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2025-113689照明装置、画像読取装置、及び画像形成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025113689
(43)【公開日】2025-08-04
(54)【発明の名称】照明装置、画像読取装置、及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/04 20060101AFI20250728BHJP
   H04N 1/10 20060101ALI20250728BHJP
   H04N 1/028 20060101ALI20250728BHJP
   G03B 27/50 20060101ALI20250728BHJP
   G03B 27/54 20060101ALI20250728BHJP
【FI】
H04N1/04 101
H04N1/12 Z
H04N1/10
H04N1/028 J
G03B27/50 A
G03B27/54 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024007966
(22)【出願日】2024-01-23
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100136799
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 亜希
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 稔允
【テーマコード(参考)】
5C051
5C072
【Fターム(参考)】
5C051AA01
5C051BA04
5C051DA01
5C051DB01
5C051DB22
5C051DB29
5C051DC05
5C051DC07
5C051DE30
5C051EA01
5C051FA01
5C072AA01
5C072BA20
5C072CA05
5C072CA14
5C072DA03
5C072DA16
5C072DA17
5C072DA25
5C072EA07
5C072LA02
5C072LA07
5C072LA18
5C072MA01
5C072MB01
5C072NA01
5C072NA04
5C072UA13
5C072XA01
(57)【要約】
【課題】画像読取ユニットにおいて、原稿固定読みと原稿流し読みに兼用で用いる場合に適した照明装置を提供することを目的とする。
【解決手段】照明装置は、移動しない物体を第1の方向に移動する読取手段により読み取る第1の読取方法と、該第1の方向に移動する物体を移動しない前記読取手段により読み取る第2の読取方法とを実行可能な画像読取装置に用いられる照明装置であって、前記読取手段による読取位置に対して前記第1の方向における一方及び他方の側に配置される第1及び第2の照明手段を有し、前記第1の読取方法において前記第1及び第2の照明手段から出射する光束の前記読取位置でのそれぞれの光量、前記第2の読取方法において前記第1及び第2の照明手段から出射する光束の前記読取位置でのそれぞれの光量を適切に設定する。
【選択図】 図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動しない物体を第1の方向に移動する読取手段により読み取る第1の読取方法と、該第1の方向に移動する物体を移動しない前記読取手段により読み取る第2の読取方法とを実行可能な画像読取装置に用いられる照明装置であって、
前記読取手段による読取位置に対して前記第1の方向における一方の側に配置される第1の照明手段と、他方の側に配置される第2の照明手段とを有し、
前記第1の読取方法において前記第1の照明手段から出射する光束の前記読取位置での光量をQa、前記第1の読取方法において前記第2の照明手段から出射する光束の前記読取位置での光量をQb、前記第2の読取方法において前記第1の照明手段から出射する光束の前記読取位置での光量をQc、前記第2の読取方法において前記第2の照明手段から出射する光束の前記読取位置での光量をQdとするとき、
Qa/Qb≠Qc/Qd
0.90<Qa/Qb<1.11
なる式を満たし、
Qa<Qc
Qb>Qd
なる式の少なくとも一方を満たすことを特徴とする照明装置。
【請求項2】
1.05<Qc/Qd<1.70
なる式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記読取位置は、前記第1の方向に垂直な第2の方向に長手方向を有する領域であり、
前記第1の照明手段は、第1の光源と、前記第1の光源からの光を前記読取位置に導く、前記第2の方向に長手方向を有する第1の導光体とを有し、
前記第1の照明手段の前記第1の方向における光量分布において、前記第1の導光体の前記第2の方向における中央位置における半値幅をE1とすると、
3.0mm<E1<5.0mm
なる式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
前記読取位置は、前記第1の方向に垂直な第2の方向に長手方向を有する領域であり、
前記第2の照明手段は、第2の光源と、前記第2の光源からの光を前記読取位置に導く、前記第2の方向に長手方向を有する第2の導光体とを有し、
前記第2の照明手段の前記第1の方向における光量分布において、ピーク光量で正規化したとき、前記第2の導光体の前記第2の方向の中央位置における半値幅をE2とすると、
3.0mm<E2<5.0mm
なる式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項5】
前記一方側は前記第2の読取方法における前記物体の移動方向の上流側であり、前記他方側は、前記第2の読取方法における前記物体の移動方向の下流側であることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項6】
前記第1の方向に平行で前記載置面に垂直な第1の断面において、前記第1の照明手段から前記読取位置に向かう光線と前記読取手段の読取光軸とが成す角のうち、最小の角度をθ1とすると、
10°<θ1<18°
なる式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項7】
前記第1の照明手段及び前記第2の照明手段の少なくとも一方の光源への電流を変更することにより、前記第1の読取方法と前記第2の読取方法における光量を切り換えることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項8】
前記第1の照明手段と前記第2の照明手段は、前記第1の方向において、前記読取手段の読取光軸を挟んで互いに対称に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項9】
請求項1から8までのいずれか一項に記載の照明装置と、前記照明装置によって照明される照明領域からの光を受光する受光部と、前記照明領域からの光を前記受光部に導く結像光学系とを有することを特徴とする画像読取装置。
【請求項10】
前記結像光学系は等倍光学系であることを特徴とする請求項9に記載の画像読取装置。
