時短なし状態の間は、左打ちで遊技を行うから、通常状態、低ベース時短状態、高確率時短なし状態において、第2始動口15が始動入賞して第2特別図柄表示装置21が変動し、第2特別図柄の抽選で大当たりになることは、ほぼ起こり得ない。しかし、通常状態、低ベース時短状態、高確率時短なし状態の間は、可動片15bの開放時間が極めて短いというだけであり、第2始動口15を始動入賞させること自体は可能であり、通常状態、低ベース時短状態、高確率時短なし状態において、第2特別図柄の変動で大当たりになることはあり得る。このため、特別遊技終了時設定テーブルでは、第2特別図柄表示装置21と対応する停止図柄データ「06」、「07」、「08」、「09」、「10」についても、遊技状態バッファの遊技状態情報が00H(通常状態)である場合、01H(低ベース時短状態)である場合、及び04H(高確率時短なし状態)である場合の移行先の遊技状態を示すデータが記憶されている。
【0845】
本実施形態における演出制御基板120の処理は、第1~第6実施形態と同様である。演出制御基板120のサブROM120bには、通常背景設定テーブル及び特別背景設定テーブルが記憶されている。通常背景設定テーブル及び特別背景設定テーブルの内容は、第1~第6実施形態と同様である。
【0846】
ここで、本実施形態では、遊技機1が電源断されたとき、主制御基板10は、メインRAM110cの遊技状態を示す情報をバックアップし、遊技機1の電源が再投入されたとき、主制御基板10は、初期設定処理により、前日の電源断の時点の遊技状態を復元し(ステップS10-9)、どの遊技状態で電源復旧されたかを示す電源復旧指定コマンドと遊技状態指定コマンドを演出制御基板120に送信する(ステップS10-10~S10-24)。
【0847】
これに対し、本実施形態における演出制御基板120のコマンド解析処理は、第1~第6実施形態のコマンド解析処理(
図92、
図93、
図94、
図95)と同様である。よって、通常状態で電源復旧した場合と低ベース時短状態で電源復旧した場合の各々において、演出制御基板120が、主制御基板10から、電源復旧指定コマンドや遊技状態指定コマンドを受信したときの処理の内容も、第1~第6実施形態と同様になる。
【0848】
従って、本実施形態では、第1~第6実施形態と同様に、演出制御基板120は、遊技機1の電源投入の直後は、遊技機1が、通常状態で電源復旧したか、低ベース時短状態で電源復旧したかに関わらず、通常状態の背景である夕方背景の背景画像を、通常状態と低ベース時短状態に共通の演出画像として、画像表示装置31に表示させる。
【0849】
ここで、
図128の特別遊技終了時設定テーブルに示したように、遊技機1では、高確率時短あり状態や高ベース時短状態の間に、第1特別図柄の保留と対応する変動において大当たりになる、という稀に起こり得るケースを想定し、第1特
図10R当たりAと対応する停止図柄データ「01」、第1特
図2R当たりBと対応する「02」、第1特
図10R当たりCと対応する停止図柄データ「03」、第1特
図2R当たりDと対応する「04」、第1特
図2R当たりEと対応する「05」についても、遊技状態バッファの遊技状態情報が02H(高ベース時短状態)である場合や03H(高確率時短あり状態)である場合の移行先の遊技状態を示すデータが記憶されている。
【0850】
図128の特別遊技終了時設定テーブルによると、高確率時短あり状態又は高ベース時短状態で第1特
図2R当たりDに当選した場合は、特別遊技後に低ベース時短状態になり、高ベース時短状態で第1特
図2R当たりEに当選した場合は、特別遊技後に低ベース時短状態になり、高確率時短あり状態で第1特
図2R当たりEに当選した場合は、特別遊技後に通常状態になる。
【0851】
主制御基板10の特図特電制御処理では、特別図柄の変動開始時において、変動開始コマンドと遊技状態指定コマンドが送信され(ステップS313とステップS314)、特別図柄の変動終了時において、図柄確定コマンドと遊技状態指定コマンドが送信され(ステップS320-3とステップS330-23)、大当たりなると、特別遊技の開始時においてオープニング指定コマンドが送信され(ステップS330-8)、特別遊技のラウンド開始時においてラウンド開始コマンドが送信され(ステップS340-5)、特別遊技のエンディング時においてエンディング指定コマンドが送信され(ステップS340-16)、特別遊技の終了時において遊技状態指定コマンドが送信される(ステップS360-4)。
【0852】
これに対し、本実施形態における演出制御基板120のコマンド解析処理は、第1~第6実施形態のコマンド解析処理(
図92、
図93、
図94、
図95)と同様である。よって、第1特
図2R当たりDに当選した場合と第1特