【請求項11】
前記読取位置へ向けて前記物体を搬送する搬送手段を有することを特徴とする請求項9に記載の画像読取装置。
【請求項12】
請求項9に記載の画像読取装置と、前記画像読取装置で得られた前記物体の画像に基づいて感光面に画像を形成する画像形成部とを有することを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置、画像読取装置、及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、線順次に画像を読み取る画像読取装置は、照明装置によってライン状に照明された原稿面の照明領域を結像光学系により所定の倍率でラインセンサなどの読取手段に結像させ、画像を読み取るものである。
【0003】
また、画像読取装置における照明装置では、読取ライン方向(以下、主走査方向)に細長い被照明領域を形成するために、透光部材から成る導光体の主走査方向の端部に発光ダイオード(以下、LED)を配置し、LEDからの放射光束を導光体に伝搬させるLED端部配置タイプがある。また、導光体を用いる照明装置は、LEDからの光を効率良く原稿面の被照明領域に導光する構成として知られている。
【0004】
原稿を読み取る手段としては、原稿を固定して画像読取ユニットを移動させる原稿固定読みと、画像読取ユニットを固定して原稿を搬送させる原稿流し読みがある。特許文献1には、原稿流し読みにおいて、搬送される原稿の傾きを検出するために原稿先端の影を用いる技術が開示されている。特許文献1に記載されている技術を用いれば、読取光軸を挟んで原稿搬送方向の上流側と下流側の両側から照明しても、原稿先端の影を発生させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009-284357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1には、画像読取ユニットを原稿固定読みと原稿流し読みの兼用で用いる場合に適した照明手段が開示されていない。また、画像読取ユニットの構成によって被照明領域に求められる副走査方向における光量分布が異なり、原稿先端影と副走査方向の光量分布の関係について開示されていない。
【0007】
そこで、本発明は、画像読取ユニットにおいて、原稿固定読みと原稿流し読みに兼用で用いる場合に適した照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る照明装置は、
移動しない物体を第1の方向に移動する読取手段により読み取る第1の読取方法と、該第1の方向に移動する物体を移動しない前記読取手段により読み取る第2の読取方法とを実行可能な画像読取装置に用いられる照明装置であって、
前記読取手段による読取位置に対して前記第1の方向における一方の側に配置される第1の照明手段と、他方の側に配置される第2の照明手段とを有し、
前記第1の読取方法において前記第1の照明手段から出射する光束の前記読取位置での光量をQa、前記第1の読取方法において前記第2の照明手段から出射する光束の前記読取位置での光量をQb、前記第2の読取方法において前記第1の照明手段から出射する光束の前記読取位置での光量をQc、前記第2の読取方法において前記第2の照明手段から出射する光束の前記読取位置での光量をQdとするとき、
Qa/Qb≠Qc/Qd
0.90<Qa/Qb<1.11
なる式を満たし、
Qa<Qc
Qb>Qd
なる式の少なくとも一方を満たすことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、画像読取ユニットにおいて、搬送原稿の先端影のコントラストを向上することができる照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態に係る画像読取装置を備えた画像形成装置の模式的な正面図である。
図2】第1実施形態に係る画像読取装置の斜視図及び断面図である。
図3】第1実施形態に係る原稿固定読みの画像読取ユニットの要部概略図である。
図4】第1実施形態に係る原稿固定読みで読み取った画像である。
図5】第1実施形態に係る上流側照明装置の要部概略図である。
図6】第1実施形態に係る上流側照明装置の副走査光量分布である。
図7】第1実施形態に係る上流側照明装置の副走査光量分布(ピーク値を100で正規化)である。
図8】第1実施形態に係る原稿流し読み時の画像読取ユニットの要部概略図である。
図9】第1実施形態に係る原稿流し読み時の原稿先端影の説明図である。
図10】第1実施形態に係る原稿固定読み方法での照明装置の副走査光量分布である。
図11】第1実施形態に係る原稿流し読み方法での照明装置の副走査光量分布である。
図12】第2実施形態に係る原稿流し読み方法での照明装置の副走査光量分布である。
図13】第3実施形態に係る原稿流し読み方法での照明装置の副走査光量分布である。
図14】比較例に係る画像読取ユニットの要部概略図である。
図15】比較例に係る照明装置の副走査光量分布である。
図16】光源の配光特性を示す説明図である。
図17】一般的な白色発光ダイオード(LED)における発光スペクトルの説明図である。
図18】搬送原稿の傾きの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、導光体を備えた照明装置、照明装置を有する画像読取装置及び画像形成装置に関し、例えば、イメージスキャナー、複写機、ファクシミリなどの画像読取装置及び画像形成装置に好適なものである。
従来、線順次に画像を読み取る画像読取装置は、照明装置によってライン状に照明された原稿面の読取領域を結像光学系により所定の倍率でラインセンサなどの読取手段に結像させ、画像を読み取る。
【0012】
また、画像読取装置における照明装置の光源としては、近年は、発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下LED)を使うものが知られている。LEDを使った照明装置では、読取ライン方向(以下、主走査方向とも記載する)に細長い被照明領域を形成するために、透光部材から成る導光体の主走査方向の端部にLEDを配置し、LEDからの放射光束を導光体に伝搬させるLED端部配置タイプがある。また、導光体を用いる照明装置は、LEDからの光を効率良く原稿面の被照明領域に導光する構成として知られている。
【0013】
原稿(物体)を読み取る方法としては、原稿を固定して画像読取ユニットを移動させる原稿固定読みと、画像読取ユニットを固定して原稿を搬送させる原稿流し読みがある。特許文献1には、原稿流し読みにおいて、搬送される原稿の傾きを検出するために原稿先端の影を用いる技術が開示され、読取光軸を挟んで原稿搬送方向の上流側と下流側の両方から照明しても、原稿先端の影をはっきりと発生させることができる。
【0014】
しかしながら、特許文献1の構成には、画像読取ユニットを原稿固定読みと原稿流し読みの兼用で用いる場合の最適な照明手段が開示されていない。また、画像読取ユニットの構成によって被照明領域に求められる副走査方向における光量分布(以下、副走査光量分布と称する。)が異なり、原稿先端影と副走査光量分布の関係について開示されていない。被写体深度が深い縮小光学系を用いた読取方式を採用する場合、画像読取装置の構造の簡略化を図るために、反射ミラー、結像レンズ、ラインセンサ等を一体化した筐体を移動させて原稿面を走査して画像情報を読み取るキャリッジ一体型走査方式を用いる。
【0015】
一方、等倍光学系で読み取るCIS(Contact Image Sensor)方式を用いる方法もある。CIS方式は、縮小光学系に比べて等倍光学系の光路長を短くできるため、反射ミラーを不要にすることができる。縮小光学系と反射ミラーを用いる画像読取ユニットの場合、昇温などの影響で反射ミラーの姿勢が変化すると、読取位置が副走査方向にシフトする。そのため、副走査光量分布はブロードになることで、読取位置が副走査方向にシフトしても光量変化を小さくさせるのが一般的である。
【0016】
一方、等倍光学系を用いる画像読取ユニットの場合、昇温などの影響による副走査方向の読取位置変化が小さいため、副走査光量分布をシャープにすることで、光量を増やすのが一般的である。しかし、副走査光量分布がシャープになると原稿搬送方向(副走査方向、第1の方向)の原稿先端影の幅が狭まってしまうという問題点がある。
そこで、本発明では、CIS方式を用いた原稿固定読みと原稿流し読みが実行可能な画像読取ユニットにおいて、搬送原稿の先端影のコントラストを向上し、原稿固定読みと原稿流し読みに兼用で用いる場合に適した照明装置を提供することを目的とする。
【0017】
<第1実施形態>
以下に、本実施形態に係る照明装置、及び画像読取装置を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に示す図面は、本実施形態を容易に理解できるようにするために、実際とは異なる縮尺で描かれている場合がある。また、各図面において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明を省略する。
【0018】
以下、本発明の第1実施形態に係る導光体、照明装置、及び画像読取装置について説明する。図1は、本実施形態に係る画像読取装置101を備えた画像形成装置100の模式的正面図を示している。なお、以下に示す画像形成装置100は一例に過ぎず、画像読取装置101を備えたファクシミリ装置やインクジェットプリンター、複写機等も、本実施形態に係る画像読取装置を備えた画像形成装置に該当する。
【0019】
図1に示されているように、画像形成装置100は、記録紙に画像を形成するための画像形成装置本体102(画像形成部)と、画像形成装置本体102の下部に装着され、記録紙を積載するための給紙カセット103とを備えている。また、画像形成装置100は、画像形成装置本体102の上部に装着され、原稿の画像を読み取るための画像読取装置101を備えている。
【0020】
画像形成装置本体102の内部において、ほぼ中央部には不図示の画像形成手段が配置され、その下方には給紙カセット103を含む、記録紙を給紙するための不図示の給紙手段が配置されている。また、画像形成装置本体102の上方には原稿の画像を読み取るための読取手段としてのCCDイメージセンサ等を備えた画像読取装置101が配置されている。そして、画像読取装置101と画像形成装置本体102との間には空間が設けられ、画像形成装置本体102によって搬送されて排出された記録紙を積載するための本体排紙部104が形成されている。
【0021】
画像形成装置本体102において、画像形成手段として、従来周知の電子写真方式によるプリントエンジンが設けられており、不図示のレーザ書き込み部、感光面を備えた電子写真プロセス部、定着部等が内蔵されている。また、給紙手段としては、給紙カセット103に載置された記録紙を分離給紙するための不図示の給紙ローラ等が内蔵されており、画像形成手段に記録紙を供給している。
【0022】
図2(a)及び(b)はそれぞれ、本実施形態に係る画像読取装置101の斜視図及び断面図を示している。図2(a)及び(b)に示されているように、画像読取装置101は、搬送部であるADF201(自動原稿搬送装置、Auto Document Feeder)と、ADF201の下方に設けられ、ADF201によって搬送される原稿の一方の原稿面(表面、第1の面)の画像を読み取るためのリーダー202とを備えている。
【0023】
ADF201は、複数枚の原稿を分離し、リーダー202に給紙するものである。ADF201は、給紙される複数枚の原稿を載置するための原稿トレイ204と、原稿トレイ204に載置された原稿を1枚ずつ分離給紙して、リーダー202に搬送するための原稿搬送手段203とを備えている。また、ADF201は、リーダー202によって画像読み取りがなされた後、排紙された原稿を載置するための排紙トレイ205を備えている。
【0024】
図2(b)に示されているように、ADF201には、原稿搬送手段203を構成する部材として、原稿トレイ204に載置された複数枚の原稿Gを分離給紙するためのピックアップローラ300及び分離ローラ対301とが設けられている。また、ADF201には、原稿搬送手段203を構成する部材として、分離ローラ対301によって分離給紙された原稿Gを搬送するための複数のローラ対と、第1プラテンローラ306及び第2プラテンローラ308とが設けられている。複数のローラ対は、引抜ローラ対302、搬送ローラ対303、レジストローラ対304、リード1ローラ対305、リード2ローラ対307、リード3ローラ対309、排紙ローラ対310を含む。
【0025】
具体的には、原稿搬送手段203には、ピックアップローラ300及び分離ローラ対301の下流に設けられ、分離ローラ対301から搬送された原稿Gを引き抜くための引抜ローラ対302が含まれる。また、原稿搬送手段203には、引抜ローラ対302の下流に設けられた搬送ローラ対303と、搬送ローラ対303の下流に設けられたレジストローラ対304とが含まれる。搬送ローラ対303は引抜ローラ対302によって搬送された原稿Gを下流のローラ対まで搬送する。レジストローラ対304は原稿Gの傾きを矯正する。
【0026】
さらに、原稿搬送手段203には、レジストローラ対304の下流に設けられた、原稿Gの画像読み取りの安定化のためのリード1ローラ対305、第1プラテンローラ306(第1の搬送部材)、リード2ローラ対307、第2プラテンローラ308及びリード3ローラ対309が含まれる。
【0027】
第1プラテンローラ306は、第1画像読取ユニット314が搬送された原稿Gの一方の原稿面の画像を読み取る際に、原稿Gを第1プラテンガラス(載置面)311側に付勢しながら、第1プラテンガラス311に対して所定の間隔を空けて原稿Gを搬送する。
【0028】
また、原稿搬送手段203には、リード3ローラ対309の下流に設けられ、画像を読み取り後の原稿Gを排紙トレイ205に排紙するための排紙ローラ対310が含まれる。ADF201の下方には、リーダー202が設けられている。リーダー202の内部には、ADF201によって第1プラテンガラス311(第1の透光部材)上に搬送される原稿Gの表面画像や、第1プラテンガラス311上に載置された原稿の画像を読み取るための第1画像読取ユニット314が設けられている。第1画像読取ユニット314は、不図示のレール上を副走査方向(第1の方向)(主走査方向(第2の方向)と直交する方向)Tに沿って移動可能である。
【0029】