図2R当たりEに当選した場合の各々において、演出制御基板120が、主制御基板10から、変動開始コマンド、遊技状態指定コマンド、図柄確定コマンド、オープニング指定コマンド、エンディング指定コマンドを受信したときの処理の内容も、第1~第6実施形態と同様になる。
【0853】
従って、本実施形態では、第1~第6実施形態と同様に、演出制御基板120は、第1大当たりである第1特
図2R当たりEの特別遊技の終了後と、第2大当たりである第1特
図2R当たりDの特別遊技の終了後に、通常状態の背景である夕方背景の背景画像を、通常状態と低ベース時短状態に共通の演出画像として、画像表示装置31に表示させる。
【0854】
<第8実施形態>
次に、本発明の8実施形態を説明する。本実施形態の遊技機1は、通常状態、低ベース時短状態、高ベース時短状態、高確率時短あり状態、高確率時短なし状態、遊技不能状態1、及び遊技不能状態2の7つの遊技状態を有する一種確変機である第7実施形態の主制御基板10の初期設定処理を、通常状態、低ベース時短状態、高ベース時短状態、遊技不能状態1、及び遊技不能状態2の5つの遊技状態を有する一種二種混合機である第2実施形態の初期設定処理により、置き換えたものである。即ち、本実施形態では、主制御基板10の初期設定処理のステップS10-1~ステップS10-17が、
図100に示した手順で実行され、主制御基板10の初期設定処理のステップS10-18~ステップS10-27が、
図112に示した手順で実行される。
【0855】
本実施形態では、
図107に示した7つの遊技状態のうち、通常状態よりも有利な有利状態である高確率時短なし状態において、電源断がなされた後、
図22(a)に示した通常電源投入操作又は
図22(b)に示した主制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、主制御基板10のメインCPU110aは、
図100の初期設定処理のステップS10-8において、RAMクリアボタン110eが押されていると判定した場合、ステップS10-13に進んで、遊技球数制御部180へ遊技球数クリアコマンドを送信する。さらに、
図101の遊技球数制御部180の初期設定処理のステップS2010-9において、遊技球数クリアコマンドを受信していると判定されて、遊技球数カウンタのカウント値を含む遊技球数RAM180cの全領域をクリアする。
【0856】
このため、高確率時短なし状態で電源断がされた翌日に、
図22(a)に示した通常電源投入操作が行われた場合、主制御基板10の初期設定処理では、
図100のステップS10-1→ステップS10-2→ステップS10-4:Yes→ステップS10-5→ステップS10-6:Yes→ステップS10-8:No→ステップS10-10と進んで、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域における前日の電源断の時点の遊技状態である高確率時短なし状態の遊技状態フラグが、復元される。
【0857】
高確率時短なし状態で電源断がされた翌日に、
図22(b)に示した主制御基板RAMクリア電源投入操作又は
図22(d)に示した全RAMクリア電源投入操作が行われた場合、主制御基板10の初期設定処理では、
図100のステップS10-1→ステップS10-2→ステップS10-4:Yes→ステップS10-5→ステップS10-6:Yes→ステップS10-8:Yes→ステップS10-12と進んで、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域がクリアされるとともに、ステップS10-13へと進んで遊技球数制御部180へ遊技球数クリアコマンドが送信され、
図101の遊技球数制御部180の初期設定処理のステップS2010-9において、遊技球数クリアコマンドを受信していると判定されて、遊技球数カウンタのカウント値がクリアされる。
【0858】
以上の処理が行われることにより、主制御基板10は、高確率時短なし状態において、電源断がなされた後、RAMクリアボタン110eの操作を伴う第2電源投入操作である主制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、当該主制御基板10のメインRAM110c内におけるバックアップ情報をクリアし、遊技球数制御部180の遊技球数RAM180c内における遊技可能な遊技球数である遊技球数カウンタもクリアする。
【0859】
また、高確率時短なし状態よりも有利な有利状態である高確率時短あり状態において、電源断された後に、通常電源投入操作、主制御基板RAMクリア電源投入操作、枠制御基板RAMクリア電源投入操作、又は全RAMクリア電源投入操作が行われた場合も、高確率時短なし状態で電源断がなされた後にそれらの電源投入操作が行われた場合と同様である。即ち、