第1画像読取ユニット314は、ADF201によって搬送される原稿Gの表面画像を読み取る原稿流し読み(第2の読取方法)での読み取りの際には、第1プラテンローラ306の対向側(下方)に設けられた第1プラテンガラス311の下方の第1位置P1に停止して画像読み取りを行う。原稿固定読み(第1の読取方法)では、移動しない物体を副走査方向Tに移動する画像読取ユニットにより原稿Gの表面画像を読み取る。一方、原稿台ガラス(載置面)313上に載置された原稿Gの画像を読み取る原稿固定読み方法での読み取りの際には、第1画像読取ユニット314は、制御部316によって制御される不図示のモーターの駆動により第1位置P1から第2位置P2まで副走査方向Tに沿って移動走査する。原稿流し読みでは、副走査方向に移動する物体を移動しない画像読取ユニットにより原稿Gの表面画像を読み取る。
【0030】
そして第1画像読取ユニット314によって読み取られた原稿の画像データは、制御部316によって処理される。さらに、ADF201の内部には、搬送される原稿Gの他方の原稿面(裏面、第1の面の反対側の面である第2の面)の画像を読み取るために、第2プラテンローラ308の対向側に第2プラテンガラス312が設けられている。また、第2プラテンガラス312を挟んで、第2プラテンローラ308に対向する位置Cに第2画像読取ユニット315が設けられている。
【0031】
これにより、ADF201によって原稿Gを搬送する場合には、第1画像読取ユニット314と第2画像読取ユニット315とによって原稿Gの表裏両面の画像を読み取ることができる。第1プラテンガラス311、第2プラテンガラス312、原稿台ガラス313はアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネイト樹脂やガラスなどの透光性を有する材料からなる。
【0032】
図3は第1実施形態に係る原稿固定読みの画像読取ユニットの要部概略図を示している。図3(a)に示すように、本実施形態に係る画像読取装置101では、第1画像読取ユニット314内の上流側照明装置(第1の照明手段)404aと下流側照明装置(第2の照明手段)404bによって原稿台ガラス313上に載置された原稿Gが照明される。上流側照明装置404aと下流側照明装置404bは、読取光軸402を挟んで、上流側(一方側)及び下流側(他方側)に対称に配置されている。この構成により、原稿Gの読取位置403を含む照明領域401を副走査方向の両側から照明することが可能になる。原稿Gは、白板317によって原稿Gを原稿台ガラス313に押し当てることで固定される。
【0033】
原稿Gからの拡散反射光は結像光学系406(等倍光学系)によって受光部405(画像読取センサ)上に集光され、原稿Gの画像データが得られる。結像光学系406及び受光部405によって画像読取手段か構成される。受光部405はイメージセンサから成る。イメージセンサとしては、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等を採用することができる。それらは、画素が主走査方向(Y方向)に一列に多数並んだラインセンサだけでなく、RGB画素が主走査方向に一列に多数並んだセンサや、R画素のラインセンサとG画素のラインセンサとB画素のラインセンサとが3列に平行に並んだセンサであってもよい。
【0034】
そして第1画像読取ユニット314が第1位置P1から第2位置P2まで副走査方向Tに沿って移動走査することによって、受光部405は原稿Gの原稿面全体の画像情報を線順次方式で読み取ることができる。受光部405により読み取られた画像情報は、電気信号としてインターフェースを通じて不図示の画像処理部やパーソナルコンピュータなどの外部機器に送信される。
【0035】
次に、図3(b)と図3(c)を用いて、原稿Gが厚紙(例えば名刺)の場合に発生する影について説明する。駆動部407により第1画像読取ユニット314を副走査方向に移動して、原稿画像の読み取りを行う。
【0036】
図3(b)は、原稿Gの読み取り開始位置を示している。原稿Gは厚紙のため、原稿台ガラス313と白板317に厚紙の厚み分の隙間(X方向の位置差)が生じる。そのため、原稿の読み取り開始位置を上流側照明装置404aと下流側照明装置404bで照明する際に、原稿表面と白板317の段差により、下流側照明装置404bの照明光によっては照明されない部分として影aが発生する。
【0037】
図3(c)は、原稿Gの読み取り終了位置を示している。原稿の読み取り終了位置を上流側照明装置404aと下流側照明装置404bで照明する際に、原稿表面と白板317の段差により、上流側照明装置404aの照明光によっては照明されない部分として影bが発生する。
【0038】
図4に第1実施形態に係る原稿固定読みで読み取った画像を示す。原稿固定読みで読み取った画像は、原稿Gの副走査方向(Z方向)の両端部に影aと影bが写る。写り出された影aと影bは、影の濃さが異なると、使用者(ユーザー)に読取画像に対する違和感を与えてしまう。そのため、影aと影bの濃さを同等にすることが望ましい。よって、原稿固定読みにおいて、上流側照明装置404aにより照明される照明領域401の読取位置403における光量をQa、下流側照明装置404bにより照明される照明領域401の読取位置403における光量をQbとすると、
0.90 < Qa/Qb < 1.11 ・・・(1)
なる式を満たすとよい。ここで、読取位置403は、結像光学系406及び受光部405(画像読取手段)によって画定される読取光軸402を含み副走査方向に垂直な面と、原稿台ガラス313又は第1プラテンガラス311の原稿側の面との交線に対応する。
【0039】
式(1)は、原稿固定読みにおける原稿Gの副走査方向の両端の影の濃さを規定するものである。式(1)の範囲内にすることで、原稿固定読みにおける原稿Gの副走査方向の両端の影(影aと影b)の濃さを同等にできて、使用者(ユーザー)に読取画像に対する違和感を与えることがない。式(1)の上限値1.11以上、もしくは下限値0.90以下になると、原稿固定読みにおける原稿Gの副走査方向の両端の影(影aと影b)の濃さが異なり、使用者(ユーザー)に読取画像に対する違和感を与えてしまう。そのため、式(1)を満たすことが望ましい。
【0040】
本発明の照明装置は、下記の式(1a)を満たすとより好ましい。
0.93 < Qa/Qb < 1.07 ・・・(1a)
本発明の照明装置は、下記の式(1b)を満たすと更により好ましい。
0.96 < Qa/Qb < 1.04 ・・・(1b)
後述する通り、本実施形態において、Qa/Qbの具体的な数値は、
Qa/Qb=1.00
であり式(1)を満たしている。
【0041】
次に本実施形態に係る画像読取装置101の第1画像読取ユニット314のおける上流側照明装置404aの構成及びそれによる効果について説明する。図5は第1実施形態に係る上流側照明装置404aの要部概略図(斜視図)を示している。図5に示されているように、本実施形態に係る上流側照明装置404aでは、導光体(第1の導光体)408の主走査方向(Y方向)の端部に光源(第1の光源)414(白色発光ダイオード、LED)が配置されている。
【0042】
図16は、光源414における配光特性を示す説明図である。光源414に用いられるLEDは、コスト的に優れているため、特に集光のため樹脂レンズ等を用いずに、蛍光体が平坦な面形状でむき出しとなっていることが多い。そのようなLEDの場合、出力される光の配光特性は、図16に示すようなランバート発光と呼ばれる特性となる。図16において0°方向が主走査方向(Y方向)(図5の導光体408の長手方向)である。すなわち、光源414の発光面に垂直な方向(法線方向)が、図16における0°方向であり、光源414から最も強い光が発せられる方向、すなわち輝度が高い方向は0°方向である。かつその法線方向から±90°の範囲に広く出射される。
【0043】
次に、光源414の発光スペクトルについて説明する。図17は、光源414に用いられる一般的な白色発光ダイオード(LED)における発光スペクトルの例である。図17において、横軸は光の波長を示し、縦軸は分光強度を示している。白色発光ダイオードは、波長450nm程度の光線を発する青色LEDチップであって、その周辺に充填された黄色やオレンジ色の蛍光体を励起・蛍光させることにより、これらの光を混色させて白色の色を発するものである。発光素子として白色発光ダイオード(LED)を用いているが、これに限らずEL素子などを用いてもよい。発光素子が出射する光としては白色光が望ましいが、これに限らず青色、緑色、赤色などの光であってもよい。
【0044】
第1画像読取ユニット314は導光体408を備えている。導光体408は、光源414からの光を、原稿台ガラス313を透過して被照射面(原稿G)に導く。図5に示すように、導光体408は、入射面409と、出射面410と、散乱面411と、第1導光面412と第2導光面413を有している。入射面409には、主走査端部に配置された光源414からの光が入射する。出射面410は、入射面409と直交して被照射面に向かって光を射出する。
【0045】
散乱面411は、出射面410に対向し、入射面409からの光を拡散させる。第1導光面412及び第2導光面413は、出射面410と散乱面411とを接続する。散乱面411は白色塗料のスクリーン印刷等を施すことによって形成されており、入射面409から離間するに従って密度が粗(密度が低い)から密(密度が高い)とするように構成されている。散乱面411は散乱面とするために白色塗料を使用しているが、これに限らず三角プリズムなどを用いてもよい。
【0046】
光源414から出射して入射面409に入射した光は、全反射しながら主走査方向に伝搬しつつ散乱面411で拡散され、第1導光面412、第2導光面413や出射面410の方向へ偏向される。第1導光面412と第2導光面413は、集光作用を有しており、曲面形状をしている。本実施形態では、第1導光面412と第2導光面413は、凸のパワーを有した放物面もしくは楕円面としている。
【0047】
これは、副走査断面(XZ断面、第1の断面)内において、散乱面411の中点の位置を放物面もしくは楕円面の焦点とした放物反射面もしくは楕円反射面に設定する。これにより、散乱面411から第1導光面412及び第2導光面413に向かう光を効率よく照明領域401の方向へ偏向させることができ、照明領域401において十分な光量を確保することができる。そして出射面410から出射した光によって、原稿Gの照明領域401における主走査方向(Y方向)に長い線状の領域が照明される。なお、光源414からの光を効率よく原稿Gの照明領域401に導光することができる形状であれば、本実施形態に示したものに限定されることはない。
【0048】
導光体408の材料としては、ガラスなどの透光性の無機材料や、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネイト樹脂などの透光性の有機材料を用いることができる。その中でも、プラスチックなどの成形が容易な合成樹脂材料を用いることが好ましく、本実施形態においては、アクリル樹脂(PMMA)を採用している。
【0049】
下流側照明装置404bは、上流側照明装置404aと同様に、導光体(第2の導光体)の主走査方向(Y方向)の端部に光源(第2の光源)(白色発光ダイオード、LED)が配置されている。下流側照明装置404bは、上流側照明装置404aと同様の構成を有するので詳細の説明は省略する。
【0050】
ここで図14を用いて課題の説明をする。図14は比較例に係る画像読取ユニットの要部概略図を示している。図14(a)は反射光学系514が設計位置に配置されているときの第1画像読取ユニット314を示している。図14(b)は昇温や組立公差によって反射光学系514の姿勢が変化したときの第1画像読取ユニット314を示している。
【0051】
比較例に係る第1画像読取ユニット314は、第1実施形態に係る第1画像読取ユニット314に対して、上流側照明装置504aと下流側照明装置504bの導光体の形状、反射光学系514を含むこと、結像光学系506が縮小光学系であることが異なる。それ以外は、第1実施形態に係る第1画像読取ユニット314と同様の構成を採っている。比較例に係る画像読取装置101では、第1画像読取ユニット314内にある上流側照明装置504aと下流側照明装置504bによって原稿台ガラス313上に載置された原稿Gが照明される。
【0052】
そして、原稿Gからの拡散反射光が反射光学系514によって反射され、結像光学系506(縮小光学系)によって、受光部505(画像読取センサ)上に集光され、原稿Gの画像データが得られる。結像光学系506及び受光部505によって画像読取手段か構成される。反射光学系514は、第1折り返しミラー514a、第2折り返しミラー514b、第3折り返しミラー514c及び第4折り返しミラー514dを含む。
【0053】
縮小光学系を用いる場合、一般的に原稿Gの読取位置から受光部までの光路長が長くなる。そのため、折り返しミラーを用いて光路を折り曲げることで第1画像読取ユニット314をコンパクトにすることが一般的である。折り返しミラーを用いる場合、昇温や組立公差によって読取光軸502が傾き、読取位置503が副走査方向にシフトしてしまう。読取位置503の副走査位置ズレがおきても光量変化を小さくするために、上流側照明装置504aと下流側照明装置504bに用いる導光体の集光作用は出射面のみに凸のパワーを有している。
【0054】
図15に比較例に係る照明装置の副走査光量分布を示す。横軸は副走査方向(Z方向)を示し、縦軸は光量を示している。上流側照明装置504aによる照明領域501の光量分布と下流側照明装置504bによる照明領域501の光量分布が合成されることで、両側照明における光量分布となる。図15に示すように、反射光学系514が設計配置の場合の、読取位置503における光量を100とするように正規化している。一方、反射光学系514が昇温や組立公差によって読取位置503が3mmシフトしても光量は74を確保できる。
【0055】
図6は第1実施形態に係る上流側照明装置の副走査光量分布を示している。横軸は副走査方向(Z方向)を示し、縦軸は、第1プラテンガラス311の原稿G側の面上での光量(照度)を示している。縮小光学系を用いる比較例に対して、等倍光学系を用いる本実施形態では反射光学系がないため、副走査方向の読取位置ズレを小さくできる。そのため、導光体408は出射面410と第1導光面412と第2導光面413の3つの面に凸のパワーを有することで集光作用を強めて、読取位置403における光量を比較例に対して34%高めている。
【0056】