図22(c)に示した枠制御基板RAMクリア電源投入操作又は
図22(d)に示した全RAMクリア電源投入操作が行われた場合、遊技球数制御部180へ遊技球数クリアコマンドが送信され、さらに、
図101の遊技球数制御部180の初期設定処理において、遊技球数クリアコマンドを受信していると判定されて、遊技球数カウンタのカウント値を含む遊技球数RAM180cの全領域をクリアする。
【0860】
このため、高確率時短あり状態で電源断がされた翌日に、
図22(a)に示した通常電源投入操作が行われた場合、主制御基板10の初期設定処理では、
図100のステップS10-1→ステップS10-2→ステップS10-4:Yes→ステップS10-5→ステップS10-6:Yes→ステップS10-8:No→ステップS10-10と進んで、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域における前日の電源断の時点の遊技状態である高確率時短あり状態の遊技状態フラグが、復元される。
【0861】
高確率時短あり状態で電源断がされた翌日に、
図22(b)に示した主制御基板RAMクリア電源投入操作又は
図22(d)に示した全RAMクリア電源投入操作が行われた場合、主制御基板10の初期設定処理では、
図100のステップS10-1→ステップS10-2→ステップS10-4:Yes→ステップS10-5→ステップS10-6:Yes→ステップS10-8:Yes→ステップS10-12と進んで、メインRAM110cの遊技状態フラグ記憶領域がクリアされるとともに、ステップS10-13へと進んで遊技球数制御部180へ遊技球数クリアコマンドが送信され、
図101の遊技球数制御部180の初期設定処理のステップS2010-9において、遊技球数クリアコマンドを受信していると判定されて、遊技球数カウンタのカウント値がクリアされる。
【0862】
以上の処理が行われることにより、主制御基板10は、高確率時短あり状態において、電源断がなされた後、RAMクリアボタン110eの操作を伴う第2電源投入操作である主制御基板RAMクリア電源投入操作が行われた場合、当該主制御基板10のメインRAM110c内におけるバックアップ情報をクリアし、遊技球数制御部180の遊技球数RAM180c内における遊技可能な遊技球数である遊技球数カウンタもクリアする。
【0863】
以上、本発明の第1~第8実施形態について説明したが、かかる実施形態に以下の変形を加えてもよい。
【0864】
(1)上記第1~第8実施形態は、本発明をぱちんこ遊技機に適用したものであったが、本発明を、パチスロ遊技機に適用してもよい。パチスロ遊技機は、メダルを、遊技可能な仮想遊技媒体とし、複数のリールと、当該複数のリールの周面に描かれた図柄の一部を表示する表示窓とを備え、遊技者によるスタートレバーに対する開始操作に基づいて全リールを回転させ、遊技者による停止ボタンの操作に基づいて各リールを停止させることにより表示窓に図柄を停止表示するものである。例えば、本発明の第3~第5実施形態を、パチスロ遊技機に適用する場合、最後の遊技処理から所定時間が経過すると、報知手段の報知態様を変化させるようにするとよい。
【0865】
(2)上記第1~第8実施形態において、
図130(a)及び
図106(b)に示すように、演出制御基板120は、遊技機1の電源投入の直後は、通常状態の本来の背景である夕方背景及び低ベース時短状態の本来の背景である昼背景のいずれとも異なる背景(
図130(a)及び
図130(b)の例では、星の背景)の画像を、通常状態と低ベース時短状態に共通の演出画像として、画像表示装置31に表示さてもよい。
【0866】
(3)上記第1~第8実施形態において、
図131(a)及び
図131(b)に示すように、演出制御基板120は、特別遊技後に通常状態になる大当たりの特別遊技の終了後と、特別遊技後に低ベース時短状態になる大当たりの特別遊技の終了後に、通常状態の本来の背景である夕方背景及び低ベース時短状態の本来の背景である昼背景のいずれとも異なる背景(
図131(a)及び
図131(b)の例では、宇宙の背景)の画像を、通常状態と低ベース時短状態に共通の演出画像として、画像表示装置31に表示さてもよい。
【0867】
(4)上記第1~第8実施形態において、装飾図柄36を、第1表示態様、第2表示態様、及び第3表示態様で表示可能とし、第1表示態様を通常状態用の表示態様とし、第2表示態様を低ベース時短状態用の表示態様とし、第3表示態様を高ベース時短状態用の表示態様とし、遊技機1の電源投入の直後に、通常状態と低ベース時短状態に共通の表示態様の装飾図柄36を画像表示装置31に表示させてもよい。例えば、通常状態で電源復旧した場合は、通常状態の本来の態様である第1表示態様の装飾図柄36を表示し、低ベース時短状態で電源復旧した場合は、低ベース時短状態の本来の態様である第2表示態様とせずに、通常状態と同じ第1表示態様の装飾図柄36を表示するとよい。