図7図6の副走査方向における光量分布に対して、ピーク値を100で正規化したときを示している。ピーク光量で正規化したときの、上流側照明装置404aの導光体408の主走査方向の中央位置における半値幅をE1とすると、比較例では、E1=6.3mm、に対して、本実施形態では、E1=3.9mm、に狭めることで、読取位置403における光量を34%高めている。
【0057】
図8は第1実施形態に係る原稿流し読み時の配置における画像読取ユニットの要部概略図を示している。図8(a)に示されているように、原稿流し読みでは、ADF201によって搬送される原稿Gの表面の画像を第1画像読取ユニット314で読み取っている。シート部材318は、原稿Gを読取位置403に搬送する際に、搬送される原稿Gを第1プラテンガラス311に平行に近い状態で読取位置403に搬送するために、原稿Gを沿わせて搬送する機構を有する部材である。
【0058】
搬送される原稿Gの表面の画像の読取位置403に第1プラテンガラス311が設けられている。ここで、読取位置403とは、第1プラテンガラス311の面上だけでなく、第1プラテンガラス311と第1プラテンローラ306の間に搬送される原稿Gの紙面位置を含む。原稿Gが搬送されることによって、受光部405は原稿Gの原稿面全体の画像情報を線順次方式で読み取ることができる。
【0059】
次に、図8(b)を用いて、搬送される原稿Gによって発生する影について説明する。図8(b)は、搬送される原稿Gの読み取り開始位置を示している。第1プラテンガラス311と第1プラテンローラ306の間には隙間がある。そのため、原稿の読み取り開始位置を上流側照明装置404aと下流側照明装置404bで照明する際に、上流側照明装置404aの照明光は、原稿表面と第1プラテンローラ306の段差により、影cが発生する。
【0060】
図18を用いて、搬送原稿の傾きの検出について説明する。図18は搬送される原稿Gの傾きの説明図である。搬送される原稿Gが設計状態にあり、傾いていない状態を破線で示す。しかし、ADF201の製造誤差等により実線で示すように原稿が傾くことがある。この傾き量を検出して、画像補正することで使用者(ユーザー)に傾いていない画像を提供することができる。
【0061】
傾き量を検出するために、原稿先端に発生する影cを検出する。主走査方向において影cの副走査方向(Z方向)における位置が変化している場合は、原稿が傾いているため、傾き量を算出して画像補正をする。影cの周囲に対する影cの濃さが薄い(コントラストが低い)と、影を検出できずに、傾き量の誤検知に繋がってしまう。そのため、影cの周囲に対する影cの濃さの向上(高コントラスト)が望まれている。
【0062】
ここで図9を用いて、第1実施形態に係る原稿流し読み方法における影の説明をする。ここでは便宜上、下流側照明装置404bからの光線は省略し、上流側照明装置404aからの光線のみを記載して説明する。上流側照明装置404aから読取位置403に向かう光線は、散乱面411から出射面410に向かう光線A、散乱面411から第2導光面413に向かう光線B、散乱面411から第1導光面412に向かう光線Cからなる。読取位置403に向かう光線と読取光軸402の成す角度をθとすると、読取位置403に向かう光線のうち、読取位置403に近い第1導光面412に向かう光線Cと読取光軸402の成す角度θ1が最小の角度である。
【0063】
第1プラテンローラ306にできる、読取光軸402よりZ方向+側(下流側)にできる影cの影幅Wは、濃影幅W1と薄影幅W2との和からなる。濃影幅W1は、第1プラテンローラ306上に到達する光線Cの位置と読取光軸402との幅であり、影cのうち影の濃さが最も濃い(暗い)場所となる。薄影幅W2は、第1プラテンローラ306上に到達する光線Bと光線Cの幅であり、読取光軸402から離れるに従って影の濃さは薄く(明るく)なる。
【0064】
原稿先端に発生する影cを検出する場合、濃影幅W1が長いことが望まれる。言い換えると角度θ1は大きいことが望まれる。一方、角度θ1が大きくなると半値幅が広がり、照明領域401を照らす光量は減ってしまう。よって、上流側照明装置404aが照明領域401を照らす光量を確保するために、副走査光量分布における半値幅E1と上記の角度θ1は、
3.0mm<E1<5.0mm・・・(2)
10°<θ1<18°・・・(3)
を満たすことが望ましい。
【0065】
式(2)及び(3)は、照明領域401を照らす光量を規定するものである。式(2)及び(3)の範囲内にすることで、効率よく照明領域401を照らすことができる。式(2)の上限値5.0mm以上、もしくは式(3)の上限値18°以上になると、照明領域401を照らす光量が減少する。式(2)の下限値3.0mm以下、もしくは式(3)の下限値10°以下になると、濃影幅W1が短くなり、影cの検出に不利になる。そのため、式(2)及び(3)の条件を満たすことが望ましい。
【0066】
本発明の照明装置は、以下の式(2a)、(3a)を満たすとより好ましい。
3.3mm<E1<4.6mm・・・(2a)
12°<θ1<17°・・・(3a)
本発明の照明装置は、以下の式(2b)、(3b)を満たすと更により好ましい。
3.6mm<E1<4.2mm・・・(2b)
14°<θ1<16°・・・(3b)
【0067】
比較例における具体的な数値は、E1=6.3mm、θ1=20°、に対して、本実施形態における具体的な数値は、E1=3.9mm、θ1=15°、であり、本実施形態の照明装置は式(2)及び(3)を満たす。
【0068】
なお、照明領域401を照らす光量を確保するために、下流側照明装置404bに対しても上流側照明装置404aに対する式(2)及び(3)と同様に、それぞれに対応する以下の式(2′)及び(3′)を満たすことが望ましい。副走査光量分布における半値幅E2と上記の角度θ2は、
3.0mm<E2<5.0mm・・・(2′)
10°<θ2<18°・・・(3′)
を満たすことが望ましい。ここで、E2は、副走査方向における光量分布に対して、ピーク光量を100で正規化したときの、下流側照明装置404bの導光体408の主走査方向の中央位置における半値幅である。θ2は、下流側照明装置404bから読取位置403に向かう光線のうち、読取光軸402と成す角度が最も小さい角度である。
【0069】
本発明の照明装置は、以下の式(2a′)、(3a′)を満たすとより好ましい。
3.3mm<E2<4.6mm・・・(2a′)
12°<θ2<17°・・・(3a′)
本発明の照明装置は、以下の式(2b′)、(3b′)を満たすと更により好ましい。
3.6mm<E2<4.2mm・・・(2b′)
14°<θ2<16°・・・(3b′)
【0070】
次に照明領域401を照らす光量を確保しつつ、原稿先端に発生する影cの濃さを濃くする手段について説明する。図10は、第1実施形態に係る原稿固定読みにおける照明装置の副走査光量分布を示している。横軸は副走査方向(Z方向)の位置を示し、縦軸は光量を示している。影aと影bの濃さを同等にするために、原稿固定読みにおいて、読取位置403において上流側照明装置404aの光量Qaと下流側照明装置404bの光量Qbは読取光軸に対して対称となるように構成している。
【0071】