【0868】
(5)上記第1~第8実施形態において、大当たりの特別遊技後に、通常状態と低ベース時短状態に共通の表示態様の装飾図柄36を画像表示装置31に表示させてもよい。例えば、特別遊技後に通常状態になる大当たりの特別遊技を実行した後は、特別遊技後に通常状態の本来の態様である第1表示態様の装飾図柄36を表示し、特別遊技後に低ベース時短状態になる大当たりの特別遊技を実行した後は、低ベース時短状態の本来の態様である第2表示態様とせずに、通常状態と同じ第1表示態様の装飾図柄36を表示するとよい。
【0869】
(6)上記第1~第8実施形態において、変動中の演出音として、第1演出音、第2演出音、及び第3演出音を出力可能とし、第1演出音を通常状態用の演出音とし、第2演出音を低ベース時短状態用の演出音とし、第3演出音を高ベース時短状態用の演出音とし、遊技機1の電源投入の直後に、通常状態と低ベース時短状態に共通の演出音を出力させてもよい。例えば、通常状態で電源復旧した場合は、通常状態の本来の演出音である第1演出音を出力し、低ベース時短状態で電源復旧した場合は、低ベース時短状態の本来の演出音である第2演出音とせずに、通常状態と同じ第1演出音を出力してもよい。
【0870】
(7)上記第1~第8実施形態において、大当たりの特別遊技後に、通常状態と低ベース時短状態に共通の演出音を出力させてもよい。例えば、特別遊技後に通常状態になる大当たりの特別遊技を実行した後は、特別遊技後に通常状態の本来の演出音である第1演出音を出力し、特別遊技後に低ベース時短状態になる大当たりの特別遊技を実行した後は、低ベース時短状態の本来の演出音である第2演出音とせずに、通常状態と同じ第1演出音を出力するとよい。
【符号の説明】
【0871】
1…遊技機1、2…遊技盤、9…カードユニット、14…第1始動口14、14a…第1始動口検出スイッチ、15…第2始動口、15a…第2始動口検出スイッチ、16…第1大入賞口、16a…第1大入賞口検出スイッチ、17…第2大入賞口17、17a…第2大入賞口検出スイッチ、20…第1特別図柄表示装置、21…第2特別図柄表示装置、31…画像表示装置31、110…主制御基板、160…枠制御基板、170…発射制御部、180…遊技球数制御部、120…演出制御基板
【手続補正書】
【提出日】2025-06-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想遊技媒体の付与を伴う遊技の進行を制御する主制御手段であって、遊技機の遊技状態を、通常状態、前記通常状態よりも、普通電動役物の動作を伴う補助遊技に関わる有利度が高い微時短状態、及び前記通常状態並びに前記微時短状態よりも前記補助遊技に関わる有利度が十分に高い高ベース時短状態を含む複数の有利状態の何れかの遊技状態に設定する手段と、遊技の進行を停止する手段を含む主制御手段と、
接続されるカードユニットから送信される仮想遊技媒体数の移行信号を受信し、前記遊技の進行に応じて、遊技可能な仮想遊技媒体数の減算および加算に関わる処理を行うとともに当該遊技可能な仮想遊技媒体数を遊技媒体数表示手段に表示し、計数ボタンが操作されたときに、所定数の仮想遊技媒体数の移行信号を、前記カードユニットに送信する仮想遊技媒体数制御手段と
を具備し、
前記仮想遊技媒体数制御手段は、前記遊技可能な仮想遊技媒体数をカウントする仮想遊技媒体数カウンタを有し、
前記主制御手段は、前記仮想遊技媒体数カウンタの値とは異なる、仮想遊技媒体の付与があった場合に加算される最大獲得遊技媒体数カウンタを有し、前記最大獲得遊技媒体数カウンタが所定の上限値に達した場合に、複数のエラーのうちの特定のエラーを発生可能であり、
前記主制御手段は、前記特定のエラーの発生の有無を示す遊技機情報通知コマンドを前記仮想遊技媒体数制御手段に送信し、前記特定のエラーが発生した場合に、遊技の進行を停止し、
前記仮想遊技媒体数制御手段は、前記主制御手段から送信される遊技機情報通知コマンドおよび所定のエラーの発生に応じて、遊技機の遊技状態及び遊技の進行と停止の状況を前記カードユニットに通知するための遊技機情報通知データを前記カードユニットに送信し、前記微時短状態において、前記計数ボタンの操作を有効とし、前記特定のエラーが発生したとき、前記遊技媒体数表示手段における遊技可能な仮想遊技媒体数の表示を維持し、
前記遊技機情報通知データには前記カードユニットにおけるカード排出ボタンの操作を無効または有効にする情報を含む
ことを特徴とする遊技機。