図11は、第1実施形態に係る原稿流し読みにおける照明装置の副走査光量分布を示している。横軸は副走査方向(Z方向)の位置を示し、縦軸は光量を示している。原稿先端に発生する影cの濃さを濃くするために、原稿流し読みにおいて、上流側照明装置404aにより照明される照明領域401の読取位置403における光量をQc、下流側照明装置404bにより照明される照明領域401の読取位置403における光量をQdとすると、
Qa<Qc・・・(4)
Qb>Qd・・・(5)
の少なくともいずれか一方の条件を満たす。
【0072】
式(4)及び(5)は、原稿流し読みにおける原稿Gの副走査方向の原稿先端の影の濃さを規定するものである。式(4)及び(5)の条件を満たすことで、原稿流し読みにおける原稿Gの副走査方向の原稿先端の影(影c)の濃さを濃くすることができ、影の検出の誤検知を改善することができる。式(4)の上限値1.0以上、もしくは式(5)の下限値1.0以下になると、原稿流し読みにおける原稿Gの副走査方向の原稿先端の影(影c)の濃さが薄くなり、影の検出に不利になり、原稿の傾き量の誤検知に繋がってしまう。
【0073】
そのため、式(4)及び(5)の条件の少なくともいずれか一方を満たすことが望ましい。本実施形態においては、
Qa/Qc=1.00
Qb/Qd=1.11
のため、式(4)及び(5)のうち、式(5)を満たしている。
【0074】
光量は、光源414に流す電流で調整している。原稿固定読みでは、上流側照明装置404aと下流側照明装置404bの光源414に流す電流は等しい。原稿流し読みでは、上流側照明装置404aの光源414に流す電流は原稿固定読みと同じだが、下流側照明装置404bの光源414に流す電流は原稿固定読みに対して10%小さくしている。なお、光量調整として電流を用いているが、これに限らず点灯時間、パルスの幅などを用いてもよい。
【0075】
また、本発明の照明装置は、読取位置における第2の照明手段からの光束の読取位置での光量(Qb、Qd)に対する第1の照明手段からの光束の光量(Qa、Qc)の比の値は、原稿固定読みでの値(Qa/Qb)と原稿固定読みでの値(Qc/Qd)が互いに異なる。すなわち、
Qa/Qb≠Qc/Qd ・・・(6)
なる式を満たすことを特徴としている。本発明の照明装置は、原稿固定読みにおける両端の影の濃さの差異を抑制して使用者に与える読取画像の違和感を抑制し、原稿流し読み方法における影の誤検知を改善するように原稿固定読みと原稿固定読みとの間で、第2の照明手段に対する第1の照明手段の光量の比の値を変更するように制御する。より具体的には、式(1)、及び、式(4)及び式(5)のうち少なくとも一方を満たすように原稿固定読みと原稿固定読みとの間で第1の照明手段の第2の照明手段の少なくとも何れかが制御される。
【0076】
また、原稿流し読みにおける、下流側照明装置404bの光量Qdに対する上流側照明装置404aの光量Qcの比の値は、
1.05<Qc/Qd<1.70・・・(7)
なる式を満たす。
式(7)は、原稿流し読みにおける原稿Gの副走査方向(原稿搬送方向、移動方向)の原稿先端の影の濃さを規定するものである。式(7)を満たすことで、原稿流し読みにおける原稿Gの副走査方向の原稿先端の影(影c)の濃さを向上できて、影の誤検知を抑制することができる。
【0077】
式(7)の上限値1.70以上になると、上流側照明装置404aの光源414に流す電流が大きくなり、光源414の定格や光源等の寿命低下が懸念されるので好ましくない。又は、下流側照明装置404bの光源414に流す電流が小さくなり、光量低下に繋がってしまうので好ましくない。
【0078】
式(7)の下限値1.05以下になると、原稿流し読みにおける原稿Gの副走査方向の原稿先端の影(影c)の周囲とのコントラストの変化が小さく、影の誤検出の抑制効果が小さくなってしまうので好ましくない。そのため、式(7)を満たすことが望ましい。
【0079】
本発明の照明装置は、以下の式(7a)を満たすとより好ましい。
1.08<Qc/Qd<1.50・・・(7a)
本発明の照明装置は、以下の式(7b)を満たすと更により好ましい。
1.08<Qc/Qd<1.30 ・・・(7b)
本実施形態においては、
Qc/Qd=1.11
であり式(7)を満たしている。
【0080】
以上、本実施形態に係る第1画像読取ユニット314によれば、原稿固定読みにおける原稿Gの副走査方向の両端の影(影aと影b)の濃さ(周囲とのコントラスト)を同等にできて、使用者(ユーザー)に読取画像に対する違和感を与えることがない。そして、原稿流し読みにおける原稿Gの副走査方向の原稿先端の影(影c)の濃さを向上(周囲とのコントラストを高く)できて、影の誤検知を低減することができる。
【0081】
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態に係る画像読取装置は、第1実施形態に係る画像読取装置101の構成と同様であるため、それについては省略する。
第2実施形態の照明装置は、第1実施形態に係る第1画像読取ユニット314に対して、原稿流し読みにおける上流側照明装置404aの光源414の電流と、下流側照明装置404bの光源414の電流が異なる。
【0082】
図12は第2実施形態に係る原稿流し読みにおける照明装置の副走査光量分布を示している。横軸は副走査方向(Z方向)を示し、縦軸は光量を示している。効率よく照明領域401を照明するために、E1=3.9mm、θ1=15°、にすることで式(2)及び(3)を満たしている。原稿固定読みにおける原稿Gの副走査方向の両端の影(影aと影b)の濃さ(コントラスト)を同等にして、使用者(ユーザー)に読取画像に対する違和感を与えないために、原稿固定読みでは、上流側照明装置404aと下流側照明装置404bの光源414に流す電流は等しくして、
Qa/Qb=1.00
にすることで式(1)を満たすようにしている。
【0083】
原稿先端に発生する影cの濃さ(コントラスト)を向上させるために、原稿流し読みでは、下流側照明装置404bの光源414に流す電流は原稿固定読みと同じだが、上流側照明装置404aの光源414に流す電流は原稿固定読みに対して10%大きくしている。具体的には、
Qa/Qc=0.91
Qb/Qd=1.00
のため、式(4)及び(5)のうち、式(4)を満たす。原稿流し読みにおける、下流側照明装置404bの光量Qdに対する上流側照明装置404aの光量Qcの比の値は、
Qc/Qd=1.10
のため、式(7)を満たす。また、式(6)も満たしている。
【0084】
以上、本実施形態に係る第1画像読取ユニット314によれば、原稿固定読みにおける原稿Gの副走査方向の両端の影(影aと影b)の濃さを同等にできて、使用者(ユーザー)に読取原稿に対する違和感を与えることがない。そして、原稿流し読みにおける原稿Gの副走査方向の原稿先端の影(影c)の濃さ(周囲に対するコントラスト)を向上できて、影の誤検知を低減することができる。
【0085】
<第3実施形態>
以下、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態に係る画像読取装置は、第1実施形態に係る画像読取装置101の構成と同様であるため、それについては省略する。
第1実施形態に係る第1画像読取ユニット314に対して、異なる点は原稿流し読みにおいて上流側照明装置404aの光源414の電流と、下流側照明装置404bの光源414の電流である。
【0086】
図13は第3実施形態に係る原稿流し読みにおける照明装置の副走査光量分布を示している。横軸は副走査方向(Z方向)を示し、縦軸は光量を示している。効率よく照明領域401を照明するために、E1=3.9mm、θ1=15°、にすることで式(2)及び(3)を満たしている。原稿固定読みにおける原稿Gの副走査方向の両端の影(影aと影b)の濃さを同等にして、使用者(ユーザー)に読取画像に対する違和感を与えないため、原稿固定読みでは、上流側照明装置404aと下流側照明装置404bの光源414に流す電流を等しくして、
Qa/Qb=1.00
にすることで式(1)を満たしている。
【0087】
原稿先端に発生する影cの濃さ(コントラスト)を向上させるために、原稿流し読みでは、上流側照明装置404aの光源414に流す電流は原稿固定読みに対して20%大きくし、下流側照明装置404bの光源414に流す電流は原稿固定読みに対して20%小さくしている。具体的には、
Qa/Qc=0.83
Qb/Qd=1.25
のため、式(4)及び(5)の両方を満たしている。原稿流し読みにおける、下流側照明装置404bの光量Qdに対する上流側照明装置404aの光量Qcの比の値は、
Qc/Qd=1.50
のため、式(7)を満たしている。また、式(6)も満たしている。
【0088】
以上、本実施形態に係る第1画像読取ユニット314によれば、原稿固定読みにおける原稿Gの副走査方向の両端の影(影aと影b)の濃さを同等にできて、使用者(ユーザー)に読取画像に対する違和感を与えることがない。また、原稿流し読みにおける原稿Gの副走査方向の原稿先端の影(影c)の濃さ(周囲に対するコントラスト)を向上できて、影の誤検知を低減することができる。
【0089】
なお、実施形態においては、原稿流し読みにおいて、原稿Gの副走査方向の原稿先端の影の濃さを向上して、影の誤検知を低減する構成を例示した。これにより、原稿流し読みにおいて、読み取られた画像の傾きを認識し、画像形成装置等で読み取った画像を出力する際に、取得した傾きに基づいて位置を補正して出力することができる。
なお、原稿流し読みにおいて、原稿Gの副走査方向の原稿先端ではなく、原稿後端の影の濃さを向上させて、影の検出における誤検知を低減する構成としてもよい。その場合には、
Qa>Qc ・・・(8)
Qb<Qd ・・・(9)
の少なくともいずれか一方の条件を満足するように構成するとよい。この場合も第1~第3実施形態と同様に、原稿流し読みにおいて、原稿Gの副走査方向の原稿後端の影の濃さを向上させて、原稿後端の影の誤検知を低減することができる。
【0090】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲で種々の変形及び変更が可能である。
【0091】
本実施形態の開示は、以下の構成を含む。
(構成1)
移動しない物体を第1の方向に移動する読取手段により読み取る第1の読取方法と、該第1の方向に移動する物体を移動しない前記読取手段により読み取る第2の読取方法とを実行可能な画像読取装置に用いられる照明装置であって、
前記読取手段による読取位置に対して前記第1の方向における一方の側に配置される第1の照明手段と、他方の側に配置される第2の照明手段とを有し、
前記第1の読取方法において前記第1の照明手段から出射する光束の前記読取位置での光量をQa、前記第1の読取方法において前記第2の照明手段から出射する光束の前記読取位置での光量をQb、前記第2の読取方法において前記第1の照明手段から出射する光束の前記読取位置での光量をQc、前記第2の読取方法において前記第2の照明手段から出射する光束の前記読取位置での光量をQdとするとき、
Qa/Qb≠Qc/Qd
0.90<Qa/Qb<1.11
なる式を満たし、
Qa<Qc
Qb>Qd
なる式の少なくとも一方を満たすことを特徴とする照明装置。
(構成2)
1.05<Qc/Qd<1.70
を満たすことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
(構成3)
前記読取位置は、前記第1の方向に垂直な第2の方向に長手方向を有する領域であり、
前記第1の照明手段は、第1の光源と、前記第1の光源からの光を前記読取位置に導く、前記第2の方向に長手方向を有する第1の導光体とを有し、
前記第1の照明手段の前記第1の方向における光量分布において、前記第1の導光体の前記第2の方向における中央位置における半値幅をE1とすると、
3.0mm<E1<5.0mm
なる式を満たすことを特徴とする構成1又は2に記載の照明装置。
(構成4)
前記読取位置は、前記第1の方向に垂直な第2の方向に長手方向を有する領域であり、
前記第2の照明手段は、第2の光源と、前記第2の光源からの光を前記読取位置に導く、前記第2の方向に長手方向を有する第2の導光体とを有し、
前記第2の照明手段の前記第1の方向における光量分布において、ピーク光量で正規化したとき、前記第2の導光体の前記第2の方向の中央位置における半値幅をE2とすると、
3.0mm<E2<5.0mm
なる式を満たすことを特徴とする構成1から3までのいずれか一項に記載の照明装置。
(構成5)
前記一方側は前記第2の読取方法における前記物体の移動方向の上流側であり、前記他方側は、前記第2の読取方法における前記物体の移動方向の下流側であることを特徴とする構成1から4までのいずれか一項に記載の照明装置。
(構成6)
前記第1の方向に平行で前記載置面に垂直な第1の断面において、前記第1の照明手段から前記読取位置に向かう光線と前記読取手段の読取光軸とが成す角のうち、最小の角度をθ1とすると、
10°<θ1<18°
なる式を満たすことを特徴とする構成1から5までのいずれか一項に記載の照明装置。
(構成7)
前記第1の照明手段及び前記第2の照明手段の少なくとも一方の光源への電流を変更することにより、前記第1の読取方法と前記第2の読取方法における光量を切り換えることを特徴とする構成1から6までのいずれか一項に記載の照明装置。
(構成8)
前記第1の照明手段と前記第2の照明手段は、前記第1の方向において、前記読取手段の読取光軸を挟んで互いに対称に配置されていることを特徴とする構成1から6までのいずれか一項に記載の照明装置。
(構成9)
構成1から8までのいずれか一項に記載の照明装置と、前記照明装置によって照明される照明領域からの光を受光する受光部と、前記照明領域からの光を前記受光部に導く結像光学系とを有することを特徴とする画像読取装置。
(構成10)
前記結像光学系は等倍光学系であることを特徴とする構成9に記載の画像読取装置。
(構成11)
前記読取位置へ向けて前記物体を搬送する搬送手段を有することを特徴とする構成9又は10に記載の画像読取装置。
(構成12)
構成9から11までのいずれか一項に記載の画像読取装置と、前記画像読取装置で得られた前記物体の画像に基づいて感光面に画像を形成する画像形成部とを有することを特徴とする画像形成装置。
【符号の説明】
【0092】
101 画像読取装置
311 第1プラテンガラス(載置面)
313 原稿台ガラス(載置面)
401、501 照明領域
403、503 読取位置
404a、504a 上流側照明装置(第1の照明手段)
404b、504b 下流側照明装置(第2の照明手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図16
図17
図18